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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】空調室内機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0011 20190101AFI20240905BHJP
   F24F 13/14 20060101ALI20240905BHJP
   F24F 13/15 20060101ALI20240905BHJP
   F24F 11/79 20180101ALI20240905BHJP
   F24F 11/74 20180101ALI20240905BHJP
   F24F 120/12 20180101ALN20240905BHJP
【FI】
F24F1/0011
F24F13/14 Z
F24F13/15 A
F24F11/79
F24F11/74
F24F120:12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516992
(86)(22)【出願日】2021-12-31
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 CN2021143715
(87)【国際公開番号】W WO2023040129
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】202122284535.4
(32)【優先日】2021-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111435247.2
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517344192
【氏名又は名称】広東美的制冷設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Lingang Road,Beijiao,Shunde,Foshan,Guangdong,China
(71)【出願人】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】繆雄偉
(72)【発明者】
【氏名】宋分平
(72)【発明者】
【氏名】郭趣鑾
(72)【発明者】
【氏名】鄭豪
(72)【発明者】
【氏名】黄貴華
(72)【発明者】
【氏名】王曉宇
(72)【発明者】
【氏名】謝李高
【テーマコード(参考)】
3L049
3L081
3L260
【Fターム(参考)】
3L049BB02
3L049BB10
3L081AA02
3L081AA06
3L081AB05
3L081FA01
3L260BA01
3L260CA02
3L260EA07
3L260FA07
3L260FC14
3L260FC15
3L260FC16
(57)【要約】
本願は空調室内機(100)及びその制御方法に関し、空調室内機(100)は、筐体(1)と、第1導風板(2)と、第2導風板(3)および第3導風板(4)とを含み、第1導風板(2)は、吹出口(10a)に第1枢動軸線(2R)の周りを回動可能に設けられ、第2導風板(3)および第3導風板(4)は、第1導風板(2)の前側に設けられ、第2導風板(3)は、吹出口(10a)に第2枢動軸線(3R)の周りを回動可能に設けられ、第2導風板(3)の前後方向に沿って第2枢動軸線(3R)に近接する縁と、第3導風板(4)の前後方向に沿って第3枢動軸線(4R)に近接する縁とが、いずれも第1導風板(2)の前後方向に沿って第1枢動軸線(2R)から離れる縁に当接されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調室内機であって、
筐体と、第1導風板と、第2導風板及び第3導風板とを含み、
前記筐体は、吹出口を有し、
前記第1導風板は、前記空調室内機の長手方向に沿って延在し、且つ前記長手方向に平行な第1枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、
前記第2導風板及び前記第3導風板は、前記空調室内機の前後方向における前記第1導風板の前側に設けられ、且つ前記長手方向に沿って延在し且つ間隔をあけて設けられ、前記第2導風板が第2枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第3導風板が第3枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第2枢動軸線および前記第3枢動軸線が、いずれも前記長手方向に平行であり、前記第2導風板の前記前後方向に沿って前記第2枢動軸線に近接する縁と、前記第3導風板の前記前後方向に沿って前記第3枢動軸線に近接する縁とが、いずれも前記第1導風板の前記前後方向に沿って前記第1枢動軸線から離れる縁に当接され、前記前後方向が前記長手方向に垂直である、空調室内機。
【請求項2】
前記空調室内機は、片側送風モードおよび両側送風モードを有し、
前記片側送風モードでは、前記第1導風板が前記吹出口を開き、前記第2導風板および前記第3導風板の中の一方が前記吹出口を開き、他方が前記吹出口を遮蔽し、
前記両側送風モードでは、前記第1導風板、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開く、請求項1に記載の空調室内機。
【請求項3】
前記両側送風モードは、第1分割送風モードを含み、前記第1分割送風モードでは、前記第2導風板および前記第3導風板の中の一方が前記第1導風板から離れる方向に向かって導風し、他方が前記第1導風板に近接する方向に向かって導風する、請求項2に記載の空調室内機。
【請求項4】
吹出口に設けられ且つ前記第2導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第1羽根を含む第1羽根群と、
吹出口に設けられ且つ前記第3導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第2羽根を含む第2羽根群と、をさらに含み、
前記両側送風モードは、第2分割送風モードを含み、前記第2分割送風モードでは、前記第1羽根群と前記第2羽根群とがそれぞれ異なる方向に向かって導風する、請求項2または請求項3に記載の空調室内機。
【請求項5】
前記空調室内機は、第4導風板および第5導風板をさらに含み、
前記第4導風板は、前記第2導風板の内側に位置し且つ前記長手方向に沿って延在し、前記第4導風板が、第4枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第4枢動軸線が、前記第2導風板の前記第1導風板から離れる一側に近接し、前記第4導風板には、前記第4導風板の厚さ方向に沿って貫通する複数の第1風拡散孔が形成されており、且つ、前記第4導風板が、前記吹出口を遮蔽する遮蔽位置と前記吹出口を開放する退避位置との間で動き、
前記第5導風板は、前記第3導風板の内側に位置し且つ前記長手方向に沿って延在し、前記第5導風板が、第5枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第5枢動軸線が、前記第3導風板の前記第1導風板から離れる一側に近接し、前記第5導風板には、前記第5導風板の厚さ方向に沿って貫通する複数の第2風拡散孔が形成されており、且つ、前記第5導風板が、前記吹出口を遮蔽する遮蔽位置と前記吹出口を開放する退避位置との間で動き、
前記第5導風板および前記第4導風板は、前記長手方向に沿って間隔をあけて設置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の空調室内機。
【請求項6】
前記空調室内機は、両側無風感モードを含む無風感モードを有し、前記両側無風感モードでは、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開き、前記第4導風板および前記第5導風板がいずれも前記遮蔽位置に位置し、前記第2導風板が前記第4導風板の前記第4枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第3導風板が前記第5導風板の前記第5枢動軸線から離れる縁に近接する、請求項5に記載の空調室内機。
【請求項7】
前記空調室内機は、片側無風感モードを含む無風感モードを有し、前記片側無風感モードでは、前記第2導風板が前記吹出口を開き、前記第4導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第2導風板が前記第4導風板の前記第4枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第5導風板が前記退避位置に位置し且つ前記第3導風板が前記吹出口を遮蔽し、または、前記第3導風板が前記吹出口を開き、前記第5導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第3導風板が前記第5導風板の前記第5枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第4導風板が前記退避位置に位置し且つ前記第2導風板が前記吹出口を遮蔽する、請求項5または請求項6に記載の空調室内機。
【請求項8】
吹出口に設けられ且つ前記第2導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第1羽根を含む第1羽根群と、
吹出口に設けられ且つ前記第3導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第2羽根を含む第2羽根群と、をさらに含み、
前記空調室内機は、片側無風感人回避モードを含む無風感モードを有し、片側無風感人回避モードでは、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開き、ユーザに近い前記第4導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第2導風板が前記第4導風板の前記第4枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第5導風板が前記退避位置に位置し、前記第2羽根群が前記第1羽根群から離れる方向に向かって導風し、または、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開き、ユーザに近い前記第5導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第3導風板が前記第5導風板の前記第5枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第4導風板が前記退避位置に位置し、前記第1羽根群が前記第2羽根群から離れる方向に向かって風を導風する、請求項5~7のいずれか1項に記載の空調室内機。
【請求項9】
前記無風感モードでは、前記第1導風板が前記吹出口を開く、請求項6~8のいずれか1項に記載の空調室内機。
【請求項10】
空調室内機の制御方法であって、
前記空調室内機は、請求項1~9のいずれか1項に記載の空調室内機であり、前記吹出口は、前記長手方向に沿って順に設置された複数の吹出領域を有し、各前記吹出領域には、1つの羽根群がそれぞれ設けられており、前記空調室内機の前側領域には、前記長手方向に沿って順に設置された複数の送風領域が含まれ、各前記吹出領域がそれぞれ1つの前記送風領域に対応し、
前記制御方法は、
前記空調室内機の前側領域内に目標対象が存在するか否かを検出するステップと、
前記空調室内機の前側領域内に前記目標対象が存在する場合、前記目標対象が位置する送風領域によって、対応する前記吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、
前記目標対象と前記空調室内機との間の距離を取得し、取得した距離と所定距離とを比較するステップと、
比較結果に基づき、前記目標対象が位置する送風領域に対応する前記羽根群を回動するように制御するステップと、を含む、空調室内機の制御方法。
【請求項11】
前記目標対象が位置する前記送風領域に基づいて、対応する前記吹出領域以外の残りの前記吹出領域を正常吹出風に切り替えるように制御するステップをさらに含み、
正常吹出風時の前記吹出領域の吹出風量が無風感吹出風時の前記吹出領域の吹出風量よりも大きい、請求項10に記載の空調室内機の制御方法。
【請求項12】
前記複数の吹出領域は、2つであり且つそれぞれ第1吹出領域および第2吹出領域であり、前記複数の送風領域は、2つであり且つそれぞれ第1送風領域および第2送風領域であり、前記目標対象が位置する送風領域によって、対応する前記吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップは、
前記目標対象が前記第1送風領域にあるか否かを判定するステップと、
前記目標対象が前記第1送風領域にある場合、前記第1吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、
前記目標対象が前記第1送風領域にない場合、前記第2吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、を含む、請求項10または請求項11に記載の空調室内機の制御方法。
【請求項13】
前記空調室内機は、請求項5~9のいずれか1項に記載の空調室内機であり、前記第2導風板が、一方の前記吹出領域に前記第2枢動軸線の周りを枢動可能に設けられ、前記第3導風板が、他方の前記吹出領域に前記第3枢動軸線の周りを枢動可能に設けられ、前記第4導風板と前記第2導風板とが同一の前記吹出領域に設けられ、前記第5導風板と前記第3導風板とが同一の前記吹出領域に設けられ、対応する前記吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップは、
対応する前記第4導風板及び/又は前記第5導風板を遮蔽位置に移動するように制御するステップを含む、請求項10~12のいずれか1項に記載の空調室内機の制御方法。
