IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京智米科技有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図1
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図2
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図3
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図4
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図5
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図6
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図7
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図8
  • 特表-自動販売機器及び制御方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】自動販売機器及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/00 20060101AFI20240905BHJP
   B65G 1/127 20060101ALI20240905BHJP
   G07F 11/02 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
G07F9/00 108
B65G1/127 B
G07F11/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515154
(86)(22)【出願日】2023-05-26
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 CN2023096449
(87)【国際公開番号】W WO2023227092
(87)【国際公開日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】202210594571.7
(32)【優先日】2022-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】317008182
【氏名又は名称】北京智米科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,イー
(72)【発明者】
【氏名】ジェン,ボタオ
【テーマコード(参考)】
3E044
3E046
3F022
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044CC10
3E044DB14
3E044FB03
3E044FB06
3E044FB16
3E044FB17
3E046GA02
3F022AA09
3F022BB03
3F022EE01
3F022FF35
3F022KK18
3F022KK20
3F022MM55
(57)【要約】
自動販売機器及び制御方法を提供し、自動販売機器は、冷凍庫(100)を含み、冷凍庫(100)の一側壁に出入口(110)及び開閉扉(120)が設置され、冷凍庫(100)内に循環棚(130)が設置され、循環棚(130)に複数のトレイ(140)が設置され、冷凍庫(100)の外部にロボットアーム(200)が設置される。冷凍庫(100)の一側壁に開口面積が小さい出入口(110)を設置することにより、開閉扉(120)が開く時に、冷凍庫(100)の内部と外部との温度交換効率を低減し、且つ循環棚(130)を設置することにより、空き状態のトレイ(140)又は占有される状態のトレイ(140)を出入口(110)に移動させる。冷凍庫(100)の外部に設置されたロボットアーム(200)により、ロボットアーム(200)が熱気と冷気との流れの影響を受けることを可能な限り回避し、ロボットアーム(200)に水蒸気又は霧氷が凝縮されることを回避する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍庫(100)を含み、前記冷凍庫(100)の一側壁に出入口(110)及び前記出入口(110)を閉鎖するための開閉扉(120)が設置され、
前記冷凍庫(100)内に循環棚(130)が設置され、前記循環棚(130)に複数のトレイ(140)が設置され、前記循環棚(130)は前記トレイ(140)を、前記冷凍庫(100)内を循環移動するように駆動して、いずれかのトレイ(140)を前記出入口(110)の位置に移動させることができ、
前記冷凍庫(100)の外部の前記出入口(110)に近い側にロボットアーム(200)がさらに設置されて、食品ボックス(300)を前記出入口(110)から前記トレイ(140)に置き、又は前記トレイ(140)から食品ボックス(300)を挟み取る、ことを特徴とする自動販売機器。
【請求項2】
前記冷凍庫(100)内に第1のセンサ(150)、第2のセンサ(160)及び前記食品ボックス(300)のアイデンティティコードを走査するコードスキャナー(170)がさらに設置され、
前記循環棚(130)に第1のセンサ(150)により感知される第1の目標物(131)がさらに設置され、複数のトレイ(140)にいずれも第2のセンサ(160)により感知される第2の目標物(141)が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機器。
【請求項3】
前記出入口(110)に商品を補充するための食品送り込み領域、及び商品を挟み取るための食品送り出し領域が設置され、
前記食品送り込み領域に食品ボックス(300)の入れ込みを感知するトグル(111)が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機器。
【請求項4】
