(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】UIを作成するための一体型3D構造体、その関連デバイス、製造方法及び使用
(51)【国際特許分類】
H01H 9/16 20060101AFI20240905BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240905BHJP
G06F 3/0354 20130101ALI20240905BHJP
【FI】
H01H9/16 G
H05K1/02 B
H05K1/02 L
G06F3/0354
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024506575
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 FI2022050596
(87)【国際公開番号】W WO2023037051
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519361106
【氏名又は名称】タクトテック オーイー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シニヴァーラ、ハッセ
【テーマコード(参考)】
5B087
5E338
5G052
【Fターム(参考)】
5B087AA07
5B087AA09
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5G052JB05
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5G052JB13
5G052JB20
(57)【要約】
ジェスチャUI(ユーザインターフェース)を構築するための一体型機能多層構造体(100、200、1100、1200)は、多層構造体の環境及びその中のユーザに向かって面するための第1の表面(202a)と、多層構造体の内部に向かって面する反対側の第2の表面(202b)と、を備え、第1の表面(202a)及び第2の表面(202b)と、その間の基板フィルム(202)の残りの材料は、周囲の基板フィルム材料の平面(2020)から延在し、基板フィルムの局所的に延伸され成形された材料から形成された三次元突起部(101)を局所的に画定し、当該突起部(101)は、複数の実質的に垂直又は傾斜し、任意選択的に少なくとも局所的に湾曲した、タッチによって知覚可能な側壁(104)を有する多層構造体において、連続した多面ノブ(100、200)又は凹部(1100、1200)形状を好ましくは画定する、可撓性3D成形可能基板フィルム(202)と、基板フィルム上に提供され、複数の側壁のうちの2つ以上、好ましくは突起部の上部(201)上での接触を検出するように構成された、いくつかの導電性トレース、電極、及び/又は部品を備える、回路(206)と、回路、及び任意選択的に突起部形状及び平面によって画定される容積を少なくとも部分的に埋め込むために、基板フィルム上に配置され、任意選択的に(射出)成形又は鋳造された、好ましくは熱可塑性充填材料の少なくとも1つの充填層(208)と、を備える。関連する製造方法が提示される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジェスチャUI(ユーザインターフェース)を構築するための一体型機能多層構造体(100、200、300、400、500、600、700、800、1100、1200、1300、1400、1500、1600)であって、
可撓性3D成形可能基板フィルム(202)であって、前記多層構造体の環境及びその中のユーザに向かって面するための第1の表面(202a)と、前記多層構造体の内部に向かって面する反対側の第2の表面(202b)と、を備え、前記第1の表面(202a)及び第2の表面(202b)と、その間の前記基板フィルム(202)の残りの材料は、周囲の基板フィルム材料の平面(220)から延在し、前記基板フィルム(202)の局所的に延伸され成形された材料から形成された三次元突起部(101)を局所的に画定し、前記突起部(101)は、複数の実質的に垂直又は傾斜し、任意選択的に少なくとも局所的に湾曲した、タッチによって知覚可能な側壁(104)を含む、可撓性3D成形可能基板フィルム(202)と、
前記基板フィルム(202)上に提供された回路(206)であって、前記回路(206)は、前記複数の側壁(104)のうちの2つ以上、好ましくは前記突起部(101)の上部(201)上での接触を検出するように構成された、いくつかの導電性トレース、電極、及び/又は部品を備える、回路(206)と、
前記回路(206)を少なくとも部分的に埋め込むために、前記基板フィルム(202)上に配置され、任意選択的に成形又は鋳造された、好ましくは熱可塑性充填材料の少なくとも1つの充填層(208)と、を備える、一体型機能多層構造体(100、200、300、400、500、600、700、800、1100、1200、1300、1400、1500、1600)。
【請求項2】
前記回路(206)は、突起部形状及び前記平面によって画定される容積(V)によって少なくとも部分的に収容されている、請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記少なくとも1つの充填層(208)は、前記突起部形状及び前記平面によって画定される前記容積(V)を少なくとも部分的に充填する、請求項1~2のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項4】
(100、200)前記突起部(101)は、前記周囲の多層構造体から外向きに延在する、好ましくは連続的な多面ノブを画定する、請求項1~3のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項5】
前記突起部(101)は、実質的にスクワークル形状を有する上部(201)、断面及び/又は2D突起部を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項6】
(1100、1200)前記突起部(101)は、前記多層構造体内に好ましくは連続的な多面凹部を画定し、前記多層構造体の底部(1101)は、前記突起部(101)の前記上部(201)によって好ましくは確立されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項7】
前記突起部は、任意選択的に、傾斜した及び/又は湾曲した側壁、並びに/又は平面的な、角度のある、又は湾曲した上部(201)で修正された、スフーブ(球形立方体)又はスクワークル楕円体の一般的な形状を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項8】
前記突起部は、前記複数の側壁(104)内の3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、又は8つのタッチ感知側壁を備え、好ましくは、少なくとも2つの、好ましくは各々の隣接する側壁の間に丸みを帯びた角部を有し、任意選択的に、側壁と、同様に丸みを帯びている前記突起部の接続上部(201、1101)との間の切り替えを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項9】
前記複数の側壁(104)のうちの少なくとも1つの側壁、好ましくはそれらの各々は、前記側壁の側面(L)方向及び/又は縦走(T)方向に、湾曲面、任意選択的に凸状及び/又は凹状の表面を画定する、請求項1~8のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項10】
前記少なくとも1つの側壁は、本質的に、好ましくは側面(L)方向に凸状であり、前記側壁の縦走(T)方向に凹状である、サドル表面、又はその逆を画定する、請求項9に記載の構造体。
【請求項11】
前記突起部は、任意選択的に、実質的にスクワークル形状であり、その直径が任意選択的に約8センチメートル以下、より好ましくは約7センチメートル以下、及び最も好ましくは約4~約7センチメートルの大きさのオーダである、実質的に平坦又は湾曲した上部(201)を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項12】
前記突起部の高さは、約4センチメートル以下、好ましくは約1センチメートル~3センチメートルである、請求項1~11のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項13】
前記複数の側壁内の前記側壁の長さは、前記側面方向(L)で約6センチメートル以下、好ましくは約3~約6センチメートル、及び/又は前記縦走方向(T)で約4センチメートル以下、好ましくは約1センチメートル~3センチメートルである、請求項1~12のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項14】
前記基板フィルム(202)の前記第1の表面(202a)上に、任意選択的に、コーティング又はフィルムを備える、少なくとも1つの材料層(203)を備え、前記材料層の前記材料は、好ましくは、前記基板フィルム(202)のうちの1つと異なっている、請求項1~13のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項15】
前記基板フィルム(202)の前記側面と反対側の前記充填層(208)の側面上に更なるフィルム(212)を備え、前記更なるフィルム(212)は、前記回路(206)の少なくとも一部を収容するように任意選択的に構成されている、請求項1~14のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項16】
