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特表2024-533402EDTA含有キレート剤溶液からニトリロ三酢酸(NTA)を除去するための吸着方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】EDTA含有キレート剤溶液からニトリロ三酢酸(NTA)を除去するための吸着方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 15/00 20060101AFI20240905BHJP
   B01J 20/20 20060101ALI20240905BHJP
   B01J 20/28 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
B01D15/00 Z
B01J20/20 B
B01J20/20 C
B01J20/28 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515468
(86)(22)【出願日】2022-09-19
(85)【翻訳文提出日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 US2022043933
(87)【国際公開番号】W WO2023044087
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】63/245,991
(32)【優先日】2021-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】チャクラボルティ、デボリーナ
(72)【発明者】
【氏名】ピーターソン、ロナルド アール.
(72)【発明者】
【氏名】パナー、レザ ハグ
(72)【発明者】
【氏名】モリトール、エーリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ロバートソン、マーク エイ.
【テーマコード(参考)】
4D017
4G066
【Fターム(参考)】
4D017AA01
4D017BA04
4D017CA03
4D017CB01
4D017DA07
4G066AA04B
4G066AA05B
4G066BA20
4G066BA22
4G066BA26
4G066BA36
4G066BA38
4G066CA56
4G066DA08
(57)【要約】
本発明は、水性キレート剤組成物中のキレート剤の5重量%超、又は3重量%超、又は好ましくは1重量%超を除去することなくNTAを除去するために、1つ以上のニトリロ三酢酸(NTA)塩を含有する水性キレート剤組成物を1つ以上の吸着剤、例えば活性炭、2つ以上の活性炭吸着剤で逐次処理において処理するための簡便な方法を提供する。この方法は、7~12のpHを有する水性キレート剤組成物を処理することを含み、10~110℃で行うことができる。方法は、例えば700~6000ppmのNTAを有する広範な水性キレート剤組成物、例えば廃棄物流を処理するために使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性キレート剤組成物から1つ以上のニトリロ三酢酸(NTA)塩を選択的に除去する方法であって、前記水性キレート剤組成物中のキレート剤のうちの95重量%以上を保持しながら、前記水性キレート剤組成物を7~12のpHにおいて1つ以上の吸着剤で処理することを含み、水性組成物が、前記水性組成物の総重量に基づいて1~60重量%の1つ以上のキレート剤を含む、方法。
【請求項2】
前記水性キレート剤組成物のpHが7.4~12の範囲であり、吸着剤の量が、前記水性キレート剤組成物の総重量に基づいて0.5~12重量%の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水性キレート剤組成物が、前記処理することの前に700~6500ppmの量の1つ以上のNTA塩を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記吸着剤のうちの少なくとも1つが、活性炭を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記吸着剤が、2つ以上の活性炭の組み合わせを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記活性炭吸着剤が、炭化水素、木材、泥炭、堅果の殻、又はこれらのうちの2つ以上に由来する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記活性炭吸着剤が、ASTM D4607に従って求めたときに600以上のヨウ素価を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記活性炭吸着剤が、ASTM