(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】線状手術用ステープラカートリッジ用のロックアウト特徴
(51)【国際特許分類】
A61B 17/072 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
A61B17/072
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519642
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 IB2022059165
(87)【国際公開番号】W WO2023052984
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506157570
【氏名又は名称】シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル
【氏名又は名称原語表記】Cilag GMBH International
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】シングス・ブライアン・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ノーベル・デイビッド・ケイ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC09
4C160CC23
(57)【要約】
外科用ステープラのカートリッジチャネルと結合することができるステープルカートリッジアセンブリ。ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジ本体と、ステープルカートリッジ本体に枢動可能に連結された旋回ゲートと、中央スロットを横切って延在し、旋回ゲートに対して近位に位置するブリッジ部材とを含む。ステープルカートリッジ本体は、外科用ステープラの発射ビームを摺動可能に受容するように寸法決めされた中央スロットを画定する。ステープルカートリッジ本体は、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延びるステープルデッキと、を含む。ステープルデッキは、ステープル開口部を画定する。旋回ゲートは、第1の位置と第2の位置との間で摺動することができる。旋回ゲートは、第1の位置では中央スロットを横切って延在し、第2の位置では中央スロットに沿って延在する。ブリッジ部材は、中央スロットの閉鎖近位端を画定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ステープラであって、
(a)第1の細長い部材と、ステープルを形成するように構成された表面とを備える第1の半体と、
(b)前記第1の半体と解放可能に連結するように構成された第2の半体であって、遠位カートリッジチャネルを有する第2の細長い部材を備える、第2の半体と、
(c)前記第2の細長い部材の前記遠位カートリッジチャネルと選択的に連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、中央スロットを画定するカートリッジ本体を備える、ステープルカートリッジアセンブリと、
(d)前記ステープルカートリッジアセンブリの前記中央スロット内で作動するように構成された発射ビームを備える発射アセンブリであって、前記発射アセンブリは、前記第1の半体の前記表面と前記ステープルカートリッジアセンブリとの間に捕捉された組織をステープル留めし切断するために、発射前近位位置から遠位位置に向かって作動するように構成されている、発射アセンブリと、
(e)ロック構成にある前記発射アセンブリの遠位並進を阻止し、ロック解除構成にある前記発射アセンブリの遠位並進を可能にするように構成されたロックアウトアセンブリであって、前記ロックアウトアセンブリは、前記ステープルカートリッジアセンブリと関連付けられ、第1の位置と第2の位置との間で移行するように構成された本体を備え、前記本体は、前記第1の位置にある間に前記発射アセンブリを前記ロック解除構成に駆動するように構成され、前記本体は、前記本体が前記第2の位置にある間に前記発射アセンブリが前記ロック構成をとることを可能にするように構成され、前記発射ビームは、前記発射前近位位置から前記遠位位置に向かう作動に応答して、前記本体を前記第1の位置から前記第2の位置に駆動するように構成されている、ロックアウトアセンブリと、
(f)前記中央スロットの近位端に位置し、前記中央スロットを横切って延在するブリッジ部材であって、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジチャネルと選択的に連結されるときに、前記発射ビームが前記中央スロットの前記近位端を介して前記中央スロットに入ることを阻止するように構成されている、ブリッジ部材と、を備える外科用ステープラ。
【請求項2】
前記第1の半体を前記第2の半体に対して選択的にクランプし、それによって前記外科用ステープラのクランプ状態を画定するように動作可能なラッチ部材を更に備える、請求項1に記載の外科用ステープラ。
【請求項3】
前記ロックアウトアセンブリの前記本体が、前記ステープルカートリッジアセンブリと回転可能に連結された旋回ゲートを備える、請求項1又は請求項2に記載の外科用ステープラ。
【請求項4】
前記旋回ゲートは、枢動ポスト及び脚部を更に備え、前記脚部は、前記第1の位置において前記チャネルを横切って延在する、請求項3に記載の外科用ステープラ。
【請求項5】
前記ステープルカートリッジアセンブリは、枢動ボアを画定し、前記枢動ポストが前記枢動ボア内に回転可能に配置されている、請求項4に記載の外科用ステープラ。
【請求項6】
前記ステープルカートリッジアセンブリは、前記第2の位置にある前記脚部を収容するように寸法決めされた掃き出し凹部を画定する、請求項4に記載の外科用ステープラ。
【請求項7】
前記ブリッジ部材は、前記ブリッジ部材に直接隣接する前記発射ビームの一部分の上方に位置する、請求項1に記載の外科用ステープラ。
【請求項8】
前記発射ビームは遠位ナイフ部材を備え、前記遠位ナイフ部材は、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジチャネルと連結されているときに、前記ブリッジ部材を越えて遠位に延在する、請求項7に記載の外科用ステープラ。
【請求項9】
前記ロックアウトアセンブリは、前記発射ビームを前記ロック構成に付勢するように構成された付勢ばねを備える、請求項1に記載の外科用ステープラ。
【請求項10】
前記付勢ばねが板バネを備える、請求項9に記載の外科用ステープラ。
【請求項11】
前記ロックアウトアセンブリが、前記発射アセンブリが前記発射前近位位置にある間に、前記ロック構成にある前記発射ビームに係合するように構成されたロックアウト本体を備える、請求項1に記載の外科用ステープラ。
【請求項12】
前記発射アセンブリが、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを備える、請求項1に記載の外科用ステープラ。
【請求項13】
前記第1のアクチュエータは、前記第2の半体の第1の側に位置し、前記第2のアクチュエータは、前記第2の半体の第2の側に位置する、請求項12に記載の外科用ステープラ。
【請求項14】
前記発射アセンブリが、複数のステープルを前記ステープルカートリッジから駆動するように構成されたカム部材を備える、請求項1に記載の外科用ステープラ。
【請求項15】
前記カム部材は、前記発射ビームに対して固定されている、請求項14に記載の外科用ステープラ。
【請求項16】
外科用ステープラであって、
(a)第1の細長い部材と、ステープルを形成するように構成された表面と、を備える第1の半体と、
(b)前記第1の半体と解放可能に連結するように構成された第2の半体であって、遠位カートリッジチャネルを有する第2の細長い部材を備える、第2の半体と、
(c)前記第2の細長い部材の前記遠位カートリッジチャネルと選択的に連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、中央スロットを画定するカートリッジ本体を備える、ステープルカートリッジアセンブリと、
(d)前記ステープルカートリッジアセンブリの前記中央スロット内で作動するように構成された発射ビームを備える発射アセンブリであって、前記発射アセンブリは、前記第1の半体の前記表面と前記ステープルカートリッジアセンブリとの間に捕捉された組織をステープル留めし切断するために、発射前近位位置から遠位位置に向かって作動するように構成されている、発射アセンブリと、
(e)ロック構成にある前記発射アセンブリの発射を阻止し、ロック解除構成にある前記発射アセンブリの発射を可能にするように構成されたロックアウトアセンブリであって、前記ロックアウトアセンブリは、前記ステープルカートリッジアセンブリと枢動可能に連結され、第1の位置において前記中央スロットを横切って延在し、第2の位置において前記中央スロットの片側に沿って延在するように構成された旋回ゲートを備え、前記旋回ゲートは、前記第1の位置にある間に前記発射アセンブリを前記ロック解除構成に駆動するように構成され、前記旋回ゲートは、前記旋回ゲートが前記第2の位置にある間に前記発射アセンブリが前記ロック構成をとることを可能にするように構成され、前記発射ビームは、前記発射前近位位置から前記遠位位置に向かう作動に応答して前記旋回ゲートを前記第1の位置から前記第2の位置に駆動するように構成されている、ロックアウトアセンブリと、
(f)前記旋回ゲートの近位に位置し、前記中央スロットを横切って延在するブリッジ部材であって、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジチャネルに挿入されるときに、前記発射ビームが前記旋回ゲートを前記第2の位置に駆動することを阻止するように構成されている、ブリッジ部材と、を備える外科用ステープラ。
【請求項17】
前記ブリッジ部材が、前記ステープルカートリッジアセンブリの近位端に位置している、請求項16に記載の外科用ステープラ。
【請求項18】
前記ブリッジ部材が、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジ内に挿入される際に前記発射ビームが前記旋回ゲートを前記第2の位置に駆動することを前記ブリッジ部材が阻止する際に、前記発射ビームに接触するように構成された下向き縁部を備える、請求項16又は17に記載の外科用ステープラ。
【請求項19】
前記ブリッジ部材が、内部空洞を画定する、請求項16に記載の外科用ステープラ。
【請求項20】
