(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ユニット毎に分離された駆動制御を備えたマルチユニット道路車両
(51)【国際特許分類】
B60L 15/32 20060101AFI20240905BHJP
B60L 15/20 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
B60L15/32
B60L15/20 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516417
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 IL2022050993
(87)【国際公開番号】W WO2023042200
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519045066
【氏名又は名称】ディー.エス.レイダー エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】アブラモフ,エレッツ
【テーマコード(参考)】
5H125
【Fターム(参考)】
5H125AA20
5H125AB04
5H125BA06
5H125BA07
5H125CA00
5H125CC02
5H125EE64
5H125EE65
(57)【要約】
複数の車両ユニットを含むマルチユニット道路車両であって、マルチユニット道路車両の各車両ユニット(VU)は、VU本体と、VUを別のVUに接続するための少なくとも1つの接続機構と、2つ以上の車輪セットであって、各車輪セットはVU本体の異なる側に接続する2つ以上の車輪セットと、2つ以上の制御可能なモータであって、各モータは、それぞれのVUの特定の車輪セットの1つ以上の車輪を制御可能に操作するように構成される、制御可能なモータと、を含む。各VUの各車輪セットの各モータは、少なくとも、VUの各側面の車輪回転速度のような別個独立の車輪操作のために、各車輪セットの1つまたは複数の車輪のそれぞれの回転速度を別個独立に制御するために、別個独立に制御可能であってもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1セットの複数の車両ユニット(VU)を備えるマルチユニット道路車両(MURV)であって、
前記MURVの各車両ユニット(VU)は、少なくとも、
VU本体と、
各VUを少なくとも1つの他のVUに取り外し可能に接続するための少なくとも1つの接続機構と、
2つ以上の車輪セットであって、各車輪セットが少なくとも1つの車輪を含み、各車輪セットが前記VU本体の異なる側に接続する車輪セットと、
2つ以上の制御可能なモータであって、各モータが前記VUの特定の車輪セットの1つ以上の車輪を制御可能に操作するように構成され、前記VUの各車輪セットの各モータが前記VUの対応する車輪セットの少なくとも1つの車輪の操作を独立かつ別個に制御するために、前記VUの他の車輪セットに対して独立して別々に制御可能である、制御可能なモータと、
を少なくとも備え、各車輪セットは、各VUの異なる側に配置され、別々に制御されるので、前記VUの各側は、別々に独立して駆動することができるマルチユニット道路車両(MURV)。
【請求項2】
前記VUの対応する車輪セットの少なくとも1つの車輪の動作を独立して別々に制御することは、
対応するVUの各車輪セットの各車輪の回転速度と、
対応するVUの各車輪セットの各車輪の操舵位置と、
対応するVUの各車輪セットの各車輪の高さレベルと、
のうちの1つ以上を制御することを含む請求項1に記載のMURV。
【請求項3】
前記複数のVUのセットは、少なくとも1つの主車両と1つ以上の台車VUとを備え、互いに鎖状に取り外し可能に接続可能である請求項1に記載のMURV。
【請求項4】
前記メインVUは、前記MURVの各VUの各車輪セットの1つまたは複数の車輪を個別に制御するために、各VUの各車輪セットのモータ動作を直接的または間接的に個別に制御するように構成されたメインコントローラを備える請求項1に記載のMURV。
【請求項5】
前記MURVの1つ以上のVUの各々は、前記メインコントローラから対応するVUの2つ以上のモータに直接または間接的に制御コマンドまたは制御信号を送信するように構成されたローカルVUコントローラをさらに備える請求項4に記載のMURV。
【請求項6】
MURVの1つ以上のVUは、それらが取り付けられている特定のVUおよび/またはMURV全体の1つ以上の外部パラメータおよび/または内部パラメータを感知するための1つ以上のセンサをさらに備える請求項4に記載のMURV。
【請求項7】
前記1つ以上のセンサは、加速度計、カメラ、GPS、圧力センサ、温度計、マイクのうちの1つ以上を備える請求項6に記載のMURV。
【請求項8】
前記メインコントローラは、前記センサからの更新されたセンサのデータをリアルタイム又はほぼリアルタイムで受信して分析し、MURVの各VUの各車輪セットの各車輪を制御するための1つまたは複数の制御パラメータを決定するように構成されており、前記制御パラメータは、車輪速度、操舵位置、車輪高さ位置のうちの1つまたは複数を備える請求項4に記載のMURV。
【請求項9】
各VUの各車輪セットは、車輪セット毎の直接制御のための、車輪セット毎の別個の車輪セットコントローラをさらに備える請求項1に記載のMURV。
【請求項10】
各VUは、対応するVUの車輪セットのモータに電力を供給するための少なくとも1つの電源ユニットをさらに備える、請求項1に記載のMURV。
【請求項11】
各VUの各車輪セットは、対応するVUの異なる電源ユニットにより電力を供給される請求項10に記載のMURV。
【請求項12】