D4607に従って求めたときに800以上のヨウ素価を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記水性キレート剤組成物から前記吸着剤を除去し、次いで、前記水性キレート剤組成物を吸着剤で再度処理することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記処理することが、前記水性キレート剤組成物を活性炭吸着剤で処理することを含み、前記再度処理することが、木材以外の原料由来の活性炭で処理することを含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造流及び廃水流等の水性キレート剤組成物からニトリロ三酢酸(nitrilotriacetic acid、NTA)塩を選択的に分離するための方法であって、水性組成物を7~12のpHで1つ以上の吸着剤と接触させることを含む方法に関する。より具体的には、本発明は、水性キレート剤組成物からニトリロ三酢酸(NTA)塩を選択的に分離するための方法であって、水性組成物を、例えば、篩粒度又は0.3~4mmを有する顆粒状吸着剤、好ましくは活性炭、又はより好ましくはヤシ、木材、若しくは炭化水素原料由来の活性炭、又は更により好ましくはそれらのうちの2つ以上と接触させること、具体的にはそれらのうちの2つ以上で逐次処理することを含む方法に関する。
【背景技術】
【0002】
序論
エチレンジアミン四酢酸(ethylenediamine tetraacetic acid、EDTA)四ナトリウム等のキレート剤を作製するための既知の方法は、水酸化ナトリウム水溶液の存在下でグリコロニトリル(glycolonitrile、GN)(2-ヒドロキシアセトニトリル)をエチレンジアミンに付加し、続いて、塩基性条件下で加水分解してポリカルボキシレートを生成することを含み、これはBersworth法とも呼ばれる。加水分解反応によってアンモニアが生成され、これは次にグリコロニトリルと反応し、最終的には、発癌物質であることが疑われるニトリロ三酢酸(NTA)塩が副生成物として生じる。水性キレート剤生成物の総重量に基づいて0.1重量%未満に制限するようにNTAのレベルを制御することが望ましい。
【0003】
水性キレート剤組成物からNTAを除去するための可能なアプローチは、イオン交換樹脂を使用してそれらを分離することを含み得る。しかしながら、イオン交換樹脂分離は、水性生成物であるか内部流であるかにかかわらず、EDTA含有組成物からNTA又はその塩を選択的に除去する効率の妨げとなるであろう。EDTA含有溶液の金属キレートの安定度定数は、NTA又はその塩の安定度定数よりも高く、したがって、NTA塩よりも多くのEDTAが、より予測可能な方法でイオン交換樹脂に結合すると予測される。
【0004】
先行文献であるColloids and Surfaces A:Physicochem.Eng.Aspects 317(2008)の344-35ページにおいて、K.A.Krishnanは、吸着剤としてのおがくずの蒸気熱分解によって調製された活性炭へのニトリロ三酢酸の吸着について記述している。Krishnanは、蒸気熱分解されたおがくず活性炭(sawdust activated carbon、SDAC)が、水溶液及び廃水からのNTAの吸着に関して、市販の活性炭(commercial activated carbon、CAC)よりも有効であることを見出した。Krishnanは、NTA除去プロセスが高度にpH依存性であり、吸着剤pH5.0で最良の結果が得られることを見出した。このように、Krishnanは、活性炭表面上の配位OH基と溶液中のNTA(NTA2-イオン)との間の配位子交換反応を含む、NTAを除去するための吸着機構を開示している。更に、Krishnanは、初期活性炭濃度の増加に伴って除去効率が低下することを開示しており、したがって、収着剤-溶液界面における動的吸着平衡は、吸着部位が被吸収剤(NTA)分子で飽和されるラングミュア吸着等温線によって最もよく説明された。この理論は、吸着は表面現象であり、吸着剤のサイズが小さいほど表面積が相対的に大きくなるため、平衡状態においてより多くの吸着が生じるというものであった。しかし、Krishnanは、キレート剤溶液からNTAを選択的に除去することについては開示しておらず、Krishnanにおける材料が、EDTA又はキレート剤水性組成物からNTAを選択的に除去するとは予測されない。したがって、NTAは除去されるがキレート剤は除去されないように、水性キレート剤組成物中のNTA含有量を選択的に制御することが依然として必要とされている。
【0005】
本発明によれば、本発明者らは、組成物からキレート剤を1重量%未満しか除去せずに、水性キレート剤流又は組成物からニトリロ三酢酸塩を選択的に分離する方法を提供するという課題を解決した。
