(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-13
(54)【発明の名称】保湿機能を持つセリシンペプチド及びその製造方法並びに使用
(51)【国際特許分類】
C07K 14/435 20060101AFI20240906BHJP
C12P 21/02 20060101ALI20240906BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240906BHJP
A61K 8/64 20060101ALI20240906BHJP
C12P 1/00 20060101ALN20240906BHJP
C12P 1/02 20060101ALN20240906BHJP
C12N 9/50 20060101ALN20240906BHJP
C12N 1/16 20060101ALN20240906BHJP
【FI】
C07K14/435
C12P21/02 A
A61Q19/00
A61K8/64
C12P1/00 A
C12P1/02 Z
C12N9/50
C12N1/16 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546292
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2022133579
(87)【国際公開番号】W WO2024040769
(87)【国際公開日】2024-02-29
(31)【優先権主張番号】202211022217.3
(32)【優先日】2022-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521155645
【氏名又は名称】チャイナ ナショナル リサーチ インスティテュート オブ フード アンド ファーメンテーション インダストリーズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHINA NATIONAL RESEARCH INSTITUTE OF FOOD & FERMENTATION INDUSTRIES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg. 6, No. 24, Jiuxianqiao Middle Road, Chaoyang District, Beijing 100015 China
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】サイ、 ムイ
(72)【発明者】
【氏名】グ、 ルイゼン
(72)【発明者】
【氏名】キン、 シュウユアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、 リアン
(72)【発明者】
【氏名】ドン、 ツェ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 シンシュエ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 ジン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 ハイシン
(72)【発明者】
【氏名】ビ、 ユアン
(72)【発明者】
【氏名】マ、 ヨンキン
(72)【発明者】
【氏名】ファン、 レイ
(72)【発明者】
【氏名】リ、 グオミン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、 ウェニン
(72)【発明者】
【氏名】ル、 ル
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
4C083
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AG01
4B064CA06
4B064CA21
4B064CB05
4B064CD20
4B064CE09
4B064CE16
4B064DA20
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4B065BC03
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4B065BD39
4B065BD45
4B065CA24
4B065CA50
4C083AD411
4C083CC02
4C083CC19
4C083CC31
4C083EE16
4C083EE17
4C083FF01
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA11
4H045BA12
4H045CA51
4H045EA15
4H045FA70
4H045FA73
(57)【要約】
