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  • 特表-高信頼性の減温減圧装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】高信頼性の減温減圧装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/44 20060101AFI20240905BHJP
   F16K 35/02 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
F16K31/44 H
F16K35/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536059
(86)(22)【出願日】2023-02-24
(85)【翻訳文提出日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2023078156
(87)【国際公開番号】W WO2024036913
(87)【国際公開日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】202222148803.4
(32)【優先日】2022-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522183962
【氏名又は名称】華能(福建▲しょう▼州)能源有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】洪英豪
【テーマコード(参考)】
3H063
3H064
【Fターム(参考)】
3H063BB35
3H063BB36
3H063EE01
3H063GG03
3H064BA15
3H064CA08
3H064DA06
(57)【要約】
本発明は、火力発電所用の装置の技術分野に関し、弁本体を含む高信頼性の減温減圧装置を開示し、弁本体には、弁棒が設けられ、弁棒には、電動調整機構が接続され、弁本体には、第1支持フレーム及び第2支持フレームが設けられ、ここで、第1支持フレームは、弁棒の片側に設けられ、第2支持フレームは、弁棒の他側に設けられ、弁棒から離れる第1支持フレームの側壁には、電気制御の伸縮シリンダが接続され、電気制御の伸縮シリンダの伸縮部は、第1支持フレームを貫通して弁棒に近い方向へ延在して設けられ、電気制御の伸縮シリンダの伸縮部には、押し板が接続され、弁棒に近い押し板の表面には、対称に設けられた接続フレームが接続され、両側の接続フレームの一端はいずれも押し板に固定して接続され、それらの他端はいずれも第2支持フレームにスライド可能に挿着され、弁棒はいずれも両側の接続フレームの中部を貫通し、両側の接続フレーム間には、弁棒をクランプするためのクランプアセンブリが設けられ、本発明は、信頼性が高く、破損しやすく、耐用年数が長いという特性を持っている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁本体(1)を含み、弁本体(1)には、弁棒(2)が設けられ、弁棒(2)には、電動調整機構(3)が接続される、高信頼性の減温減圧装置であって、前記弁本体(1)には、第1支持フレーム(4)及び第2支持フレーム(5)が設けられ、ここで、第1支持フレーム(4)は、弁棒(2)の片側に設けられ、第2支持フレーム(5)は、弁棒(2)の他側に設けられ、弁棒(2)から離れる第1支持フレーム(4)の側壁には、電気制御の伸縮シリンダ(6)が接続され、電気制御の伸縮シリンダ(6)の伸縮部は、第1支持フレーム(4)を貫通して弁棒(2)に近い方向へ延在して設けられ、電気制御の伸縮シリンダ(6)の伸縮部には、押し板(7)が接続され、弁棒(2)に近い押し板(7)の表面には、対称に設けられた接続フレーム(8)が接続され、両側の接続フレーム(8)の一端はいずれも押し板(7)に固定して接続され、それらの他端はいずれも第2支持フレーム(5)にスライド可能に挿着され、弁棒(2)はいずれも両側の接続フレーム(8)の中部を貫通し、両側の接続フレーム(8)間には、弁棒(2)をクランプするためのクランプアセンブリが設けられることを特徴とする、高信頼性の減温減圧装置。
【請求項2】
