(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】部品装填検証システム及び方法
(51)【国際特許分類】
B41F 15/12 20060101AFI20240905BHJP
B41F 15/08 20060101ALI20240905BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
B41F15/12 A
B41F15/08 303E
H05K3/34 505D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515160
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 US2022037677
(87)【国際公開番号】W WO2023038720
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】パッツィー エー.マッテロ
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン アール.フォスター
【テーマコード(参考)】
2C035
5E319
【Fターム(参考)】
2C035AA06
2C035FA22
2C035FA24
2C035FB26
2C035FD01
5E319AA03
5E319AA07
5E319AB05
5E319BB05
5E319CC33
5E319CD29
5E319CD35
5E319CD52
5E319GG15
(57)【要約】
電子基板上にアセンブリ材料を印刷するステンシルプリンタは、フレームと、フレームに連結され、内部に孔が形成されるステンシルと、フレームに連結され、電子基板を支持するように構成される支持アセンブリと、フレームに連結されるプリントヘッドガントリと、印刷ストローク中にステンシルを横断するように構成されるように、プリントヘッドガントリによって支持されるプリントヘッドアセンブリとを備える。ステンシルプリンタは、ステンシルプリンタ内に配置された物品がステンシルプリンタ内に適切に設置されているかどうかを判定する検証システムを更に備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子基板上にアセンブリ材料を印刷するためのステンシルプリンタであって、
フレームと、
前記フレームに連結されたステンシルであって、孔が形成されたステンシルと、
前記フレームに連結された支持アセンブリであって、前記電子基板を支持するように構成された支持アセンブリと、
前記フレームに連結されたプリントヘッドガントリと、
プリントヘッドアセンブリであって、前記プリントヘッドアセンブリが印刷ストローク中に前記ステンシルを横断するように構成されるように、前記プリントヘッドガントリによって支持された、プリントヘッドアセンブリと、
前記ステンシルプリンタ内に配置された物品が前記ステンシルプリンタ内に適切に設置されているかを判定する検証システムと、
を備える、ステンシルプリンタ。
【請求項2】
前記プリントヘッドガントリは、前記フレーム上に設けられたレールに沿って進む細長いビームを含み、前記プリントヘッドガントリの前記細長いビームは、水平方向に延在する少なくとも1つのリニア軸受を含み、前記検証システムは、前記少なくとも1つのリニア軸受上を横方向に移動するように構成された少なくとも1つのツーリング部材を含む、請求項1に記載のステンシルプリンタ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのツーリング部材は、下向きに延在するピンであって、完全伸長位置と後退位置との間で移動するように構成されたピンを含む、請求項2に記載のステンシルプリンタ。
【請求項4】
前記検証システムは、コントローラであって、前記少なくとも1つのツーリング部材を前記物品の上で移動させるように、かつ、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが前記後退位置にあるかを判定するように、構成されたコントローラを更に含む、請求項3に記載のステンシルプリンタ。
【請求項5】
前記検証システムは、前記少なくとも1つのツーリング部材上に位置決めされた少なくとも1つのセンサを更に含み、前記少なくとも1つのセンサは、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが完全に伸長されたことを示す第1の視覚信号と、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが後退されたことを示す第2の視覚信号と、を生成するように構成されている、請求項4に記載のステンシルプリンタ。
【請求項6】
前記少なくとも1つのツーリング部材は、2つの離隔したツーリング部材を含み、各ツーリング部材はピンを含み、第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成されており、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成されている、請求項5に記載のステンシルプリンタ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンは、前記物品に関連付けられた収納特徴部内に収納されるように構成された端部を有する、請求項3に記載のステンシルプリンタ。
【請求項8】
前記物品は、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンにより係合されて前記物品に係合しかつ前記物品を移動させるように構成された少なくとも1つの収納特徴部を含む、請求項7に記載のステンシルプリンタ。
されるように構成され
【請求項9】
前記少なくとも1つのツーリング部材は、2つの離隔したツーリング部材を含み、各ツーリング部材はピンを含み、第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成されており、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成されており、前記少なくとも1つの収納特徴部は、2つの収納特徴部を含み、ツーリング部材ごとに1つの収納特徴部が設けられ、前記第1のツーリング部材及び前記第2のツーリング部材は、前記物品を解放可能に固定するために前記物品のそれぞれ対応する収納特徴部内に収納される、請求項5に記載のステンシルプリンタ。
【請求項10】
前記物品は、平坦な底壁を有するツーリングプレートを含み、前記底壁は、前記ステンシルプリンタのツーリングベースと結合するように構成されている、請求項9に記載のステンシルプリンタ。
【請求項11】
前記検証システムは、
前記プリントヘッドガントリの少なくとも1つのリニア軸受上を横方向に移動するように構成された少なくとも1つのツーリング部材であって、下向きに延在するピンであって完全伸長位置と後退位置との間で移動するように構成されたピンを含む、少なくとも1つのツーリング部材と、
コントローラであって、前記少なくとも1つのツーリング部材を前記物品の上で移動させるように、かつ、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが前記後退位置にあるかを判定するように、構成されたコントローラと、
を含む、請求項1に記載のステンシルプリンタ。
【請求項12】
