(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-13
(54)【発明の名称】活性化鉄酸塩溶液及びその方法
(51)【国際特許分類】
A23L 3/358 20060101AFI20240906BHJP
A01N 59/16 20060101ALI20240906BHJP
A01N 25/02 20060101ALI20240906BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20240906BHJP
A01P 1/00 20060101ALI20240906BHJP
A23B 7/157 20060101ALI20240906BHJP
A23B 4/027 20060101ALI20240906BHJP
A23B 5/18 20060101ALI20240906BHJP
A23B 4/12 20060101ALI20240906BHJP
A01N 33/12 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
A23L3/358
A01N59/16 Z
A01N25/02
A01P3/00
A01P1/00
A23B7/157
A23B4/027
A23B5/18
A23B4/12 Z
A01N33/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529449
(86)(22)【出願日】2022-07-21
(85)【翻訳文提出日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 US2022073993
(87)【国際公開番号】W WO2023004380
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502334319
【氏名又は名称】ザ テキサス エーアンドエム ユニヴァーシティ システム
(71)【出願人】
【識別番号】515259753
【氏名又は名称】デパートメント オブ ベテランズ アフェアーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴィレンダー・シャーマ
(72)【発明者】
【氏名】チェタン・ジナダーサ
【テーマコード(参考)】
4B021
4B169
4H011
【Fターム(参考)】
4B021LA41
4B021LW02
4B021LW03
4B021LW04
4B021MC01
4B021MK01
4B021MK08
4B021MK11
4B021MP02
4B021MP03
4B169HA01
4B169HA09
4B169HA11
4B169KA01
4B169KB01
4B169KB02
4B169KB03
4B169KC17
4H011AA01
4H011AA04
4H011BA06
4H011BB04
4H011BB18
4H011DA13
4H011DD03
4H011DE15
(57)【要約】
本開示は、産物を処理する方法であって、前記産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含む、方法を提供する。本開示によれば、記載された方法は、産物の貯蔵寿命を延長し、産物を殺菌し、及び/又は産物を除染することができる。有利なことに、本開示の方法は、産物の食品供給を改善し、病気の発生を防止するために、農地、加工施設、及び食料雑貨店やスーパーマーケット等の店舗を含む多くの環境で使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
産物を処理する方法であって、前記産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含む、方法。
【請求項2】
前記産物の貯蔵寿命を延長する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記産物を殺菌する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記産物を除染する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記産物が食品である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記産物が肉である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記産物が魚介類である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記産物が家禽である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記産物が卵である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記産物が果物である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記果物がベリーである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記産物が野菜である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記野菜がホウレンソウである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記野菜がレタスである、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記野菜がスプラウトである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記産物が生の産物である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記処理する方法が圃場で実施される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記処理する方法が加工施設で実施される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記処理する方法が漁場で実施される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記処理する方法が店舗で実施される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記店舗が食料雑貨店である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記店舗がスーパーマーケットである、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記鉄酸塩溶液が、前記産物から1つ又は複数の農薬を除去する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記鉄酸塩溶液が、前記産物から1つ又は複数の化学物質を除去する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記鉄酸塩溶液が、前記産物から1つ又は複数の農薬を除去する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記鉄酸塩溶液が、前記産物の表面から1つ又は複数の微生物を減少させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記微生物が細菌である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