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特表2024-533831ネジ駆動モジュールおよびこれを含む椎間体融合ケージ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ネジ駆動モジュールおよびこれを含む椎間体融合ケージ
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20240905BHJP
   A61B 17/58 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
A61F2/44
A61B17/58
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519978
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 KR2022014800
(87)【国際公開番号】W WO2023055190
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0130532
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0124177
(32)【優先日】2022-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524121465
【氏名又は名称】シージー バイオ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ウィス
【テーマコード(参考)】
4C097
4C160
【Fターム(参考)】
4C097AA10
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC06
4C097CC12
4C097CC18
4C160LL24
4C160LL69
(57)【要約】
ネジ駆動モジュールとこれを含む椎間体融合ケージが開示される。本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールは、ネジヘッドと、前記ネジヘッドから延び、外周面にネジ山を有するネジ胴体とを含むネジと、前記ネジヘッドが回転可能に収容されるハウジングと、前記ハウジングに配置され、前記ネジヘッドに設定された限界トルク未満のトルクに対しては、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記ネジヘッドの回転を許容する限界トルク設定部材と、を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネジヘッドと、前記ネジヘッドから延び、外周面にネジ山を有するネジ胴体とを含むネジと、
前記ネジヘッドが回転可能に収容されるハウジングと、
前記ハウジングに配置され、前記ネジヘッドに設定された限界トルク未満のトルクに対しては、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記ネジヘッドの回転を許容する限界トルク設定部材と、を含む、ネジ駆動モジュール。
【請求項2】
前記ネジヘッドは、外周面に一つ以上の第1溝を有し、
前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの第1溝に挿入された状態で、設定された限界トルクが加えられる前は、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記第1溝から離脱して前記ネジヘッドの回転を許容する、請求項1に記載のネジ駆動モジュール。
【請求項3】
前記第1溝は、前記ネジの長手方向に沿って形成される、請求項2に記載のネジ駆動モジュール。
【請求項4】
前記第1溝は、前記ネジヘッドの周方向に沿って一定間隔で複数配置される、請求項2に記載のネジ駆動モジュール。
【請求項5】
前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの周りの少なくとも一部を囲んで配置される部材胴体と、前記第1溝に挿入されるように前記部材胴体から前記ネジヘッドに向かって突出した係止部と、を含む、請求項2に記載のネジ駆動モジュール。
【請求項6】
前記ネジヘッドは、周方向に沿って連続的に陥入された第2溝をさらに含み、
前記第2溝の一部分に挿入された状態で前記ハウジングに固定配置されて、前記ネジが前記ハウジングから脱離することを防止する脱離防止部材をさらに含む、請求項1に記載のネジ駆動モジュール。
【請求項7】
前記逸脱防止部材は、ピン形状に形成され、前記ネジと垂直に配置される、請求項6に記載のネジ駆動モジュール。
【請求項8】
ネジヘッドと前記ネジヘッドから延び、外周面にネジ山を有するネジ胴体とを含むネジと、前記ネジヘッドが回転可能に収容されるハウジングと、前記ハウジングに配置され、前記ネジヘッドに設定された限界トルク未満のトルクに対しては、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記ネジヘッドの回転を許容する限界トルク設定部材と、を含むネジ駆動モジュールと、
前記ネジのネジ胴体がネジ回転可能に結合されるガイド部材と、
前記ハウジングに可動可能に連結され、前記ネジ駆動モジュールと前記ガイド部材との間の相対運動によって変位する一つ以上のプレートと、を含み、
前記ネジが回転するとき、前記ネジ駆動モジュールが前記ガイド部材に対して前方または後方に相対運動し、前記ガイド部材によって前記プレートが変位する、椎間体融合ケージ。
【請求項9】
前記ガイド部材は、上下に貫通して形成されたガイド胴体を備え、
前記ネジ駆動モジュールは、前記ガイド胴体の内部に配置される、請求項8に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項10】
前記ガイド部材は、前方に形成されたネジ孔を備え、
前記ネジのネジ胴体は、前記ネジ孔にネジ結合される、請求項9に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項11】
前記ガイド部材は、前記ガイド胴体と連通して後方に貫通形成された後方孔をさらに備え、
前記後方孔を通過した駆動ツールが前記ネジヘッドに到達できる、請求項9に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項12】
前記ハウジングは、上下方向に形成された第1連結部を備え、前記プレートは、前記第1連結部に上下方向に可動可能に連結される第2連結部を備える、請求項8に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項13】
