(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】通信のための方法、装置及びコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240905BHJP
H04W 28/24 20090101ALI20240905BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W28/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516969
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 CN2021118569
(87)【国際公開番号】W WO2023039758
(87)【国際公開日】2023-03-23
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067DD30
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
実施形態では、ULパケットドロップに関する解決手段を提案する。端末装置は、ネットワーク装置に送信されるデータパケットのセットを決定する。端末装置は、ネットワーク装置に情報を送信する。情報は、データパケットのセットのバッファ状態レポートと、バッファ状態レポートに関連付けられたパケット遅延バジェットとを示す。このようにして、古いデータの送信を避けることで、リソースの浪費が回避される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置において、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定することと、
前記データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、前記第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、前記ネットワーク装置に送信することと、
を含む、
通信方法。
【請求項2】
前記ネットワーク装置から、前記第1遅延バジェットの送信のための第1指示を受信することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末装置において、前記ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第2セットを決定することをさらに含み、
前記情報を送信することは、
前記データパケットの第2セットの第2のBSRと、前記第2のBSRに関連付けられた第2遅延バジェットとをさらに示す前記情報を送信することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記情報は、前記第1のBSR又は前記第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、前記第2のBSR又は前記第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを示す、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のBSR又は前記第1遅延バジェットに関連付けられた前記データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を、前記ネットワーク装置に送信することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のBSR又は前記第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を前記ネットワーク装置から受信することと、
前記ドロップ指示に基づいて、前記第1のBSR又は前記第1遅延バジェットに関連付けられたバッファをフラッシュすることと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第3のBSRを前記ネットワーク装置に送信することをさらに含み、
前記第3のBSRは、前記データパケットの第1セット内の、送信が必要な少なくとも1つのデータパケットに関連付けられている、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ネットワーク装置において、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、前記第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、端末装置から受信することを含み、
前記データパケットの第1セットは、前記端末装置によって送信されるものである、
通信方法。
【請求項10】
前記端末装置に、前記第1遅延バジェットの送信のための第1指示を送信することをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記情報を受信することは、
データパケットの第2セットの第2のBSRと、前記第2のBSRに関連付けられた第2遅延バジェットとをさらに示す前記情報を受信することを含み、
前記データパケットの第2セットは、前記端末装置によって送信されるものである、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記情報に基づいて、前記第1のBSR又は前記第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、前記第2のBSR又は前記第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを決定することをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のBSR又は前記第1遅延バジェットに関連付けられた前記データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を受信することをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第1遅延バジェットに基づいて、前記データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定することと、
前記データパケットの第1セットの前記少なくとも1部がドロップされるとの決定に従って、前記第1のBSR又は前記第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を、前記端末装置に送信することと、
をさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記データパケットの第1セットの前記少なくとも一部をドロップするかどうかを決定することは、
前記データパケットの第1セットの前記少なくとも一部が前記第1遅延バジェット内で送信可能かどうか、又は
上位レイヤの指示
のうちの1つに基づいて、前記データパケットの第1セットの前記少なくとも一部をドロップするかどうかを決定することを含む、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記情報に基づいて前記第1遅延バジェットを決定すること、又は
アップリンクQoS(Quality of Service)パラメータに基づいて前記第1遅延バジェットを決定すること、
をさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項18】
端末装置において、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定することと、
前記データパケットの第1セットに対する遅延バジェット又は上位レイヤの指示に基づいて、前記データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるとの決定に従って、前記データパケットの第1セットの前記一部がドロップされるようにすることと、
を含む、
通信方法。
【請求項19】
前記データパケットの第1セットの到着時間とQoSパラメータとに基づいて、前記遅延バジェットを決定することをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記データパケットの第1セットに対する前記遅延バジェットに基づいて、前記データパケットの第1セットの前記一部をドロップする必要があるかどうかを決定することは、
前記データパケットの第1セットの前記一部が、前記遅延バジェットに基づいて決定される第1時点の前に送信できないとの決定に従って、前記データパケットの第1セットの前記一部がドロップされると決定することを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記データパケットの第1セットに対する前記遅延バジェットに基づいて、前記データパケットの第1セットの前記一部をドロップする必要があるかどうかを決定することは、
少なくとも1つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックがあるとの決定、又は前記データパケットの第1セットの前記一部における少なくとも1つのデータパケットに関連付けられた少なくとも1つの新規データインジケータ(NDI)が、前記遅延バジェットに基づいて決定される第2時点の前に受信できないとの決定に従って、前記データパケットの第1セットの前記一部がドロップされると決定することを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記データパケットの第1セットに対する前記遅延バジェットに基づいて、前記データパケットの第1セットの前記一部をドロップする必要があるかどうかを決定することは、
前記データパケットの第1セットの前記一部における少なくとも1つのデータパケットの少なくとも1つの再送が、前記遅延バジェットに基づいて決定される第3時点の前に送信できないとの決定に従って、前記データパケットの第1セットの前記一部がドロップされると決定することを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項23】
データサイズの閾値を示す設定を前記ネットワーク装置から受信することと、
前記データパケットの第1セットの前記一部のサイズが前記データサイズの閾値を超えるかどうかに基づいて、前記データパケットの第1セットの前記一部をドロップする必要があるかどうかを決定することと、
をさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項24】
比例閾値を示す設定を前記ネットワーク装置から受信することと、
前記データパケットの第1セットの前記一部が前記比例閾値を超えるかどうかに基づいて、前記データパケットの第1セットの前記一部をドロップする必要があるかどうかを決定することと、
をさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記データパケットの第1セットの前記一部がドロップされた後の前記データパケットの第1セットの残りのデータ量を示すBSRを、前記ネットワーク装置に送信することをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記データパケットの第1セットの残りのデータパケットを全てドロップする必要があるとの決定に従って、前記データパケットの第1セットに関連付けられたバッファをフラッシュすることと、
前記データパケットの第1セットの残りのデータパケットが全てドロップされたことを示すドロップ指示を、前記ネットワーク装置に送信することと、
をさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記データパケットの第1セットの前記一部をドロップする前記決定の後に、アップリンク送信機会があるとの決定に従って、前記アップリンク送信機会がスキップされるようにすることをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項28】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、命令が格納されたメモリと、
を備え、
前記命令が前記プロセッサによって実行された場合、請求項1~8のいずれか1項、又は請求項18~27のいずれか1項に記載の方法を実行する、
端末装置。
【請求項29】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、命令が格納されたメモリと、
を備え、
前記命令が前記プロセッサによって実行された場合、請求項9~17のいずれか1項に記載の方法を実行する、
ネットワーク装置。
【請求項30】
命令が格納されたコンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、少なくとも1つのプロセッサにおいて実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1~8のいずれか1項、請求項9~17のいずれか1項、又は請求項18~27のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に電気通信の分野に関し、特に、通信のための方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通信性能を向上させるために、いくつかの技術が提案されている。いくつかの通信サービスでは、遅延に関する要件が非常に厳しい。例えば、データによっては、送信が遅れるとデータが役に立たなくなる可能性がある。また、端末装置は、新しいデータがアップリンク(UL)バッファに到着したときに、バッファ状態レポート(BSR)をネットワーク装置に送信することができる。バッファ状態レポート手順は、ULバッファ内の送信可能なデータ量に関する情報を、サービスを行うネットワーク装置に提供するために使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、本開示の例示的な実施形態は、通信のための解決手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様では、通信方法が提供される。通信方法は、端末装置において、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定することと、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)、及び第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットを示す情報を、ネットワーク装置に送信することと、を含む。
