(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】タンパーエビデントキャップ
(51)【国際特許分類】
B65D 41/34 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
B65D41/34 112
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517422
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 US2022039426
(87)【国際公開番号】W WO2023043545
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523121163
【氏名又は名称】チア パック ノース アメリカ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Cheer Pack North America LLC
【住所又は居所原語表記】One United Drive, West Bridgewater, Massachusetts, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ポール ヴァン デン フーナード
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴ ゴスリング
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ジェイ. ウォルターズ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド ウィリアムソン
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA06
3E084AA12
3E084BA01
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB12
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084KA12
3E084LA01
3E084LA24
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
容器用のタンパーエビデントふたは、外方に向かって延びる突出部を備えた外縁部を有するストローを含んでいる。ふたは、リブを備えるキャップを有する。タンパーエビデントタブは、リブから延びている。タブは、キャップとストローとが互いに固定されている場合に、キャップがストローに対して相対的に回転させられるとストローの、外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された内方に向かって延びるラグを有する。タブは、キャップが封止されていない配置構成の場合に視覚的な表示を提供するためにラグを内方に向かって折り畳むように構成された折畳み可能な部分を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器用のタンパーエビデントふたであって、該ふたは、
リブを有するキャップを備え、該リブは、該リブから延びるタブを備え、該タブは、内方に向かって延びるラグを有し、該ラグは、前記キャップとストローとが互いに固定されている場合に前記ストローに対して相対的に前記キャップが回転すると、該ストローの、外方に向かって延びる突出部に係合するように構成されており、
前記タブは、折畳み可能な部分を有しており、該折畳み可能な部分は、前記キャップが封止されていない配置構成にある場合に視覚的な表示を提供するために前記ラグを内方に向かって折り畳むように構成されている、タンパーエビデントふた。
【請求項2】
前記タブは、破断セグメントを含み、該破断セグメントは、封止された配置構成から封止されていない配置構成へと前記ふたを移行させるために閾値力が加えられた場合に破断するように構成されている、請求項1記載のタンパーエビデントふた。
【請求項3】
前記キャップは、複数のリブを有しており、前記タブが第1のリブから第2にリブへと延びている、請求項2記載のタンパーエビデントふた。
【請求項4】
前記キャップは、複数のリブを有しており、前記タブが第1のリブを横切って延びている、請求項2記載のタンパーエビデントふた。
【請求項5】
前記キャップは、把持特徴部を有する外側シェルと、内側キャップ本体とを含む、請求項1記載のタンパーエビデントふた。
【請求項6】
前記内側キャップ本体は、前記ストローの雄ねじ山に係合するように構成された雌ねじ山を含む、請求項5記載のタンパーエビデントふた。
【請求項7】
前記複数のタブのうちの1つのタブの高さに対する前記外側シェルの最大高さの比は、6:1以下である、請求項5記載のタンパーエビデントふた。
【請求項8】
前記ラグは、スライド可能な表面を有し、該スライド可能な表面は、前記突出部上でスライドするように構成されている、請求項1記載のタンパーエビデントふた。
【請求項9】
容器に手が加えられたことを視覚的に表示する方法であって、該方法は、
封止された配置構成の容器を提供することであって、該容器は、
外方に向かって延びる突出部を備えた外縁部を有するストローと、
該ストローに対して封止されたキャップであって、該キャップは、リブを有し、該リブは、該リブから延びるタブを備え、該タブは、前記ストローに対して相対的に前記キャップが回転すると前記ストローの、外方に向かって延びる前記突出部に係合するように構成された、内方に向かって延びるラグを有している、キャップと
を有し、
前記タブは、前記ラグを内方に向かって折り畳むように構成された折畳み可能な部分を有している、容器を提供することと、
閾値力を克服するために前記ストローに対して相対的に前記キャップを回転させることと、
前記折畳み可能な部分において前記タブを折り畳むことと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記タブは、破断セグメントを含み、該破断セグメントは、前記閾値力が加えられた場合に破断するように構成されている、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記破断セグメントを破断することをさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記ストローに対して相対的に前記キャップを回転させることにより、前記ストローの前記突出部に前記キャップの前記ダグが係合する、請求項9記載の方法。
【請求項13】
前記キャップは、複数のリブを有しており、前記折畳み可能な部分は、第1のリブに結合されており、前記破断セグメントは、第2のリブに結合されている、請求項9記載の方法。
【請求項14】
前記キャップは、複数のリブを有しており、前記破断セグメントは、別のタブに結合されている、請求項9記載の方法。
【請求項15】
前記ラグは、スライド可能な表面を有しており、前記方法は、前記封止されていない配置構成において前記ストローに対して相対的に前記キャップを回転させ、これにより前記スライド可能な表面が前記突出部上でスライドすることをさらに含む、請求項9記載の方法。
【請求項16】
前記キャップは、把持特徴部を有する外側シェルと、前記ストローの雄ねじ山に係合するように構成されたねじ山を有する内側キャップ本体と、前記内側キャップ本体から前記外側シェルへと延びる複数のリブとを含み、前記複数のタブのうちの1つのタブの高さに対する前記外側シェルの最大高さの比は、6:1以下である、請求項9記載の方法。
【請求項17】
タンパーエビデントシステムであって、
流体を収容するように構成された容器と、
前記容器内に部分的に封止されたストローであって、露出した部分と露出していない部分とを有し、外方に向かって延びる突出部を備えた、露出した外縁部をさらに有するストローと、
内側キャップ本体および外側シェルを有するキャップであって、前記内側キャップ本体から前記外側シェルに向かって延びるリブを有する、キャップと、
折畳み可能な部分を有する1つまたは複数のタブであって、前記折畳み可能な部分は、前記容器が封止されていない配置構成にある場合に折り畳まれるように構成されている、タブと
を備えた、タンパーエビデントシステム。
【請求項18】
前記1つまたは複数のタブは、破断セグメントを含む、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記タブは、前記リブから延びており、前記タブは、前記キャップが前記ストローに結合されていてかつ前記ストローに対して相対的に回転させられると、前記ストローの、前記外方に延びる突出部に係合するように構成された、内方に向かって延びるラグを有している、請求項17記載のシステム。
【請求項20】
前記複数のタブのうちの1つのタブの高さに対する前記外側シェルの最大高さの比は、6:1以下である、請求項17記載のシステム。
【請求項21】
容器用のタンパーエビデントふたであって、該ふたは、
外方に向かって延びる突出部を備えた外縁部を有するストローと、
リブを有するキャップであって、該リブは、該リブから延びるタブを備え、該タブは、前記キャップとストローとが互いに固定されている場合に前記ストローに対して相対的に前記キャップが回転すると、前記ストローの、外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された、内方に向かって延びるラグを有している、キャップと
を備え、
前記タブは、前記リブに結合されたヒンジを有し、該ヒンジは、前記リブに対して相対的に外方に向かって前記タブを回転させるように構成されており、前記タブは、外方に向かって回転させられたタブを折り畳むように構成されている折畳み可能な部分を有している、タンパーエビデントふた。
