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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-13
(54)【発明の名称】回路及び発音デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20240906BHJP
   H04R 9/02 20060101ALI20240906BHJP
   H04R 9/06 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
H04R3/00 310
H04R9/02 102A
H04R9/02 101A
H04R9/06 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576868
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2022-12-13
(86)【国際出願番号】 CN2022120076
(87)【国際公開番号】W WO2024045234
(87)【国際公開日】2024-03-07
(31)【優先権主張番号】202211045936.7
(32)【優先日】2022-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】任璋
(72)【発明者】
【氏名】鐘志威
(72)【発明者】
【氏名】王奇
【テーマコード(参考)】
5D012
5D220
【Fターム(参考)】
5D012BB03
5D012BB04
5D012DA04
5D012GA02
5D220AA14
5D220AA31
(57)【要約】
【課題】本発明には、回路及び発音デバイスが提供される。
【解決手段】当該回路は、第1音声信号入力端子と、第2音声信号入力端子と、電力増幅器と、コンデンサと、低周波発音モジュールと、高周波発音モジュールと、を含み、第1音声信号入力端子は、高音と低音を有する音信号を受信することに用いられ、第2音声信号入力端子は語音信号を受信することに用いられ、第1音声信号入力端子は電力増幅器の正入力端に接続され、電力増幅器の負入力端はアースに接続され、電力増幅器の出力端はそれぞれ低周波発音モジュールの入力端とコンデンサの第1端に接続され、コンデンサの第2端は高周波発音モジュールの第1入力端に接続され、第2音声信号入力端子は高周波発音モジュールの第2入力端に接続される。当該発音デバイスは、本発明が提供する上記の回路が適用される。従来技術と比べて、本発明の技術案を採用した電力増幅器は数が少なく、構造が簡単で、応用範囲が広い。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発音デバイスに適用される回路であって、
前記回路は、第1音声信号入力端子と、第2音声信号入力端子と、電力増幅器と、コンデンサと、低周波発音モジュールと、高周波発音モジュールと、を含み、前記第1音声信号入力端子は、高音と低音を有する音信号を受信することに用いられ、前記第2音声信号入力端子は語音信号を受信することに用いられ、前記第1音声信号入力端子は前記電力増幅器の正入力端に接続され、前記電力増幅器の負入力端はアースに接続され、前記電力増幅器の出力端はそれぞれ前記低周波発音モジュールの入力端と前記コンデンサの第1端に接続され、前記コンデンサの第2端は前記高周波発音モジュールの第1入力端に接続され、前記第2音声信号入力端子は前記高周波発音モジュールの第2入力端に接続される、
ことを特徴とする回路。
【請求項2】
発音デバイスであって、前記発音デバイスには、請求項1に記載の回路が適用され、
前記発音デバイスは、振動して低音を発するための第1振動システムと、振動して高音を発するための第2振動システムと、を含み、前記第2振動システムは受話器として機能して音を発することができ、
ここで、前記電力増幅器の出力端は前記第1振動システムに接続され、前記前記コンデンサの第2端及び第2音声信号入力端子はいずれも前記第2振動システムに接続される、
ことを特徴とする発音デバイス。
【請求項3】
前記発音デバイスは、フレームと、前記フレームに固定される磁気回路システムと、をさらに含み、前記第1振動システムと前記第2振動システムは、同軸に設置され、かつそれぞれ前記磁気回路システムの対向する両側に位置し、前記第1振動システムは、前記フレームに固定される第1振動板と、前記第1振動板に固定される第1ボイスコイルと、を含み、前記第2振動システムは、前記磁気回路システムに固定支持される第2振動板と、前記第2振動板を振動させて音を発するように駆動する第2ボイスコイルと、を含み、前記磁気回路システムは、第1磁気ギャップと、第2磁気ギャップと、を含み、前記第1磁気ギャップは前記第2磁気ギャップを取り囲むように設けられ、前記第1ボイスコイルは前記第1磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第1振動板を振動させて低音を発するように駆動し、前記第2ボイスコイルは、前記第2磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第2振動板を振動させて高音を発するように駆動する、
ことを特徴とする請求項2に記載の発音デバイス。
【請求項4】
