(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】接合構造及びチャイルドシート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/28 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518384
(86)(22)【出願日】2022-09-22
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 EP2022076386
(87)【国際公開番号】W WO2023046838
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202111108106.X
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ダリャン
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE07
(57)【要約】
【課題】接合構造及びその接合構造を備えたチャイルドシートの提供。
【解決手段】接合構造は、固定部と挿入部と閉鎖部材と第1の弾性部材とを含む。固定部は第1の対象物に接続され、固定部は筒状の固定部側壁を有し、固定部側壁は互いに対向して設けられた開口端と受入端を有し、挿入部は第2の対象物に接続され、挿入部は筒状の挿入部側壁を有し、第2の対象物が第1の対象物に接合するように挿入部が開口端を介して挿入方向に沿って固定部側壁に挿入されてスリーブされ、閉鎖部材は固定部側壁に設けられ、固定部の受入端と挿入部の間に位置し、開口端と受入端の間で移動可能であり、閉鎖部材は開口端と隣接する閉鎖板を有し、閉鎖板は開口端に固定部側壁の断面形状に対応する形状であり、第1の弾性部材は閉鎖部材と受入端の間に設けられ、閉鎖部材が挿入部に対して弾性的に当接するように閉鎖部材を開口端に付勢させる力を作用させる。
【選択図】
図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の対象物を第2の対象物に着脱自在に接合するための接合構造(100)であって、
前記接合構造(100)は、固定部(110)と、挿入部(130)と、閉鎖部材(120)と、第1の弾性部材(161)とを含み、
前記固定部(110)は、前記第1の対象物に接続され、前記固定部(110)は、筒状の固定部側壁(112)を有し、前記固定部側壁(112)は、互いに対向して設けられた開口端(1121)と受入端(1122)を有し、
前記挿入部(130)は、前記第2の対象物に接続され、前記挿入部(130)は、筒状の挿入部側壁(131)を有し、前記第2の対象物が前記第1の対象物に接合するように前記挿入部(130)が前記開口端(1121)を介して挿入方向に沿って前記固定部側壁(112)に挿入されてスリーブされ、
前記閉鎖部材(120)は、前記固定部側壁(112)の内側に設けられ、前記固定部(110)の前記受入端(1122)と前記挿入部(130)の間に位置し、前記開口端(1121)と前記受入端(1122)の間で移動可能であり、前記閉鎖部材(120)は、前記開口端(1121)と隣接する閉鎖板(121)を有し、前記閉鎖板(121)は、前記開口端(1121)に前記固定部側壁(112)の断面形状に対応する形状であり、
前記第1の弾性部材(161)は、前記閉鎖部材(120)と前記受入端(1122)の間に設けられ、前記閉鎖部材(120)が前記挿入部(130)に対して弾性的に当接するように、前記閉鎖部材(120)を前記開口端(1121)に付勢させる力を作用させ、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入されない時、前記閉鎖部材(120)は、前記第1の弾性部材(161)により前記開口端(1121)に付勢され、前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入されたとき、前記閉鎖部材(120)は、前記挿入部(130)により前記受入端(1122)に押圧されて前記開口端(1121)から離れる、
ことを特徴とする接合構造。
【請求項2】
ストッパー(114)と、突出部(132)とを含み、
前記ストッパー(114)は、前記固定部側壁(112)の内側に設けられ、前記開口端(1121)と前記受入端(1122)との間に位置し、前記固定部側壁(112)の前記内側から内部に突出しており、
前記突出部(132)は、前記挿入部側壁(131)の外側に設けられ、前記挿入部側壁(131)の前記外側から外側に突出しており、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入された時、前記突出部(132)は、前記ストッパー(114)を超えて移動し前記受入端(1122)に隣接する側から前記ストッパー(114)に当接することで、前記挿入部(130)の前記固定部(110)からの離脱を防止する、
ことを特徴とする請求項1に記載の接合構造。
【請求項3】
前記ストッパー(114)は、前記固定部側壁(112)の内周に沿って円環状に形成され、又は、前記固定部側壁(112)の前記内周に対称に離散的に設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の接合構造。
【請求項4】
前記閉鎖部材(120)は、バーブ(122)を備え、前記バーブ(122)は、前記閉鎖板(121)から前記受入端(1122)に向かって延び、下端に前記固定部側壁(112)に向かって突出するフック部を有し、
前記バーブ(122)は、前記受入端(1121)に隣接する側から前記ストッパー(114)に当接して、前記閉鎖部材(120)が前記第1の弾性部材(161)により前記開口端(1121)に付勢される時に、前記閉鎖部材(120)の前記固定部(110)からの離脱を防止する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の接合構造。
【請求項5】
前記固定部側壁(112)の断面は、ほぼ長方形を呈し、前記ストッパー(114)は、前記長方形の長辺と短辺のそれぞれに設けられており、
複数の前記突出部(132)は、前記挿入部側壁(131)に設けられ、前記固定部側壁(112)の長辺及び/又は短辺の前記ストッパー(114)にそれぞれ対応し、前記閉鎖部材(120)は、前記固定部側壁(112)の前記長辺及び/又は短辺の前記ストッパー(114)に対応するように構成される複数のバーブ(122)を有する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の接合構造。
【請求項6】
