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特表2024-533057ヒューズ要素を有するエアロゾル発生消耗品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ヒューズ要素を有するエアロゾル発生消耗品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20240905BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20240905BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20240905BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/10
A24F40/53
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510690
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 IB2022058274
(87)【国際公開番号】W WO2023037217
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】21195470.6
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ
(72)【発明者】
【氏名】ロペス セルジュ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC18
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC34
4B162AD08
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル発生消耗品(120)は、エアロゾル発生液体を保持し、かつ液体出口開口(124)および液体出口開口へと固定された加熱組立品(130)を画定するように構成された液体貯蔵部(122)を含む。加熱組立品は、多孔性外表面(133)を画定する毛細管本体(132)を含む。毛細管本体は、エアロゾル発生液体を液体出口開口から多孔性外表面へと流すように構成される。電気抵抗性のある発熱体(140)は、多孔性外表面へと固定され、また熱伝導性高分子要素(150)は、多孔性外表面へと固定される。電気抵抗性のある発熱体は、抵抗発熱体を通って流れる電流を停止するように構成された電気ヒューズ部分(145)を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生消耗品であって、
エアロゾル発生液体を保持するように構成され、かつ液体出口開口を画定する液体貯蔵部と、
前記液体出口開口へと固定された加熱組立品であって、
多孔性外表面を画定する毛細管本体であって、エアロゾル発生液体を前記液体出口開口から前記多孔性外表面へと流すように構成される、毛細管本体と、
前記多孔性外表面へと固定された電気抵抗性のある発熱体と、
前記多孔性外表面へと固定された熱伝導性高分子要素と、を備え、
前記電気抵抗性のある発熱体が、前記電気抵抗性のある発熱体を通って流れる電流を停止するように構成された電気ヒューズ部分を備える、加熱組立品と、を備える、エアロゾル発生消耗品。
【請求項2】
前記熱伝導性高分子要素が、ポリマーおよび導電性充填剤を含む正温度係数サーミスタである、請求項1に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項3】
前記熱伝導性高分子要素および前記電気抵抗性のある発熱体が相互に電気的に並列である、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項4】
前記熱伝導性高分子要素および前記電気抵抗性のある発熱体が相互に電気的に直列である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項5】
前記電気ヒューズ部分が、前記電気抵抗性のある発熱体の残りの部分と比較して低減された断面積を画定する、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項6】
前記毛細管本体が、多孔性セラミック本体である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項7】
前記電気抵抗性のある発熱体が、前記毛細管本体の二つの側面へと固定される、または前記電気抵抗性のある発熱体が、前記毛細管本体の三つの側面へと固定される、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項8】
前記熱伝導性高分子要素が、前記毛細管本体の二つの側面へと固定される、または前記熱伝導性高分子要素が、前記毛細管本体の三つの側面へと固定される、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項9】
前記電気抵抗性のある発熱体が曲線形状または蛇行形状を画定し、かつ前記熱伝導性高分子要素が線形状または直線状の形状を画定する、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品。
【請求項10】
エアロゾル発生システムであって、
エアロゾル発生装置であって、
装置電気接点を含む消耗品受容表面と、
電源と、
前記電源および前記装置電気接点に電気的に接続された制御電子機器と、を備えるエアロゾル発生装置と、
前記消耗品受容表面と嵌合し、かつ前記装置電気接点を前記電気抵抗性のある発熱体および前記熱伝導性高分子要素と電気的に接続するように構成された、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生消耗品と、を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記制御電子機器が、前記熱伝導性高分子要素を横切る電流を感知するように構成される、請求項10に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記制御電子機器が、前記熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分へと送達するように構成される、請求項10または11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記制御電子機器が、約275℃、または約265℃、または約260℃、または約255℃の毛細管本体温度に対応する前記熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、前記電気ヒューズ部分に溶断電流を送達するように構成される、請求項10~12のうちの一項に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
エアロゾル発生消耗品発熱体を無効化する方法であって、
請求項10~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システムを提供することと、
前記発熱体を用いてエアロゾルを形成するために、前記エアロゾル発生液体を加熱することと、
前記発熱体上の前記熱伝導性高分子要素を横切る電流を、前記制御電子機器を用いて感知することと、
前記熱伝導性高分子要素を横切る感知された低閾値電流値に応答して、前記電気抵抗性のある発熱体電気ヒューズ部分に溶断電流を送達することと、を含む方法。
【請求項15】
送達することが、約275℃、または約265℃、または約260℃、または約255℃の毛細管本体温度に対応する低閾値電流値を感知することを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生システムで使用される時に過熱保護を提供するヒューズ要素を有するエアロゾル発生消耗品に関する。
