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特表2024-533468非破壊試験(NDT)のための拡張カバレッジ局所浸漬
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】非破壊試験(NDT)のための拡張カバレッジ局所浸漬
(51)【国際特許分類】
   G01N 29/28 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
G01N29/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515914
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 CA2022051364
(87)【国際公開番号】W WO2023035085
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】63/261,140
(32)【優先日】2021-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522343027
【氏名又は名称】エヴィデント・カナダ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アラン・デシェーヌ
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ・ロワイエ
【テーマコード(参考)】
2G047
【Fターム(参考)】
2G047AA05
2G047BC07
2G047GA05
2G047GE02
2G047GE04
2G047GE05
(57)【要約】
音響試験プローブアセンブリは、音響試験プローブアセンブリと試験試料との間の境界面に、又はその近くに多層構造を含むことができる。例えば、ガスケット又はシール配設を使用して、多層構造によって形成された膜と試験試料との間に閉じたカプラント充填領域を確立することができる。余分なカプラントは、カプラントを回収するために吸引を適用することができるポート又は他の特徴を使用するなどして、閉じたカプラント充填領域の外周の周りで回収することができ、例えば、カプラントの損失を低減又は最小化する一方で、プローブされるものの間の境界面に浸漬を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響検査装置であって、前記装置が、
音響トランスデューサを支持するように構成されたシャーシであって、前記シャーシが、カプラント流体チャンバを備え、前記カプラント流体チャンバが、前記シャーシの外部周囲環境に対して加圧するように構成され、前記チャンバが、前記音響トランスデューサによって音響励振するように配設されている、シャーシと、
可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面においてカプラント流体を塗布するように構成されたアプリケータと、を備え、
前記カプラント流体チャンバが、アパーチャを備え、又は画定し、前記アパーチャが、可撓性材料層を前記カプラント流体チャンバに結合し、前記カプラント流体チャンバを前記外部周囲環境から隔離し、前記可撓性材料層が、前記境界面において試験試料に一致するように形状が適合するように構成されている、音響検査装置。
【請求項2】
封止領域が形成されており、前記封止領域が、少なくとも1つのシール部材によって画定され、前記封止領域が、前記境界面において前記アプリケータを介して塗布されたカプラント流体を維持するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記可撓性材料層を備え、
前記可撓性材料層が、前記試験試料に一致するように流体圧力が前記流体チャンバ内に印加されることに応答して前記アパーチャの平面を越えて可撓的に突出する、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記可撓性材料層を備え、
前記可撓性材料層が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、若しくはパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートを備え、前記加圧ポートが、流体圧力源と流体連通するための流体入口を画定する、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記流体入口及び流体出口を含む流体回路を備え、前記流体回路が、第1の圧力で前記カプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すように構成されている、流体回路を備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記アプリケータと流体結合されたポートを備え、前記ポートが、前記境界面においてカプラント流体を維持するように、前記アプリケータに流体接続された多孔性媒体に流体カプラントの流れを提供する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記アプリケータと流体結合された前記ポートがまた、前記カプラント流体チャンバとも流体結合されている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記アプリケータと流体結合された前記ポートがまた、前記流体出口とも流体結合され、また、前記第1の液体ストリームが前記流体チャンバを出た後に前記多孔性媒体に前記第1の液体ストリームを提供するように構成されている、請求項7又は8に記載の装置。
【請求項10】
前記アプリケータと流体結合されたポートを備え、前記ポートが、前記アプリケータに流体接続された流れ制限媒体に流体カプラントの流れを提供して、前記境界面を湿潤させ、前記ポートが、前記カプラント流体チャンバと流体結合されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記流れ制限媒体が、多孔性材料を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記多孔性材料が、ポリウレタンフォーム、編み込みメッシュ若しくは編布、微多孔性フィルム、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、吸水性材料を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記可撓性材料層と前記流体チャンバとの間に位置付けられた第2の材料層を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記第2の材料が、シリコーンエラストマ、熱可塑性エラストマ、スチレンエラストマ、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、エラストマを含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第2の材料が、Aqualene(商標)を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記流体チャンバに隣接して位置付けられた音響トランスデューサ要素を更に備え、前記音響トランスデューサ要素が、前記カプラント流体チャンバ内の前記カプラント流体を使用して音響信号の送信又は受信のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、請求項1~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記シャーシが、前記流体チャンバを含む第2の部分に取り外し可能に結合可能であるようにサイズ設定及び形状設定された第1の部分を含み、
前記第1の部分が、前記第2の部分に結合されたときに、前記流体チャンバを流体封止するために前記流体チャンバの縁部に沿って前記可撓性材料層を保持するように構成されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記第1の部分が、ねじ、蝶ねじ、クランプ、ラッチ、接着剤、インサート及びレセプタクル、並びにインターロック関係、のうちの少なくとも1つを介して、前記第2の部分に取り外し可能に結合可能である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記シャーシが、前記可撓性材料層又は前記流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、前記潤滑ポートが、前記カプラント流体チャンバに流体接続されている、請求項17又は18に記載の装置。
【請求項20】
前記シャーシが、前記可撓性材料層又は前記流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、前記潤滑ポートが、前記第1の部分と前記試験試料との間に位置付けられた多孔性材料にカプラントの流れを提供するように構成されている、請求項17~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
音響検査のためのシステムであって、前記システムが、
検査ヘッドであって、
シャーシ内に配設された少なくとも1つの音響トランスデューサであって、前記シャーシが、カプラント流体チャンバを備え、前記カプラント流体チャンバが、前記シャーシの外部周囲環境に対して加圧するように構成され、前記チャンバが、前記音響トランスデューサによって音響励振するように配設されている、少なくとも1つの音響トランスデューサと、
可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面においてカプラント流体を塗布するように構成されたアプリケータと、を備え、
前記カプラント流体チャンバが、アパーチャを備え、又は画定し、前記アパーチャが、前記カプラント流体チャンバを前記外部周囲環境から隔離する可撓性材料層を露出させ、前記可撓性材料層が、前記境界面において試験試料に一致するように形状が適合するように構成されている、システム。
【請求項22】
封止領域が形成されており、前記封止領域が、少なくとも1つのシール部材によって画定され、前記封止領域が、前記境界面において前記アプリケータを介して塗布されたカプラント流体を維持するように構成されている、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記検査ヘッドを試験試料に対して制御可能に位置決めするように構成された検査ヘッドマニピュレータを備える、請求項21又は22に記載のシステム。
