(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】抗CD33抗体及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07K 16/28 20060101AFI20240905BHJP
C12N 15/13 20060101ALI20240905BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20240905BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20240905BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20240905BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20240905BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20240905BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240905BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240905BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20240905BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
C07K16/28 ZNA
C12N15/13
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61K39/395 N
A61P35/00
A61P35/02
G01N33/53 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513937
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 US2022042448
(87)【国際公開番号】W WO2023034564
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500213834
【氏名又は名称】メモリアル スローン ケタリング キャンサー センター
(71)【出願人】
【識別番号】399026731
【氏名又は名称】スローン - ケタリング・インスティテュート・フォー・キャンサー・リサーチ
(71)【出願人】
【識別番号】522023761
【氏名又は名称】メモリアル ホスピタル フォー キャンサー アンド アライド ディジージズ
(71)【出願人】
【識別番号】522099135
【氏名又は名称】トライ-インスティテューショナル セラピューティクス ディスカバリー インスティテュート, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ダニヤン, アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ブレントジェンズ, レニアー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ロレンツ, イボ シー.
(72)【発明者】
【氏名】カーン, アブドゥル
【テーマコード(参考)】
4B065
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA01X
4B065AA57X
4B065AA72X
4B065AA88X
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA25
4B065CA44
4B065CA46
4C085AA14
4C085BB12
4C085BB41
4C085BB43
4C085BB50
4C085CC02
4C085DD62
4C085EE01
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA72
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
4H045GA26
(57)【要約】
本明細書に開示される主題は、CD33に結合する抗体又はその抗原結合断片、及びそのような抗体又はその抗原結合断片を使用する方法を提供する。ある特定の実施形態では、CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項2】
配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項3】
(a)配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び
(b)配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項4】
重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片であって、前記重鎖可変領域及び前記軽鎖可変領域が、
(a)配列番号8に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号9に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号18に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号19に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号28に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号35に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号43に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号44に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号62に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号63に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号73に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号81に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号81に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、並びに
(k)配列番号8に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域からなる群から選択される、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項5】
配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項6】
配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項7】
(a)配列番号配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び
(b)配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項8】
(a)前記重鎖可変領域が、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(b)前記重鎖可変領域が、配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(c)前記重鎖可変領域が、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(d)前記重鎖可変領域が、配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(e)前記重鎖可変領域が、配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号44に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(f)前記重鎖可変領域が、配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(g)前記重鎖可変領域が、配列番号62に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(h)前記重鎖可変領域が、配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(i)前記重鎖可変領域が、配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(j)前記重鎖可変領域が、配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含むか、又は
(k)前記重鎖可変領域が、配列番号98に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項9】
(a)前記重鎖可変領域が、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(b)前記重鎖可変領域が、配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含むか、又は
(c)前記重鎖可変領域が、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項8に記載の抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項10】
CDR1ドメイン、CDR2ドメイン、及びCDR3ドメインを含む重鎖可変領域、並びにCDR1ドメイン、CDR2ドメイン、及びCDR3ドメインを含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片であって、前記重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のCDR3ドメインが、
(a)配列番号4に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(b)配列番号14に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(c)配列番号24に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号34に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(e)配列番号39に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(f)配列番号48に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(g)配列番号58に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(h)配列番号68に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(i)配列番号77に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、又は
(j)配列番号87に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3からなる群から選択される、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項11】
前記重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のCDR2ドメインが、
(a)配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(b)配列番号13に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号16に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号23に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(d)配列番号33に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(e)配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(f)配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(g)配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号60に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(h)配列番号67に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号70に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(i)配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号79に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、並びに
(j)配列番号86に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2から選択される、請求項10に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項12】
前記重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のCDR1ドメインが、
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号5に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号15に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号25に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(d)配列番号32に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号25に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号37に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号40に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(f)配列番号47に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号49に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(g)配列番号56に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号59に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(h)配列番号66に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号69に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(i)配列番号76に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号78に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、又は
(j)配列番号86に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号5に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1からなる群から選択される、請求項10又は11に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項13】
前記CDR配列のうちの1つ以上が、最大約5つのアミノ酸置換を有する、請求項10~12のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項14】
前記CDR配列のうちの1つ以上が、最大約3つのアミノ酸置換を有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項15】
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(d)配列番号32に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号34に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(e)配列番号37に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(f)配列番号47に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(g)配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号67に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号68に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(j)配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項16】
(a)配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号40に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号49に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号69に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号70に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号78に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号79に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(i)配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項17】
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号32に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号34に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号37に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号40に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号47に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号49に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号67に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号68に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号69に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号70に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号78に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号79に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(j)配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【請求項18】
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域である、請求項17に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項19】
前記抗体が、重鎖定常領域及び/又は軽鎖定常領域を含む含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。
【請求項20】
(a)前記重鎖定常領域が、配列番号95に記載されるアミノ酸配列と約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含み、かつ/又は
(b)前記軽鎖定常領域が、配列番号96に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む、請求項19に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項21】
(a)前記重鎖定常領域が、配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含み、かつ/又は
(b)前記軽鎖定常領域が、配列番号96若しくは配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項19又は20に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項22】
前記抗体又はその抗原結合断片が、
(a)配列番号97、配列番号100、若しくは配列番号102に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖、及び/又は
(b)配列番号98、配列番号101、若しくは配列番号103に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項23】
前記抗体又はその抗原結合断片が、
(a)配列番号97、配列番号100、若しくは配列番号102に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖、及び/又は
(b)配列番号98、配列番号101、若しくは配列番号103に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項24】
前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号215に記載されるアミノ酸配列又はその断片を含むCD33に結合する、請求項1~23のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項25】
前記抗体が、ヒト可変領域フレームワーク領域を含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項26】
完全ヒト又はその抗原結合断片である、請求項1~25のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項27】
キメラ抗体又はその抗原結合断片である、請求項1~24のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項28】
ヒト化抗体又はその抗原結合断片である、請求項1~24のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項29】
前記抗原結合断片が、Fab、Fab’、F(ab’)
2、可変断片(Fv)、又は単鎖可変領域(scFv)である、請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項30】
前記抗原抗原結合断片が、scFvである、請求項29に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項31】
CD33への結合について、請求項1~30のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片と交差競合する、抗体又はその抗原結合断片。
【請求項32】
請求項1~30のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片と同じCD33上のエピトープ領域に結合する、抗体又はその抗原結合断片。
【請求項33】
請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片を含む、組成物。
【請求項34】
薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
治療剤に連結した、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片を含む、免疫コンジュゲート。
【請求項36】
前記治療剤が、薬物、細胞毒素、又は放射性同位体である、請求項35に記載の免疫コンジュゲート。
【請求項37】
請求項35又は36に記載の免疫コンジュゲートを含む、組成物。
【請求項38】
薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
1つ以上の機能部分に連結した、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片を含む、多重特異性分子。
【請求項40】
前記1つ以上の機能部分が、前記抗体又はその抗原結合断片とは異なる結合特異性を有する、請求項39に記載の多重特異性分子。
【請求項41】
請求項39又は40に記載の多重特異性分子を含む、組成物。
【請求項42】
薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である、請求項51に記載の組成物。
【請求項43】
請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片をコードする、核酸。
【請求項44】
請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片の重鎖可変領域をコードする、核酸。
【請求項45】
配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含む、請求項44に記載の核酸。
【請求項46】
配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項44又は45に記載の核酸。
【請求項47】
請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片の軽鎖可変領域をコードする、核酸。
【請求項48】
配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含む、請求項47に記載の核酸。
【請求項49】
配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列を含む、請求項47又は48に記載の核酸。
【請求項50】
請求項43~49のいずれか一項に記載の核酸を含む、ベクター。
【請求項51】
請求項50に記載のベクターを含む、宿主細胞。
【請求項52】
全細胞、組織、又は血液試料中でCD33を検出するための方法であって、
細胞、組織又は血液試料を、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合断片と接触させることであって、前記抗体又はその抗原結合断片が、検出可能な標識を含む、接触させることと、
前記細胞又は組織と関連付けられた検出可能な標識の量を測定することによって、前記細胞、組織又は血液試料に結合した、標識された前記抗体又はその抗原結合断片の量を決定することであって、結合した抗体又はその抗原結合断片の前記量が、前記細胞、組織又は血液試料中のCD33の量を示す、決定することと、を含む、方法。
【請求項53】
対象においてCD33に関連する疾患又は障害を治療又は改善する方法であって、前記対象に、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体若しくはその抗原結合断片、請求項35若しくは36に記載の免疫コンジュゲート、請求項39若しくは40に記載の多重特異性分子、又は請求項33、34、37、38、41、及び42のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項54】
前記疾患又は障害が、腫瘍である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
対象において腫瘍負荷を低減させる方法であって、前記対象に、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体若しくはその抗原結合断片、請求項35若しくは36に記載の免疫コンジュゲート、請求項39若しくは40に記載の多重特異性分子、又は請求項33、34、37、38、41、及び42のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項56】
前記方法が、前記対象において、腫瘍細胞の数を低減させ、腫瘍サイズを低減させ、かつ/又は腫瘍を根絶する、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
対象において腫瘍を治療及び/又は予防する方法であって、前記対象に、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体若しくはその抗原結合断片、請求項35若しくは36に記載の免疫コンジュゲート、請求項39若しくは40に記載の多重特異性分子、又は請求項33、34、37、38、41、及び42のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項58】
腫瘍を有する対象の生存時間を増加又は延長する方法であって、前記対象に、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体若しくはその抗原結合断片、請求項35若しくは36に記載の免疫コンジュゲート、請求項39若しくは40に記載の多重特異性分子、又は請求項33、34、37、38、41、及び42のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項59】
前記方法が、前記対象において腫瘍負荷を低減させるか、又は根絶する、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記腫瘍が、がんである、請求項54~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記腫瘍が、血液がん又は固形組織がんである、請求項54~60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記血液がんが、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、骨髄増殖性腫瘍(MPN)、及び慢性骨髄性腫瘍からなる群から選択される、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記血液がんが、急性骨髄性白血病(AML)である、請求項52に記載の方法。
【請求項64】
前記対象が、ヒトである、請求項53~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において腫瘍負荷を低減させるため、対象において腫瘍を治療及び/若しくは予防するため、並びに/又は腫瘍を有する対象の生存時間を増加若しくは延長するための、キットであって、請求項1~32のいずれか一項に記載の抗体若しくはその抗原結合断片、請求項35若しくは36に記載の免疫コンジュゲート、請求項39若しくは40に記載の多重特異性分子、又は請求項33、34、37、38、41、及び42のいずれか一項に記載の組成物を含む、キット。
【請求項66】
前記キットが、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において腫瘍負荷を低減させるため、対象において腫瘍を治療及び/若しくは予防するため、並びに/又は腫瘍を有する対象の生存時間を増加若しくは延長するために、前記抗体若しくはその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を使用するための、書面による説明書を更に含む、請求項65に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年9月2日に出願された米国仮特許出願第63/240,220号に対する優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により組み込まれ、それに対する優先権が主張される。
【0002】
配列表
本出願は、EFS-Webを介して提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2022年8月31日に作成された当該配列表は、0727341389.xmlという名称であり、102,312バイトのサイズである。
【0003】
1.発明の分野
本明細書に開示される主題は、CD33に結合する抗体、及びそのような抗体を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
2.発明の背景
急性骨髄性白血病(AML)は、米国において最も一般的かつ最も致死的な形態の急性白血病である。過去40年間、標準治療は化学療法であったが、近年、CD33抗体-薬物コンジュゲート(ADC)及び標的化された低分子がその一式に追加された。これらの新しい追加にもかかわらず、AMLは、5年生存率が30%未満の深刻な疾患であり続けている。したがって、新規のAML介入に対する重要な必要性が存在している。
【0005】
疾患(例えば、AML)におけるCD33についての重要な役割を考慮すると、CD33に結合する抗体及びそのような薬剤を使用する方法が望まれる。
【発明の概要】
【0006】
3.発明の概要
本明細書に開示される主題は、CD33に特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片、及び抗体又はその抗原結合断片を使用する方法を提供する。
【0007】
ある特定の実施形態では、CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【0008】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0009】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、(b)配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、を含む。