前記磁気回路システムは、ヨークと、前記ヨークの前記第1振動板に近い側にそれぞれ固定される主磁石鋼アセンブリと、前記主磁石鋼アセンブリを取り囲む副磁石鋼アセンブリと、を含み、前記副磁石鋼アセンブリと前記主磁石鋼アセンブリとは間隔をあけて前記第1磁気ギャップを形成し、前記ヨークは環状を呈し、前記主磁石鋼アセンブリは、環状を呈する主磁石鋼と、前記主磁石鋼の前記ヨークから離れる側を被覆するように固定される主磁極芯と、補助磁石鋼と、を含み、前記主磁石鋼の内壁と前記ヨークの内壁は共にインナーキャビティを取り囲んで形成し、前記主磁極芯は、前記主磁石鋼に固定される主磁極芯本体と、前記主磁極芯本体の内周縁から折り曲がって前記インナーキャビティ内まで延びる主磁極芯突起部と、を含み、前記補助磁石鋼は、前記主磁極芯本体の前記ヨークから離れる側を被覆するように固定され、前記主磁石鋼と前記ヨークは共に前記主磁極芯突起部を取り囲んで、かつ共に前記主磁極芯突起部と間隔をあけることで、開口が前記第2振動システムに向かう前記第2磁気ギャップを形成し、前記主磁極芯突起部は中空の環状を呈する、
ことを特徴とする請求項3に記載の発音デバイス。
【請求項5】
前記発音デバイスは、環状を呈する支持フレームをさらに含み、前記支持フレームは、前記ヨークの前記フレームから離れる側に固定され、前記第2振動板の周縁は、前記支持フレームの前記ヨークから離れる側に支持固定され、前記磁気回路システムと前記第2振動システムは共にボトムキャビティを取り囲んで形成し、前記ボトムキャビティは前記第2磁気ギャップと連通している、
ことを特徴とする請求項4に記載の発音デバイス。
【請求項6】
前記第2振動板は、前記ヨークと間隔をあけている第2振動板振動部と、前記第2振動板振動部の外周縁から折り曲がって延びる第2振動板サラウンド部と、前記第2振動板サラウンド部から前記支持フレームへ折り曲がって延びる第2振動板接続部と、を含み、前記第2振動板接続部は前記支持フレームに固定され、前記第2振動システムは、第2ボビンをさらに含み、前記第2ボビンの前記磁気回路システムに近い側は前記第2ボイスコイルに固定され、前記第2ボビンの前記磁気回路システムから離れる側は前記第2振動板振動部に固定される、
ことを特徴とする請求項5に記載の発音デバイス。
【請求項7】
前記第2ボビンは、環状を呈する第1固定部と、前記第1固定部の内側から折り曲がって延びる弾性アームと、前記弾性アームから、前記第1固定部から離れる方向へ延びる第2固定部と、を含み、前記第2振動板接続部と前記支持フレームは、それぞれ前記第1固定部の対向する両側に固定され、前記第2振動板振動部と前記第2ボイスコイルは、それぞれ前記第2固定部の対向する両側に固定され、前記副磁石鋼アセンブリは、前記ヨークに固定される副磁石鋼と、前記副磁石鋼の前記ヨークから離れる側を被覆するように固定される副磁極芯と、を含み、前記第2ボビンは、第1固定部の外側から前記フレームの方向へ折り曲がって延びる第3固定部をさらに含み、前記副磁極芯は前記フレームに固定され、前記第3固定部は、前記副磁極芯の前記フレームから離れる側に固定され、前記フレームは矩形を呈し、前記副磁極芯は2つあり、2つの前記副磁極芯は、それぞれ前記フレームの長軸の対向する両側に位置する、
ことを特徴とする請求項6に記載の発音デバイス。
【請求項8】
前記第1振動板は環状を呈し、前記第1振動板の内周側は前記補助磁石鋼に固定され、第1振動板の外周側は前記フレームに固定される、
ことを特徴とする請求項4に記載の発音デバイス。
【請求項9】
前記第1振動システムは、環状を呈する第1ボビンをさらに含み、前記第1ボイスコイルは、前記第1ボビンの前記磁気回路システムに近い側に固定され、前記第1振動板は、環状を呈する第1サラウンドと、環状を呈する第2サラウンドと、を含み、前記第1サラウンドは前記第2サラウンドを取り囲むように設置され、かつ前記第2サラウンドと互いに間隔をあけており、前記第2サラウンドは、前記補助磁石鋼を取り囲むように設置され、前記第2サラウンドの内周側は前記補助磁石鋼の外側に固定され、前記第1ボビンは前記第1振動板のドームとして機能し、前記第1ボビンの外周側は前記第1サラウンドの内周側に固定され、前記第1ボビンの内周側は前記第2サラウンドの外周側に固定され、前記第1サラウンドの外周側は前記フレームに固定される、
ことを特徴とする請求項8に記載の発音デバイス。
【請求項10】
前記第1ボビンは、環状を呈する第1部分と、前記第1部分の内周側から前記第1ボイスコイルに向かって折り曲がって延びる第2部分と、前記第1部分の内周側から前記ヨークに向かって折り曲がって延びる第3部分と、を含み、前記第1ボイスコイルは、前記第2部分の前記ヨークに近い側に固定され、前記第2部分の前記ヨークから離れる側は、前記第2サラウンドの外周側に固定され、前記第1振動システムは、前記第1サラウンドと間隔をあけて設置される弾性支持アセンブリをさらに含み、前記弾性支持アセンブリの一端は前記フレームに固定され、前記弾性支持アセンブリの他端は前記第3部分に固定される、
ことを特徴とする請求項9に記載の発音デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気音響変換分野に関し、特に、携帯型モバイル電子製品に適用される回路及び発音デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