前記循環棚(130)は、少なくとも2つの回転軸(132)、及び回転軸(132)と噛み合う回転体(133)を含み、前記トレイ(140)は、前記回転体(133)に設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機器。
【請求項5】
前記循環棚(130)は、駆動装置(134)をさらに含み、前記駆動装置(134)の動力出力端は、いずれかの回転軸(132)に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の自動販売機器。
【請求項6】
前記トレイ(140)に指示ランプ(142)がさらに設置され、前記指示ランプ(142)は、対応するトレイ(140)が占有される状態にあり、又は占有されない状態にあることを指示するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機器。
【請求項7】
前記ロボットアーム(200)の挟み取り末端(230)が前記トレイ(140)に正対可能のように、前記ロボットアーム(200)は、互いに垂直な第1の移動軸(210)と第2の移動軸(220)を含み、
前記挟み取り末端(230)は、水平面内で回転して、前記トレイ(140)に離間又は接近することができる、ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機器。
【請求項8】
加工領域(400)をさらに含み、前記加工領域(400)に前記ロボットアーム(200)が食品ボックス(300)を搬送するための食品届け口が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機器。
【請求項9】
前記ロボットアーム(200)、循環棚(130)、第1のセンサ(150)、第2のセンサ(160)及びコードスキャナー(170)を接続して制御するコントローラをさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の自動販売機器。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の自動販売機器に適用され、
全てのトレイ(140)をトラバースし、各トレイ(140)の位置を決定するステップと、
各トレイ(140)の状態を取得し、トレイ(140)の状態は、占有される状態及び空き状態を含み、トレイ(140)の状態が占有される状態であれば、占有される状態のトレイ(140)における食品ボックスの情報を取得するステップと、
食品を置く必要がある場合に、循環棚(130)は第1のトレイを、移動するように駆動し、前記第1のトレイを出入口(110)に移動させ、置かれる食品ボックスを前記第1のトレイに置き、置かれる食品ボックスの情報を取得し、置かれる食品ボックスの情報を前記第1のトレイの位置情報とペアリングするステップであって、前記第1のトレイは、各空き状態のトレイ(140)のうちのいずれかであるステップと、
食品を取る必要がある場合に、取られる食品ボックスの情報及び第2のトレイの位置情報を取得し、循環棚(130)は第2のトレイを移動するように駆動し、前記取られる食品ボックスを出入口(110)に移動させ、ロボットアーム(200)は、取られる食品ボックスを取り出すステップであって、前記第2のトレイは、前記取られる食品ボックスが置かれたトレイ(140)であるステップと、を含む、ことを特徴とする制御方法。
【請求項11】
前記自動販売機器の冷凍庫(100)内に第1のセンサ(150)及び第2のセンサ(160)がさらに設置され、前記自動販売機器は、前記ロボットアーム(200)、循環棚(130)、第1のセンサ(150)及び第2のセンサ(160)を接続して制御するコントローラをさらに含み、
前記循環棚(130)に第1のセンサ(150)により感知される第1の目標物(131)がさらに設置され、複数のトレイ(140)にいずれも第2のセンサ(160)により感知される第2の目標物(141)が設置され、
全てのトレイ(140)をトラバースし、各トレイ(140)の位置を決定する前記ステップは、
前記コントローラは前記循環棚(130)を、前記トレイ(140)の循環移動を駆動するように制御するステップと、
前記第1のセンサ(150)により第1の目標物(131)を検出し、前記第1のセンサ(150)が前記第1の目標物(131)を検出した後に、前記第1の目標物(131)位置のトレイ(140)を開始トレイとマークするステップと、
前記第2のセンサ(160)により第2の目標物(141)を検出し、前記第2のセンサ(160)が前記第2の目標物(141)を順次検出した時に、前記第2の目標物(141)に対応するトレイ(140)を順次番号付けて、異なる番号の前記トレイ(140)の前記開始トレイに対する位置を決定するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
【請求項12】
前記冷凍庫(100)内に前記食品ボックス(300)のアイデンティティコードを走査するコードスキャナー(170)がさらに設置され、前記コントローラは、さらに前記コードスキャナー(170)に接続され、
各トレイ(140)の状態を取得する前記ステップは、
前記コントローラは前記循環棚(130)を、前記トレイ(140)の循環移動を駆動するように制御するステップと、
前記コードスキャナー(170)により各前記トレイ(140)のアイデンティティコードを順次走査するステップと、
前記コードスキャナー(170)がアイデンティティコードを検出すれば、対応するトレイ状態は、占有される状態であり、対応する食品ボックス(300)を番号付きのトレイ(140)とペアリングし、前記コードスキャナー(170)がアイデンティティコードを検出しなければ、対応する位置の番号付きのトレイ(140)を空き状態とマークするステップと、を含む、ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
食品を置く必要がある場合に、前記制御方法は、さらに、
前記コントローラは、配送指令を受信するステップと、
前記コントローラは、配送指令に応答し、前記ロボットアーム(200)を、食品ボックス(300)を出入口(110)に移動させるように制御するステップと、
前記コントローラは、配送指令に応答し、開閉扉(120)を開けるステップと、
