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特表2024-533035スイッチング電源のための動的な負荷
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】スイッチング電源のための動的な負荷
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/00 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
H02M3/00 W
H02M3/00 X
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506570
(86)(22)【出願日】2022-07-25
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 US2022038119
(87)【国際公開番号】W WO2023055468
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】17/490,846
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】314015767
【氏名又は名称】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】フォン,チー キオン
(72)【発明者】
【氏名】シュウ,ジェオフリー ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ティン,スエット フォン
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルクマン,マイケル アール.
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA14
5H730AA16
5H730AS01
5H730AS02
5H730BB21
5H730BB84
5H730BB88
5H730CC04
5H730EE59
5H730FD01
5H730FF19
(57)【要約】
電力供給ユニットは、共通出力ノードに電力を提供する。当該電力供給ユニットは、共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担へと電力入力を変換するように電気的に結合される第1の電力変換ブロックを含む。その第1の電力変換ブロックは、第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベルに達することに基づいて、第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させるように構成される。第2の電力変換ブロックは、共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担へと電力入力を変換するように電気的に結合される。第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、さらに、共通出力ノードにおける出力電圧があらかじめ指定されている電圧設定まで減少することに基づいて、共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与えるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力入力から共通出力ノードへと電力を提供するための電力供給ユニットであって、当該電力供給ユニットは、
前記共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担へと前記電力入力を変換するように電気的に結合される第1の電力変換ブロックであって、前記第1の電力変換ブロックは、該第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベルに達することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させるように構成される、第1の電力変換ブロックと、
前記共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担へと前記電力入力を変換するように電気的に結合される第2の電力変換ブロックであって、前記第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、さらに、前記共通出力ノードにおける前記出力電圧が前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少することに少なくとも部分的に基づいて、前記共通出力ノードに前記第2の出力電力供給分担を与えるように構成される、第2の電力変換ブロックと、を含む、
電力供給ユニット。
【請求項2】
前記第1の電力変換ブロックは、前記第2の電力変換ブロックの前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定よりもより高いあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される、請求項1に記載の電力供給ユニット。
【請求項3】
前記第1の電力変換ブロックは、定電流モードで動作するように構成される、請求項1に記載の電力供給ユニット。
【請求項4】
前記第2の電力変換ブロックは、定電圧モードで動作するように構成される、請求項1に記載の電力供給ユニット。
【請求項5】
前記第1の電力変換ブロックは、第1の電力変換器と、前記第1の電力変換器及び前記共通出力ノードに電気的に結合されて、前記共通出力ノードにおける電圧をモニタリングする第1のフィードバック制御回路と、をさらに含む、請求項1に記載の電力供給ユニット。
【請求項6】
前記第1の電力変換器に結合されて、前記共通出力ノードにおける前記出力電圧が前記第1の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている設定を上回ることに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の電力変換ブロックから前記共通出力ノードに供給される前記第1の出力電力供給分担を終了させるように構成されるコントローラをさらに含む、請求項5に記載の電力供給ユニット。
【請求項7】
前記第2の電力変換ブロックは、第2の電力変換器と、前記第2の電力変換器及び前記共通出力ノードに電気的に結合されて、前記共通出力ノードにおける電圧をモニタリングする第2のフィードバック制御回路と、をさらに含み、前記共通出力ノードにおける前記モニタリングされている電圧が、前記第2の電力変換ブロックの前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定に達する場合に、前記第2のフィードバック制御回路は、前記第2の電力変換ブロックが前記共通出力ノードに電力を供給することを可能とする、請求項1に記載の電力供給ユニット。
【請求項8】
コントローラをさらに含み、
前記コントローラは、前記第2の電力変換器に結合されて、前記共通出力ノードにおける前記出力電圧が前記第2の電力変換ブロックの前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定に達することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の電力変換ブロックから前記共通出力ノードに供給される前記第2の出力電力供給分担を終了させるように構成される、請求項7に記載の電力供給ユニット。
【請求項9】
電力入力から共通出力ノードへと電力を提供する方法であって、当該方法は、
第1の電力変換ブロック及び第2の電力変換ブロックを使用して、前記共通出力ノードに供給される出力電力へと前記電力入力からの電力入力を変換するステップを含み、
前記第1の電力変換ブロックは、前記共通出力ノードに第1の出力電力供給分担を供給し、そして、前記第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベルに達することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させる、ように構成され、
前記第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、前記共通出力ノードにおける前記出力電圧が前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少することに少なくとも部分的に基づいて、前記共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与えるように構成される、
方法。
【請求項10】