前記ネジヘッドは、外周面に一つ以上の第1溝を有し、
前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの第1溝に挿入された状態で、設定された限界トルクが加えられる前は、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記第1溝から離脱して前記ネジヘッドの回転を許容する、請求項8に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項14】
前記第1溝は、前記ネジの長手方向に沿って形成される、請求項13に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項15】
前記第1溝は、前記ネジヘッドの周方向に沿って一定間隔で複数配置される、請求項14に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項16】
前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの周りの少なくとも一部を囲んで配置される部材胴体と、前記第1溝に挿入されるように前記部材胴体から前記ネジヘッドに向かって突出した係止部と、を含む、請求項14に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項17】
前記ネジヘッドは、周方向に沿って連続的に陥入された第2溝をさらに含み、
前記第2溝の一部分に挿入された状態で前記ハウジングに固定配置されて、前記ネジが前記ハウジングから離脱することを防止する脱離防止部材をさらに含む、請求項9に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項18】
前記脱離防止部材は、ピン形状に形成され、前記ネジと垂直に配置される、請求項17に記載の椎間体融合ケージ。
【請求項19】
前記ガイド部材は、前記ガイド胴体の両側側壁に前後方向に形成された側方ガイド部をさらに備え、
前記離脱防止部材は、前記ハウジングの両側を貫通して配置され、一端部と他端部とがそれぞれ前記側方ガイド部に安着する、請求項18に記載の椎間体融合ケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネジ駆動モジュールおよびこれを含む椎間体融合ケージに関し、より詳細には、体内拡張が必要なインプラントに適用できるネジ駆動モジュールおよびこれを含む椎間体融合ケージに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、体内で拡張が必要なインプラントは、拡張のための駆動系を備える。このような駆動系の駆動方式としては、ネジ駆動方式が多く採用されている。例えば、体内でネジの回転によってプレートが上側または下側に変位できる構造を有する拡張型椎間体融合ケージが披露されている。
【0003】
従来のネジ駆動構造は、ほとんどがネジの緩みを防止するための別の構成を有しておらず、体内でインプラントに付加される圧力を唯一の固定手段として提供されるに留まっている。これにより、インプラントを移植された患者に事故などにより一定レベル以上の衝撃が加えられるか、またはインプラント移植後の患者の生活過程でインプラントに持続的な疲労が累積した場合、ネジが緩みながらインプラントの拡張状態が崩れるという問題が発生することがある。このような問題を解決するために、ネジ駆動方式で体内で拡張されるインプラントが移植後の拡張状態を安定して維持できるように、ネジの緩みを防止する構造の開発が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国登録特許第2315201号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、ネジ駆動に機械的な最小限の限界トルク(Threshold torque)を付加することにより、意図しないネジの緩みが予防されるネジ駆動モジュールおよびこれを含む椎間体融合ケージを提供するものである。
【0006】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及していないまた他の課題は、以下の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、ネジヘッドと、前記ネジヘッドから延び、外周面にネジ山を有するネジ胴体とを含むネジと、前記ネジヘッドが回転可能に収容されるハウジングと、前記ハウジングに配置され、前記ネジヘッドに設定された限界トルク未満のトルクに対しては、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記ネジヘッドの回転を許容する限界トルク設定部材と、を含むネジ駆動モジュールが提供される。
【0008】
本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールにおいて、前記ネジヘッドは、外周面に一つ以上の第1溝を有し、前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの第1溝に挿入された状態で、設定された限界トルクが加えられる前は、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記第1溝から離脱して前記ネジヘッドの回転を許容することができる。
【0009】
本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールにおいて、前記第1溝は、前記ネジの長手方向に沿って形成され得る。
【0010】
本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールにおいて、前記第1溝は、前記ネジヘッドの周方向に沿って一定間隔で複数配置され得る。
【0011】
本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールにおいて、前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの周りの少なくとも一部を囲んで配置される部材胴体と、前記第1溝に挿入されるように前記部材胴体から前記ネジヘッドに向かって突出した係止部とを含むことができる。
【0012】
