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特表2024-533366自動車用ロック、特に自動車ドア用ロック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】自動車用ロック、特に自動車ドア用ロック
(51)【国際特許分類】
   E05B 81/82 20140101AFI20240905BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
E05B81/82
B60J5/00 N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515366
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 DE2022100622
(87)【国際公開番号】W WO2023036365
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】102021123330.5
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】スゼジェニー, ピーター
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250JJ48
2E250KK02
2E250LL01
2E250PP01
(57)【要約】
本発明は、電動駆動装置(7,8)と、緊急時に駆動装置(7,8)を作動させるための緊急電源(9)とを装備した自動車用ロック、特に自動車ドア用ロックに関する。緊急電源9は、自動車ロック用ハウジング(5,6)の内部に配置されている。本発明によれば、緊急電源(9)は、ロック機構(2,3)の係合開放部(4)の領域に置かれている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動駆動装置(7,8)と、前記駆動装置(7,8)の緊急操作のための電気的緊急エネルギ源(9)とを有する自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックにおいて、
前記緊急エネルギ源(9)は、自動車ロック用ハウジング(5,6)の内部に配置され、前記緊急エネルギ源(9)は、ロック機構(2,3)の入口マウス(4)の領域に配置されていることを特徴とする、自動車用ロック。
【請求項2】
前記緊急エネルギ源(9)は、着脱可能なカバー(10)を有することを特徴とする、請求項1に記載の自動車用ロック。
【請求項3】
前記カバー(10)は、ロック用ホルダのレセプタクルの凹部(12)に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の自動車用ロック装置。
【請求項4】
前記カバー(10)は、両側にガイド舌部(10a)を装備していることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動車用ロック。
【請求項5】
前記カバー(10)は、摺動バーとして構成されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動車用ロック。
【請求項6】
前記カバー(10)は、前記緊急エネルギ源(9)の前記レセプタクル用の区画(11)をヘッド側で閉鎖することを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の自動車用ロック。
【請求項7】
前記区画(11)は、ロック機構レベル(E)に対してほぼ垂直に延びていることを特徴とする、請求項6に記載の自動車用ロック。
【請求項8】
前記区画(11)は、ハウジング用本体(5)の構成部品であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の自動車用ロック。
【請求項9】
前記ハウジング用本体(5)は、前記自動車ロック用ハウジング(5,6)のウェットルームハウジング部品を画定することを特徴とする、請求項8に記載の自動車用ロック。
【請求項10】
前記ハウジング用本体(5)は、ハウジング用カバー(6)によって閉鎖されることを特徴とする、請求項8又は9に記載の自動車用ロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、電動駆動装置を備え、駆動装置の電気的緊急操作の為の電気的緊急エネルギ源を備えた自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックに関し、緊急エネルギ源は、自動車ロック用ハウジングの内部に配置される。
【0002】
[0002]電動駆動装置を備えた自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックは、例えば、自動車用ロック内側で実現され、実質的にキャッチ部および爪部からなるロック機構を電気的に開放するための電気ロックとして構成および設計される。しかしながら、原理的には、電動駆動装置は、ロック機構を電気的に開放するために使用されるのではなく(のみではなく)、代替的にまたは追加的に、いわゆるオープナを作動させるために使用されてもよい。原則として、電気ロックは、DE 101 64 829 B4に記載された型式のものであってもよい。たとえば、電動駆動装置を使用してオープナに電力を供給する場合には、DE 10 2011 015 669 A1に記載されているのと同様の方法で設計することができる。