外科用ステープラのカートリッジチャネルと連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、前記ステープルカートリッジアセンブリが、
(a)前記外科用ステープラの発射ビームを摺動可能に受容するように寸法決めされた中央スロットを画定するステープルカートリッジ本体であって、
(i)近位端と、
(ii)遠位端と、
(iii)前記近位端と前記遠位端との間に延在するステープルデッキと、を備え、前記ステープルデッキが、複数のステープル開口部を画定する、ステープルカートリッジ本体と、
(b)前記ステープルカートリッジ本体と枢動可能に連結された旋回ゲートであって、第1の位置と第2の位置との間で枢動するように構成され、前記第1の位置において前記中央スロットを横切って延在し、前記第2の位置において前記中央スロットに沿って延在する、旋回ゲートと、
(c)前記中央スロットを横切って延在し、前記旋回ゲートに対して近位に位置するブリッジ部材であって、前記ブリッジ部材が前記中央スロットの閉鎖近位端を画定する、ブリッジ部材と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
胃腸吻合術などの一部の外科手術では、組織の1つ以上の層をクランプし、クランプされた層を切断し、同時に層を通してステープルを打ち込んで、組織の切断された層をそれらの切断された端部の近くで実質的に互いに封止することが望ましい場合がある。かかる手術で使用され得るこのような器具の1つは、線形外科用ステープラであり、「線形カッター」とも称される。線形外科用ステープラは、一般に、ステープルカートリッジ(又は「再装填部」)を支持するよう構成された遠位ジョーを有する第1の半体(「カートリッジ半体」又は「再装填半体」と称される)と、ステープル成形特徴部を有するアンビル表面を支持する遠位ジョーを有する第2の半体(「アンビル半体」と称される)と、を含む。ステープラは、ステープラ半体を共に解放可能にクランプするよう構成された移動可能なクランプレバーを更に含む。ステープラ半体は、クランプレバーが閉じられたときに2つの遠位ジョーの間に組織を受け入れてクランプするために、互いに対して枢動するよう構成される。ステープラの発射アセンブリは、クランプされた層を切断し、同時に切断線の一方の側の組織を通してステープルを打ち込むよう作動するよう構成される。ステープラを発射した後、クランプレバーは開放され得、ステープラ半体は、切断されステープル留めされた組織を解放するために分離され得る。
【0002】
様々な種類の外科用ステープル留め器具及び関連構成要素が製造及び使用されてきたが、本発明者ら以前の誰も、添付の特許請求の範囲に記載されている発明を製造又は使用したことがないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本明細書に組み込まれ、かつその一部をなす添付の図面は、本発明の実施形態を例解するものであり、上記の本発明の全般的な説明、及び以下の実施形態の詳細な説明と共に、本発明の原理を解説する役割を果たすものである。
【
図1】例示的な線形外科用ステープラの斜視図であり、ステープラのカートリッジ半体及びアンビル半体が完全閉鎖位置にあるカートリッジ半体のクランプレバーと共に連結された状態を示す。
【
図2】
図1の線形外科用ステープラの分解斜視図である。
【
図3】
図1の線形外科用ステープラの発射アセンブリの上面斜視図である。
【
図4】
図2の線4-4に沿った、
図4のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図を示す。
【
図5】
図2の線4-4に沿った、
図4のステープルカートリッジアセンブリの断面分解図を示す。
【
図6A】
図3の発射アセンブリがロックアウト構成にある、
図2の線4-4に沿って得られた、
図1のカートリッジ半体と連結するために整列された
図4のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図6B】
図3の発射アセンブリがロック解除構成にある、
図2の線4-4に沿って得られた、
図1のカートリッジ半体と連結された
図4のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図7A】
図3の発射アセンブリがロック解除構成及び発射前位置にある、
図2の線4-4に沿って得られた、完全閉鎖位置にある
図1のカートリッジ半体及びアンビル半体の断面斜視図である。
【
図7B】
図3の発射アセンブリは、ロック解除構成及び部分的発射位置にある、
図2の線4-4に沿って得られた、完全閉鎖位置にある
図1のカートリッジ半体及びアンビル半体の断面斜視図である。
【
図7C】
図3の発射アセンブリがロック解除構成及び発射位置にある、
図2の線4-4に沿って得られた、完全閉鎖位置にある
図1のカートリッジ半体及びアンビル半体の断面斜視図である。
【
図7D】
図3の発射アセンブリがロック構成及び発射後位置にある、
図2の線4-4に沿って得られた、完全閉鎖位置にある
図1のカートリッジ半体及びアンビル半体の断面斜視図である。
【
図8A】
図3の発射アセンブリがロックアウト構成にある、
図2の線4-4に沿って得られた、
図1のカートリッジ半体と連結するために不適切に整列された
図4のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図8B】
図3の発射アセンブリがロックアウト構成にある、
図2の線4-4に沿って得られたた、最初に
図1のカートリッジ半体と連結されているが、互いに不適切に整列されている、
図4のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図8C】
図3の発射アセンブリがロックアウト構成にある、
図2の線4-4に沿って得られた、
図1のカートリッジ半体と連結された
図4のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図9】代替のステープルカートリッジアセンブリの斜視図を示す。
【
図10】
図9の線10-10に沿った、
図9のステープルカートリッジアセンブリの近位端に関する断面斜視図を示す。
【
図11A】
図3の発射アセンブリがロックアウト構成にある、
図9の線10-10に沿って得られた、
図1のカートリッジ半体と連結するため不適切に整列された
図9のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図11B】
図3の発射アセンブリがロックアウト構成にある、
図9の線10-10に沿って得られた、最初に
図1のカートリッジ半体と連結されているが、互いに不適切に整列されている、
図9のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図11C】
図3の発射アセンブリがロック解除構成にある、
図9の線10-10に沿って得られた、
図1のカートリッジ半体と連結された
図9のステープルカートリッジアセンブリの断面斜視図である。
【
図12】
図1のカートリッジ半体と連結された、
図9のステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。
【0004】
図面は、いかなる方式でも限定することを意図しておらず、本発明の様々な実施形態は、図面に必ずしも描写されていないものを含め、様々な他の方式で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、かつその一部をなす添付図面は、本発明のいくつかの態様を例解するものであり、説明と共に本発明の原理を解説する役割を果たすものであるが、しかしながら、本発明が、示される正確な構成に限定されない点は理解される。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の特定の実施例の以下の説明は、本発明の範囲を限定するために使用されるべきではない。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、例示として本発明を実施するために企図される最良の形態の1つである以下の説明から当業者に明らかになるであろう。理解されるように、本発明は、いずれも本発明から逸脱することなく、他の異なるかつ明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的なものではなく、本質的に例示的なものとしてみなされるべきである。
【0006】
本開示を明確にするために、本明細書において、「近位」及び「遠位」という用語は、遠位外科用エンドエフェクタを有する外科用器具を握持する外科医又は他の操作者に対して定義される。「近位」という用語は、外科医のより近くに配置された要素の位置を指し、「遠位」という用語は、外科用器具の外科用エンドエフェクタのより近くにかつ外科医からより遠くに配置された要素の位置を指す。また、図面を参照して「上部」、「下部」、「垂直」、「水平」などの空間的用語が本明細書で使用される限り、このような用語は例示的な説明目的にのみ使用されて、限定も絶対も意図していないことが理解されるであろう。その点において、本明細書に開示されるものなどの外科用器具を、本明細書で図示及び記載するものに限定されない様々な向き及び位置で使用してもよいことが理解されよう。
【0007】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲の「約」及び「およそ」という用語は、構成要素の部分又は集合が、本明細書で記載されているその本来の目的のために機能することを可能とするような好適な寸法の許容範囲を示すものである。
【0008】
I.例示的な線形外科用ステープラ
A.線状外科用ステープラの概要
図1~
図2は、胃腸吻合処置などの様々な切断及びステープル留め処置において使用するのに好適な、例示的な線形外科用ステープラ(10)(「線形カッター」とも称される)を示す。線形外科用ステープラ(10)は、クランプされた組織の同時切断及びステープル留めのために、解放可能に一緒に連結してそれらの間に組織をクランプするように構成された、カートリッジ半体(12)(又は「再装填半体」とも称される)及びアンビル半体(14)を含む。
【0009】
