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特表2024-5336981つ以上の漏れ防止特徴を備える液体収集アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】1つ以上の漏れ防止特徴を備える液体収集アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/455 20060101AFI20240905BHJP
   A61F 5/457 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
A61F5/455
A61F5/457
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518599
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 US2022044243
(87)【国際公開番号】W WO2023049175
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】63/247,478
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョナス ジル ダブリュー
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC37
4C098CD05
4C098CE15
(57)【要約】
例示的な液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域の反対側の先端領域と、開口を画定する表領域と、表領域の反対側の裏領域と、を有する不透液性層を備える。不透液性層はさらに、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する。液体収集アセンブリはさらに、チャンバ内に配置され、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料を備える。液体収集アセンブリは、体液の液体収集アセンブリからの漏出の可能性を低減するように構成された1つ以上の漏れ防止特徴を備える。漏れ防止特徴は、楔形状を有し、開口全体にわたって延在する多孔材料の少なくとも一部と、裏領域上に配置された液体出口と先端領域から延在する延在部と、の内1以上を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端領域と、前記基端領域から離間した先端領域と、少なくとも1つの開口を画定する表領域と、前記表領域の反対側の裏領域と、を有し、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する不透液性層と、
前記チャンバ内に配置され、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料と、
1つ以上の漏れ防止特徴と、
を備え、
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、
略楔形状を有し、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する、前記少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、
前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口と、
前記不透液性層の前記先端領域から延在し、臀裂内に配置されるように構成された延在部と、
の内の少なくとも1つを含む、液体収集アセンブリ。
【請求項2】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、略楔形状を有し、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する、前記少なくとも1つの多孔材料の前記少なくとも一部を含む、請求項1に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの多孔材料は、透液性内層と、透液性外層と、前記透液性内層および前記透液性外層の、前記少なくとも1つの開口に隣接した部分間に配置された少なくとも1つの透液性中間材料と、を含む、請求項2に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項4】
前記透液性内層は排水経路を画定する、請求項3に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの透液性中間材料は、前記透液性内層により画定された前記排水経路に対応するサイズおよび形状を有する、請求項4に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項6】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項7】
前記液体出口は、前記先端領域よりも、前記不透液性層の前記基端領域に近い、請求項6に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項8】
前記液体出口を通じて、前記チャンバ内に延在する、少なくとも1つの導管をさらに備える、請求項6または7に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの導管は、
前記不透液性層の長手軸に略平行の方向に、前記チャンバ内へと延在する第1導管と、
前記長手軸に略垂直の方向に、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する第2導管と、
前記第1導管を前記第2導管に流体結合する、L字状接続金具と、
を含む、請求項8に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの導管は、
前記不透液性層の長手軸に略平行の方向に、前記チャンバ内へと延在する第1導管と、
前記長手軸に略垂直の方向に、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する第2導管と、
第1開口と、前記第1開口の反対側の第2開口と、前記第1および第2開口間の第3開口を有し、前記第1開口は前記第1導管に接続され、前記第2開口は閉鎖し、前記第3開口は前記第2導管に接続される、T字状接続金具と、を含む、請求項8に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの導管の少なくとも一部は、その内部に配置された、またはそれに取り付けられた形状記憶材料を有する、請求項8から10のいずれか一項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項12】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記先端領域から延在する前記延在部を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記液体収集アセンブリと、
貯液容器と、
真空源と、を備え、
前記液体収集アセンブリの前記チャンバ、前記貯液容器、および前記真空源は互いに流体連通することで、前記チャンバ内に1つ以上の体液が存在する際に、前記真空源から前記液体収集アセンブリの前記チャンバに提供される吸引により、前記チャンバ内から前記1つ以上の体液が除去され、前記体液が前記貯液容器内に溜められる、液体収集システム。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記液体収集アセンブリと、
脚の間に嵌るように構成された略楔形状枕部であって、尿道口に近接して配置され、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する前記透液性外層の部分を、前記尿道口に対して押し付けるように構成された頂点を有する略楔形状枕部と、
を備える液体収集システム。
【請求項15】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口を含み、前記液体収集アセンブリは、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内に延在する少なくとも1つの導管を有し、
前記略楔形状枕部は、その内部に、前記少なくとも1つの導管が通じて配置されるように構成された凹部を画定する、請求項14に記載の液体収集システム。
【請求項16】
前記略楔形状枕部は、
圧縮可能支持部材と、
前記圧縮可能支持部材上に配置された、または配置可能な筐体と、
を有する、請求項14または15に記載の液体収集システム。
【請求項17】
前記筐体は、不透液性層を有する、請求項16に記載の液体収集システム。
【請求項18】
前記筐体は、前記不透液性層の外面上に配置された液体収容層を有する、請求項17に記載の液体収集システム。
【請求項19】
貯液容器と、
真空源と、
をさらに備え、
前記液体収集アセンブリの前記チャンバ、前記貯液容器、および前記真空源は、互いに流体連通することで、前記チャンバ内に1つ以上の体液が存在する際に、前記真空源から前記液体収集アセンブリの前記チャンバに提供される吸引により、前記チャンバ内から前記1つ以上の体液が除去され、前記体液が前記貯液容器内に溜められる、請求項14から18のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項20】
脚と、前記チャンバ外に配置された少なくとも1つの導管の一部とに取り付けられるように構成された脚取付デバイスをさらに備える、請求項14から19のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項21】
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記液体収集アセンブリを備える液体収集システムであって、
前記液体出口は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置され、前記液体収集アセンブリは、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する少なくとも1つの導管を有し、
前記液体収集システムは、脚と、前記チャンバ外に配置された少なくとも1つの導管の一部とに取り付けられるように構成された脚取付デバイスをさらに備える、液体収集システム。
【請求項22】
前記脚取付デバイスはストラップを有する、請求項21に記載の液体収集システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその開示の全体が本明細書に組み込まれる、2021年9月23日に出願の米国仮特許出願第63/247,478号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
人または動物は、可動性が限られて、または損なわれて、通常の排尿処理が困難または不可能になり得る。例えば、人は、可動性が損なわれるような障害を経験または持ち得る。人は、パイロット、運転手、および危険区域での作業員などが経験するように、行動条件が制限され得る。さらに、治験目的または健康診断に、体液の収集が必要となる場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2021/138411号
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/228642号明細書
