IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特表2024-532987表示パネル、表示装置およびその駆動方法、並びに画像レンダリング方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】表示パネル、表示装置およびその駆動方法、並びに画像レンダリング方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/302 20060101AFI20240905BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20240905BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240905BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240905BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20240905BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20240905BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240905BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240905BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20240905BHJP
   G02B 30/27 20200101ALI20240905BHJP
   H10K 50/115 20230101ALI20240905BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20240905BHJP
   H10K 50/86 20230101ALI20240905BHJP
   H10K 59/65 20230101ALI20240905BHJP
   H10K 50/858 20230101ALI20240905BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20240905BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20240905BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240905BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20240905BHJP
   G02F 1/13 20060101ALN20240905BHJP
【FI】
G09F9/302 Z
G09G3/36
G09G3/20 622A
G09G3/20 622E
G09G3/20 623A
G09G3/20 623D
G09G5/00 550C
G09G5/37 320
G09G5/36 500
G09G3/20 660X
G09F9/00 346Z
G09F9/30 349C
G09F9/00 313
G09F9/00 366Z
G09F9/30 338
H04N5/66 B
G02B30/27
H10K50/115
H10K59/12
H10K50/86 865
H10K59/65
H10K50/858
H10K77/10
H10K59/123
G06F3/01 510
G06F3/04815
G02F1/13 505
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549680
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(85)【翻訳文提出日】2023-08-16
(86)【国際出願番号】 CN2021115150
(87)【国際公開番号】W WO2023024112
(87)【国際公開日】2023-03-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン ティエシー
(72)【発明者】
【氏名】ペン クワンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ドン シュエ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ チュンミアオ
(72)【発明者】
【氏名】ホン タオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン フイ
(72)【発明者】
【氏名】ドワン シン
(72)【発明者】
【氏名】チュー ミンレイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン シアオチュワン
(72)【発明者】
【氏名】ユエン グアンツァイ
(72)【発明者】
【氏名】ユー ジン
【テーマコード(参考)】
2H088
2H199
3K107
5C006
5C058
5C080
5C094
5C182
5E555
5G435
【Fターム(参考)】
2H088EA05
2H088HA08
2H088HA12
2H088HA14
2H088HA26
2H088HA28
2H088JA05
2H088JA10
2H088JA11
2H199BA08
2H199BA42
2H199BA48
2H199BA49
2H199BA63
2H199BA69
2H199BB04
2H199BB52
2H199BB65
3K107AA01
3K107AA05
3K107BB01
3K107CC14
3K107CC36
3K107EE03
3K107EE27
3K107EE29
3K107EE65
3K107FF15
3K107HH04
3K107HH05
5C006AA22
5C006AC25
5C006AF59
5C006BC03
5C006BC11
5C006BC16
5C006BF03
5C006BF24
5C006BF31
5C006EC12
5C006FA48
5C058AB02
5C058BA25
5C058BA26
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC03
5C080CC04
5C080DD10
5C080FF11
5C094AA09
5C094AA22
5C094BA43
5C094CA20
5C094CA21
5C094DA09
5C094DB01
5C094DB04
5C094EA01
5C094ED15
5C094FA01
5C094JA01
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA28
5C182AC46
5C182BA14
5C182BA56
5C182CB11
5C182CB44
5C182CC24
5C182DA26
5E555AA06
5E555AA27
5E555BA01
5E555BB01
5E555BE16
5E555CA42
5E555CB65
5E555CC05
5E555DA11
5E555DB06
5E555DC43
5E555FA00
5G435AA16
5G435BB05
5G435BB12
5G435CC09
5G435CC11
5G435DD11
5G435EE31
5G435EE49
5G435GG06
(57)【要約】
本発明の実施形態によって提供される表示パネル、表示装置およびその駆動方法、並びに画像レンダリング方法が開示される。表示パネルは、第1ベース基板と、前記第1ベース基板の1側に位置する複数の走査線と、前記走査線と前記第1ベース基板の同じ側に位置し、前記複数のデータ線とともに前記第2方向に延在し、前記第1方向に沿って配列される複数のデータ線と、複数の前記走査線および複数の前記データ線によって区画された領域それぞれに位置する複数のサブピクセルとを含み、前記複数の走査線は、第1方向に延在し、第2方向に沿って配列され、前記第1方向および前記第2方向は交差し、前記複数のサブピクセルは複数の前記ピクセル・アイランドを構成し、複数の前記ピクセル・アイランドは複数の制御領域に区画され、各前記制御領域は少なくとも1つの前記ピクセル・アイランドを含み、前記制御領域は独立して発光駆動される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、
前記表示パネルは、
第1ベース基板と、
前記第1ベース基板の1側に位置する複数の走査線と、
前記走査線と前記第1ベース基板の同じ側に位置し、前記複数のデータ線とともに前記第2方向に延在し、前記第1方向に沿って配列される複数のデータ線と、
複数の前記走査線および複数の前記データ線によって区画された領域それぞれに位置する複数のサブピクセルと、を含み、
前記複数の走査線は、第1方向に延在し、第2方向に沿って配列され、前記第1方向および前記第2方向は交差し、
前記複数のサブピクセルは複数の前記ピクセル・アイランドを構成し、複数の前記ピクセル・アイランドは複数の制御領域に区画され、各前記制御領域は少なくとも1つの前記ピクセル・アイランドを含み、前記制御領域は独立して発光駆動される、
表示パネル。
【請求項2】
前記表示パネルは、さらに、
前記走査線に1対1に対応し、前記第1方向に延在し、前記第2方向に配列される複数の走査信号入力線と、
前記第1方向に配列される複数の制御信号線と、
複数の固定電位線は、
隣接する前記サブピクセルの間に位置する複数の制御回路を含み、
1つの前記ピクセル・アイランドは、少なくともn個の前記制御回路に対応して接続され、nは前記ピクセル・アイランドに含まれるサブピクセル行の数であり、1つの前記制御回路は、前記ピクセル・アイランドに含まれる1行のサブピクセルに対応し、
前記制御回路は、前記制御信号線の制御の下、前記走査信号入線力から供給される信号または前記固定電位線から供給される信号を前記走査線に伝達するように構成され、
複数の前記制御信号線のうち少なくとも一部制御信号線は、前記第2方向に沿って延在する複数の部分、および、前記第1方向に延在する複数の部分を含み、
前記第2方向に沿って延在する部分は、前記第1方向に沿って延在する部分と交互に接続される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記制御回路は、第1トランジスタおよび第2トランジスタを含み、
前記第1トランジスタの制御電極は1本の前記制御信号線に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第1電極は、前記走査信号入力線に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第2電極は前記走査線に電気的に接続され、
前記第2トランジスタの制御電極は、1本の前記制御信号線に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第1電極は前記固定電位線に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第2電極は前記走査線に電気的に接続される、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1トランジスタの制御電極および前記第2トランジスタの制御電極は、同一の前記制御信号線に電気的に接続され、
前記第1トランジスタはN型トランジスタであり、前記第2トランジスタはP型トランジスタであり、または、前記第1トランジスタはP型トランジスタであり、前記第2トランジスタはN型トランジスタである、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第1トランジスタの制御電極および前記第2トランジスタの制御電極は異なる前記制御信号線に電気的に接続される、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記表示パネルは、さらに、ゲート駆動回路を含み、
前記ゲート駆動回路はカスケード接続された複数のシフトレジスタを含み、1つのシフトレジスタは1行の前記制御領域における各前記走査信号入力線に電気的に接続される、
請求項2から5のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項7】
各前記走査線は、前記第1方向にそって配列され且つ互いに切断された複数の副走査線を含み、各前記走査線における前記副走査線の数は、前記第1方向に配列された前記制御領域の数と同じであり、且つ各前記副走査線は1つの前記制御領域の1行の前記サブピクセルに対応する、
請求項2から6のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記表示パネルは、表示領域および前記表示領域を囲む周辺領域に分割され、前記ピクセル・アイランドは前記表示領域に位置し、前記走査線および前記データ線は、前記表示領域から前記周辺領域までに延在し、
前記表示パネルは、さらに、
前記周辺領域に位置する複数の第1データ選択制御線、複数の第1データ入力線、複数の第1データ選択回路を含み、
各前記第1データ選択回路は、少なくとも2つのマルチプレクサを含み、各前記第1データ選択回路において、異なる前記マルチプレクサの入力端は異なる前記第1データ入力線に電気的に接続され、異なる前記マルチプレクサの制御端は異なる前記第1データ選択制御線に電気的に接続され、異なる前記マルチプレクサの第iの出力端は同一の前記データ線に電気的に接続され、ここで、iは正の整数であり、隣接する2つの前記第1データ選択回路において、異なる前記第1データ選択制御線電気的に接続された2つの前記マルチプレクサは同じ前記第1データ入力線に電気的に接続され、
前記第1データ選択回路は、複数の前記第1データ選択制御線の制御の下、対応する前記第1データ入力線の信号それぞれを電気的に接続された各前記データ線に供給するように構成される、
請求項1から7のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記ピクセル・アイランドにおける各前記サブピクセル行は、h個の前記サブピクセルを含み、各前記サブピクセル行はa個のサブピクセルグループに分割され、それぞれはf個のサブピクセルを含み、ここで、a=h/f,a,h,fはいずれも1より大きい正の整数であり、
各前記サブピクセルグループに接続された複数の前記データ線は、1つの前記第1データ選択回路に電気的に接続され、異なる前記サブピクセルグループに接続された複数の前記データ線は、異なる前記第1データ選択回路に電気的に接続され、
各前記マルチプレクサは、f個の出力端、1つの入力端およびf個の制御端を含む、
請求項8に記載の表示パネル。
【請求項10】
各前記第1データ選択回路は、j個のマルチプレクサを含み、
第1データ選択制御線の数はj*fであり、前記第1データ選択回路の数数はmであり、前記第1データ入力線の数はであり、mとnはn=m+j-1を満足し、
連続するj個の第1データ選択回路ごとに、異なる前記第1データ選択制御線電気的に接続されたj個のマルチプレクサは、1本の条第1データ入力線に電気的に接続され、ここで、jはmより小さい正の整数である、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項11】
1つの前記マルチプレクサはf個のスイッチングトランジスタを含み、異なる前記スイッチングトランジスタの制御電極は異なる前記第1データ選択制御線に電気的に接続され、異なる前記スイッチングトランジスタの第1電極は、同じ前記第1データ入力線に電気的に接続され、異なる前記スイッチングトランジスタの第2電極は異なる前記データ線に電気的に接続され、
各前記第1データ選択回路において、異なる前記マルチプレクサおけるi番目の前記スイッチングトランジスタの第2電極は同じ前記データ線に電気的に接続される、
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
1つの前記マルチプレクサは、f個のスイッチング回路を含み、
各前記スイッチングコンデンサ回路は、第5のトランジスタ、第6のトランジスタ、第7のトランジスタおよび第1コンデンサを含み、
前記第5のトランジスタの制御電極は前記第1データ選択制御線に電気的に接続され、前記第5のトランジスタの第1電極および前記第6のトランジスタの第1電極は前記第1データ入力線に電気的に接続され、前記第5のトランジスタの第2電極は前記第6のトランジスタの制御電極、前記第7のトランジスタの制御電極および前記第1コンデンサの第1電極に電気的に接続され、前記第6のトランジスタの第2電極および前記第7のトランジスタの第2電極は前記データ線に電気的に接続され、前記第1コンデンサの第2極は接地され、
前記表示パネルは、前記第7のトランジスタの第1電極に電気的に接続されるダミー信号線をさらに含む、
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1方向に配列された1行の前記サブピクセルは、すべて同じ色であり、
前記表示パネルは、遮光層をさらに含み、前記遮光層は、前記第1方向に沿って延在し、かつ前記第2方向に配列された複数の遮光部を含む、
請求項1から12のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項14】
表示装置であって、
請求項1から13のいずれか1項に記載の表示パネルと、
前記表示パネルの出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造と、
前記表示パネルに接続され、各前記制御領域に独立的な駆動信号を供給する制御器と、を含み、
前記シリンドリカルレンズ構造は、アレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む、
表示装置。
【請求項15】
前記ピクセル・アイランドにおける各前記サブピクセル行はh個の前記サブピクセルを含み、前記ピクセル・アイランドそれぞれはN個の前記シリンドリカルレンズ似たい王し、前記h,Nは正の整数であり、h>Nであり、h/Nは非整数である、
請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記ピクセル・アイランドにおける各前記サブピクセル行は遮光領域を含み、前記サブピクセルの面積と遮光領域の面積の割合はXであり、ここで、X=N-1である、
請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
請求項14から16のいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記制御器は、
表示すべき画像をデータ解析して画像解析データを取得するデータ解析回路と、
現在の表示モードおよび前記画像解析データに基づき、前記表示パネルの前記制御領域に対応するデータ駆動信号を生成するデータ配置回路と、
現在表示モードおよび前記表示パネルの注視領域および非注視領域に基づき、ゲート駆動回路のゲート駆動信号を生成するタイミング制御回路とを、含む、
表示装置。
【請求項18】
請求項14から17のいずれか1項に記載の表示装置であって、
表示装置におけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するための人眼追跡システムをさらに含む、
表示装置。
【請求項19】
前記人眼追跡システムは、画像採取回路と、カメラ標準化回路と、カメラ時分割パーティション制御回路と、顔検出回路と、画像座標系変換回路と、瞳孔検出回路と、空間座標算出回路と、空間視線追跡回路と、を含み、
