(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】除草剤毒性緩和剤としてのピログルタミン酸及びその使用の方法
(51)【国際特許分類】
A01N 25/00 20060101AFI20240905BHJP
A01P 13/00 20060101ALI20240905BHJP
A01N 57/20 20060101ALI20240905BHJP
A01N 39/04 20060101ALI20240905BHJP
A01N 43/12 20060101ALI20240905BHJP
A01N 43/42 20060101ALI20240905BHJP
A01N 43/707 20060101ALI20240905BHJP
A01N 47/22 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
A01N25/00
A01P13/00
A01N57/20 G
A01N39/04 A
A01N43/12 A
A01N43/42 101
A01N43/707
A01N47/22 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516451
(86)(22)【出願日】2022-09-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 US2022042703
(87)【国際公開番号】W WO2023043648
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519350812
【氏名又は名称】ヴェルデシアン ライフ サイエンシーズ,ユー.エス.,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】VERDESIAN LIFE SCIENCES, U.S., LLC
【住所又は居所原語表記】1001 Winstead Drive, Suite 480, Cary, North Carolina 27513, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クイン,クイド
(72)【発明者】
【氏名】バートン,エイミー
【テーマコード(参考)】
4H011
【Fターム(参考)】
4H011AB01
4H011BA03
4H011BB06
4H011BB08
4H011BB09
4H011BB13
4H011BB17
4H011BC09
4H011DA02
4H011DA03
4H011DA13
4H011DA14
4H011DA15
4H011DA16
4H011DD04
(57)【要約】
本発明は、標的領域における不要な植生の成長を制御する方法に関し、本方法は、標的領域に、脂質合成阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、成長調節阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む除草剤組成物の除草有効量を施用することと、ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタラマート(oxoglutaramate)を含む除草剤毒性緩和剤組成物を1g/L未満の濃度で施用することと、を含み、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効な量で標的領域に施用され、標的領域は、特殊作物、糖料作物、マメ科植物、及びそれらの組み合わせから選択される栽培作物の植物を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的領域における不要な植生の成長を制御する方法であって、
前記標的領域に、脂質合成阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、成長調節剤阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む除草剤組成物の除草有効量を施用することと、
ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタラマート(oxoglutaramate)を含む除草剤毒性緩和剤(herbicide safener)組成物を1g/L未満の濃度で施用することと、を含み、
前記除草剤毒性緩和剤組成物が、除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効な量で前記標的領域に施用され、
前記標的領域が、特殊作物、糖料作物、マメ科植物、及びそれらの組み合わせから選択される栽培作物の植物を含む、方法。
【請求項2】
除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効なPGA量が、栽培作物の植物当たり約0.001mg~約50mgである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記除草剤毒性緩和剤組成物が、約0.1g/L~約0.2g/Lの範囲の濃度でPGAを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記除草剤毒性緩和効果が、前記除草剤組成物でのみ処理され、前記除草剤毒性緩和剤組成物で処理されなかった植物と比較して、前記除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の作物発育の増加、植物毒性の減少、作物活力の増加、クロロフィル含有量の増加、生鮮植物重量又は乾燥植物重量の増加、根重量の増加、作物収量の増加、果実品質の増加、植物成長の増加、及び葉面積の増加から選択される少なくとも1つの方法によって測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記除草剤毒性緩和剤組成物で処理されなかった植物と比較して、前記除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約20%の植物高さの増加が観察された、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、前記除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約90%の乾燥植物重量の増加が観察された、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、前記除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約300%の葉面積の増加が観察された、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記標的領域が、不必要な植生及び栽培作物の植物を含み、前記除草剤毒性緩和剤組成物が、前記標的領域の土壌、前記栽培作物の植物、又はそれらの組み合わせに施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記除草剤毒性緩和剤組成物が、前記植物に隣接する前記土壌、前記植物の根圏、前記栽培作物の植物の1つ以上の植物部分、又はそれらの組み合わせに施用される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記除草剤組成物及び前記除草剤毒性緩和剤組成物が、まだ出芽していない栽培植物の作物を含む前記標的領域の前記土壌に施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記除草剤組成物及び前記除草剤毒性緩和剤組成物が、前記標的領域に同時に施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記除草剤毒性緩和剤組成物が、施肥、灌漑、浸漬、滴下、噴霧、又はそれらの組み合わせを使用して施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記栽培作物の植物が、
アーモンド、リンゴ、アプリコット、アボカド、バナナ、ブラックベリー、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、カカオ、カシュー、柑橘類、チェリモヤ、チェリー、クリ、ココナッツ、コーヒー、クランベリー、カラント、デーツ、フェイジョア、イチジク、フィルバート、グースベリー、ブドウ、グアバ、キウイ、ライチ、マカダミア、マンゴー、メロン、ネクタリン、オリーブ、パパイヤ、パッションフルーツ、ピーチ、ナシ、ピーカン、カキ、パイナップル、ピスタチオ、プラム、ザクロ、クインス、ラズベリー、イチゴ、スリナムチェリー、クルミ、スイカなどの果物及びナッツから選択される特殊作物、並びに/又は
アーティチョーク、アスパラガス、サヤマメ、グリーンライマ、ビート、ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、セルリアック、セロリ、チャイブ、コラード、キュウリ、エダマメ、ナス、エンダイブ、ニンニク、ホースラディッシュ、コールラビ、ネギ、レタス、マスタードグリーン、オクラ、エンドウマメ、タマネギ、オプンティア、パセリ、パースニップ、コショウ、ジャガイモ、カボチャ、ダイコン、ルバーブ、ルタバガ、サルシフィー、ホウレンソウ、カボチャ、スイートコーン、サツマイモ、スイスチャード、タロイモ、トマト、トマティーヨ、カブ、及びそれらの組み合わせなどの野菜、から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記栽培作物が、アルファルファ、クローバー、マメ、エンドウマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、ハウチワマメ、メスキート、イナゴマメ(carob)、ダイズ、ピーナッツ、及びタマリンドから選択されるマメ科植物である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記栽培作物が、テンサイ、サトウキビ、及びそれらの組み合わせから選択される糖料作物である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記栽培作物が、遺伝子組換え作物ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
PGAが、L-PGA立体異性体及びD-PGA立体異性体の混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記PGAが、L-PGA異性体である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
PGAが、D-PGA異性体である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記PGAが、約80:20~約97:3のLとDとのモル比率にあるL-PGA立体異性体及びD-PGA立体異性体の混合物である、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記除草剤組成物が、
フェノキサプロップ、フルアジフォブ(fluazifob)、キザロフォブ(quizalofob)、クレトジム、セタキシジム(sethaxydim)、及びそれらの組み合わせから選択される脂質合成阻害剤、
クロリムロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イオドスルフロン、ニコスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、リムスルフロン、チフェンスルフロン、トリベヌロン、イマザモックス、イマザキン、イマゼタピル、フルメツラム、クロランスラム、チエンカルバゾン、グリホサート、及びそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸合成阻害剤、
グルホシナートから選択される窒素代謝阻害剤、
2,4-D、ジカンバ、キンメラック、クロピラリド、フルロキシピル(fluroxpyr)、ジフルフェンゾピル、及びそれらの組み合わせから選択される成長調節剤阻害剤、並びに
それらの組み合わせ、から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記除草剤組成物が、グリホサート、グルホシナート、2,4-D、ジカンバ、キンメラック、メタミトロン、フェンメディファム、エトフメセート、キンクロラック、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記除草剤組成物が、非選択的除草剤組成物である、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記除草有効量が、0.005~約500キログラム/ヘクタール(kg/ha)の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記除草剤組成物が、ブロードキャスト施用法、直接施用法、又はスポット施用法を使用して前記標的領域に施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記除草剤組成物が、約0.1~約10ガロン/エーカーのレートで前記標的領域に施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記除草剤組成物が、ラベルレート(label rate)の少なくとも約10%の圃場強度(field strength)で施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記標的領域が、農業圃場、庭、芝生、果樹園、ブドウ園、農園、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物が、前記標的領域の一部分に施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
不必要な植生が、
Agrostis spp.と、Alopecurus spp.と、Apera spp.と、Avena spp.と、Brachiaria spp.と、Bromus spp.と、Digitaria spp.と、Echinochloa spp.と、Eleusine spp.と、Eriochloa spp.と、Leptochloa spp.と、Lolium spp.と、Ottochloa spp.と、Panicum spp.と、Paspalum spp.と、Phalaris spp.と、Poa spp.と、Rottboelia spp.と、Setaria spp.と、Sorghum spp.と、Commelina spp.と、Monochoria spp.と、Sagittaria spp.と、Cyperus spp.及びScirpus spp.などのスゲと、からなる属の群から選択される、単子葉雑草、並びに/又は
Abutilon spp.、Ambrosia spp.、Amaranthus spp.、Chenopodium spp.、Erysimum spp.、Euphorbia spp.、Fallopia spp.、Galium spp.、Hydrocotyle spp.、Ipomoea spp.、Lamium spp.、Medicago spp.、Oxalis spp.、Plantago spp.、Polygonum spp.、Richardia spp.、Sida spp.、Sinapis spp.、Solanum spp.、Stellaria spp.、Taraxacum spp.、Trifolium spp.、Veronica spp.、Viola spp.及びXanthium sppからなる属の群から選択される双子葉雑草、並びに/又はリジッドライグラス、ヒメムカシヨモギ(マレステール)、イタリアンライグラス、ブタクサ、オオホナガアオゲイトウ、ウォーターヘンプ、グースグラス、アレチノギク、オオバコ、ジョンソングラス、及びワイルドポインセチアからなる群から選択されるグリホスフェート(glyphosphate)抵抗性雑草、から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記除草剤毒性緩和剤組成物が、ポリアニオン、増量剤、担体、溶媒、界面活性剤(表面活性剤)、安定剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、酸化防止剤、粘度調整剤、懸濁剤、吸光剤、腐食抑制剤、芳香剤、pH調整物質、流動促進剤、潤滑剤、可塑剤、錯化剤、着色剤、増粘剤、固体接着剤、充填剤、湿潤剤、分散剤、潤滑剤、固化防止剤、変形剤、及び希釈剤から選択される1つ以上の助剤を含む配合物に配合される、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記除草剤毒性緩和剤組成物が、水溶性液体(SF)、乳化性濃縮物(EC)、水和剤(WP)、ドライフロアブル剤(DF)、フロアブル剤(F)、水溶剤(SP)、超低体積濃縮物(ULV)、懸濁液濃縮物(SC)、水性懸濁液(AS)、マイクロカプセル懸濁液(ME又はMT)、カプセル懸濁液(CS)、顆粒(G)、又はペレット(P)から選択される形態にある、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記除草剤毒性緩和剤組成物が、すぐに使用可能な配合物、プレミックス配合物、又はタンクミックス配合物の形態にある、請求項33に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草剤組成物で処理された栽培植物の作物への損傷を防止し、かつ/又は最小限に抑えるための除草剤毒性緩和剤(herbicide safener)としての特定の有用性を見出す、ピログルタミン酸含有組成物又はその配合物を対象とする。
【背景技術】
【0002】
現代の農業における雑草管理には、作物にとって安全である効率的な雑草防除技術が必要である。高い生物学的活性及び作物耐性を有する環境適合性除草剤の探索は、農薬研究の課題である。不十分な作物耐性は、新規の除草剤の開発及び既存の除草剤の使用における主要な制約のうちの1つである。したがって、最近の取り組みは、除草剤毒性緩和剤を使用することにより、新規の除草剤及び既存の除草剤に対する作物耐性を向上させることによって、作物を除草性傷害から保護することを目的としている。
【0003】
除草剤毒性緩和剤は、雑草防除の有効性を損なうことなく、特定の除草剤による傷害から作物植物を保護する固有の能力を有する、化学的に多様な化合物の群である。除草剤は、植物の成長及び機能に不可欠な基本的な生理学的プロセス及び生化学的プロセスを攻撃する。除草剤毒性緩和剤化合物は、典型的には、除草剤の種特異性を増加させるため(Jablonkai,2013)、又は作物植物における傷害回復を改善するために、除草剤とともに施用される。除草剤毒性緩和剤は、多様な化学族に由来し、したがって様々な作用様式を有する(University of Wisconsin Extension,2013)。多くの除草剤毒性緩和剤は、除草剤が植物に損傷を与える前に除草剤を解毒する酵素の植物遺伝子発現を誘導する(Riechers et al.,2010)。毒性緩和剤は、作物(特に単子葉作物)に対して、葉面施用、又は畝間施用として除草剤とともに施用されるだけでなく、種子施用することもできる。
【0004】
除草剤及び除草剤毒性緩和剤は、雑草防除及び食品安全の維持においてますます重要になってきているため、現在の研究努力は、標的作物に対する選択性が限られた、新規に開発された除草剤の耐性を改善すること、及び更なる作物に対する利用可能な除草剤の使用を拡張すること、の2点において毒性緩和剤を開発することに焦点を当てている。
【0005】
したがって、作物にとって可能な限り無害でありながら効率的に雑草を枯死させる必要がある除草剤の開発に対する絶え間ない需要があり、除草剤毒性緩和剤の開発に対する需要も高まっている。
【0006】
この文脈では、本発明の主な目的は、以下でより詳細に説明されるように、高収量の作物を産生するために、作物植物への傷害を最小限に抑えて雑草防除を調節するための環境に優しい生成物及び方法を提供することである。
【発明の概要】
【0007】
一態様では、本明細書に記載の主題は、標的領域における不要な植生の成長を制御する方法を対象とし、本方法は、標的領域に、脂質合成阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、成長調節阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む除草剤組成物の除草有効量を施用することと、ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタラマート(oxoglutaramate)を含む除草剤毒性緩和剤組成物を1g/L未満の濃度で施用することと、を含み、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効な量で標的領域に施用され、標的領域は、特殊作物、糖料作物、マメ科植物、及びそれらの組み合わせから選択される栽培作物の植物を含む。
【0008】
更なる実施形態では、本明細書に記載の主題は、除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効なピログルタミン酸(PGA)の量及びレート、除草剤毒性緩和組成物中に存在するPGAの量、及び標的領域への除草剤毒性緩和組成物の施用方法、並びに所与の標的領域にどのタイプの栽培植物が存在するかを含む、組成物を対象とする。
【0009】
これら及び他の実施形態及び/又は態様は、以下でより詳細に完全に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ピログルタミン酸(PGA)、グリホサート除草剤、及びこの2つの組み合わせで処理されたトウモロコシ(Zea mays)植物を示す。左から、処理は、未処理(対照)、ピログルタミン酸(PGA;0.137g/L)、100%ラベルレート(label rate)のグリホサート、10%ラベルレートのグリホサート、及び10%ラベルレートのグリホサートかつPGA(0.137g/L)であり、PGAの浸漬施用は、除草剤の施用直後に同日に行われ、N=3であり、各処理は、2つの植物について示されている。
【
図2】処理7日後のトウモロコシ植物の平均乾燥重量(g)を示す棒グラフである。処理は、以下の通り:グリホサートなしかつPGAなし、グリホサートなしかつPGA(0.137g/L)、1%ラベルレートのグリホサート、1%ラベルレートのグリホサートかつPGA(0.137g/L)、10%ラベルレートのグリホサート、10%ラベルレートのグリホサートかつPGA(0.137g/L)、100%ラベルレートのグリホサートであり、PGAの浸漬施用は、除草剤の施用直後に同日に行われ、N=3である。
【
図3】処理7日後のトウモロコシ植物の平均葉面積(cm
2)を示す棒グラフである。処理は、以下の通り:グリホサートなしかつPGAなし、グリホサートなしかつPGA(0.137g/L)、10%ラベルレートのグリホサート、10%ラベルレートのグリホサートかつPGA(0.137g/L)、100%ラベルレートのグリホサート、及び100%ラベルレートのグリホサートかつPGA(0.137g/L)であり、PGAの浸漬施用は、除草剤の施用直後に同時に行われ、N=3である。
【
図4】ピログルタミン酸、グリホサート除草剤、及びこの2つの組み合わせで処理されたトウモロコシ(Zea mays)植物を示す。左から、処理は、未処理(対照)、ピログルタミン酸(PGA;0.137g/L)、100%ラベルレートのグリホサート、10%ラベルレートのグリホサート、及び10%ラベルレートのグリホサートかつPGA(0.137g/L)であり、PGAの浸漬施用は、除草剤施用24時間後に行われ、N=3であり、各処理は、2つの植物について示されている。
【
図5】ピログルタミン酸、除草剤、及びその2つの組み合わせで処理されたトウモロコシ(Zea mays)植物を示す。左から、処理は、未処理(対照);ピログルタミン酸(PGA;0.137g/L);100%ラベルレートのBayerのAll-in-One Herbicide(登録商標)(4.85%の2,4-D、ジメチルアミン塩(CAS#2008-39-1)、0.45%のジカンバ、ジメチルアミン塩(CAS#2300-66-5)、及び1.61%のキンクロラック(CAS#84087-1-4)の混合物);100%ラベルレートのBayerのAll-in-One HerbicideかつPGA(0.137g/L);10%ラベルレートのBayerのAll-in-One Herbicide;及び10%ラベルレートのBayerのAll-in-One HerbicideかつPGA(0.137g/L)であり、PGAの浸漬施用は、除草剤の施用直後に同日に行われ、この作用様式(MOA)の傷害は、典型的に、グリホサート型MOAの褐色壊死組織とは対照的である、茎の非垂直成長として示され、N=3であり、各処理は、2つの植物について示されている。
【
図6】除草剤2,4-D未処理、25%ラベルレートの除草剤2,4-Dで処理、及び25%ラベルレートの除草剤2,4-DかつPGA-C-P(PGA含有生成物)で処理したダイズ植物の植物高さを示す棒グラフである。
【
図7】BBCH成長段階20、31、及び39に達するのにかかる平均日数を示す棒グラフである。試料サイズ=1プロット当たり10の植物、複製(n)=5、エラーバーは、平均の標準誤差として表される。植物の群は、以下(左から右に):未処理(UTC)、除草剤、1L/haの除草剤+PGA-C-P(PGA含有生成物)、及び2L/haの除草剤+PGA-C-P(PGA含有生成物)であった。
【
図8】施用C後の、PGA含有生成物を含まない除草剤(1L/ha)の処理3で示される植物毒性を示すビート植物の写真である。
【
図9】施用C後の、PGA含有生成物を含む除草剤(1L/ha)の処理4で示される植物毒性を示すビート植物の写真である。
【
図10】施用C後の、PGA含有生成物を含む除草剤(2L/ha)の処理4で示される植物毒性を示すビート植物の写真である。
【
図11】BBCH20、BBCH31、及びBBCH39における平均クロロフィル含有量を示す棒グラフである。試料サイズ=1プロット当たり10の植物、複製(n)=5であり、エラーバーは、平均の標準誤差として表される。植物の群は、未処理(UTC)、除草剤、及び1L/ha(ライトグレー)及び2L/haの(ダークグレー)の除草剤+PGA-C-P(PGA含有生成物)を含んだ。
【
図12】試験終了時の平均生鮮植物重量を示す棒グラフである。試料サイズ=1プロット当たり10の植物、複製(n)=5であり、エラーバーは、平均の標準誤差として表される。植物の集団は、(グラフの左から右に):未処理(UTC)、除草剤、1L/haの除草剤+PGA-C-P(PGA含有生成物)、及び2L/haの除草剤+PGA-C-P(PGA含有生成物)で処理された。
【