カートリッジ半体(12)は、近位フレーム部分(18)及び遠位ジョー部分(20)を有する細長いカートリッジチャネル(16)を含む。近位フレーム部分(18)は、発射アセンブリ(100)を摺動可能に保持し、横方向に対向する対の直立側部フランジ(22)を含む。本実施例では、発射アセンブリ(100)はカートリッジ半体(12)と関連付けられているが、いくつかの実施例では、発射アセンブリ(100)はアンビル半体(14)と関連付けられてもよいことを理解されたい。各側部フランジ(22)は、その遠位端に配置された垂直スロット(24)と、その近位端に配置されたテーパノッチ(26)と、を含む。外向きに突出している補強リブ(28)は、各側部フランジ(22)の遠位スロット(24)と近位ノッチ(26)との間に長手方向に延在し、剛性を高めた側部フランジ(22)を提供するように構成されている。外向きにフレア状の上部セグメント(30)は、各側フランジ(22)の近位部分の上縁部を画定し、カートリッジ半体(12)によるアンビル半体(14)の受容を容易にするように構成されている。各側部フランジ(22)は、近位ノッチ(26)と遠位スロット(24)との間で、側部フランジ(22)の下側に沿って長手方向に延在する細長い発射スロット(32)を更に含む。細長い発射スロット(32)は、発射アセンブリ(100)を近位位置と遠位位置との間で誘導するように構成されている。発射アセンブリ(100)については、
図3に関連して以下により詳細に説明される。カートリッジチャネル(16)の遠位ジョー部分(20)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)を受容(又は「再装填」)するように構成されており、これは、米国特許公開第2021/0038223号、発明の名称「Linear Surgical Stapler」(2021年2月11日出願)の教示に従って構成することができ、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】
カートリッジ半体(12)は、カートリッジチャネル側部フランジ(22)の遠位スロット(24)とおよそ整列して配置された、クランプレバー枢動ピン(42)を用いてカートリッジチャネル(16)に枢動可能に連結されたクランプレバー(40)(「ラッチレバー」とも称される)を更に含む。クランプレバー(40)は、自由近位端(46)と、枢動ピン(42)を用いてカートリッジチャネル(16)の下部に枢動可能に連結された遠位端と、を有する、細長いレバーアーム(44)を含む。一対の対向ジョー(48)は、カートリッジチャネル側部フランジ(22)と近接して、レバーアーム(44)の遠位端から遠位方向に延在する。各ジョー(48)は、以下に記載されるように、閉鎖近位端と、アンビル半体(14)のラッチピン(68)を受容するように構成された開放遠位端と、を有する湾曲スロット(50)を含む。
【0011】
クランプレバー(40)は、レバーアーム(44)の近位端(46)がカートリッジチャネルフレーム部分(18)から離間した開放位置と、近位端(46)がカートリッジチャネルフレーム部分(18)と向かい合う閉鎖位置との間でカートリッジチャネル(16)に対して枢動するように動作可能である。クランプレバー(40)の開放位置から閉鎖位置までの作動は、クランプレバーのジョースロット(50)内でラッチピン(68)の両側の横方向端部を捕捉するように機能し、それによりアンビル半体(14)をカートリッジ半体(12)に対してクランプする。この点に関して、各ジョースロット(50)の曲率は、クランプレバー(40)が枢動可能に閉鎖されると、ラッチピン(68)のそれぞれの横方向端部に係合してこれをカートリッジチャネル(16)に向かって引くように構成された、それぞれの上側カム表面及び下側カム表面を画定する。平坦ばね(52)の形態で示される弾性部材は、レバーアーム(44)を開放位置に向かって付勢する。したがって、平坦ばね(52)は、閉鎖位置から開放位置に向かうクランプレバー(40)の初期前進時に、クランプレバージョー(48)のアンビル半体ラッチピン(68)からの係合解除を促進する。
図2に最良に示されるように、クランプレバー(40)は、レバーアーム(44)の近位端(46)に配置されたラッチ部材(54)を更に含む。クランプレバーラッチ部材(54)は、カートリッジチャネルのフレーム部分(18)の近位端と弾性的かつ解放可能に係合し、それにより、例えばステープラ(10)が発射される間にクランプレバー(40)を閉鎖位置に解放可能に保持するように構成されている。
【0012】
線形外科用ステープラ(10)のアンビル半体(14)は、近位フレーム部分(62)及び遠位ジョー部分(64)を有する細長いアンビルチャネル(60)を含む。近位フレーム部分(62)は、アンビル半体(14)がカートリッジ半体(12)と連結されたときにカートリッジチャネル側部フランジ(22)の間に受容されるように構成されている、横方向に対向する対の直立側部フランジ(66)を含む。ラッチピン(68)の形態の遠位ラッチ突出部は、アンビルチャネル側部フランジ(66)の遠位端を通って横方向に延在し、近位ピン(70)の形態の近位枢動突出部は、アンビルチャネル側部フランジ(66)の近位端を通って横方向に延在する。アンビルピン(68、70)は、アンビル半体(14)とカートリッジ半体(12)との連結を容易にするように構成されている。
【0013】
アンビル半体(14)の遠位ジョー部分(64)は、例えば、上記参照により組み込まれている、米国特許公開第2021/0038223号により詳細に記載されているように、ステープラ(10)が発射されるときにステープルカートリッジアセンブリ(150)によって射出されるステープルの脚部を変形させるように構成された複数のステープル成形ポケット(図示せず)を有するアンビル面を画定するアンビルプレート(72)を支持する。いくつかの変形例では、アンビル面は、遠位ジョー部分(64)と一体に形成することができる。アンビル半体(14)の遠位ジョー部分(64)は、テーパ状遠位先端部材(76)を更に支持する。
【0014】
図2に示されるように、線形外科用ステープラ(10)は、ステープラ(10)の選択部分を覆い、使用中に操作者によるステープラ(10)の効果的な把持及び操作を促進する複数のシュラウド(56、78)を更に含む。本実施例では、クランプレバーシュラウド(56)は、クランプレバーシュラウド(56)が、カートリッジチャネル(16)に対してクランプレバー(40)と共に枢動するように構成されるように、クランプレバー(40)の外向きの側面に固着され、それを覆う。加えて、アンビルシュラウド(78)は、アンビルチャネル(60)の外向きの側面に固着され、それを覆う。
【0015】
図3に最良に示されるように、カートリッジ半体(12)の発射アセンブリ(100)は、摺動ブロック(102)と、摺動ブロック(102)に枢動可能に連結された一対のアクチュエータ(104、106)(又は「発射ノブ」)と、摺動ブロック(102)から遠位方向に延在する複数の細長いビーム(108、112)と、を含む。一対の側部ビーム(108)は、それらの近位端で摺動ブロック(102)の遠位端に連結され、一対のカムランプ(110)内で遠位方向に終端する。カムランプ(110)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)内に収容されたステープルドライバ(図示せず)の下面と係合してステープルドライバを上方に作動させることにより、ステープルをカートリッジアセンブリ(150)からステープルカートリッジアセンブリ(150)とアンビルプレート(72)との間にクランプされた組織中に打ち込む(又は「発射する」)ように構成されている。中央ビーム(112)は、摺動ブロック(102)から遠位方向に離間した接続構造(114)(又は「ナイフブロック」)を介して側部ビーム(108)と連結されている。中央ビーム(112)は、ステープラ半体(12、14)の遠位部分間にクランプされた組織を切断するように構成された遠位刃先(118)を有する遠位方向に角度付けされたナイフ部材(116)で遠位方向に終端する。中央ビーム(112)の遠位部分は、ナイフ部材(116)の近位側で掃き出し突出部(120)と、係止要素(120)の近位側で遠位方向に面するロックアウト突出部(122)と、を更に含む。以下でより詳細に説明するように、掃き出し突出部(120)及びロックアウト突出部(122)は、(A)ステープルカートリッジアセンブリ(150)が遠位ジョー部分(20)内に適切に装填される前に発射アセンブリ(100)をロックアウトし、(B)発射アセンブリ(100)がカートリッジアセンブリ(150)内で遠位に前進させられ、近位に後退させられて、本明細書の説明に従ってステープルを適切に発射し、組織を切断した後に、発射アセンブリ(100)をロックアウトするように構成されるロックアウトアセンブリ(215)を形成するのに役立つ(
図6A~
図7Dを参照)。
【0016】
発射アセンブリ(100)の各アクチュエータ(104、106)は、例えば、上記参照により組み込まれている、米国特許出願公開第16/102,164号により詳細に記載されているように、一度に一方のアクチュエータ(104、106)のみが展開され得るように展開位置と格納位置との間で摺動ブロック(102)に対して構成され、かつ回転可能である。展開位置において、アクチュエータ(104、106)は、操作者によって遠位方向に駆動されて、発射アセンブリ(100)をステープラ(10)を通って遠位方向に作動させることにより、ステープラ半体(12、14)の間にクランプされた組織の切断及びステープル留めを同時に行うことができる。
【0017】
B.例示的なステープルカートリッジの概要
図2及び
図4~
図6Bは、例示的なステープルカートリッジアセンブリ(150)を示す。ステープルカートリッジアセンブリ(150)は、上述のカートリッジチャネル(16)の顎部分(20)と連結するように寸法決めされたカートリッジ本体(152)を含む。カートリッジ本体(152)の一部分は、カートリッジチャネル(16)の境界内に嵌合するように寸法決めされており、一方、カートリッジ本体(152)の近位端は、カートリッジ本体(152)と顎部分(20)との連結を更に促進するために、一対の連結切欠き(140)を画定する。連結切欠き(140)は、ピン(42)を受容するように寸法決めされてもよい。代替的に、連結切欠き(140)は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかとなるように、カートリッジチャネル(16)の任意の他の好適な構成要素を受容するように寸法決めされてもよい。場合によっては、連結切欠き(140)を画定するカートリッジ本体(152)の部分は、スナップフィッティングを介してジョーピン(42)と連結するために弾性であってもよい。したがって、例示的なステープルカートリッジアセンブリ(150)は、カートリッジチャネル(16)と連結され、本明細書の説明に従って発射され、カートリッジチャネル(16)から取り外され、その後、別のステープルカートリッジアセンブリ(150)と交換され得る。
【0018】