前記メインコントローラは、
(i)少なくとも各VUの各車輪セットを個別に制御するVUコントローラと通信するための通信モジュールと、
(ii)MURVの全てのVUを中央制御するように構成された中央制御モジュールと、
(iii)そのモータ動作を制御するために、MURVの各VUの各車輪セットの制御コマンドを決定するための1つまたは複数のデータ解析モジュールおよび/またはアルゴリズムを動作させるように構成された解析モジュールと、
(iv)制御コマンド、蓄積されたセンサのデータ、及び/又は蓄積されたデータ解析結果を保存するためのデータストレージと、
のうちの1つ以上を備える請求項4に記載のMURV。
【請求項13】
マルチユニット道路車両(MURV)の複数の車両ユニット(VU)を制御する方法であって、
- 請求項1から12のいずれか1つ以上に記載のMURVを提供することと、
- 前記MURVの各VUの各車輪セットについて個別に、前記MURVの各VUの各車輪セットの各車輪の車輪状態に関連する制御コマンドを決定または受信することと、
-前記MURVの各VUの各車輪セットの各車輪を、それに関連する決定または受信された制御コマンドに従って制御すること、
を少なくとも含む方法。
【請求項14】
前記MURVの1つ以上のVUに配置されたセンサから更新されたセンサのデータを受信し、各VUの各車輪セットの制御コマンドを決定するために受信した更新されたセンサのデータを分析することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
蓄積されたセンサのデータの分析結果に基づいて、前記MURVの各VUについて経時的にセンサのデータを蓄積することと、蓄積されたセンサのデータを分析することと、受信した更新されたセンサのデータの分析を調整することとをさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
複数の車両ユニット(VU)を備えるマルチユニット道路車両(MURV)のメインコントローラであって
各VUは少なくとも2つの車輪セットを備え、各VUの各車輪セットは、前記VUの他の車輪セットと対向して配置され
各車輪セットが、少なくとも1つの車輪と、少なくとも1つの制御可能なモータと、を備え、
VU本体と、
-各VUを少なくとも1つの他のVUに取り外し可能に接続するための少なくとも1つの接続機構と、
-2つ以上の車輪セットであって、各車輪セットが少なくとも1つの車輪を備え、各車輪セットが前記VU本体の異なる側に接続する車輪セットと、
-2つ以上の制御可能なモータであって、各モータは、前記VUの特定の車輪セットの1つ以上の車輪を制御可能に操作するように構成され、前記VUの各車輪セットの各モータは、前記VUの対応する車輪セットの少なくとも1つの車輪の操作を独立かつ別個に制御するために、前記VUの他の車輪セットに対して、独立かつ別個に制御可能である制御可能なモータと、
を備え、各車輪セットは、各VUの異なる側に配置されて別々に制御されるので、前記VUの各側は別々に独立して駆動可能であることを特徴とするメインコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にマルチユニット車両に関し、より詳細には、ユニット毎に分離された駆動制御を備えたマルチユニット道路車両に関する。
【背景技術】
【0002】
列車のようなマルチユニット(MU)車両は、典型的には、主列車車両と、互いに接続された複数の客車列車とを含み、MU列車の客車の各々は、典型的には、MU列車/車両の列車車両に配置された単一のメインコントローラによって駆動される。
【0003】
1つまたは複数の接続された車両をキャリア主車両で牽引する場合、特に(列車のレール上ではなく)道路上を走行する場合、主車両および牽引車両のそれぞれの重量および長さ、ならびに「MU車両」全体の重量および長さに応じて、特に悪路および/または他の外部条件下で、すべての車両を安全な方法で操縦することは困難である。
【発明の概要】
【0004】
開示された実施形態の態様は、マルチユニット道路車両(MURV)に関し、少なくとも複数の車両ユニット(VU)のセットを備え、MURVの各車両ユニット(VU)は、
VU本体と、
各VUを少なくとも1つの他のVUに取り外し可能に接続するための少なくとも1つの接続機構と、
2つ以上の車輪セットであって、各車輪セットが少なくとも1つの車輪を含み、各車輪セットがVU本体の異なる側に接続する、車輪セットと、
2つ以上の制御可能なモータであって、各モータは、前記VUの特定の車輪セットの1つ以上の車輪を制御可能に操作するように構成され、VUの各車輪セットの各モータは、VUの対応する車輪セットの少なくとも1つの車輪の操作を独立かつ別個に制御するために、VUの他の車輪セットに関して独立かつ別個に制御可能であり、各車輪セットは、各VUの異なる側に配置され、別個に制御されるので、VUの各側は、別個かつ独立して駆動可能である、制御可能なモータと、
を少なくとも備えている。
【0005】
いくつかの実施形態によれば、VUの対応する車輪セットの少なくとも1つの車輪の動作の独立した別個の制御は、対応するVUの各車輪セットの各車輪の回転速度と、対応するVUの各車輪セットの各車輪の操舵位置のうちの1つ以上を制御することによって行うことができる。
【0006】
開示された実施形態の他の態様は、マルチユニット道路車両(MURV)の複数の車両ユニット(VU)を制御するための方法に関し、この方法は、少なくとも、MURVを提供することと、
MURVの各VUの各車輪セットについて別々に、MURVの各VUの各車輪セットの各車輪の車輪状態に関連する制御コマンドを決定または受信することと、
