(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
C12N 5/10 20060101AFI20240905BHJP
C12N 5/0783 20100101ALI20240905BHJP
C12N 5/0786 20100101ALI20240905BHJP
C12N 5/0775 20100101ALI20240905BHJP
C12N 5/0784 20100101ALI20240905BHJP
C12N 7/01 20060101ALI20240905BHJP
C12N 9/80 20060101ALI20240905BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240905BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240905BHJP
A61K 35/768 20150101ALI20240905BHJP
A61K 35/763 20150101ALI20240905BHJP
A61K 35/761 20150101ALI20240905BHJP
A61K 38/16 20060101ALI20240905BHJP
C07K 19/00 20060101ALN20240905BHJP
C07K 16/00 20060101ALN20240905BHJP
C07K 14/705 20060101ALN20240905BHJP
C07K 14/76 20060101ALN20240905BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20240905BHJP
C12N 15/62 20060101ALN20240905BHJP
C12N 15/55 20060101ALN20240905BHJP
A61K 35/17 20150101ALN20240905BHJP
A61K 35/28 20150101ALN20240905BHJP
【FI】
C12N5/10 ZNA
C12N5/0783
C12N5/0786
C12N5/0775
C12N5/0784
C12N7/01
C12N9/80
A61K39/395 N
A61P35/00
A61K35/768
A61K35/763
A61K35/761
A61K38/16
C07K19/00
C07K16/00
C07K14/705
C07K14/76
C12N15/13
C12N15/62 Z
C12N15/55
A61K35/17
A61K35/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513689
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 US2022042193
(87)【国際公開番号】W WO2023034408
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502334319
【氏名又は名称】ザ テキサス エーアンドエム ユニヴァーシティ システム
(71)【出願人】
【識別番号】519096172
【氏名又は名称】ザ リサーチ インスティテュート アット ネーションワイド チルドレンズ ホスピタル
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ソン, シャオトン
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ルオニン
(72)【発明者】
【氏名】サルカール, アビジット
(72)【発明者】
【氏名】フー, ユエ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AA94X
4B065AA94Y
4B065AA95X
4B065AA95Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065CA24
4B065CA25
4B065CA44
4C084AA02
4C084AA03
4C084BA01
4C084BA08
4C084BA22
4C084BA23
4C084DC50
4C084NA05
4C084ZB26
4C085AA16
4C085BB01
4C085CC23
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA05
4C087ZB26
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA50
4H045DA76
4H045DA89
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
本出願は、CAR T細胞療法プラットフォームを使用して、がんを治療するための方法および組成物を提供する。がんのような疾患および状態、特に上昇したアデノシンまたは他の関連マーカーと関連した任意の疾患および状態、を治療するための、CAR T細胞の方法および使用も提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アデノシンデアミナーゼ(ADA)をコードするヌクレオチド配列を含む、操作された細胞。
【請求項2】
細胞がT細胞、ナチュラルキラー細胞、ナチュラルキラーT細胞、樹状細胞、マクロファージ、間葉系幹細胞、およびこれらの誘導体である、請求項1に記載の細胞。
【請求項3】
細胞がキメラ抗原受容体(CAR)を含む、請求項1または2に記載の細胞。
【請求項4】
CARが、(NからC末端の、以下の順序であるかまたはないかもしれない)抗原結合ドメイン、ADA、細胞外連結ドメイン、膜貫通ドメイン、共刺激シグナル領域、およびシグナルドメインを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項5】
ADAが、アデノシンデアミナーゼ活性を有するタンパク質である、請求項1から4のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項6】
ADAがヒトADAまたはその誘導体である、請求項1から5のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項7】
ADAがヒトADA1である、請求項1から6のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項8】
ADA1が分泌タンパク質である、請求項7に記載の細胞。
【請求項9】
ADA1が、ADAに作動可能に連結された最適化されたヒトIL2シグナルペプチドと、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、ScFv、またはそれらの誘導体とを含む、請求項8に記載の細胞。
【請求項10】
CARが、配列番号:1、3、5,7、9、18、20、22、および24からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項9に記載の細胞。
【請求項11】
ADA1が膜結合タンパク質である、請求項7に記載の細胞。
【請求項12】
CARが、配列番号10、12、14、および16からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項11に記載の細胞。
【請求項13】
ADAがヒトADA2である、請求項1から12のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項14】
ADA2が分泌タンパク質である、請求項7に記載の細胞。
【請求項15】
ADA2が、ADA2に作動可能に連結された天然または人工のシグナルペプチドと、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、ScFv、またはそれらの誘導体とを含む、請求項14に記載の細胞。
【請求項16】
CARが、配列番号2、4、6、8、9、19、21、23および25からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項15に記載の細胞。
【請求項17】
ADA2が膜結合タンパク質である、請求項7に記載の細胞。
【請求項18】
CARが、配列番号11、13、15、および17からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項17に記載の細胞。
【請求項19】
ヒトCD26またはその誘導体をさらに含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の操作された細胞および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項21】
治療の方法であって、請求項1から20のいずれか一項に記載の操作された細胞を、がんの治療のための有効量で患者に投与することを含む、方法。
【請求項22】
ADAをコードするヌクレオチド配列を含む組換え腫瘍溶解性ウイルスであって、該ADAをコードするヌクレオチド配列が作動可能にプロモーターに連結されている、組換え腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項23】
腫瘍溶解性ウイルスが、ワクシニアウイルス、レオウイルス、セネカバレーウイルス(SVV)、水疱性口内炎ウイルス(VSV)、ニューカッスル病ウイルス(NDV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、モルビリウイルスウイルス、レトロウイルス、インフルエンザウイルス、シンビスウイルス、ポックスウイルス、麻しんウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、レンチウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、およびそれらの誘導体からなる群から選択される、請求項22に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項24】
腫瘍溶解性ウイルスがポックスウイルスである、請求項23に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項25】
ポックスウイルスがワクシニアウイルスである、請求項24に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項26】
ワクシニアウイルスが、Dryvax、Lister、M63、LIVP、Tian Tan、Modified Vaccinia ankara、New York City Board of Health(NYCBOH)、Dairen、Ikeda、LC16M8、Tashkent、IHD-J、Brighton、Dairen I、Connaught、Wyeth、Copenhagen、Western Reserve、Elstree、CL、Lederle-Chorioallantoic、AS、およびそれらの誘導体からなる群から選択される株のものである、請求項25に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項27】
