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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-13
(54)【発明の名称】振動モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 33/18 20060101AFI20240906BHJP
   B06B 1/04 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
H02K33/18 B
B06B1/04 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575682
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(85)【翻訳文提出日】2022-12-07
(86)【国際出願番号】 CN2022121785
(87)【国際公開番号】W WO2024050893
(87)【国際公開日】2024-03-14
(31)【優先権主張番号】202222409094.0
(32)【優先日】2022-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】華子旭
(72)【発明者】
【氏名】王俊生
(72)【発明者】
【氏名】張強
(72)【発明者】
【氏名】支艶雪
【テーマコード(参考)】
5D107
5H633
【Fターム(参考)】
5D107BB08
5D107CC09
5D107DD03
5D107DD12
5D107FF10
5H633BB02
5H633GG03
5H633GG05
5H633GG06
5H633GG09
5H633HH02
5H633HH05
5H633HH16
5H633JA03
5H633JB03
(57)【要約】
【課題】本発明には、振動モータが提供される。
【解決手段】当該振動モータは、収容スペースを有するハウジングと、収容スペース内に収容される振動子アセンブリ、固定子アセンブリ及び弾性部材と、を含み、固定子アセンブリはハウジングに固定され、振動子アセンブリは弾性部材を介してハウジングに可動的に接続され、振動子アセンブリは、両端が対応する弾性部材にそれぞれ固定接続されるホルダーアセンブリを含み、ホルダーアセンブリは、ボビンと、少なくとも一部がボビンの外側に被覆される接着剤層と、を含み、振動子アセンブリは接着剤層の外に外嵌固定されるコイルを含み、固定子アセンブリは、振動子アセンブリが振動方向に沿って運動するための駆動力を提供することに用いられる。当該振動モータは、イルがホルダーアセンブリの外に外嵌され、ホルダーアセンブリはボビン接着剤被覆構造を有し、巻回時に変形しにくく、コイルの外形の均一性が良好であり、かつ巻回時に上下二層に分けて巻回する必要がなく、巻回速度の向上に有利である。同時に、コイルは接着剤層の外に外嵌固定され、コイルが金属と接触しないため、絶縁性能が良好であり、短絡リスクを低減できる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容スペースを有するハウジングと、前記収容スペース内に収容される振動子アセンブリ、固定子アセンブリ及び弾性部材と、を含み、前記固定子アセンブリは前記ハウジングに固定され、前記振動子アセンブリは前記弾性部材を介して前記ハウジングに可動的に接続され、前記振動子アセンブリは、両端が対応する前記弾性部材にそれぞれ固定接続されるホルダーアセンブリを含む振動モータであって、
前記ホルダーアセンブリは、ボビンと、少なくとも一部が前記ボビンの外側に被覆される接着剤層と、を含み、前記振動子アセンブリは前記接着剤層の外に外嵌固定されるコイルを含み、前記固定子アセンブリは、前記振動子アセンブリが振動方向に沿って運動するための駆動力を提供することに用いられる、
ことを特徴とする振動モータ。
【請求項2】
前記ボビンは、本体部と、前記本体部の両端に固定される2つの支持部と、を含み、前記支持部は前記本体部の周側の表面から突出し、前記接着剤層は前記本体部の周側を被覆し、前記コイルは2つの前記支持部の間に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。
【請求項3】
前記接着剤層は前記支持部の外側にも被覆され、かつ、前記接着剤層は前記振動方向に沿って延びて固定部を形成し、前記固定部は前記弾性部材と固定接続されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の振動モータ。
【請求項4】
前記固定部には、第1取り付け穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第1取り付け穴に固定される第1リベットをさらに含み、および/または、