カートリッジ本体(152)は、複数のステープル開口部(151)を画定するデッキ表面(158)を含む。デッキ表面(158)は、カートリッジ本体(152)が顎部分(20)内に好適に連結されたときに、アンビルプレート(72)に向かって面するように構成されている。ステープル開口部(151)はそれぞれ、対応するステープルドライバ(図示せず)及びステープル(図示せず)を収容する。上述したように、発射アセンブリ(100)のカムランプ(110)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)内に収容されたステープルドライバ(図示せず)の下面と係合してステープルドライバを上方に作動させることにより、ステープルを開口部(151)からステープルカートリッジアセンブリ(150)とアンビルプレート(72)との間にクランプされた組織中に打ち込む(又は「発射する」)ように構成されている。カートリッジ本体(152)は更に、発射アセンブリ(100)のナイフ部材(116)を摺動可能に受容するように寸法決めされた中央スロット(156)を画定し、その結果、ナイフ部材(116)は、中央スロット(156)を通して作動して、本明細書の説明に従って組織を切断し得る。
【0019】
図4~
図5に示されるように、カートリッジ本体(152)の近位端は、枢動ボア(157)及び掃き出し凹部(159)の両方を画定する。以下でより詳細に説明するように、枢動ボア(157)及び掃き出し凹部(159)は、ロックアウトアセンブリ(215)のロックアウト旋回ゲート(220)を収容するように構成されている。
【0020】
C.線形外科用ステープラの例示的な発射
上述したように、ステープルカートリッジアセンブリ(150)は、カートリッジチャネル(16)の遠位側ジョー部分(20)と連結するように構成されている。更に、上述したように、ステープルカートリッジアセンブリ(150)は、発射アセンブリ(100)の選択された構成要素を摺動可能に受容するように構成されている。
【0021】
特に、ステープルカートリッジアセンブリ(150)は、ステープルデッキ(158)がアンビルチャネル(60)のアンビルプレート(72)に向かって面するように、カートリッジチャネル(16)と連結するように構成されている。ステープルカートリッジアセンブリ(150)がカートリッジチャネル(16)と好適に連結されると、ピン(70)がテーパ状ノッチ(26)内に挿入されて、最初にカートリッジ半体(12)をアンビル半体(14)と枢動可能に連結し得る。次に、カートリッジ半体(12)及びアンビル半体(14)は、クランプレバー(40)の湾曲スロット(50)がラッチピン(68)を最初に受容し得るように、ピン(70)及びノッチ(26)を介して最初に枢動し得る。ラッチピン(68)が湾曲スロット(50)内に受容された状態で、クランプレバー(40)は、直立側部フランジ(22)に向かって更に枢動されてもよく、それによって、ステープルデッキ(158)及びアンビルプレート(72)が組織を好適にクランプするように、アンビル半体(14)をカートリッジ半体(12)に対してクランプする。
【0022】
組織が好適にクランプされている間、操作者は、アクチュエータ(104、106)のいずれかを遠位に把持し、発射スロット(32)によって画定された経路に沿って遠位に摺動させることによって、発射アセンブリ(100)を好適に駆動することができる。ステープルカートリッジアセンブリ(150)は、発射アセンブリ(100)のカムランプ(110)及び遠位切断縁部(118)を摺動可能に受容するように構成されており、これにより、(A)カムランプ(110)は、ステープルドライバ(図示せず)を上方に作動させてステープルを組織を通してアンビルプレート(72)に対して駆動して組織をステープル留めすることができ、(B)遠位切断縁部(118)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)のカートリッジ本体(152)に画定された中央スロット(156)を通して穿刺して同時に組織を切断することができる。したがって、それぞれの発射スロット(32)に沿ったアクチュエータ(104、106)の遠位作動は、把持された組織を同時にステープル留め及び切断する。ステープルカートリッジアセンブリ(150)が適切に発射されると、操作者は、遠位切断縁部(118)及びカムアンプ(110)が発射前の位置に後退するように、アクチュエータ(104、106)を発射スロット(32)に沿って近位に後退させてもよい。
【0023】
アクチュエータ(104、106)が好適に後退した状態で、操作者は、クランプレバー(40)を側部フランジ(22)から離れるように枢動させ、カートリッジ半体(12)及びアンビル半体(14)を互いから離れるように枢動させて、組織を解放することができる。必要に応じて、オペレータは、使用済みカートリッジを新しいリロードと交換し、上述のプロセスを繰り返すことができる。
【0024】
D.例示的なロックアウトアセンブリ
図6A~
図7Dは、ステープルカートリッジアセンブリ(150)がカートリッジチャネル(16)内に適切に装填される前に、発射アセンブリ(100)をロックアウトするように構成された例示的なロックアウトアセンブリ(215)を示す。更に、ロックアウトアセンブリ(215)は、カムランプ(110)及びナイフ部材(116)が未使用のステープルカートリッジアセンブリ(150)内で発射された後に発射アセンブリ(100)をロックアウトし、次いで発射前の位置に近位に後退して戻るように構成されており、したがってナイフ部材(116)のその後の遠位作動を阻止し、切断された組織をステープル留めすることなく組織を切断する可能性がある。したがって、ロックアウトアセンブリ(215)は、「不在カートリッジ」ロックアウト及び「使用済みカートリッジ」ロックアウトの両方として機能するように構成されていることが理解されよう。
【0025】
ロックアウトアセンブリ(215)は、カートリッジ本体(152)の近位端と枢動可能に連結されたロックアウト旋回ゲート(220)と、カートリッジチャネル(16)内に固定されたロックアウトブロック(125)と、カートリッジチャネル(16)内の板ばね(113)と、を含む。以下でより詳細に説明するように、板ばね(113)は、ナイフ部材(116)が近位位置にあるとき(
図6Aに見られる)、ナイフ部材(116)を付勢してロックアウトブロック(125)と係合させ、それによってナイフ部材(116)をロック構成に付勢するように構成されている。
【0026】
ロックアウト旋回ゲート(220)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)がカートリッジチャネル(16)内に適切に装填され、ナイフ部材(116)が発射前近位位置にあるとき(
図6B及び
図7Aに見られる)、ナイフ部材(116)と係合して、ロックアウト突出部(122)をロックアウトブロック(125)から係合解除してロック解除構成にするように構成されている。更に、以下でより詳細に記載されるように、発射アセンブリ(100)が上記の説明に従って遠位方向に作動された後に、ロックアウト旋回ゲート(220)がナイフ部材(116)との更なる係合を防止するように、ロックアウト旋回ゲート(220)は更に、発射アセンブリ(100)の作動中に旋回してナイフ部材(116)から係合解除されるようにも構成されている。
【0027】
図4~
図5に最もよく示されるように、ステープルカートリッジアセンブリ(150)は、枢動ボア(157)及び掃き出し凹部(159)の両方を画定する。更に、ロックアウト旋回ゲート(220)は、枢動ポスト(222)及び脚部(224)を含む。枢動ポスト(222)は、枢動ボア(157)内に回転可能に収容される。脚部(224)は、発射アセンブリ(100)の好適な作動に応じて、第1の位置(
図4、及び
図6A~
図7Aに示される)から第2の係合解除位置(
図7B~
図7Dに示される)に向かって回転するように構成されている。脚部(224)は、第1の位置でスロット(156)を横切って延在する。加えて、脚部(224)は、第1の位置にある間、ナイフ部材(116)をロック解除構成に付勢するように構成されている。第2の位置では、脚部(224)は、脚部(224)がスロット(156)を横切って延在しないように掃き出し凹部(159)内に収容され、それによって、第2の位置にある間に、脚部(424)がナイフ部材(116)と係合するのを防止する。
【0028】
図6A~
図6Bは、ステープルカートリッジアセンブリ(150)のカートリッジチャネル(16)内への例示的な装填を示す。
図6Aは、装填の準備においてステープルカートリッジチャネル(16)と整列したステープルカートリッジアセンブリ(150)を示す。この時点で、ナイフ部材(116)は発射前近位位置にあり、アクチュエータ(104、106)が
図1に示される位置にある。板ばね(113)は、ナイフ部材(116)をロック構成に付勢する。換言すれば、板ばね(113)は、ナイフ部材(116)を離れる方向に付勢し、これにより、ロックアウトブロック(125)は、ロックアウト突出部(122)によって部分的に画定されたナイフ部材(116)の切欠き部内に静止する。この時点で、上記に従って操作者が発射アセンブリ(100)を発射前近位位置から発射位置へと作動させると、遠位側に提示されたロックアウト突出部(122)はロックアウトブロック(125)に当接し、それによって、ナイフ部材(116)の遠位並進を防止する。
【0029】
次に、
図6Bに示すように、操作者は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)をカートリッジチャネル(16)内に適切に装填し得る。この時点で、ロックアウト旋回ゲート(220)の脚部(224)は第1の位置にあり、板ばね(113)の付勢力を克服するために脚部(224)がナイフ部材(116)のプラットフォーム(124)に当接し、ロック構成からロック解除構成に向かってナイフ部材(116)を駆動する。このとき、操作者は、本明細書の説明に従って、カートリッジ半体(12)とアンビル半体(14)とを適切に連結し、ステープルデッキ(158)とアンビルプレート(72)とを開放位置から完全閉鎖位置まで互いに向かって枢動させることができる。
【0030】
図7A~
図7Bは、上記の説明による器具(100)の例示的な発射中のロックアウトアセンブリ(215)を示す。
図7Aは、上述のようにカートリッジチャネル(16)内に適切に装填されたステープルカートリッジアセンブリ(150)を示し、カートリッジ半体(12)とアンビル半体(14)は完全閉鎖位置にあり、発射アセンブリ(100)は、発射前近位位置にある。したがって、この時点で、ナイフ部材(116)は、ロックアウト旋回ゲート(220)の脚部(224)によってロック解除構成に付勢され、ロックアウトブロック(125)がナイフ部材(116)の遠位並進を防いでいない。次に、操作者は、上記の説明に従って発射アセンブリを作動させるために、アクチュエータ(104、160)を枢動かつ並進させることができる。
