(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ニューラルネットワークを使用したローカルセンサによるセルラー測位
(51)【国際特許分類】
H04W 64/00 20090101AFI20240905BHJP
G01S 5/02 20100101ALI20240905BHJP
【FI】
H04W64/00 173
G01S5/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024515415
(86)(22)【出願日】2022-09-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 US2022042785
(87)【国際公開番号】W WO2023038991
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジビン
(72)【発明者】
【氏名】シュタウファー,エリック・リチャード
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062AA09
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067JJ53
(57)【要約】
無線通信システム(100)は、DNNまたは他のニューラルネットワーク(120、128、134、148)を使用して、UEのRAT支援測位を行う。BS(108)におけるTX DNN(120)は、基準信号(138)を生成し、UE(110)への基準信号(138)の無線送信を行う。UE(110)におけるRX DNN(134)は、基準信号(138)およびローカルUEセンサデータ(140)を入力として受信し、この入力からUE測定値およびセンサレポート(144)を生成する。UE(110)におけるTX DNN(148)は、レポート(144)を入力として受信し、この入力から、BS(108)に送信するためのUE測定値およびセンサレポート(144)を表すRF信号(154)を生成する。BS(108)におけるRX DNN(128)は、入力としてRF信号(154)からレポート(144)を受信し、この入力からUE(110)の位置推定値(130)を生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイス(108)におけるコンピュータが実行する方法であって、
前記第1のデバイスの送信ニューラルネットワーク(120)への入力として基準信号情報(122)を受信することと、
前記送信ニューラルネットワーク(120)が、前記基準信号情報(122)に基づいて基準信号を表す第1の出力(138)を生成することと、
前記第1のデバイス(108)の無線周波数(RF)アンテナインタフェース(304)を制御して、第2のデバイス(110)による受信のために前記第1の出力(138)を表す第1のRF信号(152)を送信することと、
前記第1のRF信号(152)の送信に応答して、前記第1のデバイス(108)の受信ニューラルネットワーク(128)において、前記第2のデバイス(110)と関連付けられる1つまたは複数のRF信号(154)を表す入力(710)を受信することと、
前記受信ニューラルネットワーク(128)が、前記受信ニューラルネットワーク(128)への前記入力(710)に基づいて前記第2のデバイス(110)の位置推定値(130)を表す第2の出力(712)を生成することと
を含む方法。
【請求項2】
前記第2のデバイス(110)と関連付けられる1つまたは複数のRF信号(154)を表す前記入力(710)を受信することは、
前記第1のRF信号(152)と関連付けられる信号測定値(142)を表す第2のRF信号(154)を前記第2のデバイス(110)から受信すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のデバイス(110)から受信される前記第2のRF信号(154)は、前記第2のデバイス(110)で生成されるローカルセンサデータ(140)をさらに表す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記位置推定値(130)は、前記第2のデバイス(110)の位置および前記第2のデバイス(110)の向きを示す、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の出力(138)を生成することは、
前記送信ニューラルネットワーク(120)における第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)に基づいて前記送信ニューラルネットワーク(120)で前記第1の出力(138)を生成すること
を含み、
前記第2の出力(712)を生成することは、前記受信ニューラルネットワーク(128)における第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)に基づいて前記受信ニューラルネットワーク(128)で前記第2の出力(712)を生成することを含む、
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のデバイス(108)または前記第2のデバイス(110)のうちの少なくとも一方の1つまたは複数の能力に基づいて、複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)または前記第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)のうちの少なくとも一方を選択すること
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)を選択することは、
前記第2のデバイス(110)の1つまたは複数の機能(1004)を表す情報を前記第2のデバイス(110)から受信することと、
前記情報を使用して前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)を選択することと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のデバイス(108)または前記第2のデバイス(110)の少なくとも一方の1つまたは複数の能力(1002、1004)に基づいて、前記複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から前記第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)を選択すること
をさらに含む、請求項6または請求項7に記載の方法。
【請求項9】
管理インフラストラクチャコンポーネント(150)からコマンド(1008)を受信して、前記送信ニューラルネットワーク(120)における前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)または前記受信ニューラルネットワーク(128)における前記第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)のうちの少なくとも一方を実装すること
をさらに含む、請求項5~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のデバイス(108)または前記第2のデバイス(110)の少なくとも一方の1つまたは複数の能力(1002、1004)の変化に応答して、前記送信ニューラルネットワーク(120)における第3のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)または前記受信ニューラルネットワーク(128)における第4のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)の少なくとも一方を選択すること
をさらに含む、請求項5~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のデバイス(108)の前記送信ニューラルネットワーク(120)および前記受信ニューラルネットワーク(128)と、前記第2のデバイス(110)の送信ニューラルネットワーク(148)および受信ニューラルネットワーク(134)との共同トレーニングに関与すること
をさらに含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
送信ニューラルネットワーク(120-2)を実装する第3のデバイス(108-2)と通信することと、
前記第3のデバイス(108-2)の前記送信ニューラルネットワーク(120-2)を構成して、前記第2のデバイス(110)が受信するための基準信号(138-2)を表す出力を生成することと
をさらに含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のデバイス(108)の前記受信ニューラルネットワーク(128)において、第3のデバイス(110-2)の位置推定値(1214)を表す第3の出力を、前記第3のデバイス(110-2)から受信される1つまたは複数のRF信号(1208)に基づいて生成することと、
前記第1のデバイス(108)の前記受信ニューラルネットワーク(120)において、前記第2のデバイス(110)および前記第3のデバイス(110-2)が同じ空間を占有することを前記第2の出力および前記第3の出力が示すと決定することと、
前記第2のデバイス(110)および前記第3のデバイス(110-2)が同じ空間を占有することを前記第2の出力および前記第3の出力が示すことに応答して、前記第1のデバイス(108)の前記受信ニューラルネットワーク(120)の1つまたは複数のパラメータを精緻化することと
をさらに含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
第1のデバイスにおけるコンピュータが実行する方法であって、
前記第1のデバイス(110)の無線周波数(RF)アンテナインタフェース(204)において、基準信号(138)を表す第1のRF信号(152)を第2のデバイス(108)から受信することと、
前記第1のデバイス(110)の受信ニューラルネットワーク(134)への第1の入力として前記第1のRF信号(152)の表示を提供することと、
前記受信ニューラルネットワーク(134)が、前記受信ニューラルネットワーク(134)への前記第1の入力に基づいて前記第1のデバイス(110)における測定レポート(144)を表す第1の出力(706)を生成することと
を含む方法。
【請求項15】
前記第1のデバイス(110)の送信ニューラルネットワーク(148)において、前記受信ニューラルネットワーク(134)から前記第1の出力(706)を入力として受信することと、
前記送信ニューラルネットワーク(148)が、前記測定レポート(144)を表す第2の出力を生成することと、
前記第1のデバイス(110)の前記RFアンテナインタフェース(204)を制御して、前記第2のデバイス(108)が受信するための前記第2の出力を表す第2のRF信号(154)を送信することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の出力(706)を生成することは、
前記基準信号(138)を表す前記第1の入力に関して1つまたは複数の基準信号測定(142)を実行することを含み、前記測定レポート(144)は、前記1つまたは複数の基準信号測定(142)のうちの少なくとも1つを含む、請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のデバイス(110)の1つまたは複数のセンサ(210)によって生成されるセンサデータ(140)の表示を、前記第1のデバイス(110)の前記受信ニューラルネットワーク(134)への第2の入力として提供することをさらに含み、前記測定レポート(144)は、前記センサデータ(140)と融合される前記1つまたは複数の基準信号測定(142)を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ネットワークインフラストラクチャコンポーネント(150)からコマンド(1010)を受信して、前記受信ニューラルネットワーク(134)における第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(224)または前記送信ニューラルネットワーク(148)における第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)のうちの少なくとも一方を実装すること
をさらに含む、請求項14~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のデバイス(110)の1つまたは複数の能力(1004)の変化に応答して、前記1つまたは複数の能力(1004)の変化を示すメッセージを前記ネットワークインフラストラクチャコンポーネント(150)に送信することと、
前記メッセージの送信に応答して、前記ネットワークインフラストラクチャコンポーネント(150)から、前記受信ニューラルネットワーク(134)または前記送信ニューラルネットワーク(148)のうちの少なくとも一方における第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(414)を受信することと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
無線周波数(RF)アンテナインタフェース(204、304)と、
前記RFアンテナインタフェース(204、304)に結合される少なくとも1つのプロセッサ(206、306)と、
前記少なくとも1つのプロセッサ(206、306)を操作して請求項1~19のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される実行可能命令を記憶するメモリ(208、308)と
を備えるデバイス(108、110)。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
ユーザ機器(UE)などのセルラーネットワークデバイスの正確かつ堅牢な測位は、多くの場合、セルラーネットワークの効果的かつ効率的な動作に大きく貢献する。高精度(すなわち、センチメートルレベル以下)のUE測位は、拡張/仮想現実用途、センサベース用途、産業用途などのさまざまな用途にとって特に興味深いものである。高精度のUE測位を提供する技術の1つは、全地球航法衛星システム(GNSS)である。しかしながら、GNSSは、一般に、都市環境や屋内環境では、干渉、マルチパス損失、信号対雑音比(SNR)の低下に悩まされる。そのため、セルラーネットワークは、多くの場合、GNSSおよび同様の技術を、無線アクセス技術(RAT)支援型UE測位などの1つまたは複数の他のUE測位技術で補完または置き換えることさえある。例えば、現在および新興のセルラーネットワークは、ネットワークコンポーネントがUE測位を実行するために使用できるシグナリングまたは基準信号を実装する。UE(または基地局(BS))は、基準信号を受信すると、基準信号に対してさまざまな測定を実行する。UE(またはBS)は、基準信号測定値をBS(またはロケーションサーバ)などの1つまたは複数の他のネットワークコンポーネントに送信し、これらのネットワークコンポーネントはその測定値を使用してUEの位置の推定値を計算する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
実施形態の概要
いくつかの実施形態によれば、第1のデバイスにおけるコンピュータが実行する方法は、第1のデバイスの送信ニューラルネットワークへの入力として基準信号情報を受信することと、送信ニューラルネットワークが、基準信号情報に基づいて基準信号を表す第1の出力を生成することと、第1のデバイスの無線周波数(RF)アンテナインタフェースを制御して、第2のデバイスによる受信のために第1の出力を表す第1のRF信号を送信することと、第1のRF信号の送信に応答して、第1のデバイスの受信ニューラルネットワークにおいて、第2のデバイスと関連付けられる1つまたは複数のRF信号を表す入力を受信することと、受信ニューラルネットワークが、受信ニューラルネットワークへの入力に基づいて第2のデバイスの位置推定値を表す第2の出力を生成することとを含む。
【0003】
さまざまな実施形態において、この方法は、以下の態様のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる。第2のデバイスと関連付けられる1つまたは複数のRF信号を表す入力を受信することは、第1のRF信号と関連付けられる信号測定値を表す第2のRF信号を第2のデバイスから受信することを含む。第2のデバイスから受信した第2のRF信号は、第2のデバイスで生成されたローカルセンサデータをさらに表す。位置推定値は、第2のデバイスの位置および第2のデバイスの向きを示す。第1の出力は、ユーザ機器測位専用のシンボルを含むダウンリンク位置基準信号をさらに表す。第1の出力を生成することは、送信ニューラルネットワークにおける第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成に基づいて送信ニューラルネットワークで第1の出力を生成することを含む。方法は、第1のデバイスまたは第2のデバイスの少なくとも一方の1つまたは複数の能力に基づいて、複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することをさらに含む。第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することは、第2のデバイスの1つまたは複数の能力を表す情報を第2のデバイスから受信することと、その情報を使用して第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することとを含む。第2の出力を生成することは、受信ニューラルネットワークにおける第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成に基づいて受信ニューラルネットワークで第2の出力を生成することを含む。方法は、第1のデバイスまたは第2のデバイスの少なくとも一方の1つまたは複数の能力に基づいて複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することも含む。第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することは、第2のデバイスの1つまたは複数の能力を表す情報を第2のデバイスから受信することと、その情報を使用して第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することとを含む。方法は、送信ニューラルネットワークにおける第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成または受信ニューラルネットワークにおける第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成の少なくとも一方を実装するためのコマンドを管理インフラストラクチャコンポーネントから受信することをさらに含む。方法は、第1のデバイスまたは第2のデバイスの少なくとも一方の1つまたは複数の能力の変化に応答して、送信ニューラルネットワークにおける第3のニューラルネットワークアーキテクチャ構成または受信ニューラルネットワークにおける第4のニューラルネットワークアーキテクチャ構成のうちの少なくとも一方を選択することも含む。送信ニューラルネットワークおよび受信ニューラルネットワークのうちの少なくとも一方は、ディープニューラルネットワーク(DNN)を含む。方法は、第1のデバイスの送信ニューラルネットワークおよび受信ニューラルネットワークと、第2のデバイスの送信ニューラルネットワークおよび受信ニューラルネットワークとの共同トレーニングに関与することをさらに含む。方法はまた、送信ニューラルネットワークを実装する第3のデバイスと通信することと、第3のデバイスの送信ニューラルネットワークを構成して、第2のデバイスが受信するための基準信号を表す出力を生成することとを含む。方法は、第1のデバイスの受信ニューラルネットワークにおいて、第4のデバイスから受信される1つまたは複数のRF信号に基づいて第4のデバイスの位置推定を表す第3の出力を生成することと、第1のデバイスの受信ニューラルネットワークにおいて、第2のデバイスおよび第4のデバイスが同じ空間を占有することを第2の出力および第3の出力が示すと決定することと、第2のデバイスおよび第4のデバイスが同じ空間を占有することを第2の出力および第3の出力が示すことに応答して、第1のデバイスの受信ニューラルネットワークの1つまたは複数のパラメータを精緻化することとをさらに含む。