【0010】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域は、
(a)配列番号8に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号9に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号18に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号19に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号28に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号35に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号43に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号44に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号62に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号63に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号73に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号81に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号81に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、並びに
(k)配列番号8に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、からなる群から選択される。
【0011】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【0012】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0013】
ある特定の実施形態では、CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、及び配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、並びに配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0014】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域は、
(a)配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号44に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号62に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、並びに
(k)配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、からなる群から選択される。
【0015】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、重鎖定常領域及び/又は軽鎖定常領域を含む。ある特定の実施形態では、重鎖定常領域は、配列番号95に記載されるアミノ酸配列と約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、重鎖定常領域は、配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0016】
ある特定の実施形態では、軽鎖定常領域は、配列番号96又は配列番号99に記載されるアミノ酸配列と約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、軽鎖定常領域は、配列番号96又は配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0017】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号95に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び(b)配列番号96又は配列番号99に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域を含む。
【0018】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号95に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び配列番号96に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、又は
(b)配列番号95に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び配列番号99に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、を含む。
【0019】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域を含む。
【0020】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号96又は配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域を含む。
【0021】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び配列番号96又は配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域を含む。
【0022】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び配列番号96に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、又は
(b)配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、を含む。
【0023】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、CDR1ドメイン、CDR2ドメイン、及びCDR3ドメインを含む重鎖可変領域、並びにCDR1ドメイン、CDR2ドメイン、及びCDR3ドメインを含む軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のCDR3ドメインは、
(a)配列番号4に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(b)配列番号14に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(c)配列番号24に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号34に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(e)配列番号39に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(f)配列番号48に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(g)配列番号58に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(h)配列番号68に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(i)配列番号77に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、並びに
(j)配列番号87に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3からなる群から選択される。
【0024】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域CDR2ドメインは、
(a)配列番号3に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号6に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(b)配列番号13に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号16に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号23に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号26に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(d)配列番号33に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号26に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(e)配列番号38に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号41に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(f)配列番号38に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号50に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(g)配列番号57に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号60に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(h)配列番号67に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号70に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(i)配列番号57に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号79に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、並びに
(j)配列番号86に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、並びに配列番号41に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2からなる群から選択される。
【0025】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のCDR1ドメインは、
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号15に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(d)配列番号32に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号37に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号40に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(f)配列番号47に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号49に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(g)配列番号56に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号59に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(h)配列番号66に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号69に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(i)配列番号76に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号78に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、並びに
(j)配列番号86に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列及びその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1からなる群から選択される。
【0026】
ある特定の実施形態では、CDR配列のうちの1つ以上は、最大約5個のアミノ酸置換を有する。ある特定の実施形態では、CDR配列のうちの1つ以上は、最大約3個のアミノ酸置換を有する。
【0027】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(d)配列番号32に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号34に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(e)配列番号37に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(f)配列番号47に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(g)配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号67に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号68に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(j)配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む。
【0028】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号40に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号49に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号69に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号70に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号78に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号79に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(i)配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0029】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号32に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号34に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号37に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号40に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号47に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号49に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号67に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号684に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号69に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号70に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号78に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号79に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(j)配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0030】
ある特定の実施形態では、抗体の配列は、重-軽可変鎖方向(VH-VL)である。ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、ヒト可変領域フレームワーク領域を含む。
【0031】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、完全ヒト又はその抗原結合断片である。ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、キメラ抗体又はその抗原結合断片である。ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、ヒト化抗体又はその抗原結合断片である。ある特定の実施形態では、抗体の抗原結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)2、可変断片(Fv)、又は単鎖可変断片(scFv)である。
【0032】
ある特定の実施形態では、抗体の抗原結合断片又はその抗原結合断片は、scFvである。
【0033】
更に、本明細書に開示される主題は、CD33への結合について、上述の抗体又はその抗原結合断片のうちのいずれかと交差競合する、抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0034】
本明細書に開示される主題は、上述の抗体又はその抗原結合断片のうちのいずれかと同じCD33上のエピトープ領域に結合する、抗体又はその抗原結合断片を更に提供する。
【0035】
本明細書に開示される主題はまた、治療剤に連結した、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片を含む免疫コンジュゲートを提供する。ある特定の実施形態では、治療剤は、薬物、細胞毒素、又は放射性同位体である。
【0036】
更に、本明細書に開示される主題は、1つ以上の機能的部分に連結した、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片を含む多重特異性分子を提供する。ある特定の実施形態では、1つ以上の機能部分は、抗体又はその抗原結合断片とは異なる結合特異性を有する。
【0037】
更に、本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗体若しくはその抗原結合断片、本明細書に開示される免疫コンジュゲート、又は本明細書に開示される多重特異性分子を含む組成物を提供する。ある特定の実施形態では、組成物は、薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である。
【0038】
本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片をコードする核酸を提供する。更に、本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片の重鎖可変領域をコードする核酸を提供する。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含む。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列を含む。
【0039】
更に、本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片の軽鎖可変領域をコードする核酸を提供する。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含む。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列を含む。
【0040】
更に、本明細書に開示される主題は、かかる核酸分子を含むベクター、及びかかるベクターを含む宿主細胞を提供する。
【0041】
本明細書に開示される主題は、細胞、組織、又は血液試料中のCD33を検出するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、細胞、組織、又は血液試料を、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片と接触させることであって、抗体又はその抗原結合断片が検出可能な標識を含む、接触させることと、細胞、組織、又は血液試料と関連付けられた検出可能な標識の量を測定することによって、細胞、組織、血液試料に結合した標識抗体又はその抗原結合断片の量を決定することであって、結合した抗体又はその抗原結合断片の量が、細胞、組織、又は血液試料中のCD33の量を示す、決定することと、を含む。
【0042】
更に、本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗体及びその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を使用する様々な方法を提供する。本明細書に開示される主題は、対象においてCD33に関連する疾患又は障害を治療又は改善する方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、対象に、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を投与することを含む。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、CD33を発現する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、CD33の過剰発現に関連する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、腫瘍である。
【0043】
本明細書に開示される主題はまた、対象において腫瘍負荷を低減させる方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、対象に、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、対象において、腫瘍細胞の数を低減させ、腫瘍サイズを低減させ、かつ/又は腫瘍を根絶する。
【0044】
更に、本明細書に開示される主題はまた、対象において腫瘍を治療及び/又は予防する方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、対象に、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を投与することを含む。
【0045】
更に、本明細書に開示される主題はまた、腫瘍を有する対象の生存時間を増加又は延長する方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、対象に、本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を投与することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、対象において腫瘍負荷を低減させるか、又は根絶する。
【0046】
ある特定の実施形態では、腫瘍は、がんである。ある特定の実施形態では、腫瘍は、血液がん、又は固形組織がんである。ある特定の実施形態では、血液がんは、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、骨髄増殖性腫瘍(MPN)、及び慢性骨髄性腫瘍からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、血液がんは、急性骨髄性白血病(AML)である。ある特定の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0047】
更に、本明細書に開示される主題は、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において腫瘍負荷を低減させるため、対象において腫瘍を治療及び/若しくは予防するため、並びに/又は腫瘍を有する対象の生存時間を増加若しくは延長するための、キットであって、本明細書に開示される抗体若しくはその抗原結合断片、その免疫コンジュゲート、その多重特異性分子、又は組成物を含む、キットを提供する。ある特定の実施形態では、キットは、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において腫瘍負荷を低減させるため、対象において腫瘍を治療及び/若しくは予防するため、並びに/又は腫瘍を有する対象の生存時間を増加若しくは延長するために、本明細書に開示される抗体若しくはその抗原結合断片、その免疫コンジュゲート、その多重特異性分子、又はその組成物を使用するための、書面による説明書を更に含む。
【0048】
4.図面の簡単な説明
以下の詳細な説明は、例として与えられるが、本発明を記載される特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、添付の図面と併せて理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1A】CD33ドメイン構造を示す。細胞外領域における2つのIg様ドメイン(IgV及びIgC2)、単一の膜貫通セグメント、細胞質領域における免疫受容体チロシンベースの抑制性モチーフ(ITIM)及びITIM様モチーフからなる全長CD33(CD33M)の概略図を示す。一般的なCD33バリアント(CD33m)では、IgVドメインは、選択的スプライシングのために欠損している。
【
図1B】CD33ドメイン構造を示す。選択的スプライシングを有する及び有しない、CD33遺伝子構造を示す。エクソン2の除去は、IgVドメインの喪失をもたらす。様々なフォーマット(CAR、BiTE、放射線療法)で臨床に進行したいくつかの抗体は、IgVドメインを標的とする。GO、ゲムツズマブオゾガマイシン。
【
図2】CD33タンパク質に結合する候補抗体を示す。マウス(moCD33)及びヒト(huCD33)タンパク質上でELISAによって試験された10個の選択されたクローンの結合。10個のクローンmAb全てが、ヒトCD33に対する結合を示したが、マウスCD33に対する結合を示さなかった。抗His、抗CD33及びHisを含む無関係のタンパク質を対照として使用した。
【
図3】組換えCD33タンパク質に対する候補抗体の結合を示す。組換えヒト、カニクイザル及びマウスCD33-ECD-HiをNiプレートによって捕捉し、10μg/mLの濃度で3連で抗体を添加した。検出のために、HRPコンジュゲート抗ヒトFc二次抗体を使用した。
【
図4A】本明細書に開示される例示的なモノクローナル抗CD33抗体の、細胞表面上に発現されたCD33への結合を示す。CD33過剰発現3T3細胞に対するモノクローナル抗体TDI-Y-006、TDI-Y-007、及び1J19の結合を示す。
【
図4B】本明細書に開示される例示的なモノクローナル抗CD33抗体の、細胞表面上に発現されたCD33への結合を示す。内因性CD33発現を伴うAML株であるモノクローナル抗体TDI-Y-006、TDI-Y-007及び1J19~U937の結合を示す。結合をフローサイトメトリーによって増加した濃度で試験した。ヒトIgG1(HuIgG1)アイソタイプを対照として含めた。
【発明を実施するための形態】
【0050】
5.発明の実施形態の詳細な説明
本明細書に開示される主題は、抗CD33抗体を提供する。本開示の非限定的な実施形態は、本明細書及び実施例によって説明される。
【0051】
制限のためではなく、開示を明確にするために、この詳細な説明は、以下のセクションに分けられる。
5.1.定義、
5.2.CD33、
5.3.抗CD33抗体、
5.4.抗体又は抗原結合断片をコードする核酸、
5.5.医薬組成物及び治療方法、
5.6.診断及び予後方法、
5.7.キット、並びに
5.8.例示的な実施形態
【0052】
5.1.定義
以下の説明では、用語の使用に関して特定の規則に従うことになる。一般に、本明細書で使用される用語は、当業者に既知であるように、それらの用語の意味と一貫して解釈されることが意図される。
【0053】
これらの用語が当該技術分野で既知であるように、「抗体」及び「抗体(複数可)」は、免疫系の抗原結合タンパク質を指す。本明細書で言及される「抗体」という用語は、抗原結合領域を有する完全な全長抗体、及び「抗原結合断片」若しくは「抗原結合領域」が保持されているその任意の断片、又はその単鎖、例えば、単鎖可変断片(scFv)を含む。天然に存在する「抗体」は、ジスルフィド結合によって相互に接続された少なくとも2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖を含む糖タンパク質である。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書でVHと略される)及び重鎖定常(CH)領域からなる。重鎖定常領域は、CH1、CH2及びCH3の3つのドメインで構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではVLと略される)及び軽鎖定常CL領域で構成される。軽鎖定常領域は、1つのドメインCLで構成される。VH及びVL領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存された領域が点在する、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる、超可変性の領域へと更に細分することができる。各VH及びVLは、アミノ末端からカルボキシ末端まで以下の順序で配置された、3つのCDR及び4つのFRで構成される:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。重鎖及び軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)、及び古典的な補体系の第1の構成成分(C1q)を含む、宿主組織又は因子に対する免疫グロブリンの結合を媒介し得る。
【0054】
「ヒト抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、フレームワーク領域とCDR領域の両方がヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する抗体を含むことを意図する。更に、抗体が定常領域を含有する場合、定常領域はまた、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する。本明細書に開示される主題のヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、インビトロでのランダム若しくは部位特異的変異誘発によって、又はインビボでの体細胞変異によって導入される変異)を含み得る。
【0055】
本明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団から得られた抗体を指し、すなわち、集団を構成する個々の抗体が、例えば、天然に存在する変異を含むか、又はモノクローナル抗体調製物の産生中に生じる、概して少量で存在する可能なバリアント抗体を除いて、同一であり、かつ/又は同じエピトープに結合する。典型的には異なる決定基(エピトープ)に対して指向性を有する異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対して指向性である。したがって、「モノクローナル」という修飾語は、実質的に均質な抗体集団から得られる抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、本明細書に開示される主題に従って使用されるモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ方法、組換えDNA方法、ファージディスプレイ方法、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部又は一部を含むトランスジェニック動物を利用する方法、そのような方法並びに本明細書に記載されるモノクローナル抗体を作製するための他の例示的な方法を含むが、これらに限定されない、様々な技術によって作製され得る。
【0056】
本明細書で使用される場合、「組換えヒト抗体」という用語は、組換え手段によって調製、発現、作製、又は単離された全てのヒト抗体、例えば、(a)ヒト免疫グロブリン遺伝子に対してトランスジェニック又はトランス染色体である動物(例えば、マウス)又はそれから調製されたハイブリドーマから単離された抗体(以下に更に記載される)、(b)形質転換されてヒト抗体を発現する宿主細胞から、例えば、トランスフェクトーマから単離された抗体、(c)組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリから単離された抗体、及び(d)ヒト免疫グロブリン遺伝子配列の他のDNA配列へのスプライシングを伴う任意の他の手段によって調製、発現、作製、又は単離された抗体を含む。そのような組換えヒト抗体は、フレームワーク領域及びCDR領域がヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する。しかしながら、ある特定の実施形態では、かかる組換えヒト抗体は、インビトロ変異誘発(又は、ヒトIg配列に対してトランスジェニックな動物が使用される場合、インビボ体細胞変異誘発)に供され得、それ故に、組換え抗体のVH領域及びVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖系列VH配列及びVL配列に由来し、かつそれに関連している一方で、インビボでヒト抗体生殖系列レパートリー中に天然に存在しない場合がある配列である。
【0057】
「ヒト化抗体」という用語は、マウス等の別の哺乳動物種の生殖系列に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列にグラフトされている抗体を指すことを意図する。追加のフレームワーク領域修飾は、ヒトフレームワーク配列内で行われ得る。