MURVの各VUの各車輪セットの各車輪を、それに関連する決定された又は受信された制御コマンドに従って制御することを少なくとも備えている。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、本方法は、MURVの1つまたは複数のVUに配置されたセンサから更新されたセンサのデータを受信することと、各VUの各車輪セットの制御コマンドを決定するために受信した更新されたセンサのデータを分析することと、をさらに含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、本方法は、MURVの各VUについて経時的にセンサのデータを蓄積することと、蓄積されたセンサのデータを分析することと、蓄積されたセンサのデータの分析結果に基づいて、受信した更新されたセンサのデータの分析を調整することと、をさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図は、限定するものではないが、例として、本明細書で説明する様々な実施形態を一般的に示している。
【0010】
図示を簡略化し明瞭にするために、図に示された要素は必ずしも縮尺通りに描かれていない。例えば、いくつかの要素の寸法は、提示を明瞭にするために、他の要素に対して誇張されている場合がある。さらに、対応する要素または類似する要素を示すために、参照数字が図間で繰り返されている場合がある。以前に提示されたm要素への参照は、それらが現れる図面または説明を必ずしもさらに引用することなく暗示される。図を以下に列挙する。
【
図1】幾つかの実施形態による、ユニット毎に分離された駆動制御を有するマルチユニット道路車両(MURV)を示す図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、マルチユニット道路車両のメイン車両ユニットのメインコントローラが、MURVの各キャリア車両ユニットのコントローラとどのように通信するかを示すブロック図である。
【
図3】MURVの各車両ユニット(VU)の各車輪セットの車輪を個別に制御する方法を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
開示された実施形態の態様は、車両ユニットごとに分離した駆動制御を有する、互いに移動可能に(および任意に取り外し可能に)接続可能な複数の車両ユニットを含むマルチユニット道路車両に関する。幾つかの実施形態によれば、マルチユニット道路車両は、険しい地形における複数の車両ユニットの最適な車両操舵及び運転、並びに、特に、長いチェーン及び/又は多数の接続された車両ユニットを使用する場合に、ねじれた道路におけるマルチユニット道路車両の容易な旋回及び操縦のために、特に設計され得るが、これに限定されない。
【0012】
幾つかの実施形態によれば、マルチユニット道路車両(MURV)は、少なくとも、例えば、メイン(VU)及び(ii)1つ又は複数のキャリッジVUを含む、互いに移動可能に接続される複数の車両ユニット(VU)を含む。
【0013】
例えば、各VUは、VU本体と、VUを少なくとも1つの他のVUに移動可能に接続するための少なくとも1つの接続機構と、2つ以上の車輪セットであって、VU本体の少なくとも2つの対向する側面の各々が異なる車輪セットに接続する、2つ以上の車輪セットと、2つ以上の制御可能なモータであって、各モータがVUの異なる車輪セットに接続し、それが接続するそれぞれの車輪セットの動作を別個独立に制御する、制御可能なモータと、を含むことができる。
【0014】
MURVの各VUの各車輪セットの各モータは、少なくとも各車輪セットの1つ以上の車輪のそれぞれの回転速度を独立かつ個別に制御するために、独立かつ個別に制御可能であってもよい。各車輪セットは、それぞれのVUの異なる側に配置されているので、VUの各側は、別個独立に駆動することができ、それにより、それぞれのVU及びMURV全体の局所的な道路状況に対する適応性を向上させることができる。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、各VUの各車輪セットの各モータは、例えばメインVUに配置されたメインコントローラを介して、および/または特定のモータのみを制御するように構成されたローカルコントローラを介して、個別に制御可能であってもよい。メインコントローラは、いずれの場合も、道路状況(段差、障害物、カーブ、曲がり角など)に対する応答性を最適化するために、各VUの各車輪セットの車輪の操舵を、同じVUおよび他のVUの他のすべての車輪セットと関連して調整するために、すべてのローカルコントローラおよび/またはモータと通信するように構成されてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、メインコントローラは、MURVの各VUの各車輪セットの各車輪について、その現在の最適速度を決定し、その決定された現在の最適速度に従って各車輪の速度を調整するために、1つまたは複数の解析ソフトウェア-アルゴリズムおよび/またはハードウェアベースの装置を使用して、道路および/またはMURVのVUのいくつかまたはすべてのVUを示すデータをリアルタイムで処理するように構成されてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、MURVは、例えば、車輪セットの車輪回転速度を制御し、各車輪セットの各車輪の任意の最適操舵位置(角度位置/向き)を決定し、および/または道路状況およびリアルタイムのMURV操舵要求に対する最適応答のために(例えば、車輪に接続された伸縮可能要素の長さを制御することによって)VUの各車輪セットの各車輪の高さレベル/位置を制御することによって、VUごとおよび車輪セットごとのリアルタイムの操舵制御のために構成されてもよい。
【0018】
