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特表2024-533069エアロゾル発生装置用の光学スペクトル検出器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用の光学スペクトル検出器
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20240905BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20240905BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240905BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/53
A24F40/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024512193
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2022074191
(87)【国際公開番号】W WO2023031267
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】21194336.0
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】ベサント ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】イム ジュン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハウ ジュン ジエ
(72)【発明者】
【氏名】デラ パス デニス ヤペ
(72)【発明者】
【氏名】ン イー ミン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC01
4B162AC50
4B162AD20
(57)【要約】
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置(100)。エアロゾル発生装置は、少なくとも部分的にエアロゾル形成基体を受容するための空洞(11)を画定するハウジング(10)を備える。感知組立品は、電磁放射を空洞の中に放射するように構成されたエミッタと、空洞から電磁放射を受信するように構成されたレシーバとを備える。レシーバは、受信した電磁放射の少なくとも一つの波長を測定するように構成されたセンサを備える。感知組立品は、レシーバがシールドと空洞との間にあるように、空洞の外部に位置付けられたシールド(148)をさらに備え、シールドは電磁放射を遮断するように構成されている。シールドの第一の部分は平面状であり、シールドの第二の部分は平面状であり、シールドの第一および第二の部分は非同一平面状である。第一の部分の平面の法線と第二の部分の平面の法線との間の角度は、レシーバとエミッタとの間の角度と実質的に同じである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置であって、前記エアロゾル発生装置が、
前記エアロゾル形成基体を少なくとも部分的に受容するための空洞を画定するハウジング、および
感知組立品であって、
電磁放射を前記空洞の中に放射するように構成されたエミッタと、
前記空洞から電磁放射を受信するように構成されたレシーバであって、前記受信した電磁放射の少なくとも一つの波長を測定するように構成されたセンサを含むレシーバと、
前記空洞の外部に位置付けられ、前記レシーバがシールドと前記空洞との間にあるように位置付けられたシールドであって、前記シールドが電磁放射を遮断するように構成されている、シールドと、を備える、感知組立品を備え、
前記シールドの第一の部分が平面状であり、前記シールドの第二の部分が平面状であり、前記シールドの前記第一および第二の部分が非同一平面状であり、
前記第一の部分の前記平面の法線と前記第二の部分の前記平面の法線との間の角度が、前記レシーバと前記エミッタとの間の角度と実質的に同じである、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記シールドが、少なくとも1×106シーメンス/メートルの電気伝導率を有する導電性材料を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記シールドが、少なくとも10ワット/メートル・ケルビンの熱伝導率を有する熱伝導性材料を含む、請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記エミッタと前記レシーバとの間の前記角度が、60度~100度または約0度である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記レシーバが、前記シールドの前記第一の部分と前記空洞との間に位置付けられ、前記エミッタが、前記シールドの前記第二の部分と前記空洞との間に位置付けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記空洞から受信した電磁放射を前記レシーバの前記センサ上に集束させるように構成された少なくとも一つのレンズをさらに備え、前記レンズが、ある波長範囲外にある電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成された吸収材料を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記吸収材料が、200ナノメートル未満かつ30,000ナノメートル超の電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成される、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記空洞を画定する前記ハウジングの第一の部分が、前記エミッタによって放出される前記電磁放射の波長の少なくとも一部に対して透明であり、前記エミッタが、前記透明な部分を通して前記空洞内に前記電磁放射を放射するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記感知組立品が、前記エミッタおよび前記レシーバが取り付けられる第一の側面を有する基体と、前記エミッタを含む前記基体の第一の部分と、前記レシーバを備える基体の第二の部分と、をさらに備え、前記基体が、前記第一と第二の部分との間に第三の部分をさらに備え、前記第一の部分が前記第二の部分に対して移動可能であるように、少なくとも前記第三の部分が可撓性である、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記感知組立品が、前記レシーバに直接接続される増幅電子機器をさらに備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記レシーバから信号を受信するように構成されたコントローラをさらに備え、前記コントローラが、前記レシーバで受信された前記電磁放射の測定された強度に基づいて、前記空洞内に少なくとも部分的に受容された前記エアロゾル形成基体、または前記エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の材料特性を決定するように構成される、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記コントローラによって決定される前記材料特性が、前記エアロゾル形成基体の湿潤性または含水量である、請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置用の感知組立品であって、前記エアロゾル発生装置が、前記エアロゾル形成基体を少なくとも部分的に受容するための空洞を画定するハウジングを備え、前記感知組立品が、
前記エアロゾル発生装置の前記空洞の中に電磁放射を放射するためのエミッタと、
前記エアロゾル発生装置の前記空洞から電磁放射を受信するためのレシーバであって、前記受信した電磁放射の少なくとも一つの波長を測定するように構成されたセンサを備えるレシーバと、
外部電磁放射が前記レシーバに通過することを防止するように、前記レシーバの外部にあるシールドであって、電磁放射を吸収するように構成されている、シールドと、を備え、
前記シールドの第一の部分が平面状であり、前記シールドの第二の部分が平面状であり、前記シールドの前記第一および第二の部分が非同一平面状であり、
前記第一の部分の前記平面の法線と前記第二の部分の前記平面の法線との間の角度が、前記レシーバと前記エミッタとの間の角度と実質的に同じである、感知組立品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置に関する。特に、本開示は、感知組立品を備えるエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ含有基体などのエアロゾル形成基体からエアロゾルを発生するように構成されたエアロゾル発生装置は、当技術分野で公知である。多くの公知のエアロゾル発生装置は、ヒーター組立品による基体への熱の印加によってエアロゾルを発生する。ヒーター組立品は、エアロゾル発生装置の電源から電力が供給される時に加熱される。次いで、発生されたエアロゾルは、装置のユーザーによって吸入され得る。
【0003】
多くの場合エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生装置の空洞内に受容可能である。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部であってもよく、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分は、装置の空洞内に受容可能であり、その後、装置の使用中に加熱される。風味は、例えば火のついた紙巻たばこで発生する燃焼を伴わずに、エアロゾル形成基体の制御された加熱によって発生および放出されるため、こうしたエアロゾル発生装置で使用するために開発されたエアロゾル発生物品は典型的に、その特定の装置のために特別に設計される。例えば、物品の構造および基体の組成は、ユーザーにとって望ましい体験を提供するように特に設計される。間違ったタイプのエアロゾル発生物品、または火のついた先を有する喫煙物品を使用すると、ユーザー体験の不良をもたらし、またエアロゾル発生装置を損傷し得る。
【0004】
一部のエアロゾル発生装置は、各々が異なるユーザー体験を提供する、数多くの異なるタイプのエアロゾル発生物品とともに使用することができる。例えば、異なるエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体は、異なる組成物を有し得、そのため異なるエアロゾルを発生し得る。エアロゾル発生装置は、特定のタイプのエアロゾル発生物品に対して最適化された方法で、エアロゾル発生物品の各々の加熱を異なって制御するように構成されてもよい。エアロゾル発生物品のタイプに適さない加熱制御を使用することで、ユーザー体験の不良をもたらし、またエアロゾル発生装置を損傷する場合がある。
【0005】
エアロゾル発生物品の偽造も問題である。偽造品のエアロゾル発生物品は、品質が低い場合があり、または特定のエアロゾル発生装置に全く適していない場合がある。
【0006】
エアロゾル発生物品は多くの場合、所定の吸煙回数、例えば10~15回の吸煙に使用されるように設計される。所定の吸煙回数が経過した後にユーザーがエアロゾル発生物品を使用し続ける場合、吸煙中に発生されるエアロゾルの品質および量は低くなり、ユーザー体験の不良をもたらし、またエアロゾル発生装置を損傷する場合がある。これは、エアロゾル形成基体の含水量が使用中に変化するためであり得る。同じ加熱プロファイルを含水量が渇水した基体に適用すると、基体の加熱中に発生するエアロゾルの量が時間の経過とともに変化することになり、これは望ましくない。
【0007】
エアロゾル形成基体の含水量は、エアロゾル発生装置によるエアロゾル形成基体の加熱中に枯渇するだけでなく、エアロゾル発生物品がの保管方法、および保管期間、ならびに基体を製造するプロセスにおける不一致によって影響を受けることになる。異常に高いまたは低い含水量を有するエアロゾル形成基体は、一定の量のエアロゾルが発生される場合、異なる加熱制御を必要とする場合がある。
【0008】
従って、異なるタイプのエアロゾル発生物品を正確に識別し、エアロゾル発生装置での使用に適切または不適切なエアロゾル発生物品を識別することができるエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。安価で製造が簡単なエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。さらに、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生物品の製造プロセスに対する修正を必要としない感知組立品を提供することが望ましい。また、エアロゾル発生物品の品質および使用状態を監視することができるエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0009】