記細菌がリステリア属菌である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記細菌がリステリア・モノサイトゲネスである、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記細菌がエシェリヒア属菌である、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記細菌が大腸菌である、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記細菌がサルモネラ属菌である、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記微生物が真菌であるか、又は前記微生物がウイルスであるか、又は前記微生物が芽胞である、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記鉄酸塩溶液が、前記産物の内部に存在する1つ又は複数の微生物を減少させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記微生物が細菌である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記細菌がリステリア属菌である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記細菌がリステリア・モノサイトゲネスである、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記細菌がエシェリヒア属菌である、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記細菌が大腸菌である、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記細菌がサルモネラ属菌である、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記微生物が真菌であるか、又は前記微生物がウイルスであるか、又は前記微生物が芽胞である、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記処理する方法が液体処理である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記液体処理が、噴霧、ドレンチング、ディッピング、灌注、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記処理する方法が、前記産物を殺菌剤と接触させることを更に含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記殺菌剤が漂白剤を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記殺菌剤が第4級アンモニウム化合物を含む、請求項44に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月22日に出願された米国仮出願第63/224,550号の35USC§119(e)に基づく利益を主張し、その開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
食中毒は、食品を購入するすべての人にとって問題である。近年、細菌、真菌、及び原生動物に汚染された果物及び野菜に関連する発生の報道が、より一般的になってきた。更に、大腸菌(E. coli)に汚染された産物は、下痢性疾患等の病気や、死にすら関連してきた。増加する人口に食料を供給するためには、食料供給を保護するための措置を講じることが不可欠である。
【0003】
通常、産物の微生物汚染は、農地で起こるか、包装前や包装中に産物を洗浄するために使用される不潔な水によって起こる。更に、産物が生食される場合(ホウレンソウ、レタス、トマト等)、一般に消費前に家庭で再度洗浄されることはない。ジアルジア(Giardia)やサイクロスポラ(Cyclospora)に汚染された、輸入されたラズベリーやイチゴでも同様の病気が報告されている。したがって、産物を圃場や包装の段階で適切に殺菌又は除染することは、さらなる病気の発生を防ぐ上で極めて重要である。
【0004】
更に、産物汚染のもう1つの潜在的な原因は購入場所にある。例えば、スーパーマーケットの産物は通常、棚に並べられた後、鮮度を保つために水を噴霧される。その結果、産物が汚染される可能性が更に高くなり、これに対処しなければならない。新型コロナウイルス感染症(SARS-CoV-2)のパンデミックは、この問題を浮き彫りにしており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延を防ぐために店舗で産物を頻繁に洗浄することがより一般的になっている。
【0005】
産物の除染にはいくつかの製品を使用することができるが、これらの製品の大半は化学物質ベースであり、これらの化学物質を使用すると産物に有害な影響を及ぼす可能性がある。その結果、産物の貯蔵寿命が短くなり、食品廃棄物の増加、収入と生産性の損失につながる可能性がある。更に、これらの化学物質を使用すると、農家にとって有機製品の権利を失う場合があり、これは望ましくない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2021/0030008号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
殺菌し、貯蔵寿命を低下させない製品、更に殺菌し、貯蔵寿命を向上させ、並びに環境に優しく持続可能な実践を備えた農薬として機能することができる製品が必要とされている。
【0008】
したがって、産物の貯蔵寿命及び鮮度を向上させるために、産物の殺菌及び/又は除染を提供する新規な組成物及び方法が必要である。このような組成物及び方法は、農薬及び化学物質を除去し、並びに産物上又は産物中の微生物の存在を減少させることができる可能性がある。次に、これらの新たなメカニズムは、食品供給に対して、より環境に優しく、より持続可能な実践を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本開示は、産物の殺菌及び/又は除染のために鉄酸塩溶液を利用する方法を提供する。このような方法を適用することにより、産物の貯蔵寿命を延長することができ、その結果、食料安全性のための産物の持続可能性を高めることができる。
【0010】
本開示の組成物及び方法は、現在の最先端技術と比較して利点を提供する。第1に、鉄酸塩の不活性、高い塩基性、及び安定性の問題のために、商業的使用のために鉄酸塩の殺菌特性を活性化するメカニズムは現在存在しない。本開示の方法は、産物の殺菌及び/又は除染の能力を有する活性化鉄酸塩溶液を提供する。第2に、本開示の方法に利用される活性化鉄酸塩溶液は、製造するための設備を必要とせず、したがって、安価かつ短期間で製造することができる。第3に、本開示の方法は、産物の機械的洗浄とは無関係な活性化鉄酸塩溶液による中和を介して、産物から有害な農薬及び化学物質を除去することができる。第4に、本開示の方法は、漂白剤を含む他の殺菌剤と組み合わせて活性化鉄酸塩溶液の適用を利用して、有効性を高めることができる。第5に、本開示の方法は、農地、加工施設、及び食料雑貨店やスーパーマーケット等の店舗を含む多くの環境で使用することができる。
【0011】