前記画像採取回路は、複数の第1カメラおよび少なくとも1つの第2カメラを含み、前記第1カメラの解像度は前記第2カメラの解像度より大きく、前記第1カメラはユーザーの瞳孔画像を採取するように構成され、前記第2カメラは、ユーザー顔画像を採取するように構成され、
前記カメラ標準化回路は、前記第1カメラおよび前記第2カメラを標準化して、前記第1カメラおよび前記第2カメラの内部パラメータマトリックスおよび外部パラメータマトリックスを取得するように構成され、
前記カメラ時分割パーティション制御回路は、複数の前記第1カメラの撮影タイミングを制御して、複数の前記第1カメラが交互に画像を採取するように構成され、
前記顔検出回路は、前記第2カメラによって採取された画像内の顔枠を探索し、顔特徴点を検出し、前記顔枠内の人眼領域を取得し、前記顔特徴点と顔標準モデルとのマッピング関係に基づき、前記人眼領域の空間座標変換マトリックスを取得するように構成され、
前記画像座標系変換回路は、顔画像座標系を円柱瞳孔画像座標系に変換するか、または瞳孔座標系を顔画像座標系に変換するように構成され、
前記瞳孔検出回路は、前記第1カメラによって採取された画像における瞳孔座標を算出し、顔検出回路で得られた人眼領域座標に基づいて、座標変換回路で瞳孔画像座標系に変換した後、瞳孔画像上の人眼領域を取得し、前記人眼領域において瞳孔検出を行い、瞳孔画像座標系における瞳孔座標を取得するように構成され、
前記空間座標算出回路は、瞳孔座標を顔画像座標系に変換し、前記顔検出回路によって得られた空間座標変換マトリックスを計算して3次元空間での瞳孔座標を取得するように構成され、
前記空間視線追跡回路は、前記瞳孔座標および予め設定された人眼モデルによって眼球中心座標を決定し、線ベクトルとして前記瞳孔座標を前記眼球中心座標の方向ベクトルを算出し、人眼から前記表示パネルへの距離および前記表示パネルが存在する平面方程式に基づき、人眼と前記表示パネルの視線と交点を取得し、前記視線交点に基づき、前記表示パネルにおける人眼注視点座標を取得するように構成される、
請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記表示装置は、前記制御器に電気的に接続された画像レンダリングシステムをさらに含み、
前記制御器に電気的に接続された画像レンダリングシステムは、座標抽出回路と、レンズ貼り合せ検出回路と、画像レンダリング回路とを含み、
前記座標抽出回路は、前記表示装置内の前記表示パネルにおける前記人眼追跡システムによって決定された人眼視線位置に基づき、前記表示パネルにたいする人眼の3次元空間座標を決定するように構成され、
前記レンズ貼り合せ検出回路は、前記シリンドリカルレンズの貼り合わせ誤差を取得し、前記貼り合わせ誤差に応じて前記シリンドリカルレンズの貼り合わせパラメータを取得し、視点クロストーク曲線を取得するように構成され、
前記画像レンダリング回路は、表示対象画像から多視点初期画像を生成し、さらに、人眼位置、前記貼り合せ検出パラメータおよび前記クロストーク曲線に基づき、前記多視点初期画像を最適化し、最適化された多視点画像を表示すべき画像として取得するように構成される、
請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
請求項14から20のいずれか1項に記載の表示装置の駆動方法であって、
前記表示装置におけるユーザーの注視領域および非注視領域をリアルタイムに決定するステップと、
第1解像度で画像表示を行うように前記注視領域に対応する前記制御領域を独立に駆動し、第2解像度で画像表示を行うように前記非注視領域に対応する前記制御領域を駆動するステップと、を含み、
前記第1解像度は前記第2解像度より高い、
駆動方法。
【請求項22】
前記表示装置におけるユーザーの注視領域および非注視領域を決定するステップはは、
人眼追跡システムにより前記表示装置におけるユーザー眼の注視領域を取得するステップと、
前記表示装置内の、前記注視領域以外の領域を非注視領域として決定するステップと、を含む、
請求項21に記載の駆動方法。
【請求項23】
人眼追跡システムによりユーザー眼睛在前記表示装置の注視領域を取得するステップは、
前記人眼追跡システムにおける第1カメラが、ユーザーの瞳孔画像を交互に採取するように制御し、前記人眼追跡システムにおける第2カメラがユーザー顔画像を採取するように制御するステップと、
前記第2カメラによって採取された画像内の顔枠を探索し、顔特徴点を検出し、前記顔枠内の人眼領域を取得し、前記顔特徴点と顔標準モデルとのマッピング関係に基づき、前記人眼領域の空間座標変換マトリックスを取得するステップと、
顔画像座標系を円柱瞳孔画像座標系に変換するか、または瞳孔座標系を顔画像座標系に変換するステップと、
前記第1カメラによって採取された画像における瞳孔座標を算出し、前記人眼領域の座標を瞳孔画像座標系に変換し、瞳孔画像上の人眼領域を取得し、前記瞳孔画像上の人眼領域において瞳孔検出を行い、瞳孔画像座標系における瞳孔座標を取得するステップと、
瞳孔座標を顔画像座標系に変換し、前記空間座標変換マトリックスを計算して3次元空間での瞳孔座標を得るステップと、
前記瞳孔座標および予め設定された人眼モデルによって眼球中心座標を決定するステップと、
線ベクトルとして前記瞳孔座標を前記眼球中心座標の方向ベクトルを算出するステップと、
人眼から前記表示パネルへの距離および前記表示パネルが存在する平面方程式に基づき、人眼と前記表示パネルの視線と交点を取得するステップと、
前記視線交点に基づき、前記表示パネルにおける人眼注視点座標を取得し、前記表示パネルの人眼注視点座標が存在する領域を前記注視領域として決定するステップと、を含む、
請求項22に記載の駆動方法。
【請求項24】
第1解像度で画像表示を行うために、前記注視領域に対応する前記制御領域を独立に駆動し、第2解像度で画像表示を行うために、前記非注視領域に対応する前記制御領域を駆動するステップは、
前記表示モード、前記注視領域および前記非注視領域似基づき、前記注視領域に対応する前記制御領域の前記ピクセル・アイランドにおける各前記サブピクセルの表示情報を決定し、また、前記非注視領域に対応する前記制御領域の前記ピクセル・アイランドにおける各前記サブピクセルの表示情報を決定するステップと、
前記表示情報に基づき、前記第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、前記第1データ選択回路を介して、前記第1データ書込線から供給されるデータ信号を前記第1データ選択回路に対応する前記データ線に供給するステップと、を含む、
請求項21から23のいずれかの1項に記載の駆動方法。
【請求項25】
第1解像度で画像表示を行うために、前記注視領域を独立に駆動し、第2解像度で画像表示を行うために、前記非注視領域を駆動するステップは、さらに、
前記表示装置の制御器により前記表示パネルのゲート駆動回路にゲート駆動信号を供給し、前記注視領域に対応する複数行の前記ピクセル・アイランドが行ごとにオンするように制御し、前記非注視領域に対応する複数行の前記ピクセル・アイランドにおけるF行のピクセル・アイランドが同期にオンするように制御するステップを、含み、
前記Fは正の整数であり、前記Fは前記第1解像度と前記第2解像度との比である、
請求項24に記載の駆動方法。
【請求項26】
前記表示パネルに含まれる前記ゲート駆動回路は、複数のゲート駆動グループを含み、
各前記ゲート駆動グループは、B個のゲート駆動サブグループを含み、各前記ゲート駆動サブグループは、C個のシフトレジスタを含み、ここで、B,Cは1より大きい整数であり、
前記表示装置の制御器により前記表示パネルのゲート駆動回路にゲート駆動信号を供給するステップは、
各前記ゲート駆動グループにおいて1番目からB番目の前記ゲート駆動サブグループの順に応じて、前記ゲート駆動サブグループにおける複数の前記シフトレジスタにオン信号を順次に入力するように、前記制御器により前記ゲート駆動グループにクロック制御信号を供給するステップを、含む、
請求項25に記載の駆動方法。
【請求項27】
第1リフレッシュレートで画像表示を行うように前記注視領域を駆動し、第2リフレッシュレートで画像表示を行うように前記非注視領域を駆動するステップをさらに含み、
前記第1リフレッシュレートは前記第2リフレッシュレートより高い、
請求項21から26のいずれかの1項に記載の駆動方法。
【請求項28】
第1リフレッシュレートで画像表示を行うように前記注視領域を駆動し、第2リフレッシュレートで画像表示を行うように前記非注視領域を駆動するステップは、
Z回のリフレッシュするように前記注視領域内の各サブピクセルを駆動するステップと、
Y回のリフレッシュするように前記非注視領域内の各サブピクセルを駆動するステップと、を含み、
ZおよびYは正の整数であり、ZはYよりも大きい、
請求項27に記載の駆動方法。
【請求項29】
前記注視領域内の各サブピクセルがリフレッシュするように駆動させるステップは、
前記注視領域に対応する各走査信号入力線がアクティブレベル信号を順次に伝送するように駆動させるステップと、
制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、走査信号入線力から供給される信号を前記注視領域に対応する走査線に伝達し、固定電位線から供給される信号を前記非注視領域に対応する走査線に伝達するステップと、を含み、
非注視領域内の各前記サブピクセルがリフレッシュするように駆動させるステップは、
駆動前記表示パネル内の各前記走査信号入力線がアクティブレベル信号を順次に伝送するように駆動させるステップと、
前記注視領域に対応する各前記サブピクセル行を走査した場合、各前記制御信号線が制御信号を伝送するように制御し、前記固定電位線から供給される信号を前記注視領域に対応する前記走査線に伝達し、前記走査信号入線力から供給される信号を前記非注視領域に対応する前記走査線に伝達するステップと、を含む、
請求項28に記載の駆動方法。
【請求項30】
請求項14から20のいずれか1項に記載の表示装置の画像レンダリング方法であって、
前記表示装置内の前記表示パネルにおける人眼視線の位置を決定し、また、前記表示パネルに対する人眼の3次元空間座標を決定するステップと、
表示対象画像から多視点初期画像を生成するステップと、
前記表示装置に対し前記シリンドリカルレンズアレイ貼り合せ検出を行い、前記シリンドリカルレンズの貼り合わせ誤差および視点クロストーク曲線を取得するステップと、
人眼位置、前記貼り合せ検出パラメータおよび前記クロストーク曲線に基づき、前記多視点初期画像を最適化し、最適化された多視点画像を取得するステップと、
最適化された前記多視点画像を前記制御器に伝送するステップと、を含む、
画像レンダリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に表示パネル、表示装置およびその駆動方法、並びに画像レンダリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴い、3次元(three dimensional,3D)表示技術に対する関心が高まっている。3次元表示技術は表示画面を立体的にリアルにする。この原理は,人間の左右の目で一定の視差を持つ左眼画像と右眼画像をそれぞれ受信し、2枚の視差画像をそれぞれ人間の左右の目で受信した後、脳を介して画像情報を重畳融合することにより3D的な視覚表示効果が構築されることにある。超多視点3D表示と光場表示との互換性を実現するために、従来のサブピクセルをピクセル・アイランド構造として用いる。各ピクセル・アイランドは複数のサブピクセルを含む。各サブピクセルの表示情報が異なり、かつ単眼が複数の視点に入る場合には通常の光場表示を実現し、複数のサブピクセルの表示情報が異なり、かつ単眼が単一視点に入る場合には超多視点光場3D表示を実現する。
【0003】
しかし、表示パネルの解像度が向上するにつれて、表示製品の開口率が低く、消費電力が大きいなどの問題がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、第1ベース基板と、第1基板側に位置する複数の走査線と、走査線と第1基板の同じ側に位置する複数のデータ線と、複数の走査線および複数のデータ線によって区画された領域内にそれぞれ位置する複数のサブピクセルと、を含み、前記複数の走査線は、第1方向に延在し、第2方向に沿って配列され、第1方向は、第2方向と交差し、前記複数のデータ線は、第2方向に延在し、第1方向に沿って配列され、前記複数のサブピクセルは複数のピクセル・アイランドを構成し、複数のピクセル・アイランドは複数の制御領域に区画され、各制御領域は少なくとも1つのピクセル・アイランドを含み、各制御領域は独立して発光駆動される。
【0005】
いくつかの実施形態では、表示パネルはさらに、走査線と1対1に対応して第1方向に延在し、第2方向に配列された複数の走査信号入力線と、第1方向に沿って配列される複数の制御信号線と、複数の固定電位線と、隣接するサブピクセル間に位置する複数の制御回路とを含み、1つのピクセル・アイランドに少なくともn個の制御回路が接続され、nはピクセル・アイランドに含まれるサブピクセル行の数を示し、1つの制御回路は、前記ピクセル・アイランドに含まれる1行のサブピクセルに対応し、前記制御回路は、制御信号線の制御に基づいて、走査信号入線力から供給される信号または固定電位線から供給される信号を走査線に伝達するように構成され、複数の制御信号線のうち少なくとも一部制御信号線は、第2方向に延在する複数の部分と、第1方向に延在する複数の部分とを含み、第2方向に延在する複数の部分は、第1方向に延在する複数の部分とが交互に接続される。
【0006】
いくつかの実施形態では、前記制御回路は、第1トランジスタおよび第2トランジスタを含み、第1トランジスタの制御電極は、1つの制御信号線に電気的に接続され、第1トランジスタの第1電極は走査信号入力線に電気的に接続され、第1トランジスタの第2電極は走査線に電気的に接続され、第2トランジスタの制御電極は、1つの制御信号線に電気的に接続され、第2トランジスタの第1電極は固定電位線に電気的に接続され、第2トランジスタの第2電極は走査線に電気的に接続される。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1トランジスタの制御電極および第2トランジスタの制御電極は、同じ制御信号線に電気的に接続され、第1トランジスタはN型トランジスタであり、第2トランジスタはP型トランジスタであり、または、第1トランジスタはP型トランジスタであり、第2トランジスタはN型トランジスタである。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1トランジスタの制御電極および第2トランジスタの制御電極は異なる制御信号線に電気的に接続される。
【0009】
いくつかの実施形態では、表示パネルは、ゲート駆動回路をさらに含み、ゲート駆動回路はカスケード接続された複数のシフトレジスタを含み、1つのシフトレジスタは、1行の制御領域における各走査信号入力線に電気的に接続される。
【0010】
いくつかの実施形態では、各走査線は、第1方向に沿って配列されかつ互いに切断された複数の副走査線を含み、各走査線のうちの副走査線の数は、第1方向に配列された制御領域の数と同じであり、各副走査線は、1つの制御領域における1行のサブピクセルに対応する。
【0011】
いくつかの実施形態では、表示パネルは、表示領域と、表示領域を囲む周辺領域とに分割され、ピクセル・アイランドは表示領域に位置し、走査線およびデータ線は表示領域から周辺領域に延在し、表示パネルはさらに、周辺領域に位置する複数の第1データ選択制御線と、複数の第1データ入力線と、複数の第1データ選択回路とを含み、各第1データ選択回路は、少なくとも2つのマルチプレクサを含み、各第1データ選択回路において、異なるマルチプレクサの入力端は、異なる第1データ入力線に電気的に接続され、異なるマルチプレクサの制御端は異なる第1データ選択制御線に電気的に接続され、異なるマルチプレクサの第iの出力端は、同じデータ線に電気的に接続され、ここで、iは正の整数であり、隣接する2つの第1データ選択回路において、異なる第1データ選択制御線に電気的に接続される2つのマルチプレクサは、同一の第1データ入力線に電気的に接続され、第1データ選択回路は、複数の第1データ選択制御線の制御の下、対応する第1データ入力線の信号を電気的に接続された各データ線にそれぞれに供給するように構成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行はh個のサブピクセルを含み、各サブピクセル行はa個のサブピクセルグループに分割され、それぞれはf個のサブピクセルを含み、ここで、a=h/f,a,h,fはいずれも1より大きい正の整数であり、各サブピクセルグループに接続された複数のデータ線は、1つの第1データ選択回路に電気的に接続され、異なるサブピクセルグループに接続された複数のデータ線は、異なる第1データ選択回路に電気的に接続され、各マルチプレクサは、f個の出力端、1つの入力端およびf個の制御端を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、各第1データ選択回路は、j個のマルチプレクサを含み、第1データ選択制御線の数はj*fであり、第1データ選択回路の数数はmであり、第1データ入力線の数はであり、mとnはn=m+j-1を満足し、連続するj個の第1データ選択回路ごとに、異なる第1データ選択制御線に電気的に接続されるj個のマルチプレクサは、第1データ入力線に電気的に接続され、ここで、jはmより小さい正の整数である。
【0014】
いくつかの実施形態では、1つのマルチプレクサはf個のスイッチングトランジスタを含み、異なるスイッチングトランジスタの制御電極は異なる第1データ選択制御線に電気的に接続され、異なるスイッチングトランジスタの第1電極は同一の第1データ入力線に電気的に接続され、異なるスイッチングトランジスタの第2電極は、異なるデータ線に電気的に接続され、各第1データ選択回路において、異なるマルチプレクサおけるi番目のスイッチングトランジスタの第2電極は同じデータ線に電気的に接続される。
【0015】
いくつかの実施形態では、1つのマルチプレクサは、f個のスイッチング回路を含み、各スイッチングコンデンサ回路は、第5のトランジスタ、第6のトランジスタ、第7のトランジスタおよび第1コンデンサを含み、第5のトランジスタの制御電極は第1データ選択制御線に電気的に接続され、第5のトランジスタの第1電極および第6のトランジスタの第1電極は、いずれも第1データ入力線に電気的に接続され、第5のトランジスタの第2電極は、第6のトランジスタの制御電極、第7のトランジスタの制御電極および第1コンデンサの第1電極に電気的に接続され、第6のトランジスタの第2電極および第7のトランジスタの第2電極は、データ線に電気的に接続され、第1コンデンサの第2極は接地され、表示パネルはさらに、第7のトランジスタの第1電極に電気的に接続されるダミー信号線を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1方向に配列された1行のサブピクセルは、すべて同じ色であり、表示パネルは、第1方向に延在し、第2方向に配列された複数の遮光部のみを含む遮光層をさらに含む。
【0017】
本発明の実施形態によって提供される表示装置は、本発明の実施形態によって提供される表示パネルと、表示パネルの出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造と、表示パネルを接続し、各制御領域に独立した駆動信号を供給するように構成された制御器とを含み、前記シリンドリカルレンズ構造は、アレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行は、h個のサブピクセルを含み、各ピクセル・アイランドはN個のシリンドリカルレンズに対応し、ここで、h,Nは正の整数であり、h>Nであり、h/Nは非整数である。