本開示の態様によると、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を少なくとも部分的に受容するための空洞を画定するハウジングを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、感知組立品を備えてもよい。感知組立品は、エミッタを備えてもよい。エミッタは、電磁放射を空洞の中に放射するように構成されてもよい。感知組立品は、レシーバをさらに備えてもよい。レシーバは、空洞から電磁放射を受信するように構成され得る。レシーバはセンサを備えてもよい。センサは、受信した電磁放射の少なくとも一つの波長を測定するように構成され得る。
【0010】
感知組立品を備えるエアロゾル発生装置は有利なことに、センサによって作製された受容された電磁放射の少なくとも一つの波長の測定値に基づいて、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル発生基体の存在およびタイプを検出することができる場合がある。エアロゾル形成基体は、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル発生物品に含まれてもよい。使用時に、エミッタは有利なことに、エアロゾル形成基体が少なくとも部分的に受容されている空洞の中に電磁放射を放射してもよい。エアロゾル形成基体またはエアロゾル発生物品に入射する電磁放射は、吸収、反射、または透過のうちの一つを受け得る。異なる波長での電磁放射の吸収、反射、または透過の量は、エアロゾル形成基体または物品の化学構造に依存し得る。したがって、エアロゾル形成基体または物品の化学構造は、レシーバによって空洞から受信される電磁放射に影響を与え得る。異なるエアロゾル形成基体または物品は、異なる化学構造を有してもよく、そのため電磁放射に異なる影響を与え得る。したがって、受容された電磁放射の測定は、有利なことに、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体の存在およびタイプを決定するために使用され得る。
【0011】
レシーバのセンサは、電磁放射の少なくとも一つの波長の強度を測定するように構成されることが好ましい。測定は、電磁放射の少なくとも一つの波長の強度を閾値と比較することを含み得る。
【0012】
好ましくはエアロゾル発生装置は、レシーバに接続されたコントローラを含み得る。コントローラは、メモリを含み得る。コントローラのメモリに保存されるのは、特定の波長での電磁放射の既知の測定値を、エアロゾル形成基体の化学構造またはタイプに関連するデータであってもよい。コントローラは、一つ以上の波長でレシーバのセンサによってなされた一つ以上の電磁放射測定値を、メモリ内に保存された既知の測定値と比較することによって、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体のタイプを決定するように構成されてもよい。
【0013】
エアロゾル発生装置はヒーター組立品をさらに備えてもよい。ヒーター組立品は、使用時に空洞内に受容されたエアロゾル形成基体を加熱するように構成され得る。コントローラは、ヒーター組立品を制御するように構成されてもよい。ヒーター組立品のコントローラは、コントローラによって決定されたエアロゾル形成基体のタイプに基づいてもよい。コントローラは、加熱プロファイルに従ってヒーター組立品を制御するように構成されてもよいことが好ましい。加熱プロファイルは、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体のタイプに従って選択または修正されてもよい。
【0014】
エミッタは、電磁放射を放射するための少なくとも一つのLEDを備えてもよい。エミッタは、電磁放射の複数の波長を放射するように構成されてもよいことが好ましい。エミッタは、複数のLEDを備えてもよく、複数のLEDの各々は、異なる波長の電磁放射を放射するように構成される。
【0015】
レシーバのセンサは、フォトダイオードを含んでもよい。
【0016】
レシーバは、電磁放射の複数の波長を受信するように構成されてもよい。特に、レシーバのセンサは、受信した電磁放射の複数の波長を測定するように構成され得る。
【0017】
言い換えれば、感知組立品は、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体上で、または空洞内に受容された基体を含むエアロゾル発生物品上で、分光を実施するように構成されてもよい。装置は、測定された電磁放射に対してスペクトル分析を実施するためのコントローラを備えてもよい。スペクトル分析に基づいて、コントローラは、空洞内のエアロゾル形成基体の存在を決定するように構成されてもよい。コントローラは、空洞内のエアロゾル形成基体のタイプを決定するように構成されてもよい。
【0018】
本明細書では、エアロゾル形成基体の存在およびタイプを決定することは、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の存在およびタイプを決定することと互換的に使用される。いずれの場合でも、エアロゾル発生装置は、有利なことに、その化学組成に基づいて、エアロゾル形成基体または物品の存在およびタイプを決定するように構成されてもよい。
【0019】
一実施例では、エミッタによって放射される電磁放射は、エアロゾル形成基体上に入射してもよく、その場合、エアロゾル形成基体の存在またはタイプが決定されてもよい。
【0020】
あるいは、エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品に含まれてもよい。その場合、レシーバによって受容される電磁放射は、エアロゾル発生物品の化学構造、例えば物品のラッパーまたはハウジングによって影響を受け得る。異なるエアロゾル発生物品は、異なる化学構造、例えば異なるラッパーまたはハウジングを備えてもよい。これにより、異なるエアロゾル発生物品を識別することが可能になり得る。
【0021】
「異なるエアロゾル発生物品」は、異なるエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を指し得る。
【0022】
さらに、電磁放射の一部分は、レシーバによって受信された電磁放射がエアロゾル発生物品および基体の両方の化学構造によって影響を受け得るように、エアロゾル発生装置を通過してエアロゾル形成基体へと通過し得る。
【0023】
エアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体であってもよい。あるいは、エアロゾル形成基体は、固体構成要素と液体構成要素との両方を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、加熱時に基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有する、たばこ含有材料を備えてもよい。あるいは、エアロゾル形成基体は、非たばこ材料を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、高密度でかつ安定したエアロゾルの形成を容易にする、エアロゾル形成体をさらに備えてもよい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
【0024】
エアロゾル形成基体が固体エアロゾル形成基体である場合、固体エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、キャストリーフたばこ、および膨化たばこのうちの一つ以上を含有する、例えば粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、ばらの形態であってもよく、または適切な容器またはカートリッジで提供されてもよい。随意に、固体エアロゾル形成基体は、基体の加熱に伴い放出される追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含有してもよい。固体エアロゾル形成基体はまた、例えば追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含むカプセルも含有してもよく、こうしたカプセルは固体エアロゾル形成基体の加熱中に溶融してもよい。
【0025】
本明細書で使用される場合、「均質化したたばこ」は、粒子状たばこを凝集することによって形成された材料を指す。均質化したたばこはシートの形態であってもよい。均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5%超のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。代替的に、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5~30重量%のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。均質化したたばこ材料のシートは、たばこ葉の葉身およびたばこ葉の茎のうちの一方または両方を粉砕することによって、または別の方法で組み合わせることによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。代替的に、または追加的に、均質化したたばこ材料のシートは、例えばたばこの処理、取り扱い、および発送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉、およびその他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこの凝集を助けるために、一つ以上の本来備わっている結合剤(すなわち、たばこ内在性結合剤)、一つ以上の外来的な結合剤(すなわち、たばこ外因性結合剤)、またはこれらの組み合わせを含んでもよいが、代替的に、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性および非水性の溶剤、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加物を含んでもよい。
【0026】
随意に、固体エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートの形態を取ってもよい。別の方法として、担体は、その内表面上、またはその外表面上、またはその内表面と外表面の両方の上に堆積された固体基体の薄い層を有する、管状の担体であってもよい。こうした管状の担体は、例えば紙、または紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、もしくは穿孔された金属箔、または任意の他の熱的に安定した高分子マトリクスで形成されてもよい。
【0027】
特に好ましい一実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。本明細書で使用される場合、「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行な隆起または波形を有するシートを意味する。エアロゾル発生物品が組み立てられた時、実質的に平行な隆起または波形は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に沿って、または平行に延びることが好ましい。これは有利なことに、均質化したたばこ材料の捲縮したシートを集合してエアロゾル形成基体を形成するのを容易にする。しかし、当然のことながら、エアロゾル発生物品に含むための均質化したたばこ材料の捲縮したシートは別の方法として、または追加的に、エアロゾル発生物品が組み立てられた時に、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して鋭角または鈍角で配置されている複数の実質的に平行な隆起または波形を有してもよい。ある特定の実施形態では、エアロゾル形成基体は、実質的にその表面全体にわたって実質的に均等にきめのある均質化したたばこ材料のシートの集合体を含んでもよい。例えば、エアロゾル形成基体は、シートの幅にわたって実質的に均等に離隔している複数の実質的に平行な隆起または波形を含む均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含んでもよい。
【0028】
固体エアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。固体エアロゾル形成基体は担体の表面全体上に堆積されてもよく、または別の方法として、使用中に不均一な風味送達を提供するために、あるパターンで堆積されてもよい。
【0029】
ヒーター組立品は発熱体を備えてもよい。使用時に、電力が発熱体に供給されて、発熱体が加熱され得る。次いで、例えば、チャンバーを形成する装置ハウジングを通した伝導によって、受容されたエアロゾル形成基体に熱が伝達され得る。
