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特表2024-533510術前外科手術計画システムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】術前外科手術計画システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/10 20160101AFI20240905BHJP
【FI】
A61B34/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516501
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 US2022043287
(87)【国際公開番号】W WO2023043710
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】17/474,639
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/474,664
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/474,697
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/474,723
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/474,744
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514290052
【氏名又は名称】アースレックス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ARTHREX, INC.
【住所又は居所原語表記】1370 Creekside Blvd, Naples, FL 34108, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ニック・メトカーフ
(72)【発明者】
【氏名】ライアン・メガー
(57)【要約】
術前、術中、および/または術後に、外科手術計画を作成、編集、実行、および/またはレビューすることを含む、整形外科処置を計画するための改善された外科手術計画システムおよび方法が提供される。外科手術計画システムおよび方法は、関節の機能を回復させるための整形外科処置を計画および実装するために利用されてもよい。システムおよび方法は、代表的な患者集団内の解剖学的差異を特徴付ける解剖学的構成分類、過去の術前外科手術計画からの逸脱、術後の患者転帰データ、可動域シミュレーション、および/または外科手術計画が少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである生存予測インデックスに基づいて、術前外科手術計画を提供/これに影響し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術計画システムであって、
代表的な患者集団内の解剖学的差異を特徴付ける、複数の所定のモード、および前記複数の所定のモードの各々に含まれる解剖学的分散の複数の標準偏差に基づいて、複数の解剖学的構成分類を作成するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに動作可能に接続され、前記複数の解剖学的構成分類を記憶するように構成された記憶システムと、
を備える、外科手術計画システム。
【請求項2】
前記プロセッサが、統計形状モデル内の前記代表的な患者集団を分析するように構成される、請求項1に記載の外科手術計画システム。
【請求項3】
前記プロセッサが、前記統計形状モデル内の前記複数の所定のモードおよび/または複数の解剖学的目印を識別して、前記解剖学的差異を特徴付けるように構成される、請求項2に記載の外科手術計画システム。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記統計形状モデル内の複数の解剖学的目印を識別して、前記解剖学的分散を特徴付けるように構成される、請求項2に記載の外科手術計画システム。
【請求項5】
前記複数の所定のモードが、骨または関節に関連付けられたサイズ、傾斜、角度、または長さを含む、請求項1~4のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項6】
前記プロセッサが、前記代表的な患者集団のパーセンタイルカバレッジを検証するために、前記複数の所定のモードの各々内に含まれる前記解剖学的分散の前記複数の標準偏差を確立するように構成される、請求項1~5のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記複数の標準偏差を前記複数の所定のモードと組み合わせて、前記複数の解剖学的構成分類を確立するように構成される、請求項6に記載の外科手術計画システム。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記複数の解剖学的構成分類を統合して、前記代表的な患者集団内の分散を表すように構成される、請求項7に記載の外科手術計画システム。
【請求項9】
前記プロセッサが、前記統合された解剖学的構成分類の各々に外科手術インプラントを仮想的に位置付けて、前記外科手術インプラントのデフォルト開始位置およびデフォルト配向を確立するように構成される、請求項8に記載の外科手術計画システム。
【請求項10】
前記複数の解剖学的構成分類の各々が、前記代表的な患者集団の骨または関節の解剖学的構成の数値的な分類である、請求項1~9のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項11】
コンピュータ実装外科手術計画方法であって、
代表的な患者集団の統計形状モデル内の複数の所定のモードを識別する工程と、
前記複数の所定のモードの各々内に含まれる解剖学的分散の複数の標準偏差を確立する工程と、
前記統計形状モデルとインターフェースするように構成された外科手術計画システムのプロセッサを介して、前記複数の所定のモードおよび解剖学的分散の前記複数の標準偏差に基づいて、複数の解剖学的構成分類を作成する工程と、
前記複数の解剖学的構成分類を、前記外科手術計画システムの記憶システム内に記憶する工程と、
を含む、コンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項12】
前記複数の所定のモードが、前記代表的な患者集団内の解剖学的差異を特徴付ける、請求項11に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項13】
前記複数の所定のモードが、前記代表的な患者集団の骨または関節に関連付けられたサイズ、傾斜、角度、または長さを含む、請求項12に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項14】
前記解剖学的分散の前記複数の標準偏差を確立することが、
前記代表的な患者集団のパーセンタイルカバレッジを検証することを含む、請求項11~13のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項15】
前記複数の解剖学的構成分類を作成することが、
前記複数の標準偏差を前記複数の所定のモードと組み合わせて、前記複数の解剖学的構成分類を確立することを含む、請求項11~14のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項16】
前記複数の解剖学的構成分類を作成することが、
前記代表的な患者集団内の分散を表すように、前記複数の解剖学的構成分類を統合することを含む、請求項15に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項17】
前記複数の解剖学的構成分類を作成することが、
前記統合された解剖学的構成分類の各々に外科手術インプラントを仮想的に位置付けて、前記外科手術インプラントのデフォルト開始位置およびデフォルト配向を確立することを含む、請求項16に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項18】
前記複数の解剖学的構成分類の各々が、前記代表的な患者集団の骨または関節の解剖学的構成の数値的な分類である、請求項11~17のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項19】
患者に関連付けられた画像データを受信することと、
前記画像データに基づいて、前記患者の骨または関節の三次元モデルを生成することと、
前記複数の解剖学的構成分類のうちの一つを、前記骨または前記関節の前記三次元モデルに割り当てることと、を含む、請求項11~18のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項20】
有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うことを含む、請求項19に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項21】
外科手術計画システムであって、
コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成された記憶装置と、
前記記憶装置に動作可能に結合され、前記コンピュータ実行可能命令を実行して、
データベースから、外科医によって承認された術前外科手術計画を取得し、
前記外科医が、以前の外科手術処置の所定の割合未満で過去の術前外科手術計画から逸脱したかどうかを判定し、
前記外科医が、以前の外科手術処置の前記所定の割合未満で前記過去の術前外科手術計画から逸脱したときに、前記術前外科手術計画を実行するために必要なインプラントおよび器具のみを含む、第一の外科手術キットを推奨する、ように構成されたプロセッサと、
を備える、外科手術計画システム。
【請求項22】
前記所定の割合が、前記以前の外科手術処置の五(5)パーセントである、請求項21に記載の外科手術計画システム。
【請求項23】
前記プロセッサが、前記外科医が、前記以前の外科手術処置の前記所定の割合超で前記過去の術前外科手術計画から逸脱したときに、前記第一の外科手術キットよりも多くの数のインプラントおよび器具を含む第二の外科手術キットを推奨するように構成される、請求項21または22に記載の外科手術計画システム。
【請求項24】
前記プロセッサが、
前記術前外科手術計画に関連する患者に関連する画像データを受信し、
前記画像データに基づいて、前記患者の骨または関節の三次元モデルを生成し、
解剖学的構成分類を、前記骨または前記関節の前記三次元モデルに割り当てる
ように構成される、請求項21~23のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項25】
前記プロセッサが、
前記三次元モデルに割り当てられたものと有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うように構成される、請求項24に記載の外科手術計画システム。
【請求項26】
前記プロセッサが、
前記三次元モデルに割り当てられた前記解剖学的構成分類と最も適合する前記患者に外科手術インプラントを推奨するように構成される、請求項25に記載の外科手術計画システム。
【請求項27】
前記プロセッサが、前記外科手術インプラントを推奨する前に、
前記患者の前記外科手術インプラントの使用に関連する生存予測インデックスを決定するように構成される、請求項26に記載の外科手術計画システム。
【請求項28】
前記生存予測インデックスが、前記外科手術インプラントの使用が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである、請求項27に記載の外科手術計画システム。
【請求項29】
前記プロセッサが、
前記患者に関連する術後患者転帰データを受信し、
前記術後患者転帰データを用いて、前記外科手術転帰データベースを更新する
ように構成される、請求項25に記載の外科手術計画システム。
【請求項30】
前記術前外科手術計画が、前記プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知される、請求項21~29のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項31】
コンピュータ実装外科手術計画方法であって、
外科手術計画システムのデータベースから、外科医によって承認された術前外科手術計画を取得する工程と、
前記外科手術計画システムのプロセッサを介して、前記外科医が、以前の外科手術処置の所定の割合未満で過去の術前外科手術計画から逸脱したかどうかを判定する工程と、
前記外科医が、以前の外科手術処置の前記所定の割合未満で前記過去の術前外科手術計画から逸脱したときに、前記術前外科手術計画を実行するために必要なインプラントおよび器具のみを含む、第一の外科手術キットを推奨する工程と、
を含む、コンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項32】
前記所定の割合が、前記以前の外科手術処置の五(5)パーセントである、請求項31に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項33】
前記外科医が、前記以前の外科手術処置の前記所定の割合超で前記過去の術前外科手術計画から逸脱したときに、前記第一の外科手術キットよりも多くの数のインプラントおよび器具を含む第二の外科手術キットを推奨することを含む、請求項31または32に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項34】
前記術前外科手術計画に関連する患者に関連する画像データを受信することと、
前記画像データに基づいて、前記患者の骨または関節の三次元モデルを生成することと、
解剖学的構成分類を、前記骨または前記関節の前記三次元モデルに割り当てることと、
を含む、請求項31~33のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項35】
前記三次元モデルに割り当てられたものと有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うことを含む、請求項34に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項36】
前記患者に関連する術後患者転帰データを受信することと、
前記術後患者転帰データを用いて、前記外科手術転帰データベースを更新することと、
を含む、請求項35に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項37】
前記三次元モデルに割り当てられた前記解剖学的構成分類と最も適合する前記患者に外科手術インプラントを推奨することを含む、請求項35に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項38】
前記患者の前記外科手術インプラントの使用に関連する生存予測インデックスを決定することを含む、請求項37に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項39】
前記生存予測インデックスが、前記外科手術インプラントの使用が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである、請求項38に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項40】
前記術前外科手術計画が、前記プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知される、請求項31~39のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項41】
外科手術計画システムであって、
コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成された記憶装置と、
前記コンピュータ実行可能命令を実行して、
前記外科手術計画システムのユーザから術後患者転帰データを受信し、
解剖学的構成分類を、前記術後患者転帰データに関連付けられた解剖学的構造に割り当て、
前記割り当てられた解剖学的構成分類に対する前記術後患者転帰データに基づいて、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースを更新するように構成されたプロセッサと、
を備える、外科手術計画システム。
【請求項42】
前記プロセッサが、
前記術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントのサイズおよびタイプで、前記外科手術転帰データベースを更新するように構成される、請求項41に記載の外科手術計画システム。
【請求項43】
前記プロセッサが、
前記外科手術インプラントの前記サイズおよび前記タイプを、前記割り当てられた解剖学的構成分類のための前記外科手術計画システムの可動域データベースに入力するように構成される、請求項42に記載の外科手術計画システム。
【請求項44】
前記プロセッサが、
前記入力に基づいて、前記可動域データベースを更新するように構成される、請求項43に記載の外科手術計画システム。
【請求項45】
前記プロセッサが、
前記術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントの位置および配向で、前記外科手術転帰データベースを更新するように構成される、請求項41~44のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項46】
前記プロセッサが、
前記外科手術インプラントの前記位置および前記配向を、前記割り当てられた解剖学的構成分類のための前記外科手術計画システムの可動域データベースに入力するように構成される、請求項45に記載の外科手術計画システム。