図13】試験終了時の平均ビート重量を示す棒グラフである。試料サイズ=1プロット当たり10の植物、複製(n)=5であり、エラーバーは、平均の標準誤差として表される。植物の集団は、(グラフの左から右に):未処理(UTC)、除草剤、1L/haの除草剤+PGA-C-P(PGA含有生成物)、及び2L/haの除草剤+PGA-C-P(PGA含有生成物)であった。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで、本開示の主題を、以下により完全に説明する。しかしながら、本明細書に記載された本開示の主題の多くの修正及び他の実施形態は、前述の説明に提示された教示の利益を有する本開示の主題が関係する当業者には思い浮かぶであろう。したがって、本開示の主題は、開示される特定の実施形態に限定されるべきではなく、修正及び他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。言い換えると、本明細書に記載の主題は、全ての代替物、修正、及び等価物を網羅する。組み込まれた文献、特許、及び類似の資料のうちの1つ以上が、定義された用語、用語の使用、記載された技術などを含むが、これらに限定されない本出願とは異なるか、又は矛盾する場合には、本出願が制御する。別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、この分野の当業者に一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、それらの全体が参照により組み込まれる。
【0012】
驚くべきことに、既知のバイオスティミュラントであるピログルタミン酸(PGA)は、圃場で典型的に用いられる濃度/ラベルレートと比較して低い濃度/ラベルレートで施用された場合に、除草剤毒性緩和特性を呈することができることが発見された。理論に拘束されるべきではないが、PGAが特定の量で植物に施用される場合、バイオスティミュラント効果よりもむしろ除草剤毒性緩和効果が観察され得ると考えられる。
【0013】
低い濃度/ラベルレートのPGAは、植物及び/又は種子に対する除草剤毒性緩和挙動を呈し、これは、除草剤のみで処理され、PGA(すなわち、除草剤毒性緩和剤)で処理されなかった植物及び/又は種子と比較した、除草剤で処理された植物及び/又は種子の植物の成長及び/又は活力の改善として表される。PGAは2-オキソグルタラマートの類似体であるため、2-オキソグルタラマートは、そのような低濃度でもバイオスティミュラントとして作用するであろうことが予想される。
【0014】
そのようなPGA及び/又は2-オキソグルタマラート(oxoglutamarate)含有除草剤毒性緩和剤組成物は、以下で更に詳細に説明される。
【0015】
I.定義
本明細書で使用される場合、「バイオスティミュラント」という用語は、化合物の栄養含有量とは独立して植物の生理学的プロセスを刺激し、植物の以下の特徴:成長速度、発育速度、栄養利用効率、非生物的ストレスに対する耐性、作物の品質、及び収量のうちの1つ以上を改善することを主な目的とする化合物を指す。
【0016】
本明細書で使用される場合、「作物」という用語は、全植物、植物器官(例えば、葉、茎、小枝、根、幹、葉身、芽、果実など)、植物細胞、又は植物種子への言及を含む。この用語はまた、果実などの植物の収穫可能な器官を包含する。
【0017】
本明細書で使用される場合、「不要な植生の制御」という用語は、不要な植生の正常な成長及び発育への干渉を指す。制御活性の例としては、限定されないが、根の成長の阻害、芽の成長の阻害、芽の出芽の阻害、展葉の阻害、細胞分裂の阻害、細胞伸長の阻害、種子産生の阻害、又は雑草バイオマスの減少が挙げられる。
【0018】
本明細書で使用される場合、「除草有効量」という用語は、植物の成長に対する制御効果を生成することができるそうした化合物/組成物、又はそうした化合物及び/若しくは組成物の組み合わせの量を示す。本明細書には、以下により詳細に記載されるように、不必要な植生の成長に対する制御効果を生成することができる除草剤組成物が開示される。当業者は、そのような量が広い範囲内で変化し得るという事実を十分に認識しており、様々な要因、例えば、天候、標的種、遺伝子座、施用様式、土壌タイプ、処理された作物、気候条件等に依存する。
【0019】
本明細書で使用される場合、「制御効果」という用語には、自然の発育からの全ての逸脱、例えば、枯死、発育不全、葉焼け、白化現象、矮化等が含まれる。例えば、枯死しない植物は、多くの場合、発育阻害され、開花が中断されて非競合的となる。
【0020】
本明細書で使用される場合、「農薬」という用語は、害虫を制御することを意味する物質を指す。農薬という用語は、以下:殺虫剤(昆虫が成長調節剤、殺シロアリ剤などを含むことを含み得る)、殺線虫剤、殺軟体動物剤、殺魚剤、殺鳥剤、殺菌剤、昆虫忌避剤、動物忌避剤、抗菌剤、及び殺真菌剤の全てを含む。
【0021】
本明細書で使用される場合、「除草剤」という用語は、不必要な植生を制御するために使用される任意の既知の物質を指す。一般に、除草剤(しばしば殺草剤(weed killer)と呼ばれる)は、「選択的」除草剤及び「非選択的」除草剤に分類される。選択的除草剤は、必要な作物を相対的に無害なままにしながら、不必要な植生の特定の種を制御する一方、非選択的除草剤(総合殺草剤(total weed killers)と呼ばれることもある)は、それが接触する全ての植物材料を枯死させるため、荒れ地、工業用地及び建設用地、鉄道及び鉄道盛土をきれいにするために使用することができる。
【0022】
本明細書で使用される場合、「不必要な植生」という用語は、特定の状況において不要と考えられる任意の植物、例えば、不適切な植物、又は有益であるよりも有害である植物を指す。そのような植物は、多くの場合雑草と称される。
【0023】
本明細書で使用される場合、「傷害を受けた」という用語は、外部刺激物に起因する植物傷害を受けた植物を指す。植物傷害は、昆虫、動物、及び物理的、化学的又は環境的な因子/毒素などの不連続な外部刺激物によって引き起こされる形態又は機能の突然の変化である。本明細書において、特に「傷害を受けた」という用語は、任意の植物傷害をもたらした、本明細書に開示される除草剤組成物(外部刺激物とみなされる)に曝露された植物を指す。
【0024】
本明細書で使用される場合、「種子」という用語は、例えば、穎果、穀物、痩果、マメ科植物、翼果、堅果などの全てのタイプの栄養繁殖体、並びにさや、袋果、カプセル、角果、石果、液果、塊茎、球茎、球根及び類似の形態に関連する栄養繁殖体を含む。使用される種子は、上述の有用植物の種子であり得るが、トランスジェニック植物又は慣習的な育種法によって得られる植物の種子でもあり得る。
【0025】
本明細書で使用される場合、「植物部分」という用語は、根、葉、茎、果実、花、及び種子などの植物の様々な異なる部分を指す。
【0026】
本明細書で使用される場合、「殺虫剤」という用語は、昆虫を殺傷するために使用される任意の物質を指す。
【0027】
本明細書で使用される場合、「殺幼虫剤」という用語は、昆虫の幼虫生活環を特異的に標的とする殺虫剤を指す。
【0028】
本明細書で使用される場合、「殺菌剤」という用語は、細菌を殺傷するために使用される任意の物質を指す。
【0029】
本明細書で使用される場合、「ダニ駆除剤」という用語は、マダニ及びダニを含むクモ類のサブクラスAcariのメンバーを殺傷するために使用される任意の物質を指す。
【0030】
本明細書で使用される場合、「殺線虫剤」という用語は、線虫を殺傷するために使用される任意の物質を指す。
【0031】
本明細書で使用される場合、「殺軟体動物剤」という用語は、軟体動物を殺傷するために使用される任意の物質を指す。
【0032】
本明細書で使用される場合、「殺ダニ剤」という用語は、ダニを殺傷するために使用される任意の物質を指す。
【0033】
本明細書で使用される場合、「植物成長調節剤」という用語は、生理学的作用を通じて、植物若しくはその産生の、成長若しくは成熟の速度を加速若しくは遅延させる、又はそうでなければ挙動を変化させることが意図される、任意の物質若しくは物質の混合物を指す。
【0034】
本明細書で使用される場合、「単子葉植物」という用語は、顕花植物(被子植物)である単子葉類を指し、その種子は、典型的には、1つの胚葉又は子葉のみを含有する。それらは、顕花植物が従来的に分けられる主要なグループのうちの1つを構成し、残りの顕花植物は、2つの子葉を有し、したがって、双子葉植物又は双子葉類に分類される。しかしながら、分子系統学的研究は、単子葉類が単系統群又は分岐群(共通の祖先の全ての子孫を含む)を形成する一方で、双子葉類は形成しないことを示している。単子葉植物は、約60,000種を含む。この群において(及び顕花植物全体において)数が最大の群は、20,000種を超えるラン(Orchidaceae科)である。約半数の種がイネ科植物(Poaceae)に属しており、イネ科植物は、経済的に最も重要な単子葉植物の族である。農業では、産生されるバイオマスの大部分は単子葉植物由来である。これらには、主な穀物(コメ、コムギ、トウモロコシなど)だけでなく、イネ科植物、サトウキビ、及びタケも含まれる。その他の経済的に重要な単子葉作物としては、様々なヤシ(Arecaceae)、バナナ及びプランテン(Musaceae)、ショウガ及びその近縁植物、ターメリック及びカルダモン(Zingiberaceae)、アスパラガス(Asparagaceae)、パイナップル(Bromeliaceae)、ウォーターチェスナッツ(Cyperaceae)、並びにネギ、タマネギ及びニンニク(Amaryllidaceae)が挙げられる。多くの観葉植物は、単子葉植物の着生植物である。更に、ユリ、スイセン、アヤメ、アマリリス、カンナ、ブルーベル、及びチューリップなど、その開花のために栽培される植物である園芸球根の大部分は、単子葉植物である。
【0035】
本明細書で使用される場合、「双子葉植物」という用語は、単子葉植物ではなく、種子内に2個の子葉、及び通常は4又は5の倍数の花部分、網状脈を有する葉、3個の孔を有する花粉、並びに二次成長の能力を有する、様々な顕花植物のいずれかを指す。真正双子葉類及びモクレン類を含む双子葉植物は、もはや単一の正式な分類群を形成するとは考えられていない。双子葉植物は、双子葉類(又はよりまれに双子葉類(dicotyls))としても既知であり、この群の最も典型的な特徴は、種子が2つの胚葉又は子葉を有することである。この群には、約200,000種が含まれる。
【0036】
本明細書で使用される場合、「土壌」という用語は、陸地表面上に生じる生体(例えば、微生物(細菌及び真菌等)、動物及び植物)及び非生体物質(例えば、鉱物及び有機物(例えば、様々な程度の分解の有機化合物)、液体、及び気体)からなる自然体として理解されるべきであり、様々な物理的、化学的、生物学的、及び人為的プロセスの結果として初期材料から区別可能な土壌層位を特徴とする。農業の観点からは、土壌は主に植物にとっての定着部分及び主要な栄養素のベース(植物ハビタット)とみなされている。
【0037】
本明細書で使用される場合、「肥料」という用語は、植物及び果実の成長を促進するために施用される化合物として理解されるべきである。肥料は、典型的には、土壌を通じて(植物の根による取り込みのため)、又は葉への供給を通じて(葉からの取り込みのため)のいずれかによって施用される。「肥料」という用語は、a)有機肥料(腐敗した植物/動物質で構成される)及びb)無機肥料(化学物質及び鉱物で構成される)の2つの主要なカテゴリーに細分することができる。有機肥料としては、厩肥、スラリー、ミミズの糞、泥炭、海藻、下水、及びグアノが挙げられる。緑肥作物はまた、土壌に栄養素(特に窒素)を添加するために定期的に栽培される。製造された有機肥料としては、堆肥、血粉、骨粉、及び海藻抽出物が挙げられる。更なる例は、酵素的に消化されたタンパク質、魚粉、及び羽毛粉である。数年前の作物の残渣を分解させることも、肥沃化のためのもう1つの給源である。また、リン酸塩岩鉱、硫酸カリ、及び石灰岩等の天然に存在する鉱物もまた、無機肥料とみなされる。無機肥料は、通常、化学的プロセス(例えば、Haber-Boschプロセス)を通じて、また、天然に存在する堆積物を使用して、それらを化学的に変化させながら(例えば、濃縮されたトリプルスーパーホスフェート)製造される。天然に存在する無機肥料には、チリ硝酸ナトリウム、リン酸岩鉱石、石灰石が挙げられる。
【0038】
本明細書で使用される場合、「厩肥(manure)」という用語は、農業において有機肥料として使用される有機物である。その構造に応じて、厩肥は、液状厩肥、半液状厩肥、厩肥又は固形状厩肥、及び藁厩肥に分けることができる。その起源に応じて、厩肥は、動物又は植物に由来する厩肥に分けることができる。一般的な形態の動物性厩肥としては、糞便、尿、農場スラリー(液状厩肥)、又は堆肥(FYM)が挙げられるが、FYMには、動物の寝床として使用されている可能性のある一定量の植物材料(典型的には藁)も含まれている。厩肥の給源として使用することができる動物には、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、シチメンチョウ、及びウサギが含まれる。ウミドリ及びコウモリ由来のグアノも使用することができる。肥料として使用する場合の動物性厩肥の施用量は、給源(動物の種類)に大きく依存する。植物性厩肥は、あらゆる種類の植物に由来し得るが、植物は、それらを耕す目的で明示的に栽培されてもよく(例えば、豆類植物)、したがって土壌の構造及び肥沃性を改善する。更に、厩肥として使用される植物質には、屠殺された反芻動物の反芻胃の内容物、使用済みホップ(ビール醸造から残った)、又は海藻が含まれる場合がある。
【0039】
本明細書で使用される場合、「乳化性濃縮物」という用語は、1つ以上の石油系溶媒中に溶解される活性成分を有する液体配合物を指す。乳化剤が添加され、油が、水に分散する小さな球を形成する。その後、配合物は適切に施用するために水と容易に混合する。乳化性濃縮物は、通常、1ガロン当たり2~8ポンドの活性成分を含有する。
【0040】
本明細書で使用される場合、「水和剤」という用語は、水中に分散及び懸濁され得る微細に粉砕された乾燥粒子を指す。それらは通常、約25%~80%の活性成分を含有する。水和剤の懸濁液は濁っているように見える。水和剤はほぼ不溶性であり、懸濁液中に留まるには攪拌を必要とする。
【0041】
本明細書で使用される場合、「顆粒水和剤(WDG又はWG)又は分散性顆粒(DG)」とも呼ばれる「ドライフロアブル剤」という用語は、プリルに形成され、それにより、凝集する、又は土煙を生成したりすることなく、噴霧タンクに容易に注入される水和剤を指す。それらはほぼ不溶性であり、懸濁液中に留まるには攪拌を必要とする。
【0042】
本明細書で使用される場合、「フロアブル剤」及び/又は「懸濁液濃縮物」及び/又は「水性懸濁液」という用語は、あるタンクから別のタンクに注入又はポンピングできるように、液体担体に既に懸濁されている微細に粉砕された水和剤若しくは固体を指す。それらは通常、配合物の1ガロン当たり少なくとも約4ポンドの活性成分を含有する。フロアブル剤は水にほぼ不溶性であり、懸濁液中に留まるには攪拌を必要とする。
【0043】
本明細書で使用される場合、「マイクロカプセル懸濁液」及び/又は「カプセル懸濁液」という用語は、液体担体に懸濁し、ポンピングされ、通常の機器で施用されることができる非常に小さなカプセルに収容される除草剤を指す。マイクロカプセル配合物は、水にほぼ不溶性であり、懸濁液中に留まるには攪拌を必要とし、ある期間にわたって活性成分がゆっくりと放出されることを可能にする。これにより、土壌活性が拡張され、雑草の防除が改善される。
【0044】
本明細書で使用される場合、「ペレット」という用語は、顆粒様の実体を指すが、約1/4インチの長さのより大きなシリンダーに圧縮される。ペレットとして配合された除草剤は、通常、約5%~20%の活性物質を含有し、ブラシのクランプを制御するために手作業で施用される。それらはまた、森林又は永年草地においてブラシを制御するために、ヘリコプター又は航空機に取り付けられたサイクロンタイプのスピナースプレッダーで施用することもできる。ペレットは降雨によって徐々に分解され、根から取り込むために土壌に浸出する。
【0045】
本明細書で使用される場合、「水溶剤」という用語は、水中の真正溶液からの乾燥した乾燥水溶性粉末(DS)を指し、攪拌を必要としない。
【0046】
本明細書で使用される場合、「超低体積濃縮物」という用語は、その元の液体形態の活性成分を指し、典型的には、非常に微細な噴霧として、1エーカー当たり1.5パイント~1.5ガロンのレートで、特別な空中又は地上装置において更に希釈することなく施用される。
【0047】
本明細書で使用される場合、「プレミックス」という用語は、配合物ではなく、製造業者によって1つの生成物に混合された2つ以上の除草剤活性成分を指す。実際の配合物は、上述のもののいずれかであり得、一般に、既に一緒に使用されている2つ以上の除草剤を組み合わせる。プレミックスを使用する主な理由は利便性である。
【0048】
本明細書で使用される場合、「有機溶媒」という用語は、本明細書の他の箇所に記載されている程度までPGAを溶媒和する非水性溶媒を指す。
【0049】
本明細書で使用される場合、「非水溶性」という用語は、溶媒の総重量に基づいて、0.2重量%未満の含水量を有する溶媒を指す。
【0050】
本明細書及び特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含む(comprising)」という語句は、文脈上そうではない必要がある場合を除いて、非限定的な意味で使用され、「含む(including)」、「含む(containing)」、又は「~を特徴とする(characterized by)」と同義であり、それはオープンエンドであり、追加の、列挙されていない要素又は方法ステップを除外しないことを意味する。
【0051】
本明細書で使用される場合、経過句「~から本質的になる」とは、特許請求の範囲の範囲を、特許請求される本発明の特定の材料又はステップ「と、本質的かつ新規な特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼさないものと、」に限定するものである。
【0052】
本明細書で使用する場合、経過句「~からなる」は、特許請求の範囲で特定されていない任意の要素、ステップ、又は成分を除外するものである。
【0053】
以下に追加の定義を挙げることができる。
【0054】
II.組成物
本開示は、低濃度及び/又はラベルレートで、開示される除草剤組成物と組み合わせて栽培作物の植物に施用される場合に、強力な除草剤毒性緩和特性を示す、ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタマラートを含む除草剤毒性緩和剤組成物に関する。この観察は、PGAは、バイオスティミュラントとして既知であるが、除草剤毒性緩和特性を呈することは知られていなかったことを考慮すると、全く驚くべきことであり、予想外であった。PGAは2-オキソグルタラマートの類似体であるため、2-オキソグルタラマートは、低濃度においてPGAが示すのと本質的に同じバイオスティミュラント特性を呈するであろう。
【0055】
本明細書で使用される、開示される除草剤毒性緩和剤組成物及び除草剤組成物は、以下で更に詳細に説明される。
【0056】
A.除草剤毒性緩和剤組成物
本明細書に開示される除草剤毒性緩和剤組成物は、ピログルタミン酸(ピログルタマート;PGA)を含む/から本質的になる/からなる。PGAは、バイオスティミュラントであり、その施用は、グルタマート生合成経路における窒素同化を増加させることによって作物植物の成長及び収量を改善することが知られており、これは、次いで、植物がリン及び硫黄などの他の栄養素をどのように利用するかを改善する。PGAはまた、炭素固定及び代謝の増加にもつながり、根及び芽の成長を加速させる。その結果、土壌からのより多くの栄養素及びより多くの日光を捕捉し、次いで、増大した植物活力、成長、及び生産性をもたらす、より大きな植物が生成される。PGAのこれらの成長促進効果は、典型的には、植物葉への施用後、又は根系による取り込みを通じて観察される。
【0057】
PGAは、D立体異性体及びL立体異性体の2つの形態で存在し、それぞれ以下の立体化学構造を有する。
【化1】
【0058】
そのため、ピログルタミン酸は、D若しくはL形態として、又はD:L立体異性体の比率として、組み合わせ生成物中に存在し得る。
【0059】
PGAは、窒素使用効率を向上させる、作物の成長を促進する、及び生産力を増加させるために、単独又は様々なタイプの肥料と一緒に、のいずれかバイオスティミュラントとして長年使用されてきた。いくつかの実施形態では、PGAは、農学系に一般に、すなわち、土壌の一部として存在する栄養素の使用効率を改善するためにのみ、バイオスティミュラントとして使用される。今日まで、PGA含有生成物としては、TAKE-OFF(商標)、例えば、TAKE OFF Calci-Phite(登録商標)、TAKE OFF Magnesium(登録商標)、TAKE OFF PGA(登録商標)、TAKE OFF Phite MZ(登録商標)、TAKE OFF Sulfone(登録商標)、TAKE OFF(登録商標)P+K、及びTAKE OFF BOOSTER(商標)が挙げられ、1倍のラベルレートは、1ヘクタール当たりに施用される250gのPGAに相当する。
【0060】
しかしながら、驚くべきことに、PGA含有組成物(市販のPGA生成物など)がラベルレートよりもはるかに低い施用レートで植物に施用される場合に、除草剤毒性緩和効果が観察され得ることが発見された。特に、PGA含有組成物は、PGAのFIFRA登録された最低ラベルレートの半分以下の施用レートで使用される場合に除草剤毒性緩和効果を呈する。作用様式は明確ではないが、PGA媒介成長促進は、除草剤でのみ処理された植物と比較して、作物植物が除草剤施用から傷害を受けないことを可能にするという利点を標的作物に与える。
【0061】
PGAは、2-オキソグルタラマートの類似体であるため、2-オキソグルタラマートはまた、PGAと同様の低濃度のバイオスティミュラント特性を呈することが期待される。2-オキソグルタマラートの構造を以下に示す。
【化2】
【0062】
当業者は、2-オキソグルタラマートが本質的にPGAの開形であることを認識するであろう。
【0063】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤毒性緩和剤組成物は、栽培作物の1つ以上の特定のタイプの植物に対する除草剤毒性緩和効果(すなわち、栽培作物の植物を保護する)を呈し、除草剤毒性緩和効果は、除草剤組成物でのみ処理された(かつ除草剤毒性緩和組成物で処理されていない)植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の作物発育の増加、植物毒性の減少、作物活力の増加、クロロフィル含有量の増加、生鮮植物重量又は乾燥植物重量の増加、根重量の増加、作物収量の増加、果実品質の増加、垂直植物成長の増加、及び植物葉面積の増加から選択される少なくとも1つの方法によって測定される。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、1つ以上の特定のタイプの栽培作物に対する除草剤毒性緩和効果を呈し、除草剤毒性緩和効果は、除草剤組成物でのみ処理された(かつ除草剤毒性緩和組成物で処理されていない)植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の作物発育、作物活力、クロロフィル含有量、生鮮植物重量又は乾燥植物重量、根重量、作物収量、果実品質、垂直植物成長、植物葉面積、又はそれらの組み合わせの、少なくとも約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は約98%の増加によって測定される。いくつかの実施形態では、そのような除草剤毒性緩和効果は、150%、200%、250%、又は300%超など、100%超である。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約20%の植物高さの増加によって測定される。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約98%、約1%~約90%、約1%~約50%、又は約1%~約25%の乾燥植物重量の増加によって測定される。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約300%、約1%~約200%、約1%~約100%、約1%~約50%、又は約1%~約30%の葉面積の増加によって測定される。
【0064】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、1つ以上の特定のタイプの栽培作物の植物に対する除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の少なくとも約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は約98%の植物毒性の減少によって測定される。
【0065】
そのような除草剤毒性緩和効果を引き起こすPGA及び/又は2-オキソグルタラマートの有効量は、当業者に既知の様々な要因に応じて変化し得る。そのような要因としては、限定されないが、保護される作物のタイプ、施用される除草剤組成物のタイプ、使用される施用法のタイプ、使用される配合物のタイプ、除草剤毒性緩和剤組成物中に存在する追加の組成物、環境要因(施用前、施用中、及び施用後の大気温度及び/又は含水量など)、土壌特性(pH、重金属含有量、栄養含有量、微生物活性、粒度、組成物(例えば、クレー及び/又は砂質))等が挙げられる。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和効果を引き起こすPGA及び/又は2-オキソグルタマラートの有効量は、約0.05~約250グラム/ヘクタール(g/ha)、約0.05~約150g/ha、約0.05~約100g/ha、約0.05~約25g/ha、約0.05~約10g/ha、約0.05~約5g/ha、約0.05~約1g/ha、約0.05~約0.5g/ha、又は約0.05~約0.42g/haの範囲である。
【0066】
いくつかの実施形態では、組成物は、PGAが立体化学的に増強又は精製されるものを含む。細菌発酵プロセスによって合成される市販のピログルタミン酸は、約60:40のL異性体とD異性体との立体化学比率を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の除草剤毒性緩和組成物は、様々な比率のピログルタミン酸のL異性体及びD異性体を含有し、除草剤毒性緩和剤特性を呈する上でそのような組成物の有効性に寄与する。ピログルタミン酸は、米国特許第6,593,275号、同第6,831,040号、同第8,802,595号、及び同第8,551,917号に記載される形態にあり得、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
いくつかの実施形態では、ピログルタミン酸(PGA)は、L-ピログルタミン酸である。いくつかの実施形態では、ピログルタミン酸は、L-ピログルタミン酸及びD-ピログルタミン酸の混合物である。これらの実施形態では、LとDとの比率は、約80:20~約97:3の範囲である。特定の実施形態では、総ピログルタミン酸は、3~4.5:1(D:D/L)などのLとD/Lの混合物との比率として供給される。
【0068】