前記検証システムは、前記少なくとも1つのツーリング部材上に位置決めされた少なくとも1つのセンサを更に含み、前記少なくとも1つのセンサは、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが完全に伸長されたことを示す第1の視覚信号と、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが後退されたことを示す第2の視覚信号と、を生成するように構成されている、請求項11に記載のステンシルプリンタ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのツーリング部材は、2つの離隔したツーリング部材を含み、各ツーリング部材はピンを含み、第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成されており、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成されている、請求項12に記載のステンシルプリンタ。
【請求項14】
物品がステンシルプリンタ内に適切に設置されているかを検証する方法であって、
ステンシルプリンタ内に物品を設置することと、
前記物品が前記ステンシルプリンタ内に適切に設置されているかを検証することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記物品が前記ステンシルプリンタ内に適切に設置されているかを検証することは、
少なくとも1つのツーリング部材を、前記物品の上でプリントヘッドガントリの少なくとも1つのリニア軸受上において横方向に、移動させることと、
前記少なくとも1つのツーリング部材が前記物品に係合しているかを判定することと、
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのツーリング部材は、下向きに延在するピンであって、完全伸長位置と後退位置との間で移動するように構成されたピンを含んでいる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのツーリング部材が前記物品に係合しているかを判定することは、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが前記後退位置にあるかを判定することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが前記後退位置にあるかを判定することは、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが完全に伸長していることを示す第1の信号と、前記少なくとも1つのツーリング部材の前記ピンが後退していることを示す第2の信号とを提供することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の信号は、前記物品が適切に設置されていないことを示す、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記物品は、平坦な底壁を有するツーリングプレートを含んでおり、前記底壁は、前記ステンシルプリンタのツーリングベースと結合するように構成されている、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、「SQUEEGEE DRIP COLLECTION SYSTEM FOR STENCIL PRINTER」と題する、本願と同日に出願されたWilliam A. Losiewiczによる米国特許出願第(空欄)号(代理人整理番号M2010-735619(70054))に関連し、この米国特許出願は、あらゆる目的で、引用することによりその全体が本開示の一部をなす。
【0002】
開示の背景
1.発明の分野
本願は、包括的には、電子基板、例えば、プリント回路基板(PCB)上に粘性材料、例えば、はんだペーストを印刷するステンシルプリンタ及び関連する方法に関し、より具体的には、動作中にスクイージブレードから滴下する余剰の材料を捕捉及び収容するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術の説明
表面実装プリント回路基板を製造する際に、ステンシルプリンタを用いて、回路基板上にはんだペーストを印刷することができる。通常、その上にはんだペーストが堆積されることになる、パッド又は何らかの他の導電性表面のパターンを有する回路基板がステンシルプリンタの中に自動的に送り込まれ、回路基板上にはんだペーストを印刷する前に、回路基板上の1つ以上の小穴又はマーク(「フィデューシャル(fiducials:基準部)」として知られる)を用いて、回路基板をステンシルプリンタのステンシル又はスクリーンと適切に位置合わせする。いくつかのシステムでは、撮像システムを具現する光学位置合わせシステムを用いて、回路基板をステンシルと位置合わせする。
【0004】
上記プリンタにおいて、回路基板がステンシルと適切に位置合わせされると、回路基板はステンシルまで上昇されて、はんだペーストがステンシルに吐出される。ワイパーブレード(すなわちスクイージ)がステンシルを横断して、ステンシルの孔を通して回路基板にはんだペーストを押し出す。スクイージがステンシルを横切るように移動する際、はんだペーストはブレードの前方において伸び広がる傾向がある。これにより、望ましくははんだペーストの混合及び剪断が生じ、スクリーンすなわちステンシルの孔を満たすのを容易にするのに所望の粘度が得られる。はんだペーストは、通常、標準的なカートリッジからステンシルに吐出される。その後、ステンシルは回路基板から切り離され、回路基板とはんだペーストとの間の接着によって、材料の大部分が回路基板上に留まる。ステンシルの底面上に残される材料は、更なる回路基板が印刷される前に、洗浄プロセスにおいて除去される。
【0005】
ステンシルプリンタ内に取り付けられるか又は別様に装填される部品は、ステンシルプリンタを動作させる前に適切に位置決めされるべきである。例えば、ステンシル印刷動作中に電子基板を支持するツーリングプレートは、撮像システムとツーリング又は他の部品との間に干渉がないように、ステンシルプリンタ内に正確に装填されなければならない。
【発明の概要】
【0006】
開示の概要
本開示の1つの態様は、電子基板上にアセンブリ材料を印刷するステンシルプリンタに向けられる。1つの実施の形態において、ステンシルプリンタは、フレームと、フレームに連結され、内部に孔が形成されるステンシルと、フレームに連結され、電子基板を支持するように構成される支持アセンブリと、フレームに連結されるプリントヘッドガントリと、印刷ストローク中にステンシルを横断するように構成されるように、プリントヘッドガントリによって支持されるプリントヘッドアセンブリとを備える。ステンシルプリンタは、ステンシルプリンタ内に配置された物品がステンシルプリンタ内に適切に設置されているかどうかを判定する検証システムを更に備える。
【0007】