前記基板フィルム及び/又は含まれる更なるフィルム層又は材料層は、ポリマ、熱可塑性材料、電気絶縁性材料、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)、コポリエステル、コポリエステル樹脂、ポリイミド、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体(MS樹脂)、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、炭素繊維、有機材料、バイオ材料、皮革、木材、繊維、布地、金属、有機天然材料、無垢、ベニヤ、合板、樹皮、樹皮、樹皮、白樺樹皮、コルク、天然皮革、天然繊維又は布地材料、自然栽培素材、綿、ウール、リネン、絹、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項17】
前記少なくとも1つの充填層は、ポリマ、有機材料、生体材料、複合材料、熱可塑性材料、熱硬化性材料、エラストマ樹脂、PC、PMMA、ABS、PET、コポリエステル、コポリエステル樹脂、ナイロン(PA、ポリアミド)、PP(ポリプロピレン)、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、ポリスチレン(GPPS)、TPSiV(熱可塑性シリコーン亜硫酸塩)、及びMS樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項18】
前記回路(206)は、電子部品、電気機械部品、電気光学部品、放射線放出部品、発光部品、LED(発光ダイオード)、OLED(有機LED)、サイドシューティングLED又は他の光源、トップシューティングLED又は他の光源、ボトムシューティングLED又は他の光源、放射線検出部品、光検出又は光感受性部品、フォトダイオード、フォトトランジスタ、光起電デバイス、センサ、マイクロメカニカル部品、スイッチ、タッチスイッチ、タッチパネル、近接スイッチ、タッチセンサ、大気センサ、温度センサ、圧力センサ、水分センサ、ガスセンサ、近接センサ、静電容量スイッチ、静電容量センサ、投影静電容量センサ又はスイッチ、単一電極静電容量スイッチ又はセンサ、静電容量ボタン、多電極静電容量スイッチ又はセンサ、自己静電容量センサ、相互静電容量センサ、誘導センサ、センサ電極、マイクロメカニカル部品、UI要素、ユーザ入力要素、振動要素、音生成要素、通信要素、送信機、受信機、トランシーバ、アンテナ、赤外線(IR)受信機又は送信機、無線通信要素、無線タグ、ラジオタグ、タグリーダ、データ処理要素、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、信号プロセッサ、プログラマブル論理チップ、ASIC(特定用途向け集積回路)、データ記憶要素、電子サブアセンブリ、導光要素、導光板、レンズ、及び反射板からなる群から選択される少なくとも1つの部品を備える、請求項1~17のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項19】
半径方向スワイプ、側面方向スワイプ、タップ、任意選択的に選択された期間内及び/又は連続するタップ間の選択された期間内の複数のタップ、ピンチイン、ピンチアウト、任意選択的に少なくとも2本の指を伴うスワイプなどの平行ジェスチャ、並びに任意選択的に少なくとも2本の指を伴うスワイプなどの反対のジェスチャからなる群から選択される、少なくとも1つのタッチタイプを検出するように構成される、請求項1~18のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項20】
前記検出されたタッチに応答して選択された制御アクションを実行するように構成され、前記制御アクションは、マッピングロジック又はデータを通じて、前記タッチの認識されたタイプに関連付けられている、請求項1~19のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項21】
前記制御アクションは、制御信号のトリガ、光制御、車両特徴制御、ホストデバイス特徴制御、エアコン制御、シャーシ制御、マルチメディア制御、家電制御、ウィンドウ制御、メニュー特徴アクセス、カーソルモーション、特徴選択、特徴アクティベーション、メニュー特徴選択、スクロールアクション、メニューアイテムスクロールアクション、及びズームからなる群から選択される少なくとも1つのアクションを含む、請求項20に記載の構造体。
【請求項22】
更に任意選択的に前記突起部によって画定された多面ノブ又は凹部形状を通して、前記検出されたタッチ及び任意選択的に前記検出されたタッチの性質を示すように好ましくは構成された、LEDなどのいくつかの光源を備える、請求項1~21のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項23】
好ましくは前記突起部上で少なくとも部分的に非接触の2D又は3Dジェスチャを検出するように、かつ更に好ましくは前記ジェスチャの前記タイプを検出するように構成される、請求項1~22のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項24】
コンソール、車両コンソール、ドア、屋根パネル、マルチメディアデバイス、家電製品、個人用通信デバイス、又は制御デバイスのうちの少なくとも1つを任意選択的に備える、請求項1~23のいずれか一項に記載の構造体を備えるホストデバイス(900)。
【請求項25】
静電容量センサ、抵抗センサ、光学センサ及び/又は圧力センサなどのアーム又は手首センサを備えて提供され、前記センサによって提供されるデータに基づいて前記構造体の動作状態を変更するように構成され、任意選択的に、アームレスト上のユーザの腕又は手首の存在の検出に応答して、タッチ感知を適合又は作動させるように構成される前記アームレストを備える、請求項24に記載のホストデバイス。
【請求項26】
ユーザ入力を取得し、任意選択的に、前記ユーザ入力に基づいて制御アクションを開始する際における、請求項1~25のいずれか一項に記載の多層構造体又はホストデバイスの使用。
【請求項27】
一体型多層構造体を製造する方法(1000)であって、
成形可能で、任意選択的に熱成形可能な材料を含み、前記構造体の環境及びその中のユーザに向かって面するための第1の表面(202a)と、前記構造体の内部に向かって面するための反対側の第2の表面(202b)と、を更に備える基板フィルム(1004)を取得することと、
好ましくは、プリンテッドエレクトロニクス技術及び/又は選択された取り付け技術を利用して、前記基板フィルム上に回路(1006、1008)を提供することと、
前記第1の表面(202a)及び第2の表面(202b)及びその間の前記形成された基板フィルム(202)の残りの材料が、周囲の基板フィルム材料の平面(220)から延在する三次元(3D)突起部(204)を局所的に画定するように、前記基板フィルム(1010)を三次元的に形成することであって、前記突起部(204)は、複数の実質的に垂直又は傾斜し、任意選択的に少なくとも局所的に湾曲した、タッチによって知覚可能な側壁(204)を備え、
前記回路は、前記複数の側壁のうちの2つ以上、好ましくは、前記突起部の上部(201)でのタッチを検出するように、前記基板フィルム上に構成された、いくつかの導電性トレース、電極、及び/又は部品を備える、三次元的に形成することと、
前記回路、及び任意選択的に突起部形状及び前記平面によって画定される容積(V)を少なくとも部分的に埋め込むために、好ましくは熱可塑性充填材料(1012)の少なくとも1つの充填層を、任意選択的に射出成形又は鋳造によって前記基板フィルム上に配置することであって、前記回路は、任意選択的に前記容積によって少なくとも部分的に収容されている、配置することと、を含む、方法(1000)。
【請求項28】
前記突起部は、上部(201)、実質的にスクワークル形状を有する断面及び/又は2D突起部を備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
(100、200)前記突起部(101)は、好ましくは、前記周囲の多層構造体から外向きに延在する連続した多面ノブ(100、200)を画定する、請求項27~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
(1100、1200)前記突起部(101)は、前記多層構造体内の好ましくは連続的な多面凹部を画定し、前記多層構造体の前記底部(1101)は、好ましくは、前記突起部(101)の前記上部(201)によって確立されている、請求項27~28のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電子的、機械的、光学的要素、又はそれらの異なる組み合わせなどの様々な機能的特徴を組み込んだ機能一体型構造体に関する。具体的には、排他的ではないが、本発明は、そのような一体型構造体を介した電子デバイスのためのUI(ユーザインターフェース)ソリューションの提供に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、エレクトロニクス及び電子製品の分野では、異なる機能アンサンブルの文脈で、様々な異なる積層アセンブリ及び多層構造体が存在する。例えば、エレクトロニクス、機械的、光学的特徴を伴う機能を統合することの背景にある動機付けは、関連する使用状況と同様に多様であり得る。比較的多くの場合、部品のサイズ節約、重量節約、コスト節約、又はまさに効率的統合が、結果として得られるソリューションが最終的に多層性を呈する場合のために追求される。次いで、関連する使用シナリオは、製品パッケージ又はケーシング、デバイスハウジングの視覚的設計、ウェアラブルエレクトロニクス、パーソナル電子デバイス、ディスプレイ、検出器又はセンサ、車両内装、アンテナ、ラベル、及び車両エレクトロニクスなどに関する場合がある。
【0003】
