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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】アンテナ構造設計
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/42 20060101AFI20240905BHJP
   H01Q 21/00 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
H01Q1/42
H01Q21/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515447
(86)(22)【出願日】2022-08-09
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 GB2022052066
(87)【国際公開番号】W WO2023037090
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】2113026.5
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390038014
【氏名又は名称】ビ-エイイ- システムズ パブリック リミテッド カンパニ-
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS plc
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】スウィフト、ポール・ジェームス
【テーマコード(参考)】
5J021
5J046
【Fターム(参考)】
5J021DB02
5J021GA05
5J021HA04
5J021HA08
5J021JA10
5J046AA04
5J046AB01
5J046RA01
5J046RA06
(57)【要約】
いくつかの例では、アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための方法が提供され、その方法は、アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することであって、幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、画定することと、レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することであって、幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、受信することと、レドームの幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットの内の各セルについて、対象の各走査角についてアンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することであって、セルについての電磁放射の入射角は、そのセルについての分布を画定する、決定することと、セルの分布に基づいて、各セルをレドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、各ゾーンについて挿入損失の尺度を生成することと、ゾーンの対応する挿入損失の尺度を使用して、ゾーンの構造構成を選択することと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための命令で符号化された、非一時的な機械可読記憶媒体であって、前記命令は、システムのプロセッサによって実行可能であり、それによって、前記システムに、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、対象の各走査角について前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を行わせる、非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項2】
前記アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターンを表すデータを生成するための命令をさらに備える、請求項1に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項3】
パラメータの前記第1のセットを使用して、前記アンテナアレイのためのグレーティングローブパターンを表すデータを生成し、
前記グレーティングローブパターンを使用して、前記グレーティングローブパターンのグレーティングローブおよびメインローブの位置を決定することによって、前記レドームに入射する放射パターンの尺度を計算する
ための命令をさらに備える、請求項1または2のいずれか一項に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項4】
前記レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための前記周波数の範囲が遵守すべき仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、前記アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信する
ための命令をさらに備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項5】
ゾーンの壁構造に材料を割り当て、
前記割り当てられた壁構造に基づいて、前記ゾーンのフラットパネルサンプルの挿入損失の尺度を計算する
ための命令をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項6】
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための方法であって、前記方法は、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を備える、方法。
【請求項7】
前記アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターンを表すデータを生成すること
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
パラメータの前記第1のセットを使用して、前記アンテナアレイのためのグレーティングローブパターンを表すデータを生成することと、
前記グレーティングローブパターンを使用して、前記グレーティングローブパターンのグレーティングローブおよびメインローブの位置を決定することによって、前記レドームに入射する放射パターンの尺度を計算することと
