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特表2024-533943複数のトランスポートブロックのためのジョイントチャネル推定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】複数のトランスポートブロックのためのジョイントチャネル推定
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/23 20230101AFI20240910BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240910BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20240910BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20240910BHJP
【FI】
H04W72/23
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W72/1268
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502681
(86)(22)【出願日】2022-07-22
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 SG2022050525
(87)【国際公開番号】W WO2023027629
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10202109370S
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トラン スアン トゥオン
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】シム ホン チェン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】カン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】小川 佳彦
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
(57)【要約】
複数の制御情報によってスケジューリングされるジョイントチャネル推定を可能にするための複数の構造および方法を提供する通信装置および通信方法が提供される。ここに開示される技術は、送受信機および回路を含む通信装置を特徴とする。送受信機は、動作中に、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定をトリガーする制御情報を受信する。回路は、動作中に、複数のトランスポートブロックの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のための1つ以上の時間領域ウィンドウを決定し、送受信機が、動作中に、1つ以上の時間領域ウィンドウに基づいて参照信号を送信する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
動作中に、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定をトリガーする制御情報を受信する送受信機と、
動作中に、前記複数のトランスポートブロックの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のための1つ以上の時間領域ウィンドウを決定する回路であって、前記送受信機が、動作中に、前記1つ以上の時間領域ウィンドウに基づいて参照信号を送信する、回路と、
を備える、通信装置。
【請求項2】
前記制御情報が、前記アップリンクにおける前記複数のトランスポートブロックをスケジューリングするための複数のダウンリンク制御情報(DCI)をさらに含み、前記回路が、前記複数のDCIの間のリンクに基づいて、前記1つ以上の時間領域ウィンドウを決定する、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記複数のDCIが特定の順序で受信され、前記複数のDCIの各々がインデックスを含む、
請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
より高い優先順位の信号またはチャネルの送信のために1つ以上のアップリンクシンボルまたはスロットをドロップすること、および/または、前記複数のDCIのいずれかの検出に失敗したことに基づいて、前記1つ以上の時間領域ウィンドウが決定される、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記制御情報が、ダウンリンク制御情報(DCI)、媒体アクセス制御要素(MAC CE)、および無線リソース制御(RRC)のうちの1つ以上によって示される、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項6】
前記1つ以上の時間領域ウィンドウの各々が、前記複数のTBからのPUSCH送信の総数のサブセットの組合せを含む、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項7】
前記回路が前記複数のDCIのいずれかを正常に検出しなかったとき、前記回路が、前記複数のTBのサブセットにわたる、ジョイントチャネル推定のための1つ以上の時間領域ウィンドウを決定する、
請求項2に記載の通信装置。
【請求項8】
前記回路によって決定される、前記ジョイントチャネル推定のための前記実際の1つ以上の時間領域ウィンドウが、前記制御情報に基づいて前記通信装置に提供される1つ以上の時間領域ウィンドウよりも短い、
請求項2に記載の通信装置。
【請求項9】
前記回路が、前記PUSCH送信のうちの少なくとも1つに多重化されるアップリンク制御情報において、前記実際の1つ以上の時間領域ウィンドウを示す、
請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記物理層アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信が複数の送信タイプを含む、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項11】
前記1つ以上の時間領域ウィンドウの各長さが、同じ周波数割当てを有する周波数ホッピングの長さと同じである、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項12】
前記1つ以上の時間領域ウィンドウの各長さが、同じ周波数割当てを有する周波数ホッピングの長さとは異なる、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項13】
前記回路および前記送受信機が、前記制御情報に基づいて、前記複数のTBの送信のために、少なくともアンテナポート、リソース割当て、変調・符号化方式、および送信電力に関する同じ設定を適用するようにさらに構成されている、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項14】
基地局であって、
動作中に、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定をトリガーするための制御情報を送信し、前記複数のトランスポートブロックの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のための1つ以上の時間領域ウィンドウに基づいて参照信号を受信する、送受信機と、
動作中に、前記参照信号に基づいて、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定を有効にする回路と、
を備える、基地局。
【請求項15】
通信方法であって、
複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定をトリガーする制御情報を受信するステップと、
前記複数のトランスポートブロックの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のための1つ以上の時間領域ウィンドウを決定するステップと、
前記1つ以上の時間領域ウィンドウに基づいて参照信号を送信するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般には無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)の通信に関し、より詳細には、複数のトランスポートブロック(TB)のためのジョイントチャネル推定を可能にする通信装置および通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信装置は、電話、タブレット、コンピュータ、カメラ、デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ、ウェアラブルデバイス、ゲーム機、遠隔医療/テレメディシン機器、通信機能を提供する車両、およびこれらのさまざまな組合せという形で、今日の世界に普及している。通信は、例えば、携帯電話システム、衛星システム、無線ローカルエリアネットワークシステム、およびこれらの様々な組合せを介してデータを交換することを含むことができる。
【0003】
携帯電話ネットワークの実際の配備において、カバレッジは、サービス品質、設備投資、および運用費用に直接影響するため、携帯電話通信ネットワークを商用化する際の重要な要素の1つである。ロングタームエボリューション(LTE:Long-Term Evolution)または3Gに比べ、世界の多くの国では、5G(第5世代NR)を運用するために、3.5GHzなどの周波数範囲1(FR1)においてより多くの周波数が利用可能になっている。このFR1は、一般に、LTEまたは3Gに使用される周波数よりも高い周波数である。さらに、5G NRは、28GHzまたは39GHzなど、周波数範囲2(FR2)におけるはるかに高い周波数でも動作するように設計されている。周波数が高いため、無線チャネルの経路損失が大きくなることは避けられず、少なくともレガシー無線アクセス技術(RAT:radio access technology)と同等の適切なサービス品質を維持することはより困難である。特に重要なユーザ機器(UE:user equipment)アプリケーションの1つは音声サービスであり、一般的な加入者は、どこにいてもユビキタスなカバレッジを常に期待する。
