(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ALS患者の処置方法
(51)【国際特許分類】
A61K 33/20 20060101AFI20240905BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20240905BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240905BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
A61K33/20
A61P21/00
A61P11/00
A61K47/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544620
(86)(22)【出願日】2022-10-04
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 US2022077557
(87)【国際公開番号】W WO2023060097
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524129025
【氏名又は名称】ニューヴィヴォ, インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】506115514
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
【氏名又は名称原語表記】The Regents of the University of California
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アジール, アラステー
(72)【発明者】
【氏名】マクグラス, マイケル エス.
(72)【発明者】
【氏名】フォレスト, ブルース ディー.
(72)【発明者】
【氏名】プライス, リア
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076BB13
4C076BB17
4C076CC01
4C076CC09
4C076CC15
4C076DD23
4C076DD26Z
4C076FF61
4C086AA01
4C086AA02
4C086HA24
4C086MA01
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA17
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA20
4C086ZA59
4C086ZA94
4C086ZC51
(57)【要約】
標的ALS患者集団のための、亜塩素酸塩または亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物を使用したALSの処置のための方法および組成物が、本明細書に提供される。亜塩素酸塩または亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高い標的ALS患者集団を特定するための方法であって、上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するALS患者、および/または40~65歳、孤発性ALS病理、もしくはこれらの組合せの患者を特定するステップを含む、方法もまた、本明細書に提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法は、前記対象が40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記対象が40~65歳である場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記対象が40~65歳ではない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、45~65歳である、方法。
【請求項4】
前記対象が、上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記上昇した血漿CRPレベルが、前記対象からの血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを決定するステップをさらに含み、前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPレベルを有する場合に、前記亜塩素酸塩が前記対象に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有するかどうかを決定するステップが、前記対象からの血漿試料中のCRPのレベルを決定するために、前記血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記上昇した血漿CRPレベルが、前記対象からの前記血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記CRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法によって決定されるか、または決定されている、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項1のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップをさらに含み、前記対象が40~65歳であり、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合に、前記亜塩素酸塩が前記対象に投与される、請求項1のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、もしくはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会すること、またはこれらの組合せを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ALSの前記症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、(a)前記対象の年齢および前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)のレベルを有するかどうかを決定するステップと、(b)前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPのレベルを有する場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法。
【請求項17】
前記対象が40~65歳ではない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記対象が上昇した血漿CRPのレベルを有さない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、40~65歳であり、上昇したCRPのレベルを有する、方法。
【請求項20】
高レベルの血漿CRPが、前記対象からの血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記高レベルの血漿CRPが、前記対象からの前記血漿試料中、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記CRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法によって決定されるか、または決定されている、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップをさらに含み、前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPのレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合に、前記亜塩素酸塩が前記対象に投与される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、もしくはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会すること、またはこれらの組合せを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ALSの前記症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、(a)前記対象の年齢、前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)のレベルを有するかどうか、および前記対象が少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップと、(b)前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPのレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法。
【請求項29】
前記対象が40~65歳ではない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記対象が上昇した血漿CRPのレベルを有さない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記対象が、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験していない場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与しない、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、40~65歳であり、上昇したCRPのレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、方法。
【請求項33】
高レベルの血漿CRPが、前記対象からの血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記高レベルの血漿CRPが、前記対象からの前記血漿試料中、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記CRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法によって決定されるか、または決定されている、請求項28に記載の方法。
【請求項36】
前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、もしくはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会すること、またはこれらの組合せを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
ALSの前記症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項38】
前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項28に記載の方法。
【請求項39】
対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法が、
a)前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るCRPを有するかどうかを決定するために前記血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、前記血漿試料が3mg/Lを上回って有する場合に、前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、
b)前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、
c)前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合には、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップと
を含む、方法。
【請求項40】
前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記血漿試料が3mg/mLを上回るCRPを有するかどうかを決定するステップが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会することを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項45】
患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項46】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、
i)前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される、上昇した血漿CRPレベルを有し、
ii)前記亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、
方法。
【請求項47】
前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記対象が、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法において、上昇した血漿CRPレベルを有すると決定されている、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法が、
a)前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るCRPを有するかどうかを決定するために前記血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、前記血漿試料が3mg/Lを上回って有する場合に、前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、
b)前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有する場合には、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップと
を含む、方法。
【請求項52】
前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記血漿試料が3mg/mLを上回るCRPを有するかどうかを決定するステップが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
ステップ(b)の前に、前記対象が、少なくとも12ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法が、
a)前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、
b)前記対象が、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合には、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップと
を含む、方法。
【請求項58】
前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会することを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項61】
前記対象からの血漿の試料が、3mg/Lを上回るCRPを有する、請求項57に記載の方法。
【請求項62】
前記対象からの血漿の試料が、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記対象からの血漿の前記試料中のCRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法によって決定されるか、または決定されている、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される上昇した血漿CRPレベルを有する、方法。
【請求項65】
前記対象が、前記血漿試料が3.9mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記対象が、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法において、上昇した血漿CRPレベルを有すると決定されている、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記対象が、前記亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項70】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、前記亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、方法。
【請求項71】
前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会することを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項74】
前記対象からの血漿の試料が、3mg/Lを上回るCRPを有する、請求項70に記載の方法。
【請求項75】
前記対象からの血漿の試料が、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記対象からの血漿の前記試料中のCRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法によって決定されるか、または決定されている、請求項74に記載の方法。
【請求項77】
患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、請求項70に記載の方法。
【請求項78】
処置することが、前記対象におけるALSの症状を低減させること、ALSの進行を低減させること、もしくは余命を増加させること、またはこれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項79】
処置することが、ALS機能性評点スケール(ALSFRS-R)を使用して、投与後の前記対象において疾患進行がないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項80】
処置することが、ALSFRS-Rスコアにおける3ポイント以下の減少であることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項81】
処置することが、緩徐肺活量の読み取りによって測定される肺機能の変化を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項82】
処置することが、亜塩素酸塩で処置されていない対象と比較して、気管切開に至るまでの時間が長いことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項83】
処置することが、血中炎症性バイオマーカーのレベルの低減を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項84】
前記対象が、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、もしくは筋生検、またはこれらの組合せに基づいて、ALSの1つまたは複数の症状を示している、請求項1に記載の方法。
【請求項85】
前記対象が、ALSと診断されるか、またはALSと診断された、請求項1に記載の方法。
【請求項86】
前記対象が、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、もしくは筋生検、またはこれらの組合せに基づいて、ALSと診断された、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記対象が、前記亜塩素酸塩の投与の少なくとも12ヶ月前に、ALSと診断されるか、またはALSと診断された、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記亜塩素酸塩が、亜塩素酸ナトリウムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項89】
前記亜塩素酸塩が、亜塩素酸カリウムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項90】
前記亜塩素酸塩が、1用量当たり2mg/kg体重で投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項91】
前記亜塩素酸塩が、静脈内投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項92】
処置することが、対象の肺活量の減少を停止させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項93】
対象の肺活量の減少を停止させることが、6ヶ月間の期間にわたって、0.05%以下、0.075%以下、0.1%以下、0.125%以下、0.15%以下、0.2%以下、0.225%以下、0.25%以下、0.275%以下、0.3%以下、0.5%以下、0.75%以下、1%以下、1.25%以下、1.5%以下、1.75%以下、2%以下、3%以下、4%以下、5%以下、6%以下、7%以下、8%以下、9%以下、10%以下、12.5%以下、15%以下、17.5%以下、20%以下、22.5%以下、または25%以下の対象の肺活量の減少を含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
NP001亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が、1.13mg/Lを上回る上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有すると決定するステップと、
NP001亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象の年齢が、40~65歳であると決定するステップと、
前記対象に、1ヶ月間にわたり、5日間で1用量当たり2mg/kg体重で、60分間にわたってNP001亜塩素酸塩を静脈内投与するステップと、
前記対象に、後続の5ヶ月間にわたり、1ヶ月当たり3日間連続で1用量当たり2mg/kg体重で、60分間にわたってNP001亜塩素酸塩を静脈内投与するステップと、
を含み、
前記NP001亜塩素酸塩が、少なくとも95%純粋であり、
前記NP001亜塩素酸塩が、7.4のpHにpHバランス調整されている、
方法。
【請求項95】
前記対象が、3.00mg/Lを上回る上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有すると決定するステップをさらに含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
年齢40~65歳の対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、
方法。
【請求項97】
前記対象のALSの進行が、緩徐化される、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記対象の機能の低下が、緩徐化される、請求項96に記載の方法。
【請求項99】
前記対象の肺活量の減少が、緩徐化される、請求項96に記載の方法。
【請求項100】
前記亜塩素酸塩組成物が、60分間の期間にわたって投与される、請求項96に記載の方法。
【請求項101】
前記対象が、1.13mg/Lを上回る血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する、請求項96に記載の方法。
【請求項102】
前記対象が、1.13mg/Lを上回る血漿hs-CPRレベルを有する、請求項96に記載の方法。
【請求項103】
前記対象が、3.0mg/Lを上回る血漿hs-CPRレベルを有する、請求項96に記載の方法。
【請求項104】
前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩組成物を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験している、請求項96に記載の方法。
【請求項105】
ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記対象が、孤発性ALS病理を有する、請求項96に記載の方法。
【請求項107】
前記対象が、遺伝性ALS病理を有さない、請求項96に記載の方法。
【請求項108】
前記対象が、ALS関連遺伝子における変異を有さない、請求項96に記載の方法。
【請求項109】
前記対象が、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さない、請求項96に記載の方法。
【請求項110】
1.13mg/Lを上回る血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で投与され、後続の月は3日間連続で投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、
方法。
【請求項111】
1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で投与され、後続の月は3日間連続で投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含む、
方法。
【請求項112】
前記対象が、40~65歳である、請求項110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
前記亜塩素酸塩組成物が、60分間の期間にわたって投与される、請求項110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項114】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を、60分間の期間にわたって静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で投与され、後続の月は3日間連続で投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、
方法。
【請求項115】
前記対象が、1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベルを有する、実施形態114に記載の方法。
【請求項116】
前記対象が、40~65歳である、実施形態114のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有し、
前記対象が、
(a)年齢が40~65歳であること、
(b)1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベル、
(c)前記亜塩素酸塩組成物の投与の前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験していること、
(d)遺伝性ALS病理を有さないこと、
(e)ALS関連遺伝子における変異を有さないこと、および
(f)SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さないこと
から選択される少なくとも1つのALS応答因子を有する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年10月4日に出願された米国仮特許出願第63/252,061号、および2022年1月20日に出願された米国仮特許出願第63/301,476号、および2022年1月21日に出願された米国仮特許出願第63/302,000号の利益を主張し、これらは、それぞれ、それらの全体として、およびあらゆる目的で、本明細書に全内容が記載されるように、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、脳および脊髄内の運動ニューロンを破壊し、最終的には、筋肉の麻痺を引き起こし、通常は診断から2~4年以内に死に至る、進行性の神経変性疾患である。ALSには治癒が存在せず、有効な処置も存在しない。ALS患者における使用が承認されている薬物は2つあり、これらは、ごく最近診断された患者のわずかな部分でしか寿命を短期間延長するかまたは進行を遅らせることができず、ほとんどのALS患者には、どのような種類の有効な処置も存在しない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
精製された亜塩素酸ナトリウムの製剤であるNP001は、すべてのALS患者の処置に有効なわけではなかったが、NP001で処置したALS患者の一部分は、疾患進行の停止または緩徐化を経験する。ALSにはどのような有効な処置も存在しないことを踏まえると、どのALS患者がNP001に対して応答する可能性が高いかを特定する方法は、ALS患者の部分集団に有効な処置を提供し得る。
【0004】
この必要性に応じて、NP001(精製された亜塩素酸ナトリウム)での処置に対して応答性である可能性が高く、処置により疾患進行の停止または緩徐化を経験する可能性のある、ALS患者の部分集団を特定し、それを処置するための方法が、本明細書に開示される。ALSには有効な処置が存在しないため、ALS患者の部分集団内で疾患進行を停止または緩徐化させるこのような処置は、ALSの処置における大きな進歩を表す。
【0005】
一態様では、年齢40~65歳の対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップを含み、亜塩素酸塩組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、方法が、本明細書に提供される。亜塩素酸ナトリウムの純度は、イオンクロマトグラフィーによって決定され得る。方法は、対象のALSの進行、または対象の機能の低下、または対象の肺活量の減少を緩徐化させ得る。亜塩素酸塩組成物は、60分間の期間にわたって投与され得る。対象は、少なくとも1.13mg/Lまたは少なくとも3.0mg/Lの血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有し得る。対象は、少なくとも1.13mg/Lまたは少なくとも3.0mg/Lの血漿hs-CRPレベルを有し得る。対象は、亜塩素酸塩組成物を対象に投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験している可能性があり、必要に応じて、ALSの症状は、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能(fine motor skill)の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下(loss ofcoordination)、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさ(clumsiness)の増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む。対象は、孤発性ALS病理を有し得る、および/または遺伝性ALS病理を有さない。対象は、ALS関連遺伝子における変異を有さない可能性があり、ここで、変異は、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおけるものであり得る。
【0006】
さらなる態様では、少なくとも1.13mg/の血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップを含み、亜塩素酸塩組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、方法が、本明細書に提供される。対象は、40~65歳であり得る。亜塩素酸塩組成物は、60分間の期間にわたって投与され得る。
【0007】
別の態様では、少なくとも1.13mg/の血漿hs-CRPレベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップを含み、亜塩素酸塩組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、方法が、本明細書に提供される。対象は、40~65歳であり得る。亜塩素酸塩組成物は、60分間の期間にわたって投与され得る。
【0008】
さらなる態様では、歳の対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を、60分間の期間にわたって静脈内投与するステップを含み、亜塩素酸塩組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、方法が、本明細書に提供される。亜塩素酸ナトリウムの純度は、イオンクロマトグラフィーによって決定され得る。対象は、1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベルを有し得る、および/または対象は、40~65歳であり得る。
【0009】
別の態様では、対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップを含み、亜塩素酸塩組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有し、対象が、(a)年齢が40~65歳であること、(b)少なくとも1.13mg/Lの血漿hs-CRPレベル、(c)亜塩素酸塩組成物の投与の前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験していること、(d)遺伝性ALS病理を有さないこと、(e)ALS関連遺伝子における変異を有さないこと、およびSOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さないことから選択される少なくとも1つのALS応答因子を有する、方法が、本明細書に提供される。さらなる態様では、対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法は、対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップを含み得、亜塩素酸塩組成物は、対象の体重1kg当たり4mgの(またはそれを上回る)亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸塩組成物は、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムは、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムは、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムは、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸塩組成物は、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有し、対象は、(a)年齢が40~65歳であること、(b)少なくとも1.13mg/Lの血漿hs-CRPレベル、(c)亜塩素酸塩組成物の投与の前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験していること、(d)遺伝性ALS病理を有さないこと、(e)ALS関連遺伝子における変異を有さないこと、およびSOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さないことから選択される少なくとも1つのALS応答因子を有する。
【0010】
参照による組込み
本明細書において言及されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれ個別の刊行物、特許、または特許出願が、具体的かつ個別に参照により組み込まれると示されるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