前記突出部(132)は、前記挿入部側壁(131)において前記挿入方向と直交する方向に延びており、前記挿入方向に平行なスロット(133)は、前記突出部(132)の両端の前記挿入部側壁(131)に設けられている、
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項7】
前記接合構造(100)は、さらに、前記挿入部側壁(131)に設けられ一部が前記挿入部(130)に挿入される解除ボタン(170)を含み、前記解除ボタン(170)は、前記挿入部(130)を前記固定部(110)に選択的にロックするように、前記挿入部(130)の挿入方向と直交する方向において、前記挿入部(130)から離れるロック位置と前記挿入部(130)に近い解除位置との間でスライド可能である、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項8】
前記解除ボタン(170)は、押付部(171)と、ロック部(172)とを含み、
前記押付部(171)は、前記挿入部(130)から離れる側で外部に突出し、前記挿入部(130)の前記挿入方向に対して垂直であり、
前記ロック部(172)は、前記挿入部(130)から離れる側で外部に突出し、前記挿入部(130)の前記挿入方向に対して垂直であり、前記押付部(171)よりも前記固定部(110)に近く位置し、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入された時、前記押付部(171)が前記固定部(110)の外側に残り、前記ロック部(172)が前記固定部(110)に挿入され前記固定部(110)の前記ストッパー(114)の内側に係止される、
ことを特徴とする請求項7に記載の接合構造。
【請求項9】
前記固定部(110)は、さらに、前記固定部側壁(112)の前記開口端(1121)のエッジから外部に延びる固定部エッジ(111)を有し、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入されない時、前記閉鎖部材(120)の閉鎖板(121)は、前記固定部エッジ(111)とほぼ面一である、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項10】
前記挿入部(130)の前記挿入方向において、前記挿入部(130)と前記閉鎖部材(120)との長さの和は、前記固定部(110)の長さにほぼ等しく、前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入された時、前記閉鎖部材(120)が前記固定部(110)の前記受入端(1122)に当接する、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項11】
シート本体(300)と、キャノピー(200)と、請求項1から10のいずれか1項に記載の接合構造(100)とを含むチャイルドシートであって、
前記キャノピー(200)は、前記シート本体(300)の上部に接合するように構成され、
前記第1の対象物は、前記シート本体(300)であり、前記第2の対象物は、前記キャノピー(200)であり、
前記2つの接合構造(100)は、前記シート本体(300)の両側にそれぞれ設けられ、前記固定部(110)の前記受入端(1122)は、前記シート本体(300)の対応する側面から前記シート本体(300)に埋設され、前記固定部(110)の前記開口端(1121)は、前記シート本体(300)の対応する側面から露出している、
ことを特徴とするチャイルドシート。
【請求項12】
前記キャノピー(200)は、第1のキャノピーロッド(210)と、ほぼU字形である第2のキャノピーロッド(220)とを含み、前記接合構造(100)は、第1のキャノピーロッド固定部材(140)と第2のキャノピーロッド固定部材(150)とを含み、前記第1のキャノピーロッド固定部材(140)は、前記挿入部(130)に固定され、前記第2のキャノピーロッド固定部材(150)は、前記第1のキャノピーロッド固定部材(140)に回動可能に接続され、
前記第1のキャノピーロッド(210)の両端は、前記2つの接合構造(100)の前記対応する第1のキャノピーロッド固定部材(140)にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッド(220)の両端は、前記第2のキャノピーロッド固定部材(150)の両端にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッド(220)は、前記第1のキャノピーロッド(210)に対して、前記挿入部(130)の前記挿入方向と平行な軸を中心として回転可能である、
ことを特徴とする請求項11に記載のチャイルドシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、接合構造及びその接合構造を備えたチャイルドシートに関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドシートは、従来、様々な年齢の子供を座らせるための装置である。チャイルドシートは、車両内での子供の安全を考慮し、走行中の子供の危険な行動を抑制し、突然の衝突などの事故の際に子供を怪我から守るためのものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術のチャイルドシートには、一般にキャノピーが設けられておらず、例えば、トップオープン式の車両や屋外での使用には不利である。また、キャノピー付きのチャイルドシートであっても、キャノピーは通常シートに固定されるように設計されているため、取り外しが不便である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の接合構造は、第1の対象物を第2の対象物に着脱自在に接合する。前記接合構造は、固定部と、挿入部と、閉鎖部材と、第1の弾性部材とを含み、前記固定部は、前記第1の対象物に接続され、前記固定部は、筒状の固定部側壁を有し、前記固定部側壁は、互いに対向して設けられた開口端と受入端を有し、前記挿入部は、前記第2の対象物に接続され、前記挿入部は、筒状の挿入部側壁を有し、前記第2の対象物が前記第1の対象物に接合するように、前記挿入部が前記開口端を介して挿入方向に沿って前記固定部側壁に挿入されてスリーブされ、前記閉鎖部材は、前記固定部側壁の内側に設けられ、前記固定部の前記受入端と前記挿入部の間に位置し、前記開口端と前記受入端の間で移動可能であり、前記閉鎖部材は、前記開口端と隣接する閉鎖板を有し、前記閉鎖板は、前記開口端に前記固定部側壁の断面形状に対応する形状であり、前記第1の弾性部材は、前記閉鎖部材と前記受入端の間に設けられ、前記閉鎖部材が前記挿入部に対して弾性的に当接するように、前記閉鎖部材を前記開口端に付勢させる力を作用させ、前記挿入部が前記固定部に挿入されない時、前記閉鎖部材は、前記第1の弾性部材により前記開口端に付勢され、前記挿入部が前記固定部に挿入されたとき、前記閉鎖部材は、前記挿入部により前記受入端に押圧されて前記開口端から離れる。