【0004】
進化型UTRA(ユニバーサル地上無線アクセス:Universal Terrestrial Radio Access)または5G NRなどの現在の通信仕様では、ユーザ機器、進化型UTRAN(進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)、NG-RAN(次世代-無線アクセスネットワーク:Next Generation-Radio Access Network)のインターフェイスなど、このような通信のための無線インターフェイスの物理層において、ジョイントチャネル推定は、PUSCH繰り返しタイプAまたはPUSCH繰り返しタイプBの同じトランスポートブロックのPUSCH(物理アップリンク共有チャネル:Physical Uplink Shared Channel)送信にのみ適用され、両方のタイプには適用されない。これは、PUCCH(物理アップリンク制御チャネル:Physical Uplink Control Channel)送信、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル:Physical Downlink Control Channel)送信、PDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル:Physical Downlink Shared Channel)送信におけるチャネル推定についても当てはまる。
【0005】
ジョイントチャネル推定とは、チャネル推定のために復調参照信号(DMRS:demodulation reference signal)シンボルを連携して使用することを意味し、これには、連続するスロットにわたるクロススロットチャネル推定、連続しないスロットにわたるクロススロットチャネル推定、1スロット内でのクロス繰り返しチャネル推定、およびクロススロットチャネル推定を可能にするためにスロット間バンドリングを使用するスロット間周波数ホッピングが含まれる。したがって、ジョイントチャネル推定はDMRSバンドリング(DMRS bundling)としても知られている。電力の送信/受信、異なる位相、DMRSシンボルの位置など、ジョイントチャネル推定の性能に影響を与える可能性のある多くの側面がある。
【0006】
複数の異なるトランスポートブロックを使用するPUSCH送信のためのジョイントチャネル推定をどのように設計し、有効にするかについては結論が出ていない。このような物理層の仕様を担当するRANI技術仕様グループは、複数の異なるトランスポートブロックを使用するバックツーバックPUSCH送信の問題について、さらなる検討が必要であると指摘している(非特許文献1を参照)。
【0007】
連続するスロットにまたがるバックツーバックPUSCH送信の場合、ダイナミックグラントまたはコンフィギュアドグラントによってスケジューリングされる繰り返しタイプBの(同一トランスポートブロックの)バックツーバックPUSCH送信において、繰り返しタイプAをサポートするために定義されたジョイントチャネル推定仕様の拡張のみが再利用される場合、かつユーザ機器の能力を条件とするシングルレイヤ送信に対してのみ、(電力の一貫性および位相の連続性の条件下で)ジョイントチャネル推定を可能にするために必要な設計上の側面がRANIによって提供されている。
【0008】
したがって、複数のトランスポートブロックのためのジョイントチャネル推定を可能にすることによって前述の問題を軽減するために、ジョイントチャネル推定に対応する通信装置および通信方法が必要とされている。さらに、他の望ましい特徴および特性は、添付の図面およびこの背景技術のセクションと併せて考慮される、後からの詳細な説明および添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】RANI#1004b-e
【非特許文献2】3GPP TS 38.300 v15.6.0
【非特許文献3】3GPP TS 38.211 v15.6.0
【非特許文献4】ITU-R M.2083
【非特許文献5】TR 38.913
【非特許文献6】TS 23.501 v16.1.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
非限定的かつ例示的な一実施形態は、複数の制御情報によってスケジューリングされるジョイントチャネル推定を可能にする複数の構造および方法を提供することを容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態では、本明細書に開示される技術は、送受信機および回路を含む通信装置を特徴とする。送受信機は、動作中に、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定をトリガーする制御情報を受信する。回路は、動作中に、複数のトランスポートブロックの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のための1つ以上の時間領域ウィンドウを決定し、送受信機は、動作中に、1つ以上の時間領域ウィンドウに基づいて参照信号を送信する。
【0012】
一般的または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはこれらの任意の選択的な組合せとして実施することができることに留意されたい。
【0013】
開示されている実施形態の追加の恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面の様々な実施形態および特徴によって個々に得ることができ、このような恩恵および/または利点のうちの1つ以上を得るために、実施形態および特徴のすべてを設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下では、例示的な実施形態について、添付の図面を参照しながらさらに詳細に説明する。
図1】3GPP NRシステムの例示的なアーキテクチャを示している。
図2】NG-RANと5GCの間の機能分割を示す概略図である。
図3】RRC接続セットアップ/再構成手順のシーケンス図である。
図4】拡張モバイルブロードバンド(eMBB:Enhanced mobile broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:Massive Machine Type Communications)、および超高信頼・低遅延通信(URLLC:Ultra Reliable Low Latency Communications)の使用シナリオを示した概略図である。
図5】非ローミングシナリオのための例示的な5Gシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
図6】複数のダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)によってスケジューリングされる複数のトランスポートブロックに対して適用されるジョイントチャネル推定を示しており、複数のDCIのうちの1つが誤検出されたか検出に失敗した場合である。
図7】例示的な通信装置のブロック図を示している。
図8】本開示による、誤検出されたか検出に失敗したダウンリンク制御情報(DCI)に応答しての2つの実際の時間領域ウィンドウの定義を示している。
図9】本開示の第1の実施形態による、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定のフローチャートを示している。
図10】本開示による、正常に検出されたDCIによってスケジューリングされたトランスポートブロックからのPUSCH送信の総数のサブセットの組合せに基づいて決定される実際の時間領域ウィンドウの定義を示している。
図11】本開示による、正常に検出されたDCIによってスケジューリングされたトランスポートブロックの複数の繰り返しに基づいて決定される実際の時間領域ウィンドウの定義を示している。
図12】本開示による、2ステップDCI手順を使用する、ユーザ機器の複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定の図解を示している。
図13】本開示による、2ステップDCIにおける指示に基づく、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定のフローチャートを示している。
図14】本開示による、拡張TDRA(time domain resource allocation)テーブルを示している。
図15】本開示による、実際の時間領域ウィンドウ内で2ステップPDCCHによってスケジューリングされるトランスポートブロックの複数の繰り返しを示している。
【0015】
図中の要素は簡潔かつ明確であるように図解されており、必ずしも正しい縮尺では描かれていないことが、当業者には理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、単に例示的なものであり、例示的な実施形態、または例示的な実施形態の適用および使用を限定することを意図するものではない。さらに、先の背景技術のセクションまたは以下の詳細な説明に提示されている理論に拘束されるように意図するものではない。
【0017】
<5G NRシステムのアーキテクチャおよびプロトコルスタック>
3GPPは、最大100GHzの周波数で動作する新しい無線アクセス技術(NR)の開発を含む第5世代セルラー技術(簡潔に5Gと呼ばれる)の次のリリースに取り組んでいる。5G規格の最初のバージョンは、2017年の終わりに完了し、これにより、5G NR規格に準拠したスマートフォンの試験および商用展開に進むことができる。
【0018】
特に、全体的なシステムアーキテクチャは、gNBを備えるNG-RAN(次世代-無線アクセスネットワーク:Next Generation - Radio Access Network)を想定しており、gNBは、UEに向かうNG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)プロトコルおよび制御プレーン(RRC)プロトコルを終端させる。gNBは、Xnインターフェイスによって互いに相互接続されている。さらにgNBは、次世代(NG:Next Generation)インターフェイスによってNGC(次世代コア:Next Generation Core)に接続され、より具体的には、NG-CインターフェイスによってAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能:Access and Mobility Management Function)(例:AMFを実行する特定のコアエンティティ)に接続され、NG-UインターフェイスによってUPF(ユーザプレーン機能:User Plane Function)(例:UPFを実行する特定のコアエンティティ)に接続される。図1は、NG-RANアーキテクチャを示している(非特許文献2の4節を参照)。