前記共通出力ノードにおける前記出力電圧が前記第2の電力変換ブロックの前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定を上回ることに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の電力変換ブロックから前記共通出力ノードに供給される前記第1の出力電力供給分担を終了させるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記共通出力ノードにおける前記出力電圧が前記第2の電力変換ブロックの前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定に達することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2の電力変換ブロックから前記共通出力ノードに供給される前記第2の出力電力供給分担を終了させるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の電力変換ブロックは、前記第2の電力変換ブロックの前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定よりもより高いあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の電力変換ブロックは、定電流モードで動作するように構成される、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の電力変換ブロックは、定電圧モードで動作するように構成される、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
電力入力から共通出力ノードへと電力を提供するための電力供給ユニットを含む電気デバイスであって、当該電気デバイスは、
前記共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担へと前記電力入力を変換するように電気的に結合される第1の電力変換ブロックであって、前記第1の電力変換ブロックは、前記第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベルに達することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させるように構成される、第1の電力変換ブロックと、
前記共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担へと前記電力入力を変換するように電気的に結合される第2の電力変換ブロックであって、前記第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、さらに、前記共通出力ノードにおける前記出力電圧が前記あらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少することに少なくとも部分的に基づいて、前記共通出力ノードに前記第2の出力電力供給分担を与えるように構成される、第2の電力変換ブロックと、を含む、
電気デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング電源(switching power supply)のための動的な負荷(dynamic loading)に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューティングデバイス、通信デバイス、及びモノのインターネット(Internet-of-Things (IoT))デバイス等の電子デバイスは、1つ又は複数の電源を含む。さらに、電子デバイスの多くは、複数の異なる負荷シナリオ(load scenarios)で動作してもよい。例えば、"覚醒(awake)"モードにおいては、電子デバイスは、自身の電源に"休眠(sleep)"モードにおける負荷よりもより高い負荷(higher load)を要求してもよい。
【発明の概要】
【0003】
説明されている技術は、電力供給ユニット(power supply unit)を提供し、その電力供給ユニットは、電力入力(electrical power input)から共通出力ノード(common output node)へと、変換されている電力を提供する。電力供給ユニットは、第1の電力変換ブロック(first power conversion block)を含み、その第1の電力変換ブロックは、共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担(first output power supply share)へとその電力入力を変換するように電気的に結合される。第1の電力変換ブロックは、定格電流レベル(rated current level)に達する第1の電力変換ブロックからの出力電流に少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックからの出力電圧を低下させるように構成される。電力供給ユニットは、また、第2の電力変換ブロック(second power conversion block)を含み、その第2の電力変換ブロックは、共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担(second output power supply share)へとその電力入力を変換するように電気的に結合される。第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定(predesignated open circuit voltage setting)を使用して構成され(configured with)、さらに、あらかじめ指定されている電圧設定(predesignated electrical voltage setting)まで低下する共通出力ノードにおける出力電圧に少なくとも部分的に基づいて、その共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与えるように構成される。
【0004】
この要約は、発明の詳細な説明において以下でさらに説明される簡単な形態の概念の選択を導入するように提供される。この要約は、請求項の記載事項のうちの主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また、請求項の記載事項の範囲を限定するのに使用されることを意図するものでもない。
【0005】
他の実装は、また、本明細書において説明され、そして、記載される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】スイッチング電源が動的な負荷によって給電する(powered with dynamic loading by a switching power supply)ある1つの例示的な電子デバイスを図示している。
図2】2つの電力変換ブロックを有するスイッチング電源に動的な負荷を提供するある1つの例示的な電力供給ユニット(power supply unit (PSU))を図示している。
図3】2つの電力変換ブロックを有する2つの異なる負荷における複数の例示的な電力供給動作特性(power supply operational characteristics)を図示している。
図4】3つの電力変換ブロックを有するスイッチング電源に動的な負荷を提供するある1つの例示的な電力供給ユニット(PSU)の概略的な図を図示している。
図5】3つの電力変換ブロックを有するスイッチング電源に動的な負荷を提供するある1つの例示的な電力供給ユニット(PSU)を図示している。
図6】3つの電力変換ブロックを有する3つの異なる負荷における複数の例示的な電力供給動作特性を図示している。
図7】スイッチング電源のための動的な負荷の例示的な動作を図示している。
図8】説明されている技術を実装する際に有用である場合がある例示的なハードウェア及びソフトウェアを図示している。
【発明を実施するための形態】
【0007】
電源の多くは、複数の異なる電力負荷においてより高い効率を有する。例えば、電子デバイスの中の電力供給ユニット(PSU)の主電力変換器は、より低い負荷においてはあまり効率的でなく、より高い負荷において(at higher load)より高い効率を有し、一方で、補助的な電力変換器又は予備的な電力変換器は、より低い負荷においてはより高い効率を有し、より高い負荷においてはあまり効率的ではない。さらに、電力負荷の変化に対するPSUによる高速応答(fast responses)は、また、全体的な電力供給の効率を改善することが可能である。ディジタルロジック(digital logic)及び負荷バランサ(load balancers)を使用して、PSUの中の負荷変化を管理することは、高い出費を必要とし、望ましく且つ迅速な応答及び効率を提供しない。当然のことながら、電子デバイス製造業者は、可能な限り最高の効率で製品を設計して、電力グリッド(electrical grid)からの電力消費を減少させ、単一のバッテリー充電に対する有効期間(useful period)を延長し、そして、バッテリの有効寿命(useful lifetime)を延長することを望む。それにもかかわらず、複数の異なる負荷条件の下で電力供給効率を最適化することは、困難な工学的な目標となる。
【0008】
説明されている技術は、複数の異なる負荷条件において2つ又はそれ以上の電力供給を動的に調整するためのシステムを提供する。そのシステムは、負荷条件が可変となるように調整される複数の電力変換器を含み、それによって、そのシステムは、実質的に最も効率的な動作にしたがって複数の異なる電力変換ブロックが供給する電力を順序付ける。
【0009】