【0005】
一実施形態では、ストッパーと、突出部とを含み、前記ストッパーは、前記固定部側壁の内側に設けられ、前記開口端と前記受入端との間に位置し、前記固定部側壁の前記内側から内部に突出しており、前記突出部は、前記挿入部側壁の外側に設けられ、前記挿入部側壁の前記外側から外側に突出しており、前記挿入部が前記固定部に挿入された時、前記突出部は、前記ストッパーを超えて移動し前記受入端に隣接する側から前記ストッパーに当接することで、前記固定部からの前記挿入部の離脱を防止する。
【0006】
一実施形態では、前記ストッパーは、前記固定部側壁の内周に沿って円環状に形成され、又は、前記固定部側壁の前記内周に対称に離散的に設けられている。
【0007】
一実施形態では、前記閉鎖部材は、バーブ(barb)を備え、前記バーブは、前記閉鎖板から前記受入端に向かって延び、下端に前記固定部側壁に向かって突出するフック部を有し、前記バーブは、前記受入端に隣接する側から前記ストッパーに当接して、前記閉鎖部材が前記第1の弾性部材により前記開口端に付勢される時に、前記閉鎖部材の前記固定部からの離脱を防止する。
【0008】
一実施形態では、前記固定部側壁の断面は、ほぼ長方形を呈し、前記ストッパーは、前記長方形の長辺と短辺のそれぞれに設けられており、複数の突出部は、前記挿入部側壁に設けられ、前記固定部側壁の長辺及び/又は短辺の前記ストッパーにそれぞれ対応し、前記閉鎖部材は、前記固定部側壁の前記長辺及び/又は短辺の前記ストッパーに対応するように構成される複数のバーブを有する。
【0009】
一実施形態では前記突出部は、前記挿入部側壁において前記挿入方向と直交する方向に延びており、前記挿入方向に平行なスロットは、前記突出部の両端の前記挿入部側壁に設けられている。
【0010】
一実施形態では、前記接合構造は、さらに、前記挿入部側壁に設けられ一部が前記挿入部に挿入される解除ボタンを含み、前記解除ボタンは、前記挿入部を前記固定部に選択的にロックするように、前記挿入部の挿入方向と直交する方向において、前記挿入部から離れるロック位置と前記挿入部に近い解除位置との間でスライド可能である。
【0011】
一実施形態では、前記解除ボタンは、押付部と、ロック部とを含み、前記押付部は、前記挿入部から離れる側で外部に突出し、前記挿入部の前記挿入方向に対して垂直であり、前記ロック部は、前記挿入部から離れる側で外部に突出し、前記挿入部の前記挿入方向に対して垂直であり、前記押付部よりも前記固定部に近く位置し、前記挿入部が前記固定部に挿入された時、前記押付部が前記固定部の外側に残り、前記ロック部が前記固定部に挿入され前記固定部の前記ストッパーの内側に係止される。
【0012】
一実施形態では、前記固定部は、さらに、前記固定部側壁の前記開口端のエッジから外部に延びる固定部エッジを有し、前記挿入部が前記固定部に挿入されない時、前記閉鎖部材の閉鎖板は、前記固定部エッジとほぼ面一である。
【0013】
一実施形態では、前記挿入部の前記挿入方向において、前記挿入部と前記閉鎖部材との長さの和は、前記固定部の長さにほぼ等しく、前記挿入部が前記固定部に挿入された時、前記閉鎖部材が前記固定部の前記受入端に当接する。
【0014】
本発明のチャイルドシートは、シート本体と、キャノピーと、上記の接合構造とを含み、前記キャノピーは、前記シート本体の上部に接合するように構成され、前記第1の対象物は、前記シート本体であり、前記第2の対象物は、前記キャノピーであり、前記2つの接合構造は、前記シート本体の両側にそれぞれ設けられ、前記固定部の前記受入端は、前記シート本体の対応する側面から前記シート本体に埋設され、前記固定部の前記開口端は、前記シート本体の対応する側面から露出している。
【0015】
一実施形態では、前記キャノピーは、第1のキャノピーロッドと、ほぼU字形である第2のキャノピーロッドとを含み、前記接合構造は、第1のキャノピーロッド固定部材と第2のキャノピーロッド固定部材とを含み、前記第1のキャノピーロッド固定部材は、前記挿入部に固定され、前記第2のキャノピーロッド固定部材は、前記第1のキャノピーロッド固定部材に回動可能に接続され、前記第1のキャノピーロッドの両端は、前記2つの接合構造の前記対応する第1のキャノピーロッド固定部材にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッドの両端は、前記第2のキャノピーロッド固定部材の両端にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッドは、前記第1のキャノピーロッドに対して、前記挿入部の前記挿入方向と平行な軸を中心として回転可能である。
【0016】
以下に、本開示の実施形態を、添付図面と併せて以下に具体的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示におけるチャイルドシートを示す斜視図であり、キャノピーロッドがシート本体に係合された状態を示す。
【
図2】キャノピーロッドがシート本体から分離された状態を示す、本開示におけるチャイルドシートを示す斜視図である。
【
図3】本開示におけるチャイルドシートのキャノピーを示す斜視図である。
【
図4A】本開示におけるチャイルドシートを示す斜視図であり、接合構造が分解図で示されている。
【
図5A】本開示におけるチャイルドシートを別の角度から見た斜視図であり、接合構造が分解図で示されている。
【
図6A】
図6Bとは異なる角度から見た閉鎖部材の2つの斜視図である。
【
図6B】
図6Aとは異なる角度から見た閉鎖部材の2つの斜視図である。
【
図7A】
図7Bとは異なる角度から見た挿入部及び第1のキャノピーロッド固定部材の2つの斜視図である。
【
図7B】
図7Aとは異なる角度から見た挿入部及び第1のキャノピーロッド固定部材の2つの斜視図である。
【
図8A】
図8Bとは異なる角度から見た第2のキャノピーロッド固定部材の2つの斜視図である。
【
図8B】
図8Aとは異なる角度から見た第2のキャノピーロッド固定部材の2つの斜視図である。
【
図9A】
図1の線A-Aに沿って取った断面図である。
【
図11A】本開示における接合構造の別の実施形態の斜視図である。
【
図11C】
図11Aのブロック部の反対側にある閉鎖部材と挿入部分の斜視図である。
【
図12A】
図11Aにおける接合構造及びキャノピーロッドの斜視図であり、キャノピーロッドは開いた状態にある。
【
