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特表2024-533538流動性バルク材料用重力測定ユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】流動性バルク材料用重力測定ユニット
(51)【国際特許分類】
   G01G 13/00 20060101AFI20240905BHJP
   B65G 65/46 20060101ALI20240905BHJP
   G01G 13/20 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
G01G13/00 K
B65G65/46 B
G01G13/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516678
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 IB2022058648
(87)【国際公開番号】W WO2023042085
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】CH070274/2021
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518330545
【氏名又は名称】ケイ-トロン テクノロジーズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】K-TRON TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】590 Woodbury Glassboro Rd.,Sewell,NJ 08080 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】ベルネガー,メン
(72)【発明者】
【氏名】レーマン,ロルフ
(72)【発明者】
【氏名】ヘルフェンシュタイン,ウルス
【テーマコード(参考)】
2F046
3F075
【Fターム(参考)】
2F046BB02
3F075AA07
3F075BA01
3F075BB01
3F075CA02
3F075CA06
3F075CA08
3F075CB01
3F075CC05
(57)【要約】
本発明によるバルク材用の重力測定計量ユニットは、計量されるバルク材用の容器と、バルク材用の水平に配置されたコンベアを有するベースユニットとを有する計量デバイスを備えている。容器とベースユニットは、メンテナンスのために互いに分離することができる。計量ユニットはまた、少なくとも1つの重量計を備えたフレームを備え、この重量計に計量デバイスは、稼働中に取付部を介して支持され、計量ユニットは重力計量のプロセス用に設計されている。取付部は計量デバイスの容器に接続され、容器を介して計量デバイスを支持する。容器は、容器から離れるように突出するレールを備え、ベースユニットは、レールを走行する支持構造体を有し、支持構造体は、稼働位置とメンテナンス位置との間で前後に移動可能である。このようにして、ベースユニットに加わる力によって計量ユニットの取付部に過度の応力がかかることなく、ベースユニットのメンテナンスが容易になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量デバイス(2,55)を備えるバルク材料用重力測定計量ユニットであって、
計量されるバルク材料のための容器(3,54)と、
バルク材料のための非垂直に配置されたコンベアを備えるベースユニット(4,73)とを備え、
前記容器(3,54)及び前記ベースユニット(4,73)はメンテナンスのために互いに取り外しが可能であり、前記計量ユニット(1,50)が重力測定計量のために構成されるように、少なくとも1つの重量計(14,68)が配置され、前記計量デバイス(2,55)をサスペンション(12)を介して稼働可能に支持しているフレーム(16,64)を備え、
前記サスペンション(12)は前記計量ユニット(2,55)の前記容器(3,54)に接続され、前記容器(2、54)を介して前記計量デバイス2,55を支持し、
前記容器(2,54)は、前記容器から離れるように突出するレール(25,75)を備え、前記ベースユニット(4,73)は、稼働位置及びメンテナンス位置の間で前後に移動できるように、前記レールを走行する支持構造体(28,83)を有することを特徴とする、重力測定計量ユニット。
【請求項2】
制限装置(34)が前記フレーム(16)に備えられており、制限装置34は、垂直軸の周りの、フレーム(16)に対する前記容器(3)の回転を制限する、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項3】
前記制限装置(34)が前記フレーム(16)に接続され、前記レール(25)と協同する停止部(33,33')を有する、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項4】
前記レール(25)が垂直方向に弾力性があるように設計され、支持部(32)が前記フレーム(16)に備えられ、前記ベースユニット(4)が前記メンテナンス位置のときに前記レール(25)は前記支持部(32)の上にあり、前記ベースユニット(4)が前記稼働位置のときに、前記レール25は、前記支持部(32)の上にないように、弾力性たわみが下向きのときに、前記レール(25)が前記支持部の上にある、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項5】
前記レール(41)はいくつかの部品で設計され、前記容器側の部品(42)は、前記容器(3)に接続され、前記フレームの側の部品(44)は、前記フレーム(16)に接続され、前記レール(41)の前記部品(42,44)は、互いに調整され相対的に可動にであり、前記支持構造体(28)は、調整された両端部の間の中間スペース(45)を経て、移動可能である、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項6】