【請求項14】
前記目標対象が位置する送風領域に対応する前記羽根群を回動するように制御するステップは、対応する前記羽根群を所定位置に回動するように制御するステップを含む、請求項10~13のいずれか1項に記載の空調室内機の制御方法。
【請求項15】
比較結果に基づき、対応する前記羽根群を所定位置に回動するように制御するステップは、取得した前記距離が前記所定距離よりも大きい場合には、前記目標対象が位置する前記送風領域に対応する前記羽根群を前向きに導風する位置に回動するように制御し、取得した前記距離が前記所定距離以下である場合には、前記目標対象が位置する前記送風領域に対応する前記羽根群を前記空調室内機の中心面から離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御し、前記中心面が前記長手方向に垂直である、請求項14に記載の空調室内機の制御方法。
【請求項16】
前記目標対象が1つであることを検出した場合には、
取得した前記距離が前記所定距離よりも大きければ、全ての前記羽根群をそれぞれ前向きに導風する位置に回動するように制御し、
取得した前記距離が前記所定距離以下であれば、全ての前記羽根群をそれぞれ前記中心面から離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御する、請求項15に記載の空調室内機の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年09月18日付出願の中国特許出願第202122284535.4号、及び2021年11月29日付出願の中国出願第202111435247.2号に対する優先権を主張するものであり、上記の中国特許出願の全内容が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は空気調和の技術分野に関し、特に空調室内機及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
空調は、建築や構築物内の環境空気の温度、湿度、流速などのパラメータを調節・制御するために使用される。しかしながら、従来の技術では、空調の送風モードが単一で、かつ、送風領域が単一であるため、ユーザの差別化の需要を満たすことができない。
【発明の概要】
【0004】
本願は、関連技術に存在する技術的課題の中の少なくとも1つを解決することを目的としている。このため、本願では、豊富な送風モードを持つことができ、分割送風が容易で、送風領域の柔軟な調整が可能で、ユーザの差別化の需要をよりよく満たすことができる空調室内機を提案する。
【0005】
本願の実施例に係る空調室内機は、筐体と、第1導風板と、第2導風板及び第3導風板とを含み、前記筐体は、吹出口を有し、前記第1導風板は、前記空調室内機の長手方向に沿って延在し、且つ前記長手方向に平行な第1枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第2導風板及び前記第3導風板は、前記空調室内機の前後方向における前記第1導風板の前側に設けられ、且つ前記長手方向に沿って延在し且つ間隔をあけて設けられ、前記第2導風板が第2枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第3導風板が第3枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第2枢動軸線および前記第3枢動軸線が、いずれも前記長手方向に平行であり、前記第2導風板の前記前後方向に沿って前記第2枢動軸線に近接する縁と、前記第3導風板の前記前後方向に沿って前記第3枢動軸線に近接する縁とが、いずれも前記第1導風板の前記前後方向に沿って前記第1枢動軸線から離れる縁に当接され、前記前後方向が前記長手方向に垂直である。
【0006】
本願の実施例に係る空調室内機によれば、第1導風板、第2導風板、第3導風板を互いに独立して設けることにより、空調室内機の送風モードを効果的に豊かにし、送風領域の柔軟な調整を実現することができ、同一の使用シーンにおいて、異なるユーザ群の需要に対して分割送風制御を行い、異なるユーザの快適性を同時に保証することができる。
【0007】
いくつかの実施例では、前記空調室内機は、片側送風モードおよび両側送風モードを有し、前記片側送風モードでは、前記第1導風板が前記吹出口を開き、前記第2導風板および前記第3導風板の中の一方が前記吹出口を開き、他方が前記吹出口を遮蔽し、前記両側送風モードでは、前記第1導風板、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開く。
【0008】
いくつかの実施例では、前記両側送風モードは、第1分割送風モードを含み、前記第1分割送風モードでは、前記第2導風板および前記第3導風板の中の一方が前記第1導風板から離れる方向に向かって導風し、他方が前記第1導風板に近接する方向に向かって導風する。
【0009】
いくつかの実施例では、前記空調室内機は、吹出口に設けられ且つ前記第2導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第1羽根を含む第1羽根群と、吹出口に設けられ且つ前記第3導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第2羽根を含む第2羽根群と、をさらに含み、前記両側送風モードは、第2分割送風モードを含み、前記第2分割送風モードでは、前記第1羽根群と前記第2羽根群とがそれぞれ異なる方向に向かって導風する。
【0010】
いくつかの実施例では、前記空調室内機は、第4導風板および第5導風板をさらに含み、前記第4導風板は、前記第2導風板の内側に位置し且つ前記長手方向に沿って延在し、前記第4導風板が、第4枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第4枢動軸線が、前記第2導風板の前記第1導風板から離れる一側に近接し、前記第4導風板には、前記第4導風板の厚さ方向に沿って貫通する複数の第1風拡散孔が形成されており、且つ、前記第4導風板が、前記吹出口を遮蔽する遮蔽位置と前記吹出口を開放する退避位置との間で動き、前記第5導風板は、前記第3導風板の内側に位置し且つ前記長手方向に沿って延在し、前記第5導風板が、第5枢動軸線の周りを回動可能に前記吹出口に設けられ、前記第5枢動軸線が、前記第3導風板の前記第1導風板から離れる一側に近接し、前記第5導風板には、前記第5導風板の厚さ方向に沿って貫通する複数の第2風拡散孔が形成されており、且つ、前記第5導風板が、前記吹出口を遮蔽する遮蔽位置と前記吹出口を開放する退避位置との間で動き、前記第5導風板および前記第4導風板は、前記長手方向に沿って間隔をあけて設置されている。
【0011】
いくつかの実施例では、前記空調室内機は、両側無風感モードを含む無風感モードを有し、前記両側無風感モードでは、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開き、前記第4導風板および前記第5導風板がいずれも前記遮蔽位置に位置し、前記第2導風板が前記第4導風板の前記第4枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第3導風板が前記第5導風板の前記第5枢動軸線から離れる縁に近接する。
【0012】
いくつかの実施例では、前記空調室内機は、片側無風感モードを含む無風感モードを有し、前記片側無風感モードでは、前記第2導風板が前記吹出口を開き、前記第4導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第2導風板が前記第4導風板の前記第4枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第5導風板が前記退避位置に位置し且つ前記第3導風板が前記吹出口を遮蔽し、または、前記第3導風板が前記吹出口を開き、前記第5導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第3導風板が前記第5導風板の前記第5枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第4導風板が前記退避位置に位置し且つ前記第2導風板が前記吹出口を遮蔽する。
【0013】
いくつかの実施例では、前記空調室内機は、吹出口に設けられ且つ前記第2導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第1羽根を含む第1羽根群と、吹出口に設けられ且つ前記第3導風板に対応され、少なくとも1つの回動可能な第2羽根を含む第2羽根群と、をさらに含み、前記空調室内機は、片側無風感人回避モードを含む無風感モードを有し、片側無風感人回避モードでは、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開き、ユーザに近い前記第4導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第2導風板が前記第4導風板の前記第4枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第5導風板が前記退避位置に位置し、前記第2羽根群が前記第1羽根群から離れる方向に向かって導風し、または、前記第2導風板および前記第3導風板がいずれも前記吹出口を開き、ユーザに近い前記第5導風板が前記遮蔽位置に位置し、前記第3導風板が前記第5導風板の前記第5枢動軸線から離れる縁に近接し、前記第4導風板が前記退避位置に位置し、前記第1羽根群が前記第2羽根群から離れる方向に向かって導風する。
【0014】
いくつかの実施例では、前記無風感モードでは、前記第1導風板が前記吹出口を開く。
【0015】
本願の第2側面の実施例に係る空調室内機の制御方法によれば、前記空調室内機は、本願の上記第1側面の実施例に記載の空調室内機であり、前記吹出口は、前記長手方向に沿って順に設置された複数の吹出領域を有し、各前記吹出領域には、1つの羽根群がそれぞれ設けられており、前記空調室内機の前側領域には、前記長手方向に沿って順に設置された複数の送風領域が含まれ、各前記吹出領域がそれぞれ1つの前記送風領域に対応し、前記制御方法は、前記空調室内機の前側領域内に目標対象が存在するか否かを検出するステップと、前記空調室内機の前側領域内に前記目標対象が存在する場合、前記目標対象が位置する送風領域によって、対応する前記吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、前記目標対象と前記空調室内機との間の距離を取得し、取得した距離と所定距離とを比較するステップと、比較結果に基づき、前記目標対象が位置する送風領域に対応する前記羽根群を回動するように制御するステップと、を含む。
【0016】
本願の実施例に係る空調室内機の制御方法によれば、目標対象がある位置によって、対応する領域の無風感送風を実現し、分割送風を柔軟に制御して領域に対する吹出風の快適性を実現し、目標対象と空調室内機との間の距離に基づいて、羽根群の状態を現在の目標対象の位置にマッチングさせるように、対応する羽根群の回動を制御することで、対応する領域の快適性をさらに向上させる。
【0017】
いくつかの実施例では、前記制御方法は、前記目標対象が位置する前記送風領域に基づいて、対応する前記吹出領域以外の残りの前記吹出領域を正常吹出風に切り替えるように制御するステップであって、その中、正常吹出風時の前記吹出領域の吹出風量が無風感吹出風時の前記吹出領域の吹出風量よりも大きいステップをさらに含む。
【0018】
いくつかの実施例では、前記複数の吹出領域は、2つであり且つそれぞれ第1吹出領域および第2吹出領域であり、前記複数の送風領域は、2つであり且つそれぞれ第1送風領域および第2送風領域であり、前記目標対象が位置する送風領域によって、対応する前記吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップは、前記目標対象が前記第1送風領域にあるか否かを判定するステップと、前記目標対象が前記第1送風領域にある場合、前記第1吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、前記目標対象が前記第1送風領域にない場合、前記第2吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、を含む。
【0019】
いくつかの実施例では、前記空調室内機は、本願の上記第1側面の実施例に記載の空調室内機であり、前記第2導風板が、一方の前記吹出領域に前記第2枢動軸線の周りを枢動可能に設けられ、前記第3導風板が、他方の前記吹出領域に前記第3枢動軸線の周りを枢動可能に設けられ、前記第4導風板と前記第2導風板とが同一の前記吹出領域に設けられ、前記第5導風板と前記第3導風板とが同一の前記吹出領域に設けられ、対応する前記吹出領域を無風感吹出風に切り替えるように制御するステップは、対応する前記第4導風板及び/又は前記第5導風板を遮蔽位置に移動するように制御するステップを含む。
【0020】
いくつかの実施例では、前記目標対象が位置する送風領域に対応する前記羽根群を回動するように制御するステップは、対応する前記羽根群を所定位置に回動するように制御するステップを含む。
【0021】
いくつかの実施例では、比較結果に基づき、対応する前記羽根群を所定位置に回動するように制御するステップは、取得した前記距離が前記所定距離よりも大きい場合には、前記目標対象が位置する前記送風領域に対応する前記羽根群を前向きに導風する位置に回動するように制御し、取得した前記距離が前記所定距離以下である場合には、前記目標対象が位置する前記送風領域に対応する前記羽根群を前記空調室内機の中心面から離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御し、前記中心面が前記長手方向に垂直である。
【0022】