本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールにおいて、前記ネジヘッドは、周方向に沿って連続的に陥入された第2溝をさらに含み、前記ネジ駆動モジュールは、前記第2溝の一部分に挿入された状態で前記ハウジングに固定配置されて、前記ネジが前記ハウジングから脱離することを防止する脱離防止部材をさらに含むことができる。
【0013】
本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールにおいて、前記逸脱防止部材は、ピン形状に形成され、前記ネジと垂直に配置され得る。
【0014】
本発明の他の一態様によれば、ネジヘッドと、前記ネジヘッドから延び、外周面にネジ山を有するネジ胴体とを含むネジと、前記ネジヘッドが回転可能に収容されるハウジングと、前記ハウジングに配置され、前記ネジヘッドに設定された限界トルク未満のトルクに対しては、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記ネジヘッドの回転を許容する限界トルク設定部材と、を含むネジ駆動モジュールと、前記ネジのネジ胴体がネジ回転可能に結合されるガイド部材と、前記ハウジングに可動可能に連結され、前記ネジ駆動モジュールと前記ガイド部材との間の相対運動によって変位する一つ以上のプレートと、を含み、前記ネジが回転するとき、前記ネジ駆動モジュールが前記ガイド部材に対して前方または後方に相対運動し、前記ガイド部材によって前記プレートが変位する椎間体融合ケージが提供される。
【0015】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記ガイド部材は、上下に貫通して形成されたガイド胴体を備え、前記ネジ駆動モジュールは、前記ガイド胴体の内部に配置され得る。
【0016】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記ガイド部材は、前方に形成されたネジ孔を備え、前記ネジのネジ胴体は、前記ネジ孔にネジ結合され得る。
【0017】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記ガイド部材は、前記ガイド胴体と連通して後方に貫通形成された後方孔をさらに備え、前記後方孔を通過した駆動ツールが前記ネジヘッドに到達することができる。
【0018】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記ハウジングは、上下方向に形成された第1連結部を備え、前記プレートは、前記第1連結部に上下方向に可動可能に連結される第2連結部を備えることができる。
【0019】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記ネジヘッドは、外周面に一つ以上の第1溝を有し、前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの第1溝に挿入された状態で、設定された限界トルクが加えられる前は、前記ネジヘッドの回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、前記第1溝から離脱して前記ネジヘッドの回転を許容することができる。
【0020】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記第1溝は、前記ネジの長手方向に沿って形成され得る。
【0021】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記第1溝は、前記ネジヘッドの周方向に沿って一定間隔で複数配置され得る。
【0022】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記限界トルク設定部材は、前記ネジヘッドの周りの少なくとも一部を囲んで配置される部材胴体と、前記第1溝に挿入されるように前記部材胴体から前記ネジヘッドに向かって突出した係止部とを含むことができる。
【0023】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記ネジヘッドは、周方向に沿って連続的に陥入された第2溝をさらに含み、前記第2溝の一部分に挿入された状態で前記ハウジングに固定配置されて、前記ネジが前記ハウジングから離脱することを防止する脱離防止部材をさらに含むことができる。
【0024】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記脱離防止部材は、ピン形状に形成され、前記ネジと垂直に配置され得る。
【0025】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージにおいて、前記ガイド部材は、前記ガイド胴体の両側側壁に前後方向に形成された側方ガイド部をさらに備え、前記離脱防止部材は、前記ハウジングの両側を貫通して配置され、一端部と他端部とがそれぞれ前記側方ガイド部に安着し得る。
【発明の効果】
【0026】
本発明の実施形態によれば、限界トグル設定部材がネジ駆動に機械的最小限の限界トルク(Threshold torque)を付加することによって、ネジ駆動モジュールで意図しないネジの緩みを防止することができ、このような構造を有するネジ駆動モジュールを介して拡張型椎間体融合ケージが患者の体内に移植された後、拡張状態を安定して維持することができる。
【0027】
本発明の効果は、上述の効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明または特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能な全ての効果を含むと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールの前方斜視図である。
【0029】
図2】本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールの後方斜視図である。
【0030】
図3】本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールのハウジングを透明に示す図である。
【0031】
図4】本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールの分解斜視図である。
【0032】
図5】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージの斜視図である。
【0033】
図6】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージを他の方向から示す斜視図である。
【0034】