前記制限装置(34)は、前記レール(41)の調整された端部で、横方向に相互に協同する停止部を、好ましくは、交互インターロッキング突起(47)又は尖物(46)を有する、請求項4又は1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項7】
前記レール(75)は、前記容器(54)から離れて延伸する部分(82)と、第一に対して続いて折れ曲がる第二部分(81)と備える、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項8】
前記レールは、隣接して横に延伸し、互いに少し離れて配置される2つの個別のレールを有するダブルレールとして設計されている、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項9】
前記サスペンション(12)は、平行アーム(18,19,71,72)を有する平行ガイド(17)を備え、前記平行ガイド17は前記容器(3)がつるされる方法で、一方は前記フレーム(16)に接続され、他方は前記容器(3)に接続され、前記容器3が前記フレーム(16)に対して垂直に可動である、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項10】
前記制限装置(34)は前記フレームに対して固定され、開口(114,115)を有する制限キャリア(95)を備え、前記開口の端部(116から123)は、レール(75)に備わる制限カム(104、105)のための制限停止部を形成する、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項11】
前記平行アーム(18,19,71,72)がリーフスプリング((121,121',122,122')として設計されるジョイントを有する、請求項9に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項12】
平行アーム(18,19,71,72)が少なくとも一つの水平動作ジョイントを更に備え、好ましくは、水平動作ジョイントは、リーフスプリング(136,136')として設計される、請求項9に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項13】
前記支持構造体(83)は、前記ベースユニット(73)が前記レール(75)に対して回転できるように設計されている、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項14】
前記支持構造体(83)は前記個別レール(85,86)の間で突出するマスト(89)を備え、好ましくは、前記個別レール(85,86)上にある摺動ディスク(89)をさらに備える、請求項8及び12に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項15】
2つの重量計が備えられる、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項16】
3つの重量計が備えられる、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【請求項17】
前記サスペンションは、計量する重量を移送するために、関連付けられた重量計と協同するボール支持部を有する、請求項1に記載の重力測定計量ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに記載の重力測定計量ユニットに関する。
【0002】
差異計量重量計としても知られる重力測定計量デバイスは、あらゆる種類の流動性材料またはバルク材料、すなわちともかく重力測定計量デバイスによって搬送できる限りのバルク材料に対して、産業の多くの分野で広く使用されている。バルク材料は、容器に分配され、容器からその下に位置するベースユニットに分配され、ベースユニット内に位置するコンベアによって計量デバイスから分配される。計量デバイスは重量計の上に設置されているため、重量計によって記録される重量は総重量、すなわち計量デバイスの構成部品の既知の一定重量(風袋)と、容器内およびベースユニット内に現在存在するバルク材料の変動重量(正味重量)とを足したものである。
【0003】
このようにして、重量計は、稼働中の計量デバイス全体の重量損失を従って、計量デバイスの重量は一定のため、計量デバイス内に存在するバルク材料の重量損失を連続的に記録するため、計量定デバイスの制御装置は、重量損失から分配されたバルク材料の実際の質量流量を特定し、所定の目標質量流量と比較して、実際の質量流量と目標質量流量との差を最小限に抑えるために、分配コンベアを適宜制御することができる。
【0004】
医薬品の分野や工業生産において着色顔料を添加する場合などには、産出質量流量の非常に精密な制御が必要となる場合がある。さらに、目標質量流量は、前述の着色顔料や医薬品の製造の場合には小さく(例:1時間当たり数キロ)、例えばプラスチックの製造や採鉱の場合には大きくなる(例:1時間当たり1トン以上)ことがあり、このような搬送可能容量に対して精密な添加も必要になることがある。
【0005】
コペリオン K-トロン社のSFT-III、SFT-II-M、SFT-II-Lとして知られる振動ワイヤーセンサーを備えた重量計など、計量範囲の分解能が、1:100,000以上のあらゆる種類の精密な重量計がよく使用されている。
【0006】