発音デバイスは携帯電話などの携帯型モバイル電子製品に広く使われており、オーディオ信号を音声に変換して再生することを実現し、発音デバイスのラウドネスが大きく、低周波音と高周波音の効果が高い。発音デバイスを駆動するための回路も携帯型モバイル電子製品の重要な部分となっている。
【0003】
従来技術では、発音デバイス回路は複数の発音デバイスと、電力増幅器と、コンデンサと、を含む。
【0004】
しかしながら、従来技術の発音デバイス回路では、端末機器への応用に複数の発音デバイスが必要であり、例えば携帯電話では、低周波音と高周波音を発音したり、受話器として使われたりするために複数の発音デバイスが必要である。図1に示すように、図1は従来技術の発音デバイスの端末装置における1つの応用シーンの構成ブロック図であり、電力増幅器P1を利用して、低周波音と高周波音の発音を実現し、具体的な応用において、音楽信号装置S1は電力増幅器P1を介して音楽信号を2つの信号に分け、片方は低音スピーカーU1に直接送信され、他方は直列接続されるコンデンサCを介して高音スピーカーU2に送信され、また、音声信号装置S2は音声信号を受話器U3に送信する。この応用シーンにおける高音スピーカーU2と受話器U3は2つの独立したスピーカーであり、対応する駆動も別々である。図2に示すように、図2は従来技術の発音デバイスの端末装置における他の応用シーンの構成ブロック図であり、音楽信号装置S1はその音楽信号を電力増幅器P1を介して低音スピーカーU1に送信し、音楽信号装置S2はその音楽信号を順次直列接続される電力増幅器P2とコンデンサCを介して低音スピーカーU2に送信し、音声信号装置S2は音声信号を受話器U3に送信する。この応用シーンにおける低音スピーカーU、高音スピーカーU2、受話器U3は3つの独立したスピーカーで、対応する駆動も別々であり、少なくとも2つの電力増幅器が必要である。上記の技術手段で採用されるデバイスが多く、駆動回路が複雑で、統合応用に不便である。
【0005】
従って、上記技術的課題を解決するために、新たな回路及び発音デバイスを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、電力増幅器の数が少なく、構造が簡単であり、かつ幅広く適用される回路及び発音デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1態様では、本発明は、発音デバイスに適用される回路を提供し、前記回路は、第1音声信号入力端子と、第2音声信号入力端子と、電力増幅器と、コンデンサと、低周波発音モジュールと、高周波発音モジュールと、を含み、前記第1音声信号入力端子は、高音と低音を有する音信号を受信することに用いられ、前記第2音声信号入力端子は語音信号を受信することに用いられ、前記第1音声信号入力端子は前記電力増幅器の正入力端に接続され、前記電力増幅器の負入力端はアースに接続され、前記電力増幅器の出力端はそれぞれ前記低周波発音モジュールの入力端と前記コンデンサの第1端に接続され、前記コンデンサの第2端は前記高周波発音モジュールの第1入力端に接続され、前記第2音声信号入力端子は前記高周波発音モジュールの第2入力端に接続される。
【0008】
第2態様では、本発明は、発音デバイスを提供し、発音デバイスであって、前記発音デバイスには、本発明が提供する上記の回路が適用され、前記発音デバイスは、振動して低音を発するための第1振動システムと、振動して高音を発するための第2振動システムと、を含み、前記第2振動システムは受話器として機能して音を発することができ、ここで、前記電力増幅器の出力端は前記第1振動システムに接続され、前記前記コンデンサの第2端及び第2音声信号入力端子はいずれも前記第2振動システムに接続される。
【0009】
好ましくは、前記発音デバイスは、フレームと、前記フレームに固定される磁気回路システムと、をさらに含み、前記第1振動システムと前記第2振動システムは、同軸に設置され、かつそれぞれ前記磁気回路システムの対向する両側に位置し、前記第1振動システムは、前記フレームに固定される第1振動板と、前記第1振動板に固定される第1ボイスコイルと、を含み、前記第2振動システムは、前記磁気回路システムに固定支持される第2振動板と、前記第2振動板を振動させて音を発するように駆動する第2ボイスコイルと、を含み、前記磁気回路システムは、第1磁気ギャップと、第2磁気ギャップと、を含み、前記第1磁気ギャップは前記第2磁気ギャップを取り囲むように設けられ、第1ボイスコイルは前記第1磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第1振動板を振動させて低音を発するように駆動し、前記第2ボイスコイルは、前記第2磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第2振動板を振動させて高音を発するように駆動する。
【0010】
好ましくは、前記磁気回路システムは、ヨークと、前記ヨークの前記第1振動板に近い側にそれぞれ固定される主磁石鋼アセンブリと、前記主磁石鋼アセンブリを取り囲む副磁石鋼アセンブリと、を含み、前記副磁石鋼アセンブリと前記主磁石鋼アセンブリとは間隔をあけて前記第1磁気ギャップを形成し、前記ヨークは環状を呈し、前記主磁石鋼アセンブリは、環状を呈する主磁石鋼と、前記主磁石鋼の前記ヨークから離れる側を被覆するように固定される主磁極芯と、補助磁石鋼と、を含み、前記主磁石鋼の内壁と前記ヨークの内壁は共にインナーキャビティを取り囲んで形成し、前記主磁極芯は、前記主磁石鋼に固定される主磁極芯本体と、前記主磁極芯本体の内周縁から折り曲がって前記インナーキャビティ内まで延びる主磁極芯突起部と、を含み、前記補助磁石鋼は、前記主磁極芯本体の前記ヨークから離れる側を被覆するように固定され、前記主磁石鋼と前記ヨークは共に前記主磁極芯突起部を取り囲んで、かつ共に前記主磁極芯突起部と間隔をあけることで、開口が前記第2振動システムに向かう前記第2磁気ギャップを形成し、前記主磁極芯突起部は中空の環状を呈する。
