IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジェイシス メディカル インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-533835高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造
<>
  • 特表-高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造 図1
  • 特表-高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造 図2
  • 特表-高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造 図3
  • 特表-高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造 図4
  • 特表-高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造
(51)【国際特許分類】
   A61N 7/02 20060101AFI20240905BHJP
【FI】
A61N7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520022
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 KR2022013874
(87)【国際公開番号】W WO2023063601
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0134650
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520331970
【氏名又は名称】ジェイシス メディカル インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】307, 308, 401, 808, 1015, DAERYUNG TECHNO TOWN 8TH, 96, GAMASAN-RO, GEUMCHEON-GU, SEOUL 08501, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】イ ウォンジュ
(72)【発明者】
【氏名】コン ユンキュン
(72)【発明者】
【氏名】ファン ソミン
(72)【発明者】
【氏名】カン ドンファン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ33
4C160MM32
(57)【要約】
本発明による高密度焦点式超音波発生装置は、複数のトランスデューサがトランスデューサホルダーにそれぞれ装着され、前記トランスデューサホルダーは、超音波放射フレームに着脱自在に結合されることにより、それぞれのトランスデューサの個別的な取り替え及び修理を容易にする効果がある。また、前記トランスデューサホルダーの内側面と前記トランスデューサとの間をフレキシブルグルーの接着を通じてシーリングすることにより、漏れを遮断することができながらも、トランスデューサの前面がグルーによって塞がれないために、トランスデューサの前面で前方に発生する超音波エネルギーの損失が防止されるので、効率が向上する。また、トランスデューサホルダーの内部でトランスデューサとの間には、フレキシブルグルーで接着されることにより、前記トランスデューサの位置は固定されながらも、前記トランスデューサの振動が可能であるために、前記トランスデューサの振動波エネルギーの損失が減少しうる。また、トランスデューサホルダーと超音波放射フレームとの間は、Oリングのようなシーリング部材によってシーリングされることにより、超音波放射フレームの前面から後方への漏れが防止されるだけではなく、超音波放射フレームからトランスデューサホルダーの着脱が容易であるという利点がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面が凹状に形成され、複数の結合孔が形成された超音波放射フレームと、
前記超音波放射フレームの前方で前記複数の結合孔にそれぞれ挿入されて、前記超音波放射フレームを貫通して着脱自在に結合された複数のトランスデューサホルダーと、
複数の前記トランスデューサホルダーに前面が露出されるようにそれぞれ装着された複数のトランスデューサと、を含み、
前記トランスデューサの裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記トランスデューサホルダーとの間は、接着部材によって接着されて、前記トランスデューサホルダーの内部で前記トランスデューサが振動可能にシーリングされ、
前記トランスデューサホルダーと前記超音波放射フレームとの間は、シーリング部材によってシーリングされた、高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項2】
前記トランスデューサホルダーは、
前記超音波放射フレームの前面に載置され、前記トランスデューサが挿入されて載置される載置溝が形成されたヘッド部と、
前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔を貫通して、前記超音波放射フレームの後方で締結部材によって結合されるように形成されたボディー部と、を含む、請求項1に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項3】
前記載置溝の側面のうち少なくとも一部は、開口されるように形成されて、前記載置溝の内部で前記トランスデューサを振動可能にする、請求項2に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項4】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、
前記載置溝の底面から突出して、前記トランスデューサの下面を支持し、前記トランスデューサと前記底面との間に離隔空間を形成させるための複数の支持突部が形成された、請求項2に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項5】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、
前記載置溝の底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝に挿入された前記トランスデューサの離脱を防止するための係止突部が形成された、請求項2に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項6】
前記シーリング部材は、
前記ヘッド部で前記超音波放射フレームに向けた裏面に形成されたリング状の溝に挿入されたOリングを含む、請求項2に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項7】
前記接着部材は、フレキシブルグルーを含む、請求項1に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項8】
前記トランスデューサホルダーには、
前記トランスデューサに連結された電線が通過して、前記超音波放射フレームの後方に引き出し可能に電線孔が形成され、
前記電線と前記電線孔との間は、防水用グルーによってシーリングされる、請求項1に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項9】
前記トランスデューサホルダーのボディー部は、
前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔に押込まれる軸部と、
前記軸部から後方に延びて、前記結合孔を貫通した後、前記超音波放射フレームの後方で前記締結部材と結合されるネジ部と、を含む、請求項2に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項10】
前記シーリング部材は、
前記軸部に外挿されるOリングと、前記Oリングの後方から前記軸部に外挿されて、前記Oリングを前記超音波放射フレームの裏面に密着させるOリング加圧部材と、を含む、請求項9に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項11】
前記締結部材は、ナットであり、
前記シーリング部材は、
前記Oリング加圧部材と前記ナットとの間に備えられるワッシャーをさらに含む、請求項10に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項12】