をさらに備える、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための前記周波数の範囲が遵守すべき仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、前記アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信すること
をさらに備える、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ゾーンに材料を割り当てることと、
前記割り当てられた材料に基づいて、前記ゾーンの挿入損失の尺度を計算することと
をさらに備える、請求項6乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための装置であって、前記装置は、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散的な幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を行うように構成された、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ構造に関し、より具体的には、アンテナアレイおよびレドーム設計を備えるアンテナ構造の設計および評価に関するが、これらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
レーダシステムは、一般に、環境条件および/または状況条件からアンテナアレイを保護するように設計されたアンテナカバーまたはレドームの後方または内部に収容されたアンテナアレイを備える。例えば、航空機のようなプラットフォームは、環境保護および空気力学的安定性の両方のために、走査レーダアンテナに対して流線型のレドームを利用することができる。
【0003】
レドームは、普及しているレーダ用途の機械的および物理的要件を満たすことに加えて、ある特定のレベルの電気的性能を提供しなければならない。大まかに言えば、これは、環境およびプラットフォーム安定性要件から指定された材料および形状がレーダ性能のための基礎となる要件を考慮して修正される、反復プロセスを伴う。その目的は、一般に、レーダ信号の減衰が低く、見掛けの到来角の変化が小さいレドームを提供することである。
【0004】
一般に、アンテナアレイおよびレドームを備えるレーダ構造の設計は、システムの様々な部分間の相互作用により、時間がかかり、複雑なプロセスである。いくつかの態様は自動化されることができるが、初期設計、評価、および修正は、典型的には、解決策を導き出すために長いランタイムを必要とする特別に開発されたアプリケーションを使用して、熟練したエンジニアの介入によって実行される。
【発明の概要】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度(measure for insertion loss)を生成するための命令で符号化された、非一時的な機械可読記憶媒体が提供され、その命令は、システムのプロセッサによって実行可能であり、それによって、システムに、アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、アンテナアレイのための幾何学的形状(geometry)を画定することであって、幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、画定することと、レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することであって、幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、受信することと、レドームの幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセル(discrete geometric and topological cells)の第1のセットを備えるメッシュに分割することと、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットの内の各セルについて、対象の各走査角についてアンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することであって、セルについての電磁放射の入射角は、そのセルについての分布を画定する、決定することと、セルの分布に基づいて、各セルをレドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、各ゾーンについて挿入損失の尺度を生成することと、ゾーンの対応する挿入損失の尺度を使用して、ゾーンの構造構成を選択することとを行わせる。
【0006】
第1の態様の一実装形態では、非一時的な機械可読記憶媒体は、アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターン(first order flash lobe pattern)を表すデータを生成するための命令をさらに備えることができる。記憶媒体は、パラメータの第1のセットを使用してアンテナアレイのグレーティングローブパターン(grating lobe pattern)を表すデータを生成し、グレーティングローブパターンを使用して、グレーティングローブパターンのグレーティングローブ(grating lobes)およびメインローブ(main lobe)の位置を決定することによって、レドームに入射する放射パターンの尺度を計算するための命令をさらに備えることができる。記憶媒体は、レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための周波数の範囲が遵守すべき(to be adhered to)仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信するための命令をさらに備えることができる。記憶媒体は、ゾーンの壁構造(wall build)に材料を割り当て、割り当てられた壁構造に基づいて、ゾーンのフラットパネルサンプルの挿入損失の尺度を計算するための命令をさらに備えることができる。
【0007】