図13A】キャノピーロッドが閉じた状態にある、
図11Aの接合構造とキャノピーロッドの斜視図である。
【
図14A】
図11Aの線C-Cに沿って取った断面図であり、シート本体は省略されている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示は、特定の実施形態を参照して本明細書等に図示及び説明されているが、本開示は、図示等された詳細に限定されるべきではない。より具体的には、特許請求の範囲の均等物の範囲内で、本開示から逸脱することなく、これらの詳細に様々な変更を加えることができる。
【0019】
本明細書に関わる「前」、「後」、「上」、「下」などの方向の説明は、単に理解の便宜のためであり、本発明はこれに限定されるものではなく、実際の状況に応じて調整することができる。本開示は、列挙したような典型的な実施形態で説明されており、使用されている用語は例示的なものであり、説明的なものであって、特許請求の範囲に記載された本発明を制限するものではない。
【0020】
図1から
図3を参照して、本開示におけるチャイルドシートを概略的に説明する。このチャイルドシートは、ケーシング301と、ヘッドレスト部302と、バックレスト部303と、シート部304とを有するシート本体300を含む。さらに、この実施形態では、シート本体300の両側には、受入室305がさらに設けられている(
図4A参照)。受入室305は、好ましくは、ヘッドレスト部302の上縁に対してケーシング301上に配置される。他の実施形態では、受入室305は、ヘッドレスト部302の上縁に対応するケーシング301の位置とケーシング301の上縁との間に配置することもできる。
【0021】
他の実施形態では、側部衝撃保護ブロック310がシート本体300の両側に設けられている。これらの実施形態では、受入室305は、側部衝撃保護ブロック310とケーシング301の上縁との間に配置されており、本開示はこれに限定されるものではない。
【0022】
この実施形態に開示されるチャイルドシートは、キャノピー200と、シート本体300とキャノピー200とを接続する接合構造100とをさらに含む。キャノピー200は、本開示の接合構造100を介してシート本体300の左右に着脱可能に接合されるキャノピーロッドを有する。接合構造100は、シート本体300の左右に個別に設けられてもよいし、左右対称に設けられてもよい。接合構造100は、2つの部分に分かれており、一方は、受入室305に埋め込まれた固定部110であり、他方は、キャノピーロッドに接続された挿入部130である。
【0023】
観察の便宜上、キャノピー200の2本のキャノピーロッドのみを示し、キャノピーロッドに取り付けられたキャノピー布は示していない。図示のような実施形態のキャノピーは、キャノピー200を折り畳むために互いに相対的に回転され得る2本のキャノピーロッド、すなわち第1のキャノピーロッド210及び第2のキャノピーロッド220を含み(後に詳述する)、本開示の接合構造100は、任意の数のキャノピーロッドに適用可能であり、折り畳み可能なキャノピー構造にも折り畳み不可能なキャノピー構造にも適用可能であることに留意すべきである。本開示の接合構造100は、2本のキャノピーロッドが互いに相対的に回転することを可能にする設計を含む。しかしながら、この設計は必須ではなく、キャノピーの種類に応じて変化させることができる。
【0024】
本開示における接合構造100の構成要素を、
図4Aから5Bを参照して簡単に説明する。
【0025】
接合構造100は、固定部110と、挿入部130と、閉鎖部材120と、第1のキャノピーロッド固定部材140と、第2のキャノピーロッド固定部材150と、キャップ160と、第1の弾性部材161と、第2の弾性部材162とを含む。固定部110は、シート本体300に埋設される。挿入部130は、キャノピー200に接続され、キャノピー200をシート本体300に組み付けるために、挿入部130を固定部110に挿入することができる。閉鎖部材120は、挿入部130が固定部110に挿入されないとき、固定部110の開口を閉鎖するために固定部110に配置される。第1のキャノピーロッド固定部材140と第2のキャノピーロッド固定部材150は、それぞれ第1のキャノピーロッド210と第2のキャノピーロッド220を接続するために、挿入部130に接続される。
【0026】
【0027】
固定部110は、互いに対向して配置された開口端1121及び受入端1122を有する筒状の固定部側壁112を有する。固定部側壁112の断面は非円形構造であり、例えば、弧状の辺である一対の対向辺を有する矩形を概略的に呈することができる。このように、固定部110に対応する形状を有する挿入部130を固定部110に挿入すると、固定部110における挿入部130の回転を繰り返して維持(retain)することができる。固定部側壁112の断面は、例えば、正方形、台形、楕円形などの他の形状であってもよいことが理解されるべきである。
【0028】
固定部110は、さらに、固定部側壁112の開口端1121のエッジから外側に延びる固定部エッジ111を有する。固定部エッジ111は、固定部110のシート本体300への固定を容易にするために、固定部110の外観を変更することができる。一実施形態では、固定部エッジ111は、固定部側壁112の開口端1121から受入端1122に向かって反転した態様で延びており、固定部110をシート本体300に固定することを容易にし、固定部110とシート本体300との間に良好な移行部及び係合部を形成する。
【0029】
固定部側壁112の開口端1121から受入端1122に向かう方向は、挿入方向と呼ばれる。この挿入方向において、固定部側壁112の断面は、ほぼ均一である。ストッパー114は、固定部側壁112の内側に設けられ、開口端1121と受入端1122との間に位置し、固定部側壁112の内側から内部に突出している。ストッパー114は、開口端1121に近接していてもよく、例えば、挿入方向におけるストッパー114から開口端1121までの距離は、固定部110の全長の約1/2~1/3程度である。
【0030】
閉鎖部材120の具体的な構造について、
図6Aから
図6Bを参照して説明する。
【0031】
閉鎖部材120は、固定部側壁112の内側に配置され、開口端1121と受入端1122との間で移動可能な部材である。閉鎖部材120は、開口端1121に隣接する位置に閉鎖板121を有し、閉鎖板121の形状は、開口端1121における固定部側壁112の断面形状に対応する。
図6Aから6Bに示すような実施形態では、閉鎖部材120は、ほぼ板状である。しかしながら、閉鎖部材120は、開口端1121を閉鎖するのに適した閉鎖板121が設けられている限り、ブロック形状や円錐形状などの任意の適切な形状にすることができることを理解すべきである。