【0004】
いくつかの実施形態によれば、第1のデバイスにおけるコンピュータが実行する方法は、第1のデバイスの無線周波数(RF)アンテナインタフェースで、基準信号を表す第1のRF信号を第2のデバイスから受信することと、第1のデバイスの受信ニューラルネットワークへの第1の入力として第1のRF信号の表示を提供することと、受信ニューラルネットワークが、受信ニューラルネットワークへの第1の入力に基づいて第1のデバイスでの測定レポートを表す第1の出力を生成することとを含む。
【0005】
さまざまな実施形態において、この方法は、以下の態様のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる。すなわち、方法は、第1のデバイスの送信ニューラルネットワークにおいて、受信ニューラルネットワークからの第1の出力を入力として受信することと、送信ニューラルネットワークが、測定レポートを表す第2の出力を生成することと、第1のデバイスのRFアンテナインタフェースを制御して、第2のデバイスが受信するための第2の出力を表す第2のRF信号を送信することとを含むことができる。第1の出力を生成することは、基準信号を表す第1の入力に対して1つまたは複数の基準信号測定を実行することを含み、測定レポートは、1つまたは複数の基準信号測定のうちの少なくとも1つを含む。方法は、第1のデバイスの1つまたは複数のセンサによって生成されるセンサデータの表示を、第1のデバイスの受信ニューラルネットワークへの第2の入力として提供することをさらに含む。測定レポートは、センサデータと融合される1つまたは複数の基準信号測定値を含む。第1の出力を生成することは、受信ニューラルネットワークにおける第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成に基づいて受信ニューラルネットワークで第1の出力を生成することを含む。方法は、第1のデバイスまたは第2のデバイスの少なくとも一方の1つまたは複数の能力に基づいて複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することをさらに含む。第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することは、第1のデバイスの1つまたは複数の能力が変更されたことを表す情報を生成することと、その情報を入力として受信ニューラルネットワークに提供することとを含む。第2の出力を生成することは、送信ニューラルネットワークにおける第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成に基づいて送信ニューラルネットワークで第2の出力を生成することを含む。方法は、第1のデバイスまたは第2のデバイスの少なくとも一方の1つまたは複数の能力に基づいて複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することをさらに含む。第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することは、第1のデバイスの1つまたは複数の能力が変更されたことを表す情報を生成することと、その表す情報を入力として送信ニューラルネットワークへ提供することとを含む。方法は、ネットワークインフラストラクチャコンポーネントからコマンドを受信して、受信ニューラルネットワークにおける第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成または送信ニューラルネットワークにおける第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成の少なくとも一方を実装することも含む。方法は、第1のデバイスの1つまたは複数の能力の変化に応答して、1つまたは複数の能力の変化を示すメッセージをネットワークインフラストラクチャコンポーネントに送信することと、メッセージの送信に応答して、ネットワークインフラストラクチャコンポーネントから、受信ニューラルネットワークまたは送信ニューラルネットワークの少なくとも一方における第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を受信することとをさらに含む。受信ニューラルネットワークおよび送信ニューラルネットワークのうちの少なくとも一方は、ディープニューラルネットワーク(DNN)を含む。方法は、第1のデバイスの受信ニューラルネットワークおよび送信ニューラルネットワークと、第2のデバイスの受信ニューラルネットワークおよび送信ニューラルネットワークとの共同トレーニングに関与することも含む。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータが実行する方法は、第1のデバイスまたは第2のデバイスのうちの少なくとも一方から能力情報を受信することと、能力情報に基づいて、候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成のセットから一対のニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択することとを含み、一対のニューラルネットワークアーキテクチャ構成は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間でセルラーデバイス測位推定プロセスを実施するために共同でトレーニングされ、方法は、第1のデバイスの送信ニューラルネットワークおよび受信ニューラルネットワークのうちの1つまたは複数で実装するために、対の第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成の第1の指示を第1のデバイスに送信することと、第2のデバイスの受信ニューラルネットワークおよび送信ニューラルネットワークのうちの1つまたは複数で実装するために対の第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成の第2の指示を第2のデバイスに送信することとをさらに含む。
【0007】
さまざまな実施形態において、本方法は、以下の態様のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる。少なくとも1つの能力は、アンテナアレイ能力、処理能力、給電能力、温度関連能力、またはセンサ能力のうちの少なくとも1つを含む。第1のデバイスの送信ニューラルネットワークおよび受信ニューラルネットワーク、ならびに第2のデバイスの送信ニューラルネットワークおよび受信ニューラルネットワークは各々、ディープニューラルネットワーク(DNN)を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、デバイスは、無線周波数(RF)アンテナインタフェースと、RFアンテナインタフェースに結合される少なくとも1つのプロセッサと、実行可能命令を記憶するメモリとを含み、実行可能命令は、少なくとも1つのプロセッサを操作して前述した本明細書に記載の方法のいずれかを実行するように構成される。
【0009】
添付図面を参照することによって、本開示がより良く理解され、その多くの特徴および利点が当業者に明らかになる。異なる図面での同じ参照符号の使用は、類似または同一の項目を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】いくつかの実施形態に係る1つまたは複数のUEの位置推定値を計算するためにUE測位ニューラルネットワークアーキテクチャを使用する例示的な無線システムを示す図である。
【
図2】いくつかの実施形態に係る
図1の無線システムのUEのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】いくつかの実施形態に係る
図1の無線システムのBSのハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】いくつかの実施形態に係る
図1の無線システムの管理インフラストラクチャコンポーネントのハードウェア構成例を示す図である。
【
図5】いくつかの実施形態に係るUE測位ニューラルネットワークアーキテクチャで使用するためのニューラルネットワークを採用する機械学習(ML)モジュールを示す図である。
【
図6】いくつかの実施形態に係る1つまたは複数のBSとUEとの間の基準信号の処理および送信のための共同トレーニングされた一対のニューラルネットワークを示す図である。
【
図7】いくつかの実施形態に係るUEとBSとの間で、ローカルUEセンサデータと融合された基準信号測定値を含む、UE測定値およびセンサレポートを処理および送信するための共同トレーニングされた一対のニューラルネットワークを示す図である。
【
図8】いくつかの実施形態に係る無線システムにおけるUE測位を容易にするためのニューラルネットワークのセットの共同トレーニングのための例示的な方法を示すフロー図である。
【
図9】いくつかの実施形態に係る選択されて共同トレーニングされたニューラルネットワークのセットを使用してUE位置推定値を計算する例示的な方法を示すフロー図である。
【
図10】いくつかの実施形態に係る
図9の方法の動作例を示すラダーシグナリング図である。
【
図11】いくつかの実施形態に係る選択されて共同トレーニングされたニューラルネットワークのセットを使用してUE位置推定値を計算するための別の例示的な方法を示すフロー図である。
【
図12】いくつかの実施形態に係る
図11の方法の動作例を示すラダーシグナリング図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
従来の無線通信システムにおけるRAT支援UE測位は、典型的には、基準信号送信、基準信号測定、基準信号測定報告、およびUE位置推定などの一連の処理段階/ブロックに依存する。これらの処理段階の設計、テスト、および実装は、互いに比較的独立している。各プロセス段階に対するこのカスタムで独立した設計アプローチは、通常、過度の複雑さ、リソース消費、およびオーバーヘッドをもたらす。また、従来のRAT支援UE測位技術は、一般に、UEによって計算される基準信号測定値、または場合によってはBSもしくは他のインフラストラクチャネットワークコンポーネントによって計算される基準信号測定値に基づく。しかしながら、UEは、全地球測位衛星(GPS)/全地球測位衛星システム(GNSS)チップセット、カメラ、物体検出センサ、加速度計、慣性測定装置(IMU)、高度計、温度センサ、気圧計などのさまざまなローカルセンサを含むことがよくある。これらのUEセンサからの情報またはデータは、RAT支援UE測位技術の精度を向上させることができる。
【0012】
したがって、各プロセス段階のための手作りのアプローチを取るのではなく、従来のRAT支援UE測位技術を上回る効率および精度の向上に加えて迅速な開発と展開を提供するRAT支援UE測位にエンドツーエンドニューラルネットワーク構成を利用するシステムと技術の例について以下に説明する。RAT支援UE測位における従来の処理ステージは、UEの利用可能なセンサからのセンサデータとUE基準信号測定値(または信号)を融合してより正確で意味のあるUE位置推定値を生成するように動作する共同でトレーニングされたニューラルネットワークによって置き換えられ、または補完される。例えば、UEが提供する基準信号測定値(または信号)をUEローカルセンサ情報と融合して処理することにより、BS(またはロケーションサーバなどの他のネットワークコンポーネント)は、UEのローカル状況を組み込むUE位置推定値を生成でき、UEの向きを示すことができ、および/または動きなどの二次情報(例えば、回転、方位、速度など)を含むことができる。したがって、共同でトレーニングされたニューラルネットワークアーキテクチャはニューラルネットワークのセットを含み、各々のニューラルネットワークは、事実上、特別に設計されたり、RAT支援UE測位段階のシーケンスに関してテストされたりする必要がなく、従来のRAT支援UE測位段階のシーケンスよりも正確で効率的なUE測位を提供するようにトレーニングされている。少なくともいくつかの実施形態において、共同でトレーニングされたニューラルネットワークアーキテクチャは、基準信号送信プロセス、基準信号測定プロセス、ローカルUEセンサ情報収集および融合プロセス、基準信号測定およびセンサ報告プロセス、ならびにUE位置推定プロセスなどのRAT支援UE測位技術の1つまたは複数のプロセスを実施する。
【0013】
少なくともいくつかの実施形態において、無線システムは、BSの動作特性(例えば、周波数、帯域幅など)、UEが報告した基準信号受信電力(RSRP)、ドップラー推定値、展開情報、計算リソース、センサリソース、電力リソース、アンテナリソース、その他の能力などのさまざまなパラメータのいずれかに基づいて、BSとUEの間で使用されるさまざまなニューラルネットワークにおける複数の候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成の共同トレーニングを使用することができる。したがって、BSおよびUEの各々で使用される特定のニューラルネットワーク構成は、これらのデバイスの特定の構成と、対応するニューラルネットワークアーキテクチャ構成をトレーニングするために使用されるパラメータとの間の相関に基づいて選択され得る。
【0014】
図1は、いくつかの実施形態に係るニューラルネットワーク促進UE測位を採用する無線通信システム100を示す。図示のように、無線通信システム100は、1つまたは複数の広域ネットワーク(WAN)104またはインターネットなどの他のパケットデータネットワーク(PDN)に結合されたコアネットワーク102を含むセルラーネットワークである。無線通信システム100は1つまたは複数のBS108(BS108-1および108-2として示される)をさらに含み、各BS108は、単方向または双方向であり得る1つまたは複数の無線通信リンク112(通信リンク112-1および112-2として示される)を介した1つまたは複数のUE110(UE110-1および110-2として示される)との無線通信をサポートする。少なくともいくつかの実施形態において、各BS108は、1つまたは複数の通信プロトコルまたは規格によって指定される1つまたは複数の適用可能なRATを使用する無線周波数(RF)シグナリングによって無線通信リンク112を介してUE110と通信するように構成される。したがって、各BS108は、UE110と、コアネットワーク102およびパケット交換(PS)データサービス、回線交換(CS)サービスなどの他のネットワークによって提供されるさまざまなネットワークおよびサービスとの間の無線インタフェースとして動作する。従来、BS108からUE110へのデータまたはシグナリングの通信は「ダウンリンク」または「DL」と呼ばれる一方、UE110からBS108へのデータまたはシグナリングの通信は「アップリンク」または「UL」と呼ばれる。少なくともいくつかの実施形態において、BS108は、別のBS108間でユーザプレーンおよびコントロールプレーンデータを交換するように構成されたXnおよび/またはX2インタフェースなどの基地局間インタフェース114も含む。
【0015】
各BS108は、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)RAT(「3G」としても知られる)におけるNodeB(または基地局(BTS))として動作する、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))ロングタームエボリューション(LTE)RATにおける進化型NodeB(eNodeB)として動作する、3GPP第5世代(5G)新無線(NR)RATにおける5GノードB(「gNB」)として動作するなど、さまざまなRATまたはRATの組み合わせのいずれかを使用することができる。次いでUE110は、例えば、携帯電話、セルラー対応のタブレットコンピュータまたはラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、セルラー対応ビデオゲームシステム、サーバ、セルラー対応機器、セルラー対応自動車通信システム、セルラー対応スマートウォッチまたは他のウェアラブルデバイスなどを含む、適切なRATを介してBS108と通信するように動作可能なさまざまな電子デバイスのいずれかを実装することができる。
【0016】
少なくともいくつかの実施形態において、UE110は、GNSSなどの1つまたは複数の測位技術を使用して、UE110と関連付けられた高精度測位情報を取得する。しかしながら、GNSSは、典型的には、都市および屋内環境において干渉、マルチパス、および低信号対雑音比に悩まされる。無線通信システム100は、少なくともいくつかの実施形態では、GNSSと関連付けられる困難を克服するために、RAT支援UE測位などの1つまたは複数の他のUE測位技術でGNSSおよび同様の技術を補完し、または置き換えることさえできる。RAT支援UE測位は、例えばBS108またはUE110によって生成および送信されるシグナリング信号または基準信号に少なくとも部分的に基づく。これらの基準信号の例としては、測位基準信号(PRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、同期/物理ブロードキャストチャネルブロック(SS/PBCH)、およびサウンディング基準信号(SRS)が挙げられる。RAT支援UE測位は、少なくともいくつかの実施形態では、典型的には、BS108が基準信号をUE110に送信する(またはその逆)ことを伴う。その後、UE110(またはBS108)は、基準信号に対してさまざまな測定を実行する。基準信号測定値の例としては、信号強度、観測された到着時間差(OTDoA)における基準信号時間差測定値(RSTD)、アップリンク到着時間差(UTDoA)、タイミングアドバンス(TDAV)、到着角(AoA)、出発角(AoD)、往復時間(RTT)などが挙げられる。UE110(またはBS108)は、UEの位置の推定値を計算するために、測定値を使用するBS108(または位置サーバ)などの1つまたは複数の他のネットワークコンポーネントに基準信号測定値を送信する。
【0017】
前述したように、従来の無線通信システムにおけるRAT支援UE測位は、典型的には、過度の複雑さ、リソース消費、およびオーバーヘッドをもたらす一連の処理段階/ブロックに依存する。また、従来のRAT支援UE測位技術は、一般に、UE位置推定値を計算する際にUEセンサデータを考慮しない。したがって、少なくとも1つの実施形態において、BS108およびUE110は、RAT支援UE測位を容易にするようにトレーニングされるかまたは他の方法で構成される1つまたは複数のニューラルネットワーク(NN)を組み込む送信機(TX)および受信機(RX)処理パスを実装する。NNは、少なくとも1つの構成において、UE110の利用可能なセンサからのセンサデータをUE基準信号測定値(または信号)と融合させて、従来のRAT支援型UE測位機構よりも正確で意味のあるUE位置推定値を生成する。例えば1つまたは複数のBS108とUE110との間に確立されたRAT支援UE測位パス116(または、簡潔にするために「UE測位パス116」)に関して示すように、BS108は、BS位置基準TX DNN120(TX DNN120-1および120-2として示される)または他のニューラルネットワークを有するTX処理パス118(処理パス118-1および118-2として示される)を使用する。BS位置基準TX DNN120は、位置基準信号(PRS)などの基準信号138を生成するための基準信号情報122(情報122-1および122-2として示される)を受信するように構成される入力を有する。BS位置基準TX DNN120は、BS108のRFフロントエンド124(RFフロントエンド124-1および124-2として示される)に結合された出力も含む。BS108は、BS位置RX DNN128または他のニューラルネットワークを有するRX処理パス126をさらに使用する。BS位置RX DNN128は、RFフロントエンド124に結合された入力と、UE位置推定値130を生成するように構成された出力とを有する。
