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特表2024-532961選択的1-ヘキセン及び1-オクテン触媒の重質オリゴマー組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】選択的1-ヘキセン及び1-オクテン触媒の重質オリゴマー組成物
(51)【国際特許分類】
   C07C 11/02 20060101AFI20240903BHJP
   C07C 13/11 20060101ALI20240903BHJP
   C07C 9/15 20060101ALI20240903BHJP
   C07C 13/10 20060101ALI20240903BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20240903BHJP
【FI】
C07C11/02
C07C13/11
C07C9/15
C07C13/10
C07B61/00 300
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539419
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-03-06
(86)【国際出願番号】 US2022075858
(87)【国際公開番号】W WO2023039352
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】63/241,121
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502303175
【氏名又は名称】シェブロン フィリップス ケミカル カンパニー エルピー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シドラ、オルソン エル.
【テーマコード(参考)】
4H006
4H039
【Fターム(参考)】
4H006AA01
4H006AC28
4H006AC29
4H006BA09
4H006BA14
4H006BA44
4H006BA48
4H006BB11
4H039CA40
4H039CA99
4H039CH30
4H039CL10
(57)【要約】
11~45重量%の1-デセン、少なくとも0.5重量%の2-ブチル-1-ヘキセン、少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテン、0.5~12重量%の4-エチル-1-オクテン、少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン、及び2~40重量%の5-メチル-1-ノネンを含む、55重量%を超えるC10モノオレフィンのC10炭化水素組成物。少なくとも8重量%の1-ドデセン及び少なくとも0.5重量%の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含む、60重量%を超えるC12モノオレフィンのC12炭化水素組成物であって、組成物が、ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比で0:3:1~8:1のヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンもまた含有する、組成物。少なくとも12重量%の1-テトラデセン及び少なくとも0.5重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含む、60重量%を超えるC14モノオレフィンのC14炭化水素組成物であって、組成物が、3~30重量%のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンを含む、組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含む組成物であって、前記C10モノオレフィンが、
i)11~45重量%の1-デセン;
ii)少なくとも0.5重量%の2-ブチル-1-ヘキセン;
iii)少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテン;
iv)0.5~12重量%の4-エチル-1-オクテン;
v)少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン;及び
vi)2~40重量%の5-メチル-1-ノネン、を含む、前記組成物。
【請求項2】
前記C10モノオレフィンが、12~42重量%、12~30重量%、15~38重量%、17~35重量%、または20~30重量%の1-デセンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記C10モノオレフィンが、0.5~10重量%、0.75~7重量%、0.75~5重量%、1~5重量%、または1~4重量%の4-エチル-1-オクテンを含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記C10モノオレフィンが、0:1:1~3:1、0.2:1~2:1、0.2:1~1.2:1、0.3:1~1.5:1、0.3:1~1:1、または0.4:1~0.9:1の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン対1-デセンの重量比を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物であって、前記組成物が、
55~98重量%、70~95重量%、85~95重量%、55~85重量%、60~92重量%、または65~85重量%のC10モノオレフィン;及び
1~20重量%、2~18重量%、3~15重量%、5~13重量%、または7~13重量%のペンチルシクロペンタンを含む、前記組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物であって、前記C10モノオレフィンが、
0.5~12重量%、0.75~12重量%、1~8重量%、または2~6重量%の2-ブチル-1-ヘキセン;
1~27重量%、3~25重量%、5~22重量%、または7~17重量%の3-プロピル-1-ヘプテン;
4~40重量%、4~37重量%、5~34重量%、7~30重量%、または10~25重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン;及び
2~38重量%、4~40重量%、4~33重量%、6~33重量%、または10~28重量%の5-メチル-1-ノネンを含む、前記組成物。
【請求項7】
前記組成物が、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%のC10炭化水素を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含む組成物であって、前記C12モノオレフィンが、
i)少なくとも8重量%の1-ドデセン;及び
ii)少なくとも0.5重量%の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含み、
前記組成物が、ヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンを、0:3:1~8:1のヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比で含む、前記組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の組成物であって、前記C12モノオレフィンが、
8~40重量%、9~35重量%、10~33重量%、12~29重量%、または13~23重量%の1-ドデセン;及び
0.5~40重量%、1~35重量%、2~40重量%、2~32重量%、3~20重量%、または4~15重量%の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含む、前記組成物。
【請求項10】
請求項8または9に記載の組成物であって、
前記C12モノオレフィンが、22~90重量%、29~88重量%、60~86重量%、60~80重量%、35~85重量%、33~50重量%、または33~40重量%の非環状分岐鎖C12モノオレフィンをさらに含み;かつ
前記非環状分岐鎖C12モノオレフィンが、5-メチル-1-ウンデセン、7-メチル-1-ウンデセン、4-エチル-1-デセン、6-エチル-1-デセン、3-プロピル-1-ノネン、5-プロピル-1-ノネン、2-ブチル-1-オクテン、3-ブチル-1-オクテン、4-ブチル-1-オクテン、またはそれらの任意の組み合わせを含む、前記組成物。
【請求項11】
請求項8~10のいずれか一項に記載の組成物であって、
前記組成物が、60~99重量%、62~97重量%、70~98重量%、または75~95重量%のC12モノオレフィンを含み、かつ
前記ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比が、0:3:1~6:1、0.3:1~3:1、0.5:1~5:1、0.5:1~2:1、0.8:1~8:1、0.8:1~4:1、または0.8:1~1.8:1である、前記組成物。
【請求項12】
前記C12モノオレフィンが、0:4:1~12:1、0.6~10:1、0.9:1~6:1、または1.5:1~4:1の1-ドデセン対6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンの重量比を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
請求項8~12のいずれか一項に記載の組成物であって、前記組成物が、
0.25~25重量%、0.5~23重量%、1~23重量%、3~20重量%、1~18重量%、または3~10重量%のヘプチルシクロペンタン;及び
0.25~18重量%、0.5~16重量%、0.5~10重量%、0.75~8重量%、1~12重量%、8~14重量%、または0.75~10重量%のn-ドデカンを含む、前記組成物。
【請求項14】
前記組成物が、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%のC12炭化水素を含む、請求項8~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含む組成物であって、前記C14モノオレフィンが、
i)少なくとも12重量%の1-テトラデセン;及び
ii)少なくとも0.5重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含み、
前記組成物が、3~30重量%の合計のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンを含む、前記組成物。
【請求項16】
前記組成物が、合計で3~28重量%、3~26重量%、4~28重量%、5~25重量%、または6~20重量%のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンを含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
請求項15または16に記載の組成物であって、前記C14モノオレフィンが、
12~50重量%、14~45重量%、15~40重量%、16~38重量%、18~36重量%、または20~35重量%の1-テトラデセン;及び
0.5~30重量%、0.75~28重量%、1.5~26重量%、2~24重量%、または5~15重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含む、前記組成物。
【請求項18】
請求項15~17のいずれか一項に記載の組成物であって、
前記C14モノオレフィンが、25~85重量%、30~80重量%、45~80重量%、55~70重量%、36~78重量%、または50~75重量%の非環状分岐鎖C14モノオレフィンをさらに含み;かつ
前記非環状分岐鎖C14モノオレフィンが、7-メチル-1-トリデセン、6-エチル-1-ドデセン、5-プロピル-1-ウンデセン、4-ブチル-1-デセン、3-ペンチル-1-ノネン、またはそれらの任意の組み合わせを含む、前記組成物。
【請求項19】
請求項15~18のいずれか一項に記載の組成物であって、
前記組成物が、60~99重量%、68~96重量%、75~98重量%、または75~95重量%のC14モノオレフィンを含み、かつ