図1は、スイッチング電源が動的な負荷によって給電する(powered with dynamic loading by a switching power supply)ある1つの例示的な電子デバイス100を図示している。その電子デバイス100は、ラップトップコンピュータとして図1に示されているが、可変の電力負荷を必要とする他の電子デバイスは、説明されている技術によって給電されてもよい。説明されている技術の実装は、例えば、(PSU102等の)電力供給ユニットの中に実装されてもよく、その電力供給ユニットは、電力グリッド(electrical grid)から交流(AC)電力を受信し、電子デバイス100のためにその交流電力を直流(DC)電力へと変換する。他の実装においては、PSUは、電子デバイス100の中に存在してもよい。
【0010】
PSU102の中では、電力供給回路(power supply circuitry)は、複数の電力変換ブロックを含み、それらの複数の電力変換ブロックは、電子デバイス100の中で可変の電力負荷において効率的に電力を供給することに寄与することが可能である。その電力負荷は、例えば、(軽い負荷である)"休眠(sleep)"電力モードと(重い負荷(heavy load)である)"覚醒(awake)"電力モードとの間で変化してもよく、(例えば、ディスプレイ等の)単一の周辺機器又は(例えば、ディスプレイ、外付けハードドライブ等の)複数の周辺機器を駆動する間で変化してもよい。ある1つのタイプの電力変換器は、軽い負荷において最も高い効率となるように設計されてもよく、他のタイプの電力変換器は、重い負荷(heavy loads)において最も高い効率となるように設計されてもよい。このように、PSU102の中に複数の電力変換器を含めて、各々の電力変換器の最も高い効率に対応する負荷条件で主として動作させてもよい。さらに、説明されている技術は、(例えば、高価な負荷バランスロジック(expensive load balancing logic)又はシステムスタンバイ信号に応答する高価なイネーブルロジック(expensive enable logic)を必要としない設計等の)低いコストの設計を提供する一方で、異なる電力変換器の間の迅速な遷移を提供して、各々の電力変換器の最も効率的な動作を最大限に利用する。複数の実装のうちのいくつかにおいて、個々の電力変換ブロックは、共通出力ノードにそれらの電力変換ブロックの電力供給分担(power supply shares)を集約して与えてもよい。他の実装においては、個々の電力変換ブロックは、共通出力ノードにその電力変換ブロックの電力供給分担を提供してもよく、一方で、1つ又は複数の他の電力変換ブロックは、共通出力ノードにそれらの他の電力変換ブロックの電力供給分担を提供することから除外される。しかしながら、それらの1つ又は複数の他の電力変換器は、入力コンデンサにおける電荷を維持するためといったように、補助的な電力寄与を提供してもよいということに留意するべきである。
【0011】
PSU102は、2つ又はそれ以上の電力変換ブロックを含む。ある1つの実装において、PSU102は、2つの電力変換ブロックを含み、一方の電力変換ブロックは、軽い負荷状態において(出力206として示されている)共通出力ノードに供給される電力で最も重要な電力変換ブロックであり、他方の電力変換ブロックは、重い負荷状態において共通出力ノードに供給される電力で最も重要な電力変換ブロックである。他の実装においては、追加的な電力変換ブロックを含めて、より粒度の細かい負荷状態に対応してもよい(accommodate more granular load conditions)。各々の電力変換ブロックの寄与は、出力電圧の(例えば、あらかじめ指定されている開回路電圧設定等の)相対設定点にしたがって管理される。このようにして、複数の電力変換ブロックは、電子デバイス100のアプリケーション、オペレーティングシステム、又はファームウェアが提供する高価なロジック又は外部信号に依存して、PSU102の電力変換効率を最大化し又は実質的に最大化しつつ、共通出力ノードへのそれらの電力変換ブロックの電力寄与を調整してもよい。
【0012】
図2は、2つの電力変換ブロックを有するスイッチング電源に動的な負荷を与えるある1つの例示的な電力供給ユニット(PSU200)を図示している。PSU200は、入力202においてAC電力を受信し、そのAC電力をDC電力へと変換し、PSU200は、共通出力ノードにDC電力を供給する。
【0013】
PSU200は、主電力変換ブロック(main power conversion block)208及び補助電力変換ブロック(auxiliary power conversion block)210を含む。主電力変換ブロック208は、補助電力変換ブロック210よりもより重い負荷においてより高い電力変換効率を有する。補助電力変換ブロック210は、(例えば、12ボルト等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され(configured with a predesignated open circuit voltage setting)、補助電力変換ブロック210からの出力電流が、(例えば、定格電流レベルに増加する、といったように)定格電流レベルに達するときに、共通出力ノードにおける出力電圧が低下する動作モードとなっている。この動作モードは、例えば、定電流モード(constant current mode)又は定電力モード(constant power mode)において動作するように補助電力変換ブロック210を設定することによって達成されてもよいが、他の実装を採用してもよい。このようにして、共通出力ノードに供給される電力が(例えば、あらかじめ指定されている点を越える、といったように)増加するときに、共通出力ノードにおける出力電圧は、(例えば、共通出力ノードへの定電流を維持するように)低下する。"定電流モード"、"定電力モード"、及び"定電圧モード"の語は、動作の範囲を選択する際に実質的に一定の電流/電力/電圧を維持する回路構成を指し、これらのパラメータのレベルは、これらの選択範囲の中での動作の際にそれぞれの設定レベルからわずかに変化してもよいということを理解するべきである。
【0014】
対照的に、主電力変換ブロック208は、補助電力変換ブロック210のあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりも低いあらかじめ指定されている(例えば、11ボルト等の)開回路電圧設定を使用して構成される(configured with a predesignated open circuit voltage setting)。ある1つの実装において、主電力変換ブロック208は、定電圧モードで動作するように構成されるが、他の実装を採用してもよい。したがって、(例えば、共通出力ノードにおける出力電圧が、主電力変換ブロック208のあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりも大きくなる)軽い負荷の場合には、補助電力変換ブロック210は、共通出力ノードに出力電力のすべて又は大部分を提供する。主電力変換ブロック208は、そのような軽い負荷の場合には、共通出力ノードに実質的に出力電力分担を与えない。共通出力ノードに供給される電力が、共通出力ノードにおける出力電圧が主電力変換ブロック208の(例えば、11ボルト等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定まで低下する(重い負荷における)点まで増加するときに、主電力変換ブロック208が、その実装に依存して、出力電力のうちの一部又はすべてを供給して、共通出力ノードに供給される出力電力に寄与することを可能とする。
【0015】
ある1つの実装において、PSU200は、コントローラ212を含んでもよく、そのコントローラ212は、複数の電力変換ブロックのうちのいずれかによる出力電力の供給を終了させる(terminate)ことが可能である。例えば、補助電力変換ブロック210が重い負荷範囲の一部において低い効率を有する場合に、コントローラ212は、重い負荷範囲(heavy load range)のその一部における共通出力ノードに対する補助電力変換ブロック210の出力電力の寄与を止める(turn off)ことが可能である。このように、PSU200は、負荷範囲の対応する部分においてより高い効率の電力変換ブロックに依存し、そして、負荷範囲のその一部においてより低い効率の電力変換ブロックの電力出力を止めることが可能であり、それにより、PSU200の総計の電力変換効率を増加させる。ある1つの態様において、このことは、変換器が、複数の実装のうちのいくつかにおいて最も高い効率のそれぞれの範囲において順次的に動作することを可能とする。
【0016】
図3は、2つの電力変換ブロックを有する2つの異なる負荷の下での例示的な電力供給動作特性300を図示している。y軸は、共通出力ノードにおける出力電圧を表し、x軸は、共通出力ノードへの出力電流を表す。補助電力変換ブロックは、12ボルトの(例えば、設定点等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され(configured with a predesignated open circuit voltage setting)、主電力変換ブロックは、11ボルトのあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される。
