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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ヒータアセンブリ及び単結晶炉
(51)【国際特許分類】
   C30B 15/14 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
C30B15/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518923
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 CN2022122982
(87)【国際公開番号】W WO2023245909
(87)【国際公開日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】202210705520.7
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522248559
【氏名又は名称】西安奕斯偉材料科技股▲ふん▼有限公司
【住所又は居所原語表記】Room 1-3-029, No.1888 South Xifeng Rd., Hi-Tech Zone Xi’an, Shaanxi 710100, P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】毛 勤虎
【テーマコード(参考)】
4G077
【Fターム(参考)】
4G077AA02
4G077EG18
4G077EG19
4G077EG30
4G077PD12
4G077PE03
4G077PE07
4G077PE12
4G077PG03
(57)【要約】
ヒータアセンブリ及び単結晶炉であって、前記単結晶炉は、炉体を含み、炉体内には、支持軸によって回転可能な坩堝が設けられており、前記ヒータアセンブリは、坩堝の外面を被覆した加熱部であって、坩堝と同期して回転可能であり、複数の接続電極を含む加熱部と、前記支持軸に設けられた導電部であって、前記接続電極に1対1で対応して接続された複数の環状導電部材、及び複数の環状導電部材に1対1で対応して接続された外部接続電極を含み、前記接続電極が環状導電部材に沿って回転可能である導電部とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単結晶炉に用いられるヒータアセンブリであって、前記単結晶炉は、炉体を含み、前記炉体内には、坩堝が設けられており、前記坩堝の底部が支持構造で支持され、前記支持構造は、支持軸を含み、前記坩堝は、前記支持軸によって回転可能であり、前記ヒータアセンブリは、
前記坩堝の外面を被覆した加熱部であって、前記坩堝と同期して回転可能であり、複数の接続電極を含む加熱部と、
前記支持軸に設けられた導電部であって、前記接続電極に1対1で対応して接続された複数の環状導電部材、及び複数の環状導電部材に1対1で対応して接続された外部接続電極を含み、前記接続電極が前記環状導電部材に沿って回転可能であり、前記外部接続電極が外部電源に接続される導電部とを含む、ヒータアセンブリ。
【請求項2】
前記導電部は、前記支持軸に周設された筒状のケースを含み、前記ケースの内壁には、その周方向に沿って複数の環状突起が前記環状導電部材として離間して設けられており、前記ケースの外壁には、前記環状突起に1対1で対応して接続された前記外部接続電極が設けられている、請求項1に記載のヒータアセンブリ。
【請求項3】
前記ケースは、絶縁材料製である、請求項2に記載のヒータアセンブリ。
【請求項4】
前記支持構造は、前記坩堝の底部に支持された支持トレイを含み、前記支持軸は、前記支持トレイにおける前記坩堝から遠い側に支持し、前記接続電極は、第一サブ電極及び第二サブ電極を含み、前記第一サブ電極が前記加熱部に接続され、前記第二サブ電極の一端が前記第一サブ電極に接続され、前記第二サブ電極の他端が、前記支持トレイを通って前記支持軸に固定された導体を介して、前記導電部に接続されている、請求項2に記載のヒータアセンブリ。
【請求項5】
前記導体における前記坩堝から遠い端には、前記環状突起と協働する接続突起が備えられており、前記接続突起は、前記環状突起に沿って移動可能である、請求項4に記載のヒータアセンブリ。
【請求項6】