本願は、保湿機能を持つセリシンペプチド及びその製造方法並びに使用を提供する。本願の第1の態様は、保湿機能を持つセリシンペプチドを提供し、前記セリシンペプチドの組成には、少なくともペプチド断片GGS、AS及びGSが含まれており、前記セリシンペプチドの質量を基準にすると、前記ペプチド断片GGSの含有量は0.80%以上であり、前記ペプチド断片ASの含有量は0.20%以上であり、前記ペプチド断片GSの含有量は0.50%以上である。本願によって提供されるセリシンペプチドは、GGS、AS及びGSの3種類の機能性ペプチド断片を含有しており、明らかな保湿効果を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保湿機能を持つセリシンペプチドであって、前記セリシンペプチドの組成には、少なくともペプチド断片GGS、ペプチド断片AS及びペプチド断片GSが含まれており、
前記セリシンペプチドの質量を基準にすると、前記ペプチド断片GGSの含有量は0.80%以上であり、前記ペプチド断片ASの含有量は0.20%以上であり、前記ペプチド断片GSの含有量は0.50%以上である、セリシンペプチド。
【請求項2】
前記セリシンペプチドのタンパク質の含有量は85%以上であり、遊離アミノ酸の含有量は5%以下であり、酸可溶性タンパク質の含有量は80%以上であり、相対分子量が1000以下の成分の含有量は85%以上である、請求項1に記載のセリシンペプチド。
【請求項3】
前記セリシンペプチドは、無蛹繭(蛹の入っていない繭、以下、無蛹繭という)を原料として、セリシン溶出、発酵、酵素加水分解、吸着脱色、乾燥処理をこの順に経て得られるものであり、
前記発酵では、トルラ酵母を使用し、
前記酵素加水分解は、アルカリプロテアーゼ、中性プロテアーゼを使用して酵素加水分解を行うことを含む、請求項1又は2に記載のセリシンペプチド。
【請求項4】
1)無蛹繭からセリシンを溶出して、セリシン溶液を得るステップと、
2)トルラ酵母を使用して前記セリシン溶液を発酵させ、発酵終了後、セリシン発酵液を得るステップと、
3)前記セリシン発酵液にアルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼを加えて酵素加水分解を行い、酵素加水分解終了後、セリシン酵素加水分解液を得るステップと、
4)前記セリシン酵素加水分解液に活性炭を加えて吸着脱色処理を行い、処理終了後に濾液を回収し、前記濾液を乾燥して前記セリシンペプチドを得るステップとを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のセリシンペプチドの製造方法。
【請求項5】
ステップ1)は、具体的には、質量比1:10~30で無蛹繭と純水を混合し、110~125℃で10~90分間処理することにより、前記無蛹繭からセリシンを溶出して、前記セリシン溶液を得ることを含む、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
1グラムの前記無蛹繭あたり、前記トルラ酵母のコロニー数は、10
5~10
7個である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記発酵の温度は、28~32℃であり、時間は、36~72時間である、請求項4又は6に記載の製造方法。
【請求項8】
1グラムの前記無蛹繭あたり、前記アルカリプロテアーゼの酵素活性は、3000~6000Uであり、前記中性プロテアーゼの酵素活性は、500~1500Uである、請求項4に記載の製造方法。
【請求項9】
前記酵素加水分解の温度は、45~55℃であり、前記酵素加水分解の時間は、4~6時間である請求項4又は8に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1~3のいずれか1項に記載のセリシンペプチドの、保湿製品における使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、保湿機能を持つセリシンペプチド及びその製造方法並びに使用に関し、シルクプロテイン加工の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シルクは主に紡績材料として使用されてきており、シルクのタンパク質含有量は98%以上に達している。1970年代末から、研究者はシルクの新たな用途に目を向けるようになり、これまでに、シルクは日用化工品、医薬品及び生体材料、健康機能食品などの分野において様々な程度に利用されてきているため、シルクプロテインについての開発は近年、研究の焦点になっている。
【0003】
シルクプロテインは、主に、シルクフィブロイン及びセリシンを含み、そのうち、シルクフィブロインの質量はシルクプロテインの総質量の70~80%を占めており、それは水又はエタノールに溶けず、緻密で秩序のある凝集構造を有するため、溶解させるのに高極性溶媒で構造を破壊しなければならない。セリシンの質量はシルクプロテインの総質量の20~30%を占めており、セリシンは、球状タンパク質であり、相対分子量が1万4000~31万4000で、18種類のアミノ酸からなる。そのうち、セリンの含有量は約30%と最も高く、水に溶けやすいだけでなく、良好な吸湿性を有する。セリシンについての研究が深まるにつれて、セリシンは良好な細胞親和性と生体適合性を有するとともに、チロシナーゼ阻害活性、抗紫外線活性、保湿・美容・ヘアケアなどの機能を有することが分かった。
