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特表2024-533628ハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20240905BHJP
   H01M 50/509 20210101ALI20240905BHJP
   H01M 50/267 20210101ALI20240905BHJP
   H01M 50/531 20210101ALI20240905BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M50/509
H01M50/267
H01M50/531
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517556
(86)(22)【出願日】2023-04-13
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 KR2023004994
(87)【国際公開番号】W WO2023200264
(87)【国際公開日】2023-10-19
(31)【優先権主張番号】10-2022-0046873
(32)【優先日】2022-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユーン、ドン シク
【テーマコード(参考)】
5H028
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028AA10
5H040AA03
5H040DD01
5H040GG01
5H043AA19
5H043DA23
5H043FA22
5H043FA23
(57)【要約】
本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーセルは、第1正極タブと第1負極タブを含む第1独立駆動セルと、第1独立駆動セルと独立駆動するように設けられ、第2正極タブと第2負極タブを含む第2独立駆動セルと、第1および第2正極タブと第1および第2負極タブをそれぞれ外部に露出させ、第1独立駆動セルおよび第2独立駆動セルを囲むセルハウジングと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1正極タブと第1負極タブを含む第1独立駆動セルと、
前記第1独立駆動セルと独立駆動するように設けられ、第2正極タブと第2負極タブを含む第2独立駆動セルと、
前記第1正極タブおよび前記第2正極タブと前記第1負極タブおよび前記第2負極タブとをそれぞれ外部に露出させ、前記第1独立駆動セルおよび前記第2独立駆動セルを囲むセルハウジングと、を含むハイブリッドバッテリーセル。
【請求項2】
前記第1正極タブと前記第1負極タブは、前記セルハウジングの一側にそれぞれ露出され、
前記第2正極タブと前記第2負極タブは、前記セルハウジングの他側にそれぞれ露出される請求項1に記載のハイブリッドバッテリーセル。
【請求項3】
前記第1独立駆動セルと前記第2独立駆動セルは、互いに異なる種類の電極活物質を有する請求項1に記載のハイブリッドバッテリーセル。
【請求項4】
前記第1独立駆動セルと前記第2独立駆動セルは、同じ種類の電極活物質を有し、
前記第1独立駆動セルと前記第2独立駆動セルは、電極活物質のローディング量が異なるように適用される請求項1に記載のハイブリッドバッテリーセル。
【請求項5】
前記第1独立駆動セルは、前記第2独立駆動セルよりも相対的に低電力で駆動されるように設けられる請求項1に記載のハイブリッドバッテリーセル。
【請求項6】
前記第2独立駆動セルは、前記第1独立駆動セルよりも相対的に高出力で駆動されるように設けられる請求項1に記載のハイブリッドバッテリーセル。
【請求項7】
前記第1独立駆動セルおよび前記第2独立駆動セルは、セルハウジング内に積層して配置される請求項1に記載のハイブリッドバッテリーセル。
【請求項8】
前記第1独立駆動セルは、前記第1正極タブに電気的に接続される複数の第1正極板と、前記第1負極タブに電気的に接続される複数の第1負極板と、隣接する第1正極板と第1負極板を分離する分離膜と、を含み、
前記第2独立駆動セルは、前記第2正極タブに電気的に接続される複数の第2正極板と、前記第2負極タブに電気的に接続される複数の第2負極板と、隣接する第2正極板と第2負極板を分離する分離膜と、を含む請求項1に記載のハイブリッドバッテリーセル。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の複数のハイブリッドバッテリーセルを含むハイブリッドバッテリーモジュール。
【請求項10】
前記複数のハイブリッドバッテリーセルは、同じ種類の独立駆動セルが上下に隣接するように積層配置され、
前記同じ種類の独立駆動セルは、直列または並列に接続される請求項9に記載のハイブリッドバッテリーモジュール。
【請求項11】
隣接する2つのハイブリッドバッテリーセルにおいて、前記第1独立駆動セルは、直列に接続され、前記第2独立駆動セルは、直列に接続される請求項9に記載のハイブリッドバッテリーモジュール。
【請求項12】
隣接する2つのハイブリッドバッテリーセルにおいて、前記第1独立駆動セルは、並列に接続され、前記第2独立駆動セルは、並列に接続される請求項9に記載のハイブリッドバッテリーモジュール。