1-テトラデセン対8-ノネン-1-イル-シクロペンタンの重量比が、0:5:1~15:1、0.75:1~12:1、1:1~10:1、1.5:1~9:1、または2:1~8:1である、前記組成物。
【請求項20】
前記組成物が、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%のC14炭化水素を含む、請求項15~19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
10-14組成物であって、
(a)25~47重量%、30~42重量%、または33~39重量%の、請求項1~7のいずれか一項に記載の少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含む組成物;
(b)30~55重量%、35~47重量%、または38~44重量%の、請求項8~14のいずれか一項に記載の少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含む組成物;及び
(c)12~35重量%、15~27重量%、または18~24重量%の、請求項15~20のいずれか一項に記載の少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含む組成物、を含む、前記組成物。
【請求項22】
前記C10-14組成物が、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%のC10-14モノオレフィンを含む、請求項21記載の組成物。
【請求項23】
前記C10-14組成物が、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%のC10-14炭化水素を含む、請求項21または22に記載の組成物。
【請求項24】
10-18組成物であって、
(a)15~40重量%、19~35重量%、または22~30重量%の、請求項1~7のいずれか一項に記載の少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含む組成物;
(b)19~40重量%、23~36重量%、または27~33重量%の、請求項8~14のいずれか一項に記載の少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含む組成物;
(c)7~25重量%、10~22重量%、または13~19重量%の、請求項15~20のいずれか一項に記載の少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含む組成物;及び
(d)少なくとも18重量%、少なくとも22重量%、少なくとも25重量%、18~40重量%、22~36重量%、または25~33重量%のC16-18炭化水素、を含む、前記組成物。
【請求項25】
前記C10-18組成物が、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%のC10-18モノオレフィンを含む、請求項24記載の組成物。
【請求項26】
前記C10-18組成物が、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%のC10-18炭化水素を含む、請求項24または25に記載の組成物。
【請求項27】
10-12組成物であって、
(a)30~60重量%、35~55重量%、または40~50重量%の、請求項1~7のいずれか一項に記載の少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含む組成物;及び
(b)38~68重量%、43~63重量%、または48~58重量%の、請求項8~14のいずれか一項に記載の少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含む組成物、を含む、前記組成物。
【請求項28】
前記C10-12組成物が、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%のC10-12モノオレフィンを含む、請求項27記載の組成物。
【請求項29】
前記C10-12組成物が、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%のC10-12炭化水素を含む、請求項27または28に記載の組成物。
【請求項30】
12-14組成物であって、
(a)45~85重量%、55~75重量%、または60~70重量%の、請求項8~14のいずれか一項に記載の少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含む組成物;及び
(b)20~50重量%、25~45重量%、または30~40重量%の、請求項15~20のいずれか一項に記載の少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含む組成物、を含む、前記組成物。
【請求項31】
前記C12-14組成物が、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%のC12-14モノオレフィンを含む、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記C12-14組成物が、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%のC12-14炭化水素を含む、請求項30または31に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、PCT国際特許出願として出願され、かつ2021年9月7日出願の米国仮出願第63/241,121号の利益を主張し、この開示は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般にC10+オレフィンに関し、より詳細には、エチレンのオリゴマー化プロセスから生成される直鎖、分岐、及び環状のC10-C14オレフィンに関する。
【背景技術】
【0003】
1-オクテンより重い多くの炭化水素は、エチレンオリゴマー化プロセスで生成される。しかしながら、C10-C14範囲における種々のモノオレフィン及び炭化水素の単離及び同定は困難である。エチレンオリゴマー化プロセスから生じるオリゴマー生成物中のC10-C14モノオレフィン及び炭化水素の組成分解を決定することは、有益であろう。したがって、本発明は概してこの目的を対象としている。
【発明の概要】
【0004】
この概要は、本明細書中でさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の必要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものではない。また、この概要は、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図されていない。
【0005】
オレフィン組成物は、本明細書中に記載されている。本開示と一致する第1の組成物は、少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含むことができる。第1の組成物において、C10モノオレフィンは、11~45重量%の1-デセン、少なくとも0.5重量%の2-ブチル-1-ヘキセン、少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテン、0.5~12重量%の4-エチル-1-オクテン、少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン、及び2~40重量%の5-メチル-1-ノネンを含むことができる。当業者が容易に認識するであろうように、これら及び他の成分の合計は、100重量%を超えない。
【0006】
本明細書で提供される第2の組成物は、少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含むことができる。第2の組成物において、C12モノオレフィンは、少なくとも8重量%の1-ドデセン及び少なくとも0.5重量%の%6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含むことができ、かつ、組成物は、ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比で0:3:1~8:1のヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンを含むことができる。
【0007】
本明細書で提供される第3の組成物は、少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含むことができる。第3の組成物において、C14モノオレフィンは、少なくとも12重量%の1-テトラデセン及び少なくとも0.5重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含むことができ、かつ、組成物は、合計で3~30重量%のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンを含むことができる。
【0008】
また、本明細書に記載されるのは、C10-C12組成物であって、これは一般に30~60重量%の第1の組成物、38~68重量%の第2の組成物を含むことができる、C10-C12組成物と、C12-C14組成物であって、これは一般に45~85重量%の第2の組成物、及び20~50重量%の第3の組成物を含むことができる、C12-C14組成物である。同様に、本開示と一致するC10-C14組成物は、しばしば、25~47重量%の第1の組成物、30~55重量%の第2の組成物、及び12~35重量%の第3の組成物を含むことができる。同様に、本明細書中で提供されるC10-C18組成物は、15~40重量%の第1の組成物、19~40重量%の第2の組成物、7~25重量%の第3の組成物、及び18~40重量%のC16-C18炭化水素を含むことができる。
【0009】
前述の概要及び以下の詳細な説明の両方は、実施例を提供するが、これらは単なる説明である。したがって、前述の概要及び以下の詳細な説明は、限定的であるとみなされるべきではない。さらに、特徴または変形例が、本明細書に記載されるものに加えて提供されてもよい。例えば、特定の態様は、発明を実施するための形態に記載された種々の特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせを対象としてもよい。
【0010】
定義
本明細書において使用される用語をより明確に定義するために、以下の定義が提供される。別段の指示がない限り、以下の定義が本開示に適用される。ある用語が本開示において用いられるが、本明細書において具体的に定義されていない場合、適用される定義が、本明細書に適用される他の開示または定義のいずれかに矛盾しない限り、あるいは定義が適用されるいずれの特許請求項も不明瞭または不可能にしない限り、IUPAC Compendium of Chemical Terminology、2nd Ed(1997)の定義が適用され得る。参照により本明細書に組み込まれる任意の文書によって提供される任意の定義または使用が、本明細書において提供される定義または使用と矛盾する限りにおいて、本明細書において提供される定義または使用が優先する。
【0011】
本明細書において、主題の特徴は、特定の態様で、異なる特徴の組み合わせが想定され得るように記載され得る。本明細書に開示されるありとあらゆる態様、及び/または特徴について、本明細書に記載される設計、組成物、プロセス、及び/または方法に悪影響を及ぼさない全ての組み合わせが、特定の組み合わせの明示的な記載の有無にかかわらず企図される。加えて、明示的に別様に記載されない限り、本明細書に開示される任意の態様、及び/または特徴は、本開示と一致する発明的特徴を説明するために組み合わせられ得る。
【0012】
本開示では、組成物、プロセス/方法、及びシステムは、様々な材料、ステップ、及び構成要素を「含む」という観点から記載されるが、組成物、プロセス/方法、及びシステムはまた、特に明記しない限り、様々な材料、ステップ、または構成要素から「本質的になる」か、または「なる」。「a」、「an」、及び「the」という用語は、別段の指定がない限り、複数の選択肢、例えば、少なくとも1つを含むことが意図される。
【0013】