【特許文献3】国際公開第2021/016026号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フォーリーカテーテルなどの尿道カテーテルは、失禁などのこれら状況の一部を解消できる。しかし、尿道カテーテルは不快感、苦痛を伴い得、また感染などの合併症を生じ得る。さらに、寝たきりの個人が排尿に使用する容器である、尿瓶が使用される場合もある。しかし、尿瓶は往々にして不便で、こぼれるなどその他衛生的な問題を生じ得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態において、液体収集アセンブリが開示される。液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域から離間した先端領域と、開口を画定する表領域と、表領域の反対側の裏領域と、を有する不透液性層を備える。不透液性層は、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する。液体収集アセンブリはさらに、チャンバ内に配置され、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料を備える。液体収集アセンブリは、1つ以上の漏れ防止特徴を備える。1つ以上の漏れ防止特徴は、略楔形状を有し、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、不透液性層の裏領域上に配置された液体出口と、不透液性層の先端領域から延在する延在部と、の内の少なくとも1つを含む。延在部は、臀裂内に配置されるように構成される。
【0006】
実施形態において、液体収集システムが開示される。液体収集システムは、液体収集アセンブリを備える。液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域の反対側の先端領域と、開口を画定する表領域と、表領域の反対側の裏領域と、を有する不透液性層を備える。不透液性層は、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する。液体収集アセンブリはさらに、チャンバ内に配置され、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料を備える。液体収集アセンブリは、1つ以上の漏れ防止特徴を備える。1つ以上の漏れ防止特徴は、略楔形状を有し、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、不透液性層の裏領域上に配置された液体出口と、不透液性層の先端領域から延在する延在部と、の内の少なくとも1つを含む。延在部は、臀裂内に配置されるように構成される。液体収集システムはさらに、貯液容器と、真空源と、を備える。液体収集アセンブリのチャンバと、貯液容器と、真空源とは互いに流体連通する。これにより、チャンバ内に1つ以上の体液が存在する際に、真空源から液体収集アセンブリのチャンバに提供される吸引により、1つ以上の体液がチャンバから除去されて、体液が貯液容器に溜められる。
【0007】
実施形態において、液体収集システムが開示される。液体収集システムは、液体収集アセンブリを備える。液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域の反対側の先端領域と、開口を画定する表領域と、表領域の反対側の裏領域と、を有する不透液性層を備える。不透液性層は、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する。液体収集アセンブリはさらに、チャンバ内に配置され、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料を備える。液体収集アセンブリは、1つ以上の漏れ防止特徴を備える。1つ以上の漏れ防止特徴は、略楔形状を有し、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、不透液性層の裏領域上に配置された液体出口と、不透液性層の先端領域から延在する延在部と、の内の少なくとも1つを含む。延在部は、臀裂内に配置されるように構成される。液体収集システムはさらに、股の間に嵌るように構成された略楔形状枕部を有する。略楔形状枕部は、尿道口に近接して配置され、開口全体にわたって延在する透液性外層の部分を尿道口に対して押し付けるように構成された頂点を有する。
【0008】
実施形態において、液体収集システムが開示される。液体収集システムは、液体収集アセンブリを備える。液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域の反対側の先端領域と、開口を画定する表領域と、表領域の反対側の裏領域と、を有する不透液性層を備える。不透液性層は、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する。液体収集アセンブリはさらに、チャンバ内に配置され、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料を備える。液体収集アセンブリは、1つ以上の漏れ防止特徴を備える。1つ以上の漏れ防止特徴は、略楔形状を有し、開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、不透液性層の裏領域上に配置された液体出口と、不透液性層の先端領域から延在する延在部と、の内の少なくとも1つを含む。延在部は、臀裂内に配置されるように構成される。液体収集システムはさらに、脚と、チャンバ外に配置された少なくとも1つの導管の一部とに取り付けられるように構成された脚取付デバイスを備える。
【0009】
開示の実施形態うちの任意のものからの特徴は、限定されることなく、互いに組み合わされて使用され得る。さらに、以下の詳細な説明および添付の図面を十分に考察することで、当業者には本開示の別の特徴および利点が明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面は本開示のいくつかの実施形態を示すものであり、同一の参照符号は、異なる図面、または図面に示す実施形態での同一または同様の開示の要素または特徴を示す。
図1A】実施形態に係る液体収集アセンブリの等角投影図である。
図1B】実施形態に係る、面1B-1Bに沿った液体収集アセンブリの概略断面図である。
図1C】実施形態に係る、面1C-1Cに沿った液体収集アセンブリの概略断面図である。
図2】実施形態に係る液体収集アセンブリの概略断面図である。
図3】実施形態に係る液体収集アセンブリの概略断面図である。
図4A】実施形態に係る液体収集アセンブリの等角投影図である。
図4B】実施形態に係る、図4Aに示す面4B-4Bに沿った液体収集アセンブリの概略断面図である。
図5】実施形態に係る液体収集アセンブリの概略断面図である。
図6A】実施形態に係る、個人に使用されている、液体収集アセンブリおよび枕部を備える液体収集システムの上面図である。
図6B】実施形態に係る枕部の概略断面図である。
図7】実施形態に係る、個人に使用されている、液体収集アセンブリおよび脚取付デバイスを備える液体収集システムの上面図である。
図8】実施形態に係る導管の概略断面図である。
図9】実施形態に係る、延在部を有する液体収集アセンブリの上平面図である。
図10】実施形態に係る、液体収集用の液体収集システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施形態は、液体収集アセンブリと、それを有する液体収集アセンブリと、それを使用する方法に関する。例示的な液体収集アセンブリは、基端領域と、基端領域から離間した先端領域と、少なくとも1つの開口を画定する表領域と、表領域の反対側の裏領域と、を有する不透液性層(例えば、不透液性バリア)を備える。不透液性層はさらに、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する。液体収集アセンブリはさらに、チャンバ内に配置された少なくとも1つの多孔材料を備える。多孔材料の一部は、開口全体にわたって延在する。液体収集アセンブリは、1つ以上の体液(例えば、尿、血液、汗など)が液体収集アセンブリから漏出する可能性を低減するように構成された1つ以上の漏れ防止特徴を備える。漏れ防止特徴は、楔形状を有し、開口全体にわたって延在する多孔材料の少なくとも一部と、不透液性層の裏領域上に配置された液体出口と、先端領域から延在し、臀裂内に配置されるように構成された延在部と、の内1つ以上を含み得る。
【0012】
本明細書に開示の液体収集アセンブリ(例えば、1つ以上の漏れ防止特徴を備える液体収集アセンブリ)は、個人の膣領域から、体液(例えば、尿、血液、汗など)を収集するように構成された女性用液体収集アセンブリの例である。使用時に、本明細書に開示の液体収集アセンブリは、開口の全体にわたって延在する多孔材料の少なくとも一部が、個人の尿道口に隣接配置されるように、個人の膣領域上に配置され得る。個人は、尿道口から体液として尿を排出し得る。体液は、開口を通じて、多孔材料およびチャンバ内へと受け入れられる。チャンバと流体連通する少なくとも1つの導管を通じて、チャンバから体液が除去され得る。
【0013】
本明細書に開示の液体収集アセンブリは、従来の液体収集アセンブリ(例えば、本明細書に開示の1つ以上の漏れ防止特徴を備えない液体収集アセンブリ)に対する1つ以上の改善を提供する。従来の液体収集アセンブリの漏れ防止性能は、従来の液体収集アセンブリの個人の膣領域上の適切な配置、および個人の膣領域への従来の液体収集アセンブリの固定に依存する。しかし、身体構造は個人間で異なるため、従来の液体収集アセンブリを膣領域に配置および固定することが困難となる。一例において、従来の液体収集アセンブリは、個人の腿と、従来の液体収集アセンブリとの接触に依存して、膣領域へ固定され得る。一方で、腿が比較的細い個人(例えば、痩せた個人)の場合、従来の液体収集アセンブリを膣領域に適切に固定するには接触が不十分となり得る。これにより漏れが生じ得る。一例において、従来の液体収集アセンブリは、その基端領域から延在する導管を有し得る。そのような例において、導管は、従来の液体収集アセンブリの膣領域への固定に一切役割を果たさない。また、導管が屈曲していると、従来の液体収集アセンブリの残部にトルクを印加し得る。従来の液体収集アセンブリの残部に印加されるトルクは、当該アセンブリを膣領域に対して移動させ、漏れが生じ得る。一例において、従来の液体収集アセンブリの先端領域は、臀裂内に配置され得る。これは、従来の液体収集アセンブリを膣領域に揃え、従来の液体収集アセンブリの膣領域への固定に寄与する。しかし、従来の液体収集アセンブリの先端領域を臀裂内に配置すると、個人の肛門領域から、糞便が従来の液体収集アセンブリの開口へ移動する可能性を高め得る。これは、尿路感染症の可能性を高め得る。さらに、従来の液体収集アセンブリの先端領域を臀裂内に配置すると、導管の入口が少なくとも部分的に塞がれる可能性を高め得る。これにより、体液が従来の液体収集アセンブリから除去され得る速度が低下し得る。体液が従来の液体収集アセンブリから除去される速度が低下すると、従来の液体収集アセンブリ内に体液が溜まり得る。これにより、体液の漏出が生じ得る。
【0014】
本明細書に開示の液体収集アセンブリは、従来の液体収集アセンブリに関するこれら問題の少なくとも一部を解消する1つ以上の漏れ防止特徴を備える。一例において、1つ以上の漏れ防止特徴は、開口の全体にわたって延在し、楔形状を有する、多孔材料の少なくとも一部を含み得る。多孔材料の楔形状は、多孔材料の一部を、個人の陰唇のひだ間に配置可能とする。陰唇のひだ間に多孔材料を配置することで、個人の腿が比較的細くとも、陰唇のひだを、液体収集アセンブリに揃え、液体収集アセンブリを個人に固定することが可能となる。一例において、1つ以上の漏れ防止特徴は、不透液性層の裏領域上に配置された液体出口を含み得る。そのような例において、基端領域上に液体出口を有する略同様の液体収集アセンブリと比較して、液体収集アセンブリを膣領域に対して移動させ得るトルクを印加する導管の能力が抑制される。一例において、1つ以上の漏れ防止特徴は、液体収集アセンブリを膣領域に揃えて固定することに寄与するために臀裂内に配置されるように構成された、先端領域から延在する延在部を含み得る。
【0015】
図1Aは、実施形態に係る液体収集アセンブリ100の等角投影図である。図1Bおよび1Cは、実施形態に係る、それぞれ面1B-1Bおよび1C-1Cに沿った液体収集アセンブリの概略断面図である。液体収集アセンブリ100は、不透液性層102を備える。不透液性層102は、基端領域104と、基端領域104から離間した先端領域106と、を有する。不透液性層102はさらに、少なくともチャンバ108と、少なくとも1つの開口110と、液体出口112とを画定する。液体収集アセンブリ100はさらに、チャンバ108内に配置された少なくとも1つの多孔材料114を有する。図示の実施形態において、多孔材料114は、透液性内層116(例えば、透液性サポート)と、透液性外層118(例えば、透液性膜)と、少なくとも1つの透液性中間材料120を含むが、多孔材料114はより少ない、またはより多くの要素を含み得ることを付言する。
