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特表2024-533780ルート広告方法、パケット転送方法、デバイス、およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ルート広告方法、パケット転送方法、デバイス、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 45/24 20220101AFI20240905BHJP
   H04L 45/50 20220101ALI20240905BHJP
   H04L 41/0895 20220101ALI20240905BHJP
【FI】
H04L45/24
H04L45/50
H04L41/0895
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519451
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 CN2022101380
(87)【国際公開番号】W WO2023050929
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202111162731.2
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210018493.6
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ゴーァ,ジュイン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ハイボー
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,リーリー
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,フゥタイ
【テーマコード(参考)】
5K030
【Fターム(参考)】
5K030GA12
5K030HC01
5K030HD03
5K030LB06
5K030LB08
5K030MD02
(57)【要約】
本願は、ルート広告方法、パケット転送方法、デバイス、およびシステムを開示する。第1のネットワーク・デバイスは、同じルート・プレフィックスおよび同じルート弁別子を有するが、異なるVPN識別子および異なる次ホップを有する第1のVPNルートおよび第2のVPNルートを取得する。第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を第1のVPNルートおよび第2のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第1のVPNルートに含まれる第1のVPN識別子との間の第1の対応、および第3のVPN識別子と第2のVPNルートに含まれる第2のVPN識別子との間の第2の対応を転送プレーンに記憶する。同じVPNに属する第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、高速ルート変更または負荷分散を形成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルート広告方法であって、当該方法は:
第2のネットワーク・デバイスによって送信された第1の仮想プライベート・ネットワークVPNルートを、第1のネットワーク・デバイスによって受信する段階であって、前記第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、ルート弁別子RD、および第1の次ホップを含み、前記第1の次ホップは前記第2のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは第1のトンネルを通じて前記第2のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは前記第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のVPN識別子は、第1のVPNインスタンスに関連付けられる、段階と;
第3のネットワーク・デバイスによって送信された第2のVPNルートを、前記第1のネットワーク・デバイスによって受信する段階であって、前記第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第2の次ホップを含み、前記第2の次ホップは前記第3のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは第2のトンネルを通じて前記第3のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは前記第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第2のVPN識別子は、第2のVPNインスタンスに関連付けられ、前記第1のVPNインスタンスおよび前記第2のVPNインスタンスは同じVPNに関連付けられる、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、第3のVPN識別子を前記第1のVPNルートに割り当て、前記第3のVPN識別子と前記第1のVPN識別子との間の第1の対応を転送プレーン上で記憶する段階であって、前記第1のネットワーク・デバイスは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式に基づいて、同じ次ホップおよび同じRDを有する受信されたVPNルートに同じVPN識別子を割り当てる、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第3のVPN識別子を前記第2のVPNルートに割り当て、前記第3のVPN識別子と前記第2のVPN識別子との間の第2の対応を前記転送プレーン上で記憶する段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告する段階であって、前記第3のVPNルートは、前記第3のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第3の次ホップを含み、前記第3の次ホップは、前記第1のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて前記第4のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである、段階とを含む、
方法。
【請求項2】
前記第1の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第1のVPN識別子と、第1のトンネル識別子IDとの間の対応を含み、前記第1のトンネルIDは、前記第1のトンネルを識別し;前記第2の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第2のVPN識別子と、第2のトンネル識別子との間の対応を含み、前記第2のトンネルIDは、前記第2のトンネルを識別する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のVPNルート、前記第2のVPNルート、および前記第3のVPNルートは、イーサネット(登録商標)仮想プライベート・ネットワークEVPNルート、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4 VPNv4ルート、または仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6 VPNv6ルートである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、前記第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、前記第3のVPN識別子は第3のMPLSラベルである、請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、前記第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、前記第3のVPN識別子はインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングのセグメント識別子SRv6 SIDである、請求項1ないし3のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、前記第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、前記第3のVPN識別子はMPLSラベルである、請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、前記第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、前記第3のVPN識別子は第3のSRv6 SIDである、請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
当該方法がさらに:
前記第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを、前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第3のトンネルを通じて受信する段階であって、前記第1のパケットは前記第3のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1の対応に基づいて前記第1のパケットを処理して、第2のパケットを得る段階であって、前記第2のパケットは前記第1のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のトンネルを通じて前記第2のパケットを前記第2のネットワーク・デバイスに送信する段階とを含む、
請求項1ないし7のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは、高速ルート変更を形成する、請求項1ないし8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のVPNルートはアクティブなルートであり、前記第2のVPNルートは待機ルートである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは高速ルート変更を形成し、前記第1のVPNルートは待機ルートであり、前記第2のVPNルートはアクティブなルートであり、当該方法はさらに:
前記第1のパケットを受信した後、前記第1の対応に基づいて前記第1のパケットを処理する前に、前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記アクティブなルートが到達不能であると判別する段階を含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは、負荷分散を形成する、請求項1ないし8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは、負荷分散を形成し、当該方法はさらに:
前記第4のネットワーク・デバイスによって送信された第3のパケットを、前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第3のトンネルを通じて受信する段階であって、前記第3のパケットは前記第3のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第2の対応に基づいて前記第3のパケットを処理して、第4のパケットを得る段階であって、前記第4のパケットは前記第2のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第2のトンネルを通じて前記第3のネットワーク・デバイスに前記第4のパケットを送信する段階とを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のトンネルおよび前記第3のトンネルは、縫合トンネルを形成する、請求項1ないし13のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のトンネルおよび前記第3のトンネルは、AS間縫合トンネルを形成する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のネットワーク・デバイスは第1の自律システム境界ルーターASBRであり、前記第4のネットワーク・デバイスは第2のASBRであり、外部境界ゲートウェイプロトコルEBGPピアが前記第1のASBRと前記第2のASBRとの間に確立される、請求項1ないし15のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のネットワーク・デバイスは第3のASBRであり、前記第4のネットワーク・デバイスは第1のプロバイダー・エッジPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが前記第3のASBRと前記第1のPEデバイスとの間に確立される、請求項1ないし15のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のネットワーク・デバイスが拡張可能ゲートウェイxGWであり、前記第4のネットワーク・デバイスが第2のPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが前記xGWと前記第2のPEデバイスとの間に確立される、請求項1ないし15のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
パケット転送方法であって、当該方法は:
第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを第1のネットワーク・デバイスによって取得する段階であって、前記第1のパケットは、第3のVPN識別子を含み、前記第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて前記第4のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第3のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第1のVPN識別子と前記第3のVPN識別子との間の第1の対応、および第2のVPN識別子と前記第3のVPN識別子との間の第2の対応が、前記第1のネットワーク・デバイスの転送プレーン上に記憶される、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1の対応に基づいて前記第1のパケットを処理して、第2のパケットを得る段階であって、前記第2のパケットは前記第1のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のトンネルを通じて前記第2のパケットを前記第2のネットワーク・デバイスに送信する段階とを含む、
方法。
【請求項20】
前記第1のトンネルおよび前記第2のトンネルは高速ルート変更を形成する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のトンネルはアクティブなトンネルであり、前記第2のトンネルは待機トンネルである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のトンネルは待機トンネルであり、前記第2のトンネルはアクティブなトンネルである、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを第1のネットワーク・デバイスによって取得する前記段階の後、かつ前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のパケットおよび前記第1の対応に基づいて第2のパケットを得る前に、当該方法はさらに:
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第3のネットワーク・デバイスが到達不能であると判別する段階を含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のトンネルおよび前記第2のトンネルが負荷分散を形成し、当該方法はさらに:
前記第1のネットワーク・デバイスによって、第3のパケットを取得する段階であって、前記第3のパケットは前記第3のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第2の対応に基づいて前記第3のパケットを処理して、第4のパケットを得る段階であって、前記第4のパケットは前記第2のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第2のトンネルを通じて前記第3のネットワーク・デバイスに前記第4のパケットを送信する段階とを含む、
請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、前記第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、前記第3のVPN識別子は第3のMPLSラベルである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、前記第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、前記第3のVPN識別子はインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングのセグメント識別子SRv6 SIDである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、前記第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、前記第3のVPN識別子はMPLSラベルである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、前記第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、前記第3のVPN識別子は第3のSRv6 SIDである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のパケットは第1のMPLSパケットであり、前記第2のパケットは第2のMPLSパケットである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のパケットは第1のSRv6パケットであり、前記第2のパケットは第2のSRv6パケットである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のパケットは第3のMPLSパケットであり、前記第2のパケットは第3のSRv6パケットである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のパケットは第4のSRv6パケットであり、前記第2のパケットは第4のMPLSパケットである、請求項19ないし24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第1のVPN識別子と、第1のトンネル識別子IDとの間の対応を含み、前記第1のトンネルIDは、前記第1のトンネルを識別し;前記第2の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第2のVPN識別子と、第2のトンネルIDとの間の対応を含み、前記第2のトンネルIDは、前記第2のトンネルを識別する、請求項19ないし32のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記第1のトンネルおよび前記第3のトンネルは、縫合トンネルを形成する、請求項19ないし33のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記第1のトンネルおよび前記第3のトンネルは、AS間縫合トンネルを形成する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1のネットワーク・デバイスは第1の自律システム境界ルーターASBRであり、前記第4のネットワーク・デバイスは第2のASBRであり、外部境界ゲートウェイプロトコルEBGPピアが前記第1のASBRと前記第2のASBRとの間に確立される、請求項19ないし33のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記第1のネットワーク・デバイスは第3のASBRであり、前記第4のネットワーク・デバイスは第1のプロバイダー・エッジPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが前記第3のASBRと前記第1のPEデバイスとの間に確立される、請求項19ないし33のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記第1のネットワーク・デバイスは拡張可能ゲートウェイxGWであり、前記第4のネットワーク・デバイスは第2のPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが前記xGWと前記第2のPEデバイスとの間に確立される、請求項19ないし33のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
ネットワーク・デバイスであって、当該ネットワーク・デバイスは、トランシーバ・モジュールおよび処理モジュールを有しており、前記トランシーバ・モジュールは、請求項1ないし18のうちいずれか一項に記載のルート広告方法における受信および送信動作を実行するように構成され、前記処理モジュールは、請求項1ないし18のうちいずれか一項に記載のルート広告方法における処理動作を実行するように構成される、ネットワーク・デバイス。
【請求項40】
ネットワーク・デバイスであって、当該ネットワーク・デバイスは、トランシーバ・モジュールおよび処理モジュールを有しており、前記トランシーバ・モジュールは、請求項19ないし38のうちいずれか一項に記載のパケット転送方法における受信および送信動作を実行するように構成され、前記処理モジュールは、請求項19ないし38のうちいずれか一項に記載のパケット転送方法における処理動作を実行するように構成される、ネットワーク・デバイス。
【請求項41】
ネットワーク・デバイスであって、当該ネットワーク・デバイスは、プロセッサおよびメモリを有しており、前記メモリは、命令またはプログラム・コードを記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリから前記命令または前記プログラム・コードを呼び出し、前記命令または前記プログラム・コードを実行して、請求項1ないし18のうちいずれか一項に記載のルート広告方法を実行するか、または請求項19ないし38のうちいずれか一項に記載のパケット転送方法を実行するように構成される、ネットワーク・デバイス。
【請求項42】
請求項39または40に記載のネットワーク・デバイスを有する、ネットワーク・システム。
【請求項43】
命令、プログラム、またはコードを含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令、前記プログラム、または前記コードがプロセッサ上で実行されると、請求項1ないし18のうちいずれか一項に記載のルート広告方法または請求項19ないし38のうちいずれか一項に記載のパケット転送方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項44】
プログラムを有するコンピュータ・プログラム・プロダクトであって、前記プログラムがプロセッサ上で実行されると、請求項1ないし18のうちいずれか一項に記載のルート広告方法または請求項19ないし38のうちいずれか一項に記載のパケット転送方法が実行される、コンピュータ・プログラム・プロダクト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年9月30日に中国国家知識産権局に出願された「BGPにおいて次ホップ毎に1ラベルの方式でFRRをサポートする通信方法、デバイスおよびシステム」という名称の中国特許出願第202111162731.2号、および2022年1月7日に中国国家知識産権局に出願された「ルート広告方法、パケット転送方法、デバイス、およびシステム」という名称の中国特許出願第CN202210018493.6号の優先権を主張する。これらの両方は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
技術分野
本願は、通信分野に関し、特に、ルート広告方法、パケット転送方法、デバイス、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network、VPN)適用シナリオの拡張に伴い、VPNは、ネットワーク内の異なる自律システム(autonomous system、AS)境界を横断して展開される必要がある。3つの一般的なAS間方法、すなわち、オプション(option)A、オプションB、およびオプションCがある。オプションBが使用されるとき、自律システム境界ルーター(autonomous system border router、ASBR)は、該自律システム境界ルーターが属するAS内のプロバイダー・エッジ(provider edge、PE)デバイスによって広告されたルートを取得するか、または、別のAS内にあり、該自律システム境界ルーターに接続されているASBRによって広告されたルートを取得し、取得されたルートにラベルを割り当てることができる。ASBRは、前記別のAS内のASBRに対して、PEデバイスから取得されたルートを広告し、またはASBRは、PEデバイスに対して、前記別のAS内のASBRから取得されたルートを広告する。AS間データ伝送は、それらのASにまたがってASBRによって広告されたルートに基づいて実施されうる。
【0003】
オプションBにおいて、ASBRは、次ホップ毎に1ラベルの方式に基づいて、取得されたルートにラベルを割り当ててもよい。ASBRは、同じラベルを同じ次ホップを有する諸ルートに割り当てることができ、それにより、ラベル資源が節約される。しかしながら、次ホップ毎に1ラベルのラベル分配方式では、ネットワーク・デバイスが故障しているとき、ネットワークは、ルート収束を再び実行する必要があり、通常のネットワーク伝送を再開する速度は低い。その結果、ネットワーク伝送品質が影響を受ける。あるいはまた、伝送されるパケットの量が多いとき、パケット伝送を迅速に完了することは困難である。その結果、ネットワーク伝送品質が影響を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施形態は、同じルート・プレフィックスおよび同じRDを有するが異なる次ホップを有する複数のVPNルートに基づいて形成される高速ルート変更または負荷分散がサポートされることができ、ネットワークの伝送性能が改善されることができるようなルート広告方法、パケット転送方法、デバイス、およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の側面によれば、本願は、ルート広告方法を提供する。本方法は、第1のネットワーク・デバイスに適用される。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルのトンネル・エンドポイント、第2のトンネルのトンネル・エンドポイント、および第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、第3のトンネルを通じて第4のネットワーク・デバイスと通信する。本方法は、具体的には、以下のステップを含む。第1のネットワーク・デバイスが、第2のネットワーク・デバイスによって送信された第1のVPNルートと、第3のネットワーク・デバイスによって送信された第2のVPNルートとを受信する。第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第1の次ホップ〔ネクストホップ〕を含む。第1の次ホップは第2のネットワーク・デバイスである。第1のVPN識別子は、第1のVPNインスタンスに関連付けられる。第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第2の次ホップを含む。第2の次ホップは第3のネットワーク・デバイスである。第2のVPN識別子は、第2のVPNインスタンスに関連付けられる。第1のVPNインスタンスおよび第2のVPNインスタンスは、同じVPNに関連付けられる。第1のVPNルートと第2のVPNルートは、同じルート・プレフィックスおよび同じRDを含む。第1のVPNルートと第2のVPNルートとは、同じVPNに属するルートである。このようにして、同じVPNに属するこれらのVPNルートに基づいて、高速ルート変更または負荷分散が形成できる。
【0006】
第1のネットワーク・デバイスは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式に基づいて、同じ次ホップおよび同じRDを有する受領された諸VPNルートに同じVPN識別子を割り当てる。第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を第1のVPNルートおよび第2のVPNルートに割り当てる。第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーン上に、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の第1の対応と、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の第2の対応とを記憶する。パケットを転送するとき、第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応に基づいてパケット転送をガイドすることができる。第1のVPNルートおよび第2のVPNルートが高速ルート変更を形成するシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、パケット転送をガイドするために第1の対応または第2の対応を使用するように迅速に切り換えることができる。第1のVPNルートおよび第2のVPNルートが負荷分散を形成するシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、パケット転送をガイドするために第1の対応および第2の対応を使用することができる。
【0007】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告する。第3のVPNルートは、第3のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第3の次ホップを含む。第3の次ホップは第1のネットワーク・デバイスである。第4のネットワーク・デバイスは、取得された第3のVPNルートに基づいてルートを広告することに進むことができ、第3のVPNルートに基づいて第1のネットワーク・デバイスにパケットを転送することができる。
【0008】
ある可能な実装では、第1の対応は、第1の転送エントリーに記憶されてもよい。第2の対応は、第2の転送エントリーに記憶されてもよい。第1の転送エントリーおよび第2の転送エントリーは、パケット転送をガイドするためのエントリーである。第1の転送エントリーおよび第2の転送エントリーは、転送テーブルに属しうる。本願における転送テーブルは、転送プレーン上で記憶され、広い意味でパケット転送をガイドするためのテーブルであることに留意されたい。転送テーブルの具体的なタイプは、本願において限定されない。
【0009】
別の可能な実装では、第1のVPN識別子および第3のVPN識別子は、複数の転送テーブルに記憶されてもよい。第1の対応は、複数の転送テーブル間の対応に基づいて形成される。同様に、第2のVPN識別子および第3のVPN識別子は、複数の転送テーブルに記憶されてもよい。第2の対応は、複数の転送テーブル間の対応に基づいて形成される。
【0010】
いくつかの可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェース、すなわち、第1のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェース、すなわち、第2のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応に基づいて、パケットを送信するためのトンネルを決定することができる。
【0011】
一例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のトンネル識別子IDであってもよい。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のトンネル識別子IDであってもよい。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。
【0012】
別の例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のアウトバウンド・インターフェース識別子IDであってもよい。第1のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のアウトバウンド・インターフェースIDであってもよい。第2のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。
【0013】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルート、第2のVPNルート、および第3のVPNルートは、イーサネット仮想プライベート・ネットワークEVPNルート、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4 VPNv4ルート、または仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6 VPNv6ルートである。
【0014】
いくつかの可能な実装では、VPN識別子は、具体的には、MPLSラベルまたはSRv6 SIDであってもよい。MPLSラベルは、MPLS技術において定義されたMPLSラベルであってもよく、またはセグメントルーティング‐マルチプロトコル・ラベルスイッチングSR-MPLS技術において定義されたSIDであってもよい。SR-MPLS技術において定義されるSIDは、MPLSラベルのフォーマットになっている。
