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特表2024-534009動物の健康をモニタリングするためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】動物の健康をモニタリングするためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A01K 29/00 20060101AFI20240910BHJP
   A01K 1/01 20060101ALI20240910BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20240910BHJP
【FI】
A01K29/00 E
A01K1/01 801G
G06Q10/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508588
(86)(22)【出願日】2022-08-26
(85)【翻訳文提出日】2024-02-09
(86)【国際出願番号】 IB2022058016
(87)【国際公開番号】W WO2023026249
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】63/237,664
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ドナヴォン, マーク アラン
(72)【発明者】
【氏名】ランゲンフェルド‐マッコイ, ナタリー
(72)【発明者】
【氏名】マクゴーワン, ラゲン トゥルーデル‐シュワルツ
(72)【発明者】
【氏名】デュッサン, ヘルバー
(72)【発明者】
【氏名】カマラジ, マニ バラス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィジャヤラジャン, ヴィグネシュ
(72)【発明者】
【氏名】ゴヴィンダラジャン, ヴェンカタクリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】シン, アジャイ
(72)【発明者】
【氏名】マリペディ, サラス
(72)【発明者】
【氏名】ナサヌル, アビシェーク サイ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナン, アユシ
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィ, ドワラカナト ラガヴェンドラ
(72)【発明者】
【氏名】シャーウッド, ダニエル ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア, ラッセル スチュワート
(72)【発明者】
【氏名】ストーン, ジャック ウィリアム ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ローガン, ジョージナ エリザベス メアリー
(72)【発明者】
【氏名】ハトリ, トモコ
(72)【発明者】
【氏名】ハウブリック, ピーター マイケル
(72)【発明者】
【氏名】シム ファン デル ローフ, ウェンデラ ソフィー
【テーマコード(参考)】
2B101
5L010
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101AA20
2B101BB10
5L010AA04
(57)【要約】
本開示は、動物の健康をモニタリングするためのシステム及び方法を提供する。荷重データは、収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得することができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信し、3つ以上の荷重センサは個別に、2.5Hz~110Hzで荷重をサンプリングする。収容されている砂との相互作用が、収容されている砂との動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性は認識することができる。動物行動属性は、機械学習分類器を使用して、動物分類イベントに分類することができる。
【選択図】 図1A図1B図1C図1D図1E
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する工程であって、前記3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサが、互いに分離され、互いに独立して前記台から圧力入力を受信し、前記3つ以上の荷重センサは個別に、2.5Hz~110Hzで荷重をサンプリングする、取得する工程と、
前記収容されている砂との相互作用が、前記収容されている砂との前記動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、前記動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程と、
機械学習分類器を使用して、前記動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程と、を含む、
動物の健康をモニタリングする方法。
【請求項2】
前記動物モニタリングデバイスが、前記荷重データ、前記動物分類イベント、又はその両方を、ネットワークを介してデータ通信機からクライアントデバイスに通信する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
以前に記録された動物分類イベント又は以前に記録された動物分類イベントのパターンと比較して、前記動物分類イベントの変化を識別する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記3つ以上の荷重センサが個別に、20Hz~110Hzで荷重をサンプリングする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記3つ以上の荷重センサが個別に、30Hz~80Hzで荷重をサンプリングする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記3つ以上の荷重センサが個別に、10kgまでの荷重をサンプリングする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記動物モニタリングデバイスが、4つの荷重センサを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記台が矩形形状を有し、前記4つの荷重センサが各々、前記台の異なる角に配置されている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記動物モニタリングデバイスが3つの荷重センサを有し、前記台が三角形の形状である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記台が三角形の形状を有し、前記3つの荷重センサが各々、前記台の異なる角に配置されている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記動物行動属性を動物分類イベントに分類する前記工程が、正規化ロジックを使用して、前記荷重データを分析する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
収容されている砂をその上に載置するように構成された台と、
前記台に結合された3つ以上の荷重センサであって、前記3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサが、互いに分離され、互いに独立して前記台から圧力入力を受信し、前記3つ以上の荷重センサが個別に、2.5Hz~110Hzの範囲のサンプリングレートを有する、3つ以上の荷重センサと、
前記3つ以上の荷重センサからの荷重データを独立して通信するように構成されたデータ通信機と、を含む、動物モニタリングデバイスを備える、
動物モニタリングシステム。
【請求項13】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、
前記データ通信機から前記荷重データを受信する工程と、
前記荷重データが前記動物モニタリングデバイスとの動物の相互作用からのものであるか否かを判定する工程と、
前記荷重データが前記動物の相互作用からのものである場合、動物行動属性を認識する工程と、
機械学習分類器を使用して、前記動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程と、を含む命令を記憶しているメモリと、を更に備える、
請求項12に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項14】
前記プロセッサ及び前記メモリが、前記動物モニタリングデバイスから物理的に離れて配置され、ネットワークを介して前記データ通信機と通信する、請求項13に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項15】
前記メモリがまた、前記プロセッサによって実行されると、
以前に記録された動物分類イベント又は以前に記録された動物分類イベントのパターンと比較して、前記動物分類イベントの変化を識別することを含む命令を記憶している、
請求項13に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項16】
前記3つ以上の荷重センサが、20Hz~110Hzのサンプリングレートを有する、請求項12に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項17】
前記3つ以上の荷重センサが、球面点接触を備えるフルブリッジ構成を含む、請求項12に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項18】
前記3つ以上の荷重センサが個別に、最大10kgまでの最大荷重容量を有する、請求項12に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項19】
前記動物モニタリングデバイスが4つの荷重センサを有し、前記台が長方形であり、前記4つの荷重センサが各々、前記台の異なる角に配置されている、請求項12に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項20】
前記台が、400mm~600mmのX軸寸法測定値、及び250mm~450mmのY軸寸法測定値を有する、請求項19に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項21】
前記動物モニタリングデバイスが3つの荷重センサを有し、前記台が三角形の形状であり、前記3つの荷重センサが各々、前記台の異なる角に配置されている、請求項12に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項22】
前記台が円形である、請求項12に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項23】
少なくとも1つのプロセッサの制御下で、
収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する工程であって、前記3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサが、互いに分離され、互いに独立して前記台から圧力入力を受信する、取得する工程と、
前記収容されている砂との相互作用が、前記収容されている砂との前記動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、前記動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程と、
フェーズ分離アルゴリズムを用いて前記荷重データを分析する工程を含む、機械学習分類器を使用して前記動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程であって、前記動物分類イベントが、動物排泄を含み、前記フェーズ分離アルゴリズムが、複数の離散的な動物排泄が発生するときに、それらを分類することができる、分類する工程と、を含む、動物の健康をモニタリングする方法。
【請求項24】
前記複数の離散的な動物排泄が、排尿イベントと排便イベントの両方を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記複数の離散的な動物排泄が、第1の排泄及び第2の排泄を含み、前記動物分類イベントがまた、前記第1の排泄に先行する第1の排泄前イベント及び前記第2の排泄に先行する第2の排泄前イベントを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記動物分類イベントが、前記第2の排泄後に発生する排泄後イベントを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記フェーズ分離アルゴリズムを使用して分類する工程が、前記動物の相互作用の間に、動物排泄なしの形態、又は単一の動物排泄のみの形態のいずれかで、複数の離散的な動物排泄がなかったことを確立する、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
以前に記録された動物分類イベントと比較して、前記動物分類イベントの変化を識別する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記動物分類イベントの前記変化を、前記動物に関連付けられた身体的健康問題、行動的健康問題、又は精神的健康問題と相関させる工程を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記身体的健康問題が、泌尿器疾患、腎疾患、糖尿病、甲状腺機能亢進症、特発性膀胱炎、消化器疾患、又は関節炎から選択されるネコ疾患であり、前記精神的健康問題は、不安、ストレス、又は認知低下から選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
動物分類イベントの前記変化を識別する工程が、動物排泄の変化を識別する工程を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記動物分類イベントの前記変化を示す通知を生成する工程であって、前記通知が、デバイスイベントに関連付けられたパラメータが閾値を満たすと生成される、生成する工程を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記荷重データに基づいて前記動物を識別する工程と、
前記動物を、前記収容されている砂と相互作用する少なくとも1匹の他の動物から区別する工程と、を更に含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項34】
前記動物行動属性を分類する工程が、前記収容されている砂との動物の相互作用に基づいて、前記3つ以上の荷重センサからの前記荷重データを分析して、前記動物の体重の分布、イベントの位置、イベントの持続時間、移動パターン、進入力、退出力、前記動物の相互作用の変動率、又はそれらの組合せを測定する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項35】