前面中央にプローブが配され、前記プローブを中心に複数の結合孔が形成された超音波放射フレームと、
前記超音波放射フレームの前方で前記複数の結合孔にそれぞれ挿入されて、前記超音波放射フレームを貫通し、前記超音波放射フレームの後方で着脱自在に結合された複数のトランスデューサホルダーと、
前記複数のトランスデューサホルダーのうち少なくとも一部の開放された前面にそれぞれ装着された複数のトランスデューサと、を含み、
前記トランスデューサホルダーは、
前記超音波放射フレームの前面に載置され、前記トランスデューサが挿入されて載置される載置溝が形成されたヘッド部と、
前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔を貫通して、前記超音波放射フレームの後方で締結部材によって結合されるように形成され、内側には、前記トランスデューサの上面・下面に連結された電線が通過する電線孔が形成されたボディー部と、を含み、
前記トランスデューサの裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記トランスデューサホルダーとの間は、接着部材によって接着されて、前記トランスデューサホルダーの内部で前記トランスデューサは振動可能にシーリングされ、
前記電線と前記電線孔との間は、防水用グルーによって接着され、
前記超音波放射フレームの前面と前記トランスデューサホルダーのヘッド部との間は、第1シーリング部材によってシーリングされ、
前記超音波放射フレームの裏面と前記トランスデューサホルダーのボディー部との間は、第2シーリング部材によってシーリングされる、高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項13】
前記載置溝の側面のうち少なくとも一部は、開口されるように形成されて、前記載置溝の内部で前記トランスデューサを振動可能にする、請求項12に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項14】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、
前記載置溝の底面から突出して、前記トランスデューサの下面を支持し、前記トランスデューサと前記底面との間に離隔空間を形成させるための複数の支持突部が形成された、請求項12に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項15】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、
前記載置溝の底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝に挿入された前記トランスデューサの離脱を防止するための係止突部が形成された、請求項12に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項16】
前記第1シーリング部材は、
前記ヘッド部で前記超音波放射フレームに向けた裏面に形成されたリング状の溝に挿入されたOリングを含む、請求項12に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項17】
前記トランスデューサホルダーのボディー部は、
前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔に押込まれる軸部と、
前記軸部から後方に延びて、前記結合孔を貫通した後、前記超音波放射フレームの後方で前記締結部材と結合されるネジ部と、を含む、請求項12に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項18】
前記第2シーリング部材は、
前記軸部に外挿されるOリングと、前記Oリングの後方から前記軸部に外挿されて、前記Oリングを前記超音波放射フレームの裏面に密着させるOリング加圧部材と、を含む、請求項17に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項19】
前記第2シーリング部材は、
前記Oリング加圧部材と前記締結部材との間に備えられるワッシャーをさらに含む、請求項18に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項20】
請求項1に記載の漏れ防止結合構造が適用された、高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造及びこれらが適用されたトランスデューサアレイに係り、より詳細には、複数のトランスデューサが超音波放射フレームにトランスデューサホルダーによって個別装着されることにより、漏れ防止のためにシーリングされながらも、個別的に取り替えまたは修理が可能な高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、高密度焦点式超音波(HIFU、high-intensity focused ultrasound)発生装置は、トランスデューサから発生する超音波を集束して高密度の超音波エネルギーを発生させ、それを患者の患部に照射して患部温度を上昇させることにより、外科的手術なしに患部を治療することができる装置である。
【0003】
従来の高密度焦点式超音波発生装置で数十または数百個のトランスデューサを使用する場合、多数のトランスデューサを超音波放射フレームの前面に装着した後、前記超音波放射フレームの前面全体をグルーでコーティングして防水層を形成することにより、前記防水層によって多数のトランスデューサを固定させると共に漏れを防止した。
【0004】
しかし、前記トランスデューサから前方に発生する超音波エネルギーが、前記防水層に吸収されるために、それを補償するために、入力電圧を増加させなければならないという問題点があるだけではなく、前記多数のトランスデューサのうち何れか1つのみ故障しても、前記超音波放射フレームを取り替えねばならないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、漏れの遮断が可能でありながらも、取り替え及び修理が容易な高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造及びこれらが適用されたトランスデューサアレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造は、前面が凹状に形成され、複数の結合孔が形成された超音波放射フレームと、前記超音波放射フレームの前方で前記複数の結合孔にそれぞれ挿入されて、前記超音波放射フレームを貫通して着脱自在に結合された複数のトランスデューサホルダーと、複数の前記トランスデューサホルダーに前面が露出されるようにそれぞれ装着された複数のトランスデューサと、を含み、前記トランスデューサの裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記トランスデューサホルダーとの間は、接着部材によって接着されて、前記トランスデューサホルダーの内部で前記トランスデューサが振動可能にシーリングされ、前記トランスデューサホルダーと前記超音波放射フレームとの間は、シーリング部材によってシーリングされる。
【0007】
前記トランスデューサホルダーは、前記超音波放射フレームの前面に載置され、前記トランスデューサが挿入されて載置される載置溝が形成されたヘッド部と、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔を貫通して、前記超音波放射フレームの後方で締結部材によって結合されるように形成されたボディー部と、を含む。
【0008】
前記載置溝の側面のうち少なくとも一部は、開口されるように形成されて、前記載置溝の内部で前記トランスデューサを振動可能にする。
【0009】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出して、前記トランスデューサの下面を支持し、前記トランスデューサと前記底面との間に離隔空間を形成させるための複数の支持突部が形成される。
【0010】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝に挿入された前記トランスデューサの離脱を防止するための係止突部が形成される。
【0011】
前記シーリング部材は、前記ヘッド部で前記超音波放射フレームに向けた裏面に形成されたリング状の溝に挿入されたOリングを含む。
【0012】