【0030】
発熱体は、抵抗発熱体であってもよい。発熱体は電気抵抗性材料を含んでもよい。適切な電気抵抗性材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックおよびドープされていないセラミックを含んでもよい。
【0031】
別の実施例では、ヒーター組立品は、一つ以上のインダクタコイルを含んでもよく、発熱体は、一つ以上のサセプタ要素を含んでもよい。
【0032】
一つ以上のサセプタ要素は、インダクタコイルまたは複数のコイルによって発生される交番磁場によって加熱可能であるように構成されてもよい。使用時に、(例えば、装置の電源によって)インダクタコイルに供給された電力により、インダクタコイルがサセプタ要素内に渦電流を誘導することがある。これらの渦電流により、次いで、サセプタ要素が熱を発生する。電力は、交番磁場としてインダクタコイルに供給される。交流電流は任意の適切な周波数を有してもよい。交流電流は好ましくは、高周波の交流電流であってもよい。交流電流は、100キロヘルツ(kHz)~30メガヘルツ(MHz)の周波数を有してもよい。エアロゾル形成基体がチャンバー内に受容されると、サセプタ要素によって発生する熱は、エアロゾル形成基体を、基体からエアロゾルを発するのに十分な温度に加熱することによって発生する。サセプタ要素は、電磁エネルギーを吸収して熱に変換する能力を有する材料で形成され得る。例として、また限定することなく、サセプタ要素は、鋼などの強磁性材料で形成されてもよい。
【0033】
エアロゾル発生装置は、電流を抵抗発熱体に供給するように構成され得る電源を備え得る。
【0034】
発熱体は可撓性材料の基体層を備えてもよい。基体層は、熱安定性ポリマー、好ましくはポリイミドを含んでもよい。
【0035】
発熱体は基体層上に配設されてもよい。発熱体は、エアロゾル発生装置のコントローラと接続されるために構成されたワイヤ接続を包含してもよい。発熱体は、基体層上に配設された加熱トラックを備えてもよい。加熱トラックは、熱伝導性材料、好ましくはステンレス鋼などの金属を含んでもよい。加熱トラックは、前述のワイヤ接続に電気的に接続されてもよい。
【0036】
発熱体は、他の形態を取ってもよい。例えば、金属のグリッド(複数可)、可撓性プリント基板、成形回路部品(MID)、セラミックヒーター、可撓性炭素繊維ヒーターであり、または適切な形状の基体上にプラズマ蒸着などの被覆技法を使用して形成されてもよい。
【0037】
空洞は、それを通してエアロゾル形成基体が受容可能であり得る第一の端に開口部を備えてもよい。空洞は、長軸方向軸に沿ってエアロゾル形成基体を受容するように構成されてもよい。
【0038】
エミッタおよびレシーバは、長軸方向軸に平行であってもよい。
【0039】
空洞は、第一の端の反対側の第二の端を含み得る。エミッタおよびレシーバは、電磁放射を空洞の第二の端に、および空洞の第二の端からそれぞれ放射および受信するように位置付けられてもよい。
【0040】
別の方法として、エミッタおよびレシーバは長軸方向軸に対して直角を成してもよい。エミッタおよびレシーバは、長軸方向軸に対して直角を成して空洞に電磁放射を放射および空洞から受信するように位置付けられてもよい。エミッタおよびレシーバは、空洞の第一の端と第二の端との間の領域において、電磁放射を空洞に放射および空洞から受信するように位置付けられてもよい。エミッタは、空洞の外側に位置付けられてもよい。レシーバは、空洞の外側に位置付けられてもよい。
【0041】
本開示の別の態様によると、感知組立品がシールドをさらに備える、前述の態様に記載のエアロゾル発生装置が提供されている。シールドは、空洞の外部に位置付けられてもよい。シールドは、レシーバがシールドと空洞との間にあるように位置付けられてもよい。シールドはまた、電磁放射を遮断するように構成されてもよい。
【0042】
シールドの位置は、有利なことに、エアロゾル発生装置の外部の電磁放射がシールドによって遮断されることを意味する場合がある。これは、エアロゾル発生装置の外部の電磁放射がレシーバに到達するのを遮断されることを意味する場合がある。外部電磁放射は、そうでなければレシーバによって受信され、そのためノイズとして拾われることがある。したがって、シールドは、有利には、感知組立品の精度を改善し、ノイズを低減し得る。これは、レシーバのセンサからの測定値の信号対ノイズ比を改善し得る。
【0043】
外部電磁放射の一つの供給源は、エアロゾル発生装置のユーザーからのものであってもよい。例えば、ユーザーの手は、ピコファラッドの順序に寄生容量効果を生成し得、シールドがなければレシーバのセンサによってノイズとして検出され得る。
【0044】
本明細書で使用される場合、シールド「遮断」電磁放射は、シールドが外部電磁放射がレシーバを通過するのを防止することを意味する場合がある。シールドは、レシーバで外部から発生した電磁放射の強度を少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、さらにより好ましくは少なくとも99%減少させ得る。シールドは、赤外線範囲と紫外線範囲との間の電磁放射の強度を低減するのに有効であり得る。好ましくは、シールドは、1ナノメートル~100,000ナノメートル、好ましくは200ナノメートル~30,000ナノメートル、さらにより好ましくは200ナノメートル~15,000ナノメートルの波長を有する電磁放射の強度を低減するのに有効であり得る。シールドは、放射の吸収または反射によって、外部から発生した電磁放射の強度を低減し得る。
【0045】
シールドは、導電性材料を含んでもよい。シールドは、導電性材料からなってもよい。導電性材料は、少なくとも1×106シーメンス/メートル、好ましくは少なくとも1×107シーメンス/メートル、さらにより好ましくは少なくとも5×107シーメンス/メートルの電気伝導率を有してもよい。
【0046】
シールドは熱伝導性材料を含んでもよい。シールドは熱伝導性材料からなってもよい。これは、エアロゾル発生装置が、使用時に空洞内に受容されたエアロゾル形成基体を加熱するように構成されたヒーター組立品をさらに備える時に特に有利であり得る。熱伝導性材料を含むシールドは、有利なことに、ヒーター組立品によって発生した熱をレシーバから離れるように放散し得る。レシーバは、特に加熱に敏感であってもよく、過度の加熱によって損傷されてもよい。熱伝導性材料を含むシールドは、有利なことに、エアロゾル発生装置の使用中にレシーバが過熱するのを防止し得る。シールドは、エアロゾル発生装置の使用中にレシーバが摂氏115度を超えるのを防止するように構成されてもよい。
【0047】
熱伝導性材料は、少なくとも10ワット/メートル・ケルビン、好ましくは少なくとも80ワット/メートル・ケルビン、好ましくは少なくとも100ワット/メートル・ケルビン、さらにより好ましくは少なくとも150ワット/メートル・ケルビンの熱伝導率を有してもよい。
【0048】
シールドは金属を含み得る。シールドは、アルミニウムおよびステンレス鋼のうちの少なくとも一つを含み得ることが好ましい。
【0049】
シールドは、0.1ミリメートル~3ミリメートルの厚さを有し得る。シールドは、0.2ミリメートルの厚さを有してもよいことが好ましい。こうした厚さは、有利には、シールドが外部電磁放射を十分に遮断することを確実にするのに十分な厚さであってもよい。
【0050】
シールドは、エミッタがシールドと空洞との間にあるようにサイズ設定および位置付けられてもよい。これは有利なことに、外部電磁放射がエミッタを通して空洞に入らないことを確実にし得る。こうしたシールドはまた、有利なことに、エミッタから熱を放散し得る。
【0051】
シールドは、1~10ミリメートル、より好ましくは2~4ミリメートル、さらにより好ましくは約3ミリメートルの幅を有してもよい。シールドは、10ミリメートル~30ミリメートル、より好ましくは15ミリメートル~25ミリメートル、さらにより好ましくは約22ミリメートルの長さを有してもよい。
【0052】
エミッタおよびレシーバは、互いに平行であってもよい。言い換えれば、エミッタとレシーバとの間の角度は、約0度であってもよい。
【0053】
エミッタとレシーバとの間の角度が本明細書で言及される場合(平行および垂直などの用語を含む)、角度は、エミッタの中央光軸とレシーバの中央光軸との間の角度である。これは、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体または物品の表面とエミッタおよびレシーバとの間に画定される角度と同じであってもよい。
【0054】
エミッタおよびレシーバは、互いに隣り合っていてもよい。このようにして、エミッタおよびレシーバは有利なことに、同じチップ上に提供されてもよい。これは有利なことに、感知組立品の複雑さを低減する場合がある。
【0055】
エミッタは、レシーバの上部に位置付けられてもよい。感知組立品は、シールドとレシーバとの間にエミッタを備え得る。
【0056】
別の方法として、レシーバおよびエミッタは非平行であってもよい。レシーバとエミッタとの間の角度は、20~120度、好ましくは60~100度、さらにより好ましくは70~90度であってもよい。最も好ましくは、レシーバとエミッタとの間の角度は、約80度であり得る。こうした角度は、エアロゾル形成基体がロッド状のエアロゾル発生物品内に含有され、電磁放射がロッドの円筒軸に垂直な物品上に入射する時に特に有利であり得る。
【0057】
シールドの少なくとも第一の部分は、平面であってもよい。レシーバは、シールドの第一の部分と空洞との間に位置付けられてもよい。レシーバおよびエミッタの両方は、シールドの第一の部分と空洞との間に位置付けられてもよい。これは、例えば、エミッタがレシーバの上部にある場合であり得る。
【0058】
シールドの第二の部分は、平面であってもよい。シールドの第一および第二の部分は、非同一平面上にあってもよい。レシーバは、シールドの第一の部分と空洞との間に位置付けられてもよい。エミッタは、シールドの第二の部分と空洞との間に位置付けられ得る。
【0059】
第一の部分の平面の法線と第二の部分の平面の法線との間の角度は、レシーバおよびエミッタが非平行である時のレシーバとエミッタとの間の角度と実質的に同じであってもよい。言い換えれば、第一の部分の平面の法線と第二の部分の平面の法線との間の角度は、20~120度、好ましくは60~100度、さらにより好ましくは70~90度であってもよい。最も好ましくは、角度は約80度であってもよい。
【0060】
感知組立品は、基体をさらに備えてもよい。基体は、エミッタおよびレシーバのうちの少なくとも一つが取り付けられる第一の側面を備えてもよい。基体は、シールドが取り付けられる、第一の側面とは反対側の第二の側面を備え得る。これは有利なことに、製造が簡単な単純な配置であり得る。基体は、プリント回路基板(PCB)であってもよい。基体は、二つ以上のPCBを備えてもよい。基体は、一つ以上の可撓性PCBを含んでもよく、またはそれらから成ってもよい。
【0061】
シールドは、少なくとも一つのクリップを含み得る。シールドは、第一の端に第一のクリップ、および第二の端に第二のクリップを備えてもよく、第一の端は、シールドの第二の端と反対側の端にある。一つ以上のクリップは、クリップを基体の第二の側面に接続するように構成され得る。一つ以上のクリップは、有利には、シールドを基体上に取り付ける単純かつ低コストの手段を提供し得る。このようにしてシールドを基体上に取り付けることで、有利なことに、感知組立品を単純かつ低コストで製造することをできるようにする。
【0062】
シールドは、エアロゾル発生装置の接地接点に接続されてもよい。接地接点は基体上にあってもよい。基体がPCBを備える場合、接地接点はPCB上にあってもよい。シールドの少なくとも一つのクリップは、接地接点と接触してもよい。シールドを接地接点に接続すると、シールドが良好な遮蔽を提供することが可能になり得る。
【0063】
シールドは一体的に形成されてもよい。これは、少なくとも一つのクリップを含み得る。
【0064】
本開示の別の態様によると、センサ組立品がレンズをさらに備える、前述の態様のいずれかに記載のエアロゾル発生装置が提供されている。レンズは、空洞から受信した電磁放射をレシーバのセンサ上に集束させるように構成されてもよい。センサ組立品は、二つ以上のレンズを備えてもよく、一つ以上のレンズの各々は、空洞から受信した電磁放射をレシーバのセンサ上に集束させるように構成されている。一つ以上のレンズは有利なことに、レシーバによって受信される電磁放射の量を増加させ得る。これは有利なことに、感知組立品の信号対ノイズ比を増加させ、そのため空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体の存在およびタイプを検出する感知組立品の精度を改善し得る。
【0065】
レンズの表面積が電磁放射に敏感なレシーバのセンサの一部の表面積に対して大きいほど、センサによって受信される電磁放射の量が大きくなる。レンズの表面積は、電磁放射に敏感なレシーバのセンサの一部の表面積の少なくとも十倍、好ましくは少なくとも二十倍、さらにより好ましくは少なくとも三十倍大きくてもよい。
【0066】
