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特表2024-533199カフェイン及び/又はその誘導体とポリフェノールとを含む方法及び組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】カフェイン及び/又はその誘導体とポリフェノールとを含む方法及び組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/10 20160101AFI20240905BHJP
   A23L 2/52 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
A23L33/10
A23L2/00 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514104
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-04-23
(86)【国際出願番号】 US2022075854
(87)【国際公開番号】W WO2023034928
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/239,743
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391026058
【氏名又は名称】ザ コカ・コーラ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Coca‐Cola Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フランシス,シンシア
(72)【発明者】
【氏名】レン,ハイユ
(72)【発明者】
【氏名】ルダン,ブレンダ
(72)【発明者】
【氏名】シャハト,レイモンド ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ビン
【テーマコード(参考)】
4B018
4B117
【Fターム(参考)】
4B018LB01
4B018LB08
4B018LE01
4B018LE02
4B018LE03
4B018LE06
4B018MD07
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4B018ME14
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4B117LG01
4B117LG07
4B117LG11
4B117LK06
4B117LL02
(57)【要約】
本開示は、ヒトの認知機能及び/又は覚醒を改善するための組成物及び方法を提示する。一実施形態では、方法は、カフェイン及び/又はその誘導体と;ポリフェノールとを含み、約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する食用組成物を、状態の改善を必要とするヒトに投与することを含む。いくつかの実施形態では、ポリフェノールは、クロロゲン酸(CGA)である。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カフェイン及び/又はその誘導体と;ポリフェノールとを含む食用組成物であって、約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する組成物。
【請求項2】
前記ポリフェノールが、フラボノイド、フラバノール、フラボン、イソフラボン、フラバノン、アントシアニン、フェノール酸、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、ケルセチン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、プニカラギン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、柑橘フラボノイド、リグナン、クルクミノイド、スチルベン、そのオリゴマー/ポリマー形態、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリフェノールが、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるクロロゲン酸を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
甘味料をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記甘味料が、ステビア及びステビオール配糖体、ラカンカ及び関連するモグロシド化合物、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、エリスリトールなどの糖アルコール、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、チクロ、サイクラミン酸及びその塩、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)、及びその組み合わせを含む群から選択される、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
少なくとも1種の添加物をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
少なくとも1種の機能性成分をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
飲用可能な液体形態、濃縮形態、乾燥形態、又は半乾燥形態である、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
ガム、ゲル、タブレット、カプセル、顆粒、キューブ状、又は乾燥粉末である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
非炭酸飲料、炭酸飲料、ジュース飲料、フルーツジュース、コーヒー飲料、茶飲料、乳飲料、乳性飲料、植物タンパク質ドリンク、植物由来の飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンクの群から選択される飲料である、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
カフェイン及び/又はその誘導体と;クロロゲン酸及び/又はその誘導体を含むポリフェノールとを含む飲料であって、約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する飲料。
【請求項12】
コーヒーベリージュースを含む飲料であって、前記コーヒーベリージュースが、カフェインと;クロロゲン酸を含むポリフェノールとを含み、前記コーヒーベリージュースが、約1:10~約10:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比を有する飲料。
【請求項13】
ヒトの状態を改善するための方法であって、カフェイン及び/又はその誘導体と;ポリフェノールとを含み、約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する食用組成物を、状態の改善を必要とする前記ヒトに投与することを含む方法。
【請求項14】
前記ポリフェノールが、フラボノイド、フラバノール、フラボン、イソフラボン、フラバノン、アントシアニン、フェノール酸、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、ケルセチン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、プニカラギン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、柑橘フラボノイド、リグナン、クルクミノイド、スチルベン、そのオリゴマー/ポリマー形態、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリフェノールが、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるクロロゲン酸を含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記組成物が、甘味料をさらに含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記甘味料が、ステビア及びステビオール配糖体、ラカンカ及び関連するモグロシド化合物、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、エリスリトールなどの糖アルコール、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、チクロ、サイクラミン酸及びその塩、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)、及びその組み合わせを含む群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記組成物が、少なくとも1種の添加物をさらに含む、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記組成物が、少なくとも1種の機能性成分をさらに含む、請求項13~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記組成物が、飲用可能な液体形態、濃縮形態、乾燥形態、又は半乾燥形態である、請求項13~19のいずれか一項に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際特許出願として2022年9月1日に出願されており、且つその開示全体が参照によって本明細書に組み込まれる2021年9月1日に出願された米国仮特許出願第63/239,743号明細書の利益及び優先権を主張する。
【0002】
序文
本開示は、概して、ヒトの状態又は機能又はパフォーマンスを改善するための、食用組成物、飲料、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
コーヒーは、世界的に最も人気がある飲料の一つである。そのカフェイン含有量のために使用される源として、コーヒーは一般に、行動に対するその刺激性の作用について知られている。カフェインは一般に、覚醒を増大させ、また注意課題のパフォーマンスを改善することが知られてきた。しかし、コーヒーは、カフェイン源であるだけでなく、クロロゲン酸(CGA)、コーヒー酸、及びフェルラ酸などのポリフェノールを含めた多くの天然の構成成分が豊富でもある。クロロゲン酸を含めたフェノール酸は、抗酸化活性、抗細菌、肝保護、心保護、抗炎症、解熱、神経保護、抗肥満、抗ウイルス、抗菌、抗高血圧、フリーラジカルスカベンジャー、及び中枢神経系刺激剤などのいくつかの重要な及び治療的役割を果たす、重要な且つ生物学的に活性な化合物である。
【0004】
クロロゲン酸を含む組成物及び飲料は、開示されている。例えば、国際公開第2012/062928号パンフレットは、未焙煎コーヒーを含み且つカフェインを実質的に含まないカフェイン除去コーヒー生成物を、精神的又は身体的健康状態の改善を必要とする個人に投与することによって、精神的又は身体的健康状態を改善する方法を開示している。
【0005】
国際公開第2005/072533号パンフレットは、次の構成成分(A)と(B):(A)0.01~1重量%のクロロゲン酸、(B)クロロゲン酸の量に対して0.1重量%未満のヒドロキシヒドロキノンを含むコーヒー組成物を開示している。
【0006】
国際公開第2006/108578号パンフレットは、(i)未焙煎コーヒーからなる第1の部分と、(ii)前記第1の部分よりも高い程度の焙煎まで焙煎されている挽いたコーヒーからなる第2の部分を含む、コーヒー生成物を開示しており、このコーヒー生成物は、100gの生成物あたり少なくとも4gのクロロゲン酸を含む。
【0007】
国際公開第2013/052208号パンフレットは、挽いていない生のコーヒー豆生成物並びに製造の方法、並びに関心を集中させること(focus)及び意識を集中させること(concentration)のための使用を開示している。挽いていない生のコーヒー豆は、ロブスタコーヒーノキ(Coffea robusta)コーヒー豆を含むことができ、植物栄養素には、クロロゲン酸が含まれ得る。
【0008】
国際公開第2013/103465号パンフレットは、食用物質の抽出物を含む食用組成物を開示しており、食用物質はまた、全体的に又は部分的に、緑色のコーヒーチェリーの少なくとも1種であり得る。食用物質は、クロロゲン酸を含めたポリフェノールを含むことができる。
【0009】
米国特許出願公開第20190159474号明細書は、挽いていないコーヒーの実を抽出する方法、この方法から得られる抽出物、及び前記抽出物を使用して加齢性の神経変性疾患を回復させる方法を開示している。挽いていないコーヒーの実抽出物は、クロロゲン酸(CA)及びプロシアニジンを含むことができる。
【0010】
しかし、認知機能の改善へのポリフェノール又はフェノール酸の寄与に関する議論が残っている。
【0011】
Cropleyらは、クロロゲン酸を多く含むカフェイン除去コーヒーが、通常のカフェイン除去コーヒーと比較して、健康な高齢者のためのいくつかの気分及び行動の尺度を改善することを報告した。(Cropley、2011)。同様に、Haskell-Ramsayらは、CGAを含有するカフェイン除去コーヒーと通常のコーヒーの比較研究において、覚醒の増大及び負の感情処理の低下を、CGAのおかげであるとした。さらに、Jacksonらは、潜在的に生理活性のあるビートの根、セージ、及びチョウセンニンジンを含有する植物性ドリンクへの、フェノール類アントシアニン、フラバノール、及びフェノール酸の添加が、認知機能、気分、及びCBFパラメータの、他と異なるパターンの変調をもたらすであろうことを報告した。(Jackson、2020)。Ward-Ritaccoらは、リンゴ抽出物と組み合わせられた中程度の用量のカフェインが、認知アウトカム、特に、連続的に7を引く試験(serial seven subtraction)、及び覚醒並びに精神的及び身体的疲労を含む課題に対する気分反応を改善するのに有効であることを報告した。(Ward-Ritacco、2020)。
【0012】
その一方、一連の最近の刊行物の推測は、CGAの有効性に疑問を投げかけている。例えば、Camfieldらは、カフェイン除去生豆ブレンドコーヒーと関連することが判明した認知機能のあらゆる改善が、CGAに起因するわけではない可能性が高いことを示唆した。(Camfield、2013)。同様に、Reedらは、一連の認知疲労を促す課題(fatiguing cognitive task)のパフォーマンスに対するポリフェノールリッチなノンカフェインのコーヒーベリー抽出物の急性摂取の影響に関する研究を報告した。(Reed、2019)。Reedらは、この結果から、コーヒーベリー抽出物飲料が、認知課題を完了しようとする自己申告による意欲、又はワーキングメモリー若しくは注意機能持続に対して効果を有しないことを結論付けた。(Reed、2019)。より最近、McGranahanらは、認知機能検査の1時間前又は高強度運動(exercise bout)の2時間前の100mg又は300mgのコーヒーベリー抽出物を有する飲料の摂取が、覚醒の感情、エネルギー、及び疲労又はサイクリングパフォーマンスに影響を及ぼさないことを報告した。(McGranahan、2021)。
【0013】
上の開示にもかかわらず、従来のカフェイン含有生成物又はカフェイン除去生成物と比較して認知機能及び/又は覚醒をさらに改善する、新規の組成物及び飲料が、依然として所望される。それを必要とするある種の対象プールのために、組成物又は飲料を用いて、認知機能及び/又は覚醒を改善する方法も所望される。特定された成分及びその最適化された含有量を有する組成物又は飲料を使用して認知機能及び/又は覚醒を改善するための方法が、さらに所望される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】国際公開第2012/062928号
【特許文献2】国際公開第2005/072533号
【特許文献3】国際公開第2006/108578号
【特許文献4】国際公開第2013/052208号
【特許文献5】国際公開第2013/103465号
【特許文献6】米国特許出願公開第20190159474号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本開示は、上述の必要性を満たす組成物、飲料、及び方法を提示する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
いくつかの態様では、本開示は、カフェイン及び/又はその誘導体と;クロロゲン酸を含むポリフェノールとを含む食用組成物であって、約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する組成物に関する。いくつかの実施形態では、食用組成物は、製造された食物製品である。
【0017】
いくつかの実施形態では、本組成物のポリフェノールは、フラボノイド、フラバノール、フラボン、イソフラボン、フラバノン、アントシアニン、フェノール酸、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、ケルセチン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、プニカラギン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、柑橘フラボノイド、リグナン、クルクミノイド、スチルベン、そのオリゴマー/ポリマー形態、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される。
【0018】
いくつかの実施形態では、本組成物のポリフェノールは、クロロゲン酸を含む。クロロゲン酸の非限定的な例には、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせが含まれる。ある種の実施形態では、本組成物は、約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する。いくつかの実施形態では、食用組成物は、製造された食物製品である。特定の実施形態では、総クロロゲン酸と総カフェインの重量比は、約1.5:1~約3:1である。
【0019】
いくつかの実施形態では、本組成物は、甘味料をさらに含む。甘味料の例には、限定はされないが、ステビア及びステビオール配糖体、ラカンカ(Luo Han Guo)及び関連するモグロシド化合物、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、エリスリトールなどの糖アルコール、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、チクロ(cyclamate)、サイクラミン酸及びその塩、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)、及びその組み合わせが含まれる。
【0020】
いくつかの実施形態では、本組成物は、少なくとも1種の添加物及び/又は少なくとも1種の機能性成分をさらに含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、本組成物は、飲用可能な液体形態、濃縮形態、乾燥形態、又は半乾燥形態である。いくつかの実施形態では、本組成物は、ガム、ゲル、タブレット、カプセル、顆粒、キューブ状(cubic)、又は乾燥粉末である。
【0022】
いくつかの実施形態では、本組成物は、非炭酸飲料、炭酸飲料、ジュース飲料、フルーツジュース、コーヒー飲料、茶飲料、乳飲料(milk beverage)、乳性飲料(diary beverage)、植物タンパク質ドリンク、植物由来の飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンクの群から選択される飲料である。
【0023】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約3°~約25°、又は約5°~約20°、又は約7°~約15°のBrix値を有する。
【0024】
いくつかの実施形態では、本組成物は、コーヒー抽出物、濃縮コーヒー、乾燥コーヒー、ソリュブルコーヒー、コーヒーオイル、コーヒーアロマ、ドライグリーンコーヒー抽出物、ウェットグリーンコーヒー抽出物、微粉砕されたコーヒー、挽いたコーヒー、焙煎コーヒー、焙煎し挽いたコーヒー、ソリュブルコーヒー、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるコーヒー生成物を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、本組成物は、可溶性の茶生成物、茶抽出物、濃縮茶、乾燥茶、茶葉、茶アロマ、緑茶抽出物、濃縮された緑茶抽出物、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される茶生成物を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、本組成物は、コーヒーベリージュース、又はコーヒーベリー抽出物、又はコーヒーベリーの生成物、又はそのあらゆる組み合わせを含む。コーヒーベリージュース及び/又はコーヒーベリー抽出物は、丸ごとのコーヒーベリーから得ることができる。いくつかの実施形態では、コーヒーベリージュースは、非濃縮コーヒーベリージュース又は濃縮からのコーヒーベリージュースである。コーヒーベリーは、アラビカコーヒーノキ(Coffea Arabica)又はその類縁種(derivative)、ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)又はその類縁種、又はそのあらゆる組み合わせ由来であり得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約l重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%、又は約0.1重量%~約0.4重量%、又は約0.1重量%~約0.3重量%、又は約0.1重量%~約0.2重量%のカフェインの総含有量を有する。
【0028】
いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、約10mg~約500mg、又は約20mg~約400mg、又は約30mg~約300mg、約40mg~約200mg、約50mg~約180mg、約60mg~約160mg、約70mg~約140、約80mg~約120mg、又は約90mg~約100mgのカフェインの投与量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、少なくとも25mg、少なくとも50mg、少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも125mg、少なくとも150mg、少なくとも175mg、少なくとも200mg、少なくとも250mg、少なくとも300mg、少なくとも350mg、又は少なくとも400mgのカフェインの投与量を有する。
【0029】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のポリフェノールの総含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、15mg~約300mg、又は約30mg~約200mg、又は約45mg~約150mgのポリフェノールの投与量を有する。
【0030】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1、又は約1.5:1~約3:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する。
【0031】
いくつかの実施形態では、カフェイン及び/又はポリフェノールは、天然供給源から得られ、天然供給源は、コーヒー、茶、イェルバ・マテ、グアユサ、ヤウポン、ガラナ、ココア、コラの実(kola)、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される植物である
【0032】
いくつかの実施形態では、本組成物は、テルペン又はその誘導体をさらに含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約3重量%、又は約0.5重量%~約2重量%、又は約1重量%~約1.5重量%の含有量の総テルペンを有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、約10mg~約1,000mg、又は約20mg~約800mg、又は約30mg~約600mg、約40mg~約500mg、約50mg~約400mg、約60mg~約300mg、約70mg~約250、約80mg~約200mg、又は約90mg~約150mgの総テルペンの投与量を有する。
【0033】
いくつかの実施形態では、組成物は、コーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュースを含み、ポリフェノール及び/又はカフェインは、すべて又は実質的にコーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュース由来である。他の実施形態では、組成物は、ポリフェノールの少なくとも一部分及び/又はカフェインの少なくとも一部分が、コーヒーの抽出物由来でもコーヒーベリージュース由来でもない。
【0034】
いくつかの態様では、本開示は、カフェイン及び/又はその誘導体と;クロロゲン酸及び/又はその誘導体を含むポリフェノールと
を含む飲料であって、約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する飲料に関する。いくつかの実施形態では、カフェイン及び/又はポリフェノールは、コーヒーベリー、又はその一部、生成物、抽出物、若しくはジュースから得られる。
【0035】
いくつかの実施形態では、飲料は、コーヒーベリージュース又はコーヒーベリー抽出物を含み、コーヒーベリージュース又は抽出物は、約1:10~約10:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比を有する。いくつかの実施形態では、飲料は、本質的にコーヒーベリージュース又はコーヒーベリー抽出物からなる。
【0036】
いくつかの態様では、本開示は、コーヒーベリージュースからなる飲料であって、コーヒーベリージュースが、約0.01重量%~約2重量%のカフェインと;約0.01重量%~約2重量%のポリフェノールとを含み、ポリフェノールが、クロロゲン酸であり、コーヒーベリージュースが、約1:10~約10:1、又は約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1、又は約1.5:1~約3:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比を有する飲料に関する。
【0037】