【請求項24】
前記検査ヘッドが、音響検査のために、前記チャンバを通して前記試験試料を制御可能に送給するように構成された一体型コンベア機構を備える、請求項21~23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
前記外部周囲環境に対する前記カプラント流体チャンバの圧力を調節するための圧力調節器を備える、請求項21~24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記可撓性材料層を備え、
前記可撓性材料層が、前記試験試料に一致するように流体圧力が前記流体チャンバ内に印加されることに応答して前記アパーチャの平面を越えて可撓的に突出する、請求項21~25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
少なくとも1つの超音波トランスデューサであって、前記カプラント流体チャンバ内の前記カプラント流体を励振するように構成された、少なくとも1つの超音波トランスデューサを備える、請求項21~26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
少なくとも1つの光トランスデューサであって、前記カプラント流体チャンバ内の前記カプラント流体の音響励振及び/又は排出を測定するように構成された、光トランスデューサを備える、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記可撓性材料層を備え、
前記可撓性材料層が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、若しくはパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項21~28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートを備え、前記加圧ポートが、流体圧力源と流体連通するための流体入口を画定する、請求項21~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記流体入口及び流体出口を含む流体回路を備え、前記流体回路が、第1の圧力で前記カプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すように構成されている、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記アプリケータと流体結合されたポートを備え、前記ポートが、前記境界面においてカプラント流体を維持するように、前記アプリケータに流体接続された多孔性媒体に流体カプラントの流れを提供する、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記アプリケータと流体結合された前記ポートがまた、前記カプラント流体チャンバとも流体結合されている、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記アプリケータと流体結合された前記ポートがまた、前記流体出口とも流体結合され、また、前記第1の液体ストリームが前記流体チャンバを出た後に前記多孔性媒体に前記第1の液体ストリームを提供するように構成されている、請求項32又は33に記載のシステム。
【請求項35】
前記アプリケータと流体結合されたポートを備え、前記ポートが、前記アプリケータに流体接続された流れ制限媒体に流体カプラントの流れを提供して、前記境界面を湿潤させ、前記ポートが、前記カプラント流体チャンバと流体結合されている、請求項21~34のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項36】
前記流れ制限媒体が、多孔性材料を含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記多孔性材料が、ポリウレタンフォーム、編み込みメッシュ若しくは編布、微多孔性フィルム、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、吸水性材料を含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記可撓性材料層と前記流体チャンバとの間に位置付けられた第2の材料層を備える、請求項21~37のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
前記第2の材料が、シリコーンエラストマ、熱可塑性エラストマ、スチレンエラストマ、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、エラストマを含む、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記第2の材料が、Aqualene(商標)を含む、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記流体チャンバに隣接して位置付けられた音響トランスデューサ要素を更に備え、前記音響トランスデューサ要素が、前記カプラント流体チャンバ内の前記カプラント流体を使用して音響信号の送信又は受信のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、請求項21~40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
前記シャーシが、前記流体チャンバを含む第2の部分に取り外し可能に結合可能であるようにサイズ設定及び形状設定された第1の部分を含み、
前記第1の部分が、前記第2の部分に結合されたときに、前記流体チャンバを流体封止するために前記流体チャンバの縁部に沿って前記可撓性材料層を保持するように構成されている、請求項21~41のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項43】
前記第1の部分が、ねじ、蝶ねじ、クランプ、ラッチ、接着剤、インサート及びレセプタクル、並びにインターロック関係、のうちの少なくとも1つを介して、前記第2の部分に取り外し可能に結合可能である、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
シャーシが、前記可撓性材料層又は前記流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、前記潤滑ポートが、前記カプラント流体チャンバに流体接続されている、請求項42~43のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項45】
前記シャーシが、前記可撓性材料層又は前記流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、前記潤滑ポートが、前記第1の部分と前記試験試料との間に位置付けられた多孔性材料にカプラントの流れを提供するように構成されている、請求項42~44のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項46】
試験試料を検査する方法であって、前記方法が、
前記試験試料をカプラント流体と接触するように配置することと、
前記試験試料を少なくとも1つの音響トランスデューサを含む検査ヘッドに結合された前記検査ヘッドと接触するように配置することであって、前記検査ヘッドのカプラント流体チャンバを通して前記カプラント流体を流すように構成され、前記カプラント流体チャンバが、アパーチャを含み、又は画定し、前記アパーチャが、前記カプラント流体チャンバを外部周囲環境から隔離する可撓性材料層を露出させる、配置することと、
前記可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面において前記試験試料に一致するように可撓性材料層の形状を適合させるために、前記アパーチャに対するカプラント流体の圧力及び流れを変動させることと、
前記音響トランスデューサを介して1つ以上の音響パルスを送信することと、
前記1つ以上の音響パルスに対応する音響エコーを受信することと、
前記受信した音響エコーの特性に基づいて、前記試験試料の特徴を示すデータを提示することと、を含む、方法。
【請求項47】
少なくとも1つのシール部材によって画定された封止領域内の前記境界面においてカプラント流体を維持することを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記境界面からの前記カプラントの噴出を低減させながら、カプラントの残留物を前記試験試料に塗布するために、アプリケータによって前記境界面に供給されるカプラント流体の圧力及び流れを確立又は調整することを含む、請求項46又は47に記載の方法。
【請求項49】
変動させることが、前記試験試料に一致するように流体圧力が前記流体チャンバ内に印加されることに応答して前記可撓性材料層が可撓的に前記アパーチャの平面を越えて突出するように、前記カプラント流体チャンバを加圧することを含む、請求項46~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートの流体圧力を調節することを含む、請求項46~49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
第1の圧力で前記カプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すことを含む、カプラント流体を流体回路を通して循環させることを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記境界面においてカプラント流体を維持するように、流体カプラントの流れを多孔性媒体に提供することを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
流体カプラントの流れを流れ制限媒体に提供して、前記境界面を湿潤させることを含む、請求項46~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記カプラント流体チャンバ内の前記カプラント流体を使用して音響信号を送信又は受信することを含む、請求項46~53のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2021年9月13日に出願された米国仮特許出願第63/261,140号に対する優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、その優先権の利益が本明細書で特許請求される。