【0015】
一例では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子は第3のMPLSラベルである。
【0016】
別の例では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子はインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングのセグメント識別子SRv6 SIDである。
【0017】
さらに別の例では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0018】
さらに別の例では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子は第3のSRv6 SIDである。
【0019】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを受信する。第1のパケットは、第3のVPN識別子を含む。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを取得することができる。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信する。
【0020】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは高速ルート変更を形成する。
【0021】
一例では、第1のVPNルートはアクティブなルートであり、第2のVPNルートは待機ルートである。第1のネットワーク・デバイスは、アクティブなルートに基づいてパケットを転送する。
【0022】
別の例では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、高速ルート変更を形成する。第1のVPNルートは、待機ルートであり、第2のVPNルートは、アクティブなルートである。第1のパケットを受信した後、かつ第1の対応に基づいて第1のパケットを処理する前に、第1のネットワーク・デバイスは、アクティブなルートが到達不能であると判別する。第1のネットワーク・デバイスは、待機ルートに基づいて第1のパケットを転送する。
【0023】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、負荷分散を形成する。第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第3のパケットをさらに受信する。第3のパケットは、第3のVPN識別子を含む。第1のネットワーク・デバイスは、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して、第4のパケットを取得する。第4のパケットは、第2のVPN識別子を含む。第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスに第4のパケットを送信する。
【0024】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、縫合〔スティッチング〕トンネルを形成する。第2のトンネルと第3のトンネルも、縫合トンネルを形成する。
【0025】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、AS間の縫合トンネルを形成する。第2のトンネルおよび第3のトンネルは、AS間の縫合トンネルを形成する。
【0026】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第1の自律システム境界ルーターASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のASBRであり、外部境界ゲートウェイプロトコルEBGPピアが第1のASBRと第2のASBRとの間に確立される。
【0027】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第3のASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第1のプロバイダー・エッジPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが第3のASBRと第1のPEデバイスとの間に確立される。
【0028】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは拡張可能ゲートウェイxGWであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアがxGWと第2のPEデバイスとの間に確立される。
【0029】
第2の側面によれば、本願は、パケット転送方法を提供する。本方法は、第1のネットワーク・デバイスに適用される。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルのトンネル・エンドポイント、第2のトンネルのトンネル・エンドポイント、および第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、第3のトンネルを通じて第4のネットワーク・デバイスと通信する。第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第1の対応、および第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第2の対応が、第1のネットワーク・デバイスの転送プレーン上に記憶される。高速ルート変更・シナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、パケット転送をガイドするために第1の対応または第2の対応を使用するように迅速に切り換えることができる。負荷分散シナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、パケット転送をガイドするために第1の対応および第2の対応を使用することができる。
【0030】
第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスによって送信され、第3のVPN識別子を含む第1のパケットを取得する。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを取得する。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信する。
【0031】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第2のトンネルに基づいて高速ルート変更が形成されることができる。
【0032】
一例では、第1のトンネルはアクティブなトンネルであり、第2のネットワーク・デバイスはアクティブな次ホップである。第2のトンネルは待機トンネルであり、第3のネットワーク・デバイスは待機次ホップである。
【0033】
別の例では、第2のトンネルはアクティブなトンネルであり、第3のネットワーク・デバイスはアクティブな次ホップである。第1のトンネルは待機トンネルであり、第2のネットワーク・デバイスは待機次ホップである。第3のネットワーク・デバイスが到達不能であると判別するとき、第1のネットワーク・デバイスは、待機トンネルを使用することによってパケットを転送する。具体的には、第1のネットワーク・デバイスが第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを取得した後、かつ第1のネットワーク・デバイスが第1のパケットおよび第1の対応に基づいて第2のパケットを取得する前に、第1のネットワーク・デバイスは、第3のネットワーク・デバイスが到達不能であると判別する。
【0034】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第2のトンネルは負荷分散を形成する。
【0035】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を含む第3のパケットをさらに取得する。第1のネットワーク・デバイスは、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して、第2のVPN識別子を含む第4のパケットを取得する。第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスに第4のパケットを送信する。
【0036】
ある可能な実装では、第1の対応は、第1の転送エントリーに記憶されてもよい。第2の対応は、第2の転送エントリーに記憶されてもよい。第1の転送エントリーおよび第2の転送エントリーは、パケット転送をガイドするためのエントリーである。第1の転送エントリーおよび第2の転送エントリーは、転送テーブルに属していてもよい。本願における転送テーブルは、転送プレーン上に記憶され、広い意味でパケット転送をガイドするためのテーブルであることに留意されたい。転送テーブルの具体的なタイプは、本願において限定されない。
【0037】
別の可能な実装では、第1のVPN識別子および第3のVPN識別子は、複数の転送テーブルに記憶されてもよい。第1の対応は、複数の転送テーブル間の対応に基づいて形成される。同様に、第2のVPN識別子および第3のVPN識別子は、複数の転送テーブルに記憶されてもよい。第2の対応は、複数の転送テーブル間の対応に基づいて形成される。
【0038】
いくつかの可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェース、すなわち、第1のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェース、すなわち、第2のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応に基づいて、パケットを送信するためのトンネルを決定することができる。
【0039】
一例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のトンネル識別子IDであってもよい。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のトンネル識別子IDであってもよい。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。
【0040】
別の例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のアウトバウンド・インターフェース識別子IDであってもよい。第1のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のアウトバウンド・インターフェースIDであってもよい。第2のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。
【0041】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルート、第2のVPNルート、および第3のVPNルートは、イーサネット仮想プライベート・ネットワークEVPNルート、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4 VPNv4ルート、または仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6 VPNv6ルートである。
【0042】
いくつかの可能な実装では、VPN識別子は、具体的には、MPLSラベルまたはSRv6 SIDであってもよい。MPLSラベルは、MPLS技術において定義されたMPLSラベルであってもよく、またはセグメントルーティング‐マルチプロトコル・ラベルスイッチングSR-MPLS技術において定義されたSIDであってもよい。SR-MPLS技術において定義されるSIDは、MPLSラベルのフォーマットになっている。
【0043】
一例では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子は第3のMPLSラベルである。
【0044】
別の例では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子はインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングのセグメント識別子SRv6 SIDである。
【0045】
さらに別の例では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0046】
さらに別の例では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子は第3のSRv6 SIDである。
【0047】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットおよび第2のパケットはMPLSパケットであってもよい。
【0048】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を削除する。第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を削除することによって得られたパケットに第1のVPN識別子をカプセル化して、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを得る。第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0049】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットおよび第2のパケットはSRv6パケットであってもよい。
【0050】
具体的には、第3のVPN識別子は、第1のパケットの宛先アドレスである。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、第1のパケットの宛先アドレスを第1のVPN識別子で置き換えて、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを得る。第1のVPN識別子は、SRv6 SIDである。
【0051】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはMPLSパケットであってもよく、第2のパケットはSRv6パケットであってもよい。
【0052】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第1のパケットをカプセル化解除し、MPLSパケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングSRv6のカプセル化を実行して、第2のパケットを得る。第2のパケットは、SRv6パケットである。第2のパケットは、第1のVPN識別子を含む。第1のVPN識別子は、SRv6セグメント識別子SIDである。
【0053】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはSRv6パケットであってもよく、第2のパケットはMPLSパケットであってもよい。
【0054】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第1のパケットをカプセル化解除し、IPv6パケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してMPLSカプセル化を実行して、第2のパケットを得る。第2のパケットはMPLSパケットであってもよい。第2のパケットは、第1のVPN識別子を含む。第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0055】
同様に、いくつかの可能な実装では、第3のパケットおよび第4のパケットはMPLSパケットであってもよい。
【0056】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第2の対応に基づいて、第3のパケットに含まれる第3のVPN識別子を削除する。第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を削除することによって得られたパケットに第2のVPN識別子をカプセル化して、第2のVPN識別子を含む第4のパケットを得る。第2のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0057】
いくつかの可能な実装では、第3のパケットおよび第4のパケットはSRv6パケットであってもよい。
【0058】
具体的には、第3のVPN識別子は、第3のパケットの宛先アドレスである。第1のネットワーク・デバイスは、第2の対応に基づいて、第3のパケットの宛先アドレスを第2のVPN識別子で置き換えて、第2のVPN識別子を含む第4のパケットを得る。第2のVPN識別子は、SRv6 SIDである。
【0059】
いくつかの可能な実装では、第3のパケットはMPLSパケットであってもよく、第4のパケットはSRv6パケットであってもよい。
【0060】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第3のパケットをカプセル化解除し、MPLSパケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングSRv6のカプセル化を実行して、第4のパケットを得る。第4のパケットは、SRv6パケットである。第4のパケットは、第2のVPN識別子を含む。第2のVPN識別子は、SRv6セグメント識別子SIDである。
【0061】
いくつかの可能な実装では、第3のパケットはSRv6パケットであってもよく、第4のパケットはMPLSパケットであってもよい。
【0062】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第3のパケットをカプセル化解除し、IPv6パケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してMPLSカプセル化を実行して、第4のパケットを得る。第4のパケットはMPLSパケットであってもよい。第4のパケットは、第2のVPN識別子を含む。第2のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0063】
いくつかの可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応に基づいて、パケットを送信するためのトンネルおよび/またはアウトバウンド・インターフェースを決定することができる。
【0064】
一例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のトンネル識別子IDであってもよい。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のトンネル識別子IDであってもよい。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。
【0065】
別の例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のアウトバウンド・インターフェース識別子IDであってもよい。第1のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のアウトバウンド・インターフェースIDであってもよい。第2のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。
【0066】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、縫合トンネルを形成する。第2のトンネルおよび第3のトンネルは、縫合トンネルを形成する。
【0067】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、AS間の縫合トンネルを形成する。第2のトンネルおよび第3のトンネルは、AS間の縫合トンネルを形成する。
【0068】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第1の自律システム境界ルーターASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のASBRであり、外部境界ゲートウェイプロトコルEBGPピアが第1のASBRと第2のASBRとの間に確立される。
【0069】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第3のASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第1のプロバイダー・エッジPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが第3のASBRと第1のPEデバイスとの間に確立される。
【0070】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは拡張可能ゲートウェイxGWであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアがxGWと第2のPEデバイスとの間に確立される。
【0071】
第3の側面によれば、本願は、ルート広告のためのネットワーク・デバイスを提供する。ネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスに適用され、ネットワーク・デバイスは、トランシーバ・モジュールと処理モジュールとを含む。
【0072】
トランシーバ・モジュールは、第2のネットワーク・デバイスによって送信された第1の仮想プライベート・ネットワークVPNルートを受信し、第3のネットワーク・デバイスによって送信された第2のVPNルートを受信するように構成され、第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、ルート弁別子RD、および第1の次ホップを含み、第1の次ホップは第2のネットワーク・デバイスであり、第1のネットワーク・デバイスは第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、第1のネットワーク・デバイスは第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第1のVPN識別子は第1のVPNインスタンスに関連付けられ、第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第2の次ホップを含み、第2の次ホップは第3のネットワーク・デバイスであり、第1のネットワーク・デバイスは第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、第1のネットワーク・デバイスは第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第2のVPN識別子は第2のVPNインスタンスに関連付けられ、第1のVPNインスタンスおよび第2のVPNインスタンスは同じVPNに関連付けられる。
【0073】
処理モジュールは、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の第1の対応を転送プレーン上に記憶し、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の第2の対応を転送プレーン上に記憶するように構成され、第1のネットワーク・デバイスは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式に基づいて、同じ次ホップおよび同じRDを有する受信されたVPNルートには同じVPN識別子を割り当てる。
【0074】
トランシーバ・モジュールは、第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告するようにさらに構成され、第3のVPNルートは、第3のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第3の次ホップを含み、第3の次ホップは第1のネットワーク・デバイスであり、第1のネットワーク・デバイスは第3のトンネルを通して第4のネットワーク・デバイスと通信し、第1のネットワーク・デバイスは第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである。
【0075】
いくつかの可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応に基づいて、パケットを送信するためのトンネルを決定することができる。
【0076】
一例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のトンネル識別子IDであってもよい。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のトンネル識別子IDであってもよい。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。
【0077】
別の例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のアウトバウンド・インターフェース識別子IDであってもよい。第1のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のアウトバウンド・インターフェースIDであってもよい。第2のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。
【0078】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルート、第2のVPNルート、および第3のVPNルートは、イーサネット仮想プライベート・ネットワークEVPNルート、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4 VPNv4ルート、または仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6 VPNv6ルートである。
【0079】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子は第3のMPLSラベルである。
【0080】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子はインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングのセグメント識別子SRv6 SIDである。
【0081】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0082】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子は第3のSRv6 SIDである。
【0083】
いくつかの可能な実装では、トランシーバ・モジュールは、第3のトンネルを通じて、第4のネットワーク・デバイスによって送られた第1のパケットを受信するようにさらに構成され、第1のパケットは第3のVPN識別子を含む。
【0084】
処理モジュールは、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを得るようにさらに構成され、第2のパケットは第1のVPN識別子を含む。
【0085】
トランシーバ・モジュールは、第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成される。
【0086】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは高速ルート変更を形成する。
【0087】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートはアクティブなルートであり、第2のVPNルートは待機ルートである。
【0088】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは高速ルート変更を形成し、第1のVPNルートは待機ルートであり、第2のVPNルートはアクティブなルートであり、処理モジュールは、受信モジュールが第1のパケットを受信した後、かつ処理モジュールが第1の対応に基づいて第1のパケットを処理する前に、アクティブなルートが到達不能であると判別するようにさらに構成される。
【0089】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、負荷分散を形成する。
【0090】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは負荷分散を形成し、トランシーバ・モジュールは、第3のトンネルを通じて、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第3のパケットを受信するようにさらに構成され、第3のパケットは第3のVPN識別子を含む。
【0091】
処理モジュールは、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して第4のパケットを得るようにさらに構成され、第4のパケットは第2のVPN識別子を含む。
【0092】
トランシーバ・モジュールは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスに第4のパケットを送信するようにさらに構成される。
【0093】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、縫合トンネルを形成する。
【0094】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、AS間の縫合トンネルである。
【0095】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第1の自律システム境界ルーターASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のASBRであり、外部境界ゲートウェイプロトコルEBGPピアが第1のASBRと第2のASBRとの間に確立される。
【0096】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第3のASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第1のプロバイダー・エッジPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが第3のASBRと第1のPEデバイスとの間に確立される。
【0097】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは拡張可能ゲートウェイxGWであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアがxGWと第2のPEデバイスとの間に確立される。
【0098】
第4の側面によれば、本願は、パケット転送のためのネットワーク・デバイスを提供する。ネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスに適用され、ネットワーク・デバイスは、トランシーバ・モジュールと処理モジュールとを含む。
【0099】
トランシーバ・モジュールは、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを取得するように構成され、第1のパケットは第3のVPN識別子を含み、第1のネットワーク・デバイスは第3のトンネルを通じて第4のネットワーク・デバイスと通信し、第1のネットワーク・デバイスは第3のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第1のネットワーク・デバイスは第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、第1のネットワーク・デバイスは第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第1のネットワーク・デバイスは第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、第1のネットワーク・デバイスは第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第1の対応、および第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第2の対応は、第1のネットワーク・デバイスの転送プレーン上に記憶される。
【0100】
処理モジュールは、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第2のパケットを得るように構成され、第2のパケットは第1のVPN識別子を含む。
【0101】
トランシーバ・モジュールは、第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成される。
【0102】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第2のトンネルは高速ルート変更を形成する。
【0103】
一例では、第1のトンネルはアクティブなトンネルであり、第2のトンネルは待機トンネルである。
【0104】
別の例では、第1のトンネルは待機トンネルであり、第2のトンネルはアクティブなトンネルである。
【0105】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルは待機トンネルであり、第2のトンネルはアクティブなトンネルである。処理モジュールは、受信モジュールが第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを取得した後、かつ第1のパケットおよび第1の対応に基づいて第2のパケットを取得する前に、第3のネットワーク・デバイスが到達不能であると判別するようにさらに構成される。
【0106】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第2のトンネルは負荷分散を形成する。
