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特表2024-533184無線ネットワークにおけるノードを動作させるための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】無線ネットワークにおけるノードを動作させるための方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20240905BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20240905BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W28/06 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514042
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 EP2022073250
(87)【国際公開番号】W WO2023030930
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】102021122872.7
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102022101405.3
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519068124
【氏名又は名称】ディール、メータリング、システムズ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
【氏名又は名称原語表記】DIEHL METERING SYSTEMS GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100202429
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 信人
(72)【発明者】
【氏名】フリスト、ペトコフ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス、カオプペルト
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067BB27
5K067BB28
5K067EE02
5K067KK05
(57)【要約】
少なくとも1つのノード(1)と少なくとも1つの基地局(10)とを備える無線ネットワーク(100)におけるノード(1)、好ましくはエンドノードを動作させるための方法であって、前記ノード(1)が、前記アップリンク上でデータパケット(DP)の形態で無線電信を送信し、および/または前記ダウンリンク上でそれらを受信するための送信機および/または受信機、好ましくはトランシーバ(5)と、バッテリ(6)と、エネルギーバッファ(7)とを備え、前記アップリンクおよび/または前記ダウンリンク上の各データパケット(DP)が、複数の個々のサブデータパケットに分割され、これらが、好ましくは、前記データパケット(DP)の異なるフレームのサブデータパケット、特に前記データパケット(DP)のコアフレーム(CF)および/または拡張フレーム(EF)のサブデータパケット(C1~C1+mまたはE1~E1+n)であり、各サブデータパケットが、無線バースト(FB)の形態の時間送信間隔(T_RB(s))において、好ましくは前記狭帯域または超狭帯域において、好ましくは異なる周波数で、連続して送出および/または受信され、少なくとも2つの、好ましくは複数の休止(ΔT_add)が設けられ、前記それぞれの休止(ΔT_add)が、2つの隣接する無線バースト(FB)間に設けられ、各場合において、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて7,168個のシンボルよりも長く、ならびに/あるいは無線バースト(FB)が無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)に組み合わせられ、前記無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)内の前記無線バースト(FB)が、各々、前記時間送信間隔(T_RB(s))において連続して送出および/または受信され、前記アップリンク上の少なくとも1つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が、24個未満の無線バースト(FB)を備え、および/または前記ダウンリンク上の少なくとも2つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が、18個未満の無線バースト(FB)を備え、ならびに/あるいは前記時間送信間隔(T_RB(s))が、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて655個のシンボルよりも大きいことを特徴とする、方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのノード(1)と少なくとも1つの基地局(10)とを備える無線ネットワーク(100)におけるノード(1)、好ましくはエンドノードを動作させるための方法であって、
前記ノード(1)が、前記アップリンク上でデータパケット(DP)の形態で無線電信を送信し、および/または前記ダウンリンク上でそれらを受信するための送信機および/または受信機、好ましくはトランシーバ(5)と、バッテリ(6)と、エネルギーバッファ(7)とを備え、
前記アップリンクおよび/または前記ダウンリンク上の各データパケット(DP)が、複数の個々のサブデータパケットに分割され、これらが、好ましくは、前記データパケット(DP)の異なるフレームのサブデータパケット、特に前記データパケット(DP)のコアフレーム(CF)および/または拡張フレーム(EF)のサブデータパケット(C1~C1+mまたはE1~E1+n)であり、各サブデータパケットが、無線バースト(FB)の形態の時間送信間隔(T_RB(s))において、好ましくは前記狭帯域または超狭帯域において、好ましくは異なる周波数で、連続して送出および/または受信され、
少なくとも2つの、好ましくは複数の休止(ΔT_add)が設けられ、前記それぞれの休止(ΔT_add)が、2つの隣接する無線バースト(FB)間に設けられ、各場合において、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて7,168個のシンボルよりも長く、ならびに/あるいは
無線バースト(FB)が無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)に組み合わせられ、前記無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)内の前記無線バースト(FB)が、各々、前記時間送信間隔(T_RB(s))において連続して送出および/または受信され、前記アップリンク上の少なくとも1つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が、24個未満の無線バースト(FB)を備え、および/または前記ダウンリンク上の少なくとも2つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が、18個未満の無線バースト(FB)を備え、ならびに/あるいは
前記時間送信間隔(T_RB(s))が、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて655個のシンボルよりも大きい
ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記それぞれの休止(ΔT_add)が、フレーム、好ましくは前記コアフレーム(CF)および/または前記拡張フレーム(EF)の2つの隣接する無線バースト(FB)間に設けられる