【0011】
好ましくは、前記発音デバイスは、環状を呈する支持フレームをさらに含み、前記支持フレームは、前記ヨークの前記フレームから離れる側に固定され、前記第2振動板の周縁は、前記支持フレームの前記ヨークから離れる側に支持固定され、前記磁気回路システムと前記第2振動システムは共にボトムキャビティを取り囲んで形成し、前記ボトムキャビティは前記第2磁気ギャップと連通している。
【0012】
好ましくは、前記第2振動板は、前記ヨークと間隔をあけている第2振動板振動部と、前記第2振動板振動部の外周縁から折り曲がって延びる第2振動板サラウンド部と、前記第2振動板サラウンド部から前記支持フレームへ折り曲がって延びる第2振動板接続部と、を含み、前記第2振動板接続部は前記支持フレームに固定され、前記第2振動システムは、第2ボビンをさらに含み、前記第2ボビンの前記磁気回路システムに近い側は前記第2ボイスコイルに固定され、前記第2ボビンの前記磁気回路システムから離れる側は前記第2振動板振動部に固定される。
【0013】
好ましくは、前記第2ボビンは、環状を呈する第1固定部と、前記第1固定部の内側から折り曲がって延びる弾性アームと、前記弾性アームから、前記第1固定部から離れる方向へ延びる第2固定部と、を含み、前記第2振動板接続部と前記支持フレームは、それぞれ前記第1固定部の対向する両側に固定され、前記第2振動板振動部と前記第2ボイスコイルは、それぞれ前記第2固定部の対向する両側に固定され、前記副磁石鋼アセンブリは、前記ヨーク5に固定される副磁石鋼と、前記副磁石鋼の前記ヨークから離れる側を被覆するように固定される副磁極芯と、を含み、前記第2ボビンは、第1固定部の外側から前記フレームの方向へ折り曲がって延びる第3固定部をさらに含み、前記副磁極芯は前記フレームに固定され、前記第3固定部は、前記副磁極芯の前記フレームから離れる側に固定され、前記フレームは矩形を呈し、前記副磁極芯は2つあり、2つの前記副磁極芯は、それぞれ前記フレームの長軸の対向する両側に位置する。
【0014】
好ましくは、前記第1振動板は環状を呈し、前記第1振動板の内周側は前記補助磁石鋼に固定され、第1振動板の外周側は前記フレームに固定される。
【0015】
好ましくは、前記第1振動システムは、環状を呈する第1ボビンをさらに含み、前記第1ボイスコイルは、前記第1ボビンの前記磁気回路システムに近い側に固定され、前記第1振動板は、環状を呈する第1サラウンドと、環状を呈する第2サラウンドと、を含むみ、前記第1サラウンドは前記第2サラウンドを取り囲むように設置され、かつ前記第2サラウンドと互いに間隔をあけており、前記第2サラウンドは、前記補助磁石鋼を取り囲むように設置され、前記第2サラウンドの内周側は前記補助磁石鋼の外側に固定され、前記第1ボビンは前記第1振動板のドームとして機能し、前記第1ボビンの外周側は前記第1サラウンドの内周側に固定され、前記第1ボビンの内周側は前記第2サラウンドの外周側に固定され、前記第1サラウンドの外周側は前記フレームに固定される。
【0016】
好ましくは、前記第1ボビンは、環状を呈する第1部分と、前記第1部分の内周側から前記第1ボイスコイルに向かって折り曲がって延びる第2部分と、前記第1部分の内周側から前記ヨークに向かって折り曲がって延びる第3部分と、を含み、前記第1ボイスコイルは、前記第2部分の前記ヨークに近い側に固定され、前記第2部分の前記ヨークから離れる側は、前記第2サラウンドの外周側に固定され、前記第1振動システムは、前記第1サラウンドと間隔をあけて設置される弾性支持アセンブリをさらに含み、前記弾性支持アセンブリの一端は前記フレームに固定され、前記弾性支持アセンブリの他端は前記第3部分に固定される。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明に係る回路は、発音デバイスに適用され、高音と低音を有する第1音声信号入力端子を介して前記電力増幅器の正入力端に接続され、その後、電力増幅器によって高音と低音の2つの信号に分けられ、分けられた低音信号は前記低周波発音モジュールに直接入力されて音を発し、分けられた高音信号は前記コンデンサと直列接続してから前記高周波発音モジュールに入力されて音を発する。この構造により、低周波発音モジュールは低音を発し、高周波発音モジュールは高音を発することができる。本発明の回路では、前記第2音声信号入力端子を介して語音信号を前記高周波発音モジュールの第2入力端に入力し、本発明の高周波発音モジュールが受話器として適用する場合、前記低周波発音モジュールは逆位相消音デバイスとして機能することができるとともに、本発明の回路は1つの電力増幅器のみで複数の応用機能を実現することができ、構造が簡単で、応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下説明された図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができ、そのうち、