【0005】
第2の態様では、通信方法が提供される。通信方法は、ネットワーク装置において、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、端末装置から受信することを含む。データパケットの第1セットは、端末装置によって送信されるものである。
【0006】
第3の態様では、通信方法が提供される。通信方法は、端末装置において、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定することと、データパケットの第1セットに対する遅延バジェット又は上位レイヤの指示に基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があると決定したことに従って、データパケットの第1セットの一部がドロップされるようにすることと、を含む。
【0007】
第4の態様では、端末装置が提供される。端末装置は、プロセッサユニットと、プロセッサユニットに結合され命令が格納されたメモリと、を含む。命令は、プロセッサユニットによって実行された場合、端末装置に動作を実行させる。動作は、端末装置において、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定することと、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)、及び第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットを示す情報を、ネットワーク装置に送信することと、を含む。
【0008】
第5の態様では、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、プロセッサユニットと、プロセッサユニットに結合され命令が格納されたメモリと、を含む。命令は、プロセッサユニットによって実行された場合、ネットワーク装置に動作を実行させる。動作は、ネットワーク装置において、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、端末装置から受信することを含む。データパケットの第1セットは、端末装置によって送信されるものである。
【0009】
第6の態様では、端末装置が提供される。端末装置は、プロセッサユニットと、プロセッサユニットに結合され命令が格納されたメモリと、を含む。命令は、プロセッサユニットによって実行された場合、端末装置に動作を実行させる。動作は、端末装置において、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定することと、データパケットの第1セットに対する遅延バジェット又は上位レイヤの指示に基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があると決定したことに従って、データパケットの第1セットの一部がドロップされるようにすることと、を含む。
【0010】
第7の態様では、命令が格納されたコンピュータ可読媒体が提供される。命令は、少なくとも1つのプロセッサにおいて実行された場合、少なくとも1つのプロセッサに、第1の態様、第2の態様、又は第3の態様のいずれかにかかる方法を実行させる。
【0011】
本開示の他の特徴は、以下の説明を通して容易に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付図面における本開示のいくつかの例示的な実施形態のより詳細な説明を通じて、本開示の上記及び他の目的、特徴及び利点がより明らかになるはずである。
【0013】
【
図1】本開示の実施形態を実施可能な通信環境の模式図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかる通信のシグナリングフローを示す。
【
図3A】本開示のいくつかの実施形態にかかる、バッファ状態レポート(BSR)メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)の模式図を示す。
【
図3B】本開示のいくつかの実施形態にかかる、バッファ状態レポート(BSR)メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)の模式図を示す。
【
図3C】本開示のいくつかの実施形態にかかる、バッファ状態レポート(BSR)メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)の模式図を示す。
【
図3D】本開示のいくつかの実施形態にかかる、バッファ状態レポート(BSR)メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)の模式図を示す。
【
図3E】本開示のいくつかの実施形態にかかる、バッファ状態レポート(BSR)メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)の模式図を示す。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる通信のシグナリングフローを示す。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態にかかるパケットドロップの模式図を示す。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態にかかるパケットドロップの模式図を示す。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態にかかるパケットドロップの模式図を示す。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態にかかるパケットドロップの模式図を示す。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態にかかるパケットドロップの模式図を示す。
【
図10】本開示のいくつかの実施形態にかかるパケットドロップの模式図を示す。
【
図11】本開示の実施形態にかかる例示的な方法のフローチャートである。
【
図12】本開示の実施形態にかかる例示的な方法のフローチャートである。
【
図13】本開示の実施形態にかかる例示的な方法のフローチャートである。
【
図14】本開示の実施形態を実施するのに好適な装置の概略ブロック図である。
【0014】
全ての図面にわたって、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の原理について、いくつかの例示的な実施形態を参照しながら説明する。これらの実施形態は、単に説明を目的として説明されるもので、当業者が本開示を理解し実施する際に役立つものであり、本開示の範囲に対するいかなる限定も示唆しないことを理解されたい。本明細書で説明する本開示は、以下で説明するもの以外にも様々な方法で実施することができる。
【0016】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されない限り、使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0017】
本明細書で使用される場合、「ネットワーク装置」という用語は、端末装置が通信できるセル又はカバレッジを提供又はホストすることが可能な装置を指す。ネットワーク装置の例には、Node B(NB又はNB)、Evolved NodeB(eNodeB又はeNB)、新無線アクセスのNodeB(gNB)、リモート無線ヘッド(RRU:Remote Radio Unit)、無線ヘッド(RH:Radio Head)、リモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、フェムトノード、ピコノード等の低電力ノード、衛星ネットワーク装置、航空機ネットワーク装置等が含まれるが、これらに限定されない。以下では、議論を目的として、ネットワーク装置の例としてeNBを参照しながら、いくつかの例示的な実施形態を説明する。
【0018】
本明細書において、「端末装置」という用語は、無線又は有線の通信機能を有する任意の装置を指す。端末装置の例としては、ユーザ端末(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、移動電話、携帯電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、IoT(internet of things)デバイス、IoE(internet of everything)デバイス、マシンタイプ通信(MTC)機器、V2X通信用の車両搭載機器(ここでXは歩行者、車両又はインフラ/ネットワークを意味する)、デジタルカメラ等の撮像装置、ゲーム機器、音楽保存・再生装置、無線/有線でのインターネットアクセス及び閲覧を可能にするインターネット装置等が挙げられるが、それらに限定されない。以下の説明では、「端末装置」、「通信装置」、「端末」、「ユーザ端末」、「UE」という用語を互換的に使用する場合がある。
【0019】
一実施形態において、端末装置は、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置と接続されてもよい。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置の一方はマスターノードで、他方はセカンダリーノードであってもよい。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置は、異なる無線アクセス技術(RAT)を使用してもよい。一実施形態では、第1ネットワーク装置は第1RAT装置であってもよく、第2ネットワーク装置は第2RAT装置であってもよい。一実施形態では、第1RAT装置はeNBであり、第2RAT装置はgNBである。異なるRATに関連する情報は、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置に送信されてもよい。一実施形態において、第1情報が第1ネットワーク装置から端末装置に送信されてもよく、第2情報が第2ネットワーク装置から端末装置に直接送信されるか、又は第1ネットワーク装置を介して送信されてもよい。一実施形態において、第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の設定に関連する情報が、第2ネットワーク装置から第1ネットワーク装置を介して送信されてもよい。第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の再設定に関連する情報が、第2ネットワーク装置から端末装置に、直接送信されるか、又は第1ネットワーク装置を介して送信されてもよい。
【0020】
本明細書で論じられる通信は、任意の適切な規格に準拠してもよく、規格は、新無線アクセス(NR)、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、LTEエボリューション(LTE-Evolution)、LTEアドバンスト(LTE-A:LTE-Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標):Wideband Code Division Multiple Access)、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)、cdma2000、及びモバイル通信用グローバルシステム(GSM:Global System for Mobile Communications)等を含むが、これらに限定されない。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例には、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.85G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)、第6世代(6G)の通信プロトコルが含まれるが、これらに限定されない。本明細書に記載された技術は、上記の無線ネットワーク及び無線技術だけでなく、他の無線ネットワーク及び無線技術に使用してもよい。
【0021】
本明細書で使用される場合、用語「回路」は、ハードウェア回路、及び/又はハードウェア回路とソフトウェアとの組合せを意味してもよい。例えば、回路は、アナログハードウェア回路及び/又はデジタルハードウェア回路と、ソフトウェア/ファームウェアとの組合せであってもよい。さらなる例として、回路は、協働して端末装置やネットワーク装置等の装置に種々の機能を発揮させる、デジタル信号プロセッサ等のソフトウェア付きハードウェアプロセッサ、ソフトウェア、及びメモリの任意の部分であってもよい。さらに別の例では、回路は、操作のためにソフトウェア/ファームウェアを必要とするが、操作に必要ないときはソフトウェアが存在しない場合があるマイクロプロセッサ又はマイクロプロセッサの一部のようなハードウェア回路及び/又はプロセッサであってもよい。本明細書で使用される場合、回路という用語は、単なるハードウェア回路若しくはプロセッサ、又はハードウェア回路若しくはプロセッサの一部、並びにその(又はそれらの)付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの実装も網羅する。
【0022】
本明細書で使用される場合、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」、及び「上記(the)」は、文脈で別途明確に示されていない限り、複数形も含むことを意図している。「含む」という用語及びその変形は、「含むがこれに限定されない」ことを意味する開放式の用語として解釈される。「・・・に基づいて」という用語は、「・・・に少なくとも部分的に基づいて」と解釈される。「一実施形態」及び「1つの実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と解釈される。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも1つの他の実施形態」と解釈される。「第1」、「第2」等の用語は、異なる対象又は同じ対象を指してもよい。以下の内容には、明示的及び暗黙的な他の定義が含まれることがある。