本開示の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本発明の趣旨及び範囲内での様々な変更及び修正が、この詳細な説明から当業者に明らかになるので、詳細な説明及び具体的な例は、本発明の具体的な実施形態を示しながら、例示のためにのみ与えられていることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】大腸菌で汚染されてから24時間観察した、未処理のホウレンソウで観察された大量の細菌増殖を示す図である。
【
図2】普通の水道水で処理し、大腸菌で汚染された後24時間観察したホウレンソウで観察されたいくらかの細菌増殖を示す図である。
【
図3】活性化鉄酸塩溶液で処理し、大腸菌で汚染された後24時間観察したホウレンソウで観察された細菌増殖の大幅な除去を示す図である。
【
図4】活性化鉄酸塩溶液で処理したホウレンソウ(左側)と、普通の水道水で処理したホウレンソウ(右側)の比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の様々な実施形態を、本明細書では以下のように説明する。例示的な態様では、産物を処理する方法が提供される。この方法は、産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含む。別の例示的な態様では、産物の貯蔵寿命を延長する方法が提供される。本方法は、産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含み、接触させることにより産物の貯蔵寿命が延長される。更に別の例示的な態様では、産物を殺菌する方法が提供される。この方法は、産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含み、接触させることにより産物が殺菌される。別の例示的な態様では、産物を除染する方法が提供される。この方法は、産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含み、接触させることにより産物が除染される。
【0014】
本明細書に記載される方法に従って使用できる鉄酸塩溶液には、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2021/0030008号明細書に記載される様々な活性化鉄酸塩水溶液が含まれる。更に、本開示の鉄酸塩溶液を形成するための手段は、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2021/0030008号明細書に記載されている。
【0015】
例えば、活性化鉄酸塩溶液は、(a)水;(b)アルカリ金属の陽イオン、アルカリ土類金属の陽イオン、アンモニウムイオン、及びそれらの組み合わせから選択される1つ又は複数の陽イオン;(c)1つ又は複数の活性化剤;及び(d)鉄酸塩を含むことができる。
【0016】
本明細書で使用される場合、「鉄酸塩」は、FeVIO4
2-、「Fe(VI)O4
2-」、及び「鉄酸塩(VI)」も互換的に指し、化学式[FeO4]2-を有する+6酸化状態のテトラオキシ鉄、又は酸化状態6の鉄のオキシ化合物を含む材料を指す。
【0017】
特定の実施形態では、活性化鉄酸塩溶液は、約0.001重量%~約1.0重量%の鉄酸塩濃度を有する。本明細書で使用される場合、用語「約」は、記載された値の±5%を指す。特定の実施形態では、活性化鉄酸塩溶液は、約5.0重量%のFeVIO4
2-又は鉄酸塩の濃度を有する。
【0018】
特定の実施形態では、水は、非蒸留水、非脱イオン水、水道水、蒸留水、脱イオン水、又はDDI水である。本明細書に開示される活性化鉄酸塩溶液を調製するために、飲料水又は非飲料水を使用することができる。通常の水道水、例えば、蒸留又は脱イオンされていない水は、本明細書で提供される活性化鉄酸塩溶液の調製に使用することができ、活性化鉄酸塩溶液の調製のコストを低減する。或いは、1つ又は複数の作用物質と1つ又は複数の陰イオンを添加した蒸留水又は脱イオン水を使用することもできる。
【0019】
場合によっては、1つ又は複数の活性化剤は陰イオンを含む。本明細書で提供される活性化鉄酸塩溶液に含めるのに適した陰イオンは、炭酸イオン、硫酸イオン、及びそれらの組み合わせを含む。陽イオンは、アルカリ金属の陽イオン、アルカリ土類金属の陽イオン、アンモニウムイオン、及びそれらの組み合わせを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の陽イオンの濃度は、約0.0001M~約0.025Mである。特定の実施形態では、1つ又は複数の陰イオンの濃度は、約0.0001M~約1.0Mである。
【0021】
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の活性化剤は、カルボン酸等の有機酸である。適切なカルボン酸は、酢酸、ギ酸、クエン酸、アスコルビン酸、過酢酸及びそれらの組み合わせから選択される。
【0022】
いくつかの実施形態では、活性化剤は、炭酸塩、重炭酸塩、チオ硫酸塩、又は亜硫酸塩、過酸化水素である。いくつかの実施形態では、鉄酸塩の活性化剤は、炭酸塩である。適切な炭酸塩は、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、及び重炭酸カルシウムから選択されるが、これらに限定されない。他の実施形態では、活性化剤はチオ硫酸塩である。
【0023】
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の活性化剤、例えば炭酸塩の濃度は、約0.0001ミリモル~約2.0ミリモルである。特定の実施形態では、1つ又は複数の陰イオンの濃度は、約0.0001ミリモル~約2.0ミリモルである。
【0024】
驚くべきことに、本明細書で提供される活性化鉄酸塩溶液は、約8.0~約10.5のpHを有し、このpH範囲内で安定であるため、一般的な殺菌目的に適している。いくつかの実施形態では、溶液は、次亜塩素酸ナトリウム、クロラミン、第4級アルキルアミン、及びそれらの組み合わせから選択される殺菌剤を更に含むことができる。例えば、殺菌剤は、約0.001重量%~約1.0重量%の濃度で活性化鉄酸塩溶液中に存在する次亜塩素酸ナトリウムとすることができる。更に、本明細書で提供される活性化鉄酸塩溶液は、1つ又は複数の界面活性剤を更に含むことができる。
【0025】
いかなる理論にも束縛されるものではないが、本開示の鉄酸塩溶液(例えば、活性化鉄酸塩溶液)は、他の鉄酸塩溶液と比較して、より低い塩基性(又は中性に近いpH)を有すると考えられる。更に、本開示の鉄酸塩溶液は、あるとしても表面腐食性がより低いことを示す。本開示の鉄酸塩溶液は、溶液中で安定化された鉄酸塩分子、並びに殺菌、酸化、及び凝固の多峰性機能を果たす活性を有する。これらは、開示される鉄酸塩溶液の利点であり、本明細書に記載される溶液の予期せぬ特性を提供する。
【0026】
開示された方法のいずれにおいても、本方法は産物の貯蔵寿命を延長することができる。開示された方法のいずれにおいても、本方法は産物を殺菌することができる。開示される方法のいずれにおいても、本方法は、産物を除染することができる。
【0027】
一実施形態では、産物は食品である。一実施形態では、産物は肉である。一実施形態では、肉は牛肉である。一実施形態では、肉は豚肉である。一実施形態では、肉は羊肉である。一実施形態では、肉は魚肉である。一実施形態では、肉は貝類である。一実施形態では、肉はバイソンのものである。一実施形態では、肉は鶏のものである。一実施形態では、肉はシカのものである。一実施形態では、肉はヤギのものである。一実施形態では、肉はシチメンチョウのものである。一実施形態では、肉は軟体動物のものである。一実施形態では、肉は乾燥処理した肉製品である。一実施形態では、産物は魚介類である。一実施形態では、産物は家禽である。一実施形態では、産物は卵である。
【0028】