概して、元素の群は、Chemical and Engineering News,63(5),27,1985において公表された元素の周期表のバージョンにおいて示された付番方式を使用して示される。一部の場合では、元素の族は、族に割り当てられた一般名、例えば、1族元素についてはアルカリ金属、2族元素についてはアルカリ土類金属、3~12族元素については遷移金属、及び17族元素についてはハロゲンまたはハロゲン化物を使用して示され得る。
【0014】
本明細書中に開示される任意の特定の化合物または基について、提示される任意の名称または構造は、他に特定されない限り、置換基の特定のセットから生じ得る全ての配座異性体、位置異性体、立体異性体、及びそれらの混合物を包含することが意図される。名称または構造はまた、別段の指定がない限り、当業者によって認識されるように、鏡像異性形態であろうとラセミ形態であろうと、全ての鏡像異性体、ジアステレオマー、及び他の光学異性体(存在する場合)、ならびに立体異性体の混合物を包含する。例えば、ヘキサン(またはヘキサン類)への一般的な言及は、全ての直鎖状または分岐鎖状の、非環式または環式の、6つの炭素原子及び1つの炭素-炭素二重結合を有する炭化水素化合物を含み、ペンタンへの一般的な言及は、n-ペンタン、2-メチルブタン、及び2,2-ジメチルプロパンを含み、ブチル基への一般的な言及は、n-ブチル基、sec-ブチル基、イソ-ブチル基、及びt-ブチル基を含む。
【0015】
用語「接触させること」及び「組み合わせること」は、特に明記しない限り、材料が任意の順序で、任意の方法で、任意の長さの時間にわたって接触させられるかまたは組み合わされる組成物、プロセス/方法、及びシステムを説明するために本明細書で使用される。例えば、材料は、他の何らかの方法で、または任意の適切な方法もしくは技法によって、ブレンド、混合、スラリー化、溶解、反応、処理、含浸、配合、または他の方法で接触させるかもしくは組み合わせることができる。
【0016】
本明細書及び特許請求の範囲において用いられる場合、常に、「炭化水素」という用語は、炭素及び水素のみを含む化合物を意味する。炭化水素中の特定の基の存在を示すために他の識別子を利用することができる(例えば、ハロゲン化炭化水素は、炭化水素中の同等の数の水素原子を置換する1個以上のハロゲン原子の存在を示す)。
【0017】
「アルカン」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合は常に、飽和炭化水素化合物を指す。アルカン中の特定の基の存在を示すために他の識別子を利用することができる(例えば、ハロゲン化アルカンは、アルカン中の同等の数の水素原子を置換する1個以上のハロゲン原子の存在を示す)。
【0018】
「オレフィン」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合は常に、芳香環または芳香環系の一部ではない少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する炭化水素を指す。「オレフィン」という用語は、特に明記しない限り、芳香族環または環系の一部ではない少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する、脂肪族及び芳香族、環式及び非環式、及び/または直鎖及び分岐炭化水素を含む。1つのみ、2つのみ、3つのみなどの炭素-炭素二重結合を有するオレフィンは、オレフィンの名称の中で「モノ」、「ジ」、「トリ」などの用語を使用することによって特定することができる。オレフィンは、炭素-炭素二重結合(複数可)の位置によってさらに識別され得る。
【0019】
本明細書で使用される場合、「アルファオレフィン」という用語は、炭素原子の最長連続鎖の第1炭素原子と第2炭素原子との間に炭素-炭素二重結合を有する任意のオレフィンを指す。「アルファオレフィン」という用語は、特に明記しない限り、直鎖及び分岐鎖アルファオレフィンならびに2つ以上の非芳香族炭素-炭素二重結合を有し得るアルファオレフィンを含む。本明細書で使用される場合、「ノルマルアルファオレフィン」という用語は、第1の炭素原子と第2の炭素原子との間に炭素-炭素二重結合を有する直鎖脂肪族炭化水素モノオレフィンを指す。本明細書で使用される場合、「リニアインターナルオレフィン」という用語は、第1の炭素原子と第2の炭素原子との間ではない二重結合を有する直鎖状脂肪族炭化水素モノオレフィンを指す。
【0020】
オリゴマーという用語は、2~20のモノマー単位を含有する生成物を指す。「オリゴマー化生成物」及び「オリゴマー生成物」という用語は、「オリゴマー化」プロセスによって作製される全ての生成物を含み、「オリゴマー」及び「オリゴマー」ではない生成物(例えば、20超のモノマー単位を含む生成物、または固形ポリマー)を含むが、他の成分の中でも、未反応のエチレン、有機反応媒体、及び水素などの、オリゴマー化反応ゾーン流出物ストリームの他の非オリゴマー成分を除外する。
【0021】
いくつかのタイプの範囲が本発明に開示されている。任意のタイプの範囲が開示または特許請求される場合、そのような範囲が合理的に包含し得る各可能な数(範囲の端点、ならびに任意の下位範囲及びその中に包含される下位範囲の組み合わせを含む)を個々に開示または特許請求することが意図される。例えば、特定の数の炭素原子を有する化学的部位が開示または特許請求される場合、本明細書の開示と一致して、そのような範囲が包含し得る全ての可能な数を個々に開示または請求することが意図される。例えば、化合物がC-C18炭化水素、または代替言語では、1~18個の炭素原子を有する炭化水素である化合物の開示は、本明細書で使用される場合、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18個の炭素原子を有し得る化合物、ならびにこれらの2つの数の間の任意の範囲(例えば、C10-C14炭化水素)、ならびにこれらの2つの数の間の範囲の任意の組み合わせ(例えば、C-C及びC10-C18炭化水素)である。同様に、本明細書に開示される他の全ての範囲は、この例と同様の方法で解釈されるべきである。
【0022】
一般に、量、サイズ、配合、パラメータ、範囲、または他の量もしくは特性は、そうであると明確に述べられているかどうかに関わらず、「約」または「近似」である。「約」または「近似」という用語で修飾されているかどうかにかかわらず、請求項にはその量または特性と等価なものが包含される。
【0023】
本明細書中に記載されるものと類似または等価な任意の方法及び材料が、本発明の実施または試験において使用され得るが、代表的な方法及び材料が本明細書中に記載される。
【0024】
本明細書中で言及される全ての刊行物及び特許は、例えば、現在記載されている発明に関連して使用され得る、刊行物中に記載される構築物及び方法論を記載及び開示する目的のために、本明細書中に参考として援用される。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、一般に、C10+オレフィン、例えば、エチレンのオリゴマー化プロセスから生成される直鎖、分岐鎖、及び環状のC10-C14オレフィンに関する。C10+オレフィンは、エチレン及びクロムベースの触媒系を接触させて、1-ヘキセン、1-オクテン、及びC10+オレフィンを含有するオリゴマー生成物を形成し、その後、オリゴマー生成物を、1-ヘキセンなどのCオレフィン、1-オクテンなどのCオレフィン、及びC10+オレフィンに分離または分画することによって製造することができる。
【0026】
10+オレフィンは、C10組成物、C12組成物、C14組成物、ならびにC16及び/またはC18画分にさらに分離または分画することができる。真空蒸留などの任意の適切な技術を使用することができる。
【0027】
クロム系触媒系、エチレンオリゴマー化プロセス、及びオリゴマー生成物画分の単離に関する一般的な情報は、例えば、米国特許第10,493,422号、同第10,464,862号、及び同10,435,336号に見出すことができる。
【0028】
10組成物
本明細書に開示される第1の組成物は、少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含むことができる。いくつかの態様では、第1の組成物は、少なくとも60重量%のC10モノオレフィン、少なくとも65重量%のC10モノオレフィン、少なくとも70重量%のC10モノオレフィン、少なくとも80重量%のC10モノオレフィン、または少なくとも85重量%のC10モノオレフィンを含むことができる。従って、組成物中のC10モノオレフィンの量の例示的かつ非限定的な範囲は、55~98重量%、70~95重量%、85~95重量%、55~85重量%、60~92重量%、または65~85重量%などを含むことができる。
【0029】
第1の組成物において、C10モノオレフィンは、11~45重量%の1-デセン、少なくとも0.5重量%の2-ブチル-1-ヘキセン、少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテン、0.5~12重量%の4-エチル-1-オクテン、少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン、及び2~40重量%の5-メチル-1-ノネンを含むことができる。限定されるものではないが、組成物中の全C10モノオレフィンに基づく1-デセンの量は、多くの場合、12~42重量%の範囲であり得る。一態様では、例えば、C10モノオレフィンは、12~30重量%の1-デセンを含有することができ、別の態様では、15~38重量%、さらに別の態様では、17~35重量%であり、なお別の態様では、20~30重量%である。
【0030】
第1の組成物中の少なくとも0.5重量%のC10モノオレフィンは、2-ブチル-1-ヘキセンであり得る。C10モノオレフィン中の2-ブチル-1-ヘキセンの量の典型的な範囲は、0.5~12重量%、0.75~12重量%、1~8重量%または2~6重量%を含むが、これらに限定されない。さらに、第1の組成物中のC10モノオレフィンは、少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテンもまた含有する。C10モノオレフィンに基づいて、3-プロピル-1-ヘプテンの量は、1~27重量%の範囲であり得、代替的に3~25重量%、代替的に5~22重量%、または代替的に7~17重量%であり得る。第1の組成物はまた、C10モノオレフィンに基づいて、0.5~10重量%の4-エチル-1-オクテンを含有することができる。例えば、第1の組成物は、C10モノオレフィンに基づいて、0.75~7重量%、0.75~5重量%、1~5重量%、または1~4重量%の4-エチル-1-オクテンを含有することができる。さらに、第1の組成物は、少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタンを、4~40重量%、4~37重量%、5~34重量%、7~30重量%、または10~25重量%を含む4-ペンテン-1-イル-シクロペンタンの量の典型的な範囲で含むことができる。上記のように、これらの重量百分率は、第1の組成物中のC10モノオレフィンの量に基づく。最後に、第1の組成物はまた、C10モノオレフィンに基づいて2~40重量%の5-メチル-1-ノネンを含有することができる。5-メチル-1-ノネンの量の他の適切な範囲としては、2~38重量%、4~40重量%、4~33重量%、6~33重量%、または10~28重量%が挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
第1の組成物において、(2-ブチル-1-ヘキセン+3-プロピル-1-ヘプテン+4-エチル-1-オクテン+5-メチル-1-ノネン)対1-デセンの重量比は、典型的には0.2:1~10:1の範囲内にある。一実施形態では、比は0.3:1~8:1の範囲にあり、別の態様では、比は0.35:1~6:1の範囲にあり、さらに別の態様では、比は0.4:1~5:1の範囲にあり、なお別の態様では、比は0.8:1~5:1の範囲にある。さらにまたは代替的に、第1の組成物中の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン対1-デセンの重量比は、しばしば0:1:1~3:1の範囲、例えば0.2:1~2:1、0.2:1~1.2:1、0.3:1~1.5:1、0.3:1~1:1、または0.4:1~0.9:1の範囲である。さらにまたは代替的に、(2-ブチル-1-ヘキセン+3-プロピル-1-ヘプテン+4-エチル-1-オクテン+5-メチル-1-ノネン)対4-ペンテン-1-イル-シクロペンタンの重量比は、0.1:1~12:1の範囲であり得、より頻繁には、0.4:1~10:1、4:1~10:1、6:1~9:1、0.3:1~4:1、または0.4:1~3:1の範囲内であり得る。