【発明の概要】
【0006】
本発明によれば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)若しくはその塩、又はグリコロニトリル(GN)(2-ヒドロキシアセトニトリル)をエチレンジアミン等のポリアルキレンポリアミオン(polyamione)に付加するBersworth法を用いて作製された任意のキレート剤等の水性キレート剤組成物から1つ以上のニトリロ三酢酸(NTA)塩を選択的に除去するための方法は、水性キレート剤組成物中のキレート剤のうちの95重量%以上、又は97重量%以上、又は好ましくは99重量%以上を保持しながら、水性キレート剤組成物を7~12、又は好ましくは7.4~12のpHにおいて1つ以上の吸着剤、好ましくは1つ以上の顆粒状吸着剤で処理することを含む。処理される水性キレート剤組成物は、水性組成物の総重量に基づいて1~60重量%又は好ましくは10~45重量%の1つ以上のキレート剤を含み得る。好ましくは、1つ以上の吸着剤は、1つ以上の活性炭、又はより好ましくは2つ以上の活性炭の組み合わせを含む。吸着剤の総量は、水性キレート剤組成物の総重量に基づいて0.5~12重量%、又は好ましくは1未満~7.5重量%の範囲であり得る。本発明による水性キレート剤組成物において、処理前のNTA又はその塩の含有量は、700~6500ppm、例えば700ppm以上、又は6000ppm以下、好ましくは750ppm以上、又は好ましくは3000ppm以下の範囲であり得る。
【0007】
好ましくは、活性炭吸着剤は、ASTM D4607に従って求めたときに600以上、又は好ましくは800以上、又はより好ましくは900以上、又は更により好ましくは100以上のヨウ素価を有する活性炭を含む。活性炭は、炭化水素、例えば瀝青炭若しくは亜炭;木材;泥炭;又はヤシ等の堅果殻、又は好ましくはこれらのうちの2つ以上に由来し得る。好ましくは、水性キレート剤組成物を処理する前に活性炭を酸洗浄しない。
【0008】
好ましくは、方法は、NTA又はその塩を含有する水性キレート剤組成物を、吸着剤、例えば活性炭吸着剤で処理し、続いて、吸着剤を水性キレート剤組成物から除去し、次いで水性キレート剤組成物を、吸着剤、例えば活性炭吸着剤で再度処理することを含む。より好ましくは、水性キレート剤組成物から色素体(color body)を確実に除去するために、水性キレート剤組成物を吸着剤で再度処理する方法は、ヤシ等の、木材以外の原料由来の活性炭で処理することを含む。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明によれば、1つ以上のキレート剤の水性組成物を7~12のpHにおいて吸着剤で処理する方法は、様々な水性キレート剤組成物流からの高度に選択的なニトリロ三酢酸(NTA)塩の除去、及びNTA塩の分離を提供する。本発明者らは、99重量%以上、又は例えば99.5重量%以上のキレート剤を保持しながら、NTAを選択的に除去することを実験的に実証した。具体的には、例えば40重量%の固形分を有する水性キレート剤組成物、又は1~20重量%若しくは例えば10~20重量%のキレート剤を含む廃棄流のいずれかを水性バルク法を介して処理することにより、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(diethylene triamine pentaacetic acid、DTPA)、ジエチレントリアミン(diethylene triamine、DETA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(hydroxyethyl ethylenediamine triacetic acid、HEDTA)、又はBersworth法を使用して合成された任意の他のキレート剤を含むエチレンジアミンに、水酸化ナトリウム水溶液の存在下でグリコロニトリル(GN)を付加することから作製される多くの種類のキレート剤からNTA塩を選択的に除去することが可能になる。加えて、本発明による方法は、塩基の存在下で水性キレート剤組成物を作製することから形成されるシアン化物又はシアン化物官能基(CN-)を含有する色素体の除去を可能にする。この方法を使用して、例えば500ppm~10,000ppm超の広範な初期濃度のNTA又はその塩を有する水性組成物を処理することができる。例えば、本発明者らは、本発明の吸着剤処理方法によって、製造流、廃棄流、再利用及びリサイクル流を含む水性キレート剤組成物からのNTA又はその塩の選択的除去及びその分離を改善できることを見出した。例えば、1つ以上の吸着剤で処理する方法は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)キレート剤又はその塩で構成される、様々なプロセス又は廃棄流からNTA又はその塩を選択的に除去することができる。したがって、本発明の方法は、廃棄物の低減に利用され、例えば1000ppm未満等の低濃度のNTA又はその塩を有する複数の又はブレンドされたプロセス流を含む水性プロセス流組成物のリサイクルを可能にする。また、方法は、バッチ及び連続の製造方法で利用される。好ましくは、1つ以上の吸着剤は、活性炭、又は2つ以上の異なる活性炭の組み合わせを含む。