前記動物行動属性を分類する工程が、前記3つ以上の荷重センサからの前記荷重データを分析して、前記収容されている砂を載置する砂箱に前記動物が入ること、特定の排泄位置を選択するための前記動物の移動の量、特定の排泄位置を選択するための時間の量、前記特定の排泄位置を準備するのに費やされる時間の量、前記特定の排泄位置を準備するのに費やされるエネルギーの量、排泄物を覆うのに費やされる時間の量、前記排泄物を覆うのに費やされるエネルギーの量、前記排泄の持続時間、前記動物による進入から退出までのデバイスイベントの総持続時間、前記排泄物の重量、前記排泄の間の前記動物の動き、前記排泄の間の単一の荷重センサ上でのステップ/傾斜度の検出、前記動物が配置された前記砂箱を出ること、前記砂箱に関わる1つ以上の動き若しくは衝撃、又はそれらの組合せを識別又は測定する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項36】
前記動物行動属性を分類する工程が、前記3つ以上の荷重センサからの荷重データを、前記収容されている砂との動物の相互作用に基づいて、時間領域特徴に基づいて時間領域において前記3つ以上の荷重センサからの荷重データを分析する工程を更に含み、前記時間領域特徴が、平均値、中央値、標準偏差、範囲、自己相関、又はそれらの組合せを含み、前記時間領域特徴が、前記機械学習分類器への入力(単数又は複数)として作成され、周波数領域特徴が、中央値、エネルギー、電力スペクトル密度、又はそれらの組合せを含み、前記周波数領域特徴が、前記機械学習分類器への入力(単数又は複数)として生成される、請求項23に記載の方法。
【請求項37】
前記動物行動属性を分類する工程が、前記収容されている砂との動物の相互作用に基づいて、前記3つ以上の荷重センサからの前記荷重データを分析して、前記動物の移動パターンを判定する工程を更に含み、前記移動パターンが、カバレッジ距離、速度、加速度、移動の方向、位置合わせ、前記台上に配置されている砂箱への進入点から前記砂箱の中心までの距離、排泄位置、休憩位置、前記砂箱の好ましい四分円、又はそれらの組合せを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項38】
個々の動物にユニークな動物分類イベントに基づいて、前記個々の動物の動物行動モデルを生成する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項39】
前記3つ以上の荷重センサが個別に、2.5Hz~110Hzのサンプリングレートを有する、請求項23に記載の方法。
【請求項40】
前記3つ以上の荷重センサが個別に、最大10kgまでの最大荷重容量を有する、請求項23に記載の方法。
【請求項41】
収容されている砂をその上に載置するように構成された台と、
前記台に結合された3つ以上の荷重センサであって、前記3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサが、互いに分離され、互いに独立して前記台から圧力入力を受信する、3つ以上の荷重センサと、
前記3つ以上の荷重センサからの荷重データを独立して通信するように構成されたデータ通信機と、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、
前記3つ以上の荷重センサから独立して荷重データを取得する工程と、
前記台との相互作用が、動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、前記動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程と、
フェーズ分離アルゴリズムを用いて前記荷重データを分析する工程を含む、機械学習分類器を使用して前記動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程であって、前記動物分類イベントが、動物排泄を含み、前記フェーズ分離アルゴリズムが、複数の離散的な動物排泄が発生するときに、それらを分類することができる、分類する工程と、を含む、命令を記憶しているメモリと、を含む、動物モニタリングデバイスを備える、
動物モニタリングシステム。
【請求項42】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、排尿イベントを排便イベントとは別に分類することができる、請求項41に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項43】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、前記排尿イベントに先行する第1の排泄前イベントと、前記排便イベントに先行する第2の排泄前イベントとを分類することができる、請求項42に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項44】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、前記排尿イベントと前記排便イベントの両方が発生した後に発生する排泄後イベントを分類することができる、請求項42に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項45】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、前記動物の相互作用の間に、動物排泄なしの形態、又は単一の動物排泄のみの形態のいずれかで、複数の離散的な動物排泄がなかったことを確立することができる、請求項41に記載の動物モニタリングシステム。
【請求項46】
実行されると、プロセッサに、
収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する工程であって、前記3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサが、互いに分離され、互いに独立して前記台から圧力入力を受信する、取得する工程と、
前記収容されている砂との相互作用が、前記収容されている砂との前記動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、前記動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程と、
フェーズ分離アルゴリズムを用いて前記荷重データを分析する工程を含む、機械学習分類器を使用して前記動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程であって、前記動物分類イベントが、動物排泄を含み、前記フェーズ分離アルゴリズムが、複数の離散的な動物排泄が発生するときに、それらを分類することができる、分類する工程と、を実行させる命令が組み込まれた非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項47】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、排尿イベントを排便イベントとは別に分類することができる、請求項46に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項48】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、前記排尿イベントに先行する第1の排泄前イベントと、前記排便イベントに先行する第2の排泄前イベントとを分類することができる、請求項47に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項49】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、前記排尿イベントと前記排便イベントの両方が発生した後に発生する排泄後イベントを分類することができる、請求項47に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項50】
前記フェーズ分離アルゴリズムが、前記動物の相互作用の間に、動物排泄なしの形態、又は単一の動物排泄のみの形態のいずれかで、複数の離散的な動物排泄がなかったことを確立することができる、請求項46に記載の非一時的機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年8月27日に出願された米国特許出願第63/237,664号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0001]砂箱は、ネコが尿及び糞便の排泄のため使用するものである。砂箱は、尿又は糞便を受け取るネコ砂の層を含有する。ペット砂は、非凝集性であっても凝集性であってもよい吸収性材料及び/又は吸着性材料を含む。砂箱使用に関連する視覚的指標は、例えば、身体的、行動的、又は精神的健康問題の発症など、ネコの健康に関する情報を提供し得る。残念なことに、これらの症状は、病気又は健康問題の中期から後期にのみ現われる可能性があり、正確に介入するための十分な情報を提供しないことが多い。更に、ペットの飼い主は、砂箱の使用を健康課題と関連付けるための動物行動学的知識を欠いていることが多い。
【発明の概要】
【0003】
[0002]ネコの健康を評価する手段として、砂箱活動を追跡するいくつかの取り組みがなされてきた。例えば、カメラ、ビデオ録画デバイス、及び/又はハカリが、ネコの砂箱活動を捕捉するために使用されてきた。これらのデバイスは、ネコの行動に関するいくつかの基本的な情報を追跡するのに役立ち得るが、これらのデバイスは、通常、一次元情報を提供し、解釈するために資格のある行動学者を必要とし得、並びに/又はより微細な、及び/若しくは非視覚的な手がかりに関する良好なデータを提供する能力を欠いている可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1A】本開示による例示的な動物健康モニタリングシステムを概略的に示す。
図1B】本開示による例示的な動物健康モニタリングシステムを概略的に示す。
図1C】本開示による例示的な動物健康モニタリングシステムを概略的に示す。
図1D】本開示による例示的な動物健康モニタリングシステムを概略的に示す。
図1E】本開示による例示的な動物健康モニタリングシステムを概略的に示す。
図2】本開示による動物健康モニタリングシステムを使用する際に起こり得る例示的なイベントの概念的な概要を示す。
図3A】本開示によるネコが箱内にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図3B】本開示によるネコが箱内にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図3C】本開示によるネコが箱内にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図3D】本開示によるネコが箱内にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図3E】本開示によるネコが箱内にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図4A】本開示によるネコが箱外にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図4B】本開示によるネコが箱外にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図4C】本開示によるネコが箱外にいるイベントの例示的な荷重信号を示す。
図5A】本開示によるスクーピングイベントの例示的な荷重信号を示す。
図5B】本開示によるスクーピングイベントの例示的な荷重信号を示す。
図6A】本開示による動かしイベントの例示的な荷重信号を示す。
図6B】本開示による動かしイベントの例示的な荷重信号を示す。
図7】本開示によるイベント内の例示的なフェーズを示す。
図8】本開示による動物行動を分類するための方法の例示的なフローチャートを示す。
図9A】本開示による動物の移動経路の例示的な位置を示す。
図9B】本開示による動物行動に基づいて動物を識別する例を示す。
図9C】本開示による動物行動に基づいて動物を識別する例を示す。
図10】本開示による動物識別の例のフローチャートを示す。
図11】本開示による様々な分類モデルの性能の例を示す。
図12】本開示による動物の健康をモニタリングするための例示的な方法のフローチャートを示す。
図13】本開示による動物の健康をモニタリングするための例示的な方法のフローチャートを示す。
図14】本開示による動物の健康をモニタリングするための例示的な方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0016]本開示は、動物の健康及び行動モニタリングの分野に関し、より具体的には、動物の様々な生理学的及び行動パラメータの判定、モニタリング、処理、記録、ネットワークを介した転送のためのデバイス、システム、方法、及びコンピュータプログラム製品に関する。
【0006】
[0017]本開示の例によれば、少なくとも1つのプロセッサの制御下で動物の健康をモニタリングする方法が開示される。この方法は、収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを備える動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する工程を含むことができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信し、3つ以上の荷重センサは個別に、2.5Hz~110Hzで荷重をサンプリングする。この方法は、収容されている砂との相互作用が、収容されている砂との動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程を更に含むことができる。この方法は、機械学習分類器を使用して動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程を更に含むことができる。
【0007】
[0018]別の例では、本開示は、動物モニタリングデバイスを含む動物モニタリングシステムを提供する。動物モニタリングデバイスは、収容されている砂をその上に載置するように構成された台を備えることができる。デバイスは、台に結合された3つ以上の荷重センサを更に含むことができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信し、3つ以上の荷重センサは個別に、2.5Hz~110Hzの範囲のサンプリングレートを有する。デバイスは、3つ以上の荷重センサからの荷重データを独立して通信するように構成されたデータ通信機を更に含むことができる。
【0008】
[0019]別の例では、本開示は、少なくとも1つのプロセッサの制御下で動物の健康をモニタリングする方法を提供する。この方法は、収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する工程を含むことができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信する。この方法は、収容されている砂との相互作用が、収容されている砂との動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程を更に含むことができる。この方法は、フェーズ分離アルゴリズムを用いて荷重データを分析する工程を含む、機械学習分類器を使用して動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程を更に含むことができ、動物分類イベントは、動物排泄を含み、フェーズ分離アルゴリズムは、複数の離散的な動物排泄が発生するときにそれらを分類することができる。