ステンシルプリンタの実施の形態は、フレーム上に設けられるレールに沿って進む細長いビームを有してプリントヘッドガントリを構成することを更に含むことができる。プリントヘッドガントリの細長いビームは、水平方向に延在する少なくとも1つのリニア軸受を備えることができ、検証システムは、少なくとも1つのリニア軸受上を横方向に移動するように構成される少なくとも1つのツーリング(tooling)部材を備える。少なくとも1つのツーリング部材は、完全伸長(延長)位置と後退位置との間で移動するように構成される下向きに延在するピンを備えることができる。検証システムは、少なくとも1つのツーリング部材を物品の上で移動させ、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退位置にあるかどうかを判定するように構成されるコントローラを更に備えることができる。検証システムは、少なくとも1つのツーリング部材上に位置決めされる少なくとも1つのセンサを更に備えることができる。少なくとも1つのセンサは、少なくとも1つのツーリング部材のピンが完全に伸長していることを示す第1の視覚信号と、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退していることを示す第2の視覚信号とを生成するように構成することができる。少なくとも1つのツーリング部材は、それぞれピンを備える2つの離隔したツーリング部材を含むことができる。第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができ、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができる。少なくとも1つのツーリング部材のピンは、物品に関連付けられる収納特徴部内に収納されるように構成される端部を有することができる。物品は、物品に係合し、物品を移動させるために少なくとも1つのツーリング部材のピンによって係合されるように構成される少なくとも1つの収納特徴部を備えることができる。少なくとも1つのツーリング部材は、それぞれピンを備える2つの離隔したツーリング部材を含むことができる。第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができ、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができる。少なくとも1つの収納特徴部は、2つの収納特徴部を含むことができ、ツーリング部材ごとに1つの収納特徴部が設けられ、第1のツーリング部材及び第2のツーリング部材は、物品を解放可能に固定するように物品のそれぞれの収納特徴部内に収納される。物品は、ステンシルプリンタのツーリングベースと結合(嵌合)するように構成される平坦な底壁を有するツーリングプレートを含むことができる。検証システムは、プリントヘッドガントリの少なくとも1つのリニア軸受上を横方向に移動するように構成され、完全伸長位置と後退位置との間で移動するように構成される下向きに延在するピンを備える少なくとも1つのツーリング部材と、少なくとも1つのツーリング部材を物品の上で移動させ、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退位置にあるかどうかを判定するように構成されるコントローラとを備えることができる。検証システムは、少なくとも1つのツーリング部材上に位置決めされる少なくとも1つのセンサを更に備えることができ、少なくとも1つのセンサは、少なくとも1つのツーリング部材のピンが完全に伸長していることを示す第1の視覚信号と、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退していることを示す第2の視覚信号とを生成するように構成される。少なくとも1つのツーリング部材は、それぞれピンを備える2つの離隔したツーリング部材を含むことができる。第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができ、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができる。
【0008】
本開示の別の態様は、物品がステンシルプリンタ内に適切に設置されているかどうかを検証する方法に向けられる。1つの実施の形態において、本方法は、ステンシルプリンタ内に物品を設置することと、物品がステンシルプリンタ内に適切に設置されているかどうかを検証することとを含む。
【0009】
本方法の実施の形態は、物品がステンシルプリンタ内に適切に設置されているかどうかを検証するとき、少なくとも1つのツーリング部材を、物品の上でプリントヘッドガントリの少なくとも1つのリニア軸受上を横方向に移動させることと、少なくとも1つのツーリング部材が物品に係合しているかどうかを判定することとを更に含むことができる。少なくとも1つのツーリング部材は、完全伸長位置と後退位置との間で移動するように構成される下向きに延在するピンを備えることができる。少なくとも1つのツーリング部材が物品に係合しているかどうかを判定することは、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退位置にあるかどうかを判定することを含むことができる。少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退位置にあるかどうかを判定することは、少なくとも1つのツーリング部材のピンが完全に伸長していることを示す第1の信号と、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退していることを示す第2の信号とを提供することを含むことができる。第2の信号は、物品が適切に設置されていないことを示すことができる。物品は、ステンシルプリンタのツーリングベースと嵌合するように構成される平坦な底壁を有するツーリングプレートを含むことができる。
【0010】
本開示の更に別の態様は、水平方向に延在する少なくとも1つのリニア軸受を有するプリントヘッドガントリの細長いビームを備えるステンシルプリンタの検証システムに向けられる。検証システムは、少なくとも1つのリニア軸受上を横方向に移動するように構成される少なくとも1つのツーリング部材を備える。少なくとも1つのツーリング部材は、完全伸長位置と後退位置との間で移動するように構成される下向きに延在するピンを備えることができる。検証システムは、少なくとも1つのツーリング部材を物品の上で移動させ、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退位置にあるかどうかを判定するように構成されるコントローラを更に備えることができる。検証システムは、少なくとも1つのツーリング部材上に位置決めされる少なくとも1つのセンサを更に備えることができる。少なくとも1つのセンサは、少なくとも1つのツーリング部材のピンが完全に伸長していることを示す第1の視覚信号と、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退していることを示す第2の視覚信号とを生成するように構成することができる。
【0011】
別の態様において、少なくとも1つのツーリング部材は、それぞれピンを備える2つの離隔したツーリング部材を備えることができる。第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができ、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができる。少なくとも1つのツーリング部材のピンは、物品に関連付けられる収納特徴部内に収納されるように構成される端部を有することができる。物品は、物品に係合し、物品を移動させるために少なくとも1つのツーリング部材のピンによって係合されるように構成される少なくとも1つの収納特徴部を備えることができる。少なくとも1つのツーリング部材は、それぞれピンを備える2つの離隔したツーリング部材を含むことができる。第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができ、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができる。少なくとも1つの収納特徴部は、2つの収納特徴部を含むことができ、ツーリング部材ごとに1つの収納特徴部が設けられ、第1のツーリング部材及び第2のツーリング部材は、物品を解放可能に固定するように物品のそれぞれの収納特徴部内に収納される。物品は、ステンシルプリンタのツーリングベースと嵌合するように構成される平坦な底壁を有するツーリングプレートを含むことができる。検証システムは、プリントヘッドガントリの少なくとも1つのリニア軸受上を横方向に移動するように構成され、完全伸長位置と後退位置との間で移動するように構成される下向きに延在するピンを備える少なくとも1つのツーリング部材と、少なくとも1つのツーリング部材を物品の上で移動させ、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退位置にあるかどうかを判定するように構成されるコントローラとを備えることができる。検証システムは、少なくとも1つのツーリング部材上に位置決めされる少なくとも1つのセンサを更に備えることができ、少なくとも1つのセンサは、少なくとも1つのツーリング部材のピンが完全に伸長していることを示す第1の視覚信号と、少なくとも1つのツーリング部材のピンが後退していることを示す第2の視覚信号とを生成するように構成される。少なくとも1つのツーリング部材は、それぞれピンを備える2つの離隔したツーリング部材を含むことができる。第1のツーリング部材は、第1のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができ、第2のツーリング部材は、第2のリニア軸受上を横方向に移動するように構成することができる。