【0019】
NRにおけるユーザプレーンプロトコルスタック(例えば非特許文献2の4.4.1節を参照)は、PDCP(パケットデータコンバージェンスプロトコル:Packet Data Convergence Protocol、非特許文献2の6.4節を参照)副層、RLC(無線リンク制御:Radio Link Control、非特許文献2の6.3節を参照)副層、およびMAC(媒体アクセス制御:Medium Access Control、非特許文献2の6.2節を参照)副層を含み、これらの副層は、ネットワーク側ではgNBにおいて終端する。これに加えて、PDCPの上に、アクセス層(AS:access stratum)の新しい副層(SDAP:サービスデータアダプテーションプロトコル:Service Data Adaptation Protocol)が導入される(例えば非特許文献2の6.5節を参照)。NRにおいても制御プレーンプロトコルスタックが定義されている(例えば非特許文献2の4.4.2節を参照)。第2層の機能の概要は、非特許文献2の6節に記載されている。PDCP副層、RLC副層、およびMAC副層の機能は、それぞれ非特許文献2の6.4節、6.3節、および6.2節に記載されている。RRC層の機能は、非特許文献2の7節に記載されている。
【0020】
例えば、媒体アクセス制御(MAC)層は、論理チャネルの多重化と、スケジューリングおよびスケジューリング関連機能(様々なヌメロロジーの処理を含む)を扱う。
【0021】
物理層(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、適切な物理的時間-周波数リソースへの信号のマッピングの役割を担う。さらに物理層(PHY)は、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングを処理する。物理層(PHY)は、トランスポートチャネルの形でMAC層にサービスを提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に使用される時間-周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルが、対応する物理チャネルにマッピングされる。例えば、物理チャネルは、アップリンクの場合には、PRACH(物理ランダムアクセスチャネル:Physical Random Access Channel)、PUSCH(物理アップリンク共有チャネル:Physical Uplink Shared Channel)、およびPUCCH(物理アップリンク制御チャネル:Physical Uplink Control Channel)であり、ダウンリンクの場合には、PDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル:Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル:Physical Downlink Control Channel)、およびPBCH(物理ブロードキャストチャネル:Physical Broadcast Channel)である。
【0022】
NRのユースケース/配置シナリオには、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼・低遅延通信(URLLC)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)が含まれ、これらのサービスは、データレート、レイテンシ、およびカバレッジに関して多様な要件を有する。例えばeMBBは、IMT-Advancedによって提供される3倍のオーダーのピークデータレート(ダウンリンクにおいて20Gbps、アップリンクにおいて10Gbps)およびユーザ体感データレートをサポートすることが期待される。これに対してURLLCの場合、より厳しい要件として、極めて低いレイテンシ(ユーザプレーンのレイテンシはアップリンクおよびダウンリンクそれぞれで0.5ms)および高い信頼性(1ms内で1~10-5)が課せられる。さらにmMTCでは、高い接続密度(都市環境では1kmあたり1,000,000個のデバイス)、過酷な環境における広いカバレッジ、デバイスコストを下げるための極めて長寿命のバッテリ(15年)が好ましくは要求されうる。
【0023】
したがって、1つのユースケースに適したOFDMヌメロロジー(例えばサブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプレフィックス(CP)持続時間、スケジューリング間隔あたりのシンボル数)が、別のユースケースではうまく機能しないことがある。例えば、低レイテンシのサービスでは、mMTCサービスよりも短いシンボル持続時間(したがってより大きいサブキャリア間隔)、および/または、スケジューリング間隔(TTIとも称される)あたりのより少ないシンボル、が好ましくは要求されうる。さらには、チャネルの遅延スプレッドが大きい配置シナリオでは、遅延スプレッドが短いシナリオよりも長いサイクリックプレフィックス(CP)持続時間が好ましくは要求されうる。同程度のサイクリックプレフィックス(CP)オーバーヘッドを維持するため、遅延スプレッドに応じてサブキャリア間隔を最適化するべきである。NRでは、サブキャリア間隔の2つ以上の値がサポートされ得る。したがって現在のところ、15kHz、30kHz、60kHz、...のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tとサブキャリア間隔Δfは、式Δf=1/Tにより、直接関係している。LTEシステムの場合と同様に、1個のOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対する1つのサブキャリアから構成される最小リソース単位を表すのに、用語「リソースエレメント」を使用することができる。
【0024】
新無線システム5G NRでは、各ヌメロロジーおよびキャリアごとに、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれにおいて、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが定義される。リソースグリッド内の各要素は、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域における周波数インデックスと時間領域におけるシンボル位置とに基づいて識別される(非特許文献3を参照)。
NG-RANと5GCとの間の5G NR機能の分割
図2は、NG-RANと5GCとの間での機能の分割を示している。NG-RANの論理ノードは、gNBまたはng-eNBである。5GCの論理ノードは、AMF、UPF、およびSMFである。
【0025】
具体的には、gNBおよびng-eNBは、次の主要機能を処理する。
- 無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線アドミッション制御(Radio Admission Control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、アップリンクおよびダウンリンクの両方向におけるUEへの動的なリソース割当て(スケジューリング)など、無線リソース管理(Radio Resource Management)の機能
- IPヘッダ圧縮、暗号化、およびデータの完全性保護
- UEによって提供される情報からAMFへのルーティングを決定できないときのUEのアタッチ時のAMFの選択
- UPFへのユーザプレーンデータのルーティング
- AMFへの制御プレーン情報のルーティング
- 接続のセットアップおよび解放
- ページングメッセージのスケジューリングおよび送信
- (AMFまたはOAMから送られる)システムブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信
- モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告の設定
- アップリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング
- セッション管理
- ネットワークスライシングのサポート
- QoSフロー管理およびデータ無線ベアラへのマッピング
- RRC_INACTIVE状態にあるUEのサポート
- NASメッセージの配信機能
- 無線アクセスネットワークシェアリング
- 二重接続
- NRとE-UTRA間の緊密なインターワーキング
【0026】
アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、次の主要機能を処理する。
【0027】
- 非アクセス層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングの終端
- NASシグナリングのセキュリティ
- アクセス層(AS)のセキュリティ制御
- 3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN:Core Network)ノード間シグナリング
- アイドルモードUEの到達可能性(ページング再送の制御および実行を含む)
- レジストレーションエリア(Registration Area)管理
- システム内モビリティおよびシステム間モビリティのサポート
- アクセス認証
- ローミング権の確認を含むアクセス認証
- モビリティ管理制御(サプスクリプションおよびポリシー)
- ネットワークスライシングのサポート
- セッション管理機能(SMF:Session Management Function)の選択
【0028】
さらに、ユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function)は、次の主要機能を処理する。
- RAT内/RAT間モビリティのためのアンカーポイント(適用可能時)
- データネットワークとの相互接続の外部PDUセッションポイント
- パケットのルーティングおよび転送
- パケット検査およびポリシー規則施行のユーザプレーン部分
- トラフィック使用報告
- データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするためのアップリンク分類器
- マルチホームPDUセッションをサポートするためのブランチングポイント