【0009】
[0020]別の例では、本開示は、動物モニタリングデバイスを含む動物モニタリングシステムを提供する。動物モニタリングデバイスは、収容されている砂をその上に載置するように構成された台を備えることができる。動物モニタリングデバイスは、台に結合された3つ以上の荷重センサを更に含むことができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信する。動物モニタリングデバイスは、3つ以上の荷重センサからの荷重データを独立して通信するように構成されたデータ通信機を更に含むことができる。動物モニタリングデバイスは、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、3つ以上の荷重センサから独立して荷重データを取得することを含む命令を記憶しているメモリとを更に備えることができる。命令は、台との相互作用が、動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性を認識することを更に含む。命令は、フェーズ分離アルゴリズムを用いて荷重データを分析することを含む、機械学習分類器を使用して動物行動属性を動物分類イベントに分類することを更に含み、動物分類イベントは、動物排泄を含み、フェーズ分離アルゴリズムは、複数の離散的な動物排泄が発生するときにそれらを分類することができる。
【0010】
[0021]別の例では、本開示は、命令が組み込まれた非一時的機械可読記憶媒体を提供し、命令は、実行されると、プロセッサに動物の健康をモニタリングする方法を実行させる。この方法は、収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する工程を含むことができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信する。この方法は、収容されている砂との相互作用が、収容されている砂との動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程を更に含むことができる。この方法は、フェーズ分離アルゴリズムを用いて荷重データを分析する工程を含む、機械学習分類器を使用して動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程を更に含むことができ、動物分類イベントは、動物排泄を含み、フェーズ分離アルゴリズムは、複数の離散的な動物排泄が発生するときにそれらを分類することができる。
【0011】
[0022]開示の方法及び装置の追加の特徴及び利点は、以下の発明の詳細な説明及び図面に記載されており、それらにより明らになるであろう。本明細書に記載の特徴及び利点は、包括的なものではなく、具体的には、図面及び説明を考慮することで多くの追加の特徴及び利点が当業者には明らかになるであろう。更に、本明細書で使用される言語は、専ら読みやすさ及び指示を目的として選択されており、本発明の主題の範囲を限定するものではないことを留意されたい。
【0012】
定義
【0013】
[0023]本明細書で使用するとき、「約(about)」、「ほぼ、おおよそ(approximately)」、及び「大体(substantially)」は、数値のある範囲内、例えば、当該数字の-10%~+10%の範囲内、当該数字の-5%~+5%の範囲内、当該数字の-1%~+1%の範囲内、又は当該数字の-0.1%~+0.1%の範囲内の数を指すものと理解される。本明細書における数値範囲はいずれも、その範囲内の全ての整数、非負整数、又は分数を含むと理解されるべきである。更に、これらの数値範囲は、この範囲内の任意の数又は数の部分集合を対象とする請求項をサポートすると解釈されたい。例えば、1~10という開示は、1~8、3~7、1~9、3.6~4.6、3.5~9.9などの範囲に対応するものと解釈されたい。
【0014】
[0024]本開示及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」には、別段の指示がない限り、複数の指示対象も含まれる。したがって、例えば、「1つの構成成分(acomponent)」又は「その構成成分(the component)」についての言及は、2つ以上の構成成分を含む。
【0015】
[0025]用語「含む/備える(comprise)」、「含む/備える(comprises)」、及び「含んでいる/備えている(comprising)」は、排他的なものではなく、他を包含し得るものとして解釈されるべきである。同様にして、用語「含む(include)」、「含む(including)」及び「又は(or)」は全て、このような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは他を包含し得るものであると解釈されるべきである。したがって、「含む/備える(comprising)」という用語を用いた実施形態の開示は、特定されている構成要素「から本質的になる/で本質的に構成される(consistingessentially of)」実施形態、及び特定されている構成要素「からなる/で構成される(consisting of)」実施形態の開示を含む。
【0016】
[0026]「X及び/又はY」という文脈で使用される用語「及び/又は」は、「X」若しくは「Y」又は「X及びY」と解釈されるべきである。同様に、「X又はYのうちの少なくとも1つ」は、「X」若しくは「Y」又は「X及びYの両方」と解釈されるべきである。
【0017】
[0027]本明細書において使用する場合、用語「例」及び「例えば~など(such as)」は、その後に用語の列挙が続くときは特に、単に例示的かつ説明的なものにすぎず、排他的又は包括的なものとみなされるべきではない。
【0018】
[0028]用語「ペット」及び「動物」は、本明細書において同義的に使用され、砂箱を使用することができる任意の動物を意味し、その非限定的な例としては、ネコ、イヌ、ラット、フェレット、ハムスター、ウサギ、イグアナ、ブタ、又はトリが挙げられる。ペットは、任意の好適な動物であり得、本開示は、特定のペット動物に限定されない。用語「排泄」は、ペットによる排尿及び/又は排便を意味する。
【0019】
[0029]本明細書で使用するとき、用語「砂(litter)」は、動物の尿を吸収し得る、並びに/又は動物の尿及び/若しくは便からの臭気を低減し得る、任意の物質を意味する。「凝集性砂」は、水分の存在下で、砂箱内の他の砂とは互いにはっきりと分かれる凝集体を形成する。「凝集剤」は、濡れると隣接する粒子を結合させる。「非凝集性砂」は、はっきりと分かれる凝集体を形成しない。
【0020】
[0030]用語「砂箱」は、砂を保持することができる任意の装置、例えば、底壁及び1つ以上の側壁を有する容器、並びに/又は、砂が上に配置されるように構成された任意の装置、例えばマット又は格子を意味する。非限定的な例として、砂箱は、高さが少なくとも約6インチの側壁を有する長方形の箱であり得る。
【0021】
動物健康モニタリング
【0022】
[0031]本開示によれば、動物の健康をモニタリングするためのシステム及び方法は、動物が通常排泄する位置に基づくことができる。例えば、ネコ用動物健康モニタリングシステムは通常、ネコ砂箱の下に配置することができる。この構成は、ペットの飼い主が既存のネコ砂箱及びネコ砂を使用することを可能にし、砂箱を交換するときに起こり得るネコの排泄行動問題のリスクを最小限に抑えるので、これは特に有益であり得る。しかしながら、他の例では、システム及び方法は、新しい砂箱、又は更には本開示の台及び荷重センサと共に使用するために一体化又は設計/成形された砂箱を使用して同様にして実行することができる。更に詳細に説明すると、本明細書に記載のシステム及び技法がネコ及びネコの行動に関して説明されるが、本明細書に記載のシステム及び技法は、任意の動物の行動をモニタリングするために使用され得ることに留意されたい。
【0023】
[0032]本開示の例では、動物健康モニタリングシステムは、1つ以上の荷重センサを含み得る。荷重センサは、動物健康モニタリングシステム内の動物の体重の分布、及び動物健康モニタリングシステムによってモニタリングされるエリア内に動物が所在する時間をモニタリングすることができる。例えば、荷重センサデータを使用して、砂箱内におけるネコの移動パターンを追跡し、砂箱との非ネコ相互作用を識別し、複数ネコのシナリオにおいて個々のネコを識別し、砂箱手入れイベントを識別し、及び/又は各ネコ/砂箱イベントにユニークないくつかの洞察を予測することができる。この情報に基づいて、動物の行動を説明する様々なイベントを判定することができる。例えば、荷重センサデータがネコの行動及び/又は砂箱と相互作用する人から導出されたものであるかどうかの判定を行うことができる。行動がネコに関連している場合、ネコが砂箱の内側と相互作用しているか、それとも外側と相互作用しているかの判定を行うことができる。ネコが砂箱の中にいる場合、ネコのアイデンティティ及び/又はネコの活動(排尿、排便など)を判定することができる。ネコが砂箱の外にいる場合、様々な行動(例えば、箱をこすっていること、箱の縁でバランスを取っていることなど)を判定することができる。行動が人に関連している場合、人が砂をすくい上げているか、砂を足しているか、砂箱と相互作用しているか、動物健康モニタリングシステムと相互作用しているかなどを判定することができる。
【0024】
[0033]動物健康モニタリングシステムは、複数回の訪問にわたって、訪問頻度、訪問タイプ(例えば、排泄/非排泄)、及び/又は動物体重を自動的に追跡することができる。この履歴情報を使用して、動物の体重、砂箱訪問頻度、及び/又は経時的な排泄行動をモニタリングすることができる。この情報は、オプションで、動物に関する様々な他のデータ(例えば、年齢/ライフステージ、性別、生殖状態、身体状態、体重又は行動の変化率など)と組み合わされて、いつ変化が起こるかを識別し、かつ/又は動物に影響を及ぼす潜在的な健康又は行動状態を予測するために使用することができる。
【0025】
[0034]動物の行動を識別することに加えて、動物健康モニタリングシステムは、有利なことに、動物の身体的、行動的、及び精神的健康を含むがこれらに限定されない潜在的な健康状態の早期指標を提供することができる。身体的健康の例としては、腎臓の健康、尿の健康、代謝の健康及び消化器の健康が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、動物健康モニタリングシステムの使用から得られる体重及び行動データと関連付けられ得る動物疾患は、ネコ下部尿路疾患、糖尿病、過敏性腸症候群、ネコ特発性膀胱炎、膀胱結石、膀胱結晶、関節炎、甲状腺機能亢進症、糖尿病、及び/又は動物に潜在的に影響を及ぼす様々な他の病気を含むが、これらに限定されない。行動的健康の例としては、多ネコ世帯における箱外の排泄及び/又はネコの社会的動態が挙げられるが、これらに限定されない。精神的健康の例としては、不安、ストレス及び認知低下が挙げられるが、これらに限定されない。これらの潜在的な健康状態に基づいて、更なる診断及び治療のために、動物の飼い主及び/又は獣医に事前通知を提供することができる。
【0026】
[0035]本明細書に記載の動物健康モニタリングシステム及び技法は、既存のシステムを上回る様々な利点を提供し得る(ただし、本明細書に記載のシステム及び方法は、場合によっては、これらの既存のモニタリングシステムのうちのいくつかと併せて使用することができることに留意されたい)。既存のモニタリングシステムは、通常、個々のネコを識別するために、動物に埋め込まれたマイクロチップ、RFID対応首輪、及び/又は視覚的画像認識に依存する。これらのシステムは、非常に侵襲的(例えば、動物の特定の部位にマイクロチップを埋め込むための獣医の介入)であり、故障しやすく(例えば、マイクロチップが動物内の別の部位に移動して位置を特定することが困難であり、RFID首輪が摩耗し、紛失し、及び/又は頻繁なバッテリ交換/再充電を必要とし、カメラが正確な位置決め及び保守を必要とし得るなど)、及び/又は動物の典型的な行動に大きな混乱を生じさせる可能性がある。例えば、カメラシステム又は人間の観察者の存在及び/又は可聴雑音は、特定のネコに、さもなければ通常やりがちな方法で砂箱を使用することを思いとどまらせる可能性がある。更に、いくつかの既存のシステムは、特定の材料(特定の砂のタイプなど)の使用を必要とする。
【0027】
[0036]本開示による動物健康モニタリングシステムは、特に、これらの既存のシステムのうちのいくつかが動物の正常な行動を妨げる場合に、これらの他のシステムの制限のうちのいくつかに対処する。本開示の動物健康モニタリングシステムは、例えば、マイクロチップ又はRFID首輪などの外部IDに依存することなく、動物を識別及び追跡することができる。更に、いくつかの例では、本明細書に記載の動物健康モニタリングシステムは、画像又はビデオ情報に依存することなく動物及びその行動を識別することができ、これにより、動物の典型的な行動に影響を与える可能性のあるカメラ又は人間の観察者の使用を回避する。例えば、本明細書で提供される動物健康モニタリングシステムは、複数の動物から個々の動物を識別することができる。言い換えれば、動物健康モニタリングシステムは、多ネコ世帯における各ネコを区別し、独立した健康モニタリングを提供することができる。多数の実施形態では、動物健康モニタリングシステムは、2つ以上の荷重センサを含み、既存のシステムと比較して、動物及びその移動パターンに関するより詳細な情報が生成されることを可能にする。説明すると、動物健康モニタリングシステムで利用されるセンサは、ネコの自然な行動を妨害しない位置に配置される。幼いネコ又は高齢のネコは高い外形を有する箱に入るのが困難である可能性があるので、動物健康モニタリングシステムは、これらのネコであっても使用できるように薄型に設計される。更に、動物健康モニタリングシステムは、ネコの既存の砂箱を利用することができ、任意のタイプの砂(例えば、凝集性又は非凝集性砂)とともに使用することができ、これにより、砂のタイプが切り替えられた場合に起こり得る排泄行動問題を回避する。動物健康モニタリングシステムは、バッテリ電力又は主電力を利用することができ、コンセントのないエリアでの使用が可能で、つまずく危険をもたらす、又はコードをかじる者として知られているネコがかじる可能性のある電源コードを排除する。
【0028】
[0037]ここで図面を参照すると、図1Aは動物健康モニタリングシステム100を概略的に示す。動物健康モニタリングシステムは、ネットワーク140を介して通信するクライアントデバイス110、分析サーバシステム120、及び/又は動物モニタリングデバイス100を含むことができる。この例では、砂134を収容する砂箱又は容器132が、動物モニタリングデバイスの上に置かれている。砂はネコ砂であってもよい。いくつかの例では、分析サーバシステムは、単一のサーバを使用して実装されてもよい。他の態様では、分析サーバシステムは、複数のサーバを使用して実装することができる。更に他の例では、クライアントデバイスは、分析サーバシステムと相互作用し、又はそれを利用して実装することができ、その逆もまた可能である。
【0029】
