(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】抑制されたZ軸感度を有する車両感知式のシートベルトリトラクタ制御
(51)【国際特許分類】
B60R 22/40 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
B60R22/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509010
(86)(22)【出願日】2022-09-09
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 US2022076147
(87)【国際公開番号】W WO2023044260
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598122843
【氏名又は名称】オートリブ エー・エス・ピー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】バーロウ,ジョン,イー.
(72)【発明者】
【氏名】シメント,マシュー,アール.
(72)【発明者】
【氏名】クルート,ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンワンベーク,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】シェロウ,ティモシー,ピー.
【テーマコード(参考)】
3D018
【Fターム(参考)】
3D018HB03
3D018HC02
3D018HC05
3D018HD02
3D018HE01
(57)【要約】
通常の運転中に受けるZ軸加速度に対して低減された感度を有する、車両感知式のリトラクタ制御システムを提供する。本リトラクタ制御システムは、静止位置において、ロッキングレバーがシートベルトリトラクタスプールのラチェットホイールに係合しないように配置されている回転質量及びロッキングレバーを組み込む。水平面内の加速度に応答して、回転ボール質量は、その静止位置から押しのけられ、ロッキングレバーが旋回点に対するその重心の位置に起因して回転することを可能にし、ロッキングレバーが旋回してリトラクタをロックすることを可能にする。Z軸加速度に応答して、回転質量は、質量リストリクタによってロッキングレバーに接触することが防止される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平面に垂直なZ軸方向に作用する加速度負荷に対して低減された感度を有しながら、加速度負荷が前記水平面において車両シートベルトリトラクタ(14)に作用する場合に前記リトラクタ(14)をロックするための車両感知式のシートベルトリトラクタ(14)の制御システム(10)であって、前記制御システム(10)は、前記リトラクタ(14)のスプールとともに回転可能な歯付きラチェットホイール(12)と係合し、前記制御システム(10)は、
センサボール(34)と、
前記センサボール(34)のための入れ子表面(32)を形成し、前記センサボール(34)が通常の静止位置から変位位置に移動することを可能にする、ハウジング(30)と、
ピボット(28)を中心に枢動可能なロッキングレバー(22)であって、上部アーム(44)及び下部アーム(42)を有し、前記上部アーム(44)は、前記ロッキングレバー(22)が係合解除位置から係合位置に変位すると、前記ラチェットホイール(12)と係合して、前記スプールの回転を阻止する、係合フィンガ(26)を形成する、ロッキングレバー(22)と、を含み、
前記ハウジング(30)の入れ子表面(32)は、下部アパーチャを形成し、前記センサボール(34)の垂直変位時に前記センサボール(34)と係合可能な上部リストリクタ(56)を有し、
前記ロッキングレバー(22)は、前記ロッキングレバー(22)が前記ラチェットホイール(12)との前記係合位置に向かって付勢されるように、前記ピボット(28)に対して位置付けられた重心を有し、前記下部アーム(42)は、前記センサボール(34)の下部表面(32)と係合可能な中心ポスト50を形成し、前記ハウジング(30)の下部アパーチャを通して前記センサボール(34)と係合し、
それによって、前記センサボール(34)は、前記水平面及び前記Z軸方向に作用する加速度負荷に応答して前記通常の静止位置から前記変位位置へ変位可能であり、前記センサボール(34)は、前記通常の静止位置にある間に、前記ロッキングレバーの下部アーム(42)の中心ポスト50に係合して、前記ロッキングレバー(22)を前記係合解除位置に留まるように付勢し、定義された方向及び大きさの加速度負荷が前記センサボール(34)に作用すると、前記センサボール(34)は、前記変位位置へ移動して、前記ロッキングレバー(22)から係合解除され、前記加速度負荷に応答して前記ロッキングレバー(22)が前記係合位置へ回転することを可能にし、前記Z軸方向に作用する加速度負荷に応答して前記センサボール(34)が前記変位位置へ移動して前記ロッキングレバー(22)に接触することを制限することを特徴とする、車両感知式のシートベルトリトラクタ(14)の制御システム(10)。