【0107】
トランシーバ・モジュールは、第3のパケットを取得するようにさらに構成され、第3のパケットは第3のVPN識別子を含む。
【0108】
処理モジュールは、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して第4のパケットを得るようにさらに構成され、第4のパケットは第2のVPN識別子を含む。
【0109】
トランシーバ・モジュールは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスに第4のパケットを送信するようにさらに構成され、第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルのトンネル・エンドポイントである。
【0110】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはマルチプロトコル・ラベルスイッチングMPLSパケットであり、処理モジュールが、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを取得するように構成されることは、下記を含む。
【0111】
処理モジュールは、MPLSパケットをカプセル化解除し、MPLSパケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングSRv6のカプセル化を実行して、第2のパケットを得るように構成され、第2のパケットは第1のVPN識別子を含み、第1のVPN識別子はSRv6セグメント識別子SIDである。
【0112】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはSRv6パケットであり、処理モジュールが第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを取得するように構成されることは、下記を含む。
【0113】
処理モジュールは、SRv6パケットをカプセル化解除し、IPv6パケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してMPLSカプセル化を実行して、第2のパケットを得るよう構成され、第2のパケットは第1のVPN識別子を含み、第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0114】
いくつかの可能な実装では、処理モジュールが、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを得るように構成されることは、下記を含む。
【0115】
処理モジュールは、第1の対応に基づいて、第1のパケット内の第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換えて、第2のパケットを得るように構成される。
【0116】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはMPLSパケットであり、処理モジュールが、第1の対応に基づいて第1のパケット内の第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換えて第2のパケットを得るように構成されることは、下記を含む。
【0117】
処理モジュールは、第1の対応に基づいて、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を削除し、第3のVPN識別子を削除することによって得られたパケットに第1のVPN識別子をカプセル化して、第2のパケットを得るように構成され、第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0118】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはSRv6パケットであり、第3のVPN識別子はSRv6パケットの宛先アドレスであり、処理モジュールが、第1の対応に基づいて第1のパケット内の第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換えて第2のパケットを取得するように構成されることは、下記を含む。
【0119】
第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、SRv6パケットの宛先アドレスを第1のVPN識別子で置き換えて第2のパケットを得て、第1のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0120】
いくつかの可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応に基づいて、パケットを送信するためのトンネルを決定することができる。
【0121】
一例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のトンネル識別子IDであってもよい。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のトンネル識別子IDであってもよい。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。
【0122】
別の例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のアウトバウンド・インターフェース識別子IDであってもよい。第1のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のアウトバウンド・インターフェースIDであってもよい。第2のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースを識別する。
【0123】
第5の側面によれば、本願はネットワーク・システムを提供する。本ネットワーク・システムは、第1のネットワーク・デバイスと、第2のネットワーク・デバイスと、第3のネットワーク・デバイスと、第4のネットワーク・デバイスとを含む。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルのトンネル・エンドポイント、第2のトンネルのトンネル・エンドポイント、および第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、第3のトンネルを通じて第4のネットワーク・デバイスと通信する。
【0124】
第2のネットワーク・デバイスは、第1のVPNルートを第1のネットワーク・デバイスに送信するように構成され、第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、ルート弁別子RD、および第1の次ホップを含み、第1の次ホップは第2のネットワーク・デバイスであり、第1のVPN識別子は第1のVPNインスタンスに関連付けられる。
【0125】
第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスによって送信された第1の仮想プライベート・ネットワークVPNルートを受信するように構成される。
【0126】
第3のネットワーク・デバイスは、第2のVPNルートを第1のネットワーク・デバイスに送信するように構成され、第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第2の次ホップを含み、第2の次ホップは第3のネットワーク・デバイスであり、第2のVPN識別子は第2のVPNインスタンスに関連付けられ、第1のVPNインスタンスおよび第2のVPNインスタンスは同じVPNに関連付けられる。
【0127】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のネットワーク・デバイスによって送信された第2のVPNルートを受信するようにさらに構成される。
【0128】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の第1の対応を転送プレーンに記憶し、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の第2の対応を転送プレーン上に記憶するようにさらに構成され、第1のネットワーク・デバイスは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式に基づいて、同じ次ホップおよび同じRDを有する受信されたVPNルートに同じVPN識別子を割り当てる。
【0129】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告するようにさらに構成され、第3のVPNルートは、第3のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第3の次ホップを含み、第3の次ホップは第1のネットワーク・デバイスである。
【0130】
第4のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスによって送信された第3のVPNルートを取得するように構成される。
【0131】
いくつかの可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のアウトバウンド・インターフェース情報との間の対応を含む。第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のVPN識別子を含むパケットを転送するためのアウトバウンド・インターフェースに関連付けられる。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応に基づいて、パケットを送信するためのトンネルを決定することができる。
【0132】
一例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のトンネル識別子IDであってもよい。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のトンネル識別子IDであってもよい。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。
【0133】
別の例では、第1のアウトバウンド・インターフェース情報は、第1のアウトバウンド・インターフェース識別子IDであってもよい。第1のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。第2のアウトバウンド・インターフェース情報は、第2のアウトバウンド・インターフェースIDであってもよい。第2のアウトバウンド・インターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されているアウトバウンド・インターフェースを識別する。
【0134】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルート、第2のVPNルート、および第3のVPNルートは、イーサネット仮想プライベート・ネットワークEVPNルート、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4 VPNv4ルート、または仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6 VPNv6ルートである。
【0135】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子は第3のMPLSラベルである。
【0136】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、第3のVPN識別子はインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングのセグメント識別子SRv6 SIDである。
【0137】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0138】
いくつかの可能な実装では、第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子は第3のSRv6 SIDである。
【0139】
いくつかの可能な実装では、第4のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて第1のパケットを第1のネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成され、第1のパケットは第3のVPN識別子を含む。
【0140】
第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを第3のトンネルを通じて受信し、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを取得し、第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成される。
【0141】
第2のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスによって送信された第2のパケットを第1のトンネルを通じて取得するようにさらに構成される。
【0142】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは高速ルート変更を形成する。
【0143】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートはアクティブなルートであり、第2のVPNルートは待機ルートである。
【0144】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは高速ルート変更を形成し、第1のVPNルートは待機ルートであり、第2のVPNルートはアクティブなルートである。
【0145】
第1のネットワーク・デバイスが第1のパケットを受信した後、かつ第1のネットワーク・デバイスが第1の対応に基づいて第1のパケットを処理する前に、第1のネットワーク・デバイスは、アクティブなルートが到達不能であると判別するようにさらに構成される。
【0146】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、負荷分散を形成する。
【0147】
いくつかの可能な実装では、第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、負荷分散を形成する。
【0148】
第4のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて第1のネットワーク・デバイスに第3のパケットを送信するようにさらに構成され、第3のパケットは第3のVPN識別子を含む。
【0149】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第3のパケットを受信し、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して、第2のVPN識別子を含む第4のパケットを取得し、第2のトンネルを通じて第4のパケットを第3のネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成される。
【0150】
第3のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスによって送信された第4のパケットを第2のトンネルを通じて受信するようにさらに構成される。
【0151】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、縫合トンネルを形成する。
【0152】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第3のトンネルは、AS間縫合トンネルを形成する。
【0153】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第1の自律システム境界ルーターASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のASBRであり、外部境界ゲートウェイプロトコルEBGPピアが第1のASBRと第2のASBRとの間に確立される。
【0154】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは第3のASBRであり、第4のネットワーク・デバイスは第1のプロバイダー・エッジPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが第3のASBRと第1のPEデバイスとの間に確立される。
【0155】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスは拡張可能ゲートウェイxGWであり、第4のネットワーク・デバイスは第2のPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアがxGWと第2のPEデバイスとの間に確立される。
【0156】
第6の側面によれば、本願はネットワーク・システムを提供する。ネットワーク・システムは、第1のネットワーク・デバイスと、第2のネットワーク・デバイスと、第3のネットワーク・デバイスと、第4のネットワーク・デバイスとを含む。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルのトンネル・エンドポイント、第2のトンネルのトンネル・エンドポイント、および第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、第3のトンネルを通じて第4のネットワーク・デバイスと通信する。
【0157】
第4のネットワーク・デバイスは、第1のパケットを第1のネットワーク・デバイスに送信するように構成され、第1のパケットは第3のVPN識別子を含む。
【0158】
第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを取得し、第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信するように構成される。
【0159】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第2のトンネルは高速ルート変更を形成する。
【0160】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルはアクティブなトンネルであり、第2のトンネルは待機トンネルである。
【0161】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルは待機トンネルであり、第2のトンネルはアクティブなトンネルである。
【0162】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスが第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを取得した後、かつ第1のネットワーク・デバイスが第1のパケットおよび第1の対応に基づいて第2のパケットを取得する前に、第1のネットワーク・デバイスは、第3のネットワーク・デバイスが到達不能であると判別するようにさらに構成される。
【0163】
いくつかの可能な実装では、第1のトンネルおよび第2のトンネルは負荷分散を形成する。
【0164】
第4のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を含む第3のパケットを第1のネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成される。
【0165】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を含む第3のパケットを取得し、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して、第2のVPN識別子を含む第4のパケットを取得し、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスに第4のパケットを送信するようにさらに構成される。
【0166】
第3のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第4のパケットを受信するようにさらに構成される。
【0167】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはマルチプロトコル・ラベルスイッチングMPLSパケットであり、第1のネットワーク・デバイスが第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを得るように構成されることは、下記を含む。
【0168】
第1のネットワーク・デバイスは、MPLSパケットをカプセル化解除し、MPLSパケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングSRv6のカプセル化を実行して、第2のパケットを得るよう構成され、第2のパケットは第1のVPN識別子を含み、第1のVPN識別子はSRv6セグメント識別子SIDである。
【0169】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはSRv6パケットであり、第1のネットワーク・デバイスが第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを得るように構成されることは、下記を含む。
【0170】
第1のネットワーク・デバイスは、SRv6パケットをカプセル化解除し、IPv6パケット・ヘッダを除去し、カプセル化解除されたパケットに対してMPLSカプセル化を実行して、第2のパケットを得るように構成され、第2のパケットは第1のVPN識別子を含み、第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0171】
いくつかの可能な実装では、第1のネットワーク・デバイスが、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを得るように構成されることは、下記を含む。
【0172】
第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、第1のパケット内の第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換えて、第2のパケットを得るように構成される。
【0173】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはMPLSパケットであり、第1のネットワーク・デバイスが、第1の対応に基づいて第1のパケット内の第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換えて第2のパケットを得るように構成されることは、下記を含む。
【0174】
第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を削除し、第3のVPN識別子を削除することによって得られたパケットに第1のVPN識別子をカプセル化して、第2のパケットを得るように構成され、第2のパケットは第1のVPN識別子を含み、第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0175】
いくつかの可能な実装では、第1のパケットはSRv6パケットであり、第3のVPN識別子は第1のパケットの宛先アドレスであり、第1のネットワーク・デバイスが、第1の対応に基づいて第1のパケット内の第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換えて、第2のパケットを得るように構成されることは、下記を含む。
【0176】
第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて第1のパケットの宛先アドレスを第1のVPN識別子で置き換えて第2のパケットを得るように構成され、第1のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0177】
いくつかの可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のトンネル識別子IDとの間の対応を含み、第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のトンネル識別子との間の対応を含み、第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。
【0178】
第7の側面によれば、本願は、ネットワーク・デバイスを提供する。ネットワーク・デバイスは、プロセッサとメモリとを含む。メモリは、命令またはプログラム・コードを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリから命令またはプログラム・コードを呼び出し、命令またはプログラム・コードを実行し、第1の側面もしくは第1の側面の可能な実装のいずれか1つによる方法、または第2の側面もしくは第2の側面の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行するように構成される。
【0179】
第8の側面によれば、本願は、ネットワーク・システムを提供する。このネットワーク・システムは、第3の側面または第4の側面によるネットワーク・デバイスを含む。
【0180】
第9の側面によれば、本願は、命令、プログラム、またはコードを含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。命令、プログラム、またはコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の側面もしくは第1の側面の可能な実装のいずれか1つによるルート広告方法、または第2の側面もしくは第2の側面の可能な実装のいずれか1つによるパケット転送方法を実行することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0181】
図1】本願のある実施形態によるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0182】
図2】本願のある実施形態によるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0183】
図3】本願のある実施形態による別のネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0184】
図4】本願のある実施形態によるシナリオ1におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0185】
図5】本願のある実施形態によるルート広告方法の概略的なフローチャートである。
【0186】
図6a】本願のある実施形態によるパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0187】
図6b】本願のある実施形態による別のパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0188】
図7a】本願のある実施形態によるパケット伝送の概略図である。
【0189】
図7b】本願のある実施形態によるパケット伝送の別の概略図である。
【0190】
図7c】本願のある実施形態によるパケット伝送のさらに別の概略図である。
【0191】
図7d】本願のある実施形態によるパケット伝送のさらに別の概略図である。
【0192】
図8】本願のある実施形態によるシナリオ2におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0193】
図9】本願のある実施形態によるシナリオ3におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0194】
図10】本願のある実施形態による別のルート広告方法の概略フローチャートである。
【0195】
図11a】本願のある実施形態によるパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0196】
図11b】本願のある実施形態による別のパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0197】
図12】本願のある実施形態によるシナリオ4におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0198】
図13】本願のある実施形態によるルート広告方法の概略フローチャートである。
【0199】
図14a】本願のある実施形態によるパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0200】
図14b】本願のある実施形態による別のパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0201】
図15】本願のある実施形態によるルート広告方法の概略フローチャートである。
【0202】
図16a】本願のある実施形態によるパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0203】
図16b】本願のある実施形態による別のパケット転送方法の概略フローチャートである。
【0204】
図17】本願のある実施形態によるネットワーク・デバイスの構造の概略図である。
【0205】
図18】本願のある実施形態によるネットワーク・デバイスの構造の概略図である。
【0206】
図19】本願のある実施形態によるネットワーク・システムの構造の概略図である。
【0207】
図20】本願のある実施形態によるデバイスの構造の概略図である。
【0208】
図21】本願のある実施形態によるデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0209】
AS間のVPN展開の要件を満たすために、従来のマルチプロトコル・ラベルスイッチング(multiprotocol label switching、MPLS)VPNシナリオでは、VPNのための主に3つのAS間方式、すなわち、オプションA、オプションB、およびオプションCがある。オプションBの解決策では、AS BRは、1つのリンクを通じてすべてのVPNルートを転送することができ、各VPNルートにインターフェースまたはVPNインスタンスが割り振られる必要はない。構成が簡単である。
【0210】
図1は、本願のある実施形態によるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0211】
図1のネットワークは、AS 1とAS 2とを含む。AS 1は、PE 1、PE 2、ASBR 1、およびASBR 2を含む。PE 1およびPE 2は、VPN 1内の顧客エッジ(customer edge、CE)1に接続される。内部境界ゲートウェイプロトコル(interior border gateway protocol、IBGP)ピアが、PE 1とASBR 1との間に確立される。IBGPピアは、PE 2とASBR 1およびASBR 2のそれぞれとの間に確立される。IBGPピアは、ASBR 1とASBR 2との間に確立される。
【0212】
AS 2は、PE 3、PE 4、ASBR 3、ASBR 4を含む。PE 3およびPE 4は、VPN 1内のCE 2に接続されている。IBGPピアは、ASBR 3とPE 3との間に確立される。IBGPピアは、ASBR 4とPE 4との間に確立される。外部境界ゲートウェイプロトコル(external border gateway protocol、EBGP)ピアが、ASBR 1とASBR 3およびASBR 4のそれぞれとの間に確立される。EBGPピアは、ASBR 2とASBR 4との間に確立される。
【0213】
以下では、まず、図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーに基づくオプションBの解決策におけるVPNルート広告プロセスを説明する。
【0214】
図2は、本願のある実施形態によるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0215】
AS 1およびAS 2は、両方ともMPLSドメインである。
【0216】
CE 1は、宛先アドレスがCE 1のインターネットプロトコル(internet protocol、IP)アドレスであるVPNルートを、PE 1およびPE 2に別々に広告する。
【0217】
PE 1は、CE 1からVPNルートを取得し、CE 1に関連するVPNインスタンス1にルートを記憶する。PE 1は、インスタンス毎に1つのVPN識別子の割り当て方式を使用する。PE 1は、VPN識別子を、同じVPNインスタンスに属する諸VPNルートに割り当てる。PE 1はMPLSドメインに属し、VPNルートに割り当てられたVPN識別子はMPLSラベルである。MPLSドメイン・シナリオでは、インスタンス毎に1つのVPN識別子の割り当て方式は、インスタンス毎に1ラベルの割り当て方式とも呼ばれる。PE 1は、VPNインスタンス1に属する諸VPNルートに対して、同一のMPLSラベルL1を割り当てる。同様に、PE 2は、CE 1からVPNルートを取得し、CE 1に関連するVPNインスタンス2にそのVPNルートを記憶する。PE 2は、インスタンス毎に1つのVPN識別子の割り当て方式を使用する。PE 2は、VPN識別子を、同じVPNインスタンスに属する諸VPNルートに割り当てる。PE 2はMPLSドメインに属し、VPNルートに割り当てられたVPN識別子はMPLSラベルである。PE 2は、VPNインスタンス2に属する諸VPNルートに対して、同じMPLSラベルL2を割り当てる。PE 1は、ASBR 1にVPNルートを広告する。PE 1によって広告されるVPNルートは、MPLSラベルL1、ルート・プレフィックス、次ホップPE 1を含む。PE 2は、ASBR 1にVPNルートを広告する。PE 2によって広告されるVPNルートは、MPLSラベルL2、ルート・プレフィックス、および次ホップPE 2を含む。PE 1は、宛先アドレス、すなわちCE 1のIPアドレスと次ホップCE 1との間の対応を記憶する。PE 2は、宛先アドレス、すなわちCE 1のIPアドレスと、次ホップCE 1との対応を記憶する。
【0218】