【0058】
「キメラ抗体」という用語は、可変領域配列が1つの種に由来し、定常領域配列が別の種に由来する抗体、例えば、可変領域配列がマウス抗体に由来し、定常領域配列がヒト抗体に由来する抗体を指すことを意図する。
【0059】
本明細書で使用される場合、「CD33に特異的に結合する」抗体は、約1×10-8M以下、約5×10-9M以下、約1×10-9M以下、約5×10-10M以下、約1×10-10M以下、約5×10-11M以下、又は約1×10-11M以下の解離定数(KD)を有するCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する抗体を指すことが意図される。
【0060】
抗原、例えば、CD33に結合するための参照抗体との「結合について競合する抗体」又は「結合について交差競合する抗体」は、競合アッセイで参照抗体の抗原(例えば、CD33)への結合を50%以上遮断し、逆に、参照抗体は、競合アッセイで抗原(例えば、CD33)への抗体の結合を50%以上遮断する抗体を指す。例示的な競合アッセイは、“Antibodies”,Harlow and Lane(Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY)に記載されている。
【0061】
本明細書で使用される場合、「アイソタイプ」は、重鎖定常領域遺伝子によってコードされる抗体クラス(例えば、IgM又はIgG1)を指す。
【0062】
「抗原を認識する抗体」及び「抗原に特異的な抗体」という語句は、本明細書で「抗原に特異的に結合する抗体(例えば、CD33ポリペプチド)」という用語と同義に使用され得る。
【0063】
本明細書で使用される場合、抗体の「抗原結合断片」、又は「抗原結合領域」という用語は、抗原に結合し、抗体に抗原特異性を付与する抗体の領域又は断片を指し、抗原結合タンパク質の断片、例えば、抗体は、抗原(例えば、CD33ポリペプチド)に特異的に結合する能力を保持する抗体の1つ以上の断片を含む。抗体の抗原結合機能は、全長抗体の断片によって発揮され得ることが示されている。抗体の「抗体断片」という用語に包含される抗原結合断片の例としては、VL、VH、CL及びCH1ドメインからなる一価断片であるFab断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結される2つのFab断片を含む二価断片であるF(ab)2断片、VH及びCH1ドメインからなるFd断片、抗体の単一アームのVL及びVHドメインからなるFv断片、VHドメインからなるdAb断片(Ward et al.,Nature 1989;341:544-546)、並びに単離された相補性決定領域(CDR)が挙げられる。
【0064】
更に、Fv断片の2つのドメインVL及びVHが、別々の遺伝子によってコードされているが、これらを、VL及びVH領域が対形成して一価分子を形成する単一のタンパク質鎖として作製されることを可能にする合成リンカーによって、組換え方法を使用して接続することができる。これらは、単鎖Fv(scFv)として知られており、例えば、Bird et al.,Science(1988);242:423-426、及びHuston et al.,Proc Natl Acad Sci(1998);85:5879-5883を参照されたい。これらの抗体断片は、当業者に既知の従来の技術を使用して得られ、断片は、無傷の抗体と同じ方法で、有用性についてスクリーニングされる。
【0065】
「抗体」又は「抗原結合タンパク質」は、その天然環境の構成成分から特定され、分離され、かつ/又は回収されたものである。「合成抗体」又は「組換え抗体」は、一般に、組換え技術を使用して、又は当業者に既知のペプチド合成技術を使用して生成される。
【0066】
本明細書で使用される場合、「単鎖可変断片」又は「scFv」という用語は、VH:VLヘテロ二量体を形成するように共有結合される免疫グロブリン(例えば、マウス又はヒト)の重鎖(VH)及び軽鎖(VL)の可変領域の融合タンパク質である。重鎖(VH)及び軽鎖(VL)は、直接的に接続されるか、又はペプチドをコードするリンカー(例えば、10、15、20、25個のアミノ酸)によって接続されるかのいずれかであり、VHのN末端をVLのC末端に接続するか、又はVHのC末端をVLのN末端に接続する。リンカーは通常、可撓性のためにグリシンが豊富であり、溶解性のためにセリン又はトレオニンが豊富である。リンカーは、細胞外抗原結合ドメインの重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を連結し得る。
【0067】
リンカーの非限定的な例は、Shen et al.,Anal Chem(2008);80(6):1910-1917及びWO2014/087010に開示されており、それらの内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態では、リンカーは、G4Sリンカーである。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号104に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなり、配列番号104は以下に提供される。
GGGGSGGGGSGGGSGGGGS[配列番号104]
【0068】
ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなり、配列番号105は以下に提供される。
GGGGSGGGGSGGGGS[配列番号105]
【0069】
ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号106に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなり、配列番号106は以下に提供される。
GGGGSGGGGSGGGGSGGGSGGGGS[配列番号106]
【0070】
ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号107に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなり、配列番号107は以下に提供される。
GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGSGGGGS[配列番号107]
【0071】
ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号108に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなり、配列番号108は以下に提供される。
GGGGS[配列番号108]
【0072】
ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号109に記載されるアミノ酸配列を含むか、又はそれからなり、配列番号109は以下に提供される。
GGGGSGGGGS[配列番号109]
【0073】
定常領域の除去及びリンカーの導入にもかかわらず、scFvタンパク質は、元の免疫グロブリンの特異性を保持する。単鎖Fvポリペプチド抗体は、Huston,et al.(Proc.Nat.Acad.Sci.USA,1988;85:5879-5883)によって記載されるように、VH及びVLをコードする配列を含む核酸から発現することができる。また、米国特許第5,091,513号、同第5,132,405号、及び同第4,956,778号、並びに米国特許公開第2005/0196754号及び同第2005/0196754号を参照されたい。阻害活性を有する拮抗性scFvが記載されている(例えば、Zhao et al.,Hyrbidoma(Larchmt)2008;27(6):455-51、Peter et al.,J Cachexia Sarcopenia Muscle 2012 August 12、Shieh et al.,J Imunol 2009;183(4):2277-85、Giomarelli et al.,Thromb Haemost 2007;97(6):955-63、Fife eta.,J Clin Invst 2006;116(8):2252-61、Brocks et al.,Immunotechnology 1997;3(3):173-84、Moosmayer et al.,Ther Immunol 1995;2(10:31-40)を参照されたい。刺激活性を有する作動性scFvが記載されている(例えば、Peter et al.,J Bioi Chern 2003;25278(38):36740-7、Xie et al.,Nat Biotech 1997;15(8):768-71、Ledbetter et al.,Crit Rev Immunol 1997;17(5-6):427-55、Ho et al.,BioChim Biophys Acta 2003;1638(3):257-66を参照されたい)。
【0074】
本明細書で使用される場合、「F(ab)」は、抗原に結合するが、一価であり、Fc部分を有しない抗体構造の断片を指し、例えば、酵素パパインによって消化される抗体は、2つのF(ab)断片及びFc断片(重(H)鎖定常領域、抗原に結合しないFc領域)を生成する。
【0075】
本明細書で使用される場合、「F(ab’)2」は、全IgG抗体のペプシン消化によって生成される抗体断片を指し、この断片は、2つの抗原結合(ab’)(二価)領域を有し、各(ab’)領域は、抗原を結合するためにS-S結合によって連結されるH鎖の一部及び軽(L)鎖の2つの別個のアミノ酸鎖を含み、残りのH鎖部分が、一緒に連結される。「F(ab’)2」断片は、2つの個々のFab’断片に分けることができる。
【0076】
本明細書で使用される場合、「ベクター」という用語は、適切な制御要素と関連する場合に複製することができ、遺伝子配列を細胞に移入することができる、プラスミド、ファージ、トランスポゾン、コスミド、染色体、ウイルス、ビリオンなどの任意の遺伝子要素を指す。したがって、この用語は、クローニング及び発現ビヒクル、並びにウイルスベクター及びプラスミドベクターを含む。
【0077】
「CDR」は、免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の超可変領域である抗体の相補性決定領域アミノ酸配列として定義される。例えば、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,4th U.S.Department of Health and Human Services,National Institutes of Health(1987)、又はIMGT番号付けシステム(Lefranc,The Immunologist(1999);7:132-136、Lefranc et al.,Dev.Comp.Immunol.(2003);27:55-77)を参照されたい。本明細書で使用される場合、「超可変領域」又は「HVR」という用語は、配列が超可変であり(「相補性決定領域」又は「CDR」)、かつ/又は構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成し、かつ/又は抗原接触残基(「抗原接触」)を含有する、抗体可変ドメインの領域の各々を指す。一般に、抗体は、可変領域中に3つの重鎖及び3つの軽鎖のCDR又はCDR領域を含む。CDRは、抗原又はエピトープ領域に対する抗体の結合のための接触残基の大部分を提供する。ある特定の実施形態では、CDRは、IMGTシステムに従って特定される。ある特定の実施形態では、CDRは、http://www.imgt.org/IMGT_vquest/inputでアクセス可能なIMGT番号付けシステムを使用して特定される。
【0078】
「単離された」という用語は、元の供給源又は周囲からの分離の程度を示す。
【0079】
「単離された抗体」は、その天然環境の構成成分から分離されたものである。ある特定の実施形態では、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS-PAGE、等電点電気泳動(IEF)、キャピラリー電気泳動)又はクロマトグラフィー(例えば、イオン交換又は逆相HPLC)によって決定される、95%又は99%を超える純度まで精製される。抗体純度の評価のための方法の概説については、例えば、Flatman et al.,J.Chromatogr(2007);B 848:79-87を参照されたい。
【0080】
「単離された核酸」は、その天然環境の構成成分から分離された核酸分子を指す。単離された核酸は、核酸分子を通常含有する細胞に含まれる核酸分子を含むが、核酸分子は、染色体外に、又はその天然の染色体位置とは異なる染色体位置に存在する。
【0081】
「抗体をコードする単離された核酸」(特定の抗体、例えば、抗KLB抗体への言及を含む)は、単一のベクター別のベクター中のかかる核酸分子(複数可)、及び宿主細胞中の1つ以上の位置に存在するかかる核酸分子(複数可)を含む、抗体の重鎖及び軽鎖(又はそれらの断片)をコードする1つ以上の核酸分子を指す。
【0082】
「ベクター」という用語は、本明細書で使用される場合、それが連結されている別の核酸を伝播することができる核酸分子を指す。この用語は、自己複製核酸構造としてのベクター、並びにそれが導入された宿主細胞のゲノムに組み込まれたベクターを含む。ある特定のベクターは、それらが作動可能に連結される核酸の発現を指示することができる。このようなベクターは、本明細書では「発現ベクター」と称される。
【0083】
「免疫コンジュゲート」は、細胞傷害性剤を含むが、これに限定されない、1つ以上の異種分子にコンジュゲートされた抗体である。
【0084】
本明細書で使用される場合、「誘導体」という用語は、いくつかの他の化合物に由来し、その一般的な構造を維持する化合物を指す。例えば、いかなる限定もされないが、トリクロロメタン(クロロホルム)は、メタンの誘導体である。
【0085】
「有効量」(又は「治療有効量」)は、治療時に有益又は所望の臨床結果をもたらすのに十分な量である。有効量は、1回以上の用量で対象に投与され得る。治療の観点から、有効量は、疾患の進行を緩和するか、改善するか、安定化するか、逆行させるか、又は遅らせる、あるいは疾患の病理学的結果をその他の方法で減少させるのに十分な量である。有効量は、一般に、症例ごとに医師によって決定され、当業者の技能の範囲内である。いくつかの因子は、典型的には、有効量を達成するために適切な投薬量を決定する際に考慮される。これらの因子としては、対象の年齢、性別、及び体重、治療される状態、状態の重症度、並びに投与される細胞の形態及び有効濃度が挙げられる。
【0086】
本明細書における「個体」又は「対象」は、脊椎動物、例えば、ヒト又は非ヒト動物、例えば、哺乳動物である。哺乳動物としては、ヒト、霊長類、家畜、スポーツ動物、げっ歯類、及びペットが挙げられるが、これらに限定されない。非ヒト動物対象の非限定的な例としては、マウス、ラット、ハムスターなどのげっ歯類、モルモット、ウサギ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、並びに類人猿及びサルなどの非ヒト霊長類が挙げられる。
【0087】
本明細書で使用される場合、「治療」(及びその文法的変形、例えば、「治療する」又は「治療すること」)は、治療される個体の自然経過を変更しようとする試みにおける臨床介入を指し、予防のために、又は臨床病理学の経過中のいずれかで実施することができる。治療の望ましい効果としては、限定されないが、疾患の発生若しくは再発を予防すること、症状の緩和、疾患の任意の直接的若しくは間接的な病理学的結果の軽減、転移を予防すること、疾患進行の速度を低減すること、疾患状態の改善若しくは緩和、並びに寛解又は改善された予後が挙げられる。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される主題の抗体は、疾患の発症を遅延させるために、又は疾患、例えば、腫瘍、例えば、CD33に関連する腫瘍の進行を遅らせるために使用される。
【0088】
「含む(comprises)」、「含む(comprising)」という用語は、米国特許法においてそれらに起因する広範な意味を有することが意図され、「含む(includes)」、「含む(including)」などを意味し得る。
【0089】
本明細書で使用される場合、「約」又は「およそ」という用語は、当業者によって決定される特定の値に対する許容誤差範囲内であることを意味し、それは、部分的には、その値がどのように測定又は決定されるか、すなわち、測定システムの限界に依存する。例えば、「約」は、当該技術分野における慣例に従って、3以内又は3を超える標準偏差を意味し得る。代替として、「約」は、所与の値の20%まで、好ましくは10%まで、より好ましくは5%まで、及びより好ましくは更に1%までの範囲を意味し得る。代替として、特に生体系又はプロセスに関して、この用語は、値の1桁以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内であることを意味し得る。
【0090】
本明細書で記載されるように、任意の濃度範囲、パーセンテージ範囲、比率範囲、又は整数範囲は、別段の指示がない限り、列挙した範囲内の任意の整数の値、及び適切な場合、その分数(整数の10分の1及び100分の1など)を含むと理解されるべきである。
【0091】
本明細書に開示される主題の他の態様は、以下の開示に記載され、本明細書に開示される主題の範囲内である。
【0092】
5.2.CD33
CD33は、1回膜貫通分子であり、シアル酸結合免疫グロブリン(Ig)様レクチン(Siglec)ファミリーのメンバーである。CD33は、免疫グロブリン様の折り畳みを有する2つの細胞外ドメイン、IgV及びIgC2からなる(
図1Aを参照されたい)。CD33は、選択的スプライシングによって産生される3つのアイソフォームを有し、アイソフォーム3は、IgVドメインを欠く(Ehninger et al.,Blood Cancer J 4,e218(2014)、Sanford et al.,Leuk Lymphoma 57,1965-1968(2016)、及びHaubner et al.,Leukemia 33,64-74(2019))最近の研究により、AML患者の約50%が、IgVドメインの排除をもたらす、エクソン2を欠く選択的スプライシングされたCD33アイソフォームの発現をもたらすCD33一塩基多型(SNP)(rs12459419C>T)を有することが示された(Bakker et al.,Cancer Res 64,8443-8450(2004))。これらの患者において、CD33を標的とする抗体-薬物コンジュゲート(ADC)であるゲムツズマブオゾガマイシン(GO)は、このADCがこのIgV欠損CD33アイソフォームを発現するAML細胞を殺傷することができないことに起因して、おそらく影響を及ぼさず、再発リスクを増加させた。この問題は、IgVドメインにおけるそれらのエピトープを考慮すると、現在臨床的に利用可能な全てのCD33標的化生成物が遭遇することになる(
図1Bを参照されたい)(Perna et al.,Cancer Cell 32,506-519 e505(2017)を参照されたい)。
【0093】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、ヒトCD33に結合する。ある特定の実施形態では、ヒトCD33は、UniProt参照番号:P20138-1(配列番号1)若しくはその断片を有するアミノ酸配列を含むか、又はそれからなる。配列番号1を以下に提供する。ある特定の実施形態では、ヒトCD33は、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメインを含む。ある特定の実施形態では、細胞外ドメインは、配列番号1のアミノ酸18~259を含むか、又はそれらからなる。ある特定の実施形態では、膜貫通ドメインは、配列番号1のアミノ酸260~282を含むか、又はそれらからなる。ある特定の実施形態では、細胞質ドメインは、配列番号1のアミノ酸283~364を含むか、又はそれらからなる。
【化1】
【0094】
ある特定の実施形態では、CD33は、配列番号1に記載されるアミノ酸配列又はその断片と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、若しくは少なくとも約99%、少なくとも約100%同一であるアミノ酸配列を含むか、又はそれらからなる。
【0095】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、ヒトCD33の一部に結合する。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、CD33の細胞外ドメインに結合する。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号1のアミノ酸18~259に結合する。
【0096】
5.3.抗CD33抗体
本明細書に開示される主題の抗体は、抗体の特定の機能的特徴又は特性によって特徴付けられる。例えば、抗体は、CD33に特異的に結合する(例えば、ヒトCD33に結合する)。
【0097】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、CD33(例えば、ヒトCD33)に、結合親和性で、例えば、1×10-8M以下、例えば、約1×10-8M以下、約5×10-9M以下、約1×10-9M以下、約5×10-10M以下、約1×10-10M以下、又は約1×10-11M以下の解離定数(KD)で結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、約5×10-9M以下の解離定数(KD)でCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、約5×10-9Mの解離定数(KD)でCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、約1×10-9Mの解離定数(KD)でCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、約1×10-9M~約5×10-9Mの解離定数(KD)でCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、約1×10-9M~約2×10-9Mの解離定数(KD)でCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、約5×10-9Mの解離定数(KD)でCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、約1×10-9Mの解離定数(KD)でCD33(例えば、ヒトCD33、例えば、可溶性ヒトCD33)に結合する。
【0098】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約1nM~約50nM、約5nM~約50nM、約10nM~約50nM、約20nM~約50nM、約30nM~約50nM、約40nM~約50nM、又は約50nM超の半最大有効濃度(EC50)値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約1nM~約5nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約2nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約2.16nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約5nM~約10nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約10nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約8.5nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約40nM~約50nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約45nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、約45nMのEC50値でCD33を発現する細胞(例えば、CD33を発現するAML細胞)に結合する。
【0099】
本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片の重鎖及び軽鎖は、全長であり得る(例えば、抗体は、少なくとも1つ(例えば、1つ又は2つ)の完全な重鎖、及び少なくとも1つ(例えば、1つ又は2つ)の完全な軽鎖を含み得る)か、又は抗原結合断片(Fab、F(ab’)2、Fv又は単鎖Fv断片(「scFv」))を含み得る。ある特定の実施形態では、抗体重鎖定常領域は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgD、及びIgEから選択され、特に、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4から選択される。ある特定の実施形態では、免疫グロブリンアイソタイプは、IgG1(例えば、ヒトIgG1)である。抗体アイソタイプの選択は、抗体が誘発するように設計されている免疫エフェクター機能に依存し得る。ある特定の実施形態では、抗体軽鎖定常領域は、例えば、カッパ又はラムダ、特にカッパから選択される。
【0100】
組換え免疫グロブリンを構築する際に、様々な免疫グロブリンアイソタイプの定常領域のための適切なアミノ酸配列及び広範囲の抗体を産生するための方法は、当業者に既知である。
【0101】
5.3.1.単鎖可変断片(scFv)
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される主題は、scFv配列が1つ以上の定常ドメインに融合して、ヒト免疫グロブリンのFc領域と抗体を形成し、二価タンパク質を産生し、抗体の全体的な親和性及び安定性を増加させる抗体又はその抗原結合断片を含む。加えて、Fc部分は、限定されないが、蛍光色素、細胞毒素、放射性同位体などを含む他の分子を、例えば、抗原定量化研究で使用するために、抗体に直接コンジュゲートさせて、親和性測定のために、治療薬の標的送達のために、免疫エフェクター細胞及び他の多くの用途を使用してFc媒介性細胞傷害性を試験することを可能にする。
【0102】
本明細書に提示される結果は、CD33ポリペプチド(例えば、ヒトCD33ポリペプチド)を標的とする本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片の特異性、感受性及び有用性を強調する。
【0103】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表1から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号8のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号10に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号9のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号11に記載されている。配列番号8~11を表1に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「3-P14」と指定されている。
【0104】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0105】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号2~4を表1に提供する。
【0106】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号4~6を表1に提供する。
【0107】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列又は保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0108】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0109】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0110】
ある特定の実施形態では、可変領域は、重鎖可変領域(V
H)がN末端に位置するように、次々に連結される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表1】
【0111】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表2から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表2に示されるように、配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号18のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号20に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号19のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号21に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号18~21を表2に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「4-B2」と指定されている。
【0112】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号12に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号12~14を表2に提供する。
【0113】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号15に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号15~17を表2に提供する。
【0114】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号12に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号15に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列又は保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0115】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含むDR1、配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVHC、並びに配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0116】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0117】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表2】
【0118】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表3から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表3に示されるように、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号28のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号30に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号29のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号31に記載されている。配列番号28~31を表3に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「1-J19」と指定されている。
【0119】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0120】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号22に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号22~24を表3に提供する。
【0121】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号25に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号25~27を表3に提供する。
【0122】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号22に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0123】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0124】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0125】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H
【表3】
【0126】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表4から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表4に示されるように、配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号35のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号36に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号29のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号31に記載されている。配列番号29、31、35、及び36を表4に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「1-J19-2」と指定されている
【0127】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号35及び29を表4に提供する。
【0128】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号32に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号33に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号34に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号32~34を表4に提供する。
【0129】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号25に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号25~27を表4に提供する。