【0023】
いくつかの例において、値、手順又は装置は、「最適」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」等と称される。理解される点として、こうした説明は、使用される複数の機能的代替の中から、選択可能であると示すことを意図しており、こうした選択は、他の選択と比べて、より優れていたり、より小さかったり、より高かったり、又はより好ましかったりする必要はない。
【0024】
前述したように、遅延に関する要件は非常に厳しい。仮想現実(VR)と拡張現実(AR)(「XR」と総称することができる)のトラフィックのためのULパケットドロップの強化が求められている。XRトラフィックの特徴を簡単にまとめると、高スループット(10Mbps~50Mbps)、高信頼性(99%~99.999%)、低遅延(PDB=10ms~60ms)、周期性である。XRの場合、パケットサイズが通常大きく、古いパケットを送信し続けると、かなりのリソースが無駄になる可能性がある。パケットドロップにはレイヤを跨いだ設計が必要かもしれない。つまり、gNB/UEは、パケット遅延バジェット(PDB:Packet Delay Budget)と、XRアプリケーションフレームの境界を知る必要がある。ダウンリンク(DL)スケジューリングの場合、パケットドロップは実施上の問題である可能性があり、UEは、少なくとも下位レイヤ(すなわち、メディアアクセス制御(MAC)及び物理(PHY))では、gNBがパケットをドロップしたかどうかを知る必要はない。ULスケジューリングの場合、gNBは、ULパケットがドロップされるべきかどうか、ULリソース割当がまだ必要かどうかを知る必要がある。
【0025】
さらに、現在の新無線(NR)の仕様では、以下のイベントのいずれかが発生した場合、BSRがトリガされる。(1)LCGに属する論理チャネルのULデータが、MACエンティティで利用可能になる。(2)ULリソースが割り当てられ、パディングビット数がバッファ状態レポートMAC CE及びそのサブヘッダのサイズ以上である。(3)retxBSR-Timerが満了し、LCGに属する論理チャネルの少なくとも1つに、ULデータが含まれる。(4)periodicBSR-Timerが満了する。
【0026】
5G QoS(Quality of Service)の特性は、QoSフローがUEとUPFとの間のエッジトゥエッジで受けるパケット転送処理を、以下の性能特性の観点から説明している。リソース・タイプ(GBR(Guaranteed Bit Rate)、遅延に厳しいGBR、又はNon-GBR)、優先度レベル、パケット遅延バジェット(PDB)、パケット誤り率(PER)、averaging window(GBR、及び遅延に厳しいGBRリソースタイプのみ)、最大データバースト量(MDBV:maximum data burst volume)(遅延に厳しいGBRリソースタイプのみ)。
【0027】
本明細書で使用する「パケット遅延バジェット(PDB)」という用語は、UEと、ユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function)のN6終端点との間でパケットが遅延する可能性のある時間の上限を定義する。PDBは、UPFによってN6インタフェースで受信されるDLパケットと、UEによって送信されるULパケットに適用される。ある5G QoS識別子(5QI)の場合、PDBの値は、ULとDLで同じである。3GPP(登録商標)アクセスの場合、PDBは、スケジューリングとリンク層機能の設定(スケジューリングの優先度の重みとHARQターゲット動作点の設定等)をサポートするために使用される。保証されたGBR(遅延に厳しいリソースタイプを使用するQoSフロー)では、PDBの期間内にデータバーストがMDBVを超えず、QoSフローがGFBRを超えない場合、PDBよりも遅延したパケットは、損失としてカウントされる。GFBRを超えないGBRリソースタイプを伴うGBR QoSフローの場合、パケットの98%は、5QIのPDBを超える遅延をしてはならない。5Gアクセスネットワークパケット遅延バジェット(5G-AN PDB)は、コアネットワークパケット遅延バジェット(CN PDB)の静的な値を差し引くことによって決定される。これは、UPF(PDUセッション用に選択される可能性のある任意のUPF)の任意のN6終端点と、5G-ANとの間の、所定のPDBからの遅延を表す。XRトラフィックバーストのPDBは、XRトラフィックバーストがgNB/UEに到着した時間から、XRトラフィックバーストの全てのデータパケット(又はデータパケットのX%、ここでXは0~100の数)が正常に送信される時間までの遅延バジェットを指すことができる。XRトラフィックバーストは、1つ又は複数のデータパケットを含んでもよい。一例として、XRトラフィックバーストのデータパケットには、相互に関連する情報が含まれてもよく、例えば、データパケットのそれぞれには、XRアプリケーションによって生成されるビデオフレームの情報の一部が含まれてもよい。この場合、データパケットは、遅延バジェットと同じ要件を有してもよい。XRトラフィックバーストのデータパケットが同時にgNB/UEに到着しない場合、XRトラフィックバーストの到着時間は、最初のパケット若しくは最後のパケットの到着時間、又はXRトラフィックバーストのデータパケットの平均到着時間として定義され得る。
【0028】
パケットドロップを有効にするためには、ファイルの境界(すなわち、パケットの開始と終了が同じXRトラフィックバーストに属する)と、関連PDBとを、スケジューラが知る必要がある。特定の論理チャネルについて、gNB/UEは、到着時間が似ていて同じPDB要件を持つパケットが、同じXRトラフィックバーストに属すると判断してもよいし、或いは、例えばアプリケーションデータユニット(ADU)のヘッダ等によって判断してもよい。本明細書で使用する「アプリケーションデータユニット(ADU)」という用語は、アプリケーションデータの処理用の最小粒度を指すことができる。ADUは、1つ又は複数のインターネットプロトコル(IP)パケットにパケット化されてから、gNB/UEに届けられてもよい。一実施形態において、XRバーストのデータパケットはADUの情報を含んでもよい。スケジューラは、PDB内で全てのパケットを正常に送信するように努めるべきである。しかし、それでもパケットのいくつかは時間内に送信できない可能性がある。ULスケジューリングの場合、gNBは、ULトラフィックのQoSパラメータに基づいて最大PDBを引き出してもよい。しかし、gNBはULパケットがUEに到着する正確な時間を知らないため、gNBはXRトラフィックバーストの残りのPDBを正確に知ることができない。
【0029】
実施形態では、ULパケットドロップに関する解決手段を提案する。端末装置は、ネットワーク装置に送信されるデータパケットのセットを決定する。端末装置は、ネットワーク装置に情報を送信する。情報は、データパケットのセットのバッファ状態レポートと、バッファ状態レポートに関連付けられた遅延バジェットとを示す。このようにして、古いデータの送信を避けることで、リソースの浪費が回避される。
【0030】
図1は、本開示の実施形態を実施可能な通信システムの模式図を示す。通信ネットワークの一部である通信システム100は、端末装置110-1、端末装置110-2、…、端末装置110-Nを含んでおり、これらは「端末装置110」と総称することができる。数字のNは、任意の適切な整数とすることができる。
【0031】
通信システム100はさらに、ネットワーク装置120を含む。通信システム100において、ネットワーク装置120と端末装置110は、データと制御情報を互いに通信することができる。
図1に示す端末装置及びネットワーク装置の数は、説明のために示したものであり、何らかの限定を示唆するものではない。
【0032】
通信システム100における通信は、任意の適切な通信プロトコルに従って実施されてもよい。通信プロトコルには、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)及び第5世代(5G)等のセルラー通信プロトコル、電気電子学会(IEEE)802.11等の無線ローカルネットワーク通信プロトコル、及び/又は現在知られているか将来開発される他の任意のプロトコルが含まれるが、これらに限定されない。さらに、通信は、任意の適切な無線通信技術を利用してもよい。無線通信技術には、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、及び/又は現在知られているか将来開発される他の任意の技術が含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
本開示の実施形態は、任意の好適なシナリオに適用することができる。例えば、本開示の実施形態は、能力が低いNRデバイスで実施することができる。或いは、本開示の実施形態は、以下のいずれかで実施することができる。新無線(NR)MIMO(multiple-input and multiple-output)、NRサイドリンク強化(NR Sidelink Enhancements)、52.6GHz超の周波数でのNRシステム、71GHzまでのNR運用拡張、非地上系ネットワーク(NTN)における狭帯域IoT(NB-IoT:narrow band-Internet of Thing)/強化されたマシンタイプ通信(eMTC:enhanced Machine Type Communication)、NTN、UE省電力機能強化、NRカバレッジ拡張、NB-IoTとLTE-MTC、統合アクセスバックホール(IAB:Integrated Access and Backhaul)、NRマルチキャスト・ブロードキャストサービス、又は、マルチ無線デュアルコネクティビティの強化。
【0034】
本明細書で使用する「スロット」という用語は、動的なスケジューリング単位を指す。1つのスロットは所定数のシンボルを含む。「ダウンリンク(DL)サブスロット」という用語は、アップリンク(UL)サブスロットに基づいて構築された仮想サブスロットを指す場合がある。DLサブスロットは、1つのDLスロットよりも少ないシンボルを含んでもよい。ここでいうスロットとは、所定数のシンボルを含む通常のスロットを指す場合もあれば、所定数のシンボルよりも少ないシンボルを含むサブスロットを指す場合もある。「シンボル」という用語は、直交周波数分割多重(OFDM)のシンボル又はDFT-s-OFDM(Discrete Fourier Transform-spread-OFDM)のシンボルを指す場合がある。
【0035】
以下では、本開示の実施形態について詳細に説明する。まず
図2を参照されたい。
図2は、本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかる、端末装置とネットワーク装置との間のプロセス200を示すシグナリングチャートを示す。あくまで議論を目的として、
図1を参照してプロセス200について説明する。プロセス200は、
図1の端末装置110-1及びネットワーク装置120に関わってもよい。
【0036】
ネットワーク装置120は、端末装置110-1でのサービス又はアプリケーションに関する情報を有してもよい。例えば、ネットワーク装置120は、コアネットワーク又はアプリケーションサーバーから詳細なトラフィック特性を取得してもよい。
【0037】
端末装置110-1は、ネットワーク装置120に送信されるデータパケットの第1セットを決定する(2010)。データパケットの第1セットは、XRトラフィックバースト又はADUに属してもよい。データパケットの第1セットは、任意の適切な数のデータパケットを含んでもよい。端末装置110-1は、例えばMACレイヤ等の上位レイヤからデータパケットの第1セットを受信してもよい。いくつかの実施形態において、データパケットはADUであってもよい。あるいは、データパケットはインターネットプロトコル(IP)のパケットであってもよい。データパケットは、無線リンク制御(RLC)プロトコルのデータユニットであってもよい。あるいは、データパケットはRLCのサービスデータユニット(SDU)であってもよい。他の実施形態において、データパケットはMAC PDU又はMAC SDUであってもよい。データパケットはまた、トランスポートブロック(TB)であってもよい。また、データパケットはコードブロックグループ(CBG)であってもよい。いくつかの実施形態において、データパケットはスケジューリングユニットであってもよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、XRトラフィックバーストの遅延バジェットを決定してもよい(2015)。いくつかの実施形態において、遅延バジェットはPDBであってもよい。PDBは、1つ又は複数のパケットの遅延バジェットを表すことができる。いくつかの実施形態において、遅延バジェットは、エアインターフェースPDB又は5G-AN PDBであってもよい。エアインターフェースPDB又は5G-AN PDBは、無線アクセスネットワークにおける1つ又は複数のパケットの遅延バジェットを表すことができる。あるいは、遅延バジェットはADU遅延バジェット(ADB)であってもよい。ADBは、ADUの遅延バジェットを表すことができる。例えば、ネットワーク装置120は、UL QoSパラメータに基づいて遅延バジェットを決定してもよい。遅延バジェットは最大遅延バジェットであってもよい。いくつかの実施形態において、遅延バジェットはQoSフローごとであってもよい。あるいは、遅延バジェットは論理チャネルごとであってもよい。
【0039】
端末装置110-1は、情報をネットワーク装置120に送信する(2030)。情報は、データパケットの第1セットの第1のBSRを示す。第1のBSRは、データパケットの第1セットのデータ量を示してもよい。また、情報は、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットを示す。第1遅延バジェットは、データパケットの第1セットのための残りの遅延バジェットであってもよい。データパケットの第1セットのための残りの遅延バジェットは、情報が送信された時間から、データパケットの第1セットが正常に送信されると予想される一番遅い時間までの期間であってもよい。情報は、MAC CEで送信されてもよい。情報が送信される時間は、情報を含む送信の最初のシンボル又は最後のシンボルの時間である。また、データパケットの第1セットは論理チャネルで送信されてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、