ASBR 1は、次ホップ毎に1つのVPN識別子の割り当て方式を使用する。ASBR 1は、MPLSドメインに属し、同じ次ホップを有する諸VPNルートに同じMPLSラベルを割り当てる。MPLSドメイン・シナリオでは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の割り当て方式は、次ホップ毎に1ラベルの割り当て方式とも呼ばれる。ASBR 1によって取得される、PE 1によって広告されるVPNルートおよびPE 2によって広告されるVPNルートは、同じルート・プレフィックスを有する。ASBR 1は、PE 1によって広告されるVPNルートを好ましいVPNルートとして使用する。ASBR 1は、次ホップがPE 1であるVPNルートにMPLSラベルL3を割り当てる。MPLSラベルL3は、ASBR 1の入力ラベルである。ASBR 1は、入力ラベルL3と、出力ラベルL1と、転送プレーン上の次ホップPE 1との間の対応を記憶し、L3と、L1と、PE 1との間の対応を、転送をガイドするために使用する。
【0219】
ASBR 1は、PE 1から取得されたVPNルートに基づいて、MPLSラベルL3、ルート・プレフィックス、および次ホップASBR 1を含むVPNルートをASBR 3に広告する。ASBR 3は、次ホップ毎に1つのVPN識別子の割り当て方式を使用する。ASBR 3は、MPLSドメインに属し、同じMPLSラベルおよび同じ次ホップを有する諸VPNルートに同じMPLSラベルを割り当てる。ASBR 3は、MPLSラベルがL3であり、次ホップがASBR 1であるVPNルートに、MPLSラベルL5を割り当てる。ASBR 3は、転送プレーン上に、出行ラベルL3と入行ラベルL5と次ホップASBR 1との間の対応を記憶し、L3とL5とASBR 1との間の対応を、転送をガイドするために使用する。
【0220】
ASBR 3は、取得されたVPNの次ホップをASBR 3に修正する。ASBR 3は、MPLSラベルL5、ルート・プレフィックス、および次ホップASBR 3を含むVPNルートをPE 3に広告する。
【0221】
PE 3は、取得されたVPNルートに基づいて、転送プレーン上でL5と、CE 1のIPアドレスと、ASBR 3との間の対応を記憶する。PE 3は、CE 2に対してVPNルートを広告することに進む。
【0222】
CE 2は、取得されたVPNルートに基づいて、CE 1のIPアドレスを取得することができる。
【0223】
上記のルート割当てプロセスに基づいて、以下では、CE 2がパケットをCE 1に送信するプロセスを説明する。
【0224】
CE 2は、宛先アドレスがCE 1のIPアドレスであるパケットをPE 3に送信する。PE 3は、L5と、CE 1のIPアドレスと、ASBR 3との間の対応に基づいてカプセル化を実行して、L5を含むMPLSパケットを取得し、MPLSパケットをASBR 3に送信する。
【0225】
ASBR 3は、L3、L5、およびASBR 1の間の対応に基づいて、MPLSパケットに含まれるL5をL3で置き換え、ラベル置換を通じて得られた、L3を含むMPLSパケットをASBR 1に送信する。
【0226】
ASBR 1は、L3、L1、およびPE 1の間の対応に基づいて、MPLSパケットに含まれるL3をL1で置き換え、ラベル置換を通じて得られた、L1を含むMPLSパケットをPE 1に送信する。
【0227】
PE 1は、MPLSパケットのMPLSヘッダを除去して、IPパケットを得る。PE 1は、CE 1のIPアドレスとCE 1との間の対応、およびIPパケットに含まれるCE 1のIPアドレスに基づいて、IPパケットをCE 1に送信する。CE 1は、処理のために該IPパケットを得ることができる。
【0228】
場合によっては、PE 1は到達不能であることがある。たとえば、PE 1が故障していることがありえ、またはPE 1とASBR 1との間のリンクが故障していることがありうる。PE 1が到達不能であることを認識した後、ASBR 1は、ローカルVPNルート収束をトリガーする。ASBR 1は、VPNルートを再選択し、PE 2によって広告されたVPNルートを、パケットを送信するためのルートとして使用する。ASBR 1は、次ホップがPE 2であるVPNルートにMPLSラベルL4を割り当てる。MPLSラベルL4は、ASBR 1の入行ラベルである。ASBR 1は、更新を実行し、入行ラベルL4と、出行ラベルL2と、次ホップPE 2との間の対応を転送プレーン上で記憶し、L4と、L2と、PE 2との間の対応を、転送をガイドするために使用する。ASBR 1は、MPLSラベルL4、ルート・プレフィックス、および次ホップASBR 1を含むVPNルートをASBR 3に広告する。ASBR 3は、MPLSラベルがL4であり、次ホップがASBR 1であるVPNルートに、MPLSラベルL6を割り当てる。ASBR 3は、転送プレーン上に記憶された対応を、L4、L6、およびASBR 3の間の対応に更新する。ASBR 3は、MPLSラベルL6と次ホップASBR 3とを含むVPNルートをPE 3に広告する。PE 3は、転送プレーン上でL6とCE 1のIPアドレスとASBR 3との間の対応を記憶し、VPNルートをCE 2に広告する。
【0229】
PE 3は、CE 2によって送信されたIPパケットを、L6を含むMPLSパケットにカプセル化し、該MPLSパケットをASBR 3に送信する。ASBR 3は、L4、L6、およびASBR 1の間の対応に基づいて、MPLSパケットに含まれるL6をL4で置き換え、L4を含むMPLSパケットをASBR 1に送信する。ASBR 1は、L2、L4、およびPE 2の間の対応に基づいて、MPLSパケットに含まれるL4をL2に置き換え、L2を含むMPLSパケットをPE 2に送信する。PE 2は、得られたMPLSパケットのMPLSパケット・ヘッダを除去して、IPパケットを得る。次いで、PE 2は、CE 1のIPアドレスとCE 1との間の対応、およびIPパケットに含まれるCE 1のIPアドレスに基づいて、IPパケットをCE 1に送信する。
【0230】
上記の内容に基づいて、PE 1が到達不能であるとき、ネットワークはルート収束を実行する必要があることがわかる。収束プロセスにおいて、CE 2は、パケットをCE 1に送信することができない。しかしながら、収束は長い時間を要する。その結果、ネットワーク伝送品質が影響を受ける。
【0231】
別の可能なシナリオでは、CE 2は、大量のパケットをCE 1に送信するので、1つの伝送経路のみを通じてパケット伝送を迅速に完了することは困難である。その結果、ネットワーク伝送品質が影響を受ける。
【0232】
上記の問題に基づいて、本願の実施形態は、ルート広告方法およびパケット転送方法を提供する。本願の実施形態において提供されるルート広告方法では、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスによって広告された第1のVPNルートを第1のトンネルを通じて取得し、第3のネットワーク・デバイスによって広告された第2のVPNルートを第2のトンネルを通じて取得する。第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、同じルート・プレフィックスおよび同じルート弁別子(route distinguisher、RD)を有するが、異なる次ホップおよび異なるVPN識別子を有する。第1のネットワーク・デバイスは、第1のVPNルートと第2のVPNルートとに同じ第3のVPN識別子を割り当てる。第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーン上で、第3のVPN識別子と第1のVPNルートに含まれる第1のVPN識別子との間の第1の対応と、第3のVPN識別子と第2のVPNルートに含まれる第2のVPN識別子との間の第2の対応とを記憶する。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応を記憶し、第1の対応および第2の対応に基づいてパケットを転送することができ、高速ルート変更または負荷分散をサポートする。第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて、第3のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第3の次ホップを含む第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告する。第3の次ホップは第1のネットワーク・デバイスである。第4のネットワーク・デバイスは、第3のVPNルートに基づいて、パケットを第1のネットワーク・デバイスに転送することができる。
【0233】
第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、高速ルート変更を形成することができる。第1のVPNルートおよび第2のVPNルートにおけるアクティブなルートが到達不能であるとき、第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーン上に記憶された第1の対応および第2の対応に基づいて、パケット転送のための待機ルートに迅速に切り換えて、ネットワークの伝送性能を改善することができる。第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは代替的に、負荷分散を形成してもよい。第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーン上に記憶された第1の対応および第2の対応に基づいて、パケットを第2のネットワーク・デバイスおよび第3のネットワーク・デバイスに別々に転送して、負荷分散を実施し、ネットワークの伝送性能を改善することができる。
【0234】
本願の実施形態において提供されるパケット転送方法において、第1の対応および第2の対応が、第1のネットワーク・デバイスの転送プレーン上に記憶される。第1の対応は、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。第2の対応は、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーンに記憶された第1の対応および第2の対応に基づいて、パケット転送をガイドすることができる。高速ルート変更・シナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応または第2の対応を使用するように切り換えて、転送プレーン上で高速切り換えをサポートし、ネットワークの伝送性能を改善することができる。負荷分散シナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応を使用することによって、パケットを第2のネットワーク・デバイスおよび第3のネットワーク・デバイスに別々に送信して、パケット伝送効率を改善し、ネットワークの伝送性能を改善することができる。
【0235】
以下では、まず、本願の実施形態において提供されるルート広告方法およびパケット転送方法の適用シナリオについて説明する。
【0236】
一例では、本願の実施形態において提供されるルート広告方法およびパケット転送方法は、図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーに適用可能である。図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーの説明については、前述の説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0237】
別の例では、本願のある実施形態は、可能な適用可能なネットワーク・アーキテクチャーをさらに提供する。図3に基づいて、以下では、本願の実施形態において提供される、ルート広告方法およびパケット転送方法の別の可能な適用シナリオについて説明する。
【0238】
図3は、本願のある実施形態による別のネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。図3に示されるネットワークは、PE 1、PE 2、ゲートウェイ1、ゲートウェイ2、PE 3、およびPE 4を含む。PE 1とPE 2は、VPN 1内のCE 1に接続されている。PE 1とゲートウェイ1との間には、IBGPピアが確立される。IBGPピアは、PE 2とゲートウェイ1およびゲートウェイ2のそれぞれとの間に確立される。IBGPピアは、ゲートウェイ1とゲートウェイ2との間に確立される。IBGPピアは、PE 3とゲートウェイ1との間に確立される。IBGPピアは、PE 4とゲートウェイ1およびゲートウェイ2のそれぞれとの間に確立される。PE 3およびPE 4は、VPN 1内のCE 2に接続される。
【0239】
ゲートウェイ1およびゲートウェイ2は、拡張可能ゲートウェイ(extensible gateway、xGW)であってもよい。PE 1、PE 2、PE 3、およびPE 4は、集約サイト・ゲートウェイ(aggregation site gateway、ASG)であってもよい。
【0240】
図1および図3に示されるネットワーク・アーキテクチャーは、単に可能な実装であることに留意されたい。本願の実施形態において提供されるルート広告方法およびパケット転送方法は、トンネルに接続され、VPN識別子割り当て機能、ルート広告機能、およびパケット転送機能を有するネットワーク・デバイスに適用されることができる。
【0241】
以下では、いくつかの適用シナリオを例として使用して、本願の実施形態において提供されるルート広告方法およびパケット転送方法を詳細に説明する。
【0242】
シナリオ1:図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーが一例として使用される。図4は、本願のある実施形態によるシナリオ1におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0243】
図5は、本願のある実施形態によるルート広告方法500の概略フローチャートである。方法500は、図4に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。方法500は、S501~S507を含む。
【0244】
S501:PE 1が、第1のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0245】
PE 1は、CE 1によって広告されたVPNルートを取得することができる。CE 1によって広告されたVPNルートは、PE 1によって作成された第1のVPNインスタンスに属する。PE 1は、CE 1によって広告された取得されたVPNルートに基づいて、第1のVPNインスタンスのルーティング・テーブルを生成することができる。
【0246】
PE 1は、インスタンス毎に1つのVPN識別子の方式で、同じVPNインスタンスに属する諸VPNルートに同じVPN識別子を割り当てることができる。PE 1によって取得され、CE 1によって広告されるすべてのVPNルートは、第1のVPNインスタンスに属する。PE 1は、第1のVPN識別子、すなわちL1を、CE 1によって広告されたVPNルートに割り当てることができる。第1のVPN識別子は、第1のVPNインスタンスに関連付けられる。パケット転送プロセスにおいて、PE 1は、パケットを転送するために、パケットに含まれる第1のVPN識別子に基づいて、第1のVPNインスタンスのルーティング・テーブルに問い合わせることができる。
【0247】
第1のVPN識別子の特定のタイプは、PE 1とASBR 1との間の通信のための第1のトンネルに関連する。
【0248】
一例では、第1のトンネルはMPLSトンネルであり、第1のVPN識別子はMPLSラベルである。MPLSラベルは、MPLS技術において定義されたMPLSラベルであってもよく、またはセグメントルーティング・マルチプロトコルラベルスイッチング(segment routing-multiprotocol label switching、SR-MPLS)技術において定義されたSIDであってもよいことに留意すべきである。SR-MPLS技術で定義されるSIDは、MPLSラベルのフォーマットになっている。
【0249】
別の例では、第1のトンネルは、インターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティング(segment routing over internet protocol version 6、SRv6)トンネルであり、第1のVPN識別子は、SRv6セグメント識別子(segment identifier、SID)である。
【0250】
PE 1は、第1のVPNルートを生成し、第1のトンネルを通じて第1のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0251】
第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第1の次ホップを含む。
【0252】
ある可能な実装シナリオにおいて、AS 1は、具体的には、イーサネット(登録商標)仮想プライベート・ネットワーク(Ethernet virtual private network、EVPN)であってよいことに留意されたい。第1のVPNルートは、具体的には、EVPNルートであってもよい。
【0253】
加えて、VPNに含まれるIPアドレスが属するアドレス・ファミリーに基づいて、第1のVPNルートは、代替的に、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4(virtual private network version 4、VPNv4)ルートまたは仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6(virtual private network version 6、VPNv6)ルートであってよい。
【0254】
第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、VPN 1に含まれるIPアドレスが属するネットワーク・セグメントであってもよい。たとえば、第1のVPNルートは、VPNv4ルートである。第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、インターネットプロトコル・バージョン4(internet protocol version 4、IPv4)アドレス・プレフィックスであってもよい。
【0255】
第1のVPNルートに含まれるRDは、第1のVPNルートがVPN 1に属することを識別することができる。RDについてはグローバル構成方式が使用されてもよく、PE 1およびPE 2に含まれ、VPN 1に対応するVPNインスタンスは、同じRDに対応する。このようにして、PE 1およびPE 2によって広告され、VPN 1に属する諸VPNルートは、同じRDを含む。
【0256】
PE 1によって広告された第1のVPNルートに含まれる第1の次ホップは、PE 1である。
【0257】
S502:ASBR 1が、PE 1によって送信された第1のVPNルートを受信する。
【0258】
ASBR 1は、第1のトンネルのトンネル・エンドポイントである。ASBR 1は、PE 1によって送信された第1のVPNルートを第1のトンネルを通じて受信する。
【0259】
S503:PE 2が、第2のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0260】
PE 2は、CE 1によって広告されたVPNルートを取得することもできる。CE 1によって広告されたVPNルートは、PE 2によって作成された第2のVPNインスタンスに属する。PE 2は、CE 1によって広告された取得されたVPNルートに基づいて、第2のVPNインスタンスのルーティング・テーブルを生成することができる。第1のVPNインスタンスと第2のVPNインスタンスの両方がVPN 1に関連付けられる。
【0261】
PE 2は、インスタンス毎に1つのVPN識別子の方式で、同じVPNインスタンスに属する諸VPNルートに同じVPN識別子を割り当てることができる。PE 2によって取得され、CE 1によって広告されるすべてのVPNルートは、第2のVPNインスタンスに属する。PE 2は、第2のVPN識別子、すなわちL2を、CE 1によって広告されたVPNルートに割り当てることができる。第2のVPN識別子は、第2のVPNインスタンスに関連付けられる。パケット転送プロセスにおいて、PE 2は、パケットを転送するために、パケットに含まれる第2のVPN識別子に基づいて第2のVPNインスタンスのルーティング・テーブルに問い合わせることができる。
【0262】
第2のVPN識別子の特定のタイプは、PE 2とASBR 1との間の通信のための第2のトンネルに関連する。
【0263】
一例では、第2のトンネルはMPLSトンネルであり、第2のVPN識別子はMPLSラベルである。別の例では、第2のトンネルはSRv6トンネルであり、第2のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0264】
第2のトンネルのタイプは、第1のトンネルのタイプと同じであってもよいことに留意されたい。対応して、第2のVPN識別子のタイプは、第1のVPN識別子のタイプと同じである。
【0265】
一例では、第1のトンネルおよび第2のトンネルはMPLSトンネルであり、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はMPLSラベルである。別の例では、第1のトンネルおよび第2のトンネルはSRv6トンネルであり、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0266】
PE 2は、第2のVPNルートを生成し、第2のトンネルを通じて第2のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0267】
第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第2の次ホップを含む。
【0268】
第2のVPNルートは、代替的に、EVPNルート、VPNv4ルート、またはVPNv6ルートであってもよい。第2のVPNルートのルート・タイプは、第1のVPNルートのルート・タイプと同じである。
【0269】
第2のVPNルートおよび第1のVPNルートは、それぞれ、CE 1によって広告される、VPN 1に属するVPNルートに基づいて生成される。第2のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスと同じである。第2のVPNルートに含まれるRDは、第1のVPNルートに含まれるRDと同じである。
【0270】
PE 2によって広告される第2のVPNルートに含まれる第2の次ホップは、PE 2である。
【0271】
S504:ASBR 1は、PE 2によって送信された第2のVPNルートを受信する。
【0272】
ASBR 1は、第2のトンネルのトンネル・エンドポイントである。ASBR 1は、PE 2によって送信された第2のVPNルートを第2のトンネルを通じて受信する。
【0273】
S505:ASBR 1は、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、転送プレーン上に第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0274】
ASBR 1は、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式で、受信されたVPNルートにVPN識別子を割り当てる。すなわち、ASBR 1は、同じ次ホップおよび同じRDを有する諸VPNルートに同じVPN識別子を割り当てる。
【0275】
ASBR 1によって取得された第1のVPNルートに含まれるすべての第1の次ホップはPE 1であり、それらの第1のVPNルートは同じRDを含む。ASBR 1は、第3のVPN識別子、すなわちL3を第1のVPNルートに割り当てる。
【0276】
ASBR 1は、第3のトンネルのトンネル・エンドポイントでもある。第3のトンネルは、ASBR 1とASBR 3との間のトンネルである。本願のこの実施形態において、ASBR 1およびASBR 3は、異なる自律システムに属し、第3のトンネルは、AS間トンネルである。ASBR 1は、第1のトンネルと第3のトンネルとの縫合を実施するために、第1のトンネルと第3のトンネルとを接続することができる。ASBR 1は、第2のトンネルと第3のトンネルとの縫合を実施するために、第2のトンネルと第3のトンネルとを接続することもできる。
【0277】
ASBR 1によって割り当てられた第3のVPN識別子のタイプは、第3のトンネルのトンネル・タイプに関連する。第3のトンネルは、MPLSトンネルであってもよい。対応して、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。第3のトンネルは、代替的に、SRv6トンネルであってもよい。対応して、第3のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0278】
第1のトンネルのタイプは、第2のトンネルのタイプと同じであることに留意されたい。第3のトンネルのタイプは、第1のトンネルのタイプと同じであってもよく、または異なっていてもよい。第1のトンネルのタイプ、第2のトンネルのタイプ、および第3のトンネルのタイプは、具体的には、以下の4つのケースを含みうる。
【0279】
第1のケースでは、第1のトンネルおよび第2のトンネルはMPLSトンネルであり、第3のトンネルはMPLSトンネルである。
【0280】
対応して、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はMPLSラベルであり、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0281】
第2のケースでは、第1のトンネルおよび第2のトンネルはMPLSトンネルであり、第3のトンネルはSRv6トンネルである。
【0282】
対応して、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はMPLSラベルであり、第3のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0283】
第3のケースでは、第1のトンネルおよび第2のトンネルはSRv6トンネルであり、第3のトンネルはMPLSトンネルである。
【0284】
対応して、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0285】
第4のケースでは、第1のトンネルおよび第2のトンネルはSRv6トンネルであり、第3のトンネルはSRv6トンネルである。
【0286】
対応して、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0287】
ASBR 1は、転送プレーン上で第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第1の対応を記憶する。ASBR 1は、転送プレーン上に記憶された第1の対応に基づいてパケット転送をガイドすることができる。
【0288】
ある可能な実装では、ASBR 1は、転送プレーン上に第1の転送エントリーを記憶することができる。第1の転送エントリーは、第1の対応を含む。第1の転送エントリーは、転送テーブルに属するエントリーであってもよい。本願のこの実施形態における転送テーブルは、広い意味でパケット転送をガイドすることができるテーブルである。転送テーブルの具体的なタイプは、本願のこの実施形態において限定されない。たとえば、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子の両方がMPLSラベルであり、第1の転送エントリーを記憶する転送テーブルは、ラベル転送情報ベース(label forwarding information base、LFIB)である。
【0289】
別の可能な実装では、第1のVPN識別子および第3のVPN識別子は、転送をガイドするために異なる転送テーブルに別々に記憶されることができる。第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第1の対応は、転送をガイドするための複数の転送テーブルの間の対応に基づいて形成される。
【0290】
ASBR 1は、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のインターフェース情報との間の対応をさらに記憶してもよいことに留意されたい。第1のインターフェース情報は、ASBR 1のものであって、第1のトンネルに接続されるアウトバウンド・インターフェースを識別する。パケットを転送するとき、ASBR 1は、パケットを処理し、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のインターフェース情報との間の対応に基づいて、第1のトンネルを通じてパケットを転送することができる。
【0291】
具体的には、ある可能な実装では、ASBR 1は、第1のVPN識別子と、第3のVPN識別子と、第1のインターフェース識別子(identifier、ID)との間の対応をさらに記憶していてもよい。第1のインターフェースIDは、具体的には、ASBR 1のものであって、第1のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースのインターフェース識別子であってもよい。このようにして、パケットを転送するとき、ASBR 1は、パケットを処理し、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のインターフェースIDとの間の対応に基づいて、第1のトンネルを通じてパケットを転送することができる。
【0292】
別の可能な実装では、ASBR 1は、第1のVPN識別子と、第3のVPN識別子と、第1のトンネルIDとの間の対応をさらに記憶していてもよい。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。パケットを転送するとき、ASBR 1は、パケットを処理し、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のトンネルIDとの間の対応に基づいて、第1のトンネルを通じてパケットを転送することができる。
【0293】
S506:ASBR 1は、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、転送プレーン上で第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0294】
ASBR 1によって取得された第2のVPNルートに含まれるすべての第2の次ホップはPE 2であり、それらの第2のVPNルートは同じRDを含む。ASBR 1は、第3のVPN識別子、すなわちL3を第2のVPNルートに割り当てる。
【0295】
ASBR 1によって割り当てられた第3のVPN識別子のタイプは、第3のトンネルのトンネル・タイプに関連する。第3のトンネルは、MPLSトンネルであってもよい。対応して、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。第3のトンネルは、代替的に、SRv6トンネルであってもよい。対応して、第3のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0296】
ASBR 1は、転送プレーン上で第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第2の対応を記憶する。ASBR 1は、転送プレーン上に記憶された第2の対応に基づいてパケット転送をガイドすることができる。
【0297】
可ある能な実装では、ASBR 1は、転送プレーン上に第2の転送エントリーを記憶することができる。第2の転送エントリーは、第2の対応を含む。第2の転送エントリーは、転送テーブルに属するエントリーであってもよい。本願のこの実施形態における転送テーブルは、広い意味でパケット転送をガイドすることができるテーブルである。転送テーブルの具体的なタイプは、本願のこの実施形態において限定されない。たとえば、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子の両方がMPLSラベルであり、第2の転送エントリーを記憶する転送テーブルはLFIBである。
【0298】
別の可能な実装では、第2のVPN識別子および第3のVPN識別子は、転送をガイドするために異なる転送テーブルに別々に記憶されることができる。第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第2の対応は、転送をガイドするための複数の転送テーブルの間の対応に基づいて形成される。
【0299】
ある可能な実装では、ASBR 1は、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子と第2のインターフェース識別子IDとの間の対応をさらに記憶してもよいことに留意されたい。第2のインターフェースIDは、具体的には、ASBR 1のものであって、第2のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースのインターフェース識別子であってもよい。このようにして、パケットを転送するとき、ASBR 1は、パケットを処理し、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子と第2のインターフェースIDとの間の対応に基づいて、第2のトンネルを通じてパケットを転送することができる。
【0300】
別の可能な実装では、ASBR 1は、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子と第2のトンネルIDとの間の対応をさらに記憶してもよい。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。パケットを転送するとき、ASBR 1は、パケットを処理し、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子と第2のトンネルIDとの間の対応に基づいて、第2のトンネルを通じてパケットを転送することができる。
【0301】
S507:ASBR 1は、第3のVPNルートをASBR 3に広告する。
【0302】
第3のVPNルートは、第3のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第3の次ホップを含む。
【0303】