ウイルスが、ワクシニアウイルスWestern Reserveである、請求項25に記載の組換え腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項28】
腫瘍溶解性ウイルスが、Talimogene Laherparepvecである、請求項22から25のいずれか一項に記載の組換え腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項29】
ウイルスが、レオウイルスである、請求項22から25のいずれか一項に記載の組換え腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項30】
ウイルスが、E1およびE2欠失を有するアデノウイルスである、請求項22から25のいずれか一項に記載の組換え腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項31】
ADAが、アデノシンデアミナーゼ活性を有するタンパク質である、請求項22から30のいずれか一項に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項32】
ADAがヒトADAまたはその誘導体である、請求項22から30のいずれか一項に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項33】
ADAがADA1である、請求項22から30のいずれか一項に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項34】
ADA1が分泌タンパク質である、請求項33に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項35】
シグナルペプチドが、最適化されたヒトIL2シグナルペプチド、および、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、scFv、またはその誘導体である、請求項34に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項36】
腫瘍溶解性ウイルスが、配列番号5、7、9、22、および24からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項35に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項37】
ADA1が膜結合タンパク質である、請求項32に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項38】
ADA1が、ヒトIgG1ヒンジ、CH2CH3ドメイン、および膜貫通ドメインと連結している、請求項36に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項39】
シグナルペプチドが、最適化されたヒトIL2シグナルペプチドである、請求項36に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項40】
腫瘍溶解性ウイルスが、配列番号14および16からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項36に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項41】
ADAがADA2である、請求項22から31のいずれか一項に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項42】
ADA2が、分泌タンパク質、および、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、scFv、またはその誘導体である、請求項40に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項43】
ADAが、ADAに作動可能に連結された天然または人工のシグナルペプチドを含む、請求項40に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項44】
ADA2が膜結合タンパク質である、請求項22から31のいずれか一項に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項45】
ADAが、ヒトIgG1-Fcドメイン、および膜貫通ドメインと連結している、請求項43に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項46】
CD26をさらに含む、請求項1から45のいずれか一項に記載の腫瘍溶解性ウイルス。
【請求項47】
請求項21から44のいずれか一項に記載の組換え腫瘍溶解性ウイルスおよび薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項48】
治療方法であって、請求項45に記載の組換え腫瘍溶解性ウイルスを、がんの治療のための有効量で患者に投与することを含む、方法。
【請求項49】
ADAをコードするアミノ酸配列を含む、組換えタンパク質。
【請求項50】
ADAがアデノシンデアミナーゼ活性を有するタンパク質である、請求項47に記載の組換えタンパク質。
【請求項51】
ADAがヒトADAまたはその誘導体である、請求項47または48に記載の組換えタンパク質。
【請求項52】
ADAが、ADA1、および、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、scFvまたはその誘導体である、請求項47から49のいずれか一項に記載の組換えタンパク質。
【請求項53】
ADAが、連結ドメイン、ヒトIgG4ヒンジ、およびヒトIgG4 CH2CH3ドメインまたはそれらの誘導体と連結されている、請求項50に記載の組換えタンパク質。
【請求項54】
ヒトIgG4ヒンジがS228Pの変異を有する、請求項51に記載の組換えタンパク質。
【請求項55】
ヒトIgG4 CH2Ch3ドメインが、F234A、L235A、M252Y、S254T、T256E、K447欠失の変異を有する、請求項51に記載の組換えタンパク質。
【請求項56】
タンパク質が、配列番号7からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項50から53のいずれか一項に記載の組換えタンパク質。
【請求項57】
ADAが、ADA2、および、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、scFvまたはその誘導体である、請求項47に記載の組換えタンパク質。
【請求項58】
ADAが連結ドメインおよびヒトアルブミンに連結されている、請求項55に記載の組換えタンパク質。
【請求項59】
タンパク質が、配列番号8からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項56に記載の組換えタンパク質。
【請求項60】
請求項47から57のいずれか一項に記載の組換えタンパク質および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項61】
請求項58に記載の組換えタンパク質を、がんの治療のための有効量で患者に投与する方法。
【請求項62】
T細胞免疫調節の方法であって、
アデノシンデアミナーゼ(ADA)および膜結合CD26をコードするヌクレオチド配列を含む操作された細胞組成物を、対象に投与すること;
アデノシン媒介性免疫抑制から、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞を解放すること;
エネルギー源を供給し、対象の中でT細胞の増殖および機能をサポートすること;
対象の中でT細胞の移動性と活性化を促進すること;
を含む、方法。
【請求項63】
CAR T細胞のためのエネルギー源としてイノシンを供給している間、CAR T細胞をアデノシン駆動性免疫抑制から解放するために、アデノシンをイノシンに変換することをさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
有効な共刺激シグナルを媒介し、そのことにより、T細胞の活性化をそれの酵素活性と独立して促進することをさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
CAR分子によって、T細胞を、腫瘍Ag陽性腫瘍細胞を殺傷するように標的化および方向付けすることをさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項66】
腫瘍微小環境内でアデノシンをイノシンに変換することによって、CAR T細胞のための炭素源としてイノシンを供給することにより、ADA/CD26複合体がアデノシン媒介性免疫抑制を解除するように、CD26シグナルを介してADAによりCAR T細胞が共刺激される、請求項62に記載の方法。
【請求項67】
膜結合CD26がCAR T細胞の輸送およびADAの受容体としての機能を媒介し、可溶性ADAタンパク質を捕らえる、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
操作された細胞組成物が、T細胞、ナチュラルキラー細胞、ナチュラルキラーT細胞、樹状細胞、マクロファージ、間葉系幹細胞、またはそれらの誘導体を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
CARが、抗原結合ドメイン、ADA、細胞外連結ドメイン、膜貫通ドメイン、共刺激シグナル領域、およびシグナルドメインを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項70】
ADAがアデノシンデアミナーゼ活性を有するタンパク質である、請求項62に記載の方法。
【請求項71】
ADAがヒトADAまたはその誘導体である、請求項62に記載の方法。
【請求項72】
ADAがヒトADA1である、請求項62に記載の方法。
【請求項73】
ADA1が細胞質タンパク質でありT細胞ストレス状態において分泌されうる、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
ADA1が、ADAに作動可能に連結された最適化されたヒトIL2シグナルペプチドと、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、ScFv、またはそれらの誘導体とを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