【0130】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号32に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号33に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号34に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0131】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号32に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号34に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0132】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0133】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表4】
【0134】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表5から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表5に示されるように、配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号43のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号45に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号44に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号44のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号46に記載されている。配列番号43~46を表5に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「1-P13」と指定されている。
【0135】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号44に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0136】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号37に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号37~39を表5に提供する。
【0137】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号40に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号40~42を表5に提供する。
【0138】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号37に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号40に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0139】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号37に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号40に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0140】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号44に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0141】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表5】
【0142】
ある特定の実施形態では、抗DLL scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表6から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表6に示されるように、配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号52のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号54に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号53のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号55に記載されている。配列番号52~55を表6に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「1-P23」と指定されている。
【0143】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0144】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号47に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号47、38、及び48を表6に提供する。
【0145】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号49に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号49~51を表6に提供する。
【0146】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号47に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号49に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0147】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号47に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号49に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0148】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0149】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H
【表6】
【0150】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表7から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表7に示されるように、配列番号62に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号62のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号64に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号63のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号65に記載されている。配列番号62~65を表7に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「1-A20」と指定されている。
【0151】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号62に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0152】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号56に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号56~58を表7に提供する。
【0153】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号59に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号60に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号59~61を表7に提供する。
【0154】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号56に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号59に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号60に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0155】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0156】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号62に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0157】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表7】
【0158】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表8から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表8に示されるように、配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号72のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号74に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号73のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号75に記載されている。配列番号72~75を表8に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「2-N3」と指定されている。
【0159】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0160】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号66に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号67に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号68に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号66~68を表8に提供する。
【0161】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号69に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号70に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号69~71を表8に提供する。
【0162】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号66に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号67に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、配列番号68に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号69に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号70に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0163】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号66に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号67に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号68に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号69に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号70に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0164】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0165】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表8】
【0166】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表9から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表9に示されるように、配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号81のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号83に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号82のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号84に記載されている。配列番号81~84を表9に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「1-H19」と指定されている。
【0167】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0168】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号76に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号76、57、及び77を表9に提供する。
【0169】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号78に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号79に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号78~80を表9に提供する。
【0170】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号76に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号78に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号79に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0171】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号76に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号78に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号79に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0172】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0173】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表9】
【0174】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表10から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表10に示されるように、配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号88のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号90に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号89のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号91に記載されている。配列番号88~91を表10に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「2-F18」と指定されている。
【0175】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0176】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号85に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVHを含む。配列番号85~87を表10に提供する。
【0177】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号5、41、及び42を表10に提供する。
【0178】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号85に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0179】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0180】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0181】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表10】
【0182】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、scFv-Fc融合タンパク質、又は表11から選択されるVH及びVL領域若しくはCDRを有する全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、表11に示されるように、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むVHを含む。配列番号8のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号93に記載されている。ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。配列番号92のアミノ酸配列をコードする例示的なヌクレオチド配列は、配列番号94に記載されている。配列番号8、92、93、及び94を表11に提供する。ある特定の実施形態では、scFvは、「4-P3」と指定されている。
【0183】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0184】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むHCDR3を含むVHを含む。配列番号2~4を表11に提供する。
【0185】
ある特定の実施形態では、抗DDL3 scFvは、配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。配列番号5~7を表11に提供する。
【0186】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号2に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVH、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含むCDR3を含むVLを含む。
【0187】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVH、配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含むVLを含む。
【0188】
ある特定の実施形態では、抗CD33 scFvは、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むVH、及び配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、リンカーを介して連結される。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号105に記載されるアミノ酸配列を含む。
【0189】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域(V
H)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
H-V
L。ある特定の実施形態では、軽鎖可変領域(V
L)は、N末端に配置される。ある特定の実施形態では、可変領域は、N末端からC末端に配置される:V
L-V
H。
【表11】
【0190】
5.3.2.モノクローナル抗体
本明細書に開示される主題は、CD33(例えば、ヒトCD33)に特異的に結合する抗体(例えば、ヒト抗体、例えば、ヒトモノクローナル抗体)を提供する。抗CD33抗体3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のVHアミノ酸配列は、配列番号8、18、28、35、43、52、62、72、81、及び88に記載されている。3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のVLアミノ酸配列は、配列番号9、19、29、44、53、63、73、82、89、及び92に記載されている。
【0191】
3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体の各々が、CD33に結合することができることを考慮すると、VH及びVL配列は、「混合及び適合され」て、他の抗CD33結合分子を作製することができる。そのような「混合及び適合された」抗体のCD33結合は、例えば、ELISA、ウエスタンブロット、RIA、Biacore分析を含む、当該技術分野で既知の結合アッセイを使用して試験することができる。好ましくは、VH及びVL鎖が混合及び適合される場合、特定のVH/VL対合からのVH配列は、構造的に類似するVH配列と置き換えられる。同様に、特定のVH/VL対合からのVL配列は、構造的に類似するVL配列と置き換えられる。
【0192】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される主題は、(a)配列番号8、18、28、35、43、52、62、72、81、及び88から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)、並びに(b)配列番号9、19、29、44、53、63、73、82、89、及び92から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む抗体又はその抗原結合断片を提供し、抗体又は抗原結合断片が、CD33、例えば、ヒトCD33に特異的に結合する。ある特定の実施形態では、VH及びVLは、
(a)配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号44に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号62に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、並びに
(k)配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、からなる群から選択される。
【0193】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される主題は、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3の重鎖及び軽鎖のCDR1、CDR2及びCDR3を含む抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0194】
3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のVH CDR1のアミノ酸配列は、配列番号2、12、22、32、37、47、56、66、76、及び85に記載される。3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体のVH CDR2のアミノ酸配列は、配列番号3、13、23、33、38、57、67、及び86に記載される。3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のVH CDR3のアミノ酸配列は、配列番号4、14、24、34、39、48、58、68、77、及び87に記載される。
【0195】
3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のVL CDR1のアミノ酸配列は、配列番号5、15、25、40、49、59、69、及び78に記載される。3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のVL CDR2のアミノ酸配列は、配列番号6、16、26、41、50、60、70、及び79に記載される。3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のVL CDR3のアミノ酸配列は、配列番号7、17、27、42、51、61、71、及び80に記載される。CDR領域は、IMGTシステムを使用して描写される。ある特定の実施形態では、CDR領域は、http://www.imgt.org/IMGT_vquest/inputでアクセス可能なIMGT番号付けシステムを使用して描写される。
【0196】
これらの抗体又はその抗原結合断片の各々がCD33に結合することができ、抗原結合特異性が主にCDR1領域、CDR2領域、及びCDR3領域によって提供されることを考えると、VH CDR1配列、VH CDR2配列、VH 及びCDR3配列並びにVL CDR1配列、VL CDR2配列、及びVL CDR3配列は、他の抗CD33結合分子を作製するために「混合及び適合され」得る(すなわち、異なる抗体由来のCDRが混合及び適合され得るが、各抗体は、VH CDR1、VH CDR2、及びVH CDR3並びにVL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3を含有しなければならない)。そのような「混合及び適合された」抗体のCD33結合は、上述の結合アッセイを使用して試験され得る。VH CDR配列が混合及び適合される場合、特定のVH配列からのCDR1配列、CDR2配列、及び/又はCDR3配列は、構造的に類似したCDR配列(複数可)で置き換えられる。同様に、VL CDR配列が混合及び適合される場合、特定のVL配列からのCDR1配列、CDR2配列、及び/又はCDR3配列は、好ましくは、構造的に類似したCDR配列(複数可)で置き換えられる。本明細書に開示される抗体又はその抗原結合断片3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のCDR配列からの構造的に類似した配列を有する1つ以上のVH CDR領域配列及び/又はVL CDR領域配列を置換することによって、新規のVH配列及びVL配列を作製することができることは、当業者には容易に明らかであろう。
【0197】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される主題は、
(a)配列番号2、配列番号12、配列番号22、配列番号32、配列番号37、配列番号47、配列番号56、配列番号66、配列番号76、又は配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号3、配列番号13、配列番号23、配列番号33、配列番号38、配列番号57、配列番号67、又は配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号4、配列番号14、配列番号24、配列番号34、配列番号39、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号77、又は配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号5、配列番号15、配列番号25、配列番号40、配列番号49、配列番号59、配列番号69、又は配列番号78に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号6、配列番号16、配列番号26、配列番号41、配列番号50、配列番号60、配列番号70、又は配列番号79に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号42、配列番号51、配列番号61、配列番号71、又は配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0198】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号4に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号6に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0199】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号12に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号13に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号14に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号15に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号16に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号17に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0200】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号22に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号23に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号24に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0201】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号32に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号33に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号34に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号25に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号27に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0202】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号37に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号39に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号40に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0203】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号47に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号38に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号48に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号49に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号50に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号51に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0204】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号56に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号58に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号59に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号61に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0205】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号66に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号67に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号68に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号69に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号70に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号71に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0206】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号76に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号57に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号77に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号78に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号79に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号80に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0207】