一実施形態では、産物は果物である。一実施形態では、果物はベリーである。一実施形態では、ベリーはイチゴである。一実施形態では、ベリーはブルーベリーである。一実施形態では、ベリーはラズベリーである。一実施形態では、ベリーはブラックベリーである。一実施形態では、ベリーはクランベリーである。一実施形態では、ベリーはスグリである。
【0029】
一実施形態では、果物はリンゴである。一実施形態では、果物はアボカドである。一実施形態では、果物はバナナである。一実施形態では、果物はゴレンシである。一実施形態では、果物はチェリーである。一実施形態では、果物はオレンジである。一実施形態では、果物はレモンである。一実施形態では、果物はライムである。一実施形態では、果物はマンダリンである。一実施形態では、果物はグレープフルーツである。一実施形態では、果物はココナッツである。一実施形態では、果物はイチジクである。一実施形態では、果物はブドウである。一実施形態では、果物はグアバである。一実施形態では、果物はキウイフルーツである。一実施形態では、果物はマンゴーである。一実施形態では、果物はネクタリンである。一実施形態では、果物はカンタロープである。一実施形態では、果物はマスクメロンである。一実施形態では、果物はスイカである。一実施形態では、果物はオリーブである。一実施形態では、果物はパパイヤである。一実施形態では、果物はパッションフルーツである。一実施形態では、果物は桃である。一実施形態では、果物はナシである。一実施形態では、果物は柿である。一実施形態では、果物はパイナップルである。一実施形態では、果物はプラムである。一実施形態では、果物はザクロである。
【0030】
一実施形態では、産物は野菜である。一実施形態では、野菜はホウレンソウである。一実施形態では、野菜はレタスである。一実施形態では、野菜はスプラウトである。一実施形態では、野菜はアスパラガスである。一実施形態では、野菜はビートである。一実施形態では、野菜は豆である。一実施形態では、野菜はブロッコリーである。一実施形態では、野菜はキャベツである。一実施形態では、野菜はニンジンである。一実施形態では、野菜はキャッサバである。一実施形態では、野菜はカリフラワーである。一実施形態では、野菜はセロリである。一実施形態では、野菜はキュウリである。一実施形態では、野菜はナスである。一実施形態では、野菜はニンニクである。一実施形態では、野菜はガーキンである。一実施形態では、野菜はケールである。一実施形態では、野菜はネギである。一実施形態では、野菜はレンズ豆である。一実施形態では、野菜はキノコである。一実施形態では、野菜はタマネギである。一実施形態では、野菜はエンドウ豆である。一実施形態では、野菜はピーマンである。一実施形態では、野菜はジャガイモである。一実施形態では、野菜はカボチャ(pumpkin)である。一実施形態では、野菜はサツマイモである。一実施形態では、野菜はスナップビーンである。一実施形態では、野菜はカボチャ(squash)である。一実施形態では、野菜はカブである。
【0031】
一実施形態では、産物は生の産物である。本明細書で使用される場合、用語「生の産物」は、産物を調理せずに食べることが一般的に可能な産物を指す。
【0032】
一実施形態では、処理する方法は、圃場で実施される。一実施形態では、処理する方法は、加工施設で実施される。一実施形態では、加工施設は、植物加工施設又は植物部分加工施設である。一実施形態では、加工施設は肉加工施設である。一実施形態では、加工施設は魚介類加工施設である。一実施形態では、加工施設は家禽加工施設である。一実施形態では、加工施設は卵加工施設である。一実施形態では、処理する方法は、漁場で実施される。
【0033】
一実施形態では、処理する方法は店舗で実施される。一実施形態では、店舗は食料雑貨店である。一実施形態では、店舗はスーパーマーケットである。
【0034】
一実施形態では、鉄酸塩溶液は、産物から1つ又は複数の農薬を除去する。一実施形態では、鉄酸塩溶液は、産物から1つ又は複数の化学物質を除去する。
【0035】
一実施形態では、鉄酸塩溶液は、産物の表面から1つ又は複数の微生物を減少させる。一実施形態では、微生物は細菌である。一実施形態では、細菌はグラム陽性細菌である。一実施形態では、細菌はグラム陰性細菌である。一実施形態では、細菌はリステリア属菌(Listeria spp.)である。一実施形態では、細菌はリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)である。一実施形態では、細菌は、エシェリヒア属菌(Escherichia spp.)である。一実施形態では、細菌は、大腸菌(Escherichia coli)である。一実施形態では、細菌は、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)である。一実施形態では、微生物は、真菌である。一実施形態では、微生物はウイルスである。一実施形態では、微生物は芽胞である。
【0036】
一実施形態では、鉄酸塩溶液は、産物の内部に存在する1つ又は複数の微生物を減少させる。一実施形態では、微生物は細菌である。一実施形態では、細菌はグラム陽性細菌である。一実施形態では、細菌はグラム陰性細菌である。一実施形態では、細菌はリステリア属菌である。一実施形態では、細菌はリステリア・モノサイトゲネスである。一実施形態では、細菌は、エシェリヒア属菌である。一実施形態では、細菌は、大腸菌である。一実施形態では、細菌は、サルモネラ属菌である。一実施形態では、微生物は、真菌である。一実施形態では、微生物はウイルスである。一実施形態では、微生物は芽胞である。
【0037】
一実施形態では、処理する方法は液体処理である。一実施形態では、液体処理は、噴霧、ドレンチング、ディッピング、灌注、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0038】
一実施形態では、処理する方法は、産物を殺菌剤と接触させることを更に含む。一実施形態では、殺菌剤は漂白剤を含む。一実施形態では、殺菌剤は、第4級アンモニウム化合物を含む。
【0039】
一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約1分~約120分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約1分~約120分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約1分~約30分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約30分~約60分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約60分~約90分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約90分~約120分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約1分~約5分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約1分~約10分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約10分~約20分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約20分~約30分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約30分~約40分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約40分~約50分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約50分~約60分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約60分~約70分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約70分~約80分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約80分~約90分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約90分~約100分の間である。一実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約100分~約110分の間である。ある実施形態では、産物と鉄酸塩溶液との接触は、約110分~約120分の間である。