図7】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージの分解斜視図である。
【0035】
図8】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのネジ駆動モジュールの駆動する様子を示す図である。
【0036】
図9】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度が拡大された状態の斜視図である。
【0037】
図10】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度が拡大された状態の側面図である。
【0038】
図11】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージの前方ガイド部と前方被ガイド部の角度が一致する過程を示す側断面図である。
【0039】
図12】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度拡張後の高さが増加した状態の斜視図である。
【0040】
図13】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度拡張後の高さが増加した状態の側面図である。
【0041】
図14】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージがPLIFに使用される過程を示す図である。
【0042】
図15】本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージがTLIFに使用される過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は,多様な異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されない。図面において本発明を明確に説明するために、説明に関係のない部分は省略し、明細書全体を通して同一または同様の構成要素については同じ参照符号を付した。
【0044】
本明細書および特許請求の範囲で使用される単語および用語は、通常的または辞書的な意味に限定されず、自身の発明を最良の方法で説明するために発明者が用語および概念を定義できる原則に従って本発明の技術的思想に合致する意味と概念として解釈されなければならない。
【0045】
本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせたものが存在することを説明しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものとして理解されなければならない。
【0046】
ある構成要素が他の構成要素の「前方」、「後方」、「側方」、「上部」または「下部」にあることは、特別な事情がない限り、他の構成要素と直接接して「前方」、「後方」、「側方」、「上部」または「下部」に配置されるだけでなく、その中間にまた他の構成要素が配置される場合も含む。また、ある構成要素が他の構成要素と「連結」されていることは、特別な事情がない限り、互いに直接連結されるだけでなく、間接的に互いに連結される場合も含む。
【0047】
以下では、図面を参照して本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールを説明する。
【0048】
図1は、本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールの前方斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールの後方斜視図である。また、図3は、本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールのハウジングを透明に示す図であり、図4は、本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュールの分解斜視図である。
【0049】
本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュール100は、ネジの回転による駆動力を提供する。例えば、ネジ駆動モジュール100は、ネジの回転時にネジに噛合された相対物との関係で前方または後方に相対運動することができる。
【0050】
図1図4を参照すると、本発明の一実施形態に係るネジ駆動モジュール100は、ネジ110、ハウジング120、限界トルク設定部材130、および逸脱防止部材140を含むことができる。
【0051】
ネジ110は、ネジヘッド111と、ネジヘッド111から延び、外周面にネジ山112aを有するネジ胴体112とを含む。ネジ110は、ハウジング120に回転可能に配置され、相対物(図示せず)にネジ結合される。ネジ110の回転によって、ハウジング120と相対物との間がネジ110の長手方向に沿って近づいたり離れたりするように、ハウジング120と相対物は相対運動することができる。
【0052】
ネジヘッド111は、外周面に一つ以上の第1溝111aを有する。第1溝111aは、ネジ110の長手方向に沿って形成され得る。また、第1溝111aは、ネジヘッド111の周方向に沿って一定間隔で複数配置され得る。また、隣接した第1溝111a間には、第1溝111aに比べて相対的に半径方向の外側に突出した第1突出部111bが形成される。
【0053】
本発明の一実施形態において、ネジヘッド111は、周方向に沿って連続的に陥入された第2溝111cをさらに含むことができる。第2溝111cは、離脱防止部材140が挿入できるように形成される。一方、ネジヘッド111は、ネジ胴体112が延びる部分の反対方向の端部に駆動ツール(図示せず)の結合のための駆動ツール結合部111dを備えることができる。
【0054】
ネジ胴体112は、ネジヘッド111に連結され、外周面にネジ山112aを有する。ネジ胴体112のネジ山112aは、相対物に噛合され、ネジ110の回転時にネジの回転力を前記相対物に伝達する。前記相対物に伝達されたネジの回転力は、ハウジング120と前記相対物との間の線形変位のための駆動力に変換される。
【0055】
ハウジング120は、ネジヘッド111を回転可能に収容する。ネジ110のネジ胴体112は、相対物(図示せず)にネジ結合され、ネジヘッド111に結合された駆動ツール(図示せず)によってネジ回転が発生すると、ハウジング120と相対物とは、互いに向かって近づくか、または互いに離れる。
【0056】
本発明の一実施形態において、ハウジング120は、ハウジング胴体121、ネジヘッド配置部122、限界トルク設定部材配置部123、および逸脱防止部材配置部124を含むことができる。