【0018】
UE110は、UE位置基準RX DNN134または他のニューラルネットワークを有するRX処理パス132を使用する。UE位置基準RX DNN134は、RFフロントエンド136に結合された入力を有する。UE位置基準RX DNN134の入力は、例えば、1つまたは複数のBS108からの少なくとも1つの基準信号138(基準信号138-1および138-2として示される)または他の基準信号、ローカルセンサデータ140などを受信するように構成される。UE位置参照RX DNN134は、UE位置参照RX DNN134への入力に基づいてUE測定値およびセンサレポート144を生成するように構成された出力も有する。UE110は、UE位置フィードバックTX DNN148または他のニューラルネットワークを有するTX処理パス146をさらに使用する。UE位置フィードバックTX DNN148は、UE位置基準RX DNN134の出力に結合された入力を有し、RFフロントエンド136に結合された出力をさらに有する。少なくともいくつかの実施形態において、サービングBS108-1(または別のセルラーネットワークコンポーネント)は、サービングセルの動作特性、UEが報告したRSRP、ドップラー推定値、展開情報などに基づいて、UE110のUE位置基準RX DNN134およびUE位置フィードバックTX DNN148を構成する。UE110は、少なくともいくつかの実施形態では、RRCメッセージなどの1つまたは複数の制御メッセージを介して、サービングBS108-1(または他のネットワークコンポーネント)から特定のニューラルネットワークアーキテクチャを受信する。
【0019】
動作時、BS位置基準TX DNN120、BS位置RX DNN128、UE位置基準RX DNN134、UE位置フィードバックTX DNN148、またはそれらの組み合わせは、1つまたは複数のRAT支援UE測位動作を実行するために一緒にトレーニングされるかまたは他の方法で一緒に構成される。少なくともいくつかの実施形態において、BS位置基準TX DNN120は、基準信号情報122を入力として受信する。BS位置基準TX DNN120は、UE110へのRF送信およびUE110のUE位置基準RX DNN134による処理に適した基準信号情報122(および任意の他の入力)から基準信号138出力を生成する。基準信号138出力は、少なくとも1つの実施形態において、UE測位専用のシンボルを含むダウンリンク位置基準信号である測位基準信号を表す。しかしながら、基準信号138出力は、CSI-RSまたはSS/PBCHなどの他のタイプの基準信号を表してもよい。この共同トレーニングまたは他の構成の一部として、BS位置基準TX DNN120は、少なくとも1つの実施形態において、事実上、UE110へのBS108による送信のための基準信号138または他の基準信号を生成および構成するようにトレーニングされるかまたは他の方法で構成される。したがって、BS位置基準TX DNN120は、BS108のRFフロントエンド124への出力として基準信号138を提供する。RFフロントエンド124は、出力を処理し、処理された出力をアナログ信号に変換し、UE110への基準信号138のRF送信152(RF送信152-1および152-2として示される)に適した搬送周波数でアナログ信号を変調する。
【0020】
少なくともいくつかの実施形態において、複数のBS108は、基準信号138を生成してUE110に送信するために、対応するBS位置基準TX DNN120を伴って構成される。そのような実施形態において、第1のBSはサービング/基準BS108-1として作用し、残りのBSは隣接BS108-2である。サービングBS108-1は、基地局間インタフェース114を介して各隣接BS108-2と通信して、隣接BS108-2のBS位置参照TX DNN120-2を構成することができる。例えば、サービングBS108-1は、サービングセルの動作特性(例えば、周波数、帯域幅など)、UEが報告したRSRP、ドップラー推定値、展開情報(例えば、都市/地方の展開、または角度推定がBS108によって実行されるべきかどうか)などに基づいて、隣接BS108-2のBS位置基準TX DNN120-2を構成することができる。別の実施形態では、BS108が複数のアンテナアレイを含む場合、各アンテナアレイをBS位置基準TX DNN120に関連付けることができる。サービングBS108-1は、少なくともいくつかの実施形態では、BS位置基準TX DNN120に加えてBS位置RX DNN128を実装する。
【0021】
UE110では、1つまたは複数のコンポーネントが、受信した基準信号138に関して、RSRP、RSTD、OTDoA、UTDoA、TDAV、AoA、AoD、RTTなどの基準信号測定142を実行する。UE110は、基準信号測定値142を入力としてUE位置基準RX DNN134に提供する。あるいは、RFフロントエンド136は、UE位置基準RX DNN134への入力として基準信号138(またはその表示)を提供することができる。UE位置基準RX DNN134は、その後、基準信号138における1つまたは複数の基準信号測定値142を計算することができる。少なくともいくつかの実施形態では、UE110のセンサからのセンサデータ140などの他の入力が、UE位置基準RX DNN134に入力として同時に提供される。センサデータ140入力の例としては、GPSデータ、カメラデータ、加速度計データ、IMUデータ、高度計データ、温度データ、気圧計データ、物体検出センサ(例えば、レーダーセンサ、ライダーセンサ、撮像センサ、または構造化光ベースの深度センサ)などが挙げられる。これらの入力から、共同トレーニングまたは他の構成に基づいて、UE位置基準RX DNN134は、UE110と関連付けられたUE測定値およびセンサレポート144を出力するように動作する。例えば、UE位置基準RX DNN134は、基準信号測定値142または基準信号138自体を処理して、UE測定値およびセンサレポート144を表す出力を生成する。他の実施形態において、UE位置基準RX DNN134は、センサデータ140入力を処理し、センサデータ140入力を基準信号測定値と融合して、UE測定値およびセンサレポート144を表す出力も生成する。
【0022】
UE位置基準RX DNN134は、UE測定値およびセンサレポート144を表す出力を、入力としてUE位置フィードバックTX DNN148に提供する。この入力から、UE位置フィードバックTX DNN148は、UE測定値およびセンサレポート144を表す出力を生成し、その出力をUE110のRFフロントエンド136に提供する。RFフロントエンド136トランシーバは、UE測定値およびセンサレポート144を含むRF信号154を生成してサービングBS108-1に送信する(無線通信)ために出力を処理する。UE110は、RF信号154を構成してサービングBS108に送信するために、無線リソース制御(RRC)プロトコル、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)などのさまざまなメッセージング機構を使用することができる。したがって、UE110のUE位置フィードバックTX DNN148は、生成された出力をRFフロントエンド136に提供し、そこで、出力は、処理されて、アナログ信号に変換され、その後、サービングBS108-1へのRF送信に適した搬送周波数で変調される。
【0023】
サービングBS108-1において、RFフロントエンド124は、UE110からRF信号154を受信し、RF信号154をUE測定値およびセンサレポート144を表すデジタル信号に変換する。次に、RFフロントエンド124は、デジタル信号を入力としてサービングBS108-1のBS位置RX DNN128に提供する。この入力から、および共同トレーニングまたは他の構成に基づいて、BS位置RX DNN128は、UE110と関連付けられたUE位置推定値130を出力するように動作する。例えば、BS位置RX DNN128は、入力として受信されたUE測定値およびセンサレポート144からの基準信号測定値およびUEセンサデータ140を処理する。これらの入力から、BS位置RX DNN128は、UE110における位置推定値130を表す出力を生成する。UE位置推定値130は、少なくともいくつかの実施形態では、UE110によって提供される基準信号測定値142を組み込むだけでなく、UEセンサデータ140も組み込み、その結果、例えば、UEのローカル状況、UEの向きの指示、動きなどの二次情報(例えば、回転、方位など)、および/または同様のものなどを含むUE位置推定値がもたらされる。したがって、UEセンサデータ140を考慮することによって、サービングBS108-1は、従来のRAT支援測位技術よりも正確で意味のあるUE位置推定値を生成することができる。少なくともいくつかの実施形態において、サービングBS108-1は、UE位置推定値130を処理する、あるいはさらなる処理のためにUE位置推定値130を無線通信システム100の1つまたは複数の他のコンポーネントに送信する。
【0024】
少なくともいくつかの実施形態において、サービングBS108-1は、各々がUE測定値およびセンサレポート144または異なるUE110と関連付けられたUE測定レポート(UEセンサデータを伴わない)を含む信号を複数のUE110から受信することができる。これらの実施形態において、サービングBS108-1のBS位置RX DNN128は、2つ以上の別個のUE110について計算されたUE位置推定値130を比較して、別個のUE110が同じ空間を占有することを位置推定値130が示すかどうかを決定する。2つ以上の別個のUE110が同じ空間を占有することを位置推定130が示す場合、サービングBS108-1(または別のセルラーネットワークコンポーネント)は、複数の別個の物体が同じ物理空間を占有することができないことからBS位置RX DNN128が測位エラーを起こしていて精緻化されなければならないと決定する。サービングBS108-1(または別のセルラーネットワークコンポーネント)は、重みなどのBS位置RX DNN128の1つまたは複数のパラメータを調整して識別された測位エラーを補正するように進む。
【0025】
記載される技術は、基準信号をUE110に送信するBS108を含むが、UE110は同様に基準信号をBS108に送信することができる。この構成において、UE位置フィードバックTX DNN148またはUE110の他のTX DNNは、SRSなどの基準信号を送信するためのBS108のBS位置基準TX DNN120と同様に構成される。UE110のUE位置フィードバックTX DNN148は、UE110で利用可能な1つまたは複数のセンサからのセンサデータ140で基準信号を増強し、増強された基準信号を表す出力を生成することもできる。次いで、UE110は、増強された基準信号をサービングBS108-1に送信する。サービングBS108-1のBS位置RX DNN128-1は、少なくとも1つの構成において、UE110から受信した基準信号に対して1つまたは複数の測定を実行し、基準信号測定値とUEが送信した増強された基準信号の一部として受信されたUEセンサデータ140とに基づいてUE位置推定130を計算する。代替的な実施形態では、BS108で増強された基準信号または測定値およびセンサレポートを処理するのではなく、BS108におけるTXニューラルネットワークは、少なくとも1つの構成において、ローカルに生成された増強された基準信号測定値(またはUEが提供する測定値およびセンサレポート)を管理コンポーネント150に送信する。この実施形態において、管理コンポーネント150は、BS108から受信した基準信号測定値およびUEセンサデータを処理してUE位置推定値を計算するように構成されたRXニューラルネットワークを実装する。
【0026】
前述したように、および本明細書でより詳細に説明するように、BS108およびUE110はいずれもそれぞれ、全体的なRAT支援UE測位プロセスを容易にするために、コンテキスト固有のパラメータに基づいて共同でトレーニングおよび選択される1つまたは複数のDNNまたは他のニューラルネットワークを採用する。これらのニューラルネットワークの共同トレーニング、選択、および保守を管理するために、システム100は、少なくとも1つの実施形態では、管理インフラストラクチャコンポーネント150(または簡潔にするために「管理コンポーネント150」)をさらに含む。この管理コンポーネント150は、例えば、コアネットワーク102内またはWAN104内など、無線通信システム100のネットワークインフラストラクチャ106内のサーバまたは他のコンポーネントを含むことができる。さらに、図示の例では別個のコンポーネントとして示されるが、少なくともいくつかの実施形態では、BS108は管理コンポーネント150を実装する。管理コンポーネント150によって提供される監視機能としては、例えば、ニューラルネットワークの共同トレーニングの監視、BS108またはUE110におけるそれらの特定の能力または他のコンポーネント固有のパラメータに基づく特定のニューラルネットワークアーキテクチャ構成の選択の管理、ニューラルネットワーク構成選択を目的とした能力更新の受信および処理、ニューラルネットワークトレーニングまたは選択を目的としたフィードバックの受信および処理、などのうちの一部またはすべてを挙げることができる。
【0027】
図4に関して以下でより詳細に説明するように、管理コンポーネント150は、いくつかの実施形態では、候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414(
図4)のセット412(
図4)を維持する。管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、対応するニューラルネットワークを実装するコンポーネントの現在の能力、送信チェーン内の他のコンポーネントの現在の能力、受信チェーン内の他のコンポーネントの現在の能力、またはそれらの組み合わせに少なくとも部分的に基づいて、対応するRAT支援UE測位パス内の特定のコンポーネントで使用されるべき候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414を選択することができる。これらの能力としては、例えば、センサ能力、処理リソース能力、バッテリ/給電能力、RFアンテナ能力、コンポーネントの1つまたは複数の付属品の能力などを挙げることができる。BS108およびUE110におけるこれらの能力を表す情報は、管理コンポーネント150によって取得され、BS能力情報420(
図4)およびUE能力情報422(
図4)のそれぞれとして管理コンポーネント150に記憶される。管理コンポーネント150は、チャネルの搬送波周波数、物体または他の干渉の既知の存在など、環境の対応するチャネルまたは伝播チャネルのパラメータまたは他の態様をさらに考慮することができる。
【0028】
このアプローチをサポートするために、いくつかの実施形態において、管理コンポーネント150は、異なる能力/コンテキストの組み合わせにおける候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414の異なる組み合わせの共同トレーニングを管理することができる。その後、管理コンポーネント150は、BS108からの能力情報420、UE110からの能力情報422、またはその両方を取得することができ、この能力情報から、管理コンポーネント150は、対応する示された能力、RFシグナリング環境などに少なくとも部分的に基づいて、各々のコンポーネントごとに、候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414のセット412からニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択する。少なくともいくつかの実施形態において、管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成を対を成すサブセットとして共同でトレーニングし、それにより、BS108における特定の能力セットに関する各候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成は、UE110における特定の能力セットに関して単一の対応する候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成と共同でトレーニングされる。他の実施形態において、管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、BS108における各候補構成がUE110における複数の候補構成と1対多の対応関係を有するように、および逆もまた同様であるように、候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成を決定する。
【0029】
したがって、システム100は、互換性を考慮して特別に設計されていない可能性がある独立して設計されたプロセスブロックではなく、UE測位のために1つまたは複数のBS108と1つまたは複数のUE110との間で管理され、共同トレーニングされ、選択的に使用されるニューラルネットワークのセットに依存する、RAT支援UE測位アプローチを利用する。これにより、柔軟性が向上するだけでなく、状況によっては、各デバイスでのより迅速な処理が可能になるとともに、より正確なUE位置推定、ならびに、基準信号ならびにUE測定値およびセンサレポートのより効率的な送信や処理が可能になる。
【0030】
図2は、いくつかの実施形態に係るUE110におけるハードウェア構成例を示す。描かれたハードウェア構成は、1つまたは複数の実施形態のニューラルネットワークベースのプロセスに最も直接関係する処理コンポーネントおよび通信コンポーネントを表しており、ディスプレイ、非センサ周辺機器、外部電源などのこうした電子デバイスに頻繁に実装されることがよく理解されている特定のコンポーネントを省いていることに留意されたい。
【0031】
図示の構成において、UE110は、1つまたは複数のアンテナ202を有するRFフロントエンド136と、1つまたは複数のRATをサポートする1つまたは複数のモデムを有するRFアンテナインタフェース204とを含む。RFフロントエンド136は、事実上、物理(PHY)トランシーバインタフェースとして動作し、UE110の1つまたは複数のプロセッサ206とアンテナ202との間のシグナリングを実行および処理して、さまざまなタイプの無線通信を容易にする。アンテナ202は、互いに同様または異なるように構成された複数のアンテナの1つまたは複数のアレイを成して配置することができ、対応するRATと関連付けられた1つまたは複数の周波数帯域に同調することができる。1つまたは複数のプロセッサ206は、例えば、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、テンソル処理ユニット(TPU)、または他の特定用途向け集積回路(ASIC)などを含むことができる。例示するように、プロセッサ206は、オペレーティングシステムおよびさまざまなユーザレベルのソフトウェアアプリケーションを実行するためにUE110によって利用されるアプリケーションプロセッサ(AP)、ならびにモデムまたはRFフロントエンド136のベースバンドプロセッサによって利用される1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。UE110は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、キャッシュ、フラッシュメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD)またはその他の大容量記憶デバイスなど、データおよび/または実行可能命令を記憶するために電子デバイスによって使用されるさまざまな媒体のいずれかを含む、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体208をさらに含む。説明を容易にし、簡潔にするために、コンピュータ可読媒体208は、プロセッサ206による実行のためにデータおよび命令を記憶するべくシステムメモリまたは他のメモリの頻繁な使用を考慮して、本明細書では「メモリ208」と呼ばれるが、「メモリ208」への言及が、特に断りのない限り、他のタイプの記憶媒体にも同様に適用されるものであることが理解され得る。