- ユーザプレーンのQoS処理(例:パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート強制)
- アップリンクトラフィックの検証(QoSフローへのSDFのマッピング)
- ダウンリンクパケットのバッファリングおよびダウンリンクデータ通知のトリガー
【0029】
最後に、セッション管理機能(SMF)は、次の主要機能を処理する。
- セッション管理
- UE IPアドレスの割当ておよび管理
- UP機能の選択および制御
- トラフィックを正しい宛先にルーティングするためのユーザプレーン機能(UPF)におけるトラフィックステアリングの設定
- ポリシー施行およびQoSの制御部分
- ダウンリンクデータ通知
【0030】
<RRC接続のセットアップおよび再構成の手順>
図3は、UEがNAS部分においてRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに遷移するときの、UE、gNB、およびAMF(5GCエンティティ)の間のいくつかのインタラクションを示している(非特許文献2を参照)。
【0031】
RRCは、UEおよびgNBの設定に使用される上位層シグナリング(プロトコル)である。特に、この遷移では、AMFがUEのコンテキストデータ(例えばPDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線能力、UEセキュリティ能力などを含む)を作成し、それを初期コンテキストセットアップ要求(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)によってgNBに送信する。次にgNBが、UEとのASセキュリティをアクティブにし、これはgNBがSecurityModeCommandメッセージをUEに送信し、UEがSecurityModeCompleteメッセージでgNBに応答することによって実行される。その後gNBは、再設定を実行してシグナリング無線ベアラ2(SRB2)およびデータ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)をセットアップし、これは、gNBがRRCReconfigurationメッセージをUEに送信し、これに応答してUEからのRRCReconfigurationCompleteをgNBが受信することによる。シグナリングのみの接続の場合、SRB2およびDRBが確立されないため、RRCReconfigurationに関連するこれらのステップはスキップされる。最後にgNBは、確立手順が完了したことを、初期コンテキストセットアップ応答(INITIAL CONTEXT SETUP RESPONSE)によってAMFに通知する。
【0032】
したがって本開示では、第5世代コア(5GC:5th Generation Core)のエンティティ(例えばAMF、SMFなど)であって、動作中に、gNodeBとの次世代(NG)接続を確立する制御回路と、動作中に、gNodeBとユーザ機器(UE)との間のシグナリング無線ベアラを確立させるために、NG接続を介して初期コンテキストセットアップメッセージをgNodeBに送信する送信器と、を備える、第5世代コアのエンティティ、が提供される。具体的には、gNodeBは、リソース割当て設定の情報要素を含むRRC(無線リソース制御:Radio Resource Control)シグナリングを、シグナリング無線ベアラを介してUEに送信する。次いでUEは、リソース割当て設定に基づいて、アップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する。
【0033】
<2020年以降のIMTの使用シナリオ>
図4は、5G NRのユースケースのいくつかを示している。3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)の新無線(3GPP NR)では、IMT-2020による様々なサービスおよびアプリケーションをサポートするように想定される3つのユースケースが検討されている。拡張モバイルブロードバンド(eMBB)のフェーズ1の仕様は決定された。現在および今後の作業としては、eMBBのサポートをさらに拡張することに加えて、超高信頼・低遅延通信(URLLC)および大規模マシンタイプ通信の標準化が含まれる。図4は、2020年以降のIMTの想定される使用シナリオのいくつかの例を示している(例えば非特許文献4の図2を参照)。
【0034】
URLLCのユースケースは、スループット、レイテンシ、可用性などの能力に関する厳しい要件を有し、産業製造や生産工程のワイヤレス制御、遠隔医療手術、スマートグリッドにおける配電自動化、輸送の安全性など、将来の垂直アプリケーションを実現する手段の1つとして想定されている。URLLCの超高信頼性は、非特許文献5によって設定される要件を満たすための技術を特定することによってサポートされる。リリース15におけるNR URLLCでは、主な要件として、UL(アップリンク)で0.5ms、DL(ダウンリンク)で0.5msの目標ユーザプレーンレイテンシが含まれる。パケットの1回の送信における一般的なURLLCの要件は、1msのユーザプレーンレイテンシでパケットサイズ32バイトの場合にBLER(ブロック誤り率)1E-5である。
【0035】
物理層の観点から、信頼性を向上させる方法はいくつか考えられる。信頼性を向上させるための現在の範囲には、URLLC用の個別のCQIテーブルの定義、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返しなどが含まれる。しかしながら、(NR URLLCの重要な要件について)NRがさらに安定し、開発が進むにつれて、超高信頼性を実現するための範囲が広がりうる。リリース15におけるNR URLLCの具体的なユースケースとしては、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、eヘルス、eセーフティ、ミッションクリティカルなアプリケーションが挙げられる。
【0036】
さらに、NR URLLCが対象とする技術強化は、レイテンシの改善および信頼性の向上を目標としている。レイテンシを改善するための技術強化としては、設定可能なヌメロロジー、柔軟なマッピングを使用する非スロットベースのスケジューリング、グラントフリー(コンフィギュアドグラント(configured grant))のアップリンク、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、およびダウンリンクのプリエンプションが挙げられる。プリエンプションとは、リソースがすでに割り当てられている送信が中止され、すでに割り当てられているリソースが、後から要求された、より小さいレイテンシ/より高い優先度要件を有する別の送信に使用されることを意味する。したがって、すでに許可された送信が、より後の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプに関係なく適用される。例えば、サービスタイプA(URLLC)の送信を、サービスタイプB(eMBBなど)の送信によってプリエンプトすることができる。信頼性の向上に関連する技術強化としては、1E-5の目標BLERのための専用CQI/MCSテーブルが挙げられる。
【0037】
mMTC(大規模マシンタイプ通信)のユースケースは、極めて多数の接続されたデバイスが、一般には遅延の影響が小さい比較的少量のデータを送信することを特徴とする。デバイスは、低コストでありかつ極めて長いバッテリ寿命を有することが要求される。NRの観点からは、極めて狭い帯域幅部分を利用することは、UEの観点からの省電力を達成して長いバッテリ寿命を可能にするための1つの可能な解決策である。
【0038】
上に述べたように、NRにおける信頼性の範囲が広がることが予測される。あらゆるケース、特にURLLCおよびmMTCの場合に必要な1つの重要な要件は、高信頼性または超高信頼性である。無線の観点およびネットワークの観点から、信頼性を向上させるためのいくつかのメカニズムを考えることができる。一般には、信頼性の向上に役立つ可能性のある重要な領域がいくつか存在する。これらの領域としては、コンパクトな制御チャネル情報、データチャネル/制御チャネルの繰り返し、周波数領域、時間領域、および/または空間領域に関連するダイバーシティが挙げられる。これらの領域は、特定の通信シナリオには関係なく、一般的に信頼性に適用可能である。
【0039】
NR URLLCの場合、ファクトリーオートメーション、運輸業、配電など、より厳しい要件のさらなるユースケースが特定されている。より厳しい要件とは、ユースケースに応じて、より高い信頼性(最大10-6レベル)、より高い可用性、最大256バイトのパケットサイズ、数μsオーダーまでの時刻同期(値は周波数範囲に応じて1μsないし数μs)、0.5~1msオーダーの短いレイテンシ、特に0.5msの目標ユーザプレーンレイテンシである。
【0040】
さらに、NR URLLCの場合、物理層の観点からいくつかの技術的強化が特定されている。特に、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)に関連する強化として、コンパクトなDCI、PDCCHの繰り返し、PDCCH監視の増加などが挙げられる。また、UCI(アップリンク制御情報:Uplink Control Information)に関連する強化として、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)の強化およびCSIフィードバックの強化が挙げられる。また、ミニスロットレベルのホッピングや再送/繰り返しの強化に関連するPUSCHの強化も認識されている。用語「ミニスロット」は、スロットよりも少ない数のシンボルを含むTTI(送信時間間隔:Transmission Time Interval)を意味する(スロットは14個のシンボルを含む)。
【0041】
<QoS制御>
5G QoS(サービス品質:Quality of Service)モデルは、QoSフローに基づいており、保証フロービットレートを必要とするQoSフロー(GBR QoSフロー)と、保証フロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)の両方をサポートする。したがってNASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、PDUセッション内では、NG-Uインターフェイスを通じてカプセル化ヘッダ内で伝えられるQoSフローID(QFI:QoS flow ID)によって識別される。
【0042】