図2に示すように、ネットワーク装置120は、端末装置110-1に第1指示を送信してもよい(2020)。第1指示は、遅延バジェットを送信するように端末装置110-1に通知してもよい。この場合、端末装置110-1は、第1遅延バジェットと共に第1のBSRを送信/報告してもよく、すなわち、情報は、第1のBSRと第1遅延バジェットを示す。あるいは、端末装置110-1が第1指示を受信しない場合、端末装置110-1はBSRのみを送信/報告してもよい。いくつかの実施形態において、第1指示は、MAC CEで送信することができる。代替として、又は追加で、第1指示は、ダウンリンク制御情報(DCI)で送信することができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、ネットワーク装置120に送信されるデータパケットの第2セットを決定してもよい。この場合も、情報は、データパケットの第2セットの第2のBSRと、第2のBSRに関連付けられた第2遅延バジェットとを示してもよい。第2遅延バジェットは、データパケットの第2セットのための残りの遅延バジェットであってもよい。データパケットの第2セットのための残りの遅延バジェットは、情報が送信された時間から、データパケットの第2セットが正常に送信されると予想される一番遅い時間までの期間であってもよい。言い換えれば、端末装置110-1は、複数のXRトラフィックバーストにそれぞれ関連付けられた複数のBSRを報告してもよく、複数のBSRの各々は、遅延バジェットに関連付けられている。この状況において、情報は、第1のBSRの第1アイデンティティ、又は第1遅延バジェットの第1アイデンティティを示してもよい。また、情報は、第2のBSRの第2アイデンティティ、又は第2遅延バジェットの第2アイデンティティを示してもよい。例えば、情報は、異なる遅延バジェットを有する複数のXRトラフィックバーストを識別するためのBSR ID又は遅延バジェットIDを含んでもよい。情報は、第1アイデンティティ及び/又は第2アイデンティティを明示的に示すことができる。あるいは、情報は、第1アイデンティティ及び/又は第2アイデンティティを暗黙的に示してもよい。この場合、ネットワーク装置120は、情報に基づいて、第1のBSR又は第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、第2のBSR又は第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを明示的に決定してもよい。あるいは、ネットワーク装置120は、情報に基づいて、第1のBSR又は第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、第2のBSR又は第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを暗黙的に決定してもよい。例えば、アイデンティティは、情報内のBSR又は遅延バジェットの順序に基づいて暗黙的に決定されてもよく、すなわち、情報内の第1のBSR又は第1遅延バジェットは第1アイデンティティに関連付けられ、情報内の第2のBSR又は第2遅延バジェットは第2アイデンティティに関連付けられる。一実施形態において、情報は、データパケットの第2セットの第2のBSRを示すが、第2のBSRに関連付けられた遅延バジェットは示さない場合がある。この場合、データパケットの第2セットには遅延バジェットの要件がない可能性がある。
【0042】
いくつかの実施形態において、第1遅延バジェット又は第2遅延バジェットは、論理チャネルグループ(LCG)のID、又は論理チャネル(LCH)のIDに関連付けることもできる。この場合、第1遅延バジェット又は第2遅延バジェットは、関連するLCG/LCHのバッファ内の全てのデータパケットにそれぞれ適用されてもよい。
【0043】
図3A~3Eは、それぞれ、本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかるBSR MAC-CEのブロック図を示す。
図3A~3Eに示したBSR MAC-CEはあくまで例であり、限定ではないことに留意されたい。例えば、
図3A~3Eに示したフィールドの順序は例示であり、フィールドは任意の適切な順序とすることができる。また、
図3A~3EのBSR MAC-CEは、これらの図に示されていない他のフィールドを含んでもよい。特に、
図3A~3Cは、短いBSRの構造を示し、
図3D、3Eは、長いBSRの構造を示す。
図3A~3Cに示すように、短いBSRの場合、バッファサイズに8ビットが使用されてもよく、新しい遅延バジェットフィールドが導入されている。例えば、
図3Aに示すように、BSR MAC CE 310は、1つのBSRとその遅延バジェットのみを示してもよい。BSR MAC CE 310は、LCG IDフィールド3110と、BSR用のバッファサイズフィールド3120-1及び3120-2と、遅延バジェットフィールド3130とを有してもよい。
図3Bに示すように、BSR MAC CE 320は、2つのBSRとそれらの遅延バジェットを示してもよい。この場合、BSR MAC CE 320は、LCG IDフィールド3210と、BSR用のバッファサイズフィールド3220-1及び3220-2と、別のBSR用のバッファサイズフィールド3220-3及び3220-4と、遅延バジェット用の遅延バジェットフィールド3230-1と、別の遅延バジェット用の遅延バジェットフィールド3230-2と、予約フィールド3240とを有してもよい。
図3Cに示すように、BSR MAC CE 330は2つのBSRを示してもよく、そのうちの1つだけが遅延バジェットを有する。この場合、BSR MAC CE 330は、LCG IDフィールド3310と、BSR用のバッファサイズフィールド3320-1及び3320-2と、別のBSR用のバッファサイズフィールド3320-3及び3320-4と、遅延バジェット用の遅延バジェットフィールド3330とを有してもよい。遅延バジェットフィールド3330によって示される遅延バジェットは、バッファサイズフィールド3320-1によって示される第1のBSR又はバッファサイズフィールド3320-2によって示される第2のBSRに関連付けるように予め定義するか、又は設定することができる。一例として、
図3A~3Cでは、遅延バジェットフィールド3130、3230-1、3230-2、3330は全て5ビットを有し、予約フィールド3240は3ビットを有する。
【0044】
図3Dと
図3Eに示すように、長いBSRの場合、m個のバジェット遅延値が、それぞれm個のバッファサイズ値に関連付けられてもよい。
図3Dに示すように、mは奇数である。BSR MAC CE340は、LCG IDフィールド3410-1、3410-2、3410-3、3410-4、3410-5、3410-6、3410-7、3410-8と、バッファサイズフィールド3420-1、3420-2、…、3420-mと、バッファサイズフィールド3420-1、3420-2、…、3420-mにそれぞれ関連付けられた遅延バジェットフィールド3430-1、3430-2、…、3430-mと、予約フィールド3440と、を含んでもよい。
図3Eに示すように、mは偶数である。BSR MAC CE 350は、LCG IDフィールド3510-1、3510-2、3510-3、3510-4、3510-5、3510-6、3510-7、3510-8と、バッファサイズフィールド3520-1、3520-2、…、3520-mと、バッファサイズフィールド3520-1、3520-2、…、3520ーmにそれぞれ関連付けられた遅延バジェットフィールド3530-1、3530-2、…、3530-(m-1)、3530-mと、を含んでもよい。一例として、
図3Dと
図3Eでは、遅延バジェットフィールド3430-1、3430-2、…3430-m、及び3530-1、3530-2、…、3530-(m-1)、3530-mは全て4ビットを有し、予約フィールド3440は4ビットを有する。
【0045】
図2に戻ると、端末装置110-1は、ネットワーク装置120に第2指示を送信してもよい(2040)。第2指示は、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたデータパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかを示してもよい。いくつかの実施形態において、第2指示は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできることを示してもよい。この場合、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップしてもよい。あるいは、第2指示は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできないことを示してもよい。この場合、ネットワーク装置120は、第1遅延バジェットの終了前にデータパケットの第1セットの残りのデータパケットを送信することができなくても、その残りのデータパケットを送信する必要がある。
【0046】
他の実施形態において、ネットワーク装置120は、第1遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定してもよい(2050)。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの少なくとも一部が第1遅延バジェット内で送信可能であるかどうかに基づいて、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定してもよい。例えば、データパケットの第1セットの少なくとも一部が正常に送信できない場合、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップすると決定してもよい。例示的な実施形態において、データパケットの1セットの正常な送信とは、データパケットの当該セットの全て、又は少なくとも一定の割合が、ネットワーク装置120に送信されたことを指してもよい。別の実施形態において、データパケットの1セットの正常な送信とは、データパケットの当該セットの全て、又は少なくとも一定の割合が、ネットワーク装置120に正しく送信されたことを指してもよい。
【0047】
あるいは、データパケットの第1セットの少なくとも一部を正常に送信できる場合、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップしないと決定してもよい。他の実施形態において、ネットワーク装置120は、上位レイヤの指示に基づいて、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定してもよい。例えば、上位レイヤの指示は、MACレイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)レイヤ、RRCレイヤ、又はサービスデータ適応プロトコル(SDAP)レイヤのいずれか1つからの指示であってもよい。あるいは、上位レイヤの指示は、非アクセス層(NAS)からの指示、又はアプリケーションレイヤからの指示であってもよい。
【0048】
ネットワーク装置120が、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップすると決定し得る場合、ネットワーク装置120は、端末装置110-1にドロップ指示を送信してもよい(2060)。ドロップ指示は、XRトラフィックバーストに関連付けられてもよい。例えば、ドロップ指示は、このXRトラフィックバーストに関連付けられたアイデンティティを含んでもよい。いくつかの実施形態において、ドロップ指示は、BSR ID、PDB ID、LCG ID、又はLCH IDのいずれか1つを含むことができる。ドロップ指示はMAC CEで送信されてもよい。あるいは、ドロップ指示はDCIで送信されてもよい。
【0049】
端末装置110-1がネットワーク装置120からドロップ指示を受信した場合、端末装置110-1は、第1のBSRに関連付けられるか、又は第1遅延バジェットに関連付けられたそのバッファをフラッシュしてもよい(2070)。言い換えれば、端末装置110-1は、第1のBSRに関連付けられた残りのパケットを破棄してもよい。残りのデータパケットは、ネットワーク装置120にまだ送信されていないか、又はネットワーク装置120にまだ正しく送信されていない、データパケットの第1セット内の少なくとも1つのデータパケットを含んでもよい。いくつかの実施形態において、データパケットの第1セットの中に、まだ送信する必要のあるいくつかのデータパケットがあってもよい。例えば、このようなデータパケットには、いくつかの重要な制御情報が含まれている可能性がある。この場合、端末装置110-1は第3のBSRをネットワーク装置120に送信してもよい。第3のBSRは、データパケットの第1セット内の送信すべき少なくとも1つのデータパケットのデータ量を含むバッファサイズを示してもよい。
【0050】
ネットワーク装置120では、スケジューラが、PDBの期限前に残りのパケットを正常に送信するのに十分なリソースを端末装置110-1に割り当てることが不可能であると判断した場合、ネットワーク装置120は、残りのパケットのために端末装置110-1にULリソースを割り当てない。
【0051】
図2を参照して説明した実施形態によれば、古いULパケットの送信によるリソースの浪費を回避することができる。gNBがトリガするパケットドロップによって、リソースの浪費をさらに削減することができる。スケジューラがgNBにあるため、gNBがパケットのドロップを決定すると、gNBはUEにこれ以上リソースを割り当てることはない。
【0052】
以下では、本開示の実施形態について詳細に説明する。まず
図4を参照されたい。
図4は、本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかる、端末装置とネットワーク装置との間のプロセス400を示すシグナリングチャートを示す。あくまで議論を目的として、
図1を参照してプロセス400について説明する。プロセス400は、
図1の端末装置110-1及びネットワーク装置120に関わってもよい。
【0053】