配送指令に応答し、空き状態のトレイ(140)の位置番号を決定するステップであって、配送指令が指示するトレイ(140)を第1のトレイとするステップと、を含み、
前記循環棚(130)は、第1のトレイを移動するように駆動し、前記第1のトレイを出入口(110)に移動させるステップは、前記コントローラは、空き状態のトレイ(140)の位置番号に応答し、前記循環棚(130)を、第1のトレイの移動を駆動するように制御し、前記第1のトレイを出入口(110)に移動させるステップを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
【請求項14】
前記ロボットアーム(200)を、食品ボックス(300)を出入口(110)に移動させるように制御する前記ステップは、第1の動作であり、開閉扉(120)を開ける前記ステップは、第2の動作であり、前記循環棚(130)を、第1のトレイの移動を駆動するように制御し、前記第1のトレイを出入口(110)に移動させる前記ステップは、第3の動作であり、
前記第1の動作、前記第2の動作及び前記第3の動作は、同期に行う、ことを特徴とする請求項13に記載の制御方法。
【請求項15】
食品を取る必要がある場合に、取られる食品ボックスの情報及び第2のトレイの位置情報を取得する前記ステップは、
前記コントローラは、販売指令を受信するステップであって、前記販売指令は、取られる食品ボックスの情報を含むステップと、
前記コントローラは、販売指令に応答し、対応するトレイ(140)の位置番号を決定するステップであって、前記販売指令が指示するトレイ(140)を第2のトレイとするステップと、を含み、
食品を取る必要がある場合に、前記制御方法は、さらに、
前記コントローラは、販売指令に応答し、ロボットアーム(200)を出入口(110)に移動するように制御するステップと、
前記コントローラは、販売指令に応答し、開閉扉(120)を開けるステップと、を含み、
前記循環棚(130)は、第2のトレイを移動するように駆動し、前記取られる食品ボックスを出入口(110)に移動させるステップは、
前記コントローラは、対応するトレイ(140)の位置番号に応答し、前記循環棚(130)を、前記第2のトレイを出入口(110)に移動させるように制御するステップを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
【請求項16】
ロボットアーム(200)を出入口(110)に移動するように制御する前記ステップは、第4の動作であり、前記循環棚(130)を、前記第2のトレイを出入口(110)に移動させるように制御する前記ステップは、第5の動作であり、開閉扉(120)を開ける前記ステップは、第6の動作であり、
前記第4の動作、第5の動作及び前記第6の動作は、同期に行う、ことを特徴とする請求項15に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2022年05月27日に中国特許局に提出された、出願番号202210594571.7の優先権を主張し、その全ての内容は、参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、自動販売機器技術の分野に関し、具体的には自動販売機器及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
自動販売機器は、ホーム、コミュニティ、デパート又はオフィスビルなどの場所に適用して、商品の自動販売を実現することができ、その中で、低温保存が必要である商品に向けて、自動販売機器には、商品の品質を保証するように、冷凍庫がさらに設置され、一部の自動販売機器に商品加工領域がさらに設置され、例えば、インスタント食品を販売する場合、冷凍庫の内部にピッキングロボットが設置され、商品を販売する時に、ピッキングロボットは、冷凍庫内から商品を挟み取り、冷凍庫の出口に搬送し、冷凍庫の出口の扉が開き、ピッキングロボットは、商品を冷凍庫から移し出し、商品は、冷凍庫から取り出された後に、加熱領域に入り、食品の加熱を完了し、加熱が完了した後に購入者に提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の冷凍庫内から商品をピッキングする過程には、ピッキングロボット及び/又は冷凍庫の棚の機械的故障を引き起こすことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施形態の第1の態様は自動販売機器を提供し、前記自動販売機器は、冷凍庫を含み、前記冷凍庫の一側壁に出入口及び前記出入口を閉鎖するための開閉扉が設置され、
前記冷凍庫内に循環棚が設置され、前記循環棚に複数のトレイが設置され、前記循環棚は前記トレイを、前記冷凍庫内を循環移動するように駆動して、いずれかのトレイを前記出入口の位置に移動させることができ、
前記冷凍庫の外部の前記出入口に近い側にロボットアームがさらに設置されて、食品ボックスを前記出入口から前記トレイに置き、又は前記トレイから食品ボックスを挟み取る。
【0006】
1つの実施形態において、前記冷凍庫内に第1のセンサ、第2のセンサ及び前記食品ボックスのアイデンティティコードを走査するコードスキャナーがさらに設置され、
前記循環棚に第1のセンサにより感知される第1の目標物がさらに設置され、複数のトレイにいずれも第2のセンサにより感知される第2の目標物が設置される。
【0007】
1つの実施形態において、前記出入口に商品を補充するための食品送り込み領域、及び商品を挟み取るための食品送り出し領域が設置され、
前記食品送り込み領域に食品ボックスの入れ込みを感知するトグルが設置される。
【0008】
1つの実施形態において、前記循環棚は、少なくとも2つの回転軸、及び回転軸と噛み合う回転体を含む。
【0009】
1つの実施形態において、前記循環棚は、駆動装置をさらに含み、前記駆動装置の動力出力端は、いずれかの回転軸に接続される。
【0010】
1つの実施形態において、前記トレイに指示ランプがさらに設置され、前記指示ランプは、対応するトレイが占有される状態にあり、又は占有されない状態にあることを指示するために用いられる。
【0011】