5GCは、UEごとに1つ以上のPDUセッションを確立する。NG-RANは、UEごとに、PDUセッションと一緒に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、次にそのPDUセッションのQoSフローのための追加のDRBを、例えば図3を参照しながら上述したように設定することができる(いつ設定するかはNG-RANが決定する)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを、異なるDRBにマッピングする。UEおよび5GCにおけるNASレベルのパケットフィルタによって、ULおよびDLのパケットがQoSフローに関連付けられ、UEおよびNG-RANにおけるASレベルのマッピング規則によって、ULおよびDLのQoSフローがDRBに関連付けられる。
【0043】
図5は、5G NRの非ローミング基準アーキテクチャを示している(非特許文献6の4.23節を参照)。アプリケーション機能(AF:Application Function)(例えば図4に例示的に記載されている5Gサービスを処理する外部アプリケーションサーバ)は、サービスを提供する目的で、3GPPコアネットワークと対話する。例えば、トラフィックのルーティングに対するアプリケーションの影響をサポートしたり、ネットワーク公開機能(NEF:Network Exposure Function)にアクセスしたり、ポリシー制御(例:QoS制御)のためのポリシーフレームワーク(ポリシー制御機能(PCF:Policy Control Function)を参照)と対話する。事業者の配備に基づいて、事業者によって信頼されるものとみなされるアプリケーション機能(AF)を、関連するネットワーク機能(Network Function)と直接対話できるようにすることができる。ネットワーク機能に直接アクセスすることが事業者によって許可されていないアプリケーション機能(AF)は、NEFを介して外部の公開フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能と対話する。
【0044】
図5は、5Gアーキテクチャのさらなる機能ユニット、すなわち、ネットワークスライス選択機能(NSSF:Network Slice Selection Function)、ネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)、統一データ管理(UDM:Unified Data Management)、認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)、およびデータネットワーク(DN:Data Network)(例:事業者のサービス、インターネットアクセス、またはサードパーティのサービス)を示している。コアネットワーク機能およびアプリケーションサービスのすべてまたは一部を、クラウドコンピューティング環境に配置して実行してもよい。
【0045】
したがって本開示では、アプリケーションサーバ(例えば5GアーキテクチャのAF)が提供され、このアプリケーションサーバは、動作中に、URLLCサービス、eMBBサービス、およびmMTCサービスの少なくとも1つに対するQoS要件を含む要求を5GCの機能(例えばNEF、AMF、SMF、PCF、UPFなど)の少なくとも1つに送信して、QoS要件に従ってgNodeBとUEとの間に無線ベアラを含むPDUセッションを確立する送信機と、動作時に、確立されたPDUセッションを使用してサービスを実行する制御回路と、を備える。
【0046】
<実施形態>
本開示の目的は、複数の制御情報(例えばダウンリンク制御情報またはアップリンク制御情報)によってスケジューリングされる複数のトランスポートブロックのためのジョイントチャネル推定を可能にすることによって、チャネル監視を減らすことで電力を節約し、制御情報の障害(例えば制御情報の欠落)の場合に迅速な応答を提供することにより信頼性を向上させ、カバレッジ拡張の利得を達成するために、ジョイントチャネル推定に対応する通信装置および通信方法の例示的な実施形態を提示することである。
【0047】
ジョイントチャネル推定とは、復調参照信号(DMRS)シンボルを連携して使用してチャネル推定を行うことを意味し、連続するスロットにわたるクロススロットチャネル推定、連続しないスロットにわたるクロススロットチャネル推定、1スロット内でのクロス繰り返しチャネル推定、クロススロットチャネル推定を可能にするためにスロット間バンドリングを使用するスロット間周波数ホッピングが含まれる。ジョイントチャネル推定の課題は、複数の制御情報シンボルによってスケジューリングされる複数のトランスポートブロックのためのジョイントチャネル推定をどのように可能にするかである。図6を参照すると、図解100は、物理層アップリンク共有チャネル(PUSCH)130上の公称時間領域ウィンドウ125内の複数のトランスポートブロック(TB)120a、120b、120c、120dをスケジューリングするために、ジョイントチャネル推定として復調参照信号シンボル115の間に、複数のダウンリンク制御情報(DCI)110a、110b、110c、110dが受信される例示的な信号を示している。複数のダウンリンク制御情報110a、110b、110c、110dの少なくとも1つが誤検出されたか検出に失敗した場合、ジョイントチャネル推定を可能にするための時間領域ウィンドウ125の実際の長さは変化し、基地局は時間領域ウィンドウ125の実際の長さのブラインド検出を行う必要がある。このようなブラインド検出を可能にすることは、基地局の動作の複雑さを著しく増大させる。
【0048】
また、複数のトランスポートブロックのうちの少なくとも1つを送信できない場合、基地局は、そのトランスポートブロックの復調参照信号シンボル115(例えばTB#3 120cの前の復調参照信号シンボル115)を使用できないため、基地局は、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定を実行することができない。図6は、DCI#3 110cが誤検出されたか検出に失敗したときに、基地局が4つのトランスポートブロック120a、120b、120c、120dにわたるジョイントチャネル推定を実行できないことを示している。
【0049】
図7を参照すると、簡略化されたブロック図200は、ユーザ機器(UE)、または無線通信システムを動作させる基地局、またはユーザ機器とセルラーネットワークとの間で通信を送信および受信する5G NR基地局として知られるgNBなどの、例示的な通信装置210を示している。通信装置210は、コントローラ212などのデバイスを含むことができ、コントローラ212は、本開示に記載されている通信の機能を実行するために、アンテナ216に接続された送受信機214などの無線通信デバイスに結合されている。例えば、通信装置210は、通信装置210の通信機能を実行するために送受信機214によって使用される制御信号および/またはデータ信号を生成するコントローラ212を含むことができる。通信装置210はまた、コントローラ212が制御信号および/またはデータ信号を生成できるように命令および/またはデータを記憶するために、コントローラ212に結合されたメモリ218を備えることができる。通信装置210はまた、メモリ218に記憶する、および/または、制御信号および/またはデータ信号を生成するためにデータおよび/または命令の入力を受信するためと、オーディオ、ビデオ、テキスト、または他の媒体の形態でデータの出力を提供するための、コントローラ212に結合された入力/出力(I/O)回路220を含むことができる。
【0050】
複数のトランスポートブロック(TB)の各々が、ダウンリンク制御情報(DCI)によって、またはアップリンクにおけるコンフィギュアドグラントタイプ2のアクティブ化されたDCIによってスケジューリングされ、複数のTBの各々が1つ以上の物理層アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信において送信される状況を考える。PUSCH送信の各々は、開始および長さインジケータ値(SLIV:Start and Length Indicator Value)またはスロット内のシンボルのセットを有することができる。オプションとして、PUSCH送信は、PUSCH繰り返しタイプAまたはPUSCH繰り返しタイプBのいずれかの公称または実際の繰り返しであってもよい。本開示によれば、ユーザ機器が複数のDCIのいずれかを誤検出するかまたは検出に失敗したとき、および/または、アップリンク制御情報またはより高い優先順位のチャネルのDCIなどの他のより高い優先順位の信号またはチャネルに起因していくつかのアップリンクシンボル/スロットをドロップするとき、ユーザ機器内の回路は、複数のトランスポートブロックの一部にわたるジョイントチャネル推定のための実際の時間領域ウィンドウを決定して、PUSCH送信に多重化されたアップリンク制御情報の中で示す。
【0051】
本開示によれば、ユーザ機器によって示される実際の時間領域ウィンドウは、ジョイントチャネル推定をトリガーする目的で、複数のトランスポートブロックをスケジューリングする複数のダウンリンク制御情報スロット間のリンクを示し、そのようなジョイントチャネル推定のためにユーザ機器に提供される公称時間領域ウィンドウよりも短い。図8を参照すると、図解300は、対応するPUSCH送信をスケジューリングする4つのDCIスロット315a、315b、315c、315dを有する信号310を示しており、4つのDCIスロット315a、315b、315c、315dは、公称時間領域ウィンドウ320を形成するように互いにリンクされている(すなわち、DCI#4によってスケジューリングされるPUSCH#4は、DCI#3によってスケジューリングされるPUSCH#3にリンクされ、PUSCH#3は、DCI#2によってスケジューリングされるPUSCH#2にリンクされ、PUSCH#2は、DCI#1によってスケジューリングされるPUSCH#1にリンクされ、PUSCH#1~PUSCH#4は、公称時間領域ウィンドウ320を形成する)。公称時間領域ウィンドウ320は、複数の重ならないサブウィンドウ322を含み、各サブウィンドウ322は、複数のDCIのうちの1つのDCIによってスケジューリングされる同じトランスポートブロックの1つ以上のPUSCH送信の対応する期間を指し、すなわち各サブウィンドウは、複数のDCIのうちの1つのDCIに対応する。
【0052】