【請求項22】
前記タブは、破断セグメントを含み、該破断セグメントは、封止された配置構成から封止されていない配置構成へと前記ふたを移行させるための閾値力が加えられた場合に破断するように構成されている、請求項21記載のタンパーエビデントふた。
【請求項23】
前記キャップは、複数のリブを有し、前記ヒンジは、第1のリブに結合されており、前記破断セグメントは、第2のリブに結合されている、請求項22記載のタンパーエビデントふた。
【請求項24】
前記キャップは、把持特徴部を有する外側シェルと、内側キャップ本体とを含む、請求項21記載のタンパーエビデントふた。
【請求項25】
前記内側キャップ本体は、前記ストロー上の雄ねじ山に係合するように構成された雌ねじ山を含む、請求項24記載のタンパーエビデントふた。
【請求項26】
前記複数のリブは、前記内側キャップ本体から前記外側シェルへと延びている、請求項24記載のタンパーエビデントふた。
【請求項27】
前記複数のタブのうちの1つのタブの高さに対する前記外側シェルの最大高さの比は、6:1以下である、請求項24記載のタンパーエビデントふた。
【請求項28】
前記ヒンジは、凹んだ部分を備えている、請求項21記載のタンパーエビデントふた。
【請求項29】
容器に手が加えられたことを視覚的に表示するための方法であって、
封止された配置構成の容器であって、該容器は、
外方に向かって延びる突出部を備えた外縁部を有するストローと、
該ストローに対して封止されたキャップであって、該キャップは、リブを有し、該リブは、該リブから延びるタブを備え、前記タブは、前記ストローに対して相対的に前記キャップが回転させられると前記ストローの、前記外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された、内方に向かって延びるラグを有している、キャップとを有し、
前記タブは、前記リブに結合されたヒンジを有し、該ヒンジは、前記リブに対して相対的に外方に向かって前記タブを旋回させるように構成されており、前記タブは、折り畳まれるように構成された折畳み可能な部分をさらに有している、封止された配置構成の容器を準備し、
閾値力を克服するために前記ストローに対して相対的に前記キャップを回転させ、かつ
前記ヒンジにおいて前記タブを外方に向かって旋回させ、
前記折畳み可能な部分において前記タブを折り畳む、方法。
【請求項30】
前記タブは、破断セグメントを含み、該破断セグメントは、前記閾値力が加えられた場合に破断するように構成されている、請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記破断セグメントを破断させることをさらに含む、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記ストローに対して相対的に前記キャップを回転させることにより、前記ストローの前記突出部分に前記キャップの前記ラグが係合する、請求項29記載の方法。
【請求項33】
前記キャップが複数のリブを有し、前記ヒンジは、第1のリブに結合し、前記破断セグメントは、第2のリブに結合されている、請求項29記載の方法。
【請求項34】
前記キャップは、把持特徴部を有する外側シェルと、内側キャップ本体とを含み、該内側キャップ本体は、前記ストロー上の雄ねじ山に係合するように構成されたねじ山を有する、請求項29記載の方法。
【請求項35】
前記複数のリブは、前記内側キャップ本体から前記外側シェルへと延びている、請求項34記載のタンパーエビデントふた。
【請求項36】
前記複数のタブのうちの1つのタブの高さに対する前記外側シェルの最大高さの比は、6:1以下である、請求項34記載のタンパーエビデントふた。
【請求項37】
タンパーエビデントシステムであって、
流体を収容するように構成された容器と、
前記容器内に部分的に封止されたストローであって、露出した部分と露出していない部分とを有し、外方に向かって延びる突出部を備えた露出する外縁部をさらに有している、ストローと、
内側キャップ本体および外側シェルを備えたキャップであって、前記内側キャップ本体から前記外側シェルに向かって延びるリブを有している、キャップと、
1つまたは複数のタブであって、外方に向かって回転するように構成されており、折り畳まれるように構成された折畳み可能な部分をさらに有する、タブと
を備えた、タンパーエビデントシステム。
【請求項38】
前記1つまたは複数のタブは、破断セグメントを含む、請求項37記載のシステム。
【請求項39】
前記タブは、前記リブから延びており、前記タブは、前記キャップが前記ストローに結合されていてかつ前記ストローに対して相対的に回転させられると前記ストローの、前記外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された、内方に向かって延びるラブを有している、請求項37記載のシステム。
【請求項40】
前記複数のタブのうちの1つのタブの高さに対する前記外側シェルの最大高さの比は、6:1未満である、請求項37記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本特許出願は、2021年9月17日に出願された米国特許出願第17/477,776号、発明の名称「TAMPER-EVIDENT CLOSURE FOR CONTAINER」、発明者Steven Gosling, Peter J. WaltersおよびDavid Williamsonの継続出願であり、その開示は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0002】
発明の分野
本開示は、概して、容器用のタンパーエビデントふたおよび関連する方法に関する。例えば、本開示のふたは、腐敗しやすい食品を保持する小袋または別の容器と組み合わせて使用することができる。
【0003】
発明の背景技術
液体、ペースト、ゲルおよび類似の製品を含む可撓性の小袋を封止するために種々異なるふたが使用されてきた。幾つかのふたは、単回使用のために設計されており、これは、一旦ふたが開放されるか、または取り外された場合に、内容物が完全に消費され、かつふたが、開口または飲み口に再び配置されるように設計されていないことを意味している。しかし、幾つかのふたは、開口を再封止し、小袋に残っている内容物を保存するように設計されている。再封止可能なふたの場合、キャップが部分的に、または完全に取り外され、次いでスパウト上に戻されたことの視覚的な表示がないことが多い。これは、顧客が、内容物が新鮮かどうか、内容物が雰囲気に曝されたかどうか、または内容物に手が加えられているかどうかを知りたい場合に、安全上の問題を呈する。
【0004】
とりわけ、可撓性の小袋は、普段、子供によって使用されるフルーツジュース容器の一部であり得る。各国は、小児による窒息を防ぐための多様なチャイルドセーフティ規定を有している。これらの規制は、子供がキャップを飲み込んでしまう可能性を防止するために、キャップの寸法に関する制限を提供する傾向がある。
【0005】
種々異なる実施形態の概要
本発明の1つの実施形態によれば、容器用のタンパーエビデントふたは、外方に向かって延びる突出部を備えた外縁部を有するストローを含んでいる。ふたは、リブを備えたキャップを含んでいる。タンパーエビデントタブが、リブから延びている。タブは、キャップとストローとが互いに固定されている場合にストローに対して相対的にキャップが回転すると、ストローの、外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された内方に向かって延びるラグを有している。タブは、キャップが封止されていない配置構成にある場合に視覚的な表示を提供するために、ラグを内方に向かって折り畳むように構成された折畳み可能な部分を有している。
【0006】
種々異なる実施形態において、キャップが、複数のリブを有している。幾つかの実施形態では、タブは、第1のリブから第2のリブへと周方向に延びていてもよい。例えば、タブのヒンジが、第1のリブに結合されていてもよく、タブの破断セグメントが、第2のリブに結合されていてもよい。幾つかの別の実施形態では、タブは、リブを横切って周方向に延びていてもよい。例えば、第1のタブの破断セグメントは、第2のタブに結合されていてもよい。
【0007】
別の実施形態によれば、容器用のタンパーエビデントふたは、外方に向かって延びる突出部を備えた外縁部を有するストローを含んでいる。ふたは、リブを備えたキャップを含んでいる。タンパーエビデントタブがリブから延びている。タブは、ストローに対して相対的にキャップが回転すると、ストローの、外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された内方に向かって延びるラグを有している。タブは、リブに結合されたヒンジを有している。ヒンジは、タブをリブに対して相対的に外方に向かって回転させるように構成されている。タブは、キャップが封止されていない配置構成にある場合に視覚的な表示を提供するために折り畳まれるように構成された折畳み可能な部分も有している。
【0008】
とりわけ、タブは、破断セグメントを含んでいてもよく、破断セグメントは、封止された構成配置から封止されていない構成配置へとふたを移行させるために閾値力が加えられた場合に破断するように構成されている。キャップが、複数のリブを含んでいてもよい。タブのヒンジが第1のリブに結合されていてもよく、破断セグメントが第2のリブに結合されていてもよい。ヒンジは、タブの凹んだ部分を含んでいてもよい。
【0009】
幾つかの実施形態では、キャップが、把持特徴部を有する外側シェルを含んでいる。キャップは、内側キャップ本体を有していてもよい。複数のリブは、内側キャップ本体から外側シェルへと延びていてもよい。内側キャップ本体は、ストロー上の雄ねじ山に係合するように構成された雌ねじ山を有していてもよい。複数のタブのうちの1つのタブの高さに対する外側シェルの最大高さの比は、6:1以下である。