【請求項47】
前記プロセッサが、
前記入力に基づいて、前記可動域データベースを更新するように構成される、請求項46に記載の外科手術計画システム。
【請求項48】
前記プロセッサが、
患者のための術前外科手術計画を受信し、
第二の解剖学的構成分類を、前記患者に関連付けられた解剖学的構造に割り当て、
前記第二の解剖学的構成分類と有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について、前記外科手術転帰データベースにクエリを行い、
前記以前の外科手術に基づいて、前記患者のための外科手術インプラントの位置および配向を確認する
ように構成される、請求項41~47のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項49】
前記術前外科手術計画が、前記プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知され、前記生存予測インデックスが、前記術前外科手術計画が少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらす信頼レベルをパーセンタイルで表したものである、請求項48に記載の外科手術計画システム。
【請求項50】
前記解剖学的構成分類が、前記解剖学的構造の解剖学的構成の数値的な分類である、請求項41~49のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項51】
コンピュータ実装外科手術計画方法であって、
外科手術計画システムのプロセッサを介して、前記外科手術計画システムのユーザから術後患者転帰データを受信する工程と、
前記プロセッサを介して、解剖学的構成分類を、前記術後患者転帰データに関連する解剖学的構造に割り当てる工程と、
前記割り当てられた解剖学的構成分類に対する前記術後患者転帰データに基づいて、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースを自動的に更新する工程と、
を含む、コンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項52】
前記外科手術転帰データベースを自動的に更新することが、
前記割り当てられた解剖学的構成分類に対する前記術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントのサイズおよびタイプで、前記外科手術転帰データベースを更新することを含む、請求項51に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項53】
前記外科手術インプラントの前記サイズおよび前記タイプを、前記割り当てられた解剖学的構成分類のための前記外科手術計画システムの可動域データベースに入力することを含む、請求項52に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項54】
前記入力に応答して、前記可動域データベースを更新することを含む、請求項53に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項55】
前記外科手術転帰データベースを自動的に更新することが、
前記割り当てられた解剖学的構成分類に対する前記術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントの位置および配向で、前記外科手術転帰データベースを更新することを含む、請求項51~54のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項56】
前記外科手術インプラントの前記位置および前記配向を、前記割り当てられた解剖学的構成分類のための前記外科手術計画システムの可動域データベースに入力することを含む、請求項55に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項57】
前記入力に応答して、前記可動域データベースを更新することを含む、請求項56に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項58】
患者のための術前外科手術計画を受信することと、
前記患者に関連付けられた解剖学的構造に第二の解剖学的構成分類を割り当てることと、
前記第二の解剖学的構成分類と有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について、前記外科手術転帰データベースにクエリを行うことと、
前記以前の外科手術に基づいて、前記患者のための外科手術インプラントの位置および配向を確認することと、
を含む、請求項51~57のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項59】
前記術前外科手術計画が、前記プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知され、前記生存予測インデックスが、前記術前外科手術計画が少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらす信頼レベルをパーセンタイルで表したものである、請求項58に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項60】
前記解剖学的構成分類が、前記解剖学的構造の解剖学的構成の数値的な分類である、請求項51~59のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項61】
外科手術計画システムであって、
代表的な患者集団を複数の解剖学的構成分類に分類し、
前記複数の解剖学的構成分類の各々に対して可動域シミュレーションを実施するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに動作可能に接続され、前記複数の解剖学的構成分類の各々に対する前記可動域シミュレーションから導出された可動域データを記憶するように構成された記憶システムと、
を備える、外科手術計画システム。
【請求項62】
前記可動域シミュレーションが、前記代表的な患者集団に由来する仮想関節に関連する動作関連特性をシミュレートするように構成され、さらに、前記仮想関節が、一つまたは複数の骨と、前記一つまたは複数の骨に対して位置付けられた仮想外科手術インプラントとを含む、請求項61に記載の外科手術計画システム。
【請求項63】
前記動作関連特性が、外転、内転、伸展、屈曲、内旋、外旋、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項62に記載の外科手術計画システム。
【請求項64】
前記プロセッサが、前記動作関連特性に関連付けられた最大可動域を示す衝突点を識別するように構成される、請求項62に記載の外科手術計画システム。
【請求項65】
前記プロセッサが、前記衝突点に関連付けられた角度弧および衝突モードを識別するように構成される、請求項64に記載の外科手術計画システム。
【請求項66】
前記プロセッサが、前記一つまたは複数の骨に対する前記仮想外科手術インプラントの位置を複数のオフセット方向に調整するように構成される、請求項65に記載の外科手術計画システム。
【請求項67】
前記プロセッサが、前記仮想外科手術インプラントの前記調整された位置に基づいて、第二の衝突点に関連する第二の角度弧および第二の衝突モードを識別するように構成される、請求項66に記載の外科手術計画システム。
【請求項68】
前記プロセッサが、
患者に関連付けられた画像データを受信し、
前記画像データに基づいて、前記患者の骨または関節の三次元モデルを生成し、
前記複数の解剖学的構成分類のうちの一つを、前記骨または前記関節の前記三次元モデルに割り当て、
前記割り当てられた解剖学的構成分類に対する前記可動域データを表示する
ように構成される、請求項61~67のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項69】
前記プロセッサが、
前記患者についての日常生活行為の目標の入力を受信し、
前記日常生活行為の目標を達成するために、前記三次元モデル内の仮想外科手術インプラントの位置を調整するように構成される、請求項68に記載の外科手術計画システム。
【請求項70】
前記プロセッサが、
術後外科手術転帰データについて、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行い、
前記複数の解剖学的構成分類のうちの一つを、前記術後外科手術転帰データに関連付けられた解剖学的構造に割り当て、
前記術後外科手術転帰データに基づいて、前記割り当てられた解剖学的構成分類に関連付けられた前記可動域データを更新する
ように構成される、請求項61~69のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項71】
コンピュータ実装外科手術計画方法であって、
外科手術計画システムのプロセッサを介して、代表的な患者集団を複数の解剖学的構成分類に分類する工程と、
前記複数の解剖学的構成分類の各々について可動域シミュレーションを実施する工程と、
前記外科手術計画システムの記憶システム内に、前記複数の解剖学的構成分類の各々に対する前記可動域シミュレーションから導出された可動域データを記憶する工程と、
を含む、コンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項72】
前記可動域シミュレーションが、前記代表的な患者集団に由来する仮想関節に関連する動作関連特性をシミュレートするように構成され、さらに、前記仮想関節が、一つまたは複数の骨と、前記一つまたは複数の骨に対して位置付けられた仮想外科手術インプラントとを含む、請求項71に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項73】
前記可動域シミュレーションを実施することが、
前記仮想関節内の前記動作関連特性に関連する最大可動域を示す衝突点を識別することを含む、請求項72に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項74】
前記可動域シミュレーションを実施することが、
前記衝突点に関連付けられた角度弧および衝突モードを識別することを含む、請求項73に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項75】
前記可動域シミュレーションを実施することが、
前記一つまたは複数の骨に対する前記仮想外科手術インプラントの位置を複数のオフセット方向に調整することを含む、請求項74に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項76】
前記可動域シミュレーションを実施することが、
前記仮想外科手術インプラントの前記調整された位置に基づいて、第二の衝突点に関連する第二の角度弧および第二の衝突モードを識別することを含む、請求項75に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項77】
前記動作関連特性が、外転、内転、伸展、屈曲、内旋、外旋、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項72に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項78】
患者に関連付けられた画像データを受信することと、
前記画像データに基づいて、前記患者の骨または関節の三次元モデルを生成することと、
前記複数の解剖学的構成分類のうちの一つを、前記骨または前記関節の前記三次元モデルに割り当てることと、
前記割り当てられた解剖学的構成分類に対する前記可動域データを表示することと、
を含む、請求項71~77のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項79】
前記患者についての日常生活行為の目標の入力を受信することと、
前記日常生活行為の目標を達成するために、前記三次元モデル内の仮想外科手術インプラントの位置を調整することと、
を含む、請求項78に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項80】
術後外科手術転帰データについて、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うことと、
前記複数の解剖学的構成分類のうちの一つを、前記術後外科手術転帰データに関連付けられた解剖学的構造に割り当てることと、
前記術後外科手術転帰データに基づいて、前記割り当てられた解剖学的構成分類に関連付けられた前記可動域データを更新することと、
を含む、請求項71~79のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項81】
外科手術計画システムであって、
コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成された記憶装置と、
前記記憶装置に動作可能に結合され、前記コンピュータ実行可能命令を実行して、
解剖学的構成分類を患者の解剖学的構造に割り当て、
同等の解剖学的構成分類のための外科手術転帰データを取得し、
前記患者を手術するための外科手術計画に関連付けられた複数の変数に関連する情報を受信し、
前記外科手術転帰データおよび前記複数の変数に基づいて、生存予測インデックスを決定し、
前記複数の変数のうちの少なくとも一つに対する補正の入力を受信し、
前記補正に応答して、前記生存予測インデックスを更新するように構成されたプロセッサと、
を備える、外科手術計画システム。
【請求項82】
前記生存予測インデックスが、前記外科手術計画が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである、請求項81に記載の外科手術計画システム。
【請求項83】
前記複数の変数が、外科手術インプラントタイプ、外科手術インプラントサイズ、外科手術インプラント配向、外科手術処置タイプ、外科手術インプラント裏側シート構成、締結具配向、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項81または82に記載の外科手術計画システム。
【請求項84】
前記プロセッサが、
前記解剖学的構造に関連付けられた骨の平均骨密度を推定するように構成される、請求項81~83のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項85】
前記プロセッサが、
同等の平均骨密度を有する患者を含む以前の外科手術について、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行い、
前記骨の前記平均骨密度と不適合でない、前記外科手術計画内で使用するための外科手術インプラントを推奨する
ように構成される、請求項84に記載の外科手術計画システム。
【請求項86】
前記プロセッサが、
前記推奨される外科手術インプラントを収容する前記外科手術計画への追加の補正の第二の入力を受信し、
前記追加の補正に応答して、前記生存予測インデックスを更新する
ように構成される、請求項85に記載の外科手術計画システム。
【請求項87】
前記プロセッサが、
外科医から承認された外科手術計画の第二の入力を受信し、
前記承認された外科手術計画を実行するために必要な外科手術インプラントおよび器具のみを含む外科手術キットを推奨する
ように構成される、請求項81~86のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項88】
前記プロセッサが、前記外科医が、以前の外科手術処置の所定の割合未満で過去の承認された外科手術計画から逸脱した場合にのみ、前記外科手術キットを推奨するように構成される、請求項87に記載の外科手術計画システム。
【請求項89】
前記所定の割合が、五(5)パーセントである、請求項88に記載の外科手術計画システム。
【請求項90】
前記プロセッサが、
前記生存予測インデックスを前記外科手術計画システムの表示モジュールのグラフィカルユーザインターフェース上に表示するよう命令するように構成される、請求項81~89のいずれかに記載の外科手術計画システム。
【請求項91】
コンピュータ実装外科手術計画方法であって、
外科手術計画システムのプロセッサを介して、解剖学的構成分類を患者の解剖学的構造に割り当てる工程と、
同等の解剖学的構成分類のための外科手術転帰データを取得する工程と、
前記患者を手術するための外科手術計画に関連付けられた複数の変数に関連する情報を受信する工程と、
前記プロセッサを介して、前記外科手術転帰データおよび前記複数の変数に基づいて、生存予測インデックスを決定する工程と、
前記複数の変数のうちの少なくとも一つに対する補正の入力を受信する工程と、
前記補正に応答して、前記生存予測インデックスを更新する工程と、
を含む、コンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項92】
前記生存予測インデックスが、前記外科手術計画が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである、請求項91に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項93】
前記複数の変数が、外科手術インプラントタイプ、外科手術インプラントサイズ、外科手術インプラント配向、外科手術処置タイプ、外科手術インプラント裏側シート構成、締結具配向、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項91または92に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項94】
前記解剖学的構造に関連付けられた骨の平均骨密度を推定することを含む、請求項91~93のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項95】