MURVの各VUの各車輪の最適な現在速度(および任意で最適な現在操舵位置)の決定は、検出された道路状況だけでなく、特定のMRVUおよびそのVUに関連する情報(ここでは「MURV情報」)に基づいて行われてもよい。 例えば、MURV情報には、VUの全体数、VUの各サイズ、各VUの各車輪セットにおける各車輪の操舵限界とスパン、モータ駆動軸の速度限界/モータ出力限界、各VUの重量および/または重量限界、MURVの他のVUに対する各VUの相対位置などに関連する詳細が含まれてもょい。
【0019】
いくつかの実施形態では、MURVのメインVUは、MURVの特定のVUまたはMURVが位置する地域の道路地形を、MURVの位置の自動識別、例えば、全地球測位システム(GPS)検出およびデバイスなどに基づいて調整された地形更新地図などの既知の情報に基づいて識別するための、1つまたは複数のVUおよび/またはMURV全体の外部パラメータおよび/または内部パラメータを感知できるようにするための1つまたは複数のセンサを含む、道路感知および推定デバイスを含むことができる。リアルタイムで収集された情報および/またはセンサのデータは、(最適車輪回転速度に関連する)最適出力を含む各モータの動作特性を決定するためにリアルタイムで処理され、オプションとして、各車輪または各車輪セットの最適操舵位置を決定することもできる。最適特性が決定されると、決定された最適特性に従って、各車輪セットを動作させるモータおよび/または他の部品を制御することができる。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、センサは、振動および衝撃および/またはVU方位を感知するための加速度計、GPS、マイクロフォン、温度計、カメラ、圧力計、振動および衝撃を感知するための触覚センサなどのうちの1つ以上を含むことができる。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、各VUは、局所的な道路および/またはVUの状態を自律的に感知し、その各車輪セットの自律的なモータ制御を行うための1つまたは複数のセンサを備えることができる。
【0022】
オプションとして、VUは、さらなる操舵及び/又はモータ制御の調整及び/又は協調のために、MURVのメインコントローラに更新されたセンサのデータを送信するように構成することもできる。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、MURVは、モジュール式、すなわち、キャリッジVUの数及びそれらのタイプを調整及び変更できるようにすることができる。メインコントローラは、さらに、現在接続されているVUの数と種類を示す入力情報に基づいて、最適特性が決定される方法を調整するように構成されてもよい。各VUのタイプは、重量、サイズ、寸法、車輪セット数および構成、モータ出力/速度範囲などのVU特性に関連付けられることがある。
【0024】
図1を参照すると、メインVU110と2つのキャリッジVU120、130の3つのVUを有するMURV100が示されている。この例では、メインVU110は種類と特性が異なり、他の2つのVU120、130は同じ種類と特性である。
【0025】
図1に示すように、メインVU110は、
メインVU本体111と、
単一の車輪113a/113bを有する2つの車輪セット112aおよび112bであって、メインVU110のVU本体111の反対側に配置される車輪セット112a/112bと、
軸xに垂直な回転軸を回転させるために車輪113aに作動的に接続されるモータ114aと軸xに垂直な回転軸を回転させるために車輪113bに作動的に接続されるモータ114bとの2つのモータ114aおよび114bと、
メインコントローラ118およびまたは2つのローカルコントローラ116aと16bであって、ローカルコントローラ116aがモータ114aの動作を制御するように構成され、接続され、配置され、ローカルコントローラ116bがモータ114bの動作を制御するように構成され、接続され、配置される、2つのローカルコントローラ116aおよび116bと、
2つのVU110、120が、少なくとも平面(例えば、xy平面)において、走行制御および道路状況に応答して一方を他方に対して移動させることができるように、メインVU110の一方(例えば、後部)を別のVU120に移動可能に接続するための後部接続装置117Rのような1つまたは複数の接続装置と、
を備えている。
【0026】
同様に、キャリッジVU120および130は、それぞれ、
メインVU本体121/131と、
2つの車輪セット122a/132aおよび122b/132bであって、各車輪セット122a/122b、132a/132bは、単一の車輪123a/123b、133a/133bを有し、車輪セット122a/132aおよび122b/132bは、メインVU120/130のVU本体121/131の反対側に配置されるものと、
2つのモータ124a/134aおよび124b/134bであって、モータ124a/134aは、軸xに垂直な回転軸を回転させるために車輪123a/133aに作動的に接続され、モータ124b/134bは、軸xに垂直な回転軸を回転させるために車輪123b/123bに作動的に接続されるものと、
モータ124a/134aの動作を制御するように構成、接続、配置されるローカルコントローラ126a/136aと、モータ124b/134bの動作を制御するように構成、接続、配置されてるローカルコントローラ126b/136bの2つのローカルコントローラ126a/136aおよび126b/136bと、
VU120/130の後側を別のVUに接続するための後側接続装置127R/137R、およびVU120/130の前側を別のVUに接続するための前側接続装置127F/137Fのような1つまたは複数の接続装置と、