いくつかの態様では、本開示は、ヒトの状態を改善するための方法であって、本明細書に記載されるいずれかの組成物、飲料、又はコーヒーベリージュース、又は抽出物を、状態の改善を必要とするヒトに投与することを含む方法に関する。ヒトの状態を改善することには、限定はされないが:認知機能を改善すること;精神的疲労を軽減すること、覚醒を改善すること、ストレスを軽減すること、鎮静を向上させること、覚醒を改善すること、精神的能力を向上させること、記憶能力を向上させること、記憶の正確性を向上させること、気分を改善すること、リラクゼーションを向上させること、頭痛を軽減すること、注意力を向上/持続させること、運動パフォーマンスを向上させること、又はそのあらゆる組み合わせが含まれる。
【0038】
本発明の方法のいくつかの実施形態では、状態は、投与後、ある時間後に改善され、ここでは、ある時間は、少なくとも約5分、又は少なくとも約15分、又は少なくとも約30分、又は少なくとも約60分、又は少なくとも約90分、又は少なくとも約120分である。
【0039】
組成物は、一度に、又は1日につき1回以上、ヒトに投与される。
【0040】
本発明の方法のいくつかの実施形態では、ヒトに投与される組成物は、少なくとも約50mg、少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、又は少なくとも約125mgのカフェインを含む。いくつかの実施形態では、ヒトに投与される組成物は、少なくとも25mg、少なくとも50mg、又は少なくとも75mg、少なくとも100mg、又は少なくとも125mgのポリフェノールを含む。いくつかの実施形態では、ヒトに投与される組成物は、少なくとも25mg、少なくとも50mg、又は少なくとも75mg、少なくとも100mg、又は少なくとも125mgのクロロゲン酸を含む。
【0041】
選択される用語の定義及び解釈
本明細書で使用される場合、「重量パーセント」、「重量%」、「重量で~パーセント」、「重量で~%」及びその変化形は、組成物の総重量で割り、100を掛けた、その物質の重量としての物質の濃度を指す。ここで使用される場合、「パーセント」、「%」などは、「重量パーセント」、「重量%」などと同義であることが意図されることが理解されよう。
【0042】
本明細書で使用される場合、「g」はグラムを表し;「L」はリットルを表し;「mg」は「ミリグラム(10-3グラム)」を表し;「mL」又は「cc」はミリリットル(10-3リットル)を表す。1「μL」は、1ミクロンリットル(10-6リットルと等しい。単位「g/100g」、「g/100mL」、又は「g/L」は、組成物中の構成成分の濃度又は含有量の単位である。1「mg/L」は、1ppm(百万分率)と等しい。「Da」は、分子量の単位であるダルトンを指し;1Daは、1g/molと等しい。本明細書で使用される温度の単位は、セルシウス度(℃)である。
【0043】
用語「約」は、当業者によって予測される測定値の通常の変動を含めるために、数値と共に使用され、また、「およそ」と同じ意味を有し、記述された値の±15%、±10%、±5%、±1%、±0.5%、又はさらには±0.1%などの典型的な許容誤差を包含すると理解される。用語「約」はまた、ある特定の最初の組成物に由来する組成物についての、異なる平衡条件に起因して異なる量を包含する。用語「約」によって修飾されるかどうかにかかわらず、特許請求の範囲には、その分量に対する等価物が含まれる。
【0044】
この明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」には、内容によって他に明確に指示されない限り、複数の指示対象が含まれることに留意するべきである。したがって、例えば、「ある化合物」を含有する組成物に対する指示対象には、互いに同じ又は異なる2つ以上の化合物を有することが含まれる。用語「又は」は、一般に、内容によって他に明確に指示されない限り、「及び/又は」を含む意味で用いられることに留意するべきである。本明細書で使用される場合、「及び/又は」は、関連する列挙された項目の1つ又は複数の、あらゆるすべての可能な組み合わせ、並びに代替(「又は」)で解釈される場合には組み合わせがないことを指す及び包含する。
【0045】
簡略化及び簡潔性のために、この明細書に示されるあらゆる値の範囲は、範囲内にあるすべての値を企図し、当該の特定された範囲内の実際の数値である、端点を有するいずれかの部分範囲を列挙する請求への支持と解釈されるべきである。仮定上の実例として、1~5の範囲の、この明細書における開示は、次の範囲:1~5;1~4;1~3;1~2;2~5;2~4;2~3;3~5;3~4;及び4~5のいずれかに対する請求を支持するとみなされるものとする。
【0046】
用語「実質的に」は、本明細書では、何らかの定量的な比較、値、測定値、又は他の表現に起因し得る不確実性の固有の度合いを表すために利用される。用語「実質的に」はまた、本明細書では、定量的表現が、問題となる対象物の基本機能の変化をもたらすことなく、記述された参照基準から外れる可能性がある度合いを表すために利用される。
【0047】
用語「実質的に含まない」は、本開示の組成物が欠いている又は概ね欠いているいずれかの構成成分を指すことができる。「実質的に含まない」をいう場合、その構成成分は、本開示の組成物に、意図的に添加されないものとする。構成成分の用語「実質的に含まない」の使用は、微量のその構成成分が本開示の組成物に含まれることを可能にする。なぜなら、これらが、別の構成成分で存在するからである。しかし、組成物が、その構成成分を「実質的に含まない」と言われる場合、微量又は僅少量の構成成分のみが可能となるであろうことが理解される。さらに、組成物が、構成成分を「実質的に含まない」と言われる場合、構成成分が、微量又は僅少量で存在するならば、これは、組成物の有効性には影響を与えないであろうことが理解される。成分が、本明細書に、明確には含まれない、又はその包含の可能性が本明細書に記述されていないならば、開示組成物は、その成分を実質的に含まない可能性があることが理解される。同様に、成分の明確な包含は、その明確な除外を可能にし、それによって、組成物が、その明確に記述された成分を実質的に含まないことが可能になる。
【0048】
本明細書で使用される用語「~を含む(comprise)」、「~を含む(comprises)」、及び「~を含む…(comprising)」は、記述された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成成分の存在を記すが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成成分、及び/又はその群の存在又は追加を排除しない。
【0049】
本明細書で使用される場合、少し異なる表現「本質的に~からなる…」は、特許請求の範囲の範囲が、特許請求の範囲に列挙された特定された材料又はステップ、及び主張される開示の基本特性及び新規特性に実質的に影響を与えないものを包含すると解釈されるべきであることを意味する。したがって、用語「本質的に~からなる…」は、本開示の特許請求の範囲において使用される場合、「~を含む…」と等価であると解釈されるものと意図されない。
【0050】
本明細書で使用される場合、用語「増大させる」、「増大させること」、「増大された」、「増強する」、「増強される」、「増強すること」、及び「増強」(並びにその文法的変化形)は、対照と比較した場合の、少なくとも約1%、5%、10%、15%、25%、50%、75%、100%、150%、200%、300%、400%、500%又はそれ以上の上昇を示す。
【0051】
本明細書で使用される場合、用語「軽減させる」、「軽減された」、「軽減すること」、「軽減」、「減少する」、及び「低下させる」(並びにその文法的変化形)は、例えば、対照と比較した場合の、少なくとも約1%、5%、10%、15%、20%、25%、35%、50%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、又は100%の低下を示す。特定の実施形態では、低下は、検出可能な活性又は量をもたらさない又は本質的にもたらさないことができる(すなわち、取るに足りない量、例えば、約10%又はさらには5%又はさらには1%未満)。
【0052】
本明細書で使用される用語「飲料」は、例えば、水、風味付けされた水、炭酸飲料(soft drink)、果実ドリンク、茶ベースのドリンク、ジュースベースのドリンク、ゲルドリンク、炭酸又は非炭酸ドリンク、及びアルコール又は非アルコールドリンクを含めた、あらゆる飲用可能な液体又は半液体を意味する。いくつかの実施形態では、最初に、飲料粉末を、いずれかの飲用可能な液体又は半液体と混合して、飲料を得ることができる。
【0053】
本明細書で使用される場合、用語「認知機能」又は「認識」は、一般に、個人の心理社会的表現の面をいう。認知機能は、学習すること、思考すること、推理すること、記憶すること、問題解決すること、意思決定すること、関心を集中させること(focusing)、意識を集中させること(concentrating)、及び注意力を含めた、複数の精神的能力に関する。
【0054】
本明細書で使用される場合、用語「注意力」は、認知行動を、特定の刺激に向ける及び焦点を合わせる能力を指す。これは、精神的に集中する能力又は力である。注意力持続は、注意力が、ある期間にわたって維持されなければならない状態を指す。
【0055】
本明細書で使用される場合、用語「覚醒」は、細かく継続的に注意を払う、油断がない及び機敏である、又は及び/又は認知又は行動するまでが速い精神状態を指す。覚醒は、油断なく用心深い、精神的に反応が早く知覚が鋭い、及び敏捷である。
【0056】
本明細書で使用される場合、用語「精神的疲労」は、精神虚弱を伴う、様々な苦痛を示す自覚の状態を指す。こうした精神的疲労は、傾眠(覚醒低下)として、又は全般的な注意力の低下(必ずしも眠気とは限らない)として現れる可能性がある。精神的疲労はまた、意識水準の低下として示される可能性がある。精神的疲労は、継続的な精神的努力及び特定の課題への注意、並びに高レベルのストレス又は情動によって引き起こされる可能性がある。基本的には、過負荷に陥るあらゆる精神的過程は、精神的疲労をもたらす可能性がある。
【0057】
本明細書で使用される場合、用語「気分」は、ある特定の時点での感情(情動状態)の状態又は質を指す。気分は、特異性が低く、強度が低く、特定の刺激又は事象によって誘発される可能性が低いので、単純な情動とは異なる。気分は、一般に、ポジティブな誘発性又はネガティブな誘発性を有する。気分は、内的な主観的状態である。
【0058】
本明細書で使用される場合、用語「リラクゼーション」は、精神的にリラックスする行為又は精神的にリラックスしている状態を指す。
【0059】
本明細書で使用される場合、用語「頭痛」は、頭部領域における持続的又は永続的な疼痛又は不快を指す。
【0060】
本明細書で使用される場合、用語「運動パフォーマンス」は、すべて身体能力を必要とする、持久運動、持続的な高強度運動、又はチームスポーツを指す。
【0061】
本明細書で使用される場合、「コーヒーベリー」は、外果皮及び外側の中果皮(すなわち果肉)が内側の中果皮(すなわち粘液質)及び内果皮(すなわち果皮)を囲み、これが次に種子(すなわち豆)を囲んでいる、コーヒーの木(コーヒーノキ属(Coffea)種)の果実を指す。したがって、コーヒーベリーという用語は、特に、丸ごとのコーヒーベリー(これはベリーの茎を含んでいてもいなくてもよい)を指す。
【0062】
本明細書で使用される場合、用語「ジュース生成物」は、ヒト及び/又は動物の栄養的、健康維持、健康改善、及び/又は娯楽目的のための、ジュース、又はジュースと水若しくは他の構成成分との組み合わせから製造される飲料生成物を指す。特に好ましいジュース生成物には、ヒトによって摂取されるものが含まれる。「ジュース」は、植物材料中に天然に見られる液体、又はこうした液体の希釈形態を意味する。本明細書で使用されるジュースは、植物材料を可溶化することによって生成されることはない。「抽出物」は、熱、化学、又は高圧手段によるものを含めて、植物材料から抽出される又は強制的に取り出される材料である。抽出物は、液体であり得るが、植物中では天然には液体形態で見られず、むしろ、植物の液体中に天然には見られない化学構成成分の組み合わせである。
【0063】
本明細書で使用される場合、用語「栄養素」は、摂取されてその化合物、又は化合物の混合物を摂取した人に食事による利益を提供する、化合物、又は化合物の混合物を指す。したがって、本明細書で使用される栄養素という用語には、具体的には、その化合物、又は化合物の混合物(例えば多糖)の代謝を介してエネルギーを提供する、神経系及び/又は免疫系と相互作用して、神経系及び/又は免疫系を調節する、好ましくは刺激する(例えば、カフェイン)、又は防護機能を提供する(例えば、抗酸化剤としてのポリフェノール)、化合物、又は化合物の混合物が含まれる。
【0064】
用語「ポリフェノール」は、本明細書で使用される場合、植物によって生成される多様な化合物群(ここでは、これらの化合物は、少なくとも1つのOH基、より典型的には少なくとも2つのOH基がそれに共有結合されているフェノール環を含む)を指す。例えば、代表的なポリフェノールには、エラグ酸、タンニン酸、バニリン、コーヒー酸、CGA、フェルラ酸、カテキン(例えば、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン)、フラボノール(例えば、アントシアニジン、ケルセチン、ケンペロール)、及び様々な他のフラボノイド、並びにその配糖体及びデプシドが含まれる。さらに、企図されるポリフェノールは、オリゴマー又はポリマー形態(例えば、オリゴマープロアントシアニジン又は縮合型タンニン)である可能性もある。
【0065】
本明細書で使用される場合、「クロロゲン酸」は、キナ酸、及びある種のトランス-ケイ皮酸、最も一般的にはコーヒー酸、p-クマル酸、及びフェルラ酸との間に形成される、あるファミリーのエステルを指す。本開示によるクロロゲン酸は、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、及びクマロイルキナ酸のあらゆる異性体を包含する。クロロゲン酸の非限定的な例は、下に示される表1に提供される。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
本明細書で使用されるクロロゲン酸は、そのあらゆる立体異性体、類似体、誘導体、エステル、アミド、塩、抱合体、オリゴマー、及びポリマーを包含する。クロロゲン酸誘導体の非限定的な例には、コーヒー酸(例えば、カフェオイルキナ酸又はCQA、p-クマロイルキナ酸又はpCoQA、フェルロイルキナ酸又はFQA)のモノエステル;コーヒー酸のジエステル、トリエステル、及び単一のテトラエステル;コーヒー酸とフェルラ酸(例えば、カフェオイルフェルロイルキナ酸)又はシナピン酸(例えば、カフェオイルシナポイルキナ酸)の混合されたジエステル;1~3個のコーヒー酸部分の、ジカルボン酸(例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸)の1~2個の残基での置換から得られる混合されたエステルが含まれる。
【0070】
用語「杯」は、本明細書で使用される場合、「1人前」、「1人前の分量」、又は「1日あたりの1人前」、及び「供給される用量/投与量」、「投与」、「投与の用量/投与量」、「投与される単位」を包含する。「1杯」は、当技術分野で使用されるその典型的な意味を有する、及び/又は摂取の一時に、例えば、一食として、又は食事前、食事中、及び/又は食事後に、就寝前などに投与される組成物の量を表す。本開示の組成物が、粉末化された再構成可能な組成物、又は濃縮された形態であるならば、粉末化された又は濃縮された組成物の1杯の分量は、約50~500ml、100~400ml、好ましくは100~300ml、より好ましくは150~250ml、例えば約240mlの担体、例えば水と混合されることが好ましい。組成物が、液体のそのまま飲める組成物の形態で提供されるならば、1杯の分量は、上に示された液体及び乾燥物質の量及び好ましい量、例えば、約120ml~約480ml(約4oz~約16oz)、又は約180ml~約360ml(約6oz~約12oz)、又は約240ml~約300ml(約8oz~約10oz)に相当する。本開示の組成物の毎日の1杯は、1日あたり少なくとも1杯を包含する。1日に投与される量を、例えば、2杯以上、又は3杯以上で投与することも可能である。したがって、この場合には、1杯の分量が、調節されることが好ましい。さらに、本開示による有益な効果を達成するために投与される必要がある組成物の量は、本明細書に記載される有益な効果を享受することを望む個々の対象に応じて調節することができる。例えば、1杯の組成物を午前中に、1杯を午後、夕方、又は就寝前に摂取することができる。1杯を朝食時に摂取することができ、1杯は夕食時又は夕食後、就寝前に投与される。本開示の組成物の1杯は、ヒト対象の朝食の一部であり得る、又はヒト対象の朝食をなす。同様に、組成物のあらゆる構成成分又は成分の乾燥物質の好ましい重量、重量パーセンテージ、又は重量パーセントは、この開示における指示に基づく、1人前の分量及び/又はその逆に毎日の1杯あたりの前記構成成分又は成分の量の指示に基づいて決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1】実施例1による、健康な成人の機能における認知機能及び覚醒に対する飲料例の急性の効果の評価のために使用される課題割り当ての例を示す。
図2】実施例1による、種々の飲料例についての、複合的な注意の正確性の相対的な結果を示す。
図3】実施例1による、種々の飲料例についての、数字注意力(digit vigilance)の正確性の相対的な結果を示す。
図4】実施例1による、種々の飲料例についての、数字注意力の反応時間の相対的な結果を示す。
図5】実施例1による、種々の飲料例についての、気分プロフィール検査(Profile of Mood Scale)(POMS)測定の相対的な結果を示す。
図6】実施例1による、種々の飲料例についての、画像認識正確性の測定の相対的な結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0072】
組成物及び成分
一態様では、本開示は、カフェイン及び/又はその誘導体と;ポリフェノールとを含む食用組成物であって、約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する組成物に関する。いくつかの実施形態では、ポリフェノールは、果実又は野菜などの天然供給源由来のフェノール酸を含む。
【0073】
用語「フェノール酸」は、一般に、1つのカルボン酸基を有するフェノール化合物を示す。フェノール類又はフェノールカルボン酸(ポリフェノールと呼ばれるある種のファイトケミカル)は、植物フェノール化合物の主要なクラスの一つである。いくつかの実施形態では、フェノール酸は、アミド、エステル、配糖体、オリゴマー、又はポリマー形態などの結合形態で存在する。ある種の実施形態では、フェノール酸は、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、クロロゲン酸を含む。
【0074】
本開示は、カフェインと、1種以上のクロロゲン酸を含むポリフェノールとの両方を、約1:10~約10:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比で有する食用組成物又は飲料の投与が、次の状態又は機能:認知機能を改善すること;精神的疲労を軽減すること、覚醒を改善すること、ストレスを軽減すること、鎮静を向上させること、覚醒を改善すること、精神的能力を向上させること、記憶能力を向上させること、記憶の正確性を向上させること、気分を改善すること、リラクゼーションを向上させること、頭痛を軽減すること、注意力を向上/持続させること、運動パフォーマンスを向上させること、の1つ以上を改善することにおいて有効であるという驚くべき発見に、少なくともある程度基づいている。
【0075】
無作為化された、二重盲検の、プラセボ対照の、均衡化されたクロスオーバー試験研究(実施例1参照)からの結果は、本組成物が、健康なヒトでの種々の認知/覚醒検査において、従来のカフェイン含有飲料又はカフェイン除去飲料よりも有意に優れていることを示した。
【0076】
カフェイン及びポリフェノール
いくつかの実施形態では、本組成物は、カフェイン、又はその機能性類似体、誘導体、代謝産物、若しくはバリエーションと;ポリフェノール、又はその機能性類似体、誘導体、代謝産物、又はバリエーションとを含む。カフェインの摂取は、一般に、パフォーマンス改善、疲労軽減、及び易怒性低下などの、ヒトに対するプラスの健康効果を有することが公知であるが、カフェインの過剰摂取は、カフェイン中毒(カフェイン中毒)を誘発する可能性がある。バランス調整された用量のカフェインとポリフェノールが、カフェイン単独と比較した場合に、認知機能及び/又は覚醒と関連するプラスの健康上の利益を向上させることにおいて相乗効果を有することが、本開示において、初めて明らかにされる。
【0077】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約1:10~約10:1、約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、約1:2~約3:1、約1:1~約3:1、約1.5:1~約2:1、又は約1:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する。いくつかの実施形態では、総ポリフェノールと総カフェインの重量比は、少なくとも約1:1、少なくとも約1.1:1、少なくとも約1.2:1、少なくとも約1.3:1、少なくとも約1.4:1、少なくとも約1.5:1、少なくとも約1.6:1、少なくとも約1.7:1、少なくとも約1.8:1、少なくとも約1.9:1、少なくとも約2:1、少なくとも約2.1:1、少なくとも約2.2:1、少なくとも約2.3:1、少なくとも約2.4:1、少なくとも約2.5:1、少なくとも約3:1、少なくとも約3.5:1、少なくとも約4:1、又は少なくとも約5:1である。いくつかの実施形態では、総ポリフェノールと総カフェインの重量比は、少なくとも約1:10、少なくとも約1:9、少なくとも約1:8、少なくとも約1:7、少なくとも約1:6、少なくとも約1:5、少なくとも約1:4、少なくとも約1:3、少なくとも約1:2、又は少なくとも約1:1.5である。
【0078】
いくつかの実施形態では、総ポリフェノールと総カフェインの重量比は、多くとも約10:1、又は多くとも約9:1、又は多くとも約8:1、又は多くとも約7:1、又は多くとも約6:1、又は多くとも約5:1、又は多くとも約4:1、又は多くとも約3:1、又は多くとも約2:1、又は多くとも1:1、又は多くとも1:1.5、又は多くとも1:2、又は多くとも1:3、又は多くとも1:4、又は多くとも1:5、又は多くとも1:6、又は多くとも1:7、又は多くとも1:8、又は多くとも1:9、又は多くとも1:10である。
【0079】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約3重量%、又は約0.5重量%~約2重量%、又は約1重量%~約1.5重量%のカフェインの総含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.3重量%、少なくとも1.4重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.6重量%、少なくとも1.7重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも1.9重量%、少なくとも2.0重量%、少なくとも2.1重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.3重量%、少なくとも2.4重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.5重量%、又は少なくとも5重量%のカフェインの総含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、多くとも5重量%、多くとも4.5重量%、多くとも4重量%、多くとも3.5重量%、多くとも3重量%、多くとも2.5重量%、多くとも2重量%、多くとも1.5重量%、多くとも1重量%のカフェインの総含有量を有する。
【0080】
いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、約10mg~約500mg、又は約20mg~約400mg、又は約30mg~約300mg、約40mg~約200mg、約50mg~約180mg、約60mg~約160mg、約70mg~約140、約80mg~約140mg、又は約90mg~約120mgのカフェインの投与量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、少なくとも25mg、少なくとも50mg、少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも125mg、少なくとも150mg、少なくとも175mg、少なくとも200mg、少なくとも250mg、少なくとも300mg、少なくとも350mg、又は少なくとも400mgのカフェインの投与量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、多くとも500mg、多くとも450mg、多くとも400mg、多くとも350mg、多くとも300mg、多くとも250mg、多くとも200mg、又は多くとも150mgのカフェインの投与量を有する。
【0081】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約3重量%、又は約0.5重量%~約2重量%、又は約1重量%~約1.5重量%のポリフェノールの総含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.3重量%、少なくとも1.4重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.6重量%、少なくとも1.7重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも1.9重量%、少なくとも2.0重量%、少なくとも2.1重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.3重量%、少なくとも2.4重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.5重量%、又は少なくとも5重量%のポリフェノールの総含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、多くとも10重量%、多くとも9重量%、多くとも8重量%、多くとも7重量%、多くとも6重量%、多くとも5重量%、多くとも4重量%、多くとも3重量%、多くとも2重量%のポリフェノールの総含有量を有する。
【0082】
いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、約10mg~約1,000mg、又は約20mg~約800mg、又は約30mg~約600mg、約40mg~約500mg、約50mg~約400mg、約60mg~約300mg、約70mg~約250、約80mg~約200mg、又は約90mg~約150mgのポリフェノールの投与量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、少なくとも25mg、少なくとも50mg、少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも125mg、少なくとも150mg、少なくとも175mg、少なくとも200mg、少なくとも250mg、少なくとも300mg、少なくとも350mg、少なくとも400mg、少なくとも500mg、少なくとも600mg、少なくとも700mg、少なくとも800mg、少なくとも900mg、又は少なくとも1,000mgのポリフェノールの投与量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、多くとも1,000mg、多くとも900mg、多くとも800mg、多くとも700mg、多くとも6000mg、多くとも5000mg、多くとも400mg、又は多くとも300mgのポリフェノールの投与量を有する。
【0083】
いくつかの実施形態では、本組成物は、カフェインと1種以上のクロロゲン酸とを含む。本組成物は、約1:10~約10:1、約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、約1:2~約3:1、約1:1~約3:1、約1.5:1~約2:1、又は約1:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有することができる。いくつかの実施形態では、総クロロゲン酸と総カフェインの重量比は、少なくとも約1:1、少なくとも約1.1:1、少なくとも約1.2:1、少なくとも約1.3:1、少なくとも約1.4:1、少なくとも約1.5:1、少なくとも約1.6:1、少なくとも約1.7:1、少なくとも約1.8:1、少なくとも約1.9:1、少なくとも約2:1、少なくとも約2.1:1、少なくとも約2.2:1、少なくとも約2.3:1、少なくとも約2.4:1、少なくとも約2.5:1、少なくとも約3:1、少なくとも約3.5:1、少なくとも約4:1、又は少なくとも約5:1である。いくつかの実施形態では、総クロロゲン酸と総カフェインの重量比は、少なくとも約1:10、少なくとも約1:9、少なくとも約1:8、少なくとも約1:7、少なくとも約1:6、少なくとも約1:5、少なくとも約1:4、少なくとも約1:3、少なくとも約1:2、又は少なくとも約1:1.5である。
【0084】
本組成物のいくつかの実施形態では、総クロロゲン酸と総カフェインの重量比は、多くとも約10:1、又は多くとも約9:1、又は多くとも約8:1、又は多くとも約7:1、又は多くとも約6:1、又は多くとも約5:1、又は多くとも約4:1、又は多くとも約3:1、又は多くとも約2:1、又は多くとも1:1、又は多くとも1:1.5、又は多くとも1:2、又は多くとも1:3、又は多くとも1:4、又は多くとも1:5、又は多くとも1:6、又は多くとも1:7、又は多くとも1:8、又は多くとも1:9、又は多くとも1:10である。
【0085】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約3重量%、又は約0.5重量%~約2重量%、又は約1重量%~約1.5重量%のクロロゲン酸の総含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも1.1重量%、少なくとも1.2重量%、少なくとも1.3重量%、少なくとも1.4重量%、少なくとも1.5重量%、少なくとも1.6重量%、少なくとも1.7重量%、少なくとも1.8重量%、少なくとも1.9重量%、少なくとも2.0重量%、少なくとも2.1重量%、少なくとも2.2重量%、少なくとも2.3重量%、少なくとも2.4重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも3.5重量%、少なくとも4重量%、少なくとも4.5重量%、又は少なくとも5重量%のクロロゲン酸の総含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、多くとも10重量%、多くとも9重量%、多くとも8重量%、多くとも7重量%、多くとも6重量%、多くとも5重量%、多くとも4重量%、多くとも3重量%、多くとも2重量%のクロロゲン酸の総含有量を有する。
【0086】
いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、約10mg~約1,000mg、又は約20mg~約800mg、又は約30mg~約600mg、約40mg~約500mg、約50mg~約400mg、約60mg~約300mg、約70mg~約250、約80mg~約200mg、又は約90mg~約150mgのクロロゲン酸の投与量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、少なくとも25mg、少なくとも50mg、少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも125mg、少なくとも150mg、少なくとも175mg、少なくとも200mg、少なくとも250mg、少なくとも300mg、少なくとも350mg、少なくとも400mg、少なくとも500mg、少なくとも600mg、少なくとも700mg、少なくとも800mg、少なくとも900mg、又は少なくとも1,000mgのクロロゲン酸の投与量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、多くとも1,000mg、多くとも900mg、多くとも800mg、多くとも700mg、多くとも6000mg、多くとも5000mg、多くとも400mg、又は多くとも300mgのクロロゲン酸の投与量を有する。
【0087】
追加の/機能性の成分
本発明の経口用組成物は、追加の典型的な飲料成分、例えば少なくとも1種の甘味料及び/又は少なくとも1種の機能性成分及び/又は少なくとも1種の添加物を含有することができる。
【0088】
甘味料
本組成物は、任意に、甘味料を含むことができる。甘味料は、人工又は合成甘味料、天然甘味料、天然の高甘味度甘味料であり得る。本明細書で使用される場合、表現「天然の高甘味度甘味料」(NHPS)は、自然界に天然に見られ、スクロース、フルクトース、又はグルコースを超える甘味度を特徴的に有しながらも、カロリーをそれほど有しない、あらゆる甘味料を指す。天然の高甘味度甘味料は、純粋な化合物として、又は抽出物の一部として提供することができる。本明細書で使用される場合、表現「合成甘味料」は、自然界に天然には見られず、スクロース、フルクトース、又はグルコースを超える甘味度を特徴的に有しながらも、カロリーをそれほど有しない、あらゆる組成物を指す。
【0089】
NHPSの非限定的な例には、ステビア及びステビオール配糖体、例えば、レバウジオシドM、レバウジオシドD、レバウジオシドA、レバウジオシドN、レバウジオシドO、レバウジオシドE、ステビオールモノシド、ステビオールビオシド、ルブソシド、ズルコシドB、ズルコシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドG、ステビオシド、レバウジオシドC、レバウジオシドF、レバウジオシドI、レバウジオシドH、レバウジオシドL、レバウジオシドK、レバウジオシドJ、レバウジオシドM2、レバウジオシドD2、レバウジオシド、レバウジオシドT、レバウジオシドU、レバウジオシドV、レバウジオシドW、レバウジオシドZl、レバウジオシドZ2、レバウジオシドIX、酵素によってグルコシル化されたステビオール配糖体、及びその組み合わせが含まれる。高純度ステビオール配糖体の例及びこれを製造する方法は、本明細書にその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2021/0107933号明細書に提供されている。
【0090】
ある種の実施形態では、ステビオール配糖体ブレンドは、重量で少なくとも約5%、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約97%のステビオール配糖体を含む。例示的な実施形態では、ステビオール配糖体ブレンドは、重量で少なくとも約50%、例えば、約50%~約90%、約50%~約80%、約50%~約70%、約50%~約60%、約60%~約90%、約60%~約80%、約60%~約70%、約70%~約90%、約70%~約80%、及び約80%~約90%のステビオール配糖体を含む。
【0091】
別の例示的なNHPSは、ラカンカ及び関連するモグロシド化合物、例えば、グロスモグロシド(grosmogroside)I、モグロシドIA、モグロシドIE、11-オキソモグロシドIA、モグロシドII、モグロシドII A、モグロシドII B、モグロシドII E、7-オキソモグロシドII E、モグロシドIII、モグロシドHIE、11-オキソモグロシドHIE、11-デオキシモグロシドIII、モグロシドIV、モグロシドIVA、11-オキソモグロシドIV、11-オキソモグロシドIVA、モグロシドV、イソモグロシドV、11-デオキシモグロシドV、7-オキソモグロシドV、11-オキソモグロシドV、イソモグロシドV、モグロシドVI、モグロール、11-オキソモグロール、シアメノシドI、シアメノシドIの異性体(例えば、その全体が参照によって組み込まれる米国特許出願公開第20170119032号明細書に開示されているもの)、(3β、9β、10α、11α、24R)-3-[(4-O-β-D-グルコピラノシル-6-O-β-D-グルコピラノシル]-25-ヒドロキシル-9-メチル-19-ノルラノスタ-5-エン-24-イル-[2-O-P-D-グルコピラノシル-6-O-P-D-グルコピラノシル]-P-D-グルコピラノシド;(3β、9β、10α、11α、24R)-[(2-O-P-D-グルコピラノシル-6-O-P-D-グルコピラノシル-P-D-グルコピラノシル)オキシ]-25-ヒドロキシ-9-メチル-19-ノルラノスタ-5-エン-24-イル-[2-O-P-D-グルコピラノシル-6-O-P-D-グルコピラノシル]-P-D-グルコピラノシド);及び(3β、9β、10α、11α、24R)-[(2-O-P-D-グルコピラノシル-6-O-P-D-グルコピラノシル-P-D-グルコピラノシル)オキシ]-25-ヒドロキシ-9-メチル-19-ノルラノスタ-5-エン-24-イル-[2-O-P-D-グルコピラノシル-6-O-P-D-グルコピラノシル]-P-D-グルコピラノシド)である。
【0092】
ある種の実施形態では、モグロシドブレンドは、重量で少なくとも約5%、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約97%のモグロシドを含む。
【0093】
他の例示的なNHPSには、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドIが含まれる。
【0094】
一実施形態では、甘味料は、炭水化物甘味料である。好適な炭水化物甘味料には、限定はされないが、スクロース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、エリトロース、トレオース、エリトルロース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、リブロース、キシルロース、アロース、アルトロース、ガラクトース、グルコース、グロース、イドース、マンノース、タロース、フルクトース、プシコース、ソルボース、タガトース、マンノヘプツロース、セドヘプツロース、オクトロース、フコース、ラムノース、アラビノース、ツラノース、シアロース(sialose)、及びその組み合わせからなる群が含まれる。
【0095】
ある種の実施形態では、本組成物は、炭水化物甘味料を含まない又は実質的に含まない。
【0096】
他の好適な甘味料には、シアメノシド、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、モグロシド、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、ステビオールビオシド及びシクロカリオシドI、エリスリトールなどの糖アルコール、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、チクロ、サイクラミン酸及びその塩、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)及びその組み合わせが含まれる。
【0097】
一実施形態では、甘味料は、カロリーのある甘味料のカロリーのある甘味料又は混合物である。別の実施形態では、カロリーのある甘味料は、スクロース、フルクトース、グルコース、高フルクトースコーン/デンプンシロップ、テンサイ糖、ショ糖、及びその組み合わせから選択される。
【0098】
ある種の実施形態では、本組成物は、カロリーのある甘味料を含まない又は実質的に含まない。
【0099】
別の実施形態では、甘味料は、アルロース、グロース、コージビオース、ソルボース、リキソース、リブロース、キシロース、キシルロース、D-アロース、L-リボース、D-タガトース、L-グルコース、L-フコース、L-アラビノース、ツラノース、及びその組み合わせから選択される希少糖である。
【0100】
本組成物中の甘味料の量は、甘味料の個性及び甘味の所望されるレベルに依存する。好ましい実施形態では、甘味料は、甘味を与える量、すなわち検出可能な程度に甘い濃度で存在する。
【0101】
当業者によって理解されるであろう通り、高甘味度甘味料は、より強力であるので、ある特定のスクロース等量(sucrose equivalence)(SE)を達成するために、より低い濃度が必要とされる。非スクロース甘味料の甘味は、非スクロース甘味料のスクロース等量(SE)を決定することによって、スクロース基準に照らして測定することができる。典型的には、食味検査員は、1~15%スクロース(w/v)を含有する基準スクロース溶液の甘味を検出するように訓練される。次いで、他の非スクロース甘味料を、希釈系列でテイスティングして、所与のパーセントのスクロース基準と同じ甘さである非スクロース甘味料の濃度を決定する。例えば、非スクロース甘味料の1%溶液が、10%スクロース溶液と同じ甘さであるならば、甘味料は、スクロースの10倍強力であると言われ、10%のスクロース等量を有する。
【0102】
一実施形態では、甘味料(単数)又は甘味料(複数)は、本組成物に、約1重量%、例えば、例えば、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、又はこれらの値の間のあらゆる範囲のスクロース等量を提供する。
【0103】
別の実施形態では、本組成物は、約2%~約14%、例えば、約2%~約10%、約2%~約5%、約5%~約15%、約5%~約10%、又は約10%~約15%のSEを有する。
【0104】
基準溶液中のスクロースの量、したがって甘味の別の尺度は、「ブリックス度」(°Bx)で記述することができる。1ブリックス度は、100グラムの溶液中の1グラムのスクロースであり、重量パーセンテージ(%w/w)(厳密に言えば、質量による)としての溶液の濃度を表す。本組成物が甘味料で甘味付けされる実施形態では、組成物は、約3°~約25°、又は約5°~約20°、又は約7°~約15°のBrix値を有する。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも約1°Bx、約2°Bx、約3°Bx、約4°Bx、約5°Bx、約6°Bx、約7°Bx、約8°Bx、約9°Bx、約10°Bx、約11°Bx、約12°Bx、約13°Bx、約14°Bx、約15°Bx、約16°Bx、約17°Bx、約18°Bx、約19°Bx、約20°Bx、約21°Bx、約22°Bx、約23°Bx、約24°Bx、約25°Bx、又はこれらの値の間のあらゆる範囲であり得る。
【0105】
本組成物は、任意に、機能性成分を含むことができる。例示的な機能性成分には、限定はされないが、電解質、サポニン、抗酸化剤、食物繊維源、脂肪酸、ビタミン、グルコサミン、ミネラル、保存剤、水和剤、プロバイオティクス、プレバイオティクス、体重管理剤、骨粗鬆症管理剤、テルペン又はその誘導体、フィトエストロゲン、長鎖第一級脂肪族飽和アルコール、フィトステロール、及びその組み合わせが含まれる。
【0106】
テルペン及び誘導体
いくつかの実施形態では、本組成物は、テルペン、ジテルペン、トリテルペン、又はそのあらゆる誘導体を含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約3重量%、又は約0.5重量%~約2重量%、又は約1重量%~約1.5重量%のテルペンの総含有量を有する。
【0107】
いくつかの実施形態では、本組成物は、テルペン配糖体などのテルペン誘導体を含む。テルペン配糖体の非限定的な例には、レバウジオシドA;レバウジオシドB;レバウジオシドC;レバウジオシドD;レバウジオシドE;レバウジオシドF;ステビオシド;ステビオールビオシド;ズルコシドA;ルブソシド;ステビオール;ステビオール13 O-β-D-グリコシド;スアビオシドA;スアビオシドB;スアビオシドG;スアビオシドH;スアビオシドI;スアビオシドJ;イソステビオール;13-[(2-O-(3-O-α-D-グルコピラノシル)-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-O-(4-O-α-D-グルコピラノシル)-3-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 3-D-グルコピラノシルエステル;13-[(3-O-3-D-グルコピラノシル-3-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 3-D-グルコピラノシルエステル;13-ヒドロキシ-カウラ-16-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-メチル-16-オキソ-17-ノルカウラン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-3-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-15-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-3-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-15-エン-18-酸;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル]-3-D-グルコピラノシル)オキシ]-17-ヒドロキシ-カウラ-15-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]-16-ヒドロキシカウラン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-3-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]-16-ヒドロキシカウラン-18-酸;1-[13-ヒドロキシカウラ-16-エン-18-酸]3-D-グルコピラヌロン酸;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]-17-ヒドロキシ-カウラ-15-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-α-L-ラムノピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸-(2-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)エステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]-17-オキソ-カウラ-15-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-D-グルコピラノシル)オキシ]-17-オキソ-カウラ-15-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-(6-O-3-D-グルコピラノシル)-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 3-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-フルクトフラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-3-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸-(6-O-β-D-キシロピラノシル-β-D-グルコピラノシル)エステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸-(4-O-(2-O-α-D-グルコピラノシル)-α-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)エステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸-(2-O-6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)エステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-15-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-キシロピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 β p-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-β-D-キシロピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル-3-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル;13-[(2-O-6-デオキシ-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]カウラ-16-エン-18-酸 β-D-グルコピラノシルエステル モグロシドE;モグロシドI A;モグロシドI E;モグロシドII A;モグロシドII A1;モグロシドII B;モグロシドII E;モグロシドIII;モグロシドIII A2;モグロシドIV;モグロシドIV A;モグロシドV;モグロシドVI;11-オキソモグロシド;11-オキソモグロシドI A;11-オキソモグロシドI A1;20-ヒドロキシ-11-オキソモグロシドI A1;11-オキソモグロシドII A1;7-オキソモグロシドII E;11-オキソモグロシドII E;11-デオキシモグロシドIII;11-オキソモグロシドIV A;7-オキソモグロシドV;11-オキソモグロシドV;モグロール;11-オキソ-モグロール;シアメノシド;シアメノシド-1;イソモグロシド;イソモグロシドV;及びその多形及び非晶質形態が含まれる。
【0108】
ある種の実施形態では、テルペン誘導体は、少なくとも1種のサポニンである。本明細書で使用される場合、少なくとも1種のサポニンは、本明細書で提供される組成物のための機能性成分として、単一のサポニン又は複数のサポニンを含むことができる。サポニンは、アグリコン環構造と1つ以上の糖部分とを含む配糖体の天然の植物生成物である。本開示の特定の実施形態に使用するための具体的なサポニンの非限定的な例には、グループAアセチルサポニン、グループBアセチルサポニン、及びグループEアセチルサポニンが含まれる。サポニンのいくつかの一般的な起源には、ダイズ(乾燥重量でおよそ5%のサポニン含有量を有する)、サボンソウ属(Saponaria)植物サボンソウ(歴史的にその根がセッケンとして使用された)、並びにアルファルファ、アロエ、アスパラガス、ブドウ、ヒヨコマメ、ユッカ、及び様々な他のマメ及び草が含まれる。サポニンは、当業者に周知の抽出技術を使用することによって、これらの起源から得ることができる。従来の抽出技術の説明は、米国特許出願公開第20050123662号明細書において参照することができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、本組成物は、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約3重量%、又は約0.5重量%~約2重量%、又は約1重量%~約1.5重量%の総テルペンの含有量を有する。いくつかの実施形態では、本組成物は、1杯で、約10mg~約1,000mg、又は約20mg~約800mg、又は約30mg~約600mg、約40mg~約500mg、約50mg~約400mg、約60mg~約300mg、約70mg~約250、約80mg~約200mg、又は約90mg~約150mgの総テルペンの投与量を有する。
【0110】
抗酸化剤
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種の抗酸化剤である。本明細書で使用される場合、「抗酸化剤」は、細胞及び生体分子への酸化的損傷を阻害、抑制、又は軽減する、あらゆる物質を指す。
【0111】