【0016】
図示の実施形態において、液体収集アセンブリ100の1つ以上の漏れ防止特徴は、楔形状などの、突出構成を有する、開口110全体にわたって延在する、多孔材料114の少なくとも一部を含む。簡潔かつ簡略に述べるため、楔形状を有し、開口110全体にわたって延在する、多孔材料の部分を、楔状部分と称する。楔状部分は、液体収集アセンブリ100の残部から外方に延在し得る(例えば、液体収集アセンブリ100の中心、長手軸122から、不透液性層102の開口110を画定する部分よりも遠くに延在する)。楔状部分は、多孔材料と、液体収集アセンブリ100を使用する個人との間の接続を向上する。例えば、楔状部分は、開口110の全体にわたって延在する多孔材料114の部分が、略半円筒形を有する場合よりも、個人の陰唇のひだの間により容易に嵌り得る。楔状部分がより良く嵌ることで、開口110の全体にわたって延在する多孔材料114の部分が、略半円筒形を有する場合よりも、陰唇のひだの間に多孔材料114のより多くの部分が配置可能となり、さらに液体収集アセンブリ100の心地よさが増す。より良く嵌ることで、楔状部分により、多孔材料114が楔状部分を含まない場合と比較して、液体収集アセンブリ100が個人の膣領域によりよく揃えられることが可能となり、液体収集アセンブリ100が膣領域により良く固定可能となる。
【0017】
楔状部分は、頂点124と、頂点124からテーパー状となる二辺126とを有し得る。言い換えると、二辺126間の距離は、頂点124からの距離が増えるほど広がる。頂点124および二辺126により、多孔材料114における楔状部分を含む部分が、様々な断面形状を有することを可能とし得る。実施形態において、多孔材料114における楔状部分を含まない部分が、略円形断面形状を有する(例えば、略円筒形を有する)場合、多孔材料114における楔状部分を含む部分は、二辺126が略直線状であれば、略涙型断面形状を有し得る。実施形態において、多孔材料114における楔状部分を含まない部分が、略円形断面形状を有する場合、二辺126が略凸状湾曲していれば、多孔材料114における楔状部分を含む部分は、略アーモンド形状を有し得る。実施形態において、楔状部分は、半楕円形または楕円体断面形状を有し得る。
【0018】
陰唇のひだ間に配置される楔状部分の割合は、そのテーパー形状により、陰唇のひだのサイズに依存し得る。例えば、比較的小さな陰唇のひだ間に配置される楔状部分の割合が小さくなり得る(半球状多孔材料では困難または不可能であり得る)。一方で、比較的大きな陰唇のひだ間に配置される楔状部分の割合が大きくなり得る(例えば、全て)。したがって、楔状部分は、陰唇のひだのサイズがそれぞれ異なる、異なる個人に対して効果的に使用され得る。
【0019】
楔状部分のテーパー形状により、多孔材料114が楔状部分を含まない場合と比較して、楔状部分が個人の尿道口により近接配置可能となり得る。例えば、楔状部分のテーパー形状により、楔状部分の頂点124は、個人の尿道口に隣接して、またはより好適には当接して配置可能となり得る。多孔材料114を個人の尿道口のより近くに配置することで、尿道口から排出されて、多孔材料114内に受け入れられる体液の割合が増す。これにより、多孔材料114から漏れる体液の量が減る。
【0020】
実施形態において、上述のように、多孔材料114は、透液性内層116(例えば、透液性サポート)と、透液性外層118(例えば、透液性膜)と、透液性内層116および透液性外層118とは別の透液性中間材料120と、を含む。そのような実施形態において、透液性中間材料120は、透液性内層116および透液性外層118の、開口110に隣接する部分間に配置される。透液性中間材料120の当該位置により、多孔材料114は略楔形状を有する。
【0021】
透液性中間材料120は、任意の適切な透液性材料から形成され得、あるいは透液性中間材料120は、開口110を通じて流れるあらゆる体液に対する障害物を形成し得る。一例において、透液性中間材料120は、弾性透液性材料から形成され得る。本明細書で使用される弾性透液性材料は、圧縮後に、その形状が戻り得るあらゆる材料を含む。透液性中間材料120を弾性透液性材料により形成することで、陰唇のひだに対して透液性中間材料120が継続的に垂直の力を印加可能となり得る。これは、多孔材料114を陰唇のひだに固定することに寄与する。これはさらに、楔状部分を陰唇のひだ間に配置する前に、透液性中間材料120を調整可能とする。これにより、楔状部分を陰唇のひだ間に配置しやすくなり得る。一例において、透液性中間材料120は、ガーゼ、柔らかい生地、織または不織材料、多孔ポリマー構造、オープンセルフォーム、ナイロン紡績繊維、紙、またはその他任意の適切な透液性材料から形成され得る。
【0022】
実施形態において、透液性中間材料120は、透液性内層116により形成される。そのような実施形態において、透液性内層116の、開口110から離間した部分に切込みが形成される。例えば、不透液性層102は、開口110を画定する表領域128と、表領域128の反対側の裏領域130とを有し得る。切込みは、裏領域130に隣接する、または少なくとも近接する、透液性内層116の部分から形成され得る。そして切込みは、開口110に隣接する、透液性内層116および透液性外層118の部分間に配置され得る。言い換えると、切込みは、透液性中間材料120を形成する。透液性中間材料120を透液性内層116により形成することで、透液性中間材料120を形成するのに追加の材料が不要となるため、多孔材料114を形成するのに使用される材料の量が低減され得る。
【0023】
透液性中間材料120を透液性内層116から形成することで、チャンバ108内の切込みが配置されたであろう箇所に、排水経路132が形成され得る。排水経路132は、透液性内層116により画定され、略空所となる。上述のように、切込みは、不透液性層102の裏領域130に隣接、または少なくとも近接する、透液性内層116の箇所に形成され得る。概して、使用時に、チャンバ108内に侵入する体液は、裏領域130に隣接する多孔材料114の部分に流れない、または流れたとしても少ない割合となる。したがって、排水経路132を形成しても、チャンバ108内の体液流に影響はない、または少ない。しかし、液体収集アセンブリ100が短期間で比較的大容積の体液を受け入れる場合、排水経路132内へと流れ込む体液の容積は無視できないものとなり得る。排水経路132が空所であることで、排水経路132に多孔材料が存在する場合と比較して、排水経路132がより大量の体液を受け入れることができる。したがって、チャンバ108がより大容積の体液を受け入れ可能となる。排水経路132が開口110から離間しているため、排水経路132を空所とすることにより、体液がチャンバ108から漏れる可能性は高まることはない。さらに、入口134が排水経路132の重力方向下流であるとすると、排水経路132内の体液は、排水経路132に多孔材料が存在する場合と比較して、より速く導管136の入口134に向かって流れ得る。したがって、体液がチャンバ108からより早く除去可能となる。入口134が排水経路132の重力方向下流でなければ、排水経路132内の体液が多孔材料114に受け入れられる時点であり得る、多孔材料114の隣接部分における体液の除去まで、排水経路132内に体液が残存し得る。その後、多孔材料114内に収容された体液は入口134に向かって流れ得る。なお、図3に示すように、透液性中間材料120は透液性内層116と一体形成され得る。
【0024】
上述のように、液体収集アセンブリ100は、チャンバ108内に配置された多孔材料114を有する。多孔材料114は、開口110の少なくとも一部(例えば、全体)を被覆し得る。多孔材料114は、開口110を通じてチャンバ108外の環境に露出する。実施形態において、多孔材料114は、開口110からあらゆる体液を吸い上げるように構成され得る。これにより、体液がチャンバ108から離脱することが防止される。本明細書に記載の透液特性とは、で吸い上げる、毛細管現象、拡散、またはその同様の特性またはプロセスを示し得、それを本明細書において「透液性」および/または「吸い上げ」と称する。当該「吸い上げ」および/または「透液性」特性は、多孔材料114の少なくとも一部への体液の吸収を含まないものであり得る。言い換えると、材料が体液に露出され、体液から一時的に除去された後に、材料内への体液の吸収または溶解が実質的に生じなくなり得る。吸収または溶解が望まれないものの、「吸収が実質的に生じない」という表現は、多孔材料114(例えば、吸収性)内への、少量の体液の、吸収および/または溶解が許容され得る。当該量は、乾燥した多孔材料114の重量に対して約30wt%未満、乾燥した多孔材料114の重量に対して約20wt%未満、約10wt%未満、約7wt%未満、約5wt%未満、約3wt%未満、約2wt%未満、約1wt%未満、約0.5wt%未満などであり得る。多孔材料114はさらに、以下で詳細に述べるように、概してチャンバ108内へと、体液を吸い上げ得る。実施形態において、多孔材料114は、少なくとも1つの吸収性または吸着性材料を含み得る。
【0025】
実施形態において、多孔材料114の少なくとも一部(例えば、透液性外層118、透液性中間材料120、またはより好ましくは透液性内層116の内の1つ以上)は、疎水性であり得る。多孔材料114は、多孔材料114の水(体液の主要構成物)との接触角が、約90°から約120°、約105°から約135°、約120°から約150°、約135°から約175°、または約150°から約180°の範囲内など、約90°を超える場合に、疎水性となり得る。多孔材料114の疎水性は、体液の多孔材料114内への吸収、吸着、または溶解を限定し得る。これにより、多孔材料114内に保持される体液の量が低減される。実施形態において、多孔材料114の少なくとも一部は親水性である。実施形態において、透液性内層116および/または透液性中間材料120は、透液性外層118よりも疎水性が高い(例えば、水との接触角がより大きい)。透液性外層118の疎水性がより低いと、尿道口からの体液の多孔材料114への受け入れに寄与し得る。一方で、疎水性がより高いと、透液性内層116および/または透液性中間材料120は、多孔材料114内に保持される体液を制限する。
【0026】
実施形態において、多孔材料114は、チャンバ108内に少なくとも部分的に配置された透液性外層118を有し得る。透液性外層118は、開口110の少なくとも一部(例えば、全体)を被覆し得る。透液性外層118は、開口110から体液を吸い上げるように構成され得る。これにより、体液がチャンバ108から離脱することが防止される。
【0027】
実施形態において、透液性外層118は、体液を吸い上げ得るあらゆる材料を含み得る。例えば、透液性外層118は、ガーゼ(例えば、シルク、リネン、または綿ガーゼ)、その他柔らかい生地、その他滑らかな生地などの生地、不織材料、または本開示に開示の任意のその他多孔材料を含み得る。透液性外層118をガーゼ、柔らかい生地、および/または滑らかな生地で形成することで、液体収集アセンブリ100による擦れが低減され得る。
【0028】