除草剤毒性緩和剤組成物中に存在するPGA及び/又は2-オキソグルタマラートの量は、変化し得る。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和剤組成物の総重量に基づいて、約1%~約50%、約5%~約45%、約10%~約40%、約15%~35%、又は約20%~約30%の範囲の量でPGA及び/又は2-オキソグルタマラートを含む。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和剤組成物の総重量に基づいて、約1%~約30%、約5%~約25%、約8%~20%、約12%~約25%、又は約15%~約23%の範囲の量でPGA及び/又は2-オキソグルタマラートを含む。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和剤組成物の総重量に基づいて、約15%~約50%、約20%~約50%、約25%~50%、約25%~約45%、約30%~約45%、又は約30%~約40%の範囲の量でPGA及び/又は2-オキソグルタマラートを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物中のPGA及び/又は2-オキソグルタマラートの濃度は、変化し得る。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、約0.1g/L~約1g/L(又は1g/L)、約0.1g/L~約0.75g/L、約0.1g/L~約0.5g/L、又は約0.1g/L~約0.2g/LのPGA及び/又は2-オキソグルタマラートを含む。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、約2g/L、1.75g/L、1.5g/L、1.25g/L、1.0g/L、0.75g/L、0.5g/L、0.25g/L未満、又は0.1g/L未満のPGA及び/又は2-オキソグルタマラートを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤毒性緩和剤組成物は、本明細書に開示される除草剤組成物の不必要な植生の成長に対する制御効果にほとんどインピーダンスを呈さないか、又は全く呈さない。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、本明細書に開示される除草剤組成物の不必要な植生の成長に対する制御効果に対する約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%未満、又は1%未満のインピーダンスを呈する。
【0071】
いくつかの実施形態では、ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタマラートは、遊離塩基形態にある。いくつかの実施形態では、PGA及び/又は2-オキソグルタマラートは、その遊離塩基形態ではなく、塩形態にある。PGA及び/又は2-オキソグルタマラートの例示的な塩としては、限定されないが、アンモニア、ナトリウム、カリウム、カルシウム等などの、当該技術分野で既知の任意の塩形態が挙げられる。ピログルタミン酸(PGA)の誘導体もまた、その塩を含む。中性塩が、好ましい誘導体である。
【0072】
いくつかの実施形態では、PGA及び/又は2-オキソグルタラマートは、ニートである。いくつかの実施形態では、PGAは、ニートではないが、市販のPGA含有組成物である。例示的な市販のPGA含有組成物としては、限定されないが、TAKE-OFF(商標)(例えば、TAKE OFF Calci-Phite(登録商標)、TAKE OFF Magnesium(登録商標)、TAKE OFF PGA(登録商標)、TAKE OFF Phite MZ(登録商標)、TAKE OFF Sulfone(登録商標)、TAKE OFF(登録商標)P+K)及びTAKE OFF BOOSTER(商標)が挙げられる。
【0073】
いくつかの実施形態では、PGA及び/又は2-オキソグルタマラートは、有機溶媒とともに配合され、以下でより詳細に説明されるように、PGA及び/又は2-オキソグルタマラート含有配合物をもたらす。
【0074】
B.除草剤組成物
本明細書に開示される除草剤組成物は、脂質合成阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、成長調調節阻害剤、光合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、色素阻害剤、細胞膜破壊剤、苗木根成長阻害剤、苗木成長阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、脂質合成阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、成長調節剤阻害剤、光合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、苗木根成長阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、脂質合成阻害剤、成長調節剤阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、苗木根成長阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、脂質合成阻害剤、成長調節剤阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、脂質合成阻害剤は、アリルオキシフェノキシプロピオン酸、シクロヘキサンジオン、フェニルピラゾリン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、脂質合成阻害剤は、クロジナフォブ(clodinafob)、シハロフォブ(cyhalofob)、フェノキサプロップ、フルアジホップ、キザロホップ、クレトジム、セトキシジム(sethoxydim)、ピノキサデン、又はそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、脂質合成阻害剤は、限定されないが、Discover(登録商標)NG、Clincher(登録商標)、Ricestar(登録商標)、Tecoma(登録商標)、Fusilade(登録商標)DX、Assure(登録商標)II、Targa(登録商標)、Select(登録商標)Max、Poast(登録商標)、Poast(登録商標)Plus、及びAxial(登録商標)XLなどの市販の配合物中に存在する。
【0076】
いくつかの実施形態では、アミノ酸合成阻害剤は、アイミダゾリン、ピリミジニルチオ安息香酸、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン、スルホニル尿素、トリアゾロピリミジン、有機リン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸合成阻害剤は、イマザモックス、イマザピック、イマザキン、イマゼタピル、ビスピリバック、ピリチオバック、フルカルバゾン、プロポキシカルバゾン、チエンカルバゾン、ベンスルフロン、クロリムロン、クロルスルフロン、ハロスルフロン、イオドスルフロン、メソスルフロン、メツルフロン、ニコスルフロン、オルトスルファムロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、リムスルフロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、クロランスラム、フロラスラム、フルメツラム、ペノキススラム、ピロキシスラム、グリホサート、及び組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸合成阻害剤は、限定されないが、Raptor(登録商標)、Beyond(登録商標)、Clearmax(登録商標)、Plateau(登録商標)、Scepter(登録商標)、Pursuit(登録商標)、Newpath(登録商標)、Regiment(登録商標)、Staple(登録商標)、Everest(登録商標)、Pre-Pare(登録商標)、Sierra(登録商標)、Olympus(登録商標)、Varro(登録商標)、Londax(登録商標)、Classic(登録商標)、Glean(登録商標)、Permit(登録商標)、Autumn(登録商標)、Osprey(登録商標)、Ally(登録商標)、Accent Q(登録商標)、Zest(登録商標)、Strada(登録商標)、Beacon(登録商標)、Peak(登録商標)、Resolve(登録商標)、Matrix(登録商標)、Maverick(登録商標)、Harmony(登録商標)、Amber(登録商標)、Express(登録商標)、Envoke(登録商標)、UpBeet(登録商標)、FirstRate(登録商標)、Orion(登録商標)、Python(登録商標)、Accolade(登録商標)、Grasp(登録商標)、PowerFlex(登録商標)HL、Roundup(登録商標)、及びTouchdown(登録商標)などの市販の生成物中に存在する。
【0077】
いくつかの実施形態では、成長調節阻害剤は、アリル.ピコリネート、安息香酸、カルボン酸、フェノキシ化合物、セミカルバゾン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、成長調節剤は、ハロキシフェン、ジカンバ、アミノピラリド、クロピラリド、フルロキシピル、トリクロピル、キンクロラック、2,4-D、MCPA、キンメラック、ジフルフェンゾピル、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、成長調節物質阻害剤は、限定されないが、Arylex(登録商標)、Elevore(登録商標)、Banvel(登録商標)、Clarity(登録商標)、DiFlexx(登録商標)、Engenia(登録商標)、FeXapan(登録商標)、XtendiMax(登録商標)、Milestone(登録商標)、Stinger(登録商標)、Starane(登録商標)、Grandstand(登録商標)、Facet(登録商標)、2,4-D(登録商標)、MCPA(登録商標)、及びStatus(登録商標)などの市販の生成物中に存在する。
【0078】
いくつかの実施形態では、光合成阻害剤は、フェニルカーバマート、トリアジン、トリアジノン、ウラシル、ベンゾチアジアゾール、ニトリル、アミド、ウレア、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、光合成阻害剤は、デスメディファム、フェンメディファム、アトラジン、プロメトリン、シマジン、ヘキサジノン、メトリブジン、テルバシル、ベンタゾン、ブロモキシニル、プロパニル、ジウロン、メタミトロン、フルオメトロン、リヌロン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、光合成阻害剤は、限定されないが、Betenex(登録商標)、Betamix(登録商標)、AAtrex(登録商標)、Caparol(登録商標)、Princep(登録商標)、Velpar(登録商標)、Metribuzin(登録商標)、Sinbar(登録商標)、Basagran(登録商標)、Buctril(登録商標)、SuperWham(登録商標)、Direx(登録商標)、Karmex(登録商標)、Cotoran(登録商標)、Lorox(登録商標)、及びLinex(登録商標)などの市販の生成物中に存在する。
【0079】
いくつかの実施形態では、窒素代謝阻害剤は、限定されないが、グルホシナートなどの有機リンである。いくつかの実施形態では、窒素代謝阻害剤は、限定されないが、Liberty(登録商標)及び/又はCheetah(登録商標)などの市販の生成物中に存在する。
【0080】
いくつかの実施形態では、色素阻害剤は、イソオキサゾリジノン、イソキサゾール、ピラゾール、ピラゾロン、トリケトン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、色素阻害剤は、フルリドン、クロマゾン、イソキサフルトール、ピラスルホトール、トプラメゾン、メソトリオン、テンボトリオン、ビシクロピロン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、色素阻害剤は、限定されないが、Sonar(登録商標)、Command(登録商標)、Balance Flexx(登録商標)、Huskie(登録商標)、Armezon(登録商標)、Impact(登録商標)、Callisto(登録商標)、Laudis(登録商標)、及びAcuron(登録商標)などの市販の生成物中に存在する。
【0081】
いくつかの実施形態では、細胞膜破壊剤は、アリルトリアジノン、ジフェニルエーテル、N-フェニルフタルイミド、ピリミジンジオン、ビピリジリウム、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、細胞膜破壊剤は、スルフェントラゾン、カルフェントラゾン、フルチアセット、アシフルオルフェン、ホメサフェン、ラクトフェン、フルミクロラック、フルミオキサジン、サフルフェナシル、ジクワット、パラコート、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、細胞膜は、限定されないが、Spartan(登録商標)、Aim(登録商標)、Cadet(登録商標)、Ultra Blazer(登録商標)、Flexstar(登録商標)、Reflex(登録商標)、Cobra(登録商標)、Phoenix(登録商標)、Resource(登録商標)、Valor(登録商標)、Rowel(登録商標)、Sharpen(登録商標)、Reglone(登録商標)、及びGramoxone(登録商標)SLなどの市販の生成物中に存在する。
【0082】
いくつかの実施形態では、苗木根成長阻害剤は、ベンズアミド、ジニトロアニリン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、苗木根成長阻害剤は、プロナミド、エタルフルラリン、ペンジメタリン、トリフルラリン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、苗木根成長阻害剤は、限定されないが、Kerb(登録商標)、Sonalan(登録商標)、Prowl(登録商標)H2O、及びTreflan(登録商標)などの市販の生成物中に存在する。
【0083】
いくつかの実施形態では、苗木芽成長阻害剤は、チオカルバマート、クロロアセトアミド、オキシアセタムド(oxyacetamde)、ピラゾール、ベンゾフラン、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、苗木芽成長阻害剤は、ブチレート、シクロエート、EPTC、チオベンカルブ、トリアレート、アセトクロール、アラクロール、s-メトラクロール、ジメテナミド-P、フルフェナセット、ピロキサスルホン、エトフメセート、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、苗木芽成長阻害剤は、限定されないが、Sutan(登録商標)+、Ro-Neet(登録商標)、Eradicane(登録商標)、Eptam(登録商標)、Bolero(登録商標)、Far-Go(登録商標)、Degree(登録商標)、Harness(登録商標)、Surpass(登録商標)NXT、Topnotch(登録商標)、Warrant(登録商標)、Intrro(登録商標)、Micro-Tech(登録商標)、Dual Magnum(登録商標)、Outlook(登録商標)、Define(登録商標)、Zidua(登録商標)、及びNortron(登録商標)などの市販の生成物中に存在する。
【0084】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、特殊作物、糖料作物、及び/又はマメ科植物から選択される栽培作物の標的領域に存在する不必要な植生を制御するために特異的に使用される除草剤組成物を含む。当業者は、不必要な植生(例えば、雑草)の成長に対して、そのような作物を含有する標的領域を処理する際にどの除草剤を使用するかを認識するであろう。
【0085】
例えば、いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、糖料作物を含有する標的領域を処理するために使用され、限定されないが、2,4-D、MCPA、ジカンバ、アミノピラリド、クロピラリド、ピクロラム、トリクロピル、ハロキシフェン、アミノシクロピラクロール、キンクロラック、イマザモックス、イマザピル、イマザテピル(imazathepyr)、クロリムロン、ハロスルフロン、メソスルフロン、リムスルフロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリベヌロン、トリフルスルフロン、フルカルバゾン、プロポキシカルバゾン、チエンカルバゾン、クロランスラム、フルメツラム、ピロキシスラム、グリホサート、クレトジム、セトキシジム、クロジナフォブ-P、フェノキサプロップ-P、フルジフォブ-P、キザロフォブ(quizalofob)、ピノキサデン、エタルフルラリン、ペンジメタリン、トリフルラリン、アセタコール(acetachor)、s-メトラクロール、ジメテナミド-P、ピロキサスルホン、EPTC、トリアレート、シクロエート、エトフメセート、リヌロン、ジウロン、テブチウロン、テルバシル、ベンタゾン、ブロモキシニル、デスメディファン、フェンメディパム、グルフォンシネート、クロマゾン、イソキサフルトール、メソトリオン、テンボトリオン、ビシクロピロン、トプラメゾン、ピラスルホトール、アシフルオルフェン、ラクトフェン、ホメサフェン、フルチアセット、フルミオキサジン、サフルフェナシル、スルフェントラゾン、カルフェントラゾン、パラコート、アトラジン、クロマゾン、ジウロン、ヘキサジノン、ペンジメタリン、メトリブジン、テルバシル、スルフェントラゾン、トリフルラリン、フルミオキサジン、及びそれらの組み合わせから選択される、除草剤を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、マメ科植物を含有する標的領域を処理するために使用され、限定されないが、カルフェントラゾン、キザロフォブ、ベンタゾン、クロマゾン、ナプロパミド、EPTC、パラコート、アラコール(alachor)、サフルフェナシル、イマゼタピル、ジメテナミド-P、ペンジメタリン、ハロスルフロン、セトキシジム、イマザモックス、ホメサフェン、グリホサート、クレトジム、サフルフェナシル、エタルフルラリン、スルフェントラゾン、トリフルラリン、及びそれらの組み合わせから選択される、除草剤を含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、グリホサート、グルホシネート、2,4-D、ジカンバ、キンクロラック、キンメラック、メタミトロン、フェンメディパム、エトフメセート、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、エステル化された植物油及びHASTEN(登録商標)などの非イオン性界面活性剤のブレンドである。
【0089】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、非選択的除草剤組成物(例えば、広域スペクトル除草剤組成物)である。当業者は、除草剤組成物の選択性の程度が変化し得、多くの場合、本明細書に開示される除草剤組成物に曝露されたときの作物への傷害の程度に関して定量化されることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、開示される除草剤組成物は、非選択的除草剤組成物であり、除草剤組成物と接触させたときに傷害を受ける作物の割合は、所与の作物植物集団における作物植物の総数に基づいて、少なくとも10%、20%、30%、40%、又は50%である。
【0090】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、接触性除草剤である。そのような除草剤は、(不必要な)植物を通して移行又は移動しない。このタイプの除草剤によって接触される(不必要な)植物の一部分のみが枯死される。したがって、これらのタイプの除草剤は、土壌にではなく、植物に直接施用される場合にのみ有効である。
【0091】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、浸透性除草剤組成物である。浸透性除草剤は、葉又は根によって吸収され、植物の他の部分に移行すると理解される。更に、そのような除草剤は、特定の生化学反応を妨害することによって、植物の正常な生物学的機能を変化させることができる。それらは、葉又は土壌に施用することができ、(不必要な)植物に入った後、作用部位へと移行することができる。
【0092】
除草剤組成物の除草有効量は、除草剤組成物によって標的とされる不必要な植生のタイプ、使用される施用法のタイプ、使用される配合物のタイプ、除草剤組成物中に存在する追加の成分(例えば、追加の農薬)、環境要因(施用前、施用中、及び施用後の大気温度及び/又は含水量、pH、重金属含有量、栄養含有量、微生物活性、粒度、組成物(例えば、クレー及び/又は砂質)などの土壌特性など)、施用される除草剤組成物の作用様式及び/又は選択性などの要因に応じて変化し得ることが当業者によって理解されるであろう。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、約0.005~約500キログラム/ヘクタール(kg/ha)、約0.05~約500kg/ha、約0.5~約500kg/ha、約1~約500kg/ha、約5~約400kg/ha、約5~約300kg/ha、約10~約300kg/ha、約100~約250kg/ha、又は約150~約200kg/haの範囲の除草有効量で標的領域に施用される。
【0093】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤組成物は、標的領域に存在する不必要な植生の植物の所与の集団に基づいて、1つ以上の特定のタイプの不必要な植物の成長に対する制御効果を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は98%だけ示す。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤組成物は、1つ以上の特定のタイプの不必要な植生の成長を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は98%だけ阻害し、成長は、植物及び/又は植物の葉のサイズ及び/又は高さの関数として測定される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤組成物は、標的領域に存在する不必要な植生の所与の集団に基づいて、1つ以上の特定のタイプの不必要な植生の繁殖を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は98%だけ阻害する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤組成物は、標的領域に存在する不必要な植生の所与の集団に基づいて、1つ以上の特定のタイプの不必要な植生の繁殖を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は98%だけ枯死させる。
【0094】
III.配合物
開示される除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物は、それらの未修飾の元の形態(例えば、ニート)で使用することができ、又は以下でより詳細に記載されるように、配合物を生成するために、有機溶媒及び/又は他の追加の成分を含有する配合物に配合することができる。
【0095】
A.除草剤毒性緩和配合物
開示される除草剤毒性緩和剤組成物は、その未修飾の元の形態(例えば、ニート)で使用することができ、又は増量剤、担体、溶媒、界面活性剤(表面活性剤)、安定剤、発泡防止剤、凍結防止剤、防腐剤、殺生剤、酸化防止剤、粘度調整剤、懸濁剤、光吸収剤、腐食抑制剤、芳香剤、pH修飾物質、流動促進剤、潤滑剤、可塑剤、錯体形成剤、着色剤、増粘剤、固体接着剤、充填剤、湿潤剤、分散剤、潤滑剤、固化防止剤、変形剤、及び希釈剤から選択される1つ以上の助剤を含む除草剤毒性緩和剤配合物に配合することができる。そのような助剤は、当該技術分野で既知であり、市販されている。開示される除草剤組成物の配合物におけるそれらの使用は、当業者には明らかであろう。
【0096】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、1つ以上の有機溶媒を含む配合物に配合される。好適な有機溶媒は、通常、配合目的で用いられる全ての極性及び非極性の有機溶媒を含む。好ましくは、溶媒は、ケトン、例えば、メチル-イソブチル-ケトン及びシクロヘキサノン、アミド、例えば、ジメチルホルムアミド、及びアルカンカルボン酸アミド、例えば、N,N-ジメチルデカンアミド及びN,N-ジメチルオクタンアミド、更には環式溶媒、例えば、N-メチル-ピロリドン、N-オクチル-ピロリドン、N-ドデシルピロリドン、N-オクチル-カプロラクタム、N-ドデシル-カプロラクタム及びブチロラクトン、更には強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、及び芳香族炭化水素、例えば、キシロール、SOLVESSO(商標)、鉱油、例えば、ホワイトスピリット、石油、アルキルベンゼン及びスピンドル油、更にエステル、例えば、プロピレングリコール-モノメチルエーテルアセタート、アジピン酸ブチルエステル、酢酸ヘキシルエステル、酢酸ヘプチルエステル、クエン酸トリ-n-ブチルエステル及びフタル酸ジ-n-ブチルエステル、また更にはアルコール、例えば、ベンジルアルコール及び1-メトキシ-2-プロパノールから選択される。有用な液体溶媒は、本質的に、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン、又はアルキルナフタレン、塩素化方向化合物及び塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン、クロロエチレン又はジクロロメタン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン、例えば、鉱油留分、鉱油及び植物油、アルコール、例えば、ブタノール又はグリコール並びにそれらのエーテル及びエステル、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド、また更には水である。溶媒は、約1%~約99%w/w、例えば、約5%~約75%、約15%~約70%、約25%~約65%、約35%~約60%、約40%~約55%、又は約45%~約50%の量で存在することができる。いくつかの実施形態では、溶媒は、水である。
【0097】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤配合物は、担体及び/又は充填剤を含むことができる。担体は、より良好な施用性のために、特に植物又は植物部分に施用するために、組成物と混合又は組み合わせるための、天然若しくは合成の、有機若しくは無機の物質である。固体又は液体であり得る担体は、一般に不活性であり、農業における使用に好適であるべきである。有用な固体若しくは液体担体は、例えば、アンモニウム塩、及びカオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルガイト、モンモリロナイト又は珪藻土などの天然岩粉と、微粉化シリカ、アルミナ及び天然若しくは合成シリカ、樹脂、ワックス、固体肥料、水、アルコール、特にブタノール、有機溶媒、鉱物油及び植物油、並びにそれらの誘導体などの合成岩粉とを含む。そのような担体の混合物も、同様に使用することができる。
【0098】
好適な固体充填剤及び担体としては、無機粒子、例えば、0.005~20μm、好ましくは0.02~10μmの平均粒径を有する炭酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩及び酸化物、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、尿素、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、いわゆる微粒子シリカ、シリカゲル、天然又は合成のケイ酸塩、並びにアルモシリケート及び穀粉のような植物生成物、木粉/おがくず及びセルロース粉が挙げられる。