【0032】
一実施形態において、閉鎖部材120は、閉鎖板121から受入端1122に向かって延び、下端において固定部側壁112に向かって突出するフック部を有するバーブ122を備える。バーブ122は、固定部側壁112のストッパー114にスナップするように適合されている。閉鎖部材120が第1の弾性部材161によって開口端1121に付勢されると、バーブ122は、受入端1122に隣接する側からストッパー114に当接して、閉鎖部材120の固定部110からの離脱を防止する。一実施形態では、閉鎖部材120は、固定部側壁112の長辺及び/又は短辺のストッパー114にそれぞれ対応するように設けられた複数のバーブ122を有する。他の実施形態では、閉鎖部材120は、例えば、開口端1121の断面が閉鎖板121の断面よりも小さくなるように構成されて、閉鎖部材120の固定部110からの離脱を防止するなど、他の態様でブロックされて位置決めされてもよい。
【0033】
挿入部130及び第1のキャノピーロッド固定部材140の具体的な構造については、
図7Aから7Bを参照して説明する。
【0034】
本開示の挿入部130は、第1のキャノピーロッド固定部材140に組み立てられており、本開示の挿入部130は、異なる対象物に適用され得ることを理解されたい。
【0035】
挿入部130は、挿入部130が挿入方向に沿って開口端1121を介して固定部側壁112に挿入され得るように、筒状の挿入部側壁131を有する。挿入部側壁131の外側には、挿入部側壁131の外側から外方に突出する突出部132が設けられている。挿入部130が固定部110に挿入されると、突出部132がストッパー114を越えて移動し、受入端1122に隣接する側からストッパー114に当接して、挿入部130の固定部110からの離脱を防止する。
【0036】
一実施形態では、挿入部側壁131は、固定部側壁112の長辺及び/又は短辺のストッパー114にそれぞれ対応する複数の突出部132を有する。この設計により、挿入部130の全ての側面が固定部110にロックされ、それによりキャノピー200の安定性を向上させる。
【0037】
一実施形態において、突出部132は、挿入方向と直交する方向に沿って挿入部側壁131上に延在し、挿入方向と平行なスロット133は、突出部132の両端において挿入部側壁131上にそれぞれ設けられる。このような設計により、挿入部130の挿入時に、突出部132が弾性変形により窪み、ストッパー114上を容易に移動することができる。さらに、使用者が挿入部130を引き抜こうとするとき、突出部132は、使用者が及ぼす最小限の力のみで、ストッパー114上を移動して固定部110から外れることができる。
【0038】
挿入部130は、他の実施形態では、スナップ嵌め、摩擦嵌めなどの異なる方法で固定部110に固定されてもよいことを理解されたい。
【0039】
第1のキャノピーロッド固定部材140は、挿入方向に沿って挿入部130の外面に取り付けられる。このように、挿入部130が固定部110に完全に挿入されると、第1のキャノピーロッド固定部材140がシート本体300の側面に接近して接合構造100を部分的に遮蔽するため、接合構造100の一部が外部に露出し、すっきりとした外観を形成することができる。この実施形態では、第1のキャノピーロッド固定部材140と挿入部130とが一体に形成されている。他の実施形態では、第1のキャノピーロッド固定部材140と挿入部130はそれぞれ別の部品として形成されてもよいことを理解されたい。
【0040】
第1のキャノピーロッド固定部材140は、第1の円板状部141と第1のキャノピーロッド接続部142とを含む。第1の円板状部141は、挿入部130の側面に設けられる。第1のキャノピーロッド接続部142は、一端が第1の円板状部141の外周に接続され、他端がチャイルドシートに向かって斜め上方に延び、U字形の第1のキャノピーロッド210の一端に接続されている。第1の円板状部141の中心は、第2のキャノピーロッド固定部材150、第2の弾性部材162、及びキャップ160の少なくとも1つを受容するための中空の受け入れ空間143となっている。第2のキャノピーロッド固定部材150と第1のキャノピーロッド固定部材140との間の回転位置決めのために、複数の位置決め溝144が受け入れ空間143の周方向内壁に形成されている。
【0041】
第2のキャノピーロッド固定部材150について、
図8Aから8Bを参照して詳細に説明する。
【0042】
第2のキャノピーロッド固定部材150は、第2の円板状部151と第2のキャノピーロッド接続部152を含む。第2の円板状部は、第1のキャノピーロッド固定部材140に回転可能に取り付けられている。第2のキャノピーロッド接続部152は、一端が第2の円板状部151の外周に接続され、他端がチャイルドシートに向かって斜め前方に延び、U字状の第2のキャノピーロッド220の一端に接続される。第2の円板状部151の第1の円板状部141に対向する側には回転部153が設けられ、回転部153は、第1の円板状部141の受け入れ空間143にほぼ対応する大きさを有し、これにより、受け入れ空間143に回転可能に受入れられるようになっている。回転部153の外周には位置決め突起154が設けられ、受け入れ空間143の周方向内壁に設けられた位置決め溝144に対応し、第2のキャノピーロッド固定部材150が第1のキャノピーロッド固定部材140に対して複数の特定の角度位置に位置決めできるようになっている。回転部153の中心には貫通孔155が開口され、キャップ160の一部が第2のキャノピーロッド固定部材150の貫通孔155を通して第1のキャノピーロッド固定部材140に接続され、第2のキャノピーロッド固定部材150と第1のキャノピーロッド固定部材140との間に回転接続が形成される。
【0043】
第2の円板状部151と第1の円板状部141との間には、第2の弾性部材162、例えばトーションスプリングが設けられ、第1のキャノピーロッド固定部材140と第2のキャノピーロッド固定部材150とを閉じる方向へ回転するように付勢している。第2の弾性部材162の構成は、当該技術分野において公知であり、ここでは説明を省略する。
【0044】
具体的には、本開示におけるチャイルドシートの組み立てを、
図9Aから10Bを参照して説明する。
【0045】
図9Aから9Bに示す状態において、挿入部130は、固定部110に挿入されている。また、挿入部130の外壁に設けられた突出部132は、固定部110の内側に設けられたストッパー114に、受入端1122に隣接する側から係合され、挿入部130は、固定部110の内側に保持される。閉鎖部材120は、挿入部130によって押圧され、第1の弾性部材161の付勢力に抗して固定部側壁の受入端1122近傍に移動する。第1のキャノピーロッド固定部材140(及びそれに取り付けられた第1のキャノピーロッド210)は、シート本体300の側面に接近する。
