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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】電流センサ
(51)【国際特許分類】
   G01R 15/20 20060101AFI20240905BHJP
   G01R 19/00 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
G01R15/20 C
G01R19/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520904
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2022118643
(87)【国際公開番号】W WO2023056828
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】202111171549.3
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514116947
【氏名又は名称】江▲蘇▼多▲維▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】MULTIDIMENSION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building D & E, No.2 Guangdong Road,Zhangjiagang Free Trade Zone,Zhangjiagang,Jiangsu,215634 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チー、ピン
(72)【発明者】
【氏名】シュエ、ソンション
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チウユアン
【テーマコード(参考)】
2G025
2G035
【Fターム(参考)】
2G025AA04
2G025AA07
2G025AA11
2G025AB01
2G025AB02
2G025AC01
2G035AC02
2G035AD20
2G035AD28
2G035AD65
2G035AD66
(57)【要約】
本発明の実施形態は、電流センサを開示する。電流センサは、同一形状の第1の導体セクションおよび第2の導体セクションを備える、測定対象の電流導体を備える。第1の導体セクションおよび第2の導体セクションの延長形状によって取り囲まれるエリアはU字形であり、2つの導体セクションは、測定対象の電流導体の幾何学中心線を中心にして対称的に分配される。第1の磁気センサ群は、第1の導体セクションの1つまたは2つの側に配置される。第2の磁気センサ群も、第1の導体セクションの1つまたは2つの側に配置される。これら2つの磁気センサ群は、測定対象の電流導体の幾何学中心線を中心にして対称的に分配され、同じ感知方向を有する。すべての側は遮蔽カバーによって取り囲まれ、遮蔽カバーは、測定対象の電流導体、第1の磁気センサ群、第2の磁気センサ群、ならびに信号プロセッサおよび回路基板を包む、絶縁材料で作られたハウジング内に置かれる。本発明の実施形態によって提供される電流センサは、サイズが小さく、強力な耐干渉性、広い測定範囲、少ない温度ドリフト、高周波応答、および高い測定精度を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象の電流導体であって、同一形状の第1の導体セクションおよび第2の導体セクションを含み、該第1の導体セクションおよび該第2の導体セクションの延長形状によって取り囲まれるエリアが「U」字形であり、該第1の導体セクションおよび該第2の導体セクションが該測定対象の電流導体の幾何学中心線を中心にして対称的に分配される、測定対象の電流導体と、
第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群であって、該第1の磁気センサ群が該第1の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、該第2の磁気センサ群が該第2の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、該第1の磁気センサ群および該第2の磁気センサ群が該測定対象の電流導体の該幾何学中心線を中心にして対称的に分配され、該第1の磁気センサ群および該第2の磁気センサ群が同じ感知方向を有する、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群と、
信号プロセッサ、回路基板、全面が囲まれた遮蔽カバーであって、該遮蔽カバーがハウジング内に置かれ、該測定対象の電流導体、該第1の磁気センサ群、該第2の磁気センサ群、該信号プロセッサ、および該回路基板を取り囲む、信号プロセッサ、回路基板、および遮蔽カバーと
を備え、
電流が前記測定対象の電流導体を流れた後、該第1の導体セクションおよび該第2の導体セクションがそれぞれ、該幾何学中心線の方向で上側および下側に測定対象の磁場を発生させ、該測定対象の磁場が、同じ大きさを有するとともに、該測定対象の電流導体の該幾何学中心線を中心にして反対方向で対称的に分配され、該第1の磁気センサ群が、該測定対象の電流導体の該第1の導体セクションを流れる該電流によって発生する測定対象の第1の磁場を検出するのに使用され、該第2の磁気センサ群が、該測定対象の電流導体の該第2の導体セクションを流れる該電流によって発生する測定対象の第2の磁場を検出するのに使用され、