【0002】
市販の電子たばこの感覚媒体は、一般的に液体(いわゆる「eリキッド」)である。これらのeリキッドは典型的に、電子たばこの中へと交換可能であるエアロゾル発生消耗品または「ポッド」内に含有される。これらのポッドは、多孔性材料または芯と接触するヒーターを含む。この多孔性または芯は、電子たばこの吸入気流の中への気化のために、eリキッドを毛細管作用によってヒーターへと搬送する。現在の市販の電子たばこシステムのヒーターは典型的に、eリキッドを含有する交換可能なカートリッジまたは「ポッド」内に一体化されている。
【0003】
使用済みのポッドが消費された、または枯渇した時、ユーザーは新しいポッドを挿入する、またはエアロゾル発生eリキッドを有するポッドを再充填する。しかしながら、ユーザーは、エアロゾル発生システムを空のポッドを用いて誤使用する場合がある。こうした行為は、「ドライヒット」を引き起こす場合があり、焦げる匂いまたは不快な風味を発生させる場合がある。ユーザーはまた、未知のまたは偽造のeリキッドを空のポッドの中へと再充填する場合があり、適合するeリキッドよりも高い温度で気化する不適合eリキッドでポッドを汚染する場合がある。
【0004】
現在の過熱保護は複雑な構成を必要とし、これはエアロゾル発生消耗品またはポッドの全体的なコストを増加させ、エアロゾル発生消耗品の生産を高価にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
単純な発熱体設計で信頼性のある過熱保護を提供するエアロゾル発生消耗品に対するニーズがある。
【0006】
単純な発熱体設計で信頼性のある過熱保護を提供するエアロゾル発生消耗品を提供することが望ましいことになる。改善された加熱効率を提供するエアロゾル発生消耗品を提供することが望ましいことになる。エアロゾル発生液体の枯渇に応答して、発熱体の不可逆的な破断を有するエアロゾル発生消耗品を提供することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、エアロゾル発生システムで使用される時に過熱保護を提供するヒューズ要素を有するエアロゾル発生消耗品を目的とする。エアロゾル発生消耗品は、電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素を有する発熱体を含む。電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素は協働して、発熱体が所定の高温限界に到達するとヒューズ要素を破断する過熱保護回路を形成する。
【0008】
本発明の一態様によると、エアロゾル発生液体を保持するように構成され、かつ液体出口開口を画定する液体貯蔵部と、液体出口開口へと固定された加熱組立品と、を含む、エアロゾル発生消耗品が提供される。加熱組立品は、多孔性外表面を画定する毛細管本体を含む。毛細管本体は、エアロゾル発生液体を液体出口開口から多孔性外表面へと流すように構成される。多孔性外表面へと固定された電気抵抗性のある発熱体、および多孔性外表面へと固定された熱伝導性高分子要素。電気抵抗性のある発熱体は、抵抗発熱体を通って流れる電流を停止するように構成された電気ヒューズ部分を含む。
【0009】
本発明の別の態様によると、エアロゾル発生システムは、装置電気接点を有する消耗品受容表面を有するエアロゾル発生装置と、電源と、電源および装置電気接点へと電気的に接続された制御電子機器と、を含む。本明細書に記述されるエアロゾル発生消耗品は、消耗品受容表面と嵌合し、かつ装置電気接点を電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素と電気的に接続するように構成される。
【0010】
エアロゾル発生消耗品発熱体を無効化する方法は、本明細書に記述されるエアロゾル発生システムを提供することと、発熱体を用いてエアロゾル発生液体を加熱し、エアロゾルを形成することと、制御電子機器を用いて発熱体上の熱伝導性高分子要素を横切る電流を感知することと、感知された熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値に応答して、電気抵抗性のある発熱体電気ヒューズ部分へと溶断電流を送達することと、を含む。
【0011】
いくつかの理由から、本明細書に記述される単純でかつ信頼性のある過熱保護回路を有するエアロゾル発生消耗品を無効化することが有利である。温度感知要素は、それが感知する要素に連結された単純でかつ信頼性のある熱伝導性高分子要素である。ヒューズ要素は、エアロゾル発生消耗品をさらなる使用から無効化する単純でかつ信頼性のある回路遮断要素である。過熱保護回路は、エアロゾル発生液体が枯渇すると、発熱体を不可逆的に溶断して、エアロゾル発生消耗品の動作を防止する。無効化されると、ユーザーはエアロゾル発生液体を再充填することができず、偽造エアロゾル発生液体の使用を防止する。発熱体および熱伝導性高分子要素を毛細管本体の二つ以上の表面上に定置することは、毛細管本体の加熱の均一性および効率を改善する。
【0012】
本明細書で使用されるすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当該技術分野で一般的に使用される意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書において頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするためのものである。
【0013】
本明細書で使用される単数形(「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」)は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0014】
本明細書で使用される場合、「または」は概して、「および/または」を含む意味で採用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。「および/または」という用語は、列挙された要素の一つもしくはすべて、または列挙された要素のうちの任意の二つ以上の組み合わせを意味する。
【0015】
本明細書で使用される場合、「有する(have)」、「有する(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは、その制約のない意味で使用され、一般的に「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「備えている(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0016】
「好ましい」および「好ましくは」という語はある特定の状況下で、ある特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。さらに、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0017】
本明細書で使用される場合「実質的に」という用語は、「有意に」と同じ意味を有し、関連する用語を少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%だけ修飾すると理解することができる。本明細書で使用される「実質的に~ではない」という用語は、「有意に~ではない」と同じ意味を有し、また「実質的に」と逆の意味を有し、すなわち関連する用語を10%以下、5%以下、または2%以下だけ修飾すると理解することができる。
【0018】
「導電性材料」という用語は、1×10-2Ωm以下の比抵抗を有する材料を意味する。
【0019】
「毛細管本体」という用語は、毛細管作用によって液体エアロゾル発生液体を発熱体へと搬送することができる加熱組立品の構成要素を指す。
【0020】