ADA1が膜結合タンパク質である、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
ADAが、ヒトADA2である、請求項62に記載の方法。
【請求項77】
ADA2が分泌タンパク質である、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
ADA2が、ADA2に作動可能に連結された天然または人工のシグナルペプチドと、リンカー配列およびヒトCD3特異的リガンド、抗体、ScFv、またはそれらの誘導体とを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
ADA2が膜結合タンパク質である、請求項76に記載の方法。
【請求項80】
CARが、配列番号2、4、6、8、9、19、21、23および25からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項81】
CARが、配列番号1、3、5、7、9、18、20、22および24をからなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項82】
CARが、配列番号10、12、14、および16からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項83】
CARが、配列番号11、13、15、および17からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項84】
操作された細胞組成物が、ヒトCD26またはその誘導体をさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項85】
操作された細胞組成物が、配列番号5、7、9、22、および24からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む腫瘍溶解性ウイルスを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項86】
操作された細胞組成物が、配列番号14および16からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む腫瘍溶解性ウイルスを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項87】
操作された細胞組成物が、配列番号7からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えタンパク質を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項88】
操作された細胞組成物が、配列番号8からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む組換えタンパク質を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項89】
ADAが、連結ドメイン、ヒトIgG4ヒンジ、およびヒトIgG4 CH2CH3ドメインまたはそれらの誘導体と連結されている、請求項62に記載の方法。
【請求項90】
ヒトIgG4ヒンジがS228Pの変異を有する、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
ヒトIgG4 CH2Ch3ドメインが、F234A、L235A、M252Y、S254T、T256E、またはK447欠失の変異を有する、請求項89に記載の方法。
【請求項92】
操作された細胞組成物が、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物の形態である、請求項62に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願の相互参照
この出願は、2021年8月31日に出願された米国仮特許出願番号63/238927および2022年6月24日に出願された米国仮特許出願番号63/355396からの優先権を主張し、その全体の開示を参照により援用する。
【0002】
CAR T細胞療法は、造血器腫瘍の患者の治療法に刺激的なブレイクスルーを示し、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、および多発性骨髄腫(MM)のためのCAR T細胞療法のFDA承認につながった。しかしながら、これまでのところ臨床研究において、固形腫瘍におけるCAR T細胞療法の抗腫瘍活性は、控えめであった。現在のCAR T細胞療法の固形腫瘍への最適ではない効果は、i)免疫抑制的な固形腫瘍微小環境、ii)細胞注入後のin vivoの最適ではないT細胞持続性、およびiii)in vivoでの最適ではないCAR T細胞の輸送、による可能性が高い。したがって、腫瘍、特に固形腫瘍に対する向上した細胞傷害性を示す新規CAR-T細胞療法技術プラットフォームを開発することが望まれている。
【背景技術】
【0003】
重要なしかしほとんど見落とされている、腫瘍、特に固形腫瘍に対するCAR T細胞療法の問題は、養分が乏しい腫瘍微小環境(TME)における腫瘍細胞とT細胞の間の養分競合である。TMEは代謝的負荷の劇的な例を表しており、ここでがん細胞の高い代謝的要求は、養分(つまりグルコース)についての競争を通して、かつ免疫抑制的な代謝物(例えばアデノシン)を産生することによって、CAR T細胞の機能を制限する可能性がある。したがって、CAR T細胞療法が効果的であるためには、信頼性のある栄養源が必要である。
【0004】
イノシンは食品の一般的な成分であり、かつ研究によりイノシンは神経保護、心臓保護および免疫調節の効果が示されている。イノシンはアデノシン受容体と弱い結合親和性を有するが、初期の研究が、イノシンは、アデノシン受容体、主にその活性化が炎症誘発性サイトカインの減少に寄与し得るA2aおよびA3受容体、の活性化に関連した抗炎症効果、ならびに、エンドトキシン誘導性および2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)誘導性の炎症からの組織保護効果を生むこと示した。しかしながら、イノシンアナログが炎症誘発性になり得、かつマウスでA2ARシグナルがTh1および抗腫瘍免疫を維持し得るという、反対の知見を文献の一部が示していた。イノシンが、T細胞特異的A2ARシグナルを介して文脈依存的な方法でTh1細胞活性化を促進するように作用する、重要な細菌による代謝物であることを、最近の研究が示した。具体的には、IFN-ガンマ存在下において、イノシンは未変性T細胞のTh1分化を強くブーストし、一方IFN-ガンマ非存在下では、イノシンはTh分化を阻害した。養子T細胞の移植および免疫チェックポイント阻害剤が、抑制的なTMEを支持的なTMEに変える可能性を示したため、イノシンがT細胞療法または免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果を増幅しうることは、合理的である。加えて、独立した研究が、イノシンは腫瘍免疫原性を向上させることにより、免疫細胞の細胞溶解性効果に対し腫瘍細胞を強く感作させうることが示された。
【0005】
アデノシンデアミナーゼ(ADA)は抗腫瘍活性を有することが知られている。いくつかのグループが、ADAをがん治療法として開発した。例えば、PEG-ADA2(アデノシンデアミナーゼ2)が開発され、マウスモデルにおいて抗腫瘍活性を示した。ADAの半減期は数時間のみの長さであり、かつPEGのコンジュゲート化はタンパク質の半減期を著しく増加させることはなかった。したがって、ADAが効果的ながん治療法として役立つためには、半減期が改善されなければならない。
【0006】
ADAは、不可逆的にアデノシンをイノシンに変換することにより、免疫抑制的代謝物であるアデノシンのレベルを減少させる。ADAは、食物からのアデノシンの分解および組織の核酸の代謝回転に必要な、プリン代謝の重要酵素である。ADA1およびADA2がヒトの2つのADAアイソエンザイムである。ADA1は主に、ほとんどの体細胞、特にリンパ球の細胞内活性に関与する。ヒトのADA1欠損は、重症複合免疫不全症(SCID)を誘導する。ADA2は、ヒト血漿に存在する主な形態である。ADA1およびADA2は、それらのADA活性とは独立して、免疫応答制御において異なる役割を果たしているのかもしれない。研究により、ADA1は、CD26を発現するTeffおよびCTLに結合することにより、T細胞媒介性免疫において共刺激効果を有することが示された。対照的に、ADA2は、CD26を発現しない、好中球、CD16+単球、NK細胞、B細胞およびCD39+Tregに結合する。最近の研究により、マウスにおいてPEG化されたADA2が、酵素活性依存的な方法でアデノシンを標的とし、かつ免疫応答を調節することにより、腫瘍の増殖を阻害したことが示された。加えて、ADA1はADA2より100倍高いアデノシンへの親和性を有する。
【0007】
アデノシンシグナルは、腫瘍の重要な免疫代謝チェックポイントとして現れた。ATPまたはNAD+はTME内で蓄積し、CD39、CD73、CD38、CD203a、ALPおよびPAP53-61を含むエクトヌクレオチダーゼによってアデノシンを生成しうる。研究により、T細胞、DC、NK細胞、マクロファージおよび好中球を含む複数の潜在的防御免疫細胞の機能を抑制し、その一方でMDSCやTregのような免疫抑制的な細胞の活性を向上させることにより、アデノシンは腫瘍細胞を免疫監視から逃れさせうることが示された。加えて、アデノシンはがん関連線維芽細胞を活性化し、新しい血管の形成を誘発する。
【0008】
CD73およびCD38を標的としそれの産生を制限する、あるいはA2ARおよびA2BRを標的とし免疫細胞へのそれの結合を制限する、低分子やmAbsなどのいくつかの薬剤が開発され、かつ前臨床研究では、単体で、ならびに免疫チェックポイント阻害剤および養子細胞移植を含む他の免疫療法との組み合わせで、それらの抗腫瘍活性が示された。しかしながら、早期臨床研究はそれらの抗腫瘍効果が最適ではないことを示す。これは、複数のエクトヌクレオチダーゼが細胞外のアデノシンの産生に寄与しており、かつアデノシンはA2AR、A2BRおよびA3Rのような複数の受容体に結合して抗腫瘍免疫を抑制するという事実により説明可能である。
【0009】
いくつかの悪性腫瘍の治癒率は著しく改善したが、進行性固形腫瘍を有する患者についての結果は最近何十年も変わらず厳しいままで、新しい治療法についての必要性を強調している。腫瘍溶解性ワクシニアウイルスは、それらの安全性および、感染し、複製し、腫瘍細胞を消化する潜在力により、固形腫瘍の現在の治療選択肢に加えることが魅力的である。臨床研究では、腫瘍溶解性ワクシニアウイルスの腫瘍内または静脈内への注射は安全であり、腫瘍溶解を誘導し得ることが示されたが、腫瘍溶解性ワクシニアウイルスの抗腫瘍効力は最適ではなく、ほとんどの腫瘍が発生した。これは、腫瘍溶解性ワクシニアウイルスの腫瘍および免疫抑制的な腫瘍環境の中での抗腫瘍T細胞応答の制限された活性化によることが最も可能性が高い。したがって、1)免疫抑制的な腫瘍微小環境を覆す、および2)T細胞機能を効果的にサポートする、腫瘍溶解性ワクシニアウイルスが、腫瘍溶解性ワクシニアウイルスの現在の限界を克服するだろう。