該測定対象の第1の磁場および該測定対象の第2の磁場が測定対象の差分磁場を構築し、該測定対象の差分磁場が、該第1の磁気センサ群および該第2の磁気センサ群によって差分電圧信号に変換され、該差分電圧信号が、該信号プロセッサによって処理され、該測定対象の電流に比例するとともに該測定対象の電流と連動してリアルタイムで変化する出力信号に変換され、該出力信号が、該回路基板に接続された引出しリード線によって出力される、
電流センサ。
【請求項2】
前記測定対象の電流導体が、単一材料の金属導体または均質合金導体である、請求項1に記載の電流センサ。
【請求項3】
前記測定対象の電流導体の対称エリアの断面形状が、長方形、台形、円形、または半円形である、請求項1に記載の電流センサ。
【請求項4】
前記第1の磁気センサ群および前記第2の磁気センサ群が前記回路基板上に対称的に配置され、前記回路基板が前記測定対象の電流導体の1つまたは2つの側に対称的に分配され、
前記第1の磁気センサ群および前記第2の磁気センサ群がそれぞれ、前記第1の導体セクションの1つまたは2つの側に間隔を置いて並列に配置されたM個の磁気センサユニットで構成され、該磁気センサユニットが前記回路基板に取り付けられ、Mが正の整数であり、
前記第1の磁気センサ群の前記出力信号および前記第2の磁気センサ群の前記出力信号がそれぞれ、該M個の磁気センサユニットの変換された信号の平均値であり、前記第1の磁気センサ群の前記出力信号および前記第2の磁気センサ群の前記出力信号が差分電圧信号を構築する、
請求項1に記載の電流センサ。
【請求項5】
前記磁気センサユニットが、ホールセンサ、異方性磁気センサ、巨大磁気センサ、またはトンネル磁気センサである、請求項4に記載の電流センサ。
【請求項6】
前記遮蔽カバーの材料が、パーマロイ、ケイ素鋼、純鉄、導磁性金属材料、または合金である、請求項1に記載の電流センサ。
【請求項7】
前記信号プロセッサが、温度補償ユニットと、非線形補償ユニットと、演算増幅器とを備え、前記第1の磁気センサ群および前記第2の磁気センサ群によって変換された前記差分電圧信号が、該温度補償ユニット、該非線形補償ユニット、および該演算増幅器を順次通過して、前記電流センサの前記出力信号を形成する、請求項1に記載の電流センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、磁気センサ技術の分野に関し、特に、電流センサに関する。
【背景技術】
【0002】
長年にわたり、電力システム、風力発電、太陽光発電、周波数変換器、鉄道輸送、および産業用制御などの業界において、電流センサに対する大規模の重要な需要があった。人工知能およびスマートなモノのインターネットの躍進的な発展に伴い、電流センサに対する要件はさらに増大していく。小型化、統合、高周波数応答、および高速応答が、電流センサの今後の発展の方向である。
【0003】
現在、電流測定に一般に使用されるシャント、変流器、ホール電流センサ、およびフラックスゲート電流センサは、測定対象の導体によって発生する電場または磁場の変化を異なる方法で検出して、電流検出を達成している。特許出願CN200410069833.Xは、開ループ電流センサの製造方法を開示しており、その動作原理は、鉄芯の空隙内に置かれた磁場検出器を使用して、測定対象の導体によって発生する磁場の変化を検出し、それによって電流検出を達成するというものである。しかしながら、この解決策には、鉄芯のサイズが大きいため、電流センサ全体のサイズも比較的大きいこと、コストが高いこと、高周波特性に乏しいため、高周波成分があると鉄芯が渦電流を発生させる傾向にあり、安全上のリスクが生じること、といった欠陥がある。特許出願CN201210409149.6は電流センサを開示している。この電流センサは、磁気抵抗集積チップと、演算増幅器と、抵抗器と、プリント回路基板と、測定対象のU字形の電線とを含む。U字形の電線によって発生する差分磁場は、フルブリッジ構造の磁気抵抗集積チップによって検出され、それによって電流検出が達成される。しかしながら、上述の電流センサは、複数の軟磁性層および補償リード層を配置する必要があること、プロセスが複雑で、その要件が比較的高いこと、干渉防止性能が高くないこと、といった欠陥がある。電流センサを大電流が通過する場合、または周囲にある特定の強度の外部磁場による干渉がある場合、磁気抵抗集積チップの1つまたは2つのブリッジアームの飽和が簡単に起こり、それがセンサの測定精度に影響を及ぼす。
【0004】
変流器、ホール電流センサ、およびフラックスゲート電流センサは、磁場を増幅するとともに測定精度を改善し、それによって電流の絶縁測定を達成するのに、磁気リング構造を使用する必要がある。電流測定の間、測定される電流導体は磁気リングの中央穴を貫通する必要があり、そのため、測定デバイスの体積は、測定される電流導体および磁気リングのサイズに応じて決まる。一方、磁気リング自体の周波数特性は、測定デバイスの周波数応答特性を厳格に制限するため、測定デバイスが高速応答および広い測定帯域幅を達成することが困難になる。定格電流が大きいこれらのタイプのセンサは、嵩高で高価であり、広く使用することができない。さらに、解決策に柔軟性がないため、異なる電流測定のシナリオに柔軟に適応させることが困難になっている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、測定範囲が狭い、高周波特性に乏しい、測定精度が低い、サイズが大きいなど、既存の電流センサの問題を解決する電流センサを提供する。