【0012】
図面の簡単な説明
添付図面は、縮尺どおりに描かれることを意図されていない。図面では、種々の図に示されている同一又は略同一の各構成部材は同様の符号によって表される。明確であるために、全ての図面において全ての構成部材が符号を付けられていない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】
図2に示されているステンシルプリンタの上面図であって、一部を取り除いた状態を示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態のツーリング部材ピンを有するプリントヘッドアセンブリの斜視図である。
【
図6】プリントヘッドアセンブリの別の斜視図である。
【
図7】ステンシルプリンタのツーリングを取り外して位置を検証する、ツーリング部材の一連の位置を示すプリントヘッドアセンブリの正面図である。
【
図8】ステンシルプリンタのツーリングを取り外して位置を検証する、ツーリング部材の一連の位置を示すプリントヘッドアセンブリの正面図である。
【
図9】ステンシルプリンタのツーリングを取り外して位置を検証する、ツーリング部材の一連の位置を示すプリントヘッドアセンブリの正面図である。
【
図10】ステンシルプリンタのツーリングを取り外して位置を検証する、ツーリング部材の一連の位置を示すプリントヘッドアセンブリの正面図である。
【
図11】ステンシルプリンタのツーリングを取り外して位置を検証する、ツーリング部材の一連の位置を示すプリントヘッドアセンブリの正面図である。
【
図12】ツーリングが適切な位置にあることを検証する正面図である。
【
図13】ツーリングが不適切な位置にあることを検証する正面図である。
【
図14】ツーリング部材の空気圧構成の概略図である。
【
図15】ツーリング部材の電気的構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、包括的には、表面実装技術(SMT)プロセスラインにおいて利用され、アセンブリ材料(例えば、はんだペースト、導電性インク又は封入材料)を基板(substrate)(例えば、本開示において、「電子基板」、「回路基板」、「板(board)」、「PCB」、「PCB基板」、「基板」、又は「PCB板」と称する、プリント回路基板)上に塗布するか、又は検査、再加工若しくは基板上への電子構成要素の載置のような他の動作を実行するように構成される、材料塗布機械(本開示において、「ステンシルプリンタ」、「スクリーンプリンタ」、「印刷機」、又は「プリンタ」と称する)及び他の機器に関する。具体的には、本開示の実施形態は、プリント回路基板を作製するために使用されるステンシルプリンタを参照しながら以下に説明される。
【0015】
例示のためだけであり、普遍性を限定するものではないが、ここで、添付の図面を参照しながら本開示が詳細に説明される。本開示は、その応用形態に関して、以下の説明に記載されるか、又は図面に示される構成の細部及び構成要素の配置には限定されない。本開示において記載される原理は、他の実施形態でも使用可能であり、種々の方法において実践又は実行することができる。また、本開示において用いられる言い回し及び用語は、説明することを目的としており、限定するものと見なされるべきではない。本開示において単数のものとして参照されるシステム及び方法の例、実施形態、構成要素、要素又は動作に対する任意の参照は、複数のものを含む実施形態も包含することができ、本開示における任意の実施形態、構成要素、要素又は動作に対する複数のものとしての任意の参照は、単数のもののみを含む実施形態も包含することができる。単数形又は複数形における参照は、本開示において開示されるシステム又は方法、それらの構成要素、動作又は要素を限定することを意図されていない。本開示において「~を含む」、「~を備える」、「~を有する」、「~を含有する」、「~を伴う」及びそれらの変形の用語を使用することは、その前に列挙される物品と、その均等物及び追加の物品とを包含することを意味する。「又は/若しくは」に対する参照は、「又は/若しくは」を用いて説明される任意の用語が、この説明される用語の単一のもの、2つ以上、及び全てのもののうちの任意のものを示すことができるような包括的なものと解釈することができる。加えて、本書類と、引用することにより本開示の一部をなす書類との間で用語の使用法が一貫しない場合、本開示の一部をなす文献における用語の使用法は、本書類の使用法に対する補足であり、非一貫性が矛盾をきたすものである場合、本書類における用語の使用法が有効である。
【0016】
以下、本開示の実施形態について、はんだペースト等のアセンブリ材料を回路基板上に印刷するために使用されるステンシルプリンタを参照しながら説明する。しかしながら、当業者であれば、本開示の実施形態は回路基板上にはんだペーストを印刷するステンシルプリンタに限らず、糊及び封止材料等の他の粘性のアセンブリ材料の吐出を必要とする他の用途において使用できることを理解するであろう。例えば、チップスケールパッケージ用のアンダーフィルとして使用されるエポキシを印刷するために装置を使用することができる。さらに、本開示の実施形態に係るステンシルプリンタは、回路基板上にアセンブリ材料を印刷するものに限らず、半導体ウェハー等の様々な基板上に他の材料を印刷するために使用されるものを含む。また、スクリーン及びステンシルという用語は、本開示においては、基板に印刷されるパターンを規定するプリンタ内のデバイスを説明するために区別なく使用することができる。或る特定の実施形態において、ステンシルプリンタは、マサチューセッツ州ホプキントンのITW Electronic Assembly Equipment社により提供されるMomentum(商標)又はEdison(商標)シリーズのステンシルプリンタプラットフォームを含むことができる。例示的なステンシルプリンタは、概して
図1において5で指定されている。この実施形態において、ステンシルプリンタ5は、マサチューセッツ州ホプキントンのITW Electronic Assembly Equipment社により提供されるMomentum(商標)シリーズのステンシルプリンタプラットフォームである。
【0017】
図2を参照すると、本開示の実施形態に係るステンシルプリンタが概して10で示されている。示されているように、ステンシルプリンタ10は、ステンシルプリンタの構成部品を支持するフレーム12を有する。ステンシルプリンタの構成部品は、一部として、コントローラ14と、ディスプレイ16と、ステンシル18と、プリントヘッド又はプリントヘッドアセンブリとを含むことができる。プリントヘッド又はプリントヘッドアセンブリは、概して20で示されており、以下でより詳細に説明する方法ではんだペーストを塗布するように構成される。