【0057】
ハウジング胴体121は、ネジヘッド111の収容が可能であることを前提に多様な形状を有することができる。本発明の一実施形態において、ハウジング胴体121は、四角ボックス形状を有する。
【0058】
ネジヘッド配置部122は、ハウジング胴体121を前後方向に貫通して形成される。これにより、ネジヘッド配置部122にネジヘッド111が配置された状態で、ネジヘッド111を回転させるための駆動ツールをネジヘッド111に結合することができ、ネジ胴体112がハウジング胴体121の前方に突出し得る。
【0059】
限界トルク設定部材配置部123は、限界トルク設定部材130が配置できるようにハウジング胴体121に形成される。本発明の一実施形態において、限界トルク設定部材配置部123は、ネジヘッド配置部122の少なくとも一部分を包む形状に形成されている。より詳細には、限界トルク設定部材配置部123は、限界トルク設定部材130がハウジング胴体121の側面を貫通して配置できるように両側を貫通するスロット形状を有している。
【0060】
離脱防止部材配置部124は、脱離防止部材140が配置されるようにハウジング胴体121に形成される。本発明の一実施形態において、逸脱防止部材配置部124は、ハウジング胴体121の両側を貫通する貫通孔として形成されるが、逸脱防止部材140の少なくとも一部分がネジヘッド111の第2溝112cに挿入できるように形成される。
【0061】
限界トルク設定部材130は、ハウジング120に配置され、ネジヘッド111に設定された限界トルク未満のトルクに対しては、ネジヘッド111の回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、ネジヘッド111の回転を許容する。限界トルク設定部材130は、ネジヘッド111の第1溝111aに挿入された状態で、設定された限界トルクが加えられる前には、ネジヘッド111の回転を抑制し、限界トルク以上のトルクが加えられた場合、第1溝111aから離脱することにより、ネジヘッド111の回転を許容することができる。
【0062】
本発明の一実施形態において、限界トルク設定部材130は、ネジヘッド111の周りの少なくとも一部を囲んで配置される部材胴体131と、第1溝111aに挿入されるように部材胴体131からネジヘッド111に向かって突出した係止部132とを含むことができる。より詳細には、部材胴体131は、ネジヘッド111を周方向に沿って半分程度包んで配置され、係止部132は、部材胴体131の一側端部からネジヘッド111に向かって突出し得る。係止部132は、第1溝111aに挿入された状態で、前記限界トルク以上のトルクがネジ110に作用する前までネジヘッド111の回転を制限し、限界トルク以上のトルクがネジ110に作用する場合、隣接した第1突出部111bによって押圧されて第1溝111aから離脱し得る。これと関連して、限界トルク以上のトルクがネジ110に加えられる場合、部材胴体131は、弾性変形し得る。
【0063】
離脱防止部材140は、第2溝111cの一部分に挿入された状態でハウジング120に固定配置されて、ネジ110がハウジング120から離脱することを防止する。本発明の一実施形態において、逸脱防止部材140は、ピン形状に形成され得る。より詳細には、離脱防止部材140は、ハウジング胴体121の両側を貫通する貫通孔として形成された離脱防止部材配置部124に挿入された状態で、少なくとも一部分がネジヘッド111の第2溝112cに挿入され得る。また、離脱防止部材140は、ネジ110と垂直に配置され得る。
【0064】
図5は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージの斜視図であり、図6は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージを他の方向から示す斜視図である。また、図7は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージの分解斜視図である。
【0065】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000は、脊椎疾患の手術的治療方法である癒合術(fusion)に利用される装置である。本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000は、ネジ駆動モジュール1100を駆動系として含む。また、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000は、変性椎間板が除去された脊椎骨間に挿入されて、脊椎が癒合するまで脊椎体間を支持する役割を果たす。本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000は、脊椎の前湾角(Lordosis)と高さ(Height)の両方を確保できるようにする。
【0066】
図5図7を参照すると、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000は、ネジ駆動モジュール1100、ガイド部材1200、およびプレート1300を含むことができる。
【0067】
ネジ駆動モジュール1100は、ネジ1110の回転によってガイド部材1200と相対運動し、プレート1300の変位を引き起こす。ネジ駆動モジュール1100は、ネジ1110、ハウジング1120、限界トルク設定部材1130、および逸脱防止部材1140を含むことができる。
【0068】
ネジ1110は、ネジヘッド1111と、ネジヘッド1111から延び、外周面にネジ山1112aを有するネジ胴体1112とを含む。
【0069】
ネジヘッド1111は、外周面に一つ以上の第1溝1111aを有する。第1溝1111aは、ネジ1110の長手方向に沿って形成され得る。また、第1溝1111aは、ネジヘッド1111の周方向に沿って一定間隔で複数配置され得る。一方、隣接した第1溝1111a間には、第1溝1111aに比べて相対的に半径方向の外側に突出した第1突出部1111bが形成される。
【0070】
また、ネジヘッド1111は、周方向に沿って連続的に陥入された第2溝1111cをさらに含むことができる。第2溝1111cは、離脱防止部材1140が挿入できるように形成される。
【0071】
ネジ胴体1112は、ネジヘッド1111に連結され、外周面にネジ山1112aを有する。ネジ胴体1112のネジ山1112aは、ガイド部材1200に噛合され、ネジ1110の回転時にネジの回転力をガイド部材1200に伝達する。ガイド部材1200に伝達されたネジの回転力は、ハウジング1120とガイド部材1200との間の直線変位のための駆動力に変換される。