を備えており、例えば、
図1に示すように、VU120の前側接続器具127Fは、コネクタ101を介してメインVU110に移動可能に接続することができ、VU130の前側接続器具137Fは、コネクタ102を介してVU120に移動可能に接続することができる。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、各VUは、特定のVUのモータに電力を供給するための、例えば1つまたは複数のバッテリを含む少なくとも1つの別個のVU毎の電力供給ユニットも含むことができる。実施形態によれば、各車輪セットは、VUの異なる電源ユニットによって個別に電力供給されてもよい。他の実施形態によれば、同じVUのすべての車輪セットのすべてのモータは、同じ単一の電源ユニットによって給電されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、各VU110/120/130、またはそれらの一部もしくは1つだけが、VUの揺れや動き、VUの向き、VUの跳ね返りなど、それぞれのVU110/120/130の1つまたは複数の物理的特性をそれによって感知するため、およびまたは、道路状況、温度、水分(降水識別)、近傍の障害物または物体(人、危険な穴、段差、または道路上の大きな静止物イオンなどを含む)等のような、特定のVU110/120/130の近傍環境の物理的特性を感知するため、1つまたは複数のセンサを備えてもよい。例えば、VU110、120および130の各々は、2つのセンサを含むことができ、メインVU110はセンサ115aおよび115bを含み、VU120はセンサ125aおよび125bを含み、VU130はセンサ135aおよび135bを含む。
【0029】
各VU110/120/130のセンサは、VUおよび/またはVU-近接環境特性を感知するための、近接センサ、移動センサ、カメラ、光学センサ、水分センサ、温度計、音響センサなどのうちの任意の1つまたは複数を含んでいても良い。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、各VU110/120/130の各モータ114a~134bの各コントローラ116a~136bは、(各コントローラに関連付けられた各車両のセンサから)センサのデータを受信し、受信したセンサのデータを処理して、障害物、道路の特徴、温度、VUの誤動作などを検出し、センサのデータ解析結果に基づいて、各車輪セットの各車輪について、操舵パラメータおよび/または車輪速度などの駆動属性を、検知および処理/解析タイミングに関して、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで決定するように構成され得る。
【0031】
次に、
図2を参照すると、
図2は、VU
2~VU
NのようなN個の接続されたVUを含むMURV100のため、いくつかの実施形態による、MURV100のょうなMURVのメインVU110のようなメインVU(UV1)のメインコントローラ10のオプションモジュールを概略的に示すブロック図であり、各VUは、VU2 120用のVUコントローラ23およびVUN 130用のVUコントローラ33と、それぞれのVU 120/130の車輪を制御する各車輪セット用の1組の車輪セット(WS)コントローラ21および22ならびに31および32とを有する。各車輪セットは、それぞれのVU120/130の片側に配置された少なくとも1つの車輪と、それぞれの車輪セットの各車輪の少なくとも車輪回転速度を制御する少なくとも1つのモータと、を含む。各VU120/130の車輪セットの各組は、互いに対して各VU120/130の反対側に配置される。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、メインコントローラ10は、
(i)MURVの各VUの各車輪セットWS11~WSijの各車輪の少なくとも車輪速度を制御するために、メインVU:VU1 110に接続された全てのNのWSコントローラ21~32(および任意のセンサ)と少なくとも通信するための通信モジュール11であって、1つまたは複数の遠隔システム/デバイス、ハブなどと通信するようにさらに構成可能である通信モジュール11と、
(ii)MURVの全てのVU VU1~VUNを中央制御するように構成された中央制御モジュール12であって、更新されたセンサのデータを受信して分析し、センサのデータ及び/又は分析結果を経時的に蓄積するように更に構成可能な中央制御モジュール12と、
(iii)センサ115a、115b、125a、125b、135a及び135bなどのVUのセンサから直接又は間接的に到着する更新されたセンサのデータの分析などのデータ分析モジュール/アルゴリズムを動作させ、任意選択で、MURVデータ分析技術を改善するため及び/又はVU制御を改善するために、機械学習、人工知能(AI)及び/又は他の蓄積されたデータの継続的な分析のためにプログラムされた学習及び/又は調整モデル/アルゴリズムも動作させるように構成された分析モジュール13と、
(iv)例えば、蓄積されたセンサのデータ、蓄積されたデータ分析結果等を記憶するためのデータ記憶装置14と、
備えていてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、VU2 120およびVUN 130などの各被牽引VUは、例えば、各VUのローカルセンサからセンサのデータを受信してメインコントローラ10に送信することによって、および/または車輪制御コマンドまたは制御信号を受信して、それぞれのVUの各車輪セットの各車輪を制御するコントローラに車輪ごとにそれらを送信することによって、メインコントローラ10とVU120/130との間の中継点として機能する、VUコントローラ23および33などのVUコントローラを含むこともできる。