第3のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスであり、第2のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスでもある。第3のVPNルートに含まれるRDは、第1のVPNルートに含まれるRDであり、第2のVPNルートに含まれるRDでもある。
【0304】
第3のVPNルートに含まれる第3の次ホップは、ASBR 1である。
【0305】
第3のVPNルートは、EVPNルート、VPNv4ルート、またはVPNv6ルートであってもよい。
【0306】
第3のVPNルートのルート・タイプは、第1のVPNルートのルート・タイプおよび第2のVPNルートのルート・タイプと同じであってもよく、または異なってもよいことに留意されたい。
【0307】
たとえば、ある可能な実装において、第1のVPNルートのルート・タイプおよび第2のVPNルートのルート・タイプは、EVPNルートであってもよく、第3のVPNルートのルート・タイプは、VPNv4ルートまたはVPNv6ルートであってもよい。
【0308】
別の例として、別の可能な実装では、第1のVPNルートのルート・タイプおよび第2のVPNルートのルート・タイプは、VPNv4ルートまたはVPNv6ルートであってもよく、第3のVPNルートのルート・タイプは、EVPNルートであってもよい。
【0309】
ASBR 1は、第3のトンネルを通じて第3のVPNルートをASBR 3に送信する。
【0310】
ASBR 3は、次のホップ毎に1つのVPN識別子の方式で、第3のVPNルートにVPN識別子L4を割り当てることができる。
【0311】
ASBR 3は、AS 2内のネットワーク・デバイス、たとえば、PE 3にVPNルートを広告する。ASBR3によって広告されるVPNルートは、VPN識別子L4、ルート・プレフィックス、RD、次ホップを含む。ASBE 3によって広告されるVPNルートに含まれる次ホップは、ASBR 3である。ASBR 3は、転送をガイドするためにL4とL3との間の対応を記憶する。
【0312】
一例では、ASBR 3は、L4、L3、および第3のトンネルIDの間の対応をさらに記憶してもよい。第3のトンネルIDは、第3のトンネルを識別する。第3のトンネルIDを含む対応に基づいて、ASBR 3は、第3のトンネルを通じて第1のネットワーク・デバイスに、L3を含むパケットを転送することを決定することができる。
【0313】
ASBE 3によって広告されたVPNルートを取得した後、PE 3は、L4と、ASBR 3と、CE 1のIPアドレスとの間の対応を生成することができる。ASBE 3によって広告されるVPNルートは、CE 1のIPアドレスを含む。
【0314】
次いで、PE 3は、学んだVPNルートをCE 2に広告する。CE 2は、学んだVPNルートに基づいて、CE 1にパケットを送信することができる。
【0315】
図4に示されるネットワーク・アーキテクチャーを参照して、以下では、本願の実施形態において提供されるパケット転送方法を説明する。
【0316】
図6aは、本願のある実施形態によるパケット転送方法600の概略フローチャートである。方法600は、図4に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。方法600は、S601~S604を含む。
【0317】
ASBR 1の転送プレーンは、第1の対応と第2の対応とを含む。第1の対応は、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。第2の対応は、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。
【0318】
S601:ASBR 3が、第1のパケットをASBR 1に送信する。
【0319】
CE 2は、学んだVPNルートに基づいて、CE 1のIPアドレスを取得することができる。CE 2は、宛先アドレスがCE 1のIPアドレスであるパケットを生成し、そのパケットをPE 3に送信することができる。PE 3は、L4とCE 1のIPアドレスとの間の対応に基づいて、CE 2から取得されたパケットをカプセル化して、L4を含む転送対象パケットを得ることができる。PE 3は、PE 3とASBR 3との間のトンネルを通じて、転送対象パケットをASBR 3に送信する。
【0320】
PE 3によって送信された転送対象パケットを取得した後、ASBR 3は、転送対象パケットに含まれるL4と、L4とL3との間の記憶されている対応とに基づいて、転送対象パケットに含まれるL4をL3で置き換えて、第1のパケットを得ることができる。第1のパケットは、第3のVPN識別子、すなわちL3を含む。
【0321】
ある可能な実装では、ASBR 3は、L4とL3と第3のトンネルIDとの間のあらかじめ記憶された対応に基づいて、第3のトンネルを通じて第1のパケットをASBR 1に送信できる。
【0322】
S602:ASBR 1は、ASBR 3によって送信された第1のパケットを取得する。
【0323】
ASBR 1は、ASBR 3によって送信された第1のパケットを第3のトンネルを通じて取得する。第1のパケットは、第3のVPN識別子、すなわちL3を含む。ASBR 1は、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子に基づいてパケット転送を実行することができる。
【0324】
S603:ASBR 1は、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第2のパケットを取得する。
【0325】
ASBR 1は、第1のパケットと、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の対応であって、前記第1の対応に含まれる対応とに基づいて、第1のパケットを処理して、第2のパケットを生成することができる。第2のパケットは、第1のVPN識別子、すなわちL1を含む。
【0326】
異なるタイプのVPN識別子について、第2のパケットを生成するために第1のパケットを処理する方式は異なる。本願のこの実施形態は、ASBR 1が第1のパケットおよび第1の対応に基づいて第2のパケットを取得する4つの可能な具体的な実装を提供する。
【0327】
第1の実装では、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子の両方がMPLSラベルである。
【0328】
この場合、第1のパケットと第2のパケットの両方がMPLSパケットである。ASBR 1は、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換える。
【0329】
図7aは、本願のある実施形態によるパケット伝送の概略図である。
【0330】
具体的には、第1のパケットのMPLSパケット・ヘッダは、第3のVPN識別子L3を含む。ASBR 1は、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子L3を削除し、第3のVPN識別子を削除することによって得られたパケットに第1のVPN識別子L1をカプセル化して、第2のパケットを得る。ここで、第2のパケットは第1のVPN識別子L1を含む。
【0331】
第2の実装では、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子の両方がSRv6 SIDである。
【0332】
この場合、第1のパケットと第2のパケットの両方がSRv6パケットである。ASBR 1は、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換える。
【0333】
図7bは、本願のある実施形態によるパケット伝送の別の概略図である。
【0334】
具体的には、第1のパケットの宛先アドレスは第3のVPN識別子である。ASBR 1は、第1のパケットの宛先アドレスL3を第1のVPN識別子L1で置き換えて、第2のパケットを得る。
【0335】
第3の実装では、第3のVPN識別子はMPLSラベルであり、第1のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0336】
この場合、第1のパケットはMPLSパケットであり、第2のパケットはSRv6パケットである。
【0337】
図7cは、本願のある実施形態によるパケット伝送のさらに別の概略図である。
【0338】
具体的には、ASBR 1は、第1のパケットをカプセル化解除し、MPLSパケット・ヘッダを除去してパケット・ペイロードを得る。ASBR 1は、得られたパケット・ペイロードに対してSRv6カプセル化を実行して、第2のパケットを得る。第2のパケットの宛先アドレスは、第1のVPN識別子L1である。
【0339】
第4の実装では、第3のVPN識別子はSRv6 SIDであり、第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0340】
この場合、第1のパケットはSRv6パケットであり、第2のパケットはMPLSパケットである。
【0341】
図7dは、本願のある実施形態によるパケット伝送のさらに別の概略図である。
【0342】
具体的には、ASBR 1は、第1のパケットをカプセル化解除し、IPv6パケット・ヘッダを除去してパケット・ペイロードを得る。ASBR 1は、得られたパケット・ペイロードに対してMPLSカプセル化を実行して、第2のパケットを得る。第2のパケットのMPLSパケット・ヘッダは、第1のVPN識別子L1を含む。
【0343】
第4のケースでは、一例において、第3のVPN識別子は、具体的には、END.BMであってもよい。END.BMは、トンネル・エンドポイントがSR-MPLSポリシーにバインドされていることを示す。本願のこの実施形態において、ASBR 1は、第3のトンネルのエンドポイントとして使用され、第1のパケットに含まれるEND.BMに基づいて第1のパケットをカプセル化解除する。ASBR 1は、第1のトンネルを示すSR-MPLSポリシーに基づいてパケット・ペイロードを再カプセル化して、第2のパケットを取得する。
【0344】
S604:ASBR 1は、第2のパケットをPE 1に送信する。
【0345】
ASBR 1は、第1のトンネルを通じて第2のパケットをPE 1に送信する。
【0346】
一例において、ASBR 1は、あらかじめ記憶された対応に基づいて、第1のトンネルを通じて第2のパケットをPE 1に送信することを決定することができる。ASBR 1がそれに基づきうるところの前記あらかじめ記憶された対応は、具体的には、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のインターフェースIDとの間の対応、または第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のトンネルIDとの間の対応であってもよい。
【0347】
第2のパケットを取得した後、PE 1は、第2のパケットを処理し、処理を通じて得られたパケットをCE 1に送信して、パケット転送を完了することができる。
【0348】
第1のVPNルートと第2のVPNルートとに基づいて、ネットワークにおいて高速ルート変更が形成されることができる。第1のVPNルートと第2のVPNルートのうちの一方はアクティブなルートであり、他方は待機ルートである。
【0349】
ある可能な実装では、第1のVPNルートはアクティブなルートであり、PE 1はアクティブな次ホップである。S603が実行される前に、ASBR 1は、PE 1が到達可能であると判別することができる。ASBR 1は、転送プレーンに記憶された第1の対応に基づいてパケット転送を実行する。
【0350】
別の可能な実装では、第2のVPNルートはアクティブなルートであり、PE 2はアクティブな次ホップである。第1のVPNルートは、待機ルートであり、PE 1は、待機次ホップである。S603が実行される前に、ASBR 1は、PE 2が到達不能であると判別することができる。ASBR 1は、転送プレーン上に記憶された第1の対応に基づいてパケット転送を実行することで、転送プレーン上で高速スイッチングを実施し、PE 2が故障しているためにネットワーク内でパケット伝送が正常に実行されることができない時間を短縮する。
【0351】
第1のVPNルートおよび第2のVPNルートに基づいて、ネットワークにおいて負荷分散が形成されることができる。
【0352】
図6bを参照する。S601~S604に加えて、本願のこの実施形態において提供されるパケット転送方法は、S605~S608をさらに含みうる。
【0353】
S605:ASBR 3が、第3のパケットをASBR 1に送信する。
【0354】
ASBR 3が第3のパケットを生成する方式は、ASBR 3がS601において第1のパケットを生成する方式と同じである。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0355】
S606:ASBR 1が、ASBR 3によって送信された第3のパケットを取得する。
【0356】
ASBR 1は、ASBR 3によって送信された第3のパケットを、第3のトンネルを通じて取得する。第3のパケットは、第3のVPN識別子、すなわちL3を含む。ASBR 1は、第3のパケットに含まれる第3のVPN識別子に基づいてパケット転送を実行することができる。
【0357】
S607:ASBR 1が、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して、第4のパケットを得る。
【0358】
ASBR 1は、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の、第2の対応に含まれる対応に基づいて、第3のVPN識別子を含む第3のパケットを処理して、第4のパケットを生成することができる。第4のパケットは、第2のVPN識別子、すなわちL2を含む。
【0359】
異なるタイプのVPN識別子について、第3のパケットを処理して第4のパケットを生成する方式は異なる。ASBR 1が第4のパケットを生成する方式は、第2のパケットを生成する前述の方式と同様である。前述の説明を参照されたい。
【0360】
S608:ASBR 1は、第4のパケットをPE 2に送信する。
【0361】
ASBR 1は、第2のトンネルを通じて第4のパケットをPE 2に送信する。
【0362】
第4のパケットを取得した後、PE 2は、第4のパケットを処理し、処理を通じて得られたパケットをCE 1に送信して、パケット転送を完了することができる。
【0363】
シナリオ2:図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーが一例として使用される。図8は、本願のある実施形態によるシナリオ2におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0364】
前述の方法500は、ASBR 1が、AS 1内のPE 1によって広告された第1のVPNルートと、AS 1内のPE 2によって広告された第2のVPNルートとを知り、第3のVPNルートをAS 2内のASBR 3に広告するプロセスを説明している。別の可能な実装では、ASBR 1は、AS 1内のPE 1によって広告された第1のVPNルートと、AS 1内のASBR 2によって広告された第2のVPNルートとを知り、第3のVPNルートをAS 2内のASBR 3に広告することができる。
【0365】
図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーに基づいて、本願のある実施形態は、別のルート広告方法800を提供する。方法800は、ステップA1~A7を含む。
【0366】
A1:PE 1が、第1のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0367】
A2:ASBR 1が、PE 1によって送信された第1のVPNルートを受信する。
【0368】
方法800において、A1およびA2は、S501およびS502と同じである。詳細については、方法500におけるS501およびS502に関連する具体的な説明を参照されたい。
【0369】
A3:ASBR 2が、第2のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0370】
ASBR 2が、PE 2によって広告されたVPNルートを受信し、PE 2によって広告された受信されたVPNルートに基づいて第2のVPNルートを生成することができる。
【0371】
以下では、まず、PE 2がVPNルートを広告する処理について説明する。
【0372】
PE 2は、CE 1によって広告されたVPNルートを取得することができる。CE 1によって広告されたVPNルートは、PE 2によって作成された第2のVPNインスタンスに属する。PE 2は、CE 1によって広告された取得されたVPNルートに基づいて、第2のVPNインスタンスのルーティング・テーブルを生成することができる。第2のVPNインスタンスおよび第1のVPNインスタンスは、VPN 1に関連付けられる。
【0373】
PE 2は、インスタンス毎に1つのVPN識別子の方式で、同じVPNインスタンスに属する諸VPNルートに同じVPN識別子を割り当てることができる。PE 2によって取得され、CE 1によって広告されるすべてのVPNルートは、第2のVPNインスタンスに属する。PE 2は、CE 1によって広告されたVPNルートにVPN識別子、すなわちL2を割り当てることができる。L2は、第2のVPNインスタンスに関連付けられる。パケット転送プロセスにおいて、PE 2は、パケットに含まれるL2に基づいて第2のVPNインスタンスのルーティング・テーブルに問い合わせて、パケットを転送することができる。
【0374】
L2の特定のタイプは、PE 2とASBR 2との間のトンネルに関連する。
【0375】
一例では、PE 2とASBR 2との間のトンネルはMPLSトンネルであり、L2はMPLSラベルである。別の例では、PE 2とASBR 2との間のトンネルはSRv6トンネルであり、L2はSRv6 SIDである。
【0376】
PE 2とASBR 2との間のトンネルのタイプは、第1のトンネルのタイプと同じである。対応して、L2の特定のタイプは、第1のVPN識別子のタイプと同じである。
【0377】
PE 2によって広告されるVPNルートは、VPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、次ホップを含む。
【0378】
PE 2によって広告されるVPNルートと第1のVPNルートは、それぞれ、CE 1によって広告される、VPN 1からのVPNルートに基づいて生成される。PE 2によって広告されるVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスと同じである。PE 2によって広告されるVPNルートに含まれるRDは、第1のVPNルートに含まれるRDと同じである。
【0379】
PE 2によって広告されるVPNルートに含まれる次ホップは、PE 2である。
【0380】
ASBR 2は、PE 2によって広告されたVPNルートを取得することができる。ASBR 2は、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式で、受信されたVPNルートにVPN識別子を割り当てる。
【0381】
具体的には、ASBR 2は、PE 2によって広告された取得されたVPNルートに第2のVPN識別子L3を割り当てる。第2のVPN識別子は、ASBR 2とASBR 1との間の通信のためのトンネルのタイプに関連する。ASBR 2とASBR 1との間の通信のためのトンネルは、第2のトンネルとも呼ばれうる。
【0382】
第2のトンネルのタイプは、第1のトンネルのタイプと同じである。対応して、第2のVPN識別子のタイプは、第1のVPN識別子のタイプと同じである。
【0383】
ASBR 2は、第2のトンネルを通じて第2のVPNルートをASBR 1に広告する。第2のVPNルートは、ASBR 2によって割り当てられた第2のVPN識別子L3、ルート・プレフィックス、RD、および第2の次ホップを含む。第2のVPNルートは、PE 2によって広告されたVPNルートに基づいて生成される。第2のVPNルートのルート・プレフィックスは、第1のVPNルートのルート・プレフィックスと同じである。第2のVPNルートのRDは、第1のVPNルートのRDと同じである。
【0384】
A4:ASBR 1が、ASBR 2によって送信された第2のVPNルートを受信する。
【0385】
ASBR 1は、ASBR 2によって送信された第2のVPNルートを第2のトンネルを通じて受信する。
【0386】
A5:ASBR 1が、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、転送プレーン上で第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0387】
A6:ASBR 1が、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、転送プレーン上で第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0388】
A7:ASBR 1が、第3のVPNルートをASBR 3に広告する。
【0389】
方法800において、A5~A7は、それぞれ、前述の方法500におけるS505~S507と同様である。詳細については、方法500におけるS505~S507に関する説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0390】
本願のある実施形態は、シナリオ2におけるパケット転送方法900をさらに提供する。前述の方法600と比較して、方法900は、負荷分散の実装においてのみ異なる。方法900において、ASBR 1は、生成された第4のパケットを、第2のトンネルを通じてASBR 2に送信する。他のステップは、前述の方法600におけるステップと同じである。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0391】
シナリオ3:図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーが一例として使用される。図9は、本願のある実施形態によるシナリオ3におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0392】
前述の方法500および前述の方法800は、ASBRが、AS 1内のネットワーク・デバイスによって広告された第1のVPNルートおよび第2のVPNルートを受信し、第3のVPNルートをAS 2内のネットワーク・デバイスに広告するプロセスを説明している。さらに別の可能な実装では、ASBR 1は、AS 2からの第1のVPNルートおよび第2のVPNルートを取得し、第3のVPNルートをAS 1内のネットワーク・デバイスに広告することができる。
【0393】
図10は、本願のある実施形態によるさらに別のルート広告方法1000の概略フローチャートである。方法1000は、S1001~S1007を含む。
【0394】
S1001:ASBR 3が第1のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0395】
ASBR 3は、PE 3によって広告されたVPNルートを取得し、PE 3によって広告された受信されたVPNルートに基づいて第1のVPNルートを生成することができる。
【0396】
下記では、まず、PE 3がVPNルートを広告するプロセスについて説明する。
【0397】
PE 3によって広告されるVPNルートのルート・タイプについては、S501においてPE 1によって広告される第1のVPNルートのルート・タイプの関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0398】
PE 3によって広告されるVPNルートは、VPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、次ホップを含む。
【0399】
PE 3によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子は、VPNインスタンスに基づいてPE 3によって割り当てられる。PE 3は、VPN 1に関連する第1のVPNインスタンスを作成することができる。第1のVPNインスタンスは、VPN 1に属するVPNルートを記憶するためのものである。
【0400】
PE 3によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子は、第1のVPNインスタンスに関連付けられる。PE 3によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子はL1である。
【0401】
PE 3によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子の具体的なタイプは、PE 3とASBR 3との間の通信のためのトンネルのタイプに関連する。PE 3とASBR 3との間の通信のためのトンネルは、MPLSトンネルまたはSRv6トンネルであってもよい。
【0402】
一例では、PE 3とASBR 3との間の通信のためのトンネルはMPLSトンネルであり、PE 3によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子はMPLSラベルである。
【0403】
別の例では、PE 3とASBR 3との間の通信のためのトンネルはSRv6トンネルであり、PE 3によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0404】
PE 3によって広告されるVPNルートに含まれる次ホップは、PE 3である。
【0405】
ASBR 3は、PE 3によって広告されるVPNルートを取得することができる。ASBR 3は、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式で、受信されたVPNルートに対してVPN識別子を割り当てる。
【0406】
具体的には、ASBR 3は、第1のVPN識別子、すなわちL3を、PE 3によって広告された取得されたVPNルートに割り当てる。第1のVPN識別子は、ASBR 3とASBR 1との間の通信のためのトンネルのタイプに関連する。ASBR 3とASBR 1との間の通信のためのトンネルは、第1のトンネルとも呼ばれてよい。
【0407】
第1のトンネルは、MPLSトンネルまたはSRv6トンネルであってもよい。
【0408】
一例において、第1のトンネルはMPLSトンネルであり、第1のVPNルートに含まれる第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0409】
別の例では、第1のトンネルはSRv6トンネルであり、第1のVPNルートに含まれる第1のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0410】
ASBR 3は、第1のトンネルを通じてASBR 1に第1のVPNルートを広告する。第1のVPNルートは、ASBR 3によって割り当てられた第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第1の次ホップを含む。第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、PE 3によって広告されたVPNルートに含まれるルート・プレフィックスと同じである。第1のVPNルートに含まれるRDは、PE 3によって広告されたVPNルートに含まれるRDと同じである。第1のVPNルートに含まれる第1の次ホップは、ASBR 3である。
【0411】
S1002:ASBR 1が、ASBR 3によって送信された第1のVPNルートを受信する。
【0412】
ASBR 1は、ASBR 3によって送信された第1のVPNルートを、第1のトンネルを通じて受信する。
【0413】
S1003:ASBR 4が、第2のVPNルートをASBR 1に送信する。
【0414】
ASBR 4は、PE 4によって広告されたVPNルートを取得し、PE 4によって広告された受信されたVPNルートに基づいて第2のVPNルートを生成することができる。
【0415】
下記は、PE 4がVPNルートを広告するプロセスについて説明する。
【0416】
PE 4によって広告されるVPNルートのルート・タイプについては、S501におけるPE 1によって広告される第1のVPNルートのルート・タイプの関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0417】
PE 4によって広告されるVPNルートのルート・タイプは、PE 3によって広告されるVPNルートのルート・タイプと同じであることに留意されたい。
【0418】
PE 4によって広告されるVPNルートは、VPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、次ホップを含む。
【0419】
PE 4によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子は、PE 4によってVPNインスタンスに基づいて割り当てられる。PE 4は、VPN 1に関連する第2のVPNインスタンスを作成することができる。第2のVPNインスタンスは、VPN 1に属するVPNルートを記憶するためのものである。
【0420】
PE 4によって広告されたVPNルートに含まれるVPN識別子は、第2のVPNインスタンスに関連付けられる。PE 4によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子はL2である。第2のVPNインスタンスおよび第1のVPNインスタンスは、VPN 1に関連付けられる。
【0421】
PE 4によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子の具体的なタイプは、PE 4とASBR 4との間の通信のためのトンネルのタイプに関連する。PE 4とASBR 4との間の通信のためのトンネルは、MPLSトンネルまたはSRv6トンネルであってもよい。
【0422】
一例では、PE 4とASBR 4との間の通信のためのトンネルはMPLSトンネルであり、PE 4によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子はMPLSラベルである。
【0423】
別の例では、PE 4とASBR 4との間の通信のためのトンネルはSRv6トンネルであり、PE 4によって広告されるVPNルートに含まれるVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0424】
PE 4とASBR 4との間のトンネルのタイプは、PE 3とASBR 3との間のトンネルのタイプと同じである。対応して、L1のタイプは、L2のタイプと同じである。
【0425】
PE 4によって広告されるVPNルートに含まれる次ホップは、PE 4である。
【0426】
ASBR 4は、PE 4によって広告されるVPNルートを取得することができる。ASBR 4は、受信されたVPNルートに対して、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式でVPN識別子を割り当てる。
【0427】
具体的には、ASBR 4は、第2のVPN識別子、すなわちL4を、PE 4によって広告された取得されたVPNルートに割り当てる。第2のVPN識別子は、ASBR 4とASBR 1との間の通信のためのトンネルのタイプに関連する。ASBR 4とASBR 1との間の通信のためのトンネルは、第2のトンネルとも呼ばれてもよい。
【0428】
第2のトンネルは、MPLSトンネルまたはSRv6トンネルであってもよい。
【0429】
一例では、第2のトンネルはMPLSトンネルであり、第2のVPNルートに含まれる第2のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0430】
別の例では、第2のトンネルはSRv6トンネルであり、第2のVPNルートに含まれる第2のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0431】
ASBR 4とASBR 1との間の通信のためのトンネルのタイプは、ASBR 3とASBR 1との間の通信のためのトンネルのタイプと同じであってもよいことに留意されたい。第2のVPNルートに含まれる第2のVPN識別子のタイプは、第1のVPNルートに含まれる第1のVPN識別子のタイプと同じであってもよい。
【0432】
ASBR 4は、第2のトンネルを通じて第2のVPNルートをASBR 1に広告する。第2のVPNルートは、ASBR 4によって割り当てられた第2のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第2の次ホップを含む。第2のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、PE 4によって広告されたVPNルートに含まれるルート・プレフィックスと同じであり、第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスとも同じである。第2のVPNルートに含まれるRDは、PE 4によって広告されたVPNルートに含まれるRDと同じであり、第1のVPNルートに含まれるRDとも同じである。第2のVPNルートに含まれる第2の次ホップは、ASBR 2である。
【0433】
S1004:ASBR 1が、ASBR 4によって送信された第2のVPNルートを受信する。
【0434】
ASBR 1は、ASBR 4によって送信された第2のVPNルートを第2のトンネルを通じて受信する。
【0435】
S1005:ASBR 1が、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、転送プレーン上で第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0436】
S1006:ASBR 1は、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、転送プレーン上で第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0437】
方法1000において、S1005およびS1006は、それぞれ、前述の方法500におけるS505およびS506と同様である。詳細については、方法500におけるS505およびS506に関連する説明を参照されたい。
【0438】
方法1000において、第3のVPN識別子はL5である。
【0439】