【0046】
図10Aから10Bに示すように、挿入部130が固定部110から引き抜かれ、それに伴ってキャノピーロッドが取り外される。また、閉鎖部材120は、第1の弾性部材161によって付勢され、固定部110の開口端1121に移動する。閉鎖部材120のバーブ122は、受入端1122に隣接する側から固定部110の内側に設けられたストッパー114に係合され、これにより、閉鎖部材120が固定部110の内側に保持されるようになっている。閉鎖部材120は、バーブ122がストッパー114に係合されたときに、閉鎖板121が開口端1121とちょうど面一になるような大きさにされている。このようにして、閉鎖板121は、固定部110の壁の開口端1121を閉鎖する。
【0047】
本開示における接合構造の別の実施形態を、
図11Aから
図14Cを参照して説明する。この実施形態は、接合構造が解除ボタン170も有することを除いて、先の実施形態と実質的に同じである。解除ボタン170の機能は、接合構造100を固定部110から分離することを容易にすることである。
【0048】
解除ボタン170は、挿入部130の側面に設けられており、挿入部130に部分的に挿入されている。より具体的には、解除ボタン170は、挿入部130から離れたロック位置と、挿入部130に近い解除位置との間で、ほぼ上下方向(すなわち、挿入部130の挿入方向に対して垂直方向)にスライド可能である。
【0049】
解除ボタン170は、その挿入部130から離れた側に、押付部171とロック部172とを備えている。押付部171及びロック部172は、いずれも挿入部130の外側に露出しており、挿入部130の挿入方向と直交する方向において外側に突出しており、ロック部172は、押付部171よりも固定部110に近い位置に設けられている。解除ボタン弾性部材マウント173は、解除ボタン170の挿入部130に向かう側に設けられている。バネ状の第3の弾性部材163は、一端が解除ボタン弾性部材マウント173に固定され、他端が挿入部130の内側に当接して、解除ボタン170をロック位置に対して付勢する。制限部134も挿入部130内に設けられ、解除ボタン170の移動と挿入部130からの離脱を防止する。
【0050】
このようにして、挿入部130を固定部110に挿入すると、押付部171は固定部110の外側に残り、ロック部172は固定部110に挿入され、固定部110のエッジの内側に係止される。したがって、解除ボタン170は、挿入部130を固定部110に保持することができる。使用者が固定部110を解除しようとする場合、押付部171を挿入部130に向けて押すだけで、挿入部130を固定部110から容易に分離することができる。
【0051】
解除ボタン170を設けた実施形態では、挿入部130に突出部132や溝133を配設する必要がない。
【0052】
以上説明したように、本開示は、チャイルドシートのシート本体300とキャノピー200とを容易に係合させることができ、キャノピー200を取り外したときに大きな孔が現れない接合構造100を提供する。また、本開示の接合構造100によれば、キャノピー200の取り付けにかかわらず、全体としてすっきりとした外観のチャイルドシートを提供することができる。さらに、本開示の接合構造100は、チャイルドシートへの適用に限定されるものではなく、任意の2つの物体の接合にも用いることができる。
【0053】
本開示は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な形態で具体化され得るので、上述の実施形態は、前述の詳細に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲又はその均等物の範囲内の全ての変更及び修正は、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
【符号の説明】
【0054】
100 接合構造
110 固定部
111 固定部エッジ
112 固定部側壁
1121 開口端
1122 受入端
114 ストッパー
120 閉鎖部材
121 閉鎖板
122 バーブ
130 挿入部
131 挿入部側壁
132 突出部
133 スロット
134 制限部
140 第1のキャノピーロッド固定部材
141 第1の円板状部
142 第1のキャノピーロッド接続部
143 受け入れ空間
144 位置決め溝
150 第2のキャノピーロッド固定部材
151 第2の円板状部
152 第2のキャノピーロッド接続部
153 回転部
154 位置決め突起
155 貫通孔
160 キャップ
161 第1の弾性部材
162 第2の弾性部材
163 第3の弾性部材
170 解除ボタン
171 押付部
172 ロック部
173 解除ボタン弾性部材マウント
200 キャノピー
210 第1のキャノピーロッド
220 第2のキャノピーロッド
300 シート本体
310 保護ブロック
301 ケーシング
302 ヘッドレスト部
303 バックレスト部
304 シート部
305 受入室
【手続補正書】
【提出日】2024-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の対象物を第2の対象物に着脱自在に接合するための接合構造(100)であって、
前記接合構造(100)は、固定部(110)と、挿入部(130)と、閉鎖部材(120)と、第1の弾性部材(161)とを含み、
前記固定部(110)は、前記第1の対象物に接続され、前記固定部(110)は、筒状の固定部側壁(112)を有し、前記固定部側壁(112)は、互いに対向して設けられた開口端(1121)と受入端(1122)を有し、
前記挿入部(130)は、前記第2の対象物に接続され、前記挿入部(130)は、筒状の挿入部側壁(131)を有し、前記第2の対象物が前記第1の対象物に接合するように前記挿入部(130)が前記開口端(1121)を介して挿入方向に沿って前記固定部側壁(112)に挿入されてスリーブされ、
前記閉鎖部材(120)は、前記固定部側壁(112)の内側に設けられ、前記固定部(110)の前記受入端(1122)と前記挿入部(130)の間に位置し、前記開口端(1121)と前記受入端(1122)の間で移動可能であり、前記閉鎖部材(120)は、前記開口端(1121)と隣接する閉鎖板(121)を有し、前記閉鎖板(121)は、前記開口端(1121)に前記固定部側壁(112)の断面形状に対応する形状であり、