これらの重量計は最大で1:4,000,000の分解能を備えているため、数百キロの容器収容可能容量及び1時間当たり数トンの搬送速度であっても、問題なく正確な添加を実行できる。例えば、1:1,000,000の分解能を使用した場合、1kg/s(3.6t/h)の分配された質量流量が、100kgの容器収容可能容量で1/10gの精度まで記録され計量に使用されうる。質量流量が小さい場合、質量流量は1/100gまたは1/1,000gの精度まで測定できる。
【0007】
計量に重量計の精度を活かすため、非垂直コンベア、すなわち水平コンベアまたは傾斜コンベアが好ましい。水平コンベアでは重力が搬送方向に作用せず、したがって干渉しないため、この方法ではバルク材料の流体力学的挙動を多少良好に制御できるからである。より長いスクリューコンベアが、水平コンベアとしてよく適している。これは、実際の流量を、その回転速度によって極めて容易にかつ遅延なく変化させることができ、また、ホッパーからの質量流と計量ユニットの外部に位置する収集容器までの間を、実際の質量流量自体に不利を生じることなく適切につなぐことができるからである。
【0008】
K4G-Lグループ K-Tron 製品情報、K4G連続重力測定ブレンダーのパンフレットには、必要に応じてさまざまな流量で高精度の供給を可能にする、様々なホッパー容積と精密重量計を備えた重力測定計量ユニットの装置が示されている。
【0009】
搬送されるバルク材料によっては、定期的なメンテナンス、特に計量デバイスのベースユニット、つまりスクリューコンベアなどのコンベアの清掃が不可欠である。
【0010】
WO2006/010475において、バルク材料用の計量デバイスと、計量デバイス用のフレームを備えた計量ユニット、これは垂直の短いスクリューを有している、が示されている。計量デバイスは、フレームの板状延長部上に組み立てられ、フレームまたは延長部は、その上に配置された垂直ガイドロッドを介して、一方ではバルク材料容器を保持し、他方では計量デバイスのベースユニットを保持する。ベースユニットはガイドロッドに沿って下降させたり回転させたりすることができるため、計量デバイスから完全に分離して取り外すことなく保守作業を行うことができる。
【0011】
さらに、図示されている重力測定計量用の装置は重量計の上に設置することもできることが一般に開示されているが、その方法は依然として不明である。さらに、図示の装置は、より長いスクリューコンベア、または特に水平スクリューコンベアには使用することができない。
【0012】
本発明の目的は、メンテナンスのためにベースユニットに容易に接近できるような方法で、精密重量計と非垂直、好ましくは水平に配置されたコンベアを備えた計量ユニットをさらに開発することである。
【0013】
この目的は、請求項1の特徴によって解決される。
【0014】
計量デバイスが容器を介してフレームから吊り下げられ、レールが同様に容器自体に配置されているということは、一方で容器を支持し、他方でベースユニットを支持するが、容器と計量デバイスの両方の重量を記録するために全体として重量計の上に載る、複雑な二重サスペンションシステムを必要としないことを意味する。
【0015】
設定された目的を超えて、請求項2の特徴による制限装置によって、メンテナンス中に全方向に作用する力によって生じる応力に対することなく、重量力の方向の応力に対してのみ設計された、簡素化された、費用効果の高いサスペンションを使用することが可能となる。
【0016】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0017】
図において、
図1(a)および1(b)は、本発明の概略的な実施形態を示している。
図2(a)および1(b)は、本発明のさらに別の概略的な実施形態を示している。
図3(a)から3(c)は、本発明のさらなる実施形態の図を示している。
図3(d)は、図3(a)から3(c)による実施形態の三次元の部分図を示している。
図4および図5は、計量ユニットの容器用の平行ガイドの平行アームの2つの実施形態の3次元詳細図を示している。
【0018】
図1(a)は、バルク材料用の漏斗状の容器(3)とベースユニット(4)とを有する計量デバイス(2)を備えた本発明による計量ユニット(1)を示す。ベースユニット(4)は同様に、駆動装置(5)と、それによって駆動されるスクリューコンベア(6)を備えた水平に調整されたコンベアとを有し、コンベアは破線で示されたコレクタ(7)中で終了する。さらに、駆動装置(5)は、モータ(8)と、コンベアが接続されるギアボックス(9)とを備えている。モータ(8)、ひいてはスクリューコンベア(6)の回転速度の制御装置は、当業者には公知であり、図を簡略化するために省略されている。図示の実施形態では、コンベア収容器(11)への移行ホッパー(10)も設けられており、コンベア収容器11の中に延びるスクリューコンベア(6)が、破線で描かれている。スクリューコンベア(6)は水平搬送に広く使用されているが、当業者には、垂直搬送には適さない別の設計のコンベアも知られていることに留意すべきである。
【0019】
稼働中、バルク材料は容器(3)に充填され、前記バルク材料は、容器3から移行ホッパー(10)を経由してコンベア収容器(11)に落下し、そこで搬送管(6')内で作動するスクリューコンベア(6)によって、左側へ搬送されコレクタ(7)に入る。
【0020】
サスペンション(12)は、重量計(14)上のカンチレバー(13)を介して右側で計量デバイス(2)を支持し、重量計(14)はフレーム(16)の適切に設計された支持部(15)上にある。サスペンション(12)は、平行ガイド(17)を介して計量デバイス(2)をその左側で支持し、この平行ガイド(17)は、図示の実施形態では、上部平行アーム(18)及び下部平行アーム(19)を有し、平行アーム(18,19)は端部ジョイント(20,20')及び(21、21')を備え、フレーム(16)と容器(3)とに、容器(3)がフレーム(16)に対して垂直方向に可動であるように吊り下げられる方法で接続されている。
【0021】