【0004】
セリンは、人体の皮膚の中に天然に存在する保湿因子で、良好な水分子吸収機能を有するため、化粧品で基礎的な保湿剤として存在するのが一般的であり、セリンに富むセリシン又はシルクプロテインは、天然的な保湿性という構造上の優位性を有するとともに、天然的なタンパク質栄養及びスキンケアの機能特性を有するため、保湿機能性化粧品の原料の開発において可能性を秘めている。
【0005】
現在、シルクプロテインに対する高度加工の方法は、高温高圧でセリシンを除去し、酸又は塩基を用いる加水分解でシルクフィブロインペプチドを得ること、又は酸/塩基複合酵素加水分解を用いてシルクプロテインを処理することでシルクプロテインペプチドを製造することに集中しており、このような方法から得るシルクフィブロインペプチド又はシルクプロテインペプチドの遊離アミノ酸の含有量が高く、13%以上に達しており、また、酸/塩基試薬で処理するプロセスでは、有害物質が生じ又は汚染を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
本願は、保湿機能を持つセリシンペプチドを提供し、当該セリシンペプチドは、特定の質量含有量で含まれている機能性ペプチド断片としての、グリシン-グリシン-セリン(Gly-Gly-Ser、GGS)、アラニン-セリン(Ala-Ser、AS)及びグリシン-セリン(Gly-Ser、GS)により、保湿に関して良好な効果を現している。
【0007】
本願は、さらに、保湿機能を持つセリシンペプチドの製造方法を提供し、当該製造方法によって製造されたセリシンペプチドに特定の質量含有量で含まれている機能性ペプチド断片としての、グリシン-グリシン-セリン(Gly-Gly-Ser、GGS)、アラニン-セリン(Ala-Ser、AS)及びグリシン-セリン(Gly-Ser、GS)により、保湿に関して良好な効果を現している。
【0008】
本願は、さらに、前記セリシンペプチドの、保湿製品での使用を提供する。
【0009】
本願の第1の態様は、保湿機能を持つセリシンペプチドを提供し、前記セリシンペプチドの組成には、ペプチド断片としての、GGS、AS及びGSが少なくとも含まれており、
前記セリシンペプチドの質量を基準にすると、前記ペプチド断片GGSの含有量は0.80%以上であり、前記ペプチド断片ASの含有量は0.20%以上であり、前記ペプチド断片GSの含有量は0.50%以上である。
【0010】
また、本願によって提供されるセリシンペプチドは、前記特殊なペプチド断片を備えるとともに、前記セリシンペプチドのタンパク質の含有量は85%以上であり、遊離アミノ酸の含有量は5%以下であり、酸可溶性タンパク質の含有量は80%以上であり、分子量が1000以下の成分の含有量は85%以上である。
【0011】
1つの具体的な実施形態において、前記セリシンペプチドは、無蛹繭(蛹の入っていない繭、以下、無蛹繭という)を原料として、セリシン溶出、発酵、酵素加水分解、吸着脱色、乾燥処理をこの順に経て得られるものであり、
ただし、前記発酵ではトルラ酵母を使用し、
前記酵素加水分解は、アルカリプロテアーゼ、中性プロテアーゼを使用して酵素加水分解を行うことを含む。
【0012】
本願の第2の態様は、次のステップを含む上記いずれかに記載のセリシンペプチドの製造方法を提供し、
1)無蛹繭からセリシンを溶出して、セリシン溶液を得る。
2)トルラ酵母を使用して前記セリシン溶液を発酵させ、発酵終了後、セリシン発酵液を得る。
3)前記セリシン発酵液にアルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼを加えて酵素加水分解を行い、酵素加水分解終了後、セリシン酵素加水分解液を得る。
4)前記セリシン酵素加水分解液に活性炭を加えて吸着脱色処理を行い、処理終了後に濾液を回収し、前記濾液を乾燥して前記セリシンペプチドを得る。
【0013】
1つの具体的な実施形態において、
図1は、本願の一実施例によって提供されるセリシンペプチドの製造方法のフローチャートであり、
図1に示されるとおり、当該方法は、具体的には、次のステップを含む。
ステップ1)無蛹繭からセリシンを溶出して、セリシン溶液を得る。
無蛹繭の市販品を原料として、質量比1:10~30で無蛹繭と純水を混合し、110~125℃で10~90分間処理し、処理する過程で、繭からセリシンが純水に溶出されて、セリシン溶液を得る。
【0014】
ステップ2)トルラ酵母を使用して前記セリシン溶液を発酵させ、発酵終了後、セリシン発酵液を得る。
ステップ1)で得られたセリシン溶液を滅菌し、滅菌は、当分野の通常の技術的手段で行ってもよく、例えば、115~121℃で15~30分間滅菌し、滅菌の前に、セリシン溶液を濃縮してもよく、具体的には、ロータリーエバポレーターを用いて、一部の水分を除去してもよい。
【0015】