本開示の新規な特性は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本開示の特性および利点のより良好な理解は、例示的な実施形態について記載し、本開示の原理が利用されている、以下の詳細な説明、および添付の図面を参照することによって、得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、試験内での対象の分布を要約するフローチャートを示す。
【0013】
【
図2】
図2は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)で処置した対象の、プラセボと対比したALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化のグラフを示す。
【0014】
【
図3】
図3は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)で処置した対象の、プラセボと対比した肺活量変化のグラフを示す。
【0015】
【
図4】
図4は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)で処置した対象の、プラセボと対比した無進行率の棒グラフを示す。
【0016】
【
図5】
図5は、試験の間進行がなかった対象の年齢分布チャートを示す。
【0017】
【
図6】
図6は、試験内での組合せの参加者割当ての対象の分布を要約するフローチャートを示す。
【0018】
【
図7】
図7は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)で処置した少なくとも1.13mg/mLまたはそれを上回る血漿CRPを有する40~65歳の患者の、プラセボと対比したALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化のグラフを示す。
【0019】
【
図8】
図8は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)で処置した少なくとも1.13mg/mLまたはそれを上回る血漿CRPを有する40~65歳の患者の、プラセボと対比した肺活量のベースラインからの変化パーセントのグラフを示す。
【0020】
【
図9】
図9は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)で処置した少なくとも1.13mg/mLまたはそれを上回る血漿CRPを有する40~65歳の対象の、プラセボと対比した無進行率の棒グラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本出願は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)でのALSの処置の妥当な作用機序を説明するALS病理および亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)との相互作用について記載し、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)での処置に対して応答性である可能性が高いALS患者部分集団について記載する。本出願は、ALS症状および症状発症の特定、ALSFRS-R評点スケールを使用したALS患者の評価、患者の血漿CRPレベルの定量、患者の肺活量の定量、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)での処置の方法、亜塩素酸塩化合物の調製、ならびに亜塩素酸塩医薬製剤について、さらに記載する。最後に、本出願は、様々なALS患者部分集団における亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)処置の有効性の代表的な例、および裏付けデータについて記載する。
【0022】
ALS病理ならびに酸化剤および免疫系調節剤としての亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)との相互作用
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、NF-kB活性化、炎症促進性因子産生、および運動ニューロン機能の進行性変化を含む、不適切な免疫系機能不全を伴う致死性の神経変性疾患である。一般的なモデルとして、ミスフォールディングされたタンパク質の蓄積によって傷害を受けたニューロンの損傷および修復の阻害の両方を行う、脊髄ミクログリアによって生成される因子が、特定されている。HLA-DR細胞表面レベルによって反映されるように、ALS患者の単球サブセットが経時的により活性化された状態となるという最近の説明により、疾患進行に自然免疫の機能不全が関係しているという本発明者らの以前の研究が確認される。したがって、このプロセスを妨害するかまたはそれを調節する薬物は、疾患に対して治療的影響を有し得る。
【0023】
ALSの原因は、大部分が不明なままであるが、データは、ALS患者における活性化マクロファージの存在を含む、ALSの進行における炎症および免疫系の調節不全の関与を示す。おそらくマクロファージをそれらの不活性化状態へと戻すことによって、炎症および免疫系の調節不全を低減させることができる化合物は、ALSを処置するのに有効であり得る。
【0024】
マクロファージは、単球の分裂によって産生される白血球であり、単球およびマクロファージは、食細胞であり、自然免疫(非特異的免疫防御)においてならびに獲得免疫(特異的防御機序)を開始させるのを補助することにおいて、役割を果たす。これらの細胞は、細胞残屑および病原体を、静止性または移動性のいずれかの細胞としてファゴサイトーシスする(飲み込み、次いで消化する)。病原体によってまたは他の機序によって活性化されると、マクロファージは、リンパ球および他の免疫細胞を刺激し、それらを動員し、応答させる。活性化マクロファージは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を含むいくつかの疾患および障害の進行に関与している。活性化マクロファージは、大規模な白血球浸潤を誘起し、周囲組織に炎症媒介因子、アポトーシス促進性因子、およびマトリックス分解プロテアーゼを溢れさせる。これらの作用は、炎症をもたらし得、これにより、深刻な傷害を与える程度まで組織が分解され得る。免疫系調節不全の一形態であるマクロファージに誘導される炎症によって行われる組織破壊は、変性疾患であるALSの進行と関連付けられている。
【0025】
酸化剤、例えば、亜塩素酸塩は、マクロファージをそれらの不活性化状態へと戻すことができ、亜塩素酸塩は、免疫系調節不全が疾患病理に関係している場合、様々な疾患または状態を処置するために使用することができる。
【0026】
例えば、亜塩素酸塩は、マクロファージ関連疾患である筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置するために使用することができる。しかしながら、亜塩素酸塩処置の有効性は、ALS患者集団内で多様であり得る。亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(NP001)は、pHが調整された精製された亜塩素酸ナトリウムの静脈内(iv)製剤を含み得、これは、特定の理論に束縛されるものではないが、核内因子カッパB(NFkB)活性化の公知の調節因子であるタウリンクロラミンへと急速に変換され得る。in vitroでは、マクロファージにおけるクロラミンレベルは、急速に増加し、上昇したままとなり、in vivoでの免疫調節活性は、数週間持続することが記録されている。ヒドロコルチゾンなどの抗炎症薬とは異なり、亜塩素酸塩は、全体的な免疫抑制を引き起こさず、ヘム-オキシゲナーゼ1(HO1)の上方調節を通じて、創傷治癒、ファゴサイトーシス状態への活性化の再指向をもたらす。
【0027】
亜塩素酸ナトリウムは、ALSを含め、炎症および免疫系の調節不全が疾患進行における有意な寄与因子であると考えられる疾患の処置において利用される酸化剤として、注目に値する。例えば、活性化マクロファージは、大規模な白血球浸潤を誘起し、周囲組織に炎症媒介因子、アポトーシス促進性因子、およびマトリックス分解性プロテアーゼを溢れさせるため、ALSの進行に関与する免疫系調節不全の一形態であると考えられている。これらの作用は、炎症をもたらし得、これにより、深刻な傷害を与える程度まで組織が分解され得る。免疫系調節不全の一形態であるマクロファージに誘導される炎症によって行われる組織破壊は、神経変性疾患であるALSの進行と関連付けられている。ヘム結合鉄の存在下では、おそらくはファゴサイトーシス細胞の表面上のNADPHオキシダーゼ複合体に起因して、亜塩素酸ナトリウムが、プロドラッグから次亜塩素酸塩中間体を通じてタウリンクロラミン(TauCl)の細胞内形態へと変換される。TauClは、マクロファージ内の寿命の長いエフェクター分子であり、NF-kB発現を下方調節し、部分的にヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)の活性化を通じて炎症促進性サイトカインの産生を阻害する。
【0028】
ALS患者は、4つの一般化された患者群によって定義され得る:緩徐進行型、急速進行型、早期疾患提示型、および後期疾患提示型。ALSの処置を開発することに伴う課題としては、臨床試験が挙げられ、特に、疾患発症の最初期から採用する場合に、これらのカテゴリーからALS患者集団の様々なメンバーを一緒に混合するものが挙げられる。これは、一般的に、臨床試験の患者選択のアプローチとなっているが、それは、処置転帰が、疾患進行の早期に導入された場合にはより良好となる可能性が高いと考えられているためである。しかしながら、様々なALS患者群の特徴が存在し、これは、任意の薬物がそのALS患者群におけるALS疾患の調節に重要なサブセット特異的活性を有するかどうかを決定する能力に影響を及ぼし得、それらの特徴は、別のまたは他のすべてのALS患者群には存在しない場合がある。ALS試験では試験サイズが小さいことが典型的であることを踏まえると、混同される特徴を有する個体の存在は、少数であっても、適切に標的化されていれば疾患改変活動が記録されたかもしれない薬物が失敗することにつながり得る。また、過去の臨床試験でのさらなる課題としては、ALSに関する薬物の一般的な有効性を評価するために、1つの肯定的な臨床転帰カテゴリー、例えば、ALSFRS-Rスコアのみに依存することも挙げられ、本明細書における患者選択の一部の方法において開示され具現化されるように、ALS薬物の有効性を評価するために複数の臨床転帰カテゴリーを測定することが有益であり得る。
【0029】
4つのカテゴリーのうち、緩徐進行型と称されるサブセットのみが、ALS疾患病理の有意な側面として、炎症の構成要素を有すると見られている。緩徐進行型サブセットの炎症との関連は、診断からの経時的なCRPレベルと関連してALSの研究で推測される。ALS患者が診断後に長く生存するほど、血漿CRPは高くなる。非常に早期の患者を採用した標準的なALS臨床試験において見られるものと比べて進行速度が緩徐な、継続中およびおそらくは成長中の炎症の根拠を有するALS患者の大きなサブグループがある。炎症が病原的な役割を果たしている可能性のあるALS患者を標的とする薬物開発の文脈において、臨床試験への登録前にこの患者集団をどの程度特定することができるかが、課題である。本出願において提示されるデータは、免疫調節アプローチに対して応答性であるALS患者集団を定義する。
【0030】
本明細書に開示される方法は、免疫調節アプローチに対して応答性であるALS患者集団の処置、例えば、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での緩徐進行型ALS患者集団の処置のための方法である。
【0031】
亜塩素酸塩を使用した、ALSを患う対象の処置のための組成物および方法が、本明細書に開示される。亜塩素酸イオンは、ClO2
-である。亜塩素酸塩(化合物)は、この基を含有する化合物であり、塩素の酸化数は+3である。亜塩素酸塩は、亜塩素酸の塩としても知られている。塩素は、対応するアニオンCl-、ClO-、ClO2
-、ClO3
-、またはClO4
-内で、-1、+1、+3、+5、または+7の酸化数をとることができ、これらは、一般に、それぞれ、塩化物、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、および過塩素酸塩として知られている。本明細書において使用される場合、亜塩素酸塩という用語はまた、薬学的に許容される亜塩素酸の塩(例えば、NaClO2)も含む。
【0032】
亜塩素酸ナトリウムは、精製された亜塩素酸ナトリウムのpH調整されたIV製剤であるNP001を含め、ランダム化されたフェーズII臨床試験において、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の処置に関してこれまでに調査されている。NP001が、概して安全であり良好な耐容性を示したことが見出されているが、患者集団全体にわたる疾患進行の大幅な緩徐化がなかったことが示された結果により、臨床試験は中止された。
【0033】
NP001薬物製品(DP)は、亜塩素酸ナトリウムの無色透明な滅菌溶液であり、保存剤を含有しない。NP001 DPは、pH7.5~9.5で、精製された亜塩素酸ナトリウム(5.61mg/mL、62mM)、リン酸水素二ナトリウム(0.107mg/mL)、および注射用滅菌水を含有する。活性部分は、亜塩素酸塩であり、すべての臨床用量は、mg/kgの亜塩素酸塩として表される。5.61mg/mLの濃度の亜塩素酸ナトリウム(62mM)は、4.2mg/mLの亜塩素酸塩(62mM)に変換される。製剤は、20mMのストッパーを有する30mLの1型フリントガラスバイアルにパッケージングされ、赤色のアルミニウムオーバーシールでキャッピングされている。各単回使用30mLバイアルは、20mL(公称)のNP001を送達する。製剤は、未希釈でのIV投与は意図されていない。用量調製の指示は、投与前に、製剤を、0.45%の塩化ナトリウム(市販供給業者から入手される半生理食塩水)と合わせて、正確な合計体積250mLの注入溶液を得ることを指定している。
【0034】
本明細書に提供されるデータおよび例において、ALS患者における免疫調節剤である亜塩素酸ナトリウムは、血液細胞関連活性化マーカーの用量依存性モジュレーションを示す。亜塩素酸ナトリウムの製剤(NP001)の静脈内投与後、単回用量の24時間後に、血中単球活性化マーカーであるCD16およびHLA-DRが、用量依存性様式で下方調節される。薬物関連の血液毒性も薬物関連のSAE(有害事象)も存在しない。
【0035】
本開示は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を患う患者の部分集団を、亜塩素酸塩、特に、亜塩素酸ナトリウムで処置するための方法を提供する。亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物は、すべてのALS患者において有効ではない可能性があるが、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物は、少なくともALS患者の部分集団またはそれよりも多くにわたって疾患進行を緩徐化させることに有効であり、ALS患者の応答性部分集団を特定することは、ALSの安全かつ有効な処置につながり得る。したがって、本開示は、ALS患者の部分集団を特定し、亜塩素酸の塩を使用してそれを処置するための方法を提供する。
【0036】
いかなる理論によっても束縛されるものではないが、NP001(亜塩素酸ナトリウム)での処置は、ALSの進行に極めて重要であると考えられている鍵となるプロセスである全身炎症および血中の単球の脊髄への遊走の両方を低減させることができ、疾患の進行を緩徐化させる能力を有する。亜塩素酸ナトリウムは、酸化剤として、活性化マクロファージをそれらの不活性化状態へと戻すことによって機能し得る。
【0037】
疾患進行が炎症および免疫系の調節不全と関連していると見られる標的ALS患者部分集団において、標的ALS患者部分集団におけるCPRレベルの臨床的に有意な上昇によって明らかなように、NP001は、活性化マクロファージをそれらの不活性化状態へと戻す酸化により炎症および免疫系の調節不全を低減させることによって、疾患進行を緩徐化または停止させるのに有効であり得る。
【0038】
孤発性ALP病理および遺伝性ALS病理
対象における疾患の原因であり得る複数のタイプのALSが存在し、これらは、それらの徴候、症状、遺伝的原因、明確な遺伝子関連性の欠如、またはこれらの組合せに基づいて、区別され得る。一部の事例では、ALSを有する対象は、孤発性または遺伝性として類別され得、孤発性ALS病理は、ALSの遺伝歴(例えば、家族歴)がない対象において生じ得、遺伝性ALS病理は、ALSの遺伝歴(例えば、家族歴)を有する対象において生じ得る。ALS患者の間で、対象は、1つまたは複数の遺伝子に対する変異に基づいて、さらに特徴付けられ得る。例えば、C9orf72遺伝子における変異は、米国および欧州において遺伝性ALSのうちの30~40パーセントを占め、世界でのSOD1遺伝子変異は、遺伝性ALSのうちの15~20パーセントを引き起こし、TARDBPおよびFUS遺伝子変異は、それぞれ、遺伝性ALSの症例のうちの約5パーセントを占める。遺伝性ALSと関連付けられている他の遺伝子もまた、症例のうちのわずかな割合を占める。
【0039】
ALSの症例の大半は、孤発性であると考えられており、ALSの遺伝歴(例えば、家族歴)を有さない対象において生じる。90%~95%ほどのALS症例が、孤発性であり得る。1つまたは複数の遺伝子に対する変異は、遺伝性または孤発性のいずれかのALS病理を経験している対象と関連付けられ得る。例えば、家族性ALSを有する個体のうちの60パーセントは、状態と関連する1つまたは複数の遺伝子に対して特定された遺伝子変異を有し得る。一部の事例では、いずれかの遺伝性ALS病理を経験している対象は、以下の表に列挙される以下の遺伝子のうちの1つまたは複数に対して遺伝性変異を有し得る。
【0040】
一部の事例では、C9orf72、SOD1、TARDBP、およびFUS遺伝子は、運動ニューロンおよび他の細胞の正常な機能に重要であり得、これらの遺伝子のうちの1つまたは複数に対する変異は、ALS患者における運動ニューロンの機能の低下または死滅に寄与し得る。一部の事例では、以下の表Xに列挙される遺伝子のうちの1つまたは複数は、運動ニューロンおよび他の細胞の正常な機能に重要であり得、これらの遺伝子のうちの1つまたは複数に対する変異は、ALS患者における運動ニューロンの機能の低下または死滅に寄与し得る。特定の理論に束縛されるものではないが、これらの遺伝子のうちの1つまたは複数に対する変異は、運動ニューロンにおけるタンパク質凝集物の集積、運動ニューロンにおける軸索の適正な機能に必要とされる材料の輸送の緩徐化、運動ニューロンにおける毒性物質の蓄積、またはこれらの組合せの結果として、運動ニューロンの機能の低下またはニューロンの死滅に寄与し得る。
表X
【表X-1】
【表X-2】
【0041】
一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、孤発性または遺伝性としての対象のALS病理の特徴付けに基づいて、異なる。一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、状態と関連する1つまたは複数の遺伝子に対する変異に基づいて、遺伝性としての対象のALS病理の特徴付けに基づいて、異なる。一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、状態と関連する1つまたは複数の遺伝子に対する変異と組み合わせて、孤発性または遺伝性の対象のALS病理の特徴付けに基づいて、異なる。一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、遺伝性としての対象のALS病理の特徴付けに基づいて、異なり、ここで、対象は、ALS関連遺伝子のうちの1つまたは複数、例えば、表Xに列挙される遺伝子のうちの1つまたは複数に対する遺伝性変異を有する。
【0042】
一部の事例では、遺伝性ALS病理を経験している対象は、孤発性ALS病理を経験している対象よりも、急速に進行し得、より早期にALSの症状を経験し始め得る。一部の事例では、遺伝性ALS病理を経験しているALSを経験している対象は、亜塩素酸塩での処置に対して応答する可能性が低い可能性がある。一部の事例では、孤発性ALS病理を経験しているALSを経験している対象は、亜塩素酸塩での処置に対して応答する可能性が高い可能性がある。一部の事例では、孤発性ALS病理を経験しているALSを経験している対象は、ALS関連遺伝子、例えば、表Xに列挙される遺伝子のうちの1つまたは複数に対する遺伝性変異を有し得る。一部の事例では、孤発性ALS病理を経験しているALSを経験している対象は、ALS関連遺伝子、例えば、表Xに列挙される遺伝子のうちの1つまたは複数に対する遺伝性変異が欠如している可能性がある。
【0043】
一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、対象が、孤発性ALS病理を有するか遺伝性ALS病理を有するかを決定するステップと、対象が孤発性ALS病理を有する場合に、対象を亜塩素酸塩で処置するステップとを含む。一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、対象が、孤発性ALS病理を有するか遺伝性ALS病理を有するかを決定するステップと、対象が遺伝性ALS病理を有する場合に、対象を亜塩素酸塩で処置しないステップとを含む。一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、対象が1つまたは複数のALS関連遺伝子における変異を有するかどうかを決定するステップと、対象が1つまたは複数のALS関連遺伝子における変異を有する場合に、対象を亜塩素酸塩で処置するステップとを含み、ここで、1つまたは複数のALS関連遺伝子は、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、およびALS-FTDを含む。一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、対象が1つまたは複数のALS関連遺伝子における変異を有するかどうかを決定するステップと、対象が1つまたは複数のALS関連遺伝子における変異を有する場合に、対象を亜塩素酸塩で処置しないステップとを含み、ここで、1つまたは複数のALS関連遺伝子は、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、およびALS-FTDを含む。一部の事例では、本明細書に開示される処置の方法は、対象が、孤発性ALS病理を有するか遺伝性ALS病理を有するか、および1つまたは複数のALS関連遺伝子に対する変異を有するかどうかを決定するステップを含み、ここで、1つまたは複数のALS関連遺伝子は、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、およびALS-FTDを含む。一部の事例では、遺伝性変異は、常染色体優性パターンで遺伝する。一部の事例では、1つまたは複数のALS関連遺伝子における変異は、遺伝性変異である。一部の事例では、遺伝性変異は、常染色体劣勢パターンで遺伝する。一部の事例では、遺伝性変異は、X連鎖優性パターンで遺伝する。
【0044】
ALS患者部分集団のパラメーター
亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高いALS患者部分集団を特定する複数の方法が、本明細書に開示される。応答性患者部分集団の特徴は、多様であり、これには、患者の年齢、患者のC反応性タンパク質(CRP)レベル、ALS症状発症からの持続期間、およびこれらの組合せが含まれ得る。一部の事例では、応答性患者部分集団は、他の炎症性バイオマーカーレベルの上昇によって、さらに定義され得る。
【0045】
例示的な実施形態では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団は、患者年齢を含み、40~65歳の少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する疾患が安定している患者を含む。一部の事例では、ALS患者部分集団は、少なくとも12ヶ月間のALS症状発症後の持続期間を有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、少なくとも18、21、または24ヶ月間のALS症状発症後の持続期間を有する。
【0046】
例示的な実施形態では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団は、3mg/Lを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する疾患が安定している患者を含む。一部の事例では、ALS患者部分集団は、40~65歳である。一部の事例では、ALS患者部分集団はまた、少なくとも12ヶ月間のALS症状発症後の持続期間を有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、少なくとも18、21、または24ヶ月間のALS症状発症後の持続期間を有する。
【0047】
例示的な実施形態では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団は、45~60歳の患者を含む。一部の事例では、ALS患者部分集団は、1.13mg/Lを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、3mg/Lを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、少なくとも12ヶ月間のALS症状発症後の持続期間を有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、少なくとも18、21、または24ヶ月間のALS症状発症後の持続期間を有する。
【0048】
例示的な実施形態では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団は、少なくとも12ヶ月間のALS症状発症持続期間を有する患者を含む。一部の事例では、ALS患者部分集団は、少なくとも18、21、または24ヶ月間のALS症状発症後の持続期間を有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、1.13mg/Lを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、1.13mg/Lを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する。一部の事例では、ALS患者部分集団は、40~65歳である。
【0049】
一部の事例では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団はまた、上昇したレベルの他の炎症性バイオマーカーを有する患者を含み得る。これらの炎症性マーカーとしては、腫瘍壊死因子(例えば、TNF-アルファ)、単球走化性タンパク質(例えば、MCP-1)、インターロイキン(例えば、IL-6、IL-12)、およびケモカインリガンド(例えば、CXCL1)を挙げることができるが、これらに限定されない。これらの炎症性タンパク質は、T細胞、単球、およびマクロファージを含む、リンパ球のアレイによって産生され得る。一部の事例では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団は、上昇したレベルの:循環(例えば、血漿)炎症促進性、抗炎症性、調節性サイトカイン、IL-4、IL-6、IL-10、可溶性IL-2受容体、可溶性IL-6受容体、腫瘍壊死因子(TNF)-α、可溶性TNF受容体-1、および/またはIL-1受容体アンタゴニストを有する。一部の事例では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団は、上昇した炎症バイオマーカーIL-18を有し、ベースライン時点でLPSに関して陽性である。一部の事例では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性であるALS患者部分集団は、上昇したレベルの上に列挙された炎症性バイオマーカーのうちの1つまたは複数を有し、これらは、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答しないALS患者の集団と比較した場合、ベースラインの2倍である。一部の事例では、これらの血漿マーカーとしては、IL18、ガンマインターフェロン、IL6、およびCRPが挙げられる。
【0050】
一部の事例では、発症時点で若齢(40歳未満)である場合の疾患の機序および経過(trajectory)は、高齢の患者のものとは異なり、他の慢性状態、例えば、がんおよび心臓血管疾患において多く見られるように、遺伝的または遺伝性の構成要素を有する可能性がより高いことは、妥当である。より高齢の群の除外に関して、CRPレベルは年齢とともに増加し、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物のフェーズ2試験に適用されたCRP感受性カットオフは、CRP値によりALSとは無関係の他の疾患活動性が測定された高齢のALS患者の過剰提示を可能にし、それによって、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物のALS特異的活性を不明瞭にした可能性があると考えられる。
【0051】
ALSの症状、疾患進行、および処置有効性の測定
ALS症状およびALS症状発症を特定する方法、ALS疾患進行をモニタリングおよび評価する方法、ならびにALS症状およびALS疾患進行に基づいて処置有効性を評価する方法が、本明細書に開示される。
【0052】
I.ALS症状および発症の特定
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、脳および脊髄内の運動ニューロンを破壊し、最終的には、筋肉の麻痺を引き起こし、通常は診断から2~4年以内に死に至る、進行性の神経変性疾患である。ALSの症状は、一般に、運動ニューロンが徐々に破壊されることにより生じ、これには、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、筋細胞の死滅、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれ得る。最終的に、ALS患者は、四肢を動かす能力、歩行能力、頭部を持ち上げる能力、およびさらには呼吸能力を失うことになる。したがって、ALS患者は、最終的に、車椅子に乗るようになり、すべての基本的な日常機能、例えば、着替え、歩行、食事、およびトイレの使用を行うのに介助が必要となり、最終的に、気管切開および人工呼吸器が必要となる。
【0053】
ALSの症状は、非常に多様であり、その早期ステージでは疲労症状とほぼ同じように見える可能性があるため、早期に診断することは困難である。また、症状は他の神経疾患のものと類似していることが多いため、診断することは困難である。この理由のため、診断は、症状が進行するにつれて他の神経疾患を除外することによって達成されることが多い。診断は、一般的に、問題の、神経学的問題としての特定および神経学的検査で開始され、それに続いて、他の神経学的状態を除外しALSの存在を確認するための診断試験がある。そのような診断試験としては、神経伝導を試験するためのEMG(筋電図検査法)、脊髄および周囲神経をイメージングするためのMRI(磁気共鳴イメージング)、筋生検、ならびに症状がALSの初期徴候に類似している他の疾患、例えば、甲状腺および副甲状腺疾患、ビタミンB12欠乏症、HIV、肝炎、自己免疫疾患、ならびに他の種類のがんの根拠を探す血液および尿の検査を挙げることができる。筋肉が損傷または死滅すると放出される筋酵素であるクレアチンキナーゼ(CK)レベルの増加は、ALSの症状である筋肉の死滅を示すため、CKもまた測定される。一部の事例では、また、髄液穿刺を使用して、髄液中の異常な細胞について試験してもよい。
【0054】
ALSの診断後に、症状発症が例えば、12、18、または24ヶ月を超えている患者が標的ALS患者集団の一部であるかどうかを決定する目的で、それらの特定には、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することが含まれ得る。対象が症状を最初に経験し始めたと考える時期に関して対象に直接照会することは、多くの患者が、病歴内の最初に報告された症状よりも前または正式なALS診断よりも前の日付の時点で、病歴に反映されていない可能性があるが経験したことを想起しているALSの症状を特定することができるため、有用であり得る。例えば、患者は、患者を標的ALS患者集団の一部として認定する日付の時点で、例えば、症状の発症後少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、症状の発症後少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長く、または症状の発症後少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長く、上記の特定されたALSの症状のうちの1つまたは複数を経験していると報告する可能性がある。
【0055】
II.ALSFRS-Rスコアを使用した患者の評価
ALS疾患進行は、一般的に、ALSFRS-R(ALS機能性評点スケール改訂版(ALS Functional Rating Scale-Revised))スコアを使用することによってモニタリングされる。ALSFRS-Rは、患者の身体機能の経時的な変化を測定し、追跡する、アンケートに基づくスケールである。ALSFRS-Rスコアは、臨床試験および患者の処置において、疾患進行をモニタリングするために広く使用されている。
【0056】
ALSFRS-Rスコアは、発語 唾液分泌、嚥下、文字を書くこと、食材を切ること、階段を上ること、寝返り、歩行、着替えおよび衛生、呼吸窮迫(呼吸困難)、起坐呼吸(臥位での息切れ)、ならびに呼吸不全を含む身体機能の12の態様を測定する。各機能は、4(正常)から0(能力なし)でスコア付けされ、次いで各値の合計をとって、最大スコア48および最小スコア0でのスコアを得る。スコアが高いほど、患者の身体機能性が優れており、患者内でのALSの進行が少ない。
【0057】
ALSFRS-Rスコアは、医療従事者によって行われるアンケートまたは身体検査および作業の観察により、患者において測定され得る。例えば、発語に関して、スコア4は、正常な発語を表し得、スコア3は、発語における聞き取れる障害を表し得、スコア2は、繰り返すことで理解できる発語を表し得、スコア1は、非言語コミュニケーションを伴う発語を表し得、スコア0は、実用的な発語の消失を表し得る。嚥下の評価においては、スコア4は、正常な嚥下を表し得、スコア3は、時折詰まることを表し得、スコア2は、食事の変更を表し得、スコア1は、栄養管の必要性を示し得、スコア0は、もっぱら非経口または経腸栄養を表し得る。ALSFRS-Rスコアを決定する方法は、当該技術分野において周知であり、ALSFRS-Rスコアを評価するための任意の好適な方法を利用して、対象を評価することができる。
【0058】
患者のALSFRS-Rスコアの評価は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置の後の疾患進行を評価するのに利用し、疾患進行に基づいて、患者を応答者または非応答者として分類するために使用することができる。およそ6ヶ月間の期間にわたる亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置後のALSFRS-Rスコアの0ポイント~1ポイントの低減は、ALS疾患進行が緩徐化または停止されたことを示し得、これにより、患者を応答者として認定する。
【0059】
III.患者CRPレベルの定量
上昇したCRPレベルは、一般的に、根底にある炎症のマーカーとして使用される。
【表1-1】
【表1-2】
【0060】
患者CRPレベルは、ALS患者を、標的ALS患者集団のメンバーとして評価する際に利用される測定基準である。神経変性疾患は、炎症および免疫系調節不全に部分的に基づいて、標的患者集団において進行すると考えられるため、患者CPRレベルは、炎症および免疫系調節不全を経験しており、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高い患者を特定するために使用される。患者CPRレベルは、CPR血漿含有量の分析によって決定され、3mg/Lを上回るCPRレベルは、臨床的に有意な上昇したCRPのレベルを表す。3mg/Lを上回るCRPレベルを有する患者は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高い標的ALS患者集団のメンバーであり得る。
【0061】