【0031】
図7Bに見られるように、発射アセンブリ(100)の遠位作動により、ナイフ部材(16)の掃き出し突出部(120)が、ロックアウト旋回ゲート(220)の脚部(224)を、カートリッジ本体(152)の掃き出し凹部(159)内で第1の位置から第2位置へと回転駆動させる。ロックアウト旋回ゲート(220)の脚部(224)はスロット(156)を横切って延在し、プラットフォーム(124)に当接していないため、板ばね(113)は、ナイフ部材(116)を上向きに付勢することができる。しかしながら、ナイフ部材(116)のロックアウト突出部(122)は、ロックアウトブロック(125)を越えて遠位方向に既に並進しており、その結果、ロックアウトブロック(125)は、この時点でナイフ部材(116)の遠位並進を防ぐことができないと理解されるべきである。次に、
図7Cに見られるように、操作者は、上記の説明に従って、ナイフ部材(116)をステープルカートリッジアセンブリ(150)内で更に並進させて、アンビルプレート(72)及びステープルデック(158)間に捕捉された組織をステープル留め及び切断することができる。
【0032】
図7Dに示すように、操作者がナイフ部材(116)を発射後近位位置に向かって近位に並進させるとき、ロックアウト旋回ゲート(220)の脚部(224)は依然として、カートリッジ本体(152)の掃き出し凹部(159)内に収容された第2の位置にある。脚部(224)は、第2の位置でスロット(156)にわたって広がることがないため、脚部(224)は、カートリッジチャネル(16)と連結されたときに、ナイフ部材(116)のプラットフォーム(124)と接触しなくてもよい。したがって、板ばね(113)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)が依然としてカートリッジチャネル(16)内に装填されている場合であっても、ナイフ部材(116)をロック構成に付勢することができ、それによって、同じステープルカートリッジアセンブリ(150)を有する器具(10)の第2の発射を防止する。操作者が器具(10)を再び使用することを望む場合、操作者は、使用済みのステープルカートリッジアセンブリ(150)を取り外し、新しいステープルカートリッジアセンブリ(150)と交換し、上記の説明に従って処置を繰り返すことができる。
【0033】
II.代替のロックアウトアセンブリを有する例示的な線状外科用ステープラ
上述のように、ロックアウトアセンブリ(215)は、第1の位置(
図7Aを参照)において、ナイフ部材(116)をロックアウトブロック(125)との係合から外すように駆動し得る脚部(224)を有する旋回ゲート(220)を含み、その結果、操作者は、本明細書の説明に従ってカートリッジアセンブリ(150)を発射し得る。更に、上述したように、旋回ゲート(220)は、第2の位置(
図7Dを参照)に駆動されてもよく、これにより、本明細書の説明に従ってステープルカートリッジアセンブリ(150)を適切に発射した後、板バネ(113)がナイフ部材(116)を付勢してロックアウトブロック(125)と係合させ、それによってステープルカートリッジアセンブリ(150)の2回目の発射を防止する。
【0034】
場合によっては、
図8Aに示すように、カートリッジアセンブリ(150)の遠位先端がカートリッジチャネル(16)から離れて上方を向く一方で、カートリッジアセンブリ(150)の近位端がカートリッジチャネル(16)に向かって下方を向くように、カートリッジアセンブリ(150)は望ましくない角度でカートリッジチャネル(16)内に装填されてもよい。
図8Bに示すように、カートリッジアセンブリ(150)がそのような望ましくない角度でカートリッジチャネル(16)内に装填される場合、ナイフ部材(116)は、ナイフ部材(116)の発射中に掃き出し突出部(120)に接触するように意図された脚部(224)の面がプラットフォーム(124)、掃き出し突出部(120)、及び/又はナイフ部材(116)の別の望ましくない構成要素と望ましくない接触をし得るように、中央スロット(156)内に進入し得る。
図8Cに示すように、カートリッジチャネル(16)内へのカートリッジアセンブリ(150)の初期挿入中に、掃き出し突出部(120)に接触するように意図された脚部(224)の面(これにより、旋回ゲート(220)を第2の位置に回転させる)が、プラットフォーム(124)及び/又は掃き出し突出部(120)との間の望ましくない、十分な接触が生じる場合、旋回ゲート(220)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)を発射する前に、時期尚早に第2の位置へと望ましくなく回転し得る。旋回ゲート(220)が、ステープルカートリッジアセンブリ(150)を発射する前に第2の位置へと回転される場合、ナイフ部材(116)は、ステープルカートリッジアセンブリ(150)と共に器具(10)を発射する前にロック位置へと付勢され得る。したがって、操作者が本明細書の説明に従って初めてステープルカートリッジアセンブリ(150)を発射しようと試みた場合、ロックアウトブロック(125)とロックアウト突出部(122)との間の早まった係合が、そのような発射を防止し得る。
【0035】
したがって、ステープルカートリッジアセンブリ(150)の初期連結中にナイフ部材(116)のプラットフォーム(124)(又は任意の他の望ましくない構成要素)と旋回ゲート(220)との間の望ましくない接触を防止する特徴を提供することが望ましい場合があり、それにより、操作者が未使用のステープルカートリッジアセンブリ(150)を望ましくない角度で装填した場合であっても、旋回ゲート(220)は、器具(10)を実際に発射する前に旋回ゲート(220)を第2の位置に偶発的かつ時期尚早に回転させる(これにより、未使用のステープルカートリッジアセンブリ(150)を発射できなくする)望ましくない接触から遮蔽され得る。
【0036】
図9は、上記で説明したステープルカテーテルアセンブリ(150)の代わりに器具(10)に容易に組み込まれて使用し得る例示的なステープルカテーテルアセンブリ(250)を示している。したがって、ステープルカテーテルアセンブリ(250)は、以下に詳述する相違点を伴い、上述のステープルカテーテルアセンブリ(150)と実質的に同様であってもよい。具体的には、ステープルカートリッジアセンブリ(160)は、カートリッジ本体(252)によって画定される中央スロット(256)の終端近位端を画定するのに役立つ、横方向に延在するブリッジ部材(260)を有する近位端を含む。以下でより詳細に説明するように、横方向に延在するブリッジ部材(260)は、ステープルカートリッジアセンブリ(250)が誤ってカートリッジチャネル(16)内に望ましくない角度(
図8A~
図8Bに示すステープルカートリッジアセンブリ(150)によって形成される角度と同様)で挿入された場合、ステープルカートリッジアセンブリ(250)の初期連結中にナイフ部材(116)のプラットフォーム(124)(又は任意の他の望ましくない構成要素)との接触から旋回ゲート(320)を遮蔽するように構成されている。したがって、ブリッジ部材(260)は、カートリッジアセンブリ(250)の近位端がカートリッジチャネル(16)に向かって下向きであり、カートリッジアセンブリ(250)の遠位端がカートリッジチャネル(16)から離れる方向を向く角度でステープルカートリッジアセンブリ(250)が挿入された場合に、ステープルカートリッジアセンブリ(250)の初期連結中に旋回ゲート(320)が第2の位置に不注意にかつ時期尚早に移動することを防止するのに役立ち得る。
【0037】
ステープルカートリッジアセンブリ(250)は、カートリッジ本体(252)と、連結切欠き(240)と、ステープルデッキ(258)と、複数のステープル開口部(251)と、中央スロット(256)と、枢動ボア(257)と、掃き出し凹部(259)とを含み、これは、上述したカートリッジ本体(152)、連結切欠き(140)、ステープルデッキ(158)、ステープル開口部(151)、中央スロット(156)、枢動ボア(157)、及び掃き出し凹部(159)と実質的に同様であってもよく、相違点については以下に詳述する。したがって、ステープルカートリッジアセンブリ(250)は、細長いカートリッジチャネル(16)に容易に連結され得、その結果、発射アセンブリ(100)は、本明細書の説明に従ってアンビルプレート(72)とステープルデッキ(258)との間に把持された組織を同時にステープル留め及び切断するためにステープルカートリッジアセンブリ(250)内で作動し得る。
【0038】
図10に最もよく示されるように、カートリッジ本体(252)の近位端は、旋回ゲート(320)を備える。旋回ゲート(320)は、上述した旋回ゲート(220)と実質的に同様であってもよい。したがって、旋回ゲート(320)は、枢動ポスト(322)及び脚部(324)を含み、これらは、上記の枢動ポスト(222)及び脚部(224)と実質的に類似する。旋回ゲート(320)、ロックアウトブロック(125)、及び板ばね(113)は共に、上述のロックアウトアセンブリ(215)と実質的に同様のロックアウトアセンブリ(315)を形成する。したがって、旋回ゲート(320)は、第1の位置にある間、ナイフ部材(116)がステープルカートリッジ(250)からステープルを発射するために遠位に作動され得るように、カートリッジチャネル(16)と最初に連結されたときに、ロックアウトブロック(125)との係合からナイフ部材(116)を駆動するように構成されている。加えて、掃き出し突出部(120)は、揺動ゲート(320)を掃き出し凹部(259)内の第2の位置に駆動するように構成され、ナイフ部材(116)が発射後位置に近位に作動されると、板ばね(113)がナイフ部材(116)をロックアウト構成に付勢して、ナイフ部材(116)が同じカートリッジ本体(252)内で2回目に遠位に作動されるのを防止することができる。
【0039】
本体(152)の近位端を通って延在する中央スロット(159)を画定する上述のカートリッジ本体(152)とは異なり、カートリッジ本体(252)は、中央スロット(259)が閉鎖されるようにカートリッジ本体(252)の近位端を横切って延在する、横方向に延在するブリッジ部材(260)を含む。換言すれば、中央スロット(259)は、カートリッジ本体(252)の近位端を貫通して延在していない。したがって、ナイフ部材(116)は、カートリッジ本体(252)の近位端を介して中央スロット(259)に入ることができない。代わりに、ライフ部材(116)は、最初にカートリッジ本体(252)の下側を介して中央スロット(259)に入ってもよい。