【0032】
任意で、第1の組成物中のC10モノオレフィンは、2-エチル-1-オクテン及び/または3-メチル-1-ノネンをさらに含むこともできる。存在する場合、C10モノオレフィンに基づいて、第1の組成物は、0.3~8重量%、0.5~5重量%、1~5重量%、または0.8~4重量%の2-エチル-1-オクテンを含むことができる。同様に、存在する場合、3-メチル-1-ノネンは、C10モノオレフィンに基づいて、0より多く10重量%まで、0より多く8重量%まで、0より多く6重量%まで、または2~7重量%の量で存在し得る。
【0033】
10モノオレフィンに加えて、第1の組成物は、n-デカン及びペンチルシクロペンタンのようなアルカンなどの非オレフィン系炭化水素も含むことができる。組成物中のペンチルシクロペンタンの量は、1~20重量%、2~18重量%、3~15重量%、5~13重量%、または7~13重量%の範囲であり得るが、これに限定されるものではない。一般に、第1の組成物は、主にC10炭化水素(C10モノオレフィンを含む)であり、しばしば、第1の組成物は、少なくとも90重量%のC10炭化水素、少なくとも95重量%のC10炭化水素、少なくとも96重量%のC10炭化水素、少なくとも97重量%のC10炭化水素、少なくとも98重量%のC10炭化水素、または少なくとも99重量%のC10炭化水素を含む。
【0034】
12組成物
本明細書で開示される第2の組成物は、少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含むことができる。いくつかの態様では、第2の組成物は、少なくとも65重量%のC12モノオレフィン、少なくとも70重量%のC12モノオレフィン、少なくとも75重量%のC12モノオレフィン、少なくとも80重量%のC12モノオレフィン、または少なくとも85重量%のC12モノオレフィンを含むことができる。従って、第2の組成物中のC12モノオレフィンの量の例示的かつ非限定的な範囲は、60~99重量%、60~95重量%、62~97重量%、70~98重量%、70~95重量%、75~95重量%、80~97.5重量%、80~95重量%、または85~99重量%などを含むことができる。
【0035】
第2の組成物において、C12モノオレフィンは、少なくとも8重量%の1-ドデセン及び少なくとも0.5重量%の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含むことができ、及び第2の組成物はまた、ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンとの重量比で0:3:1~8:1のヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンを含むことができる。1-ドデカンの量は、組成物中の全てのC12モノオレフィンに基づいて、しばしば8~40重量%であり得るが、これに限定されない。一態様では、例えば、C12モノオレフィンは、9~35重量%の1-ドデセンを含有することができ、別の態様では、10~33重量%、さらに別の態様では、12~29重量%であり、なお別の態様では、13~23重量%である。
【0036】
第2の組成物中の少なくとも22重量%のC12モノオレフィンは、非環状分岐鎖C12モノオレフィンであり得る。代表的な非環状分岐鎖C12モノオレフィンとしては、5-メチル-1-ウンデセン、7-メチル-1-ウンデセン、4-エチル-1-デセン、6-エチル-1-デセン、3-プロピル-1-ノネン、5-プロピル-1-ノネン、2-ブチル-1-オクテン、3-ブチル-1-オクテン、4-ブチル-1-オクテンなど、ならびにそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、第2の組成物中の27~90重量%のC12モノオレフィンは、例えば、22~90重量%、29~88重量%、60~86重量%、60~80重量%、35~85重量%、33~50重量%、または33~40重量%などの非環状分岐鎖C12モノオレフィンである。
【0037】
第2の組成物中の少なくとも0.5重量%のC12モノオレフィンは、6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンであり得る。C12モノオレフィン中の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンの量の典型的な範囲としては、0.5~40重量%、1~35重量%、2~40重量%、2~32重量%、3~20重量%、または4~15重量%が挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】
第2の組成物において、1-ドデセン対6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンの重量比は、典型的には0:4:1~12:1の範囲内にある。一態様では、比は0.6:1~10:1の範囲にあり、別の態様では、比は0.6:1~4:1の範囲にあり、別の態様では、比は0.9:1~8:1の範囲にあり、さらに別の態様では、比は0.9:1~6:1の範囲にあり、なお別の態様では、比は1.5:1~4:1の範囲にある。さらにまたは代替的に、第2の組成物中の非環状分岐鎖C12モノオレフィン対6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンの重量比は、しばしば0.4:1~55:1の範囲、例えば0.6:1~50:1、15:1~45:1、30:1~45:1、0.6:1~30:1、0.6:1~15:1、または0.9:1~11:1の範囲である。
【0039】
12モノオレフィンに加えて、第2の組成物は、ヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンのようなアルカンなどの非オレフィン系炭化水素を、ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比で0:3:1~8:1で含有することもできる。第2の組成物中のn-ドデカンの量は、0.25~18重量%、0.5~16重量%、0.5~10重量%、0.75~8重量%、1~12重量%、8~14重量%、または0.75~10重量%の範囲であり得るが、これらに限定されない。組成物中のヘプチルシクロペンタンの量は、0.25~25重量%、0.5~23重量%、1~23重量%、3~20重量%、1~18重量%、または3~10重量%の範囲であり得るが、これに限定されるものではない。ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比は、0:3:1~8:1で変動することができ、他の好適な範囲としては、0:3:1~6:1、0.3:1~3:1、0.5:1~5:1、0.5:1~2:1、0.8:1~8:1、0.8:1~4:1、または0.8:1~1.8:1などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
一般に、第2の組成物は、主にC12炭化水素(C12モノオレフィンを含む)であり、しばしば、第2の組成物は、少なくとも90重量%のC12炭化水素、少なくとも95重量%のC12炭化水素、少なくとも96重量%のC12炭化水素、少なくとも97重量%のC12炭化水素、少なくとも98重量%のC12炭化水素、または少なくとも99重量%のC12炭化水素を含む。
【0041】
14組成物
本明細書で提供される第3の組成物は、少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含むことができる。いくつかの態様では、第3の組成物は、少なくとも65重量%のC14モノオレフィン、少なくとも70重量%のC14モノオレフィン、少なくとも80重量%のC14モノオレフィン、または少なくとも85重量%のC14モノオレフィンを含むことができる。従って、組成物中のC14モノオレフィンの量の例示的かつ非限定的な範囲は、55~98重量%、60~99重量%、60~80重量%、68~96重量%、70~95重量%、75~98重量%、75~95重量%、または80~97.5重量%などを含むことができる。
【0042】
第3の組成物において、C14モノオレフィンは、少なくとも12重量%の1-テトラデセン及び少なくとも0.5重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含むことができ、かつ、第3の組成物は、合計で3~30重量%のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンを含むことができる。限定されるものではないが、組成物中の全C14モノオレフィンに基づく1-テトラデセンの量は、しばしば、12~50重量%の範囲であり得る。一態様では、例えば、C14モノオレフィンは、14~45重量%の1-テトラデセンを含むことができ、別の態様では、15~40重量%であり、かつ、別の態様では、16~38重量%であり、さらに別の態様では、18~36重量%であり、かつ、なお別の態様では、20~35重量%である。
【0043】
第3の組成物中の少なくとも22重量%のC14モノオレフィンは、非環状分岐鎖C14モノオレフィンであり得る。代表的な非環状分岐鎖C14モノオレフィンとしては、7-メチル-1-トリデセン、6-エチル-1-ドデセン、5-プロピル-1-ウンデセン、4-ブチル-1-デセン、3-ペンチル-1-ノネンなど、ならびにそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、第3の組成物中の25~85重量%のC14モノオレフィンは、例えば、30~80重量%、45~80重量%、55~70重量%、36~78重量%、50~75重量%などの非環状分岐C14モノオレフィンである。
【0044】
第3の組成物中の少なくとも0.5重量%のC14モノオレフィンは、8-ノネン-1-イル-シクロペンタンであり得る。C14モノオレフィン中の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンの量の典型的な範囲は、0.5~30重量%、0.75~28重量%、1.5~26重量%、2~24重量%、または5~15重量%を含むが、これらに限定されない。
【0045】
第3の組成物において、1-テトラデセン対8-ノネン-1-イル-シクロペンタンの重量比は、典型的には0:5:1~15:1の範囲内にある。一態様では、比は0.75:1~12:1の範囲にあり、別の態様では、比は1:1~10:1の範囲にあり、さらに別の態様では、比は1.5:1~9:1の範囲にあり、なお別の態様では、比は2:1~8:1の範囲にある。さらにまたは代替的に、第3の組成物中の非環状分岐C14モノオレフィン対8-ノネン-1-イル-シクロペンタンの重量比は、しばしば、0.5:1~50:1、0.75:1~45:1、15:1~42:1、30:1~40:1、0.75:1~30:1、1:1~15:1、または1.25:1~10:1の範囲である。
【0046】
14モノオレフィンに加えて、第3の組成物は、n-テトラデカン及びノニルシクロペンタンのようなアルカンなどの非オレフィン系炭化水素を3~30重量%の総量で含有することもできる。これに限定されないが、第3の組成物中のn-テトラデカンの量は、0.5~18重量%、1~16重量%、2~12重量%、1.25~15重量%、または3~9重量%の範囲であり得る。組成物中のノニルシクロペンタンの量は、0.5~22重量%、1~20重量%、1~14重量%、1.25~18重量%、または3~10重量%の範囲であり得るが、これに限定されるものではない。第3の組成物中のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンの総量は、3~30重量%で変動し得、他の好適な範囲は、3~28重量%、3~26重量%、4~28重量%、5~25重量%、または6~20重量%などを含むが、これらに限定されない。
【0047】
一般に、第3の組成物は、主にC14炭化水素(C14モノオレフィンを含む)であり、しばしば、第3の組成物は、少なくとも90重量%のC14炭化水素、少なくとも95重量%のC14炭化水素、少なくとも96重量%のC14炭化水素、少なくとも97重量%のC14炭化水素、少なくとも98重量%のC14炭化水素、または少なくとも99重量%のC14炭化水素を含む。
【0048】
10-C18オレフィンを含有する組成物