【0010】
疾患の初期および後期ステージ双方のがん患者の中で、T細胞が腫瘍の増殖および生存をコントロールできるという証拠が増えつつある。例えば、T細胞の養子移植はホジキンリンパ腫、鼻咽腔癌、神経芽腫および悪性黒色腫を含む散在性の腫瘍を効果的に治療すると示されてきた。しかしながら、腫瘍特異的T細胞応答は、がん患者の中に組み込みかつ維持することが難しく、かつ免疫編集のあいだに選択された腫瘍細胞の多数の免疫回避機構によって制限される。したがって、腫瘍の免疫回避機構を克服する能力を有するがん治療法にT細胞を利用する、代替戦略の開発が望ましいであろう。
【0011】
本出願は現在のがん治療法に存在する不利益に対処する。操作された免疫細胞(例えば、CAR-T細胞、CAR-NK細胞、CAR-NKT細胞、マクロファージ)またはアデノシンデアミナーゼをコードする組換え腫瘍溶解性ウイルスを用いてがんを治療するための方法および組成物が提供される。操作された免疫細胞または組換え腫瘍溶解性ウイルスは、一以上の他の異種タンパク質をコードする。本出願はまた、がんのような疾患および状態、特に上昇したアデノシンまたは他の関連マーカーに関連する任意の疾患および状態、を治療するための、操作された免疫細胞または腫瘍溶解性ウイルスの方法および使用も提供する。
【発明の概要】
【0012】
請求項に係る発明の実施形態は、アデノシンデアミナーゼ(ADA)をコードするヌクレオチド配列を含む、操作された細胞を対象とする。ある実施形態において、細胞はT細胞、ナチュラルキラー細胞、ナチュラルキラーT細胞、樹状細胞、マクロファージ、間葉系幹細胞、およびそれらの誘導体である。
【0013】
請求項に係る発明の実施形態は、操作された細胞を含む医薬組成物を対象とする。
【0014】
請求項に係る発明のさらなる実施形態は、操作された細胞を含む医薬組成物を、がんの治療に効果的な量で患者に投与する方法を対象とする。
【0015】
本発明の別の実施形態は、ADAをコードするヌクレオチド配列が作動可能にプロモーターに連結されている、ADAをコードするヌクレオチド配列を含む組換え腫瘍溶解性ウイルスを対象とする。
【0016】
本発明の実施の形態は、ADAをコードするヌクレオチド配列を含む組換えタンパク質を対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、発明の実施形態で使用される、コンジュゲート化されたADA設計を示す。
【
図2】
図2は、CD26/ADA-CD3-scFv発現CAR T細胞療法についての原理を示す。CAR T細胞は操作され、腫瘍特異的CAR、膜CD26および分泌された二重特異的ADA-CD3-scFvを発現する。これらのCAR T細胞は、1)特異的腫瘍細胞を標的とし、かつ殺傷し;2)ADA-CD3-scFvによってCAR T細胞を刺激し(CD3およびCD3-scFvの結合親和性は、ADA-CD26のそれより高いため、CD3-scFvはADAをT細胞に繋留し、その一方でCD3-scFv自体がT細胞を活性化しうる)、CAR T細胞の活性化および遊走を誘導する;3)CAR T細胞をアデノシン媒介性免疫抑制から解放し;かつ4)CAR T細胞のための代替炭素源としてイノシンを提供し、かつCAR T細胞療法の抗腫瘍活性を向上させる。
【
図3】
図3は、HER2を標的としたCD26/ADA-CD3-scFv発現CARレトロウイルスベクターおよびCD26/ADA-CD3-scFv発現レトロウイルスベクターの構造を示す。
【
図4】
図4は、Rv-CD26を形質導入されたCAR T細胞が、TGF-ベータのCD26発現への抑制に抵抗し得ること、一方でRv-CD26を形質導入されていないCAR T細胞上のCD26発現はTGF-ベータによって抑制されたことを示す。
【
図5A-B】
図5Aおよび
図5Bは、Rv-CD26を形質導入されたCAR T細胞が蛍光遊走アッセイ(
図5A)およびトランスウェル遊走アッセイ(
図5B)において向上した遊走能力を示したことを示す。
【
図6】
図6は、代謝リプログラミングされたCAR T細胞へのADA-CD3-scFvの作用機構を示す:(A)CD3およびCD3-scFvはCD26-ADAのそれより高い結合親和性を有するため、CD3-scFvはADAをT細胞に繋留する一方、CD3-scFvがCD3を介してT細胞を直接活性化しうる;(B)ADAはCD26をエンゲージし、CAR T細胞を共刺激する;かつ(C)ADAはADOをINOに変換し、CAR T細胞におけるADO媒介性の免疫抑制を克服する一方、INOをCAR T細胞の生存および増殖のための代替エネルギー源として提供する。
【
図7A】レトロウイルスベクターを形質導入されたHEK293TまたはJurkat T細胞による、ADA-CD3(ADA-CD3-scFv)の発現を示す:(
図7A)形質導入されていないHEK293T細胞と比較した、ヒトIL2シグナルペプチドと共にまたはなしでADA-CD3-scFvを発現するレトロウイルスベクターで、形質導入されたHEK293T細胞の、ADAに対するモノクローナルAbを用いたADA-CD3-scFvのウェスタンブロッティング。
【
図7B】(
図7B)形質導入されていないJurkat T細胞と比較した、ADA-CD3-scFvをヒトIL2シグナルペプチドと共に発現するレトロウイルスベクター、またはCRISPR ADA活性化エレメントを発現するレンチウイルスベクターで形質導入されたJurkat T細胞の、ADAに対するモノクローナルAbを用いたADA-CD3-scFvのウェスタンブロッティング。
【
図8A-B】ADA-CD3-scFv(ADA-CD3)の発現を示す:(
図8A)Rv-ADA-CD3-IL2sp(シグナルペプチド)を形質導入された、Rv-ADA-CD3(IL2spなし)を形質導入された、または形質導入されていないHEK293T細胞の上清または細胞溶解物中のADAのELISA測定;(
図8B)Rv-ADA-CD3-IL2sp(シグナルペプチド)を形質導入された、Rv-ADA-CD3(IL2spなし)を形質導入された、または形質導入されていないHEK293T細胞との、Jurkat T細胞の共培養の、1日目と4日目の上清のADAのELISA測定。
【
図8C】(
図8C)Rv-ADA-CD3-IL2sp(シグナルペプチド)を形質導入された、Rv-ADA-CD3(IL2spなし)を形質導入された、または形質導されていないHEK293T細胞との共培養後の、Jurkat T細胞またはRv-CD26を形質導入されたJurkat T細胞上のADA-CD3のフロー分析。
【
図9A】ADA酵素活性アッセイによるADA(ADA1)の活性を示す:(
図9A)Jurkat T細胞と、Rv-ADA-CD3(IL2spあり)を形質導入された、または形質導入されていないHEK293T細胞との、共培養物のADA酵素活性アッセイ(上:元の読み取り;下:形質導入されていないHEK293T細胞のバックグラウンドの読み取りが差し引かれた);
【
図9B-C】(
図9B)Jurkat-DualまたはJurkat-Dual-CD26 T細胞株のADA結合アッセイ;および(
図9C)Jurkat-NEFAまたはJurkat-NFAT-CD26 T細胞株のADA結合アッセイ。
【
図10A】Jurkat NFATレポーターT細胞株を用いた、T細胞活性化を示す:(
図10A)Jurkat NFATレポーターT細胞は、Rv-ADAまたはRv-ADA-CD3を形質導入されたHEK293T細胞の上清を6時間添加され、ルシフェラーゼアッセイを受けた;
【
図10B】(
図10B)Jurkat NFATレポーターT細胞は、Rv-ADAまたはRv-ADA-CD3を形質導入されたHEK293T細胞の上清を24時間添加され、ルシフェラーゼアッセイを受けた;
【
図10C】(
図10C)Jurkat NFATレポーターT細胞は、Rv-ADA-CD3またはRv-ADA-CD3(IL2sp)を形質導入されたHEK293T細胞の上清を6時間または24時間添加され、ルシフェラーゼアッセイを受けた;
【
図11A】in vitro LDHアッセイを用いたADA-CAR-T細胞の抗腫瘍活性を示す:(
図11A)フロー分析による、異なる群の細胞のGPC3 CARの発現レベル;
【
図11B】GPC陽性のHepG2またはHuh7肝臓腫瘍細胞株に対する、CAR T細胞の群のLDHアッセイ。
【
図11C】GPC陽性のHepG2またはHuh7肝臓腫瘍細胞株に対する、CAR T細胞の群のLDHアッセイ。
【
図11D】GPC陽性のHepG2またはHuh7肝臓腫瘍細胞株に対する、CAR T細胞の群のLDHアッセイ。
【
図11E】GPC陽性のHepG2またはHuh7肝臓腫瘍細胞株に対する、CAR T細胞の群のLDHアッセイ。
【
図12A】マウスで実施された抗腫瘍効果および毒性試験の結果を示す。
【
図12B】マウスで実施された抗腫瘍効果および毒性試験の結果を示す。
【
図12C】マウスで実施された抗腫瘍効果および毒性試験の結果を示す。
【
図12D】マウスで実施された抗腫瘍効果および毒性試験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態は、腫瘍特異的CARを発現し、かつADAを発現する、操作されたCAR T細胞に関する(
図1および3)。操作された細胞は、1)腫瘍抗原特異的腫瘍細胞を標的とし、殺傷する;2)CAR T細胞がC26シグナルを介してADAによって共刺激される;3)CAR T細胞がアデノシン媒介性免疫抑制から解放される;かつ、4)CAR T細胞のための代替炭素源としてイノシンが提供され、CAR T細胞療法の抗腫瘍活性を向上させる。
【0019】
研究により、TMEにおける細胞外アデノシンは免疫反応に顕著な抑制効果を有し、T細胞機能を抑制すること及び免疫抑制の制御細胞を安定化することが示された。したがって、アデノシンをイノシンに不可逆的に変換するADAは、CAR T細胞をアデノシン駆動性免疫抑制から解放する一方、CAR T細胞のためのエネルギー源を提供する。加えて、ADAは効果的な共刺激シグナルを媒介し、かつそれの酵素活性とは独立してT-細胞増殖を促進する。
図1は、ADA-CAR T細胞コンジュゲート化の例を説明する。
【0020】
ADA-CD3-scFv/CD26過剰発現代謝リプログラミングされた(MR)CAR T細胞療法プラットフォームの概要は、
図2に示されている。腫瘍Ag-特異的CARおよびADA-CD3-scFv/CD26複合体を発現する、ADA-CD3-scFv/CD26-MRCAR T細胞は、i)CAR分子が、腫瘍Ag陽性腫瘍細胞を殺傷するように、T細胞を標的化および方向付けする、ii)TMEにおいてアデノシンをイノシンに変換することにより、CAR T細胞のための炭素源としてイノシンを提供することにより、ADA/CD26複合体がアデノシン媒介性免疫抑制を解放する、およびiii)CD26がCAR T細胞輸送を媒介し、ADAを介してT細胞表面へ結合したままとなる、という一連の機構を介して、CAR T細胞療法の抗腫瘍活性を向上させる。このようなADA-CD3-scFv/CD26-MRCAR T細胞は、固形腫瘍に対するCAR T細胞療法における現在の限界を克服する可能性を有する。
