IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アティエヴァ、インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-533966充電ステーションにおける電気車両の駐車支援
<>
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図1
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図2
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図3
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図4
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図5
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図6
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図7
  • 特表-充電ステーションにおける電気車両の駐車支援 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】充電ステーションにおける電気車両の駐車支援
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240910BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240910BHJP
   B60W 30/06 20060101ALI20240910BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20240910BHJP
   B60L 53/66 20190101ALI20240910BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
B60W60/00
B60W30/06
B60L53/14
B60L53/66
H02J7/00 301C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506640
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 US2022074532
(87)【国際公開番号】W WO2023015251
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】17/444,638
(32)【優先日】2021-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301041
【氏名又は名称】アティエヴァ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クマル、ニキル
【テーマコード(参考)】
3D241
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
3D241BA21
3D241CA08
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503CB09
5G503CC02
5G503FA02
5G503FA03
5G503FA06
5G503GD04
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125CA11
5H125CC01
5H125CC06
5H125CD02
5H125DD02
5H125EE41
5H125EE61
(57)【要約】
車両は、車両に電気を供給することができる充電ケーブルへの接続のための充電ポート、及び、超広帯域(UWB)トランシーバモジュールを備える。UWBトランシーバモジュールは、マスターノード及び少なくとも3つのアンテナノードを有する。少なくとも3つのアンテナノードは、充電ポートから固定された距離において、車両内の対応する多様なロケーションに配備される。マスターノードは、少なくとも3つのアンテナノード及び充電ポートのロケーションに対する、車両の外部にあるUWBアンテナ又はタグの位置を判定するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両であって:
前記車両に電気を供給することができる充電ケーブルへの接続のための充電ポート;及び
超広帯域(UWB)トランシーバモジュール
を備え、前記UWBトランシーバモジュールは、マスターノード及び少なくとも3つのアンテナノードを有し、前記少なくとも3つのアンテナノードは、前記充電ポートから固定された距離において、前記車両内の対応する多様なロケーションに配備され、
前記マスターノードは、前記少なくとも3つのアンテナノード及び前記充電ポートの前記ロケーションに対する、前記車両の外部にあるUWBアンテナ又はタグの位置を判定するように構成されている、
車両。
【請求項2】
前記マスターノードは、前記少なくとも3つのアンテナノードの各々及び前記車両の外部にある前記UWBアンテナ又はタグの間で交換されるUWB信号の飛行時間の測定を実行して、前記少なくとも3つのアンテナノードの各々と前記車両の外部にある前記UWBアンテナ又はタグのとの間の距離を判定する、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記車両の外部にある前記UWBアンテナ又はタグは、前記充電ポートを介して前記車両に電気を供給するための前記充電ケーブルを有する充電ステーション内に位置する、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記車両が前記充電ステーションのBluetooth低エネルギー(BLE)範囲内にあるとき、前記充電ステーション内の第2のBLE通信モジュールの存在を検出し、且つ前記第2のBLE通信モジュールと通信するように構成されている第1のBLE通信モジュールを更に備える、請求項3に記載の車両。
【請求項5】
前記マスターノードは、前記第1のBLE通信モジュールが、前記充電ステーション内の前記第2のBLE通信モジュールの前記存在を検出し、且つ前記第2のBLE通信モジュールと通信した後に、前記UWBアンテナ又はタグの前記位置を判定するためにアクティブ化される、請求項4に記載の車両。
【請求項6】
前記第1のBLE通信モジュールは、前記充電ステーション内の前記第2のBLE通信モジュールから情報を受信し、前記情報は、前記充電ケーブルの利用可能な長さに関連する情報、及び、前記充電ステーションに関連付けられた1つ又は複数の駐車スペースの識別情報を含み、前記1つ又は複数の駐車スペースの前記識別情報は、前記UWBアンテナ又はタグの前記位置に対する前記1つ又は複数の駐車スペースの座標を含む、請求項5に記載の車両。
【請求項7】
前記車両の前記充電ポートに対する前記UWBアンテナ又はタグの前記判定された位置及び前記充電ケーブルの長さに基づき、前記充電ケーブルへの接続のために、前記充電ステーションに関連付けられた駐車スペース内の特定の駐車位置に前記車両の駐車を誘導するように構成された誘導システムを更に備える、請求項4に記載の車両。
【請求項8】
前記誘導システムは、前記駐車スペースに前記車両を駐車するための誘導を視覚的補助及び音声アラームを介して提供する、請求項7に記載の車両。
【請求項9】
前記第1のBLE通信モジュールは、前記車両が、前記充電ステーションに関連付けられた前記駐車スペース内に充電のために適切に駐車されていることを確認する通知を前記第2のBLE通信モジュールから受信する、請求項7に記載の車両。
【請求項10】
前記UWBトランシーバモジュールは、少なくとも1つのプロセッサ、及び、少なくとも1つの無線周波数トランシーバを有する、請求項7に記載の車両。
【請求項11】