【0040】
本実施例の横方向に延在するブリッジ部材(260)は、近位向き表面(262)と、上向き表面(264)と、底縁部(265)と、内向き表面(266)とを含む。近位向き表面(262)は、底縁部(265)と上向き表面(264)との間に延在する。カートリッジアセンブリ(250)がカートリッジチャネル(16)に適切に連結されると、内向き表面(266)は、ナイフ部材(116)の選択された部分を受容し得る内部空洞(268)を部分的に画定するのに役立つ。横方向に延在するブリッジ部材(260)は、旋回ゲート(320)のガードとして機能して、ステープルカートリッジアセンブリ(250)が本明細書の説明に従って使用される前に、脚部(324)が掃き出し凹部(259)内に偶発的に回転することを防止する。カートリッジ本体(252)の遠位端がチャネル(16)から離れて上向きに向けられ、カートリッジ本体(252)の近位端がチャネル(16)に向かって下向きに向けられる角度でカートリッジ本体(252)が挿入される場合、表面(262、264、266)又は縁部(265)のうちのいずれか1つ以上は、シールドとして機能し得る。
【0041】
図11A~
図11Cは、ステープルカートリッジアセンブリ(250)とカートリッジチャネル(16)の例示的な連結を示す。特に、
図11A~11Cは、望ましくない角度でのステープルカートリッジアセンブリ(250)の例示的な挿入を示しており、ブリッジ部材(260)は、掃き出し凹部(259)内への脚部(342)の偶発的かつ時期尚早な回転を防止する。
図11Aに示すように、場合によっては、
図8Aに示すものと同様に、カートリッジ本体(252)の近位端がカートリッジ本体(252)の遠位端と比較してチャネル(16)のより近くに位置付けられている間に、操作者が誤ってステープルカートリッジアセンブリ(250)をカートリッジチャネル(16)と連結しようとする場合がある。したがって、
図11Bに示すように、操作者がカートリッジ本体(252)をカートリッジチャネル(16)内に更に挿入する場合、表面(262、264、266)及び/又は縁部(265)は、プラットフォーム(124)に接触し、及び/又は突出部(120)を掃き出しし、それによって、プラットフォーム(124)又は掃き出し突出部(120)がカートリッジ本体(252)の近位端を介して中央スロット(259)に進入し、脚部(324)を掃き出し凹部(259)内に偶発的に駆動することを防止することができる。場合によっては、ブリッジ部材(260)とナイフ部材(116)との間の接触は、ステープルカートリッジアセンブリ(250)の最初の挿入中にナイフ部材(116)をロック解除位置に一時的に駆動するのに十分であり得る。
【0042】
ステープルカートリッジアセンブリ(250)が適切な近位距離だけカートリッジチャネル(16)内に前進すると、
図11C及び
図12に示されるように、操作者は、ステープルカートリッジアセンブリ(250)の近位端を下方に回転させて、カートリッジチャネル(16)と適切に連結することができる。ユーザが、ステープルカートリッジアセンブリ(150)の脚部(224)を掃き出し凹部(159)内に先に駆動した可能性がある角度配向でステープルカートリッジアセンブリ(250)を誤って挿入したとしても、ブリッジ部材(260)は、脚部(324)が掃き出し凹部(259)内に誤って駆動されることを防止し、それによって、ステープルカートリッジアセンブリ(250)が本明細書の説明に従って使用されることを依然として可能にし得ることを理解されたい。
【0043】
本実施例では、ブリッジ部材(260)は、近位向き面(262)、上向き面(264)、縁部(265)、及び内面(266)を含むが、本明細書の教示を考慮して当業者に明らかなように、ブリッジ部材(260)は、任意の適切な幾何学的形状を有し得ることを理解されたい。例えば、ブリッジ部材(260)は、中央スロット(256)を横切って横方向に延在するロッド構造を含んでもよい。
【0044】
III.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示が組み合わされ得るか又は適用され得る、様々な非網羅的な方式に関する。以下の実施例は、本出願又は本出願のその後の出願において任意の時点で提示され得るいかなる特許請求の範囲も限定することを意図するものではないことを、理解されたい。一切の権利放棄が、意図されていない。以下の実施例は、単に例解目的で提供されているに過ぎない。本明細書の様々な教示は、その他の多くの方式で構成及び適用され得ることが、企図される。また、いくつかの変形形態では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略し得ることもまた、企図される。したがって、以下に言及される態様又は特徴のいずれも、本発明者ら又は本発明者らの権利相続人によって後にそのように明示的に示されていない限り、重要であるとみなされるべきではない。本出願又は本出願に関連する後続の出願において提示される特許請求の範囲が、以下に言及されるもの以外の追加の特徴を含む場合、それらの追加の特徴は、特許性に関するいかなる理由のためにも追加されているものとみなされるべきではない。
【実施例1】
【0045】
外科用ステープラであって、(a)第1の細長い部材と、ステープルを形成するように構成された表面とを備える第1の半体と、(b)第1の半体と解放可能に連結するように構成された第2の半体であって、遠位カートリッジチャネルを有する第2の細長い部材を備える、第2の半体と、(c)第2の細長い部材の遠位カートリッジチャネルと選択的に連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、中央スロットを画定するカートリッジ本体を備える、ステープルカートリッジアセンブリと、(d)ステープルカートリッジアセンブリの中央スロット内で作動するように構成された発射ビームを備える発射アセンブリであって、発射アセンブリは、第1の半体の表面とステープルカートリッジアセンブリとの間に捕捉された組織をステープル留めし切断するために、発射前近位位置から遠位位置に向かって作動するように構成されている、発射アセンブリと、(e)ロックアウトアセンブリであって、ロック構成にある発射アセンブリの遠位並進を阻止し、ロック解除構成にある発射アセンブリの遠位並進を可能にするように構成され、ロックアウトアセンブリは、ステープルカートリッジアセンブリと関連付けられ、第1の位置と第2の位置との間で並進するように構成された本体を備え、本体は、第1の位置にある間に発射アセンブリをロック解除構成に駆動するように構成され、本体は、本体が第2の位置にある間に発射アセンブリがロック構成をとることを可能にするように構成され、発射ビームは、発射前近位位置から遠位位置に向かう作動に応答して、本体を第1の位置から第2の位置に駆動するように構成される、ロックアウトアセンブリと、(f)中央スロットの近位端に位置し、中央スロットを横切って延在するブリッジ部材であって、ステープルカートリッジアセンブリが遠位カートリッジチャネルと選択的に連結されるときに、発射ビームが中央スロットの近位端を介して中央スロットに入ることを阻止するように構成されている、ブリッジ部材と、を備える外科用ステープラ。
【実施例2】
【0046】
第1の半体を第2の半体に対して選択的にクランプし、それによって外科用ステープラのクランプ状態を画定するように動作可能なラッチ部材を更に備える、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例3】
【0047】
ロックアウトアセンブリの本体が、ステープルカートリッジアセンブリと回転可能に連結された旋回ゲートを備える、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例4】
【0048】
旋回ゲートは、枢動ポスト及び脚部を更に備え、脚部は、第1の位置においてチャネルを横切って延在する、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例5】
【0049】
ステープルカートリッジアセンブリが枢動ボアを画定し、枢動ポストが枢動ボア内に回転可能に配置される、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例6】
【0050】
ステープルカートリッジアセンブリは、第2の位置にあるいて脚部を収容するように寸法決めされた掃き出し凹部を画定する、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例7】
【0051】
ブリッジ部材は、ブリッジ部材に直接隣接する発射ビームの一部分の上方に位置する、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例8】
【0052】
発射ビームは遠位ナイフ部材を備え、遠位ナイフ部材は、ステープルカートリッジアセンブリが遠位カートリッジチャネルと連結されているときに、ブリッジ部材を越えて遠位に延在する、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例9】
【0053】
ロックアウトアセンブリが、発射ビームをロック構成に付勢するように構成された付勢ばねを備える、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例10】
【0054】
付勢ばねが板ばねを含む、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例11】
【0055】
発射アセンブリが発射前近位位置にある間に、ロックアウトアセンブリがロック構成にある発射ビームに係合するように構成されたロックアウト本体を備える、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例12】
【0056】
発射アセンブリは、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを備える、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例13】
【0057】
第1のアクチュエータが、第2の半体の第1の側に位置し、第2のアクチュエータが、第2の半体の第2の側に位置する、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例14】
【0058】