【0032】
少なくとも1つの実施形態において、UE110は、本明細書ではセンサセット210と呼ばれる複数のセンサをさらに含み、それらの少なくとも一部は、1つまたは複数の実施形態のニューラルネットワークベースのスキームで利用される。一般に、センサセット210のセンサは、UE110の環境の何らかの態様、またはユーザによるUE110の使用を感知するセンサを含み、これらのセンサは、例えばUE110の位置、UE110の向き、動き、またはそれらの組み合わせに対して、少なくとも何らかの影響を与えるかまたはこれを反映するパラメータを感知する潜在力を有する。センサセット210のセンサとしては、レーダーセンサ、ライダーセンサ、撮像センサ、構造化光ベースの深度センサなどの、物体検出のための1つまたは複数のセンサを挙げることができる。また、センサセット210は、GPSセンサなどの衛星測位センサ、全地球航法衛星システム(GNSS)センサ、内部測定ユニット(IMU)センサ、視覚オドメトリセンサ、ジャイロスコープ、傾斜センサまたは他の傾斜計、ウルトラワイドバンド(UWB)ベースのセンサなど、UE110の位置または姿勢/方位を決定するための1つまたは複数のセンサを含むこともできる。センサセット210のセンサのタイプの他の例としては、温度センサ、気圧計、高度計などの環境センサ、またはユーザによる画像取り込み用のカメラ、顔検出用のカメラ、立体視または視覚オドメトリ用のカメラ、デバイスの特徴に近接する物体を検出するための光センサ、物体検出センサ(例えば、レーダーセンサ、ライダーセンサ、撮像センサ、または構造化光ベースの深度センサ)などの撮像センサを挙げることができる。UE110は、1つまたは複数のバッテリ212または他のポータブル電源、ならびにタッチスクリーン、ユーザ操作可能な入力/出力デバイス(例えば、「ボタン」またはキーボード)、または他のタッチ/接触センサ、マイク、もしくはオーディオコンテンツを捕捉するための他の音声センサ、ビデオコンテンツを捕捉するためのイメージセンサ、(ユーザへの近接を検出するなどのための)熱センサなどの1つまたは複数のユーザインタフェース(UI)コンポーネント214をさらに含むことができる。
【0033】
UE110の1つまたは複数のメモリ208は、1つまたは複数のプロセッサ206およびUE110の他のコンポーネントを操作してUE110に帰属するさまざまな機能を果たす実行可能なソフトウェア命令および関連データの1つまたは複数のセットを記憶する。実行可能なソフトウェア命令のセットとしては、例えば、オペレーティングシステム(OS)およびさまざまなドライバ(図示せず)、ならびにさまざまなソフトウェアアプリケーションが挙げられる。実行可能なソフトウェア命令のセットは、ニューラルネットワーク管理モジュール216、能力管理モジュール218、または基準信号測定モジュール220のうちの1つまたは複数をさらに含む。ニューラルネットワーク管理モジュール216は、以下で詳しく説明されるUE110における1つまたは複数のニューラルネットワークを実装する。能力管理モジュール218は、ニューラルネットワーク構成または選択に関係し得るUE110のさまざまな能力を決定し、そのような能力を管理コンポーネント150に報告するとともに、RFおよび処理の能力の変化、アクセサリの可用性または能力の変化、センサの可用性の変化などを含むそのような能力の変化に関してUE110を監視し、そのような能力および能力の変化の管理コンポーネント150への報告を管理する。前述したのと同様に、基準信号測定モジュール220は、1つまたは複数のBS108から受信した基準信号について、RSRP、RSTD、OTDoA、UTDoA、TDAV、AoA、AoD、RTTなどの信号測定値を生成するように動作する。
【0034】
UE110の動作を容易にするために、UE110の1つまたは複数のメモリ208は、これらの動作と関連付けられたデータをさらに記憶することができる。このデータは、例えば、デバイスデータ222および1つまたは複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成224を含むことができる。デバイスデータ222は、例えば、ユーザデータ、マルチメディアデータ、ビームフォーミングコードブック、ソフトウェアアプリケーション構成情報などを表す。デバイスデータ222は、UE110に関しては、特定のセンサまたはセンサタイプの存在または不在を含む、センサセット210の1つまたは複数のセンサに関するセンサ能力情報などの能力情報をさらに含むことができ、および存在するそれらのセンサに関しては、それらの対応する能力の1つまたは複数の表示、例えば、ライダーまたはレーダーセンサの範囲および分解能、撮像カメラの画像解像度と色深度などをさらに含むことができる。能力情報は、例えばバッテリ212の能力または状態、UI214の能力または状態(例えば、ディスプレイの画面解像度、色域、またはフレームレート)などに関する情報をさらに含むことができる。
【0035】
1つまたは複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成224は、管理コンポーネント150によって維持される候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414のセット412から選択されるUE実装例を表す。各ニューラルネットワークアーキテクチャ構成224は、UE110の対応するニューラルネットワークを形成するためにニューラルネットワーク管理モジュール216によって使用される対応するアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成を表すデータおよび他の情報を含む1つまたは複数のデータ構造を含む。ニューラルネットワークアーキテクチャ構成224に含まれる情報としては、例えば、全結合層ニューラルネットワークアーキテクチャ、畳み込み層ニューラルネットワークアーキテクチャ、リカレントニューラルネットワーク層、接続された隠れニューラルネットワーク層の数、入力層アーキテクチャ、出力層アーキテクチャ、ニューラルネットワークで使用されるノードの数、ニューラルネットワークで使用される係数(重みやバイアスなど)、カーネルパラメータ、ニューラルネットワークで使用されるフィルタの数、ニューラルネットワークで使用されるストライド/プーリング構成、各ニューラルネットワーク層の活性化関数、ニューラルネットワーク層間の相互接続、スキップするべきニューラルネットワーク層などを指定するパラメータが挙げられる。したがって、ニューラルネットワークアーキテクチャ構成224は、DNNを規定するおよび/または形成するNN形成構成(例えば、1つまたは複数のNN形成構成要素の組み合わせ)を作成するためのNN形成構成要素(例えば、アーキテクチャおよび/またはパラメータ構成)の任意の組み合わせを含む。
【0036】
図3は、いくつかの実施形態に係るBS108におけるハードウェア構成例を示す。なお、描かれたハードウェア構成は、1つまたは複数の実施形態のニューラルネットワークベースのプロセスに最も直接関係する処理コンポーネントおよび通信コンポーネントを表しており、ディスプレイ、非センサ周辺機器、外部電源などのこうした電子デバイスに頻繁に実装されることがよく理解されている特定のコンポーネントを省略している。さらに、例示された図は、単一のネットワークノード(例えば、5G NR NodeB、または「gNB」)としてのBS108の実装を表すが、代わりに、BS108の機能、したがってハードウェアコンポーネントは、複数のネットワークノードまたはデバイスにわたって分散されてもよく、1つまたは複数の実施形態の機能を果たす態様で分散されてもよいことに留意されたい。
【0037】
図示の構成において、BS108は、1つまたは複数のアンテナ302を有するRFフロントエンド124と、1つまたは複数のRATをサポートする1つまたは複数のモデムを有するRFアンテナインタフェース(またはフロントエンド)304とを含み、RFアンテナインタフェースは、PHYトランシーバインタフェースとして動作して、BS108の1つまたは複数のプロセッサ306とアンテナ302との間のシグナリングを行って処理し、さまざまなタイプの無線通信を容易にする。アンテナ302は、互いに同様または異なるように構成された複数のアンテナの1つまたは複数のアレイを成して配置することができ、対応するRATと関連付けられた1つまたは複数の周波数帯域に同調することができる。1つまたは複数のプロセッサ306は、例えば、1つまたは複数のCPU、GPU、TPU、または他のASICなどを含むことができる。BS108は、RAM、ROM、キャッシュ、フラッシュメモリ、SSD、または他の大容量ストレージデバイスなど、データおよび/または実行可能命令を記憶するために電子デバイスによって使用されるさまざまな媒体のいずれかを含む、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体308をさらに含む。UE110のメモリ208と同様に、説明を容易にし、簡潔にするために、コンピュータ可読媒体308は、プロセッサ306による実行のためのデータおよび命令を記憶するべくシステムメモリまたは他のメモリを頻繁に使用することを考慮して、本明細書では「メモリ308」と呼ばれるが、「メモリ308」への言及は、特に断りのない限り、他のタイプの記憶媒体にも同様に適用されることが理解され得る。
【0038】
少なくとも1つの実施形態において、BS108は、本明細書でセンサセット310と呼ばれる複数のセンサをさらに含み、それらの少なくとも一部は、1つまたは複数の実施形態のニューラルネットワークベースのスキームで利用される。一般に、センサセット310のセンサは、BS108の環境のある態様を感知し、BS108のRF伝播パスまたは対応するUE110に対するBS108によるRF送信/受信性能に少なくとも何らかの影響を与えるかまたはそれを反映するパラメータを感知する潜在力を有するセンサを含む。センサセット310のセンサは、レーダーセンサ、ライダーセンサ、撮像センサ、構造化光ベースの深度センサなどの、物体検出のための1つまたは複数のセンサを含むことができる。BS108がモバイルBSである場合、センサセット310は、BS108の位置または姿勢/方向を決定するための1つまたは複数のセンサを含むこともできる。センサセット310のセンサのタイプの他の例としては、撮像センサ、BS108の特徴の近くにある物体を検出するための光センサなどを挙げることができる。
【0039】
BS108の1つまたは複数のメモリ308は、1つまたは複数のプロセッサ306およびBS108の他のコンポーネントを操作して1つまたは複数の実施形態のBS108に帰属するさまざまな機能を果たす実行可能ソフトウェア命令および関連データの1つまたは複数のセットを記憶する。実行可能なソフトウェア命令のセットは、例えば、OSおよびさまざまなドライバ(図示せず)、ならびにさまざまなソフトウェアアプリケーションを含む。実行可能なソフトウェア命令のセットは、ニューラルネットワーク管理モジュール314、基準信号管理モジュール316、UE測位管理モジュール318、または能力管理モジュール320のうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0040】
ニューラルネットワーク管理モジュール314は、以下に詳細に説明するように、BS108のための1つまたは複数のニューラルネットワークを実装する。基準信号管理モジュール316は、1つまたは複数の基準信号の生成および送信を管理し、これは、いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク管理モジュール314によって実装される1つまたは複数のニューラルネットワークに基づく。UE測位管理モジュール318は、UE位置推定値の生成を管理し、これは、いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク管理モジュール314によって実装される1つまたは複数のニューラルネットワークに基づく。能力管理モジュール320は、ニューラルネットワーク構成または選択に関係し得るBS108のさまざまな機能を決定し、そのような能力を管理コンポーネント150に報告するとともに、RFおよび処理の能力の変化などを含む、そのような能力の変化についてBS108を監視して、管理コンポーネント150へのそのような能力および能力の変化の報告を管理する。
【0041】
BS108の動作を容易にするために、BS108の1つまたは複数のメモリ308は、これらの動作と関連付けられるデータをさらに記憶することができる。このデータは、例えば、BSデータ322および1つまたは複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成324を含むことができる。BSデータ322は、例えば、ビームフォーミングコードブック、ソフトウェアアプリケーション構成情報などを表す。BSデータ322は、BS108に関しては、特定のセンサまたはセンサタイプの存在または不在を含む、センサセット310の1つまたは複数のセンサに関するセンサ能力情報などの能力情報をさらに含むことができ、および存在するそれらのセンサに関しては、それらの対応する能力の1つまたは複数の表示、例えば、ライダーまたはレーダーセンサの範囲および分解能、撮像カメラの画像解像度および色深度などをさらに含むことができる。1つまたは複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成324は、管理コンポーネント150によって維持される候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414のセット412から選択されるBS実装例を表す。したがって、
図2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成224と同様に、各ニューラルネットワークアーキテクチャ構成324は、BS108の対応するニューラルネットワークを形成するためにニューラルネットワーク管理モジュール314によって使用される、対応するアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成を表すデータおよび他の情報を含む1つまたは複数のデータ構造を含む。
【0042】
図4は、いくつかの実施形態に係る管理コンポーネント150におけるハードウェア構成例を示す。描かれたハードウェア構成は、1つまたは複数の実施形態のニューラルネットワークベースのプロセスに最も直接関係する処理コンポーネントおよび通信コンポーネントを表し、そのような電子デバイスに頻繁に実装されることがよく理解されている特定のコンポーネントを省略していることに留意されたい。さらに、ハードウェア構成は単一のコンポーネントに位置されているように示されるが、管理コンポーネント150の機能、したがってハードウェアコンポーネントは、代わりに、複数のインフラストラクチャコンポーネントまたはノードにわたって分散されてもよく、1つまたは複数の実施形態の機能を果たす態様で分散されてもよい。
【0043】
前述したように、ネットワークインフラストラクチャ106内のさまざまなコンポーネント、またはコンポーネントの組み合わせのいずれかが、管理コンポーネント150を実装することができる。説明を容易にするために、管理コンポーネント150は、コアネットワーク102のうちの1つにおけるサーバまたは他のコンポーネントとしての実装例に関連して説明されるが、他の実施形態では、管理コンポーネント150は、例えばBS108の一部として実装されてもよい。
【0044】
図示のように、管理コンポーネント150は、システム100の1つまたは複数のネットワークに結合するための1つまたは複数のネットワークインタフェース402(例えば、イーサネット(登録商標)インタフェース)、1つまたは複数のネットワークインタフェース402に結合される1つまたは複数のプロセッサ404、および1つまたは複数のプロセッサ404に結合された、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体406(本明細書では簡潔にするために「メモリ406」と呼ぶ)を含む。1つまたは複数のメモリ406は、1つまたは複数のプロセッサ404および管理コンポーネント150の他のコンポーネントを操作して管理コンポーネント150に帰属する1つまたは複数の実施形態のさまざまな機能を果たす1つまたは複数の実行可能なソフトウェア命令のセットおよび関連するデータを記憶する。実行可能なソフトウェア命令のセットは、例えば、OSおよびさまざまなドライバ(図示せず)を含む。1つまたは複数のメモリ406に記憶されるソフトウェアは、トレーニングモジュール408またはニューラルネットワーク選択モジュール410のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる。トレーニングモジュール408は、1つまたは複数のトレーニングデータセット416を使用してUE測位パス内の送信デバイスおよび受信デバイスで使用されるべく利用できる候補ニューラルネットワークのセット412における候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414の共同トレーニングを管理するように動作する。トレーニングは、オフラインの間(つまり、通信の処理に積極的に関与していない間)および/またはオンラインの間(つまり、通信の処理に積極的に関与している間)でのニューラルネットワークのトレーニングを含むことができる。さらに、トレーニングが個別または別個であってもよく、それにより、結果が送信パスの反対側端部のDNNトレーニングに通信されるかまたは他の方法でDNNトレーニングに影響を与えることなく、各ニューラルネットワークが独自のトレーニングデータセットに基づいて個別にトレーニングされ、あるいは、トレーニングが共同トレーニングであってもよく、それにより、データストリーム送信パス内のニューラルネットワークは、同じまたは相補的なデータセットに基づいて共同でトレーニングされる。
【0045】
ニューラルネットワーク選択モジュール410は、RAT支援UE測位パス内のBS108およびUE110の一方または両方から選択関連情報418を取得し、フィルタリングし、および他の方法で処理し、この選択関連情報418を使用して、RAT支援UE測位パスにおける送信デバイスおよび受信デバイスでの実装のために、共同でトレーニングされたニューラルネットワークアーキテクチャ構成414の対を候補セット412から選択する、ように動作する。前述したように、この選択関連情報418は、例えば、BS能力情報420またはUE能力情報422、現在の伝播パス情報、チャネル固有パラメータなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。ニューラルネットワーク選択モジュール410が選択を行った後、ニューラルネットワーク選択モジュール410は、次いで、選択された構成と関連付けられたインデックス番号の送信、ニューラルネットワークアーキテクチャ構成自体を表す1つまたは複数のデータ構造の送信、またはそれらの組み合わせなどを介して、各々のネットワークコンポーネントごとに選択されたニューラルネットワークアーキテクチャ構成414の指示の送信を開始する。
【0046】
図5は、いくつかの実施形態に係るニューラルネットワークを実装するための例示的な機械学習(ML)モジュール500を示す。UE測位パス116内の少なくとも1つのBS108およびUE110は、基準信号の送信、基準信号に対する測定の実行、基準信号測定値とUEセンサデータとの融合、UE測定値およびセンサレポートの生成、ならびにUE測位推定値の生成のうちの1つまたは複数のための1つまたは複数のDNNまたは他のニューラルネットワークを実装する。したがって、MLモジュール500は、これらのニューラルネットワークのうちの1つまたは複数を実装するための例示的なモジュールを示す。
【0047】