いくつかの実施例では、前記目標対象が1つであることを検出した場合には、取得した前記距離が前記所定距離よりも大きければ、全ての前記羽根群をそれぞれ前向きに導風する位置に回動するように制御し、取得した前記距離が前記所定距離以下であれば、全ての前記羽根群をそれぞれ前記中心面から離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本願の上記および/または追加の態様および利点は、以下の図面に関連する実施例の説明から明確かつ容易に理解されるであろう。
図1】本願の一実施例に係る空調室内機の概略図である。
図2図1のA-A線に沿う断面図であり、第4導風板は退避位置に位置する。
図3図1のB-B線に沿う断面図であり、第5導風板は退避位置に位置する。
図4図1に示す空調室内機の部分構造の分解図である。
図5図1に示す空調室内機の部分構造の概略図である。
図6図5に示す空調室内機の部分構造の他の概略図である。
図7図5に示す空調室内機の側面図である。
図8図5に示す空調室内機の他の側面図である。
図9図1に示す空調室内機の他の概略図であり、白抜き矢印は第1羽根群及び第2羽根群の揺動方向を示している。
図10図9のC-C線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、白抜き矢印は第1導風板および/または第2導風板の揺動方向を示し、第2導風板の前後方向に沿って第2枢動軸線に近接する縁と、第1導風板の前後方向に沿って第1枢動軸線から離れる縁とは間隔をあけて配置し、第4導風板は退避位置に位置する。
図11図9のD-D線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、白抜き矢印は第1導風板および/または第3導風板の揺動方向を示し、第5導風板は退避位置に位置する。
図12図1に示す空調室内機のさらに他の概略図である。
図13図12のE-E線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、白抜き矢印は第1導風板、第2導風板および第4導風板の中の少なくとも一つの揺動方向を示す。
図14図12のF-F線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、白抜き矢印は第1導風板、第3導風板および第5導風板の中の少なくとも一つの揺動方向を示す。
図15図1に示す空調室内機のもう一つの概略図である。
図16図15のH-H線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、第2導風板の前後方向に沿って第2枢動軸線に近接する縁と、第1導風板の前後方向に沿って第1枢動軸線から離れる縁とは間隔をあけて配置し、第4導風板は退避位置に位置する。
図17図15のI-I線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、第5導風板は退避位置に位置する。
図18図1に示す空調室内機のさらに他の概略図である。
図19図18のJ-J線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、第2導風板の前後方向に沿って第2枢動軸線に近接する縁が、第1導風板の前後方向に沿って第1枢動軸線から離れる縁に当接し、第4導風板は退避位置に位置する。
図20図18のK-K線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、第5導風板は退避位置に位置する。
図21図1に示す空調室内機のもう一つの概略図である。
図22図21のL-L線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、第2導風板の前後方向に沿って第2枢動軸線に近接する縁と、第1導風板の前後方向に沿って第1枢動軸線から離れる縁とは間隔をあけて配置し、第4導風板は遮蔽位置に位置する。
図23図21のM-M線に沿う断面図であり、中実矢印は気流方向を示し、第5導風板は遮蔽位置に位置する。
図24】本願の一実施例に係る空調室内機の制御方法を示すフローチャートである。
図25】本願の他の実施例に係る空調室内機の制御方法を示すフローチャートである。
図26】本願のさらに他の実施例に係る空調室内機の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、図面において例示される本願の実施例を詳細に説明する。ここで、同一または類似の符号は、同一または類似の要素、または同一または類似の機能を有する要素を表す。添付の図面を参照することによって以下に説明される実施例は例示的であり、本願の解釈のみに使用され、本願に対する制限として理解することはできない。
【0025】
以下の開示は、本願の異なる構造を実現するための様々な異なる実施例または例を提供している。本願の開示を簡略化するために、以下に特定の例の部品および設置について説明する。もちろん、それらは単なる例であり、本願を限定することを目的とするものではない。また、本願は、異なる例において、数字および/または文字を繰り返して参照することができる。この繰り返しは、簡略化および明瞭化を目的としており、それ自体は、議論される様々な実施例および/または設置の間の関係を示すものではない。また、本願は、様々な特定のプロセスおよび材料の例を提供しているが、当業者は、他のプロセスの適用可能性および/または他の材料の使用を認識することができる。
【0026】
以下、図面を参照して、本願の実施例に係る空調室内機100について説明する。
【0027】
図1図3及び図10に示すように、空調室内機100は、吹出口10aを有する筐体1と、第1導風板2とを含み、空調室内機100の吹出しを実現するために、筐体1内の気流は吹出口10aを介して吹き出すことができ、第1導風板2が空調室内機100の長手方向(例えば、図1における左右方向)に沿って延在し、且つ第1導風板2が吹出口10aに空調室内機100の長手方向に平行な第1枢動軸線2Rの周りを回動可能に設けられていれば、第1導風板2は吹出口10aにおける気流を案内して吹出口10aにおける気流方向を変更することができる。
【0028】
空調室内機100は、第2導風板3及び第3導風板4を更に含み、第2導風板3及び第3導風板4は、空調室内機100の前後方向(例えば、図10における前後方向)における第1導風板2の前側に設けられ、空調室内機100の前後方向が空調室内機100の長手方向に垂直し、第2導風板3及び第3導風板4は、空調室内機100の長手方向に沿って延在し、且つ第2導風板3及び第3導風板4は、空調室内機100の長手方向に沿って間隔をあけて設けられ、第2導風板3が吹出口10aに第2枢動軸線3Rの周りを回動可能に設けられ、第3導風板4が吹出口10aに第3枢動軸線4Rの周りを回動可能に設けられ、第2枢動軸線3Rおよび第3枢動軸線4Rは、いずれも空調室内機100の長手方向に平行である。
【0029】
第2導風板3の回動と第3導風板4の回動は互いに独立して行うことができ、第2導風板3の状態(導風角度、運動状態等を含む)と第3導風板4の状態とは連動関係がないため、空調室内機100が運転しているときに、第2導風板3の状態が第3導風板4の状態と同じでも異なっていてもよく、空調室内機100の送風モードを効果的に豊かにするとともに、第2導風板3の状態と第3導風板4の状態とが異なる場合、第2導風板3から吹き出される風の流れ状態(流れ方向、流れ速度等を含む)と第3導風板4から吹き出される風の流れ状態とが異なり、第2導風板3に対応する送風領域および第3導風板4に対応する送風領域を異なる送風効果にすることが容易になり、空調室内機100の分割送風を実現し、異なるユーザによる送風の差別化の需要を満たし、ひいては、空調室内機100は、同一の使用シーンにおいて、異なるユーザ群の需要に対して分割送風制御を行うことが容易になり、異なるユーザの快適性を同時に保証することが可能となる。
【0030】
例えば、第2導風板3の状態と第3導風板4の状態とが異なる場合には、(1)第2導風板3と第3導風板4とがいずれもある導風位置にあり、第2導風板3及び第3導風板4の中の一方は吹出口10aの第1側に向かって導風し、他方は吹出口10aの第2側に向かって導風し、第1側および第2側はそれぞれ吹出口10aの対向両側である場合、(2)第2導風板3及び第3導風板4の中の一方がある導風位置にあり、他方が往復揺動する場合、(3)第2導風板3及び第3導風板4がいずれも往復揺動し、且つ第2導風板3及び第3導風板4の揺動幅、揺動周波数等の中の少なくとも1つが異なる場合、を含むことができるが、これらに限定されることではない。
【0031】
また、図5に示すように、第1枢動軸線2Rと第2枢動軸線3Rと第3枢動軸線4Rとをいずれも平行に配置することで、空調室内機100の設計を簡単にする。第2導風板3および第3導風板4は、いずれも第1導風板2と独立して設けられ、第2導風板3の回動および第3導風板4の回動は、それぞれ第1導風板2とお互いに独立し、第2導風板3の状態と第1導風板2の状態とは連動関係がなく、且つ第3導風板4の状態と第1導風板2の状態とは連動関係がないことで、空調室内機100が運転しているときに、第1導風板2の状態が第2導風板3の状態と同じでも異なっていてもよく、第1導風板2の状態が第3導風板4の状態と同じでも異なっていてもよく、空調室内機100の送風モードをさらに豊かにすることができる。
【0032】
ここで、第2導風板3の空調室内機100の前後方向に沿って第2枢動軸線3Rに近接する縁と、第3導風板4の空調室内機100の前後方向に沿って第3枢動軸線4Rに近接する縁とは、いずれも第1導風板2の空調室内機100の前後方向に沿って第1枢動軸線1Rから離れる縁に当接することにより、第1導風板2、第2導風板3及び第3導風板4がいずれも閉じているときに(図1図3に示すように)、第1導風板2、第2導風板3及び第3導風板4が共に吹出口10aを閉じ、良好な防塵効果を実現し、第1導風板2、第2導風板3及び第3導風板4がいずれも開いているときに(図9図17に示すように)、気流を、第1導風板2と第2導風板3との間、第1導風板2と第3導風板4との間、第2導風板3の第1導風板2に背向する一側、第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を介して吹き出すことができ、同時に、第2導風板3及び第3導風板4がいずれも開き、第1導風板2が閉じているときに(図18図23に示すように)、第1導風板2が第2導風板3及び第3導風板4に当接しているため、気流を、第1導風板2と第2導風板3との間を介して吹き出すことができなく、第1導風板2と第3導風板4との間を介して吹き出すこともできなく、この時に、気流を、第2導風板3の第1導風板2に背向する一側及び第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を経由して案内して吹き出すことができ、空調室内機100の送風モードをさらに豊かにする。
【0033】
本願の実施例に係る空調室内機100によれば、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4を互いに独立して設けることにより、空調室内機100の送風モードを効果的に豊かにし、送風領域の柔軟な調整を実現することができ、異なるユーザの快適性を同時に保証するために、同一の使用シーンにおいて、異なるユーザ群の需要に対して、異なる送風領域が同じまたは異なる気流状態になるように分割送風制御を行う。
【0034】
いくつかの実施例では、第2枢動軸線3Rは、第3枢動軸線4Rと一致し、空調室内機100の設計をより簡単にすることが容易になり、例えば、第2導風板3および第3導風板4は、対称的に配置することができる。もちろん、第2枢動軸線3Rと第3枢動軸線4Rは平行に設置することもでき、空調室内機100の構造設計を豊かにし、実際の差別化の需要をよりよく満たすことができる。
【0035】
本願のいくつかの実施例では、図4に示すように、空調室内機100は、第1導風板2の回動を駆動するための第1駆動機構81をさらに含む。例えば、第1駆動機構81は、出力軸が第1導風板2に直接又は間接的に接続された第1駆動モータ811を含み、図4の例では、第1駆動機構81は、筐体1における取り付け孔に穿通されて設置され且つ取り付け孔に枢動嵌合する第1ボス812をさらに含み、第1ボス812と第1駆動モータ811の出力軸および第1導風板2とはいずれも出力軸の周方向に位置決めされ、第1駆動モータ811の動力を第1導風板2に伝達する。
【0036】
いくつかの実施例では、第1導風板2の空調室内機100の長手方向における一端が第1駆動機構81に接続され、第1導風板2の空調室内機100の長手方向における他端が筐体1に枢動可能に接続されていれば、第1導風板2の空調室内機100の長手方向における両端がそれぞれ第1駆動機構81および筐体1によって支持されて、第1導風板2の確実な取り付け、安定した回動を保証することができ、この時、第1導風板2の空調室内機100の長手方向における両端の間には、筐体1と枢動可能に接続される接続部21がさらに設けられており、第1導風板2の平穏性をさらに向上させ、第1導風板2の重量が重くなっても第1導風板2の安定した回動を実現することができる。
【0037】
例えば、図4図6の例において、第1駆動機構81が2つであり、第1導風板2の空調室内機100の長手方向における両端がそれぞれ2つの第1駆動機構81に対応して接続されていれば、第1導風板2の両端に2つの第1駆動機構81がそれぞれ設けられ、第1導風板2の回動を2つの第1駆動機構81が共に駆動することになり、且つ第1導風板2の空調室内機100の長手方向における両端がそれぞれ第1駆動機構81によって支持されて、第1導風板2の確実な取り付け、運転を保証することができる。その中、第1導風板2の空調室内機100の長手方向における両端の間には、筐体1と枢動可能に接続される接続部21が設けられており、第1導風板2の平穏性をさらに向上させ、第1導風板2の重量が重くなっても第1導風板2の安定した回動を実現することができる。その中、接続部21には枢動孔および枢動軸の中の一方が形成されており、筐体1は枢動孔および枢動軸の中の他方を備え、枢動軸が枢動孔に枢動嵌合されることにより、第1導風板2のスムーズな回動が実現される。
【0038】