発射アセンブリが、複数のステープルをステープルカートリッジから駆動するように構成されたカム部材を備える、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例15】
【0059】
カム部材が、発射ビームに対して固定されている、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例16】
【0060】
外科用ステープラであって、(a)第1の細長い部材と、ステープルを形成するように構成された表面とを備える第1の半体と、(b)第1の半体と解放可能に連結するように構成された第2の半体であって、遠位カートリッジチャネルを有する第2の細長い部材を備える、第2の半体と、(c)第2の細長い部材の遠位カートリッジチャネルと選択的に連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、中央スロットを画定するカートリッジ本体を備える、ステープルカートリッジアセンブリと、(d)ステープルカートリッジアセンブリの中央スロット内で作動するように構成された発射ビームを備える発射アセンブリであって、発射アセンブリは、第1の半体の表面とステープルカートリッジアセンブリとの間に捕捉された組織をステープル留めし切断するために、発射前近位位置から遠位位置に向かって作動するように構成されている、発射アセンブリと、(e)ロックアウトアセンブリであって、ロック構成にある発射アセンブリの発射を阻止し、ロック解除構成にある発射アセンブリの発射を可能にするように構成され、ロックアウトアセンブリが、ステープルカートリッジアセンブリと枢動可能に連結され、第1の位置において中央スロットを横切って延在し、第2の位置において中央スロットの片側に沿って延在するように構成された旋回ゲートを備え、旋回ゲートが、第1の位置にある間に発射アセンブリをロック解除構成に駆動するように構成され、旋回ゲートが第2の位置にある間に発射アセンブリがロック構成をとることを可能にするように旋回ゲートが構成され、発射ビームが、発射前近位位置から遠位位置に向かう作動に応答して旋回ゲートを第1の位置から第2の位置に駆動するように構成されている、ロックアウトアセンブリと、(f)旋回ゲートの近位に位置し、中央スロットを横切って延在するブリッジ部材であって、ステープルカートリッジアセンブリが遠位カートリッジチャネルに挿入されるときに、発射ビームが旋回ゲートを第2の位置に駆動することを阻止するように構成されている、ブリッジ部材と、を備える外科用ステープラ。
【実施例17】
【0061】
ブリッジ部材が、ステープルカートリッジアセンブリの近位端に位置している、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例18】
【0062】
ステープルカートリッジアセンブリが遠位カートリッジ内に挿入される際に発射ビームが旋回ゲートを第2の位置に駆動することをブリッジ部材が阻止する際に、発射ビームに接触するように構成された下向き縁部をブリッジ部材が備える、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例19】
【0063】
ブリッジ部材が、内部空洞を画定する、前述の実施例のいずれか1つ以上に記載の外科用ステープラ。
【実施例20】
【0064】
外科用ステープラのカートリッジチャネルと結合するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、ステープルカートリッジアセンブリが、(a)外科用ステープラの発射ビームを摺動可能に受容するように寸法決めされた中央スロットを画定するステープルカートリッジ本体が、(i)近位端と、(ii)遠位端と、(iii)近位端と遠位端との間に延在するステープルデッキと、を備え、ステープルデッキが複数のステープル開口部を画定する、ステープルカートリッジ本体と、(b)ステープルカートリッジ本体と枢動可能に連結された旋回ゲートであって、旋回ゲートが第1の位置と第2の位置との間で枢動するように構成され、旋回ゲートが第1の位置において中央スロットを横切って延在し、旋回ゲートが第2の位置において中央スロットに沿って延在する、旋回ゲートと、(c)中央スロットを横切って延在し、旋回ゲートに対して近位に位置するブリッジ部材であって、中央スロットの閉鎖近位端を画定するブリッジ部材と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。
【0065】
IV.その他
本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例等のうちのいずれか1つ以上は、本明細書に記載のその他の教示、表現、実施形態、実施例等のうちのいずれか1つ以上と組み合わせられてもよいことを、理解されたい。したがって、上記の教示、表現、実施形態、実施例等は、互いに対して単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することにより、当業者に容易に明らかとなるであろう。このような修正例及び変形形態は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0066】
更に、本明細書に記載される教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ又は2つ以上を、以下の特許文献に記載される教示、表現、実施形態、実施例などのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる;米国特許第10,631,866号、2020年4月28日に発行された、発明の名称「Release Mechanism for Linear Surgical Stapler」;米国特許第10,667,818号、発明の名称「Lockout Assembly for Linear Surgical Stapler」(2020年6月2日に発行)、米国特許第10,932,781号、発明の名称「Features to Align and Close Linear Surgical Stapler」(2021年3月2日に発行)、米国特許第10,898,197号、発明の名称「Releasable Coupling Features for Proximal Portions of Linear Surgical Stapler」(2021年1月26日に発行)、米国特許第10,874,398号、発明の名称「Firing Lever Assembly for Linear Surgical Stapler」(2020年12月29日に発行)、米国特許第10,687,819号、発明の名称「Clamping Mechanism for Linear Surgical Stapler」(2020年6月23日に発行)、米国特許第10,898,187号、発明の名称「Firing System for Linear Surgical Stapler」(2021年1月26日に発行)、米国特許公開第2020/0046353号、2020年2月13日に公開された、発明の名称「Clamping Assembly for Linear Surgical Stapler」;米国特許第11,045,193号、発明の名称「Anvil Assembly for Linear Surgical Stapler」(2021年6月29日に発行)、米国特許第10,905,419号、発明の名称「Closure Assembly for Linear Surgical Stapler」(2021年2月2日に発行)、及び/又は米国特許第11,033,266号、発明の名称「Decoupling Mechanism for Linear Surgical Stapler」(2021年6月15日に発行)。これらの出願の各々の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
参照により本明細書に組み込まれると言及されるあらゆる特許、刊行物、又はその他の開示内容の全部又は一部は、組み込まれる内容が本開示に記載されている既存の定義、見解、又はその他の開示内容と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを、理解されたい。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載のその他の開示内容と矛盾するあらゆる内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0068】
上記のデバイスの変形形態は、医療専門家によって行われる従来の医療処置及び手術に適用するだけでなく、ロボット支援医療処置及び手術にも適用され得る。ほんの一例として、本明細書の様々な教示は、Intuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムなどのロボット外科用システムに容易に組み込まれ得る。
【0069】
上で説明されるデバイスの変形例は、1回の使用後に処分するように設計することができ、又はそれらは、複数回使用するように設計され得る。変形例は、いずれか又は両方の場合においても、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整されてもよい。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを含んでもよい。具体的には、デバイスのいくつかの変形例は分解されてもよく、また、デバイスの任意の数の特定の部分又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換され得る又は取り外され得る。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、デバイスのいくつかの変形例は、再調整施設において、又は手技の直前にユーザによって、その後の使用のために再組み立てされ得る。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。このような技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
【0070】
単に例として、本明細書に記載される変形例は、手技の前及び/又は後に滅菌されてもよい。1つの滅菌技術では、デバイスを、プラスチック製又はTYVEK製のバックなどの密閉された容器及び封止された容器に入れる。次に、容器及びデバイスは、ガンマ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過し得る放射線場に置かれてもよい。放射線は、デバイス上及び容器内の細菌を死滅させ得る。次に、滅菌されたデバイスは、後の使用のために、滅菌容器内に保管されてもよい。デバイスはまた、ベータ線若しくはガンマ線、エチレンオキシド、又は蒸気を含むがこれらに限定されない、当該技術分野で周知の任意のその他の技術を使用して滅菌されてもよい。