「多孔性」という用語は、エアロゾル発生液体に対して透過性であり、かつエアロゾル発生液体がそれを通して移動することを可能にする材料から形成されたものを意味する。
【0021】
「ニコチン」という用語は、ニコチンおよびニコチン誘導体(例えば、遊離塩基ニコチン、ニコチン塩、およびこれに類するものなど)を指す。
【0022】
本明細書で使用される場合、「制御電子機器」、「コントローラ」、および「プロセッサ」という用語は、例えば、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、等価の個別論理回路もしくは集積論理回路、またはそれらの任意の組み合わせなどの、本明細書に記述される方法、プロセス、および技法を実施するために適切な、または構成可能な演算能力および制御能力を提供する能力を有し、かつ読み出し可能および書き込み可能であってもよいデジタルビット(例えば、2進または3進などでコードされた)を含有する任意の媒体(例えば、揮発性または不揮発性メモリ、またはディスクもしくはテープなどの磁気記録媒体など)を含む適切なデータストレージ能力を提供する能力を有する、任意の装置または設備を指す。
【0023】
「エアロゾル」という用語は、本明細書において、気体中の固体粒子もしくは液滴の懸濁物、または気体中の固体粒子と液滴との組み合わせを指すために使用される。気体は空気であってもよい。固体粒子または液滴は、一つ以上の揮発性風味化合物を含んでもよい。エアロゾルは、可視でも不可視でもよい。エアロゾルは、室温で通常は液体または固体である物質の蒸気を含んでもよい。エアロゾルは、固体粒子と組み合わせて、または液滴と組み合わせて、または固体粒子と液滴との両方と組み合わせて、室温で通常は液体または固体である物質のベイパーを含んでもよい。エアロゾルは、ニコチンを含むことが好ましい。
【0024】
「エアロゾル発生液体」という用語は、本明細書において、エアロゾルを形成することができる一つ以上の揮発性化合物を放出する能力を有する液体を指すために使用される。一部の実施形態では、エアロゾル発生液体を加熱して、エアロゾル発生液体の一つ以上の構成要素を揮発させ、エアロゾルを形成してもよい。エアロゾル発生液体は、「eリキッド」と呼ばれてもよい。エアロゾル発生液体は、エアロゾル発生消耗品の一部として提供されてもよい。エアロゾル発生液体は、エアロゾル発生消耗品内で提供されてもよい。
【0025】
エアロゾル発生液体はニコチンを含むことが好ましい。エアロゾル発生液体は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に密度の高い安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作の動作温度で熱分解に対して実質的に抵抗性のある、任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、また適切なエアロゾル形成体としては多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよび最も好ましくはグリセリンなど)である。エアロゾル発生液体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0026】
「エアロゾル発生消耗品」という用語は、本明細書において、エアロゾル発生液体を含む(例えば、エアロゾル発生液体を保持する、含有する、有する、または貯蔵する)能力を有する使い捨て製品を指すために使用される。エアロゾル発生消耗品は、エアロゾル発生装置と取り外し可能に接合、またはドッキングする能力を有してもよい。これは、エアロゾル発生装置がエアロゾル発生消耗品のエアロゾル発生液体からエアロゾルを発生することを可能にする。「ポッド」は、「エアロゾル発生消耗品」の一例である。
【0027】
「エアロゾル発生装置」という用語は、本明細書において、揮発性化合物を放出してユーザーによって吸入されてもよいエアロゾルを形成するエアロゾル発生消耗品とともに使用または利用するように構成された任意の装置を指すために使用される。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生液体を備えるエアロゾル発生消耗品と接合されてもよい。
【0028】
「発熱体」という用語は、本明細書において、エアロゾル発生消耗品へと熱または熱エネルギーを提供して、エアロゾル発生消耗品から揮発性化合物を放出し、エアロゾルを形成するように構成された任意の装置、設備、またはその一部分を指すために使用される。
【0029】
「熱伝導性高分子要素」という用語は、温度の上昇に伴い抵抗が著しく増大する正温度係数サーミスタなどの、熱的感受性が高い抵抗器またはサーミスタを指す。「熱伝導性高分子要素」は、ポリマーおよび随意に導電性充填剤で形成されてもよい。
【0030】
ヒューズ要素を有するエアロゾル発生消耗品は、エアロゾル発生システムで使用される時、過熱保護を提供する。エアロゾル発生消耗品は、電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素を有する発熱体を含む。電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素は、制御電子機器および電源と協働して、発熱体が所定の高温限界に達した時に電流サージを送達し、ヒューズ要素を破断する過熱保護回路を形成する。この所定の高温限界は、エアロゾル発生消耗品内に提供される標準的なエアロゾル発生液体の揮発温度より高い温度である。
【0031】
この高温限界は、エアロゾル発生消耗品内のエアロゾル発生液体の枯渇に起因して到達されてもよい。それ故に、エアロゾル発生消耗品内のエアロゾル発生液体が消費されると、気化エネルギーの熱がもはやエアロゾル発生液体の中へと入らないため、加熱組立品、特に毛細管本体の温度が上昇する。
【0032】
この高温限界は、エアロゾル発生消耗品の中へと配置された非標準エアロゾル発生液体に起因して到達されてもよい。この非標準エアロゾル発生液体または偽造エアロゾル発生液体は、エアロゾル発生消耗品内の標準エアロゾル発生液体または製造時に充填されたエアロゾル発生液体より高い揮発温度を有する場合がある。それ故に、加熱組立品、特に毛細管本体の温度は、非標準エアロゾル発生液体または偽造エアロゾル発生液体の揮発温度がエアロゾル発生消耗品内の標準エアロゾル発生液体または製造時に充填されたエアロゾル発生液体より高いため、上昇する。
【0033】
エアロゾル発生消耗品は、エアロゾル発生液体を保持し、かつ液体出口開口および液体出口開口へと固定された加熱組立品を画定するように構成された液体貯蔵部を含む。加熱組立品は、多孔性外表面を画定する毛細管本体と、多孔性外表面へと固定された電気抵抗性のある発熱体と、を含む。毛細管本体は、エアロゾル発生液体を液体出口開口から多孔性外表面へと流すように構成される。熱伝導性高分子要素は、多孔性外表面へと固定される。電気抵抗性のある発熱体は、抵抗発熱体を通って流れる電流を停止するように構成された電気ヒューズ部分を含む。
【0034】
熱伝導性高分子要素および抵抗発熱体は、相互に電気的に並列であることが好ましい。別の方法として、熱伝導性高分子要素および抵抗発熱体は、相互に電気的に直列である。熱伝導性高分子要素および抵抗発熱体は、相互に電気的に絶縁されてもよいが、独立して制御電子機器へと電気的に接続されるように構成されてもよい。
【0035】
電気抵抗性のある発熱体の電気ヒューズ部分は、電気抵抗性のある発熱体を形成する抵抗ワイヤまたはトレースの一部分または領域であることが好ましい。抵抗ワイヤまたはトレースのこの部分または領域は、溶断電流がヒューズ部分を通過した時に抵抗ワイヤまたはトレースを優先的に溶融または破断するように構成され、それによって電気抵抗性のある発熱体を通る電流を不可逆的に中断および停止する、低減された幅、または低減された断面積を有する。電気ヒューズ部分が破断すると、エアロゾル発生消耗品は恒久的に無効化される。
【0036】