滅菌終了後、セリシン溶液にトルラ酵母を加えて発酵させ、トルラ酵母が成長・代謝するプロセスは豊な短鎖ペプチド及び酵素を生成することができるため、次のステップの酵素加水分解プロセスで酵素系を豊かにするのに役立つとともに、繭自身では生成できない外因性ペプチドを提供し、また、トルラ酵母は厳格な好気的条件下でエタノールを生成しないため、良好な安全性を有し、具体的には、トルラ酵母(Candidautilis)は、中国産業微生物菌種寄託管理センター(CICC)より購入することができ、菌株の寄託番号はCICC31170であり、1グラムの前記無蛹繭あたり、前記トルラ酵母のコロニー数は、105~107個であり、発酵の温度を28~32℃に限定し、シェーカーにおいて培養し、36~72時間発酵させ、発酵終了後、菌体を濾過し、発酵液を回収してセリシン発酵液を得る。
【0016】
ステップ3)前記セリシン発酵液にアルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼを加えて酵素加水分解を行い、酵素加水分解終了後、セリシン酵素加水分解液を得る。
セリシン発酵液にアルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼを加えて酵素加水分解を行うことにより、セリシンの中のペプチド結合を切断させて、短鎖ペプチドを得て、酵素加水分解プロセスでは、1グラムの前記無蛹繭あたり、前記アルカリプロテアーゼの酵素活性は、3000~6000Uであり、前記中性プロテアーゼの酵素活性は、500~1500Uであり、酵素加水分解の温度を45~55℃に限定し、時間は、4~6時間であり、酵素加水分解終了後にセリシン酵素加水分解液を得る。
【0017】
ステップ4)前記セリシン酵素加水分解液に活性炭を加えて吸着脱色処理を行い、処理終了後に濾液を回収し、前記濾液を乾燥して前記セリシンペプチドを得る。
酵素加水分解終了後、セリシン酵素加水分解液の温度を85~95℃に上げ、15~25分間の保温処理で酵素を失活させ、酵素の失活終了後、濾過して高分子タンパク質などの不溶物を除去し、具体的には、孔径が10KD~20KDのセラミック膜を使用してもよく、上澄みを回収し、上澄みに活性炭を加えて吸着脱色処理を行って、上澄みの中の色素を吸着し、吸着処理終了後、活性炭を除去し、濾液を回収し乾燥してセリシンペプチドを得て、乾燥はスプレードライヤにおいて行ってもよく、入口空気温度を120~140℃に、出口空気温度を80~100℃に限定する。
【0018】
本願の第3の態様は、上記のいずれかに記載のセリシンペプチドの、保湿製品における使用を提供する。
【0019】
本願によって提供されるセリシンペプチドは、機能性ペプチド断片としてのGGS、AS及びGSを明確に含有しており、且つペプチド断片GGSの含有量は0.80%以上であり、ペプチド断片ASの含有量は0.20%以上であり、ペプチド断片GSの含有量は0.50%以上であり、明らかな保湿効果を有することが試験より証明されている。
【発明の効果】
【0020】
本願を実施すると、少なくとも以下の利点が得られる。
1.本願によって提供されるセリシンペプチドは、機能性ペプチド断片としてのGGS、AS及びGSを明確に含有しており、且つペプチド断片GGSの含有量は0.80%以上であり、ペプチド断片ASの含有量は0.20%以上であり、ペプチド断片GSの含有量は0.50%以上であり、明らかな保湿効果を有する。
【0021】
2.本願によって提供されるセリシンペプチドの製造プロセスでは、酸、塩基を使用して処理する必要がなく、グリーンで環境面の配慮があるという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本願の実施例又は従来技術における技術的解決手段を一層明瞭に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明で使用すべき図面を簡単に紹介する。以下に説明される図面は本願の一部の実施例であることは自明であり、当業者にとって、創造的な作業をすることなく、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
【
図1】本願の一実施例によって提供されるセリシンペプチドの製造方法のフローチャートである。
【
図2】本願の実施例及び比較例1~4によって提供されるセリシンペプチドの保湿率の試験結果である。
【
図3a】GGS標準物質のクロマトグラフィー検出結果である。
【
図4a】AS標準物質のクロマトグラフィー検出結果である。
【
図5a】GS標準物質のクロマトグラフィー検出結果である。
【