【請求項13】
前記複数のハイブリッドバッテリーセルは、互いに異なる種類の独立駆動セルが上下に隣接するように積層配置される請求項9に記載のハイブリッドバッテリーモジュール。
【請求項14】
それぞれのハイブリッドバッテリーセルにおいて、前記第1独立駆動セルは、前記第2独立駆動セルよりも相対的に低電力で駆動されるように設けられる請求項9に記載のハイブリッドバッテリーモジュール。
【請求項15】
それぞれのハイブリッドバッテリーセルにおいて、前記第2独立駆動セルは、前記第1独立駆動セルよりも相対的に高出力で駆動されるように設けられる請求項9に記載のハイブリッドバッテリーモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュールに関するものであり、具体的には、1つのバッテリーセルに互いに異なる電極設計が適用された2つ以上の独立駆動セルが配置されることによって、それぞれの独立駆動セルが個別または一緒に駆動され、様々な出力を提供し得るハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュールに関する。
【0002】
本出願は、2022年04月15日付の韓国特許出願第10-2022-0046873号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
図1は、一般的な二次電池の構造を概略的に示す。
【0004】
図1を参照すると、一般に、二次電池10は、ハウジング11の内部に複数の単位セル(図示せず)を含む。また、二次電池10は、各単位セルの電極に接続された一対のリードタブ12、13が外部に露出された形態を有する。一対のリードタブは、正極タブ12と負極タブ13で構成される。正極タブ12は、各単位セルの正極に接続され、負極タブ13は、各単位セルの負極に接続される。
【0005】
韓国公開特許第2007-0053614号を参照すると、積層型リチウムイオン電池は、電解液に浸漬される複数の負極および正極が分離膜を挟んで積層されるとともに、電気的に直列または並列接続される構造を有する。
【0006】
これらの二次電池は、一般に、単一の負極および正極が使用されるのではなく、複数の負極および正極が接続されて単一のパックとして電池を形成する。
【0007】
一方、二次電池の適用分野と製品が多様化するにつれて、電池の種類もそれに適した出力と容量を提供できるように多様化している。
【0008】
二次電池の製品群によって要求される出力が多様化するにつれて、1つの二次電池で多様な出力に対応できる技術が必要である。
【0009】
ただし、様々な出力を有する電池をそれぞれ使用することになると、バッテリーパックおよび/またはバッテリーモジュールの構成が複雑になり、プロセスコストおよび不良率が増加する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、1つのバッテリーセルに互いに異なる電極設計が適用された2つ以上の独立駆動セルが含まれるハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュールを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、それぞれの独立駆動セルが別々に駆動または一緒に駆動されながら、様々な出力を提供できるハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュールを提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、独立駆動セルが低電力(長寿命)または高出力で動作するように設計され、製品群の使用目的に応じてそれぞれの独立駆動セルを直列または並列に接続して使用できるハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーセルは、第1正極タブと第1負極タブを含む第1独立駆動セルと、第1独立駆動セルと独立駆動するように設けられ、第2正極タブと第2負極タブを含む第2独立駆動セルと、第1および第2正極タブと第1および第2負極タブとをそれぞれ外部に露出させ、第1独立駆動セルおよび第2独立駆動セルを囲むセルハウジングと、を含む。
【0014】
また、前記第1正極タブと前記第1負極タブは、前記セルハウジングの一側にそれぞれ露出され、前記第2正極タブと前記第2負極タブは、前記セルハウジングの他側にそれぞれ露出される。
【0015】
また、第1正極タブと第1負極タブは、セルハウジングの一側に並んで離隔して配置され得、第2正極タブと第2負極タブは、セルハウジングの他側に並んで離隔して配置され得る。
【0016】
また、前記第1独立駆動セルと前記第2独立駆動セルは、互いに異なる種類の電極活物質を有し得る。それぞれの独立駆動セルは、異なる種類の電極活物質で形成された電極を有し得る。
【0017】
また、前記第1独立駆動セルと前記第2独立駆動セルは、同じ種類の電極活物質を有し、前記第1独立駆動セルと前記第2独立駆動セルは、電極活物質のローディング量が異なるように適用され得る。それぞれの独立駆動セルは、同じ種類の電極活物質で形成された電極を有するが、電極を形成する電極活物質のローディング量が異なるように設計され得る。