【0010】
別の実施形態によれば、容器に手が加えられたことを視覚的に表示する方法が提供される。当該方法は、封止された配置構成の容器を準備する。容器は、外方に向かって延びる突出部を有する外縁部を備えたストローを有している。容器は、ストローに対して封止されたキャップを含んでいてもよい。キャップは、リブを有しており、リブは、このリブから延びるタブを有している。タブは、キャップがストローに対して相対的に回転させられるとストローの、外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された、内方に向かって延びるラグを有している。タブは、リブに結合されたヒンジも有している。ヒンジは、タブをリブに対して相対的に外方に向けて旋回するように構成されている。タブは、折り畳まれるように構成された折畳み可能な部分も有している。キャップは、閾値力を克服するためにストローに対して相対的に回転させられる。タブは、ヒンジにおいて外方に向かって旋回する。タブは、折畳み可能な部分においても折り畳まれる。
【0011】
種々異なる実施形態において、タブは、破断セグメントを含んでおり、破断セグメントは、閾値力が加えられた場合に破断するように構成されている。この方法は、破断セグメントを破断させてもよい。種々異なる実施形態において、ストローに対して相対的にキャップを回転させることにより、ストローの突出部にキャップのラグが係合する。
【0012】
キャップが、複数のリブを含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、ヒンジが、第1のリブに結合されており、破断セグメントが、第2のリブに結合されている。キャップは、把持特徴部を有する外側シェルと、内側キャップ本体とを含んでいてもよい。内側キャップ本体は、ストロー上のねじ山に係合するように構成されたねじ山を含んでいる。複数のリブは、内側キャップ本体から外側シェルへと延びていてもよい。
【0013】
別の実施形態によれば、タンパーエビデントシステムは、流体を収容するように構成された容器と、ストローと、キャップとを含んでいる。ストローは、容器内に部分的に封止されている。ストローは、露出した部分と露出していない部分とを有している。特に、ストローは、外方に向かって延びる突出部を備えた露出した外縁部を有している。システムは、外方に向かって回転するように構成された1つまたは複数のタブも含んでおり、タブは、折り畳まれるように構成された折畳み可能な部分をさらに有している。
【0014】
種々異なる実施形態において、1つまたは複数のタブはリブに結合されている。タブは、キャップがストローに結合されていてかつストローに対して相対的に回転させられると、ストローの、外方に向かって延びる突出部に係合するように構成された、内方に向かって延びるラグを有していてもよい。種々異なる実施形態では、ラグは、ふたが封止されていない配置構成になった後に、突出部に沿ってスライドするように構成されたスライド可能な表面を有している。種々異なる実施形態は、スライド可能な表面が突出部上でスライドするように、封止されていない配置構成においてストローに対して相対的にキャップを回転させることができる。有利には、スライド可能な表面は、ラチェットノイズを減じるまたはラチェットノイズをもたらさない。
【0015】
当業者であれば、すぐ下で手短に説明される図面を参照しながら説明される以下の「例示的な実施形態の説明」から、本発明の種々異なる実施形態の利点をより完全に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の例示的な実施形態による容器を示す概略図である。
【
図2A】本発明の例示的な実施形態によるタンパーエビデント装置を示す概略図である。
【
図2B】本発明の例示的な実施形態によるキャップを概略的に示す側面図である。
【
図2C】
図2Bに示したキャップを概略的に示す底面斜視図である。
【
図2D】
図2Cに示したキャップを概略的に示す上面図である。
【
図3A】例示的な実施形態によるストローを示す概略図である。
【
図3B】例示的な実施形態によるストローを示す別の概略図である。
【
図3C】例示的な実施形態によるストローを示す別の概略図である。
【
図3D】例示的な実施形態によるストローを示す別の概略図である。
【
図3E】例示的な実施形態によるストローを示す別の概略図である。
【
図4A】本発明の例示的な実施形態による、ストローに結合されたキャップを概略的に示す部分的な破断図である。
【
図4B】本発明の例示的な実施形態による、ストローに結合されたキャップを概略的に示す部分的な破断図である。
【
図4C】本発明の例示的な実施形態による、ストローに結合されたキャップを概略的に示す部分的な破断図である。
【
図5】本発明の例示的な実施形態による、装置に手が加えられたことの視覚的な表示を提供するプロセスを示す概略図である。
【
図6A】本発明の図示の実施形態による、封止された配置構成における装置を概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図6B】本発明の図示の実施形態による、封止された配置構成におけるキャップを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図6C】本発明の図示の実施形態による、封止された配置構成におけるストローを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図7A】本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときの装置を概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図7B】本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときのキャップを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図7C】本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときのストローを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図8A】本発明の例示的な実施形態による、認識できるように手が加えられている配置構成において装置を概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図8B】本発明の例示的な実施形態による、認識できるように手が加えられている配置構成においてキャップを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図8C】本発明の例示的な実施形態による、認識できるように手が加えられている配置構成においてストローを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図9A】
図6Aの部分的に切り開かれた斜視図を概略的に示す図である。
【
図9B】
図7Aの部分的に切り開かれた斜視図を概略的に示す図である。
【
図9C】
図8Aの部分的に切り開かれた斜視図を概略的に示す図である。
【
図10A】本発明の例示的な実施形態によるキャップの代替的な実施形態を概略的に示す側面図である。
【
図11A】本発明の図示の実施形態による、ストローに結合されたキャップを概略的に示す部分的な破断図である。
【
図11B】本発明の図示の実施形態による、ストローに結合されたキャップを概略的に示す部分的な破断図である。
【
図11C】本発明の図示の実施形態による、ストローに結合されたキャップを概略的に示す部分的な破断図である。
【
図12A】本発明の例示的な実施形態による、封止された配置構成において装置を概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図12B】本発明の例示的な実施形態による、封止された配置構成においてキャップを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図12C】本発明の例示的な実施形態による、封止された配置構成においてストローを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図13A】本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときの装置を概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図13B】本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときのキャップを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図13C】本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときのストローを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図14A】本発明の例示的な実施形態による、認識できるように手が加えられている配置構成において装置を概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図14B】本発明の例示的な実施形態による、認識できるように手が加えられている配置構成においてキャップを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図14C】本発明の例示的な実施形態による、認識できるように手が加えられている配置構成においてストローを概略的に示す部分的に露出した上面図である。