【0019】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行は遮光領域を含み、サブピクセルの面積と遮光領域の面積の割合はXであり、ここで、X=N-1である。
【0020】
いくつかの実施形態では、制御器は、表示すべき画像をデータ解析して画像解析データを取得するデータ解析回路と、現在の表示モードおよび画像解析データに基づいて、表示パネルの制御領域に対応するデータ駆動信号を生成するデータ配置回路と、現在の表示モードおよび表示パネルの注視領域および非注視領域に応じてゲート駆動回路のゲート駆動信号を生成するタイミング制御回路とを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、表示装置におけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するための人眼追跡システムをさらに含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、人眼追跡システムは、画像採取回路と、カメラ標準化回路と、カメラ標準化回路と、カメラ時分割パーティション制御回路と、顔検出回路と、画像座標系変換回路と、瞳孔検出回路と、空間座標算出回路と、空間視線追跡回路とを含み、前記画像採取回路は、複数の第1カメラおよび少なくとも1つの第2カメラを含み、第1カメラの解像度は第2カメラの解像度よりも大きく、第1カメラはユーザーの瞳孔画像を採取するように構成され、第2カメラは、ユーザー顔画像を採取するように構成され、前記カメラ標準化回路は、第1カメラおよび第2カメラを標準化して、第1カメラおよび第2カメラの内部パラメータマトリックスおよび外部パラメータマトリックスを取得するように構成され、前記カメラ時分割パーティション制御回路は、複数の第1カメラの撮影タイミングを制御し、複数の第1カメラが交互に画像を採取するように構成され、前記顔検出回路は、第2カメラにより採取された画像中の顔枠を探索し、顔特徴点を検出し、顔枠内の人眼領域を取得し、さらに顔特徴点と人物標準モデルとのマッピング関係により、人眼領域の空間座標変換マトリックスを取得するように構成され、前記画像座標系変換回路は、顔画像座標系を円柱瞳孔画像座標系に変換するか、または瞳孔座標系を顔画像座標系に変換するように構成され、前記瞳孔検出回路は、第1カメラによって採取された画像における瞳孔座標を算出し、顔検出回路で得られた人眼領域座標に基づいて、座標変換回路で瞳孔画像座標系に変換した後、瞳孔画像上の人眼領域を取得し、人眼領域内で瞳孔検出を行い、瞳孔画像座標系における瞳孔座標を取得するように構成され、空間座標算出回路は、瞳孔座標を顔画像座標系に変換し、顔検出回路で得られた空間座標変換マトリックスにより3次元空間での瞳孔座標を算出するように構成され、空間視線追跡回路は、瞳孔座標および予め設定された人眼モデルによって眼球中心座標を決定し、瞳孔座標および眼球中心座標の方向ベクトルを線ベクトルとして算出し、人眼から表示パネルまでの距離および表示パネルが存在する平面方程式に基づき、人眼と表示パネルとの視線交点を取得し、視線交点に基づいて表示パネルにおける人眼注視点座標を取得するように構成される。
【0023】
いくつかの実施形態では、表示装置は、制御器に電気的に接続された画像レンダリングシステムは、座標抽出回路と、レンズ貼り合せ検出回路と、画像レンダリング回路とをさらに含み、前記座標抽出回路は、人眼追跡システムで決定された、表示装置内の表示パネルにおける人眼視線の位置に基づき、表示パネルに対する人眼の3次元空間座標を決定するように構成され、レンズ貼り合せ検出回路は、シリンドリカルレンズの貼り合わせ誤差を取得し、貼り合わせ誤差に基づいてシリンドリカルレンズの貼り合わせパラメータを調整し、視点クロストーク曲線を取得するように構成され、画像レンダリング回路は、表示対象画像から多視点初期画像を生成し、また、人眼位置、貼り合せ検出パラメータおよびクロストーク曲線に基づき、多視点初期画像を最適化し、最適化された多視点画像を表示すべき画像として取得するように構成される。
【0024】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法は、表示装置におけるユーザーの注視領域および非注視領域をリアルタイムで決定するステップと、注視領域に対応する制御領域を独立に駆動して第1解像度で画像表示を行い、また、非注視領域に対応する制御領域を駆動して第2解像度で画像表示を行うステップとを含み、ここで、第1解像度は、第2解像度より高い。
【0025】
いくつかの実施形態では、表示装置におけるユーザーの注視領域および非注視領域を決定し、具体的には、人眼追跡システムで表示装置におけるユーザーの目の注視領域を取得し、表示装置における注目領域以外の領域を非注視領域として決定する。
【0026】
いくつかの実施形態では、人眼追跡システムで表示装置におけるユーザーの目の注視領域を取得し、具体的には、制御人眼追跡システムにおける第1カメラは、ユーザーの瞳孔画像を交互に採取し、制御人眼追跡システムにおける第2カメラはユーザー顔画像を採取し、第2カメラにより採取された画像中の顔枠を探索し、顔特徴点を検出し、顔枠内の人眼領域を取得し、さらに顔特徴点と人物標準モデルとのマッピング関係により、人眼領域の空間座標変換マトリックスを取得し、顔画像座標系を円柱瞳孔画像座標系に変換するか、または瞳孔座標系を顔画像座標系に変換し、第1カメラによって採取された画像における瞳孔座標を算出し、人眼領域の座標を到瞳孔画像座標系に変換し、瞳孔画像上の人眼領域を取得し、瞳孔画像上の人眼領域において瞳孔検出を行い、瞳孔画像座標系における瞳孔座標を取得し、瞳孔座標を顔画像座標系に変換し、さらに空間座標変換マトリックスを計算して3次元空間での瞳孔座標を取得し、瞳孔座標および予め設定された人眼モデルによって眼球中心座標を決定し、瞳孔座標および眼球中心座標の方向ベクトルを線ベクトルとして算出し、人眼から表示パネルまでの距離および表示パネルが存在する平面方程式に基づき、人眼と表示パネルとの視線交点を取得し、視線交点に基づいて表示パネルにおける人眼注視点座標を取得し、表示パネルの人眼注視点座標が存在する領域を注視領域として決定する。
【0027】
いくつかの実施形態では、注視領域に対応する制御領域を独立に駆動して第1解像度で画像表示を行い、また、非注視領域に対応する制御領域を駆動して第2解像度で画像表示を行い、具体的には、表示モード、注目領域および非注目領域に基づき、注視領域に対応する制御領域のピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報および非注視領域に対応する制御領域のピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報を決定し、表示情報に基づき、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0028】
いくつかの実施形態では、注視領域を独立に駆動して第1解像度で画像表示を行い、非注視領域を駆動して第2解像度で画像表示を行うことは、表示装置の制御器を介して表示パネルのゲート駆動回路にゲート駆動信号を供給して、注視領域に対応する複数行のピクセル・アイランドが1行ずつオンするように制御させ、非注視領域に対応する複数行のピクセル・アイランドにおけるF行のピクセル・アイランドが同期オンするように制御させ、ここで、Fは正の整数であり、Fは第1解像度と第2解像度との比である。
【0029】
いくつかの実施形態では、表示パネルに含まれるゲート駆動回路は、複数のゲート駆動グループを含み、各ゲート駆動グループは、B個のゲート駆動サブグループを含み、各ゲート駆動サブグループは、C個のシフトレジスタを含み、ここで、B,Cは1より大きい整数であり、表示装置の制御器を介して表示パネルのゲート駆動回路にゲート駆動信号を供給し、具体的には、制御器を介してゲート駆動グループにクロック制御信号を供給し、ゲート駆動グループごとに1番目からB番目のゲート駆動サブグループの順に、ゲート駆動サブグループ内の複数のシフトレジスタに順次オン信号を入力するようにさせる。
【0030】
いくつかの実施形態では、さらに、第1リフレッシュレートで画像表示を行うように注視領域を駆動し、第2リフレッシュレートで画像表示を行うように非注視領域を駆動し、ここで、第1リフレッシュレートは第2リフレッシュレートより高い。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1リフレッシュレートで画像表示を行うように注視領域を駆動し、第2リフレッシュレートで画像表示を行うように非注視領域を駆動し、具体的には、注視領域内の各サブピクセルがZ回のリフレッシュを行うように駆動し、非注視領域内の各サブピクセルがY回のリフレッシュを行うように駆動し、ここで、ZおよびYは正の整数であり、ZはYよりも大きい。
【0032】
いくつかの実施形態では、注視領域内の各サブピクセルがリフレッシュを行うように駆動し、具体的には、アクティブレベル信号を順次に伝数するように注視領域に対応する各走査信号入力線を駆動し、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、走査信号入線力から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、固定電位線から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達し、非注視領域内の各サブピクセルがリフレッシュを行うように駆動し、具体的には、アクティブレベル信号を順次に伝送するように表示パネル内の各走査信号入力線を駆動し、注視領域に対応する各サブピクセル行を走査した場合に、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、固定電位線から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、走査信号入線力から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達する。
【0033】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の3次元画像レンダリング方法は、表示装置内の表示パネルにおける人眼視線の位置を決定し、また表示パネルに対する人眼の3次元空間座標を決定するステップと、表示対象画像から多視点初期画像を生成するステップと、表示装置に対してシリンドリカルレンズアレイの貼り合せ検出を行い、シリンドリカルレンズの貼り合わせ誤差および視点クロストーク曲線を取得するステップと、人眼位置、貼り合せ検出パラメータおよびクロストーク曲線に基づき、多視点初期画像を最適化し、最適化された多視点画像を取得するステップと、最適化された多視点画像を制御器に伝送するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の実施形態における技術的態様をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明で使用される必要がある図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者には創造的な労力を要することなく他の図面が得られることは明らかである。
図1】本発明の実施形態によって提供される表示パネルの構成図である。
図2】本発明の実施形態によって提供される別の表示パネルの構成図である。
図3】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図4】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図5】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図6】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図7】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図8】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図9】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図10】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図11】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図12】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルの構成図である。
図13】本発明の実施形態によって提供される別の表示パネルのスイッチング回路の構成図である。
図14】本発明の実施形態によって提供される表示パネルのタイミング図;
図15】本発明の実施形態によって提供される表示パネルのデータ線のタイミング図である。
図16】本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応する模式図である。
図17】本発明の実施形態によって提供される別の表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応する模式図である。
図18】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応する模式図である。
図19】本発明の実施形態によって提供される他の表示パネルにおけるピクセル・アイランド内のサブピクセルが視点に対応する模式図である。
図20】本発明の実施形態によって提供される表示装置の構成図である。
図21】本発明の実施形態によって提供される表示装置の視点空間分布図である。
図22】本発明の実施形態によって提供される表示装置の視点空間分布図である。
図23】本発明の実施形態によって提供される表示装置の両眼間視認領域の模式図である。
図24】本発明の実施形態によって提供される別の表示装置の両眼間視認領域の模式図である。
図25】本発明の実施形態によって提供される制御器の構成図である。
図26】本発明の実施形態によって提供される別の制御器の構成図である。
図27】本発明の実施形態によって提供される解像度パーティション制御の模式図である。
図28】本発明の実施形態によって提供される別の表示装置の構成図である。
図29】本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法のフローチャートである。
図30】本発明の実施形態によって提供されるゲート駆動回路の構成図である。
図31】本発明の実施形態によって提供されるゲート駆動回路のタイミングチャートである。
図32】本発明の実施形態によって提供される別のゲート駆動回路のタイミングチャートである。
図33】本発明の実施形態によって提供される表示装置の画像レンダリング方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態の目的、技術解決策および利点をより明確にするために、本発明の実施形態の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術解決策に明確かつ完全に説明する。説明した実施形態は、本発明の一部であり、全ての実施形態ではないことは明らかである。また、本発明における実施形態および実施形態における特徴は、競合することなく組み合わされていてもよい。記載された本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的労働を必要としない範囲内で獲得した他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0036】
特に定義されない限り、本発明で使用される技術用語または科学用語は、本発明の当業者に理解される一般的な意味を有するものとする。本発明で使用される「第1」、「第2」および同様の語句は、順序、数量または重要性を示すものではなく、単に異なる構成要素を区別するために用いられる。「含む」または「含有」などの類似語は、その語の前に出現する要素または物体が、その語の後に出現する要素または物体と同等であることを意味し、他の要素または物体を排除しない。「接続」または「連結」のような類似語は、物理的または機械的な接続に限定されるものではなく、直接的であれ間接的であれ電気的な接続を含んでいてもよい。
【0037】
なお、図面における各図形の寸法および形状は、真のスケールを反映するものではなく、本発明を概略的に説明することを目的とする。また、最初から最後まで同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素又は同一若しくは類似の機能を有する要素を表すものである。
【0038】
本発明の一実施形態は、図1に示すように、表示パネルは、第1ベース基板1と、第1ベース基板1側に位置する複数の走査線2と、走査線2と第1ベース基板1の同一側に位置する複数のデータ線3と、複数の走査線2と複数のデータ線3とによって区画された領域内にそれぞれ位置する複数のサブピクセル4とを含む。前記複数の走査線2は、第1方向Xに沿って延在し、第2方向Yに沿って配列される。第1方向Xと第2方向Yとが交差する。前記複数のデータ線3は、第2方向Yに沿って延在し、第1方向Xに沿って配列される。
【0039】
複数のサブピクセル4が複数のピクセル・アイランド5を構成する。複数のピクセル・アイランド5は、複数の制御領域14に分割され、各制御領域14は、少なくとも1つのピクセル・アイランド5を含み、各制御領域14は独立して発光駆動される。
【0040】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、複数のピクセル・アイランドが複数の制御領域に区画され、各制御領域が独立して発光駆動されるため、表示画面の状況に応じて表示パネルの解像度とリフレッシュレートを区分制御することが可能となる。表示パネルの解像度を区分制御することにより、表示パネルを高精細領域と低精細領域とに分割することができ、高精細領域の解像度が低精細領域の解像度より高く、例えば、人眼注視領域の解像度を向上させ、表示効果を向上させることが可能となる。表示パネルのリフレッシュレートを区分制御することにより、すなわち、表示パネルを高リフレッシュレート領域と低リフレッシュレート領域とに分けることができ、表示製品の消費電力を削減することが可能となる。なお、図1では、表示パネルにおけるサブピクセルの一部のみを図示する。図1において、第1方向Xと第2方向Yは垂直である。
【0041】
いくつかの実施形態では、図1に示すように、第2方向Yにおいて、各ピクセル・アイランド5は複数のサブピクセル行6を有する。
【0042】
図1において、各ピクセル・アイランド5は、第1サブピクセル行48、第2サブピクセル行49および第3サブピクセル行50の3つのサブピクセル行6を有する。第1サブピクセル行48は、第1方向Xに沿って配列された複数の第1色のサブピクセルを含み、第2サブピクセル行49は、第1方向Xに沿って配列された複数の第2色のサブピクセルを含み、第3サブピクセル行50は、第1方向Xに沿って配列された複数の第3色のサブピクセルを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、図1に示すように、第1色のサブピクセルは赤色サブピクセルRであり、第2色のサブピクセルは緑色サブピクセルGであり、第3色のサブピクセルは青色サブピクセルBである。
【0044】
いくつかの実施形態では、図1に示すように、第1の方向Xに配列された1行のサブピクセル4は、すべて同じ色である。
【0045】