この開示の実施形態に適した抗酸化剤の例には、限定はされないが、ビタミン、ビタミン補因子、ミネラル、ホルモン、カロテノイド、カロテノイド・テルペノイド、非カロテノイド・テルペノイド、フラボノイド、フラボノイド・ポリフェノール類(例えば、バイオフラボノイド)、フラボノール、フラボン、フェノール、ポリフェノール、フェノールのエステル、ポリフェノールのエステル、非フラボノイドフェノール類、イソチオシアネート、及びその組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ユビキノン、ミネラル・セレン、マンガン、メラトニン、α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアンチン(zeanthin)、クリプトキサンチン、レスベラトロール、オイゲノール、ケルセチン、カテキン、ゴシポール、ヘスペレチン、クルクミン、フェルラ酸、チモール、ヒドロキシチロソール、ウコン、タイム、オリーブ油、リポ酸、グルタチオン、グルタミン、シュウ酸、トコフェロール由来の化合物、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、tert-ブチルヒドロキノン、酢酸、ペクチン、トコトリエノール、トコフェロール、コエンザイムQ10、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン(canthaxantin)、サポニン、リモノイド、ケンペロール、ミリセチン、イソラムネチン、プロアントシアニジン、ケルセチン、ルチン、ルテオリン、アピゲニン、タンゲリチン(tangeritin)、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エロジクチオール(erodictyol)、フラバン-3-オール(例えば、アントシアニジン)、ガロカテキン、エピカテキン及びその没食子酸エステル形態、エピガロカテキン及びその没食子酸エステル形態(ECGC)、テアフラビン及びその没食子酸エステル形態、テアルビジン、イソフラボン、フィトエストロゲン、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、アントシアニン、シアニジン、デルフィニジン、マルビジン、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、エラグ酸、没食子酸、サリチル酸、ロスマリン酸、ケイ皮酸及びその誘導体(例えば、フェルラ酸)、クロロゲン酸、チコリ酸、ガロタンニン、エラジタンニン、アントキサンチン、ベータシアニン、及び他の植物色素、シリマリン、クエン酸、リグナン、反栄養素(antinutrient)、ビリルビン、尿酸、R-α-リポ酸、N-アセチルシステイン、エンブリカニン(emblicanin)、リンゴ抽出物、リンゴ果皮抽出物(アップルフェノン(applephenon))、ルイボス抽出物(レッド)、ルイボス抽出物(グリーン)、サンザシベリー抽出物、レッドラズベリー抽出物、グリーンコーヒー抗酸化剤(GCA)、アロニア抽出物20%、ブドウ種子抽出物(すなわちVINOSEED)、ココア抽出物、ホップ抽出物、マンゴスチン抽出物、マンゴスチン果皮抽出物、クランベリー抽出物、ザクロ抽出物、ザクロ果皮抽出物、ザクロ種子抽出物、サンザシベリー抽出物、ポメラ(pomella)ザクロ抽出物、ケイヒ抽出物、ブドウ果皮抽出物、ビルベリー抽出物、マツ樹皮抽出物、ピクノジェノール(pycnogenol)、エルダーベリー抽出物、マルベリー根抽出物、クコ(ゴジ)抽出物、ブラックベリー抽出物、ブルーベリー抽出物、ブルーベリー葉抽出物、ラズベリー抽出物、ウコン抽出物、シトラスバイオフラボノイド、クロスグリ、ショウガ、アサイー粉末、グリーンコーヒー豆抽出物、緑茶抽出物、及びフィチン酸、又はその組み合わせである。代替実施形態では、抗酸化剤は、合成の抗酸化剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン又はブチル化ヒドロキシアニソールなどである。この開示の実施形態に適した抗酸化剤の他の起源には、限定はされないが、果実、野菜、茶、ココア、チョコレート、香辛料、ハーブ、米、家畜の内臓肉、酵母、全粒粉、又は穀物粒が含まれる。
【0112】
本組成物に含有されるポリフェノール、フェノール酸、又はクロロゲン酸は、抗酸化剤としての役割も果たすことができることに留意されたい。この開示の実施形態に適した他のポリフェノールには、上に言及した通り、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、アントシアニン、ケルセチン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、クルクミン、プニカラギン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、柑橘フラボノイド、他の同様の材料、及びその組み合わせが含まれ得る。一実施形態では、本組成物は、例えば没食子酸エピガロカテキン(EGCG)などのカテキンを含む抗酸化剤を含む。
【0113】
食物繊維
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種の食物繊維である。組成物と結合の両方において、著しく異なる構造を有する多数の炭水化物ポリマーが、食物繊維の定義に入る。こうした化合物は、当業者に周知であり、その非限定的な例には、非デンプン性多糖、リグニン、セルロース、メチルセルロース、ヘミセルロース、β-グルカン、ペクチン、ガム、粘液、蝋、イヌリン、オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、シクロデキストリン、キチン、及びその組み合わせが含まれる。食物繊維は、一般に、植物源由来であるが、キチンなどの消化しにくい動物生成物も、食物繊維と分類される。キチンは、セルロースの結合と同様に、β(1-4)結合によって連結されたアセチルグルコサミンの単位で構成される多糖である。
【0114】
脂肪酸
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種の脂肪酸である。本明細書で使用される場合、「脂肪酸」は、あらゆる直鎖モノカルボン酸を指し、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸、脂肪酸前駆体(オメガ-9脂肪酸前駆体が含まれる)、及びエステル化された脂肪酸が含まれる。本明細書で使用される場合、「長鎖多価不飽和脂肪酸」は、長い脂肪族テイル(aliphatic tail)を有するあらゆる多価不飽和カルボン酸又は有機酸を指す。本明細書で使用される場合、「オメガ-3脂肪酸」は、その炭素鎖の端のメチル末端から数えて3番目の炭素-炭素結合として最初の二重結合を有するあらゆる多価不飽和脂肪酸を指す。特定の実施形態では、オメガ-3脂肪酸は、長鎖オメガ-3脂肪酸を含むことができる。本明細書で使用される場合、「オメガ-6脂肪酸」は、その炭素鎖の端のメチル末端から数えて6番目の炭素-炭素結合として最初の二重結合を有するあらゆる多価不飽和脂肪酸を指す。
【0115】
本開示の実施形態に使用するのに適したオメガ-3脂肪酸は、例えば、藻類、魚、動物、植物、又はその組み合わせから得ることができる。好適なオメガ-3脂肪酸には、限定はされないが、リノレン酸、α-リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ステアリドン酸、エイコサテトラエン酸、及びその組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、好適なオメガ-3脂肪酸は、魚油(例えば、メンヘーデン油、マグロ油、サケ油、カツオ油、及びタラ油)、微細藻類オメガ-3油、又はその組み合わせにおいて提供することができる。特定の実施形態では、好適なオメガ-3脂肪酸は、微細藻類DHA油(Martek,Columbia,MDより)、OmegaPure(Omega Protein,Houston,TXより)、Marinol C-38(Lipid Nutrition,Channahon,ILより)、カツオ油及びMEG-3(Ocean Nutrition,Dartmouth,NSより)、Evogel(Symrise,Holzminden,Germanyより)、マグロ又はサケ由来のMarine Oil(Arista Wilton,CTより)、OmegaSource 2000、メンヘーデン由来のMarine Oil、及びタラ由来のMarine Oil(OmegaSource,RTP,NCより)などの、市販品として入手可能なオメガ-3脂肪酸油から得ることができる。好適なオメガ-6脂肪酸には、限定はされないが、リノール酸、γ-リノレン酸、ジホモ-γ-リノレン酸、アラキドン酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、アドレン酸、ドコサペンタエン酸、及びその組み合わせが含まれる。
【0116】
本開示の実施形態に適したエステル化された脂肪酸には、限定はされないが、オメガ-3及び/又はオメガ-6脂肪酸を含有するモノアシルグリセロール、オメガ-3及び/又はオメガ-6脂肪酸を含有するジアシルグリセロール、又はオメガ-3及び/又はオメガ-6脂肪酸を含有するトリアシルグリセロール、及びその組み合わせが含まれる。
【0117】
ビタミン
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種のビタミンである。好適なビタミンには、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、及びビタミンCが含まれる。
【0118】
いくつかの機関によって、様々な他の化合物も、ビタミンとして分類されている。これらの化合物は、シュード(pseudo)-ビタミンと呼ぶことができ、限定はされないが、ユビキノン(コエンザイムQ10)、パンガミン酸、ジメチルグリシン、タエストリル(taestrile)、アミグダリン(amygdaline)、フラバノイド、パラ-アミノ安息香酸、アデニン、アデニル酸、及びs-メチルメチオニンなどの化合物が含まれる。本明細書で使用される場合、ビタミンという用語には、シュード-ビタミンが含まれる。いくつかの実施形態では、ビタミンは、ビタミンA、D、E、K及びその組み合わせから選択される脂溶性ビタミンである。他の実施形態では、ビタミンは、ビタミンBl、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、パントテン酸、ビタミンC、及びその組み合わせから選択される水溶性ビタミンである。
【0119】
ミネラル
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種のミネラルである。ミネラルは、この開示の教示によれば、生きている生物によって必要とされる無機化学元素を含む。ミネラルは、広範囲の組成物(例えば、元素、単純な塩、及びケイ酸複合体)で構成され、また、概して、結晶構造が異なる。ミネラルは、食物及び飲料中に天然に存在することもできるし、栄養補助剤として添加することもできるし、食物又は飲料とは別に摂取又は投与することもできる。
【0120】
ミネラルは、比較的大量に必要とされる多量ミネラル、又は比較的少量で必要とされる微量ミネラルと分類することができる。多量ミネラルは、一般に、1日あたり約100mg以上の量で必要とされ、微量ミネラルは、1日あたり約100mg未満の量で必要とされるものである。一実施形態では、ミネラルは、多量ミネラル、微量ミネラル、又はその組み合わせから選択される。多量ミネラルの非限定的な例には、カルシウム、塩素、マグネシウム、リン、カリウム、ナトリウム、及び硫黄が含まれる。微量ミネラルの非限定的な例には、クロム、コバルト、銅、フッ素、鉄、マンガン、モリブデン、セレン、亜鉛、及びヨウ素が含まれる。ヨウ素は一般に、微量ミネラルと分類されるが、他の微量ミネラルよりも多い量で必要とされ、しばしば多量ミネラルと分類される。
【0121】
特定の実施形態では、ミネラルは、ヒトの栄養にとって不可欠であると考えられている微量ミネラルであり、その非限定的な例には、ビスマス、ホウ素、リチウム、ニッケル、ルビジウム、ケイ素、ストロンチウム、テルル、スズ、チタン、タングステン、及びバナジウムが含まれる。
【0122】
本明細書に例示されるミネラルは、当業者に公知のあらゆる形態であり得る。例えば、一実施形態では、ミネラルは、正又は負の電荷を有する、そのイオン形態であり得る。別の実施形態では、ミネラルは、その分子形態であり得る。例えば、硫黄及びリンは、しばしば、天然には硫酸塩、硫化物、及びリン酸塩として見られる。
【0123】
保存剤
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種の保存剤である。特定の実施形態では、保存剤は、抗菌剤、抗酸化剤、抗酵素剤(antienzymatic)、又はその組み合わせから選択される。抗菌剤の非限定的な例には、亜硫酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、ソルビン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、バクテリオシン、塩、糖、酢酸、二炭酸ジメチル(DMDC)、エタノール、及びオゾンが含まれる。一実施形態では、保存剤は、亜硫酸塩である。亜硫酸塩には、限定はされないが、二酸化硫黄、亜硫酸水素ナトリウム、及び亜硫酸水素カリウムが含まれる。別の実施形態では、保存剤は、プロピオン酸塩である。プロピオン酸塩には、限定はされないが、プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、及びプロピオン酸ナトリウムが含まれる。さらに別の実施形態では、保存剤は、安息香酸塩である。安息香酸塩には、限定はされないが、安息香酸ナトリウム及び安息香酸が含まれる。さらに別の実施形態では、保存剤は、ソルビン酸塩である。ソルビン酸塩には、限定はされないが、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、及びソルビン酸が含まれる。いっそうさらなる実施形態では、保存剤は、硝酸塩及び/又は亜硝酸塩である。硝酸塩及び亜硝酸塩には、限定はされないが、硝酸ナトリウム及び亜硝酸ナトリウムが含まれる。別の実施形態では、少なくとも1種の保存剤は、バクテリオシン、例えば、ナイシンである。さらに別の実施形態では、保存剤は、エタノールである。さらに別の実施形態では、保存剤は、オゾンである。本開示の特定の実施形態における保存剤としての使用に適した抗酵素剤の非限定的な例には、アスコルビン酸、クエン酸、及び金属キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)が含まれる。いくつかの実施形態では、本組成物は、保存剤を含まない又は実質的に含まない。
【0124】
プロバイオティクス
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種のプロバイオティクス、プレバイオティクス、及びその組み合わせから選択される。プロバイオティクスは、ヒトの体の天然に存在する胃腸細菌叢に影響を与える、有益な微生物である。プロバイオティクスの例には、限定はされないが、ヒトに有益な影響を与える、ラクトバチルス属(Lactobacilli)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacteria)、連鎖球菌属(Streptococci)の細菌、又はその組み合わせが含まれる。本開示の特定の実施形態では、少なくとも1種のプロバイオティクスは、ラクトバチルス属(Lactobacilli)から選択される。この開示の他の特定の実施形態によれば、プロバイオティクスは、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacteria)から選択される。特定の実施形態では、プロバイオティクスは、レンサ球菌属(Streptococcus)から選択される。
【0125】
この開示に従って使用することができるプロバイオティクスは、当業者に周知である。プロバイオティクスを含む食品の非限定的な例には、ヨーグルト、ザワークラウト、ケフィア、キムチ、発酵野菜、及び腸のマイクロバランスを改善することによって宿主動物に有益に影響を与える微生物要素を含有する他の食品が含まれる。
【0126】
この開示の実施形態によるプレバイオティクスには、限定はされないが、ムコ多糖、オリゴ糖、多糖、アミノ酸、ビタミン、栄養素前駆体、タンパク質、及びその組み合わせが含まれる。この開示の特定の実施形態によれば、プレバイオティクスは、限定はされないが、多糖及びオリゴ糖を含めた、食物繊維から選択される。この開示の特定の実施形態に従ってプレバイオティクスと分類されるオリゴ糖の非限定的な例には、フラクトオリゴ糖、イヌリン、イソマルトオリゴ糖、ラクチトール、ラクトスクロース、ラクツロース、ピロデキストリン、ダイズオリゴ糖、トランスガラクトオリゴ糖、及びキシロオリゴ糖が含まれる。他の実施形態では、プレバイオティクスは、アミノ酸である。いくつかの公知のプレバイオティクスは、分解して、プロバイオティクスのための炭水化物を提供するが、栄養のためにアミノ酸を必要とするプロバイオティクスもある。
【0127】
いくつかの実施形態では、本組成物は、プロバイオティクスを含まない又は実質的に含まない。
【0128】
プレバイオティクス
プレバイオティクスは、天然には、限定はされないが、バナナ、ベリー、アスパラガス、ニンニク、コムギ、カラスムギ、オオムギ(及び他の全粒穀物)、アマニ、トマト、キクイモ、タマネギ及びチコリー、葉野菜(例えば、タンポポの葉(dandelion green)、ホウレンソウ、コラードグリーン(collard green)、フダンソウ、ケール、マスタードグリーン、カブの葉)、並びにマメ科植物(例えば、レンズマメ、インゲンマメ、ヒヨコマメ、シロインゲンマメ、白豆、黒豆)を含めた様々な食物の中に見られる。いくつかの実施形態では、本組成物は、プレバイオティクスを含まない又は実質的に含まない。
【0129】
体重管理剤
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種の体重管理剤である。本明細書で使用される場合、「体重管理剤」には、食欲抑制薬及び/又は体熱産生剤(thermogenesis agent)が含まれる。本明細書で使用される場合、表現「食欲抑制薬」、「飽満(appetite satiation)組成物」、「満腹剤」、及び「満腹成分」は、同義である。表現「食欲抑制薬」は、有効量で送達された場合に人の食欲を抑制する、阻害する、低下させる、又はそれ以外に減らす、主要栄養素、ハーブ抽出物、外因性ホルモン、食欲低下薬(anorectic)、食欲減退薬(anorexigenic)、医薬品、及びその組み合わせを示す。表現「体熱産生剤」は、有効量で送達された場合に人の体熱産生又は代謝を活性化する又はそれ以外に増強する、主要栄養素、ハーブ抽出物、外因性ホルモン、食欲低下薬、食欲減退薬、医薬品、及びその組み合わせを示す。
【0130】
好適な体重管理剤には、タンパク質、炭水化物、食事性脂肪、及びその組み合わせからなる群から選択される主要栄養素が含まれる。タンパク質、炭水化物、及び食事性脂肪の摂取は、食欲抑制効果を有するペプチドの放出を刺激する。例えば、タンパク質及び食事性脂肪の摂取は、消化管ホルモンコレシストキニン(CCK)の放出を刺激するのに対し、炭水化物及び食事性脂肪の摂取は、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)の放出を刺激する。
【0131】
好適な主要栄養素の体重管理剤には、炭水化物も含まれる。炭水化物は、一般に、体がエネルギーのためにグルコースに転換する、糖、デンプン、セルロース、及びガムを含む。炭水化物は、しばしば、2つのカテゴリー、すなわち易消化性(digestible)炭水化物(例えば、単糖、二糖、及びデンプン)と難消化性(non-digestible)炭水化物(例えば、食物繊維)に分類される。研究では、小腸における、低下された吸収及び消化性を有する難消化性炭水化物及び炭水化物ポリマー複合体が、食物摂取を抑制する生理的反応を刺激することが示されている。したがって、本明細書に例示される炭水化物は、難消化性炭水化物、又は低下された消化性を有する炭水化物を含むことが望ましい。炭水化物の非限定的な例には、ポリデキストロース;イヌリン;単糖由来のポリオール、例えばエリスリトール、マンニトール、キシリトール、及びソルビトール;二糖由来のアルコール、例えばイソマルト、ラクチトール、及びマルチトール;並びに加水分解水添デンプンが含まれる。炭水化物は、本明細書で以下に、より詳細に記載する。
【0132】
食事性脂肪
別の特定の実施形態では、体重管理剤は、食事性脂肪である。食事性脂肪は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸との組み合わせを含む脂質である。多価不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸よりも大きい満腹作用を有することが示されている。したがって、本明細書に例示される食事性脂肪は、多価不飽和脂肪酸を含むことが望ましく、その非限定的な例には、トリアシルグリセロールが含まれる。別の特定の実施形態では、体重管理剤は、ハーブ抽出物である。多くの種類の植物からの抽出物が、食欲抑制特性を有すると明らかにされている。その抽出物が食欲抑制特性を有する植物の非限定的な例には、フーディア属(Hoodia)、トリコカウロン属(Trichocaulon)、カラルマ属(Caralluma)、スタペリア属(Stapelia)、オルベア属(Orbea)、トウワタ属(Asclepias)、及びツバキ属(Camelia)の植物が含まれる。他の実施形態には、ギムネマ(Gymnema Sylvestre)、コーラ・ナッツ、ダイダイ(Citrus Aurantium)、イェルバ・マテ(Yerba Mate)、グリフォニア・シンプリシフォリア(Griffonia Simplicifolia)、ガラナ、ミルラ、グッグル脂質、及びカシス種子油由来の抽出物が含まれる。
【0133】
別の実施形態では、体重管理剤は、医薬品である。非限定的な例には、フェンテニム(phentenime)、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、シブトラミン、リモナバント、オキシントモジュリン、塩酸フルオキセチン、エフェドリン、フェネチルアミン、又は他の刺激薬が含まれる。
【0134】
ハーブ抽出物
ハーブ抽出物は、あらゆる種類の植物材料又は植物バイオマスから調製することができる。植物材料及びバイオマスの非限定的な例には、茎、根、葉、植物材料から得られる乾燥粉末、及び樹液(sap)又は乾燥させた樹液が含まれる。ハーブ抽出物は、一般に、植物から樹液を抽出し、次いでこの樹液を噴霧乾燥することによって調製される。或いは、溶媒抽出手順を用いることができる。増強された活性を有するハーブ抽出物を得るために、最初の抽出後に、最初の抽出物を、(例えばカラムクロマトグラフィーによって)さらに分画することが望ましい可能性がある。こうした技術は、当業者に周知である。
【0135】
一実施形態では、ハーブ抽出物は、フーディア属(Hoodia)の植物由来である。P57として公知のフーディア属(Hoodia)のステロール配糖体が、フーディア属(Hoodia)の種の食欲抑制薬効果を担うと考えられている。別の実施形態では、ハーブ抽出物は、カラルマ属(Caralluma)の植物由来であり、その非限定的な例には、カラツベルシドA、カラツベルシドB、ボウセロシド(bouceroside)I、ボウセロシドII、ボウセロシドIII、ボウセロシドIV、ボウセロシドV、ボウセロシドVI、ボウセロシドVII、ボウセロシドVIII、ボウセロシドIX、及びボウセロシドXが含まれる。別の実施形態では、少なくとも1種のハーブ抽出物は、トリコカウロン属(Trichocaulon)の植物由来である。トリコカウロン属(Trichocaulon)植物は、フーディア属(Hoodia)と同様、一般に南部アフリカ原産である多肉植物であり、マヤフジン(T.piliferum)及び王福玉(T.officinale)種が含まれる。別の実施形態では、ハーブ抽出物は、スタペリア属(Stapelia)又はオルベア属(Orbea)の植物由来である。いかなる理論にも拘泥されることを望まないが、食欲抑制活性を呈する化合物は、プレグナン配糖体などのサポニン(これには、スタバロシド(stavaroside)A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、及びKが含まれる)であると考えられている。別の実施形態では、ハーブ抽出物は、トウワタ属(Asclepias)の植物由来である。いかなる理論にも拘泥されることを望まないが、これらの抽出物は、食欲抑制効果を有する、プレグナン配糖体及びプレグナンアグリコンなどのステロイド化合物を含むと考えられている。別の特定の実施形態では、体重管理剤は、体重管理効果を有する外因性ホルモンである。こうしたホルモンの非限定的な例には、CCK、ペプチドYY、グレリン、ボンベシン、及びガストリン放出ペプチド(GRP)、エンテロスタチン、アポリポタンパク質A-IV、GLP-1、アミリン、ソマトスタチン、及びレプチンが含まれる。
【0136】
骨粗鬆症管理剤
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種の骨粗鬆症管理剤である。ある種の実施形態では、骨粗鬆症管理剤は、少なくとも1種のカルシウム源である。特定の実施形態によれば、カルシウム源は、塩錯体、可溶化された種、及び他の形態のカルシウムを含めた、カルシウムを含有するあらゆる化合物である。カルシウム源の非限定的な例には、アミノ酸キレート化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、クエン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、クエン酸リンゴ酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、その可溶化された種、及びその組み合わせが含まれる。
【0137】
特定の実施形態によれば、骨粗鬆症管理剤は、マグネシウム源である。マグネシウム源は、塩錯体、可溶化された種、及び他の形態のマグネシウムを含めた、マグネシウムを含有するあらゆる化合物である。マグネシウム源の非限定的な例には、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルセプト酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、ピコリン酸マグネシウム(magnesium picolate)、硫酸マグネシウム、その可溶化された種、及びその混合物が含まれる。別の特定の実施形態では、マグネシウム源は、アミノ酸キレート化又はアミノ酸調合物キレート化マグネシウムを含む。
【0138】
他の実施形態では、骨粗鬆症薬剤は、ビタミンD、C、K、その前駆体、及び/又はβ-カロテン、並びにその組み合わせから選択される。
【0139】
多数の植物及び植物抽出物も、骨粗鬆症の予防及び治療に有効であると明らかにされている。骨粗鬆症管理剤としての好適な植物及び植物抽出物の非限定的な例には、米国特許出願公開第2005/0106215号明細書に開示されている通りのタンポポ属(Taraxacum)及びザイフリボク属(Amelanchier)の種、並びに米国特許出願公開第2005/0079232号明細書に開示されている通りのクロモジ属(Lindera)、ヨモギ属(Artemisia)、ショウブ属(Acorus)、ベニバナ属(Carthamus)、カルム属(Carum)、ハマゼリ属(Cnidium)、ウコン属(Curcuma)、カヤツリグサ属(Cyperus)、ビャクシン属(Juniperus)、サクラ属(Prunus)、アヤメ属(Iris)、キクニガナ属(Cichorium)、ハウチワノキ属(Dodonaea)、イカリソウ属(Epimedium)、エリオゴヌム属(Erigonoum)、ダイズ(Soya)、ハッカ属(Mentha)、メボウキ属(Ocimum)、イブキジャコウソウ属(thymus)、ヨモギギク属(Tanacetum)、オオバコ属(Plantago)、スペアミント(Spearmint)、ベニノキ属(Bixa)、ブドウ属(Vitis)、ローズマリー属(Rosemarinus)、ヌルデ属(Rhus)、及びイノンド属(Anethum)の種が含まれる。
【0140】
フィトエストロゲン
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種のフィトエストロゲンである。フィトエストロゲンは、典型的には、フィトエストロゲンを有する植物又は植物の部分の摂取によってヒト体内に送達されることができる、植物中に見られる化合物である。本明細書で使用される場合、「フィトエストロゲン」は、体内に導入された時にいずれかの程度のエストロゲン様効果をもたらす、あらゆる物質を指す。例えば、フィトエストロゲンは、体内のエストロゲン受容体に結合し、小さいエストロゲン様効果を発揮することができる。
【0141】