【
図15A】
図1~
図9Cに示したタンパーエビデントベルトを概略的に示す図であり、明確にするために、内側キャップ本体および外側シェルは省略されている。
【
図15B】
図1~
図9Cに示したタンパーエビデントベルトを概略的に示す図であり、明確にするために、内側キャップ本体および外側シェルは省略されている。
【
図15C】
図1~
図9Cに示したタンパーエビデントベルトを概略的に示す図であり、明確にするために、内側キャップ本体および外側シェルは省略されている。
【
図16A】
図10A~
図14Cに示したタンパーエビデントベルトを概略的に示す図であり、明確にするために、内側キャップ本体および外側シェルは省略されている。
【
図16B】
図10A~
図14Cに示したタンパーエビデントベルトを概略的に示す図であり、明確にするために、内側キャップ本体および外側シェルは省略されている。
【
図16C】
図10A~
図14Cに示したタンパーエビデントベルトを概略的に示す図であり、明確にするために、内側キャップ本体および外側シェルは省略されている。
【
図17】本発明の例示的な実施形態によるラグを概略的に示す詳細図である。
【
図18】本発明の例示的な実施形態によるキャップの代替的な実施形態を示す概略図である。
【0017】
例示的な実施形態の説明
例示的な実施形態において、タンパーエビデント容器は、容器が開封された/容器に手が加えられたことの視覚的な表示を提供するタブを備えたキャップを有している。以下に、例示的な実施形態の詳細について説明する。
【0018】
図1は、容器8、例えば可撓性の小袋を概略的に示している。容器8は、腐敗しやすい飲食物を含んでいてもよい。容器8の内容物にアクセスするために、容器8は、キャップ100を備えたストロー102(飲み口102とも呼ばれる)を含んでいる(ストロー102およびキャップ100は、まとめて装置10と呼ばれる)。容器8または容器の一部は、装置10の周囲に対して(例えば、気密に)封止されていてもよい。ユーザは、例えば、ストロー102を通じて飲むことにより内容物にアクセスすることができる。
【0019】
容器8内の内容物の品質を保証するために、キャップ100とストロー102との間の封止が破られた場合に視覚的に表示するタンパーエビデント封止部を設けることが望まれている。これは、例えば、キャップ100が開かれた場合に、容器8の気密な封止が破られてしまう場合があり、これによって酸素が容器8内に侵入し、場合によっては容器8内の内容物の腐敗を加速させるので、望ましい。別の例として、第三者が容器を開封し、場合によっては容器8内の内容物に手を加え、内容物を汚染し、または変更したかを、ユーザが知るために望ましい。この目的で、例示的な実施形態は、タンパーエビデント装置10を提供する。
【0020】
図2Aは、本発明の例示的な実施形態によるタンパーエビデント装置10を概略的に示している。
図2Aに示した装置は、封止された配置構成にあり、すなわち、ストロー102とキャップ100との間の当初の封止は破られていない。封止された配置構成では、装置10は、封止が破られていないことを確認するために視覚的に検査され得る。特に、1つまたは複数のタンパーエビデントタブ114が破壊されていない。キャップ100は、容器8が開封され、開かれ、または容器8に別の形式で手が加えられた場合に、ユーザに視認可能な表示を提供するように構成されている。キャップ100とストロー102とは一緒に装置10を形成し、装置10は、装置10の長手方向軸線A1に関して近位端12および遠位端14を有している。
【0021】
図2Bは、本発明の例示的な実施形態によるキャップ100の側面図を概略的に示している。
図2Aに示したように、キャップ100は、容器8を封止または閉鎖する。種々異なる実施形態では、キャップ100は、外側シェル104と、内側キャップ本体106と、1つまたは複数のタンパーエビデントベルト108とを有している。内側キャップ本体106と外側シェル104との間には1つまたは複数のリブ110が延びている。タンパーエビデントベルト108は、内側キャップ本体106の少なくとも一部の周囲を巡るかまたは取り囲んでおり、1つまたは複数のリブ110の遠位端111に形成されているか、または遠位端111に隣接して形成されていてもよい。以下に詳細に説明するように、タンパーエビデントベルト108は、1つまたは複数のタンパーエビデントタブ114を(例えばリブ110間に)含んでいてもよい。
【0022】
種々異なる実施形態において、タンパーエビデントタブ114は、実質的にキャップ100を取り囲んでいてもよい。各タンパーエビデントタブ114は、タブまたはフラグ114および破断セグメント116を含んでいてもよい。タンパーエビデントベルト108は、ストロー102に対して相対的に外側シェル104が回転することにより、1つまたは複数のタンパーエビデントタブ114が、ユーザに見えるように変形し、かつ複数のリブ110のうちの1つのリブを中心として回動するように形成されている。本開示のタブ114は、キャップ100が開放されたか、または手が加えられたことをユーザに明確に表示するように構成されていてもよい。例えば、以下でさらに詳細に説明するように、本開示のキャップ100は、中心長手方向軸線A1に沿って測定した場合に、現在利用可能なキャップよりも、外側シェル104の高さ割合が大きくてもよい高さを有するタブ114を含んでいてもよい。
【0023】
外側シェル104は、近位端104pおよび遠位端104dを有していてもよく、これらの間に中心の内腔部104Lが延びている。外側シェル104の外面104oは、ユーザによって掴まれてもよく、キャップ100を開放するために回転させることができる。幾つかの実施形態において、外側シェル104の外面104oは、ユーザがキャップ100を把持することを補助することができる1つまたは複数の特徴部を含んでいてもよい。例えば、外側シェル104は、凸状の輪郭を有していてもよく、かつ/または隆起部または溝113のような把持特徴部を含んでいてもよい。外側シェル104の遠位端104dは、タンパーエビデントタブ114の近くで終端していてもよく、これによりタンパーエビデントタブ114の全体がユーザにとって可視となり得る。
【0024】
幾つかの実施形態では、タブ114の高さは、近位-遠位軸線A1に沿って外側シェル104の近位端104pから遠位端104dまで測定した場合に、外側シェル104の高さの約1/6であるか、または1/6よりも大きくてもよい。したがって、図示された実施形態は、タブ114の高さに対する外側シェルの高さの6:1以下(例えば、5.5:1、4:1、3:1、2:1、1:1)の比を有している。本発明者らは、(外側シェル高さと比較して)比較的大きなこのタブの高さが、タンパーエビデンス、つまり不正開封されていないかの視覚化を容易にするために有利であることを見出した。種々異なる実施形態およびキャップ100の別の構成要素に対するタブ114の相対的な高さは、2020年4月22日に出願された米国特許出願第16/855,939号明細書に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
図2Cは、
図2Bに示したふたの底面斜視図を概略的に示している。内側キャップ本体106は、少なくとも部分的に外側シェル104内に配置されていてもよい。内側キャップ本体106は、近位端106pから遠位端106dまで延びており、実質的に円筒形の形状を有していてもよい。種々異なる実施形態では、遠位端106dは、外側シェル104の遠位端104dを超えて遠位方向に延びていてもよい。(例えば、ストロー102上の雄ねじ山もしくは突出部に係合するように構成された雌ねじ山105または突出部を用いて)内側キャップ本体106は、キャップ100をストロー102に固定的に結合する。例えば、内側キャップ本体106の内面は、ストロー102上の対応するねじ山(図示せず)に係合するように構成されたねじ山105を含んでいてもよい。内側キャップ本体106とストロー102との間の代替的な固定的な結合機構も、本開示の範囲内に含まれる。
【0026】
内側キャップ本体106と外側シェル104との間には1つまたは複数のリブ110が延びている。各リブ110は、剛性であってもよく、鉛直方向に(例えば、中心長手方向A1に対して平行に)延びていてもよい。リブ110は、外側シェル104に結合する近位部分を有していてもよい。リブ110は、タブ114および/または破断セグメント116に結合された遠位部分または終端部分を有していてもよい。キャップ100の例示的な実施形態は、4つのリブ110を含んでいるが、当業者は、本開示のキャップ100が、より多数またはより少数のリブ110を有してもよいことを理解する。1つまたは複数のリブ110は、内側キャップ本体106の外面106oから外側シェル104の内面へと半径方向外方に向かって延びていてもよい。幾つかの実施形態では、各リブ110は、外側シェル104の近位端104pから遠位端104dへと、外側シェル104の内面104iに沿って延びていてもよい。
【0027】
図2Dは、
図2Cに示したキャップ100の上面図を概略的に示している。種々異なる実施形態において、内側キャップ本体106の近位側に面した面106pfは、円形の形状を有している。リブ110はそれぞれ、外側シェル104と内側キャップ本体106との間に延びている。リブ110は、内側キャップ本体106の近位側に面した面106pfに対して実質的に接線方向に延びていてもよい。接線方向に延びるように示されているが、リブは、近位側に面した面106pfから半径方向外方に向かって(例えば、十字の配向で)延びていてもよく、または任意の別の適切な配向で延びてもよい。図示したように、リブ110は、近位側に面した面106pfを超えて近位方向に延びていてもよい。近位側に面した面106pfの形状にかかわらず、リブ110は、中心長手方向軸線A1からずれていてもよい(例えば、リブ110の軸線Arは、キャップ100の中心長手方向軸線A1と交差しない)。換言すると、リブ110は、中心長手方向軸線A1を含む平面に対して実質的に平行であってもよい。これは、リブ軸線Arが、中心長手方向軸線A1を含む平面と交差し得る別の幾つかの実施形態とは対照的である。