車両上で、前記車両のBluetooth低エネルギー(BLE)通信範囲内で充電ステーションの存在を検出する段階、前記充電ステーションは、超広帯域(UWB)通信アンテナ又はタグを含む;
UWB通信により、前記充電ステーションからの前記車両上の充電ポートの距離を判定する段階;及び
充電ケーブルの利用可能な長さ、及び、前記充電ステーションからの前記車両上の前記充電ポートの前記判定された距離に基づき、前記充電ケーブルへの接続のために、前記充電ステーションに関連付けられた駐車スペース内の駐車位置に前記車両を誘導する段階
を備える、コンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記充電ステーションの前記存在を検出する段階は、前記車両が前記充電ステーションのBLE範囲内にあるとき、前記充電ステーション内のBLEモジュールの存在を検出し、且つ前記BLEモジュールと通信する段階を有する、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記充電ステーション内の前記BLEモジュールと通信する段階は、前記充電ケーブルのタイプ及び利用可能な長さに関連する情報、及び、前記充電ステーションに関連付けられた1つ又は複数の駐車スペースの識別情報を受信する段階を有する、請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記車両のBluetooth低エネルギー(BLE)通信範囲内で前記充電ステーションの前記存在を検出する段階に応答して、前記充電ステーションからの前記車両上の前記充電ポートの前記距離を判定するために前記車両上の超広帯域(UWB)トランシーバモジュールをアクティブ化する段階を更に備え、前記UWBトランシーバモジュールは、マスターノード及び少なくとも3つのアンテナノードを有し、前記少なくとも3つのアンテナノードは、前記車両上の前記充電ポートから固定された距離において、前記車両内の対応する多様なロケーションに配備される、請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
前記充電ステーションからの前記車両上の前記充電ポートの前記距離を判定する段階は、前記マスターノードが、前記車両上の前記少なくとも3つのアンテナノードの各々の前記ロケーションに対する、前記充電ステーション上に配設されたUWBアンテナ又はタグの位置を判定する段階を有する、請求項14に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
前記マスターノードが前記UWBアンテナ又はタグの前記位置を判定する段階は、前記車両上の前記少なくとも3つのアンテナノードの各々と、前記充電ステーション上の前記UWBアンテナ又はタグとの間で交換されたUWB信号の飛行時間の測定を実行して、前記少なくとも3つのアンテナノードの各々と、前記UWBアンテナ又はタグとの間の距離を判定する段階を有する、請求項15に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記充電ステーションに関連付けられた駐車スペースに駐車するよう前記車両を誘導する段階は、前記駐車スペース内の特定の駐車位置に前記車両を駐車する段階、及び、前記充電ステーションから前記車両上の前記充電ポートまでの最短距離を判定する段階、及び、前記充電ポートまでの前記最短距離が前記充電ケーブルの利用可能な長さを上回る場合、前記車両を前記駐車スペース内の別の駐車位置に駐車するよう前記車両を誘導する段階を有する、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
前記充電ステーションに関連付けられた駐車スペースに駐車するよう前記車両を誘導する段階は、前記駐車スペース内の特定の駐車位置に前記車両を駐車する段階、及び、前記充電ステーションから前記車両上の前記充電ポートまでの最短距離を判定する段階、及び、前記充電ポートまでの前記最短距離が前記充電ケーブルの利用可能な長さを上回る場合、前記車両が再充電のために前記駐車スペース内に適切に駐車されていることを前記車両に通知する段階を有する、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
前記車両は自動運転車両であり、前記充電ステーションに関連付けられた駐車スペースに駐車するよう前記車両を誘導する段階は、車両コントローラに指示を提供する段階を有する、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
前記車両は人が運転する車両であり、前記充電ステーションに関連付けられた駐車スペースに駐車するよう前記車両を誘導する段階は、ディスプレイ上のテキスト又はグラフィックを介した指示及び/又はスピーカを通じた音声指示を提供する段階を有する、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年8月6日に出願された、「充電ステーションにおける電気車両の駐車支援(ASSISTED PARKING OF ELECTRICAL VEHICLE AT CHARGING STATION)」と題する米国特許出願第17/444,638号に対する優先権を主張するものであり、その開示内容は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、充電ステーションにおける電気車両の充電に関する。
【背景技術】
【0003】
電気車両充電ステーションとも呼ばれる充電ステーションは、自動車、近隣用電気車両、トラック、バス及びその他を含む、プラグイン電気車両を充電するための電気エネルギーを供給する機械である。
【0004】
充電ステーションは、車両上の車両ソケット(例えば、充電ポート)に差し込まれる特定のエンドコネクタを有するカスタム充電ケーブルを介して電力を提供し得る。
【発明の概要】
【0005】
一般的な態様において、車両(例えば、電気車両、自律車両)は、車両に電気を供給することができる充電ケーブルへの接続のための充電ポート、及び、超広帯域(ultra-wide band:UWB)トランシーバモジュールを備える。充電ケーブルは、固定長Lを有し得、充電ステーションから車両に電気を供給し得る。UWBトランシーバモジュールは、マスターノード及び少なくとも3つのアンテナノードを有する。少なくとも3つのアンテナノードは、充電ポートから固定された距離において、車両内の対応する多様なロケーションに配備される。更に、マスターノードは、少なくとも3つのアンテナノード及び充電ポートのロケーションに対する、車両の外部にあるUWBアンテナ又はタグの位置を判定するように構成されている。
【0006】
或る態様において、車両の外部にあるUWBアンテナ又はタグは、充電ケーブルが充電ポートに向けて延長され得る充電ステーション上に配設される。
【0007】
一般的な態様において、コンピュータ実装方法は、車両上で、車両のBluetooth(登録商標)低エネルギー(Bluetooth low energy:BLE)通信範囲内の充電ステーションの存在を検出する段階を備える。充電ステーションは、超広帯域(UWB)通信アンテナ又はタグを含む。方法は、UWB通信が、充電ステーションからの車両上の充電ポートの距離を判定する段階、及び、充電ケーブルの利用可能な長さ、及び、充電ステーションからの車両上の充電ポートの判定された距離に基づき、充電ケーブルへの接続のために、充電ステーションに関連付けられた駐車スペース内の駐車位置に車両を誘導する段階、を更に備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電気車両の概略図である。
【0009】
図2】車両及び充電ステーションの間の無線通信のためのシステムのブロックダイアグラム図である。
【0010】
図3】伝送アンテナ及び受信アンテナの間の距離を判定するための飛行時間(time-of flight:ToF)技法の例示的な実装形態の概略図である。
【0011】
図4】車両において配備される超広帯域通信モジュールの概略図である。