液体収集アセンブリ100は、チャンバ108内に少なくとも部分的に配置された、透液性内層116を有し得る。透液性内層116は、透液性外層118を支持するように構成される。透液性外層118は、比較的折り曲げやすい、脆い、またはその他容易に変形可能な材料製であり得るためである。例えば、透液性内層116は、透液性外層118が透液性内層116および不透液性層102に間に配置されるように、配置され得る。したがって、透液性内層116は、透液性外層118を支持し、位置を維持し得る。透液性内層116は、上述した本明細書に開示の任意の透液性外層材料など、体液を吸い上げる、吸収する、吸着する、またはその他液体輸送を可能とする任意の材料を含み得る。例えば、透液性外層材料(1または複数)は、透液性内層116として使用される場合に、透液性外層118よりも高密度、または高剛性の形態で利用され得る。透液性内層116は、透液性外層118よりも変形しにくい任意の透液性材料により形成され得る。例えば、透液性内層116は、多孔ポリマー(例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)構造、またはナイロン紡績繊維などのオープンセルフォームを含み得る。いくつかの例において、透液性内層116は不織材料を含み得る。いくつかの例において、透液性内層116は、綿、ウール、シルク、またはその組み合わせなどの天然材料から形成され得る。そのような例において、材料は、撥水コーティングなど、材料内への液体吸収を防止または制限するようなコーティングがなされ得る。いくつかの例において、透液性内層116は、生地、フェルト、ガーゼ、またはその組み合わせから形成され得る。
【0029】
不透液性層102は、チャンバ108(例えば、内部領域)および開口110を少なくとも部分的に画定する。例えば、不透液性層102の内面(1または複数)138は、液体収集アセンブリ100内のチャンバ108を少なくとも部分的に画定する。不透液性層102は、チャンバ108内に一時的に体液を格納する。不透液性ポリマー(例えば、シリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ネオプレン、ポリカーボネートなど)、金属膜、天然ゴム、その他適切な材料、本明細書に開示のその他任意の不透液性材料、またはその組み合わせなど任意の適切な不透液性材料(1または複数)により、不透液性層102は形成され得る。したがって、不透液性層102は、体液による不透液性層102の通過を実質的に防止する。一例において、不透液性層102は、通気性且つ不透液性であり得る。そのような例において、不透液性層102は、複数の細孔を画定する疎水性材料製であり得る。不透液性層102の少なくとも外面140902の少なくとも1つ以上の部分は、柔らかい、および/または滑らかな材料製であり得る。これにより擦れが低減される。
【0030】
いくつかの例において、不透液性層102は、略円筒状(図示)、細長形状、角柱状、または扁平管等、管状(開口を無視する)であり得る。使用時、不透液性層102の外面140902が個人に接し得る。不透液性層102は、女性ユーザーの股の間の陰唇および/または臀裂間に嵌るようなサイズ、形状を有し得る。
【0031】
開口110は、チャンバ108に対する体液の侵入経路を提供する。開口110は、不透液性層102の内縁など、不透液性層102により画定され得る。例えば、開口110は、不透液性層102に形成され、外面140から内面138902まで、その内部に延在する。これにより、体液は、液体収集アセンブリ100外から、チャンバ108内へと進入可能となる。
【0032】
開口110は、不透液性層102内の細長孔であり得る。例えば、開口110は、不透液性層102の切込みとして画定され得る。開口110は、女性の尿道に隣接配置されるように配置および成形され得る。開口110は、女性の股が閉じていると、女性の股間のスペースが比較的狭く、開口110の細長形状(例えば、長手方向に延在する開口)に対応する経路に沿ってのみ体液が流れることができるように、細長形状を有し得る。
【0033】
液体収集アセンブリ100は、女性の尿道口に近接して配置され得、体液は、開口110を通じて液体収集アセンブリ100のチャンバ108に侵入し得る。液体収集アセンブリ100は、開口110を通じて、チャンバ108内に体液を受け入れるように構成される。使用時、開口110は、尿道口の下(例えば、肛門または膣口、あるいはその近傍)の第1位置から、尿道口の上(例えば、膣口の上または陰毛、あるいはその近傍)の第2位置まで延在する細長形状を有し得る。
【0034】
いくつかの例において、不透液性層102は、導管136を収容するサイズの液体出口112を画定し得る。少なくとも1つの導管136は、液体出口112を通じて、チャンバ108内に配置され得る。液体出口112のサイズおよび形状は、導管136、または少なくとも1つの管に対して、少なくとも実質的に液密封止を形成するものであり得る。これにより、体液のチャンバ108からの離脱が実質的に防止される。
【0035】
多孔材料114は、チャンバ108における、導管136の存在しない部位を少なくとも実質的に完全に埋め得る。いくつかの例において、多孔材料114は、チャンバ108における、導管136の存在しない部位を実質的に完全に埋めなくてもよい。そのような例において、液体収集アセンブリ100は、チャンバ108内に配置された貯留部142を有する。
【0036】
貯留部142は、チャンバ108における実質的に空いている部分である。貯留部142は、不透液性層102と、透液性外層118および透液性内層116の一方または両方との間に画定され得る。チャンバ108内の体液は、透液性外層118および/または透液性内層116を通じて、貯留部142に流れ得る。貯留部142は内部に体液を貯留し得る。
【0037】
チャンバ108内の体液は、透液性内層116、透液性外層118、または透液性中間材料120の内の少なくとも1つを通じて、貯留部142まで流れ得る。不透液性層102は、体液を貯留部142内に保持し得る。貯留部142は、先端領域106内に図示されているが、基端領域104など、チャンバ108内の任意の箇所に配置され得る。貯留部142は、液体収集アセンブリの着用時に、液体収集アセンブリにおける重力方向最低点に配置されるように設計された、チャンバ108の部分に配置され得る。
【0038】
いくつかの例において(不図示)、液体収集アセンブリ100は、導管136(例えば、先端領域106)の入口に最も近い、チャンバ108の部位に配置された第1貯留部、および基端領域104における、またはその近傍の、チャンバ108の部位に配置された第2貯留部など、複数の貯留部を有し得る。別の例において、透液性内層116は、少なくとも導管136の一部から離間し、貯留部142は、透液性内層116と、導管136との間の空間であり得る。
【0039】
導管136は、少なくとも部分的に、チャンバ108内に配置され得る。導管136は、チャンバ108から体液を除去するのに使用され得る。導管136は、入口134と、入口134の下流にある出口(不図示)と、通路144とを画定する、少なくとも1つの壁を有する。導管136の出口は、導管136を通じてチャンバ108から流体を引き出す真空ポンプなどの、真空源に動作結合され得る。例えば、導管136は、基端領域104から不透液性層102内へと延在し得、さらに先端領域106の貯留部142に近接した点まで延在し得る。これにより、入口134が貯留部142に流体連通する。導管136は、チャンバ108を、貯液容器(不図示)または真空源(不図示)に流体結合する。
【0040】
導管136は、多孔材料114における穴を通じて延在し得る。実施形態において、導管136は、液体出口112から穴を通じて、貯留部142に近接した位置まで延在する。そのような実施形態において、入口134は、貯留部142内へと延在しなくてもよく、その代わりに、入口134は、多孔材料114(透液性外層118および/または透液性内層116)内、またはその終端に配置され得る。例えば、導管136の端は、透液性外層118および/または透液性内層116と同じ広がりを持つか、その内部で凹む。実施形態において、導管136は、貯留部142内に少なくとも部分的に配置され、入口134は、貯留部142内へと延在、またはその内部に配置され得る。実施形態において、入口134は、貯留部142にあり得る。液体収集アセンブリ100内に収集された体液は、導管136を通じてチャンバ108から除去され得る。
【0041】
入口134を、個人の着用時に、チャンバ108の重力方向最低点となることが予期される位置に、またはその近傍に配置することで、入口134が別箇所に配置された場合よりも、導管136がより多くの体液を受け入れることができ、滞留(例えば、体液の滞留は、微生物繁殖および悪臭を生じ得る)の可能性が低減される。例えば、透液性外層118および透液性内層116内の体液は、毛細管力により、任意の方向に流れ得る。しかし、体液は、重力方向に流れやすくなり得る。これは、透液性外層118および/または透液性内層116の少なくとも一部に体液が飽和している場合に顕著である。したがって、入口134または貯留部142の一方または両方は、先端領域106など、液体収集アセンブリ100において、個人の着用時に、液体収集アセンブリ100の重力方向最低点となることが予期される位置に配置され得る。
【0042】
導管136の入口134および出口は、真空源(不図示)をチャンバ108(例えば、貯留部142)に流体結合(例えば、直接または間接的)するように構成される。真空源(図9)が導管136に真空/吸引を印加すると、チャンバ108内(例えば、貯留部142内など、先端領域106における)の体液は、入口134内へと引き込まれ、導管136を通じて液体収集アセンブリ100外に流出し得る。いくつかの例において、導管136は、艶消しされ、または不透明(例えば、黒)であり得る。これにより内部の体液は見えにくくなる。
【0043】
上述のように、導管136は、少なくともチャンバ108内に挿入可能に構成され得る。一例において、導管136は、導管136の終端が、不透液性層702、または入口134を少なくとも部分的に塞ぐ、または閉塞し得る液体収集アセンブリ100のその他構成要素から離間するように、チャンバ108内に配置され得る。さらに、導管136の入口134は、入口134が、多孔材料114の終端よりも、液体収集アセンブリ100の基端領域104に近くなるように、多孔材料114の終端に対してずれていてもよい。このように多孔材料114の終端に対して入口134をずらすことで、入口134は、多孔材料114から直接体液を受け入れ可能となり、水素結合により、多孔材料114から導管136内へとより多くの体液が引き込まれる。
【0044】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示の透液性中間材料は、透液性内層から形成されなくてもよい。例えば、図2は、実施形態に係る液体収集アセンブリ200の概略断面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集アセンブリ200は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリを同じ、または実質的に同様である。液体収集アセンブリ200は、チャンバ208を画定する不透液性層202と、チャンバ208内に配置された少なくとも1つの多孔材料214と、を備える。実施形態において、図示のように、多孔材料214は、透液性内層216と、透液性外層218と、透液性中間材料220と、を含む。透液性中間材料220は、透液性内層216および透液性外層218に対して別個に設けられる。透液性中間材料220は、透液性内層216から形成されない。したがって、任意で、透液性内層216は、排水通路を含まなくてもよく、および/または透液性中間材料220は、透液性内層216とは異なる材料から形成され得る。
【0045】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示の多孔材料から、透液性中間材料が省略され得る。例えば、図3は、実施形態に係る液体収集アセンブリ300の概略断面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集アセンブリ300は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリを同じ、または実質的に同様である。液体収集アセンブリ300は、チャンバ308を画定する不透液性層302と、チャンバ308内に配置された少なくとも1つの多孔材料314と、を備える。実施形態において、図示のように、多孔材料314は、透液性内層316および透液性外層318を含む。多孔材料314は、透液性中間材料を含まない。その代わりに、透液性内層316または透液性外層318の少なくとも一方は、楔形状を形成する断面形状(例えば、略涙型、またはアーモンド型の断面形状)を有する。
【0046】