この開示の実施形態に適したフィトエストロゲンの例には、限定はされないが、イソフラボン、スチルベン、リグナン、レゾルシル酸ラクトン、クメスタン、クメストロール、エクオール、及びその組み合わせが含まれる。好適なフィトエストロゲンの起源には、限定はされないが、全粒粉、穀類、繊維、果実、野菜、ブラックコホシュ、アガベ根、クロスグリ、ブラックホー、チェストベリー、セイヨウカンボク、カラトウキ根、デビルズクラブ根、フォルスユニコーン(false unicorn)根、チョウセンニンジン根、ノボロギク草本、カンゾウ、ライフルート草本、ヨウシュメハジキ草本、シャクヤク根、ラズベリー葉、バラ科植物、セージ葉、サルサパリラ根、ノコギリヤシ液果、ワイルドヤム根、ノコギリソウ花、マメ科植物、ダイズ、ダイズ製品(例えば、味噌、大豆粉(soy flour)、豆乳、大豆ナッツ、分離大豆タンパク質、テンペ、又は豆腐)、ヒヨコマメ、ナッツ、レンズマメ、種子、クローバー、アカツメクサ、タンポポ葉、タンポポ根、コロハ種子、緑茶、ホップ、赤ワイン、アマニ、ニンニク、タマネギ、亜麻仁、ルリジサ、ヤナギトウワタ、キャラウェー、チェストツリー、ハマゴウ、デーツ、ディル、ウイキョウ種子、ゴツコラ、マリアアザミ、メグサハッカ、ザクロ、サザンウッド、大豆粉(soya flour)、タンジー、及びクズの根(カッコン)など、及びその組み合わせが含まれる。
【0142】
イソフラボンは、上に記載した通り、ポリフェノールの群に属する。この開示の実施形態による好適なフィトエストロゲン・イソフラボンには、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、ビオカニンA、ホルモノネチン、そのそれぞれの天然に存在する配糖体及び配糖体複合体、マタイレシノール、セコイソラリシレシノール、エンテロラクトン、エンテロジオール、テクスチャード(textured)植物性タンパク質、及びその組み合わせが含まれる。この開示の実施形態のためのイソフラボンの好適な起源には、限定はされないが、ダイズ、ダイズ製品、マメ科植物、アルファルファスプラウト、ヒヨコマメ、ピーナッツ、及びアカツメクサが含まれる。
【0143】
長鎖第一級脂肪族飽和アルコール
ある種の実施形態では、機能性成分は、長鎖第一級脂肪族飽和アルコールである。長鎖第一級脂肪族飽和アルコールは、多様な有機化合物群である。アルコールという用語は、これらの化合物が、炭素原子に結合したヒドロキシル基(-OH)を特徴とするという事実を指す。この開示の特定の実施形態に使用するための特定の長鎖第一級脂肪族飽和アルコールの非限定的な例には、8個の炭素原子の1-オクタノール、9個の炭素の1-ノナノール、10個の炭素原子の1-デカノール、12個の炭素原子の1-ドデカノール、14個の炭素原子の1-テトラデカノール、16個の炭素原子の1-ヘキサデカノール、18個の炭素原子の1-オクタデカノール、20個の炭素原子の1-エイコサノール、22個の炭素の1-ドコサノール、24個の炭素の1-テトラコサノール、26個の炭素の1-ヘキサコサノール、27個の炭素の1-ヘプタコサノール、28個の炭素の1-オクタコサノール、29個の炭素の1-ノナコサノール、30個の炭素の1-トリアコンタノール、32個の炭素の1-ドトリアコンタノール、及び34個の炭素の1-テトラコンタノールが含まれる。
【0144】
一実施形態では、長鎖第一級脂肪族飽和アルコールは、ポリコサノールである。ポリコサノールは、主として28個の炭素の1-オクタコサノール及び30個の炭素の1-トリアコンタノール、並びに低濃度の他のアルコール、例えば22個の炭素の1-ドコサノール、24個の炭素の1-テトラコサノール、26個の炭素の1-ヘキサコサノール、27個の炭素の1-ヘプタコサノール、29個の炭素の1-ノナコサノール、32個の炭素の1-ドトリアコンタノール、及び34個の炭素の1-テトラコンタノールなどからなる、長鎖第一級脂肪族飽和アルコールの混合物を表す用語である。
【0145】
ある種の実施形態では、機能性成分は、少なくとも1種のフィトステロール、フィトスタノール、又はその組み合わせである。本明細書で使用される場合、表現「スタンド」、「植物スタンド」、及び「フィトスタノール」は、同義である。植物ステロール及びスタンドは、多くの果実、野菜、堅果、種子、穀類、マメ科植物、植物油、木の皮、及び他の植物起源の中に、少量で、天然に存在する。ステロールは、C-3にヒドロキシル基を有する、ステロイドのサブグループである。一般に、フィトステロールは、コレステロールのように、ステロイド核内に二重結合を有する;しかし、フィトステロールは、C-24に、エチル又はメチル基などの置換された側鎖(R)、又は追加の二重結合も含むことができる。フィトステロールの構造は、当業者に周知である。
【0146】
少なくとも44種の天然に存在するフィトステロールが発見されており、一般に、トウモロコシ、ダイズ、コムギ、及び木材油などの植物から得られる;しかし、これらは、合成によって生成して、自然界のものと同一の、又は天然に存在するフィトステロールの特性と同様の特性を有する組成物を形成することもできる。非限定的な好適なフィトステロールには、限定はされないが、4-デスメチルステロール(例えば、β-シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、22-デヒドロブラシカステロール、及びA5-アベナステロール)、4-モノメチルステロール、及び4,4-ジメチルステロール(トリテルペンアルコール)(例えば、シクロアルテノール、24-メチレンシクロアルテノール、及びシクロブラノール)が含まれる。
【0147】
本明細書で使用される場合、表現「スタノール」、「植物スタンド」、及び「フィトスタノール」は、同義である。フィトスタノールは、自然界にほんのわずかな量で存在する飽和ステロールアルコールであり、例えばフィトステロールの水素化によって、合成的に生成することもできる。好適なフィトスタノールには、限定はされないが、β-シトスタノール、カンペスタノール、シクロアルタノール、及び飽和形態の他のトリテルペンアルコールが含まれる。
【0148】
フィトステロールとフィトスタノールには、どちらも、本明細書で使用され場合、a及びb異性体などの種々の異性体が含まれる。本開示のフィトステロール及びフィトスタノールはまた、そのエステル形態であり得る。フィトステロール及びフィトスタノールのエステルを得るのに適した方法は、当業者に周知であり、米国特許第6,589,588号明細書、同第6,635,774号明細書、同第6,800,317号明細書、及び米国特許出願公開第2003/0045473号明細書に開示されている。好適なフィトステロール及びフィトスタノールエステルの非限定的な例には、酢酸シトステロール、オレイン酸シトステロール、オレイン酸スチグマステロール、及びその対応するフィトスタノールエステルが含まれる。本開示のフィトステロール及びフィトスタノールには、その誘導体も含まれ得る。
【0149】
他の添加物
例示的な添加物には、限定はされないが、炭水化物、ポリオール、糖酸及びその対応する塩、ヌクレオチド、有機酸、無機酸、有機酸塩及び有機塩基塩を含めた有機塩、無機塩、苦味化合物、香料及び着香成分、渋味化合物、タンパク質又はタンパク質加水分解産物、界面活性剤、乳化剤、植物抽出物、フラボノイド、アルコール、ポリマー、及びその組み合わせが含まれる。
【0150】
一実施形態では、該組成物は、1種以上のポリオールをさらに含む。用語「ポリオール」は、本明細書で使用される場合、2個以上のヒドロキシル基を含有する分子を指す。ポリオールは、それぞれ、2、3、及び4個のヒドロキシル基を含有する、ジオール、トリオール、又はテトラッドであり得る。
【0151】
ポリオールはまた、それぞれ、5、6、又は7個のヒドロキシル基を含有する、ペンタッド、ヘキサオール、ヘプタオールなどの、4個よりも多いヒドロキシル基も含有することができる。さらに、ポリオールはまた、炭水化物の還元型である糖アルコール、多価アルコール、又はポリアルコールであり得、ここでは、カルボニル基(アルデヒド又はケトン、還元糖)は、第一又は第二ヒドロキシル基に還元されている。いくつかの実施形態におけるポリオールの非限定的な例には、食味に悪影響を及ぼさない、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリン)、トレイトール、ガラクチトール、パラチノース、還元イソマルトオリゴ糖、還元キシロ-オリゴ糖、還元ゲンチオ-オリゴ糖、還元マルトースシロップ、還元グルコースシロップ、及び還元することが可能な糖アルコール又は他のあらゆる炭水化物が含まれる。
【0152】
好適な糖酸添加物には、限定はされないが、アルドン酸、ウロン酸、アルダル酸、アルギン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカル酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、及びその塩(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩、又は他の生理学的に許容できる塩)、及びその組み合わせが含まれる。
【0153】
好適なヌクレオチド添加物には、限定はされないが、イノシン一リン酸(IMP)、グアノシン一リン酸(GMP)、アデノシン一リン酸(AMP)、シトシン一リン酸(CMP)、ウラシル一リン酸(UMP)、イノシン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、シトシン二リン酸、ウラシル二リン酸、イノシン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、シトシン三リン酸、ウラシル三リン酸、そのアルカリ若しくはアルカリ土類金属塩、及びその組み合わせが含まれる。本明細書に記載されるヌクレオチドはまた、ヌクレオチド関連の添加物、例えばヌクレオシド又は核酸塩基(例えば、グアニン、シトシン、アデニン、チミン、ウラシル)を含むことができる。
【0154】
好適な有機酸添加物には、-COOH部分を含むあらゆる化合物、例えば、C2~C30カルボン酸、置換されたヒドロキシルC2~C30カルボン酸、酪酸(エチルエステル)、置換された酪酸(エチルエステル)、安息香酸、置換された安息香酸(例えば、2,4-ジヒドロキシ安息香酸)、置換されたケイ皮酸、ヒドロキシ酸、置換されたヒドロキシ安息香酸、アニス酸、置換されたシクロヘキシルカルボン酸、タンニン酸、アコニット酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アジピン酸、ヒドロキシクエン酸、リンゴ酸、フルーツ酸(fruitaric acid)(リンゴ酸、フマル酸、及び酒石酸のブレンド)、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クロロゲン酸、サリチル酸、アミノ酸調合物、コーヒー酸、胆汁酸、酢酸、アスコルビン酸、アルギン酸、エリソルビン酸、ポリグルタミン酸、グルコノデルタラクトン、及びそのアルカリ若しくはアルカリ土類金属塩誘導体が含まれる。さらに、有機酸添加物はまた、D-又はL-立体配置であり得る。好適な有機酸添加物塩には、限定はされないが、すべての有機酸のナトリウム、カルシウム、カリウム、及びマグネシウム塩、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、乳酸(例えば、乳酸ナトリウム)、アルギン酸(例えば、アルギン酸ナトリウム)、アスコルビン酸(例えば、アスコルビン酸ナトリウム)、安息香酸(例えば、安息香酸ナトリウム、又は安息香酸カリウム)、及びアジピン酸の塩が含まれる。記載された有機酸添加物の例は、任意に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシル、アシル、アシルオキシ、アミノ、アミド、カルボキシル誘導体、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホ、チオール、イミン、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルファミル(sulfamyl)、カルボキサルコキシ(carboxalkoxy)、カルボキサミド、ホスホニル(phosphonyl)、ホスフィニル、ホスホリル、ホスフィノ、チオエステル、チオエーテル、無水物、オキシイミノ、ヒドラジノ、カルバミル、リン光体、又はホスホナートから選択される、少なくとも1つの基で置換することができる。特定の実施形態では、有機酸添加物は、例えば飲料などの消費財中に存在する場合、約10ppm~約5,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で、甘味料組成物中に存在する。
【0155】
好適な無機酸添加物には、限定はされないが、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、炭酸、リン酸二水素ナトリウム、及びそのアルカリ若しくはアルカリ土類金属塩(例えば、イノシトール六リン酸Mg/Ca)が含まれる。
【0156】
好適な苦味化合物添加物には、限定はされないが、カフェイン、キニーネ、尿素、ビターオレンジ油、ナリンギン、ニガキ、及びその塩が含まれる。
【0157】
好適な香料及び着香成分添加物には、限定はされないが、バニリン、バニラエキス、マンゴーエキス、シナモン、柑橘、ココナツ、ショウガ、ビリジフロロール、アーモンド、メントール(ミントを用いないメントールが含まれる)、ブドウ果皮抽出物、及びブドウ種子抽出物が含まれる。「香料」と「着香成分」は、同義であり、天然若しくは合成の物質又はその組み合わせが含まれ得る。香料にはまた、フレーバーを与えるあらゆる他の物質が含まれ、一般に許容される範囲で使用された場合にヒト又は動物にとって安全である天然の又は非天然の(合成の)物質が含まれ得る。自社開発の香料の非限定的な例には、DOHLER(商標)Natural Flavoring Sweetness Enhancer K14323(DOHLER(商標),Darmstadt,Germany)、Symrise(商標)Natural Flavor Mask for Sweeteners 161453及び164126(SYMRISE(商標),Holzminden, Germany)、Natural Advantage(商標)Bitterness Blockers 1、2、9、及び10(Natural Advantage(商標),Freehold,New Jersey,U.S.A.)、及びSUCRAMASK(商標)(Creative Research Management,Stockton,California,U.S.A.)が含まれる。好適なポリマー添加物には、限定はされないが、キトサン、ペクチン、ペクチン酸、ペクチニン酸、ポリウロン酸、ポリガラクツロ酸、デンプン、食品親水コロイド又はその粗抽出物(例えば、アカシアセネガルガム(FIBERGUM(商標))、アカシアセヤルガム、カラギーナン)、ポリ-L-リジン(例えば、ポリ-L-α-リジン又はポリ-L-ε-リジン)、ポリ-L-オルニチン(例えば、ポリ-L-α-オルニチン又はポリ-L-ε-オルニチン)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリエチレンイミン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、及びポリエチレングリコールアルギン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム及びその塩、並びに他のカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーが含まれる。
【0158】
好適なタンパク質又はタンパク質加水分解産物添加物には、限定はされないが、ウシ血清アルブミン(BSA)、乳清タンパク質(その画分又は濃縮物、例えば、90%インスタント乳清タンパク質単離物、34%乳清タンパク質、50%加水分解乳清タンパク質、及び80%乳清タンパク質濃縮物が含まれる)、可溶性の米タンパク質、ダイズタンパク質、タンパク質単離物、タンパク質加水分解産物、タンパク質加水分解産物の反応生成物、糖タンパク質、及び/又はプロテオグリカン含有アミノ酸(例えば、グリシン、アラニン、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、ノルバリン、メチオニン、プロリン、チロシン、ヒドロキシプロリンなど)、コラーゲン(例えば、ゼラチン)、部分的に加水分解されたコラーゲン(例えば、加水分解フィッシュコラーゲン)、及びコラーゲン加水分解産物(例えば、ブタコラーゲン加水分解産物)が含まれる。
【0159】
好適な界面活性剤添加物には、限定はされないが、ポリソルベート(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート80)、ポリソルベート20、ポリソルベート60)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチル又はスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化セチルピリジニウム(塩化ヘキサデシルピリジニウム)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、コール酸ナトリウム、カルバモイル、塩化コリン、グリココール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ラウリン酸アルギナート(lauric arginate)、ステアロイル乳酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、レシチン、オレイン酸スクロースエステル、ステアリン酸スクロースエステル、パルミチン酸スクロースエステル、ラウリン酸スクロースエステル、及び他の乳化剤などが含まれる。
【0160】
好適なフラボノイド添加物は、フラボノール、フラボン、フラバノン、フラバン-3-オール、イソフラボン、又はアントシアニジンと分類される。フラボノイド添加物の非限定的な例には、限定はされないが、カテキン(例えば、緑茶抽出物、例えば、Polyphenon(商標)60、Polyphenon(商標)30、及びPolyphenon(商標)25(Mitsui Norin Co.,Ltd.,Japan)、ポリフェノール、ルチン(例えば、酵素改変ルチンSanmelin(商標)AO(San-fi Gen F.F.I.,Inc.,Osaka、Japan))、ネオヘスペリジン、ナリンギン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコンなどが含まれる。好適なアルコール添加物には、限定はされないが、エタノールが含まれる。
【0161】
好適な渋味化合物添加物には、限定はされないが、タンニン酸、塩化ユウロピウム(EuCl)、塩化ガドリニウム(GdCl)、塩化テルビウム(TbCl)、ミョウバン、タンニン酸、及びポリフェノール(例えば、茶ポリフェノール)が含まれる。
【0162】
選択される成分の起源
一般に、本組成物のカフェイン及びポリフェノールは、天然に又は合成によって、あらゆる起源から得ることができる。いくつかの実施形態では、本組成物に導入されるカフェイン及び/又はポリフェノールは、植物から抽出され、比較的純粋な形態で存在する。他の実施形態では、カフェイン及び/又はポリフェノールは、食品グレードの又はそれと等価な、合成起源由来である。カフェイン及び/又はポリフェノールを合成、生成、抽出、精製するための方法の例は、一般に、当技術分野で公知である。
【0163】
或いは、カフェイン及び/又はポリフェノールは、所望される量のカフェイン及び/又はポリフェノールを含有する構成成分を、本組成物に導入することによって、本組成物に導入することができる。カフェイン、ポリフェノール、又はその両方を含有する構成成分には、限定はされないが、コーヒー、茶、イェルバ・マテ、グアユサ、ヤウポン、ガラナ、ココア、コラの実、又はそのあらゆる組み合わせが含まれる。
【0164】
いくつかの実施形態では、本組成物は、植物、又はその一部、又はその生成物、又はその抽出物若しくはジュースを含み、ここでは、植物は、カフェイン、又はポリフェノール、又はその両方を含有する。表2は、カフェインとポリフェノールの両方を有する植物の典型的な例を示す。
【0165】
【表4】
【0166】
いくつかの実施形態では、本組成物は、コーヒー抽出物又はコーヒージュース生成物を含み、ここでは、ポリフェノール及び/又はカフェインは、すべて又は実質的にコーヒー抽出物又はコーヒージュース生成物由来である。他の実施形態では、ポリフェノールの少なくとも一部分及び/又はカフェインの少なくとも一部分は、コーヒー抽出物又はコーヒージュース生成物由来ではない。
【0167】
コーヒー及び茶生成物
いくつかの実施形態では、本組成物は、コーヒー生成物を含む。コーヒー生成物の非限定的な例には、コーヒー抽出物、濃縮コーヒー、乾燥コーヒー、ソリュブルコーヒー、コーヒーオイル、コーヒーアロマ、ドライグリーンコーヒー抽出物、ウェットグリーンコーヒー抽出物、微粉砕されたコーヒー、挽いたコーヒー、焙煎コーヒー、焙煎し挽いたコーヒー、ソリュブルコーヒー、又はそのあらゆる組み合わせが含まれる。
【0168】
ある特定の実施形態では、本組成物は、コーヒーの実(コーヒーベリー又はコーヒーチェリーとしても知られる)、又はその一部、生成物、抽出物、若しくはジュースを含む。いくつかの実施形態では、コーヒーの実は、アラビカコーヒーノキ(Coffea Arabica)若しくはその類縁種、ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)若しくはその類縁種、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される。コーヒーの実の生成物は、カフェインとフェノール酸(クロロゲン酸、コーヒー酸、フェルラ酸、イソフェルラ酸、ジヒドロフェルラ酸、キナ酸、又はその組み合わせが含まれる)の両方の天然供給源である。
【0169】
本組成物中で使用されるコーヒーの実の生成物には、限定はされないが、液体のコーヒーの実抽出物、乾燥させたコーヒーの実、コーヒーの実粉末、濃縮からのコーヒーの実ジュース、濃縮からではない(非濃縮)コーヒーの実ジュース、丸ごとのプレスされたコーヒーベリージュースが含まれる。コーヒーの実抽出物及びコーヒーの実ジュース並びにこれを製造する方法の例は、参照によって本明細書にその全体が組み込まれる国際公開第2021055757号パンフレットにおいて参照することができる。
【0170】
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、コーヒージュース生成物又はコーヒー抽出物生成物を含み、ここでは、コーヒージュース生成物又はコーヒー抽出物生成物は、カフェイン及び/又はその誘導体と;クロロゲン酸を含むポリフェノールとを含み、ここでは、本開示の組成物は、約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する。ある種の実施形態では、コーヒージュース生成物は、コーヒーベリージュースである。いくつかの実施形態では、コーヒー抽出物生成物は、コーヒーベリー抽出物である。
【0171】
いくつかの実施形態では、本組成物は、本質的にコーヒージュース生成物又はコーヒー抽出物生成物からなり、ここでは、コーヒージュース生成物又はコーヒー抽出物生成物は、カフェイン及び/又はその誘導体と;クロロゲン酸を含むポリフェノールとを含み、ここでは、本組成物は、約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する。
【0172】
いくつかの実施形態では、コーヒージュース生成物は、約160mg/L~約7,000mg/Lのカフェイン含有量を有する。いくつかの実施形態では、コーヒージュース生成物は、約350mg/L~約24,000mg/Lのクロロゲン酸(CGA)含有量を有する。
【0173】
いくつかの実施形態では、本組成物は、可溶性の茶生成物、茶抽出物、濃縮茶、乾燥茶、茶葉、茶アロマ、緑茶抽出物、濃縮された緑茶抽出物、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される茶生成物を含む。
【0174】
飲料
いくつかの実施形態では、組成物は、非炭酸飲料、炭酸飲料、ジュース飲料、フルーツジュース、コーヒー飲料、茶飲料、乳飲料、乳性飲料、植物タンパク質ドリンク、植物由来の飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンクの群から選択される飲料である。
【0175】
本明細書で使用される場合、「飲料」は、そのまま飲める飲料である。好適なそのまま飲める飲料には、炭酸及び非炭酸飲料が含まれる。炭酸飲料には、限定はされないが、炭酸飲料(soft drink)、コーラ、レモンライム風味の発泡性飲料、オレンジ風味の発泡性飲料、ブドウ風味の発泡性飲料、イチゴ風味の発泡性飲料、パイナップル風味の発泡性飲料、ジンジャーエール、炭酸飲料(soft drink)、ルートビア、及び麦芽飲料が含まれる。
【0176】
非炭酸飲料には、限定はされないが、フルーツジュース、果物風味のジュース、ジュースドリンク、ネクター、野菜ジュース、野菜風味のジュース、スポーツドリンク、栄養ドリンク、タンパク質ドリンク、ビタミンを含む強化水(enhanced water)、ニアウオータードリンク(例えば、天然又は合成の香料を含む水)ココナッツウォーター、茶の類(例えば、紅茶、緑茶、ルイボスティー(red tea)、ウーロン茶)、コーヒー、ココアドリンク、乳成分を含有する飲料(例えば、乳飲料、乳成分を含有するコーヒー、カフェオレ、ミルクティー、フルーツ乳飲料)、穀類抽出物を含有する飲料、スムージー、及びその組み合わせが含まれる。
【0177】
飲料は、液体基質、すなわち、成分-本開示のカフェイン及びポリフェノールが含まれる-がそれに溶解される基本成分を含有する。一実施形態では、液体基質は、飲料水水質の水であり、例えば、脱イオン水、蒸留水、逆浸透水、炭素処理水、精製水、脱塩水、及びその組み合わせを使用することができる。追加の好適な液体基質には、限定はされないが、リン酸、リン酸緩衝液、クエン酸、クエン酸緩衝液、及び炭素処理水が含まれる。
【0178】
一実施形態では、飲料は、含有物、すなわち果肉、種子、塊などを含有する。
【0179】
飲料は、限定はされないが、炭水化物、ポリオール、アミノ酸及びその対応する塩、ポリアミノ酸及びその対応する塩、糖酸及びその対応する塩、ヌクレオチド、有機酸、無機酸、有機酸塩及び有機塩基塩を含めた有機塩、無機塩、苦味化合物、カフェイン、香料及び着香成分、渋味化合物、タンパク質又はタンパク質加水分解産物、界面活性剤、乳化剤、増量剤、ジュース、乳製品、穀類及び他の植物抽出物、フラボノイド、アルコール、ポリマー、並びにその組み合わせを含めた、添加物をさらに含むことができる。本明細書に記載されるあらゆる好適な添加物を使用することができる。
【0180】
飲料は、上に記載した1種以上の添加物及び/又は機能性成分をさらに含有することができる。機能性成分には、限定はされないが、ビタミン、ミネラル、抗酸化剤、保存剤、グルコサミン、及びその組み合わせが含まれる。本明細書に記載されるあらゆる好適な機能性成分を使用することができる。
【0181】
飲料のpHが、思考/覚醒の増強に物質的にも逆作用的にも影響を与えないことが企図される。飲料のpH範囲の非限定的な例は、約1.8~約10であり得る。さらなる例には、約2~約5のpH範囲が含まれる。特定の実施形態では、飲料のpHは、約2.5~約4.2であり得る。当業者は、飲料のpHが、飲料の種類に基づいて変動し得ることを理解するであろう。乳性飲料は、例えば、4.2を超えるpHを有することができる。