【0006】
本発明の一実施形態は、電流センサを提供し、電流センサは、
測定対象の電流導体であって、同一形状の第1の導体セクションおよび第2の導体セクションを含み、第1の導体セクションおよび第2の導体セクションの延長形状によって取り囲まれるエリアが「U」字形であり、第1の導体セクションおよび第2の導体セクションが測定対象の電流導体の幾何学中心線を中心にして対称的に分配される、測定対象の電流導体と、
第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群であって、第1の磁気センサ群が第1の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、第2の磁気センサ群が第2の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群が測定対象の電流導体の幾何学中心線を中心にして対称的に分配され、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群が同じ感知方向を有する、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群と、
信号プロセッサ、回路基板、および全面が囲まれた遮蔽カバーであって、遮蔽カバーがハウジング内に置かれ、測定対象の電流導体、第1の磁気センサ群、第2の磁気センサ群、信号プロセッサ、および回路基板を取り囲む、信号プロセッサ、回路基板、および遮蔽カバーとを備える。
【0007】
電流が測定対象の電流導体を流れた後、第1の導体セクションおよび第2の導体セクションはそれぞれ、幾何学中心線の方向で上側および下側に測定対象の磁場を発生させる。測定対象の磁場は、同じ大きさを有し、測定対象の電流導体の幾何学中心線を中心にして反対方向で対称的に分配される。第1の磁気センサ群は、測定対象の電流導体の第1の導体セクションを流れる電流によって発生する測定対象の第1の磁場を検出するのに使用され、第2の磁気センサ群は、測定対象の電流導体の第2の導体セクションを流れる電流によって発生する測定対象の第2の磁場を検出するのに使用される。測定対象の第1の磁場および測定対象の第2の磁場は、測定対象の差分磁場を構築する。測定対象の差分磁場は、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群によって、差分電圧信号に変換される。差分電圧信号は、信号プロセッサによって処理され、測定対象の電流に比例するとともに測定対象の電流と連動してリアルタイムで変化する出力信号に変換される。出力信号は、回路基板に接続された引出しリード線によって出力される。
【0008】
さらに、測定対象の電流導体は、単一材料の金属導体または均質合金導体である。
【0009】
さらに、測定対象の電流導体の対称エリアの断面形状は、長方形、台形、円形、または半円形である。
【0010】
さらに、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群は回路基板上に対称的に配置され、回路基板は測定対象の電流導体の1つまたは2つの側に対称的に分配され、
第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群はそれぞれ、第1の導体セクションの1つまたは2つの側に間隔を置いて並列に配置されたM個の磁気センサユニットで構成され、磁気センサユニットは回路基板に取り付けられ、Mは正の整数であり、
第1の磁気センサ群の出力信号および第2の磁気センサ群の出力信号はそれぞれ、M個の磁気センサユニットの変換された信号の平均値であり、第1の磁気センサ群の出力信号および第2の磁気センサ群の出力信号は差分電圧信号を構築する。
【0011】
さらに、磁気センサユニットは、ホールセンサ、異方性磁気センサ、巨大磁気センサ、またはトンネル磁気センサである。
【0012】
さらに、遮蔽カバーの材料は、パーマロイ、ケイ素鋼、純鉄、導磁性金属材料、または合金である。
【0013】
さらに、信号プロセッサは、温度補償ユニットと、非線形補償ユニットと、演算増幅器とを備える。第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群によって変換された差分電圧信号は、温度補償ユニット、非線形補償ユニット、および演算増幅器を順次通過して、電流センサの出力信号を形成する。
【0014】