上述のように、本明細書に開示の液体収集アセンブリは、上述の多孔材料の楔形状とは異なる、または追加の1つ以上の漏れ防止特徴を含み得る。例えば、本明細書に開示の液体収集アセンブリは、基端領域上(図1Aに図示)の代わりに、不透液性層の裏領域上に液体出口を有し得る。図4Aは、実施形態に係る液体収集アセンブリ400の等角投影図である。図4Bは、実施形態に係る、図4Aに示す面4B-4Bに沿った液体収集アセンブリ400の概略断面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集アセンブリ400は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリと同じ、または実質的に同様であり得る。例えば、液体収集アセンブリ400は、基端領域404と、基端領域404の反対側の先端領域406と、開口410を画定する表領域428と、表領域428の反対側の裏領域430と、を有する不透液性層402を備え得る。不透液性層402はさらに、チャンバ408および液体出口412を画定する。液体収集アセンブリ100はさらに、開口410全体にわたって延在する、チャンバ408内に配置された少なくとも1つの多孔材料414を備える。液体収集アセンブリ400は、液体出口412を通じてチャンバ408と流体連通する少なくとも1つの導管436をさらに有し得る。
【0047】
液体出口412は、不透液性層402の裏領域430上、または近傍に配置される。液体出口412を、裏領域430上、または近傍に配置することで、導管436は、使用時に、個人の股の略間に、または隣接する方向に、不透液性層402から延在可能となる。このように導管436を配置することで、導管436が屈曲する際に液体収集アセンブリ400の残部に印加されるあらゆるトルクが制限され、導管436がトルクを印加しない場合に、トルクが液体収集アセンブリ400を動かす可能性が低減される。さらに、導管436を個人の股間に配置することで、導管436が液体収集アセンブリ400を個人に固定可能となる。例えば、導管436は、個人の脚(例えば腿)に接し得る。これにより、液体収集アセンブリ400を個人に固定する別の接点が設けられる。さらに、図7を参照してより詳細に後述するように、導管436は、自然形状を有し得、導管436は、自然形状とは異なる屈曲形状を有するように成形され得る。導管436が裏領域430から延在するため、その自然形状に戻ろうとする導管436により、液体収集アセンブリ400が膣領域内に押し込まれ得る。さらに、液体出口412を不透液性層402の裏領域430上に配置することで、液体収集アセンブリ400が図6Aから図7に示す固定デバイス(例えば、枕部664および脚取付デバイス780)とともに使用可能となる。
【0048】
使用時に、個人の尿道口は、先端領域406よりも不透液性層402の基端領域404に近い開口410の一部に隣接配置される。開口410に対する尿道口のそのような配置は、多孔材料414に元々受け入れられなかったあらゆる体液が、当該体液が漏れる前に、多孔材料414に受け入れられることなく、開口410の長さの大部分に沿って最下流まで流れることを要し得る。実施形態において、液体出口412は、不透液性層402の先端領域406よりも、不透液性層402の基端領域404に近い、裏領域430の部分内に形成され得る。例えば、液体出口412は、尿道口が対向配置された開口410の部分の正反対、またはほぼ正反対となる、裏領域430の部分上に配置され得る。したがって、導管436から液体収集アセンブリ400に印加されるあらゆる力は(例えば、屈曲形状から自然形状に戻ろうとする導管436による)、尿道口および膣領域内へと多孔材料414を押し込む。尿道口および膣領域内に多孔材料414を押し込むことで、多孔材料414内に受け入れられない(例えば、漏れる)体液の容積が低減し得る。
【0049】
使用時に、体液の少なくとも一部は、不透液性層402の先端領域406に向かって略流れ得る。これは、概して、先端領域406は、チャンバ408の重力方向最低点となるためである。したがって、導管436の入口434は、先端領域406内、またはそれに隣接して配置され得る(例えば、液体貯留部442内、またはそれに隣接)。液体出口412を裏領域430上に配置しながら、導管436の入口434を、先端領域406内、またはそれに隣接して配置することは、導管436に屈曲を形成することを要し得る。実施形態において、導管436は、第1導管446と、第2導管448と、接続金具450(L字状接続金具)と、を含む。第1導管446および第2導管448は、接続金具450を使用して互いに取り付けられ、接続金具450が屈曲を形成し得る。第1導管446は、入口434と、入口434の反対側かつ下流の第1出口452とを画定し得る。第1導管446は、液体収集アセンブリ400の長手軸422と略平行な方向に延在し得る。これにより、入口434は先端領域406に、またはその近傍に(例えば、貯留部442に、またはその近傍に)配置可能となる。第2導管448は、追加の入口454と、追加の入口454の反対側かつ下流の第2出口(不図示)とを画定し得る。第2導管448は、長手軸422に対して略垂直、または少なくとも傾斜した方向に延在し得る。接続金具450は、第1開口(参照符号なし、第1導管446が存在)と、第1開口の下流の第2開口(参照符号なし、第2導管448が存在)と、第1および第2開口間の屈曲と、を含む。第1導管446は、第1開口内に配置されるか、または第1開口にその他流体連通し得、第2導管448は、第2開口内に配置されるか、または第2開口にその他流体連通し得る。したがって、接続金具450は、第1出口452が追加の入口454に流体連通可能とし、導管436がよじれることなく屈曲を有することを可能とする。第1導管446、第2導管448、および接続金具450を有する導管436に屈曲を形成しても、チャンバ408に提供される真空、およびチャンバ408から体液が除去され得る速度にほとんどまたは全く影響がないことが確認されている。さらに、多孔材料414は、第1導管446を収容するように構成された第1穴と、第2導管448を収容するように構成された第2穴を画定し得ることを付言する。
【0050】
図5は、実施形態に係る液体収集アセンブリ500の概略断面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集アセンブリ500は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリと同じ、または実質的に同様であり得る。例えば、液体収集アセンブリ500は、基端領域504と、基端領域504の反対側の先端領域506と、開口510を画定する表領域528と、表領域528の反対側の裏領域530と、を有する不透液性層502を備え得る。不透液性層502はさらに、チャンバ508と、不透液性層502の裏領域530上に配置された液体出口512とを画定する。
【0051】
液体収集アセンブリ500は、チャンバ508と流体連通する少なくとも1つの導管536を有する。導管536は、内部に屈曲を有する。実施形態において、導管536は、第1導管546と、第2導管548と、および第1導管546および第2導管548と流体連通する接続金具550と、を含む。接続金具550により、導管536が第1および第2導管546、548間に屈曲を有することができる。一方で、図4Bに示す接続金具450と異なり、接続金具550はT字状接続金具である。例えば、接続金具550は、第1開口(参照符号なし、第1導管546が存在)と、第1開口の反対側の第2開口556と、第1開口および第2開口556間の第3開口(参照符号なし、第2導管548が存在)と、を含み得る。第1開口は、その内部に配置された、または同開口にその他流体結合する第1導管546を含む。第3開口は、その内部に配置された、または同開口にその他流体結合する第2導管548を含む。実施形態において、図示のとおり、第2開口556から体液または空気が流出できないように第2開口556は閉鎖されている(例えば、プラグ557またはキャップにより)。実施形態において、第2開口556は、その内部に配置された追加の導管を含み得る。追加の導管は閉鎖される(例えば、プラグまたはキャップによる)。したがって、追加の導管から体液および空気が流出できない。追加の導管が閉鎖している限り、追加の導管が第2開口556内に配置されても、第2開口556は閉鎖しているとみなされることを付言する。
【0052】
少なくとも接続金具550の第2開口556は、接続金具550の共通部分560から延在する1つ以上の壁558から形成される。共通部分560から延在する壁558は、基端領域504に近接した液体収集アセンブリ500の部分に支持を提供する。例えば、図4Bを参照すると、基端領域404に近接する液体収集アセンブリ400の部分には、多孔材料414が存在するのみである。基端領域404に近接する液体収集アセンブリ400の部分は、個人の膣領域に接触し続けるには脆過ぎるものであり得ることが確認されている。不透液性層402および多孔材料414が十分な構造を提供しない可能性があるためである。一方で、図5を再度参照すると、接続金具550の壁558が、基端領域504に近接した液体収集アセンブリ500の部分に対して追加の構造を提供する。これにより液体収集アセンブリ500の当該部分は脆くなり過ぎない。第2開口556から延在する追加の導管が存在すれば、それによってもまた、基端領域504に近接した液体収集アセンブリ500の部分に対して追加の構造が提供され得る。
【0053】
なお、図4Aから図5に示す導管は、単純に、屈曲を含む導管の2つの例である。別の例において、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリにおいて使用され得る、屈曲を含む導管は、単純に屈曲された導管(例えば、屈曲を維持するのに外力が必要)と、その内部に屈曲が形成された導管(例えば、屈曲を維持するのに外力が不要)と、を含む。
【0054】
上述のように、不透液性層の裏領域上の液体出口を配置することで、1つ以上の固定用デバイスとともに液体収集アセンブリが使用可能となる。図6Aから図7は、不透液性層の裏領域上の液体出口を有する液体収集アセンブリとともに使用され得る固定用デバイスの異なる複数の例を示す。図6Aは、実施形態に係る、個人666により使用されている、液体収集アセンブリ600と、枕部664と、を備える液体収集システム662の上面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集アセンブリ600は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリと同じ、または実質的に同様であり得る。例えば、液体収集アセンブリ600は、その裏領域に液体出口を画定する不透液性層602を有し得る。
【0055】
枕部664は、個人666の、脚665の間に嵌るように構成される。したがって、枕部664の少なくとも一部は、略楔形状(例えば、三角形)断面形状を有し得る。これにより、枕部664が心地よく個人666の脚665の間に配置可能となる。例えば、枕部664は、1つ以上の頂点624と、頂点624から延在する辺626を有し得る。頂点624の一つが、個人666の膣領域668に近接して配置され得る。膣領域668に近接する頂点624は、液体収集アセンブリ600を膣領域668内へと押し込み得る。頂点624を液体収集アセンブリ600内に押し込むことは、液体収集アセンブリ600の膣領域668への固定に寄与し得る。これにより漏れが防止される。なお、枕部664が圧縮可能であることで、液体収集アセンブリ600に接触する頂点624は、凹部、孔、またはその他液体収集アセンブリ600を収容するように構成されたその他容器を画定する必要はない。ただし、頂点624はそのような容器を画定してもよい。
【0056】
使用時に、枕部664は、個人666の脚665(例えば、腿)に接し得る。枕部664を、個人666の脚665に接触させることは、枕部664を個人666の脚665の間に固定することに寄与し得る。
【0057】
図6Bは、実施形態に係る、枕部664の概略断面図である。図6Bに図示するとおり、枕部664は、不透液性層602の裏領域から延在する導管636(図6Aに図示)を少なくとも収容するように構成された凹部670を画定し得る。凹部670は、導管636が不透液性層602の裏領域から延在することを可能とする。凹部670はさらに、枕部664の液体収集アセンブリ600に対する固定に寄与するアンカーを形成し得る。