本願のいくつかの実施例では、図4に示すように、空調室内機100は、第2導風板3の回動を駆動するための第2駆動機構82と、第3導風板4の回動を駆動するための第3駆動機構83とをさらに含む。例えば、第2駆動機構82は、出力軸が第2導風板3に直接または間接的に接続された第2駆動モータ821を含み、第3駆動機構83は、出力軸が第3導風板4に直接または間接的に接続された第3駆動モータ831を含み、図4の例では、第2駆動機構82は、第2駆動モータ821と第2導風板3との間に接続されて動力伝達を実現するための第2ボス822をさらに含み、第3駆動機構83は、第3駆動モータ831と第3導風板4との間に接続されて動力伝達を実現するための第3ボス832をさらに含む。
【0039】
第2導風板3の空調室内機100の長手方向に沿って第3導風板4から離れる一端が第2駆動機構82に接続され、第2導風板3の空調室内機100の長手方向に沿って第3導風板4に近接する一端が筐体1に枢動接続されていれば、第2導風板3の空調室内機100の長手方向における両端がそれぞれ第2駆動機構82および筐体1によって支持されて、第2導風板3の確実な取り付け、安定した回動を保証することができる。第3導風板4の空調室内機100の長手方向に沿って第2導風板3から離れる一端が第3駆動機構83に接続され、第3導風板4の空調室内機100の長手方向に沿って第2導風板3に近接する一端が筐体1に枢動接続されていれば、第3導風板4の空調室内機100の長手方向における両端がそれぞれ第3駆動機構83および筐体1によって支持されて、第3導風板4の確実な取り付け、安定した回動を保証することができる。
【0040】
例えば、空調室内機100の長手方向において、第2導風板3と第3導風板4とが第2駆動機構82と第3駆動機構83との間に位置することができ、これにより、第2駆動機構82と第3駆動機構83とが第2導風板3と第3導風板4との間の空間を占有することがなくなり、第2導風板3および第3導風板4の空調室内機100の長手方向における間隔を小さくし、第2導風板3と第3導風板4との間から流出する気流を減少させ、第2導風板3および第3導風板4による吹出口10aの気流の案内効果を保証することができる。
【0041】
例えば、図4の例では、空調室内機100の長手方向において、第2導風板3の第3導風板4に近接する一端および第3導風板4の第2導風板3に近接する一端には、第2導風板3、第3導風板4のスムーズな枢動を実現するために、筐体1の対応する枢動軸に枢動嵌合する枢動孔がそれぞれ形成されている。
【0042】
本願のいくつかの実施例では、空調室内機100は片側送風モードを有しており、片側送風モードにおいて、第1導風板2が吹出口10aを開き、第2導風板3及び第3導風板4の中の一方が吹出口10aを開き、他方が吹出口10aを遮蔽しており、この時、気流を、第1導風板2と第2導風板3との間、第1導風板2と第3導風板4との間、第2導風板3および第3導風板4の中の上記一方の第1導風板2に背向する一側を介して吹き出すことができるが、第2導風板3および第3導風板4の中の上記他方の第1導風板2に背向する一側を介して吹き出すことができない。
【0043】
片側送風モードにおいて、第1導風板2は常にある角度位置に保持されていても往復揺動していてもよく、第2導風板3および第3導風板4の中の上記開いた一方は常にある角度位置に保持されていても往復揺動していてもよいことが理解できる。
【0044】
例えば、図4の例では、第2導風板3および第3導風板4は空調室内機100の長手方向に沿って間隔をおいて設置されており、片側送風モードにおいては、第1導風板2を開き、第2導風板3を開き、第3導風板4を閉じ、気流を、第1導風板2と第2導風板3との間、第1導風板2と第3導風板4との間、第2導風板3の第1導風板2に背向する一側を介して吹き出すことができるが、第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を介して吹き出すことができないことになり、空調室内機100の右側の吹出風量が左側の吹出風量より大きく、ユーザの実際の需要をよりよく満たすようにする。もちろん、片側送風モードでは、第1導風板2を開き、第2導風板3を閉じ、第3導風板4を開くことも可能である。
【0045】
いくつかの実施例では、片側送風モードにおいて、第1導風板2は、吹出口10aの一側に向かって導風することができる。例えば、図1および図9の例では、空調室内機100は壁掛け型の空調室内機であり、吹出口10aは略水平に延設されており、片側送風モードにおいて、第1導風板2は、天井気流の送風を形成するために上向きに導風することができる。なお、片側送風モードにおいて、第1導風板2の導風角度の設定は、ユーザによって制御されてもよいし、第1駆動機構81によって制御されてもよく、例えば、片側送風モードにおいて、第1導風板2は、第1駆動機構81の駆動によって対応する角度まで上方に回動されて上向きに導風し、第2導風板3は、第2駆動機構82の駆動によって対応する角度まで開かれて上向きに導風し、第3導風板4は、第3駆動機構83の駆動によって閉じられる。
【0046】
図9図17に示すように、空調室内機100は、両側送風モードをさらに備え、両側送風モードにおいては、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4がいずれも吹出口10aを開くことにより、気流を、第1導風板2と第2導風板3との間、第1導風板2と第3導風板4との間、第2導風板3の第1導風板2に背向する一側、および第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を介して吹き出すことができる。
【0047】
両側送風モードでは、第1導風板2は常にある角度位置に保持されていても往復揺動していてもよく、第2導風板3は常にある角度位置に保持されていても往復揺動していてもよく、第3導風板4は常にある角度位置に保持されていても往復揺動していてもよいことが理解できる。その中、第2導風板3の状態と第3導風板4の状態とが異なる場合には、空調室内機100の分割送風を実現することができる。
【0048】
本願のいくつかの実施例では、両側送風モードは第1分割送風モードを含み、第1分割送風モードにおいては、第2導風板3及び第3導風板4の中の一方が第1導風板2から離れる方向に向かって導風し、他方が第1導風板2に近接する方向に向かって導風することで、空調室内機100の分割送風効果を保証する。
【0049】
例えば、図4の例では、吹出口10aは略水平に延設され、第2導風板3及び第3導風板4は左右に間隔をあけて設けられ、第1分割送風モードでは、第1導風板2が常にある角度位置に保持され、第2導風板3が第1導風板2から離れる方向に向かって上向きに導風することにより、天井気流の送風を形成し、気流が室内の上側に沿って流動することができ、第3導風板4が第1導風板2に近接する方向に向かって下向きに導風することにより、瀑布型送風を形成し、気流が床面に沿って流動することができる。もちろん、第1分割送風モードでは、第2導風板3が第1導風板2に近接する方向に向かって導風することもでき、第3導風板4が第1導風板2から離れる方向に向かって導風することもできる。
【0050】
本願のいくつかの実施例では、図1図4に示すように、空調室内機100は、吹出口10aに設けられ且つ第2導風板3に対応設置されている第1羽根群71をさらに含み、例えば、第1羽根群71が第2導風板3の筐体1の中心に近接する一側に位置する場合、第1羽根群71と第2導風板3とが吹出口10aにおける同一側の気流を案内することができる。その中、第1羽根群71は、少なくとも1つの回動可能な第1羽根711を含み、第1羽根711の回動軸線は、第2枢動軸線3Rに対して垂直であってもよい。空調室内機100は、吹出口10aに設けられ且つ第3導風板4に対応設置されている第2羽根群72をさらに含み、例えば、第2羽根群72が第3導風板4の筐体1の中心に近接する一側に位置する場合、第2羽根群72と第3導風板4とが吹出口10aにおける同一側の気流を案内することができる。その中、第2羽根群72は、少なくとも1つの回動可能な第2羽根721を含み、第2羽根721の回動軸線は、第3枢動軸線4Rに対して垂直であってもよい。
【0051】
明らかに、第1羽根群71と第2羽根群72は独立して設けられ、第1羽根711と第2羽根721とはそれぞれ異なる駆動モータによって駆動されて回動することができる。このとき、空調室内機100の両側送風モードは、第2分割送風モードをさらに含むことができ、第2分割送風モードにおいて、第1羽根群71と第2羽根群72とがそれぞれ異なる方向に向かって導風すれば、第1羽根群71の風導角度と第2羽根群72の風導角度が異なることになり、空調室内機100の分割送風効果が保証される。
【0052】
いくつかの実施例では、図4に示すように、吹出口10aは空調室内機100の長手方向に沿って延設され、第1羽根群71と第2羽根群72とが左右に揺動することにより導風を実現し、第1羽根群71が第2羽根群72の右側に位置し、第2分割送風モードでは、第1導風板2が常にある角度位置に保持され、第1羽根711が常にある角度位置に保持され且つ吹出口10aの前側に向かって導風し、相応する気流を前方に向かって略垂直に吹出させることができ、第2羽根721が常にある角度位置に保持され且つ吹出口10aの左側に向かって導風し、相応する気流を室内の縁に沿って吹出させることができる。
【0053】
もちろん、第2分割送風モードの送風状態はこれに限られるものではなく、第1羽根711の導風角度と第2羽根721の導風角度が異なるように保証すればよい。その中、第2分割送風モードでは、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4の状態は、実際の需要に応じて任意の適切な状態に設定することができる。
【0054】
空調室内機100が第1分割送風モードを有し、且つ空調室内機が第1羽根群71及び第2羽根群72を含む場合、第1分割送風モードにおいて、第1羽根群71及び第2羽根群72の状態は、実際の需要に応じて任意の適切な状態に設定することができることが理解できる。
【0055】
いくつかの実施例では、第1羽根群71および第2羽根群72は対称的に配置されている。第1羽根群71は、第1リンク712および第1羽根711を含み、第1羽根711の回動軸線が空調室内機100の長手方向に垂直であり、第1リンク712が複数の第1羽根711を同期回動させることができる。第2羽根群72は、第2リンク722および第2羽根721を含み、第2羽根721の回動軸線が空調室内機100の長手方向に垂直であり、第2リンク722が複数の第2羽根721を同期回動させることができる。
【0056】
本願のいくつかの実施例では、両側送風モードは、第3分割送風モードをさらに含むことができ、第3分割送風モードにおいて、第2導風板3及び第3導風板4がそれぞれ吹出口10aの対向両側に向かって導風し、第1羽根群71及び第2羽根群72がそれぞれ異なる方向に向かって導風する。
【0057】
本願のいくつかの実施例では、図4に示すように、空調室内機100は、第4導風板5をさらに含み、第4導風板5が、第2導風板3の内側に位置し且つ空調室内機100の長手方向に沿って延在し、第4導風板5が、吹出口10aに第4枢動軸線5Rの周りを回動可能に設けられ、第4枢動軸線5Rが、第2導風板3の第1導風板2から離れる一側に近接し、第4導風板5には、第4導風板5の厚さ方向に沿って貫通する複数の第1風拡散孔50が形成されており、且つ、第4導風板5が、吹出口10aを遮蔽する遮蔽位置と吹出口10aを開放する退避位置との間で動くことができれば、第4導風板5が遮蔽位置にあるときに、吹出口10aから第4導風板5へ流れる気流は、第1風拡散孔50の風拡散作用によって柔らかくなり、空調室内機100の無風感の送風が容易に実現される。
【0058】
その中、第4導風板5が第2導風板3の内側に位置することは、第2導風板3が閉じたとき、第4導風板5が第2導風板3の筐体1の中心に向かう一側に位置することと理解できる。
【0059】
空調室内機100は、第5導風板6をさらに含み、第5導風板6が、第3導風板4の内側に位置し且つ空調室内機100の長手方向に沿って延在し、第5導風板6が、吹出口10aに第5枢動軸線6Rの周りを回動可能に設けられ、第5枢動軸線6Rが、第3導風板4の第1導風板2から離れる一側に近接し、第5導風板6には、第5導風板6の厚さ方向に沿って貫通する複数の第2風拡散孔60が形成されており、且つ、第5導風板6が、吹出口10aを遮蔽する遮蔽位置と吹出口10aを開放する退避位置との間で動くことができれば、第5導風板6が遮蔽位置にあるときに、吹出口10aから第5導風板6へ流れる気流は、第2風拡散孔60の風拡散作用によって柔らかくなり、空調室内機100の無風感の送風が容易に実現される。
【0060】
その中、第5導風板6が第3導風板4の内側に位置することは、第3導風板4が閉じたとき、第5導風板6が第3導風板4の筐体1の中心に向かう一側に位置することと理解できる。
【0061】
例えば、第2導風板3が開いている場合、第4導風板5が遮蔽位置に位置していれば、第4導風板5が吹出口10aの第2導風板3の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽することができ、第2導風板3の第1導風板2に背向する一側を経由して吹き出す気流が比較的に柔らかくなり、第4導風板5が遮蔽位置に位置していれば、第4導風板5が第2導風板3の第1導風板2に背向する一側を経由して吹き出す気流に影響を与えないようにすることができる。第3導風板4が開いている場合、第5導風板6が遮蔽位置に位置していれば、第5導風板6が吹出口10aの第3導風板4の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽することができ、第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を経由して吹き出す気流が比較的に柔らかくなり、第5導風板6が遮蔽位置に位置していれば、第5導風板6が第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を経由して吹き出す気流に影響を与えないようにすることができる。