図6a】本願の実施例によって提供されるセリシンペプチドの中のGGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図6b】本願の実施例によって提供されるセリシンペプチドの中のASのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図6c】本願の実施例によって提供されるセリシンペプチドの中のGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図7a】本願の比較例1によって提供されるセリシンペプチドの中のGGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図7b】本願の比較例1によって提供されるセリシンペプチドの中のASのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図7c】本願の比較例1によって提供されるセリシンペプチドの中のGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図8a】本願の比較例2によって提供されるセリシンペプチドの中のGGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図8b】本願の比較例2によって提供されるセリシンペプチドの中のASのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図8c】本願の比較例2によって提供されるセリシンペプチドの中のGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図9a】本願の比較例3によって提供されるセリシンペプチドの中のGGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図9b】本願の比較例3によって提供されるセリシンペプチドの中のASのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図9c】本願の比較例3によって提供されるセリシンペプチドの中のGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図10a】本願の比較例4によって提供されるセリシンペプチドの中のGGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図10b】本願の比較例4によって提供されるセリシンペプチドの中のASのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図10c】本願の比較例4によって提供されるセリシンペプチドの中のGSのクロマトグラフィー検出結果である。
【
図11】本願の実施例によって提供されるセリシンペプチド及び特徴的なペプチド断片の保湿率の試験結果である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願の目的、技術的解決手段及び利点を一層明瞭にするために、以下、本願の実施例を参照して、本願の実施例に係る技術的解決手段を明瞭、かつ完全に説明する。説明される実施例は全ての実施例ではなく、本願の実施例の一部であることは自明である。当業者は、本願の実施例に基づいて創造的な作業をせずに得る他の全ての実施例は、いずれも本願の請求範囲に属する。
【0024】
以下の実施例及び比較例で使用する無蛹繭は購入するものであり、トルラ酵母(Candidautilis)は中国産業微生物菌種寄託管理センター(CICC)より購入し、菌株の寄託番号はCICC31170であり、アルカリプロテアーゼはsigma-Aldrich社より購入し、中性プロテアーゼは広西南寧▲ボウ▼博生物工程有限公司より購入し、活性炭は広東華一活性炭股▲フン▼有限公司より購入し、水酸化ナトリウムは西隴化工股▲フン▼有限公司より購入する。
【0025】
(実施例)
本実施例によって提供されるセリシンペプチドの製造方法は、ステップ1~ステップ4を含む。
ステップ1において、100gの無蛹繭を秤量し、破砕機に入れて破砕し純水で洗浄して、表面のホコリ及び不純物を除去し、洗浄用水を除去した後、質量比1:20で純水と混合し、121℃で30分間保圧処理し、処理終了後、不溶物を除去して上澄みを回収する。
ロータリーエバポレーターを用いて上澄みを濃縮し、温度を80℃に、真空度を-0.1MPaに限定し、溶液中の水を半分蒸発した後、残りの溶液を取り出して、残りの溶液を121℃で15分間滅菌して、セリシン溶液を得る。
【0026】
ステップ2において、セリシン溶液の温度を28~32℃に限定し、活性化後で菌数が108であるトルラ酵母(106/g無蛹繭に相当する)を加え、シェーカーにおいて200rpmで48時間持続的に発酵させ、発酵終了後にセリシン発酵液を得る。
【0027】
ステップ3において、NaOH溶液を使用してセリシン発酵液のpHを9.0に調整し、続いてまたアルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼを加え、且つ1グラムの無蛹繭あたり、加えたアルカリプロテアーゼの酵素活性は5000Uであり、加えた中性プロテアーゼの酵素活性は1000Uであり、50℃で6時間酵素加水分解し、酵素加水分解終了後、セリシン酵素加水分解液を得る。
【0028】
ステップ4において、セリシン酵素加水分解液の温度を95℃に上げ、15分間の保温でプロテアーゼを失活させ、孔径が10KDのセラミック膜を用いてセリシン酵素加水分解液を濾過し、上澄みを回収して濃縮し、具体的には、ロータリーエバポレーターを用いてもよく、温度を80℃に、真空度を-0.1MPaに設定し、濾液中の水を920mL回転蒸発する。
【0029】