【0017】
軽い負荷範囲においては、補助電力変換ブロックは、主電力変換ブロックを除いて主として又は全体的に(primarily or entirely to the exclusion of the main power conversion block)、実質的に一定の出力電圧で共通出力ノードに出力電力を供給する。一方で、共通出力ノードに供給される電力が増加するにつれて、補助電力変換ブロックは、その補助電力変換ブロックの出力電流がその補助電力変換ブロックの最大定格電流(maximum rated current)によって制約される点に達する。すなわち、共通出力ノードに供給される電力は、補助電力変換ブロックがより高い出力電流を供給することが不可能である点に達し、したがって、出力電圧は、オームの法則にしたがって、点302で低下し始める。一方で、電圧/電流曲線は、(例えば、1つ又は複数の他の電力変換ブロックがオンになるときの異なる減少曲線等の)異なるタイプの曲線にしたがってもよいということを理解するべきである。
【0018】
点304において、共通出力ノードにおける出力電圧は、(主電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定である)11ボルトに減少し、そのあらかじめ指定されている開回路電圧設定は、主電力変換ブロックが、共通出力ノードに出力電力の分担を与える(contribute a share of output power to the common output node)ことを開始するようにさせる。ある1つの実装において、主電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定は、ある電圧に設定され、その電圧は、(点306において)補助電力変換ブロックが過負荷になる前に主電力変換ブロックを"オン"にするであろう。
【0019】
ある1つの実装において、主電力変換ブロックは、(例えば、補助電力変換ブロックが供給する電力が、コントローラによって終了させられ、そのコントローラが、主電力変換ブロックからの出力電流をモニタリングする)重い負荷範囲(heavy load range)において、共通出力ノードに電力のすべてを供給する。電力負荷がある値まで低下する(drops)ときに、補助電力変換ブロックは、電子デバイスへのオーバーヘッド及び電力中断なしに、再びオンになってもよい(そして、主電力変換ブロックは、再びオフになってもよい)。(例えば、補助電力変換ブロックが効率的となる電力負荷レベルにおける)代替的な実装において、補助電力変換ブロックは、共通出力ノードに供給される合計の電力の分担に依然として寄与してもよい(can still contribute a share of the total power)。
【0020】
本明細書においては、以下である1つの例示的なシナリオを説明する。負荷目標(load objective)が、以下の負荷表に基づいて、25[W]を引き出す(draw 25[W])ことであるということを仮定する。補助電力変換ブロックは20[W]において最大になり、その次に、25[W]の負荷で最大になるため、変換器の双方が合計の負荷をサポートすることが可能であるように電力供給ユニットを構成してもよく、又は、主電力変換ブロックのみが合計の負荷をサポートすることが可能であるように電力供給ユニットを構成してもよい。以下の効率チャートから、この状態で主電力変換ブロックから電力を供給する設計である場合に、合計の効率がより良好となり、負荷は、より効率的な負荷条件で主電力変換ブロックに統合される。電力供給ユニットの全体的な効率は、各々の電力変換ブロックの効率曲線に依存し、したがって、負荷表のパラメータが異なる場合に、他の実装は、負荷範囲の同じ部分の中で主電力変換ブロック及び補助電力変換ブロックの双方を使用して、より効率的な負荷条件(more efficient load condition)を達成してもよい。
【表1】
【表2】
【0021】
図4は、(主電力変換ブロック402及び補助電力変換ブロック404の)2つの電力変換ブロックを有するスイッチング電源に動的な負荷を提供するある1つの例示的な電力供給ユニット(PSU400)の概略的な図を図示している。PSU400は、入力406においてAC電力を受信し、出力408においてDC電力を出力する。入力406におけるAC電力は、電磁干渉フィルタ(electromagnetic interference filter)410を通過して入力整流器(input rectifier)412まで至り、その入力整流器412は、そのAC電力を整流されている信号に変換する。(例えば、75ワットよりも大きな電力供給ユニットの)ある1つの実装において、力率補正(power factor correction (PFC))回路414にその整流されている信号を通過させて、AC電源(AC power source)からの実電力(real power)を最大にするために、入力電流を整形する。他の実装においては、PFCを省略してもよい。
【0022】
複数の入力バルクコンデンサ(Input bulk capacitors)416は、整流されている信号を受信し、そして、その整流されている信号を平滑化して、主電力変換ブロック402及び/又は補助電力変換ブロック404に入力する。ある1つの実装において、それらの複数の入力バルクコンデンサ416のすべてを変換ブロックへの入力に接続してもよく、又は、それらの複数の入力バルクコンデンサ416の一部又はすべてを変換ブロック自体に分配してもよい。
【0023】
図4の概略的な図は、ある1つの例示的な電力供給ユニットを図示し、その電力供給ユニットにおいては、主電力変換ブロック402が重い負荷の下での電力変換においてより高い効率を有し、補助電力変換ブロック404がより軽い負荷の下での電力変換においてより高い効率を有する。したがって、1つ又は複数の実施形態において、PSU400は、補助電力変換ブロック404に軽い負荷範囲における電力変換のすべて又は大部分を割り当て、主電力変換ブロック402に重い負荷範囲における電力変換のすべて又は大部分を割り当てるように設計される。それにもかかわらず、他の設計を採用してもよい。"重い(heavy)"及び"軽い(light)"の語は、複数の異なる動作シナリオにおける可変の負荷を相対的な大きさであらわすことを意図しており、重い負荷範囲(heavy load range)及び軽い負荷範囲(light load range)の範囲(extents)は、それらの範囲にわたる複数の異なる変換ブロックの効率に依存する。例えば、ある1つの例示的な主電力変換ブロックは、20ワットまでの負荷のうちのいくつかにおいて、補助電力変換ブロックと比較して効率がより低くなる場合がある。同様に、補助電力変換ブロックは、20ワットの自身の最大負荷定格よりも大きな負荷において電力を供給することが不可能となる場合がある。いずれかの変換ブロックの最大負荷、最大電流、過負荷電流、及びあらかじめ指定されている開回路電圧設定は、電子デバイスの規定された動作特性をサポートするように設計されてもよいということを理解するべきである。
【0024】
主電力変換ブロック402は、より軽い電力負荷においては低い効率を有するため、補助電力変換ブロック404は、主電力変換ブロック402よりもより高いあらかじめ指定されている開回路電圧設定に設定され、それによって、補助電力変換ブロック404は、より軽い電力負荷においては、主電力変換ブロック402よりも先にオンになる。各々の変換ブロックの"オンにする(turn on)"設定点は、あらかじめ指定されている開回路電圧設定によって制御され、各々の変換ブロックの共通出力ノードにおける出力電圧に基づいており、その出力電圧は、各々の変換ブロックの中のフィードバック制御(すなわち、主電力変換ブロック402の中のフィードバック制御420及び補助電力変換ブロック404の中のフィードバック制御422)によってモニタリングされ、共通出力ノードにおける出力電圧が、対応するあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりも下に低下するときに、変換ブロックはオンになる。
【0025】
補助電力変換ブロック404において、フィードバック制御422は、共通出力ノードにおける出力電圧をモニタリングし、(光結合器(opto-coupler)等の)信号アイソレータ(signal isolator)426によって補助電力変換器424の動作を制御する。補助電力変換ブロック404のあらかじめ指定されている開回路電圧設定が12ボルトに設定され、且つ、出力電圧が12ボルト以下である場合に、フィードバック制御422は、補助電力変換器424が補助変圧器(auxiliary transformer)428及び補助整流器(auxiliary rectifier)430を通じて共通出力ノードに電力を供給することを可能とする。
【0026】
同様に、主電力変換ブロック402において、フィードバック制御420は、共通出力ノードにおける出力電圧をモニタリングし、(光結合器等の)信号アイソレータ434によって主電力変換器432の動作を制御する。主電力変換ブロック402のあらかじめ指定されている開回路電圧設定が11ボルトに設定され、且つ、出力電圧が11ボルトに低下する場合に、フィードバック制御420は、主電力変換器432が主変圧器(main transformer)436及び主整流器(main rectifier)438を通じて共通出力ノードに電力を供給することを可能とする。