【0018】
図2に示され、以下で説明するように、ステンシル及びプリントヘッドアセンブリは、適宜、フレーム12に連結することができる、又は別様に接続することができる。1つの実施形態において、プリントヘッドアセンブリ20は、プリントヘッドアセンブリガントリ上に取り付けることができる。プリントヘッドアセンブリガントリは、概して22で示されており、「プリントヘッドガントリ」と称する場合があり、フレーム12上に取り付けることができる。プリントヘッドアセンブリ20は、印刷動作中にステンシル18を横断して移動するように構成される、スクイージブレードを有するプリントヘッドを備える。具体的には、プリントヘッドは、はんだペースト(又は別の粘性材料)をステンシル18上に吐出するように構成され、スクイージブレードは、ステンシルに形成された孔を通してはんだペーストを押し込むように構成される。プリントヘッドガントリ22により、プリントヘッドアセンブリ20は、コントローラ14の制御下においてy軸方向に移動することが可能となるとともに、ステンシル18に係合することでプリントヘッドアセンブリのスクイージブレードに圧力を加えることが可能となる。或る特定の実施形態において、プリントヘッドアセンブリ20は、ステンシル18の上方に載置することができるとともに、z軸方向に下降してステンシルに接触及び封止係合することができる。
【0019】
ステンシルプリンタ10は、プリント回路基板(本開示においては「プリント配線基板」、「基板」、又は「電子基板」と称する場合がある)をステンシルプリンタ内の印刷位置へ輸送する、レール(図示せず)を有するコンベヤシステムも有することができる。レールは、本開示においては「トラクターフィード機構」と称する場合がある。トラクターフィード機構は、本開示において「プリントネスト」と称する場合があるステンシルプリンタの作業領域へ回路基板を送り込む、積み込む、又は別様に送達するとともに、プリントネストから回路基板を積み下ろすように構成される。
【0020】
加えて
図3を参照すると、ステンシルプリンタ10は、回路基板29(破線で示されている)を支持する支持アセンブリ28を有する。支持アセンブリ28は、印刷動作時に回路基板が安定するように、回路基板を上昇させ、固定する。或る特定の実施形態において、基板支持アセンブリ28は、特定の基板支持システム、例えば、堅固な支持体、複数のピン、又は柔軟なツーリング等を更に有することができ、基板支持システムは、回路基板が印刷位置にあるときに回路基板の下方に位置決めされる。基板支持システムは、一部が、回路基板の内部領域を支持して、印刷動作時の回路基板の曲げ又は反りを防止するのに使用することができる。
【0021】
1つの実施形態において、プリントヘッドアセンブリ20は、印刷動作時にはんだペーストをプリントヘッドアセンブリに提供する、ディスペンサ、例えば、はんだペーストカートリッジ等の供給源からはんだペーストを受け取るように構成することができる。カートリッジの代わりに、はんだペーストを供給する他の方法を利用してもよい。例えば、はんだペーストは、ブレード間において又は外部の供給源から手作業で堆積させることができる。加えて、或る特定の実施形態において、コントローラ14は、Microsoft Corporation社によって提供されるMicrosoft Windows(登録商標)オペレーティングシステム等の適したオペレーティングシステムを有するパーソナルコンピューターを使用し、特定用途向けソフトウェアを用いてステンシルプリンタ10の動作を制御するように構成することができる。コントローラ14は、回路基板を作製する生産ラインを制御するために使用されるマスターコントローラとネットワーク接続することができる。
【0022】
1つの構成において、ステンシルプリンタ10は以下のように動作する。回路基板29は、コンベヤレールを使用してステンシルプリンタ10内へ積み込まれる。支持アセンブリ28は、印刷位置へ回路基板29を上昇させ、固定する。そして、プリントヘッドアセンブリ20は、プリントヘッドアセンブリのブレードがステンシル18に対して所望の圧力で接触するまでz軸方向に下降される。そして、プリントヘッドアセンブリ20は、プリントヘッドガントリ22によって、ステンシル18を横切ってy軸方向に移動される。プリントヘッドアセンブリ20は、ステンシル18内の孔を通じて回路基板29上にはんだペーストを堆積させる。ひとたびプリントヘッドアセンブリが孔を横切ってステンシル18を完全に横断すると、プリントヘッドアセンブリはステンシルから持ち上げられ、回路基板29はコンベヤレール上へ戻るように下降させられる。回路基板29は、ステンシルプリンタ10から解放及び輸送され、これにより、第2の回路基板をステンシルプリンタ内へ積み込むことができる。第2の回路基板29上に印刷するために、プリントヘッドアセンブリはz軸方向に下降させられてステンシルと接触し、第1の回路基板に使用された方向とは逆方向にステンシル18を横切って移動させられる。
【0023】
印刷前に回路基板29に対してステンシル18を位置合わせする、及び印刷後に回路基板を検査する目的のために、撮像システム30を設けることができる。1つの実施形態において、撮像システム30は、ステンシル18と回路基板が支持される支持アセンブリ28との間に配設することができる。撮像システム30は、撮像システムを移動させるために撮像ガントリ32に連結される。1つの実施形態において、撮像ガントリ32は、フレーム12に連結することができ、フレーム12の側方レール間を延在するビームを有し、y軸方向における回路基板29の上方で撮像システム30に前後移動をもたらす。撮像ガントリ32は、撮像システム30を収容し、x軸方向におけるビームの長さに沿って移動するように構成されるキャリッジデバイスを更に有することができる。撮像システム30を移動させるために使用される撮像ガントリ32の構造は、はんだペースト印刷の技術分野において既知である。回路基板又はステンシルの予め定められた領域の画像をそれぞれ撮影するためにステンシル18の下方であって回路基板29の上方の任意の位置に撮像システム30が位置することができるような配置となっている。
【0024】
はんだペーストを回路基板に対して1回以上塗布した後、余剰のはんだペーストがステンシル18の底に蓄積し得て、概して34で示されるステンシルワイパーアセンブリがステンシルの下方を移動して余剰のはんだペーストを除去することができる。他の実施形態において、ステンシル18は、ステンシルワイパーアセンブリの上方を移動してもよい。
【0025】
図4~
図6を参照すると、プリントヘッドアセンブリ20は、コントローラ14の制御下でy軸方向の移動を提供するプリントヘッドガントリ22上に取り付けられる。プリントヘッドガントリ22は、ステンシルプリンタ10のフレーム12上に設けられるレール38、40(
図3)に沿って支持される細長いビーム36を備える。ビーム36は、水平方向に延在する2つの群のリニア軸受44、46を有するプレート42を備え、頂部リニア軸受44a、44bが底部リニア軸受46a、46bの上方に配置される。リニア軸受44a、44b、46a、46bの目的は、以下でより詳細に説明する。プリントヘッドアセンブリ20は、プリントヘッドガントリ22のビーム36に連結されるプリントヘッド48を備える。具体的には、プリントヘッド48は、プレート42上に固定取り付けされるキャリッジ50上に取り付けられる。したがって、プリントヘッドガントリ22は、本開示に記載の印刷ストロークを実行するためのy軸方向のプリントヘッド48の移動を提供する。プリントヘッド48は、上述したようにステンシルに沿ってはんだペーストを伸ばし広げるスクイージブレード(52で示す)を備える。1つの実施形態において、スクイージブレードアセンブリ52は、2つのスクイージブレードを備え、粘性材料、例えば、はんだペーストがスクイージブレードの間に配置される。