前記トランスデューサホルダーには、前記トランスデューサに連結された電線が通過して、前記超音波放射フレームの後方に引き出し可能に電線孔が形成され、前記電線と前記電線孔との間は、防水用グルーによってシーリングされる。
【0013】
前記トランスデューサホルダーのボディー部は、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔に押込まれる軸部と、前記軸部から後方に延びて、前記結合孔を貫通した後、前記超音波放射フレームの後方で前記締結部材と結合されるネジ部と、を含む。
【0014】
前記シーリング部材は、前記軸部に外挿されるOリングと、前記Oリングの後方から前記軸部に外挿されて、前記Oリングを前記超音波放射フレームの裏面に密着させるOリング加圧部材と、を含む。
【0015】
前記締結部材は、ナットであり、前記シーリング部材は、前記Oリング加圧部材と前記ナットとの間に備えられるワッシャーをさらに含む。
【0016】
本発明の他の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造は、前面中央にプローブが配され、前記プローブを中心に複数の結合孔が形成された超音波放射フレームと、前記超音波放射フレームの前方で前記複数の結合孔にそれぞれ挿入されて、前記超音波放射フレームを貫通し、前記超音波放射フレームの後方で着脱自在に結合された複数のトランスデューサホルダーと、前記トランスデューサホルダーのうち少なくとも一部の開放された前面にそれぞれ装着された複数のトランスデューサと、を含み、前記トランスデューサホルダーは、前記超音波放射フレームの前面に載置され、前記トランスデューサが挿入されて載置される載置溝が形成されたヘッド部と、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔を貫通して、前記超音波放射フレームの後方で締結部材によって結合されるように形成され、内側には、前記トランスデューサの上面・下面に連結された電線が通過する電線孔が形成されたボディー部と、を含み、前記トランスデューサホルダーの裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記トランスデューサホルダーとの間は、接着部材によって接着されて、前記トランスデューサホルダーの内部で前記トランスデューサは振動可能にシーリングされ、前記電線と前記電線孔との間は、防水用グルーによって接着され、前記超音波放射フレームの前面と前記トランスデューサホルダーのヘッド部との間は、第1シーリング部材によってシーリングされ、前記超音波放射フレームの裏面と前記トランスデューサホルダーのボディー部との間は、第2シーリング部材によってシーリングされる。
【0017】
前記載置溝の側面のうち少なくとも一部は、開口されるように形成されて、前記載置溝の内部で前記トランスデューサを振動可能にする。
【0018】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出して、前記トランスデューサの下面を支持し、前記トランスデューサと前記底面との間に離隔空間を形成させるための複数の支持突部が形成される。
【0019】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝に挿入された前記トランスデューサの離脱を防止するための係止突部が形成される。
【0020】
前記第1シーリング部材は、前記ヘッド部で前記超音波放射フレームに向けた裏面に形成されたリング状の溝に挿入されたOリングを含む。
【0021】
前記トランスデューサホルダーのボディー部は、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔に押込まれる軸部と、前記軸部から後方に延びて、前記結合孔を貫通した後、前記超音波放射フレームの後方で前記締結部材と結合されるネジ部と、を含む。
【0022】
前記第2シーリング部材は、前記軸部に外挿されるOリングと、前記Oリングの後方から前記軸部に外挿されて、前記Oリングを前記超音波放射フレームの裏面に密着させるOリング加圧部材と、を含む。
【0023】
前記第2シーリング部材は、前記Oリング加圧部材と前記締結部材との間に備えられるワッシャーをさらに含む。
【0024】
また、本発明は、前記漏れ防止結合構造が適用された高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイを含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明による高密度焦点式超音波発生装置は、複数のトランスデューサがトランスデューサホルダーにそれぞれ装着され、前記トランスデューサホルダーは、超音波放射フレームに着脱自在に結合されることにより、それぞれのトランスデューサの個別的な取り替え及び修理を容易にする。
【0026】
また、前記トランスデューサホルダーの内側面と前記トランスデューサとの間をフレキシブルグルーの接着を通じてシーリングすることにより、漏れを遮断することができながらも、トランスデューサの前面がグルーによって塞がれないために、トランスデューサの前面で前方に発生する超音波エネルギーの損失が防止されるので、効率が向上する。
【0027】
また、トランスデューサホルダーの内部でトランスデューサとの間には、フレキシブルグルーで接着されることにより、前記トランスデューサの位置は固定されながらも、前記トランスデューサの振動が可能であるために、前記トランスデューサの振動波エネルギーの損失が減少しうる。
【0028】
また、トランスデューサホルダーと超音波放射フレームとの間は、Oリングのようなシーリング部材によってシーリングされることにより、超音波放射フレームの前面から後方への漏れが防止されるだけではなく、超音波放射フレームからトランスデューサホルダーの着脱が容易であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置のヘッドモジュールが示された斜視図である。
図2】本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す分解斜視図である。
図3】本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す断面図である。
図4】本発明の実施形態によるトランスデューサホルダーの前面斜視図である。
図5図4に示されたトランスデューサホルダーの背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明すれば、次の通りである。
【0031】
本発明の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置は、高密度焦点式超音波(HIFU)を利用した装置である。前記高密度焦点式超音波発生装置は、数十または数百個のトランスデューサが放射状に配列されたトランスデューサアレイを含んで、腫瘍などがある患者の患部を治療するだけではなく、アルツハイマーやうつ病などを治療するために、脳に刺激を与えることもでき、特定の部位に熱を加えて免疫力を高めることもできる。
【0032】
図1は、本発明の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置のヘッドモジュールが示された斜視図である。図2は、本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す分解斜視図である。
【0033】
図1及び図2を参照すれば、前記高密度焦点式超音波発生装置のヘッドモジュールは、超音波放射フレーム10、複数のトランスデューサ(transducer)20及び複数のトランスデューサホルダー100を含む。
【0034】
前記超音波放射フレーム10は、前面10aの中央にプローブ11が結合され、前記プローブ11を中心に複数の結合孔12が放射状に配列される。前記超音波放射フレーム10は、前記複数のトランスデューサ20から放射する超音波を集束させて一箇所に放射できるように、前面が凹状に形成された皿状に形成される。
【0035】
前記複数の結合孔12は、互いに所定の間隔で離隔して形成された貫通ホールである。前記結合孔12の個数は、前記トランスデューサ20の個数によって設定される。
【0036】
前記複数のトランスデューサ20は、圧電素子を含みうる。前記トランスデューサ20は、電圧が印加されれば、超音波を発生させる。前記トランスデューサ20は、円板状に形成されているものとして例に挙げて説明する。前記トランスデューサ20は、数十または数百個が放射状に配列されてトランスデューサアレイを形成する。前記トランスデューサ20の個数は、放射しようとする超音波エネルギーによって設定しうる。
【0037】