図示の例において、MLモジュール500は、3つ以上の層に組織化された接続されたノード(例えば、ニューロンおよび/またはパーセプトロン)のグループを伴う少なくとも1つのディープニューラルネットワーク(DNN)502を実装する。層間のノードは、第1層内のノードの第1のサブセットが第2層内のノードの第2のサブセットに接続される部分接続構成や、第1の層内の各ノードが第2の層内の各ノードに接続される完全接続構成など、さまざまな方法で構成可能である。ニューロンは、入力データを処理して、0から1までの任意の実数などの連続出力値を生成する。場合によっては、出力値は、入力データが所望のカテゴリにどれだけ近いかを示す。パーセプトロンは、入力データに対して二項分類などの線形分類を実行する。ノードは、ニューロンであってもパーセプトロンであっても、さまざまなアルゴリズムを使用して、適応学習に基づいて出力情報を生成できる。DNN502を使用して、MLモジュール500は、単一線形回帰、多重線形回帰、ロジスティック回帰、段階的回帰、二値分類、多クラス分類、多変量適応回帰スプライン、局所的に推定された散布図平滑化などを含む、さまざまな異なるタイプの分析を実行する。
【0048】
いくつかの実施態様において、MLモジュール500は、教師あり学習に基づいて適応的に学習する。教師あり学習において、MLモジュール500は、さまざまな種類の入力データをトレーニングデータとして受ける。MLモジュール500は、トレーニングデータを処理して、入力を所望の出力にマッピングする方法を学習する。一例として、MLモジュール500は、BS位置基準信号TXモードで実装される場合、PRS、BS108の能力情報、UE110の能力情報、BS108の動作環境特性、UE110の動作環境特性などの基準信号のうちの1つまたは複数を入力として受信し、この入力トレーニングデータをUE110に送信するように構成された1つまたは複数の出力基準信号にマッピングする方法を学習する。別の例として、MLモジュール500は、UE位置基準信号RXモードで実装される場合、受信した基準信号の表示、UE基準信号測定値、UEセンサデータなどのうちの1つまたは複数を入力として受信し、この入力トレーニングデータを、UE測定値およびセンサレポートを表してUEセンサデータとUE基準信号測定値とを融合する出力にマッピングする方法を学習する。別の例において、MLモジュール500は、UE位置フィードバックTXモードで実装される場合、発信UE測定値およびセンサレポートを入力として受信し、例えば、少なくともチャネル符号化されてRFアンテナインタフェースによる無線送信に適した出力を生成する方法を学習する。さらに別の例として、MLモジュール500は、BS位置RXモードで実装される場合、UEセンサデータおよびUE基準信号測定値、BS位置情報、UE位置情報などを含むUE測定値およびセンサレポートのうちの1つまたは複数を入力として受信し、少なくとも1つのUEの位置推定値を表す出力を生成する方法を学習する。少なくともいくつかの実施形態において、トレーニングプロセスは、推定されたUE位置とUEの実際の位置との平均二乗誤差(MSE)を最小化するようにMLモジュール500をトレーニングする。また、TXモードまたはRXモードのいずれかまたは両方におけるトレーニングは、入力としてのセンサデータ、入力としての機能情報、入力としてのRFアンテナ構成、または他の動作パラメータ情報などを使用するトレーニングをさらに含むことができる。
【0049】
トレーニング手順中、MLモジュール500は、ラベル付きデータまたは既知のデータをDNN502への入力として使用する。DNN502は、ノードを使用して入力を分析し、対応する出力を生成する。MLモジュール500は、対応する出力を真実のデータと比較し、ノードによって実装されるアルゴリズムを適応させて、出力データの精度を向上させる。その後、DNN502は、適応されたアルゴリズムをラベル付けされない入力データに適用して、対応する出力データを生成する。MLモジュール500は、統計分析および適応学習の一方または両方を使用して、入力を出力にマッピングする。例えば、MLモジュール500は、トレーニングデータから学習した特性を使用して、未知の入力を、統計的に閾値範囲または値内である可能性が高い出力に相関させる。これにより、MLモジュール500は、複雑な入力を受信し、対応する出力を識別することができる。いくつかの実施態様において、トレーニングプロセスは、そのようなシステムで使用されるデータ符号化/復号化方式の特性と一致する、無線通信システムを介して送信される通信の特性(例えば、時間/周波数インターリーブ、時間/周波数デインターリーブ、畳み込み符号化、畳み込み復号化、電力レベル、チャネル等化、シンボル間干渉、直交振幅変調/復調、周波数分割多重化/逆多重化、伝送チャネル特性)に関してMLモジュール500をトレーニングする。これにより、トレーニングされたMLモジュール500は、信号のサンプルを入力として受信し、信号に埋め込まれたバイナリデータなどの情報を信号から回収することができる。
【0050】
図示の例において、DNN502は、入力層504、出力層506、および入力層504と出力層506の間に位置する1つまたは複数の隠れ層508を含む。各層は任意の数のノードを有し、層間のノードの数は同じでも異なっていてもよい。すなわち、入力層504は、例えば、出力層506と同じ数および/または異なる数のノードを有することができ、出力層506は、1つまたは複数の隠れ層508と同じ数および/または異なる数のノードを有することができる、等である。
【0051】
ノード510は、入力層504に含まれるいくつかのノードのうちの1つに対応し、これらのノードは別個の独立した計算を実行する。さらに説明するように、ノードは、入力データを受信し、1つまたは複数のアルゴリズムを使用して入力データを処理し、出力データを生成する。典型的には、アルゴリズムは、適応学習に基づいて変化する重みおよび/または係数を含む。したがって、重みおよび/または係数は、ニューラルネットワークによって学習された情報を反映する。各ノードは、場合によっては、処理された入力データを1つまたは複数の次のノードに渡すかどうかを決定できる。例示のため、入力データを処理した後、ノード510は、処理された入力データを隠れ層508のノード512およびノード514の一方または両方に渡すかどうかを決定することができる。これに代えてまたは加えて、ノード510は、層接続アーキテクチャに基づいて処理された入力データをノードに渡す。このプロセスは、DNN502が出力層506のノード(例えば、ノード516)を使用して出力を生成するまで複数の層にわたって繰り返すことができる。
【0052】
ニューラルネットワークは、ニューラルネットワーク内のどのノードが接続されているか、データがニューラルネットワーク内でどのように進められおよび/または保持されるか、ニューラルネットワークが入力データの処理に使用する重みおよび係数、データがどのように処理されるかなどを決定するさまざまなアーキテクチャを採用することもできる。これらのさまざまな要素は、上で簡単に説明したニューラルネットワークアーキテクチャ構成などのニューラルネットワークアーキテクチャ構成を集合的に記述する。例示のため、長短期メモリ(LSTM)ニューラルネットワークなどのリカレントニューラルネットワークは、ノード接続間にサイクルを形成して、入力データシーケンスの前の部分からの情報を保持する。リカレントニューラルネットワークは、その後、保持された情報を入力データシーケンスの後続の部分のために使用する。別の例として、フィードフォワードニューラルネットワークは、情報を保持するサイクルを形成せずに、前方の接続へと情報を渡す。ノード接続の文脈で説明されているが、ニューラルネットワークアーキテクチャ構成は、DNN502または他のニューラルネットワークが入力データを処理する方法に影響を与えるさまざまなパラメータ構成を含むことができることを理解すべきである。
【0053】
ニューラルネットワークのニューラルネットワークアーキテクチャ構成は、さまざまなアーキテクチャおよび/またはパラメータ構成によって特徴付けることができる。例示のために、DNN502が畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を実装する例を考えてみる。一般に、畳み込みニューラルネットワークは、層が畳み込み演算を使用してデータを処理することにより入力データをフィルタ処理するタイプのDNNに対応する。したがって、CNNアーキテクチャ構成は、例えば、プーリングパラメータ、カーネルパラメータ、重み、および/または層パラメータによって特徴付けることができる。
【0054】
プーリングパラメータは、入力データの次元を削減する畳み込みニューラルネットワーク内のプーリング層を指定するパラメータに対応する。例示すると、プーリング層は、第1層のノードの出力を第2層のノード入力に結合できる。これに代えてまたは加えて、プーリングパラメータは、ニューラルネットワークがデータ処理層のどこでどのようにデータをプールするかを指定する。例えば、「最大プーリング」を示すプーリングパラメータは、第1の層のノードによって生成されたデータのグループから最大値を選択してプールし、その最大値を第2の層の単一のノードへの入力として使用するようにニューラルネットワークを構成する。「平均プーリング」を示すプーリングパラメータは、第1の層のノードによって生成されたデータのグループから平均値を生成するようにニューラルネットワークを構成し、その平均値を第2の層の単一ノードへの入力として使用する。
【0055】
カーネルパラメータは、入力データの処理に使用するフィルタサイズ(幅や高さなど)を示す。これに代えてまたは加えて、カーネルパラメータは、入力データのフィルタリングと処理に使用されるカーネルメソッドのタイプを指定する。例えば、サポートベクターマシンは、回帰分析を使用してデータを識別および/または分類するカーネルメソッドに対応する。他のタイプのカーネルメソッドとしては、ガウス過程、正準相関分析、スペクトルクラスタリング手法などが挙げられる。したがって、カーネルパラメータは、ニューラルネットワークで適用するフィルタサイズおよび/またはカーネルメソッドのタイプを示すことができる。重みパラメータは、入力データを分類するためにノード内のアルゴリズムによって使用される重みおよびバイアスを指定する。いくつかの実施態様では、重みおよびバイアスは、トレーニングデータから生成されたパラメータ構成など、学習されたパラメータ構成である。層パラメータは、第1の層(例えば、出力層506)のすべてのノードを第2の層(例えば、隠れ層508)のすべてのノードに接続することを示す完全接続層タイプ、第1の層のどのノードを第2の層から切断するかを示す部分接続層タイプ、ニューラルネットワーク内でどのフィルタおよび/または層をアクティブにするかを示す活性化層タイプなど、層接続および/または層タイプを指定する。これに代えてまたは加えて、層パラメータは、正規化層タイプ、畳み込み層タイプ、プーリング層タイプなどのノード層のタイプを指定する。
【0056】
プーリングパラメータ、カーネルパラメータ、重みパラメータ、および層パラメータに関連して説明したが、他のパラメータ構成を使用して、本明細書に提供されるガイドラインと一致するDNNを形成できることが理解され得る。したがって、ニューラルネットワークアーキテクチャ構成は、DNNが入力データを処理して出力データを生成する方法に影響を与えるDNNが適用できる、任意の適切なタイプの構成パラメータを含めることができる。
【0057】
MLモジュール500のアーキテクチャ構成は、MLモジュール500を実装するノードの能力、MLモジュール500を実装するノードの上流または下流の1つまたは複数のノードの能力(センサを含む)、またはそれらの組み合わせに基づいてよい。例えば、UE110は、有効もしくは無効にされた1つもしくは複数のセンサを有してもよく、またはバッテリ電力が制限されていてもよく、したがって、例えば両端のMLモジュール500を促進させてUE110の異なるセンサ構成またはより低い電力消費により適したRAT支援UE測位技術を利用するために、UE110およびBS108の両方におけるMLモジュール500は、UE110の異なるセンサ構成または入力としてのバッテリ電力に基づいてトレーニングされてもよい。
【0058】
したがって、いくつかの実施形態では、MLモジュール500を実装するデバイスは、能力パラメータ、センサパラメータ、RF環境パラメータ、動作パラメータなどの異なる組み合わせに対して異なるニューラルネットワークアーキテクチャ構成を実装するように構成され得る。例えば、デバイスは、撮像カメラがUE110で使用できる場合に使用するための1つまたは複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成にアクセスでき、また、撮像カメラがUE110で使用できない場合に使用するための1つまたは複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成の異なるセットにアクセスすることができる。
【0059】
少なくともいくつかの実施形態では、MLモジュール500を実装するデバイスは、MLモジュール500が使用できる候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成のセットの一部またはすべてをローカルに記憶する。例えば、コンポーネントは、1つまたは複数のBS能力パラメータ、1つまたは複数のUE能力パラメータ、1つまたは複数のBS動作パラメータ、1つまたは複数のUE動作パラメータ、1つまたは複数のチャネルパラメータなどの1つまたは複数のパラメータを入力として受け取り、入力パラメータを考慮して動作に適している対応してローカルに記憶された候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成と関連付けられた識別子を出力する、ルックアップテーブル(LUT)または他のデータ構造によって、候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成にインデックスを付けてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、BS108で使用されるニューラルネットワークとUE110で使用されるニューラルネットワークとが共同でトレーニングされ、したがって、他のデバイスがその相補的なMLモジュール500のために選択したニューラルネットワークアーキテクチャ構成と共同でトレーニングされた、または少なくとも動作上互換性のあるニューラルネットワークアーキテクチャ構成を、各デバイスがそのMLモジュール500のために選択するようにするのを助けるための機構をBS108とUE110の間で使用する必要があり得る。この機構は、例えば、BS108とUE110との間で直接もしくは管理コンポーネント150を介して送信される調整シグナリングを含むことができ、または管理コンポーネント150は、各デバイスによって提案されたサブセットから互換性のある共同トレーニングされたアーキテクチャ構成の対を選択するレフェリーとして機能することができる。
【0060】
しかしながら、他の実施形態では、管理コンポーネント150に、送信デバイスおよび受信デバイスの対応するMLモジュール500で使用される適切な共同トレーニングされたニューラルネットワークアーキテクチャ構成の対を選択するように動作させることが、より効率的または別の利点がある可能性がある。このアプローチでは、管理コンポーネント150は、選択プロセスで使用され得るパラメータの一部またはすべてを表す情報を送信デバイスおよび受信デバイスから取得し、この情報から、管理コンポーネント150で維持されたそのような構成のセット412から共同トレーニングされたニューラルネットワークアーキテクチャ構成414の対を選択する。管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、例えば、1つまたは複数のアルゴリズム、LUTなどを使用してこの選択プロセスを実施することができる。次いで、管理コンポーネント150は、(各デバイスがローカルに保存されたコピーを有する場合)そのデバイスのMLモジュール500に対して選択されたニューラルネットワークアーキテクチャ構成の識別子または他の指示を各デバイスに送信することができ、あるいは管理コンポーネント150は、そのデバイス用に選択されたニューラルネットワークアーキテクチャ構成を表す1つまたは複数のデータ構造を送信することができる。
【0061】
送信デバイスおよび受信デバイスのためのニューラルネットワークアーキテクチャ構成の適切な対を選択するプロセスを容易にするために、少なくとも1つの実施形態では、管理コンポーネント150は、ニューラルネットワーク管理モジュールとトレーニングモジュールとの適切な組み合わせを使用して、UE測位パスにおいてMLモジュール500をトレーニングする。トレーニングは、アクティブな通信交換が行われていないときにオフラインで行うことも、アクティブな通信交換中にオンラインで行うこともできる。例えば、管理コンポーネント150は、トレーニングデータを数学的に生成し、トレーニングデータを記憶するファイルにアクセスし、現実世界の通信データを取得するなどすることができる。次に、管理コンポーネント150は、その後の使用のために、学習されたさまざまなニューラルネットワークアーキテクチャ構成を抽出して記憶する。いくつかの実施態様は、各ニューラルネットワークアーキテクチャ構成とともに入力特性を記憶し、それにより、入力特性は、BS108またはUE110の動作特性およびそれぞれのニューラルネットワークアーキテクチャ構成に対応する能力構成のうちの一方または両方のさまざまな特性を記述する。実施態様では、ニューラルネットワークマネージャは、BS108またはUE110のうちの1つまたは複数の現在の動作環境を入力特性に適合させることによってニューラルネットワークアーキテクチャ構成を選択し、この場合、現在の動作環境は、センサ能力、RF能力、処理能力などのトレーニングUE測位パスに沿う1つまたは複数のノードの能力の指示を含む。
【0062】
前述したように、BS108およびUE110などの無線通信中のネットワークデバイスは、各ネットワークデバイスで1つまたは複数のDNNを使用して無線通信交換を処理するように構成することができ、各DNNは、RAT支援UE測位プロセスを促進するために、1つまたは複数のハードコーディングまたは固定設計ブロックによって従来実装されている1つまたは複数の機能に対して、新しい機能を置き換えおよび/または追加する。さらに、各DNNは、ネットワーク化されたデバイスのセンサセットの1つもしくは複数のセンサからの現在のセンサデータ、および/またはUE測位パス116内の一部もしくはすべてのノードからの能力データをさらに組み込んで、事実上、現在の動作環境を考慮すべくその動作を修正または他の方法で適合させることができる。
【0063】
この目的のために、
図6および
図7は、
図1の例示的なUE測位パス116におけるDNN実装のための例示的な動作環境600を一緒に示す。図示の例では、動作環境600は、RAT支援UE測位を容易にするためにニューラルネットワークベースの手法を採用している。少なくとも1つの実施形態では、1つまたは複数のBS108のニューラルネットワーク管理モジュール314は、BS位置基準信号TX処理モジュール602(TX処理モジュール602-1および602-2として示される)を実装し、一方、UE110のニューラルネットワーク管理モジュール216は、UE位置基準信号受信機(RX)処理モジュール604を実装する。UE110のニューラルネットワーク管理モジュール216は、UE位置フィードバックTX処理モジュール702をさらに実装し、一方、サービングBS108-1のニューラルネットワーク管理モジュール314は、BS位置RX処理モジュール704をさらに実装する。
【0064】
少なくとも1つの実施形態では、これらの処理モジュールのそれぞれは、
図5のMLモジュール500の1つまたは複数のDNN502に関連して前述したように、対応するMLモジュールの実装を介して1つまたは複数のDNNを実装する。したがって、1つまたは複数のBS108のBS位置基準信号TX処理モジュール602およびUE110のUE位置基準信号RX処理モジュール604は、相互動作して、BS108とUE110との間のダウンリンクニューラルネットワークベースの無線通信パスをサポートし、RAT支援UE測位を容易にするべくデータを生成および通信する。同様に、UE110のUE位置フィードバックTX処理モジュール702およびサービングBS108-1のBS位置RX処理モジュール704は、相互動作して、UE110とサービングBS108-1との間のアップリンクニューラルネットワークベースの無線通信パスをサポートし、RAT支援UE測位を容易にするべくデータを生成および通信する。