【0012】
図5】電気車両上に配置されたアンカーノードの各々からの、充電ステーション上のアンカーノードの推定距離の概略図である。
【0013】
図6】駐車スペース内の逆の配向に再位置付けされた車両の図である。
【0014】
図7】充電ステーションにおける再充電のための駐車位置に電気車両を誘導するためのコンピュータ実装方法を示す。
【0015】
図8】本開示の態様を実装するために使用され得るコンピューティングデバイス800の例示的なアーキテクチャを示す。
【0016】
様々な図面における同様の参照符号又は番号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
電気車両充電ステーション、電気再充電ポイント、充電ポート、充電ポイント、電気充電ステーション(electronic charging stations:ECS)、及び/又は電気車両給電機器(EVSE)とも呼ばれる充電ステーションは、自動車、近隣用電気車両、トラック、バス及びその他を含む、プラグイン電気車両(electric vehicles:EV)を充電するために電気エネルギーを供給する機械である。
【0018】
充電ステーションは、電気車両を充電するための電気を供給するために、繋がれている(又は繋がれていない)電力充電ケーブルを有し得る。定格電流(例えば、16A又は32A)を有するケーブルは、単相又は三相電気を運搬し得、長さが異なり得る。充電ステーションは、車両上の車両ソケット(例えば、充電ポート(charging port:CP)に差し込まれる特定のエンドコネクタを有するカスタム充電ケーブルを介して電力を提供し得る。
【0019】
図1は、充電ステーション10に隣接して駐車された電気車両(例えば、電気車両40)を概略的に示す。充電ステーション10は、例えば、電気車両40上の車両ソケット(例えば、充電ポート50)と整合し、電気的に結合され(例えば、嵌め合わされ)得るエンドコネクタ30を有する充電ケーブル20を有し得る。電気車両40は、例えば、人間が運転する車両又は自動運転車両(例えば、自律型コンピュータ駆動車両)であり得る。
【0020】
例示的な実装形態において、充電ケーブル20は、充電ステーション10及びエンドコネクタ30の間で(例えば、図2に示される通り)長さLを有し得る。長さLは、電気車両を再充電するために、充電ケーブルが充電ステーション10から離れるように延長され、車両ソケット(例えば、充電ポート50)に到達して嵌め合わされ得る最大距離に対応する利用可能な長さを表し得る。
【0021】
例えば、異なるタイプ又はブランドの充電ステーション(例えば、充電ステーション10)に設置された充電ケーブル(例えば、充電ケーブル20)は、標準化された又は非標準の異なる長さLを有し得る。
【0022】
各電気車両は、通常、車両を充電するために長さLの充電ケーブル20によって充電ステーションに接続される必要がある単一の充電ポート(例えば、充電ポート50)を有する。電気車両上の充電ポートの配置は、異なるブランド、モデル、又はタイプの車両間で標準化されていない。更に、充電ポートの異なる標準又はタイプが存在し得る。図1は、例示を目的とした代表的な配置の単なる例として、電気車両の後部右側に配設された充電ポート50を示す。
【0023】
更に、異なる充電ステーションは、充電されている車両の異なる側(例えば、車両用の駐車スポットの左側又は右側、又は端)に位置し得る。各充電ステーションは、再充電のために車両を駐車すべく、充電ステーションに隣接する1つ又は複数の指定された(標示がある又は標示がない)駐車スポット又はスペースを有し得る。各充電ステーションは、指定された駐車スペースの側方(例えば、左側又は右側)、又は指定された駐車スペースの先頭に位置し得る。本明細書において、「駐車スポット」及び「駐車スペース」という用語は互換的に使用され得る。
【0024】
図1において単なる例として示されている通り、充電ポート50は電気車両40の後部右側に位置し得る。しかしながら、車両上の充電ポートのロケーションは、車両のモデル又はメーカーによって異なり得る。充電ポートは、例えば、車両の任意の特定のモデル又はメーカーの場合、前部、後部、前部左側、前部右側、後部左側、又は後部右側のうちのいずれか1つに位置し得る。再充電のために、車両は、所与の長さの充電ケーブルが車両上の充電ポートに到達し得るように、充電ステーションに隣接する駐車スペース内で適切に配向される、又は位置付けられる必要がある。
【0025】
充電ステーションのロケーション、充電ケーブルの長さ、再充電のために指定された駐車スペースのロケーション、車両のサイズ及びタイプ、及び、車両上の充電ポートのロケーションにおける多様性は、車両を充電ケーブルの到達範囲内の適切な位置(充電ステーションに隣接する再充電用の駐車スペース内)へと操作することに混乱又は困難をもたらし得る。運転者は、その長さが運転者にとって不明であり得る充電ケーブルの到達範囲内に充電ポートがあるように、駐車スペース内で車両を適切に位置付けるために、繰り返し車両を操縦する(例えば、駐車スペースに出入りする)、又は、車両の方向を再配向させる必要があり得る。運転者は、充電ケーブル及び車両上の充電ポートの近接性を物理的に検査し、充電ポートが充電ケーブルの到達範囲内にあるかを、例えば試行錯誤によって判定するために、繰り返し車両から降りる必要があり得る。
【0026】
充電ステーションにおける再充電のために電気車両を適切に駐車するよう車両運転者を誘導するためのシステム及び方法が、本明細書において例として説明される。
【0027】
開示されたシステム及び方法は、車両が充電ステーションからあまりに離れて駐車されており、充電ケーブルが車両の充電ポートに到達できないことを発見した際に、車両を再駐車する(すなわち、車両のロケーションを再調整する)ために、運転者が駐車車両から外に出て、再び駐車車両内に戻る必要性を排除し得る。
【0028】
本システム及び方法は、電気車両及び充電ステーションの間の距離を三角測量し、充電ステーションの位置に対する電気車両の位置を特定するために、比較的短距離の超広帯域無線信号を用いることを伴う。本システム及び方法は、例えば、電気車両及び充電ステーションの間で交換された無線信号の飛行時間測定に基づき、電気車両及び充電ステーションの間の距離を判定することを伴う。(約1~50メートルの超広帯域無線通信範囲内にある場合の)電気車両及び充電ステーションの間の距離は、例えば、50センチメートル未満(例えば10~30センチメートル)の分解能で正確に判定され得る。例示的な実装形態において、電気車両及び充電ステーションの間の距離は、車両が充電ステーションに隣接する駐車スペースに駐車されているとき、継続的に三角測量又は測定され得る。測定された距離及び充電ケーブルの長さに基づき、再充電のための適切な駐車位置(すなわち、充電ケーブルが車両の充電ポートに到達し、接続され得る位置)へと車両を運転するように運転者を促す、又は誘導するために、運転指示が提供され得る。当該指示は、例えば、車両が充電ステーションに隣接する駐車スペースに駐車されているとき、視覚的手段及び/又は音声手段を介して人間の運転者に提供され得る。自動運転車両又は自律車両の場合、当該指示は、車両駆動コントローラ又はナビゲーションシステムに電子的に提供され得る。
【0029】
図2は、車両(例えば、電気車両44)及び充電ステーション(例えば、充電ステーション11)の間の超広帯域無線通信を含む無線通信のためのシステム200を示すブロックダイアグラムである。充電ステーション11は、電気車両を充電するために利用可能な長さLLの充電ケーブル22を有し得る。相対位置の視覚化を容易にするために、電気車両44及び充電ステーション11は、図2において異なる視点から示されており:電気車両44は、X-Y平面において(例えば、上面図で)示され、一方、充電ステーション11は、X-Z平面において(例えば、上面図で)示されている。
【0030】