レンズは、多孔性材料を含んでもよい。吸収材料は、ある波長範囲外にある電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成されてもよい。吸収材料は、ある波長の範囲内に収まる波長を有する電磁放射に対して透明であってもよい。このようにして、吸収材料は有利なことに、フィルターとして作用し、対象の波長がレンズを通過することを可能にし、選択された波長を遮断し得る。したがって、吸収材料は、ノイズを低減し、感知組立品の精度を改善し得る。
【0067】
上述の対象の波長の範囲は、エアロゾル形成基体またはエアロゾル発生物品の化学構造によって特に影響を受けることが知られている電磁放射の波長に対応し得る。吸収材料は、200ナノメートル未満、好ましくは950ナノメートル未満、さらにより好ましくは1350ナノメートル未満の電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成されてもよい。吸収材料は、30,000ナノメートル超、好ましくは15,000ナノメートル超、好ましくは2000ナノメートル超、さらにより好ましくは1400ナノメートル超の電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成されてもよい。
【0068】
吸収材料は、バンドパスフィルターとして効果的に作用し、上限を上回ってかつ下限を下回って電磁放射の波長を実質的に遮断し得る。これらの制限は、上記の通りであってもよい。言い換えれば、下限は、200ナノメートル未満、好ましくは950ナノメートル未満、さらにより好ましくは1350ナノメートル未満であってもよい。上限は、30,000ナノメートル超、好ましくは15,000ナノメートル超、好ましくは2000ナノメートル超、さらにより好ましくは1400ナノメートル超であってもよい。
【0069】
本発明の後の態様に関してより詳細に説明するように、エアロゾル形成基体の対象の化学構造は、基体の湿潤性または含水量に関連し得る。異なるタイプのエアロゾル形成基体は、異なる含水量を有してもよい。含水量は、エアロゾル形成基体が使用された量、貯蔵方法、および製造の不一致に応じて変化し得る。したがって、エアロゾル発生装置が、レシーバのセンサによる測定値を使用して基体の含水量を測定して基体の特性を決定するように構成されることが特に有利であり得る。吸収材料によって遮断されない電磁放射の上記の範囲は、基体の含水量によって特に影響を受ける波長の範囲を含み得る。
【0070】
シールドと同様に、電磁放射を遮断する吸収材料は、吸収材料が、遮断される波長に対して、レシーバで外部から発生される電磁放射の強度を少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、さらにより好ましくは少なくとも99%低減させることを意味し得る。
【0071】
本明細書で使用される場合、透明な部分またはその他の状況下での電磁放射の特定の波長に対する透明性は、その波長での電磁放射の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、さらにより好ましくは少なくとも99%が、吸収されることなく第一の部分または第二の部分を通過できることを意味する。
【0072】
レンズの本体は、吸収材料を含み得る。別の方法として、レンズは被覆として吸収材料を含んでもよい。
【0073】
吸収材料は、テルル化カドミウム、カルコゲニドガラス、またはセレン化亜鉛のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0074】
上述のシールドとレンズの組み合わせは、特にレンズが吸収材料を含む場合に、特に有利であり得る。シールドおよび吸収材料を含むレンズの両方は、有利には、望ましくない電磁放射がレシーバのセンサに到達するのを遮断するように構成される。特に、エアロゾル形成基体の対象の化学構造によって特に影響を受ける波長の範囲の外側の電磁放射の波長は、レシーバのセンサに到達することを遮断され得る。これは有利なことに、レシーバでのノイズを低減し、そのためセンサ組立品の精度を改善する場合がある。
【0075】
本開示の別の態様によると、前述の態様のうちのいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置が提供されていて、感知組立品は増幅電子機器をさらに備える。
【0076】
増幅電子機器は、レシーバに接続されてもよい。増幅電子機器は、レシーバのセンサによって生成された信号を増幅するように構成されてもよい。
【0077】
増幅電子機器は、アナログ増幅電子機器であってもよい。エアロゾル発生装置は、増幅電子機器のアナログ出力をデジタル信号に変換するように構成された電子機器をさらに備えてもよい。これは、装置がデジタル信号で動作するコントローラを備える場合に有利であり得る。
【0078】
増幅電子機器は、レシーバに直接接続されることが好ましい。感知組立品がレシーバを備えるプリント回路基板(PCB)を備える場合、増幅電子機器は、同じプリント回路基板の一部として提供されることがより好ましい。増幅電子機器およびレシーバは、単一の構成要素として提供されることがなおより好ましい。いずれの場合も、信号が増幅される前にレシーバによって生成される信号に導入されるノイズは、有利に低減され得る。
【0079】
信号が増幅電子回路に到達する前にレシーバのセンサによって生成される信号に導入されるノイズの量を最小限に抑えることが有利であり得る。これは、センサによって生成される信号が比較的小さくてもよく、例えば、信号が50~200ナノアンペアの電流を有してもよいためである。レシーバのセンサと増幅電子機器との間の電気的接続および構成要素の数を最小限に抑えないと、センサによって生成された信号は、それらの接続によって引き起こされるノイズで失われ得る。次いで、ノイズは増幅電子機器によって著しく増幅される。
【0080】
増幅電子機器は、レシーバのセンサによって生成された信号の電圧を、少なくとも10万倍、好ましくは少なくとも100万倍、さらにより好ましくは100万~1000万倍、さらにより好ましくは100万~3000万倍、最も好ましくは約2500万倍増幅するように構成され得る。
【0081】
増幅電子機器と、上述のシールドおよび上述のレンズのうちの少なくとも一つとの組み合わせは、特に、増幅電子機器がレシーバのセンサからの信号に導入されるノイズの量を最小限に抑えるような方法で提供される場合、およびレンズと組み合わされる場合、レンズが吸収材料を含む場合に、特に有利であり得る。これは、前述の増幅電子機器、シールド、および吸収材料を含むレンズがすべて、感知組立品によって検出される、または感知組立品によって生成されるノイズを低減するためであり得る。ノイズの低減により、有利なことに、感知組立品の精度が改善され得る。さらに、レンズが増幅電子回路と組み合わされると、増幅係数は、有利には、同じ出力電圧を達成するために低くなり得る。これは、レンズがレシーバで生成される信号強度を増大させる場合があり、必要な増幅が少なくなるためである。増幅係数を低減することは有利なことに、ノイズが増幅される量を減少させ得る。
【0082】
本開示の別の態様によると、空洞を画定するハウジングの第一の部分が、エミッタによって放射される電磁放射の少なくとも一つの波長に対して透明である、前述の態様のいずれかに記載のエアロゾル発生装置が提供されている。ハウジングの第一の部分は、エミッタによって放射される電磁放射の波長のすべてに対して透明であることが好ましい場合がある。エミッタは、透明な部分を通して電磁放射を空洞の中に放射するように構成されてもよい。
【0083】
ハウジングの第一の部分は、エミッタを空洞から分離してもよい。したがって、ハウジングの第一の部分は、空洞内に蓄積し得る破片および汚れからエミッタを保護し得る。特に、エミッタは、エアロゾル発生装置の使用中に蓄積し得るエアロゾル形成基体からの残留物から保護されてもよい。第一の部分はまた、有利なことに、装置を簡単に維持することができるように、掃除が容易であり得る。
【0084】
気流経路は、空気吸込み口から空気出口までエアロゾル発生装置を通して画定されてもよい。気流経路は空洞を通過してもよい。エミッタは、ハウジングの透明な第一の部分によって気流経路を通って流れる空気から分離されてもよい。空気は破片または汚れを運び得る。したがって、第一の部分は、気流経路を通過する空気からエミッタを保護し得る。
【0085】
ハウジングの第一の部分は、エミッタの視野角に対応するようにサイズ設定および位置付けられてもよい。これは有利なことに、使用時にエミッタによって放出される電磁放射の実質的にすべてが空洞の中へと通ることを確実にし得る。
【0086】
空洞を画定するハウジングの第二の部分は、レシーバによって受信される電磁放射の少なくとも一つの波長に対して透明であってもよい。レシーバは、第二の透明部分を通して空洞から電磁放射を受信するように構成され得る。
【0087】
ハウジングの第二の部分は、エミッタに関してではなく、レシーバに関してのみ、第一の部分に関して説明した対応する特徴および利点を有してもよい。
【0088】
ハウジングの第一の部分および第二の部分を提供すると有利なことに、感知組立品の寿命を延ばす場合がある。ハウジングの第一の部分および第二の部分がない場合、感知組立品は、汚れ、破片、および基体の残留物で被覆されるにつれて経時的に劣化する場合がある。劣化した感知組立品では、エミッタから空洞に入るか、または空洞からレシーバによって受信する電磁放射の量が低減される場合があり、これは感知組立品の精度および感度を低減することになる。
【0089】
上述のように、ハウジングの第一の部分および第二の部分のうちの少なくとも一つの組み合わせは、上述のシールド、上述のレンズ、または上述の増幅電子機器のうちの少なくとも一つと組み合わせて、特に有利であり得る。これらの特徴の各々は、感知組立品のノイズ低減および精度の改善に関連する利点を提供する。これらの特徴の組み合わせを備えるエアロゾル発生装置は、有利なことに、なおより正確な感知組立品、および経時的に精度が低下しない組立品を有し得る。
【0090】
本開示の別の態様によると、前述の態様のうちのいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置が提供されていて、感知組立品は、エミッタおよびレシーバのうちの少なくとも一つが取り付けられる第一の側面を有する基体をさらに備える。エミッタおよびレシーバの両方は、第一の側面に取り付けられてもよい。
【0091】
基体は固定された部分を備えてもよい。可撓性部分は、エミッタが可撓性部分を曲げることによってレシーバに対して移動可能であるように構成されてもよい。上述の通り、レシーバ間の角度は、好ましくは20~120度、好ましくは60~100度、さらにより好ましくは70~90度であってもよい。最も好ましくは、レシーバとエミッタとの間の角度は、約80度であり得る。可撓性部分を備える基体は有利なことに、製造プロセス中にエミッタとレシーバとの間の角度を単純な方法で制御することを可能にする場合がある。可撓性部分を備える基体を使用することは、有利なことに、基体を所望の形状に予め成形する必要性を除去し得る。エアロゾル形成装置の製造中または製造後に、エミッタとレシーバとの間の角度を修正することが可能であり得る。
【0092】
基体は、エミッタがレシーバに対して空洞の異なる部分に隣接し、エミッタとレシーバの中心光軸との間の角度が20度~120度、好ましくは60度~100度、さらにより好ましくは70度~90度であるように曲げられてもよい。最も好ましくは、レシーバとエミッタとの間の角度は、約80度であり得る。
【0093】
基体は、エミッタを備える第一の部分を備えてもよい。基体は、レシーバを備える第二の部分を備えてもよい。基体は、第一の部分と第二の部分の間に第三の部分を含んでもよい。少なくとも第三の部分は、第一の部分が第二の部分に対して移動可能であるように可撓性であってもよい。これにより、上述のように、エミッタとレシーバとの間の角度を制御することが可能になり得る。
【0094】
基体の第一の部分は剛直であってもよいことが好ましい。基体の第二の部分は、剛直であってもよい。このようにして、可撓性の第三の部分は、剛直な第一の部分と第二の部分との間のヒンジとして作用する。
【0095】
基体の第三の部分は、エミッタによって放出される電磁放射の波長に対して不透明であってもよいことが好ましい。これは有利なことに、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体によって反射または吸収および放射される前に、エミッタによって放出された電磁放射がレシーバによって直接受信されないことを確実にする場合がある。
【0096】
基体は、一つ以上のPCBを備えてもよい。基体は、一つ以上の可撓性PCBから成ってもよい。基体の少なくとも第三の部分は、可撓性PCBを含んでもよく、または可撓性PCBから成ってもよい。
【0097】
基体の第一の部分および第二の部分は剛直なPCBを備えてもよく、また第三の部分は可撓性PCBを備えてもよいことが好ましい。
【0098】
上述のシールド、上述のレンズ、上述の増幅、および上述の透明部分のうちの少なくとも一つと組み合わせた基体の組み合わせは、特に有利であり得る。