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記休止(ΔT_add)が、異なる無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)に各々属する、フレームの2つの隣接する無線バースト(FB)間に設けられる
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が、各々、同じ数の無線バースト(FB)を備える
ことを特徴とする、請求項1から3に記載の方法。
【請求項5】
前記それぞれの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)内の無線バースト(FB)の数を生成するために、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)において事前定義されたブロック当たりの無線バースト(FB)の数が整数に分けられる
ことを特徴とする、請求項1から4に記載の方法。
【請求項6】
好ましくは前記アップリンク上で、前記データパケット(DP)の第1の部分または前記データパケット(DP)のフレームにおいて、前記休止(ΔT_add)が設けられず、前記データパケット(DP)の第2の部分または前記データパケット(DP)のフレームにおいて、前記休止(ΔT_add)が設けられるか、あるいは、前記データパケット(DP)の前記第1の部分または前記データパケット(DP)のフレームにおける前記休止(ΔT_add)が、前記データパケット(DP)の前記第2の部分または前記データパケット(DP)のフレームにおいてよりも短い長さで設けられることを特徴とする、請求項1から5に記載の方法。
【請求項7】
前記コアフレーム(CF)が休止(ΔT_add)を含まず、前記拡張フレーム(EF)が前記休止(ΔT_add)を含む、または
前記コアフレーム(CF)および前記拡張フレーム(EF)が各々休止(ΔT_add)を含み、前記コアフレームの前記休止(ΔT_add)が前記拡張フレーム(EF)の前記休止(ΔT_add)よりも小さい
ことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記データパケット(DP)または前記フレーム内の前記それぞれの休止(ΔT_add)の前記位置または分布、および/あるいは前記それぞれの休止(ΔT_add)の前記長さ、および/あるいは無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)当たりの無線バースト(FB)の数、および/あるいは無線バースト(FB)当たりのシンボルの数が、前記コヒーレンス時間が維持されるように指定されることを特徴とする、請求項1から7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)の前記無線バースト(FB)が前記コヒーレンス時間内にあり、好ましくは前記アップリンク上の少なくとも2つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)の前記無線バースト(FB)が前記コヒーレンス時間内にあり、および/または、前記データパケット(DP)送信の第1の部分において、前記送信の第2の部分においてよりも少ない無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が前記コヒーレンス時間内にあることを特徴とする、請求項1から8に記載の方法。
【請求項10】
前記ノード(1)の前記水晶振動子(2a)および/または前記基地局(10)の前記水晶振動子の前記精度が、前記休止(ΔT_add)の前記長さの前記寸法決定に含まれることを特徴とする、請求項1から9に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)の前記無線バースト(FB)が前記コヒーレンス時間内にあり、好ましくは前記アップリンク上の少なくとも2つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)の前記無線バースト(FB)が前記コヒーレンス時間内にあり、および/または、前記データパケット(DP)送信の第1の部分において、前記送信の第2の部分においてよりも少ない無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が前記コヒーレンス時間内にあることを特徴とする、請求項1から10に記載の方法。
【請求項12】
周波数および/または時間再調整が実行され、特に、
前記第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、無線バースト(FB)当たりのシンボルの数が低く、ならびに/あるいは
前記第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、前記それぞれの休止(ΔT_add)の前記長さが短く、ならびに/あるいは
前記第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、単位時間当たりの前記平均エネルギー消費が高く、ならびに/あるいは
前記第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、前記エネルギーバッファ(7)から引き出された前記平均電流が高く、ならびに/あるいは
前記第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、前記時間送信間隔(T_RB(s))の前記長さが短く、ならびに/あるいは
前記第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)当たりの無線バーストの数が低い
ことを特徴とする、請求項1から11に記載の方法。
【請求項13】
前記拡張フレーム(EF)の前記無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)間の前記休止(ΔT_add)が、前記コアフレーム(CF)の前記無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)間の前記休止(ΔT_add)よりも大きいことを特徴とする、請求項1から12に記載の方法。
【請求項14】
9つの無線バーストを各々有する無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が前記ダウンリンク上に形成され、および/または
6つの無線バーストを各々有する無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が前記アップリンク上に形成される
ことを特徴とする、請求項1から13に記載の方法。
【請求項15】
前記ダウンリンクにおける少なくとも9つの無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)および前記アップリンクにおける少なくとも12個の無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)が前記コヒーレンス時間内にあることを特徴とする、請求項1から14に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1つのノード(1)と少なくとも1つの基地局(10)とを備える無線ネットワーク(100)におけるノード(1)、好ましくはエンドノードを動作させるための方法であって、
前記ノード(1)が、前記アップリンク上でデータパケット(DP)の形態で無線電信を送信し、および/または前記ダウンリンク上でそれらを受信するための送信機および/または受信機、好ましくはトランシーバ(5)と、バッテリ(6)と、エネルギーバッファ(7)とを備え、