本開示の第2の態様によれば、アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための方法が提供され、その方法は、アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することであって、幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、画定することと、レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することであって、幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、受信することと、レドームの幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットの内の各セルについて、アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することであって、セルについての電磁放射の入射角は、そのセルについての分布を画定する、決定することと、セルの分布に基づいて、各セルをレドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、各ゾーンについて挿入損失の尺度を生成することと、ゾーンの対応する挿入損失の尺度を使用して、ゾーンの挿入損失の構造構成を選択することとを備える。
【0008】
第2の態様の一実装形態では、方法は、アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターンを表すデータを生成することをさらに備えることができる。方法は、パラメータの第1のセットを使用してアンテナアレイのグレーティングローブパターンを表すデータを生成することと、グレーティングローブパターンを使用して、グレーティングローブパターンのグレーティングローブおよびメインローブの位置を決定することによって、レドームに入射する放射パターンの尺度を計算することとをさらに備えることができる。方法は、レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための周波数の範囲が遵守すべき仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信することをさらに備えることができる。方法は、ゾーンに材料を割り当てることと、割り当てられた材料に基づいてゾーンの挿入損失の尺度を計算することとをさらに備えることができる。
【0009】
本開示の第3の態様によれば、アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための装置が提供され、その装置は、アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することであって、幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、画定することと、レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することであって、幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、受信することと、レドームの幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットの内の各セルについて、アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することであって、セルについての電磁放射の入射角は、そのセルについての分布を画定する、決定することと、セルの分布に基づいて、各セルをレドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、各ゾーンについて挿入損失の尺度を生成することと、ゾーンの対応する挿入損失の尺度を使用して、ゾーンの構造構成を選択することとを行うように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
次に、本発明の実施形態が、図面を参照して、単なる例として説明される。
図1図1は、一例による方法のフローチャートである。
図2図2は、一例によるアンテナアレイの生成方法のフローチャートである。
図3図3は、一例によるレドームの生成方法のフローチャートである。
図4図4は、一例による装置の概略図である。
【詳細な説明】
【0011】
例となる実施形態は、当業者が、本明細書で説明されるシステムおよびプロセスを具現化および実装することを可能にするために、十分に詳細に以下で説明される。実施形態は、多くの代替形態で提供されることができ、本明細書に示される例に限定されるように解釈されるべきではないことを理解することが重要である。
【0012】
よって、実施形態は、様々な方法で修正され、様々な代替形態を取り得るが、その特定の実施形態が例として図面に示され、以下に詳細に説明される。開示される特定の形態に限定する意図はない。それどころか、添付の特許請求の範囲内に含まれる全ての修正、均等物、および代替物が含まれるべきである。例となる実施形態の要素は、必要に応じて、図面および詳細な説明の全体にわたって、同じ参照番号によって一貫して表される。
【0013】
実施形態を説明するために本明細書で使用される用語は、範囲を限定することを意図するものではない。冠詞「a」、「an」、および「the」は、それらが単一の指示対象を有するという点で単数形であるが、本文書における単数形の使用は、1つより多くの指示対象の存在を排除するべきではない。換言すれば、単数形で参照される要素は、文脈がそうでないことを明確に示していない限り、1つ以上を数に含め得る。本明細書で使用される場合、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」および/または「含む(including)」という用語は、述べられる特徴、アイテム、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を規定するが、1つ以上の他の特徴、アイテム、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそのグループの存在または追加を排除しないことがさらに理解されるであろう。
【0014】
別様に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、当該技術分野において通例であるように解釈されるべきものである。一般的な用法における用語もまた、関連技術分野において通例であるように解釈されるべきであり、本明細書においてそのように明示的に定義されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されるべきではないことがさらに理解されるであろう。
【0015】