同等の平均骨密度を有する患者を含む以前の外科手術について、前記外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うことと、
前記骨の前記平均骨密度と適合する、前記外科手術計画内で使用するための外科手術インプラントを推奨することと、
を含む、請求項94に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項96】
前記推奨される外科手術インプラントを収容する前記外科手術計画への追加の補正の第二の入力を受信することと、
前記追加の補正に応答して、前記生存予測インデックスを更新することと、
を含む、請求項95に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項97】
外科医から承認された外科手術計画の第二の入力を受信することと、
前記承認された外科手術計画を実行するために必要な外科手術インプラントおよび器具のみを含む外科手術キットを推奨することと、
を含む、請求項91~96のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項98】
前記外科手術キットを推奨することが、前記外科医が、以前の外科手術処置の所定の割合未満で過去の承認された外科手術計画から逸脱した場合にのみ実施される、請求項97に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項99】
前記所定の割合が、五(5)パーセントである、請求項98に記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【請求項100】
前記生存予測インデックスを前記外科手術計画システムの表示モジュールのグラフィカルユーザインターフェース上に表示することを含む、請求項91~99のいずれかに記載のコンピュータ実装外科手術計画方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2021年9月14日に出願された米国特許出願第17/474,639号、2021年9月14日に出願された米国特許出願第17/474,664号、2021年9月14日に出願された米国特許出願第17/474,697号、2021年9月14日に出願された米国特許出願第17/474,723号、および2021年9月14日に出願された米国特許出願第17/474,744号に対する優先権を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、改善された外科手術計画システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本開示は、外科手術計画を対象とし、そしてより具体的には、整形外科処置を計画するための改善された外科手術計画システムおよび方法を対象とする。
【0004】
関節形成術は、疾患関節を修復または置換するために実施される整形外科の外科手術処置の一タイプである。外科医は、転帰を改善するために、関節形成術を実施する前に、外科手術部位の準備、インプラントの選択、および外科手術部位におけるインプラントの定置のために外科手術計画を確立することを望む場合がある。外科手術計画は、外科手術部位の画像を捕捉することと、画像に基づいてインプラントの位置を決定することとを含んでもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の外科手術計画システムおよび方法は、外科手術計画を作成、編集、実行、および/または検討するために、術前、術中、および/または術後を含む整形外科処置を計画するための一部の実装で利用されてもよい。外科手術計画システムおよび方法は、関節の機能を回復させるための整形外科処置を計画および実装するために利用されてもよい。
【0006】
外科手術計画システムは、特に、代表的な患者集団内の解剖学的差異を特徴付ける、複数の所定のモード、および複数の所定のモードの各々に含まれる解剖学的分散の複数の標準偏差に基づいて、複数の解剖学的構成分類を作成するように構成されたプロセッサを含み得る。システムの記憶装置は、プロセッサに動作可能に結合されてもよく、複数の解剖学的構成分類を保存するように構成されてもよい。
【0007】
さらなる実施形態では、プロセッサは、統計形状モデル内の代表的な患者集団を分析するように構成される。
【0008】
さらなる実施形態では、プロセッサは、統計形状モデル内の複数の所定のモードおよび/または複数の解剖学的目印を識別して、解剖学的差異を特徴付けるように構成される。
【0009】
さらなる実施形態では、プロセッサは、統計形状モデル内の複数の解剖学的目印を識別して、解剖学的分散を特徴付けるように構成される。
【0010】
さらなる実施形態では、複数の所定のモードは、骨または関節に関連するサイズ、傾斜、角度、または長さを含む。
【0011】
さらなる実施形態では、プロセッサは、代表的な患者集団のパーセンタイルカバレッジを検証するために、複数の所定のモードの各々に含まれる解剖学的分散の複数の標準偏差を確立するように構成される。
【0012】
さらなる実施形態では、プロセッサは、複数の標準偏差を複数の所定のモードと組み合わせて、複数の解剖学的構成分類を確立するように構成される。
【0013】
さらなる実施形態では、プロセッサは、複数の解剖学的構成分類を統合するように構成され、代表的な患者集団内の分散を表す。
【0014】
さらなる実施形態では、プロセッサは、統合された解剖学的構成分類の各々に外科手術インプラントを仮想的に位置付けるように構成され、外科手術インプラントのデフォルト開始位置およびデフォルト配向を確立する。
【0015】
さらなる実施形態では、複数の解剖学的構成分類の各々は、代表的な患者集団の骨または関節の解剖学的構成の数値的な分類である。
【0016】
コンピュータ実装外科手術計画方法は、特に、代表的な患者集団の統計形状モデル内の複数の所定のモードを識別することと、複数の所定のモードの各々に含まれる解剖学的分散の複数の標準偏差を確立することと、統計形状モデルとインターフェースするように構成された外科手術計画システムのプロセッサを介して、複数の所定のモードおよび解剖学的分散の複数の標準偏差に基づいて複数の解剖学的構成分類を作成することと、複数の解剖学的構成分類を、外科手術計画システムの記憶装置内に記憶することと、を含む。
【0017】
さらなる実施形態では、複数の所定のモードは、代表的な患者集団内の解剖学的差異を特徴付ける。
【0018】
さらなる実施形態では、複数の所定のモードは、代表的な患者集団の骨または関節に関連するサイズ、傾斜、角度、または長さを含む。
【0019】
さらなる実施形態では、解剖学的分散の複数の標準偏差を確立することは、代表的な患者集団のパーセンタイルカバレッジを検証することを含む。
【0020】
さらなる実施形態では、複数の解剖学的構成分類を作成することは、複数の標準偏差を複数の所定のモードと組み合わせて、複数の解剖学的構成分類を確立することを含む。
【0021】
さらなる実施形態では、複数の解剖学的構成分類を作成することは、複数の解剖学的構成分類を統合して、代表的な患者集団内の分散を表すことを含む。
【0022】
さらなる実施形態では、複数の解剖学的構成分類を作成することは、統合された解剖学的構成分類の各々に外科手術インプラントを仮想的に位置付けて、外科手術インプラントのデフォルト開始位置およびデフォルト配向を確立することを含む。
【0023】
さらなる実施形態では、複数の解剖学的構成分類の各々は、代表的な患者集団の骨または関節の解剖学的構成の数値的な分類である。
【0024】
さらなる実施形態では、方法は、患者に関連する画像データを受信することと、画像データに基づいて患者の骨または関節の三次元モデルを生成することと、複数の解剖学的構成分類のうちの一つを骨または関節の三次元モデルに割り当てることと、を含む。
【0025】
さらなる実施形態では、方法は、有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について、外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うことを含む。
【0026】
別の外科手術計画システムは、特に、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成された記憶装置と、記憶装置に動作可能に結合され、コンピュータ実行可能命令を実行して 、外科医によって承認された術前外科手術計画をデータベースから検索し、外科医が過去の術前外科手術計画から以前の外科手術処置の所定の割合未満で逸脱したかどうかを判定し、外科医が過去の術前外科手術計画から以前の外科手術処置の所定の割合未満で逸脱している場合に、術前外科手術計画を実行するために必要なインプラントおよび器具のみを含む第一の外科手術キットを推奨するように構成されているプロセッサと、を含む。
【0027】
さらなる実施形態では、所定の割合は、以前の外科手術処置の五(5)パーセントである。
【0028】
さらなる実施形態では、プロセッサは、外科医が以前の外科手術処置の所定の割合超で過去の術前外科手術計画から逸脱した場合、第一の外科手術キットよりも多くの数のインプラントおよび器具を含む第二の外科手術キットを推奨するように構成される。
【0029】
さらなる実施形態では、プロセッサは、術前外科手術計画が関連する患者に関連する画像データを受信し、画像データに基づいて患者の骨または関節の三次元モデルを生成し、解剖学的構成分類を骨または関節の三次元モデルに割り当てるように構成される。
【0030】
さらなる実施形態では、プロセッサは、三次元モデルに割り当てられた解剖学的構成分類と有意に同等の解剖学的構造分類を伴う以前の外科手術について、外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うように構成される。
【0031】
さらなる実施形態では、プロセッサは、三次元モデルに割り当てられた解剖学的構成分類と最も適合性が高い外科手術インプラントを患者に推奨するように構成される。
【0032】
さらなる実施形態では、外科手術インプラントを推奨する前に、プロセッサは、患者の外科手術インプラントの使用に関連する生存予測インデックスを決定するように構成される。
【0033】
さらなる実施形態では、生存予測インデックスは、外科手術インプラントの使用が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである。
【0034】
さらなる実施形態では、プロセッサは、患者に関連する術後患者転帰データを受信し、術後患者転帰データを用いて外科手術転帰データベースを更新するように構成される。
【0035】
さらなる実施形態では、術前外科手術計画は、プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知される。
【0036】
別のコンピュータ実装外科手術計画方法は、特に、外科医によって承認された術前外科手術計画をクラウドベースのデータベースから検索することと、外科医が過去の術前外科手術計画から以前の外科手術処置の所定の割合未満で逸脱したかどうかを、外科手術計画システムのプロセッサを介して判定することと、外科医が過去の術前外科手術計画から以前の外科手術処置の所定の割合未満で逸脱している場合に、術前外科手術計画を実行するために必要なインプラントおよび器具のみを含む第一の外科手術キットを推奨することと、を含み得る。
【0037】
さらなる実施形態では、所定の割合は、以前の外科手術処置の五(5)パーセントである。
【0038】
さらなる実施形態では、方法は、外科医が以前の外科手術処置の所定の割合超で過去の術前外科手術計画から逸脱した場合、第一の外科手術キットよりも多くの数のインプラントおよび器具を含む第二の外科手術キットを推奨することを含む。
【0039】
さらなる実施形態では、方法は、術前外科手術計画が関連する患者に関連する画像データを受信することと、画像データに基づいて患者の骨または関節の三次元モデルを生成することと、解剖学的構成分類を骨または関節の三次元モデルに割り当てることと、を含む。
【0040】
さらなる実施形態では、三次元モデルに割り当てられた解剖学的構成分類と有意に同等の解剖学的構造分類を伴う以前の外科手術について、外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うこと。
【0041】
さらなる実施形態では、方法は、患者に関連する術後患者転帰データを受信することと、術後患者転帰データを用いて外科手術転帰データベースを更新することと、を含む。
【0042】
さらなる実施形態では、方法は、三次元モデルに割り当てられた解剖学的構成分類と最も適合性が高い外科手術インプラントを患者に推奨することを含む。
【0043】
さらなる実施形態では、方法は、患者の外科手術インプラントの使用に関連する生存予測インデックスを決定することを含む。
【0044】
さらなる実施形態では、生存予測インデックスは、外科手術インプラントの使用が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである。
【0045】
さらなる実施形態では、術前外科手術計画は、プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知される。
【0046】
別の外科手術計画システムは、特に、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成された記憶装置と、コンピュータ実行可能命令を実行して、外科手術計画システムのユーザから術後患者転帰データを受信し、術後患者転帰データに関連する解剖学的構造に解剖学的構成分類を割り当て、割り当てられた解剖学的構成分類に対する術後患者転帰データに基づいて、外科手術計画システムの外科手術転帰データベースを更新するように構成されたプロセッサと、を備え得る。
【0047】
さらなる実施形態では、プロセッサは、術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントのサイズおよびタイプで、外科手術転帰データベースを更新するように構成される。
【0048】
さらなる実施形態では、プロセッサは、外科手術インプラントのサイズおよびタイプを、割り当てられた解剖学的構成分類のための外科手術計画システムの可動域データベースに入力するように構成される。
【0049】
さらなる実施形態では、プロセッサは、入力に基づいて可動域データベースを更新するように構成される。
【0050】
さらなる実施形態では、プロセッサは、術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントの位置および配向で、外科手術転帰データベースを更新するように構成される。
【0051】
さらなる実施形態では、プロセッサは、外科手術インプラントの位置および配向を、割り当てられた解剖学的構成分類のための外科手術計画システムの可動域データベースに入力するように構成される。
【0052】
さらなる実施形態では、プロセッサは、入力に基づいて可動域データベースを更新するように構成される。
【0053】
さらなる実施形態では、プロセッサは、患者の術前外科手術計画を受信し、患者に関連する解剖学的構造に第二の解剖学的構成分類を割り当て、第二の解剖学的構成分類と有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について外科手術転帰データベースにクエリし、以前の外科手術に基づいて患者の外科手術インプラントの位置および配向を確認するように構成される。
【0054】
さらなる実施形態では、術前外科手術計画は、プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知される。生存予測インデックスは、術前外科手術計画が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである。
【0055】
さらなる実施形態では、解剖学的構成分類は、解剖学的構造の解剖学的構成の数値的な分類である。
【0056】
別のコンピュータ実装外科手術計画方法は、特に、外科手術計画システムのプロセッサを介して、外科手術計画システムのユーザから術後患者転帰データを受信することと、プロセッサを介して、術後患者転帰データに関連する解剖学的構造に解剖学的構成分類を割り当てることと、割り当てられた解剖学的構成分類に対する術後患者転帰データに基づいて、外科手術計画システムの外科手術転帰データベースを自動的に更新することと、を含み得る。
【0057】
さらなる実施形態では、外科手術転帰データベースを自動的に更新することは、割り当てられた解剖学的構成分類に対する術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントのサイズおよびタイプで外科手術転帰データベースを更新することを含む。
【0058】
さらなる実施形態では、方法は、外科手術インプラントのサイズおよびタイプを、割り当てられた解剖学的構成分類のための外科手術計画システムの可動域データベースに入力することを含む。
【0059】
さらなる実施形態では、方法は、入力に応答して可動域データベースを更新することを含む。
【0060】
さらなる実施形態では、外科手術転帰データベースを自動的に更新することは、割り当てられた解剖学的構成分類に対する術後患者転帰データ内で識別された外科手術インプラントの位置および配向で外科手術転帰データベースを更新することを含む。
【0061】
さらなる実施形態では、方法は、外科手術インプラントの位置および配向を、割り当てられた解剖学的構成分類のための外科手術計画システムの可動域データベースに入力することを含む。
【0062】
さらなる実施形態では、方法は、入力に応答して可動域データベースを更新することを含む。
【0063】
さらなる実施形態では、方法は、患者の術前外科手術計画を受信することと、患者に関連する解剖学的構造に第二の解剖学的構成分類を割り当てることと、第二の解剖学的構成分類と有意に同等の解剖学的構成分類を伴う以前の外科手術について外科手術転帰データベースにクエリを行うことと、以前の外科手術に基づいて患者の外科手術インプラントの位置および配向を確認することと、を含む。
【0064】