【0021】
図3のADA-CD3-scFv/CD26-MRCARは、以下の構成を含む:腫瘍抗原(例えばHER2、GPC3)特異的scFv(small chain variable fragment)、スペーサー、ヒンジ、膜貫通ドメイン(例えばCD28および/または4-1BBL)、CD3 zetaドメインを含むキメラ抗原受容体;ADA-CD3-scFv二重特異的融合タンパク質、およびCD26。これらの構成成分は2A配列と連結されるか、または個別のウイルスで発現された(例えばレトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター)。Ecto-ADAは、アデノシン媒介性免疫抑制からT細胞を守るために重要である一方、セルフリーADAはそうではない。したがって、T細胞の表面上にADAを繋留する効果的な戦略の開発が望まれている。Rv-ADA T細胞は24時間あたり~ng ADA/mlを発現することができ、Rv-ADA T細胞によるADAの発現は、改変されていないT細胞のそれと比較して20%増加するのみである。しかしながら、ヒトの乳房腫瘍組織、正常組織、または血清におけるADA濃度は、それぞれ16.4-47.7ug/g、11.5ug/g、または160-242ng/mlである。したがって、ADAを備えたT細胞療法は、T細胞のADA発現レベルによって著しく制限される。CD26のT細胞表面上へのエンゲージによって、ADAを細胞表面に繋留することが、この制限を克服する。
【0022】
ある実施形態において、CARは、配列番号:1、3、5,7、9、18、20、22、および24、10、12、14、および16、2、4、6、8、9、19、21、23および25、11、13、15、および17からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0023】
図2に示されるとおり、ADAをT細胞表面上に繋留すること、およびADA-CD26のエンゲージを促進すること、およびCD3シグナルを介してT細胞を活性化することによって、注入されたCAR-T細胞または内在性のT細胞上で、CD3-scFvはCD3とエンゲージする。ADAがCD26とエンゲージするとき、それは注入されたCAR T細胞または内在性T細胞を活性化する。ADAはアデノシンをイノシンに変換して、CAR T細胞におけるアデノシン媒介性免疫抑制を克服し、かつCAR T細胞のための代替エネルギー源としてイノシンを提供する。
【0024】
図3はADA-CD3-scFv二重特異的融合タンパク質およびCD26のみを含むベクターも示す。MRCAR T細胞を産生するようにヒトT細胞を形質導入するために、このベクターは任意のタイプの腫瘍抗原に対するCARを発現するベクターと共に使用される可能性がある。
【0025】
レトロウイルスベクターシステムは、HER2特異的CAR、膜CD26および分泌ADA-CD3-scFvを発現するために使用される(
図3)。レトロウイルスベクターシステムは、膜CD26および分泌ADA-CD3-scFvのみを発現するためにも使用された(
図3)。T細胞コドン最適化は、ヒトT細胞におけるADAの導入遺伝子発現を向上させるために使用された。最適化されたヒトIL2シグナルペプチドは、ヒトT細胞によってADAを発現するために加えられた。ヒト末梢血単球は、プレートに結合したCD3およびCD28抗体によって2日間活性化され、続いてウイルス形質導入された。T細胞によるADA1の発現および分泌は、ウェスタンブロッティング(
図7)およびELISA(
図8)により確認された。ADA発現は、効果的にアデノシンをイノシンに変換した(
図9)。
図10に示されたとおり、ADA-CD3発現は効果的にヒトT細胞を活性化した(
図10)。In vitro LDH細胞傷害性アッセイは、GPC3特異的MR-CARが、HepG2やHuh7のようなGPC3陽性の肝臓がん細胞株に対し、向上した細胞傷害性を示したことを、示した(
図11)。
【0026】
CAR T細胞におけるCD26の過剰発現は、CAR T細胞療法に重要である。
図4に示されるように、TGF-ベータの存在下でCAR T細胞上のCD26の発現は48時間以内に減少し、CD26の発現が腫瘍微小環境によって抑制され得ることが示唆された。Rv-CD26は、CAR T細胞におけるCD26発現を回復させることができる。
図4に示されるとおり、Rv-CD26を形質導入されたT細胞は、改変されていないT細胞と比較して、より高いレベルでCD26を発現した。加えて、Rv-CD26を形質導入されたT細胞は、TGF-ベータ媒介性免疫抑制に抵抗し、CD26発現を高いレベルで維持した。加えて、Rv-CD26を形質導入されたT細胞は、in vitro蛍光遊走アッセイおよびトランスウェル遊走アッセイ(
図5)によって実証されるように、遊走能力を向上させた。
【0027】
本発明のさらなる実施形態は、移植可能なマウス腫瘍モデルにおけるADA-CAR T細胞療法に関する。結果は、CAR T細胞療法モデルの効果および抗腫瘍特性を示す。MR-CAR T細胞は、2つのマウスモデルで向上した抗腫瘍効果を示した。第一のモデルでは、NSGマウスは0日目に、2x10
e6 Huh7 HCC腫瘍細胞を右側腹に接種された。7日目に、Huh7腫瘍を有するマウスは、尾の血管を介してPBS、2x10
e6 GPC3-CAR T細胞、または2x10
e6 GPC3-ADA1-CD3-CD26-CAR(GPC3-MR-CARと表す)で治療され、続いてノギス(
図12A)および体重測定(
図12B)で腫瘍観察された。第二のモデルでは、NSGマウスは0日目に、2x10
e6 A549 NSCLC腫瘍細胞を右側腹に接種された。7日目に、A549腫瘍を有するマウスは、尾の血管を介してPBS、2x10
e6 HER2-CAR T細胞、または2x10
e6 HER2-ADA1-CD3-CD26-CAR(HER2-MR-CARと表す)で治療され、続いてノギス(
図12C)および体重測定(
図12D)で腫瘍観察された。両モデルにおいて、MR-CAR T細胞は向上した抗腫瘍活性を示した。MR-CAR T細胞は、Huh7 HCCおよびA549 NSCLCマウスモデル双方で、腫瘍の増殖を顕著に阻害する一方、在来のCAR T細胞はHuh7またはA549腫瘍の増殖を中程度に阻害したのみである。加えて、Huh7 HCCまたはA549 NSCLCマウスモデルどちらでも顕著な体重の違いは観察されず、MR-CAR T細胞がマウスモデルに毒性を誘導しなかったことを示唆した。マウスモデルにおける有望な結果は、ヒトの対象におけるCAR T細胞プラットフォームの効果の、良好な予測を提供する。
【0028】
本発明の別の実施形態は、在来のADAと比較して向上したADA活性を示す、最適化されたADAに関する。ある実施形態において、最適化されたADAは、顕著にADAの半減期を延長し、かつそれの抗腫瘍活性を改善する、ADA-Fc融合タンパク質である(
図1)。他の実施形態では、最適化されたADAは、抗体とコンジュゲート化されたADAである(
図1)。
【0029】
本発明の別の実施形態は、ADAまたはADA-FcのようなADA誘導体を発現する、操作された腫瘍溶解性ウイルスに関する(
図1)。ADAを発現する操作された腫瘍溶解性ウイルスは、腫瘍細胞内で感染および複製し、かつ腫瘍組織内でADOをINOに変換できるADAまたはADA-Fcを発現して、腫瘍溶解性ウイルスの抗腫瘍効果を向上させるだろう。
【0030】
ある実施形態において、操作された腫瘍溶解性ウイルスは、配列番号5、7、9、22、および24からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【実施例】
【0031】
CAR T細胞生成
材料:
OKT3(ortho Biotech)-1mg/ml
CD28(アジ化物なし(NA)/低エンドトキシン(NE)(Pharmingen#33740D)-1mg/ml
プレート:非組織培養用処理24ウェルプレート(Falcon#1147)
【0032】
プロトコール:
0日目:
1. 抗体を滅菌水で終濃度1ug/mlに希釈する(例えば、6ウェルをコートするために、3uLのOKT3および3uLのCD28を3mlの滅菌水に加える)
2. 1ウェルあたり0.5ml(=0.5ugの抗体)の抗体溶液を24ウェルプレートに加える;パラフィルムで密閉する。
3. +4℃で一晩インキュベートする。
1日目:
1. 5x106のPBMCを10mlのcomplete RPMI(10%FCS)に再懸濁する。
2. 抗体溶液を吸引し、ウェルをRPMIまたはDMEM completeで1回洗浄する。
3. 培地を吸引し、1ウェルあたり1x106のPBMCを最終容量2mlの完全培地に蒔く。
2日目:
1. 各ウェルから約1mlを吸引し廃棄し、200U/mlのIL-2を含む1mlのcomplete RPMI培地を戻し入れる。
2. 非組織培養処理24ウェルプレートを、レトロネクチンでコートする;パラフィルムで密閉する。
3. レトロネクチンコートされたプレートを、+4℃で一晩置く。
3日目:
1. レトロネクチン溶液を除去し、ウェルをRPMIまたはDMEM completeで1回洗浄する。(レトロネクチンは15ccチューブで+4℃で保管してください;1か月以内に一回再利用可能)
2. 500-700ulのウイルス上清を、ウェルに加える。プレートをインキュベーターに30分間置く。
3. ウイルス上清を取り除く;ステップ2を繰り返す。
4. インキュベーション時間の間に、400U/ccのIL-2と共に芽細胞を5x10
5
細胞/ccに調製する。
5. ウイルス上清を除去する。1.5ccのウイルス上清を加える。
6. 500ulの芽細胞を加える(2.5x105細胞)
7. プレートを1000gで30分間遠心し、それからプレートをインキュベーターに戻す(任意)
5/6日目:
1. 1ccの培地をウェルから除去する;レトロネクチンコートされたプレートの細胞を(掻爬によって)新しいウェルに移す;100U/mlのIL-2を含む1ccの完全培地を加える。
2. 2-3日ごとにIL-2(100U/ml)を与える。再凍結または7から21日以内に実験に使用する。
【0033】
MR-CARが、CAR T細胞上のTGF-ベータ媒介性のCD26発現の抑制に抵抗し、より大きな遊走能力を示した。