【0058】
枕部664は、圧縮可能な支持部材672(例えば、詰め物を収容する、閉じた外被)を有する。任意で、枕部664は、圧縮可能支持部材672上に配置された、または配置可能な筐体674を有し得る。実施形態において、筐体674は、不透液性層676を有し得る。不透液性層676は、液体収集アセンブリ600から漏出するあらゆる体液が、支持部材672を汚すことを防止し得る。筐体674は、支持部材672よりも洗浄しやすくなり得る(例えば、機械洗浄可能、または抗菌ワイパーでふき取り可能)、または支持部材672が洗浄の必要性が低減するように使い捨て可能であり得る。実施形態において、筐体674は、不透液性層676の外面(例えば、不透液性層676の支持部材672に接する面と反対側の面)上に配置された液体収容層678を有する。液体収容層678は、液体収集アセンブリ600から漏出する体液の少なくとも一部を収容するように構成され得る。これにより、寝具、衣類などが汚れることを防止する、または少なくとも抑制する。液体収容層678はさらに、個人の腿から排出される汗を収容し得る。これにより、個人の乾燥が保たれる。
【0059】
図7は、実施形態に係る、個人766により使用されている、液体収集アセンブリ700と、脚取付デバイス780と、を備える液体収集システム762の上面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集アセンブリ700は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリと同じ、または実質的に同様であり得る。例えば、液体収集アセンブリ700は、その裏領域に液体出口を画定する不透液性層702を有し得る。
【0060】
脚取付デバイス780は、個人766の脚765に固定されるように構成される。一例において、図示のように、脚取付デバイス780は、脚取付デバイス780を個人に固定するために、脚765に巻き付けられる少なくとも1つのストラップ(例えば、弾性バンド、ロープまたは糸、ベルト、またはその他適切なストラップ)を有する。一例において、脚取付デバイス780は、脚取付デバイス780を個人766に固定する、テープなどの少なくとも1つの接着材を有する。一例において、脚取付デバイス780は、弾性バンドを有する。脚取付デバイス780も、導管736の一部を収容し、導管736を個人766の脚765に固定するように構成される。したがって、脚取付デバイス780は、液体収集アセンブリ700の個人766の膣領域768への固定に寄与するアンカーを形成する。
【0061】
図示の実施形態において、脚取付デバイス780は、導管736に屈曲を生じるように構成される。これにより、導管736は液体収集アセンブリ700を膣領域768内へと押し込む。例えば、導管736は、そこに力が加わっていない状態での形状である、自然形状を有し得る。導管736は、導管736が導管736の自然形状とは異なる屈曲形状を有するように、屈曲され得る。屈曲形状は、導管736がその自然形状を有する場合に、液体収集アセンブリ700と、アンカー(例えば、脚取付デバイス780)との間の距離が短くなるように選択され得る。例えば、図示の例において、導管736の自然形状は、屈曲形状より直線状になり得る。自然形状に戻ろうとする導管736により、液体収集アセンブリ700が膣領域768内に押し込まれ得る。
【0062】
いくつかの例において、本明細書に開示の導管は、コイル状の自然形状を有し得る。導管のコイル状の自然形状によると、液体収集アセンブリのチャンバ内に導管が配置されると、液体収集アセンブリは漏出を促進するような好ましくない形状を有し得る。導管のコイル状の自然形状によると、チャンバ外に導管が配置されると、漏れを生じ得るような、液体収集アセンブリの膣領域に対する好ましくない動きが生じ得る。したがって、本明細書に開示の導管は、導管の自然形状を選択的に変化可能とし得る、導管内に配置された形状記憶材料を有し得る。例えば、図8は、実施形態に係る導管836の概略断面図である。導管836は、通路844を画定する、1つ以上の側壁882を有する。導管836は、導管836の側壁882内に配置された、または取り付けられた、あるいは通路844内に配置された形状記憶材料884を有し得る。形状記憶材料884は、外力がかかると、成形され、その形状を維持するように構成される。導管836の側壁882は、形状記憶材料884の形状に略対応するような形状を有するように強制され得る。形状記憶材料の例としては、金属ワイヤー(例えば、ニチノールワイヤー、銅ワイヤー、スチールワイヤー、またはアルミニウムワイヤー)またはその他適切な材料が挙げられ得る。形状記憶材料のさらなる例は、参照によりその開示の全体が本明細書に組み込まれる、2020年7月16日に出願のPCT特許出願第PCT/US2020/042262号に開示されている。
【0063】
本明細書に開示の液体収集アセンブリは、楔形状の多孔材料、または不透液性層の裏領域上に配置された液体出口の内の少なくとも1つと異なる、またはそれに加えて漏れ防止特徴を備え得る。例えば、液体収集アセンブリの漏れ防止特徴は、臀裂内に配置されるように構成された不透液性層の先端領域から延在する延在部を有し得る。例えば、図9は、実施形態に係る、延在部986を有する液体収集アセンブリ900の上平面図である。本明細書に別途開示されない限り、液体収集アセンブリ900は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリと同じ、または実質的に同様である。例えば、液体収集アセンブリ900は、基端領域904と、基端領域904の反対側の先端領域906と、を有する不透液性層902を備え得る。
【0064】
延在部986は、個人の臀裂内に配置されるように構成される。例えば、延在部986は、不透液性層902の先端領域906(例えば、不透液性層902の臀裂に最も近い部分)から延在する。これにより、延在部986が臀裂内に配置可能となる。延在部986を臀裂内に配置することは、液体収集アセンブリ900を個人の膣領域に対して揃えやすくし得、個人への液体収集アセンブリ900の固定に寄与し得る。これはいずれも漏れを防止するものである。したがって、延在部986は漏れ防止特徴となる。延在部986はさらに、先端領域906を臀裂から離間するように動かすことで、チャンバへの肛門領域からの糞便の移動を抑制し得る。
【0065】
延在部986は、延在部986を臀裂内に配置可能とする任意の適切な形状を有し得る。一例において、図示のように、延在部986は略平坦形状を有する。延在部986の略平坦形状によると、延在部986は、延在部986が個人の臀部を離すように押す距離を最小限にとどめながら、臀裂内に延在部986が配置可能となる。したがって、個人の心地よさが増す。また、略平坦形状は、個人の臀部に接する延在部986の表面積を増し得る。これにより、延在部986が臀裂内により維持され得る。一例において、延在部986は、略円筒形(例えば、略棒状形状)、または同様の丸みを帯びた形状(例えば、略楕円形または楕円体断面形状を有する形状)を有し得る。延在部986の略円筒形または丸みを帯びた形状は、延在部986が個人の臀部内に押し込まれて不快感を生じることを防止し得る。延在部986の形状は、個人の身体部位のサイズおよび形状、および/または個人の好みに基づいて選択され得る。
【0066】
実施形態において、延在部986は、湾曲(例えば屈曲)形状を有し得る。延在部986の湾曲形状によると、延在部986は、延在部986が略直線状である場合よりも、個人の身体部位の形状によりよく沿うことが可能となり得る。例えば、臀裂は、略湾曲した経路に沿って延在し得、延在部986の略湾曲形状は、延在部986が略直線状である場合よりも、臀裂の湾曲した経路によく沿い得る。延在部986を臀裂の経路に略対応するように構成することで、延在部986が臀裂から外れる可能性を高めるような、延在部986の臀裂外への延在が防止または少なくとも抑制され得る。
【0067】
延在部986は、不透液性層902から一定距離dだけ延在し得る。距離dは、液体収集アセンブリ100の長手軸122に対して略平行に、および/または延在部986の長手軸に平行に測定され得る。不透液性層902から延在部986が延在する距離dは、約1cm以上、約2cm以上、約3cm以上、約5cm以上、約7.5cm以上、約10cm以上、約12.5cm以上、約15cm以上、約17.5cm以上、約20cm以上、約22.5cm以上、約25cm以上、または、約1cmから約3cm、約2cmから約5cm、約3cmから約7.5cm、約5cmから約10cm、約7.5cmから約12.5cm、約10cmから約15cm、約12.5cmから約17.5cm、約15cmから約20cm、約17.5cmから約22.5cm、または約20cmから約25cmの範囲内であり得る。不透液性層902から延在部986が延在する距離dは、様々な要素に依存し得る。一例において、不透液性層902から延在部986が延在する距離dは、個人の身体部位のサイズに依存し得る。例えば、不透液性層902から延在部986が延在する距離dは、体の小さな個人が使用する場合よりも、体の大きな個人が使用する場合により長くなり得る。体のより大きな個人は、延在部986を収容可能な臀裂がより大きく(より長く)なり得るためである。さらに、体のより大きな個人は、先端領域106から臀裂への距離がより長くなり得る。一例において、不透液性層902から延在部986が延在する距離dは個人の好みに依存し得る。個人によっては、他の個人よりも、不透液性層902から延在部986がより長く延在していることを好み得るためである。いずれの例でも、延在部986を不透液性層902に反対に取り付けることで、不透液性層902が個人のサイズおよび/または個人の好みに応じて選択可能となる。
【0068】
延在部のさらなる例は、参照によりその開示の全体が本明細書に組み込まれる、2021年9月8日に出願の米国仮特許出願第63/241,562号に開示されている。
【0069】
図10は、実施形態に係る、液体収集用の液体収集システム1062のブロック図である。液体収集システム1062は、液体収集アセンブリ1000と、貯液容器1090と、真空源1092と、を備える。液体収集アセンブリ1000は、本明細書に開示の任意の液体収集アセンブリと同じ、または実質的に同様であり得る。液体収集アセンブリ1000と、貯液容器1090と、真空源1092とは、1つ以上の導管1036を通じて、互いに流体結合され得る。例えば、液体収集アセンブリ1000は、導管1036を通じて、貯液容器1090または真空源1092の一方または両方に動作結合され得る。液体収集アセンブリ1000内に収集された体液は、液体収集アセンブリ1000内へと突出する導管1036を通じて、液体収集アセンブリ1000から除去され得る。例えば、導管1036の入口は、液体収集アセンブリ1000内、その内部の貯留部等へと延在し得る。導管1036の出口は、液体収集アセンブリ1000または真空源1092内へと延在し得る。導管1036の出口に印加された吸引(例えば、真空)力に応じて、導管1036の入口を通じて、液体収集アセンブリ1000のチャンバ内へと、吸引力が導入され得る。
【0070】
吸引力は、真空源1092により、直接、または間接的に、導管1036の出口に印加され得る。吸引力は、貯液容器1090を介して間接的に印加され得る。例えば、導管1036の出口は、貯液容器1090内に配置され得、追加の導管1036が貯液容器1090から真空源1092に延在し得る。したがって、真空源1092は、貯液容器1090を介して液体収集アセンブリ1000に吸引を印加し得る。吸引力は、真空源1092から直接印加され得る。例えば、導管1036の出口は、真空源1092内に配置され得る。追加の導管1036が、真空源1092から貯液容器1090まで等、液体収集アセンブリ1000外の点まで延在し得る。そのような例において、真空源1092は、液体収集アセンブリ1000および貯液容器1090間に配置され得る。
【0071】
貯液容器1090は、その内部に体液を保持するサイズおよび形状となる。貯液容器1090は、袋(例えば、排液袋)、ボトルまたはカップ(例えば、収集瓶)、または尿などの体液を貯蔵するその他密閉容器を含み得る。いくつかの例において、導管1036は、液体収集アセンブリ1000から延在し、貯液容器1090にその内部の第1点で取り付けられ得る。追加の導管1036が、貯液容器1090にその上の第2点に取り付けられ得、真空源1092まで延在し、それに取り付けられ得る。したがって、貯液容器1090を介して、液体収集アセンブリ1000を通じて真空が抽出され得る(例えば、吸引)。尿などの体液は、真空源1092を使用して、液体収集アセンブリ1000から排出され得る。