図1図1は、端末装置における関連技術の回路の1つの応用シナリオの構成ブロック図である。
図2図2は、端末装置における関連技術の回路の別の応用シナリオの構成ブロック図である。
図3図3は、本発明に係る回路の構成を示す図である。
図4図4は、本発明に係る発音デバイスの構成を示す斜視図である。
図5図5は、本発明に係る発音デバイスの一部の立体構成の分解模式図である。
図6図6は、本発明に係る発音デバイスの別の視点からの一部の立体構成の分解模式図である。
図7図7は、図4のA―A線に沿った断面図である。
図8図8は、図7のBの部分拡大図である。
図9図9は、本発明に係る発音デバイスの主磁石鋼アセンブリ、副磁石鋼アセンブリ及び第1ボイスコイルの立体構成の組立を示す図である。
図10図10は、本発明に係る発音デバイスのヨーク、主磁極芯突起部及び第2ボイスコイルの立体構成の組立を示す図である
図11図11は、本発明に係る発音デバイスの主磁石鋼アセンブリの立体構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら本発明の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は、全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎない。当業者が本発明における実施例に基づいて進歩的な労働をしない前提に得られた他の全ての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0020】
本発明は、回路200と発音デバイス100とを提供し、前記回路200は前記発音デバイス100に適用される。
【0021】
前記回路200は、第1音声信号入力端子IN1と、第2音声信号入力端子IN2と、電力増幅器201と、コンデンサ202と、低周波発音モジュール101と、高周波発音モジュール102と、を含む。
【0022】
前記第1音声信号入力端子IN1は、高音と低音を有する音信号、例えば音楽信号を受信することに用いられる。
【0023】
前記第2音声信号入力端子IN2は語音信号を受信することに用いられる。
【0024】
前記低周波発音モジュール101は低周波音を発することに用いられる。
【0025】
前記高周波発音モジュール102は高周波音を発することに用いられ、さらに受話器として機能して音を発することに用いられる。
【0026】
図3に示すように、図3は、本発明に係る回路200の構成を示す図である。前記回路200の回路接続関係は下記の通りである。
前記第1音声信号入力端子IN1は前記電力増幅器201の正入力端に接続される。前記電力増幅器201の負入力端はアースに接続される。前記電力増幅器201の出力端はそれぞれ前記低周波発音モジュール101の入力端と前記コンデンサの第1端に接続される。前記コンデンサの第2端は前記高周波発音モジュール102の第1入力端に接続され、前記第2音声信号入力端子IN2は前記高周波発音モジュール102の第2入力端に接続される。
【0027】
前記回路200の作動原理は下記の通りである。
前記第1音声信号入力端子IN1は、高音と低音を有する音楽信号を電力増幅器201通過後に2つの信号に分け、1つは前記低周波発音モジュール101の入力端に直接送信され、前記低周波発音モジュール101が低周波音を発することに用いられ、もう1つは直列接続されるコンデンサ202を介して前記高周波発音モジュール102の第1入力端に送信され、前記高周波発音モジュール102が高周波音を発することに用いられる。また、前記第2音声信号入力端子IN2は語音信号を前記高周波発音モジュール102の第2入力端に直接送信する。前記高周波発音モジュール102を受話器として適用する場合、前記低周波発音モジュール101は逆位相消音デバイスとして使われることができる。したがって、本発明における回路200は1つの電力増幅器のみで複数の応用機能を実現することができ、構造が簡単であり、応用範囲が広い。
【0028】
本発明は、前記回路200を適用した前記発音デバイス100をさらに提供する。具体的には、前記発音デバイス100は、フレーム10と、前記フレーム10に固定されて、振動して低音を発するための第1振動システム20と、前記フレーム10に固定されて、振動して高音を発するための第2振動システム30と、前記フレーム10に固定される磁気回路システム40と、を含む。
【0029】
ここで、前記第1振動システム20と前記第2振動システム30は、同軸に設置され、かつそれぞれ前記磁気回路システム40の対向する両側に位置する。この構造によって、第2振動システム30を第1振動システム20の裏面に設置して音を発することができ、さらに第1振動システム20と第2振動システム30は同軸全周波数帯の発音を実現することができ、本発明における回路200の音響効果が高い。
【0030】
同時に、前記第2振動システム30は受話器としても機能して音を発することができる。具体的には、前記第2振動システム30を前記磁気回路システム40と組み合わせることで、受話器とすることができ、これにより、第1振動システム10と磁気回路システム40で形成されるスピーカーは逆位相消音デバイスとすることができる。
【0031】
本実施形態では、第1振動システム20と前記磁気回路システム40は前記低周波発音モジュール101を形成する。前記第2振動システム30と前記磁気回路システム40は前記高周波発音モジュール102を形成する。