ユーザ機器がDCI#4を検出しないとき、ユーザ機器の回路は、アップリンクスロットにおいて対応するアップリンクシンボルをドロップし、実際の時間領域ウィンドウ325a、325bを定義する。実際の時間領域ウィンドウ325a、325bは、公称時間領域ウィンドウ320よりも短くなるように定義される。本開示によれば、「ジョイントCEをトリガーする目的でこのDCIは前のDCIにリンクされている」という指示も、各ダウンリンク制御情報スロットにおいて送信され、有利なことに、実際の時間領域ウィンドウ325a、325bは、PUSCH繰り返しタイプAおよびPUSCH繰り返しタイプBのいずれか一方または両方のPUSCH送信を含むことができる。さらに、本開示によれば、実際の時間領域ウィンドウ(例えば実際の時間領域ウィンドウ325a、325b)の指示はまた、アップリンク制御情報を伝えるPUSCH送信に関してコヒーレントである、複数のトランスポートブロックの一部の1つ以上のPUSCH送信を示す。図解300に示したように、UEは、他のより高い優先順位の信号/チャネル(例えば、アップリンクキャンセルインディケーション(UL CI)、より高い優先順位のチャネルのDCI)に起因して、いくつかのULシンボル/スロット、ここでは一例としてアップリンクUスロット内のシンボル3および4をドロップし、その結果、連続するPUSCH送信と、2つの連続するPUSCH送信の間の0でないギャップを有する連続しないPUSCH送信とが生じる。これに基づいて、UEは実際の時間領域ウィンドウ325a、325bを決定し、実際の時間ウィンドウ1 325aはトランスポートブロック1とトランスポートブロック2の実際の繰り返し1を含み、実際の時間ウィンドウ2 325bはトランスポートブロック2の実際の繰り返し2とトランスポートブロック3を含む。UEは、2つの実際の時間領域ウィンドウ325a、325bをUCIにおいて基地局に示す。UCIを送信するための方法はいくつか存在し得る。
【0053】
第1の方法では、UEは、複数のTBのPUSCH送信とは別の、より早いPUSCH送信(PUSCH#0など)において多重化されるUCIを送信する。gNBはPUSCH#0をデコードし、したがってUCIの中の関連情報を取得し、後の動作において複数のTBのPUSCH送信のためのジョイントCEを実行する。
【0054】
第2の方法では、UEは、複数のTBのPUSCH送信のうちの最初のPUSCH送信において多重化されたUCIを送信する。
【0055】
gNBは最初のPUSCH送信を受信し、複数のTBの残りのPUSCH送信の受信を待つ間に、通常の動作に従ってそのPUSCH送信の復号を試みる。
【0056】
最初のPUSCH送信を復号した後、gNBはジョイントチャネル推定を実行するためにUCI内の関連情報を取得し、最初のPUSCH送信におけるDMRSと残りのPUSCH送信におけるDMRSを結合して、ジョイントチャネル推定のためにDMRSをバンドルする。
【0057】
第3の方法では、UEは、複数のTBのPUSCH送信よりも早い送信である(長い)PUCCHにおいてUCIを送信し、後から複数のTBのPUSCH送信のためのジョイントチャネル推定が適用される。
【0058】
実際の時間領域ウィンドウ325a、325bが少なくとも1つのサブウィンドウを含むとき、そのことは、本開示によれば、トランスポートブロックのためのジョイントチャネル推定を示し、同じトランスポートブロックの1つ以上のPUSCH送信における復調参照信号シンボルが、ジョイントチャネル推定を実行するために使用される。また、実際の時間領域ウィンドウ325a、325bは、複数のDCIのサブセットが正常に検出された連続するサブウィンドウの数など、他のシグナリングまたは他の設定に基づいて基地局によって暗黙的に決定することもできる。
【0059】
したがって、実際の時間領域ウィンドウ1 325a内では、トランスポートブロック1とトランスポートブロック2の実際の繰り返し1にわたるジョイントチャネル推定が適用され、実際の時間領域ウィンドウ2 325b内では、トランスポートブロック2の実際の繰り返し2とトランスポートブロック3にわたるジョイントチャネル推定が適用される。本開示によれば、ユーザ機器が実際の時間領域ウィンドウ325a、325bを定義し、アップリンクスロットにおけるDCIの中で実際の時間領域ウィンドウ325a、325bを示すことにより、有利なことに、実際の時間領域ウィンドウのブラインド検出の必要性を軽減することにより基地局内にさらなる複雑さを導入することを回避しながら、PUSCH繰り返しタイプAおよびPUSCH繰り返しタイプBのいずれかまたは両方を含む複数のトランスポートブロックにわたるチャネル推定が可能になる。さらに、トランスポートブロックが誤検出されたか検出に失敗したとしても、複数のトランスポートブロックの少なくとも一部(すなわちTB1、TB2、およびTB3)に対してジョイントチャネル推定が依然として実行されるため、カバレッジ拡張の利得が有利に達成される。
【0060】
図9は、本開示による、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定の方法のフローチャート400を示している。ステップ402においては、基地局が複数のDCIスロット315a、315b、315c、315dをリンクして、図8に示したように、ジョイントチャネル推定の対象を示すための公称時間領域ウィンドウ320を形成する。ステップ404においては、公称時間領域ウィンドウ320が受信されたとき、ユーザ機器が、複数のDCIスロット315a、315b、315c、315dのいずれかが誤検出または検出に失敗したかどうかを判定する、または、ユーザ機器が、より高い優先順位のシグナリングまたはより高い優先順位のチャネルに起因して、1つ以上のアップリンクシンボルまたはアップリンクスロットをドロップすることを決定するかどうかを判定する。ユーザ機器がDCIスロットの誤った検出または検出の失敗を判定する、またはアップリンクシンボルまたはスロットをドロップすることを決定すると(404)、ステップ406において、ユーザ機器内の回路は、正常に検出されたDCIのサブセットに基づいて、1つ以上の実際の時間領域ウィンドウを定義し、これを示す。
【0061】
次に、ステップ408においては、ユーザ機器が、実際の時間ウィンドウの間に(または複数のDCIスロットすべてが正常に受信された場合には公称時間ウィンドウの間に)、位相の連続性および電力の一貫性を維持しながら、復調参照信号(DMRS)シンボルを送信する。次に、ステップ410においては、基地局が、ジョイントチャネル推定を実行するために、実際の時間領域ウィンドウまたは公称時間領域ウィンドウ内でDMRSシンボルをバンドルする。
【0062】
ステップ402では、実際の時間領域ウィンドウを示すために、「ジョイントCEをトリガーする目的でこのDCIは前のDCIにリンクされている」という指示を各ダウンリンク制御情報スロットにおいて送信することができる。あるいは、無線リソース制御(RRC)またはMAC制御要素を使用して、特定の順序の複数のDCIのグループを設定する。例えば、各DCI内の指示を使用してDCIのインデックスを示す(例えば無線リソース制御(RRC)を使用して、0≦n≦3として示される各DCI内の指示フィールドによって4つのDCIのグループ(DCI#1、DCI#2、DCI#3、DCI#4)を設定し、nはDCIが4つのDCIのグループ内で(n+1)番目の順序を有することを示す)。
【0063】
本開示によれば、実際の時間領域ウィンドウは、図10に示したように、正常に検出されたDCIによってスケジューリングされるトランスポートブロックのPUSCH送信の総数のサブセットの組合せに基づいて決定することができる。図10の図解500は、実際の時間領域ウィンドウ#1が、第1のトランスポートブロック(TB#1)の2つの繰り返しと第2のトランスポートブロック(TB#2)の第1の繰り返し(繰り返し#1)を含み、実際の時間領域ウィンドウ#2が、第2のトランスポートブロック(TB#2)の第2の繰り返し(繰り返し#2)と第3のトランスポートブロック(TB#3)の2つの繰り返しを含むことを示している。DCI#4は誤検出されるかまたは検出に失敗し、2つの実際の時間領域ウィンドウの間の無効なシンボルは、より優先順位の高い信号またはチャネルのシンボルである。
【0064】
ユーザ機器が実際の時間領域ウィンドウを明示的に示す代わりに、特定の場合、基地局が複数のDCIのACK/NACKに基づいて実際の時間領域ウィンドウを暗黙的に決定することができる。例えば、複数のトランスポートブロックが、連続するPUSCH送信のみにおいて送信され、連続するPUSCH送信の間にギャップがないとき、実際の時間領域ウィンドウは、任意の2つの連続するPUSCH送信の間のギャップから暗黙的に決定することができる。
【0065】
あるいは、DCIが誤検出されたか検出に失敗した場合、スケジューリングDCIが正常に検出された残りのトランスポートブロックに対しては、同じトランスポートブロックの1つ以上のPUSCH送信におけるDMRSシンボルを使用してジョイントチャネル推定を実行することにより、トランスポートブロックごとのジョイントチャネル推定を適用することができる。図11を参照すると、DCI#3が誤検出されたか検出に失敗した場合、残りのTB#1、TB#2、およびTB#4に対しては、トランスポートブロックごとのジョイントチャネル推定が適用され、この例では各トランスポートブロックは2つの繰り返しを有するように設定されているものと想定し、実際の時間ウィンドウは2つの繰り返しを含む。
【0066】
特定の順序で配置された複数のDCIのグループが存在する場合、ユーザ機器は、DCIが誤検出または検出に失敗するまで、正常に検出されたDCI(またはそれらに対応するトランスポートブロック)をサブセットに含めることができる。次にユーザ機器は、本開示に従って実際の時間領域をDCIのサブセットに基づいて定義して示すことができる。これにより、有利なことに、トランスポートブロックにまたがるジョイントチャネル推定をDCIのサブセットに基づいて適用し、残りのトランスポートブロックについては、それらのスケジューリングDCIが正常な検出としてさらに識別される場合に(例えば、誤検出/検出に失敗したDCIよりも後に発生するスケジューリングDCIについては)トランスポートブロックごとのジョイントチャネル推定を適用することが可能になる。
【0067】
例えば、5つのDCIのグループ(DCI#1、DCI#2、DCI#3、DCI#4、DCI#5)が存在し、DCI#3が誤検出された場合、TB#1およびTB#2にわたるジョイントチャネル推定が実際の時間領域ウィンドウ内で適用され、一方でTB#4とTB#5に対してはトランスポートブロックごとのジョイントチャネル推定が適用される。DCI#1が誤検出された場合、TB#2、TB#3、TB#4、TB#5のそれぞれに対して、トランスポートブロックごとのジョイントチャネル推定が適用される。
【0068】
上述した解決策および変形形態は、PDCCH監視の頻度を減らす目的で、ユーザ機器に対してスロット内または1つのPDCCH監視機会において多数のPDCCHが送信される(各PDCCHがDCIを伝える)場合に使用することができる。