本発明の態様と一致する別の組成物は、C10-C12組成物と呼ぶことができ、この組成物は、一般に、30~60重量%の第1の組成物(及び本明細書に記載の第1の組成物の特徴のいずれか)ならびに38~68重量%の第2の組成物(及び本明細書に記載の第2の組成物の特徴のいずれか)を含むことができる。C10-C12組成物中で他の量の第1の組成物が存在することができ、したがって、例えば、C10-C12組成物は、35~55重量%、または40~50重量%の第1の組成物を含有することができる。追加的または代替的に、C10-C12組成物は、43~63重量%、または48~58重量%の第2の組成物を含有することができる。一般に、C10-C12組成物は、主に第1の組成物及び第2の組成物から構成される。したがって、第1の組成物及び第2の組成物は、集合的に、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%のC10-C12組成物を表すことができる。
【0049】
10-12組成物中のC10-12モノオレフィンの量の例示的かつ非限定的な範囲は、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、80~95重量%などを含むことができる。第1の組成物及び第2の組成物と同様に、C10-C12組成物は、C10-C12モノオレフィンに加えて、アルカンなどの非オレフィン性炭化水素も含有することができる。一般に、C10-C12組成物は、主にC10-C12炭化水素であり、しばしば、C10-C12組成物は、少なくとも90重量%のC10-C12炭化水素、少なくとも95重量%のC10-C12炭化水素、少なくとも96重量%のC10-C12炭化水素、少なくとも97重量%のC10-C12炭化水素、少なくとも98重量%のC10-C12炭化水素、または少なくとも99重量%のC10-C12炭化水素を含む。
【0050】
本発明の態様と一致する別の組成物は、C12-C14組成物と呼ぶことができ、この組成物は、一般に、45~85重量%の第2の組成物(及び本明細書に記載の第2の組成物の特徴のいずれか)ならびに20~50重量%の第3の組成物(及び本明細書に記載の第3の組成物の特徴のいずれか)を含むことができる。C12-C14組成物中の他の量の第2の組成物が存在することができ、したがって、例えば、C12-C14組成物は、55~75重量%、または60~70重量%の第2の組成物を含有することができる。追加的または代替的に、C12-C14組成物は、25~45重量%、または30~40重量%の第3の組成物を含有することができる。一般に、C12-C14組成物は、主に第2の組成物及び第3の組成物から構成される。したがって、第2の組成物及び第3の組成物は、集合的に、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%のC12-C14組成物を表すことができる。
【0051】
12-14組成物中のC12-14モノオレフィンの量の例示的かつ非限定的な範囲は、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%などを含むことができる。第2の組成物及び第3の組成物と同様に、C12-C14組成物は、C12-C14モノオレフィンに加えて、アルカンなどの非オレフィン性炭化水素も含有することができる。一般に、C12-C14組成物は、主にC12-C14炭化水素であり、しばしば、C12-C14組成物は、少なくとも90重量%のC12-C14炭化水素、少なくとも95重量%のC12-C14炭化水素、少なくとも96重量%のC12-C14炭化水素、少なくとも97重量%のC12-C14炭化水素、少なくとも98重量%のC12-C14炭化水素、または少なくとも99重量%のC12-C14炭化水素を含む。
【0052】
本発明の態様と一致するさらに別の組成物は、C10-C14組成物と呼ぶことができ、この組成物は、一般に、25~47重量%の第1の組成物(及び本明細書に記載の第1の組成物の特徴のいずれか)、30~55重量%の第2の組成物(及び本明細書に記載の第2の組成物の特徴のいずれか)、ならびに12~35重量%の第3の組成(及び本明細書に記載の第3の組成物の特徴のいずれか)を含むことができる。C10-C14組成物中で他の量の第1の組成物が存在することができ、したがって、例えば、C10-C14組成物は、30~42重量%、または33~39重量%の第1の組成物を含有することができる。追加的または代替的に、C10-C14組成物は、35~47重量%、または38~44重量%の第2の組成物を含有することができる。追加的または代替的に、C10-C14組成物は、15~27重量%、または18~24重量%の第3の組成物を含有することができる。一般に、C10-C14組成物は、主に第1の組成物、第2の組成物、及び第3の組成物から構成される。したがって、第1の組成物、第2の組成物、及び第3の組成物は、集合的に、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%のC10-C14組成物を表すことができる。
【0053】
10-14組成物中のC10-14モノオレフィンの量の例示的かつ非限定的な範囲は、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%などを含むことができる。第1の組成物、第2の組成物、及び第3の組成物と同様に、C10-C14組成物は、C10-C14モノオレフィンに加えて、アルカンなどの非オレフィン性炭化水素も含有することができる。一般に、C10-C14組成物は、主にC10-C14炭化水素であり、しばしば、C10-C14組成物は、少なくとも90重量%のC10-C14炭化水素、少なくとも95重量%のC10-C14炭化水素、少なくとも96重量%のC10-C14炭化水素、少なくとも97重量%のC10-C14炭化水素、少なくとも98重量%のC10-C14炭化水素、または少なくとも99重量%のC10-C14炭化水素を含む。
【0054】
本発明の態様と一致するなお別の組成物は、C10-C18組成物と呼ぶことができ、この組成物は、一般に、15~40重量%の第1の組成物(及び本明細書に記載の第1の組成物の特徴のいずれか)、19~40重量%の第2の組成物(及び本明細書に記載の第2の組成物の特徴のいずれか)、7~25重量%の第3の組成物(及び本明細書に記載の第3の組成物の特徴のいずれか)、ならびに18~40重量%のC16-C18炭化水素を含有することができる。C10-C18組成物中の他の量の第1の組成物が存在することができ、したがって、例えば、C10-C18組成物は、19~35重量%、または22~30重量%の第1の組成物を含有することができる。追加的または代替的に、C10-C18組成物は、23~36重量%、または27~33重量%の第2の組成物を含有することができる。追加的または代替的に、C10-C18組成物は、10~22重量%、または13~19重量%の第3の組成物を含有することができる。追加的または代替的に、C10-C18組成物は、少なくとも22重量%、少なくとも25重量%、22~36重量%、または25~33重量%のC16-C18炭化水素を含有することができる。一般に、C10-C18組成物は、主に第1の組成物、第2の組成物、第3の組成物、及びC16-C18炭化水素から構成される。したがって、第1の組成物、第2の組成物、第3の組成物、及びC16-C18炭化水素は、集合的に、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%のC10-C18組成物を表すことができる。
【0055】
10-18組成物中のC10-18モノオレフィンの量の例示的かつ非限定的な範囲は、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%などを含むことができる。第1の組成物、第2の組成物、及び第3の組成物と同様に、C10-C18組成物は、C10-C18モノオレフィンに加えて、アルカンなどの非オレフィン性炭化水素も含有することができる。一般に、C10-C18組成物は、主にC10-C18炭化水素であり、しばしば、C10-C18組成物は、少なくとも90重量%のC10-C18炭化水素、少なくとも95重量%のC10-C18炭化水素、少なくとも96重量%のC10-C18炭化水素、少なくとも97重量%のC10-C18炭化水素、少なくとも98重量%のC10-C18炭化水素、または少なくとも99重量%のC10-C18炭化水素を含む。
【実施例
【0056】
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものと決して解釈されるべきではない。本明細書の説明を読んだ後に、本発明の趣旨または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の他の態様、改変、及びそれらの等価物が当業者に示唆され得る。
【0057】
エチレンオリゴマー化実験1を用いてオリゴマー生成物を生成し、次にこの手順に従った:ドライボックス中、20mLガラスバイアルに前触媒(5μモル)(N-ホスフィニルグアニジンクロム(III)三塩化テトラヒドロフラン錯体)、1gのエチルベンゼン、及びトリエチルアルミニウム(TEA)を入れて、80:1のAl:Crモル比を達成した。最初の前触媒スラリーは、15分間攪拌している間に均質な溶液になった。次いで、溶液をMMAO-21(シクロヘキサン中7重量%のAl、400:1のAl:Cr)で処理し、105分間撹拌した。次いで、活性化された前触媒溶液を、合計200mLのシクロヘキサン及び1-ヘプテン(任意で、分析的区別のために)を含有する0.5Lガラスチャージャーに加え、70℃に加熱された脱気された0.5Lステンレス鋼反応器に移した。水素(50psig)を反応器にチャージし、続いてエチレン(875psig)をチャージした。エチレンをオンデマンドで供給して望ましい反応器圧力を維持しながら、反応は発熱まで進行して85℃の目標温度まで達した。20~30分後、オリゴマー化反応を30℃まで急速に冷却し、次いで、未反応のエチレン及び水素ガスを排出した。液体試料の2mL試料を回収し、濾過し、GC-FIDで分析した。実験1の3回の実験(1回はヘプテンを含み、2回は含まない)は、公称固体を生成した。
【0058】
GC-FIDデータを、内径0.32mm、膜厚0.25μmの50m長のAgilent DB-5 GCカラムを備えたAgilent Technologies 7890A装置で収集した。試料(0.05μL)を、キャリアガスとしてHeを使用して、300℃で25:1の分割比で入口にシリンジ注入した。初期カラム温度は40℃であり、80℃までの3℃/分の温度上昇速度を伴い、その後、300℃までの13℃/分の上昇及び15分の保持時間が続いた。ピーク積分を手動で行い、ピーク同定を真正サンプルを用いて行った。
【0059】
表1は、エチレンオリゴマー化実験1(ヘプテンなし)から形成された生成物のオリゴマー分布をまとめる。形成された重質(>C)オリゴマーの大部分は、C10-C14の範囲内に入った。C10-C14生成物の総量(7.65g)は、残りのより重いオリゴマーの総量(3.06g)の2倍を超えていた。一次C及びC生成物(合計105.26g)は、オリゴマー生成物の大部分であった。C10及びC12画分は、同様の量で生成されたが、C14画分はC10またはC12の約半分であった。
【0060】
表2の測定分布は、エチレンオリゴマー化実験1で生成したC10画分の内訳(単位:重量%)をまとめている。ねじれ型の環状及びねじれ型の直鎖状の列は、それぞれ、環状メカニズム及び直鎖状メカニズムが有利な場合の予測的な分布である。以下の理論に束縛されることを望むものではないが、エチレン転化率が高く、1-ヘキセン/1-オクテン生成物比が高く、オリゴマー化温度が高く、反応ゾーン中のクロム含有量が低いほど、環状メカニズムが促進されると考えられる。逆に、反応ゾーン中のより低いオリゴマー化温度及びより高い水素含有量は、直鎖状メカニズムを向上させると考えられる。
【0061】
表3は、エチレン及び1-ヘキセンまたは1-オクテンから最大で16個のC10種を生成し得る4つの可能なメカニズムをまとめている。予想外にも、3-メチルノナンは直鎖状二量化メカニズムに特有であり、一方、5-メチルノナンは直鎖状三量化メカニズムに特有である。4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン及びペンチルシクロペンタンは、表3に示すように直鎖三量体化メカニズムに特有であるが、これらの種は、クロム触媒中間体へのエチレン挿入によっても形成され得ると考えられる。
【0062】