【0072】
ハウジング1120は、ネジヘッド1111を回転可能に収容する。ネジ1110のネジ胴体1112は、ガイド部材1200にネジ結合され、ネジヘッド1111に結合された駆動ツール(図示せず)によってネジ回転が発生すると、ハウジング1120とガイド部材1200とは、互いに向かって近づくか、または互いに離れる。
【0073】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000において、ハウジング1120は、ハウジング胴体1121、ネジヘッド配置部1122、限界トルク設定部材配置部1123、離脱防止部材配置部1124、ガイド孔1125、第1連結部1126、およびプレート部1127を含むことができる。
【0074】
ハウジング胴体1121は、上下に貫通されたボックス形状を有する。ハウジング胴体1121の上下貫通部分には、骨移植材が充填され得る。ハウジング胴体1121の左右幅は、後述するガイド部材1200のガイド胴体1210の上下貫通部分の左右幅に相応することができる。
【0075】
ネジヘッド配置部1122は、ハウジング胴体1121を前後方に貫通して形成される。より詳細には、ネジヘッド配置部1122は、ハウジング胴体1121の前方壁体1121aを前後方に貫通して形成される。ネジヘッド配置部1122にネジヘッド1111が配置された状態で、ネジ胴体1112は、ハウジング胴体1121の前方に突出し得る。
【0076】
限界トルク設定部材配置部1123は、限界トルク設定部材1130を配置できるようにハウジング胴体1121に形成される。より詳細には、限界トルク設定部材配置部1123は、ハウジング胴体1121の前方壁体1121aに形成され得る。本発明の一実施形態において、限界トルク設定部材配置部1123は、ネジヘッド配置部1122を周方向に沿って包む形状に形成されている。また、限界トルク設定部材配置部1123は、限界トルク設定部材1130がハウジング胴体1121の前方壁体1121aの側面を貫通して配置できるように両側を貫通するスロット形状を有している。
【0077】
離脱防止部材配置部1124は、脱離防止部材1140が配置されるようにハウジング胴体1121に形成される。本発明の一実施形態において、逸脱防止部材配置部1124は、ハウジング胴体1121の両側を貫通する貫通孔として形成される。より詳細には、離脱防止部材配置部1124は、ハウジング胴体1121の前方壁体1121aの両側を貫通するが、離脱防止部材1140の少なくとも一部分がネジヘッド1111の第2溝1111cに挿入できるように形成される。
【0078】
ガイド穴1125は、ネジを回転させるための駆動ツール(図示せず)がハウジング胴体1121の上下貫通部分を通過してネジヘッド1111に到達できるようにハウジング胴体1121の後方壁体1121bを前後方向に貫通して形成される。ガイドホール1125を介して前記駆動ツールがネジヘッド1111に到達することができる。
【0079】
第1連結部1126は、プレート1300が上下方向に可動可能に連結されるようにハウジング胴体1121に形成される。本発明の一実施形態において、第1連結部1126は、ハウジング胴体1121の左右側壁1121cに備えられる。第1連結部1126は、後述するプレート1300の第2連結部1340と噛み合う。例えば、第1連結部1126は、上下方向に陥入された溝形状を含むことができる。
【0080】
プレート部1127は、ハウジング胴体1121の下側に連結される。プレート部1127は、後述するプレート1300と対向配置され得る。プレート部1127は、ハウジング胴体1121の前方、後方、および両側方に延び得る。これにより、プレート部1127は、椎間体融合ケージ1000の下部面を形成することができる。一方、プレート部1127の中央部分は、ハウジング胴体1121の上下貫通部分と連通するように上下貫通された形状を有することができる。また、限界トルク設定部材配置部1123への限界トルク設定部材1130の挿入をガイドするようにプレート部1127の両側には、角から限界トルク設定部材配置部1123側にガイド溝1127aが備えられ得る。
【0081】
限界トルク設定部材1130は、ハウジング1120に配置され、ネジヘッド1111に設定された限界トルク未満のトルクに対しては、ネジヘッド1111の回転を防止し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、ネジヘッド1111の回転を許容する。本発明の一実施形態において、限界トルク設定部材1130は、ネジヘッド1111の第1溝1111aに挿入された状態で、設定された限界トルクが加えられる前には、ネジヘッド1111の回転を抑制し、前記限界トルク以上のトルクが加えられた場合、隣接した第1突出部1111bによって第1溝1111aから離脱してネジヘッド1111の回転を許容することができる。
【0082】
限界トルク設定部材1130は、ネジヘッド1111の周りの少なくとも一部を囲んで配置される部材胴体1131と、第1溝1111aに挿入されるように部材胴体1131からネジヘッド1111に向かって突出した係止部1132とを含むことができる。例えば、部材胴体1131は、ネジヘッド1111を周方向に沿って半分程度包んで配置され、係止部1132は、部材胴体1131の一側端部からネジヘッド1111に向かって突出し得る。これと関連して、限界トルク以上のトルクがネジ1110に加えられる場合、部材胴体1131は、弾性変形し得る。
【0083】
離脱防止部材1140は、第2溝1111cの一部分に挿入された状態でハウジング1120に固定配置されて、ネジ1110がハウジング1120から離脱することを防止する。本発明の一実施形態において、逸脱防止部材1140は、ピン形状に形成され得る。より詳細には、離脱防止部材1140は、ハウジング胴体1121の両側を貫通する貫通孔として形成された離脱防止部材配置部1124に挿入された状態で、少なくとも一部分がネジヘッド1111の第2溝1111cに挿入され得る。また、離脱防止部材1140は、ネジ1110と垂直に配置され得る。
【0084】
図8は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのネジ駆動モジュールの駆動する様子を示す図である。
【0085】
図8を参照すると、限界トルク設定部材1130の係止部1132が第1溝1111aに挿入された状態で、限界トルク以上のトルクが加えられる前までネジ1110の回転は係止部1132によって制限される。係止部1132が挿入されている第1溝1111aに隣接した突出部1111bが係止部1132に係止されて、ネジの回転を抑制するためである。一方、前記限界トルク以上のトルクがネジ1110に加えられる場合、ネジヘッド1111の突出部1111bは、係止部1132を第1溝1111aから半径方向の外側に押し出す。これにより、ネジヘッド1111が回転しながらネジ1110の回転が行われる。ネジ1110の回転によって、ネジ1110に噛合されたガイド部材1200の挙動が行われ得る。