【0062】
その中、第5導風板6と第4導風板5とが空調室内機100の長手方向に沿って間隔をおいて設置されていれば、第4導風板5の運動と第5導風板6の運動とは互いに独立していてもよく、第4導風板5の状態(現在位置、運動状態等を含む)と第5導風板6の状態とは連動関係がなく、空調室内機100の運転時に、第4導風板5の状態が第5導風板6の状態と同じであっても異なっていてもよく、空調室内機100の送風モードをさらに豊かにすることができる。
【0063】
例えば、図5の例では、第4枢動軸線5Rおよび第5枢動軸線6Rは、いずれも空調室内機100の長手方向に平行である。いくつかの例では、第4枢動軸線5Rと第5枢動軸線6Rとが一致することにより、空調室内機100の設計をさらに簡単にすることができ、例えば、第4導風板5と第5導風板6は対称的に設置することができる。もちろん、第4枢動軸線5Rと第5枢動軸線6Rは平行に設置することもでき、空調室内機100の構造設計を豊かにし、実際の差別化の需要をよりよく満たすことができる。
【0064】
例えば、図10図11図22および図23の例では、筐体1内には、吹出口10aを有する風路10が限定されており、風路10の吹出口10aに近接する一側は、対向設置される第1壁面10bおよび第2壁面10cを有し、第1壁面10bが第2壁面10cの前側に位置していてもよく、第4導風板5および第5導風板6が、いずれも第1壁面10bに近接するように設置され、第1導風板2が第2壁面10cに近接するように設置されている。退避位置では、第4導風板5も第5導風板6も第1壁面10bに密着するように設置されている。第1壁面10bに第1収容溝10dと第2収容溝10eとが設置され、退避位置では、第4導風板5が第1収容溝10dに収容され、第5導風板6が第2収容溝10eに収容され、遮蔽位置では、第4導風板5が、第1収容溝10dから離脱され且つ吹出口10aの一部を遮蔽し、第5導風板6が、第2収容溝10eから離脱され且つ吹出口10aの一部を遮蔽する。
【0065】
本願のいくつかの実施例では、図4および図5に示すように、空調室内機100は、第4導風板5の回動を駆動するための第4駆動機構84と、第5導風板6の回動を駆動するための第5駆動機構85とをさらに含み、第4導風板5および第5導風板6の独立運転を容易にする。その中、第4導風板5の空調室内機100の長手方向に沿って第5導風板6から離れる一端が第4駆動機構84に接続され、第4導風板5の空調室内機100の長手方向に沿って第5導風板6に近接する一端が筐体1に枢動接続されていれば、第4導風板5の空調室内機100の長手方向における両端がそれぞれ第4駆動機構84と筐体1とにより支持されて、第4導風板5の確実な取り付け、安定した回動を保証する。第5導風板6の空調室内機100の長手方向に沿って第4導風板5から離れる一端が第5駆動機構85に接続され、第5導風板6の空調室内機100の長手方向に沿って第4導風板5に近接する一端が筐体1に枢動接続されていれば、第5導風板6の空調室内機100の長手方向における両端がそれぞれ第5駆動機構85と筐体1とにより支持されて、第5導風板6の確実な取り付け、安定した回動を保証する。
【0066】
例えば、第4駆動機構84は、第4駆動モータ841と、動力伝達を実現するために、第4駆動モータ841と第4導風板5との間に接続される第4ボス842とを含むことができる。第5駆動機構85は、第5駆動モータ851と、動力伝達を実現するために、第5駆動モータ851と第5導風板6との間に接続される第5ボス852とを含むことができる。
【0067】
本願のいくつかの実施例では、空調室内機100は、両側無風感モードを含む無風感モードを有する。両側無風感モードでは、第2導風板3および第3導風板4がいずれも吹出口10aを開き、第4導風板5および第5導風板6がいずれも遮蔽位置に位置し、第2導風板3が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に近接し、例えば、第2導風板3が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に接触しており、第3導風板4が第5導風板6の第5枢動軸線6Rから離れる縁に近接し、例えば、第3導風板4が第5導風板6の第5枢動軸線6Rから離れる縁に接触しており、第4導風板5が吹出口10aの第2導風板3の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽し、第5導風板6が吹出口10aの第3導風板4の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽することを容易にすることで、空調室内機100の長手方向における吹出口10aの両側からの吹出風がいずれも比較的に柔らかくなる。
【0068】
いくつかの例では、両側無風感モードでは、第1導風板2と第2導風板3および第3導風板4とがいずれも間隔をあけて設置され、第4導風板5は第2導風板3と共動して、第4導風板5および第2導風板3が吹出口10aの一部を閉塞し、第4導風板5が吹出口10aの第2導風板3の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽できるようにし、第5導風板6は第3導風板4と共動して、第5導風板6および第3導風板4が吹出口10aの一部を閉塞し、第5導風板6が吹出口10aの第3導風板4の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽できるようにする。このとき、吹出口10aにおける第2導風板3に対応する気流の一部は、柔らかな吹出風を実現するために、第4導風板5を介して流出され、他の一部は、第2導風板3と第1導風板2との間を介して流出され、吹出口10aにおける第3導風板4に対応する気流の一部は、柔らかな吹出風を実現するために、第5導風板6を介して流出され、他の一部は、第3導風板4と第1導風板2との間を介して流出される。
【0069】
または、両側無風感モードでは、第1導風板2が第2導風板3および第3導風板4にそれぞれ当接され、第4導風板5が吹出口10aの第2導風板3の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽でき、第5導風板6が吹出口10aの第3導風板4の第1導風板2に背向する一側に位置する部分を遮蔽できる。このとき、吹出口10aにおける第2導風板3に対応する気流のほぼ全ては、柔らかな吹出風を実現するために、第4導風板5を介して流出され、吹出口10aにおける第3導風板4に対応する気流のほぼ全ては、柔らかな吹出風を実現するために、第5導風板6を介して流出される。
【0070】
本願のいくつかの実施例では、空調室内機100は、片側無風感モードを含む無風感モードを有する。片側無風感モードでは、第2導風板3が吹出口10aを開き、第4導風板5が遮蔽位置に位置し、第2導風板3が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に近接し、例えば、第2導風板3が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に接触しており、第5導風板6が退避位置に位置し、且つ第3導風板4が吹出口10aを遮蔽し、このとき、第2導風板3がある一側に対応する吹出口10aの吹出風の一部は、柔らかな吹出風を実現するために、第4導風板5を介して流出され、他の一部は、第2導風板3と第1導風板2との間を介して流出され、第3導風板4がある一側に対応する吹出口10aの吹出風のほぼ全ては、第3導風板4と第1導風板2との間を介して吹出されることにより、第3導風板4周辺の隙間から吹き出す風量を減少させて騒音を低減するとともに、第3導風板4がある一側に対応する吹出口10aの吹出風が第2風拡散孔を通過した損失がないため、片側無風感モードの冷暖房効率を向上させることができる。
【0071】
または、片側無風感モードでは、第3導風板4が吹出口10aを開き、第5導風板6が遮蔽位置に位置し、第3導風板4が第5導風板6の第5枢動軸線6Rから離れる縁に近接し、例えば、第3導風板4が第5導風板6の第5枢動軸線6Rから離れる縁に接触し、第4導風板5が退避位置に位置し、且つ第2導風板3が吹出口10aを遮蔽することにより、第2導風板3周辺の隙間から吹き出す風量を減少させて騒音を低減することができる。
【0072】
これにより、片側無風感モードでは、吹出口10aの空調室内機100の長手方向における一側の吹出風を柔らかくして、このモードにおける運転騒音の低減に有利する。
【0073】
もちろん、本願はこれに限定されておらず、片側無風感モードでは、第1導風板2が、第2導風板3及び第3導風板4のそれぞれに間隔をあけて設置されるまで吹出口10aを開き、第2導風板3及び第3導風板4がいずれも吹出口10aを開き、第4導風板5及び第5導風板6の中の一つが遮蔽位置に位置し、このとき、風が第2導風板3又は第3導風板4周辺の隙間から吹き出して騒音となることはないようにしても良い。
【0074】
いくつかの実施例において、片側送風モードでは、第1導風板2を開き、第2導風板3および第3導風板4の中の一方を開き、他方を閉じることで、柔らかな吹出を実現することができ、このとき、第2導風板3および第3導風板4の中の一方が開けられたことに対応する第4導風板5または第5導風板6を遮蔽位置に配置させることができる。例えば、片側送風モードにおいて柔らかな吹出風を実現する場合、第1導風板2および第2導風板3をいずれも開き、第3導風板4を閉じ、第4導風板5が遮蔽位置に位置し、このとき、第5導風板6が退避位置に位置してもよい。
【0075】
いくつかの実施例において、両側送風モードでは、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4がいずれも吹出口10aを開くことにより、片側柔和吹出を実現することができ、両側柔和吹出を実現することもできる。例えば、両側送風モードでは、片側柔和吹出を実現するために、第4導風板5または第5導風板6は遮蔽位置に設置することができ、また、例えば、両側送風モードでは、両側柔和吹出を実現するために、第4導風板5および第5導風板6はいずれも遮蔽位置に設置することができる。
【0076】
本願のいくつかの実施例では、図4および図5に示すように、空調室内機100は、吹出口10aに設けられ且つ第2導風板3に対応設置されている第1羽根群71をさらに含み、例えば、第1羽根群71が第2導風板3の筐体1の中心に近接する一側に位置する場合、第1羽根群71と第2導風板3とが吹出口10aにおける同一側の気流を案内することができる。その中、第1羽根群71は、少なくとも1つの回動可能な第1羽根711を含む。
【0077】
空調室内機100は、吹出口10aに設けられ且つ第3導風板4に対応設置されている第2羽根群72をさらに含み、例えば、第2羽根群72が第3導風板4の筐体1の中心に近接する一側に位置する場合、第2羽根群72と第3導風板4とが吹出口10aにおける同一側の気流を案内することができる。その中、第2羽根群72は、少なくとも1つの回動可能な第2羽根721を含む。
【0078】
空調室内機100は、片側無風感人回避モードを含む無風感モードを有する。片側無風感人回避モードでは、第2導風板3および第3導風板4がいずれも吹出口10aを開き、ユーザに近い第4導風板5が遮蔽位置に位置し、第2導風板3が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に近接し、例えば、第2導風板3が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に接触しており、第5導風板6が退避位置に位置し、第2羽根群72が第1羽根群71から離れる方向に向かって導風することで、空調室内機100の吹出風がユーザに直接的に吹かないようにすることができるとともに、空調室内機100の吹出風量を保証することができ、空調室内機100の熱交換効果を保証することができ、風感のない涼しさの目的の達成が容易である。
【0079】
例えば、ユーザは第4導風板5が位置する一側に近い場合、片側無風感人回避モードでは、第1導風板2が、第2導風板3及び第3導風板4のそれぞれに間隔をあけて設置されるまで吹出口10aを開き、第4導風板5が遮蔽位置に位置し、第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁を第2導風板3に接触させ、第5導風板6が退避位置に位置し、第2羽根群72が第1羽根群71から離れる方向に向かって導風し、このとき、第2導風板3が吹出口10aを開き、第3導風板4が吹出口10aをオンまたはオフする。
【0080】
または、片側無風感人回避モードでは、第2導風板3および第3導風板4がいずれも吹出口10aを開き、ユーザに近い第5導風板6が遮蔽位置に位置し、第3導風板4が第5導風板6の第5枢動軸線6Rから離れる縁に近接し、例えば、第3導風板4が第5導風板6の第5枢動軸線6Rから離れる縁に接触し、第4導風板5が退避位置に位置し、第1羽根群71が第2羽根群72から離れる方向に向かって導風する。
【0081】
例えば、ユーザは第5導風板6が位置する一側に近い場合、片側無風感人回避モードでは、第1導風板2が、第2導風板3及び第3導風板4のそれぞれに間隔をあけて設置されるまで吹出口10aを開き、第5導風板6が遮蔽位置に位置し、第5導風板6の第5枢動軸線6Rから離れる縁を第3導風板4に接触させ、第4導風板5が退避位置に位置し、第1羽根群71が第2羽根群72から離れる方向に向かって導風し、このとき、第3導風板4が吹出口10aを開き、第2導風板3が吹出口10aをオンまたはオフする。
【0082】
例えば、図4の例では、第1羽根群71は、第2羽根群72の右側に位置し、第1羽根群71は、第4導風板5および第2導風板3に対応設置され、第2羽根群72は、第5導風板6および第3導風板4に対応設置され、片側無風感人回避モードにおいて、空調室内機100が空調室内機100の右側にユーザが位置することを検出した場合、ユーザの快適性を保証するために、第1導風板2を第2導風板3及び第3導風板4のそれぞれに間隔をあけて設置されるまで開き、第1導風板2、第2導風板3及び第3導風板4をすべて開き、第4導風板5が遮蔽位置に位置し、第5導風板6が退避位置に位置し、第2羽根群72が空調室内機100の左側に向かって導風する。