その結果が、フレーム(16)、計量デバイス(2)及びサスペンション(12)を備えた重力測定計量ユニットであり、前記サスペンション12は、好ましくは、平行ガイド(17)を有し、容器3が吊り下げられる方法で、この平行ガイド(17)は、一方ではフレーム(16)に接続され、他方では計量デバイス(2)の容器(3)に接続され、容器(3)は、フレーム(16)に対して垂直に可動である。
【0022】
コントローラ(前述のように、図を簡略化するために省略されている)は、重量計(14)の計量信号と図示の装置の形状から、重力測定演算において計量デバイス(2)の重量を連続的に特定することができ、したがって、スクリューコンベア(6)による正確な計量のためにモータ(8)を制御することができる。平行ガイド(17)の垂直運動により、容器(3)さらには計量デバイス(2)は、垂直方向におけるフレームの影響から解放されるので、重量計(14)は計量デバイス(2)の実際の重量を特定することができる。使用される重量計(14)によって、特に重量計(14)が振動ワイヤ重量計として設計されている場合、平行ガイド(17)による必要な垂直方向の変位も非常に小さくなり得ることに留意すべきである。しかしながら、計量デバイス(2)は、正しい計量、すなわち計量ユニット(1)による精密な計量を確実にするために、垂直力に関して、使用されるスケールに対応する垂直間隔でフレーム(16)から切り離されなければならない。
【0023】
図には、レール(25)も示されており、このレールは、その内端エリア(26)で容器(3)に固定され、もう一方の外端エリア(27)では自由に浮いているが、好ましくは、ばね弾性的に下方にたわませることができる。
【0024】
レール(25)を走行要素(29)とマスト(30)とを備えた支持構造体(28)が走行し、支持構造体28にベースユニット(4)が吊り下げられ、レール(25)の長さに沿って前後に移動できる。図1(a)においては、左側に、容器(3)に向かって稼働位置(すなわち、重力測定計量のために容器(3)に稼働可能に接続されている)に、右側に、容器(3)から離れてメンテナンス位置(すなわち、容器(3)から切り離され、メンテナンス作業のために接近可能である)に、移動できるようになっている。
【0025】
レール(25)の外端エリア(27)の下には、フレームに配置された第二の支持部(31)があり、その上に、レール(25)の外端エリア(27)用の支持ベアリング(32)が配置されている。さらに、制限装置(34)の横方向制限停止部(33,33')が第二の支持部(31)上に設けられている(図1(b)を参照)。図では制限停止部(33')は制限停止部(33)に隠れている。
【0026】
図1(b)は図1(a)の実施形態を示し、ベースユニット(4)はメンテナンス位置に移動している。ベースユニットの重量は現在レール(25)の外端エリア(27)にかかっており、この外端エリア(27)は、好ましくはこの重量に応じて垂直方向に弾力性を持つように設計されているため、外端エリア(27)が支持部(32)にぶつかってその上に載るまで下降している。外端エリア(27)は、同時に横方向制限停止部(33,33')の間に引き込まれ、所定の公差でこれらの間に水平方向に固定される。この公差は、サスペンション(12)によって予め決められている。ベースユニット(4)がメンテナンス位置で操作された場合、レール(25)は、操作から生じるすべての力を容器(3)に、そして容器3からこの力を吸収しなければならないサスペンション(12)に伝達するレバーとして機能する。このようにして、水平方向に作用する力の成分は、垂直軸(35)を中心に容器(3)を回転させる。制限装置(34)の公差は、許容可能なねじれは許容し、さらに許容されないねじれを防止する。
【0027】
容器(3)をその軸(35)を中心に回転させる水平方向に作用する力の成分に関してサスペンション(12)の複雑な補強はもはや必要ない。逆に、簡素化された費用効果の高いサスペンション(12)が可能である。
【0028】
その結果、外端エリア(27)はフレームによって支持され、すなわち、ベースユニット(4)の重量はフレームによって負担され、メンテナンスに起因する水平方向に作用する力も、制限停止部(33、33')を介してフレーム(16)によって吸収される。こうして、垂直軸(35)を中心とした容器(3)の回転が防止される、または制限装置(34)の設計によっては所定の値に制限される。その結果、サスペンション(12)は、計量ユニット(2)の重量力に対してのみに、簡略化された方法で設計することができ、ベースユニット(4)のメンテナンスにより水平方向に作用する力またはモーメントの受容のための取り組みは除外される。
【0029】
これは、ベースユニット(4)がメンテナンス位置ではフレーム(16)に取り付けられているが、稼働位置ではレール(27)が自由に浮いている状態でフレームから完全に切り離されていること(図1(a))を意味し、そのためフレーム(16)は、重量計(14)によるベースユニット(4)の計量を誤らせるような力をベースユニット4に及ぼすことはできない。
【0030】
レール(25)が垂直方向に弾力性があるように設計され、支持ベアリング(32)がフレーム(16)に備えられ、ベースユニット(4)がメンテナンス位置のときにレール(25)は支持ベアリング(32)上にあり、ベースユニット(4)が稼働位置のときに、レール(25)が支持部(32)の上にないように、弾力性たわみが下向きのときに、レール(25)が支持ベアリング32の上にあることが好ましい。さらに、制限装置(34)がフレーム(16)上に備えられることが好ましく、これは、フレーム(16)に対する容器(3)の垂直軸(35)を中心とする回転を制限する。制限装置(34)はまた、好ましくは、フレーム(16)に接続された停止部(33,33')を有し、停止部33,33'はレール(25)と相互作用する。
【0031】