システム200は、電気車両(例えば、電気車両44)内に配設された超広帯域(UWB)通信モジュール(例えば、UWBトランシーバモジュール、UWBモジュール51)、及び、充電ステーション(例えば、充電ステーション11)内に配設された超広帯域通信モジュール(例えば、UWBモジュール52)を含み得る。UWBモジュール51及びUWBモジュール52は、無線周波数スペクトルを介した短距離高帯域幅通信用に構成され得る。UWBモジュールの各々は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの無線トランスミッタ、無線レシーバ、又は無線トランシーバ、及び1つ又は複数のアンテナ)を含み得る。例えば、図2に示されている通り、UWBモジュール51は、メモリ51M、少なくとも1つのプロセッサ51P、少なくとも1つの無線トランシーバ51T、及び少なくとも1つのアンテナ51Aを含み得る。UWBモジュール51及びUWBモジュール52は、電気車両44が充電ステーション11の近く(例えば、約50メートル又はそれ未満)にあるときに、2つのモジュール内のアンテナ間でUWB無線信号を通信し得る。UWB無線信号は、約2GHz(例えば、約3.1GHz)から約12GHz(例えば、約10.6GHz)までの周波数範囲内にあり得る。UWB無線信号は、少なくとも約500MHzの帯域幅を有し得る。例示的な実装形態において、UWBモジュールは、一般的に0~50メートルの間の短距離を介して効果的に無線信号を通信し得、かつ、デバイス、アンテナ、又はアンカー間の見通し線で最も良く機能し得る。例示的な実装形態において、電力を節約するために、UWBモジュール51及び/又はUWBモジュール52は、車両44がUWBモジュール52に近付いた(例えば、1~20メートルの間)後にのみアクティブ化され得る。
【0031】
例示的な実装形態において、システム200は、電気車両(例えば、電気車両44)及び充電ステーション(例えば、充電ステーション11)内にそれぞれ配設されたBluetooth(登録商標)無線通信モジュール(例えば、Bluetooth(登録商標)低エネルギー無線通信モジュール、BLE61及びBLEモジュール62)を更に含み得る。BLE61及びBLE62は、電気車両及び充電ステーションの間の(例えば、約2.440GHz及び約2.483.5GHzの間の周波数帯域内の低電力無線信号を用いる)比較的低電力の無線通信用に構成され得る。Bluetooth(登録商標)無線モジュール(すなわち、BLE61及びBLE62)は、UWB通信範囲(例えば、1~50メートル)を実質的に上回る(例えば、最大約100メートル又はそれよりも大きい)通信範囲を有し得る。
【0032】
例示的な実装形態において、Bluetooth無線通信モジュール(例えば、BLE62)は、充電ステーション11から(例えば、約100メートル離れた)或る距離において接近中の車両(例えば、電気車両44)を検出するように構成され得る。そのような検出に応答して、BLE62は、例えば、充電ステーションにおける1つ又は複数の駐車スペースを、接近中の車両用の潜在的な再充電スポット又は位置として指定し得る。
【0033】
BLE61及びBLE62は、充電ステーションの特性に関連する情報(例えば、充電ケーブルの利用可能な長さLL、ケーブルエンドコネクタのタイプ、関連付けられた駐車スペースの配向及び座標等)、及び、車両の特性に関連する情報(例えば、車両のタイプ、車両の寸法、車両上の充電ポートのタイプ及びロケーション、車両上のアンテナのロケーション等)を交換するように構成され得る。
【0034】
BLE61及びBLE62は、接近中の車両(例えば、電気車両44)が充電ステーションのUWB通信範囲(例えば、1~20メートルの間)内に近付いたときに、UWBモジュール(すなわち、電気車両44におけるUWBモジュール51、及び、充電ステーション11におけるUWBモジュール52)をアクティブ化するように更に構成され得る。UWBモジュールは、接近中の車両(例えば、電気車両44)を再充電のために駐車スペース内に誘導するために、接近中の車両(例えば、電気車両44)及び充電ステーション(例えば、充電ステーション11)の間の距離について、Bluetooth(登録商標)無線通信モジュールによって得ることができるものに比べてより高い分解能測定を提供し得る。
【0035】
接近中の車両(例えば、電気車両44)上及び充電ステーション(例えば、充電ステーション11)上に配設されたアンテナ(例えば、アンテナ51A)は、UWB通信用の無線ネットワークを形成し得る。本明細書において使用される場合、「アンテナノード」という用語は、無線ネットワークのノードに配設されたアンテナ(及び関連付けられた電子装置)を指し得る。無線ネットワーク内の任意の2つのアンテナノード又はアンテナ(例えば、車両上のアンテナ及び充電ステーション上のアンテナ)の間の距離は、例えば、到着時間(Time of Arrival:ToA)、飛行時間(ToF)、到着時間差(Time Difference of Arrival:TDoA)、及び/又は双方向測距(Two Way Ranging:TWR)などの信号伝搬の測定に基づく技法を用いて判定され得る。
【0036】
図3は、伝送アンテナ及び受信アンテナ(例えば、アンテナ301及びアンテナ302)の間の距離を判定するために例示的な実装形態において使用され得る例示的なToF技法の概略図である。図3に示される通り、アンテナ301は、周期的に(例えば、周期時間=Tloopで)ポーリングパケットを有するパルスUWB信号303を伝送し得る。アンテナ302は、応答パケットを含むパルスUWB信号304で応答し得る。Treplyは、ポーリングパケットの到着及び応答パケットの出発の間の間隔であり得る。そのような事例において、ToFは、
【数1】
として与えられ、2つのアンテナ間の距離は、ToFに光速を乗じることによって得られる。
【0037】
幾つかの例示的なUWB位置特定システム及び方法において、充電ステーションに対する車両のロケーション(例えば、デカルト座標X、Y)を判定するために、三辺測量が使用され得る。三辺測量は、互いに交差する一連の円を見つけてロケーションを判定することにより機能し得る。
【0038】
電気車両40のUWB位置特定の場合、例えば、x-yデカルト空間において三辺測量を達成するために、(例えば、電気車両40上の)少なくとも3つのセンサ又はアンカーノード(すなわち、既知の位置を有するアンテナノード)が必要とされる。
【0039】
例示的な実装形態において、電気車両40のUWB位置特定の場合、UWBモジュール52は、充電ステーション11上の固定位置に配置されたUWBアンカーノードを含み得る。UWBアンカーノードは、能動又は受動アンテナ回路を含み得、本明細書においてはアンカーノード(アンテナ)又はUWBアンテナと称され得る。幾つかの事例において、UWBアンカーノードは、外部から可読な識別情報を含み得、本明細書においてはアンカーノード(タグ)又はUWBタグと称され得る。更に、UWBモジュール51は、電気車両40上の固定位置に配置された1つ又は複数のUWBアンカーノード(アンテナ)を含み得る。UWBモジュール51はまた、電気車両40上に配設されたマスターノードを含み得る。各アンカーノード及びマスターノードは、例えば、UWBトランシーバに基づき、又はこれを含み得、かつプロセッサを含む。例示的な実装形態において、マスターノードはまた、有線又は無線によって他のコンピュータ(例えば、車両上の車載コンピュータ、又は車外コンピュータ)(図示せず)に結合され得る。
【0040】
図4は、充電ステーション(例えば、図2の充電ステーション11)との通信のために、車両(例えば、図2の電気車両44)において配備される超広帯域通信モジュールの概略図である。
【0041】
例示的な実装形態において(図4に示される通り)、充電ステーション11上に配設されたUWBモジュール52(図2)は、充電ステーション11上の固定位置に配置されたUWBアンカーノード又はUWBタグ(例えば、UWBタグ52AN)を含む。更に、電気車両44上に配設されたUWBモジュール51(図2)は、マスターノード(例えば、51MN)、及び、電気車両40上の固定位置(例えば、コーナー位置)に配置された少なくとも3つのアンカーノード(例えば、それぞれ4つのアンカーノード51AN-1、51AN-2、51AN-3、51AN-4)を含む。マスターノードは、例えば図4に示される通り、直接、又は、別のコンピューティングデバイス(例えば、車両コントローラ)(図示せず)を介してのいずれかで、電気車両40上の視覚ディスプレイ(例えば、ディスプレイ55)及び/又は音声スピーカ(例えばオーディオ56)に接続され得る。