前記固定部には、第1ネジ穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第1ネジ穴に螺合される第1ネジを含み、および/または、
前記弾性部材には、回避穴が設けられ、前記振動モータは、一端が前記固定部に固定され、他端が前記回避穴を貫通する接続突起をさらに含み、前記接続突起と前記弾性部材とはホットスポットの方式で固定接続される、
ことを特徴とする請求項3に記載の振動モータ。
【請求項5】
前記ボビンは、前記本体部の端部から前記振動方向に沿って延びて前記支持部から突出する接続部をさらに含み、前記接続部は前記弾性部材と固定接続され、前記接着剤層は、前記接続部の周側と前記支持部の外側にも被覆される、
ことを特徴とする請求項2に記載の振動モータ。
【請求項6】
前記接続部には、第2取り付け穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第2取り付け穴に固定される第2リベットをさらに含み、および/または、
前記接続部には、第2ネジ穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第2ネジ穴に螺合される第2ネジをさらに含み、および/または、
前記振動モータは、前記弾性部材の前記接続部から離れる側に設置される第1スポット溶接部をさらに含み、前記接続部と前記弾性部材は前記第1スポット溶接部において溶接される方式で固定接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の振動モータ。
【請求項7】
前記ボビンは、一端が前記支持部に固定され、他端が前記弾性部材に固定されるコラムをさらに含み、前記接着剤層は前記コラムの周側と前記支持部の外側にも被覆される、
ことを特徴とする請求項2に記載の振動モータ。
【請求項8】
前記コラムには、第3取り付け穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第3取り付け穴に固定される第3リベットをさらに含み、および/または、
前記コラムには、第3ネジ穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第3ネジ穴に螺合される第3ネジをさらに含み、および/または、
前記振動モータは、前記弾性部材の前記コラムから離れる側に設けられる第2スポット溶接部をさらに含み、前記コラムと前記弾性部材は前記第2スポット溶接部において溶接される方式で固定接続される、
ことを特徴とする請求項7に記載の振動モータ。
【請求項9】
前記コラムと前記支持部との間は溶接または接着剤によって固定され、前記支持部に位置決め溝が開設され、前記コラムに位置決め部が固定され、前記位置決め部は前記位置決め溝に嵌め込まれる、
ことを特徴とする請求項7に記載の振動モータ。
【請求項10】
前記ハウジングは、貫通キャビティを有するケースと、前記ケースの両端にカバーするように組み立てて前記収容スペースを形成する2つのカバープレートと、を含み、前記弾性部材と前記ケースとの間はホットスポットの方式で固定され、かつ、前記弾性部材の両端は前記ケースと前記カバープレートにそれぞれ当接する、
ことを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。
【請求項11】
前記接着剤層が前記ハウジングの内壁に向かって延びて接触部を形成し、前記振動モータは、一端が前記ハウジングの側壁に固定され、他端が前記接触部に固定されるフレキシブル回路基板をさらに含み、前記フレキシブル回路基板は前記コイル7に電気的に接続され、
前記振動子アセンブリは、前記接着剤層の外側に外嵌固定され、かつ前記コイルと間隔をあけて設置された2つの質量ブロックをさらに含み、前記質量ブロックと前記ハウジングの内壁との間にギャップがあり、
前記固定子アセンブリは、前記ハウジングに固定される磁極芯と、前記磁極芯の前記ホルダーアセンブリに近い側に固定される磁石鋼と、を含み、前記磁石鋼は2つの質量ブロックの間に位置し、前記磁石鋼は磁界を提供することに用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電磁式運動(electromagnetic motion)の技術分野に関し、特に振動モータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子技術の発展に伴い、携帯型コンシューマーエレクトロニクス製品はますます人気を集めており、例えば、携帯電話、携帯ゲーム機、ナビゲーションデバイス、携帯型マルチメディア娯楽機器などは、振動モータを用いて携帯電話の着信通知、メッセージ通知、ナビゲーション案内、ゲーム機の振動フィードバックなどのシステムフィードバックを行うことが一般的である。
