(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】隆起した卵産み付けパターンを有する構造体によって形成された昆虫産卵コレクタ
(51)【国際特許分類】
A01K 67/033 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
A01K67/033 502
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514521
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 FR2022051597
(87)【国際公開番号】W WO2023031537
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522455227
【氏名又は名称】イノヴァフィード
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】オグリ,バスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ドサン,グザヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】クラフ,ギュスタヴォ
(72)【発明者】
【氏名】メルニエ,エマニュエル
(72)【発明者】
【氏名】シュステル,ゲラルディーヌ
(57)【要約】
昆虫産卵コレクタにおいて、隆起した卵産み付けパターンを有する構造体によって形成されており、前記構造体の下部または上部がスライドするように構成されていることによって、前記コレクタの産卵ゾーンへの挿入、および当該産卵ゾーンからの除去が可能となっていることを特徴とする、昆虫産卵コレクタが開示されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昆虫産卵コレクタ(10、20、30)において、
隆起した卵産み付けパターンを有する構造体によって形成されており、
前記構造体の下部または上部がガイド(15)内をスライドするように構成されていることによって、前記コレクタの産卵ゾーンへの挿入、および当該産卵ゾーンからの除去が可能となっていることを特徴とする、昆虫産卵コレクタ。
【請求項2】
前記構造体は、前記ガイド(15)内をスライドできる取り付け手段(5~7)を上縁部上に有することを特徴とする、請求項1に記載の昆虫産卵コレクタ。
【請求項3】
前記構造体は、中央平面の両側に畝部(1~4)を有するスタンピング加工された金属シートまたはプラスチック材料製プレートによって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の昆虫産卵コレクタ。
【請求項4】
前記コレクタは、一体鋳造であり、前記ガイド(15)の外形に対して相補的な塊へ直接的に機械加工された取り付け手段を有することを特徴とする、請求項2に記載の昆虫産卵コレクタ。
【請求項5】
前記取り付け手段(5~7)は、前記コレクタを貫通する棒であって、前記ガイド(15)の外形に対して相補的な断面を有するヘッドが延在する棒から構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の昆虫産卵コレクタ。
【請求項6】
隣り合う2つのコレクタを可逆的に組み立てるための取り付け手段(11~14)を側縁部(8、9)上に有することを特徴とする、請求項1に記載の昆虫産卵コレクタ。
【請求項7】
前記取り付け手段(11~14)は、磁石であることを特徴とする、請求項6に記載の昆虫産卵コレクタ。
【請求項8】
黒色であることを特徴とする、請求項1に記載の昆虫産卵コレクタ。
【請求項9】
請求項1に記載のコレクタ(10)を挿入および除去するためのハッチにおいて、
2つの曲げ加工されたプレートであって、各々、卵コレクタを挿入および除去するのに適したスロットを有する2つの曲げ加工されたプレートのアセンブリと、
当該スロットを掩蔽するための扉と、
から構成されていることを特徴とする、ハッチ。
【請求項10】
請求項1に記載のコレクタ(10)を挿入および除去するためのハッチにおいて、