前記加熱部は、前記坩堝の外部にS字状に分布された帯状加熱部材を含み、前記帯状加熱部材の少なくとも2つの端部は、前記坩堝の底部まで延在して、対応する前記第一サブ電極に接続されている、請求項4に記載のヒータアセンブリ。
【請求項7】
前記加熱部と前記坩堝との間には、絶縁伝熱層が設けられている、請求項1に記載のヒータアセンブリ。
【請求項8】
前記加熱部における前記坩堝から遠い側には、断熱保護カバーが被設されている、請求項1に記載のヒータアセンブリ。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載のヒータアセンブリを含む、単結晶炉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2022年06月21日に中国で出願された中国特許出願第202210705520.7号の優先権を主張し、その内容の全ては、参照により本願に組み込まれる。
本願は、シリコン製品の製作の技術分野に関し、特に、ヒータアセンブリ及び単結晶炉に関する。
【背景技術】
【0002】
チョクラルスキー法による単結晶シリコンの生産は、現在、単結晶シリコンを作製する最も主な方法であり、ホットゾーンシステムは、シリコン材料の結晶化における最も重要な条件の1つであり、ホットゾーンの温度勾配分布は、単結晶をスムーズに引き抜けることができるか及び単結晶の品質の良否を制御できるかに直接影響するものであり、特に、チョクラルスキー法の単結晶炉による単結晶シリコン材料の成長過程では、通常、黒鉛ホットゾーンを利用して成長温度、勾配制御等を提供する。具体的な過程としては、低真空度かつ不活性ガス環境下で多結晶原料を溶解し、種結晶の接触、回転引き上げにより単結晶材料を作製し、その過程における熱源は、主に黒鉛ヒータに由来する。従来のホットゾーン構造では、ヒータとして、坩堝の外周に位置する固定ヒータが一般的であり、ヒータで発生した熱エネルギーは、放射の形で坩堝及び内部のシリコン材料を加熱し、この加熱方式は、間接加熱であり、加熱効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記課題を解決するために、本願は、間接加熱方式の効率が低いという問題を解決するヒータアセンブリ及び単結晶炉を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本願の実施例で採用される技術態様としては、単結晶炉に用いられるヒータアセンブリであって、前記単結晶炉は、炉体を含み、前記炉体内には、坩堝が設けられており、前記坩堝の底部が支持構造で支持され、前記支持構造は、支持軸を含み、前記坩堝は、前記支持軸によって回転可能であり、前記ヒータアセンブリは、
前記坩堝の外面を被覆した加熱部であって、前記坩堝と同期して回転可能であり、複数の接続電極を含む加熱部と、
前記支持軸に設けられた導電部であって、前記接続電極に1対1で対応して接続された複数の環状導電部材、及び複数の環状導電部材に1対1で対応して接続された外部接続電極を含み、前記接続電極が前記環状導電部材に沿って回転可能であり、前記外部接続電極が外部電源に接続される導電部とを含む。
【0005】
選択的に、前記導電部は、前記支持軸に周設された筒状のケースを含み、前記ケースの内壁には、その周方向に沿って複数の環状突起が前記環状導電部材として離間して設けられており、前記ケースの外壁には、前記環状突起に1対1で対応して接続された前記外部接続電極が設けられている。
【0006】
選択的に、前記ケースは、絶縁材料製である。
【0007】
選択的に、前記支持構造は、前記坩堝の底部に支持された支持トレイを含み、前記支持軸は、前記支持トレイにおける前記坩堝から遠い側に支持し、前記接続電極は、第一サブ電極及び第二サブ電極を含み、前記第一サブ電極が前記加熱部に接続され、前記第二サブ電極の一端が前記第一サブ電極に接続され、前記第二サブ電極の他端が、前記支持トレイを通って前記支持軸に固定された導体を介して、前記導電部に接続されている。
【0008】
選択的に、前記導体における前記坩堝から遠い端には、前記環状突起と協働する接続突起が備えられており、前記接続突起は、前記環状突起に沿って移動可能である。
【0009】
選択的に、前記加熱部は、前記坩堝の外部にS字状に分布された帯状加熱部材を含み、前記帯状加熱部材の少なくとも2つの端部は、前記坩堝の底部まで延在して、対応する前記第一サブ電極に接続されている。
【0010】
選択的に、前記加熱部と前記坩堝との間には、絶縁伝熱層が設けられている。
【0011】
選択的に、前記加熱部における前記坩堝から遠い側には、断熱保護カバーが被設されている。