しかし、この時点で、平行ガイド(17)及び/又は重量計の支持部は、メンテナンス中にレールに作用するすべての力を吸収するのに十分堅固に設計することもできることに留意すべきである。この場合、レールの垂直方向のバネ弾性設計と制限装置の費用は不要である。その上、容器(3)と係合するだけのサスペンション自体の単純な設計の利点は残り、容器(3)上に配置されたレールに関しては、もはやフレームで支持される必要がなく、したがって、少なくとも重量力の方向において、重力測定操作中、確実に、計量ユニットがフレームから完全に切り離される。
【0032】
図2(a)は、いくつかの部品で設計されている改良されたレール(41)を備えたさらなる実施形態による計量ユニット(40)を示している。レール(41)の容器側の部品(42)は、その一方の端部(43)で容器に固定されており、好ましくは容器(3)から離れる方向に水平に延伸している。同様に、レール41の、好ましくは水平に調整されたフレーム側の部品(44)は、フレーム(16)に固定されている。レール(41)の両方の部品(42,44)は互いに一直線になるように並べられ、それらの間には中間スペース(45)があり、そのスペースによって容器(3)はフレームから切り離されているが、支持構造体(28)の走行要素(29)がスペースを通過することができるように設計されている。
【0033】
図2(a)に示すベースユニット(4)の稼働位置では、ベースユニット(4)は、レール(41)の内側の部品(42)にかかり、容器(3)に接続されており、重量計(14)は計量ユニット(2)の全重量を検出する。内側の部品(42)は、スペース(45)によってフレーム(16)から切り離されており、フレームによって重量を誤らせる力が作用することはない。計量ユニットの稼働中、容器は、計量ユニット(2)の重量の変化により、二重矢印(48)の方向に自由に移動可能であり、計量プロセス中に重量計(14)によって発生するこの移動は、サスペンション(12)または平行ガイド(17)によって許容される。これは、レール(25)の外端エリア(27)が自由に浮いている場合の図1(a)による実施形態の場合と同様である。
【0034】
メンテナンス位置のときには、走行要素(29)を有する支持構造体(28)は、レール(41)の、フレームに堅固に接続された外側の部品(44)上にあり、したがってフレーム(16)によって支持され、操作によってベースユニットに作用する力は、スペース(45)があるため容器(3)に伝達されることがないので、サスペンションは、対応する応力から保護され、簡略化された方法で、重力測定操作の重量力に対してのみ設計することができる。
【0035】
レール(41)は、いくつかの部品で設計され、容器側の部品(42)が容器(3)に接続され、フレーム側の部品(44)がフレーム(16)に接続され、レール(41)の部品(42,44)は、互いに一直線になるように並べられ、互いに対して可動であり、支持構造体(28)は、調整された両端部の間の中間スペース(45)を経て、移動可能であることが好ましい。
【0036】
図2(b)は、図2(a)と比較して変更された更なる実施形態における、レール(41)を上方から見た図である。レール(41)の内側部品(42)が固定された容器(3)の一部と、レール(41)の外側部品(44)が固定されたフレーム(16)の一部が見える。両部品(42,44)は位置調整されており、中間スペース(45)は、部品(42,44)の対向する正反対の形状の端部(46,47)の間に形成されている。図示の実施形態では、部品(42)に長方形の切り欠き(46)が設けられ、そこに部品(44)の長方形の突起(47)が突出している。この設計により、容器側部品(42)は、中間スペース(45)を介して二重矢印(48)(図2(a))の方向にフレーム側部品(44)に対して自由に動くことができる(すなわち、容器(3)はフレームから切り離されている)が、中間スペース(45)は、支持構造体(28)または走行要素(29)が容易に横断できるように設計されている。
【0037】
さらに、この実施形態は、例えば、ベースユニット(4)がその稼働位置から解放されたときに既に、サスペンション(12)における容器(3)の回転が制限されるという利点を有する。なぜならその時、相互に作用する切り欠き(46)と突起(47)とが互いに横方向に当接するからである。したがって、突起(47)または切り欠き(46)は、制限装置(49)の側方停止部に相当し、図1(a)および(b)による停止部(33、33')と同様に作用する。
【0038】
当業者は、サスペンション(12)および支持構造体(28)の特定の設計に従って本発明による効果を達成するために、特定の場合に、所望のように中間スペース(45)または突起/切り欠きの組み合わせを形成することができることに留意されたい。
【0039】
制限装置(32)は、レール(41)の位置調整された端部に横方向に相互に作用する停止部、好ましくは、交互インターロッキング突起(47)及び切り欠き(46)を有することがさらに好ましい。
【0040】
図3(a)から(c)は、計量ユニット(50)を側面から見た図(図3(a))、下方から見た図(図3(b))、および斜め下方から計量ユニット(50)のレール51および制限装置(52)に向けて見た三次元部分図(図3(c))である。各図において、座標系(53)は計量ユニット(50)の高さh、長さl、幅bを示している。図3(d)では、計量ユニット(50)の制限装置(52)を有するレール(75)が、分解図の態様でより詳細に示されている。
【0041】
図3(a)は計量ユニット(50)の側面図を示し、計量ユニット50は、計量デバイス(55)のバルク材料用の円筒状に設計された容器(54)を有し、計量デバイス50は補充されるバルク材料用の接続部(56)と、移送漏斗(57)と、コンベア収容器(58)(この中で外側から見えない水平スクリューコンベアが作動する)とを有し、スクリューコンベアがその中を通ってさらに延伸する搬送管(59)が、コンベア収容器(58)から左側に開通し垂直移送管(60)の中に入り、そこから計量されたバルク材料が下方に排出される。モータ(61)がスクリューコンベアを駆動し、モータとスクリューコンベアとの間のギアボックス(62)(図3(b)参照)(図1(a)のギアボックス(9)に相当する)は、計量ユニット(50)のフレーム(64)の外側の垂直支持部(63)によって覆われている。図示の実施形態では、モータ(61)、ギアボックス(62)、移送漏斗(57)、コンベア収容器(58)、搬送管(59)および移送管(60)が計量デバイス(55)のベースユニット(73)を形成している。