端末装置110-1は、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定する(4010)。データパケットの第1セットは、XRトラフィックバーストに属してもよい。データパケットの第1セットは、任意の適切な数のデータパケットを含んでもよい。端末装置110-1は、例えばMACレイヤ等の上位レイヤからデータパケットの第1セットを受信してもよい。
【0054】
端末装置110-1は、データパケットの第1セットの遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定する(4020)。いくつかの実施形態において、遅延バジェットはPDBであってもよい。PDBは、1つ又は複数のパケットの遅延バジェットを表すことができる。あるいは、遅延バジェットはADU遅延バジェット(ADB)であってもよい。ADBは、ADUの遅延バジェットを表すことができる。
【0055】
端末装置110-1は、UL QoSパラメータに基づいて遅延バジェットを決定してもよい。代替として、又は追加で、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの到着時間とQoSパラメータとに基づいて、遅延バジェットを決定してもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、データサイズの閾値を示す設定を端末装置110-1に送信してもよい。この場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部のサイズがデータサイズの閾値を超えるかどうかに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定してもよい。データパケットの第1セットの一部のサイズがデータサイズの閾値を超える場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があると決定してもよい。この場合、更新されたBSRが報告されることになる。あるいは、データパケットの第1セットの一部のサイズがデータサイズの閾値を超えない場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要がないと決定してもよい。
【0057】
他の実施形態において、ネットワーク装置120は、比例閾値を示す設定を端末装置110-1に送信してもよい。この場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部が比例閾値を超えるかどうかに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定してもよい。例えば、比例閾値がY%である状況では、XRトラフィックバーストのY%超が遅延バジェット内で送信できない場合にのみ、データパケットがドロップされてもよく、更新されたBSRが報告されてもよい。ここで、Yは0~100までの数である。
【0058】
代替として、又は追加で、端末装置110-1は、データパケットの第1セットに対する上位レイヤの指示に基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定する(4020)。例えば、上位レイヤの指示はNASシグナリングであってもよい。あるいは、上位レイヤの指示は、XRアプリケーションの指示であってもよい。
【0059】
いくつかの実施形態において、データパケットの第1セットの一部が第1時点の前に送信できない場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定してもよい。第1時点は、遅延バジェットに基づいて決定されてもよい。例えば、端末装置110-1は、遅くとも時間Td-T1までにパケットをドロップすると決定することができる。ここで、Tdは遅延バジェットの終了であり、T1は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)とそのスケジューリングDCIとの間の最短必要期間である。あくまで例として、
図5に示すように、データパケットの第1セット(例えば、データパケット560-1、560-2)が時点520で到着し、遅延バジェットが時点530で終了する。端末装置110-1はスロット540でBSRを送信してもよい。PUSCH送信の機会は、スロット550-1、550-2を含んでもよい。
図5に示すように、データパケット560-1は、遅延バジェット期間510内にあるスロット550-1で送信することができるが、データパケット560-1は、遅延バジェット期間510から外れたスロット550-2で送信する必要がある。この場合、端末装置110-1は、データパケット560-2をドロップすると決定してもよい。ある実施形態では、第1時点は時間Td-T1であり、別の実施形態では、第1時点は時点530である。
【0060】
他の実施形態において、少なくとも1つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックがある場合、又はデータパケットの第1セットの一部における少なくとも1つのデータパケットに関連付けられた少なくとも1つの新規データインジケータ(NDI)が、第2時点の前に受信できない場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定してもよい。ここで、第2時点は、遅延バジェットに基づいて決定される。例えば、端末装置110-1は、時間Td-T2においてパケットをドロップすると決定することができる。ここで、Tdは遅延バジェットの終了であり、T2は、PUSCHをスケジューリングするULグラントを端末装置110-1が受信する時間であり、対応するHARQ-ACKは、遅延バジェットの終了前に送信不可能である。あくまで例として、
図6に示すように、データパケットの第1セット(例えば、データパケット660-1、660-2)が時点620で到着し、遅延バジェットが時点630で終了する。端末装置110-1はスロット640でBSRを送信してもよい。PUSCH送信の機会は、スロット650-1、650-2を含んでもよい。
図6に示すように、データパケット660-1は遅延バジェット期間610内にあるスロット650-1で送信することができ、データパケット660-1は遅延バジェット期間610内にあるスロット650-2で送信する必要がある。しかしながら、データパケット660-2又はNDIのHARQフィードバックを送信する機会は、遅延バジェット期間610から外れたスロット670である可能性がある。この場合、端末装置110-1は、データパケット660-2をドロップすると決定してもよい。ある実施形態では、第2時点は時間Td-T2であり、別の実施形態では、第2時点は時点630である。
【0061】
いくつかの実施形態において、データパケットの第1セットの一部における少なくとも1つのデータパケットの少なくとも1つの再送が、第3時点の前に送信できない場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定してもよい。ここで、第3時点は、遅延バジェットに基づいて決定される。例えば、端末装置110-1は、時間Td-T3においてパケットをドロップすると決定することができる。ここで、Tdは遅延バジェットの終了であり、T3は、データパケットの再送をスケジューリングするULグラントを端末装置110-1が受信する時間であり、その再送は、遅延バジェットの終了より遅い。あくまで例として、
図7に示すように、データパケットの第1セット(例えば、データパケット760-1、760-2)が時点720で到着し、遅延バジェットが時点730で終了する。端末装置110-1はスロット740でBSRを送信してもよい。PUSCH送信の機会は、スロット750-1、750-2を含んでもよい。
図7に示すように、データパケット760-1は遅延バジェット期間710内にあるスロット750-1で送信することができ、データパケット760-1は遅延バジェット期間710内にあるスロット750-2で送信する必要がある。データパケット760-2又はNDIのHARQフィードバックを送信する機会は、スロット770であってもよい。しかしながら、データパケット760-2又はNDIの再送の機会は、遅延バジェット期間710から外れたスロット780である可能性がある。この場合、端末装置110-1は、データパケット760-2をドロップすると決定してもよい。ある例示的な実施形態では、第3時点は時間Td-T3であり、別の実施形態では、第3時点は時点730である。
【0062】
端末装置110-1がデータパケットの第1セット内のいくつかのデータパケットをドロップすると決定した場合、端末装置110-1はネットワーク装置120にBSRを送信してもよい(4030)。BSRは、いくつかのデータパケットがドロップされることをネットワーク装置に示してもよい。BSRは、データパケットの第1セットの一部がドロップされた後の、データパケットの第1セットの残りのデータ量を示してもよい。例えば、端末装置110-1がいくつかのデータパケットをドロップすると決定したが、まだ送信したいデータがある場合、BSRレポートが送信されてもよい。一実施形態において、データパケットの第1セットの残りのデータパケットが全てドロップされると決定された場合、端末装置はバッファサイズがゼロのBSRを示してもよい。
【0063】
あるいは、端末装置110-1が、第1データパケットの残りのデータパケットを全てドロップすると決定した場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットに関連付けられたバッファをフラッシュしてもよい。言い換えれば、端末装置110-1は、第1のBSRに関連付けられた残りのパケットを破棄してもよい。データパケットの第1セット内の残りのデータパケットは、ネットワーク装置120にまだ送信されていないデータパケットの第1セット内の全てのデータパケットを含む。この場合、端末装置110-1は、ドロップ指示をネットワーク装置120に送信してもよい(4040)。ドロップ指示は、残りのデータパケットが全てドロップされることを示してもよい。いくつかの実施形態において、ドロップ指示はMAC CEで送信されてもよい。あるいは、ドロップ指示はアップリンク制御情報(UCI)で送信されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1がパケットのドロップを決定及び/又は報告した後に、端末装置110-1が少なくとも1つのアップリンクリソース割当(例えば、端末装置110-1がドロップ指示を送信する前にスケジューリングされた設定グラント(CG)-PUSCH又は動的グラント(DG)-PUSCH)を依然として有する場合、端末装置110-1は、このリソース割り当てをスキップしてもよく(すなわち、割り当てられたリソースで送信しない)、ネットワーク装置120は、これらのリソースを活用するために他のUEをスケジューリングしてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、タイムウィンドウ内のリソースのみをドロップすることができる。例えば、T4からT5までのタイムウィンドウであり、T4とT5は、端末装置110-1がドロップ指示を送信した後の、又は遅延バジェット終了後の、整数のOFDMシンボル数又はミリ秒数である。また、T4をゼロとすることができ、T5を遅延バジェット終了の時点とすることができる。動的スケジューリングの場合、端末装置110-1がドロップ指示を送信する前にULグラントが受信され、スケジューリングされたPUSCHが、UEがドロップ指示を送信した後である場合、関連するPUSCHはスキップされてもよい。設定グラントの場合、T4からT5までのタイムウィンドウでのCG-PUSCH機会はスキップされてもよい。任意で、T5を(T6-Tp-delta)とすることができる。ここで、T6はCG設定の周期、又は2つのXRトラフィックバースト間の時間間隔(例えば、1/FPS秒に等しく、FPSは1秒当たりのフレーム数を表し、FPSは30/60/90/120である)であり、Tpは最大遅延バジェットであり、deltaはgNBによって設定される値である(任意で、deltaは到着時間のジッタに対応することができる)。例えば、
図8は、遅延バジェット終了後にT4=0と仮定した状況を示す。ジッタの範囲とは、可能性のあるXRバースト到着時間の範囲を意味し、正確な到着時間はパケット到着前に予測できないが、範囲を超えることはない。ジッタが考慮されるケースでは、T6は、平均して、2つの隣り合うXRトラフィックバースト間の時間間隔であってもよい。ジッタが存在しないか無視されるケースでは、T6は2つの隣り合うXRトラフィックバースト間の時間間隔であってもよく、デルタはゼロであってもよい。
【0066】
いくつかの実施形態において、キャンセルされるPUSCHが、ドロップされたデータパケットの最初の送信のためのものであってもよい。あくまで例として、
図9に示すように、データパケットの第1セット(例えば、データパケット960-1、960-2)が時点9520で到着し、遅延バジェットが時点5930で終了する。
図9に示すように、データパケット960-1は、遅延バジェット期間910内にあるスロット950-1のPUSCHで送信されるようにスケジューリング又は設定されており、一方、データパケット960-2は、スロット950-2のPUSCHで送信されるようにスケジューリング又は設定されているが、スロット950-2は、既に遅延バジェット終了を超えている。この場合、端末装置110-1は、スロット950-2でのPUSCH送信をスキップすると決定してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、キャンセルされるPUSCHが、ドロップされたデータパケットの再送のためのものであってもよい。あくまで例として、
図10に示すように、データパケットの第1セット(例えば、データパケット1060-1、1060-2)が時点1020で到着し、遅延バジェットが時点1030で終了する。
図10に示すように、データパケット1060-1は、遅延バジェット期間1010内にあるスロット1050-1のPUSCHで送信するようにスケジューリング又は設定されており、データパケット1060-1は、遅延バジェット期間1010内にあるスロット1050-2のPUSCHで送信するようにスケジューリング又は設定されている。データパケット1060-2に関連付けられたHARQ-ACK又はNDIを受信する機会は、スロット1070であってもよい。しかしながら、再送が示される場合、データパケット1060-2の再送の機会は、遅延バジェット期間1010から外れたスロット1080である可能性がある。この場合、端末装置110-1は、スロット1080でのPUSCHをスキップすると決定してもよい。