患者CRP血漿含有量をスクリーニングする様々な方法が、患者が標的ALS患者集団のメンバーであるかどうかを決定するために、本実施形態において利用され得る。患者CRP血漿含有量は、一般的に、血液検査を使用して決定される。患者CRPレベルをスクリーニングする非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げることができる。しかしながら、患者CRPレベルが少なくとも3mg/Lまたはそれを上回ることを定量的に決定するための任意の他の好適な方法が、患者が標的ALS患者集団のメンバーであるかどうかを決定するために、本実施形態において利用されてもよい。
【0062】
IV.肺活量の定量
肺活量は、息を最大限吸い込んだ後に肺から吐き出すことができる空気の最大体積である。ALSが進行するにつれて、横隔膜(diagraph)を制御する運動ニューロンが疾患に屈するため、患者は介助なしで呼吸する能力を消失し、最終的には、患者の延命を行うために気管切開および人工呼吸器の装着が行われる。肺活量のベースラインからの変化パーセントを含め、肺活量の低減は、ALS疾患進行を測定するために使用することができる。肺活量は、約4800mLであり、年齢および身体サイズによって変動する。これは、一回換気量、予備吸気量、および予備呼気量を合計することによって、計算することができる。VC=TV+IRV+ERV。所与の患者の肺活量は、肺活量計、または当該技術分野内で公知の他のデバイスを使用して測定することができ、肺活量を測定することは、所与の患者のALS疾患進行を評価するのに便利であり得る。肺活量を測定する他の非限定的な方法としては、肺活量測定法、または努力呼気量試験が挙げられるが、患者の肺活量の変化を定量的に決定するための任意の他の好適な方法を、本明細書に開示される実施形態によるALS疾患進行および処置有効性を評価するために利用することができる。
【0063】
ALS患者において、呼吸器肺活量の減少は、生存転帰に直接変換される。ALSFRS-Rスコア比較において見られる変動性と同様に、ALS患者における呼吸器機能の変化は、尺度がFVCであるかまたはSVCであるかに関係なく、時間をわたって再現性がある。ALS患者における経時的なALS患者のVCの自然経過研究により、1ヶ月当たり機能の平均2.5~3%の減少が確認される。
【0064】
患者処置のための亜塩素酸塩化合物の調製
例えば、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物を含む、医薬製剤における使用のための亜塩素酸塩を調製および精製する例示的な方法が、本明細書に記載される。亜塩素酸塩調製の方法、医薬製剤にける使用のための必要な純度およびpHを有する亜塩素酸塩化合物を調製する方法、ならびに亜塩素酸塩を含む医薬製剤、例えば、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物が、開示される。
【0065】
I.調製の方法
亜塩素酸塩を精製する方法が、本明細書に記載される。本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される製剤または医薬製剤を産生するために使用され得ることが意図される。しかしながら、本明細書に記載される製剤および医薬製剤はまた、他の方法によって産生されてもよく、本明細書に記載される製剤および医薬製剤は、本明細書に記載される方法によって産生されたものに限定されない。
【0066】
一部の変形形態では、精製は、亜塩素酸塩が溶液中にあるが、1つまたは複数の不純物が不溶性である条件に、亜塩素酸塩を含む混合物を供することによる。亜塩素酸塩は、不溶性不純物から分離される。一部の変形形態では、亜塩素酸塩は、亜塩素酸塩の混合物からの結晶化、および亜塩素酸塩の残りの混合物からの分離によって、さらに精製される。一部の変形形態では、亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウムを含む混合物から精製される。
【0067】
一般的に、亜塩素酸イオンは、亜塩素酸塩を含有する任意の供給源に由来し得る。例えば、亜塩素酸塩は、亜塩素酸の塩、例えば、アルカリ金属塩、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウムなど、または亜塩素酸の塩の混合物であり得る。あるいは、亜塩素酸塩の供給源は、亜塩素酸塩を含む製剤に由来してもよい。一部の変形形態では、亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウム、TCDOまたはWF10を含む医薬組成物を含む製剤から精製される。別の変形形態では、亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウムを含む溶液に由来する。
【0068】
一部の変形形態では、不純亜塩素酸ナトリウムを含むがこれに限定されない不純亜塩素酸塩は、溶媒または溶媒系に溶解される。一部の変形形態では、亜塩素酸塩が溶解する任意の溶媒が使用される。別の変形形態では、亜塩素酸塩が溶解し、亜塩素酸塩が反応しない、任意の溶媒が使用される。一部の変形形態では、溶媒は、蒸留水である。一部の変形形態では、溶媒は、非有機溶媒である。
【0069】
一部の変形形態では、不純亜塩素酸ナトリウムは、出発材料の約0.1重量%~約99重量%である。亜塩素酸塩出発材料の純度の非限定的な例として、亜塩素酸塩は、出発材料の約0.1重量%~約5重量%、約1重量%~約5重量%、約4重量%~約10重量%、約1重量%~約15重量%、約15重量%~約25重量%、約5重量%~約25重量%、約25重量%~約50重量%、約50重量%~約75重量%、約75重量%~約85重量%、約85重量%~約95重量%、約60重量%~約90重量%、約95重量%~約99重量%のうちのいずれかであり、少なくとも約50%もしくはそれを上回る、少なくとも約60%もしくはそれを上回る、少なくとも約70%もしくはそれを上回る、少なくとも約80%もしくはそれを上回る、少なくとも約90%もしくはそれを上回る、または少なくとも約95%もしくはそれを上回って純粋である。不純亜塩素酸塩が溶媒中に存在する場合、純度パーセントは、非溶媒構成要素に対するものである。一部の変形形態では、亜塩素酸塩は、約75%~約85%純粋である。一部の変形形態では、亜塩素酸塩は、約85%~約95%純粋である。一部の変形形態では、亜塩素酸塩は、少なくとも約85%またはそれを上回って純粋である。
【0070】
一部の変形形態では、少量の過酸化水素が、溶解した亜塩素酸塩に添加される。理論によって束縛されることを望むものではないが、少量の過酸化水素の添加は、塩素酸ナトリウムを亜塩素酸ナトリウムに還元し得る。所望される場合、未反応の過酸化水素は、続いて、除去され得る。一部の変形形態では、過酸化水素は、最初の亜塩素酸塩の溶解ステップの後に添加され、続いて、濾過、例えば、遠心濾過によって除去される。
【0071】
簡単に述べると、本明細書に開示される亜塩素酸塩を含む製剤を調製する1つの方法は、(a)亜塩素酸塩溶液を60℃~約100℃の温度で濃縮し、それによって、不純物を溶液から沈殿させるステップ、(b)不純物を、濾過によって、濃縮された溶液から除去するステップ、(c)濃縮された溶液から亜塩素酸塩の結晶化を誘導するステップ、(d)結果として得られた亜塩素酸塩の固体を濾過によって回収するステップ、および(e)亜塩素酸塩の固体を、水性溶媒中に溶解させるステップを通じて、達成され得る。一部の変形形態では、結果として得られる亜塩素酸塩の水性製剤は、少なくとも80%もしくはそれを上回る亜塩素酸塩、少なくとも85%もしくはそれを上回る亜塩素酸塩、少なくとも90%もしくはそれを上回る亜塩素酸塩、少なくとも95%もしくはそれを上回る亜塩素酸塩、または少なくとも99%もしくはそれを上回る亜塩素酸塩の純度を含むことが想定される。しかしながら、本開示の実施形態は、これらに限定されるものではなく、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩を調製する任意の好適な方法を、利用することができる。
【0072】
II.亜塩素酸塩の純度およびpH
亜塩素酸塩が95%を上回って純粋である水溶液において製剤化される亜塩素酸塩を使用した組成物および方法が、本開示に記載される。一部の事例では、亜塩素酸塩は、97%を上回って、99%を上回って、99.5%を上回って、または99.9%を上回って純粋であり得る。一部の事例では、亜塩素酸塩は、少なくとも95%もしくはそれを上回って、少なくとも97%もしくはそれを上回って、少なくとも99%もしくはそれを上回って、少なくとも99.5%もしくはそれを上回って、または少なくとも99.9%もしくはそれを上回って純粋であり得る。本明細書において使用される場合、試料中の亜塩素酸塩の「純度」は、試料の総重量に対する亜塩素酸の塩の重量パーセントとして計算される。溶液中の亜塩素酸塩の純度を決定する際、溶媒(例えば、水溶液における水)の重量は含めない。純度は、イオンクロマトグラフィーおよびイオン検出装置を使用して、化合物または製剤中のそれぞれのピーク、例えば、亜塩素酸塩、塩化物、塩素酸塩、リン酸塩、および硫酸塩の較正積分によって評価され得る。例えば、亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウム、技術グレード、純度80%(カタログ番号244155、Sigma-Aldrich)として市販されている。
【0073】
あるいは、結晶性亜塩素酸ナトリウムは、95%を上回る、96%を上回る、97%を上回る、98%を上回る、99%を上回る、99.5%を上回る、または99.9%を上回る純度で提供される。1つまたは複数の薬学的賦形剤に加えて、95%を上回る、96%を上回る、97%を上回る、98%を上回る、99%を上回る、99.5%を上回る、または99.9%を上回る純度で結晶性亜塩素酸ナトリウムを含む固体医薬製剤もまた、包含される。
【0074】
本開示で使用するための亜塩素酸塩製剤は、少量の塩素酸塩、硫酸塩、または塩化物を含み得る。本明細書において使用される場合、製剤は、分子が製剤中の非溶媒分子の重量当たり1000分の1部以下を構成する場合、分子を「実質的に含まない」。ある特定の実施形態では、亜塩素酸塩の塩素酸塩に対する重量比は、100:1.5を上回る、100:0.5を上回る、100:1を上回る、または100:0.1を上回る。一実施形態では、組成物は、塩素酸塩を実質的に含まない。別の実施形態では、亜塩素酸塩の塩化物に対する重量比は、100:45.5を上回る、または100:8.5を上回る。一実施形態では、組成物は、塩化物を実質的に含まない。さらなる実施形態では、亜塩素酸塩の硫酸塩に対する重量比は、100:16.4を上回る、または100:1.6を上回る。一実施形態では、組成物は、硫酸塩を実質的に含まない。
【0075】
本開示で使用するための亜塩素酸塩製剤のpHは、約7~約11.5に調整され得る。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤のpHは、高い局所酸性度に製剤を曝露しないpH調整化合物を使用して、約7~約11.5に低下される。一部の実施形態では、pH調整化合物は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、または酢酸のうちのいずれか1つまたは複数である。
【0076】
本明細書に具体的に記載される亜塩素酸塩製剤を含むがこれらに限定されない、亜塩素酸塩製剤および医薬製剤を調製する方法もまた、本明細書に記載される。本明細書に記載される製剤および医薬製剤のキットおよび投与の方法もまた、本明細書に記載される。本開示の様々な例示的な態様および変形形態は、「概要」ならびに実施例を含むがこれに限定されない本明細書の他の箇所に記載されている。本開示は、本明細書に記載される1つまたは複数の要素を含む、それから本質的になる、および/またはそれからなる実施形態を含むこともまた、理解される。
【0077】
一部の実施形態では、本開示は、亜塩素酸塩を含む水性製剤を利用する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、水性溶媒、および必要に応じて亜塩素酸塩のための1つまたは複数の他の溶媒を含む。一部の実施形態では、製剤は、亜塩素酸塩と、亜塩素酸塩のための水性溶媒とを含み、約7~約11.5のpHを有する。
【0078】
本明細書に記載される製剤における使用のための溶媒または溶媒の組合せは、当該技術分野において公知の様々な方法によって決定することができる。1つの非限定的な例としては、(1)溶媒の溶解度パラメーター値を理論的に推定し、当該技術分野において標準的な等式を使用して、亜塩素酸塩に一致するものを選択すること、および(2)溶媒における亜塩素酸塩の飽和溶解度を実験的に決定すること、および(3)所望される溶解度を呈する1つまたは複数を選択すること、および(4)亜塩素酸塩の活性を減少させることがない、または亜塩素酸塩と反応しないかもしくは最小限にしか反応しない溶媒(単数または複数)を選択することが挙げられる。一部の実施形態では、本明細書に記載される液体製剤は、複数の溶媒を含む。
【0079】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、水性溶媒を含む。一部の変形形態では、水は、水性製剤における主要な溶媒である。一部の変形形態では、水は、水性製剤の溶媒構成要素の少なくとも約50体積%またはそれを上回る。一部の変形形態では、水は、水性製剤の少なくとも約50体積%またはそれを上回る。一部の変形形態では、水は、溶媒構成要素の約50~約60体積パーセント、約60~約70体積パーセント、約70~約80体積パーセント、約80~約90体積パーセント、約90~約99体積パーセント、少なくとも約50体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約60体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約70体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約80体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約90体積パーセントもしくはそれを上回る、または少なくとも約95体積パーセントもしくはそれを上回る、約50体積パーセント、約60体積パーセント、約70体積パーセント、約80体積パーセント、約90体積パーセント、または約95体積パーセントのうちのいずれかである。一部の変形形態では、水は、水性製剤の約50~約60体積パーセント、約60~約70体積パーセント、約70~約80体積パーセント、約80~約90体積パーセント、約90~約99体積パーセント、少なくとも約50体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約60体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約70体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約80体積パーセントもしくはそれを上回る、少なくとも約90体積パーセントもしくはそれを上回る、または少なくとも約95体積パーセントもしくはそれを上回るのうちのいずれかである。一部の変形形態では、水は、水性製剤の少なくとも約95体積%またはそれを上回る。一部の変形形態では、水は、水性製剤の約80~約90体積%である。一部の変形形態では、水は、水性製剤の約90~約99体積%である。
【0080】
製剤は、異なる濃度の亜塩素酸塩を有し得る。一部の実施形態では、製剤中の亜塩素酸塩の濃度は、高く、そのため、投与前により濃縮されていない形態へと希釈される。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、およそで、少なくとも約2.5倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約5倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約7.5倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約10倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約20倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約25倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約50倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約100倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約200倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約250倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約300倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、約500倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満、または約1000倍もしくはそれを上回るかもしくはそれ未満に希釈される。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、約2倍~約10倍、約10倍~約50倍、約50倍~約100倍、約100倍~約500倍、または約500倍~約1000倍に希釈される。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、約2倍~約10倍に希釈される。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、約10倍~約50倍に希釈される。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、約7.5倍に希釈される。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、約25倍に希釈される。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、約200倍に希釈される。
【0081】
一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤中の亜塩素酸塩の濃度は、約1μM~約1.5Mである。別の実施形態では、本明細書に記載される製剤中の亜塩素酸塩の濃度は、約1M~約1.5M、約1μM~約100mM、約10μM~約100mM、約0.1mM~約10mM、約0.1mM~約500mM、約0.1mM~約200mM、約1mM~約100mM、約0.1mM~約5mM、約50mM~約100mM、約55mM~約70mM、約60mM~約65mM、約100mM~約500mM、約200mM~約400mM、約300mM~約700mM、約1mM、約1.5mM、約2mM、約2.5mM、約3mM、約3.5mM、約4mM、約5mM、約10mM、約20mM、約30mM、約40mM、約50mM、約60mM、約62mM、約65mM、約70mM、約80mM、約90mM、約100mM、少なくとも約0.1mMもしくはそれを上回る、少なくとも約1mMもしくはそれを上回る、少なくとも約2mMもしくはそれを上回る、少なくとも約5mMもしくはそれを上回る、少なくとも約10mMもしくはそれを上回る、少なくとも約20mMもしくはそれを上回る、少なくとも約30mMもしくはそれを上回る、少なくとも約40mMもしくはそれを上回る、少なくとも約50mMもしくはそれを上回る、少なくとも約60mMもしくはそれを上回る、少なくとも約70mMもしくはそれを上回る、少なくとも約80mMもしくはそれを上回る、少なくとも約90mMもしくはそれを上回る、または少なくとも約100mMもしくはそれを上回るのうちのいずれかである。好ましい実施形態では、本明細書に記載される製剤中の亜塩素酸塩の濃度は、約または少なくとも約60mMまたはそれを上回る。
【0082】
一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤中の塩素酸塩の濃度は、約50mM~約100mMである。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤中の塩素酸塩の濃度は、約55mM~約75mMである。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤中の塩素酸塩の濃度は、約0.1mM~約10mMである。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤中の塩素酸塩の濃度は、約1mM~約5mMである。
【0083】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約12.0以下のpHを有する。一部の実施形態では、製剤のpHは、約11.5以下、約11.0以下、約10.5以下、約10.0以下、約9.5以下、約9.0以下、約8.5以下、約8.0以下、約7.5以下、約7.0以下、約6.5以下、または約6.0以下のうちのいずれかである。一部の実施形態では、製剤のpHは、約11.5以下である。一部の実施形態では、製剤のpHは、約10.5以下である。一部の実施形態では、製剤のpHは、約8.5以下である。一部の実施形態では、製剤のpHは、約7.5以下である。一部の実施形態では、製剤のpHは、約7~約12、約7~約11.5、約7~約10.5、約7~約10、約7~約9.5、約7~約9.0、約7~約8.5、約7~約8.0、約7~約7.5、約7.5~約8、約7.5~約8.5、約7~約8、約8~約9、約7.0~約8.5、約8~約8.5、約8.5~約9、約7.1~約7.7、約7.2~約7.6、約7.3~約7.4、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、約8.0、約8.1、約8.2、約8.3、約8.4、約8.5、約8.6、約8.7、約8.8、または約8.9のうちのいずれか1つまたは複数である。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約7.0~約9.0のpHを有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約7.0~約8.5のpHを有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約6.0~約8.5のpHを有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約7.0~約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約7.4のpHを有する。亜塩素酸塩製剤は、生理学的レベルにあるpHを有し得る。
【0084】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、上述のpHを有し、非経口、全身、または静脈内投与のうちのいずれか1つまたは複数のために製剤化される。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、上述のpHを有し、本明細書に記載される亜塩素酸塩純度パーセンテージを有する。
【0085】
一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、上述のpHを有し、本明細書に記載される亜塩素酸塩の濃度を有する。一部の実施形態では、本明細書に記載される水性製剤は、約7~約11.5、または約7.0~約10、または約7.0~約9.0、または約7.0~約8.5、または約7.1~約7.7のpHを有し、約1~約100mMの亜塩素酸塩の濃度を有する。一部の実施形態では、本明細書に記載される水性製剤は、約7~約11.5、または約7.0~約10、または約7.0~約9.0、または約7.0~約8.5、または約7.1~約7.7のpHを有し、約1~約5mMの亜塩素酸塩の濃度を有する。一部の実施形態では、本明細書に記載される水性製剤は、約7~約11.5、または約7.0~約10、または約7.0~約9.0、または約7.0~約8.5、または約7.1~約7.7のpHを有し、約50~約80mMの亜塩素酸塩の濃度を有する。
【0086】
一部の実施形態では、本明細書に記載される水性製剤は、約7~約11.5、または約7.0~約10、または約7.0~約9.0、または約7.0~約8.5、または約7.1~約7.7のpHを有し、pHは、リン酸塩または酢酸のうちのいずれか1つまたは複数であるpH調整剤で調整されている。
【0087】
一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、pHまたは亜塩素酸塩分解のうちの1つまたは複数に関して、少なくとも約1日間もしくはそれを上回る、少なくとも約2日間もしくはそれを上回る、少なくとも約3日間もしくはそれを上回る、少なくとも約4日間もしくはそれを上回る、少なくとも約5日間もしくはそれを上回る、少なくとも約6日間もしくはそれを上回る、少なくとも約1週間もしくはそれを上回る、少なくとも約2週間もしくはそれを上回る、少なくとも約3週間もしくはそれを上回る、少なくとも約4週間もしくはそれを上回る、少なくとも約5週間もしくはそれを上回る、少なくとも約6週間もしくはそれを上回る、少なくとも約7週間もしくはそれを上回る、少なくとも約8週間もしくはそれを上回る、少なくとも約1ヶ月間もしくはそれを上回る、少なくとも約2ヶ月間もしくはそれを上回る、少なくとも約3ヶ月間もしくはそれを上回る、少なくとも約4ヶ月間もしくはそれを上回る、少なくとも約5ヶ月間もしくはそれを上回る、または少なくとも約6ヶ月間もしくはそれを上回るいずれかの期間にわたって、安定である。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、pHまたは亜塩素酸塩分解のうちの1つまたは複数に関して、少なくとも約1週間またはそれを上回るいずれかの期間にわたって、安定である。一部の実施形態では、製剤は、pHまたは亜塩素酸塩分解のうちの1つまたは複数に関して、少なくとも約1ヶ月間またはそれを上回るいずれかの期間にわたって、安定である。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、pHまたは亜塩素酸塩分解のうちの1つまたは複数に関して、室温、冷蔵条件、またはおよそ4℃のうちの1つまたは複数で、安定である。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、pHまたは亜塩素酸塩分解のうちの1つまたは複数に関して、光が減少した条件下、または製剤が供される光の量を制限した容器における保管下において、安定である。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、pHまたは亜塩素酸塩分解のうちの1つまたは複数に関して、暗所で保管した場合に、安定である。安定なpHの例は、本明細書において使用される場合、製剤のpHが、最初に調製された製剤のpHと比べて、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、または約1のうちのいずれか未満だけ変化することを意味する。一部の実施形態では、製剤のpHは、最初に調製された製剤のpHと比べて、約0.2未満だけ変化する。pHは、例えば、pH計を使用して測定され得る。安定な亜塩素酸塩製剤の例としては、最初に調製された製剤中に存在する亜塩素酸塩の量と比べて、亜塩素酸塩の約0.1%未満、約0.2%未満、約0.3%未満、約0.4%未満、約0.5%未満、約0.6%未満、約0.7%未満、約0.8%未満、約0.9%未満、約1%未満、約2%未満、約3%未満、約4%未満、約5%未満、約6%未満、約7%未満、約8%未満、約9%未満、または約10%未満のうちのいずれかが非亜塩素酸イオンに分解されるものが挙げられる。一部の実施形態では、最初に調製された製剤中に存在する亜塩素酸塩の量と比べて、亜塩素酸塩の約2%未満が非亜塩素酸塩化合物に分解される。一部の実施形態では、最初に調製された製剤中に存在する亜塩素酸塩の量と比べて、亜塩素酸塩の約0.5%未満が非亜塩素酸塩化合物に分解される。非亜塩素酸塩要素の存在は、例えば、ガスクロマトグラフィー(GC)、質量分析法、または当業者に公知の他の方法を使用して、測定され得る。
【0088】
一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の製剤の有害な非亜塩素酸塩要素を、約5重量%以下含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の製剤の有害な非亜塩素酸塩要素を、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、約1重量%以下、約0.5重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.1重量%以下、約0.05重量%以下、または約0.02重量%以下のうちのいずれかで含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の製剤の有害な非亜塩素酸塩要素を、約4重量%以下のうちのいずれかで含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の製剤の有害な非亜塩素酸塩要素を、約2重量%以下のうちのいずれかで含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の製剤の有害な非亜塩素酸塩要素を、約0.5重量%以下のうちのいずれかで含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の製剤の有害な非亜塩素酸塩要素を、約0.05重量%以下のうちのいずれかで含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の製剤の有害な非亜塩素酸塩要素を実質的に含まない。非亜塩素酸塩構成要素の検出の方法の非限定的な例としては、HPLC;SPCS、例えば、移動相として3.6mMの炭酸ナトリウムを含むNovosep A2カラムを使用、5μ、250×4.0mm、流量0.8mL/分;DS-Plus Suppressor、例えば、移動相として3.6mMの炭酸ナトリウムを含むNovosep A2カラムを使用、5μ、250×4.0mm、流量0 8mL/分;Allsep A-2アニオンカラム、移動相として2.1mMのNaHCO3/1.6mM Na2CO3を使用、100×4.6mm、流量2.0mL/分;アニオンHCカラム、移動相として10%メタノール中2.8mMのNaHCO3:2.2mM Na2CO3を使用、150×4.6mm、流量1.4mL/分;またはAllsep A-2アニオンカラム、移動相として2.1mMのNaHCO3/1.6mM Na2CO3を使用、5μ、100×4.6mm、流量1.0mL/分のものが挙げられる。例えば、詳細についてはAlltech Associates,Inc.のGrace Davisonラインの製品および製品情報を参照されたい。
【0089】
一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、約1.9%未満の塩化物イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約1.9重量%未満、約1.8重量%未満、約1.5重量%未満、約1.0重量%未満、約0.5重量%未満、約0.3重量%未満、約0.1重量%未満、約0.05重量%未満、約0.01重量%未満、約0.001重量%未満、約0.001~約0.1重量%、約0.1~約0.5重量%、約0.5~約1.0重量%、約1.0~約1.5重量%、または約1.5~約1.8重量%のうちのいずれかの塩化物イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.5重量%未満の塩化物イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.24重量%未満の塩化物イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.2重量%未満の塩化物イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.1重量%未満の塩化物イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、塩化物イオンを実質的に含まない。一部の実施形態では、塩化物イオンのレベルは、HPLCを使用した検出レベルを下回る。
【0090】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約1.5%未満の塩素酸イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約1.4%未満、約1.3%未満、約1.0%未満、約0.5%未満、約0.3%未満、約0.1%未満、約0.01%未満、約0.001%未満、約0.001~約0.1%、約0.001~約0.01%、約0.01~約0.1%、約0.1~約0.5%、約0.5~約1.0%、または約1.0~約1.4%のうちのいずれかの塩素酸イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、塩素酸イオンを実質的に含まない。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.5重量%未満の塩素酸イオンを含有する。一部の変形形態では、亜塩素酸塩製剤は、塩素酸イオンを実質的に含まない。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.19重量%未満の塩素酸イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.1重量%未満の塩素酸イオンを含有する。一部の実施形態では、塩素酸イオンのレベルは、HPLCを使用した検出レベルを下回る。
【0091】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.7%未満の硫酸イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.65%未満、約0.6%未満、約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満、約0.08%未満、約0.07%未満、約0.06%未満、約0.05%未満、約0.005%未満、約0.0005%未満、約0.001~約0.1%、約0.01~約0.1%、約0.01~約0.5%、約0.06~約0.08%、または約0.5~約0.65%のうちのいずれかの硫酸イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.5~約0.65%の硫酸イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、硫酸イオンを実質的に含まない。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.5重量%未満の硫酸イオンを含有する。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、硫酸イオンを実質的に含まない。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、約0.08重量%未満の硫酸イオンを含有する。一部の実施形態では、硫酸イオンのレベルは、HPLCを使用した検出レベルを下回る。
【0092】
一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、リン酸イオンを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、ナトリウムイオンを含む。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、亜塩素酸塩、水性溶媒、ナトリウム、およびリン酸イオンを含む。一部の変形形態では、水性溶媒は、水から本質的になる。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、亜塩素酸塩、水、ナトリウム、およびリン酸塩から本質的になり、塩素酸塩を実質的に含まない。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、亜塩素酸塩、水、ナトリウム、およびリン酸塩から本質的になり、塩素酸塩を実質的に含まず、薬学的に許容される希釈剤をさらに含む。一部の実施形態では、ナトリウムおよびリン酸塩は、全体的または部分的に、リン酸一ナトリウムまたはリン酸二ナトリウムで提供される。一部の実施形態では、薬学的に許容される希釈剤は、食塩溶液である。
【0093】