ある特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、
(a)配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2、及び
(f)配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0208】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、重鎖定常領域及び/又は軽鎖定常領域を含む。
【0209】
ある特定の実施形態では、重鎖定常領域は、配列番号95に記載されるアミノ酸配列と約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、重鎖定常領域は、配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む。配列番号95を以下に提供する。
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK[配列番号95]
【0210】
ある特定の実施形態では、軽鎖定常領域は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列と約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、軽鎖定常領域は、配列番号96に記載されるアミノ酸配列を含む。配列番号96を以下に提供する。
RTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC[配列番号96]
【0211】
ある特定の実施形態では、軽鎖定常領域は、配列番号99に記載されるアミノ酸配列と約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態では、軽鎖定常領域は、配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む。配列番号99を以下に提供する。
GQPKANPTVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADGSPVKAGVETTKPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS[配列番号99]
【0212】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号95に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び(b)配列番号96に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び(b)配列番号96に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、を含む。
【0213】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号95に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び(b)配列番号99に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖定常領域、及び(b)配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖定常領域、を含む。
【0214】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号97に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号97に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。配列番号97を以下に提供する。
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSTYAMSWVRQAPGKGLEWVSAISGRGGSTYYTDSVKGRFTISRDNSKNTVSLQMNSLRAEDTAVYYCAGRGDYYYYYGMDVWGQGTTVTVSAASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK[配列番号97]
【0215】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号98に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号98に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。配列番号98を以下に提供する。
DIVMTQSPLSSPVTLGQPASFSCRSSQSLVYSDGNTYLSWLQQRPGQPPRLLIYKISNRFSGVPDRFSGSGAGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCMQSTQFPHTFGQGTKLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC[配列番号98]
【0216】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号97に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖、及び(b)配列番号98に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖、を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号97に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖、及び(b)配列番号98に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0217】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号100に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号100に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。配列番号100を以下に提供する。
EVHLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFIFSSNAMSWVRQAPGKGLEWVSAISGYGGNTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKWGTYIVGATGDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK[配列番号100]
【0218】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号101に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号101に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。配列番号101を以下に提供する。
QSALTQPPSASGSPGQSVTISCTGTSNDVGGYNYVSWYQQHPGKAPKLLIYEVSKRPSGVPDRFSGSQSGNTASLTVSGLQAEDEADYYCSSYAGSNNWVFGGGTKLTVLGQPKANPTVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADGSPVKAGVETTKPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS[配列番号101]
【0219】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号100に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖、及び(b)配列番号101に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖、を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号100に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖、及び(b)配列番号101に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0220】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号102に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号102に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。配列番号102を以下に提供する。
QVQLQQSGPGLVKPSQTLSLTCAISGDSVSSNSAAWNWIRQSPSRGLEWLGRTYFRSKWYNVYAVSVKSRITINPDTSKNQFSLQLNSVTPEDTAVYYCASEGGSYYDHWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK[配列番号102]
【0221】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号103に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、配列番号103に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。配列番号103を以下に提供する。
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCRASQGISNWLTWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQADSFPFTFGPGTKVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC[配列番号103]
【0222】
ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号100に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖、及び(b)配列番号102に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖、を含む。ある特定の実施形態では、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号100に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖、及び(b)配列番号103に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。
【0223】
本明細書に開示される抗CD33抗体の定常領域/フレームワーク領域は、例えば、アミノ酸置換によって、抗体の特性を修飾するために(例えば、抗原結合親和性、Fc受容体結合、抗体炭水化物、例えば、グリコシル化、フコシル化など、システイン残基の数、エフェクター細胞機能、エフェクター細胞機能、補体機能、又はコンジュゲーション部位の導入のうちの1つ以上を増加又は減少させるために)変化させることができる。
【0224】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体は、完全ヒト抗体、例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3のうちのいずれか1つである。完全ヒトmAbは、ヒトに投与されると、アナフィラキシー及び過敏反応を含む重篤な副作用を引き起こす。
【0225】
ファージディスプレイライブラリの使用により、非常に定義されたエピトープに対するユニークで希少なAbについて多数の抗体レパートリーを選択することが可能になった(ファージディスプレイに関する詳細については、McCafferty et al.,Phage antibodies:filamentous phage displaying antibody variable domains.Nature,348:552-554を参照されたい)。したがって、腫瘍抗原由来ペプチド-MHC複合体分子に高度に特異的なヒトFab又は単鎖Fv(scFv)断片の迅速な特定が可能になった。加えて、Fab断片を使用して完全長モノクローナル抗体(mAb)を操作することによって、通常、治療用mAbを開発するために必要とされる数ヶ月の時間のかかる作業を回避して、治療用ヒトmAbを直接生成することが可能である。本明細書に開示される主題は、がん治療のために、例えば、ヒトCD33ポリペプチド(例えば、配列番号116に記載されるアミノ酸配列を有するポリペプチド)を認識する完全ヒトmAbの開発を含む。
【0226】
5.3.3.相同抗体
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、本明細書に記載される抗体のアミノ酸配列(例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体)と相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域を含み、抗体又はその抗原結合断片は、本明細書に開示される主題の抗CD33抗体又はその抗原結合断片の所望の機能的特性を保持する。
【0227】
例えば、本明細書に開示される主題は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供し、
(a)重鎖可変領域は、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含み、
(b)軽鎖可変領域は、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む。
【0228】
ある特定の実施形態では、VHアミノ酸配列及び/又はVLアミノ酸配列は、上述の配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であり得る。上記の配列のVH及びVL領域と高い(すなわち、80%以上)相同性又は同一性を有するVH及びVL領域を有する抗体は、変異誘発(例えば、部位特異的又はPCR媒介性変異誘発)、続いて、本明細書に記載の結合アッセイを使用して、コードされた改変抗体の保持された機能(すなわち、結合親和性)についての試験によって得ることができる。
【0229】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、本明細書に記載される抗体のアミノ酸配列(例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体)と相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖定常領域を含み、抗体又はその抗原結合断片は、本明細書に開示される主題の抗CD33抗体又はその抗原結合断片の所望の機能的特性を保持する。
【0230】
例えば、本明細書に開示される主題は、重鎖定常領域及び軽鎖定常領域を含む抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供し、
(a)重鎖定常領域(CH)は、配列番号95に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含み、
(b)軽鎖定常領域(CL)は、配列番号9、配列番号96又は配列番号99に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む。
【0231】
ある特定の実施形態では、CHアミノ酸配列及び/又はCLアミノ酸配列は、上述の配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%相同又は同一であり得る。上記の配列のCH及びCL領域と高い(すなわち、80%以上)相同性又は同一性を有するCH及びCL領域を有する抗体は、変異誘発(例えば、部位特異的又はPCR媒介性変異誘発)、続いて、本明細書に記載の結合アッセイを使用して、コードされた改変抗体の保持された機能(すなわち、結合親和性)についての試験によって得ることができる。
【0232】
本明細書で使用される場合、2つのアミノ酸配列間の相同性パーセントは、2つの配列間の同一性パーセントに等しい。2つの配列間の同一性又は相同性パーセントは、それらの2つの配列の最適アライメントのために導入される必要のあるギャップの数及び各ギャップの長さを考慮して、それらの配列によって共有された同一の位置の数の関数(すなわち、相同性%=同一の位置の数/位置の総数×100)である。2つの配列間の配列の比較及び同一性パーセントの決定は、以下の非限定的な例に記載されるように、数学的アルゴリズムを使用して達成され得る。
【0233】
2つのアミノ酸配列間の相同性又は同一性パーセントは、PAM120重み残基表、ギャップ長ペナルティ12、及びギャップペナルティ4を使用した、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれたE.Meyers and W.Miller(Comput Appl Biosci(1988);l4:11-17)のアルゴリズムを使用して決定され得る。加えて、2つのアミノ酸配列間の同一性パーセントは、Blossum 62行列又はPAM250行列のいずれか、及びギャップ重み16、14、12、10、8、6、又は4、及び長さ重み1、2、3、4、5、又は6を使用した、GCGソフトウェアパッケージ(www.gcg.comで利用可能)内のGAPプログラムに組み込まれたNeedleman and Wunsch(J Mol Biol(1970);48:444-453)のアルゴリズムを使用して決定され得る。
【0234】
付加的又は代替的に、本明細書に開示された主題のタンパク質配列は、例えば、関連配列を特定するために、公開データベースに対する検索を行うための「問い合わせ配列」として更に使用され得る。かかる検索は、Altschul et al.,J Mol Biol(1990);215:403-10のXBLASTプログラム(バージョン2.0)を使用して行われ得る。本発明の抗体分子と相同のアミノ酸配列を得るために、BLASTタンパク質検索が、XBLASTプログラム、スコア=50、ワード長=3で行われ得る。比較目的のためにギャップドアライメントを得るために、ギャップドBLASTが、Altschul et al.,Nucleic Acids Res(1997);25(17):3389-3402に記載されるように利用され得る。BLAST、Gapped BLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(例えば、XBLAST及びNBLAST)のデフォルトパラメータを使用することができる。
【0235】
5.3.4.保存的修飾を有する抗体
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、CDR1配列、CDR2配列、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域、並びにCDR1配列、CDR2配列、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域を含み、これらのCDR配列のうちの1つ以上は、本明細書に記載の好ましい抗体(例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体)に基づく特定のアミノ酸配列、又はその保存的修飾を含み、抗体は、本明細書に開示される主題の抗CD33抗体又はその抗原結合断片の所望の機能特性を保持する。本明細書に開示される主題は、CDR1配列、CDR2配列、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域、並びにCDR1配列、CDR2配列、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗体又はその抗原結合断片を提供し、
(a)重鎖可変領域のCDR3配列は、配列番号4、14、24、34、39、48、58、68、77、及び87から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含み、
(b)軽鎖可変領域のCDR3配列は、配列番号7、17、27、42、51、61、71、及び80から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含む。
【0236】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域CDR3配列は、配列番号4、14、24、34、39、48、58、68、77、及び87から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含み、軽鎖可変領域CDR3配列は、配列番号7、17、27、42、51、61、71、及び80から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含む。
【0237】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域CDR2配列は、配列番号3、13、23、33、38、57、67、及び86から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含み、軽鎖可変領域CDR2配列は、配列番号6、16、26、41、50、60、70、及び79から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含む。
【0238】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域CDR1配列は、配列番号2、12、22、32、37、47、56、66、76、及び85から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含み、軽鎖可変領域CDR1配列は、配列番号5、15、25、40、49、59、69、及び78から選択されるアミノ酸配列、並びにそれらの保存的修飾を含む。
【0239】
本明細書で使用される場合、「保存的配列修飾」という用語は、アミノ酸配列を含有する抗体の結合特性に著しく影響しないか、又はその結合特性を著しく変化させないアミノ酸修飾を指すことが意図される。このような保存的修飾は、アミノ酸置換、付加、及び欠失を含む。修飾は、部位特異的変異誘発及びPCRによる変異誘発などの当該技術分野で既知の標準的な技術によって、本開示の抗体に導入することができる。
【0240】
保存的アミノ酸置換は、アミノ酸残基が、類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられたものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当該技術分野で定義されている。例示的な保存的アミノ酸置換が表24に示されている。アミノ酸置換は、目的の抗体に導入され得、生成物は、所望の活性、例えば、保持/改善された抗原結合、減少した免疫原性、又は改善されたADCC若しくはCDCについてスクリーニングされる。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される配列、例えば、CDR配列、V
H配列、又はV
L配列は、最大約1、最大約2、最大約3、最大約4、最大約5、最大約6、最大約7、最大約8、最大約9、又は最大約10個の修飾及び/又は置換されるアミノ酸残基を有することができる。
【表12】
【0241】
アミノ酸は、共通の側鎖特性に従って分類することができる。
●疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile、
●中性親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln、
●酸性:Asp、Glu、
●塩基性:His、Lys、Arg、
●鎖配向に影響を与える残基:Gly、Pro、
●芳香族:Trp、Tyr、Phe。
【0242】
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを別のクラスのメンバーと交換することを伴う。
【0243】
5.3.5.本発明の抗CD33抗体とCD33との結合について交差競合する抗CD33抗体
本明細書に開示される主題は、CD33(例えば、ヒトCD33)への結合について、開示される抗CD33抗体のいずれかと交差競合する抗体又はその抗原結合断片を提供する。例えば、限定するものではなく、交差競合抗体は、本明細書に開示される主題の抗CD33抗体又はその抗原結合断片のいずれかと同じエピトープ領域、例えば、同じエピトープ、隣接するエピトープ、又は重複に結合することができる。ある特定の実施形態では、交差競合研究のための参照抗体又はその参照抗原結合断片は、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片のうちのいずれか1つ、例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体であり得る。
【0244】
かかる交差競合抗体は、標準的なCD33結合アッセイにおいて、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片のいずれか1つと交差競合する能力に基づいて特定することができる。例えば、Biacore分析、ELISAアッセイ又はフローサイトメトリーを使用して、本明細書に開示される主題の抗体との交差競合を実証することができる。試験抗体が、例えば、本明細書に開示される抗CD33抗体(例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体)のうちのいずれか1つの、CD33(例えば、ヒトCD33)への結合を阻害する能力は、試験抗体が、CD33(例えば、ヒトCD33)への結合について、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片のうちのいずれか1つと競合することができ、したがって、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片のうちのいずれか1つと同じCD33(例えば、ヒトCD33)上のエピトープ領域に結合することができることを実証する。ある特定の実施形態では、交差競合抗体又はその抗原結合断片は、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片のうちのいずれか1つと同じCD33(例えば、ヒトCD33)上のエピトープに結合する。
【0245】
5.3.6.抗原への抗体結合の特性評価
本明細書に開示される対象の抗体又はその抗原結合断片は、例えば、標準ELISAによってCD33への結合について試験することができる。選択された抗CD33抗体が独自のエピトープに結合するかどうかを判定するために、各抗体は、市販の試薬(Pierce、Rockford,IL)を使用してビオチン化することができる。非標識モノクローナル抗体及びビオチン化モノクローナル抗体を使用する競合研究は、上述のCD33コーティングELISAプレートを使用して実施され得る。ビオチン化mAb結合は、strep-アビジン-アルカリホスファターゼプローブで検出され得る。
【0246】
精製された抗体のアイソタイプを決定するために、アイソタイプELISAは、特定のアイソタイプの抗体に特異的な試薬を使用して実施され得る。抗CD33ヒトIgGは、ウエスタンブロッティングによって、CD33抗原との反応性について更に試験することができる。
【0247】
ある特定の実施形態では、KDは、放射性標識抗原結合アッセイ(RIA)によって測定される。ある特定の実施形態では、RIAは、目的の抗体のFabバージョン及びその抗原を用いて実施される。例えば、抗原に対するFabの溶液結合親和性は、非標識抗原の滴定系列の存在下で、Fabを最小濃度の(125I)標識抗原で平衡化し、次いで、抗Fab抗体でコーティングされたプレートで結合した抗原を捕捉することによって測定される(例えば、Chen et al.,J Mol Biol(1999);293:865-881を参照されたい)。
【0248】
ある特定の実施形態では、KDは、BIACORE(登録商標)表面プラズモン共鳴アッセイを使用して測定される。例えば、BIACORE(登録商標)-2000又はBIACORE(登録商標)-3000(BIAcore,Inc.、Piscataway,NJ)を使用したアッセイ。
【0249】
5.3.7.免疫コンジュゲート
本明細書に開示される対象は、細胞毒素、薬物(例えば、免疫抑制剤)又は放射性毒素などの、治療部分にコンジュゲートされた抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。そのようなコンジュゲートは、本明細書において「免疫コンジュゲート」と称される。1つ以上の細胞毒素を含む免疫コンジュゲートは、「免疫毒素」と称される。細胞毒素又は細胞毒性薬剤には、細胞に有害な(例えば、細胞を死滅させる)任意の薬剤が含まれる。細胞毒素の非限定的な例としては、タキソール(リシン、ジフテリア、ゲロニンなど)、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1-デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、及びピューロマイシン、並びにそれらの類似体又は相同体が挙げられる。また、治療薬としては、例えば、カリチアマイシン、アウレアスタチン、代謝拮抗剤(例えば、メトトレキサート、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-フルオロウラシルデカルバジン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオエパクロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)及びロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、並びにシス-ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(以前のダウノマイシン)及びドキソルビシン)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(以前のアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシン、及びアントラマイシン(AMC))、低メチル化剤(アザシチジン及びデシタビン)、及び抗分裂剤(例えば、ビンクリスチン及びビンブラスチン)が挙げられる。
【0250】
本明細書に開示される抗CD33抗体にコンジュゲートされ得る治療用細胞毒素の他の例としては、デュオカルマイシン、カリケアマイシン、メイタンシン及びオーリスタチン、並びにそれらの誘導体が挙げられる。細胞毒素は、当該技術分野で利用可能なリンカー技術を使用して、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片にコンジュゲートされ得る。細胞毒素を抗体にコンジュゲートするために使用されているリンカーの種類の例としては、限定されないが、ヒドラゾン、チオエーテル、エステル、ジスルフィド、及びペプチド含有リンカーが挙げられる。リンカーは、例えば、リソソーム区画内の低pHによって切断されやすいか、又はプロテアーゼ、例えば、カテプシン(例えば、カテプシンB、C、D)などの腫瘍組織で優先的に発現されるプロテアーゼによって切断されやすいリンカーを選択することができる。治療剤を抗体にコンジュゲートするための細胞毒素、リンカー及び方法の種類の更なる考察については、Saito,G.et al.(2003)Adv.Drug Deliv.Rev.55:199-215、Trail,P.A.et al.(2003)Cancer Immunol.Immunother.52:328-337、Payne,G.(2003)Cancer Cell 3:207-212、Allen,T.M.(2002)Nat.Rev.Cancer 2:750-763、Pastan,I.and Kreitman,R.J.(2002)Curr.Opin.Investig.Drugs 3:1089-1091、Senter,P.D.and Springer,C.J.(2001)Adv.Drug Deliv.Rev.53:247-264も参照されたい。
【0251】
本明細書に開示される主題の抗CD33抗体又はその抗原結合断片はまた、放射性同位体にコンジュゲートされて、放射性免疫コンジュゲートとも称される、細胞傷害性放射性医薬品を生成することができる。診断的又は治療的に使用するために抗体にコンジュゲートすることができる放射性同位体の非限定的な例としては、47Sc、67Cu、90Y、131I、149Tb、161Tb、177Lu、225Ac、213Bi、223Ra及び227Thが挙げられる。放射性免疫コンジュゲートを調製するための方法は当該技術分野で確立されている。放射性免疫コンジュゲートの例は、Zevalin(商標)(IDEC医薬品)及びBexxar(商標)(Corixa医薬品)を含む市販のものであり、同様の方法を使用して、本明細書に開示される抗CD33抗体を使用して放射性免疫コンジュゲートを調製することができる。