【0026】
ステンシルプリンタ10の実施形態は、ツーリングプレート又は他の部品がステンシルプリンタ内に正確に装填され、撮像システム30及びツーリング又は他の部品等、ステンシルプリンタのサブアセンブリ間に干渉がないかどうかを測定するシステム及び方法に向けられる。具体的には、ステンシルプリンタ10は、z軸方向に伸長及び後退するように構成されるツーリング部材を備え、ツーリング部材は、x軸方向及びy軸方向の移動を可能にするようにプリントヘッド20又はプリントヘッドガントリ22に取り付けられる。ツーリング部材をx軸方向、y軸方向、及びz軸方向に移動させることによって、ステンシルプリンタ10は、ツーリングプレートを含む構成部品の高さを検出して、これらの構成部品がステンシルプリンタ内に適切に装填又は位置決めされているかどうかを判定するように構成することができる。ツーリング部材は、ツーリング部材が完全に伸長しているか又は後退しているかどうかを検出するリミットセンサを有して構成することができる。ツーリング部材は、リミットセンサの状態が変化するまで、ツーリング又は部品の上面に接触するように位置決めして下降させることができる。位置カウンターを採用して、リミットセンサがオンからオフに移行するときのカウントを取り、次いで、ステンシルプリンタ10が最初に較正されるときに決定される較正値と比較することができる。この決定は、ツーリングプレートがステンシルプリンタ10の他の構成部品、例えば、撮像システム30と干渉することを防ぐために、ツーリングプレートが正確に配置され、そして正確な高さに位置決めされているかを、ステンシルプリンタ10のオペレーターに知らせることができる。さらに、ステンシルプリンタ10は、検証が行われているときにツーリング部材を伸長位置に維持するための「バイアス」レギュレーターを有して構成することができる。
【0027】
上述のように、プリントヘッドガントリ22に取り付けられるプレート42。プレート42は、2対のリニア軸受44a、44b及び46a、46bを備える。図示されるように、リニア軸受44a、46aは、概して60で示される第1のツーリング部材を支持するように構成され、リニア軸受44b、46bは、概して62で示される第2のツーリング部材を支持するように構成され、ツーリング部材は、それらのそれぞれの対のリニア軸受上を横方向に移動するように構成される。
【0028】
ツーリング部材60、62をそれぞれリニア軸受44a、46a及び44b、46bに沿って横方向に移動させるために、任意の好適な機構を採用することができる。例えば、1つの実施形態において、ツーリング部材60、62をそれぞれリニア軸受44a、46a及び44b、46bに沿って移動させるために、ボールねじ駆動アセンブリを採用することができる。いくつかの実施形態において、ツーリング部材60、62をそれぞれリニア軸受44a、46a及び44b、46bに沿って移動させるために設けられるボールねじ駆動アセンブリはまた、z軸方向におけるプリントヘッド48の上下移動の動力を提供することもできる。上述したように、プリントヘッドアセンブリ20のプリントヘッド48は、印刷動作中にステンシル18に係合するように下降させられ、印刷動作を実行していないときにステンシルを係合解除するように上昇させられるように構成される。下降させると、プリントヘッド48は、スクイージブレードアセンブリ52がステンシル18に従来の方法で封止係合するので、プリントヘッド48はスクイージブレードアセンブリ52に圧力を加える。
【0029】
1つの実施形態において、第1のツーリング部材60は、リニア軸受44a、46aに固定された第1のハウジング64を備え、第1のハウジングは、リニア軸受に沿って横方向に進むように構成される。第1のツーリング部材60は、第1の空気圧シリンダー68内に配置された第1の下向きに延在するピン66を更に備え、第1のピンは、以下でより詳細に説明するツーリング部材によって移動されることが望ましい物品の収納特徴部内に収納される(受け取られる)ように構成される端部を有する。
【0030】
同様に、第2のツーリング部材62は、リニア軸受44b、46bに固定された第2のハウジング70を備え、第2のハウジングは、リニア軸受に沿って横方向に進むように構成される。第2のツーリング部材62は、第2の空気圧シリンダー74内に配置された第2の下向きに延在するピン72を更に備え、第2のピンは、同じく物品の収納特徴部内にあるように構成される端部を有する。第1の空気圧シリンダー68及び第2の空気圧シリンダー74は、コントローラ14及び空気圧源に連結されて、ツーリング部材60、62のピン66、72の上下移動をそれぞれ互いに独立して制御する。
【0031】
図7~
図11を参照すると、プリントヘッドアセンブリ20の実施形態は、概して80で示される、ステンシルプリンタ10のツーリングベース82上に装填されるとともにそこから取り外されるように構成されるツーリングプレートを備える。ツーリングプレート80は、印刷動作中に電子基板を支持するために設けられる。図示されるように、ツーリングベース82は、ツーリングプレート80を位置合わせし、ツーリングプレート80がツーリングベース上に正確に配置されることを確実にするために設けられる、それぞれ84で示される位置合わせピンを備えることができる。ツーリングプレート80は、ツーリングプレートをツーリングベース82上に配置するときに位置合わせピン84を受けるように位置決め及び構成される開口部を備える。
【0032】
ツーリングプレート80は、基板支持アセンブリ28のツーリングベース82の平坦な表面上に置かれる平坦な底壁86と、短い前壁と、短い後壁と、2つの短い側壁とを有する、略矩形の構造体である。上述した開口部は、ツーリングプレート80の底壁86の底面に形成される。図示されるように、1つの側壁は、側壁の周縁を越えて延在する第1の収納特徴部96を備える。同様に、他方の側壁は、側壁の周縁を越えて延在する第2の収納特徴部98を備える。収納特徴部96、98は、それぞれ、ツーリングプレート80に係合し、ツーリングプレート80を移動させるために第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62のピン66、72によって係合されるように構成される。
【0033】
図7を参照すると、ツーリング部材60、62のピン66、72の端部は、ツーリングプレート80のそれぞれの第1の収納特徴部96及び第2の収納特徴部98内に収納される。ツーリング部材60、62は、ツーリングプレート80の第1の収納特徴部96及び第2の収納特徴部98の幅に近い幅まで移動させることができる。ツーリングプレート80の第1の収納特徴部96及び第2の収納特徴部98のそれぞれの側に位置決めされると、ツーリング部材60、62のピン66、72の端部は、ツーリングプレートに係合してツーリングプレートを支持するために収納特徴部内で完全に移動される。ツーリング部材60、62は、収納特徴部の様々な間隔を有するツーリングプレートを収納するために、それぞれリニア軸受44a、46a及び44b、46bに沿って移動させることによって位置決めすることができる。さらに、ツーリング部材60、62のピン66、72は、第1の収納特徴部96及び第2の収納特徴部98に対してピンの端部の適切な上昇を達成するように長くするか又は短くすることができる。プリントヘッドアセンブリ20は、プリントヘッドガントリ22によってy軸方向に移動されて、ツーリングプレート80に係合してツーリングプレート80をツーリングベース82の上方の適切な位置に移動させるように構成される。
【0034】