前記第1の弾性部材(161)は、前記閉鎖部材(120)と前記受入端(1122)の間に設けられ、前記閉鎖部材(120)が前記挿入部(130)に対して弾性的に当接するように、前記閉鎖部材(120)を前記開口端(1121)に付勢させる力を作用させ、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入されない時、前記閉鎖部材(120)は、前記第1の弾性部材(161)により前記開口端(1121)に付勢され、前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入されたとき、前記閉鎖部材(120)は、前記挿入部(130)により前記受入端(1122)に押圧されて前記開口端(1121)から離れる、
ことを特徴とする接合構造。
【請求項2】
ストッパー(114)と、突出部(132)とを含み、
前記ストッパー(114)は、前記固定部側壁(112)の内側に設けられ、前記開口端(1121)と前記受入端(1122)との間に位置し、前記固定部側壁(112)の前記内側から内部に突出しており、
前記突出部(132)は、前記挿入部側壁(131)の外側に設けられ、前記挿入部側壁(131)の前記外側から外側に突出しており、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入された時、前記突出部(132)は、前記ストッパー(114)を超えて移動し前記受入端(1122)に隣接する側から前記ストッパー(114)に当接することで、前記挿入部(130)の前記固定部(110)からの離脱を防止する、
ことを特徴とする請求項1に記載の接合構造。
【請求項3】
前記ストッパー(114)は、前記固定部側壁(112)の内周に沿って円環状に形成され、又は、前記固定部側壁(112)の前記内周に対称に離散的に設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の接合構造。
【請求項4】
前記閉鎖部材(120)は、バーブ(122)を備え、前記バーブ(122)は、前記閉鎖板(121)から前記受入端(1122)に向かって延び、下端に前記固定部側壁(112)に向かって突出するフック部を有し、
前記バーブ(122)は、前記受入端(1121)に隣接する側から前記ストッパー(114)に当接して、前記閉鎖部材(120)が前記第1の弾性部材(161)により前記開口端(1121)に付勢される時に、前記閉鎖部材(120)の前記固定部(110)からの離脱を防止する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の接合構造。
【請求項5】
前記固定部側壁(112)の断面は、ほぼ長方形を呈し、前記ストッパー(114)は、前記長方形の長辺と短辺のそれぞれに設けられており、
複数の前記突出部(132)は、前記挿入部側壁(131)に設けられ、前記固定部側壁(112)の長辺及び/又は短辺の前記ストッパー(114)にそれぞれ対応し、前記閉鎖部材(120)は、前記固定部側壁(112)の前記長辺及び/又は短辺の前記ストッパー(114)に対応するように構成される複数のバーブ(122)を有する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の接合構造。
【請求項6】
前記突出部(132)は、前記挿入部側壁(131)において前記挿入方向と直交する方向に延びており、前記挿入方向に平行なスロット(133)は、前記突出部(132)の両端の前記挿入部側壁(131)に設けられている、
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項7】
前記接合構造(100)は、さらに、前記挿入部側壁(131)に設けられ一部が前記挿入部(130)に挿入される解除ボタン(170)を含み、前記解除ボタン(170)は、前記挿入部(130)を前記固定部(110)に選択的にロックするように、前記挿入部(130)の挿入方向と直交する方向において、前記挿入部(130)から離れるロック位置と前記挿入部(130)に近い解除位置との間でスライド可能である、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項8】
前記解除ボタン(170)は、押付部(171)と、ロック部(172)とを含み、
前記押付部(171)は、前記
固定部(110)から離れる側で外部に突出し、前記挿入部(130)の前記挿入方向に対して垂直であり、
前記ロック部(172)は、前記
固定部(110)から離れる側で外部に突出し、前記挿入部(130)の前記挿入方向に対して垂直であり、前記押付部(171)よりも前記固定部(110)に近く位置し、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入された時、前記押付部(171)が前記固定部(110)の外側に残り、前記ロック部(172)が前記固定部(110)に挿入され前記固定部(110)の前記ストッパー(114)の内側に係止される、
ことを特徴とする請求項7に記載の接合構造。
【請求項9】
前記固定部(110)は、さらに、前記固定部側壁(112)の前記開口端(1121)のエッジから外部に延びる固定部エッジ(111)を有し、
前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入されない時、前記閉鎖部材(120)の閉鎖板(121)は、前記固定部エッジ(111)とほぼ面一である、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項10】
前記挿入部(130)の前記挿入方向において、前記挿入部(130)と前記閉鎖部材(120)との長さの和は、前記固定部(110)の長さにほぼ等しく、前記挿入部(130)が前記固定部(110)に挿入された時、前記閉鎖部材(120)が前記固定部(110)の前記受入端(1122)に当接する、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の接合構造。
【請求項11】
シート本体(300)と、キャノピー(200)と、請求項1から10のいずれか1項に記載の接合構造(100)とを含むチャイルドシートであって、
前記キャノピー(200)は、前記シート本体(300)の上部に接合するように構成され、
前記第1の対象物は、前記シート本体(300)であり、前記第2の対象物は、前記キャノピー(200)であり、
前記2つの接合構造(100)は、前記シート本体(300)の両側にそれぞれ設けられ、前記固定部(110)の前記受入端(1122)は、前記シート本体(300)の対応する側面から前記シート本体(300)に埋設され、前記固定部(110)の前記開口端(1121)は、前記シート本体(300)の対応する側面から露出している、
ことを特徴とするチャイルドシート。
【請求項12】
前記キャノピー(200)は、
ほぼU字形である第1のキャノピーロッド(210)と、