【0065】
少なくとも1つのBS108のBS位置基準信号TX処理モジュール602の1つまたは複数のDNNは、BS基準信号管理モジュール316(モジュール316-1および316-2として示される)から基準信号情報122(情報122-1および122-2として示される)を入力として受信するようにトレーニングされる。一例では、BS位置基準信号TX処理モジュール602は、UE110、位置管理サーバ(図示せず)、リモートアプリケーションなどのコンポーネントがUE位置情報を要求することに応答して、基準信号情報122を入力として受信する。基準信号情報122は、少なくともいくつかの実施形態では、BS位置基準信号TX処理モジュール602のDNNが1つまたは複数の基準信号を生成および構成するための入力として利用する1つまたは複数の異なるタイプの情報を含む。基準信号情報122の例としては、送信電力、アンテナマッピング、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シンボルの数、連続ダウンリンクサブフレームの送信数、PRS帯域幅、PRS送信時間オフセット、PRS構成インデックス、PRS周期性、PRSサブフレームオフセット、PRSミューティングシーケンス、PRSミューティングシーケンス長、時間領域挙動、時間/周波数リソース要素密度、準コロケーション(QCL)情報、UE110のRXパネル情報、などの基準信号関連パラメータまたは属性が挙げられる。基準信号情報122の他の例としては、サービングセルの動作特性(例えば、周波数、帯域幅など)、UEが報告する基準信号受信電力(RSRP)、ドップラー推定値、展開情報(例えば、都市/地方の展開、または角度推定がBS108によって実行されるべきかどうか)、UE能力情報などが挙げられる。
【0066】
基準信号情報122入力から、BS位置基準信号TX処理モジュール602の1つまたは複数のDNNは、PRS出力などの1つまたは複数の対応する基準信号138出力(出力138-1および138-2として示される)を生成および構成するようにトレーニングされる。例えば、BS位置基準信号TX処理モジュール602は、基準信号情報122入力に基づいて特定のパラメータまたは特性(例えば、帯域幅、リソースまたはリソースセット、繰り返し、周期性、干渉抑制など)を含むように基準信号138を生成および構成する。BS108のRFアンテナインタフェース304(インタフェース304-1および304-2として示される)および1つまたは複数のアンテナ302(アンテナ302-1および302-2として示される)は、基準信号138出力を、UE110による受信のために無線で送信される対応するRF信号606(RF信号606-1および606-2として示される)に変換する。特に、いくつかの実施形態では、BS位置基準信号TX処理モジュール602の1つまたは複数のDNNは、事実上、BS108によってUE110に送信するための構成および変調された基準信号をもたらす処理を提供するようにトレーニングされ、そのような処理は、基準信号の生成、構成、および変調を実施するために手間がかかり非効率なアルゴリズムのハードコーディングまたは別個の離散処理ブロックを必要とするのではなく、共同トレーニングを介して1つまたは複数のDNNにトレーニングされる。
【0067】
RF信号606は、1つまたは複数のアンテナ202およびRFアンテナインタフェース204を介してUE110で受信および処理され、その結果得られる捕捉信号608は、基準信号測定モジュール220によって分析されて、RSRP、RSTD、OTDoA、UTDoA、TDAV、AoA、AoD、RTTなどの1つまたは複数の基準信号測定値142が生成される。UE110のUE位置基準信号RX処理モジュール604の1つまたは複数のDNNは、入力として基準信号測定値142および他の入力を受信するようにトレーニングされ、これらの入力から、対応するUE測定値およびセンサレポート144出力を生成する。少なくともいくつかの実施形態では、UE位置基準信号RX処理モジュール604は他の入力を受信せず、その結果、UE位置基準信号RX処理モジュール604は、(UE測定値およびセンサレポートではなく)UE測定レポートを生成する。また、UE位置基準信号RX処理モジュール604は、基準信号測定モジュール220から基準信号測定値142を受信するのと比較して、捕捉信号608信号を入力として受信し、その信号上で基準信号測定値142を計算することができる。
【0068】
UE位置基準信号RX処理モジュール604に与えられる他の入力としては、例えば、センサセット210からのセンサデータ140を挙げることができる。センサデータ140入力の例としては、GPSデータ、カメラデータ、加速度計データ、IMUデータ、高度計データ、温度データ、気圧計データ、物体検出データ(例えば、レーダーデータ、ライダーデータ、撮像センサデータ、構造化光ベースの深度センサデータなど)などが挙げられる。さらに、利用可能なセンサを含むUE110の能力は刻々と変化する可能性があることが理解され得る。例えば、UE110は、UE110の現在のバッテリレベル、熱状態、または他の状態に基づいて、1つまたは複数のセンサを無効にしてもよい。変化するセンサ能力を補償するために、RX処理モジュール604の1つまたは複数のDNNは、異なるセンサデータ140入力でトレーニングされて、UE110の異なるセンサ能力を考慮したUE測定値およびセンサレポート144出力を提供することができる。したがって、いくつかの実施形態では、UE位置基準信号RX処理モジュール604の1つまたは複数のDNNは、事実上、UE110の利用可能なセンサからのセンサデータ140をUE基準信号測定値142と融合するUE測定値およびセンサレポート144をもたらす処理を提供するようにトレーニングされ、そのような処理は、同じプロセスを実施するために手間がかかり非効率なアルゴリズムのハードコーディングや別個の離散処理ブロックを必要とするのではなく、共同トレーニングを介して1つまたは複数のDNNにトレーニングされる。
【0069】
図7に示す例で説明したように、UE位置基準信号RX処理モジュール604は、UE測定値およびセンサレポート144出力をUE110のUE位置フィードバックTX処理モジュール702に入力として提供し、この入力から、UE測定値およびセンサレポート144を表す対応する出力信号706を生成する。RFアンテナインタフェース204および1つまたは複数のアンテナ202は、出力信号706を、サービングBS108-1による受信のために無線送信される無線通信を表す対応するRF信号708に変換する。UE110は、無線通信を構成して送信するために、無線リソース制御(RRC)プロトコル、ロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)などのさまざまなメッセージング機構を使用することができる。特に、いくつかの実施形態では、UE位置フィードバックTX処理モジュール702の1つまたは複数のDNNは、事実上、例えば、RFアンテナインタフェース204による無線送信に適した入力されたUE測定値およびセンサレポート144の少なくともチャネル符号化された(変調されたものを含む)表示をもたらす処理を提供するようにトレーニングされ、そのような処理は、同じプロセスを実施するために手間がかかり非効率なアルゴリズムのハードコーディングや別個の離散処理ブロックを必要とするのではなく、共同トレーニングを介して1つまたは複数のDNNにトレーニングされる。
【0070】
UE110から伝播されたRF信号708は、サービングBS108-1のアンテナ302-1およびRFアンテナインタフェース304-1によって受信されて最初に処理されて、例えば、RF信号708を、UE測定値およびセンサレポート144を表すデジタル信号に変換する。BS位置RX処理モジュール704の1つまたは複数のDNNは、UE測定値およびセンサレポート144を表すRFアンテナインタフェース304の結果として得られる出力710を入力として受信し、この入力から、対応するUE位置推定値130を生成するようにトレーニングされる。例えば、BS位置RX処理モジュール704の1つまたは複数のDNNは、UE基準信号測定値142を含み、またいくつかの実施形態では、UEセンサデータ140を含む、UE位置推定値130を入力として受信する。これらの入力から、BS位置RX処理モジュール704の1つまたは複数のDNNは、UE110における位置推定値130を表す出力712を生成する。少なくともいくつかの実施形態では、UE位置推定値130は、UE110によって提供される基準信号測定値142を組み込むだけでなく、UEセンサデータ140も組み込んでおり、その結果、例えば、UE110の地理的位置、UE110のローカル状況、UEの向きの指示、動きなどの二次情報(例えば、回転、方位など)、などを含むUE位置推定値130がもたらされる。特に、いくつかの実施形態では、BS位置RX処理モジュール704の1つまたは複数のDNNは、事実上、例えば、UEセンサデータ140と融合されるUE基準信号測定値142に基づくUE位置推定130を表す出力をもたらす処理を提供するようにトレーニングされ、そのような処理は、同じプロセスを実施するために手間がかかり非効率なアルゴリズムのハードコーディングや個別の離散処理ブロックを必要とするのではなく、共同トレーニングを介して1つまたは複数のDNNにトレーニングされる。したがって、UE基準信号測定値142に加えてUEセンサデータ140を考慮することによって、BS位置RX処理モジュール704は、従来のRAT支援測位技術よりも正確で意味のあるUE位置推定値を生成することができる。
【0071】
少なくともいくつかの実施形態では、サービングBS108-1は、UE位置推定値130を処理する、あるいは、さらなる処理のためにUE110または位置管理機能(LMF)サーバ(図示せず)などの無線通信システム100の1つまたは複数の他のコンポーネントにUE位置推定値130を送信する。UE位置推定値130は、さまざまな標準または非標準フォーマットで送信することができ、推定誤差(不確実性)、UE位置推定値を取得するために使用される方法などの追加情報を含む。サービングBS108-1がUE位置推定値130を1つまたは複数の他のコンポーネントに送信する場合、RFアンテナインタフェース304およびサービングBS108-1の1つまたは複数のアンテナ302-1は、位置推定値130を表す出力712を、UE110(または他のネットワークコンポーネント)による受信のために無線で送信される対応するRF信号714に変換する。少なくともいくつかの実施形態では、サービングBS108-1は、事実上、符号化された(例えば、圧縮された)データおよび/またはRFアンテナインタフェース304による無線送信に適したUE位置推定値130のチャネル符号化表示をもたらす処理を提供するようにトレーニングされる1つまたは複数のDNNを有するUE位置推定TX処理モジュール(図示せず)を実装し、このような処理は、共同トレーニングを介して1つまたは複数のDNNにトレーニングされる。
【0072】
BS108とUE110との間のRAT支援UE測位パスを実装するためのDNNまたは他のニューラルネットワークは、設計の柔軟性を提供し、従来のブロックごとの設計およびテスト手法と比べて効率的な更新を促進する一方で、UE測位パス内のデバイスが、現在の動作パラメータおよび能力に基づいて、基準信号、UE測定値およびセンサレポート、ならびにUE位置推定値の生成、送信、処理を迅速に適合させることができるようにする。しかしながら、DNNは、展開して動作を開始することができるようになる前に、一般に、1つまたは複数の入力の所定のセットに対して適切な出力を提供するように、トレーニングされるかまたは他の方法で構成される。この目的のために、
図8は、いくつかの実施形態に係る異なる動作環境または能力に関するRAT支援UE測位パス内のデバイスのオプションとして、1つまたは複数の共同トレーニングされたDNNアーキテクチャ構成を開発するための例示的な方法800を示す。なお、
図8に関連して説明した動作の順序は例示のみを目的としており、異なる順序の動作が実行されてもよく、さらに、1つまたは複数の動作が省略されたり、あるいは示された方法に1つまたは複数の追加の動作が含まれたりしてもよい。さらに、
図8は、1つまたは複数のテストノードを使用するオフライントレーニングアプローチを示しているが、アクティブ動作中の1つまたは複数のノードを使用するオンライントレーニングにも同様のアプローチを実装できることに留意されたい。
【0073】
上で説明したように、対応するRAT支援UE測位パスを形成するDNNチェーン内の一方または両方のデバイスで使用されるDNNの動作は、対応するDNNを使用するデバイス、1つまたは複数の上流または下流デバイス、あるいはそれらの組み合わせの動作パラメータおよび/または能力などの、RAT支援UE測位パスの特定の能力および現在の動作パラメータに基づいてよい。これらの能力および動作パラメータとしては、例えば、デバイスの現在の状況を感知するために使用されるセンサのタイプ、そのようなセンサの能力、1つまたは複数のデバイスの電力容量、1つまたは複数のデバイスの処理容量、1つまたは複数のデバイスのRFアンテナインタフェース構成(例えば、ビームの数、アンテナポート、サポートされる周波数)などを挙げることができる。説明したDNNはそのような情報を利用して動作を決定するため、多くの場合、ノードの1つに実装された特定のDNN構成が、そのデバイスまたはRAT支援UE測位パスの反対側のデバイスで現在使用されている特定の能力と動作パラメータに基づいていることを理解することができ、すなわち、実装される特定のDNN構成は、BS108およびUE110によって実装されるRAT支援UE測位パスによって現在示される能力情報および動作パラメータを反映する。
【0074】
したがって、方法800は、ブロック802において、1つまたは複数のテストBSと1つまたは複数のテストUEと(簡潔にするために「テストデバイス」とも呼ばれる)を含む、テストRAT支援UE測位パスの1つまたは複数のテストノードの予想される能力(予想される動作パラメータまたはパラメータ範囲を含む)を識別することから始まる。以下に関して、管理コンポーネント150のトレーニングモジュール408が共同トレーニングを管理しており、したがって、テストデバイスにおける能力情報が(例えば、この情報を記憶するデータベースまたは他のローカルに保存されたデータ構造を介して)トレーニングモジュール408に知られていると仮定する。しかしながら、管理コンポーネント150は、任意の所与のUEの能力についてアプリオリな知識を有していない可能性が高いため、テストUEは、管理コンポーネント150に、テストUEで利用可能なセンサのタイプの指示、これらのセンサのさまざまなパラメータの指示(例えば、撮像カメラの撮像解像度と画像データ形式、衛星測位の種類と衛星ベースの位置センサの形式など)、デバイスで利用可能なアクセサリ、および適用可能なパラメータ(例えば、オーディオチャンネルの数)など、その能力の指示を提供する。例えば、テストUEは、少なくとも4G LTEおよび5G NR仕様に従ってBSによって送信されるUECapabilityEnquiry無線リソース制御(RRC)メッセージに応答してUEによって一般に提供される、UECapabilityInformation RRCメッセージの一部としてこの能力の指示を提供することができる。あるいは、テストUEは、別個のサイドチャネルまたは制御チャネル通信としてセンサ機能の指示を提供できる。さらに、いくつかの実施形態では、テストデバイスの能力は、管理コンポーネント150が利用可能なローカルまたはリモートのデータベースに記憶することができ、したがって、管理コンポーネント150は、テストデバイスに関連付けられたInternational Mobile Subscriber Identity(IMSI)値などのテストデバイスの識別子の何らかの形式に基づいてこのデータベースに問い合わせることができる。
【0075】
少なくともいくつかの実施形態では、トレーニングモジュール408は、あらゆるRAT支援UE測位構成(または、簡潔にするために「UE測位構成」)の置換をトレーニングしようと試みることができる。しかしながら、BS108およびUE110が比較的多数および多様な能力および他の動作パラメータを有する可能性が高い実施態様では、この取り組みは現実的ではない可能性がある。したがって、ブロック804で、トレーニングモジュール408は、候補RAT支援UE測位構成の指定されたセットから、テストデバイスのDNNを共同でトレーニングするための特定のUE測位構成を選択することができる。したがって、各候補UE測位構成は、UE測位関連パラメータ、パラメータ範囲、またはそれらの組み合わせの特定の組み合わせを表すことができる。このようなパラメータまたはパラメータ範囲としては、センサ能力パラメータ、処理能力パラメータ、バッテリ電力パラメータ、アンテナの数および種類、サブチャネルの数および種類などのRFシグナリングパラメータなどを挙げることができる。このようなUE測位関連パラメータは、BS108によって使用される基準信号の特定のタイプ、UE110が基準信号測定を実行する方法、基準信号測定と融合されるセンサデータのタイプなどをさらに表すことができる。候補UE測位構成がトレーニングのために選択されると、さらにブロック804で、トレーニングモジュール408は、テストBSおよびテストUEのそれぞれに関する初期DNNアーキテクチャ構成を識別し、テストデバイスが候補の初期DNNアーキテクチャ構成のコピーを記憶する場合には初期DNNアーキテクチャ構成に関連付けられた識別子をテストデバイスに提供することか、または初期DNNアーキテクチャ構成自体を表すデータをテストデバイスに送信することかのいずれかによって、これらのそれぞれの初期DNNアーキテクチャ構成を実装するようにテストデバイスに指示する。
【0076】
UE測位構成が選択され、選択されたUE測位構成に基づくDNNアーキテクチャ構成でテストデバイスが初期化されると、ブロック806で、トレーニングモジュール408は、選択したUE測位構成と初期DNNアーキテクチャ構成とに基づいて、DNNチェーンのDNNを共同トレーニングする際に使用するトレーニングデータの1つまたは複数のセットを識別する。つまり、1つまたは複数のトレーニングデータセットは、オフラインまたはオンライン動作において対応するDNNへの入力として提供され得る、したがってDNNのトレーニングに適したデータを含むか、または該データを表す。例示すると、このトレーニングデータは、テスト測位(または他の)基準信号のストリーム、テスト測位(または他の)基準信号のテスト受信表示、テスト測位(または他の)基準信号のテストパラメータまたは構成、テスト基準信号測定値、テスト対象の構成に含まれるセンサと一致するテストセンサデータ、テストUE測定レポート、テストUE測定値およびセンサレポート、UE測定レポートのテスト受信表示、UE測定値およびセンサレポートのテスト受信表示、テストUE位置推定値などを含むことができる。
【0077】