【0042】
外側の垂直支持部(63)には、その背後に位置する第二の外側の垂直支持部(63')が隠れており、フレーム(64)の内側の垂直支持部(65)にも、その背後に位置する内側の垂直支持部(65')が隠れている。垂直キャリア(63,63'、65、65')はベースプレート(66)上に立っており、特に、図3(a)では外側垂直キャリア(63)によって隠されているが、よりよく全体像を示すため破線で示されている外側および上側横方向キャリア(67)を担持している。横方向キャリア(67)は、断面が逆U字型に設計されており、図3(b)では下から見える。
【0043】
横方向キャリア(67)は重量計(68)の支持体として機能し、重量計(68)に容器(54)はカンチレバー(69')を備えた垂直キャリア要素(69)(図1(a)のカンチレバー(13)に相当する)によって支えられる。キャリア要素(69)はサスペンション(80)の一部である。
【0044】
反対側の計量ユニット(50)の内側には、サスペンション(80)の垂直フレーム部分(70)が見られ、垂直フレーム部分(70)には、上部平行アーム(71)と下部平行アーム(72)が配置され、上部平行アーム(71)と下部平行アーム(72)は、計量プロセス中の重量計(68)の動きのために必要な限りにおいて、容器(54)を垂直方向に変位できるように支持する。制御装置(74)は、ここでは計量ユニット(50)自体に配置され、基本的に当業者に知られている従来の方法で計量プロセスを制御する。
【0045】
図3(b)は、計量ユニット(50)を下方から示しており、重量計(68)は横方向キャリア(67)に隠れている。フレーム(64)の台形の輪郭を見ることができ、移送管(60)の位置には狭い側が、コントローラも配置されている外側に広い側がある。図示されていないが、この配置により、ここでは6つの計量ユニット(50)のグループを、共通のコレクタの周りに六角形として配置することができる。
【0046】
また、垂直軸(35)を中心とする容器(54)の回転を制限する制限装置(52)のレール(75)(図3(c)および図3(d))のさらなる実施形態の第二部分(81)と、対応して設計された制限キャリア(95)(図3(c)および図3(d))の第二側面部(98)とが示されている。
【0047】
図3(c)は、計量ユニット(50)の部分を斜め下方から立体的に示しており、レール75が容器(54)から離れるように突出し、横方向キャリア(67)に配置された保護ケーシング(76)によって覆われている。上述したように、横方向キャリア(67)は、断面が逆U字型に設計され、閉じた側を上側に向けて垂直キャリア(63,63')に配置され、重量計(68)を担持し、重量計が今度は支持アーム(69')を介して垂直キャリア要素(69)さらには容器(54)を担持する(図3(a)参照)。
【0048】
キャリア要素(69)の、下方に延びるキャリア部分(77)は、水平に調整された接続プレート(78)で終わり、この接続プレート(78)にレール(75)の取り付けヘッド(79)が固定され、レール(75)がキャリア要素(69)に(したがって容器(54)に)固定される。レール(75)の詳細を図3(d)に示す。
【0049】
図示の実施形態では、レール(75)は、容器(54)から離れて延伸する第一部分(82)と、第一に続いて隣接し第一部分の方へ折り曲がる第二部分(81)とを有する。さらに、図示の実施形態では、レール(75)はダブルレールとして設計されており、2つの個別のレール(85)および(86)が隣接して横に延伸し、互いに少し離れて配置されていて隙間を形成しており、隙間を通してマスト87が突出しており、マスト87にベースユニット(73)(図3(a)も参照)が吊り下げられている。
【0050】
ベースユニット(73)の支持構造(83)に加えて、マスト(87)は下部摺動ディスク(88)と上部摺動ディスク(89)として設計された走行要素を有する。クランプディスクまたは摺動ディスク(88,89)を互いに対して突っ張る場合、ディスクはベースユニット(73)をレール(75)に固定する、図3(c)では稼働位置にある。摺動ディスク(88,89)を互いから解放すると、マスト(87)を介して個別のレール(85,86)の間の隙間に沿ってベースユニット(73)を移動させることができる。
【0051】
ベースユニット(73)は、締め付けネジ(91)を介して移送漏斗(57)を容器(54)に接続するクランピングリング(90)を解放することによって、メンテナンス位置に移動し、支持構造体(83)のみによって支持されて、レール(75)に吊り下がる。次に、係合解除された摺動ディスク(88,89)を有するベースユニット(73)は、スクリューコンベアが移送管(60)から引き抜かれるまで、容器(54)から引き離すことができるが、これは一般に、支持構造体(83)又はマスト(87)がレール(75)の第一部分(82)の外側エリアにある場合である。そこで、ベースユニット(73)をマスト(87)の軸を中心に反時計回りに回転させ、同時に、スクリューコンベアが横方向キャリア(67)と平行になり、その外側に来るまで、第二部分(81)に沿って押すことができる。レール(75)のこの設計の利点の1つは、ベースユニット(73)をスクリューコンベアの全長にわたって一直線に容器(54)から引き離す必要がないことであり、これによりスペースが節約され、メンテナンスの観点から、特定のラインのより狭いスペース条件が可能になる。
【0052】