電気抵抗性のある発熱体および電気ヒューズ部分は、同じ材料で形成されてもよい。電気抵抗性のある発熱体および電気ヒューズ部分は、任意の適切な導電性材料で形成されてもよい。導電性材料は、金属、導電性ポリマー、または導電性セラミックのうちの一つ以上を含む。
【0037】
適切な導電性金属としては、アルミニウム、銀、ニッケル、金、白金、銅、タングステンおよびそれらの合金が挙げられる。導電性金属は、好ましくはニッケル合金であってもよい。導電性金属は、好ましくはニッケル鉄合金であってもよい。導電性金属は、好ましくはニッケルクロム鉄合金であってもよい。導電性材料は、エポキシ樹脂などの糊の中に懸濁する金属粉末を含んでもよい。導電性材料は、銀充填エポキシを含んでもよい。
【0038】
適切な導電性ポリマーとしては、PEDOT(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン))、PSS(ポリ(p-フェニレンスルフィド))、PEDOT:PSS (PEDOTおよびPSSの両方の混合物)、PANI(ポリアニリン)、PPY(ポリ(ピロール)s)、PPV(ポリ(p-フェニレンビニレン))、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0039】
適切な導電性セラミックとしては、ITO(インジウムスズ酸化物)、SLT(ランタンドープチタン酸ストロンチウム)、SYT(イットリウムドープチタン酸ストロンチウム)、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0040】
熱伝導性高分子要素は、正温度係数(PTC)サーミスタであることが好ましい。正温度係数サーミスタでは、温度が上昇するにつれて、熱伝導性高分子要素を横切る抵抗は増加する。正温度係数サーミスタでは、温度が上昇するにつれて、熱伝導性高分子要素を横切る電流は減少する。
【0041】
熱伝導性高分子要素の抵抗は、エアロゾル発生消耗品内の標準または製造時に充填されたエアロゾル発生液体を上回る温度において実質的に増加することが好ましい。熱伝導性高分子要素の導電率または電流は、エアロゾル発生消耗品内の標準または製造時に充填されたエアロゾル発生液体を上回る温度において実質的に減少することが好ましい。
【0042】
熱伝導性高分子要素の抵抗は、約250℃を上回る温度において実質的に増加してもよい。熱伝導性高分子要素の導電率または電流は、約250℃を上回る温度において実質的に減少してもよい。
【0043】
熱伝導性高分子要素は、非線形抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。熱伝導性高分子要素は、高度に非線形抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。熱伝導性高分子要素は、対数抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。
【0044】
熱伝導性高分子要素は、エアロゾル発生消耗品内の標準または製造時に充填されたエアロゾル発生液体を上回る温度において、非線形抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。熱伝導性高分子要素は、エアロゾル発生消耗品内の標準または製造時に充填されたエアロゾル発生液体を上回る温度において、高度に非線形抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。熱伝導性高分子要素は、エアロゾル発生消耗品内の標準または製造時に充填されたエアロゾル発生液体を上回る温度において、対数抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。
【0045】
熱伝導性高分子要素は、約250℃~約275℃の範囲などの対象となる温度範囲にわたって、非線形抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。熱伝導性高分子要素は、約250℃~約275℃の範囲などの対象となる温度範囲にわたって、高度に非線形抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。熱伝導性高分子要素は、約250℃~約275℃の範囲などの対象となる温度範囲にわたって、対数抵抗温度曲線または電流温度曲線を有してもよい。
【0046】
熱伝導性高分子要素は、適切なポリマーで形成されてもよい。熱伝導性高分子要素は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアセテート、ポリカプロラクトンポリエステル、シンジオタクチックポリスチレン(sPS)、ポリアミド、ポリ-テトラ-フルオロエチレン、ポリブチレン-テレフタレート、ポリフェニレン-スルフィド、高密度ポリエチレン、線形低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリエチレン-テレフタレート、ポリ(8-アミノカプリル酸)、ポリ(ビニルアルコール)、エチレン系コポリマーおよびターポリマー、無水マレイン酸修飾ポリエチレン、メタクリル酸グリシジル修飾グラフトポリエチレン、無水マレイン酸修飾ポリプロピレン、メタクリル酸グリシジル修飾ポリプロピレン、またはこれらのポリマーのうちの一つ以上のブレンド、混合物、もしくは組み合わせから選択されるポリマーで形成されてもよい。
【0047】
「熱伝導性高分子要素」は、ポリマーおよび導電性充填剤で形成されてもよい。導電性充填剤は、高分子マトリクス内に分散されてもよい。適切なポリマーは、上記に列記されている。導電性充填剤は炭素粒子を含んでもよい。導電性充填剤は金属粒子を含んでもよい。導電性充填剤は金属酸化物粒子を含んでもよい。
【0048】
発熱体がそれから形成される導電性材料は、任意の適切な様態で毛細管本体の多孔性外表面の上へと堆積されてもよい。例えば、発熱体がそれから形成される導電性材料は、分注ピペットもしくはシリンジを使用して、または針などの微細な先端を付けた移送装置を使用して、液体として毛細管本体の多孔性外表面の上へと堆積されてもよい。
【0049】
発熱体がそれから形成される導電性材料は、毛細管本体の多孔性外表面上に印刷され得る印刷可能な導電性材料で形成されてもよい。任意の適切かつ周知の印刷技法が使用されてもよい。例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷のうちの一つ以上である。こうした印刷プロセスは、高速の製造プロセスに特に適用可能である場合がある。
【0050】
発熱体がそれから形成される導電性材料は、蒸着およびスパッタリングなどの一つ以上の真空堆積プロセスによって、毛細管本体の多孔性外表面の上へと堆積されてもよい。
【0051】
熱伝導性高分子要素の導電性材料は、任意の適切な様態で毛細管本体の多孔性外表面の上へと堆積されてもよい。例えば、熱伝導性高分子要素の導電性材料は、分注ピペットもしくはシリンジを使用して、または針などの微細な先端を付けた移送装置を使用して、液体として毛細管本体の多孔性外表面の上へと堆積されてもよい。
【0052】
熱伝導性高分子要素の導電性材料は、毛細管本体の多孔性外表面上に印刷され得る印刷可能な導電性材料で形成されてもよい。任意の適切かつ周知の印刷技法が使用されてもよい。例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷のうちの一つ以上である。こうした印刷プロセスは、高速の製造プロセスに特に適用可能である場合がある。
【0053】
熱伝導性高分子要素の導電性材料は、蒸着およびスパッタリングなどの一つ以上の真空堆積プロセスによって、毛細管本体の多孔性外表面の上へと堆積されてもよい。
【0054】
毛細管本体は、毛細管芯または他のタイプもしくは形状の毛細管本体であってもよい。毛細管本体は、毛細管材料を含む。毛細管材料は、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。毛細管本体は、単一の毛細管材料で形成されてもよい。
【0055】