【請求項2】
前記上部リストリクタ(56)は、前記車両が転倒状態にあるときに、前記センサボールを付勢して前記上部リストリクタ(56)から離し、前記ロッキングレバー(22)に接触させ、前記ロッキングレバー(22)を前記係合位置に移動させるように付形された端部を含むことを更に特徴とする、請求項1に記載の車両感知式のリトラクタ制御システム(10)。
【請求項3】
前記端部が角度付けられた形状を有することを更に特徴とする、請求項2に記載の車両感知式のリトラクタ制御システム(10)。
【請求項4】
ロッキングレバー(22)の重心の位置が前記ピボット(28)から水平方向に変位していることを更に特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の車両感知式のリトラクタ制御システム(10)。
【請求項5】
前記ロッキングレバー(22)の重心が、前記ピボット(28)に対して、前記ロッキングレバー(22)の、前記ロッキングレバー(22)が前記係合フィンガ(26)を形成する側とは反対の側に位置付けられることを更に特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の車両感知式のリトラクタ制御システム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本PCT出願は、米国特許法第119条のもと、2021年9月14日に出願された米国特許出願第17/474,165号の優先権の利益を主張するものであり、その内容は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、自動車乗員拘束シートベルトリトラクタに関し、特に、Z軸加速度に対する感度を低減されたそのようなリトラクタのための車両感知式の制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車には、シートベルトアセンブリのような能動的乗員拘束システムが装備されることが多い。シートベルトアセンブリは、典型的には、衝突又は転覆事故の際に乗員を拘束するためのラップ及びショルダベルト部分を有する。シートベルトシステムによって提供される快適性及び利便性を向上させるために、車両が異常な加速力又は傾斜を受けていないときに、ベルトウェビングが自由に繰り出されること又は引き込まれることを可能にするリトラクタが設けられる。このような力に曝された場合、ウェビングの更なる繰り出しを防止するために、リトラクタ制御システムが起動してリトラクタをロックする。したがって、リトラクタは、シートベルトウェビングが乗員を拘束することができるようにロックする。このようなリトラクタ制御システムは、様々な形態を採る。このような制御システムの1つのカテゴリーは、車両感知式の制御システムとして知られている。これらのシステムは、例えば、車両が高レベルの減速負荷を受ける正面衝突状態の場合に、車両に作用する加速力に敏感である。このようなデバイスはまた、側面衝突、転覆の場合、及びある種の他の力が車両に作用するときに、リトラクタをロックする。
【0004】
このようなリトラクタ制御システムの別のカテゴリーは、ウェビング感知制御システムとして知られている。これらのデバイスは、遠心クラッチとほぼ同じように動作し、リトラクタスプールの回転速度を感知するが、それにより、ウェビングの急速な繰り出しに関連してリトラクタスプールの極めて高い角加速度が発生したとき、制御システムが係合して、リトラクタをロックする。本発明は、改良された車両感知式のリトラクタ制御システムに関する。
【0005】
先で言及されるように、車両感知式のリトラクタ制御システムは、様々な軸及び平面に作用する加速度負荷に対して敏感でなければならない。主に重要なのは、前方、後方、又は側方衝撃状態など、水平面に作用する加速度負荷を作り出す、車両への衝撃である。しかしながら、転覆事故が発生した場合、リトラクタがロックして乗員を拘束することが重要である。典型的な車両感知式のリトラクタ制御システムは、リトラクタウェビングスプールのラチェットホイールと係合するロッキングレバーを起動させるために、振り子又は回転ボールの慣性質量を利用する。加速度負荷が車両に作用すると、回転ボール質量又は振り子が移動してロッキングレバーを付勢してリトラクタスプールのラチェットホイールと係合させ、それによって、スプールをウェビングの更なる繰り出しからロックする。これらのデバイスは、何十年にもわたって利用されており、信頼性が高く効果的なリトラクタ制御システムであることが証明されている。
【0006】
車両感知式の制御システムの設計者は、乗員を拘束するために必要なときにリトラクタをロックする一方で、通常の運転状態中のロッキング(すなわち「迷惑ロッキング」)を最小限に抑えるようにシステムを設計しようと試みる。車両の通常の操作、上り坂及び下り坂の走行、並びにでこぼこ道の走行により、リトラクタを周期的にロックさせる力が発生する可能性がある。通常の運転状態におけるこのような周期的なロッキングは、乗員の快適性の観点から望ましくない。リトラクタの不必要なロッキングの問題は、大型トラックタイプの車両において特に重大である傾向がある。これらの車両は、その動作条件、重い負荷、及び懸架システムに起因して、特に平坦でない路面上を走行されるときに、著しい揺れ及び垂直変位を受ける傾向がある。この運動は、車両の垂直軸として定義されるZ軸方向の加速度を作り出す。現在利用可能な車両感知式のリトラクタ制御システムは、一般に、特に大型トラック用途において、一般的に遭遇するZ軸加速度に起因して望ましくないロッキングを発生する。