【0028】
図3A~
図3Eは、例示的な実施形態によるストロー102の種々異なる図を概略的に示している。
【0029】
図3Aおよび
図3Bは、本発明の例示的な実施形態によるストロー102を概略的に示している。
図3Aおよび
図3Bは、ストロー102の異なる2つの図であり、ストロー102は、ストロー102の中心長手方向軸線A2を中心として90度回転させられている。ストロー102は、キャップ100なしに、かつ容器8なしに単独で示されている。ストロー102は、キャップ100の対応するねじ山に螺合するように構成されたねじ山または突出部を有していてもよい。したがって、ストロー102に対して相対的にキャップ100を回転させることにより、またはキャップ100に対して相対的にストロー102を回転させることにより、キャップ100は開封され、次いでストロー102から取り外され得る。装置10が開封されると、キャップ100のタンパーエビデントタブ114が係合して外方に向かって旋回させられる。
図3Cに最もよく示されているように、ストロー102は1つまたは複数の突出部120を含み、突出部120は、キャップ100のタブ114と相互作用し、封止が破れた場合に、タブ114を外方に向かって旋回させるように構成されている。種々異なる実施形態では、突出部120は、線B-Bによって定義される平面上に配置されていてもよい。
【0030】
図3Cは、
図3Aおよび
図3Bに示したストロー102の斜視図を概略的に示している。ストロー102は、1つまたは複数の突出部120を含んでいる。突出部120は、タブ114を外方に向かって旋回させるためにキャップ100と(例えば、ラグと)相互作用するように構成されている。この例では、ストロー102は、4つの突出部120を含んでいる。しかし、種々異なる実施形態が1つまたは複数の突出部120を有してもよいことが理解されるべきである。突出部120は、その他の箇所では滑らかまたはスライド可能な外縁部125(外面125とも称される)に沿って離間していてもよい。
【0031】
図3Dは、例示的な実施形態による、
図3Aおよび
図3Bに示した平面B-Bに沿った断面図を概略的に示している。ストロー102は、比較的滑らかな外縁部125を有している。キャップ100がストロー102に対して相対的に回転すると(例えば、キャップ100がストロー102からねじり外されると)、キャップ100の内部特徴部が、滑らかな外縁部125に沿ってスライドすることができる。しかし、キャップ100の内部特徴部(例えば、ラグ)は、外縁部125から半径方向外方に向かって延びる突出部120に係合してもよい。
図3Eは、例示的な実施形態によるストロー102の上面図を概略的に示している。
【0032】
図4A~
図4Cは、本発明の例示的な実施形態による、ストロー102に結合されたキャップ100の部分的な破断図を概略的に示している。
図4Aでは、キャップ100は、ストロー102に対して相対的に反時計回り方向に回転させられる(ただし、別の実施形態は、キャップ100が時計回り方向に回転させられた場合に開くように構成されていてもよい)。キャップ100のタブ114は、キャップ100と一体的に成形された1つまたは複数のリブ110に直接的または間接的に結合されていてもよい。
【0033】
タブ114は、キャップ100が回転させられると突出部120に係合するように構成された、内方に向かって突出したラグ118を含んでいる。ラグ118と突出部120とは互いに接触する(すなわち互いに係合する)と、ユーザは、キャップ100を回している間に抵抗に遭遇する。ユーザが十分な力を加えた場合、突出部120とラグ118との間の係合により、タブ114が(
図4Bに示すように)折り畳まれ、回転され、かつ/または振り出される。
【0034】
タブ114は、キャップ100とストロー102との間の封止が破れた場合に、外方に向かって旋回するように構成されている。したがって、タブ114は、封止が破れた場合に第1のリブ110に対して相対的にタブを回転Rさせるように構成された少なくとも1つのヒンジ114Rを有している。付加的または代替的に、種々異なる実施形態は、封止が破れるとタブ114を折り畳むFように構成された折畳み可能な部分114Fを有している。種々異なる実施形態において、折畳みFおよび回転Rの双方を、ヒンジ114Rとして作動するように構成された、タブ114の薄くなった部分を用いて実施することができる。種々異なる実施形態では、ヒンジ114Rが、リブ110に隣接して、かつ/または接触している。
【0035】
タブ114を外方に向かって回転させるために、幾つかの実施形態では、ブリッジ116が破断する。ブリッジ116は、タブ114を第2のリブ110に対して直接的または間接的に保持する。種々異なる実施形態では、ブリッジ116は、装置10を開封するために(すなわち、ラグ118と突出部120との間の係合を克服するために)通常はユーザによって加えられる力が、ブリッジ116を破断するために十分であるように構成されている。ラグ118が突出部120に係合している場合、ラグ118は、突出部120との干渉によって、もはや回転しない。したがって、(例えば、反時計回り方向に)ユーザにより継続的に力を加えることにより、ブリッジ116が破壊され、タブ114は、折畳み可能な部分114Fにおいて折り畳まれるF。しかし幾つかの実施形態は、ブリッジ116を含まなくてもよい。
【0036】
図4Bは、例示的な実施形態による、ブリッジ116が破断され、タブ114が折り畳まれた後の、
図4Aに示した装置10を概略的に示している。図示したように、タブ114は、折り目において折り畳まれF、ヒンジ114Rにおいて第1のリブ110に対して回転する。したがって、タブ114は外方に向かって旋回して、封止(例えばブリッジ116)が破られていることを視覚的に表示する。ラグ118と突出部120とは、キャップ100がさらに回転させられるまで、抵抗はかなり小さいものの、接触し続けることができる。
【0037】
図4Cは、本発明の例示的な実施形態による、封止が破れていることを視覚的に表示する
図4Bに示した装置10を概略的に示している。
図4Cは、開放方向(例えば、反時計回り方向)にさらに回転させられた
図4Bに示した装置10を概略的に示している。種々異なる実施形態において、キャップ100がさらに回転させられると、ラグ118が突出部120から係合解除される。したがって、タブ114は、キャップ100の回転に関係なく、外方に向かって旋回させられた位置に留まる。したがって、ユーザは、今や、容器8に手が加えられたか、または容器8が開放されたことを視覚的に認識することができる。
【0038】
図5は、本発明の例示的な実施形態による、装置10に手が加えられたことの視覚的な表示を提供するプロセス500を概略的に示している。本出願の文脈において、装置10に手が加えられたとは、装置10の(すなわち、キャップ100とストロー102との間の)封止が破られることを意味する。換言をすると、装置10は、封止された配置構成から封止されていない配置構成へと装置が移行させられたという視覚的な表示を提供する。
【0039】
この方法は、通常使用され得る長いプロセスから大幅に簡素化されていることに留意されたい。したがって、
図5に示した方法は、当業者がおそらく使用するはずの多くの別のステップを有していてもよい。さらに、これらのステップのうちの幾つかは、示したものとは異なる順序でまたは同時に実行されてもよい。さらに、これらのステップの幾つかは、幾つかの実施形態では任意選択的であってもよい。したがって、方法500は、単に本発明の例示的な実施形態による1つの方法の例示に過ぎない。したがって、当業者は、必要に応じてプロセスを改変することができる。
【0040】
このプロセスは、ステップ502において開始する。ステップ502は、封止された装置10、すなわち、ストロー102で封止されたキャップ100を準備する。使用中に、
図1に示されているように、封止された装置10は容器8にも接合されている。とりわけ、容器8は、予め製造された飲み口付き小袋を含んでいてもよい。有利には、小袋は、封入された、流過しやすいストロー102を含んでいてもよく、ストロー102は、種々異なる実施形態において説明したように、再閉鎖可能な、タンパーエビデントキャップ100に結合されている。小袋8は、多種多様な形状、サイズおよび材料で市販されていてもよい。容器8は、飲み口を備えた、または平坦な小袋であってもよく、ホット充填、レトルト、冷間/常温充填および高圧処理を含むプロセスの範囲にわたって、あらゆるタイプの液体および粘性の食品および非食品である製品のために使用することができる。種々異なる実施形態では、封止された装置10は、ユーザのための内容物を内部に有する容器8に接合されていてもよい。
【0041】
次いで、プロセスは、ステップ504に進む。ステップ504は、装置10を開封するためにストロー102に対して相対的にキャップ100を回転させる。このステップは、例えば、顧客またはエンドユーザによって実行されてもよい。代替的には、容器8の内容物にアクセスしようとする一部の悪い行為者によって実行され得る。
【0042】
図6A~
図6Cは、本発明の例示的な実施形態による、装置10、キャップ100およびストロー102を封止された配置構成において部分的に露出した上面図でそれぞれ概略的に示している。特に
図6Bは、封止された配置構成においてキャップ100を分離した図で概略的に示している。
