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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】構成可能な電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/73 20110101AFI20240905BHJP
【FI】
H01R12/73
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518307
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-20
(86)【国際出願番号】 US2022044191
(87)【国際公開番号】W WO2023049144
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】63/247,002
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520359882
【氏名又は名称】エフシーアイ・ユーエスエー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ブランガード,トーマス,エー.
(72)【発明者】
【氏名】プレッセル,スティーヴン,イー.
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AA01
5E223AA11
5E223AA16
5E223AB01
5E223AB06
5E223BA01
5E223BA07
5E223BB01
5E223BB12
5E223CB24
5E223CB25
5E223CB31
5E223CB38
5E223CD01
5E223CD15
5E223DA05
5E223DB08
5E223EA02
5E223EA07
5E223EA12
(57)【要約】
電気コネクタが、コネクタの選択及び適格化を単純化する構成全体にわたる共通性を有する複数のコネクタ構成を支持するセグメント化された設計を有して提供される。コネクタは、複数のセグメントを含み、各セグメントは、1つ又は複数の構成の電力端子又は信号端子をその中に挿入し得る絶縁性のハウジング部分を有する。第1のタイプの電力端子は、第1の最大電力を伝えることができ、第2のタイプの電力端子は、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えることができるが、セグメントは、同様の特性を有する嵌合接触部を有して構成することができる。コネクタは、広範囲の積み重ね高さから選択される積み重ね高さで、きめの細かい解像度で構成可能なメザニン構成を有することができる。端子は、すべての積み重ね高さにおいて、本体部分の高さのみが異なる同様の嵌合部分及び装着部分を有することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタであって、
前記電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成された絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングの第1の開口部を通って前記嵌合面で露出した複数の伝導性の第1の電力端子と、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングの第2の開口部を通って前記嵌合面で露出した複数の伝導性の第2の電力端子と、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングの第3の開口部を通って前記嵌合面で露出した複数の伝導性の信号端子と、
を含み、
前記第1の電力端子がそれぞれ、第1の最大電力を伝えるように構成され、且つ、
前記第2の電力端子がそれぞれ、前記第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成された電気コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載の電気コネクタであって、
前記第1の電力端子がそれぞれ、前記ハウジングの前記第1の開口部の対応する1つを通って露出した接触部分から構成され、
前記第1の電力端子が、前記第1の電力端子が互いに電気的に絶縁されるように、複数の横列及び複数の縦列状に配置され、
前記第1の電力端子からなる第1の縦列の前記接触部分が、前記ハウジングの長手方向の構造によって前記第1の電力端子からなる第2の縦列の前記接触部分から分離され、
前記長手方向の構造が、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する長手方向の構造と入れ子状になるような形に作られた電気コネクタ。
【請求項3】
請求項2に記載の電気コネクタであって、
前記第2の電力端子がそれぞれ、前記第1の縦列と位置合わせされた前記第2の電力端子の前記接触部分が、前記ハウジングの前記長手方向の構造によって、前記第2の縦列と位置合わせされた前記第2の電力端子の前記接触部分から分離されるように、前記第1の電力端子からなる前記縦列と位置合わせされた複数の接触部分から構成され、前記第2の電力端子のそれぞれについて、
前記接触部分が、前記ハウジングに配列された共通の本体に電気的に接続され、且つ、
前記接触部分が、前記ハウジングの前記第2の開口部を通って前記嵌合面で露出した電気コネクタ。
【請求項4】
請求項3に記載の電気コネクタであって、
前記ハウジングが、前記ハウジングの両側にそれぞれ位置する第1の端部及び第2の端部から構成され、
前記ハウジングの前記第1の端部及び前記第2の端部がそれぞれ、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する嵌合凹部で受け入れられるように構成された少なくとも1つの嵌合ポストから構成され、且つ、
前記嵌合ポストがそれぞれ、前記ハウジングの嵌合高さよりも大きな高さを有する電気コネクタ。
【請求項5】
請求項4に記載の電気コネクタであって、前記ハウジングの前記長手方向の構造が、凹溝から構成された電気コネクタ。
【請求項6】
請求項4に記載の電気コネクタであって、前記第1の電力端子及び前記第2の電力端子がそれぞれ、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する電力タブに対して押さえ付けられるように構成された相互交差フィンガから構成された電気コネクタ。
【請求項7】
請求項4に記載の電気コネクタであって、
前記ハウジングの嵌合高さが5mmから12mmの範囲であり、且つ、
前記ハウジングの前記嵌合高さが前記ハウジングの最大高さよりも低い電気コネクタ。
【請求項8】
請求項3に記載の電気コネクタであって、
前記ハウジングが、前記ハウジングの両側にそれぞれ位置する第1の端部及び第2の端部から構成され、且つ、
前記ハウジングの前記第1の端部及び前記第2の端部がそれぞれ、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する嵌合ポストを受け入れるように構成された少なくとも1つの嵌合凹部から構成された電気コネクタ。
【請求項9】
請求項8に記載の電気コネクタであって、前記ハウジングの前記長手方向の構造が隆起リブから構成された電気コネクタ。
【請求項10】
請求項8に記載の電気コネクタであって、
前記第1の電力端子のそれぞれについて、前記接触部分が電力タブから構成され、且つ、
前記第2の電力端子のそれぞれについて、前記接触部分が、前記共通の本体に接続された複数の電力タブから構成された電気コネクタ。
【請求項11】
請求項8に記載の電気コネクタであって、
前記ハウジングの嵌合高さが2mmから8mmの範囲であり、且つ、
前記ハウジングの前記嵌合高さが前記ハウジングの最大高さである電気コネクタ。
【請求項12】
請求項3に記載の電気コネクタであって、
前記ハウジングが、複数の第1のハウジング部分であって、それぞれが、横列方向に位置合わせされた前記信号端子の群を支持するように構成されている前記第1のハウジング部分から構成されるような、
前記ハウジングが、複数の第2のハウジング部分であって、それぞれが、前記横列方向に位置合わせされた前記第1の電力端子のうちの少なくとも2つを支持するように構成されている前記第2のハウジング部分から構成されるような、
前記ハウジングが、複数の第3のハウジング部分であって、それぞれが、前記第2の電力端子のうちの1つを支持するように構成されている前記第3のハウジング部分から構成されるような、且つ、
前記ハウジングが、前記電気コネクタの対向する両端部に位置する第1の端部ハウジング部分及び第2の端部ハウジング部分から構成されるような、セグメント化された構造を有する前記電気コネクタ。
【請求項13】
電気コネクタであって、
前記電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成された絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングの第1の開口部を通って前記嵌合面で露出した複数の伝導性の電力端子であって、前記ハウジングの長さ方向に縦列状に配置されている電力端子であり、それぞれが前記長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在する電力端子と、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングの第2の開口部を通って前記嵌合面で露出した複数の伝導性の信号端子であって、前記幅方向に複数の横列であって、それぞれが前記信号端子のうちの少なくとも2つを含んでいる前記横列状に配置されている信号端子と、
を含み、
前記ハウジングが、前記ハウジングの対向する両端部にある第1の端部及び第2の端部から構成され、前記第1の端部及び前記第2の端部がそれぞれ、前記電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成された嵌合構造から構成されている電気コネクタ。
【請求項14】
請求項13に記載の電気コネクタであって、前記電力端子が、
単一のタイプの電力端子、又は
少なくとも2つのタイプの電力端子
を含む電気コネクタ。
【請求項15】
請求項14に記載の電気コネクタであって、前記少なくとも2つのタイプの電力端子が、
第1の最大電力を伝えるように構成された第1の電力端子と、
前記第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成された第2の電力端子と、
を含む電気コネクタ。
【請求項16】
請求項13に記載の電気コネクタであって、前記ハウジングの前記第1の端部の前記嵌合構造及び前記第2の端部の前記嵌合構造がそれぞれ、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する嵌合凹部で受け入れられるように構成された嵌合ポストであって、それぞれが前記ハウジングの嵌合高さよりも大きな高さを有する前記嵌合ポストから構成された電気コネクタ。
【請求項17】
請求項16に記載の電気コネクタであって、前記電力端子がそれぞれ、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する電力タブに対して押さえ付けられるように構成された少なくとも1つの相互交差フィンガのセットから構成された電気コネクタ。
【請求項18】
請求項17に記載の電気コネクタであって、前記電力端子がそれぞれ、少なくとも1つの第1のフィンガプレートと第2のフィンガプレートとの対から構成され、
前記第1のフィンガプレートが、
第1のプレート本体から延在する複数の第1のフィンガであって、それぞれが、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの前記対応する電力タブと接触しているように構成された第1の接触面から構成されている前記第1のフィンガと、
前記第2のフィンガプレートに固定されるように構成された第1の接合表面と、
から構成され、
前記第2のフィンガプレートが、
第2のプレート本体から延在する複数の第2のフィンガであって、それぞれが、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの前記対応する電力タブと接触しているように構成された第2の接触面から構成されている前記第2のフィンガと、
前記第1のフィンガプレートの前記第1の接合表面に固定されるように構成された第2の接合表面と、
から構成されるとともに、
前記第1の接触面が前記第2の接合表面と同じ方向に向いているように、且つ、前記第2の接触面が前記第1の接合表面と同じ方向に向いているように、前記第1のフィンガが前記第2のフィンガと相互に交差する電気コネクタ。
【請求項19】
請求項16に記載の電気コネクタであって、
前記ハウジングの嵌合高さが5mmから12mmの範囲であり、且つ、
前記ハウジングの前記嵌合高さが前記ハウジングの最大高さよりも低い電気コネクタ。
【請求項20】
請求項13に記載の電気コネクタであって、前記ハウジングの前記第1の端部の前記嵌合構造及び前記第2の端部の前記嵌合構造がそれぞれ、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する嵌合ポストを受け入れるように構成された嵌合凹部から構成された電気コネクタ。
【請求項21】
請求項20に記載の電気コネクタであって、前記電力端子がそれぞれ、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にあるときに、前記相手方コネクタの対応する電力タブ受け入れ部分に挿入されるように構成された少なくとも1つの電力タブから構成された電気コネクタ。
【請求項22】
電気コネクタであって、
長さ方向に位置合わせされた複数の電力セグメントであって、それぞれが、絶縁性の電力端子ハウジング部分に取り付けられた少なくとも1つの伝導性の電力端子であり、それぞれが前記長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在している前記電力端子から構成されている複数の電力セグメントと、
前記長さ方向に位置合わせされた複数の信号セグメントであって、それぞれが、絶縁性の信号端子ハウジング部分に取り付けられ、前記幅方向に横列状に配置された複数の伝導性の信号端子から構成されている複数の信号セグメントと、
を含む電気コネクタ。
【請求項23】
請求項22に記載の電気コネクタであって、前記電力セグメントが、
単一のタイプの電力セグメント、又は、
少なくとも2つのタイプの電力セグメント
を含む電気コネクタ。
【請求項24】
請求項23に記載の電気コネクタであって、
前記少なくとも2つのタイプの電力セグメントが、
少なくとも2つの伝導性の第1の電力端子であって、それぞれが前記幅方向に長尺状に延在している前記第1の電力端子であるとともに、それぞれが第1の最大電力を伝えるように構成されている前記第1の電力端子から構成された第1のタイプの電力セグメントと、
前記幅方向に長尺状に延在している第2の電力端子であって、前記第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成されている前記第2の電力端子から構成された第2のタイプの電力セグメントと、
を含む電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2021年9月22日出願の「CONFIGURABLE ELECTRICAL CONNECTOR」という名称の米国仮出願第63/247,002号(代理人整理番号A1156.70778US00)の優先権の利益を主張するものであり、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
分野
[0002] 本開示は、概して電気的相互接続システムに関し、より具体的には、コンパクトな電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 電気コネクタは多くの電子システムにおいて使用されている。概して、様々な電子デバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ノート型コンピュータ、デジタルカメラなど)は、電子デバイスの半組立体の間で、電力、データ、命令、及び/又はその他の信号用の分離可能な接続を可能にすることを主な目的とする、多彩なタイプのコネクタが備わっている。コネクタを使用しようとするデバイスの構成だけでなく、コネクタを通るデータ信号の数及び速度、及び/又は電流の量若しくは電力回路の数などの使用上の他のパラメータにも基づいて、設計が異なる多くの構成のコネクタが市販されている。所望の嵌合又は接触力などといった、コネクタ動作の機械的パラメータもまた、コネクタごとに異なり得る。
【0004】
[0004] 電気コネクタのタイプの1つは、メザニンコネクタであり、これは、接続が並列の2つのプリント回路基板(PCB)の間で行われるデバイスで使用される場合がある。PCB間の垂直距離は、本明細書では、メザニンコネクタの嵌合対を通して接合されているとき、「積み重ね高さ」と呼ぶ場合がある。積み重ね高さは、メザニンコネクタを通して接合されたPCBの構成要素に装着するデバイス内部の空間の量に影響を与える場合があるので、積み重ね高さは、電子デバイスの設計者が選択することが必要となり得るメザニンコネクタの別のパラメータである。
【0005】
[0005] コネクタの選択及び性能に影響を与える可能性があるパラメータの範囲の結果として、電子システムの設計者はコネクタの選択及び適格化に相当な時間を費やす可能性がある。設計者は、新たなデバイスの設計を作成するとき、デバイスの製造に用いる候補としての特定のコネクタを選択するために、利用可能なコネクタを調査する場合がある。しかしながら、そうしたデバイスを大量生産する前に、設計者は、大量生産されたときにデバイスで機能することを保証するために、選択されたコネクタの性能及び信頼性を試験することを含めて、選択されたコネクタを適格化する場合がある。この選択及び適格化には時間がかかる可能性があり、しかも、それぞれの新たなデバイスの設計に対して繰り返されるだけでなく、既存のデバイス設計の修正に対しても繰り返され、その結果異なるコネクタを選択することが必要となる場合もある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