【0027】
このように、個々の変換ブロックの相対的な且つあらかじめ指定されている開回路電圧設定に基づいて、変換ブロックのうちの一方又は双方は、共通出力ノードに電力を供給してもよい。代替的な実装において、(示されていない)コントローラは、何らかの手段で一方の変換ブロック又は他方の変換ブロックを止めて、特定の負荷範囲においてPSU400の全体的な効率を増加させるのに使用されてもよい。
【0028】
出力バルクコンデンサ440は、複数の変換ブロックの一方又は双方から1つ又は複数の整流されている信号を受信し、そして、それらの整流されている信号を平滑化して、電子デバイスに出力する。ある1つの実装において、双方の変換ブロックの出力に出力バルクコンデンサ440のすべてを接続してもよく、又は、変換ブロック自体に出力バルクコンデンサ440のうちの一部又はすべてを分配してもよい。
【0029】
図5は、3つの電力変換ブロックを有するスイッチング電源に動的な負荷を提供するある1つの例示的な電力供給ユニット(PSU)500を図示している。PSU500は、入力502においてAC電力を受信し、DC電力へとそのAC電力を変換し、PSU500は、共通出力に供給する。PSU500は、主電力変換ブロック508、補助電力変換ブロック510、及び補助電力変換ブロック511を含む。主電力変換ブロック508は、補助電力変換ブロック510及び補助電力変換ブロック511よりもより重い負荷においてより高い電力変換効率を有する。同様に、補助電力変換ブロック510は、補助電力変換ブロック511よりもより重い負荷においてより高い電力変換効率を有する。図6から理解することができるように、この構成は、電力変換ブロックのうちの1つ又は複数が共通出力ノードに電力を供給する3つの異なる負荷範囲を提供する。
【0030】
補助電力変換ブロック510は、(例えば、12ボルト等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、補助電力変換ブロック510からの出力電流が定格電流レベル(rated current level)に達するときに、共通出力ノードにおける出力電圧が減少する動作モードとなっている。この動作モードは、例えば、定電流モード(constant current mode)又は定電力モード(constant power mode)で動作するように補助電力変換ブロック510を設定することによって達成されてもよいが、他の実装を採用してもよい。このようにして、共通出力ノードにおける電力が増加するときに、(例えば、共通出力ノードへの一定の電流又は電力を維持するために)共通出力ノードにおける出力電圧は減少する。例えば、複数の実装のうちの1つ又は複数において、各々の補助電力変換ブロックは、"次の"電力変換ブロックが電力の供給を開始する前に、その補助電力変換ブロックの実質的に最大の負荷容量に達することになり、"次の"は、次に低いあらかじめ指定されている開回路電圧設定を有する電力変換ブロックを指す。実質的に最大の負荷容量に達することが他の電力変換ブロックをオンにするための前提条件とはならない他の実装を採用してもよい。
【0031】
対照的に、補助電力変換ブロック511は、(例えば、11.5ボルト等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、補助電力変換ブロック511からの出力電流が他の定格電流レベルに達するときに、共通出力ノードにおける出力電圧が減少する動作モードとなっている。この動作モードは、例えば、定電流モード又は定電力モードで動作するように補助電力変換ブロック511を設定することによって達成されてもよいが、他の実装を採用してもよい。このようにして、共通出力ノードにおける電力が中間負荷範囲に増加するときに、(例えば、共通出力ノードへの一定の電流又は電力を維持するために)共通出力ノードにおける出力電圧は減少する。
【0032】
2つよりも多くの補助電力変換ブロックは、合計の電気的な負荷範囲の追加的な細分割の際に電力変換効率を微細に制御するのに使用されてもよいということを理解するべきである。
【0033】
主電力変換ブロック508は、補助電力変換ブロック510及び補助電力変換ブロック511のあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりもより低い(例えば、11ボルト等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される。ある1つの実装において、主電力変換ブロック508は、定電圧モードで動作するように構成されるが、他の実装を採用してもよい。したがって、(例えば、共通出力ノードにおける出力電圧が、主電力変換ブロック508のあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりも大きい)軽い負荷においては、補助電力変換ブロックの一方又は双方は、共通出力ノードに出力電力のすべて又は大部分を提供する。主電力変換ブロック508は、そのような軽い負荷において、共通出力ノードへの出力電力には実質的に寄与しない。共通出力ノードにおける電力が、共通出力ノードにおける出力電圧が主電力変換ブロック508の(例えば、11ボルト等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少する(重い負荷の)点まで増加するときに、主電力変換ブロック508は、共通出力ノードに供給される出力電力に寄与し、その実装に依存して、出力電力のうちの一部又はすべてを供給する。
【0034】
ある1つの実装において、PSU500は、コントローラ512を含んでもよく、そのコントローラ512は、複数の電力変換ブロックのうちのいずれかによる出力電力の供給を終了させる(terminate)ことが可能である。例えば、補助電力変換ブロック510が中負荷範囲(medium load range)の一部において低い効率を有する場合に、コントローラ512は、中負荷範囲のその一部における共通出力ノードへの補助電力変換ブロック510の出力電力の寄与を止めてもよい(can turn off)。同様に、補助電力変換ブロック511が重い負荷範囲(heavy load range)の一部において低い効率を有する場合に、コントローラ512は、重い負荷範囲のその一部における共通出力ノードへの補助電力変換ブロック511の出力電力の寄与を止めてもよい。同様に、コントローラ512は、また、主電力変換ブロック508の電力の寄与を止めてもよい。このように、PSU500は、負荷範囲の対応する部分においてより高い効率を有する1つ又は複数の電力変換ブロックに依存してもよく、その負荷範囲のうちのその一部においてより低い効率を有する1つ又は複数の電力変換ブロックの電力出力を止めてもよく、それにより、PSU500の総計の電力変換効率を増加させる。
【0035】
図6は、3つの電力変換ブロックを有する3つの異なる負荷の下での複数の例示的な電力供給動作特性600を図示している。y軸は、共通出力ノードにおける出力電圧を表し、x軸は、共通出力ノードにおける出力電流を表す。補助電力変換ブロック1は、12ボルトの(例えば、設定点等の)あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、補助電力変換ブロック2は、11.5ボルトのあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、主電力変換ブロックは、11ボルトのあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される。
【0036】
軽い負荷範囲においては、補助電力変換ブロックは、主電力変換ブロック及び補助電力変換ブロック2を除いて主として又は全体的に、実質的に一定の出力電圧で共通出力ノードに出力電力を供給する。しかしながら、電力負荷が増加するにつれて、補助電力変換ブロック1は、その補助電力変換ブロック1の出力電流が補助電力変換ブロック1の最大定格電流によって制約される点に達する。すなわち、負荷は、補助電力変換ブロック1がより高い出力電流を供給することが不可能である点に達し、したがって、共通出力ノードにおける出力電圧は、オームの法則又は他の同様の関係にしたがって、点602において減少し始める。
【0037】
中負荷範囲の中の点604において、可変の負荷における出力電圧は、(補助電力変換ブロック2のあらかじめ指定されている開回路電圧設定である)11.5ボルトまで減少し、そのあらかじめ指定されている開回路電圧設定は、補助電力変換ブロック2が、共通出力ノードに出力電力の分担を与える(contribute a share of output power)ことを開始するようにさせる。ある1つの実装において、主電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定は、ある電圧に設定され、その電圧は、補助電力変換ブロック1が過負荷になる前に、補助電力変換ブロック2を"オンにする(turn on)"であろう。
【0038】