【0034】
データという用語は、例えばセンシング、または他の手段(各VUの各モータからの消費電力データ/信号の受信など)を介してリアルタイムで検出されたVUまたはその環境の状態を示す任意の情報および/または信号を指す場合があることに留意されたい。
【0035】
上述のように、各VUの対向する2つの側面のうち各側面は、道路状態に対する各MURVのVUの列の操舵および応答性、接続されるVUの数、サイズ、その重量などのMURVの制限、および接続される2つのVU間の接続のタイプの向上のため、各時点において、少なくともVUの一方側面の車輪の回転速度が、同じVUの対向する側の車輪の回転速度と異なるように、個別かつ個々に制御可能であることに留意されたい。
【0036】
例えば、隣接する各2つのVU間の接続は、
図1に示すように、それらを接続するコネクタのz軸のような回転軸を中心とした回転動を可能にし、各コネクタ101/102がz軸に垂直なxy平面に平行な平面内で移動できるようにする。各VU110/120/130のz軸に平行な僅かな上下動は、各車輪をVU本体111/121/131と垂直に接続するサスペンションスプリングを使用することによっても可能である。この組み合わせは、困難な道路状況を通じて、単一のMURVに可動式に接続されたVUの長い列の最適な操舵及び走行を可能にし得る。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、各VUは、例えば、必ずしもメインコントローラを必要とすることなく、各VUが先頭VU(列車)となることを可能にするように、メインVUと接続及び又は通信可能であることに加えて又はその代わりに、独立/分離した態様で、1つ又は複数の他のVUと電子的に接続及び/又は通信可能であっても良い。
【0038】
ここで、マルチユニット道路車両(MURV)の各車両ユニット(VU)の各車輪セットの車輪を個別に制御するための方法を概略的に示すフローチャートである
図3を参照する。
【0039】
本方法は、少なくとも、
MURV100のようなMURV51を提供することと、
例えば、各VUのセンサから到達する更新されたセンサのデータを分析することによって、又は各VUの各車輪セットの各車輪の制御に関連するドライバからの直接入力を、任意選択でそのような各車輪セットの各車輪のために、受信することによって、MURVの各VU52の各車輪セットについて個別に制御コマンドを決定及び/又は受信することであって、該制御コマンドは、各車輪の車輪速度及び/又は車輪の操舵状態に関連し得ることと、
決定/受信された制御コマンドに従って、MURVの各VUの各車輪セットの各車輪を制御することと、
を含んでいても良い。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、制御コマンドは、メインVUのメインコントローラで決定/受信され、MURVの各VUの各ローカルVUコントローラに(無線または通信ケーブルを介して)送信され得る。
【0041】
実施例
実施例1は、マルチユニット道路車両(MURV)であって、少なくとも、複数の車両ユニット(VU)のセットを備え、MURVの各車両ユニット(VU)は、少なくとも、
VU本体と、
各VUを少なくとも1つの他のVUに取り外し可能に接続するための少なくとも1つの接続機構と、
2つ以上の車輪セットであって、各車輪セットが少なくとも1つの車輪を含み、各車輪セットがVU本体の異なる側に接続する、車輪セットと、
2つ以上の制御可能なモータであって、各モータは、VUの特定の車輪セットの1つ以上の車輪を制御可能に操作するように構成され、VUの各車輪セットの各モータは、VUの対応する車輪セットの少なくとも1つの車輪の操作を独立かつ別個に制御するために、VUの他の車輪セットに関して、独立かつ別個に制御可能であり、各車輪セットは、各VUの異なる側に配置され、別個に制御されるので、VUの各側は、別個かつ独立して駆動することができる2つ以上の制御可能なモータと、
を備えている。
【0042】
実施例2において、実施例1の主題は、VUの対応する車輪セットの少なくとも1つの車輪の動作を独立かつ別個に制御することが、対応するVUの各車輪セットの各車輪の回転速度と、対応するVUの各車輪セットの各車輪の操舵位置と、対応するVUの各車輪セットの各車輪の高さレベルと、のうちの1つ以上を制御することを含む。
【0043】
実施例3では、実施例1から実施例2までのいずれか1つ以上の主題は、複数のVUのセットが、互いに連鎖シーケンスで取り外し可能に接続可能な、少なくとも1つのメイン車両と1つ以上のキャリッジVUとを備えることを含んでいても良い。
【0044】
実施例4において、実施例1から実施例3のいずれか1つ以上の主題は、メインVUが、MURVの各VUの各車輪セットの1つまたは複数の車輪を別個に制御するために、各VUの各車輪セットのモータ動作を直接的または間接的に別個に制御するように構成されたメインコントローラを備えることを含んでいても良い。
【0045】
実施例5では、実施例4の主題は、MURVの1つまたは複数のVUの各々が、メインコントローラから対応するVUの2つまたは複数のモータに制御コマンドまたは制御信号を直接的または間接的に送信するように構成されたローカルVUコントローラをさらに備えることを含んでいても良い。
【0046】
実施例6では、実施例4から実施例5のいずれか1つ以上の主題は、MURVの1つ以上のVUが、それらが取り付けられている特定のVUおよび/またはMURV全体の1つ以上の外部パラメータおよび/または内部パラメータを感知するための1つ以上のセンサをさらに備えることを含んでいても良い。
【0047】
実施例7では、実施例6の主題は、1つ以上のセンサが、加速度計、カメラ、GPS、圧力センサ、温度計、マイクのうちの1つ以上を備えることを含んでいても良い。