1つの実施形態において、前記ロボットアームの挟み取り末端が前記トレイに正対可能のように、前記ロボットアームは、互いに垂直な第1の移動軸と第2の移動軸を含み、
前記挟み取り末端は、水平面内で回転して前記トレイに離間又は接近することができる。
【0012】
1つの実施形態において、前記自動販売機器は、前記ロボットアーム、循環棚、第1のセンサ、第2のセンサ及びコードスキャナーを接続して制御するコントローラをさらに含む。
【0013】
1つの実施形態において、前記自動販売機器は、加工領域をさらに含み、前記加工領域に前記ロボットアームが食品ボックスを搬送するための食品届け口が設置される。
【0014】
1つの実施形態において、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサは、金属センサである。
【0015】
1つの実施形態において、1つの前記トレイに少なくとも2つの食品置き領域が設置され、各前記食品置き領域は、1つの前記食品ボックスを置くために用いられる。
【0016】
本願の実施形態の第2の態様は制御方法を提供し、前記制御方法は本願の実施例の第1の態様に係る自動販売機器に適用され、
全てのトレイをトラバースし、各トレイの位置を決定するステップと、
各トレイの状態を取得し、トレイの状態は、占有される状態及び空き状態を含み、トレイの状態が占有される状態であれば、占有される状態のトレイにおける食品ボックスの情報を取得するステップと、
食品を置く必要がある場合に、循環棚は、第1のトレイを移動するように駆動し、前記第1のトレイを出入口に移動させ、置かれる食品ボックスを前記第1のトレイに置き、置かれる食品ボックスの情報を取得し、置かれる食品ボックスの情報を前記第1のトレイの位置情報とペアリングするステップであって、前記第1のトレイは、各空き状態のトレイのうちのいずれかであるステップと、
食品を取る必要がある場合に、取られる食品ボックスの情報及び第2のトレイの位置情報を取得し、循環棚は、第2のトレイを移動するように駆動し、前記取られる食品ボックスを出入口に移動させ、ロボットアームは、取られる食品ボックスを取り出すステップであって、前記第2のトレイは、前記取られる食品ボックスが置かれたトレイであるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0017】
以上の技術的解決手段から分かるように、本願の実施形態は、自動販売機器及び制御方法を提供し、前記自動販売機器は、冷凍庫を含み、前記冷凍庫の一側壁に出入口及び前記出入口を閉鎖するための開閉扉が設置され、前記冷凍庫内に循環棚が設置され、前記循環棚に複数のトレイが設置され、前記循環棚は前記トレイを、前記冷凍庫内を循環移動するように駆動して、いずれかのトレイを前記出入口の位置に移動させることができ、前記冷凍庫の外部の前記出入口に近い側にロボットアームがさらに設置されて、食品ボックスを前記出入口から前記トレイに置き、又は前記トレイから食品ボックスを挟み取る。
【0018】
実際の適用過程において、前記冷凍庫の一側壁に開口面積が小さい出入口を設置することにより、開閉扉が開く時に、冷凍庫の内部と外部との温度交換効率を低減し、湿度が高い外部の空気が冷凍庫内に大量に流入することを減少し、且つ循環棚を設置することにより、空き状態のトレイ又は占有される状態のトレイを出入口に移動させ、前記冷凍庫の外部に設置されたロボットアームにより商品を置き又は挟み取り、ピッキングロボットが冷凍庫の内部に設置され、商品の置き及び/又は除去を実現するために扉を開ける必要がある態様に比べて、本願の実施形態において、冷凍庫の外部に設置されたロボットアームにより、前記ロボットアームが熱気と冷気との流れの影響を受けることを可能な限り回避し、ロボットアームに水蒸気又は霧氷が凝縮されることを回避する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本願の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施形態において使用する必要がある図面を簡単に紹介し、明らかに、当業者は、創造的な労力を行わない前提で、これらの図面に基づいてその他の図面をさらに得ることができる。
図1】本願の実施形態に係る自動販売機器の冷凍庫の構造概略図である。
図2】本願の実施形態に係るロボットアームの構造概略図である。
図3】本願の実施形態に係る出入口の内部視角の構造概略図である。
図4】本願の実施形態に係るトレイの構造概略図である。
図5】本願の実施形態に係る食品ボックスの構造概略図である。
図6】本願の実施形態に係る出入口の外部視角の構造概略図である。
図7】本願の実施形態に係る食品ボックスがトレイに入る過程の構造概略図である。
図8】本願の実施形態に係る自動販売機器の全体構造概略図である。
図9】本願の実施形態に係る制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
いくつかの例において、自動販売機器は、冷凍庫の出口の扉が開く時に、冷凍庫内部の大量の冷気の流出を引き起こし、また、扉が開いた後に、空気交換通路が大きいため、湿度が高い外部の空気は熱気と冷気との流れにより冷凍庫内に大量に流入し、冷凍庫内のピッキングロボット及びその他の機器に水蒸気又は霧氷が凝縮され、機器の故障を引き起こす。
【0021】
図1は、本願の実施形態に係る自動販売機器の冷凍庫の構造概略図である。
【0022】
本願の実施形態の第1の態様は、自動販売機器を提供し、図1に示すように、自動販売機器は、冷凍庫100を含み、冷凍庫100の一側壁に出入口110、及び出入口110を可動に開け又は閉鎖する開閉扉120が設置される。冷凍庫100の一側面に出入口110を設置することにより、出入口110の面積は、冷凍庫100の扉(冷凍庫の一側壁)の面積よりも遥かに小さく、このような出入口110の設置により、開閉扉120が開いた後に、冷凍庫100と外部との温度交換を発生させる通路は、可能な限り小さくなり、それにより冷凍庫100内部の冷気の流出を保証する。
【0023】