前記アップリンクおよび/または前記ダウンリンク上の各データパケット(DP)が、複数の個々のサブデータパケットに分割され、これらが、好ましくは、前記データパケット(DP)の異なるフレームのサブデータパケット、特に前記データパケット(DP)のコアフレーム(CF)および/または拡張フレーム(EF)のサブデータパケット(C1~C1+mまたはE1~E1+n)であり、各サブデータパケットが、無線バースト(FB)の形態の時間送信間隔(T_RB(s))において、好ましくは前記狭帯域または超狭帯域において、好ましくは異なる周波数で、連続して送出および/または受信され、前記エネルギーバッファ(8)への前記負荷を低減するために、
前記無線バースト(FB)の前記長さが、2,380,371sym/秒のデータレートと比較して前記データレートを増加させることによって低減され、ならびに/あるいは
好ましくは、前記ダウンリンクの場合、前記無線バースト(FB)の、好ましくは前記拡張フレーム(EF)の前記長さが、前記無線ネットワーク(2)の前記無線バースト(FB)の前記最大可能長さ(ML)よりも小さい値(VL)に制限され、ならびに/あるいは
前記ペイロードの前記長さが、前記ペイロードPLの最大可能長さよりも小さい値に制限され、ならびに/あるいは
前記送信電力が10dBm未満の値に低減され、ならびに/あるいは
事前定義された最大長さを有する無線バースト(FB)のみが、送信され、および/または受信後のさらなる処理を可能にされ、ならびに/あるいは
前記データパケット(DP)の無線バースト(FB)の総数からの無線バースト(FB)のサブセットのみが、送出され、および/または受信後のさらなる処理を可能にされる
ことを特徴とする、方法。
【請求項17】
前記それぞれの無線バースト(FB)の前記長さが、追加のダミーバイトを追加することによって最大「オンエア時間」が指定されるように制限され、または
前記ペイロードPLの前記最大長さが、前記データパケット(DP)の一部のみが最初に送信されるように制限される
ことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記コアフレーム(CF)の無線バースト(FB)が、前記拡張フレーム(EF)の無線バースト(FB)よりも短い時間間隔で送信されることを特徴とする、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
好ましくは前記アップリンク上で、前記コアフレーム(CF)の無線バースト(FB)当たりのシンボルの数が、前記最大可能数よりも小さい数、好ましくは36個のシンボル/無線バースト未満に制限されることを特徴とする、請求項16から18に記載の方法。
【請求項20】
特に請求項1から19に記載の方法モードの前記選択のために、制御変数として使用される、動作電圧閾値(V_min)が指定されることを特徴とする、請求項16から19に記載の方法。
【請求項21】
異なるエネルギーバッファ(7)を有する複数のノード(1)が前記無線ネットワーク(100)内に提供されることを特徴とする、請求項16から20に記載の方法。
【請求項22】
前記エネルギーバッファ(7)の前記放電に対して異なる影響を有する、無線バーストを送出および/または受信する少なくとも2つの異なるモードが、選択のために事前定義され、前記ノード(1)が、好ましくは、その前記エネルギーバッファ(7)に基づいて、前記少なくとも2つのモードのうちのどちらのモードがそれに適しているか、または適していないかをシグナリングすることを特徴とする、請求項16から21に記載の方法。
【請求項23】
電解エネルギーバッファまたは最大25,000μFの静電容量を有するエネルギーバッファが、前記エネルギーバッファ(8)として使用されることを特徴とする、請求項16から22に記載の方法。
【請求項24】
前記アップリンクおよび/またはダウンリンク上の無線ネットワーク(100)の基地局(10)との通信のための、前記無線ネットワーク(100)のためのノード(1)、好ましくはエンドノードであって、
マイクロプロセッサ(2)と、
前記アップリンク上でデータパケット(DP)の形態で無線電信を送信し、および/または前記ダウンリンク上でそれらを受信するための送信機および/または受信機、好ましくはトランシーバ(5)と、
バッテリ(6)と、
エネルギーバッファ(7)と
を備え、前記マイクロプロセッサ(2)ならびに/あるいは前記送信機および/または前記受信機、好ましくは前記トランシーバ(5)が、請求項1から23に記載の方法に従って動作される
ことを特徴とする、ノード(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルによる、無線ネットワークにおけるノードを動作させるための方法に関する。本発明はまた、請求項24のプリアンブルによる、無線ネットワークのノードに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、無線ネットワーク、好ましくはETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)に記載されているタイプの無線ネットワークにおけるエネルギー非依存動作ノード(energy-independently operated node)を動作させるための方法に関する。これは、ライセンス不要周波数帯域を使用するワイヤレスネットワークである。そのようなネットワークでは、アップリンク上でのみ、またはアップリンクおよびダウンリンク上でのいずれかで無線を介して基地局と通信する多数のノード、特にエンドノードが提供される。ノードは、任意の種類のデータを収集するためのセンサデバイス、いくつかのアクションまたは措置を実施するためのアクチュエータデバイス、あるいはセンサデバイスとアクチュエータデバイスとの組合せであり得る。そのようなノードは、ノードの個々のエネルギー消費に応じて限られた寿命を有し、再充電可能でなく、その寿命の終わりに交換されなければならない、再充電可能でないハードワイヤード長寿命バッテリの形態の、専用の、すなわち自律的な電源によって動作される。通常の状況で、そのようなバッテリは、交換が必要になるまで「現場で」少なくとも10年の寿命を達成するために使用され得る。
【0003】
バッテリからのエネルギーをバッファするために、ノードにおいてエネルギーバッファが使用され、エネルギーバッファから、電力コンシューマ(例えば、ノードの受信機またはトランシーバ)が、必要な電力を取得する。双方向通信では、例えば、ノードの電信がアップリンク上で送信された後に、電信が、最初に、ダウンリンク上で基地局からノードに送信される。電信またはデータパケットは「分割」され、すなわち、個々のサブデータパケットに分解され、これらの個々のサブデータパケットは、次いで時間送信間隔T_RB(s)を有する「無線バースト」または「無線バーストクラスタ」として、継続的にダウンリンク上で受信されるかまたはアップリンク上で送出される。無線バーストは、ダウンリンク上で約12~22msの長さを有し、アップリンク上で約15msの長さを有する。ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)によれば、隣接する無線バーストの時間送信間隔T_RB(s)は、ダウンリンク上で平均して約230msであり、アップリンク上で平均して約150msである。サブデータパケットは、単一の周波数チャネルにおいて、または代替的に、異なる周波数もしくは周波数チャネル上で個々に送出され得る。ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)によれば、ダウンリンク上で、無線バーストを、複数の無線バーストを備える拡張フレームのブロックに組み合わせ、それらを、ブロック間に設けられる休止ΔT_dnを伴って受信することが提案される。この規格はまた、コアフレームと拡張フレームとの間の休止ΔT_Tsiを指定する。休止ΔT_dn(ブロック休止)およびΔT_Tsi(フレーム休止)は、最大7,168個のシンボルまたは65,532個のシンボル長であり得る。これは、ΔT_dnについて3.011秒およびΔT_Tsiについて27.53秒に対応する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ノードの性能を維持しながらノードの製造コストを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、請求項1に記載の方法および請求項24に記載のノードによって達成される。本発明による方法の有利な実施形態は、従属請求項において指定される。
