(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】センサネットワークシステム
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20240905BHJP
H04L 67/12 20220101ALI20240905BHJP
E02F 9/00 20060101ALI20240905BHJP
G08C 15/00 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
E02F9/26 B
H04L67/12
E02F9/00 Z
G08C15/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514060
(86)(22)【出願日】2021-09-06
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 EP2021074455
(87)【国際公開番号】W WO2023030659
(87)【国際公開日】2023-03-09
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517258925
【氏名又は名称】フラバ ベスローテン ヴェンノーツハップ
【氏名又は名称原語表記】FRABA B.V.
【住所又は居所原語表記】Jan Campertstraat 11,6416 SG Heerlen,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】シューベルト, トビアス
(72)【発明者】
【氏名】プリッツカウ, ディミトリ
【テーマコード(参考)】
2D015
2F073
【Fターム(参考)】
2D015HA03
2F073AA01
2F073AA19
2F073AA28
2F073AB01
2F073BB04
2F073BC01
2F073CC03
2F073CC14
2F073CD11
2F073DD05
2F073GG01
(57)【要約】
複数のセンサ装置(12_1~12_5)を有するセンサネットワークシステム(10)において、複数のセンサ装置のそれぞれが、物理量を検出するとともに、それに対応する測定信号を提供する検出ユニット(16、18)と、測定信号を処理するとともに、その測定信号に基づく測定データ(M_1~M_5)を提供する計算ユニット(20)と、出力データ(A_1~A_5)を読み出し可能なデータインタフェース(22)と、を備えることが知られている。そして、効率的なセンサネットワークシステム(10)を提供するために、本発明は中央評価装置(24)を提供して、その中央評価装置(24)は、複数のセンサ装置(12)のうちの少なくとも2つのセンサ装置(12)の測定データ(M_1~M_5)に基づいて、中央評価アルゴリズムを通して、少なくとも2つのセンサ装置(12_1~12_5)についての個別の出力データ(A_1~A_5)を決定し、決定された出力データ(A_1~A_5)を、センサ装置(12_1~12_5)のそれぞれに提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセンサ装置(12_1~12_5)を有するセンサネットワークシステム(10)であって、前記複数のセンサ装置のそれぞれが、
物理量を検出するとともに、それに対応する測定信号を提供する検出ユニット(16、18)と、
前記測定信号を処理するとともに、前記測定信号に基づく測定データ(M_1~M_5)を提供する計算ユニット(20)と、
データインタフェース(22)であって、前記データインタフェース(22)を介して出力データ(A_1~A_5)が読み出し可能なデータインタフェース(22)と、を備え、
中央評価装置(24)が提供され、前記中央評価装置(24)は、
前記複数のセンサ装置(12)のうちの少なくとも2つのセンサ装置(12)の前記測定データ(M_1~M_5)に基づいて、中央評価アルゴリズムにより前記少なくとも2つのセンサ装置(12_1~12_5)についての個別の出力データ(A_1~A_5)を決定して、
決定した前記出力データ(A_1~A_5)を、それぞれの前記センサ装置(12_1~12_5)に提供する、センサネットワークシステム(10)。
【請求項2】
前記中央評価装置(24)は、前記複数のセンサ装置(12_1~12_5)のうちのいずれか1つの前記計算ユニット(20)により構成される、請求項1に記載のセンサネットワークシステム(10)。
【請求項3】
前記中央評価装置(24)は、
前記中央評価アルゴリズムの中間値(Z_1~Z_5)を計算するための少なくとも2つのサブ計算コマンド(T_1~T_5)を生成して、