一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、市販の技術グレードの亜塩素酸塩中に存在する副産物または不純物を、約10重量%以下含む。市販の技術グレードの亜塩素酸塩中に存在する副産物または不純物の非限定的な例としては、塩素酸塩、硫酸塩、二酸化塩素、塩化物、重炭酸ナトリウム、および炭酸ナトリウムが挙げられる。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、塩素酸塩または硫酸塩のうちの1つまたは複数を含むがこれらに限定されない、市販の技術グレードの亜塩素酸塩中に存在する1つまたは複数の分解産物または不純物を、約15重量%以下、約12重量%以下、約10重量%以下、約9重量%以下、約8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、約1重量%以下、約0.5重量%以下、約0.3重量%以下、約0.1重量%以下、約0.1~約5重量%、約5~約10重量%、または約10~約15重量%のうちのいずれかで含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、塩素酸塩または硫酸塩のうちの1つまたは複数を含むがこれらに限定されない、市販の技術グレードの亜塩素酸塩中に存在する分解産物または不純物を、約0.5重量%以下含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、塩素酸塩または硫酸塩のうちの1つまたは複数を含むがこれらに限定されない、市販の技術グレードの亜塩素酸塩中に存在する分解産物または不純物を、約5重量%以下含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、塩素酸塩または硫酸塩を含むがこれらに限定されない、市販の技術グレードの亜塩素酸塩中に存在する分解産物または不純物を、実質的に含まない。
【0094】
一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、非局所的、全身、非経口、または静脈内投与によるものを含むがこれらに限定されない、本明細書に記載される投与経路のうちの少なくとも1つまたは1つを上回るものによって投与した場合に、以前に報告されている亜塩素酸塩製剤よりも、同じ亜塩素酸塩の濃度で対象に対する毒性が低い。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤の毒性は、周知の毒性アッセイを含め、in vivoまたはin vitro毒性アッセイを使用して、毒性に関して分析される。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤は、非特異的in vitro毒性アッセイを使用して、毒性に関して分析される。
【0095】
別の変形形態では、毒性は、他の市販の亜塩素酸塩製剤の投与と比較して、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤の投与後の対象における毒性の様々な応答指標に従って、測定される。一部の変形形態では、毒性は、WF10として製剤化された亜塩素酸塩の全身投与と比べて測定される。別の変形形態では、毒性は、WF10として製剤化された亜塩素酸塩の対象への静脈内投与と比べて測定される。一部の変形形態では、毒性は、ヒト対象を含むがこれに限定されない哺乳動物対象への投与の後に測定される。一部の変形形態では、毒性は、消化管、吐き気、嘔吐、下痢、腹部疼痛、溶血、メトヘモグロビン血症、チアノーゼ、無尿症、昏睡、痙攣、肝損傷、腎損傷、食欲不振、または体重減少を含むがこれらに限定されない、亜塩素酸塩製剤が曝露される表面に対する刺激のうちの1つまたは複数として測定される。一部の変形形態では、毒性は、無力症、注射部位の疼痛、頭痛、鼻炎、または下痢のうちの1つまたは複数として測定される。別の変形形態では、毒性は、貧血として測定される。一部の変形形態では、毒性は、無力症として測定される。一部の変形形態では、毒性は、注射部位の反応として測定される。一部の変形形態では、毒性は、注射部位の疼痛として測定される。
【0096】
III.pHに対して感受性の製剤のpHを調整する方法
様々な方法を使用して、亜塩素酸塩を含む製剤および医薬製剤のpHを調整することができる。本明細書に記載される方法は、本開示で使用するための本明細書に記載される製剤または医薬製剤を産生するために使用することができることが意図される。しかしながら、本明細書に記載される製剤および医薬製剤はまた、他の方法によって産生されてもよく、本明細書に記載される製剤および医薬製剤は、本明細書に記載される方法によって産生されたものに限定されない。
【0097】
一部の化合物または製剤は、高い局所酸性度またはアルカリ度に対して感受性であり、そのような化合物または製剤のpHを調整するために適切な方法を必要とする。好ましいpH調整剤またはpH調整化合物は、約4~約9のpKa、約5~約9のpKa、または約5~約8のpKa、または約6~約7.5のpKaを有する弱酸または弱塩基である。例としては、当該技術分野において周知の約4~約9のpKaを有するリン酸緩衝液、例えば、一塩基性リン酸塩、またはリン酸一ナトリウムおよび/またはリン酸二ナトリウム、ならびに低級アルカン酸、例えば、酢酸またはプロピオン酸が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、酸性度に対して感受性の製剤のpHは、pH調整化合物の周囲の領域における高い局所酸性度を含むがこれに限定されない酸性度に製剤を曝露しないpH調整化合物を使用して、約7~約11.5に低下される。一部の実施形態では、酸性度に対して感受性の製剤のpHは、pH調整化合物の周囲の領域における高い局所酸性度を含むがこれに限定されない酸性度に製剤を曝露しないpH調整化合物を使用して、約7~約10に低下される。一部の実施形態では、酸性度に対して感受性の製剤のpHは、pH調整化合物の周囲の領域における高い局所酸性度を含むがこれに限定されない酸性度に製剤を曝露しないpH調整化合物を使用して、約7~約9.5に低下される。一部の実施形態では、酸性度に対して感受性の製剤のpHは、pH調整化合物の周囲の領域における高い局所酸性度を含むがこれに限定されない酸性度に製剤を曝露しないpH調整化合物を使用して、約7~約9.0に低下される。一部の実施形態では、酸性度に対して感受性の製剤のpHは、pH調整化合物の周囲の領域における高い局所酸性度を含むがこれに限定されない酸性度に製剤を曝露しないpH調整化合物を使用して、約7~約8.5に低下される。一部の実施形態では、酸性度に対して感受性の製剤のpHは、pH調整化合物の周囲の領域における高い局所酸性度を含むがこれに限定されない酸性度に製剤を曝露しないpH調整化合物を使用して、約7.1~約7.7に低下される。
【0098】
「高い局所酸性度」は、本明細書において使用される場合、例えば、pH計を使用して測定され得る、溶液の全体的な酸性度とは対照的な、亜塩素酸塩分子に対して局所的な1つまたは複数の分子のpKaを指す。pH調整剤が、亜塩素酸塩を高い局所酸性度に供するかどうかを決定するために、pH調整剤のpKaを、例えば、CRC Handbook of Chemistry and Physics (86th Edition, David R. Lideed., CRC Press, 2005)を使用して、特定することができる。
【0099】
多くのpH調整剤が、pH調整化合物の分子の局所的な領域において、化合物または製剤を高い酸性度に曝露するため、亜塩素酸塩製剤のpHを低下させることは、困難であった。高い局所酸性度の存在下では、ある程度の非亜塩素酸塩化合物、例えば、塩素酸塩および/または二酸化塩素が生成される。例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Vol. A6, Ed.Wolfgang Gerhartz, 5th Ed. (1986)を参照されたく、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような分解産物は、例えば、生理学的系において不活性ではないため、生理学的系への非経口または全身投与のための製剤においては望ましくない可能性がある。一部のそのような分解産物は、本明細書に記載される非特異的毒性を含むがこれらに限定されない毒性を含むがこれらに限定されない、毒性をもたらす。
【0100】
文脈により明白ではない限り、本明細書に記載される製剤または医薬製剤のうちのいずれかのpHは、本明細書に記載される方法を使用して調整され得る。
【0101】
一部の変形形態では、亜塩素酸塩を含むがこれに限定されない治療剤の活性は、高い局所酸性度への曝露によって減少する。「減少した活性」とは、本明細書において使用される場合、高い局所酸性度への曝露の前の治療剤のものよりも、定性的または定量的に劣っている、治療剤の活性を指す。一例として、高い局所酸性度への曝露の前の治療剤のものよりも定性的または定量的に劣っている変化した活性は、創傷治癒の有効性がより低いか、または本明細書に記載される疾患もしくは状態のうちの1つもしくは複数を処置することにおける有効性がより低いであろう。一部の変形形態では、変化した活性は、高い局所酸性度への曝露の前の治療剤の活性よりも、少なくとも約3%もしくはそれを上回って低い、少なくとも約5%もしくはそれを上回って低い、少なくとも約10%もしくはそれを上回って低い、少なくとも約15%もしくはそれを上回って低い、少なくとも約20%もしくはそれを上回って低い、または少なくとも約25%もしくはそれを上回って低いのうちのいずれかである。一部の変形形態では、変化した活性は、高い局所酸性度への曝露の前の治療剤の活性よりも、少なくとも約5%またはそれを上回って低い。
【0102】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤のpHは、本明細書における製剤の節または他の箇所に記載されているpHレベルのうちのいずれか1つまたは複数に調整される。一部の実施形態では、記載されている亜塩素酸塩製剤のpHは、約7~約11.5である。一部の実施形態では、方法は、亜塩素酸塩を高い局所酸性度に曝露しないpH調整剤を使用して、亜塩素酸塩を含む製剤のpHを、約7~約11、約7~約10.5、約7~約10、約7~約9.5、約7~約9、約7~約8.5、約7~約8.0、約7~約7.5、約7.5~約8、約7.5~約8.5、約7~約8、約7.1~約7.7、約7.2~約7.6、約7.3~約7.5、約8~約9、約8~約8.5、約8.5~約9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、約8.0、約8.1、約8.2、約8.3、約8.4、約8.5、約8.6、約8.7、約8.8、または約8.9のうちのいずれかに低下させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、亜塩素酸塩を含む製剤のpHを、約7~約8.5に低下させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、亜塩素酸塩を含む製剤のpHを、約7~約8.0に低下させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、亜塩素酸塩を含む製剤のpHを、約7.1~約7.7に低下させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、亜塩素酸塩を含む製剤のpHを、約7.4に低下させるステップを含む。
【0103】
1つの非限定的な例では、亜塩素酸塩を含む混合物のpHは、亜塩素酸塩を含む混合物に曝露したときに亜塩素酸塩を7を下回る局所pHに供さないpH調整剤を使用して、調整される。一部の実施形態では、pH調整剤は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、またはこれらの混合物である。一部の実施形態では、リン酸一ナトリウムおよび/またはリン酸二ナトリウムは、固体として、または溶液で、使用される。一部の実施形態では、pH調整剤は、酢酸である。
【0104】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩のpHは、亜塩素酸塩または亜塩素酸塩を含む水性混合物を、緩衝剤を含有する溶液に添加することによって、調整される。一部の実施形態では、亜塩素酸塩のpHは、亜塩素酸塩または亜塩素酸塩を含む水性混合物を、リン酸緩衝溶液に添加することによって、調整される。
【0105】
一部の変形形態では、1つまたは複数のpH調整剤を使用して、亜塩素酸塩溶液または混合物のpHが調整され、結果として得られる溶液または混合物は、高い局所酸性度によって生成される分解産物を含むがこれらに限定されない、亜塩素酸塩の分解産物の存在に関して、分析される。一部の変形形態では、pH調整剤、例えば、酢酸、リン酸一ナトリウム、および/またはリン酸二ナトリウムを使用して、亜塩素酸塩溶液または混合物のpHが調整され、結果として得られる溶液または混合物は、塩素酸塩または二酸化塩素の存在に関して、分析される。
【0106】
一部の実施形態では、結果として得られる溶液または混合物は、周知の分析方法、例えば、HPLC、質量分析法などを使用して、分解産物に関して分析される。一部の実施形態では、結果として得られる溶液または混合物は、周知の毒性アッセイを含む、毒性アッセイを使用して、分解産物に関して分析される。一部の実施形態では、結果として得られる溶液または混合物は、非特異的毒性アッセイを使用して、不純物に関して分析される。
【0107】
一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤のpHは、亜塩素酸塩精製ステップの後に調整される。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤のpHは、高い局所酸性度の結果である亜塩素酸塩分解産物の生成を伴うことなく、約7~約11.5に調整される。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤のpHは、高い局所酸性度の結果である亜塩素酸塩分解産物の生成を伴うことなく、約7~約8.0に調整される。一部の実施形態では、亜塩素酸塩製剤のpHは、高い局所酸性度の結果である亜塩素酸塩分解産物の生成を伴うことなく、約7~約11、約7~約10.5、約7~約10、約7~約9.5、約7~約9、約7~約8.5、約7~約8、約7~約7.5、約7.5~約8、約7.5~約8.5、約7~約8、約8~約9、約8~約8.5、または約8.5~約9のうちのいずれかに調整される。
【0108】
IV.医薬製剤
文脈により別途明確に示されない限り、本明細書に記載される製剤のうちのいずれも、本明細書に記載される医薬製剤のうちのいずれにおいても使用され得る。好ましい実施形態では、医薬組成物は、(a)亜塩素酸塩と、(b)薬学的に許容される賦形剤とを含み得る。医薬組成物は、pH調整剤をさらに含み得る。一部の実施形態では、pH調整剤は、リン酸一ナトリウムおよび/またはリン酸二ナトリウムを含む。pH調整剤は、リン酸緩衝液を含み得る。組成物のpHは、約7.1~約7.7、例えば、7.4であり得る。製剤は、低レベルの有害な塩素酸塩を有し得、例えば、亜塩素酸塩:塩素酸塩の重量比は、100:1.5を上回る、100:1を上回る、99:1を上回る、97:1を上回り得るか、または塩素酸塩を実質的に含まなくてもよい。そのような製剤は、静脈内投与するために製剤化され得る。
【0109】
本明細書に記載される医薬製剤は、対象への投与に好適であり得る。「対象への投与に好適である」とは、医薬製剤が新しく開封したボトルから得られ、所望される経路を介して投与された場合に、臨床的に許容されるレベルを上回る有害な副作用を引き起こさないことを意味する。
【0110】
本明細書に記載される製剤または医薬製剤は、食塩溶液をさらに含み得る。食塩溶液は、本明細書において使用される場合、生理学的に許容されるレベルの塩化ナトリウムを有する生理学的に許容される溶液を指す。一部の実施形態では、食塩溶液は、等張である。
【0111】
本開示で使用するための亜塩素酸塩製剤は、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的に許容される亜塩素酸塩製剤であり得る。賦形剤は、本明細書において使用される場合、医薬製剤の任意の亜塩素酸塩でもなく、水でもなく、食塩水でもない要素を指す。賦形剤としては、当業者に公知であり、本明細書にさらに記載される、担体、佐剤、希釈剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤、保存剤、矯味矯臭剤、不活性成分、ゲル製剤、侵食性および非侵食性ポリマー、マイクロスフィア、リポソームなどが挙げられるがこれらに限定されず、これには、前述のものの組合せが含まれる。一部の実施形態では、製剤または医薬製剤の総体積当たりの賦形剤の重量パーセントは、約10%、約9%、約8%、約7%、約6%、約5%、約4%、約3%、約2%、約1%、約0.5%、約0.4%、約0.3%、約0.2%、約0.1%、または約0.05%のうちのいずれか以下である。一部の実施形態では、製剤または医薬製剤の総体積当たりの賦形剤の重量パーセントは、約1%以下である。一部の実施形態では、製剤または医薬製剤の総体積当たりの賦形剤の重量パーセントは、約3%以下である。
【0112】
以下は、医薬分野において一般的に使用される賦形剤の非限定的かつ非網羅的なリストである。これらの賦形剤は、静脈内、経口、筋肉内、または非経口投与のために製剤化されるものを含め、様々なタイプの製剤において、一般的に使用される。亜塩素酸塩の反応性を考慮すると、以下に列挙される賦形剤のうちの一部は、所与の医薬製剤には不適切である可能性が高い。特定の賦形剤が、所与の医薬製剤に不適切であるかどうかは、医薬製剤に添加される賦形剤の量に依存し得る。本明細書に記載される賦形剤を含むがこれらに限定されない任意の賦形剤のうちの1つまたは複数を、亜塩素酸塩の医薬製剤に添加する前に、賦形剤の亜塩素酸塩との反応性を考慮することが重要である。賦形剤として一般的に使用される一部の有機分子は、賦形剤の亜塩素酸塩への曝露の前に医薬製剤の毒性の増加をもたらす変化を含むがこれに限定されない、賦形剤が変化するような様式で、亜塩素酸塩と反応する。一部の実施形態では、本明細書に記載される医薬製剤は、亜塩素酸塩と反応しない1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む。好ましくは、本明細書に記載される医薬製剤は、賦形剤への曝露前と比べて、医薬製剤の治療効果を減少させない、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0113】
本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、他の市販の亜塩素酸塩製剤の有害な非亜塩素酸塩要素のうちの1つまたは複数を生成しない、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含み得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、賦形剤を含み、他の市販の亜塩素酸塩製剤の有害な非亜塩素酸塩要素のうちの1つまたは複数を実質的に含まない。本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、賦形剤を含み得、本明細書に記載される他の市販の亜塩素酸塩製剤の分解産物または不純物のうちの1つまたは複数を実質的に含まない可能性がある。
【0114】
亜塩素酸塩製剤は、安定剤を含み得る。安定剤としては、(1)ガラスボトルを含む容器、またはゼラチンなどの封入材料との賦形剤の適合性を改善すること、(2)亜塩素酸塩の安定性を改善すること(例えば、分解を予防すること)、(3)製剤安定性を改善すること、またはこれらの組合せのうちのいずれかを行うであろう薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。安定剤は、例えば、脂肪酸、脂肪族アルコール、アルコール、長鎖脂肪酸エステル、長鎖エーテル、脂肪酸の親水性誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、炭化水素、疎水性ポリマー、吸湿性ポリマー、およびこれらの組合せから選択され得る。安定剤のアミドアナログもまた、使用され得る。選択される安定剤は、製剤の疎水性を変化させ得る(例えば、オレイン酸、ワックス)、または製剤の様々な構成要素の混合を改善し得る(例えば、エタノール)、製剤の水分レベルを制御し得る(例えば、PVPもしくはポリビニルピロリドン)、相の移動性を制御し得る(室温よりも高い融点を有する物質、例えば、長鎖脂肪酸、アルコール、エステル、エーテル、アミドなど、もしくはこれらの混合物、ワックス)、ならびに/または製剤の封入材料との適合性を改善し得る(例えば、オレイン酸、ワックス)。これらの安定剤のうちの一部は、溶媒/共溶媒として使用され得る(例えば、エタノール)。安定剤は、亜塩素酸塩の分解を阻害するのに十分な量で存在し得る。
【0115】
本明細書に記載される製剤は、ゲル化剤または放出改変剤のうちの1つまたは複数を含有し得る。
【0116】
本明細書に記載される製剤は、示される投与経路に適切な1つまたは複数の佐剤を含有し得る。ここでも、本明細書に記載される製剤への任意の賦形剤の添加の前に、結果として得られる医薬製剤が、所望される投与経路を介した投与に適切であるかどうかに関して、亜塩素酸塩の反応性を考慮するべきである。治療剤と混和され得る佐剤としては、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、ステアリン酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウムおよびカルシウム塩、アカシア、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ならびに/またはポリビニルアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。可溶化された製剤が必要とされる場合、治療剤は、様々な分子量のポリエチレングリコール、様々な分子量のプロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースコロイド状溶液、メタノール、エタノール、DMSO、トウモロコシ油、ピーナツ油、綿実油、ゴマ油、トラガカントゴム、および/または様々な緩衝剤を含むがこれらに限定されない、溶媒中にあり得る。他の佐剤および投与様式は、医薬分野において周知であり、本明細書に記載される方法および製剤の実施において使用され得る。担体または希釈剤としては、時間遅延材料、例えば、単独もしくはワックスと組み合わせたモノステアリン酸グリセリルもしくはジステアリン酸グリセリル、または当該技術分野において周知の他の材料を挙げることができる。本明細書に記載される使用のための製剤はまた、ゲル製剤、侵食性および非侵食性ポリマー、マイクロスフィア、ならびにリポソームを含み得る。
【0117】
医薬分野において通常利用される添加剤および希釈剤は、必要に応じて、医薬組成物および液体製剤に添加され得る。これらとしては、増粘剤、造粒剤、分散剤、矯味矯臭剤、甘味剤、着色剤、およびpH安定剤を含む安定化剤、他の賦形剤、抗酸化剤(例えば、トコフェロール、BHA、BHT、TBHQ、酢酸トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸 没食子酸プロピルなど)、保存剤(例えば、パラベン)などが挙げられる。例示的な保存剤としては、ベンジルアルコール、エチルアルコール、塩化ベンザルコニウム、フェノール、クロロブタノールなどが挙げられるが、これらに限定されない。一部の抗酸化剤は、酸素または過酸化物阻害剤を提供し、本明細書に記載される製剤において使用され得、これには、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸パルミテート、a-トコフェロールなどが挙げられるが、これらに限定されない。増粘剤、例えば、レシチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸アルミニウムなどは、所望される場合、例えば、製剤の1つまたは複数の品質、例えば、テクスチャを改善するために使用され得る。
【0118】
一部の変形形態では、本開示で使用するための亜塩素酸塩製剤は、無菌である。滅菌は、亜塩素酸塩と適合性のある任意の方法によって行うことができる。一部の実施形態では、滅菌は、亜塩素酸塩の分解産物を実質的な量で生成しない方法による。一部の実施形態では、滅菌は、亜塩素酸塩の構造変化を引き起こさない方法による。一部の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、非経口または静脈内投与のための無菌医薬製剤である。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、例えば、0.22ミクロンの滅菌フィルターを通して滅菌濾過される。
【0119】
製剤または医薬製剤は、滅菌濾過可能であり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される亜塩素酸塩製剤は、本明細書に記載される投与経路のうちの1つまたは複数による投与のために製剤化される。指定された投与経路による「投与のために製剤化」される製剤は、本明細書において使用される場合、関連する技術分野の当業者によって投与経路にとって不適切であると考えられる薬学的賦形剤を含まない製剤である。1つの例として、静脈内投与に好適である製剤は、局所投与が意図される歯磨き粉の賦形剤も担体も含まないであろうが、この場合、賦形剤または担体は、関連する技術分野の当業者によって、指定される投与経路にとって不適切であると考えられる。
【0120】
本明細書に開示される任意の形態の亜塩素酸塩含有薬剤は、任意の好適な製剤において提供され得、これは、本明細書に開示される所望される投与経路に応じて選択することができる。一実施形態では、薬物製品の製剤は、精製された亜塩素酸ナトリウムを含み、これは、ある特定の量の水含有量、緩衝剤、例えば、リン酸水素二ナトリウム、およびビヒクルとしての注射用滅菌水(USP)を含み得る。一実施形態では、精製された亜塩素酸ナトリウムの量は、約5.6mg/mLであり(バッチの水含有量を反映するバッチ因子を含む)、リン酸水素二ナトリウムの量は、約0.107mg/mLであり、最大1mLの体積にするための滅菌水を含む。ある特定の実施形態では、本開示による製剤は、精製された亜塩素酸ナトリウム、緩衝剤、およびビヒクルとしての注射用滅菌水(USP)から本質的になる。ある特定の実施形態では、製剤化された薬物製品は、最大3ヶ月間、25℃/60%相対湿度および/または40℃/75%相対湿度の条件で安定である。
【0121】
処置の方法
患者選択の例示的な方法、および亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置の方法が、本明細書に開示される。患者を、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高いALS患者部分集団のメンバーと認定する要因としては、患者の年齢、上昇した血漿CRPレベル、またはALS症状発症からの期間、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0122】
また、若年性ALSを処置する方法も、本明細書に開示される。例示的な実施形態では、若年性ALSを処置する方法は、少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する疾患が安定している患者を含む。
【0123】
また、子宮内膜症を処置する方法も、本明細書に開示される。例示的な実施形態では、子宮内膜症を処置する方法は、対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含む。
【0124】
一態様では、本明細書に記載される対象においてALSを処置する方法は、対象に、活性薬アームでは、亜塩素酸塩を、2mg/kgの亜塩素酸塩(製剤化された亜塩素酸ナトリウムの形態で)の投薬量で、初月は5日間、続いて、後続の5ヶ月間は1ヶ月当たり3日間連続で、60分間にわたる薬物注入で投与するステップを含み得、ここで、対象は、標的ALS患者集団のメンバーである。一部の実施形態では、方法は、対象に、亜塩素酸塩を、1mg/kgの亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物の投薬量で投与するステップを含む。患者は、1.13mg/Lを上回る上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルおよび40~65歳の患者年齢に基づいて、標的ALS患者集団のメンバーであり得る。一部の実施形態では、患者は、高度に上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベル(例えば、3mg/Lを上回る)、ALS症状発症からの期間(例えば、12ヶ月間を上回る)、年齢(例えば、40~65歳)、またはこれらの組合せに基づいて、標的ALS患者集団のメンバーであり得る。
【0125】
本明細書に記載される態様は、ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象が、高い血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、対象からの血漿試料が少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回るCRPを有するかどうかを決定するために血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、血漿試料が、少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回って有する場合に、対象が高い血漿CRPレベルを有する、ステップと、b)対象が高い血漿CRPレベルを有する場合には、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み、対象が、40~65歳である、方法を含む。非限定的な血漿CRPレベルとしては、少なくとも1.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.13mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.15mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも1.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも2.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.9mg/Lもしくはそれを上回る、または少なくとも5mg/Lもしくはそれを上回るレベルが挙げられる。非限定的な血漿CRPレベルとしては、30mg/L以下または以上、29mg/L以下または以上、28mg/L以下または以上、27mg/L以下または以上、26mg/L以下または以上、25mg/L以下または以上、24mg/L以下または以上、23mg/L以下または以上、22mg/L以下または以上、21mg/L以下または以上、20mg/L以下または以上、15mg/L以下または以上、または10mg/L以下または以上であるレベルが挙げられる。試料中の血漿レベルを決定する非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、および高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げられる。一部の方法では、対象は、亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験している。例えば、対象は、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも13ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも14ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも15ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも16ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも17ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも33ヶ月間もしくはそれよりも長く、ALSの症状を経験している。ALSの症状としては本明細書に記載されるものが挙げられ、これには、限定することなく、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、およびこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれる。対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップは、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、または症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することを含み得る。例示的実施形態では、方法は、実施例1~4に記載されるように行われる。
【0126】
本明細書に記載される態様は、1つまたは複数の神経栄養因子を用いた組合せ治療も含む。一部の事例では、神経栄養因子としては、ニューロトロフィン、グリア細胞系由来の神経栄養因子ファミリーリガンド(GFL)、または神経新生サイトカインが挙げられる。一部の事例では、神経栄養因子は、脳由来神経栄養因子(BDNF)を含む。一部の事例では、BDNFは、胸腺細胞の生存を促進する。一部の事例では、BDNFは、後根神経節ニューロンの生存を促進する。一部の事例では、神経栄養因子は、神経成長因子(NGF)を含む。一部の事例では、NGFは、おそらくは高親和性受容体TrkAを使用して、ミエリン形成およびニューロンの分化を促進する。一部の事例では、神経栄養因子は、ニューロトロフィン-3またはニューロトロフィン-4を含む。一部の事例では、神経栄養因子は、毛様体神経栄養因子、グリア細胞系由来の神経栄養因子(GDNF)、アルテミン、ニュールツリン、またはペルセフィンを含む。一部の事例では、神経栄養因子は、エフリン:A1、A2、A3、A4、A5、B1、B2、またはB3を含む。一部の事例では、神経栄養因子は、上皮成長因子、ニューレグリン、形質転換成長因子アルファ(TGFα)、または形質転換成長因子ベータ(TGFβ)を含む。
【0127】