図6Cは、封止された配置構造においてストロー102を分離した図で概略的に示している。装置10は、キャップ100のラグ118がストロー102の外縁部125に沿って運動(例えば、スライド)するように構成されている。幾つかの実施形態では、縁部125は、滑らかであってもよく、かつ/またはラグ118の回転が阻止されないように寸法設定されていてもよい。これに対して、突出部120は、装置10を開封することなしに(すなわち、タブ114を破壊、またはさもなければ変更することなしに)ラグ118がさらに回転することを阻止するために、ラグ118に係合するように構成されている。
【0043】
種々異なる実施形態は、単数形でタブ114、ラグ118、突出部120および別の構成部材に言及するが、種々異なる実施形態が上記構成部材のうちの1つまたは複数を有してもよいことが明らかである。
図6A~
図6Cに示された例示的な実施形態では、例えば、4つのタブ114が設けられており、各タブ114がそれぞれのラグを有し、かつ4つの突出部120がストロー102に設けられている。
【0044】
さらに、幾つかの実施形態は、第1の方向(例えば反時計回り)に回転させられた場合に開封されるが、第2の方向(例えば時計回り)に回転させらせた場合には開封されないように構成されている、ということに留意されたい。例えば、
図6Aの例では、キャップ100がストロー102に対して反時計回りに回転させられた場合に、装置が開放/開封される。幾つかの実施形態は、キャップ100が時計回りに回転させられるのを防止するように構成された特徴部を有していてもよい。代替的には、キャップ100は、装置10を開放/開封することなく、時計回りに回転することができる。例えば、ブリッジ116が破断することなしに、かつ/またはタブ114が折り畳まれることなしにタブ114が撓むのに対して、ラグ118は、時計回りに回転させられた場合に、突出部120上に、かつ突出部120上でスライドすることができる。
【0045】
図5のプロセスに戻ると、ステップ506において、キャップ100は、ラグ118が突出部120に係合するまで回転させられる。
図6Aは、それぞれの突出部120に係合する直前のラグ118を示している。さらに、別の2つのラグ118Bは、後続の時点で(すなわち、さらなる回転後に)突出部120に係合するように構成されていてもよい。
図9Aは、
図6Aに示した部分的に切り開かれた斜視図を概略的に示している。
【0046】
ラグ118が突出部120に係合すると、プロセス500は、ステップ508に進み、ステップ508は、封止されていない配置構成に装置を移行させるために十分な力を加える。種々異なる実施形態において、これは、ブリッジ116を破断すること、タブ114を折り畳むこと、かつ/または1つまたは複数のタブ114のためのヒンジ114Rを中心としてタブ114を回転させることを含んでいる。種々異なる実施形態において、ブリッジ116の破断、タブ114の折畳み、および/またはヒンジ114Rを中心としたタブ114の回転は、装置10の構成に基づいて、同時にまたは順番に生じてもよい。さらに、種々異なる実施形態は、封止されていない配置構成に装置を移行させるために要求される閾値力を構成するように調整されてもよい。しかし、当業者は、種々異なる実施形態が、封止された容器(例えば、ソーダの瓶)を開放するために一般的に使用される力の閾値を必要とすることを理解するであろう。
【0047】
このプロセスは、全てのタブ114が破断され、折り畳まれ、かつ/または外方に向かって回転させられるまで繰り返されてもよい。
図7A~
図7Cは、本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときの装置10、キャップ100およびストロー102の、部分的に露出した上面図をそれぞれ概略的に示している。
図7Aおよび
図7Bに示されているように、ブリッジ116は、ラグ118と突出部120との間の干渉を克服するために、ユーザによって十分な回転力(「破断力」)が加えられた場合に破断する。種々異なる実施形態において、破断力により、タブ114が、折畳み可能な部分114Fに沿って折り畳まれF、かつ/または回転しR、またはヒンジ114Rにおいて外方に向かって旋回する。幾つかの実施形態は、破断可能なブリッジ116、折畳み可能な部分114Fおよび/または回転ヒンジ114Rのうちの1つまたは複数を含むタブ114を有していてもよい。
図9Bは、
図7Aの部分的に切り開かれた斜視図を概略的に示している。
【0048】
次いで、プロセスは、ステップ510に進む。ステップ510は、封止が破られたことをユーザに視覚的に表示する。タブ114が(例えばヒンジ114Rを中心として)外方に向かって回転させられると、ユーザは、装置10に手が加えられているか、または装置10が封止されていない配置構成にあることを明確に見ることができる。
図8A~
図8Cは、本発明の例示的な実施形態による、明らかに手を加えられた配置構成における装置10、キャップ100およびストロー102の部分的に露出した上面図をそれぞれ概略的に示している。明らかに手を加えられた配置構成では、タブは外方に向かって旋回されており、あらゆるユーザに対して、封止が破れていること、および容器8を備えた内容物へのアクセスが行われた可能性があることを容易に警告する。
図9Cは、
図8Aの、部分的に切り開かれた斜視図を概略的に示している。
【0049】
幾つかの実施形態では、プロセスは、ステップ512に進む。このステップ512は、破断すべきタブがまだあるかを照会する。例えば、幾つかの実施形態では、全てのタブ114のうち一部のタブのみが、所定の時間で破断し、回転しかつ/または折り畳まれるように構成されていてもよい。したがって、破断し、回転しかつ/または折り畳まれるタブがまだ存在する場合、プロセスは、所定のタブ114のラグ118を突出部120に係合させるステップ506に戻ってもよい。上述したように、ステップ508および510は、タブ114が破断し、回転しかつ/または折り畳まれるまで繰り返される。したがって、幾つかの実施形態では、全てのラグ118が突出部120に係合するまで、ステップ506を繰り返すことができる(すなわち、キャップ100が回転させられてもよい)。次いで、プロセス500は終了する。
【0050】
図5に示したプロセスは、キャップ100の特定の形式に関して示されかつ説明されているが、キャップ100は、例示的な実施形態の範囲内にある種々異なる構成を有してもよいことが理解されるべきである。例えば、
図10A~
図14Cは、本発明の図示の実施形態によるキャップの代替的な実施形態を概略的に示している。
【0051】
図10Aは、本発明の図示の実施形態によるキャップ100の代替的な実施形態の側面図を概略的に示している。
図2Aに示したように、キャップ100は、容器8を封止または閉鎖することができる。種々異なる実施形態では、キャップ100は、外側シェル104と、内側キャップ本体106と、1つまたは複数のタンパーエビデントベルト108とを有している。内側キャップ本体106と外側シェル104との間には複数のリブ110のうちの1つまたは複数のリブが延びている。タンパーエビデントベルト108は、内側キャップ本体106の少なくとも一部の周囲を巡るかまたは取り囲んでおり、1つまたは複数のリブ110の遠位端111に形成されているか、または遠位端111に隣接して形成されてもよい。以下で詳細に説明するように、タンパーエビデントベルト108は、1つまたは複数のタンパーエビデントタブ114を(例えばリブ110間に)含んでいてもよい。
【0052】
種々異なる実施形態において、タンパーエビデントタブ114は、実質的にキャップ100を取り囲んでいてもよい。各タンパーエビデントタブ114は、タブまたはフラグ114および破断セグメント116を含んでいてもよい。タンパーエビデントベルト108は、ストロー102に対して相対的に外側シェル104が回転することにより、1つまたは複数のタンパーエビデントタブ114のタブ114が、変形し、かつ複数のリブ110のうちの1つのリブを中心として回動するように形成されている。より詳細には、タブ114は、ユーザに見える形式でリブ110の中心軸線A1を中心に回転することができる。本開示のタブ114は、キャップ100が開放されたか、または手が加えられたことをユーザに明確に表示するように構成されていてもよい。例えば、以下でさらに詳細に説明するように、本開示のキャップ100は、中心長手方向軸線A1に沿って測定した場合に、現在利用可能なキャップよりも、外側シェル104の高さ割合が大きくてもよい高さを有するタブ114を含んでいてもよい。
【0053】
外側シェル104は、近位端104pおよび遠位端104dを有していてもよく、これらの間に中心の内腔部104Lが延びている。外側シェル104の外面104oは、ユーザによって掴まれてもよく、キャップ100を開放するために回転させることができる。幾つかの実施形態において、外側シェル104の外面104oは、ユーザがキャップ100を把持することを補助することができる1つまたは複数の特徴部を含んでいてもよい。例えば、外側シェル104は、凸状の輪郭を有していてもよく、かつ/または隆起部または溝113のような把持特徴部を含んでいてもよい。外側シェル104の遠位端104dは、タンパーエビデントタブ114の近くで終端していてもよく、これによりタンパーエビデントタブ114の全体がユーザにとって可視となり得る。
【0054】
幾つかの実施形態では、タブ114の高さは、近位-遠位軸線A1に沿って外側シェル104の近位端104pから遠位端104dまで測定した場合に、外側シェル104の高さの約1/6であるか、または1/6よりも大きい。したがって、図示された実施形態は、タブ114の高さに対する外側シェルの高さの6:1以下(例えば、5.5:1、4:1、3:1、2:1、1:1)の比を有している。本発明者らは、(外側シェル高さと比較して)比較的大きなこのタブ114の高さが、タンパーエビデンス、つまり不正開封されていないかの視覚化を容易にするために有利であることを見出した。種々異なる実施形態およびキャップ100の別の構成要素に対するタブ114の相対的な高さは、2020年4月22日に出願された米国特許出願第16/855,939号明細書に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0055】