【0002】
本文書は、限定するものではないが、概して、非破壊的評価に関するものであり、より具体的には、試験プローブアセンブリ上に又はその中に一体化された流体浸漬装置を使用するなどして音響検査を提供するための装置及び技術に関するものである。
【背景技術】
【0003】
様々な検査技術は、そのような構造を損傷することなく、構造を撮像又はさもなければ分析するために使用され得る。例えば、X線検査、渦電流検査、又は音響(例えば、超音波)検査のうちの1つ以上を使用して、試験試料上又は試験試料内の特徴の撮像のためのデータを取得することができる。例えば、音響撮像は、試験試料内の関心領域を撮像するためなど、超音波トランスデューサ要素のアレイを使用して実施され得る。試験試料上の又はその中の構造によって散乱又は反射した受信音響信号を提示するために、異なる撮像モードを使用することができる。試験プローブアセンブリと試験試料との間の境界面における音響エネルギーの内部結合又は外部結合を促進するために、結合媒体を使用することができる。
【発明の概要】
【0004】
超音波ベースの検査などの音響試験は、試験試料内の関心領域を表すデータプロット又は画像の構築を支援する、合焦又はビーム形成技術を含むことができる。超音波トランスデューサ要素のアレイの使用は、位相アレイビーム形成アプローチの使用を含むことができ、位相アレイ超音波試験(PAUT)と称され得る。例えば、それぞれのトランスデューサ要素又はアパーチャからの受信音響信号のタイムドメイン表現をコヒーレントに合計することを含むような、遅延和ビーム形成技術を使用することができる。別のアプローチでは、アレイ内の1つ以上の要素(又はそのような要素によって画定されるアパーチャ)が音響パルスを送信するために使用され、他の要素が散乱又は反射された音響エネルギーを受信するために使用され、送信がアレイ内の異なる要素(又は対応するアパーチャ)から発生している送受信サイクルのシーケンスに対応する時系列(例えば、Aスキャン)表現のマトリクスが構築される、トータルフォーカシング法(TFM)技術を使用することができる。概して、撮像は、試験中のプローブ又は構造を互いに対して移動させるときに行われる。上述したように、試験試料への、又はそこからの音響エネルギーを効率的に結合するために、試験プローブアセンブリと試験試料との間の境界面において水などの結合媒体を使用することができる。
【0005】
本発明者らは、とりわけ、一般的に利用可能な流体結合手法が様々な課題を提示し得ることを認識した。かかる課題に対処するために、音響トランスデューサからのエネルギーを試験試料に結合するための多層構造を提供するような、本明細書に図示及び説明されるような音響検査装置を使用することができる。多層構造は、内部流体チャンバと、第1の材料と、第2の材料と、を含むことができる。ガスケット又はシール配設を使用するなどして、第2の材料層と試験試料の間に閉領域を形成することができる。供給及び吸引ポートの両方を含むような、試験プローブアセンブリと試験試料の間の境界面に、カプラント(例えば、水)を提供することができる。このようにして、カプラントの損失を低減又は最小化することができる。例えば、本装置は、音響トランスデューサを支持するためのシャーシであって、シャーシが、カプラント流体チャンバを含み、カプラント流体チャンバが、シャーシの外部周囲環境に対して加圧するためのものであり、チャンバが、音響トランスデューサによって音響励振するように配設されている、シャーシを含むことができる。可撓性材料層を試験試料と接触するように配置することができる境界面においてカプラント流体を塗布するなどのための、アプリケータを含むことができる。カプラント流体チャンバは、アパーチャを含む又は画定することができ、アパーチャは、可撓性材料層をカプラント流体チャンバに結合し、カプラント流体チャンバを外部周囲環境から隔離し、可撓性材料層は、境界面において試験試料に一致するように形状が適合する。例えば、境界面においてアプリケータを介して塗布されるカプラント流体を維持するように、封止領域を形成することができる。
【0006】
一実施例では、可撓性材料層は、流体圧力が流体チャンバ内に印加されることなどに応答して、試験試料に一致するようにアパーチャの平面を越えて可撓的に突出させることができる。本装置は、カプラント流体チャンバと流体的に結合された少なくとも1つの加圧ポートを含むことができ、ポートは、流体圧力源と流体連通するための流体入口を画定する。ここで、本装置は、流体入口及び流体出口を含む流体回路を含むことができ、流体回路は、第1の圧力でカプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すためのものである。一実施例では、本装置は、流体的にアプリケータと結合されたポートを含むことができ、ポートは、境界面においてカプラント流体を維持するように、アプリケータに流体接続された多孔性媒体に流体カプラントの流れを提供する。
【0007】
アプリケータと流体結合されたポートはまた、流体出口と結合するなどの、カプラント流体チャンバと流体結合して、第1の液体ストリームが流体チャンバを出た後に第1の液体ストリームを多孔性媒体に提供することができる。アプリケータと流体結合されたポートは、アプリケータに流体接続された流れ制限媒体に流体カプラントの流れを提供して、境界面を湿潤させるのを補助することができる。一実施例では、本装置は、Aqualene(商標)又はエラストマなどの、可撓性材料層と流体チャンバとの間に位置付けられた第2の材料層を含むことができる。また、シャーシは、流体チャンバを流体封止するために流体チャンバの縁部に沿って可撓性材料層を保持するなどのために、流体チャンバを含む第2の部分に取り外し可能に結合可能であるようにサイズ設定及び形状設定された第1の部分を含む又は使用することができる。例えば、第1の部分は、ねじ、蝶ねじ、クランプ、ラッチ、接着剤、インサート及びレセプタクル、又はインターロック関係、のうちの少なくとも1つを介して、第2の部分に取り外し可能に結合可能であり得る。
【0008】
シャーシはまた、可撓性材料層又は流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含む又は使用することができ、潤滑ポートは、カプラント流体チャンバに流体接続されている。例えば、潤滑ポートは、第1の部分と試験試料との間に位置付けられた多孔性材料にカプラントの流れを提供するなどのために、可撓性材料層又は流体チャンバに隣接して位置付けることができる。
【0009】
本明細書に記載された非限定的な実施例の各々は、単独で成立させること、又は他の実施例うちの1つ以上との様々な順列若しくは組み合わせで組み合わせることができる。
【0010】
本概要は、本特許出願の主題の概説を提供することを意図している。本発明の排他的又は網羅的な説明を提供することを意図していない。詳細な説明は、更なる情報を提供するために含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
必ずしも原寸に比例して描かれていない図面において、同様の数字は、異なる図面において同様の構成要素を説明することができる。異なる文字接尾辞を有する同様の数字は、同様の構成要素の異なるインスタンスを表すことができる。図面は、限定するものではないが、概して、本文書で論じられる様々な実施形態を一例として例示する。
【0012】
図1A】試験プローブアセンブリの一実施例の斜視図を描示する。
図1B】試験プローブアセンブリの一実施例の部分断面図を描示する。
図1C】試験プローブアセンブリの一実施例の部分分解図を描示する。
図2】試験試料のNDTに使用する検査装置を描示する。
図3A】プローブアセンブリの一実施例の斜視図を描示する。
図3B】プローブアセンブリの一実施例の分解図を描示する。
図3C】プローブアセンブリの一実施例内の灌注を示す部分断面図を描示する。
図3D】プローブアセンブリの一実施例内の灌注を示す別の部分断面図を描示する。
図4A】組み立てられたプローブアセンブリの別の実施例を描示する。
図4B】組み立てられていないプローブアセンブリの一実施例を描示する。
図5】音響検査システムの一実施例を描示する。
図6】試験試料を検査する方法を説明するフローチャートである。
図7図6からの試験試料を検査する方法を更に説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
非破壊試験(NDT)又は非破壊検査(NDI)を使用して、構造の品質又は他の特性を検査することができる。NDT分析を製造中又は製造後に物体に対して行って、欠点を監視することなどによって、信頼性を確実にすることができる。例えば、NDTを使用して、製造された構成要素における空隙、亀裂、異物、分離、剥離、多孔質、又は他の不完全性を特定することができる。NDTを使用して取得したデータ処理及び使用して、構造内の異常の存在を決定することができる。
【0014】
超音波、渦電流、又は他のNDT技術を使用することができるかかるプローブは、特定の空間又は容積のカバレッジ領域を提供するように配向することができ、また、スループットを高めるなどのために、複数のプローブを使用して、試験中オブジェクトの異なる領域を同時に検査することができる。例えば、分析は、トランスデューサと試験中オブジェクトの表面との間に結合媒体(例えば、水)を使用して実行することができる。1つの手法では、NDT中に、試験試料を結合媒体中に浸漬することができる。かかる手法は、例えば大きい試験試料の空間及び取り扱い、機械の潜在的な摩耗(例えば、腐食)、及び比較的多いカプラントの消費といった課題を提示する。別の手法では、試験プローブアセンブリを試験試料に対して移動させるときに、試験試料は、浸漬するのではなく、代わりに、結合媒体でコーティングすること、湿潤させること、又はそれを吹き付けることができる。ここで、試験プローブアセンブリは、音響試験プローブアセンブリと試験試料との間の境界面に又はその近くに多層構造を含むことができる。例えば、ガスケット又はシール配設を使用して、多層構造によって形成された膜と試験試料との間にカプラント充填領域を確立することができる。余分なカプラントは、カプラントを回収するために吸引を適用することができるポート又は他の特徴を使用するなどして、閉じたカプラント充填領域の外周の周りで回収することができ、例えば、カプラントの損失を低減又は最小化する一方で、プローブされるものの間の境界面に浸漬を提供する。
【0015】