または、いくつかの実施形態では、図2に示すように、第1の方向Xに配列された1行のサブピクセル4の色が完全に同一ではない。例えば、第1サブピクセル行48、第2サブピクセル行49および第3サブピクセル行50は、1つの繰り返し単位として、第2方向Yに沿って1列のに配列され、奇数列は偶数列に対してずれて配置される。ピクセル・アイランド5は、第1ピクセル・アイランド55および第2ピクセル・アイランド56を含み、第1ピクセル・アイランド55は、第1サブピクセル行48および第2サブピクセル行49を含む。第2ピクセル・アイランド56は、第3サブピクセル行50を含む。表示パネルを駆動して表示する際に、サブピクセルレンダリング技術により、第1ピクセル・アイランド55を用いて隣接する列の第2ピクセル・アイランド56をレンダリングして、1つのピクセルを構成して表示させる。これにより、表示パネルの解像度を向上させることが可能となる。
【0046】
具体的な実施形態において、本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、剛性の表示パネルであってもよいし、フレキシブルな表示パネルであってもよく、折り曲げ可能、折り畳み可能である。
【0047】
いくつかの実施形態では、本発明の実施形態によって提供される表示パネルは液晶表示パネルである。その種類としては、ツイストネマチック(Twisted Nematic,TN)型、垂直配向(Vertical Alignment,VA) 型、平面変換(In-Plane Switching,IPS) 型やアドバンストスーパーディメンションスイッチ(AdvancedSuper Dimension Switch,ADS)型等の液晶表示パネルが挙げられる。
【0048】
いくつかの実施形態では、液晶表示パネルは、対向して配置されたアレイ基板および対向基板と、アレイ基板と対向基板との間に位置する液晶層とを有する。
具体的な実施形態において、走査線、データ線はアレイ基板に設けられていてもよい。
具体的な実施形態において、図3図6に示すように、対向基板はブラックマトリクス7およびカラーフィルム8を有する。
【0049】
いくつかの実施形態では、図3に示すように、ブラックマトリックス7は、第2方向で隣接するピクセル・アイランド間の領域に設けられる。
【0050】
いくつかの実施形態では、図4に示すように、ブラックマトリックス7は、第2方向で隣接するピクセル・アイランド間の領域および隣接するサブピクセル列間の領域に設けられる。
【0051】
いくつかの実施形態では、図5に示すように、ブラックマトリックス7は、隣接するサブピクセル行間の領域および隣接するサブピクセル列間の領域に設けられていてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1の方向Xに配列された1行のサブピクセルがすべて同じ色である場合には、図6に示すように、ブラックマトリックス7は、隣接するサブピクセル行間の領域にのみ設けられていてもよい。
【0053】
第1の方向Xに配列された1行のサブピクセルがすべて同じ色であるため、サブピクセル列間にブラックマトリクスを設けなくても、隣接するサブピクセル列間にサブピクセルがクロストークされることはなく、隣接するサブピクセル行間にのみブラックマトリックスを設けることで表示パネルの開口率を向上させることが可能となる。
【0054】
いくつかの実施形態では、本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、エレクトロルミネッセンス表示パネルである。エレクトロルミネッセンス表示パネルは、例えば有機発光ダイオード(Organic Light-EmittingDiode,OLED)表示パネル、量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light EmittingDiodes,QLED)表示パネル等である。具体的な実施形態において、各サブピクセルは、例えば、ピクセル駆動回路およびピクセル駆動回路電気的に接続されたエレクトロルミネッセンス素子を有し、ピクセル駆動回路は、例えば、トランジスタ、コンデンサ等を有する。
【0055】
いくつかの実施形態では、図7図8図10に示すように、表示パネルはさらに、走査線2に対応して第1方向Xに沿って延在し、第2方向Yに沿って配列される複数の走査信号入力線7と、第1方向Xに沿って配列される複数の制御信号線8と、複数の固定電位線9と、隣接するサブピクセル4に配置される複数の制御回路10と、を含む。1つのピクセル・アイランド5は、少なくともn個の制御回路10に対応して接続される。1つの制御回路10は、前記ピクセル・アイランド5における1つのサブピクセル行6に対応する。
【0056】
前記制御回路10は、在御信号線8による制御の下、走査信号入力線7から供給された信号または固定電位線9から供給された信号を、走査線2に伝達する。
【0057】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルが制御回路、制御回路電気的に接続された制御信号線、固定電位線および走査信号入力線を含むことにより、制御回路を利用して走査信号入線力から供給される信号または固定電位線から供給される信号を走査線に伝達することが可能である。すなわち、画像表示中にリフレッシュが必要な領域については、制御回路により対応する走査線に正常な走査信号を入力し、リフレッシュが必要ない領域については、制御回路により対応する走査線に固定電位線で伝送される固定電位信号を入力してもよい。すなわち、ピクセル・アイランドに対するパーティション駆動が可能となり、表示製品の消費電力を削減することが可能となる。また、ピクセル・アイランドアレイ排布について、ピクセル・アイランドごとに制御回路に電気的に接続され、第2方向で表示パネルにおける各ピクセル・アイランドに対するパーティション制御を可能とする。
【0058】
表示パネルが液晶表示パネルである場合、いくつかの実施形態では、図7図8図10に示すように、サブピクセル4は、駆動トランジスタTdおよび駆動トランジスタに電気的に接続されたピクセル電極(図示せず)を含む。ここで、駆動トランジスタTdの制御電極は、走査線2に電気的に接続され、駆動トランジスタTdの第1電極は、データ線3に電気的に接続され、駆動トランジスタTdの第2電極は、ピクセル電極に電気的に接続される。
【0059】
いくつかの実施形態では、液晶表示パネルは、共通電極層をさらに有する。前記共通電極層は、アレイ基板に設けられてもよいし、対向基板に設けられてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、固定電位線は低レベル信号を入力する。
【0061】
いくつかの実施形態では、図7図8図10に示すように、各走査線2は、第1方向Xに配列され且つ互いに切断された複数の副走査線11を含む。各走査線2において、副走査線11の数は、第1方向Xに配列される1行の制御領域14の数と同じであり、各副走査線11は、1つの制御領域14の1行のサブピクセル4に対応する。すなわち、走査線が制御領域間で断線し、制御回路により各制御領域に対する独立した制御が可能となる。
【0062】
いくつかの実施形態では、図7図8図10に示すように、1つのピクセル・アイランド5は、n個の制御回路に対応して接続される。
【0063】
いくつかの実施形態では、図7図8図10に示すように、各制御領域14において、第1の方向Xに配列された1行のピクセル・アイランド5は、n個の制御回路10に対応して接続される。
【0064】
もちろん、具体的な実施形態において、ピクセル・アイランドごとにn個の制御回路が接続されていてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、図7図8図10に示すように、各ピクセル・アイランド5は、3つのサブピクセル行6を含む。すなわちn=3であり、ピクセル・アイランド5ごとに3つの制御回路10が対応して接続する。
【0066】
いくつかの実施形態では、図7図8図9図10に示すように、制御回路10は、第1トランジスタT1および第2トランジスタT2を含む。
【0067】
第1トランジスタT1の制御電極は1つの制御信号線8に電気的に接続され、第1トランジスタT1の第1電極は、走査信号入力線7に電気的に接続され、第1トランジスタT1の第2電極は、走査線2に電気的に接続される。
【0068】
第2トランジスタT2の制御電極は1つの制御信号線8に電気的に接続され、第2トランジスタT2の第1電極は固定電位線9に電気的に接続され、第2トランジスタT2の第2電極は走査線2に電気的に接続される。
【0069】
具体的な実施形態において、1つの制御領域に対応する複数の制御回路について、制御信号線に入力される制御信号の制御によって、第1トランジスタがオンし、第2トランジスタがオフすると、走査信号入力線から入力される信号は、第1トランジスタを介して走査線に伝送され、その制御領域のピクセル・アイランドをリフレッシュする。制御信号線から入力される制御信号の制御によって、第2トランジスタがオンして第1トランジスタがオフすると、固定電位線から入力される低レベル信号が第2トランジスタを介して走査線に伝送され、すなわち、その制御領域のピクセル・アイランドにリフレッシュは不要となる。
【0070】
いくつかの実施形態では、1つの制御回路における第1トランジスタT1の第2電極および第2トランジスタT1の第2電極は、同一の副走査線に電気的に接続される。
【0071】
いくつかの実施形態では、図7に示すように、第1トランジスタT1の制御電極および第2トランジスタT1の制御電極は、同一の制御信号線8に電気的に接続される。第1トランジスタはN型トランジスタであり、第2トランジスタはP型トランジスタであり、または、第1トランジスタはP型トランジスタであり、第2トランジスタはN型トランジスタである。
【0072】
いくつかの実施形態では、図8図9図10に示すように、第1トランジスタT1の制御電極および第2トランジスタT2の制御電極は、異なる制御信号線8に電気的に接続される。
【0073】
いくつかの実施形態では、図8図9図10に示すように、複数の制御信号線8は、複数の第1制御信号線12および複数の第2制御信号線13を含む。第1トランジスタT1の制御電極は、第1制御信号線12に電気的に接続され、第2トランジスタT2の制御電極は、第2制御信号線13に電気的に接続される。
【0074】
具体的な実施形態において、第1トランジスタの制御電極および第2トランジスタの制御電極が異なる制御信号線に電気的に接続されル場合、第1トランジスタは、N型トランジスタであってもよく、P型トランジスタであってもよく、第2トランジスタは、N型トランジスタであってもよく、P型トランジスタであってもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、図7図8に示すように、制御回路10は、第1の方向Xにおいて隣接する2つのサブピクセル4の間に位置する。
【0076】
複数の固定電位線9は、第1方向Xに沿って延在し、第2方向Yに沿って配列される。
すなわち、図7,8に示すように、制御回路10は隣接する2列のサブピクセル4の間に位置する。
【0077】
いくつかの実施形態では、図7図8に示すように、各制御信号線8は、第2方向Yに沿って延在し、且つ、複数の制御回路10がアレイ状に配列され、各ピクセル・アイランドの対応する制御回路が同1列に位置する。
【0078】
または、制御回路が隣接する2列のサブピクセルの間に位置する場合、いくつかの実施形態では、図9に示すように、複数の制御信号線8のうち少なくとも一部制御信号線8は、複数の第2方向に延在する複数の部分57と、複数の第1方向に延在する複数の部分58とを含む。第2方向に延在する複数の部分57は、第1方向に延在する複数の部分58と交互に接続される。
【0079】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおいて、制御信号線は、第1方向に延在する複数の部分および第2方向に延在する複数の部分を含む。これにより、制御信号線が第2方向に規則的に延在することがなく、複数の信号線が第1方向に沿って配列される場合、信号線の長手方向の規則的な配列に起因する光学的ムラ(mura)を回避する。
いくつかの実施形態では、図9に示すように、各ピクセル・アイランドに対応する複数の制御回路は、第2方向に複数列配列される。すなわち,制御回路が分散して配置されることにより,さらに光学的muraを回避することが可能となる。または、いくつかの実施形態では、図10に示すように、制御回路10は、第2方向Yに隣接する2つのサブピクセル4の間に位置する。
【0080】
複数の固定電位線9は、第2方向Yに沿って延在し、第1方向Xに沿って配列される。すなわち、制御回路10は、隣接するサブピクセル行の間に位置する。
【0081】
いくつかの実施形態では、各ピクセル・アイランドに対応する各制御回路は、第1の方向Xに1列に配列される。もちろん、各ピクセル・アイランドに対応する各制御回路は、第1方向Xに複数行配列されていてもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、表示パネルは、ゲート駆動回路をさらに含む。
【0083】
ゲート駆動回路は、カスケード接続された複数のシフトレジスタGOAを含む。1つのシフトレジスタGOAは、1行の制御領域における各走査信号入力線に電気的に接続される。ゲート駆動回路は、クロック信号線CLKおよび起動信号線STVに電気的に接続される。
【0084】
これにより、ゲート駆動回路を利用して複数行のピクセル・アイランドのパーティション制御、すなわち横方向のパーティション制御が可能となる。すなわち、表示パネル内の各ピクセル・アイランドを第1方向および第2方向にパーティション制御する。具体的な実施形態において、ゲート駆動回路に対応するタイミングを印加することにより、ゲート駆動回路を利用して表示領域内のピクセル・アイランドを1行ずつオン制御してもよいし、ゲート駆動回路を利用して表示領域内の複数行のピクセル・アイランドを同時オン制御してもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、表示パネルに含まれるゲート駆動回路は、複数のゲート駆動グループを含み、各ゲート駆動グループは、B個のゲート駆動サブグループを含み、各ゲート駆動サブグループは、C個のシフトレジスタを含む。ここで、B,Cは1より大きい整数である。起動信号線STVは1番目のゲート駆動サブグループにおけるC個のシフトレジスタに電気的に接続される。
【0086】
いくつかの実施形態では、図11に示すように、表示パネルは表示領域59と、表示領域59を囲む周辺領域60とに分割され、ピクセル・アイランド5は表示領域59に位置し、走査線2およびデータ線4は表示領域59から周辺領域60まで延在する。具体的な実施形態において、ゲート駆動回路は、例えば周辺領域に設けられていてもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、図11図12に示すように、表示パネルはさらに、周辺領域60に位置する複数の第1データ選択制御線MUX、複数の第1データ入力線Dおよび複数の第1データ選択回路15を含む。
【0088】
各第1データ選択回路15は、少なくとも2つのマルチプレクサ16を含む。各第1データ選択回路15において、異なるマルチプレクサ16の入力端は、異なる第1データ入力線Dに電気的に接続され、異なるマルチプレクサ16の制御端は、異なる第1データ選択制御線MUXに電気的に接続され、異なるマルチプレクサ16の第iの出力端は、同一のデータ線3に電気的に接続され、ここで、iは正の整数であり、隣接する2つの第1データ選択回路15において、異なる第1データ選択制御線MUXに電気的に接続された2つのマルチプレクサ16は、同一の第1データ入力線Dに電気的に接続され、第1データ選択回路15は、複数の第1データ選択制御線MUXの信号の制御の下、対応する第1データ入力線Dの信号それぞれを電気的に接続された各データ線3に供給する。
【0089】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルは、第1データ選択回路を用いて第1データ入力線の信号をデータ線に供給することにより、第1データ入力線の数をデータ線数よりも少なくすることができ、データ入力量を低減することが可能となる。
【0090】
本発明の実施形態によって提供される表示パネルにおける各第1データ選択回路には少なくとも2つのマルチプレクサが含まれ、且つ、各第1データ選択回路における異なるマルチプレクサは、異なる第1データ入力線に電気的に接続され、1つの第1データ選択回路については、複数の第1データ選択制御線の信号の制御の下、同一の第1データ入力線の信号それぞれを電気的に接続された各データ線に供給してもよいし、異なる第1データ入力線の信号を異なるマルチプレクサを介して対応のデータ線に供給してもよく。同一の第1データ選択回路に接続された複数のデータ線は、同一のデータ信号を入力してもよいし、完全に同一でないデータ信号を入力してもよい。これにより、各ピクセル・アイランドにおける各サブピクセルの個別表示や、または1行分の複数のサブピクセルを一括して表示することができ、表示パネルの解像度調整が可能となる。また、ピクセル・アイランドごとに同一行を必要とする複数のサブピクセルを一括して表示する場合には、人の目の位置が変化した場合には、統合表示サブピクセルも変化することになるため、本発明の実施形態によって提供される表示パネルの第1データ選択回路によれば、統合表示サブピクセルの表示情報を変化させることが可能となり、人の目の動きに応じてサブピクセルの表示情報をスムーズに遷移させることができ、表示効果が向上しユーザーエクスペリエンスが向上する。なお、図12には表示領域が示されておらず、図11図12には一部のデータ線、走査線、サブピクセル、第1データ入力線および第1データ選択回路のみが示されている。
【0091】
いくつかの実施形態では、図11に示すように、ピクセル・アイランド5は、第1方向Xに沿って配列された複数のサブピクセル行6を含む。各サブピクセル行6は、h個の第2方向Yに沿って配列されるサブピクセル4を含む。各サブピクセル行6は、a個のサブピクセルグループ17に分割される。サブピクセルグループ17は、f個のサブピクセル4を含む。ここで、a=h/f,a,h,fはいずれも1より大きい正の整数である。
【0092】
1つのサブピクセル行6において、各サブピクセルグループ17は、データ線3を介して1つの第1データ選択回路15に電気的に接続され、異なるサブピクセルグループ17は、データ線3を解して異なる第1データ選択回路15に電気的に接続される。各マルチプレクサ16は、f個の出力端、1つの入力端およびf個の制御端を含む。
【0093】
このように、1つのサブピクセル行におけるサブピクセルグループごとに、複数の第1データ選択制御線の信号の制御の下で、同一の第1データ入力線の信号をそれに対応する第1データ選択回路を介して電気的に接続された各データ線へそれぞれ供給してもよいし、異なる第1データ入力線の信号をそれに対応する第1データ選択回路を介して電気的に接続された各データ線へそれぞれ供給してもよい。すなわち、1つのサブピクセルグループにおける各サブピクセルは、第1データ選択回路を介して同じ表示情報が入力されてもよいし、第1データ選択回路を介して完全に同じ表示情報が入力されてもよい。
【0094】
具体的な実施形態において、サブピクセルルは走査線およびデータ線のいずれにも電気的に接続され、第1の方向Xに配列された1列のサブピクセルは、同一のデータ線に電気的に接続され、第2方向Yに配列された1行のサブピクセルは同一の走査線に電気的に接続される。即ち、具体的な実施形態において、1つの第1データ選択回路は、f本のデータ線を介して1列の1列のサブピクセルグループに電気的に接続される。
【0095】
いくつかの実施形態では、第1データ選択回路の数は、第2方向に配列される1行のサブピクセルのサブピクセルグループの数と等しい。これにより、第1データ選択回路を介して対応するピクセル・アイランド内のサブピクセルグループにデータ信号を供給することが可能となる。