この目的のために、支持構造体(83)は、好ましくは、ベースユニット(73)がレール(75)に対して回転できるように設計される。図示の実施形態では、摺動ディスク(88,89)が互いに対して緩められたときに、マスト(87)がスクリューコンベアの層に合わせて個別のレール(85,86)の間の隙間でいつでも回転できるので、容易に可能である。さらに好ましくは、支持構造体(83)は、個別のレール(85,86)の間に突出するマスト(87)を備え、より好ましくは、個別のレール(85,86)上にディスク(89)を備え、このディスク(89)は、摺動ディスクとして設計されている。
【0053】
図3(d)は、レール(75)及び図3(c)に図示されるように組み立てられた状態ではレール(75)を含む制限限定キャリア(95)を分解図で示している。
【0054】
レール(75)を下方に延びるキャリア部分(77)に、従って容器(54)に固定する接続プレート(78)に加えて(図3(c)参照)、レール75は第一部分(82)の端部で外側に突出する第一制限カム(100)と、図示の実施形態では第二部分(81)の端部で前記第二部分から外側に突出する第二制限カム(101)とを備える。
【0055】
制限カム(100,101)はそれぞれ、長方形の外形、下側面(102,103)と、下側面(102,103)によって図では隠れている反対側の上側面と、外側面(104,105)と、左側面(106,107)及び右側面(108,109)とを有し、左側面(106,107)及び右側面に左肩領域(110,111)及び右肩領域(112,113)が隣接している。
【0056】
制限キャリア(95)は、フレーム(64)の横方向キャリア(67)に固定される取付部(96)と、第一制限開口(114)及び第二制限開口(115)が設けられる第一側面部(97)及び第二側面部(98)とを備える。制限開口(114,115)は、内側の制限端部(116,117)および外側の制限端部(118,119)ならびに下側の制限端部(120,121)及び上側の制限端部(122,123)によって形成されている。さらに、取付部(96)には、レール(75)の第一部分(82)を通すための切り欠き(124)が設けられている。
【0057】
組立てられた状態では、レール(75)は、制限カム(100)が制限開口(114)を通って突出し、制限カム(101)が制限開口(115)を通って突出するが、肩領域(110,112)及び(111,113)、または左側面(106,107)もしくは右側面(108,109)、または下側面(102,103)もしくは反対側の上側面のいずれともが、制限開口(114,115)の対応する制限端部と接触しないように、制限キャリア(95)内に位置している。同時に、レール(75)の第一部分(82)は、切り欠き(124)を通って突出し、取付部(78)は取付部(96)の後方及び横方向キャリア(67)の後方に位置し、垂直キャリア部(77)に固定される。
【0058】
つまり、レール(75)の制限カム(100,101)は、レール(75)に力が作用していない限り、すなわち図3(c)にも示されるように、ベースユニット(73)が稼働位置にあり、いかなる望ましくない力も受けていない限り、制限開口(114,115)を通って自由に、かつぶつかることなく突出する。
【0059】
これとは対照的に、ベースユニット(73)がレール(75)の第一部分(82)に沿って稼働位置から離れて外側に移動すると、垂直方向に弾性的に設計されたレール(75)は、その制限カム(100,101)の下側面(102,103)が制限開口(114,115)の下側制限端部(120,121)に突き当たるまで下方に下がり(図1(a)に従った原理)、これにより制限キャリア(95)とこれを介して横方向キャリア(67)がベースユニット(73)の重量を引き受け、レール(75)はベースユニット(73)の重量力によってフレーム(64)に連結される。
【0060】
また、水平方向に作用する力がベースユニット(73)に作用し、容器(54)をその軸(35)の回りに回転させる恐れがある場合も異なる。この場合、レール(75)は、左(110,111)又は右(112)の肩領域で、制限開口(114,115)の対応する端部に当たるので、この力は、制限キャリア(95)又はフレーム(64)によって吸収され、従って、計量ユニット(50)のサスペンション(80)は、意図した程度まで応力がかかるだけである。
【0061】
ベースユニットに作用する他のすべての力についても同様であり、これによりレール(75)がいずれかの方向に変位する場合、制限カム(100,101)が開口(114,115)の対応する端部(116から123)に衝突するので、これらの力は制限キャリア(95)を介して横方向キャリア(67)、すなわちフレーム(64)に伝達され、サスペンション(80)に過度の応力を与えることはない。
【0062】
その結果、制限カム(100、101)と制限開口(114,115)との間の中間スペースは、損傷することなく制限カム(100,101)がく制限開口(114,115)に接触するまでのレール(75)の動きに、サスペンション(80)が耐えるのに十分な大きさにするだけである。制限装置(34)は、フレーム(64)に対して固定され、開口(114,115)を有する制限キャリア(95)を備え、開口の端部(116から123)は、レール(75)上に設けられた制限カム(100,101)のための制限停止部を形成することが好ましいことが分かる。
【0063】