【0003】
従来技術では、振動モータは、一般的にコイルボビンをハウジングに固定し、コイルをコイルボビンに巻き、振動子アセンブリをコイルボビン内に設けることで、コイルが振動子アセンブリを振動させるように駆動できる。しかしながら、コイルボビンは、振動子アセンブリを収容するために、一般的に中空に設計されており、巻回時にコイルボビンが変形しやすく、コイルの外形を制御するのが困難であり、また、コイルは上下二層に分けられてコイルボビンに巻回され、コイルの巻回速度を上げるのに不利である。
【0004】
したがって、新しい振動モータを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の欠点を少なくともある程度解決できる振動モータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術案は以下のとおりである。
【0007】
収容スペースを有するハウジングと、前記収容スペース内に収容される振動子アセンブリ、固定子アセンブリ及び弾性部材と、を含み、前記固定子アセンブリは前記ハウジングに固定され、前記振動子アセンブリは前記弾性部材を介して前記ハウジングに可動的に接続され、前記振動子アセンブリは、両端が対応する弾性部材にそれぞれ固定接続されるホルダーアセンブリを含む振動モータであって、前記ホルダーアセンブリは、ボビンと、少なくとも一部が前記ボビンの外側に被覆される接着剤層と、を含み、前記振動子アセンブリは前記接着剤層の外に外嵌固定されるコイルを含み、前記固定子アセンブリは、前記振動子アセンブリが振動方向に沿って運動するための駆動力を提供することに用いられる。
【0008】
好ましくは、前記ボビンは、本体部と、前記本体部の両端に固定される2つの支持部と、を含み、前記支持部は前記本体部の周側の表面から突出し、前記接着剤層は前記本体部の周側を被覆し、前記コイルは2つの前記支持部の間に設けられる。
【0009】
好ましくは、前記接着剤層は前記支持部の外側にも被覆され、かつ、前記接着剤層は前記振動方向に沿って延びて固定部を形成し、前記固定部は前記弾性部材と固定接続されている。
【0010】
好ましくは、前記固定部には、第1取り付け穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第1取り付け穴に固定される第1リベットをさらに含み、および/または、前記固定部には、第1ネジ穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第1ネジ穴に螺合される第1ネジを含み、および/または、前記弾性部材には、回避穴が設けられ、前記振動モータは、一端が前記固定部に固定され、他端が前記回避穴を貫通する接続突起をさらに含み、前記接続突起と前記弾性部材とはホットスポットの方式で固定接続される。
【0011】
好ましくは、前記ボビンは、前記本体部の端部から前記振動方向に沿って延びて前記支持部から突出する接続部をさらに含み、前記接続部は前記弾性部材と固定接続され、前記接着剤層は、前記接続部の周側と前記支持部の外側にも被覆される。
【0012】
好ましくは、前記接続部には、第2取り付け穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第2取り付け穴に固定される第2リベットをさらに含み、および/または、前記接続部には、第2ネジ穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第2ネジ穴に螺合される第2ネジをさらに含み、および/または、前記振動モータは、前記弾性部材の前記接続部から離れる側に設置される第1スポット溶接部をさらに含み、前記接続部と前記弾性部材は前記第1スポット溶接部において溶接される方式で固定接続される。
【0013】
好ましくは、前記ボビンは、一端が前記支持部に固定され、他端が前記弾性部材に固定されるコラムをさらに含み、前記接着剤層は前記コラムの周側と前記支持部の外側にも被覆される。
【0014】
好ましくは、前記コラムには、第3取り付け穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第3取り付け穴に固定される第3リベットをさらに含み、および/または、前記コラムには、第3ネジ穴が開設され、前記振動モータは、前記弾性部材を貫通して前記第3ネジ穴に螺合される第3ネジをさらに含み、および/または、前記振動モータは、前記弾性部材の前記コラムから離れる側に設けられる第2スポット溶接部をさらに含み、前記コラムと前記弾性部材は前記第2スポット溶接部において溶接される方式で固定接続される。
【0015】