【0096】
いくつかの実施形態では、各第1データ選択回路は、j個のマルチプレクサを含む。第1データ選択制御線の数はj*fであり、第1データ選択回路の数数はmであり、第1データ入力線の数はであり、mとnはn=m+j-1を満足する。
【0097】
連続するj個の第1データ選択回路ごとに、異なる第1データ選択制御線に電気的に接続されるj個のマルチプレクサは、第1データ入力線に電気的に接続され、ここで、jはmより小さい正の整数である。
【0098】
いくつかの実施形態では、図11図12に示すように、各第1データ選択回路15は、第1マルチプレクサ18および第2マルチプレクサ19の2つのマルチプレクサを含む。第1データ選択回路15の数mと第1データ入力線Dの数nは、n=m+1を満たす。
【0099】
具体的な実施形態において、第1データ入力線Dのは、例えば0から始まり、すなわちn本の第1データ入力線の番号はそれぞれD0~Dmである。図11に示すように、図11において最も左辺の第1データ選択回路15が第1データ選択回路である場合、第1第1データ選択回路15の第1マルチプレクサ18および第2データ選択回路15の第2マルチプレクサ19は、1本の第1データ入力線D1に電気的に接続される。具体的な実施形態において、1番目の第1データ選択回路15における第2マルチプレクサ19は、0本目の第1データ入力線D0に電気的に接続される。m番目の第1データ選択回路15の第1マルチプレクサ18は、m番目の第1データ入力線Dmに電気的に接続される。
【0100】
いくつかの実施形態では、1つのマルチプレクサはf個のスイッチングトランジスタを含み、異なるスイッチングトランジスタの制御電極は異なる第1データ選択制御線に電気的に接続され、異なるスイッチングトランジスタの第1電極は同一の第1データ入力線に電気的に接続され、異なるスイッチングトランジスタの第2電極は、異なるデータ線に電気的に接続される。各第1データ選択回路において、異なるマルチプレクサおけるi番目のスイッチングトランジスタの第2電極は同じデータ線に電気的に接続される。
【0101】
いくつかの実施形態では、第1データ選択回路が2つのマルチプレクサを含む場合、図11に示すように、第1マルチプレクサ18はf個の第3トランジスタT3を含む。異なる第3トランジスタT3の制御電極は、異なる第1データ選択制御線MUXに電気的に接続される。異なる第3トランジスタT3の第1電極は同一の第1データ入力線Dに電気的に接続される。異なる第3トランジスタT3の第2電極は異なるデータ線3に電気的に接続される。
【0102】
第2マルチプレクサ19は、f個の第4トランジスタT4を備えるており、異なる第4トランジスタT4の制御電極は、異なる第1データ選択制御線MUXに電気的に接続される。異なる第4トランジスタT4の第1電極は、同一の第1データ入力線Dに電気的に接続される。異なる第4トランジスタT4の第2電極は、異なるデータ線3に電気的に接続される。
【0103】
各第1データ選択回路15において、第1マルチプレクサ18におけるi番目の第3トランジスタT3iの第2電極および第2マルチプレクサ13のi番目の第4トランジスタT4iの第2電極は、同一のデータ線3に電気的に接続される。
【0104】
いくつかの実施形態では、第3トランジスタおよび第4トランジスタは、P型トランジスタまたはN型トランジスタである。これにより、第1データ選択制御線による第1データ選択回路の制御が容易となる。もちろん、第3トランジスタおよび第4トランジスタの一方がP型トランジスタであり、他方がN型トランジスタであってもよい。いくつかの実施形態では、表示パネルは、2f本の第1データ選択制御線を有する。
【0105】
ここで、f本の第1データ選択制御線は、第1データプレクサにおける各第3トランジスタの制御電極に電気的に接続され、残りのf本の第1データ選択制御線は、第2データプレクサにおける各第4トランジスタの制御電極に電気的に接続される。
【0106】
いくつかの実施形態では、図11に示すように、異なる第1データ選択回路15におけるi番目の第3トランジスタT3iの制御電極は、同一の第1データ選択制御線MUXに電気的に接続される。異なる第1データ選択回路におけるi番目の第4トランジスタT4iの制御電極は、同一の第1データ選択制御線MUXに電気的に接続される。
【0107】
なお、図11では、3トランジスタT3iの制御電極は、同一の第1データ選択制御線MUXに電気的に接続され、異なる第1データ選択回路におけるi番目の第4トランジスタT4iの制御電極は、同一の第1データ選択制御線MUXに電気的に接続され、表示パネルが2f本の第1データ選択制御線線を含む例を挙げて説明する。もちろん、具体的な実施形態において、異なる第1データ選択回路におけるi番目の第3トランジスタT3iの制御電極は異なる第1データ選択制御線MUXに電気的に接続されていてもよく、異なる第1データ選択回路におけるi番目の第4トランジスタT4iの制御電極は異なる第1データ選択制御線MUXに電気的に接続されていてもよい。表示パネルに含まれる第1データ選択制御線の数は、2fの整数倍である。
【0108】
いくつかの実施形態では、図11に示すように、ピクセル・アイランド5内の各サブピクセル行6は16個のサブピクセル4を含み、各サブピクセル行6は4つのサブピクセルグループ17に分割され、各サブピクセルグループ17は4つのサブピクセル4を有する。
【0109】
各マルチプレクサ16は、4つの入力端、1つの制御端および4つの出力端を含む。次に、本発明の実施の形態において提供される図11に示す表示パネルを、各サブピクセルグループが4つのサブピクセルから構成する例を説明する。
【0110】
具体的な実施形態において、図11に示すように、第1マルチプレクサ18は、T31,T32,T33,T34の4つの第3トランジスタを有する。第2マルチプレクサ19は、T41,T42,T43,T44の4つの第4トランジスタを有する。
【0111】
具体的な実施形態において、図11に示すように、8本の第1データ選択制御線MUXを含み、それぞれMUX1、MUX2、MUX3、MUX4、MUX5、MUX6、MUX7、MUX8である。このうち、各第1データ選択回路15における1番目の第3トランジスタT31の制御端はMUX1に電気的に接続され、各第1データ選択回路15路における1番目の第4トランジスタT41の制御端は、MUX2に電気的に接続され、各第1データ選択回路15における2番目の第3トランジスタT32の制御端は、MUX3に電気的に接続され、各第1データ選択回路15における2番目の第4トランジスタT42の制御端はMUX4に電気的に接続され、各第1データ選択回路15における3番目の第3トランジスタT33の制御端は、MUX5に電気的に接続され、各第1データ選択回路15における3番目の第4トランジスタT43の制御端あ、MUX6に電気的に接続され、各第1データ選択回路15における4番目の第3トランジスタT34の制御端は、MUX7に電気的に接続され、各第1データ選択回路15における4番目の第4トランジスタT44の制御端は、MUX8に電気的に接続される。
【0112】
具体的な実施形態において、図11に示すように、各第1データ選択回路15において、1番目の第3トランジスタT31の出力端および1番目の第4トランジスタT41の出力端は、同一のデータ線3に電気的に接続され、2番目の第3トランジスタT32の出力端および2番目の第4トランジスタT42の出力端は、同一のデータ線3に電気的に接続され、3番目の第3トランジスタT33の出力端および3番目の第4トランジスタT43の出力端は同一のデータ線3に電気的に接続され、4番目の第3トランジスタT34の出力端および4番目の第4トランジスタT44の出力端は同一のデータ線3に電気的に接続される。
【0113】
具体的な実施形態において、図11に示すように、各第1データ選択回路15において、各第3トランジスタT31、T32、T33、T34の入力端は、同一の第1データ入力線Dに電気的に接続され、各第4トランジスタT41、T42、T43、T44の入力端は、同一の第1データ入力線Dに電気的に接続され、第3トランジスタT31、T32、T33、T34の入力端および第4トランジスタT41、T42、T43、T44の入力端は、異なる第1データ入力線Dに電気的に接続される。例えば、図11において左から右へ1番目の第1データ選択回路15における各第3トランジスタT31、T32、T33、T34の入力端はD1に電気的に接続され、第4トランジスタT41、T42、T43、T44の入力端はD0に電気的に接続される。第2番目の第1データ選択回路15における各第3トランジスタT31、T32、T33、T34の入力端はD2に電気的に接続され、第4トランジスタT41、T42、T43、T44の入力端はD1に電気的に接続される。3番目の第1データ選択回路15における各第3トランジスタT31、T32、T33、T34の入力端はD3に電気的に接続され、第4トランジスタT41、T42、T43、T44の入力端はD2に電気的に接続される。このような類推でここではこれ以上言及しない。
【0114】
具体的な実施形態において、視点は、赤色サブピクセル、青色サブピクセルおよび緑色サブピクセルに対応する必要がある。次に、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行が16個のサブピクセルからなる場合を例に挙げて、サブピクセルと視点との対応関係について説明する。
【0115】
1つのピクセル・アイランドが16視点に対応する場合、ピクセル・アイランド内の各サブピクセルグループにおける同じ行の各サブピクセルは異なる表示情報を表示する必要があり、例えば図16に示すように、第iの視点Piは第1ピクセル・アイランド22におけるRi,Gi,Biに対応し、iは16以下の正の整数である。図11において左から右に並ぶ最初の4つの第1データ選択回路と第1ピクセル・アイランドが電気的に接続されている例を挙げて説明すると、具体的な実施形態において、視点Pi~P4iに対応するデータ信号がDiに順次供給され、第1データ選択制御線MUX1、MUX3、MUX5、MUX7を介して第1データ選択回路中の各第3トランジスタT31,T32,T33,T34が順次オンされるように制御されるとともに、第1データ選択制御線MUX2、MUX4、MUX6、MUX8を介して第1データ選択回路中の各第4トランジスタT41、T42、T43、T44が順次オフされるように制御される。
【0116】
1つのピクセル・アイランドが4視点に対応する場合、即ち、ピクセル・アイランド内の各行に4つのサブピクセルが統合されて表示されることとなる。場合によっては、例えば図17に示すように、第iの視点Pi、第1ピクセル・アイランド22内のR4i-3~R4i、G4i-3~G4i、B4i-3~B4iに対応していてもよい。ただし、iは4以下の正の整数である。具体的な実施形態において、視点Piに対応するデータ信号がDiに順次供給され、第1データ選択制御線MUX1、MUX3、MUX5、MUX7を介して第1データ選択回路中の各第3トランジスタT31,T32,T33,T34が順次オンされるように制御されるとともに、第1データ選択制御線MUX2、MUX4、MUX6、MUX8を介して第1データ選択回路中の各第4トランジスタT41、T42、T43、T44が順次オフされるように制御される。
【0117】
場合によっては、例えば、ユーザーの目が移動して視点に対応するサブピクセルが図17の右方向に並進した場合、1つのサブピクセル分を並進した場合、ユーザー注視領域の視点に対応する各サブピクセルは、図18に示すように、第1視点P1が第1ピクセル・アイランド22内のR2~R5、G2~G5、B2~B5に対応し、第2視点P2が第1ピクセル・アイランド22内のR6~R9、G6~G9、B6~B9に対応し、第3視点P3が第1ピクセル・アイランド22内のR10~R13、G10~G13、B10~B13に対応し、第4視点P4が第1ピクセル・アイランド22内のR14~R16、G14~G16、B14~B16および第2ピクセル・アイランド23内のR1、G1、B1に対応する。具体的には、D0にはd4データ信号が入力され、D1にはd1データ信号が入力され、D2にはd2データ信号が入力され、D3にはd3データ信号が入力され、D4にはd4データ信号が入力される。MUX2、MUX3、MUX5、MUX7に同時に第1データ選択制御信号を供給し、各第1データ選択回路におけるT41、T32、T33、T34の同時オンを制御する。第2のデータ選択制御信号は、MUX1、MUX4、MUX6、MUX8に同時に供給され、各第1データ選択回路におけるT31、T42、T43、T44のオフを制御する。
【0118】
場合によっては、例えば、視点対応サブピクセルが図18の右方向に再び1つ並進するようにユーザーの目を移動させると、ユーザー注視領域視点対応サブピクセルは、図19に示すように、第1視点P1が第1ピクセル・アイランド22内のR3~R6、G3~G6、B3~B6に対応し、第2視点P2が第1ピクセル・アイランド22内のR7~R10、G7~G10、B7~B10に対応し、第3視点P3が第1ピクセル・アイランド22内のR11~R14、G11~G14、B11~B14に対応し、第4視点P4が第1ピクセル・アイランド22内のR15~R16、G15~G16、B15~B16および第2ピクセル・アイランド23内のR1、R2、G1、G2、B1、B2に対応する。具体的には、D0にはd4データ信号が入力され、D1にはd1データ信号が入力され、D2にはd2データ信号が入力され、D3にはd3データ信号が入力され、D4にはd4データ信号が入力される。MUX2、MUX4、MUX5、MUX7に同時に第1データ選択制御信号を供給し、各第1データ選択回路におけるT41、T42、T33、T34の同時オンを制御する。第2データ選択制御信号はMUX1、MUX3、MUX6、MUX8に同時に供給され、各第1データ選択回路におけるT31、T32、T43、T44のオフを制御する。
【0119】
または、いくつかの実施形態では、図12に示すように、1つのマルチプレクサ16はf個のスイッチ回路20を有する。具体的な実施形態において、第1データ選択回路15が2つのマルチプレクサを含む場合、図12に示すように、第1マルチプレクサ18はf個の第1スイッチング回路22を含む。第2マルチプレクサ19はf個の第2スイッチング回路24を含む。
【0120】
同一の第1データ選択回路15において、異なるスイッチング回路20の制御電極は異なる第1データ選択制御線MUXに電気的に接続され、異なる第1スイッチング回路22の入力端は同一の第1データ入力線Dに電気的に接続され、異なる第2スイッチング回路24の入力端は同一の第1データ入力線Dに電気的に接続され、異なる第1スイッチング回路22の出力端は異なるデータ線3に電気的に接続され、異なる第2スイッチング回路24の出力端は異なるデータ線3に電気的に接続され、i番目の第1スイッチング回路22およびi番目の第2スイッチング回路24の出力端は同一のデータ線3に電気的に接続される。
【0121】
いくつかの実施形態では、図12に示すように、異なる第1データ選択回路15内のi番目の第1スイッチング回路22は同一の第1データ選択制御線MUXに電気的に接続され、異なる第1データ選択回路15内のi番目の第2スイッチング回路24は同一の第1データ選択制御線MUXに電気的に接続される。すなわち、表示パネルは2f本の第1データ選択制御線MUXを含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、図13に示すように、各スイッチング回路20は、第5のトランジスタT5、第6のトランジスタT6、第7のトランジスタT7および第1コンデンサC1を含む。
【0123】
第5のトランジスタT5の制御電極は第1データ選択制御線MUXに電気的に接続され、第5のトランジスタT5の第1電極と第6のトランジスタT6の第1電極は、第1データ入力線Dに電気的に接続される。第5のトランジスタT5の第2電極は第6のトランジスタT6の制御電極、第7のトランジスタT7の制御電極および第1コンデンサC1の第1電極に電気的に接続される。第6のトランジスタT6の第2電極と第7のトランジスタT7の第2電極は、データ線3に電気的に接続される。第1コンデンサC1の第2電極は接地する。
【0124】
表示パネルはさらに、第7のトランジスタT7の第1電極に電気的に接続されるダミー信号線L0を含む。
【0125】
具体的な実施形態において、各スイッチング回路の第7のトランジスタの第1電極は、同一のダミー信号線に電気的に接続される。
【0126】
具体的な実施形態において、ダミー信号線は信号入力がない。
【0127】
具体的な実施形態において、第6のトランジスタおよび第7のトランジスタの一方がN型トランジスタであり、他方がP型トランジスタであるため、第6トランジスタおよび第7トランジスタの一方がオンになり、他方がオフになり、第1データ入力線とデータ線とが導通するか、またはデータ線とダミー信号線とが導通する。
【0128】
各スイッチ回路が図13のような回路構成を有する場合、対応するタイミングチャートは図14のようになる。ここで、A1段階は1フレームにおける表示段階であり、A2段階は1フレームにおける黒挿入段階であり、第1データ入力線Dから伝送される信号にはゲートレベルが含まれており、次のフレームの第1データ入力線とどのデータ線とが導通するかを決定する。例えば、図14の各第1データ選択制御線MUXに信号を供給して各第1データ選択回路を1行ずつ走査し、第1データ入力線Dから伝送される信号に応じて、図15に示すように、MUX4と電気的に接続されたスイッチ回路がオン、すなわちピクセル・アイランドごとに対応するh本のデータ線のうち2本目のデータ線da2がオンされると、次フレームではピクセル・アイランドごとに対応するh本目のデータ線da2が階調信号を伝送し、ピクセル・アイランドごとに対応するh本目のデータ線のうち残りのda1,da3~dahが直流信号を伝送する。第1データ入力制御線により第1データ選択回路を図14に示すタイミングで制御することで、充電サンプリング時間が一定となり、システムリソースの節約が可能となる。なお、図14では、第1データ選択制御線MUX1~MUX4の信号のみで模式的に説明する。
【0129】
次に、本発明の実施の形態において提供される図12に示す表示パネルを、各サブピクセルグループが4つのサブピクセルから構成する例を説明する。具体的な実施形態において、図12に示すように、第1マルチプレクサ18は4つの第1スイッチ回路22を含み、第2マルチプレクサ19は4つの第2スイッチ回路24を含む。表示パネルは、8本の第1データ選択制御線MUXを含み、それぞれMUX1、MUX2、MUX3、MUX4、MUX5、MUX6、MUX7、MUX8である。
【0130】
ここで、各第1データ選択回路15内の1番目の第1スイッチング回路22における第5のトランジスタT5の制御端はMUX1に電気的に接続され、各第1データ選択回路15内の1番目の第2スイッチング回路24の制御端はMUX2に電気的に接続され、各第1データ選択回路15内の2番目の第1スイッチング回路22における第5のトランジスタT5の制御端はMUX3に電気的に接続され、各第1データ選択回路15内の2番目の第2スイッチング回路24における第5のトランジスタT5の制御端はMUX4に電気的に接続され、各第1データ選択回路15内の3番目の第1スイッチング回路22における第5のトランジスタT5の制御端はMUX5に電気的に接続され、各第1データ選択回路15内の3番目の第2スイッチング回路24における第5のトランジスタT5の制御端はMUX6に電気的に接続され、各第1データ選択回路15における第5のトランジスタT5の4番目の第1スイッチング回路22内の第5のトランジスタT5の制御端はMUX7に電気的に接続され、各第1データ選択回路15内の4番目の第2スイッチング回路24における第5のトランジスタT5の制御端はMUX8に電気的に接続される。