【0010】
単数形の用語「a」、「an」、及び「the」は、文脈により明白に別段の指示がない限り、複数形の指示対象を含む。特に規定しない限り、本明細書で使用する用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0011】
特に指定のない限り、括弧を含む用語は、代替的に、括弧が存在しないかのような用語全体、及び括弧に含まれない場合の同じ用語、並びに各代替物の組み合わせを指す。したがって、「(メタ)アクリレート」という用語は、代替として、メタクリレート、若しくはアクリレート、又はそれらの混合物を包含する。
【0012】
同じ成分又は特性を対象とする全ての範囲の端点は、端点を含み、独立して組み合わせ可能である。したがって、700~6500ppm、例えば、700ppm以上、又は6000ppm以下、又は好ましくは750ppm以上、又は好ましくは3000ppm以下のNTA又はその塩の開示される範囲は、700~6500ppmのNTA又はその塩、又は700ppm~6000ppm、又は700~750ppm、又は700~3000ppm、又は好ましくは750~3000ppm、又は750ppm~6000ppm、又は750~6500ppm、又は3000~6000ppm、又は3000~6500ppmのNTA又はその塩の全てを含む。
【0013】
特に指示しない限り、温度及び圧力の条件は、室温(23℃)及び標準圧力(101.3kPaであり、「周囲条件」とも称される。加えて、特に明記しない限り、全ての条件には50%の相対湿度(relative humidity、RH)が含まれる。
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「水性」は、連続相又は媒体が、水、及び媒体の重量に基づいて0~10重量%の水混和性化合物又は分子であることを意味する。好ましくは、「水性」は水を意味する。
【0015】
本明細書で使用するとき、「ASTM」という用語は、ASTM International(West Conshohocken,PA)の刊行物を指す。
【0016】
本明細書で使用するとき、材料の「篩粒度」という用語は、材料の少なくとも10重量%が所与の篩上に保持されるまで、連続的により小さいサイズのメッシュ篩を通して材料を篩分けし、材料の少なくとも10重量%を保持する最初の篩よりも1篩サイズ大きい篩のサイズを記録することによって決定される粒度を指す。
【0017】
本明細書で使用するとき、「全固形分」、「固形分」、又は「固形分として」という語句は、その物理的状態にかかわらず、キレート剤、塩、吸着剤、キレート剤を作製するための反応物質、酸、ポリマー、無機材料、並びに他の不揮発性材料及び添加剤、例えば腐蝕剤を含む、所与の組成物中に存在する不揮発性成分又は材料のいずれか又は全ての総量を指す。水、アンモニア及び揮発性溶媒は固体とはみなされない。
【0018】
本発明による方法は、水性キレート剤組成物を1つ以上の吸着剤、例えば顆粒状吸着剤で処理することを含む。方法は、製造生成物、中間体、及び廃棄流を含む、多種多様な水性キレート剤組成物から選択的にNTA塩を除去することを可能にする。このような水性キレート剤組成物は、700ppm~6000ppm超等の広範囲のNTA又はNTA塩濃度を有し得る。方法は、水性キレート剤組成物が、種々の固形分及びNTA又はNTA塩の含有量、例えば、50重量%以下及びそれを超える固形分、例えば5~40重量%の固形分を有し、10~20重量%の固形分の廃棄物流を含む、水性バルク法を含み得る。処理は、従来の連続的又は半連続的な方法で行うことができる。連続的な処理は例えば、中に吸着剤が固定されているか、又はフィルタ若しくは格子の上流に配置されている細長いカラム又は一連の細長いカラムを通して水性キレート剤組成物を溶出することを含み得る。例えば、組成物は、中に吸着剤を含み、上流端の上方に位置する下流端を有するカラムを通して上向きに溶出され得る。半連続的処理は、例えば、吸着剤及び水性キレート剤組成物を含む密閉容器又はバッチを連続的に撹拌、回転、又は振盪することを含み得る。
【0019】