S1007:ASBR 1が、第3のVPNルートをPE 1に広告する。
【0440】
第3のVPNルートは、第3のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第3の次ホップを含む。
【0441】
第3のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスであり、第2のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスでもある。第3のVPNルートに含まれるRDは、第1のVPNルートに含まれるRDであり、第2のVPNルートに含まれるRDでもある。
【0442】
第3のVPNルートに含まれる第3の次ホップは、ASBR 1である。
【0443】
第3のVPNルートのルート・タイプについては、S507における第3のVPNルートのルート・タイプの関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0444】
PE 1は、取得された第3のVPNルートに基づいて、CE 1にVPNルートを広告する。PE 1は、パケット転送をガイドするために、L5とCE 2のIPアドレスとの間の対応を記憶することができる。
【0445】
図9に示されるネットワーク・アーキテクチャーを参照して、以下では、本願の実施形態において提供されるパケット転送方式を説明する。
【0446】
図11aは、本願のある実施形態によるパケット転送方法1100の概略フローチャートである。方法1100は、図9に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。方法1100は、S1101~S1104を含む。
【0447】
ASBR 1の転送プレーンは、第1の対応と第2の対応とを含む。第1の対応は、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。第2の対応は、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。
【0448】
S1101:PE 1が、第1のパケットをASBR 1に送信する。
【0449】
CE 1は、学んだVPNルートに基づいて、CE 2のIPアドレスを取得することができる。CE 1は、宛先アドレスがCE 2のIPアドレスであるパケットを生成し、そのパケットをPE 1に送信することができる。PE 1は、L5とCE 2のIPアドレスとの間の対応に基づいて、CE 1から取得されたパケットを処理して、第3のVPN識別子、すなわち、L5を含むパケットを得ることができる。PE 1は、PE 1とASBR 1との間のトンネルを通じて第1のパケットをASBR 1に送信する。
【0450】
S1102:ASBR 1が、PE 1によって送信された第1のパケットを取得する。
【0451】
ASBR 1は、PE 1によって送信された第1のパケットを第3のトンネルを通じて取得する。第1のパケットは、第3のVPN識別子、すなわちL5を含む。ASBR 1は、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子に基づいてパケット転送を実行することができる。
【0452】
S1103:ASBR 1が、第1のパケットおよび第1の対応に基づいて第2のパケットを取得する。
【0453】
ASBR 1は、第1のパケットと、第1の対応に含まれる第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の対応とに基づいて、第2のパケットを生成することができる。第2のパケットは、第1のVPN識別子、すなわちL3を含む。
【0454】
異なるタイプのVPN識別子について、第1のパケットを処理して第2のパケットを生成する方式は異なる。方法1100において、ASBR 1によって第2のパケットを生成するための方法は、前述の方法600においてASBR 1によって第2のパケットを生成するための方法と同じである。詳細については、S603における関連する説明を参照されたい。
【0455】
S1104:ASBR 1が、第2のパケットをASBR 3に送信する。
【0456】
ASBR 1は、第1のトンネルを通じて第2のパケットをASBR 3に送信する。
【0457】
ASBR 3は、L3とL1との間の対応に基づいて第2のパケットを処理して、L1を含むパケットを取得することができる。ASBR 3は、L1を含むパケットをPE 3に送信する。PE 3は、そのパケットに含まれるCE 2のIPアドレスに基づいて、そのパケットをCE 2に送信して、パケット伝送を完了することができる。
【0458】
一例において、ASBR 1は、あらかじめ記憶された対応に基づいて、第1のトンネルを通じて第2のパケットをASBR 3に送信することを決定することができる。ASBR 1がそれに基づきうるところの前記あらかじめ記憶された対応は、具体的には、第1のVPN識別子と、第3のVPN識別子と、第1のインターフェース情報との間の対応であってもよい。第1のインターフェース情報は、第1のトンネルIDまたは第1のインターフェースIDでありうる。
【0459】
第1のVPNルートと第2のVPNルートとに基づいて、ネットワークにおいて高速ルート変更が形成されることができる。第1のVPNルートと第2のVPNルートのうちの一方はアクティブなルートであり、他方は待機ルートである。
【0460】
ある可能な実装では、第1のVPNルートはアクティブなルートであり、ASBR 3はアクティブな次ホップである。S1103が実行される前に、ASBR 1は、ASBR 3が到達可能であると判別することができる。ASBR 1は、転送プレーン上に記憶された第1の対応に基づいてパケット転送を実行する。
【0461】
別の可能な実装では、第2のVPNルートはアクティブなルートであり、ASBR 4はアクティブな次ホップである。第1のVPNルートは、待機ルートであり、ASBR 3は、待機次ホップである。S1103が実行される前に、ASBR 1は、ASBR 4が到達不能であると判別することができる。ASBR 1は、対応を切り換え、転送プレーン上に記憶された第1の対応を使用することによってパケット転送を実行する。このようにして、転送プレーン上での高速な切り換えが実施でき、ASBR 4が故障しているためにネットワーク内でパケット伝送が正常に実行できない時間が短縮される。
【0462】
第1のVPNルートおよび第2のVPNルートに基づいて、ネットワークにおいて負荷分散が形成されることができる。
【0463】
図11bを参照する。S1101~S1104に加えて、本願のこの実施形態において提供されるパケット転送方法は、S1105~S1108をさらに含みうる。
【0464】
S1105:PE 1が、第3のパケットをASBR 1に送信する。
【0465】
PE 1が第3のパケットを生成する方式は、S1101においてPE 1が第1のパケットを生成する方式と同じである。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0466】
S1106:ASBR 1は、PE 1によって送信された第3のパケットを取得する。
【0467】
ASBR 1は、第3のトンネルを通じて、PE 1によって送信された第3のパケットを取得する。第3のパケットは、第3のVPN識別子、すなわちL5を含む。ASBR 1は、第3のパケットに含まれる第3のVPN識別子に基づいてパケット転送を実行することができる。
【0468】
S1107:ASBR 1は、第4のパケットを取得するために、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理する。
【0469】
ASBR 1は、第2の対応に含まれる、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の対応に基づいて、第3のVPN識別子を含む第3のパケットを処理して、第4のパケットを生成することができる。第4のパケットは、第2のVPN識別子、すなわちL4を含む。
【0470】
異なるタイプのVPN識別子について、第4のパケットを生成する方式は異なる。ASBR 1が第4のパケットを生成する方式は、第2のパケットを生成する前述の方式と同様である。前述の説明を参照されたい。
【0471】
S1108:ASBR 1が、第4のパケットをASBR 4に送信する。
【0472】
ASBR 1は、第2のトンネルを通じて第4のパケットをASBR 4に送信する。
【0473】
ASBR 4は、L4とL2との間の対応に基づいて第4のパケットを処理して、L2を含むパケットを得ることができる。ASBR 4は、L2を含むパケットをPE 4に送信する。PE 4は、そのパケットに含まれるCE 2のIPアドレスに基づいて、そのパケットをCE 2に送信して、パケット伝送を完了することができる。
【0474】
前述のシナリオ1ないしシナリオ3は、すべて図1に示されるネットワーク・アーキテクチャーに基づく。別の可能な実装では、本願の実施形態において提供されるルート広告方法およびパケット転送方法は、図3に示されるネットワーク・アーキテクチャーにさらに適用可能である。
【0475】
シナリオ4:図3に示されるネットワーク・アーキテクチャーが一例として使用される。図12は、本願のある実施形態によるシナリオ4におけるネットワーク・アーキテクチャーの概略図である。
【0476】
図13は、本願のある実施形態によるルート広告方法1300の概略フローチャートである。方法1300は、図3に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。方法1300は、S1301~S1307を含む。
【0477】
S1301:PE 1が、第1のVPNルートをゲートウェイ1に送信する。
【0478】
PE 1によって第1のVPNルートを生成することの説明については、前述の方法500におけるPE 1によって第1のVPNルートを生成することの説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0479】
PE 1が、第1のトンネルを通じて第1のVPNルートをゲートウェイ1に送信する。
【0480】
S1302:ゲートウェイ1が、PE 1によって送信された第1のVPNルートを受信する。
【0481】
ゲートウェイ1は、第1のトンネルのエンドポイントである。ゲートウェイ1は、第1のトンネルを通じて、PE 1によって送信された第1のVPNルートを受信する。
【0482】
S1303:PE 2は、第2のVPNルートをゲートウェイ1に送信する。
【0483】
PE 2によって第2のVPNルートを生成することの説明については、前述の方法500におけるPE 2によって第2のVPNルートを生成することの説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0484】
PE 2が、第2のトンネルを通じて第2のVPNルートをゲートウェイ1に送信する。
【0485】
S1304:ゲートウェイ1は、PE 2によって送信された第2のVPNルートを受信する。
【0486】
ゲートウェイ1は、第2のトンネルのエンドポイントである。ゲートウェイ1は、PE 2によって送信された第2のVPNルートを第2のトンネルを通じて受信する。
【0487】
S1305:ゲートウェイ1が、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、転送プレーン上で第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0488】
S1306:ゲートウェイ1が、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、転送プレーン上で第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を記憶する。
【0489】
方法1300において、ゲートウェイ1がS1305およびS1306を実行するプロセスは、それぞれ、ASBR 1が前述の方法500におけるS505およびS506を実行するプロセスと同様である。詳細については、方法500におけるS505およびS506に関連する説明を参照されたい。
【0490】
S1307:ゲートウェイ1は、第3のVPNルートをPE 3に広告する。
【0491】
第3のVPNルートは、第3のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第3の次ホップを含む。
【0492】
第3のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスであり、第2のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスでもある。第3のVPNルートに含まれるRDは、第1のVPNルートに含まれるRDであり、第2のVPNルートに含まれるRDでもある。
【0493】
第3のVPNルートのルート・タイプは、第1のVPNルートのルート・タイプおよび第2のVPNルートのルート・タイプと同じであってもよく、または異なってもよいことに留意されたい。詳細については、S507における関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0494】
第3のVPNルートに含まれる第3の次ホップは、ゲートウェイ1である。
【0495】
ゲートウェイ1は、第3のトンネルのエンドポイントでもある。ゲートウェイ1は、第3のトンネルを通じてPE 3に接続される。ゲートウェイ1は、第3のトンネルを通じて第3のVPNルートをPE 3に送信する。
【0496】
ゲートウェイ1によって広告されたVPNルートを取得した後、PE 3は、L3と、ゲートウェイ1と、CE 1のIPアドレスとの間の対応を生成することができる。ASBE 1によって広告されたVPNルートは、CE 1のIPアドレスを含む。
【0497】
次いで、PE 3は、学んだVPNルートをCE 2に広告する。CE 2は、学んだVPNルートに基づいて、CE 1にパケットを送信することができる。
【0498】
図12に示されるネットワーク・アーキテクチャーを参照して、以下では、本願の実施形態において提供されるパケット転送方法を説明する。
【0499】
図14aは、本願のある実施形態によるパケット転送方法1400の概略フローチャートである。方法1400は、図12に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。方法1400は、S1401~S1404を含む。
【0500】
ゲートウェイ1の転送プレーンは、第1の対応と第2の対応とを含む。第1の対応は、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。第2の対応は、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。
【0501】
S1401:PE 3が第1のパケットをゲートウェイ1に送信する。
【0502】
CE 2は、学んだVPNルートに基づいて、CE 1のIPアドレスを取得することができる。CE 2は、宛先アドレスがCE 1のIPアドレスであるパケットを生成し、そのパケットをPE 3に送信することができる。PE 3は、L3とCE 1のIPアドレスとの間の対応に基づいて、CE 1によって送信されたパケットを処理して、L3を含む第1のパケットを取得することができる。
【0503】
PE 3は、第3のトンネルを通じて第1のパケットをゲートウェイ1に送信する。
【0504】
S1402:ゲートウェイ1が、PE 3によって送信された第1のパケットを取得する。
【0505】
ゲートウェイ1は、PE 3によって送信された第1のパケットを第3のトンネルを通じて取得する。第1のパケットは、第3のVPN識別子、すなわちL3を含む。ゲートウェイ1は、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子に基づいてパケット転送を行うことができる。
【0506】
S1403:ゲートウェイ1が、第1のパケットおよび第1の対応に基づいて第2のパケットを取得する。
【0507】
ゲートウェイ1は、第1の対応に含まれる、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の対応に基づいて、第3のVPN識別子を含む第1のパケットを処理して、第2のパケットを得る。第2のパケットは、第1のVPN識別子、すなわちL1を含む。
【0508】
異なるタイプのVPN識別子について、第2のパケットを生成するために第1のパケットを処理する方式は異なる。ゲートウェイ1が第2のパケットを生成する方式は、ASBR 1が前述の方法500において第2のパケットを生成する方式と同様である。詳細については、S603の具体的な説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0509】
S1404:ゲートウェイ1が、第2のパケットをPE 1に送信する。
【0510】
ゲートウェイ1は、第1のトンネルを通じて第2のパケットをPE 1に送信する。
【0511】
一例では、ゲートウェイ1は、あらかじめ記憶された対応に基づいて、第1のトンネルを通じて第2のパケットをPE 1に送信することを決定することができる。ゲートウェイ1がそれに基づきうる前記あらかじめ記憶された対応は、具体的には、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のインターフェースIDとの間の対応、または第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のトンネルIDとの間の対応であってもよい。
【0512】
PE 1は、第2のパケットを処理し、第2のパケットに含まれるCE 1のIPアドレスに基づいて、処理されたパケットをCE 1に転送して、パケット伝送を実施することができる。
【0513】
第1のVPNルートと第2のVPNルートとに基づいて、ネットワークにおいて高速ルート変更が形成されることができる。第1のVPNルートと第2のVPNルートのうちの一方はアクティブなルートであり、他方は待機ルートである。
【0514】
ある可能な実装では、第1のVPNルートはアクティブなルートであり、PE 1はアクティブな次ホップである。S1403が実行される前に、ゲートウェイ1は、PE 1が到達可能であると判別することができる。ゲートウェイ1は、転送プレーンに記憶された第1の対応に基づいてパケット転送を実行する。
【0515】
別の可能な実装では、第2のVPNルートはアクティブなルートであり、PE 2はアクティブな次ホップである。第1のVPNルートは、待機ルートであり、PE 1は、待機次ホップである。S1403が実行される前に、ゲートウェイ1は、PE 2が到達不能であると判別することができる。ゲートウェイ1は、転送プレーン上に記憶された第1の対応に基づいてパケット転送を実行することで、転送プレーン上で高速スイッチングを実施し、PE 2が故障しているためにネットワーク内でパケット伝送が正常に実行できない時間を短縮する。
【0516】
第1のVPNルートおよび第2のVPNルートに基づいて、ネットワークにおいて負荷分散が形成されることができる。
【0517】
図14bを参照する。S1401~S1404に加えて、本願のこの実施形態において提供されるパケット転送方法は、S1405~S1408をさらに含みうる。
【0518】
S1405:PE 3が、第3のパケットをゲートウェイ1に送信する。
【0519】
PE 3が第3のパケットを生成する方式は、S1401においてPE 3が第1のパケットを生成する方式と同じである。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0520】
S1406:ゲートウェイ1が、PE 3によって送信された第3のパケットを取得する。
【0521】
ゲートウェイ1は、PE 3によって送信された第3のパケットを第3のトンネルを通じて取得する。第3のパケットは、第3のVPN識別子、すなわちL3を含む。ゲートウェイ1は、第3のパケットに含まれる第3のVPN識別子に基づいてパケット転送を行うことができる。
【0522】
S1407:ゲートウェイ1が、第2の対応に基づいて第3のパケットを処理して、第4のパケットを得る。
【0523】
ゲートウェイ1は、第2の対応に含まれる、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の対応に基づいて、第3のパケットを処理して、第4のパケットを生成することができる。第4のパケットは、第2のVPN識別子、すなわちL2を含む。
【0524】
異なるタイプのVPN識別子について、第4のパケットを生成する方式は異なる。ゲートウェイ1が第4のパケットを生成する方式は、第2のパケットを生成する前述の方式と同様である。前述の説明を参照されたい。
【0525】
S1408:ゲートウェイ1が、第4のパケットをPE 2に送信する。
【0526】
ゲートウェイ1は、第2のトンネルを通じて第4のパケットをPE 2に送信する。
【0527】
PE 2は、第4のパケットを処理し、第4のパケットに含まれるCE 1のIPアドレスに基づいて、処理されたパケットをCE 1に転送して、パケット伝送を実施することができる。
【0528】
図15は、本願のある実施形態によるルート広告方法1500の概略フローチャートである。
【0529】
方法1500は、図4に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1500が図4に示されるシナリオに適用されるとき、方法1500において、第1のネットワーク・デバイスは図4に示されるASBR 1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図4に示されるPE 1であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図4に示されるPE 2であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図4に示されるASBR 3であってもよい。
【0530】
方法1500は、代替的に、図8に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1500が図8に示されるシナリオに適用される場合、方法1500において、第1のネットワーク・デバイスは図8に示されるASBR 1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図8に示されるPE 1であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図8に示されるASBR 2であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図8に示されるASBR 3であってもよい。
【0531】
方法1500は、代替的に、図9に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1500が図9に示されるシナリオに適用されるとき、方法1500において、第1のネットワーク・デバイスは図9に示されるASBR 1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図9に示されるASBR 3であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図9に示されるASBR 4であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図9に示されるPE 1であってもよい。
【0532】
方法1500は、代替的に、図12に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1500が図12に示されるシナリオに適用されるとき、方法1500において、第1のネットワーク・デバイスは図12に示されるゲートウェイ1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図12に示されるPE 1であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図12に示されるPE 2であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図12に示されるPE 3であってもよい。
【0533】
方法1500は、S1501~S1505を含む。
【0534】
S1501:第1のネットワーク・デバイスが、第2のネットワーク・デバイスによって送信された第1のVPNルートを受信する。
【0535】
第1のネットワーク・デバイスは、VPN識別子を割り当て、ルートを広告し、ネットワークにおいてパケットを転送することができるネットワーク・デバイスである。たとえば、第1のネットワーク・デバイスは、VPN識別子割り当て機能、ルート広告機能、およびパケット転送機能を有するネットワーク・デバイス、たとえば、ルーター、スイッチ、またはゲートウェイであってもよい。
【0536】
第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルと第3のトンネルとを接続し、第2のトンネルと第3のトンネルとを接続して、第1のトンネルと第3のトンネルとの縫合、および第2のトンネルと第3のトンネルとの縫合を実施することができる。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルおよび第2のトンネルを通じてVPNルートを取得し、次いで、第3のトンネルを通じてVPNルートを広告することができる。
【0537】
一例では、第1のネットワーク・デバイスは、自律システム境界デバイスであってもよく、2つの自律システムを接続するように構成される。第1のネットワーク・デバイスはASBRであってもよい。たとえば、図4図8、および図9に示されるシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスはASBR 1である。
【0538】
別の例では、第1のネットワーク・デバイスは、ネットワーク内のデバイスであってもよい。たとえば、図12に示されるシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスはゲートウェイ1である。
【0539】
第1のネットワーク・デバイスと第2のネットワーク・デバイスとは、第1のトンネルを通じて接続される。一例では、第2のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのIBGPピアであってもよい。たとえば、図4図8、および図12に示されるシナリオを参照されたい。別の例では、第2のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアであってもよい。たとえば、図9に示されるシナリオを参照されたい。第2のネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアである場合、第1のトンネルはAS間トンネルである。AS間縫合トンネルは、第1のトンネルと第3のトンネルとを含む。
【0540】
第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第1の次ホップを含む。第1の次ホップは第2のネットワーク・デバイスである。第1のVPN識別子は、第1のVPNインスタンスに関連付けられる。第1のVPNインスタンスは、ネットワーク境界デバイス、たとえば、PEデバイスによって作成され、VPNに関連付けられたVPNインスタンスである。第2のネットワーク・デバイスがネットワーク境界デバイスであるとき、第1のVPNインスタンスは、第2のネットワーク・デバイスによって作成されうる。第2のネットワーク・デバイスがネットワーク境界デバイスでないとき、第1のVPNインスタンスは、第2のネットワーク・デバイスに接続されたネットワーク境界デバイスによって作成されてもよい。
【0541】
第1のVPNルートのタイプは、本願のこの実施形態において限定されない。第1のVPNルートは、EVPNルート、VPNv4ルート、またはVPNv6ルートであってもよい。
【0542】
第1のVPN識別子のタイプは、第1のトンネルのタイプに基づいて決定される。
【0543】
ある可能な実装では、第1のトンネルはMPLSトンネルであってもよく、第1のVPN識別子はMPLSラベルであってもよい。本願のこの実施形態におけるMPLSラベルは、MPLS技術において定義されたMPLSラベルであってもよく、またはSR-MPLS技術において定義されたSIDであってもよいことに留意されたい。SR-MPLS技術で定義されるSIDは、MPLSラベルのフォーマットである。
【0544】
別の可能な実装では、第1のトンネルはSRv6トンネルであってもよく、第1のVPN識別子はSRv6 SIDであってもよい。
【0545】
S1502:第1のネットワーク・デバイスが、第3のネットワーク・デバイスによって送信された第2のVPNルートを受信する。
【0546】
第1のネットワーク・デバイスと第3のネットワーク・デバイスとは、第2のトンネルを通じて接続される。第3のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのIBGPピアであってもよい。たとえば、図4図8、および図12に示されるシナリオを参照されたい。第3のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアでありうる。たとえば、図9に示されるシナリオを参照されたい。第3のネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアであるとき、第2のトンネルはAS間トンネルである。
【0547】
第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第2の次ホップを含む。第2の次ホップは第3のネットワーク・デバイスである。第2のVPN識別子は、第2のVPNインスタンスに関連付けられる。第2のVPNインスタンスは、ネットワーク境界デバイス、たとえば、PEデバイスによって作成されたVPNインスタンスである。第3のネットワーク・デバイスがネットワーク境界デバイスであるとき、第2のVPNインスタンスは、第3のネットワーク・デバイスによって作成されうる。第3のネットワーク・デバイスがネットワーク境界デバイスでないとき、第2のVPNインスタンスは、第3のネットワーク・デバイスに接続されたネットワーク境界デバイスによって作成されてもよい。
【0548】
第2のVPNインスタンスおよび第1のVPNインスタンスは、異なるネットワーク・デバイスによって作成され、同じVPNに関連付けられる。
【0549】
第2のVPNルートのタイプは、本願のこの実施形態において限定されない。第2のVPNルートは、イーサネット(登録商標)仮想プライベート・ネットワークEVPNルート、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4 VPNv4ルート、または仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6 VPNv6ルートであってもよい。第2のVPNルートのタイプは、第1のVPNルートのタイプと同じである。第2のVPNルートのタイプは、第1のVPNルートのタイプと同じであってもよい。
【0550】
第2のVPN識別子のタイプは、第2のトンネルのタイプに基づいて決定される。
【0551】
ある可能な実装では、第2のトンネルはMPLSトンネルであってもよく、第2のVPN識別子はMPLSラベルであってもよい。
【0552】
別の可能な実装では、第2のトンネルはSRv6トンネルであってもよく、第2のVPN識別子はSRv6 SIDであってもよい。
【0553】
第1のトンネルのタイプは、第2のトンネルのタイプと同じであることに留意されたい。対応して、第1のVPN識別子のタイプは、第2のVPN識別子のタイプと同じである。
【0554】
S1503:第1のネットワーク・デバイスが、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の第1の対応を転送プレーン上に記憶する。
【0555】
第1のネットワーク・デバイスは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式に基づいて、同じ次ホップおよび同じRDを有する受信された諸VPNルートに同じVPN識別子を割り当てる。
【0556】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当てる。
【0557】
第3のVPN識別子のタイプは、第3のトンネルのタイプに基づいて決定される。第3のトンネルは、第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとの間のトンネルである。
【0558】
ある可能な実装では、第3のトンネルはMPLSトンネルであってもよく、第3のVPN識別子はMPLSラベルであってもよい。
【0559】
別の可能な実装では、第3のトンネルはSRv6トンネルであってもよく、第3のVPN識別子はSRv6 SIDであってもよい。
【0560】
第3のトンネルのタイプは、第1のトンネルのタイプと同じであってもよく、または異なってもよいことに留意されたい。対応して、第3のVPN識別子のタイプは、第1のVPN識別子のタイプと同じであってもよく、または異なっていてもよい。本願のこの実施形態は、下記のように、第1のVPN識別子のタイプ、第2のVPN識別子のタイプ、および第3のVPN識別子のタイプの4つの可能なケースを提供する。
【0561】
第1のケースでは、第1のVPN識別子、第2のVPN識別子、および第3のVPN識別子はすべてMPLSラベルである。
【0562】
第2のケースでは、第1のVPN識別子、第2のVPN識別子、および第3のVPN識別子は、すべてSRv6 SIDである。
【0563】
第3のケースでは、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はSRv6 SIDであり、第3のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0564】
第4のケースでは、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子はMPLSラベルであり、第3のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0565】