一態様では、対象におけるALSを処置する方法であって、対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、対象が、40~65歳である、方法が、本明細書に記載される。ALSを有する対象を亜塩素酸塩で処置する方法であって、対象が40~65歳であるかどうかを決定するステップと、対象が40~65歳である場合に、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法もまた、本明細書に記載される。一部の実施形態では、方法は、対象が40~65歳ではない場合に、対象を処置しないステップを含む。一部の方法では、対象は、亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験している。例えば、対象は、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも13ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも14ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも15ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも16ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも17ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも33ヶ月間もしくはそれよりも長く、ALSの症状を経験している。少なくとも12ヶ月間またはそれをよりも長いとは、30、40、50、または60ヶ月間ほど長くてもよく、例えば、対象は、12ヶ月間~60ヶ月間、12ヶ月間~50ヶ月間、12ヶ月間~40ヶ月間、12ヶ月間~30ヶ月間、13ヶ月間~60ヶ月間、13ヶ月間~50ヶ月間、13ヶ月間~40ヶ月間、13ヶ月間~30ヶ月間、14ヶ月間~60ヶ月間、14ヶ月間~50ヶ月間、14ヶ月間~40ヶ月間、14ヶ月間~30ヶ月間、15ヶ月間~60ヶ月間、15ヶ月間~50ヶ月間、15ヶ月間~40ヶ月間、15ヶ月間~30ヶ月間、16ヶ月間~60ヶ月間、16ヶ月間~50ヶ月間、16ヶ月間~40ヶ月間、16ヶ月間~30ヶ月間、17ヶ月間~60ヶ月間、17ヶ月間~50ヶ月間、17ヶ月間~40ヶ月間、17ヶ月間~30ヶ月間、18ヶ月間~60ヶ月間、18ヶ月間~50ヶ月間、18ヶ月間~40ヶ月間、18ヶ月間~30ヶ月間、19ヶ月間~60ヶ月間、19ヶ月間~50ヶ月間、19ヶ月間~40ヶ月間、19ヶ月間~30ヶ月間、20ヶ月間~60ヶ月間、20ヶ月間~50ヶ月間、20ヶ月間~40ヶ月間、20ヶ月間~30ヶ月間、21ヶ月間~60ヶ月間、21ヶ月間~50ヶ月間、21ヶ月間~40ヶ月間、21ヶ月間~30ヶ月間、22ヶ月間~60ヶ月間、22ヶ月間~50ヶ月間、22ヶ月間~40ヶ月間、22ヶ月間~30ヶ月間、23ヶ月間~60ヶ月間、23ヶ月間~50ヶ月間、23ヶ月間~40ヶ月間、23ヶ月間~30ヶ月間、24ヶ月間~60ヶ月間、24ヶ月間~50ヶ月間、24ヶ月間~40ヶ月間、24ヶ月間~30ヶ月間、25ヶ月間~60ヶ月間、25ヶ月間~50ヶ月間、25ヶ月間~40ヶ月間、または25ヶ月間~30ヶ月間、ALSの症状を経験している。ALSの症状としては本明細書に記載されるものが挙げられ、これには、限定することなく、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、およびこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれる。対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップは、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することを含み得る。ALSの診断は、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、または筋生検に基づいて、達成され得る。一部の方法では、対象からの試料は、少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るCRPのレベルを有する。少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るとは、限定することなく、少なくとも3.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.9mg/Lもしくはそれを上回る、または少なくとも5mg/Lもしくはそれを上回ることを含む。対象の血漿CRPレベルは、5、6、7、8、9、または10mg/Lほどの高さであってもよい。例えば、対象の血漿CRPレベルは、3mg/L~10mg/L、3.1mg/L~10mg/L、3.2mg/L~10mg/L、3.3mg/L~10mg/L、3.4mg/L~10mg/L、3.5mg/L~10mg/L、3.6mg/L~10mg/L、3.7mg/L~10mg/L、3.8mg/L~10mg/L、3.9mg/L~10mg/L、4mg/L~10mg/L、4.1mg/L~10mg/L、4.2mg/L~10mg/L、4.3mg/L~10mg/L、4.4mg/L~10mg/L、4.5mg/L~10mg/L、4.6mg/L~10mg/L、4.7mg/L~10mg/L、4.8mg/L~10mg/L、4.9mg/L~10mg/L、5mg/L~10mg/L、3mg/L~8mg/L、3.1mg/L~8mg/L、3.2mg/L~8mg/L、3.3mg/L~8mg/L、3.4mg/L~8mg/L、3.5mg/L~8mg/L、3.6mg/L~8mg/L、3.7mg/L~8mg/L、3.8mg/L~8mg/L、3.9mg/L~8mg/L、4mg/L~8mg/L、4.1mg/L~8mg/L、4.2mg/L~8mg/L、4.3mg/L~8mg/L、4.4mg/L~8mg/L、4.5mg/L~8mg/L、4.6mg/L~8mg/L、4.7mg/L~8mg/L、4.8mg/L~8mg/L、4.9mg/L~8mg/L、または5mg/L~8mg/Lであり得る。試料中の血漿レベルを決定する非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、および高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げられる。例示的実施形態では、方法は、実施例1~4に記載されるように行われる。
【0128】
一態様では、対象におけるALSを処置する方法であって、対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、対象が、40~65歳である、方法が、本明細書に記載される。別の態様では、方法は、対象が、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される上昇した血漿CRPレベルを有するかどうかを決定するステップと、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み得、ここで、対象は、40~65歳である。別の態様では、方法は、対象が、少なくとも12ヶ月間またはそれよりも長くALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップと、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み得、ここで、対象は、40~65歳である。さらなる態様では、方法は、対象が、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される上昇した血漿CRPレベルを有するかどうかを決定するステップと、対象が、少なくとも12ヶ月間またはそれよりも長くALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップと、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み得、ここで、対象は、40~65歳である。
【0129】
一部の実施形態では、対象は、40~65歳、例えば、45~65歳、50~65歳、55~65歳、60~65歳、45~60歳、45~55歳、または45~50歳である。一部の実施形態では、対象は、最高で65歳、例えば、20~65歳、25~65歳、30~65歳、35~65歳、40~65歳、45~65歳、50~65歳、55~65歳、60~65歳、20~60歳、20~55歳、20~50歳、20~45歳、20~40歳、20~35歳、20~30歳、20~25歳、25~65歳、25~60歳、25~55歳、25~50歳、25~45歳、25~40歳、25~35歳、25~30歳、30~65歳、30~60歳、30~55歳、30~50歳、30~45歳、30~40歳、30~35歳、35~65歳、35~60歳、35~55歳、35~50歳、35~45歳、35~40歳、40~65歳、40~60歳、40~55歳、40~50歳、40~45歳、45~65歳、45~60歳、45~55歳、45~50歳、50~65歳、50~60歳、50~55歳、55~65歳、55~60歳、または60~65歳である。
【0130】
ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るCRPを有するかどうかを決定するために血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回って有する場合に、対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、b)対象が上昇した血漿CRPレベルを有する場合には、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み、対象が、40~65歳である、方法もまた、本明細書に記載される。非限定的な上昇した血漿CRPレベルとしては、少なくとも3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.9mg/Lもしくはそれを上回る、または少なくとも5mg/Lもしくはそれを上回るレベルが挙げられる。上昇した血漿CRPレベルは、5、6、7、8、9、または10mg/Lほどの高さであってもよい。例えば、上昇した血漿CRPレベルは、3mg/L~10mg/L、3.1mg/L~10mg/L、3.2mg/L~10mg/L、3.3mg/L~10mg/L、3.4mg/L~10mg/L、3.5mg/L~10mg/L、3.6mg/L~10mg/L、3.7mg/L~10mg/L、3.8mg/L~10mg/L、3.9mg/L~10mg/L、4mg/L~10mg/L、4.1mg/L~10mg/L、4.2mg/L~10mg/L、4.3mg/L~10mg/L、4.4mg/L~10mg/L、4.5mg/L~10mg/L、4.6mg/L~10mg/L、4.7mg/L~10mg/L、4.8mg/L~10mg/L、4.9mg/L~10mg/L、5mg/L~10mg/L、3mg/L~8mg/L、3.1mg/L~8mg/L、3.2mg/L~8mg/L、3.3mg/L~8mg/L、3.4mg/L~8mg/L、3.5mg/L~8mg/L、3.6mg/L~8mg/L、3.7mg/L~8mg/L、3.8mg/L~8mg/L、3.9mg/L~8mg/L、4mg/L~8mg/L、4.1mg/L~8mg/L、4.2mg/L~8mg/L、4.3mg/L~8mg/L、4.4mg/L~8mg/L、4.5mg/L~8mg/L、4.6mg/L~8mg/L、4.7mg/L~8mg/L、4.8mg/L~8mg/L、4.9mg/L~8mg/L、または5mg/L~8mg/Lであり得る。試料中の血漿レベルを決定する非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、および高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げられる。例示的実施形態では、方法は、実施例1~4に記載されるように行われる。
【0131】
ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象が、少なくとも12ヶ月間またはそれよりも長くALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、b)対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み、対象が、40~65歳である、方法もまた、本明細書に記載される。ALS症状持続期間の非限定的な例としては、対象が、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも13ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも14ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも15ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも16ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも17ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長く、ALSの症状を経験していることが挙げられる。少なくとも12ヶ月間またはそれをよりも長いとは、30、40、50、または60ヶ月間ほど長くてもよく、例えば、対象は、12ヶ月間~60ヶ月間、12ヶ月間~50ヶ月間、12ヶ月間~40ヶ月間、12ヶ月間~30ヶ月間、13ヶ月間~60ヶ月間、13ヶ月間~50ヶ月間、13ヶ月間~40ヶ月間、13ヶ月間~30ヶ月間、14ヶ月間~60ヶ月間、14ヶ月間~50ヶ月間、14ヶ月間~40ヶ月間、14ヶ月間~30ヶ月間、15ヶ月間~60ヶ月間、15ヶ月間~50ヶ月間、15ヶ月間~40ヶ月間、15ヶ月間~30ヶ月間、16ヶ月間~60ヶ月間、16ヶ月間~50ヶ月間、16ヶ月間~40ヶ月間、16ヶ月間~30ヶ月間、17ヶ月間~60ヶ月間、17ヶ月間~50ヶ月間、17ヶ月間~40ヶ月間、17ヶ月間~30ヶ月間、18ヶ月間~60ヶ月間、18ヶ月間~50ヶ月間、18ヶ月間~40ヶ月間、18ヶ月間~30ヶ月間、19ヶ月間~60ヶ月間、19ヶ月間~50ヶ月間、19ヶ月間~40ヶ月間、19ヶ月間~30ヶ月間、20ヶ月間~60ヶ月間、20ヶ月間~50ヶ月間、20ヶ月間~40ヶ月間、20ヶ月間~30ヶ月間、21ヶ月間~60ヶ月間、21ヶ月間~50ヶ月間、21ヶ月間~40ヶ月間、21ヶ月間~30ヶ月間、22ヶ月間~60ヶ月間、22ヶ月間~50ヶ月間、22ヶ月間~40ヶ月間、22ヶ月間~30ヶ月間、23ヶ月間~60ヶ月間、23ヶ月間~50ヶ月間、23ヶ月間~40ヶ月間、23ヶ月間~30ヶ月間、24ヶ月間~60ヶ月間、24ヶ月間~50ヶ月間、24ヶ月間~40ヶ月間、24ヶ月間~30ヶ月間、25ヶ月間~60ヶ月間、25ヶ月間~50ヶ月間、25ヶ月間~40ヶ月間、または25ヶ月間~30ヶ月間、ALSの症状を経験している。ALSの症状としては本明細書に記載されるものが挙げられ、これには、限定することなく、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、およびこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれる。対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップは、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することを含み得る。
【0132】
ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象が、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される上昇した血漿CRPレベルを有するかどうかを決定するステップと、b)対象が、少なくとも12ヶ月間またはそれよりも長くALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、c)対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み、対象が、40~65歳である、方法もまた、本明細書に記載される。ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るCRPを有するかどうかを決定するために血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回って有する場合に、対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、b)対象が上昇した血漿CRPレベルを有する場合には、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含み、対象が、40~65歳である、方法もまた、本明細書に記載される。非限定的な上昇した血漿CRPレベルとしては、少なくとも3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.9mg/Lもしくはそれを上回る、または少なくとも5mg/Lもしくはそれを上回るレベルが挙げられる。上昇した血漿CRPレベルは、5、6、7、8、9、または10mg/Lほどの高さであってもよい。例えば、上昇した血漿CRPレベルは、3mg/L~10mg/L、3.1mg/L~10mg/L、3.2mg/L~10mg/L、3.3mg/L~10mg/L、3.4mg/L~10mg/L、3.5mg/L~10mg/L、3.6mg/L~10mg/L、3.7mg/L~10mg/L、3.8mg/L~10mg/L、3.9mg/L~10mg/L、4mg/L~10mg/L、4.1mg/L~10mg/L、4.2mg/L~10mg/L、4.3mg/L~10mg/L、4.4mg/L~10mg/L、4.5mg/L~10mg/L、4.6mg/L~10mg/L、4.7mg/L~10mg/L、4.8mg/L~10mg/L、4.9mg/L~10mg/L、5mg/L~10mg/L、3mg/L~8mg/L、3.1mg/L~8mg/L、3.2mg/L~8mg/L、3.3mg/L~8mg/L、3.4mg/L~8mg/L、3.5mg/L~8mg/L、3.6mg/L~8mg/L、3.7mg/L~8mg/L、3.8mg/L~8mg/L、3.9mg/L~8mg/L、4mg/L~8mg/L、4.1mg/L~8mg/L、4.2mg/L~8mg/L、4.3mg/L~8mg/L、4.4mg/L~8mg/L、4.5mg/L~8mg/L、4.6mg/L~8mg/L、4.7mg/L~8mg/L、4.8mg/L~8mg/L、4.9mg/L~8mg/L、または5mg/L~8mg/Lであり得る。試料中の血漿レベルを決定する非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、および高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げられる。ALS症状持続期間の非限定的な例としては、対象が、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも13ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも14ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも15ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも16ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも17ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長く、ALSの症状を経験していることが挙げられる。少なくとも12ヶ月間またはそれをよりも長いとは、30、40、50、または60ヶ月間ほど長くてもよく、例えば、対象は、12ヶ月間~60ヶ月間、12ヶ月間~50ヶ月間、12ヶ月間~40ヶ月間、12ヶ月間~30ヶ月間、13ヶ月間~60ヶ月間、13ヶ月間~50ヶ月間、13ヶ月間~40ヶ月間、13ヶ月間~30ヶ月間、14ヶ月間~60ヶ月間、14ヶ月間~50ヶ月間、14ヶ月間~40ヶ月間、14ヶ月間~30ヶ月間、15ヶ月間~60ヶ月間、15ヶ月間~50ヶ月間、15ヶ月間~40ヶ月間、15ヶ月間~30ヶ月間、16ヶ月間~60ヶ月間、16ヶ月間~50ヶ月間、16ヶ月間~40ヶ月間、16ヶ月間~30ヶ月間、17ヶ月間~60ヶ月間、17ヶ月間~50ヶ月間、17ヶ月間~40ヶ月間、17ヶ月間~30ヶ月間、18ヶ月間~60ヶ月間、18ヶ月間~50ヶ月間、18ヶ月間~40ヶ月間、18ヶ月間~30ヶ月間、19ヶ月間~60ヶ月間、19ヶ月間~50ヶ月間、19ヶ月間~40ヶ月間、19ヶ月間~30ヶ月間、20ヶ月間~60ヶ月間、20ヶ月間~50ヶ月間、20ヶ月間~40ヶ月間、20ヶ月間~30ヶ月間、21ヶ月間~60ヶ月間、21ヶ月間~50ヶ月間、21ヶ月間~40ヶ月間、21ヶ月間~30ヶ月間、22ヶ月間~60ヶ月間、22ヶ月間~50ヶ月間、22ヶ月間~40ヶ月間、22ヶ月間~30ヶ月間、23ヶ月間~60ヶ月間、23ヶ月間~50ヶ月間、23ヶ月間~40ヶ月間、23ヶ月間~30ヶ月間、24ヶ月間~60ヶ月間、24ヶ月間~50ヶ月間、24ヶ月間~40ヶ月間、24ヶ月間~30ヶ月間、25ヶ月間~60ヶ月間、25ヶ月間~50ヶ月間、25ヶ月間~40ヶ月間、または25ヶ月間~30ヶ月間、ALSの症状を経験している。ALSの症状としては本明細書に記載されるものが挙げられ、これには、限定することなく、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、およびこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれる。対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップは、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することを含み得る。
【0133】
一態様では、対象におけるALSを処置する方法であって、対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、対象が、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される上昇した血漿CRPレベルを有する、方法が、本明細書に記載される。ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るCRPを有するかどうかを決定するために血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回って有する場合に、対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、b)対象が上昇した血漿CRPレベルを有する場合には、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法もまた、本明細書に記載される。非限定的な上昇した血漿CRPレベルとしては、少なくとも3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.9mg/Lもしくはそれを上回る、または少なくとも5mg/Lもしくはそれを上回るレベルが挙げられる。上昇した血漿CRPレベルは、5、6、7、8、9、または10mg/Lほどの高さであってもよい。例えば、上昇した血漿CRPレベルは、3mg/L~10mg/L、3.1mg/L~10mg/L、3.2mg/L~10mg/L、3.3mg/L~10mg/L、3.4mg/L~10mg/L、3.5mg/L~10mg/L、3.6mg/L~10mg/L、3.7mg/L~10mg/L、3.8mg/L~10mg/L、3.9mg/L~10mg/L、4mg/L~10mg/L、4.1mg/L~10mg/L、4.2mg/L~10mg/L、4.3mg/L~10mg/L、4.4mg/L~10mg/L、4.5mg/L~10mg/L、4.6mg/L~10mg/L、4.7mg/L~10mg/L、4.8mg/L~10mg/L、4.9mg/L~10mg/L、5mg/L~10mg/L、3mg/L~8mg/L、3.1mg/L~8mg/L、3.2mg/L~8mg/L、3.3mg/L~8mg/L、3.4mg/L~8mg/L、3.5mg/L~8mg/L、3.6mg/L~8mg/L、3.7mg/L~8mg/L、3.8mg/L~8mg/L、3.9mg/L~8mg/L、4mg/L~8mg/L、4.1mg/L~8mg/L、4.2mg/L~8mg/L、4.3mg/L~8mg/L、4.4mg/L~8mg/L、4.5mg/L~8mg/L、4.6mg/L~8mg/L、4.7mg/L~8mg/L、4.8mg/L~8mg/L、4.9mg/L~8mg/L、または5mg/L~8mg/Lであり得る。試料中の血漿レベルを決定する非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、および高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げられる。例示的実施形態では、方法は、実施例1~4に記載されるように行われる。一部の方法では、対象は、少なくとも12ヶ月間またはそれよりも長く、ALSの症状を経験していてもよい。例えば、対象は、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、13ヶ月間、14ヶ月間、15ヶ月間、16ヶ月間、17ヶ月間、18ヶ月間、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長く、ALSの症状を経験している。少なくとも12ヶ月間またはそれをよりも長いとは、30、40、50、または60ヶ月間ほど長くてもよく、例えば、対象は、12ヶ月間~60ヶ月間、12ヶ月間~50ヶ月間、12ヶ月間~40ヶ月間、12ヶ月間~30ヶ月間、13ヶ月間~60ヶ月間、13ヶ月間~50ヶ月間、13ヶ月間~40ヶ月間、13ヶ月間~30ヶ月間、14ヶ月間~60ヶ月間、14ヶ月間~50ヶ月間、14ヶ月間~40ヶ月間、14ヶ月間~30ヶ月間、15ヶ月間~60ヶ月間、15ヶ月間~50ヶ月間、15ヶ月間~40ヶ月間、15ヶ月間~30ヶ月間、16ヶ月間~60ヶ月間、16ヶ月間~50ヶ月間、16ヶ月間~40ヶ月間、16ヶ月間~30ヶ月間、17ヶ月間~60ヶ月間、17ヶ月間~50ヶ月間、17ヶ月間~40ヶ月間、17ヶ月間~30ヶ月間、18ヶ月間~60ヶ月間、18ヶ月間~50ヶ月間、18ヶ月間~40ヶ月間、18ヶ月間~30ヶ月間、19ヶ月間~60ヶ月間、19ヶ月間~50ヶ月間、19ヶ月間~40ヶ月間、19ヶ月間~30ヶ月間、20ヶ月間~60ヶ月間、20ヶ月間~50ヶ月間、20ヶ月間~40ヶ月間、20ヶ月間~30ヶ月間、21ヶ月間~60ヶ月間、21ヶ月間~50ヶ月間、21ヶ月間~40ヶ月間、21ヶ月間~30ヶ月間、22ヶ月間~60ヶ月間、22ヶ月間~50ヶ月間、22ヶ月間~40ヶ月間、22ヶ月間~30ヶ月間、23ヶ月間~60ヶ月間、23ヶ月間~50ヶ月間、23ヶ月間~40ヶ月間、23ヶ月間~30ヶ月間、24ヶ月間~60ヶ月間、24ヶ月間~50ヶ月間、24ヶ月間~40ヶ月間、24ヶ月間~30ヶ月間、25ヶ月間~60ヶ月間、25ヶ月間~50ヶ月間、25ヶ月間~40ヶ月間、または25ヶ月間~30ヶ月間、ALSの症状を経験している。ALSの症状としては本明細書に記載されるものが挙げられ、これには、限定することなく、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、およびこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれる。対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップは、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することを含み得る。ALSの診断は、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、または筋生検に基づいて、達成され得る。一部の方法では、対象は、40~65歳である。
【0134】
一態様では、対象におけるALSを処置する方法であって、対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、対象が、亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験している、方法が、本明細書に記載される。ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、b)対象が、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験している場合には、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法もまた、本明細書に記載される。例えば、対象は、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも13ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも14ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも15ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも16ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも17ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長く、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長く、ALSの症状を経験している。少なくとも12ヶ月間またはそれをよりも長いとは、30、40、50、または60ヶ月間ほど長くてもよく、例えば、対象は、12ヶ月間~60ヶ月間、12ヶ月間~50ヶ月間、12ヶ月間~40ヶ月間、12ヶ月間~30ヶ月間、13ヶ月間~60ヶ月間、13ヶ月間~50ヶ月間、13ヶ月間~40ヶ月間、13ヶ月間~30ヶ月間、14ヶ月間~60ヶ月間、14ヶ月間~50ヶ月間、14ヶ月間~40ヶ月間、14ヶ月間~30ヶ月間、15ヶ月間~60ヶ月間、15ヶ月間~50ヶ月間、15ヶ月間~40ヶ月間、15ヶ月間~30ヶ月間、16ヶ月間~60ヶ月間、16ヶ月間~50ヶ月間、16ヶ月間~40ヶ月間、16ヶ月間~30ヶ月間、17ヶ月間~60ヶ月間、17ヶ月間~50ヶ月間、17ヶ月間~40ヶ月間、17ヶ月間~30ヶ月間、18ヶ月間~60ヶ月間、18ヶ月間~50ヶ月間、18ヶ月間~40ヶ月間、18ヶ月間~30ヶ月間、19ヶ月間~60ヶ月間、19ヶ月間~50ヶ月間、19ヶ月間~40ヶ月間、19ヶ月間~30ヶ月間、20ヶ月間~60ヶ月間、20ヶ月間~50ヶ月間、20ヶ月間~40ヶ月間、20ヶ月間~30ヶ月間、21ヶ月間~60ヶ月間、21ヶ月間~50ヶ月間、21ヶ月間~40ヶ月間、21ヶ月間~30ヶ月間、22ヶ月間~60ヶ月間、22ヶ月間~50ヶ月間、22ヶ月間~40ヶ月間、22ヶ月間~30ヶ月間、23ヶ月間~60ヶ月間、23ヶ月間~50ヶ月間、23ヶ月間~40ヶ月間、23ヶ月間~30ヶ月間、24ヶ月間~60ヶ月間、24ヶ月間~50ヶ月間、24ヶ月間~40ヶ月間、24ヶ月間~30ヶ月間、25ヶ月間~60ヶ月間、25ヶ月間~50ヶ月間、25ヶ月間~40ヶ月間、または25ヶ月間~30ヶ月間、ALSの症状を経験している。ALSの症状としては本明細書に記載されるものが挙げられ、これには、限定することなく、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、およびこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれる。対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップは、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することを含み得る。ALSの診断は、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、または筋生検に基づいて、達成され得る。一部の方法では、対象からの試料は、少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るCRPのレベルを有する。少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るとは、限定することなく、少なくとも3.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.9mg/Lもしくはそれを上回る、または少なくとも5mg/Lもしくはそれを上回ることを含む。対象の血漿CRPレベルは、5、6、7、8、9、または10mg/Lほどの高さであってもよい。例えば、対象の血漿CRPレベルは、3mg/L~10mg/L、3.1mg/L~10mg/L、3.2mg/L~10mg/L、3.3mg/L~10mg/L、3.4mg/L~10mg/L、3.5mg/L~10mg/L、3.6mg/L~10mg/L、3.7mg/L~10mg/L、3.8mg/L~10mg/L、3.9mg/L~10mg/L、4mg/L~10mg/L、4.1mg/L~10mg/L、4.2mg/L~10mg/L、4.3mg/L~10mg/L、4.4mg/L~10mg/L、4.5mg/L~10mg/L、4.6mg/L~10mg/L、4.7mg/L~10mg/L、4.8mg/L~10mg/L、4.9mg/L~10mg/L、5mg/L~10mg/L、3mg/L~8mg/L、3.1mg/L~8mg/L、3.2mg/L~8mg/L、3.3mg/L~8mg/L、3.4mg/L~8mg/L、3.5mg/L~8mg/L、3.6mg/L~8mg/L、3.7mg/L~8mg/L、3.8mg/L~8mg/L、3.9mg/L~8mg/L、4mg/L~8mg/L、4.1mg/L~8mg/L、4.2mg/L~8mg/L、4.3mg/L~8mg/L、4.4mg/L~8mg/L、4.5mg/L~8mg/L、4.6mg/L~8mg/L、4.7mg/L~8mg/L、4.8mg/L~8mg/L、4.9mg/L~8mg/L、または5mg/L~8mg/Lであり得る。試料中の血漿レベルを決定する非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、および高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げられる。例示的実施形態では、方法は、実施例1~4に記載されるように行われる。一部の方法では、対象は、40~65歳である。
【0135】
一態様では、対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、対象が、i)対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される、上昇した血漿CRPレベルを有し、ii)亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験している、方法が、本明細書に記載される。ALSを有する対象を、亜塩素酸塩で処置する方法であって、a)対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、対象からの血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回るCRPを有するかどうかを決定するために血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、血漿試料が少なくとも3mg/Lまたはそれを上回って有する場合に、対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、b)対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、c)対象が上昇した血漿CRPレベルを有し、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験している場合には、対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法もまた、本明細書に記載される。非限定的な上昇した血漿CRPレベルとしては、少なくとも3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも3.9mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.1mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.2mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.3mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.4mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.5mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.6mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.7mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.8mg/Lもしくはそれを上回る、少なくとも4.9mg/Lもしくはそれを上回る、または少なくとも5mg/Lもしくはそれを上回るレベルが挙げられる。上昇した血漿CRPレベルは、5、6、7、8、9、または10mg/Lほどの高さであってもよい。例えば、上昇した血漿CRPレベルは、3mg/L~10mg/L、3.1mg/L~10mg/L、3.2mg/L~10mg/L、3.3mg/L~10mg/L、3.4mg/L~10mg/L、3.5mg/L~10mg/L、3.6mg/L~10mg/L、3.7mg/L~10mg/L、3.8mg/L~10mg/L、3.9mg/L~10mg/L、4mg/L~10mg/L、4.1mg/L~10mg/L、4.2mg/L~10mg/L、4.3mg/L~10mg/L、4.4mg/L~10mg/L、4.5mg/L~10mg/L、4.6mg/L~10mg/L、4.7mg/L~10mg/L、4.8mg/L~10mg/L、4.9mg/L~10mg/L、5mg/L~10mg/L、3mg/L~8mg/L、3.1mg/L~8mg/L、3.2mg/L~8mg/L、3.3mg/L~8mg/L、3.4mg/L~8mg/L、3.5mg/L~8mg/L、3.6mg/L~8mg/L、3.7mg/L~8mg/L、3.8mg/L~8mg/L、3.9mg/L~8mg/L、4mg/L~8mg/L、4.1mg/L~8mg/L、4.2mg/L~8mg/L、4.3mg/L~8mg/L、4.4mg/L~8mg/L、4.5mg/L~8mg/L、4.6mg/L~8mg/L、4.7mg/L~8mg/L、4.8mg/L~8mg/L、4.9mg/L~8mg/L、または5mg/L~8mg/Lであり得る。試料中の血漿レベルを決定する非限定的な方法としては、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、および高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を挙げられる。例示的実施形態では、方法は、実施例1~4に記載されるように行われる。一部の事例では、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長いとは、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも13ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも14ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも15ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも16ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも17ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長い、または少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長いことを含む。少なくとも12ヶ月間またはそれをよりも長いとは、30、40、50、または60ヶ月間ほど長くてもよく、例えば、対象は、12ヶ月間~60ヶ月間、12ヶ月間~50ヶ月間、12ヶ月間~40ヶ月間、12ヶ月間~30ヶ月間、13ヶ月間~60ヶ月間、13ヶ月間~50ヶ月間、13ヶ月間~40ヶ月間、13ヶ月間~30ヶ月間、14ヶ月間~60ヶ月間、14ヶ月間~50ヶ月間、14ヶ月間~40ヶ月間、14ヶ月間~30ヶ月間、15ヶ月間~60ヶ月間、15ヶ月間~50ヶ月間、15ヶ月間~40ヶ月間、15ヶ月間~30ヶ月間、16ヶ月間~60ヶ月間、16ヶ月間~50ヶ月間、16ヶ月間~40ヶ月間、16ヶ月間~30ヶ月間、17ヶ月間~60ヶ月間、17ヶ月間~50ヶ月間、17ヶ月間~40ヶ月間、17ヶ月間~30ヶ月間、18ヶ月間~60ヶ月間、18ヶ月間~50ヶ月間、18ヶ月間~40ヶ月間、18ヶ月間~30ヶ月間、19ヶ月間~60ヶ月間、19ヶ月間~50ヶ月間、19ヶ月間~40ヶ月間、19ヶ月間~30ヶ月間、20ヶ月間~60ヶ月間、20ヶ月間~50ヶ月間、20ヶ月間~40ヶ月間、20ヶ月間~30ヶ月間、21ヶ月間~60ヶ月間、21ヶ月間~50ヶ月間、21ヶ月間~40ヶ月間、21ヶ月間~30ヶ月間、22ヶ月間~60ヶ月間、22ヶ月間~50ヶ月間、22ヶ月間~40ヶ月間、22ヶ月間~30ヶ月間、23ヶ月間~60ヶ月間、23ヶ月間~50ヶ月間、23ヶ月間~40ヶ月間、23ヶ月間~30ヶ月間、24ヶ月間~60ヶ月間、24ヶ月間~50ヶ月間、24ヶ月間~40ヶ月間、24ヶ月間~30ヶ月間、25ヶ月間~60ヶ月間、25ヶ月間~50ヶ月間、25ヶ月間~40ヶ月間、または25ヶ月間~30ヶ月間、ALSの症状を経験している。ALSの症状としては本明細書に記載されるものが挙げられ、これには、限定することなく、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、およびこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せが含まれる。対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップは、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会することを含み得る。ALSの診断は、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、または筋生検に基づいて、達成され得る。一部の方法では、対象は、40~65歳である。