【0012】
本願の実施例は、上記のヒータアセンブリを含む、単結晶炉を更に提供する。
【発明の効果】
【0013】
本願の有益な効果としては、加熱部が坩堝の外部を被覆することで、熱により坩堝及び内部のシリコン材料が熱伝導を介して直接加熱され、効率が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】関連技術におけるヒータアセンブリの構造を示す模式図である。
図2】本願の実施例におけるヒータアセンブリの構造を示す模式図である。
図3】本願の実施例における導体の構造を示す模式図である。
図4】本願の実施例における導電部の構造を示す模式図である。
図5】本願の実施例における加熱部の構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願の実施例の目的、技術態様及び利点をより明確にするためには、以下、本願の実施例の図面を参照しながら、本願の実施例の技術態様を明確且つ完全に記述する。明らかなことに、記述される実施例は、本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。記述される本願の実施例に基づいて、当業者によって得られた他の実施例は、全て本願の保護範囲に含まれるものとする。
【0016】
本願の記述において、説明すべきなのは、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等の用語によって指し示された方位や位置関係は、図面に基づいて示された方位や位置関係であり、本願の記述及び記述の簡略化のためのものに過ぎず、言及びされた装置や素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本開示を制限するものとして理解されてはならない。また、「第一」、「第二」、「第三」といった用語は、記述のみを目的とするものであり、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解されてはならない。
【0017】
図1を参照して、関連技術では、単結晶炉は、炉体5を含み、炉体5内には、坩堝が設けられており、坩堝が支持構造2で支持され、ヒータ11としては、坩堝(坩堝は、石英坩堝、及び石英坩堝の外部に周設された黒鉛坩堝1を含む)の外周に位置する固定ヒータが一般的であり、ヒータ11と坩堝との間には、一定の距離が備えられており、ヒータ11は、炉体の底部に設けられた電極12を介して外部電源に接続される。ヒータで発生した熱エネルギーは、放射の形で坩堝及び内部のシリコン材料を加熱し、この加熱方式は、間接加熱であり、加熱効率が低い。この問題に対して、本実施例は、単結晶炉に用いられるヒータアセンブリを提供し、図2図5を参照して、前記単結晶炉は、炉体5を含み、前記炉体5内には、坩堝が設けられており、前記坩堝の底部が支持構造2で支持され、前記支持構造2は、支持軸21を含み、前記坩堝は、前記支持軸21によって回転可能であり、前記ヒータアセンブリは、
前記坩堝の外面を被覆した加熱部101であって、前記坩堝と同期して回転可能であり、複数の接続電極を含む加熱部101と、
前記支持軸21に設けられた導電部203であって、前記接続電極に1対1で対応して接続された複数の環状導電部材2031、及び複数の環状導電部材2031に1対1で対応して接続された外部接続電極2032を含み、前記接続電極が前記環状導電部材2031に沿って回転可能であり、前記外部接続電極2032が外部電源に接続される導電部203とを含む。
【0018】
本実施例では、加熱部101が坩堝の外面を被覆し、即ち前記加熱部101が坩堝に直接接触することで、熱により坩堝及び内部のシリコン材料が熱伝導を介して直接加熱され、効率が向上される。しかし、実際のプロセス過程では、坩堝は、結晶の形状及び溶融物の対流制御が保証されるように回転する必要がある。そこで、坩堝の回転過程において前記加熱部101が通電状態に維持されることを保証するために、本実施例では、前記導電部203が設けられており、前記導電部203は、前記接続電極に1対1で対応して接続された複数の環状導電部材2031、及び複数の環状導電部材2031に1対1で対応して接続された外部接続電極2032を含み、前記加熱部101に含まれる複数の接続電極は、前記環状導電部材2031に沿って回転可能である。即ち、加熱部101が前記坩堝とともに同期して回転する過程において、前記接続電極は、対応する前記環状導電部材2031に沿って回転し、且つ前記接続電極は、対応する環状導電部材2031と常に接触するため、環状導電部材2031に対応して接続された外部接続電極2032により、前記加熱部101と外部電源とが連通状態に維持されることが保証される。