【0252】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される主題の抗CD33抗体又はその抗原結合断片を放射性同位体にコンジュゲートし、キレート剤を使用することによって放射性免疫コンジュゲートを生成することができる。本明細書で使用される場合、「キレート剤」という用語は、少なくとも2つの非金属イオンに配位結合によって結合された金属イオンを含有する複素環又は周囲の構造の形態の化合物を指す。キレート剤の非限定的な例としては、1,4,7-トリアザシクロノナン-1,4,7-三酢酸(NOTA)、2,2’-(7-(1-カルボキシ-4-((4-イソチオシアナトベンジル)アミノ)-4-オキソブチル)-1,4,7-トリアゾナン-1,4-ジイル)二酢酸(NODA)、2,2’,2’’,2’’’-(1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-テトライル)四酢酸(DOTA)、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N,N-ペンタ酢酸、ペンテト酸、(カルボキシメチル)イミノ]ビス(エチレンニトリロ)-テトラ酢酸(DTPA)、1-ヒドロキシ-2-ピリドン;2-ピリジノール-1-オキシド(HOPO)、N-(5-(3-((5-アミノペンチル)ヒドロキシカルバモイル)プロピオンアミド)ペンチル)-3-((5-N-ヒドロキシアセトアミド)ペンチル)カルバモイル)プロピオノヒドロキサム酸(DFO)、及び2-[1,4,7-トリアザシクロノナン-1-イル-4,7-ビス(tBu-エステル)]-1,5-ペンタン二酸(NODAGA)が挙げられる。本明細書に開示される主題に包含される追加の例示的なキレート剤としては、AAZTA及びその誘導体、BAT、BARAC、BPCA、TE2A、CB-TE2A、CB0TE1A1P、CB-TE2P、MM-TE2A、DM TE-2A、CP356、DATA、DBCO、DiAmSar及びその誘導体、DIBO、DIMA,DFO、DGO、DOTA及びその誘導体(例えば、Ac-DOTA、ベンゾ-DOTA、ジベンゾ-DOTA、CB-DO2A、3p-C-DEPA、オキソ-DO3A)、そのDOTMA誘導体(例えば、ベンゾ-DOTMA)、DTPA及びその誘導体(例えば、ベンゾ-DTPA、ジベンゾ-DTPA、フェニル-DTPA、ジフェニル-DTPA、ベンジル-DTPA、ジベンジル-DTPA、1B4M-DTPA、CHX-A’’-DTPA)、EDTA、EGTA、EHPG及びその誘導体(例えば、5-Cl-EHPG、5-Br-EHPG、5-Me-EHPG、5t-Bu-EHPG、5-sec-Bu-EHPG)、H2dedpa、H4octapa,H2azapa、H5decapa、H6phospa、HBED及びその誘導体、SHBED、HEHA、HYNIC、LICAM及びその誘導体、MECAM、NODASA、NODAGA、NOPO、NOTA及びその誘導体(例えば、ベンゾ-NOTA)、NETA、PEPA、PCTA、PDTA、TACN-TM、TCMC、TETA及びその誘導体(例えば、ベンゾ-TETA)、TETMA及び誘導体(例えば、ベンゾ-TETMA)、TRAP(PRP9)、TRITA、TTHA及びその誘導体が挙げられる。本明細書に開示される主題の抗体コンジュゲートは、所与の生物学的応答を修飾するために使用することができ、薬物部分は、古典的な化学療法剤に限定されるものとして解釈されるべきではない。例えば、薬物部分は、所望の生物学的活性を有するタンパク質又はポリペプチドであり得る。かかるタンパク質には、例えば、酵素的に活性な毒素、又はその活性断片(例えば、アブリン、リシンA、pseudomonas外毒素、又はジフテリア毒素)、タンパク質(例えば、腫瘍壊死因子(TNF)又はインターフェロン-γ)、又は生物学的応答調整因子(例えば、リンホカイン、インターロイキン-1(IL-1)、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-6(IL-6)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、又は他の成長因子)が含まれ得る。
【0253】
かかる治療的部分を抗体にコンジュゲートするための技法が周知であり、例えば、Arnon et al.,“Monoclonal Antibodies For Immunotargeting Of Drugs In Cancer Therapy”,Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy,Reisfeld et al.(eds.),pp.243-56(Alan R.Liss,Inc.1985)、Hellstrom et al.,“Antibodies For Drug Delivery”,Controlled Drug Delivery(2nd Ed.),Robinson et al.(eds.),pp.623-53(Marcel Dekker,Inc.1987)、Thorpe,“Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy:A Review”,Monoclonal Antibodies’84:Biological And Clinical Applications,Pinchera et al.(eds.),pp.475-506(1985)、“Analysis,Results,And Future Prospective Of The Therapeutic Use Of Radiolabeled Antibody In Cancer Therapy”,Monoclonal Antibodies For Cancer Detection And Therapy,Baldwin et al.(eds.),pp.303-16(Academic Press 1985)、及びThorpe et al.,“The Preparation And Cytotoxic Properties Of Antibody-Toxin Conjugates”,Immunol.Rev.,62:119-58(1982)を参照されたい。
【0254】
5.3.8.多重特異性分子
本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗CD33抗体、又はその断片を含む多重特異性分子を提供する。本明細書に開示される又はその抗原結合断片は、1つ以上の機能分子、例えば、1つ以上のペプチド又はタンパク質(例えば、受容体に対する1つ以上の抗体又はリガンド)に誘導体化されるか、又は連結されて、2つ以上の異なる結合部位又は標的分子に結合する多重特異性分子を生成することができる。本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、実際には、2つより多い異なる結合部位及び/又は標的分子に結合する多重特異性分子を生成するために、2つ以上の他の機能分子に誘導体化又は連結することができる。多重特異性分子を作製するために、本明細書に開示される抗CD33抗体若しくはその抗原結合断片は、別の抗体、抗体断片、ペプチド若しくは結合模倣物などの1つ以上の他の結合分子に(例えば、化学的結合、遺伝的融合、非共有結合性会合、又は他の方法により)機能的に連結されて、二重特異性分子となるようにすることができる。
【0255】
ある特定の実施形態では、多重特異性分子は、二重特異性分子である。ある特定の実施形態では、二重特異性分子は、CD33に対する少なくとも第1の結合特異性及び第2の標的エピトープ領域に対する第2の結合特異性を含む。第2の標的エピトープ領域は、CD33エピトープ、又は非CD33エピトープ、例えば、異なる抗原であり得る。ある特定の実施形態では、多重特異性分子は、CD33に対する第1の結合特異性、第2の標的に対する第2の結合特異性、及び第3の標的に対する第3の結合特異性を含む。ある特定の実施形態では、第2の標的は、免疫細胞(例えば、T細胞、又はヒト免疫エフェクター細胞)の表面上に発現される抗原である。ある特定の実施形態では、多重特異性分子は、ヒト免疫エフェクター細胞上のエフェクター抗原に特異的に結合することによって、その免疫エフェクター細胞の活性を動員することができ、それによってエフェクター機能を増強する。ある特定の実施形態では、第3の標的は、老化細胞上に発現された抗原である。
【0256】
本明細書に開示される主題の多重特異性分子は、当該技術分野で既知の方法を使用して、構成要素の結合特異性をコンジュゲートすることによって調製することができる。例えば、多重特異性分子の各結合特異性は、別々に生成され、次いで互いにコンジュゲートされ得る。結合特異性がタンパク質又はペプチドである場合、様々なカップリング又は架橋剤を共有結合のために使用することができる。架橋剤の非限定的な例としては、プロテインA、カルボジイミド、N-スクシンイミジル-S-アセチル-チオアセテート(SATA)、5,5’-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)(DTNB)、o-フェニレンジマレイミド(oPDM)、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、及びスルホスクシンイミジル4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(スルホ-SMCC)が挙げられる(例えば、Karpovsky et al.(1984)J.Exp.Med.160:1686、Liu,MA et al.(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:8648を参照されたい)。他の方法としては、Paulus(1985)Behring Ins.Mitt.No.78,118-132、Brennan et al.(1985)Science 229:81-83)、及びGlennie et al(1987)J.Immunol.139:2367-2375)に記載されているものが挙げられる。コンジュゲート化剤は、SATA及びスルホ-SMCCであってもよく、いずれもPierce Chemical Co.(Rockford,IL)から入手可能である。
【0257】
結合特異性が抗体である場合、それらは、2つの重鎖のC末端ヒンジ領域のスルフヒドリル結合を介してコンジュゲートされ得る。ある特定の実施形態では、ヒンジ領域は、コンジュゲーションの前に、奇数のスルフヒドリル残基、好ましくは1個を含むように修飾される。
【0258】
代替的に、両方の結合特異性を同じベクター内でコードし、同じ宿主細胞内で発現及び組み立てることができる。この方法は、多重特異性分子が、mAb x mAb、mAb x Fab、Fab x F(ab’)2、又はリガンド x Fab融合タンパク質である場合に特に有用である。
【0259】
多重特異性分子のそれらの特異的標的への結合は、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、FACS分析、バイオアッセイ(例えば、成長阻害)、又はウエスタンブロットアッセイによって確認することができる。これらのアッセイの各々は、一般に、目的の複合体に特異的な標識された試薬(例えば、抗体)を使用することによって、特定の目的のタンパク質-抗体複合体の存在を検出する。あるいは、複合体は、様々な他のイムノアッセイのうちのいずれかを使用して検出され得る。例えば、抗体を放射性標識し、放射免疫アッセイ(RIA)で使用することができる(例えば、Weintraub,B.,Principles of Radioimmunoassays,Seventh Training Course on Radioligand Assay Techniques,The Endocrine Society,March,1986(本明細書に参照として組み込まれる)を参照されたい)。放射性同位体は、γカウンター若しくはシンチレーションカウンターの使用、又は自己放射線検査のような手段によって検出され得る。
【0260】
5.4.抗体若しくは抗原結合断片並びに/又はそのVH及び/若しくはVLをコードする核酸
本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片をコードする核酸を提供する。本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗CD33抗体(例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体)のうちのいずれか1つの重鎖可変領域配列をコードする核酸を提供する。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列を含むか、又はそれからなる。
【0261】
本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗CD33抗体(例えば、3-P14、4-B2、1-J19、1-J19-2、1-P13、1-P23、1-A20、2-N3、1-H19、2-F18、及び4-P3抗体)のうちのいずれか1つの軽鎖可変領域配列をコードする核酸を提供する。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含むか、又はそれからなる。ある特定の実施形態では、核酸は、配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列を含むか、又はそれからなる。本明細書に開示される核酸を含むベクターが更に提供される。ある特定の実施形態では、ベクターは、発現ベクターである。本明細書に開示される主題は、本明細書に開示されるベクターを含む宿主細胞を更に提供する。ある特定の実施形態では、宿主細胞は、T細胞である。
【0262】
5.5.医薬組成物及び治療方法
本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片、本明細書に開示される免疫コンジュゲート、本明細書に開示される多重特異性分子を含む組成物を提供する。ある特定の実施形態では、組成物は、薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である。
【0263】
好適な薬学的に許容される担体としては、例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなど、並びにそれらの組み合わせのうちの1つ以上が挙げられる。薬学的に許容される担体は、結合タンパク質の保存期間又は有効性を向上させる、湿潤剤又は乳化剤、防腐剤又は緩衝剤などの少量の補助物質を更に含み得る。注射の組成物は、当該技術分野で周知であるように、哺乳動物への投与後に活性成分の迅速、持続的又は遅延的な放出を提供するように製剤化することができる。
【0264】
本明細書に開示される主題は、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、及び組成物を使用する様々な方法を提供する。例えば、本明細書に開示される主題は、対象において疾患又は障害を治療又は改善するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、抗CD33抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は本明細書に開示される組成物のうちの1つ以上を対象に投与することを含む。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、CD33に関連する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、CD33の過剰発現に関連する。ある特定の実施形態では、疾患又は障害は、腫瘍である。
【0265】
本明細書に開示される主題は、対象において腫瘍負荷を低減させる方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、抗CD33抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は本明細書に開示される組成物のうちの1つ以上を対象に投与することを含む。本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、対象において腫瘍細胞の数を低減させ、腫瘍サイズを低減させ、かつ/又は腫瘍を根絶することができる。
【0266】
本明細書に開示される主題はまた、腫瘍を有する対象の生存時間を増加又は延長する方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、抗CD33抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は本明細書に開示される組成物のうちの1つ以上を対象に投与することを含む。この方法は、対象において腫瘍負荷を低減させるか、又は根絶することができる。
【0267】
本明細書に開示される主題は、対象において腫瘍を治療及び/又は予防するための方法を更に提供する。ある特定の実施形態では、方法は、抗CD33抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は本明細書に開示される組成物のうちの1つ以上を対象に投与することを含む。
【0268】
かかる方法は、既存の状態の緩和又は再発の予防のいずれであれ、所望の効果を達成するために、有効な量の本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片、本明細書に開示される組成物(例えば、医薬組成物)を投与することを含む。治療のために、投与量は、所望の効果を生み出すのに有効な量である。有効量は、1回の投与又は一連の投与で提供され得る。有効量は、ボーラスで、又は連続灌流によって提供され得る。
【0269】
ある特定の実施形態では、腫瘍は、がんである。ある特定の実施形態では、腫瘍は、血液がん、及び固形組織がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、血液がんは、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、骨髄増殖性腫瘍(MPN)、及び慢性骨髄性腫瘍からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、腫瘍は、急性骨髄性白血病AMLである。
【0270】
任意の好適な方法又は経路を使用して、本明細書に開示される抗CD33抗体を投与し、任意選択で、抗腫瘍剤を共投与することができる。投与経路としては、経口、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、結節内、腫瘍内、骨内、髄腔内、胸膜、胸膜内、局所、及び直接投与が挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら、本明細書に開示される主題は、任意の特定の投与方法又は投与経路に限定されないことを強調すべきである。
【0271】
本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、受容体に特異的に結合し、リガンド-毒素内在化後に毒性の致死的なペイロードを送達するコンジュゲートとして投与することができる。
【0272】
5.6.診断及び予後方法
本明細書に開示される抗CD33抗体、その抗原結合断片、多重特異性分子、及びそれらをコードする核酸は、診断及び予後応用、並びに生体試料、細胞、組織、又は血液試料中のCD33の検出のための研究ツールとして使用することができる。本明細書に開示される主題は、細胞、組織、又は血液試料中のCD33を検出するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、細胞、組織、又は血液試料を、本明細書に開示される抗体、その抗原結合断片、又は多重特異性分子と接触させることであって、抗体、その抗原結合断片、又は多重特異性分子が検出可能な標識を含む、接触させることと、細胞、組織、又は血液試料と関連付けられた検出可能な標識の量を測定することによって、細胞、組織、血液試料に結合した標識抗体、その抗原結合断片、又は多重特異性分子の量を決定することであって、結合した抗体、その抗原結合断片、又は多重特異性分子の量が、細胞、組織、又は血液試料中のCD33の量を示す、決定することと、を含む。細胞又は組織は、任意の正常な、健康な、又はがん性の細胞及び組織を含む、任意の細胞又は組織であり得る。ある特定の実施形態では、血液試料は、末梢血試料である。
【0273】
本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、CD33ポリペプチドの局在化及び/又は定量化に関連する当該技術分野で既知の方法で使用することができる(例えば、適切な生理学的試料内のCD33タンパク質のレベルの測定に使用するため、診断方法に使用するため、ポリペプチドのイメージングに使用するためなど)。本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片を使用して、親和性クロマトグラフィー又は免疫沈降などの標準技術によってCD33ポリペプチドを単離することができる。本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、天然免疫反応性の精製を促進することができる。
【0274】
生体試料、例えば、哺乳動物の血清又は細胞からのCD33タンパク質、並びに宿主系で発現される組換え産生された免疫反応性CD33タンパク質。更に、本技術の抗CD33抗体は、免疫反応性ポリペプチドの存在量及び発現パターンを評価するために、免疫反応性CD33タンパク質(例えば、血漿中、細胞溶解物又は細胞上清液中)を検出するために使用することができる。本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片を診断的に使用して、臨床試験手順の一部として組織中の免疫反応性CD33タンパク質レベルをモニタリングし、例えば、所与の治療レジメンの有効性を決定することができる。上述のように、検出は、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片を検出可能な物質にカップリングする(すなわち、物理的に連結する)ことによって容易にすることができる。
【0275】
生体試料中の免疫反応性CD33タンパク質の存在又は非存在を検出するための例示的な方法は、対象からの生体試料を、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片と接触させることを含み、免疫反応性CD33タンパク質の存在は、生体試料中で検出される。検出は、抗体に付着した検出可能な標識によって達成することができる。
【0276】
抗CD33抗体又はその抗原結合断片に関して「標識される」という用語は、検出可能な物質を抗体にカップリングする(すなわち、物理的に連結する)ことによる抗体の直接標識、並びに二次抗体などの、直接標識される別の化合物との反応による抗体の間接的標識を包含するよう意図されている。間接標識の例としては、蛍光標識された二次抗体を使用した一次抗体の検出、及び蛍光標識されたストレプトアビジンで検出することができるように、ビオチンを用いたDNAプローブの末端標識が挙げられる。
【0277】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、1つ以上の検出可能な標識にコンジュゲートされる。そのような使用のために、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、発色性、酵素、放射性同位体、同位体、蛍光性、毒性、化学発光性、核磁気共鳴造影剤又は他の標識の共有結合又は非共有結合によって検出可能に標識され得る。
【0278】
本明細書に開示される検出方法を使用して、生体試料中の免疫反応性CD33タンパク質をインビトロ及びインビボで検出することができる。免疫反応性CD33タンパク質を検出するためのインビトロ技術の非限定的な例としては、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ウエスタンブロット、免疫沈降、ラジオイムノアッセイ、及び免疫蛍光が挙げられる。更に、免疫反応性CD33タンパク質を検出するためのインビボ技術は、標識された抗CD33抗体又はその抗原結合断片を対象に導入することを含む。例えば、抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、対象におけるその存在及び位置が標準的なイメージング技術によって検出され得る放射性マーカーで標識され得る。ある特定の実施形態では、生体試料は、試験対象由来のCD33タンパク質分子を含む。
【0279】
本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片を使用して、抗体ベースの技術を使用して、生体試料(例えば、ヒト血漿)中の免疫反応性CD33タンパク質レベルをアッセイすることができる。例えば、組織におけるタンパク質発現は、古典的な免疫組織学的方法で研究することができる。タンパク質遺伝子発現を検出するのに有用な他の抗体ベースの方法としては、イムノアッセイ、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)及びラジオイムノアッセイ(RIA)が挙げられる。好適な抗体アッセイ標識は、当該技術分野において既知であり、酵素標識、例えば、グルコースオキシダーゼ、及び放射性同位体、又は他の放射性剤、例えば、ヨウ素(125I、121I、131I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(111In)、及びテクネチウム(99mTc)、並びに蛍光性標識、例えば、フルオレセイン、ローダミン、及び緑色蛍光性タンパク質(GFP)、並びにビオチンが挙げられる。
【0280】
生体試料中の免疫反応性CD33タンパク質レベルをアッセイすることに加えて、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、CD33のインビボイメージングのために使用され得る。この方法に有用な抗体としては、X線撮影、NMR又はESRによって検出可能な抗体が挙げられる。X線撮影の場合、好適な標識には、検出可能な放射線を放出するが、対象に明らかに有害ではないバリウム又はセシウムなどの放射性同位体が含まれる。NMR及びESRに好適なマーカーには、例えば、関連scFvクローンの栄養素の標識によって抗CD33抗体に組み込まれ得る重水素などの検出可能な特徴的スピンを有するものが含まれる。
【0281】
適切な検出可能なイメージング部分(例えば、放射性同位体(例えば、131I、111IN、99mTc、18F、89Zr)、放射性不透明物質、又は核磁気共鳴によって検出可能な物質)で標識された本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、対象に(例えば、非経口、皮下、又は腹腔内に)導入される。対象のサイズ及び使用されるイメージングシステムにより、診断的画像を生成するのに必要なイメージング部分の量が決定されることは当該技術分野において理解されるであろう。放射性同位体部分の場合、ヒト対象について、注射される放射活性の量は、通常、約5~20ミリキュリーの範囲の99mTcである。次いで、標識された抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、特異的標的ポリペプチドを含有する細胞の位置に蓄積する。例えば、標識された抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、CD33タンパク質が局在している細胞及び組織内で対象内に蓄積する。
【0282】
したがって、本明細書に開示される主題は、医学的状態の診断方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、(a)個体の細胞又は体液中の本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片の結合を測定することによって、免疫反応性CD33タンパク質の発現をアッセイすることと、(b)試料中に存在する免疫反応性CD33タンパク質の量を標準基準と比較することであって、標準と比較した免疫反応性CD33タンパク質レベルの増加又は減少が医学的状態を示す、比較することと、を含む。
【0283】
更に、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片を使用して、試料から免疫反応性CD33タンパク質を精製してもよい。ある特定の実施形態では、抗体は、固体支持体上に固定される。そのような固体支持体の非限定的な例としては、ポリカーボネートなどのプラスチック、アガロース及びセファロースなどの複合炭水化物、アクリル樹脂、並びにポリアクリルアミド及びラテックスビーズなどが挙げられる。そのような固体支持体に抗体をカップリングさせるための技術は、当該技術分野で周知である。
【0284】
抗原を抗体支持体マトリックスに結合させる最も簡単な方法は、カラム内のビーズを収集し、抗原溶液をカラムに通すことである。この方法の効率は、固定化された抗体と抗原との間の接触時間に依存し、これは、低流速を使用することによって延長することができる。固定化された抗体は、それが通過すると抗原を捕捉する。あるいは、抗原溶液を支持体(例えば、ビーズ)と混合し、スラリーを回転させることによって、抗原を抗体-支持体マトリックスと接触させ、抗原と固定化された抗体との間の最大の接触を可能にすることができる。結合反応が完了した後、スラリーをカラムに通してビーズを収集する。ビーズは、好適な洗浄緩衝液を使用して洗浄され、次いで、純粋又は実質的に純粋な抗原が溶出される。
【0285】
目的の抗体又はポリペプチドは、ビーズなどの固体支持体にコンジュゲートされ得る。更に、ビーズなどの第1の固体支持体はまた、必要に応じて、ポリペプチドの支持体へのコンジュゲーションのための本明細書に開示されるものを含む任意の好適な手段によって、第2の固体支持体(第2のビーズ又は他の支持体であり得る)にコンジュゲートされ得る。したがって、ポリペプチドの固体支持体へのコンジュゲーションに関して本明細書に開示されるコンジュゲーション方法及び手段のうちのいずれも、第1の支持体と第2の支持体とのコンジュゲーションに適用することができ、第1及び第2の固体支持体は、同じであっても異なっていてもよい。
【0286】
ポリペプチドを固体支持体にコンジュゲートするために使用するための架橋剤であり得る適切なリンカーとして、支持体の表面に存在する官能基、又はポリペプチド、又はその両方と反応し得る様々な薬剤が挙げられる。架橋剤として有用な試薬としては、ホモ-二-官能性、及び特にヘテロ-二-官能性試薬が挙げられる。有用な二官能性架橋剤としては、N-SIAB、ジマレイミド、DTNB、N-SATA、N-SPDP、SMCC、及び6-HYNICが挙げられるが、これらに限定されない。架橋剤は、ポリペプチドと固体支持体との間に選択的に切断可能な結合を提供するように選択され得る。例えば、3-アミノ-(2-ニトロフェニル)プロピオン酸などの光不安定性架橋剤を、ポリペプチドを固体支持体から切断するための手段として用いることができる。(Brown et al.,Mol.Divers,pp,4-12(1995)、Rothschild et al.,Nucl.Acids Res.,24:351-66(1996)、及び米国特許第5,643,722号)。他の架橋試薬は、当該技術分野で周知である。(例えば、Wong(1991)、上記、及びHermanson(1996)、上記を参照されたい)。
【0287】
抗体又はポリペプチドは、カルボキシル基官能化ビーズとポリペプチドのアミノ末端との間に形成された共有結合を介して、又は逆に、アミノ基官能化ビーズとポリペプチドのカルボキシル末端との間に形成された共有結合を介して、ビーズなどの固体支持体上に固定化することができる。加えて、二官能性トリチルリンカーは、アミノ樹脂を介して、支持体、例えば、Wang樹脂などの樹脂上の4-ニトロフェニル活性エステルに、樹脂上のアミノ基又はカルボキシル基を介して結合することができる。二官能性トリチルアプローチを使用して、固体支持体は、ポリペプチドが切断され、除去され得ることを確実にするために、ギ酸又はトリフルオロ酢酸などの揮発性酸による処理を必要とし得る。このような場合、ポリペプチドは、固体支持体のウェルの底部又は固体支持体の平坦な表面上にビーズのないパッチとして堆積させることができる。マトリックス溶液を添加した後、ポリペプチドをMSに脱着させることができる。
【0288】
疎水性トリチルリンカーはまた、揮発性酸又は適切なマトリックス溶液、例えば、3-HPAを含有するマトリックス溶液を使用して、ポリペプチドからアミノ結合トリチル基を切断することによって、酸不安定性リンカーとして利用され得る。酸不安定性も変えることができる。例えば、トリチル、モノメトキシトリチル、ジメトキシトリチル又はトリメトキシトリチルは、ポリペプチドの適切なp-置換、又はより酸不安定なトリチルアミン誘導体に変更することができ、すなわち、トリチルエーテル及びトリチルアミン結合を、ポリペプチドに対して作製することができる。したがって、ポリペプチドは、例えば、疎水性吸引を破壊することによって、又は酸性条件下でトリチルエーテル又はトリチルアミン結合を切断することによって、疎水性リンカーから除去することができ、所望の場合、典型的なMS条件下では、3-HPAなどのマトリックスが酸として作用する。
【0289】
直交切断可能なリンカーは、第1の固体支持体、例えば、ビーズを第2の固体支持体に結合するため、又は目的のポリペプチドを固体支持体に結合するためにも有用であり得る。そのようなリンカーを使用して、第1の固体支持体、例えば、ビーズは、支持体からポリペプチドを切断することなく、第2の固体支持体から選択的に切断することができ、次いで、ポリペプチドは、後でビーズから切断することができる。例えば、DTTなどの還元剤を使用して切断することができるジスルフィドリンカーを使用して、ビーズを第2の固体支持体に結合することができ、酸切断可能な二官能性トリチル基を使用して、ポリペプチドを支持体に固定化することができる。所望に応じて、ポリペプチドの固体支持体への結合は、最初に切断することができ、例えば、第1の支持体と第2の支持体との間の結合を無傷のままにすることができる。トリチルリンカーは、共有結合又は疎水性コンジュゲーションを提供することができ、コンジュゲーションの性質にかかわらず、トリチル基は酸性条件下で容易に切断される。
【0290】
例えば、ビーズは、固体支持体へのビーズの高密度結合、又はビーズへのポリペプチドの高密度結合が促進されるように、長さ及び化学的性質を有するように選択され得る連結基を介して第2の支持体に結合され得る。そのような連結基は、例えば、「ツリーのような」構造を有し得、それによって、固体支持体上の付着部位ごとに複数の官能基を提供する。そのような連結基の例としては、ポリリジン、ポリグルタミン酸、ペンタ-エリスロール及びトリス-ヒドロキシ-アミノメタンが挙げられる。
【0291】
非共有結合性会合。抗体又はポリペプチドは、固体支持体にコンジュゲートされ得るか、又は第1の固体支持体は、非共有結合相互作用を通じて、第2の固体支持体にコンジュゲートされ得る。例えば、強磁性材料で作製された磁気ビーズは、磁化されることが可能であり、磁気固体支持体に引き寄せられることが可能であり、磁場の除去によって支持体から解放されることが可能である。代替的に、固体支持体は、イオン性又は疎水性部分を有することができ、これは、それぞれ、ポリペプチド、例えば、結合されたトリチル基を含むポリペプチド、又は疎水性特性を有する第2の固体支持体との相互作用を可能にすることができる。
【0292】
固体支持体は、特異的結合対のメンバーとともに提供することもでき、したがって、相補的結合部分を含有するポリペプチド又は第2の固体支持体にコンジュゲートすることができる。例えば、アビジン又はストレプトアビジンでコーティングされたビーズは、その中に組み込まれたビオチン部分を有するポリペプチド、又はビオチン若しくはビオチンの誘導体、例えばイミノビオチンでコーティングされた第2の固体支持体に結合することができる。
【0293】
本明細書に開示されるか、又はその他の点で当該技術分野で既知である結合メンバーのいずれも逆転させることができることを認識されたい。したがって、ビオチンは、例えば、ポリペプチド又は固体支持体のいずれかに組み込まれ得、逆に、アビジン又は他のビオチン結合部分は、それぞれ、支持体又はポリペプチドに組み込まれるであろう。本明細書で使用することが企図される他の特異的結合対としては、ホルモン及びその受容体、酵素、並びにそれらの基質、ヌクレオチド配列及びその相補配列、抗体及びそれが特異的に相互作用する抗原、並びに当業者に既知の他のそのような対が挙げられるが、これらに限定されない。