【0136】
一部の方法では、対象は、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験していてもよく、また、少なくとも3.0mg/Lまたはそれを上回る上昇した血漿CRPレベル、例えば、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.0~10mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.0~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.0~4.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.1~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.2~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.4~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.5~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.6~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.7~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.8~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ3.9~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4~10mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.1~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.2~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.4~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.5~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.6~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.7~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.8~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.9~5.0mg/LのCRPレベルを有し得る。一部の方法では、対象は、40~65歳である。
【0137】
一部の方法では、対象は、少なくとも21ヶ月間またはそれよりも長くALSの症状を経験していてもよく、また、少なくとも3.0mg/Lもしくはそれを上回る上昇した血漿CRPレベル、例えば、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.0~10mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.0~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.0~4.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.1~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.2~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.4~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.5~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.6~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.7~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.8~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ3.9~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4~10mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.1~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.2~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.3~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.4~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.5~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.6~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.7~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.8~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.9~5.0mg/LのCRPレベルを有し得る。一部の方法では、対象は、40~65歳である。
【0138】
一部の方法では、対象は、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長く、または少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長くALSの症状を経験していてもよく、また、少なくとも4.0mg/Lまたはそれを上回る上昇した血漿CRPレベル、例えば、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.0~10mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.0~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.0~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.1~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.2~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.4~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.5~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.6~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.7~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.8~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4.9~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ4~10mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.1~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.2~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.4~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.5~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.6~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.7~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.8~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から12~24ヶ月間または18~21ヶ月間かつ5.9~6.0mg/LのCRPレベルを有し得る。一部の方法では、対象は、40~65歳である。
【0139】
一部の方法では、対象は、少なくとも18ヶ月間またはそれよりも長くALSの症状を経験していてもよく、また、少なくとも4.0mg/Lまたはそれを上回る上昇した血漿CRPレベル、例えば、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.0~10mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.0~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.0~5.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.1~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.2~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.4~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.5~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.6~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.7~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.8~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ4.9~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~30ヶ月間かつ4~10mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.1~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.2~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.3~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.4~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.5~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.6~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.7~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.8~6.0mg/LのCRPレベル、症状発症から21~36ヶ月間かつ5.9~6.0mg/LのCRPレベルを有し得る。一部の方法では、対象は、40~65歳である。
【0140】
本明細書に記載される方法のうちのいずれかでは、処置することは、対象におけるALSの症状を低減させること、ALSの進行を低減させること、余命を増加させること、またはこれらの組合せを含む。本明細書に記載される方法のうちのいずれかでは、処置することは、ALS機能性評点スケール(ALSFRS-R)を使用して、投与後の対象において疾患進行がない結果をもたらす。一部の方法では、処置は、ALS機能性評点スケール(ALSFRS-R)を使用して対象の疾患進行を評価することを含み得、疾患進行の停止には、6ヶ月間の期間にわたってALSFRS-Rにおける3ポイント以下の減少が含まれ得る。処置はまた、疾患進行を停止させることも含み得る。処置はまた、亜塩素酸塩で処置されていない対象と比較した、緩徐肺活量(slow vital capacity)の読み取りによって測定される肺機能の変化、または気管切開に至るまでの時間が長いことも含み得る。処置はまた、対象における血中炎症性バイオマーカーのレベルを低減させることも含み得る。処置はまた、対象におけるCRPレベルを低減させることも含み得る。
【0141】
本明細書に記載される方法のうちのいずれかでは、処置することは、ALS疾患進行を停止させることを含み、これには、患者の肺活量の減少を停止させることが含まれる。処置することは、患者の肺活量の減少を停止させることを含み得、これには、例えば、6ヶ月間の期間にわたって、0.05%以下、0.075%以下、0.1%以下、0.125%以下、0.15%以下、0.2%以下、0.225%以下、0.25%以下、0.275%以下、0.3%以下、0.5%以下、0.75%以下、1%以下、1.25%以下、1.5%以下、1.75%以下、2%以下、3%以下、4%以下、5%以下、6%以下、7%以下、8%以下、9%以下、10%以下、12.5%以下、15%以下、17.5%以下、20%以下、22.5%以下、または25%以下の減少が含まれる。
【0142】
本明細書に記載される方法のうちのいずれかでは、対象は、ALSと診断されるか、またはALSと診断された。対象は、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、または筋生検に基づいて、診断され得る。一部の方法では、対象は、亜塩素酸塩の投与の少なくとも12ヶ月またはそれよりも前に、ALSと診断されるか、またはALSと診断された。一部の事例では、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長いとは、少なくとも12ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも13ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも14ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも15ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも16ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも17ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも18ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも19ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも20ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも21ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも22ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも23ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも24ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも25ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも26ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも27ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも28ヶ月間もしくはそれよりも長い、少なくとも29ヶ月間もしくはそれよりも長い、または少なくとも30ヶ月間もしくはそれよりも長いことを含む。少なくとも12ヶ月間またはそれをよりも長いとは、30、40、50、または60ヶ月間ほど長くてもよく、例えば、対象は、12ヶ月間~60ヶ月間、12ヶ月間~50ヶ月間、12ヶ月間~40ヶ月間、12ヶ月間~30ヶ月間、13ヶ月間~60ヶ月間、13ヶ月間~50ヶ月間、13ヶ月間~40ヶ月間、13ヶ月間~30ヶ月間、14ヶ月間~60ヶ月間、14ヶ月間~50ヶ月間、14ヶ月間~40ヶ月間、14ヶ月間~30ヶ月間、15ヶ月間~60ヶ月間、15ヶ月間~50ヶ月間、15ヶ月間~40ヶ月間、15ヶ月間~30ヶ月間、16ヶ月間~60ヶ月間、16ヶ月間~50ヶ月間、16ヶ月間~40ヶ月間、16ヶ月間~30ヶ月間、17ヶ月間~60ヶ月間、17ヶ月間~50ヶ月間、17ヶ月間~40ヶ月間、17ヶ月間~30ヶ月間、18ヶ月間~60ヶ月間、18ヶ月間~50ヶ月間、18ヶ月間~40ヶ月間、18ヶ月間~30ヶ月間、19ヶ月間~60ヶ月間、19ヶ月間~50ヶ月間、19ヶ月間~40ヶ月間、19ヶ月間~30ヶ月間、20ヶ月間~60ヶ月間、20ヶ月間~50ヶ月間、20ヶ月間~40ヶ月間、20ヶ月間~30ヶ月間、21ヶ月間~60ヶ月間、21ヶ月間~50ヶ月間、21ヶ月間~40ヶ月間、21ヶ月間~30ヶ月間、22ヶ月間~60ヶ月間、22ヶ月間~50ヶ月間、22ヶ月間~40ヶ月間、22ヶ月間~30ヶ月間、23ヶ月間~60ヶ月間、23ヶ月間~50ヶ月間、23ヶ月間~40ヶ月間、23ヶ月間~30ヶ月間、24ヶ月間~60ヶ月間、24ヶ月間~50ヶ月間、24ヶ月間~40ヶ月間、24ヶ月間~30ヶ月間、25ヶ月間~60ヶ月間、25ヶ月間~50ヶ月間、25ヶ月間~40ヶ月間、または25ヶ月間~30ヶ月間、ALSと診断されるか、またはALSと診断された。
【0143】
一部の方法では、亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウムを含む。一部の方法では、対象を亜塩素酸塩で処置することは、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム)を、2mg/kgの用量で、初月は5日間毎日、次いでその後は毎月3日間連続で、6ヶ月間、注入ポンプを使用して、およそ60分間にわたって静脈内投与することを含み得る。
【0144】
一部の方法では、亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウムまたはその薬学的に許容される塩を含む。一部の方法では、対象を亜塩素酸塩で処置することは、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム)を、1mg/kg、2mg/kg、または3mg/kgの用量で、注入ポンプを使用して、およそ30分間にわたって静脈内投与することを含み得る。処置は、25週間の期間に、20回の注入を6サイクルにわたって投与することをさらに含み得る。サイクル1は、5日間連続で毎日の注入(例えば、1週間の期間にわたって5回の注入)を含み得る。サイクル2、3、4、5、および6は、3日間連続で毎日の注入(例えば、1週間の期間にわたって3回の注入)を含み得る。
【0145】
一部の方法では、処置は、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム)を、1.6、2.0、または3.2mg/kg(の亜塩素酸塩)の用量で、30分間の注入として静脈内投与することを含み得る。処置は、およそ1日おきで6ヶ月間の期間にわたるおよそ90回のそのような注入を投与することをさらに含み得る。
【0146】
一部の方法では、処置は、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム)を、1.5、2.0、2.5、または3.0mg/kg(亜塩素酸塩として)の用量で、30分間または60分間の注入として静脈内投与することを含み得る。処置は、およそ1日おきで6ヶ月間の期間にわたるおよそ90回のそのような注入、または毎日で6ヶ月間の期間にわたる180回のそのような注入を投与することをさらに含み得る。
【0147】
一部の方法では、処置は、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム)、例えば、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物を、1.0、1.5、2.0、2.5、または3.0mg/kgの用量で、30分間の注入として毎日静脈内投与することを含み得る。処置は、6ヶ月間の期間にわたるおよそ180回のそのような毎日の注入を投与することをさらに含み得る。
【0148】
一部の方法では、処置は、若年性ALS患者に、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム)、例えば、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物を、1mg/kg、2mg/kg、または3mg/kgの用量で、注入ポンプを使用して、およそ60分間にわたって静脈内投与することを含み得る。処置は、25週間の期間に、20回の注入を6サイクルにわたって投与することをさらに含み得る。サイクル1は、5日間連続で毎日の注入(例えば、1週間の期間にわたって5回の注入)を含み得る。サイクル2、3、4、5、および6は、3日間連続で毎日の注入(例えば、1週間の期間にわたって3回の注入)を含み得る。
【0149】
一部の方法では、処置は、子宮内膜症患者に、亜塩素酸塩またはその薬学的に許容される塩(例えば、亜塩素酸ナトリウム)、例えば、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物を、1mg/kg、2mg/kg、または3mg/kgの用量で、注入ポンプを使用して、およそ60分間にわたって静脈内投与することを含み得る。処置は、25週間の期間に、20回の注入を6サイクルにわたって投与することをさらに含み得る。サイクル1は、5日間連続で毎日の注入(例えば、1週間の期間にわたって5回の注入)を含み得る。サイクル2、3、4、5、および6は、3日間連続で毎日の注入(例えば、1週間の期間にわたって3回の注入)を含み得る。
【0150】
本明細書に開示される方法を使用した処置はまた、亜塩素酸カリウムまたはその薬学的に許容される塩を使用して達成されてもよい。
【0151】
例示的実施形態では、方法は、以下の実施例1~4に記載されるように行われ得る。
【実施例】
【0152】
以下は、本明細書に開示される患者選択および処置の方法の実施例である。本開示に提示されるデータは、ALS患者におけるNP001を用いて実施された2つの6ヶ月間のフェーズ2試験から引き出したものであり、これらは、ClinicalTrials.gov(フェーズ2AについてはNCT01281631およびフェーズ2BについてはNCT02794857)に登録されている。NP001薬物製品(DP)は、亜塩素酸ナトリウムの無色透明な滅菌溶液であり、保存剤を含有しない。NP001 DPは、pH7.5~9.5で、精製された亜塩素酸ナトリウム(5.61mg/mL、62mM)、リン酸水素二ナトリウム(0.107mg/mL)、および注射用滅菌水を含有する。活性部分は、亜塩素酸塩であり、すべての臨床用量は、mg/kgの亜塩素酸塩として表される。5.61mg/mLの濃度の亜塩素酸ナトリウム(62mM)は、4.2mg/mLの亜塩素酸塩(62mM)に変換される。製剤は、20mMのストッパーを有する30mLの1型フリントガラスバイアルにパッケージングされ、赤色のアルミニウムオーバーシールでキャッピングされている。各単回使用30mLバイアルは、20mL(公称)のNP001を送達する。製剤は、未希釈でのIV投与は意図されていない。用量調製の指示は、投与前に、製剤を、0.45%の塩化ナトリウム(市販供給業者から入手される半生理食塩水)と合わせて、正確な合計体積250mLの注入溶液を得ることを指定している。
【0153】
データは、研究前の疾患進行速度、ベースライン血漿C反応性タンパク質(CRP)レベル、および2mg/kgのNP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)またはプラセボを受容した対象における臨床転帰に焦点を当てている。統計学的分析は、SAS 9.4(SAS Institute、Cary、North Carolina、USA)を使用して行った。すべての分析について、0.05未満の両側p値を、統計学的に有意であるとみなした。患者選択の方法は、臨床試験からのデータの統計学的分析に基づき、実際に亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物またはプラセボで処置した、記載される特徴を有する実際の患者を表す。しかしながら、患者選択の方法および処置方法は、臨床試験の一部ではなく、本開示の実施形態である。
【0154】
フェーズ2A試験は、症状発症から3年以内の138名のALS患者を登録し、3つの等しいアームを有した;プラセボ、1mg/kg、および2mg/kgのNP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)。
【0155】
NP001感受性を示したデータは、緩徐進行型であり、ALS症状発症からの時間がより長く、炎症の根拠(高い血中顆粒球パーセンテージ)を有した唯一のサブセットであるALS患者に対応する。21ヶ月後のCRPの上昇は、この大きなALS疾患サブセットを作動させる進行性炎症プロセスの存在を示し得る。
【0156】
フェーズ2B試験は、2016年8月から2017年12月まで、米国内21箇所およびカナダ1箇所で行われた。この研究は、完全に登録されており、早期終了しなかった。参加者は、El Escorial基準に従ってほぼ確定(probable)または確定(definite)のALSと診断された男性および女性であった。参加者は、3年以内にALS関連の衰弱の発症を有し、SVCが予測の65%を上回り、臨床推定余命が6ヶ月間を上回ることが要求された。すべての参加者は、スクリーニング時点で、フェーズ2A試験において示された中央値である少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る高感度CRP(hs-CRP)レベルを有することが要求された。リルゾールを受容している参加者は、30日間、用量が安定していなければならなかった。持続気道陽圧または二段階気道陽圧を使用中の個体、活動性の肺疾患を有するもの、および直近で免疫療法を受けていたものは、除外した。
【0157】
研究は、ランダム化、二重盲検かつプラセボ対照のものであり、研究薬物を、6サイクルにわたって投与した。参加者を、1:1の様式で、NP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)2mg/kg/日(の亜塩素酸塩)またはプラセボに割り振り、ALSの発症部位(球型/肢体型)によって層別化した。研究薬物を、注入ポンプによって30分間にわたって注入した。参加者は、前に定義されるように、6回の月ごとのサイクルにわたる合計20回の注入を受けた。各サイクルの開始間には1ヶ月あった。サイクル1は、5日間連続で毎日の注入からなっていた。サイクル2、3、4、5、および6は、それぞれ、3日間連続で毎日の注入からなっていた。少なくとも1回の用量の亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物またはプラセボを受容し、少なくとも1回のベースライン後のALSFRS-R全スコア評価を受けたランダム化集団を、修正した治療企図(mITT)集団として事前に定義した。治験責任医師、施設職員、およびALSFRS-R評価者は、研究を通して処置の割り振りに関して盲検化されたままであった。独立したデータモニタリング委員会が、試験中の安全性を周期的に評価した。
【0158】
少なくとも1回の用量の研究薬物を受容したすべてのランダム化された参加者は、安全性データの分析および概要に含める。耐容性および安全性を、有害事象(AE)報告、バイタルサイン、ECG、実験室パラメーター、身体検査、および正式な静脈炎スコア付けによって評価した。
【0159】
参加者を、1ヶ月間隔で、有効性および安全性の評価について確認した。この研究における一次有効性尺度は、6ヶ月間の処置の後のALSFRS-Rスコアの平均のベースラインからの変化であった。二次有効性尺度としては、6ヶ月間の処置の後の予測SVCの平均のベースラインからの変化パーセンテージ、および6ヶ月間の処置の後のALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化によって評価される悪化しなかった参加者(非進行者)のパーセンテージが含まれた。
【0160】
統計学的分析は、SAS 9.4およびJMP Pro 16(SAS Institute、Cary、North Carolina、USA)を使用して行った。一般的に、データは、カテゴリーのデータについてはカウント数およびパーセンテージを使用し、連続的なデータについては標準的な単変量記述統計(参加者の数、平均、標準偏差、中央値)を使用してまとめた。フィッシャーの正確確率検定を使用して、非進行者に関して、パーセンテージをプラセボと亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物との間で比較した。共変量モデルの分析を使用して、連続的なデータに関して、プラセボを、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物のそれぞれの群と比較した。すべての分析について、0.05未満の両側p値を、統計学的に有意であるとみなした。
【0161】
ベースライン時点におけるALSの持続期間は、ALS症状発症からの月数とした。以下の式を使用して、ベースライン時点における平均疾患進行(DP)を評価した:
【数1】
家族性ALSの遺伝子試験の情報
【表2-1】
【表2-2】
N=参加者数
ベースライン時点で、少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る血漿CRPを有し、年齢が40~65歳である参加者のベースライン人口統計
【表3-1】
【表3-2】
[1]家族性ALSについて:プラセボ群の12名中7名の参加者が、遺伝子検査を受け、4名の参加者のみが、遺伝子変異を有することが確認され、臨床転帰に有意差はなかった。亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で1名、およびプラセボで5名の参加者は、遺伝子検査を受けなかった。
[2]ALS症状発症からベースラインまでの月数
[3]非進行者:6ヶ月間の試験にわたってALSFRS-Rスコアの低下を示さなかった参加者。
N =参加者数。
SD =標準偏差。
ALSFRS-R = ALS機能性評点スケール改訂版。
hs-CRP =高感度C反応性タンパク質。
【0162】
(実施例1)
ALS患者の部分集団の亜塩素酸塩での処置(フェーズ2Aの結果)
ALS患者のNP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)での処置は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高い標的ALS患者集団内に患者を位置付ける患者特徴に基づいて、患者を、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物でのそのような処置の候補として特定することで開始する。この実施例では、これらの特徴は、ALSを有する任意の患者を含む。
【0163】
ALSを有する患者におけるNP001のフェーズ1対照試験は、安全性、耐容性、および単球活性化の用量依存性下方調節を示した。フェーズ2A研究では、安全性、耐容性、およびALSの進行を緩徐化させることに関するNP001の予備的な有効性を評価した。進行の緩徐化にわずかで有意でない傾向が認められ、これは、ベースライン時点において上昇した全身炎症を有する患者においてもっとも高かった。上昇した炎症は、1.13mg/Lを上回る血漿広範囲C反応性タンパク質(wr-CRP)値を有すると定義し、これらにおいて、ALSFRS-Rスケールのベースラインからの変化は、プラセボ群における-5.1ポイントと比較して、6ヶ月間の処置期間にわたって-2.2ポイントであった。加えて、亜塩素酸ナトリウムを含む高用量医薬組成物では、プラセボ(11%)と比較して、2倍を超える多くの患者(25%)が、6ヶ月の処置の間進行しなかった。ほとんどの「非進行者」が、上昇したベースライン炎症バイオマーカーを有していた。ベースライン時点において上昇していた炎症関連のIL-18およびリポ多糖(LPS)レベルは、2mg/kgのNP001での処置の後に正常となった。
【0164】
(実施例2)
ALS患者の部分集団の亜塩素酸塩での処置(フェーズ2Bの結果)