毛細管材料は、繊維状または海綿体状の構造を有してもよい。毛細管材料は、毛細管の束を含むことが好ましい。例えば、毛細管材料は、複数の繊維もしくは糸、またはその他の微細チューブを含んでもよい。繊維または糸は概して、液体を発熱体へと運ぶように整列されてもよい。別の方法として、毛細管材料は海綿体様または発泡体様の材料を含んでもよい。毛細管材料の構造は複数の小さい穴またはチューブを形成し、それを通して液体を毛細管作用によって搬送することができる。毛細管材料(複数可)は、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例は、海綿体もしくは発泡体材料、繊維もしくは焼結粉末の形態のセラミック系またはグラファイト系の材料、発泡性の金属材料もしくはプラスチック材料、繊維質材料、例えば紡糸繊維または押出成形繊維(セルロースアセテート、ポリエステル、または結合されたポリオレフィン、ポリエチレン、テリレンもしくはポリプロピレン繊維、ナイロン繊維またはセラミックなど)で作製された繊維質材料である。毛細管材料は、異なる液体物理特性で使用されるように、任意の適切な毛細管現象および空隙率を有してもよい。液体は、毛細管作用によって液体が毛細管装置を通して搬送されることを可能にする粘度、表面張力、密度、熱伝導率、沸点、および蒸気圧を含むがこれに限定されない物理的特性を有する。毛細管本体は、好ましくは多孔性セラミック材料で形成されてもよく、また多孔性セラミック本体と呼ばれる。
【0056】
加熱組立品は、発熱体と電気的に接触する第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分を備えてもよい。熱伝導性高分子要素は、第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分へと電気的に連結されてもよい。第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分は、上述のように、毛細管本体の多孔性外表面の上へと直接的に堆積される導電性材料で形成されてもよい。
【0057】
加熱組立品は、発熱体と電気的に接触する第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分を備えてもよい。熱伝導性高分子要素は、第一の導電性接点部分および第三の導電性接点部分へと電気的に連結されてもよい。第一、第二、および第三の導電性接点部分は、上述のように、毛細管本体の多孔性外表面の上へと直接的に堆積される導電性材料で形成されてもよい。
【0058】
加熱組立品は、発熱体と電気的に接触する第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分を備えてもよい。熱伝導性高分子要素は、第三の導電性接点部分および第四の導電性接点部分へと電気的に連結されてもよい。第一、第二、第三、および第四の導電性接点部分は、上述のように、毛細管本体の多孔性外表面の上へと直接的に堆積される導電性材料で形成されてもよい。
【0059】
電気抵抗性のある発熱体は、毛細管本体の二つの側面へと固定されてもよい。第一の導電性接点部分は、二つの側面のうちの一つへと固定され、また第二の導電性接点部分は、二つの側面のうちの残りの側面へと固定される。熱伝導性高分子要素はまた、毛細管本体の二つの側面へと固定されてもよい。電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素の両方を毛細管本体の二つの側面上に定置することは、毛細管本体の加熱の均一性および熱伝導性高分子要素の温度感知能力を改善する。
【0060】
電気抵抗性のある発熱体は、毛細管本体の三つの側面へと固定されてもよい。第一の導電性接点部分は、三つの側面のうちの一つへと固定され、また第二の導電性接点部分は、二つの残りの側面のうちの一つの側面へと固定される。熱伝導性高分子要素はまた、毛細管本体の三つの側面へと固定されてもよい。電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素の両方を毛細管本体の三つの側面上に定置することは、毛細管本体の加熱の均一性および熱伝導性高分子要素の温度感知能力をさらに改善する。
【0061】
電気抵抗性のある発熱体は、好ましくは、毛細管本体上に曲線形状または蛇行形状を画定し、また熱伝導性高分子要素は、毛細管本体上に線形形状または直線形状を画定する。
【0062】
発熱体の電気抵抗は、0.3~4オームであってもよい。発熱体の電気抵抗は、0.5~3オームであることがより好ましく、約1オームであることがより好ましい。
【0063】
電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素は、エアロゾル発生消耗品がエアロゾル発生装置と嵌合した時に、エアロゾル発生装置内の制御電子機器に電気的に接続される。制御電子機器は、抵抗発熱体へと供給される電力を制御する。制御電子機器は、抵抗または熱伝導性高分子要素を通って流れる電流を感知する。制御電子機器は、抵抗発熱体へと供給される電力を調節し、かつ抵抗または熱伝導性高分子要素を通って流れる電流を同時に感知する。
【0064】
上述のエアロゾル発生消耗品は、エアロゾル発生装置と嵌合して、エアロゾル発生システムを形成する。エアロゾル発生消耗品は、エアロゾル発生システム内の交換可能な物品である。エアロゾル発生消耗品が消費者によって消費されると、枯渇したエアロゾル発生消耗品は、消費者によって満杯に充填されたエアロゾル発生液体を有する新しいエアロゾル発生消耗品と交換される。有利なことに、上述のエアロゾル発生消耗品は、消費されると無効化されて、枯渇したエアロゾル発生消耗品の寿命の終了を引き起こす。
【0065】
エアロゾル発生消耗品は、エアロゾル発生装置へと取り外し可能なように結合される。本明細書で使用される場合、エアロゾル発生装置に「取り外し可能なように結合された」エアロゾル発生消耗品とは、エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生消耗品のいずれかを損傷することなく、エアロゾル発生消耗品およびエアロゾル発生装置を互いに結合および結合解除することができることを意味する。
【0066】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生消耗品を含む。エアロゾル発生装置は、装置電気接点と、電源と、電源および装置電気接点へと電気的に接続された制御電子機器と、を含む消耗品受容表面を備える。エアロゾル発生消耗品は、消耗品受容表面と嵌合し、かつ装置電気接点を電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素と電気的に接続するように構成される。
【0067】
具体的には、装置電気接点は、エアロゾル発生消耗品がエアロゾル発生装置の消耗品受容表面に嵌合されると、加熱組立品の第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分と電気的に接続される。電流および感知信号は、エアロゾル発生装置とエアロゾル発生消耗品との間で、装置電気接点、ならびに加熱組立品の第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分を介して伝導される。
【0068】
制御電子機器は、加熱組立品の動作を感知および駆動するように構成される。制御電子機器は、熱伝導性高分子要素から信号を受信して、その導電率の情報を得るように構成される。さらに、制御電子機器は、熱伝導性高分子要素を通過する電流の値が所定の閾値より低いことを示し、加熱組立品によって高温度閾値に達したことを示す情報の観点から、電気ヒューズ部分の溶断を引き起こすために、過電力供給動作を実施するように構成される。
【0069】
通常の動作中、制御電子機器は、加熱負荷が発生して毛細管本体を加熱するように、加熱組立品を駆動する。液体貯蔵部内に貯蔵されたエアロゾル発生液体は、毛細管本体内の中へと浸透し、次いで加熱組立品によって加熱されてベイパーになる。ユーザーが吸入するにつれて、ベイパーは気化器からユーザーの口の中へと引き込まれる。