【0042】
マスターノードは、例えば、UWB測距セッションの開始を指令し、アンカーノード及び他のセンサからセンシング情報を受信し、当該情報を処理して距離を判定し、コンピュータ(例えば、車載又は車外コンピュータ)にデータを記録するように構成され得る。マスターノードは、例えば、電気車両40上に配置されたアンカーノード(例えば、アンカーノード51AN-1、51AN-2、51AN-3、51AN-4)の各々からの充電ステーションの距離を推定するために、アンテナ間の信号のToFを判定し得る。
【0043】
図5は、例えば、電気車両40上に配置されたアンカーノード(例えば、アンカーノード51AN-1、51AN-2、51AN-3、51AN-4)の各々からの(充電ステーション11上の)アンカーノード52ANの推定距離(例えば、距離d1、d2、d3、及びd4)を示す。マスターノード51MN(又は他のコンピュータ)は、これらの推定距離を、アンカーノード(例えば、アンカーノード51AN-1、51AN-2、51AN-3、51AN-4)のロケーションに関する情報及び電気車両44上の充電ポート45のロケーションと組み合わせて、充電ステーション11から(すなわち、充電ステーション11上のアンカーノード52ANから)電気車両44上の充電ポート45の距離Dを判定し得る。
【0044】
例示的な実装形態において、マスターノード51MN(又は他のコンピュータ)は、充電ステーション11からの電気車両44上の充電ポート45の距離Dを、充電ケーブル(例えば、図2の充電ケーブル22)の利用可能な長さLLと比較するアルゴリズムを含み得る。この比較に基づき、マスターノード51MN(又は他のコンピュータ)は、充電ケーブルの利用可能な長さLが充電ステーションからの充電ポート45の距離Dを上回る特定の駐車位置(換言すれば、電気車両44上の充電ポート45が充電ケーブルへの接続のために到達可能である位置)における電気車両44の駐車を促す又は誘導するための指示を準備し得る。例示的な実装形態において、電気車両44の駐車を促す又は誘導するための指示は、視覚ディスプレイ(例えば、ディスプレイ55)上のテキスト又はグラフィック、及び/又は音声スピーカ(オーディオ56)上のボイスとして、電気車両44の運転者に伝達され得る(図4)。幾つかの例示的な実装形態において、自動運転車両の駐車を促す又は誘導するための指示は、自律車両コントローラ又はナビゲーションシステムに伝達され得る。
【0045】
例示的な実装形態において、マスターノード51MN(又は他のコンピュータ)は、充電ステーションに対する駐車スペース内の車両の配向を判定するための「配向」アルゴリズムを更に含み得る。配向アルゴリズムは、電気車両44上に配置されたアンカーノード(例えば、アンカーノード51AN-1、51AN-2、51AN-3、51AN-4)の各々からの(充電ステーション11上の)アンカーノード52ANの推定距離(例えば、距離d1、d2、d3、及びd4)の(マスターノード51MN又は他のコンピュータによる)評価に基づき、車両の配向を判定するように構成され得る。例えば、図4及び図5に示されるシナリオでは、電気車両44はその前部が正のY方向に向いた状態で配向されている。アンカーノード51AN-1は、車両の充電ポート45と同じ側(例えば、左側)に位置し、アンカーノード51AN-2は、車両の充電ポート45と反対の側(例えば、右側)に位置する。更に、アンカーノード51AN-1の距離d1は、充電ステーション11からのアンカーノード51AN-2の距離d2よりも大きい。このシナリオにおいて、推定距離(例えば、距離d1、d2、d3、及びd4)が評価されると、配向アルゴリズムは、車両の(充電ポート45を有する)左側が車両の右側及び充電ステーションの間の距離よりも充電ステーションから更に離れて位置している状態で、車両が駐車スペースに配向されていると判定し得る。このシナリオにおいて、マスターノード51MNは、車両の(充電ポート45を有する)左側を充電ステーションに近付け、充電ケーブルのより便利な到達範囲内に入るように、その前部が負のY方向を向いている逆の配向で車両が再駐車されるよう促し得る、又は誘導し得る。図6は、車両前部が負のY方向を向いている状態で、駐車スペース内の逆の配向に再位置付けされた車両を示す。この配向において、車両の(充電ポート45を有する)左側は、車両の右側に比べて充電ステーションのより近くに位置付けられている。図4又は図5に示される駐車配向に比べて、図6に示される車両駐車配向において、充電ポート45は充電ステーションにより近い場合がある。充電ポート45は、図6に示される駐車配向において、(固定長LLの)充電ケーブル22によって、より便利にアクセス可能又は到達可能であり得る。例えば、充電ケーブルが、充電ポートに差し込まれるために車両の幅にわたって延長される必要はない。
【0046】
例示的な実装形態において、マスターノード51MN(又は他のコンピュータ)は、電気車両44の駐車を促す又は誘導するための指示を準備するにあたり、車両の配向を考慮し得る。充電ステーションから離れた車両の側上の充電ポートが、長さLLの充電ケーブルによって特定の車両の配向について到達可能である場合でも、指示は、充電ポートを有する車両の側を充電ステーションのより近くに配置する異なる配向で車両が駐車又は再駐車されるよう促し得る(例えば、図6)。充電ステーションに最も近い車両の側上に充電ポートを有することで、充電ステーションから離れた車両の側上に配設された充電ポートへの接続のために、ユーザが充電ステーションから車両の幅にわたって充電ケーブルを引っ張る又は引き摺る必要性を排除し得る。
【0047】
図7は、充電ステーションにおける再充電のための駐車位置に電気車両を誘導するためのコンピュータ実装方法700を示す。
【0048】
再充電のための駐車位置は、充電ステーションに隣接する指定された駐車スペース内にあり得る。指定された駐車スペースは、充電ステーションに関連付けられた1つ又は複数の駐車スペースのうちの1つであり得る。駐車スペースは、(例えば、塗装された、又は構造上の仕切りによる)標示がある、又は標示がない場合があり、充電ステーションに対する既知の座標又は寸法(例えば、幅及び長さ)を有し得る。充電ステーションは、駐車スペースの側方上(例えば、左側又は右側)、又は駐車スペースの先頭に位置し得る。充電ステーションは、車両上の車両ソケット(すなわち、充電ポート)に差し込まれるエンドコネクタを有する充電ケーブルを介して、駐車スペースに駐車された車両を再充電するための電力を供給し得る。(例えば、図1に示される通り)充電ステーションに一端が固定された充電ケーブルは、例えば、充電ステーション10及びエンドコネクタ30の間の利用可能な長さLを有し得る。長さLは、電気車両に電力を供給するために、充電ケーブルが充電ステーションから離れるように延長され、充電ポートに到達して嵌め合わされ得るまでの最大距離に対応し得る。電気車両自体は、任意の車両タイプ(例えば、自動車、バス、トラック、バン等)であり得、充電ポートは、例えば、車両のタイプ又はブランドに応じて、任意の側(例えば、前部側、後部側、前部左側、前部右側、後部左側、後部右側)に位置し得る。
【0049】
方法700は、短距離超広帯域(UWB)無線信号を用い、充電ステーションの近傍の車両の位置を特定し、車両の充電ポートが充電ケーブルの到達範囲内にある駐車位置に車両を誘導する段階を伴う。車両の位置を特定するためのUWB無線信号は、車両上に配設された1つ又は複数のアンカーノード(アンテナ)、及び、充電ステーション上に配設された1つ又は複数のアンカーノード(アンテナ)によって形成される無線ネットワークを介して交換され得る。
【0050】