前記少なくとも2つのサブ計算コマンド(T_1~T_5)を、前記少なくとも2つの異なるセンサ装置(12_1~12_5)の前記計算ユニット(20)に提供して、
前記少なくとも2つの異なるセンサ装置(12_1~12_5)の前記計算ユニット(20)において、前記少なくとも2つのサブ計算コマンド(T_1~T_5)により計算された前記中間値(Z_1~Z_5)を、前記少なくとも2つの異なるセンサ装置(12_1~12_5)から受信または取得する、請求項1に記載のセンサネットワークシステム(10)。
【請求項4】
前記複数のセンサ装置(12_1~12_5)のそれぞれは、ジャイロセンサユニット(16)および/または加速度センサユニット(18)を備え、
前記複数のセンサ装置(12_1~12_5)は、機械(1)の異なる可動部(2、3、4、5、6)にそれぞれ取り付けられており、
前記複数のセンサ装置(12_1~12_5)の前記出力データ(A_1~A_5)は、前記機械(1)のそれぞれの異なる可動部(2、3、4、5、6)の空間位置および/または向きを示している、請求項1から3までのいずれか1項に記載のセンサネットワークシステム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のセンサ装置を有するセンサネットワークシステムに関し、それぞれのセンサ装置は、物理量を検出するととともに、それに対応する測定信号を提供する検出ユニットと、測定信号を処理するととともに、その測定信号に基づく測定データを提供する計算ユニットと、データインタフェース(22)であって、このデータインタフェース(22)を介して出力データ(A_1~A_5)が読み出し可能なデータインタフェース(22)と、を有する。
【背景技術】
【0002】
このようなセンサネットワークシステムは、例えば、機械または産業設備の監視に使用可能であり、個々のセンサ装置は、通常、機械または産業設備の異なる部分にそれぞれ配置される。
【0003】
複数のセンサ装置を有するセンサネットワークシステムは、例えば、WO2021/052585A1により公知であり、すべてのセンサ装置の出力データは、ベースステーションに送信され、その後、ベースステーションから外部に読み出される。センサ装置の個別の出力データは、それぞれのセンサ装置により別々に決定されるので、それぞれのセンサ装置には、相応に高性能な計算ユニットを設けることが必須である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような背景を鑑みて、効率的なセンサネットワークシステムを提供することが課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、主たる請求項1の特徴を有するセンサネットワークシステムによって解決される。
【0006】
本発明によるセンサネットワークシステムは、複数の同一のセンサ装置を備えることが好ましい。ただし、センサネットワークシステムは、原理的には、いくつかの異なる型式のセンサ装置を備えて、それらを相互接続することも可能である。複数のセンサ装置は、データ送信ネットワークにより(例えば、データバスにより)公知の方法で相互接続されることで、個別のセンサ装置と、存在し得るセンサネットワークシステムの他の参加者と、の間のデータ交換を可能にする。
【0007】
本発明の各センサ装置は、物理量を検出するととともに、それに対応する測定信号を供給する少なくとも1つの検出ユニットを備える。センサ装置は、複数の異なる物理量を検出する複数の検出ユニットを備えることがより有利である。
【0008】
本発明の各センサ装置は、少なくとも1つの測定信号を処理するととともに、その少なくとも1つの測定信号に基づく測定データを提供する計算ユニットをさらに備える。一般的には、計算ユニットは、マイクロコントローラや、いわゆるシステムオンチップ(SoC)、ならびにデータ格納装置を含む。
【0009】
センサユニットから提供される測定信号は、アナログ信号であり得る。そして、その振幅および/または周波数から、それぞれの物理量を導出可能である。この形態では、計算ユニットは、アナログ測定信号を測定信号値のデジタルデータストリームに変換するいわゆるアナログ-デジタル変換器を備える。ただし、測定信号は、少なくとも1つの測定値を含むデジタル信号(すなわち、デジタルデータストリーム)であり得る。原則として、測定信号は、センサユニットが検出した物理量に関する情報を送信することが可能な任意の信号であり得る。
【0010】
計算ユニットから提供される測定データは、測定信号から導出されるか、または測定信号により送信されており、センサユニットにより検出された物理量を示す測定値を含むことが一般的である。しかしながら、測定データは、測定信号周波数の値、測定信号振幅の値、および/または(アナログ)測定信号の個別の測定信号の値を含むことも想定される。原則として、計算ユニットから提供される測定データは、測定信号に基づいて決定される任意の形式のデジタルデータであり得る。