【0083】
片側無風感人回避モードでは、導風板の導風角度、第1羽根群71の導風角度および第2羽根群72の導風角度は、ユーザによってリモート調節制御されことができ、ユーザがいる位置の認識が空調室内機100のセンサによって自動的に調節制御されることもできることが理解できる。
【0084】
本願のいくつかの実施例では、無風感モードでは、第1導風板2が吹出口10aを開く。例えば、両側無風感モードでは、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4がいずれも吹出口10aを開き、第1導風板2を第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに間隔をあけて配置させるようにしたり、第1導風板2を第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに当接させるようにしたりする。例えば、片側無風感モードでは、第1導風板2が吹出口10aを開き、第1導風板2を第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに間隔をあけて配置させる。もちろん、片側無風感モードでは、第1導風板2が吹出口10aを開き、第1導風板2を第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに当接させることもできる。
【0085】
なお、空調室内機100が貫流ファンホイールを用いて吹出風を実現する場合、貫流ファンホイールが1つであれば、貫流ファンホイールは第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに対応しており、このとき片側無風感モードでは、第2導風板3および第3導風板4の中の一方が閉じられ、且つ第1導風板2が第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに当接されるまで移動すると、第2導風板3および第3導風板4の中の上記一方の周辺の隙間から大量の気流が吹き出して騒音を発生させる。このため、本願では、第1導風板2を第2導風板3及び第3導風板4のそれぞれに間隔をあけて設置されるまで開くことで、第3導風板4の周辺の隙間または第2導風板3の周辺の隙間から吹き出される風量を効果的に低減し、騒音を効果的に低減することができる。
【0086】
本願のいくつかの実施例では、図15図20に示すように、両側無風感モードは、第1段階、第2段階および第3段階を含む。第1段階では、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4をすべて開き、第1導風板2が第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに間隔をおいて配置され、気流が、第1導風板2と第2導風板3との間、第1導風板2と第3導風板4との間、第2導風板3の第1導風板2に背向する一側、および第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を介して吹出されることができる。第2段階では、第1導風板2が第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに当接され、気流が、第1導風板2と第2導風板3との間を介して吹出することができなく、第1導風板2と第3導風板4との間を介して吹出することもできなく、気流が、第2導風板3の第1導風板2に背向する一側および第3導風板4の第1導風板2に背向する一側を経由して案内して吹出されることができる。第3段階では、第4導風板5および第5導風板6がいずれも遮蔽位置に位置し、吹出口10aにおける気流の一部は、第1風拡散孔50を経由して分散され、他の一部は、第2風拡散孔60を経由して分散され、柔らかな吹出風を実現する。
【0087】
例えば、図15図17に示すように、第1段階では、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4が互いに共動して、吹出口10aの気流をほぼ水平に導出し、気流がユーザに直接的に吹かないようにするとともに、気流が一定の能力出力を有するように保証して、室内温度がユーザの需要を満足させることができるようにする。第2段階では、図18図20に示すように、第1導風板2が、第1段階の位置から第2導風板3および第3導風板4のそれぞれに当接されるまで上向きに回動して、第1導風板2と第2導風板3の縁および第3導風板4の縁との密封嵌合を実現することで、気流の出力を減少させ、ユーザの風感の経験を軽減する。第3段階では、第4導風板5および第5導風板6はいずれも退避位置から遮蔽位置に移動させることができ、このとき、第4導風板5が第2導風板3に当接され、第5導風板6が第3導風板4に当接されて、吹出口10aの気流すべての分散を実現することができる。
【0088】
例えば、実需要に応じて、送風領域の温度及び/又は湿度等の所定条件を設定してもよく、空調室内機100は、所定条件を満たしているか否かに応じて両側無風感モードの進行段階を制御ことができ、例えば、第1所定条件を満たしていると判定した場合には、空調室内機100は第2段階へ進むことができ、第2段階において、第2導風板3に対応する第1送風領域及び第3導風板4に対応する第2送風領域がいずれも第2所定条件を満たしていると判定した場合には、空調室内機100は第3段階へ進むことができ、空調室内機100は、上述した第1送風領域及び第2送風領域の中の少なくとも1つが第2所定条件を満たしていないと判定した場合には、空調室内機100は第1段階に戻り、第3段階において、第1送風領域及び第2送風領域がいずれも第3所定条件を満たしていると判定した場合には、空調室内機100は第3段階へ進むことができ、逆に、第1送風領域及び第2送風領域の中の少なくとも1つが第3所定条件を満たしていないと判定した場合には、空調室内機100は第2段階に戻る。
【0089】
これにより、領域分割制御により、実際の送風領域の温度や湿度によって吹出口10aに相応する領域の無風感状態を個別に制御できる段階が実現され、無風感の異なる段階では、対応する無風感段階に適応するように第1羽根群71と第2羽根群72とが対応して回動することができる。
【0090】
いくつかの実施例では、空調室内機100は冷房モードを備え、図9図11に示すように、冷房モードでは、第1導風板2と風路10の第2壁面10cの接線方向の延長面がほぼ一致し、このとき、第1導風板2の上流端と第2壁面10cの下流端との共動は、風路10を延長することに相当し、これにより、送風距離を効果的に増加させ、良好な冷房効果を実現することができる。第2導風板3および第3導風板4は、いずれも第1導風板2にほぼ平行して風路10をさらに延長することができる。
【0091】
このとき、第4導風板5および第5導風板6は、気流に大きな抵抗を与えないように、いずれも退避位置に位置することができる。第1羽根群71および第2羽根群72は、需要に応じて具体的に設定することができ、例えば、両側送風モードを実現したり、往復揺動を行ったりすることができる。
【0092】
冷房モードでは、第1導風板2は一定の範囲内で往復揺動することもでき、第2導風板3および第3導風板4の各々は、吹出口10aの吹出領域内でそれぞれ回動して風向を変えることができ、これにより、ユーザはより多くの選択を行うことができ、差別化の需要をよりよく満たすことができる。
【0093】
これにより、領域分割制御により、実際の送風領域によってユーザの需要を満たす冷房状態の送風角度、速度を実現する。
【0094】
いくつかの実施例では、空調室内機100は暖房モードを備え、図12図14に示すように、暖房モードでは、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4がいずれも下向きに導風し、熱気流を床面に吹くことができ、熱気流は密度が低くて上向きに上昇しているため、ユーザにより快適な暖房体験を与えることができ、「暖足」の機能を実現し、例えば、第1導風板2、第2導風板3および第3導風板4は、いずれも床面に対してほぼ垂直になるようにほぼ鉛直に配置され、下向きの導風を実現する。
【0095】
いくつかの例では、暖房モードでは、第1導風板2が下向きに導風し、第2導風板2と第3導風板4とがそれぞれ独立して揺動して風向を変えることにより、異なる領域のユーザの送風需要を満たすために気流をより遠い距離まで送風することが容易になる。このとき、第4導風板5および第5導風板6はいずれも下向きに導風することができ、例えば、第4導風板5および第5導風板6がいずれもほぼ鉛直に配置されていること、または、第4導風板5および第5導風板6をそれぞれ独立して揺動させることで、送風範囲および送風距離を向上させることができる。第1羽根群71および第2羽根群72は、需要に応じて具体的に設定することができ、例えば、いずれも前向きに導風したり、両側送風モードを実現したり、往復揺動したりすることができる。これにより、領域分割制御により、実際の送風領域によってユーザの需要を満たす冷房状態の送風角度、速度を実現する。
【0096】
以下、図面を参照して、本願の実施例に係る空調室内機100の制御方法について説明する。空調室内機100は、本願の上記実施例に係る空調室内機100とすることができる。
【0097】
図4に示すように、吹出口10aは、空調室内機100の長手方向に沿って順に設置された複数の吹出領域10fを有し、各吹出領域10fには、対応する吹出領域10fの吹出風を案内するために左右に揺動可能な1つの羽根群がそれぞれ設けられており、空調室内機100の前側領域には、空調室内機100の長手方向に沿って順に設置された複数の送風領域が含まれ、各吹出領域10fがそれぞれ1つの送風領域に対応し、空調室内機100が吹出領域10fを介して対応する送風領域に向かって送風することができる。本願の説明において、「複数」は、2つ以上を意味するものとする。
【0098】
空調室内機100の制御方法は、図24図26に示すように、空調室内機100の前側領域内に目標対象が存在するか否かを検出するステップと、空調室内機100の前側領域内に目標対象が存在する場合、目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップであって、例えば、目標対象が位置する送風領域を判定し、即ち目標対象がどのまたはどちらの送風領域内にあるかを判定し、例えば、目標対象が1つである場合には、当該目標対象がどの送風領域内にあるかを判定し、目標対象が複数である場合には、複数の目標対象がそれぞれどちらの送風領域内にあるかを判定した後、目標対象が位置する送風領域に対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、目標対象と空調室内機100との間の距離を取得し、取得した距離と所定距離とを比較するステップと、比較結果に基づき、空調室内機100の目標対象が位置する送風領域に対応する羽根群を回動するように制御するステップであって、即ち、目標対象と空調室内機100との距離の近さに基づいて羽根群の状態を制御して、羽根群の状態を目標対象と空調室内機100との距離にマッチングさせることで、目標対象と空調室内機100との距離にかかわらず快適性を保証することができるステップと、を含む。その中、空調室内機100の前側領域は、空調室内機100の吹出領域と理解することができる。
【0099】
なお、本願においては、「目標対象と空調室内機100との間の距離を取得するステップ」と「目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップ」との両者の前後順序は固定されたことではない。
【0100】
具体的には、「目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップ」は、「目標対象と空調室内機100との間の距離を取得するステップ」よりも先に行うことができ、例えば、制御方法は、空調室内機100の前側領域内に目標対象が存在するか否かを検出するステップと、存在する場合、まず、目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御し、次に、目標対象と空調室内機100との間の距離を取得し、取得した距離と所定距離とを比較するステップと、比較結果に基づき、対応する羽根群を回動するように制御するステップと、を含む。または、「目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップ」は、「目標対象と空調室内機100との間の距離を取得するステップ」よりも後に行うことができ、例えば、制御方法は、空調室内機100の前側領域内に目標対象が存在するか否かを検出するステップと、存在する場合、まず、目標対象と空調室内機100との間の距離を取得し、取得した距離と所定距離とを比較するステップと、比較結果に基づき、対応する羽根群を回動するように制御するステップと、次に、目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、を含み、その中、「比較結果に基づき、対応する羽根群を回動するように制御するステップ」と、「目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップ」との前後順序は固定されたことでもない。または、「目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップ」と「目標対象と空調室内機100との間の距離を取得するステップ」とを同時に行うことができる。
【0101】