【0099】
有用な固体担体としては、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石、ドロマイト、並びに無機及び有機ミールの合成顆粒などの破砕及び分別された天然岩石、また更には、おがくず、ヤシ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコ茎などの有機材料の顆粒が挙げられる。
【0100】
有用な液化ガス増量剤又は担体は、標準温度及び標準圧下では気体である液体、例えば、ハロ炭化水素、また更にはブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などのエアロゾル噴射剤である。
【0101】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤配合物は、他の追加の成分、例えば、保護コロイド、結合剤、増量剤、接着剤、粘着付与剤、増粘剤、チキソトロピー物質、浸透剤、安定剤、捕捉剤、界面活性剤、錯体形成剤等を含むことができる。一般に、除草剤毒性緩和剤組成物は、配合目的で一般に使用される任意の固体又は液体添加剤と組み合わせることができる。
【0102】
配合物中には、カルボキシメチルセルロースなどの粘着付与剤、並びに粉末、顆粒又は格子状物質の形態の天然及び合成のポリマー、例えば、アラビアガム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、又は天然リン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、並びに合成リン脂質を使用することができる。更なる添加剤は、鉱油及び植物油であってもよい。使用される増量剤が水である場合、例えば補助溶媒として有機溶媒を用いることも可能である。
【0103】
配合物は、界面活性剤を追加的に含んでもよい。有用な界面活性剤は、乳化剤及び/若しくは発泡剤、イオン性若しくは非イオン性を有する分散剤若しくは湿潤剤、又はこれらの界面活性剤の混合物である。これらの例は、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸又はナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシドと脂肪アルコール又は脂肪酸又は脂肪族アミン、置換フェノール(好ましくはアルキルフェノール又はアリールフェノール)との重縮合物、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(好ましくは、アルキルタウレート)、ポリエトキシル化アルコール又はフェノールのリン酸エステル、硫酸塩、スルホン酸及びポリオールの脂肪酸エステル、並びに硫酸エステル、スルホン酸エステル及びリン酸エステルを含む化合物の誘導体、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルサルフェート、アリールスルホネート、タンパク質加水分解物、リグニン-サルファイト廃液及びメチルセルロースである。活性成分のうちの1つ及び/又は不活性担体のうちの1つが水に不溶性であり、施用が水中で作用する場合、界面活性剤の存在が必要になる。界面活性剤の割合は、組成物の約5重量%~約40重量%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤の割合は、組成物の約10重量%~約30重量%、又は約15重量%~約25重量%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤の割合は、組成物の約40重量%未満、約30重量%未満、約25重量%未満、約20重量%未満、約10重量%未満、又は約5重量%未満である。いくつかの実施形態では、界面活性剤の割合は、組成物の約5重量%超、約10重量%超、約20重量%超、約25重量%超、又は約30重量%超である。
【0104】
好適な界面活性剤(アジュバント、乳化剤、分散剤、保護コロイド、湿潤剤及び接着剤)は、全ての一般的なイオン性及び非イオン性物質、例えば、エトキシル化ノニルフェノール、直鎖若しくは分岐アルコールのポリアルキレングリコールエーテル、アルキルフェノールとエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとの反応生成物、脂肪酸アミンとエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとの反応生成物、脂肪酸エステル、スルホン酸アルキル、硫酸アルキル、アルキルエーテルホスフェート、アリールサルフェート、エトキシル化アリールアルキルフェノール(例えば、トリスチリル-フェノール-エトキシレート、硫酸化又はリン酸化アリールアルキルフェノール-エトキシルフェノール並びに-エトキシ及び-プロポキシレートのようなエトキシル化及びプロポキシル化アリールアルキルフェノール)を含む。更なる例は、天然及び合成の水溶性ポリマー、例えばリグノスルホン酸塩、ゼラチン、アラビアガム、リン脂質、デンプン、疎水性化工デンプン及びセルロース誘導体、特にセルロースエステル及びセルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及び(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルのコポリマー、並びにアルカリ金属水酸化物で中和したメタクリル酸及びメタクリル酸エステルのコポリマー、また更には任意選択的に置換されたナフタレンスルホン酸塩とホルムアルデヒドとの縮合生成物である。
【0105】
いくつかの実施形態では、配合物は、着色剤及び染料を含んでもよい。染料は、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー、並びにアリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料などの有機染料と、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン及び亜鉛の塩などの微量栄養素とを含む。
【0106】
配合物中に存在し得る消泡剤は、例えば、シリコーンエマルション、長鎖アルコール、脂肪酸及びそれらの塩、並びにフルオロ有機物質及びそれらの混合物を含む。
【0107】
増粘剤は、多糖類、例えば、キサンタンガム又はビーガム(veegum)、ケイ酸塩、例えば、アタパルジャイト、ベントナイト、及び微粒子シリカを含む。
【0108】
組成物及び配合物中の活性成分(例えば、PGA及び/又は2-オキソグルタマラート)の量は、一般に、0.05~99重量%、約0.01~約98重量%、約0.1~約95重量%、約0.5~約90重量%、約1%~約80重量%、約10%~約75重量%、約20%~約70重量%、約25%~約65%、又は約30%~約50%である。あるいは、配合物は、約0.1g/L~約1g/L(又は1g/L)、約0.1g/L~約0.75g/L、約0.1g/L~約0.5g/L、又は約0.1g/L~約0.2g/Lの濃度で活性成分を含有することができる。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、約2g/L、1.75g/L、1.5g/L、1.25g/L、1.0g/L、0.75g/L、0.5g/L、0.25g/L未満、又は0.1g/L未満のPGAを含む。
【0109】
言及される配合物は、既知の様式で、例えば、活性成分を少なくとも1つの慣習的な増量剤、溶媒若しくは希釈剤、アジュバント、乳化剤、分散剤、及び/又は結合剤も若しくは固定剤、湿潤剤、撥水剤、必要に応じて乾燥剤及びUV安定剤、並びに必要に応じて染料及び色素、消泡剤、約0.04%の量のブロノポールなどの防腐剤、無機及び有機の増粘剤、接着剤、更なる加工助剤、並びに水と混合することにより調製することができる。調製される配合物のタイプに応じて、更なる加工ステップ、例えば湿式粉砕、乾式粉砕、及び造粒が必要である。当業者はまた、上記で列挙した特性及び当業者に明らかな追加の特性に基づいて、除草剤毒性緩和配合物を最適化するために必要とされる助剤のタイプ及び組み合わせを認識するであろう。
【0110】
除草剤毒性緩和剤配合物は、液体又は固体の形態にあり得る。液体及び固体除草剤配合物の例としては、限定されないが、水溶性液体(SF)、乳化性濃縮物(EC)、水和剤(WP)、ドライフロアブル剤(DF)、フロアブル剤(F)、水溶剤(SP)、超低体積濃縮物(ULV)、懸濁液濃縮物(SC)、水性懸濁液(AS)、マイクロカプセル懸濁液(ME又はMT)、カプセル懸濁液(CS)、顆粒(G)、又はペレット(P)が挙げられる。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、水溶性であり、溶液中に留まるためにほとんど又は全く攪拌を必要としない、溶解性塩の形態にある。これらのタイプの配合物は、多くの場合、溶液(S)、溶解性濃縮物(SC)、液体(L)、及び水溶性濃縮物(WSC)と称される。いくつかの実施形態では、これらのタイプの配合物(例えば、S)は、「すぐに使用可能」である。いくつかの実施形態では、配合物は、タンクミックス配合物又はプレミックス配合物である。いくつかの実施形態では、これらのタイプの配合物(例えば、SC、WSC)は、使用前に水で希釈される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤組成物は、顆粒(G)の形態にある。
【0111】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤配合物は、液体、固体、エアロゾル、カプセル懸濁液、冷煙霧剤、温煙霧剤、カプセル化粒剤、細粒剤、フロアブル濃縮物、すぐに利用可能な溶液、散粉性粉剤、乳化可能な濃縮物、水中油型エマルション、油中水型エマルション、大型粒剤、微粒剤、油分散性粉剤、油混和性フロアブル濃縮物、油混和性液剤、ガス(圧力下)、ガス発生物、泡沫剤、ペースト剤、懸濁濃縮物、可溶性濃縮物、懸濁液、水和剤、可溶性粉剤、散粉及び粒剤、水溶性及び水分散性の粒剤又は錠剤、水溶性及び水分散性の粉剤、ポリマー物質中又はコーティング物質中にマイクロカプセル化された水和剤から選択される形態にある。本開示の目的のために、「すぐに利用可能」とは、濃縮形態になく、生成物中の成分の相対量を修正することなく施用され得る組成物を指す。それらは、使用前に水で希釈、例えばタンクミックスする必要がある、好適な装置、更には市販の濃縮物を用いて施用することができる。慣習的な施用は、例えば、水中での希釈及びそれに続く得られた噴霧液の噴霧、油中での希釈後の施用、又は希釈なしの直接施用である。
【0112】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤配合物は、エンドユースタンク混合のための濃縮物の形態にある。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤配合物は、乳化性濃縮物、溶解性濃縮物、水中油型乳剤、マイクロエマルション、油性懸濁液濃縮物、懸濁液濃縮物、及び分散性濃縮物からなる群から選択されるタイプである。いくつかの実施形態では、配合物は、乳化性濃縮物又は溶解性濃縮物である。
【0113】
B.除草剤配合物
開示される除草剤組成物は、その未修飾の元の形態(例えば、ニート)で使用することができ、又は増量剤、担体、溶媒、界面活性剤(表面活性剤)、安定剤、発泡防止剤、凍結防止剤、防腐剤、殺生剤、酸化防止剤、粘度調整剤、懸濁剤、光吸収剤、腐食抑制剤、芳香剤、pH修飾物質、流動促進剤、潤滑剤、可塑剤、錯体形成剤、着色剤、増粘剤、固体接着剤、充填剤、湿潤剤、分散剤、潤滑剤、固化防止剤、変形剤、及び希釈剤から選択される1つ以上の助剤を含む除草剤配合物に配合することができる。そのような助剤は、当該技術分野で既知であり、市販されている。開示される除草剤組成物の配合物におけるそれらの使用は、当業者には明らかであろう。
【0114】
本明細書に開示される除草剤配合物中に存在する除草剤組成物の量は、変化し得る。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、除草剤配合物の総重量に基づいて、約0.1%~約99.9%、約10%~約90%、約20%~約80%、約30%~役70%、又は約40%~約60%の範囲の量で存在する。
【0115】
いくつかの実施形態では、除草剤配合物は、担体及び/又は溶媒から選択される1つ以上の助剤を含む。液体除草剤配合物で使用することができる例示的な担体及び/又は溶媒としては、限定されないが、水、トルエン、キシレン、石油エーテル、植物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酸無水物、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2-ブタノン、炭酸ブチレン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、酢酸のアルキルエステル、ジアセトンアルコール、1,2-ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p-ジエチルベンゼン、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールアビエート、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、A/,A/-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジプロキシトール、アルキルピロリドン、酢酸エチル、2-エチルヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1-トリクロロエタン、2-ヘプタノン、α-ピネン、d-リモネン、乳酸エチル、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ガンマ-ブチロラクトン、グリセロール、グリセロールアセテート、グリセロールジアセテート、グリセロールトリアセテート、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソアミル、酢酸イソボルニル、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリルアミン、酸化メシチル、メトキシプロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、ラウリン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、塩化メチレン、m-キシレン、n-ヘキサン、n-オクチルアミン、オクタデカン酸、酢酸オクチルアミン、オレイン酸、オレイルアミン、o-キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール、プロピオン酸、乳酸プロピル、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、p-キシレン、トルエン、リン酸トリエチル、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、鉱物油、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びアミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、A/-メチル-2-ピロリドン等の高分子量アルコールが挙げられる。
【0116】
液体除草剤配合物中に存在する液体担体(複数可)及び/又は溶媒(複数可)の量は、変化し得る。いくつかの実施形態では、液体担体(複数可)及び/又は溶媒(複数可)は、除草剤配合物の総重量に基づいて、約0.1%~約99.9%、約10%~約90%、約20%~約80%、約30%~役70%、又は約40%~約60%の範囲の量で存在する。
【0117】
いくつかの実施形態では、除草剤配合物は、固体除草剤配合物で使用される担体から選択される1つ以上の助剤を含有する。例示的な固体担体としては、限定されないが、タルク、二酸化チタン、パイロフェライトクレー、シリカ、アタパルジャイトクレー、キーゼルグール、石灰石、炭酸カルシウム、ベントナイト、カルシウムモンモリロナイト、綿実殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、粉砕クルミ殻、リグニン及び同様の物質が挙げられる。
【0118】
固体除草剤配合物中に存在する固体担体(複数可)の量は、変化し得る。いくつかの実施形態では、固体担体は、除草剤配合物の総重量に基づいて、約0.1%~約99.9%、約10%~約90%、約20%~約80%、約30%~役70%、又は約40%~約60%の範囲の量で存在する。
【0119】
いくつかの実施形態では、除草剤配合物は、界面活性剤(表面活性剤)を含有する。界面活性剤は、例えば、噴霧混合物などの液体除草剤配合物の分散/乳化、吸収、拡散、接着、及び/又は害虫駆除特性を改善するように設計される。純粋な水は、不必要な植物/植生のワックス状の葉面と接触する小さな領域を有する液滴として存在する。界面活性剤を含有する水滴は、ワックス状の葉面上の薄層に拡散する。出芽後の除草剤組成物の有効性は、年齢、サイズ、及び施用前に遭遇した成長条件などの、不必要な植物/植生の植物因子によって大きく影響を受けるため、除草剤の性能は変化し得る。出芽後の除草剤性能の変動を最小限に抑える方法は、例えば、除草剤組成物を含有する噴霧溶液中に界面活性剤などの助剤を使用することである。したがって、界面活性剤は、出芽後の除草剤組成物の有効性を大幅に改善することができる。
【0120】
化学組成に基づいて、界面活性剤は、以下の5つのグループ:1.非イオン性界面活性剤(NIS);2.作物油濃縮物(COC);3.窒素-界面活性剤ブレンド;4.エステル化種子油;及び5.有機シリコーンに分けることができる。NISは、直鎖又はノニルフェノールアルコール及び/又は脂肪酸からなる。このクラスの界面活性剤は、表面張力を低減させ、拡散、付着及び除草剤の取り込みを改善する。作物油濃縮物は、パラフィン系石油及び界面活性剤のブレンドから構成される。この界面活性剤クラスは、表面張力を低減させ、除草剤の取り込み及び葉面拡散を改善する。窒素-界面活性剤ブレンドは、様々な形態の窒素及び界面活性剤のプレミックス組み合わせからなる。一般に、それらは、硫酸アンモニウム又は28%窒素の添加を推奨する除草剤とともに使用される。これらの界面活性剤は、表面張力を低減させ、葉面拡散を改善する。エステル化された種子油は、種子油(トウモロコシ、ダイズ、ヒマワリ、及びキャノーラ)からの脂肪酸をアルコールと反応させてエステルを形成することによって生成される。この反応によって生成されたメチルエステル又はエチルエステルを界面活性剤/乳化剤と組み合わせて、エステル化された種子油を形成する。これらの界面活性剤は、葉面上の除草剤分布を改善することによって、表面張力を低減させ、除草剤の取り込みを改善する。有機シリコーンは、通常、シリコーンから非イオン性又は他の界面活性剤へのシリコーン/界面活性剤ブレンドであり、この分類内の少数は、完全にシリコーンから構成される。これらの界面活性剤は、従来の界面活性剤よりも表面張力の大幅な低減及び拡散を提供する。加えて、このクラスの界面活性剤は、最大の耐雨性を通して改善された有効性を提供する。
【0121】
除草剤のタイプ及び関与する雑草に応じて、噴霧溶液中に界面活性剤として油を添加することは比較的一般的な慣行である。したがって、全ての油が同じ界面活性剤有効性を提供するわけではないことに留意することが重要である。概して、3つのタイプの油は、一般に、界面活性剤:野菜種子油、作物油濃縮物、及びエステル化された種子油と称される。野菜種子油は、植物油(綿実油及びダイズ)と界面活性剤とのブレンドである。これらの界面活性剤は、良好な作物耐性を呈するが、良好な拡散、付着、又は害虫駆除特性を有さない。作物油濃縮物は、パラフィン油(石油系)と界面活性剤とのブレンドである。これらの界面活性剤は、良好な拡散及び浸透特性を示すが、作物耐性が問題になる場合がある。エステル化された種子油は、界面活性剤/乳化剤と組み合わせた野菜種子油(ヒマワリ、ダイズ、トウモロコシ、及びキャノーラ)のメチル又はエチルエステルからなる。これらの噴霧溶液添加剤は、良好な拡散性及び害虫駆除特性を有し、良好な作物耐性を伝達する。しかしながら、これらの添加剤は一般に、野菜種子油又は作物油濃縮物よりも高価である。
【0122】
したがって、いくつかの実施形態では、除草剤配合物は、非イオン性界面活性剤、作物油濃縮物、窒素-界面活性剤ブレンド、エステル化種子油、オルガノシリコーン、野菜種子油、エステル化種子油、及びそれらの組み合わせから選択される1つ以上の界面活性剤を含有する。当業者は、除草剤組成物の作用及び/又は有効性を最適化するために選択する界面活性剤、使用される配合物、施用タイプ(例えば、植え付け前、出芽前、及び/又は出芽後)、使用される施用機器、環境及び/若しくはヒトの安全性、施用前、施用中、及び/若しくは施用後の環境条件(例えば、気候及び/若しくは土壌特性)、並びに/又は望ましくない植生及び/若しくは作物の植物特徴(例えば、葉面特性)を認識するであろう。
【0123】
更に、当業者はまた、上記で列挙した特性及び当業者に明らかな追加の特性に基づいて、除草剤配合物を最適化するために必要とされる助剤のタイプ及び組み合わせを認識するであろう。
【0124】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、市販の除草剤組成物である。そのような除草剤配合物は、上記で列挙した液体又は固体配合物のうちの1つに配合される。いくつかの実施形態では、除草剤配合物は、任意の更なる修飾なしにそのまま使用することができる。いくつかの実施形態では、除草剤配合物は濃縮物であり、希釈剤(例えば、水)の添加を必要とする。
【0125】
除草剤配合物は、液体又は固体の形態にあり得る。液体及び固体除草剤配合物の例としては、限定されないが、水溶性液体(SF)、乳化性濃縮物(EC)、水和剤(WP)、ドライフロアブル剤(DF)、フロアブル剤(F)、水溶剤(SP)、超低体積濃縮物(ULV)、懸濁液濃縮物(SC)、水性懸濁液(AS)、マイクロカプセル懸濁液(ME又はMT)、カプセル懸濁液(CS)、顆粒(G)、又はペレット(P)が挙げられる。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、水溶性であり、溶液中に留まるためにほとんど又は全く攪拌を必要としない、可溶性塩の形態にある。これらのタイプの配合物は、溶液(S)、溶解性濃縮物(SC)、液体(L)、及び水溶性濃縮物(WSC)と称されることが多い。いくつかの実施形態では、これらのタイプの配合物(例えば、S)は、「すぐに使用可能」である。いくつかの実施形態では、配合物は、タンクミックス配合物又はプレミックス配合物である。いくつかの実施形態では、これらのタイプの配合物(例えば、SC、WSC)は、使用前に水で希釈される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される除草剤組成物は、顆粒(G)の形態にある。
【0126】
IV.農業用組成物
PGA及び/又は2-オキソグルタラマートを含む、記載された除草剤毒性緩和剤組成物及びその配合物のうちのいずれかを、1つ以上の農業生成物と組み合わせて、農業用組成物を提供することができる。農業生成物は、肥料、農業活性化合物、種子、ウレアーゼ阻害活性、硝化阻害活性を有する化合物、農薬、除草剤、殺虫剤、殺真菌剤、殺ダニ剤、他の除草剤毒性緩和剤等からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態では、農業用組成物は、上記で既に論じたものなどの有機溶媒を含むことができる。
【0127】
いくつかの実施形態では、記載された除草剤毒性緩和剤組成物は、肥料製品と混合されてもよく、肥料生成物に表面コーティングとして施用されてもよく、又はそうでなければ肥料生成物と完全に混合されてもよい。いくつかの実施形態では、そのような組み合わせられた肥料/除草剤毒性緩和剤組成物において、肥料は、およそ粉末サイズ(約0.001cm未満)~約10mm、より好ましくは約0.1mm~約5mm、更により好ましくは約0.15mm~約3mmの平均直径を有する粒子の形態にある。PGA及び/又は2-オキソグルタラマートは、そのような組み合わせられた製品中に、100gの肥料当たり約0.001g~約20g、100gの肥料当たり約0.01~7g、100gの肥料当たり約0.08g~約5g、又は100gの肥料当たり約0.09g~約2gのレベルで存在し得る。いくつかの実施形態では、PGA及び液体肥料は、約0.25~約0.50g/Lのレートで混合することができる。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、コーティングされた固形肥料製品を調製するためのコーティングとして使用される。肥料
【0128】
いくつかの実施形態では、農業生成物は肥料である。肥料は、限定されないが、粒状肥料などの固体肥料であり得、除草剤毒性緩和剤組成物は、液体分散液として肥料に施用することができる。肥料は、液体形態にあり得、除草剤毒性緩和剤組成物は、液体肥料と混合され得る。肥料は、スターター肥料、リン酸塩系肥料、窒素を含有する肥料、カリウムを含有する肥料、カルシウムを含有する肥料、マグネシウムを含有する肥料、ホウ素を含有する肥料、塩素を含有する肥料、亜鉛を含有する肥料、マンガンを含有する肥料、銅を含有する肥料、尿素及び亜硝酸アンモニウムを含有する肥料及び/又はモリブデン材料を含有する肥料、鉄及び/又は硫黄含有材料からなる群から選択することができる。いくつかの実施形態では、肥料は、窒素、リン、及びカリウムを含有するNPK肥料(例えば、NPK6-24-6及び/又はNPK15-5-15)である。いくつかの実施形態では、肥料は、尿素、及び/若しくは無水アンモニア肥料を含むアンモニアであるか、又はそれを含有する。いくつかの実施形態では、肥料は、植物が利用可能な窒素、リン、カリウム、硫黄、カルシウム、マグネシウム又は微量栄養素を含む。いくつかの実施形態では、肥料は、固体、粒状、流体懸濁液、ガス、又は溶液化された(solutionized)肥料である。いくつかの実施形態では、肥料は微量栄養素を含む。微量栄養素は、植物が少量で必要とする必須要素である。いくつかの実施形態では、肥料は、以下からなる群から選択される金属イオンを含む:Fe、Mn、Mg、Zn、Cu、Ni、V、Mo、及びCa。いくつかの実施形態では、肥料は、石膏、キセライトのグループのメンバー、カリウム生成物、硫酸マグネシウムカリウム、元素硫黄、又は硫酸マグネシウムカリウムを含む。そのような肥料は、粒状、液体、気体、又は混合物(例えば、液体材料中の固体肥料粒子の懸濁液)であり得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、圃場及び/又は作物に施用するための任意の好適な液体又は乾燥肥料と組み合わせられる。
【0130】
記載された除草剤毒性緩和剤組成物、又はその配合物は、肥料の施用とともに施用され得る。除草剤毒性緩和剤組成物は、肥料の施用前、施用後、又は施用と同時に施用され得る。
【0131】