ケージの壁上に設けられたスロット内を前記コレクタが通過する間に複数の弾性リップが弾性変形することによって、前記コレクタの挿入および除去を可能にしつつアブの脱出に対する障壁を保証する、当該複数の弾性リップを有することを特徴とする、ハッチ。
【請求項11】
請求項1に記載のコレクタ(10)を挿入および除去するための開口部を備えた産卵ゾーンにおいて、
前記開口部は、
2つの曲げ加工されたプレート(80、90)であって、各々、卵コレクタ(10)を挿入および除去するのに適したスロット(95)を有する2つの曲げ加工されたプレート(80、90)のアセンブリと、
当該スロット(95)を掩蔽するための扉と、
から構成されたハッチを有することを特徴とする、産卵ゾーン。
【請求項12】
請求項1に記載のコレクタ(10)を挿入および除去するための開口部を備えた産卵ゾーンにおいて、
前記開口部は、当該開口部を閉じるための構成と卵コレクタ(10)を挿入および除去するのに適した構成との間で変形可能である複数のリップを有することを特徴とする、産卵ゾーン。
【請求項13】
請求項1に記載のコレクタ(10)をクリーニングするための装置において、
複数の駆動ローラの少なくとも1つの対(41、42;61、62)を備え、
クリーニング対象となる前記コレクタ(10)は、
複数の前記駆動ローラの少なくとも1つの前記対(41、42;61、62)の間に係合され、次いで、
各々の対の複数の前記駆動ローラが互いに逆回転することによって、繊維を有する複数のブラッシングローラの対(51、52)の間において駆動され、
複数の前記ブラッシングローラの前記対(51、52)は、複数の前記駆動ローラ(41、42;61、62)が回転する速さとは異なる速さで回転する
ことを特徴とする、装置。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、例えば幼虫からタンパク質を生産するための、昆虫(特に、アメリカミズアブ(black soldier fly))の工業的飼育の分野に関する。より詳細には、本発明は、蛹の導入から始まり卵の収集で終わる、昆虫の生殖および産卵(交配)の工程のための装置に関する。卵は次いで、孵化工程のための別の装置へ移される。この生殖および産卵の工程は、一般に、ケージの内部で行われる。当該ケージでは、包囲された空間内に閉じ込められたままの状態で十分な生活空間が昆虫に与えられている。最適な条件が保証されるように、気候(環境)条件がこれらのケージ内で制御される。
【0002】
これらのケージ内には、選択された場所に昆虫が卵を産むよう促して、卵を大規模に収集することが容易となるよう、コレクタが配置されている。
【0003】
〔従来技術〕
従来技術において、特許FR3027488が知られている。当該特許は、閉鎖チャンバと、当該チャンバの環境条件を制御するためのシステムと、を備える昆虫飼育ユニットに関する。この閉鎖チャンバは、昆虫を収容するための上部区画を備える。前記上部区画は、エサを与えるために使用されるエアロックを有する。また、前記閉鎖チャンバは、前記上部区画に収容された昆虫卵を受け入れるための少なくとも1つの下部区画を備える。前記閉鎖チャンバは、前記上部区画と前記下部区画とを分離するための少なくとも1つの分離要素をさらに備える。
【0004】
産卵コレクタは、(5)で示される下部区画:「上部区画(3)に収容された昆虫卵を受け入れるための少なくとも1つの下部区画(5)」によって構成される。(7)で示される要素は、「特に、昆虫が隠れ、または支持体上で脱皮できる」フレームである。
【0005】
特許FR3053212には、産卵および昆虫卵の採取に適した収集採取装置が開示されている。この採取装置は、互いに重ね合わせられた複数の支持体を備える。前記採取装置は、複数のスペーサをさらに備える。複数の前記スペーサの各々は、重ね合わせられた前記支持体のうち、隣り合う2つの前記支持体の間に挿入されている。この採取装置は、複数の前記支持体が産卵位置にある後退位置と、複数の前記支持体が採取位置にある相互作用位置との間で移動可能であるスペーサ部材をさらに備える。前記後退位置から前記相互作用位置への前記スペーサ部材の移動によって、複数の前記支持体が前記産卵位置から前記採取位置へ移動するように駆動される。前記産卵位置では、複数の前記スペーサは、それぞれの隣り合う2つの前記支持体と接触しており、隣り合う2つの前記支持体の間に、昆虫が産む卵を受け入れるのに適した産卵空間を定める。前記採取位置では、各支持体は、前記スペーサの高さよりも大きな距離Dだけ、隣り合う支持体から離隔している。