レドーム内に収容されるかまたは他の方法で設けられるアンテナアレイを備えるアンテナ構造は、通常、構造の所望の電気的特性と構造的特性との間の妥協に基づいて設計される。構造的な理由により、航空機の空気力学的形状が重要である空中レーダと、アンテナアレイを天候および風荷重から保護しなければならない地上レーダとの両方において、レドームが必要とされる。理想的な電気的性能のためには、レーダアンテナのビームは、レドームによって全く影響を受けないべきである。アンテナ構造の設計および評価は、実行するのに数ヶ月かかることがあり、多くの場合、熟練したエンジニアのチームが関与し、電気的および構造的なメトリクスの両方を満たすために、アンテナアレイおよびレドームの両方の初期設計と最終設計との間の反復プロセスが行われる。コンセプト開発に関して、設計および評価に関連する長い時間枠は問題となる可能性があり、多くの場合、エンジニアは、アンテナ構造の設計において彼らの最良の判断を使用することになる。
【0016】
一例によれば、アンテナアレイおよびレドーム設計を備えるアンテナ構造の設計および解析のための方法が提供される。この方法は、インストールされたアンテナ構造の設計および分析にかかる時間を短縮し、挿入損失の尺度などの結果に応答して、設計選択を迅速に更新することを可能にする。例えば、レドームは、あるパワーを反射し、あるパワーを吸収する。反射および吸収は、送信損失、または挿入損失、または利得の損失をもたらす。
【0017】
図1は、一例による方法のフローチャートである。ブロック101において、アンテナ構造の要件定義が提供される。一例では、要件定義101は、例えば、レドームの壁の最適化のための目的関数を定義するデータを備えることができる。例えば、レドームが信号を送信および反射するために必要とされる周波数範囲のセットおよび/または性能要件が最も厳しいアスペクト(例えば、仰角および方位角の組み合わせ)を画定することができる。ブロック104において、アンテナアレイのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットが提供され、それによって、アンテナアレイ103の幾何学的形状が画定される。ブロック106において、レドームの幾何学的形状105を画定するパラメータの第2のセットが提供されることができ、幾何学的形状はレドームの形状および寸法を備える。
【0018】
第1のパラメータセットに基づいて、アンテナアレイ103の表現が生成されることができる。一例では、表現は、アンテナアレイ103の表現を修正するためのユーザ入力を受信するように構成されることができる装置のディスプレイデバイスを使用して、ユーザに提示されることができる。例えば、ユーザは、ディスプレイおよび入力デバイスを備えるコンピューティング装置にパラメータの第1のセットを提供することができる。アンテナ装置の表現は、パラメータの第1のセットを使用して生成またはレンダリングされることができ、表現は、パラメータの第1のセットの調整を介して、および/またはアンテナアレイの表現のアスペクトをリアルタイムで変更するために入力デバイスを使用して、修正されることができる。例えば、アンテナアレイのアンテナ素子のサイズ、形状、数、およびアンテナ素子の相対位置のうちの少なくとも1つが修正されることができる。
【0019】
ブロック107において、アンテナアレイ103の幾何学的形状および/または要件定義101は、レドームの幾何学的形状105のレイアップ(layup)または壁構造を最適化するために使用されることができる。すなわち、例えば、1つまたは複数の材料および/または複合構造が、レドームおよび/またはその一部のために選択されることができる。レドームの異なる領域は、異なる材料および/または複合構造を備え得る。
【0020】
一例では、レドームの幾何学的形状は、アンテナアレイ103が適切に収容され、アンテナ素子が覆われないこと、またはレドーム自体の外側にないことを確実にするために修正されることができる。ブロック109において、レドームの挿入損失の尺度が計算され、これは、フラッシュローブ110の尺度を生成するために使用されることができる。ブロック111において、アンテナ構造のブラッグローブおよびグレーティングローブ(Bragg and grating lobes)を表すデータが計算される。ブロック109からのレドームの挿入損失、およびブロック110および111からのデータは、アンテナ構造を評価するために使用されることができる結果113のセットを提供する。一例では、要件定義101は、アンテナアレイ103とレドームとの組合せを備えるアンテナ構造の性能を評価するために使用されることができる。
【0021】
図2は、一例によるアンテナアレイの生成方法のフローチャートである。上述したように、パラメータの第1のセット201は、アレイ形状および寸法、アンテナ素子の周期的(または不規則な)グリッドを含むアンテナアレイを画定するために使用される。パラメータ201は、ブロック203において、アレイ振幅テーパおよび方位(array amplitude taper and orientation)を画定するために使用される。例えば、アンテナアレイの方位および位置は、ブロック215において、アレイの幾何学的形状および振幅を表すデータを提供するために、アンテナアレイの素子の振幅のテーパリング(tapering)と同様に画定されることができる。ブロック205および207において、例えば、アンテナ素子の相対位置を画定するアンテナアレイの幾何学的特性は、ブラッグローブおよびアンテナグレーティングローブを表すデータを計算するために使用される。ブロック205のアンテナグレーティングローブデータは、ブロック213において、1次アレイ性能を決定するために使用されることができ、一方、ブラッグローブデータは、ブロック209において、1次アレイレーダ断面を決定するために使用されることができ、ブロック211において、他のツールと共に使用するために点散乱体を表すデータを決定するために使用されることができる。
【0022】
図3は、一例によるレドームの生成方法のフローチャートである。レドームの幾何学的特性を画定するパラメータの第2のセット301は、例えば、レドームの所望のサイズおよび形状に従ってユーザによって提供される。ブロック215からのアレイの幾何学的形状および振幅は、ブロック303においてレドームのゾーンのセットを決定するために、レドームの幾何学的形状とともに使用される。一例では、レドームの幾何学的形状は、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割される。一例では、レドームは、各々が異なる数および/または配置のセルを備える複数のメッシュに分割され得る。一例によれば、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットの内の各セルについて、アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角が決定される。セルについての電磁放射の入射角は、そのセルについての分布を画定する。すなわち、レドームメッシュのセルについて、アンテナアレイの素子から放射される信号の入射角が決定される。これは、各セルについて、アンテナアレイの素子にわたって複数のそのような入射角を提供する。これらの入射角は、問題になっているセルについての分布を形成する。セルの分布に基づいて、各セルは、レドームのゾーンのセットの1つのゾーンに割り当てられることができる。