[0006] 本技術の一態様によれば、電気コネクタであって、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成された絶縁性のハウジングと、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第1の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の第1の電力端子と、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第2の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の第2の電力端子と、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第3の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の信号端子と、から構成し得る電気コネクタが提供される。第1の電力端子はそれぞれ、第1の最大電力を伝えるように構成することができる。第2の電力端子はそれぞれ、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成することができる。
【0007】
[0007] 本技術の別の態様によれば、電気コネクタであって、長さ方向に位置合わせされた複数の電力セグメントであって、それぞれが第1の絶縁性のハウジング部分に取り付けられた伝導性の電力端子であり、長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在する電力端子から構成されている電力セグメントと、長さ方向に位置合わせされた複数の信号セグメントであって、それぞれが第2の絶縁性のハウジング部分に取り付けられた複数の伝導性の信号端子から構成されている信号セグメントと、第1の絶縁性の端部、及び第1の絶縁性の端部に配列された第1の装着ポストから構成された第1の終端セグメントと、第2の絶縁性の端部、及び第2の絶縁性の端部に配列された第2の装着ポストから構成された第2の終端セグメントと、から構成し得る電気コネクタが提供される。電力セグメント及び信号セグメントは、第1の終端セグメントと第2の終端セグメントとの間に配列することができる。第1の装着ポスト及び第2の装着ポストは、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントをそれぞれ、基板に取り付けるように構成することができる。第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントはそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成された嵌合構造から構成することができる。第1のハウジング部分及び第2のハウジング部分、並びに第1の端部及び第2の端部は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成されたハウジングを形成するように互いに取り付けることができる。電力端子及び信号端子は、嵌合面で露出させることができるとともに、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタのそれぞれの相手方端子と電気的に接触するように構成されている。
【0008】
[0008] 本技術のさらなる一態様によれば、電気コネクタであって、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成された絶縁性のハウジングと、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第1の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の電力端子であって、ハウジングの長さ方向に縦列状に配置されている電力端子であり、それぞれが長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在する電力端子と、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第2の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の信号端子であって、幅方向に複数の横列であって、それぞれが信号端子の少なくとも2つを含んでいる横列状に配置されている信号端子と、から構成し得る電気コネクタが提供される。ハウジングは、ハウジングの対向する両端部にある第1の端部及び第2の端部から構成することができる。第1の端部及び第2の端部はそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成された嵌合構造から構成することができる。
【0009】
[0009] 本技術の別の態様によれば、電気コネクタであって、長さ方向に位置合わせされた複数の第1の電力セグメントであって、それぞれが、絶縁性の第1のハウジング部分に取り付けられた少なくとも2つの伝導性の第1の電力端子であり、それぞれが長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在している第1の電力端子から構成されている第1の電力セグメントと、長さ方向に位置合わせされた複数の第2の電力セグメントであって、それぞれが絶縁性の第2のハウジング部分に取り付けられた伝導性の第2の電力端子であり、幅方向に長尺状に延在している第2の電力端子から構成されている第2の電力セグメントと、長さ方向に位置合わせされた複数の信号セグメントであって、それぞれが絶縁性の第3のハウジング部分に取り付けられ、幅方向に横列状に配置された複数の伝導性の信号端子から構成されている信号セグメントと、から構成し得る電気コネクタが提供される。第1の電力端子はそれぞれ、第1の最大電力を伝えるように構成することができる。第2の電力端子はそれぞれ、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成することができる。
【0010】
[0010] 前述の特徴は、本明細書で論じている実施形態のいずれかにおいて、別個に、又は任意の組み合せでまとめて使用することができる。
【0011】
図面の簡単な説明
[0011] 本明細書で開示されている本技術の様々な態様及び実施形態について、添付の図面を参照しながら以下で説明する。図面は、必ずしも縮尺の通りに描かれていないことを理解されたい。複数の図に出現する項目は同じ参照番号によって表示されている場合がある。わかり易くするために、すべての図におけるすべての構成要素に標示が付されているとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】[0012]レセプタクルコネクタの例示的な一実施形態の上部正面斜視図である。
図2】[0013]プラグコネクタの例示的な一実施形態の上部背面斜視図である。
図3】[0014]図1のレセプタクルコネクタを、部分的に分解された状態で、レセプタクル基板、及びレセプタクルキャップの例示的な一実施形態ととともに示した上部正面斜視図である。
図4A】[0015]図1のレセプタクルコネクタの側部立面図である。
図4B】[0015]図1のレセプタクルコネクタの上部平面図である。
図5A】[0016]図1のレセプタクルコネクタの終端セグメントの例示的な一実施形態の上部正面斜視図である。
図5B】[0016]図1のレセプタクルコネクタの終端セグメントの例示的な一実施形態の分解組立図である。
図6A】[0017]図1のレセプタクルコネクタの電力セグメントの上部斜視図である。
図6B】[0017]図1のレセプタクルコネクタの電力セグメントの分解組立図である。
図6C】[0017]電力セグメントの幅Wに沿って途中で切断した断面図である。
図7A】[0018]図1のレセプタクルコネクタの信号セグメントの上部斜視図である。
図7B】[0018]図1のレセプタクルコネクタの信号セグメントの分解組立図である。
図7C】[0018]信号セグメントの幅Wに沿って途中で切断した断面図である。
図8A】[0019]図1のレセプタクルコネクタの信号端子の側面図である。
図8B】[0019]図1のレセプタクルコネクタの信号端子の上部正面斜視図である。
図9】[0020]図1のプラグコネクタを、部分的に分解された状態で、プラグ基板、及びプラグキャップの例示的な一実施形態とともに示した上部背面斜視図である。
図10A】[0021]図2のプラグコネクタの側部立面図である。
図10B】[0021]図2のプラグコネクタの上部平面図である。
図11A】[0022]図2のプラグコネクタの終端セグメントの上部正面斜視図である。
図11B】[0022]図2のプラグコネクタの終端セグメントの分解組立図である。
図11C】[0022]終端セグメントの一区分の内側部分の斜視図である。
図12A】[0023]図2のプラグコネクタの電力セグメントの上部斜視図である。
図12B】[0023]図2のプラグコネクタの電力セグメントの分解組立図である。
図13】[0024]図2のプラグコネクタの電力端子の例示的な一実施形態の正面図である。
図14A】[0025]図2のプラグコネクタの信号セグメントの上部斜視図である。
図14B】[0025]図2のプラグコネクタの信号セグメントの分解組立図である。
図15】[0026]図2のプラグコネクタの信号端子の正面図である。
図16】[0027]レセプタクルコネクタの代替的な一実施形態の上部正面斜視図である。
図17】[0028]プラグコネクタの代替的な一実施形態の上部背面斜視図である。
図18】[0029]図16のレセプタクルコネクタを、部分的に分解された状態で、レセプタクル基板及びレセプタクルキャップの例示的な実施形態とともに示した上部正面斜視図である。
図19A】[0030]図16のレセプタクルコネクタの側面図である。
図19B】[0030]図16のレセプタクルコネクタの上部平面図である。
図20A】[0031]図16のレセプタクルコネクタの終端セグメントの上部正面斜視図である。
図20B】[0031]図16のレセプタクルコネクタの終端セグメントの分解組立図である。
図21A】[0032]図16のレセプタクルコネクタの第1の電力セグメント又は第2の電力セグメントの上部斜視図である。
図21B】[0032]図16のレセプタクルコネクタの第1の電力セグメント又は第2の電力セグメントの正面の立面図である。
図22A】[0033]図21Aの第1の電力セグメントの分解組立図である。
図22B】[0033]図21Aの第2の電力セグメントの分解組立図である。
図23A】[0034]第1の電力端子の例示的な一実施形態の正面図である。
図23B】[0035]第2の電力端子の例示的な一実施形態の正面図である。
図24A】[0036]図16のレセプタクルコネクタの信号セグメントの上部斜視図である。
図24B】[0036]図16のレセプタクルコネクタの信号セグメントの分解組立図である。
図25】[0037]図17のプラグコネクタを、部分的に分解された状態で、プラグ基板及びプラグキャップとともに示した上部背面斜視図である。
図26A】[0038]図17のプラグコネクタの側部立面図である。
図26B】[0038]図17のプラグコネクタの上部平面図である。
図27A】[0039]図17のプラグコネクタの終端セグメントの上部正面斜視図である。
図27B】[0039]図17のプラグコネクタの終端セグメントの上部背面斜視図である。
図28A】[0040]図17のプラグコネクタの第1の電力セグメント又は第2の電力セグメントの上部斜視図である。
図28B】[0040]図17のプラグコネクタの第1の電力セグメント又は第2の電力セグメントの正面の立面図である。
図29A】[0041]図17のプラグコネクタの第1の電力セグメントの分解組立図である。
図29B】[0041]図17のプラグコネクタの第2の電力セグメントの分解組立図である。
図30A】[0042]2つの第1の電力端子の例示的な一実施形態の正面の立面図である。
図30B】[0043]第2の電力端子の例示的な一実施形態の正面の立面図である。
図31A】[0044]図17のプラグコネクタの信号セグメントの上部斜視図である。
図31B】[0044]図17のプラグコネクタの信号セグメントの分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
[0045] 本発明者らは、コネクタの選択及び適格化の負担を軽減し得るコネクタの設計を認識し、理解した。これらの設計により、安定した嵌合インタフェース及び他の特性を用いる複数の用途のいずれに対してもコネクタを容易に構成し得るようになる場合がある。電子デバイスの設計者は、ある構成のコネクタを使用する設計を開発し、同じ設計技法に基づいて、容易に、自信をもって、コネクタを使用する自らの設計を別の構成に適合させることができ、これにより、選択及び適格化の負担が軽減される。一例として、これらの設計技法により、回路が伝える電力の量及び/又はコネクタ内の回路の数の変更が容易になる場合がある。加えて、本明細書に記載の技法を使用して、保全性の高い電気相互接続のための信頼できる動作を提供する低背型コネクタを製造することができる。
【0014】
[0046] 別の例として、メザニンコネクタの積み重ね高さは、プラグの高さ及びレセプタクルの高さのセットの中から選択することにより、1mm刻みで8.0mmから20.0mmまでといったような、細かい刻みで集合的に広がる増分で積み重ね高さを提供するように、容易に構成することができる。例えば、プラグコネクタは、2.00mmから8.00mmの範囲で嵌合高さ(例えば、2.50mm、3.50mm、5.50mm、7.50mm)を有することができ、レセプタクルコネクタは、5.00mmから12.00mmの範囲で嵌合高さ(例えば、5.50mm、7.50mm、9.50mm、11.50mm)を有することができる。
【0015】
[0047] いくつかの態様によれば、コネクタは、セグメント化された構造を有することができ、これにより、各セグメントを構成する柔軟性、例えば、各コネクタ内に所望の数の信号端子又は所望の数の電力端子を構成する柔軟性を提供することができる。いくつかの実施形態では、コネクタは、コネクタの横列に対応する複数のセグメントから構成することができる。各セグメントの構成を選択することによって、コネクタは、第1の終端横列と第2の終端横列との間に、複数の信号横列及び複数の電力横列を挟んで構築することができる。各横列の幅は、コネクタの幅に対応してもよい。各信号セグメントは、絶縁性のハウジングに配列された、コネクタの幅方向に位置合わせされた複数の信号端子を有することができる。
【0016】
[0048] 電力セグメントは、第1の電力セグメント及び/又は第2の電力セグメントとして構成することができる。第1の電力セグメントはそれぞれ、絶縁性のハウジングに配列された、コネクタの幅方向に位置合わせされた少なくとも2つの第1の電力端子を有することができ、第1の電力端子はそれぞれ、コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する接触部分と電気的に接触するように構成された接触部分を有している。
【0017】
[0049] 第2の電力セグメントはそれぞれ、複数の接触部分を有し、第1の電力セグメントの端子の接触部分と同じ構成を有する電力端子を有することができる。しかしながら、第2の電力セグメントでは、接触部分を一体化して形成することができる。具体的な一例として、第2の電力セグメントはそれぞれ、絶縁性のハウジングに配列された、コネクタの幅方向に長尺状に延在する単一の第2の電力端子を有することができる。第2の電力端子はそれぞれ、複数の接触部分を有することができる。いくつかの実施形態では、それぞれの第2の電力端子の接触部分の数は、第1の電力セグメントのそれぞれの第1の電力端子の数と同じであってもよい。
【0018】
[0050] 例えば、コネクタは、レセプタクルコネクタとすることができ、接触部分は、プラグコネクタの電力タブを把持し、電力タブと電気的に接触するように構成された相互交差フィンガから構成することができる。別の例では、コネクタは、プラグコネクタとすることができ、接触部分は、レセプタクルコネクタの相互交差フィンガによって把持され、相互交差フィンガと電気的に接触するように構成された電力タブから構成することができる。それぞれの第1の電力端子は、それぞれの第2の電力端子よりも相対的に低い最大電力を伝えるように構成することができる。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントは、第1の電力セグメントの接触部分及び第2の電力セグメントの接触部分が、コネクタの横列に垂直な方向に延在し得る接触部分からなる縦列を形成するように、コネクタ内で位置合わせすることができる。
【0019】
[0051] いくつかの実施形態では、コネクタの第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントはそれぞれ、隣接する接触部分間に分離領域を有することができ、これにより、縦列構造がコネクタの横列に垂直な方向に延在し得るようになっている。例えば、コネクタは、プラグコネクタとすることができ、縦列構造は、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントにまたがる長手方向の隆起リブとすることができる。別の例では、コネクタは、レセプタクルコネクタとすることができ、縦列構造は、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントにまたがる長手方向の凹部とすることができる。いくつかの実施形態では、セグメント化されたプラグコネクタの長手方向の隆起リブは、プラグコネクタ及びレセプタクルコネクタを嵌め合わせたときに、レセプタクルコネクタの長手方向の凹部の入れ子になるか、又は長手方向の凹部に着座するように構成することができる。いくつかの実施形態では、縦列構造は中心に(例えば、幅の中央に)位置することができる。他の実施形態では、縦列構造は、中心位置の一方の側又はもう一方の側に中心をずらして、プラグ及びレセプタクルの組み合わせが所定の向きで確実に嵌合するようにすることができる。
【0020】
[0052] いくつかの態様によれば、コネクタは、前段で説明したものに類似しているが、単一のタイプの電力端子を有するセグメント化された構造を有することができる。いくつかの実施形態では、コネクタの電力セグメントはそれぞれ、絶縁性のハウジングに配列された、コネクタの幅方向に長尺状に延在する単一の第1の電力端子から構成することができ、これにより、第1の電力端子のそれぞれの接触部分が、単一の縦列で位置合わせされることで、コネクタの幅は狭くなるが、幅が広いコネクタと同じ嵌合接触部を有することができるようになっている。いくつかの実施形態では、電力セグメント及び信号セグメントの絶縁性のハウジングはそれぞれ、絶縁性のハウジングが複数のこのようなセグメントから形成されているときに、セグメントの表面プロファイルが集合的に、相手方コネクタの対応する長尺状の構造と係合するように構成された長尺状の構造になるような、表面プロファイルを有することができる。例えば、長尺状の構造は、嵌合位置にあるときに相手方コネクタの長尺状の隅部構造に収容されるように構成された長尺状のレッジ(出っ張り)とすることができる。