概して、NDTプローブは、ロボットアーム、ガントリ、又は多軸スキャナなどのマニピュレータに取り付けられた固定具上に配設することができ、又は手で操作することができる。試験中の構造の異なる角度、サイズ、厚さ、及び他の寸法に対応するために複数の異なる固定具が必要であり得るので、固定構成を有する固定具に関する花壇が存在し得る。また、不均一な(例えば、湾曲した)プロファイルを有する構造を検査する際の課題も提示され得る。例えば、かかるプロファイルは、構造の異なる領域が検査されるときに、プローブの位置及び近接度の調整が必要であり得る。標的とする検査カバレッジを達成するために、構造の長さに沿っていくつかの通路が必要であり得る。また、NDT中に試験試料を浸漬する必要性を軽減するために、試験プローブアセンブリ内にカプラント充填領域を確立することは困難であり得る。例えば、カプラントは、封止領域が不十分である場合に試験試料から漏出し得るか、若しくは流れ落ち得、又は試験試料は、試験中に捕捉的な(例えば、手動の)潤滑を必要とし得、過程を複雑にする。本発明者らは、とりわけ、NDT検査をサポートし、一方で、検査中に試験試料を浸漬する必要性を低減するための様々な構造に対応するなどのために、適合可能な固定具を使用することができることを認識した。
【0016】
図1A図1B、及び図1Cは、試験プローブアセンブリ100の一実施例を表す。試験プローブアセンブリ100は、音響トランスデューサ102及びアプリケータ120を支持するためのシャーシ110を含むことができ、アプリケータ部分120は、可撓性材料層104を試験試料と接触するように配置することができる境界面106に、又はその近くにカプラントを塗布することができる。図1Bに示される部分断面図に表されるように、試験プローブアセンブリ100はまた、カプラント流体チャンバ112を含む又は使用することもできる。ここで、カプラント流体チャンバ112は、シャーシ110の外部周囲環境に対して加圧することができる。チャンバ112内で保持されるカプラント流体は、音響トランスデューサ102による音響励振を可能にすることができ、また、境界面106の試験試料を視覚化又は監視するのを補助することができる。
【0017】
図1Cの部分分解図に示されるように、チャンバ112は、1つ以上のガスケット又はスペーサ108によって分離された複数の部分から構成され得る。例えば、チャンバ112は、アパーチャ124を画定することができ、アパーチャ124は、可撓性材料層104をカプラント流体チャンバ112に結合して、カプラント流体チャンバ112を外部周囲環境から隔離させる。ここで、可撓性材料層104は、流体チャンバ112内のカプラントの流体圧力に基づいて、境界面106において試験試料に一致するように形状が適合するような材料で形成することができる。例えば、可撓性材料層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、若しくはパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む材料で形成することができる。また、可撓性材料層104は、ヒドロフルオロアルコキシアルカン(HFA)などの、試験サンプルに使用されるカプラント流体による化学汚染に耐性を示すように選択された材料で形成することができる。一般的には、可撓性材料層104は、境界面106における試料構造の視覚化を容易にする又は高めるなどのために、試料試験と互換性がある又はそれに適切であるスティフネスを有するように選択することができる。いくつかの実施例では、可撓性材料層104に使用される材料は、約0.01~約1000MPaの範囲のヤング率を有することができる。例えば、いくつかの実施例では、ヤング率は、約1MPa~約200MPaとすることができる。いくつかの実施例では、ヤング率は、約15MPa以下とすることができ、いくつかの実施例では、ヤング率は、約10MPa以下とすることができる。一実施例では、スペーサ又はガスケット108aなどの少なくとも1つのシール部材を含む封止領域を、可撓性材料層104に又はその近くに形成することができる。封止領域は、境界面106においてアプリケータ部分120を介して塗布されるカプラント流体を維持するのを補助することができる。動作中及び使用中に、カプラント流体チャンバ112内の流体圧力は、可撓性材料層を、アパーチャ124の平面を越えて可撓的に突出させて、境界面106において試験試料に適合させることができる。
【0018】
本明細書に記載されているカプラント流体は、音響カプラント特性を有することに限定されず、むしろ、カプラントは、非トランスデューサ音響特性を含む、あらゆる音響特性を有することができる。カプラント流体は、本明細書では音響特性を有するものとして言及されているが、この流体は、限定されないが、音響反射、音響吸収、音響インピーダンス、熱伝導率、熱拡散係数、機械的スティフネス、機械的減衰、及びそれらの組み合わせなどの、任意の音響特性を有することを理解されたい。カプラント流体は、本明細書では音響特性を有するものとして言及されているが、この流体は、限定されないが、音響反射、音響吸収、音響インピーダンス、熱伝導率、熱拡散係数、機械的スティフネス、機械的減衰、及びそれらの組み合わせなどの、任意の音響特性を有することを理解されたい。したがって、本明細書に記載された検査方法は、例えばトランスデューサのアレイ又は単一のトランスデューサを使用した検査などの、上で説明した音響検査技術のうちのいずれかを使用することを含むことができる。
【0019】
一実施例では、図1Bに示されるように、試験プローブアセンブリ100はまた、アプリケータ120と流体結合される1つ以上のポート116も含むことができ、ポート116は、アプリケータ部分120に流体接続された流れ制限媒体126に流体カプラントの流れを提供して、境界面106において試験試料を湿潤させる。一実施例では、ポート116は、カプラント流体チャンバ112と流体結合することができる。代替的又は追加的に、ポート116は、チャンバ112にかつ流れ制限媒体126において外部結合流体を供給するための専用又は別個のチャンバに流体結合することができる。流れ制限媒体126は、プローブアセンブリ100を試験試料に対して平行移動させたときにカプラントをその中に保持しながらカプラントの残留物を残すための、「水浸しの」スポンジとして作用することができる。例えば、流れ制限媒体126は、多孔性材料又は吸水性材料で形成すること、又は別様にそれを含むことができる。流れ制限媒体126は、ポリウレタンフォーム、編み込みメッシュ若しくは編布、微多孔性フィルム、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含むことができる。一実施例では、試験プローブアセンブリ100はまた、可撓性材料層104と流体チャンバ112との間に位置付けられた第2の材料層も含むことができる。一実施例では、第2の材料は、シリコーンエラストマ、熱可塑性エラストマ、スチレンエラストマ、又はそれらの組み合わせなどのエラストマを含むことができる。例えば、第2の材料層は、少なくとも部分的に、Aqualene(商標)で形成することができる。
【0020】
図2は、試験試料のNDTに使用される検査装置を表す。一実施例では、試験プローブアセンブリ100は、半自動検査又は自動検査を容易にするために、ロボットアーム、ガントリ、多軸スキャナ、又は他のデバイスなどのマニピュレータ150に試験プローブアセンブリ100を取り付けるために使用することができる機械的結合を含む又は使用することができる。マニピュレータ150は、ロボットコントローラ、位置決めコントローラ、又は運動計画アルゴリズムなどの移動制御システムを含むことができる。図2に表されるように、マニピュレータ150は、プローブアセンブリ100を平行移動させる、回転させる、ねじる、又は別様に操作することができるように構成された、ロボットアームなどのロボットを含むことができる。例えば、マニピュレータ150は、プローブアセンブリ100を試験試料160上の検査部位の近くに位置決めすることができる。図1に関して上で説明したように、試験プローブアセンブリ100内の構成要素の配設は、境界面において試験試料160と接触するプローブアセンブリ100の表面の表面積とほぼ同じ大きさである視覚化領域を提供することができる。このように、試験プローブアセンブリ100は、マニピュレータ150を介して位置決めされたときに、単一の検査の実行で試験試料全体を検査することができる。一実施例では、マニピュレータ150は、プローブアセンブリ100に試験試料160の表面を蛇行パターンで移動させて、試験試料160の領域全体を検査することができる。例えば、マニピュレータ150は、プローブアセンブリ100を試験試料160に対して二次元的に平行移動及び/又は回転させて、単一の検査の実行中に試験試料160の全ての領域を検査することができる。別の実施例として、マニピュレータ150は、プローブアセンブリ100を試験試料160に対して上下に移動させて、単一の検査の実行中に試験試料160の全ての領域を検査することができる。一実施例では、試験試料160が不規則面又は凹面を含む場合、マニピュレータ150によって試験プローブアセンブリ100を回転させて、試験試料160の表面に対する検査領域の位置を維持しながら試験試料160の周りの領域を視認することができる。1つ以上のリニア可変差動変圧器(LVDT)を使用して、試験物体の輪郭、曲率、又は形状の変化に対応するマニピュレータ150の移動の動的制御を支援するためのフィードバックを提供することができる。電気機械センサ又は光機械センサなどの、マニピュレータ150の位置決めのための他の感知デバイスを使用することができる。
【0021】
図3A図3B図3C、及び図3Dは、プローブアセンブリの別の実施例を表す。プローブアセンブリ300は、上で説明したプローブアセンブリ100と同様であり得る。したがって、プローブアセンブリ300は、図1A図1Cに関して上で説明したものと同様の構成要素を含む又は使用することができ、また、同様の様式で使用することができる。一実施例では、プローブアセンブリ300は、シャーシ310内に配設された少なくとも1つの音響トランスデューサ302と、可撓性材料層304を試験試料と接触するように配置することができる境界面にカプラント流体を塗布するためのアプリケータ320と、を含む又は使用することができる。プローブアセンブリ300はまた、シャーシ310の外部周囲環境に対して加圧するためのカプラント流体チャンバ312も含むことができる。流体チャンバ312は、カプラント流体チャンバ312を外部周囲環境から隔離する可撓性材料層304を露出させるアパーチャ324を画定することができ、可撓性材料層は、境界面において試験試料に一致するように形状が適合する。また、試験プローブアセンブリ300はまた、可撓性材料層304と流体チャンバ312との間に位置付けられた第2の材料層305も含むことができる。一実施例では、第2の材料層305は、例えばAqualene(商標)などの、エラストマを含むことができる。