【0003】
[0003]しかしながら、原理的には、電動駆動装置を自動車用ロックの構成部品として使用して、自動車用ロック内の操作レバーチェーンを作動させ、たとえば、それを「ロックされた」機能位置から「ロック解除された」機能位置に移行させることもできる。これらの機能の全ては、電動駆動装置に十分な電気エネルギが供給された場合にのみ、規則的にマッピングおよび変換することができる。この電気エネルギは通常、車両のメインエネルギ源またはアキュムレータから得られる。
【0004】
[0004]たとえば、このメインエネルギ源に電圧降下がある場合、またはそれが損傷を受けている場合には、「電気的に開放する」、「オフにする」、または「ロック解除する」という観点から上述した機能を変換することはできず、少なくとも最早電気モータによって変えることはできない。このため、従来技術では、緊急エネルギ貯蔵や緊急エネルギ源を実現するためのアプローチが既に存在している。
【0005】
[0005]たとえば、出願人の国際公開第2021/023341号公報には、操作レバーチェーン、特にロックチェーンのための電動駆動装置と、さらに、緊急操作、特に緊急ロック解除の過程における駆動装置の電気供給のための緊急エネルギ貯蔵装置とを装備した自動車用ロックが記載されている。この例において、緊急エネルギ貯蔵装置は、アクセス意志のある操作者の認証チェックの後に、この位置に設けられたロックレバーチェーンがその「ロックされた」位置から「ロック解除された」位置に移行されることを保証する。
【0006】
[0006]DE 10 2014 105 875 A1による一般的な従来技術は、緊急操作時の自動車用ロックの電圧供給のための緊急供給設備を追加的に備えた自動車用ロックに関する。この目的のために、公知の緊急供給設備が自動車のロックハウジングの内側に配置される。さらに、爪部を電動で持ち上げるための、いわゆる補助開放駆動装置が実装される。
【0007】
[0007]従来技術は、自動車用ロックの一部としての電動駆動装置の電気的緊急操作の基本的な可能性に関して基本的に証明されている。しかしながら、この場所で使用される電気的緊急エネルギ源にも欠陥がないわけではない。電気的緊急エネルギ源は、実際にはキャパシタ、バッテリなどであり得る。このような緊急エネルギ源は、メインエネルギ源としての車両バッテリのように、経年変化の影響を受けやすく、特に長期間にわたって放電する可能性がある。実際には、この態様は、それぞれの電気的緊急エネルギ源を定期的または恒久的に充電することによって対処される。ただし、これは経年変化の影響を止めるものではなく、最悪の場合には、メインエネルギ源または車両バッテリが故障した場合に、緊急エネルギ源もまた、電気的エネルギを電動駆動装置に供給するために利用できないことを意味する場合がある。本発明は全体としてこれを改善しようとするものである。
【0008】
【概要】
【0009】
[0008]本発明は、このような方法で自動車用ロックを提供するという技術的課題に基づいており、特に、緊急エネルギ源の簡易かつ日常的な交換を可能にする自動車ドア用ロックに関する技術的課題に基づいている。
【0010】
[0009]この技術的問題を解決するために、本発明の範囲内の一般的な自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックは、緊急エネルギ源がロック機構のための入口マウスの領域に配置されていることを特徴とする。
【0011】
[0010]第1に、本発明は、たとえば、メインエネルギ源または車両バッテリが故障した場合に、電動駆動装置の緊急操作を確実にするために、緊急電気エネルギ源を装備した自動車用ロックに基づいている。これに関連して、電動駆動装置は、一実施例として使用することができ、限定的ではないが、キャッチ部および爪部からなるロック機構を電気的に開放するために使用することができる。加えて、電動駆動装置を用いて、構成部品または関連する集合体としてのオープナに必要な電気エネルギを供給することもできる。さらに、上述したように、電動駆動装置は、操作レバーチェーンを作動させるために使用することができ、たとえば、それを「ロックされた」状態から「ロック解除された」機能状態に移行させる。
【0012】
[0011]車両バッテリまたはメインエネルギ源が故障した場合にも安全に実行および実現できることを保証するために、自動車ロック用ハウジング内の緊急エネルギ源は、本発明に従って定期的に交換することができ、またはその機能性を容易にチェックすることができる。本発明によれば、緊急エネルギ源は、実質的にキャッチ部および爪部からなるロック機構のために入口マウスの領域に配置される。本発明は、自動車用ロックに属する自動車のドアが開放されているときに、問題の入口マウスがロック機構に対して直接アクセス可能であるという認識に基づいている。これは、緊急エネルギ源も、必要に応じて容易にチェックし、交換することができることを意味する。緊急エネルギ源は、通常、この目的のために着脱可能なカバーを有する。
【0013】
[0012]実際、カバーは、ロック機構と相互作用するロックホルダのレセプタクル用の凹部内に有利に配置することができる。自動車のドアが開放され、ロック用ホルダが問題の凹部を露出するとすぐに、着脱可能なカバーを介して緊急電源にアクセスできる。これは、緊急電源は必要に応じて取り外しおよび交換することができるが、必要に応じてチェックおよび修理することもできることを意味する。