【0021】
[0053] いくつかの実施形態では、コネクタのセグメントは、別々に形成し、次に、各セグメントの絶縁性のハウジングを隣接するセグメントの絶縁性のハウジングにヒュージングすることによって、及び/又は各セグメントを隣接するセグメントにセメント若しくはグルーで接着させることになどよって、接合することができる。或いは、セグメントの絶縁部分は、コネクタのセグメントに対応するセグメントで構成された金型で形成することができる。金型セグメントは、共通の取り付け具に保持されるか、又はそれ以外の方法で一緒に保持されて、所望の構成のセグメントを有する成型ハウジングを作り出すことができる。次に、対応する端子を成型ハウジングのセグメントの中に挿入することができる。このようにして、信号端子のアレイと、電力端子の少なくとも1つのアレイと、を保持する絶縁性のハウジングを有するコネクタを形成することができる。
【0022】
[0054] この代わりに、又はこれに加えて、所望のコネクタ構成の一部又はすべてに対して絶縁性のハウジングを成型するために金型を構築することができる。このようなハウジングはまた、信号部分及び電力部分、並びに、本明細書に記載される複数のセグメントからコネクタハウジングを形成することにより得ることができる構造の一部又はすべてを有することができる。例えば、信号部分は、絶縁性のハウジングの中に挿入された、横列と縦列とに配置された信号端子から構成することができる。電力部分は、絶縁性のハウジングの中に挿入された第1の電力端子からなる複数の横列及び第2の電力端子からなる複数の横列から構成することができる。
【0023】
[0055] ここで、図面に目を向けると、図1は、いくつかの実施形態による、基板10に装着されたレセプタクルコネクタ1の一例を描いている。図2は、いくつかの実施形態による、基板20に装着されたプラグコネクタ2の一例を描いている。例えば、基板10、20の一方又は両方は、プリント回路基板(「PCB:printed circuit board」)とすることができ、PCBの上及び/又は中に形成された電気配線から構成されている。レセプタクルコネクタ1はプラグコネクタ2と嵌合して、互いに対して電気的な伝達(例えば、信号、電力の伝達)を実行することが可能な嵌合対を形成することができる。いくつかの実施形態では、コネクタ1、2は、嵌合されたときに、コネクタ1、2のそれぞれの嵌合高さによって決定される積み重ね高さを有するメザニンコネクタとすることができる。例えば、積み重ね高さは、コネクタ1、2が嵌合されたときの基板10と基板20との間の垂直距離とすることができる。
【0024】
[0056] 図解をわかり易くするために、レセプタクルコネクタ1及びプラグコネクタ2は、並んで位置合わせされた複数のセグメントとして図示されている。このような図解により、コネクタが限られた数の型の複数のセグメントを有していることがわかる。上述のように、コネクタハウジングは、これらのセグメント用に絶縁性のハウジングを別々に形成し、次に、それらを接合することによって構築することもできるし、或いは、複数のこのようなセグメントを含んでいる1つ又は複数のモジュールから形成することもできる。セグメント化されたコネクタは、信号端子1200を収容するように構造化された単一又は単体の絶縁性の信号ハウジングと接合された電力端子1100を収容するように構造化された単一又は単体の絶縁性の電力ハウジングで構築することができる。さらに他の実施形態では、コネクタのハウジング全体が、プラスチック、ナイロン又は他の絶縁性材料を成型することなどによって、一体型に形成することができる。
【0025】
[0057] 同様に、基板10、20は、コネクタのセグメントがそれぞれ装着されているセグメントに対応するセグメント内に示されている。基板10、20のセグメントは、対応するコネクタのセグメント内で端子の尾部を受け入れるように、めっきしたビア又は他の取り付け構造で構成することができる。図解は、セグメント化された区分が別々に製造されて、その後に接合される必要があることを示唆するものではない。
【0026】
[0058] 図3は、いくつかの実施形態による、部分的に分解された状態のレセプタクルコネクタ1を示す。いくつかの実施形態では、取り外し可能なレセプタクルキャップ15を使用して、使用していないときにコネクタ1の一部を保護すること、及び/又は、コネクタの製造中及び/又はコネクタの基板への装着中に製造装置によって把持又は押圧することができる平坦な上面を提供することができる。複数のラッチ部分15aをキャップ15に設けて、コネクタ1とラッチ止めされるように構成することができる。例えば、ラッチ部分15aは、キャップ15の対向する両端部に設けることができる。コネクタ1は、絶縁性のハウジング100と、ハウジング100に少なくとも一部が配列されている複数の端子1000と、から構成することができる。いくつかの実施形態では、端子1000は、電力端子1100と、信号端子1200と、から構成することができる。端子1000は、基板10に装着するように構成された装着端部を有することができる。いくつかの実施形態では、端子1000の装着端部は、基板10内の穴10a、10b、10cを通って延在するように構成することができ、例えば、はんだ付けによって、基板10に固定して取り付けることができる。認識されるように、はんだ付け以外の取り付け技法を使用することができる。
【0027】
[0059] 固定具1002もまた示されている。電力端子1100及び信号端子1200は、金属又は高い伝導性を有する別の材料で形成することができる。固定具1002は、同様に金属で形成することができ、これにより、固定具1002を基板にはんだ付けすることが可能になる。他の実施形態では、固定具1002は、締まり嵌めによって、又ははんだ付け以外の方法によって基板の穴と係合し得る硬質プラスチック又は高い剛性を有する別の材料で形成することができる。
【0028】
[0060] いくつかの実施形態では、電力端子1100の接触部分及び信号端子1200の接触部分は、ハウジング100の嵌合面102にある接触開口部102a、102bを貫通して露出させることができる。嵌合面102は、コネクタ1と相手方コネクタ(例えば、プラグコネクタ2)とが互いに嵌合しているときに、相手方コネクタの対応する嵌合面の方を向くように構成することができる。
【0029】
[0061] 図4Aは、レセプタクルコネクタ1の立面図を示し、図4Bは、いくつかの実施形態による、コネクタ1の上部平面図を示す。いくつかの実施形態では、コネクタ1は、以下で論じる複数の電力セグメント11と、複数の信号セグメント12と、1対の終端セグメント13と、から構成することができる。終端セグメント13は、コネクタ1の対向する両端部に配列することができ、これにより、電力セグメント11及び信号セグメント12が終端セグメント13間に配列できるようになっている。いくつかの実施形態では、示されているように、電力セグメント11はまとめることができ、信号セグメント12はまとめることができる。いくつかの他の実施形態では、電力セグメント11に信号セグメント12を点在させることができる。任意に、1つ又は複数のスペーサセグメント(図示せず)を使用して、電力セグメント11を信号セグメント12から分離させることができる。スペーサセグメントは、例えば、端子が中に挿入されていない絶縁性のハウジングを有することができる。
【0030】
[0062] いくつかの実施形態によれば、終端セグメント13はそれぞれ、装着面13bから離れる方向に延在する複数の突出部13aから構成することができる。突出部13aは、相手方コネクタ(例えば、プラグコネクタ2)がレセプタクルコネクタ1と嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する凹部で受け入れられるように構成された嵌合ポストとすることができる。例えば、1対の突出部13aは、終端セグメント13のそれぞれの、対向する両端部に位置することができ、相手方コネクタをコネクタ1と正しく位置合わせさせるために使用することができる。いくつかの実施形態では、突出部13aの先端に斜角をつけて、突出部13aを相手方コネクタ内の対応する凹部で着座し易くすることができる。
【0031】
[0063] いくつかの実施形態によれば、ハウジング100は、終端セグメント13の装着面13bで基板10と接触することができる。いくつかの実施形態では、図4Aに示されているように、ハウジング100は、突出部13aの外側縁部の高さから装着面13bの高さまで垂直に延びる最大高さH1を有することができる。レセプタクルコネクタ1の嵌合高さH2は、最大高さH1よりも低くてもよく、装着面13bの高さから2つの嵌合したコネクタ間の嵌合平面を画定する基準点までの垂直距離とすることができる。こうした基準点は、例えば、ハウジング100のレッジ又は接触面100aと位置合わせすることができる。相手方コネクタの嵌合高さは、その嵌合高さを画定するために同じ基準点を使用することができ、これにより嵌合したコネクタの嵌合高さを合計することによって、嵌合したコネクタの積み重ね高さを決定することができるようになっている。いくつかの実施形態では、レセプタクルコネクタの嵌合高さH2は、5mmから12mmの範囲、例えば、5.50mm、又は7.50mm、又は9.50mm、又は11.50mmなどとすることができる。
【0032】
[0064] 図5Aは、いくつかの実施形態による、終端セグメント13の斜視図を示し、図5Bは、終端セグメント13の分解組立図を示す。図3の実施形態では、コネクタハウジングの各端部は、同じ構成だが、反対の向きを有する終端セグメントを含む。終端セグメント13は、キャップ15の対応するラッチ部分(例えば、ラッチ部分15a)とラッチ止めされるように構成されたラッチ部分13cから構成することができる。終端セグメント13は、固定具1002を挿入及び/又は調節することができる開口部13dから構成することができる。いくつかの実施形態では、終端セグメント13は、接合されたときに、固定具1002の一部分を収容するような形に作られた凹部を形成する第1の端部13-1及び第2の端部13-2から構成することができる。或いは、これらの部分は、後で他のセグメントと接合してハウジングを形成する1つのセグメントとして形成することもできるし、或いはハウジングの1つ又は複数の他のセグメントと一体化して形成することもできる。いくつかの実施形態では、開口部13dは、固定具1002の装着端部が貫通孔13dを通って延在し得るようになっている貫通孔13dとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、固定具1002は、貫通孔13dの内側表面のレッジに当接するように構成された肩部1002aから構成することができる。終端セグメント13を基板10に装着するとき、肩部1002aは、レセプタクルコネクタ1の対向する両端部を基板10に押圧させて保持する役割を果たすことができる。いくつかの実施形態では、第1の端部13-1及び第2の端部13-2は、装着端子1002の肩部1002aの周囲に成型することができる。いくつかの実施形態では、固定具1002は、第1の端部13-1及び第2の端部13-2が一体に固定された後に開口部13dに挿入することができる。
【0033】
[0065] 図6Aは、レセプタクルコネクタ1の電力セグメント11の斜視図を示し、図6Bは、電力セグメント11の分解組立図を示す。図6Cは、電力セグメント11の幅Wに沿って途中で切断した電力セグメント11の断面図を示す。いくつかの実施形態では、電力セグメント11は、ハウジング部分11aと、ハウジング部分11aに固定された電力端子1100と、から構成することができる。電力端子1100は、電力セグメント11の共通の本体1100cから接触開口部102aの方に向かって第1の方向に延在する複数の接触フィンガ1100aから構成することができる。電力端子1100はまた、共通の本体1100cから第2の方向に延在する複数の装着脚部1100bから構成することもできる。装着脚部1100bは、基板10に装着するためにハウジング部分11aの外側表面を超えて延在するように構成することができる。いくつかの実施形態では、装着脚部1100bは、基板10の穴10aを通って延在するように構成することができる。
【0034】
[0066] いくつかの実施形態によれば、各電力端子1100は、第1のフィンガプレート1100-1及び第2のフィンガプレート1100-2から構成することができる。第1のフィンガプレート1100-1及び第2のフィンガプレート1100-2はそれぞれ、相互に交差した複数のフィンガ1100aから構成することができる。第1のフィンガプレート1100-1のフィンガ1100aは、図6Bに示されているように、共通の本体部分11c1から延在することができ、第2のフィンガプレート1100-2のフィンガ1100aは、共通の本体部分11c2から延在することができる。共通の本体部分11c1、11c2は、共通の本体1100cを形成するように物理的に接合させることができる。例えば、共通の本体部分11c1、11c2は、共通の本体部分11c1、11c2が接合されたときに、共通の本体部分11c1、11c2がともに電気的に短絡されるように、互いに接触するように構成されたそれぞれの接合表面を有することができる。共通の本体部分11c1、11c2は、例えば、溶接若しくははんだ付けによって、及び/又は圧着などの機械的手段を介して、若しくは共通の本体部分を絶縁性のハウジング内の同じ開口部の中にぴったりと挿入することにより生じた力によって、接合させることができる。いくつかの実施形態では、共通の本体部分11c1、11c2の一方又は両方は、接触面上のくぼみ又は噛み合う突出部など、それらの間の電気的接続を容易にする特徴を含むことができる。第1のフィンガプレート1100-1及び第2のフィンガプレート1100-2はそれぞれ、1つ又は複数の装着脚部1100bを有することができる。いくつかの実施形態では、第1のフィンガプレート1100-1の装着脚部1100bは、共通の本体部分11c1、11c2が接合されたときに、幅方向Wに第2のフィンガプレート1100-2の装着脚部1100bと互い違いになるようにすることができる。
【0035】
[0067] いくつかの実施形態では、フィンガ1100aはそれぞれ、フィンガ1100aが相互に交差したときに、第1のフィンガプレート1100-1のフィンガ1100aと第2のフィンガプレート1100-2のフィンガ1100aとの間に接触領域1100dを形成することができるように、湾曲させることができる。接触領域1100dは、相手方コネクタ(例えば、プラグコネクタ2)がレセプタクルコネクタ1と嵌合位置にあるときに、第1のフィンガプレート1100-1及び第2のフィンガプレート1100-2のフィンガ1100aが曲がって、相手方コネクタの接触タブの対向する側に対して押さえ付けられるように、構成することができる。いくつかの実施形態では、図6Cに示されているように、第1のフィンガプレート1100-1のフィンガ1100aはそれぞれ、その接合表面とは反対側の第1のフィンガプレート1100-1の側に第1の接触面を有することができ、第2のフィンガプレート1100-2のフィンガ1100aはそれぞれ、その接合表面とは反対側の第2のフィンガプレート1100-2の側の第2の接触面から構成することができる。このような配置を用いると、第1のフィンガプレート1100-1の第1の接触面は、第2のフィンガプレート1100-2の接合表面と同じ方向に向くことができ、第2のフィンガプレート1100-2の第2の接触面は、第1のフィンガプレート1100-1の接合表面と同じ方向に向くことができる。このような構成により、接触面における接触力が第1のフィンガプレート1100-1のフィンガと第2のフィンガプレート1100-2のフィンガとを離間させる傾向があるけれども、共通の本体部分11c1、11c2を互いに押し付ける傾向がある力を得ることができる。
【0036】
[0068] 図7Aは、いくつかの実施形態による、信号セグメント12の斜視図を示し、図7Bは、信号セグメント12の分解組立図を示す。図7Cは、いくつかの実施形態による、信号セグメント12の幅Wに沿って途中で切断した信号セグメント12の断面図を示す。いくつかの実施形態では、信号セグメント12はそれぞれ、ハウジング部分12aと、ハウジング部分12aに固定された複数の信号端子1200と、から構成することができる。図7A及び図7Bに示されている例では、3つの信号端子1200の横列が、信号セグメント12の幅方向Wに配列されている。認識されるように、他の実施形態では、別の数の信号端子1200があってもよい。
【0037】
[0069] 図8A及び図8Bは、いくつかの実施形態による、信号端子1200の側面図及び斜視図をそれぞれ示す。信号端子1200は、信号セグメント12の本体1200cから接触開口部102bの方に向かって第1の方向に延在する接触部分1200aから構成することができる。信号端子1200はまた、本体1200cから、本明細書では反対の方向である第2の方向に延在する装着脚部1200bから構成することもできる。装着脚部1200bは、基板10に装着するためにハウジング部分12aの外側表面を超えて延在するように構成することができる。いくつかの実施形態では、装着脚部1200bは、基板10の穴10bを通って延在するように構成することができる。
【0038】
[0070] いくつかの実施形態によれば、各信号端子1200の接触部分1200aは、第1の接触区分1200a-lと、第2の接触区分1200a-2と、から構成することができる。いくつかの実施形態では、図7Cに示されているように、第1の接触区分1200a-1及び第2の接触区分1200a-2は、互いの方を向くことができ、これにより、第1の接触区分1200a-1の表面と、第2の接触区分1200a-2の表面との間に接触領域1200dを形成し得るようなっている。いくつかの実施形態では、図7C図8A、及び図8Bに示されているように、本体1200cは、U字型構造を有することができ、その中を装着脚部1200bがU字型構造の中心部分から第2の方向に延在することで、1対のアームが第1の方向に延在し、第1の接触区分1200a-1及び第2の接触区分1200a-2を本体1200cに接続するようになっている。例えば、信号端子1200の第1の接触区分1200a-1及び第2の接触区分1200a-2、並びにアーム1200eは、クリップに類似したものとすることができ、これにより、レセプタクルコネクタ1との嵌合動作中に、相手方コネクタ(例えば、プラグコネクタ2)の接触ピンが接触領域1200dに挿入されたときに、第1の接触区分1200a-1及び第2の接触区分1200a-2を曲げて、相手方コネクタの接触ピンの対向する表面に対して押さえ付けることができるようになっている。
【0039】
[0071] いくつかの実施形態によれば、嵌合面102の高さは、レッジ又は接触面100aの高さH2とは異なっていてもよく、これにより、長尺状のレッジ壁100dが得られる。接触面100a及びレッジ壁100dは、レセプタクルコネクタ1が相手方コネクタと嵌合しているときに、相手方コネクタの対応するレリーフ(浮き上がり)構造と入れ子状になるように構成されたレリーフ構造を形成することができる。