およそ300名の対象を、スクリーニングして、68名をプラセボに、70名をNP001にランダム化した。117名の参加者が、計画された投薬を完了した。
図1は、フェーズ2B試験における個体の処遇のフローチャートを示す。プラセボは1名、NP001は3名の患者が、試験の開始後にALSの処置に承認されたエダラボンでの処置を開始するために、試験を中止したことに留意されたい。NP001とプラセボとの間のTEAEにおける唯一の有意差は、NP001群において注入関連の副作用の割合が高いことである。注入関連の灼熱感は、ほとんどの患者について、注入速度を緩徐化させることで解決した。
【0165】
ALS患者のNP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)での処置は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高い標的ALS患者集団内に患者を位置付ける患者特徴に基づいて、患者を、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物でのそのような処置の候補として特定することで開始する。この実施例では、これらの特徴は、少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有し、疾患が安定している患者、および40~65歳の患者を含む。
【0166】
患者を、活性薬アームでは、2mg/kgの亜塩素酸塩の投薬量のNP001で、初月は5日間、続いて、後続の5ヶ月間は1ヶ月当たり3日間連続で、60分間にわたる薬物注入で処置する。
【0167】
患者を、次いで、ALS機能性評点スケール(ALSFRS-R)を使用して、また肺活量(VC)を測定することによって、1週間ごとに、ALS疾患進行について評価する。ALSFRS-R評価は、アンケートに基づく手法を使用して行う。VCは、肺活量計を使用して測定する。
【0168】
もっとも一般的な有害事象の1つは、注入部位の疼痛であった。この有害事象は、注入を30分間から60分間に緩徐化させることによって軽減させることができることが見出された。
【0169】
フェーズ2試験のそれぞれにおける一次エンドポイントは、6ヶ月間の研究にわたって2mg/kgの亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物またはプラセボを受容した参加者におけるALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化であった。各試験における二次エンドポイントは、6ヶ月間の研究にわたる予測肺活量(VC)の変化パーセントであり、これは、ALS患者の死亡率の予測因子として機能する。フェーズ2A試験では、努力肺活量(FVC)における予測VC変化パーセントを評価し、一方でフェーズ2Bでは、SVCにおける予測VC変化パーセントを評価した。FVCとSVCとの間で、予測VCのベースライン値からの変化パーセントは、同等であり、したがって、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物の、両方の試験から合わせたVC変化に対する効果の評価を、「予測VCのベースラインからの変化パーセント[100×(研究終了時点の予測VC-ベースライン時点の予測VC)/ベースライン時点の予測VC]」に対して正規化した。探索的バイオマーカーとしてwr-CRPの血漿濃度を、フェーズ2Aについて、測定した。フェーズ2Bについては、血漿hs-CRP値を、エントリー基準の1つとして使用した。データ分析のためにフェーズ2Aおよびフェーズ2Bからの2セットのCRPデータを合わせるために、フェーズ2Aからの血漿wr-CRP値を、Ziv-Baranらによる単純較正方程式を使用してhs-CRPに変換して、wr-CRP値を補正した(補正wrCRP=0.3136+0.8803×wrCRP)。ベースライン疾患臨床因子および人口統計因子の分析は、処置群によって行った。
【0170】
図2は、研究におけるすべての患者のALSFRS-R変化スコアのベースラインからの変化を示す。亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した参加者のALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化を、青色で示し(n=68)、赤色で示されるプラセボ群(n=68)と比較した。バーは、ALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化の平均±SEMを表す。研究終了時までに、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物群とプラセボ群との間で、差は見られなかった(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物=-4.3対プラセボ=-4.3)(ウィルコクソンの検定、p=0.71)。
図3は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した対象の、プラセボと対比した肺活量変化のグラフを示す。亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した参加者(n=68)の予測SVCのベースラインからの平均変化パーセントを、青色で示し、赤色で示されるプラセボ群(n=68)と比較する。バーは、予測SVCのベースラインからの変化%の平均±SEMを表す。研究の終了時までに、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した患者とプラセボとの間で、有意差はなかった(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物=-10.8%対プラセボ=-13.1%)(ウィルコクソンの検定、p=0.15)。
図4は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した対象の、プラセボと対比した無進行率の棒グラフを示す。非進行者の無進行率は、ベースライン時点から6ヶ月まで、ALSFRS-Rスコアの減少がないこととして定義される。2mg/kgの亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置における非進行者の比率(無進行率)(55名中13名)は、プラセボ群(62名中12名)と同様であった(フィッシャーの正確確率検定、p=0.65)。
図5は、試験中に進行しなかった対象の年齢分布チャートを示す。X軸に参加者の年齢(歳)が増加し、Y軸に特定の年齢カテゴリーの参加者数を示す年齢分布プロット。上部のパネルは、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した非進行者の年齢分布を表し、フェーズ2B群における亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した非進行者のうちの13名(フェーズ2Bの亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物の非進行者のすべて)が、40~65歳の年齢範囲に入った(上部パネル、n=13)が、プラセボでの非進行者では12名中5名のみが、40~65歳の年齢範囲であった(下部パネル、n=12)(フィッシャーの正確確率検定、p=0.002)。
【0171】
3つの有効性転帰尺度が、フェーズ2B研究の開始時に定義されており、これらを、研究の終了時に報告した。有意差は見られなかった。亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物とプラセボとで、ベースラインからの変化は、ALSFRS-Rスコア、ならびに予測肺活量の変化%の両方において、類似の低下率を示した(
図2および
図3)。研究を完了した者における非進行者%の分析は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物群とプラセボ群との間で差を示さなかった。
【0172】
亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置のみに基づいて評価した場合、2つの群間における低減に、臨床的に有意な差は認められない。
【0173】
(実施例3)
ALS患者の部分集団の亜塩素酸塩での処置(事後分析)
ALS患者のNP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)での処置は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高い標的ALS患者集団内に患者を位置付ける患者特徴に基づいて、患者を、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物でのそのような処置の候補として特定することで開始する。この実施例では、これらの特徴は、少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有し、疾患が安定している患者、および40~65歳の患者を含む。
【0174】
患者を、2mg/kgの亜塩素酸塩の投薬量のNP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)で、初月は5日間、続いて、後続の5ヶ月間は1ヶ月当たり3日間連続で、60分間にわたる薬物注入で処置する。
【0175】
患者を、次いで、ALS機能性評点スケール(ALSFRS-R)を使用して、また肺活量(VC)を測定することによって、1週間ごとに、ALS疾患進行について評価する。ALSFRS-R評価は、アンケートに基づく手法を使用して行う。VCは、肺活量計を使用して測定する。
【0176】
この実施例において記載される亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置を受けた患者は、ALSFRS-Rのベースラインからの変化の評価によって測定される開始時点において始まる疾患進行の緩徐化;開始後1ヶ月の時点で始まる、薬物投与効果に対するALSFRS-Rの効果とオーバーラップする時間枠における呼吸器機能低下の緩徐化を経験したことが観察され、ALS患者の相当な比率における疾患進行緩徐化という全体的な結論を裏付ける。
【0177】
図6は、プラセボと対比した、NP001で処置した1.13mg/Lを上回る血漿CRPレベルを有する40~65歳の患者の類別を含む、試験内での組合せの参加者割当ての対象の分布を要約するフローチャートを示す。
図7は、NP001で処置した1.13mg/mLを上回る血漿CRPを有する40~65歳の患者の、プラセボと対比したALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化のグラフを示す。NP001で処置した参加者(n=56)のALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化を、青色で示し、赤色で示されるプラセボ群(n=61)と比較する。バーは、ALSFRS-Rスコアのベースラインからの変化の平均±SEMを表す。NP001処置群は、研究の終了時までに、36%遅い進行率を示した(ウィルコクソンの検定、p=0.01)。
図8は、NP001で処置した1.13mg/mLを上回る血漿CRPを有する40~65歳の患者の、プラセボと対比した肺活量のベースラインからの変化パーセントのグラフを示す。NP001で処置した参加者(n=56)の予測VCのベースラインからの変化パーセントを、青色で示し、赤色で示されるプラセボ群(n=61)と比較する。バーは、予測VCのベースラインからの変化%の平均±SEMを表す。6ヶ月間の研究にわたる平均VC減少%:NP001:-7.5%(1ヶ月当たり-1.3%)、プラセボ:-15.4%(1ヶ月当たり-2.6%)。NP001処置アームは、研究の終了時までに、プラセボアームよりも51%少ない呼吸器機能の減少があった(ウィルコクソンの検定、p<0.001)。
図9は、NP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)で処置した1.13mg/mLを上回る血漿CRPを有する40~65歳の対象の、プラセボと対比した無進行率の棒グラフを示す。処置群による、ベースラインから6ヶ月までALSFRS-Rスコアの減少がないこととして定義される非進行者は、フェーズ2Aおよび2B試験においてベースライン時点において1.13mg/Lを上回る血漿CRPを有し、年齢が40~65歳であったものに限定されていた。2mg/kgのNP001処置における非進行者の比率(無進行率)(56名中19名)は、プラセボ群のもの(61名中7名)よりも大幅に高かった(フィッシャーの正確確率検定、p=0.004)。ベースライン時点において3mg/Lを上回る血漿CRPを有する参加者では、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した場合の無進行率は、46%(13/28)であり、対してプラセボ群では4.5%(1/22)であった(フィッシャーの正確確率検定、p=0.001)。
【0178】
1.13mg/mLを上回る血漿CRPを有し、NP001で処置した40~65歳の患者は、プラセボとは対照的に、ALS疾患進行の緩徐化を経験したことが観察され、これは、ALSFRS-Rスコア減少の低減、肺活量減少の低減、および無進行率の増加に対応する。
【0179】
フェーズ2Bでは、研究を完了した合計117名の参加者のうち、NP001群では13名の参加者およびプラセボ群では12名の参加者が、進行しなかった。これらの参加者の人口統計分析により、プラセボの非進行者と比較して、NP001の非進行者ではランダムではない年齢関連性が特定された(フィッシャーの正確確率検定、p=0.002)。NP001で処置した非進行者は、40~65歳の年齢範囲内であった。プラセボの非進行者は、フェーズ2B研究内の年齢範囲全体に及んだ(32~76歳)。NP001処置とのこのランダムではない年齢関連性は、フェーズ2A研究におけるNP001非進行者のフォローアップ評価により、40~65歳の年齢範囲内であったことが確認された。
【0180】
1.13mg/Lを上回るベースライン血漿hs-CRPを有する154名の参加者は、フェーズ2Aまたは2B試験のいずれかを完了していた。以下の表は、処置群による事後評価に含まれた154名の参加者のベースライン人口統計および特徴を示す。フェーズ2Bにおける非進行者特徴の初回観察に基づいて、この亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物処置群およびプラセボ処置群の両方から合わせた154名の参加者コホートに由来する40~65歳の個体のサブセットを、有効性評価に選択した。この最終群の選択プロセスを、
図6に示す。試験を完了した154名の参加者のうちのおよそ76%(117名)が、40~65歳の年齢群に入り、そのすべてが、1.13mg/Lを上回る血漿CRPを有していた。このより小さな群の人口統計は、全体的なフェーズ2の組合せ人口統計に類似していた。
フェーズ2Aおよび2B試験における参加者のベースライン人口統計および特徴は、処置群による事後評価に含まれた。
【表4-1】
【表4-2】
[1]
ALS症状発症からベースラインまでの月数
【0181】
117名の評価可能な40~65歳の参加者の中で、ベースラインから研究終了までのALSFRS-Rスコアの変化および予測VCスコアの変化%を、処置ごとに計算した(
図7および8)。プラセボ群と比較して、NP001群は、ALSFRS-Rスコアのより緩徐な低下を示した(36%、
図7)(p=0.01)。加えて、NP001で処置した患者は、プラセボと比較して、VC減少の51%の緩徐化を有した(
図8)(p<0.001)。
【0182】
6ヶ月間にわたってALSFRS-Rスコアの減少を示さなかった参加者(処置群およびプラセボ群の両方からの非進行者)は、NP001処置を有している可能性が大幅により高かった(
図9)。同じ時間枠にわたって、プラセボの11%(7名/61名)と比較して、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した参加者では34%(19名/56名)が、非進行者であった(p=0.004)。プラセボ群における非進行者と比較して、より高いレベルのベースラインCRPが、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した非進行者において観察された。ベースライン時点において3mg/Lを上回るさらにより高いCRPレベルを有した参加者では、プラセボの4.5%(1名/22名)と比較して、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で処置した46%(13名/28名)が、非進行者であった(フィッシャーの正確確率検定、p=0.001)。
【0183】
ALS患者において、呼吸器肺活量の減少は、不良な生存に直接変換される。ALSFRS-Rスコア比較において見られる変動性と同様に、ALS患者における呼吸器機能の変化は、尺度がFVCであるかまたはSVCであるかに関係なく、時間をわたり再現性がある。ALS患者における経時的なVCの自然経過研究により、1ヶ月当たり平均2.5~3%の呼吸器機能減少が確認される。この事後分析において、2.6%/月の減少を有するプラセボ群と比較して、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物は、呼吸器VC減少を、1ヶ月当たり1.3%まで緩徐化させた。
【0184】
研究の一部の結果を、以下の表に要約する:
【表5】
【0185】
NP001活性の評価は、6ヶ月間の研究にわたって、非進行者のパーセントが、NP001処置アームではプラセボアームよりも大幅に高かったことを示した。臨床的に有意な血漿CRPレベル(少なくとも3mg/Lまたはそれを上回る)を有する患者において、NP001で処置したものについては、プラセボ対照と比較して、10:1の応答利点があった。ALS患者において試験された任意の他のクラスの薬物における活性とは異なり、NP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)の投与は、患者の有意なサブセットにおいて、少なくとも6ヶ月間の疾患の安定化と関連付けられた。さらに、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物の抗炎症活性と一致して、処置により利益を得た患者は、血中CRPレベルによって定義されるより高い炎症レベルを有するものであった可能性がより高かった。
【0186】
ALSFRS-Rスコアにいかなる減少もなかった患者は、「安定している」疾患を有するとして類別する。NP001処置群およびプラセボ群の両方の患者を、6ヶ月間の試験にわたって安定している疾患を有した患者の比率に関してスコア付けする。亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物は、患者のサブセットにおいて、症状の進行を用量依存的に安定化した可能性がある。
【0187】
少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る血漿CRPを有する年齢が40~65歳の患者において、NP001(亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物)処置は、ALSFRS-Rおよび呼吸器肺活量スコア付けの両方の変化によって測定される、重要な身体機能の低下において統計学的に有意な低減を示す。
【0188】
(実施例4)
ALS患者の部分集団の亜塩素酸塩での処置
ALS患者の亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物(例えば、NP001)での処置は、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置に対して応答性である可能性が高い標的ALS患者集団内に患者を位置付ける患者特徴に基づいて、患者を、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物でのそのような処置の候補として特定することで開始する。この実施例では、これらの特徴は、少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る上昇したC反応性タンパク質(CRP)レベルを有する疾患が安定している、40~65歳の患者を含み、対象は、孤発性ALS病理を有する。
【0189】
この実施例では、孤発性ALS病理には、対象が、ALSの家族歴を有さない(例えば、遺伝性ALS病理を有さない)場合が含まれ、ここで、対象は、ALS関連遺伝子における変異を有さず、対象は、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さない。
【0190】
患者を、活性薬アームでは、2mg/kgの亜塩素酸塩の投薬量の亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物で、初月は5日間、続いて、後続の5ヶ月間は1ヶ月当たり3日間連続で、60分間にわたる薬物注入で処置する。
【0191】
患者を、次いで、ALS機能性評点スケール(ALSFRS-R)を使用して、また肺活量(VC)を測定することによって、1週間ごとに、ALS疾患進行について評価する。ALSFRS-R評価は、アンケートに基づく手法を使用して行う。VCは、肺活量計を使用して測定する。
【0192】
この実施例において記載される亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置を受けた患者は、ALSFRS-Rのベースラインからの変化の評価によって測定される開始時点において始まる疾患進行の緩徐化;開始後1ヶ月の時点で始まる、薬物投与効果に対するALSFRS-Rの効果とオーバーラップする時間枠における呼吸器機能低下の緩徐化を経験したことが観察され、ALS患者の相当な比率における疾患進行緩徐化という全体的な結論を裏付ける。対象の孤発性ALS病理を構成しない実施例2のコホートと比較した場合、この実施例に記載される亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置を受けた患者のうち増加したパーセンテージが、疾患進行の緩徐化を経験したことが、さらに観察される。
【0193】
少なくとも1.13mg/Lまたはそれを上回る血漿CRPを有し、孤発性ALS病理を有する、年齢が40~65歳の患者において、亜塩素酸ナトリウムを含む医薬組成物での処置は、ALSFRS-Rおよび呼吸器肺活量スコア付けの両方の変化によって測定される、重要な身体機能の低下において統計学的に有意な低減を示す。
【0194】
本開示において使用される用語の説明
本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書において使用される場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が明確にそうでないと示さない限り、複数形を同様に含むことが意図される。さらに、用語「含むこと(including)」、「含む(includes)」、「有すること(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」、またはこれらの変化形が、詳細な説明および/または特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される範囲内で、そのような用語は、「含む(comprising)」という用語と同様の様式で、包含的であることが意図される。
【0195】
「約」または「およそ」という用語は、当業者によって決定される、特定の値に対する許容可能な誤差の範囲内を意味し、これは、部分的に、その値が、どのように測定または決定されるか、すなわち、測定システムの制限に依存するであろう。例えば、「約」は、当該技術分野における慣例に従い、1または1を上回る標準偏差以内を意味し得る。あるいは、「約」は、所与の値の最大20%、最大10%、最大5%、または最大1%の範囲を意味し得る。あるいは、特に生物学的系またはプロセスに関して、用語は、ある値の1桁以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内を意味し得る。特定の値が、本出願および特許請求の範囲に記載されている場合、別途示されない限り、特定の値に対して許容可能な誤差の範囲内を意味する「約」という用語が想定されるべきである。
【0196】
「処置」、「処置すること」、「緩和すること」、および「好転させること(ameliorating)」は、本明細書において使用される場合、互換可能に使用される。これらの用語は、治療上の利益および/または予防上の利益を含むがこれらに限定されない、有益な結果または所望される結果を得るためのアプローチを指す。治療上の利益とは、処置されている根底にある障害の根絶または好転を意味する。また、治療上の利益は、根底にある障害と関連する生理学的症状のうちの1つまたは複数の根絶または好転により達成され、そのため、患者が、根底にある障害に依然として罹患している場合があったとしても、改善が、患者において観察される。予防上の利益については、組成物は、特定の疾患を発症する危険性にある患者、または疾患の生理学的症状のうちの1つもしくは複数を報告している患者に、投与され得るが、この疾患の診断は、まだなされていなくてもよい。
【0197】
本明細書にさらに記載される「有効量」、「治療量」、または「治療有効量」という用語は、このより少ない有効量および通常の有効量の両方を包含し、実際に、特定の状態、効果、および/または応答を誘起するのに有効である任意の量を包含する。そのため、任意のそのような同時投与の対象の用量は、単独で投与される場合に使用され得るものよりも少ない可能性がある。任意のそのような投与の対象の1つまたは複数の効果は、相加的である場合も相乗的である場合もある。任意のそのような投与の対象は、1回を上回って投与され得る。有効量は、当業者によって容易に決定することができる、意図される適用(in vitroもしくはin vivo)、または処置されている対象および疾患状態、例えば、対象の体重および年齢、疾患状態の重症度、投与の様式などに応じて、変動し得る。用語はまた、標的細胞における特定の応答、例えば、増殖の低減または標的タンパク質の活性の下方調節を誘導するであろう用量にも適用される。具体的な用量は、選択される具体的な化合物、従うべき投薬レジメン、化合物が他の化合物と組み合わせて投与されるかどうか、投与のタイミング、化合物が投与される組織、および化合物が運搬される物理的な送達系に応じて、変動するであろう。
【0198】
「治療効果」は、本明細書において使用される場合、上述の治療上の利益および/または予防上の利益を包含する。予防的効果としては、疾患もしくは状態の出現の遅延もしくは排除、疾患もしくは状態の症状の発症の遅延もしくは排除、疾患もしくは状態の進行の緩徐化、停止、もしくは逆転、またはこれらの任意の組合せが挙げられる。
【0199】
「薬学的に許容される塩」という用語は、当該技術分野において周知の様々な有機および無機対イオンから誘導される塩を指す。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸を用いて形成され得る。塩が誘導され得る無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩が誘導され得る有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、pトルエンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基を用いて形成され得る。塩が誘導され得る無機塩基としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどが挙げられる。塩が誘導され得る有機塩基としては、例えば、第一級、第二級、および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂など、具体的には、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびエタノールアミンなどが挙げられる。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩基付加塩は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウム塩から選択される。
【0200】
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」としては、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが挙げられる。薬学的に活性な物質に対するそのような媒体および薬剤の使用は、当該技術分野において周知である。任意の従来的な媒体または薬剤は、活性成分と不適合である場合を除いて、本開示の治療用組成物におけるその使用が企図される。補助的な活性成分もまた、組成物中に組み込まれ得る。
【0201】
「対象」とは、動物、例えば、哺乳動物、例えば、ヒトを指す。本明細書に記載される方法は、前臨床のヒト治療薬、および獣医学適用の両方において有用であり得る。一部の実施形態では、対象は、哺乳動物であり、一部の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0202】
「in vivo」という用語は、対象の身体において生じる事象を指す。
【0203】
本開示の実施形態が本明細書に示され、説明されているが、そのような実施形態が単なる例示として提供されていることは、当業者には明らかであろう。当業者であれば、本開示から逸脱することなく、多数の変形形態、変化、および置換を想起するであろう。本明細書に記載される本開示の実施形態に対する様々な代替形態を、本開示の実施に用いることができることを理解すべきである。以下の特許請求の範囲が本開示の範囲、ならびにこれらの特許請求の範囲内の方法および構造、ならびにそれらの等価物を定めることが、意図される。
実施形態
1.対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法は、前記対象が40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記対象が40~65歳である場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法。
2.前記対象が40~65歳ではない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、実施形態1に記載の方法。
3.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、45~65歳である、方法。
4.前記対象が、上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
5.前記上昇した血漿CRPレベルが、前記対象からの血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、実施形態4に記載の方法。
6.前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを決定するステップをさらに含み、前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPレベルを有する場合に、前記亜塩素酸塩が前記対象に投与される、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
7.前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有するかどうかを決定するステップが、前記対象からの血漿試料中のCRPのレベルを決定するために、前記血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることを含む、実施形態6に記載の方法。
8.前記上昇した血漿CRPレベルが、前記対象からの前記血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、実施形態6または実施形態7に記載の方法。
9.前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、実施形態4または実施形態8に記載の方法。
10.前記CRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法によって決定されるか、または決定されている、実施形態4~9のいずれか1つに記載の方法。
11.前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
12.前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップをさらに含み、前記対象が40~65歳であり、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合に、前記亜塩素酸塩が前記対象に投与される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
13.前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、もしくはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会すること、またはこれらの組合せを含む、実施形態12に記載の方法。
14.ALSの前記症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態11~13のいずれか1つに記載の方法。
15.前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態11~14のいずれか1つに記載の方法。
16.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、(a)前記対象の年齢および前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)のレベルを有するかどうかを決定するステップと、(b)前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPのレベルを有する場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法。
17.前記対象が40~65歳ではない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、実施形態16に記載の方法。
18.前記対象が上昇した血漿CRPのレベルを有さない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、実施形態16または実施形態17に記載の方法。
19.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、40~65歳であり、上昇したCRPのレベルを有する、方法。
20.高レベルの血漿CRPが、前記対象からの血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、実施形態16~19のいずれか1つに記載の方法。
21.前記高レベルの血漿CRPが、前記対象からの前記血漿試料中、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPである、実施形態20に記載の方法。
22.前記CRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法によって決定されるか、または決定されている、実施形態16~21のいずれか1つに記載の方法。
23.前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態16~22のいずれか1つに記載の方法。
24.前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップをさらに含み、前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPのレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合に、前記亜塩素酸塩が前記対象に投与される、実施形態16~22のいずれか1つに記載の方法。
25.前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、もしくはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会すること、またはこれらの組合せを含む、実施形態24に記載の方法。
26.ALSの前記症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態23~25のいずれか1つに記載の方法。