【0086】
ガイド部材1200は、ネジ1110のネジ胴体1112がネジ回転可能に結合される。ガイド部材1200は、ネジ駆動モジュール1100と相対運動して前方または後方に変位し、ガイド部材1200とネジ駆動モジュール1100との相対的な位置変化によってプレート1300の変位が発生する。ガイド部材1200は、ガイド胴体1210、前方ガイド部1220、後方ガイド部1230、ネジ孔1240、および後方孔1250を含むことができる。
【0087】
ガイド胴体1210は、上下が貫通して形成される。ガイド胴体1210は、中央部分が貫通されたフレーム形状を有することができる。また、ガイド胴体1210は、全体的に四角形状を有することができる。ガイド胴体1210の内部にネジ駆動モジュール1100のハウジング1120のハウジング胴体1121が配置され、ハウジング1120に回転可能に結合されたネジ1110の回転によってハウジング1120がガイド胴体1210内でガイド部材1200と相対運動する。上述したように、ガイド胴体1210の上下貫通部分は、ネジ駆動モジュール1100のハウジング胴体1211の左右幅に相応する左右幅を有することができる。
【0088】
前方ガイド部1220は、ガイド胴体1210の前方部分に傾斜して形成される。前方ガイド部1220は、ガイド部材1200の変位時にプレート1300の前方被ガイド部1320をガイドし、プレート1300の前方部分の上昇をガイドする。本発明の一実施形態において、前方ガイド部1220は、ガイド胴体1210の前方部分の側壁から両側に突出するが、後方から前方側に下方向に傾斜するように所定の角度を有して形成されている。
【0089】
後方ガイド部1230は、ガイド胴体1210の後方部分に傾斜して形成される。後方ガイド部1230は、ガイド部材1200の変位時にプレート1300の後方被ガイド部1330をガイドする。言い換えれば、後方ガイド部1230によってプレート1300の後方部分の上昇がガイドされる。本発明の一実施形態において、後方ガイド部1230は、ガイド胴体1210の後方部分の側壁から両側に突出するが、後方から前方側に下方向に傾斜するように所定の角度を有して形成されている。
【0090】
ネジ孔1240は、ガイド胴体1210の前方に形成され得る。ネジ孔1240は、ガイド胴体1210の前方側壁を前後方に貫通して形成され得る。ガイド胴体1210に配置されたネジ駆動モジュール1100のネジ1110のネジ胴体1112は、ネジ孔1240に噛合して配置され得る。これにより、ネジ1110の駆動時にガイド部材1200がネジ駆動モジュール1100のハウジング1120に対して前方または後方に相対運動できるようになる。
【0091】
後方孔1250は、ガイド胴体1210と連通されてガイド胴体1210の後方に形成される。より詳細には、後方孔1250は、ガイド胴体1210の後方側壁を前後方向に貫通して形成され得る。後方孔1250は、ネジ駆動モジュール1100のネジ1110を駆動させるための駆動ツールがガイド胴体1210の内部に進入できるようにする。後方孔1250を介してガイド胴体1210に進入した駆動ツールは、ハウジング1120のガイドホール1125を貫通してネジ1110に到達することができる。
【0092】
プレート1300は、ハウジング1120に可動可能に連結され、ネジ駆動モジュール1100とガイド部材1200との間の相対運動によって変位する。ネジ1110が回転するとき、ネジ駆動モジュール1100がガイド部材1200に対して前方または後方に相対運動し、ガイド部材1200によってプレート1300が変位することができる。ここで、プレート1300の変位は、プレート1300の一部分または全体が上側または下側に移動することを意味することができる。
【0093】
プレート1300は、椎間体融合ケージ1000の前湾角と高さを形成することができる。本発明の一実施形態において、プレート1300は、椎間体融合ケージ1000の上部面を形成する。プレート1300は、プレート胴体1310、前方被ガイド部1320、後方被ガイド部1330、および第2連結部1340を含むことができる。
【0094】
プレート胴体1310は、全体的に四角形状を有し、上下方向に貫通している。プレート胴体1310は、貫通部分を基準として四方に下側に延びた側壁を有している。
【0095】
前方被ガイド部1320は、ガイド部材1200の前方ガイド部1220によってガイドされる。プレート1300がガイド部材1200に対して相対運動し、前方被ガイド部1320が前方ガイド部1220によってガイドされるとき、プレート1300の前方部分が上昇し得る。本発明の一実施形態において、前方被ガイド部1320は、プレート胴体1310の両側壁の内側面に陥入形成されるが、後方から前方側に下向きに傾斜した形状に陥入形成されている。
【0096】
後方被ガイド部1330は、ガイド部材1200の後方ガイド部1230によってガイドされる。プレート1300がガイド部材1200に対して相対運動し、後方被ガイド部1330が後方ガイド部1230によってガイドされるとき、プレート1300の後方部分が上昇し得る。本発明の一実施形態において、後方被ガイド部1330は、プレート胴体1310の後方側壁に備えられ、後方から前方側に下向きに傾斜して形成されている。
【0097】
第2連結部1340は、第1連結部1126に上下方向に可動可能に連結される。第2連結部1340は、プレート1300をネジ駆動モジュール1100のハウジング1120と連結させる。本発明の一実施形態において、第2接続部1340は、ハウジング1120の第1連結部1126に上下方向に可動可能に連結され得る。本発明の一実施形態において、第2接続部1340は、プレート胴体1310の両側壁の内側面から突出するが、上下方向に延びた部分を含むことができる。
【0098】
以下、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000の作動に対して説明する。
【0099】
図9は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度が拡大された状態の斜視図である。また、図10は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度が拡大された状態の側面図であり、図11は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージの前方ガイド部と前方被ガイド部の角度が一致する過程を示す側断面図である。