除草剤毒性緩和剤含有肥料組成物は、目的の作物に利益をもたらす任意の様式で施用することができる。いくつかの実施形態では、肥料組成物は、バンド又は列の施用で成長培地に施用される。いくつかの実施形態では、組成物は、所望の作物植物の播種又は移植の前に、成長培地に、又はその全体に施用される。いくつかの実施形態では、組成物は、成長している植物の根圏に施用することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、成長している植物に直接隣接して施用することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、植物の1つ以上の部分に施用することができる(例えば、葉面施用法)。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、肥料組成物とは異なる様式で施用される。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、肥料組成物と同じ様式で施用される。
【0132】
A.種子
いくつかの実施形態では、記載された除草剤毒性緩和剤組成物のうちの1つ以上によりコーティングされた農業用種子が記載される。除草剤毒性緩和剤組成物は、コーティングされた種子生成物の総重量に基づいて、約0.001~約10重量%、約0.004重量%~約2重量%、約0.01重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約1重量%(又は約10%以下、約9%、約8%、約7%約6%、約5%、約4%、約3%、約2%、約1%、約0.5%、約0.1%、約0.01%、若しくは約0.001%以下)のレベルで種子生成物中に存在し得る。種子は、限定されないが、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ライコムギ、ライムギ、イネ、トウモロコシ、ダイズ、コットン、又はアブラナであり得る。
【0133】
B.その他
いくつかの実施形態では、記載された除草剤毒性緩和剤組成物のうちの1つ以上と組み合わされて、多活性成分組成物及びその配合物を形成する、ウレアーゼ阻害化合物、硝化阻害化合物、農薬、及び/又は他の除草剤毒性緩和剤が記載される。本明細書で使用される場合、「農薬」は、農薬活性を有する任意の薬剤(例えば、除草剤、殺虫剤、殺真菌剤、及び/又は殺ダニ剤)を指し、好ましくは、殺虫剤、除草剤、及びそれらの混合物からなる群から選択されるが、通常は、植物の受精作用を有すると主張される材料、例えば、ホウ酸ナトリウム、並びに酸化亜鉛、硫酸亜鉛、及び塩化亜鉛等の亜鉛化合物を除く。包括的な農薬のリストについては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる“Farm Chemicals Handbook 2000,2004”(Meister Publishing Co,Willoughby,OH)を参照されたい。当業者は、好適な多活性成分組成物を形成するために、開示される除草剤毒性緩和剤組成物中に存在するPGAと互換性のある、ウレアーゼ阻害化合物、硝化阻害化合物、農薬、及び/又は他の除草剤毒性緩和剤のタイプを認識するであろう。
【0134】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、本明細書に開示される除草剤組成物と組み合わされて、多活性成分組成物を形成する。
【0135】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、好適な殺虫剤と組み合わされて、多成分組成物を形成する。殺虫剤の例としては、限定されないが、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロプロペン、アバメクチン、アセフェート、アセキノシル、アセタミプリド、アセチオン、アセトプロール、アクリナトリン、アクリロニトリル、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アルドリン、アレスリン、アロサミジン、アリルキシカルブ、アルファシペルメトリン、アルファエクジソン、アミジチオン、アミドフルメット、アミノカルブ、アミトン、アミトラズ、アナバシン、酸化ヒ素、アチダチオン、アザジラクチン、アザメチホス、アジンホスエチル、アジンホスメチル、アゾベンゼン、アゾシクロスズ、アゾトエート、ヘキサフルオロケイ酸バリウム、バルトリン、ベンクロチアズ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベノキサホス、ベンスルタップ、ベンゾキシメート、安息香酸ベンジル、ベータシフルトリン、ベータシペルメトリン、ビフェナゼート、ビフェントリン、ビナパクリル、ビオアレトリン、ビオエタノメチリン、ビオペルメトリン、ビストリフルロン、ホウ砂、ホウ酸、ブロモフェンビンホス、ブロモDDT、ブロモシクレン、ブロモホス、ブロモホスエチル、ブロモプロピレート、ブフェンカルブ、ブプロフェジン、ブタカルブ、ブタチオホス、ブトカルボキシム、ブトネート、ブトキシカルボキシム、カズサホス、ヒ酸カルシウム、ポリスルフィドカルシウム、カンフェクロル、カルバノレート、カルバリル、カルボフラン、二硫化炭素、四塩化炭素、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カルタップ、キノメチオナート、クロラントラニリプロール、クロルベンシド、クロルビシクレン、クロルデン、クロルデコン、クロルジメホルム、クロルエトキシホス、クロルフェナピル、クロルフェネトール、クロルフェンソン、クロルフェンスルフィド、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロルメホス、クロロベンジレート、クロロホルム、クロロメブホルム、クロロメチウロン、クロロピクリン、クロロプロピレート、クロルホキシム、クロルプラゾホス、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、クロルチオホス、クロマフェノジド、シネリンI、シネリンII、シスメトリン、クロエトカルブ、クロフェンテジン、クロサンテル、クロチアニジン、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、クマホス、クミトエート、クロタミトン、クロトキシホス、クルエンタレンA及びB、クルホメート、クリオライト、シアノフェンホス、シアノホス、シアントエート、シクレトリン、シクロプロトリン、シエノピラフェン、シフルメトフェン、シフルトリン、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、シチオエート、d-リモネン、ダゾメット、DBCP。DCIP、DDT、デカルボフラン、デルタメトリン、デメフィオン、デメフィオンO、デメフィオンS、デメトン、デメトンメチル、デメトンO、デメトンOメチル、デメトンS、デメトンSメチル、デメトンSメチルスルホン、ジアフェンチウロン、ジアリホス、ジアミダホス、ダイアジノン、ジカプトン、ジクロフェンチオン、ジクロフルアニド、ジクロルボス、ジコホル、ジクレシル、ジクロトホス、ジシクラニル、ディルドリン、ジエノクロル、ジフロビダジン、ジフルベンズロン、ジロール、ジメフルトリン、ジメフォックス、ジメタン、ジメトエート、ジメトリン、ジメチルビンホス、ジメチラン、ジネックス、ジノブトン、ジノカプ、ジノカプ4、ジノカプ6、ジノクトン、ジノペントン、ジノプロップ、ジノサム、ジノスルホン、ジノテフラン、ジノテルボン、ジフェノラン、ジオキサベンゾホス、ジオキサカルブ、ジオキサチオン、ジフェニルスルホン、ジスルフィラム、ジスルホトン、ジチクロホス、DNOC、ドフェナピン、ドラメクチン、エクジステロン、エマメクチン、EMPC、エムペントリン、エンドスルファン、エンドチオン、エンドリン、EPN、エポフェノナン、エプリノメクチン、エスフェンバレレート、エタホス、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトエートメチル、エトプロホス、エチルDDD、ギ酸エチル、二臭化エチレン、二塩化エチレン、酸化エチレン、エトフェンプロックス、エトキサゾール、エトリムホス、EXD、ファンファ、フェナミホス、フェナザフロル、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェンクロルホス、フェネタカルブ、フェンフルトリン、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキサクリム、フェノキシカルブ、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンソン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオンエチル、フェントリファニル、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルアクリピリム、フルアズロン、フルベンジアミド、フルベンジミン、フルコフロン、フルシクロクスロン、フルシスリネート、フルエネチル、フルフェネリム、フルフェノクスロン、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルオルベンシド、フルバリネート、ホノホス、ホルメタネート、ホルモチオン、ホルムパラネート、ホスメチラン、ホスピレート、フォスチアゼート、ホスチエタン、ホスチエタン、フラチオカルブ、フレトリン、フルフラール、ガンマシハロトリン、ガンマHCH、ハーフエンプロックス、ハロフェノジド、HCH、HEOD、ヘプタクロル、ヘプテノホス、ヘテロホス、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾックス、HHDN、ヒドラメチルノン、シアン化水素、ハイドロプレン、ヒキンカルブ、イミシアホス、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、ヨードメタン、IPSP、イサミドホス、イサゾホス、イソベンザン、イソカルボホス、イソドリン、イソフェンホス、イソプロカルブ、イソプロチオラン、イソチオエート、イソオキサチオン、イベルメクチンジャスモリンI、ジャスモリンII、ジョドフェンホス、幼若ホルモンI、幼若ホルモンII、幼若ホルモンIII、ケレバン、キノプレン、ラムダシハロトリン、ヒ酸鉛、レピメクチン、レプトホス、リンデン、リリムホス、ルフェヌロン、リチダチオン、マラチオン、マロノベン、マジドックス、メカバン、メカフォン、メナゾン、メホスホラン、塩化水銀、メスルフェン、メスルフェンホス、メタフルミゾン、メタム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトクロトホス、メトミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、臭化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチルクロロホルム、塩化メチレン、メトフルトリン、メトルカルブ、メトキサジアゾン、メビンホス、メキサカルベート、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、ミパフォックス、マイレックス、MNAF、モノクロトホス、モルフォチオン、モキシデクチン、ナフタロホス、ナレド、ナフタレン、ニコチン、ニフルリジド、ニコマイシン、ニテンピラム、ニチアジン、ニトリラカルブ、ノバルロン、ノビフルムロン、オメトエート、オキサミル、オキシデメトンメチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、パラジクロロベンゼン、パラチオン、パラチオンメチル、ペンフルロン、ペンタクロロフェノール、ペルメトリン、フェンカプトン、フェノトリン、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスホラン、ホスメット、ホスニクロル、ホスファミドン、ホスフィン、ホスホカルブ、ホキシム、ホキシムメチル、ピリメタホス、ピリミカルブ、ピリミホスエチル、ピリミホスメチル、亜ヒ酸カリウム、チオシアン酸カリウム、pp’DDT、プラレトリン、プレコセンI、プレコセンII、プレコセンIII、プリミドホス、プロクロノール、プロフェノホス、プロフルトリン、プロマシル、プロメカルブ、プロパホス、プロパルギット、プロペタンホス、プロポクサー、プロチダチオン、プロチオホス、プロトエート、プロトリフェンブト、ピラクロホス、ピラフルプロール、ピラゾホス、ピレスメトリン、ピレトリンI、ピレトリンII、ピリダベン、ピリダリル、ピリダフェンチオン、ピリフルキナゾン、ピリミジフェン、ピリミテート、ピリプロール、ピリプロキシフェン、カシア、キナルホス、キナルホス、キナルホスメチル、キノチオン、キナティファイズ(quantifies)、ラフォキサニド、レスメトリン、ロテノン、リアニア、サバディラ、シュラーダン、セラメクチン、シラフルオフェン、亜ヒ酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、ソファミド、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルコフロン、スルフィラム、スルフルラミド、スルホテプ、硫黄、フッ化スルフリル、スルプロホス、タウフルバリネート、タジムカルブ、TDE、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリンホス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメホス、TEPP、テラレトリン、テルブホス、テトラクロロエタン、テトラクロルビンホス、テトラジホン、テトラメトリン、テトラナクチン、テトラスル、シータシペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チクロホス、チオカルボキシム、チオシクラム、チオジカルブ、チオファノクス、チオメトン、チオナジン、チオキノックス、チオスルタップ、チューリンゲンシン、トルフェンピラド、トラロメトリン、トランスフルトリン、トランスペルメトリン、トリアラテン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリクロルメタホス3、トリクロロナット、トリフェノホス、トリフルムロン、トリメタカルブ、トリプレン、バミドチオン、バミドチオン、バニリプロール、バニリプロール、XMC、キシリルカルブ、ゼータシペルメトリン、及びゾラプロホスが挙げられる。
【0136】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、好適な殺菌剤と組み合わされて、多成分組成物を形成する。例示的な殺菌剤としては、限定されないが、アシベンゾラル、アシルアミノ酸殺菌剤、アシペタック、アルジモルフ、脂肪族窒素殺菌剤、アリルアルコール、アミド殺菌剤、アムプロピルホス、アニラジン、アニリド殺菌剤、抗生物質殺菌剤、芳香性殺菌剤、オーレオファンギン、アザコナゾール、アジチラム、アゾキシストロビン、バリウムポリサルファイド、ベナラキシル、ベナラキシル-M、ベノダニル、ベノミル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンチアバリカルブ、ベンザルコニウムクロリド、ベンザマクリル、ベンズアミド殺菌剤、ベンザモルフ、ベンズアニリド殺菌剤、ベンズイミダゾール殺菌剤、ベンズイミダゾール殺菌剤、ベンズイミダゾール殺菌剤ベトキサジン、ビナパクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ビチオノール、ビキサフェン、ブラスチシジン-S、ボルドー混合物、ホウ酸、ボスカリド、架橋ジフェニル殺菌剤、ブロムコナゾール、ブピリメート、ブルゴーニュ混合物、ブチオベート、sec-ブチルアミン、ポリスルフィドカルシウム、カプタン、カルバメート、カルバモルフ、カルバニレート殺菌剤、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、チェシャント混合物、キノメチオナート、クロベンチアゾン、クロラニフォルメタン、クロラニル、クロルフェナゾール、クロロジニトロナフタレン、クロロホルム、クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロルキノックス、クロゾリネート、シクロピロックス、クライマゾール、クロト(トリアゾール)、酢酸銅(II)、炭酸銅(II)、ベーシック、殺菌剤銅、水酸化銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅(II)、硫酸銅、塩基性、クロム酸銅亜鉛、クレゾール、クフラネブ、キュプロバム、亜酸化第一銅、シアゾファミド、シクラフラミド、環状ジチオカルバメート殺菌剤、シクロヘキシミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シペンダゾール、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、DBCP、デバカルブ、デカフェンチン、デヒドロ酢酸、ジカルボキシミド、ジクロブタゾール、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ダイエットホーフェンカルブ、ピロ炭酸ジエチル、ジフェノコナゾル、ジフルメトリモル、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、ジニトロフェノール殺菌剤、ジノブトン、ジノキャップ、ジノキャップ-4、ジノキャップ-6、ジノクトン、ジノペントン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジフェニルアミン、ジピリチオン、ジスルフィラ殺菌剤、DNOC、ドデモルフ、ドジシン、ドジン、ドナトジン、ドラゾキソロン、エジフェンホス、エポキシコナゾール、エタコナゾール、エテム、エサボクサム、エチリモール、エトキシキン、エチレンオキシド、エチル水銀2,3-ジヒドロキシプロピルメルカプチド、エチル水銀アセテート、エチル水銀ブロミド、エチル水銀、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェニトロパン、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアフォール、フラクサピロキサド、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、フラミド殺菌剤、フラニリド殺菌剤、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、フルフラール、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、グアザチン、ハラクリネート、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサクロロブタジエン、ヘキサクロロブタジエン、ヘキサクロロブタジエンヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イミダゾール殺菌剤、イミノオクタジン、無機殺菌剤、無機水銀殺菌剤、ヨードメタン、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロピルアルコール、イソプロチオラン、イソバレディオン、イソピラザム、カスガマイシン、ケトコン)、マンコッパー、マンコゼブ、マネブ、メベニル、メカルビンジド、メパニピリム、メプロニル、塩化水銀(廃止)、酸化水銀(廃止)、塩化水銀(廃止)、メタラキシル、メタラキシル-M(別名メフェノキサム)、メタム、メタゾキソロン、メトコナゾール、メタスルホカルブ、メトフロキサム、臭化メチル、イソチオシアネートメチル、安息香酸メチル水銀、ジシアンジアミドメチル水銀、ペンタクロロフェノキシドメチル水銀、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、メトスルホバックス、ミルネブ、モルホリン殺真菌剤、ミクロブタニル、ニクロゾリン(myclozolin)、N-(エチル水銀)-p-トルエンスルホンアニリド、ナバム、ナタマイシン、ナイスタチン、β-ニトロスチレン、ニトロタール-イソプロピル、ヌアリモール、OCH、オクチリノン、オフラセ、オプロジオン、有機水銀殺菌剤、有機リン殺菌剤、有機スズ殺菌剤(廃止)、オルトフェニルフェノール、オリ、オキサゾール殺菌剤、オキシン銅、オックスポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンタクロロフェノール、ペンチオピラド、フェニル水銀尿素、フェニル水銀アセテート、フェニル水銀クロリド、フェニル水銀誘導体ピロカテコール、フェニル水銀硝酸塩、フェニル水銀サリチル酸塩、フェニル殺菌剤、ピコキシスロビン、ピペラリン、ポリカルバメート、高分子ジチオカルバメート殺菌剤、ポリオキシン、ポリオキソリム、ポリサルファイド殺菌剤、アジ化カリウム、ポリサルファイドカリウム、カリウムチオシアネート、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオカルブ、プロチオコナゾール、ピラカルボリド、ピラクロストロビン、ピラゾール殺菌剤、ピラゾホス、ピリジン殺菌剤、ピリジニトリル、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリミジン、キナセトール、キナザミド、キンコナゾール、キノリン殺菌剤、キノメチオネート、キノン殺菌剤、キノキサリン殺菌剤、キノキシフェン、キントゼン、ラベンザゾール、サリチルアニリド、シルチオファム、銀、シメコナゾール、アジドナトリウム、重炭酸ナトリウム[2][3]、ポリ硫化ナトリウム、スピロキサミン、ストレプトマイシン、ストロビルリン殺菌剤、スルホンアニリド殺菌剤、硫黄、フッ化スルフリル、スルホテン、TCMTB、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テコラム、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チアジフルオロ、チアゾール殺菌剤、チアベンダゾールチオクロルフェンフィム、チオメルサル、チオファネート、チオファネート-メチル、チオフェン殺菌剤、チオキノックス、チラム、チアジニル、チオキシミド、チベド、トルクロホス-メチル、トルナフタート、トリルフルアニド、トリル水銀アセテート、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリフォリン、トリチコナゾール、未分類殺菌剤、ウンデシレン酸、ユニコナゾール、ユニコナゾール-P、尿素殺菌剤、バリダマイシン、バリナミド殺真菌剤、ビンクロゾリン、ボリコナゾール、ザリラミド、ナフテン酸亜鉛、ジネブ、ジラム、及び/又はゾキサミドが挙げられる。
【0137】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、好適な殺ダニ剤と組み合わされて、多成分組成物を形成する。殺ダニ剤の例示的なクラスとしては、限定されないが、植物性ダニ駆除薬、架橋ジフェニル系ダニ駆除薬、カルバメート系ダニ駆除薬、オキシムカルバメート系ダニ駆除薬、カルバジン酸系ダニ駆除薬、ジニトロフェノール系ダニ駆除薬、ホルムアミジン系ダニ駆除薬、イソキサリン系ダニ駆除薬、大環状ラクトン系ダニ駆除薬、アベルメクチン系ダニ駆除薬、ミルベマイシン系ダニ駆除薬、ミルベマイシン系ダニ駆除薬、ダニ成長調節剤、有機塩素系ダニ駆除薬、有機リン酸系ダニ駆除薬、有機チオリン酸系ダニ駆除薬、ホスホン酸系ダニ駆除薬、ホスホアルミドチオラート系ダニ駆除薬、有機イチン系ダニ駆除薬、フェニルスルホンアミド系ダニ駆除薬、ピラゾールカルボキサミド系ダニ駆除薬、ピレスロイド系エーテル系ダニ駆除薬、四級アンモニウム系ダニ駆除薬、オイレトロイドエステル系ダニ駆除薬、ピロール系ダニ駆除薬、キノキサリン系ダニ駆除薬、メトキシアクリレートストロビルリン系ダニ駆除薬、テロン酸系ダニ駆除薬、チアソリジン系ダニ駆除薬、チオカルバメート系ダニ駆除薬、チオ尿素系ダニ駆除薬、及び未分類のダニ駆除薬が挙げられる。これらのクラスの殺ダニ剤の例としては、限定されないが、植物性ダニ駆除剤-カルバクロール、サンギナリン;架橋ジフェニルダニ駆除剤-アゾベンゼン、ベンゾキシメート、ベンジル、安息香酸塩、ブロモプロピレート、クロルベンシド、クロルフェネトール、クロルフェンソン、クロルフェンスルフィド、クロロベンジレート、クロロプロピレート、シフルメトフェン、DDT、ジコホル、ジフェニル、スルホン、ドフェナピン、フェンソン、フェントリファニル、フルオルベンシド、ゲニト(genit)、ヘキサクロロフェン、フェンプロキシド(phenproxide)、プロクロノール、テトラジホン、テトラスル;カルバメートダニ駆除剤-ベノミル、カーバノレート、カルバリル、カルボフラン、メチオカルブ、メトルカルブ、プロマシル、プロポクスル;オキシムカルバメートダニ駆除剤-アルジカルブ、ブトカルボキシム、オキサミル、チオカルボキシム、チオファノックス;カルバゼートダニ駆除剤-ビフェナゼート;ジニトロフェノールダニ駆除剤-ビナパクリル、ジネクス、ジノブトン、ジノキャップ、ジノキャップ-4、ジノキャップ-6、ジノクトン、ジノペントン、ジノスルホン、ジノテルボン、DNOC;ホルムアミジンダニ駆除剤-アミトラズ、クロルジメホルム、クロロメブホルム、ホルメタネート、ホルムパラネート、メジメホルム(medimeform)、セミアミトラズ;イソキサゾリンダニ駆除剤-アフォキソラネル、フルララネル、ロチラネル、サロラネル;大環状ラクトンダニ駆除剤-テトラナクチン;アベルメクチンダニ駆除剤-アバメクチン、ドラメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン;ミルベマイシンダニ駆除剤-ミルベメクチン、ミルベマイシン、オキシム、モキシデクチン;ダニ増殖調節剤-クロフェンテジン、シロマジン、ジフロビダジン、ドフェナピン、フルアズロン、フルベンゾイミン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキシチアゾクス;有機塩素ダニ駆除剤-ブロモシクレン、カンフェクロル、DDT、ジエノクロル、エンドスルファン、リンダン;有機リン酸ダニ駆除剤-クロルフェンビンホス、クロトキシホス、ジクロルボス、ヘプテノホス、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、TEPP、テトラクロルビンホス;有機チオリン酸ダニ駆除剤-アミジチオン、アミトン、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、アゾトエート、ベノキサホス、ブロモホス、ブロモホス-エチル、カルボフェノチオン、クロルピリホス、クロルチオホス、クマホス、シアントエート、デメトン、デメトン-O、デメトン-S、デメトン-メチル、デメトン-O-メチル、デメトン-S-メチル、デメトン-S-メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジメトエート、ジオキサチオン、ジスルホトン、エンドチオン、エチオン、エトエート-メチル、ホルモチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、オメトエート、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、パラチオン、フェンカプトン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスチン(phostin)、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロチダチオン、プロトエート、ピリミテート、キナルホス、キンチオホス(quintiofos)、ソファミド、スルホテップ、チオメトン、トリアゾホス、トリフェノホス、バミドチオン;ホスホネートダニ駆除剤-トリクロルホン;ホスホルアミドチオエートダニ駆除剤-イソカルボホス、メタミドホス、プロペタンホス;ホスホロジアミドダニ駆除剤-ジメフォックス、ミパフォックス、シュラーダン;有機スズダニ駆除剤-アゾシクロチン、シヘキサチン、フェンブタチン、酸化物、ホスチン;フェニルスルファミドダニ駆除剤-ジクロフルアニド;フタルイミドダニ駆除剤-ジアリホス、ホスメット;ピラゾールダニ駆除剤-シエノピラフェン、フェンピロキシメート;フェニルピラゾールダニ駆除剤-アセトプロール、フィプロニル、バニリプロール;ピラゾールカルボキサミドダニ駆除剤-ピフルブミド、テブフェンピラド;ピレスロイドエステルダニ駆除剤-アクリナトリン、ビフェントリン、ブロフルスリネート(brofluthrinate)、シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、フルバリネート、タウ-フルバリネート、ペルメトリン;ピレスロイドエーテルダニ駆除剤-ハルフェンプロックス;ピリミジナミンダニ駆除剤-ピリミジフェン;ピロールダニ駆除剤-クロルフェナピル;四級アンモニウムダニ駆除剤-サンギナリン;キノキサリンダニ駆除剤-キノメチオナート、チオキノックス;メトキシアクリレートストロビルリンダニ駆除剤-ビフジュンジ(bifujunzhi)、フルアクリピリム、フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、ピリミノストロビン(pyriminostrobin);亜硫酸エステルダニ駆除剤-アラマイト、プロパルギット;テトロン酸ダニ駆除剤-スピロジクロフェン;テトラジンダニ駆除剤、クロフェンテジン、ジフロビダジン;チアゾリジンダニ駆除剤-フルベンゾイミン、ヘキシチアゾクス;チオカルバメートダニ駆除剤-フェノチオカルブ;チオ尿素ダニ駆除剤-クロロメチウロン、ジアフェンチウロン;未分類のダニ駆除剤-アセキノシル、アシノナピル、アミドフルメト、三酸化ヒ素(arsenous,oxide)、クレンピリン(clenpirin)、クロサンテル、クロタミトン、シクロプレート、シミアゾール、ジスルフィラム、エトキサゾール、フェナザフロル、フェナザキン、フルエネチル、メスルフェン、MNAF、ニフルリジド、ニッコーマイシン、ピリダベン、スルフィラム、スルフルラミド、硫黄、ツリンギエンシン、トリアラテンが挙げられる。