さらなる実施形態では、術前外科手術計画は、プロセッサによって計算された生存予測インデックスによって少なくとも部分的に通知される。生存予測インデックスは、術前外科手術計画が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである。
【0065】
さらなる実施形態では、解剖学的構成分類は、解剖学的構造の解剖学的構成の数値的な分類である。
【0066】
別の外科手術計画システムは、特に、代表的な患者集団を複数の解剖学的構成分類に分類し、複数の解剖学的構成分類の各々に対して可動域シミュレーションを実施するように構成されたプロセッサを含み得る。システムの記憶装置は、プロセッサに動作可能に結合されてもよく、複数の解剖学的構成分類の各々に対する可動域シミュレーションから導出された可動域データを保存するように構成されてもよい。
【0067】
さらなる実施形態では、可動域シミュレーションは、代表的な患者集団に由来する仮想関節に関連する動作関連特性をシミュレートするように構成され、さらに、仮想関節は、一つまたは複数の骨と、一つまたは複数の骨に対して位置付けられた仮想外科手術インプラントとを含む。
【0068】
さらなる実施形態では、動作関連特性は、外転、内転、伸展、屈曲、内旋、外旋、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0069】
さらなる実施形態では、プロセッサは、動作関連特性に関連付けられた最大可動域を示す衝突点を識別するように構成される。
【0070】
さらなる実施形態では、プロセッサは、衝突点に関連する角度弧および衝突モードを識別するように構成される。
【0071】
さらなる実施形態では、プロセッサは、一つまたは複数の骨に対する仮想外科手術インプラントの位置を複数のオフセット方向に調整するように構成される。
【0072】
さらなる実施形態では、プロセッサは、仮想外科手術インプラントの調整された位置に基づいて、第二の衝突点に関連する第二の角度弧および第二の衝突モードを識別するように構成される。
【0073】
さらなる実施形態では、プロセッサは、患者に関連する画像データを受信し、画像データに基づいて患者の骨または関節の三次元モデルを生成し、複数の解剖学的構成分類のうちの一つを骨または関節の三次元モデルに割り当て、割り当てられた解剖学的構成分類に対する可動域データを表示するように構成される。
【0074】
さらなる実施形態では、プロセッサは、患者の日常生活行為の目標の入力を受信し、日常生活行為の目標を達成するために三次元モデル内の仮想外科手術インプラントの位置を調整するように構成される。
【0075】
さらなる実施形態では、プロセッサは、術後外科手術転帰データについて外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行い、複数の解剖学的構成分類のうちの一つを術後外科手術転帰データに関連する解剖学的構造に割り当て、術後外科手術転帰データに基づいて、割り当てられた解剖学的構成分類に関連する可動域データを更新するように構成される。
【0076】
別のコンピュータ実装外科手術計画方法は、特に、外科手術計画システムのプロセッサを介して、代表的な患者集団を複数の解剖学的構成分類に分類することと、複数の解剖学的構成分類の各々に対して可動域シミュレーションを実施することと、外科手術計画システムの記憶装置内に、複数の解剖学的構成分類の各々に対する可動域シミュレーションから導出された可動域データを保存することと、を含み得る。
【0077】
さらなる実施形態では、可動域シミュレーションは、代表的な患者集団に由来する仮想関節に関連する動作関連特性をシミュレートするように構成され、さらに、仮想関節は、一つまたは複数の骨と、一つまたは複数の骨に対して位置付けられた仮想外科手術インプラントとを含む。
【0078】
さらなる実施形態では、可動域シミュレーションを実施することは、仮想関節内の動作関連特性に関連する最大可動域を示す衝突点を識別することを含む。
【0079】
さらなる実施形態では、可動域シミュレーションを実施することは、衝突点に関連する角度弧および衝突モードを識別することを含む。
【0080】
さらなる実施形態では、可動域シミュレーションを実施することは、一つまたは複数の骨に対する仮想外科手術インプラントの位置を、複数のオフセット方向に調整することを含む。
【0081】
さらなる実施形態では、可動域シミュレーションを実施することは、仮想外科手術インプラントの調整された位置に基づいて、第二の衝突点に関連する第二の角度弧および第二の衝突モードを識別することを含む。
【0082】
さらなる実施形態では、動作関連特性は、外転、内転、伸展、屈曲、内旋、外旋、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0083】
さらなる実施形態では、方法は、患者に関連する画像データを受信することと、画像データに基づいて患者の骨または関節の三次元モデルを生成することと、複数の解剖学的構成分類のうちの一つを骨または関節の三次元モデルに割り当てることと、割り当てられた解剖学的構成分類に対する可動域データを表示することと、を含む。
【0084】
さらなる実施形態では、方法は、患者の日常生活行為の目標の入力を受信することと、日常生活行為の目標を達成するために三次元モデル内の仮想外科手術インプラントの位置を調整することと、を含む。
【0085】
さらなる実施形態では、方法は、術後外科手術転帰データについて外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うことと、複数の解剖学的構成分類のうちの一つを術後外科手術転帰データに関連する解剖学的構造に割り当てることと、術後外科手術転帰データに基づいて、割り当てられた解剖学的構成分類に関連する可動域データを更新することと、を含む。
【0086】
別の外科手術計画システムは、特に、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成された記憶装置と、記憶装置に動作可能に結合され、コンピュータ実行可能命令を実行して、解剖学的構成分類を患者の解剖学的構造に割り当て、同等の解剖学的構成分類のための外科手術転帰データを取得し、患者を手術するための外科手術計画に関連する複数の変数に関する情報を受信し、外科手術転帰データおよび複数の変数に基づいて、生存予測インデックスを決定し、複数の変数のうちの少なくとも一つに対する補正の入力を受信し、補正に応じて生存予測インデックスを更新するように構成されたプロセッサと、を備え得る。
【0087】
さらなる実施形態では、生存予測インデックスは、外科手術計画が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである。
【0088】
さらなる実施形態では、複数の変数は、外科手術インプラントタイプ、外科手術インプラントサイズ、外科手術インプラント配向、外科手術処置タイプ、外科手術インプラント裏側シート構成、締結具配向、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0089】
さらなる実施形態では、プロセッサは、解剖学的構造に関連する骨の平均骨密度を推定するように構成される。
【0090】
さらなる実施形態では、プロセッサは、同等の平均骨密度を有する患者が関与する以前の外科手術について、外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行い、骨の平均骨密度と不適合でない外科手術計画内で使用するための外科手術インプラントを推奨するように構成される。
【0091】
さらなる実施形態では、プロセッサは、推奨される外科手術インプラントを収容する外科手術計画への追加の補正の第二の入力を受信し、追加の補正に応答して生存予測インデックスを更新するように構成される。
【0092】
さらなる実施形態では、プロセッサは、外科医から承認された外科手術計画の第二の入力を受信し、承認された外科手術計画を実行するために必要な外科手術インプラントおよび器具のみを含む外科手術キットを推奨するように構成される。
【0093】
さらなる実施形態では、プロセッサは、外科医が以前の外科手術処置の所定の割合未満で過去の承認された外科手術計画から逸脱した場合にのみ、外科手術キットを推奨するように構成される。
【0094】
さらなる実施形態では、所定の割合は、五(5)パーセントである。
【0095】
さらなる実施形態では、プロセッサは、生存予測インデックスを外科手術計画システムの表示モジュールのグラフィカルユーザインターフェース上に表示するよう命令するように構成される。
【0096】
別のコンピュータ実装外科手術計画方法は、特に、外科手術計画システムのプロセッサを介して、解剖学的構成分類を患者の解剖学的構造に割り当てることと、同等の解剖学的構成分類のための外科手術転帰データを取得することと、患者を手術するための外科手術計画に関連する複数の変数に関する情報を受信することと、外科手術転帰データおよび複数の変数に基づいて、プロセッサを介して、生存予測インデックスを決定することと、複数の変数のうちの少なくとも一つに対する補正の入力を受信することと、補正に応じて生存予測インデックスを更新することと、を含み得る。
【0097】
さらなる実施形態では、生存予測インデックスは、外科手術計画が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものである。
【0098】
さらなる実施形態では、複数の変数は、外科手術インプラントタイプ、外科手術インプラントサイズ、外科手術インプラント配向、外科手術処置タイプ、外科手術インプラント裏側シート構成、締結具配向、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0099】
さらなる実施形態では、方法は、解剖学的構造に関連する骨の平均骨密度を推定することを含む。
【0100】
さらなる実施形態では、方法は、同等の平均骨密度を有する患者が関与する以前の外科手術について、外科手術計画システムの外科手術転帰データベースにクエリを行うことと、骨の平均骨密度と適合する外科手術計画内で使用するための外科手術インプラントを推奨することと、を含む。
【0101】
さらなる実施形態では、方法は、推奨される外科手術インプラントを収容する外科手術計画への追加の補正の第二の入力を受信することと、追加の補正に応答して生存予測インデックスを更新することと、を含む。
【0102】
さらなる実施形態では、方法は、外科医から承認された外科手術計画の第二の入力を受信することと、承認された外科手術計画を実行するために必要な外科手術インプラントおよび器具のみを含む外科手術キットを推奨することと、を含む。
【0103】
さらなる実施形態では、方法は、外科医が以前の外科手術処置の所定の割合未満で過去の承認された外科手術計画から逸脱した場合にのみ、外科手術キットを実施することを推奨することを含む。
【0104】
さらなる実施形態では、所定の割合は、五(5)パーセントである。
【0105】
さらなる実施形態では、方法は、生存予測インデックスを外科手術計画システムの表示モジュールのグラフィカルユーザインターフェース上に表示することを含む。
【0106】
先行の段落、特許請求の範囲、またはそれらの様々な態様またはそれぞれの個々の特徴のいずれかを含む、後に続く記述および図面の実施形態、実施例、および代替は、独立して、または任意の組み合わせで取られてもよい。一つの実施形態に関連して記述される特徴は、こうした特徴が不適合ではない限り、すべての実施形態に適用可能である。
【0107】
本開示の様々な特徴および利点は、以下の発明を実施するための形態から当業者には明らかになるであろう。詳細な説明に付随する図面は、以下のように簡潔に説明され得る。
【図面の簡単な説明】
【0108】
図1図1は、例示的な外科手術計画システムを概略的に図示する。
図2図2は、図1の外科手術計画システムの例示的な態様を概略的に図示する。
図3図3は、外科手術計画システムによってアクセスすることができる例示的なクラウドベースのデータベースを概略的に図示する。
図4図4は、図1の外科手術計画システムのさらなる例示的な態様を概略的に図示する。
図5図5は、外科手術計画システムによって割り当てることができる例示的な解剖学的構成分類を概略的に図示する。
図6図6は、外科手術計画システムの解剖学的構成分類データベースを確立するための方法を概略的に図示する。
図7図7は、外科手術計画システムの可動域データベースを確立するための方法を概略的に図示する。
図8図8は、図1の外科手術計画システムのさらなる例示的な態様を概略的に図示する。
図9図9は、外科手術計画システムを使用してそれぞれの患者に整形外科処置を計画するための方法を概略的に図示する。
図10図10は、外科手術計画システムの例示的なユーザインターフェースを図示する。
図11図11は、外科手術計画システムを使用してそれぞれの患者に整形外科処置を計画するための別の例示的な方法を概略的に図示する。
図12図12は、外科手術計画システムの別の例示的なユーザインターフェースを図示する。
図13A図13Aは、外科手術計画システムを使用してそれぞれの患者に整形外科処置を計画するためのさらに別の例示的な方法を概略的に図示する。
図13B図13Bは、外科手術計画システムのさらに別の例示的なユーザインターフェースを図示する。
図14図14は、外科手術計画システムに関連する一つまたは複数のデータベースを術後に更新するための例示的な方法を概略的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0109】
本開示は、術前、術中、および/または術後に、外科手術計画を作成、編集、実行、および/またはレビューすることを含む、整形外科処置を計画するための、改善された外科手術計画システムおよび方法を対象とする。外科手術計画システムおよび方法は、関節の機能を回復させるための整形外科処置を計画および実装するために利用されてもよい。本開示のこれらおよびその他の特徴は、この発明を実施するための形態の以下の段落でより詳細に考察される。
【0110】
図1は、例示的な外科手術計画システム10(以下、「システム10」と称される)を図示する。システム10は、外科手術計画を作成、編集、レビュー、改良、および/または実行するために、術前、術中、および/または術後を含む整形外科処置を計画するために使用されてもよい。システム10は、例えば、関節を修復するための関節形成術などの様々な整形外科および他の外科手術処置のために利用されてもよい。
【0111】
肩関節形成術は、システム10のある特定の特徴を例示または強調するために、本開示全体を通して定期的に参照され得る。しかしながら、本開示の教示は、ヒト筋骨格系の任意の特定の関節に限定することを意図せず、したがって、肩、膝、臀部、足首、手首などに適用可能として理解するべきである。さらに、本開示の教示は、関節形成術処置に限定することを意図せず、したがって、本開示の範囲内の骨折および/または他の変形の修復に適用可能である。
【0112】
システム10は、数ある中でも、少なくとも一つのホストコンピュータ12、一つまたは複数のクライアントコンピュータ14、一つまたは複数の撮像装置16、クラウドベースの記憶システム18、およびネットワーク20を含んでもよい。システム10は、本開示の範囲内に、より多い数の、またはより少ない数のサブシステムを含んでもよい。
【0113】
ホストコンピュータ12は、一つまたは複数のソフトウェアプログラムを実行するように構成されてもよい。一部の実装では、ホストコンピュータ12は、ソフトウェア命令を逐次的にまたは並列的に処理するように連携して構成された二つ以上のコンピュータであってもよい。
【0114】
ホストコンピュータ12はネットワーク20と通信してもよく、それ自体が一つまたは複数のコンピューティングデバイスを含んでもよい。ネットワーク20は、例えば、プライベートローカルエリアネットワーク(LAN)、プライベートワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、またはメッシュネットワークであってもよい。
【0115】
ホストコンピュータ12および各クライアントコンピュータ14は、コンピュータプロセッサ、メモリ、記憶手段、ネットワーク装置、ならびに入力および/または出力装置および/またはインターフェースのうちの一つまたは複数を含み得る。入力装置は、キーボード、マウスなどを含み得る。出力デバイスは、モニター、スピーカー、プリンターなどを含んでもよい。メモリは、例えば、UVPROM、EEPROM、FLASH、RAM、ROM、DVD、CD、ハードドライブ、または本明細書に開示される外科手術計画および実施技法に関連するデータおよび/または他の情報を記憶していてもよい他のコンピュータ可読媒体を含んでもよい。ホストコンピュータ12および各クライアントコンピュータ14は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、バーチャルマシン、または任意の他のコンピューティングデバイスであってもよい。インターフェースは、ネットワーク20のその他のシステムおよび/または構成要素との通信を容易にする場合がある。
【0116】
各クライアントコンピュータ14は、直接的なクライアントインターフェース22を介してなど直接的に、またはネットワーク20を通して、のいずれかで、ホストコンピュータ12と通信するように構成されてもよい。他の実装では、クライアントコンピュータ14は、ピアツーピアインターフェース24を介して、相互に直接的に通信するように構成される。
【0117】
各クライアントコンピュータ14は、撮像装置16のうちの一つまたは複数に連結されてもよい。各撮像装置16は、撮像装置16のスキャンフィールド(例えば、窓)内に存在する患者の解剖学的構造の一つまたは複数の画像26を捕捉または取得するように構成されてもよい。撮像装置16は、二次元(2D)および/または三次元(3D)グレースケールおよび/またはカラー画像26を捕捉または取得するように構成されてもよい。患者の一つまたは複数の画像26を取得するX線装置、コンピュータ断層撮影(CT)装置、または磁気共鳴撮像(MRI)装置などが挙げられるがこれらに限定されない様々な撮像装置16を利用してもよい。
【0118】