【0019】
要約すると、本実施例に係るヒータアセンブリによれば、加熱部101の回転過程における電源接続の問題が解決されながら、従来のホットゾーン加熱過程の熱放射から固体間熱伝導の方式への遷移が実現され、ホットゾーン及び設備の熱効率が大幅に向上され、熱損失が低減され、それに、このような複合型構造設計によれば、炉体5内のホットゾーンの空間が大幅に節約され、設備寸法の削減又は設備の材料投入量の増加(坩堝体積の増大)に有利である。
【0020】
説明すべきなのは、前記坩堝は、一緒に周設された黒鉛坩堝1及び石英坩堝3を含み、前記加熱部101が前記黒鉛坩堝1の外部を被覆している。
【0021】
図4を参照して、例示的な実施形態では、前記導電部203は、前記支持軸21に周設された筒状のケースを含み、前記ケースの内壁には、その周方向に沿って複数の環状突起が前記環状導電部材2031として離間して設けられており、前記ケースの外壁には、前記環状突起に1対1で対応して接続された前記外部接続電極2032が設けられている。
【0022】
例示的に、前記ケースは、隣接する前記環状導電部材2031間の短絡が回避されるように、絶縁材料製である。
【0023】
例示的な実施形態では、前記ケースが前記炉体5に固定接続されている。
【0024】
例示的な実施形態では、前記支持構造2は、前記坩堝の底部に支持された支持トレイを含み、前記支持軸21は、前記支持トレイにおける前記坩堝から遠い側に支持し、前記接続電極は、第一サブ電極及び第二サブ電極201を含み、前記第一サブ電極が前記加熱部101に接続され、前記第二サブ電極201の一端が前記第一サブ電極に接続され、前記第二サブ電極201の他端が、前記支持トレイを通って前記支持軸21に固定された導体202を介して、前記導電部203に接続されている。
【0025】
前記接続電極を、別体に設けられた第一サブ電極及び第二サブ電極201に分割することで、前記坩堝と、前記加熱部101と、前記支持構造2との組み立てに有利である。
【0026】
例示的に、前記第二サブ電極201は、ボルト電極であるが、これに限定されない。
【0027】
例示的に、前記支持トレイは、中央領域と、前記中央領域の周囲に囲設された縁領域とを含み、前記中央領域が凹んで凹溝が形成され、前記坩堝の底部は、前記凹溝と協働する凸部である。前記第二サブ電極201は、前記縁領域に設けられている。
【0028】
前記第二サブ電極201としては、ボルト電極が採用され、前記縁領域には、前記支持軸21の軸方向に沿って前記縁領域を貫通したボルト孔が設けられており、前記ボルト電極が前記ボルト孔内に螺着され、前記ボルト電極は、一端が前記第一サブ電極に接続され、他端が前記導体202を介して前記導電部203に接続されている。
【0029】
図3を参照して、例示的な実施形態では、前記導体202における前記坩堝から遠い端には、前記環状突起と協働する接続突起2021が備えられており、前記接続突起2021は、前記環状突起に沿って移動可能である。
【0030】
前記導体202は、前記支持軸21の軸方向に沿って前記支持軸21の外面に分布され、前記導体202は、導線であってもよく、前記導線における前記ケースに露出された部分の外部には、絶縁保護カバーが被設されている。
【0031】
例示的に、前記支持軸21の軸方向において、前記接続突起2021の高さは、短絡が回避されるように、隣接する2つの前記環状導電部材2031間の距離よりも小さい。
【0032】
例示的に、前記導体202は、粘着層を介して前記支持軸21に固定されている。前記接続突起2021は、粘着層を介して前記支持軸21に固定されている。
【0033】
図5を参照して、例示的な実施形態では、前記加熱部101は、前記坩堝の外部にS字状に分布された帯状加熱部材を含み、前記帯状加熱部材の少なくとも2つの端部は、前記坩堝の底部まで延在して、対応する前記第一サブ電極に接続されている。
【0034】
例示的に、前記加熱部101は、帯状構造であるとともに、前記坩堝の外部に縦方向に分布され、縦方向に分布された加熱部101は、加熱部101の構造分布及び電力制御により、溶融物の熱対流及び熱分布を保証し、結晶成長過程における熱勾配を更に最適化して、結晶成長の品質及び歩留まりをより好適に制御することができる。