【0138】
いくつかの実施形態では、殺ダニ剤はまた、アバメクチン、アセフェート、アセキノシル、アセタミプリド、アルジカルブ、アレトリン、リン化アルミニウム、アミノカルブ、アミトラズ、アザジラクチン、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、バチルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、ベンジオカルブ、ベータ-シフルトリン、ビフェナゼート、ビフェントリン、ボミル、ブプロフェジン、シアン化カルシウム、カルバリル、カルボフラン、二硫化炭素、四塩化炭素、クロルフェンビンホス、クロロベンジレート、クロルピクリン、クロルピリホス、クロフェンテジン、クロルフェナピル、クロチアニジン、クマホス、クロトキシホス、クロトキシホス+ジクロルボス、クライオライト、シフルトリン、シロマジン、シペルメトリン、ディート、デルタメトリン、デメトン、ジアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロロプロペン、ジクロルボス、ジコホル、ジクロトホス、ジエルドリン、ジエノクロル、ジフルベンズロン、ジカル(dikar)(殺真菌剤+殺ダニ剤)、ジメトエート、ジノキャップ、ジノテフラン、ジオキサチオン、ジスルホトン、エマメクチンベンゾエート、エンドスルファン、エンドリン、エスフェンバレレート、エチオン、エトプロップ、二臭化エチレン、二塩化エチレン、エトキサゾール、ファムフル、フェニトロチオン、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンバレレート、フロニカミド、フルシトリネート、フルバリネート、ホノホス、塩酸ホルメタネート、ガンマ-シハロトリン、ハロフェノジド、ヘキサキス、ヘキシチアゾクス、ヒドラメチルノン、水和石灰、インドキサカルブ、イミダクロプリド、ケロセン、キノプレン、ラムダ-シハロトリン、ヒ酸鉛、リンダン、マラチオン、メホスホラン、メタアルデヒド(metaldehyde)、メタム-ナトリウム、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、臭化メチル、メチルパラチオン、メビンホス、メキサカルベート、ミルキー病スポア(Milky Disease Spores)、ナレド、ナフタレン、硫酸ニコチン、ノバルロン、オキサミル、オキシデメトン-メチル、オキシチオキノックス、パラ-ジクロロベンゼン、パラチオン、PCP、ペルメトリン、石油、ホレート、ホサロン、ホスホラン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピペロニルブトキシド、ピリミカルブ、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロパルギット、プロペタンホス、プロポクサー、ピメトロジン、ピレトロイド-合成:アレスリン参照、ペルメトリン、フェンバレレート、レスメトリン、ジョチュウギク、ピリダベン、ピリプロキシフェン、レスメトリン、ロテノン、s-メトプレン、石鹸、農薬、フッ化ナトリウム、スピノサド、スピロメシフェン、スルホテップ、スルプロホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、テトラクロルビンホス+ジクロルボス、テトラジホン、チアメトキサム、チオジカルブ、トキサフェン、トラロメトリン、トリメタカルブ、及びテブフェノジドから選択され得る。
【0139】
多活性成分組成物(すなわち、組成物を含有する農薬/除草剤毒性緩和剤)中の除草剤毒性緩和剤組成物の量は、変化し得る。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物(PGA及び/又は2-オキソグルタマラートを含有する)は、多活性成分組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約99重量%、約10重量%~約80重量%、約20重量%~約70重量%、又は約30重量%~約60重量%の量で存在する。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物(PGA及び/又は2-オキソグルタマラートを含有する)は、多活性成分組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約99重量%、約10重量%~約80重量%、約20重量%~約70重量%、又は約30重量%~約60重量%の量で存在する。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、多活性成分組成物の総重量に基づいて、約99重量%、約90重量%、約85重量%、約80重量%、約75重量%、約70重量%、約65重量%、約60重量%、約55重量%、約50重量%、約45重量%、約40重量%、約35重量%、約30重量%、約25重量%、約20重量%、約15重量%、約10重量%未満、又は約5重量%未満の量で存在する。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物の量は、100重量%として取った追加の多活性成分組成物の総重量に基づいて、約0.05重量%~約10重量%(より好ましくは約0.1重量%~約4重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約2重量%)のレベルで存在している。
【0140】
いくつかの実施形態では、多活性成分組成物は、開示される除草剤毒性緩和剤組成物及び開示される除草剤組成物を含む。多活性成分組成物中に存在する除草剤毒性緩和剤組成物及び除草剤組成物の量は、変化し得る。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物及び除草剤組成物は、乾燥重量に基づいて、約1:100~約100:1、約1:50~約50:1、約1:25~約25:1、約1:20~約20:1、約1:10~約10:1、約1:5~約5:1、約1:2~約2:1、又は約1:1の、除草剤組成物に対する除草剤毒性緩和剤組成物の比率で存在している。
【0141】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、別の除草剤毒性緩和剤と組み合わされる。他の除草剤毒性緩和剤組成物の例示的なクラスとしては、限定されないが、ベノキサコール、BPCMS、クロキントセット、シオメトリニル、シプロスルファミド、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、フェンクロラゾール、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン、ジエカオワン、ジエカオクシ、メフェンピル、メトカミフェン、ナフタル酸無水物、オキサベトリニル、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0142】
多活性成分組成物中の各除草剤毒性緩和剤の量は、変化し得る。当業者は、最も最適な除草剤毒性緩和効果を達成するために、多活性成分組成物に必要な各除草剤毒性緩和剤の適切な量を決定することができるであろう。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物及び他の除草剤毒性緩和剤は、乾燥重量に基づいて、約1:100~約100:1;約1:50~約50:1、約1:25~約25:1、約1:20~約20:1、約1:10~約10:1、約1:5~約5:1、約1:2~約2:1、又は約1:1の、除草剤毒性緩和剤に対する除草剤毒性緩和剤組成物の比率で存在している。
【0143】
V.方法
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物は、直接使用することができる。他の実施形態では、除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物は、生産的農業の文脈においてそれらの使用を好都合にする方式で配合される。
【0144】
具体的には、本明細書に開示される除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物は、本明細書に開示される除草剤組成物の除草有効量を標的領域に施用し、ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタマラートを含む除草剤毒性緩和剤組成物を施用することによって、標的領域における不要な植生の成長を制御する方法において使用され得る。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、脂質合成阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、成長調節剤阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタマラートを1g/L未満の濃度で含む。いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効な量で標的領域に施用される。いくつかの実施形態では、標的領域は、農業圃場、庭、芝生、果樹園、ブドウ園、農園、及びそれらの組み合わせである。
【0145】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、作物が植え付けられた後だが出芽する前に、土壌及び/又は不必要な植生(出芽している場合)に施用される。そうした除草剤組成物は、栽培植物の作物に関して、出芽前除草剤組成物と称される。
【0146】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、作物が植え付けられた後、かつ出芽した後に、土壌及び/又は不必要な植生(出芽している場合)に施用される。そのような除草剤組成物は、栽培植物の作物に関して、出芽後除草剤組成物と称される。
【0147】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、標的領域の土壌、栽培作物の植物(出芽した場合)、又はそれらの組み合わせに施用される。
【0148】
いくつかの実施形態では、標的領域は、
(a)栽培作物の出芽植物を含むが、不必要な植生の出芽植物を含まないか、
(b)栽培植物の出芽植物、及び不必要な植生の出芽植物を含むか、
(c)栽培作物の出芽植物を含まず、不必要な植生の出芽植物を含むか、又は
(d)栽培作物の出芽植物を含まず、不必要な植生の出芽植物を含まない。
【0149】
いくつかの実施形態では、標的領域は、栽培作物の不必要な植生及び植物を含み、除草剤組成物は、標的領域の土壌、栽培作物の植物、又はそれらの組み合わせに施用される。
【0150】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物は、植物(又は茎)に隣接する土壌、及び/又は植物の根圏に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物は、不必要な植物若しくは栽培作物の1つ以上の植物部分に直接施用される(例えば、葉面施用法)など、出芽した植物に直接施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物は、標的領域の一部分にのみ施用される。
【0151】
除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤組成物が施用されるのと同時に、又は除草剤組成物が施用された後に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物は、標的領域に同時に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、除草剤毒性緩和剤組成物の施用前に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物は、互いに24時間以内に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、除草剤毒性緩和剤組成物の施用の約1分~約60分、約1分~約30分、若しくは約1分~約15分(又は、約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、又は約60分)前に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、除草剤毒性緩和剤施用が標的領域に施用される約1~約48時間、約1~36時間、約1~約24時間、約1~12時間、若しくは約1~約6時間前(又は、除草剤毒性緩和剤施用が標的領域に施用される約1、2、3、4,5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、又は24時間前に)に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、除草剤毒性緩和剤組成物の施用の約1分未満前に施用される。
【0152】
除草剤及び除草剤毒性緩和剤組成物の施用数は、不必要な植生のタイプ、作物のタイプ、気候等に依存して変化し得る。当業者は、そのような要因を認識し、それに応じて除草剤及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物を施用するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/若しくは除草剤毒性緩和剤組成物並びにその配合物は、1~6ヶ月の期間にわたって少なくとも1~10回(又は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10回)施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物並びにその配合物は、1~12ヶ月の期間にわたって毎週又は毎月施用される。
【0153】
標的領域を処理するための除草剤組成物又はその配合物の施用レートは、広い制限内で変化し得、土壌の性質、施用法(出芽前又は出芽後など)、作物植物、制御される不必要な植生のタイプ(複数可)、一般的な気候条件、並びに施用法、施用時間、及び標的作物によって支配される他の要因に依存し得る。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、約0.1~約100ガロン/エーカー、約1~約90ガロン/エーカー、約10~約80ガロン/エーカー、20~約70ガロン/エーカー、又は約30~約60ガロン/エーカーのレートで施用することができる。
【0154】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/若しくはその配合物は、約1~約2,000ポンド/エーカー(約1.12~約2241kg/ha)、約20~約1,900ポンド/エーカー(約22.4~約2129.6kg/ha)、約50~約1,800ポンド/エーカー(約56~約2017.5kg/ha)、約100~約1,700ポンド/エーカー(約112.1~約1905.4kg/ha)、約125~約1,650ポンド/エーカー(約140.1~約1849kg/ha)、約137.5~約1,650ポンド/エーカー(約154.12~約1849.4kg/ha)、約200~約1,500ポンド/エーカー(約224.1~約1681.2kg/ha)、又は約500~約1,000ポンド/エーカー(約560.4~約1120.8kg/ha)のレートで施用することができる。
【0155】
標的領域を処理するための除草剤組成物及び/又はその配合物の量は、広い制限内で変化し得、土壌の性質、施用法(出芽前又は出芽後など)、作物植物、制御される雑草(複数可)、一般的な気候条件、並びに施用法、施用時間、及び標的作物によって支配される他の要因に依存し得る。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、約1~約1,000リットル/ヘクタール(L/ha)、約100~約900L/ha、約200~約800L/ha、約250~600L/ha、又は約350~約500L/haの量で使用される。
【0156】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、約1~約500kg/ヘクタール(kg/ha)、約10~約400kg/ha、約20~約350kg/ha、約25~約300kg/ha、約50~約275kg/ha、約75~約250kg/ha、又は約100~約200kg/haの量で使用される。
【0157】
いくつかの実施形態では、標的領域に施用される除草剤組成物の量は、標的領域に存在する植物集団密度に依存する。いくつかの実施形態では、植物集団密度(単独又は出芽した作物植物と組み合わせて不必要な植物を含む)は、1エーカー当たり約1~約10,000植物(植物/エーカー)(又は1~約40,485植物/ヘクタール)、約100~約100,000植物/エーカー(100~約50,485植物/ヘクタール)、約1,000~約100,000植物/エーカー、約10,000~約75,000植物/エーカー、約10,0000~約60,000植物/エーカー、又は約25,000~約50,000植物/エーカーの範囲である。いくつかの実施形態では、植物集団密度(単独又は出芽した作物植物と組み合わせて不必要な植生の植物を含む)は、約1~約40,485植物/ヘクタール、約45~約50,485植物/ヘクタール、約350~約50,000植物/ヘクタール、約3,500~約40,000植物/ヘクタール、約3,500~約30,000植物/ヘクタール、又は約2,500~約25,000植物/ヘクタールの範囲である。
【0158】
したがって、いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、約10,000~60,000植物/haの範囲の植え付け密度に基づいて、約10~約400kg/ha、又は約10,000~60,000植物/haの範囲の植え付け密度に基づいて、約25~約300kg/haの範囲の量で標的領域で使用される。
【0159】
そのような実施形態では、除草剤組成物は、有効除草レートで、標的領域に存在する植物集団の各植物に施用され、これは変化し得る。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、不必要な植生1植物当たり約1~約10グラム、約2~約7.5グラム、又は約2.5~約5.25グラムの有効除草量で施用される。
【0160】
同様に、毒性緩和効果を引き起こすために必要な除草剤毒性緩和剤組成物又はその配合物のレートは、除草剤毒性緩和剤組成物によって標的とされる栽培作物のタイプ、使用される施用法のタイプ、使用される配合物のタイプ、除草剤毒性緩和剤組成物に存在する追加の成分(例えば、追加の農薬及び/又は肥料)、環境要因(施用前、施用中及び施用後の大気温度及び/又は水分含水量、pH、重金属含有量、栄養含有量、微生物活性、粒度、組成(例えば、クレー及び/又は砂質)などの土壌特性など)等などの要因に依存するために、変化し得ることが当業者によって理解されるであろう。したがって、いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、約0.1~約625ガロン/エーカー、又は約0.1~約5,846L/haのレートで施用される。
【0161】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物又はその配合物の施用レートは、標的領域内に存在する植物集団の密度に依存する。いくつかの実施形態では、植物集団密度(単独又は出芽した作物植物と組み合わせて不必要な植物を含む)は、1エーカー当たり約1~約200,000植物(植物/エーカー)、約100~約200,000植物/エーカー、約1,000~約200,000植物/エーカー、約10,000~約175,000植物/エーカー、約25,0000~約150,000植物/エーカー、約75,000~約125,000植物/エーカー、又は約10,000~約100,000植物/エーカーの範囲である。いくつかの実施形態では、植物集団密度(単独又は出芽した作物植物と組み合わせて不必要な植物を含む)は、1エーカー当たり約1~約100,000植物(植物/ヘクタール)、約50~約100,000植物/ヘクタール、約5000~約100,000植物/ヘクタール、約5,000~約85,000植物/ヘクタール、約8,0000~約75,000植物/ヘクタール、約35,000~約55,000植物/ヘクタール、又は8,000~約50,000植物/ヘクタールの範囲である。
【0162】
そのような実施形態では、除草剤毒性緩和組成物は、標的領域内に存在する植物集団の各植物に、有効除草剤毒性緩和レートで施用され、これは変化し得る。いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、栽培作物の1植物当たり約0.001mg~約50mg、0.001mg~約25mg、約0.01~約15mg、約0.01mg~約10mg、約0.1mg~約10mg、約1mg~約10mg、又は約5mg~約10mgの有効量で施用される。
【0163】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、液体形態で各植物に施用される。例えば、いくつかの実施形態では、各植物に施用される除草剤毒性緩和組成物の量は、植物当たり約1mL~約250mL、約10mL~約200mL、約10mL~約100mL、約10mL~約75mL、約10mL~約50mL、約25mL~約75mL、約30mL~約60mL、約40mL~約55mL、又は約45mL~約55mLの範囲である。
【0164】
液体形態で各植物に施用される除草剤毒性緩和組成物の濃度もまた変化し得る。例えば、いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和組成物は、約0.1g/L~約0.2g/L、約0.1g/L~約0.15g/L、約0.12g/L~約0.14g/L、又は約0.13g/L~約0.14g/Lの範囲の濃度を有する。
【0165】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるその配合物の除草剤毒性緩和剤組成物は、栽培作物の1つ以上の特定のタイプの植物に対する除草剤毒性緩和効果(すなわち、栽培作物の植物を保護する)を呈し、除草剤毒性緩和効果は、除草剤毒性緩和剤組成物で処理されなかった植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の作物発育の増加、植物毒性の減少、作物活力の増加、クロロフィル含有量の増加、生鮮植物重量又は乾燥植物重量の増加、根重量の増加、作物収量の増加、果実品質の増加、垂直植物成長の増加、及び植物葉面積の増加から選択される少なくとも1つの方法によって測定される。いくつかの実施形態では、その配合物の除草剤毒性緩和剤組成物は、1つ以上の特定のタイプの栽培作物に対して除草剤毒性緩和効果を呈し、除草剤毒性緩和効果は、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の、少なくとも約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は約98%の作物発育、作物活力、クロロフィル含有量、生鮮植物重量又は乾燥植物重量、根重量、作物収量、果実品質、垂直植物成長、植物葉面積、又はそれらの組み合わせの増加によって測定される。いくつかの実施形態では、その配合物の除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約20%の植物高さの増加によって測定される。いくつかの実施形態では、その配合物の除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約98%、約1%~約90%、約1%~約50%、又は約1%~約25%の乾燥植物重量の増加によって測定される。いくつかの実施形態では、その配合物の除草剤毒性緩和剤組成物は、除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約300%、約1%~約200%、約1%~約100%、約1%~約50%、又は約1%~約30%の葉面積の増加によって測定される。
【0166】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物又はその配合物は、1つ以上の特定のタイプの栽培作物の植物に対する除草剤毒性緩和効果を呈し、これは、除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の少なくとも約1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は約98%の植物毒性の減少によって測定される。
【0167】
除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物は、農業で一般に使用される施用法を使用して標的領域に施用することができる。例示的な施用法としては、限定されないが、バンド施用、ブロードキャスト施用、指向性施用、及びスポット施用が挙げられる。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物は、同じ施用法を使用して標的領域に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物は、異なる施用法を使用して標的領域に施用される。