好ましくは、前記コラムと前記支持部との間は溶接または接着剤によって固定され、前記支持部に位置決め溝が開設され、前記コラムに位置決め部が固定され、前記位置決め部は位置決め溝に嵌め込まれる。
【0016】
好ましくは、前記ハウジングは、貫通キャビティを有するケースと、前記ケースの両端にカバーするように組み立てて前記収容スペースを形成する2つのカバープレートと、を含み、前記弾性部材と前記ケースとの間はホットスポットの方式で固定され、かつ、前記弾性部材の両端は前記ケースと前記カバープレートにそれぞれ当接する。
【0017】
好ましくは、前記接着剤層が前記ハウジングの内壁に向かって延びて接触部を形成し、前記振動モータは、一端が前記ハウジングの側壁に固定され、他端が前記接触部に固定されるフレキシブル回路基板をさらに含み、前記フレキシブル回路基板は前記コイル7に電気的に接続され、前記振動子アセンブリは、前記接着剤層の外側に外嵌固定され、かつ前記コイルと間隔をあけて設置された2つの質量ブロックをさらに含み、前記質量ブロックと前記ハウジングの内壁との間にギャップがあり、前記固定子アセンブリは、前記ハウジングに固定される磁極芯と、前記磁極芯の前記ホルダーアセンブリに近い側に固定される磁石鋼と、を含み、前記磁石鋼は2つの質量ブロックの間に位置し、前記磁石鋼は磁界を提供することに用いられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は、以下のことにある。
【0019】
コイルは、通電された後に、固定子アセンブリによって生じる磁界内で磁気誘導線を切断して誘導起電力を発生させ、ホルダーアセンブリに上下往復振動を発生させ、振動子アセンブリの振動を実現し、モータの振動感を提供する。コイルがホルダーアセンブリの外に外嵌され、ホルダーアセンブリはボビン接着剤被覆構造を有し、巻回時に変形しにくく、コイルの外形の均一性が良好であり、かつ巻回時に上下二層に分けて巻回する必要がなく、巻回速度の向上に有利である。同時に、コイルは接着剤層の外に外嵌固定され、コイルが金属と接触しないため、絶縁性能が良好であり、短絡リスクを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の実施例に係る振動モータを示す分解図である。
図2図2は、本発明の実施例に係る振動モータを示す上面図である。
図3図3は、図2においてボビンが本体部と支持部からなりかつ接着剤層と弾性部材がカシメ固定されているA―A方向断面図である。
図4図4は、図2においてボビンが本体部と支持部からなりかつ接着剤層と弾性部材がネジ固定されているA―A方向断面図である。
図5図5は、図2においてボビンが本体部と支持部からなりかつ接着剤層と弾性部材がホットスポット固定されているA―A方向断面図である。
図6図6は、本発明の第1実施例に係る振動子アセンブリと弾性部材を示す分解図である。
図7図7は、図2においてボビンが本体部、支持部、接続部からなりかつ接続部と弾性部材がカシメ固定されているA―A方向断面図である。
図8図8は、図2においてボビンが本体部、支持部、接続部からなりかつ接続部と弾性部材がネジ固定されているA―A方向断面図である。
図9図9は、図2においてボビンが本体部、支持部、接続部からなりかつ接続部と弾性部材が溶接固定されているA―A方向断面図である。
図10図10は、本発明の第2実施例に係る振動子アセンブリと弾性部材を示す分解図である。
図11図11は、図2においてボビンが本体部、支持部、コラムからなりかつコラムと弾性部材がカシメ固定されているA―A方向断面図である。
図12図12は、図2においてボビンが本体部、支持部、コラムからなりかつコラムと弾性部材がネジ固定されているA―A方向断面図である。
図13図13は、図2においてボビンが本体部、支持部、コラムからなりかつコラムと弾性部材が溶接固定されているA―A方向断面図である。
図14図14は、本発明の第3実施例に係る振動子アセンブリと弾性部材を示す分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では図面と実施形態を組み合わせて本発明をさらに説明する。
【0022】