クライアントコンピュータ14は、様々な外科手術計画ツールに関連するものなどの一つまたは複数のソフトウェアプログラムも実行するように構成されてもよい。各クライアントコンピュータ14は、外科手術の術前、術中、および/または術後段階の間に、一つまたは複数の外科手術計画36を作成、編集、実行、改良、および/またはレビューするための計画環境28にアクセスし、かつこれを局所でおよび/または遠隔で実行するように動作可能であってもよい。計画環境28は、スタンドアロンのソフトウェアパッケージであってもよく、または別の外科手術ツールの中へと組み込まれてもよい。計画環境28は、ネットワーク20を通して、または直接的なクライアントインターフェース22を直接的に通してのいずれかで、ホストコンピュータ12と通信するように構成されてもよい。
【0119】
計画環境28は、患者の解剖学的構造の画像26を捕捉または取得するために、撮像装置16のうちの一つまたは複数と相互作用するようにさらに構成されてもよい。計画環境28は、一つまたは複数のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、一つまたは複数の画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および/または外科手術計画36の表示または可視化を提供してもよい。各画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、外科手術計画36、ならびに他のデータおよび/または情報は、特定されたデータ構造に従って、一つまたは複数のファイルまたは記録内に記憶されてもよい。
【0120】
計画環境28は、所望の計画機能を実施するための様々なモジュールを含んでもよい。例えば、下記にさらに考察するように、計画環境28は、外科手術計画36に関するデータにアクセス、取得、および/または記憶するためのデータモジュールと、データを表示するための表示モジュール(例えば、一つまたは複数のGUI内)と、表示モジュールによって表示されるデータを修正するための空間モジュールと、例えば、選択された骨モデルと選択されたインプラントモデルとの間の一つまたは複数の関係を決定するための比較モジュールとを含む。しかしながら、より大きいもしくはより少ない数のモジュールが利用されてもよく、かつ/または開示された機能を提供するためにモジュールのうちの一つまたは複数を組み合わせてもよい。
【0121】
記憶システム18は、ホストコンピュータ12および/またはシステム10の一つまたは複数のクライアントコンピュータ14などの他のコンピューティングデバイスへと/他のコンピューティングデバイスからデータを記憶する、または別の方法で提供するように動作可能であってもよい。記憶システム18は、例えば、ネットワーク20を通してホストコンピュータ12および/またはクライアントコンピュータ14と通信するように構成されたストレージエリアネットワークデバイス(SAN)であってもよい。システム10の別個の装置として示されているが、一部の実装では、記憶システム18は、ホストコンピュータ12および/またはクライアントコンピュータ14内に組み込まれてもよく、またはホストコンピュータ12および/またはクライアントコンピュータ14へと直接的に連結されてもよい。記憶システム18は、コンピュータソフトウェア命令、データ、データベースファイル、構成情報などのうちの一つまたは複数を記憶するように構成されてもよい。
【0122】
一部の実装では、システム10は、ホストコンピュータ12上でコンピュータソフトウェアを実行するように構成されたクライアントサーバーアーキテクチャであってもよく、これは、クライアントコンピュータ14上で実行することができるシンクライアントアプリケーションまたはウェブブラウザのいずれかを使用して、クライアントコンピュータ14によってアクセス可能であってもよい。ホストコンピュータ12は、コンピュータソフトウェア命令を局所記憶から、または記憶システム18からメモリへとロードしてもよく、また一つまたは複数のコンピュータプロセッサを使用して、コンピュータソフトウェアを実行してもよい。
【0123】
システム10は、一つまたは複数のデータベース38をさらに含んでもよい。データベース38は、記憶システム18上などの中央の場所に記憶されてもよい。別の実装では、一つまたは複数のデータベース38は、ホストコンピュータ12において記憶されてもよく、かつ/またはクライアントコンピュータ14のうちの一つまたは複数によって提供される分散型データベースであってもよい。各データベース38は、一つまたは複数の画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34を相互におよび/またはそれぞれの外科手術計画36と関連付けるように構成されたリレーショナルデータベースであってもよい。各外科手術計画36は、それぞれの患者の解剖学的構造と関連付けられてもよい。各画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および外科手術計画36は、記憶システム18上の記憶のために、一意の識別子またはデータベースエントリを割り当てられる場合がある。各データベース38は、画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および外科手術計画36に対応するデータおよび他の情報を、一つまたは複数のデータベース記録またはエントリに記憶するように構成されてもよく、かつ/または各それぞれの画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および外科手術計画36に対応する一つまたは複数のファイルをリンクする、または別の方法で関連するように構成されてもよい。データベース38に記憶された様々なデータは、以前の外科手術事例からのそれぞれの患者の解剖学的構造に対応する場合があり、また性別、年齢、人種、欠陥分類、処置のタイプ、解剖学的構成分類、外科医、施設または組織などの一つまたは複数の所定の分類へと配置されてもよい。
【0124】
各画像26および骨モデル30は、撮像装置16などの一つまたは複数の医療装置またはツールから得たデータおよびその他の情報を含んでもよい。骨モデル30は、撮像装置16によって捕捉または別の方法で得られた画像26から得られた、またはそれらから導出された患者の解剖学的構造に関連する一つまたは複数のデジタル画像および/または座標情報を含んでもよい。
【0125】
各インプラントモデル32および伝達モデル34は、所定の設計または計画環境28によって確立または修正された設計と関連付けられた座標情報を含んでもよい。所定の設計は、一つまたは複数の構成要素に対応する場合がある。計画環境28は、モデル30、32、34を、二次元(2D)および/または三次元(3D)の容積または構築物としてレンダリングするために、コンピュータ支援設計(CAD)パッケージなどの一つまたは複数のモデリングパッケージを組み込む、かつ/またはそれらとインターフェース接続し、これは、GUIのディスプレイスクリーン内の画像26のうちの一つまたは複数を重ね合わせてもよい。
【0126】
インプラントモデル32は、様々な形状およびサイズのインプラントおよび構成要素に対応し得る。各インプラントは、ねじ、アンカー、移植片などを含む外科手術部位に配置され得る一つまたは複数の構成要素を含み得る。各インプラントモデル32は、単一の構成要素に対応し得、または組立品を確立するように構成され得る二つ以上の構成要素を含み得る。各インプラントおよび関連する構成要素は、金属材料および/または非金属材料を含む、様々な材料で形成され得る。各骨モデル30、インプラントモデル32、および伝達モデル34は、2Dおよび/または3Dの幾何学的形状に対応する場合があり、またGUI内にワイヤフレーム、メッシュ、および/または固体構築物を生成するために利用されてもよい。
【0127】
各外科手術計画36は、画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34のうちの一つまたは複数と関連付けられてもよい。外科手術計画36は、画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34と関連付けられた様々なパラメータを含んでもよい。例えば、外科手術計画36は、画像26に捕捉された患者の解剖学的構造と関連付けられた骨密度および骨質に関連するパラメータを含み得る。外科手術計画36は、選択された骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34の相対的な位置決めおよび座標情報に関連する空間情報を含むパラメータを含み得る。
【0128】
外科手術計画36は、骨モデル30に対する一つまたは複数の補正、ならびに本来のおよび/または補正された骨モデル30に対するインプラントモデル32および/または伝達モデル34の位置に関連する情報を定義してもよい。外科手術計画36は、補正された骨モデル30に関連する座標情報、および一つまたは複数の所定のデータ構造におけるインプラントモデル32および/または伝達モデル34の相対的な位置を含んでもよい。計画環境28は、自動的に、またはユーザインターフェースとのユーザインタラクションに応答してのいずれかで、様々なモデルに対して一つまたは複数の補正を実装するように構成されてもよい。各骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および/または外科手術計画36に対する補正は、自動的に、および/またはシステム10とのユーザインタラクションに応答してのいずれかで、データベース38のうちの一つまたは複数に記憶されてもよい。
【0129】
一人または複数人の外科医および/または他のスタッフユーザには、クライアントコンピュータ14を介して、計画環境28が提示されてもよく、またデータベース38内に記憶された各画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および外科手術計画36に同時にアクセスしてもよい。各ユーザは、外科手術計画36の様々な態様を作成、見る、改良、および/または修正するために、計画環境28とインタラクトしてもよい。各クライアントコンピュータ14は、画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および/または外科手術計画36のローカルインスタンスを記憶するように構成されてもよく、それらは、データベース38とリアルタイムでまたは定期的に同期されてもよい。計画環境28は、クライアントコンピュータ14上で実行されるスタンドアロンソフトウェアパッケージであってもよく、または、例えば、ホストコンピュータ12上で実行される一つまたは複数のウェブベースのサービスとして提供されてもよい。
【0130】
上述のシステム10は、外科手術処置を術前に計画するように構成されてもよい。システム10によって提供される術前計画は、患者の解剖学的構造の仮想モデルを構築すること、仮想モデルを分類すること、仮想モデル内の目印を識別すること、仮想モデル内の仮想インプラントを選択および配向することなどの特徴を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0131】
ここで図1を引き続き参照しながら、図2を参照すると、システム10は、コンピュータ実行可能命令を記憶する能力を有するメモリ44に連結された少なくとも一つのプロセッサ42を含むコンピューティングデバイス40を含んでもよい。コンピューティングデバイス40は、ホストコンピュータ12および/またはクライアントコンピュータ14が挙げられるがこれらに限定されない、本明細書に開示されるコンピューティングデバイスのいずれかの代表と考えられてもよい。プロセッサ42は、外科手術の術前、術中、および/または術後段階の間に、一つまたは複数の外科手術計画36ならびに任意の関連付けられた骨モデル30、インプラントモデル32、および伝達モデル34を作成、編集、実行、改良、および/またはレビューするための計画環境28のうちの一つまたは複数を実行するように構成されてもよい。
【0132】
プロセッサ42は、特注のまたは市販のプロセッサ、中央処理装置(CPU)、または一般的にソフトウェア命令を実行するための任意の装置とすることができる。メモリ44は、揮発性メモリ要素および/または不揮発性メモリ要素のうちのいずれか一つまたはそれらの組み合わせを含むことができる。プロセッサ42は、メモリ44に作動可能に結合され得、他のデバイスまたはデータソースから受信した様々な入力に基づいて、メモリ44に記憶された一つまたは複数のプログラムを実行するように構成され得る。
【0133】
計画環境28は、少なくともデータモジュール46、表示モジュール48、空間モジュール50、および比較モジュール52を含んでもよい。四つのモジュールが示されているが、当然のことながら、より多いまたはより少ない数のモジュールを利用することが可能であり、また/またはさらに、モジュールのうちの一つまたは複数を組み合わせて、開示された機能を提供することが可能である。
【0134】
データモジュール46は、患者の解剖学的構造、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および/または外科手術計画36の一つまたは複数の画像26に対応するデータおよび他の情報を、データベース38においてアクセスする、読み出す、および/または記憶するように構成されてもよい。データおよび他の情報は、一つまたは複数の記録またはエントリ54として一つまたは複数のデータベース38内に記憶されてもよい。一部の実装では、データおよび他の情報は、エントリ54によって参照される一つまたは複数のオブジェクトまたはメモリ場所を参照することによってアクセス可能な一つまたは複数のファイル内に記憶されてもよい。
【0135】
メモリ44は、データモジュール46からの一つまたは複数のコマンドに応答して、一つまたは複数の画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および/または外科手術計画36のインスタンスにアクセス、ロード、編集、および/または記憶するように構成されてもよい。データモジュール46は、メモリ44に、画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および/または外科手術計画36のローカルインスタンスを記憶させるように構成されてもよく、これは、データベース38内に記憶されたエントリ54と同期されてもよい。
【0136】
データモジュール46は、撮像装置16などの様々なソースから、患者の解剖学的構造の少なくとも一つまたは複数の画像26に対応するデータおよび他の情報を受信するように構成されてもよい。データモジュール46は、撮像装置16に、画像26を自動的に、またはユーザインタラクションに応答して、捕捉または取得するようにコマンドするようにさらに構成されてもよい。
【0137】
表示モジュール48は、画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34のうちの一つまたは複数を含む、少なくとも一つのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)56に、一つまたは複数の外科手術計画36に関連するデータおよび他の情報を表示するように構成されてもよい。コンピューティングデバイス40は、表示装置58を組み込んでもよく、または表示装置58へと連結してもよい。表示モジュール48は、表示装置58に、ユーザインターフェース56に情報を表示させるように構成されてもよい。外科医または他のユーザは、患者の解剖学的構造および/または任意の関連付けられた骨モデル30、インプラントモデル32、および伝達モデル34の一つまたは複数の画像26を見るために、計画環境28内のユーザインターフェース56とインタラクトしてもよい。外科医または他のユーザは、一つまたは複数の外科手術計画36を作成、編集、実行、改良、および/またはレビューするために、計画環境28を介してユーザインターフェース56とインタラクトしてもよい。
【0138】
ユーザインターフェース56は、一つまたは複数の表示窓60と、表示窓60内に提示されてもよい一つまたは複数のオブジェクト62を含んでもよい。表示窓60は、任意の数の窓を含んでもよく、またオブジェクト62は、本開示の範囲内の任意の数のオブジェクトを含んでもよい。
【0139】
外科医またはユーザは、オブジェクト62および/または表示窓60を含むユーザインターフェース56とインタラクトして、選択された画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34からの情報を含んでもよい、それぞれの外科手術計画36の様々な態様を読み出し、表示、編集、記憶などしてもよい。オブジェクト62は、メニュー、タブ、ボタン、ドロップダウンリスト、方向指標などのグラフィックを含み得る。物体62は、それぞれの表示窓60と関連付けられた一つまたは複数のメニュー項目に整理され得る。選択された画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、伝達モデル34、および/または外科手術計画36に関する他の情報を含む幾何学的物体は、表示窓60のうちの一つまたは複数に表示され得る。各伝達モデル34は、外科手術計画36の一部として選択されたインプラントを移植するために使用される一つまたは複数の外科手術器具を含み得る。
【0140】
外科医は、外科手術計画36の様々な態様を指定するために、物体62と相互作用し得る。例えば、外科医は、例えば関節窩などの関節の一つの部分について外科手術計画36の態様を表示または特定するために、タブのうちの一つを選択し得、例えば上腕骨などの関節の別の部分について外科手術計画36の態様を表示または特定するために、タブのうちの別の一つを選択し得る。外科医は、外科手術計画36の態様を指定する一部として、関節の様々な測定(例えば、線形、角度、組織密度など)をさらに行う。
【0141】