【0040】
[0072] ここで、プラグコネクタ2に目を向けると、図9は、いくつかの実施形態による、プラグコネクタ2を、部分的に分解された状態で示す。プラグコネクタ2は、レセプタクルコネクタ1に使用される材料及び技法に類似した材料及び技法を用いて構築することができる。ただし、プラグコネクタ2の構成要素は、2つのコネクタ1、2が嵌合するように、レセプタクルコネクタ1の構成要素に対し相補的な形状とすることができる。いくつかの実施形態では、取り外し可能なプラグキャップ16を使用して、使用していないときにコネクタ2の一部を保護すること、及び/又は、コネクタの製造中及び/又はコネクタの基板への装着中に製造装置によって把持又は押圧することができる平坦な上面を提供することができる。複数のラッチ部分16aをキャップ16に設けて、コネクタ2とラッチ止めされるように構成することができる。例えば、ラッチ部分16aは、キャップ16の対向する両端部に設けることができる。コネクタ2は、絶縁性のハウジング200と、ハウジング200に少なくとも一部が配列されている複数の端子2000と、から構成することができる。いくつかの実施形態では、端子2000は、電力端子2100と、信号端子2200と、から構成することができる。コネクタ2はまた、固定具2002を含むこともできる。電力端子2100及び信号端子2200は、金属又は高い伝導性を有する別の材料で形成することができる。固定具1002のように、固定具2002は、金属若しくは硬質プラスチック、又は高い剛性を有する別の材料で形成することができ、基板(例えば、基板20)に同様に取り付けることができる。端子2000は、基板20に装着するように構成された装着端部を有することができる。いくつかの実施形態では、端子2000の装着端部は、基板20内の穴20a、20b、20cを通って延在するように構成することができ、例えば、はんだ付けによって、基板20に固定して取り付けることができる。いくつかの実施形態では、電力端子2100の接触部分及び信号端子2200の接触部分は、ハウジング200の嵌合面202にある接触開口部202a、202bを貫通して露出させることができる。
【0041】
[0073] 図10Aは、プラグコネクタ2の側部立面図を示し、図10Bは、いくつかの実施形態による、コネクタ2の上部の平面図を示す。いくつかの実施形態では、コネクタ2は、以下で論じる複数の電力セグメント21と、複数の信号セグメント22と、複数の終端セグメント23と、から構成することができる。終端セグメント23は、コネクタ2の対向する両端部に配列することができ、これにより、電力セグメント21及び信号セグメント22が終端セグメント23間に配列できるようになっている。いくつかの実施形態では、示されているように、電力セグメント21はまとめることができ、信号セグメント22はまとめることができる。いくつかの他の実施形態では、電力セグメント21に信号セグメント22を点在させることができる。任意に、1つ又は複数のスペーサセグメント(図示せず)を使用して、電力セグメント21を信号セグメント22から分離させることができる。
【0042】
[0074] いくつかの実施形態によれば、以下で論じるように、終端セグメント23はそれぞれ、嵌合面202の高さよりも下に延在する複数の凹部23から構成することができる。凹部23aは、相手方コネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ1)がプラグコネクタ2と嵌合位置にあるときに、その相手方コネクタの対応する嵌合ポスト(例えば、突出部13a)を受け入れるように構成された嵌合凹部とすることができる。例えば、1対の凹部23aは、終端セグメント23のそれぞれの、対向する両端部に位置することができ、相手方コネクタをコネクタ2と正しく位置合わせさせるために使用することができる。
【0043】
[0075] いくつかの実施形態によれば、ハウジング200は、終端セグメント23の装着面23bで基板20と接触することができる。いくつかの実施形態では、図10Aに示されているように、ハウジング200は、ハウジング200の外側縁部200bの高さから装着面23bの高さまで垂直に延びる高さH3を有することができる。プラグコネクタ2の嵌合高さは、プラグコネクタ2が装着されている基板20と、相手方レセプタクルコネクタ1の嵌合高さを決定するために使用される同じ基準点との間の距離として画定することができる。図示されている実施形態では、プラグコネクタ2の嵌合高さは、ハウジング200の高さH3に対応することができ、2mmから8mmの範囲とすることができる。例えば、嵌合高さH3は、2.50mm、又は3.50mm、又は5.50mm、又は7.50mmとすることができる。
【0044】
[0076] いくつかの実施形態では、レセプタクルコネクタ1の嵌合高さH2と、プラグコネクタ2の嵌合高さH3との合計は、コネクタ1、2からなる嵌合対の積み重ね高さとすることができる。例えば、コネクタ1、2からなる嵌合対の積み重ね高さは、H2=5.50mm及びH3=2.50mmに対応して、8.00mmとすることができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、コネクタシステムには、同様の嵌合特性を有する端子を有するが、プラグコネクタとして構成されるのであれ、レセプタクルコネクタとして構成されるのであれ、異なる嵌合高さでコネクタを実装することができるように、また異なる嵌合高さのコネクタを選択することによって、相対的に広い範囲の積み重ね高さがきめの細かい解像度で生じ得るように、異なる高さを有するコネクタを設けることができる。プラグコネクタ2の変化形は、例えば、2.5、3.5、5.5、又は7.5mmの嵌合高さで形成することができる。レセプタクルコネクタ1の変化形は、例えば、5.5、7.5、9.5及び1.5mmの嵌合高さで形成することができる。これらの高さを組み合わせて、1.0mm刻みで8.0mmから20.0mmの範囲の積み重ね高さを有するコネクタ対を形成することができる。これらの高さ変化形を有するコネクタは、端子の本体部分、例えば、共通の本体部分11c1、11c2、本体1200c、本体2200c、及び/又は本体2100cなどの高さを増やすことによって作ることができる。本体部分の変化形は、いくつかの実施形態では、嵌合インタフェースの特性を変えずに作ることができる。
【0045】
[0077] 図11Aは、いくつかの実施形態による、終端セグメント23の斜視図を示し、図11Bは、終端セグメント23の断面図を示す。終端セグメント23は、キャップ16の対応するラッチ部分(例えば、ラッチ部分16a)とラッチ止めされるように構成されたラッチ部分23cから構成することができる。いくつかの実施形態では、終端セグメント23は、接合されたときに、装着端子2002の一部分を収容するような形に作られた凹部を形成する第1の端部23-1及び第2の端部23-2から構成することができ、この装着端子は、上記で論じたレセプタクルコネクタ1の装着端子1002と同様に機能することができる。或いは、終端セグメント23は、コネクタの他のセグメントとは分離された単体の部材として形成することもできるし、コネクタの1つ又は複数の他のセグメントと一体化して形成することもできる。
【0046】
[0078] 図11Cは、いくつかの実施形態による、終端セグメント23の第2の端部23-2の内側部分の斜視図を示す。上記で論じたように、第2の端部23-2は、嵌合面202の高さよりも低い高さを有する1対の凹部23aから構成することができる。このような構造を用いると、相手方コネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ1)がプラグコネクタ2と正しく嵌合されたときに、相手方コネクタの対応する嵌合ポスト(例えば、突出部13a)は、コネクタ2のハウジング200の対向する両端部にある凹部23に着座させることができ、コネクタ2の嵌合面202は、相手方コネクタの対応する嵌合面(例えば、嵌合面102)の方を向くことができる。
【0047】
[0079] 図12Aは、いくつかの実施形態による、電力セグメント21の上面斜視図を示し、図12Bは、電力セグメント21の分解組立図を示す。いくつかの実施形態では、電力セグメント21はそれぞれ、ハウジング部分21aと、ハウジング部分21aに固定された電力端子2100と、から構成することができる。図13は、いくつかの実施形態による、電力端子2100の正面の立面図を示す。電力端子2100は、本体2100cからハウジング部分21aの接触開口部202aを通って第1の方向に延在するタブ2100aから構成することができ、これにより、電力タブ2100aの端部がハウジング部分21aの外側に位置決めされるようになっている。いくつかの実施形態では、電力タブ2100aは、プラグコネクタ2の嵌合面202を超えて延在することができ、相手方コネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ1)及びプラグコネクタ2が嵌合されているときに、相手方コネクタの対応する電力端子(例えば、電力端子1100)と物理的及び電気的に接触するように構成することができる。電力端子2100はまた、本体2100cから第2の方向に延在する複数の装着脚部2100bから構成することもできる。装着脚部2100bは、基板20に装着するためにハウジング部分21aの外側表面を超えて延在するように構成することができる。いくつかの実施形態では、装着脚部2100bは、基板20の穴20aを通って延在するように構成することができる。
【0048】
[0080] 図14Aは、いくつかの実施形態による、信号セグメント22の斜視図を示し、図14Bは、信号セグメント22の分解組立図を示す。いくつかの実施形態では、信号セグメント22はそれぞれ、ハウジング部分22aと、ハウジング部分22aに固定された複数の信号端子2200と、から構成することができる。図14A及び図14Bに示されている例では、3つの信号端子2200からなる横列が、信号セグメント22の幅方向Wに配列されている。
【0049】
[0081] 図15は、いくつかの実施形態による、信号端子2200の立面正面図を示す。信号端子2200は、本体2200cからハウジング部分22aの接触開口部202bを通って第1の方向に延在するピン2200aから構成することができ、これにより、ピン2200aの端部がハウジング部分22aの外側に位置決めされるようになっている。いくつかの実施形態では、ピン2200aは、プラグコネクタ2の嵌合面202を超えて延在することができ、相手方コネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ1)及びプラグコネクタ2が嵌合されているときに、相手方コネクタの対応する信号端子(例えば、信号端子1200)と物理的及び電気的に接触するように構成することができる。信号端子2200はまた、本体2200cから第2の方向に延在する装着脚部2200bから構成することもできる。装着脚部2200bは、基板20に装着するためにハウジング部分22aの外側表面を超えて延在するように構成することができる。いくつかの実施形態では、装着脚部2200bは、基板20の穴20bを通って延在するように構成することができる。
【0050】
[0082] いくつかの実施形態によれば、嵌合面202の高さは、嵌合面202の両側に位置するレッジ又は接触面の200aの高さよりも低くすることができ、接触面200aの高さは、ハウジング200の外側縁部200bの高さよりも低くすることができる。接触面200a及び隣接する壁200cは、プラグコネクタ2が相手方コネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ1)と嵌合しているときに、相手方コネクタの対応するレリーフ構造と入れ子状になるように構成されたレリーフ構造を形成することができる。例えば、コネクタ2の嵌合面200aは、コネクタ1の嵌合面100aの方を向くように構成することができ、これにより、嵌合面100aの縁部が、嵌合面200a及び隣接する壁200cによって形成された隅部に位置するようになっている。
【0051】
[0083] いくつかの用途には、複数の信号だけでなく2つ以上の異なる電圧レベルで電力も通すことが可能な多機能コネクタを有することが有利な場合がある。このような多用途性により、電子デバイスで使用されるコネクタの数を減らし、したがって、電子デバイスを小型化することが可能になる場合がある。図16は、いくつかの実施形態による、このような用途に使用し得る、基板30に装着されたレセプタクルコネクタ3の一例を描いている。図17は、本技術のいくつかの実施形態による、コネクタ1に嵌合し得る、基板40に装着されたプラグコネクタ4の一例を描いている。レセプタクルコネクタ3及びプラグコネクタ4は、レセプタクルコネクタ1及びプラグコネクタ2について上述したような技法を使用して構築された、コネクタの横列に対応するセグメントを有することができる。しかしながら、レセプタクルコネクタ3及びプラグコネクタ4は、1つの横列につき2つの接触部分を有する横列を含むことができる。これらの接触部分は、コネクタ内で互いに電気的に接続されている場合もあれば、コネクタ内で電気的に分離されている場合もある。
【0052】
[0084] 図示されている実施形態では、基板30、40の一方又は両方は、PCBの上及び/又は中に形成された電気配線から構成されたPCBとすることができる。いくつかの実施形態では、コネクタ3、4は、嵌合されたときに、コネクタ3、4のそれぞれの嵌合高さによって決定される積み重ね高さを有するメザニンコネクタとすることができる。例えば、積み重ね高さは、コネクタ3、4が嵌合されたときの基板30と基板40との間の垂直距離とすることができる。いくつかの実施形態では、コネクタ3、4の積み重ね高さは8.00mmから20.00mmの範囲とすることができる。レセプタクルコネクタ3の多くの特徴は、それらの図面を比較することによりわかるように、上記で論じたレセプタクルコネクタ1と同じ、若しくは同様のものとすることができ、したがって、それらの特徴のうちのいくつかの説明は、コネクタ3の説明では繰り返さないことにする。同様に、プラグコネクタ4の多くの特徴は、それらの図面を比較することによりわかるように、上記で論じたプラグコネクタ2の特徴と同じ、若しくは同様のものとすることができ、したがって、それらの特徴のうちのいくつかの説明は、コネクタ4の説明では繰り返さないことにする。同様の特徴は、例えば、嵌合高さ及び積み重ね高さを含むことができる。
【0053】
[0085] 図18は、いくつかの実施形態による、部分的に分解された状態のレセプタクルコネクタ3を示す。いくつかの実施形態では、取り外し可能なキャップ17を使用して、使用していないときにコネクタ3の一部を保護することができる。複数のラッチ部分17aをキャップ17に設けて、コネクタ3とラッチ止めされるように構成することができる。例えば、ラッチ部分17aは、キャップ17の対向する両端部に設けることができる。コネクタ3は、絶縁性のハウジング300と、ハウジング300に少なくとも一部が配列されている複数の端子3000と、から構成することができる。いくつかの実施形態では、端子3000は、電力端子3100a、3100bと、信号端子3200と、固定具3002と、から構成することができる。端子3000は、基板30内の穴30a1、30a2、30b、30cを通って延在するように構成された装着脚部を有することができ、例えば、はんだ付けによって、基板30に固定して取り付けることができる。いくつかの実施形態では、電力端子3100a、3100bの接触部分及び信号端子3200の接触部分は、ハウジング300の嵌合面302にある接触開口部302a、302bを通して露出させることができる。嵌合面302は、コネクタ3と相手方コネクタ(例えば、プラグコネクタ4)とが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合面の方を向くように構成することができる。
【0054】
[0086] 図19Aは、レセプタクルコネクタ3の側部の立面図を示し、図19Bは、いくつかの実施形態による、コネクタ3の上部側の平面図を示す。いくつかの実施形態では、コネクタ3は、以下で論じる複数の第1の電力セグメント31aと、複数の第2の電力セグメント31bと、複数の信号セグメント32と、複数の終端セグメント33と、から構成することができる。終端セグメント33は、コネクタ3の対向する両端部に配列することができ、これにより、第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31b、並びに信号セグメント32が終端セグメント33間に配列できるようになっている。いくつかの実施形態では、示されているように、第1の電力セグメント31aはまとめることができ、第2の電力セグメント31bはまとめることができ、信号セグメント32はまとめることができる。いくつかの他の実施形態では、第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bに信号セグメント32を点在させることができる。いくつかの実施形態では、スペーサセグメント34は端子を含んでいない場合があるが、これは、第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bを、信号セグメント32から分離するために使用することができる。いくつかの実施形態では、別のスペーサセグメント34を使用して、第1の電力セグメント31aを第2の電力セグメント31bから分離することができる。
【0055】
[0087] いくつかの実施形態によれば、終端セグメント33はそれぞれ、装着面33bから離れる方向に延在する複数の突出部33aから構成することができる。突出部33aは、相手方コネクタ(例えば、プラグコネクタ4)がレセプタクルコネクタ3と嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する凹部で受け入れられるように構成された嵌合ポストとすることができる。例えば、1対の突出部33aは、終端セグメント33のそれぞれの、対向する両端部に位置することができ、相手方コネクタをコネクタ3と正しく位置合わせさせるために使用することができる。いくつかの実施形態では、突出部33aの先端に斜角をつけて、突出部33aを相手方コネクタの対応する凹部に着座し易くすることができる。
【0056】
[0088] いくつかの実施形態によれば、ハウジング300は、終端セグメント33の装着面33bで基板30と接触することができる。いくつかの実施形態では、図19Aに示されているように、ハウジング300は、突出部33aの外側縁部の高さから装着面33bの高さまで垂直に延びる最大高さH4を有することができる。レセプタクルコネクタ3の嵌合高さH5は、最大高さH4よりも低くすることができ、終端セグメント33のうちの少なくとも1つの装着面33bから、両方の嵌合コネクタの装着高さを画定するために使用されるコネクタの嵌合対上の基準点までの垂直距離とすることができる。いくつかの実施形態では、嵌合高さH5は、5mmから12mmの範囲、例えば、5.50mm、又は7.50mm、又は9.50mm、又は11.50mmなどとすることができる。