図1~14に示すように、本発明の実施例には、振動モータが提供され、当該振動モータは、収容スペース11を有するハウジング1と、収容スペース11内に収容される振動子アセンブリ、固定子アセンブリ及び弾性部材6と、を含み、固定子アセンブリはハウジング1に固定され、振動子アセンブリは弾性部材6を介してハウジング1に可動的に接続され、振動子アセンブリは、両端が対応する弾性部材6にそれぞれ固定接続されるホルダーアセンブリ2を含み、ホルダーアセンブリ2は、ボビン21と、少なくとも一部がボビン21の外側に被覆される接着剤層22と、を含み、振動子アセンブリは接着剤層21の外に外嵌固定されるコイル7を含み、固定子アセンブリは、振動子アセンブリが振動方向に沿って運動するための駆動力を提供することに用いられる。なお、コイル7は、通電された後に、固定子アセンブリによって生じる磁界内で磁気誘導線を切断して誘導起電力を発生させ、ホルダーアセンブリ2に上下往復振動を発生させ、振動子アセンブリの振動を実現し、モータの振動感を提供する。コイル7がホルダーアセンブリ2の外に外嵌され、ホルダーアセンブリ2はボビン21接着剤被覆構造を有し、巻回時に変形しにくく、コイル7の外形の均一性が良好であり、かつ巻回時に上下二層に分けて巻回する必要がなく、巻回速度の向上に有利である。同時に、コイル7は接着剤層22の外に外嵌固定され、コイル7が金属と接触しないため、絶縁性能が良好であり、短絡リスクを低減できる。
【0023】
図1~14に示すように、さらに、ボビン21は、本体部211と、本体部211の両端に固定される2つの支持部222と、を含み、支持部222は本体部211の周側の表面から突出し、接着剤層22は本体部211の周側を被覆し、コイル7は2つの支持部222の間に設けられる。具体的には、本体部211は柱体であってもよく、本体部211と2つの支持部222とは工字に似た形状として接続され、これによって、ホルダーアセンブリ2に巻回してコイル7を形成するのに有利であり、コイル7は2つの支持部222の間に設けられることによって、支持部222はコイル7が本体部211から離脱することを規制することができ、ホルダーアセンブリ2の上下振動時にコイル7が自重によりホルダーアセンブリ2に対して移動することを避ける。
【0024】
図3~6に示すように、本発明の第1実施例では、接着剤層22は支持部222の外側にも被覆され、かつ、接着剤層22は振動子アセンブリの振動方向に沿って延びて固定部221を形成し、固定部221は弾性部材6と固定接続されている。具体的には、ボビン21は本体部211と支持部222だけで構成され、接着剤層22はボビン21の外側を完全に被覆し、かつ固定部221を介して弾性部材6と固定接続され、これによって、ボビン21の金属材料の大量使用を避けることができ、かつボビン21の表面に表面処理を必要とせず、コストを大幅に節約することができる。好ましくは、固定部221には、複数の位置決め突起223が設けられ、弾性部材6には、位置決め突起223と合わせる位置決め貫通孔が開設され、位置決め突起223は弾性部材6の位置決め貫通孔に嵌め込まれ、これによって、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6の迅速な位置決めを実現し、その後接着剤層22を弾性部材6に固定することが容易になる。ここで、固定部221と弾性部材6との間の固定方式は、カシメ固定、ネジ固定、ホットスポット固定のいずれかを含み、即ち、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6との間はカシメ固定、ネジ固定、ホットスポット固定などの方式で固定接続されることができる。
【0025】
図3~6に示すように、固定部221には、第1取り付け穴が開設される。振動モータは、弾性部材6を貫通して第1取り付け穴に固定される第1リベット10をさらに含み、これにより、固定部221と弾性部材6との間はカシメ固定され、即ち、第1リベット10は接着剤層22と弾性部材6をロックし、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6の固定接続を実現することができる。
【0026】
図4に示すように、固定部221には、第1ネジ穴が開設され、振動モータは、弾性部材6を貫通して第1ネジ穴に螺合される第1ネジ20を含み、これにより、固定部221と弾性部材6との間はネジ固定され、即ち第1ネジ20は接着剤層22と弾性部材6をロックし、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6の固定接続を実現することができ、また、第1ネジ20が弾性部材6を押圧かつ損傷すること防止するために、第1ネジ20のナットと弾性部材6との間に第1ワッシャー201を設けることができる。
【0027】
図5に示すように、弾性部材6には、回避穴が設けられ、振動モータは、一端が固定部221に固定され、他端が回避穴を貫通する接続突起30をさらに含み、前記接続突起30と前記弾性部材とはホットスポットの方式で固定接続され、固定部221と弾性部材6との間はホットスポット固定されることは、具体的に、接続突起30が弾性部材6の回避穴を貫通した後に、接続突起30の固定部221から離れる一端を加熱溶融して弾性部材6の回避穴のエッジを覆い、接着剤層22と弾性部材6とを固定接続し、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6との固定接続を実現する。実際のニーズに応じて、固定部221には、幾つかの接続突起30が設けられ、弾性部材6には、幾つかの回避穴が設けられることができる。