【0023】
一例では、セルは、2つの方法のうちの1つでゾーンに割り当てられ得る。一例では、レドームは、「スライス」される、または複数のセクションに垂直に分割されることができる。次いで、セルは、これらのスライスのうちのどのスライスに該当する(fall into)かに基づいて、ゾーンに割り当てられることができる。別の例では、(アンテナ走査角度の必要な範囲に基づいて)各セルが経験する入射角の分布を計算することができる。次いで、セルをゾーン(所定の数が存在する)に割り当てるために、オプティマイザが使用されることができる。一例によれば、オプティマイザの目的は、各ゾーンにおける入射角の分布の標準偏差(すなわち、所与のゾーンにおける各セルについての分布の組み合わせ)を最小化することである。オプティマイザに提供される初期割り当ては、例えば、それらの中央入射角によって割り当てられたセルを有することができ(すなわち、第1のゾーンは、0°と10°との間の中央値を有するセルを備えることができ、第2のゾーンは、10°と20°との間の中央値を有するセルを備えることができ、以下同様である)、これは、最適値に対する妥当な近似を提供する。最適化の終わりに、1つのゾーンの最大入射角は、別のゾーンの最小値よりも小さくてもよい。しかしながら、重要なのは標準偏差であり、範囲ではない。
【0024】
オジーバルレドーム(ogival radomes)については、第1の方法は、第2の方法からの結果に対する妥当な近似であることが多い。ゾーン割り当てに続いて、レドームの領域は、構造的理由により、追加のゾーンに分離され得る。例えば、ノーズ先端(nose tip)の小さい(指定された)距離内のセルは、(たとえそれがオプティマイザによって行われたとしても、それらの以前の割り当てを無視して)新しいゾーンに割り当てられることができ、その壁構造は、次いで、電磁的要件ではなく、構造的要件に従って画定され得る。
【0025】
ブロック305において、レドームの壁構造定義が決定されることができる。一例では、各ゾーンの挿入損失は、例えば、誘電体材料または別の材料または複合構造のような、レドームを構築することができるデフォルトの材料に基づいて、計算されることができる。例えば、ゾーンは、例えば、半波長モノリシックまたは最適化Cサンドイッチ材料、またはさらには周波数選択表面などを備えるように構成されることができる。各ゾーンの材料の選択は、修正することができる。ゾーンの挿入損失の尺度は、例えば、選択されたまたは修正された材料または複合構造を備える、選択された構造構成を使用して決定されることができる。
【0026】
したがって、レドームは、複数のゾーンに分割されることができ、その各々は、異なる壁構造を有することができる。このようにして、各ゾーンが、全体としてレドームよりも狭い入射角分布を有することが可能である。
【0027】
本開示は、本開示の例による方法、デバイス、装置、およびシステムのフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明される。説明されるフロー図は、特定の実行順序を示し得るが、実行順序は、図示されているものとは異なる場合がある。1つのフローチャートに関連して説明されるブロックは、別のフローチャートのブロックと組み合わされ得る。いくつかの例では、フロー図のいくつかのブロックは必須ではないことがある、および/または追加のブロックが追加され得る。フローチャートおよび/またはブロック図における各フローおよび/またはブロック、並びにフローチャートおよび/またはブロック図におけるフローおよび/または図の組み合わせは、機械可読命令によって実現され得ることが理解されるべきである。
【0028】
機械可読命令は、例えば、汎用コンピュータ、スマートデバイス、例えば、スマートフォンなどのユーザ機器、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または、本明細書および図に説明された機能を実現するための他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサなどの機械によって実行され得る。特に、プロセッサまたは処理装置は、機械可読命令を実行し得る。したがって、装置のモジュール(例えば、コントローラを実装するモジュール)は、メモリに記憶された機械可読命令を実行するプロセッサ、または論理回路に組み込まれた命令に従って動作するプロセッサによって実装され得る。「プロセッサ」という用語は、CPU、処理ユニット、ASIC、論理ユニット、またはプログラマブルゲートセットなどを含むように広く解釈されるべきである。方法およびモジュールは、全て単一のプロセッサによって実行され得る、またはいくつかのプロセッサの間で分割され得る。
【0029】
そのような機械可読命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスを特定のモードで動作するように誘導することができるコンピュータ可読記憶装置に記憶され得る。例えば、命令は、プロセッサによって実行可能な命令で符号化された非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に提供され得る。
【0030】
図4は、一例による装置の概略図である。図4の例では、装置400は、プロセッサ403と、プロセッサ403によって実行可能な命令407を記憶するメモリ405とを備える。
【0031】
装置400は、パラメータの第1のセット、パラメータの第2のセット、要件定義、ユーザ入力、材料情報、ゾーン情報、セル-ゾーンマッピング、および挿入損失尺度、などのうちの少なくとも1つのようなデータを記憶するために使用されることができる記憶装置409を備えることができる。プロセッサ403によって実行可能な命令407は、装置400に、アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成させることができる。したがって、装置400は、上述したような方法を実施することができる。
【0032】
そのような機械可読命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされ得、それにより、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスは、コンピュータで実装される処理を作り出すために一連の動作を実行し、したがって、コンピュータまたは他のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャート内のフロー(1つまたは複数)および/またはブロック図内のブロック(1つまたは複数)によって指定される機能を実現するための動作を提供する。