【0099】
特に好ましい組み合わせは、シールドが第一および第二の平面部分を備えるときに、上述のように可撓性部分を備える基板と、上述のシールドとであってもよく、第二の部分は、第一の部分とは異なる平面において平面状である。これは、可撓性部分が所望の角度で曲げられるように、シールドが有利に基体を保持し得るためである。
【0100】
シールドは、基体の第一の側面の反対側の第二の側面に取り付けられ得ることが好ましい。シールドは剛直であってもよい。
【0101】
シールドの第一の部分は、基体の第一の部分に取り付けられてもよい。シールドの第二の部分は、基体の第二の部分に取り付けられてもよい。
【0102】
この配設は、単純な製造プロセスを可能にし得る。有利なことに、シールドを基体に取り付ける行為は、基体を所望の角度に保持し得る。
【0103】
好ましくは、上述のように、シールドは、少なくとも一つのクリップを備え得る。このクリップは、有利なことに、シールドを基体上に取り付ける単純かつ低コストの手段を提供し、製造プロセスをさらに簡略化し得る。
【0104】
シールドは、二つのクリップを含み得ることが好ましい。第一のクリップは、シールドの第一の部分を基体の第一の部分に取り付け得る。第二のクリップは、シールドの第二の部分を基体の第二の部分に取り付け得る。
【0105】
本開示の別の態様によると、レシーバから信号を受信するように構成されたコントローラをさらに備える、前述の態様のうちのいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置が提供されていて、コントローラは、レシーバで受信された電磁放射の測定された強度に基づいて、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体、またはエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の材料特性を決定するように構成される。
【0106】
コントローラは、電磁放射の測定された強度のスペクトル分析を実施して、エアロゾル形成基体またはエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の材料特性を決定するように構成され得ることが好ましい。決定された材料特性に基づいて、コントローラは、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体のタイプを決定するように構成されてもよい。エアロゾル形成基体の材料特性を決定するように構成されたコントローラは、有利なことに、エアロゾル形成基体のタイプが、エアロゾル形成基体の固有の材料特性に基づいて直接決定され得ることを意味する場合がある。エアロゾル形成基体、またはエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品は、印刷されたバーコード、タガント、または基体のタイプのうちの他のしるしを含む必要はない。
【0107】
コントローラが、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の材料特性を決定するように構成される場合、材料特性は、エアロゾル発生物品のラッパーの材料特性であってもよい。
【0108】
コントローラによって決定される材料特性は、エアロゾル形成基体の材料特性であってもよいことが好ましい。コントローラによって決定される材料特性は、エアロゾル形成基体の化学的特性であってもよい。材料特性は、エアロゾル形成基体の化学成分の存在または量であってもよい。エアロゾル形成基体がたばこを含む場合、材料特性は、エアロゾル形成基体のたばこ含有量またはたばこの何らかの他の化学的特性に関連し得る。
【0109】
コントローラによって決定される材料特性は、エアロゾル形成基体の湿潤性または含水量であってもよいことが好ましい。コントローラは、レシーバで受信された電磁放射の測定された強度に基づいて、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体の含水量に関連する値を決定するように構成され得る。
【0110】
含水量に関する決定された値に基づいて、コントローラは、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体のタイプを決定するように構成されてもよい。異なるタイプのエアロゾル形成基体は、互いに異なる含水量を有してもよい。エアロゾル形成基体は典型的に、グリセリンなどのエアロゾル形成体を含む。エアロゾル形成基体中に存在するエアロゾル形成体の量またはタイプは、その湿潤性を決定し得る。そのため、コントローラは、有利なことに、エアロゾル形成基体中の決定された含水量に基づいて、異なる量またはタイプのエアロゾル形成体を含むエアロゾル形成基体を識別するように構成されてもよい。
【0111】
装置は、エアロゾル形成基体を加熱するための加熱組立品をさらに備えてもよい。加熱組立品は、コントローラによって制御され得る。コントローラは、エアロゾル形成基体の決定されたタイプに基づいて選択された加熱プロファイルによって加熱組立品を制御するように構成されてもよい。
【0112】
コントローラは、エアロゾル発生装置の使用中に空洞内に受容されたエアロゾル形成基体の含水量に関連する値を繰り返し決定するように構成されてもよい。好ましくは、コントローラは、エアロゾル形成基体の決定された含水量の変化に基づいて加熱プロファイルを修正するように構成されてもよい。決定された含水量の変化は、決定されたタイプのエアロゾル形成基体の予想される含水量に対するものであってもよい。別の方法としてまたは追加的に、決定された含水量の変化は、経時的に決定された含水量の変化であってもよい。例えば、決定された含水量の変化は、吸煙中または吸煙と吸煙の間に決定された含水量の変化であってもよい。
【0113】
エアロゾル形成基体の含水量は、経時的に減少し得る。含水量の減少は、使用中のエアロゾル発生装置によるエアロゾル形成基体の加熱の結果であり得る。別の方法としてまたは追加的に、含水量の減少は、特にエアロゾル形成基体が不適切に保管された場合に、保管中のエアロゾル形成基体が乾燥した結果であり得る。エアロゾル形成基体の湿潤性が変化するにつれて、同量のエアロゾルを発生させるために、基体を加熱するための異なる加熱プロファイルが必要とされ得る。決定された含水量の変化に基づく加熱プロファイルの修正は、有利なことに、一貫した量のエアロゾルが発生され得ることを提供し得る。例えば、加熱中に到達する最大温度は、含水量が減少するにつれて上昇する場合があり、これは有利なことに、湿潤性が低減した時にエアロゾル形成基体中のエアロゾル形成体の量が減少することを説明し得る。
【0114】
コントローラは、エアロゾル形成基体の含水量に関連する値が所定の値を下回る場合に、ヒーター組立品によるエアロゾル形成基体の加熱を停止するように構成されてもよい。
【0115】
エミッタは、1100ナノメートル~1500ナノメートルの波長を有する電磁放射を放射するように構成されてもよい。好ましくは、エミッタは、1350ナノメートル~1400ナノメートルの波長を有する電磁放射を放射するように構成されてもよい。
【0116】
レシーバは、1100ナノメートル~1500ナノメートルの波長を有する電磁放射を受信するように構成され得る。レシーバは、1350ナノメートル~1400ナノメートルの波長を有する電磁放射を受信するように構成され得ることが好ましい。
【0117】
水は、1100ナノメートル~1500ナノメートル、特に1350ナノメートル~1400ナノメートルの波長を有する電磁放射を吸収するのに特に有効である。それ故に、エアロゾル形成基体の対象の材料特性が湿潤性または含水量である時に、エミッタおよびレシーバが電磁放射のこうした波長を放射および受信することが有利であり得る。
【0118】
上述のシールド、上述のレンズ、上述の増幅、上述の透明部分、または上述の可撓性基体のうちの少なくとも一つを用いて、基体で受信された電磁放射の測定された強度に基づいて、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体の材料特性を決定するように構成されたコントローラの組み合わせは、特に有利であり得る。
【0119】
電磁放射レシーバの測定された強度に基づいて正確に決定されるエアロゾル形成基体の材料特性について、レシーバで受信される信号は、高い信号対ノイズ比を有することが好ましい場合がある。少なくともシールド、レンズ、増幅電子機器、および透明部分は、レシーバによって生成される信号を増加させるか、または該信号に関連付けられたノイズを低減し得る特徴である。
【0120】
本開示の別の態様によると、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置のための感知組立品が提供されている。エアロゾル発生装置はハウジングを備え得る。ハウジングは、空洞を画定し得る。空洞は、少なくとも部分的にエアロゾル形成基体を受容するためのものであってもよい。
【0121】
感知組立品は、エアロゾル発生装置の空洞の中に電磁放射を放射するためのエミッタを備えてもよい。感知組立品は、エアロゾル発生装置の空洞から電磁放射を受信するためのレシーバを備えてもよい。レシーバはセンサを備えてもよい。センサは、受信した電磁放射の少なくとも一つの波長を測定するように構成され得る。
【0122】
感知組立品は、本開示の前述の態様のうちのいずれか一つに関連して説明した特徴のうちのいずれかを備えてもよい。
【0123】
感知組立品は、シールドを備えてもよいことが好ましい。シールドは、レシーバがシールドとエアロゾル装置装置の空洞との間に位置付けられ得るように、レシーバの外部にあってもよい。シールドはまた、電磁放射を吸収するように構成されてもよい。
【0124】
別の方法として、または追加的に、感知組立品はレンズを備えてもよい。レンズは、空洞から受信した電磁放射をレシーバのセンサ上に集束させるように構成されてもよい。レンズは、多孔性材料を含んでもよい。吸収材料は、200ナノメートル未満、好ましくは950ナノメートル未満、さらにより好ましくは1350ナノメートル未満の波長を有する電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成され得る。吸収材料は、30,000ナノメートル超、好ましくは15,000ナノメートル超、好ましくは2000ナノメートル超、さらにより好ましくは1400ナノメートル超の波長を有する電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成され得る。吸収材料は、バンドパスフィルターとして効果的に作用し、上限を上回ってかつ下限を下回って電磁放射の波長を実質的に遮断し得る。これらの制限は、上記の通りであってもよい。言い換えれば、下限は、200ナノメートル未満、好ましくは950ナノメートル未満、さらにより好ましくは1350ナノメートル未満であってもよい。上限は、30,000ナノメートル超、15,000ナノメートル超、好ましくは2000ナノメートル超、さらにより好ましくは1400ナノメートル超であってもよい。
【0125】
別の方法として、または追加的に、感知組立品は増幅電子機器を備えてもよい。増幅電子機器は、レシーバに接続されてもよい。増幅電子機器は、レシーバのセンサによって生成された信号を増幅するように構成されてもよい。増幅電子機器は、レシーバに直接接続されることが好ましい。感知組立品がレシーバを備えるプリント回路基板を備える時、増幅電子機器は同一のプリント回路基板の一部として提供されることがより好ましい。増幅電子機器およびレシーバは、単一の構成要素として提供されることがなおより好ましい。
【0126】
別の方法として、または追加的に、感知組立品は、エミッタおよびレシーバのうちの少なくとも一つが取り付けられる第一の側面を有する基体をさらに備えてもよい。エミッタおよびレシーバの両方は、第一の側面に取り付けられてもよい。基体は上述の可撓性部分を備えてもよい。
【0127】
別の方法として、または追加的に、感知組立品は、前述の態様のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置で使用されるように構成されてもよい。
【0128】
特に、感知組立品は、エアロゾル発生装置で使用されるように構成されてもよく、空洞を画定するハウジングの第一の部分は、エミッタによって放射される電磁放射の波長の少なくとも一部に対して透明である。エミッタは、透明な部分を通して電磁放射を空洞の中に放射するように構成されてもよい。空洞を画定するハウジングの第二の部分は、レシーバによって受信される電磁放射の波長の少なくとも一部に対して透明であってもよい。レシーバは、第二の透明部分を通して空洞から電磁放射を受信するように構成され得る。
【0129】
感知組立品は、上述の通りのコントローラを備えるエアロゾル発生装置で使用されるように構成されてもよい。
【0130】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のいずれか一つ以上の特徴と組み合わされ得る。
【0131】
実施例1.