ツーリング部材60、62のピン66、72の端部は、ツーリングプレート80に係合してツーリングプレート80を移動させるために使用される様々な機構を採用することができることを理解すべきである。図示の実施形態において、ツーリング部材60、62のピン66、72は、ツーリングプレート80の第1の収納特徴部96及び第2の収納特徴部98にそれぞれ収納される端部を有する。例えば、ツーリング部材60、62のピン66、72は、それぞれ、ツーリングプレートを持ち上げて移動させるためのツーリング部材からのツーリングプレート80の取付け及び取外しを容易にする磁石を備えることができる。
【0035】
上で論じたように、ツーリング部材60、62は、ツーリングプレート80をピックアップして解放するように構成することができる。具体的には、ツーリング部材60、62は、ツーリングプレート80の第1の収納特徴部96及び第2の収納特徴部98をツールなし(toolessly)で係合及び係合解除するように構成される。
【0036】
図8を参照すると、ツーリングプレート80は、ツーリングベースの位置合わせピン84(
図7)がツーリングプレートの開口部内に受けられた状態で、ツーリングベース82上に係合して着座するように下降させられる。図示されるように、ツーリングプレート80は、ツーリングベース82の上面に平坦に置かれる。ツーリングプレート80の底壁86の底面は、ツーリングベース上のツーリングプレートの正確な位置決めを提供するために、ツーリングベース82の上面と嵌合するように構成することができる。
【0037】
図9を参照すると、ツーリング部材60、62をツーリングプレート80の収納特徴部96、98から取り外すために、ツーリング部材は、ツーリングプレートに対して外側に移動される。具体的には、
図9に示される第1のツーリング部材60は、リニア軸受44a、46aに沿って、ツーリングプレート80の収納特徴部96から離れるように左に移動され、その結果、ピン66は、収納特徴部から除去される(cleared away)。同様に、
図9に示される第2のツーリング部材62は、リニア軸受44b、46bに沿って、ツーリングプレート80の収納特徴部98から離れるように右に移動され、その結果、ピン72は、収納特徴部から除去される。
【0038】
図10を参照すると、プリントヘッド20は、ツーリング部材60、62のピン66、72の端部がツーリングプレート80の上面の平面の真上にある平面に沿って位置決めされるように、ツーリング部材60、62のピン66、72の端部を上方に移動させるように上昇される。図示されるように、ツーリング部材60、62のピン66、72は完全に伸長している。
【0039】
図11を参照すると、ツーリング部材60、62は、ツーリング部材のピン66、72の端部がツーリングプレート80の上面の真上に配置されるように、内側に移動される。具体的には、
図11に示される第1のツーリング部材60は、リニア軸受44a、46aに沿って、第2のツーリング部材62に向かって右に移動される。同様に、
図11に示される第2のツーリング部材62は、リニア軸受44b、46bに沿って、第1のツーリング部材60に向かって左に移動される。図示されるように、ツーリング部材60、62のピン66、72の端部は、ツーリングプレート80の上面の真上に配置される。
【0040】
図12を参照すると、ツーリングプレート80がツーリングベース上に適切に位置決めされているかどうかを判定する検証システム。図示されるように、検証システムは、第1の空気圧シリンダー68に隣接して第1のツーリング部材60上に位置決めされる第1のセンサ110を備える。第1のセンサ110は、第1のツーリング部材60の位置を検出し、第1のツーリング部材の第1のピン66が完全に伸長しているときに視覚信号、例えば、赤色光を生成し、第1のツーリング部材の第1のピンが完全には伸長していないときに別の視覚信号、例えば、白色光を生成するか又は光を生成しないように構成される。検証システムは、第2の空気圧シリンダー74に隣接して第2のツーリング部材62上に位置決めされる第2のセンサ112を更に備える。第2のセンサ112は、第2のツーリング部材62の位置を検出し、第2のツーリング部材の第2のピン72が完全に伸長しているときに視覚信号、例えば、赤色光を生成し、第2のツーリング部材の第2のピンが完全には伸長していないときに別の視覚信号、例えば、白色光を生成するか又は光を生成しないように構成される。1つの実施形態において、検証システムの第1のセンサ110及び第2のセンサ112は、センサによって提供される視覚信号を超えて、センサのステータスをオペレーターに通知するように、コントローラ14に連結される。
【0041】
いくつかの実施形態において、検証システムは、ピン66、72のうちの一方が完全には伸長していないという可聴信号を生成することができる。また、通知は、ステンシルプリンタ10のディスプレイ16上に生成することができる。
【0042】
図12は、ツーリングプレート80がツーリングベース上に適切に着座していることを示す検証システムを示す。図示されるように、ツーリング部材60、62のピン66、72は、完全伸長位置にある。したがって、センサ110、112の視覚信号又はインジケーターは、ピン66、72の完全伸長位置を示す。その結果、ステンシルプリンタ10のオペレーターは、第1のセンサ110及び第2のセンサ112の目視確認を通して、又はコントローラ14に連結されたディスプレイ16を通して、ツーリングプレート80がツーリングベース上に適切に着座していることを知ることになる。
【0043】
図13を参照すると、ツーリングプレート80がツーリングベース82上に適切に着座していないことを示す検証システムが示される。図示されるように、第1のツーリング部材60の第1のピン66は、完全伸長位置にある状態で示されている。しかしながら、第2のツーリング部材62の第2のピン72は、完全には伸長していない。したがって、第1のセンサ110の視覚信号又はインジケーターは、第1のツーリング部材60の第1のピン66の完全伸長位置を示し、第2のセンサ112の視覚信号は、第2のツーリング部材62の第2のピン72の短くなった位置を示す。その結果、ステンシルプリンタ10のオペレーターは、第1のセンサ110及び第2のセンサ112の目視確認を通して、又はコントローラ14に連結されたディスプレイ16を通して、ツーリングプレート80がツーリングベース82上に適切に着座していないことを知ることになる。ディスプレイ16は、撮像システム30がツーリングプレートと干渉する等の大惨事が生じる前に、ツーリングプレート80の着座を修正するようにオペレーターに指示することができる。
【0044】
図14を参照すると、第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62の空気圧制御が概略的に示されている。図示されるように、第1のピン66及び第2のピン72の下方への移動及び伸長をそれぞれ提供するために、第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62への空気流を制御する第1のレギュレーター120が設けられる。第1のピン66及び第2のピン72の上方への移動及び後退をそれぞれ提供するために、第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62への空気流を制御する第2のレギュレーター122が設けられる。ピン66、72の後退を提供するために、ツーリング部材への空気の流れを制御するソレノイド弁124が、第2のレギュレーター122と第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62との間に設けられる。第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62の空気圧制御は、第1のレギュレーター120、第2のレギュレーター122、及びソレノイド弁124に連結されるコントローラ14によって提供される。