電子部品、IC(集積回路)、及び導体などのエレクトロニクスは、一般に、複数の異なる技術によって基板要素上に提供され得る。例えば、様々な表面実装デバイス(SMD)などの既製エレクトロニクスは、最終的に多層構造体の内側又は外側のインターフェースを形成する基板表面上に搭載され得る。追加的に、「プリンテッドエレクトロニクス」という用語に該当する技術を適用して、関連する基板に直接かつ付加的にエレクトロニクスを実際に生成することができる。「プリンテッド」という用語は、この文脈では、実質的に付加的な印刷プロセスを通して、スクリーン印刷、フレキソグラフィ、及びインクジェット印刷を含むがこれらに限定されない、印刷物からエレクトロニクス/電気要素を生成することができる様々な印刷技術を指す。使用される基板は、可撓性であり得るが、ただし、必ずしもそうではないが、有機性の印刷物であり得る。
【0004】
更に、射出成形構造エレクトロニクス(IMSE)の概念は、機能デバイス及びその部品を多層構造体の形態で構築することを含み、これは、電子機能性をできるだけシームレスに封じ込めるというものである。IMSEの特性はまた、エレクトロニクスが、対象となる製品、部品、又は一般にデザイン全体の3Dモデルに従って、真の3D(非平面状)形態に一般的に製造されることでもある。3D基板上及び関連最終製品内のエレクトロニクスの所望の3Dレイアウトを達成するために、エレクトロニクスは、エレクトロニクスアセンブリの二次元(2D)方法を使用して、フィルムなどの初期平面基板上に依然として提供されてもよく、そうして、既にエレクトロニクスを収容する基板が、例えば、エレクトロニクスなどの下層要素を覆いかつ埋め込み、したがって、要素を環境から保護し、かつ潜在的には隠し得る好適なプラスチック材料によって、所望の三次元、すなわち3Dの形状に形成され、オーバーモールディングされてもよい。更なる層及び要素が、構築物に自然に追加されてもよい。
【0005】
多くの電子デバイスは、ユーザがデバイスを制御し、デバイスから又はデバイスを通してフィードバックを取得することを可能にするユーザインターフェースを必要とするか、又は少なくともその恩恵を受ける。電子デバイスの統合レベル及び一般的な複雑さが一般に上昇する一方で、サイズが同時に減少する可能性があるため、大きな欠点なしに関連する実現可能なUIを設計することは必ずしも容易ではない。回転可能なコントローラ、タッチスクリーン、及びタッチパッドなどのより先進的なUIでさえ、機能的に残念なほど制限され、直感に反し、壊れやすく、又は少なくとも人間工学的に困難であることが容易に判明する可能性があり、それによってユーザにより重大な健康問題ではないにしても疲労を引き起こす可能性があり、時には使用状況に応じて危険を引き起こすとみなされることさえあり、例えば、ユーザがUI以外の何かに視線を集中すべきであると同時に、その使用にはかなりの視覚的注意が必要であるUIを適用することが気になったり、又は必要とされたりする場合が考えられ、これらの状況は、例えば、交通の中で容易に発生する可能性がある。実際、様々なUIにおいて非常によくあるのは、ユーザが典型的に、例えば、ホスティングスマートフォン、タブレット、マルチメディアデバイス、又は様々な車載エレクトロニクス及び関連機能を操作している間に視線を向けるか、又は見る必要がある、人間工学的に扱いにくい平坦でタッチ感知性表面を提供することである。入力の提供は、リスクが高く面倒な作業になりやすい。別のかなり可能なUIは、回転子ハンドル又はノブ、例えば、前後又は左右方向にノブを物理的に回転させるか、又はノブを押す(動かす)ことによって、ユーザが相互作用し、上部からタップを押すことを可能にする電気機械式ノブ/ボタンである。これらのソリューションは全て、非常に限られた実用的な制御論理であることに加えて、誤入力を回避するためにユーザからの高度な注意を更に必要とする一方で、故障しやすい可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、UI及び関連するエレクトロニクス又は少なくとも電気的に制御可能なデバイスの文脈において、既知のソリューションに関連する欠点のうちの1つ以上を少なくとも軽減することである。
【0007】
この目的は、一体型機能多層構造体の様々な実施形態、及び多層構造体を使用又は提供するための関連方法によって達成される。
【0008】
一態様によれば、ジェスチャUI(ユーザインターフェース)を構築するための一体型機能多層構造体は、
可撓性3D成形可能基板フィルムであって、構造体の環境及びその中のユーザに向かって面するための第1の表面と、構造体の内部に向かって面する反対側の第2の表面と、を備え、第1及び第2の表面と、その間の基板フィルムの残りの材料は、周囲の基板フィルム材料の平面から延在し、基板フィルムの局所的に延伸され成形された材料から形成された三次元突起部を局所的及び共同で画定し、当該突起部は、多層構造体において、複数の実質的に垂直又は傾斜し(平面に対して)、任意選択的に少なくとも局所的に湾曲した、タッチによって知覚可能な側壁を有する連続した多面ノブ、凹部又は他の形状を画定する、可撓性3D成形可能基板フィルムと、
基板フィルム上に(例えば、基板フィルム上に直接、又は具体的には、基板フィルムの表面上に、及び/又は更なる(基板)フィルムなどの任意の下層(複数可)(の上)に)提供され、任意選択的に、突起部形状及び平面によって画定される容積によって少なくとも部分的に収容される制御回路及び/又は検出回路などの回路であって、当該回路は、複数の側壁のうちの2つ以上、好ましくは、突起部の上部(すなわち、ノブ上部又は凹部底部)形状上の接触を検出するように構成された、いくつかの導電性トレース、電極及び/又は部品を備える、回路と、
回路を少なくとも部分的に埋め込み、任意選択的に、容積を少なくとも部分的に充填するように基板フィルム上に配置され、射出成形又は鋳造などの任意選択的に成形された、好ましくは熱可塑性充填材料の少なくとも1つの充填層と、を備える。
【0009】
様々な実施形態では、回路の少なくとも一部は、基板フィルムの第2の表面上、又は具体的には、基板フィルムの第2の表面に取り付けられ、又は生成される。例えば、1つ以上の電極、取り付けられた導体(トレース)、又は関連する駆動回路若しくは制御回路などの検知要素は、そのような要素であり得る。
【0010】
ホストデバイスは、本明細書に記載又は特徴付けられる多層構造体の実施形態を含み得る。ホストデバイスは、コンソール、車両コンソール、ドア、屋根パネル、マルチメディアデバイス、コンピュータデバイス、家庭用電化製品(例えば、調理装置、洗浄装置、冷蔵庫又は冷凍庫などの冷却装置、洗濯機、乾燥機、ヒータ、芝刈り機、又は照明装置)、車両、道路車両(例えば、自動車又はトラック)、船舶(例えば、ボート又は船)、飛行機又は一般的に航空機、個人通信装置、又は制御装置のうちの少なくとも1つであり得るか、又はそれらを含み得る。多層構造体は、ホストデバイスの制御コンソール又はパネルなどのUIの少なくとも一部を形成するように構成され得る。
【0011】
ホストデバイスは、いくつかの実施形態では、例えば、アームレストであり得るか、又はそれを含み得る。デバイスは、任意選択的に、アーム又は手首センサなどの物体センサ、任意選択的に、少なくとも1つの容量性、抵抗性、光学的及び/又は圧力センサを備えて提供されてもよい。デバイスは、センサによって提供されるデータに基づいて構造体の動作状態を変更するように構成されてもよく、これは、例えば、アームレスト上のユーザの腕又は手首の存在の検出に応答して、タッチ感知を適合させる、又は作動させることを指し得る。
【0012】
1つ以上の態様によれば、本明細書に記載又は特徴付けられる任意の実施形態による構造又はデバイスは、ユーザ入力を取得し、任意選択的にユーザ入力に基づいて制御アクションを開始する際に使用され得る。
【0013】
更なる態様では、一体型多層構造体を製造する方法は、
成形可能な、任意選択的に熱成形可能な材料を含み、構造体の環境及びその中のユーザに向かって面するための第1の表面と、構造体の内部に向かって面するための反対側の第2の表面と、を更に備える基板フィルムを取得することと、
好ましくは、プリンテッドエレクトロニクス技術及び/又は選択された取り付け技術を利用して、基板フィルム上に回路を提供することと、
形成された基板フィルムの第1及び第2の表面並びにその間の残りの材料が、周囲の基板フィルム材料の平面から延びる三次元突起を局所的に画定するように、基板フィルムを三次元的に形成することであって、当該突起部は、複数の実質的に垂直又は傾斜し、任意選択的に少なくとも局所的に湾曲した、タッチによって知覚可能な側壁を有する構造体内の多面ノブ、凹部、又は他の形状を画定し、
当該回路は、任意選択的に、突起部形状及び平面によって画定される容積によって少なくとも部分的に収容され、複数の側壁のうちの2つ以上、好ましくは、突起部の上部(すなわち、ノブ形状の上部又は凹部形状の底部)上での接触を検出するように、基板フィルム上に構成された、いくつかの導電性トレース、電極及び/又は部品を備える、三次元的に形成することと、
回路を少なくとも部分的に埋め込み、任意選択的に前述の容積を少なくとも部分的に充填するために、好ましくは熱可塑性充填材料の少なくとも1つの充填層を、任意選択的に射出成形又は鋳造によって基板フィルム上に配置することと、を含む。
【0014】
本発明は、自然にその各々の特定の実施形態に応じて、多種多様の既知のUIに対する異なる利点を提供する。したがって、ユーザ入力提供を含むUI目的のための、採用しやすく、使いやすく、信頼性が高く、人間工学的に便利な三次元のスマート表面は、適切な基板フィルムの3D成形、任意選択的に熱成形によって巧妙に確立され得る。したがって、フィルムは、タッチ感知性3D表面(所望であれば)を含む気密密封及びモノリシックジェスチャ感知に変換され、更に、様々なエレクトロニクス、及び更なる特徴及び材料層で補完されて、関連する使用ケースのための好ましいUIソリューションを提示し得る。
【0015】
確立された形状は、実施形態間で異なり得るが、様々な好ましいものでは、例えば、スクワークル形状の上部を有する4つの側面ファセットを含むスマート表面などの多面又は具体的にはマルチファセットは、ノブ又は凹部形状を作成する3D成形によって実際に局所的に持ち上げ又は下げることができ、ユーザは、指で触れ(ノブ/凹部を)及びつまみ(ノブを)、制御入力目的で、任意選択的に、例えば、触覚又は視覚的フィードバック、又は一般的に多層構造体自体から、又はホスティング又は接続されたデバイスから出力を受信するためも使用することができる。