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置であって、エアロゾル発生装置が、
エアロゾル形成基体を少なくとも部分的に受容するための空洞を画定するハウジング、および
感知組立品であって、
電磁放射を空洞の中に放射するように構成されたエミッタと、
空洞から電磁放射を受信するように構成されたレシーバであって、受信した電磁放射の少なくとも一つの波長を測定するように構成されたセンサを備えるレシーバと、を備える、感知組立品を備える、エアロゾル発生装置。
実施例2.
エアロゾル形成基体が、空洞内に少なくとも部分的に受容可能なエアロゾル発生物品内に含まれる、実施例1に記載のエアロゾル発生装置。
実施例3.
レシーバのセンサが、電磁放射の少なくとも一つの波長の強度を測定するように構成される、実施例1または2に記載のエアロゾル発生装置。
実施例4.
測定が、電磁放射の少なくとも一つの波長の強度を閾値と比較することを含む、実施例3に記載のエアロゾル発生装置。
実施例5.
エアロゾル発生装置が、レシーバに接続されたコントローラを備える、実施例1~4のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例6.
コントローラが、メモリを備える、実施例5に記載のエアロゾル発生装置。
実施例7.
コントローラのメモリに、特定の波長での電磁放射の既知の測定値と、エアロゾル形成基体の化学構造またはタイプとに関連するデータが保存されている、実施例6に記載のエアロゾル発生装置。
実施例8.
コントローラが、一つ以上の波長でレシーバのセンサによって行われた一つ以上の電磁放射測定値を、メモリ内に保存された既知の測定値と比較することによって、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体のタイプを決定するように構成される、実施例7に記載のエアロゾル発生装置。
実施例9.
エミッタが、電磁放射を放射するための少なくとも一つのLEDを備える、実施例1~8のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例10.
エミッタが、電磁放射の複数の波長を放射するように構成される、実施例1~9のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例11.
エミッタが、複数のLEDを備え、複数のLEDの各々が、異なる波長の電磁放射を放射するように構成される、実施例10に記載のエアロゾル発生装置。
実施例12.
レシーバのセンサが、フォトダイオードを備える、実施例1~11のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例13.
レシーバが、電磁放射の複数の波長を受信するように構成される、実施例1~12のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例14.
空洞が、エアロゾル形成基体を受容するための第一の端に開口部を備え、かつ長軸方向軸に沿ってエアロゾル形成基体を受容するように構成されている、実施例1~13のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例15.
エミッタおよびレシーバが長軸方向軸に平行である、実施例14に記載のエアロゾル発生装置。
実施例16.
エミッタがレシーバの上部にある、実施例15に記載のエアロゾル発生装置。
実施例17.
空洞が、第一の端の反対側の第二の端を備え、エミッタおよびレシーバが、空洞の第二の端に、および空洞の第二の端から電磁放射をそれぞれ放射および受信するように位置付けられる、実施例15または16に記載のエアロゾル発生装置。
実施例18.
エミッタおよびレシーバが長軸方向軸に対して直角を成す、実施例14に記載のエアロゾル発生装置。
実施例19.
エミッタおよびレシーバが、長軸方向軸に対して直角を成して空洞におよび空洞から電磁放射を放射および受信するように位置付けられる、実施例18に記載のエアロゾル発生装置。
実施例20.
感知組立品が、電磁放射を遮断するように構成されたシールドをさらに備える、実施例1~19のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例21.
シールドが、空洞の外部に位置付けられ、レシーバがシールドと空洞との間にあるように位置付けられる、実施例20に記載のエアロゾル発生装置。
実施例22.
シールドが、電気絶縁材料を含む、実施例20または21に記載のエアロゾル発生装置。
実施例23.
導電性材料が、少なくとも1×106シーメンス/メートル、好ましくは少なくとも1×107シーメンス/メートル、さらにより好ましくは少なくとも5×107シーメンス/メートルの電気伝導率を有する、実施例22に記載のエアロゾル発生装置。
実施例24.
シールドが、熱伝導性材料を含む、実施例20~23のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例25.
シールドが、エアロゾル発生装置の使用中にレシーバが摂氏115度を超えるのを防止するように構成される、実施例20~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例26.
熱伝導性材料が、少なくとも10ワット/メートル・ケルビン、好ましくは少なくとも80ワット/メートル・ケルビン、好ましくは少なくとも100ワット/メートル・ケルビン、さらにより好ましくは少なくとも150ワット/メートル・ケルビンの熱伝導率を有する、実施例20~25のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例27.
シールドが、金属を含む、実施例20~26のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例28.
シールドの少なくとも第一の部分が平面状である、実施例20~27のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例29.
レシーバが、シールドの第一の部分と空洞との間に位置付けられる、実施例28に記載のエアロゾル発生装置。
実施例30.
レシーバおよびエミッタの両方が、シールドの第一の部分と空洞との間に位置付けられる、実施例29に記載のエアロゾル発生装置。
実施例31.
シールドの第二の部分が平面状である、実施例28または29に記載のエアロゾル発生装置。
実施例32.
シールドの第一および第二の部分が、第一の部分の平面とは異なる平面において非同一平面上にある、実施例31に記載のエアロゾル発生装置。
実施例33.
レシーバが、シールドの第一の部分と空洞との間に位置付けられ、エミッタが、シールドの第二の部分と空洞との間に位置付けられる、実施例31または32に記載のエアロゾル発生装置。
実施例34.
第一の部分の平面の法線と第二の部分の平面の法線との間の角度が、レシーバとエミッタとの間の角度と実質的に同じである、実施例31~33のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例35.
感知組立品が、基体をさらに備え、基体が、エミッタおよびレシーバのうちの少なくとも一つが取り付けられる第一の側面を備える、実施例20~34のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例36.
基体が、シールドが取り付けられる第一の側面の反対側の第二の側面を含む、実施例35に記載のエアロゾル発生装置。
実施例37.
基体は、プリント回路基板(PCB)を含むか、またはプリント回路基板(PCB)からなる、実施例35または36に記載のエアロゾル発生装置。
実施例38.
シールドが、少なくとも一つのクリップを含む、実施例35~37のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例39.
シールドが、第一の端部に第一のクリップおよび第二の端部に第二のクリップを備え、第一の端部が、第二の端部に対してシールドの反対側の端部にある、実施例38に記載のエアロゾル発生装置。
実施例40.
一つ以上のクリップが、クリップを基体の第二の側面に接続するように構成される、実施例39に記載のエアロゾル発生装置。
実施例41.
シールドが一体的に形成されている、実施例20~40のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例42.
レシーバとエミッタとの間の角度が、20~120度、好ましくは60~100度、さらにより好ましくは70~90度、最も好ましくは約80度である、実施例20~41のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例43.
センサ組立品がレンズをさらに含む、実施例1~42のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例44.
レンズが、空洞から受容された電磁放射をレシーバのセンサ上に集束させるように構成されている、実施例43に記載のエアロゾル発生装置。
実施例45.
レンズの表面積が、電磁放射に敏感なレシーバのセンサの一部の表面積の少なくとも10倍、好ましくは少なくとも20倍、さらにより好ましくは少なくとも30倍大きい、実施例44に記載のエアロゾル発生装置。
実施例46.
レンズが吸収材料を含む、実施例43~45のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例47.
吸収材料が、波長範囲外にある電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成される、実施例46に記載のエアロゾル発生装置。
実施例48.
吸収材料が、ある波長の範囲内にある電磁放射の波長に対して透明である、実施例47に記載のエアロゾル発生装置。
実施例49.
吸収材料が、200ナノメートル未満、好ましくは950ナノメートル未満、さらにより好ましくは1350ナノメートル未満の電磁放射の波長を実質的に遮断するように構成される、実施例46~48のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例50.
吸収材料が、30,000ナノメートル超、好ましくは15,000ナノメートル超、好ましくは2000ナノメートル超、さらにより好ましくは1400ナノメートル超の波長を有する電磁放射を実質的に遮断するように構成される、実施例46~49のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例51.
レンズの本体が、吸収材料を含む、実施例46~50のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例52.
レンズが、被覆として吸収材料を含む、実施例46~50のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例53.
吸収材料が、テルル化カドミウム、カルコゲニドガラス、またはセレン化亜鉛のうちの少なくとも一つを含む、実施例46~51のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例54.
感知組立品が、増幅電子機器をさらに備える、実施例1~53のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例55.
増幅電子機器が、レシーバに接続される、実施例54に記載のエアロゾル発生装置。
実施例56.
増幅電子機器が、レシーバのセンサによって生成された信号を増幅するように構成される、実施例55に記載のエアロゾル発生装置。
実施例57.
増幅電子機器が、アナログ増幅電子機器である、実施例54~56のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例58.
増幅電子機器が、レシーバに直接接続される、実施例54~57のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例59.
感知組立品が、レシーバを含むプリント回路基板を備え、増幅電子機器が、同じプリント回路基板の一部として提供される、実施例54~58のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例60.
増幅電子機器およびレシーバが、単一の構成要素として提供される、実施例54~59のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例61.
空洞を画定するハウジングの第一の部分が、エミッタによって放射される電磁放射の少なくとも一つの波長に対して透明である、実施例1~60のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例62.
エミッタが、透明な部分を通して空洞内に電磁放射を放射するように構成される、実施例61に記載のエアロゾル発生装置。
実施例63.
ハウジングの第一の部分が、エミッタを空洞から分離する、実施例61または62に記載のエアロゾル発生装置。
実施例64.
気流経路が、空気吸込み口から空気出口までエアロゾル発生装置を通して画定され、気流経路が空洞を通過し、エミッタが、ハウジングの透明な第一の部分によって気流経路を通って流れる空気から分離される、実施例61~63のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例65.