第4のケースでは、一例において、第3のVPN識別子は、具体的には、END.BMであってもよいことに留意されたい。END.BMは、トンネル・エンドポイントがSR-MPLSポリシーにバインドされていることを示す。第1のネットワーク・デバイスは、取得されたSRv6パケットをEND.BMに基づいてカプセル化解除してパケット・ペイロードを得て、次いで、パケット・ペイロードおよびSR-MPLSポリシーに基づいてカプセル化を実行して、MPLSパケットを得てもよい。
【0566】
第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーン上で第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第1の対応を記憶する。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、第3のVPN識別子を含むパケットを処理して、第1のVPN識別子を含むパケットを得ることができる。
【0567】
ある可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子と第1のトンネルIDとの間の対応を含む。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて第1のトンネルを通じて、第1のVPN識別子を含むパケットを転送することができる。
【0568】
別の可能な実装では、第1の対応は、第3のVPN識別子と、第1のVPN識別子と、第1のインターフェースIDとの間の対応を含む。第1のインターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、アウトバウンド・インターフェースに接続された第1のトンネルを通じてパケット転送を実行することを決定することができる。
【0569】
S1504:第1のネットワーク・デバイスが、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の第2の対応を転送プレーン上に記憶する。
【0570】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当てる。
【0571】
第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーン上に第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の第2の対応を記憶する。第1のネットワーク・デバイスは、第2の対応に基づいてカプセル化を通じて、第2のVPN識別子を含むパケットを取得することができる。
【0572】
ある可能な実装では、第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のトンネルIDとの間の対応を含む。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、第2の対応に基づくカプセル化を通じて、第2のVPN識別子を含むパケットを得て、第2のトンネルを通じて、第2のVPN識別子を含むパケットを転送することができる。
【0573】
別の可能な実装では、第2の対応は、第3のVPN識別子と、第2のVPN識別子と、第2のインターフェースIDとの間の対応を含む。第2のインターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、アウトバウンド・インターフェースに接続された第2のトンネルを通じてパケット転送を実行することを、第2の対応に基づいて決定することができる。
【0574】
第1のネットワーク・デバイスによって取得される第1のVPNルートおよび第2のVPNルートは、高速ルート変更または負荷分散を形成することができる。従来のオプションBでは、ASBRによって割り当てられたラベルは、1つの次ホップのみに対応することができる。比較すると、本願のこの実施形態において提供されるルート広告方法では、第3のVPN識別子は、第1のVPN識別子および第2のVPN識別子に別々に対応することができる。第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーン上に記憶された第1の対応および第2の対応に基づいて高速ルート変更または負荷分散をサポートして、ネットワーク性能を改善することができる。
【0575】
S1505:第1のネットワーク・デバイスは、第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告する。
【0576】
第4のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのIBGPピアであってもよい。たとえば、図9または図12に示されるシナリオを参照されたい。第4のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアであってもよい。たとえば、図4または図8に示されるシナリオを参照されたい。第4のネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアであるとき、第3のトンネルはAS間トンネルである。
【0577】
第3のVPNルートは、第3のVPN識別子、ルート・プレフィックス、RD、および第3の次ホップを含む。第3の次ホップは第1のネットワーク・デバイスである。第3のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスは、第1のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスと同じであり、第2のVPNルートに含まれるルート・プレフィックスとも同じである。第3のVPNルートに含まれるRDは、第1のVPNルートに含まれるRDと同じであり、第2のVPNルートに含まれるRDとも同じである。
【0578】
第3のVPNルートは、EVPNルート、VPNv4ルート、またはVPNv6ルートである。第3のVPNルートのルート・タイプは、第1のVPNルートのルート・タイプおよび第2のVPNルートのルート・タイプと同じであってもよく、または異なっていてもよい。
【0579】
たとえば、ある可能な実装において、第1のVPNルートのルート・タイプおよび第2のVPNルートのルート・タイプは、EVPNルートであってもよく、第3のVPNルートのルート・タイプは、VPNv4ルートまたはVPNv6ルートであってもよい。別の例として、別の可能な実装では、第1のVPNルートのルート・タイプおよび第2のVPNルートのルート・タイプは、VPNv4ルートまたはVPNv6ルートであってもよく、第3のVPNルートのルート・タイプは、EVPNルートであってもよい。
【0580】
本願の実施形態は、パケット転送方法をさらに提供する。パケット転送方法は、第1のネットワーク・デバイスに適用可能である。第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応および第2の対応を記憶する。第1の対応は、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。第2の対応は、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を含む。第1のVPNルートおよび第2のVPNルートに基づいて高速ルート変更が実施されるシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、パケット転送をガイドするために、第1の対応および第2の対応において、対応を切り換えることができる。第1のVPNルートおよび第2のVPNルートに基づいて負荷分散が実施されるシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスは、パケット転送をガイドするために第1の対応および第2の対応を使用することができる。このようにして、それらのルートによって形成される高速ルート変更または負荷分散がサポートされることができ、ネットワーク性能が改善できる。
【0581】
図16aは、本願のある実施形態によるパケット転送方法1600の概略フローチャートである。
【0582】
方法1600は、図4に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1600が図4に示されるシナリオに適用されるとき、方法1600において、第1のネットワーク・デバイスは図4に示されるASBR 1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図4に示されるPE 1であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図4に示されるPE 2であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図4に示されるASBR 3であってもよい。
【0583】
方法1600は、代替的に、図8に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1600が図8に示されるシナリオに適用される場合、方法1600において、第1のネットワーク・デバイスは図8に示されるASBR 1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図8に示されるPE 1であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図8に示されるASBR 2であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図8に示されるASBR 3であってもよい。
【0584】
方法1600は、代替的に、図9に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1600が図9に示されるシナリオに適用されるとき、方法1600において、第1のネットワーク・デバイスは図9に示されるASBR 1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図9に示されるASBR 3であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図9に示されるASBR 4であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図9に示されるPE 1であってもよい。
【0585】
方法1600は、代替的に、図12に示されるネットワーク・シナリオに適用されうる。たとえば、方法1600が図12に示されるシナリオに適用されるとき、方法1600において、第1のネットワーク・デバイスは図12に示されるゲートウェイ1であってもよく、第2のネットワーク・デバイスは図12に示されるPE 1であってもよく、第3のネットワーク・デバイスは図12に示されるPE 2であってもよく、第4のネットワーク・デバイスは図12に示されるPE 3であってもよい。
【0586】
方法1600は、S1601~S1603を含む。
【0587】
S1601:第1のネットワーク・デバイスが、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを取得する。
【0588】
第1のネットワーク・デバイスは、ネットワーク内でパケットを転送することができるネットワーク・デバイスである。たとえば、第1のネットワーク・デバイスは、パケット転送機能を有するネットワーク・デバイス、たとえば、ルーター、スイッチ、またはゲートウェイであってもよい。
【0589】
第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルと第3のトンネルとを接続し、第2のトンネルと第3のトンネルとを接続することができる。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルと第3のトンネルとの縫合と、第2のトンネルと第3のトンネルとの縫合とを実施することができる。
【0590】
第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じてパケットを取得し、次いで、処理を通じて取得されたパケットを、第1のトンネルおよび第2のトンネルのうちの一つまたは複数を通じて送信することができる。
【0591】
一例では、第1のネットワーク・デバイスは、自律システム境界デバイスであってもよく、2つの自律システムを接続するように構成される。第1のネットワーク・デバイスはASBRでありうる。たとえば、図4図8、および図9に示されるシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスはASBR 1である。
【0592】
別の例では、第1のネットワーク・デバイスは、ネットワーク内のデバイスであってもよい。たとえば、図12に示されるシナリオでは、第1のネットワーク・デバイスはゲートウェイ1である。
【0593】
第1のネットワーク・デバイスと第4のネットワーク・デバイスとは、第3のトンネルを通じて接続される。第4のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのIBGPピアであってもよい。たとえば、図4図8、および図12に示されるシナリオを参照されたい。代替的に、第4のネットワーク・デバイスは、第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアであってもよい。たとえば、図9に示されるシナリオを参照されたい。第4のネットワーク・デバイスが第1のネットワーク・デバイスのEBGPピアであるとき、第3のトンネルはAS間トンネルである。
【0594】
第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを、第3のトンネルを通じて取得する。第1のパケットは、第3のVPN識別子を含む。
【0595】
S1602:第1のネットワーク・デバイスが、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第2のパケットを得る。
【0596】
第1のパケットを取得した後、第1のネットワーク・デバイスは、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子と第1の対応とに基づいて、第3のVPN識別子に対応する第1のVPN識別子を決定することができる。
【0597】
第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを得る。
【0598】
いくつかの可能な実装では、本願のこの実施形態は、第1のパケットが第1の対応に基づいて処理されて第2のパケットが得られる4つの具体的な実装を提供する。
【0599】
第1の実装では、第1のパケットと第2のパケットの両方がMPLSパケットである。
【0600】
この場合、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子の両方がMPLSラベルである。
【0601】
第1のネットワーク・デバイスは、第1の対応に基づいて、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換える。
【0602】
具体的には、第1のパケットのMPLSパケット・ヘッダは、第3のVPN識別子を含む。第1のネットワーク・デバイスは、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を削除し、第3のVPN識別子を削除することにより得られたパケットに第1のVPN識別子をカプセル化して、第2のパケットを得る。第2のパケットは、第1のVPN識別子を含む。
【0603】
第2の実装では、第1のパケットと第2のパケットの両方がSRv6パケットである。
【0604】
この場合、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子の両方がSRv6 SIDである。
【0605】
第1のネットワーク・デバイスは、第1のパケットに含まれる第3のVPN識別子を第1のVPN識別子で置き換える。
【0606】
具体的には、第1のパケットの宛先アドレスは第3のVPN識別子である。ASBR 1は、第1のパケットの宛先アドレスを第1のVPN識別子で置き換えて、第2のパケットを得る。第2のパケットの宛先アドレスは、第1のVPN識別子である。
【0607】
第3の実装では、第1のパケットはMPLSパケットであり、第2のパケットはSRv6パケットである。
【0608】
この場合、第3のVPN識別子はMPLSラベルであり、第1のVPN識別子はSRv6 SIDである。
【0609】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第1のパケットをカプセル化解除し、MPLSパケット・ヘッダを除去してパケット・ペイロードを取得する。第1のネットワーク・デバイスは、取得されたパケット・ペイロードに対してSRv6カプセル化を実行して、第2のパケットを得る。第2のパケットの宛先アドレスは、第1のVPN識別子である。
【0610】
第4の実装では、第1のパケットはSRv6パケットであり、第2のパケットはMPLSパケットである。
【0611】
この場合、第3のVPN識別子はSRv6 SIDであり、第1のVPN識別子はMPLSラベルである。
【0612】
具体的には、第1のネットワーク・デバイスは、第1のパケットをカプセル化解除し、IPv6パケット・ヘッダを除去してパケット・ペイロードを取得する。第1のネットワーク・デバイスは、取得されたパケット・ペイロードに対してMPLSカプセル化を実行して、第2のパケットを得る。第2のパケットのMPLSパケット・ヘッダは、第1のVPN識別子を含む。
【0613】
ある可能な実装では、一例において、第3のVPN識別子は、具体的には、END.BMであってもよい。END.BMは、トンネル・エンドポイントがSR-MPLSポリシーにバインドされていることを示す。本願のこの実施形態において、第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルのエンドポイントとして使用され、第1のパケットに含まれるEND.BMに基づいて第1のパケットをカプセル化解除する。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを示すSR-MPLSポリシーに基づいてパケット・ペイロードを再カプセル化して、第2のパケットを取得する。
【0614】
S1603:第1のネットワーク・デバイスが、第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信する。
【0615】
第1のトンネルを通じて第2のパケットを第2のネットワーク・デバイスに送信することを第1のネットワーク・デバイスによって決定するための方法は、本願のこの実施形態において限定されない。以下は、3つの可能な実装を提供する。
【0616】
一例では、第1の対応は、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子と第1のトンネルIDとの間の対応を含む。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルIDによって識別される第1のトンネルを通じて第2のパケットを転送することを、第1の対応に基づいて決定することができる。
【0617】
別の例では、第1の対応は、第1のVPN識別子と、第3のVPN識別子と、第1のインターフェースIDとの間の対応を含む。第1のインターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第1のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、アウトバウンド・インターフェースに接続された第1のトンネルを通じて第2のパケットを転送することを、第1の対応に基づいて決定することができる。
【0618】
さらに別の例では、第1のネットワーク・デバイスは、第1のVPN識別子と第1のトンネルIDとの間の対応をあらかじめ記憶することができる。第1のトンネルIDは、第1のトンネルを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルIDによって識別される第1のトンネルを通して、第1のVPN識別子を含む第2のパケットを転送することを、第1のVPN識別子と第1のトンネルIDとの間の対応に基づいて、決定することができる。
【0619】
ある可能な実装では、第1の対応および第2の対応に基づいて、ネットワークは高速ルート変更をサポートすることができる。
【0620】
第2のネットワーク・デバイスはアクティブな次ホップであってもよく、第3のネットワーク・デバイスは待機次ホップであってもよい。S1603が実行される前に、第1のネットワーク・デバイスは、第2のネットワーク・デバイスが到達可能であると判別することができる。第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーンに記憶された第1の対応に基づいてパケット転送を実行する。
【0621】
別の可能な実装では、第2のVPNルートはアクティブなルートであり、第3のネットワーク・デバイスはアクティブな次ホップである。第1のVPNルートは待機ルートであり、第2のネットワーク・デバイスは待機次ホップである。S1603が実行される前に、第1のネットワーク・デバイスは、第3のネットワーク・デバイスが到達不能であると判別することができる。第1のネットワーク・デバイスは、転送プレーンに記憶された第1の対応に基づいてパケット転送を実行して、転送プレーン上で高速スイッチングを実施し、待機ルートを使用することによってパケット伝送を実行し、第3のネットワーク・デバイスが故障しているためにネットワーク内でパケット伝送が正常に実行できない時間を短縮する。
【0622】
別の可能な実装では、第1の対応および第2の対応に基づいて、ネットワークは負荷分散をサポートすることができる。
【0623】
図16bを参照する。S1601~S1603に加えて、本願のこの実施形態において提供されるパケット転送方法は、S1604~S1606をさらに含みうる。
【0624】
S1604:第1のネットワーク・デバイスが、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第3のパケットを取得する。
【0625】
第4のネットワーク・デバイスが第3のパケットを生成する方式は、S1601において、第4のネットワーク・デバイスが第1のパケットを生成する方式と同じである。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0626】
第1のネットワーク・デバイスは、第4のネットワーク・デバイスによって送信された第3のパケットを第3のトンネルを通じて取得する。第3のパケットは、第3のVPN識別子を含む。第1のネットワーク・デバイスは、第3のパケットに含まれる第3のVPN識別子に基づいてパケット転送を実行することができる。
【0627】
S1605:第1のネットワーク・デバイスが、第3のパケットおよび第2の対応に基づいて第4のパケットを取得する。
【0628】
第1のネットワーク・デバイスは、第2の対応に含まれる、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の対応に基づいて第3のパケットを処理して、第4のパケットを生成することができる。第4のパケットは、第2のVPN識別子を含む。
【0629】
異なるタイプのVPN識別子について、第4のパケットを生成する方式は異なる。第1のネットワーク・デバイスが第4のパケットを生成する方式は、第2のパケットを生成する前述の方式と同様である。前述の説明を参照されたい。
【0630】
S1606:第1のネットワーク・デバイスが、第4のパケットを第3のネットワーク・デバイスに送信する。
【0631】
第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスに第4のパケットを送信する。
【0632】
第1のネットワーク・デバイスが第2のトンネルを通じて第4のパケットを送信することを決定する方式は、第1のネットワーク・デバイスが第1のトンネルを通じて第2のパケットを送信することを決定する前述の方式と同様である。以下は、3つの可能な実装を提供する。
【0633】
一例では、第2の対応は、第2のVPN識別子と、第3のVPN識別子と、第2のトンネルIDとの間の対応を含む。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルIDによって識別される第2のトンネルを通じて第4のパケットを転送することを、第2の対応に基づいて決定することができる。
【0634】
別の例では、第2の対応は、第2のVPN識別子と、第3のVPN識別子と、第2のインターフェースIDとの間の対応を含む。第2のインターフェースIDは、第1のネットワーク・デバイスのものであって、第2のトンネルに接続されたアウトバウンド・インターフェースを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、アウトバウンド・インターフェースに接続された第2のトンネルを通じて第4のパケットを転送することを、第2の対応に基づいて決定することができる。
【0635】
さらに別の例では、第1のネットワーク・デバイスは、第2のVPN識別子と第2のトンネルIDとの間の対応を記憶することができる。第2のトンネルIDは、第2のトンネルを識別する。第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルIDによって識別される第2のトンネルを通じて第4のパケットを転送することを、第2のVPN識別子と第2のトンネルIDとの間の対応に基づいて、決定することができる。
【0636】
図17は、前述の諸実施形態におけるネットワーク・デバイスの構造の可能な概略図である。ネットワーク・デバイスは、方法500、方法800、方法1000、方法1300、および方法1500における第1のネットワーク・デバイスの機能を実施しうる。図17を参照する。装置は、トランシーバ・モジュール1701と処理モジュール1702とを含む。これらのモジュールは、方法500、方法800、方法1000、方法1300、および方法1500における例における第1のネットワーク・デバイスの対応する機能を実行しうる。
【0637】
一例では、図5を参照すると、トランシーバ・モジュール1701は、図5のS502、S503、およびS507を実行する際にネットワーク・デバイスをサポートするように構成され、処理モジュール1702は、図5のS502およびS504~S506、ならびに/または本明細書の技術における第1のネットワーク・デバイスによって実行される別のプロセスを実行する際にネットワーク・デバイスをサポートするように構成される。たとえば、トランシーバ・モジュール1701は、前述の方法実施形態において第1のネットワーク・デバイスによって実行される、受信および/または送信に関連したさまざまな動作を実行するように構成され;処理モジュール1702は、前述の方法実施形態における第1のネットワーク・デバイスのさまざまな処理動作を実行するように構成される。たとえば、トランシーバ・モジュール1701は、PE 1によって送信された第1のVPNルートを受信し、PE 2によって送信された第2のVPNルートを受信し、第3のVPNルートをASBR 3に広告するように構成される。処理モジュール1702は、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、第1のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を転送プレーンに記憶し、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、第2のVPN識別子と第3のVPN識別子との間の対応を転送プレーンに記憶するように構成される。具体的な実行プロセスについては、図5に示される実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0638】
同様に、トランシーバ・モジュール1701は、方法800、方法1000、方法1300、および方法1500における第1のネットワーク・デバイスによって実行される、受信および/または送信に関係するさまざまな動作を実行してもよく;処理モジュール1702は、方法600ないし方法1600における例における第1のネットワーク・デバイスのさまざまな処理動作を実行するように構成される。具体的な実行プロセスについては、方法800、方法1000、方法1300、および方法1500に示されている実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0639】
図18は、前述の諸実施形態におけるネットワーク・デバイスの構造の可能な概略図である。ネットワーク・デバイスは、方法600、方法900、方法1100、方法1400、および方法1600における第1のネットワーク・デバイスの機能を実施しうる。図18を参照する。ネットワーク・デバイスは、トランシーバ・モジュール1801と処理モジュール1802とを含む。これらのモジュールは、方法600、方法900、方法1100、方法1400、および方法1600の例における第1のネットワーク・デバイスの対応する機能を実行しうる。
【0640】
一例では、図6aを参照すると、トランシーバ・モジュール1801は、図6aのS602を実行する際にネットワーク・デバイスをサポートするように構成され、処理モジュール1802は、図6aのS603、および/または本明細書の技術における第1のネットワーク・デバイスによって実行される別のプロセスを実行する際にネットワーク・デバイスをサポートするように構成される。たとえば、トランシーバ・モジュール1801は、前述の方法実施形態における第1のネットワーク・デバイスによって実行される、受信および/または送信に関連するさまざまな動作を実行するように構成され;処理モジュール1802は、前述の方法実施形態における第1のネットワーク・デバイスのさまざまな処理動作を実行するように構成される。たとえば、トランシーバ・モジュール1801は、ASBR 3によって送信された第1のパケットを受信し、第2のパケットをPE 1に送信するように構成される。処理モジュール1802は、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して、第2のパケットを得るように構成される。具体的な実行プロセスについては、図6aに示される実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0641】
同様に、トランシーバ・モジュール1801は、方法900、方法1100、方法1400、および方法1600の例における第1のネットワーク・デバイスによって実行される、受信および/または送信に関係するさまざまな動作を実行してもよく;処理モジュール1802は、方法900、方法1100、方法1400、および方法1600における第1のネットワーク・デバイスのさまざまな処理動作を実行するように構成される。具体的な実行プロセスについては、方法900、方法1100、方法1400、および方法1600に示されている実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0642】
本願の実施形態において、モジュールへの分割は一例であり、単なる論理的な機能分割であることに留意すべきである。実際の実装の際には、別の分割方式が使用されてもよい。本願の実施形態における機能モジュールは、1つの処理モジュールに統合されてもよく、モジュールのそれぞれは、物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のモジュールが1つのユニットに統合される。たとえば、前述の実施形態では、取得ユニットおよび処理ユニットは、同じモジュールまたは異なるモジュールでありうる。統合されたモジュールは、ハードウェアの形で実装されてもよく、またはソフトウェア機能モジュールの形で実装されてもよい。
【0643】
図19を参照する。本発明のある実施形態は、ネットワーク・システム1900を提供する。システム1900は、前述の方法実施形態におけるルート広告方法およびパケット転送方法を実施するように構成される。システム1900は、ネットワーク・デバイス1901、ネットワーク・デバイス1902、ネットワーク・デバイス1903、およびネットワーク・デバイス1904を含む。ネットワーク・デバイス1901は、前述の方法の実施形態における第1のネットワーク・デバイスの機能を実装してもよく、ネットワーク・デバイス1902は、前述の方法の実施形態における第2のネットワーク・デバイスの機能を実装してもよく、ネットワーク・デバイス1903は、前述の方法の実施形態における第3のネットワーク・デバイスの機能を実装してもよく、ネットワーク・デバイス1904は、前述の方法の実施形態における第4のネットワーク・デバイスの機能を実装してもよい。具体的な実行プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書では1つずつ再び説明されない。
【0644】
図20は、本願のある実施形態によるデバイス2000の構造の概略図である。図17のネットワーク・デバイス1700および図18のネットワーク・デバイス2000は、図20に示されたデバイスを使用することによって実装されうる。図20を参照すると、デバイス2000は、少なくとも1つのプロセッサ2001と、通信バス2002と、少なくとも1つのネットワーク・インターフェース2004とを含む。任意的に、デバイス2000は、メモリ2003をさらに含んでいてもよい。
【0645】
プロセッサ2001は、本願における解決策のプログラム実行を制御するように構成された、汎用の中央処理装置(central processing unit、CPU)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、または一つもしくは複数の集積回路(integrated circuit、IC)であってもよい。プロセッサは、パケットを処理して、本願の実施形態において提供されるパケット送信方法を実施するように構成されうる。
【0646】
たとえば、図15の第1のネットワーク・デバイスが図20に示されるデバイスを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、第3のVPN識別子を第1のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第1のVPN識別子との間の第1の対応を転送プレーンに記憶し、第3のVPN識別子を第2のVPNルートに割り当て、第3のVPN識別子と第2のVPN識別子との間の第2の対応を転送プレーンに記憶するように構成されてもよい。具体的な機能実装については、方法の実施形態における第1のネットワーク・デバイスに対応する処理の部分を参照されたい。別の例では、図16の第1のネットワーク・デバイスが図20に示されるデバイスを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、第1の対応に基づいて第1のパケットを処理して第2のパケットを得るように構成されうる。具体的な機能実装については、方法実施形態における第1のネットワーク・デバイスの処理の部分を参照されたい。