本発明の実施形態では、電流センサの測定対象の電流導体はU字形である。第1の磁気センサ群は第1の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、第2の磁気センサ群は第2の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、集磁構造は不要であり、全体構造のサイズが小さく低コストになる一方で、電流センサの周波数応答特性が大幅に改善される。電流センサは、第1の磁気センサ群を使用して、第1の導体セクションにおける測定対象の磁場を検出し、第2の磁気センサ群を使用して、第2の導体セクションにおける測定対象の磁場を検出する。これら2つの測定対象の磁場は測定対象の差分磁場を構築し、それが、外部磁場干渉に対する電流センサの抵抗性を有効に改善することができる。遮蔽カバーを配置することによって、測定対象の電流の精密検出に影響を及ぼすことなく、周囲環境からの電磁干渉を有効に弱めるかまたはさらには排除することができ、それにより、外部干渉によって起こる磁気センサユニットの異常飽和が回避され、外部磁場干渉に対する電流センサの抵抗性がさらに改善される。複数の磁気センサ群が電流センサ内に配置されて、高い信号対雑音比および高い空間フォールトトレランスを有し、低周波および高周波電流測定における電流センサの高い精度および少ない温度ドリフトが担保される。これにより、電流の精密絶縁検出が達成され、測定範囲が拡張する。本発明の実施形態によって提供される電流センサは、サイズが小さく、強力な干渉耐性、広い測定範囲、少ない温度ドリフト、高周波応答、および高い測定精度を有する。
【0015】
本発明の実施形態または従来技術の技術的解決策をより明解に説明するために、実施形態または従来技術について記載するのに必要な添付図面について以下に簡潔に述べる。以下の記載における添付図面は本発明の特定の実施形態であるが、当業者にとって、それらの実施形態を、本発明の様々な実施形態によって開示され指示されるデバイス構造、駆動方法、および製造方法の基本概念に基づいて、他の構造および図面へと拡張し拡大することができ、これらが間違いなく本発明の特許請求の範囲内にあることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態による電流センサを示す概略図である。
図2】本発明の一実施形態による測定対象の電流導体の形態を示す概略図である。
図3】本発明の一実施形態による別の測定対象の電流導体の形態を示す概略図である。
図4】本発明の一実施形態による別の電流センサを示す概略図である。
図5】本発明の一実施形態によるさらに別の電流センサを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、本発明の技術的解決策について、本発明の実施形態において添付図面を参照して、実現例を通して明確かつ十分に記載する。当然ながら、記載する実施形態は、本発明の実施形態の一部分であってすべてではない。本発明の実施形態によって開示され指示される基本概念に基づいて、当業者によって得られる他のすべての実施形態は本発明の保護範囲内にある。
【0018】
図1を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による電流センサの概略図である。本実施形態で提供される電流センサは、測定対象の電流導体101であって、同一形状の第1の導体セクション102および第2の導体セクション103を備え、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103の延長形状によって取り囲まれるエリアが「U」字形であり、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103が測定対象の電流導体101の幾何学中心線104を中心にして対称的に分配される、測定対象の電流導体101と、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106であって、第1の磁気センサ群105が第1の導体セクション102の1つまたは2つの側に配置され、第2の磁気センサ群106が第2の導体セクション103の1つまたは2つの側に配置され、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106が測定対象の電流導体101の幾何学中心線104を中心にして対称的に分配され、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106が同じ感知方向を有する、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106と、信号プロセッサ108、回路基板107、および全面が囲まれた遮蔽カバー114であって、遮蔽カバー114がハウジング115内に置かれ、測定対象の電流導体101、第1の磁気センサ群105、第2の磁気センサ群106、信号プロセッサ108、および回路基板107を取り囲む、信号プロセッサ108、回路基板107、および遮蔽カバー114とを備え、ハウジング115が絶縁材料で作られる。電流が測定対象の電流導体101を流れた後、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103は、幾何学中心線104の方向で上側および下側に、測定対象の磁場をそれぞれ発生させる。測定対象の磁場は、同じ大きさを有し、測定対象の電流導体101の幾何学中心線104を中心にして反対方向で対称的に分配される。第1の磁気センサ群105は、測定対象の電流導体101の第1の導体セクション102を流れる電流によって発生する測定対象の第1の磁場を検出するのに使用され、第2の磁気センサ群106は、測定対象の電流導体101の第2の導体セクション103を流れる電流によって発生する測定対象の第2の磁場を検出するのに使用される。測定対象の第1の磁場および測定対象の第2の磁場は、測定対象の差分磁場を構築する。測定対象の差分磁場は、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106によって、差分電圧信号に変換される。差分電圧信号は、信号プロセッサ108によって処理され、測定対象の電流に比例するとともに測定対象の電流と連動してリアルタイムで変化する出力信号に変換される。出力信号は、回路基板107に接続された引出しリード線109によって出力される。