図1に示すように、冷凍庫100内に循環棚130が設置され、循環棚130に複数のトレイが設置され、循環棚130はトレイ140を、冷凍庫内を循環移動するように駆動して、いずれかのトレイを出入口110の位置に移動させることができる。本願の実施形態において、出入口110の開口面積が小さいため、冷凍庫110内部の商品の入れ込みと取り出しを実現するために、トレイ140の移動を駆動することができる循環棚130を設置し、循環棚130の移動により、各トレイ140がいずれも出入口110の位置に移動されることを保証し、それによりトレイ140に商品を置き、又は、トレイ140から商品を取り出すことを実現する。
【0024】
なお、出入口110の面積は、一側壁の面積よりも遥かに小さく、出入口110の面積が小さければ小さいほど、出入口110を介して交換可能な気体の量が少なく、冷凍庫100内の空気と外部空気との交換を制限することに有利であるが、出入口110が小さければ小さいほど、出入口110の位置に同時に収容されるトレイ140の数が少なく、トレイ140に商品を置くことに不利であり、又は、トレイ140から商品を挟み取ることに不利であり、実際の適用において、冷凍庫100の一側壁の面積、及び販売される商品の大きさに応じて、出入口110の大きさを決定することができ、本願の実施形態において、出入口110の面積を冷凍庫100の一側壁の面積の5%乃至60%に設置する。
【0025】
なお、出入口110が設置された冷凍庫の一側壁は、必ずしも固定された庫体であることが要求されず、それ自体は開き可能な扉であってもよく、扉に面積がより小さい出入口110を設置することにより、使用過程において、出入口110を開けることにより、商品の置き及び/又は挟み取りを完了することができ、必要な場合に、扉を開けて、出入口110が実現することができない他の操作を行うことができ、ここで、扉に出入口110及び出入口110を閉鎖する開閉扉120が設置されれば、出入口110の面積は、必ず扉の面積よりも小さい。
【0026】
なお、本願の実施形態において、冷凍庫100は、冷凍で商品を鮮度保持又は保存するために用いられ、使用時に、冷凍庫100内の温度は、マイナス18℃以下であってもよい。
【0027】
図2は、本願の実施形態に係るロボットアームの構造概略図である。
【0028】
いくつかの例において、冷凍庫内の棚は、固定するように設置され、商品の置き及び挟み取りを実現するために、冷凍庫の内部にピッキングロボットを設置する必要があり、それにより商品を取る時に、一側壁を開ける必要がある。
【0029】
別のいくつかの例において、棚を循環棚130として設置し、食品ボックス300を置くためのトレイ140は、出入口110に移動することができ、それにより冷凍庫の内部にピッキングロボットを設置することを回避する。商品を出入口110から入れ込み又は取り出すために、図2に示すように、本願の実施形態において、冷凍庫100の外部の出入口110に近い側にロボットアーム200がさらに設置され、ロボットアーム200は、出入口110に移動して、出入口110から食品ボックス300をトレイ140に置き、又はトレイ140から食品ボックス300を挟み取ることができる。
【0030】
以上の技術的解決手段から分かるように、本願の実施形態に係る自動販売機器は、冷凍庫100の一側壁に開口面積が小さい出入口110を設置することにより、開閉扉120が開く時に、冷凍庫100の内部と外部との温度交換効率を低減し、湿度が高い外部の空気が冷凍庫内に大量に流入することを減少し、且つ循環棚130を設置することにより、空き状態のトレイ140又は占有される状態のトレイ140を出入口110に移動させ、冷凍庫100の外部に設置されたロボットアーム200により商品を置き又は挟み取ることができ、ピッキングロボットが冷凍庫の内部に設置され、商品の置き及び/又は除去を実現するために扉を開ける必要がある態様に比べて、本願の実施形態において、冷凍庫100の外部に設置されたロボットアーム200により、ロボットアーム200が熱気と冷気との流れの影響を受けることを可能な限り回避し、ロボットアーム200に水蒸気又は霧氷が凝縮されることを回避する。
【0031】
図3は、本願の実施形態に係る出入口の内部視角の構造概略図である。
【0032】
図4は、本願の実施形態に係るトレイの構造概略図である。
【0033】
複数のトレイにおける商品を正確に置き及び取り出すために、図3に示すように、本願の実施形態において、冷凍庫100内に第1のセンサ150、第2のセンサ160及び食品ボックス300のアイデンティティコードを走査するコードスキャナー170がさらに設置され、図4に示すように、循環棚130に第1のセンサ150により感知される第1の目標物131がさらに設置され、複数のトレイにいずれも第2のセンサ160により感知される第2の目標物141が設置される。実際の適用過程において、第1の目標物131の数は、1つであり、第1の目標物131は、循環棚130に直接設置されてもよく、複数のトレイのうちの1つのトレイに設置されてもよい。
【0034】
なお、図3に示す出入口110は、冷凍庫100の内部から外への視角で示され、実際の適用過程において、第1のセンサ150が第1の目標物131を検出する時に、自動販売機器のコントローラは、対応するトレイ140を開始位置とし、設置された第2のセンサ160によりトレイ140に設置された第2の目標物141を順次検出することができ、それによりトレイ140を番号付けて、位置の異なるトレイを区別する。
【0035】
具体的には、本願の実施形態において、第1のセンサ150及び第2のセンサ160は、金属センサを採用し、第1の目標物131及び第2の目標物141は、鉄片であり、金属センサは、高周波発振型に属し、内部に1つの発振回路が設置され、発振回路において誘導電流が目標物内を流れることによるエネルギー損失は、発振周波数の変化に影響する。目標物がセンサに接近する時に、目標物の金属の種類にかかわらず、発振周波数が高くなり、センサは、この変化を検出して検出信号を出力する。
【0036】
図5は、本願の実施形態に係る食品ボックスの構造概略図である。
【0037】
トレイ140は、食品ボックス300を置くために用いられ、図5に示すように、食品ボックス300の一側の四角形領域310は、食品ボックス300のアイデンティティコードであり、アイデンティティコードは、食品ボックス300に固定して設置された二次元コードであってもよく、貼り付けて設置された一時的なアイデンティティコードであってもよく、ここで、食品ボックス300は、商品自体の外箱であってもよく、例えば、販売商品が弁当であれば、食品ボックス300は、弁当自体の箱体であってもよく、又は、食品ボックス300は、特別に設置されて商品を放置するためのボックス体である。