【0048】
実施例8では、実施例4から実施例7のいずれか1つ以上の主題は、メインコントローラが、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで、センサから更新されたセンサのデータを受信して分析し、MURVの各VUの各車輪セットの各車輪を制御するための1つ以上の制御パラメータを決定するように構成され、制御パラメータが、車輪速度、操舵位置、車輪の高さ位置のうちの1つ以上を備えることを含んでいても良い。
【0049】
実施例9では、実施例1から実施例8のいずれか1つまたは複数の主題は、各VUの各車輪セットが、車輪セットごとの直接的な制御のために、別個の車輪セットごとの車輪セットコントローラをさらに備えることを含んでいても良い。
【0050】
実施例10において、実施例1から9のいずれか1つ以上の主題は、各VUが、対応するVUの車輪セットのモータに電力を供給するための少なくとも1つの電力供給ユニットをさらに備えることを含んでいても良い。
【0051】
実施例11において、実施例10の主題は、各VUの各車輪セットが対応するVUの異なる電源ユニットによって電力を供給されることを含むことができる。
【0052】
実施例12において、実施例4の主題は、メインコントローラが、
(i)少なくとも、各VUの各車輪セットを個別に制御するVUコントローラと通信するための通信モジュールと、
(ii) MURVの全てのVUを中央制御するように構成された中央制御モジュールと、
(iii)そのモータ動作を制御するために、MURVの各VUの各車輪セットの制御コマンドを決定するための、1つまたは複数のデータ解析モジュールおよび/またはアルゴリズムを動作させるように構成された解析モジュールと、
(iv)制御コマンド、蓄積されたセンサのデータ及び/又は蓄積されたデータ解析結果を記憶するためのデータ記憶装置と、
の1つまたは複数を備えている。
【0053】
実施例13は、マルチユニット道路車両(MURV)の複数の車両ユニット(VU)を制御するための方法であって、該方法は、少なくとも、
実施例1から実施例12に関連して説明されたMURVのいずれか1つ以上に従ったMURVを提供することと、
MURVの各VUの各車輪セットについて別個に、MURVの各VUの各車輪セットの各車輪の車輪状態に関連する制御コマンドを決定又は受信することと、
MURVの各VUの各車輪セットの各車輪を、それに関連する決定された又は受信された制御コマンドに従って制御すること、
を含む。
【0054】
実施例14において、実施例13の主題は、方法が、MURVの1つ以上のVUに配置されたセンサから更新されたセンサのデータを受信することと、各VUの各車輪セットの制御コマンドを決定するために受信した更新されたセンサのデータを分析することとをさらに含むことができる。
【0055】
実施例15において、実施例14の主題は、MURVの各VUについて経時的にセンサのデータを蓄積することと、蓄積されたセンサのデータを分析することと、蓄積されたセンサのデータの分析結果に基づいて、受信した更新されたセンサのデータの分析を調整することと、をさらに含むことができる。
【0056】
上記の説明は、本発明の限定された数の例示的な実施形態を開示しているが、これらの実施形態は、本発明の範囲に何ら制限を適用すべきではなく、むしろ、本発明を実施することができるいくつかの態様の例示として考慮されるべきである。
【0057】
本明細書に記載の方法および/またはプロセスは、任意の1つまたは複数のソフトウェア、および/またはハードウェア、要素装置、デバイス、機構、電子および/またはデジタルコンピュータ化システム、ユニット、処理モジュール、デバイス、機械、エンジンなどによって実施することができる。
【0058】
システム、モジュール、ユニット、デバイス等またはその一部は、本明細書に開示される1つまたは複数の方法またはプロセスを実施し得るプログラム可能なハードウェアおよび/またはソフトウェアベースの実行モジュールからのコンピュータで読み取り可能かつ実行可能な命令、規則、条件等に従って特定の機能を実行するようにプログラムされることができ、したがって、実質的に、開示される各方法/プロセスの実施形態に特有の「特別な目的のコンピュータ」を開示するものと考えることができる。
【0059】
さらに、または代替的に、本明細書に開示される方法および/またはプロセスは、特別な目的のコンピュータで読み取り可能な信号媒体によって有形または無形に具現化され得るコンピュータプログラムとして実施され得る。コンピュータで読み取り可能な信号媒体は、例えば、ベースバンドまたは搬送波の一部として、その中に具現化されたコンピュータで読み取り可能なプログラムコードを有する伝搬データ信号を含むことができる。そのような伝搬信号は、電磁気的、光学的、またはそれらの任意の適切な組合せを含むがこれらに限定されない、様々な形態のいずれかを取ることができる。コンピュータで読み取り可能な信号媒体は、非一過性のコンピュタまたは機械で読み取り可能な記憶装置ではなく、本明細書で議論される装置、システム、プラットフォーム、方法、操作、および/またはプロセスによって、またはこれらに関連して使用するためのプログラムを通信、伝播、または伝送することができる任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であっても良い。
【0060】