【0182】
飲料の滴定酸度は、例えば、飲料の重量に対して約0.01重量%~約1.0重量%の範囲であり得る。
【0183】
一実施形態では、発泡性飲料生成物は、飲料の重量に対して約0.01重量%~約1.0重量%、例えば、飲料の重量に対して約0.05重量%~約0.25重量%の酸度を有する。
【0184】
発泡性飲料生成物のカーボネーション(carbonation)は、0~約2%(w/w)の二酸化炭素又はその同等量、例えば、約0.1~約1.0%(w/w)を有する。
【0185】
飲料の温度は、例えば、約4℃~約100℃、例えば、約4℃~約25℃の範囲であり得る。
【0186】
飲料は、8ozの1杯あたり最大約120カロリーを有する完全カロリー(full-calorie)飲料であり得る。飲料は、8ozの1杯あたり最大約60カロリーを有する中カロリー(mid-calorie)飲料であり得る。飲料は、8ozの1杯あたり最大約40カロリーを有する低カロリー飲料であり得る。飲料は、8ozの1杯あたり約5未満のカロリーを有するゼロカロリー飲料であり得る。
【0187】
いくつかの実施形態では、本開示は、コーヒーベリージュースからなる飲料であって、コーヒーベリージュースが、約0.01重量%~約2重量%のカフェインと;約0.01重量%~約2重量%のポリフェノールとを含み、ポリフェノールが、クロロゲン酸であり、コーヒーベリージュースが、コーヒーベリージュースが、約1:10~約10:1、又は約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1、又は約1.5:1~約3:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比を有する飲料に関する。
【0188】
食用ゲルミックス及び食用ゲル組成物
一実施形態では、本組成物は、食用ゲル又は食用ゲルミックスである。
【0189】
食用ゲルは、食べることができるゲルである。ゲルは、粒子のネットワークが液体媒体の体積に広がるコロイド系である。ゲルは、主として液体で構成され、したがって液体と同様の密度を呈するが、液体媒体に広がる粒子のネットワークに起因して、固体の構造的コヒーレンスを有する。この理由から、ゲルは、一般に、固体のゼリー状材料に見える。ゲルは、たくさんの用途に使用することができる。例えば、ゲルは、食物、塗料、及び接着剤に使用することができる。
【0190】
特定の実施形態に使用するための食用ゲル組成物の非限定的な例には、ゲルデザート、プディング、ゼリー、ペースト、トライフル、アスピック、マシュマロ、グミキャンディーなどが含まれる。食用ゲルミックスは、一般に、粉末状又は顆粒状の固体であり、それに流体を添加して、食用ゲル組成物を形成させることができる。特定の実施形態に使用するための流体の非限定的な例には、水、乳製品流体、乳類似製品流体、ジュース、アルコール、アルコール飲料、及びその組み合わせが含まれる。特定の実施形態に使用することができる乳製品流体の非限定的な例には、乳、発酵乳、クリーム、流体乳清、及びその混合物が含まれる。特定の実施形態に使用することができる乳類似製品流体の非限定的な例には、例えば、豆乳及び非乳製品のコーヒーホワイトナーが含まれる。市場に見られる食用ゲル製品は、典型的には、スクロースで甘味付けされるので、低カロリー又はノンカロリーの代替品を提供するために、代替甘味料で食用ゲルを甘味付けすることが望ましい。
【0191】
本明細書で使用される場合、用語「ゲル化成分」は、液体媒体の内部にコロイド系を形成することができる、あらゆる材料を表す。特定の実施形態に使用するためのゲル化成分の非限定的な例には、ゼラチン、アルギン酸塩、カラギーナン、ガム、ペクチン、コンニャク、寒天、食用酸(food acid)、レンネット、デンプン、デンプン誘導体、及びその組み合わせが含まれる。食用ゲルミックス又は食用ゲル組成物に使用されるゲル化成分の量は、使用される特定のゲル化成分、使用される特定の流体ベース、及びゲルの所望される特性などのいくつかの因子に応じてかなり変動することが、当業者に周知である。
【0192】
特定の実施形態に使用するための他の成分の非限定的な例には、食用酸、食用酸の塩、緩衝系、充填剤、捕捉剤、架橋剤、1種以上のフレーバー、1種以上の色、及びその組み合わせが含まれる。特定の実施形態に使用するための食用酸の非限定的な例には、クエン酸、アジピン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、及びその組み合わせが含まれる。特定の実施形態に使用するための食用酸の塩の非限定的な例には、食用酸のナトリウム塩、食用酸のカリウム塩、及びその組み合わせが含まれる。特定の実施形態に使用するための充填剤の非限定的な例には、ラフティロース(raftilose)、イソマルト、ソルビトール、ポリデキストロース、マルトデキストリン、及びその組み合わせが含まれる。特定の実施形態に使用するための捕捉剤の非限定的な例には、エチレン四酢酸カルシウム二ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びその組み合わせが含まれる。特定の実施形態に使用するための架橋剤の非限定的な例には、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ナトリウムイオン、及びその組み合わせが含まれる。
【0193】
菓子
一実施形態では、本組成物は、菓子である。
【0194】
本明細書で言及される通り、「菓子(confection)」は、甘いもの、キャンディ(lolly)、菓子類(confectionery)、又は同様の用語を意味することができる。菓子は一般に、ベース組成物構成成分と甘味料構成成分とを含有する。菓子は、典型的には糖が豊富であると知覚される又は典型的には甘い、あらゆる食物の形態であり得る。本開示の特定の実施形態によれば、菓子は、ベーカリー製品、例えばペストリー;デザート、例えばヨーグルトゼリー、飲用可能なゼリー、プディング、ババロア、ブランマンジェ、ケーキ、ブラウニー、ムースなど、ティータイム時に又は食後に食される甘味付けされた食物製品;冷凍食品;冷菓、例えば、アイスクリームのタイプ、例えばアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスなど(乳製品に甘味料と種々の他の種類の原料が添加され、得られた混合物が撹拌及び凍結された食物製品)、及び氷菓子、例えばシャーベット、デザートアイスなど(糖蜜(sugary liquid)に種々の他の種類の原料が添加され、得られた混合物が撹拌及び凍結された食物製品);一般的な菓子、例えば、焼き菓子又は蒸し菓子、例えばクラッカー、ビスケット、あんこが入ったまんじゅう、ハルバ、アルファホールなど;ライスケーキ及びスナック;卓上製品;一般的な砂糖菓子、例えばチューインガム(例えば、実質的に水不溶性の咀嚼可能なガムベース、例えば、ジェツロング(jetulong)、ガッタケイ(guttakay)ゴムを含めたチクル又はその代用品、又はある種の食べられる天然の合成樹脂又は蝋を含む組成物が含まれる)、ハードキャンディ、ソフトキャンディ、ミント、ヌガーキャンディ、ゼリービーンズ、ファッジ、トフィー、タフィー、スイスミルクタブレット、リコリスキャンディ、チョコレート、ゼラチンキャンディ、マシュマロ、マジパン、ディヴィニティ、綿菓子など;果実風味のソース、チョコレートソースなどを含めたソース;食用ゲル;バタークリーム、フラワーペースト、ホイップクリームなどを含めたクリーム;イチゴジャム、マーマレードなどを含めたジャム;及び菓子パンなどを含めたパン、又は他のデンプン生成物を含めた、及びその組み合わせであり得る。
【0195】
本明細書で言及される通り、「ベース組成物」は、食品であり、且つ甘味料構成成分を保持するための基質を提供することができる、あらゆる組成物を意味する。
【0196】
この開示の実施形態に適したベース組成物には、小麦粉、酵母、水、塩、バター、卵、乳、粉乳、酒、ゼラチン、ナッツ、チョコレート、クエン酸、酒石酸、フマル酸、天然のフレーバー、人工のフレーバー、着色料、ポリオール、ソルビトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、リンゴ酸、ステアリン酸マグネシウム、レシチン、水素化グルコースシロップ、グリセリン、天然又は合成のガム、デンプンなど、及びその組み合わせが含まれ得る。こうした構成成分は、一般に安全と認められている(generally recognized as safe)(GRAS)及び/又は米国食品医薬品局(U.S.Food and Drug Administration)(FDA)によって認可されている。本発明の特定の実施形態によれば、ベース組成物は、菓子の約0.1~約99重量パーセントの範囲の量で、菓子中に存在する。
【0197】
菓子のベース組成物は、他の人工の又は天然の甘味料、バルク甘味料(bulk sweetener)、又はその組み合わせを任意に含むことができる。バルク甘味料には、カロリーのある化合物とノンカロリーの化合物の両方が含まれる。バルク甘味料の非限定的な例には、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、高果糖コーンシロップ、レブロース、ガラクトース、固形コーンシロップ、タガトース、ポリオール(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール、及びマルチトール)、加水分解水添デンプン、イソマルト、トレハロース、及びその混合物が含まれる。一般に、菓子中に存在するバルク甘味料の量は、菓子の特定の実施形態及び所望される甘味の程度に大きく依存する範囲である。当業者は、バルク甘味料の適切な量を容易に特定することとなる。
【0198】
調味料組成物
一実施形態では、本組成物は、調味料である。別の実施形態では、調味料は、本開示の組成物を含む。調味料は、本明細書で使用される場合、食物又は飲料のフレーバーを増強又は改善するために使用される組成物である。調味料の非限定的な例には、ケチャップ(ketchup)(ケチャップ(catsup));マスタード;バーベキューソース;バター;チリソース;チャツネ;カクテルソース;カレー;ディップ;魚醤;セイヨウワサビ;ホットソース;ゼリー、ジャム、マーマレード、又はプレザーブ;マヨネーズ;ピーナッツバター;レリッシュ;レムラード;サラダドレッシング(例えば、オイル&ビネガー、シーザー、フレンチ、ランチ、ブルーチーズ、ロシアン、サウザンドアイランド、イタリアン、及びバルサミコビネグレット、サルサ;ザワークラウト;醤油;ステーキソース;シロップ;タルタルソース;及びウスターシャーソースが含まれる。
【0199】
調味料ベースは、一般に、異なる成分の混合物を含み、その非限定的な例には、ビヒクル(例えば、水及び酢);スパイス又はシーズニング(例えば、塩、コショウ、ニンニク、マスタードシード、タマネギ、パプリカ、ウコン、及びその組み合わせ);果実、野菜、又はその製品(例えば、トマト又はトマトベースの製品(ペースト、ピューレ)、フルーツジュース、フルーツジュースピール、及びその組み合わせ);油又はオイルエマルジョン、特に植物油;増粘剤(例えば、キサンタンガム、食品用デンプン、他の親水コロイド、及びその組み合わせ);並びに乳化剤(例えば、卵黄固形分、タンパク質、アラビアゴム、カロブビーンガム、グアーガム、カラヤゴム、トラガカントゴム、カラギーナン、ペクチン、アルギン酸のプロピレングリコールエステル、カルボシメチルセルロースナトリウム、ポリソルベート、及びその組み合わせ)が含まれる。調味料ベースの配合法及び調味料ベースを作製する方法は、当業者に周知である。
【0200】
一般に、調味料はまた、スクロース、高果糖コーンシロップ、糖蜜、ハチミツ、又はブラウンシュガーなどのカロリーのある甘味料を含む。本明細書で提供される調味料の例示的な実施形態では、本発明の化合物又は同じものを含む組成物は、従来のカロリーのある甘味料の代わりに使用される。したがって、調味料組成物は、本発明の化合物又は本発明の化合物を含む組成物と、調味料ベースを含むことが望ましい。
【0201】
調味料組成物は、他の天然及び/又は合成の高甘味度甘味料、バルク甘味料、pH調整剤(例えば、乳酸、クエン酸、リン酸、塩酸、酢酸、及びその組み合わせ)、充填剤、機能性薬剤(例えば、医薬品、栄養素、又は食物若しくは植物の構成成分)、着香料、着色料、又はその組み合わせを、を任意に含むことができる。
【0202】
チューインガム組成物
一実施形態では、本組成物は、チューインガムである。別の実施形態では、チューインガム組成物は、本開示の組成物を含む。チューインガム組成物は、一般に、水溶性部分と、水不溶性の咀嚼可能なガムベース部分とを含む。本開示の組成物を典型的には含む水溶性部分は、咀嚼している時間にわたって、着香剤の部分と共に消失するのに対して、不溶性のガムベース部分は、口内に保持される。不溶性のガムベースは、一般に、ガムがチューインガム、風船ガム、又は機能性ガムとみなされるかどうかを決定する。
【0203】
一般にチューインガム組成物の約15~約35重量パーセントの範囲の量でチューインガム組成物中に存在する、不溶性のガムベースは、一般に、エラストマー、軟化剤(可塑剤)、乳化剤、樹脂、及び充填剤の組み合わせを含む。こうした構成成分は、一般に、食品グレード、安全と認められている(GRA)、及び/又は米国食品医薬品局(U.S.Food and Drug Administration)(FDA)によって認可されているとみなされる。
【0204】
ガムベースの主たる構成成分であるエラストマーは、ガムに弾力性のある粘着性の性質を提供し、1種以上の天然のラバー(例えば、燻煙乾燥ラテックス、液体ラテックス、又はグアユール);天然のゴム(例えば、ジェルトン(jelutong)、ペリロ(perillo)、ソルバ、マッサランドババラタ(massaranduba balata)、マッサランドバ(massaranduba chocolate)、ニスペロ(nispero)、ロジンディンハ(rosindinha)、チクル、及びグッタハンカン);又は合成のエラストマー(例えば、ブタジエン-スチレンコポリマー、イソブチレン-イソプレンコポリマー、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、及びビニル重合エラストマー)を含むことができる。特定の実施形態では、エラストマーは、ガムベースの約3~約50重量パーセントの範囲の量でガムベース中に存在する。
【0205】
樹脂は、ガムベースの堅さを変える、及びガムベースのエラストマー構成成分を軟化させるのを助けるために使用される。好適な樹脂の非限定的な例には、ロジンエステル、テルペン樹脂(例えば、α-ピネン、β-ピネン、及び/又はd-リモネン由来のテルペン樹脂)、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル、及び酢酸ビニル-ラウリン酸ビニルコポリマーが含まれる。ロジンエステルの非限定的な例には、部分水素化ロジンのグリセロールエステル、重合ロジンのグリセロールエステル、部分的に二量体化されたロジンのグリセロールエステル、ロジンのグリセロールエステル、部分水素化ロジンのペンタエリスリトールエステル、ロジンのメチルエステル、又は部分水素化ロジンのメチルエステルが含まれる。特定の実施形態では、樹脂は、ガムベースの約5~約75重量パーセントの範囲の量でガムベース中に存在する。
【0206】
可塑剤としても公知である軟化剤は、チューインガム組成物の咀嚼のしやすさ及び/又は食感を改変するために使用される。一般に、軟化剤は、油、脂肪、蝋、及び乳化剤を含む。油及び脂肪の非限定的な例には、獣脂、水素化獣脂、大きく水素化された又は部分的に水素化された植物油(例えば、ダイズ、キャノーラ、綿実、ヒマワリ、パーム、ヤシ、トウモロコシ、ベニバナ、又はパーム核油)、ココアバター、モノステアリン酸グリセロール、三酢酸グリセロール、アビエチン酸グリセロール、レシチン(leithin)、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、アセチル化モノグリセリド、及び遊離脂肪酸が含まれる。蝋の非限定的な例には、ポリプロピレン/ポリエチレン/フィッシャー・トロプシュ(Fisher-Tropsch)ワックス、パラフィン、及びマイクロクリスタリン、及び天然の蝋(例えば、キャンデリラ、ミツロウ、及びカルナウバ)が含まれる。マイクロクリスタリンワックス、特に高度の結晶化度且つ高い融点を有するものはまた、増粘剤(bodying agent)又は食感変更因子(textural modifier)とみなすことができる。特定の実施形態では、軟化剤は、ガムベースの約0.5~約25重量パーセントの範囲の量でガムベース中に存在する。
【0207】
乳化剤は、チューインガム組成物の不溶性の相と可溶性の相の均一な分散を形成するために使用され、可塑化特性も有する。好適な乳化剤には、モノステアリン酸グリセロール(GMS)、レシチン(ホスファチジルコリン)、ポリグリセロールポリリシノール酸(PPGR)、脂肪酸のモノ及びジグリセリド、ジステアリン酸グリセロール、トリアセチン、アセチル化モノグリセリド、三酢酸グリセロール、及びステアリン酸マグネシウムが含まれる。特定の実施形態では、乳化剤は、ガムベースの約2~約30重量パーセントの範囲の量でガムベース中に存在する。
【0208】
チューインガム組成物はまた、チューインガム組成物のガムベース及び/又は可溶性部分中に、補助剤又は充填剤を含むことができる。好適な補助剤及び充填剤には、レシチン、イヌリン、ポリデキストリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、粉砕された石灰石、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、粘土、アルミナ、二酸化チタン、及びリン酸カルシウムが含まれる。特定の実施形態では、チューインガム組成物の粘着性を低下させるために、レシチンを、不活性な充填剤として使用することができる。他の特定の実施形態では、より容易に生分解するガムを作り出すために、乳酸コポリマー、タンパク質(例えば、グルテン及び/又はゼイン)及び/又はグアーを使用することができる。補助剤又は充填剤は、一般に、ガムベースの最大約20重量パーセントの量で、ガムベース中に存在する。他の任意の成分には、着色剤、漂白剤、保存剤、及びフレーバーが含まれる。
【0209】
チューインガム組成物の特定の実施形態では、ガムベースは、チューインガム組成物の約5~約95重量パーセント、より望ましくはチューインガム組成物の約15~約50重量パーセント、及びさらにいっそう望ましくはチューインガム組成物の約20~約30重量パーセントを含む。
【0210】
チューインガム組成物の可溶性部分は、他の人工又は天然甘味料、バルク甘味料、軟化剤、乳化剤、着香剤、着色剤、補助剤、充填剤、機能性薬剤(例えば、医薬品又は栄養素)、又はその組み合わせを、任意に含むことができる。軟化剤及び乳化剤の好適な例は、上に記載されている。
【0211】
バルク甘味料には、カロリーのある化合物とノンカロリーの化合物の両方が含まれる。バルク甘味料の非限定的な例には、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、高果糖コーンシロップ、レブロース、ガラクトース、固形コーンシロップ、タガトース、ポリオール(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール、及びマルチトール)、加水分解水添デンプン、イソマルト、トレハロース、及びその混合物が含まれる。特定の実施形態では、バルク甘味料は、チューインガム組成物の約1~約75重量パーセントの範囲の量でチューインガム組成物中に存在する。
【0212】
チューインガム組成物の不溶性のガムベース又は可溶性部分に、着香剤を使用することができる。こうした着香剤は、天然又は人工のフレーバーであり得る。特定の実施形態では、着香剤は、植物又は果実由来の油などの精油、ペパーミント油、スペアミント油、他のミント油、クローブ油、シナモン油、ウィンターグリーン、ゲッケイジュ(bay)、タイム、ニオイヒバ、ナツメグ、オールスパイス、セージ、メース、及びアーモンドの油を含む。別の特定の実施形態では、着香剤は、植物抽出物又は果実エッセンス、例えばリンゴ、バナナ、スイカ、セイヨウナシ、モモ、ブドウ、イチゴ、ラズベリー、サクランボ、プラム、パイナップル、アンズ、及びその混合物を含む。さらに別の特定の実施形態では、着香剤は、柑橘フレーバー、例えば、レモン、ライム、オレンジ、タンジェリン、グレープフルーツ、シトロン、又はキンカンの抽出物、エッセンス、又は油を含む。
【0213】
穀類組成物
一実施形態では、本組成物は、穀類組成物である。別の実施形態では、本開示は、カフェインとポリフェノールとを含む組成物を含む穀類組成物に関する。穀類組成物は、典型的には、主食として又はスナックとして食される。特定の実施形態に使用するための穀類組成物の非限定的な例には、そのまま食べられる穀類並びにホットシリアルが含まれる。そのまま食べられる穀類は、消費者によるさらなる処理(すなわち調理)を伴わずに食べることができる穀類である。そのまま食べられる穀類の例には、朝食シリアル及びスナックバーが含まれる。朝食シリアルは、典型的には、細断された、フレーク状の、膨れた、又は押し出された形態を生じるように加工される。朝食シリアルは、一般に、冷たい状態で食され、しばしば、牛乳及び/又は果実と混合される。スナックバーには、例えば、エネルギーバー、ライスケーキ、グラノーラバー、及び栄養バーが含まれる。ホットシリアルは、一般に、食べる前に、通常、牛乳又は水中で調理される。ホットシリアルの非限定的な例には、グリット、ポリッジ、ポレンタ、米、及びロールドオーツが含まれる。
【0214】
穀類組成物は、一般に、少なくとも1種の穀類成分を含む。本明細書で使用される場合、用語「穀類成分」は、全粒穀物又は穀物の一部、種子の全体又は一部、及び草本の全体又は一部などの材料を表す。特定の実施形態に使用するための穀類成分の非限定的な例には、トウモロコシ、コムギ、米、オオムギ、糠、糠・胚乳、ブルグル、モロコシ、雑穀(millet)、カラスムギ、ライムギ、ライコムギ、ソバ、フォニオ、キヌア、マメ、ダイズ、アマランサス、テフ、スペルトコムギ、及びカニワが含まれる。
【0215】
特定の実施形態では、穀類組成物は、本開示によるカフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールと少なくとも1種の穀類成分とを含む組成物を含む。カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、様々な方式で、例えば、コーティングとして、フロスティングとして、グレーズとして、又は基材ブレンドとして(すなわち、最終の穀類生成物の調製の前に、成分として穀類調合物に添加される)、穀類組成物に添加することができる。
【0216】
したがって、特定の実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、基材ブレンドとして穀類組成物に添加される。一実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、穀類生成物を提供するための調理前に穀類とブレンドされる。別の実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、穀類が押し出し成形される前に穀類基材とブレンドされる。
【0217】
別の特定の実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、コーティングとして、例えば、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物を、食品グレードの油と組み合わせて、この混合物を穀類に適用することによって、穀類組成物に添加される。異なる実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物と、食品グレードの油を、最初に油又は甘味料を適用することによって、別々に穀類に適用することができる。特定の実施形態に使用するための食品グレードの油の非限定的な例には、トウモロコシ油、ダイズ油、綿実油、ラッカセイ油、ココナッツ油、キャノーラ油、オリーブ油、ゴマ種子油、パーム油、パーム核油、及びその混合物などの植物油が含まれる。さらに別の実施形態では、食品グレードの脂肪を、脂肪が穀類に適用される前に融解するという条件で、油の代わりに使用することができる。
【0218】
別の実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、グレーズとして、穀類組成物に添加される。特定の実施形態に使用するためのグレージング剤の非限定的な例には、コーンシロップ、ハチミツシロップ及び固形ハチミツシロップ、メープルシロップ及び固形メープルシロップ、スクロース、イソマルト、ポリデキストロース、ポリオール、加水分解水添デンプン、その水溶液、及びその混合物が含まれる。別のこうした実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、グレージング剤及び食品グレードの油又は脂肪と組み合わせて、この混合物を穀類に適用することによって、グレーズとして添加される。さらに別の実施形態では、例えば、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、又はアルギンなどのゴム系を、グレーズに添加して、構造的支持体を提供することができる。さらに、グレーズはまた、着色剤を含むことができ、またフレーバーも含むことができる。
【0219】
別の実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、フロスティングとして、穀類組成物に添加される。あるこうした実施形態では、カフェインとポリフェノール、又はカフェインとポリフェノールを含む組成物は、水及びフロスティング剤と組み合わせ、次いで、穀類に適用される。特定の実施形態に使用するためのフロスティング剤の非限定的な例には、マルトデキストリン、スクロース、デンプン、ポリオール、及びその混合物が含まれる。フロスティングはまた、食品グレードの油、食品グレードの脂肪、着色剤、及び/又はフレーバーを含むことができる。
【0220】
乳製品
一実施形態では、本開示の組成物は、本明細書に記載されるカフェインとポリフェノールとを含む乳製品である。別の実施形態では、本開示の組成物は、カフェインとポリフェノールとを含む組成物を含む乳製品である。この発明に使用するのに適した乳製品、及び乳製品を製造するためのプロセスは、当業者に周知である。乳製品は、本明細書で使用される場合、乳、又は乳から生成される食品を含む。この発明の実施形態に使用するのに適した乳製品の非限定的な例には、乳、ミルククリーム、サワークリーム、クレームフレーシュ、バターミルク、培養バターミルク、粉乳、加糖練乳、無糖練乳、バター、チーズ、カッテージチーズ、クリームチーズ、ヨーグルト、アイスクリーム、フローズンカスタード、フローズンヨーグルト、ジェラート、ヴィア(via)、ピーマ、フィールミョルク、カイマック、ケフィア、ヴィーリ、クミス、アイラグ、アイスミルク、カゼイン、アイラン、ラッシー、コア、又はその組み合わせが含まれる。
【0221】
乳は、雌の哺乳類の乳腺によって、その子供の養育のために分泌される流体である。乳を産生する雌の能力は、哺乳類を特徴付ける特性の一つであり、より多様な食物を消化できるようになるまで、新生仔のために最初の栄養源を提供する。この発明の特定の実施形態では、乳製品は、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ヤク、トナカイ、ムース、又はヒトの生乳から得られる。