【0007】
上記を考慮すると、一般的に遭遇するZ軸加速度に対して感度が低く、特に大型トラック用途に適合された改良されたリトラクタ制御システムが必要であることは明らかである。
【発明の概要】
【0008】
上記の必要性を満たすとともに、関連技術の列挙された欠点及び他の制限を克服するために、本発明は、自動車の一般的に遭遇するZ軸加速度に対する感度を意図的に低減された車両感知式のリトラクタ制御システムを提供する。この制御システムは、回転質量を利用しており、この回転質量は、移動すると、ロッキングレバーがシートベルトリトラクタをロックすることを可能にする。質量リストリクタは、Z軸加速度を受けたときに質量がZ軸に沿って上方に(すなわち垂直に)移動し得る距離を制限するように位置付けられ、そのような条件下で質量がロッキングレバーから変位することを防止する。ロッキングレバーとリトラクタロッキングシステムのラチェットホイールとのロッキングは、慣性質量が変位して、レバーがその重量バランスに起因して回転して係合することを可能にするときに生じる。質量リストリクタと係合システムとの組み合わせは、制御システムをZ軸加速度に対して相対的に鈍感にする。しかしながら、車両が他の軸に沿って十分な加速度を受けた場合、質量はロッキングレバーから自由に係合解除され、必要なときにリトラクタのロッキングを可能にする。
【0009】
本発明の更なる利益及び利点は、添付の図面と併せて、好ましい実施形態の以下の説明及び添付の特許請求の範囲から、本発明が関係する当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】Z軸感度を低減された大型トラックセンサ(heavy truck sensor、HTS)用の慣性センサアセンブリの斜視図である。
【
図2】
図1に示されたHTS用の慣性センサアセンブリの別の斜視図である。
【
図4】通常の静止状態における慣性センサアセンブリの側面図である。
【
図5】上方のZ軸加速度を受ける
図1の制御システムである。
【
図6】前方のX軸加速度を受ける
図1の制御システムである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の第1の実施形態による大型トラックセンサ(HTS)が
図1に示されており、参照符号10によって識別される。HTS10は、回転ウェビングスプール(図示せず)を有するベルトリトラクタの一部であるラチェットホイール12(
図4に示すように)とともに使用され、回転ウェビングスプールは、シートベルトウェビングがリトラクタ14の通常動作中にリトラクタ14から引き出されること及びリトラクタ14内に引き込まれるときに回転する。ねじりばね(図示せず)がウェビングスプールに作用し、ウェビングスプールを回転させてウェビングをリトラクタ内に引き込む。ラチェットホイール12は、その周囲に歯20の配列を含む。これらの歯20は、ロッキングレバー(以下に説明)と係合して、制御システムが特定の動作条件下でウエビングリトラクタスプールをロックすることができるようにする。これは、慣性応答リトラクタアセンブリのために数十年にわたって使用されている一般的なロッキングシステムである。
【0012】
HTS10の主要な構成要素は、慣性センサアセンブリ24であり、慣性センサアセンブリ24は、ベルトリトラクタ及びベルトリトラクタが装着された車両に作用する慣性力に応答する。慣性センサアセンブリ24は、車両がある加速力を受けたときに、あるいは車両の傾斜に起因して、リトラクタをロックするために設けられている。先で言及されるように、HTS10には、Z軸方向(すなわち、関連付けられた車両に対して垂直方向)に作用する加速度に対して相対的に鈍感にする特徴が意図的に設けられている。
【0013】
慣性センサアセンブリ24のロッキングレバー22は、上方に突起する係合フィンガ24を含み、ピボット28を中心とした限られた範囲の角運動にわたって回転可能である。所定の加速力が慣性センサアセンブリ24に作用すると、ロッキングレバー22が持ち上げられ、係合フィンガ26がラチェットホイール歯20と係合することを可能にする。この動作により、ロッキングバーは、周知の方法でウェビングスプールによって形成された外周歯と係合する。
【0014】
特に
図2及び
図3を参照して、慣性センサアセンブリ24の追加の構成要素について説明する。センサハウジング30は、関連付けられたベルトリトラクタのフレームに固定的に装着されるように適合されており、センサボール34のための入れ子表面32を形成している。保持機構54は、関連付けられたリトラクタのフレームへのハウジング30の取り付けを可能にする。センサボール34は、従来の構成のものであり、好ましくは金属から形成され、この場合、球形状を有する。以下に詳細に説明するように、センサボール34は、入れ子表面32内の通常の中心位置から、X軸(車両前方及び後方)、Y軸(車両横方向)の両方に変位した位置へ、また限られた範囲でZ軸(車両上方及び下方)に移動することができる。ハウジング30は更に、軸38を受容するヒンジマウント36を形成する。レバー22は、下部アーム42と、上部アーム44と、を含む、一対のアームを形成し、上部アーム44は、その支持されていない端部において係合フィンガ26を形成する。アーム42及び44は、センサボール34の上部表面及び下部表面と係合可能なキャリパ状構造を形成する。リストリクタ56は、ハウジング30によって形成され、特定の状況においてセンサボール34の上部部分に係合するようにアーチ形状を有する。