本発明の方法によれば、水性キレート剤組成物は、7~12、又は好ましくは7.4~12、又はより好ましくは7.4~11.7のpHを有する。水性キレート剤組成物のpHは、アルカリ又は腐蝕剤、好ましくは水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の硬い塩基で調整することができる。したがって、本発明に従って処理されるキレート剤は、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の任意のアルカリ金属塩、例えばEDTA四ナトリウム若しくはEDTA三ナトリウム若しくはED3A、それぞれSEDDA及びUEDDA、まとめてEDTA二ナトリウムと呼ばれる対称/非対称エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン一酢酸ナトリウム(EDMA)、又はそれらの混合物を含み得る。更に、本発明に従って処理されるキレート剤は、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ジエチレントリアミン(DETA)、又はアミン酸塩、例えばビス(カルボキシメチル)グルタミン酸塩(GLDA、CAS 51981-21-6)又はナトリウムN,N-ビス(カルボキシメチル)アラニン(MGDA、CAS 164462-16-2のうちのいずれかの任意のアルカリ金属塩を含み得る。処理される水性キレート剤組成物の例としては、例えば、DTPA五ナトリウム、DTPA四ナトリウム、DTPA三ナトリウム、DTPA二ナトリウム、DETA五ナトリウム、DETA四ナトリウム、DETA三ナトリウム、DETA二ナトリウム、並びにDETA、DTPA、又はEDTAの任意のアルカリ金属塩の2つ以上の混合物を挙げることができる。
【0020】
本発明の方法によれば、水性キレート剤組成物が1つ以上の吸着剤で処理され得る処理温度は、10~110℃、又は例えば10~100℃、又は10~40℃の範囲、例えば室温又は周囲温度であり得る。したがって、本発明による方法は経済的である。
【0021】
処理における1つ以上の吸着剤の合計の好適な量は、水性キレート剤組成物の総重量に基づいて例えば0.5~12重量%、又は好ましくは1未満~7.5重量%の範囲であり得る。
【0022】
本発明による方法は、連続的に、例えば水性キレート剤組成物の流れの一部を含むカラムを通して水性キレート剤組成物をポンプ輸送しながら、又は半連続的に、又は例えばバッチプロセスで、30分~30時間、例えば18~24時間の期間にわたって水性キレート剤組成物を処理することを含む。好ましくは、方法は、例えば、第1の期間にわたって又は第1の相において、1つ以上の吸着剤例えば1つ以上の顆粒状吸着剤、好ましくは1つ以上の活性炭で処理し、次いで、第2の期間にわたって又は第2の相において、好ましくはヤシ又は炭化水素由来の1つ以上の活性炭で処理すること等により、水性キレート剤組成物を逐次処理することを含む。第1及び第2の期間はそれぞれ、4~30時間、例えば18~24時間の範囲であってよく、第1及び第2の相はそれぞれ、連続プロセスにおける水性キレート剤組成物の流れの一部を含むカラムを含んでいてよい。
【0023】
活性炭、アルミナ、酸化マグネシウム、ポリマーゲル吸着剤、又はビーズ、例えばポリスチレン又はアクリルアミドビーズのようなイオン交換樹脂のための支持体を含むもの、及び粘土、例えばベントナイトを含む様々な吸着剤が、本発明の処理方法に従って使用するのに適している。様々な吸着剤は、顆粒状又は粉末状であってよく、粉末状とは、0.5mm未満の篩粒度を意味する。好適な吸着剤の例としては、例えば、瀝青炭又は亜炭を含む石炭等の炭化水素由来の活性炭を挙げることができるが、炭素に多い実質的に任意の有機材料から好適な活性炭吸着剤を作製することができる。
【0024】
0.3~4mm、又は好ましくは0.5~3mm、又は好ましくは0.6~1.7mmの範囲であり得る1つ以上の吸着剤の篩粒度を有する顆粒状吸着剤が、本発明の処理において使用するのに好適である。
【0025】
活性炭、例えば石炭、木材、泥炭、ヤシ、及び竹由来のもの、並びにそれらのうちの2つ以上の混合物、例えば石炭由来の任意の活性炭と木材、泥炭、ヤシ、及び竹のいずれか由来の活性炭のいずれかとのブレンド、又は木材若しくは泥炭由来の任意の活性炭と石炭、ヤシ、及び竹のいずれか由来の活性炭のいずれかとのブレンドが好ましい。
【0026】
吸着剤中の細孔径は、広範囲にわたってよく、例えば、50ナノメートル超であり得る。好適な吸着剤は、マクロ多孔質又は微孔質であってよい。
【0027】
石炭又はヤシ由来の市販されている活性炭としては、例えば、Calgon(Calgon Corp,Pittsburgh,PA)、DARCO若しくはNORRIT(いずれもSigma Aldrich,St.Louis)という名称の活性炭;又は酸洗浄された(OLC 12×30、Calgon)若しくは酸洗浄されていない(OLC AW 12×40、Calgon)ヤシ由来の活性炭;又は木材由来の活性炭(ACTICARBONE BGE又はACTICARBONE BGX(Calgon Carbon Corp.);マクロ多孔質ポリマーゲル吸着剤(PUROSB PAD550、PUROSB PAD900、又はPUROSB PAD400、全てCalgon);イオン交換樹脂用のポリマービーズ支持体(PUROLITE MN200(Calgon);及び酸化マグネシウム(MAGNESOL XL,The Dallas Group of America,Jeffersonville,IN)を挙げることができる。