1つまたは複数のトレーニングセットが取得されると、ブロック808で、トレーニングモジュール408は、テストUE測位パスのDNNの共同トレーニングを開始する。この共同トレーニングは、典型的には、一般に擬似ランダムに選択される初期値でさまざまなDNNのバイアス重みおよび係数を初期化することと、次いでテストBSデバイスのTX処理モジュール(例えば、BS位置基準信号TX処理モジュール602)にトレーニングデータのセットを入力することと、結果として得られる出力をテストUEデバイスのRX処理モジュール(例えば、UE位置参照信号RX処理モジュール604)への送信として無線で送信することと、結果として得られる出力を分析することと、次いで分析に基づいてDNNアーキテクチャ構成を更新することとを伴う。共同トレーニングは、テストUEデバイスのTX処理モジュール(例えば、UE位置フィードバックTX処理モジュール702)にトレーニングデータのセットを入力することと、結果として得られる出力をテストBSデバイスのRX処理モジュール(例えば、BS位置RX処理モジュール704)への送信として無線で送信することと、結果として得られる出力を分析することと、次いで分析に基づいてDNNアーキテクチャ構成を更新することとをさらに含むことができる。別の例では、共同トレーニングは、テストBSデバイスのTX処理モジュール(例えば、BS位置基準信号TX処理モジュール602)にトレーニングデータのセットを入力することと、結果として得られた出力をテストUEデバイスのRX処理モジュール(例えば、UE位置基準信号RX処理モジュール604)への送信として無線で送信することと、テストUEデバイスのTX処理モジュール(例えば、UE位置フィードバックTX処理モジュール702)に入力としてテストUEデバイスのRX処理モジュールの出力を提供することと、テストBSデバイスのRX処理モジュール(例えば、BS位置RX処理モジュール704)への送信として結果として得られる出力を無線で送信することと、結果として得られる出力を分析することと、次いで分析に基づいてDNNアーキテクチャ構成を更新することとを含む、エンドツーエンド共同トレーニングを含む。少なくともいくつかの実施形態では、1つまたは複数のテストデバイスのDNNアーキテクチャ構成の少なくとも1つが個別にトレーニングされる。
【0078】
DNNトレーニングに頻繁に使用されるように、BS位置基準信号TX処理モジュール602、UE位置基準信号RX処理モジュール604、UE位置フィードバックTX処理モジュール702、またはBS位置RX処理モジュール704のうちの1つまたは複数の実際の結果出力の結果として得られるフィードバックは、逆伝播などを介して、UE測位パスの1つまたは複数のDNNのパラメータを修正または他の方法で精緻化するために使用される。したがって、ブロック810で、管理コンポーネント150および/またはDNNチェーンは、送信されたトレーニングセットにおけるフィードバックを取得する。このフィードバックの実施は、さまざまな形式または形式の組み合わせのいずれかを取得できる。少なくともいくつかの実施形態では、フィードバックは、実際の結果出力と期待される結果出力との間の誤差を決定し、この誤差をDNNチェーンのDNN全体に逆伝播するトレーニングモジュール408または他のトレーニングモジュールを含む。例えば、DNNチェーンによる処理は効果的にUE位置推定の形式を提供するため、トレーニングデータセットに関する客観的なフィードバックは、例えば既知のUEの位置、既知のUEの向き、既知のUE速度などと比較して、DNNチェーンからの出力として取得されたUE位置推定の精度の何らかの形式の測定を可能にする。
【0079】
ブロック812で、管理コンポーネント150またはDNNチェーンは、DNNチェーンを介したテストデータセットの送信の結果として得られたフィードバックを使用し、テスト送信デバイスでの結果として得られる出力の表示またはその他の消費により、例えば、対応するDNNの重み、接続、もしくは層を変更するための誤差の逆伝播を通じて、またはそのようなフィードバックに応答しての管理コンポーネント150による管理された変更を通じて、UE測位パスの1つまたは複数のDNNのさまざまな態様を更新する。管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、ブロック806の次の反復で選択される次のトレーニングデータセットに対してブロック806~ブロック812のトレーニングプロセスを実行し、ある回数のトレーニング反復が実行されるまで、またはある最小エラー率が達成されるまで繰り返す。
【0080】
テストBSデバイスとテストUEデバイスとの間のUE測位パスに沿ったニューラルネットワークの共同(または個別)トレーニングの結果として、各ニューラルネットワークは、実装されたニューラルネットワークが隠れ層の数、各層のノードの数、各層間の接続、重み、係数、および各ノードに実装されるその他のバイアス値などの対応するDNNのアーキテクチャおよびパラメータを特徴付けるDNNである場合に、特定のニューラルネットワークアーキテクチャ構成、またはDNNアーキテクチャ構成を有する。したがって、選択されたUE測位構成におけるUE測位パスのDNNの共同または個別のトレーニングが完了すると、ブロック814で、管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、トレーニングされたDNN構成の一部またはすべてを、システム100内のBS108およびUE110に分配する。各ノードは、対応するDNNの結果として得られるDNN構成をDNNアーキテクチャ構成として記憶する。少なくとも1つの実施形態では、管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、共同トレーニングの終了時に、隠れ層の数、ノードの数、接続、係数、重み、および他のバイアス値など、対応するDNNのアーキテクチャおよびパラメータを抽出することによって、DNNアーキテクチャ構成を生成することができる。他の実施形態では、管理コンポーネント150は、対を成すDNNアーキテクチャ構成のコピーをセット412の候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414として記憶する。次いで、管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、必要に応じてこれらのDNNアーキテクチャ構成をBS108およびUE110に分配する。
【0081】
トレーニングされるべき残った他の候補UE測位構成が1つまたは複数存在する場合、方法800は、共同トレーニングされるべき次の候補UE測位構成を選択するためのブロック804に戻り、ブロック804~814のサブプロセスの他の反復が、トレーニングモジュール408によって選択された次のUE測位構成に関して繰り返される。さもなければ、UE測位パスのDNNがすべての意図されたUE測位構成に関して共同でトレーニングされている場合、方法800は完了し、システム100は、
図9~
図12に関連して以下で説明するように、ニューラルネットワーク支援RAT支援UE測位に移行することができる。
【0082】
前述したように、管理コンポーネント150(または他のネットワークコンポーネント)は、オフラインテストノードを使用して(つまり、制御情報またはユーザプレーンデータのアクティブな通信が発生していない間)、または意図される送信パスの実際のノードがオンラインである間(つまり、制御情報またはユーザプレーンデータのアクティブな通信が行われている間)、共同トレーニングプロセスを実行することができる。さらに、いくつかの実施形態では、管理コンポーネント150がすべてのDNNを共同でトレーニングするのではなく、場合によっては、管理コンポーネント150が他のDNNを静的として維持しながら、DNNのサブセットをトレーニングまたは再トレーニングすることができる。例示のため、管理コンポーネント150は、特定のデバイスのDNNが、例えば、DNNを実装するデバイスの能力変化に起因して、または以前に報告されていない処理容量の損失に応答して、非効率的にまたは誤って動作していることを検出することができ、したがって、管理コンポーネント150は、他のデバイスの他のDNNを現在の構成に維持しながら、デバイスのDNNの個別の再トレーニングをスケジュールすることができる。
【0083】
さらに、多数のUE測位構成をサポートする多種多様なデバイスがあり得るが、多くの異なるノードが同じまたは類似のUE測位構成をサポートし得ることが理解され得る。したがって、代表的なデバイスの共同トレーニングに続いて、UE測位パスに組み込まれるすべてのデバイスに関して共同トレーニングを繰り返す必要なく、そのデバイスは、UE測位構成におけるそのトレーニング済みDNNアーキテクチャ構成の表示を管理コンポーネント150に送信でき、管理コンポーネント150は、DNNアーキテクチャ構成を記憶し、その後、UE測位パスのDNNに実装するために同じまたは類似のUE測位構成をサポートする他のデバイスにそれを送信することができる。
【0084】
さらに、DNNアーキテクチャ構成は、対応するデバイスがDNNを使用して動作する際に、経時的に変化することがよくある。したがって、動作が進行するにつれて、所与のデバイスのニューラルネットワーク管理モジュール(例えば、ニューラルネットワーク管理モジュール216,314)は、例えば、トリガに応答して更新された勾配および関連情報を管理コンポーネント150に提供することによって、そのノードで使用される1つまたは複数のDNNの更新されたアーキテクチャ構成の表示を送信するように構成することができる。このトリガは、定期的なタイマーの期限切れ、管理コンポーネント150からの問い合わせ、変化の大きさが指定された閾値を超えたという決定などであってもよい。次いで管理コンポーネント150は、これらの受信したDNN更新を対応するDNNアーキテクチャ構成に組み込み、したがって、必要に応じて送信パス内のノードに分配するために利用可能な更新されたDNNアーキテクチャ構成を有する。
【0085】
図9および
図10は、いくつかの実施形態に係る無線デバイス間の共同トレーニングされたDNNベースのUE測位パスを使用するRAT支援UE測位のための例示的な方法900を共に示す。議論を容易にするために、
図9の方法900は、
図1、
図6、および
図7のUE測位パス116の例に関連して以下に説明される。さらに、方法900のプロセスは、
図10の例示的なトランザクション(ラダー)
図1000に関連して説明される。方法900は、セルラーコンテキストにおける5G NRスタンドアロン登録/取り付けプロセスまたは無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)コンテキストにおけるIEEE802.11関連付けプロセスなどを介してBS108およびUE110が無線接続を確立する、ブロック902で開始する。ブロック904で、管理コンポーネント150は、BS108の能力管理モジュール320(
図3)によって提供される能力情報1002(
図10)、およびUE110の能力管理モジュール218(
図2)によって提供される能力情報1004(
図10)などの能力情報を、BS108およびUE110の各々から取得する。少なくともいくつかの実施形態において、管理コンポーネント150は、BS108が同じインフラストラクチャネットワークの一部である場合、BS108の能力をすでに通知されていてもよく、その場合、BS108における能力情報1002を取得することは、この情報のためのローカルまたはリモートのデータベースまたは他のデータストアにアクセスすることを含むことができる。UE110の場合、BS108は能力要求をUE110に送信することができ、UE110は、この要求に能力情報1004で応答し、その後、BS108はそれを管理コンポーネント150に転送する。例えば、BS108は、CSI関連能力情報を含むUECapabilityInformation RRCメッセージでUE110が応答するUECapabilityEnquiry RRCメッセージを送信することができる。
【0086】
ブロック906で、管理コンポーネント150のニューラルネットワーク選択モジュール410は、例えば、BS108とUE110との間のUE測位構成を表す能力情報および他の情報を使用して、UE測位パス116をサポートするためにBS108およびUE110に実装されるべきUE測位DNNアーキテクチャ構成の対を選択する(
図10のDNN選択1006)。少なくともいくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク選択モジュール410がアルゴリズム選択プロセスを採用し、このアルゴリズム選択プロセスでは、BS108およびUE110から取得された能力情報と、UE測位パス116のUE測位構成パラメータとが、DNNアーキテクチャ構成の適切な対を識別するためにセット412内の候補ニューラルネットワークアーキテクチャ構成414の対の属性と比較される。他の実施形態では、ニューラルネットワーク選択モジュール410は、候補DNNアーキテクチャ構成を1つまたは複数のLUTに編成することができ、各エントリは、DNNアーキテクチャ構成の対応する対を記憶し、入力パラメータまたはパラメータ範囲の対応する組み合わせによってインデックス付けされ、したがって、ニューラルネットワーク選択モジュール410は、ブロック904で識別された能力およびUE測位構成パラメータを1つまたは複数のLUTへ入力として提供することによってBS108およびUE110によって使用されるべきDNNアーキテクチャ構成の適切な対を選択することができる。少なくともいくつかの実施形態では、ブロック901、903によって示されるように、管理コンポーネント150は、BS108およびUE110から更新された能力情報を取得する。次いで、管理コンポーネント150は、更新された能力情報に基づき、BS108またはUE110の1つまたは複数における異なるDNNアーキテクチャを選択することができる。
【0087】
さらにブロック906で、管理コンポーネント150は、選択されて共同トレーニングされたDNNアーキテクチャ構成の対からそれらのそれぞれのDNNアーキテクチャ構成を実装するようにBS108およびUE110に指示する。BS108およびUE110の各々が潜在的な将来の使用のために候補DNNアーキテクチャ構成を記憶する実施態様では、管理コンポーネント150は、BS108およびUE110によって実装されるべきDNNアーキテクチャ構成の識別子を伴うメッセージを送信することができる。さもなければ、管理コンポーネント150は、DNNアーキテクチャ構成を表す情報を、例えば、層1信号、層2制御要素、層3RRCメッセージ、またはそれらの組み合わせとして送信することができる。例えば、
図10を参照すると、管理コンポーネント150は、BS108に関して選択されたDNNアーキテクチャ構成を表すデータを含むDNN構成メッセージ1008をBS108に送信する。このメッセージの受信に応答して、BS108のニューラルネットワーク管理モジュール314は、DNN構成メッセージ1008からデータを抽出して、BS位置基準信号TX処理モジュール602またはBS測位RX処理モジュール704のうちの1つまたは複数を構成し、抽出されたデータで表されるDNNアーキテクチャ構成を有する1つまたは複数のDNNを実装する。同様に、管理コンポーネント150は、UE110に関して選択されたDNNアーキテクチャ構成を表すデータを含むDNN構成メッセージ1010(
図10)をUE110に送信する。このメッセージの受信に応答して、UE110のニューラルネットワーク管理モジュール216は、DNN構成メッセージ1010からデータを抽出して、UE位置基準信号RX処理モジュール604またはUE位置フィードバックTX処理モジュール702のうちの1つまたは複数を構成し、抽出されたデータで表されるDNNアーキテクチャ構成を有する1つまたは複数のDNNを実装する。
【0088】
UE測位パス116のDNNが最初に構成されると、RAT支援UE測位プロセスを開始することができる。したがって、ブロック908で、BS位置基準信号TX処理モジュール602は、BS基準信号管理モジュール316から基準信号情報122を入力として受信し、この入力から、対応する基準信号1012(
図10)出力を生成および構成する。
図6に関連して前述したように、基準信号情報122は、1つまたは複数の基準信号1012を生成して構成するためにBS位置基準信号TX処理モジュール602のDNNが入力として利用する、BSおよび/またはUE動作特性または基準信号パラメータなどの1つまたは複数の異なるタイプの情報を含む。基準信号情報122は、使用されるべき特定のビーム、アンテナ、サブキャリアなどの、UE測位パス116のUE測位構成に関する情報も含んでもよい。ブロック910で、BS位置基準信号TX処理モジュール602は、UE110への基準信号1012の無線送信をもたらす。
【0089】
ブロック912において、基準信号1012は、UE110のRFフロントエンド204によって受信されて処理され、UE110の基準信号測定モジュール220は、RSRP、RSTD、OTDoA、UTDoA、TDAV、AoA、AoD、RTTなどの1つまたは複数の基準信号測定1014(
図10)を、結果として得られる出力に対して実行する。ブロック914で、UE110のUE位置基準信号RX処理モジュール604は、基準信号測定値1014を受信し、いくつかの実施形態では、UEセンサデータ1016(
図10)を入力として受信する。少なくともいくつかの実施形態では、UE位置基準信号RX処理モジュール604は、基準信号1012を入力として受信し、基準信号測定モジュール220から基準信号測定値1014を受信するのと比較して、基準信号測定1014を実行する。これらの入力から、UE位置基準信号RX処理モジュール604は、UEセンサデータ1016をUE基準信号測定値1014と融合する、対応するUE測定値およびセンサレポート1018(
図10)出力を生成する。少なくともいくつかの実施形態において、UE位置基準信号RX処理モジュール604は、UEセンサデータ1016を入力として受信しない。これらの実施形態では、UE位置基準信号RX処理モジュール604は、(対応するUE測定値およびセンサレポート出力と比較して)対応するUE測定出力を生成する。
【0090】
ブロック916で、UE110のUE位置フィードバックTX処理モジュール702は、UE測定値およびセンサレポート1018を入力として受信し、この入力から、BS108への無線送信のためのUE測定値およびセンサレポート144を表す対応する出力信号を生成する。UE110は、無線通信を構成して送信するために、RRCプロトコル、LPPなどのさまざまなメッセージング機構を使用することができる。ブロック918で、UE測定値およびセンサレポート1018を表す出力信号は、BS108のRFフロントエンド304によって受信および処理され、UE測定値およびセンサレポート1018をBS108のBS位置RX処理モジュール704への入力として提供する。BS位置RX処理モジュール704は、少なくともいくつかの実施形態ではUE基準信号測定値1014およびUEセンサデータ1016を含む、UE測定値およびセンサレポート1018を処理して、UE110に対する位置推定値1020(
図10)を表す出力を生成する。
図6に関連して前述したように、少なくともいくつかの実施形態では、UE位置推定値1020は、UE110によって提供される基準信号測定値1014を組み込むだけでなく、UEセンサデータ1016も組み込んでおり、その結果、例えば、UE110のローカル状況、UEの向きの指示、動きなどの二次情報(例えば、回転、方向など)、および/または同様のものを含むUE位置推定値がもたらされる。
【0091】
ブロック920で、BS位置基準信号TX処理モジュール602またはBS108の他のTX処理モジュールは、任意選択的に、UE位置推定値1020に基づいて構成されるRF信号1022(
図10)を生成してUE110(または他のネットワークコンポーネント)に送信する。ブロック922で、BS108のニューラルネットワーク管理モジュール216または管理コンポーネント150のニューラルネットワーク選択モジュール410は、任意選択的に、現在のUE110に関して計算されたUE位置推定値1020と1つまたは複数の他のUE110に関して計算されたUE位置推定値とに基づいて、BS位置RX処理モジュール704の1つまたは複数のDNNを調整する。例えば、BS108または管理コンポーネント150は、UE110が同じ物理空間を占有していることを、現在のUE110に関して計算されたUE位置推定値1020と1つまたは複数の他のUE110に関して計算されたUE位置推定値とが示すかどうかを決定する。そうである場合、複数のUE110が同じ物理空間を占有することができないため、BS108または管理コンポーネント150は、BS位置RX処理モジュール604が測位エラーを起こして精緻化される必要があると決定する。BS108または管理コンポーネント150は、BS位置RX処理モジュール704(またはBS108もしくはUE110の残りの処理モジュールのいずれか)の重みなどの1つまたは複数のパラメータを調整して、識別された測位誤差を補正することができる。
【0092】
図9の方法900および
図10のラダー
図1000の対応する動作例は、BS108が基準信号を送信し、UE110が基準信号測定を実行する実施態様を示すが、UE110は同様に基準信号を送信するように構成することができ、BS108は基準信号測定を実行するように構成することができる。例えば、