【0018】
また、前記第1独立駆動セルは、前記第2独立駆動セルよりも相対的に低電力で駆動されるように設けられ得る。
【0019】
また、前記第2独立駆動セルは、前記第1独立駆動セルよりも相対的に高出力で駆動されるように設けられ得る。
【0020】
また、第1および第2独立駆動セルは、セルハウジング内に積層して配置され得る。
【0021】
また、前記第1独立駆動セルは、第1正極タブに電気的に接続される複数の第1正極板と、第1負極タブに電気的に接続される複数の第1負極板と、隣接する第1正極板と第1負極板を分離する分離膜と、を含み得る。
【0022】
また、前記第2独立駆動セルは、第2正極タブに電気的に接続される複数の第2正極板と、第2負極タブに電気的に接続される複数の第2負極板と、隣接する第2正極板と第2負極板を分離する分離膜と、を含み得る。
【0023】
また、本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーモジュールは、複数のハイブリッドバッテリーセルを含む。
【0024】
また、複数のハイブリッドバッテリーセルは、同じ種類の独立駆動セルが上下に隣接するように積層配置され、同じ種類の独立駆動セルは、直列または並列に接続され得る。
【0025】
また、隣接する2つのハイブリッドバッテリーセルにおいて、第1独立駆動セルは、直列に接続され、第2独立駆動セルは、直列に接続され得る。
【0026】
また、隣接する2つのハイブリッドバッテリーセルにおいて、第1独立駆動セルは、並列に接続され、第2独立駆動セルは、並列に接続され得る。
【0027】
また、複数のハイブリッドバッテリーセルは、互いに異なる種類の独立駆動セルが上下に隣接するように積層配置され得る。
【0028】
また、それぞれのハイブリッドバッテリーセルにおいて、第1独立駆動セルは、第2独立駆動セルよりも相対的に低電力で駆動されるように設けられ得る。
【0029】
また、それぞれのハイブリッドバッテリーセルにおいて、第2独立駆動セルは、第1独立駆動セルよりも相対的に高出力で駆動されるように設けられ得る。
【0030】
また、本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーセルは、互いに異なる種類の電極設計が適用されるn個(nは、2以上の自然数)の独立駆動セルを含み、n個の独立駆動セルが上下に積層されて結合されるが、独立して駆動されるように設けられ得る。
【0031】
また、本発明の一実施形態において、n個の独立駆動セルは、第1電極設計が適用される少なくとも1つの第1独立駆動セルと、第2電極設計が適用される少なくとも1つの第2独立駆動セルと、を含み得る。
【0032】
本発明の一実施形態において、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルは、上下に積層されるが、第1独立駆動セルの第1正極タブと第1負極タブがセルハウジングの一側に露出するように位置し、第2独立駆動セルの第2正極タブと第2負極タブがセルハウジングの他側に露出するように位置する。
【0033】
本発明において、電極設計は、第1および第2独立駆動セルに互いに異なる種類の活物質が適用されることによって変わり得る。
【0034】
これとは異なり、電極設計は、第1および第2独立駆動セルに同じ種類の活物質が適用され、それぞれの独立駆動セルに活物質が互いに異なる量でロードされることによって変わり得る。
【0035】
本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーモジュールは、複数のハイブリッドバッテリーセルを含み、それぞれのハイブリッドバッテリーセルは、互いに異なる種類の電極設計を有するn個(nは、2以上の自然数)の独立駆動セルを有し得る。
【0036】
また、複数のハイブリッドバッテリーセルは、同じ種類の独立駆動セルが上下に隣接するように積層されて結合され得る。
【0037】
また、複数のハイブリッドバッテリーセルは、同じ種類の独立駆動セル間に直列に接続され得、n個のハイブリッドバッテリーセルは、同じ種類の独立駆動セル間に並列に接続され得る。
【0038】
また、ハイブリッドバッテリーセルは、第1電極設計を有する第1独立駆動セルと、第2電極設計を有する第2独立駆動セルと、を含む。
【0039】
また、複数のハイブリッドバッテリーセルは、第1独立駆動セル間に直列に接続され、第2独立駆動セル間に直列に接続され、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルは、独立して駆動されるように設けられる。
【0040】
また、本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーモジュールは、複数のハイブリッドバッテリーセルを含むが、それぞれのハイブリッドバッテリーセルは、互いに異なる種類の電極設計を有するn個(nは、2以上の自然数)の独立駆動セルを有し、n個のハイブリッドバッテリーセルは、互いに異なる種類の独立駆動セルが上下に隣接するように積層配置され得る。
【0041】
また、複数のハイブリッドバッテリーセルは、異なる種類の独立駆動セル間に直列に接続され得る。
【0042】
また、複数のハイブリッドバッテリーセルは、異なる種類の独立駆動セル間に並列に接続され得る。