【0011】
本発明のそれぞれのセンサ装置は、少なくとも1つのデータインタフェースをさらに備え、このデータインタフェースを介して、測定データに基づいて決定される出力データを読み出し可能である。センサ装置は、無線データインタフェースを備えることが好ましい。特に、遠隔データ処理ユニットとのデータ交換を行うモバイル無線インタフェース、ならびにセンサネットワークシステムの他の参加者とのデータ交換を行う有線データインタフェースを備えることがより好ましい。
【0012】
本発明において、センサネットワークシステムは、少なくとも2つのセンサ装置からの、好ましくは、全てのセンサ装置からの測定データの提供を受ける中央評価装置を備える。そのため、各センサ装置は、測定データを中央評価装置に能動的に送信するように構成され得、および/または中央評価装置は、各センサ装置から測定データを取得するように構成され得る。中央評価アルゴリズムは、通常、実行可能な計算プログラムの形態で中央評価装置に格納され、センサ装置からの測定データを入力として受信して、個別のセンサ装置向けに個別の出力データを出力として提供する。したがって、中央評価装置は、少なくとも2つのセンサ装置の測定データに基づいた少なくとも2つのセンサ装置からの個別の出力データを、中央評価アルゴリズムにより決定するように構成される。このように、それぞれのセンサ装置に特有の個別の出力データが、これらのセンサ装置のそれぞれについて決定される。本発明では、中央評価装置はさらに、決定された出力データをそれぞれのセンサ装置に提供するように構成されているので、出力データは、個々のセンサ装置のそれぞれのデータインタフェースをから読み出し可能である。
【0013】
中央評価装置は、本発明によるセンサネットワークシステムの複数のセンサ装置のうちの少なくとも2つについて、好ましくは本発明によるセンサネットワークシステムの全てのセンサ装置について、測定データの中央評価を実行するように構成される。その結果、中央評価装置は、各センサ装置に相応に高性能な計算ユニットを配置しなくても、比較的複雑な評価アルゴリズムの実行が可能である。これにより、効率的なセンサネットワークシステムが提供される。
【0014】
中央評価装置は、センサ装置のうちの1つの計算ユニットによって構成されることが好適であり、それにより、センサネットワークシステム内に中央評価装置用の別個の装置を設ける必要がなくなる。それぞれの計算ユニットは、中央評価アルゴリズムを実行するために比較高性能なマイクロコントローラを備えることが一般的である。基本的には、複数のセンサ装置の計算ユニットが中央評価装置を構成するように設定され、これらが交代で機能を引き継ぐことも想到し得る。これにより、特に効率的で汎用的なセンサネットワークシステムが提供される。
【0015】
中央評価装置は、中央評価アルゴリズムの中間値を計算するための少なくとも2つのサブ計算コマンドを生成して、少なくとも2つのサブ計算コマンドを少なくとも2つの異なるセンサ装置の計算ユニットに提供して、少なくとも2つの異なるセンサ装置の計算ユニットにおいて、少なくとも2つのサブ計算コマンドにより計算された中間値を少なくとも2つの異なるセンサ装置から受信または取得するように構成されることがより有利である。サブ計算コマンドは、あらゆる複雑さも有し得、中央評価アルゴリズムの2つ以上の中間値を決定するように設計することも可能である。中央評価装置は、それぞれのサブ計算コマンドを異なる計算ユニットに提供するように構成されることが好ましい。中央評価アルゴリズムを複数のサブ計算コマンドに分割して、これらのサブ計算コマンドを複数のセンサ装置の計算ユニットで実行することにより、比較的複雑な評価アルゴリズムの実行が可能になるから、そのために特別に高性能な計算ユニットを設ける必要はない。これにより、特に汎用的なセンサネットワークシステムを提供する。
【0016】
各センサ装置は、ジャイロセンサユニットおよび/または加速度センサユニットを備え、各センサ装置は、機械の異なる可動部に取り付けられ、センサ装置の出力データは、機械のそれぞれの取り付け部分の空間位置および/または向きを示すことが好ましい。中央評価アルゴリズムを有する中央評価装置により、全ての機械部品の測定データを中央評価アルゴリズムで使用可能であるため、それぞれの機械部品の位置および/または位置合わせを特に正確に決定し得る。ジャイロセンサユニットおよび/または加速度センサユニットを有するセンサ装置は、たとえば角速度センサ、ジャイロ装置、加速度計、加速度センサ、加速計、周期振動センサ、震動センサ、Gセンサ、Bメータ、または慣性測定ユニットとも称される。機械は、ブームの空間位置および向きの検出を可能にするためにセンサ装置をブームの異なる部分に配置された建設機械、特に掘削機またはクレーンであることが、より好ましい。