【0035】
例示的に、前記帯状構造は、前記坩堝の径方向における厚さが2~3cmであるが、これに限定されない。
【0036】
例示的な実施形態では、前記加熱部101と前記坩堝との間には、絶縁伝熱層が設けられている。前記絶縁伝熱層は、黒鉛やセラミック等の材料製であってもよい。
【0037】
前記坩堝は、黒鉛材料製であり、前記坩堝の壁厚は、1~2cmであるが、これに限定されない。
【0038】
例示的な実施形態では、前記加熱部101における前記坩堝から遠い側には、断熱保護カバー102が被設されている。前記断熱保護カバー102は、加熱部101の全体を被覆可能であり、プロセス過程で生成された酸化物が加熱部101の表面に堆積されて加熱効果に影響を与えてしまうことを回避できる一方で、加熱部101から外への熱放射を回避して、安定した加熱を維持し、消費電力を削減することができる。
【0039】
本願の実施例は、上記のヒータアセンブリを含む、単結晶炉を更に提供する。
【0040】
前記単結晶炉は、炉体5を含み、前記炉体5内には、坩堝(黒鉛坩堝1及び石英坩堝3を含む)が設けられており、坩堝内には、シリコン溶融物6が収容されており、符号7は、結晶棒であり、坩堝の外部が、加熱部101により被覆されており、加熱部101の外部には、断熱保護カバー102が被設されており、前記支持構造2には、前記加熱部101に接続された第二サブ電極201が設けられており、第二サブ電極201は、導体202を介して導電部203に接続され、前記炉体5の内側部には、保温層4が更に設けられている。
【0041】
理解できることに、以上の実施形態は、本願の原理を説明するために採用された例示的な実施形態に過ぎず、本願は、これに限定されない。当業者にとって、本願の精神と趣旨を逸脱することなく、様々な変形や改良が可能であり、これらの変形や改良も、本願の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-03-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単結晶炉に用いられるヒータアセンブリであって、前記単結晶炉は、炉体を含み、前記炉体内には、坩堝が設けられており、前記坩堝の底部が支持構造で支持され、前記支持構造は、支持軸を含み、前記坩堝は、前記支持軸によって回転可能であり、前記ヒータアセンブリは、
前記坩堝の外面を被覆した加熱部であって、前記坩堝と同期して回転可能であり、複数の接続電極を含む加熱部と、
前記支持軸に設けられた導電部であって、前記接続電極に1対1で対応して接続された複数の環状導電部材、及び複数の環状導電部材に1対1で対応して接続された外部接続電極を含み、前記接続電極が前記環状導電部材に沿って回転可能であり、前記外部接続電極が外部電源に接続される導電部とを含み、
前記導電部は、前記支持軸に周設された筒状のケースを含み、前記ケースの内壁には、その周方向に沿って複数の環状突起が前記環状導電部材として離間して設けられており、前記ケースの外壁には、前記環状突起に1対1で対応して接続された前記外部接続電極が設けられており、
前記支持構造は、前記坩堝の底部に支持された支持トレイを含み、前記支持軸は、前記支持トレイにおける前記坩堝から遠い側に支持し、前記接続電極は、第一サブ電極及び第二サブ電極を含み、前記第一サブ電極が前記加熱部に接続され、前記第二サブ電極の一端が前記第一サブ電極に接続され、前記第二サブ電極の他端が、前記支持トレイを通って前記支持軸に固定された導体を介して、前記導電部に接続されている、ヒータアセンブリ。
【請求項2】
前記ケースは、絶縁材料製である、請求項に記載のヒータアセンブリ。
【請求項3】
前記導体における前記坩堝から遠い端には、前記環状突起と協働する接続突起が備えられており、前記接続突起は、前記環状突起に沿って移動可能である、請求項に記載のヒータアセンブリ。
【請求項4】
前記加熱部は、前記坩堝の外部にS字状に分布された帯状加熱部材を含み、前記帯状加熱部材の少なくとも2つの端部は、前記坩堝の底部まで延在して、対応する前記第一サブ電極に接続されている、請求項に記載のヒータアセンブリ。
【請求項5】
前記加熱部と前記坩堝との間には、絶縁伝熱層が設けられている、請求項1に記載のヒータアセンブリ。
【請求項6】
前記加熱部における前記坩堝から遠い側には、断熱保護カバーが被設されている、請求項1に記載のヒータアセンブリ。
【請求項7】
請求項1~の何れか一項に記載のヒータアセンブリを含む、単結晶炉。
【国際調査報告】