【0006】
特許FR3066360は、少なくとも2つの取り外し可能な要素であって、各々少なくとも1つのウェルを含む少なくとも2つの取り外し可能な要素を含む昆虫産卵プレートが開示されている。その体積は、昆虫が産む卵を受け入れるように構成されている。前記体積は、所定の飛翔する前記昆虫が産む卵の体積の80%~500%である。
【0007】
〔従来技術の欠点〕
従来技術のソリューションは、完全に満足のゆくものではない。卵収集支持体の扱いは、2つのリスクを招来するからである:産卵ゾーンからコレクタを除去する間にアブ(双翅目昆虫:fly)が逃げ出してしまうリスク、および、収集支持体の様々な扱いの間に(例えば、孵化ゾーンへ移送する間に)に卵が分離してしまうリスクである。
【0008】
さらに、従来技術の多くのソリューション(すなわち、ボール紙セル、湿気に敏感な木材チップ等)は、時が経つにつれて劣化し得るため、繰り返しの交換が必要となる。
【0009】
一部のソリューションは、可動または取り外し可能な複数の部品のアセンブリから構成されている。このことは、それらが受ける扱いを考慮すれば、それらを脆弱にして、寿命を減少させてしまうものである。
【0010】
最後に、従来技術の複数のソリューションでは、卵、または孵化したばかりの幼虫は、培地中に回収されるため、それらを正確に定量化することが困難である。しかしながら、卵または孵化したばかりの幼虫の数を定量化することは、残りの飼育プロセスを正確に管理するために非常に重要である。
【0011】
〔本発明が提供するソリューション〕
これらの欠点に対処するために、本発明は、その最も一般的な意味において、請求項1に記載された構成を示す昆虫用産卵コレクタに関する。
【0012】
前記構造体は、前記ガイド内をスライドするのに適した取り付け手段を上縁部上に有することが好ましい。
【0013】
第1の変形例によれば、前記構造体は、中央平面の両側に畝部を有するスタンピング加工された金属シートによって構成されている。
【0014】
第2の変形例によれば、前記構造体は、中央平面の両側に畝部を有するプラスチック材料製プレート、特にPVC製プレートから構成されている。好ましくは、前記コレクタは、一体鋳造であり、前記ガイドの外形に対して相補的な塊へ直接的に機械加工された取り付け手段を有する。
【0015】
あるいは、前記取り付け手段は、前記コレクタを貫通する棒であって、前記ガイドの外形に対して相補的な断面を有するヘッドが延在する棒から構成されている。
【0016】
特定の一実施形態によれば、本発明によるコレクタは、隣り合う2つのコレクタを可逆的に組み立てるための取り付け手段を側縁部上に有する。好ましくは、複数のコレクタ間の前記取り付け手段は、磁石である。
【0017】
好ましくは、前記コレクタは、黒色である。
【0018】
また、本発明は、コレクタを挿入および除去するためのハッチであって、2つの曲げ加工されたプレートであって、各々、卵コレクタを挿入および除去するのに適したスロットを有する2つの曲げ加工されたプレートのアセンブリと、当該スロットを掩蔽するための扉と、から構成されている、ハッチに関する。あるいは、前記ハッチは、ケージの壁上に設けられたスロット内を前記コレクタが通過する間に複数の弾性リップが弾性変形することによって、前記コレクタの挿入および除去を可能にしつつアブの脱出に対する障壁を保証する、当該複数の弾性リップを有する。
【0019】
また、本発明は、上述したコレクタを挿入および除去するための開口部を備えたケージにおいて、前記開口部が、2つの曲げ加工されたプレートであって、各々、卵コレクタを挿入および除去するのに適したスロットを有する2つの曲げ加工されたプレートのアセンブリと、当該スロットを掩蔽するための扉と、から構成されたハッチを有することを特徴とする、ケージに関する。また、本発明は、上述したコレクタを挿入および除去するための開口部を備えたケージにおいて、前記開口部が、当該開口部を閉じるための構成と卵コレクタを挿入および除去するのに適した構成との間で変形可能である複数のリップを有することを特徴とする、ケージに関する。
【0020】