【0040】
以下の番号付けされた実施形態が考えられ、非限定的なものである。
1.産物を処理する方法であって、前記産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含む、方法。
2.産物の貯蔵寿命を延長する方法であって、産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含み、接触させることにより産物の貯蔵寿命が延長される、方法。
3.産物を殺菌する方法であって、産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含み、接触させることにより産物が殺菌される、方法。
4.産物を除染する方法であって、産物を鉄酸塩溶液と接触させるステップを含み、接触させることにより産物が除染される、方法。
5.産物の貯蔵寿命を延長する、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
6.産物を殺菌する、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
7.産物を除染する、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
8.産物が食品である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
9.産物が肉である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
10.肉が牛肉である、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
11.肉が豚肉である、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
12.肉が羊肉である、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
13.肉が魚肉である、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
14.肉が貝類である、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
15.肉がバイソンのものである、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
16.肉が鶏のものである、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
17.肉がシカのものである、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
18.肉がヤギのものである、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
19.肉がシチメンチョウのものである、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
20.肉が軟体動物のものである、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
21.肉が乾燥処理した肉製品である、条項9、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
22.産物が魚介類である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
23.産物が家禽である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
24.産物が卵である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
25.産物が果物である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
26.果物がベリーである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
27.ベリーがイチゴである、条項26、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
28.ベリーがブルーベリーである、条項26、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
29.ベリーがラズベリーである、条項26、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
30.ベリーがブラックベリーである、条項26、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
31.ベリーがクランベリーである、条項26、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
32.ベリーがスグリである、条項26、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
33.果物がリンゴである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
34.果物がアボカドである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
35.果物がバナナである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
36.果物がゴレンシである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
37.果物がチェリーである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
38.果物がオレンジである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
39.果物がレモンである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
40.果物がライムである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
41.果物がマンダリンである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
42.果物がグレープフルーツである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
43.果物がココナッツである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