【0070】
加熱組立品の動作温度範囲は、約200℃~約250℃の範囲内であってもよい。エアロゾル発生液体が毛細管本体内に存在して相転移に基づいて熱枯渇を引き起こす場合、毛細管本体の温度は継続的にこの動作温度範囲内に収まる。
【0071】
その一方で、エアロゾル発生液体が毛細管本体内に存在しない場合、毛細管本体の温度は上昇し、熱伝導性高分子要素の導電率を低下させる。制御電子機器は、熱伝導性高分子要素を通過する電流の値を示すこの信号を、熱伝導性高分子要素から受信して、リアルタイム値が所定の閾値以下であるかどうかを判断する。閾値以下である場合、制御電子機器は、過電力供給動作、または電気抵抗性のある発熱体の電気ヒューズ部分への溶断電流を自動的に実行する。制御電子機器は、熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分に送達するように構成されてもよい。制御電子機器は、熱伝導性高分子要素を横切る高閾値抵抗値を感知するのに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分に送達するように構成されてもよい。その結果、電気回路の不可逆的な破断は、加熱組立品およびエアロゾル発生消耗品の寿命の終了を引き起こす。
【0072】
制御電子機器は、約275℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分へと送達するように構成されてもよい。制御電子機器は、約265℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知するのに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分へと送達するように構成されてもよい。制御電子機器は、約260℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知するのに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分へと送達するように構成されてもよい。制御電子機器は、約255℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知するのに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分へと送達するように構成されてもよい。制御電子機器は、約251℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知するのに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分へと送達するように構成されてもよい。
【0073】
エアロゾル発生装置は、一つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を備えるコントローラまたは制御電子機器を含んでもよい。一つ以上のプロセッサは、例示的な方法を実行するために採用されてもよい、処理プログラムまたはルーチンおよび一つ以上のタイプのデータへのアクセスのために、関連付けられたデータストレージまたはメモリを用いて動作してもよい。例えば、データストレージ内に記憶された処理プログラムまたはルーチンは、発熱体および熱伝導性高分子要素を制御または感知する、加熱組立品を個別に制御する、発熱体および熱伝導性高分子要素のうちの一つ以上を使用してプログラムまたはスキームを実装する、ならびにこれに類するもののためのプログラムまたはルーチンを含んでもよい。
【0074】
制御電子機器は、マイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路であってもよい。制御電子機器は、さらなる電子構成要素を備えてもよい。制御電子機器は、ヒーター組立品への電力の供給を調節するように構成されてもよい。電力は、システムの起動後、ヒーター組立品に連続的に供給されてもよく、または断続的に(毎回の吸煙ごとなどのように)供給されてもよい。電力は、電力パルスの形態でヒーター組立品に供給されてもよい。
【0075】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生消耗品のヒーター組立品のための電源を含む。電源は、リン酸鉄リチウム電池などの装置の中の電池であってもよい。代替として、電源は、コンデンサなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合があり、また一回以上の喫煙の体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有する場合がある。例えば、電源は従来の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約6分間、または6分の倍数の時間の間エアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例では、電源は所定の吸煙回数、またはヒーターの不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0076】
本明細書に記述されるプロセスを実施するために使用されるコンピュータプログラム製品は、任意のプログラム可能な言語、例えばコンピュータシステムとの通信に適した、高レベル手続き型またはオブジェクト指向型のプログラム言語を使用して提供されてもよい。任意のこうしたプログラム製品は、例えば、任意の適切な装置、例えば、汎用または特殊用途プログラムによって読み出し可能な記憶媒体、本明細書に記述される手順を遂行するために適切な装置が読み出す時にコンピュータを構成および動作させるためのコントローラ装置上に保存されてもよい。言い換えれば、少なくとも一実施形態では、エアロゾル発生装置は、コンピュータプログラムを有して構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体を使用して実装されてもよく、そのように構成された記憶媒体は、本明細書に記述される機能を遂行するために、コンピュータを特定のかつ予め定義された様態で動作させる。
【0077】
エアロゾル発生装置のコントローラの正確な構成は限定されるものではなく、また本質的に、方法を実施するために適切な演算能力および制御能力を提供する能力を有する任意の装置が使用されてもよい。上記を考慮すると、当業者には既知であろうように、機能性が、任意の様態で実装されてもよいことは容易に明らかであろう。そのため、コンピュータ言語、コントローラ、または本明細書に記述されるプロセスを実施するのに使用される任意のその他のソフトウェア/ハードウェアは、本明細書に記述されるシステム、プロセス、またはプログラム(例えば、こうしたプロセスまたはプログラムによって提供される機能)の範囲に限定されるべきではない。本システムに起因するものを含む、本開示に記載の方法およびプロセス、または様々な構成要素は少なくとも部分的に、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。例えば、技法の様々な実施形態は、一つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、CPLD、マイクロコントローラ、または任意の他の均等な集積回路もしくは個別論理回路だけでなく、こうした構成要素の任意の組み合わせを含む、一つ以上のプロセッサ内で実装されてもよい。ソフトウェア内に実装される場合、本開示で説明されるシステム、装置、および方法に属する機能は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、FLASHメモリ、磁気データ記憶媒体、光データ記憶媒体、またはこれに類するものなどのコンピュータ可読媒体上の命令として具体化されてもよい。命令は、一つ以上のプロセッサによって実行されて、機能の一つ以上の実施形態を支持してもよい。