図10Bは、
図10Aに示したキャップ100の底面斜視図を概略的に示している。内側キャップ本体106は、少なくとも部分的に外側シェル104内に配置されていてもよい。内側キャップ本体106は、近位端106pから遠位端106dまで延びており、実質的に円筒形の形状を有していてもよい。種々異なる実施形態では、遠位端106dは、外側シェル104の遠位端104dを超えて遠位方向に延びていてもよい。(例えば、ストロー102上の雄ねじ山もしくは突出部に係合するように構成された雌ねじ山105もしくは突出部を用いて)内側キャップ本体106は、キャップ100をストロー102上に固定的に結合する。例えば、内側キャップ本体106の内面は、ストロー102上の対応するねじ山(図示せず)に係合するように構成されたねじ山105を含んでいてもよい。内側キャップ本体106とストロー102との間の代替的な固定的な結合機構も、本開示の範囲内に含まれる。
【0056】
内側キャップ本体106と外側シェル104との間には1つまたは複数のリブ110が延びている。各リブ110は、剛性であってもよく、鉛直方向に(例えば、中心長手方向A1に対して平行に)延びていてもよい。リブ110は、外側シェル104に結合する近位部分を有していてもよい。リブ110は、タブ114および/または破断セグメント116に結合された遠位部分または終端部分を有していてもよい。キャップ100の例示的な実施形態は、4つのリブ110を含んでいるが、当業者は、本開示のキャップ100が、より多数またはより少数のリブ110を有してもよいことを理解する。1つまたは複数のリブ110は、内側キャップ本体106の外面106oから外側シェル104の内面へと半径方向外方に向かって延びていてもよい。幾つかの実施形態では、各リブ110は、外側シェル104の近位端104pから遠位端104dへと、外側シェル104の内面104iに沿って延びていてもよい。
【0057】
図10Cは、
図10Bに示したキャップ100の上面図を概略的に示している。種々異なる実施形態において、内側キャップ本体106の近位側に面した面106pfは、円形の形状を有している。リブ110はそれぞれ、外側シェル104と内側キャップ本体106との間に延びている。リブ110は、内側キャップ本体106の近位側に面した面106pfに対して実質的に接線方向に延びていてもよい。接線方向に延びるように示されているが、リブは、近位側に面した面106pfから半径方向外方に向かって(例えば、十字の配向で)延びていてもよく、または任意の別の適切な配向で延びていてもよい。図示したように、リブ110は、近位側に面した面106pfを超えて近位方向に延びていてもよい。近位側に面した面106pfの形状にかかわらず、リブ110は、中心長手方向軸線A1からずれていてもよい(例えば、リブ110の軸線Arは、キャップ100の中心長手方向軸線A1と交差しない)。換言すると、リブ110は、中心長手方向軸線A1を含む平面に対して実質的に平行であってもよい。これは、リブ軸線Arが、中心長手方向軸線A1を含む平面と交差し得る別の幾つかの実施形態とは対照的である。
【0058】
図11A~
図11Cは、本発明の図示の実施形態による、ストロー102に結合されたキャップ100の部分的な破断図を概略的に示している。
図11Aでは、キャップ100がストロー102に固定されている。ストロー102からキャップ100を外すために、キャップ100は、ストロー102に対して相対的に反時計回り方向に回転させられる(ただし、別の実施形態は、キャップ100が時計回り方向に回転させられた場合に開くように構成されていてもよい)。キャップ100のタブ114は、キャップ100と一体に成形された1つまたは複数のリブ110に直接的または間接的に結合されていてもよい。
【0059】
タブ114は、キャップ100が回転させられ、かつキャップ100がストロー102に結合されている場合に、突出部120に係合するように構成された内方に向かって突出するラグ118を含んでいる。ラグ118と突出部120とが互いに接触(すなわち互いに係合)した場合に、ユーザは、キャップ100の回転中に抵抗に遭遇する。ユーザが結合解除閾値を超える力を加えた場合に、ラグ118と突出部120との間の係合により、(
図11Bに示すように)タブ114はそれ自体の内方に向かって折り畳まれる。
【0060】
図4A~
図4Cに示したキャップ100とは異なり、
図11A~
図11Cに示したキャップは、(例えば、リブ110に隣接した)ヒンジ114Rを含んでいない。したがって、
図11A~
図11Cに示したタブ114は、撓んだ場合にその初期の配置構成に弾性的に戻るように構成されている。
【0061】
ユーザがキャップ100を回転させると、ラグ118がラグ120に干渉する。タブ114の剛性と、ヒンジの欠如とにより、ラグ118は、折畳み可能な部分Fに沿って変形する。種々異なる実施形態では、折曲げ可能な部分Fは、タブ114の予め薄くされた部分から形成される。
【0062】
種々異なる実施形態において、ブリッジ116は、タブ114が折り畳まれるように破断する。ブリッジ116は、タブ114を第2のリブ110に対して直接的または間接的に保持する。種々異なる実施形態において、ブリッジ116は、装置10を開封するために通常はユーザによって加えられる力(すなわち、ラグ118と突出部120との間の係合を克服するためにキャップを回転させることにより閾値力を加えること)が、ブリッジ116を破断するために十分であるように構成されている。ラグ118が突出部120に係合すると、ラグ118は突出部120との干渉によりもはや回転しない。したがって、(例えば、反時計回り方向に)ユーザにより力が継続的に加えられることにより、ブリッジ116が破断され、タブ114は、折畳み可能な部分114Fにおいて折り畳まれるF。しかし幾つかの実施形態は、ブリッジ116を含まなくてもよい。
【0063】
ブリッジ115が破断した後、ユーザがキャップ100を回転させると、ラグ118がラグ120に干渉する。タブ114の剛性と、ヒンジの欠如とにより、ラグ118は、折畳み可能な部分Fに沿って変形する。種々異なる実施形態では、折曲げ可能な部分Fは、タブ114の予め薄くされた部分から形成される。
【0064】
図11Bは、図示の実施形態による、ブリッジ116が破断され、タブ114が折り畳まれた後の、
図11Aに示した装置10を概略的に示している。図示されているように、タブ114は折り目Fに沿って折り畳まれる。ヒンジが存在しないので、タブ114は、
図4Bに示した実施形態のように自由に外方に向かって回転しない。しかし、タブ114は、力を加えることによって生じる変形により、僅かに外方に向かって回転することができる。
【0065】
図11Cは、本発明の例示的な実施形態により、封止が破れていることを視覚的に表示する、
図11Bに示した装置10を概略的に示している。
図11Cは、開放方向(例えば、反時計回り)へさらに回転させられた
図11Bに示した装置10を概略的に示している。種々異なる実施形態では、キャップ100がさらに回転すると、突出部118は、タブ114が元の位置に向かって跳ね戻る場合に、内方に向かって折り畳まれる。したがって、タブ114は内方に向かって折り畳まれ、これにより、封止が破れている(例えば、ブリッジ116を破断させるのに必要な力が克服された)ことを視覚的に表示することができる。キャップ100がさらに回転させられるまで、ラグ118と突出部120とは、抵抗はかなり小さいものの、接触し続けることができる。したがって、ユーザは、今や、容器8に手が加えられたか、または容器8が開放されたことを視覚的に認識することができる。
【0066】
図12A~
図12Cは、本発明の図示の実施形態による、装置10、キャップ100およびストロー102を封止された配置構成において部分的に露出した上面図でそれぞれ概略的に示している。特に、
図6Bは、封止された配置構成においてキャップ100を分離した図で概略的に示している。
図12Cは、封止された配置構成においてストロー102を分離した図で概略的に示している。装置10は、キャップ100のラグ118がストロー102の外縁部125に沿って運動(例えば、スライド)するように構成されている。幾つかの実施形態では、縁部125は、滑らかであってもよく、かつ/またはラグ118の回転が阻止されないように寸法設定されていてもよい。これに対して、突出部120は、装置10を開封することなしに(すなわち、タブ114を破壊、またはさもなければ変更することなしに)ラグ118がさらに回転することを阻止するために、ラグ118に係合するように構成されている。
【0067】
種々異なる実施形態は、単数形でタブ114、ラグ118、突出部120および別の構成部材に言及するが、種々異なる実施形態が上記構成部材のうちの1つまたは複数を有してもよいことが明らかである。
図12A~
図12Cに示された例示的な実施形態では、例えば、4つのタブ114が設けられており、各タブ114がそれぞれのラグを有し、かつ4つの突出部120がストロー102に設けられている。
【0068】
さらに、幾つかの実施形態は、第1の方向(例えば反時計回り)に回転させられた場合に開封されるが、第2の方向(例えば時計回り)に回転させらせた場合には開封されないように構成されている、ということに留意されたい。例えば、
図12Aの例では、キャップ100がストロー102に対して反時計回りに回転させられた場合に、装置が開放/開封される。幾つかの実施形態は、キャップ100が時計回りに回転させられるのを防止するように構成された特徴部を有していてもよい。代替的には、キャップ100は、装置10を開放/開封することなく、時計回りに回転することができる。例えば、ブリッジ116が破断することなしに、かつ/またはタブ114が折り畳まれることなしにタブ114が撓むのに対して、ラグ118は、時計回りに回転させられた場合に、突出部120上に、かつ突出部120上でスライドすることができる。