【0168】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、ブロードキャスト施用法を使用して標的領域に施用され、これは、除草剤組成物及び/又はその配合物を、標的領域全体にわたる土壌及び/又は標的領域全体に存在する不必要な植生の植物及び/又は栽培作物の植物に非選択的に施用する。ブロードキャスト施用法は、非選択的若しくは選択的除草剤組成物及び/又はその配合物の出芽前除草剤組成物及び/又は出芽後除草剤組成物(栽培作物に関して)に使用することができる。したがって、いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、不必要な植生の出芽前に、出芽前除草剤組成物及び/又は出芽後除草剤組成物に対してブロードキャスト施用法を使用して標的領域の土壌(及び/又は存在する場合は植物)に施用される。
【0169】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、栽培作物の列上への狭いストリップの形態で、除草剤組成物及び/又はその配合物を施用するバンド施用法を使用して標的領域に施用される。バンド施用法は、標的領域がはるかに小さいため、ブロードキャスト施用法と比較して、より少ない量の除草剤組成物及び/又はその配合物を使用する。バンド施用法は、(栽培作物に関して)出芽後の選択的除草剤組成物及び/又はその配合物のために使用することができる。いくつかの実施形態では、除草剤組成物若しくは/又はその配合物は、この特定の施用法を使用して、栽培作物及び不必要な植生(存在する場合)の土壌及び/又は植物部分に施用される。
【0170】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、直接施用法を使用して標的領域に施用される。これらのタイプの施用では、標的領域は、典型的には、栽培作物の列の間の領域であり、除草剤組成物及び/又はその配合物は、除草剤組成物及び/又はその配合物がほとんど又は全く作物の葉に施用されない状態で施用される。直接施用法は、(栽培作物に関して)出芽後の除草剤組成物に使用され、不必要な植生が標的領域に出芽している場合も出芽していない場合もある。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又は配合物の指向性施用法は、不必要な植生の出芽前に、標的領域の土壌に施用される。いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物の直接施用法は、標的領域内に存在する不必要な植生の植物の植物部分(例えば、葉、茎、及び/又は花)に施用される。
【0171】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物及び/又はその配合物は、スポット施用法を使用して標的領域に施用され、これは、不必要な植生が存在する、又は存在する危険性がある小さな標的領域に施用される除草剤組成物及び/又はその配合物を施用する。スポット施用法は、植え付け前、出芽前、及び出芽後(作物へのリポストについて)非選択的除草剤組成物に使用することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、不必要な植生の出芽前に、標的領域の土壌にスポット施用法を使用して施用される。いくつかの実施形態では、組成物は、スポット施用法を使用して、既に出芽した不必要な植生の植物部分に施用される。
【0172】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物及び/又はその配合物は、ブロードキャスト施用法、バンド施用法、及び/又はスポット施用法を使用して標的領域に施用される。ブロードキャスト施用法の間、除草剤毒性緩和剤組成物及び/又はその配合物は、標的領域全体にわたって土壌及び/又は植物に非選択的に施用される。バンド施用法の間、除草剤毒性緩和剤組成物及び/又はその配合物は、栽培植物の列上への狭いストリップの形態で施用される。スポット施用法の間、除草剤毒性緩和剤組成物及び/又はその配合物は、小さな標的領域に施用される。標的領域は、以下のうちのいずれか1つであり得る:(a)栽培作物の出芽植物だが、不必要な植生の出芽を含でない、又は(b)不必要な植生の出芽植物だが、栽培作物の出芽植物でない、又は(c)不必要な植生の出芽植物をでなく、栽培作物の出芽植物でない、又は(d)不必要な植生の出芽植物及び栽培植物の出芽植物。
【0173】
いくつかの実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物若しくはその配合物は、施肥、灌漑、滴下、浸漬、噴霧、又はそれらの組み合わせなどの施用法を使用して、標的領域に施用される。そのような施用法では、組成物は、標的領域全体若しくは標的領域の一部分(例えば、列及び/又はより小さい標的領域)に施用することができる。
【0174】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、ブロードキャスト施用法を使用して施用される。そのような実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、ブロードキャスト施用法、バンド施用法、又はスポット施用法を使用して施用される。そのような実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、施肥、灌漑、浸漬、滴下、又は噴霧を使用して、標的領域全体又はその一部分に施用される。
【0175】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、バンド施用法を使用して施用される。そのような実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、ブロードキャスト施用法、バンド施用法、又はスポット施用法を使用して施用される。そのような実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、施肥、灌漑、浸漬、滴下、又は噴霧を使用して、標的領域全体又はその一部分に施用される。
【0176】
いくつかの実施形態では、除草剤組成物は、スポット施用法を使用して施用される。そのような実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、ブロードキャスト施用法、バンド施用法、又はスポット施用法を使用して施用される。そのような実施形態では、除草剤毒性緩和剤組成物は、施肥、灌漑、浸漬、滴下、又は噴霧を使用して、標的領域全体又はその一部分に施用される。
【0177】
除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物並びにその配合物は、そのような機能を実行するために当技術分野で既知である任意の既知の農業機器を使用して施用され得る。例示的な農業機器としては、限定されないが、噴霧器(例えば、ブーム噴霧器、スポット噴霧器、高体積噴霧トラック、バックパック噴霧器、噴霧ダスター)、パワーダスター、ミスター、ブランケットワイパー、ロープウィックアプリケーター、ハンドヘルドロープウィックワイパー、ロータリー及びドロップスプレッダー等が挙げられる。当業者は、所与の除草剤組成物及び/又はその配合物並びに施用法に好適であろう農業機器を認識するであろう。
【0178】
栽培作物の植物は、特殊作物、糖料作物、マメ科植物、及びそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、栽培作物の植物は、特殊作物である。特殊作物には、果物及び木の実、野菜、料理用ハーブ及びスパイス、薬用ハーブ、園芸作物、並びにそれらの組み合わせが含まれる。果物及びナッツから選ばれる特殊作物としては、アーモンド、リンゴ、アプリコット、アボカド、バナナ、ブラックベリー、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、カカオ、カシュー、柑橘類、チェリモヤ、チェリー、クリ、ココナッツ、コーヒー、クランベリー、カラント、デーツ、フェイジョア、イチジク、フィルバート、グースベリー、ブドウ、グアバ、キウイ、ライチ、マカダミア、マンゴー、メロン、ネクタリン、オリーブ、パパイヤ、パッションフルーツ、ピーチ、ナシ、ピーカン、カキ、パイナップル、ピスタチオ、プラム、ザクロ、クインス、ラズベリー、イチゴ、スリナムチェリー、クルミ、及びそれらの組み合わせが挙げられる。野菜から選ばれる特殊作物としては、アーティチョーク、アスパラガス、サヤマメ、グリーンライマ、ビート、ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、セルリアック、セロリ、チャイブ、コラード、キュウリ、エダマメ、ナス、エンダイブ、ニンニク、ホースラディッシュ、コールラビ、ネギ、レタス、マスタードグリーン、オクラ、エンドウマメ、タマネギ、オプンティア、パセリ、パースニップ、コショウ、ジャガイモ、カボチャ、ダイコン、ルバーブ、ルタバガ、サルシフィー、ホウレンソウ、カボチャ、スイートコーン、サツマイモ、スイスチャード、タロイモ、トマト、トマティーヨ、カブ、及びそれらの組み合わせが挙げられる。料理用ハーブ及びスパイスから選ばれる特殊作物としては、アジョワン、オールスパイス、アンジェリカ、アニス、アナトー、アーテミシア、アサフェティダ、バジル、ベイ、ブラダーラック、ボリビアコリアンダー、ボラージ、カレンデュラ、カモミール、キャンドルナッツ、ケイパー、キャラウェイ、カルダモン、カシア、キャットニップ、チャービアル(chervial)、チコリ、チャイブ、シセリー、シラントロ、シナモン、クラリー、クローブ、コンフリー、コモンルー、コリアンダー、クレス、クミン、カレー、ディル、フェンネル、フェヌグリーク、ファイル、フィンガールート、フレンチソレル、ガランガル、ジナー、ホップ、ホアハウンド、ヒソップ、ラベンダー、レモンバーム、レモンタイム、ラベージ、メース、マハラブ、マラバスラム、マジョラム、ミント、ナツメグ、オレガノ、オリスルート、パプリカ、パセリ、ペッパー、ロケット(アルギュラ)、ローズマリー、ルー、サフラン、セージ、セイボリー、テラゴン、タイム、ターメリック、バニラ、ワサビ、ウォータークレス、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。薬用ハーブから選択される特殊作物としては、アルテミシア、アルム、アストラガラス、ボルド、カナンガ、コンフリー、コーンフラワー、エフェドラ、フェヌグリーク、フィーバーフュー、フォックスグローブ、ギンコビロバ、ジンセン、ゴーツルー、ゴールデンシール、ジプシーワート、ホアハウンド、ホーステール、ラベンダー、イエルバブエナ、リコリス、マシュマロ、ムーレイン、パッションフラワー、ペニーロイヤル、ポークウィード、セントジョンズワート、センナ、スカルキャップ、ソンクス、ソレル、ステビア、トランシー(transy)、ウルティカ、ウィッチヘーゼル、ウッドベトニー、ワームウッド、ヤロー、及びそれらの組み合わせが挙げられる。園芸作物から選択される特殊作物としては、花壇用植物、クリスマスツリー、切り花、蜂蜜、茶葉、観賞用の木及び低木、メープルシロップ、ホップ、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0179】
いくつかの実施形態では、特殊作物はマメ科植物である。マメ科植物としては、アルファルファ、クローバー、マメ、エンドウマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、ハウチワマメ、メスキート、イナゴマメ(carob)、ダイズ、ピーナッツ、及びタマリンドが挙げられる。
【0180】
いくつかの実施形態では、特殊作物は、テンサイ、サトウキビ、及びそれらの組み合わせから選択される糖料作物である。
【0181】
いくつかの実施形態では、作物は、遺伝子組換え作物ではない。いくつかの実施形態では、作物は、遺伝子組換え作物である。
【0182】
本明細書に開示される除草剤組成物及び配合物は、単子葉雑草種及び双子葉雑草種などの多種多様な不必要な植生の成長を制御することができる。いくつかの実施形態では、制御される不必要な植生は、単子葉である。例示的な単子葉属としては、限定されないが、Agrostis spp.と、Alopecurus spp.と、Apera spp.と、Avena spp.と、Brachiaria spp.と、Bromus spp.と、Digitaria spp.と、Echinochloa spp.と、Eleusine spp.と、Eriochloa spp.と、Leptochloa spp.と、Lolium spp.と、Ottochloa spp.と、Panicum spp.と、Paspalum spp.と、Phalaris spp.と、Poa spp.と、Rottboelia spp.と、Setaria spp.と、Sorghum spp.、Commelina spp.と、Monochoria spp.と、Sagittaria spp.と、Cyperus spp.及びScirpus spp.などのスゲと、が挙げられる。例示的な単子葉雑草種としては、限定されないが、Alopecurus myosuroides、Avena fatua、Brachiaria plantaginea、Bromus tectorum、Cyperus esculentus、Digitaria sanguinalis、Echinochloa crus-galli、Lolium perenne、Lolium multiflorum、Panicum miliaceum、Poa annua、Setaria viridis、Setaria faberi、及びSorghum bicolorが挙げられる。
【0183】
いくつかの実施形態では、不必要な植生は、双子葉である。双子葉雑草種の例示的な属としては、限定されないが、Abutilon spp.、Ambrosia spp.、Amaranthus spp.、Chenopodium spp.、 Erysimum spp.、Euphorbia spp.、Fallopia spp.、Galium spp.、 Hydrocotyle spp.、Ipomoea spp.、Lamium spp.、Medicago spp.、Oxalis spp.、Plantago spp.、Polygonum spp.、Richardia spp.、Sida spp.、Sinapis spp.、Solanum spp.、Stellaria spp.、Taraxacum spp.、Trifolium spp.、Veronica spp.、Viola spp.、及びXanthium spp.が挙げられる。例示的な双子葉雑草種としては、限定されないが、Abutilon theophrasti、Amaranthus retroflexus、Bidens pilosa、Chenopodium album、Euphorbia heterophylla、Galium aparine、Ipomoea hederacea、Kochia scoparia、Polygonum convolvulus、Sida spinosa、Sinapis arvensis、Solanum nigrum、Stellaria media、Veronica persica、及びXanthium strumariumが挙げられる。
【0184】
不必要な植生はまた、作物植物とみなされ得るが、作物領域外で成長している(「エスケープ」)、又は異なる作物の以前の植え付けから残された種子から成長する植物(「ボランティア」)を含み得る。そのようなボランティア又はエスケープは、特定の他の除草剤に耐性であり得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、不必要な植生は、グラス(例えば、バーンヤードグラス(Echinochloa crus-galli)、大きくて滑らかなクラブグラス(Digitaria sanguinalis、Digitaria ischaemum)、グースグラス(Eleusine indica)、ベントグラス(Agrostis spp.)及びニンブルウィード)などの単子葉雑草、並びにタンポポなどの双子葉雑草から選択される。
【0186】
いくつかの実施形態では、不必要な植生は、広葉種である。例示的な広葉雑草としては、限定されないが、フォックステール(Setaria spp.)、ワイルドフィンガーミレット(Eleusine spp.)、カフグラス(Digitaria spp.)、ライグラス(Lolium spp.)、シェパーズパース(Capsella bursapastories)、シロザ(Chenopodium album)、ダブルソーン(Oxygonum sinuatum)、ソバカズラ(polygonum convolvulus)、メキシカンマリーゴールド(Tagetes minuta)、ギャラントソルジャー(Galinsoga parviflora)、ホワイトチャーロック(Raphanus raphanastrium)、ブラックグラス(Alopecurus spp.)、メドウグラス(Poa spp.)、シルキーベントグラス(Apera spp.)、バルンヤードグラス(Echinochloa spp.)、クリーバーズ(Galium aparine)、コモンチックウィード(Stellaria media)、ヘッジマスタード(Sisymbrium officinale)、パセリ-ピエルト、センテッドメイウィード(Matricaria chamomilla)、セントレスメイウィード(Matricaria perforate)、マグワート(Artemisia spp.)、ミルクウィード(Asclepias spp.)、カナダシストル(Cirsium spp.)、ベルベットリーフ(Abutilon theophrasti)、ピッグウィード(Amaranthus spp.)、ボタンウィード(Borreria spp.)、キャノーラ、 インディアンマスタード、コメリナ(Commelina spp)、フィラリー(Eradium spp.)、サンフラワー(Helianthus spp.)、モーニンググローリー(Ipomoea spp.)コキア(Kochia scoparia)、マロウ(Malva spp.)、ワイルドバックウィート、 スマートウィード(Polygonum spp.)、パースレーン(Portulaca spp.)、ロシアンシストル(Salsola spp.)、シダ(Sida spp.)、ワイルドマスタード(Sinapis arventis)及びコックルバー(Xanthium spp.)、フィールドバインドウィード(Convolvulus arvensis)、クズ(Pueraria)、シェパーズニードル、 シェパーズパース、ボランティアオイルシードレイプ(Brassica napus)、ワイルドラディッシュ(Raphanus raphanistrum)、チャーロック(Sinapis arvensis)、ポピー(Papaver rhoeas)、特にブラックグラス、メドウグラス、シルキーベントグラス、クリーバーズ、チックウィード、メイウィード、ポピー、チャーロック及びボランティアオイルシードレイプが挙げられる。
【0187】
いくつかの実施形態では、不必要な植生は狭葉種である。例示的な単子葉種としては、限定されないが、カラスムギ(Avena fatua)、カーペットグラス(Axonopus spp.)、ダウニーブロム(Bromus sectorum)、メヒシバ(Digitaria spp.)、バルンヤードグラス(Echinochola crus-galli)、グースグラス(Eleusine indica)、アニュアルライグラス(Lolium multiflorum)、ライス(Oryza sativa)、オットクロア(Ottochloa nodosa)、バヒアグラス(Paspalum notatum)、カナリアグラス(Phalaris spp.)、フォクステイル(Setaria spp.)、コムギ(Triticum aestivum)、トウモロコシ(Zea mays)、ブラチェリア(Braacheria spp.)、バミューダグラス(Cynodon dactylon)、イエローナッツエッジ(Cyperus esculentus)、パープルナッツエッジ(C.rotundus)、クオックグラス(Elymus repens)、ララング(Imperata cylinderica)、ペレニアルライグラス(Lotium perenne)、ギニアグラス(Panicum masimum)、ダリスグラス(Paspalum dilatatum)、リード(Phragmites app.)、ジョンソングラス(Sorghum halepense)、ガマ(Typha spp.)が挙げられる。
【0188】
いくつかの実施形態では、不必要な植生は、グリホスフェート(glyphosphate)抵抗性雑草種である。例示的なグリホスフェート抵抗性雑草種としては、限定されないが、リジッドライグラス、ヒメムカシヨモギ(マレステール)、イタリアンライグラスブタクサ、オオホナガアオゲイトウ、ウォーターヘンプ、グースグラス、アレチノギク、オオバコ、ジョンソングラス、及びワイルドポインセチアが挙げられる。
【0189】
更に別の実施形態では、不要な植生は、Brassica napus、Brassica nigra、Arctotheca calendula、Fallopia convolvulus、Sinapis arvensis、Stellaria media、Sonchus oleraceus、Buglossoides arvense、Ipomoea lonchophylla、Crassula spp.、Lamium spp.、Lamium amplexicaule、Fumaria densiflora、Rumex spp.、Emex australis、Chenopodium spp.、Chenopodium album、Senecio spp.、Senecio vulgaris、Centaurea cyanus、Fumaria spp.、Sisymbrium officinale、Melilotus indicus、Marrubium vulgare、Lythrum hyssopifolia、Mesembryanthemum spp.、Sisymbrium orientale、Sisymbrium irio、Erodium botrys、Cerastium glomeratum、Matthiola longipetala、Echium plantagineum、Lepidium spp.、Lactuca serriola、Scleroblitum atriplicinum、Papaver hybridum、Carthamus lanatus、Anagallis arvensis、Capsella bursa-pastoris、Chondrilla juncea、Rumex spp.、Onopordum acaulon、Juncus bufonius、Polygonum spp.、Polygonum convolvulus、Polygonum patulum、Rapistrum rugosum、Silybum marianum、Vicia sativa、Lupinus spp.、Carrichtera annua、Raphanus raphanistrum、Brassica tournefortii、Polygonum aviculare、Malva parviflora、Solanum nigrum、Amaranthus retroflexus、Galium aparine、Matricaria spp.、Matricaria recutita、Matricaria chamomilla、Veronica spp.、Papaver rhoeas、 Viola arvensis、 Ranunculus repens、 Geranium spp.、 volunteer oilseed rape、 Myosotis arvensis、 Galium aparine、Brassica nigra、Capsella bursa-pastoris、Fallopia convolvulus、Matricaria Spp.、Matricaria chamomilla、Viola arvensis、Stellaria media、Veronica spp.、Lamium spp.、Myosotis arvensis、Senecio vulgaris、Centaurea cyanus、Papaver rhoeas、Polygonum spp.、及びChenopodium spp.から選択される。
【0190】
いくつかの実施形態では、上記の方法は、不必要な植生を制御するための1つ以上の追加の方法と更に組み合わせられる。例示的な方法としては、限定されないが、作物ローテーション、作物競合、天敵の導入、及び/又は機械的制御(例えば、鍬除草(hoeing)、耕耘、草刈り、湛水、及び/又は制圧(smothering))が挙げられる。
【0191】
本明細書に記載の主題の特定の実施形態は、以下を含む。
【0192】
1.標的領域における不要な植生の成長を制御する方法であって、
標的領域に、脂質合成阻害剤、アミノ酸合成阻害剤、窒素代謝阻害剤、成長調節剤阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される除草剤を含む除草剤組成物の除草有効量を施用することと、
ピログルタミン酸(PGA)及び/又は2-オキソグルタラマートを含む除草剤毒性緩和剤組成物を1g/L未満の濃度で施用することと、を含み、
除草剤毒性緩和剤組成物が、除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効な量で標的領域に施用され、
標的領域が、特殊作物、糖料作物、マメ科植物、及びそれらの組み合わせから選択される栽培作物の植物を含む、方法。
【0193】
2.除草剤毒性緩和効果を引き起こすのに有効なPGA量が、栽培作物の植物当たり約0.001mg~約50mgである、実施形態1に記載の方法。
【0194】
3.除草剤毒性緩和剤組成物が、約0.1g/L~約0.2g/Lの範囲の濃度でPGAを含む、実施形態1又は2に記載の方法。
【0195】
4.除草剤毒性緩和効果が、除草剤組成物でのみ処理され、除草剤毒性緩和剤組成物で処理されなかった植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の作物発育の増加、植物毒性の減少、作物活力の増加、クロロフィル含有量の増加、生鮮植物重量又は乾燥植物重量の増加、根重量の増加、作物収量の増加、果実品質の増加、植物成長の増加、及び葉面積の増加から選択される少なくとも1つの方法によって測定される、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0196】
5.除草剤毒性緩和剤組成物で処理されなかった植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約20%の植物高さの増加が観察された、実施形態4に記載の方法。
【0197】
6.除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約90%の乾燥植物重量の増加が観察された、実施形態4に記載の方法。
【0198】
7.除草剤組成物でのみ処理された植物と比較して、除草剤毒性緩和剤組成物で処理された植物の約1%~約300%の葉面積の増加が観察された、実施形態4に記載の方法。
【0199】