[0038]クライアントデバイス110は、例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、及び/又は動物モニタリングデバイスと通信するのに適した任意の他のユーザインターフェースを含むことができる。クライアントデバイスは、本明細書に記載のように、1つ以上の動物モニタリングデバイス130から様々なデータを取得し、1つ以上のソフトウェアアプリケーションを介して1匹以上の動物に関するデータ及び洞察を提供し、並びに/又は分析サーバシステム120にデータ及び/若しくは洞察を提供することができる。ソフトウェアアプリケーションは、本明細書に記載のように、動物の体重及び行動に関するデータを提供し、経時的なデータの変化を追跡し、及び/又は動物に関する予測健康情報を提供することができる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアアプリケーションは、処理及び/又は表示のために分析サーバシステムからデータを取得する。
【0030】
[0039]分析サーバシステム120は、本明細書に記載のように、様々なクライアントデバイス110及び/又は動物モニタリングデバイス130からデータを取得することができる。分析サーバシステムは、本明細書に記載のように、1匹以上の動物に関するデータ及び洞察を提供し、並びに/又はデータ及び/若しくは洞察をクライアントデバイスに送信することができる。これらの洞察は、本明細書に記載のように、動物の体重及び行動、経時的なデータの変化、及び/又は動物に関する予測健康情報に関する洞察を含むことができるが、これらに限定されない。多数の実施形態では、分析サーバシステムは、複数のクライアントデバイス及び/又は動物モニタリングデバイスからデータを取得し、動物の1つ以上の特性に基づいて、取得されたデータ内の動物のコホートを識別し、動物のコホートについての洞察を決定する。動物のコホートについての洞察は、コホートの特性と共通の特性を有する特定の動物についての推奨事項を提供するために使用することができる。多くの実施形態では、分析サーバシステムは、獣医が特定の動物に関する情報にアクセスするためのポータル(例えば、ウェブサイト)を提供する。
【0031】
[0040]動物モニタリングデバイス130は、動物及び/又は人と、動物モニタリングデバイスとの相互作用に関するデータを取得することができる。いくつかの実施形態では、動物モニタリングデバイスは、排泄廃棄物エリア(例えば、砂箱)及び1つ以上の荷重センサを含む。いくつかの実施形態では、荷重センサは、動き検出デバイス、加速度計、重量検出デバイスなどを含む。荷重センサは、ネコの自然な行動を妨げない位置に配置することができる。荷重センサは、ネコが砂箱内にいることを自動的に検出することができ、及び/又はネコが砂箱内にいるとき若しくはネコが砂箱を出た後にネコの特徴を自動的に測定することができる。加えて、荷重センサは、動物の砂箱内における移動を追跡するように位置決めすることができる。荷重センサを使用して捕捉されるデータは、本明細書に記載のように、動物の排泄行動、砂箱の内側又は外側で起こり得る排泄行動以外の行動(例えば、ネコが砂箱をこすっていること)、及び/又は他の環境活動を判定するために使用することができる。動物モニタリングデバイスは、処理及び/又は分析のためにクライアントデバイス110及び/又は分析サーバシステム120にデータを送信することができる。いくつかの例では、動物モニタリングデバイスは、ネットワーク140を介してデータを送信することなく、非ネットワーククライアントデバイス115と直接通信することができる。「非ネットワーク」クライアントデバイスという用語は、当該デバイスも、クラウド又は他のネットワークを介して接続されていないことを意味するのではなく、単に動物モニタリングデバイスと直接接続できるワイヤレス又はワイヤード接続が存在することを示唆しているにすぎない。例えば、動物モニタリングデバイスと非ネットワーククライアントデバイスは、Bluetooth(登録商標)を介して通信することができる。いくつかの実施形態では、動物モニタリングデバイスは、荷重センサデータを直接処理する。多くの実施形態では、動物モニタリングデバイスは、荷重センサデータを利用して、動物モニタリングデバイスのバランスが崩れていないかどうかを判定する。この場合、1つ以上の調節可能な足の自動又は手動調節により、動物モニタリングデバイスのバランスを再調節することができる。このようにして、動物モニタリングデバイスは、排泄廃棄物エリアのための堅固な台を提供するように位置を調節することができる。
【0032】
[0041]図1Aに示されるコンピューティングデバイス(例えば、クライアントデバイス110、分析サーバシステム120、及び動物モニタリングデバイス130)のいずれも、単一のコンピューティングデバイス、複数のコンピューティングデバイス、コンピューティングデバイスのクラスタなどを含むことができる。コンピューティングデバイスは、メモリデバイス、入力/出力デバイスなどに通信可能に結合された1つ以上の物理プロセッサを含むことができる。本明細書で使用するとき、プロセッサは、中央処理装置(CentralProcessing Unit、CPU)と呼ばれることもある。クライアントデバイスには、動物の飼い主、獣医、又は任意の他のユーザがアクセスすることができる。
【0033】
[0042]加えて、本明細書で使用するとき、プロセッサは、算術、ロジック、及び/又はI/O動作を符号化した命令を実行することが可能な1つ以上のデバイスを含むことができる。一実例では、プロセッサは、フォンノイマンアーキテクチャモデルを実装し得、算術ロジック演算ユニット(ArithmeticLogic Unit、ALU)、制御ユニット、及び複数のレジスタを含むことができる。多くの態様では、プロセッサは、通常一度に1つの命令を実行する(又は命令の単一のパイプラインを処理する)ことが可能なシングルコアプロセッサ、及び/又は複数の命令を同時に実行し得るマルチコアプロセッサであり得る。いくつかの例では、プロセッサは、単一の集積回路、2つ以上の集積回路として実装されてもよく、及び/又は個々のマイクロプロセッサダイが単一の集積回路パッケージに含められ、したがって単一のソケットを共有するマルチチップモジュールからなる構成要素であってもよい。本明細書に説明するように、メモリは、RAM、ROM、EEPROM、又はデータを記憶することが可能な任意の他のデバイスなどの揮発性又は不揮発性メモリデバイスを指す。入力/出力デバイスは、ネットワークデバイス(例えば、ネットワークアダプタ、又はコンピュータをコンピュータネットワークに接続する任意の他の構成要素)、周辺構成要素相互接続(PeripheralComponent Interconnect、PCI)デバイス、記憶デバイス、ディスクドライブ、サウンド又はビデオアダプタ、写真/ビデオカメラ、プリンタデバイス、キーボード、ディスプレイ等を含むことができる。いくつかの態様では、コンピューティングデバイスは、更なる処理のためにデータの一部又は全部を他のコンピューティングデバイスに提供する、API又はウェブサービスなどのインターフェースを提供する。インターフェースへのアクセスは、本開示の具体的な応用の要件に応じて、クライアント認可キーを使用することによってなど、様々な技法のうちのいずれかを使用して、開放及び/又はセキュアにすることができる。
【0034】
[0043]ネットワーク140は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)、電話ネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PublicSwitched Telephone Network、PSTN))、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)ネットワーク、ワイヤレスネットワーク、ポイントツーポイントネットワーク、スターネットワーク、トークンリングネットワーク、ハブネットワーク、ワイヤレスネットワーク(EDGE、3G、4G LTE、Wi-Fi(登録商標)、5G、WiMAXなどのプロトコルを含む)、インターネットなどを含むことができる。ユーザ名/パスワード、オープン認証(Open Authorization、OAuth)、Kerberos、SecureID、デジタル証明書など、様々な認可及び認証技法が、通信をセキュアにするために使用され得る。例示的なコンピューティングシステム100に示されるネットワーク接続は例示的なものであり、コンピューティングデバイス間に1つ以上の通信リンクを確立する任意の手段が使用され得ることが理解されよう。認証は、クライアントデバイス110、非ネットワーククライアントデバイス115、分析サーバシステム120、及び動物モニタリングデバイス130が、互いにデータ及び通知を受信することを認可されていることを保証するために用いることができる。ユーザは、ユーザ名及びパスワードの組合せを用いて、サインインし、データ及び/又は通知にアクセスすることができる。
【0035】
[0044]図1Bは、本開示の動物健康モニタリングシステム及び方法において使用することができる動物モニタリングデバイス130の底面図であり、図1Cは、側面図である。この例における動物モニタリングデバイスは、収容されている砂を台の上に載置又は受けることができる台155を含む。いくつかの例では、台は、台の上面に配置できるように示されている砂箱132を有する。砂箱は、砂134を収容していると示されている。砂箱は、既製品の砂箱であってもよく、台155のために専用に作られたものであってもよく、又は台と一体化若しくは結合されたものであってもよい。台は、2つ以上のタイプの砂箱を載置可能であり得る。台は長方形の形状として描かれている。しかしながら、台は、正方形、長方形、円形、三角形などの任意の形状であり得る。
【0036】
[0045]動物モニタリングデバイス130は、4つの荷重センサLC1、LC2、LC3、及びLC4を有するものとして示されている。動物モニタリングデバイスは、3つ以上の荷重センサで機能することができ、4つの荷重センサに限定されないことを理解されたい。4つの荷重センサの個々の荷重センサは、台155に結合され、互いに分離され、互いに独立して圧力入力を受信する。いくつかの例では、台は三角形状で、3つの荷重センサを結合することができる。三角形の形状は、動物モニタリングデバイスを部屋の隅に容易に配置することを可能にする。台は円形であってもよく、3つ以上の荷重センサを有してもよい。台は、いかなるタイプの形状にも限定されず、曲線又は直線、並びに丸みを帯びた角又は鋭い角を有することができる。
【0037】
[0046]動物モニタリングデバイス130は、プロセッサ180及びメモリ185を含むことができる。プロセッサ及びメモリは、荷重センサを制御し、荷重センサから荷重データを受信することが可能であり得る。荷重データは、メモリに一時的に又は長期的に記憶することができる。データ通信機190は、荷重データを別のデバイスに通信することが可能であり得る。例えば、データ通信機は、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)などを用いるワイヤレスプロトコルを備えたワイヤレスネットワーキングデバイスであり得る。データ通信機は、荷重データを、図1Aの分析サーバシステム120などの荷重データを処理することができる物理的に遠隔のデバイスに送信することができる。データ通信機はまた、ワイヤード接続を介してデータを送信することができ、USB-cタイプポートを含むユニバーサルシリアルバス(UniversalSerial Bus、USB)ポートなどのデータポートを用いることができる。代替的に、メモリスロットは、リムーバブルメモリカードを収容することが可能であり得、リムーバブルメモリカードは、その上に記憶されている荷重データを有し得、そして物理的に取り外して、アップロード又は分析のために別のデバイスに転送することができる。一実施形態では、プロセッサ180及びメモリ185は、分析サーバシステムなどの物理的に遠隔のデバイスに荷重データを送信することなく、荷重データを分析することができる。
【0038】
[0047]動物モニタリングデバイス130は電源195を含むことができる。電源は、交換式バッテリ又は充電式バッテリなどのバッテリであってもよい。電源は、壁の電気コンセントに差し込まれるワイヤード電源であってもよい。電源は、バッテリとワイヤード電源との組合せであってもよい。動物モニタリングデバイス130は、カメラ又は画像捕捉用デバイスなしで構築され得、動物にRFID首輪を着用させることを不要とし得る。
【0039】
[0048]通常、ネコは自分の砂箱に入り、スポットを見つけ、排泄し、排泄物を覆い、砂箱を出る。動物健康モニタリングシステムは、ネコの体重の分布及びシステムの総重量を測定する1つ以上の荷重センサを使用して、砂箱内にいる間のネコの活動を追跡することができる。このデータを処理して、特定のネコの特性を識別し、ネコの行動に関連する特徴(例えば、排泄の位置、持続時間、移動パターン、進入力、退出力、イベントの変動率など)を導出することができる。これらの特性及び特徴に基づいて、様々なイベントを判定することができる。多くの実施形態では、本明細書でより詳細に説明されるように、これらのイベントを判定するために様々な機械学習分類器を使用することができる。これらのイベントは、誤トリガ、人間の相互作用、箱外にいるネコによる相互作用、及び箱内にいるネコによる相互作用を含むことができる。分類に使用されるデータ分析は、分類の目的のために、正規化ロジックを使用して生データを正規化することができる。次いで、正規化されたデータに対して集約ロジックを用いて、ある個体の動物に関連する経時的なデータの傾向を検出することができる。傾向は、動物の体重、平均体重、体重傾向、頻度パターン、時間帯パターンなどに関連付けることができる。集約ロジックと組み合わせた正規化技法の使用は、アンサンブルロジックと呼ぶことができる。アンサンブルロジックは、データモデルからのデータの出力を一貫した測定値のセットに変換し、様々な期間にわたって平滑化された測定値傾向を提供するという目的を有することができる。
【0040】
[0049]一例では、荷重センサは、台が相互作用をされている間にデータを収集することに関連付けられたサンプリングレートを有することができる。サンプリングレートは、1つのレートに設定することも、サンプリングレートの範囲内に収めるように設定することもできる。個々の荷重センサは、台に結合された他のセンサと同じレート又は異なるレートでデータをサンプリングするように設定することができる。一例では、サンプリングレートは2.5Hz~110Hzの範囲を有する。一例では、サンプリングレートは20Hz~110Hzの範囲を有する。一例では、サンプリングレートは40Hzである。荷重センサは、同じ台に結合されているが、互いに分離され、互いに独立していてもよいことを理解されたい。互いに独立している荷重センサによって記録又はサンプリングされるデータは、動物のデバイスとの相互作用のユニークな特徴を判定するためのデータの分析を可能にすることができる。例えば、台を横切る移動経路並びに台に出入りする移動経路を判定することができる。移動パターン並びに体重を使用して、動物のアイデンティティを判定することができる。台は、台の形状にかかわらず、最低3つの荷重センサを有することができ、又は3つを超える荷重センサを有することができる。一例では、荷重センサは、球面点接触を備えるフルブリッジ構成を含むことができる。一例では、台は、400mm~600mmのX軸寸法測定値と、250mm~450mmのY軸寸法測定値とを有する。一例では、個々の荷重センサは各々、互いに同じであってもよく異なってもよい最大荷重容量を有することができる。例えば、個々の荷重センサは各々、10kgの最大荷重容量を有し得る。荷重センサの個々の荷重容量は、台上に安全に配置でき、デバイスが適切に動作できる全体としての重量の量を制限することができる。台上に配置される重量の総量は、砂箱、砂、及び砂箱内の動物の重量を含むことができる。デバイスの最大重量容量は、成人の平均体重未満とすることができる。したがって、いくつかの例では、台上に人が立っていると、台は機能しない可能性がある。デバイスの最大重量容量は、ネコなどのデバイスと相互作用する動物の平均体重に基づいて選択することができる。