【0043】
また、ハイブリッドバッテリーセルは、第1電極設計を有する第1独立駆動セルと、第2電極設計を有する第2独立駆動セルと、を含み、n個のハイブリッドバッテリーセルは、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルが上下に隣接して交差するように積層配置され得る。このとき、複数のハイブリッドバッテリーセルは、上下に隣接する第1独立駆動セルと第2独立駆動セルが直列に接続され得る。これとは異なり、複数のハイブリッドバッテリーセルは、上下に隣接する第1独立駆動セルと第2独立駆動セル間に並列に接続され得る。
【発明の効果】
【0044】
以上のように、本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュールは、次のような効果を有する。
【0045】
従来は、低電力バッテリーセルと高出力バッテリーセルが別に製作された後、低電力バッテリーセルと高出力バッテリーセルが溶接方式で結合され、バッテリーモジュールの構成が複雑になり、これによりプロセスコストが増加した。
【0046】
本発明によると、独立駆動セルを低電力(長寿命)または高出力で設計することによって、製品群の使用目的に応じてそれぞれの独立駆動セルを直列または並列に接続してハイブリッドバッテリーセルを具現できる。また、工程の単純化を通じてプロセスコストの削減および不良率の発生の低減を図ることができる。
【0047】
また、1つのバッテリーセルに互いに異なる電極設計が適用された2つ以上の独立駆動セルが備えられ、それぞれの独立駆動セルが個別または一緒に駆動されて様々な出力を提供し得る。
【0048】
また、本発明は、製品群の使用目的に応じてハイブリッドバッテリーセルを高出力で駆動させてもよく、低電力で長時間駆動してもよい。また、いずれか1つの独立駆動セルの停電時に他の1つの独立駆動セルをバックアップ電源で駆動させることができる。
【0049】
また、ハイブリッドバッテリーセルを直列または並列に接続してハイブリッドバッテリーセル間の組立工程を簡略化し、プロセスコストを削減し、不良率の発生を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】一般的な二次電池の構造を概略的に示す。
【0051】
図2】本発明の一実施形態によって2種類の電極設計を有する独立駆動セルの電極構造を概略的に示す。
【0052】
図3】本発明の一実施形態によって2種類の電極設計を有するバッテリーセルの平面図を概略的に示す。
【0053】
図4】本発明の一実施形態による第1ハイブリッドバッテリーモジュールの構成図である。
【0054】
図5】本発明の一実施形態による第2ハイブリッドバッテリーモジュールの構成図である。
【0055】
図6】本発明の一実施形態による第3ハイブリッドバッテリーモジュールの構成図である。
【0056】
図7】本発明の一実施形態による第4ハイブリッドバッテリーモジュールの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーセル(以下、「バッテリーセル」ともいう)およびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュール(以下、「バッテリーモジュール」ともいう)について図面を参照して詳細に説明する。
【0058】
なお、図面符号にかかわらず、同一または対応する構成要素は、同一または類似の参照番号を付し、これについての重複説明は、省略するものとし、説明の便宜のために示された各構成部材の大きさおよび形状は、誇張または縮小し得る。
【0059】
図2は、本発明の一実施形態によって2種類の電極設計を有する独立駆動セルの電極構造を概略的に示したものであり、図3は、本発明の一実施形態によって2種類の電極設計を有するバッテリーセルの平面図を概略的に示したものである。
【0060】
図2および図3を参照すると、本発明の一実施形態によるハイブリッドバッテリーセル100は、第1独立駆動セル110、第2独立駆動セル120、およびセルハウジング130を含む。また、セルハウジング130は、第1独立駆動セル110と第2独立駆動セル120を保護する。
【0061】
また、第1独立駆動セル110は、第1電極設計によって製作されたバッテリーセルを指す。そして、第2独立駆動セル120は、第1電極設計とは異なる第2電極設計によって製作されたバッテリーセルを指す。
【0062】
第1および第2電極設計は、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルに互いに異なる種類の活物質が適用されることによって異なり得る。
【0063】
これとは異なり、第1および第2電極設計は、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルに同じ種類の活物質が適用され、それぞれの独立駆動セルに活物質のローディング量を異なるように設定することによって異なり得る。
【0064】
例えば、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルに同じ種類の電極活物質が適用され、第2独立駆動セルよりも低いローディング量で第1独立駆動セルが設計され得る。ここで、ローディング量は、電極の単位面積当りの容量である。