【0017】
以下、本発明に係るセンサネットワークシステムの実施形態を、添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明によるセンサネットワークシステムの掘削機への配置を示す概略図である。
【
図2】
図2は、
図1のセンサネットワークシステムのセンサ装置の概略図である。
【
図3】
図3は、
図1のセンサネットワークシステムにおいて、出力データを決定する際のセンサ装置間のデータ交換の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に、下部走行体2と、下部走行体2に旋回可能に支持された上部旋回体3と、上部旋回体3に旋回可能に取り付けられたブーム4と、ブーム4に旋回可能に取り付けられたアーム5と、アーム5に旋回可能に取り付けられたバケット6と、を有する掘削機1を示す。
【0020】
図1は、本発明によるセンサネットワークシステム10も概略的に示しており、このセンサネットワークシステム10は、掘削機1の空間位置および向き、ならびに掘削機1のそれぞれの可動部である、下部走行体2、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、バケット6の空間位置および向きを検出するように掘削機1に配置されている。
【0021】
センサネットワークシステム10は、データ送信ネットワーク14により相互接続された5つのセンサ装置12_1~12_5を備える。第1センサ装置12_1は上部旋回体3に配置され、第2センサ装置12_2は下部走行体2に配置され、第3センサ装置12_3はブーム4に配置され、第4センサ装置12_4はアーム5に配置され、第5センサ装置12_5はバケット6に配置されている。
【0022】
本実施形態では、5つのセンサ装置12_1~12_5は、実質的に同一のもので構成される。したがって、
図2および以下の説明において、センサ装置12_1~12_5の全部について述べるとき、またはセンサ装置12_1~12_5のうちの任意の1つについて述べるときは、インデックス_1~_5を伴わない包括的な参照番号を使用して簡略化する。
【0023】
本実施形態では、各センサ装置12は、2つの検出ユニット16、18を備える。第1検出ユニット16は、3つの空間軸に沿った旋回速度を検出し、それらをデジタル旋回速度測定信号として提供するように構成された3軸ジャイロスコープセンサユニットである。第2検出ユニット18は、3つの空間軸に沿った加速度を検出し、それらをデジタル加速度測定信号として提供するように構成された3軸加速度センサユニットである。
【0024】
各センサ装置12は、第1検出ユニット16および第2検出ユニット18の両方に接続され、旋回速度測定信号および加速度測定信号を受け取る計算ユニット20を更に備える。計算ユニット20は、旋回速度測定信号および加速度測定信号を処理するととともに、これらに基づく測定データMを提供するように構成される。測定データMは、ジャイロセンサユニットの3つの空間軸の旋回速度測定値と、加速度センサユニットの3つの空間軸の加速測定値とを含む。
【0025】
各センサ装置12は、データインタフェース22をさらに備え、決定された出力データAは、このデータインタフェース22によりセンサ装置12から読み出し可能である。本実施形態では、データインタフェース22は、データ送信ネットワーク14との接続にも使用される。ただし、センサネットワークシステム10をデータ送信ネットワーク14に接続するため、および出力データAの読み出すために、異なるデータインタフェースが提供され得る。
【0026】
センサネットワークシステム10は、本実施形態では第1センサ装置12_1の計算ユニット20で構成される中央評価装置24を備える。中央評価装置24は、第2センサ装置12_2の測定データM_2、第3センサ装置12_3の測定データM_3、第4センサ装置12_4の測定データM_4、および第5センサ装置12_5の測定データM_5を、データ送信ネットワーク14から取得するように構成される。中央評価装置24は、第1センサ装置12_1の測定データM_1も取得する。
【0027】
中央評価装置24は、複数のセンサ装置12_1~12_5の測定データM_1~M_5に基づいて各センサ装置12_1~12_5の個別の出力データA_1~A_5を決定するように設計された中央評価アルゴリズムを備える。本実施形態では、5つの決定された出力データA_1~A_5は、少なくとも、それぞれのセンサ装置12の傾斜、つまり、掘削機1のそれぞれの部分である、下部走行体2、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、バケット6の傾斜を示す。