【0078】
本発明は特許請求の範囲で定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様のうちの任意の一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【実施例
【0079】
[実施例1]
エアロゾル発生液体を保持し、かつ液体出口開口および液体出口開口へと固定された加熱組立品を画定するように構成された液体貯蔵部を備える、エアロゾル発生消耗品。加熱組立品は、多孔性外表面を画定する毛細管本体であって、液体出口開口から多孔性外表面へとエアロゾル発生液体を流すように構成された毛細管本体と、多孔性外表面へと固定された電気抵抗性のある発熱体と、多孔性外表面へと固定された熱伝導性高分子要素と、を備える。電気抵抗性のある発熱体は、電気抵抗性のある発熱体を通って通る電流を停止するように構成された電気ヒューズ部分を備える。
【0080】
[実施例2]
熱伝導性高分子要素が、ポリマーおよび導電性充填剤を含む正温度係数サーミスタである、実施例1のエアロゾル発生消耗品。
【0081】
[実施例3]
熱伝導性高分子要素および電気抵抗性のある発熱体が相互に電気的に並列である、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0082】
[実施例4]
熱伝導性高分子要素および電気抵抗性のある発熱体が相互に電気的に直列である、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0083】
[実施例5]
電気ヒューズ部分が、電気抵抗性のある発熱体の残りの部分と比較して低減された断面積を画定する、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0084】
[実施例6]
毛細管本体が、多孔性セラミック本体である、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0085】
[実施例7]
電気抵抗性のある発熱体が、毛細管本体の二つの側面へと固定される、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0086】
[実施例8]
電気抵抗性のある発熱体が、毛細管本体の三つの側面へと固定される、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0087】
[実施例9]
熱伝導性高分子要素が、毛細管本体の二つの側面へと固定される、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0088】
[実施例10]
熱伝導性高分子要素が、毛細管本体の三つの側面へと固定される、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0089】
[実施例11]
電気抵抗性のある発熱体が曲線形状または蛇行形状を画定し、かつ熱伝導性高分子要素が線形状または直線状の形状を画定する、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品。
【0090】
[実施例12]
消耗品受容表面であって、装置電気接点を含む消耗品受容表面と、電源と、電源および装置電気接点へと電気的に接続された制御電子機器と、を備える、エアロゾル発生装置を備える、エアロゾル発生システム。エアロゾル発生システムは、消耗品受容表面と嵌合し、かつ装置電気接点を電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素と電気的に接続するように構成された、いずれかの先行する実施例によるエアロゾル発生消耗品をさらに含む。
【0091】
[実施例13]
制御電子機器が、熱伝導性高分子要素を横切る電流を感知するように構成される、実施例12によるエアロゾル発生システム。
【0092】
[実施例14]
制御電子機器が、熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、溶断電流を電気ヒューズ部分へと送達するように構成される、実施例12または実施例13によるエアロゾル発生システム。
【0093】
[実施例15]
制御電子機器が、約275℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、電気ヒューズ部分に溶断電流を送達するように構成される、実施例12~実施例14によるエアロゾル発生システム。
【0094】
[実施例16]
制御電子機器が、約265℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、電気ヒューズ部分に溶断電流を送達するように構成される、実施例12~実施例14によるエアロゾル発生システム。
【0095】
[実施例17]
制御電子機器が、約260℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、電気ヒューズ部分に溶断電流を送達するように構成される、実施例12~実施例14によるエアロゾル発生システム。
【0096】
[実施例18]
制御電子機器が、約255℃の毛細管本体温度に対応する熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値を感知することに応答して、電気ヒューズ部分に溶断電流を送達するように構成される、実施例12~実施例14によるエアロゾル発生システム。
【0097】
[実施例19]
エアロゾル発生消耗品発熱体を無効化する方法であって、実施例12~実施例18のうちのいずれか一つのエアロゾル発生システムを提供することと、発熱体を用いてエアロゾル発生液体を加熱してエアロゾルを形成することと、制御電子機器を用いて発熱体上の熱伝導性高分子要素を横切る電流を感知することと、感知された熱伝導性高分子要素を横切る低閾値電流値に応答して、電気抵抗性のある発熱体電気ヒューズ部分へと溶断電流を送達することと、を含む、方法。
【0098】
[実施例20]
送達する工程が、約275℃の毛細管本体温度に対応する低閾値電流値を感知することを含む、実施例19によるエアロゾル発生消耗品の発熱体を無効化する方法。
【0099】
[実施例21]
送達する工程が、約265℃の毛細管本体温度に対応する低閾値電流値を感知することを含む、実施例16によるエアロゾル発生消耗品の発熱体を無効化する方法。
【0100】
[実施例22]
送達する工程が、約260℃の毛細管本体温度に対応する低閾値電流値を感知することを含む、実施例16によるエアロゾル発生消耗品の発熱体を無効化する方法。
【0101】
[実施例23]
送達する工程が、約255℃の毛細管本体温度に対応する低閾値電流値を感知することを含む、実施例16によるエアロゾル発生消耗品の発熱体を無効化する方法。
【0102】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0103】
図1図1は、例示的なエアロゾル発生システムの概略図である。
図2図2は、エアロゾルを発生する例示的なエアロゾル発生消耗品の概略図である。
図3図3は、例示的な無効化されたエアロゾル発生消耗品の概略図である。
図4A図4Aは、電気抵抗性のある発熱体の例示的な電気ヒューズ部分の概略図である。
図4B図4Bは、溶断電流の印加後の電気抵抗性のある発熱体の例示的な電気ヒューズ部分の概略図である。
図5図5は、電気抵抗性のある発熱体と、毛細管本体の二つの側面へと固定された熱伝導性高分子要素と、を有する例示的なエアロゾル発生消耗品の概略図である。
図6図6は、電気抵抗性のある発熱体と、毛細管本体の三つの側面へと固定された熱伝導性高分子要素と、を有する例示的なエアロゾル発生消耗品の概略図である。
図7図7は、例示的な制御回路および加熱組立品の概略図である。