【0014】
[0013]この目的のために、カバーは通常、両側にガイド舌部を装備している。これにより、入口マウスの領域にカバーを完全に装着することができる。さらに、カバーは通常、摺動バーとして設計されており、したがって、摺動運動によって開閉することができる。
【0015】
[0014]さらに、カバーは通常、ヘッド側の緊急電源のレセプタクルのための区画を閉鎖する。これは、緊急エネルギ源が区画内に収容され、区画の最上部がカバーによって閉鎖され、カバーは着脱可能であることを意味する。この時点で、さらに別の設計が特に有利であることが証明されており、この設計において、緊急エネルギ源のレセプタクルのための区画は、ロック機構のレベルに対して主に垂直に延びる。これは、実質的にキャッチ部および爪部からなるロック機構が、当該ロック機構のレベルを開放することを意味する。緊急エネルギ源のレセプタクルの区画は、このロック機構レベルまで垂直に延びている。本発明は、通常、そこに緊急エネルギ源を設定するために、ロック機構のレベルに対して垂直な方向および入口マウスの延長部において、ロック用ハウジングに十分な空間があるという認識に基づいている。
【0016】
[0015]ノートエネルギ源のレセプタクルのための区画は、一般にハウジング本体の構成部品である。実際、ロック用ハウジングは通常、少なくとも2つの部品、ハウジング本体および追加のハウジングカバーで構成されている。もちろん、これは有利な設計の状況においてのみ適用され、決して必須ではない。区画はハウジング本体の構成部品である。ハウジング本体は、一般に、ロック用ハウジングのウェットルームハウジング部品を画定する。区画はハウジング本体の一部であり、したがって、ウェットルームハウジング部品であるが、区画内の緊急電源を環境の影響、特に湿気から保護するために、できるだけ長く機能し続けることができるように、一般的に閉鎖されるように設計されている。
【0017】
[0016]既に説明したように、ハウジング本体は一般にハウジングカバーで閉鎖されている。ハウジング本体は、ロック用ハウジングのウェットルームハウジング部品を画定するが、ハウジングカバーは、通常、ドライルームハウジング部品を自動車のロック用ハウジングの更なる構成部品として画定する役割を果たす。ドライルームハウジング部品は、通常、電動駆動装置と、関連する回路基板を含む電子制御ユニットとを含む。もちろん、これは単に有利なだけであり、必須でもない。
【0018】
[0017]その結果、緊急電源がロック機構の入口マウスの領域に配置されるように機能設計された自動車用ロック、特に自動車ドア用ロックが得られる。緊急電源は、取り外し可能なカバーを装備した区画に収容されており、したがって、必要に応じて、区画から容易に取り外し、チェック、交換または修理することができる。少なくとも、該当する自動車用ロックを装備した自動車用ドアが開放されており、その後、緊急電源を操作するために入口マウスにアクセスできる場合には、上記の全てが可能である。これにより、整備の必要性が最小限に抑えられ、整備中に緊急エネルギ源を定期的にチェックまたは交換することができる。これらが主な利点である。
【0019】
[0018]以下、例示的な実施形態のみを示す図面を用いて本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明に係る自動車用ロックの斜視図である。
図2図2は、図1に従った自動車用ロックの分解図を示す。
図3図3は、緊急エネルギ源のレセプタクルのための区画の斜視図を示す。
図4図4は、図3を通る断面を示す。
【0021】
[詳細な説明]
[0019]図面には、自動車ドア用ロックである自動車用ロックが示されている。この自動車用ロックは、図1にのみ示されているキャッチ部2および爪部3からなるロック機構2,3を担持するロックケース1を備えていることがわかる。図1において、キャッチ部2は、このようにしてロック機構2,3と相互作用するために、図示しない本体側ロックホルダが後退可能な入口マウス4の領域に部分的に見られる。一方、図1に示す自動車用ロックは、図示しない自動車用ドアの上又は内側に配置されている。
【0022】
[0020]入口マウス4は、自動車用ドアが開放状態にあるときにアクセス可能である。これは、たとえば、自動車用ドアの面側に置かれ、自動車用ドアの自動車用外パネルと自動車用内パネルとを接続する。ロック用ケース1に加えて、示されている自動車用ロックの別の実質的な構造要素は、自動車ロック用ハウジング5、6である。本実施形態において、自動車ロック用ハウジング5,6は、一方のハウジング本体5と、他方のハウジング本体5を密封するハウジングカバー6とから構成されている。これは、ハウジングカバー6を使用してハウジング本体5が閉鎖されるとすぐに、湿気または環境の影響が入口マウス4を介して自動車ロック用ハウジングの内部にのみ入ることができることを意味する。
【0023】
[0021]示された自動車用ロックの基本構造はまた、例示的な実施形態によれば、電気モータ7および従動プーリ8を装備した電動駆動装置7,8を含む。従動プーリ8の助けにより、ロック機構2、3の閉鎖位置で爪部3をキャッチ部2とのロック係合から持ち上げることができる。その結果、キャッチ部2はバネによって開放され、先に入口マウス4を介してロック機構2,3に挿入されていた図示しないロック用ボルトを解除する。これにより、自動車のドアを全体として開放することができる。