【0016】
ノブ又は凹部の側壁又はファセットの間の角部を慎重に設計することによって、完全な、360度でさえ、楽な指の移動又はスライドが可能になり得る。側壁の垂直又は傾斜した表面は、実際には、好ましくは、人間工学的及び直感的な使用の両方のために、ユーザの指(複数可)を介してそれらの間のスムーズな移行を可能にするように、角部で丸みを帯びている。所望の数の直感的なジェスチャゾーン又はセグメントは、利用された感知回路及び関連する、任意選択的にソフトウェア構成可能であり、例えば、離れて構成可能である(例えば、ユーザ構成可能である)検出、又は一般的に、操作ロジックによって、ファセット及び/又は突起部の上部に構成されて、例えば、GUI(グラフィカルユーザインターフェース)アプリケーション内の膨大な数のより汎用性の高い制御ロジックオプションを可能にしながら、入力が容易な単純な指ジェスチャなどの全ての所望のジェスチャの検出のサポートを実装することができる。したがって、いくらか複雑なユーザインターフェース制御でさえ、本発明の様々な実施形態によって、全体的な多層構造体内に確立された突起した「ノブ」又は下降した「凹部」形状を介して、物理的なユーザインターフェース内のむしろ単純で、導入及び実行が容易なジェスチャパターンで作成することができる。
【0017】
本明細書で示唆される多面又はマルチファセット3D表面は、非常に汎用性がある一方、依然として、例えば、単一又は複数の指のスライド入力及びタップ入力に基づく手間のかからない制御ロジックを提供する。いくつかの実施形態では、検出された入力ジェスチャは、追加的又は代替的に、非接触ジェスチャ入力を含んでもよく、これは、例えば、多層構造体の感知要素(複数可)の検出範囲内で、1つ以上の指で空気中を「描画」又は指すことを含み得る。
【0018】
様々な実施形態では、検出されたジェスチャは、一般に、例えば、平行同期(例えば、突起部の対向する側壁/ファセット上で同じ方向に側面方向にスライドする2本の指)及び平行な反対方向を含み得る。更に、任意のセグメント内の単一の指、又は具体的には、例えば、側壁/ファセットなどの1つのセグメント上の親指、同時に、隣接する又は反対側の人差し指又は中指などの他の指(複数可)を検出することができ、検出された指のいずれか又は全てが静止又はスライドしてもよく、特定の側壁/ファセット上の特定の方向への側面方向のスワイプなどの動きは、反対方向への、又は例えばタップアクションからの他の同様のスワイプとは異なる制御アクションに関連付けられてもよい。また、いくつかの隣接する側壁又は一般に突起部の表面を順番に含む連続的なスライドが検出されてもよい。
【0019】
例えば、様々なスライド論理及びタップ論理の組み合わせを含むこれらの区別可能な入力ジェスチャのいずれかは、回路に、又は接続されたホスティング/外部デバイスに格納された制御ロジックによって、例えば、したがって、制御デバイス又はそれに接続されたデバイスの制御ディスプレイも潜在的に含むGUI上での特徴選択、アクティブ化、非アクティブ化、又はスクロールアクションなどの特徴的な制御アクションと関連付けることができる。関連付けは、本明細書で後述されるように、文脈依存的であってもよく、又は一般的に動的であってもよい。当然のことながら、本発明の様々な実施形態によって有効にされるジェスチャパターニングは、例えば、親指及び人差し指などの少なくとも2つの移動指を、例えば、隣接する側壁/ファセット上で検出することによって、例えば、容易で直感的なピンチズームを更に容易にする(例えば、離れる動き、内側への動き、つまりズーム内/外方向の制御方法、これは、実施形態に基づいて構成され得る)。いずれにしても、3D形状の突起部ノブ又は凹部は、ユーザが様々なジェスチャの組み合わせと自然に対話することを可能にする。例えば、単純なスクロールアクションは、例えば、いずれかの側面方向に指でスライドさせることによって、単一の側壁/ファセット(例えば、メニュー(アイテム)移動)をインターフェースすることによってアクティブ化され得る。次いで、反対側の平行な側壁/ファセットは、例えば、単純なスクロール+タップUIロジック又は「マウスロジック」を作る(親指)タップロジックであり得る。2つの反対側の平行なファセットを用いて同様のスクロールロジックを実行するが、ジェスチャが反対方向に行われる場合、例えば、メニュー内のより速い移動オプションをトリガし得るか、又は例えば、セグメントごとのGUI/UI対話制御などの選択をアクティブ化し得る。
【0020】
多層構造体、具体的には、内部に提供されたノブ又は凹部確立突起部はまた、例えば、指示記号などの有益なグラフィックスを含む、静止映像などのいくつかの視覚補助を統合及び/又は隣接させてもよい。代替的又は追加的に、視覚補助は、ガイダンス(例えば、側壁/ファセット又は構造体の上部などのアクティブタッチ面の表示)、フィードバック(例えば、活性化された光(複数可)又は照明シーケンスの特徴付けなどの関連する視覚応答によって検出されたジェスチャの表示)、又はデバイス若しくは特定の特徴状態情報などの他の出力をユーザに提供するために、動的に制御可能な照明、任意選択的にいくつかのLEDなどの動的映像を含んでもよい。
【0021】
例えば、デバイスのハウジング内で、提案された多層構造体の実施形態を統合することによって、特定のホストデバイスに統合されたUI特徴を提供することに加えて、本発明の様々な実施形態は、例えば、マウスを置き換えるためのより一般的な制御デバイスを提供することに利用されてもよい。制御デバイスは、その垂直軸などの選択された軸に沿ったそれ自身の回転を検出するように追加的に構成され、関連する制御アクションを実行するように更に構成され得る。この制御デバイスは、所望に応じて、制御されるいくつかの対象デバイスのいずれかに有線又は無線で接続することができる。したがって、内部電源(使い捨てバッテリ、充電式バッテリなど)又は外部電源(例えば、対象デバイスに接続するケーブルを介して)を提供して、この種の多目的制御デバイスに電力を供給することができる。
【0022】
以下の詳細な説明に基づいて、当業者には、様々な他の利点が明らかになるであろう。
【0023】
「いくつかの」という表現は、本明細書では、1つ、2つ、又は3つなどの1から始まる任意の正の整数を指し得る。
【0024】
「複数の」という表現は、それぞれ、2から始まる任意の正の整数を指し得る。
【0025】
「第1の」、「第2の」、「第3の」及び「第4の」という用語は、本明細書では、1つの要素を他の要素(複数可)から区別するために使用され、別途明示的に記載されていない場合、それらを特別に優先付け又は順序付けしない。
【0026】
本明細書に提示される本発明の例示的な実施形態は、添付の特許請求の範囲の適用可能性に制限を与えると解釈されるべきではない。「備える(comprise)」という動詞は、本明細書では、未列挙の特徴の存在も排除しない公開限定として使用される。様々な実施形態で列挙される特徴及び例えば従属請求項は、別途明示的に記載されない限り、相互に自由に組み合わせることができる。
【0027】
本発明の特性と考えられる新規の特徴は、特に添付の特許請求の範囲に記載される。しかしながら、本発明自体は、その構造及びその動作方法の両方に関して、並びにそれらの追加の目的及び利点に関して、添付の図面に関連して読まれるとき、以下の特定の実施形態の説明から最良に理解されるであろう。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面の図面に例として例解され、限定として示されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明による多層構造体の一実施形態を示す。
【
図2】線A-Aに沿った、
図1の実施形態など、本発明の様々な実施形態による、多層構造体の断面側面図を示す。
【
図3】多層構造体、具体的には、凹面側壁を備える関連するノブ画定突起部の一実施形態を示す。
【
図4】多層構造体、具体的には、凸状側壁を備える関連するノブ画定突起部の一実施形態を示す。
【
図5】多層構造体、具体的には、サドル表面型の側壁を含む関連するノブ画定突起部の一実施形態を示す。
【
図6】多層構造体の1つの他の実施形態、具体的には、サドル表面型の側壁を含む、関連するノブ画定突起部を示す。
【
図7】多層構造体、具体的には、規則的な形状を有し、6つの側壁を画定する、関連するノブ画定突起部の一実施形態を示す。
【
図8】多層構造体、具体的には、不規則な形状を有し、5つの側壁を画定する、関連するノブ画定突起部の一実施形態を示す。
【
図9】多層構造体の一実施形態を含む、アームレストなどのホストデバイスの一実施形態を示す。
【
図10】本発明による、方法の一実施形態のフロー図である。
【
図11】本発明による多層構造体の更なる実施形態、具体的には、断面側面図による関連する凹部画定突起部を示す。
【
図12】関連する軸測スケッチによる
図11の基板フィルムの一実施形態を示す。
【
図13】特に、周囲の残りの構造体から、外向きに、すなわち、ユーザに向かって突起し、ノブを確立する基板フィルムの突起部の領域において、その潜在的な全体的な形状の観点から、多層構造体の実施形態を示し、構造体の更なる材料層は、少なくとも局所的に、概して、突起部の形状に従う。
【
図14】線A-Aに沿った、
図13の実施形態の断面側面図のスケッチである。
【
図15】その潜在的な全体的な形状の観点から、特に、基板フィルムの凹部画定突起部の領域において、構造体のユーザ及び使用環境から内側に離れて突起する多層構造体の実施形態を示し、構造体の更なる材料層は、少なくとも局所的に、概して、突起部の形状に従う。
【
図16】線A-Aに沿った断面側面図による
図15の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、100で、本発明による多層構造体の一実施形態を示す。