【0294】
本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、診断方法に有用である。したがって、本明細書に開示される主題は、対象におけるCD33活性の診断に本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片を使用する方法を提供する。本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、それらがCD33ポリペプチドに対する任意のレベルのエピトープ結合特異性及び高い結合親和性を有するように選択されてもよい。
【0295】
本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片を使用して、様々な標準アッセイフォーマットで免疫反応性CD33タンパク質を検出することができる。そのようなフォーマットには、免疫沈降、ウエスタンブロッティング、ELISA、ラジオイムノアッセイ、及び免疫測定アッセイが含まれる。生体試料は、対象の任意の組織又は体液から得ることができる。ある特定の実施形態では、対象は、がんの初期段階にある。ある特定の実施形態では、がんの初期段階は、対象から得られた試料中のCD33タンパク質のレベル又は発現パターンによって決定される。ある特定の実施形態では、試料は、尿、血液、血清、血漿、唾液、羊水、脳脊髄液(CSF)、及び生検された体組織からなる群から選択される。
【0296】
免疫測定又はサンドイッチアッセイは、本技術の診断方法のための1つのフォーマットである。そのようなアッセイは、1つの抗体、例えば、固相に固定化された抗CD33抗体又は抗CD33抗体の集団、及び溶液中の別の抗CD33抗体又は抗CD33抗体の集団を使用する。典型的には、溶液抗CD33抗体又は抗CD33抗体の集団は、標識される。抗体集団が使用される場合、集団は、標的ポリペプチド内の異なるエピトープ特異性に結合する抗体を含有し得る。したがって、同じ集団を固相抗体及び溶液抗体の両方に使用することができる。抗CD33モノクローナル抗体を使用する場合、異なる結合特異性を有する第1及び第2のCD33モノクローナル抗体を固相及び溶液相に使用する。固相(「捕捉」とも称される)及び溶液(「検出」とも称される)抗体は、いずれかの順序で、又は同時に標的抗原と接触させることができる。固相抗体が最初に接触される場合、アッセイはフォワードアッセイと称される。逆に、溶液抗体が最初に接触される場合、アッセイはリバースアッセイと称される。標的が両方の抗体と同時に接触する場合、アッセイは同時アッセイと称される。CD33タンパク質を抗CD33抗体と接触させた後、試料は、通常、約10分~約24時間、及び通常、約1時間で変化する期間インキュベートされる。次いで、洗浄ステップを実施して、診断試薬として使用される抗CD33抗体に特異的に結合していない試料の成分を除去する。固相抗体及び溶液抗体が別々のステップで結合される場合、いずれか又は両方の結合ステップの後に洗浄を行うことができる。洗浄後、結合は、典型的には、標識された溶液抗体の結合を通じて固相に連結された標識を検出することによって定量化される。通常、所与の抗体対又は抗体集団及び所与の反応条件について、標的抗原の既知の濃度を含有する試料から較正曲線を調製する。次いで、試験される試料中の免疫反応性CD33タンパク質の濃度を、検量線(すなわち、標準曲線)からの補間によって読み取る。分析対象物は、平衡状態で結合した標識された溶液抗体の量から、又は平衡状態に達する前の一連の時点での結合された標識された溶液抗体の動態測定によって測定することができる。そのような曲線の傾きは、試料中のCD33タンパク質の濃度の尺度である。
【0297】
上記の方法で使用するための好適な支持体としては、例えば、ニトロセルロース膜、ナイロン膜、及び誘導体化ナイロン膜、並びにアガロース、デキストランベースのゲル、ディップスティック、微粒子、ミクロスフェア、磁性粒子、試験管、マイクロタイターウェル、SEPHADEXTM(Amersham Pharmacia Biotech、Piscataway N.J.)などの粒子が挙げられる。固定化は、吸収によるものであってもよいか、又は共有結合によるものであってもよい。任意選択で、抗CD33抗体は、アビジンなどの表面結合リンカーに結合するためのビオチンなどのリンカー分子に結合することができる。
【0298】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片は、診断剤にコンジュゲートされる。診断剤は、放射性又は非放射性標識、造影剤(磁気共鳴イメージング、コンピュータ断層撮影、又は超音波用など)を含み得、放射性標識は、ガンマ、ベータ、アルファ、オーガー電子、又は陽電子放出性同位体であり得る。診断剤は、抗体部分、すなわち、抗体若しくは抗体断片、又はサブ断片にコンジュゲートして投与される分子であり、抗原を含む細胞の位置決めをすることによって疾患を診断又は検出するのに有用である。
【0299】
有用な診断剤としては、限定されないが、放射性同位体、色素(ビオチン-ストレプトアビジン複合体を含むものなど)、造影剤、蛍光性化合物又は分子、及び磁気共鳴イメージング(MRI)のための増強剤(例えば、常磁性イオン)が挙げられる。ある特定の実施形態では、診断剤は、放射性同位体、磁気共鳴イメージングにおける使用のための増強剤、及び蛍光性化合物からなる群から選択される。キレート剤は、標準的な化学物質を使用して、本明細書に開示される抗CD33抗体又はその抗原結合断片に結合してもよい。キレート剤は、通常、免疫反応性の損失が最小限であり、凝集及び/又は内部架橋が最小限であり、分子への結合の形成を可能にする基によって抗体に連結される。
【0300】
5.7.キット
本明細書に開示される主題は、CD33に関連する疾患若しくは障害(例えば、AML)の治療若しくは改善、及び/又はCD33の検出のためのキットを提供する。ある特定の実施形態では、キットは、抗CD33抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は本明細書に開示される組成物を含む。ある特定の実施形態では、キットは、治療用又は予防用ワクチンを収容する滅菌容器を含み、そのような容器は、箱、アンプル、ボトル、バイアル、チューブ、バッグ、パウチ、ブリスターパック、又は当該技術分野で既知の他の好適な容器形態であり得る。そのような容器は、プラスチック、ガラス、積層紙、金属ホイル、又は医薬品を保持するのに適した他の材料で作製することができる。
【0301】
ある特定の実施形態では、キットは、治療を必要とする対象に、本明細書に開示される抗CD33抗体若しくはその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を投与するための説明書を更に含む。説明書は、概して、疾患又は障害を治療又は改善するための、抗CD33抗体又はその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、及び本明細書に開示される組成物の使用に関する情報を含むことができる。ある特定の実施形態では、説明書は、以下のうちの少なくとも1つを含む:治療剤の説明、腫瘍若しくは新生物又はその症状の治療及び/又は予防のための投与スケジュール及び投与、予防措置、警告、適応症、対抗適応症、過剰投与情報、有害反応、動物薬理学、臨床研究、並びに/又は参考事項。説明書は、容器に直接(存在する場合)、又は容器に適用されるラベルとして、又は容器内若しくは容器とともに供給される別個のシート、パンフレット、カード、若しくはフォルダとして印刷され得る。
【0302】
5.8.例示的な実施形態
A1.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0303】
A2.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0304】
A3.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、
(a)配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び
(b)配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0305】
A4.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片であって、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域が、
(a)配列番号8に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号9に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号18に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号19に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号28に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号35に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号29に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号43に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号44に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号52に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号53に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号62に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号63に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号73に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号81に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号81に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、
(j)配列番号88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号89に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、並びに
(k)配列番号8に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同又は同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域からなる群から選択される、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0306】
A5.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0307】
A6.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0308】
A7.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、
(a)配列番号配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号35、配列番号43、配列番号52、配列番号62、配列番号72、配列番号81、又は配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び
(b)配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号44、配列番号53、配列番号63、配列番号73、配列番号82、配列番号89、又は配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0309】
A8.
(a)重鎖可変領域が、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(b)重鎖可変領域が、配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(c)重鎖可変領域が、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(d)重鎖可変領域が、配列番号35に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(e)重鎖可変領域が、配列番号43に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号44に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(f)重鎖可変領域が、配列番号52に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号53に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(g)重鎖可変領域が、配列番号62に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(h)重鎖可変領域が、配列番号72に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号73に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(i)重鎖可変領域が、配列番号81に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号82に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(j)重鎖可変領域が、配列番号88に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号89に記載されるアミノ酸配列を含むか、又は
(k)重鎖可変領域が、配列番号98に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号92に記載されるアミノ酸配列を含む、A1~A7のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0310】
A9.
(a)重鎖可変領域が、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号9に記載されるアミノ酸配列を含むか、
(b)重鎖可変領域が、配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号19に記載されるアミノ酸配列を含むか、又は
(c)重鎖可変領域が、配列番号28に記載されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号29に記載されるアミノ酸配列を含む、A8に記載の抗CD33抗体又はその抗原結合断片。
【0311】
A10.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、CDR1ドメイン、CDR2ドメイン、及びCDR3ドメインを含む重鎖可変領域、並びにCDR1ドメイン、CDR2ドメイン、及びCDR3ドメインを含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片であって、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のCDR3ドメインが、
(a)配列番号4に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号7に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(b)配列番号14に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号17に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(c)配列番号24に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(d)配列番号34に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号27に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(e)配列番号39に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(f)配列番号48に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号51に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(g)配列番号58に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号61に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(h)配列番号68に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号71に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、
(i)配列番号77に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号80に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3、又は
(j)配列番号87に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR3、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR3からなる群から選択される、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0312】
A11.重鎖可変領域及び軽鎖可変領域CDR2ドメインが、
(a)配列番号3に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号6に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(b)配列番号13に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号16に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(c)配列番号23に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(d)配列番号33に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号26に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(e)配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(f)配列番号38に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号50に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(g)配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号60に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(h)配列番号67に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号70に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、
(i)配列番号57に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号79に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2、並びに
(j)配列番号86に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR2、及び配列番号41に記載されるアミノ酸配列又はその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR2から選択される、A10に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0313】
A12.重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のCDR1ドメインが、
(a)配列番号2に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号5に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(b)配列番号12に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号15に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(c)配列番号22に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号25に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(d)配列番号32に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号25に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(e)配列番号37に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号40に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(f)配列番号47に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号49に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(g)配列番号56に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号59に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(h)配列番号66に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号69に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、
(i)配列番号76に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号78に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1、又は
(j)配列番号86に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む重鎖可変領域CDR1、及び配列番号5に記載されるアミノ酸配列若しくはその保存的修飾を含む軽鎖可変領域CDR1からなる群から選択される、A10又はA11に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0314】
A13.CDR配列のうちの1つ以上が、最大約5つのアミノ酸置換を有する、A10~A12のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0315】
A14.CDR配列のうちの1つ以上が、最大約3つのアミノ酸置換を有する、A10~A13のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0316】
A15.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(c)配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(d)配列番号32に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号34に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(e)配列番号37に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(f)配列番号47に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(g)配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号67に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号68に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、又は
(j)配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0317】
A16.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、
(a)配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号25に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号40に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号49に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号59に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号60に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号61に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号69に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号70に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号71に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号78に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号79に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号80に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(i)配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0318】
A17.特定の非限定的な実施形態では、本開示の主題は、
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(c)配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(d)配列番号32に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号34に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(e)配列番号37に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号39に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号40に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(f)配列番号47に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号38に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号48に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号49に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号50に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号51に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(g)配列番号56に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号58に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号59に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号60に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号61に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(h)配列番号66に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号67に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号68に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号69に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号70に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号71に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(i)配列番号76に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号57に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号77に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号78に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号79に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号80に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(j)配列番号85に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号86に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号87に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載されるアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号41に記載されるアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号42に記載されるアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、抗CD33抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0319】
A18.
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号4に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号5に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号7に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、
(b)配列番号12に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号13に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号14に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号15に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号16に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号17に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域、又は
(c)配列番号22に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号24に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む重鎖可変領域、並びに配列番号25に記載のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号26に記載のアミノ酸配列を含むCDR2、及び配列番号27に記載のアミノ酸配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域である、A17に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0320】
A19.抗体が、重鎖定常領域及び/又は軽鎖定常領域を含む含む、A1~A18のいずれか1つに記載の抗体又は抗原結合断片。
【0321】
A20.
(a)重鎖定常領域が、配列番号95に記載されるアミノ酸配列と約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含み、かつ/又は
(b)軽鎖定常領域が、配列番号96に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む、A19に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0322】
A21.