図4は、計量ユニット(50)(図3(a))の平行アーム(71)のための実施形態の上方からの斜視図を示している。平行アーム(71)は、板金のような弾性的に変形可能な材料からなり、長方形の本体(120)と、その4つの角の領域において、本体から突出する接続舌を有し、接続舌は平行に整列しており、リーフスプリング(121,121',122,122')として機能し、端部にはネジ用の穴(123)を備えており、フレーム(64)、垂直フレーム部分(70)、または容器(54)に接した適切に設計された移行部(140)に固定できる(図3(a)参照)。リーフスプリング(121,121')はフレーム部分(70)にボルトで固定され、リーフスプリング(122,122')は移行部(140)にボルトで固定される。リーフスプリング(121,121',122,122')は、特定の寸法にすることにより実施可能な方法で容器54の必須の垂直移動が可能となるように平行アーム(71)のジョイントとして機能する。前述のように、寸法決めは使用する重量計の種類に依存し、当業者であれば容易に適切に行うことができる。振動ワイヤ重量計の場合、容器(54)の必須の垂直移動は、数分の1ミリメートルの領域であるが、それでも、フレーム部(70)の上向きの支持力が重量計(68)によって測定される重量を誤らせるのを防止するために不可欠である。
【0064】
平行アーム(71)はさらに、リーフスプリング(121,122)間の側部及びリーフスプリング(121',122')間の側部に、側面方向に折り曲げられた補強領域(125,125')を有し、この補強領域(125,125')は、それぞれのリーフスプリング間で平行アーム(71)を規定された方法で補強するので、その本体(120)は、リーフスプリング(121,121',122,122')によって形成されるジョイントを介してフレーム及び容器(54)に取り付けられる剛性レバーとして作用する。
【0065】
下部平行アーム(72)(図3(a))は、上部平行アーム(71)と同様に設計されている。
【0066】
平行アーム(18,19,71,72)は、リーフスプリング(121,121',122,122')として設計されたジョイントを有することが好ましいことが分かる。
【0067】
図5は、平行アーム(130)のさらなる実施形態を示しており、この平行アーム(130)は、基本的に平行アーム(71,72)と同様に設計されているが、本体(131)には、折り曲げられた補強領域(133,133')までその全幅を横切る切り欠き(132)があり、本体(126)は平行アーム(130)の幅を横切る2つの平行なストリップ(134,135)に分割され、ストリップ(134,135)は、折り曲げられた領域(133,133')によって互いに接続されている。図5に示された、ストリップ(134,135)間の折り曲げられた領域(133,133')の破線部分は、ここでは垂直水平リーフスプリング(136,136')として機能し、これにより、ストリップ(134,135)は、示された二重矢印に従って水平に対して移動することができる。
【0068】
従って、平行アーム(130)は、重量計(68)が必要とする、容器54の垂直方向の移動だけでなく、横方向の移動も可能とする。これは垂直フレーム部(70)と容器の軸(35)(図3(a)参照)が正確には平行ではないが、ある程度重なり合っている場合におおよそ必要とされる。図3(a)から(d)に従った計量ユニット(50)では、このような場合は少ないが、特に、容器が1つの重量計ではなく2つの重量計上に載り、2つの重量計の支持点が平行ガイドと3点支持を形成する場合に必要となることがある。この場合、2つの重量計の支持点は完全に同じ高さにはなり得ないので、容器は垂直に対してわずかに傾斜し、したがって平行ガイドに対してもわずかに傾斜する。この場合、平行アーム(130)は、それが支持する容器領域のわずかな横方向の偏りを許容することができる。
【0069】
繰り返しになるが、横方向の偏りは通常ミリメートルの範囲であるが、使用される重量計のタイプによっては必然的に許容されなければならない。平行ガイドが容器を正確に垂直にガイドした場合、2つの重量計の一方の荷重は増加し、他方の荷重は減少することになる、初期位置に応じて、重量計は正確に同じ高さにはないからである。過負荷の重量計は、意図した動作範囲を超えて動作し、測定信号に望ましくないヒステリシスが生じ、測定結果を誤らせ、計量の質が低下する可能性がある。
【0070】
その結果、好ましくは、平行アーム(18,19,71,72)は、さらに、少なくとも1つの水平方向に作用するジョイントを有し、このジョイントは、好ましくは、リーフスプリング(136,136')として設計され、2つの重量計が設けられている重力測定計量ユニットの場合には、さらに好ましい。
【0071】
容器は3つの重量計スケールの上に配置することもでき、その場合、平行ガイドは省略されるが、本発明によるレール(25,75)が備えられ、好ましくは制限装置(34,52)が備えられることにここで留意すべきである。また、サスペンションは、好ましくは、それに割り当てられた重量計と相互作用して計量される重量を伝達するボール支持部を有することにも留意すべきである。重量を捕捉する上端では、重量計は球形に設計された表面を有し、例えば、カンチレバー(13,69')(図1(a),3(a))の同じ形状のわずかに広い球形または楕円形の窪みと相互作用する。これにより、正確な重量測定に影響を与えることなく、重量計に対してカンチレバーをわずかに横向きに動かすことができる。
【0072】
全ての実施形態に係る本発明による全体的な結果は、バルク材料用重力測定計量ユニットであって、計量ユニットは、計量されるバルク材料のための容器と、バルク材料のための水平に配置されたコンベアを備えたベースユニットとを備え、容器とベースユニットは、メンテナンスのために互いに取り外しが可能であり、重力測定計量のために計量ユニットが設計されるような方法で、少なくとも1つの重量計がその上に配置され、さらに、計量デバイスをサスペンションを介して稼働可能に支持しているフレームを備え、サスペンションは計量ユニットの容器に接続され、容器を介して計量ユニットを支持し、容器は、容器から離れるように突出するレールを備え、稼働位置及びメンテナンス位置の間で前後に移動できるように、ベースユニットはレールを走行する支持構造体を有する。
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図3d
図4
図5
【国際調査報告】