【0068】
図4を参照して説明した実施形態によれば、古いULパケットの送信によるリソースの浪費を回避することができる。ULトラフィックのより正確な情報をUEが有するため、UEがトリガするパケットドロップを、より正確なものとすることができる。ユーザエクスペリエンスを低下させる可能性のある誤った決定を回避することは、有益である。
【0069】
いくつかの実施形態において、パケットドロップは、明示的なドロップ指示なしに行うことができる。言い換えれば、端末装置110-1とネットワーク装置120は、データパケットの第1セットのデータパケットをドロップするかどうかを、独立して決定することができる。このように、暗黙のパケットドロップ方式では、シグナリングのオーバーヘッドを節約することができる。例えば、端末装置110-1とネットワーク装置120は、予め設定されたドロップルールに基づいて、パケットをドロップすべきかどうかを決定することができる。例として、端末装置110-1では、遅延バジェットの終了前に残りのパケットを正常に送信するのに十分なULリソースがスケジューリングされていないか、又は設定されていないと判断した場合、端末装置110-1は残りのパケットをドロップする(すなわち、バッファをフラッシュする)と決定してもよい。ネットワーク装置120では、スケジューラが、遅延バジェット終了前に残りのパケットを正常に送信するのに十分なリソースを端末装置110-1に割り当てられないと判断した場合、ネットワーク装置120は、残りのデータパケットのためにUEにULリソースを割り当てない。したがって、gNB又はUEによって送信される明示的なドロップ指示は存在しない。
【0070】
図11は、本開示の実施形態にかかる例示的な方法1100のフローチャートを示す。方法1100は、任意の適切な装置で実施することができる。あくまで説明を目的として、方法1100は、
図1に示す端末装置110-1で実施することができる。
【0071】
ブロック1110において、端末装置110-1は、ネットワーク装置120に送信されるデータパケットの第1セットを決定する。データパケットの第1セットは、XRトラフィックバースト又はADUに属してもよい。データパケットの第1セットは、任意の適切な数のデータパケットを含んでもよい。端末装置110-1は、例えばMACレイヤ等の上位レイヤからデータパケットの第1セットを受信してもよい。いくつかの実施形態において、データパケットはADUであってもよい。あるいは、データパケットはインターネットプロトコル(IP)のパケットであってもよい。データパケットは、無線リンク制御(RLC)プロトコルのデータユニットであってもよい。あるいは、データパケットはRLCのサービスデータユニット(SDU)であってもよい。他の実施形態において、データパケットはMAC PDU又はMAC SDUであってもよい。データパケットはまた、トランスポートブロック(TB)であってもよい。また、データパケットはコードブロックグループ(CBG)であってもよい。いくつかの実施形態において、データパケットはスケジューリングユニットであってもよい。
【0072】
ブロック1120において、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、ネットワーク装置120に送信する。第1のBSRは、データパケットの第1セットのデータ量を示してもよい。また、情報は、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットを示す。第1遅延バジェットは、データパケットの第1セットのための残りの遅延バジェットであってもよい。データパケットの第1セットのための残りの遅延バジェットは、情報が送信された時間から、データパケットの第1セットが正常に送信されると予想される一番遅い時間までの期間であってもよい。情報は、MAC CEで送信されてもよい。情報が送信される時間は、情報を含む送信の最初のシンボル又は最後のシンボルの時間である。また、データパケットの第1セットは論理チャネルで送信されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第2セットを決定してもよい。この場合、端末装置110-1は、データパケットの第2セットの第2のBSRと、第2のBSRに関連付けられた第2遅延バジェットとをさらに示す情報を送信してもよい。第2遅延バジェットは、データパケットの第2セットのための残りの遅延バジェットであってもよい。データパケットの第2セットのための残りの遅延バジェットは、情報が送信された時間から、データパケットの第2セットが正常に送信されると予想される一番遅い時間までの期間であってもよい。
【0074】
いくつかの実施形態において、情報は、第1のBSR又は第1遅延バジェットの第1アイデンティティを示してもよい。代替として、又は追加で、情報は、第2のBSR又は第2遅延バジェットの第2アイデンティティを示してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、ネットワーク装置120から、第1遅延バジェットの送信のための第1指示を受信してもよい。
【0076】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたデータパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を、ネットワーク装置120に送信してもよい。いくつかの実施形態において、第2指示は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできることを示してもよい。この場合、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップしてもよい。あるいは、第2指示は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできないことを示してもよい。この場合、ネットワーク装置120は、第1遅延バジェットの終了前にデータパケットの第1セットの残りのデータパケットを送信することができなくても、その残りのデータパケットを送信する必要がある。いくつかの実施形態において、情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む。
【0077】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、ネットワーク装置120から、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を受信してもよい。この場合、端末装置110-1は、ドロップ指示に基づいて、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたバッファをフラッシュしてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第3のBSRをネットワーク装置120に送信してもよく、第3のBSRは、データパケットの第1セット内の少なくとも1つのデータパケットに関連付けられている。
【0079】
図12は、本開示の実施形態にかかる例示的な方法1200のフローチャートを示す。方法1200は、任意の適切な装置で実施することができる。あくまで説明を目的として、方法1200は、
図1に示すネットワーク装置120で実施することができる。
【0080】
ブロック1210において、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、端末装置110-1から受信する。データパケットの第1セットは、端末装置によって送信されるものである。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、データパケットの第2セットの第2のBSRと、第2のBSRに関連付けられた第2遅延バジェットとをさらに示す情報を受信してもよい。ここで、データパケットの第2セットは、端末装置によって送信されるものである。この場合、ネットワーク装置120は、情報に基づいて、第1のBSR又は第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、第2のBSR又は第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを決定してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、端末装置110-1に、第1遅延バジェットの送信のための第1指示を送信してもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたデータパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を受信してもよい。いくつかの実施形態において、第2指示は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできることを示してもよい。この場合、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップしてもよい。あるいは、第2指示は、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできないことを示してもよい。この場合、ネットワーク装置120は、第1遅延バジェットの終了前にデータパケットの第1セットの残りのデータパケットを送信することができなくても、その残りのデータパケットを送信する必要がある。
【0082】
いくつかの実施形態において、情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む。
【0083】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、第1遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定してもよい。この場合、データパケットの第1セットの少なくとも1部がドロップされる場合、ネットワーク装置120は、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を、端末装置110-1に送信してもよい。
【0084】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、データパケットの第1セットの少なくとも一部が第1遅延バジェット内で送信可能かどうか、又は上位レイヤの指示、のうちの1つに基づいて、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定してもよい。
【0085】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、情報に基づいて第1遅延バジェットを決定するか、又は、アップリンクQoS(Quality of Service)パラメータに基づいて第1遅延バジェットを決定してもよい。
【0086】
図13は、本開示の実施形態にかかる例示的な方法1300のフローチャートを示す。方法1300は、任意の適切な装置で実施することができる。あくまで説明を目的として、方法1300は、
図1に示す端末装置110-1で実施することができる。
【0087】
ブロック1310において、端末装置110-1は、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定する。
【0088】
ブロック1320において、端末装置110-1は、データパケットの第1セットに対する遅延バジェット又は上位レイヤの指示に基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定する。
【0089】
ブロック1330において、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要がある場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされるようにする。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの到着時間とQoSパラメータとに基づいて、遅延バジェットを決定してもよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、データパケットの第1セットの一部が、ある時点の前に送信できない場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定してもよい。ここで、当該時点は遅延バジェットに基づいて決定される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックがある場合、又はデータパケットの第1セットの一部における少なくとも1つのデータパケットに関連付けられた少なくとも1つの新規データインジケータ(NDI)が、ある時点の前に受信できない場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定してもよい。ここで、当該時点は、遅延バジェットに基づいて決定される。
【0091】
いくつかの実施形態において、データパケットの第1セットの一部における少なくとも1つのデータパケットの少なくとも1つの再送が、ある時点の前に送信できない場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定してもよい。ここで、当該時点は、遅延バジェットに基づいて決定される。
【0092】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、データサイズの閾値を示す設定をネットワーク装置120から受信してもよい。この場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部のサイズがデータサイズの閾値を超えるかどうかに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定してもよい。