(a)重鎖定常領域が、配列番号95に記載されるアミノ酸配列を含み、かつ/又は
(b)軽鎖定常領域が、配列番号96若しくは配列番号99に記載されるアミノ酸配列を含む、A19又はA20に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0323】
A22.抗体又はその抗原結合断片が、
(a)配列番号97、配列番号100、若しくは配列番号102に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む重鎖、及び/又は
(b)配列番号98、配列番号101、若しくは配列番号103に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約100%相同若しくは同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、A1~A21のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0324】
A23.抗体又はその抗原結合断片が、
(a)配列番号97、配列番号100、若しくは配列番号102に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖、及び/又は
(b)配列番号98、配列番号101、若しくは配列番号103に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、A1~A21のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0325】
A24.抗体又はその抗原結合断片が、配列番号215に記載されるアミノ酸配列又はその断片を含むCD33に結合する、A1~A23のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0326】
A25.抗体が、ヒト可変領域フレームワーク領域を含む、A1~A24のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0327】
A26.完全ヒト又はその抗原結合断片である、A1~A25のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0328】
A27.キメラ抗体又はその抗原結合断片である、A1~A24のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0329】
A28.ヒト化抗体又はその抗原結合断片である、A1~A24のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0330】
A29.抗原結合断片が、Fab、Fab’、F(ab’)2、可変断片(Fv)、又は単鎖可変領域(scFv)である、A1~A28のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0331】
A30.抗原抗原結合断片が、scFvである、A29に記載の抗体又はその抗原結合断片。
【0332】
A31.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、CD33への結合について、A1~A30のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片と交差競合する、抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0333】
A32.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、請求項A1~A30のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片と同じCD33上のエピトープ領域に結合する、抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0334】
B1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片を含む組成物を提供する。
【0335】
B2.薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である、B1に記載の組成物。
【0336】
C1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、治療剤に連結した、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片を含む免疫コンジュゲートを提供する。
【0337】
C2.治療剤が、薬物、細胞毒素、又は放射性同位体である、C1に記載の免疫コンジュゲート。
【0338】
D1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、C1又はC2に記載の免疫コンジュゲートを含む組成物を提供する。
【0339】
D2.薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である、D1に記載の組成物。
【0340】
E1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、1つ以上の機能的部分に連結した、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片を含む多重特異性分子を提供する。
【0341】
E2.1つ以上の機能部分が、抗体又はその抗原結合断片とは異なる結合特異性を有する、E2に記載の多重特異性分子。
【0342】
F1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、E1又はE2に記載の多重特異性分子を含む組成物を提供する。
【0343】
F2.薬学的に許容される担体を更に含む医薬組成物である、F1に記載の組成物。
【0344】
G1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片をコードする核酸を提供する。
【0345】
G2.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片の重鎖可変領域をコードする核酸を提供する。
【0346】
G3.配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含む、G2に記載の核酸。
【0347】
G4.配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号36、配列番号45、配列番号54、配列番号64、配列番号74、配列番号83、配列番号90、又は配列番号93に記載されるヌクレオチド配列を含む、G2又はG3に記載の核酸。
【0348】
G5.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片の軽鎖可変領域をコードする核酸を提供する。
【0349】
G6.配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列と少なくとも約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、若しくは約99%相同又は同一であるヌクレオチド配列を含む、G5に記載の核酸。
【0350】
G7.配列番号11、配列番号21、配列番号31、配列番号46、配列番号55、配列番号65、配列番号75、配列番号84、配列番号91、又は配列番号94に記載されるヌクレオチド配列を含む、G6又はG7に記載の核酸。
【0351】
H1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、G1~G7のいずれか1つに記載の核酸を含むベクターを提供する。
【0352】
J1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、H1に記載のベクターを含む宿主細胞を提供する。
【0353】
K1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、全細胞、組織、又は血液試料中のCD33を検出するための方法であって、
細胞、組織又は血液試料を、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片と接触させることであって、抗体又はその抗原結合断片が、検出可能な標識を含む、接触させることと、
当該細胞又は組織と関連付けられた検出可能な標識の量を測定することによって、細胞、組織又は血液試料に結合した、標識された抗体又はその抗原結合断片の量を決定することであって、結合した抗体又はその抗原結合断片の量が、細胞、組織又は血液試料中のCD33の量を示す、決定することと、を含む、方法を提供する。
【0354】
L1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、対象においてCD33に関連する疾患若しくは障害を治療又は改善する方法であって、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片、C1若しくはC2に記載の免疫コンジュゲート、E1若しくはE2に記載の多重特異性分子、又はB1、B2、D1、D2、F1、及びF2のいずれか1つに記載の組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0355】
L2.疾患又は障害が、腫瘍である、L1に記載の方法。
【0356】
L3.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、対象において腫瘍負荷を低減させる方法であって、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体又はその抗原結合断片、C1若しくはC2に記載の免疫コンジュゲート、E1若しくはE2に記載の多重特異性分子、又はB1、B2、D1、D2、F1、及びF2のいずれか1つに記載の組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0357】
L4.方法が、対象において、腫瘍細胞の数を低減させ、腫瘍サイズを低減させ、かつ/又は腫瘍を根絶する、L3に記載の方法。
【0358】
L5.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体若しくはその抗原結合断片、C1若しくはC2に記載の免疫コンジュゲート、E1若しくはE2に記載の多重特異性分子、又はB1、B2、D1、D2、F1、及びF2のいずれか1つに記載の組成物を対象に投与することを含む、対象において腫瘍を治療及び/又は予防する方法を提供する。
【0359】
L6.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体若しくはその抗原結合断片、C1若しくはC2に記載の免疫コンジュゲート、E1若しくはE2に記載の多重特異性分子、又はB1、B2、D1、D2、F1、及びF2のいずれか1つに記載の組成物を対象に投与することを含む、腫瘍を有する対象の生存時間を増加又は延長する方法を提供する。
【0360】
L7.方法が、対象において腫瘍負荷を低減させるか、又は根絶する、L6に記載の方法。
【0361】
L8.腫瘍が、がんである、L1~L7のいずれか1つに記載の方法。
【0362】
L9.腫瘍が、血液がん又は固形組織がんである、L1~L8のいずれか1つに記載の方法。
【0363】
L10.血液がんが、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、骨髄増殖性腫瘍(MPN)、及び慢性骨髄性腫瘍からなる群から選択される、L9に記載の方法。
【0364】
L11.血液がんが、急性骨髄性白血病(AML)である、L10に記載の方法。
【0365】
L12.対象が、ヒトである、L1~L11のいずれか1つに記載の方法。
【0366】
M1.ある特定の非限定的な実施形態では、本明細書に開示される主題は、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において腫瘍負荷を低減させるため、対象において腫瘍を治療及び/若しくは予防するため、並びに/又は腫瘍を有する対象の生存時間を増加若しくは延長するためのキットであって、A1~A32のいずれか1つに記載の抗体若しくはその抗原結合断片、C1若しくはC2に記載の免疫コンジュゲート、E1若しくはE2に記載の多重特異性分子、又はB1、B2、D1、D2、F1、及びF2のいずれか1つに記載の組成物を含む、キットを提供する。
【0367】
M2.キットが、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において疾患若しくは障害を治療若しくは改善するため、対象において腫瘍負荷を低減させるため、対象において腫瘍を治療及び/若しくは予防するため、並びに/又は腫瘍を有する対象の生存時間を増加若しくは延長するために、抗体若しくはその抗原結合断片、免疫コンジュゲート、多重特異性分子、又は組成物を使用するための、書面による説明書を更に含む、請求項65に記載のキット。
【実施例】
【0368】
6.実施例
以下の実施例は、当業者に、本明細書に開示される主題の抗体、多重特異性抗体、それらを含む組成物、スクリーニング、及び治療方法をどのように作製及び使用するかに関する完全な開示及び説明を提供するために提示されており、本発明者らが本明細書に開示される主題とみなすものの範囲を限定することを意図していない。上記に提供される一般的な説明を考慮すると、様々な他の実施形態が実施され得ることが理解される。
【0369】
実施例1-本明細書に開示される抗CD33抗体及びscFvの生成
リード特定の概要。抗体生成を、AlivaMab(登録商標)マウス(Ablexis)に、CD33コードプラスミドDNA及び市販又は社内で製造した組換えタンパク質を免疫化することによって行った。ハイブリドーマを電気融合によって生成し、上清を、組換えタンパク質上での酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によって、並びに内因性CD33発現を伴うCD33及びAML細胞株を過剰発現する細胞上でのフローサイトメトリーによってスクリーニングした。サブクローニング及び配列決定の完了後、7つの独自のモノクローナル抗体(mAb)を特定した。2つの抗体がIgC2ドメインに結合し、5つがIgVドメインに結合した。単鎖断片可変(scFv)ドメインにフォーマットされた可変重鎖(VH)及び可変軽鎖(VL)配列をビルディングブロックとして使用して、キメラ抗原受容体(CAR)を生成した。
【0370】
3-P14及び4-B2抗体を、以下の生物学的及び機能的特性に基づいて、最有力のリード候補として選択した。
●膜近位エピトープ(IgC2ドメイン)
●1桁から2桁のnM EC50での様々なAML株への強力な結合
【0371】
膜遠位IgVドメインを標的とする1つの追加の抗体である1J19も、参照抗体と比較して優れた効力を示した。その結果、このクローンをバックアップ分子として含めた。
【0372】
抗体生成。組換えヒトCD33タンパク質は、R&D Systems及びAcro Biosystemsから市販されていた。マウス及びカニクイザルCD33タンパク質は、Sino Biologicalから購入した。カルボキシ末端を介してヒトIgG1 Fc又は6×Hisタグに融合したヒトCD33(残基18~259、欧州ヌクレオチドアーカイブ#AAA51948)の細胞外ドメイン(ECD)、並びにそれらのカルボキシ末端を介して6×Hisタグに融合したカニクイザルCD33(残基35~275)及びマウスCD33(残基18~240)を使用した。加えて、末端マウスIgG1 Fc又は6×Hisタグを有するヒトCD33 IgC2型ドメイン(残基140~259)を、LakePharmaで産生した。
【0373】
ヒトCD33 IgC2細胞外ドメイン又はIgC2、続いてCD33膜貫通セグメントをコードするDNAを、DNA免疫化のためのベクターにクローニングした。全てのタンパク質及びDNA試薬を、抗体生成、スクリーニング及び特性評価のために使用する前に、厳格な品質管理に供した。表13に示されるように、CD33 IgC2型ドメインをコードする組換えタンパク質又はプラスミドDNAを用いて、AlivaMab(登録商標)マウスの複数のコホートを免疫化した。コホート2及び3に対する免疫化アプローチは、交差反応性抗体を開発することを目的としたが、コホート4~6に対する戦略は、膜近位ドメイン抗体を生成するように設計した。完全フロイントアジュバント(CFA)をプライム注射に使用し、続いて28~34日間にわたってTiterMax又はRIBIで8~12回のブーストを行った。タンパク質を膝経路を介して投与し、一方、DNAを尾静脈に注射した。
【表13】
【0374】
17、24、28、及び31日目に血清を採取し、組換えヒトCD33 ECD-6xHis及びCD33 IgC2-6xHisタンパク質を使用して、ELISAによって免疫応答を分析した。コホート1、2及び4からのマウスは、1:10,000を超える中点力価を発達させ、最終的なブースト、ハイブリドーマの生成及びスクリーニングのために選択した。
【0375】
最終ブーストの3日後、リンパ節を採取し、各コホートについてプールし、続いて磁気選別によるIgG産生B細胞の単離を行った。濃縮したB細胞を、マウス骨髄腫細胞と電気融合させて、ハイブリドーマを生成し、これをスクリーニングのためにプレーティングした。
【0376】
ハイブリドーマスクリーニング。ハイブリドーマ上清をスクリーニングによって分析した。ヒトCD33(完全ECD及びIgC2)、カニクイザル及びマウスCD33への結合をELISAによって分析した。三次スクリーニングを、ヒトCD33(NIH-3T3全長及びIgC2ドメインのみ)を安定的に過剰発現する細胞、並びにCD33を内因的に発現するAML細胞株(U937)を利用するフローサイトメトリーによって行った。CD33陰性であるNALM6細胞を使用して、非特異的結合を試験した。
【0377】
可溶性のHisタグ付きヒトCD33(全長及びIgC2)を使用したELISAによる一次スクリーニングにより、96ヒットがもたらされた。ヒト、カニクイザル及びマウスCD33を使用した二次スクリーニングにより、53個の確認された結合剤がもたらされた。加えて、18個のクローンがカニクイザルCD33と交差反応性であり、3個の上清がマウスCD33への弱い結合を示した。53個の確認した上清全てを、ヒトCD33(全長又はIgC2ドメイン)を過剰発現する3T3細胞上で、その天然の膜結合形態でCD33への結合について試験した。更に、31個の上清が、これらの細胞上でバックグラウンドを上回るシグナルを与え、5個のクローンが、IgC2ドメインを標的とした。結合を、AML細胞株U937及びSet2で試験した。31個のクローン全てを、これらのAML株上で確認した。
【0378】
スクリーニングファネルに示される結合及び交差反応性実験の完了時に、10個のハイブリドーマをサブクローニングのために選択した。これらには、カニクイザルCD33と交差反応性であった4つの抗体が含まれ、3つの抗体は、IgC2ドメイン特異的であった。ELISAによって試験したときに、10個のクローンの全てが、一貫した結合を示した(表14を参照されたい)か、又は過剰発現及びAML株でのフローサイトメトリーを示した(表15を参照されたい)。
【表14】
【表15】
【0379】
サブクローニング。サブクローニングを、希釈を制限することによって実施した。各親ハイブリドーマの4つのサブクローンを選択し、3T3 CD33、3T3 CD33-IgC2、3T3親、U937及びNALM6細胞株を使用してフローサイトメトリーによって試験した。
【0380】
実施例2-本明細書に開示された抗CD33抗体の結合特性評価
各親抗体から1つのサブクローンを選択し、マウスIgGアイソタイプサブクラスに応じて、プロテインG又はプロテインAを使用して30mlのハイブリドーマ上清培養物から精製した。精製した抗体を、以下のようにFACS及びELISAによって特徴付けた。
●huCD33(ECD)-His及びmoCD33(ECD)-HisへのELISA結合、
●huCD33(FL)-3T3、U937及びU937 hCD33KO細胞へのFACS結合、並びに
●2つの異なるCD33陽性AML株(U937及びSet2;
図2及び表16を参照されたい)上のFACS EC50
【表16】
【0381】
標的候補プロファイル(TCP)を確立するために、VH-VL scFv配向の3P14及び4B2(それぞれ、「TDI-Y-006」及び「TDI-Y-007」と称される)並びに1J19を選択した。標的を、一連のインビトロ結合及び機能アッセイで試験した。結合研究のために、抗体を、ヒトIgG1定常領域を用いて組換え的に産生した。抗体H195(リンツズマブ)を比較のための参照として含めた。
【0382】
TDI-Y-006及びTDI-Y-007は、1桁のnM親和性(それぞれ、KD=1.2及び1.29nM)で溶液中の組換えヒトCD33に結合した。カニクイザル及びマウスCD33との交差反応性は観察されなかった。TDI-Y-006及びTDI-Y-007は、それぞれ、6.54nM及び17nMのEC50でCD33を過剰発現するNIH-3T3細胞株に結合した。更に、TDI-Y-006及びTDI-Y-007は、それぞれ、8.5nM及び45nMのEC50値でCD33を内因的に発現するヒトAML細胞株であるU937細胞に結合した。
【0383】
組換えCD33タンパク質への結合。CD33タンパク質への結合を、ヒトCD33-His(全長又はIgC2ドメイン)、カニクイザルCD33-His、及びマウスCD33-Hisを使用して、ELISAによって行った。5μg/mLの組換えタンパク質を、予めブロックされたNi-NTAプレートによって捕捉した。候補抗体を10μg/mLで3連で添加し、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート抗ヒトFc抗体を使用して検出した。
図3に示すように、TDI-Y-006及びTDI-Y-007は、ヒトCD33 ECD及びIgC2ドメインタンパク質の両方に結合した。TDI-Y-006及びTDI-Y-007のいずれについても、カニクイザル又はマウスCD33への結合は検出されなかった。1J19及びH195は、完全長ヒトCD33 ECDにのみ結合したが、これらの抗体がIgVドメインを標的とするため、IgC2には結合しなかった。1J19は、cynoCD33に対する中程度のレベルの交差反応性を示した。
【0384】
ヒトCD33タンパク質への結合親和性を、Octet Red96eを使用して、生体層干渉法(BLI)によって測定した。全ての実験は、動態緩衝液(PBS pH7.4、0.01%BSA、0.002%Tween(登録商標)-20)を使用して行った。抗体を、抗huFcバイオセンサーによって捕捉し、huCD33-Hisの7点、2倍希釈シリーズを分析物として使用した。データを二重参照減算によって処理し、応答曲線を1:1のLangmuir結合モデルに全体的に適合させた。結果を下記の表17に示す。TDI-Y-006、TDI-Y-007、及び1J19は、1~2nMの解離定数(K
D)を有し、オンレート及びオフレートにわずかな変化があった。結合親和性は、H195参照抗体と同様である。
【表17】
【0385】
カニクイザルCD33への結合親和性も、上述のOctet Red96eを使用してBLIによって測定した。H195を含む抗体はいずれも、500nMの濃度でカニクイザルCD33に結合することを示さなかった。
【0386】
細胞上のCD33への結合。細胞表面結合CD33へのTDI-Y-006、TDI-Y-007及び1J19の結合を評価するために、CD33を過剰発現する3T3細胞、並びに内因性CD33を発現するU937AML細胞株を使用した。U937 CD33KO又はNALM6を陰性対照として含めた。簡潔に述べると、NALM6、U937 CD33+及びKO細胞を、ヒトIgG Fcで氷上で20分間ブロックした。次いで、組換え抗体を100μg/mLの濃度で開始して連続希釈し、氷上で30分間添加した。AlexaFluor647コンジュゲートヤギ抗ヒトF(ab’)2を、氷上で30分間細胞に添加し、洗浄し、フローサイトメトリーによって分析し、二次のみの染色(MFI比)に正規化した。EC50値は、非線形回帰によって決定した。
【0387】
TDI-Y-006は、それぞれ、5nM及び8.5nMのEC50値で、3T3-CD33過剰発現細胞及びU937細胞に結合した。TDI-Y-007は、それぞれ、17nM及び45nMのEC50値で3T3-CD33及びU937細胞に結合した。1J19及びH195は、一桁のnM範囲内のEC50値で3T3-CD33及びU937細胞に結合した(
図4A及び4B、並びに表18)。666nMのNALM6(CD33陰性)又はU937CD33KOでは、結合は観察されなかった(データは示さず)。
【表18】
【0388】
溶液中のKDと細胞上のEC50との間の40倍の差は、TDI-Y-007について観察された。この抗体についてのエピトープは、細胞膜に近接していてもよく、したがって、可溶性タンパク質よりも細胞上でアクセスしにくい。5~7倍以内のKD及びEC50値を有し、TDI-Y-007(以下を参照)とは異なるTDI-Y-006のエピトープは、組換えタンパク質及び細胞表面の両方において等しくアクセス可能であるIgC2ドメインの一部に位置し得る。
【0389】
エピトープビニング。エピトープビニングを、Octet Red96eを使用して、BLI競合実験によって実施した。ヒトCD33-Hisを、抗ペンタ-Hisバイオセンサーによって捕捉した。TDI-Y-006、TDI-Y-007、1J19及びH195を有する4×4マトリックスを試験した。参照バイオセンサーを使用して、各抗体についての全体的な捕捉レベルを決定した。抗体を飽和レベルで事前結合した後、バイオセンサーを抗体溶液に浸して競合を評価した。データを、表19に示す。TDI-Y-007が事前結合されたとき、TDI-Y-006は依然として有意な捕捉を示した。しかしながら、TDI-Y-006が事前結合していた場合、TDI-Y-007の結合はブロックされた。これは、TDI-Y-006及びTDI-Y-007が、近接しているか、又は部分的に重複しているが同一ではないエピトープを有することを示唆する。同様に、1J19及びH195は、部分的に重複するエピトープを有する。膜近位IgC2ドメインに結合する抗体(TDI-Y-006及びTDI-Y-007)と、膜遠位IgVドメインに結合する抗体(1J19及びH195)との間に競合は観察されなかった。
【表19】
【0390】
TDI-Y-006及びTDI-Y-007抗体の特徴の概要を以下の表20に示す。
【表20】
【0391】
本明細書に開示される主題の実施形態
前述の説明から、様々な使用法及び条件にそれを採用するために、本明細書に開示される主題に変形及び修正が行われ得ることが明らかであろう。かかる実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。
【0392】
本明細書における変数の任意の定義における要素のリストの列挙は、列挙された要素の任意の単一の要素又は組み合わせ(又はサブコンビネーション)としてのその変数の定義を含む。本明細書における実施形態の列挙は、任意の単一の実施形態として、又は任意の他の実施形態若しくはその一部と組み合わせて、その実施形態を含む。
【0393】
本明細書に記載されている全ての特許及び刊行物は、各々の独立した特許及び刊行物が参照により組み込まれることが具体的及び個別に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【配列表】
【国際調査報告】