【0028】
好ましくは、1つ以上の吸着剤は、活性炭、又はより好ましくは、ヤシ、木材、泥炭、若しくは炭化水素の原料由来の活性炭、又は更により好ましくは、それらのうちの2つ以上を含む。
【0029】
好ましい活性炭吸着剤は、その原料に応じて異なる形態を有する。木材又は泥炭由来の好ましい活性炭吸着剤は、一般に、微孔質構造を有する。ヤシ殻由来の好ましい活性炭吸着剤は、大部分が微孔質であり、低分子量の汚染物質を除去するための高い吸着エネルギーを有する。石炭(無煙炭、瀝青炭、及び亜炭)由来の好ましい活性炭吸着剤は、微孔質及び微孔質の両方である。より好ましくは、瀝青炭由来の活性炭吸着剤は、少なくとも900のヨウ素価を有するか、又は好ましくは亜炭由来の活性炭吸着剤は、少なくとも600のヨウ素価を有し、酸洗浄されない。より好ましくは、木材由来の活性炭吸着剤は、ASTM D4607に従って求めたときに900超、又は好ましくは1000超のヨウ素価を有する。更により好ましくは、木材由来の活性炭吸着剤は酸洗浄されない。より好ましくは、ヤシ由来の活性炭は、900超のヨウ素価を有する。
【0030】
本発明の処理方法における使用に好適な1つ以上の吸着剤は、顆粒状吸着剤又はビーズ吸着剤から選択され得る。好ましくは、使用時のより容易かつ安全な取り扱いを可能にするために、1つ以上の吸着剤のうちの少なくとも1つは、0.5~2mm、又は好ましくは0.6~1.7mmの篩粒度を有する顆粒状吸着剤、例えば、又は好ましくは0.6~1.7mmの篩粒度を有する活性炭を含む。ビーズは、顆粒と同じ篩粒度を有していても、有していなくてもよく、0.3mmの篩粒度ほどの範囲であり得る。
【0031】
本発明の方法は、例えば、プロセス化学物質、並びにそれらを含有する食品及び薬物の組成物又は製剤のような高純度を必要とする組成物からイオンを除去するために、開示された量のNTA又はその売上高(sales)を有する任意の水性キレート剤組成物(キレート剤製造からの組成物、及びキレート剤が使用された製造の下流における使用からの組成物を含む)を処理する際に利用される。
【実施例
【0032】
以下の実施例により、本発明を例示する。別段の指示がない限り、全ての部及び百分率は重量によるものであり、全ての温度は℃であり、全ての調製及び試験手順は、室温23℃及び圧力(1atm)の周囲条件で実施される。以下の実施例並びに表1、表2及び表3では、以下の略語を使用した:AC:活性炭、高NTA EDTA供給物:NTA塩濃度が約3000ppmから5000ppm超まで変化する。
【0033】
試験方法:様々な水性組成物供給物の吸着剤処理を評価するための以下の試験方法を、以下の実施例において使用した。
【0034】
液体クロマトグラフィー(分析):約0.2~0.3gの試料を風袋既知のガラスバイアルに秤量し、約1mLの水及び5滴の50%(w/w)NaOHを添加し、100℃で10分間加熱(cooking)し、10mLの水を添加して、完全に塩を加えた(fully salted)水性組成物を形成することによって、指定の供給物又は処理された供給物組成物の試料を調製した。総重量を記録した。より小さな風袋既知のバイアルに約0.2~0.3gの試料を秤量し、その後、ゼロにし直すことなく、1.5mLの0.2M Cu(OAc)溶液+0.5mLの氷酢酸を添加し、総重量を記録した。得られた調製された試料を、Waters Adsorbosphere SAX 4.6×250mm×6μmクロマトグラフィーカラムを通して液体クロマトグラフィーに供した。
【0035】
吸着剤スクリーニングのための振盪試験(バッチ処理):特に指示がない限り、処理される水性供給物の総重量に基づいて5重量%の量の指定の吸着剤を、水性供給物の入った直立密閉円筒バイアルに投入した。室温(20~25℃)において30rpmで水平軸を中心として回転させながら20~24時間、試料を平衡化した。
【0036】
バッチ濾過:所望の時間の終わりに、シリンジフィルタ(孔径0.45mm、PTFEフィルタ)を使用して液体を濾過して、吸着剤を除去した。濾液は粒子を含まない透明な液体であった。濾過処理した水性供給物並びに初期供給物を、LCを用いて分析し、試験した個々の吸着剤についての結果は以下の表1A、表1B、表1C、及び表1Dに含まれる。
【0037】
水性供給物:様々な水性供給物組成物を試験した。特に指示しない限り、任意の試験のための水性供給物は、約39~40重量%のEDTA四ナトリウム及び液体クロマトグラフィー(LC)によって求めたとき4500ppm以上のニトリロ三酢酸(NTA)塩を含み、11.6のpHを有していた。
【0038】