残りの原料液を取り出して70℃に上げ、4gの活性炭を加えて、70℃で1時間撹拌して、吸着脱色処理を行い、処理終了後、活性炭を除去し、上澄みを回収し、
上澄みをスプレードライヤ(BH-100圧力スプレードライヤ、江蘇博鴻)に送って噴霧乾燥を行い、入口空気温度を140℃に、出口空気温度を90℃に限定して、セリシンペプチドを得る。
【0030】
(比較例1)
本比較例によって提供される方法は実施例を参照することができ、相違点は、ステップ3で、酵素加水分解の時間は4時間であることであり、具体的には、NaOH溶液を使用してセリシン発酵液のpHを9.0に調整すると同時に、アルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼを加えて、50℃で4時間酵素加水分解し、酵素加水分解終了後にセリシン酵素加水分解液を得る。
【0031】
(比較例2)
本比較例によって提供される方法は実施例を参照することができ、相違点は、ステップ3で、アルカリプロテアーゼだけを使用して酵素加水分解を行うことであり、具体的には、NaOH溶液を使用してセリシン発酵液のpHを9.0に調整し、アルカリプロテアーゼを加えて、50℃で6時間酵素加水分解し、酵素加水分解終了後にセリシン酵素加水分解液を得る。
【0032】
(比較例3)
本比較例によって提供される方法は実施例を参照することができ、相違点は、ステップ3で、アルカリプロテアーゼだけを使用して酵素加水分解を行うことであり、具体的には、NaOH溶液を使用してセリシン発酵液のpHを9.0に調整し、アルカリプロテアーゼを加えて、50℃で4時間酵素加水分解し、酵素加水分解終了後にセリシン酵素加水分解液を得る。
【0033】
(比較例4)
本比較例によって提供される方法は実施例を参照することができ、相違点は、ステップ3で、中性プロテアーゼだけを使用して酵素加水分解を行うことであり、具体的には、NaOH溶液を使用してセリシン発酵液のpHを9.0に調整し、中性プロテアーゼを加えて、50℃で4時間酵素加水分解し、酵素加水分解終了後にセリシン酵素加水分解液を得る。
【0034】
(1)実施例及び比較例1~4によって提供されるセリシンペプチドに対し物理的及び化学的指標を検出し、検出方法は次のとおりである。検出結果は表1を参照する。
1.水分及び灰分の検出:国家標準法GB5009.3-2010を採用して水分の含有量を測定し、国家標準法GB5009.4-2016を採用して灰分の含有量を測定する。
【0035】
2.タンパク質、ペプチド含有量、遊離アミノ酸の検出:国家標準法GB5009.5-2010を採用してタンパク質(乾燥基準)の含有量を測定し、国家標準法GB22729-2008を参照して酸可溶性タンパク質の含有量、遊離アミノ酸の含有量及びペプチドの含有量を測定する。
【0036】
3.分子量の異なる成分の分布検出:アミノ酢酸-アミノ酢酸-アミノ酢酸(分子量189)、アミノ酢酸-アミノ酢酸-チロシン-アルギニン(分子量451)、サブチラーゼ(分子量1450)、アプロチニン(分子量6500)、シトクロムC(分子量12500)の5種類のペプチド標準物質をそれぞれ0.1%(M/V)の溶液として調製し、孔径0.2μmのポリテトラフルオロエチレンフィルター膜で濾過した後、高速液体クロマトグラフィー(LC-20AD型高速液体クロマトグラフィー、日本島津会社)に注入して分析し、移動相は、V(アセトニトリル):V(水):V(トリフルオロ酢酸)=45:55:0.1であり、注入量は、10μLであり、流速は、0.5mL/分であり、検出波長は、220nmであり、カラム温度は、30℃であり、紫外線検出器を用いて検出し、GPCソフトウェアを用いてデータを処理する。サンプルのクロマトグラフィーデータを検量線方程式に代入して計算し、サンプルのペプチド分子量及びその分布範囲を得ることができる。ピーク面積正規化法を用いて分子量範囲の異なる成分の相対パーセンテージを算出できる。
【0037】
【0038】
表1から分かるように、実施例によって提供されるセリシンペプチドのペプチドの含有量は高く、相対分子量が1000以下の成分の割合が低く、また、既存のシルクフィブロインペプチド又はシルクプロテインペプチド製品よりも遊離アミノ酸の含有量が低いため、人体で吸収しやすい。
【0039】
(2)実施例及び比較例1~4によって提供されるセリシンペプチドの保湿特性を検出し、検出方法は次のとおりである。
硫酸アンモニウム(NH
4)
2SO
4(分析グレード、上海試薬一厂)を水に溶解して飽和硫酸アンモニウム(NH
4)
2SO
4水溶液を調製し、空のデシケーターの中に置いて相対湿度(R.H.)81%の環境をシミュレートする。被験サンプルを質量濃度2%の水溶液として調製し、純水、2%のセリン、2%のグリセリン、5%のグリセリン、0.5%のHAを対照群とし、それぞれ秤量してW
0と記し、200μLを吸い上げて3Mテープを貼付した時計皿に加え、それぞれ、4時間、8時間の後に質量を秤量して、W
nと記し、算式:保湿率(%)=(W
n-W
0)÷W