【0038】
実際の適用過程において、例えば、自動販売機器の自動棚卸、自動配送及び自動販売などを制御する自動制御を実現するために、自動販売機器は、コントローラをさらに設置することができる。
【0039】
そのうち、自動棚卸は、機器の初回使用の棚卸と使用中の棚卸を含む。機器の初回使用時に、循環棚130に商品が存在せず、この時に、コントローラは循環棚130を、トレイ140の循環移動を駆動するように制御し、第1のセンサ150により第1の目標物131を検出し、第1のセンサ150が第1の目標物131を検出した後に、第1の目標物131の位置のトレイ140を開始トレイとマークし、例えば000と番号付け、第2のセンサ160により第2の目標物141を検出し、それによりその他のトレイを順次番号付ける。
【0040】
使用中に棚卸する場合に、全てのトレイ140に商品がない可能性があり、又は、一部のトレイ140又は全てのトレイ140に商品が置かれており、トレイ140における商品を点検確認する必要があり、又は、機器の使用中に、機器を再起動した後に、新たに棚卸する必要があり、この場合は、初回使用の棚卸と同様であり、まず、棚卸指令を受信した後に、第1のセンサ150により第1の目標物131を検出し、開始トレイ140の位置を決定し、第2のセンサ160により第2の目標物141を検出し、それによりその他のトレイを順次番号付け、続いて、循環棚130を、トレイ140の循環移動を駆動するように制御し、コードスキャナー170によりトレイ140のアイデンティティコードを走査し、アイデンティティコードを検出すれば、対応するトレイ状態は、占有される状態であり、対応する食品ボックス300を番号付きのトレイ140とペアリングし、アイデンティティコードを検出しなければ、対応する位置の番号付きのトレイ140を空き状態とマークし、それにより循環棚130における全ての商品に対して棚卸を完了する。
【0041】
なお、実際の適用において、対応する食品ボックス300を番号付きのトレイ140とペアリングすることとは、食品ボックス300の情報を対応するトレイ140の情報に書き込んで、トレイ140内に置かれる商品の情報を明確にすることである。
【0042】
自動配送(自動食品置きともいう)過程において、まず、配送指令を受信し、続いて、配送指令に応答し、ロボットアーム200を、食品ボックス300を出入口に移動させるように制御し、配送指令に応答し、開閉扉120を開け、配送指令に応答し、空き状態のトレイ140の位置番号を決定し、説明の便宜上、配送指令が指示するトレイ140を第1のトレイとし、空き状態のトレイ140(すなわち第1のトレイ)の位置番号に応答し、循環棚130を移動するように制御し、対応するトレイ140を出入口110に移動させる。
【0043】
なお、実際の適用過程において、ロボットアーム200を、食品ボックス300を出入口110に移動させるように制御すること(すなわち第1の動作)と、開閉扉120を開けること(すなわち第2の動作)と、循環棚130を移動するように制御し、対応するトレイ140を出入口110に移動させること(すなわち第3の動作)との3つの動作は、同期に行ってもよく、順次行ってもよく、本願の実施形態において、同期に動作する解決手段を採用し、最後にロボットアーム200を、食品ボックス300を対応するトレイ140に入れるように制御し、食品ボックス300を対応するトレイ140とペアリングする。
【0044】
なお、一部の適用シーンにおいて、自動配送過程において、ロボットアーム200を使用せずに商品の置きを実現することができ、例えば、冷凍庫100の体積が小さく、内部に置かれたトレイ140の数が少ない場合に、手動配送の方式を直接採用することができ、すなわち上記ロボットアーム200により行われる作業は、手動により行われる。
【0045】
自動販売(自動食品取りともいう)過程において、まず取られる食品ボックスの情報及び第2のトレイの位置情報を取得し、具体的には、まず、販売指令を受信し、当該販売指令は、取られる食品ボックスの情報を含み、続いて、販売指令に応答し、対応するトレイ140(すなわち第2のトレイ)の位置番号を決定し、説明の便宜上、販売指令が指示するトレイ140を第2のトレイとし、販売指令に応答し、ロボットアーム200を、出入口110に移動させるように制御し、対応するトレイ140の位置番号に応答し、循環棚130を、対応するトレイを出入口110に移動させるように制御し、販売指令に応答し、開閉扉120を開ける。
【0046】
なお、ロボットアーム200を、出入口110に移動させるように制御すること(すなわち第4の動作)と、循環棚130を、対応するトレイ140を出入口110に移動させるように制御すること(すなわち第5の動作)と、開閉扉120を開けること(すなわち第6の動作)との3つの動作は、同期に行ってもよく、順次行ってもよく、本願の実施形態において、同期に動作する解決手段を採用し、最後にロボットアーム200を、対応するトレイ140における食品ボックス300を取り出すように制御する。
【0047】
図6は、本願の実施形態に係る出入口の外部視角の構造概略図である。
【0048】
図7は、本願の実施形態に係る食品ボックスがトレイに入る過程の構造概略図である。
【0049】
冷凍庫100に商品を入れ、又は、冷凍庫100から商品を取り出すことを容易にするために、図6に示すように、本願の一部の実施形態において、出入口110に商品を補充するための食品送り込み領域、及び、商品を挟み取るための食品送り出し領域が設置され、食品送り込み領域に食品ボックス300の入れ込みを感知するトグル111が設置され、ここで、図6の出入口110の位置において、8つのトレイ140が存在すると見ることができ、下方寄りにトグル111が設置された6つの位置は、食品送り込み領域に属し、トレイ140に商品を置くために用いられ、トグル111は、一方向に圧迫されて回転することができ、図7に示すように、食品ボックス300が冷凍庫100の外部から内へ移動する時に、食品ボックス300の前端及び底部は、トグル111を圧迫して回転させ、食品ボックス300の置きが完了した後に、トグル111を圧迫せず、トグル111は、立て上げ状態に反発し、また、トグル111により、トレイ140に入った食品ボックス300は、食品送り込み領域から取り出すことができない。