【0041】
[0050]図1Dは、本開示の動物健康モニタリングシステム及び方法において使用することができる動物モニタリングデバイス131の底面図を示す。動物モニタリングデバイスは、大体三角形の台156を含むことができる。台は、少なくとも3つ以上の荷重センサを有することができる。動物モニタリングデバイス131は、プロセッサ、メモリ、データ通信機及び電源など、動物モニタリングデバイス130について説明及び図示されている特徴及び付属品の一部又は全部を含むことができる。台の三角形の形状は、任意のタイプの三角形とすることができ、浴室などの部屋の隅にうまく収まることができる。
【0042】
[0051]図1Eは、本開示の動物健康モニタリングシステム及び方法において使用することができる動物モニタリングデバイス133の底面図を示す。動物モニタリングデバイスは、大体円形の台158を含むことができる。台は、少なくとも3つ以上の荷重センサを有することができる。動物モニタリングデバイス133は、プロセッサ、メモリ、データ通信機及び電源など、動物モニタリングデバイス130について説明及び図示されている特徴及び付属品の一部又は全部を含むことができる。台の円形形状は、任意のサイズの円であってもよく、又は長円形若しくは楕円形を含む不規則な円形形状であってもよい。
【0043】
[0052]台155は、台の表面に接着されたフォームパッドを有することができる。フォームパッドは、台と容器132との間をインターフェースするために使用することができる。フォームパッドは、台と容器との間の接触を緩衝することも、台の上で滑る容器に抵抗を提供することもできる。フォームパッドは、ロゴ又は他の特徴などのデザインをインプリントすることができる。インプリントされたデザインは、滑りに対する抵抗としての機能的用途を有し得る。台はまた、オン/オフ、リセット、ペアリング、風袋、及び他のボタンなど、ユーザが台と相互作用するための物理ボタンを有することができる。風袋ボタンを使用して、砂の交換又は砂箱自体の交換などの変更が行われた後に、砂箱と砂の重量をリセットすることができる。台は、ディスプレイ又はスピーカなど、ユーザに情報を出力するための他のハードウェア機能を含むことができる。ボタンを使用して、ディスプレイ上のインターフェースをナビゲートし、オプションを選択することができる。台は、台の高さを調節し、平坦でない表面上で台を水平にして安定させるために使用される、台の底部上の調節可能な足を有することができる。
【0044】
[0053]図2は、本開示の例示的な態様による、動物健康モニタリングシステム内で発生するイベントの概念的な概要を示す。イベント200は、誤トリガ、ネコが箱内にいるイベント、ネコが箱外にいるイベント、スクーピングイベント、及び他のイベントを含むことができる。誤トリガは、いくつかのデータが荷重センサから得られたが、対応するイベントが発生していないことを示すことができる。ネコが箱内にいるイベントは、排泄イベント(例えば、排尿及び/又は排便)及び非排泄イベントを含むことができる。ネコが箱内にいるイベントが検出されると、ネコの様々な特性を判定することができる。これらの特性は、ネコの識別(catIDentification、cat ID)、デバイスのバランス、イベントの持続時間、及びネコの体重を含むが、これらに限定されない。ネコが箱外にいるイベントは、ネコが砂箱をこすっていること、ネコが砂箱の縁に立っていること、及び/又はネコが砂箱の上に立っていることを含み得る。スクーピングイベントは、砂及び/又は排泄物が、技術者によって砂箱から除去されているイベントを含むことができる。スクーピングイベントは、砂箱をすくい取ること、砂箱に砂を足すこと、及び砂箱を動かすことを含み得る。例えば、ユーザは、砂箱の全ての部分への容易なアクセスを得て、排泄物を完全に除去するために、砂箱を自分の方へ引き、及び/又は砂箱を回転させ得る。他のイベントは、ユーザによる動物健康モニタリングシステム及び/又は砂箱の移動を含むことができる。例えば、ユーザは、動物健康モニタリングシステムをある場所から別の場所に動かし、動物モニタリングデバイスの上に位置する砂箱を交換し、砂箱上の蓋を除去又は交換するなどのことができる。
【0045】
[0054]砂箱に関連する活動は、図3A図6Bを用いてより詳細に示されているように、様々なピーク、谷、平坦スポット、及び他の特徴を有するグラフとして表すことができる。例えば、ネコの排泄イベントの場合は通常、ネコが砂箱に入るときの最初の重量の増加、ネコが砂箱内で移動する動き期間、ネコが排泄イベントを実行する間の活動の一時停止、ネコが排泄を隠すときの第2の動き期間、及びネコが砂箱を出るときの砂箱の重量の減少がある。本明細書により詳細に記載されるように、活動における平坦スポットは、通常、実際の排泄イベントに対応する。いくつかの例では、特定のイベントの持続時間は、イベントの間に発生する活動のインジケーションを提供する。例えば、ほとんどの哺乳動物は膀胱を空にするのにほぼ20秒かかり、非排泄イベントは通常排尿イベントよりも短く、排尿イベントは排便イベントよりも短い。加えて、排尿イベントは通常排便イベントよりも大きな重量増加をもたらすので、イベントが起こった後の砂箱の重量変化は、起こったイベントの指標とすることができる。
【0046】
[0055]活動は、本明細書でより詳細に説明されるように、機械学習分類器を使用して識別及びラベル付けできる、様々なイベントを含むことができる。機械学習分類器は、人工知能(ArtificialIntelligence、AI)モデルとして一般的な用語で説明することができる。イベントは、ネコが砂箱に入ること、排泄スポットを見つけるための移動の量、排泄スポットを見つけるための時間の量、排泄スポットを準備する時間の量(例えば、排泄の前に砂を掘ること又は費やされる他のエネルギー)、排泄物を覆うために費やされる時間の量、排泄物を覆うために費やされる労力(例えば、エネルギー)の量、平坦スポットの持続時間、イベントの総持続時間、排泄物の重量、排泄の間の動物の動き(例えば、しゃがむこと、股を振ることなど)、平坦スポットの間の単一の荷重センサ上のステップ/傾斜度の検出、ネコが砂箱を出ること、並びに砂箱に関わる動き及び/又は衝撃を含むことができるが、これらに限定されない。
【0047】
[0056]図3A図3Eは、本開示の例示的な態様による、ネコが箱内にいるイベントの荷重信号を示す。図3Aには、非排泄イベントを示す信号300が示されている。図3Bには、排尿イベントを示す信号310が示されている。図3Cには、排便イベントを示す信号320が示されている。図3Dには、ネコが砂箱に飛び込み、そこから飛び出る非排泄イベントを示す信号330が示されている。図3Eには、覆う動作中にネコが部分的に砂箱の内側に位置するイベントを示す信号340が示されている。
【0048】
[0057]図4A図4Cは、本開示の例示的な態様による、ネコが箱外にいるイベントの荷重信号を示す。図4Aには、ネコが砂箱の外側をこすっているイベントを示す信号400が示されている。図4Bには、ネコが砂箱の縁に立っているイベントを示す信号420が示されている。図4Cには、ネコが砂箱の上に立っている又は座っているイベントを示す信号440が示されている。
【0049】
[0058]図5A図5Bは、本開示の例示的な態様による、スクーピングイベントの荷重信号を示す。図5Aには、スクーピングイベントを示す信号500が示されている。図5Bには、スクーピング及び動かしイベントを示す信号520が示されている。
【0050】
[0059]図6A図6Bは、本開示の例示的な態様による動かしイベントの荷重信号を示す。図6Aには、砂箱の移動を示す信号600が示されている。図6Bには、測定デバイス動かしイベントを示す信号620が示されている。
【0051】
[0060]イベントは、分類のために1つ以上のフェーズに概念的に分割することができる。例えば、これらのフェーズは、排泄前フェーズ(例えば、進入すること、掘ること、見つけること)、排泄フェーズ(例えば、排尿、排便)、及び排泄後フェーズ(例えば、覆うこと/出ること)を含むことができる。各フェーズの荷重データ内の特徴を開発して、そのフェーズの間に発生する特定の行動を識別することができる。荷重データは、時間領域と信号領域の両方で分析することができる。時間領域特徴は、平均値、中央値、標準偏差、範囲、自己相関などを含むが、これらに限定されない。時間領域特徴は、機械学習分類器への入力として作成される。周波数領域特徴は、中央値、エネルギー、電力スペクトル密度などを含むが、これらに限定されない。周波数領域特徴は、機械学習分類器への入力として作成される。単一の排泄イベントに関連する分析の場合、フェーズ分離アルゴリズム(PhaseSeparation Algorithm、PSA)は、分類のためにイベントを3つのフェーズに分離することができる。2つの排泄(例えば、排尿と排便の両方)に関連する分析の場合、PSAは、イベントを、第1の排泄前フェーズ、第1の排泄(排尿)フェーズ、第2の排泄前フェーズ、第2の排泄(排便)フェーズ、及び排出後フェーズを含む5つのフェーズに分離することができる。
【0052】
[0061]図7は、本開示の例示的な態様によるイベント内のフェーズを示す。図7に示されるように、イベント700は、3つのフェーズ(例えば、フェーズ1、フェーズ2、及びフェーズ3)、各荷重センサ(例えば、荷重センサ1~4)からの測定値、及び砂箱内の総荷重を含むことができる。いくつかの実施形態では、荷重データを評価して、排泄イベント(例えば、フェーズ2)に対応する荷重データ内の「最も平坦な」スポットを判定することができ、平坦スポットの前に発生するデータはフェーズ1であり、平坦スポットの後に発生するデータはフェーズ3である。いくつかの実施形態では、連続したスライディングウィンドウを使用して荷重データを分析することができる。分散の差分が最小となる(例えば、差分が予め決定された及び/又は動的に決定される閾値未満の)スライディングウィンドウは、潜在的な平坦スポットとして一緒にグループ化される。最大数のサンプルを有するグループを、イベントに対する平坦スポットとして選択することができる。多数の実施形態では、フェーズは、総荷重値に基づいて判定され、個々の荷重センサ値は、総荷重によって画定されるのと同じ時間ステップに沿ってフェーズに分割される。いくつかの実施形態では、イベントは、総荷重データ及び/又は個々の荷重センサの各々の荷重データを分析することによって判定することができる。多くの実施形態では、イベントは、荷重センサの各々の荷重データ内の潜在的特徴を識別し、潜在的特徴を集約して総荷重データ内の特徴を識別することによって識別することができる。この集約は、潜在的な特徴の合計及び平均を含むがこれらに限定されない任意の数学的演算とすることができる。
【0053】
[0062]2つの排泄及び5つのフェーズを有する実施形態では、PSAは、「最も平坦な」スポットのうちの2つを測定及び検出することができる。例えば、フェーズ2及び4は排泄フェーズになる。フェーズ2は尿排泄とすることができ、フェーズ4は便排泄とすることができる。フェーズ1は、第1の排泄の前の動物の移動に関連する排泄前フェーズとすることができる。フェーズ3は、動物が、砂箱内で移動することができる、又はそうでなければフェーズ2とフェーズ4との間で位置を調整することができる、第2の排泄前フェーズとすることができる。フェーズ5は、動物が砂箱から出ていくことに関連する排泄後フェーズとすることができる。本技術は、2つより多い排泄を含む複数の排泄イベントを判定及び測定するために用いることができることを理解されたい。PSAによって用いられるフェーズの総数は、最初及び最後の排泄の前後に1つのフェーズ及び各排泄の間に1つのフェーズが追加されて測定される排泄の数に相関することができる。したがって、1回の排泄を測定するPSAは3つのフェーズを用いることができ、2回の排泄を測定するPSAは5つのフェーズを用いることができる。一実施形態では、5つのフェーズを用いるPSAは、動物の相互作用が排泄を有しない、単一の排泄のみを有する、又は2つの排泄を有すると判定し得る。
【0054】
[0063]多くの実施形態では、1つ以上の機械学習分類器を使用して荷重データを分析して、荷重データ内のイベントを識別及び/又はラベル付けすることができる。ラベルに基づいて、イベント及び/又は動物を分類することができる。決定木(例えば、ランダムフォレスト)、k近傍法、サポートベクトルマシン(SupportVector Machine、SVM)、ニューラルネットワーク(Neural Network、NN)、再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent NeuralNetwork、RNN)、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network、CNN)、及び/又は確率的ニューラルネットワーク(ProbabilisticNeural Network、PNN)を含む(が、これらに限定されない)様々な機械学習分類器を利用することができることは、当業者には明らかであろう。RNNは更に、完全再帰型ネットワーク、ホップフィールドネットワーク、ボルツマンマシン、自己組織化マップ、学習ベクトル量子化、単純再帰型ネットワーク、エコー状態ネットワーク、長期短期記憶ネットワーク、双方向RNN、階層的RNN、確率ニューラルネットワーク、及び/又は遺伝的スケールRNNを更に含むことができる(が、これらに限定されない)。多数の実施形態では、機械学習分類器の組合せを利用することができる。利用可能な場合にはより具体的な機械学習分類器を使用し、他の場合には一般的な機械学習分類器を使用すると、予測の精度を更に高めることができる。
【0055】
[0064]図8は、本開示の例示的な態様による動物行動を分類するための方法800(又はプロセス)のフローチャートを示す。方法は、フローチャートを参照しつつ説明されるが、方法に関連するアクションを実行する他の多くの方法も使用することができることが理解されよう。例えば、いくつかのブロックの順序を変更してもよく、あるブロックを他のブロックと組み合わせてもよく、1つ以上のブロックを繰り返してもよく、及び/又は記載のブロックのいくつかをオプションとしてもよい。方法は、ハードウェア(回路構成、専用ロジックなど)、ソフトウェア、又は両方の組合せを含み得る処理ロジックによって実行され得る。方法又はプロセスは、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体又は1つの非一時的機械可読記憶媒体上に含まれている、機械上の命令として実行されるように実装され得る。
【0056】
[0065]図8によれば、荷重データ810は、本明細書に記載のように、動物健康モニタリングシステム内の1つ以上の荷重センサなどから取得することができる。更に詳細に説明すると、本明細書に記載のように、見つけフェーズ、排泄フェーズ、及び/又は覆いフェーズなどのフェーズデータを含むフェーズデータ812を判定することができる。しかしながら、必要に応じて、異なる動物に対して異なるフェーズを識別することができるので、このフェーズデータは例としてのみ提供されることに留意されたい。いくつかの例では、時間領域特徴814及び/又は周波数領域特徴816を識別することができる。例えば、荷重データは、時間領域、周波数領域、又はその両方内の情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、荷重データを時間領域データから周波数領域データに変換することができる。例えば、時間領域データは、フーリエ変換などの様々な技法を使用して周波数領域データに変換することができる。同様に、周波数領域データは、逆フーリエ変換などの様々な技法を使用して時間領域データに変換することができる。いくつかの実施形態では、時間領域特徴及び/又は周波数領域特徴は、本明細書に記載のように、時間領域データ及び/又は周波数領域データ内の特定のピーク、谷、及び/又は平坦スポットに基づいて識別することができる。