第2のキャノピーロッド(220)とを含み、前記接合構造(100)は、第1のキャノピーロッド固定部材(140)と第2のキャノピーロッド固定部材(150)とを含み、前記第1のキャノピーロッド固定部材(140)は、前記挿入部(130)に固定され、前記第2のキャノピーロッド固定部材(150)は、前記第1のキャノピーロッド固定部材(140)に回動可能に接続され、
前記第1のキャノピーロッド(210)の両端は、前記2つの接合構造(100)の前記対応する第1のキャノピーロッド固定部材(140)にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッド(220)の両端は、
前記2つの接合構造(100)の対応する前記第2のキャノピーロッド固定部材(150)
にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッド(220)は、前記第1のキャノピーロッド(210)に対して、前記挿入部(130)の前記挿入方向と平行な軸を中心として回転可能である、
ことを特徴とする請求項11に記載のチャイルドシート。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
一実施形態では、前記解除ボタンは、押付部と、ロック部とを含み、前記押付部は、前記固定部から離れる側で外部に突出し、前記挿入部の前記挿入方向に対して垂直であり、前記ロック部は、前記固定部から離れる側で外部に突出し、前記挿入部の前記挿入方向に対して垂直であり、前記押付部よりも前記固定部に近く位置し、前記挿入部が前記固定部に挿入された時、前記押付部が前記固定部の外側に残り、前記ロック部が前記固定部に挿入され前記固定部の前記ストッパーの内側に係止される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
一実施形態では、前記キャノピーは、ほぼU字形である第1のキャノピーロッドと、第2のキャノピーロッドとを含み、前記接合構造は、第1のキャノピーロッド固定部材と第2のキャノピーロッド固定部材とを含み、前記第1のキャノピーロッド固定部材は、前記挿入部に固定され、前記第2のキャノピーロッド固定部材は、前記第1のキャノピーロッド固定部材に回動可能に接続され、前記第1のキャノピーロッドの両端は、前記2つの接合構造の前記対応する第1のキャノピーロッド固定部材にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッドの両端は、前記2つの接合構造(100)の対応する前記第2のキャノピーロッド固定部材にそれぞれ固定接続され、前記第2のキャノピーロッドは、前記第1のキャノピーロッドに対して、前記挿入部の前記挿入方向と平行な軸を中心として回転可能である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
固定部110は、互いに対向して配置された開口端1121及び受入端1122を有する筒状の固定部側壁112を有する。固定部側壁112の断面は非円形構造であり、例えば、弧状の辺である一対の対向辺を有する矩形を概略的に呈することができる。このように、固定部110に対応する形状を有する挿入部130を固定部110に挿入すると、固定部110における挿入部130の回転を防止することができる。固定部側壁112の断面は、例えば、正方形、台形、楕円形などの他の形状であってもよいことが理解されるべきである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
固定部110は、さらに、固定部側壁112の開口端1121のエッジから外側に延びる固定部エッジ111を有する。固定部エッジ111は、固定部110をシート本体300に固定するのに有利であり、固定部110の外観を修飾することができる。一実施形態では、固定部エッジ111は、固定部側壁112の開口端1121から受入端1122に向かって反転した態様で延びており、固定部110をシート本体300に固定することを容易にし、固定部110とシート本体300との間に良好な移行部及び係合部を形成する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
挿入部130は、筒状の挿入部側壁131を有し、挿入部130が開口端1121を介して挿入方向に沿って固定部側壁112に挿入されてスリーブされている。挿入部側壁131の外側には、挿入部側壁131の外側から外方に突出する突出部132が設けられている。挿入部130が固定部110に挿入されると、突出部132がストッパー114を越えて移動し、受入端1122に隣接する側からストッパー114に当接して、挿入部130の固定部110からの離脱を防止する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
第1のキャノピーロッド固定部材140は、挿入部130の挿入方向の外面に接続されている。このように、挿入部130が固定部110に完全に挿入されると、第1のキャノピーロッド固定部材140がシート本体300の側面に接近して接合構造100を部分的に遮蔽するため、接合構造100全体が外部に露出する部分が少なくなり、すっきりとした外観を形成することができる。この実施形態では、第1のキャノピーロッド固定部材140と挿入部130とが一体に形成されている。他の実施形態では、第1のキャノピーロッド固定部材140と挿入部130はそれぞれ別の部品として形成されてもよいことを理解されたい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
図10Aから10Bに示すように、挿入部130が固定部110から引き抜かれ、それに伴ってキャノピーロッドが取り外される。また、閉鎖部材120は、第1の弾性部材161によって付勢され、固定部110の開口端1121に移動する。閉鎖部材120のバーブ122は、受入端1122に隣接する側から固定部110の内側に設けられたストッパー114に係合され、これにより、閉鎖部材120が固定部110の内側に保持されるようになっている。閉鎖部材120は、バーブ122がストッパー114に係合されたときに、閉鎖板121が開口端1121とちょうど面一になるような大きさにされている。このようにして、閉鎖板121は、固定部
側壁112の開口端1121を閉鎖する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
本開示における接合構造の別の実施形態を、
図11Aから
図14Cを参照して説明する。この実施形態は、接合構造が解除ボタン170も有することを除いて、先の実施形態と実質的に同じである。解除ボタン170の機能は、
挿入部130を固定部110から分離することを容易にすることである。
【国際調査報告】