【0093】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、比例閾値を示す設定をネットワーク装置120から受信してもよい。この場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部が比例閾値を超えるかどうかに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定してもよい。
【0094】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、データパケットの第1セットの一部がドロップされた後のデータパケットの第1セットの残りのデータ量を示すBSRを、ネットワーク装置120に送信してもよい。
【0095】
いくつかの実施形態において、データパケットの第1セットの残りのデータパケットを全てドロップする必要がある場合、端末装置110-1は、データパケットの第1セットに関連付けられたバッファをフラッシュしてもよい。端末装置110-1は、さらに、データパケットの第1セットの残りのデータパケットが全てドロップされることを示すドロップ指示をネットワーク装置120に送信してもよい。
【0096】
いくつかの実施形態において、データパケットの第1セットの一部をドロップする決定の後にアップリンク送信機会がある場合、端末装置110-1は、アップリンク送信機会がスキップされるようにしてもよい。
【0097】
いくつかの実施形態において、端末装置は、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定し、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、ネットワーク装置に送信するように設定された回路を含む。
【0098】
いくつかの実施形態において、端末装置は、ネットワーク装置120から、第1遅延バジェットの送信のための第1指示を受信するようにさらに設定された回路を含む。
【0099】
いくつかの実施形態において、端末装置は、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第2セットを決定するようにさらに設定された回路を含む。端末装置は、データパケットの第2セットの第2のBSRと、第2のBSRに関連付けられた第2遅延バジェットとをさらに示す情報を送信することによって、情報を送信するように設定された回路を含む。
【0100】
いくつかの実施形態において、情報は、第1のBSR又は第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、第2のBSR又は第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを示す。
【0101】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたデータパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を、ネットワーク装置に送信するようにさらに設定された回路を含む。
【0102】
いくつかの実施形態において、情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む。
【0103】
いくつかの実施形態において、端末装置は、ネットワーク装置から、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を受信し、ドロップ指示に基づいて、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたバッファをフラッシュするようにさらに設定された回路を含む。
【0104】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第3のBSRをネットワーク装置に送信するようにさらに設定された回路を含む。第3のBSRは、データパケットの第1セット内の、送信が必要な少なくとも1つのデータパケットに関連付けられている。
【0105】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、データパケットの第1セットの第1のバッファ状態レポート(BSR)と、第1のBSRに関連付けられた第1遅延バジェットとを示す情報を、端末装置から受信するように設定された回路を含む。データパケットの第1セットは、端末装置によって送信されるものである。
【0106】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、端末装置に、第1遅延バジェットの送信のための第1指示を送信するようにさらに設定された回路を含む。
【0107】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、データパケットの第2セットの第2のBSRと、第2のBSRに関連付けられた第2遅延バジェットとをさらに示す情報を受信することによって、情報を受信するように設定された回路を含む。データパケットの第2セットは、端末装置によって送信されるものである。
【0108】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、情報に基づいて、第1のBSR又は第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、第2のBSR又は第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを決定するように設定された回路を含む。
【0109】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたデータパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を受信するように設定された回路を含む。
【0110】
いくつかの実施形態において、情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む。
【0111】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、第1遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定し、データパケットの第1セットの少なくとも1部がドロップされるとの決定に従って、第1のBSR又は第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を、端末装置に送信するように設定された回路を含む。
【0112】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、データパケットの第1セットの少なくとも一部が第1遅延バジェット内で送信可能かどうか、又は上位レイヤの指示、のうちの1つに基づいて、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定することによって、データパケットの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定するように設定された回路を含む。
【0113】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、情報に基づいて第1遅延バジェットを決定するか、又は、アップリンクQoS(Quality of Service)パラメータに基づいて第1遅延バジェットを決定するように設定された回路を含む。
【0114】
いくつかの実施形態において、端末装置は、端末装置において、ネットワーク装置に送信されるデータパケットの第1セットを決定し、データパケットの第1セットに対する遅延バジェット又は上位レイヤの指示に基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があると決定したことに従って、データパケットの第1セットの一部をドロップさせるように設定された回路を含む。
【0115】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データパケットの第1セットの到着時間とQoSパラメータとに基づいて、遅延バジェットを決定するようにさらに設定された回路を含む。
【0116】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データパケットの第1セットの一部が、遅延バジェットに基づいて決定されたある時点の前に送信できないとの決定に従って、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定することによって、データパケットの第1セットの遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定するようにさらに設定された回路を含む。
【0117】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データパケットの第1セットの一部が、遅延バジェットに基づいて決定されたある時点の前に送信できないとの決定に従って、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定することによって、データパケットの第1セットの遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定するようにさらに設定された回路を含む。
【0118】
いくつかの実施形態において、端末装置は、少なくとも1つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックがあるとの決定、又はデータパケットの第1セットの一部における少なくとも1つのデータパケットに関連付けられた少なくとも1つの新規データインジケータ(NDI)が、遅延バジェットに基づいて決定されたある時点の前に受信できないとの決定に従って、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定することによって、データパケットの第1セットの遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定するようにさらに設定された回路を含む。
【0119】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データパケットの第1セットの一部における少なくとも1つのデータパケットの少なくとも1つの再送が、遅延バジェットに基づいて決定されたある時点の前に送信できないとの決定に従って、データパケットの第1セットの一部がドロップされると決定することによって、データパケットの第1セットの遅延バジェットに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定するようにさらに設定された回路を含む。
【0120】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データサイズの閾値を示す設定をネットワーク装置から受信し、データパケットの第1セットの一部のサイズがデータサイズの閾値を超えるかどうかに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定するようにさらに設定された回路を含む。
【0121】
いくつかの実施形態において、端末装置は、比例閾値を示す設定をネットワーク装置から受信し、データパケットの第1セットの一部が比例閾値を超えるかどうかに基づいて、データパケットの第1セットの一部をドロップする必要があるかどうかを決定するようにさらに設定された回路を含む。
【0122】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データパケットの第1セットの一部がドロップされた後のデータパケットの第1セットの残りのデータ量を示すBSRを、ネットワーク装置に送信するようにさらに設定された回路を含む。
【0123】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データパケットの第1セットの残りのデータパケットを全てドロップする必要があるとの決定に従って、データパケットの第1セットに関連付けられたバッファをフラッシュし、データパケットの第1セットの残りのデータパケットが全てドロップされることを示すドロップ指示をネットワーク装置に送信するようにさらに設定された回路を含む。
【0124】
いくつかの実施形態において、端末装置は、データパケットの第1セットの一部をドロップする決定の後に、アップリンク送信機会があるとの決定に従って、アップリンク送信機会をスキップさせるようにさらに設定された回路を含む。
【0125】
図14は、本開示の実施形態を実施するのに適した装置1400の概略ブロック図である。装置1400は、
図1に示す端末装置110及びネットワーク装置120のさらなる例示的な実装であるとみなすことができる。したがって、装置1000は、端末装置110又はネットワーク装置120において、又は少なくともその一部として実装することができる。
【0126】
図に示すように、装置1400は、プロセッサ1410、プロセッサ1410に結合されるメモリ1420、プロセッサ1410に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)1440、並びにTX/RX1440に結合された通信インタフェースを含む。メモリ1420は、プログラム1430の少なくとも一部を格納する。TX/RX 1440は、双方向通信用である。TX/RX 1440は、通信を促進する少なくとも1つのアンテナを有するが、実際には、本願で述べたアクセスノードは、複数のアンテナを有してもよい。通信インタフェースは、他のネットワーク要素と通信を行う際に必要な任意のインタフェース、例えば、eNB間の双方向通信用のX2インタフェース、Mobility Management Entity(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信用のS1インタフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信用のUnインタフェース、又はeNBと端末装置との間の通信用のUuインタフェースを表してもよい。
【0127】
プログラム1430はプログラム命令を含むとみなされ、プログラムは、関連付けられたプロセッサ1410によって実行されると、本明細書で
図2~