車両及び充電ステーションはまた、UWB周波数以外の無線周波数を介して互いに通信するための手段を備え得る。例えば、車両及び充電ステーションはそれぞれ、約2.400GHzから約2.4835GHzまでの範囲内の周波数で動作するBluetooth(登録商標)通信モジュール(トランシーバ)を備え得る。Bluetooth(登録商標)通信モジュールは、車両及び充電ステーションの間の広範囲又は分離距離(例えば、最大1キロメートル)にわたる通信用に有効であり得る。Bluetooth(登録商標)通信モジュールは、例えば、数百メートル(例えば、最大400メートル)の範囲にわたる通信用に有効な低電力のBluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)通信モジュールであり得る。
【0051】
例示的なシナリオにおいて、車両は、少なくとも3つのUWBアンカーノード(アンテナ)を含み得、充電ステーションは、少なくともUWB通信アンテナ又はタグを含み得る。
【0052】
このシナリオにおいて、図7に示されている通り、方法700は、充電ステーションの存在を検出する段階(710)、充電ポートの距離を判定する段階(720)、及び、駐車位置に車両を誘導する段階(730)を備える。
【0053】
例示的な実装形態において、充電ステーションの存在を検出する段階710は、車両のBluetooth(登録商標)通信範囲内における充電ステーションの存在を車両上で検出する段階を有する。充電ステーションの存在を検出する段階710は、車両が充電ステーションのBLE範囲内にあるとき、充電ステーション内のBLEモジュールと通信する段階を更に有し得る。更に、充電ステーション内のBLEモジュールと通信する段階は、充電ケーブルのタイプ及び利用可能な長さに関連する情報、及び、充電ステーションに関連付けられた1つ又は複数の駐車スペースの識別情報を受信する段階を有し得る。
【0054】
方法700は、車両のBluetooth(登録商標)通信範囲(例えば、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)通信範囲)における充電ステーションの存在を検出する段階に応答して、充電ステーションからの車両上の充電ポートの距離を判定するために車両上の超広帯域(UWB)トランシーバモジュールをアクティブ化する段階を更に備え得る。UWBトランシーバモジュールは、マスターノード及び少なくとも3つのアンテナノードを有し得る。少なくとも3つのアンテナノードは、車両上の充電ポートから固定された距離において、車両内の対応する多様なロケーションに配備され得る。
【0055】
例示的な実装形態において、充電ポートの距離を判定する段階720は、充電ステーションからの車両上の充電ポートの距離を判定する段階720を有し得る。充電ポートの距離を判定する段階720は、マスターノードが、車両上の少なくとも3つのアンテナノードの各々のロケーションに対する、充電ステーション上に配設されたUWBアンテナ又はタグの位置を判定する段階を更に有し得る。マスターノードが充電ステーション上のUWBアンテナ又はタグの位置を判定する段階は、車両上の少なくとも3つのアンテナノードの各々及び充電ステーション上のUWBアンテナ又はタグの間で交換されたUWB信号の飛行時間測定を実装して、少なくとも3つのアンテナノードの各々及びUWBアンテナ又はタグの間の距離を判定する段階を有し得る。
【0056】
例示的な実装形態において、車両を駐車位置に誘導する段階730は、充電ステーションに関連付けられた駐車スペースに駐車するよう車両を誘導する段階を有し得、かつ、駐車スペース内の特定の駐車位置に車両を駐車する段階を有し得る。駐車スペース内の特定の駐車位置に車両を駐車する段階は、充電ステーションから車両上の充電ポートまでの最短距離を判定する段階、及び、充電ポートまでの最短距離が充電ケーブルの利用可能な長さを上回る場合、駐車スペース内の別の特定の駐車位置に駐車するよう車両を誘導する段階を有し得る。
【0057】
例示的な実装形態において、駐車スペース内の特定の駐車位置に車両を駐車する段階は、充電ステーションから車両上の充電ポートまでの最短距離を判定する段階、及び、充電ポートまでの最短距離が充電ケーブルの利用可能な長さを上回る場合、車両が再充電のために駐車スペース内に適切に駐車されていることを車両に通知する段階を有する。
【0058】
例示的な実装形態において、車両は自動運転車両であり得、充電ステーションに関連付けられた駐車スペースに駐車するよう車両を誘導する段階730は、車両コントローラに指示を提供する段階を有し得る。
【0059】
例示的な実装形態において、車両は人が運転する車両であり得、駐車スペースに駐車するよう車両を誘導する段階730は、ディスプレイ上のテキスト又はグラフィックを介した指示及び/又はスピーカを通じた音声指示を提供する段階を有し得る。
【0060】
本明細書の例は、車両に言及する。車両は、搭乗者又は積荷、又はその両方を移送する機械である。車両は、少なくとも1つのタイプの燃料、又は他のエネルギー源(例えば電気)を用いる1つ又は複数のモータを有し得る。車両の例は、自動車、トラック、及びバスを含むが、これらに限定されない。ホイールの数は車両のタイプの間で異なってよく、ホイールのうちの1つ又は複数(例えば、全て)は車両の推進のために使用され得る。車両は1人又は複数人の人を収容する搭乗者コンパートメントを含むことができる。少なくとも1人の車両の搭乗者は運転者とみなされ得;この場合、様々なツール、道具、又は他のデバイスが運転者に提供され得る。本明細書の例において、車両によって運搬される任意の人は、その人が車両を運転しているかどうか、又はその人が車両を運転するための制御へのアクセスを有するかどうか、又はその人が車両を運転するための制御を欠いているかどうかに関わらず、車両の「運転者」又は「搭乗者」と称され得る。本例における車両は、例示のみを目的として、互いに類似又は同一であるものとして例示されている。
【0061】
本明細書の例は、運転支援に言及する。幾つかの実装形態において、運転支援は、運転支援(Assisted-Driving:AD)システムによって実行され得る。例えば、ADシステムは、高度化された運転支援システム(Advanced Driving-Assistance System:ADAS)を含み得る。運転支援は、1つ又は複数の動的運転タスクを少なくとも部分的に自動化することを伴う。ADASは、運転支援を実行することができ、運転支援システムの例である。運転支援は、典型的には車両上、車両下、又は車両内に位置付けられた1つ又は複数のセンサの出力に部分的に基づき実行される。ADシステムは、車両の運動を制御する前、及び/又は制御している間に、車両についての1つ又は複数の軌道を計画することができる。計画された軌道は、車両の走行用の経路を定義することができる。そのため、計画された軌道に従って車両を推進することは、限定されないが、車両のステアリング角、ギア(例えば、前進又は後退)、速度、加速、及び/又は制動などの車両の動作挙動の1つ又は複数の態様を制御することに対応し得る。
【0062】
自律車両は運転支援を実行するシステムの例であるが、全ての運転支援システムが完全自律車両を提供するように設計されているわけではない。SAE Internationalによって、運転自動化の複数のレベルが定義されており、通例、それぞれレベル0、1、2、3、4及び5と称される。例えば、レベル0システム又は運転モードは、システムによる持続的な車両制御を伴わなくてよい。例えば、レベル1システム又は運転モードは、アダプティブクルーズコントロール、緊急ブレーキアシスト、自動緊急ブレーキアシスト、車線維持、及び/又は車線センタリングを含んでよい。例えば、レベル2システム又は運転モードは、ハイウェイアシスト、自律障害物回避、及び/又は自律駐車を含み得る。例えば、レベル3又は4システム又は運転モードは、運転支援システムによる車両の漸増制御を含み得る。例えば、レベル5システム又は運転モードでは、運転支援システムへの人間の介入が不要であり得る。
【0063】