【0022】
図3A及び図3Bに表されるように、シャーシ310は、枢軸点366を介して第2のシャーシ部分364に枢動可能に接続された第1のシャーシ部分362を含む又は使用することができる。一実施例では、第1のシャーシ部分362及び第2のシャーシ部分364は、それらを互いに接続するために、シャーシ310の軸方向及び回転運動を可能にすることができるピン及び孔構造を含む又は使用することができる。一実施例では、流体チャンバ312を含む様々な構成要素を第2のシャーシ部分364に結合することができる。
【0023】
図3Cの部分断面図に表されるように、試験プローブアセンブリ100はまた、カプラント流体チャンバ112と流体結合された1つ以上の加圧ポート330も含むことができ、加圧ポート330は、流体圧力源と流体連通するための流体入口を画定する。一実施例では、試験プローブアセンブリ100はまた、1つ以上の流体出口331も含むことができる。カプラント流体は、指定された圧力で加圧ポート330から1つ以上の流体出口331へと流すことができる。例えば、カプラントチャンバ112は、いくつかの実施例では約0.5バール~約4.0バールなどの、約0.5バール~約5バールの範囲の圧力、又は約0.01バール~約10バールの範囲の圧力で塗布される流体を有することができる。カプラントの粘度は、流体がアプリケータ部分120を介して塗布されるときに、材料層104が可撓的に突出して、境界面106において試験試料に適合するように選択することができる。代替的に、カプラント流体チャンバ112内の流体圧力は、流体がアプリケータ部分120を介して塗布されるときに材料層104が相対的に静止したままであるように選択することができる。
【0024】
図3Dに表されるように、試験プローブアセンブリ300はまた、アプリケータ320と流体結合された1つ以上の潤滑ポート316も含むことができ、1つ以上の潤滑ポート316は、プローブアセンブリ300と試験試料との間の境界面においてカプラント流体を維持するのを補助するための流体カプラントの流れを提供する。例えば、1つ以上の潤滑ポート316はまた、例えば1つ以上の流体出口331のうちのそれぞれ1つと1つ以上の潤滑ポートのうちのそれぞれ1つとの間の流体接続を介して、カプラント流体チャンバ112と流体結合することもできる。試験プローブアセンブリはまた、外部周囲環境に対するカプラント流体チャンバの圧力を調節するための圧力調節器も含む又は使用することができる。
【0025】
一実施例では、カプラント流体を1つ以上の潤滑ポート316又は1つ以上の加圧ポート330に提供する流体回路は、カプラント流体を保持する開いた非加圧リザーバに流体接続された開回路とすることができる。ここで、カプラント流体は、電気ポンプなどによって管を通してポンプ圧送又は吸引し、次いで、リザーバ内に供給する又は再循環させることができる。この技術は、試験試料の表面に試験プローブアセンブリを配置したときに起こる一時的な圧力変動のより良好な吸収を可能にすることができる。また、この技術は、カプラント流体を従来の即時使用可能な液体形態で従来の容器に貯蔵することができるので、幅広いカプラント流体の選択を可能にする。
【0026】
図4A及び図4Bは、プローブアセンブリの別の実施例を表す。プローブアセンブリ400は、上で説明したプローブアセンブリ100及びプローブアセンブリ300と同様であり得る。したがって、プローブアセンブリ400は、図1A図1C及び図3A図3Dに関して上で説明したものと同様の構成要素を含む又は使用することができ、また、同様の様式で使用することができる。プローブアセンブリ400のシャーシ410は、第2の部分472に取り外し可能に結合可能であるようにサイズ設定及び形状設定された第1の部分470を含むことができる。一実施例では、第1の部分470は、ねじ、蝶ねじ、クランプ、ラッチ、接着剤、インサート及びレセプタクル、及びインターロック関係、のうちの少なくとも1つを介して、第2の部分472に取り外し可能に結合可能であり得る。図4Bに表されるように、結合関係で第1の部分470及び第2の部分472をクランプするために、カム特徴を含む少なくとも1つのクランプねじ474を、第2の部分472に含めることができる。また、第1の部分470は、第2の部分472に結合されたときに、流体チャンバ412の縁部に沿って可撓性材料層を保持して、流体チャンバ412を流体封止することができる。本明細書で使用される場合、「取り外し可能に結合可能な」、「取り外し可能に結合する」、「取り外し可能な」、「結合可能な」、及び「結合する」という句は、挿入すること及び取り外すことができるように機械的に接続された構成要素を指し得る。かかる構成は、構成要素の迅速かつ容易な統合又は取り外しを可能にすることができる。また、流れ制限媒体426(上で説明した流れ制限媒体126と同様)は、第2の取り外し可能部分472に含めることができる。一実施例では、流れ制限媒体426は、接着剤又はレセプタクルなどの嵌合特徴を介して、第2の部分472に取り外し可能に結合可能であり得る。
【0027】
図5は、概して、本明細書に図示及び説明されるような少なくとも一部分の1つ以上の技術を実施するために使用することができるような、音響検査システム500を備えた一実施例を例示する。検査システム500は、手持ち型又は携帯型アセンブリなどの試験器具540を含むことができる。試験器具540は、マルチコンダクタインターコネクト530を使用するなど、プローブアセンブリに電気的に結合されてもよい。プローブアセンブリ550は、それぞれのトランスデューサ154A~154Nを含むトランスデューサアレイ552などの1つ以上の電気音響トランスデューサを含むことができる。トランスデューサアレイは、線形又は湾曲した輪郭に従うことができ、又はトランスデューサ要素のマトリクスを提供するなどの、2本の軸に延在する要素のアレイを含むことができる。要素は、フットプリントが正方形である必要はなく、直線軸に沿って配設される必要もない。要素のサイズ及びピッチは、検査用途に従って変化させることができる。
【0028】
試験器具540を様々な異なるプローブアセンブリ550と共に使用することを可能にするような、モジュール式プローブアセンブリ550構成を使用することができる。概して、トランスデューサアレイ552は、例えば、結合媒体556を介してターゲット558(例えば、試験試料又は「試験中オブジェクト」)に音響的に結合され得るような圧電トランスデューサを含む。結合媒体は、流体若しくはゲル、又は固体膜(例えば、エラストマ若しくは他のポリマー材料)、又は流体、ゲル、若しくは固体構造の組み合わせを含むことができる。例えば、音響トランスデューサアセンブリは、既知の音響伝播特性を有する剛性熱硬化性ポリマーを含むくさび構造に結合されたトランスデューサアレイ(例えば、C-Lec Plastics Inc.から入手可能なRexolite(登録商標))を含むことができ、水は、試験中に結合媒体556としてくさびと試験中の構造との間に注入することができ、又は試験は、プローブアセンブリ550とターゲット558との間の境界面を別様に結合媒体中に浸漬することによって実行することができる。本明細書で説明される装置及び技術は、プローブアセンブリ550とターゲット558との間に境界面における結合媒体556のカバレッジを高めるために使用することができる。
【0029】
試験器具540は、1つ以上の送信信号チェーン、受信信号チェーン、又はスイッチング回路(例えば、送信/受信スイッチング回路)を含むフロントエンド回路522などの、デジタル及びアナログ電気回路を含むことができる。送信信号チェーンは、ターゲット558への高周波音波照射のためにインターコネクト530を介してプローブアセンブリ550に送達するための送信パルスを提供する、高周波音波照射に応答して引き出される散乱又は反射された音響エネルギーを受信することによって、ターゲット558構造上若しくはその内部の欠陥560を撮像する、又はそうでなければ検出するような、増幅器及びフィルタ電気回路構成を含むことができる。
【0030】
図5は、単一のプローブアセンブリ550及び単一のトランスデューサアレイ552を示しているが、単一の試験器具540に接続された複数のプローブアセンブリ、又はピッチ/キャッチ検査モードのために単一若しくは複数のプローブアセンブリ550と共に使用される複数のトランスデューサアレイ552などの、他の構成を使用することができる。同様に、試験プロトコルは、複数の試験器具540間の調整を使用して、例えば、マスタ試験器具540から確立された、又は計算設備508などの別のリモートシステムによって、若しくはラップトップ532、タブレット、スマートフォン、デスクトップコンピュータなどの汎用コンピューティングデバイスによって確立された全体的な試験スキームに応答して、行うことができる。試験スキームは、公開された標準又は規制要件に従って確立され得、例示的な例として、最初の製造時に、又は継続的な監視のために繰り返し行われ得る。
【0031】
フロントエンド回路522の受信信号チェーンは、プローブアセンブリ550を使用して受信したエコー信号をデジタル化するようなアナログ-デジタル変換設備と共に、1つ以上のフィルタ又は増幅器回路を含むことができる。デジタル化は、時間又は位相において互いに整列又は参照されるデジタル化されたデータの複数のチャネルを提供するように、コヒーレントに実施され得る。フロントエンド回路は、試験器具540の一部分として含まれるプロセッサ回路502などの1つ以上のプロセッサ回路に結合され、制御されてもよい。プロセッサ回路は、試験器具540に、音響の送信、音響の取得、音響検査に関するデータの処理若しくは記憶のうちの1つ以上行わせる、又は別様に本明細書に図示及び説明されるような技術を行わせる命令を実行するように、メモリ回路に結合することができる。試験器具540は、有線又は無線通信インターフェース520を使用するなどして、システム500の他の部分に通信可能に結合され得る。
【0032】
例えば、本明細書に図示及び説明されるような1つ以上の技術の性能は、試験器具540上で、又は計算設備508、若しくはラップトップ532、タブレット、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、などの汎用コンピューティングデバイスを使用するなどの、他の処理又は記憶設備を使用して達成することができる。例えば、試験器具540上で行われる場合、又は試験器具540の能力を超えて実行される場合、不必要に遅くなる処理タスクは、例えば、試験器具540からの要求に応答して、遠隔で(例えば、別個のシステム上で)行われ得る。同様に、例えば、撮像データ又は時系列データのAスキャンマトリクスなどの中間データ又はそのようなデータの他の表現の記憶は、試験器具540に通信可能に結合された遠隔設備を使用して達成され得る。試験器具は、構成情報又は結果の提示などのためのディスプレイ510と、オペレータコマンド、構成情報、又はクエリへの応答を受信するためのキーボード、トラックボール、ファンクションキー又はソフトキー、マウスインターフェース、タッチスクリーン、スタイラスなどのうちの1つ以上を含む入力デバイス512とを含むことができる。