【0072】
真空源1092は、手動真空ポンプ、電動真空ポンプ、ダイアフラムポンプ、遠心ポンプ、変位ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、真空を生成するように構成された任意のポンプの1つ以上を含み得る。真空源1092は、液体収集アセンブリ1000から体液を除去するのに、真空または吸引を提供し得る。いくつかの例において、真空源1092は、電源コード(例えば、コンセントに接続)、1つ以上の電池、またさらには手動電源(例えば、手動真空ポンプ)の内の1つ以上により駆動され得る。いくつかの例において、真空源1092は、液体収集アセンブリ1000の外部、上、または内部に嵌るようなサイズおよび形状であり得る。例えば、真空源1092は、1つ以上の小型ポンプ、または1つ以上のマイクロポンプを含み得る。本明細書に開示の真空源1092は、スイッチ、ボタン、プラグ、リモコン、または真空源1092の作動に適した任意のその他デバイスの内の1つ以上を含み得る。
【0073】
様々な態様および実施形態が本明細書に開示されているが、他の態様および実施形態も考えられる。本明細書に開示の様々な態様および実施形態は、例示を目的としており、限定することを意図していない。さらに、請求項を含む本明細書で使用されている「含む」、「有する」という語、およびそれらの変化形(例えば、「含んでいる」および「有している」)は、オープンエンドであり、「備える」という語およびその変化形(例えば、「備えている」)と同じ意味である。
【0074】
程度を表す用語(例えば、「約」、「略」、「概して」など)は、構造的、機能的に有意でない変動を示す。一例において、量を示す用語に程度を表す用語が含まれる場合、程度を表す用語は、当該量を示す用語の、±10%、±5%、または2%を意味すると解される。一例において、形状の修飾に程度を表す用語が使用される場合、程度を表す用語は、程度を表す用語により修飾される形状が、開示の形状の外観を有することを示す。例えば、形状が、尖った角ではなく丸角を有し得る、直線の縁ではなく湾曲した縁を有し得る、そこから1つ以上の突起が延在し得る、楕円である、開示の形状と同一であるなどを示すのに、程度を表す用語が使用され得る。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
【誤訳訂正書】
【提出日】2024-05-20
【誤訳訂正1】
【訂正対象書類名】特許請求の範囲
【訂正対象項目名】全文
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端領域と、前記基端領域から離間した先端領域と、少なくとも1つの開口を画定する表領域と、前記表領域の反対側の裏領域と、を有し、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する不透液性層と、
前記チャンバ内に配置され、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料と、
1つ以上の漏れ防止特徴と、
を備え、
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、
略楔形状を有し、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する、前記少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、
前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口と、
前記不透液性層の前記先端領域から延在し、臀裂内に配置されるように構成された延在部と、
の内の少なくとも1つを含む、液体収集アセンブリ。
【請求項2】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、略楔形状を有し、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する、前記少なくとも1つの多孔材料の前記少なくとも一部を含む、請求項1に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの多孔材料は、透液性内層と、透液性外層と、前記透液性内層および前記透液性外層の、前記少なくとも1つの開口に隣接した部分間に配置された少なくとも1つの透液性中間材料と、を含む、請求項2に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項4】
前記透液性内層は排水経路を画定する、請求項3に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの透液性中間材料は、前記透液性内層により画定された前記排水経路に対応するサイズおよび形状を有する、請求項4に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項6】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項7】
前記液体出口は、前記先端領域よりも、前記不透液性層の前記基端領域に近い、請求項6に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項8】
前記液体出口を通じて、前記チャンバ内に延在する、少なくとも1つの導管をさらに備える、請求項6または7に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの導管は、
前記不透液性層の長手軸に略平行の方向に、前記チャンバ内へと延在する第1導管と、
前記長手軸に略垂直の方向に、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する第2導管と、
前記第1導管を前記第2導管に流体結合する、L字状取付具と、
を含む、請求項8に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの導管は、
前記不透液性層の長手軸に略平行の方向に、前記チャンバ内へと延在する第1導管と、
前記長手軸に略垂直の方向に、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する第2導管と、
第1開口と、前記第1開口の反対側の第2開口と、前記第1および第2開口間の第3開口を有し、前記第1開口は前記第1導管に接続され、前記第2開口は閉鎖し、前記第3開口は前記第2導管に接続される、T字状取付具と、を含む、請求項8に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの導管の少なくとも一部は、その内部に配置された、またはそれに取り付けられた形状記憶材料を有する、請求項8から10のいずれか一項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項12】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記先端領域から延在する前記延在部を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記液体収集アセンブリと、
貯液容器と、
真空源と、を備え、
前記液体収集アセンブリの前記チャンバ、前記貯液容器、および前記真空源は互いに流体連通することで、前記チャンバ内に1つ以上の体液が存在する際に、前記真空源から前記液体収集アセンブリの前記チャンバに提供される吸引により、前記チャンバ内から前記1つ以上の体液が除去され、前記体液が前記貯液容器内に溜められる、液体収集システム。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記液体収集アセンブリと、
脚の間に嵌るように構成された略楔形状枕部であって、尿道口に近接して配置され、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する前記透液性外層の部分を、前記尿道口に対して押し付けるように構成された頂点を有する略楔形状枕部と、
を備える液体収集システム。
【請求項15】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口を含み、前記液体収集アセンブリは、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内に延在する少なくとも1つの導管を有し、
前記略楔形状枕部は、その内部に、前記少なくとも1つの導管が通じて配置されるように構成された凹部を画定する、請求項14に記載の液体収集システム。
【請求項16】
前記略楔形状枕部は、
圧縮可能支持部材と、
前記圧縮可能支持部材上に配置された、または配置可能な筐体と、
を有する、請求項14または15に記載の液体収集システム。
【請求項17】
前記筐体は、不透液性層を有する、請求項16に記載の液体収集システム。
【請求項18】
前記筐体は、前記不透液性層の外面上に配置された液体収容層を有する、請求項17に記載の液体収集システム。
【請求項19】
貯液容器と、
真空源と、
をさらに備え、
前記液体収集アセンブリの前記チャンバ、前記貯液容器、および前記真空源は、互いに流体連通することで、前記チャンバ内に1つ以上の体液が存在する際に、前記真空源から前記液体収集アセンブリの前記チャンバに提供される吸引により、前記チャンバ内から前記1つ以上の体液が除去され、前記体液が前記貯液容器内に溜められる、請求項14から18のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項20】
脚と、前記チャンバ外に配置された少なくとも1つの導管の一部とに取り付けられるように構成された脚取付デバイスをさらに備える、請求項14から19のいずれか一項に記載の液体収集システム。
【請求項21】
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記液体収集アセンブリを備える液体収集システムであって、
前記液体出口は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置され、前記液体収集アセンブリは、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する少なくとも1つの導管を有し、
前記液体収集システムは、脚と、前記チャンバ外に配置された少なくとも1つの導管の一部とに取り付けられるように構成された脚取付デバイスをさらに備える、液体収集システム。
【請求項22】
前記脚取付デバイスはストラップを有する、請求項21に記載の液体収集システム。
【誤訳訂正2】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0049
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0049】