【0019】
本実施形態では、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103は同一形状を有して、「U」字形構造の測定対象の電流導体101を形成する。
【0020】
図2を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による測定対象の電流導体の形態の概略図である。任意に、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103の延長形状はL字形であり、これら2つが「U」字形の測定対象の電流導体101を形成する。測定対象の電流導体101は幾何学中心線104を有し、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103は、幾何学中心線104を中心にして軸対称に分配される。
【0021】
図3を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による別の測定対象の電流導体の形態の概略図である。任意に、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103の延長形状はZ字形に類似し、これら2つが「U」に類似する形状の測定対象の電流導体101を形成する。測定対象の電流導体101は幾何学中心線104を有し、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103は、幾何学中心線104を中心にして軸対称に分配される。
【0022】
測定対象の電流導体101の延長形状は、U字形またはUに類似する形状であってもよいことが分かる。これに基づいて、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103は、測定対象の電流導体101を形成するように合理的に選択されてもよい。ここで、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103は、2つの独立した導体セクションではなく、測定対象の電流導体101の部分である。具体的には、完全な測定対象の電流導体101を仮想的に分割した場合、U字形の測定対象の電流導体101は、対称的であって同一形状を有する第1の導体セクション102および第2の導体セクション103に分割されてもよい。
【0023】
U字形の測定対象の電流導体101が位置する面を、図1に示されるように、水平面X-Yとすると、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106は任意に、面X-Yにおいて測定対象の電流導体101が位置するのと同じ側に配置される。測定対象の電流導体101の面X-Yに直交する方向Zで、第1の磁気センサ群105は、測定対象の電流導体101が位置する面X-Yを垂直に投影する方向で第1の導体セクション102に重なり、つまり、Z方向で、第1の磁気センサ群105は第1の導体セクション102の上方のエリアに位置する。第2の磁気センサ群106は、測定対象の電流導体101が位置する面X-Yを垂直に投影する方向で第2の導体セクション103に重なり、つまり、Z方向で、第2の磁気センサ群106は第2の導体セクション103の上方のエリアに位置する。
【0024】
電流センサはまた、回路基板107を備える。任意に、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106はそれぞれ1つの磁気センサユニットで構成され、それぞれ回路基板107の上側表面上に対称的に配置される。具体的には、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106は、回路基板107の上側表面上に配置され、回路基板107は、磁気センサ群と測定対象の電流導体101との間に位置する。回路基板107の上側表面はさらに、信号プロセッサ108と引出しリード線109とを備える。第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106はそれぞれ、回路基板107を通して、信号プロセッサ108および引出しリード線109に電気的に接続される。回路基板107の上側表面上に位置する第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106はまた、測定対象の電流導体101の幾何学中心線104を中心にして軸対称に分配される。第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106は同じ感知方向を有する。
【0025】
他の実施形態では、第1の磁気センサ群はまた、任意に、第1の導体セクションの2つの側に配置されてもよく、第2の磁気センサ群は第2の導体セクションの2つの側に配置されてもよい。
【0026】