0×100%より保湿率を算出し、試験結果は、平均値±標準偏差で表され、テューキー法(Tukey’s Method)を採用してデータを分析し、p<0.05は有意差があることを表す。多重比較のアルファベット付け法を採用し、同じアルファベットを付けるものは有意差がなく、異なるアルファベットを付けるものは有意差があり、試験結果について
図2を参照する。
【0040】
図2に示されるとおり、相対湿度(R.H.)81%の環境で、4時間と8時間静置し、純水を陰性対照とすると、実施例によって提供されるセリシンペプチドの保湿率は、純水、比較例1~4といずれも有意差があり、且つ実施例のセリシンペプチドの保湿率は同じ濃度のグリセリンよりも高いが、同等な濃度のセリン、2%及び5%のグリセリン、0.5%のHAと有意差がなく、このことは、実施例によって提供されるセリシンペプチドは2%のセリン溶液、2%のグリセリン、5%のグリセリン及び5%のHAと同等な保湿効果を有することを示している。
【0041】
(3)実施例及び比較例1~4によって提供されるセリシンペプチドの特徴的な構造を同定し、同定方法は次のとおりである。
GGS、AS及びGS標準物質の粉末をそれぞれ正確に20.0mg秤量し(いずれも蘇州強耀生物科技有限公司より購入し、純度は全て98%以上である)、水を加えて溶解し、ボルテックス混合して均一とし、100mLに定容して、200μg/mLの標準原液を得る。前記標準原液をそれぞれ500μL取り出し、10mLに定容して、10μg/mLの混合標準中間作業溶液を得る。前記混合標準中間作業溶液を純水で段階的に希釈して1.95、3.91、7.81、15.63、31.25、62.5、125、250及び500ng/mLのシリーズ標準作業溶液を得る。
【0042】
純水を用いてペプチドサンプルを20.0mg/mLとして調製し、純水で103倍希釈して、被験物を得る。
【0043】
超高速液体クロマトグラフィーNexeraX2とトリプル四重極質量分析計を併用するシステム(島津、日本)を用いて試験し、当該システムは、具体的には、LC-30AD×2輸液ポンプと、SIL-30ACオートサンプラーと、CTO-20ACカラムサーモスタットと、CBM-20Aシステムコントローラと、LCMS-8060トリプル四重極質量分析計と、LabSolutions Ver.5.91クロマトグラフィーワークステーションとを含む。XS205DU分析天びん(MettlerToledo、米国)、QL-901ボルテックスミキサー(其林貝爾儀器製造有限公司、中国)。
【0044】
液体クロマトグラフィーの条件:クロマトグラフィーカラム:InertsilODS-3(5μm、2.1×250mm)、移動相:A 0.1%ギ酸水溶液、B 0.1%ギ酸アセトニトリル溶液、勾配溶出プログラム:0~15分 B0~50%、15~20分 B50~100%、20~25分 B100%、25.1~35分 B0%、流速:0.2mL/分、注入量:5μL、カラム温度:40℃。
【0045】
質量分析の条件:イオン化モード:ESI、陽イオンモード、イオン噴霧電圧:+4.5kV、霧化ガス流速:窒素3.0L/分、加熱ガス流速:窒素10L/分、乾燥ガス流速:窒素10L/分、DL温度:250℃、加熱モジュール温度:400℃、イオン源温度:300℃、スキャンモード:多重反応モニタリング(MRM)、保持時間:100ミリ秒、遅延時間:3ミリ秒。MRMパラメータは、表2を参照する。
【0046】
【0047】
図3a~
図5bは、それぞれ、GGS、AS及びGS標準物質のクロマトグラフィー検出結果及び標準曲線であり、
図6a~
図10cは、それぞれ、実施例及び比較例1~4によって提供されるセリシンペプチドの中の各特徴的なペプチド断片のクロマトグラフィー検出結果であり、
図3a~
図10cから分かるように、実施例及び比較例1~3はいずれも3種類の特徴的なペプチド断片を含有しているが、比較例4はわずかな特徴的なペプチド断片GGS及びGSだけを含有しており、標準曲線から各群のセリシンペプチドの中の特徴的な構造の含有量を計算し、計算結果は、表3を参照する。
【0048】
【0049】
表3から分かるように、比較例1~4と比べて、実施例によって提供されるセリシンペプチドは3種類の特徴的なペプチド断片GGS、AS及びGSを同時に備え、且つ含有量は比較例1~4より明らかに優れることから、実施例によって提供される製造方法は、シルクプロテインを効果的に酵素加水分解することができ、3種類の特徴的なペプチド断片GGS、AS及びGSを効果的に得ることができるということが示される。
【0050】
(4)実施例及び比較例1~4によって提供されるセリシンペプチドの特徴的な構造の機能を評価し、評価方法は次のとおりである。
GGS、AS、GSの3種類の特徴的なペプチド断片の標準物質及び実施例によって提供されるセリシンペプチドを0.4%の水溶液として調製し、(2)から提供される保湿機能の評価方法で保湿率試験を実施し、試験結果は、
図11に示すとおりである。
【0051】
図11に示されるとおり、純水を陰性対照とすると、実施例によって提供されるセリシンペプチドは一定の保湿機能を有しており、且つ、セリシンペプチドとペプチド断片GGS、AS、GSは4時間と8時間の静置後の保湿率の変化傾向が一致することから、本実施例によって提供される製造方法は、シルクプロテインの中の3種類のペプチド断片GGS、AS、GSを良く保持しているため、相応の保湿機能を有することが示される。