【0050】
図6に示すように、食品送り込み領域の上方にあり、トグル111が設置されない領域は、食品送り出し領域であり、食品ボックス300を取り出す必要がある時に、ロボットアーム200は、食品送り出し領域の位置から食品ボックス300を挟み取り、冷凍庫100から食品ボックス300を挟んで取り出す。
【0051】
また、本願の一部の実施形態において、図4に示すように、1つのトレイ140に少なくとも2つの食品置き領域が設置されてもよく、各食品置き領域は、1つの食品ボックス300を置くために用いられ、なお、同一のトレイ140の複数の食品置き領域には、食品ボックス情報が同じの食品ボックス300を置いてもよく、食品ボックス情報が異なる食品ボックス300を置いてもよく、実際の使用過程において、食品ボックス300の食品ボックス情報が対応する置き位置情報(食品置き領域の位置情報)と正確にペアリングすることができることを保証するように、同一のトレイ140における複数の食品置き領域に対して異なる位置情報を設定してもよい。
【0052】
ここで、図6に示すように、トレイ140に指示ランプ142がさらに設置され、指示ランプ142は、対応するトレイ140が占用される状態にあり、又は、占用されない状態にあることを指示するために用いられ、なお、指示ランプ142は、食品送り込み領域の位置に設置され、トレイ140が出入口110に到達する時に、コードスキャナー170の検出結果に応じて、指示ランプ142の点灯又は消灯を制御し、又は指示ランプ142が少なくとも2種類の異なる色に点灯することを制御し、例えば、指示ランプ142が赤色に点灯することは、トレイ140が占用されない状態にあることであり、指示ランプ142が青色に点灯することは、トレイ140が占用される状態にあることであり、トレイ140が占用されない状態にあることについて、トレイ140に食品ボックス300を置く時に、食品ボックス300がトグル111を1回圧迫すると、指示ランプ142は青色に調整されて、食品ボックス300の置きが完了することを示す。
【0053】
図1に示すように、本願の一部の実施形態において、循環棚130は、少なくとも2つの回転軸132、及び回転軸132と噛み合う回転体133を含み、ここで、トレイ140は、回転体133に設置され、なお、トレイ140が回転体133に伴って移動する時に、トレイ140の商品置き面が安定するように保ち、具体的には、マルチリンク機構又はスライドレール、ガイドレールの方式でトレイ140の安定を実現することができる。
【0054】
本願の実施形態において、図1に示すように、循環棚130は、駆動装置134をさらに含み、駆動装置134の動力出力端は、いずれかの回転軸132に接続され、実際の適用過程において、駆動装置134の出力端は、例えば、シャフトカップリングを採用して、いずれかの回転軸132に直接接続されてもよく、例えば、減速機、ベルト又は伝動チェーンを採用して、いずれかの回転軸132に間接的に接続されてもよい。
【0055】
図2に示すように、本願の一部の実施形態において、ロボットアーム200の挟み取り末端230がトレイ140に正対可能のように、ロボットアーム200は、互いに垂直な第1の移動軸210と第2の移動軸220を含み、挟み取り末端230は、水平面内で回転して、トレイ140に離間又は接近することができ、ロボットアーム200は、第1の移動軸210及び第2の移動軸220上を移動し、出入口110の任意の領域に正対することができ、それにより冷凍庫100に商品を置き、又は冷凍庫100から商品を挟み取ることを保証する。
【0056】
図面の内容を識別しやすくするために、図2に係るロボットアーム200は、簡略化された構造概略図であり、ロボットアーム200の支持構造、及び第1の移動軸210と第2の移動軸220との接続構造について、当業者は、本願の実施形態の上で、複数種類の構造を設置して実現することができ、ここで説明を省略する。
【0057】
図8は、本願の実施形態に係る自動販売機器の全体構造概略図である。
【0058】
実際の適用過程において、図8に示すように、自動販売機器は、加工領域400をさらに含み、加工領域400にロボットアーム200が食品ボックス300を搬送するための食品届け口が設置され、ロボットアーム200の移動ストロークを減少するために、食品届け口の位置を出入口110の正対面、又は正対面の下方位置に設置することができる。
【0059】
図9は、本願の実施形態に係る制御方法の実施形態1のフローチャートである。
【0060】
本願の実施形態の第2の態様は制御方法を提供し、制御方法は本願の実施形態の第1の態様に係る自動販売機器に適用され、以下のステップ910~940を含む。
【0061】
ステップ910において、全てのトレイをトラバースし、各トレイの位置を決定する。
【0062】
なお、自動販売機器の初回使用、再起動又は定期的な棚卸の時に、各トレイの位置を決定する必要があり、各トレイの位置が決定された後に、通常の使用過程において、制御システムは、循環棚を回転するように制御する時に、循環棚の移動過程をリアルタイムに記録し、各トレイの位置をリアルタイムに算出する。
【0063】
本実施形態において、そのうちの1つのトレイに1つの第1の目標物を設置し、各トレイに1つの第2の目標物を設置するとともに、冷凍庫に第1の目標物を検出するための第1のセンサ、及び第2の目標物を検出するための第2のセンサを設置し、第1の目標物及び第1のセンサは、開始トレイの位置を決定するために用いられ、第2の目標物及び第2のセンサは、後続の他の各トレイの位置を決定するために用いられる。
【0064】
ステップ920において、各トレイの状態を取得し、トレイの状態は、占有される状態及び空き状態を含み、トレイの状態が占有される状態であれば、占有される状態のトレイにおける食品ボックスの情報を取得する。
【0065】