表2の測定分布からのいくつかの種が、表4の本発明列で再現されている。比較列は、エチレンオリゴマー化実験2からの結果を表すが、この実験は、クロム前触媒が(PNP)CrCl(THF)(PNPはPhPN(iPr)PPhであり、ここでPhはフェニルであり、iPrはイソプロピルである)であり、オリゴマー化温度が70℃であり、TEAが使用されなかったことを除いて、上記のように実施されたオリゴマー化実験である。より低い温度を比較例に使用して、より高い温度で生成されたポリマーの量を減少させた。予想外に、本発明実施例(エチレンオリゴマー化実験1)は、1-デセンが顕著に少なく、4-ペンテン-1-イルシクロペンタン及びペンチルシクロペンタンが顕著に多かった。興味深いことに、より高いオリゴマー化温度は環状メカニズムに有利であるため、もし、比較例(エチレンオリゴマー化実験2)が本発明実施例と同じ(より高い)温度での試験に適していたならば、比較例において(表2~3の情報に基づいて)より少ない4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン及びペンチルシクロペンタンが生成されたであろうと考えられる。
【0063】
ここでC12生成物を参照すると、表5の測定分布は、エチレンオリゴマー化実験1で生成したC12画分の内訳(単位:重量%)を要約したものである。ねじれ型の環状の列及びねじれ型の直鎖状の列は、それぞれ環状のメカニズムと直線のメカニズムが有利な場合の予測的な分布である。再び以下の理論に束縛されることを望むものではないが、エチレン転化率がより高く、1-ヘキセン/1-オクテン生成物比がより高く、オリゴマー化温度がより高く、反応ゾーン中のクロム含有量がより低いほど、環状メカニズムが促進されると考えられる。逆に、反応ゾーン中のより低いオリゴマー化温度及びより高い水素含有量は、直鎖状メカニズムを向上させると考えられる。1-ドデセン、n-ドデカン、ヘプチルシクロペンタン及び6-ヘプテン-1-イルシクロペンタン種を最終的に同定し、GC-MS(上記と同じGC法であるが、異なる分析計)により定量した。しかしながら、表5中の他の化合物(例えば、非環状分岐鎖C12モノオレフィン及び非環状分岐鎖C12アルカン)は、関連する基に集中し、それらの総重量%をGC-FID及び比較分析を用いて推定したが、個々の化合物は独立して検証されなかった。
【0064】
表6は、エチレン及び1-ヘキセンまたは1-オクテンから最大で21個のC12種を生成し得る5つの可能なメカニズムをまとめている。C12画分の大部分(非環状分岐鎖C12モノオレフィン)は、2つの金属環経路によって生成されたと考えられる。驚くべきことに、金属環三量体化経路は、4つの特有のアルケン(6-ドデセン、5-メチル-1-ウンデセン、4-エチル-1-デセン、3-プロピル-1-ノネン)ならびに金属環四量体化(4-ドデセン、7-メチル-1-ウンデセン、6-エチル-1-デセン、5-プロピル-1-ノネン)を生成した。さらに、本明細書に記載のC10画分及びC14画分とは異なり、C12画分は、驚くべきことに、1-アルケン/エチレン金属環化を通して主に生成されると思われる。
【0065】
表5の測定分布から数種を表7の本発明列に再現している。比較の列は、エチレンオリゴマー化実験2の結果を表している。予想外に、本発明実施例(エチレンオリゴマー化実験1)では、6-ヘプテン-1-イルシクロペンタン及びヘプチルシクロペンタンが顕著に多かった。興味深いことに、より高いオリゴマー化温度は環状メカニズムに有利であるため、比較例(エチレンオリゴマー化実験2)が本発明実施例と同じ(より高い)温度での試験に適していた場合、比較例において(表5~6の情報に基づいて)より少ない6-ヘプテン-1-イルシクロペンタン及びヘプチルシクロペンタンが生成されたであろうと考えられる。
【0066】
ここでC14生成物を参照すると、表8の測定分布は、エチレンオリゴマー化実験1で生成したC14画分の内訳(単位:重量%)を要約したものである。ねじれ型の環状の列及びねじれ型の直鎖状の列は、それぞれ環状のメカニズムと直線のメカニズムが有利な場合の予測的な分布である。1-テトラデセン、n-テトラデカン、ノニルシクロペンタン、及び8-ノネン-1-イルシクロペンタン種は、GC-MSによって決定的に同定された。しかしながら、表8中の他の化合物(例えば、非環状分岐鎖C14モノオレフィン及び非環状分岐鎖C14アルカン)は、関連する基に集中し、それらの総重量%をGC-FID及び比較分析を用いて推定したが、個々の化合物は独立して検証されなかった。
【0067】
表9は、エチレン及び1-ヘキセンまたは1-オクテンから最大で14個のC14種を生成し得る4つの可能なメカニズムをまとめている。大部分のC14画分(非環状分岐鎖C14モノオレフィン)は、金属環四量体化から生成されたと考えられる。ノニルシクロペンタン及び8-ノネン-1-イルシクロペンタン種は、専ら直鎖状メカニズムから形成されると思われる。
【0068】
表8の測定された分布からのいくつかの種を、表10の本発明の列に再現する。比較列は、エチレンオリゴマー化実験2からの結果を表す。予想外に、本発明実施例(エチレンオリゴマー化実験1)は、n-テトラデカン、8-ノネン-1-イルシクロペンタン、及びノニルシクロペンタンを顕著に多く有していた。興味深いことに、より高いオリゴマー化温度は環状メカニズムに有利であるため、もし、比較例(エチレンオリゴマー化実験2)が本発明実施例と同じ(より高い)温度での試験に適していたならば、比較例において(表8~9の情報に基づいて)より少ないn-テトラデカン、8-ノネン-1-イルシクロペンタン、及びノニルシクロペンタンが生成されたであろうと考えられる。
【0069】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】
【0070】
本発明は、多数の態様及び特定の実施例を参照して上述されている。上記の詳細な説明に照らして、多くの変形が当業者に示唆されるであろう。全てのかかる明らかな変形は、添付の特許請求の範囲の完全に意図された範囲内にある。本発明の他の記述は、以下を含み得るが、これらに限定されない(態様は、「含む」と記載されるが、代替的に、「本質的に~からなる」または「~からなる」ことができる)。
【0071】
態様1. 少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含む組成物であって、前記C10モノオレフィンが、
i)11~45重量%の1-デセン;
ii)少なくとも0.5重量%の2-ブチル-1-ヘキセン;
iii)少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテン;
iv)0.5~12重量%の4-エチル-1-オクテン;
v)少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン;及び
vi)2~40重量%の%5-メチル-1-ノネンを含む、前記組成物。
【0072】
態様2. 態様1に定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、1-デセンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば12~42重量%、12~30重量%、15~38重量%、17~35重量%、または20~30重量%を含む、前記組成物。
【0073】
態様3. 態様1または2に定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、2-ブチル-1-ヘキセンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば0.5~12重量%、0.75~12重量%、1~8重量%、または2~6重量%を含む、前記組成物。
【0074】
態様4. 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、3-プロピル-1-ヘプテンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば1~27重量%、3~25重量%、5~22重量%、または7~17重量%を含む、前記組成物。
【0075】
態様5. 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、4-エチル-1-オクテンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば0.5~10重量%、0.75~7重量%、0.75~5重量%、1~5重量%、または1~4重量%を含む、前記組成物。
【0076】
態様6. 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、4-ペンテン-1-イル-シクロペンタンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば4~40重量%、4~37重量%、5~34重量%、7~30重量%、または10~25重量%を含む、前記組成物。
【0077】
態様7. 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、5-メチル-1-ノネンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば2~38重量%、4~40重量%、4~33重量%、6~33重量%、または10~28重量%を含む、前記組成物。
【0078】
態様8. 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、2-エチル-1-オクテンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば0.3~8重量%、0.5~5重量%、1~5重量%、または0.8~4重量%をさらに含む、前記組成物。
【0079】
態様9. 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、3-メチル-1-ノネンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、0超~10重量%、0超~8重量%、0超~6重量%、または2~7重量%をさらに含む、前記組成物。
【0080】
態様10 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、ペンチルシクロペンタンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば1~20重量%、2~18重量%、3~15重量%、5~13重量%、または7~13重量%をさらに含む、前記組成物。
【0081】
態様11 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、(2-ブチル-1-ヘキセン+3-プロピル-1-ヘプテン+4-エチル-1-オクテン+5-メチル-1-ノネン)対1-デセンの任意の適切な重量比または本明細書に開示される任意の重量比、例えば、0.2:1~10:1、0.3:1~8:1、0.35:1~6:1、0.4:1~5:1、または0.8:1~5:1を含む、前記組成物。
【0082】
態様12 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン対1-デセンの任意の適切な重量比または本明細書に開示される任意の重量比、例えば、0:1:1~3:1、0.2:1~2:1、0.2:1~1.2:1、0.3:1~1.5:1、0.3:1~1:1、または0.4:1~0.9:1を含む、前記組成物。
【0083】
態様13 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C10モノオレフィンが、(2-ブチル-1-ヘキセン+3-プロピル-1-ヘプテン+4-エチル-1-オクテン+5-メチル-1-ノネン)対4-ペンテン-1-イル-シクロペンタンの任意の適切な重量比、または本明細書に開示される任意の重量比、例えば、0.1:1~12:1、0.4:1~10:1、4:1~10:1、6:1~9:1、0.3:1~4:1、または0.4:1~3:1を含む、前記組成物。
【0084】
態様14 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、C10モノオレフィンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、55~98重量%、70~95重量%、85~95重量%、55~85重量%、60~92重量%、または65~85重量%を含む、前記組成物。
【0085】