【0033】
図6は、試験試料を検査する方法を説明するフローチャートである。
【0034】
一実施例では、610で、本方法は、試験試料をカプラント流体と接触するように配置することを含むことができる。
【0035】
620で、方法は、試験試料を少なくとも1つの音響トランスデューサを含む検査ヘッドに結合された検査ヘッドと接触するように配置することを含むことができる。
【0036】
630で、本方法は、可撓性材料層を試験試料と接触するように配置することができる境界面において試験試料に一致するように可撓性材料層の形状を適合させるために、アパーチャに対するカプラント流体の圧力及び流れを変動させることを含むことができる。例えば、変動させることは、試験試料に一致するように流体圧力が流体チャンバ内に印加されることに応答して可撓性材料層がアパーチャの平面を可撓的に越えて突出するように、カプラント流体チャンバを加圧することを含むことができる。
【0037】
640で、本方法は、1つ以上の音響パルスを送信することを含むことができる。また、本方法は、音響エコーを受信することを含むことができる。例えば、カプラント流体チャンバ内のカプラント流体を使用するなどして、音響信号を送信又は受信することができる。
【0038】
650で、本方法は、受信音響エコーの特性に基づいて、試験試料の特徴を示すデータを提示することを含むことができる。例えば、データを提示することは、1つ以上のトータルフォーカシング法(TFM)画像、又は1つ以上のフルマトリクス捕捉(FMC)Aスキャン(振幅時系列)を提示することを含むことができる。例えば、データは、試験試料の欠陥又は他の特性を確認するなどのために、ユーザによって解釈することができる。
【0039】
カプラント流体はまた、検査ヘッドのカプラント流体チャンバを通って流れるなどのために使用することもでき、カプラント流体チャンバは、アパーチャであって、カプラント流体チャンバを外部周囲環境から隔離する可撓性材料層を露出させる、アパーチャを含む又は画定することができる。
【0040】
本方法はまた、流体カプラントの流れを流れ制限媒体に提供して、境界面を湿潤させることも含むことができる。一実施例では、本方法は、少なくとも1つのシール部材によって画定された封止領域内の境界面においてカプラント流体を維持することを含むことができる。一実施例では、本方法は、カプラントの境界面からの噴出を低減させながら、カプラントの残留物を試験試料に塗布するために、アプリケータによって境界面に供給されるカプラント流体の圧力及び流れを確立又は調整することを含むことができる。
【0041】
図7は、図6からの試験試料を検査する方法を更に説明するフローチャートである。一実施例では、710で、本方法は、カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートの流体圧力を調節することを含むことができる。
【0042】
一実施例では、720で、本方法は、カプラント流体を検査ヘッドの流体回路を通して循環させることを含むことができる。
【0043】
730で、循環させることは、第1の液体ストリームをカプラント流体チャンバを通して流すことを含むことができる。
【0044】
740で、一実施例では、本方法は、境界面においてカプラント流体を維持するように、流体カプラントの流れを多孔性媒体に提供することを含むことができる。
【0045】
注記及び実施例
態様1は、音響検査装置であって、当該装置が、音響トランスデューサを支持するように構成されたシャーシであって、シャーシが、カプラント流体チャンバを備え、カプラント流体チャンバが、シャーシの外部周囲環境に対して加圧するように構成され、チャンバが、音響トランスデューサによって音響励振するように配設されている、シャーシと、可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面においてカプラント流体を塗布するように構成されたアプリケータと、を含み、カプラント流体チャンバが、アパーチャを備え、又は画定し、アパーチャが、可撓性材料層をカプラント流体チャンバに結合し、カプラント流体チャンバを外部周囲環境から隔離し、可撓性材料層が、境界面において試験試料に一致するように形状が適合するように構成されている、音響検査装置である。
【0046】
態様2では、封止領域が形成されており、封止領域が、少なくとも1つのシール部材によって画定され、封止領域が、境界面においてアプリケータを介して塗布されたカプラント流体を維持するように構成されている、態様1に記載の主題。
【0047】
態様3では、可撓性材料層を備え、可撓性材料層が、試験試料に一致するように流体圧力が流体チャンバ内に印加されることに応答してアパーチャの平面を越えて可撓的に突出する、態様1又は2に記載の主題。
【0048】
態様4では、可撓性材料層を備え、可撓性材料層が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、若しくはパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、態様1~3のいずれか1つに記載の主題。
【0049】
態様5では、カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートを備え、加圧ポートが、流体圧力源と流体連通するための流体入口を画定する、態様1~4のいずれか1つに記載の主題。
【0050】
態様6では、流体入口及び流体出口を含む流体回路を備え、流体回路が、第1の圧力でカプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すように構成されている、態様5に記載の主題。
【0051】
態様7では、アプリケータと流体結合されたポートを備え、ポートが、境界面においてカプラント流体を維持するように、アプリケータに流体接続された多孔性媒体に流体カプラントの流れを提供する、態様6に記載の主題。
【0052】
態様8では、アプリケータと流体結合されたポートがまた、カプラント流体チャンバとも流体結合されている、態様7に記載の主題。
【0053】
態様9では、アプリケータと流体結合されたポートがまた、流体出口とも流体結合され、また、第1の液体ストリームが流体チャンバを出た後に多孔性媒体に第1の液体ストリームを提供するように構成されている、態様7又は8に記載の主題。
【0054】
態様10では、アプリケータと流体結合されたポートを備え、ポートが、アプリケータに流体接続された流れ制限媒体に流体カプラントの流れを提供して、境界面を湿潤させ、ポートが、カプラント流体チャンバと流体結合されている、態様1~9のいずれか1つに記載の主題。
【0055】
態様11では、流れ制限媒体が、多孔性材料を含む、態様10に記載の主題。
【0056】
態様12では、多孔性材料が、ポリウレタンフォーム、編み込みメッシュ若しくは編布、微多孔性フィルム、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、吸水性材料を含む、態様11に記載の主題。
【0057】
態様13では、可撓性材料層と流体チャンバとの間に位置付けられた第2の材料層を備える、態様1~12のいずれか1つに記載の主題。
【0058】
態様14では、第2の材料が、シリコーンエラストマ、熱可塑性エラストマ、スチレンエラストマ、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、エラストマを含む、態様13に記載の主題。
【0059】
態様15では、第2の材料が、Aqualene(商標)を含む、態様14に記載の主題。
【0060】
態様16では、流体チャンバに隣接して位置付けられた音響トランスデューサ要素を更に備え、音響トランスデューサ要素が、カプラント流体チャンバ内のカプラント流体を使用して音響信号の送信又は受信のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、態様1~15のいずれか1つに記載の主題。
【0061】
態様17では、シャーシが、流体チャンバを含む第2の部分に取り外し可能に結合可能であるようにサイズ設定及び形状設定された第1の部分を含み、第1の部分が、第2の部分に結合されたときに、流体チャンバを流体封止するために流体チャンバの縁部に沿って可撓性材料層を保持するように構成されている、態様1~16のいずれか1つに記載の主題。
【0062】
態様18では、第1の部分が、ねじ、蝶ねじ、クランプ、ラッチ、接着剤、インサート及びレセプタクル、並びにインターロック関係、のうちの少なくとも1つを介して、第2の部分に取り外し可能に結合可能である、態様17に記載の主題。
【0063】
態様19では、シャーシが、可撓性材料層又は流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、潤滑ポートが、カプラント流体チャンバに流体接続されている、態様17又は18に記載の主題。
【0064】
態様20では、シャーシが、可撓性材料層又は流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、潤滑ポートが、第1の部分と試験試料との間に位置付けられた多孔性材料にカプラントの流れを提供するように構成されている、態様17~19のいずれか1つに記載の主題。
【0065】
態様21は、音響検査のためのシステムであって、当該システムが、検査ヘッドであって、シャーシ内に配設された少なくとも1つの音響トランスデューサを含み、シャーシが、カプラント流体チャンバを備え、カプラント流体チャンバが、シャーシの外部周囲環境に対して加圧するように構成され、チャンバが、音響トランスデューサによって音響励振するように配設されている、検査ヘッドと、可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面においてカプラント流体を塗布するように構成されたアプリケータと、を備え、カプラント流体チャンバが、アパーチャを備え、又は画定し、アパーチャが、カプラント流体チャンバを外部周囲環境から隔離する可撓性材料層を露出させ、可撓性材料層が、境界面において試験試料に一致するように形状が適合するように構成されている、システムである。
【0066】