【0028】
図7~10に示すように、本発明の第2実施例では、ボビン21は、本体部211の端部から振動方向に沿って延びて支持部222から突出する接続部213をさらに含み、接続部213は弾性部材6と固定接続され、接着剤層22は、接続部213の周側と支持部222の外側にも被覆される。具体的には、ボビン21は本体部211、支持部222及び接続部213で構成され、かつ本体部211と接続部213とは一体設置され、これによって、ボビン21の成型が容易になるとともに、ボビン21の強度の向上に有利である。ここで、接続部213と弾性部材6との間の固定方式は、カシメ固定、ネジ固定、溶接固定のいずれかを含み、即ち、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6との間はカシメ固定、ネジ固定、溶接固定などの方式で固定接続されることができる。
【0029】
図7に示すように、接続部213には、第2取り付け穴が開設され、振動モータは、弾性部材6を貫通して第2取り付け穴に固定される第2リベット40をさらに含み、これによって、接続部213と弾性部材6との間はカシメ固定され、即ち、第2リベット40は接着剤層22と弾性部材6をロックし、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6の固定接続を実現することができる。
【0030】
図8に示すように、接続部213には、第2ネジ穴が開設され、振動モータは、弾性部材6を貫通して第2ネジ穴に螺合される第2ネジ50をさらに含み、これにより、接続部213と弾性部材6との間はネジ固定され、即ち第2ネジ50は接続部213と弾性部材6をロックし、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6の固定接続を実現することができ、また、第2ネジ50が弾性部材6を押圧かつ損傷すること防止するために、第2ネジ50のナットと弾性部材6との間に第2ワッシャー501を設けることができる。
【0031】
図9図10に示すように、振動モータは、弾性部材6の接続部213から離れる側に設置される第1スポット溶接部60をさらに含み、接続部213と弾性部材6は第1スポット溶接部60において溶接される方式で固定接続され、具体的には、接続部213と弾性部材6とが接触した後に、弾性部材6の第1スポット溶接部60において溶接することで接続部213と弾性部材6を固定し、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6との固定接続を実現する。
【0032】
図11~14に示すように、本発明の第3実施例では、ボビン21は、一端が支持部222に固定され、他端が弾性部材6に固定されるコラム214をさらに含み、接着剤層22はコラム214の周側と支持部222の外側にも被覆される。具体的には、ボビン21は本体部211、支持部222、コラム214で構成され、コラム214と本体部211との形状は同じであり、かつ、コラム214は金属材料で製造され、コラム214と支持部222とは溶接によって固定されている。好ましくは、支持部222に位置決め溝が設けられ、コラム214に位置決め部が設けられ、位置決め部を位置決め溝に合わせることによって、コラム214と支持部222との迅速な位置決めを実現し、組立効率を高めることができる。実際のニーズに応じて、支持部222に位置決め部を設け、コラム214に位置決め溝を設けてもよく、コラム214と支持部222との間は接着剤によって固定されてもよい。ここで、コラム214と弾性部材6との間の固定方式は、カシメ固定、ネジ固定、溶接固定のいずれかを含み、即ち、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6との間はカシメ固定、ネジ固定、溶接固定などの方式で固定接続されることができる。
【0033】
図11に示すように、コラム214には、第3取り付け穴が開設され、振動モータは、弾性部材6を貫通して第3取り付け穴に固定される第3リベット70をさらに含み、これにより、コラム214と弾性部材6との間はカシメ固定され、即ち、第3リベット70は接着剤層22と弾性部材6をロックし、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6との固定接続を実現することができる。
【0034】