測定対象の電流導体101は通電される。具体的には、電流は、第1の導体セクション102の始端に流れ込み、第1の導体セクション102および第2の導体セクション103を通り、次に第2の導体セクション103の終端から流れ出る。図1に示されるように、電流が測定対象の電流導体101に流れ込む方向は110であり、電流が測定対象の電流導体101から流れ出る方向は111である。電流が第1の導体セクション102に流れ込むことにより、第1の導体セクション102は、幾何学中心線104の方向で見て2つの側で測定対象の第1の磁場を発生させる。回路基板107の位置における測定対象の第1の磁場の磁場方向は112である。電流が第2の導体セクション103に流れ込むことにより、第2の導体セクション103は、幾何学中心線104の方向で見て2つの側で測定対象の第2の磁場を発生させる。回路基板107の位置における測定対象の第2の磁場の磁場方向は113である。測定対象の第1の磁場の磁場方向112および測定対象の第2の磁場の磁場方向113は、同じ大きさを有するが反対方向であり、2つの磁場方向はさらに、測定対象の電流導体101の幾何学中心線104を中心にして反対方向で対称的に分配される。
【0027】
第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106は同じ感知方向を有し、それらは両方とも、測定対象の第1の磁場の磁場方向112と同じである。第1の磁気センサ群105は、測定対象の電流導体101の第1の導体セクション102を流れる電流によって発生する測定対象の第1の磁場を検出するのに使用されてもよく、第2の磁気センサ群106は、測定対象の電流導体101の第2の導体セクション103を流れる電流によって発生する測定対象の第2の磁場を検出するのに使用されてもよい。測定対象の第1の磁場および測定対象の第2の磁場は、測定対象の差分磁場を形成する。測定対象の差分磁場は、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106によって、差分電圧信号に変換される。
【0028】
電流センサはさらに、信号プロセッサ108を備える。信号プロセッサ108は、回路基板107に電気的に接続される。測定対象の第1の磁場および測定対象の第2の磁場に基づいて、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106によって変換され生成された差分電圧信号は、信号プロセッサ108によって処理され、測定対象の電流に比例するとともに測定対象の電流と連動してリアルタイムで変化する出力信号に変換される。出力信号は、回路基板107に接続された引出しリード線109によって出力される。
【0029】
電流センサはさらに、全面が囲まれた遮蔽カバー114を備える。遮蔽カバー114は、絶縁材料で作られたハウジング115の内部に置かれる。遮蔽カバー114は、測定対象の電流導体101、第1の磁気センサ群105、第2の磁気センサ群106、信号プロセッサ108、および回路基板107を取り囲む。絶縁材料で作られたハウジング115は、電流センサの電気的安全性を向上させることができる。電流センサの内部構造の一部のみが図1に示されていることが分かる。実際には、電流センサの内部構造全体が遮蔽カバー114によって完全に取り囲まれ、遮蔽カバー114は次に、絶縁性ハウジング115によって取り囲まれる。回路基板107に接続された引出しリード線109は、遮蔽カバー114を通してハウジング115から引き出されることが注目されるべきである。
【0030】
任意に、測定対象の電流導体101は、単一材料の金属導体または均質合金導体である。しかしながら、これに限定されず、測定対象の電流導体の材料は、測定対象の電流導体の機能を担保することに基づいて合理的に選択されてもよい。
【0031】
任意に、測定対象の電流導体101の対称エリアの断面形状は、長方形、台形、円形、または半円形である。つまり、測定対象の電流導体101の第1の導体セクション102および第2の導体セクション103の断面に対するX-Z面を使用して、測定対象の電流導体101の断面形状は、任意に、長方形、台形、円形、または半円形であってもよい。しかしながら、これに限定されず、測定対象の電流導体の断面形状は、測定対象の電流導体の機能を担保することに基づいて合理的に設計されてもよい。
【0032】
任意に、遮蔽カバーの材料は、パーマロイ、ケイ素鋼、純鉄、導磁性金属材料、または合金である。しかしながら、これに限定されず、遮蔽カバーの材料は、遮蔽カバーの遮蔽機能を担保することに基づいて合理的に選択されてもよい。
【0033】
任意に、第1の磁気センサ群は、1つまたは複数の磁気センサユニットで構成され、第2の磁気センサ群も、1つまたは複数の磁気センサユニットで構成される。任意に、磁気センサユニットは、ホールセンサ、異方性磁気センサ、巨大磁気センサ、またはトンネル磁気センサである。しかしながら、これに限定されず、磁気センサ群を構成する磁気センサユニットは、電流センサの機能を担保することに基づいて合理的に選択されてもよい。
【0034】
任意に、信号プロセッサ108は、温度補償ユニットと、非線形補償ユニットと、演算増幅器とを備える。第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106によって変換された差分電圧信号は、温度補償ユニット、非線形補償ユニット、および演算増幅器を順次通過して、電流センサの出力信号を形成する。
【0035】