外科医は、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34の様々な態様をデータベース38から選択し、指定するために、メニュー項目と相互作用し得る。例えば、表示モジュール48は、ユーザインターフェース56とのユーザの相互作用に応答して選択された、患者の解剖学的構造およびインプラントモデル32のそれぞれの画像26と共に、一つまたは複数の骨モデル30を表示するように構成され得る。ユーザは、インプラントのタイプ、切除角度、およびインプラントのサイズを指定するために、表示窓60内の物体62のドロップダウンリストと相互作用し得る。切除角度メニューアイテムは、切除平面とさらに関連付けられ得る。
【0142】
ユーザはまた、切除角度を変更(例えば、増大または減少)するために、さまざまなボタンと相互作用し得る。ユーザは、選択されたインプラントモデル32の構成要素のサイズを変更(例えば、増大または減少)するために、選択されたインプラントモデル32に隣接するボタンと相互作用し得る。ボタンは、表示窓60上に重ね合わせられ得、または表示窓60に隣接して配置され得る。
【0143】
ユーザはさらに、一つの表示窓60内で、選択されたインプラントモデル32の一部分を異なる方向(例えば、上、下、左、右)に移動させるために、方向指標と相互作用し得る。外科医は、例えば、マウスまたは他の入力装置を利用して、選択されたインプラントモデル32を、表示窓60の所望の位置にドラッグ、またはそれ以外の方法で移動させ得る。外科医は、選択されたインプラントモデル32の構成要素のタイプおよび/またはサイズを指定するために、ドロップダウンリストのうちの一つと相互作用し得る。
【0144】
表示モジュール48は、表示窓60のうちの一つまたは複数内の画像26のうちの一つまたは複数にわたって、骨モデル30、インプラントモデル32、および伝達モデル34のうちの一つまたは複数を重ね合わせるように構成され得る。インプラントモデル32は、組立品を確立する一つまたは複数の構成要素を含み得る。インプラントモデル32の少なくとも一部分は、骨モデル30のある容積の選択された一つに少なくとも部分的に受容されるように構成され得る。一部の実装では、インプラントモデル32は、対向する骨またはインプラントの関節面と嵌合するように寸法設定された関節面を有し得る。
【0145】
表示窓60は、画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34を様々な配向で表示するように構成され得る。表示モジュール48は、一部の表示窓60に、選択された骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34の二次元(2D)表示を表示するように構成され得、例えば、別の表示窓60に、選択された骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34の3D表示を表示するように構成され得る。外科医は、選択された骨モデル30、選択されたインプラントモデル32、および/または選択された伝達モデル34を、2D空間および/または3D空間内で移動させるために(例えば、上、下、左、右、回転など)、ユーザインターフェース56と相互作用し得る。様々な表示窓60に2Dおよび/または3D表現を表示するための他の実装は、本開示の範囲内でさらに企図される。
【0146】
表示モジュール48はさらに、選択された画像26、骨モデル30、インプラントモデル32、および/または伝達モデル34が、ユーザインターフェース56とのユーザの相互作用に応答して、表示窓60のうちの一つまたは複数に選択的に表示され得、非表示にされ得る(例えば、トグルされる)ように構成され得、これにより、外科医に、外科手術計画36の態様を検討する際に、改善された柔軟性が提供され得る。例えば、外科医は、選択されたインプラントモデル32の構成要素を表示窓60のうちの一つに選択的に表示および非表示にするために、物体62のドロップダウンリストと相互作用し得る。
【0147】
選択された骨モデル30は、本明細書に開示される例示的な関節のいずれかを含む、関節に関連する骨に対応し得る。表示モジュール48は、選択された骨モデル30および選択されたインプラントモデル32の断面図を、例えば表示窓60のうちの一つまたは複数に表示するように構成されてもよい。骨モデル30の断面図は、患者の解剖学的構造の関連付けられた画像26と共に提示または表示され得る。
【0148】
空間モジュール50は、選択された骨モデル30に沿って一つまたは複数の切除面を確立するように構成され得る。ある容積の選択されたインプラントモデル32は、切除面に沿って選択されたある容積の骨モデル30で少なくとも部分的に受容され得る。切除面は、切除角度によって画定され得る。
【0149】
空間モジュール50はさらに、表示モジュール48に、選択された骨モデル30の切除された部分を、切除面の対向する側面上の骨モデル30の残りの部分とは異なる様式で、表示窓60のうちの一つに表示するように構成され得る。例えば、骨モデル30の切除された部分は、患者の解剖学的構造の26のそれぞれの部分が示されるように、表示窓60の表示から非表示にされ得る。他の実装例では、選択された骨モデル30の切除部分は、比較的暗い影で表示され得る。空間モジュール50は、例えば、骨モデル30の座標を、切除面の位置と比較することによって、切除部分を決定し得る。ユーザは、選択された骨モデル30のある容積の以前の状態および修正された(例えば、切除された)状態を切り替えるために、物体62の一つまたは複数のボタンと相互作用し得る。
【0150】
計画環境28はさらに、表示窓60のうちの一つの変化が、他の窓60の各々と同期されるように、構成され得る。該切り替えは、ユーザの相互作用に応答して、表示窓60間で自動的におよび/または手動で同期され得る。
【0151】
外科医は、それぞれの関節の機能を回復させるために、外科手術部位を作成し、一つまたは複数のインプラントを骨または他の組織に固定することを含む、各外科手術計画36を実施するために、様々な器具および装置を利用し得る。伝達モデル34の各々は、それぞれの外科手術器具もしくは装置(例えば、伝達ガイドなど)、またはそれぞれのインプラントモデル32と関連付けられ得る。
【0152】
外科手術計画36は、様々な器具、装置、および/またはインプラントを位置決めおよび配向するために、組織内に固定されるように寸法設定されたガイドピン(例えば、ガイドワイヤまたはKirschnerワイヤ)などの一つまたは複数の位置決め物体と関連付けられ得る。表示モジュール48は、仮想位置および仮想軸を表示窓60のうちの一つまたは複数に表示するように構成され得る。仮想位置は、(画像26によって表されるように)患者の解剖学的構造に対する位置決め物体の指定された位置と関連付けられ得る。仮想軸は、仮想位置を通って延在し得、患者の解剖学的構造に対する位置決め物体の指定された配向と関連付けられ得る。空間モジュール50は、骨モデル30および関連する患者の解剖学的構造に対するそれぞれのインプラントモデル32の配置に応答して、仮想位置および/または仮想軸を設定するように構成され得る。仮想位置および/または仮想軸は、選択された骨モデル30に対する選択されたインプラントモデル32の位置および配向に基づいて、ならびに/またはユーザインターフェース56とのユーザインタラクションに応答して、自動的に設定および/または調整されてもよい。
【0153】
空間モジュール50はさらに、患者の解剖学的構造と関連付けられた一つまたは複数の衝突点または接触点を決定するように構成され得る。接触点は、骨モデル30および/または患者の解剖学的構造の他の部分に沿った一つまたは複数の目印または他の表面機構と関連付けられ得る。各接触点は、関節の関節面または非関節面に沿って確立され得る。空間モジュール50は、仮想位置、仮想軸、および/または患者の解剖学的構造に対するそれぞれのインプラントモデル32の位置および配向に基づいて、接触点を設定するように構成され得る。空間モジュール50は、表示モジュール48に、接触点を表示窓60のうちの一つまたは複数に表示させるように構成され得る。一部の実装では、接触点は、インプラントモデル32の位置に基づいて、および/またはユーザインターフェース56とのユーザの相互作用に応答して、自動的に設定および/または調整され得る。仮想位置、仮想軸、および/または接触点は、データベース38内の一つまたは複数のエントリ54に記憶され得、それぞれの外科手術計画36と関連付けられ得る。
【0154】
比較モジュール52は、外科手術計画36の実施に関連付けられた一つまたは複数のパラメータを生成または設定するように構成されてもよい。パラメータは、それぞれの伝達モデル34と関連付けられた一つまたは複数の設定または寸法を含み得る。パラメータは、仮想位置、仮想軸、および/または接触点に基づいてもよい。比較モジュール52は、患者の解剖学的構造、骨モデル30、インプラントモデル32、仮想位置、仮想軸、および/または接触点CPに対して、それぞれの伝達モデル34と関連付けられた一つまたは複数の設定または寸法を決定するように構成され得る。該寸法および設定は、利用され得、各々それぞれの伝達モデル34の物理的インスタンスを形成する。設定は、利用され得、インプラントモデル32および/または骨モデル30に対する各々それぞれの伝達モデル34の位置および配向を指定する。設定は、利用され得、一つまたは複数の伝達部材(例えば、物体)および伝達モデル34と関連付けられた関連する器具または装置を構成する。比較モジュール52は、伝達モデル34が、それぞれのインプラントモデル32に結合される場合、取付位置で骨モデル30または患者の解剖学的構造において、またはそれに沿って、一つまたは複数の所定の位置に接触するように、設定および/または寸法を生成するように構成され得る。所定の位置は、接触点のうちの一つまたは複数を含み得る。設定および寸法は、ユーザインターフェース56または出力ファイル内の一つまたは複数の画像を含む、様々な技術を利用して通信され得る。設定および/または寸法は、伝達モデル34と関連付けられたデータベース38内の一つまたは複数のエントリ54に記憶され得る。
【0155】
ユーザは、伝達モデル34をデータベース38から選択するために、表示窓60のうちの一つと関連付けられた物体62のリストと相互作用し得る。表示モジュール48は、様々な位置および配向で、選択された伝達モデル34を、表示窓60内に表示するように構成され得る。空間モジュール50は、仮想位置、仮想軸、および/または接触点に従って、選択された伝達モデル34の初期位置を設定するように構成され得る。
【0156】
ユーザは、選択された伝達モデル34の位置および/または配向を設定または調整するために、ユーザインターフェース56と相互作用し得る。ユーザは、選択された伝達モデル34および/または仮想位置を表示窓60の異なる方向(例えば、上、下、左、右)に移動させるために、物体62の方向指標と相互作用し得る。外科医は、例えば、マウスまたは他の入力装置を利用して、選択された伝達モデル34および/または仮想位置を、表示窓60の所望の位置にドラッグ、またはそれ以外の方法で移動させ得る。ユーザは、選択された骨モデル30および/またはインプラントモデル32に対する仮想軸の周りの伝達モデル34の位置および/または配向を調整するために、物体の回転指標と相互作用し得る。ユーザは、選択された骨モデル30および/またはインプラントモデル32に対する仮想位置で、選択された伝達モデル34および関連する仮想軸の配向を調整するために、物体62の傾斜指標と相互作用し得る。ユーザは、他のボタンおよび/または方向指標と相互作用して、伝達モデル34を関節接合またはその他の方法で移動させてもよい。伝達モデル34は、関節接合され得、それ以外の方法で独立してまたは同期的に移動され得、これは、ユーザの相互作用に応答して手動で、および/または骨モデル30および/またはインプラントモデル32に対して伝達モデル34を配置するのに自動的に応答して、発生し得る。伝達モデル34の移動により、それぞれの接触点が自動的に調整され得る。
【0157】
様々な伝達部材は、計画環境28で利用され得、外科手術計画36を実施する。各伝達部材は、それぞれの伝達モデル34と関連付けられ得る。伝達部材は、インプラントを外科手術部位に固定、またはそれ以外の方法で固着する前に、それぞれのインプラントの位置および配向を設定するために、伝達ガイド、インプラント、および/または組立品に組み込まれ得る。
【0158】
ここで図2を引き続き参照しながら図3を参照すると、コンピューティングデバイス40は、外科手術計画36を確立および実施するために、その上に記憶された様々なデータベース38とアクセスするために、ネットワーク20を通して記憶システム18とインターフェース接続してもよい。
【0159】
記憶システム18のデータベース38としては、患者プロファイルデータベース64、外科医プロファイルデータベース65、外科手術転帰データベース66、可動域データベース68、および解剖学的構成分類データベース70が挙げられてもよい。本開示の範囲内で、追加的なデータベースを記憶システム18上に記憶し、かつそこからアクセスすることが可能である。さらに、別個のデータベースとして示されているが、データベースのうちの一つまたは複数を一緒に組み合わせるか、またはリンクすることができる。例えば、解剖学的構成分類データベース70は、外科手術転帰データベース66、可動域データベース68、または両方と組み合わせられる、またはリンクすることが可能である。
【0160】
患者プロファイルデータベース64は、システム10に関連付けられた一つまたは複数の現在の患者に関連する、インデックス付けされ、かつ記憶された記録またはエントリの一部である情報を含んでもよい。患者プロファイルデータベース64上に記憶された情報は、性別、年齢、人種、身長、体重、欠陥の範疇、処置のタイプ、外科医、施設または組織、主要関節、日常生活の行為/ライフスタイルの目標プロファイル(例えば、外転、内転、外旋、内旋、伸展、屈曲、60°の外転と組み合わせた外旋、60°の外転を有する内旋、に対する所望の術後可動域など)、現在の外科手術計画情報などを、患者ごとに含んでもよい。患者プロファイルデータベース64はさらに、所与の患者用の画像26を保存またはこれらにリンクしてもよい。
【0161】
外科医プロファイルデータベース65は、システム10に関連付けられた一つまたは複数の外科医ユーザに関連する、インデックス付けされ、かつ記憶された記録またはエントリの一部である情報を含んでもよい。外科医プロファイルデータベース65上に記憶された情報は、外科医の名前、施設または組織、システム10を使用して外科医によって計画された以前の外科手術のタイプに関する履歴データ、外科医の術前外科手術計画に含まれるインプラントのタイプに関するデータ、外科医の以前の外科手術で利用された実際のインプラントに関するデータなどを含んでもよい。一部の実装では、外科医プロファイルデータベース65は、外科医プロファイルデータベース65からの各外科医を、患者プロファイルデータベース64に列挙されたその外科医の患者にリンクするために、患者プロファイルデータベース64とインターフェース接続してもよい。
【0162】
外科手術転帰データベース66は、システム10に関連付けられた一つまたは複数の以前の患者に関連する、インデックス付けされ、かつ記憶された記録またはエントリの一部である情報を含んでもよい。外科手術転帰データベース66は、各外科手術を実施した後、および以前の患者の経過を示すための毎回の追跡通院時に、外科医および/または他のスタッフユーザによってロギングされた情報に基づいて作成されてもよい。外科手術転帰データベース66上に記憶された情報は、性別、年齢、人種、身長、体重、欠陥の範疇、処置のタイプ、使用された特定のインプラント、外科医、施設または組織、主要関節、視覚的なアナログ疼痛スコア、ASESスコア、達成された日常生活の行為/ライフスタイルのプロファイル(例えば、外転、内転、外旋、内旋、伸展、屈曲、60°の外転と組み合わせた外旋、60°の外転を有する内旋、に対する所望の達成された術後可動域など)、外科手術計画情報などを、以前の患者ごとに含んでもよい。外科手術転帰データベース66は、各以前の患者について、術前および術後の画像26を追加的に記憶してもよく、またはそれらとリンクしてもよい。
【0163】
可動域データベース68は、システム10に関連付けられた一つまたは複数の現在および以前の患者に関連する、インデックス付けされ、かつ記憶された記録またはエントリの一部である情報を含んでもよい。可動域データベース68は、各外科手術計画36に対してコンピューティングデバイス40によって実施された可動域シミュレーションに由来する可動域データの範囲を記憶する場合がある。可動域データは、シミュレーションした関節の動き(例えば、外転/内転、屈曲/伸展、内旋/外旋など)、様々なインプラント位置に対する特定された接触点または衝突点、様々なインプラント位置に対する角度弧および衝突モード(例えば、インプラントとインプラントとの間、インプラントと骨との間、骨と骨との間など)、様々なインプラント位置に対する複数の増分およびオフセット方向でのインプラントの調整された回転中心などに関連する情報を含んでもよい。
【0164】
解剖学的構成分類データベース70は、一つまたは複数の意図された外科手術(例えば、総肩、リバース型人工肩関節置換術など)について、代表的な患者集団内の解剖学的差異および解剖学的差異内の解剖学的分散を特徴付ける、複数の解剖学的構成分類を記憶してもよい。一部の実装では、代表的な患者集団は、意図された外科手術をすでに受けた複数の以前の患者に関連付けられた、外科手術転帰データベース66および/または任意の他の撮像源に記憶された以前の患者からの画像などの画像データを分析することによって導出されてもよい。複数の解剖学的構成分類の各々は、代表的な患者集団の骨または関節の解剖学的構成の数値的な分類である。
【0165】
引き続き図1図3を参照しながら、ここで図4を参照すると、コンピューティングデバイス40は、解剖学的構成分類データベース70を作成するための統計形状モデラー72とインターフェースしてもよい。統計形状モデラー72は、コンピューティングデバイス40のメモリ44または記憶システム18内に記憶され、そしてプロセッサ42によって実行されてもよいソフトウェアパッケージであってもよい。
【0166】
統計形状モデラー72は、対象となる骨または関節に関連付けられた画像データ74の複数のセットを受信してもよい。一部の実装では、画像データのセット74は、画像データの数万のセットから構成される。画像データ74の各セットは、対象となる骨または関節についての代表的な患者集団の以前の患者に特異的であり、また所与のタイプの外科手術に関連する、2Dおよび/または3D解剖学的画像を含んでもよい。統計形状モデラー72は、統計形状モデル75を構築するために、画像データの複数のセット74を分析してもよい。