図2は、200で、
図1に描写される線A-Aに沿った、
図1の実施形態などの、本発明の様々な実施形態による、多層構造体の断面側面図を示す。
【0031】
多層構造体は、少なくとも1つの基板フィルム202を含み、これは、好ましくは、熱成形性材料などの可撓性及び3D成形性(成形性)である。フィルム202に加えて、構造体は、フィルム202のうちの材料(複数可)と共通の及び/又は異なる材料(複数可)の少なくとも1つの更なる(基板)フィルム212を含み得る。フィルム202は、有利には、構造体の使用環境、及びその中に存在する、例えば、ユーザ、又は具体的には、ユーザの手、指、スタイラス、又は他の接触、指示、又は把持要素180に向けられた第1の側及び関連する第1の表面202aを備える。更に、フィルム202は、例えば、構造体内部に本質的に面する反対側の第2の側面及び関連する第2の表面202bを備える。
【0032】
基板フィルム202及び/又は更なるフィルム212又は多層構造体に含まれる材料層は、ポリマ、熱可塑性材料、電気絶縁性材料、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)、コポリエステル、コポリエステル樹脂、ポリイミド、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体(MS樹脂)、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、炭素繊維、有機材料、バイオ材料、皮革、木材、繊維、布地、金属、有機天然材料、無垢、ベニヤ、合板、樹皮、樹皮、白樺樹皮、コルク、天然皮革、天然繊維又は布地材料、天然皮革、天然綿、ウール、リネン、絹、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの材料を含み得る。
【0033】
フィルム202の厚さ、及び任意選択的に更なるフィルム212の厚さは、実施形態に応じて変化してもよく、数十ミリメートル又は数百ミリメートルに過ぎなくてもよく、又は、例えば、1ミリメートル若しくは数ミリメートルの大きさで、かなり厚くてもよい。
【0034】
好ましくは、少なくともフィルム202及び任意選択的に更なるフィルム212は、周囲のフィルム材料によって画定される平面220から上昇する局所的な突起部101を画定するための熱成形又は他の実現可能な(材料(複数可)を考慮して)成形方法によって処理されている。突起部101は、例えば、上面201と同様に、いくつかの側壁104を有し、それらを画定し得る。それ101は、好ましくは、触覚的かつ有利にも、ユーザによって構造体の環境から視覚的に知覚可能であり、例えば、感じやすく、また、つまみやすいノブ形状を作成する。壁104と、壁104と上面201との間の角部又は縁部は、丸みを帯びた、又は湾曲したものであってもよく、例えば、熱成形などの使用される成形方法の直接の結果であってもよい。代替的に、凹部形状は、多層構造体の突起部101によって作成することができ、これは、例えば、
図11及び
図12に示され、関連する説明でより詳細に説明される。
【0035】
様々な実施形態では、壁104、上部201、及び/又は周囲のフィルムのうちのいずれかの上などの少なくとも局所的に、1つ以上の追加の層203が存在してもよい。任意の追加の層203は、任意選択的に、例えば、コーティング又はフィルムを含んでもよい。材料層の材料は、基板フィルム202のうちの1つとは異なる場合がある。それは、例えば、他の選択肢の中でも、所望の抗スクラッチ、反射防止、反射、触覚及び/又は視覚効果を提供するために、任意選択的に(ナノ)粒子を有する選択されたポリマ材料を含んでもよい。
【0036】
アイテム208は、好ましくは、フィルム202上に、任意選択的にフィルム202とフィルム212との間に成形することによって提供される少なくとも1つの充填層を指し、フィルム(複数可)は、関連する成形型(複数可)内のインサート(複数可)として使用され得る。
【0037】
少なくとも1つの充填層は、ポリマ、有機材料、生体材料、複合材料、熱可塑性材料、熱硬化性材料、エラストマ樹脂、PC、PMMA、ABS、PET、コポリエステル、コポリエステル樹脂、ナイロン(PA、ポリアミド)、PP(ポリプロピレン)、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、ポリスチレン(GPPS)、TPSiV(熱可塑性シリコーン亜硫酸塩)、及びMS樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの材料を含み得る。
【0038】
アイテム206は、基板フィルム202上に提供された回路、すなわち、フィルム202自体(典型的には、その少なくとも1つの選択された表面上)及び/又は多層構造体の任意の隣接又は後続のフィルム、又は他の材料層に直接(上に)提供された回路を指す。回路206は、例えば、構造体によって提供されるUI機能及び/又は構造体によって提供されるいくつかの他の機能に関して、例えば、センサ駆動、読み取り及び/又は制御回路、又は一般的に制御回路などのいくつかの電気導体(トレース)、接触パッド、電極、及び集積回路(IC)を含み得る。
【0039】
前述に沿って、回路206は、例えば、フィルム202のうちのいずれか1つ以上(例えば、表面202b上)及び212(存在する場合)上、並びに/又は多層構造体の他の構造体、材料層若しくは関連する表面上に、プリンテッドエレクトロニクス技術などの選択された方法(複数可)、任意選択のスクリーン印刷若しくは他の追加の印刷、又は一般的にコーティング技術によって直接生成され得る。追加的又は代替的に、回路206は、表面実装デバイス(SMD)などのいくつかの搭載部品を含み得る。したがって、非導電性及び/又は導電性の接着剤は、取り付けられた部品をキャリアに固定するために利用され得る。いくつかの実施形態では、機械的固定は、非導電性接着剤材料によって実装されるか、又は少なくとも強化される一方で、はんだ又は他の導電性が高い(しかし、より小さい範囲では、接着剤タイプの)材料は、電気的接続に使用される。好ましくは、回路206は、完全ではないにしても、フィルム202上に少なくとも部分的に提供され、フィルム(複数可)の3D成形前(すなわち、フィルム(複数可)202、212が依然として本質的に平面又は少なくともより平面であった場合)に、任意選択的にフィルム212上に提供され、既に3D形状のキャリア上のエレクトロニクスの面倒な3Dアセンブリを回避する。しかしながら、フィルム202が回路206のいずれか又は少なくとも実質的な量を担持しない実施形態も実行可能である。これら及び他の実施形態では、例えば、更なる基板フィルム212又は他の材料層は、依然として任意の選択された回路206をホストし得る。
【0040】
例えば、容量性感知が適用される場合、回路206の感知電極は、例えば、関連する電界によって画定されるそれらの感知領域又は容積が所望どおりに配置され、それによって、例えば、構造体の選択された側壁及び/又は上部の領域、並びに/又はタッチ(及び/又はいくつかの実施形態では、非タッチジェスチャ)に感知されるべき他の領域をカバーするように構成(寸法決め、位置決めなど)され得る。このタイプの構成は、例えば、シミュレーション又は測定の利用を通じて達成又は実行され得る。
【0041】
したがって、回路206は、電子部品、電気機械部品、電気光学部品、放射線発光部品、発光部品、LED(発光ダイオード)、OLED(有機LED)、サイドシューティングLED又は他の光源、トップシューティングLED又は他の光源、ボトムシューティングLED又は他の光源、放射線検出部品、光検出又は光感受性部品、フォトダイオード、フォトトランジスタ、光起電デバイス、センサ、マイクロメカニカル部品、スイッチ、タッチスイッチ、タッチパネル、近接スイッチ、タッチセンサ、大気センサ、温度センサ、圧力センサ、水分センサ、ガスセンサ、近接センサ、静電容量スイッチ、静電容量センサ、投影静電容量センサ又はスイッチ、単一電極静電容量スイッチ又はセンサ、静電容量ボタン、多電極静電容量スイッチ又はセンサ、自己静電容量センサ、相互静電容量センサ、誘導センサ、センサ電極、マイクロメカニカル部品、UI要素、ユーザ入力要素、振動要素、音生成要素、通信要素、送信機、受信機、トランシーバ、アンテナ、赤外線(IR)受信機又は送信機、無線通信要素、無線タグ、無線タグ、タグリーダ、データ処理要素、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、信号プロセッサ、プログラマブル論理チップ、ASIC(特定用途向け統合型回路)、データ記憶要素、電子サブアセンブリ、光誘導要素、ライトガイド、レンズ、及び反射板からなる群から選択される少なくとも1つの部品を含んでもよい。
【0042】
好ましくは、側壁104及び/又は上部201のうちの1つ以上は、例えば、容量性感知のための電極などの回路206、又は例えば、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は統合IMSEノード(それ自体の基板、エレクトロニクス、充填物、及び任意のシェルを有する部品状の統合IMSEサブアセンブリ)などの制御回路に接続され得る他の感知要素と関連付けられるか、又は提供され、また好ましくは、例えば、構造体内、例えば、突起部101の形状又は構造体内の他の場所によって本質的に画定される容積(V)内、及び/又はホスト若しくは外部デバイス内の構造体外に提供される。各壁104、有利にはその内面202bは、行(例えば、側面方向)又はマトリックス構成などの所望の構成に配置された電極などの単一の検知要素だけでなく、複数の検知要素に関連付けられ得る。代替的又は追加的に、感知要素は、寸法決め及び位置決めされてもよく、感知又は読み取り回路は、一般に、当業者によって構成されてもよく、それにより、選択されたより大きな領域又は領域だけをカバーし、任意選択的に、例えば、カバーされた領域/領域全体よりも空間分解能がより正確である領域上のユーザの指のより詳細な感知を可能にする。
【0043】