27.前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態23~26のいずれか1つに記載の方法。
28.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、(a)前記対象の年齢、前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)のレベルを有するかどうか、および前記対象が少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験しているかどうかを決定するステップと、(b)前記対象が40~65歳であり、上昇した血漿CRPのレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとを含む、方法。
29.前記対象が40~65歳ではない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、実施形態28に記載の方法。
30.前記対象が上昇した血漿CRPのレベルを有さない場合に、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与しない、実施形態28または実施形態29に記載の方法。
31.前記対象が、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験していない場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与しない、実施形態28~30のいずれか1つに記載の方法。
32.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、40~65歳であり、上昇したCRPのレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、方法。
33.高レベルの血漿CRPが、前記対象からの血漿試料中、3mg/Lを上回るCRPである、実施形態28~32のいずれか1つに記載の方法。
34.前記高レベルの血漿CRPが、前記対象からの前記血漿試料中、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPである、実施形態33に記載の方法。
35.前記CRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法によって決定されるか、または決定されている、実施形態28~34のいずれか1つに記載の方法。
36.前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、もしくはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会すること、またはこれらの組合せを含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の方法。
37.ALSの前記症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態28~36のいずれか1つに記載の方法。
38.前記対象が、前記対象に前記亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態28~37のいずれか1つに記載の方法。
39.対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法が、
a)前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るCRPを有するかどうかを決定するために前記血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、前記血漿試料が3mg/Lを上回って有する場合に、前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、
b)前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、
c)前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有し、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合には、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップと
を含む、方法。
40.前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、実施形態39に記載の方法。
41.前記血漿試料が3mg/mLを上回るCRPを有するかどうかを決定するステップが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む、実施形態39または実施形態40に記載の方法。
42.前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態39~41のいずれか1つに記載の方法。
43.前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会することを含む、実施形態39~42のいずれか1つに記載の方法。
44.ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態39~43のいずれか1つに記載の方法。
45.患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、実施形態39~44のいずれか1つに記載の方法。
46.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、
i)前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される、上昇した血漿CRPレベルを有し、
ii)前記亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、
方法。
47.前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、実施形態46に記載の方法。
48.前記対象が、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法において、上昇した血漿CRPレベルを有すると決定されている、実施形態46または実施形態47に記載の方法。
49.前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態46~48のいずれか1つに記載の方法。
50.ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態46~49のいずれか1つに記載の方法。
51.対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法が、
a)前記対象が上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有するかどうかを、前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るCRPを有するかどうかを決定するために前記血漿試料にアッセイを行うか、またはアッセイが行われていることによって決定するステップであって、前記血漿試料が3mg/Lを上回って有する場合に、前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有する、ステップと、
b)前記対象が上昇した血漿CRPレベルを有する場合には、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップと
を含む、方法。
52.前記対象が、前記血漿試料が3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、実施形態51に記載の方法。
53.前記血漿試料が3mg/mLを上回るCRPを有するかどうかを決定するステップが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む、実施形態51または実施形態52に記載の方法。
54.ステップ(b)の前に、前記対象が、少なくとも12ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態51~53のいずれか1つに記載の方法。
55.ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態54に記載の方法。
56.患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、実施形態46~55のいずれか1つに記載の方法。
57.対象を亜塩素酸塩で処置するための方法であって、前記対象が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を有し、前記方法が、
a)前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップと、
b)前記対象が、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している場合には、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップと
を含む、方法。
58.前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態57に記載の方法。
59.前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会することを含む、実施形態57または実施形態58に記載の方法。
60.ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態57~59のいずれか1つに記載の方法。
61.前記対象からの血漿の試料が、3mg/Lを上回るCRPを有する、実施形態57~60のいずれか1つに記載の方法。
62.前記対象からの血漿の試料が、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する、実施形態61に記載の方法。
63.前記対象からの血漿の前記試料中のCRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法によって決定されるか、または決定されている、実施形態61または実施形態62に記載の方法。
64.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、前記対象からの血漿試料が3mg/Lを上回るC反応性タンパク質(CRP)を有することによって示される上昇した血漿CRPレベルを有する、方法。
65.前記対象が、前記血漿試料が3.9mg/Lを上回るCRPを有する場合に、上昇した血漿CRPレベルを有する、実施形態64に記載の方法。
66.前記対象が、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法において、上昇した血漿CRPレベルを有すると決定されている、実施形態64または実施形態65に記載の方法。
67.前記対象が、前記亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態64~66のいずれか1つに記載の方法。
68.ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態67に記載の方法。
69.患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、実施形態57~68のいずれか1つに記載の方法。
70.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップを含み、前記対象が、前記亜塩素酸塩の投与の前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験している、方法。
71.前記対象が、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態70に記載の方法。
72.前記対象がALSの症状を経験している期間の長さを決定するステップが、前記対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、前記対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、またはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して前記対象に照会することを含む、実施形態70または実施形態71に記載の方法。
73.ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態70~72のいずれか1つに記載の方法。
74.前記対象からの血漿の試料が、3mg/Lを上回るCRPを有する、実施形態70~73のいずれか1つに記載の方法。
75.前記対象からの血漿の試料が、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPを有する、実施形態74に記載の方法。
76.前記対象からの血漿の前記試料中のCRPレベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法を含む方法によって決定されるか、または決定されている、実施形態74または実施形態75に記載の方法。
77.患者が、40~65歳であるかどうかを決定するステップと、前記患者が40~65歳である場合に、前記対象に亜塩素酸塩を投与するステップとをさらに含む、実施形態70~76のいずれか1つに記載の方法。
78.処置することが、前記対象におけるALSの症状を低減させること、ALSの進行を低減させること、もしくは余命を増加させること、またはこれらの組合せを含む、実施形態1~77のいずれか1つに記載の方法。
79.処置することが、ALS機能性評点スケール(ALSFRS-R)を使用して、投与後の前記対象において疾患進行がないことを含む、実施形態1~78に記載の方法。
80.処置することが、ALSFRS-Rスコアにおける3ポイント以下の減少であることを含む、実施形態1~79のいずれか1つに記載の方法。
81.処置することが、緩徐肺活量の読み取りによって測定される肺機能の変化を含む、実施形態1~80のいずれか1つに記載の方法。
82.処置することが、亜塩素酸塩で処置されていない対象と比較して、気管切開に至るまでの時間が長いことを含む、実施形態1~81のいずれか1つに記載の方法。
83.処置することが、血中炎症性バイオマーカーのレベルの低減を含む、実施形態1~82のいずれか1つに記載の方法。
84.前記対象が、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、もしくは筋生検、またはこれらの組合せに基づいて、ALSの1つまたは複数の症状を示している、実施形態1~83のいずれか1つに記載の方法。
85.前記対象が、ALSと診断されるか、またはALSと診断された、実施形態1~84のいずれか1つに記載の方法。
86.前記対象が、筋電図(EMG)、神経伝導、磁気共鳴イメージング(MRI)、髄液分析、もしくは筋生検、またはこれらの組合せに基づいて、ALSと診断された、実施形態85に記載の方法。
87.前記対象が、前記亜塩素酸塩の投与の少なくとも12ヶ月前に、ALSと診断されるか、またはALSと診断された、実施形態85または実施形態86に記載の方法。
88.前記亜塩素酸塩が、亜塩素酸ナトリウムを含む、実施形態1~87のいずれか1つに記載の方法。
89.前記亜塩素酸塩が、亜塩素酸カリウムを含む、実施形態1~87のいずれか1つに記載の方法。
90.前記亜塩素酸塩が、1用量当たり2mg/kg体重で投与される、実施形態1~89のいずれか1つに記載の方法。
91.前記亜塩素酸塩が、静脈内投与される、実施形態1~90のいずれか1つに記載の方法。
92.処置することが、対象の肺活量の減少を停止させることをさらに含む、実施形態1~91のいずれかに記載の方法。
93.対象の肺活量の減少を停止させることが、6ヶ月間の期間にわたって、0.05%以下、0.075%以下、0.1%以下、0.125%以下、0.15%以下、0.2%以下、0.225%以下、0.25%以下、0.275%以下、0.3%以下、0.5%以下、0.75%以下、1%以下、1.25%以下、1.5%以下、1.75%以下、2%以下、3%以下、4%以下、5%以下、6%以下、7%以下、8%以下、9%以下、10%以下、12.5%以下、15%以下、17.5%以下、20%以下、22.5%以下、または25%以下の対象の肺活量の減少を含む、実施形態92に記載の方法。
94.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
NP001亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象が、1.13mg/Lを上回る上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有すると決定するステップと、
NP001亜塩素酸塩を投与するステップの前に、前記対象の年齢が、40~65歳であると決定するステップと、
前記対象に、1ヶ月間にわたり、5日間で1用量当たり2mg/kg体重で、60分間にわたってNP001亜塩素酸塩を静脈内投与するステップと、
前記対象に、後続の5ヶ月間にわたり、1ヶ月当たり3日間連続で1用量当たり2mg/kg体重で、60分間にわたってNP001亜塩素酸塩を静脈内投与するステップと、
を含み、
前記NP001亜塩素酸塩が、少なくとも95%純粋であり、
前記NP001亜塩素酸塩が、7.4のpHにpHバランス調整されている、
方法。
95.前記対象が、3.00mg/Lを上回る上昇した血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有すると決定するステップをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
96.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置することにおける使用のための亜塩素酸塩であって、対象が、特徴(i)~(iii):
(i)対象が、45~65歳であること、および/または
(ii)対象が、上昇したCRPの血漿レベルを有すること、および/または
(iii)対象が、それらの処置における亜塩素酸塩の使用の前に、少なくとも12ヶ月間ALSの症状を経験していること
のうちの1つまたは複数を有する、亜塩素酸塩。
97.特徴(ii)が、1.13mg/Lを上回るCRPの血漿レベルである、実施形態96に記載の使用のための亜塩素酸塩。
98.特徴(ii)が、3mg/Lを上回るCRPの血漿レベルである、実施形態96に記載の使用のための亜塩素酸塩。
99.特徴(ii)が、3.1mg/Lを上回る、3.2mg/Lを上回る、3.3mg/Lを上回る、3.4mg/Lを上回る、3.5mg/Lを上回る、3.6mg/Lを上回る、3.7mg/Lを上回る、3.8mg/Lを上回る、3.9mg/Lを上回る、または4mg/Lを上回るCRPの血漿レベルである、実施形態98に記載の使用のための亜塩素酸塩。
100.対象が、特徴(i)および(ii)を有する、実施形態96から99に記載の使用のための亜塩素酸塩。
101.対象が、特徴(i)、(ii)、および(iii)を有する、実施形態96から100に記載の使用のための亜塩素酸塩。
102.対象が、特徴(ii)および(iii)を有し、上昇したCRPの血漿レベルが、1.13mg/Lを上回る、実施形態96から101に記載の使用のための亜塩素酸塩。
103.対象が、特徴(ii)および(iii)を有し、上昇したCRPの血漿レベルが、3mg/Lを上回る、実施形態96から102に記載の使用のための亜塩素酸塩。
104.CRPの血漿レベルが、ラテックス凝集、ラテックス増強ネフェロメトリー、抗原-抗体反応の光度測定、または高感度近赤外線粒子イムノアッセイレート法によって決定されるか、または決定されている、実施形態96から103に記載の使用のための亜塩素酸塩。
105.特徴(iii)において対象がALSの症状を経験している期間の長さが、それらの処置における亜塩素酸塩の使用の前に、少なくとも18ヶ月間または少なくとも21ヶ月間である、実施形態96から104に記載の使用のための亜塩素酸塩。
106.対象がALSの症状を経験している期間の長さが、対象の病歴をALSの症状に関して精査すること、対象の病歴をALSの診断に関して精査すること、もしくはALSの症状を最初に経験し始めた時期に関して対象に照会すること、またはこれらの組合せによって決定されるか、または決定されている、実施形態96から105に記載の使用のための亜塩素酸塩。
107.特徴(iii)におけるALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態96から106に記載の使用のための亜塩素酸塩。
108.処置することが、(a)対象におけるALSの症状を低減させること、ALSの進行を低減させること、もしくは余命を増加させること、またはこれらの組合せ、(b)対象が、ALS機能性評点スケール(ALSFRS R)を使用して、投与後に疾患進行を有さないこと、(c)対象が、ALSFRS Rスコアにおいて3ポイント以下の減少を有すること、(d)対象が、緩徐肺活量の読み取りによって測定される肺機能の変化を達成すること、(e)亜塩素酸塩で処置されていない対象と比較して、気管切開に至るまでの時間が長いこと、(f)血中炎症性バイオマーカーレベルの低減、ならびに/あるいは(g)対象の肺活量の減少を停止させること、ならびに/あるいは(h)対象が、6ヶ月間の期間にわたって、0.05%以下、0.075%以下、0.1%以下、0.125%以下、0.15%以下、0.2%以下、0.225%以下、0.25%以下、0.275%以下、0.3%以下、0.5%以下、0.75%以下、1%以下、1.25%以下、1.5%以下、1.75%以下、2%以下、3%以下、4%以下、5%以下、6%以下、7%以下、8%以下、9%以下、10%以下、12.5%以下、15%以下、17.5%以下、20%以下、22.5%以下、または25%以下の肺活量の減少を有することのうちの1つまたは複数を達成する、実施形態96から107に記載の使用のための亜塩素酸塩。
109.対象が、筋電図、神経伝導、磁気共鳴イメージング、髄液分析、もしくは筋生検、またはこれらの組合せに基づいて、ALSの1つまたは複数の症状を示している、実施形態96から108に記載の使用のための亜塩素酸塩。
110.対象が、筋電図、神経伝導、磁気共鳴イメージング、髄液分析、もしくは筋生検、またはこれらの組合せに基づいて、ALSと診断された、実施形態109に記載の使用のための亜塩素酸塩。
111.対象が、それらの処置における亜塩素酸塩の使用の少なくとも12ヶ月前に、ALSと診断されるか、または診断された、実施形態96から110に記載の使用のための亜塩素酸塩。
112.亜塩素酸ナトリウムまたは亜塩素酸カリウムを含む、実施形態96から111に記載の使用のための亜塩素酸塩。
113.1用量当たり2mg/kg体重で投与される、実施形態96から112に記載の使用のための亜塩素酸塩。
114.静脈内投与される、実施形態96から113に記載の使用のための亜塩素酸塩。
115.(a)1ヶ月間は5日間、次いで、(b)後続の5ヶ月間は1ヶ月当たり3日間連続で、1用量当たり2mg/kg体重で、60分間にわたって対象に静脈内投与され、亜塩素酸塩は、少なくとも95%純粋であり、7.4のpHにpHバランス調整される、実施形態96から114に記載の使用のための亜塩素酸塩。
116.ALSを処置するための医薬の製造における亜塩素酸塩の使用であって、医薬が、実施形態96から115に定義される使用のためのものである、使用。
117.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置することにおける使用のための亜塩素酸ナトリウム組成物であって、亜塩素酸ナトリウム組成物が、60分間の期間にわたって対象に静脈内投与されることを特徴とし、亜塩素酸ナトリウム組成物が、精製された亜塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸ナトリウム組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、亜塩素酸ナトリウム組成物。
118.(i)対象のALSの進行が緩徐化される、(ii)対象の機能の低下が、緩徐化される、または(iii)対象の肺活量の減少が、緩徐化される、実施形態117に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
119.対象が、40~65歳である、実施形態117に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
120.対象が、1.13mg/Lを上回る血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する、実施形態117に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
121.対象が、1.13mg/Lを上回る血漿hs-CPRレベルを有するか、または必要に応じて、対象が、3.0mg/Lを上回る血漿hs-CPRレベルを有する、実施形態117に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
122.対象が、対象に亜塩素酸ナトリウム組成物を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験しており、必要に応じて、ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態117に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
123.対象が、孤発性ALS病理を有する、実施形態117に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
124.対象が、遺伝性ALS病理を有さない、実施形態117に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
125.対象が、ALS関連遺伝子における変異を有さず、必要に応じて、対象が、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さない、実施形態124に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
126. 1.13mg/Lを上回る血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置することにおける使用のための亜塩素酸ナトリウム組成物であって、亜塩素酸ナトリウム組成物が、60分間の期間にわたって対象に静脈内投与されることを特徴とし、亜塩素酸ナトリウム組成物が、精製された亜塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸ナトリウム組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、亜塩素酸ナトリウム組成物。
127. 1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置することにおける使用のための亜塩素酸ナトリウム組成物であって、亜塩素酸ナトリウム組成物が、60分間の期間にわたって、対象に静脈内投与されることを特徴とし、亜塩素酸ナトリウム組成物が、精製された亜塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸ナトリウム組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、亜塩素酸ナトリウム組成物。
128.対象が、40~65歳である、実施形態126または127のいずれか1つに記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
129.年齢40~65歳の対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置することにおける使用のための亜塩素酸ナトリウム組成物であって、亜塩素酸ナトリウム組成物が、60分間の期間にわたって対象に静脈内投与されることを特徴とし、亜塩素酸ナトリウム組成物が、精製された亜塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸ナトリウム組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、亜塩素酸ナトリウム組成物。
130.対象が、1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベルを有する、実施形態129に記載の亜塩素酸ナトリウム組成物。
131.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置することにおける使用のための亜塩素酸ナトリウム組成物であって、亜塩素酸ナトリウム組成物が、60分間の期間にわたって対象に静脈内投与されることを特徴とし、亜塩素酸ナトリウム組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、亜塩素酸ナトリウム組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、亜塩素酸ナトリウム組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有し、対象が、
(a)年齢が40~65歳であること、
(b)1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベル、
(c)亜塩素酸ナトリウム組成物の投与の前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験していること、
(d)遺伝性ALS病理を有さないこと、
(e)ALS関連遺伝子における変異を有さないこと、および
(f)SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さないこと
から選択される少なくとも1つのALS応答因子を有する、亜塩素酸ナトリウム組成物。
132.年齢40~65歳の対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
亜塩素酸塩組成物が、対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、
精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、
方法。
133.対象のALSの進行が、緩徐化される、実施形態132に記載の方法。
134.対象の機能の低下が、緩徐化される、実施形態132から133のいずれか1つに記載の方法。
135.対象の肺活量の減少が、緩徐化される、実施形態132から134のいずれか1つ記載の方法。
136.亜塩素酸塩組成物が、60分間の期間にわたって投与される、実施形態132から135のいずれか1つに記載の方法。
137.対象が、1.13mg/Lを上回る血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する、実施形態132から136のいずれか1つに記載の方法。
138.対象が、1.13mg/Lを上回る血漿hs-CPRレベルを有する、実施形態132から137のいずれか1つに記載の方法。
139.対象が、3.0mg/Lを上回る血漿hs-CPRレベルを有する、実施形態132から138のいずれか1つに記載の方法。
140.対象が、対象に亜塩素酸塩組成物を投与するステップの前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験している、実施形態132から139のいずれか1つに記載の方法。
141.ALSの症状が、筋衰弱、筋痙攣、筋痙縮、筋攣縮、身体姿勢維持困難、咀嚼困難、低速もしくは不明瞭な発語、嚥下困難、唾液分泌の増加、微細運動技能の低下、階段を上ることが困難、呼吸困難、息切れ、協調運動の低下、疼痛、疲労、歩行困難、動作のぎこちなさの増加、またはこれらのうちの2つもしくはそれよりも多くの組合せを含む、実施形態140に記載の方法。
142.対象が、孤発性ALS病理を有する、実施形態132から141のいずれか1つに記載の方法。
143.対象が、遺伝性ALS病理を有さない、実施形態132から142のいずれか1つに記載の方法。
144.対象が、ALS関連遺伝子における変異を有さない、実施形態132から143のいずれか1つに記載の方法。
145.対象が、SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さない、実施形態132から144のいずれか1つに記載の方法。
146.1.13mg/Lを上回る血漿C反応性タンパク質(CRP)レベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で投与され、後続の月は3日間連続で投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、
方法。
147.1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベルを有する対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で投与され、後続の月は3日間連続で投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含む、
方法。
148.前記対象が、40~65歳である、実施形態146~147のいずれか1つに記載の方法。
149.前記亜塩素酸塩組成物が、60分間の期間にわたって投与される、実施形態146~148のいずれか1つに記載の方法。
150.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を、60分間の期間にわたって静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で投与され、後続の月は3日間連続で投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有する、
方法。
151.前記対象が、1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベルを有する、実施形態150に記載の方法。
152.前記対象が、40~65歳である、実施形態150~151のいずれか1つに記載の方法。
153.対象における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を処置する方法であって、
前記対象に、精製された亜塩素酸ナトリウムを含む亜塩素酸塩組成物を静脈内投与するステップ
を含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、前記対象の体重1kg当たり2mgの亜塩素酸塩で投与され、
前記亜塩素酸塩組成物が、まず、初月は5日間連続で毎日投与され、後続の月は3日間連続で毎日投与され、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、少なくとも97%純粋であり、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、2.0%以下の塩化ナトリウムを含み、
前記精製された亜塩素酸ナトリウムが、1.0%以下の塩素酸ナトリウムを含み、
前記亜塩素酸塩組成物が、リン酸水素二ナトリウムを含み、7.5~9.5のpHを有し、
前記対象が、
(a)年齢が40~65歳であること、
(b)1.13mg/Lを上回る血漿hs-CRPレベル、
(c)前記亜塩素酸塩組成物の投与の前に、少なくとも18ヶ月間ALSの症状を経験していること、
(d)遺伝性ALS病理を有さないこと、
(e)ALS関連遺伝子における変異を有さないこと、および
(f)SOD1、ALS2、第18染色体、SEXT、SPG11、FUS、第20染色体、VAPB、ANG、TARDBP/TDP-43、FIG4、OPTN、ATXN2、VCP、UBQLN2、SIGMAR1、CHMP2B、PFN1、ERBB4、HNRNPA1、MATR3、TUBA4A、ANXA11、NEK1、C9orf72、CHCHD10、SQSTM1、TARDBP、SETX、TAF15、EWSR1、hnRNPA2B1、ELP3、TBK1、DCTN1、NEFH、PRPH、C19ORF12、SS18L1、PNPLA6、PON1-3、DAO、CHRNA3,4,B4、ALS3、ALS7、ALS6-21、またはALS-FTDにおける変異を有さないこと
から選択される少なくとも1つのALS応答因子を有する、
方法。
【国際調査報告】