本明細書中の例は、センサに言及する。センサは、イベント及び/又はその環境の1つ又は複数の態様における変化を検出し、当該検出を反映する信号を出力するように構成されている。単なる説明的な例として、センサは、車両及び物体の間の距離、車両の速度、車両の軌道、又は車両の加速度のうちの1つ又は複数を示し得る。センサは、(例えば、電磁放射線を捕捉する画像センサのような)何らかの物を用いて周囲を探査することなく出力を生成し得る、又は、センサは、(例えば、電磁放射線及び/又は音波を用いて)周囲を探査し、当該探査に対する応答を検出し得る。1つ又は複数の実施形態で使用され得るセンサの例は、光センサ(例えば、カメラ);スキャンシステム(例えば、ライダ);無線式センサ(例えば、レーダ);音響センサ(例えば、超音波デバイス及び/又はマイクロフォン);慣性計測ユニット(例えば、ジャイロスコープ及び/又は加速度計);(例えば、車両又はそのコンポーネント用の)速度センサ;(例えば、車両又はそのコンポーネント用の)ロケーションセンサ;(例えば、車両又はそのコンポーネント用の)配向センサ;トルクセンサ;温度センサ(例えば、一次又は二次温度計);(例えば、車両の周囲の空気又はコンポーネント用の)圧力センサ;湿度センサ(例えば、雨検出器);又は着座センサを含むがこれらに限定されない。
【0064】
本明細書の例は、駐車スポット(又は駐車スペース)に言及する。本明細書において使用される場合、駐車スポット(又は駐車スペース)は、滞在の継続時間に関わらず、車両を静止させるための場所として識別され得る任意のロケーションを含む。駐車スポットは、必ずしもそうではないが、車両が存在する表面上の1つ又は複数の標示又は構造によって定義され得る。駐車スポットは、公有地又は私有地上に位置し得る。駐車スポットは、開発された土地又は未開発の土地上に位置し得る。駐車スポットは、少なくとも部分的に構造物の内部に位置し得る、又は、任意の構造物から離れて位置し得る。駐車スポットは、建物の内部又は屋外に位置し得る。駐車スポットは、車道(例えば、街路、大通り、又は道路)に隣接して位置し得る、又は、少なくとも1つの車道から離れた敷地に位置し得る。駐車スポットが車道に隣接して位置する場合、当該車道は1つ又は複数の車線を有し得る。駐車スポットが車道に隣接して位置する場合、当該車道は、片道走行(例えば、一方通行路)に制限され得る、又は、双方向交通を可能にし得る。駐車スポットは、政府及び/又は民間団体による駐車規制の対象となり得る。駐車スポットは、人員及び/又は自動化デバイスによる監視の対象となり得る、又は、駐車スポットは監視されていない場合がある。駐車スポットは、常設又は臨時であり得る。本明細書において使用される場合、駐車区画は、2つ又はそれより多くの駐車スポットを含むロケーションである。
【0065】
図8は、本明細書において説明されているシステム、装置、及び/又は技法のうちのいずれか、又は考えられる様々な実施形態で利用され得る任意の他のシステム、装置、及び/又は技法を含む、本開示の態様を実装するために使用され得るコンピューティングデバイス800の例示的なアーキテクチャを示す。
【0066】
図8に示されているコンピューティングデバイスを使用して、本明細書において説明されているオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び/又は(ソフトウェアエンジンを含む)ソフトウェアモジュールを遂行することができる。
【0067】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス800は、中央処理ユニット(CPU)などの少なくとも1つの処理デバイス802(例えばプロセッサ)を含む。様々な処理デバイスは、様々な製造業者、例えばIntel又はAdvanced Micro Devicesから入手可能である。この例において、コンピューティングデバイス800はまた、システムメモリ804、及びシステムメモリ804を含む様々なシステムコンポーネントを処理デバイス802に結合するシステムバス806を含む。システムバス806は、様々なバスアーキテクチャのうちのいずれかを用いる、メモリバス、又はメモリコントローラ;周辺バス;及びローカルバスを含むがこれらに限定されない、使用され得る任意の数のタイプのバス構造のうちの1つである。
【0068】
コンピューティングデバイス800を用いて実装され得るコンピューティングデバイスの例は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、(スマートフォン、タッチパッドモバイルデジタルデバイス、又は他のモバイルデバイスなどの)モバイルコンピューティングデバイス、又はデジタル命令を処理するように構成された他のデバイスを含む。
【0069】
システムメモリ804は、リードオンリメモリ808及びランダムアクセスメモリ810を含む。起動中などにコンピューティングデバイス800内で情報を転送するように作用する基本ルーチンを含む基本入力/出力システム812が、リードオンリメモリ808に記憶され得る。
【0070】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス800はまた、デジタルデータを記憶するためにハードディスクドライブなどの二次ストレージデバイス814を含む。二次ストレージデバイス814は、二次ストレージインタフェース816によってシステムバス806に接続される。二次ストレージデバイス814、及び関連付けられたそのコンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス800用の(アプリケーションプログラム及びプログラムモジュールを含む)コンピュータ可読命令、データ構造、及び他のデータの不揮発性かつ非一時的なストレージを提供する。
【0071】
本明細書において説明されている例示的な環境においては、二次ストレージデバイスとしてハードディスクドライブが採用されているが、他の実施形態では他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体が使用される。これらの他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体の例は、磁気カセット、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、ベルヌーイカートリッジ、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタルバーサタイルディスクリードオンリメモリ、ランダムアクセスメモリ、又はリードオンリメモリを含む。幾つかの実施形態は、非一時的媒体を含む。例えば、コンピュータプログラム製品は、非一時的記憶媒体において有形に具現化され得る。加えて、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、ローカルストレージ又はクラウドベースのストレージを含み得る。
【0072】
多数のプログラムモジュールが、二次ストレージデバイス814、及び/又はオペレーティングシステム818、1つ又は複数のアプリケーションプログラム820、(本明細書において説明されているソフトウェアエンジンなどの)他のプログラムモジュール822、及びプログラムデータ824を含むシステムメモリ804に記憶され得る。コンピューティングデバイス800は、Microsoft Windows(登録商標)、Google Chrome(登録商標)OS、Apple(登録商標)OS、Unix(登録商標)、又はLinux(登録商標)及び変形体、及びコンピューティングデバイスに好適な任意の他のオペレーティングシステムなどの、任意の好適なオペレーティングシステムを利用することができる。他の例は、タブレットコンピューティングデバイスにおいて使用されるMicrosoft(登録商標)、Google(登録商標)、又はAppleオペレーティングシステム、又は任意の他の好適なオペレーティングシステムを含み得る。
【0073】