【0057】
[0066]図8を用いて更に詳細に説明すると、特徴818は、個々の荷重センサ及び/又は全ての荷重センサの、フェーズデータ、時間領域特徴、及び/又は周波数領域特徴などから選択することができる。いくつかの実施形態では、特徴820は、機械学習分類器の使用などによって分類することができ、いくつかの例では、機械学習分類器によって特徴を同時に分類することができる。イベントを分類することは、特徴を識別するラベルと、ラベルがイベントのグラウンドトゥルースに対応する尤度(例えば、ラベルが正しい尤度)を示す信頼度メトリックとを判定することを含むことができる。これらのラベルは、特徴、フェーズ、及び/又は様々な他のデータに基づいて判定することができる。
【0058】
[0067]開発された特徴は、本明細書に記載のように、1つ以上の機械学習分類器を使用して動作を分類するために使用され得る。例えば、時間領域及び/又は周波数領域における様々な特徴を開発又は作成することができる。これらの特徴は、荷重の標準偏差、平坦スポットの長さ、平均値クロスオーバーのカウント、ユニークなピークのカウント、はっきりと区別できる荷重値のカウント、イベント持続時間に対するはっきりと区別できる荷重値の比、個々のセンサにおける最大荷重変化のカウント、中荷重ビンの割合、高荷重ビンの割合、高荷重ビンの変動率、高荷重ビンの分散、自己相関関数のラグ又は遅延、曲率、線形性、ピークのカウント、エネルギー、最小電力、電力標準偏差、最大電力、最大分散シフト、最大カルバックライブラー発散、カルバックライブラー発散時間、スペクトル密度エントロピー、自己相関関数の微分、及び/又は自己回帰モデルの変動率を含むが、これらに限定されない。したがって、行動は、分類された特徴との相関に基づいて分類することができる。例えば、選択された特徴を機械学習分類器への入力として使用して、行動を分類することができる。分類された行動は、行動のタイプを示すラベル、及び/又はラベルが正しい尤度を示す信頼度メトリックを含むことができる。機械学習分類器は、動物の行動を示す様々な訓練データと、特徴を入力とするグラウンドトゥルースラベルで訓練することができる。
【0059】
[0068]更に詳細に説明すると、図8に示されるように、イベント822は、作成された特徴及び/又はフェーズデータに基づいて分類することができる。いくつかの実施形態では、イベントは、1つ以上のイベントが正しく分類された尤度を示す信頼度メトリックに基づいて分類することができる。例えば、イベントは、本明細書に記載のように、排泄イベント、スクーピングイベント、ネコが砂箱に座っているイベント、及び/又は様々な他のイベントのいずれかに分類することができる。更に詳細に説明すると、イベントは、動物健康モニタリングシステムの全体的な状態の変化を引き起こし得る。例えば、砂を足すこと、砂を換えること、及びスクーピングイベントは、砂箱の総重量を変化させる可能性がある。これらの場合、動物健康モニタリングシステムは、その風袋重量を再較正して、動物健康モニタリングシステムの正確な性能を維持することができる。
【0060】
[0069]動物の分類されたイベント及び/又は履歴イベントに基づいて生成された動物の行動を示すことに関連する通知を含み得る通知824を送信することができる。いくつかの実施形態では、通知は、動物と同じコホート内の他の動物のイベントに基づいて生成することができる。通知は、イベントが発生したことを示すことができ、及び/又は動物に関する1つ以上の推論を示すことができる。例えば、動物の排尿行動を経時的に追跡することができ、排尿活動の増加又は減少がある場合(減少は、いきみ又は砂箱への非排泄訪問の増加による可能性がある)、動物が尿路感染症又は医療処置を必要とする他の疾患を患っている可能性があることを示す通知を生成することができる。しかしながら、動物の任意の行動及び/又は特徴(体重など)を使用して、通知生成をトリガすることができる。いくつかの実施形態では、データ及び/又はイベントの閾値量が満たされていると判定されると、通知が送信される。通知は、本明細書に記載のように、動物の飼い主及び/又は動物の獣医に関連付けられたクライアントデバイスに送信することができる。多数の実施形態では、通知は、検出されたイベントが正しいことの確認をユーザに要求するインジケーションを提供する。このようにして、通知は、1つ以上の機械学習分類器を訓練及び/又は再訓練するために使用することができるイベントについてのグラウンドトゥルースラベルを取得するために使用することができる。
【0061】
[0070]前述したように、荷重データは、総荷重、荷重センサごとの個々の荷重として、及び/又は荷重データをフェーズに分離するフェーズ分離アルゴリズムを用いてフェーズレベルで分析することができる。例示的なフェーズは、排泄前フェーズ(例えば、進入すること、見つけること、掘ること)、排泄フェーズ(例えば、排尿、排便)、及び排泄後フェーズ(例えば、覆うこと、出ること)を含み得る。これらの特徴に加えて、動物の行動及び位置も判定することができる。いくつかの実施形態では、砂箱内における動物の位置は、イベントの間の様々な時点における砂箱内における動物の重心の位置に基づいて判定することができる。動物の重心を追跡することによって、イベント内の各フェーズ及び/又は各特徴に対する、砂箱内における動物の位置を判定することができる。
【0062】
[0071]図9Aは、本開示の一例による動物の移動経路の位置追跡900の一例を示す。動物の砂箱内における移動経路は、砂箱に入ることから砂箱を出るまでと説明することができる。移動経路は、動物の重心を使用して追跡することができる。この例では、台155と、各々が台の砂箱の角に近接して配置された複数の荷重センサLC1、LC2、LC3、及びLC4とを含む動物モニタリングデバイス130を含む動物健康モニタリングシステムを使用することができる。動物モニタリングデバイスは、その上に砂が収容されている砂箱(図示せず)を載置するものとする。便宜上、(砂箱の中心に位置合わせされ得る)台の中心が(0、0)として定義され、LC1がほぼ属する第1の角が(-1、1)として定義され、LC2がほぼ属する第2の角が(-1、-1)として定義され、LC3がほぼ属する第3の角が(1、1)として定義され、LC4がほぼ属する第4の角が(1、-1)として定義される座標系を定義することができる。
【0063】
[0072]この例では、動物健康モニタリングシステムの初期重心は、収容されている砂をその上に載置している動物健康モニタリングデバイスの風袋(空)重量に基づいて計算することができる。動物が砂箱に入ると、各荷重センサは、砂箱内における動物の位置に応じて異なる荷重測定値を得ることができる。所与の時点で、動物の重心は、荷重センサの各々からの測定値に基づいて計算することができる。グラフ920は、おおよその進入点及び退出点を含む、動物モニタリングデバイスの上に載置されている砂箱にいる間の動物の重心の様々な位置を示す。個々の動物は、ユニークな個性、習慣及びルーチンを有するので、特定のクラスのイベントの間の動物の全般的な移動は通常、その動物にユニークである。このようにして、動物の移動データは、特定のイベントの間に動物を識別するためのシグネチャとして使用することができる。
【0064】
[0073]特定のイベントに対する動物の移動パターンに加えて、イベントの様々な他の特性を使用して、イベントを分類し、かつ/又は特定の動物を識別することができる。これらの特性としては、動物の体重、動物が通常特定のクラスのイベントを行う時刻、イベントの1つ以上のフェーズの間における動物の位置、覆う行動(例えば、決まった位置に覆うこと、砂箱を出てからまた戻って覆うこと、砂箱に乗りかけて覆うこと、砂箱を足で打つことなど)、砂箱の縁をよじ登ることに対して砂箱内に飛び込むこと、箱内活動の総持続時間、マルチユニット環境においてある砂箱ユニットを別の砂箱ユニットよりも選好すること、排泄物の典型的な重量、排泄前の進入/退出の回数、排泄前/後の掘ることに費やされる時間、排泄物を覆うのに使用される力、覆う際の足の移動の速度、砂箱内における移動パターン(例えば、時計回り及び/又は反時計回りの移動)、排泄スポットの選択の一貫性、及び多ネコ家庭において砂箱に入るネコの順序が挙げられるが、これらに限定されない。
【0065】
[0074]多くのペット飼い主は、同じ砂箱を利用する複数の動物を飼っている。したがって、本開示の動物健康モニタリングシステムは、同じ砂箱を使用する複数の動物を区別するように調整又は適応されることができる。これに従って、同じ砂箱を使用する複数の動物が存在する場合であっても、動物の行動に基づいて動物を識別することを示す例が図9B及び図9Cに提供される。例えば、機械学習分類器は、箱内にいるネコの行動に関連する様々な特徴を選択することができる。更に、全ての特徴に対して主成分分析(PC1、PC2など)を次元削減技法として実行して、それらの特徴の組合せである上位2つの主成分を作成することができる。図9B図9Cにおいてそれぞれ940及び960で示されるプロットは、個々のネコによって分離されたPC1対PC2を示しており、これは、ネコをクラスタ化し、動物識別子を割り当てるために特徴をどのように使用することができるかを示す。荷重センサからの動物を識別するために用いられるデータを分析するために使用されるデータ処理は、正規化ロジックを用いることができる。正規化ロジックを使用して、異なるタイプのイベント間のデータの競合を解決することができる。正規化ロジックは、ユーザから入力を受け取って、データ分析の出力を補正することができる。例えば、ユーザは、ネコの識別を訂正することができる。
【0066】
[0075]図10は、本開示の一例による動物を識別するための方法1000(又はプロセス)のフローチャートを示す。方法は、図10に示されるフローチャートを参照しつつ説明されるが、方法に関連するアクションを実行する他の多くの方法も使用することができることが理解されよう。例えば、いくつかのブロックの順序を変更してもよく、あるブロックを他のブロックと組み合わせてもよく、1つ以上のブロックを繰り返してもよく、及び/又は記載のブロックのいくつかをオプションとしてもよい。方法は、ハードウェア(回路構成、専用ロジックなど)、ソフトウェア、又は両方の組合せを含み得る処理ロジックによって実行され得る。方法は、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体又は1つの非一時的機械可読記憶媒体上に含まれている機械上の命令として実行され得る方法として実装され得る。
【0067】
[0076]この方法1000によれば、本明細書に記載のように、荷重データ1010を取得することができ、ブロック1012においてフェーズデータ1012を判定することができ、イベント1014を判定することができる。動物の足跡1016(又は信号)を判定することができ、これを使用して、特定のクラスのイベントの間の動物の典型的な移動パターン(単数又は複数)を識別することができる。動物の移動パターンは、カバレッジ距離、速度、加速度、移動方向、位置合わせ、砂箱への進入点から砂箱の中心までの距離、排泄スポット、休憩スポット、及び砂箱の好ましい四分円を含むがこれらに限定されないイベントの間の動物の重心の運動の様々な特徴に基づいて判定することができる。いくつかの実施形態では、特定の四分円に対する動物の選好は、各四分円における総観測値の数の割合と、測定された荷重サンプルの総数に占める割合としての各四分円における荷重観測値の数と、に基づいて判定することができる。他の実施形態では、動物シグネチャは、移動データ内の1つ以上の特徴を識別及び/又は計算し、それを1つ以上の機械学習分類器への入力とすることによって判定することができる。
【0068】
[0077]更に詳細に説明すると、動物シグネチャ、判定されたイベント、及び/又はイベントの1つ以上の特性などに基づいて、動物を識別する1018ことができる。動物行動モデル1020を生成することができ、これは、いくつかの例では、様々なイベントに対する動物の動物シグネチャを示すことができる。例えば、動物行動モデルは、イベント、イベントの頻度、イベントに対する動物のシグネチャ、イベントの間の動物がよくやりがちな行動、イベント及び/若しくは動物の特性、並びに/又は本明細書にまた記載のような、関連し得る若しくは使用し得る任意の他の情報を示すことができる。
【0069】
[0078]方法1000はまた、通知を送信する1022ことを含むことができる。通知は、イベントを実行する特定の動物に基づいて生成及び/又は送信することができる。通知は、本明細書に記載のように、クライアントデバイス(単数又は複数)に送信することができ、動物のインジケーション及び/又は任意の他の情報を含み得る。通知を提供するための様々な通知及び技法を実装することができる。例えば、ユーザが飼っているペットの行動に対する様々な洞察を示す通知(単数又は複数)をユーザに送信することができる。これらの通知は、任意のスケジュール(例えば、毎日、毎週、毎月など)で、及び/又は特定の通知閾値が満たされていることに基づいて送信することができる。通知は、同じ世帯における全ての動物モニタリングデバイスの概要、排尿又は排便のどちらかのための異なる排泄位置に対する動物の選好、動物の典型的なルーチンを示す時間帯報告、動物の活動に基づく砂箱の手入れに最適な時間に関するインジケーション、及び/又は必要に応じた任意の他の洞察を含むことができる。
【0070】
[0079]通知閾値は、本明細書に記載のように、追加の分析を必要とし得る動物の任意の態様、例えば、特定の時間枠にわたって閾値量を超える動物体重の増減、排泄イベントの増減、排泄エリアへのより頻繁な又はより頻繁でない訪問、排泄ルーチンの変化、及び/又は潜在的な健康問題を示す任意の他の要因又は要因の組合せに基づくことができる。以下により詳細に記載されるように、動物の様々な特性を提供することができる。これらの特性は、年齢、性別、生殖状態、及び/又は身体状態を含むが、これらに限定されない。これらの要因は、通知閾値を確立するために利用することができ、かつ/又は、体重、訪問、及び/又は排泄頻度の変化について動物が特定の閾値に達したときに洞察を提供するために使用することができる。例えば、理想的な身体状態の若いネコの閾値は、体重が低い高齢のネコの閾値とは異なる。
【0071】
[0080]通知は、ネコの健康及び/又は情緒状態に関する潜在的な懸念のインジケーションを提供することができる。例えば、体重及び訪問頻度の変動は、ネコ下部尿路疾患、膀胱結石、膀胱結晶、腎疾患、糖尿病、甲状腺機能亢進症、ネコ特発性膀胱炎、消化器疾患(IBD/IBS)、及び関節炎、並びに/又はストレス、不安、及び認知低下/機能障害などの情緒的健康状態などのいくつかの病状の早期指標となり得る。多くの動物にとって、健康状態又は行動状態の変化は、症状が極端になるまで気付かれないことができる。動物健康モニタリングシステムによって提供される通知は、動物の健康又は行動の変化の早期指標を提供することができる。本明細書に記載の動物健康モニタリングシステムは、これらの潜在的な問題を初期段階で特定するのに役立つことができる。例えば、いくつかの問題又は状態は、例えばステージI~IVなど、ステージによって定義することができる。この例では、ステージIII又はステージIVなど、動物の全体的な健康がより深刻な影響を受ける前に処置を施すことができるように、より早いステージ、例えばステージI又はステージII中にペットの飼い主に通知を送ることができる。