【0167】
入力として、統計形状モデラー72は、画像データの複数のセット74を分析するために使用される複数の所定のモード76を受信してもよい。モード76の各々は、統計形状モデル75に関連付けられた骨または関節内の解剖学的差異を特徴付けるように構成された記述子である。統計形状モデラー72に提供されてもよい例示的なモード76は、関節窩のサイズ、肩甲骨のサイズ、傾斜の量、バージョン数、関節窩および矢状頸部の長さの予測される量、肩甲頸部に対する関節窩の角度、重要な肩の角度、肩峰および/または烏口骨の予測、上腕骨頭のサイズ、上腕骨頭の内反/外反、大腿骨および/または脛骨の内反/外反、大腿骨および/または脛骨の内旋/外旋、肩甲下筋、三角筋、および/または棘上筋の完全性、ML幅およびAP幅、顆頭間ノッチ深さ、脛骨傾斜、膝のQ角度、ACL/PCL安定性、MCL/LCL安定性、屈曲量、伸展の量、関節を包囲する軟組織の質および量、膝蓋骨追跡角度、骨密度、骨質亜脱臼率、解剖学的目印、関節腔、術前可動域、前述のものの任意の組み合わせなどが挙げられる場合があるが、これらに限定されない。
【0168】
一部の実装では、統計形状モデル75を特徴付けるために、少なくとも七つの異なるモードが統計形状モデラー72によって利用されてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で、より大きい数またはより小さい数のモードが提供されてもよい。
【0169】
一部の実装では、モード76は事前に定義されなくてもよい。むしろ、統計形状モデラー72は、人工知能(例えば、ニューラルネットワーク)または機械学習を利用して、統計形状モデル75内でモデル化される骨または関節に最も良好に関連するモードを推定するようにプログラムされてもよい。
【0170】
別の入力として、統計形状モデラー72は、画像データの複数のセット74を分析するために使用される複数の所定の標準偏差78を受信してもよい。各標準偏差78は、複数の所定のモード76の各々内に含有される解剖学的分散(例えば、特徴間の距離、特徴の配向、相対的特徴など)を代表してもよい。標準偏差78は、統計形状モデル75内で表わされる代表的な患者集団のパーセンタイルカバレッジを検証するために使用されてもよい。一部の実装では、少なくとも七つの異なる偏差の標準(例えば、-3、-2、-1、0、1、2、および3)が、統計形状モデラー72によって利用されて、統計形状モデル75内に記述される解剖学的構造内に含有されるすべての解剖学的分散をさらに特徴付けてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で、より大きい数またはより小さい数の標準偏差を利用することが可能である。
【0171】
統計形状モデラー72は、プロセッサ42からのコマンドに応答して、複数の標準偏差78を複数の所定のモード76と組み合わせて、統計形状モデル75内に表される患者集団全体の解剖学的構成を分類するために、統計形状モデル75に関連付けられた骨または関節へと複数の解剖学的構成分類80を割り当ててもよく、式中Nは、任意の数である。次いで、各解剖学的構成分類80は、記憶システム18の解剖学的構成分類データベース70に保存されてもよい。
【0172】
図5は、統計形状モデル75に由来する特定の骨モデル82へと割り当てられた、例示的な解剖学的構成分類80を図示する。一実施形態では、骨モデル82は、肩関節の肩甲骨の3Dモデルである。しかしながら、他の骨および関節を、同様の様式で分類することも可能である。
【0173】
図4の統計形状モデラー72は、統計形状モデル75に関連付けられたその他の類似の骨/関節と比較して、骨モデル82において任意の解剖学的差異を特徴付けるために、複数のモード76~76の各々に関して骨モデル82を分析してもよい。当然のことながら、より大きい数またはより小さい数のモードが可能である。
【0174】
統計形状モデラー72は、複数の標準偏差78~78に対してモードの各々を分析することによって、複数の所定のモード76~76の各々内に含有される任意の解剖学的分散をさらに特徴付ける場合がある。当然のことながら、より大きい数またはより小さい数の偏差の標準が可能である。
【0175】
図5に示す実装では、骨モデル82は、その解剖学的構成分類80として数値0213120を割り当てられている。この数値は、第一のモード76内の0の偏差の標準、第二のモード76内の2の偏差の標準、第三のモード76内の1の偏差の標準、第四のモード76内の3の偏差の標準、第五のモード76内の1の偏差の標準、第六のモード76内の2の偏差の標準、および第七のモード76内の0の偏差の標準を表す。解剖学的構成分類80は、骨モデル82に関連付けられた解剖学的構造を記述するための固有の数値的な識別子である。
【0176】
図6は、図1図5を引き続き参照しながら、上述の解剖学的構成分類データベース70を作成するための方法84を概略的に図示する。方法84は、外科手術計画処置の一部として実施され得る。以下に列挙されるよりも少ないまたはそれに追加の工程は、本開示の範囲内で実施され得、列挙される工程の順序は、本開示を限定することを意図しない。システム10は、その関連付けられたコンピューティングデバイスおよびモジュールのうちのいずれかを介して、方法84の工程の各々を実行するように構成されてもよい。例示的な実装では、ホストコンピュータ12のコンピューティングデバイス40は、方法84を実行するようにプログラムされてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で他の実装がさらに企図される。
【0177】
意図される手術に関連する病理学的解剖学的構造を有する患者集団を表す統計形状モデル75は、工程86で構築され得る。複数のモード76は、工程88で統計形状モデル75内で識別され得る。モード76は、統計形状モデル75内の解剖学的差異を特徴付け得る。
【0178】
次に、工程90で、モード76の各々内に含まれる解剖学的分散の複数の標準偏差78が確立され得る。標準偏差78は、統計形状モデル75と関連付けられた代表的な患者集団のパーセンタイルカバレッジを検証するために使用されてもよい。
【0179】
標準偏差78は、モード76と組み合わせて、工程92で複数の固有の解剖学的構成分類80を作成してもよい。工程94で、解剖学的構成分類80は、解剖学的構成分類データベース70を形成するために統合され得る。したがって、解剖学的構成分類データベース70は、インプラント機能に影響を与え得る代表的な患者集団内の大きな分散を表し得る。
【0180】
方法84のさらなる部分として、適切なサイズのインプラントモデル32が選択され、工程96で複数の解剖学的構成分類80の各々と関連付けられた骨または関節に対するデフォルトの開始位置および配向に位置付けられてもよい。したがって、インプラントモデル32のデフォルトの開始位置および配向はまた、工程97で、解剖学的構成分類データベース70の一部として解剖学的構成分類80にリンクされ、記憶され得る。
【0181】
一旦構築されると、解剖学的構成分類データベース70は、外科手術計画を強化するために、システム10内に実装されるか、またはシステムによって実行される追加の特徴、プロセス、および/または能力を可能にし得る。こうした特徴の例示的な実装を以下に詳述する。
【0182】
図7は、例えば、解剖学的構成分類データベース70内に含まれる情報を用いて、可動域データベース68を拡張するための方法98を図示する。方法98は、外科手術計画処置の一部として実施され得る。以下に列挙されるよりも少ないまたはそれに追加の工程は、本開示の範囲内で実施され得、列挙される工程の順序は、本開示を限定することを意図しない。システム10は、その関連付けられたコンピューティングデバイスおよびモジュールのうちのいずれかを介して、方法98の工程の各々を実行するように構成されてもよい。例示的な実装では、ホストコンピュータ12のコンピューティングデバイス40は、方法98を実行するようにプログラムされてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で他の実装がさらに企図される。
【0183】
第一に、工程100で、解剖学的構成分類データベース70に記憶された各解剖学的構成分類80に対して、一つまたは複数の動作シミュレーションが実施され得る。動作シミュレーションは、コンピューティングデバイス40のメモリ44または記憶システム18に記憶されたソフトウェアパッケージであってもよく、プロセッサ42によって実行されてもよい、可動域モデラー101内で実施されてもよい(例えば、図8を参照)。可動域モデラー101は、動作シミュレーションを実施するときに、解剖学的構成分類データベース70からの入力として、解剖学的構成分類80の各々(ならびにデフォルトのインプラント開始位置および配向を含む、各関連する骨モデル30およびインプラントモデル32)を受信し得る。
【0184】
工程100で実際に実施される可動域シミュレーションは、他の基準の中でも特に、分析される骨または関節のタイプに依存する。方法98の工程100の一部としてシミュレーションされ得る動作のタイプの例としては、以下に限定されないが、外転/内転、屈曲/伸展、内旋/外旋などが挙げられる。
【0185】
接触点または衝突点は、各解剖学的構成分類80上で実施される各可動域シミュレーションに対する可動域終点を識別するために、工程102で識別され得る。各接触点に対する角度弧および衝突モード(例えば、インプラント対インプラント、インプラント対骨、骨対骨など)は、工程104で記録され得る。
【0186】
各解剖学的構成分類80について骨モデル30内に位置付けられたインプラントモデル32の回転の中心は、工程106で調整され得る。一部の実装では、この工程は、インプラントモデル32の異なる位置をシミュレーションするために、各インプラントモデル32を、それぞれの骨モデル30に対して少なくとも三つのオフセット方向(例えば、中間、内側、および後方)に調整することを含み得る。
【0187】
工程108で、各解剖学的構成分類80に対するインプラントモデル32の回転の中心は、調整された位置に関連付けられた角度弧および衝突モードを記録するために、それぞれの骨モデル30に対して複数の増分で調整され得る。次いで、工程100~108で実施されるシミュレーションから導出されるすべての可動域データは、工程110で可動域データベース68内に保存され得る。
【0188】
図9は、システム10を使用するそれぞれの患者のための整形外科処置を計画するための方法112を概略的に図示する。方法112は、患者のための外科手術計画を準備するための外科手術計画手順の一部として、実施されてもよい。以下に列挙されるよりも少ないまたはそれに追加の工程は、本開示の範囲内で実施され得、列挙される工程の順序は、本開示を限定することを意図しない。システム10は、その関連付けられたコンピューティングデバイスおよびモジュールのうちのいずれかを介して、方法112の工程の各々を実行するように構成されてもよい。例示的な実装では、クライアントコンピュータ14のうちの一つまたは複数のコンピューティングデバイス40は、方法112を実行するようにプログラムされてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で他の実装がさらに企図される。
【0189】
患者の対象の骨または関節の画像データは、工程114で受信され得る。画像データは、撮像装置16から直接受信されてもよく、または患者プロファイルデータベース64から患者に関連付けられた記録または入力にアクセスすることによって取得されてもよい。
【0190】
対象の骨または関節の3Dモデルは、工程116で生成され得る。コンピューティングデバイス40の計画環境28は、コンピュータ支援設計(CAD)パッケージなどの一つまたは複数のモデリングパッケージを組み込み、および/またはインターフェースして、対象の骨または関節の3Dモデルをレンダリングしてもよい。
【0191】
次に、工程118で、コンピューティングデバイス40は、解剖学的構成分類データベース70にクエリして、類似の解剖学的構成分類を有するその中に格納された骨モデルを見つけ得る。次いで、3Dモデルによって包含される解剖学的構造に最も近い解剖学的構成分類は、工程120で3Dモデルに割り当てられ、工程122でコンピューティングデバイス40の可動域ユーザインターフェース上に表示され得る。解剖学的構成分類を表示することの一部として、信頼レベルインジケータは、割り当てられた解剖学的構成分類と分析される解剖学的構造との間の類似性を視覚的に示すために、可動域ユーザインターフェース内で表示され得る。信頼レベルインジケータは、パーセンテージまたは任意の他の視覚的インジケータとして表示されてもよい。
【0192】
可動域データベース68は、工程124でクエリされて、割り当てられた解剖学的構成分類に関連する可動域データを取得し得る。角度弧および衝突モードなどの情報を含む、割り当てられた解剖学的構成分類に関連付けられた可動域データは、工程126で可動域ユーザインターフェース上に表示され得る。
【0193】
工程128で、外科医またはシステム10の他のスタッフユーザは、患者の望ましい日常生活行為の目標を選択するようにクエリを行ってもよい。インプラントモデルの位置決めは、工程130で選択された日常生活動作に基づいて、骨モデルに対して自動的に調整され得る。次に、システム10は、工程132で選択された日常生活動作を満たすために、推奨されるインプラントのサイズ/タイプならびに位置および配向を出力し得る。
【0194】
外科医は、工程134で、自身の臨床的判断に従って、推奨されるインプラントタイプ、位置決め、および/または配向を修正するように促され得る。方法112は、外科手術計画の外科医の承認の受信に応答して、工程136で終了し得る。この工程の一部として、ROMデータベース68に記憶されたシミュレーションされた可動域と、外科医の計画された位置および配向によって達成される可動域との比較が、グラフィカルユーザインターフェース内でユーザに提示され得る。この工程は、類似の解剖学的構成分類を有する以前の患者に関連付けられた過去の外科手術転帰データに基づいて、提案された変更が有し得る任意の潜在的な影響を、グラフィカルユーザインターフェース内で外科医に通知することをさらに含んでもよい。
【0195】
図10は、上で論じた方法112の間に提供され得る、例示的な可動域ユーザインターフェース105を図示する。可動域ユーザインターフェース105は、例えば、計画環境28内に提示され得る。
【0196】
可動域ユーザインターフェース105は、可動域ダッシュボード107、表示窓109、および制御パネル111を含み得る。可動域ダッシュボード107は、様々な可動域データをユーザに提示し得る。可動域ダッシュボード107は、患者に対する基礎的な関節動作の期待に関連する複数の選択可能なボタン113を含み得る。ボタン113によって表され得る基礎的な関節動作の期待は、これらに限定されないが、外転、内転、外旋、内旋、伸展、屈曲、60°の外転と組み合わせた外旋、および60°の外転と組み合わせた内旋のための所望の術後の可動域を含み得る。
【0197】
可動域ダッシュボード107は、基礎的な関節動作の期待のそれぞれに対する可動域データを図示するための棒グラフ115をさらに含み得る。例えば、棒グラフ115は、外科手術計画が作成される患者の解剖学的構造に最も近い一つまたは複数のAMCに対して、選択された基礎的な関節動作の期待に対して達成される可動域の視覚的表示を提供し得る。
【0198】
表示窓109は、3D窓117および複数の2D窓119を含み得る。患者の解剖学的構造の仮想骨モデル121は、3D窓117および2D窓119内に表示され得る。所望の関節動作の期待を達成するために必要な仮想ガイドピン123および仮想インプラント125の両方の位置付けは、仮想骨モデル121に対して表示されて、計画されている外科手術にどのようにアプローチするのが最適かの情報をユーザに提供し得る。
【0199】
表示窓109は、制御パネル111を使用して操作され得る。例えば、制御パネル111は、仮想骨モデル121に対する仮想ガイドピン123および/または仮想インプラント125の位置付けなど、ユーザが様々な設定を修正することを可能にする、複数のトグル、ボタン、スライダーなどを備え得る。一実施形態では、裏側シート量127および色分けされた裏側シートマップ129は、表示窓109上に提供され、仮想骨モデル121に対する仮想ガイドピン123および仮想インプラント125の仮想位置に対して調整が行われると自動的に更新されてもよい。表示窓109に提示される情報はまた、ボタン113の各々を通してユーザページとして自動的に更新され得る。
【0200】
図11は、システム10を使用するそれぞれの患者のための整形外科処置を計画するための別の方法138を概略的に図示する。方法138は、患者のための外科手術計画を準備するための外科手術計画手順の一部として、実施されてもよい。以下に列挙されるよりも少ないまたはそれに追加の工程は、本開示の範囲内で実施され得、列挙される工程の順序は、本開示を限定することを意図しない。システム10は、その関連付けられたコンピューティングデバイスおよびモジュールのうちのいずれかを介して、方法138の工程の各々を実行するように構成されてもよい。例示的な実装では、クライアントコンピュータ14のうちの一つまたは複数のコンピューティングデバイス40は、方法138を実行するようにプログラムされてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で他の実装がさらに企図される。
【0201】
患者の対象の骨または関節の画像データは、工程140で受信され得る。画像データは、撮像装置16から直接受信されてもよく、または患者プロファイルデータベース64から患者に関連付けられた記録または入力にアクセスすることによって取得されてもよい。
【0202】
対象の骨または関節の3Dモデルは、工程142で生成され得る。コンピューティングデバイス40の計画環境28は、コンピュータ支援設計(CAD)パッケージなどの一つまたは複数のモデリングパッケージを組み込み、および/またはインターフェースして、対象の骨または関節の3Dモデルをレンダリングしてもよい。