【0057】
[0089] 図20Aは、いくつかの実施形態による、終端セグメント33の上面斜視図を示し、図20Bは、終端セグメント33の分解組立図を示す。終端セグメント33は、キャップ16の対応するラッチ部分(例えば、ラッチ部分16a)とラッチ止めされるように構成されたラッチ部分33cから構成することができる。終端セグメント33は、装着端子3002を挿入及び/又は調節することができる開口部33dから構成することができる。いくつかの実施形態では、開口部33dは、貫通孔33dとすることができ、これにより、固定具3002の装着端部が貫通孔33dの装着端部を通って延在し得るようになっている。例えば、いくつかの実施形態では、固定具3002は、貫通孔33dの内側表面のレッジに当接するように構成された肩部から構成することができる。終端セグメント33を基板30に装着するとき、固定具3002は、レセプタクルコネクタ3の対向する両端部を基板30に押圧させて保持する役割を果たすことができる。
【0058】
[0090] 図21A及び図21Bは、いくつかの実施形態による、第1の電力セグメント31a又は第2の電力セグメント31bの斜視図及び立面図をそれぞれ示す。第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bはそれぞれ、これらの図では、同じ外観を有することができる。しかしながら、内的には、第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bは、本明細書で論じるように、互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bのそれぞれにおいて、嵌合面302の輪郭を形成することができ、分離領域302dによって分離された複数の接触領域302cから構成することができるが、この分離領域は接触領域302cに比べて凹状にすることができる。第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bの接触開口部302aは接触領域302cに位置することができる。図18及び図19Bに示されているように、レセプタクルコネクタ3の第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bの分離領域302dは位置合わせすることができ、コネクタ3の第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bの接触領域302cの対は位置合わせすることができ、これにより、コネクタ3が、長さ方向Lに沿って延在し、接触領域302cからなる平行な縦列を分離する溝Cを有することができるようになっている。いくつかの実施形態では、溝Cは、幅方向Wに沿った途中の中央に位置してもよい。いくつかの実施形態では、溝Cは、コネクタ3と相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する隆起リブ(例えば、プラグコネクタ4の分離領域402dによって形成されたリブ)を受け入れるように構成することができる。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bの接触領域302cはそれぞれ、コネクタ3と相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブを受け入れるように構成することができる。
【0059】
[0091] 図21Bでは、単一の分離領域302dが、2つの接触領域302c間に配列されている。しかしながら、他の実施形態では、レセプタクルコネクタ3は、3つ以上の接触領域302cを分離する2つ以上の分離領域302dから構成することができる(例えば、2つの分離領域302dによって互いに分離された3つの接触領域302c)。
【0060】
[0092] 図22Aは、いくつかの実施形態による、第1の電力セグメント31aの分解組立斜視図を示す。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメント31aは、ハウジング部分31a1と、ハウジング部分31a1に固定された複数の第1の電力端子3100aと、から構成することができる。第1の電力端子3100aは、幅方向Wに沿った横列で配列することができる。この例では、接触開口部302a及び302bは、それらを電気的に絶縁する分離領域302d内のハウジング部分の壁で分離することができる。
【0061】
[0093] 図23Aは、第1の電力セグメント31aの第1の電力端子3100aの正面の立面図を示す。第1の電力端子3100aはそれぞれ、相互交差接触フィンガのセットから構成することができ、上記で論じた電力端子1100に構造が類似したものとすることができる。したがって、第1の電力端子3100aのそれぞれの構造に関する詳細は、繰り返さないことにする。
【0062】
[0094] 図22A及び図23Aでは、1対の第1の電力端子3100aが示されている。しかしながら、他の実施形態では、第1の電力セグメント31aに3つ以上の第1の電力端子3100aがあり得ることを理解されたい。
【0063】
[0095] 図22Bは、いくつかの実施形態による、第2の電力セグメント31bの分解組立斜視図を示す。横列に並んだ、2つの電気的に分離された接触部分を図示する図22Aに示されているセグメントとは対照的に、図22Bに示されているセグメントは、コネクタ内で電気的に接続された2つの接触部分を有する。したがって、図22Bのセグメントは、高電流だが電圧レベルが1つだけの電流を伝えるための使用に適しており、一方、図22Aに示されているセグメントは、電圧レベルは2つだが、1セグメント当たりの電流レベルが低い電流を伝えるための使用に適している。いくつかの実施形態では、第2の電力セグメント31bは、ハウジング部分31b1と、ハウジング部分31b1に固定された単一の第2の電力端子3100bと、から構成することができる。この例では、接触開口部302a及び302bは、互いに連通していてもよい。例えば、分離領域302d内のハウジング部分は、接合領域31-Cを受け入れる溝を含むことができる。
【0064】
[0096] 図23Bは、第2の電力端子3100bの正面の立面図を示す。いくつかの実施形態では、第2の電力端子3100bは、それぞれ相互交差接触フィンガ31-A、31-Bからなる第1のセット及びの第2のセットから構成することができ、それらのセットは接合領域31-Cによって互いに物理的及び電気的に接続されている。接合領域31-Cは、相互交差フィンガ31-A、31-Bからなる第1のセット及び第2のセットが、第1の電力セグメント31aの2つの第1の電力端子3100aからなる接触フィンガの2つのセットと位置合わせされるような幅を有することができる。相互交差フィンガ31-Aからなる第1のセット及び31-Bからなる第2のセットは、共通の本体31-Dから、第2の電力セグメント31bの接触開口部302aまで延在することができる。電力端子1100と同様に、第2の電力端子3100bはそれぞれ、第1のプレート及び第2のプレートが一つに寄せ集められたときに、フィンガが相互に交差するように構成されたフィンガがそれぞれに設けられた第1のフィンガプレート3100-1及び第2のフィンガプレート3100-2から構成することができる。
【0065】
[0097] いくつかの実施形態によれば、第1の電力セグメント31a及び第2の電力セグメント31bの分離領域302d内の穴302eにより、第2の電力セグメント31bに接合領域31-Cが存在すること、又は第1の電力セグメント31aにこのような接合領域が存在しないことが検出可能になる場合がある。例えば、図19Bに描かれているように、第2の電力セグメント31bの場合、接合領域31-Cを含む材料(例えば、金属)は、穴302eを介して可視である場合があるが、一方、第1の電力セグメント31aの場合、材料は穴302eを介して可視でない場合がある。
【0066】
[0098] いくつかの実施形態によれば、レセプタクルコネクタ3の溝Cの高さは、接触面300aの高さと同じであってもよく、それは、コネクタ3の嵌合高さH5である。
【0067】
[0099] 図24Aは、いくつかの実施形態による、信号セグメント32の斜視図を示し、図24Bは、信号セグメント32の分解組立図を示す。いくつかの実施形態では、信号セグメント32はそれぞれ、ハウジング部分32aと、ハウジング部分32aに固定された複数の信号端子3200と、から構成することができる。信号セグメント32は、ここでは、電力セグメント31a、31bと同じ幅を有して示されており、信号セグメント32が横列に信号端子22よりも多くの信号端子3200を有することが可能になっている。図24A及び図24Bに示されている例では、8つの信号端子3200からなる横列が、信号セグメント32の幅方向Wに配列されている。いくつかの実施形態では、各信号端子3200は、上記で論じた信号端子1200に構造が類似したものとすることができる。したがって、信号端子3200の構造に関する詳細は、繰り返さないことにする。
【0068】
[0100] いくつかの実施形態によれば、嵌合面302の高さは、レッジ又は接触面300aの高さH5とは異なっていてもよく、これにより、接触面300aに隣接する、上記で論じたレッジ壁100dに類似した長尺状のレッジ壁が得られる。接触面300a及び隣接するレッジ壁は、レセプタクルコネクタ3が相手方コネクタ(例えば、プラグコネクタ4)と嵌合しているときに、相手方コネクタの対応するレリーフ構造と入れ子状になるように構成されたレリーフ構造を形成することができる。
【0069】
[0101] レセプタクルコネクタ1のように、レセプタクルコネクタ3はセグメント化された構造を有するように上記で説明したが、いくつかの実施形態では、コネクタ3は、単体のハウジングで形成されている場合もあれば、セグメント化されたハウジングを有する場合もある。
【0070】
[0102] ここで、プラグコネクタ4に目を向けると、図25は、いくつかの実施形態による、プラグコネクタ4を部分的に分解された状態で示す。いくつかの実施形態では、上述したように、取り外し可能なキャップ18を使用することができる。複数のラッチ部分18aをキャップ18に設けて、コネクタ4とラッチ止めされるように構成することができる。例えば、ラッチ部分18aは、キャップ18の対向する両端部に設けることができる。
【0071】
[0103] コネクタ4は、絶縁性のハウジング400と、ハウジング400に少なくとも一部が配列されている複数の端子4000と、から構成することができる。いくつかの実施形態では、端子4000は、第1の電力端子4100a及び第2の電力端子4100bと、信号端子4200と、から構成することができる。固定具4002は、描かれている実施形態では上記で説明したような固定具と同じ形状及び機能を有するが、それらは、コネクタ4に組み込まれていてもまたよい。端子4000は、基板40内の穴40a、40b、40cを通って延在するように構成された装着端部を有することができ、例えば、はんだ付けによって、基板40に固定して取り付けられるように構成することができる。いくつかの実施形態では、第1の電力端子4100aの接触部分及び第2の電力端子4100bの接触部分、並びに信号端子4200の接触部分は、ハウジング400の嵌合面402にある接触開口部402a、402bを通して露出させることができる。
【0072】
[0104] 図26Aは、プラグコネクタ4の側部の立面図を示し、図26Bは、いくつかの実施形態による、コネクタ4の上部の平面図を示す。いくつかの実施形態では、コネクタ4は、以下で論じる複数の第1の電力セグメント41aと、複数の第2の電力セグメント41bと、複数の信号セグメント42と、複数の終端セグメント43と、から構成することができる。終端セグメント43は、コネクタ4の対向する両端部に配列することができ、これにより、第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41b、並びに信号セグメント42が終端セグメント43間に配列されるようになっている。いくつかの実施形態では、示されているように、第1の電力セグメント41aはまとめることができ、第2の電力セグメント41bはまとめることができ、信号セグメント42はまとめることができる。いくつかの他の実施形態では、第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bに信号セグメント42を点在させることができる。いくつかの実施形態では、スペーサセグメント44を使用して、1つ又は複数の他のセグメントを分離することができる。図示されている実施形態では、ある1つのスペーサセグメント44が、第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bを信号セグメント42から分離し、別の1つのスペーサセグメント44が、第1の電力セグメント41aを第2の電力セグメント41bから分離している。
【0073】
[0105] いくつかの実施形態によれば、ハウジング400は、終端セグメント43の装着面43bで基板40と接触することができる。いくつかの実施形態では、図26Aに示されているように、ハウジング400は、ハウジング400の外側縁部400aの高さから装着面43bの高さまで垂直に延びる高さH6を有することができる。いくつかの実施形態では、プラグコネクタ4の嵌合高さは、高さH6に対応することができ、2mmから8mmの範囲とすることができる。例えば、嵌合高さH6は、2.50mm、又は3.50mm、又は5.50mm、又は7.50mmとすることができる。
【0074】
[0106] いくつかの実施形態では、レセプタクルコネクタ3の嵌合高さH5と、プラグコネクタ4の嵌合高さH6との合計は、コネクタ3、4からなる嵌合対の積み重ね高さとすることができる。例えば、コネクタ3、4からなる嵌合対の積み重ね高さは、H5=5.50mm及びH6=2.50mmに対応して、8.00mmとすることができる。
【0075】
[0107] 図27Aは、終端セグメント43の正面側の斜視図を示し、図27Bは、いくつかの実施形態による、終端セグメント43の後部側の斜視図を示す。終端セグメント43は、キャップ18の対応するラッチ部分(例えば、ラッチ部分18a)とラッチ止めされるように構成されたラッチ部分43cから構成することができる。いくつかの実施形態では、終端セグメント43は、装着端子4002の装着端部を、中を貫通して挿入し得る貫通孔から構成することができる。終端セグメント43を基板40に装着すると、固定具4002は、プラグコネクタ4の対向する両端部を基板40に押圧させて保持する役割を果たすことができる。
【0076】
[0108] いくつかの実施形態によれば、終端セグメント43はそれぞれ、嵌合面402の高さよりも下に延在する複数の凹部43aから構成することができる。凹部43aは、相手方コネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ3)がプラグコネクタ4と嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合ポスト(例えば、突出部33a)を受け入れるように構成された嵌合凹部とすることができる。例えば、1対の凹部43aは、終端セグメント43のそれぞれの、対向する両端部に位置することができ、正しく嵌合されたときに、嵌合面402が相手方コネクタの対応する嵌合面(例えば、嵌合面302)の方を向いているように、相手方コネクタをコネクタ4と正しく位置合わせするために使用することができる。
【0077】
[0109] 図28A及び図28Bは、いくつかの実施形態による、第1の電力セグメント41a又は第2の電力セグメント41bの斜視図及び立面図をそれぞれ示す。第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bは内側の構造のみが異なっているので、これらのセグメントはそれぞれ、これらの図では、同じ外観を有することができる。しかしながら、内的には、第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bは、互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bのそれぞれにおいて、嵌合面402の輪郭を形成することができ、分離領域402dによって分離された複数の接触領域402cを有することができるが、この分離領域は接触領域402cに比べて隆起した高さを有することができる。第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bの接触開口部402aは、接触領域402cに位置してもよい。図25及び図26Bに示されているように、プラグ4の第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bの分離領域402dは位置合わせすることができ、コネクタ4の第1の電力セグメント41a及び第2の電力セグメント41bの接触領域402cの対は位置合わせすることができ、これにより、コネクタ4が、長さ方向Lに沿って延在し、接触領域402cの平行な縦列を分離する隆起リブDを有することができるようになっている。いくつかの実施形態では、隆起リブDは、幅方向Wに沿った途中の中央に位置してもよい。いくつかの実施形態では、隆起リブDは、コネクタ4と相手方コネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ3)とが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する凹状領域(例えば、溝C)で受け入れられるように構成することができる。
【0078】
[0110] 図28Bでは、単一の分離領域402dが、2つの接触領域402c間に配列されている。しかしながら、他の実施形態では、プラグコネクタ4は、3つ以上の接触領域402cを分離する2つ以上の分離領域402dを有することができる(例えば、2つの分離領域402dによって互いに分離された3つの接触領域402c)。
【0079】
[0111] 図29Aは、いくつかの実施形態による、第1の電力セグメント41aの分解組立斜視図を示す。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメント41aは、ハウジング部分41a1と、ハウジング部分41a1に固定された複数の第1の電力端子4100aと、から構成することができる。第1の電力端子4100aは、幅方向Wに沿った横列で配列することができる。この例では、電力端子を受け入れる接触領域402cの開口部は、それらを電気的に絶縁する分離領域402d内のハウジング部分の壁で分離することができる。