図14を参照して論じたように、本開示の実施形態に従って装置1400が操作することを可能にする。本明細書の実施形態は、装置1400のプロセッサ1410が実行可能なコンピュータソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェア及びハードウェアの組合せにより実施してもよい。プロセッサ1410は、本開示の様々な実施形態を実施するように構成され得る。また、プロセッサ1410及びメモリ1420の組合せは、本開示の各実施形態を実施するのに適した処理手段1550を構成してもよい。
【0128】
メモリ1420は、ローカルの技術ネットワークに適した任意のタイプとしてもよく、任意の適切なデータ記憶技術(例として、コンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体、半導体ベースの記憶装置、磁気記憶装置及びシステム、光学記憶装置及びシステム、固定メモリ及び移動可能メモリ等が挙げられるが、これらに限定されない)により実装してもよい。装置1400には1つのメモリ1420しか示されていないが、装置1400には複数の物理上異なるメモリモジュールを設置してもよい。プロセッサ1410は、ローカルの技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号処理器(DSP)、及びマルチコアプロセッサ構成に基づくプロセッサのうち、1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。装置1400は複数のプロセッサ、例えば、マスタープロセッサと同期するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有してもよい。
【0129】
通常、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア若しくは専用回路、ソフトウェア、論理又はそれらの任意の組合せにより実施してもよい。いくつかの態様はハードウェアによって実施し、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ又は他のコンピューティングデバイスが実行し得るファームウェア又はソフトウェアによって実施してもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして図示されて説明され、又は他の何らかの絵画的表現によって示されており、本明細書に記載のブロック、装置、システム、技術又は方法は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路若しくは論理、汎用ハードウェア若しくはコントローラ若しくは他のコンピューティングデバイス、又はそれらの組合せによって実施されてもよいが、これらに限定されないことが理解されるであろう。
【0130】
本開示はさらに、コンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体に有形記憶される少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。当該コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュールに含まれる命令のような、コンピュータが実行可能な命令を含む。当該命令は、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上のデバイスにおいて実行され、例えば
図4~10のいずれかを参照して上述したプロセス又は方法を実行する。通常、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造等を含む。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じてプログラムモジュール間で組み合わせるか、又は分割してもよい。プログラムモジュールの機械可読命令は、ローカル又は分散型のデバイス内で実行してもよい。分散型デバイスにおいて、プログラムモジュールはローカル及びリモートの記憶媒体のどちらに置いてもよい。
【0131】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組合せにより記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよく、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/操作が実施される。プログラムコードは全てマシン上で実行するか、部分的にマシン上で実行するか、独立したソフトウェアパッケージとして実行するか、マシン上で部分的に実行するとともにリモートのマシン上で部分的に実行するか、又は全てリモートのマシン若しくはサーバ上で実行してもよい。
【0132】
上述のプログラムコードは、機械可読媒体上で具現化されてもよく、当該機械可読媒体は、命令実行システム、装置若しくはデバイスにより使用されるプログラム、又は、それらと結合して使用されるプログラムを含むか又は格納する任意の有形媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、装置若しくはデバイス、又は前述の任意の適切な組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のさらにより具体的な例には、1つ若しくは複数のワイヤ、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去・書き込み可能なリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は前述の任意の適切な組合せが含まれる。
【0133】
なお、操作について、特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした操作を示された特定の順序で実行するか若しくは順に実行する、又は、示された全ての操作を実行することが求められる、と理解されるべきではない。いくつかの状況では、マルチタスク及び並行処理が有利である可能性がある。同様に、上述の議論には、いくつかの具体的な実施の詳細が含まれるが、これらは本開示の範囲に対する限定ではなく、特定の実施形態に特定され得る特徴についての説明であると解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈において説明されるいくつかの特徴は、ある1つの実施形態において組み合わせて実施されてもよい。逆に、1つの実施形態の文脈において説明される各種特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切な副次的な組合せにおいて実施されてもよい。
【0134】
本開示について、構造的特徴及び/又は方法論的な動作に特有の言葉で説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示は、必ずしも上述の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解されたい。上述の特定の特徴や動作はむしろ、特許請求の範囲を実施する例示的形態として開示されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)であって、
送信されるアップリンクデータの第1セットの第1数と、前記アップリンクデータの第1セットの第1数に関連付けられる第1遅延バジェットとを示す情報を、ネットワーク装置に送信する手段、
を含む、
ユーザ装置。
【請求項2】
前記第1遅延バジェットは、前記情報が送信された時間から前記アップリンクデータの第1セットが正常に送信されると予想される一番遅い時間までの期間に関連する
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項3】
前記情報は、MAC CEにおいて送信される
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項4】
前記第1遅延バジェットのため、前記アップリンクデータの第1セットの一部が送信できない場合、前記アップリンクデータの第1セットを破棄する手段を、さらに含む
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項5】
前記ネットワーク装置から、前記情報の送信のための第1指示を受信する手段をさらに含む、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項6】
前記情報は、送信されるアップリンクデータの第2セットの第2数と、前記アップリンクデータの第2セットの第2数に関連付けられる第2遅延バジェットとを、さらに示す、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項7】
前記情報は、前記アップリンクデータの第1セット又は前記第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、前記アップリンクデータの第2セット又は前記第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを含む、
請求項6に記載のユーザ装置。
【請求項8】
前記アップリンクデータの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を、前記ネットワーク装置に送信する手段をさらに含む、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項9】
前記情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項10】
前記アップリンクデータの第1セット又は前記第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を前記ネットワーク装置から受信する手段と、
前記ドロップ指示に基づいて、前記アップリンクデータの第1セット又は前記第1遅延バジェットに関連付けられたバッファをフラッシュする手段と、
をさらに含む、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項11】
送信されるアップリンクデータの第1セットの第1数と、前記アップリンクデータの第1セットの第1数に関連付けられる第1遅延バジェットとを示す情報を、ユーザ装置(UE)から受信する手段を含む、
ネットワーク装置。
【請求項12】
前記第1遅延バジェットは、前記情報が送信された時間から前記アップリンクデータの第1セットが正常に送信されると予想される一番遅い時間までの期間に関連する
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項13】
前記情報は、MAC CEにおいて送信される
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項14】
前記UEに、前記情報の送信のための第1指示を送信する手段をさらに含む、
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項15】
前記情報は、送信されるアップリンクデータの第2セットの第2数と、前記アップリンクデータの第2セットの第2数に関連付けられる第2遅延バジェットとを、さらに示す
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項16】
前記情報は、前記アップリンクデータの第1セット又は前記第1遅延バジェットの第1アイデンティティと、前記アップリンクデータの第2セット又は前記第2遅延バジェットの第2アイデンティティとを含む、
請求項15に記載のネットワーク装置。
【請求項17】
前記アップリンクデータの第1セットの少なくとも一部をドロップできるかどうかに関する第2指示を受信する手段をさらに含む、
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項18】
前記情報は、論理チャネルグループのアイデンティティ又は論理チャネルのアイデンティティを含む、
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項19】
前記第1遅延バジェットに基づいて、前記アップリンクデータの第1セットの少なくとも一部をドロップするかどうかを決定する手段と、
前記アップリンクデータの第1セットの前記少なくとも1部がドロップされるとの決定に従って、前記アップリンクデータの第1セット又は前記第1遅延バジェットに関連付けられたドロップ指示を、前記UEに送信する手段と、
をさらに含む、
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項20】
前記アップリンクデータの第1セットの前記少なくとも一部をドロップするかどうかを決定する手段は、
前記アップリンクデータの第1セットの前記少なくとも一部が前記第1遅延バジェット内で送信可能かどうか、又は
上位レイヤの指示
のうちの1つに基づいて、前記アップリンクデータの第1セットの前記少なくとも一部をドロップするかどうかを決定する手段を含む、
請求項19に記載のネットワーク装置。
【請求項21】
前記情報に基づいて前記第1遅延バジェットを決定する手段、又は
アップリンクQoS(Quality of Service)パラメータに基づいて前記第1遅延バジェットを決定する手段、
をさらに含む、
請求項11に記載のネットワーク装置。
【請求項22】
ユーザ装置(UE)により実行される通信の方法であって、
送信されるアップリンクデータの第1セットの第1数と、前記アップリンクデータの第1セットの第1数に関連付けられる第1遅延バジェットとを示す情報を、ネットワーク装置に送信すること、
を含む、
方法。
【請求項23】
前記第1遅延バジェットは、前記情報が送信された時間から前記アップリンクデータの第1セットが正常に送信されると予想される一番遅い時間までの期間に関連する
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記情報は、MAC CEにおいて送信される
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第1遅延バジェットのため、前記アップリンクデータの第1セットの一部が送信できない場合、前記アップリンクデータの第1セットを破棄することを、さらに含む
請求項22に記載の方法。
【国際調査報告】