態様15 前述の態様のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、C10炭化水素の任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%を含む、前記組成物。
【0086】
態様16 少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含む組成物であって、前記C12モノオレフィンは、i)少なくとも8重量%の1-ドデセン及びii)少なくとも0.5重量%の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含み、前記組成物は、ヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンを、ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比で0:3:1~8:1で含む、前記組成物。
【0087】
態様17 態様16に定義される組成物であって、前記C12モノオレフィンが、1-ドデセンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば8~40重量%、9~35重量%、10~33重量%、12~29重量%、または13~23重量%を含む、前記組成物。
【0088】
態様18 態様16または17に定義される組成物であって、前記C12モノオレフィンが、非環状分岐鎖C12モノオレフィンの適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、22~90重量%、29~88重量%、60~86重量%、60~80重量%、35~85重量%、33~50重量%、または33~40重量%を含む、前記組成物。
【0089】
態様19 態様16~18のいずれか1つに定義される組成物であって、前記非環状分岐鎖C12モノオレフィンが、5-メチル-1-ウンデセン、7-メチル-1-ウンデセン、4-エチル-1-デセン、6-エチル-1-デセン、3-プロピル-1-ノネン、5-プロピル-1-ノネン、2-ブチル-1-オクテン、3-ブチル-1-オクテン、4-ブチル-1-オクテン、またはそれらの任意の組み合わせを含む、前記組成物。
【0090】
態様20 態様16~19のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C12モノオレフィンが、6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンの適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、0.5~40重量%、1~35重量%、2~40重量%、2~32重量%、3~20重量%、または4~15重量%を含む、前記組成物。
【0091】
態様21 態様16~20のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、ヘプチルシクロペンタンの適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、0.25~25重量%、0.5~23重量%、1~23重量%、3~20重量%、1~18重量%、または3~10重量%を含む、前記組成物。
【0092】
態様22 態様16~21のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、n-ドデカンの適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、0.25~18重量%、0.5~16重量%、0.5~10重量%、0.75~8重量%の1~12重量%、8~14重量%、または0.75~10重量%を含む、前記組成物。
【0093】
態様23 態様16~22のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C12モノオレフィンが、1-ドデセン対6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンの任意の適切な重量比または本明細書に開示される任意の重量比、例えば、0:4:1~12:1、0.6~10:1、0.9:1~6:1、または1.5:1~4:1を含む、前記組成物。
【0094】
態様24 態様16~23のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの任意の適切な重量比または本明細書に開示される任意の重量比、例えば、0:3:1~6:1、0.3:1~3:1、0.5:1~5:1、0.5:1~2:1、0.8:1~8:1、0.8:1~4:1、または0.8:1~1.8:1を含む、前記組成物。
【0095】
態様25 態様16~24のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、C12モノオレフィンの適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、60~99重量%、62~97重量%、70~98重量%、または75~95重量%を含む、前記組成物。
【0096】
態様26 態様16~25のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、C12炭化水素の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%を含む、前記組成物。
【0097】
態様27 少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含む組成物であって、前記C14モノオレフィンは、i)少なくとも12重量%の1-テトラデセン及びii)少なくとも0.5重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含み、前記組成物は、合計で3~30重量%のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンを含む、前記組成物。
【0098】
態様28 態様27に定義される組成物であって、前記C14モノオレフィンが、1-テトラデセンの適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、12~50重量%、14~45重量%、15~40重量%、16~38重量%、18~36重量%、または20~35重量%を含む、前記組成物。
【0099】
態様29 態様27または28に定義される組成物であって、前記C14モノオレフィンが、非環状分岐鎖C14モノオレフィンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、25~85重量%、30~80重量%、45~80重量%、55~70重量%、36~78重量%、または50~75重量%をさらに含む、前記組成物。
【0100】
態様30 態様27~29のいずれか1つに記載の組成物であって、前記非環状分岐鎖C14モノオレフィンが、7-メチル-1-トリデセン、6-エチル-1-ドデセン、5-プロピル-1-ウンデセン、4-ブチル-1-デセン、3-ペンチル-1-ノネン、またはそれらの任意の組み合わせを含む、前記組成物。
【0101】
態様31 態様27~30のいずれか1つに記載の組成物であって、前記C14モノオレフィンが、8-ノネン-1-イル-シクロペンタンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば0.5~30重量%、0.75~28重量%、1.5~26重量%、2~24重量%、または5~15重量%を含む、前記組成物。
【0102】
態様32 態様27~31のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、ノニルシクロペンタンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、0.5~22重量%、1~20重量%、1~14重量%、1.25~18重量%、または3~10重量%を含む、前記組成物。
【0103】
態様33 態様27~32のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、n-テトラデカンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、0.5~18重量%、1~16重量%、2~12重量%、1.25~15重量%、または3~9重量%を含む、前記組成物。
【0104】
態様34 態様27~33のいずれか1つに定義される組成物であって、前記C14モノオレフィンが、1-テトラデセン対8-ノネン-1-イル-シクロペンタンの任意の適切な重量比または本明細書に開示される任意の重量比、例えば、0:5:1~15:1、0.75:1~12:1、1:1~10:1、1.5:1~9:1、または2:1~8:1を含む、前記組成物。
【0105】
態様35 態様27~34のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、n-テトラデカン及びノニルシクロペンタンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、3~28重量%、3~26重量%、4~28重量%、5~25重量%、または6~20重量%を含む、前記組成物。
【0106】
態様36 態様27~35のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、C14モノオレフィンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、60~99重量%、68~96重量%、75~98重量%、または75~95重量%を含む、前記組成物。
【0107】
態様37 態様27~36のいずれか1つに定義される組成物であって、前記組成物が、C14炭化水素の任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%を含む、前記組成物。
【0108】
態様38 組成物であって、i)本明細書に開示される態様1~15のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、25~47重量%、30~42重量%、または33~39重量%、ii)本明細書に開示される態様16~26のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、30~55重量%、35~47重量%、または38~44重量%、及びiii)本明細書に開示される態様27~37のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、12~35重量%、15~27重量%、18~24重量%、を含む、前記組成物。
【0109】
態様39 態様38に記載の組成物であって、前記組成物が、C10-14モノオレフィンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%を含む、前記組成物。
【0110】
態様40 態様38または39に記載の組成物であって、前記組成物が、C10-14炭化水素の任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%を含む、前記組成物。
【0111】
態様41 態様38~40のいずれか1つに定義される組成物であって、態様1~15のいずれか1つに定義される組成物、態様16~26のいずれか1つに定義される組成物、及び態様27~37のいずれか1つに定義される組成物の総量が、本明細書に開示される任意の量、例えば、少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%である、前記組成物。
【0112】
態様42 組成物であって、i)本明細書に開示される態様1~15のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、15~40重量%、19~35重量%、または22~30重量%、ii)本明細書に開示される態様16~26のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、19~40重量%、23~36重量%、または27~33重量%、iii)本明細書に開示される態様27~37のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば7~25重量%、10~22重量%、または13~19重量%、ならびにiv)本明細書に開示されるC16炭化水素及びC18炭化水素の任意の適切な総量、例えば少なくとも18重量%、少なくとも22重量%、少なくとも25重量%、18~40重量%、22~36重量%、または25~33重量%を含む、前記組成物。