上記に既に言及したように、構造体は、構造体のホストデバイスなどの外部システム又はデバイス230に接続されてもよく、多くの好ましい使用シナリオでは、構造体のホストデバイスなどの外部システム又はデバイス230に接続されることになり、これは、選択された方法、例えば、通信及び/又は電源供給方法で、構造体及び回路206などのその要素に取り付けられ得る、コネクタ、例えば、電気コネクタ、又はコネクタケーブル230aによって
図2に示される。
【0044】
アイテム210は、本明細書で企図される多層構造体のための可能なホスト表面又は構造体を指す。いくつかの実施形態では、アイテム210は、多層構造体のホストデバイスの一部であってもよく、又はそれ210は、中間要素であってもよい。当業者であれば、コネクタ203a、又は一般に、多層構造体のエレクトロニクスとホスト/外部デバイスとの間の接続が、その側面の代わりに、又はそれに加えて、アイテム210を通して達成され得ることを容易に理解するであろう。アイテム210の材料は、上記の材料(例えば、プラスチック、金属、有機材料又は天然材料)のいずれかなど、有利とみなされる任意の材料を含んでもよい。
【0045】
アイテム140は、構造体内、例えば、フィルム202上に提供された1つ以上の可能な視覚的インジケータを指す。これらのインジケータは、ユーザに対して、ジェスチャ感知領域の場所、入力の提供方法に関するガイダンス、検出されたユーザ入力に応答するフィードバック、UI又はUIの特定の特徴、又はホスト/接続された外部デバイスの状態を示すことができる。インジケータは、フィルム202、可能なコーティング203、又は構造体の更なる層などのホスト表面上に印刷又は別様に生成されるグラフィックスのように静的であり得る。追加的又は代替的に、インジケータは、時間的に動的な部品を有してもよい。例えば、(O)LEDなどの埋め込まれた光源によって、構造体は、ユーザに動的な視覚情報(調光、オン/オフ制御など)を提供するように構成され得る。例えば、側壁104が、例えば、回路206の一部として、又は光源の下から光を発光させる半透明/透明材料としていくつかの光源を備えている場合、光源は、例えば、選択されたシーケンス(例えば、待ち受け/検出された指のスワイプを示す空間的に連続的なシーケンスで一度に1つずつ作動する光源/インジケータの行)で瞬間的に光(複数可)を点灯することによって、検出又は待ち受けたユーザ入力をユーザに示すように制御され得る。
【0046】
アイテム207は、充填層207の異なる側と、例えば、各側に提供された回路206との間に延びる、導電性ピン、ロッド、又は配線などの少なくとも1つの可能な接続要素を指す。提供される接続は、代替的又は追加的に、無線であってもよい。
【0047】
アイテム150は、本発明の様々な実施形態による構造体によって適切に与えられ、検出され得るユーザ入力を説明するドットスケッチである。タップ及び2Dスワイプアクティビティに加えて、側壁104などのいくつかの表面上のスワイプなどの連続したジェスチャが検出され、所定の応答に関連付けられ得る。本明細書で企図されるように、本明細書で提案されるUIソリューションは、例えば、車載エレクトロニクスを考慮して、いくつかの構造体及び/又はデバイスのより大きなアンサンブルの一部を確立し得るため、多層構造体によって、又は多層構造体を介して検出されたUI入力が示され得るか、又は例えば、多層構造体自体に加えて、又は多層構造体自体の代わりに、他の少なくとも機能的に接続された外部デバイス又はいわゆるホストデバイスを使用して提供される制御アクションを含む関連する応答が示され得る。
【0048】
様々な実施形態では、突起部101、又は一般に突起部101自体によって画定される多面ノブ形状は、上部201、断面及び/又は2D突起部を備え、それらのうちの少なくとも1つは、好ましくは実質的にスクワークル形状を有する。
【0049】
上記及び他の実施形態では、突起部及び多層構造体は、一般的に、好ましくは、直接壁に取り付けられた/提供された(例えば、付加的に印刷された)及び/又は多層構造体の電極及び関連する追加回路206などの遠隔に位置決めされた感知要素を介して、突起部101の複数の側壁の中の側壁のうちの少なくとも2つ、好ましくは各々を介して回路206を利用することによって、少なくともタッチベースのジェスチャ検出のために構成され得る。
【0050】
様々な実施形態では、多層構造体における突起部によって画定される多面ノブ形状又は凹部形状は、スフーブ(球形立方体)又はスクワークル楕円体の一般的な形状を含んでもよい。一般的な形状又は支配的な形状は、例えば、傾斜した及び/又は湾曲した側壁104、並びに/又は平面状、角度のある、又は湾曲した上部201で修正されていてもよい。
【0051】
様々な実施形態では、突起部によって画定される多面ノブ形状は、例えば、複数の側壁内の3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、又は8つのタッチ感知側壁のいずれかを含んでもよい。
【0052】
好ましくは、ノブ又は凹部形状は、少なくとも2つ、好ましくは各々、隣接する側壁104の間に丸みを帯びた角部を有し、任意選択的に、側壁104と上部201との間の切り替えも同様に丸みを帯びている。丸い(丸みを帯びた)形状は、好ましく、達成可能であり得、したがって、使用される材料及びプロセス、例えば、熱成形又は他の3D成形の観点からも、より実用的であり得る。
【0053】
様々な実施形態では、複数の側壁104のうちの少なくとも1つの側壁、好ましくはそれらの各々は、側壁の側面L方向及び/又は縦走T方向に、湾曲面、任意選択的に凸状及び/又は凹状の表面を画定する。
【0054】
図3では、300で、多層構造体の実施形態、具体的には、凹面側壁を含む関連するノブ画定突起部が示されている。
【0055】
図4では、400で、多層構造体の実施形態、具体的には、凸状側壁を含む関連するノブ画定突起部が示されている。
【0056】
好ましくは、少なくとも1つの側壁は、本質的にサドル表面を画定し、好ましくは、側壁の側面(L)方向に凸状であり、縦走(T)方向に凹状であり、又はその逆である。
【0057】
図5は、500で、多層構造体、具体的には、サドル表面型の側壁(側面方向に凹状、縦走方向に凸状)を含む関連するノブ画定突起部の一実施形態を示す。
【0058】
図6は、600で、多層構造体の1つの他の実施形態、具体的には、サドル表面型の側壁(側面方向に凸状、縦走方向に凹状)を含む関連するノブ画定突起部を示す。
【0059】
様々な実施形態では、突起部101は、任意選択的に実質的にスクワークル形状であり、その直径が任意選択的に約8センチメートル以下、より好ましくは約7センチメートル以下、及び最も好ましくは約4~約7センチメートルの大きさのオーダである、実質的に平坦又は湾曲した上部201を有し得る。いくつかの他の実施形態では、他の寸法もまた、利用され得る。
【0060】
実施形態に応じて、上部201は、例えば、
図2に示されるように、側壁104のうちのいずれか1つ以上を有するモノリシックであってもよく、又はそれは、本来、任意選択的に異なる材料の別個の部分であり、例えば、接着剤及び/又は適切な機械的固定要素(ねじ、ボルト/ナット、スナップ締結など)を使用して、側面を画定する突起部壁上に取り付けられ、又は生成されていてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、上部201(又はその上の層203)は、例えば、その下の容量性感知電極及び関連する更なる回路206によって、タッチ感知性表面(例えば、「ボタン」機能)を実装し得る。いくつかの実施形態では、タッチパッド又はより汎用性の高いユーザ入力機能が、同様に実装され得る。
【0062】
様々な実施形態では、突起部の高さは、例えば、約4センチメートル以下、好ましくは約1センチメートルと3センチメートルの間であり得る。いくつかの他の実施形態では、他の寸法もまた、利用され得る。
【0063】
様々な実施形態では、複数の側壁における側壁の長さは、側面方向Lにおいて約6センチメートル以下、好ましくは約3センチメートル~約6センチメートル、及び/又は縦走方向Tにおいて約4センチメートル以下、好ましくは約1センチメートルと3センチメートルの間である。いくつかの他の実施形態では、他の寸法も利用され得る。
【0064】
当業者によって理解され、上記で既に言及されているように、寸法は、例えば、特定のサイズのユーザ(子供対大人、指の範囲及び寸法に見かけの差異を有する)及びUIを介して登録される入力のタイプを含む、例えば、予測される使用シナリオに基づいて、各実施形態について調整され得る。いくつかの実施形態では、寸法は、例えば、異なるハンドウェアを着用するユーザをサポートするように選択(スケールアップ)され得る。
【0065】
本明細書で企図されるように、エレクトロニクス及び突起部によって確立されたノブ形状を含む多層構造体は、いくつかの異なるジェスチャ、好ましくは、半径方向のスワイプ(連続する角部回り込み)、側面方向のスワイプ、タップ、又は任意選択的に選択された期間内及び/又は連続するタップ間の選択された期間内の複数のタップ、ピンチイン、ピンチアウト、任意選択的に少なくとも2本の指を含むスワイプなどの平行ジェスチャ、及び任意選択的に少なくとも2本の指を伴うスワイプなどの反対のジェスチャからなる群から選択される少なくとも1つのタッチタイプを検出するように構成され得る。
【0066】