【0222】
この発明の特定の実施形態では、生乳からの乳製品の加工は、一般に、低温殺菌するステップ、クリーム形成(creaming)、及びホモジナイズするステップを含む。生乳は、低温殺菌せずに摂取することもできるが、通常、細菌、ウイルス、原生動物、カビ、及び酵母などの有害な微生物を破壊するために低温殺菌される。低温殺菌することは、一般に、微生物の数を実質的に減少させ、それによって疾患のリスクを低下させるために、乳を短い期間、高温に加熱することを含む。
【0223】
クリーム形成は、従来、低温殺菌ステップに続くものであり、乳の、より高脂肪のクリーム層と、より低脂肪の乳層への分離を含む。12~24時間、静置状態で、乳は、乳層とクリーム層に分離されることとなる。クリームは、乳層の最上部に上昇し、すくい取って別の乳製品として使用することができる。或いは、遠心分離を使用して、乳からクリームを分離することができる。残った乳は、乳の脂肪含有量に従って分類され、その非限定的な例には、ホール、2%、1%、及び脱脂乳が含まれる。
【0224】
クリーム形成によって、乳から、所望される量の脂肪を取り除いた後、乳は、多くの場合、ホモジナイズされる。ホモジナイゼーションは、クリームが乳から分離するのを防ぎ、一般に、乳中の脂肪球を破壊するために、乳を高圧で狭い管に送り込むことを含む。乳の低温殺菌、クリーム形成、及びホモジナイゼーションは、一般的であるが、消費される乳製品を生成するために必要ではない。したがって、この発明の実施形態に使用するための好適な乳製品は、加工ステップを受けない、単一の加工ステップを受ける、又は本明細書に記載される加工ステップの組み合わせを受けることができる。この発明の実施形態に使用するための好適な乳製品は、本明細書に記載される加工ステップに加えて又はそれとは別の加工ステップも受けることができる。
【0225】
この発明の特定の実施形態は、追加の加工ステップによって乳から生成された乳製品を含む。上に記載した通り、クリームは、乳の最上部からすくい取る、又は機械遠心分離を使用して乳から分離することができる。特定の実施形態では、乳製品は、サワークリーム、すなわち、細菌培養を使用してクリームを発酵させることによって得られる、脂肪が豊富な乳製品を含む。細菌は、発酵中に乳酸を生じ、これによりクリームが酸っぱく濃厚になる。別の特定の実施形態では、乳製品は、クレームフレーシュ、すなわち、サワークリームと同様の方式で細菌培養でわずかに酸性化された重いクリームを含む。クレームフレーシュは、通常、サワークリームほど濃厚でも酸っぱくもない。さらに別の特定の実施形態では、乳製品は、培養バターミルクを含む。培養バターミルクは、乳に細菌を添加することによって得られる。もたらされる発酵(ここでは、細菌培養によってラクトースが乳酸に変わる)は、培養バターミルクに、酸味を与える。異なる方式で生成されるが、培養バターミルクは、一般に、バター製造の副産物である従来のバターミルクと同様である。
【0226】
この発明の他の特定の実施形態によれば、乳製品は、粉乳、加糖練乳、無糖練乳、又はその組み合わせを含む。粉乳、加糖練乳、及び無糖練乳は、一般に、乳から水を取り除くことによって生成される。特定の実施形態では、乳製品は、低水分含有量を有する乾燥乳固形物(dried milk solid)を含む粉乳を含む。別の特定の実施形態では、乳製品は、加糖練乳を含む。加糖練乳は、一般に、含水量を低下させた乳と、添加された甘味料とを含み、長い貯蔵寿命を有する濃く甘い生成物がもたらされる。さらに別の特定の実施形態では、乳製品は、無糖練乳を含む。無糖練乳は、一般に、生のホモジナイズされた乳を含み、そこから約60%の水が取り除かれ、これが冷却され、ビタミン及び安定剤などの添加物が添加され、包装され、最後に滅菌される。この発明の別の特定の実施形態によれば、乳製品は、乾燥クリームと、カフェイン及びポリフェノール、又はカフェイン及びポリフェノールを含む組成物を含む。
【0227】
別の特定の実施形態では、本明細書で提供される乳製品は、バターを含む。バターは、一般に、生の又は発酵させたクリーム又は乳を撹乳することによって製造される。バターは、一般に、主として水及び乳タンパク質を含む小滴を取り囲むバター脂肪を含む。撹乳プロセスが、バター脂肪の顕微鏡レベルの小球を取り囲む膜に損傷を与え、乳脂肪を結合させ、クリームの他の部分から分離させる。さらに別の特定の実施形態では、乳製品は、撹乳プロセスによって全脂(full-cream)乳からバターを製造した後に残存している酸味のある液体であるバターミルクを含む。
【0228】
さらに別の特定の実施形態では、乳製品は、チーズ、すなわちレンネット又はレンネット代用品と酸性化の組み合わせを使用して乳を凝固させることによって生成される固形食品を含む。レンネット、すなわち哺乳類の胃で乳を消化するために生成される天然の酵素複合体は、乳を凝固させるために、チーズ製造において使用され、乳を、カードとして知られる固体と乳清として知られる液体に分離させる。一般に、レンネットは、子ウシなどの若い反芻動物の胃から得られる;しかし、レンネットの代替の起源には、いくつかの植物、微生物、及び遺伝子改変された細菌、真菌、又は酵母が含まれる。さらに、乳は、クエン酸などの酸を添加することによって凝固させることができる。一般に、乳を凝固させるために、レンネット及び/又は酸性化の組み合わせが使用される。乳がカードと乳清に分離した後、いくつかのチーズは、簡単に水切りし、加塩し、カードを包装することによって製造される。しかし、大抵のチーズについては、さらに多くの加工が必要とされる。何百もの利用可能な種類のチーズを製造するために、多くの異なる方法を使用することができる。加工方法には、チーズを加熱すること、水切りするために小さなキューブに切断すること、水切り、加塩すること、ストレッチング、チェダリング、洗浄すること、成型すること、熟成させること(aging)、及び追熟させること(ripening)が含まれる。ブルーチーズなどのいくつかのチーズは、熟成前又は熟成中に、追加の細菌又はカビが導入され、完成した生成物にフレーバー及び香りが与えられる。カッテージチーズは、水切りするがいくらかの乳清が残るように圧力をかけない、マイルドなフレーバーを有するチーズカード生成物である。このカードは、通常、酸味を取り除くために洗浄される。クリームチーズは、乳にクリームを添加し、次いで凝固させてリッチなカードを形成することによって製造される、高脂肪含有量を有する、柔らかい、マイルドな味の、白色のチーズである。或いは、クリームチーズは、脱脂乳から、カードにクリームを添加して製造することができる。本明細書で使用されるチーズは、乳を凝固させることによって生成される、すべての固形食品を含むことを理解するべきである。
【0229】
この発明の別の特定の実施形態では、乳製品は、ヨーグルトを含む。ヨーグルトは、一般に、乳の細菌発酵によって生成される。ラクトースの発酵は、乳酸を生じ、これは、乳中のタンパク質に作用して、ヨーグルトに、ゲル様の食感及び酸味を与える。特に望ましい実施形態では、ヨーグルトは、甘味料で甘味付け、及び/又は風味付けすることができる。着香料の非限定的な例には、限定はされないが、果実(例えば、モモ、イチゴ、バナナ)、バニラ、及びチョコレートが含まれる。ヨーグルトには、本明細書で使用される場合、ダヒ(dahi、dadih、又はdadiah)、ラブネ(labneh又はlabaneh)、ブルガリアのもの、ケフィア、及びマツォーニ(matsoni)などの、様々な堅さ及び粘度を有するヨーグルトの変化形も含まれる。別の特定の実施形態では、乳製品は、飲用可能なヨーグルト又はヨーグルトスムージーとしても知られる、ヨーグルトベースの飲料を含む。特に望ましい実施形態では、ヨーグルトベースの飲料は、甘味料、着香料、他の成分、又はその組み合わせを含むことができる。
【0230】
本明細書に記載されるものを超えた他の乳製品も、この発明の特定の実施形態において使用することができる。こうした乳製品は、当業者に周知であり、その非限定的な例には、牛乳、牛乳及びジュース、コーヒー、茶、ヴィア、ピーマ、フィールミョルク、カイマック、ケフィア、ヴィーリ、クミス、アイラグ、アイスミルク、カゼイン、アイラン、ラッシー、及びコアが含まれる。
【0231】
この発明の特定の実施形態によれば、乳製品組成物はまた、他の添加物を含むことができる。好適な添加物の非限定的な例には、チョコレート、イチゴ、及びバナナなどの、甘味料及び香料が含まれる。本明細書で提供される乳製品組成物の特定の実施形態はまた、乳の栄養組成を改善するために、ビタミン(例えばビタミンD)及びミネラル(例えばカルシウム)などの、追加の栄養補助剤を含むことができる。
【0232】
いくつかの実施形態では、本組成物は、非乳製品の乳、植物-由来のドリンク、植物タンパク質ドリンク、植物性ミルク、例えばソイミルク、アーモンドミルク、ライスミルク、豆乳、ココナッツミルク、加工(workpiece)植物性ミルクなどである。
【0233】
卓上用機能性甘味料組成物
いくつかの実施形態では、本組成物は、改善された時間的及び/又はフレーバープロフィールを有する、(i)少なくとも1種の機能性成分;(ii)少なくとも1種の充填剤;及び(iii)任意に少なくとも1種の甘味改良組成物及び/又は固化防止剤と組み合わせて、カフェインとポリフェノールとを含む、卓上用機能性甘味料組成物である。特定の実施形態によれば、好適な「充填剤」には、マルトデキストリン(10DE、18DE、又は5DE)、固形コーンシロップ(20又は36DE)、スクロース、フルクトース、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール、ポリデキストロース、フラクトオリゴ糖、セルロース、及びセルロース誘導体など、並びにその混合物が含まれる。さらに、本発明のさらに他の実施形態によれば、著しいカロリーを追加しない優れた含有量の均一性という条件のおかげで、グラニュー糖(スクロース)又は他のカロリーのある甘味料、例えば結晶果糖、他の炭水化物、又は糖アルコールを、充填剤として使用することができる。一実施形態では、充填剤は、甘味改良組成物として使用することができる。
【0234】
本明細書で使用される場合、表現「固化防止剤」及び「流動剤(flow agent)」は、少なくとも1種の天然及び/又は合成の高甘味度甘味料分子が、別の天然及び/又は合成の高甘味度甘味料分子と、接着する、結合する、又は接触するのを予防する、低下させる、阻害する、又は抑制する、あらゆる組成物を指す。或いは、固化防止剤は、含有量均一性及び均一な溶解を補助する、あらゆる組成物を指すことができる。特定の実施形態によれば、固化防止剤の非限定的な例には、クリームオブタータ(cream of tartar)、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、微結晶セルロース(Avicel,FMC BioPolymer,Philadelphia,Pa.)、及びリン酸三カルシウムが含まれる。一実施形態では、固化防止剤は、卓上用機能性甘味料組成物の重量に対して約0.001~約3%の量で、卓上用機能性甘味料組成物中に存在する。
【0235】
卓上用機能性甘味料組成物は、多数の異なる形態で包含及び包装され、また、本発明の卓上用機能性甘味料組成物は、当技術分野で公知のあらゆる形態のものであり得ることが意図される。特定の実施形態によれば、非限定的な例には、粉末形態、顆粒形態、パケット、タブレット、サシェ、ペレット、キューブ、固体、及び液体が含まれる。
【0236】
ある実施形態では、卓上用機能性甘味料組成物は、機能性甘味料調合物のドライブレンドを含む1回分の(ポーションコントロール)パケットを含む。ドライブレンド調合物は、一般に、粉末又は顆粒を含むことができる。卓上用機能性甘味料パケットは、あらゆる大きさのものであり得るが、従来のポーションコントロール卓上用甘味料パケットの非限定的な実例は、およそ2.5×1.5インチであり、およそ1グラムの甘味料組成物は、ティースプーン2杯のグラニュー糖(約8g)と等価な甘味を有する。ドライブレンド卓上用機能性甘味料調合物中の天然及び/又は合成の高甘味度甘味料の量は、様々な天然及び/又は合成の高甘味度甘味料の様々な甘味度によって変動することとなる。特定の実施形態では、ドライブレンド卓上用機能性甘味料調合物は、卓上用機能性甘味料組成物の約1%(w/w)~約10%(w/w)の量の、天然及び/又は合成の高甘味度甘味料を含むことができる。
【0237】
固体の卓上用機能性甘味料の実施形態には、キューブ及びタブレットが含まれる。従来のキューブの非限定的な例は、およそ2.2×2.2×2.2cmでありおよそ8gの重さである、グラニュー糖の標準のキューブと同等のサイズである。一実施形態では、固体の卓上用甘味料は、タブレットの形態又は当業者に公知の他のあらゆる形態である。
【0238】
一実施形態では、卓上用機能性甘味料組成物はまた、対象を定めた使用、例えば、飲料、食物、医薬、化粧品、ハーブ/ビタミン、タバコにおけるもの、及び甘味付けをすることができるあらゆる他の生成物におけるもののために配合することができる。例えば、ベーキングのための卓上用機能性甘味料組成物は、封入剤などの保護剤を追加して配合することができる。他の形態は、卓上用甘味料分野の技術者に、容易に明らかであろう。
【0239】
パケット用の粉末の又は粒状化された機能性甘味料調合物を製造するための、一般に使用される方法には、流動床凝集プロセスが含まれる。卓上用甘味料組成物を製造するための他の方法は、当業者に周知である。
【0240】
方法
別の態様では、本開示は、ヒトの状態を改善するための方法であって、本明細書のいずれかの場所に記載される食用組成物を、状態の改善を必要とするヒトに投与することを含む方法に関する。ある特定の実施形態では、この組成物は、カフェイン及び/又はその誘導体と;ポリフェノールとを含み、ここでは、この組成物は、約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する。ヒトの状態を改善することには、限定はされないが、認知機能を改善すること;精神的疲労を軽減すること、覚醒を改善すること、ストレスを軽減すること、鎮静を向上させること、覚醒を改善すること、精神的能力を向上させること、記憶能力を向上させること、記憶の正確性を向上させること、気分を改善すること、リラクゼーションを向上させること、頭痛を軽減すること、注意力を向上/持続させること、運動パフォーマンスを向上させること、又はそのあらゆる組み合わせが含まれる。
【0241】
いくつかの実施形態では、この組成物は、ヒトに組成物を摂取させることによって、経口的に投与される。組成物は、一度に、又は1日2回以上、投与することができる。投与は、少なくとも1日、少なくとも1週、少なくとも1か月、少なくとも1年、継続することができる。いくつかの実施形態では、この方法は、1日あたりのいずれかの2回の投与の間に時間間隔を適用することを含み、ここでは、時間間隔は、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約4時間、少なくとも約5時間、又は少なくとも約6時間である。
【0242】
いくつかの実施形態では、ヒトに投与される組成物は、少なくとも約50mg、少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、又は少なくとも約125mgのカフェインの投与量を有する。いくつかの実施形態では、ヒトに投与される組成物は、少なくとも約50mg、少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、少なくとも約125mg、少なくとも約150mg、少なくとも約200mg、又は少なくとも約250mgのポリフェノールの投与量を有する。いくつかの実施形態では、ヒトに投与される組成物は、少なくとも約50mg、少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、少なくとも約125mg、少なくとも約150mg、少なくとも約200mg、又は少なくとも約250mgのクロロゲン酸の投与量を有する。
【0243】
いくつかの実施形態では、本組成物は、投与後、ある時間後に、状態を向上させることにおいて効果を生じ始め、ここでは、ある時間は、少なくとも約5分、又は少なくとも約15分、又は少なくとも約30分、又は少なくとも約60分、又は少なくとも約90分、又は少なくとも約120分である。
【0244】
非特許参考文献
Cropley,V.,Croft,R.,Silber,B.,Neale,C.,Scholey,A.,Stough,C.,Schmitt,J.,Does coffee enriched with chlorogenic acids improve mood and cognition after acute administration in healthy elderly? A pilot study.Psychopharmacology,2011,DOI 10.1007/s00213-011-2395-0.
Camfield,D.A.,Silber,B.Y.,Scholey,A.B.,Nolidin,K.,Goh,A.,Stough,C.,A randomised placebo-controlled trial to differentiate the acute cognitive and mood effects of chlorogenic acid from decaffeinated coffee.PLoS One,2013,8(12):e82897.Haskell-Ramsay,C.F.,Jackson,P.,Forster,J.S.,Dodd,F.L.,Bowerbank,S.L.,and Kennedy,D.O.,The Acute Effects of Caffeinated Black Coffee on Cognition and Mood in Healthy Young and Older Adults.Nutrients,2018,10,1386.
Ward-Ritacco,C.L.,Wilson,A.R.,O’Connor,P.J.,An Apple Extract Beverage Combined with Caffeine Can Improve Alertness,Mental Fatigue,and Information Processing Speed.Journal of Cognitive Enhancement,2021,https://doi.org/10.1007/s41465-020-00204-l.
Reed.R.A.,Mitchell,E.S.,Saunders,C.,and O’Connor,P.,Acute Low and Moderate Doses of a Caffeine-Free Polyphenol -Rich Coffeeberry Extract Improve Feelings of Alertness and Fatigue Resulting from the Performance of Fatiguing Cognitive Tasks.Journal of Cognitive Enhancement,2019,3,193-206.
Jackson,P.,Wightman,E.L.,Veasey,R.,Forster,J.,Khan,J.,Saunders C.,Mitchell.
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McGranahan,M.,Nuccio,R.,Mitchell,E.,Pahnke,M.,and O’Connor,P.,Acute Effects of Two Doses of a Coffeeberry Extract on Mental Energy -Related Feelings and Cycling Performance After Cognitive and Physical Work.Current Developments in Nutrition,2021,5(Supplemental 2),1294.
【0245】
本明細書に挙げられたすべての刊行物、特許、及び特許出願は、この開示に関わる当業者の水準を示すものである。
【0246】
以下の実施例は、好ましいが非限定的な、本開示の実施形態を例示する。
【実施例
【0247】
実施例1-健康な成人における認知機能及び覚醒に対するコーヒーベリージュースの急性効果に関する研究
背景
カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、及びクマロイルキナ酸を含めたクロロゲン酸は、困難な課題実行中の精神的疲労の軽減と共に注意及び記憶課題の改善を引き起こすことを含めた、認知増強特性を有することが、以前から示されている。カフェインも、覚醒を増大させる及び注意課題のパフォーマンスを改善ことが示されている。カフェインはまた、内因性及び外因性化合物との身体の関係を管理するCYP450酵素への接触を巡る、いくつかの構造群のファイトケミカルとの競合を介するものを含めた、多くの他の生理活性化合物との相互作用関係を享受することができる。
【0248】
上記のことから、クロロゲン酸とカフェインとの組み合わせは、カフェインそれ自体よりも増強された又は追加の利益を提供することができる。コーヒー及びイェルバ・マテなどのいくつかの天然の種は、カフェインとクロロゲン酸との両方の天然起源である。この研究は、いくつかの認知領域(注意力、ワーキングメモリー、エピソード記憶、気分)にわたる、プラセボ及び/又は陽性(カフェイン)対照と比較した、カフェインとクロロゲン酸を天然に含有するコーヒーベリージュースの効果を評価することとなる。
【0249】
調査用生成物の構成物は、あらゆる有意な負の影響とは関係がない。したがって、コーヒーベリージュースの有効性の知見を広げるという点で、有意な利益を相殺するリスクは低い。
【0250】
目的
提案される、無作為化された、二重盲検の、プラセボ対照の、均衡化されたクロスオーバー方法論の目的は、認知機能及び覚醒に対するコーヒーベリージュースの急性効果を評価することである。この試験は、オンラインの認知評価システムであるCognimappを利用した。主要な認知/気分評価は、最低1日のウォッシュアウトによって隔てられる4つの別の検査日の、投与前及び投与の60分後に行われることとなる。
【0251】
研究集団
この研究は、合計32人(n=32/条件)の参加者を含む。回答者は、組み入れ及び除外基準を使用して、ウェブ調査によって募集した。
【0252】
この研究のために選択される参加者は、次の基準を使用される:
・参加者は、試験を進んで引き受けている;
・参加者は、自分自身を健康であると自己評価しなければならない;
・同意を行う時点で21~60歳;
・参加者は、すべての検査を通して課題に参加し続けることに同意し、これは、データセットから明らかにすることができる。
【0253】
参加者は、以下の場合には、参加するのに適格ではない:
・研究に参加することに影響を与えることとなる、いずれかの既往の医学的状態/疾病を有する(例えば、普段よりも、具合が悪い、集中、記憶、正確性などの脳パフォーマンスの低下を有する)(注:参加者は、実際の治療と相互作用しない又はパフォーマンスを妨害しないであろう状態/疾病を有する場合には、参加を許可され得る);
・直前の12か月以内に精神障害と診断されている又はその治療を受けている;
・薬物適用を必要とする高頻度の片頭痛を患っている(1か月に1回以上);
・睡眠障害を有する、又は睡眠補助医薬品を摂取している;
・妊娠中、妊娠しようとしている、又は授乳中である;
・処方薬及び店頭での(OTC)医薬品、特に、女性参加者の避妊処置、並びに喘息(例えば、ステロイド)及び枯草熱(眠くなる抗ヒスタミンのみ、例えばクロルフェナミン)の治療において「必要に応じて」摂取されるものを現在摂取している(注:実際の治療との相互作用がない可能性がある、且つ脳機能へのいかなる影響も有することが予想されないであろう、医薬品使用という他の例が存在する可能性があり、参加者は、評価に参加することができる);
・過去4週以内に抗生物質を摂取している(注:参加する前の4週の抗生物質ウォッシュアウト後は、参加が可能である);
・タバコ若しくはvapeのニコチンを吸う、又はニコチン代替製品を使用する;
・過剰なカフェイン摂取(>500mg/日)を有する、CCQ参照;
・課題に集中することが難しいと自己評価される、例えば、毎日ミーティングが多すぎるなど
・眼鏡又はコンタクトレンズで矯正することができない視力障害を有する(色覚異常が含まれる)
・人工甘味料(例えば、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウムなど)を含有する飲料を摂取することを拒否する。
【0254】
この研究のために評価される飲料例
3種の飲料生成物+プラセボを、この研究において評価する。表3は、3種の飲料サンプルの組成を示す。飲料生成物は、市販されていない炭酸飲料である。すべての成分は、食品グレードであり、FDAによって、一般に安全と認められている(generally recognized as safe)(GRAS)。ビヒクル中に存在する成分は、すべての生成物を通して、同じレベルである。研究が二重盲検化されていることを考慮して、ラベルに成分情報は提供されないこととなる(条項“4.1.2”に基づく)。生成物のラベルは、次の通りに書かれることとなる;発泡性飲料、コード番号、製造日、非売品。
【0255】
【表5】
【0256】
参加者は、参加者が4種の介入を受ける順序を指示するカウンターバランス(counterbalancing)スケジュールに無作為に割り当てられる。コンピュータによるカウンターバランススケジュールの例を、表4に示す。
【0257】
【表6】
【0258】
【表7】
【0259】
参加者には、その評価日数のそれぞれの間(第1日/第2日/第3日/第4日)、(カウンターバランススケジュール-上の例への無作為割り当てを介して)その介入の順序が参加者を通して均衡化されている4種の介入のうちの1つを摂取するように指示する。
【0260】
各介入に、3桁のコードを割り当てる。コンピュータによるカウンターバランススケジュールは、この研究に他に関与しない第三者によって作成される。飲料は、カウンターバランススケジュールに従って、GMPパイロットプラントにおいて、同様にこの研究に他に関与しない第三者によって調製及び事前包装される。包装/ラベルは、「発泡性飲料、コード番号、製造日、及び非売品」のみを示す。飲料は、摂取の時まで4℃で保管する。
【0261】
試験中、OTC製品を含めて、いかなる処方された医薬品(除外基準の通りの例外を用いる)の使用も許可されない。
【0262】
観察
有効性
これは、プラセボと比較した、認知能力及び覚醒に対するコーヒーベリージュースの急性効果を調査する探索的プラセボ対照研究を目的とする。有効性は、以下の尺度に対する、単回投与後の(プラセボと)比較した場合の調査用生成物の効果に関して評価する:
認知機能-実行機能、注意力、ワーキングメモリー、長期記憶(投与前ベースライン及び投与の60分後);
認識力を必要とする課題の長時間実行中の認知機能及び精神的疲労(投与前ベースライン及び投与の60分後);
投与の60分後に、視覚的アナログ気分スケール(Visual Analogue Mood Scales)(VAMS)によって評価される、覚醒、ストレス、及び鎮静。
【0263】
安全性
すべての生成物は、GMPパイロットプラントにおいて製造され、微生物試験を通過している.