多段階バッチ処理:約29.4重量%のEDTA及び液体クロマトグラフィー(LC)によって求めたときに3400ppm以上のNTAを含み、11.6のpHを有する水性供給物を、組成物の総重量に基づいて5重量%の指定の吸着剤で20~24時間処理し、シリンジフィルタを使用して濾過した。透明な流出液の一部を分析し、濾過した(流出液)水性供給組成物を、流出液組成物の総重量に基づいて5重量%の指定の顆粒状活性炭で20~24時間再処理し、LCによって分析した。以下の表2A及び表2Bに示すように、結果は、NTA塩、対称エチレンジアミン-N,N’-二酢酸(SEDDA)、エチレンジアミン三酢酸(ED3A)のそれぞれが減少し、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)はほとんど減少しなかったことを示した。一方、以下の表2A及び表2Bに示すように、多段階バッチ処理によって、元のNTA塩の30重量%が除去された。
【0039】
ヨウ素価:ASTM D4607に従って求めたときの、材料の吸着容量。
【0040】
モラセス価:材料から色素体を除去するためのメソ細孔含有量。数が大きいほど、材料はより多くのメソ細孔容量を有する。
【0041】
pH:所与の材料のpHは、以下の表1A、表1B、表1C、及び表1Dにおける製造業者によって報告されたものであった。
【0042】
【表1】

-比較例を示す。NA:データなし;ND:測定せず;nm:有意ではない;1:Calgon,Pittsburgh,PA;2.Sigma Aldrich,St Louis,MO。
【0043】
【表2】

-比較例を示す。NA:データなし;ND:測定せず;nm:有意ではない;1:Calgon,Pittsburgh,PA;2.Sigma Aldrich,St Louis,MO。
【0044】
【表3】

-比較例を示す。NA:データなし;ND:測定せず;nm:有意ではない;1:Calgon,Pittsburgh,PA;2.Sigma Aldrich,St Louis,MO。
【0045】
【表4】

-比較例を示す。NA:データなし;ND:測定せず;nm:有意ではない;1:Calgon,Pittsburgh,PA;2.Sigma Aldrich,St Louis,MO;3.The Dallas Group of America,Jeffersonville,IN。
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
選択的除去効率:上の表2Aに示すように、連続2日間の振盪試験又はバッチ処理後のEDTA濃縮液は、供給物中のEDTAの初期濃度よりもわずか約0.5%少ないだけであったが、吸着剤は全NTA塩の30重量%を除去した。以下の表3Aに示すように、混合吸着剤を使用する本発明のバッチ法は、約3200ppm NTAを有する水性組成物からNTA塩を選択的に除去したが、pH5の木材由来の活性炭と種々の固液比の炭由来のものとの50:50の質量比の混合物で処理された、水性供給物中のED3A及びSEDDA及びEDTAの量。更に、吸着剤ブレンドは、低い固形分対NTA比で有効に作用する。
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
吸着等温線:吸着剤の吸着剤対液体比を変化させるための一晩振盪試験を使用して、吸着等温線を作成した。表4に示すように、より低い吸着剤濃度でより大きな相対的除去を示す抗ラングミュア等温挙動が、試験した系について認められた。より多くの活性炭を使用しても吸着速度は増加しなかった。
【0052】
【表9】

1.顆粒(サイズ450μm~1.5mm)としての吸着剤番号10。
【0053】
【表10】

1.粉末としての吸着剤番号10、粒度は未測定。
【0054】
上の表4A及び表4Bに示したように、振盪試験において、瀝青炭由来の顆粒状及び手動で(乳鉢及び乳棒で)粉砕した活性炭を使用してNTA含有EDTA供給物についてのNTA除去効率に対して吸着剤粒度分布(PSD)が試験され、粒度を低下させてもNTA除去効率が改善しないことを示した。
【0055】
より高温での除去試験:約5重量%の量の吸着剤10活性炭(破砕及び顆粒状形態)を、高NTA Versene(商標)100キレート剤供給物の入った試料バイアルに投入した。電磁攪拌棒をバイアルに添加した。電気絶縁テープを用いてバイアルを密封した。ヒーターブロックにおいて50℃で24時間指定のrpmで試料を平衡化した。表5に示すように、温度が上昇してもNTA除去効率は改善しなかった。
【0056】
【表11】
【0057】
様々な水性組成物pH:高NTA(約3000ppm超)含有EDTA水性組成物のpHを、塩酸を使用する振盪試験において調整した。得られたpHを、目盛り付きpHメーターを用いて測定した。3つの異なる供給物流を生成した(pH12、pH10、pH7、及びpH5)。pH5では、固形物が溶液から析出したので、本試験では考慮しなかった。残りの試料を上記のように処理し、分析した。以下の表6に示すように、より低いpHで、NTA除去効率が改善する。しかしながら、pHが10未満になると、EDTAを除去しない選択性が低下する。