なお、本願の実施形態において、1つのトレイに置かれる食品ボックスの数を限定せず、1つのトレイに1つの食品ボックスが置かれる場合、トレイの状態は、占有される状態及び空き状態を含み、1つのトレイに複数の食品ボックスが置かれる場合、本実施形態において占有される状態は、完全に占有される状態であり、空き状態は、完全に空く状態及び完全に空かない状態を含み、完全に空かない状態は、未飽和状態と呼ばれてもよく、この状況について、未飽和状態にある場合の、置かれることができる食品ボックスの数がさらに与えられる。
【0066】
例えば、図6において、並列に置かれた2つの食品ボックスは、2つの食品ボックスが同一のトレイに置かれると考えられてもよく、すなわち1つのトレイは、複数の置き領域を含んでもよく、各置き領域に商品を置くことができ、又は、図6において、並列に置かれた2つの食品ボックスは、移動規則が同じの2つのトレイにそれぞれ位置すると考えられてもよく、実際の使用において、設計の必要に応じて、トレイと食品ボックスとの対応関係を適応的に調整することができる。
【0067】
ステップ930において、食品を置く必要がある場合に、循環棚は、第1のトレイを移動するように駆動し、第1のトレイを出入口に移動させ、置かれる食品ボックスを第1のトレイに置き、置かれる食品ボックスの情報を取得し、置かれる食品ボックスの情報を第1のトレイの位置情報とペアリングし、ここで、第1のトレイは、各空き状態のトレイのうちのいずれかである。
【0068】
なお、実際の適用において、置かれる食品ボックスの情報を第1のトレイの位置情報とペアリングすることとは、置かれる食品ボックスの情報を対応するトレイの情報に書き込んで、トレイ内に置かれた商品の情報を明確にすることである。
【0069】
実際の適用過程において、置かれる食品ボックスの情報の取得は、食品ボックスを置く前のことであってもよく、食品ボックスを置く中又は置いた後のことであってもよく、食品ボックスの実際の状況に応じて確かめる必要があり、関わる食品ボックスのサイズ仕様が完全に一致し、且つ特別な置き要求がなければ、すなわち置き過程において、いずれかの空き状態のトレイにランダムに置くことができれば、食品ボックスを置く中又は置いた後に、置かれる食品ボックスの情報を取得し、置かれる食品ボックスの情報を第1のトレイの位置情報とペアリングすることができる。
【0070】
食品ボックスのサイズ仕様が一致しなければ、又は、食品ボックスを一定の規則に従って置き、例えば、食品ボックス情報が同じの食品ボックスを可能な限り隣接して置く必要があれば、置かれる食品ボックスの情報に基づき、どの位置のトレイを出入口に移動させるかを確かめるために、食品ボックスを置く前に、置かれる食品ボックスの情報を取得する必要がある。
【0071】
ステップ940において、食品を取る必要がある場合に、取られる食品ボックスの情報及び第2のトレイの位置情報を取得し、循環棚は、第2のトレイを移動するように駆動し、取られる食品ボックスを出入口に移動させ、ロボットアームは、取られる食品ボックスを取り出し、ここで、第2のトレイは、取られる食品ボックスが置かれたトレイである。
【0072】
実際の適用過程において、複数のトレイにおける食品ボックスの情報は、いずれも取られる食品ボックスの情報に一致することがあり、この場合、近場の原則に従って第2のトレイの位置情報を決定することができ、ここで、近場の原則とは、トレイが出入口に最も近い移動ストロークの遠近に応じて、第2のトレイの位置情報を決定することであり、なお、本願の実施形態に係る循環棚は、複数の移動方向を有してもよく、単一の移動方向に限定されない。
【0073】
以上の技術的解決手段から分かるように、本願の実施形態は、自動販売機器及び制御方法を提供し、自動販売機器は、冷凍庫100を含み、冷凍庫100の一側壁に出入口110及び出入口110を閉鎖するための開閉扉120が設置され、冷凍庫100内に循環棚130が設置され、循環棚130に複数のトレイが設置され、循環棚130はトレイ140を、冷凍庫100内を循環移動するように駆動して、いずれかのトレイを出入口110の位置に移動させることができ、冷凍庫100の外部の出入口110に近い側にロボットアーム200がさらに設置されて、食品ボックス300を出入口110からトレイ140に置き、又はトレイ140から食品ボックス300を挟み取る。
【0074】
実際の適用過程において、冷凍庫100の一側壁に開口面積が小さい出入口110を設置することにより、開閉扉120が開く時に、冷凍庫100の内部と外部との温度交換効率を低減し、湿度が高い外部の空気が冷凍庫内に大量に流入することを減少し、且つ循環棚130を設置することにより、空き状態のトレイ140又は占有される状態のトレイ140を出入口110に移動させ、冷凍庫100の外部に設置されたロボットアーム200により商品を置き又は挟み取り、ピッキングロボットが冷凍庫の内部に設置され、商品の置き及び/又は除去を実現するために扉を開ける必要がある態様に比べて、本願の実施形態において、冷凍庫100の外部に設置されたロボットアーム200により、ロボットアーム200が熱気と冷気との流れの影響を受けることを可能な限り回避し、ロボットアーム200に水蒸気又は霧氷が凝縮されることを回避する。
【0075】
以上の具体的な実施形態は、本願の目的、技術的解決手段及び有益な効果をさらに詳細に説明した。以上は本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではなく、本願の技術的解決手段の上で行われる任意の修正、同等の置換、改良などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきであることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0076】
100 冷凍庫
110 出入口
111 トグル
120 開閉扉
130 循環棚
131 第1の目標物
132 回転軸
133 回転体
134 駆動装置
140 トレイ
141 第2の目標物
142 指示ランプ
150 第1のセンサ
160 第2のセンサ
170 コードスキャナー
200 ロボットアーム
210 第1の移動軸
220 第2の移動軸
230 挟み取り末端
300 食品ボックス
310 四角形領域
400 加工領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】