「非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶装置」および「非一過性の機械読み取り可能な記憶装置」という用語は、配布媒体、中間記憶媒体、コンピュータの実行メモリ、および本明細書に開示される方法の実施形態を実装するコンピュータプログラムによって後で読み取るために記憶することができる任意の他の媒体または装置も含むことができる。コンピュータプログラム製品は、1つのコンピュータ上で、または1つのサイトの複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができ、または複数のサイトにわたって分散され、1つまたは複数の通信ネットワークによって相互接続されるように展開することができる。
【0061】
コンピュータで読み取り可能かつ実行可能な命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他の装置にロードして、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、または他の装置上で実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図ブロックまたはブロックにおいて指定された機能/行為を実装するように、コンピュータ実装プロセスを生成するために、コンピュータ、他のプログラマブルな装置、または他の装置上で一連の動作ステップを実行させることもできる。
【0062】
モジュール、デバイス、機構、ユニット、およびまたはサブシステムはそれぞれ、機械または機械実行可能命令(コマンドなど)を備えていても良い。モジュールは、本明細書に開示されるような方法、プロセス、および/または動作をシステムに実施させるようにプログラムされた回路またはコントローラによって具現化されてもよい。例えば、モジュールは、例えば、カスタムの超大規模集積(VLSI)回路またはゲートアレイ、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理チップ、トランジスタ、および/または他のディスクリート構成要素などの市販の半導体からなるハードウェア回路として実装されてもよい。モジュールはまた、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、プログラマブル・アレイ・ロジック、プログラマブル・ロジック・デバイスなどのプログラマブル・ハードウェア・デバイスに実装されてもよい。
【0063】
上記の開示において、特に断らない限り、本発明の実施形態の特徴または特徴を特徴付ける条件または関係を指定する「実質的に」、「約」、「およそ」などの用語は、条件または特徴が、それが意図される用途のための実施形態の動作に許容される許容範囲内に定義されることを意味すると理解される。
【0064】
上記明細書に開示された方法/プロセスおよび/またはシステム/デバイス/サブシステム/装置等は、図面に記載されたフローチャートおよび/または図に厳密に限定されるものではないことに留意することが重要である。例えば、方法は、図に記載されているものと比較して、追加の工程またはより少ない工程またはステップを含むことができる。加えて、本方法の実施形態は、本明細書において図示され説明されるような時系列的順序に必ずしも限定されない。
【0065】
「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「決定」、「確立」、「分析」、「確認」、「推定」、「導出」、「選択」、「推論」、「識別」、「検出」等の用語は、コンピュータのレジスタおよび/またはメモリ内の物理的(例えば、電子信号または光信号)量として表されるデータを、コンピュータのレジスタおよび/またはメモリ内の物理量として同様に表される他のデータ、または演算および/または処理を実行する命令を格納し得る他の情報記憶媒体に操作および/または変換する。
【0066】
単数形で使用される用語は、明示的に別段の記載がある場合または文脈上別段の定めがある場合を除き、複数形の範囲も含むものとする。
【0067】
本出願の明細書および特許請求の範囲において、「comprise」、「include」および「have」の各動詞、ならびにそれらの活用語は、動詞の目的語または目的語が、動詞の主語または主語の構成要素、要素または部分の完全なリストであるとは限らないことを示すために使用される。
【0068】
特に断らない限り、選択のための選択肢のリストの最後の2つのメンバーの間に「および/または」という表現を使用することは、リストされた選択肢の1つまたは複数の選択が適切であり、指定された選択肢の1つまたは複数のすべての可能な組み合わせを可能にすることを示す。さらに、「及び/又は」という表現の使用は、様々な選択肢のリストが続く「以下の少なくとも1つ」、「以下のいずれか1つ」又は「以下の1つ以上」という表現と互換的に使用することができる。
【0069】
明確にするために、別個の実施形態または例の文脈で説明されている本発明の特定の特徴は、単一の実施形態および/または言及されていないかまたは簡潔に説明されていない当該技術分野において既知または未知の他の対象物/部品/デバイス/システム/サブシステムにおいて組み合わせて提供されることもあることが理解される。
【0070】
さらに、または代替的に、簡潔にするために、単一の実施形態、実施例、および/またはオプションの文脈で説明されている本発明の様々な特徴も、別個に、または任意の適切なサブコンビネーションで、または本発明の任意の他の説明された実施形態、実施例、またはオプションにおいて適切なように提供することができる。様々な実施形態、実施例、および/またはオプションの実施の文脈で説明される特定の特徴は、その実施形態、実施例、および/またはオプションの実施がそれらの要素なしでは動作不能でない限り、それらの実施形態の本質的な特徴とはみなされない。
【0071】
図に示された要素の数は、決して限定的なものとして解釈されるべきではなく、例示のみを目的としたものである。
【国際調査報告】