【0072】
[0081]上述したように、いくつかの例では、動物健康モニタリングシステムは、複数の動物を有する環境で使用することができる。これらの動物は、はっきりと区別できる体重を有してもよく、及び/又は動物は、体重が類似していてもよい(例えば、動物の体重が重複してもよい)。動物を識別するために動物の体重を使用する既存のシステムは通常、体重が特定の動物のユニークな指標ではないので、これらのシステムではうまく機能しない。対照的に、本明細書に記載のような動物健康モニタリングシステムは、特徴ベースのモデル、活動モデル、及びモデルの組合せなどの様々なモデルを使用して、動物健康モニタリングシステムを利用する動物を一意に識別することができる。
【0073】
[0082]図11は、本開示の例示的な態様による様々な分類器又は分類モデルの性能を示す。表1100に示されるように、イベントの特徴とイベントの間の動物の位置の両方を分析するハイブリッドモデルが、全ての数のネコ及び全てのクラスの重複体重について、単一のモデルと同等又はそれ以上の性能を発揮し得る。しかしながら、本開示によって提供される実施形態の具体的な応用に従って、1つ以上のモデルを使用して動物及びイベントを識別することができることに留意されたい。
【0074】
[0083]本明細書に記載の開示される方法及び手順の全ては、1つ以上のコンピュータプログラム、構成要素、及び/又はプログラムモジュールを使用して実装することができることが理解されよう。これらの構成要素は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、磁気若しくは光学ディスク、光学メモリ、又は他の記憶媒体などの揮発性又は不揮発性メモリを含む、任意の従来のコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体上の一連のコンピュータ命令として提供されてもよい。命令は、ソフトウェア若しくはファームウェアとして提供されてもよく、及び/又はASIC、FPGA、DSP、又は任意の他の類似するデバイスなどのハードウェア構成要素において全体的又は部分的に実装されてもよい。命令は、1つ以上のプロセッサによって一連のコンピュータ命令が実行されると、開示される方法及び手順の全て又は一部の性能を実行するか又は容易にするように構成され得る。当業者には理解されるように、プログラムモジュールの機能性は、本開示の様々な態様において必要に応じて組み合わされてもよく、又は分散されてもよい。
【0075】
[0084]図12図14は、本開示の例示的な態様による動物の健康をモニタリングする方法1200、1300、及び1400(又はプロセス)のフローチャートを示す。方法は、図12図14に示されるフローチャートを参照しつつ説明されるが、方法に関連するアクションを実行する他の多くの方法も使用することができることが理解されよう。例えば、いくつかのブロックの順序を変更してもよく、あるブロックを他のブロックと組み合わせてもよく、1つ以上のブロックを繰り返してもよく、又は記載のブロックのいくつかをオプションとしてもよい。方法は、ハードウェア(回路構成、専用ロジックなど)、ソフトウェア、又は両方の組合せを含み得る処理ロジックによって実行され得る。方法は、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体又は1つの非一時的機械可読記憶媒体上に含まれている機械上の命令として実行され得る方法として実装され得る。
【0076】
[0085]したがって、図12によれば、少なくとも1つのプロセッサの制御下で動物の健康をモニタリングする方法1200は、収容されている砂をその上に載置する台に結合された複数の荷重センサから荷重データを取得する工程1210を含むことができる。複数の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して圧力入力を受信することができる。更に詳細に説明すると、この方法は、荷重データが、収容されている砂との動物の相互作用からのものであるかどうかを判定する工程1212と、荷重データに基づいて収容されている砂との相互作用が、動物の相互作用によるものであったと判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性を認識する工程1214と、機械学習分類器を使用して動物行動属性を動物分類イベントに分類する工程1216と、動物に関連付けられた以前に記録されたイベントと比較して動物分類イベントの変化を識別する工程1218と、を含むことができる。
【0077】
[0086]いくつかの例では、動物行動の分類は、箱内イベント、排尿イベント、排便イベント、又は非排泄イベントのうちの1つ以上を含むことができる。方法1200は、動物分類イベントの変化を、動物に関連付けられた身体的、行動的又は精神的健康問題と相関させることを更に含むことができる。他の例では、身体的健康問題は動物疾患とすることができる。他の例では、動物疾患は、泌尿器疾患、腎疾患、糖尿病、甲状腺機能亢進症、特発性膀胱炎、消化器疾患、及び関節炎から選択されるネコ疾患とすることができる。いくつかの例では、精神的健康問題は、不安、ストレス、及び認知低下から選択することができる。他の例では、行動上問題は、箱外排泄とすることができる。他の例では、荷重データが動物の相互作用からのものであるか否かを判定する工程は、荷重データが動物の相互作用、人間の相互作用、誤トリガ、又は偶発的な相互作用からのものであるか否かを更に判定する。
【0078】
[0087]方法1200は、荷重データに基づいて動物を識別する工程を更に含むことができる。いくつかの例では、動物を識別する工程は、台と相互作用する少なくとも1匹の他の動物から動物を区別する。この方法は、動物分類イベントの変化を示す通知を生成する工程を同様にして含むことができる。他の例では、通知は、デバイスイベントに関連付けられたパラメータが閾値を満たすと生成される。他の例では、方法は、カメラ又は画像捕捉用デバイスを含むこともそれらと通信することもなく、視覚的画像認識も実行しない。いくつかの例では、動物行動属性を分類する工程は、複数の荷重センサからの荷重データを分析して、(i)台上に配置されている砂箱の重量、(ii)動物の体重の分布、(iii)イベントの位置、(iv)イベントの持続時間、(v)移動パターン、(vi)進入力、(vii)退出力、又は(viii)動物の相互作用の変動率のうちの1つ以上を測定する工程を更に含む。他の例では、動物行動属性を分類する工程は、複数の荷重センサからの荷重データを分析して、(i)台上の砂箱に動物が入ること、(ii)特定の排泄位置を選択するための動物の移動の量、(iii)特定の排泄位置を選択するための時間の量、(iv)排泄前に排泄位置を準備する(例えば、掘る)のに費やされる時間の量、(v)排泄に費やされる時間の量、(vi)排泄に費やされるエネルギーの量、(vii)排泄の持続時間、(viii)動物による進入から退出までのデバイスイベントの総持続時間、(ix)排泄物の重量、(x)排泄の間の動物の動き、(xi)排泄の間の単一の荷重センサ上のステップ/傾斜度の検出、(xii)配置された砂箱を出る動物、又は(xiii)砂箱に関わる1つ以上の動き若しくは衝撃、のうちの1つ以上を識別又は測定する工程を更に含む。
【0079】
[0088]いくつかの例では、動物行動属性を分類する工程は、複数の荷重センサからの荷重データを時間領域と周波数領域の両方において分析する工程を更に含む。他の例では、1つ以上の時間領域特徴は、機械学習分類器への入力として作成された平均値、中央値、標準偏差、範囲、又は自己相関を含む。他の例では、1つ以上の周波数領域特徴は、機械学習分類器への入力として作成された中央値、エネルギー又は電力スペクトル密度を含む。いくつかの例では、選択される特徴は、時間領域及び周波数領域から選択され、選択された特徴は、(i)荷重の標準偏差、(ii)平坦スポットの長さ、(iii)平均値クロスオーバーのカウント、(iv)ユニークなピークのカウント、(v)はっきりと区別できる荷重値のカウント、(vi)イベント持続時間に対するはっきりと区別できる荷重値の比、(vii)個々のセンサにおける最大荷重変化のカウント、(viii)中荷重ビンの割合、(ix)高荷重ビンの割合、(x)高荷重ビンの変動率、(xi)高荷重ビンの分散、(xii)自己相関関数のラグ又は遅延、(xiii)曲率、(xiv)線形性、(xv)ピークのカウント、(xvi)エネルギー、(xvii)最小電力、(xviii)電力標準偏差、(xix)最大電力、(xx)最大分散シフト、(xxi)最大カルバックライブラー発散、(xxii)カルバックライブラー発散時間、(xxiii)スペクトル密度エントロピー、(xxiv)自己相関関数微分、又は(xxv)自己回帰モデルの変動率のうちの1つ以上であり、選択された特徴を機械学習分類器への入力として使用することに基づいて、動物の相互作用が分類され、かつ/又は動物識別が判定される。
【0080】
[0089]いくつかの例では、この方法及び他の方法1200において動物行動属性を分類する工程は、(i)総荷重レベル、(ii)荷重センサごとの個々の荷重のレベル、及び(iii)荷重データをフェーズに分離するフェーズ分離アルゴリズムによるフェーズのレベルにおいて、複数の荷重センサからの荷重データを分析する工程を更に含む。他の例では、荷重データをフェーズに分離するフェーズ分離アルゴリズムは、排泄前フェーズ、排泄フェーズ、及び排泄後フェーズを含む少なくとも3つのフェーズを含む。他の例では、方法は、台上に配置されている砂箱内における動物の位置を判定する工程を更に含む。いくつかの例では、砂箱内における動物の位置は、動物の相互作用の間の様々な時点における砂箱内における動物の重心の位置に基づく。他の例では、方法は、動物の重心を追跡する工程によって、動物の相互作用内の各フェーズ及び/又は各特徴に対する、砂箱内における動物の位置を判定する工程を更に含む。
【0081】
[0090]いくつかの例では、動物行動属性を分類する工程は、複数の荷重センサからの荷重データを分析して動物の移動パターンを判定する工程を更に含み、移動パターンは、(i)カバレッジ距離、(ii)速度、(iii)加速度、(iv)移動方向、(v)位置合わせ、(vi)台上に配置されている砂箱への進入点から砂箱の中心までの距離、(vii)排泄位置、(viii)休憩位置、又は(ix)砂箱の好ましい四分円のうちの1つ以上を含む。他の例では、好ましい四分円は、各四分円における総観測値の数の割合と、荷重サンプルの総数に占める割合としての各四分円における荷重観測値の数と、に基づいて判定する。他の例では、方法1200は、(i)特定の動物によるデバイスイベント、(ii)デバイスイベントの頻度、(iii)デバイスイベントの間の特定の動物のシグネチャ、(iv)デバイスイベントの間に特定の動物がよくやりがちな行動、又は(v)デバイスイベント及び/又は特定の動物の特性、のうちの1つ以上を識別する工程を含む、特定の動物の動物行動モデルを生成する工程を更に含む。
【0082】
[0091]動物健康モニタリングシステムの正しい設置、構成、及び使用を確実にするために、様々なユーザインターフェースを提供することができる。これらのユーザインターフェースは、ユーザに指示を提供し、ユーザに情報を求め、及び/又は1匹以上の動物に関する行動及び潜在的な懸念への洞察を提供することができる。
【0083】
[0092]動物健康モニタリングシステムをセットアップするとき、動物モニタリングデバイスの初期化及び位置は、収集される荷重データの精度を保証するために重要である。いくつかの実施形態では、動物モニタリングデバイスは、直射日光のない室内の気候制御された環境で最もよく機能する。いくつかの実施形態では、動物モニタリングデバイスは、十分な空間を設けないと動物モニタリングデバイスが障害物にくっついてデータ又は読み取りが妨害される可能性があるので、全ての壁又は他の障害物から少なくとも1インチの距離を置いて配置するべきである。加えて、動物モニタリングデバイスは、振動により重量センサに誤った読み取り及び/又は不正確な読み取りが生じる可能性があるので、高振動アイテム(洗濯機及び乾燥機など)又は交通量の多いエリアから適切な距離を置いて配置するべきである。多数の実施形態では、動物モニタリングデバイスは、柔らかい又は不均一な表面が荷重センサの精度に影響を及ぼす可能性があるので、滑らかで水平な硬い表面上で最もよく機能する。一実施形態では、動物モニタリングデバイスは、平坦でない表面上で動物モニタリングデバイスを水平にするための調節可能な足を有する。多くの実施形態では、環境への動物モニタリングデバイスの溶け込みを改善するために、動物モニタリングデバイスを動物に徐々に紹介してもよい。例えば、動物モニタリングデバイスを数日間、砂箱と同じ部屋に置いて、動物モニタリングデバイスの存在に動物を順応させることができる。動物が動物モニタリングデバイスの存在に慣れたら、動物モニタリングデバイスの音量又は光度を下げて、動物モニタリングデバイスが発し得る微妙な音及び光に動物を順応させることができる。動物が動物モニタリングデバイスに順応したら、動物モニタリングデバイスの上に砂箱を置くことができる。砂箱に新しい砂を足すと、動物が砂箱を使用することを促進し得る。
【0084】
[0093]いくつかの実施形態では、動物健康モニタリングシステムを構成するための複数のユーザインターフェースが使用される。このユーザインターフェースは、動物モニタリングデバイスセットアッププロセスを開始するためのユーザインターフェース、ネットワークセットアッププロセスを開始するためのユーザインターフェース、セットアッププロセス中にブルートゥース(登録商標)を介して動物モニタリングデバイスに接続するためのユーザインターフェース、セットアッププロセス中にブルートゥース(登録商標)を介した動物モニタリングデバイスへの接続を確認するためのユーザインターフェース、動物モニタリングデバイスをローカルエリアネットワークに接続するユーザインターフェース、動物モニタリングデバイスを使用する準備ができていることを示すユーザインターフェース、動物モニタリングデバイス及び砂箱を物理的に位置決めするためのユーザインターフェース、及び/又はセットアッププロセスの完了を確認するユーザインターフェースを含み得る。
【0085】
[0094]各動物のプロファイルを作成することができる。このプロファイルを使用して、各動物のベースライン特性を確立し、動物の経時的な行動及び特性を追跡することができる。これは、本明細書に記載のように、重量、イベントの数及びタイプ、排泄物のタイプ、各イベントの時間帯、並びに/又は任意の他のデータを追跡する工程を含むことができる。
【0086】
[0095]いくつかの実施形態では、動物プロファイルを確立するためのユーザインターフェースが使用される。動物プロファイルを確立するためのユーザインターフェースの例は、動物プロファイル確立プロセス用の開始画面のユーザインターフェース、動物プロファイル確立用の紹介画面のユーザインターフェース、動物の名前を入力するためのユーザインターフェース、動物の性別を入力するためのユーザインターフェース、動物の生殖状態を入力するためのユーザインターフェース、動物の現在の身体状態を捕捉する工程を説明する紹介画面のユーザインターフェース、動物の肋骨を検査するためのユーザインターフェース、動物のプロファイルを検査するためのユーザインターフェース、動物の腰を検査するためのユーザインターフェース、動物プロファイル確立プロセス用の終了画面のユーザインターフェース、砂箱の属性を含む使用されている砂箱のタイプ又はブランド用のユーザインターフェース、使用されている砂のタイプ用のユーザインターフェース、及び/又は動物が与えられている餌用のユーザインターフェースを含む。