前記クランプアセンブリは、第1クランプ板(9)と、第2クランプ板(10)とを含み、第1クランプ板(9)及び第2クランプ板(10)は、弁棒(2)の両側に設けられ、ここで、第1クランプ板(9)は、弁棒(2)に近いの押し板(7)の表面に固定して接続され、弁棒(2)から離れる第2クランプ板(10)の板壁には、スライドロッド(11)が設けられ、スライドロッド(11)の一端は、第2クランプ板(10)に固定して接続され、その他端は、第2支持フレーム(5)にスライド可能に挿着され、第2クランプ板(10)から離れるスライドロッド(11)のロッド部の2つの側壁にいずれも第1ラック(12)が設けられ、第2支持フレーム(5)にスライド可能に挿着された両側の接続フレーム(8)の端部にいずれも第2ラック(13)が設けられ、弁棒(2)から離れる第2支持フレーム(5)の側壁には、歯車ホルダ(14)が対称に設けられ、歯車ホルダ(14)は、スライドロッド(11)の両側に設けられて両側の第2ラック(13)の間に設けられ、両側の歯車ホルダ(14)にいずれも歯車(15)が回転可能に接続され、両側の歯車(15)はそれぞれ第1ラック(12)及び対応側の第2ラック(13)と噛み合って接続されることを特徴とする、請求項1に記載の高信頼性の減温減圧装置。
【請求項3】
前記電動調整機構(3)には、断熱板(16)が固定して接続され、断熱板(16)には、コントローラ(17)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載の高信頼性の減温減圧装置。
【請求項4】
前記断熱板(16)には、放熱孔(18)が開けられることを特徴とする、請求項3に記載の高信頼性の減温減圧装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火力発電所用の装置の技術分野に関し、具体的には、高信頼性の減温減圧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
減温減圧装置の作用は、高パラメータの蒸気を低パラメータの蒸気に低下させることであり、現在、火力発電所の熱供給が不十分な場合、その多くは減温減圧装置を介して熱供給を直接行い、現在、従来の減温減圧装置の多くは、プロセスコントローラ、電動調整機構、弁棒及び弁本体で構成され、ここで、弁棒は、電動調整機構と弁本体を接続するために使用され、プロセスコントローラは、電動調整機構に接続され、減温減圧装置は、長期間にスタンバイ状態にあるため、プロセスコントローラは、電動調整機構自体の調整弁が約7%開くように制御し、この状態下で通過する蒸気は、調整弁の振動をもたらしやすく、その結果、プロセスコントローラの振動をもたらし、同時に、通過した蒸気の温度が高いたね、電動アクチュエータの温度も高くなり、その結果、プロセスコントローラの温度も高くなり、そのため、プロセスコントローラは長期間に振動及び高温による損害を受け、破損しやすくなり、従来技術では、第CN206176343U号の中国特許出願は、分離構造を有する減温減圧装置を開示し、それは、プロセスコントローラと、電動調整機構とを含み、プロセスコントローラ内には、電動調整機構を制御するための制御回路基板及びアナログポテンショメータが設けられ、プロセスコントローラ及び電動調整機構は分離して設けられ、それは、リード線装置を更に含み、リード線装置の一端は、プロセスコントローラに接続され、その他端は、電動調整機構に電気的に接続され、プロセスコントローラと電動調整機構は分離して設けられるため、プロセスコントローラは、高温及び振動の影響を受けず、プロセスコントローラの制御回路基板及びアナログポテンショメータの保護に役立ち、取り付けやすく、安全で信頼できる。
【0003】
上記の技術的解決手段は、ある程度で高温及び振動がプロセスコントローラへの影響を解消するが、減温減圧装置の構造を改良する必要があり、調整弁自体の振動の問題を解決できず、調整弁が振動する原因の多くは、接続作用を果たす弁棒と弁本体の加工誤差により、弁棒と弁本体との間に隙間があることであり、蒸気が調整弁を通過する場合、弁棒が調整弁をよく固定できないため、調整弁の振動をもたらし、その振動は、電動調整機構及び弁本体へ伝達されるため、電動調整機構及び弁本体は長期間に振動状態にあり、破損しやすくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それに鑑み、本発明は、高信頼性の減温減圧装置を提供する。
【0005】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の技術的解決手段は、以下のとおりである。高信頼性の減温減圧装置は、弁本体を含み、弁本体には、弁棒が設けられ、弁棒には、電動調整機構が接続され、前記弁本体には、第1支持フレーム及び第2支持フレームが設けられ、ここで、第1支持フレームは、弁棒の片側に設けられ、第2支持フレームは、弁棒の他側に設けられ、弁棒から離れる第1支持フレームの側壁には、電気制御の伸縮シリンダが接続され、電気制御の伸縮シリンダの伸縮部は、第1支持フレームを貫通して弁棒に近い方向へ延在して設けられ、電気制御の伸縮シリンダの伸縮部には、押し板が接続され、弁棒に近い押し板の表面には、対称に設けられた接続フレームが接続され、両側の接続フレームの一端はいずれも押し板に固定して接続され、それらの他端はいずれも第2支持フレームにスライド可能に挿着され、弁棒はいずれも両側の接続フレームの中部を貫通し、両側の接続フレーム間には、弁棒をクランプするためのクランプアセンブリが設けられる。