検出ロジック又はマッピングロジックは、例えばコネクタ230aを介して、少なくとも機能的に回路206に接続された回路206又は外部エレクトロニクスに符号化されていてもよい。例えば、容量性電極などのいくつかの隣接する、又はそうでなければ構成されたタッチ検出要素が一時的なシーケンスにおけるタッチを示す場合、それは、検出ロジックによって検出された(連続的な)スイープ入力に変換されてもよく、ホスト又は接続された外部デバイス又はシステム内の機能を潜在的にアクティブ化又は非アクティブ化する関連付けられたリンクされた制御アクションは、次に、応答としてトリガされてもよい。一般に、特定のタイプのタッチ(例えば、側面方向のスイープ、タップ、一連の異なるアクションなど)と制御アクションとの間の関連付けは、様々な方法でコンテキスト依存性であり得る。関連付けは、例えば、アプリケーション又はアプリケーションビュー固有として構成されていてもよく、及び/又はセンサ又は他の測定可能又は設定可能な値(加速度、速さ又は速度、温度、圧力、照明、向き、時間、場所など)のようないくつかの更なる条件に依存してもよい。しかしながら、検出された入力に関するフィードバック、及び任意選択的に認識された入力タイプを示すフィードバックは、例えば、振動モータ又は他の振動要素が、回路206の一部として多層構造体内に提供された場合、例えば、照明及び/又は触覚フィードバックなどの視覚的フィードバックを使用して、多層構造体自体を介して提供され得る。
【0067】
前述のように、多層構造体は、LEDなどのいくつかの光源を備えてもよい。これらの光源は、例えば、装飾的又は有益な(示唆的な)動機に基づいて照明機能を有するように構成されていてもよく、光源は、例えば、入力を受信する準備ができている又は準備ができていないとみなされる(aの一部)側壁104又は上部201などの構造体の環境及び/又は表面又は構造体自体の他の要素を照明するように構成され得る。また、構造体内に配置された装飾的な形状又はグラフィックス(塗料、インク、表面レリーフ、マスク、マスキングのパターン(複数可)、及び半透明/透明材料など)も照射され得る。加えて、又は代替的に、光源(複数可)は、検出されたタッチ、及び任意選択的に検出されたタッチの場所及び/又は性質を、更に任意選択的に、突起部によって画定される多面3Dノブ又は凹部形状を通って示すように構成され得る。
【0068】
様々な実施形態では、本明細書で企図される制御アクションは、制御信号のトリガ、光制御、多層構造体内の光制御、外部光制御、車両特徴制御、ホストデバイス特徴制御、エアコン制御、シャーシ制御、マルチメディア制御、ウィンドウ制御、メニュー特徴アクセス、カーソルモーション、特徴選択、特徴アクティブ化、メニュー特徴選択、スクロールアクション、メニューアイテムスクロールアクション、及びズームからなる群から選択される少なくとも1つのアクションを含み得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、多層構造体は、好ましくは多面ノブ又は凹部の形状上で、少なくとも部分的に非接触の2D又は3Dジェスチャを検出し、更に好ましくはジェスチャのタイプを検出するように構成され得る。例えば、容量性感知は、この目的のためにも利用され得る。
【0070】
本明細書でも示唆されるように、様々な実施形態では、基板フィルム202の異なる材料(複数可)、及び/又は充填208、層203、又は更なるフィルム212などの更なる層(複数可)又は要素のうちのいずれかは、所定の波長、例えば、可視スペクトルを考慮して、少なくとも部分的に、光学的に実質的に不透明又は本質的に透明ではないが、少なくとも半透明であり得る。多層構造体の外部(表面)の少なくとも一部分を任意選択的に画定する、又はそれを通して少なくとも可視又はそうでなければ知覚可能な関連する要素(複数可)には、グラフィックパターン及び/又はその上又はその中の色などの、いくつかの視覚的に区別可能な、装飾的/美的及び/又は有益な特徴が提供されていることがある。使用されている材料は、少なくとも部分的、すなわち少なくとも所々で、例えば、エレクトロニクスによって発せられる可視光などの放射線に対して光学的に実質的に透明であり得る。透過率は、例えば、約80%、85%、90%、95%以上であり得る。
【0071】
様々な実施形態では、例えば、グラフィックス、着色又は他の視覚的特徴を含む選択された特徴は、多層構造体の内部表面又は層のいずれか上に提供され得る。したがって、例えば、塗装、印刷、又は取り付けられた表面特徴を容易に損傷させる可能性のある、異なる衝撃、摩擦、化学物質などは、埋め込まれた/非表面、及び潜在的に密封された特徴に影響しない、又は到達することがない。
【0072】
図7は、700で、多層構造体の実施形態、具体的には、規則的で非常に対称的な形状を有し、6つの側壁を画定する、関連するノブ画定突起部を示す。他の実現可能な実施形態では、側壁の数は異なるかもしれないが、構造体は依然として規則的なままである。
【0073】
図8は、800で、多層構造体の実施形態、具体的には、より不規則な形状を有し、5つの側壁を画定する、関連するノブ画定突起部を示す。他の実現可能な実施形態では、形状は依然として一般的に不規則なままで、側壁の数は自然に異なり得る。
【0074】
図9は、900で、
図1及び
図2の実施形態など、多層構造体の実施形態を含む、アームレストなどのホストデバイスの実施形態を示す。
【0075】
図10は、1000で、本発明による方法の一実施形態のフロー図を含む。
【0076】
多層構造体を製造する方法の開始時に、始動段階1002が実行され得る。始動中、材料、部品及びツールの選択、取得、較正などの必要なタスクと、他の構成タスクとが行われ得る。個々の要素及び材料の選択が、一緒に機能し、選択された製造及び設置プロセスを乗り切るように特別な注意が必要であり、このプロセスは、製造プロセス仕様及び部品データシートに基づいて、又は例えば、生成されたプロトタイプを調査及び試験することによって、事前に自然にチェックされるのが好ましい。したがって、成形、IMD(金型内装飾)、積層、接合、(熱)形成、エレクトロニクスアセンブリ、切断、ドリル、及び/又は印刷装置などの使用される装置は、この段階において動作状態まで立ち上げられ得る。
【0077】
1004では、例えば、エレクトロニクスを収容するための、プラスチック又は他の材料の、少なくとも1つの、任意選択的に可撓性の、基板フィルムが取得される。基板フィルムは、最初は、実質的に平坦であってもよいし、又は例えば、湾曲していてもよい。基板フィルムは、少なくとも主に、電気的に実質的に絶縁された材料(複数可)であってもよい。既製要素、例えばロール状又はシート状プラスチックフィルムが、基板材料として使用するために取得されてもよい。いくつかの実施形態では、基板フィルム自体は、まず、選択された出発材料(複数可)から金型及び/又は成形装置又は他の方法を使用して成形することによって社内で生成されてもよい。任意選択的に、基板フィルムは、この段階で更に処理されてもよい。それには、例えば、孔、切り欠き、凹部、切断部などが提供されてもよい。
【0078】
1006では、回路設計を構築するための、例えば導体ライン(トレース)、電極などの感知要素、及び/又は接触領域を画定するいくつかの導電性要素が、好ましくはプリンテッドエレクトロニクス技術の1つ以上の付加技術によって、そのいずれか又は両側の、含まれる基板フィルム(複数可)のいずれか1つ以上の上に提供される。例えば、スクリーン、インクジェット、フレキソ、グラビア、又はオフセットリソグラフ印刷が、適切な印刷装置(複数可)によって適用され得る。場合によっては、サブトラクティブプロセス又はセミアディティブプロセスもまた、利用され得る。更に、例えば、上にグラフィックス、視覚的インジケータ、光学的要素などを印刷すること又は全般に提供することを伴う、フィルム(複数可)に施す更なる動作が、ここで行われ得る。
【0079】
様々な実施形態では、導電性要素は、導電性インク、導電性ナノ粒子インク、銅、スチール、鉄、スズ、アルミニウム、銀、金、白金、導電性接着剤、カーボン繊維、合金、銀合金、亜鉛、真鍮、チタン、はんだ、及びその任意の部品からなる群から選択される、少なくとも1種の材料を含み得る。使用される導電性材料は、可視光などの所望の波長で光学的に不透明、半透明、及び/又は透明であってもよく、その結果、例えば、可視光などの放射線を、マスキング、又はそこから反射、その中に吸収、若しくは通過させるようにする。
【0080】
1008では、様々なSMDなどの電子部品を含む、1つ以上の典型的な既製部品が、フィルム(複数可)上の接触エリアに、例えば、はんだ及び/又は接着剤によって、取り付けられてもよい。好適なピックアンドプレース又は他の取り付け装置が、例えば、その目的のために利用されてもよい。代替的又は追加的に、OLEDなどの部品の少なくとも一部を、含まれるフィルム(複数可)のうちのいずれか1つ以上の上に直接、実際に製造するために、プリンテッドエレクトロニクス技術を適用し得る。したがって、多層構造体に所望の回路を提供するためのアイテム1006、1008の実行は、当業者によって理解されるように、時間的に重なり得る。しかし、設置された部品は、例えば、1つ以上のコネクタを含んでもよい。
【0081】
構造体への回路及び部品の提供を考慮した完全性のために、アイテム1009は、IC(複数可)及び/又は様々な部品などのエレクトロニクスが提供された最初に分離された二次基板を組み込み得る1つ以上のサブシステム又は「サブアセンブリ」の可能な取り付けを指す。多層構造体のエレクトロニクスの少なくとも一部は、そのようなサブアセンブリを介して基板フィルム(複数可)に提供され得る。任意選択的に、サブアセンブリは、主要基板に取り付ける前に、保護プラスチック層によって少なくとも部分的にオーバーモールドされ得る。これは、例えば、前述の部品のようなIMSEノードに該当し得る。例えば、サブアセンブリと一次(ホスト)基板との機械的接合に、接着剤、圧力、及び/又は熱が使用され得る。はんだ、配線、及び導電性インクは、サブアセンブリの要素間、及び一次基板上の残りの電気要素との電気的接続を提供するための適用可能な選択肢の例である。アイテム1009はまた、例えば、アイテム1006又は1010上で実行され得る。その示される位置は、主に例示的なものに過ぎない。
【0082】