幾つかの実施形態において、ユーザは1つ又は複数の入力デバイス826を通じてコンピューティングデバイス800に入力を提供する。入力デバイス826の例は、キーボード828、マウス830、(例えばボイス及び/又は他の音声入力のための)マイクロフォン832、(タッチパッド又はタッチ感知ディスプレイなどの)タッチセンサ834、及び(例えばジェスチャ入力のための)ジェスチャセンサ835を含む。幾つかの実装形態において、入力デバイス826は存在、近接、及び/又は運動に基づく検出を提供する。幾つかの実装形態において、ユーザが歩いて自身の家に入る場合があり、これにより処理デバイスへの入力がトリガされる場合がある。例えば、この場合、入力デバイス826はユーザの自動化された体験を容易にし得る。他の実施形態は、他の入力デバイス826を含む。入力デバイスは、システムバス806に結合された入力/出力インタフェース836を通じて処理デバイス802に接続され得る。これらの入力デバイス826は、パラレルポート、シリアルポート、ゲームポート、又はユニバーサルシリアルバスなどの任意の数の入力/出力インタフェースによって接続され得る。考えられる幾つかの実施形態において、入力デバイス826及び入力/出力インタフェース836の間の無線通信も可能であり、ほんの数例を挙げると、赤外線、Bluetooth(登録商標)無線技術、802.11a/b/g/n、セルラ、超広帯域(UWB)、ZigBee(登録商標)、又は他の無線周波数通信システムを含む。
【0074】
この例示的な実施形態において、モニタ、液晶ディスプレイデバイス、発光ダイオードディスプレイデバイス、プロジェクタ、又はタッチ感知ディスプレイデバイスなどのディスプレイデバイス838も、ビデオアダプタ840などのインタフェースを介してシステムバス806に接続される。コンピューティングデバイス800は、ディスプレイデバイス838に加えて、スピーカ又はプリンタなどの様々な他の周辺デバイス(図示せず)を含み得る。
【0075】
コンピューティングデバイス800は、ネットワークインタフェース842を通じて1つ又は複数のネットワークに接続され得る。ネットワークインタフェース842は、有線及び/又は無線通信を提供することができる。幾つかの実装形態において、ネットワークインタフェース842は、無線信号を伝送及び/又は受信するための1つ又は複数のアンテナを含むことができる。ローカルエリアネットワーキング環境又は(インターネットなどの)ワイドエリアネットワーキング環境で使用されるとき、ネットワークインタフェース842はイーサネット(登録商標)インタフェースを含み得る。考えられる他の実施形態は、他の通信デバイスを使用する。例えば、コンピューティングデバイス800の幾つかの実施形態は、ネットワークにまたがって通信するためのモデムを含む。
【0076】
コンピューティングデバイス800は、少なくとも何らかの形態のコンピュータ可読媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス800によってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体を含む。例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータ可読通信媒体を含む。
【0077】
コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するように構成された任意のデバイスに実装される、揮発性及び不揮発性であり、リムーバブル及び非リムーバブルな媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリ、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタルバーサタイルディスク、又は他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピューティングデバイス800によってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0078】
通常、コンピュータ可読通信媒体は搬送波又は他の移送機構などの変調データ信号においてコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具現化し、任意の情報伝達媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号に情報をエンコードするような様式でその特性のうちの1つ又は複数を設定又は変更させた信号を指す。例として、コンピュータ可読通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、及び音響、無線周波数、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を含む。上記のいずれかの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0079】
図8に示されているコンピューティングデバイスも、1つ又は複数のそのようなコンピューティングデバイスを含むことができるプログラマブル電子装置の例であり、複数のコンピューティングデバイスが含まれる場合、そのようなコンピューティングデバイスは好適なデータ通信ネットワークに共に結合されて、それにより、本明細書に開示される様々な機能、方法、又はオペレーションを集合的に実行することができる。
【0080】
本明細書の全体を通して使用される用語「実質的に」及び「約」は、処理時のばらつきに起因するものなどの小さい変動を説明及び報告するために使用される。例えば、それらは、±5%未満又はそれに等しい、例えば±2%未満又はそれに等しい、例えば±1%未満又はそれに等しい、例えば±0.5%未満又はそれに等しい、例えば±0.2%未満又はそれに等しい、例えば±0.1%未満又はそれに等しい、例えば±0.05%未満又はそれに等しいことを指すことができる。また、本明細書において使用されるとき、「a」又は「an」などの不定冠詞は「少なくとも1つ」を意味する。
【0081】
上述の概念、及び以下でより詳細に論述される追加の概念の全ての組み合わせ(そのような概念が相互に矛盾しない限り)は、本明細書で開示される本発明の主題の一部であると企図されていることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題の全ての組み合わせが、本明細書で開示される本発明の主題の一部であるものとして企図されている。
【0082】
多数の実装形態が説明された。しかしながら、本明細書の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が加えられ得ることを理解されたい。
【0083】
加えて、図に描写されている論理の流れは、望ましい結果を実現するように、示されている特定の順序、又は連続する順序を必要とするものではない。加えて、他のプロセスが提供されてよく、又は説明された流れからプロセスが排除されてよく、説明されたシステムに他のコンポーネントが追加されても、又は説明されたシステムから他のコンポーネントが削除されてもよい。従って、他の実装形態が以下の特許請求の範囲に記載の範囲内に属する。
【0084】
説明された実装形態の特定の特徴が本明細書で説明される通り示されてきたが、今や多くの修正、置換、変更、及び均等物が当業者に想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、実装形態の範囲内に属する全てのそのような修正及び変更を包含することを意図していることが理解されるべきである。それらは限定ではなく単なる例として提示されており、形態及び詳細に様々な変更が加えられてよいことを理解されたい。相互に排他的な組み合わせを除き、本明細書で説明される装置及び/又は方法の任意の部分が任意の組み合わせで組み合わされてよい。本明細書で説明される実装形態は、説明された異なる実装形態の機能、コンポーネント、及び/又は特徴の様々な組み合わせ及び/又は副次的組み合わせを含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】