本実施形態では、信号プロセッサ108は、回路基板107に電気的に接続される。信号プロセッサ108の温度補償ユニットは、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106の電圧信号に対して温度補償を実施する。非線形補償ユニットは、温度補償された電圧信号に対して非線形補償を実施する。演算増幅器は、非線形補償された電圧信号に対して利得増幅を実施し、それにより、電流センサの高い精度および少ない温度ドリフトが担保され、電流の精密絶縁検出が達成されてもよい。任意に、信号プロセッサは、温度補償ユニットおよび非線形補償ユニットを備える、プログラマブル調整チップである。
【0036】
本発明の実施形態では、電流センサの測定対象の電流導体はU字形である。第1の磁気センサ群は第1の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、第2の磁気センサ群は第2の導体セクションの1つまたは2つの側に配置され、集磁構造は不要であり、全体構造のサイズが小さく低コストになる一方で、電流センサの周波数応答特性が大幅に改善される。電流センサは、第1の磁気センサ群を使用して、第1の導体セクションにおける測定対象の磁場を検出し、第2の磁気センサ群を使用して、第2の導体セクションにおける測定対象の磁場を検出する。これら2つの測定対象の磁場は測定対象の差分磁場を構築し、それが、外部磁場干渉に対する電流センサの抵抗性を有効に改善することができる。遮蔽カバーを配置することによって、測定対象の電流の精密検出に影響を及ぼすことなく、周囲環境からの電磁干渉を有効に弱めるかまたはさらには排除することができ、それにより、外部干渉によって起こる磁気センサユニットの異常飽和が回避され、外部磁場干渉に対する電流センサの抵抗性がさらに改善される。複数の磁気センサ群が電流センサ内に配置されて、高い信号対雑音比および高い空間フォールトトレランスを有し、低周波および高周波電流測定における電流センサの高い精度および少ない温度ドリフトが担保される。これにより、電流の精密絶縁検出が達成され、測定範囲が拡張する。本発明の実施形態によって提供される電流センサは、サイズが小さく、強力な耐干渉性、広い測定範囲、少ない温度ドリフト、高周波応答、および高い測定精度を有する。
【0037】
例えば、上述の技術的解決策に基づいて、任意に、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群は回路基板上に対称的に配置され、回路基板は測定対象の電流導体の1つまたは2つの側に対称的に分配される。第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群はそれぞれ、第1の導体セクションの1つまたは2つの側に間隔を置いて並列に配置されたM個の磁気センサユニットで構成される。磁気センサユニットは回路基板に取り付けられ、Mは正の整数である。第1の磁気センサ群の出力信号および第2の磁気センサ群の出力信号はそれぞれ、M個の磁気センサユニットの変換された信号の平均値である。第1の磁気センサ群の出力信号および第2の磁気センサ群の出力信号は、差分電圧信号を形成する。
【0038】
本実施形態では、任意に、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群はそれぞれ、並列に接続されたM個の磁気センサユニットで構成され、Mは正の整数である。
【0039】
図1に示されるように、M=1であり、つまり、第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106はそれぞれ1つの磁気センサユニットで構成され、それらはそれぞれ回路基板107の上側表面上に対称的に配置される。第1の磁気センサ群105および第2の磁気センサ群106は同じ感知方向を有する。
【0040】
図4を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による別の電流センサの概略図である。図4に示されるように、Mは1よりも大きく、任意にM=3である。第1の磁気センサ群は、並列に接続された3つの磁気センサユニット405、406、および407で構成され、第2の磁気センサ群は、並列に接続された3つの磁気センサユニット408、409、および410で構成され、それらは、測定対象の電流導体401の幾何学中心線404を軸線として、回路基板411の上側表面上に対称的に分配される。第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群は同じ感知方向を有する。具体的には、磁気センサユニット405、406、407、408、409、および410は同じ感知方向を有する。
【0041】
回路基板411は、「U」字形の測定対象の電流導体401を形成する、第1の導体セクション402および第2の導体セクション403の上側に配置される。測定対象の電流412は、図面に示される矢印の方向で測定対象の電流導体401に流れ込み、第1の導体セクション402および第2の導体セクション403それぞれの上側に、測定対象の第1の磁場および測定対象の第2の磁場を発生させる。2つの測定対象の磁場は、同じ大きさと反対の方向を有し、測定対象の電流導体401の幾何学中心線404を中心にして対称的に分配されて、測定対象の差分磁場を形成する。第1の磁気センサ群の出力信号は、3つの磁気センサユニット405、406、および407の出力信号の平均値であり、第2の磁気センサ群の出力信号は、3つの磁気センサユニット408、409、および410の出力信号の平均値である。第1の磁気センサ群の出力信号および第2の磁気センサ群の出力信号は、測定対象の差分磁場を形成し、測定対象の差分磁場は、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群を通して差分電圧信号に変換される。