【0264】
飲料の成分は、あらゆる有意な有害な悪影響と関係がない。したがって、飲料生成物の組み合わせのための提案された用量のコーヒーベリージュースは、安全であるはずである。対象の自律性の問題は存在しない。しかし、参加者は、研究中のあらゆる普通でない又は有害な影響を報告するように勧められる。
【0265】
調査
この研究は、無作為化された、二重盲検の、プラセボ対照、均衡化されたクロスオーバーデザインを採用する。
【0266】
研究中、参加者は、導入/訓練セッション、及び4日間の実際の検査日(第1日、第2日、第3日、第4日)(検査日と検査日の間に1日(24時間)以上のウォッシュアウト期間を伴う)に参加する。
【0267】
導入セッションは、インフォームドコンセントフォーム(Informed Consent Form)(ICF)の取得、Cognimapp上の訓練及び練習を含む。第1、2、3、及び4日の方法論は、参加者が各検査日に異なる治療を摂取することを除いて、同一である。検査日には、参加者は、アルコール(24時間)及びカフェイン(18時間)を絶つことが必要とされる。食事を終えてから少なくとも1時間後に、参加者は、Cognimapp上での15分のオンラインの認知及び気分評価を完了するように指示される。Cognimappを使用する課題割り当ての例を、図1に例示する。最初の認知評価の後、参加者は、その日の間に、その治療(300mLの飲料、20分以内に完了される)を受け、投与の60分後に、上述のものと同一の認知及び気分評価を受ける。評価中、水以外の追加の食物及びドリンクは、許可されない。
【0268】
プロトコルに対するアドヒアランス
個々の参加者は、以下の場合には、試験から離脱させるべきである:
・参加者が、決断の十分な根拠を示さずに、同意を撤回する;
・参加者が、もはや組み入れ/除外基準に適合しない;
・参加者が、その摂取が(除外基準に従う)除外の根拠をなすであろう、いずれかの併用処方薬又はいずれかの他の物質を摂取しなければならず、且つその参加者の予定を組み直すことができない;
・参加者が、他の医学的理由で(有害作用が含まれる)、もはや参加することが可能でない。
【0269】
統計
計画された解析
これが探索的調査であるということを考慮すると、治療効果の何らかの予測の基礎とするための、それに関する既存のデータがないと、プライマリーエンドポイントが特定されないこととなる。
【0270】
意図される解析を、以下のデータに適用する(投与後データをベースライン調整するために、治療前のデータのいずれかを使用する)。
気分の尺度-覚醒、ストレス、鎮静スコア(投与前ベースライン及び投与の60分後)
認知機能-個々の課題パラメータ(投与前ベースライン及び投与の60分後)
認知機能-複合的な認知因子(投与前ベースライン及び投与の60分後)
認識力を必要とする課題の長時間実行中の認知機能及び精神的疲労(投与前ベースライン及び投与の60分後)。
【0271】
無作為化
導入来診中、参加者は、コンピュータ作成されたランダムな番号リストを使用する盲検のカウンターバランススケジュールに従って、(3桁の生成物コードとして)その6つの治療を受けるように無作為に割り当てられる。
【0272】
サンプルサイズ
クロスオーバーデザイン、及び32人の参加者の示唆されたサンプルサイズは、以前に同様の介入で見られた中程度の効果サイズを検出するための優れた検出力(90%を超える)を出力する。検出力は、GPower 3.0を使用して算出した。
【0273】
結果
6人の参加者が離脱した後、合計26人の(N=26)最終データが受信された。気分プロフィール検査及びbond-lader気分スケールという主観的尺度を使用して、ストレス、活気、疲労、覚醒、満足、及び落ち着きを評価した。認知尺度は、注意の正確性、注意の速度、ワーキングメモリー、記憶の速度、及びエピソード記憶としてまとめて示すことができる(図1)。図1に列挙したすべての課題は、複数の結果尺度を生じる。
【0274】
各認知機能尺度は、共変数としての投与前測定値によって調整された投与の60分後を使用して解析した。この結果は、コーヒーベリージュースが、注意の正確性、気分-活気、及び画像認識の正確性を改善するという証拠を提供した。飲料例(example beverage)1(約75mgのカフェインと約131mgの総CGAを有するコーヒーベリージュース)は、比較飲料例(comparative beverage)1(約75mgのカフェインを含むがCGAを含まない飲料)及び比較飲料例2(約114mgのカフェインを含むがCGAを含まない飲料)と比較して、観察される認知利益におけるより強力なパターンを呈した。
【0275】
複合的な注意の正確性の結果を、図2に示す。図から分かる通り、飲料例1(p=0.026)と比較飲料例2(p=0.022)は両方とも、プラセボと比較して、複合的な注意の正確性を有意に改善した。
【0276】
数字注意力検査の結果を、図3(正確性)及び図4(反応時間)に示す。図から分かる通り、飲料例1(コーヒーベリージュース)は、プラセボ(p=0.034)と比較して、数字注意力の正確性(シングルタスク、注意力の小単位として)を有意に改善したが、比較飲料例1及び2については有意性は認められなかった。図4に示す通り、飲料例1は、プラセボと比較して、数字注意力の反応時間に関する有意な改善を示した。
【0277】
気分プロフィール検査(POMS)活気測定の結果を、図5に示す。図から分かる通り、飲料例1(コーヒーベリージュース)は、プラセボ(p=0.015)と比較して、活気を有意に改善したが;比較飲料例1と比較飲料例2はどちらも、プラセボと比較して改善を示さなかった。
【0278】
画像認識測定の結果を、図6に示す。図から分かる通り、飲料例1(コーヒーベリージュース)は、プラセボ(p=0.036)と比較して、画像認識の正確性を有意に改善した。飲料例1は、比較飲料例1及び比較飲料例2よりも優れたパフォーマンスを有することも判明した。
【0279】
上の結果は、カフェインと、クロロゲン酸などのフェノール酸が、最適な比及び投与量で組み合わせて投与された場合に、対象の認知機能及び覚醒を改善することに対する相乗効果を有することを支持する証拠を提供する。
【0280】
本明細書に開示及び主張される組成物及び方法のすべては、本開示に照らして、必要以上の実験を行わずに、作製及び実行することができる。この開示の組成物及び方法を、前述の例示的な実施形態に関して記載してきたが、本明細書に記載される、組成物、方法に、及び方法のステップにおいて又は連続するステップにおいて、この開示の真の概念、趣旨、及び範囲から逸脱せずに、変形、変化、改変、及び変更を適用することができることが、当業者に明らかであろう。より具体的には、その物理的、化学的、生理学的、及び/又は味覚的特性によれば同様である、ある種の薬剤、添加物、及び成分を、本明細書に記載される薬剤、添加物、及び成分と、同じ又は同様の結果を得ながら置換することができることが明らかであろう。当業者に明らかなこうしたすべての類似の置換及び改変は、以下の添付の特許請求の範囲によって定義される通りの本開示の趣旨、範囲、及び概念内であるとみなされる。
【0281】
以下の番号付けされた条項は、本開示のさらなる実施例の態様及び特徴を定義する。
【0282】
第1項.カフェイン及び/又はその誘導体と;
ポリフェノールと
を含む食用組成物であって、
約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する組成物。
【0283】
第2項.ポリフェノールが、フラボノイド、フラバノール、フラボン、イソフラボン、フラバノン、アントシアニン、フェノール酸、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、ケルセチン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、プニカラギン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、柑橘フラボノイド、リグナン、クルクミノイド、スチルベン、そのオリゴマー/ポリマー形態、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第1項の組成物。
【0284】
第3項.ポリフェノールが、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるクロロゲン酸を含む、第2項の組成物。
【0285】
第4項.甘味料をさらに含む、第1項~3項のいずれかの組成物。
【0286】
第5項.甘味料が、ステビア及びステビオール配糖体、ラカンカ及び関連するモグロシド化合物、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、エリスリトールなどの糖アルコール、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、チクロ、サイクラミン酸及びその塩、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)、及びその組み合わせを含む群から選択される、第4項の組成物。
【0287】
第6項.少なくとも1種の添加物をさらに含む、第1項~5項のいずれかの組成物。
【0288】
第7項.少なくとも1種の機能性成分をさらに含む、第1項~6項のいずれかの組成物。
【0289】
第8項.飲用可能な液体形態、濃縮形態、乾燥形態、又は半乾燥形態である、第1項~7項のいずれかの組成物。
【0290】
第9項.ガム、ゲル、タブレット、カプセル、顆粒、キューブ状、又は乾燥粉末である、第1項~8項のいずれかの組成物。
【0291】
第10項.非炭酸飲料、炭酸飲料、ジュース飲料、フルーツジュース、コーヒー飲料、茶飲料、乳飲料、乳性飲料、植物タンパク質ドリンク、植物由来の飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンクの群から選択される飲料である、第1項~9項のいずれかの組成物。
【0292】
第11項.約3°~約25°、又は約5°~約20°、又は約7°~約15°のBrix値を有する、第1項~10項のいずれかの組成物。
【0293】
第12項.コーヒー抽出物、濃縮コーヒー、乾燥コーヒー、ソリュブルコーヒー、コーヒーオイル、コーヒーアロマ、ドライグリーンコーヒー抽出物、ウェットグリーンコーヒー抽出物、微粉砕されたコーヒー、挽いたコーヒー、焙煎コーヒー、焙煎し挽いたコーヒー、ソリュブルコーヒー、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるコーヒー生成物をさらに含む、第1項~11項のいずれかの組成物。
【0294】
第13項.可溶性の茶生成物、茶抽出物、濃縮茶、乾燥茶、茶葉、茶アロマ、緑茶抽出物、濃縮された緑茶抽出物、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される茶生成物をさらに含む、第1項~12項のいずれかの組成物。
【0295】
第14項.コーヒーベリージュース、又はコーヒーベリー抽出物、又はコーヒーベリーの生成物、又はそのあらゆる組み合わせをさらに含む、第1項~13項のいずれかの組成物。
【0296】
第15項.コーヒーベリージュース及び/又はコーヒーベリー抽出物が、丸ごとのコーヒーベリーから得られる、第14項の組成物。
【0297】
第16項.コーヒーベリージュースが、非濃縮コーヒーベリージュースである、第14項~15項のいずれかの組成物。
【0298】
第17項.コーヒーベリージュースが、濃縮からのコーヒーベリージュースである、第14項~15項のいずれかの組成物。
【0299】
第18項.コーヒーベリーが、アラビカコーヒーノキ(Coffea Arabica)又はその類縁種、ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)又はその類縁種、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第14項~17項のいずれかの組成物。
【0300】
第19項.イェルバ・マテ又はその一部若しくは抽出物若しくは生成物をさらに含む、第1項~18項のいずれかの組成物。
【0301】
第20項.約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のカフェインの総含有量を有する、第1項~19項のいずれかの組成物。
【0302】
第21項.約10mg~約500mg、又は約20mg~約400mg、又は約30mg~約300mg、又は約40mg~約200mg、又は約50mg~約180mg、又は約60mg~約160mg、又は約70mg~約140mg、又は約80mg~約120mg、又は約90mg~約100mgのカフェインの投与量を有する、第1項~20項のいずれかの組成物。
【0303】
第22項.約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のポリフェノールの総含有量を有する、第1項~21項のいずれかの組成物。
【0304】
第23項.1杯で15mg~約300mg、又は約30mg~約200mg、又は約45mg~約150mgのポリフェノールの投与量を有する、第1項~22項のいずれかの組成物。
【0305】
第24項.総ポリフェノールと総カフェインの重量比が、約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1である、第1項~23項のいずれかの組成物。
【0306】
第25項.総ポリフェノールと総カフェインの重量比が、約1.5:1~約3:1である、第1項~24項のいずれかの組成物。
【0307】
第26項.カフェイン及び/又はポリフェノールが、天然供給源から得られ、天然供給源が、コーヒー、茶、イェルバ・マテ、グアユサ、ヤウポン、ガラナ、ココア、コラの実、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される植物である、第1項~25項のいずれかの組成物。
【0308】
第27項.コーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュースを含み、且つポリフェノール及び/又はカフェインが、すべて又は実質的にコーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュース由来である、第1項~26項のいずれかの組成物。
【0309】
第28項.コーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュースを含み、且つポリフェノールの少なくとも一部分及び/又はカフェインの少なくとも一部分が、コーヒーの抽出物由来でもコーヒーベリージュース由来でもない、第1項~27項のいずれかの組成物。
【0310】
第29項.製造された食物製品である、第1項~28項のいずれかの組成物。
【0311】
第30項.カフェイン及び/又はその誘導体と;
クロロゲン酸及び/又はその誘導体を含むポリフェノールと
を含む飲料であって、
約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する飲料。
【0312】
第31項.クロロゲン酸が、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第30項の飲料。
【0313】
第32項.コーヒー抽出物、濃縮コーヒー、乾燥コーヒー、ソリュブルコーヒー、コーヒーオイル、コーヒーアロマ、ドライグリーンコーヒー抽出物、ウェットグリーンコーヒー抽出物、微粉砕されたコーヒー、挽いたコーヒー、焙煎コーヒー、焙煎し挽いたコーヒー、ソリュブルコーヒー、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるコーヒー生成物をさらに含む、第30項~31項のいずれかの飲料。
【0314】
第33項.コーヒーベリージュースをさらに含む、第30項~32項のいずれかの飲料。
【0315】
第34項.約0.01重量%~約0.1重量%、又は約0.02重量%~約0.8重量%、約0.03重量%~約0.6重量のカフェインの総含有量を有する、第30項~33項のいずれかの飲料。
【0316】
第35項.約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のクロロゲン酸の総含有量を有する、第30項~34項のいずれかの飲料。
【0317】
第36項.カフェイン及びクロロゲン酸が、コーヒーベリージュースから得られる、第30項~35項のいずれかの飲料。
【0318】
第37項.コーヒーベリージュースを含む飲料であって、コーヒーベリージュースが、
カフェインと;
クロロゲン酸を含むポリフェノールと
を含み、
コーヒーベリージュースが、約1:10~約10:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比を有する飲料。
【0319】
第38項.本質的にコーヒーベリージュースからなる、第37項の飲料。
【0320】
第39項.クロロゲン酸が、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第37項~38項のいずれかの飲料。
【0321】
第40項.約0.01重量%~約0.1重量%、又は約0.02重量%~約0.08重量%、又は約0.03重量%~約0.06重量のカフェインの総含有量を有する、第37項~39項のいずれかの飲料。
【0322】
第41項.約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のクロロゲン酸の総含有量を有する、第37項~40項のいずれかの飲料。
【0323】
第42項.総クロロゲン酸と総カフェインの重量比が、約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1である、第37項~41項のいずれかの飲料。
【0324】
第43項.コーヒーベリージュースからなる飲料であって、コーヒーベリージュースが、
約0.01重量%~約2重量%のカフェインと;
約0.01重量%~約2重量%のポリフェノールと
を含み、ポリフェノールが、クロロゲン酸であり、
コーヒーベリージュースが、約1:10~約10:1、又は約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1、又は約1.5:1~約3:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比を有する飲料。
【0325】
第44項.丸ごとのコーヒーベリーから得られる、第43項のコーヒーベリージュース。
【0326】
第45項.コーヒーベリージュースが、非濃縮コーヒーベリージュースである、第43項~44項のいずれかのコーヒーベリージュース。
【0327】
第46項.コーヒーベリーが、アラビカコーヒーノキ(Coffea Arabica)又はその類縁種、ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)又はその類縁種、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第43項~45項のいずれかのコーヒーベリージュース。
【0328】
第47項.ヒトへのその投与が、ヒトに対する1つ以上の効果:認知機能を改善すること;精神的疲労を軽減すること、覚醒を改善すること、ストレスを軽減すること、鎮静を向上させること、覚醒を改善すること、精神的能力を向上させること、記憶能力を向上させること、記憶の正確性を向上させること、気分を改善すること、リラクゼーションを向上させること、頭痛を軽減すること、注意力を向上/持続させること、運動パフォーマンスを向上させること、又はそのあらゆる組み合わせを引き起こす、第1項~46項のいずれかの組成物又は飲料。
【0329】
第48項.組成物が、投与後、ある時間後に効果を生じ、ある時間が、約5分、又は約15分、又は約30分、又は約60分、又は約90分、又は約120分である、第1項~47項のいずれかの組成物又は飲料。
【0330】
第49項.ヒトに投与される組成物又は飲料が、少なくとも約50mg、少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、又は少なくとも約125mgのカフェインを含む、第1項~48項のいずれかの組成物又は飲料。
【0331】
第50項.ヒトに投与される組成物又は飲料が、少なくとも約25mg、少なくとも約50mg、又は少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、又は少なくとも約125mgのポリフェノールを含む、第1項~49項のいずれかの組成物又は飲料。
【0332】
第51項.ヒトの状態を改善するための方法であって、カフェイン及び/又はその誘導体と;ポリフェノールとを含み、約1:10~約10:1の総ポリフェノールと総カフェインの重量比を有する食用組成物を、状態の改善を必要とするヒトに投与することを含む方法。
【0333】
第52項.ポリフェノールが、フラボノイド、フラバノール、フラボン、イソフラボン、フラバノン、アントシアニン、フェノール酸、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、ケルセチン、ルチン、レスベラトロール、イソフラボン、プニカラギン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、柑橘フラボノイド、リグナン、クルクミノイド、スチルベン、そのオリゴマー/ポリマー形態、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第51項の方法。
【0334】
第53項.ポリフェノールが、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるクロロゲン酸を含む、第51項~52項のいずれかの方法。
【0335】
第54項.組成物が、甘味料をさらに含む、第51項~53項のいずれかの方法。
【0336】
第55項.甘味料が、ステビア及びステビオール配糖体、ラカンカ及び関連するモグロシド化合物、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルチン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカリオシドI、エリスリトールなどの糖アルコール、スクラロース、アセスルファムカリウム、アセスルファム酸及びその塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン及びその塩、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、チクロ、サイクラミン酸及びその塩、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオール配糖体(GSG)、及びその組み合わせを含む群から選択される、第54項の方法。
【0337】
第56項.組成物が、少なくとも1種の添加物をさらに含む、第51項~55項のいずれかの方法。
【0338】
第57項.組成物が、少なくとも1種の機能性成分をさらに含む、第51項~56項のいずれかの方法。
【0339】
第58項.組成物が、飲用可能な液体形態、濃縮形態、乾燥形態、又は半乾燥形態である、第51項~57項のいずれかの方法。
【0340】
第59項.組成物が、ガム、ゲル、タブレット、カプセル、顆粒、キューブ状、又は乾燥粉末である、第51項~58項のいずれかの方法。
【0341】
第60項.組成物が、非炭酸飲料、炭酸飲料、ジュース飲料、フルーツジュース、コーヒー飲料、茶飲料、乳飲料、乳性飲料、植物タンパク質ドリンク、植物由来の飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンクの群から選択される飲料である、第51項~59項のいずれかの方法。
【0342】
第61項.組成物が、約3°~約25°、又は約5°~約20°、又は約7°~約15°のBrix値を有する、第51項~60項のいずれかの方法。
【0343】
第62項.組成物が、コーヒー抽出物、濃縮コーヒー、乾燥コーヒー、ソリュブルコーヒー、コーヒーオイル、コーヒーアロマ、ドライグリーンコーヒー抽出物、ウェットグリーンコーヒー抽出物、微粉砕されたコーヒー、挽いたコーヒー、焙煎コーヒー、焙煎し挽いたコーヒー、ソリュブルコーヒー、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるコーヒー生成物をさらに含む、第51項~61項のいずれかの方法。
【0344】
第63項.組成物が、可溶性の茶生成物、茶抽出物、濃縮茶、乾燥茶、茶葉、茶アロマ、緑茶抽出物、濃縮された緑茶抽出物、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される茶生成物をさらに含む、第51項~62項のいずれかの方法。
【0345】
第64項.組成物が、コーヒーベリージュース、又はコーヒーベリー抽出物、又はコーヒーベリーの生成物、又はそのあらゆる組み合わせをさらに含む、第51項~63項のいずれかの方法。
【0346】
第65項.コーヒーベリージュース及び/又はコーヒーベリー抽出物が、丸ごとのコーヒーベリーから得られる、第64項の方法。
【0347】
第66項.コーヒーベリージュースが、非濃縮コーヒーベリージュースである、第64項~65項のいずれかの方法。
【0348】
第67項.コーヒーベリージュースが、濃縮からのコーヒーベリージュースである、第64項~65項のいずれかの方法。
【0349】
第68項.コーヒーベリーが、アラビカコーヒーノキ(Coffea Arabica)又はその類縁種、ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)又はその類縁種、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第64項~67項のいずれかの方法。
【0350】
第69項.組成物が、イェルバ・マテ又はその一部若しくは抽出物若しくは生成物をさらに含む、第51項~68項のいずれかの方法。
【0351】
第70項.組成物が、約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のカフェインの総含有量を有する、第51項~69項のいずれかの方法。
【0352】
第71項.組成物が、約10mg~約500mg、又は約20mg~約400mg、又は約30mg~約300mg、又は約40mg~約200mg、又は約50mg~約180mg、又は約60mg~約160mg、又は約70mg~約140mg、又は約80mg~約120mg、又は約90mg~約100mgのカフェインの投与量を有する、第51項~70項のいずれかの方法。
【0353】
第72項.組成物が、約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のポリフェノールの総含有量を有する、第51項~71項のいずれかの方法。
【0354】
第73項.組成物が、1杯で15mg~約300mg、又は約30mg~約200mg、又は約45mg~約150mgのポリフェノールの投与量を有する、第51項~72項のいずれかの方法。
【0355】
第74項.総ポリフェノールと総カフェインの重量比が、約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1である、第51項~73項のいずれかの方法。
【0356】
第75項.総ポリフェノールと総カフェインの重量比が、約1.5:1~約3:1である、第51項~74項のいずれかの方法。
【0357】
第76項.カフェイン及び/又はポリフェノールが、天然供給源から得られ、天然供給源が、コーヒー、茶、イェルバ・マテ、グアユサ、ヤウポン、ガラナ、ココア、コラの実、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される植物である、第51項~75項のいずれかの方法。
【0358】
第77項.組成物が、コーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュースを含み、且つポリフェノール及び/又はカフェインが、すべて又は実質的にコーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュース由来である、第51項~76項のいずれかの方法。
【0359】
第78項.組成物が、コーヒーベリー抽出物又はコーヒーベリージュースを含み、且つポリフェノールの少なくとも一部分及び/又はカフェインの少なくとも一部分が、コーヒーの抽出物由来でもコーヒーベリージュース由来でもない、第51項~77項のいずれかの方法。
【0360】
第79項.組成物が、製造された食物製品である、第51項~78項のいずれかの方法。
【0361】
第80項.ヒトの状態を改善することが、認知機能を改善すること;精神的疲労を軽減すること、覚醒を改善すること、ストレスを軽減すること、鎮静を向上させること、覚醒を改善すること、精神的能力を向上させること、記憶能力を向上させること、記憶の正確性を向上させること、気分を改善すること、リラクゼーションを向上させること、頭痛を軽減すること、注意力を向上/持続させること、運動パフォーマンスを向上させること、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第51項~79項のいずれかの方法。
【0362】
第81項.状態が、投与後、ある時間後に改善され、ある時間が、少なくとも約5分、又は少なくとも約15分、又は少なくとも約30分、又は少なくとも約60分、又は少なくとも約90分、又は少なくとも約120分である、第51項~80項のいずれかの方法。
【0363】
第82項.組成物が、一度にヒトに投与される、第51項~81項のいずれかの方法。
【0364】
第83項.1日に1回以上ヒトに組成物を投与することを含む、第51項~82項のいずれかの方法。
【0365】
第84項.組成物が、少なくとも約50mg、少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、又は少なくとも約125mgのカフェインを含む、第51項~83項のいずれかの方法。
【0366】
第85項.組成物が、少なくとも約25mg、少なくとも約50mg、又は少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、又は少なくとも約125mgのポリフェノールを含む、第51項~84項のいずれかの方法。
【0367】
第86項.ヒトの状態を改善するための方法であって、
カフェイン及び/又はその誘導体と;
クロロゲン酸及び/又はその誘導体を含むポリフェノールと
を含み、約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する
飲料を、状態の改善を必要とするヒトに投与することを含む方法。
【0368】
第87項.クロロゲン酸が、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第86項の方法。
【0369】
第88項.飲料が、コーヒー抽出物、濃縮コーヒー、乾燥コーヒー、ソリュブルコーヒー、コーヒーオイル、コーヒーアロマ、ドライグリーンコーヒー抽出物、ウェットグリーンコーヒー抽出物、微粉砕されたコーヒー、挽いたコーヒー、焙煎コーヒー、焙煎し挽いたコーヒー、ソリュブルコーヒー、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択されるコーヒー生成物をさらに含む、第86項~87項のいずれかの方法。
【0370】
第89項.飲料が、コーヒーベリージュースをさらに含む、第86項~88項のいずれかの方法。
【0371】
第90項.飲料が、約0.01重量%~約0.1重量%、又は約0.02重量%~約0.08重量%、又は約0.03重量%~約0.06重量%のカフェインの総含有量を有する、第86項~89項のいずれかの方法。
【0372】
第91項.飲料が、約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のクロロゲン酸の総含有量を有する、第86項~90項のいずれかの方法。
【0373】
第92項.カフェイン及びクロロゲン酸が、コーヒーベリージュースから得られる、第86項~91項のいずれかの方法。
【0374】
第93項.ヒトの状態を改善するための方法であって、
カフェインと;
クロロゲン酸を含むポリフェノールと
を含むコーヒーベリージュースを含み、
約1:10~約10:1の総クロロゲン酸と総カフェインの重量比を有する
飲料を、状態の改善を必要とするヒトに投与することを含む方法。
【0375】
第94項.飲料が、本質的にコーヒーベリージュースからなる、第93項の方法。
【0376】
第95項.クロロゲン酸が、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、フェルロイルキナ酸、クマロイルキナ酸、又はその誘導体、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第93項~94項のいずれかの飲料。
【0377】
第96項.飲料が、約0.01重量%~約0.1重量%、又は約0.02重量%~約0.08重量%、又は約0.03重量%~約0.06重量のカフェインの総含有量を有する、第93項~95項のいずれかの飲料。
【0378】
第97項.飲料が、約0.01重量%~約2重量%、又は約0.05重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約0.5重量%のクロロゲン酸の総含有量を有する、第93項~96項のいずれかの飲料。
【0379】
第98項.総クロロゲン酸と総カフェインの重量比が、約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1、又は約1.5:1~約3:1である、第93項~97項のいずれかの飲料。
【0380】
第99項.ヒトの状態を改善するための方法であって、
コーヒーベリージュースからなる飲料であって、コーヒーベリージュースが、
約0.01重量%~約2重量%のカフェインと;
約0.01重量%~約2重量%のポリフェノールと
を含み、ポリフェノールが、クロロゲン酸であり、
コーヒーベリージュースが、約1:10~約10:1、又は約1:8~約8:1、又は約1:6~約6:1、又は約1:4~約4:1、又は約1:2~約2:1、又は約1.5:1~約3:1のクロロゲン酸とカフェインの重量比を有する
飲料を、状態の改善を必要とするヒトに投与することを含む方法。
【0381】
第100項.コーヒーベリージュースが、丸ごとのコーヒーベリーから得られる、第99項の方法。
【0382】
第101項.コーヒーベリージュースが、非濃縮コーヒーベリージュースである、第99項~100項のいずれかの方法。
【0383】
第102項.コーヒーベリーが、アラビカコーヒーノキ(Coffea Arabica)又はその類縁種、ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)又はその類縁種、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第93項~101項のいずれかの方法。
【0384】
第103項.ヒトの状態を改善することが、認知機能を改善すること;精神的疲労を軽減すること、覚醒を改善すること、ストレスを軽減すること、鎮静を向上させること、覚醒を改善すること、精神的能力を向上させること、記憶能力を向上させること、記憶の正確性を向上させること、気分を改善すること、リラクゼーションを向上させること、頭痛を軽減すること、注意力を向上/持続させること、運動パフォーマンスを向上させること、又はそのあらゆる組み合わせの群から選択される、第86項~102項のいずれかの方法。
【0385】
第104項.状態が、投与後、ある時間後に改善され、ある時間が、少なくとも約5分、又は少なくとも約15分、又は少なくとも約30分、又は少なくとも約60分、又は少なくとも約90分、又は少なくとも約120分である、第86項~103項のいずれかの方法。
【0386】
第105項.飲料が、一度にヒトに投与される、第86項~104項のいずれかの方法。
【0387】
第106項.1日に1回以上ヒトに組成物を投与することを含む、第86項~105項のいずれかの方法。
【0388】
第107項.飲料が、少なくとも約50mg、又は少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、少なくとも約125mgのカフェインを含む、第86項~106項のいずれかの方法。
【0389】
第108項.飲料が、少なくとも約25mg、又は少なくとも約50mg、又は少なくとも約75mg、少なくとも約100mg、少なくとも約125mgのクロロゲン酸を含む、第86項~107項のいずれかの方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】