【0015】
レバー22は、釣り合い重り48を受容する空洞46を形成する。下部アーム42は、センサボール34の周りに巻き付くように付形され、上方に突起する中心ポスト50を形成する。上部アーム44は係合リング52を形成し、先で言及されるように、上方に配向された係合フィンガ26を備えた遠位端部を有する。釣り合い重り48は、空洞46内に設置され得るダンベル形状の構成要素としてここに示される別個の構成要素として提供され得るか、あるいは釣り合い重りは、空洞46内の固定位置にインサート成形され得る。上部アーム42はスロット58を形成し、スロット58は、リストリクタ56がスロット内に嵌合するように上部アーム42を位置付けることを可能にし、レバー22がリストリクタ56に干渉することなく限られた角度範囲にわたって回転することを可能にする。
【0016】
次に、
図4、
図5及び
図6を参照して、HTS10の動作を説明する。
図4は、所定のレベルを上回る外部慣性力がセンサに作用せず、車両が通常の水平配向にある、HTS10の通常の動作条件を例解する。この状態では、センサボール34は、入れ子表面32の中心位置に着座し、円形アパーチャ60の周囲に静止する。この位置において、中心ポスト50はアパーチャ60を通って突出し、
図4に示される位置を採る。レバー22は、その重心(center of gravity、CG)が軸38の周りのその回転軸の右側にあるようにバランスが取られている(システムが
図4、
図5及び
図6に示されている)。換言すれば、これらの構成要素が言及された図面によって例解されているように、レバー22は時計回り方向に回転するように付勢されるが、センサボール34と中心ポスト50との間の相互作用によって回転が防止される。
図4はまた、リストリクタ56が、センサボール34の上部垂直対向表面に対してギャップを形成するように位置付けられることを例解する。リストリクタ56は、Z軸加速度に応答して、センサボール34と相互作用するように設けられている。したがって、センサボール34は、限定された範囲で垂直方向に移動することが可能であり、それによって、そのような加速度に対する感度のレベルを判定する。
【0017】
図5は、ユニットがZ軸加速度(関連付けられた車両に対して上方又は下方)を受けるときの慣性センサ要素の状態を例解する。この状態は、センサボール34がリストリクタ56に接触するZ軸加速度の所定の閾値を超えるものとして例解されている。この状態では、センサボールと下部アームの中心ポスト50との間の相互作用が解放され、レバー22に作用する重力がレバーを時計回り方向に回転させ、係合フィンガ26とラチェットホイール歯20との間の係合を生じさせ、それによってリトラクタをロックする。
【0018】
図6は、慣性センサアセンブリ24が前方減速(X軸)、例えば、関連付けられた車両の正面衝突又は所定のレベルを上回る加速度を引き起こす制動操作を受けた状態を例解する。この状態では、センサボール34は、部品が図に示されているように、左手方向にシフトし、したがって、入れ子表面32の中央部分から持ち上がる。これは、ロッキングレバー22の時計回りの回転を可能にし、つながる
【0019】
先で言及されるように、HTS10は、垂直Z軸における加速度に対して相対的に鈍感であるように意図的に設計されている。しかしながら、センサボール34と接触するボールリストリクタ56の端部は、車両が転倒した配向にあるときにボール質量42をロッキングレバー上部アーム44と接触するように付勢するように付形され得る。例えば、角度付けられた形状、尖った形状、又は丸みを帯びた形状が提供され得る。したがって、車両が転倒すると、センサボール34はボールリストリクタ56から転がり落ちる傾向があり、ロッキングレバー22に接触してロッキングレバー22をラチェットホイール12に係合させる。
【0020】
したがって、慣性センサアセンブリ24の動作において、係合を引き起こすために望ましい様式で慣性力がベルトリトラクタ14に加えられると、センサボール34はロッキングレバー22から係合解除され、ロッキングレバー22はその重量付勢及び係合状態に起因して、回転することができる。したがって、センサボール34の位置は、ロッキングレバー22を係合解除状態に強制的に保持するように機能するか、あるいはセンサレバーとの接触から外れて、センサレバーがその通常の付勢に起因して、係合して回転して係合することを可能にする。
【0021】
上記の説明は、本発明の好ましい実施形態を構成するが、本発明は、添付の特許請求の範囲の適切な範囲及び公正な意味から逸脱することなく、修正、変形及び変更が可能であることが理解されよう。
【国際調査報告】