前記の通り、ヒトPBMCはCD3/CD28抗体によって活性化され、続けてRv-CD26で形質導入された。Rv-CD26を形質導入されたT細胞(Rv-CD26)または形質導入されていないT細胞(NT)は、5ng/ml、10ng/mlまたは20ng/mlのTGF-ベータ存在下または非存在下で48時間培養された。T細胞は回収され、FITCコンジュゲート化ヒトCD26特異的抗体で染色された。T細胞上のCD26発現は、その後、フロー分析によって検出され、MFI(蛍光強度の中央値)として示された。TGF-ベータの非存在下で、Rv-CD26を形質導入されたヒトT細胞は、形質導入されていないT細胞と比較して、CD26をより高いレベルで発現した(
図4、Rv-CD26対NT=MFI 1420対MFI 801)。NT T細胞が、TGF-ベータ存在下(5ng/ml、10ng/ml、または20ng/ml)で48時間培養された際に、CD26発現はMFI 801からMFI 603、MFI 599、またはMFI 626へとそれぞれ減少した一方で、Rv-CD26を形質導入されたT細胞上のCD26発現は、TGF-ベータ存在下(5ng/ml、10ng/ml、または20ng/ml)で48時間培養後も変わらないままであった。これらの結果は、Rv-CD26を形質導入されたCAR T細胞は、CD26発現へのTGF-ベータの抑制に抵抗し得る一方で、Rv-CD26を形質導入されていないCAR T細胞のCD26発現は、TGF-ベータによって抑制されることを示した。
【0034】
ヒトT細胞の遊走能力を調べるために、in vitroトランスウェル遊走アッセイおよび蛍光遊走アッセイが実施された。
A.トランスウェル細胞遊走アッセイプロトコール(細胞計数による)
1. 所望する培地および培養条件で、細胞遊走アッセイをおこなうのに十分な細胞(Rv-CD26を形質導入されたHER2 CAR T細胞または対照HER2 CAR T細胞)を育てる。
2. 細胞を回収し、無血清培地に細胞を再懸濁し、血球計算盤を用いて細胞の数を数える。細胞を無血清培地に1.5x106細胞/mLで再懸濁するか、またはあなたの所望する濃度の細胞にする。
3. 下部チャンバー:NT(形質導入なし)およびCD26を形質導入されたHER2-CAR T細胞双方の下部チャンバーに、235μLのHER2陽性A549細胞上清(化学誘因物質)および365μLの無血清培地を加えて600μLとする。
4. 上部チャンバー(トランスウェル、5mm)を注意深く下部チャンバーに設置し、空気の泡が上部および下部チャンバーの間に引っかからないようにする。
5. 上部チャンバー:300μL(5,00000細胞)の細胞懸濁液(NTおよびRv-CD26を形質導入された双方)を上部チャンバーの各ウェルに加える。
6. 注意深くプレートカバーを設置し、細胞遊走チャンバーをCO2インキュベーターの中で、37℃で2-24時間インキュベートする。
7. 異なる時点(2、4、22/24時間)で、血球計算盤を用いて細胞を計数する。
【0035】
B.蛍光細胞遊走アッセイプロトコール(Abcam transwell migration assay kit ab235696を用いて、蛍光強度による)
標準曲線:
1. 各細胞タイプは個別の標準曲線を必要とする。50μLの細胞懸濁液(1.8x106細胞/mL、90,000細胞または1x106細胞/mLで50000とする)を添加することにより、標準曲線を準備する。
2. 細胞を1:1で洗浄バッファーに連続的に希釈し、96ウェル白色プレート、合計容量100μLに細胞の標準曲線(90000、45000、22500、11250、5625、2812、1406および703)を作成する。
3. ブランクとして、100μLの洗浄バッファーを用いる。
4. 各ウェルに10μLの細胞染料を加える。
5. 37℃で1時間インキュベートする。
6. Ex/Em=530/590nmにて蛍光を読み取る。
7. 細胞の数対、得られたRFUの標準曲線をプロットする。
8. 直線の近似曲線を用いて、データポイントを合わせる。
【0036】
遊走細胞を計数する:
1. ウェルの数に応じて、所望する細胞染色溶液を作製する。100μLの細胞染料を1mLの細胞解離溶液に加える。よく混ぜる。
2. 混合液550μLを下部チャンバーの各ウェルに加える(22時間後、ステップA6)。実験デザインに応じて、2時間または4時間後も可能である。
3. CO2インキュベーター内で、37℃で60分間インキュベートする。
4. インキュベーション後に混合液110μLを下部チャンバーから96ウェル白色プレートへ移す。Ex/Em=530/590nmでプレートを読み取る。24ウェルプレートの各ウェルが5倍高い容量であることを考慮して、読み取り値を5倍する。
【0037】
データ分析:
標準曲線から得られた直線方程式を用いて、遊走した細胞の数が算出された。
【0038】
図5に示される通り、蛍光遊走アッセイおよびトランスウェル遊走アッセイの結果は、Rv-CD26を形質導入されたHER2 CAR T細胞が、HER2 CAR T細胞と比較して、向上した遊走能力を示したことを、示した。
【0039】
MR-CAR T細胞によるADA-CD3-scFv発現は、生物学的に機能的である
図7でADA-CD3(scFv)の発現を測定するためにウェスタンブロッティングが使用された。Rv-ADA-CD3(scFv)またはRv-ADA-CD3(scFv)-IL2sp(ヒトIL2シグナルペプチドは、ADA-CD3(scFv)の発現を増加させるために、ADA-CD3(scFv)の5´末端に挿入された)は、293T細胞に形質導入され、細胞溶解物は抗ADA抗体を用いたウェスタンブロッティングを受ける(
図7A)。結果は、Rv-ADA-CD3-IL2spが、RV-ADA-CD3(IL2spなし)と比較して、ADA-CD3をより高いレベルで発現したことを示した。それから、Rv-ADA-CD3-IL2spは、ADA CRISPR活性化エレメントを発現するレンチウイルスベクターと比較された。Lv-ADA(CRISPR活性化)ウイルスまたはRv-ADA-IL2spは、Jurkat T細胞に形質導入された。Lv-ADA(CRISPR活性化)を形質導入されたJurkat T細胞は、ピューロマイシンによって選択された。ADA発現は、T細胞培養の7、14または18日目に、抗ADA mAbを用いたウェスタンブロッティングによって測定された。
図7Bに示されるように、Rv-ADA1-IL2spは、レンチ-ADA活性化と比較して、ADAをより高いレベルで発現した。これらの結果は、Rv-ADA-CD3-IL2spが、ADA-CD3(scFv)をCAR T細胞で発現するための最適化された戦略であることを支持した。
【0040】
MRCAR T細胞によるADA-CD3(scFv)の分泌は、ヒトADAに対するELISAによって測定された。
図8Aに示されるように、Rv-ADA-CD3-IL2sp(シグナルペプチド)を形質導入された、Rv-ADA-CD3(IL2spなし)を形質導入された、または形質導入されていない(NT)HEK293T細胞の、上清または細胞溶解物中のADAは、ELISAにより測定された。結果は、上清または細胞溶解物の双方において、Rv-ADA-CD3-scFv-IL2sp(ADA1-CD3-IL2sp)またはRv-ADA-CD3-scFv(IL2spなし、ADA1-CD3)が、ADA-CD3を発現したことを示した。そして、Rv-ADA-CD3-IL2spは、Rv-ADA-CD3よりも、より高いレベルのADA-CD3を発現した。
【0041】
それから、Rv-ADA-CD3-IL2spまたはRv-ADA-CD3を形質導入されたHEK293T細胞は、ADA-CD3発現を確認するために、Jurkat T細胞と共培養されて細胞培養についてストレス状態(増加した細胞密度および細胞接触)を模倣した。共培養の1日目または4日目に、細胞培養培地は回収され、ADAのELISA測定を受けた。結果は、Rv-ADA-CD3-IL2spがNTまたはRv-ADA-CD3より、より高いADA発現を誘導したことを示した。我々は、NT群がADA発現を有したことを観察した(
図8B)。これは、Jurkat T細胞またはHEK293T細胞によるADAのバックグラウンド発現によって説明され得る。
【0042】
次に、我々はADA-CD3が、CD3発現Jurkat T細胞またはRv-CD26を形質導入されたCD3/CD26二重陽性CD26-Jurkat T細胞をエンゲージするかどうか調べた。Rv-ADA-CD3-IL2spを形質導入されたJurkat T細胞またはCD26-Jurkat T細胞は24時間培養され、ADAに対するPEコンジュゲート化mAbで染色され、ADA発現のフロー分析を受けた。
図8Cに示されるように、Rv-ADA-CD3を形質導入されたJurkat T細胞上のADAレベルは、Jurkat T細胞のそれよりも高く、CD3-scFvがADA-CD3をJurkat T細胞の表面上に繋留したことを示唆した。Rv-ADA-CD3を形質導入されたJurkat T細胞上のADAレベルと比較して、Rv-ADA-CD3を形質導入されたCD26-Jurkat T細胞上のADAレベルはさらに増加し、ADAおよびCD26のエンゲージが、CD26-Jurkat T細胞とのADA-CD3の結合をさらに向上させたことを示唆した。したがって、これらのデータは、我々がデザインしたADA-CD3が、T細胞から分泌され、かつT細胞とエンゲージし得ることを示唆した。
【0043】
次に、分泌されたADA-CD3の酵素活性が調べられた。ADA-CD3はT細胞と高い結合親和性を有し、T細胞の表面上にエンゲージするだろうので、ADA-CD3酵素活性を測定するために、T細胞が直接使用された。最初に、HEK293T細胞はRv-ADA-CD3で形質導入され、異なる密度で96ウェルプレートに一晩播種された。24時間後に、細胞が計数され、細胞密度が
図9Aに示された。同じ量のJurkat T細胞が、細胞培養物に6時間加えられた。細胞培養培地が除去され、細胞は直接ADA活性アッセイを受けた。
図9Aに示されるように、10e5/ウェルまたは5x10e5/ウェルの細胞培養密度において、対照群と比較して、Rv-ADA-CD3はADOをINOに変換するより高い酵素活性をもたらし、ADA分泌はストレス状態媒介性であることを示唆した(左:元の読み取り;右:形質導入されていないHEK293T細胞のバックグラウンドの読み取りが差し引かれた)。
【0044】
次に、我々はT細胞上のADA-CD3の結合効率を調べた。Jurkat-Dual(NF-kBおよびIRF/IFN)、Rv-CD26で形質導入されたJurkat-Dual(Jurkat-Dual-CD26)、Jurkat-NFAT、またはRv-CD26で形質導入されたJurkat-NFAT(Jurkat-NFAT-CD26)レポーター細胞株は、Rv-ADAまたはRv-ADA-CD3(scFv)を形質導入された293T細胞と、24時間共培養された。細胞培養培地はそれから、ADA活性アッセイによりADAを測定するために使用された。ADA膜結合効率は、Rv-ADA-CD3-293T/CD26-Jurkat Tを最大値とし、293T/JurkatT W/O CD26をバックグラウンドとして使用して算出された。結果は、分泌されたADA-CD3がJurkat-DualおよびCD26-Jurkat-Dual(
図9B)、または、Jurkat-NFATおよびCD26-Jurkat-NFAT(