【0007】
本発明によれば、少なくとも2つの、好ましくは複数の休止が設けられ、それぞれの休止が2つの隣接する無線バースト間に設けられ、各場合において、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて7,168個のシンボルよりも長いことが提供される。休止は、無線バーストの送信プロセスが中断または停止される時間ウィンドウである。これは、休止が、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)においてΔT_siとして定義されている、2つのフレーム(特にコアフレームおよび拡張フレーム)間の休止ではなく、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)において無線バースト時間T_RB(s)として定義されている、2つの隣接する無線バースト間の送信間隔でもないことを意味する。
【0008】
代替または追加として、本発明によれば、無線バーストが無線バーストクラスタに組み合わせられ、無線バーストクラスタ内の無線バーストが、各々、時間送信間隔において連続して送出および/または受信され、アップリンク上の少なくとも1つの無線バーストクラスタが24個未満の無線バーストを備え、および/またはダウンリンク上の少なくとも2つの無線バーストクラスタが、18個未満の無線バーストを備えることが提供される。
【0009】
代替または追加として、本発明によれば、時間送信間隔(T_RB(s))が、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて655個のシンボルより大きいことが提供される。
【0010】
無線バーストが受信または送出されると、エネルギーバッファからエネルギーが引き出され、これは、エネルギー貯蔵デバイスの電圧を、エネルギー貯蔵デバイスがバッテリから再充電されるまで一時的に低下させる。上記の措置によって、個々に、または組み合わせて、エネルギーバッファは、その放電挙動に関して効果的に保護され得、その結果、特に費用がかからないエネルギーバッファが使用され得る。これは、性能を損なうことなく製造コストが効果的に低減されることを可能にする。
【0011】
それぞれの休止は、特に、フレーム、好ましくはコアフレームおよび/または拡張フレームの2つの隣接する無線バースト間に設けられ得る。
【0012】
特に、無線バーストクラスタはまた、個々の無線バーストのブロックを、休止によって分離された少なくとも2つの無線バーストクラスタに分割することによって、形成され得る。ブロック間にブロック休止が維持され得る。
【0013】
休止は、好ましくは、異なる無線バーストクラスタに各々属する、フレームの2つの隣接する無線バースト間に設けられる。
【0014】
それぞれの休止によって分離された無線バーストクラスタは、各々、同じ数の無線バーストを備えることができる。
【0015】
好ましくは、それぞれの無線バーストクラスタ内の無線バーストの数を生成するためのエネルギーバッファへの負荷を軽減するために、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)に従って事前定義されたブロック当たりの無線バーストの数が整数に分けられ得る。
【0016】
好ましくはアップリンク上で、データパケットの第1の部分またはデータパケットのフレームにおいて、休止は省略され得、データパケットの第2の部分またはデータパケットのフレームにおいて、休止は設けられ得るか、あるいは、休止は、データパケットの第2の部分またはデータパケットのフレームにおいてよりも短い長さで、データパケットの第1の部分またはデータパケットのフレームにおいて設けられ得る。
【0017】
例えば、コアフレームは休止を省略することができるが、拡張フレームは休止を含むことができるか、あるいは、コアフレームと拡張フレームは両方とも休止を含むことができ、コアフレームの休止は拡張フレームの休止よりも短く寸法決定され得る。
【0018】
有利には、データパケットまたはフレーム内のそれぞれの休止の位置または分布、および/あるいはそれぞれの休止の長さ、および/あるいは無線バーストクラスタ当たりの無線バーストの数、および/あるいは無線バースト当たりのシンボルの数が、コヒーレンス時間が維持されるように事前定義される。
【0019】
したがって、少なくとも1つの無線バーストクラスタの無線バーストはコヒーレンス時間内にあり得、好ましくはアップリンク上の少なくとも2つの無線バーストクラスタの無線バーストはコヒーレンス時間内にあり得、および/または、データパケット送信の第1の部分において、送信の第2の部分においてよりも少ない無線バーストクラスタがコヒーレンス時間内にあり得る。
【0020】
有利には、ノードの水晶振動子および/または基地局の水晶振動子の精度は、休止の長さの寸法決定に含まれ得る。
【0021】
さらに、少なくとも1つの無線バーストクラスタの無線バーストはコヒーレンス時間内にあり得、好ましくはアップリンク上の少なくとも2つの無線バーストクラスタの無線バーストはコヒーレンス時間内にあり得、および/または、データパケット送信の第1のまたは早期の部分において、送信の第2のまたは後の部分においてよりも少ない無線バーストクラスタがコヒーレンス時間内にあり得る。
【0022】
好ましくは、少なくとも1つの周波数および/または時間再調整、好ましくは複数の連続して発生する周波数および/または時間再調整が、無線バーストの受信時に実行され得る。特に、これは、エネルギーバッファへの負荷を軽減するために以下の適応措置がとられ得ることを可能にし、
第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、無線バースト(FB)当たりのシンボルの数が低く、例えば、36個のシンボルではなく24個のシンボルであり、ならびに/あるいは
第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、それぞれの休止(ΔT_add)の長さが短く、ならびに/あるいは
第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、単位時間当たりの平均エネルギー消費が高く、
第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、エネルギーバッファ(7)から引き出された平均電流が高く、
第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、時間送信間隔(T_RB(s))の長さが短く、ならびに/あるいは
第1の周波数および/または時間再調整の前では、その後よりも、無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)当たりの無線バースト(FB)の数が低い。
【0023】
したがって、周波数および/または時間再調整は、休止(ΔT_add)および/またはブロック休止(ΔT_dn)の、ならびに/あるいは時間送信間隔(T_RB(s))の延長をもたらすことができる。したがって、コアフレームの休止の長さは、ノードの水晶振動子の精度を考慮して寸法決定され得、および/または、拡張フレームの休止の長さは、基地局の水晶振動子の精度を考慮して寸法決定され得る。例えば、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおいて、その中に位置するコアフレームの無線バーストまたは休止は、ノード内の時間測定のために使用される水晶振動子に依存するコヒーレンス時間に基づいて、最初に分けられ得る。無線バースト、または無線バーストを含む拡張フレームのブロックについて、周波数および/または時間再調整、すなわち再同期が実行され得、次いで、拡張フレームのクラスタ間の休止、または追加の休止が、コヒーレンス時間を考慮して増加され得る。結果として、コアフレームは、変更されずに、または少なくともより短い休止を伴って送出され得るが、拡張フレーム内のコヒーレンス時間の増加に起因して、拡張フレームにおいてより大きい休止が設けられ得る。