【0045】
図15を参照すると、第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62の電子制御が概略的に示されている。図示されるように、コントローラ14は、第1のツーリング部材60及び第2のツーリング部材62に連結された直流電源130及び交流電源132に連結される。ツーリング部材60、62のピン66、72の伸長及び後退をそれぞれ制御するために、CANバスモジュール134が設けられる。
【0046】
本開示の実施形態は、ツーリングプレート80等の物品がステンシルプリンタ10内に適切に着座又は位置決めされているかどうかを検証する方法を含む。1つの実施形態において、本方法は、ツーリングプレート80等の物品を、遠隔位置からステンシルプリンタ10内の設置位置に移動させることを含む。適切な位置に配置されると、本方法は、物品がステンシルプリンタ10内に適切に設置されているかどうかを検証することを更に含む。
【0047】
1つの実施形態において、物品が適切に位置決めされているかどうかを検証する方法は、ツーリング部材60、62のピン66、72を完全に伸長させることと、ピンを物品の上に移動させることと、ピンがそのそれぞれのツーリング部材内に後退しているかどうかを検出することとを含む。
【0048】
本開示に開示のシステム及び関連する方法は、コントローラ14の制御下で実行することができる。具体的には、コントローラ14は、物品、例えば、ツーリングプレート80を移動すべきとき及び物品を交換すべきときを知得するように構成することができる。本開示においては、ツーリングプレートが検証システムの対象物として記載されているが、検証システムは、他の物品がステンシルプリンタ10内に適切に設置されているかどうかを判定するために使用することができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、ステンシルプリンタ10の既存のステンシルプリンタガントリ、レール及びプリントヘッドは、ツーリングプレート80を含む物品を出し入れするように構成することができる。
【0050】
いくつかの実施形態において、ステンシルプリンタ10のプリントヘッドアセンブリ20は、ツーリングプレート80を移動及び設置するように構成することができる。
【0051】
いくつかの実施形態において、各センサ、すなわち、センサ110、112は、ツーリング部材60、62の空気圧シリンダーボア内の磁石からの磁束線を感知するように構成されるアナログ位置センサを具現することができる。アナログ位置センサは、その線形位置を解釈し、これをアナログ電圧、電流、又はフィールドバス信号タイプの出力に変換することができ、これは、ステンシルプリンタ10のコントローラ14に送信され、距離測定値に変換することができる。
【0052】
いくつかの実施形態において、各センサ、すなわち、センサ110、112は、レーザ高さセンサを具現することができ、レーザ高さセンサは、ターゲット、例えば、ツーリングプレートから反射するように向けられ、センサへの戻り光のずれに基づいて高さを解釈するために受信される光のビームを放出するように構成される。レーザ高さセンサは、これをアナログ電圧、電流、又はフィールドバス信号タイプの出力に変換することができ、これは、ステンシルプリンタ10のコントローラ14に送信され、距離測定値に変換することができる。
【0053】
いくつかの実施形態において、各センサ、すなわち、センサ110、112は、超音波センサを具現することができ、超音波センサは、ターゲット、例えば、ツーリングプレートから跳ね返るように検出され、センサの戻り音に基づいて高さを解釈するために受信される音波を放出するように構成される。超音波センサは、これをアナログ電圧、電流、又はフィールドバス信号タイプの出力に変換することができ、これは、ステンシルプリンタ10のコントローラ14に送信され、距離測定値に変換することができる。
【0054】
いくつかの実施形態において、各センサ、すなわち、センサ110、112は、一体型スライダー/接点アセンブリである、線形アナログ位置センサを具現することができる。線形アナログ位置センサは、位置の変化を直接検出し、これらの変化を電圧又は電流感知回路と組み合わされた特定の抵抗に変換する。線形アナログ位置センサからの出力は、アナログ電圧、電流、又はフィールドバス信号タイプの出力に変換することができ、これは、ステンシルプリンタ10のコントローラ14に送信され、距離測定値に変換することができる。
【0055】
いくつかの実施形態において、各センサ、すなわち、センサ110、112は、接触点アセンブリであり得る、接触プローブを具現することができる。接触プローブは、可動z軸アセンブリに取り付けることができ、アセンブリが、表面、例えば、ツーリングプレートに対して圧接するとき、接触プローブは、接触を行う、又は接触を断つ。電圧、電流、又はフィールドバスタイプの出力と組み合わせて、接触プローブの状態の変化は、高信号又は低信号に変換され、次いで、ステンシルプリンタ10のコントローラ14に送信され、z軸位置カウンターと連結されると、距離測定値に変換することができる。
【0056】
いくつかの実施形態において、各センサ、すなわち、センサ110、112は、位置決めされるとツーリングの上面にわたって画像を取得するように位置決めされるカメラを具現することができる。画像は、トレーニングされた画像と比較されてもよいし、リアルタイムで比較されてもよい。関心領域は、取得された画像及びトレーニングされた画像と比較され、画像の任意のピクセルがそれらの状態を変化させ、ピクセルあたりの較正されたミルに基づいて距離に変換されたかどうかを判定することができる。この機能を実行するために任意のタイプのカメラを使用することができる。
【0057】
本開示において使用される場合、「適切に位置決めされる(properly positioned)」、「適切に着座される(properly seated)」、及び/又は「適切に設置される(properly installed)」とは、物品が、撮像システム又はカメラによって撮影された1つ以上の画像と関連付けられたデータを検討した後、コントローラによって判定されるようなステンシルプリンタ内の適切な場所又は位置にあることを意味し、そのような既知の場所は、所定の公差内にあるか、又は物品と物品を受けるように設計されるステンシルプリンタの部分との間の既知の嵌合による。
【0058】
本開示において使用される場合、「輸送(transport)」又は「輸送する(transporting)」は、手動で又は自動的に物品を1つの位置から別の位置へ移動させることを説明している。
【0059】
本開示において使用される場合、「設置(install)」又は「設置する(installing)」は、使用の準備ができた位置に物品を載置するプロセスを説明している。
【0060】
本開示において開示されるコンセプトは、ディスペンサ、ピックアンドプレイスマシン、リフロー炉、ウェーブはんだ付け機、選択的はんだ機、検査ステーション、及び洗浄ステーションを含む、電子基板を作製するために使用される他のタイプの機器に利用してもよい。例えば、材料を再捕捉することに向けられたコンセプトは、はんだ付け機及びウェーブはんだ付け機並びに洗浄ステーションにおいて利用することができる。
【0061】
このように、少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様を記載したが、様々な変形、変更、及び改良が当業者には容易に想到されることが理解される。そのような変形、変更、及び改良は、本開示の一部であることが意図されるとともに、本開示の範囲内にあることが意図される。したがって、前述の記載及び図面は単に例としてのものである。
【国際調査報告】