【0071】
本発明の様々な実施形態を示し記載してきたが、当業者による適切な修正により、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合化が実現され得る。このような可能な修正のいくつかについて述べたが、その他の修正は、当業者には明らかであろう。例えば、上で考察された実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであり、必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲に関して考慮されるべきであり、本明細書及び図面に示され記載された構造及び操作の詳細に限定されないことが理解される。
【0072】
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープラであって、
(a)第1の細長い部材と、ステープルを形成するように構成された表面とを備える第1の半体と、
(b)前記第1の半体と解放可能に連結するように構成された第2の半体であって、遠位カートリッジチャネルを有する第2の細長い部材を備える、第2の半体と、
(c)前記第2の細長い部材の前記遠位カートリッジチャネルと選択的に連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、中央スロットを画定するカートリッジ本体を備える、ステープルカートリッジアセンブリと、
(d)前記ステープルカートリッジアセンブリの前記中央スロット内で作動するように構成された発射ビームを備える発射アセンブリであって、前記発射アセンブリは、前記第1の半体の前記表面と前記ステープルカートリッジアセンブリとの間に捕捉された組織をステープル留めし切断するために、発射前近位位置から遠位位置に向かって作動するように構成されている、発射アセンブリと、
(e)ロック構成にある前記発射アセンブリの遠位並進を阻止し、ロック解除構成にある前記発射アセンブリの遠位並進を可能にするように構成されたロックアウトアセンブリであって、前記ロックアウトアセンブリは、前記ステープルカートリッジアセンブリと関連付けられ、第1の位置と第2の位置との間で移行するように構成された本体を備え、前記本体は、前記第1の位置にある間に前記発射アセンブリを前記ロック解除構成に駆動するように構成され、前記本体は、前記本体が前記第2の位置にある間に前記発射アセンブリが前記ロック構成をとることを可能にするように構成され、前記発射ビームは、前記発射前近位位置から前記遠位位置に向かう作動に応答して、前記本体を前記第1の位置から前記第2の位置に駆動するように構成されている、ロックアウトアセンブリと、
(f)前記中央スロットの近位端に位置し、前記中央スロットを横切って延在するブリッジ部材であって、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジチャネルと選択的に連結されるときに、前記発射ビームが前記中央スロットの前記近位端を介して前記中央スロットに入ることを阻止するように構成されている、ブリッジ部材と、を備える外科用ステープラ。
(2) 前記第1の半体を前記第2の半体に対して選択的にクランプし、それによって前記外科用ステープラのクランプ状態を画定するように動作可能なラッチ部材を更に備える、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(3) 前記ロックアウトアセンブリの前記本体が、前記ステープルカートリッジアセンブリと回転可能に連結された旋回ゲートを備える、実施態様1又は実施態様2に記載の外科用ステープラ。
(4) 前記旋回ゲートは、枢動ポスト及び脚部を更に備え、前記脚部は、前記第1の位置において前記チャネルを横切って延在する、実施態様3に記載の外科用ステープラ。
(5) 前記ステープルカートリッジアセンブリは、枢動ボアを画定し、前記枢動ポストが前記枢動ボア内に回転可能に配置されている、実施態様4に記載の外科用ステープラ。
【0073】
(6) 前記ステープルカートリッジアセンブリは、前記第2の位置にある前記脚部を収容するように寸法決めされた掃き出し凹部を画定する、実施態様4に記載の外科用ステープラ。
(7) 前記ブリッジ部材は、前記ブリッジ部材に直接隣接する前記発射ビームの一部分の上方に位置する、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(8) 前記発射ビームは遠位ナイフ部材を備え、前記遠位ナイフ部材は、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジチャネルと連結されているときに、前記ブリッジ部材を越えて遠位に延在する、実施態様7に記載の外科用ステープラ。
(9) 前記ロックアウトアセンブリは、前記発射ビームを前記ロック構成に付勢するように構成された付勢ばねを備える、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(10) 前記付勢ばねが板バネを備える、実施態様9に記載の外科用ステープラ。
【0074】
(11) 前記ロックアウトアセンブリが、前記発射アセンブリが前記発射前近位位置にある間に、前記ロック構成にある前記発射ビームに係合するように構成されたロックアウト本体を備える、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(12) 前記発射アセンブリが、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを備える、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(13) 前記第1のアクチュエータは、前記第2の半体の第1の側に位置し、前記第2のアクチュエータは、前記第2の半体の第2の側に位置する、実施態様12に記載の外科用ステープラ。
(14) 前記発射アセンブリが、複数のステープルを前記ステープルカートリッジから駆動するように構成されたカム部材を備える、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(15) 前記カム部材は、前記発射ビームに対して固定されている、実施態様14に記載の外科用ステープラ。
【0075】
(16) 外科用ステープラであって、
(a)第1の細長い部材と、ステープルを形成するように構成された表面と、を備える第1の半体と、
(b)前記第1の半体と解放可能に連結するように構成された第2の半体であって、遠位カートリッジチャネルを有する第2の細長い部材を備える、第2の半体と、
(c)前記第2の細長い部材の前記遠位カートリッジチャネルと選択的に連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、中央スロットを画定するカートリッジ本体を備える、ステープルカートリッジアセンブリと、
(d)前記ステープルカートリッジアセンブリの前記中央スロット内で作動するように構成された発射ビームを備える発射アセンブリであって、前記発射アセンブリは、前記第1の半体の前記表面と前記ステープルカートリッジアセンブリとの間に捕捉された組織をステープル留めし切断するために、発射前近位位置から遠位位置に向かって作動するように構成されている、発射アセンブリと、
(e)ロック構成にある前記発射アセンブリの発射を阻止し、ロック解除構成にある前記発射アセンブリの発射を可能にするように構成されたロックアウトアセンブリであって、前記ロックアウトアセンブリは、前記ステープルカートリッジアセンブリと枢動可能に連結され、第1の位置において前記中央スロットを横切って延在し、第2の位置において前記中央スロットの片側に沿って延在するように構成された旋回ゲートを備え、前記旋回ゲートは、前記第1の位置にある間に前記発射アセンブリを前記ロック解除構成に駆動するように構成され、前記旋回ゲートは、前記旋回ゲートが前記第2の位置にある間に前記発射アセンブリが前記ロック構成をとることを可能にするように構成され、前記発射ビームは、前記発射前近位位置から前記遠位位置に向かう作動に応答して前記旋回ゲートを前記第1の位置から前記第2の位置に駆動するように構成されている、ロックアウトアセンブリと、
(f)前記旋回ゲートの近位に位置し、前記中央スロットを横切って延在するブリッジ部材であって、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジチャネルに挿入されるときに、前記発射ビームが前記旋回ゲートを前記第2の位置に駆動することを阻止するように構成されている、ブリッジ部材と、を備える外科用ステープラ。
(17) 前記ブリッジ部材が、前記ステープルカートリッジアセンブリの近位端に位置している、実施態様16に記載の外科用ステープラ。
(18) 前記ブリッジ部材が、前記ステープルカートリッジアセンブリが前記遠位カートリッジ内に挿入される際に前記発射ビームが前記旋回ゲートを前記第2の位置に駆動することを前記ブリッジ部材が阻止する際に、前記発射ビームに接触するように構成された下向き縁部を備える、実施態様16又は17に記載の外科用ステープラ。
(19) 前記ブリッジ部材が、内部空洞を画定する、実施態様16に記載の外科用ステープラ。
(20) 外科用ステープラのカートリッジチャネルと連結するように構成されたステープルカートリッジアセンブリであって、前記ステープルカートリッジアセンブリが、
(a)前記外科用ステープラの発射ビームを摺動可能に受容するように寸法決めされた中央スロットを画定するステープルカートリッジ本体であって、
(i)近位端と、
(ii)遠位端と、
(iii)前記近位端と前記遠位端との間に延在するステープルデッキと、を備え、前記ステープルデッキが、複数のステープル開口部を画定する、ステープルカートリッジ本体と、
(b)前記ステープルカートリッジ本体と枢動可能に連結された旋回ゲートであって、第1の位置と第2の位置との間で枢動するように構成され、前記第1の位置において前記中央スロットを横切って延在し、前記第2の位置において前記中央スロットに沿って延在する、旋回ゲートと、
(c)前記中央スロットを横切って延在し、前記旋回ゲートに対して近位に位置するブリッジ部材であって、前記ブリッジ部材が前記中央スロットの閉鎖近位端を画定する、ブリッジ部材と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。
【国際調査報告】