【0080】
[0112] 図30Aは、第1の電力セグメント41aの第1の電力端子4100aの正面側の立面図を示す。第1の電力端子4100aはそれぞれ、タブから構成することができ、上記で論じた電力端子2100に構造が類似したものとすることができる。したがって、第1の電力端子4100aのそれぞれの構造に関する詳細は、繰り返さないことにする。
【0081】
[0113] 図29A及び図30Aでは、1対の第1の電力端子4100aが示されている。しかしながら、他の実施形態では、第1の電力セグメント41aに3つ以上の第1の電力端子4100aがあり得ることを理解されたい。
【0082】
[0114] 図29Bは、いくつかの実施形態による、第2の電力セグメント41bの分解組立斜視図を示す。いくつかの実施形態では、第2の電力セグメント41bは、ハウジング部分41b1と、ハウジング部分41b1に固定された単一の第2の電力端子4100bと、から構成することができる。この例では、電力端子を受け入れる接触領域402cの開口部は、互いに連通していてもよい。例えば、分離領域402d内のハウジング部分は、接合領域41-Cを受け入れる溝を含むことができる。
【0083】
[0115] 図30Bは、第2の電力端子4100bの正面側の立面図を示す。いくつかの実施形態では、第2の電力端子4100bは、第1のタブ41-A及び第2のタブ41-Bからそれぞれ構成することができ、それらのタブは接合領域41-Cによって互いに物理的及び電気的に接続されている。接合領域41-Cは、第1のタブ41-A及び第2のタブ41-Bが、第1の電力セグメント41aの2つの第1の電力端子4100aのタブと位置合わせされるような幅を有することができる。第1のタブ41-A及び第2のタブ41-Bは、共通の本体41-Dから、第2の電力セグメント41bの接触開口部402aまで延在することができる。
【0084】
[0116] 図31Aは、いくつかの実施形態による、信号セグメント42の斜視図を示し、図31Bは、信号セグメント42の分解組立図を示す。いくつかの実施形態では、信号セグメント42はそれぞれ、ハウジング部分42aと、ハウジング部分42aに固定された複数の信号端子4200と、から構成することができる。図31A及び図31Bに示されている例では、8つの信号端子4200からなる横列が、信号セグメント42の幅方向Wに配列されている。いくつかの実施形態では、各信号端子4200は、上記で論じた信号端子2200に構造が類似したものとすることができる。したがって、信号端子4200の構造に関する詳細は、繰り返さないことにする。
【0085】
[0117] 上述のように、いくつかの態様によれば、セグメント化された構造の代わりに、信号端子のアレイ、及び少なくとも1つの電力端子のアレイを保持する一体型の絶縁性のハウジングを有するコネクタを形成することができる。ハウジングは、コネクタのセグメントを集約させることによって形成された、上述のコネクタハウジングと同じ形状及び機能を有することができる。コネクタハウジングが、接合されたコネクタのセグメント又はモジュールからではなく単体の部材として形成される場合であっても、コネクタは、例えば、嵌合高さ若しくは積み重ね高さ、又は電力端子の数若しくは電流伝達能力が様々に異なる複数の構成のいずれかを有して形成することができるので、電子デバイスの設計者は恩恵を受けることができる。加えて、コネクタは、1つ又は複数のタイプのそれぞれの異なる数の電力セグメントからなる横列及び/又は異なる数の信号セグメントからなる横列を指定することができる。信号接続及び電力接続は同じであってもよいし、或いはモジュールが異なれば、予測可能なやり方で様々に変えてもよい。その結果、本明細書に記載されているように、デバイスの設計者は、ある1つの構成においてコネクタを適格化させることができ、これにより、同じ技術に基づいて他の構成の適格化及び使用を単純化することができる。
【0086】
[0118] いくつかの実施形態では、例えば、コネクタは、信号部分及び電力部分から構成することができる。信号部分は、絶縁性の信号ハウジングに取り付けられ、縦列及び横列状に配置された信号端子から構成することができる。電力部分は、絶縁性の電力ハウジングに固定して取り付けられた第1の電力端子からなる複数の横列及び第2の電力端子からなる複数の横列から構成することができる。信号ハウジング及び電力ハウジングは、単体のハウジング構造の区分とすることもできるし、或いは合体した構造を形成するように接合された別々の区分とすることもできる。第1の電力セグメントからなる横列はそれぞれ、コネクタの幅方向に位置合わせされた少なくとも2つの第1の電力端子から構成することができ、第1の電力端子はそれぞれ、コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する接触部分と電気的に接触するように構成された接触部分から構成されている。第2の電力端子からなる横列はそれぞれ、コネクタの幅方向に長尺状に延在し、複数の接触部分から構成された単一の第2の電力端子から構成することができる。第1の電力端子を有するセグメントと、第2の電力端子を有するセグメントと、の任意の組み合わせを有するコネクタを形成することができる。
【0087】
[0119] いくつかの実施形態では、第1の電力端子の接触部分及び第2の電力端子の接触部分は、接触部分からなる縦列を形成するように位置合わせすることができる。各接触部分は、相互交差フィンガのセット(例えば、レセプタクルコネクタの場合)とすることもできるし、或いは、各接触部分は、電力タブ(例えば、プラグコネクタの場合)とすることができる。コネクタの電力部分からなる横列はそれぞれ、隣接する接触部分間に分離領域を有することができ、これにより、縦列構造が横列に垂直な方向に延在するようになっている。例えば、コネクタは、プラグコネクタとすることができ、縦列構造は、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントにまたがる隆起リブとすることができる。別の例では、コネクタは、レセプタクルコネクタとすることができ、縦列構造は、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントにまたがる長手方向の凹部とすることができる。
【0088】
[0120] 本技術のいくつかの実施形態による、電気コネクタを作る方法は、第1の電力セグメントの接触部分及び第2の電力セグメントの接触部分が、複数の横列及び複数の縦列状に配置されるように、複数の第1の電力セグメント及び複数の第2の電力セグメントを長さ方向に位置合わせ又は積み重ねることから構成することができる。正しく位置合わせされたときに、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントのそれぞれにおける分離構造は、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントにまたがる長手方向の構造を形成するように位置合わせすることができる。方法は、複数の信号セグメントを、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントと長さ方向に位置合わせすることから構成されてもまたよい。
【0089】
[0121] いくつかの実施形態では、コネクタのセグメントは、別々に形成することができ、方法は、第1の電力セグメント、第2の電力セグメント、信号セグメント、及び/又は、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントを一緒に取り付け、これにより、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメント、並びに信号セグメントが、第1の終端セグメントと第2の終端セグメントとの間に挟まれるようにすることをさらに含むことができる。他の実施形態では、セグメントは、所望の数及び配置のセグメントを有するコネクタハウジングをその中に形成し得る金型を形成するように、金型セグメントを組み合わせることによって、接合することができる。さらに他の実施形態では、セグメントは、コネクタハウジングを形成するための金型をそこから構築し得る販売モデルを構築する設計ツールへの入力として指定することができる。
【0090】
[0122] いくつかの実施形態では、第1の電力セグメントはそれぞれ、絶縁性の第1のハウジング部分に取り付けられた少なくとも2つの伝導性の第1の電力端子から構成することができ、第2の電力セグメントはそれぞれ、絶縁性の第2のハウジング部分に取り付けられた伝導性の第2の電力端子から構成することができ、信号セグメントはそれぞれ、絶縁性の第3のハウジング部分に取り付けられ、幅方向に横列状に配置された複数の伝導性の信号端子から構成することができる。第1の電力端子及び第2の電力端子はそれぞれ、長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在することができる。いくつかの実施形態では、第1の電力端子はそれぞれ、第1の最大電力を伝えるように構成することができ、第2の電力端子はそれぞれ、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成することができる。
【0091】
[0123] 上記で論じた構造、構成、及び方法に対して様々な変更、修正、及び改良を行うことができ、本明細書に開示されている技術の趣旨及び範囲内に入るように意図されていることを理解されたい。さらに、本明細書に開示されている技術の利点が示されている場合があるが、開示されている技術のすべての実施形態がすべての記載されている利点を含むとは限らないことを認識されたい。いくつかの実施形態は、本明細書で有利なものとして記載されているいずれの特徴も実装しない場合がある。したがって、前述の説明及び添付の図面は、単に例としてのものである。
【0092】
[0124] 一例として、端子は、プリント回路基板などの基板に接続するための装着脚部を有するように図示されている。この脚部は、プリント回路基板の穴に脚部をスルーホールはんだ付けするのに適している場合がある。他の実施形態では、端子は、圧入、又は表面実装はんだ尾部など、他の構成での尾部を有することができる。
【0093】
[0125] 本明細書に記載の技術による電気コネクタは、様々な異なる構成で具体化することができる。構成例には、以下の、構成(1)から(24)の組み合わせが含まれる:
(1)電気コネクタであって、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成された絶縁性のハウジングと、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第1の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の第1の電力端子と、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第2の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の第2の電力端子と、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第3の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の信号端子と、を含み、第1の電力端子がそれぞれ、第1の最大電力を伝えるように構成され、第2の電力端子がそれぞれ、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成されている電気コネクタ。
(2)構成(1)の電気コネクタであって、第1の電力端子がそれぞれ、ハウジングの第1の開口部の対応する1つを通って露出した接触部分から構成され、第1の電力端子が、第1の電力端子が互いに電気的に絶縁されるように、複数の横列及び複数の縦列状に配置され、第1の電力端子からなる第1の縦列の接触部分が、ハウジングの長手方向の構造によって第1の電力端子からなる第2の縦列の接触部分から分離され、長手方向の構造が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する長手方向の構造と入れ子状になるような形に作られた電気コネクタ。
(3)構成(1)又は構成(2)の電気コネクタであって、第2の電力端子がそれぞれ、第1の縦列と位置合わせされた第2の電力端子の接触部分が、ハウジングの長手方向の構造によって、第2の縦列と位置合わせされた第2の電力端子の接触部分から分離されるように、第1の電力端子からなる縦列と位置合わせされた複数の接触部分から構成され、第2の電力端子のそれぞれについて、接触部分が、ハウジングに配列された共通の本体に電気的に接続され、接触部分が、ハウジングの第2の開口部を通って嵌合面で露出した電気コネクタ。
(4)構成(1)から(3)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子、第2の電力端子、及び信号端子の少なくとも一部分を覆うように構成された取り外し可能な絶縁性のキャップであって、ハウジングとラッチ止めされるように構成された複数のラッチ部分から構成されている絶縁性のキャップをさらに含む電気コネクタ。
(5)構成(1)から(4)のいずれかの電気コネクタであって、相手方コネクタと嵌合位置にあるときに、8.00mmから20.00mmの範囲の積み重ね高さを有するメザニンコネクタである電気コネクタ。
(6)構成(1)から(5)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングが、ハウジングの両側にそれぞれ位置する第1の端部及び第2の端部から構成され、ハウジングの第1の端部及び第2の端部がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合凹部で受け入れられるように構成された少なくとも1つの嵌合ポストから構成され、嵌合ポストがそれぞれ、ハウジングの嵌合高さよりも大きな高さを有する電気コネクタ。
(7)構成(1)から(6)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの長手方向の構造が凹溝から構成された電気コネクタ。
(8)構成(1)から(7)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子及び第2の電力端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブに対して押さえ付けられるように構成された相互交差フィンガから構成されている電気コネクタ。
(9)構成(1)から(8)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子及び第2の電力端子がそれぞれ、第1のフィンガプレートと第2のフィンガプレートとの対から構成され、第1のフィンガプレートが、第1のプレート本体から延在する複数の第1のフィンガであって、それぞれが、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブと接触しているように構成された第1の接触面から構成されている第1のフィンガと、第2のフィンガプレートに固定されるように構成された第1の接合表面と、から構成され、第2のフィンガプレートが、第2のプレート本体から延在する複数の第2のフィンガであって、それぞれが、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブと接触しているように構成された第2の接触面から構成されている第2のフィンガと、第1のフィンガプレートの第1の接合表面に固定されるように構成された第2の接合表面と、から構成され、第1の接触面が第2の接合表面と同じ方向に向いているように、且つ、第2の接触面が第1の接合表面と同じ方向に向いているように、第1のフィンガが第2のフィンガと相互に交差する電気コネクタ。
(10)構成(1)から(9)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子のそれぞれについて、接触部分が、第1のフィンガ区分から構成され、第2の電力端子のそれぞれについて、接触部分が、共通の本体に接続された複数の第2のフィンガ区分から構成され、第1のフィンガ区分及び第2のフィンガ区分がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブに対して押さえ付けられるように構成された相互交差フィンガから構成されている電気コネクタ。
(11)構成(1)から(10)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する信号ピン端子を受け入れるように構成された接触部から構成されている電気コネクタ。
(12)構成(1)から(11)のいずれかの電気コネクタであって、接触部がそれぞれ、第1の接触面から構成された第1のアームと、第2の接触面から構成された第2のアームと、から構成され、接触クリップのそれぞれについて、第1の接触面及び第2の接触面が互いに対向するとともに、相手方コネクタの対応する信号ピン端子を間に受け入れるように構成され、第1の接触面と第2の接触面との間の距離が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、対応する信号ピン端子が第1の接触面及び第2の接触面によって挟まれるようになっている電気コネクタ。
(13)構成(1)から(12)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが5mmから12mmの範囲であり、ハウジングの嵌合高さがハウジングの最大高さよりも低い電気コネクタ。
(14)構成(1)から(13)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが、5.50mm、7.50mm、9.50mm、及び11.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
(15)構成(1)から(14)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングが、ハウジングの両側にそれぞれ位置する第1の端部及び第2の端部から構成され、ハウジングの第1の端部及び第2の端部がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合ポストを受け入れるように構成された少なくとも1つの嵌合凹部から構成されている電気コネクタ。
(16)構成(1)から(15)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの長手方向の構造が隆起リブから構成されている電気コネクタ。