態様22では、封止領域が形成されており、封止領域が、少なくとも1つのシール部材によって画定され、封止領域が、境界面においてアプリケータを介して塗布されたカプラント流体を維持するように構成されている、態様21に記載の主題。
【0067】
態様23では、検査ヘッドを試験試料に対して制御可能に位置決めするように構成された検査ヘッドマニピュレータを備える、態様21又は22に記載の主題。
【0068】
態様24では、検査ヘッドが、音響検査のために、チャンバを通して試験試料を制御可能に送給するように構成された一体型コンベア機構を備える、態様21~23のいずれか1つに記載の主題。
【0069】
態様25では、外部周囲環境に対するカプラント流体チャンバの圧力を調節するための圧力調節器を備える、態様21~24のいずれか1つに記載の主題。
【0070】
態様26では、可撓性材料層を備え、可撓性材料層が、試験試料に一致するように流体圧力が流体チャンバ内に印加されることに応答してアパーチャの平面を越えて可撓的に突出する、態様21~25のいずれか1つに記載の主題。
【0071】
態様27では、少なくとも1つの超音波トランスデューサであって、カプラント流体チャンバ内のカプラント流体を励振するように構成された、少なくとも1つの超音波トランスデューサを備える、態様21~26のいずれか1つに記載の主題。
【0072】
態様28では、少なくとも1つの光トランスデューサであって、カプラント流体チャンバ内のカプラント流体の音響励振及び/又は排出を測定するように構成された、光トランスデューサを備える、態様27に記載の主題。
【0073】
態様29では、可撓性材料層を備え、可撓性材料層が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、若しくはパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、態様21~28のいずれか1つに記載の主題。
【0074】
態様30では、カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートを備え、加圧ポートが、流体圧力源と流体連通するための流体入口を画定する、態様21~29のいずれか1つに記載の主題。
【0075】
態様31では、流体入口及び流体出口を含む流体回路を備え、流体回路が、第1の圧力でカプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すように構成されている、態様30に記載の主題。
【0076】
態様32では、アプリケータと流体結合されたポートを備え、ポートが、境界面においてカプラント流体を維持するように、アプリケータに流体接続された多孔性媒体に流体カプラントの流れを提供する、態様31に記載の主題。
【0077】
態様33では、アプリケータと流体結合されたポートがまた、カプラント流体チャンバとも流体結合されている、態様32に記載の主題。
【0078】
態様34では、アプリケータと流体結合されたポートがまた、流体出口とも流体結合され、また、第1の液体ストリームが流体チャンバを出た後に多孔性媒体に第1の液体ストリームを提供するように構成されている、態様32又は33に記載の主題。
【0079】
態様35では、アプリケータと流体結合されたポートを備え、ポートが、アプリケータに流体接続された流れ制限媒体に流体カプラントの流れを提供して、境界面を湿潤させ、ポートが、カプラント流体チャンバと流体結合されている、態様21~34のいずれか1つに記載の主題。
【0080】
態様36では、流れ制限媒体が、多孔性材料を含む、態様35に記載の主題。
【0081】
態様37では、多孔性材料が、ポリウレタンフォーム、編み込みメッシュ若しくは編布、微多孔性フィルム、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、吸水性材料を含む、態様36に記載の主題。
【0082】
態様38では、可撓性材料層と流体チャンバとの間に位置付けられた第2の材料層を備える、態様21~37のいずれか1つに記載の主題。
【0083】
態様39では、第2の材料が、シリコーンエラストマ、熱可塑性エラストマ、スチレンエラストマ、又はそれらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つを含む、エラストマを含む、態様38に記載の主題。
【0084】
態様40では、第2の材料が、Aqualene(商標)を含む、態様39に記載の主題。
【0085】
態様41では、流体チャンバに隣接して位置付けられた音響トランスデューサ要素を更に備え、音響トランスデューサ要素が、カプラント流体チャンバ内のカプラント流体を使用して音響信号の送信又は受信のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、態様21~40のいずれか1つに記載の主題。
【0086】
態様42では、シャーシが、流体チャンバを含む第2の部分に取り外し可能に結合可能であるようにサイズ設定及び形状設定された第1の部分を含み、第1の部分が、第2の部分に結合されたときに、流体チャンバを流体封止するために流体チャンバの縁部に沿って可撓性材料層を保持するように構成されている、態様21~41のいずれか1つに記載の主題。
【0087】
態様43では、第1の部分が、ねじ、蝶ねじ、クランプ、ラッチ、接着剤、インサート及びレセプタクル、並びにインターロック関係、のうちの少なくとも1つを介して、第2の部分に取り外し可能に結合可能である、態様42に記載の主題。
【0088】
態様44では、シャーシが、可撓性材料層又は流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、潤滑ポートが、カプラント流体チャンバに流体接続されている、態様42又は43に記載の主題。
【0089】
態様45では、シャーシが、可撓性材料層又は流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、潤滑ポートが、第1の部分と試験試料との間に位置付けられた多孔性材料にカプラントの流れを提供するように構成されている、態様42~44のいずれか1つに記載の主題。
【0090】
態様46は、試験試料を検査する方法であって、当該方法が、試験試料をカプラント流体と接触するように配置することと、試験試料を少なくとも1つの音響トランスデューサを含む検査ヘッドに結合された検査ヘッドと接触するように配置することであって、検査ヘッドのカプラント流体チャンバを通してカプラント流体を流すように構成され、カプラント流体チャンバが、アパーチャを含み、又は画定し、アパーチャが、カプラント流体チャンバを外部周囲環境から隔離する可撓性材料層を露出させる、配置することと、可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面において試験試料に一致するように可撓性材料層の形状を適合させるために、アパーチャに対するカプラント流体の圧力及び流れを変動させることと、音響トランスデューサを介して1つ以上の音響パルスを送信することと、1つ以上の音響パルスに対応する音響エコーを受信することと、受信した音響エコーの特性に基づいて、試験試料の特徴を示すデータを提示することと、を含む、方法である。
【0091】
態様47では、少なくとも1つのシール部材によって画定された封止領域内の境界面においてカプラント流体を維持することを含む、態様46に記載の主題。
【0092】
態様48では、境界面からのカプラントの噴出を低減させながら、カプラントの残留物を試験試料に塗布するために、アプリケータによって境界面に供給されるカプラント流体の圧力及び流れを確立又は調整することを含む、態様46又は47に記載の主題。
【0093】
態様49では、変動させることが、試験試料に一致するように流体圧力が流体チャンバ内に印加されることに応答して可撓性材料層がアパーチャの平面を越えて可撓的に突出するように、カプラント流体チャンバを加圧することを含む、態様46~48のいずれかに記載の主題。
【0094】
態様50では、カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートの流体圧力を調節することを含む、態様46~49のいずれか1つに記載の主題。
【0095】
態様51では、第1の圧力でカプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すことを含む、カプラント流体を流体回路を通して循環させることを含む、態様50に記載の主題。
【0096】
態様52では、境界面においてカプラント流体を維持するように、流体カプラントの流れを多孔性媒体に提供することを含む、態様51に記載の主題。
【0097】
態様53では、流体カプラントの流れを流れ制限媒体に提供して、境界面を湿潤させることを含む、態様46~52のいずれか1つに記載の主題。
【0098】
態様54では、カプラント流体チャンバ内のカプラント流体を使用して音響信号を送信又は受信することを含む、態様46~53のいずれか1つに記載の主題。
【0099】
態様55は、処理回路によって実行された場合に、処理回路に態様1~54のいずれかを実装するための動作を実行させる命令を含む少なくとも1つの機械可読媒体である。
【0100】
態様56は、態様1~54のいずれかの実装手段を備える装置である。
【0101】
態様57は、態様1~54のいずれかを実装するシステムである。
【0102】
態様58は、態様1~54のいずれかを実装する方法である。
【0103】
本文書に記載された非限定的な態様の各々は、単独で成立させること、又は本明細書に記載された他の態様若しくは他の主題のうちの1つ以上との様々な順列若しくは組み合わせで組み合わせることができる。
【0104】
上記の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する添付の図面への参照を含む。図面は、例解として、本発明を実施することができる特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、概して、「実施例」とも称される。そのような例は、図示又は説明されるものに加えて要素を含み得る。しかしながら、本発明者らは、図示又は説明される要素のみが提供される実施例も企図する。更に、本発明者らは、本明細書に図示又は説明される特定の実施例(若しくはその1つ以上の態様)に関して又は他の実施例(若しくはその1つ以上の態様)に関して図示又は説明されるそれらの要素(若しくはその1つ以上の態様)の任意の組み合わせ又は順列を使用する実施例も想到する。
【0105】
本文書と、そのように参照により組み込まれた任意の文書との間で使用法が矛盾している場合は、本文書の使用法が優先される。
【0106】