図8図8は、別の例示的な制御回路および加熱組立品の概略図である。
図9図9は、別の例示的な制御回路および加熱組立品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0104】
概略図は必ずしも実寸に比例しておらず、また例示の目的で提示されるものであり、限定するものではない。図面は本開示で記述される一つ以上の態様を図示する。しかし、当然のことながら、図面に図示されていないその他の態様も本開示の範囲および趣旨の中に収まる。
【0105】
図1は、例示的なエアロゾル発生システム100の概略図である。エアロゾル発生システム100は、エアロゾル発生装置110およびエアロゾル発生消耗品120を備える。エアロゾル発生装置110は、消耗品受容表面112を備える。消耗品受容表面112は、装置電気接点114を含む。また、エアロゾル発生装置110は、電源118と、電源118および装置電気接点114へと電気的に接続された制御電子機器116と、をさらに備える。エアロゾル発生消耗品120は、消耗品受容表面112と嵌合し、かつ装置電気接点114を、エアロゾル発生消耗品120内に収容された電気抵抗性のある発熱体および熱伝導性高分子要素と電気的に接続するように構成される。エアロゾル発生消耗品120は、マウスピース12を含んでもよい。
【0106】
図2は、エアロゾル101を発生する例示的なエアロゾル発生消耗品120の概略図である。図3は、焦げる匂い106を発生する例示的な無効化されたエアロゾル発生消耗品120の概略図である。
【0107】
エアロゾル発生消耗品120は、エアロゾル発生液体121を保持するように構成され、かつ液体出口開口124を画定する液体貯蔵部122を備える。加熱組立品130は、液体出口開口124へと固定される。加熱組立品130は、多孔性外表面133を画定する毛細管本体132を備える。毛細管本体132は、エアロゾル発生液体121を液体出口開口124から多孔性外表面133へと流すように構成される。電気抵抗性のある発熱体140は、多孔性外表面133へと固定される。熱伝導性高分子要素150は、多孔性外表面133へと固定される。電気抵抗性のある発熱体140は、抵抗発熱体を通って流れる電流を停止するように構成された電気ヒューズ部分145を含む。
【0108】
熱伝導性高分子要素150および電気抵抗性のある発熱体140は、相互に電気的に並列である。熱伝導性高分子要素150および電気抵抗性のある発熱体140は、第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135と電気的に接触している。第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135は、エアロゾル発生装置110の装置電気接点114と電気的に接続する。
【0109】
図3は、空の液体貯蔵部122を有する枯渇したエアロゾル発生消耗品120を例示する。電気ヒューズ部分145は、電気ヒューズ部分145に印加された溶断電流に続いて、「とんでいる」または開構成の状態にあるものとして例示されている。
【0110】
図4Aは、電気抵抗性のある発熱体140の例示的な電気ヒューズ部分145の概略図である。図4Bは、溶断電流の印加後の電気抵抗性のある発熱体140の例示的な電気ヒューズ部分143の概略図である。電気ヒューズ部分145は、電気抵抗性のある発熱体140の残りの部分と比較して低減された幅または断面積を画定する。
【0111】
図5は、電気抵抗性のある発熱体140と、毛細管本体132の二つの側面136、137へと固定された熱伝導性高分子要素150と、を有する例示的なエアロゾル発生消耗品120の概略図である。電気抵抗性のある発熱体140は、曲線形状または蛇行形状を画定し、また熱伝導性高分子要素150は、毛細管本体132の二つの側面136、137の表面に沿って線形形状または直線形状を画定する。
【0112】
図6は、電気抵抗性のある発熱体140と、毛細管本体132の三つの側面136、137、138へと固定された熱伝導性高分子要素150と、を有する例示的なエアロゾル発生消耗品120の概略図である。電気抵抗性のある発熱体140は、曲線形状または蛇行形状を画定し、また熱伝導性高分子要素150は、毛細管本体132の三つの側面136、137、138の表面に沿って線形形状または直線形状を画定する。
【0113】
図7は、例示的な制御回路および加熱組立品130の概略図である。加熱組立品130は、毛細管本体132の外表面133上に配置される。加熱組立品130は、電気抵抗性のある発熱体140と、熱伝導性高分子要素150から電気的に絶縁された電気ヒューズ部分145と、を含む。電気抵抗性のある発熱体140は、第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135と電気的に接触している。第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135は、制御電子機器116へと電気的に接続される。熱伝導性高分子要素150は、第三の導電性接点部分および第四の導電性接点部分151、152と電気的に接触している。第三の導電性接点部分および第四の導電性接点部分151、152は、制御電子機器116へと電気的に接続される。
【0114】
図8は、別の例示的な制御回路および加熱組立品130の概略図である。加熱組立品130は、毛細管本体132の外表面133上に配置される。加熱組立品130は、電気抵抗性のある発熱体140と、熱伝導性高分子要素150と電気的に並列な電気ヒューズ部分145と、を含む。電気抵抗性のある発熱体140は、第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135と電気的に接触している。第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135は、制御電子機器116へと電気的に接続される。熱伝導性高分子要素150は、第一の導電性接点部分および第三の導電性接点部分134、151と電気的に接触している。第一の導電性接点部分および第三の導電性接点部分134、151は、制御電子機器116へと電気的に接続される。
【0115】
図9は、別の例示的な制御回路および加熱組立品130の概略図である。加熱組立品130は、毛細管本体132の外表面133上に配置される。加熱組立品130は、電気抵抗性のある発熱体140と、熱伝導性高分子要素150と電気的に並列な電気ヒューズ部分145と、を含む。電気抵抗性のある発熱体140は、第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135と電気的に接触している。第一の導電性接点部分および第二の導電性接点部分134、135は、制御電子機器116へと電気的に接続される。熱伝導性高分子要素150は、第一の導電性接点部分および第三の導電性接点部分134、151と電気的に接触している。第一の導電性接点部分および第三の導電性接点部分134、151は、制御電子機器116へと電気的に接続される。
【0116】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的のために、別段の表示がない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数は、すべての事例において「約」という用語によって修飾されることが理解される。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数AはA±2%として理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用されるような一部の事例において、それによってAが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を与えないという条件で、上記に列挙される割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】