44.果物がイチジクである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
45.果物がブドウである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
46.果物がグアバである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
47.果物がキウイフルーツである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
48.果物がマンゴーである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
49.果物がネクタリンである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
50.果物がカンタロープである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
51.果物がマスクメロンである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
52.果物がスイカである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
53.果物がオリーブである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
54.果物がパパイヤである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
55.果物がパッションフルーツである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
56.果物が桃である、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
57.果物がナシである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
58.果物が柿である、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
59.果物がパイナップルである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
60.果物がプラムである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
61.果物がザクロである、条項25、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
62.産物が野菜である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
63.野菜がホウレンソウである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
64.野菜がレタスである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
65.野菜がスプラウトである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
66.野菜がアスパラガスである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
67.野菜がビートである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
68.野菜が豆である、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
69.野菜がブロッコリーである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
70.野菜がキャベツである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
71.野菜がニンジンである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
72.野菜がキャッサバである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
73.野菜がカリフラワーである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
74.野菜がセロリである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
75.野菜がキュウリである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
76.野菜がナスである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
77.野菜がニンニクである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
78.野菜がガーキンである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
79.野菜がケールである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
80.野菜がネギである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
81.野菜がレンズ豆である、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
82.野菜がキノコである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
83.野菜がタマネギである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
84.野菜がエンドウ豆である、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
85.野菜がピーマンである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
86.野菜がジャガイモである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
87.野菜がカボチャ(pumpkin)である、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
88.野菜がサツマイモである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
89.野菜がスナップビーンである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
90.野菜がカボチャ(squash)である、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
91.野菜がカブである、条項62、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
92.産物が生の産物である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
93.処理する方法が圃場で実施される、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
94.処理する方法が加工施設で実施される、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