点606において、可変の負荷における出力電圧は、(主電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定である)11ボルトまで減少し、そのあらかじめ指定されている開回路電圧設定は、主電力変換ブロックが、共通出力ノードに出力電力の分担を与える(contribute a share of output power)ことを開始するようにさせる。ある1つの実装において、主電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定は、ある電圧に設定され、その電圧は、補助電力変換ブロックが過負荷になる前に主電力変換ブロックを"オンにする"であろう。
【0039】
ある1つの実装において、主電力変換ブロックは、(例えば、補助電力変換ブロックが供給する電力が、主電力変換ブロックからの出力電流をモニタリングするコントローラによって終了させられる)重い負荷範囲において、共通出力ノードに電力のすべてを提供する。(例えば、補助電力変換ブロックが高い効率を有する負荷レベルにおける)代替的な実装において、補助電力変換ブロックのうちの一方又は双方は、可変の電気的な負荷に供給される電力の分担に寄与する(contributes a share of the power)。例えば、複数の実装のうちの1つ又は複数において、各々の補助電力変換ブロックは、"次の"電力変換ブロックが電力の供給を開始する前に、その補助電力変換ブロックの実質的に最大の負荷容量に達することになり、"次の"は、次に低いあらかじめ指定されている開回路電圧設定を有する電力変換ブロックを指す。実質的に最大の負荷容量に達することが、他の電力変換ブロックをオンにするための前提条件とはならない他の実装を採用してもよい。
【0040】
図7は、スイッチング電力供給ユニット(switching power supply unit (PSU))のための動的な負荷の例示的な動作700を図示している。その例示的な動作700は、電力入力から共通出力ノードへと電力を提供する。変換動作702は、第1の電力変換ブロック及び第2の電力変換ブロックを使用して、共通出力ノードに供給される出力電力へと電力入力を変換する。第1の電力変換ブロックは、共通出力ノードに第1の電力供給分担(first power supply share)を供給し、そして、第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベル(rated current level)に達する間に、第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させる、ように構成される。第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、さらに、共通出力ノードに第2の電力供給分担(second power supply share)を供給し、そして、共通出力ノードにおける出力電圧が、あらかじめ指定されている電圧設定まで減少する間に、共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与える(contribute the second output power supply share to the common output node)、ように構成される。
【0041】
ある1つの実装において、制御動作704は、共通出力ノードにおける出力電圧が、他の電力変換ブロックの開回路電圧設定となっている間に、複数の電力変換ブロックのうちの1つから共通出力ノードに供給される出力電力供給分担を終了させる(terminates)。PSUが複数の補助電力変換ブロックを含む場合に、制御動作704は、共通出力ノードにおける出力電圧が、複数の電力変換ブロックの開回路電圧設定となっている場合であっても、そのような複数の電力変換ブロックのうちのいずれかから共通出力ノードに供給される出力電力供給分担を終了させてもよい。
【0042】
図8は、説明されている技術の特徴及び動作を実装するための(コンピューティングデバイス又は通信デバイス等の)ある1つの例示的な電子デバイス800を図示している。電子デバイス800は、遠隔制御デバイス又は物理的な制御されるデバイスを体現してもよく、例示的なネットワークに接続されている及び/又はネットワーク対応のデバイスであり、ラップトップ、モバイルデバイス、デスクトップ、タブレット等のクライアントデバイス、サーバ/クラウドデバイス、モノのインターネットデバイス、電子アクセサリ、又は他の電子デバイスであってもよい。電子デバイス800は、1つ又は複数のプロセッサ802及びメモリ804を含む。メモリ804は、一般的に、(例えば、RAM等の)揮発性メモリ及び(例えば、フラッシュメモリ等の)不揮発性メモリの双方を含む。オペレーティングシステム810は、メモリ804に常駐し、それらの1つ又は複数のプロセッサ802によって実行される。
【0043】
ある1つの例示的な電子デバイス800において、図8に示されているように、アプリケーション850、変換ブロックコントローラソフトウェア、ファームウェアモジュール等の1つ又は複数のモジュール又はセグメントは、メモリ804及び/又は記憶装置820にあるオペレーティングシステム810にロードされ、プロセッサ802によって実行される。記憶装置820は、1つ又は複数の有体的な記憶媒体デバイスを含んでもよく、あらかじめ指定されている開回路電圧設定、最大定格電流、過負荷電流レベル、及びその他のデータを格納してもよく、電子デバイス800に対してローカルであってもよく、又は、遠隔で且つ通信可能に電子デバイス800に接続されてもよい。
【0044】
電子デバイス800は、電源816を含み、その電源816は、1つ又は複数のバッテリー又は他の電源によって給電され、電子デバイス800の他の構成要素に電力を供給する。電源816は、また、外部電源に接続されてもよく、その外部電源は、内蔵型バッテリー又は他の電源を無効化し又は再充電する。
【0045】
電子デバイス800は、1つ又は複数の通信トランシーバ830を含んでもよく、それらの通信トランシーバ830は、1つ又は複数のアンテナ832に接続されて、1つ又は複数の他のサーバ及び/又は(例えば、モバイルデバイス、デスクトップコンピュータ、又はラップトップコンピュータ等の)クライアントデバイスへの(例えば、携帯電話ネットワーク、Wi-Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)等の)ネットワーク接続を提供してもよい。電子デバイス800は、コンピューティングデバイスの一種であるネットワークアダプタ836をさらに含んでもよい。電子デバイス800は、広域ネットワーク(WAN)又はローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続を確立するために、アダプタ及び任意の他のタイプのコンピューティングデバイスを使用してもよい。示されているネットワーク接続は例であるにすぎず、電子デバイス800と他のデバイスとの間の通信リンクを確立するための他のコンピューティングデバイス及び手段を使用してもよいということを理解するべきである。
【0046】
電子デバイス800は、(例えば、キーボード又はマウス等の)1つ又は複数の入力デバイス834を含んでもよく、それによって、ユーザは、コマンド及び情報を入力することが可能である。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、シリアルポートインターフェイス、パラレルポート、又はユニバーサルシリアルバス(USB)等の1つ又は複数のインターフェイス838によってサーバに結合されてもよい。電子デバイス800は、タッチスクリーンディスプレイ等のディスプレイ822をさらに含んでもよい。
【0047】
電子デバイス800は、さまざまな有体的なプロセッサ読み取り可能な記憶媒体及び非有体的なプロセッサ読み取り可能な通信信号を含んでもよい。有体的なプロセッサ読み取り可能な記憶装置は、電子デバイス800によってアクセスすることが可能である任意の利用可能な媒体によって具現化されてもよく、揮発性記憶媒体及び不揮発性記憶媒体の双方、取り外し可能な記憶媒体及び取り外し不可能な記憶媒体を含む。有体的なプロセッサ読み取り可能な記憶媒体は、(例えば、信号それ自体等の)通信信号を含まず、プロセッサ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報を格納するための任意の方法又は技術によって実装される揮発性記憶媒体及び不揮発性記憶媒体、取り外し可能な記憶媒体及び取り外し不可能な記憶媒体を含む。有体的なプロセッサ読み取り可能な記憶媒体は、これらには限定されないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、CDROM、ディジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又は他の磁気記憶デバイス、或いは、望ましい情報を格納するのに使用されてもよく、且つ、電子デバイス800によってアクセスすることが可能である任意の他の有体的な媒体を含む。有体的なプロセッサ読み取り可能な記憶媒体とは対照的に、非有体的なプロセッサ読み取り可能な通信信号は、プロセッサ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、或いは、搬送波又は他の信号転送メカニズム等の変調されているデータ信号の中に存在する他のデータを具体化してもよい。"変調されているデータ信号"の語は、その信号の中の情報を符号化するような方法でその信号の特性のうちの1つ又は複数が設定され又は変更されている信号を意味する。例として、また、これらには限定されないが、非有体的な通信信号は、有線ネットワーク又は直接的な有線接続等の有線媒体、及び、音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体等の無線媒体を介して伝搬する信号を含む。