前記トランスデューサ20の上端・下端には、それぞれ第1電線21及び第2電線22が連結される。前記第1電線21は、前記トランスデューサ20の前面中央で半田付けで前記トランスデューサ20と連結され、前記第2電線22は、前記トランスデューサ20の裏面中央で半田付けでトランスデューサ20と連結される。前記第1電線21と前記第2電線22は、前記トランスデューサホルダー100の電線孔を通じて前記超音波放射フレーム10の後方に引き出されて別途の回路基板に連結される。
【0038】
前記トランスデューサホルダー100は、前記複数の結合孔12ごとにそれぞれ着脱自在に結合される。前記トランスデューサホルダー100には、前記トランスデューサ20がそれぞれ結合される。
【0039】
図3ないし図5を参照すれば、前記トランスデューサホルダー100は、前記トランスデューサ20が挿入されて載置される載置溝110aが形成されたヘッド部110と、前記ヘッド部110の後方に延設されて前記結合孔12に結合されるボディー部120と、を含む。
【0040】
前記ヘッド部110は、前記超音波放射フレーム10の前面10aに載置されるように、前記結合孔12よりも直径が大きく形成される。前記ヘッド部110には、前記載置溝110a、支持突部110b、係止突部110c及び開口部110dが形成される。
【0041】
前記載置溝110aは、前記ヘッド部110の前方に前面が開口されるように形成されて、前記トランスデューサ20が載置されるように形成された溝である。
【0042】
前記支持突部110bは、前記載置溝110aの底面から前方に所定の高さに突設されて、前記トランスデューサ20の下面を支持するように形成された段差部である。前記支持突部110bは、前記トランスデューサ20の下面と前記載置溝110aの底面との間に離隔空間(S)を形成して、前記トランスデューサ20に結合された前記第1電線21及び第2電線22が通る通路を形成して電極構造を安定して具現するだけではなく、前記トランスデューサ20の振動を可能にして、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーを最大化させることができる。前記支持突部110bは、複数個構成され、互いに所定の間隔で離隔するように形成される。
【0043】
前記係止突部110cは、前記載置溝110aの底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝110aに挿入された前記トランスデューサ20の離脱を防止することができる。前記係止突部110cの先端は、フック状など、前記トランスデューサ20の離脱を防止することができる形状であれば、変更可能である。前記係止突部110cは、複数個が互いに所定の間隔で離隔するように形成される。本実施形態では、前記複数の係止突部110cの中で一部は、前記支持突部110bから突設されているものとして例に挙げて説明する。
【0044】
前記開口部110dは、前記載置溝110aの側面中で切開されて開口されるように形成された部分である。前記開口部110dは、前記載置溝110aの内部で前記トランスデューサ20を振動可能にして、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーを最大化させる。
【0045】
前記ボディー部120は、前記ヘッド部110から後方に延び、前記結合孔12を貫通するように形成されることが望ましい。前記ボディー部120は、前記ヘッド部110の直径よりも小さく形成される。前記ボディー部120の中央には、前記トランスデューサ20に連結された前記第1電線21及び第2電線22が通過するように電線孔120aが形成される。
【0046】
前記ボディー部120は、軸部121とネジ部122とを含む。
【0047】
前記軸部121は、前記ヘッド部110から後方に延び、前記結合孔12に押込まれるように円筒状に形成される。
【0048】
前記ネジ部122は、前記軸部121から後方に延び、外周面に締結部材150によって締結されるようにネジ山が形成される。
【0049】
前記締結部材150は、ナットであることが望ましいが、これに限定されない。
【0050】
一方、図3は、本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す断面図である。
【0051】
図3を参照すれば、前記トランスデューサ20は、それぞれ前記トランスデューサホルダー100の内部で接着部材によって接着される。
【0052】
前記接着部材は、フレキシブルグルーであるものとして例に挙げて説明する。前記トランスデューサ20の裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記ヘッド部110との間には、前記フレキシブルグルーによるフレキシブルグルー層200が形成される。前記フレキシブルグルーは、シリコンやエポキシ系のグルーを使用することができ、フレキシブルな素材であれば、適用可能である。
【0053】
本実施形態では、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の裏面と前記支持突部110bとの間に形成されているものとして例に挙げて説明する。但し、これに限定されず、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の側面と前記係止突部110cの内側面との間にも形成されうる。すなわち、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の前面を塞がないならば、如何なる位置にも適用可能である。
【0054】
前記トランスデューサ20が、前記フレキシブルグルーによって前記トランスデューサホルダー100に接着されて固定されることにより、前記トランスデューサホルダー100の内部で前記トランスデューサ20の位置は固定されながらも、前記トランスデューサ20は振動可能なので、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーの損失を最小化させることができる。また、前記トランスデューサ20の前面には、グルーが塗布されないので、前記トランスデューサ20から前方に放射される超音波エネルギーの損失が防止される。すなわち、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の裏面または側面のみに形成されるために、前記トランスデューサ20の前面を覆わないので、前記前面を通じた超音波エネルギーの放射に制約が伴わない。
【0055】
また、前記トランスデューサホルダー100と前記超音波放射フレーム10との間は、シーリング部材によってシーリングされる。
【0056】
前記シーリング部材は、前記トランスデューサホルダー100のヘッド部110と前記超音波放射フレーム10の前面10aとの間をシーリングする第1シーリング部材210と、前記ボディー部120と前記超音波放射フレーム10の裏面10bとの間をシーリングする第2シーリング部材220と、を含む。
【0057】
前記第1シーリング部材210は、前記ヘッド部110の裏面に挿設された2個の第1Oリング211及び第2Oリング212(O-ring)を含んだものとして例に挙げて説明する。但し、これに限定されず、前記第1シーリング部材210の個数は、多様に変更して適用可能である。また、前記第1シーリング部材210は、Oリング以外に、シリコン、ゴムなど多様な素材からなり、シーリングすることができる構造であれば、如何なるものでも適用可能である。
【0058】
前記第1Oリング211と前記第2Oリング212は、互いに直径が異なって形成されることが望ましい。前記第1Oリング211と前記第2Oリング212は、前記ヘッド部110の裏面で形成されたリング状の溝110eに挿入されて、前記超音波放射フレーム10の前面10aに密着されてシーリングする。
【0059】
前記第2シーリング部材220は、前記ボディー部120の軸部121に外挿される第3Oリング221と、前記第3Oリング221の後方から前記軸部121に外挿されて、前記第3Oリング221を前記超音波放射フレーム10の裏面10bに密着させるOリング加圧部材222と、を含む。
【0060】
前記Oリング加圧部材222は、リング状に形成され、前面に前記第3Oリング221の一部が載置されるように傾斜面222aが形成される。
【0061】
前記第2シーリング部材220は、前記Oリング加圧部材222と前記締結部材150との間に備えられるワッシャー223をさらに含みうる。前記ワッシャー223は、前記第2シーリング部材220の必須構成ではなく、さらに含みうる。前記ワッシャー223は、前記第3Oリング221と前記Oリング加圧部材222とをシーリングし、前記トランスデューサホルダー100を取る役割を行うことができる。