【0131】
各第1データ選択回路15において、1番目の第1スイッチング回路22における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極および1番目の第2スイッチング回路24における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極は、同一のデータ線3に電気的に接続される。2番目の第1スイッチング回路22における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極および2番目の第2スイッチング回路24における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極は同一のデータ線3に電気的に接続される。3番目の第1スイッチング回路22における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極および3番目の第2スイッチング回路24における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極は同一のデータ線3に電気的に接続される。4番目の第1スイッチング回路22における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極および4番目の第2スイッチング回路24における第6のトランジスタT6の第2電極、第7のトランジスタT7の第2電極は、同一のデータ線3に電気的に接続される。
【0132】
各第1データ選択回路15において、各第1スイッチング回路22における第5のトランジスタT5の第1電極と第6のトランジスタT6の第1電極は、同一の第1データ入力線Dに電気的に接続される。各第2スイッチング回路24における第5のトランジスタT5の第1電極と第6のトランジスタT6の第1電極は、同一の第1データ入力線Dに電気的に接続される。
【0133】
1つのピクセル・アイランドが16視点に対応する場合、ピクセル・アイランド内の各サブピクセルグループにおける同じ行の各サブピクセルは異なる表示情報を表示する必要があり、場合によっては、例えば図16に示すように、ここで、第iの視点Piは、第1ピクセル・アイランド22内のRi、Gi、Biに対応し、iは16以下の正の整数である。図12において左から右に並ぶ最初の4つの第1データ選択回路と第1ピクセル・アイランドが電気的に接続されている例を挙げて説明すると、具体的な実施形態において、視点Pi~P4iに対応してゲートレベルを含むデータ信号がDiに順次供給され、第1データ選択制御線MUX1、MUX3、MUX5、MUX7を介して第1データ選択回路における各スイッチ回路20の第5トランジスタT5が順次オンになるように制御され、ゲートレベルを含むデータ信号により各第1スイッチ回路22における第6トランジスタT6が順次オンになるように制御されてもよい。第7のトランジスタT7がオフされる。同時に、第1データ選択制御線MUX2、MUX4、MUX6、MUX8により各第2スイッチング回路24の第5のトランジスタT5のオフを制御することが可能である。
【0134】
1つのピクセル・アイランドが4視点に対応する場合、即ち、ピクセル・アイランド内の各行に4つのサブピクセルが統合されて表示されることとなる。場合によっては、図17に示すように、第iの視点Piは、第1ピクセル・アイランド22内のR4i-3~R4i、G4i-3~G4i、B4i-3~B4iに対応し、ここで、iは4以下の正の整数である。具体的な実施形態において、視点Piに対応してゲートレベルを含むデータ信号をDiに順次供給し、第1データ選択制御線MUX1、MUX3、MUX5、MUX7を介して第1スイッチ回路における各第5トランジスタT5の同時オンを制御するとともに、第1データ入力線を介して伝送されるゲートレベルを含むデータ信号の制御の下で、MUX1、MUX3、MUX5、MUX7に電気的に接続されたスイッチング回路における第6のトランジスタT6の同時オンを制御する。第7のトランジスタT7の同時オンと、第1データ選択制御線MUX2、MUX4、MUX6、MUX8を介して各第2スイッチング回路24の第5のトランジスタT5とをオフするように制御してもよい。
【0135】
場合によっては、ユーザーの目が移動して視点に対応するサブピクセルが図17の右方向に並進した場合、1つのサブピクセル分を並進した場合、ユーザー注視領域視点に対応するサブピクセルは図18に示すような表示となる。具体的には、D0にはゲートレベルを含むd4データ信号が入力され、D1にはゲートレベルを含むd1データ信号が入力され、D2にはゲートレベルを含むd2データ信号が入力され、D3にはゲートレベルを含むd3データ信号が入力され、D4にはゲートレベルを含むd4データ信号が入力される。MUX2、MUX3、MUX5、MUX7に電気的に接続されたスイッチング回路における第5のトランジスタT5を同時にオン制御するために、MUX2、MUX3、MUX5、MUX7に第1データ選択制御信号を供給するとともに、ゲートレベルを含むデータ信号の制御により、MUX2、MUX3、MUX5、MUX7に電気的に接続されたスイッチング回路における第6のトランジスタT6を同時オン制御する。MUX1、MUX4、MUX6、MUX8電気的に接続されたスイッチング回路における第5のトランジスタT5をオフ制御するために、MUX1、MUX4、MUX6、MUX8に第2データ選択制御信号を同時に供給する。
【0136】
場合によっては、例えば視点に対応するサブピクセルが図18の右方向に再度1つ並進するようにユーザーの目が移動し続けると、ユーザー注視領域視点に対応する各サブピクセルは図19に示すように、具体的にはd4にはゲートレベルを含むデータ信号が入力され、D1にはゲートレベルを含むd1データ信号が入力され、D2にはゲートレベルを含むd2データ信号が入力され、D3にはゲートレベルを含むd3データ信号が入力され、D4にはゲートレベルを含むd4データ信号が入力される。MUX2、MUX4、MUX5、MUX7に電気的に接続されたスイッチング回路における第5のトランジスタT5を同時にオン制御するために、MUX2、MUX4、MUX5、MUX7に第1データ選択制御信号を供給するとともに、ゲートレベルを含むデータ信号の制御により、MUX2、MUX4、MUX5、MUX7に電気的に接続されたスイッチング回路における第6のトランジスタT6を同時にオン制御する。MUX1、MUX3、MUX6、MUX8電気的に接続されたスイッチング回路における第5のトランジスタT55をオフ制御するために、MUX1、MUX3、MUX6、MUX8に第2データ選択制御信号を同時に供給する。
【0137】
具体的な実施形態において、上記第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5のトランジスタ、第6のトランジスタ、第7のトランジスタいずれも金酸化物半導体トランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor, MOS)や、相補的な金属酸化物半導体トランジスタ(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor Transistor, CMOS)または薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, TFT)を用いることができる。
【0138】
図示されるように、本発明の実施形態によって提供される表示装置は、本発明の実施形態によって提供される表示パネルと、表示パネルの出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造と、表示パネルを接続し、各制御領域に独立した駆動信号を供給するように構成された制御器とを含む。
【0139】
前記シリンドリカルレンズ構造は、アレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む。
【0140】
同じ発明思想に基づき、図20に示すように、本発明の実施形態は、表示装置をさらに提供する。前記表示装置は、本発明の実施形態によって提供される表示パネル51と、表示パネル51の出光側に位置するシリンドリカルレンズ構造52とを含む。
【0141】
前記シリンドリカルレンズ構造52は、アレイ状に配列された複数のシリンドリカルレンズを含む。制御器(図示せず)は、表示パネルを接続し、各制御領域に独立した駆動信号を供給するように構成する。
【0142】
いくつかの実施形態では、図20に示すように、表示装置を提供する。前記表示装置は、表示パネル51とシリンドリカルレンズ構造52との間に位置する透光スペーサ層53と、シリンドリカルレンズ構造52の透光スペーサ層53から遠い側に位置する平坦層54とを含む。
【0143】
いくつかの実施形態では、表示パネルが液晶表示パネルである場合、表示装置は、例えば、表示パネルのシリンドリカルレンズ構造から遠い側に位置するバックライトモジュールをさらに有する。
【0144】
いくつかの実施形態では、表示装置におけるユーザーの目の注視領域をリアルタイムで決定するための人眼追跡システム(eye-tracking)がさらに含まれる。
【0145】
具体的な実施形態において、画像表示中にリフレッシュが必要な領域については、制御器から供給された駆動信号駆動制御回路を介してピクセル・アイランドに対応する走査線に正常な走査信号を入力する。リフレッシュが必要ない領域については、制御器から供給された駆動信号駆動制御回路を介してピクセル・アイランドに対応する走査線に固定電位線で伝送される固定電位信号を入力することで、ピクセル・アイランドが可能となり、表示装置の消費電力を削減することが可能となる。また、制御器を介して第1データ選択制御線、第1データ入力線に対応する信号を供給することにより、高解像度表示が必要な領域における各ピクセル・アイランドのサブピクセルの独立表示を制御し、低解像度表示が必要な領域における複数のサブピクセルの統合表示を制御することが可能となり、表示装置の消費電力をさらに削減することが可能となる。具体的な実施形態において、例えば、人眼の注視領域は高リフレッシュレート、高解像度表示の領域に対応し、非注視領域は低リフレッシュレート、低解像度によって表示される領域に対応する。
【0146】
具体的な実施形態において、ピクセル・アイランド(2次元画像(2D)として表示可能な1つのピクセル)内でサブピクセル細分化を行うため、3次元画像(3D)表示モードにおいては2D表示と同様の解像度を維持することができ、eye-trackingを組み合わせることで大画角の多視点表示が可能となり、より高いピクセル密度(PPI)の3D表示が可能となり、情報量が多く、隣接する視点間での色クロストークも低減され、ユーザーによる立体画像視聴時の眩しさやユーザー体験も向上する。表示装置にシリンドリカルレンズアレイを設ける場合、シリンドリカルレンズアレイは、ピクセル・アイランド内のサブピクセルだけでなく、ピクセル・アイランドの出射光線も光場変調することにより、最終的なピクセル・アイランドの出射光線が複数の視点を形成して光場3D表示が可能となる。
【0147】
いくつかの実施形態では、各ピクセル・アイランドはM個の視点に対応し、各ピクセル・アイランドはN個のシリンドリカルレンズに対応し、ここで、M、Nはすべて正の整数であり、M>N,M/Nは非整数である。
【0148】
シリンドリカルレンズの口径Pは、人眼の解像度に対する明視距離における網膜(Retina)よりも小さい解像度を実現することが可能であり、単眼瞳のニーズと、同時に少なくとも2つの視点を受信するニーズを満たす。輻輳衝突による視覚疲労や眩暈の問題を解決しつつ、直近の視域で固定式レンズの2D表示への影響を低減することが可能である。すなわちP≦L×tan(1/60×3.1415926/180)、ここで、Lは明視距離、Lは通常250mm(mm)である。具体的な実施形態において、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行は、h個のサブピクセルを含み、各ピクセル・アイランドにおいて、レンダリング可能な対応のh個の3D視点図を多階調駆動する。前記シリンドリカルレンズ配列方向の前記シリンドリカルレンズ配列方向におけるピクセル・アイランドの幅Pは、最適な3D視距離におけるRetina解像度を実現するために設定される。すなわち、P≦L×tan(1/60×3.1415926/180)であり、網膜の3D角解像度を確保する。
【0149】
具体的な実施形態において、本発明の実施形態によって提供される表示装置において、レンズユニットを使用して、ピクセル・アイランドに対応するドットをN回分割することが可能であり、M/Nは非整数であり、各レンズ口径D=N×(L+H)であり、ここで、Hは表示パネルとシリンドリカルレンズとの距離である。
【0150】
具体的な実施形態において、ピクセル・アイランド内のサブピクセルは連続発光に設定されてもよい。また、第1方向に配列された1行のサブピクセルが、すべて同じ色である場合には、第1方向に連続発光面を形成することで、多視点光場表示を実現しながら視点間クロストークを低減し、3D表示モアレを解消することが可能となる。
【0151】
実施形態1では、連続発光するサブピクセル分割ユニットにおいて、ピクセル・アイランド内のサブピクセルにおいて、ピクセル・アイランドにおける1行のサブピクセルの配置態様およびその空間時間的な分布を図21に示すように、ピクセル・アイランドにおける1つのサブピクセル行に対して、3つのシリンドリカルレンズのうち2つが5視点に対応し、他方のシリンドリカルレンズが6視点に対応する。図21から分かるように,M/Nが非整数である場合、各レンズの対応する視点は空間的に完全に重なり合っておらず、視点間のクロストークを回避できることが分かる。1,2,3視点を例にとると、2視点と3視点はレンズのずれにより1視点の非発光をスティッチング補償することができ、モアレを回避する効果が得られる。
【0152】
もちろん、ピクセル・アイランド内のサブピクセルは、不連続発光としてもよい。たとえば、図4図5に示すように、第1方向Xにおいて隣接するサブピクセル間の領域が遮光領域に対応する。間の領域が遮光領域に対応する。
【0153】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行は遮光領域を含み、サブピクセルの面積と遮光領域の面積の割合はXであり、ここで、X=N-1である。
【0154】
ピクセル・アイランド内のサブピクセルが16viewのとき、すなわちM=h=16であり、サブピクセルと遮光領域との比が2:1のとき、すなわちX=2,N=3であるとき、ピクセル・アイランド内の1行のサブピクセルの排布およびその空間的な時間分布を図23に示すように、ピクセル・アイランドにおける1つのサブピクセル行に対して、3つのシリンドリカルレンズのうち2つは5視点、他方は6視点に対応する.図22から分かるように、M/Nが非整数である場合,各レンズの対応する視点は空間的に完全に重なり合っておらず、視点間のクロストークを回避できることが分かる。1,2,3視点を例にとると、図22に示すように、空間における3番目のレンズにおける2視点と1番目のレンズにおける1視点の空間位置とが完全に重なり合うと言えないとともに、2視点と3視点が空間位置上、完全に重なり合うと言えない。2視点と3視点の場合、レンズとのずれで1視点が発光しないことをスティッチング補償することでモアレを回避する効果が得られる。
【0155】
なお、3D表示技術の発展は、表示装置および光学装置の能力に大きく制限されているため、従来の裸眼3D表示は自由に移動して見ることができず、視認範囲が制限されており、特に光場表示では視認領域と視認範囲が小さく、特に中・大型表示製品では近距離での光場の観察が困難であり、しかも裸眼3D解像度と視点連続性とのバランスが良くなく、視点と視点とのクロストークが激しいため単眼の視点3Dマップは相対的にぼやけてコントラストも低い。
【0156】
いくつかの実施形態では、シリンドリカルレンズの口径Dと、前記シリンドリカルレンズ配列方向における前記ピクセル・アイランドの幅Pとは、さらに以下の関係を満足する。
D/P=L/(L+H)。
【0157】
いくつかの実施形態では、ユーザーの左眼右眼視における独立可視領域の幅Qは、以下の条件を満たす。
Q=E/(2A+1);
ここで、Eはユーザー瞳距離、Aは左眼用視点と右眼用視点に対応するピクセル・アイランドとの間隔のシリンドリカルレンズの数である。
【0158】
いくつかの実施形態では、ユーザーの左眼右眼視における独立した可視領域の幅Qは、さらに以下の条件を満たす。
Q=h e/2M;
ここで、eはユーザーの瞳サイズである。通常の瞳サイズeは約3mm~5mmである。
【0159】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行は、同じ色のh個のサブピクセルを有する。単瞳孔2viewを採用する場合、すなわちh=16、M=2、e=5mmのときであり、1視点が1つのシリンドリカルレンズに対応する場合、Q=125mmであるとともに、左右の眼の視点ピクセルはスペーサレンズを介して左右の眼用に対応する独立した視認領域Qをそれぞれ投射可能となる。具体的な光路を図23に示す。ここで、ピクセル・アイランド内のサブピクセは16サブピクセルに分割され、左右の目にはそれぞれ8サブピクセルが対応し、図中黒のサブピクセルは左目に対応するサブピクセル、白のサブピクセルは右目に対応するサブピクセル、左右の目にはそれぞれ2つのレンズを隔てた2つのレンズを介して左右の目に投射される。図23に示すように、左右の眼間の中心領域は4Q,すなわち左右の眼間の中心領域は60mmである。
【0160】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行は、同じ色のh個のサブピクセルを有する。単瞳孔4viewを採用した場合、すなわちh=16,M=4,e=5mmの場合、Q=10mmとなり、左右眼の視点ピクセルはスペーサレンズを介して左右の眼用に対応する独立した視認領域Qをそれぞれ投射可能となる。具体的な光路を図24に示す。左右の目はそれぞれ8つのサブピクセルに対応する。図中黒のサブピクセルは左目に対応するサブピクセル、白のサブピクセルは右目に対応するサブピクセルであり、左右の目はそれぞれ2つのレンズを隔てた2つのレンズを介して左右の目に投射されるものである。図24に示すように,左右の眼間の中心領域は6Q,すなわち左右の眼間の中心領域は60mmである。
【0161】
すなわち、1つのピクセル・アイランドが複数の視点に対応していても、左右の眼間の中心領域が約60mmとなるような光場表示を実現する表示装置を提供する。これにより、中心領域で見ると多深度の光場画像が生成され、単眼フォーカス調整が可能となり、中心領域外ではクロストークの少ない超多視点3Dが実現され、異なる角度の3D情報再生が可能となる。具体的な実施形態では、人間の眼の視認位置を人眼追跡システムと組み合わせてフィードバックし、フィードバック部により受け取った追跡システムの人眼座標によってパネル駆動を調整することで、画像レンダリングモードを調整して中心領域光場と中心領域外低クロストーク超多視点3D表示を実現する。
【0162】
いくつかの実施形態では、制御器40は、図25図27に示すように、表示すべき画像をデータ解析して画像解析データを得るデータ解析回路36と、現在の表示モードおよび画像解析データに基づいて、表示パネルの制御領域に対応するデータ駆動信号を生成するデータ配置回路37と、現在の表示モードおよび表示パネルの注視領域および非注視領域に応じてゲート駆動回路のゲート駆動信号を生成するタイミング制御回路38とを含む。
【0163】
具体的な実施形態において、制御器は、画像解析データに基づいて現在の表示モードを決定する表示モード設定回路39をさらに有する。
【0164】