【0052】
なお、上記の各実施例は本願の技術的解決手段を説明するものに過ぎず、限定するものではなく、前記各実施例を参照して本願を詳細に説明しているが、当業者に自明なように、依然として前記各実施例に記載されている技術的解決手段を補正し、又はその一部若しくは全ての技術的特徴について同等な置換を行うことができ、これらの補正又は置換により、その対象となる技術的解決手段の趣旨が本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱することはない。
【0053】
本願は、2022年8月25日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202211022217.3で、出願の名称が「保湿機能を持つセリシンペプチド及びその製造方法並びに使用」である中国特許出願の優先権を主張し、それは全体として参照により本願に組み込まれる。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
超高速液体クロマトグラフィーNexeraX2とトリプル四重極質量分析計を併用するシステム(島津、日本)を用いて試験し、当該システムは、具体的には、LC-30AD×2輸液ポンプと、SIL-30ACオートサンプラーと、CTO-20ACカラムサーモスタットと、CBM-20Aシステムコントローラと、LCMS-8060トリプル四重極質量分析計と、LabSolutions Ver.5.91クロマトグラフィーワークステーションとを含む。XS205DU分析天びん(MettlerToledo、米国)、QL-901ボルテックスミキサー(其林貝爾儀器製造有限公司、中国)をさらに含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保湿機能を持つセリシンペプチドであって、前記セリシンペプチドの組成には、少なくともペプチド断片GGS、ペプチド断片AS及びペプチド断片GSが含まれており、
前記セリシンペプチドの質量を基準にすると、前記ペプチド断片GGSの含有量は0.80%以上であり、前記ペプチド断片ASの含有量は0.20%以上であり、前記ペプチド断片GSの含有量は0.50%以上である、セリシンペプチド。
【請求項2】
前記セリシンペプチドのタンパク質の含有量は85%以上であり、遊離アミノ酸の含有量は5%以下であり、酸可溶性タンパク質の含有量は80%以上であり、相対分子量が1000以下の成分の含有量は85%以上である、請求項1に記載のセリシンペプチド。
【請求項3】
前記セリシンペプチドは、無蛹繭(蛹の入っていない繭、以下、無蛹繭という)を原料として、セリシン溶出、発酵、酵素加水分解、吸着脱色、乾燥処理をこの順に経て得られるものであり、
前記発酵では、トルラ酵母を使用し、
前記酵素加水分解は、アルカリプロテアーゼ、中性プロテアーゼを使用して酵素加水分解を行うことを含む、請求項1
に記載のセリシンペプチド。
【請求項4】
1)無蛹繭からセリシンを溶出して、セリシン溶液を得るステップと、
2)トルラ酵母を使用して前記セリシン溶液を発酵させ、発酵終了後、セリシン発酵液を得るステップと、
3)前記セリシン発酵液にアルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼを加えて酵素加水分解を行い、酵素加水分解終了後、セリシン酵素加水分解液を得るステップと、
4)前記セリシン酵素加水分解液に活性炭を加えて吸着脱色処理を行い、処理終了後に濾液を回収し、前記濾液を乾燥して前記セリシンペプチドを得るステップとを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のセリシンペプチドの製造方法。
【請求項5】
ステップ1)は、具体的には、質量比1:10~30で無蛹繭と純水を混合し、110~125℃で10~90分間処理することにより、前記無蛹繭からセリシンを溶出して、前記セリシン溶液を得ることを含む、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
1グラムの前記無蛹繭あたり、前記トルラ酵母のコロニー数は、10
5~10
7個である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記発酵の温度は、28~32℃であり、時間は、36~72時間である、請求項4
に記載の製造方法。
【請求項8】
1グラムの前記無蛹繭あたり、前記アルカリプロテアーゼの酵素活性は、3000~6000Uであり、前記中性プロテアーゼの酵素活性は、500~1500Uである、請求項4に記載の製造方法。
【請求項9】
前記酵素加水分解の温度は、45~55℃であり、前記酵素加水分解の時間は、4~6時間である請求項4
に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1~3のいずれか1項に記載のセリシンペプチドの、保湿製品における使用。
【国際調査報告】