いくつかの実施形態では、成形段階1012の前に、又は成形段階1012に際して、例えば(印刷された)導電性要素及び任意選択的に電子部品などの回路設計の少なくとも一部、及び/又はコネクタ(形成が、代替的又は追加的に、例えばアイテム1006~1008の間、又はアイテム1006の前であっても行われ得ることを強調する双方向の曲線矢印を参照)を好ましくは既に含有する基板フィルム(複数可)は、例えば、熱成形又は冷間成形を使用して形成する1010ことができ、例えば、本明細書においてより詳細に説明されるノブ又は凹部画定突起部を含む少なくとも局所的に三次元(本質的に非平面)形状などの所望の形状を呈することができる。その目的のために、熱成形機のような適用可能な成形装置が、自然に利用され得る。追加的又は代替的に、既に確立された多層積層体がそのような処理に耐えられるように設計されている場合には、成形後に少なくともいくつかの形成を行うこともできる。
【0083】
1012で、少なくとも1つのプラスチック充填層、好ましくは熱可塑性層又は熱硬化性層は、好ましくは突起部形状によって画定される容積を少なくとも部分的に充填し(ノブ実施形態により適用可能)、少なくとも部分的に回路、及び任意選択的に多層構造体の更なる部品又は要素(ノブ及び凹部の実施形態の両方に適用可能)を少なくとも部分的に埋め込むように、基板(複数可)上に生成、好ましくは注入成形などで成形される。成形材料(複数可)は、いくつかの成形ステップ又はショットを使用して、又は単一のステップを介して提供されてもよく、成形材料は、任意選択的に、例えば、その中に調製された孔を介して、又は基板材料自体を貫通することによって(例えば、薄くなった/より薄い部分を通して)、その一方の側から反対側にフィルムを通して流れることができる。成形材料(複数可)は、例えば、電気的に実質的に絶縁され得る。
【0084】
実際には、回路などのいくつかの更なる特徴を既に備えている少なくとも1つの基板フィルムが、少なくとも1つの成形機を適用する射出成形プロセスにおけるインサートとして使用され得る。2つのフィルムが使用される場合、少なくともその間にプラスチック層が射出されるように、それらの両方が、各々の半分の金型に挿入され得る。代替的に、第2のフィルムは、第1のフィルム及びプラスチック層の集合体に、好適な積層技術によって、その後に取り付けられてもよい。
【0085】
取得された積層多層構造体(その寸法が本明細書で説明されている突起部を除く)の結果として得られる全体的な厚さに関して、それは、製造及びその後の使用を鑑みて必要な強度を提供する、例えば、使用される材料及び関連する最小材料厚さに依存する。これらの態様は、個別に考慮される必要がある。例えば、構造体の全体の厚さは、約数ミリメートルのオーダであり得るが、かなり厚い又は薄い実施形態もまた実現可能である。
【0086】
アイテム1014は、後処理タスクなどの可能な追加タスクを指す。更なる層又は一般に特徴は、成形、積層、又は好適なコーティング(例えば、堆積)手順によって、多層構造体に追加され得る。その層は、保護的、指示的及び/又は美的価値のあるもの(グラフィックス、色、図形、テキスト、数値データなど)であってもよく、更なるプラスチックの代わりに又はそれに加えて、例えば、織物、皮革、又はゴム材料を含有し得る。エレクトロニクスなどの追加要素が、実施形態に応じて、基板の外面又はその上の成形層など、構造体の外面(複数可)に設置され得る。整形/切断が行われる場合がある。コネクタを備えて提供される場合、コネクタは、外部デバイス、システム又は構造体、例えばホストデバイスの外部コネクタなどの所望の外部接続要素に接続され得る。例えば、これらの2つのコネクタは、ともにプラグアンドソケット型接続及びインターフェースを形成し得る。
【0087】
1016において、方法実行は終了する。
【0088】
図11に示される実施形態1100では、フィルム202に確立された突起部101は、基本的に、前述の実施形態のものから180度反転されており、したがって、多層構造体の環境及びその中のユーザ(指、スタイラスなど)から離れ、したがって、突起部が本質的に環境に向けられ、周囲の残りの基板フィルム及び全体の多層構造体から離れて突起していた以前の実施形態とは異なり、多層構造体の内部に向かって突起するように構成されている。したがって、ここで、フィルム202の突起部101は、外側に突起するノブ形状の代わりに、依然として垂直又は傾斜した側壁を有する多層構造体内の凹部を画定する。形成された凹部の上部にフィルム(複数可)、コーティング(複数可)、及び/又は充填物などの更なる層203が存在したとしても、凹部は依然として好ましくはアクセス可能であり、全体的な構造体の外面上に存在する。したがって、フィルム201に確立された突起部の上部201は、全体の多層構造体に関連して、突起部101によって画定された凹部の底部1101を同時に画定し得る。その寸法は、ユーザの指(複数可)又はスタイラス180が、例えばタップ及び/又はスワイプを使用して壁104又は底部1101に触れることによってユーザ入力を提供するために凹部に入るのに十分な隙間を得るように選択され得る。
【0089】
この及び同様の実施形態では、周囲の基板フィルム部分及び実際の突起部形状101の平面によって画定又は制限され、したがって、ユーザが指(複数可)及び典型的には主に指先、又はスタイラスを使用して入って相互作用するための前述の凹部を画定する容積は、例えば、必ずしも(それでも可能であるが)、図に示されるように、フィルム202の第2の側面202b上、例えば、本質的に(例えば、側面及び/又は下方に)凹部形状に隣接し、及び/又はそこから遠く離れた、多くのシナリオで非常に便利に構成され得るエレクトロニクス206などの追加の要素を収容するわけではない。したがって、所望に応じて、フィルム201の第1の側202a上の容積に面し、容積を制限する側壁及び凹部底部は、更なる要素から自由に保たれ得る。多くの実際の使用シナリオでは、凹部によって画定される容積は、一般的に、使用環境の空気などの流体によって収容され、場合によっては、次に、ユーザの指(複数可)又はスタイラスによって置き換えられる。
【0090】
一般に、前述の実施形態及びそれらの特徴(材料、寸法、突起部形状及び側壁形状を含む形状、追加の要素、機能性など)、並びに本発明の異なる一般原理に関して本明細書に提供される様々な考慮事項及び注釈は、当業者によって理解されるように、
図11の実施形態に関連して依然として準用可能である。
【0091】
いくつかの実施形態では、外向き(ノブ)及び内向き(凹部)形状の組み合わせでさえ、多層構造体及び任意選択的に同じ基板フィルムに提供され得る。例えば、より大きな凹部形状は、より小さいノブ形状を統合すらしてもよく、又はより大きなノブ形状は、より小さい凹部形状を含んでもよく、又はその形状は、隣接して位置決めされてもよい。
【0092】
図12は、1200で、関連する軸測スケッチによる、
図11の基板フィルムの実施形態を示す。確立された凹部は、本明細書で企図される対応するノブ形状の場合と同様に、異なる形状であり得る。例えば、そうでなければ、実質的に同様であるが、反転形状を利用してもよい。本明細書で例示されるケースは、1つの実現可能な例としてのみ機能する。
【0093】
図13は、1300で、特に基板フィルム202の突起部101の領域における、その潜在的な全体的な形状の観点から、多層構造体の実施形態を示す。
図14は、1400で、線A-Aに沿った、
図13の実施形態の断面側面図のスケッチを示す。
【0094】
示される実施形態では、突起部101は、周囲の残りの構造体から、すなわち使用環境内のユーザに向かって突起及び外向きに延在しており、それによって、様々な他の実施形態を参照して前述したように、その中にノブ形状を確立するが、ここでは、構造体のいくつかの更なる材料層は、一般に突起部の形状にも従うように構成される。したがって、充填208によって、かつ任意選択的に、構造体内のフィルム212(存在する場合)などの更なる層によって生み出された同様のノブ形状を識別することができる。構造体の実際の材料層の全体的な厚さは、それによって、図示されるように、突起部(複数可)101の場所(複数可)においても実質的に一定であるように便利に構成され得る。
【0095】
図15は、1500で、特に、基板フィルム202の凹部画定突起部101の領域における、その潜在的な全体的な形状の観点から、多層構造体の実施形態を示し、したがって、構造体のユーザ及び使用環境から内側に投影し、構造体の更なる材料層は、一般に、突起部の形状に従う。
図16は、1600で、線A-Aに沿った断面側面図による、
図15の実施形態を示す。
【0096】
したがって、
図13~
図14及び
図15~
図16の実施形態では、全体的な多層構造体は、そこから確立されたノブ又は凹部タイプの突起部101の場所で、基板フィルム202の本質的に起伏する形状に一般的に従うように構成された、1つ以上の隣接する及び後続の材料層に来るものである。含まれる材料層によって共同で確立されるように、構造体の実質的に一定の全体的な厚さは、所望すれば、結果として達成され得る。依然として、全体的な多層構造体の観点から、全体的な構造の一方の側の突起部は、反対側の凹部を伴うように設定することができる。
【0097】
このアプローチは、例えば、多層構造体(例えば、充填208又はフィルム212)の1つ以上の更なる層が、少なくとも一般的に(両側で)突起部101の位置で、基板202の形状に従っていない、
図2及び
図11の前述の実施形態とは異なる。代わりに、層は、本質的に、突起部101に面するものと少なくとも反対側の実質的に平面の表面(例えば、関連する
図2及び
図11の層208、210、212の底面を参照)を有するように構成されたが、他の、潜在的にはより複雑な非平面の層及び表面形状も、当業者によって理解されるように等しく実現可能である。
【0098】
それ以外の場合、
図1~
図12に示されるものを含む他の実施形態を考慮して、本明細書に記載されていることは、当業者によって容易に理解されるように、
図13~
図16の実施形態に関連しても適用可能である。
【0099】
本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲と、その等価物と、によって決定される。当業者は、開示された実施形態が例示的な目的のみのために構築されたこと、及び上記の原理の多くを適用する他の配列が、各潜在的な使用シナリオに最良に適合するように容易に準備され得ることを理解するであろう。
【国際調査報告】