具体的な実施形態において、表示モードは、例えば2D表示や3D表示であってもよい。3D表示には、光場表示と超多視点光場表示が含まれる。
【0165】
いくつかの実施形態では、制御器は、図25に示すようにフィールドプログラマブルロジックゲートアレイチップ(Field Programmable Gate Array,FPGA)である。
【0166】
具体的な実施形態において、FPGAのタイミング制御回路の出力端は、表示パネルにおけるゲート駆動回路に電気的に接続される。FPGAのデータ配置回路は、例えば、表示パネルにおける第1データ入力線や第1データ選択制御線に対応する信号を供給してもよい。
【0167】
または、いくつかの実施形態では、図26に示すように、制御器はタイミング制御器(Timing Controller,TCON)である。
【0168】
具体的な実施形態において、TCONの表示モード設定回路は、画像解析データに基づいて座標解析および画像処理を行い、データ配置回路は、処理後のデータを解凍して表示パネルの制御領域に対応するデータ駆動信号を配置する。
【0169】
具体的な実施形態において、TCONのタイミング制御回路の出力端は表示パネルにおけるゲート駆動回路に電気的に接続される。TCONのデータ配置回路は、例えば、表示パネルにおける第1データ入力線、第1データ選択制御線にそれぞれ対応する信号を供給してもよい。
【0170】
具体的な実施形態において、図27に示すように、リフレッシュ注目領域41(この場合非注目領域はリフレッシュしない)を制御器で先に駆動してリフレッシュ両側の非注目領域42を駆動することも可能である。画像座標、表示モード、レンズ(lens)データを1表示行で符号化し、注目領域解像度非圧縮、非注目領域解像度横ピクセル/縦ピクセルを1/4圧縮し、三者を上から下へ順につなぎ合わせて伝送する。この方式では注視領域と非注視領域とは独立して駆動し、データ圧縮率は最大1:10.7である。
【0171】
16視点の多視点光フィールド3D表示を例にとると,非注視領域解像度を1/4圧縮し、すなわちシステムは4×4ピクセル・アイランドを1ピクセル・アイランドに圧縮して制御器へ伝送する。制御器は、隣接する3つのピクセル・アイランドにピクセル・アイランドのアイランドデータをコピーし、第2方向の4行のピクセル・アイランドが同時にオンされることで、非注目領域の4×4ピクセル・アイランドが同じ1つのピクセル・アイランドデータを書き込むようにする。
【0172】
具体的な実施形態において、2D表示や多視点光場3D表示に対して、制御器により行駆動、列駆動、制御領域選択範囲駆動を実現することが可能である。ここで、ライン駆動は、注目領域を1行ずつオンし、非注目領域を複数ライン同時にオンするように制御してもよい。列駆動は、第1データ選択回路を制御することにより、複数列同時オンまたは複数列シフトオンを制御する。制御領域の選択範囲駆動は、制御回路によって選択範囲制御されます。通常の光場3D表示では、制御器を利用して、行駆動、列駆動、制御領域選択範囲駆動が可能である。ここで、行駆動は、注目領域を1行ずつオンし、非注目領域を複数行同時にオンするように制御してもよい。列駆動は、第1データ選択回路を制御することにより列ごとにオンする。制御領域選択範囲駆動は、制御回路によって選択範囲制御される。具体的な実施形態において、制御器を用いて駆動方式をリアルタイムで調整してもよい。
【0173】
いくつかの実施形態では、人眼追跡システムは、画像採取回路と、カメラ標準化回路と、カメラ時分割パーティション制御回路と、顔検出回路と、画像座標系変換回路と、瞳孔検出回路と、空間座標算出回路と、空間視線追跡回路とを含む。
【0174】
前記画像採取回路は、複数の第1カメラおよび少なくとも1つの第2カメラを含み、第1カメラの解像度は第2カメラの解像度よりも大きく、第1カメラはユーザーの瞳孔画像を採取するように構成され、第2カメラは、ユーザー顔画像を採取するように構成される。
【0175】
前記カメラ標準化回路は、第1カメラおよび第2カメラを標準化して、第1カメラおよび第2カメラの内部パラメータマトリックスおよび外部パラメータマトリックスを取得するように構成される。前記カメラ時分割パーティション制御回路は、複数の第1カメラの撮影タイミングを制御し、複数の第1カメラが交互に画像を採取するように構成される。
【0176】
前記顔検出回路は、第2カメラにより採取された画像中の顔枠を探索し、顔特徴点を検出し、顔枠内の人眼領域を取得し、さらに顔特徴点と人物標準モデルとのマッピング関係により、人眼領域の空間座標変換マトリックスを取得するように構成される。前記画像座標系変換回路は、顔画像座標系を円柱瞳孔画像座標系に変換するか、または瞳孔座標系を顔画像座標系に変換するように構成される。
【0177】
前記瞳孔検出回路は、第1カメラによって採取された画像における瞳孔座標を算出し、顔検出回路で得られた人眼領域座標に基づいて、座標変換回路で瞳孔画像座標系に変換した後、瞳孔画像上の人眼領域を取得し、人眼領域内で瞳孔検出を行い、瞳孔画像座標系における瞳孔座標を取得するように構成される。
【0178】
前記空間座標算出回路は、瞳孔座標を顔画像座標系に変換し、顔検出回路で得られた空間座標変換マトリックスにより3次元空間での瞳孔座標を算出するように構成される。
前記空間視線追跡回路は、瞳孔座標および予め設定された人眼モデルによって眼球中心座標を決定し、瞳孔座標および眼球中心座標の方向ベクトルを線ベクトルとして算出し、人眼から表示パネルまでの距離および表示パネルが存在する平面方程式に基づき、人眼と表示パネルとの視線交点を取得し、視線交点に基づいて表示パネルにおける人眼注視点座標を取得するように構成される。
【0179】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の人眼追跡システムは、マルチカメラを組み合わせて可変レート空間瞳孔検出および3次元座標計算を実現することができる。画像採取回路は、複数の解像度異なるカメラを含み、顔検出アルゴリズム、瞳孔検出アルゴリズムおよび座標系変換アルゴリズムにより、3次元空間における瞳孔座標を正確かつ迅速に得ることが可能であり、従来の一眼レフカメラでは瞳孔検出フレーム速度が低く、検出精度が悪く、検出領域が小さいという問題を解決する。検出精度を向上させることができ、注視領域決定の精度を向上させることが可能となる。
【0180】
具体的な実施形態において、画像採取回路は、例えば3つの第1カメラと1つの第2カメラとを含み、第1カメラは例えば赤外線(IR)カメラであってもよく、第2カメラは赤緑青(RGB)カメラであってもよい。例えば、RGBカメラの画角(FOV)は80°、フレームレートは120毎秒伝送フレーム数(fps)、カメラ解像度は640×480であり、3つのIRカメラのうち両側に位置するカメラFOVは60°、中央に位置するカメラFOVは30°、IRカメラの解像度は1280×960、フレームレートは30fpsであり、さらに赤外線発光ダイオード光源をIRカメラ周囲ごとに4つ設けてもよい。
【0181】
具体的な実施形態において、カメラ時分割パーティション制御回路複数の第1カメラの撮影タイミングを制御して、複数の第1カメラが交互に画像を取り込むとともに、人眼追跡システムが空間瞳孔座標を連続的かつ等間隔で出力できるようにする。
【0182】
いくつかの実施形態では、図28に示すように、人眼追跡システムが備えるカメラ43は、表示装置の上部に設けられる。
【0183】
いくつかの実施形態では、図28に示すように、表示装置は、制御器40および表示パネル51と電気的に接続された画像レンダリングシステム44をさらに有する。
【0184】
いくつかの実施形態では、画像レンダリングシステムは、座標抽出回路と、レンズ貼り合せ検出回路と、画像レンダリング回路と、を含む。前記座標抽出回路は、人眼追跡システムで決定された、表示装置内の表示パネルにおける人眼視線の位置に基づき、表示パネルに対する人眼の3次元空間座標を決定するように構成される。前記レンズ貼り合せ検出回路は、シリンドリカルレンズの貼り合わせ誤差を取得し、貼り合わせ誤差に基づいてシリンドリカルレンズの貼り合わせパラメータを調整し、視点クロストーク曲線を取得するように構成される。
【0185】
前記画像レンダリング回路は、表示対象画像から多視点初期画像を生成し、また、人眼位置、貼り合せ検出パラメータおよびクロストーク曲線に基づき、多視点初期画像を最適化し、最適化された多視点画像を表示すべき画像として取得するように構成される。
【0186】
本発明の実施形態によって提供される表示装置は、表示パネルに対する人眼の3次元空間座標を決定する画像レンダリングシステムを備えた人眼追跡システムを含む。レンズ貼り合せ検出回路を設けることにより、表示装置の視覚的なレンズ貼り合わせ検出に基づいて貼り合わせ誤差およびクロストークが得られ、後続の画像レンダリングに対応するパラメータを提供して最適化することで、画像レンダリングをより正確かつ表示効果を高めることが可能となる。
【0187】
いくつかの実施形態では、画像レンダリングシステムは、画像レンダリング回路によって最適化された表示対象画像に対して、3D画像サブピクセルと制御器とのマッピング、制御ルールの決定を行うサブピクセルマッピングおよび制御回路をさらに有する。
【0188】
具体的な実施形態において、レンズ貼り合せ検出回路の動作原理は、まずラスタ貼り合わせ理論に基づいてレンズ貼り合わせパラメータを設計し、その後表示モードを決定した後、カメラ撮影位置を初期化することである。その後、レンズ貼り合わせパラメータの決定および視点ブローイング曲線の決定を同時に行なう。
【0189】
ここで、レンズ貼り合わせパラメータの決定は、画像解析の解析結果が予め設定された要求に合致するまで、以下の手順を繰り返す:カメラ採取結果に基づいて貼り合わせパラメータ調整を行い、再度カメラを用いて画像を採取し、輝度均一分析を含む画像解析を行うことと、解析結果が予め設定された要求に合致を満たしている場合は、現在の貼り合わせパラメータを最終的なレンズ貼り合わせパラメータとして決定することとを含む。
【0190】
ここで、視点クロストーク曲線の決定は、画像解析の解析結果が予め設定された要求に合致するまで、以下の手順を繰り返す。異なる視点図を表示する場合、カメラによる画像採取を行い、クロストーク曲線フィッティングを含む画像解析を実行することと、解析結果が予め設定された要求に合致を満たしている場合は、現在フィッティングされたクロストーク曲線を視点クロストーク曲線とすることとを含む。
【0191】
具体的な実施形態において、以下の視点のクロストークサーフェス式を使用してクロストーク曲線フィッティングを実行する。
【0192】
【数1】
【0193】
ここで、xは第1方向におけるサブピクセルの位置座標であり、yは第2方向におけるサブピクセルの位置座標である。
【0194】
なお、制御部は、表示モードが3D表示であると判断した場合には、画像レンダリングシステムを用いて3D画像レンダリングを行う必要がある。制御器は表示モードが2D表示であると判断した場合、画像レンダリングは不要になる。
【0195】
本発明の一実施形態による表示装置は、テレビ、モニターなどのディスプレイ機能を有する任意の製品または部品である。表示装置のその他必要不可欠な構成要素は、当業者には理解されるべきであり、ここでは言及せず、本発明の制限としてもよい。この表示装置の実施形態は、上述した表示パネルの実施形態を参照することができ、重複部分については省略する。
【0196】
同じ発明思想に基づき、本発明の実施形態は、図29に示すように、以下のステップを含む表示装置の駆動方法を提供する。
S101:表示装置におけるユーザーの注視領域および非注視領域をリアルタイムで決定する。
S102:注視領域に対応する制御領域を独立に駆動して第1解像度で画像表示を行い、また、非注視領域に対応する制御領域を駆動して第2解像度で画像表示を行い。ここで、第1解像度は、第2解像度より高い。
【0197】
いくつかの実施形態では、ステップS101において、表示装置におけるユーザーの注視領域および非注視領域をリアルタイムで決定し、具体的には、人眼追跡システムで表示装置におけるユーザーの目の注視領域を取得し、表示装置における注目領域以外の領域を非注視領域として決定する。
【0198】
いくつかの実施形態では、人眼追跡システムで表示装置におけるユーザーの目の注視領域を取得することは、具体的には、制御人眼追跡システムにおける第1カメラは、ユーザーの瞳孔画像を交互に採取し、制御人眼追跡システムにおける第2カメラはユーザー顔画像を採取し、第2カメラにより採取された画像中の顔枠を探索し、顔特徴点を検出し、顔枠内の人眼領域を取得し、さらに顔特徴点と人物標準モデルとのマッピング関係により、人眼領域の空間座標変換マトリックスを取得し、顔画像座標系を円柱瞳孔画像座標系に変換するか、または瞳孔座標系を顔画像座標系に変換し、第1カメラによって採取された画像における瞳孔座標を算出し、人眼領域の座標を到瞳孔画像座標系に変換し、瞳孔画像上の人眼領域を取得し、瞳孔画像上の人眼領域において瞳孔検出を行い、瞳孔画像座標系における瞳孔座標を取得し、瞳孔座標を顔画像座標系に変換し、さらに空間座標変換マトリックスを計算して3次元空間での瞳孔座標を取得し、瞳孔座標および予め設定された人眼モデルによって眼球中心座標を決定し、瞳孔座標および眼球中心座標の方向ベクトルを線ベクトルとして算出し、人眼から表示パネルまでの距離および表示パネルが存在する平面方程式に基づき、人眼と表示パネルとの視線交点を取得し、視線交点に基づいて表示パネルにおける人眼注視点座標を取得し、表示パネルの人眼注視点座標が存在する領域を注視領域として決定する。
【0199】
具体的な実施形態において、例えば、第2カメラによる撮像と同時に、カメラ時分割パーティション制御回路により複数の第1カメラの撮影タイミングを制御し、複数の第1カメラが交互に画像を採取するようにしてもよい。
【0200】
いくつかの実施形態では、注視領域に対応する制御領域を独立に駆動して第1解像度で画像表示を行い、また、非注視領域に対応する制御領域を駆動して第2解像度で画像表示を行い、具体的には、表示モード、注目領域および非注目領域に基づき、注視領域に対応する制御領域のピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報および非注視領域に対応する制御領域のピクセル・アイランド内の各サブピクセルの表示情報を決定し、表示情報に基づき、第1データ入力線には表示情報に対応するデータ信号を供給し、且つ、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0201】
マルチプレクサがf個のスイッチングトランジスタを有する場合、いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行における各サブピクセルが視点に対応する場合、各第1データ選択回路は第1マルチプレクサおよび第2マルチプレクサを含み、第1マルチプレクサはf個の第3トランジスタを含み、第2マルチプレクサはf個の第4トランジスタを含み、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0202】
具体的には、各第1データ選択回路におけるf個の第3トランジスタが順次オンするように制御するために、各第3トランジスタに電気的に接続された複数の第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給する。f個の第3トランジスタの第1電極電気的に接続された第1データ入力線のデータ信号をf個の第3トランジスタの第2電極電気的に接続されたデータ線に伝送する。同時に、各第4トランジスタに電気的に接続された複数の第1データ選択制御線に第2データ選択制御信号を供給して、各第1データ選択回路におけるf個の第4トランジスタがオフするように制御させる。
【0203】
いくつかの実施形態では、第3トランジスタの第3トランジスタと第4トランジスタの第4トランジスタとが同種のトランジスタである場合、選択スイッチをオンに制御する第1データ選択制御信号がハイレベル信号であるか、選択スイッチをオフに制御する第2データ選択制御信号が低レベル信号であるか、または選択スイッチをオンに制御する第1データ選択制御信号が低レベル信号る。または選択スイッチングをオンに制御する第1データ選択制御信号は低レベル信号であり、選択スイッチをオフに制御する第2データ選択制御信号は高レベル信号である。
【0204】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランドにおける各行のサブピクセルをa個のサブピクセルグループに分割し、ここで、a=h/fである。各サブピクセルグループはf個の隣接するサブピクセルを含む。ピクセル・アイランドにおけるサブピクセル行ごとに隣接するf個のサブピクセルが1つの視点に対応する場合、各第1データ選択回路は第1マルチプレクサおよび第2マルチプレクサを含み、第1マルチプレクサはf個の第3トランジスタを含み、第2マルチプレクサはf個の第4トランジスタを含み、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0205】
具体的には、各サブピクセルグループにおける各サブピクセルの表示情報が同一である場合には、各第3トランジスタに電気的に接続されたf本の第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給して、各第1データ選択回路におけるf個の第3トランジスタの同時オンを制御し、f個の第3トランジスタの第1電極電気的に接続された第1データ入力線のデータ信号をf個の第3トランジスタの第2電極電気的に接続されたデータ線へ伝送する。また、各第4トランジスタに電気的に接続されたf本の第1データ選択制御線に第2データ選択制御信号を供給して、各第1データ選択回路におけるf個の第4トランジスタのオフを制御する。
【0206】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランド内の各行のサブピクセルがa個のサブピクセルグループに分各され、ここで、a=h/fである。各サブピクセルグループはf個の隣接するサブピクセルを含む。ピクセル・アイランドにおけるサブピクセル行ごとに隣接するf個のサブピクセルが1つの視点に対応する場合、各第1データ選択回路は第1マルチプレクサおよび第2マルチプレクサを含み、第1マルチプレクサはf個の第3トランジスタを含み、第2マルチプレクサはf個の第4トランジスタを含み、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0207】
さらに、一部のサブピクセルグループにおいて、第1サブピクセルから第g-1サブピクセルまでの表示情報が同一であり、第g-1サブピクセルから第f番目のサブピクセルの表示情報が同一であり、かつ、第g-1サブピクセルの表示情報が第gサブピクセルの表示情報と異なる場合には、1番目~g-1番目の第4トランジスタおよびg番目~f番目の第3トランジスタに電気的に接続された第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給して、各第1データ選択回路おける1番目~g-1番目の第4トランジスタおよびg番目~f番目の第3トランジスタが同時にオンするように制御する。1番目~g-1番目の第4トランジスタの第1電極およびg番目~f番目の第3トランジスタの第1電極電気的に接続された第1データ入力線のデータ信号を、1番目~g-1番目の第4トランジスタの第2電極およびg番目~f番目の第3トランジスタの第2電極電気的に接続されたデータ線へ伝送する。
【0208】
同時に、1番目~g-1番目の第3トランジスタおよびg番目~f番目の第4トランジスタに電気的に接続された第1データ選択制御線に第2データ選択制御信号を供給して、各第1データ選択回路における1番目~g-1番目の第3トランジスタおよびg番目~f番目の第4トランジスタのオフを制御する。
【0209】