【0048】
本明細書において説明されているさまざまなソフトウェア構成要素は、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であり、それらの1つ又は複数のプロセッサは、ハードウェア又はファームウェア命令を実行するように構成される論理マシンを含んでもよい。例えば、プロセッサは、命令を実行するように構成されてもよく、それらの命令は、1つ又は複数のアプリケーション、サービス、プログラム、ルーチン、ライブラリ、オブジェクト、構成要素、データ構造、又は他の論理的な構成体の一部となっている。そのような命令は、タスクを実行し、データタイプを実装し、1つ又は複数の構成要素の状態を変換し、技術的効果を達成し、又は他の方法で望ましい結果に到達するように実装されてもよい。
【0049】
プロセッサ及び記憶装置の態様は、1つ又は複数のハードウェア論理構成要素の中に共に一体化されてもよい。そのようなハードウェア論理構成要素は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム及びアプリケーション特有の集積回路(PASIC/ASIC)、プログラム及びアプリケーション特有の標準製品(PSSP/ASSP)、システムオンチップ(SOC)、及び複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)を含んでもよい。
【0050】
"モジュール"、"プログラム"、及び"エンジン"の語は、ある特定の機能を実行するように実装される遠隔制御デバイス及び/又は物理的に制御されるデバイスの態様を説明するのに使用されてもよい。複数の異なるモジュール、プログラム、及び/又はエンジンは、同じアプリケーション、サービス、コードブロック、オブジェクト、ライブラリ、ルーチン、API、関数等からインスタンス化されてもよいということが理解されるであろう。同様に、同じモジュール、プログラム、及び/又はエンジンは、複数の異なるアプリケーション、サービス、コードブロック、オブジェクト、ルーチン、API、関数等によってインスタンス化されてもよい。"モジュール"、"プログラム"、及び"エンジン"の語は、実行可能なファイル、データファイル、ライブラリ、ドライバ、スクリプト、データベースレコード等の個々のもの又はグループを包含してもよい。
【0051】
本明細書において使用される"サービス"は、1つ又は複数のユーザセッションにわたって実行可能であるアプリケーションプログラムであるということが理解されるであろう。サービスは、1つ又は複数のシステム構成要素、プログラム、及び/又は他のサービスに対して利用可能であってもよい。複数の実装のうちのいくつかにおいて、サービスは、1つ又は複数のサーバコンピューティングデバイスによって実行されてもよい。
【0052】
電力入力から共通出力ノードへと電力を供給するためのある1つの例示的な電力供給ユニットを提供する。第1の電力変換ブロックは、共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担(first output power supply share)へと電力入力を変換するように電気的に結合される。その第1の電力変換ブロックは、第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベル(rated current level)に達することに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させるように構成される。第2の電力変換ブロックは、共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担(second output power supply share)へと電力入力を変換するように電気的に結合される。その第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定(predesignated open circuit voltage setting)を使用して構成され、さらに、共通出力ノードにおける出力電圧がそのあらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少することに少なくとも部分的に基づいて、共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与える(contribute the second output power supply share to the common output node)ように構成される。
【0053】
いずれかの前記のユニットの他の例示的な電力供給ユニットを提供し、第1の電力変換ブロックは、第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりもより高いあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される。
【0054】
いずれかの前記のユニットの他の例示的な電力供給ユニットを提供し、第1の電力変換ブロックは、定電流モードで動作するように構成される。
【0055】
いずれかの前記のユニットの他の例示的な電力供給ユニットを提供し、第2の電力変換ブロックは、定電圧モードで動作するように構成される。
【0056】
いずれかの前記のユニットの他の例示的な電力供給ユニットを提供し、第1の電力変換ブロックは、第1の電力変換器と、第1の電力変換器及び共通出力ノードに電気的に結合されて、共通出力ノードにおける電圧をモニタリングする第1のフィードバック制御回路と、をさらに含む。
【0057】
いずれかの前記のユニットの他の例示的な電力供給ユニットを提供し、第1の電力変換器に結合されて、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定を上回ることに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担を終了させるように構成されるコントローラをさらに含む。
【0058】
いずれかの前記のユニットの他の例示的な電力供給ユニットを提供し、第2の電力変換ブロックは、第2の電力変換器と、第2の電力変換器及び共通出力ノードに電気的に結合されて、共通出力ノードにおける電圧をモニタリングする第2のフィードバック制御回路と、をさらに含む。共通出力ノードにおけるモニタリングされている電圧が、第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定に達する場合に、その第2のフィードバック制御回路は、第2の電力変換ブロックが共通出力ノードに電力を供給することを可能とする。
【0059】
いずれかの前記のユニットの他の例示的な電力供給ユニットを提供し、コントローラをさらに含み、そのコントローラは、第2の電力変換器に結合されて、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定に達することに少なくとも部分的に基づいて、第2の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担を終了させるように構成される。
【0060】
電力入力から共通出力ノードへと電力を供給するある1つの例示的な方法を提供する。その例示的な方法は、第1の電力変換ブロック及び第2の電力変換ブロックを使用して、共通出力ノードに供給される出力電力へと電力入力を変換するステップを含む。第1の電力変換ブロックは、共通出力ノードに第1の出力電力供給分担を供給し、そして、第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベルに達することに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させる、ように構成される。第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、共通出力ノードにおける出力電圧があらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少することに少なくとも部分的に基づいて、共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与えるように構成される。
【0061】
いずれかの前記の方法の他の例示的な方法を提供し、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定を上回ることに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担を終了させるステップをさらに含む。
【0062】
いずれかの前記の方法の他の例示的な方法を提供し、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定に達することに少なくとも部分的に基づいて、第2の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担を終了させるステップをさらに含む。
【0063】