【0032】
本実施形態では、前記発音デバイス100に適用される前記回路200の回路接続関係は、以下の通りである。
前記第1音声信号入力端子IN1は、前記電力増幅器201の正入力端に接続され、前記電力増幅器201の負入力端はアースに接続され、
前記電力増幅器201の出力端は、それぞれ前記発音デバイス100の第1入力端と前記コンデンサ202の第1端に接続され、
前記コンデンサ202の第2端は前記発音デバイス100の第2入力端に接続され、
前記第2音声信号入力端子IN2は前記発音デバイス100の第3入力端に接続され、
ここで、前記発音デバイス100の第1入力端は前記第1振動システム20に接続され、前記発音デバイス100の第2入力端と前記発音デバイス100の第3入力端子はいずれも前記第2振動システム30に接続される。
【0033】
本実施形態では、前記発音デバイス100に適用される前記回路200の作動原理は、以下の通りである。
前記第1音声信号入力端子IN1は、高音と低音を有する音楽信号を電力増幅器201通過後に2つの信号に分け、1つは前記発音デバイス100における磁気回路システム40と前記第2振動システム20で形成される低音スピーカーに直接送信され、もう一つは直列接続されるコンデンサ202を介して前記発音デバイス100における磁気回路システム40と前記第2振動システム30で形成される高音スピーカーに送信される。また、前記第2音声信号入力端子IN2は、語音信号を前記発音デバイス100における磁気回路システム40と前記第2振動システム30で形成される高音スピーカーに直接送信する。前記発音デバイスの第2振動システム30と磁気回路システム40で形成されるスピーカーを受話器として適用する場合、第1振動システム20と磁気回路システム40で形成されるスピーカーは逆位相消音デバイスとすることができる。
したがって、本発明における回路200は1つの電力増幅器のみで複数の応用機能を実現することができ、構造が簡単であり、応用範囲が広い。
【0034】
本実施形態では、図4~11に示すように、前記発音デバイス100は、前記フレーム10と、前記フレーム10にそれぞれ固定される前記第1振動システム20、前記第2振動システム30、前記磁気回路システム40及びフロントカバー50と、を含む。
【0035】
前記フレーム1は環状を呈する。
【0036】
前記第1振動システム20は、前記フレーム10に固定される第1振動板1と、前記第1振動板1に固定される第1ボイスコイル201と、環状を呈する第1ボビン2と、弾性支持アセンブリ202と、を含む。前記第1ボイスコイル201は、前記第1ボビン2の前記磁気回路システム40に近い側に固定される。
【0037】
前記第2振動システム30は、前記磁気回路システム40の前記第1振動システム20から離れる側に間隔をあけて設置される。前記第2振動システム30は、前記磁気回路システム40に固定支持される第2振動板3と、前記第2振動板3を振動させて音を発するように駆動する第2ボイスコイル301と、第2ボビン4と、を含む。
【0038】
前記磁気回路システム40は、ヨーク5と、前記ヨーク5の前記第1振動板1に近い側にそれぞれ固定される主磁石鋼アセンブリ6と、前記主磁石鋼アセンブリ6を取り囲む副磁石鋼アセンブリ7と、を含む。
【0039】
前記ヨーク5は環状を呈する。前記第2振動板3は、前記ヨーク5と間隔をあけて設置される。
【0040】
前記主磁石鋼アセンブリ6は、環状を呈する主磁石鋼61と、前記主磁石鋼61の前記ヨーク5から離れる側を被覆するように固定される主磁極芯62と、を含む。前記主磁石鋼61の内壁と前記ヨーク5の内壁は共にインナーキャビティ402を取り囲んで形成する。
【0041】
前記磁気回路システム40は、第1磁気ギャップ401と、第2磁気ギャップ403と、を含み、前記第1磁気ギャップ401は前記第2磁気ギャップ403を取り囲むように設けられる。本実施形態では、前記磁気回路システム40の前記第1振動システム20から離れる側に第2磁気ギャップ403が設けられる。具体的には、前記主磁極芯62は、前記主磁石鋼61に固定される主磁極芯本体621と、前記主磁極芯本体621の内周縁から折り曲がって前記インナーキャビティ402内まで延びる主磁極芯突起部622と、を含む。前記主磁石鋼61と前記ヨーク5は共に前記主磁極芯突起部622を取り囲んで、かつ共に前記主磁極芯突起部622と間隔をあけることで、開口が前記第2振動システム30に向かう前記第2磁気ギャップ403を形成する。前記第2ボイスコイル301は、前記第2磁気ギャップ403内に挿設され、かつ前記第2振動板3を振動させて音を発するように駆動し、これによって、前記第2振動システム30と磁気回路システム40は高音スピーカーを形成し、前記発音デバイス100は高音音響効果を提供する機能を実現し、かつ受話器として使うこともできるため、回路200は構造が簡単であり、応用範囲が広い。
【0042】
前記副磁石鋼アセンブリ7と前記主磁石鋼アセンブリ6とは間隔をあけて前記第1磁気ギャップ401を形成する。前記第1ボイスコイル201は、前記第1磁気ギャップ401内に挿設され、かつ前記第1振動板1を振動させて音を発するように駆動する。この構造により、第1振動システム20の第1ボイスコイル201は前記第1磁気ギャップ401内に挿設され、かつ前記第1振動板1を振動させて低周波音を発するように駆動し、第1振動システム20と磁気回路システム40は低音スピーカーを形成し、前記発音デバイス100は低音の音響効果機能を提供することを実現することができ、回路200の音響性能が良好であり、応用範囲が広い。