また、本発明は、請求項1に係る発明によるコレクタのためのコレクタをクリーニングするための装置において、複数の駆動ローラの少なくとも1つの対を備え、クリーニング対象となる前記コレクタは、複数の前記駆動ローラの少なくとも1つの前記対の間に係合され、次いで、各々の対の複数の前記駆動ローラが互いに逆回転することによって、繊維を有する複数のブラッシングローラの対の間において駆動され、複数の前記ブラッシングローラの前記対は、複数の前記駆動ローラが回転する速さとは異なる速さで回転することを特徴とする、装置に関する。
【0021】
〔非限定的な例示的一実施形態の詳細な説明〕
その他の特徴および利点は、添付の図面を参照した、単なる例示としてのみ与えられた本発明の以下の説明から、明らかになるだろう:
[
図1]
図1は、本発明によるコレクタの正面図を示す;
[
図2]
図2は、本発明による複数のコレクタのアセンブリの正面図を示す;
[
図3]
図3は、複数のコレクタのアセンブリを導入および除去するためのハッチの斜視図を示す;
[
図4]
図4は、本発明によるコレクタのためのクリーニング装置の概略図である。
【0022】
〔例示的コレクタの説明〕
図1および
図2は、本発明によるコレクタの正面図、および複数のかかるコレクタのアセンブリの正面図を示す。コレクタ(10、20、30)は、畝部(1~4)を有する矩形形状の(例えば、プラスチック材料製の)パネルから構成されている。これらの畝部(1~4)は、昆虫がその中に入れないようになった、卵の産卵および保持に資する一組の隆起部および角部を形成している。産卵表面が増大するよう、コレクタの両側に溝が設けられていることが好ましい。特に、産卵がこれらのコレクタ上で行われ、その際、隆起したパターンのゆえに、培地容器内へ落下することなく、それらが付着したままであるという事実において、本発明は従来技術と異なっている。次いで、壁の平面に垂直な方向に沿ってガイドによりスライドさせ、垂直(縦)スロットの中央平面を移動させて、ケージの壁の垂直スロットを通過させることによって、これらのコレクタを、卵を失うことなくケージから除去し、信頼性のある卵のグループ化秤量機器内に回収することができる。卵の信頼性のある定量化を得ることは、生殖および産卵のプロセスのパフォーマンスをモニタするために、ならびに、特に卵または新生虫の量に対するエサの量を、残りの飼育プロセスのために評価するために、非常に重要である。
【0023】
コレクタの上縁部上に設けられた突出部またはキャビティが、ケージに設けられた相補的な手段、または壁から延在するフックと協働することによって、取り付けを達成することができる。
【0024】
金属シートの曲げ加工、またはプラスチック材料製のプレートの熱成形による具現化が可能となるように、コレクタは、一方の面の畝部が反対側の面の畝部と互い違いになった形状からなっていてもよい。
【0025】
コレクタは、プラスチック材料のブロックから構成されていてもよく、例えば、深さ2~15ミリメートル、高さ1~20ミリメートルの畝部が形成されるよう機械加工された、厚さ5~30ミリメートルのPVCから構成されていてもよい。
【0026】
コレクタは、黒色であることが好ましい。実際、試験では、同じケージ内の対称的な位置において、アブは明るい色のところよりもむしろ暗い色のところに卵を産み付けることを好み、黒色が最良の結果となることが示されている。上部前面は、コレクタの上縁部へ貫入する棒を有する突出部(5~7)と、レール(15)に取り付けられ、このレールに対して長手方向にスライドするフレアヘッド(すそ広がりヘッド:flared head)と、を有する。レール(15)は、中空コアと、前記突出部(5~7)を通過させるためのスロットと、を有する。
【0027】
側部(8、9)は、挿入または除去のために、隣り合うコレクタ(10、20)をレール(15)に対して移動させる間に、当該隣り合うコレクタ(10、20)を接続された状態に保つための磁石(11~14)を有する。アクセス可能なコレクタ(10)に作用を及ぼすことによって、磁気的に結合された他方のコレクタを駆動させることができる。
【0028】
磁石によって可逆的に取り付けられる複数の小型コレクタのアセンブリは、複数の利点を有する:
-コレクタが単一のセグメントである場合には、取り扱いは非常に困難となるだろう。これには、例えば、適切なふ化のための装置が必要となり、その結果、装置が非常に大きくなってしまうだろう。また、これには、ケージから出られるように大幅な後方移動が必要となり、その結果、空間の無視できないほどの損失が生じてしまうだろう。