【0065】
一例として、第1独立駆動セル110は、第2独立駆動セル120よりも低電力で駆動可能に設けられ得る。また、第2独立駆動セル120は、第1独立駆動セル110よりも高出力で駆動可能に設けられ得る。
【0066】
また、第1独立駆動セル110と第2独立駆動セル120は、独立して駆動されるように設けられ得る。
【0067】
このように、前記ハイブリッドバッテリーセル100は、互いに異なる電力で駆動される互いに異なる種類の独立駆動セル110、120を備える。
【0068】
本実施形態において、第1独立駆動セル110および第2独立駆動セル120は、それぞれn(nは、1以上の自然数)個が備えられ、n個の第1独立駆動セル110とn個の第2独立駆動セル120は、上下に積層して配置され得る。
【0069】
第1独立駆動セル110の第1正極タブ113と第1負極タブ114が第2独立駆動セル120の第2正極タブ123と第2負極タブ124とは互いに異なる方向に配置されるように、第1独立駆動セル110および第2独立駆動セル120は、セルハウジング130内に積層して配置され得る。
【0070】
第1独立駆動セル110は、少なくとも1つの第1正極板111、少なくとも1つの第1負極板112、第1正極タブ113、第1負極タブ114、および分離膜119を含む。
【0071】
第1正極タブ113は、少なくとも1つの第1正極板111に電気的に接続されたリードタブであって、セルハウジング130の一側130aに突出するように設けられ、第1負極タブ114は、少なくとも1つの第1負極板112に電気的に接続されたリードタブであって、セルハウジング130の一側130aに突出するように設けられる。
【0072】
本実施形態において、第1正極タブ113と第1負極タブ114は、セルハウジング130の一側130aに並んで離隔して配置される。
【0073】
第2独立駆動セル120は、少なくとも1つの第2正極板121、少なくとも1つの第2負極板122、第2正極タブ123、第2負極タブ124、および分離膜129を含む。
【0074】
第2正極タブ123は、少なくとも1つの第2正極板121に電気的に接続されたリードタブであって、セルハウジング130の他側130bに突出するように設けられ、第2負極タブ124は、少なくとも1つの第2負極板122に電気的に接続されたリードタブであって、セルハウジング130の他側130bに突出するように設けられる。
【0075】
本実施形態において、第2正極タブ123と第2負極タブ124は、セルハウジング130の他側130aに並んで離隔して配置される。
【0076】
一例として、第1独立駆動セル110と第2独立駆動セル120は、上下に積層して配置され得る。このとき、第1独立駆動セル110の第1正極タブ113と第1負極タブ114は、セルハウジング130の一側130aに位置し、第2独立駆動セル120の第2正極タブ123と第2負極タブ124は、セルハウジング130の他側130bに位置する。
【0077】
第1独立駆動セル110と第2独立駆動セル120は、別々にまたは一緒に駆動されながら、製品群の使用目的に合致する電力に対応できる。
【0078】
また、高出力で駆動される第1独立駆動セル110の放電時に、第2独立駆動セル120が低電力で駆動されながら製品が突然放電することを防止できる。
【0079】
以下、図4図7を参照してハイブリッドバッテリーモジュールについて説明する。
【0080】
ハイブリッドバッテリーモジュールは、複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cを含む。複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cは、モジュールハウジング(図示せず)に内蔵される。
【0081】
複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cは、上下に積層して配置され得る。
【0082】
また、複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cは、ハイブリッドバッテリーモジュールの使用目的に応じて、それぞれのハイブリッドバッテリーセル100a~100cの第1独立駆動セル間の直列接続、第2独立駆動セル間の直列接続、第1独立駆動セル間の並列接続、第2独立駆動セル間の並列接続、第1独立駆動セルと第2独立駆動セル間の直列接続、または第1独立駆動セル110と第2独立駆動セル120間の並列接続のうち、いずれか1つの方式で電気的に接続され得る。すなわち、隣接するハイブリッドバッテリーセルは、それぞれのバッテリーセルの正極タブまたは負極タブが電気的に直列または並列に接続される。
【0083】
本実施形態において、説明の便宜のために、ハイブリッドバッテリーモジュールを構成するハイブリッドバッテリーセル100間の電気的接続構造に応じて、「第1ハイブリッドバッテリーモジュール200a~第4ハイブリッドバッテリーモジュール200d」に区分して称する。
【0084】
また、複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cについて、「第1ハイブリッドバッテリーセル100a~第3ハイブリッドバッテリーセル100c」と称して説明する。