【0006】
好ましくは、前記クランプアセンブリは、第1クランプ板と、第2クランプ板とを含み、第1クランプ板及び第2クランプ板は、弁棒の両側に設けられ、ここで、第1クランプ板は、弁棒に近いの押し板の表面に固定して接続され、弁棒から離れる第2クランプ板の板壁には、スライドロッドが設けられ、スライドロッドの一端は、第2クランプ板に固定して接続され、その他端は、第2支持フレームにスライド可能に挿着され、第2クランプ板から離れるスライドロッドのロッド部の2つの側壁にいずれも第1ラックが設けられ、第2支持フレームにスライド可能に挿着された両側の接続フレームの端部にいずれも第2ラックが設けられ、弁棒から離れる第2支持フレームの側壁には、歯車ホルダが対称に設けられ、歯車ホルダは、スライドロッドの両側に設けられて両側の第2ラックの間に設けられ、両側の歯車ホルダにいずれも歯車が回転可能に接続され、両側の歯車はそれぞれ第1ラック及び対応側の第2ラックと噛み合って接続される。
【0007】
好ましくは、前記電動調整機構には、断熱板が固定して接続され、断熱板には、コントローラが設けられる。
【0008】
好ましくは、前記断熱板には、放熱孔が開けられる。
【0009】
従来技術に比べて、本発明の利点は、以下のとおりである。
【0010】
本発明では、電動調整機構には、断熱板が直接設けられ、弁棒には、接続フレーム、電気制御の伸縮シリンダ、クランプアセンブリなどの構造が取り付け、断熱板が断熱の役割を果たし、コントローラが電動調整機構から伝達された熱量の影響を受けないことを確保し、クランプアセンブリは、弁棒を固定できるため、弁棒が振動しにくいことを確保し、その結果、電動調整機構が振動しにくいことを確保し、従来技術に比べて、従来の減温減圧装置の本体構造を変更しない前提で改良すると、高温がコントローラへの影響を解消し、振動を回避し、それは、信頼性が高く、破損しやすく、耐用年数が長いという特性を持っている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働なしで、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【0012】
図1】本発明の構造概略図である。
図2】A-A断面図である。
図3】部分Aの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例における技術的解決手段を明確、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は、本発明の全てではないが一部の実施例に過ぎない。本発明における実施例に基づき、創造的な作業なしに当業者によって得られる他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
(実施例)
【0014】
図1~3に示すように、本実施例は、弁本体1を含む高信頼性の減温減圧装置を提供し、弁本体1には、弁棒2が設けられ、弁棒2には、電動調整機構3が接続され、電動調整機構3には、断熱板16が固定して接続され、断熱板16には、コントローラ17が設けられ、断熱板16は、電動調整機構3から伝達された熱量を遮断するために使用されるため、コントローラ17が高温の影響を受けないことを確保し、断熱板16には、放熱孔18が更に開けられ、放熱孔18は、断熱板16が吸収した熱量を迅速に放出するために使用されるため、コントローラ17が高温の影響を受けない役割を果たし、
【0015】
弁本体1には、第1支持フレーム4及び第2支持フレーム5が設けられ、第1支持フレーム4は、弁棒2の右側に設けられ、第2支持フレーム5は、弁棒2の左側に設けられ、弁棒2から離れる第1支持フレーム4の側壁には、電気制御の伸縮シリンダ6が接続され、電気制御の伸縮シリンダ6の伸縮部は、第1支持フレーム4を貫通して弁棒2に近い方向へ延在して設けられ、電気制御の伸縮シリンダ6の伸縮部には、押し板7が固定して接続され、弁棒2に近い押し板7の表面には、対称に設けられた接続フレーム8が接続され、本実施例では、接続フレーム8の数は、2つであり、接続フレーム8は、押し板7において上下に対称に水平に設けられ、上下の両側の接続フレーム8の一端はいずれも押し板7に固定して接続され、それらの他端はいずれも第2支持フレーム5にスライド可能に挿着され、前述の配置により、電動制御の伸縮シリンダ6は、作動開始時、押し板7が移動するように動かす場合、接続フレーム8が水平にスライドするように動かすことができる。