【0033】
さらに、本明細書の教示は、非一時的機械可読記憶媒体のようなコンピュータまたはソフトウェア製品の形態で実装され得、コンピュータソフトウェアまたは製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイスに本開示の例に記載された方法を実装させるための複数の命令、例えば、機械可読命令を備える。
【0034】
いくつかの例では、いくつかの方法がクラウドコンピューティングまたはネットワークベースの環境で実行されることができる。クラウドコンピューティング環境は、インターネットを介して様々なサービスおよびアプリケーションを提供し得る。これらのクラウドベースのサービス(例えば、サービスとしてのソフトウェア、サービスとしてのプラットフォーム、サービスとしてのインフラストラクチャ、等)は、例えば、ユーザ機器300のウェブブラウザまたは他のリモートインターフェースを通してアクセス可能であり得る。本明細書に記載される様々な機能は、リモートデスクトップ環境または任意の他のクラウドベースのコンピューティング環境を通じて提供され得る。
【0035】
様々な実施形態が、完全に機能的なコンピューティングシステムのコンテキストで本明細書に説明および/または図示されているが、これらの例示的な実施形態のうちの1つ以上は、実際に配布を実行するために使用される特定のタイプのコンピュータ可読記憶媒体にかかわらず、様々な形態のプログラム製品として配布され得る。本明細書に開示される実施形態は、特定のタスクを実行するソフトウェアモジュールを使用して実装され得る。これらのソフトウェアモジュールは、コンピュータ可読記憶媒体上またはコンピューティングシステム内に記憶され得るスクリプト、バッチ、または他の実行可能なファイルを含み得る。いくつかの実施形態では、これらのソフトウェアモジュールは、本明細書に開示される例示的な実施形態のうちの1つ以上を行うようにコンピューティングシステムを構成し得る。加えて、本明細書に記載されたモジュールのうちの1つまたは複数は、データ、物理デバイス、および/または物理デバイスの表現を、ある形態から別の形態に変換し得る。
【0036】
上記の説明は、当業者が本明細書に開示された例示的な実施形態の様々な態様を最大限に利用できるようにするために提供された。この例示的な説明は、網羅的であること、または開示された任意の厳密な形態に限定されることを意図したものではない。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形が可能である。本明細書に開示される実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲を決定する際には、添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物を参照すべきである。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-05-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための命令で符号化された、非一時的な機械可読記憶媒体であって、前記命令は、システムのプロセッサによって実行可能であり、それによって、前記システムに、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、対象の各走査角について前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を行わせる、非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項2】
前記アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターンを表すデータを生成するための命令をさらに備える、請求項1に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項3】
パラメータの前記第1のセットを使用して、前記アンテナアレイのためのグレーティングローブパターンを表すデータを生成し、
前記グレーティングローブパターンを使用して、前記グレーティングローブパターンのグレーティングローブおよびメインローブの位置を決定することによって、前記レドームに入射する放射パターンの尺度を計算する
ための命令をさらに備える、請求項1に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項4】
前記レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための前記周波数の範囲が遵守すべき仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、前記アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信する
ための命令をさらに備える、請求項1に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項5】
ゾーンの壁構造に材料を割り当て、
前記割り当てられた壁構造に基づいて、前記ゾーンのフラットパネルサンプルの挿入損失の尺度を計算する
ための命令をさらに備える、請求項1に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項6】
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための方法であって、前記方法は、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を備える、方法。
【請求項7】
前記アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターンを表すデータを生成すること
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
パラメータの前記第1のセットを使用して、前記アンテナアレイのためのグレーティングローブパターンを表すデータを生成することと、
前記グレーティングローブパターンを使用して、前記グレーティングローブパターンのグレーティングローブおよびメインローブの位置を決定することによって、前記レドームに入射する放射パターンの尺度を計算することと
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための前記周波数の範囲が遵守すべき仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、前記アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信すること