【0062】
前記第2シーリング部材220は、Oリングやワッシャー以外に、シリコン、ゴムなど多様な素材からなり、シーリングすることができる構造であれば、如何なるものでも適用可能である。
【0063】
また、前記トランスデューサホルダー100の電線孔120aと前記第1電線21及び第2電線22との間には、防水用グルーによる防水用グルー層250が形成される。前記防水用グルーは、前記フレキシブルグルーと同一のものが使われる。
【0064】
前述したように構成された高密度焦点式超音波発生装置は、前記超音波放射フレーム10に複数のトランスデューサ20を前記トランスデューサホルダー100を用いて装着して、前記トランスデューサ20と前記トランスデューサホルダー100との間を前記フレキシブルグルーで接着してシーリングすることにより、前記超音波放射フレーム10の前面にグルーをいずれも塗布しないとしても、前記超音波放射フレーム10の前面から内部への漏れの発生を防止することができる。
【0065】
また、前記超音波放射フレーム10の前面にグルーをいずれも塗布しないために、前記トランスデューサ20の前面全体が露出されて、前記トランスデューサ20から前方に放射される超音波エネルギーの損失が防止される。従来のように、前記トランスデューサ20の前面がグルー層によって塞がれる場合、グルー層によって超音波エネルギーが吸収されるという問題点があるが、本発明では、前記トランスデューサ20の前面全体が露出されるので、それを防止することができる。
【0066】
また、前記トランスデューサホルダー100の内部で前記トランスデューサ20との間には、前記フレキシブルグルーで接着されることにより、前記トランスデューサ20の位置は、固定されて遊隙は防止されながらも、前記トランスデューサ20の振動は可能であるために、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーの損失が減少しうる。
【0067】
また、前記複数のトランスデューサ20が、前記トランスデューサホルダー100を通じて個別的に装着され、前記トランスデューサホルダー100は、前記超音波放射フレーム10に着脱自在に結合されるために、前記トランスデューサ20の個別的な修理及び取り替えが可能であるという利点がある。
【0068】
また、前記複数のトランスデューサ20が、前記トランスデューサホルダー100を通じて個別的に装着されるために、前記複数のトランスデューサ20のうち少なくとも一部の容量を異なって構成できるという利点がある。例えば、前記超音波放射フレーム10の中央側に配されたトランスデューサの容量を増加させることも可能であり、前記複数のトランスデューサ20に印加される電圧を互いに異なって制御することも可能である。
【0069】
また、前記トランスデューサホルダー100と前記超音波放射フレーム10との間は、Oリングのようなシーリング部材によってシーリングされることにより、前記超音波放射フレーム10の前面から後方への漏れが防止されるだけではなく、超音波放射フレームからトランスデューサホルダーの着脱が容易であるという利点がある。
【0070】
一方、前記実施形態では、前記超音波放射フレーム10の結合孔12に前記トランスデューサ20がいずれも結合されたものとして例に挙げて説明したが、これに限定されず、前記高密度焦点式超音波発生装置の容量によって、前記結合孔12のうちの少なくとも一部のみに前記トランスデューサ20を備えることも可能である。前記結合孔12のうちの少なくとも一部のみに前記トランスデューサ20を備える場合、前記結合孔12の全体には、前記トランスデューサホルダー100は結合され、前記トランスデューサホルダー100の中で前記トランスデューサ20が結合されない一部のトランスデューサホルダーには、開口された前面を遮蔽させるためのホルダーカバー(図示せず)が着脱自在に結合されても良い。前記ホルダーカバー(図示せず)は、前記トランスデューサ20とは異なる素材であるが、同じ形状に形成され、グルーによって結合されうる。したがって、前記トランスデューサ20の装着個数を調節可能であって、前記高密度焦点式超音波発生装置のエネルギー容量を調節可能である。
【0071】
本発明は、図面に示された実施形態を参考にして説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明によれば、漏れが防止され、取り替え及び修理が容易な高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造及びこれらが適用されたトランスデューサアレイを製造することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-04-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造に係り、より詳細には、複数のトランスデューサが超音波放射フレームにトランスデューサホルダーによって個別装着されることにより、漏れ防止のためにシーリングされながらも、個別的に取り替えまたは修理が可能な高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、高密度焦点式超音波(HIFU、high-intensity focused ultrasound)発生装置は、トランスデューサから発生する超音波を集束して高密度の超音波エネルギーを発生させ、それを患者の患部に照射して患部温度を上昇させることにより、外科的手術なしに患部を治療することができる装置である。
【0003】
従来の高密度焦点式超音波発生装置で数十または数百個のトランスデューサを使用する場合、多数のトランスデューサを超音波放射フレームの前面に装着した後、前記超音波放射フレームの前面全体をグルーでコーティングして防水層を形成することにより、前記防水層によって多数のトランスデューサを固定させると共に漏れを防止した。
【0004】
しかし、前記トランスデューサから前方に発生する超音波エネルギーが、前記防水層に吸収されるために、それを補償するために、入力電圧を増加させなければならないという問題点があるだけではなく、前記多数のトランスデューサのうち何れか1つのみ故障しても、前記超音波放射フレームを取り替えねばならないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、漏れの遮断が可能でありながらも、取り替え及び修理が容易な高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造は、前面が凹状に形成され、複数の結合孔が形成された超音波放射フレームと、前記超音波放射フレームの前方で前記複数の結合孔にそれぞれ挿入されて、前記超音波放射フレームを貫通して着脱自在に結合された複数のトランスデューサホルダーと、複数の前記トランスデューサホルダーに前面が露出されるようにそれぞれ装着された複数のトランスデューサと、を含み、前記トランスデューサの裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記トランスデューサホルダーとの間は、接着部材によって接着されて、前記トランスデューサホルダーの内部で前記トランスデューサが振動可能にシーリングされ、前記トランスデューサホルダーと前記超音波放射フレームとの間は、シーリング部材によってシーリングされる。
【0007】
前記トランスデューサホルダーは、前記超音波放射フレームの前面に載置され、前記トランスデューサが挿入されて載置される載置溝が形成されたヘッド部と、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔を貫通して、前記超音波放射フレームの後方で締結部材によって結合されるように形成されたボディー部と、を含む。
【0008】
前記載置溝の側面のうち少なくとも一部は、開口されるように形成されて、前記載置溝の内部で前記トランスデューサを振動可能にする。
【0009】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出して、前記トランスデューサの下面を支持し、前記トランスデューサと前記底面との間に離隔空間を形成させるための複数の支持突部が形成される。
【0010】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝に挿入された前記トランスデューサの離脱を防止するための係止突部が形成される。
【0011】
前記シーリング部材は、前記ヘッド部で前記超音波放射フレームに向けた裏面に形成されたリング状の溝に挿入されたOリングを含む。
【0012】