【0043】
前記第2振動板3と前記第1振動板1は、それぞれ前記発音デバイス100の対向する両側に設けられる。前記第2ボイスコイル301と前記第1ボイスコイル201は同軸に設置される。この構造によって、形成される高音スピーカーの第2振動システム30は形成される低音スピーカーの第1振動システム20の裏面に設置されて音を発し、第1振動システム20と第2振動システム30は同軸全周波数帯発音を実現することができ、本発明における発音デバイス100の音響性能を優れたものにする。本発明における発音デバイス100の第2振動システム30と磁気回路システム40で形成される高音スピーカーが受話器として使用された場合、第1振動システム20と磁気回路システム40で形成される低音スピーカーは逆位相消音デバイスとして使われることができるとともに、本発明の回路200は1つの電力増幅器のみで複数の応用機能を実現することができ、回路200は構造が簡単であり、応用範囲が広い。
【0044】
本実施形態では、前記主磁極芯62はそれを貫通する中孔620が設けられ、前記中孔620は前記主磁極芯本体621と前記主磁極芯突起部622を順次貫通する。中孔620が設けられることで中空の前記主磁極芯62が形成でき、主磁極芯突起部622は前記インナーキャビティ402まで延びることで、中孔620は前記インナーキャビティ402と連通して大きなキャビティを形成し、このキャビティによって前記発音デバイス100の高周波性能を向上させ、この構造により、第2振動システム30と磁気回路システム40で形成される高音スピーカーの音響性能の向上に有利であり、かつ受話器としての音響性能が優れている。
【0045】
本実施形態では、前記主磁石鋼アセンブリ6の磁界を強くするために、前記主磁石鋼アセンブリ6は、前記主磁極芯本体621の前記ヨーク5から離れる側を被覆するように固定される補助磁石鋼63をさらに含む。補助磁石鋼63によって前記中孔620を密閉することで、第2振動システム30と磁気回路システム40で形成される高音スピーカーは、音響性能が優れており、受話器とするときの音響性能が優れている。
【0046】
本実施形態では、前記第1振動板1は環状を呈する。前記第1振動板1の内周側は前記補助磁石鋼63に固定される。第1振動板1の外周側は前記フレーム10に固定される。具体的には、前記第1振動板1は、環状を呈する第1サラウンド11と、環状を呈する第2サラウンド12と、を含む。前記第1サラウンド11は前記第2サラウンド12を取り囲むように設置され、かつ前記第2サラウンド12と互いに間隔をあけている。前記第2サラウンド12は、前記補助磁石鋼63を取り囲むように設置される。前記第2サラウンド12の内周側は前記補助磁石鋼63の外側に固定される。前記第1ボビン2は前記第1振動板1のドームとして機能し、前記第1ボビン2の外周側は前記第1サラウンド11の内周側に固定され、前記第1ボビン2の内周側は前記第2サラウンド12の外周側に固定される。前記第1サラウンド11の外周側は前記フレーム10に固定される。この構造によって、本発明における発音デバイス100の厚さは磁気回路システム40の高さを再利用し、第1振動システム20の前記第1振動板1は前記補助磁石鋼63の外側に設けられ、第1振動システム20と磁気回路システム40の低音スピーカーが占用する発音デバイス100の厚さを減らすとともに、低音スピーカーのサイズを増やし、発音デバイス100の低音面の音響性能を高めることができ、回路200は、音響性能が優れており、応用範囲が広い。
【0047】
本実施形態では、前記第1ボビン2の磁気回路システム40に近い側は前記第1ボイスコイル201に固定される。具体的には、前記第1ボビン2は、環状を呈する第1部分21と、前記第1部分21の内周側から前記第1ボイスコイル201に向かって折り曲がって延びる第2部分22と、前記第1部分21の内周側から前記ヨーク5に向かって折り曲がって延びる第3部分23と、を含む。前記第1ボイスコイル201は、前記第2部分22の前記ヨーク5に近い側に固定される。前記第2部分22の前記ヨーク5から離れる側は、前記第2サラウンド12の外周側に固定される。前記第1ボビン2の構造によって、発音デバイス100の厚さを小さくするとともに、低音スピーカーのサイズを増やし、発音デバイス100の低音面の音響性能を高めることができ、回路200は音響性能が優れており、応用範囲が広い。
【0048】
本実施形態では、前記第1振動システム20は、前記第1サラウンド11と間隔をあけて設置される弾性支持アセンブリ202をさらに含む。前記弾性支持アセンブリ202の一端は前記フレーム10に固定される。前記弾性支持アセンブリ202の他端は前記第3部分23に固定される。前記弾性支持アセンブリ202は、前記第1振動板1の振動効果を高め、前記発音デバイス100の音響性能を改善する一方、前記第1振動システム20のスウィングをバランスさせ、前記発音デバイス100の安定性を向上させることができ、発音デバイス100は音響性能が優れており、応用範囲が広い。
【0049】
本実施形態では、前記フレーム10は矩形を呈する。前記弾性支持アセンブリ202は2つがある。2つの前記弾性支持アセンブリ202は、それぞれ前記フレーム10の短軸の対向する両側に位置する。対称的に分布する2つの前記弾性支持アセンブリ202は、前記第1ボイスコイル201に対する支持がより安定的で、振動信頼性がより良好になる。