図9C)の双方と完全にエンゲージしたことを示し、その一方で分泌されたADA(CD3-scFvなし)は、CD26-Jurkat-Dual(
図9B)またはCD26-Jurkat-NFAT(
図9C)と、分泌されたADA-CD3の40%の効率でエンゲージしたのみであったことを示した。したがって、これらの結果は、ADA-CD3がADAのエンゲージを改善したことを示した。
【0045】
CD3-scFvまたはADAのいずれかがヒトT細胞に刺激または共刺激シグナルを提供し得るため、次に、我々は、分泌されたADA-CD3(scFv)がヒトT細胞を活性化できるかどうか調べた。
図10Aおよび10Bに示されるように、Rv-ADA(ADA1)またはRv-ADA-CD3(ADA1-CD3)は293T細胞に形質導入された。293T細胞培養培地(上清)または293T細胞は、NFAT-ルシフェラーゼJurkatレポーター細胞株の培養物に加えられた。細胞は6時間(
図10A)または24時間(
図10B)培養され、それから細胞培養培地は回収され、ルシフェラーゼアッセイを受けた。Rv-ADA-CD3を形質導入された293T細胞のみが、24時間でT細胞活性化を誘導し、ADA-CD3の分泌はストレス状態(高い細胞密度での24時間の細胞培養)によって媒介されることを示唆した。我々はRv-ADA-CD3およびRv-ADA-CD3-IL2spも比較した。Jurkat NFATレポーターT細胞は、Rv-ADA-CD3またはRv-ADA-CD3(IL2sp)を形質導入されたHEK293T細胞の上清と、6時間または24時間添加され、ルシフェラーゼアッセイを受けた。結果は、Rv-ADA-CD3-IL2spが、Rv-ADA-CD3より効果的にT細胞活性化を誘導したことを示した。ADA-CD3(IL2sp)発現レベルは、
図10Dに示されるように算出された。Rv-ADA-CD3またはRv-ADA-CD3-IL2spは、24時間でそれぞれ0.3ug/mlまたは>0.5ug/mlのADA-CD3発現を誘導することができる。
【0046】
MR-CAR T細胞のLDH細胞傷害性アッセイ
LDHアッセイプロトコール
1日目:96ウェルU底細胞培養プレートで、腫瘍細胞(1×10e4)が、エフェクター細胞CAR-TおよびNT-T(陰性対照として形質導入されていないT細胞)と、以下のようなE:T比の勾配で200ulのDMEM培地において4時間共培養された。最大負荷(陽性対照)ウェルは20ulの細胞溶解バッファーを加えられ、30分間培養する。
4時間後:乳酸脱水素酵素(LDH)の検出は、Enzo LDH cytotoxicity EST assay(Cat♯ ENZ-KIT157)を使用して、製造者により指定されたとおりに実施された。
1. 細胞を沈殿させるために、プレートは250×gで2分間遠心されるだろう。
2. 100ulの細胞上清を、新しい平底の光学透明96ウェルプレートの各ウェルに移す。
3. 100ulのワーキング溶液を、各ウェルに加える。
4. プレートを遮光し、室温で30分間インキュベートする。
5. 50ulの停止溶液を、各ウェルに加える。
6. マイクロプレートリーダーによって、490nmの吸光を測定する。
特異的溶解は、以下の式を用いて算出された:
(実験上の-自発的解放)/(最大負荷-自発的解放)×100%
【0047】
図11に示されるように、CAR T細胞はHepG2またはHuh7肝臓がん細胞と共培養され、上記のようにLDHアッセイを受けた。
図11Bおよび
図11Cは、共培養の4時間で、MR-CAR(GPC3-ADA1-CD3-CD26)T細胞が、GPC3-CAR T細胞と比較して、20:1のE:T比においてHepG2(
図11B)またはHuh7(
図11C)に対する向上した細胞傷害性を示したことを示したが、その一方で1:1のE:T比においては顕著な違いは観察されなかった。これは、ADA-CD3(scFv)の発現および分泌が、時間を要するためである可能性が高い。結果として、1:1のE:T比においては、MR-CARがHepG2(
図11D)またはHuh7(
図11E)に対し、MR-CAR T細胞および腫瘍細胞の共培養の18時間または24時間いずれかにおいて、顕著に向上した細胞傷害性を示した。これらの結果は、MR-CAR T細胞が、in vitroで特定の腫瘍細胞に対して向上した細胞傷害性を示したことを示唆した。
【0048】
MR-CAR T細胞療法のIn vivoマウス研究
6週齢のNSGマウスは、Jax laboratoryから購入され、各群5マウスを有する。肝臓がんにおけるMR-CAR T細胞療法の効果を調べるために、NSGマウスの群は最初に0日目に、200ulの培地中の2x10e6 Huh7 HCC腫瘍細胞を、右側腹に皮下接種された。7日目に、Huh7腫瘍を有するマウスは、尾の血管を介して、200ulのPBS、200ulの培地中の2x10e6 GPC3-CAR T細胞、または200ulの培地中の2x10e6 GPC3-ADA1-CD3-CD26-CAR T細胞(GPC3-MR-CARと表す)で治療された。マウスは2、3日ごとにモニターされた。腫瘍サイズはノギスで測定され、腫瘍サイズは、腫瘍サイズ=LxWxW/2(L:腫瘍の長さ、W;腫瘍の幅)として算出された。マウスの体重も、MR-CAR T細胞療法の毒性をモニターするために測定された。
【0049】
MR-CAR T細胞療法の肺がんにおける効果を調べるために、NSGマウスの群は最初に0日目に、200ulの培地中の2x10e6 A549 NSCLC腫瘍細胞を、右側腹に皮下接種された。7日目に、A549腫瘍を有するマウスは、尾の血管を介して、200ulの培地中の2x10e6 HER2-CAR T細胞、または2x10e6 HER2-ADA1-CD3-CD26-CAR T細胞(HER2-MR-CARとして表す)、または対照として治療なし(NT)、で治療された。腫瘍のサイズおよび体重は、上記のように測定された。
【0050】
両モデルにおいて、MR-CAR T細胞は向上した抗腫瘍活性を示した。MR-CAR T細胞がHuh7 HCCまたはA549 NSCLCマウスモデルの双方で腫瘍の増殖を顕著に阻害し、その一方で元のCAR T細胞は、Huh7またはA549腫瘍の増殖を中程度に阻害したのみであった。加えて、Huh7 HCCおよびA549 NSCLCマウスモデルの双方で体重に顕著な違いは観察されず、MR-CAR T細胞がこれらのマウスモデルにおいて毒性を誘導しなかったことを示唆した。
【0051】
配列表:以下の配列表は、本開示の一部である。
【0052】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA1-CD26(配列番号1)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0053】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA2-CD26(配列番号2)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0054】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA1(配列番号3)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNL
【0055】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA2(配列番号4)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKR WDKFIADVATK
【0056】
IL2SP-ADA1-CD26(配列番号5)
MRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0057】
ADA2-CD26(配列番号6)
MLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0058】
IL2SP-ADA1(配列番号7)
MRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKA YGMPPSASAGQNL
【0059】
ADA2(配列番号8)
MLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATK
【0060】
CD26(配列番号9)
MKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDH GIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0061】
HER2-scFv-ADA1-CD28TM-CD3zeta-CD26(配列番号10)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRSSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0062】
HER2-scFv-ADA2-CD28TM-CD3zeta-CD26(配列番号11)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRSSMLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0063】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA1-CD28TM-CD3zeta-CD26(配列番号12)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0064】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA2-CD28TM-CD3zeta-CD26(配列番号13)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0065】
ADA1-CD28TM-CD3zeta-CD26(配列番号14)
MRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0066】
ADA2-CD28TM-CD3zeta-CD26(配列番号15)
MLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHF IKQCFSLP
【0067】
ADA1-CD28TM-CD3zeta(配列番号16)
MRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0068】
ADA2-CD28TM-CD3zeta(配列番号17)
MLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKSSDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGER RRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0069】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA1-CD3-scFv-CD26(配列番号18)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPMRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKSGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0070】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA2-CD3-scFv-CD26(配列番号19)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGATNFSLLKQAGDVEENPGPGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKSGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0071】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA1-CD3-scFv(配列番号20)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKS
【0072】
HER2-scFv-CD28TM-CD3zeta-ADA2-CD3-scFv(配列番号21)
MDWIWRILFLVGAATGAHSEVQLQQSGPELKKPGETVKISCKASGYPFTNYGMNWVKQAPGQGLKWMGWINTSTGESTFADDFKGRFDFSLETSANTAYLQINNLKSEDMATYFCARWEVYHGYVPYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSHKFLSTSVGDRVSITCKASQDVYNAVAWYQQKPGQSPKLLIYSASSRYTGVPSRFTGSGSGPDFTFTISSVQAEDLAVYFCQQHFRTPFTFGSGTKLEIKALDLEPKSCDKTHTCPPCPDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRDPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRSRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPRGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKRWDKFIADVATKSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKS
【0073】
ADA1-CD3-scFv-CD26(配列番号22)
MRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKSGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIA SSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0074】
ADA2-CD3-scFv-CD26(配列番号23)
MLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEADAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKSGSGEGRGSLLTCGDVEENPGPMKTPWKVLLGLLGAAALVTIITVPVVLLNKGTDDATADSRKTYTLTDYLKNTYRLKLYSLRWISDHEYLYKQENNILVFNAEYGNSSVFLENSTFDEFGHSINDYSISPDGQFILLEYNYVKQWRHSYTASYDIYDLNKRQLITEERIPNNTQWVTWSPVGHKLAYVWNNDIYVKIEPNLPSYRITWTGKEDIIYNGITDWVYEEEVFSAYSALWWSPNGTFLAYAQFNDTEVPLIEYSFYSDESLQYPKTVRVPYPKAGAVNPTVKFFVVNTDSLSSVTNATSIQITAPASMLIGDHYLCDVTWATQERISLQWLRRIQNYSVMDICDYDESSGRWNCLVARQHIEMSTTGWVGRFRPSEPHFTLDGNSFYKIISNEEGYRHICYFQIDKKDCTFITKGTWEVIGIEALTSDYLYYISNEYKGMPGGRNLYKIQLSDYTKVTCLSCELNPERCQYYSVSFSKEAKYYQLRCSGPGLPLYTLHSSVNDKGLRVLEDNSALDKMLQNVQMPSKKLDFIILNETKFWYQMILPPHFDKSKKYPLLLDVYAGPCSQKADTVFRLNWATYLASTENIIVASFDGRGSGYQGDKIMHAINRRLGTFEVEDQIEAARQFSKMGFVDNKRIAIWGWSYGGYVTSMVLGSGSGVFKCGIAVAPVSRWEYYDSVYTERYMGLPTPEDNLDHYRNSTVMSRAENFKQVEYLLIHGTADDNVHFQQSAQISKALVDVGVDFQAMWYTDEDHGIASSTAHQHIYTHMSHFIKQCFSLP
【0075】
ADA1-CD3-scFv(配列番号24)
MRRMQLLLLIALSLALVTNSMAQTPAFDKPKVELHVHLDGSIKPETILYYGRRRGIALPANTAEGLLNVIGMDKPLTLPDFLAKFDYYMPAIAGCREAIKRIAYEFVEMKAKEGVVYVEVRYSPHLLANSKVEPIPWNQAEGDLTPDEVVALVGQGLQEGERDFGVKARSILCCMRHQPNWSPKVVELCKKYQQQTVVAIDLAGDETIPGSSLLPGHVQAYQEAVKSGIHRTVHAGEVGSAEVVKEAVDILKTERLGHGYHTLEDQALYNRLRQENMHFEICPWSSYLTGAWKPDTEHAVIRLKNDQANYSLNTDDPLIFKSTLDTDYQMTKRDMGFTEEEFKRLNINAAKSSFLPEDEKRELLDLLYKAYGMPPSASAGQNLSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKS
【0076】
ADA2-CD3-scFv(配列番号25)
MLVDGPSERPALCFLLLAVAMSFFGSALSIDETRAHLLLKEKMMRLGGRLVLNTKEELANERLMTLKIAEMKEAMRTLIFPPSMHFFQAKHLIERSQVFNILRMMPKGAALHLHDIGIVTMDWLVRNVTYRPHCHICFTPRGIMQFRFAHPTPRPSEKCSKWILLEDYRKRVQNVTEFDDSLLRNFTLVTQHPEVIYTNQNVVWSKFETIFFTISGLIHYAPVFRDYVFRSMQEFYEDNVLYMEIRARLLPVYELSGEHHDEEWSVKTYQEVAQKFVETHPEFIGIKIIYSDHRSKDVAVIAESIRMAMGLRIKFPTVVAGFDLVGHEDTGHSLHDYKEALMIPAKDGVKLPYFFHAGETDWQGTSIDRNILDALMLNTTRIGHGFALSKHPAVRTYSWKKDIPIEVCPISNQVLKLVSDLRNHPVATLMATGHPMVISSDDPAMFGAKGLSYDFYEVFMGIGGMKADLRTLKQLAMNSIKYSTLLESEKNTFMEIWKKRWDKFIADVATKSSGGGGSDIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKS
【0077】
CD28-TM(配列番号26)
DPKFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS
【0078】
CD3-zeta(配列番号27)
RVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0079】
G4S linker(配列番号28)
GGGGSGGGGSGGGGS
【0080】
CD3-scFv(配列番号29)
DIKLQQSGAELARPGASVKMSCKTSGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQLTQSPAIMSASPGEKVTMTCRASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKVASGVPYRFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCQQWSSNPLTFGAGTKLELKS
【0081】
T2A sequence(配列番号30)
GSGEGRGSLLTCGDVEENPGP
【0082】
P2A sequence(配列番号31)
GSGATNFSLLKQAGDVEENPGP
【0083】
IL2 leadersequence(配列番号32)
MRRMQLLLLIALSLALVTNS
【0084】
「実質的に」という用語は、大部分がしかし必ずしも完全にではなく、指定されたものであると、当業者によって理解されるものとして定義される。任意の開示された実施形態において、「実質的に」「約」「一般的に」および「おおよそ」は、指定されたものの「[パーセント]以内」で代用されるかもしれず、パーセントは0.1、1、5、および10パーセントを含む。
【0085】
前述は、当業者が本開示の様態をより理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説する。当業者は、彼らが本開示を、同じ目的を遂行するためのほかのプロセスや構造をデザインまたは修正すること、および/またはここで紹介された実施形態と同じ利点を実現することのための根拠として、容易に利用できることを認めるべきである。当業者はまた、そのような等価構造が、本開示の趣旨及び範囲から逸脱しないこと、及び、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、彼らがここで様々な変更、置換、および代替をおこなうかもしれないこと、を認識するべきである。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の文言によってのみ決定されるべきである。特許請求の範囲内で「含む」は、請求項内の列挙された要素のリストがオープングループであるような「少なくとも含む」を意味することを意図している。用語「a」、「an」および他の単数形は、特に除外されない限りそれらの複数形を含むことを意図している。
【配列表】
【国際調査報告】