【0085】
また、第1ハイブリッドバッテリーセル100a~第3ハイブリッドバッテリーセル100cは、図2を参照して説明したバッテリーセル100と同じ構造を有する。すなわち、それぞれのバッテリーセル100a、100b、100cは、第1および第2独立駆動セル110、120を含む。
【0086】
また、第1ハイブリッドバッテリーセル100aを構成する第1独立駆動セルと第2独立駆動セルは、「第1a独立駆動セルと第2a独立駆動セル」と称し、第2ハイブリッドバッテリーセル100bを構成する第1独立駆動セルと第2独立駆動セルは、「第1b独立駆動セルと第2b独立駆動セル」と称し、第3ハイブリッドバッテリーセル100cを構成する第1独立駆動セルと第2独立駆動セルは、「第1c独立駆動セルと第2c独立駆動セル」と称する。
【0087】
図4は、第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aの構成図であって、2種類の独立駆動セルが適用されたn個のハイブリッドバッテリーセルが互いに同じ種類の独立駆動セル間に直列接続された構造を例示的に示す。
【0088】
第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aにおいて、複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cがモジュールハウジングの一側で第1独立駆動セル110a~110c間に直列に接続され、モジュールハウジングの他側で第2独立駆動セル120a~120c間に直列に接続される。
【0089】
第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aは、左右分離駆動が可能に設けられ得る。第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aにおいて、第1独立駆動セル110a~110cは、第2独立駆動セル120a~120cと分離駆動可能である。
【0090】
第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aにおいて、第1a独立駆動セル110aの第1正極タブ113と、第1b独立駆動セル110bの第1負極タブ114が直列に接続され、第1b独立駆動セル110bの第1正極タブ113と第1c独立駆動セル110cの第1負極タブ114が直列に接続され得る。
【0091】
そして、第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aにおいて、第2a独立駆動セル120aの第2正極タブ123と、第2b独立駆動セル120bの第2負極タブ124が直列に接続され、第2b独立駆動セル120bの第2正極タブ123と第2c独立駆動セル120cの第2負極タブ124が直列に接続され得る。
【0092】
図5は、第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bの構成図であって、2種類の独立駆動セルが適用されたn個のハイブリッドバッテリーセルが互いに同じ種類の独立駆動セル間に並列接続された構造を例示的に示す。
【0093】
第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bにおいて、複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cは、モジュールハウジングの一側で第1独立駆動セル110間に並列に接続され、モジュールハウジングの他側で第2独立駆動セル120間に並列に接続される。
【0094】
具体的に、第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bにおいて、第1a独立駆動セル110aの第1正極タブ113と、第1b独立駆動セル110bの第1正極タブ113が並列に接続され、第1b独立駆動セル110bの第1負極タブ114と第1c独立駆動セル110cの第1負極タブ114が並列に接続され得る。
【0095】
そして、第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bにおいて、第2a独立駆動セル120aの第2正極タブ123と、第2b独立駆動セル120bの第2正極タブ123が並列に接続され、第2b独立駆動セル120bの第2負極タブ124と第2c独立駆動セル120cの第2負極タブ124が並列に接続され得る。
【0096】
また、第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bは、左右分離駆動が可能に設けられ得る。第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bにおいて、第1独立駆動セル110a~110cは、第2独立駆動セル120a~120cと分離駆動可能である。
【0097】
第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bは、第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aと比較して、正極タブと負極タブの溶接方向が変更された点に違いがある。
【0098】