前記トランスデューサホルダーには、前記トランスデューサに連結された電線が通過して、前記超音波放射フレームの後方に引き出し可能に電線孔が形成され、前記電線と前記電線孔との間は、防水用グルーによってシーリングされる。
【0013】
前記トランスデューサホルダーのボディー部は、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔に押込まれる軸部と、前記軸部から後方に延びて、前記結合孔を貫通した後、前記超音波放射フレームの後方で前記締結部材と結合されるネジ部と、を含む。
【0014】
前記シーリング部材は、前記軸部に外挿されるOリングと、前記Oリングの後方から前記軸部に外挿されて、前記Oリングを前記超音波放射フレームの裏面に密着させるOリング加圧部材と、を含む。
【0015】
前記締結部材は、ナットであり、前記シーリング部材は、前記Oリング加圧部材と前記ナットとの間に備えられるワッシャーをさらに含む。
【0016】
本発明の他の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造は、前面中央にプローブが配され、前記プローブを中心に複数の結合孔が形成された超音波放射フレームと、前記超音波放射フレームの前方で前記複数の結合孔にそれぞれ挿入されて、前記超音波放射フレームを貫通し、前記超音波放射フレームの後方で着脱自在に結合された複数のトランスデューサホルダーと、前記トランスデューサホルダーのうち少なくとも一部の開放された前面にそれぞれ装着された複数のトランスデューサと、を含み、前記トランスデューサホルダーは、前記超音波放射フレームの前面に載置され、前記トランスデューサが挿入されて載置される載置溝が形成されたヘッド部と、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔を貫通して、前記超音波放射フレームの後方で締結部材によって結合されるように形成され、内側には、前記トランスデューサの上面・下面に連結された電線が通過する電線孔が形成されたボディー部と、を含み、前記トランスデューサホルダーの裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記トランスデューサホルダーとの間は、接着部材によって接着されて、前記トランスデューサホルダーの内部で前記トランスデューサは振動可能にシーリングされ、前記電線と前記電線孔との間は、防水用グルーによって接着され、前記超音波放射フレームの前面と前記トランスデューサホルダーのヘッド部との間は、第1シーリング部材によってシーリングされ、前記超音波放射フレームの裏面と前記トランスデューサホルダーのボディー部との間は、第2シーリング部材によってシーリングされる。
【0017】
前記載置溝の側面のうち少なくとも一部は、開口されるように形成されて、前記載置溝の内部で前記トランスデューサを振動可能にする。
【0018】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出して、前記トランスデューサの下面を支持し、前記トランスデューサと前記底面との間に離隔空間を形成させるための複数の支持突部が形成される。
【0019】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、前記載置溝の底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝に挿入された前記トランスデューサの離脱を防止するための係止突部が形成される。
【0020】
前記第1シーリング部材は、前記ヘッド部で前記超音波放射フレームに向けた裏面に形成されたリング状の溝に挿入されたOリングを含む。
【0021】
前記トランスデューサホルダーのボディー部は、前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔に押込まれる軸部と、前記軸部から後方に延びて、前記結合孔を貫通した後、前記超音波放射フレームの後方で前記締結部材と結合されるネジ部と、を含む。
【0022】
前記第2シーリング部材は、前記軸部に外挿されるOリングと、前記Oリングの後方から前記軸部に外挿されて、前記Oリングを前記超音波放射フレームの裏面に密着させるOリング加圧部材と、を含む。
【0023】
前記第2シーリング部材は、前記Oリング加圧部材と前記締結部材との間に備えられるワッシャーをさらに含む。
【0024】
また、本発明は、前記漏れ防止結合構造が適用された高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイを含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明による高密度焦点式超音波発生装置は、複数のトランスデューサがトランスデューサホルダーにそれぞれ装着され、前記トランスデューサホルダーは、超音波放射フレームに着脱自在に結合されることにより、それぞれのトランスデューサの個別的な取り替え及び修理を容易にする。
【0026】
また、前記トランスデューサホルダーの内側面と前記トランスデューサとの間をフレキシブルグルーの接着を通じてシーリングすることにより、漏れを遮断することができながらも、トランスデューサの前面がグルーによって塞がれないために、トランスデューサの前面で前方に発生する超音波エネルギーの損失が防止されるので、効率が向上する。
【0027】
また、トランスデューサホルダーの内部でトランスデューサとの間には、フレキシブルグルーで接着されることにより、前記トランスデューサの位置は固定されながらも、前記トランスデューサの振動が可能であるために、前記トランスデューサの振動波エネルギーの損失が減少しうる。
【0028】
また、トランスデューサホルダーと超音波放射フレームとの間は、Oリングのようなシーリング部材によってシーリングされることにより、超音波放射フレームの前面から後方への漏れが防止されるだけではなく、超音波放射フレームからトランスデューサホルダーの着脱が容易であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置のヘッドモジュールが示された斜視図である。
図2】本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す分解斜視図である。
図3】本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す断面図である。
図4】本発明の実施形態によるトランスデューサホルダーの前面斜視図である。
図5図4に示されたトランスデューサホルダーの背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明すれば、次の通りである。
【0031】
本発明の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置は、高密度焦点式超音波(HIFU)を利用した装置である。前記高密度焦点式超音波発生装置は、数十または数百個のトランスデューサが放射状に配列されたトランスデューサアレイを含んで、腫瘍などがある患者の患部を治療するだけではなく、アルツハイマーやうつ病などを治療するために、脳に刺激を与えることもでき、特定の部位に熱を加えて免疫力を高めることもできる。
【0032】
図1は、本発明の実施形態による高密度焦点式超音波発生装置のヘッドモジュールが示された斜視図である。図2は、本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す分解斜視図である。
【0033】
図1及び図2を参照すれば、前記高密度焦点式超音波発生装置のヘッドモジュールは、超音波放射フレーム10、複数のトランスデューサ(transducer)20及び複数のトランスデューサホルダー100を含む。
【0034】
前記超音波放射フレーム10は、前面10aの中央にプローブ11が結合され、前記プローブ11を中心に複数の結合孔12が放射状に配列される。前記超音波放射フレーム10は、前記複数のトランスデューサ20から放射する超音波を集束させて一箇所に放射できるように、前面が凹状に形成された皿状に形成される。
【0035】
前記複数の結合孔12は、互いに所定の間隔で離隔して形成された貫通孔である。前記結合孔12の個数は、前記トランスデューサ20の個数によって設定される。
【0036】
前記複数のトランスデューサ20は、圧電素子を含みうる。前記トランスデューサ20は、電圧が印加されれば、超音波を発生させる。前記トランスデューサ20は、円板状に形成されているものとして例に挙げて説明する。前記トランスデューサ20は、数十または数百個が放射状に配列されてトランスデューサアレイを形成する。前記トランスデューサ20の個数は、放射しようとする超音波エネルギーによって設定しうる。