空洞を画定するハウジングの第二の部分が、レシーバによって受信される電磁放射の少なくとも一つの波長に対して透明であり、レシーバが、第二の透明部分を通して空洞から電磁放射を受信するように構成される、実施例61~64のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例66.
感知組立品が、エミッタおよびレシーバのうちの少なくとも一つが取り付けられる第一の側面を有する基体をさらに備える、実施例1~65のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例67.
エミッタおよびレシーバの両方が、第一の側面に取り付けられる、実施例66に記載のエアロゾル発生装置。
実施例68.
基体が可撓性部分を含む、実施例66または67に記載のエアロゾル発生装置。
実施例69.
可撓性部分が、可撓性部分を曲げることによってエミッタがレシーバに対して移動可能であるように構成されている、実施例68に記載のエアロゾル発生装置。
実施例70.
エミッタがレシーバに対して空洞の異なる部分に隣接し、エミッタとレシーバとの間の角度が20度~120度、好ましくは60度~100度、さらにより好ましくは70度~90度、最も好ましくは約80度であるように、基体が曲げられる、実施例69に記載のエアロゾル発生装置。
実施例71.
基体が、エミッタを含む第一の部分およびレシーバを含む第二の部分を含む、実施例66~70のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例72.
基体が、第一の部分と第二の部分との間に第三の部分を含み、少なくとも第三の部分が、第一の部分が第二の部分に対して移動可能であるように可撓性である、実施例71に記載のエアロゾル発生装置。
実施例73.
基体が、一つ以上のPCBを含む、実施例55~72のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例74.
基体が、一つ以上の可撓性PCBからなる、実施例73に記載のエアロゾル発生装置。
実施例75.
レシーバから信号を受信するように構成されたコントローラをさらに備え、コントローラが、レシーバで受信された電磁放射の測定された強度に基づいて、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体の材料特性を決定するように構成される、実施例1~74のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例76.
コントローラが、電磁放射の測定された強度のスペクトル分析を実施して、エアロゾル形成基体の材料特性を決定するように構成される、実施例75に記載のエアロゾル発生装置。
実施例77.
コントローラが、決定された材料特性に基づいて、空洞内に少なくとも部分的に受容されたエアロゾル形成基体のタイプを決定するように構成される、実施例76に記載のエアロゾル発生装置。
実施例78.
コントローラによって決定される材料特性が、エアロゾル形成基体の化学的特性である、実施例76または77に記載のエアロゾル発生装置。
実施例79.
材料特性が、エアロゾル形成基体の化学成分の存在または量である、実施例76~78のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例80.
コントローラによって決定される材料特性が、エアロゾル形成基体の湿潤性または含水量である、実施例76~79のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例81.
コントローラが、レシーバで受信された電磁放射の測定された強度に基づいて、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体の含水量に関連する値を決定するように構成される、実施例80に記載のエアロゾル発生装置。
実施例82.
コントローラが、含水量に関する決定された値に基づいて、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体のタイプを決定するように構成される、実施例81に記載のエアロゾル発生装置。
実施例83.
装置が、エアロゾル形成基体を加熱するための加熱組立品をさらに備え、加熱組立品が、コントローラによって制御され、コントローラが、決定されたエアロゾル形成基体のタイプに基づいて選択された加熱プロファイルに従って、加熱組立品を制御するように構成される、実施例82に記載のエアロゾル発生装置。
実施例84.
コントローラが、エアロゾル発生装置の使用中に空洞内に繰り返し受容されたエアロゾル形成基体の含水量に関連する値を決定するように構成されている、実施例81~83のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例85.
コントローラが、エアロゾル形成基体の決定された含水量の変化に基づいて加熱プロファイルを修正するように構成される、実施例84に記載のエアロゾル発生装置。
実施例86.
コントローラが、エアロゾル形成基体の含水量に関連する値が所定の値を下回る場合に、ヒーター組立品によるエアロゾル形成基体の加熱を停止するように構成される、実施例84または85に記載のエアロゾル発生装置。
実施例87.
エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置用の感知組立品であって、エアロゾル形成基体を少なくとも部分的に受容するための空洞を画定するハウジングを備え、感知組立品が、
電磁放射をエアロゾル発生装置の空洞の中に放射するためのエミッタと、
エアロゾル発生装置の空洞から電磁放射を受信するためのレシーバであって、受信した電磁放射の少なくとも一つの波長を測定するように構成されたセンサを備えるレシーバと、
レシーバがシールドとエアロゾル装置装置の空洞との間に位置付けられ得るように、レシーバの外部にあるシールドであって、電磁放射を吸収するように構成されている、シールドと、を備える、感知組立品。
【0132】
一実施例または一実施形態に関して説明される特徴はまた、その他の実施例および実施形態にも適用可能であり得る。
【0133】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0134】
図1図1は、第一のエアロゾル発生装置の断面図の概略である。
図2図2は、エアロゾル発生装置の感知組立品を示す、図1のエアロゾル発生装置の切り取り部分の斜視図である。
図3図3は、異なる方向からの感知組立品を示す、図1のエアロゾル発生装置の切り取り部分の別の斜視図である。
図4図4は、エアロゾル発生物品の断面と、図1~3の感知組立品のエミッタおよびレシーバを示す。
図5図5は、エアロゾル発生装置の残りの部分とは別個に示された、感知組立品のクリップの斜視図を示す。
図6図6は、エアロゾル発生装置の残りの部分とは別個に、かつ平坦に置かれた感知組立品のPCBを示す。
図7図7は、感知組立品のレンズを示す。
図8図8は、第二のエアロゾル発生装置の断面図の概略を示す。
【発明を実施するための形態】
【0135】
図1は、第一のエアロゾル発生装置100の断面図の概略である。エアロゾル発生装置100は、装置ハウジング11によって画定される空洞10を備える。空洞10は管状であり、上流端に基部12を有する。空洞10は、エアロゾル発生物品200を受容するように構成される。
【0136】
エアロゾル発生物品200は空洞10内に受容されている。エアロゾル発生物品200は、エアロゾル形成基体202を含有する。エアロゾル形成基体は、固体たばこ含有基体である。特に、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこのシートの集合体である。図1に示すように、エアロゾル発生物品200および空洞10は、エアロゾル発生物品が空洞10内に受容されたときに、エアロゾル発生物品200の口側端が空洞10から、およびエアロゾル発生装置から突出するように構成される。この口側端は、使用時にエアロゾル発生装置のユーザーが吸煙し得る、マウスピース204を形成する。
【0137】
エアロゾル発生装置100はエアロゾル発生物品200と共に、エアロゾル発生システムと呼ばれ得る。
【0138】
エアロゾル発生装置100は、発熱体110を含むヒーター組立品を備える。発熱体110は、エアロゾル発生物品200のエアロゾル形成基体が受容される空洞の一部分に沿って空洞10を取り囲む。代替的な実施形態では、発熱体110は、エアロゾル形成基体を受容する空洞の一部を画定するハウジング11の一部分を形成する。発熱体110は、抵抗発熱体である。
【0139】
気流チャネル120は、エアロゾル発生装置100の空気吸込み口122から延びる。空洞の上流で、気流チャネル120は、主に気流チャネル壁124によって画定される。気流チャネル壁124の下流で、気流チャネル120は、空洞の基部12に画定される空気吸込み口を通過する。次いで、気流チャネル120は、空洞10を通って延びる。エアロゾル発生物品200が空洞10内に受容されると、気流チャネル120はエアロゾル発生物品200を通過し、マウスピース204を通って延びる。
【0140】
エアロゾル発生装置100は、コントローラ132によって制御可能な発熱体110に電力を供給するための、再充電可能電池の形態の電源130をさらに備える。電源は、図に図示されない電気ワイヤおよび接続を介してコントローラおよび発熱体110に接続される。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を起動するためのボタンなどの、図に図示されないさらなる要素を備えてもよい。
【0141】
エアロゾル発生装置100は、感知組立品140をさらに備える。感知組立品は、エアロゾル発生装置の切り取り部分を有する感知組立品の斜視図である図2により明瞭に示されている。
【0142】
感知組立品140は、エミッタ142を備える。エミッタは、複数のLEDを備える。LEDのそれぞれは、異なる波長の電磁放射を放射するように構成される。エミッタ142、特にエミッタの複数のLEDは、電磁放射を空洞10の中に放射するように構成されている。エミッタ142は、1350~1400ナノメートルの波長を有する電磁放射を放射するように構成される。
【0143】
空洞10は、第一の透明部分143を備える。エミッタ142は、第一の透明部分によって空洞10から分離されていて、かつ透明な部分を通して空洞の中に電磁放射を放射するように構成されている。第一の透明部分を提供することにより、装置の長期使用後に空洞10内に蓄積する可能性のある破片および汚れからエミッタを保護し、かつ簡単にクリーニングすることができる。
【0144】
感知組立品140は、レシーバ144をさらに備える。レシーバ144は、空洞から電磁放射を受信するように構成される。特に、レシーバ144は、エミッタ142によって放射された空洞から電磁放射を受信し、次いでエアロゾル発生物品200によってレシーバに向かって反射または伝達されるように構成されている。レシーバ144は、フォトダイオードの形態のセンサ146(図7に示す)を備える。センサ146は、受信した電磁放射の複数の波長を測定するように構成される。特に、センサ146は、受信した電磁放射の複数の波長の強度を測定するように構成される。レシーバ144は、1350~1400ナノメートルの波長を有する電磁放射を受信するように構成される。
【0145】
空洞10は、図に示されていない第二の透明部分を備える。レシーバ144は、第二の透明部分によって空洞10から分離され、第二の透明部分を通して空洞10から電磁放射を受信するように構成される。
【0146】