使用時に、体液の少なくとも一部は、不透液性層402の先端領域406に向かって略流れ得る。これは、概して、先端領域406は、チャンバ408の重力方向最低点となるためである。したがって、導管436の入口434は、先端領域406内、またはそれに隣接して配置され得る(例えば、液体貯留部442内、またはそれに隣接)。液体出口412を裏領域430上に配置しながら、導管436の入口434を、先端領域406内、またはそれに隣接して配置することは、導管436に屈曲を形成することを要し得る。実施形態において、導管436は、第1導管446と、第2導管448と、取付具450(L字状取付具)と、を含む。第1導管446および第2導管448は、取付具450を使用して互いに取り付けられ、取付具450が屈曲を形成し得る。第1導管446は、入口434と、入口434の反対側かつ下流の第1出口452とを画定し得る。第1導管446は、液体収集アセンブリ400の長手軸422と略平行な方向に延在し得る。これにより、入口434は先端領域406に、またはその近傍に(例えば、貯留部442に、またはその近傍に)配置可能となる。第2導管448は、追加の入口454と、追加の入口454の反対側かつ下流の第2出口(不図示)とを画定し得る。第2導管448は、長手軸422に対して略垂直、または少なくとも傾斜した方向に延在し得る。取付具450は、第1開口(参照符号なし、第1導管446が存在)と、第1開口の下流の第2開口(参照符号なし、第2導管448が存在)と、第1および第2開口間の屈曲と、を含む。第1導管446は、第1開口内に配置されるか、または第1開口にその他流体連通し得、第2導管448は、第2開口内に配置されるか、または第2開口にその他流体連通し得る。したがって、取付具450は、第1出口452が追加の入口454に流体連通可能とし、導管436がよじれることなく屈曲を有することを可能とする。第1導管446、第2導管448、および取付具450を有する導管436に屈曲を形成しても、チャンバ408に提供される真空、およびチャンバ408から体液が除去され得る速度にほとんどまたは全く影響がないことが確認されている。さらに、多孔材料414は、第1導管446を収容するように構成された第1穴と、第2導管448を収容するように構成された第2穴を画定し得ることを付言する。
【誤訳訂正3】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0051
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0051】
液体収集アセンブリ500は、チャンバ508と流体連通する少なくとも1つの導管536を有する。導管536は、内部に屈曲を有する。実施形態において、導管536は、第1導管546と、第2導管548と、および第1導管546および第2導管548と流体連通する取付具550と、を含む。取付具550により、導管536が第1および第2導管546、548間に屈曲を有することができる。一方で、図4Bに示す取付具450と異なり、取付具550はT字状取付具である。例えば、取付具550は、第1開口(参照符号なし、第1導管546が存在)と、第1開口の反対側の第2開口556と、第1開口および第2開口556間の第3開口(参照符号なし、第2導管548が存在)と、を含み得る。第1開口は、その内部に配置された、または同開口にその他流体結合する第1導管546を含む。第3開口は、その内部に配置された、または同開口にその他流体結合する第2導管548を含む。実施形態において、図示のとおり、第2開口556から体液または空気が流出できないように第2開口556は閉鎖されている(例えば、プラグ557またはキャップにより)。実施形態において、第2開口556は、その内部に配置された追加の導管を含み得る。追加の導管は閉鎖される(例えば、プラグまたはキャップによる)。したがって、追加の導管から体液および空気が流出できない。追加の導管が閉鎖している限り、追加の導管が第2開口556内に配置されても、第2開口556は閉鎖しているとみなされることを付言する。
【誤訳訂正4】
【訂正対象書類名】明細書
【訂正対象項目名】0052
【訂正方法】変更
【訂正の内容】
【0052】
少なくとも取付具550の第2開口556は、取付具550の共通部分560から延在する1つ以上の壁558から形成される。共通部分560から延在する壁558は、基端領域504に近接した液体収集アセンブリ500の部分に支持を提供する。例えば、図4Bを参照すると、基端領域404に近接する液体収集アセンブリ400の部分には、多孔材料414が存在するのみである。基端領域404に近接する液体収集アセンブリ400の部分は、個人の膣領域に接触し続けるには脆過ぎるものであり得ることが確認されている。不透液性層402および多孔材料414が十分な構造を提供しない可能性があるためである。一方で、図5を再度参照すると、取付具550の壁558が、基端領域504に近接した液体収集アセンブリ500の部分に対して追加の構造を提供する。これにより液体収集アセンブリ500の当該部分は脆くなり過ぎない。第2開口556から延在する追加の導管が存在すれば、それによってもまた、基端領域504に近接した液体収集アセンブリ500の部分に対して追加の構造が提供され得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端領域と、前記基端領域から離間した先端領域と、少なくとも1つの開口を画定する表領域と、前記表領域の反対側の裏領域と、を有し、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する不透液性層と、
前記チャンバ内に配置され、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料と、
1つ以上の漏れ防止特徴と、
を備え、
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、
略楔形状を有し、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する、前記少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、
前記不透液性層の前記裏領域上に配置され、且つ、前記不透液性層の前記先端領域よりも前記基端領域により近接して配置される前記液体出口と、
の内の少なくとも1つを含む、液体収集アセンブリ。
【請求項2】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、略楔形状を有し、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する、前記少なくとも1つの多孔材料の前記少なくとも一部を含む、請求項1に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの多孔材料は、透液性内層と、透液性外層と、前記透液性内層および前記透液性外層の、前記少なくとも1つの開口に隣接した部分間に配置された少なくとも1つの透液性中間材料と、を含む、請求項2に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項4】
前記透液性内層は排水経路を画定する、請求項3に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの透液性中間材料は、前記透液性内層により画定された前記排水経路に対応するサイズおよび形状を有する、請求項4に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項6】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口を含む、請求項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項7】
前記液体出口を通じて、前記チャンバ内に延在する、少なくとも1つの導管をさらに備える、請求項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの導管は、
前記不透液性層の長手軸に略平行の方向に、前記チャンバ内へと延在する第1導管と、
前記長手軸に略垂直の方向に、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する第2導管と、
前記第1導管を前記第2導管に流体結合する、L字状取付具と、
を含む、請求項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの導管は、
前記不透液性層の長手軸に略平行の方向に、前記チャンバ内へと延在する第1導管と、
前記長手軸に略垂直の方向に、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する第2導管と、
第1開口と、前記第1開口の反対側の第2開口と、前記第1および第2開口間の第3開口を有し、前記第1開口は前記第1導管に接続され、前記第2開口は閉鎖し、前記第3開口は前記第2導管に接続される、T字状取付具と、を含む、請求項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの導管の少なくとも一部は、その内部に配置された、またはそれに取り付けられた形状記憶材料を有する、請求項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項11】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記先端領域から延在する延在部さらに含む、請求項に記載の液体収集アセンブリ。
【請求項12】
液体収集アセンブリと、
貯液容器と、
真空源と、を備える液体収集システムであって
前記液体収集アセンブリは、
基端領域と、前記基端領域から離間した先端領域と、少なくとも1つの開口を画定する表領域と、前記表領域の反対側の裏領域と、を有し、少なくともチャンバおよび液体出口を画定する不透液性層と、
前記チャンバ内に配置され、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する少なくとも1つの多孔材料と、
1つ以上の漏れ防止特徴と、を備え、
前記液体収集アセンブリの前記1つ以上の漏れ防止特徴は、
略楔形状を有し、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する、前記少なくとも1つの多孔材料の少なくとも一部と、
前記不透液性層の前記裏領域上に配置され、且つ、前記不透液性層の前記先端領域よりも前記基端領域により近接して配置される前記液体出口と、の内の少なくともいずれかを含み、
前記液体収集アセンブリの前記チャンバ、前記貯液容器、および前記真空源は互いに流体連通することで、前記チャンバ内に1つ以上の体液が存在する際に、前記真空源から前記液体収集アセンブリの前記チャンバに提供される吸引により、前記チャンバ内から前記1つ以上の体液が除去され、前記体液が前記貯液容器内に溜められる、液体収集システム。
【請求項13】
の間に嵌るように構成された略楔形状枕部であって、尿道口に近接して配置され、前記少なくとも1つの開口全体にわたって延在する前記透液性外層の部分を、前記尿道口に対して押し付けるように構成された頂点を有する略楔形状枕部をさらに備える、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項14】
前記1つ以上の漏れ防止特徴は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置された前記液体出口を含み、前記液体収集アセンブリは、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内に延在する少なくとも1つの導管を有し、
前記略楔形状枕部は、その内部に、前記少なくとも1つの導管が通じて配置されるように構成された凹部を画定する、請求項13に記載の液体収集システム。
【請求項15】
前記略楔形状枕部は、
圧縮可能支持部材と、
前記圧縮可能支持部材上に配置された、または配置可能な筐体であって、不透液性層を含む筐体と、
を有する、請求項13に記載の液体収集システム。
【請求項16】
前記筐体は、不透液性層を有する、請求項15に記載の液体収集システム。
【請求項17】
前記筐体は、前記不透液性層の外面上に配置された液体収容層を有する、請求項16に記載の液体収集システム。
【請求項18】
脚と、前記チャンバ外に配置された少なくとも1つの導管の一部とに取り付けられるように構成された脚取付デバイスをさらに備える、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項19】
前記液体出口は、前記不透液性層の前記裏領域上に配置され、前記液体収集アセンブリは、前記液体出口を通じて、前記チャンバ内へと延在する少なくとも1つの導管を有し、
前記液体収集システムは、脚と、前記チャンバ外に配置された少なくとも1つの導管の一部とに取り付けられるように構成された脚取付デバイスをさらに備える、請求項12に記載の液体収集システム。
【請求項20】
前記脚取付デバイスはストラップを有する、請求項19に記載の液体収集システム。
【国際調査報告】