【0069】
キャップ100は、ラグ118が突出部120に係合するまで回転させられる。
図12Aは、それぞれの突出部120に係合する直前のラグ118を示している。さらに、別の2つのラグ118Bは、後続の時点で(すなわち、さらなる回転後に)突出部120に係合するように構成されていてもよい。
【0070】
ラグ118が突出部120に係合すると、プロセス500は、ステップ508に進み、ステップ508は、封止されていない配置構成に装置を移行させるために十分な力を加える。種々異なる実施形態において、これは、ブリッジ116を破断すること、タブ114を折り畳むこと、かつ/または1つまたは複数のタブ114のためのヒンジ114Rを中心としてタブ114を回転させることを含んでいる。種々異なる実施形態において、ブリッジ116の破断、タブ114の折畳み、および/またはヒンジ114Rを中心としたタブ114の回転は、装置10の構成に基づいて、同時にまたは順番に生じてもよい。さらに、種々異なる実施形態は、封止されていない配置構成に装置を移行させるために要求される閾値力を構成するように調整されてもよい。しかし、当業者は、種々異なる実施形態が、封止された容器(例えば、ソーダの瓶)を開放するために一般的に使用される力の閾値を必要とすることを理解するであろう。
【0071】
全てのブリッジ116が破断され、かつ/またはタブ114が折り畳まれるまで、キャップ100を回転させることができる。
図13A~
図13Cは、本発明の例示的な実施形態による、封止が破られたときの装置10、キャップ100およびストロー102の部分的に露出した上面図をそれぞれ概略的に示している。
図13Aおよび
図13Bに示したように、ブリッジ116は、ラグ118と突出部120との間の干渉を克服するためにユーザによって十分な回転力(「破断力」)が加えられた場合に破断する。種々異なる実施形態において、破断力により、タブ114は、折畳み可能な部分114Fに沿って折り畳まれるF。幾つかの実施形態は、破断可能なブリッジ116および/または折畳み可能な部分114Fのうちの1つまたは複数を含むタブ114を有していてもよい。
【0072】
タブ114を内方に向かって折り畳むことによって、封止が破れていることの視覚的な表示が提供される。今や、ユーザは、装置10に手が加えられているか、または装置10が封止されていない配置構成にあることを明確に見ることができる。
図14A~
図14Cは、本発明の例示的な実施形態による、明らかに手を加えられた配置構成において装置10、キャップ100およびストロー102の部分的に露出した上面図をそれぞれ概略的に示している。明らかに手を加えられた配置構成では、タブは内方に向かって回転させられ、あらゆるユーザに対して、封止が破れていること、および容器8を備えた内容物へのアクセスが行われた可能性があることを容易に警告する。
【0073】
図15A~
図15Cは、タンパーエビデントベルト108を概略的に示しており、明確にするために、内側キャップ本体106および外側シェル104は省略されている。
図15A~
図15Cは、
図15Aにおける封止された配置構成から
図15Cにおける封止されていない配置構成状態への装置10の移行を示す。同様に、
図16A~
図16Cは、タンパーエビデントベルト108の代替的な実施形態を概略的に示しており、明確にするために、内側キャップ本体106および外側シェル104は省略されている。図示したように、タンパーエビデントベルト108はストロー102を取り囲んでいる。ラグ118は、キャップ100が回転すると突出部120と相互作用し、キャップ100とストロー102との間の封止が破れたことの視覚的な表示を提供する。
図15A~
図15Cでは、タブ114は外方に向かって旋回する。
図16A~
図16Cでは、タブ114は内方に向かって折り畳まれる。
【0074】
種々異なる実施形態は、ラグ118上のスライド可能な表面128を含んでいてもよい。スライド可能な表面128は、突出部120上に乗るか、または突出部120上をスライドするように構成されている。有利には、これは、開封後にキャップ100をストロー102上に螺合したり、外したりする場合に、ラチェットノイズを低減するまたは防止する。種々異なる実施形態では、表面128は、面取りされた表面または縁を斜めに切られた表面であり得る。しかし、幾つかの別の実施形態では、スライド可能な表面128は、ラグ118が突出部120の下側に乗り込むように、ラグ118の上に位置してもよい。
【0075】
図17は、本発明の例示的な実施形態によるスライド可能な表面128の詳細を概略的に示している。特に、
図17は、スライド可能な表面128を有する折畳み可能なタブ114を示している。幾つかの実施形態では、スライド可能な表面128は、面取りされた表面128であってもよい。スライド可能な表面128は、ラチェットノイズを発生させることなくタブ118をストロー102の突出部120上を静かにスライドさせる。したがって、ユーザは、封止されていない配置構成においてキャップ100がストロー102から取り外される場合と比較して、キャップ100をストロー102から最初に開封する場合に、明確な開封音を聞くことができる。
【0076】
図18は、本発明の図示の実施形態によるキャップ100の代替的な実施形態を概略的に示している。図示したように、キャップ100は、2つのタブ114を有しており、各タブ114は、折畳み可能な部分114fを有する。タブ114は、タンパーエビデントベルト108の一部として、かつタンパーエビデントベルト108と同一平面に形成されていてもよい。各タブ114は、最も近い隣接するリブ110から延びている。種々異なる実施形態は、2つまたは4つのタブ114を示しているが、幾つかの実施形態は、より多数またはより少数のタブ114を有してもよいことが理解されるべきである。例えば、幾つかの実施形態は、(例えば、リブ110から延びる)単独のタブ114を含んでいてもよい。別の幾つかの実施形態は、3つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10つ、またはそれより多くのタブ114を含んでもよい。例えば、幾つかの実施形態は、20個までのタブ114(例えば、12個または16個のタブ114)を含んでいてもよい。
【0077】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、単数形「ある(a)」、「ある(an)」および「その(the)」は、文脈上明らかにそうでないことが指示されない限り、複数の指示対象を指す。例えば、単数形の「タブ」に対する言及は、複数のタブを含み、単数形の「突出部」への言及は、1つ以上の突起および当業者に公知の等価物を含んでいる。したがって、種々異なる実施形態において、単数形への任意の言及は複数を含み、複数の構成要素への任意の言及は、単数形を含んでいてもよい。
【0078】
種々異なる発明の実施形態が本明細書において説明および図示されているが、当業者は、本明細書に記載された、機能を実施し、かつ/または結果および/または1つまたは複数の利点を得るための様々な別の手段および/または構造を容易に想定することができ、このような変更および/または改良の各々は、本明細書において説明された発明の実施形態の範囲内であると考えられる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載される全てのパラメータ、寸法、材料および配置構成が例示的なものであることを容易に理解し、実際のパラメータ、寸法、材料および/または配置構成は、本発明の教示が使用される特定の用途または用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者であれば、本明細書に記載される特定の発明の実施形態に対する多くの等価物を認識し、または僅かな通常の実験を使用することで確認することができるであろう。
【0079】
したがって、前述の実施形態は単に例として提示されており、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内において、本発明の実施形態は、具体的に記載され、かつ特許請求される以外の形式でも実施され得ることを理解されたい。本開示の例示的な実施形態は、本明細書に記載される個別の特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法のそれぞれに関する。さらに、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合には、本開示の本発明の範囲内に含まれる。開示された実施形態または実施形態の一部は、上記に記載されていない形式および/または明示的に特許請求されていない形式で組み合わせることができる。したがって、開示された種々異なる例および実施形態からの1つまたは複数の特徴を様々な形式で組み合わせることができる。
【0080】
種々の本発明の概念は、1つ以上の方法として実施することができ、その例が提供された。方法の一部として実施される動作は、任意の適切な方法で順序付けることができる。したがって、例示した順序とは異なる順序で動作が実行される実施形態を構成することもでき、この実施形態は、例示した実施形態では連続する動作として示されているにもかかわらず、幾つかの動作を同時に実行することを含んでいてもよい。
【0081】
上記の議論は本発明の種々異なる例示的な実施形態を開示しているが、当業者は、本発明の真の範囲から逸脱することなしに、本発明の利点の幾つかを達成する種々異なる変更を行うことができることは明らかである。
【国際調査報告】