【0050】
本実施形態では、前記発音デバイス100は、環状を呈する支持フレーム60をさらに含む。前記支持フレーム60は、前記ヨーク5の前記フレーム10から離れる側に固定される。前記第2振動板3の周縁は、前記支持フレーム60の前記ヨーク5から離れる側に支持固定される。
【0051】
前記磁気回路システム40と前記第2振動システム30は共にボトムキャビティ404を取り囲んで形成する。前記ボトムキャビティ404は前記第2磁気ギャップ403と連通している。
【0052】
具体的には、前記支持フレーム60には、それを貫通するリーク孔600が設けられる。前記ボトムキャビティ404は、前記リーク孔600を介して外界と連通している。前記リーク孔600の設置により、ボトムキャビティ404と外界の気圧をバランスさせるのに役立ち、磁気回路システム40と前記第2振動システム30で形成される高音スピーカーの音響性能を高め、よりよく受話器に変換されて使われることができ、発音デバイス100は音響性能が優れており、応用範囲が広い。
【0053】
本実施形態では、前記第2振動板3は、前記ヨーク5と間隔をあけている第2振動板振動部31と、前記第2振動板振動部31の外周縁から折り曲がって延びる第2振動板サラウンド部32と、前記第2振動板サラウンド部32から前記支持フレーム60へ折り曲がって延びる第2振動板接続部33と、を含む。前記第2振動板接続部33は前記支持フレーム60に固定される。
【0054】
前記第2ボビン4の前記磁気回路システム40に近い側は前記第2ボイスコイル301に固定される。前記第2ボビン4の前記磁気回路システム40から離れる側は前記第2振動板振動部31に固定される。具体的には、前記第2ボビン4は、環状を呈する第1固定部41と、前記第1固定部41の内側から折り曲がって延びる弾性アーム42と、前記弾性アーム42から、前記第1固定部41から離れる方向へ延びる第2固定部43と、を含む。
【0055】
ここで、前記第2振動板接続部33と前記支持フレーム60は、それぞれ前記第1固定部41の対向する両側に固定される。前記第2振動板振動部31と前記第2ボイスコイル301は、それぞれ前記第2固定部43の対向する両側に固定される。前記第2ボビン4の構造によって、前記第2振動板3をそれぞれ前記支持フレーム60と第2ボイスコイル301に固定し、前記第2ボビン4の弾性アーム42の弾性に有利であり、前記第2振動板振動部31の振動効果を強め、前記第2振動板振動部31の信頼性を高め、前記発音デバイス100の安定性と音響性能を向上させることができ、回路200は音響性能が優れており、応用範囲が広い。
【0056】
本実施形態では、前記副磁石鋼アセンブリ7は、前記ヨーク5に固定される副磁石鋼71と、前記副磁石鋼71の前記ヨーク5から離れる側を被覆するように固定される副磁極芯72と、を含む。
【0057】
前記第2ボビン4は、第1固定部41の外側から前記フレーム10の方向へ折り曲がって延びる第3固定部44をさらに含む。
【0058】
前記副磁極芯72は前記フレーム10に固定される。前記第3固定部44は、前記副磁極芯72の前記フレーム10から離れる側に固定される。ここで、前記フレーム10は矩形を呈する。前記副磁極芯72は2つがある。2つの前記副磁極芯72は、それぞれ前記フレーム10の長軸の対向する両側に位置する。この構造により、前記第2振動板3を前記フレーム10に固定するのに有利であり、前記発音デバイス100の安定性と音響性能を高めることができる。
【0059】
前記フロントカバー50は、前記第2振動板3を被覆するように固定され、かつ前記第2振動板3と共にフロントサウンドキャビティ51を取り囲んで形成する。前記フロントカバー50には、それを貫通する前音孔52が設けられる。前記フロントサウンドキャビティ51は、前記前音孔52を介して外部と連通する。前記フロントサウンドキャビティ51の構造により、前記第2振動板3の高周波音発音効果の向上に有利である。前記フロントカバー50は、前記第2振動板3を外部損傷から保護し、受話器としての使用に有利であり、前記発音デバイス100の安定性と音響性能を高めることができ、回路200は音響性能が優れており、応用範囲が広い。
【0060】
従来技術と比べて、本発明に係る回路は、発音デバイスに適用され、高音と低音を有する第1音声信号入力端子を介して前記電力増幅器の正入力端に接続され、その後、電力増幅器によって高音と低音の2つの信号に分けられ、分けられた低音信号は前記低周波発音モジュールに直接入力されて音を発し、分けられた高音信号は前記コンデンサと直列接続してから前記高周波発音モジュールに入力されて音を発する。この構造により、低周波発音モジュールは低音を発し、高周波発音モジュールは高音を発することができる。本発明の回路では、前記第2音声信号入力端子を介して語音信号を前記高周波発音モジュールの第2入力端に入力し、本発明の高周波発音モジュールが受話器として適用する場合、前記低周波発音モジュールは逆位相消音デバイスとして機能することができるとともに、本発明の回路は1つの電力増幅器のみで複数の応用機能を実現することができ、構造が簡単で、応用範囲が広い。
【0061】
以上は、本発明の実施形態に過ぎない。当業者にとって、本発明の創造思想から逸脱することなく、改良を行うこともできるが、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】