(17)構成(1)から(16)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子及び第2の電力端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブ受け入れ部分に挿入されるように構成された少なくとも1つの電力タブから構成されている電気コネクタ。
(18)構成(1)から(17)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子のそれぞれについて、接触部分が電力タブから構成され、第2の電力端子のそれぞれについて、接触部分が、共通の本体に接続された複数の電力タブから構成されている電気コネクタ。
(19)構成(1)から(18)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応するピン受け入れ端子に挿入されるように構成された信号ピンから構成されている電気コネクタ。
(20)構成(1)から(19)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが2mmから8mmの範囲であり、ハウジングの嵌合高さがハウジングの最大高さである電気コネクタ。
(21)構成(1)から(20)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが、2.50mm、3.50mm、5.50mm、及び7.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
(22)構成(1)から(21)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングが、複数の第1のハウジング部分であって、それぞれが、横列方向に位置合わせされた信号端子の群を支持するように構成されている第1のハウジング部分から構成されるような、ハウジングが、複数の第2のハウジング部分であって、それぞれが、横列方向に位置合わせされた第1の電力端子のうちの少なくとも2つを支持するように構成されている第2のハウジング部分から構成されるような、ハウジングが、複数の第3のハウジング部分であって、それぞれが、第2の電力端子のうちの1つを支持するように構成されている第3のハウジング部分から構成されるような、且つ、ハウジングが、電気コネクタの対向する両端部に位置する第1の端部ハウジング部分及び第2の端部ハウジング部分から構成されるような、セグメント化された構造を有する電気コネクタ。
(23)構成(1)から(22)のいずれかの電気コネクタであって、第1のハウジング部分を第2のハウジング部分及び第3のハウジング部分から分離するスペーサ部分をさらに含む電気コネクタ。
(24)構成(1)から(23)のいずれかの電気コネクタであって、第2のハウジング部分を第3のハウジング部分から分離するスペーサ部分をさらに含む電気コネクタ。
【0094】
[0126] 本明細書に記載の技術による電気コネクタは、様々な異なる構成で具体化することができる。構成例には、以下の、構成(25)から(40)の組み合わせが含まれる:
(25)電気コネクタであって、長さ方向に位置合わせされた複数の電力セグメントであって、それぞれが第1の絶縁性のハウジング部分に取り付けられた伝導性の電力端子であり、長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在する電力端子から構成されている電力セグメントと、長さ方向に位置合わせされた複数の信号セグメントであって、それぞれが第2の絶縁性のハウジング部分に取り付けられた複数の伝導性の信号端子から構成されている信号セグメントと、第1の絶縁性の端部、及び第1の絶縁性の端部に配列された第1の装着ポストから構成された第1の終端セグメントと、第2の絶縁性の端部、及び第2の絶縁性の端部に配列された第2の装着ポストから構成された第2の終端セグメントと、を含み、電力セグメント及び信号セグメントが、第1の終端セグメントと第2の終端セグメントとの間に配列され、第1の装着ポスト及び第2の装着ポストが、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントを、それぞれ、基板に取り付けるように構成され、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントがそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成された嵌合構造から構成され、第1のハウジング部分及び第2のハウジング部分、並びに第1の端部及び第2の端部が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成されたハウジングを形成するように互いに取り付けられ、且つ、電力端子及び信号端子が、嵌合面で露出しているとともに、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタのそれぞれの相手方端子と電気的に接触するように構成されている電気コネクタ。
(26)構成(25)の電気コネクタであって、電力端子のそれぞれについて、電力端子が、第1のハウジング部分の開口部を通って露出した接触部分から構成され、嵌合面が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する複数の長手方向の構造と入れ子になるように構成された複数の長手方向の構造から構成されている電気コネクタ。
(27)構成(25)又は構成(26)の電気コネクタであって、電力セグメントを信号セグメントから分離するスペーサセグメントをさらに含む電気コネクタ。
(28)構成(25)から(27)のいずれかの電気コネクタであって、電力セグメント及び信号セグメントのそれぞれの少なくとも一部分を覆うように構成された取り外し可能な絶縁性のキャップであって、第1の終端セグメントとラッチ止めされるように構成された第1のラッチ部分、及び第2の終端セグメントとラッチ止めされるように構成された第2のラッチ部分から構成されている絶縁性のキャップをさらに含む電気コネクタ。
(29)構成(25)から(28)のいずれかの電気コネクタであって、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントのそれぞれの嵌合構造が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合凹部で受け入れられるように構成された少なくとも1つの嵌合ポストから構成された電気コネクタ。
(30)構成(25)から(29)のいずれかの電気コネクタであって、嵌合ポストがそれぞれ、ハウジングの嵌合高さよりも大きな高さを有する電気コネクタ。
(31)構成(25)から(30)のいずれかの電気コネクタであって、電力端子がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブに対して押さえ付けられるように構成された相互交差フィンガから構成された電気コネクタ。
(32)構成(25)から(31)のいずれかの電気コネクタであって、電力端子がそれぞれ、第1のフィンガプレートと第2のフィンガプレートとの対から構成され、第1のフィンガプレートが、第1のプレート本体から延在する複数の第1のフィンガであって、それぞれが、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブと接触しているように構成された第1の接触面から構成されている第1のフィンガと、第2のフィンガプレートに固定されるように構成された第1の接合表面と、から構成され、第2のフィンガプレートが、第2のプレート本体から延在する複数の第2のフィンガであって、それぞれが、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブと接触しているように構成された第2の接触面から構成されている第2のフィンガと、第1のフィンガプレートの第1の接合表面に固定されるように構成された第2の接合表面と、から構成されるとともに、第1の接触面が第2の接合表面と同じ方向に向いているように、且つ、第2の接触面が第1の接合表面と同じ方向に向いているように、第1のフィンガが第2のフィンガと相互に交差する電気コネクタ。
(33)構成(25)から(32)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する信号ピン端子を受け入れるように構成された接触部から構成された電気コネクタ。
(34)構成(25)から(33)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが5mmから12mmの範囲である電気コネクタ。
(35)構成(25)から(34)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが、5.50mm、7.50mm、9.50mm、及び11.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
(36)構成(25)から(35)のいずれかの電気コネクタであって、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントのそれぞれの嵌合構造が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合ポストを受け入れるように構成された少なくとも1つの嵌合凹部から構成された電気コネクタ。
(37)構成(25)から(36)のいずれかの電気コネクタであって、電力端子がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブ受け入れ部分に挿入されるように構成された電力タブから構成された電気コネクタ。
(38)構成(25)から(37)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応するピン受け入れ端子に挿入されるように構成された信号ピンから構成された電気コネクタ。
(39)構成(25)から(38)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが2mmから8mmの範囲であり、ハウジングの嵌合高さが共通のハウジングの最大高さである電気コネクタ。
(40)構成(25)から(39)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが、2.50mm、3.50mm、5.50mm、及び7.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
【0095】
[0127] 本明細書に記載の技術による電気コネクタは、様々な異なる構成で具体化することができる。構成例には、以下の、構成(41)から(56)の組み合わせが含まれる:
(41)電気コネクタであって、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成された絶縁性のハウジングと、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第1の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の電力端子であって、ハウジングの長さ方向に縦列状に配置されている電力端子であり、それぞれが長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在している電力端子と、ハウジングに取り付けられ、ハウジングの第2の開口部を通って嵌合面で露出した複数の伝導性の信号端子であって、幅方向に複数の横列であって、それぞれが信号端子の少なくとも2つを含んでいる横列状に配置されている信号端子と、を含むとともに、ハウジングが、ハウジングの対向する両端部にある第1の端部及び第2の端部から構成され、第1の端部及び第2の端部がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成された嵌合構造から構成されている電気コネクタ。
(42)構成(41)の電気コネクタであって、電力端子が、単一のタイプの電力端子、又は少なくとも2つのタイプの電力端子を含む電気コネクタ。
(43)構成(41)又は構成(42)の電気コネクタであって、少なくとも2つのタイプの電力端子が、第1の最大電力を伝えるように構成された第1の電力端子と、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成された第2の電力端子と、を含む電気コネクタ。
(44)構成(41)から(43)のいずれかの電気コネクタであって、相手方コネクタと嵌合位置にあるときに、8.00mmから20.00mmの範囲の積み重ね高さを有するメザニンコネクタである電気コネクタ。
(45)構成(41)から(44)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの第1の端部の嵌合構造及び第2の端部の嵌合構造がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合凹部で受け入れられるように構成された嵌合ポストであって、それぞれがハウジングの嵌合高さよりも大きな高さを有する嵌合ポストから構成された電気コネクタ。
(46)構成(41)から(45)のいずれかの電気コネクタであって、電力端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブに対して押さえ付けられるように構成された相互交差フィンガから構成された電気コネクタ。
(47)構成(41)から(46)のいずれかの電気コネクタであって、電力端子がそれぞれ、第1のフィンガプレートと第2のフィンガプレートとの対から構成され、第1のフィンガプレートが、第1のプレート本体から延在する複数の第1のフィンガであって、それぞれが、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブと接触しているように構成された第1の接触面から構成されている第1のフィンガと、第2のフィンガプレートに固定されるように構成された第1の接合表面と、から構成され、第2のフィンガプレートが、第2のプレート本体から延在する複数の第2のフィンガであって、それぞれが、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブと接触しているように構成された第2の接触面から構成されている第2のフィンガと、第1のフィンガプレートの第1の接合表面に固定されるように構成された第2の接合表面と、から構成されるとともに、第1の接触面が第2の接合表面と同じ方向に向いているように、且つ、第2の接触面が第1の接合表面と同じ方向に向いているように、第1のフィンガが第2のフィンガと相互に交差する電気コネクタ。
(48)構成(41)から(47)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する信号ピン端子を受け入れるように構成された接触部から構成された電気コネクタ。
(49)構成(41)から(48)のいずれかの電気コネクタであって、接触部がそれぞれ、第1の接触面から構成された第1のアームと、第2の接触面から構成された第2のアームと、から構成され、接触部のそれぞれについて、第1の接触面と第2の接触面とが、互いに対向して、相手方コネクタの対応する信号ピン端子を間に受け入れるように構成され、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、第1の接触面と第2の接触面との間の距離が、対応する信号ピン端子が第1の接触面及び第2の接触面によって挟まれるような距離になっている電気コネクタ。
(50)構成(41)から(49)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが5mmから12mmの範囲であり、ハウジングの嵌合高さがハウジングの最大高さよりも低い電気コネクタ。
(51)構成(41)から(50)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが、5.50mm、7.50mm、9.50mm、及び11.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
(52)構成(41)から(51)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの第1の端部及び第2の端部の嵌合構造がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合ポストを受け入れるように構成された嵌合凹部から構成された電気コネクタ。
(53)構成(41)から(52)のいずれかの電気コネクタであって、電力端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブ受け入れ部分に挿入されるように構成された少なくとも1つの電力タブから構成された電気コネクタ。
(54)構成(41)から(53)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応するピン受け入れ端子に挿入されるように構成された信号ピンから構成された電気コネクタ。
(55)構成(41)から(54)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが2mmから8mmの範囲であり、ハウジングの嵌合高さがハウジングの最大高さである電気コネクタ。
(56)構成(41)から(55)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが、2.50mm、3.50mm、5.50mm、及び7.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
【0096】
[0128] 本明細書に記載の技術による電気コネクタは、様々な異なる構成で具体化することができる。構成例には、以下の、構成(57)から(76)の組み合わせが含まれる:
(57)電気コネクタであって、長さ方向に位置合わせされた複数の第1の電力セグメントであって、それぞれが、絶縁性の第1のハウジング部分に取り付けられた少なくとも2つの伝導性の第1の電力端子であり、それぞれが長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在している第1の電力端子から構成されている第1の電力セグメントと、長さ方向に位置合わせされた複数の第2の電力セグメントであって、それぞれが絶縁性の第2のハウジング部分に取り付けられた伝導性の第2の電力端子であり、幅方向に長尺状に延在している第2の電力端子から構成されている第2の電力セグメントと、長さ方向に位置合わせされた複数の信号セグメントであって、それぞれが絶縁性の第3のハウジング部分に取り付けられ、幅方向に横列状に配置された複数の伝導性の信号端子から構成されている信号セグメントと、を含むとともに、第1の電力端子がそれぞれ、第1の最大電力を伝えるように構成され、第2の電力端子がそれぞれ、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成された電気コネクタ。