第1ハイブリッドバッテリーモジュール200aと第2ハイブリッドバッテリーモジュール200bは、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルの活物質が互いに異なる種類が使用される場合に好適であり得る。活物質としては、NCMAまたはLTOなどが用いられ得る。
【0099】
図6は、第3ハイブリッドバッテリーモジュール200cの構成図であって、2種類の独立駆動セルが適用された複数のハイブリッドバッテリーセルが互いに異なる種類の独立駆動セル間に直列接続された構造を例示的に示す。第3ハイブリッドバッテリーモジュール200cは、左右分離駆動が可能に設けられ得る。
【0100】
図6を参照すると、第3ハイブリッドバッテリーモジュール200cは、複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cが直列に接続されるが、いずれか1つのハイブリッドバッテリーセル100aの第1独立駆動セル110aと他の1つのハイブリッドバッテリーセル100bの第2独立駆動セル120bが混合駆動される構造を有する。第3ハイブリッドバッテリーモジュール200cは、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルが交差積層された構造である。
【0101】
具体的に、第3ハイブリッドバッテリーモジュール200cにおいて、第1a独立駆動セル110aの第1正極タブ113と第2b独立駆動セル120bの第2負極タブ124が直列に接続され、第2b独立駆動セル120bの第2正極タブ123と第1c独立駆動セル110cの第1負極タブ114が直列に接続され得る。
【0102】
第3ハイブリッドバッテリーモジュール200cにおいて、第2a独立駆動セル120aの第2正極タブ123と、第1b独立駆動セル110bの第1負極タブ114が直列に接続され、第1b独立駆動セル110bの第1正極タブ113と第2c独立駆動セル120cの第2負極タブ124が直列に接続され得る。
【0103】
図7は、第4ハイブリッドバッテリーモジュール200dの構成図であって、2種類の独立駆動セルが適用された複数のハイブリッドバッテリーセルが互いに異なる種類の独立駆動セル間に並列接続された構造を例示的に示す。
【0104】
図7を参照すると、第4ハイブリッドバッテリーモジュール200dは、複数のハイブリッドバッテリーセル100a~100cが並列に接続されるが、いずれか1つのハイブリッドバッテリーセル100の第1独立駆動セル110とは異なる1つのハイブリッドバッテリーセル100の第2独立駆動セル120が混合駆動されるように設けられ得る。第4ハイブリッドバッテリーモジュール200dは、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルが交差積層された構造である。
【0105】
具体的に、第4ハイブリッドバッテリーモジュール200dにおいて、第1a独立駆動セル110aの第1正極タブ113と第2b独立駆動セル120bの第2正極タブ123が並列に接続され、第2b独立駆動セル120bの第2負極タブ124と第1c独立駆動セル110cの第1負極タブ114が並列に接続され得る。
【0106】
そして、第4ハイブリッドバッテリーモジュール200dにおいて、第2a独立駆動セル120aの第2正極タブ123と第1b独立駆動セル110bの第1正極タブ113が並列に接続され、第1b独立駆動セル110bの第1負極タブ114と第2c独立駆動セル120cの第2負極タブ124が並列に接続され得る。第4ハイブリッドバッテリーモジュール200dは、左右分離駆動が可能に設けられる。
【0107】
また、第3ハイブリッドバッテリーモジュール200cと第4ハイブリッドバッテリーモジュール200dは、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルが交差積層された構造であって、第1独立駆動セルと第2独立駆動セルは、同じ活物質が適用され、ローディング量が異なる場合に適した構造であり得る。
【0108】
一方、活物質の種類およびローディング量は、製品群に応じて変更可能であり、本実施形態では、これについての具体的な説明は省略する。
【0109】
したがって、本発明の一実施形態に係るハイブリッドバッテリーモジュールは、ハイブリッドバッテリーセル間の直列または並列接続が様々に行われ得る。
【0110】
前述した本発明の一実施形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明に関する通常の知識を有する当業者であれば、本発明の思想および範囲内で様々な修正、変更、付加が可能であり、このような修正、変更および付加は、下記の特許請求の範囲に属するものとみなすべきである。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明の一実施形態に係るハイブリッドバッテリーセルおよびこれを含むハイブリッドバッテリーモジュールによると、独立駆動セルを低電力(長寿命)または高出力で設計することによって、製品群の使用目的に応じてそれぞれの独立駆動セルを直列または並列接続してハイブリッドバッテリーセルを具現できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】