いくつかの実施例では、目標対象は、ユーザの個人である。例えば、空調室内機100の前側領域に目標対象が存在することを検出した場合、目標対象が1つであれば、目標対象が複数の送風領域のうちの1つの送風領域内にあり、このとき、上記1つの送風領域に対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御することで、無風感送風に対する目標対象の需要を満たし、快適性を向上させ、目標対象が複数であれば、例えば、目標対象が2つである例を挙げて、2つの目標対象が異なる送風領域内にある場合、上記2つの送風領域に対応する吹出領域10fのすべてを無風感吹出風に切り替えるように制御することで、複数の目標対象の無風感送風に対する需要を同時に満たし、複数の目標対象の快適性を保証する。もちろん、目標対象は3つ以上であってもよい。
【0102】
吹出領域10fの数と送風領域の数は同じであり、複数の吹出領域10fと複数の送風領域は1対1に対応してもよいし、吹出領域10fの数と目標対象の数との間には直接的な関係がなく、吹出領域10fの数は、現在の目標対象の数よりも多きく、等しくまたは少なくしてもよいことが理解できる。
【0103】
これにより、空調室内機100の送風モードをさらに豊かにし、目標対象がある位置によって、対応する領域の無風感送風を実現し、分割送風を柔軟に制御して領域に対する吹出風の快適性を実現し、目標対象と空調室内機100との間の距離に基づいて、羽根群の状態を現在の目標対象の位置にマッチングさせるように、対応する羽根群の回動を制御することで、対応する領域の快適性をさらに向上させ、異なる目標対象に対する差別化の需要をよりよく満たすことができる。
【0104】
いくつかの実施例では、カメラまたはセンサ(例えば、レーダセンサ)等を用いて空調室内機100の前側領域内に目標対象が存在するか否かを検出し、目標対象が位置する送風領域を判定する。
【0105】
また、本願のいくつかの実施例では、制御方法は、目標対象が位置する送風領域に基づいて、対応する吹出領域10f以外の残りの吹出領域10fを正常吹出風に切り替えるように制御するステップであって、その中、正常吹出風時の吹出領域10fの吹出風量が無風感吹出風時の吹出領域10fの吹出風量よりも大きいステップをさらに含み、1つの吹出領域10fについては、正常吹出風時の吹出風量が相対的に大きいため、対応する送風領域の環境温度を迅速に調節することができる。換言すれば、あるまたは一部の送風領域内に目標対象が存在しない場合には、その送風領域に対応する吹出領域10fをいずれも正常吹出風に切り替える。
【0106】
例えば、空調室内機100の前側領域に目標対象が存在することを検出した場合、目標対象が1つであれば、目標対象が複数の送風領域のうちの1つの送風領域内にあり、このとき、上記1つの送風領域に対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替え、残りの吹出領域10fをいずれも正常吹出風に切り替えるように制御し、無風感送風に対する目標対象の需要を満たす前提下で、環境温度に対する目標対象の需要をよりよく満たし、快適性をさらに向上させ、目標対象が複数であれば、例えば、目標対象が2つである例を挙げて、2つの目標対象が同じ送風領域内にある場合、目標対象が位置する送風領域に対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替え、残りの吹出領域10fをいずれも正常吹出風に切り替えるように制御し、2つの目標対象が異なる送風領域内にある場合、吹出領域10fの数が目標対象の数よりも大きいと、上記2つの送風領域に対応する吹出領域10fをいずれも無風感吹出風に切り替え、残りの吹出領域10fをいずれも正常吹出風に切り替えるように制御し、吹出領域10fの数も2つであると、この2つの吹出領域10fをいずれも無風感吹出風に切り替え、これにより、無風感送風に対する複数の目標対象の需要を同時に満たす前提下で、環境温度に対する複数の目標対象の需要をよりよく満たす。
【0107】
本願のいくつかの実施例では、図4に示すように、上記複数の吹出領域10fは2つの吹出領域10fであり、2つの吹出領域10fは、それぞれ第1吹出領域10gおよび第2吹出領域10hであり、上記複数の送風領域は2つの送風領域であり、2つの送風領域は、それぞれ第1送風領域および第2送風領域であり、その中、第1吹出領域10gが第1送風領域に対応し、第2吹出領域10hが第2送風領域に対応する。
【0108】
図25に示すように、目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップは、目標対象が第1送風領域にあるか否かを判定するステップと、はいである場合、即ち目標対象が第1送風領域にある場合、目標対象の快適性を保証するために、第1吹出領域10gを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、そうでない場合、即ち目標対象が第1送風領域にない場合、目標対象が第2送風領域にあることを示し、目標対象の快適性を保証するために、第2吹出領域10hを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、を含む。これにより、空調室内機100は、構造が簡単で、かつ制御ロジックが簡単で、実現が容易である。
【0109】
もちろん、本願はこれに限定されておらず、例えば、目標対象が位置する送風領域によって、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップは、目標対象が第2送風領域にあるか否かを判定するステップと、はいである場合、第2吹出領域10hを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、そうでない場合、目標対象が第1送風領域にあることを示し、第1吹出領域10gを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップと、を含む。もちろん、吹出領域10fは、3つ以上であってもよい。
【0110】
本願のいくつかの実施例では、空調室内機100は、無風感モードを有し、無風感モードにおいて本願の制御方法を実行すれば、ユーザが無風感効果を必要とする場合には、空調室内機100を無風感モードで運転するように制御することができ、このとき、空調室内機100の前側領域内に目標対象があるか否かを検出し、ある場合には、目標対象が位置する送風領域と判定し、目標対象が位置する送風領域に対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御する。
【0111】
空調室内機100が無風感モードにある場合、空調室内機100は冷房も暖房も可能であることが理解できる。もちろん、空調室内機100は、その他にも様々なモードを有することができる。
【0112】
第2導風板3は、1つ以上であってもよく、第2導風板3が複数である場合には、複数の第2導風板3が空調室内機100の長手方向に沿って間隔をおいて配置され、各第2導風板3がそれぞれ第2枢動軸線3Rの周りを回動可能である。第3導風板4が1つ以上であってもよく、第3導風板4が複数である場合には、複数の第3導風板4がそれぞれ空調室内機100の長手方向に沿って間隔をおいて配置され、各第3導風板4がそれぞれ第3枢動軸線4Rの周りを回動可能であることが理解できる。
【0113】
本願のいくつかの実施例では、図4に示すように、第2導風板3が、一方の吹出領域10fに第2枢動軸線3Rの周りを枢動可能に設けられ、第3導風板4が、他方の吹出領域10fに第3枢動軸線4Rの周りを枢動可能に設けられ、即ち、第2導風板3および第3導風板4が、それぞれ異なる吹出領域10fに設けられ、第2枢動軸線3Rおよび第3枢動軸線4Rが、いずれも空調室内機100の長手方向に平行であり、例えば、第2枢動軸線3Rが第3枢動軸線4Rと一致する。空調室内機100は、第4導風板5および第5導風板6をさらに含み、第4導風板5と第2導風板3とが同一の吹出領域10fに設けられ、第5導風板6と第3導風板4とが同一の吹出領域10fに設けられていれば、第4導風板5および第5導風板6が空調室内機100の長手方向に沿って間隔をおいて配置され、第4導風板5および第5導風板6がいずれも空調室内機100の長手方向に沿って延在し、第4導風板5および第5導風板6が異なる吹出領域10fに設けられている。その中、第4枢動軸線5Rが、第2導風板3の第1導風板2から離れる一側に近接し、第5枢動軸線6Rが、第3導風板4の第1導風板2から離れる一側に近接する。その中、遮蔽位置では、第4導風板5が、第1収容溝10dから離脱され且つ対応する吹出領域10fの一部を遮蔽し、第5導風板6が、第2収容溝10eから離脱され且つ対応する吹出領域10fの一部を遮蔽する。
【0114】
そして、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するステップは、対応する第4導風板5及び/又は第5導風板6を遮蔽位置に移動するように制御するステップ、即ち、無風感吹出風に切り替える必要がある吹出領域10fが1つ又は複数である場合には、全ての吹出領域10fに対応することが第4導風板5であれば、対応する第4導風板5を遮蔽位置に移動するように制御し、全ての吹出領域10fに対応することが第5導風板6であれば、対応する第5導風板6を遮蔽位置に移動するように制御し、無風感吹出風に切り替える必要がある吹出領域10fが複数である場合には、複数の吹出領域10fの中の一部が第4導風板5に対応され、他の一部が第5導風板6に対応されれば、対応する第4導風板5及び第5導風板6を遮蔽位置に移動するように制御するステップを含む。これにより、吹出口10fの無風感吹出風を実現し、方法が簡単で、制御が容易である。
【0115】
このことから、第1導風板2、第2導風板3、第3導風板4、第4導風板5および第5導風板6を設定することにより、空調室内機100の多角度、多モードの送風制御を実現して、異なるユーザの差別化の需要をよりよく満たすようにする。
【0116】
なお、第4導風板5は、1つ以上であってもよく、第4導風板5が複数である場合には、複数の第4導風板5が空調室内機100の長手方向に沿って間隔をあけて配置されることができ、各第4導風板5がそれぞれ第4枢動軸線5Rの周りを回動可能であり、各第4導風板5が1つの第2導風板3に対応して設置されている。第5導風板6は、1つ以上であってもよく、第5導風板6が複数である場合には、複数の第5導風板6が空調室内機100の長手方向に沿って間隔をあけて配置されることができ、各第5導風板6がそれぞれ第5枢動軸線6Rの周りを回動可能であり、各第5導風板6が1つの第3導風板4に対応して設置されている。その中、第4枢動軸線5Rおよび第5枢動軸線6Rは、いずれも空調室内機100の長手方向に平行であり、例えば、第4枢動軸線5Rは第5枢動軸線6Rと一致している。
【0117】
以下では、第4導風板5が遮蔽位置に移動して、対応する吹出領域10fの無風感吹出風を実現する例を挙げて説明する。例えば、図22に示すように、第2導風板3が吹出領域10fを開き、第4導風板5が遮蔽位置に位置し、第2導風板3が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に近接し、例えば、第1導風板2が第4導風板5の第4枢動軸線5Rから離れる縁に接触しており、第1導風板2が吹出口10aを開き、第1導風板2の第1枢動軸線2Rから離れる一端と第2導風板3は間隔をあけて配置され、このとき、第2導風板3の吹出領域10fに対応する吹出風の一部が第4導風板5を介して流出され、柔らかな吹出風を実現し、他の一部が第2導風板3と第1導風板2との間を介して流出され、対応する吹出領域10fの冷房暖房効率の向上に有利するとともに、第1導風板2が吹出口10aを開いているため、他の吹出領域10gの冷房暖房効率の保証が容易である。
【0118】
例えば、図2および図3に示すように、筐体1は、シャーシ11と、熱交換器部材12と、ファンホイール部材13と、面枠14と、パネル15と、を含み、熱交換器部材12、ファンホイール部材13および面枠14がいずれもシャーシ11に取り付けられ、パネル15が面枠14の前側に設けられ、熱交換器部材12の横断面の形状は略U字状であり、ファンホイール部材13が熱交換器部材12の内側に設けられ、ファンホイール部材13が複数の吹出領域10fにいずれも対応可能であり、ファンホイール部材13が貫流ファンホイールを含む。
【0119】
なお、吹出領域10fで無風感吹出風を実現する必要がある場合、空調室内機100が冷房状態にあれば、第1導風板2、第2導風板3及び第3導風板4は、いずれも空調室内機100の冷房モードにおける論理に従って制御することができるが、これらに限定されることではない。例えば、冷房モードでは、第1導風板2の場合、第1導風板2と風路10の第2壁面10cの接線方向の延長面がほぼ一致し、このとき、第1導風板2の上流端と第2壁面10cの下流端との共動は、風路10を延長することに相当し、これにより、送風距離を効果的に増加させ、良好な冷房効果を実現することができ、または、第1導風板2は第1枢動軸線2Rの周りを一定の範囲内で上下に揺動することもでき、第2導風板3および第3導風板4の場合、第2導風板3および第3導風板4は、いずれも第1導風板2にほぼ平行して風路10をさらに延長することができ、または、第2導風板3は第2枢動軸線3Rの周りを上下に揺動することができ、第3導風板4は第3枢動軸線4Rの周りを上下に揺動することができる。
【0120】
例えば、冷房モードでは、羽根群は、前向きに導風する位置に回動することができ、回転軸線の周りを左右に往復揺動することもできる。
【0121】
本願のいくつかの実施例では、対応する吹出領域10f以外の残りの吹出領域10fを正常吹出風に切り替えるように制御するステップは、対応する第4導風板5または第5導風板6を退避位置に移動するように制御するステップを含むことができる。
【0122】
例えば、目標対象が位置する送風領域に基づいて、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御し、対応する吹出領域10f以外の残りの吹出領域10fを正常吹出風に切り替えるように制御するステップにおいて、例えば、目標対象が第4導風板5に対応する送風領域内にあれば、第4導風板5を遮蔽位置に移動するように制御し、第5導風板6を退避位置に移動するように制御して、第5導風板6に対応する吹出領域10fが正常の吹出風を実現する。
【0123】