【0024】
[0022]本発明にとって実質的に重要なのは、図4のセクションで最もよく見ることができる別の緊急エネルギ源9である。例示的な実施形態において、限定するものではないが、緊急エネルギ源9は、再充電可能または非再充電可能な電池である。もちろん、緊急エネルギ源9は、たとえば、コンデンサまたはその他のものとして、異なるように設計することもできる。いずれにしても、明示的に示されていないメインエネルギ源または車両バッテリが故障した場合には、例示的実施形態による緊急時にロック機構2、3を作動させ、特に開放させることができるようにするために、緊急電気エネルギ源9の助けを借りて代替え的に電動駆動装置7、8を通電させることができることを保証する。
【0025】
[0023]もちろん、最初に説明したように、電動駆動装置7,8を使用して、明示的に示されていない操作レバーチェーンをその「ロックされた」状態から「ロック解除された」機能状態に移行させることもできる。さらに、説明の冒頭で説明したように、電動駆動装置7、8が明示的に示されていないオープナで操作する場合も本発明の範囲内である。
【0026】
[0024]本発明によれば、緊急エネルギ源9は、上述したロック機構2,3のための入口マウス4の領域に配置されるようになっている。この目的のために、着脱可能なカバー10が緊急電源9に割り当てられる。
【0027】
[0025]緊急エネルギ源9は、着脱可能なカバー10によってヘッド端部が閉鎖された区画11内に適応されていることが分かる。ここで、着脱可能なカバー10は、全体的に凹部12内に置かれており、この凹部12は、入口マウス4内に後退するロックホルダに適合されるが、明示的には示されていない。本実施例において、カバー10は摺動バー(即ち、ラッチ)であり、図3に示すように、入口マウス4の長手方向に摺動運動することにより、図示の閉鎖状態と開放状態に移行して、区画11内にある緊急エネルギ源9を取り外し、必要に応じて交換することができる。
【0028】
[0026]この目的のために、この点で実現される着脱可能なカバー10または摺動バーは、下側にラッチ用カム13を有し、カバー10または摺動バーが区画11を閉鎖するための正しい位置に到達し、それによって区画11が全体として閉鎖されるとすぐに、区画11内の関連する凹部14に係合する。実際、これは、いかなる汚染または湿気も、着脱可能なカバー10を介して入口マウス4を介して区画11に入ること、おそらく緊急電源9の機能性を破壊することができないことを保証する。
【0029】
[0027]カバー10は、両側にガイド舌部10aを装備しており、カバー10が組み立てられた状態で、入口マウス4を囲む壁15内に置かれた対応するスロット10bに係合することが分かる。入口マウス4の壁15は、ハウジング本体5の構成部品を形成する。
【0030】
[0028]さらに、設計は、主に図4の断面図から分かるように、緊急エネルギ源9のレセプタクルのための区画11が主にロック機構レベルEに対して垂直に延びるようなものである。実際、ロック機構レベルEは、キャッチ部2および爪部3からなるロック機構2,3に跨がっている。これは、区画11およびその中に配置された緊急エネルギ源9が、ロック機構レベルEに垂直な領域および入口マウス4の下に突出する領域において、自動車ロック用ハウジング5、6の内側にそれ以上の集合体が一般に存在しないという事実を利用して、区画11およびそれと共に緊急エネルギ源9を、ロック機構レベルEに垂直な領域および次に入口マウス4またはその垂直突出部に配置できるようにすることを意味する。区画11は、入口マウス4の壁15と同様に、ハウジング本体5の構成部品である。
【0031】
[0029]ハウジング本体5は、ロック用ハウジング5,6のウェットルームハウジング部品を画定し、ハウジング本体5を閉鎖するハウジングカバー6は、自動車ロック用ハウジング5、6の関連するドライルームハウジング部品を画定する。 これは図2によって最もよく示されている。これは、ハウジングカバー6によって閉鎖されたハウジング本体5のうち、ここに示した電動駆動装置7,8及び追加で制御ユニット16が置かれている部品が、ハウジングカバー6によって密封された自動車ロック用ハウジング5,6のドライルームハウジング部品であることを意味する。 これに対して、ハウジング本体5のうち、ロック用ケース1を指し、入口マウス4と壁15とを形成する部品は、ウェットチャンバハウジング部品として設計されている。最後に、自動車ロック用ハウジング5,6を自動車のドアに対して密封するシール17が設けられており、これは図示されていないが、たとえば、射出成形された発泡体シールとして設計することができる。
【0032】
【符号の説明】
【0033】
ロック用ケース 1、
ロック機構 2,3、
キャッチ部 2、
爪部 3、
入口マウス 4、
自動車ロック用ハウジング 5, 6、
ハウジング用本体 5、
ハウジング用カバー 6、
電動駆動装置 7,8、
電気モータ 7、
従動プーリ 8、
緊急電源 9、
カバー 10、
ガイド舌部 10a、
スロット 10b、
区画 11、
凹部 12、
ラッチ用カム 13、
凹部 14、
壁 15、
制御ユニット 16、
シール 17、
ロック機構レベル E。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】