8.標的領域が、不必要な植生及び栽培作物の植物を含み、除草剤毒性緩和剤組成物が、標的領域の土壌、栽培作物の植物、又はそれらの組み合わせに施用される、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0200】
9.除草剤毒性緩和剤組成物が、植物に隣接する土壌、植物の根圏、栽培作物の植物の1つ以上の植物部分、又はそれらの組み合わせに施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0201】
10.除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物が、まだ出芽していない栽培植物の作物を含む標的領域の土壌に施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0202】
11.除草剤組成物及び除草剤毒性緩和剤組成物が、標的領域に同時に施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0203】
12.除草剤毒性緩和剤組成物が、施肥、灌漑、浸漬、滴下、噴霧、又はそれらの組み合わせを使用して施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0204】
13.栽培作物の植物が、
アーモンド、リンゴ、アプリコット、アボカド、バナナ、ブラックベリー、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、カカオ、カシュー、柑橘類、チェリモヤ、チェリー、クリ、ココナッツ、コーヒー、クランベリー、カラント、デーツ、フェイジョア、イチジク、フィルバート、グースベリー、ブドウ、グアバ、キウイ、ライチ、マカダミア、マンゴー、メロン、ネクタリン、オリーブ、パパイヤ、パッションフルーツ、ピーチ、ナシ、ピーカン、カキ、パイナップル、ピスタチオ、プラム、ザクロ、クインス、ラズベリー、イチゴ、スリナムチェリー、クルミ、スイカなどの果物及びナッツから選択される特殊作物、並びに/又は
アーティチョーク、アスパラガス、サヤマメ、グリーンライマ、ビート、ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、セルリアック、セロリ、チャイブ、コラード、キュウリ、エダマメ、ナス、エンダイブ、ニンニク、ホースラディッシュ、コールラビ、ネギ、レタス、マスタードグリーン、オクラ、エンドウマメ、タマネギ、オプンティア、パセリ、パースニップ、コショウ、ジャガイモ、カボチャ、ダイコン、ルバーブ、ルタバガ、サルシフィー、ホウレンソウ、カボチャ、スイートコーン、サツマイモ、スイスチャード、タロイモ、トマト、トマティーヨ、カブなどの野菜、並びにそれらの組み合わせから選択される特殊作物から選択される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0205】
14.栽培作物が、アルファルファ、クローバー、マメ、エンドウマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、ハウチワマメ、メスキート、イナゴマメ、ダイズ、ピーナッツ、及びタマリンドから選択されるマメ科植物である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0206】
15.栽培作物が、テンサイ、サトウキビ、及びそれらの組み合わせから選択される糖料作物である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0207】
16.栽培作物が、遺伝子組換え作物ではない、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0208】
17.PGAが、L-PGA立体異性体及びD-PGA立体異性体の混合物である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0209】
18.PGAが、L-PGA立体異性体である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0210】
19.PGAが、D-PGA立体異性体である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0211】
20.PGAが、約80:20~約97:3のLとDとのモル比率にあるL-PGA立体異性体及びD-PGA立体異性体の混合物である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0212】
21.除草剤組成物が、
フェノキサプロップ、フルアジフォブ(fluazifob)、キザロフォブ、クレトジム、セタキシジム(sethaxydim)、及びそれらの組み合わせから選択される脂質合成阻害剤、
クロリムロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イオドスルフロン、ニコスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、リムスルフロン、チフェンスルフロン、トリベヌロン、イマザモックス、イマザキン、イマゼタピル、フルメツラム、クロランスラム、チエンカルバゾン、グリホサート、及びそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸合成阻害剤、
グルホシナートから選択される窒素代謝阻害剤、
2,4-D、ジカンバ、キンメラック、クロピラリド、フルロキシピル(fluroxpyr)、ジフルフェンゾピル、及びそれらの組み合わせから選択される成長調節剤阻害剤、並びに
それらの組み合わせ、から選択される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0213】
22.除草剤組成物が、グリホサート、グルホシナート、2,4-D、ジカンバ、キンメラック、メタミトロン、フェンメディファム、エトフメセート、キンクロラック、及びそれらの組み合わせから選択される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0214】
23.除草組成物が、非選択的除草組成物である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0215】
24.除草有効量が、0.005~約500キログラム/ヘクタール(kg/ha)の範囲である、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0216】
25.除草剤組成物が、ブロードキャスト施用法、直接施用法、又はスポット施用法を使用して標的領域に施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0217】
26.除草剤組成物が、約0.1~約10ガロン/エーカーのレートで標的領域に施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0218】
27.除草剤組成物が、ラベルレートの少なくとも約10%の圃場強度(field strength)で施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
28.標的領域が、農業圃場、庭、芝生、果樹園、ブドウ園、農園、及びそれらの組み合わせから選択される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0220】
29.除草剤組成物及び/又は除草剤毒性緩和剤組成物が、標的領域の一部分に施用される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0221】
30.不必要な植生が、
Agrostis spp.と、Alopecurus spp.と、Apera spp.と、Avena spp.と、Brachiaria spp.と、Bromus spp.と、Digitaria spp.と、Echinochloa spp.と、Eleusine spp.と、Eriochloa spp.と、Leptochloa spp.と、Lolium spp.と、Ottochloa spp.と、Panicum spp.と、Paspalum spp.と、Phalaris spp.と、Poa spp.と、Rottboelia spp.と、Setaria spp.と、Sorghum spp.と、Commelina spp.と、Monochoria spp.と、Sagittaria spp.と、Cyperus spp.及びScirpus spp.などのスゲと、からなる属の群から選択される、単子葉雑草、並びに/又は
Abutilon spp.、Ambrosia spp.、Amaranthus spp.、Chenopodium spp.、Erysimum spp.、Euphorbia spp.、Fallopia spp.、Galium spp.、Hydrocotyle spp.、Ipomoea spp.、Lamium spp.、Medicago spp.、Oxalis spp.、Plantago spp.、Polygonum spp.、Richardia spp.、Sida spp.、Sinapis spp.、Solanum spp.、Stellaria spp.、Taraxacum spp.、Trifolium spp.、Veronica spp.、Viola spp.及びXanthium sppからなる属の群から選択される双子葉雑草、並びに/又はリジッドライグラス、ヒメムカシヨモギ(マレステール)、イタリアンライグラス、ブタクサ、オオホナガアオゲイトウ、ウォーターヘンプ、グースグラス、アレチノギク、オオバコ、ジョンソングラス、及びワイルドポインセチアからなる群から選択されるグリホスフェート抵抗性雑草、から選択される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0222】
32.除草剤毒性緩和剤組成物が、ポリアニオン、増量剤、担体、溶媒、界面活性剤(表面活性剤)、安定剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、酸化防止剤、粘度調整剤、懸濁剤、吸光剤、腐食抑制剤、芳香剤、pH調整物質、流動促進剤、潤滑剤、可塑剤、錯化剤、着色剤、増粘剤、固体接着剤、充填剤、湿潤剤、分散剤、潤滑剤、固化防止剤、変形剤、及び希釈剤から選択される1つ以上の助剤を含む配合物に配合される、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0223】
33.除草剤毒性緩和剤組成物が、水溶性液体(SF)、乳化性濃縮物(EC)、水和剤(WP)、ドライフロアブル剤(DF)、フロアブル剤(F)、水溶剤(SP)、超低体積濃縮物(ULV)、懸濁液濃縮物(SC)、水性懸濁液(AS)、マイクロカプセル懸濁液(ME又はMT)、カプセル懸濁液(CS)、顆粒(G)、又はペレット(P)から選択される形態にある、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0224】
34.除草剤毒性緩和剤組成物が、すぐに使用可能な配合物、プレミックス配合物、又はタンクミックス配合物の形態にある、上記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【実施例】
【0225】
以下の実施例は例示のみを目的として提供されており、その中のいかなるものも限定要因として解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0226】
実施例1:グリホサート除草剤又はBayerのAll-in-One(登録商標)除草剤で処理されたトウモロコシ植物のための除草剤毒性緩和剤としてのPGAの研究。
トウモロコシ種子を、ピートベース培地(Fafard#2/Sunshine Mix#8無土壌培地:75%のカナダ産スファグナムピートモス、20%のパーライト、5%のバーミキュライト、微量:ドロマイト石灰岩、湿潤剤、シリコーン)中の標準的な直径10cmの鉢に播種した。植物を、以下の環境条件下で栽培した。
●温度:30℃日/23℃
●相対湿度:60~70%
●光周期:明期16時間/暗期8時間
●光強度:800~1000μMol/m2/s
【0227】
植え付け5日後に処理を施した。実験1では、グリホサートを、以下の表に概説されるように、PGA(0.137g/L)の有無にかかわらず、1%、10%、及び100%のラベルレートで施用した。実験2ではBayerのAll-in-One(登録商標)除草剤を、PGA(0.137g/L)の有無にかかわらず、10%及び100%のラベルレートで施用した。両方の処理において、対照植物は水を受容した。両方の実験において、除草剤は、ピペットによって0.5mLの液滴として第1の完全に膨張した葉に施用され、PGAは、50mLの土壌浸漬として施用された。植物を、完全に無作為な設計で更に2日間成長させて、処理を有効にした。植え付け7日後に、植物を撮影し、葉面積及び乾燥バイオマスのために破壊的に収穫した。
【表1】
【0228】
結果については、
図1、2、3、4及び5を参照のこと。
【0229】
実施例2:2,4Dで処理したダイズ植物のための除草剤毒性緩和剤としてのPGA(TAKE OFFとして施用)の研究。
実施例1と同様の手順を実施した。結果については
図6を参照。
【0230】
実施例3:様々な除草剤で処理されたテンサイ作物植物のための除草剤毒性緩和剤としてのPGA含有生成物の研究。
まとめ: 試験は、制御された条件下で、i2L Research Ltd、Field Station,Shotley Bridge,UKの温室内で行われた。
【0231】
この試験は、早期の作物発育への影響及び除草剤ストレス低減へのその影響の観点から、テンサイ(Beta vulgaris subsp.ウルガリス)に対するPGA含有生成物の有効性を評価することを目的とした。除草剤生成物(Belvedere Duo、Goltix Titan及びHasten)を、PGA含有テスト生成物と組み合わせて、並びに比較のためにスタンドアロン処理として使用した。以下のように結論付けられた:
●植物がBBCH31及びBBCH39の両方に達するための作物発育において、対照と、両レートのPGA含有生成物と組み合わされた除草剤との間に有意差はなかった。しかしながら、未処理対照は、他の全ての処理よりも有意に速くBBCH20に達した。
●除草剤を含まないPGA含有製品(2L/haで施用)は、施用B後に原因不明の植物活力の喪失がもたらされた。しかし、同じレートを除草剤と組み合わせた場合、この効果は観察されなかった。このため、統計分析がこのデータによって歪められないようにするために、この処理は分析から削除した。(付録IIIの偏差3を参照のこと)
●試験の終了まで、BBCH39において、両レートのPGA含有生成物は、未処理対照と比較して、有意に大きな作物活力を示した。
●施用B後まで植物毒性は示されず、除草剤を含有する全ての処理は、有意なレベルの植物毒性を示し、これは試験の間にわたって継続された。
●BBCH31及びBBCH39の両方について、除草剤を含む両PGA含有生成物は、未処理対照と比較して、有意に高いレベルのクロロフィル含有量を示した。
●また、BBCH31及びBBCH39の両方において、除草剤を含む高いレートのPGA含有生成物(2L/ha)の正の効果が示され、この処理は、PGA含有生成物を含まない除草剤と比較して、有意に高いクロロフィル含有量を示した。
●高いPGA含有生成物レートと組み合わせられた除草剤は、他の全ての処理と比較して、高い生鮮植物重量かつ高いビート重量の両方を示したが、これは統計学的に有意ではなかった。
【0232】
目的及び目標:テンサイに対するバイオスティミュラントテスト生成物、PGA含有生成物の有効性を評価するために、温室試験を実施した。この試験の目的:
●早期の作物発育の観点から、テンサイに対するPGA含有生成物の有効性を確認する。
●除草剤ストレスの低減の観点から、テンサイに対するPGA含有生成物の有効性を確認する。
【0233】
試験は、規制(EC)no.1107/2009及びCommission Directive93/71/ECに記載されているように、「Official Recognition of Efficacy Testing Facilities or Organisations」としても知られるGood Experimental Practice(GEP)の原則に従って実施される。
【0234】
【0235】
方法論
部位詳細:
試験は、i2L Research Ltd(Newcastle)Field Station, County Durham(54.875647°N,-1.839069E°標高191m、EPPO気候帯:海洋性)で実施された。プロットは、無作為化ブロック設計を使用して配置した。
【0236】
テストシステム:
テンサイ種子(Beta vulgaris subsp.vulgaris var.「Degas」)を、2Lの鉢中に1鉢当たり1種のレートで2020年1月4日に播種した。必要に応じて水分を施用し、植物の発芽を可能にした。BBCH成長段階09~12において、第1の施用を施用した。繰り返しの施用を、BBCH14~15及び16~19で施用した。
【0237】
全てのテスト生成物は、Verdesian Life Sciences Ltd.によって供給された。全てのテスト生成物及び処理施用レートの完全な詳細を表3にまとめている。
【表3】
【0238】
全ての化学薬品は、施用のために中空コーンノズルを備えたCooper Pegler の加圧ナップサックス噴霧器を使用して施用された。全ての噴霧機器は、使用前に完全に較正された。処理は、3つの成長段階範囲で施用された。BBCH09~12での施用A、BBCH14~15での施用B、及びBBCH16~19での施用C。
【0239】
実験の設計
試験は、温室内の制御された条件下で、テンサイパンツ(beet pant):var.「Degas」で実施した。植物は2Lの鉢で種子から育てられ、プロットは、1プロット当たり10の植物からなった。
【0240】
作物維持:
全ての植物に、ホースを使用して、必要に応じて水を与えた。水がテスト植物の葉に直接施用されないように注意した。
【0241】
評価:
各施用時に、以下の情報を記録した:
●施用時間、温度、相対湿度、雲量、作物表面水分(ウェット/湿潤/乾燥)及び土壌水分(ウェット/湿潤/乾燥)
●作物のBBCH成長段階
●目に見える植物毒性
●作物の活力(0~10)
●作物への損傷(%)
【0242】
BBCH成長段階、20、31及び39において、以下の情報が記録された:
1.作物発育(各BBCH成長段階に達するまでの時間(日数))
2.クロロフィル含有量
3.目に見える植物毒性
4.作物の活力(0~10)
5.作物への損傷(%)
6.各評価において各プロットの写真も撮影した
7.気候データ(温度及び相対湿度)
【0243】
較正されたSPAD502 Plusクロロフィルメーターを使用して、クロロフィル含有量を記録した。
【0244】
BBCH39における最終評価の後、生鮮植物重量及び根/ビートバイオマスの両方を記録した。
【0245】
統計分析
一元配置分散分析を各評価間隔で実施して、植物毒性、作物活力、作物への損傷、作物発育、クロロフィル含有量、並びに最終的な生鮮植物及びビート重量に対する各処理の効果を調査した。処理手段を区別するために、後続のTukey Kramer HSD比較検定を行った。この分析は、ARMを使用して実行した。
【0246】
全ての分析において、処理間で有意差が生じない確率を、F確率値(p(F))として計算した。全ての検定は、当初、90%の信頼区間で実施された。90%で有意差が見られた場合、95%信頼区間で分析を繰り返した。P>0.05が正規分布を示している場合、正規性について、残差を検定した。
【0247】
修正/逸脱
●取得された生鮮植物及びビート重量の追加評価。(付録IVを参照)
●処理2-統計分析からPGA含有生成物を除去した。(付録IVを参照)
【0248】
結果
以下の表4は、本試験における施用の条件を示す。
【表4】
【0249】
1.作物発育
未処理対照は、90%信頼区間及び95%信頼区間の両方において、他の全て処理よりも有意に少ない日数でBBCH20に達した。しかしながら、BBCH31及びBBCH39については、いずれもBBCH成長段階に達するのにかかる時間に有意差はなかった。除草剤を含まないPGA含有生成物は、第2の施用後の全てのプロットで示される原因不明の活力喪失のために、全ての分析から省略された。特に、同じレートのPGA含有生成物が除草剤とともに処理5に含まれ、この処理ではそのような活力の低下は観察されなかったため、これは予想外であった。したがって、この異常なデータが統計分析を歪めることを防ぐために、それを分析から省略している(
図7及び表5を参照)。
【表5】
【0250】
2.植物毒性及び作物損傷
施用B後まで、任意の処理によって示される細胞毒性はなく、除草剤を含む3つの処理の全てが有意なレベルの植物毒性を示し(90%及び95%の信頼区間の両方で)、これが試験の間にわたって継続された。示された主な損傷症状は、葉のセクションへの壊死及びいくつかの葉の変色であった(表6及び
図8~10を参照)。
【表6】
【0251】
3.作物活力
11DACでの未処理対照と比較して、除草剤単独の処理によっても有意に低い作物活力が示され、壊死が示された。しかしながら、次の評価間隔までに、これらの処理間で作物活力に有意差はもはやなかった。最終評価35DACにおいて、BBCH39では、PGA含有生成物を含有する両方の除草剤処理は、未処理対照と比較して(90%及び95%両方の信頼区間で)有意に大きな作物活力を示した(表7を参照されたい)。
【表7】
【0252】
4.クロロフィル含有量
BBCH20では、PGA含有生成物処理を含まない除草剤は、未処理対照と比較して有意に低いクロロフィル含有量を示した。除草剤を用いた場合、両レートにおける未処理対照とPGA含有生成物との間でクロロフィル含有量に有意差はなかった。
【0253】
BBCH31により、PGA含有生成物レート+除草剤の両方が、未処理対照と比較して、有意に高いレベルのクロロフィル含有量を示した。この評価では、高いレートのPGA含有生成物(2L/ha)を含む除草剤はまた、PGA含有生成物を含まない除草剤と比較して、有意に高いクロロフィル含有量を示した。
【0254】
最終評価であるBBCH39では、この同じ傾向は、除草剤と未処理対照よりも有意に高いレベルのクロロフィル含有量を示すPGA含有生成物処理の両方を含む両方の除草剤で継続した。除草剤を含む高いレートのPGA含有生成物(2L/ha)もまた、PGA含有生成物を含まない除草剤と比較して有意に高いレベルのクロロフィル含有量を示し続けた。全ての有意差は、90%及び95%の両方の信頼区間で見出された(表8及び
図11を参照されたい)。
【表8】
【0255】
5.生鮮植物重量
高いPGA含有生成物率(2L/ha)と組み合わせた除草剤は、最も高い生鮮植物重量を示したが、これは、90%信頼区間を含んで統計的に有意ではなかった(表9及び
図12を参照されたい)。
【表9】
【0256】
6.根/ビートの重量
生鮮植物重量と同様に、高いPGA含有生成物レート(2L/ha)と組み合わせた除草剤は、最も高いビート重量を示した;しかしながら、これは、90%における信頼区間を含んで統計的に有意ではなかった(表10及び
図13を参照されたい)。
【表10】
【0257】
付録I-生データ
【表11-1】
【表11-2】
【表11-3】
【表12-1】
【表12-2】
【表12-3】
【表13-1】
【表13-2】
【表13-3】
【表14-1】
【表14-2】
【表14-3】
【表15-1】
【表15-2】
【表15-3】
【表16-1】
【表16-2】
【表16-3】
【0258】
【0259】
【0260】
付録IV-研究プロトコル
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【0261】
上面及び下面の葉面を完全に覆うことができるが、流出を避けるのに十分な体積。施用時に計算される実噴霧体積。
【表25】
【0262】
プロットサイズ/複製/無作為化
プロットサイズ:10植物
複製:最低5つの複製
無作為化:無作為化ブロックを完了
【0263】
【0264】
評価
施用ごとに記録する:
施用時間、温度、相対湿度、雲量、作物表面水分(ウェット/湿潤/乾燥)及び土壌水分(ウェット/湿潤/乾燥)
作物のBBCH成長段階
目に見える植物毒性
作物の活力(0~10)
作物への損傷(%)
【0265】
BBCH20、BBCH31、及びBBCH39における評価:
作物発育(作物のBBCH成長段階に達するまでの時間(日))
クロロフィル含有量
目に見える植物毒性
作物の活力(0~10)
作物への損傷(%)
全てのプロットに対する各評価で撮影された写真
【0266】
NB.BBCH20-ロゼット段階の開始(10枚の葉)
BBCH31-作物被覆の開始(10%)
BBCH39-作物被覆の完了(90%)
【0267】
特別な要件
通常の作物維持処理が施用され、葉面肥料、殺真菌剤、又は殺虫剤は施用されない。
【0268】
また、害虫駆除及び作物の安全性(植物毒性)の評価と同時に、施用前に作物で使用される有益な生物への有害な影響についても観察する必要がある。
【0269】
統計分析
全てのデータは、Minitab(v.16)を使用して適切な統計分析に供される。実施された統計分析は、ARMファイル及び書面による報告書に完全に文書化される。
差異が示されている場合、信頼レベル90%及び95%までの統計分析。
【0270】
プロトコルの修正及び逸脱
プロトコルの修正及び/又は逸脱は、文書化され、完全に正当化され、プロトコルとともに維持される。。
* * * * *
【0271】
本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は同じ意味を有する。使用される数値(例えば、量、温度など)に関して精度を保証するように努力がなされてはいるが、ある程度の実験誤差及び偏差が考慮されるべきである。
【0272】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、値に言及する場合、いくつかの実施形態では±5%、いくつかの実施形態では±2%、いくつかの実施形態では±1%、いくつかの実施形態では±0.5%、いくつかの実施形態では±0.1%の特定の量からの変化を包含することを意味し、そのような変化は、開示される方法を行うか、又は開示される組成物を用いるのに適切である。
【0273】
ある値の範囲が提示される場合、その範囲の上限と下限との間の、文脈上そうではないという明確な指示のない限り、下限の単位の10分の1までの各中間値、又はその記載される範囲内の介在値も包含されると理解される。任意の明確に除外された限界値が記載される範囲内にある限り、より小さい範囲に独立して含まれ得るこれらの小さい範囲の上限及び下限も包含される。記載される範囲が限界値の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界値のいずれか又は両方を除外する範囲もまた含まれる。
【0274】
前述の説明及び関連する図面に提示された教示の利益を有する、この主題が関係する当業者には、本明細書に記載された多くの修正及び他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、主題は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正及び他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。特定の用語が本明細書で採用されるが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。
【国際調査報告】