【0042】
本実施形態では、複数の磁気センサユニットが磁気センサ群に配置され、その結果、測定プロセスにおいて高い信号対雑音比および高い空間フォールトトレランスがもたらされる。これにより、低周波数および高周波数電流測定における、電流センサの高い精度および少ない温度ドリフトが担保され、それにより、電流の精密絶縁検出が達成され、測定範囲が拡張する。
【0043】
例えば、上述の技術的解決策に基づいて、第1の磁気センサ群はまた、任意に、第1の導体セクションの2つの側に配置されてもよく、第2の磁気センサ群は第2の導体セクションの2つの側に配置されてもよい。図5を参照すると、この図は、本発明の一実施形態によるさらに別の電流センサの概略図である。図1との違いは、図5に示される電流センサでは、第1の磁気センサ群が、並列に接続された2つの磁気センサユニット504および505で構成され、第2の磁気センサ群が、並列に接続された2つの磁気センサユニット506および507で構成され、それらが2つの回路基板508および509上でそれぞれ対称的に配置される点である。
【0044】
図5に示されるように、測定対象の電流導体は、第1の導体セクション501と第2の導体セクション502とを備える。第1の導体セクション501および第2の導体セクション502は、測定対象の電流導体の幾何学中心線503を中心にして対称的に分配される。第1の磁気センサ群における2つの磁気センサユニット504および505は、第1の導体セクション501が位置する面の上側および下側に位置し、第2の磁気センサ群における2つの磁気センサユニット506および507は、第2の導体セクション502が位置する面の上側および下側に位置する。磁気センサユニット504および506は同じ感知方向を有し、磁気センサユニット505および507は同じ感知方向を有し、磁気センサユニット504および507は反対の感知方向を有する。
【0045】
回路基板508は、「U」字形の測定対象の電流導体を構築する第1の導体セクション501および第2の導体セクション502の上側に配置され、回路基板509は、「U」字形の測定対象の電流導体を構築する第1の導体セクション501および第2の導体セクション502の下側に配置され、回路基板508および509は、第1の導体セクション501および第2の導体セクション502の上側および下側に対称的に配置される。任意に、磁気センサユニット504および磁気センサユニット506は、回路基板508の上側表面上に位置し、磁気センサユニット505および磁気センサユニット507は、回路基板509の下側表面上に位置する。
【0046】
測定対象の電流は、電流方向510で第1の導体セクション501に流れ込み、測定対象の電流は、第1の導体セクション501の上側および下側において、対称的であって方向が反対である測定対象の磁場512および513を発生させる。2つの測定対象の磁場512および513は、第1の導体セクション501を中心にして軸対称に分配され、同じ大きさおよび反対の方向を有し、したがって差分磁場を形成する。測定対象の電流は、電流方向511で第2の導体セクション502から流れ出て、測定対象の電流は、第2の導体セクション502の上側および下側において、対称的であって方向が反対である測定対象の磁場514および515を発生させる。2つの測定対象の磁場514および515は、第2の導体セクション502を中心にして軸対称に分配され、同じ大きさおよび反対の方向を有し、したがって差分磁場を形成する。
【0047】
測定対象の磁場512および513、ならびに測定対象の磁場514および515は、測定対象の電流導体の幾何学中心線503を中心にして対称的に分配され、同じ大きさと反対の方向を有し、したがって測定対象の差分磁場を形成する。第1の磁気センサ群の出力信号は、2つの磁気センサユニット504および505の差分磁場変換された信号の平均値であり、第2の磁気センサ群の出力信号は、2つの磁気センサユニット506および507の差分磁場変換された信号の平均値である。第1の磁気センサ群の出力信号および第2の磁気センサ群の出力信号は、測定対象の差分磁場を構築する。測定対象の差分磁場は、第1の磁気センサ群および第2の磁気センサ群を通して、差分電圧信号に変換される。
【0048】
本発明の実施形態によって提供される電流センサは、サイズが小さく、強力な耐干渉性、広い測定範囲、少ない温度ドリフト、高周波応答、および高い測定精度を有する。
【0049】
上述の記載は、本発明の好ましい実施形態および技術的原理にすぎないことに留意すべきである。当業者であれば、本発明は本明細書の特定の実施形態に限定されず、また当業者にとって、本発明の保護範囲から逸脱することなく、様々な明白な変更、再調節、組合せ、および差替えが行われてもよいことを理解すべきである。したがって、本発明は上述の実施形態を通して詳細に記載されるが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく、他の等価の実施形態がさらに含まれてもよい。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】