【0028】
本実施形態では、中央評価装置24は、少なくとも2つのサブ計算コマンドTを生成するように構成される。それぞれの中央評価装置24は、中央評価アルゴリズムの中間値Zを決定して、それぞれのサブ計算コマンドTを複数のセンサ装置12_1~12_5のうちの1つのセンサ装置の計算ユニット20に提供するように設計される。
【0029】
図3に示す例では、中央評価装置24が、5つのサブ計算コマンドT_1~T_5を生成する。第1サブ計算コマンドT_1は、中央評価装置24を形成する第1センサ装置12_1の計算ユニット20で実行される。第2サブ計算コマンドT_2は、中央評価装置24からデータ送信ネットワーク14を経由して第2センサ装置12_2の計算ユニット20に提供されて、そこで実行される。第3サブ計算コマンドT_3は、中央評価装置24からデータ送信ネットワーク14を経由して第3センサ装置12_3の計算ユニット20に提供されて、そこで実行される。第4サブ計算コマンドT_4は、中央評価装置24からデータ送信ネットワーク14を経由して第4センサ装置12_4の計算ユニット20に提供されて、そこで実行される。そして、第5サブ計算コマンドT_5は、中央評価装置24からデータ送信ネットワーク14を経由して第5センサ装置12_5の計算ユニット20に提供されて、そこで実行される。
【0030】
さらに、本実施形態では、中央評価装置24は、それぞれのセンサ装置12の計算ユニット20においてサブ計算コマンドTが計算した中間値Zを、それぞれのセンサ装置12から取得するように構成される。
【0031】
図3に示す例では、第2センサ装置12_2の計算ユニット20において第2サブ計算コマンドT_2が計算した第2中間値Z_2、第3センサ装置12_3の計算ユニット20において第3サブ計算コマンドT_3が計算した第3中間値Z_3、第4センサ装置12_4の計算ユニット20において第4サブ計算コマンドT_4が計算した第4中間値Z_4、および第5センサ装置12_5の計算ユニット20において第5サブ計算コマンドT_5が計算した第5中間値Z_5を、中央評価装置24が、それぞれのセンサ装置12からデータ送信ネットワーク14を経由して取得する。中央評価装置24は、第1センサ装置12_1の計算ユニット20で計算された第1中間値Z_1も取得する。
【0032】
計算されたすべての中間値Z_1~Z_5は、中央評価アルゴリズムに提供されて、中央評価アルゴリズムは、それに基づいて5つのセンサ装置12_1~12_5の5つの個別の出力データA_1~A_5を決定する。
【0033】
中央評価装置24はさらに、決定された出力データA_1~A_5をそれぞれのセンサ装置12に提供するように構成される。特に、中央評価装置24は、決定された第2出力データA_2をデータ送信ネットワーク14により第2センサ装置12_2に送信して、決定された第3出力データA_3をデータ送信ネットワーク14により第3センサ装置12_3に送信して、決定された第4出力データA_4をデータ送信ネットワーク14により第4センサ装置12_4に送信して、そして、決定された第5出力データA_5を、データ送信ネットワーク14により第5センサ装置12_5に送信するように構成される。決定された第1出力データA_1は、第1センサ装置12_1に格納され、その計算ユニット20は、中央評価装置24を構成する。
【0034】
出力データA_1~A_5は、それぞれのセンサ装置12のデータインタフェース22から読み出される。特に、第1出力データA_1は、第1センサ装置12_1のデータインタフェース22から読み出し可能であり、第2出力データA_2は、第2センサ装置12_2のデータインタフェース22から読み出し可能であり、第3出力データA_3は、第3センサ装置12_3のデータインタフェース22から読み出し可能であり、第4出力データA_4は、第4センサ装置12_4のデータインタフェース22から読み出し可能であり、そして、第5出力データA_5は、第5センサ装置12_5のデータインタフェース22から読み出し可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 掘削機
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
10 センサネットワークシステム
12 センサ装置
14 データ送信ネットワーク
16 第1検出ユニット(ジャイロセンサユニット)
18 第2検出ユニット(加速度センサユニット)
20 計算ユニット
22 データインタフェース
24 中央評価装置
A 出力データ
M 測定データ
T サブ計算コマンド
Z 中間値
【国際調査報告】