以下では、第4導風板5が退避位置に移動して、対応する吹出領域10fの正常吹出風を実現する例を挙げて説明する。例えば、図10及び図16に示すように、第2導風板3が吹出口10fを開き、第4導風板5が退避位置に位置し、第1導風板2が吹出口10aを開き且つ第1導風板2の第1枢動軸線2Rから離れる一端と第2導風板3は間隔をあけて配置され、このとき、第2導風板3の吹出領域10fに対応する吹出風の一部が第2導風板3の第1導風板2に背向する一側を介して流出され、他の一部が第2導風板3と第1導風板2との間を介して流出され、対応する吹出領域10fの冷房暖房効率の保証が容易である。
【0124】
本願のいくつかの実施例では、図25および図26に示すように、目標対象が位置する送風領域に対応する羽根群を回動するように制御するステップは、対応する羽根群を所定位置に回動するように制御するステップを含む。これにより、羽根群の回動に対する制御が簡単になり、制御ロジックの簡素化に有利するとともに、快適性を保証した上で、エネルギー消費量を削減し、資源を節約する。
【0125】
もちろん、本願はこれに限定されることではなく、目標対象が位置する送風領域に対応する羽根群を回動するように制御するステップは、対応する羽根群を所定範囲内で往復揺動するように制御するステップをさらに含む。
【0126】
本願のいくつかの実施例では、図25に示すように、比較結果に基づき、対応する羽根群を所定位置に回動するように制御するステップは、取得した距離Lが所定距離L0よりも大きい場合には、目標対象が空調室内機100から遠いことを示し、目標対象が位置する送風領域に対応する羽根群を前向きに導風する位置に回動するように制御し、このとき、空調室内機100の吹出風が目標対象に直接的に吹かないようにするとともに、目標対象が位置する位置の温度を容易にし、快適性を保証するステップと、取得した距離Lが所定距離L0以下である場合、即ちL≦L0である場合には、目標対象が空調室内機100から近いことを示し、目標対象が位置する送風領域に対応する羽根群を空調室内機100の中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御し、中心面100aが空調室内機100の長手方向に垂直であり、このとき、空調室内機100の吹出風が同様に目標対象に直接的に吹かないようにし、快適性の保証が容易であるステップと、を含む。その中、距離Lは、取得した目標対象と空調室内機100との距離である。
【0127】
いくつかの実施例では、所定距離L0は3m≦L0≦5mを満たし、空調室内機100の制御方法を異なる室内空間によりよく適応させることができる。
【0128】
以下では、吹出領域10fが2つであり、目標対象が1つまたは2つである例を挙げて説明し、当業者は、以下の態様を読んでから、吹出領域10fが3つまたは3つ以上である態様、目標対象が3つまたは3つ以上である態様を容易に理解することができる。例えば、2つの吹出領域10fをそれぞれ第1吹出領域10gと第2吹出領域10hとし、2つの送風領域をそれぞれ第1送風領域と第2送風領域とすると、このとき、羽根群が2つであってもよく且つそれぞれ第1吹出領域10gに設けられている第1羽根群71および第2吹出領域10hに設けられている第2羽根群72であり、中心面100aが第1羽根群71と第2羽根群72との間に位置する。
【0129】
目標対象が1つである場合、または複数の目標対象がほぼ同一位置にある場合には、図26に示すように、目標対象が第1送風領域に位置し、且つ、目標対象と空調室内機100との距離が所定距離よりも大きければ、第1羽根群71を前向きに導風する位置に回動するように制御し、このとき第2羽根群72の状態に対しては特に限定することではなく、目標対象が第1送風領域に位置し、且つ、目標対象と空調室内機100との距離が所定距離以下であれば、第1羽根群71を中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御し、このとき第2羽根群72の状態に対しても特に限定することではなく、その中、第1羽根群71を中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動することは、第1羽根群71が第2羽根群72の左側に位置していれば、第1羽根群71を左向きに風導する位置に回動するように制御し、第1羽根群71が第2羽根群72の右側に位置していれば、第1羽根群71を右向きに風導する位置に回動するように制御することと理解できる。目標対象が第2送風領域に位置する場合については、説明を省略する。
【0130】
目標対象が2つである場合、2つの目標対象が同一の送風領域に位置していれば、上記目標対象が1つである場合と同じであり、第1目標対象が第1送風領域に位置し、第2目標対象が第2送風領域に位置し、(1)第1目標対象と空調室内機100との距離が所定距離よりも大きく、第2目標対象と空調室内機100との距離が所定距離よりも大きければ、第1羽根群71および第2羽根群72をそれぞれ前向きに導風する位置に回動するように制御し、(2)第1目標対象と空調室内機100との距離が所定距離以下であり、第2目標対象と空調室内機100との距離が所定距離以下であれば、第1羽根群71および第2羽根群72をそれぞれ中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御し、(3)第1目標対象と空調室内機100との距離が所定距離よりも大きく、第2目標対象と空調室内機100との距離が所定距離以下であれば、第1羽根群71を前向きに導風する位置に回動するように制御し、第2羽根群72を中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御する。
【0131】
いくつかの実施例では、所定位置は、目標対象と空調室内機100との間の距離によって異なる。たとえば、複数の距離区間は予め設定されてもよく、所定距離が複数の距離区間のうち、距離が最大となる距離区間の上限端点であり、複数の距離区間がそれぞれ複数の異なる所定距離に対応し、距離区間に対応する距離が大きいほど、羽根群が所定位置にある時に前向きに導風する位置との挟角が小さくなり、逆に、距離区間に対応する距離が小さいほど、羽根群が所定位置にある時に前向きに導風する位置との挟角が大きくなる。このとき、目標対象と空調室内機100との間の距離が位置する距離区間を判定し、対応する羽根群を上記距離区間に対応する所定位置に回動するように制御することができる。
【0132】
もちろん、本願はこれに限定されることではなく、他の実施例では、取得した距離Lが所定距離L0以下である場合、すなわち、L≦L0である場合には、所定位置が、いずれも羽根群を空調室内機100の中心面100aから離れる方向に向かって導風する極限位置であってもよく、すなわち、羽根群が前向きに導風する位置との挟角が最大となる位置に回動される。
【0133】
本願のいくつかの実施例では、目標対象が1つであることを検出した場合には、取得した距離Lが所定距離L0よりも大きければ、全ての羽根群をそれぞれ前向きに導風する位置に回動するように制御し、取得した距離Lが所定距離L0以下であれば、全ての羽根群をそれぞれ中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御する。これにより、他の送風領域内の吹出風が直接的に吹くことを保証するとともに、目標対象が空調室内機100から遠く離れて冷たさや暑さ等を感じなくなることもなく、目標対象の異なる距離における快適性を効果的に保証することができる。
【0134】
以下では、吹出領域10fが2つである例を挙げて説明し、当業者は、以下の態様を読んでから、吹出領域10fが3つ以上である態様を容易に理解することができる。図25に示すように、目標対象が1つであることを検出した場合には、目標対象が第1送風領域に位置し、且つ、目標対象と空調室内機100との距離が所定距離よりも大きければ、第1羽根群71および第2羽根群72をそれぞれ前向きに導風する位置に回動するように制御し、目標対象が第1送風領域に位置し、且つ、目標対象と空調室内機100との距離が所定距離以下であれば、第1羽根群71および第2羽根群72を中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御し、その中、第1羽根群71および第2羽根群72を中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動することは、第1羽根群71が第2羽根群72の左側に位置していれば、第1羽根群71を左向きに風導する位置に回動するように制御し、第1羽根群71が第2羽根群72の右側に位置していれば、第1羽根群71を右向きに風導する位置に回動するように制御することと理解できる。
【0135】
本願の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、空調室内機の制御プログラムが記憶されており、上記空調室内機の制御プログラムがプロセッサにより実行される場合に本願の上記実施例に係る空調室内機の制御方法を実現する。
【0136】
本願の実施例に係る空調室内機100の制御装置によれば、吹出口10aは、空調室内機100の長手方向に沿って順に設置された複数の吹出領域10fを含み、各吹出領域10fには、1群の羽根群がそれぞれ設けられており、空調室内機100の前側領域は、空調室内機100の長手方向に沿って順に設置された複数の送風領域を含み、各吹出領域10fは、それぞれ1つの送風領域に対応している。制御装置は、判定モジュールおよび制御モジュールを含み、判定モジュールは、空調室内機100の前側領域内に目標対象が存在するか否かを検出し、目標対象が位置する送風領域を判定するために使用され、判定モジュールは、さらに、目標対象と空調室内機100との間の距離を取得し、取得した距離と所定距離とを比較するために使用され、制御モジュールは、判定モジュールの判定結果に基づき、対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するために使用され、制御モジュールは、判定モジュールの比較結果に基づき、目標対象が位置する送風領域に対応する羽根群の回動を制御するために使用され、制御モジュールは、目標対象が位置する送風領域に対する判定モジュールの判定結果に基づき、目標対象が位置する送風領域に対応する吹出領域10fを無風感吹出風に切り替えるように制御するために使用され、制御モジュールは、取得した距離と所定距離とに対する判定モジュールの比較結果に基づき、目標対象が位置する送風領域に対応する羽根群の回動を制御するために使用される。
【0137】
なお、本願における空調室内機100の制御装置は、上述したいずれの実施例の空調室内機100の制御方法に適用され、具体的に実行される場合には上述した制御方法のステップと同様である。
【0138】
いくつかの実施例では、制御モジュールは、さらに、判定モジュールの判定結果に基づき、対応する吹出領域10f以外の残りの吹出領域10fを正常吹出風に切り替えるように制御するために使用され、同一の吹出領域10fについては、正常吹出風時の吹出風量が無風感吹出風時の吹出風量よりも多い。いくつかの実施例では、吹出領域10fおよび送風領域はそれぞれ2つであり、制御モジュールは、目標対象が第1送風領域にあると判定された場合に第1吹出領域10gを無風感吹出風に切り替えるように制御し、目標対象が第1送風領域にないと判定された場合に第2吹出領域10hを無風感吹出風に切り替えるように制御するために使用される。いくつかの実施例では、制御モジュール段は、さらに、判定手段により取得した距離が所定距離よりも大きいと判定された場合、対応する羽根群を前向きに導風する位置に回動するように制御し、判定手段により取得した距離が所定距離以下であると判定された場合、対応する羽根群を空調室内機100の長手方向に垂直である中心面100aから離れる方向に向かって導風する位置に回動するように制御するために使用される。
【0139】
本願の実施例に係る空調室内機100のその他の構成および動作については、当業者にとって既知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0140】
本願の説明において、「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等用語で示される方位または位置関係は添付図面に基づいて示される方位または位置関係であり、単に本願説明の便利化および説明の簡略化をするためのことであり、指した装置または要素が特定の方位を持ち、特定の方位で構築され且つ操作されなければならないことを指示または暗示することではないため、本願に対する制限として理解することはできない。
【0141】
本願の説明において、「取り付け」、「繋がり」、「接続」という用語は、明確な規定および限定がない限り、広く理解されるべきであり、例えば、固定接続、取外可能な接続、または一体接続であってもよく、機械接続または電気接続であってもよく、直接接続または中間媒体を介して間接接続されていてもよく、2つの要素の内部の連通であってもよい。上記用語の本願における具体的な意味は、当業者にとって具体的に理解され得る。
【0142】
本明細書の説明において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」などの参照用語の説明は、この実施例または例に関連して説明された具体的な特徴、構造、材料、または特点が本願の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例または例を指すことではない。そして、説明された具体的な特徴、構造、材料、または特点は、任意の1つまたは複数の実施例または例において適切な方法で組み合わせることができる。本願の実施例が既に図示および説明されているが、当業者は、本願の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換および変形が可能であり、本願の範囲は特許請求の範囲およびその均等物によって限定されることを理解することができる。
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【国際調査報告】