【0016】
弁棒2はいずれも接続フレーム8の中部を貫通し、両側の接続フレーム8の間にいずれも弁棒2をクランプするためのクランプアセンブリが設けられ、クランプアセンブリは、第1クランプ板9と、第2クランプ板10とを含み、第1クランプ板9は、弁棒2の右側に設けられ、押し板7に固定して接続され、第2クランプ板10は、弁棒2の左側に設けられ、弁棒2から離れる第2クランプ板10の板壁には、スライドロッド11が設けられ、スライドロッド11の一端は、第2クランプ板10に固定して接続され、その他端は、第2支持フレーム5にスライド可能に挿着され、第2クランプ板10から離れるスライドロッド11のロッド部の上下の2つの側壁にいずれも第1ラック12が設けられ、第2支持フレーム5にスライド可能に挿着された両側の接続フレーム8の端部にいずれも第2ラック13が設けられ、弁棒2から離れる第2支持フレーム5の側壁には、歯車ホルダ14が対称に設けられ、本実施例では、歯車ホルダ14の数は、2つであり、2つの歯車ホルダ14は、スライドロッド11の両側に設けられて両側の第2ラック13の間に設けられ、2つの歯車ホルダ14にいずれも歯車15が回転可能に接続され、両側の歯車15はそれぞれ第1ラック12及び対応側の第2ラック13と噛み合って接続され、前述の配置により、電気制御の伸縮シリンダ6は作動を開始し、伸縮部は伸び出して押し板7が移動するように動かす場合、押し板7の移動は、第1クランプ板9及び接続フレーム8が同期して移動するように駆動し、この場合、接続フレーム8の移動は、第2ラック13が移動するように駆動し、第2ラック13の移動は、歯車15が回転するように駆動し、歯車15の回転は、第1ラック12が移動するように駆動し、更に、スライドロッド11がスライドするように駆動し、スライドロッド11のスライドは、第2クランプ板10が移動するように駆動し、その結果、第2クランプ板10と第1クランプ板9が対向して移動し、弁棒2をクランプする。
【0017】
本発明の作動原理は、以下のとおりである。該減温減圧装置は、スタンバイ状態の場合、電気制御の伸縮シリンダ6が作動するように制御し、伸縮部が伸び出して第1クランプ板9及び第2クランプ板10が弁棒2をクランプし、弁棒2が安定して振動しにくいことを確保し、その結果、弁棒2の振動による電動調整機構3及び弁本体1の振動を防止し、全体の信頼性を向上させ、耐用年数を延ばす。
【0018】
本発明の説明において、説明に必要なものとして、「同軸」、「底部」、「一端」、「頂部」、「中部」、「他端」、「上」、「片側」、「頂部」、「内」、「前部」、「中央」、「両端」などの用語で示される配向又は位置関係は、添付の図面に示される配向又は位置関係に基づいており、本発明を説明し、説明を簡略化するためにのみ使用され、言及される装置又は要素が特定の配向を有し、特定の方向で構築及び動作しなければならないことを示したり暗示したりするものではなく、従って、それらは本発明への限定として解釈されるべきではない。
【0019】
本発明では、特に明記されない限り、「取り付け」、「配置」、「接続」、「固定」、「回転可能な接続」などの用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体成形であり得、機械的接続、又は電気的接続であり得、直接接続、仲介による間接的接続であり得、2つの素子の内部の連通、又は2つの素子の相互作用の関係であり得、特に明記されない限り、当業者であれば、特定の状況に応じて、本発明における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。
【0020】
以上の内容は、本発明の典型的な例に過ぎず、それらに加えて、本発明は、別の各種の実施形態を有することができ、同等の置換又は同等の変換によって得られたすべての技術的解決手段はいずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0021】
記号の説明
1.弁本体、2.弁棒、3.電動調整機構、4.第1支持フレーム、5.第2支持フレーム、6.電気制御の伸縮シリンダ、7.押し板、8.接続フレーム、9.第1クランプ板、10.第2クランプ板、11.スライドロッド、12.第1ラック、13.第2ラック、14.歯車ホルダ、15.歯車、16.断熱板、17.コントローラ、18.放熱孔。
図1
図2
図3
【国際調査報告】