【0069】
次に、ユーザ機器が、2ステップDCI手順を実行するために、スロット内で2つの物理層ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信するように構成されている状況を考える。第1のステップにおいて、ユーザ機器は第1のPDCCHを受信し、第1のPDCCHは、第2ステップDCIの少なくとも設定可能なペイロードサイズおよび/またはフォーマットを示すための第1ステップDCIを伝える。第2のステップにおいて、ユーザ機器は続いて、同じスロットにおいて第2のPDCCHを受信し、第2のPDCCHは、第2ステップDCIを伝え、アップリンクにおける複数のトランスポートブロックのスケジューリング情報に関する詳細を少なくとも含む。
【0070】
本開示によれば、ユーザ機器は、少なくとも、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定のための時間領域ウィンドウを、第2ステップDCIにおける指示に基づいて決定する。時間領域リソース割当て(TDRA)テーブルを拡張し、TDRAテーブルの各行が、連続または連続しないスロットにおいて送信される複数のトランスポートブロックの開始および長さインジケータ値(SLIV)(時間領域リソース)ならびにマッピングタイプを示す。少なくとも2つのSLIVが時間領域において連続し、それらの間のギャップが14シンボル未満である場合、時間領域ウィンドウはこれら少なくとも2つのSLIVを含む。第1ステップDCIおよび/または第2ステップDCIがユーザ機器によって誤検出されたか検出に失敗した場合、基地局はユーザ機器から受信したACK/NACKに基づいて、対応するステップを再送信する。
【0071】
図12を参照すると、図解700は、2ステップDCI手順(すなわちスロット内に2つのDCIを有する)を使用しての、ユーザ機器における複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定を示している。時間領域ウィンドウ710は、時間領域内で連続して受信された連続するトランスポートブロックの3つのSLIV(すなわちTB#1のSLIV#1、TB#2のSLIV#2、TB#3のSLIV#3)を含むように定義される。
【0072】
少なくともチャネル推定のための複数のトランスポートブロックにわたる時間領域ウィンドウを2ステップDCIにおける指示に基づいて決定することによるジョイントチャネル推定は、有利なことに、ユーザ機器によるPDCCH監視動作を低減し、結果として電力が節約される。さらに、このようなジョイントチャネル推定では、スロット内で2ステップDCIに障害が発生した場合に迅速な応答が可能である。さらに、すべてのスロットが、特定の理由によるユーザ機器側の誤検出/検出失敗の同じエラー確率を有すると仮定した場合、本開示による、2ステップDCIにおける指示に基づく複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定は、複数のスロットにおいて別々に送信されたDCIに基づく、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定よりも低いエラー確率を有し、その一方で、複数のスロットにおいて別々に送信されたDCIに基づくジョイントチャネル推定として、複数のトランスポートブロックをスケジューリングする複数のDCIの内容すべてを有効にする。
【0073】
図13は、本開示による、2ステップDCIにおける指示に基づく、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定の方法のフローチャート800を示している。ステップ802においては、ユーザ機器が第1のPDCCHをスロット内で受信し、第1のPCCHは、少なくとも第2ステップDCIのペイロードサイズおよび/またはフォーマットと、第2のステップのスケジューリング情報とを示すための第1ステップDCIを伝える。ステップ804においては、ユーザ機器が同じスロット内で第2のPCCHを受信し、第2のPCCHは、少なくとも、アップリンクの複数のトランスポートブロックのためのスケジューリング情報と、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定を可能にするための少なくとも公称時間領域ウィンドウとを含む第2ステップDCIを伝える。
【0074】
ステップ806においては、第1ステップDCIまたは第2ステップDCIが誤検出されたか検出に失敗したかどうかを判定する。第1ステップDCIが誤検出されたか検出に失敗した場合(806)、ステップ802およびステップ804を繰り返す。第2ステップDCIが誤検出されたか検出に失敗した場合(806)、ステップ804を繰り返す。第1ステップDCIおよび第2ステップDCIの両方が正常に検出された場合(806)、ユーザ機器は、ステップ808において、第2ステップDCIの指示に基づいて、少なくとも、複数のトランスポートブロックにわたるジョイントチャネル推定のための時間領域ウィンドウを決定する。ステップ810においては、ユーザ機器が、時間領域ウィンドウの間に、位相の連続性および電力の一貫性を維持しながら復調参照信号(DMRS)シンボルを送信する。次に、ステップ812において、基地局が、ジョイントチャネル推定を実行するために、時間領域ウィンドウ内でDMRSシンボルをバンドルする。
【0075】
ユーザ機器は、他のより高い優先順位の信号またはチャネルに起因していくつかのアップリンクシンボルまたはスロットをドロップする場合、少なくとも実際の時間領域ウィンドウを決定し、複数のトランスポートブロックのPUSCH送信に多重化されたアップリンク制御情報の中で示す。
【0076】
時間領域リソース割当て(TDRA)テーブルを拡張し、無線リソース制御(RRC)によって設定する。拡張TDRAは、複数のトランスポートブロックの開始および長さインジケータ値(SLIV)とマッピングタイプ、ならびにジョイントチャネル推定のための時間領域ウィンドウを設定するために、PUSCH-TimeDomainResourceAllocationのPUSCH-Allocation-r16を拡張するために追加される。第2ステップDCI内のビットフィールドTDRAを使用して、図14に示した拡張TDRAテーブルのインデックスの1つを示す。
【0077】
ユーザ機器は、ステップ804においてPDCCHを受信する代わりに、第2ステップDCIを伝える物理層ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を同じスロット内のシンボルにおいて続いて受信することができ、それにより、時間-周波数リソース割当て、変調・符号化方式、および他のパラメータに関してPDSCHを設定する際の柔軟性を高めることができる。さらに、信頼性を高めるために、第1ステップDCIおよび第2ステップDCIの両方が、少なくとも、アップリンクにおける複数のトランスポートブロックのスケジューリング情報に関する詳細および時間領域ウィンドウを含む同じ内容を伝えることができる。第1ステップDCIおよび第2ステップDCIにおいて同じ内容を伝えることは、DCIが複数のトランスポートブロックをスケジューリングし、そのDCIが同じスロット内で繰り返される場合と等価である。あるいは、図15に示したように、本開示に従って信頼性を高めるために、2ステップDCIをスロット内またはスロット間で(PDCCHの繰り返しフレームワークなど)繰り返すことができる。
【0078】
図15はDDSUフォーマットが使用されることを示しており、Dはダウンリンクスロット、Sはスペシャルスロット、Uはアップリンクスロットである。スペシャルスロットSおよびアップリンクスロットUでは、TB#1およびTB#2の繰り返しが、実際の時間領域ウィンドウ内で2ステップPDCCHによって本開示に従ってスケジューリングされる。無効なシンボルとの衝突を処理するための手順により、ユーザ機器は、TB#1およびTB#2の複数の実際の繰り返しを決定し、図示したように2つの実際の時間領域ウィンドウを決定する。
【0079】
本開示によれば、複数のトランスポートブロックは、少なくともアンテナポート、リソース割当て、変調・符号化方式(MCS)、およびアップリンク電力に関する同じ設定に基づいて送信することができる。また、公称時間領域ウィンドウおよび/または実際の時間領域ウィンドウは、PUSCH送信の事前定義された期間であってもよく、少なくとも公称時間領域ウィンドウは、無線リソース制御(RRC)によって設定されてもよい。さらに、ジョイントチャネル推定のための本明細書で上述した解決策および変形形態は、スロット間周波数ホッピング手順における同じ周波数割当てに適用することもでき、プリコーディング方式、複数の周波数ホップ、および複数の長さの時間領域ウィンドウの多数の組合せを適用することができる。
【0080】
本開示によれば、複数のTBのPUSCH送信のためのジョイントチャネル推定と、公称/実際の時間領域ウィンドウは、連携して有効または無効にされる。
【0081】
ネットワークの可用性およびUEの能力に応じて、複数の実施形態および変形形態を、ネットワークにおいて一緒に適用することができ、アップリンク(UL)のコンフィギュアドグラント(CG)タイプ1においてRRCによってスケジューリングされた複数のトランスポートブロックに適用することができ、複数のトランスポートブロックの各々は、1つ以上のPUSCH送信において送信される。説明した課題および上述した解決策は主としてPUSCHに使用されるが、PUCCH、PDCCH、またはPDSCHにも適用可能である。
【0082】
以上から理解できるように、本開示による例示的な実施形態は、信頼性の向上およびユーザ機器の省電力化のために、本明細書で上述したような、複数のトランスポートブロックのためのジョイントチャネル推定に対応する通信装置および通信方法を提供する。
【0083】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって、実施することができる。上述した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、その一部または全体を、集積回路などのLSIによって実施することができ、各実施形態において説明した各プロセスは、その一部または全体を、同じLSIまたはLSIの組合せによって制御することができる。LSIは、集積回路チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、集積度の違いに応じて、集積回路(IC)、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIとも称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用することによって実施されてもよい。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実施することができる。半導体技術または別の派生技術が進歩する結果として、将来の集積回路技術がLSIに置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0084】