【0024】
9つの無線バーストを各々有する無線バーストクラスタがダウンリンクにおいて形成され、および/または6つの無線バーストを各々有する無線バーストクラスタがアップリンクにおいて形成される場合、エネルギーバッファにとって特に有利であることが示されている。
【0025】
好ましくは、コヒーレンス時間内に、ダウンリンクにおいて少なくとも9つの無線バーストクラスタが存在し、アップリンクにおいて少なくとも12個の無線バーストクラスタが存在する。
【0026】
下位クレームとしても特許請求される、本発明のさらなる実施形態によれば、エネルギーバッファを軽減するために、または最小動作電圧に届かないことを回避するために、
無線バーストの長さが、2,380,371sym/秒のデータレートと比較してデータレートを増加させることによって低減され、ならびに/あるいは
好ましくは、ダウンリンクの場合、無線バーストの長さ、好ましくは拡張フレームの長さが、無線ネットワークの無線バーストの最大可能長さよりも小さい値に制限され、ならびに/あるいは
データパケットのサイズが制限され、および/または事前定義された最大長さを有する無線バーストのみが、送信され、および/または受信後のさらなる処理を可能にされ、ならびに/あるいは
送信電力が10dBm未満の値に低減され、ならびに/あるいは
データパケットの無線バーストの総数からの無線バーストのサブセットのみが、送出され、および/または受信後のさらなる処理を可能にされる。
【0027】
各無線バーストの長さを制限することは、事前定義された制限と一致する無線バーストのみが送出されることを意味する。特に、それぞれの無線バーストの長さは、最大「オンエア時間」が指定されるように制限され得る。ペイロード長に応じて、異なる無線バースト長が取得される。その関係は線形ではなく、鋸歯関数に従う。ペイロード長が長いほど、無線バースト長が短くなることもある。ここでは、例えば、追加のダミーバイトが追加され、その結果、より大きいペイロード長が取得されるが、これは、より小さい無線バースト長を有する。
【0028】
小さいエネルギーバッファを使用する別のやり方は、ペイロードを制限すること、すなわち本質的により小さいデータパケットを送出することである。例えば、極めて小さいエネルギーバッファの場合、100バイトパケットではなく、各々50バイトの2つのパケットが送信され得る。これは、パケット当たりの無線バーストの数を低減する。第2のパケットは、後で、例えば30分後まで送信されない。
【0029】
事前定義された最大長を有する無線バーストのみが送出され、および/または受信後のさらなる処理を可能にされる場合、これは、動作電圧が閾値を永続的に上回ったままになることを保証する。これは、わずかに低い故障耐性、または感度のいくらかの損失を補償する。
【0030】
エネルギーバッファへの負荷を軽減するために、コアフレームの無線バーストが、拡張フレームの無線バーストよりも短い時間間隔において送信され得る。
【0031】
さらに、好ましくはアップリンク上で、コアフレームの無線バースト当たりのシンボルの数は、最大可能数よりも小さい数、事実上好ましくは36個のシンボル/無線バースト未満に制限される。
【0032】
本発明による方法によれば、エネルギーバッファについての動作電圧閾値(例えば2.8~3.0V)が指定され得、これは、本発明による、エネルギーバッファを軽減するための方法モードの選択のための制御変数として機能する。好ましくは、方法モードは、いくつかの複数の可能な方法モードから選択され得る。
【0033】
さらに、方法モードは、事前に計算され得る。次いで、動作電圧閾値に応じて、動作が行われるべきである方法モードに関して、基地局において承認決定が行われ得る。
【0034】
本発明の例示的な実施形態によれば、エネルギーバッファの放電に対して異なる影響を有する、無線バーストを送出および/または受信する少なくとも2つの異なるモードが、選択のために提供され得る。好ましくは、ノードは、そのエネルギーバッファに基づいて、少なくとも2つのモードのうちのどちらのモードがそれに適しているか、または適していないかをシグナリングする次いで、基地局において、またはヘッドエンドにおいて、例えば、先行する請求項に記載の方法モードが可能にされるか否かに関して、承認が決定され得る。
【0035】
したがって、異なるエネルギーバッファを有する複数のノードが無線ネットワークにおいて提供され得る。
【0036】
好ましくは、エネルギーバッファとして電解コンデンサが使用される。そのようなエネルギーバッファは、ハイブリッド層コンデンサ(HLC)よりも5~10倍安価である。
【0037】
本発明は、さらに、ノードのマイクロプロセッサおよび/またはトランシーバが、先行する請求項に記載の方法に従って動作されることを特徴とする、請求項23のプリアンブルに記載のノードに関する。
【0038】
次に、本発明の有利な実施形態の例が、図面の図を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明による方法を適用するための無線ネットワーク、好ましくはSRD無線ネットワークの非常に簡略化された概略図である。
図2】無線ネットワークのノードが備える機能要素の一例の非常に簡略化された概略図である。
図3図2によるノードのエネルギーバッファの例示的な配線構成を示す図である。
図4】アップリンクおよびダウンリンク上のデータパケットの放出中の経時的な、ノードのエネルギーバッファの引き出された電流および動作電圧曲線の例示的なグラフである。
図5a】アップリンクにおける、個々のクラスタへの無線バーストブロックの分割、および休止ΔT_addによるクラスタの分離の例示的な図である。
図5b】ダウンリンクにおける、介在する休止ΔT_addを伴うクラスタの形成の例示的な図である。
図6】それにより個々の無線バーストクラスタを形成し、休止ΔT_addによってクラスタを分離する、アップリンク上およびダウンリンク上のデータパケットの放出中の経時的な、ノードのエネルギーバッファの引き出された電流と動作電圧曲線の両方の例示的なグラフである。
図7図6中のアップリンクの場合のグラフの動作電圧曲線の一部の拡大図である。
図8】本発明による、異なるクラスタ配置の例の非常に簡略化された概略図である。
図9】エネルギーバッファへの負荷を低減するための措置としてのデータレートの増加の図である。
図10】ペイロードまたは無線バーストの長さに応じた無線バーストの「オンエア時間」の図である。
図11】エネルギーバッファへの負荷を低減するための措置として無線バーストを2つの別個の無線バーストに分けることを示す図である。
図12】エネルギーバッファへの負荷を低減するための措置として拡張フレームにおいて可能にされている特定の長さの無線バーストの一例を示す図である。
図13】エネルギーバッファへの負荷を低減するための措置としての、無線バーストの放出の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、好ましくはETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)規格において定義されたタイプの無線ネットワーク100を示す。それは、複数の個々のエネルギー非依存動作ノード1a~1nと、(データコレクタと呼ばれることもある)基地局10とを備える。ノード1a~1nは、特に、いわゆるIoTにおいて使用するためのセンサデバイス、アクチュエータまたはそれらの組合せである。これらにおいて、個々のノード1a~1nからのデータは、無線送信9によって基地局10に送信され(アップリンク)、および/または、データは、無線送信9によって基地局10から個々のノード1a~1nに送信される(ダウンリンク)。個々のノード1a~1nは、それぞれの基地局10の送受信範囲内にある。
【0041】
ノード1は、例えば、水量メータ、ガスメータ、電気メータ、またはエネルギーメータであり得る。
【0042】