感知組立品140は、シールド148をさらに備える。シールド148は、図2には示されていないが、図3には示されており、これは、エアロゾル発生装置100の別の切り取り斜視図を示すが、反対方向から空洞に向かって見ている。シールド148は、空洞10の外部に位置付けられる。レシーバ144およびエミッタ142の両方は、シールドと空洞との間に位置付けられ、シールドは電磁放射を遮断するように構成される。このようにして、空洞10および感知組立品140の外部にある電磁放射は、エミッタ142、より重要なことに、レシーバ144に到達することが阻止される。これは、レシーバ144で受信される外部電磁放射の量が実質的に減少または除去され、そのためレシーバでノイズとして検出されないことを意味する。
【0147】
シールド148は、導電性であり、そのため外部電磁放射を反射または吸収するアルミニウムで作製される。アルミニウムはまた、熱伝導性材料である。熱伝導性材料で作製されているシールド148は、シールドがレシーバ144およびエミッタ142から熱を放散するのに好適であることを意味する。図1で分かる通り、感知組立品140は発熱体110に比較的近接して位置付けられている。それ故に、電流が発熱体110を通過して加熱される時、エアロゾル発生装置の使用中に、熱は必然的に発熱体110から感知組立品140に伝達されることになる。エミッタ142およびレシーバ144は、過熱されると損傷し得る。エミッタ142およびレシーバ144から熱を放散するシールド148は、エミッタ142およびレシーバ144が損傷するリスクを低減する。
【0148】
感知組立品140は、PCB150の形態の基体をさらに備える。PCB150の第一の部分152は、エミッタ142を備える。PCB150の第二の部分154は、レシーバ144を備える。PCBの第一の部分152および第二の部分154の両方は平面状である。PCB150は、可撓性の第三の部分156をさらに備える。図2および図3に最も明瞭に示されるように、第三の部分156は、第一の部分152の法線と第二の部分154の法線との間の角度が80度であるように曲げられている。これはまた、エミッタ142の中央光軸とレシーバ144の中央光軸との間の角度が80度であることを意味する。これにより、最適な光学性能が提供される。
【0149】
第三の部分156は、エミッタ142によって放射される電磁放射の波長を通さない。これにより、エミッタ142によって放射される電磁放射がレシーバ144によって直接受信されないことを確実にする。
【0150】
エアロゾル発生物品200、エミッタ142、およびレシーバ144の間の角度は、エアロゾル発生物品200およびエミッタ142およびレシーバ144の断面を装置10の残りの部分とは別個に示す図4に最も明瞭に示されている。エミッタ142の中央光軸とレシーバ144の中央光軸との間の最適な角度は、80度である。角度は、図4の数字159で表される。
【0151】
図5は、感知組立品140の残りの部分とは別個にシールド148を示す。図5で分かるように、シールド148は、二つのクリップ、すなわち、第一の端部に第一のクリップ160、第二の端部に第二のクリップ162を備える。クリップは、シールド148をPCB150に取り付けるために使用される。シールドは、第一の部分152の法線と第二の部分154の法線との間の角度が80度であるように、第二の部分154に対してPCBの第一の部分152を維持および保持することができるほど十分に剛直である。
【0152】
図6は、エアロゾル発生装置100の残りの部分とは別個に、かつ平坦に置かれたPCB150を示す。感知組立品140のPCB150は、レシーバ144のセンサによって生成される信号を増幅するように構成されたアナログ増幅電子機器166をさらに備える。増幅電子機器166は、PCBの第四の部分に取り付けられる。増幅電子機器166をレシーバ144と同じPCB150上に提供することによって、増幅電子機器とレシーバ144との間に直接的な電気的接続が存在し得る。これにより、増幅電子機器166とレシーバ144との間の電気的接続の数を最小限に抑え、そのため、それらの信号が増幅される前にレシーバ144のセンサ146によって生成される信号に導入されるノイズの量が最小限に抑えられる。
【0153】
PCB150は、コネクタ168をさらに備える。コネクタ168は、PCB150をエアロゾル発生装置100の残りの電子機器、特にコントローラ132および電源130に接続するために使用される。
【0154】
PCB150の可撓性の第三の部分156については、すでに説明されている。PCB150は、PCB150を図2および図3に示す形状に折り畳むことを可能にするさらなる可撓性部分を備える。
【0155】
図7は、感知組立品140の一部であり、図1~6には示されていないレンズ170を示す。レンズは、レシーバ144に隣接して位置付けられ、空洞10から受信した電磁放射をレシーバのセンサに集束させるように構成される。レンズの表面積はレシーバ144のセンサ146の表面積よりもはるかに大きいため、レンズはセンサ146に入射する電磁放射の量を実質的に増大させる。
【0156】
レンズ170は吸収材料を含む。吸収材料は、バンドパスフィルターとして作用し、特定の波長の上方および下方の電磁放射を吸収するが、その間の波長の透過を可能にする。こうした吸収材料は公知であり、望ましいフィルター効果を達成するように選択され得る。特に、吸収材料は、透過窓がエミッタ142によって放射され、かつレシーバ144によって受信される電磁放射の波長を含むが、そうでなければレシーバ144のセンサ146によって検出された信号にノイズを導入するであろう他の波長をフィルタリングして取り除くように選択され得る。
【0157】
いくつかの実施形態では、吸収材料は、被覆としてレンズの表面に塗布される。他の実施形態では、レンズ170自体は、吸収材料で作製される。
【0158】
エアロゾル発生装置100の使用時、エアロゾル発生物品200は、図1に示すように空洞10内に受容される。感知組立品140は、コントローラ132と連動して、エアロゾル発生物品200の存在を検出することができる。感知組立品140のエミッタ142は、複数の波長で電磁放射を放射する。次いで、この放射は、エアロゾル発生物品200によって反射および/または伝達される。エミッタ142およびレシーバ144の視野角は、エミッタの中心光軸とレシーバの中心光軸との間の角度が80度であるときに実質的に重なるため、かなりの量の反射および/または透過電磁放射がレシーバ144のセンサ146によって受信される。センサ146は、受信した電磁放射の様々な波長の強度を測定する。そうすることで、センサ146は電気信号を生成する。これらの電気信号は、コントローラ132で受信される前に増幅電子機器166に直接送られて増幅される。コントローラ132は、異なる波長での電磁放射の強度の測定値に対してスペクトル分析を実施するように構成される。これは、電磁放射の異なる波長の強度を、エミッタ142によって放射される強度の既知の分布と比較することを含む。スペクトル分析に基づいて、コントローラは、エアロゾル発生物品200の存在を決定するように構成される。
【0159】
コントローラ132はまた、スペクトル分析に基づいて、エアロゾル発生物品200のタイプを決定するように構成される。異なるタイプのエアロゾル発生物品200を空洞10内に受容することができる。特に、異なる化学物質のエアロゾル形成基体を有するエアロゾル発生物品は、空洞10内に受容され得る。エアロゾル発生物品およびエアロゾル形成基体は、異なる化学特性および/または他の材料特性を有するため、異なるエアロゾル発生物品200は、エミッタ142によって放出される電磁放射の複数の波長を異なる程度に反射または伝達する。これは、レシーバ144によって受信される電磁放射のスペクトルが、異なるエアロゾル発生物品200に対して異なることを意味する。特定のタイプのエアロゾル発生物品のスペクトルは予測可能である。そのため、スペクトル分析に基づいて、コントローラ132は、空洞10内に受容されたエアロゾル発生物品200のタイプを決定することができる。
【0160】
コントローラ132は、決定されたタイプのエアロゾル発生物品200に対する適切な加熱プロファイルに従って発熱体を制御するように構成されている。
【0161】
このスペクトル分析に基づいて、コントローラはまた、空洞10内に受容されたエアロゾル発生物品の材料特性を決定するように構成される。特に、コントローラ132は、エアロゾル発生物品200のエアロゾル形成基体の材料特性を決定するように構成される。コントローラによって決定される材料特性は、エアロゾル形成基体の湿潤性または含水量である。
【0162】
コントローラ132は、レシーバで受信された電磁放射の測定された強度に基づいて、空洞内に受容されたエアロゾル形成基体の含水量に関連する値を決定するように構成される。上述のように、エミッタ142およびレシーバ144は、それぞれ、1350ナノメートル~1400ナノメートルの波長を有する電磁放射の波長を放射および受信するように構成される。水は、この範囲の電磁放射を吸収するのに特に有効である。したがって、レシーバ144によって受信される放射の強度は、エアロゾル形成基体の含水量に大きく依存し、コントローラは、レシーバ144によって受信される電磁放射のスペクトル分析に基づいて、エアロゾル形成基体の含水量に関連付けられた値を決定することができる。
【0163】
異なるタイプのエアロゾル形成基体は典型的に、異なる量またはタイプのエアロゾル形成体を有するため、互いに異なる含水量を有する。エアロゾル形成基体の湿潤性または含水量は、エアロゾル形成基体中に存在するエアロゾル形成体の量またはタイプに依存する。そのため、コントローラ132は、エアロゾル形成基体中の決定された含水量に基づいて、異なる量またはタイプのエアロゾル形成体を含むエアロゾル形成基体を識別するように構成される。
【0164】
エアロゾル形成基体の含水量は、経時的に減少する。含水量の減少は、エアロゾル形成基体を枯渇させる、使用中のエアロゾル発生装置によるエアロゾル形成基体の加熱のうちの少なくとも一つの結果、または特にエアロゾル形成基体が不適切に保管された場合に、保管中のエアロゾル形成基体が乾燥した結果であり得る。コントローラ132は、装置の使用中、および装置の異なる使用期間の間に、エアロゾル形成基体の含水量に関連する値を繰り返し決定するように構成されている。したがって、エアロゾル形成基体の含水量の変化は、コントローラ132によって検出され得る。エアロゾル形成基体の湿潤度が変化すると、コントローラ132は、基体を加熱するために異なる加熱プロファイルを実施するように構成される。これにより、エアロゾル形成基体の湿潤性の変化にもかかわらず、各吸煙中に一定の量のエアロゾルが発生することを確実にする。
【0165】
図8は、第二のエアロゾル発生装置800の断面図の概略である。エアロゾル発生装置800は、第一のエアロゾル発生装置100と類似しており、同様の特徴がそれに応じて番号付けされている。第二のエアロゾル発生装置800も、第一のエアロゾル発生装置100と同じ原理にしたがって動作する。第一のエアロゾル発生装置100と第二のエアロゾル発生装置800との間の主な違いは、感知組立品の位置である。第二のエアロゾル発生装置800では、感知組立品802は、第一のエアロゾル発生装置100におけるように、空洞の側壁内ではなく、空洞10の基部12に位置付けられる。感知組立品802は、感知組立品140と類似している。例えば、感知組立品802は、エミッタ、レシーバ、PCB、レンズ、および増幅電子機器を備える。しかしながら、エミッタの中央光軸とレシーバの中央光軸との間の角度は異なる。特に、エミッタの中心光軸とレシーバの中心光軸との間の角度は180度であり、エミッタはレシーバの上部に位置付けられる。さらに、エミッタはレシーバの上部にあるため、ハウジング内の単一の透明部分804のみが必要である。エミッタは、透明な部分804を通して空洞10内に放射し、レシーバは透明な部分804を通して空洞10から電磁放射を受信する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】