本開示は、通信の機能を有する任意の種類の装置、デバイス、またはシステム(通信装置と呼ばれる)によって実施することができる。
【0085】
通信装置は、送受信機および処理/制御回路を備えることができる。送受信機は、受信機および送信機を備える、および/または、受信機および送信機として機能することができる。送信機および受信機としての送受信機は、増幅器、RF変調器/復調器などを含む無線周波数(RF)モジュールと、1つ以上のアンテナを含むことができる。
【0086】
このような通信装置の非限定的ないくつかの例としては、電話(例:携帯電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例:ラップトップ、デスクトップ、ノートブック)、カメラ(例:デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレイヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例:ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、電子書籍リーダー、遠隔医療/テレメディシン(遠隔医療・医薬)装置、通信機能を提供する車両(例:自動車、飛行機、船舶)、およびこれらのさまざまな組合せ、が挙げられる。
【0087】
通信装置は、携帯型または可搬型に限定されず、非携帯型または据置型である任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、例えば、スマートホームデバイス(例:電化製品、照明、スマートメーター、制御盤)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の任意の他の「モノ」なども含むことができる。通信は、例えばセルラーシステム、無線LANシステム、衛星システムなど、およびこれらの様々な組合せを通じてデータを交換することを含む。
【0088】
通信装置は、本開示の中で説明した通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラまたはセンサなどのデバイスを備えることができる。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサ、を備えることができる。
【0089】
通信装置は、インフラストラクチャ設備、例えば、上の非限定的な例における装置等の装置と通信する、またはそのような装置を制御する基地局、アクセスポイント、および任意の他の装置、デバイス、またはシステムなどを、さらに含むことができる。
【0090】
本開示において、本開示に関連するダウンリンク制御信号(情報)は、物理層のPDCCHを介して送信される信号(情報)とすることができる、または、上位層のMAC制御要素(CE)またはRRCを介して送信される信号(情報)とすることができる。ダウンリンク制御信号は、事前定義された信号(情報)であってもよい。
【0091】
本開示に関連するアップリンク制御信号(情報)は、物理層のPUCCHを介して送信される信号(情報)とすることができる、または、上位層のMAC CEまたはRRCを介して送信される信号(情報)とすることができる。さらに、アップリンク制御信号は、事前定義された信号(情報)であってもよい。また、アップリンク制御信号は、アップリンク制御情報(UCI)、第1段サイドリンク制御情報(SCI:sildelink control information)、または第2段SCIに置き換えることができる。
【0092】
本開示において、基地局は、例えば、送受信点(TRP:Transmission Reception Point)、クラスタヘッド、アクセスポイント、遠隔無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、eNodeB(eNB)、gNodeB(gNB)、基地局(BS)、ベース送受信機ステーション(BTS:Base Transceiver Station)、ベースユニット、またはゲートウェイとすることができる。さらに、サイドリンク通信では、基地局の代わりに端末を採用することができる。基地局は、上位ノードと端末との間で通信を中継する中継装置であってもよい。基地局は、路側機(roadside unit)であってもよい。
【0093】
本開示は、アップリンク、ダウンリンク、およびサイドリンクのいずれにも適用することができる。
【0094】
本開示は、例えば、PUSCH、PUCCH、PRACHなどのアップリンクチャネル、PDSCH、PDCCH、PBCHなどのダウンリンクチャネル、および物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel)、および物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH:Physical Sidelink Broadcast Channel)などのサイドリンクチャネルに適用することができる。
【0095】
PDCCH、PDSCH、PUSCH、PUCCHは、それぞれ、ダウンリンク制御チャネル、ダウンリンクデータチャネル、アップリンクデータチャネル、アップリンク制御チャネルの一例である。PSCCHおよびPSSCHは、それぞれ、サイドリンク制御チャネルおよびサイドリンクデータチャネルの一例である。PBCHおよびPSBCHは、それぞれブロードキャストチャネルの一例であり、PRACHは、ランダムアクセスチャネルの一例である。
【0096】
本開示は、データチャネルおよび制御チャネルのいずれにも適用することができる。本開示におけるチャネルは、PDSCH、PUSCH、およびPSSCHを含むデータチャネル、および/または、PDCCH、PUCCH、PBCH、PSCCH、およびPSBCHを含む制御チャネルに置き換えることができる。
【0097】
本開示において、参照信号は、基地局および移動局の両方に既知である信号であり、各参照信号は、基準信号(RS)または場合によりパイロット信号と呼ばれることがある。参照信号は、DMRS、チャネル状態情報-参照信号(CSI-RS:Channel State Information - Reference Signal)、追跡参照信号(TRS:Tracking Reference Signal)、位相追跡参照信号(PTRS:Phase Tracking Reference Signal)、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、およびサウンディング参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)のいずれであってもよい。
【0098】
本開示において、時間リソースの単位は、スロットおよびシンボルの一方または組合せに限定されず、フレーム、スーパーフレーム、サブフレーム、スロット、時間スロットサブスロット、ミニスロットなどの時間リソース単位、または、シンボル、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、シングルキャリア-周波数分割多重アクセス(SC-FDMA:Single Carrier-Frequency Division Multiplexing Access)シンボルなどの時間リソース単位、または他の時間リソース単位であってもよい。1スロットに含まれるシンボルの数は、上述した実施形態において例示したシンボル数に限定されず、別のシンボル数であってもよい。
【0099】
本開示は、ライセンスバンドおよびアンライセンスバンドのいずれにも適用することができる。
【0100】
本開示は、基地局と端末との間の通信(Uuリンク通信)、端末と端末の間の通信(サイドリンク通信)、および、車両と何らかのエンティティとの通信(V2X:Vehicle to Everything)のいずれにも適用することができる。本開示におけるチャネルは、PSCCH、PSSCH、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:Physical Sidelink Feedback Channel)、PSBCH、PDCCH、PUCCH、PDSCH、PUSCH、およびPBCHに置き換えることができる。
【0101】
さらに、本開示は、地上ネットワーク、または、衛星もしくは高高度疑似衛星(HAPS:High Altitude Pseudo Satellite)を使用する地上ネットワーク以外のネットワーク(NTN:非地上系ネットワーク:Non-Terrestrial Network)のいずれにも適用することができる。さらに、本開示は、大きいセルサイズを有するネットワーク、または超広帯域伝送ネットワークのようにシンボル長またはスロット長に比べて大きい遅延を有する地上ネットワークに適用してもよい。
【0102】
アンテナポートとは、1つ以上の物理アンテナから形成される論理アンテナ(アンテナ群)を指す。すなわち、アンテナポートは、必ずしも1つの物理アンテナを指すものではなく、複数のアンテナから形成されるアレイアンテナ等を指す場合もある。例えば、アンテナポートを形成する物理アンテナの数は定義されておらず、代わりに、端末が参照信号を送信することのできる最小単位をアンテナポートと定義する。また、アンテナポートは、プリコーディングベクトル重み付けの乗算のための最小単位として定義されることもある。
【0103】
本開示の上述した詳細な説明では、例示的な実施形態を提示してきたが、膨大な数の変形形態が存在することを理解されたい。さらに、例示的な実施形態は単なる例であり、本開示の範囲、適用性、動作、または構成をいかなる形でも限定するようには意図していないことを理解されたい。むしろ、上述した詳細な説明は、例示的な実施形態を実施するための便利なロードマップを当業者に提供するものであり、例示的な実施形態に記載されているSTA通信装置および/またはAP通信装置の機能および配置には、添付の特許請求の範囲に定義される本開示の範囲から逸脱することなく様々な変更を加えることができることを理解されたい。
図1
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【国際調査報告】