95.加工施設が植物加工施設又は植物部分加工施設である、条項94、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
96.加工施設が肉加工施設である、条項94、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
97.加工施設が魚介類加工施設である、条項94、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
98.加工施設が家禽加工施設である、条項94、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
99.加工施設が卵加工施設である、条項94、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
100.処理する方法が漁場で実施される、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
101.処理する方法が店舗で実施される、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
102.店舗が食料雑貨店である、条項101、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
103.店舗がスーパーマーケットである、条項101、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
104.鉄酸塩溶液が、産物から1つ又は複数の農薬を除去する、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
105.鉄酸塩溶液が、産物から1つ又は複数の化学物質を除去する、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
106.鉄酸塩溶液が、産物から1つ又は複数の農薬を除去する、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
107.鉄酸塩溶液が、産物の表面から1つ又は複数の微生物を減少させる、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
108.微生物が細菌である、条項107、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
109.細菌がグラム陽性細菌である、条項108、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
110.細菌がグラム陰性細菌である、条項108、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
111.細菌がリステリア属菌である、条項108、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
112.細菌がリステリア・モノサイトゲネスである、条項108、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
113.細菌がエシェリヒア属菌である、条項108、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
114.細菌が大腸菌である、条項108、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
115.細菌がサルモネラ属菌である、条項108、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
116.微生物が真菌である、条項107、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
117.微生物がウイルスである、条項107、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
118.微生物が芽胞である、条項107、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
119.鉄酸塩溶液が、産物の内部に存在する1つ又は複数の微生物を減少させる、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
120.微生物が細菌である、条項119、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
121.細菌がグラム陽性細菌である、条項120、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
122.細菌がグラム陰性細菌である、条項120、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
123.細菌がリステリア属菌である、条項120、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
124.細菌がリステリア・モノサイトゲネスである、条項120、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
125.細菌がエシェリヒア属菌である、条項120、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
126.細菌が大腸菌である、条項120、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
127.細菌がサルモネラ属菌である、条項120、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
128.微生物が真菌である、条項119、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
129.微生物がウイルスである、条項119、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
130.微生物が芽胞である、条項119、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
131.処理する方法が液体処理である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
132.液体処理が、噴霧、ドレンチング、ディッピング、灌注、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、条項131、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
133.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約1分~約120分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
134.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約1分~約120分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
135.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約1分~約30分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