【0058】
【表12】
【0059】
様々なNTA濃度:高NTA EDTA供給物を、DI水を使用して希釈し、様々な出発NTA供給物濃度を得た。低及び高NTA含有EDTA供給物を様々な割合で混合することによって、一連の振盪試験を行った。全てのこれらの試験についての固液比は、約5重量%であった。試料を同一条件下で加工し、分析し、以下の表7に示すように、上記のプロトコルに従って分析した。供給物のNTA濃度が低いほど、除去効率が良好である。混合吸着剤の結果も、表7に記載する。瀝青炭を原料とする活性炭である吸着剤番号10又はヤシを原料とする活性炭である吸着剤番号26を含めることにより、0.10重量%及び0.31重量%のNTA供給物濃度で、木材を原料とする活性炭である吸着剤番号37の効率が改善された。
【0060】
【表13】
【0061】
振盪試験において様々な量のNTA(高、約3100ppmのNTAを有する、及び低、約1900ppmのNTAを有する)を含有する様々なNTA供給物と様々な量の吸着剤(吸着剤の50:50(w/w)混合物を含む)とを混合することによってNTA除去効率を試験し、結果を以下の表7に提示する。表7に示されるように、出発供給物中のNTAの量が少ないほど、処理がより有効であり、低NTA供給物の処理では、残留NTAの半分以上が除去されたが、高NTA供給物の処理では、吸着剤又は混合吸着剤1重量%あたりの除去されるNTAが次第に少なくなった。しかしながら、わずか1重量%の量の吸着剤では、高NTA処理が最も有効であり、ほぼ30%のNTAを除去した。処理は、わずか800ppmのNTAしか有しない供給物において一般的に有効であった。
【0062】
【表14】
【0063】
吸着剤PH変動試験:低NTA([NTA}約900ppm)VERSENE 100 HP流(pH約11.6)を使用して吸着剤pHの影響を試験し、5重量%吸着剤対供給物比、24時間、20℃での振盪試験から得られた結果を以下の表8に示す。ACTICARBONE-BGX及びACTICARBONE-BG(Calgon)として販売されているもののような木材を原料とする活性炭は、より低いpH(約5)を有し、石炭又はヤシをベースとする活性炭と比較して、同じ試験条件下で同じ供給物について比較的良好なNTA除去効率を示した。上の表1C及び下の表8を参照。しかしながら、木材を原料とする活性炭で処理された流出液は、主に灰分含有量が高いことに起因して、色素体を含有していた。石炭由来のCal 12×40(Calgon)活性炭又はヤシ殻由来のOLC 12×30(Calgon)活性炭のいずれかによる炭素の予備洗浄又は段階的処理は、その後、処理された流出液流から色素体を除去するのに有効であった。
【0064】
【表15】

1.Calgon。
【0065】
段階的活性炭処理:以下の表9に示すように、2つの活性炭振盪処理を逐次使用すると、約580ppm(0.058重量%)のNTAを有する低NTA EDTA供給物及び約4100ppm(0.41重量%)のNTAを有する高NTA EDTA供給物からのNTA除去効率が改善された。具体的には、メソ多孔質(ミクロ及び微孔質)瀝青炭源活性炭を原料とする活性炭(Cal 12×40又は吸着剤番号10)及び微孔質ヤシ殻を原料とする活性炭(OLC 12×30又は吸着剤番号26)のそれぞれによる段階的処理が、NTA除去効率の改善に役立った。
【0066】
【表16】
【0067】
破過試験:破過試験において、水ジャケットで温度を+2℃に維持しながら、5mL/分の流量で、1.23m(4ft)充填床、1.59cm(0.625”)IDのシングルパスを通して、室温で指定の水性組成物を供給した。184kpa(12psig)の圧力増加が、カラム全体で観察された。単一吸着剤高NTA供給物試験では、132.5gの番号10をカラムに充填した。カラムは、予め水で湿らせなかった。高NTA EDTA([NTA}約4100ppm)水性組成物をカラムの下から上へ通した。最初の2時間は15分毎に、その後は1時間毎に試料を採取した。カラムの即時破過が観察された。しかしながら、以下の表10Aに示すように、8時間の連続運転にわたってNTAの約44%の減少が維持された。66gの吸着剤番号26を最初に乾燥カラムに充填し、続いて73gの吸着剤番号10を充填した段階的カラムを用いて、更なる破過試験を行った。予め混合した90:10の低:高NTA EDTA水性組成物を、5mL/分の供給速度で底部から乾燥カラムに導入した。即時破過が観察された。しかしながら、以下の表10Bに示すように、6時間の連続運転にわたってNTAの約20%の減少が維持された。
【0068】
【表17】
【0069】
【表18】
【国際調査報告】