【0203】
次に、工程144で、コンピューティングデバイス40は、解剖学的構成分類データベース70にクエリして、患者の骨または関節の解剖学的構成分類と類似した解剖学的構成分類を有する、その中に格納された骨モデルを見つけ得る。次いで、3Dモデルによって包含される解剖学的構造に最も近い解剖学的構成分類は、工程146で3Dモデルに割り当てられ、工程148でコンピューティングデバイス40の外科手術転帰ユーザインターフェース上に表示され得る。解剖学的構成分類を表示することの一部として、信頼レベルインジケータは、割り当てられた解剖学的構成分類と分析される解剖学的構造との間の類似性を視覚的に示すために、グラフィカルユーザインターフェース内で表示され得る。信頼レベルインジケータは、パーセンテージまたは任意の他の視覚的インジケータとして表示されてもよい。
【0204】
外科手術転帰データベース66は、工程150でクエリされて、割り当てられた解剖学的構成分類に最も関連する外科手術転帰データを取得し得る。割り当てられた解剖学的構成分類に関連付けられた外科手術転帰データは、工程152で外科手術転帰ユーザインターフェース上に表示され得る。ユーザに表示される外科手術転帰データは、例えば、ユーザが計画された処置タイプを変更するときなど、ユーザプロンプトに応答して自動的に更新され得る。
【0205】
一実施形態では、外科手術転帰データベース66は、患者の解剖学的構造に関連付けられた骨の推定平均骨密度に匹敵する平均骨密度を有する患者が関与する以前の外科手術を見つけるようにクエリされ得る。この比較は、例えば、研究中の骨の平均骨密度と両立しない特定の外科手術インプラントを推奨するために使用することができる。
【0206】
次に、工程154で、同等の解剖学的構成分類のための外科手術転帰データベース66からのデータ、および患者を手術するための外科手術計画に関連付けられた複数の変数を利用して、一つまたは複数の生存予測インデックスを決定し得る。変数は、外科手術インプラントタイプ、外科手術インプラントサイズ、外科手術インプラント配向、外科手術処置タイプ、外科手術インプラント裏側シート構成、締結具配向、またはそれらの任意の組み合わせなどの因子を含み得る。変数は、外科手術転帰ユーザインターフェース内の外科医またはスタッフユーザによって選択され得るシステム10への入力である。
【0207】
決定された生存予測インデックスは、工程156で、外科手術転帰ユーザインターフェース上に表示され得る。各生存予測インデックスは、外科手術計画が、少なくとも所定の時間にわたって外科手術転帰の成功をもたらすという信頼レベルをパーセンタイルで表したものであり得る。例えば、同等の解剖学的構成分類のデータおよび外科医によって選択/設定された関連する変数に基づいて、システム10は、標準的な全肩関節形成術を受けた同等の患者の術後三年の生存予測インデックス40%、および逆肩関節形成術を受けた同等の患者の術後三年の生存予測インデックス85%を決定および表示してもよく、したがって、外科医に、患者のより成功した転帰は、標準的な全肩関節形成術よりもむしろ逆肩関節形成術を実施することによって得られる可能性が高いことを示す。
【0208】
工程156で表示された生存予測インデックスを表示した後、システム10は、工程158で、現在の外科手術計画に関連付けられた変数に対して何らかの補正を行うように外科医を促してもよい。補正がシステム10への入力として受信される場合、工程160で更新された生存予測インデックスを表示することができる。
【0209】
システム10は、工程162で同等の解剖学的構成分類と最も一致するように、推奨される処置タイプ、インプラントサイズ/タイプ、およびインプラント位置/配向を出力し得る。外科医は、工程164で、自身の臨床的判断に従って、推奨されるインプラントタイプ、位置決め、および/または配向を修正するように促され得る。方法138は、工程166で、外科手術計画の外科医の承認を受信した後に終了し得る。
【0210】
図12は、上で論じた方法138の間に提供され得る、例示的な外科手術転帰ユーザインターフェース141を図示する。外科手術転帰ユーザインターフェース141は、例えば、計画環境28内に提示され得る。
【0211】
外科手術転帰ユーザインターフェース141は、患者の骨または関節の解剖学的構成分類に最も類似した解剖学的構成分類80を表示するためのグラフィカルリスト143、表示窓145、および制御パネル147を含み得る。
【0212】
グラフィカルリスト143は、列挙される同等の解剖学的構成分類80の各々について、ASESスコア対時間のグラフ149を含み得る。図12に列挙されている二つの解剖学的構成分類80が示されているが、グラフィックリスト143は、本開示の範囲内で、より多くのまたはより少ない数の解剖学的構成分類80を提供し得る。
【0213】
グラフィカルリスト143は、各同等の解剖学的構成分類80に隣接して表示され得る信頼レベルインジケータ151をさらに含み得る。信頼レベルインジケータ151は、割り当てられた解剖学的構成分類と分析される解剖学的構造との間の類似性を視覚的に示すためのパーセンテージまたは他の任意の視覚的インジケータであってもよい。ユーザは、例えば、入力セレクタ153を使用して、所望の同等の解剖学的構成分類80を選択し得る。
【0214】
表示窓145は、3D窓155および複数の2D窓157を含み得る。患者の解剖学的構造の仮想骨モデル159は、3D窓155および2D窓157内に表示され得る。選択された同等の解剖学的構成分類80に関連付けられた仮想ガイドピン161および仮想インプラント163は、仮想骨モデル159に対して表示されて、同等の解剖学的構成分類80を有する患者に対して以前の外科手術がどのように実施されたかについての情報をユーザに提供し得る。
【0215】
表示窓145は、制御パネル147を使用して操作され得る。例えば、制御パネル147は、仮想骨モデル159に対する仮想ガイドピン161および/または仮想インプラント163の位置付けなど、ユーザが様々な設定を修正することを可能にする、複数のトグル、ボタン、スライダーなどを備え得る。一実施形態では、裏側シート量165および色分けされた裏側シートマップ167は、表示窓145上に表示され、仮想骨モデル159に対する仮想ガイドピン161および仮想インプラント163の仮想位置に対して調整が行われると自動的に更新されてもよい。
【0216】
外科手術転帰ユーザインターフェース141は、診察スケジュールボタン199をさらに含み得る。ユーザは、同等の解剖学的構成分類80について、以前の手術を行った外科医との診察を手配するために、診察スケジュールボタン199を押すか、またはその他の方法で作動させてもよい。診察スケジュールボタン199が作動すると、ユーザおよび関連する外科医は、診察の調整および実施のための一連のプロンプトが提示され得る。診察は、チャットルーム、電話、ビデオ会議などを介して行うことができる。必要に応じて、依頼する外科医および相談する外科医の一方または両方の身元は、診察中に機密に保たれ得る。
【0217】
図13Aは、システム10を使用するそれぞれの患者のための整形外科処置を計画するための別の方法168を概略的に図示する。方法168は、患者のための外科手術計画を準備するための外科手術計画手順の一部として、実施されてもよい。以下に列挙されるよりも少ないまたはそれに追加の工程は、本開示の範囲内で実施され得、列挙される工程の順序は、本開示を限定することを意図しない。システム10は、その関連付けられたコンピューティングデバイスおよびモジュールのうちのいずれかを介して、方法168の工程の各々を実行するように構成されてもよい。例示的な実装では、ホストコンピュータ12のコンピューティングデバイス40は、方法168を実行するようにプログラムされてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で他の実装がさらに企図される。
【0218】
方法168は、それぞれの外科医によって承認された術前外科手術計画の受信に応答して、工程170で開始され得る。次に、外科医プロファイルデータベース65は、承認された術前外科手術計画によって示される手順のためにシステム10を使用して計画された外科医の以前の外科手術に関するデータについて、工程172でクエリされ得る。外科医プロファイルデータベース65から分析されるデータは、外科医の以前の外科手術で実際に使用されるインプラントのタイプおよび量、ならびに外科医の関連する以前の外科手術の各々に対する術前外科手術計画の一部として含まれるインプラントのタイプおよび量を含み得る。
【0219】
工程174で、システム10は、工程172で分析された術前および術後データの比較に基づいて、例えば、外科医が自身の以前の外科手術処置の所定の割合未満で自身の過去の術前外科手術計画から逸脱したかどうかを判定し得る。一部の実装では、所定の割合は、以前の外科手術処置の5%として定義されてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で他の閾値が確立されてもよい。一実施形態では、「逸脱」は、外科医が事前に計画された処置タイプを変更したとき、事前に計画されたインプラントタイプを変更したとき、または以前の外科手術処置中に二サイズ以上のサイズ逸脱を用いたときに発生したと仮定される。
【0220】
工程174でYESフラグが返される場合、工程176で、承認された術前外科手術を実施するために必要なインプラントおよび器具のみを含む第一の外科手術キットが推奨され得る。代替的に、工程174でNOフラグが返される場合、工程178で、第一の外科手術キットよりも多くの数のインプラントおよび器具を含む第二の外科手術キットが推奨され得る。次いで、関連する外科手術キットを組み立てるための注文が、工程180で発行され得る。
【0221】
図13Bは、上で論じた方法168の間に提供され得る、例示的な偏差ユーザインターフェース169を図示する。偏差ユーザインターフェース169は、例えば、計画環境28内に提示され得る。
【0222】
偏差ユーザインターフェース169は、外科医が自身の過去の術前外科手術計画から逸脱した頻度に関する、選択された外科医に関する様々な外科手術関連情報を提示するように構成され得る。偏差ユーザインターフェース169は、外科医の以前の外科手術の症例リスト171、および偏差関連情報をユーザに伝達するために設計された様々な棒グラフ173A-173Fを提供し得る。例えば、棒グラフ173Aは、計画通りに実施された以前の外科手術の割合を図示してもよく、棒グラフ173Bは、以前の外科手術中に計画された移植されたインプラントの割合を図示してもよく、棒グラフ173Cは、計画されたインプラント対移植されたインプラントを図示してもよく、棒グラフ173Dは、偏差タイプを図示してもよく、棒グラフ173Eは、以前の外科手術で使用される異なるインプラントファミリーを図示してもよく、棒グラフ173Fは、以前の外科手術中に使用される異なるサイズのインプラントを図示してもよい。他の逸脱関連情報は、代替的にまたは追加的に、偏差ユーザインターフェース169を介してユーザに伝達され得る。
【0223】
図14は、システム10に関連付けられた一つまたは複数のデータベース38を術後に更新するための方法182を概略的に図示する。方法182は、システム10を使用して患者の外科手術計画を作成した後、および実際の外科手術中に外科手術計画を実施した後に実行され得る。以下に列挙されるよりも少ないまたはそれに追加の工程は、本開示の範囲内で実施され得、列挙される工程の順序は、本開示を限定することを意図しない。システム10は、その関連付けられたコンピューティングデバイスおよびモジュールのうちのいずれかを介して、方法182の工程の各々を実行するように構成されてもよい。例示的な実装では、ホストコンピュータ12のコンピューティングデバイス40は、方法182を実行するようにプログラムされてもよい。しかしながら、本開示の範囲内で他の実装がさらに企図される。
【0224】
システム10は、工程184でユーザから術後患者転帰データを受信してもよい。一部の実装では、術後患者転帰データは、システム10内で以前に作成された術前外科手術計画に従って、患者に術中に外科手術処置を行った後に、外科医または他のスタッフによって手動で入力され得る。他の実装では、術後患者転帰データは、例えば、ニューラルネットワークを介して実施され得る閉フィードバックループの一部として外科手術処置を行った後に、システム10に自動的に通信され得る。術後転帰データは、現在完了した外科手術処置中に使用されるインプラントのサイズおよびタイプ、使用済みインプラントの位置および配向、インプラント故障データ、術前の日常生活動作の達成または非達成に関連するデータなどの情報を含み得る。
【0225】
解剖学的構成分類80は、工程186で、術後患者転帰データに関連する各解剖学的構造に割り当てられ得る。これは、例えば、解剖学的構成分類データベース70をクエリして、術後患者転帰データ内に示された解剖学的構造の解剖学的構成分類と類似した解剖学的構成分類を有する、その中に格納された骨モデルを見つけることによって達成され得る。
【0226】
工程188で、外科手術転帰データベース66は、術後患者転帰データ内に含まれる情報で更新され得る。例えば、外科手術転帰データベース66は、現在完了した外科手術処置中に使用されるインプラントのサイズおよびタイプ、使用済みインプラントの位置および配向などで更新され得る。
【0227】
術後患者転帰データ内に示されるインプラントのサイズ、タイプ、位置、及び配向は、工程190で可動域データベース68に入力され得る。次に、工程192で、術後患者転帰データに関連する解剖学的構造及びインプラントに対して、一つまたは複数の動作シミュレーションを実施し得る。接触点または衝突点は、実施される各可動域シミュレーションに対する可動域終点を識別するために、工程194で識別され得る。各接触点に対する角度弧および衝突モード(例えば、インプラント対インプラント、インプラント対骨、骨対骨など)は、工程196で記録され得る。
【0228】
術後患者転帰データに関連するインプラントの回転の中心は、工程198で調整され得る。工程200で、インプラントの回転の中心は、調整された位置に関連付けられた角度弧および衝突モードを記録するために、複数の増分でそれぞれの骨モデルに対して調整され得る。次いで、工程190~200で実施されるシミュレーションから導出されるすべての可動域データは、工程202で可動域データベース68内に保存され得る。
【0229】
本開示の提案された外科手術計画システムおよび方法は、個々の患者に対して調整された外科手術計画を作成および実施するために利用されてもよく、これは治癒を改善する場合がある。開示されたシステムおよび方法は、低減された包装および器具使用を含む、外科手術計画の実施における複雑さを低減し得る。特定の実装では、システムおよび方法は、外科手術計画の開発時に提供される推奨を継続的に改善するためにフィードバックループを利用し得る。したがって、提案されたシステムおよび方法は、先行の計画システムと比較して改善された機能を提供する。
【0230】
異なる非限定的な実施形態が、特定の構成要素または工程を有するものとして例示されているが、本開示の実施形態は、それらの特定の組み合わせに限定されない。非限定的な実施形態のいずれかからの構成要素または特徴のいくつかを、他の非限定的な実施形態のいずれかからの特徴または構成要素と組み合わせて使用することが可能である。
【0231】
同様の参照番号は、いくつかの図面全体にわたって、対応するまたは同様の要素を識別すると理解されたい。これらの例示的な実施形態では、特定の構成要素の配置が開示され、例示されるが、他の配置もまた、本開示の教示から利益を得ることができると更に理解されたい。
【0232】
前述の説明は、例示的であって、いかなる限定的な意味でも解釈されないものとする。当業者は、ある特定の修正が、本開示の範囲内になる場合があることを理解するであろう。これらの理由により、以下の特許請求の範囲が、本開示の真の範囲および内容を決定するために検討されるべきである。
【符号の説明】
【0233】
10 外科手術計画システム
12 ホストコンピュータ
14 クライアントコンピュータ
16 撮像装置
18 記憶システム
20 ネットワーク
22 クライアントインターフェース
24 ピアツーピアインターフェース
26 カラー画像
28 計画環境
30 骨モデル
32 インプラントモデル
34 伝達モデル
36 外科手術計画
38 データベース
40 コンピューティングデバイス
42 プロセッサ
44 メモリ
46 データモジュール
48 表示モジュール
50 空間モジュール
52 比較モジュール
54 エントリ
56 グラフィカルユーザインターフェース(GUI)
58 表示装置
60 表示窓
62 物体
64 患者プロファイルデータベース
65 外科医プロファイルデータベース
66 外科手術転帰データベース
68 可動域データベース
70 解剖学的構成分類データベース
72 統計形状モデラー
74 画像データ
75 統計形状モデル
76 モード
78 標準偏差
80 解剖学的構成分類
82 骨モデル
84 方法
85 生存予測インデックス
101 可動域モデラー
105 可動域ユーザインターフェース
107 可動域ダッシュボード
109 表示窓
111 制御パネル
113 ボタン
115 棒グラフ
117 D窓
119 D窓
121 仮想骨モデル
123 仮想ガイドピン
125 仮想インプラント
127 裏側シート量
129 裏側シートマップ
141 外科手術転帰ユーザインターフェース
143 グラフィカルリスト
145 表示窓
147 制御パネル
149 グラフ
151 信頼レベルインジケータ
153 入力セレクタ
155 D窓
157 D窓
159 仮想骨モデル
161 仮想ガイドピン
163 仮想インプラント
165 裏側シート量
167 裏側シートマップ
169 偏差ユーザインターフェース
171 症例リスト
173 棒グラフ
199 診察スケジュールボタン
761 第一のモード
762 第二のモード
763 第三のモード
764 第四のモード
765 第五のモード
766 第六のモード
767 第七のモード
781~787 標準偏差
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
【国際調査報告】