【0647】
通信バス2002は、プロセッサ2001、ネットワーク・インターフェース2004、およびメモリ2003の間で情報を転送するように構成される。
【0648】
メモリ2003は、静的な情報および命令を記憶しうる、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)または別のタイプの静的記憶デバイスでありうる。メモリ2003は、代替的に、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、または情報および命令を記憶しうる別のタイプの動的記憶デバイスであってもよく、あるいはコンパクトディスク読み出し専用メモリ(compact disc read-only Memory、CD-ROM)もしくは別の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスクなどを含む)、ディスク記憶媒体もしくは別の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形で予期されるプログラム・コードを担持もしくは記憶するように構成されることができ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体であってもよいが、それらに限定されない。メモリ2003は、独立して存在してもよく、通信バス2002を通じてプロセッサ2001に接続される。代替的に、メモリ2003およびプロセッサ2001は、一緒に統合されてもよい。
【0649】
任意的に、メモリ2003は、本願における解決策を実行するためのプログラム・コードまたは命令を記憶するように構成され、プロセッサ2001は、実行を制御する。プロセッサ2001は、メモリ2003に記憶されたプログラム・コードまたは命令を実行するように構成される。プログラム・コードは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを含んでいてもよい。任意的に、プロセッサ2001が、代替的に、本願における解決策を実行するためのプログラム・コードまたは命令を記憶してもよい。この場合、プロセッサ2001は、メモリ2003からプログラム・コードまたは命令を読み取る必要はない。
【0650】
ネットワーク・インターフェース2004は、トランシーバなどの装置であってもよく、別のデバイスまたは通信ネットワークと通信するように構成される。通信ネットワークは、イーサネット(登録商標)、無線アクセスネットワーク(RAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)などであってもよい。本願のこの実施形態では、ネットワーク・インターフェース2004は、セグメントルーティング・ネットワーク内の別のノードによって送信されたパケットを受信するように構成されてもよく、またはセグメントルーティング・ネットワーク内の別のノードにパケットを送信してもよい。ネットワーク・インターフェース2004は、イーサネット(Ethernet)インターフェース、高速イーサネット(fast Ethernet、FE)インターフェース、ギガビットイーサネット(gigabit Ethernet、GE)インターフェースなどであってもよい。
【0651】
具体的な実装の間、ある実施形態では、デバイス2000は、複数のプロセッサ、たとえば、図20におけるプロセッサ2001およびプロセッサ2005を含んでいてもよい。各プロセッサは、シングルコア(シングルCPU)のプロセッサであってもよいし、あるいはマルチコア(マルチCPU)のプロセッサであってもよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(たとえば、コンピュータ・プログラム命令)を処理するように構成された一つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであってもよい。
【0652】
図21は、本願のある実施形態によるデバイス2100の構造の概略図である。前述の方法の実施形態における第1のネットワーク・デバイスは、デバイス2100に基づいて実装されることができる。図21に示されるデバイスの構造の概略図を参照する。デバイス2100は、メイン制御ボードと、一つまたは複数のインターフェースボードとを含む。メイン制御ボードは、インターフェースボードに通信上接続される。メイン制御ボードは、メイン処理ユニット(main processing unit、MPU)またはルート・プロセッサ・カード(route processor card)とも呼ばれる。メイン制御ボードは、CPUおよびメモリを含み、ルート計算、ならびにデバイス管理および保守機能を含む、デバイス2100内の各構成要素の制御および管理を担う。インターフェースボードは、ライン処理ユニット(line processing unit、LPU)またはラインカード(line card)とも呼ばれ、パケットを受信および送信するように構成される。いくつかの実施形態では、メイン制御ボードは、バスを通じてインターフェースボードと通信し、またはインターフェースボードは、バスを通じて互いに通信する。いくつかの実施形態では、インターフェースボードは、スイッチングボードを通じて互いに通信する。この場合、デバイス2100は、スイッチングボードも含む。スイッチングボードは、メイン制御ボードおよびインターフェースボードに通信上接続され、インターフェースボード間でデータを転送するように構成される。スイッチングボードは、スイッチファブリックユニット(switch fabric unit、SFU)と呼ばれることもある。インターフェースボードは、CPU、メモリ、転送エンジン、およびインターフェースカード(interface card、IC)を含む。インターフェースカードは、一つまたは複数のネットワーク・インターフェースを含みうる。ネットワーク・インターフェースは、イーサネットインターフェース、FEインターフェース、GEインターフェース等であってもよい。CPUは、メモリ、転送エンジン、およびインターフェースカードに通信上接続される。メモリは、対応を記憶するように構成される。転送エンジンは、メモリに記憶された対応に基づいて、受領されたパケットを転送するように構成される。転送エンジンは、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)であってもよい。サブカードとも呼ばれるインターフェースカードは、インターフェースボード上に設置されてもよい。インターフェースカードは、光/電気信号をデータフレームに変換し、データフレームの有効性をチェックし、処理のためにデータフレームを転送エンジンに、またはインターフェースボードのCPUに転送することを担う。いくつかの実施形態では、CPUは、汎用CPUに基づいてソフトウェア転送を実施するなど、転送エンジンの機能を実行することもでき、それにより、インターフェースボード内に転送エンジンは必要とされない。いくつかの実施形態において、転送エンジンは、ASICまたはフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)を使用することによって実装されてもよい。いくつかの実施形態では、転送テーブルを記憶するメモリは、代替的に、転送エンジンに統合されてもよく、転送エンジンの一部として使用される。
【0653】
本願のある実施形態は、プロセッサを含むチップシステムをさらに提供する。プロセッサはメモリに結合される。メモリは、プログラムまたは命令を記憶するように構成される。プログラムまたは命令がプロセッサによって実行されると、チップシステムは、前述の方法実施形態における第1のネットワーク・デバイスによって実行される方法を実施できるようにされる。
【0654】
任意的に、チップシステム内に一つまたは複数のプロセッサがあってもよい。プロセッサは、ハードウェアを使用することによって実装されてもよく、またはソフトウェアを使用することによって実装されてもよい。プロセッサがハードウェアを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、論理回路、集積回路などであってもよい。プロセッサがソフトウェアを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、汎用プロセッサであってもよく、メモリに記憶されたソフトウェアコードを読み取ることによって実装される。
【0655】
任意的に、チップシステム内に一つまたは複数のメモリがあってもよい。メモリは、プロセッサと一体化されてもよく、またはプロセッサとは別個に配置されてもよい。これは、本願において限定されない。たとえば、メモリは、非一時的プロセッサ、たとえば、読み出し専用メモリROMであってもよい。メモリおよびプロセッサは、同じチップ上に統合されてもよく、または異なるチップ上に別々に配置されてもよい。メモリのタイプ、ならびにメモリおよびプロセッサを配置する方式は、本願では特に限定されない。
【0656】
たとえば、チップシステムは、FPGA、ASIC、システムオンチップ(system on chip、SoC)、CPU、NP、デジタル信号処理回路(digital signal processor、DSP)、マイクロコントローラユニット(micro controller unit、MCU)、プログラマブルコントローラ(programmable logic device、PLD)、または別の集積チップであってよい。
【0657】
前述の方法実施形態におけるステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路またはソフトウェアの形の命令を使用することによって完了されうることを理解されたい。本願の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行され、完了されてもよく、または、プロセッサ内のハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使用することによって実行され、完了されてもよい。
【0658】
本願のある実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、前述の実施形態における方法を実行できるようにされる。
【0659】
本願の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などの用語は、類似の対象を区別することを意図しているが、必ずしも特定のシーケンスまたは順序を示すものではない。そのように称されるデータは、適切な状況において交換可能であり、その結果、本明細書に記載される実施形態は、本明細書に例示または記載される順序以外の順序で実施されうることを理解されたい。さらに、用語「含む」、「有する」およびそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることが意図される。たとえば、ステップまたはユニットのリストを含むプロセス、方法、システム、プロダクト、またはデバイスは、明示的に列挙されたステップまたはユニットに必ずしも限定されず、明示的に列挙されていないか、または当該プロセス、方法、プロダクト、もしくはデバイスに内在する他のステップまたはユニットを含みうる。
【0660】
本願において、「少なくとも1つ」は一つまたは複数を意味し、「複数」は2つ以上を意味する。「以下のうちの少なくとも1つ」またはこれに類する表現は、これらの項目の任意の組み合わせを意味し、単数の項目または複数の項目の任意の組み合わせを含む。たとえば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、aとb、aとc、bとc、またはaとbとcを示してもよく、ここで、a、b、cは、単数または複数でありうる。本願において、「Aおよび/またはB」は、Aのみ、Bのみ、およびAとBを含むと考えられる。
【0661】
簡便な記述のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することが当業者によって明確に理解されうる。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0662】
本願において提供されるいくつかの実施形態において、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方式で実装されうることを理解されたい。たとえば、前述の装置実施形態は、単に例である。たとえば、ユニットへの分割は、単に論理的なモジュール分割であり、実際の実装の際には他の分割であってもよい。たとえば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされてもよく、または別のシステムに統合されてもよく、またはいくつかの特徴が無視されてもよく、または実行されなくてもよい。加えて、表示された、または論じられた相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装されてもよい。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電気的、機械的、または他の形で実装されうる。
【0663】
別個の部分として説明されたユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的ユニットであってもなくてもよく、すなわち、1つの位置に配置されてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するための実際の要件に基づいて取得されうる。
【0664】
加えて、本願の実施形態におけるモジュールユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、ユニットのそれぞれは、物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形で実装されてもよく、またはソフトウェアモジュールユニットの形で実装されてもよい。
【0665】
統合されたユニットがソフトウェアモジュールユニットの形で実装され、独立したプロダクトとして販売または使用されるとき、統合されたユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本願における技術的解決策は本質的に、従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策の全部もしくは一部は、ソフトウェア・プロダクトの形で実装されうる。コンピュータ・ソフトウェア・プロダクトは、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバー、ネットワーク・デバイスなどであってもよい)に、本願の実施形態における方法のステップの全部または一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラム・コードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0666】
当業者は、前述の一つまたは複数の例において、本発明において説明された機能が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実装されうることを認識すべきである。ソフトウェアを使用することによって機能が実装されるとき、機能は、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読媒体内の1つもしくは複数の命令もしくはコードとして送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含む。通信媒体は、コンピュータ・プログラムをある場所から別の場所に伝送することを可能にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータにとってアクセス可能な任意の到達可能媒体でありうる。
【0667】
本発明の目的、技術的解決策、および有益な効果は、前述の具体的な実装においてさらに詳細に説明されている。前述の説明は、単に本発明の具体的実装であることを理解されたい。
【0668】
結論として、前述の実施形態は、単に本願における技術的解決策を説明することを意図しており、本願を限定することは意図していない。本願は、前述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、前述の実施形態に記載された技術的解決策に対して依然として修正を行うことができ、またはそのいくつかの技術的特徴に対して等価な置換を行うことができることを理解すべきである。しかしながら、これらの修正または置換は、対応する技術的解決策の本質を、本願の実施形態における技術的解決策の範囲から逸脱させない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図7c
図7d
図8
図9
図10
図11a
図11b
図12
図13
図14a
図14b
図15
図16a
図16b
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルート広告方法であって、当該方法は:
第2のネットワーク・デバイスによって送信された第1の仮想プライベート・ネットワークVPNルートを、第1のネットワーク・デバイスによって受信する段階であって、前記第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、ルート弁別子RD、および第1の次ホップを含み、前記第1の次ホップは前記第2のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは第1のトンネルを通じて前記第2のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは前記第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のVPN識別子は、第1のVPNインスタンスに関連付けられる、段階と;
第3のネットワーク・デバイスによって送信された第2のVPNルートを、前記第1のネットワーク・デバイスによって受信する段階であって、前記第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第2の次ホップを含み、前記第2の次ホップは前記第3のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは第2のトンネルを通じて前記第3のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは前記第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第2のVPN識別子は、第2のVPNインスタンスに関連付けられ、前記第1のVPNインスタンスおよび前記第2のVPNインスタンスは同じVPNに関連付けられる、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、第3のVPN識別子を前記第1のVPNルートに割り当て、前記第3のVPN識別子と前記第1のVPN識別子との間の第1の対応を転送プレーン上で記憶する段階であって、前記第1のネットワーク・デバイスは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式に基づいて、同じ次ホップおよび同じRDを有する受信されたVPNルートに同じVPN識別子を割り当てる、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第3のVPN識別子を前記第2のVPNルートに割り当て、前記第3のVPN識別子と前記第2のVPN識別子との間の第2の対応を前記転送プレーン上で記憶する段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告する段階であって、前記第3のVPNルートは、前記第3のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第3の次ホップを含み、前記第3の次ホップは、前記第1のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて前記第4のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである、段階とを含む、
方法。
【請求項2】
前記第1の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第1のVPN識別子と、第1のトンネル識別子IDとの間の対応を含み、前記第1のトンネルIDは、前記第1のトンネルを識別し;前記第2の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第2のVPN識別子と、第2のトンネル識別子との間の対応を含み、前記第2のトンネルIDは、前記第2のトンネルを識別する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のVPNルート、前記第2のVPNルート、および前記第3のVPNルートは、イーサネット(登録商標)仮想プライベート・ネットワークEVPNルート、仮想プライベート・ネットワーク・バージョン4 VPNv4ルート、または仮想プライベート・ネットワーク・バージョン6 VPNv6ルートである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、前記第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、前記第3のVPN識別子は第3のMPLSラベルである;または
前記第1のVPN識別子は第1のMPLSラベルであり、前記第2のVPN識別子は第2のMPLSラベルであり、前記第3のVPN識別子はインターネットプロトコル・バージョン6上のセグメントルーティングのセグメント識別子SRv6 SIDである;または
前記第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、前記第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、前記第3のVPN識別子はMPLSラベルである;または
前記第1のVPN識別子は第1のSRv6 SIDであり、前記第2のVPN識別子は第2のSRv6 SIDであり、前記第3のVPN識別子は第3のSRv6 SIDである、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
当該方法がさらに:
前記第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを、前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第3のトンネルを通じて受信する段階であって、前記第1のパケットは前記第3のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1の対応に基づいて前記第1のパケットを処理して、第2のパケットを得る段階であって、前記第2のパケットは前記第1のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のトンネルを通じて前記第2のパケットを前記第2のネットワーク・デバイスに送信する段階とを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは、高速ルート変更を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは、負荷分散を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のトンネルおよび前記第3のトンネルは、縫合トンネルを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のトンネルおよび前記第3のトンネルは、AS間縫合トンネルを形成する、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のネットワーク・デバイスは第1の自律システム境界ルーターASBRであり、前記第4のネットワーク・デバイスは第2のASBRであり、外部境界ゲートウェイプロトコルEBGPピアが前記第1のASBRと前記第2のASBRとの間に確立される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のネットワーク・デバイスは第3のASBRであり、前記第4のネットワーク・デバイスは第1のプロバイダー・エッジPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが前記第3のASBRと前記第1のPEデバイスとの間に確立される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のネットワーク・デバイスが拡張可能ゲートウェイxGWであり、前記第4のネットワーク・デバイスが第2のPEデバイスであり、内部境界ゲートウェイプロトコルIBGPピアが前記xGWと前記第2のPEデバイスとの間に確立される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
パケット転送方法であって、当該方法は:
第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを第1のネットワーク・デバイスによって取得する段階であって、前記第1のパケットは、第3のVPN識別子を含み、前記第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて前記第4のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第3のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第1のVPN識別子と前記第3のVPN識別子との間の第1の対応、および第2のVPN識別子と前記第3のVPN識別子との間の第2の対応が、前記第1のネットワーク・デバイスの転送プレーン上に記憶される、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1の対応に基づいて前記第1のパケットを処理して、第2のパケットを得る段階であって、前記第2のパケットは前記第1のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のトンネルを通じて前記第2のパケットを前記第2のネットワーク・デバイスに送信する段階とを含む、
方法。
【請求項14】
前記第1のトンネルおよび前記第2のトンネルは高速ルート変更を形成する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のトンネルおよび前記第2のトンネルが負荷分散を形成し、当該方法はさらに:
前記第1のネットワーク・デバイスによって、第3のパケットを取得する段階であって、前記第3のパケットは前記第3のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第2の対応に基づいて前記第3のパケットを処理して、第4のパケットを得る段階であって、前記第4のパケットは前記第2のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第2のトンネルを通じて前記第3のネットワーク・デバイスに前記第4のパケットを送信する段階とを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第1のVPN識別子と、第1のトンネル識別子IDとの間の対応を含み、前記第1のトンネルIDは、前記第1のトンネルを識別し;前記第2の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第2のVPN識別子と、第2のトンネルIDとの間の対応を含み、前記第2のトンネルIDは、前記第2のトンネルを識別する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
ネットワーク・デバイスであって、当該ネットワーク・デバイスは、
命令を記憶しているメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサを有しており、
前記プロセッサによって実行されると、前記命令は、当該ネットワーク・デバイスに:
第2のネットワーク・デバイスによって送信された第1の仮想プライベート・ネットワークVPNルートを受信する段階であって、前記第1のVPNルートは、第1のVPN識別子、ルート・プレフィックス、ルート弁別子RD、および第1の次ホップを含み、前記第1の次ホップは前記第2のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは第1のトンネルを通じて前記第2のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは前記第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のVPN識別子は、第1のVPNインスタンスに関連付けられる、段階と;
第3のネットワーク・デバイスによって送信された第2のVPNルートを受信する段階であって、前記第2のVPNルートは、第2のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第2の次ホップを含み、前記第2の次ホップは前記第3のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは第2のトンネルを通じて前記第3のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは前記第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第2のVPN識別子は、第2のVPNインスタンスに関連付けられ、前記第1のVPNインスタンスおよび前記第2のVPNインスタンスは同じVPNに関連付けられる、段階と;
第3のVPN識別子を前記第1のVPNルートに割り当て、前記第3のVPN識別子と前記第1のVPN識別子との間の第1の対応を転送プレーン上で記憶する段階であって、前記第1のネットワーク・デバイスは、次ホップ毎に1つのVPN識別子の方式に基づいて、同じ次ホップおよび同じRDを有する受信されたVPNルートに同じVPN識別子を割り当てる、段階と;
前記第3のVPN識別子を前記第2のVPNルートに割り当て、前記第3のVPN識別子と前記第2のVPN識別子との間の第2の対応を前記転送プレーン上で記憶する段階と;
第3のVPNルートを第4のネットワーク・デバイスに広告する段階であって、前記第3のVPNルートは、前記第3のVPN識別子、前記ルート・プレフィックス、前記RD、および第3の次ホップを含み、前記第3の次ホップは、前記第1のネットワーク・デバイスであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて前記第4のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第3のトンネルのトンネル・エンドポイントである、段階とを実行させる、
ネットワーク・デバイス。
【請求項18】
前記第1の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第1のVPN識別子と、第1のトンネル識別子IDとの間の対応を含み、前記第1のトンネルIDは、前記第1のトンネルを識別し;前記第2の対応は、前記第3のVPN識別子と、前記第2のVPN識別子と、第2のトンネル識別子との間の対応を含み、前記第2のトンネルIDは、前記第2のトンネルを識別する、請求項17に記載のネットワーク・デバイス。
【請求項19】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは、高速ルート変更を形成する、請求項17に記載のネットワーク・デバイス。
【請求項20】
前記第1のVPNルートおよび前記第2のVPNルートは、負荷分散を形成する、請求項17に記載のネットワーク・デバイス。
【請求項21】
ネットワーク・デバイスであって、当該ネットワーク・デバイスは、
命令を記憶しているメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサとを有しており、
前記プロセッサによって実行されると、前記命令は、当該ネットワーク・デバイスに:
第4のネットワーク・デバイスによって送信された第1のパケットを取得する段階であって、前記第1のパケットは、第3のVPN識別子を含み、前記第1のネットワーク・デバイスは、第3のトンネルを通じて前記第4のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第3のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第1のトンネルを通じて第2のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第1のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、前記第1のネットワーク・デバイスは、第2のトンネルを通じて第3のネットワーク・デバイスと通信し、前記第1のネットワーク・デバイスは、前記第2のトンネルのトンネル・エンドポイントであり、第1のVPN識別子と前記第3のVPN識別子との間の第1の対応、および第2のVPN識別子と前記第3のVPN識別子との間の第2の対応が、前記第1のネットワーク・デバイスの転送プレーン上に記憶される、段階と;
前記第1の対応に基づいて前記第1のパケットを処理して、第2のパケットを得る段階であって、前記第2のパケットは前記第1のVPN識別子を含む、段階と;
前記第1のトンネルを通じて前記第2のパケットを前記第2のネットワーク・デバイスに送信する段階とを実行させる、
ネットワーク・デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
願は、通信分野に関し、特に、ルート広告方法、パケット転送方法、デバイス、およびシステムに関する。
【国際調査報告】