基地局10から受信されたノード1a~1nのデータは、次いで、適切なデータ送信手段11を介してヘッドエンド20またはデータセンタに送信され得る。データ送信手段11は、例えば、セルラ接続もしくはインターネット接続、またはこれらの組合せであり得る。データは、狭帯域における、好ましくは超狭帯域における、特に好ましくはいわゆる電信分割(TS-UMBファミリ)のコンテキスト内の、電信分割によって送信される。アップリンクは、通常、個々のノード1a~1nにおいて生成されたユーザデータおよび/または個々のノードの動作データの送信に主に関係する。データ送信手段11を介して基地局10にヘッドエンド20によって提供され、ダウンリンクにおいて無線送信9によってノード1a~1nに前方へ送信されるデータは、主に、構成データ、個々のノードのオペレーティングシステムのためのデータ、ソフトウェア更新などである。
【0043】
図2は、本発明による方法において使用するためのノード1aの例示的な構造を示す。ノード1aは、無線送信9の無線信号を送信または受信するためのマイクロプロセッサ2、トランシーバ3およびアンテナ4を備える。さらに、ノード1aは、メモリ5と、バッテリ6と、エネルギーバッファ7とを備える。バッテリ6は、好ましくは、バッテリが交換される必要があるまでノード1aの使用サイクル全体にわたってノード1aにエネルギーを供給するいわゆる長寿命バッテリ、すなわち、再充電可能でないバッテリである。そのような長寿命バッテリは、ノード1aの通常の電力消費を仮定すると、10年超の寿命を有する。マイクロプロセッサ2またはトランシーバ3またはメモリ5への電力は、バッテリ6の上流のエネルギーバッファ7を介して供給され、エネルギーバッファは、エネルギー需要が発生すると放電され、次いで、バッテリによって再充電される。マイクロプロセッサ2、トランシーバ3、アンテナ4、および/またはメモリ5など、ノード1aの上述の構成要素はまた、モジュール構成要素において提供され得る。
【0044】
参照符号2aは、時間測定デバイスとして提供される、すなわち時間基準として機能するとともに、キャリア信号を生成するための、水晶振動子を指す。基地局はまた、基地局10によって送出された無線信号のキャリア周波数についてのキャリア信号のためのクロックを生成し、そこで実行される時間測定を担当する、水晶振動子(図示せず)を装備する。2つの結晶の精度は異なる。基地局10の水晶は約2ppmの精度を有し、水晶2aは約20ppmの精度を有するにすぎない。
【0045】
図3から分かるように、バッテリ6は、特定の内部抵抗8を有する。マイクロプロセッサ2およびトランシーバ3は、エネルギーバッファ7に貯蔵されたエネルギーの「コンシューマ」を形成する。例えばデータパケット(電信)が送出または受信されるため、エネルギーバッファ7に貯蔵されたエネルギーがマイクロプロセッサ2またはトランシーバ3によって消費される場合、エネルギーバッファ7は、バッテリ6によって再充電されるまで、一定の時間の長さの間放電される。これは、エネルギーバッファ7における電圧降下を引き起こす。電圧降下は、コンシューマによって必要とされるエネルギーに依存する。エネルギーバッファ7の電圧降下および再充電は、一例を使用して以下に示される。
【数1】
初期電圧Ut1=3.6V、ton=10ms、I=20mAの電流パルス、電流、およびC=860μFのコンデンサが、Ut2=3.367Vの新しい電圧を生じる。「コンシューマ」が電流を引き出し終えた後、エネルギーバッファ7は、バッテリ6からゆっくりと充電される。
【数2】
初期電圧Ut1=3.367V、toff=150msの回復期間、R=1000Ωのバッテリの内部抵抗およびC=860μFのコンデンサが、Ut3=3.404Vの新しい電圧を生じる。
【0046】
ノード1aのエレクトロニクスは、それが機能するためにエネルギーバッファ7の安定した電圧を必要とする。安定した電圧は、動作中に届いてはならない最小電圧または電圧閾値を意味する。例えば、従来のノードのための最小電圧は、2.7から3.0Vの範囲内である。
【0047】
より良い理解のために、図4中の左上の図は、従来の電信分割方法における、アップリンクにおける電信の送信についての電流分布の一例を示し、右側には、同じく従来の電信分割方法における、ノードによるすべてのサブデータパケットの受信についてのダウンリンクにおける電流分布が示されている。電信分割方法は、データパケットが個々のサブデータパケットに分割され、サブデータパケットが、各々、無線バーストとして連続して送出され、受信機によって受信され、データパケットにおいて情報を形成するために再び再結合されることを意味する。サブデータパケットの継続的な連続送信についての時間間隔T_RBは、平均して、アップリンクにおいて約150ms、ダウンリンクにおいて約220msである。
【0048】
本発明によれば、サブデータパケットは、いわゆる周波数ホッピング手順において、単一の周波数チャネルを介して、または代替的に複数の異なる周波数チャネルを介して送出され得る。
【0049】
図4から分かるように、従来の方法では、エネルギーバッファ7は、バッテリ6による充電に起因する0.37秒の休止期間にわたって、約2.9Vにおいて再び動作電圧閾値V_minを超えて充電されるまで、アップリンク上でデータパケットを送出することによって、強く放電される。データパケットがダウンリンク上でノードの受信機によって受信されると、エネルギーバッファ7は再び強く放電される。その後、それは再充電され、これは図4の上側の図に示されていない。エネルギーバッファ7が、アップリンクおよびダウンリンク中のかなりの時間期間、動作電圧閾値V_min線を下回っていることが分かる。従来、過放電を防止するために、いわゆるハイブリッド層コンデンサ(HLC)が一般的に使用されている。HLCは高価である。
【0050】
図5aおよび図5bは、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)に従って、それぞれのノード1a~1nによるアップリンクにおける送出またはダウンリンクにおける受信を意図されたデータパケットDPが、個々のサブデータパケットC1~C1+m、E1~E1+nに分けられる、すなわち「分割される」、いわゆる電信分割手順のセクションを示す。データパケットDPの送信のために、これは、最初に、いわゆるコアフレームCFと拡張フレームEFとに分割され得、拡張フレームEFは、通常、少なくとも本質的にユーザデータを含み、コアフレームCFは、少なくとも本質的に制御情報を含む。送信のために、拡張フレームEFのデータは、個々のサブデータパケットE1~E1+nに分割される。同様に、アップリンク上で、図5aおよび図5bにそれぞれ示されているように、コアフレームCFのデータもサブデータパケットC1~C1+mに分割される。
【0051】
図5bに示されているように、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)によれば、個々のサブデータパケットE1~E1+nおよび対応する無線バーストFBは、複数のブロックB1、B2、...において組み合わせられた後に送信される。隣接する無線バーストは、一般に、図5aおよび図5bの例に示されているように、拡張フレームの2つの無線バーストFBについてそれぞれ時間間隔T_RBを有する。コアフレームと拡張フレームとの間の休止は、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)においてΔT_siとして規定されている。従来の無線システムにおけるダウンリンクにおけるブロックBは、例えば、18個の無線バーストまたはサブデータパケットE1~E18からなる。従来、ブロック休止ΔT_dnがそれぞれのブロック間に設けられる。ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)無線規格では、このブロック休止は、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて、最大7,168個のシンボルであり得る。これは、3.011秒の時間値に対応する。
【0052】
アップリンクにおけるブロックBは、従来、例えば、24個の無線バーストまたはサブデータパケットE1~E24からなる。