図12図14に示すように、コラム214には、第3ネジ穴が開設され、振動モータは、弾性部材6を貫通して第3ネジ穴に螺合される第3ネジ80をさらに含み、これにより、コラム214と弾性部材6の間はネジ固定され、即ち、第3ネジ80はコラム214と弾性部材6をロックし、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6の固定接続を実現することができ、また、第3ネジ80が弾性部材6を押圧かつ損傷することを防止するために、第3ネジ80のナットと弾性部材6との間に第3ワッシャー801を設けることができる。
【0035】
図13に示すように、振動モータは、弾性部材6のコラム214から離れる側に設けられる第2スポット溶接部90をさらに含み、コラム214と弾性部材6は第2スポット溶接部90において溶接される方式で固定接続され、具体的には、コラム214と弾性部材6とが接触した後に、弾性部材6の第2スポット溶接部90において溶接してコラム214と弾性部材6を固定し、ホルダーアセンブリ2と弾性部材6の固定接続を実現する。
【0036】
図1に示すように、1つの実施例では、ハウジング1は、貫通キャビティを有するケース12と、ケース12の両端にカバーするように組み立てて収容スペース11を形成する2つのカバープレート13と、を含み、弾性部材6とケース12との間はホットスポットの方式で固定され、かつ、弾性部材6の両端はケース12とカバープレート13にそれぞれ当接する。具体的には、弾性部材6は、弾性シートに幾つかの貫通溝を設けることで形成されることができ、弾性部材6のエッジはケース12に固定され、ホルダーアセンブリ2は弾性部材6の中央領域に固定接続され、これにより、弾性部材6は、振動子アセンブリを回復するための回復力を提供しかつ振動子アセンブリがハウジング1に対して上下振動することができることを確保し、弾性部材6のエッジには、幾つかの貫通孔が開設され、ケース12の端部には、幾つかの突起が設けられ、ケース12の突起は弾性部材6の貫通孔内に差し込まれ、これによって、弾性部材6とケース12との間のホットスポット固定を実現する。理解できるように、弾性部材6の両側がケース12とカバープレート13にそれぞれ当接するため、弾性部材6とケース12とがホットスポット固定の方式で一応固定された後に、カバープレート13によって弾性部材6をケース12に押し付けることもできる。
【0037】
図1~14に示すように、1つの実施例では、接着剤層22がハウジング1の内壁に向かって延びて接触部222を形成し、振動モータは、一端がハウジング1の側壁に固定され、他端が接触部222に固定されるフレキシブル回路基板8をさらに含み、フレキシブル回路基板8はコイル7に電気的に接続される。具体的には、支持部222の外側に被覆される接着剤層22がハウジング1の内壁に向かって延びて接触部222を形成し、接触部222とハウジング1の内壁との間にギャップがある。フレキシブル回路基板8は接触部222のコイル7に近い側に固定され、これによって、コイル7とフレキシブル回路基板8との接続を容易にする。理解できるように、フレキシブル回路基板8が接着剤層22に固定され、かつフレキシブル回路基板8が柔軟性を有するため、フレキシブル回路基板8と接着剤層22の接続端はホルダーアセンブリ2に追従して振動することができ、コイル7と回路基板との接続は相対的な移動に起因して切断してしまうことを回避する。振動子アセンブリは、接着剤層22の外側に外嵌固定され、かつコイル7と間隔をあけて設置された2つの質量ブロック3をさらに含み、質量ブロック3とハウジング1の内壁との間にギャップがある。具体的には、質量ブロック3は支持部222のコイル7から離れる側に設けられ、質量ブロック3は支持部222によって支持固定され、質量ブロック3はホルダーアセンブリ2に追従して振動して振動量を提供することができ、振動子アセンブリの振動効果を高めることができる。固定子アセンブリは、ハウジング1に固定される磁極芯4と、磁極芯4のホルダーアセンブリ2に近い側に固定される磁石鋼5と、を含み、磁石鋼5は2つの質量ブロック3の間に位置し、磁石鋼5は磁界を提供することに用いられる。具体的には、ハウジング1内には、2つの固定子アセンブリが設けられ、2つの固定子アセンブリはコイル7の両側に設けられ、2つの固定子アセンブリは対向して設置され、即ち、2つの磁石鋼5は、コイル7の両側に設けられかつ対向して設置され、これによって、磁石鋼5がコイル7によって切断される磁界を提供できることを確保する。理解できるように、振動子アセンブリはハウジング1の中央領域に設けられ、固定子アセンブリは振動子アセンブリの両側に分布し、これによって、振動モータの部品配置が密になり、空間利用率が高い。
【0038】
以上は、本発明の実施形態に過ぎない。当業者にとって、本発明の創造思想から逸脱することなく、改良を行うこともできるが、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
【国際調査報告】