本発明の実施形態によって提供される表示装置の駆動方法は、人の目の位置が変化した場合に、サブピクセルの表示情報を人の目の動きに追従してスムーズに遷移させることができるだけでなく、表示効果が向上しユーザーエクスペリエンスが向上する。
【0210】
マルチプレクサがf個のスイッチング回路を含無場合、いくつかの実施形態では、第1データ入力線には表示情報に対応するデータ信号を供給し、具体的には、第1データ入力線に表示情報に対応シ、且つゲートレベルを含むデータ信号を供給する。
【0211】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランドの1つのサブピクセル行における各サブピクセルが視点に対応する場合、各第1データ選択回路は第1マルチプレクサおよび第2マルチプレクサを含み、第1マルチプレクサはf個の第1スイッチング回路を含み、第2マルチプレクサはf個の第2スイッチング回路を含み、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0212】
具体的には、各第1スイッチング回路電気的に接続された複数の第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給して、各第1データ選択回路におけるf個の第1スイッチング回路における第5のトランジスタが順次オンするように制御する。ゲートレベルを含むデータ信号の制御の下、f個の第1スイッチング回路電気的に接続された第1データ入力線のデータ信号をf個の第1スイッチング回路電気的に接続されたデータ線へ伝送するとともに、各第2スイッチング回路電気的に接続された複数の第1データ選択制御線に第2データ選択制御信号を供給して、各第1データ選択回路におけるf個の第2スイッチング回路における第5のトランジスタがオフするように制御する。
【0213】
いくつかの実施形態では、制スイッチング回路における第5のトランジスタのオンを御する第1データ選択制御信号は高レベル信号であり、スイッチング回路における第5のトランジスタのオフを制御する第2データ選択制御信号は低レベル信号である。またはスイッチング回路における第5のトランジスタのオンを制御する第1データ選択制御信号は低レベル信号である。スイッチング回路における第5のトランジスタのオフを制御する第2データ選択制御信号は高レベル信号である。
【0214】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランドにおける各行のサブピクセルはa個のサブピクセルグループに分割され、ここで、a=h/fである。各サブピクセルグループはf個の隣接するサブピクセルを含む。ピクセル・アイランドにおけるサブピクセル行ごとに隣接するf個のサブピクセルが1つの視点に対応する場合、各第1データ選択回路は第1マルチプレクサおよび第2マルチプレクサを含み、第1マルチプレクサはf個の第1スイッチング回路を含み、第2マルチプレクサはf個の第2スイッチング回路を含み、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0215】
具体的には、各サブピクセルグループにおける各サブピクセルの表示情報が同一である場合には、各第1スイッチング回路電気的に接続されたf本の第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、各第1データ選択回路におけるf個の第1スイッチング回路における第5のトランジスタを同時にオンするように制御させる。ゲートレベルを含むデータ信号の制御の下、f個の第1スイッチング回路電気的に接続された第1データ入力線のデータ信号をf個の第1スイッチング回路電気的に接続されたデータ線へ伝送するとともに、各第2スイッチング回路電気的に接続されたf本の第1データ選択制御線に第2データ選択制御信号を供給し、各第1データ選択回路におけるf個の第2スイッチング回路における第5のトランジスタをオフするように制御させる。
【0216】
いくつかの実施形態では、ピクセル・アイランドにおける各行のサブピクセルはa個のサブピクセルグループに分割され、ここで、a=h/fである。各サブピクセルグループはf個の隣接するサブピクセルを含む。ピクセル・アイランドにおけるサブピクセル行ごとに隣接するf個のサブピクセルが1つの視点に対応する場合、各第1データ選択回路は第1マルチプレクサおよび第2マルチプレクサを含み、第1マルチプレクサはf個の第1スイッチング回路を含み、第2マルチプレクサはf個の第2スイッチング回路を含み、第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、第1データ選択回路を介して、第1データ書込線から供給されるデータ信号を第1データ選択回路に対応するデータ線に供給する。
【0217】
さらに、一部のサブピクセルグループにおいて、1番目のサブピクセルないしg-1番目のサブピクセルの表示情報が同一であり、g番目のサブピクセルないしf番目のサブピクセルの表示情報が同一であり、g-1番目のサブピクセルの表示情報がg番目のサブピクセルの表示情報異なる場合、1番目~g-1番目の第2スイッチング回路およびg番目~f番目の第1スイッチング回路電気的に接続された第1データ選択制御線に第1データ選択制御信号を供給し、各第1データ選択回路における1番目~g-1番目の第2スイッチング回路の第5のトランジスタT5およびg番目~f番目の第1スイッチング回路における第5のトランジスタT5を同時にオンするように制御させる。ゲートレベルを含むデータ信号の制御の下、1番目~g-1番目の第2スイッチング回路およびg番目~f番目の第1スイッチング回路電気的に接続された第1データ入力線のデータ信号を1番目~g-1番目の第2スイッチング回路およびg番目~f番目の第1スイッチング回路電気的に接続されたデータ線へ伝送する。
【0218】
同時に、1番目~g-1番目の第1スイッチング回路およびg番目~f番目の第2スイッチング回路電気的に接続された第1データ選択制御線に第2データ選択制御信号を供給し、各第1データ選択回路における1番目~g-1番目の第1スイッチング回路における第5のトランジスタT5およびg番目~f番目の第2スイッチング回路における第5のトランジスタT5をオフするように制御させる。
【0219】
いくつかの実施形態では、注視領域を独立に駆動して第1解像度で画像表示を行い、非注視領域を駆動して第2解像度で画像表示を行い、さらに、表示装置の制御器を介して表示パネルのゲート駆動回路にゲート駆動信号を供給して、注視領域に対応する複数行のピクセル・アイランドが1行ずつオンするように制御させ、非注視領域に対応する複数行のピクセル・アイランドにおけるF行のピクセル・アイランドが同期オンするように制御させ、ここで、Fは正の整数であり、Fは第1解像度と第2解像度との比である。
【0220】
いくつかの実施形態では、図30に示すように、表示パネルに含まれるゲート駆動回路は、複数のゲート駆動グループを含み、各ゲート駆動グループは、B個のゲート駆動サブグループを含み、各ゲート駆動サブグループは、C個のシフトレジスタを含み、ここで、B,Cは1より大きい整数である。
【0221】
表示装置の制御器を介して表示パネルのゲート駆動回路にゲート駆動信号を供給する。具体的には、制御器を介してゲート駆動グループにクロック制御信号を供給し、各ゲート駆動グループごとに1番目からB番目のゲート駆動サブグループの順に、ゲート駆動サブグループ内の複数のシフトレジスタに順次オン信号を入力するようにさせる。
【0222】
具体的な実施形態において、ピクセル・アイランド内の各サブピクセル行が12個のサブピクセルからなる場合を例に挙げると、図30に示すように、1つのゲート駆動グループは、例えば3個のゲート駆動サブグループを含み、各ゲート駆動サブグループは4個のシフトレジスタGOA GOAを含む。ここで、第1ゲート駆動サブグループは、GOA1、GOA4、GOA7、GOA10を含み、第2ゲート駆動サブグループはGOA2、GOA5、GOA8、GOA11を含み、第3ゲート駆動サブグループはGOA3、GOA6、GOA9、GOA12を含む。具体的な実施形態において、図30に示すように、第1ゲート駆動サブグループは、8本の常時信号線CLK1、CLK2、CLK3、CLK4、CLK5、CLK6、CLK7、CLK8に電気的に接続される。オン信号線STVは、第1ゲート駆動サブグループにおけるGOA1、GOA4、GOA7、GOA10に電気的に接続され、すなわち、GOA1、GOA4、GOA7、GOA10に対応するピクセル・アイランドが行ごとにオンし、その後、GOA2、GOA5、GOA8、GOA11に対応するピクセル・アイランドが行ごとにオンし、その後、GOA3、GOA6、GOA9、GOA12に対応するピクセル・アイランドが行ごとにオンする。このように設定することで、ディスプレイ装置のシステムリソースを節約できるようになる。
【0223】
図31は、ゲート駆動回路によりピクセル・アイランドを行ごとにオン駆動する場合のタイミングチャートであり、図32は、ゲート駆動回路によりピクセル・アイランドを2行同時オン駆動する場合のタイミングチャートである。
【0224】
いくつかの実施形態では、駆動方法では、さらに第1リフレッシュレートで画像表示を行うように注視領域を駆動し、第2リフレッシュレートで画像表示を行うように非注視領域を駆動する。ここで、第1リフレッシュレートは第2リフレッシュレートより高い。
【0225】
いくつかの実施形態では、第1リフレッシュレートで画像表示を行うように注視領域を駆動し、第2リフレッシュレートで画像表示を行うように非注視領域を駆動する。具体的には、注視領域内の各サブピクセルがZ回のリフレッシュを行うように駆動し、非注視領域内の各サブピクセルがY回のリフレッシュを行うように駆動する。ここで、ZおよびYは正の整数であり、ZはYよりも大きい。
【0226】
いくつかの実施形態では、注視領域内の各サブピクセルがリフレッシュを行うように駆動する。具体的には、アクティブレベル信号を順次に伝数するように注視領域に対応する各走査信号入力線を駆動し、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、走査信号入線力から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、固定電位線から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達する。非注視領域内の各サブピクセルがリフレッシュを行うように駆動する。
【0227】
具体的には、アクティブレベル信号を順次に伝送するように表示パネル内の各走査信号入力線を駆動し、注視領域に対応する各サブピクセル行を走査した場合に、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、固定電位線から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、走査信号入線力から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達する。
【0228】
具体的な実施形態において、第1トランジスタの制御電極、第2トランジスタの制御電極が同じ制御信号線に電気的に接続されル場合、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、走査信号入線力から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、固定電位線から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達する。具体的には、注視領域の各制御信号線が第1制御信号を伝送するように駆動させる。非注視領域の各制御信号線が第2制御信号を伝送するように駆動させる。これによって、注視領域の第1トランジスタがオンになり、第2トランジスタがオフになり、非注視領域の第1トランジスタがオフになり、第2トランジスタがオンになるように、制御する。走査信号入線力から供給される信号を制御領域の各第1トランジスタを介して制御領域に対応する走査線に伝達するとともに、固定電位線から供給される信号を非注視領域の第2トランジスタを介して非注視領域に対応する走査線に伝達する。
【0229】
注視領域に対応する各サブピクセル行を走査した場合に、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、固定電位線から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、走査信号入線力から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達する。具体的には、駆動注視領域の各制御信号線が第2制御信号を伝送するように駆動させる。非注視領域の各制御信号線は、第1制御信号を伝送し、注視領域の第1トランジスタがオフになり、第2トランジスタがオンになり、非注視領域の第1トランジスタがオンになり、第2トランジスタがオフになるように、制御する。走査信号入線力から供給される信号を非制御領域の各第1トランジスタを介して非制御領域に対応する走査線に伝達するとともに、固定電位線から供給される信号を注視領域の第2トランジスタを介して注視領域に対応する走査線に伝達する。
【0230】
具体的な実施形態において、第1トランジスタがP型トランジスタであり、第2トランジスタがN型トランジスタである場合には、第1制御信号は低レベル信号である。第2制御信号は高レベル信号である。第1トランジスタがN型トランジスタであり、第2トランジスタがP型トランジスタである場合に、第1制御信号は高レベル信号であり、第2制御信号は低レベル信号である。
【0231】
具体的な実施形態において、第1トランジスタの制御電極が第1制御信号線に電気的に接続され、第2トランジスタの制御電極が第2制御信号線に電気的に接続されル場合、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、走査信号入線力から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、固定電位線から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達する。具体的には、注視領域の各第1制御信号線が第1制御信号を伝送するように駆動し、各第2制御信号線が第2制御信号を伝送するように駆動し、非注目領域の各第1制御信号線が第3制御信号を伝送するように駆動し、各第2制御信号線が第4制御信号を伝送するように駆動し、注視領域の第1トランジスタがオンになり、第2トランジスタがオフになり、非注視領域の第1トランジスタがオフになり、第2トランジスタがオンになるように、制御する。走査信号入線力から供給される信号を制御領域の各第1トランジスタを介して制御領域に対応する走査線に伝達するとともに、固定電位線から供給される信号を非注視領域の第2トランジスタを介して非注視領域に対応する走査線に伝達する。
【0232】
注視領域に対応する各サブピクセル行を走査した場合に、制御信号を伝送するように各制御信号線を制御し、固定電位線から供給される信号を注視領域に対応する走査線に伝達し、走査信号入線力から供給される信号を非注視領域に対応する走査線に伝達する。具体的には、注視領域の各第1制御信号線が第3制御信号を伝送するように駆動し、各第2制御信号線が第4制御信号を伝送するように駆動し、非注目領域の各第1制御信号線が第1制御信号を伝送するように駆動し、各第2制御信号線が第2制御信号を伝送するように駆動し、注視領域の第1トランジスタがオフになり、第2トランジスタがオンになり、非注視領域の第1トランジスタがオンになり、第2トランジスタがオフになるように、制御する。走査信号入線力から供給される信号を非制御領域の各第1トランジスタを介して非制御領域に対応する走査線に伝達するとともに、固定電位線から供給される信号を注視領域の第2トランジスタを介して注視領域に対応する走査線に伝達する。
【0233】
いくつかの実施形態では、第1トランジスタ、第2トランジスタが共にP型トランジスタである場合、第1制御信号、第4制御信号は低レベル信号である。第2制御信号、第3制御信号は高レベル信号である。第1トランジスタ、第2トランジスタがともにN型トランジスタである場合、第1制御信号、第4制御信号は高レベル信号であり、第2制御信号、第3制御信号は低レベル信号である。第1トランジスタがP型トランジスタであり、第2トランジスタがN型トランジスタである場合には、第1制御信号、第2制御信号は低レベル信号である。第3制御信号、第4制御信号は高レベル信号である;第1トランジスタがN型トランジスタであり、第2トランジスタがP型トランジスタである場合に、第1制御信号、第2制御信号は高レベル信号であり、第3制御信号、第4制御信号は低レベル信号である。
【0234】
同じ発明思想に基づき、図33に示すように、本発明の実施形態は、以下のステップを含む表示装置の画像レンダリング方法を提供する。
S201:表示装置内の表示パネルにおける人眼視線の位置を決定し、また表示パネルに対する人眼の3次元空間座標を決定する。
S202:表示対象画像から多視点初期画像を生成する。
S203:表示装置に対してシリンドリカルレンズアレイの貼り合せ検出を行い、シリンドリカルレンズの貼り合わせ誤差および視点クロストーク曲線を取得する。
S204:人眼位置、貼り合せ検出パラメータおよびクロストーク曲線に基づき、多視点初期画像を最適化し、最適化された多視点画像を取得する。
S205:最適化された多視点画像を制御器に伝送する。
本発明の実施形態によって提供される表示装置の画像レンダリング方法は、画像レンダリングシステムと人眼追跡システムを併用して、表示パネルに対する人眼の3次元空間座標を決定する。レンズ貼り合せ検出回路により、表示装置の視覚的なレンズ貼り合わせ検出に基づいて貼り合わせ誤差およびクロストークを取得し、後続の画像レンダリングに適切なパラメータを提供して最適化することで、画像レンダリングをより正確かつ表示効果を向上させることが可能となる。
【0235】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る表示パネル、表示装置、表示装置の駆動方法、および表示装置の画像レンダリング方法は、複数のピクセル・アイランドは複数の制御領域に区画され、各制御領域は独立して発光駆動されることにより、表示画面の状況に応じて表示パネルの解像度とリフレッシュレートを区分制御することが可能となる。表示パネルの解像度を区分制御することにより、表示パネルを高精細領域と低精細領域とに分割することができ、高精細領域の解像度が低精細領域の解像度より高く、例えば、人眼注視領域の解像度を向上させ、表示効果を向上させることが可能となる。表示パネルのリフレッシュレートを区分制御することにより、即ち、表示パネルを高リフレッシュレート領域と低リフレッシュレート領域とに分けることができ、表示製品の消費電力を削減することが可能となる。
【0236】
本発明の好適な実施形態について説明したが、当業者が基本的な創造性概念を理解すると、これらの実施形態はさらに変更および修正されうる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好適な実施形態および本発明の範囲内にあるすべての変更および修正を含むものと解釈されることを意図する。
【0237】
当業者は、本発明の実施形態の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更および変形が可能であることは明らかである。このように、本発明の実施形態におけるこれらの変形および変形が、本発明の請求項およびそれと同等の技術的範囲内にある場合には、本発明もこれらの変形および変形を含むことを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【国際調査報告】