-コレクタが複数のセグメントであるものの磁化されていない場合には、アブが逃げ出してしまうリスクを増大させることなく、ケージの中央にあるコレクタを取り扱うことは不可能であるだろう。
【0029】
〔例示的ハッチ〕
図3は、卵コレクタを挿入および除去するためのハッチの一例を示す。
【0030】
それは、2つの曲げ加工されたシート(または、プラスチック部品)(80、90)のアセンブリから構成されている。2つの曲げ加工されたシート(80、90)は各々、スロット(95)が設けられた壁の平面に垂直な方向にガイドに沿ってスライドさせることによって卵コレクタを挿入および除去するのに適した当該スロット(95)を有する。スロット(95)は、ケージ内のアブが当該ケージから逃げ出すことを防止する間隙を有するスロットを卵コレクタが通過できるように、当該卵コレクタの断面に基づいて決定される形状および寸法を有する。
【0031】
このスロット(95)は、横軸(81)の周りにおいて傾斜する扉(85)によってマスクすることができる。もちろん、ヒンジは、垂直軸(縦軸)に対して設けることもできる。弾性磁石ラッチ(82)等の機械的ソリューションによって、スロット(95)に押し当てられる位置に扉(85)が保持されることが保証される。
【0032】
布または網によって形成された可撓性ケージ壁の場合、2つの部品(80;90)は、壁に形成された切抜き部の両側に配置され、任意選択的に、破断を回避するように編組され、次いで、当該2つの部品(80、90)を通過するねじによって、互いに固定される。追加のアクセスが可能となるように、網に形成されたスロットには、当該扉の両側にスライドファスナが設けられてもよい。また、このシステムは、ジッパーとも適合しており、追加の切抜き部の必要なしにジッパー上に配置することができる。これによって、ジッパーに沿った配置の柔軟性が提供される。
【0033】
このアセンブリは、剛性ケージ壁についても同様である。この場合、スロット(95)の寸法よりも大きく2つの部品(80、90)の断面よりも小さい寸法を有する切抜き部が、それらを壁の両側に配置できるように形成される。
【0034】
正確なセンタリング(中央配置)が保証されるように、例えば卵コレクタのガイドレールの前端部におけるねじ止めによって、シート(80)を取り付けることができる。
【0035】
〔コレクタクリーニング装置〕
図4は、本発明による畝部付きコレクタをクリーニングするための装置の概略図を示す。
【0036】
コレクタのクリーニングは、コレクタを再利用可能とするために、したがって廃棄物の発生を制限するために、重要な工程である:
-産卵後、卵で満たされたコレクタを孵化ゾーンへ運ぶ。
-卵が孵化したら、コレクタを回収して再利用する。しかしながら、卵の残留物は、スロットに残る。クリーニングしなければ、畝部が徐々に詰まり、卵を保持する効果を失ってしまうだろう。
【0037】
しかしながら、特にクリーニング対象となるコレクタが多数あることを考慮すると、畝部内部のクリーニングは容易ではない。そこで、専用の自動機械の使用が必要となる。
【0038】
例示的な一実施形態によれば、この専用機械は、2つの可撓性駆動ローラ(41、42;61、62)から構成されており、クリーニング対象となるコレクタ(10)は、当該2つの可撓性駆動ローラ(41、42;61、62)の間に係合され、次いで、各々の対の複数の当該ローラが互いに逆回転することによって、可撓性繊維を有する複数のブラッシングローラの第3の対(51、52)の間において駆動され、複数の当該ブラッシングローラの第3の対(51、52)は、複数の駆動ローラ(41、42;61、62)が回転する速さとは異なる速さで回転する。それらによって、コレクタ(10)の表面、およびコレクタ(10)の中央平面の両側における畝部(1~4)のブラッシングが保証される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図2】本発明による複数のコレクタのアセンブリの正面図を示す。
【
図3】複数のコレクタのアセンブリを導入および除去するためのハッチの斜視図を示す。
【
図4】本発明によるコレクタのためのクリーニング装置の概略図である。
【国際調査報告】