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
ゾーンに材料を割り当てることと、
前記割り当てられた材料に基づいて、前記ゾーンの挿入損失の尺度を計算することと
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための装置であって、前記装置は、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散的な幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を行うように構成された、装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
上記の説明は、当業者が本明細書に開示された例示的な実施形態の様々な態様を最大限に利用できるようにするために提供された。この例示的な説明は、網羅的であること、または開示された任意の厳密な形態に限定されることを意図したものではない。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形が可能である。本明細書に開示される実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲を決定する際には、添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物を参照すべきである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[C1]
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための命令で符号化された、非一時的な機械可読記憶媒体であって、前記命令は、システムのプロセッサによって実行可能であり、それによって、前記システムに、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、対象の各走査角について前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を行わせる、非一時的な機械可読記憶媒体。
[C2]
前記アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターンを表すデータを生成するための命令をさらに備える、C1に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
[C3]
パラメータの前記第1のセットを使用して、前記アンテナアレイのためのグレーティングローブパターンを表すデータを生成し、
前記グレーティングローブパターンを使用して、前記グレーティングローブパターンのグレーティングローブおよびメインローブの位置を決定することによって、前記レドームに入射する放射パターンの尺度を計算する
ための命令をさらに備える、C1または2のいずれか一項に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
[C4]
前記レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための前記周波数の範囲が遵守すべき仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、前記アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信する
ための命令をさらに備える、C1乃至3のいずれか一項に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
[C5]
ゾーンの壁構造に材料を割り当て、
前記割り当てられた壁構造に基づいて、前記ゾーンのフラットパネルサンプルの挿入損失の尺度を計算する
ための命令をさらに備える、C1乃至4のいずれか一項に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
[C6]
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための方法であって、前記方法は、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を備える、方法。
[C7]
前記アンテナ構造のための1次フラッシュローブパターンを表すデータを生成すること
をさらに備える、C6に記載の方法。
[C8]
パラメータの前記第1のセットを使用して、前記アンテナアレイのためのグレーティングローブパターンを表すデータを生成することと、
前記グレーティングローブパターンを使用して、前記グレーティングローブパターンのグレーティングローブおよびメインローブの位置を決定することによって、前記レドームに入射する放射パターンの尺度を計算することと
をさらに備える、C6または7に記載の方法。
[C9]
前記レドームからの信号の送信および反射のための周波数の範囲と、信号の送信および反射のための前記周波数の範囲が遵守すべき仰角および方位角の範囲のうちの1つまたは複数を画定するアスペクト情報とを備える、前記アンテナ構造のための要件定義のセットを表すデータを受信すること
をさらに備える、C6乃至8のいずれか一項に記載の方法。
[C10]
ゾーンに材料を割り当てることと、
前記割り当てられた材料に基づいて、前記ゾーンの挿入損失の尺度を計算することと
をさらに備える、C6乃至9のいずれか一項に記載の方法。
[C11]
アンテナアレイを受容するためのキャビティを画定するレドームを備えるアンテナ構造の挿入損失の尺度を生成するための装置であって、前記装置は、
前記アンテナアレイのためのアンテナ素子の数および相対位置を画定するパラメータの第1のセットを備える第1の入力を受信し、それによって、前記アンテナアレイのための幾何学的形状を画定することと、前記幾何学的形状は、アレイ形状および寸法を備える、
前記レドームの幾何学的形状を画定するパラメータの第2のセットを備える第2の入力を受信することと、前記幾何学的形状は、レドームの形状および寸法を備える、
前記レドームの前記幾何学的形状を、離散的な幾何学およびトポロジカルセルの第1のセットを備えるメッシュに分割することと、
離散幾何学およびトポロジカルセルの前記第1のセットの内の各セルについて、前記アンテナアレイのそれぞれのアンテナ素子から放出される電磁放射の入射角を決定することと、セルについての電磁放射の前記入射角は、そのセルについての分布を画定する、
セルについての前記分布に基づいて、各セルを前記レドームのゾーンのセットのうちのゾーンに割り当てることと、
各ゾーンについて前記挿入損失の尺度を生成することと、
ゾーンの対応する前記挿入損失の尺度を使用して、前記ゾーンの構造構成を選択することと、
を行うように構成された、装置。
【国際調査報告】