本文書において、「a」又は「an」という用語は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」の任意の他の事例又は使用法とは無関係に、1つ以上を含むように使用される。本文書において、「又は」という用語は、別段の指示がない限り、「A又はB」が「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、及び「A及びB」を含むように、非排他的論理和を指すために使用される。本文書において、「含む(including)」及び「それに(in which)」という用語は、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」というそれぞれの用語の平易な英語の均等物として使用される。また、特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「備える(comprising)」という用語は、限定されておらず、すなわち、特許請求項のそのような用語の後に列挙される要素に加えて要素を含むシステム、デバイス、物品、組成物、製剤、又はプロセスは、依然として、その特許請求項の範囲内にあるとみなされる。更に、特許請求の範囲では、「第1」、「第2」、及び「第3」という用語などは、単にラベルとして使用され、それらの目的語に数値的要件を課すことを意図するものではない。
【0107】
本明細書に説明される方法の実施例は、少なくとも部分的に機械又はコンピュータに実装することができる。いくつかの例は、電子デバイスを構成して上記の例で説明される方法を行うように動作可能な命令で符号化されたコンピュータ可読媒体又はマシン可読媒体を含むことができる。そのような方法の実装態様は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、より高レベルの言語コードなどのコードを含むことができる。かかるコードは、様々な方法を行うためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードは、コンピュータプログラム製品の部分を形成し得る。更に、実施例では、コードは、実行中又は他の時間など、1つ以上の揮発性、非一過性、又は不揮発性の有形コンピュータ可読媒体に明白に記憶させることができる。これらの有形のコンピュータ可読媒体の例としては、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスク及びデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカード又はスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)などを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0108】
上記の説明は、例示的であり、限定的ではないことが意図される。例えば、上で説明される例(又はその1つ以上の態様)は、互いに組み合わせて使用され得る。他の実施形態を使用することができ、例えば、上記の説明を見直す際に当業者によって使用することができる。要約書は、読者が技術開示の性質を迅速に確認することを可能にするように提供される。特許請求の範囲の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されないことを理解して提出される。また、上記の「発明を実施するための形態」では、様々な特徴を一緒にグループ化して、本開示を合理化することができる。これは、請求されていない開示された特徴が任意の特許請求項に不可欠であることを意図するものと解釈されるべきではない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示された実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴にあり得る。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-03-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響検査装置であって、前記装置が、
音響トランスデューサを支持するように構成されたシャーシであって、前記シャーシが、前記シャーシの外部周囲環境に対して加圧するためのカプラント流体チャンバを備え、前記チャンバが、前記音響トランスデューサによって音響励振するように配設されている、シャーシと、
可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面においてカプラント流体を塗布するように構成されたアプリケータと、を備え、
前記カプラント流体チャンバが、可撓性材料層を前記カプラント流体チャンバに結合し、前記カプラント流体チャンバを前記外部周囲環境から隔離するアパーチャを備える、又は画定する、音響検査装置。
【請求項2】
封止領域が形成されており、前記封止領域が、少なくとも1つのシール部材によって画定され、前記封止領域が、前記境界面において前記アプリケータを介して塗布されたカプラント流体を維持するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記可撓性材料層を備え、
前記可撓性材料層が、前記試験試料に一致するように流体圧力が前記流体チャンバ内に印加されることに応答して前記アパーチャの平面を越えて可撓的に突出する、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記カプラント流体チャンバと流体結合された少なくとも1つの加圧ポートを備え、前記加圧ポートが、流体圧力源と流体連通するための流体入口を画定する、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記流体入口及び流体出口を含む流体回路を備え、前記流体回路が、第1の圧力で前記カプラント流体チャンバを通して第1の液体ストリームを流すように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記アプリケータと流体結合されたポートを備え、前記ポートが、前記境界面においてカプラント流体を維持するように、前記アプリケータに流体接続された多孔性媒体に流体カプラントの流れを提供する、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記アプリケータと流体結合された前記ポートがまた、前記カプラント流体チャンバとも流体結合されている、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記アプリケータと流体結合された前記ポートがまた、前記流体出口とも流体結合され、また、前記第1の液体ストリームが前記流体チャンバを出た後に前記多孔性媒体に前記第1の液体ストリームを提供するように構成されている、請求項又はに記載の装置。
【請求項9】
前記アプリケータと流体結合されたポートを備え、前記ポートが、前記アプリケータに流体接続された多孔性流れ制限媒体に流体カプラントの流れを提供して、前記境界面を湿潤させ、前記ポートが、前記カプラント流体チャンバと流体結合されている、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記可撓性材料層と前記流体チャンバとの間に位置付けられた第2の材料層を備える、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記流体チャンバに隣接して位置付けられた音響トランスデューサ要素を更に備え、前記音響トランスデューサ要素が、前記カプラント流体チャンバ内の前記カプラント流体を使用して音響信号の送信又は受信のうちの少なくとも1つを行うように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記シャーシが、前記流体チャンバを含む第2の部分に取り外し可能に結合可能であるようにサイズ設定及び形状設定された第1の部分を含み、
前記第1の部分が、前記第2の部分に結合されたときに、前記流体チャンバを流体封止するために前記流体チャンバの縁部に沿って前記可撓性材料層を保持するように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記シャーシが、前記可撓性材料層又は前記流体チャンバに隣接して位置付けられた潤滑ポートを含み、前記潤滑ポートが、前記カプラント流体チャンバに流体接続されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
音響検査のためのシステムであって、前記システムが、
検査ヘッドであって、
シャーシ内に配設された少なくとも1つの音響トランスデューサであって、前記シャーシが、カプラント流体チャンバを備え、前記カプラント流体チャンバが、前記シャーシの外部周囲環境に対して加圧するように構成され、前記チャンバが、前記音響トランスデューサによって音響励振するように配設されている、少なくとも1つの音響トランスデューサと、
可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面においてカプラント流体を塗布するように構成されたアプリケータと、を備え、
前記カプラント流体チャンバが、アパーチャを備え、又は画定し、前記アパーチャが、前記カプラント流体チャンバを前記外部周囲環境から隔離する可撓性材料層を露出させ、前記可撓性材料層が、前記境界面において試験試料に一致するように形状が適合するように構成されている、システム。
【請求項15】
試験試料を検査する方法であって、前記方法が、
前記試験試料をカプラント流体と接触するように配置することと、
前記試験試料を少なくとも1つの音響トランスデューサを含む検査ヘッドに結合された前記検査ヘッドと接触するように配置することであって、前記検査ヘッドのカプラント流体チャンバを通して前記カプラント流体を流すように構成され、前記カプラント流体チャンバが、アパーチャを含み、又は画定し、前記アパーチャが、前記カプラント流体チャンバを外部周囲環境から隔離する可撓性材料層を露出させる、配置することと、
前記可撓性材料層が試験試料と接触するように配置された境界面において前記試験試料に一致するように可撓性材料層の形状を適合させるために、前記アパーチャに対するカプラント流体の圧力及び流れを変動させることと、
前記音響トランスデューサを介して1つ以上の音響パルスを送信することと、
前記1つ以上の音響パルスに対応する音響エコーを受信することと、
前記受信した音響エコーの特性に基づいて、前記試験試料の特徴を示すデータを提示することと、を含む、方法。
【国際調査報告】