【0113】
態様43 態様42に記載の組成物であって、前記組成物が、C10-18モノオレフィンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%を含む、前記組成物。
【0114】
態様44 態様42または43に定義される組成物であって、前記組成物が、C10-18炭化水素の任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%を含む、前記組成物。
【0115】
態様45 態様42~44のいずれか1つに定義される組成物であって、態様1~15のいずれか1つに定義される組成物、態様16~26のいずれか1つに定義される組成物、態様27~37のいずれか1つに定義される組成物、C16炭化水素、及びC18炭化水素の前記総量が、本明細書に開示される任意の量、例えば、少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%である、前記組成物。
【0116】
態様46 組成物であって、i)本明細書に開示される態様1~15のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、30~60重量%、35~55重量%、または40~50重量%、及びii)本明細書に開示される態様16~26のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、38~68重量%、43~63重量%、または48~58重量%を含む、前記組成物。
【0117】
態様47 態様46に定義の組成物であって、前記組成物が、C10-12モノオレフィンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%を含む、前記組成物。
【0118】
態様48 態様46または47に定義される組成物であって、前記組成物が、C10-12炭化水素の任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%を含む、前記組成物。
【0119】
態様49 態様46~48のいずれか1つに定義される組成物であって、態様1~15のいずれか1つに定義される組成物、及び態様16~26のいずれか1つに定義される組成物の総量が、本明細書に開示される任意の量、例えば少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%である、前記組成物。
【0120】
態様50 組成物であって、i)本明細書に開示される態様16~26のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、45~85重量%、55~75重量%、または60~70重量%、及びiii)本明細書に開示される態様27~37のいずれか1つに定義される組成物の任意の適切な量、例えば、20~50重量%、25~45重量%、または30~40重量%を含む、前記組成物。
【0121】
態様51 態様50に定義される組成物であって、前記組成物が、C12-14モノオレフィンの任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば、60~99重量%、70~98重量%、75~95重量%、または80~95重量%を含む、前記組成物。
【0122】
態様52 態様50または51に定義される組成物であって、前記組成物が、C12-14炭化水素の任意の適切な量または本明細書に開示される任意の量、例えば少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%を含む、前記組成物。
【0123】
態様53 態様50~52のいずれか1つに定義される組成物であって、態様16~26のいずれか1つに定義される組成物、及び態様27~37のいずれか1つに定義される組成物の総量が、本明細書に開示される任意の量、例えば少なくとも95重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または少なくとも99.5重量%である、前記組成物。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含む組成物であって、前記C10モノオレフィンが、
i)11~45重量%の1-デセン;
ii)少なくとも0.5重量%の2-ブチル-1-ヘキセン;
iii)少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテン;
iv)0.5~12重量%の4-エチル-1-オクテン;
v)少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン;及び
vi)2~40重量%の5-メチル-1-ノネン、を含む、前記組成物。
【請求項2】
前記C10モノオレフィンが、17~35重量%の1-デセンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記C10モノオレフィンが、0.75~7重量%の4-エチル-1-オクテンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記C10モノオレフィンが、0.3:1~1.5:1の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン対1-デセンの重量比を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の組成物であって、前記組成物が、
60~92重量%のC10モノオレフィン;及び
3~15重量%のペンチルシクロペンタンを含む、前記組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の組成物であって、前記C10モノオレフィンが、
1~8重量%の2-ブチル-1-ヘキセン;
3~25重量%の3-プロピル-1-ヘプテン;
7~30重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン;及び
6~33重量%の5-メチル-1-ノネンを含む、前記組成物。
【請求項7】
少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含む組成物であって、前記C12モノオレフィンが、
i)少なくとも8重量%の1-ドデセン;及び
ii)少なくとも0.5重量%の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含み、
前記組成物が、ヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンを、0:3:1~8:1のヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比でさらに含む、前記組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の組成物であって、前記C12モノオレフィンが、
10~33重量%の1-ドデセン;及び
2~32重量%の6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンを含む、前記組成物。
【請求項9】
請求項7に記載の組成物であって、
前記C12モノオレフィンが、29~88重量%の非環状分岐鎖C12モノオレフィンをさらに含み;かつ
前記非環状分岐鎖C12モノオレフィンが、5-メチル-1-ウンデセン、7-メチル-1-ウンデセン、4-エチル-1-デセン、6-エチル-1-デセン、3-プロピル-1-ノネン、5-プロピル-1-ノネン、2-ブチル-1-オクテン、3-ブチル-1-オクテン、4-ブチル-1-オクテン、またはそれらの任意の組み合わせを含む、前記組成物。
【請求項10】
請求項7に記載の組成物であって、
前記組成物が、62~97重量%のC12モノオレフィンを含み、かつ
前記ヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比が、0.5:1~2:1である、前記組成物。
【請求項11】
前記C12モノオレフィンが、0.9:1~6:1の1-ドデセン対6-ヘプテン-1-イル-シクロペンタンの重量比を含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含む組成物であって、前記C14モノオレフィンが、
i)少なくとも12重量%の1-テトラデセン;及び
ii)少なくとも0.5重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含み、
前記組成物が、3~30重量%の合計のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンをさらに含む、前記組成物。
【請求項13】
前記組成物が、合計で5~25重量%のn-テトラデカン及びノニルシクロペンタンを含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
請求項12に記載の組成物であって、前記C14モノオレフィンが、
16~38重量%の1-テトラデセン;及び
2~24重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含む、前記組成物。
【請求項15】
請求項12に記載の組成物であって、
前記C14モノオレフィンが、30~80重量%の非環状分岐鎖C14モノオレフィンをさらに含み;かつ
前記非環状分岐鎖C14モノオレフィンが、7-メチル-1-トリデセン、6-エチル-1-ドデセン、5-プロピル-1-ウンデセン、4-ブチル-1-デセン、3-ペンチル-1-ノネン、またはそれらの任意の組み合わせを含む、前記組成物。
【請求項16】
請求項12に記載の組成物であって、
前記組成物が、60~99重量%のC14モノオレフィンを含み、かつ
1-テトラデセン対8-ノネン-1-イル-シクロペンタンの重量比が、1:1~10:1である、前記組成物。
【請求項17】
組成物であって、
(a)少なくとも55重量%のC10モノオレフィンを含むC10組成物であって、前記C10モノオレフィンが、
i)11~45重量%の1-デセン;
ii)少なくとも0.5重量%の2-ブチル-1-ヘキセン;
iii)少なくとも1重量%の3-プロピル-1-ヘプテン;
iv)0.5~12重量%の4-エチル-1-オクテン;
v)少なくとも4重量%の4-ペンテン-1-イル-シクロペンタン;及び
vi)2~40重量%の5-メチル-1-ノネン、を含む、前記C10組成物;
(b)少なくとも60重量%のC12モノオレフィンを含むC12組成物であって、前記C12モノオレフィンが、
i)少なくとも8重量%の1-ドデセン;及び
ii)少なくとも0.5重量%の6-ヘプテン-1-イルシクロペンタンを含み、前記組成物が、ヘプチルシクロペンタン及びn-ドデカンを、0:3:1~8:1のヘプチルシクロペンタン対n-ドデカンの重量比でさらに含む、前記C12組成物;ならびに
(c)少なくとも60重量%のC14モノオレフィンを含むC14組成物であって、前記C14モノオレフィンが、
i)少なくとも12重量%の1-テトラデセン;及び
ii)少なくとも0.5重量%の8-ノネン-1-イル-シクロペンタンを含む、前記C14組成物、
を含み、
前記組成物が、合計3~30重量%の5のn-テトラデカン及びノニルシクロヘプタンをさらに含む、前記組成物。
【請求項18】
請求項17に記載の組成物であって、前記組成物が、
25~47重量%の前記C10組成物;
30~55重量%の前記C12組成物;及び
12~35重量%の前記C14組成物、を含む、前記組成物。
【請求項19】
前記組成物が、75~95重量%のC10-14モノオレフィンを含む、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
16-18炭化水素をさらに含む、請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
請求項20に記載の組成物であって、
前記組成物が、75~95重量%のC10-18モノオレフィンを含み、かつ
前記組成物が、
15~40重量%の前記C10組成物;
19~40重量%の前記C12組成物;
7~25重量%の前記C14組成物;及び
18~40重量%のC16-18炭化水素を含む、前記組成物。
【国際調査報告】