【0087】
[0096]どのネコもユニークであり、ユニークな行動をとる。動物健康モニタリングシステムは、様々な機械学習分類器を利用して、追加の首輪又はガジェットなしで複数の動物を追跡し区別することができる。いくつかの実施形態では、砂箱を使用したネコの識別など、特定のイベントに関する情報をユーザに求めることができる。この情報は、特定のイベントに関連付けられた動物のアイデンティティを確認するために使用することができ、機械学習分類器を再訓練し、将来の結果の精度を改善するために使用することができる。例えば、動物の行動及び体重が変化した場合、システムは、どの動物がイベントに関連付けられているかの確認を要求し、これにより、システムは、利用可能な最良の洞察(単数又は複数)を提供し続けることができる。他の実施形態では、複数動物環境における動物がはっきりと区別できる体重を有する場合、より少ないイベント確認が提供されてもよい。多くの実施形態では、動物がほぼ同じ体重である場合、各ネコと動物モニタリングデバイスとを別個の部屋に配置すると、確認要求の数を減らすことができる。いくつかの実施形態では、システムが特定の動物に対してユニークなプロファイルを開発したら(例えば、閾値数の確認の後)、将来の確認要求の頻度は減少し得る。
【0088】
[0097]いくつかの実施形態では、イベントにラベル付けするためのユーザインターフェースが使用され得る。このユーザインターフェースは、通知を示すユーザインターフェース、イベントに関する追加情報を要求するユーザインターフェース、イベントに関与する動物の識別を要求するユーザインターフェース、及びイベントに関連して要求された情報を示すユーザインターフェースを含むことができる。
【0089】
[0098]本明細書に記載のように、動物の特性及び動物の行動は、経時的に追跡及び分析することができる。データは、例えば、24時間、48時間、1週間、2週間、1ヶ月などを含むが、これらに限定されない、任意の時間枠にわたって分析することができる。動物の行動及び特性の経時的な分析を使用して、動物の典型的な状態の変化がいつ起こるかを同定することができ、これは、更なる診断又は処置を必要とする有害イベントの指標とすることができる。
【0090】
[0099]いくつかの実施形態では、動物行動を追跡するためのユーザインターフェースが使用され得る。動物の行動を追跡するためのユーザインターフェースの例は、1週間にわたる動物の体重を示すユーザインターフェース、1週間にわたる動物の体重を示すユーザインターフェース、30日間にわたる動物の体重を示すユーザインターフェース、1年間にわたる動物の体重を示すユーザインターフェース、特定の日に動物の体重を測定した回数を示すユーザインターフェース、30日間にわたって動物の体重を測定した回数を示すユーザインターフェース、1年間にわたって動物の体重を測定した回数を示すユーザインターフェース、1週間にわたる3つの異なる砂箱でのイベントの数を示すユーザインターフェース、1週間にわたる1つの砂箱でのイベントの数を示すユーザインターフェース、砂箱で発生しているイベントのタイプのインジケーションを示すユーザインターフェース、1週間にわたる砂箱でのイベントの数を示すユーザインターフェース、及び/又は複数の砂箱での排泄イベントの数を示すユーザインターフェースを含む。一例では、世帯又は他の場所は、本技術の実施形態を実装する砂箱を有する複数のデバイスを含むことができる。世帯はまた、デバイスを使用する複数の動物を含むこともできる。複数のデバイスからのデータをまとめて、世帯レベルで各動物の行動への洞察を提供することができる。
【0091】
[0100]本明細書に記載のように、動物の行動の変化に基づいて動物の潜在的な健康上の懸念を示す様々な通知を提供することができる。しかしながら、これらの示される変化は、動物モニタリングデバイスの位置がずれているか又は適切に較正されていない場合、誤検知である可能性がある。こういう場合、何らかの健康上の不利な変化が起こっているかどうかを判断するために、動物に更に注意を払う必要があると判定する前に、モニタリングイベントが正しく動作しているかどうかを確認するべきである。
【0092】
[0101]いくつかの実施形態では、エキスパートアドバイス通知用のユーザインターフェースが使用される。このユーザインターフェースは、体重減少のためにネコをモニタリングするべきであることを示す通知を示すユーザインターフェース、動物モニタリングデバイスが正しく構成されていることの確認を要求するユーザインターフェース、ネコの飲食行動に関する追加情報を要求するユーザインターフェース、ネコの外見に関する追加情報を要求するユーザインターフェース、ネコの排泄に関する追加情報を要求するユーザインターフェース、及び/又はネコの行動又は状態の変化が懸念の原因である場合に獣医に連絡するためのガイダンスを提供するユーザインターフェースを含み得る。
【0093】
[0102]動物健康モニタリングシステムは、本明細書に記載のように、動物の行動及び活動に加えて、様々な非動物活動を追跡及び記録する。様々なユーザインターフェースを使用して、これらの動物及び非動物の行動に対する洞察を提供することができる。例えば、典型的な動物行動への洞察は、砂箱を清掃及び/又は手入れする理想的な時間を推奨することができる。
【0094】
[0103]いくつかの実施形態では、動物行動分析用のユーザインターフェースが使用される。動物行動分析用のユーザインターフェースの例は、ある期間にわたる2匹の動物の全般的な行動を示すユーザインターフェース、ある期間にわたる2匹の動物の砂箱に対する選好を示すユーザインターフェース、ある期間にわたる2匹の動物の時間帯行動パターンを示すユーザインターフェース、ある期間にわたる2匹の動物とユーザの時間帯行動パターンを比較するユーザインターフェース、及び/又はある期間にわたる2匹の動物の時間帯排泄行動とユーザ手入れイベントを比較するユーザインターフェースを含む。
【0095】
[0104]図13によれば、動物の健康をモニタリングする方法1300は、収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する1310ことを含むことができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信し、3つ以上の荷重センサは個別に、2.5Hz~110Hzで荷重をサンプリングする。更に詳細に説明すると、この方法は、収容されている砂との相互作用が、収容されている砂との動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性を認識する1312ことを含むことができる。この方法は、機械学習分類器を使用して動物行動属性を動物分類イベントに分類する1314ことを含むことができる。
【0096】
[0105]いくつかの例では、方法1300は、動物モニタリングデバイスが、荷重データ、動物分類イベント、又はその両方を、ネットワークを介してデータ通信機からクライアントデバイスに通信する工程を含む。いくつかの例では、方法1300は、以前に記録された動物分類イベント又は以前に記録された動物分類イベントのパターンと比較して、動物分類イベントの変化を識別する工程を更に含む。一例では、3つ以上の荷重センサは個別に、20Hz~110Hzで荷重をサンプリングする。一例では、3つ以上の荷重センサは個別に、30Hz~80Hzで荷重をサンプリングする。一例では、3つ以上の荷重センサは個別に、10kgまでの荷重をサンプリングする。一例では、動物モニタリングデバイスは4つの荷重センサを含む。一例では、台は長方形の形状を有し、4つの荷重センサは各々、台の異なる角に配置される。一例では、動物モニタリングデバイスは3つの荷重センサを有し、台は三角形の形状である。一例では、台は三角形の形状を有し、3つの荷重センサは各々、台の異なる角に配置される。図14によれば、少なくとも1つのプロセッサの制御下で動物の健康をモニタリングする方法1400は、収容されている砂をその上に載置する台に結合された3つ以上の荷重センサを含む動物モニタリングデバイスから荷重データを取得する1410ことを含むことができ、3つ以上の荷重センサの個々の荷重センサは、互いに分離され、互いに独立して台から圧力入力を受信する。更に詳細に説明すると、この方法は、収容されている砂との相互作用が、収容されている砂との動物の相互作用によるものであったと荷重データに基づいて判定された場合、動物に関連付けられた動物行動属性を認識する1412ことを含むことができる。この方法は、フェーズ分離アルゴリズムを用いて荷重データを分析する工程を含む、機械学習分類器を使用して動物行動属性を動物分類イベントに分類する1414工程を更に含むことができ、動物分類イベントは、動物排泄を含み、フェーズ分離アルゴリズムは、複数の離散的な動物排泄が発生するときにそれらを分類することができる。
【0097】
[0106]いくつかの例では、方法1400は、排尿イベントと排便イベントの両方を含む複数の離散的な動物排泄を更に含む。複数の離散的な動物排泄は、第1の排泄及び第2の排泄を含むことができ、動物分類イベントはまた、第1の排泄に先行する第1の排泄前イベント及び第2の排泄に先行する第2の排泄前イベントを含む。動物分類イベントは、第2の排泄の後に発生する排泄後イベントを更に含むことができる。方法1400は、動物の相互作用の間に、動物排泄なしの形態、又は単一の動物排泄のみの形態のいずれかで、複数の離散的な動物排泄がなかったことを確立するフェーズ分離アルゴリズムを使用して分類する工程を更に含むことができる。方法1400は、以前に記録された動物分類イベントと比較して、動物分類イベントの変化を識別する工程を更に含むことができる。方法1400は、動物分類イベントの変化を、動物に関連付けられた身体的、行動的、又は精神的健康問題と相関させることを更に含むことができる。
【0098】
[0107]方法1400の一例では、身体的健康問題は、泌尿器疾患、腎疾患、糖尿病、甲状腺機能亢進症、特発性膀胱炎、消化器疾患、及び関節炎から選択されるネコ疾患であり、精神的健康問題は、不安、ストレス、又は認知低下から選択される。一例では、動物分類イベントの変化を識別する工程は、動物排泄の変化を識別する工程を含む。一例では、方法1400は、動物分類イベントの変化を示す通知を生成する工程を更に含み、通知は、デバイスイベントに関連付けられたパラメータが閾値を満たすと生成される。一例では、方法は、荷重データに基づいて動物を識別する工程と、動物を、収容されている砂と相互作用する少なくとも1匹の他の動物から区別する工程とを更に含む。
【0099】
[0108]方法1400の一例では、動物行動属性を分類する工程は、収容されている砂との動物の相互作用に基づいて、3つ以上の荷重センサからの荷重データを分析して、動物の体重の分布、イベントの位置、イベントの持続時間、移動パターン、進入力、退出力、動物の相互作用の変動率、又はそれらの組合せを測定する工程を更に含む。方法1400の一例では、動物行動属性は、3つ以上の荷重センサからの荷重データを分析して、収容されている砂を載置する砂箱に動物が入ること、特定の排泄位置を選択するための動物の移動の量、特定の排泄位置を選択するための時間の量、排泄位置を準備する(例えば、掘る)ための時間の量、排泄物を覆うために費やされる時間の量、排泄物を覆うために費やされるエネルギーの量、排泄の持続時間、動物による進入から退出までのデバイスイベントの総持続時間、排泄物の重量、排泄の間の動物の動き、排泄の間の単一の荷重センサ上のステップ/傾斜度の検出、配置された砂箱を出る動物、砂箱に関わる1つ以上の動き若しくは衝撃、又はそれらの組合せを識別又は測定する工程を更に含む。方法1400の一例では、動物行動属性を分類する工程は、3つ以上の荷重センサからの荷重データを、収容されている砂との動物の相互作用に基づいて、時間領域特徴に基づいて時間領域において3つ以上の荷重センサからの荷重データを分析する工程を更に含み、時間領域特徴は、平均値、中央値、標準偏差、範囲、自己相関、又はそれらの組合せを含み、時間領域特徴は、機械学習分類器への入力(単数又は複数)として作成され、周波数領域特徴は、中央値、エネルギー、電力スペクトル密度、又はそれらの組合せを含み、周波数領域特徴は、機械学習分類器への入力(単数又は複数)として生成される。方法1400の一例では、動物行動属性を分類する工程は、収容されている砂との動物の相互作用に基づいて、3つ以上の荷重センサからの荷重データを分析して、動物の移動パターンを判定する工程を更に含み、移動パターンは、カバレッジ距離、速度、加速度、移動の方向、位置合わせ、台上に配置されている砂箱への進入点から砂箱の中心までの距離、排泄位置、休憩位置、砂箱の好ましい四分円、又はそれらの組合せを含む。
【0100】
[0109]一例では、方法1400は、個々の動物にユニークな動物分類イベントに基づいて、個々の動物の動物行動モデルを生成する工程を更に含む。一例では、3つ以上の荷重センは個別に、2.5Hz~110Hzのサンプリングレートを有する。一例では、3つ以上の荷重センサは個別に、最大10kgまでの最大荷重容量を有する。
【0101】
[0110]本明細書に記載の開示される方法及び手順の全ては、1つ以上のコンピュータプログラム、構成要素、及び/又はプログラムモジュールを使用して実装することができることが理解されよう。これらの構成要素は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、磁気若しくは光学ディスク、光学メモリ、又は他の記憶媒体などの揮発性又は不揮発性メモリを含む、任意の従来のコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体上の一連のコンピュータ命令として提供されてもよい。命令は、ソフトウェア若しくはファームウェアとして提供されてもよく、及び/又はASIC、FPGA、DSP、又は任意の他の類似するデバイスなどのハードウェア構成要素において全体的又は部分的に実装されてもよい。命令は、1つ以上のプロセッサによって一連のコンピュータ命令が実行されると、開示される方法及び手順の全て又は一部の性能を実行するか又は容易にするように構成され得る。当業者には理解されるように、プログラムモジュールの機能性は、本開示の様々な態様において必要に応じて組み合わされてもよく、又は分散されてもよい。
【0102】
[0111]本開示を特定の態様で説明してきたが、多くの追加の修正形態及び変形形態が当業者には明らかであろう。特に、上述した様々なプロセスのいずれも、具体的な応用の要件により適した方法で同様の結果を達成するために、(同じ又は異なるコンピューティングデバイス上で)別の順序で及び/又は並行して実行することができる。したがって、本開示は、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく、具体的に説明されたものとは別様に実施することができることを理解されたい。したがって、本開示の態様は、全ての点において例示的なもので、限定的なものではないと見なされるべきである。本開示の具体的な応用に適していると考えられる、本明細書に説明する態様のいくつか又は全てを自由に組み合わせることができることは、当業者には明らかであろう。本開示全体を通して、「有利な」、「例示的な」又は「好ましい」などの用語は、本開示又はその実施形態に特に適している(しかし必須ではない)要素又は寸法を示し、明示的に必要とされる場合を除いて、当業者によって適切であるとみなされる場合はいつでも修正され得る。したがって、本開示の範囲は、例示の実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物によって決定されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】