【0053】
エネルギーバッファ7の動作電圧閾値V_minを下回らないように、本発明の一態様によれば、一方では、アップリンクおよび/またはダウンリンク上のフレームの2つの隣接する無線バースト(FB)間に休止(ΔT_add)が設けられ、これは、2380.371sym/秒のシンボルレートに基づいて7,168個のシンボルよりも長い。
【0054】
他方では、代替または追加として、アップリンクおよび/またはダウンリンク上で時間送信間隔(T_RB(s))を、2,380,371sym/秒のシンボルレートに基づいて655個のシンボルよりも大きくなるように設定することが提供される。
【0055】
代替または追加として、例として図5aに示されているように、コアフレームCFおよび拡張フレームEFの無線バーストFBをアップリンク上でクラスタCL1およびCL2に分け、クラスタの各々の間に休止ΔT_addを設けることが提供される。さらに、図5bによれば、休止ΔT_addを有する対応するクラスタCLも、ダウンリンク上で形成され得る。ダウンリンク上で、拡張フレームのブロックB1、B2、...が、休止ΔT_addによって分割および分離され得る。異なるブロックのクラスタCLも、休止ΔT_addにより互いに分離され得る。この場合、休止ΔT_addはブロック休止ΔT_dnよりも大きい。これは図5bに示されている。しかしながら、代替的に、ブロック休止ΔT_dnも保持され得る。好ましくは、それぞれの無線バーストクラスタ内の無線バーストの数を生成するためのエネルギーバッファを軽減するために、ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)に従って事前定義されたブロック当たりの無線バーストの数が整数に分けられ得る。例えば、図5aによるアップリンクの場合、ブロックBの24個の無線バーストFBは、例えば、各々6つの無線バーストを有する4つのクラスタCL1~CL4に分けられ、追加の休止ΔT_addによって互いに対してオフセットされて送出され得る。
【0056】
同様に、図5bによるダウンリンク上で、ブロックが、各々9つの無線バーストを有する2つのクラスタに分割され、追加の休止ΔT_addによって互いに離間したノードから受信され得る。
【0057】
5bでは、コアフレームは休止なしに送信され、拡張フレームのブロックのみがクラスタに分割される。しかしながら、代替的に、コアフレームはまた、追加の休止ΔT_addによってクラスタに分割され得、すなわち、クラスタは、エネルギーバッファを軽減するために、介在する休止ΔT_addを伴って送出または受信され得る。
【0058】
休止ΔT_addの長さは、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおいて一定または可変のままであり得る。したがって、コアフレームにおける休止ΔT_addの長さは、拡張フレームにおいてよりも短くなり得る。
【0059】
図6の上側の図は、例として、アップリンク上と後続のダウンリンク上の両方でエネルギーバッファ7から引き出された電流を示す。この図中の各ダッシュは、複数の無線バーストを含むクラスタCLに対応する。2つのダッシュ間の時間は、それぞれの休止ΔT_addに対応する。図6の例では、休止は、ΔT_add 12秒である。
【0060】
図6中の下側の図は、ノード1における送信または受信によって引き起こされるそれぞれの放電中のエネルギーバッファ7の動作電圧の変化を示す。クラスタリングおよびそれぞれの休止ΔT_addは、エネルギーバッファ7の動作電圧がアップリンクとダウンリンクの両方について動作電圧閾値V_minを下回ることを引き起こさず、その結果、エネルギーバッファの動作電圧は必要なレベルのままであることが分かる。
【0061】
図7は、例えば、各々が9つの無線バーストを含む6つのクラスタを有するダウンリンク上の図6の放電曲線の縮小バージョンを示す。
【0062】
追加の休止ΔT_addの寸法決定、すなわち、それぞれのクラスタCL間の時間間隔に関して、いわゆるコヒーレンス時間が観察されなければならない。コヒーレンス時間は、周波数または時間を再調整する必要なしに、送信の無線バーストFBが受信機によって依然として使用され得る時間である。コヒーレンス時間は、シンボル持続時間の一部分の形式で最大時間誤差を指定することによって定義される(例えば0.25)。コヒーレンス時間は、周波数水晶振動子の周波数精度に依存し、以下のように表され得る。
【数3】
【数4】
5ppmは、基地局から来るダウンリンク信号のキャリア周波数の周波数精度に対応し、これは、そこで使用される、通常、より高品質の水晶振動子に起因する。20ppmは、ノードによって送出されたアップリンク信号の周波数精度に対応する。値105.0256μsは、シンボル持続時間の1/4部分である。したがって、送信機および受信機によって引き起こされる受信機におけるサンプリングポイントは、4で除算されたシンボル持続時間よりも小さく偏位する。これは、シンボルが受信機において良好に再構成されることを可能にする。偏位したサンプリングポイントに起因する信号対雑音比(SNR)損失はない。
【0063】
本発明による1つの可能性は、コヒーレンス時間が維持されるように、図8の上の図に従って追加の休止ΔT_addを選定することである。その場合、受信機において周波数または時間を再調整する必要はない。
【0064】
代替的に、図8の中央の図に従う休止ΔT_addは、コヒーレンス時間外であるように選定され得る。その場合、周波数および/または時間は再調整されなければならない。
【0065】
代替的に、図8の下の図に示されているように、混合のオプションもある。これは、2つのクラスタCL間の休止ΔT_addがコヒーレンス時間内にあり、2つのクラスタCL間の第2の休止がコヒーレンス時間外であることを意味する。このオプションは、アップリンクの場合、特に興味深い。
【0066】
アップリンクでは、そこで使用される水晶2aのより大きい不正確さに起因して、コヒーレンス時間は以下のようになる。
【数5】
受信機において、すなわち基地局10によって、コアフレームCFがアップリンク上で受信された後、コアフレームCFに続く無線バーストまたは無線バーストクラスタは、少なくとも1つ、好ましくは複数の周波数および/または時間再調整を受けることができる。これは、後続の無線バーストFBまたは無線バーストクラスタについて、時間精度要件が低減され得るという利点を生じる。したがって、結果として、以下のように、アップリンク上の拡張フレームEFの無線バーストFBについてより長いコヒーレンス時間が推定され得る。
【数6】
したがって、コヒーレンス時間は、5.15秒から最大52.53秒まで拡張され得る。この結果、拡張フレームEFの無線バーストまたは無線バーストクラスタCL1、CL+xは、再同期の必要なしに、より大きい休止(ΔT_add2>ΔT_add1)を使用することによって分離され得る。これは、図8(下)に概略的に表されている。
【0067】
ダウンリンクの場合、これは、2.5倍の改善(コヒーレンス時間の増加)が達成されることを可能にし、アップリンクの場合、さらに10倍である。アップリンク上では、12個の無線バーストが受信された後にキャリア周波数が知られる。これは、上記で説明されたように、精度が20ppmまで低減されることを可能にする。これは、同じく、無線バーストクラスタ当たりの無線バースト(FB)の数が低減されることを可能にする。例えば、24個の無線バーストではなく、アップリンクにおいて12個の無線バーストのみで十分であり得る。好ましくは、ダウンリンクでは、無線バーストクラスタ(CL1、CL+x)は9つの無線バーストを備え、アップリンクでは12個の無線バーストを備える。
【0068】
さらに、初期周波数および/または時間調整の後に、無線バースト(FB)当たりのシンボル数は、例えばバースト当たり36個のシンボルではなく24個に低減され得る。
【0069】
52.53秒のコヒーレンス時間の場合、アップリンクにおいて、例えば12秒の休止ΔT_addが、各々6つの無線バーストを含む個々の、例えば4つのクラスタCL1~CL4の間に設けられ得、その結果、アップリンクの場合の合計時間は36秒になり、これは52.53秒のコヒーレンス時間内にある。