(58)構成(57)の電気コネクタであって、絶縁性の第1の端部、及び第1の端部に配列された第1の装着ポストから構成された第1の終端セグメントと、絶縁性の第2の端部、及び第2の端部に配列された第2の装着ポストから構成された第2の終端セグメントと、をさらに含むとともに、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメント、並びに信号セグメントが、第1の終端セグメントと第2の終端セグメントとの間に配列され、第1の装着ポスト及び第2の装着ポストが、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントを、それぞれ、回路基板に取り付けるように構成され、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントがそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成された嵌合構造から構成された電気コネクタ。
(59)構成(57)又は構成(58)の電気コネクタであって、第1のハウジング部分、第2のハウジング部分、及び第3のハウジング部分、並びに第1の端部及び第2の端部が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの方を向くように構成された嵌合面から構成されたハウジングを形成するように互いに取り付けられ、且つ、第1の電力端子、第2の電力端子、及び信号端子が、嵌合面で露出しているとともに、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタのそれぞれの相手方端子と電気的に接触するように構成された電気コネクタ。
(60)構成(57)から(59)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力セグメントのそれぞれについて、第1の電力端子がそれぞれ、第1のハウジング部分の対応する第1の開口部を通って露出した接触部分から構成され、第1の電力セグメントのそれぞれについて、第1のハウジング部分が、接触部分のうちの第1の1つを接触部分のうちの第2の1つから分離するように構成された分離部分から構成され、第1の電力セグメントの第1の電力端子の接触部分が、長さ方向に延在する第1の長尺状の構造によって互いに分離された第1の縦列及び第2の縦列状に配置されるように、第1の電力端子が位置合わせされ、第1の長尺状の構造が、長さ方向に位置合わせされた第1のハウジング部分の分離部分で形成されている電気コネクタ。
(61)構成(57)から(60)のいずれかの電気コネクタであって、第2の電力セグメントのそれぞれについて、第2の電力端子が、共通の本体に接続された接触部分の対であって、幅方向に横列状に配置され、第2のハウジング部分の対応する第2の開口部を通ってそれぞれ露出した接触部分の対から構成され、第2の電力セグメントのそれぞれについて、第2のハウジング部分が、接触部分の対のうちの第1の1つを、接触部分の対のうちの第2の1つから分離するように構成された分離部分から構成され、第2の電力セグメントの第2の電力端子の接触部分の対が、第1の電力セグメントの第1の縦列及び第2の縦列と位置合わせされた縦列の対であって、長さ方向に延在する第2の長尺状の構造によって互いに分離されている縦列の対で配置されるように、第2の電力端子が位置合わせされ、第2の長尺状の構造が、長さ方向に位置合わせされた第2のハウジング部分の分離部分で形成され、且つ、第1の長尺状の構造及び第2の長尺状の構造が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する長手方向の構造と入れ子になるような形に作られた長手方向の構造を形成するように、互いに位置合わせされた電気コネクタ。
(62)構成(57)から(61)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力セグメントを第2の電力セグメントから分離するスペーサセグメントをさらに含む電気コネクタ。
(63)構成(57)から(62)のいずれかの電気コネクタであって、信号セグメントを第1の電力セグメント及び第2の電力セグメントから分離するスペーサセグメントをさらに含む電気コネクタ。
(64)構成(57)から(63)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力セグメント及び第2の電力セグメント、並びに信号セグメントのそれぞれの少なくとも一部分を覆うように構成された取り外し可能な絶縁性のキャップであって、第1の終端セグメントとラッチ止めされるように構成された第1のラッチ部分、及び第2の終端セグメントとラッチ止めされるように構成された第2のラッチ部分から構成されている絶縁性のキャップをさらに含む電気コネクタ。
(65)構成(57)から(64)のいずれかの電気コネクタであって、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントのそれぞれの嵌合構造が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合凹部で受け入れられるように構成された少なくとも1つの嵌合ポストから構成され、嵌合ポストがそれぞれ、電気コネクタの嵌合高さよりも大きな高さを有し、且つ、長手方向の構造が、凹溝から構成された電気コネクタ。
(66)構成(57)から(65)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子の接触部分及び第2の電力端子の接触部分がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブに対して押さえ付けられるように構成された相互交差フィンガから構成された電気コネクタ。
(67)構成(57)から(66)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する信号ピン端子を受け入れるように構成された接触部から構成された電気コネクタ。
(68)構成(57)から(67)のいずれかの電気コネクタであって、接触部がそれぞれ、第1の接触面から構成された第1のアームと、第2の接触面から構成された第2のアームと、から構成され、接触クリップのそれぞれについて、第1の接触面及び第2の接触面が互いに対向するとともに、相手方コネクタの対応する信号ピン端子を間に受け入れるように構成され、第1の接触面と第2の接触面との間の距離が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、対応する信号ピン端子が第1の接触面及び第2の接触面によって挟まれるような距離になっている電気コネクタ。
(69)構成(57)から(68)のいずれかの電気コネクタであって、接触クリップのそれぞれについて、第1のアーム及び第2のアームが、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、第1の接触面及び第2の接触面が対応する信号ピンに対して押さえ付けることができるように、互いの方に向けて角度が付けられている電気コネクタ。
(70)構成(57)から(69)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが5mmから12mmの範囲であり、ハウジングの嵌合高さが共通のハウジングの最大高さよりも低い電気コネクタ。
(71)構成(57)から(70)のいずれかの電気コネクタであって、共通のハウジングの嵌合高さが、5.50mm、7.50mm、9.50mm、及び11.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
(72)構成(57)から(71)のいずれかの電気コネクタであって、第1の終端セグメント及び第2の終端セグメントのそれぞれの嵌合構造が、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する嵌合ポストを受け入れるように構成された少なくとも1つの嵌合凹部から構成され、且つ、長手方向の構造が、隆起リブから構成された電気コネクタ。
(73)構成(57)から(72)のいずれかの電気コネクタであって、第1の電力端子の接触部分及び第2の電力端子の接触部分がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応する電力タブ受け入れ部分に挿入されるように構成された電力タブから構成された電気コネクタ。
(74)構成(57)から(73)のいずれかの電気コネクタであって、信号端子がそれぞれ、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にあるときに、相手方コネクタの対応するピン受け入れ端子に挿入されるように構成された信号ピンから構成された電気コネクタ。
(75)構成(57)から(74)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが2mmから8mmの範囲であり、ハウジングの嵌合高さが共通のハウジングの最大高さである電気コネクタ。
(76)構成(57)から(75)のいずれかの電気コネクタであって、ハウジングの嵌合高さが、2.50mm、3.50mm、5.50mm、及び7.50mmのうちの1つである電気コネクタ。
【0097】
[0129] 本明細書に記載の技術による電気コネクタは、様々な異なる構成で具体化することができる。構成例には、以下の、構成(78)から(80)の組み合わせが含まれる:
(78)電気コネクタであって、長さ方向に位置合わせされた複数の電力セグメントであって、それぞれが、絶縁性の電力端子ハウジング部分に取り付けられた少なくとも1つの伝導性の電力端子であり、それぞれが長さ方向に垂直な幅方向に長尺状に延在している電力端子から構成されている電力セグメントと、長さ方向に位置合わせされた複数の信号セグメントであって、それぞれが、絶縁性の信号端子ハウジング部分に取り付けられ、幅方向に横列状に配置された複数の伝導性の信号端子から構成されている信号セグメントと、を含む電気コネクタ。
(79)構成(78)の電気コネクタであって、電力セグメントが、単一のタイプの電力セグメント、又は少なくとも2つのタイプの電力セグメントを含む電気コネクタ。
(80)構成(79)の電気コネクタであって、少なくとも2つのタイプの電力セグメントが、少なくとも2つの伝導性の第1の電力端子であって、それぞれが幅方向に長尺状に延在している第1の電力端子であるとともに、それぞれが第1の最大電力を伝えるように構成されている第1の電力端子から構成された第1のタイプの電力セグメントと、幅方向に長尺状に延在している第2の電力端子であって、第1の最大電力よりも大きい第2の最大電力を伝えるように構成されている第2の電力端子から構成された第2のタイプの電力セグメントと、を含む電気コネクタ。
【0098】
結論
[0130] 本技術のいくつかの態様は1つ又は複数の方法として具体化することができ、本技術の方法の一部として実行される行為は任意の適切なやり方で順序付けできることを理解されたい。したがって、示されたもの及び/又は説明されたものとは異なる順序で行為が実行される実施形態を構築することができ、それは、たとえ様々な実施形態において、逐次の行為として示され、及び/又は説明されていても、いくつかの行為を同時に実行することを含むことができる。
【0099】
[0131] 本明細書で開示された様々な態様は、単独で、組み合わせて、又は前述の実施形態において具体的には論じられていない種々の配置で使用することができ、したがって、その用途において、前述の説明で明記された構成要素又は図面で示された構成要素の詳細及び配置に限定されることはない。例えば、ある実施形態において説明された態様は、他の実施形態において説明された態様と、任意のやり方で組み合わることができる。
【0100】
[0132] 本明細書及び特許請求の範囲における、要素を修飾するための「第1の」、「第2の」、「第3の」、等々といったような順序を表す用語の使用は、それ自体は、優先度、優先順位、又は1つの要素の別の要素に対する順序、又は方法の行為が実行される時間的順序を含意するものではなく、ある特定の名前を有する要素又は行為を(順序を表す用語の使用以外は)同じ名前を有する別の要素又は行為から区別するための単なる標示として使用され、要素又は行為を区別している。
【0101】
[0133] 本明細書で定義され、使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照によって組み込まれた文献における定義、及び/又は定義された用語の通常の意味に対して優先されることを理解されたい。
【0102】
[0134] 本明細書の明細書、及び特許請求の範囲において使用される不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、明らかに反対のことが表示されない限り、「少なくとも1つの」を意味するものと理解されたい。
【0103】
[0135] 本明細書の明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、1つ又は複数の要素の列挙に関する「少なくとも1つの」という語句は、要素の列挙内にある要素のうちの任意の1つ又は複数から選択された少なくとも1つの要素であるが、必ずしも要素の列挙内に具体的に列挙されているありとあらゆる要素のうちの少なくとも1つを含むわけではなく、要素の列挙内にある要素の任意の組合せを除外しないことを意味すると理解されたい。この定義は、「少なくとも1つの」という語句が指す要素の列挙内に具体的に特定された要素以外の要素が、それらの具体的に特定された要素との関係の有無を問わず、任意に存在し得ることをもまた、許容するものである。
【0104】
[0136] 本明細書の明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、2つの値(例えば、距離、幅、等々)に関する「等しい(equal)」又は「同じ(the same)」という語句は、2つの値が製造公差の範囲内で同じであることを意味する。したがって、2つの値が等しいか、又は同じであることは、2つの値が互いに±5%だけ異なることを意味し得る。
【0105】
[0137] 本明細書の明細書及び特許請求の範囲において使用される「及び/又は」という語句は、そのように連接された要素のうちの「一方又は両方」、すなわち、連接的に存在する要素を意味する場合もあれば、離接的に存在する要素を意味する場合もあることを理解されたい。「及び/又は」を用いて列挙された複数の要素は、同じように、すなわち、そのように連接された要素のうちの「1つ又は複数」であると解釈されたい。「及び/又は」という文節によって具体的に特定された要素以外の他の要素が、それらの具体的に特定された要素との関係の有無を問わず、任意に存在し得る。したがって、非限定的な例として、「含む(comprising)」などの制限無しの言い回しとともに使用されるときに、「A及び/又はB」と言うと、ある実施形態ではAのみを指す(任意にB以外の要素を含む)ことができ、別の実施形態では、Bのみを指す(任意にA以外の要素を含む)ことができ、さらに別の実施形態では、AとBとの両方を指す(任意に他の要素を含む)ことができる、等々といった具合である。
【0106】
[0138] 本明細書の明細書及び特許請求の範囲において使用される「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有することを理解されたい。例えば、列挙の中の項目を分離するときの「又は」、又は「及び/又は」は、包括的なものとして解釈されるものとし、すなわち、少なくとも1つを含むだけでなく、複数の要素又は要素の列挙のうちの2つ以上を含み、任意に、列挙に無記載の追加の項目を含む。「~のうちの1つのみ」又は「~のうちの正確に1つ」など、明らかに反対のことが表示された用語、又は特許請求の範囲において使用されるときの「~からなる(consisting of)」のみが、複数の要素又は要素の列挙のうちの正確に1つの要素を含有することを指す。概して、本明細書において使用される「又は」という用語は、「いずれか」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」、又は「のうちの正確に1つ」などの排他性の用語が先行するときにのみ、排他的な選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが、両方ではない」)を表示するように解釈されるものとする。「本質的に~からなる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲において使用されるとき、特許法の分野において使用されるような通常の意味を有するものとする。
【0107】
[0139] また、本明細書において使用される言葉遣い及び用語法は、説明を目的とし、限定するものと見なされるべきではない。本明細書における、「含む(including)」、「含む(comprising)」、「から構成された(comprised of)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、及び「伴う(involving)」などの用語、及びその変化形の使用は、その後に列挙された項目及びその均等物だけでなく、追加の項目もまた包含することを意味する。
【0108】
[0140] 「およそ(approximately)」及び「約(about)」という用語は、本明細書において使用される場合、いくつかの実施形態では目標値の±20%以内、いくつかの実施形態では目標値の±10%以内、いくつかの実施形態では目標値の±5%以内、及び、いくつかの実施形態では目標値の±2%以内を意味するように解釈される場合がある。「およそ」及び「約」という用語は、目標値と等しい場合がある。
【0109】
[0141] 「実質的に(substantially)」という用語は、本明細書において使用される場合、いくつかの実施形態では目標値の95%以内、いくつかの実施形態では目標値の98%以内、いくつかの実施形態では目標値の99%以内、及び、いくつかの実施形態では目標値の99.5%以内を意味するように解釈される場合がある。いくつかの実施形態において、「実質的に」という用語は、目標値の100%と等しい場合がある。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図20A
図20B
図21A
図21B
図22A
図22B
図23A-23B】
図24A
図24B
図25
図26A
図26B
図27A
図27B
図28A
図28B
図29A
図29B
図30A-30B】
図31A
図31B
【国際調査報告】