【0100】
図9図11を参照すると、プレート1300がガイド部材1200に対して拡張されていない状態で、ネジ駆動モジュール1100のネジ1110が一方向に回転するとき、ガイド部材1200がネジ駆動モジュール1100に対して前方に移動しながらプレート1300が変位する。このとき、優先的にプレート1300の前方部分が垂直方向に移動されて、プレート1300とガイド部材1200とがなす角度が増加する。これと関連して、ネジ1110の回転は、ネジに前記限界トルク以上のトルクが加えられるときに行われ得る。
【0101】
図11に示すように、プレート1300の前方部分の角度拡張は、プレート1300の前方被ガイド部1320が地面に対してなす角度αとガイド部材1200の前方ガイド部1220が地面に対してなす角度βが等しくなるまで行われる。プレート1300の非拡張状態で前方ガイド部1220が地面に対してなす角度βは、プレート1300の前方被ガイド部1320が地面に対してなす角度αよりも小さく形成されている。これにより、プレート1300の変位時、前方ガイド部1220と前方被ガイド部1320が地面に対してなす角度が等しくなるまでプレート1300の前方部分が上昇し、前湾角(Lordosis)の拡張が発生することがある。言い換えれば、前方ガイド部1220が地面に対してなす角度βは、椎間体融合ケージ1000が提供できる脊椎の前湾角(Lordosis)に対応することができる。一方、プレート1300の前方部分の上昇とともに、プレート1300がガイド部材1200に対して後方に相対移動しながら、プレート1300の後方被ガイド部1330とガイド部材1200の後方ガイド部1230とが当接する。
【0102】
このように、プレート1300の変位初期には、前方ガイド部1220と前方被ガイド部1320が地面に対してなす角度が等しくなるまでプレート1300の前方部分が上昇する。その結果、前湾角(Lordosis)の拡張が発生することがある。このような過程を通じて、椎間体融合ケージ1000は、患者の椎間体空間に挿入された状態で脊椎の前湾角を予め設定された角度に作ることができる。
【0103】
図12は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度拡張後の高さが増加した状態の斜視図である。また、図13は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージのプレートの角度拡張後の高さが増加した状態の側面図である。
【0104】
図12および図13を参照すると、プレート1300の前方部分の上昇が最大に行われて、プレート1300の前方被ガイド部1320が地面に対してなす角度とガイド部材1200の前方ガイド部1220が地面に対してなす角度とが等しくなり、プレート1300の後方被ガイド部1330とガイド部材1200の後方ガイド部1230とが当接した状態で、ネジ駆動モジュール1100ネジ1110が一方向に追加回転すると、プレート1300全体が垂直方向に移動しながら高さが増加する。すなわち、角度が設定された角度だけ増加した後には、ネジ1110の追加回転時、プレート1300の前方被ガイド部1320および後方被ガイド部1330がガイド部材1200の前方ガイド部1220および後方ガイド部1230にそれぞれ当接した状態で、ガイド部材1200がネジ駆動モジュール1100に対して相対的に前方に移動するにつれて、プレート1300は、全体的に垂直上方向に移動し、これにより、椎間体融合ケージ1000の高さ拡張が行われる。このとき、拡張高さは、椎間体融合ケージ1000が確保しようとする椎間体間空間の高さに相応じて設定され得る。これと関連して、ネジ1110の回転は、ネジに前記限界トルク以上のトルクが加えられるときに行われ得る。
【0105】
本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000の変位は、可逆的である。言い換えれば、椎間体融合ケージ1000が拡張された状態で、ネジ1110に前記限界トルク以上のトルクが他方向に加えられる場合、上述したガイド部材1200およびプレート1300の変位は、逆に進行され得る。
【0106】
一方、ネジ駆動モジュール1100とガイド部材1200との間の相対運動と関連して、ガイド部材1200は、ガイド胴体1210の両側壁に前後方向に形成された側方ガイド部1260をさらに備えることができる。また、離脱防止部材1140は、ハウジング1120の両側を貫通して配置されるが、一端部と他端部とがそれぞれ側方ガイド部1260に安着し得る。
【0107】
本発明の一実施形態において、側方ガイド部1260は、ガイド胴体1210の両側側壁の上端の角に備えられ得る。また、ピン形状の離脱防止部材1140の一端部および他端部は、ハウジング1120の両側に突出してネジ駆動モジュール1100がガイド部材1200に対して相対移動する時に側方ガイド部1260によってガイドされ得る。
【0108】
図14は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージがPLIFに使用される過程を示す図である。図15は、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージがTLIFに使用される過程を示す図である。
【0109】
図14および図15を参照すると、本発明の一実施形態に係る椎間体融合ケージ1000は、PLIF(Posterior Lumbar Interbody Fusion)およびTLIF(Transforaminal Lumbar Interbody Fusion)の両方に使用可能である。椎間体融合ケージ1000は、上部の脊椎体A1と下部の脊椎体A2との間の空間に挿入されて、前湾角(Lordosis)と高さ(Height)の両方を拡張できるようにする。また、患者の体内に挿入後に拡張されることで、挿入時に最小侵襲的施術を可能にする。
【0110】
本発明の一実施形態について説明したが、本発明の思想は、本明細書に提示される実施形態によって限定されない。本発明の思想を理解する当業者は、同一の思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施形態を容易に提案することができるが、これも本発明の思想の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8(a)】
図8(b)】
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】