【0070】
初期周波数および/または時間再調整に起因して、時間送信間隔(T_RB(s))の長さも、以前の値と比較して拡張され得る。
【0071】
したがって、少なくとも1つの周波数および/または時間再調整を実行することによって、周波数および/または時間再調整に続く無線バーストについての、単位時間当たりの平均エネルギー消費およびエネルギーバッファから引き出された平均電流が低減され、それによりエネルギーバッファを効果的に保護することができる。
【0072】
エネルギーバッファ7の過放電を回避するために、データレートも増加され得る。例えば、データレートは、2,380,371sym/秒のデータレートと比較して増加され得る。これにより、データパケットまたは電信が短くなり、エネルギーバッファ7から必要とされるエネルギーが少なくなる。例えば、データレートを2倍増加させると、データパケットの無線バーストFBは2倍短くなる。これは、それ自体でエネルギーバッファを軽減するのを助けることができる。さらに、データレートの増加は、休止ΔT_addを設けることと組み合わせても使用され得る。したがって、2つの措置が有利に組み合わせられ得る。データレートを増加させることは、感度がいくらか低下することを意味するが、それにもかかわらず、ノードにおけるより安価な構成要素の使用を可能にする。したがって、例えば、ヘッドエンド20は、個々のノードに異なるデータレートを割り当てることができる。休止ΔT_addの使用と組み合わせたデータレートの増加は、図9に概略的に示されている。
【0073】
ダウンリンク上の無線バーストFBは、ペイロードに応じて異なる長さを有する。エネルギーバッファ7を軽減する別のやり方は、このサイズを超えない無線バーストFBのみがノードによって送出および受信されるように、特定の長さを有する無線バーストFBを可能にすることである。
【0074】
図10のグラフは、無線バーストの「オンエア時間」の関数として、ペイロード、すなわち無線バーストFBの長さの間の関係を示す。無線バーストFBの長さが増加するにつれて、その「オンエア時間」も増加する。より大きい継続的なペイロードの場合、すなわち1つの無線バーストでは、より多くのエネルギーが消費され、その結果、エネルギーバッファ7の動作電圧に対する要件は、もはや満たされ得ない。したがって、本発明によってとられる措置は、電圧要件を満たすために、ペイロードを部分に分割し、ペイロードのその部分を、複数の無線バーストによって、分割された形態で送出および/または受信することである。ペイロードの対応する細分が図11に概略的に示されている。各無線バーストFB1、FB2は、最大ペイロードPLの1つの部分を含む。この措置は、エネルギーバッファ7を軽減するために単独で、あるいは上述の措置(休止ΔT_addおよび/またはデータレートの増加)と併せて使用され得る。
【0075】
ペイロードまたはデータパケットを分割する代わりに、特定の長さ(L_max)を超える無線バーストは、例えば受信を可能にされ得ず、したがって処理され得ない。図10の鋸歯曲線のペイロードと無線バーストの長さとの間の関係は、図12に20バイトから30バイトの間の範囲について示されている。
【0076】
エネルギーバッファ7を軽減するために単独で、または他の解決策のアイデアに関連して適用されるべき別の措置は、データパケットの無線バーストの送信および/または受信チェーンの無線バーストを省略することからなる。例えば、9つの無線バーストを送出または受信するのではなく、これは、図13から明らかなように、8つの無線バーストのみでもあり得る。これはまた、エネルギーバッファ7の動作電圧が動作電圧最小V_minを上回って保たれることを可能にする。それと引き換えに、わずかに低い故障耐性、および場合によっては感度のわずかな損失を受け入れる必要がある。この措置は、エネルギーバッファ7を軽減するために単独で、あるいは上述の措置(休止ΔT_addおよび/またはデータレートの増加および/または無線バーストの分割)と併せて使用され得る。
【0077】
エネルギーバッファ7を軽減するための別の措置は、好ましくはアップリンクにおいて、コアフレームCFの無線バーストFB当たりのシンボル数を最大可能数よりも小さい数に制限することである。ETSI TS 103357 V1.1.1(2018-06)によれば、アップリンク上のコアフレームCFの無線バーストは、36個のシンボル(ビット)からなる。例えば、コアフレームCFにおいて無線バーストFB当たり26個のシンボル(ビット)のみを送出することが可能である。これはまた、エネルギーバッファ7の放電が動作電圧閾値V_minを下回らないようにすることによって、それへの負荷を軽減する。この措置は、単独で、または上述の措置のうちの1つまたは全部と組み合わせて使用され得る。
【0078】
エネルギーバッファを保護するためのさらなる措置として、送信電力が10dBm未満の値に低減され得る。この措置も、単独で、または上述の措置のうちの1つまたは全部と組み合わせて使用され得る。
【0079】
本発明によれば、エネルギーバッファ7についての動作電圧閾値V_minについての具体的な値が事前定義され得、これは、好ましくは複数の選択可能な方法モードから方法モードを選択するための制御パラメータまたは制御変数として、同時に提供され得る。そのような方法モードは、休止ΔT_addを提供する、データレートを増加させる、特定の長さの無線バーストを可能にする、無線バーストの省略、より低いシンボル数を有する無線バースト、またはそれらの組合せの上記の措置のうちの1つであり得る。特定の製品に応じて、異なる送信電流および/または受信電流が使用され得、バッテリが異なる内部抵抗を有することができ、センサが異なる電圧要件を有することができ、必要に応じて選択され得る所定の動作モードが使用においてかなりの利点を提供することができるということである。
【0080】
同様に、本発明によれば、電圧は制御変数として監視され得、特定の電圧が存在する場合、エネルギーバッファ7が説明された措置によって保護される特定の方法モードが選択され得る。
【0081】
本発明の別の態様は、エネルギーバッファ7の放電に対して異なる影響を有する、無線バーストまたは無線バーストクラスタを送出および/または受信する少なくとも2つの異なるモードを提供することを伴う。この場合、ノード1は、そのエネルギーバッファ7に基づいて、どのモードが適切であるかを基地局10にシグナリングすることができる。次いで、適切なモードを選択することによって、無線ネットワークにおける通信が実行され得る。同様に、どのノードにどの方法モードが適切であるかを決定するために、計算が事前に実施され得る。結果に応じて、電圧閾値V_minを下回るエネルギーバッファ7の放電を確実に排除する方法モードのみが可能にされ得る。これは、ノードが無線ネットワーク(無線セル)における異なるエネルギーバッファとともに動作される場合に有利である。
【0082】
したがって、本発明では、あまり費用がかからないエネルギーバッファを使用する可能性によって、SRD無線ネットワークのためのノードの製造における大幅なコスト削減が達成され得る。本明細書における特徴のサブコンビネーションでも、明示的に言及されていない場合でも本発明にとって必須であると考えられることが、明示的に指摘される。
【符号の説明】
【0083】
1a~1n ノード
2 マイクロプロセッサ
2a 水晶振動子(時間)
2b 水晶振動子(キャリア周波数)
3 トランシーバ
4 アンテナ
5 メモリ
6 バッテリ
7 エネルギーバッファ
8 内部抵抗
9 無線送信
10 基地局
11 データ送信手段
20 ヘッドエンド
100 近距離無線ネットワーク
FB 無線バースト
CF コアフレーム
EF 拡張フレーム
C サブデータパケット
E サブデータパケット
DP データパケット
B ブロック
CL クラスタ
PL ペイロード
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
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図13
【国際調査報告】