136.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約30分~約60分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
137.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約60分~約90分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
138.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約90分~約120分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
139.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約1分~約5分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
140.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約1分~約10分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
141.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約10分~約20分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
142.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約20分~約30分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
143.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約30分~約40分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
144.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約40分~約50分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
145.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約50分~約60分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
146.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約60分~約70分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
147.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約70分~約80分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
148.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約80分~約90分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
149.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約90分~約100分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
150.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約100分~約110分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
151.産物と鉄酸塩溶液との接触が、約110分~約120分の間である、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
152.処理する方法が、産物を殺菌剤と接触させることを更に含む、条項1から4のいずれか、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
153.殺菌剤が漂白剤を含む、条項152、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
154.殺菌剤が第4級アンモニウム化合物を含む、条項152、任意の他の適切な条項、又は適切な条項の任意の組み合わせに記載の方法。
【0041】
特許請求の範囲における用語「又は」の使用は、代替物のみを指すように明示的に示されない限り、又は代替物が相互に排他的でない限り、「及び/又は」を意味するために使用されるが、本開示は、代替物のみ、並びに「及び/又は」を指す定義を支持する。
【0042】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、語「含む(comprising)」(及び「含む(comprise)」や「含む(comprises)」等の含むの任意の形式)、「有する(having)」(及び「有する(have)」や「有する(has)」等の有するの任意の形式)、「含む(including)」(及び「含む(includes)」や「含む(include)」等の含むの任意の形式)、又は「含む(containing)」(及び「含む(contains)」や「含む(contain)」等の含むの任意の形式)は、包括的又はオープンエンドであり、追加の未記載の要素又は方法ステップを除外するものではない。
【0043】
例1
産物の大腸菌汚染に対する鉄酸塩溶液の評価
この例では、本開示の鉄酸塩溶液を、大腸菌で汚染されたホウレンソウを殺菌及び/又は除染する能力について分析した。この例示的な手順は、産物によって引き起こされる可能性のある食中毒に対する本開示の鉄酸塩溶液の有効性を示す。
【0044】
洗浄したホウレンソウの葉を大腸菌で汚染された水に浸すことにより、ホウレンソウを大腸菌で事前に汚染した。汚染水は1mLあたり150万カウントの大腸菌を含んでいた。汚染されたホウレンソウは、i)活性化鉄酸塩溶液で処理、ii)普通の水道水で処理、iii)未処理の3つの異なるグループの1つに入れられた。
【0045】
上記の処理から1分以内に、1.0mlの水で葉をボルテックスし、葉に残っている大腸菌を取り除いた後、ホウレンソウ群をプレーティングした。その後、プレートを細菌の増殖のためにインキュベートした。
【0046】
細菌の増殖を評価するため、プレートを24時間観察した。未処理のホウレンソウでは、大量の細菌の増殖が観察された(
図1参照)。普通の水道水で処理したホウレンソウでは、いくらかの細菌増殖が観察された(
図2参照)。活性化鉄酸塩水溶液で処理したホウレンソウでは、大腸菌の大幅な除去が観察された(
図3参照)。更に、活性化鉄酸塩水溶液で処理したホウレンソウと、普通の水道水で処理したホウレンソウの比較を
図4に示す。
【0047】
同様に、普通の水道水で処理したホウレンソウと比較して、活性化鉄酸塩溶液で処理したホウレンソウは、みずみずしく、色も鮮やかで、しなびもないことが確認された。
【0048】
これとは別に、大腸菌に汚染された水と活性化鉄酸塩溶液を等量混合し、ホウレンソウの葉の処理に使用した。この混合溶液は、ホウレンソウの葉上の大腸菌を6-log減少させることが確認された。
【0049】
要約すると、観察された結果は、本開示の鉄酸塩溶液が産物を殺菌及び/又は除染し、それによって産物の貯蔵寿命を延長する能力を有することを示している。
【国際調査報告】