いずれかの前記の方法の他の例示的な方法を提供し、第1の電力変換ブロックは、第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりもより高いあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される。
【0064】
いずれかの前記の方法の他の例示的な方法を提供し、第1の電力変換ブロックは、定電流モードで動作するように構成される。
【0065】
いずれかの前記の方法の他の例示的な方法を提供し、第2の電力変換ブロックは、定電圧モードで動作するように構成される。
【0066】
電力入力から共通出力ノードへと電力を供給する電力供給ユニットを含むある1つの例示的な電気デバイスを提供する。当該電気デバイスは、共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担へと電力入力を変換するように電気的に結合される第1の電力変換ブロックを含む。その第1の電力変換ブロックは、第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベルに達することに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させるように構成される。第2の電力変換ブロックは、共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担へと電力入力を変換するように電気的に結合される。その第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、さらに、共通出力ノードにおける出力電圧があらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少することに少なくとも部分的に基づいて、共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与えるように構成される。
【0067】
いずれかの前記のデバイスの他の例示的な電気デバイスを提供し、第1の電力変換ブロックは、定電流モードで動作するように構成される。
【0068】
いずれかの前記のデバイスの他の例示的な電気デバイスを提供し、第1の電力変換ブロックは、第1の電力変換器と、第1の電力変換器及び共通出力ノードに電気的に結合されて、共通出力ノードにおける電圧をモニタリングする第1のフィードバック制御回路と、をさらに含む。
【0069】
いずれかの前記のデバイスの他の例示的な電気デバイスを提供し、第1の電力変換器に結合されて、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定を上回ることに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担を終了させるように構成されるコントローラをさらに含む。
【0070】
いずれかの前記のデバイスの他の例示的な電気デバイスを提供し、第2の電力変換ブロックは、第2の電力変換器と、第2の電力変換器及び共通出力ノードに電気的に結合されて、共通出力ノードにおける電圧をモニタリングする第2のフィードバック制御回路と、をさらに含み、共通出力ノードにおけるモニタリングされている電圧が、第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定に達する場合に、その第2のフィードバック制御回路は、第2の電力変換ブロックが共通出力ノードに電力を供給することを可能とする。
【0071】
いずれかの前記のデバイスの他の例示的な電気デバイスを提供し、第2の電力変換器に結合され、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定に達することに少なくとも部分的に基づいて、第2の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担を終了させるように構成されるコントローラをさらに含む。
【0072】
電力入力から共通出力ノードへと電力を供給するある1つの例示的なシステムを提供する。当該例示的なシステムは、第1の電力変換ブロック及び第2の電力変換ブロックを使用して、共通出力ノードに供給される出力電力へと電力入力を変換する手段を含む。第1の電力変換ブロックは、共通出力ノードに第1の出力電力供給分担を供給し、そして、第1の電力変換ブロックからの出力電流が定格電流レベルに達することに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックからの出力電圧を減少させる、ように構成される。第2の電力変換ブロックは、あらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成され、共通出力ノードにおける出力電圧があらかじめ指定されている開回路電圧設定まで減少することに少なくとも部分的に基づいて、共通出力ノードに第2の出力電力供給分担を与えるように構成される。
【0073】
いずれかの前記のシステムの他の例示的なシステムを提供し、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定を上回ることに少なくとも部分的に基づいて、第1の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第1の出力電力供給分担を終了させる手段をさらに含む。
【0074】
いずれかの前記のシステムの他の例示的なシステムを提供し、共通出力ノードにおける出力電圧が第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定に達することに少なくとも部分的に基づいて、第2の電力変換ブロックから共通出力ノードに供給される第2の出力電力供給分担を終了させる手段をさらに含む。
【0075】
いずれかの前記の方法の他の例示的なシステムを提供し、第1の電力変換ブロックは、第2の電力変換ブロックのあらかじめ指定されている開回路電圧設定よりもより高いあらかじめ指定されている開回路電圧設定を使用して構成される。
【0076】
いずれかの前記のシステムの他の例示的なシステムを提供し、第1の電力変換ブロックは、定電流モードで動作するように構成される。
【0077】
いずれかの前記のシステムの他の例示的なシステムを提供し、第2の電力変換ブロックは、定電圧モードで動作するように構成される。
【0078】
この明細書は、数多くの具体的な実装の詳細を含むが、これらの実装の詳細は、いずれかの発明の範囲又は請求項に記載されてもよい発明の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、ある特定の説明されている技術の特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。個別の実施形態との関連でこの明細書の中で説明される特定の特徴は、また、単一の実施形態において組み合わせて実装されてもよい。反対に、単一の実施形態との関連で説明されるさまざまな特徴は、また、個別に複数の実施形態において又はいずれかの適切なサブコンビネーションにおいて実装されてもよい。さらに、複数の特徴は、特定の組み合わせにおいて作用するものとして上記で説明されてもよく、最初にそのように請求項に記載されてもよいが、請求項に記載されている組み合わせのうちの1つ又は複数の特徴は、場合によっては、その組み合わせから削除されてもよく、請求項に記載されている組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形を対象としてもよい。
【0079】
同様に、複数の操作は、ある特定の順序で図面の中に示されているが、これらの図面は、望ましい結果を達成するために、示されている特定の順序で又は連続している順序でそのような複数の操作を実行するということ、或いは、図示されている操作のすべてを実行するということを必要とするものとして理解されるべきではない。特定の状況においては、マルチタスク及び並列処理が好都合である場合がある。さらに、上記で説明されている複数の実施形態におけるさまざまなシステム構成要素の分離は、実施形態のすべてにおいてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明されているプログラム構成要素及びシステムは、一般的に、単一のソフトウェア製品に共に一体化されるか、又は、複数のソフトウェア製品にパッケージ化されてもよいということを理解するべきである。
【0080】
このようにして、主題の特定の実施形態が説明されてきた。他の実施形態は、以下の請求項に記載されている発明の範囲に属している。場合によっては、異なる順序で、それらの請求項に記載されている複数の動作を実行し、そして、さらに、望ましい結果を達成することが可能である。加えて、添付の図面の中に示されている複数のプロセスは、望ましい結果を達成するために、必ずしも示されている特定の順序又は連続している順序を必要とするわけではない。複数の特定の実装において、マルチタスク及び並列処理が好都合である場合がある。
【0081】
説明されている技術の複数の実装が説明されてきた。それにもかかわらず、請求項に記載されている発明の趣旨及び範囲から離れることなく、さまざまな変更を行うことが可能であるということが理解されるであろう。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】