【0037】
前記トランスデューサ20の上端・下端には、それぞれ第1電線21及び第2電線22が連結される。前記第1電線21は、前記トランスデューサ20の前面中央で半田付けで前記トランスデューサ20と連結され、前記第2電線22は、前記トランスデューサ20の裏面中央で半田付けでトランスデューサ20と連結される。前記第1電線21と前記第2電線22は、前記トランスデューサホルダー100の電線孔を通じて前記超音波放射フレーム10の後方に引き出されて別途の回路基板に連結される。
【0038】
前記トランスデューサホルダー100は、前記複数の結合孔12ごとにそれぞれ着脱自在に結合される。前記トランスデューサホルダー100には、前記トランスデューサ20がそれぞれ結合される。
【0039】
図3ないし図5を参照すれば、前記トランスデューサホルダー100は、前記トランスデューサ20が挿入されて載置される載置溝110aが形成されたヘッド部110と、前記ヘッド部110の後方に延設されて前記結合孔12に結合されるボディー部120と、を含む。
【0040】
前記ヘッド部110は、前記超音波放射フレーム10の前面10aに載置されるように、前記結合孔12よりも直径が大きく形成される。前記ヘッド部110には、前記載置溝110a、支持突部110b、係止突部110c及び開口部110dが形成される。
【0041】
前記載置溝110aは、前記ヘッド部110の前方に前面が開口されるように形成されて、前記トランスデューサ20が載置されるように形成された溝である。
【0042】
前記支持突部110bは、前記載置溝110aの底面から前方に所定の高さに突設されて、前記トランスデューサ20の下面を支持するように形成された段差部である。前記支持突部110bは、前記トランスデューサ20の下面と前記載置溝110aの底面との間に離隔空間(S)を形成して、前記トランスデューサ20に結合された前記第1電線21及び第2電線22が通る通路を形成して電極構造を安定して具現するだけではなく、前記トランスデューサ20の振動を可能にして、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーを最大化させることができる。前記支持突部110bは、複数個構成され、互いに所定の間隔で離隔するように形成される。
【0043】
前記係止突部110cは、前記載置溝110aの底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝110aに挿入された前記トランスデューサ20の離脱を防止することができる。前記係止突部110cの先端は、フック状など、前記トランスデューサ20の離脱を防止することができる形状であれば、変更可能である。前記係止突部110cは、複数個が互いに所定の間隔で離隔するように形成される。本実施形態では、前記複数の係止突部110cの中で一部は、前記支持突部110bから突設されているものとして例に挙げて説明する。
【0044】
前記開口部110dは、前記載置溝110aの側面中で切開されて開口されるように形成された部分である。前記開口部110dは、前記載置溝110aの内部で前記トランスデューサ20を振動可能にして、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーを最大化させる。
【0045】
前記ボディー部120は、前記ヘッド部110から後方に延び、前記結合孔12を貫通するように形成されることが望ましい。前記ボディー部120は、前記ヘッド部110の直径よりも小さく形成される。前記ボディー部120の中央には、前記トランスデューサ20に連結された前記第1電線21及び第2電線22が通過するように電線孔120aが形成される。
【0046】
前記ボディー部120は、軸部121とネジ部122とを含む。
【0047】
前記軸部121は、前記ヘッド部110から後方に延び、前記結合孔12に押込まれるように円筒状に形成される。
【0048】
前記ネジ部122は、前記軸部121から後方に延び、外周面に締結部材150によって締結されるようにネジ山が形成される。
【0049】
前記締結部材150は、ナットであることが望ましいが、これに限定されない。
【0050】
一方、図3は、本発明の実施形態による超音波放射フレームとトランスデューサホルダーとの結合構造を示す断面図である。
【0051】
図3を参照すれば、前記トランスデューサ20は、それぞれ前記トランスデューサホルダー100の内部で接着部材によって接着される。
【0052】
前記接着部材は、フレキシブルグルーであるものとして例に挙げて説明する。前記トランスデューサ20の裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記ヘッド部110との間には、前記フレキシブルグルーによるフレキシブルグルー層200が形成される。前記フレキシブルグルーは、シリコンやエポキシ系のグルーを使用することができ、フレキシブルな素材であれば、適用可能である。
【0053】
本実施形態では、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の裏面と前記支持突部110bとの間に形成されているものとして例に挙げて説明する。但し、これに限定されず、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の側面と前記係止突部110cの内側面との間にも形成されうる。すなわち、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の前面を塞がないならば、如何なる位置にも適用可能である。
【0054】
前記トランスデューサ20が、前記フレキシブルグルーによって前記トランスデューサホルダー100に接着されて固定されることにより、前記トランスデューサホルダー100の内部で前記トランスデューサ20の位置は固定されながらも、前記トランスデューサ20は振動可能なので、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーの損失を最小化させることができる。また、前記トランスデューサ20の前面には、グルーが塗布されないので、前記トランスデューサ20から前方に放射される超音波エネルギーの損失が防止される。すなわち、前記フレキシブルグルー層200は、前記トランスデューサ20の裏面または側面のみに形成されるために、前記トランスデューサ20の前面を覆わないので、前記前面を通じた超音波エネルギーの放射に制約が伴わない。
【0055】
また、前記トランスデューサホルダー100と前記超音波放射フレーム10との間は、シーリング部材によってシーリングされる。
【0056】
前記シーリング部材は、前記トランスデューサホルダー100のヘッド部110と前記超音波放射フレーム10の前面10aとの間をシーリングする第1シーリング部材210と、前記ボディー部120と前記超音波放射フレーム10の裏面10bとの間をシーリングする第2シーリング部材220と、を含む。
【0057】
前記第1シーリング部材210は、前記ヘッド部110の裏面に挿設された2個の第1Oリング211及び第2Oリング212(O-ring)を含んだものとして例に挙げて説明する。但し、これに限定されず、前記第1シーリング部材210の個数は、多様に変更して適用可能である。また、前記第1シーリング部材210は、Oリング以外に、シリコン、ゴムなど多様な素材からなり、シーリングすることができる構造であれば、如何なるものでも適用可能である。
【0058】
前記第1Oリング211と前記第2Oリング212は、互いに直径が異なって形成されることが望ましい。前記第1Oリング211と前記第2Oリング212は、前記ヘッド部110の裏面で形成されたリング状の溝110eに挿入されて、前記超音波放射フレーム10の前面10aに密着されてシーリングする。
【0059】
前記第2シーリング部材220は、前記ボディー部120の軸部121に外挿される第3Oリング221と、前記第3Oリング221の後方から前記軸部121に外挿されて、前記第3Oリング221を前記超音波放射フレーム10の裏面10bに密着させるOリング加圧部材222と、を含む。
【0060】
前記Oリング加圧部材222は、リング状に形成され、前面に前記第3Oリング221の一部が載置されるように傾斜面222aが形成される。
【0061】
前記第2シーリング部材220は、前記Oリング加圧部材222と前記締結部材150との間に備えられるワッシャー223をさらに含みうる。前記ワッシャー223は、前記第2シーリング部材220の必須構成ではなく、さらに含みうる。前記ワッシャー223は、前記第3Oリング221と前記Oリング加圧部材222とをシーリングし、前記トランスデューサホルダー100を取る役割を行うことができる。