図11および
図12は共に、基準信号を送信するように構成されたUE110と基準信号測定を実行するように構成されたBS108とを有する実施形態に係る、無線デバイス間の共同トレーニングされたDNNベースのUE測位パスを使用するRAT支援UE測位のための例示的な方法1100を示す。方法1100のプロセスは、
図12の例示的なトランザクション(ラダー)
図1200に関連して説明される。方法1100は、BS108およびUE110のDNNがすでに最初に構成されているよう、方法900のブロック906の後であってもよいブロック1102で開始する。
【0093】
したがって、ブロック1102において、UE位置基準信号TX処理モジュール1202(
図12)は、基準信号情報122を入力として受信し、この入力から、対応する変調基準信号1208(
図12)出力を生成および構成する。
図6に関連して前述したように、基準信号情報122は、UE位置基準信号TX処理モジュール1202のDNNが入力として利用して1つまたは複数の基準信号1208を生成および構成する、BSおよび/またはUEの動作特性または基準信号パラメータなどの1つまたは複数の異なるタイプの情報を含む。ブロック1104で、UE位置基準信号TX処理モジュール1202は、UE110で利用可能な1つまたは複数のセンサからローカルUEセンサデータ1210(
図12)をさらに受信する。さらにブロック1104で、UE位置基準信号TX処理モジュール1202は、基準信号1208をセンサデータ1210で増強し、増強された基準信号1208を表す出力を生成する。少なくともいくつかの実施形態では、基準信号は、センサデータ1210で増強されたSRSである。ブロック1106で、UE位置基準信号TX処理モジュール1202は、BS108への増強された基準信号1208の無線送信をもたらす。
【0094】
ブロック1108では、基準信号1208がBS108のRFフロントエンド304によって受信されて処理され、BS108の基準信号測定モジュール(図示せず)は、結果として得られる出力に対して、RSRP、RSTD、OTDoA、UTDoA、TDAV、AoA、AoD、RTTなどの1つまたは複数の基準信号測定1212(
図12)を実行する。ブロック1110で、BS108のBS位置基準信号RX処理モジュール1204(または他の処理モジュール)は、基準信号1208で送信された基準信号測定値1212およびUEセンサデータ1210を入力として受信し、これらの入力から、UE110における位置推定値1214(
図12)を表す出力を生成する。少なくともいくつかの実施形態では、BS位置基準信号RX処理モジュール1204は、基準信号測定値1212を入力として受信するのと比較して、基準信号測定値1212を計算するために基準信号1208を入力として受信する。少なくともいくつかの実施形態では、UE位置推定値1214は、基準信号測定値1212とUEセンサデータ1210の両方を組み込んでおり、その結果、例えば、UE110のローカル状況、UEの向きの指示、動きなどの二次情報(例えば、回転、方向など)、および/または同様のものを含むUE位置推定値がもたらされる。
【0095】
ブロック1112で、BS108のBS TX処理モジュール1206は、任意選択的に、UE位置推定値1214に基づいて構成されるRF信号1216(
図12)を生成してUE110(または他のネットワークコンポーネント)に送信する。ブロック1114で、BS108のニューラルネットワーク管理モジュール216または管理コンポーネント150のニューラルネットワーク選択モジュール410は、任意選択的に、
図9のブロック922に関して前述したプロセスと同様に、現在のUE110に関して計算されたUE位置推定値1214と1つまたは複数の他のUE110に関して計算されたUE位置推定値とに基づいて、BS位置RX処理モジュール704の1つまたは複数のDNNを調整する。
【0096】
少なくともいくつかの実施形態では、前述の技術のある態様は、ソフトウェアを実行する処理システムの1つまたは複数のプロセッサによって実装され得る。ソフトウェアは、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されるかまたは他の方法で有形に具現化される実行可能命令の1つまたは複数のセットを含む。ソフトウェアは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサを操作して、前述の技術の1つまたは複数の態様を実行する命令および何らかのデータを含むことができる。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体には、例えば、磁気もしくは光ディスク記憶装置、フラッシュメモリなどのソリッドステート記憶デバイス、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、または1つもしくは複数の他の不揮発性メモリデバイスなどが含まれ得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶された実行可能命令は、ソースコード、アセンブリ言語コード、オブジェクトコード、または1つもしくは複数のプロセッサによって解釈されるかもしくは他の方法で実行可能な別の命令フォーマットであってもよい。
【0097】
コンピュータ可読記憶媒体には、使用中にコンピュータシステムがアクセスして命令および/またはデータをコンピュータシステムに提供する任意の記憶媒体、または記憶媒体の組み合わせが含まれ得る。このような記憶媒体には、光学媒体(コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、ブルーレイディスクなど)、磁気媒体(フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、もしくは磁気ハードドライブなど)、揮発性メモリ(ランダムアクセスメモリ(RAM)もしくはキャッシュなど)、不揮発性メモリ(リードオンリーメモリ(ROM)もしくはフラッシュメモリなど)、または微小電気機械システム(MEMS)ベースの記憶媒体が含まれ得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティングシステムに埋め込まれてもよく(例えば、システムRAMまたはROM)、コンピューティングシステムに固定的に取り付けられてもよく(例えば、磁気ハードドライブ)、コンピューティングシステムに取り外し可能に取り付けられてもよく(例えば、光ディスクもしくはユニバーサルシリアルバス(USB)ベースのフラッシュメモリ)、または有線もしくは無線ネットワーク(ネットワークアクセスストレージ(NAS)など)を介してコンピュータシステムに結合されてもよい。
【0098】
一般的な説明で前述したアクティビティまたは要素のすべてが必要なわけではないこと、特定のアクティビティまたはデバイスの一部が必要でない場合があること、および、説明されているものに加えて、1つまたは複数のさらなるアクティビティが実行されるか、または追加の要素が含まれる場合があることに留意されたい。さらに、アクティビティがリストされている順序は、必ずしも実行される順序ではない。また、概念は、特定の実施形態を参照して説明された。しかしながら、当業者であれば分かるように、下記の特許請求の範囲に記載される本開示の範囲から逸脱することなく、さまざまな修正および変更を行うことができる。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示としてみなされるべきであり、そのような修正はすべて本開示の範囲内に含まれることが意図される。
【0099】
利益、他の利点、および問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、および利益、利点、または解決策が発生する、またはより顕著になる可能性のあるあらゆる特徴は、任意またはすべての請求項の重要な、必須の、または不可欠な特徴として解釈されるべきではない。さらに、上に開示した特定の実施形態は単なる例示であり、開示の主題は、本明細書の教示の恩恵を受ける当業者にとって明白な、異なるが同等の方法で変更および実施することができる。以下の特許請求の範囲に記載されているものを除き、本明細書に示される構造または設計の詳細に対して制限を意図するものではない。したがって、上で開示した特定の実施形態が変更または修正され得ることは明らかであり、そのような変形はすべて、開示された主題の範囲内にあるとみなされる。したがって、本明細書で求められる保護は、以下の特許請求の範囲に記載されているとおりである。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイス(108)におけるコンピュータが実行する方法であって、
前記第1のデバイスの送信ニューラルネットワーク(120)への入力として基準信号情報(122)を受信することと、
前記送信ニューラルネットワーク(120)が、前記基準信号情報(122)に基づいて基準信号を表す第1の出力(138)を生成することと、
前記第1のデバイス(108)の無線周波数(RF)アンテナインタフェース(304)を制御して、第2のデバイス(110)による受信のために前記第1の出力(138)を表す第1のRF信号(152)を送信することと、
前記第1のRF信号(152)の送信に応答して、前記第1のデバイス(108)の受信ニューラルネットワーク(128)において、前記第2のデバイス(110)と関連付けられる1つまたは複数のRF信号(154)を表す入力(710)を受信することと
を含み、前記第2のデバイス(110)と関連付けられる1つまたは複数のRF信号(154)を表す前記入力(710)を受信することは、
前記第1のRF信号(152)と関連付けられる信号測定値(142)を表す第2のRF信号(154)を前記第2のデバイス(110)から受信することを含み、前記第2のデバイス(110)から受信される前記第2のRF信号(154)は、前記第2のデバイス(110)で生成されるローカルセンサデータ(140)をさらに表し、
前記方法はさらに、
前記受信ニューラルネットワーク(128)が、前記受信ニューラルネットワーク(128)への前記入力(710)に基づいて前記第2のデバイス(110)の位置推定値(130)を表す第2の出力(712)を生成するこ
と
を含む方法。
【請求項2】
前記位置推定値(130)は、前記第2のデバイス(110)の位置および前記第2のデバイス(110)の向きを示す、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の出力(138)を生成することは、
前記送信ニューラルネットワーク(120)における第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)に基づいて前記送信ニューラルネットワーク(120)で前記第1の出力(138)を生成すること
を含み、
前記第2の出力(712)を生成することは、前記受信ニューラルネットワーク(128)における第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)に基づいて前記受信ニューラルネットワーク(128)で前記第2の出力(712)を生成することを含む、
請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のデバイス(108)または前記第2のデバイス(110)のうちの少なくとも一方の1つまたは複数の能力に基づいて、複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)または前記第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)のうちの少なくとも一方を選択すること
をさらに含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)を選択することは、
前記第2のデバイス(110)の1つまたは複数の機能(1004)を表す情報を前記第2のデバイス(110)から受信することと、
前記情報を使用して前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)を選択することと
を含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のデバイス(108)または前記第2のデバイス(110)の少なくとも一方の1つまたは複数の能力(1002、1004)に基づいて、前記複数のニューラルネットワークアーキテクチャ構成から前記第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)を選択すること
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
管理インフラストラクチャコンポーネント(150)からコマンド(1008)を受信して、前記送信ニューラルネットワーク(120)における前記第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)または前記受信ニューラルネットワーク(128)における前記第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)のうちの少なくとも一方を実装すること
をさらに含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のデバイス(108)または前記第2のデバイス(110)の少なくとも一方の1つまたは複数の能力(1002、1004)の変化に応答して、前記送信ニューラルネットワーク(120)における第3のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)または前記受信ニューラルネットワーク(128)における第4のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)の少なくとも一方を選択すること
をさらに含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のデバイス(108)の前記送信ニューラルネットワーク(120)および前記受信ニューラルネットワーク(128)と、前記第2のデバイス(110)の送信ニューラルネットワーク(148)および受信ニューラルネットワーク(134)との共同トレーニングに関与すること
をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項10】
送信ニューラルネットワーク(120-2)を実装する第3のデバイス(108-2)と通信することと、
前記第3のデバイス(108-2)の前記送信ニューラルネットワーク(120-2)を構成して、前記第2のデバイス(110)が受信するための基準信号(138-2)を表す出力を生成することと
をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のデバイス(108)の前記受信ニューラルネットワーク(128)において、第3のデバイス(110-2)の位置推定値(1214)を表す第3の出力を、前記第3のデバイス(110-2)から受信される1つまたは複数のRF信号(1208)に基づいて生成することと、
前記第1のデバイス(108)の前記受信ニューラルネットワーク(120)において、前記第2のデバイス(110)および前記第3のデバイス(110-2)が同じ空間を占有することを前記第2の出力および前記第3の出力が示すと決定することと、
前記第2のデバイス(110)および前記第3のデバイス(110-2)が同じ空間を占有することを前記第2の出力および前記第3の出力が示すことに応答して、前記第1のデバイス(108)の前記受信ニューラルネットワーク(120)の1つまたは複数のパラメータを精緻化することと
をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項12】
第1のデバイスにおけるコンピュータが実行する方法であって、
前記第1のデバイス(110)の無線周波数(RF)アンテナインタフェース(204)において、基準信号(138)を表す第1のRF信号(152)を第2のデバイス(108)から受信することと、
前記第1のデバイス(110)の受信ニューラルネットワーク(134)への第1の入力として前記第1のRF信号(152)の表示を提供することと、
前記受信ニューラルネットワーク(134)が、前記受信ニューラルネットワーク(134)への前記第1の入力に基づいて前記第1のデバイス(110)における測定レポート(144)を表す第1の出力(706)を生成することと
を含み、記第1の出力(706)を生成することは、
前記基準信号(138)を表す前記第1の入力に関して1つまたは複数の基準信号測定(142)を実行することを含み、前記測定レポート(144)は、前記1つまたは複数の基準信号測定(142)のうちの少なくとも1つを含み、
前記方法は、さらに、前記第1のデバイス(110)の1つまたは複数のセンサ(210)によって生成されるセンサデータ(140)の表示を、前記第1のデバイス(110)の前記受信ニューラルネットワーク(134)への第2の入力として提供することを含み、前記測定レポート(144)は、前記センサデータ(140)と融合される前記1つまたは複数の基準信号測定(142)を含む
方法。
【請求項13】
前記第1のデバイス(110)の送信ニューラルネットワーク(148)において、前記受信ニューラルネットワーク(134)から前記第1の出力(706)を入力として受信することと、
前記送信ニューラルネットワーク(148)が、前記測定レポート(144)を表す第2の出力を生成することと、
前記第1のデバイス(110)の前記RFアンテナインタフェース(204)を制御して、前記第2のデバイス(108)が受信するための前記第2の出力を表す第2のRF信号(154)を送信することと
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
ネットワークインフラストラクチャコンポーネント(150)からコマンド(1010)を受信して、前記受信ニューラルネットワーク(134)における第1のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(224)または前記送信ニューラルネットワーク(148)における第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(324)のうちの少なくとも一方を実装すること
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のデバイス(110)の1つまたは複数の能力(1004)の変化に応答して、前記1つまたは複数の能力(1004)の変化を示すメッセージを前記ネットワークインフラストラクチャコンポーネント(150)に送信することと、
前記メッセージの送信に応答して、前記ネットワークインフラストラクチャコンポーネント(150)から、前記受信ニューラルネットワーク(134)または前記送信ニューラルネットワーク(148)のうちの少なくとも一方における第2のニューラルネットワークアーキテクチャ構成(414)を受信することと
をさらに含む、請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
無線周波数(RF)アンテナインタフェース(204、304)と、
前記RFアンテナインタフェース(204、304)に結合される少なくとも1つのプロセッサ(206、306)と、
前記少なくとも1つのプロセッサ(206、306)を操作して請求項1~
15のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される実行可能命令を記憶するメモリ(208、308)と
を備えるデバイス(108、110)。
【請求項17】
無線周波数(RF)アンテナインタフェースに結合される少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~15のいずれか1項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【国際調査報告】