【0062】
前記第2シーリング部材220は、Oリングやワッシャー以外に、シリコン、ゴムなど多様な素材からなり、シーリングすることができる構造であれば、如何なるものでも適用可能である。
【0063】
また、前記トランスデューサホルダー100の電線孔120aと前記第1電線21及び第2電線22との間には、防水用グルーによる防水用グルー層250が形成される。前記防水用グルーは、前記フレキシブルグルーと同一のものが使われる。
【0064】
前述したように構成された高密度焦点式超音波発生装置は、前記超音波放射フレーム10に複数のトランスデューサ20を前記トランスデューサホルダー100を用いて装着して、前記トランスデューサ20と前記トランスデューサホルダー100との間を前記フレキシブルグルーで接着してシーリングすることにより、前記超音波放射フレーム10の前面にグルーをいずれも塗布しないとしても、前記超音波放射フレーム10の前面から内部への漏れの発生を防止することができる。
【0065】
また、前記超音波放射フレーム10の前面にグルーをいずれも塗布しないために、前記トランスデューサ20の前面全体が露出されて、前記トランスデューサ20から前方に放射される超音波エネルギーの損失が防止される。従来のように、前記トランスデューサ20の前面がグルー層によって塞がれる場合、グルー層によって超音波エネルギーが吸収されるという問題点があるが、本発明では、前記トランスデューサ20の前面全体が露出されるので、それを防止することができる。
【0066】
また、前記トランスデューサホルダー100の内部で前記トランスデューサ20との間には、前記フレキシブルグルーで接着されることにより、前記トランスデューサ20の位置は、固定されて遊隙は防止されながらも、前記トランスデューサ20の振動は可能であるために、前記トランスデューサ20の振動波エネルギーの損失が減少しうる。
【0067】
また、前記複数のトランスデューサ20が、前記トランスデューサホルダー100を通じて個別的に装着され、前記トランスデューサホルダー100は、前記超音波放射フレーム10に着脱自在に結合されるために、前記トランスデューサ20の個別的な修理及び取り替えが可能であるという利点がある。
【0068】
また、前記複数のトランスデューサ20が、前記トランスデューサホルダー100を通じて個別的に装着されるために、前記複数のトランスデューサ20のうち少なくとも一部の容量を異なって構成できるという利点がある。例えば、前記超音波放射フレーム10の中央側に配されたトランスデューサの容量を増加させることも可能であり、前記複数のトランスデューサ20に印加される電圧を互いに異なって制御することも可能である。
【0069】
また、前記トランスデューサホルダー100と前記超音波放射フレーム10との間は、Oリングのようなシーリング部材によってシーリングされることにより、前記超音波放射フレーム10の前面から後方への漏れが防止されるだけではなく、超音波放射フレームからトランスデューサホルダーの着脱が容易であるという利点がある。
【0070】
一方、前記実施形態では、前記超音波放射フレーム10の結合孔12に前記トランスデューサ20がいずれも結合されたものとして例に挙げて説明したが、これに限定されず、前記高密度焦点式超音波発生装置の容量によって、前記結合孔12のうちの少なくとも一部のみに前記トランスデューサ20を備えることも可能である。前記結合孔12のうちの少なくとも一部のみに前記トランスデューサ20を備える場合、前記結合孔12の全体には、前記トランスデューサホルダー100は結合され、前記トランスデューサホルダー100の中で前記トランスデューサ20が結合されない一部のトランスデューサホルダーには、開口された前面を遮蔽させるためのホルダーカバー(図示せず)が着脱自在に結合されても良い。前記ホルダーカバー(図示せず)は、前記トランスデューサ20とは異なる素材であるが、同じ形状に形成され、グルーによって結合されうる。したがって、前記トランスデューサ20の装着個数を調節可能であって、前記高密度焦点式超音波発生装置のエネルギー容量を調節可能である。
【0071】
本発明は、図面に示された実施形態を参考にして説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明によれば、漏れが防止され、取り替え及び修理が容易な高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造及びこれらが適用されたトランスデューサアレイを製造することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
数の結合孔が形成された超音波放射フレームと、
記複数の結合孔にそれぞれ挿入されて、着脱自在に結合された複数のトランスデューサホルダーと、
複数の前記トランスデューサホルダーにそれぞれ装着された複数のトランスデューサと、を含み、
前記トランスデューサホルダーは、
前記超音波放射フレームに載置され、前記トランスデューサが挿入されて載置される載置溝が形成されたヘッド部を含み、
前記ヘッド部の裏面と前記超音波放射フレームとの間をシーリングする第1シーリング部材をさらに含む、
高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項2】
前記トランスデューサの裏面と側面とのうち少なくとも一面と前記トランスデューサホルダーとの間は、接着部材によって接着されて、前記トランスデューサホルダーの内部で前記トランスデューサが振動可能にシーリングされる、
請求項1に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項3】
前記載置溝の側面のうち少なくとも一部は、開口されるように形成されて、前記載置溝の内部で前記トランスデューサを振動可能にする、請求項に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項4】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、
前記載置溝の底面から突出して、前記トランスデューサの下面を支持し、前記トランスデューサと前記底面との間に離隔空間を形成させるための複数の支持突部が形成された、請求項に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項5】
前記トランスデューサホルダーのヘッド部には、
前記載置溝の底面から突出し、先端が内側に折り曲げられるように形成されて、前記載置溝に挿入された前記トランスデューサの離脱を防止するための係止突部が形成された、請求項に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項6】
前記第1シーリング部材は、
前記ヘッド部で前記超音波放射フレームに向けた裏面に形成されたリング状の溝に挿入されたOリングを含む、請求項に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項7】
前記トランスデューサホルダーには、
前記トランスデューサに連結された電線が通過して、前記超音波放射フレームの後方に引き出し可能に電線孔が形成され、
前記電線と前記電線孔との間は、防水用グルーによってシーリングされる、請求項1に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項8】
前記トランスデューサホルダーは、
前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔を貫通して、前記超音波放射フレームの後方で締結部材によって結合されるように形成されたボディー部をさらに含み、
前記トランスデューサホルダーのボディー部は、
前記ヘッド部から後方に延びて、前記結合孔に押込まれる軸部と、
前記軸部から後方に延びて、前記結合孔を貫通した後、前記超音波放射フレームの後方で前記締結部材と結合されるネジ部と、を含む、請求項に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項9】
記軸部に外挿されるOリングと、前記Oリングの後方から前記軸部に外挿されて、前記Oリングを前記超音波放射フレームの裏面に密着させるOリング加圧部材と、を含む、請求項に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【請求項10】
前記締結部材は、ナットであり、
前記第2シーリング部材は、
前記Oリング加圧部材と前記ナットとの間に備えられるワッシャーをさらに含む、請求項に記載の高密度焦点式超音波発生装置のトランスデューサアレイの漏れ防止結合構造。
【国際調査報告】