IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

2024-534027標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法
<>
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図1
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図2
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図3
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図4
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図5
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図6
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図7
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図8
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図9
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図10
  • -標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】標準及び非標準のネットワークサービスを統合するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/61 20220101AFI20240910BHJP
   H04W 76/12 20180101ALI20240910BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20240910BHJP
【FI】
H04L67/61
H04W76/12
H04W88/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508775
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 IB2022057519
(87)【国際公開番号】W WO2023017466
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】63/231,837
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】524055230
【氏名又は名称】ギーキー ハープリート
(71)【出願人】
【識別番号】524055241
【氏名又は名称】カムラン ラーガヴ
(71)【出願人】
【識別番号】524055252
【氏名又は名称】チョプラ ヴィクラム
(71)【出願人】
【識別番号】524055263
【氏名又は名称】シャボディ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ギーキー ハープリート
(72)【発明者】
【氏名】カムラン ラーガヴ
(72)【発明者】
【氏名】チョプラ ヴィクラム
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD34
5K067DD57
5K067HH22
(57)【要約】
サービス品質の可変レベルを有するネットワークにおいて、サービス特性がユーザ又はアプリケーションプロバイダにとって最適に定義されていないネットワーク又はネットワークスライスを介して、UEがアプリケーションに接続する場合、低レベルのサービスが体験される可能性がある。これは、不適切に設計されているアプリケーションに起因する可能性があり、実際に、意図した使用に対して適正に構成されていないネットワークを介して接続するUE及びアプリケーションに関係付けられる。これらの問題を軽減するために、アプリケーション及びUEには、ネットワーク構成環境への直接又は間接的アクセスを提供して、標準化QoS要求をUEとアプリケーション実行環境との間のネットワークエンティティに送出可能にすることができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理されたネットワーク内の接続を構成する方法であって、
前記管理されたネットワークの外側の接続を介したノードから、前記管理されたネットワーク内のノード間の接続に関連付けられる要求を受信するステップと、
アプリケーション記述関数にて、前記受信された要求に従って、前記接続に関連付けられる構成情報を生成するステップと、
前記接続に関連付けられるネットワーク要素に向けて、前記生成された構成情報に関連付けられる構成要求を送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記管理されたネットワークの外側の前記ノードから受信した前記要求は、外向きアプリケーションプログラミングインタフェースに従ってフォーマットされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接続の構成要求は、アプリケーションサーバ、前記管理されたネットワークに接続されたユーザ装置ノード、前記アプリケーションサーバのプロキシ、及び前記ユーザ装置ノードのプロキシのうちの1つから受信される、
請求項1及び請求項2の何れか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記構成要求は、前記ネットワーク要素に関連付けられるアプリケーションプログラミングインタフェース(API)に従ってフォーマットされる、
請求項1~3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記APIは、前記受信された要求に関連付けられる外向きAPIとは異なる、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記管理されたネットワークの外側のノードからの前記要求は、前記管理されたネットワーク以外のネットワークのデータプレーンを通じて受信される、
請求項1~5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記接続に関連付けられる前記ネットワーク要素は、前記管理されたネットワークの制御プレーンと前記管理されたネットワークの管理プレーンのうちの一方内にある、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワーク要素に向けて前記構成要求を送信するステップは、前記管理されたネットワークの制御プレーンと前記管理プレーンの管理プレーンのうちの一方内の第2のネットワーク要素に前記構成要求を送信するステップを含む、
請求項6及び7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記構成要求は、管理プレーンのネットワークエンティティを介してネットワークオーケストレータに向けて送信される、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記構成要求は、前記管理されたネットワークに接続されたユーザ装置(UE)ノードに向けて送信され、前記構成要求は、前記UEに関連付けられる接続の構成に対する要求である、
請求項1~9の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記受信された要求は、前記UEから受信され、前記構成要求は、前記管理されたネットワークの外側のアプリケーションサーバから受信された第2の要求に従って決定される、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記受信された要求は、前記UEと前記アプリケーションサーバの間の接続に関連付けられる、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記構成情報を生成する前記ステップは、各々が前記管理されたネットワーク内の異なるネットワーク要素に関連付けられる構成情報データのセットを生成するステップを含み、前記構成要求を送信するステップは、前記構成情報の対応するサブセットに関連付けられる構成要求を前記異なるネットワーク要素の各々に送信するステップを含む、
請求項1~12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記構成情報を生成するステップが更に、前記接続に関連付けられるサービス品質フローインジケータ(QFI)を生成するステップを含む、
請求項1~13の何れか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記管理されたネットワークは、5Gコアネットワーク、5G無線アクセスネットワーク、エッジコンピューティングネットワーク、4Gコアネットワーク、無線アクセスネットワーク、及びWi‐Fiネットワークの1つである、
請求項1~14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記管理されたネットワーク内のノード間の前記接続は、異なる管理されたネットワークセグメントにまたがる複数の接続を含む、
請求項1~15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の接続における接続は、UEと基地局の間の接続、UEと無線アクセスポイントの間の接続、UEとgNodeBの間の接続、前記gNodeBとユーザプレーン機能(UPF)の間の接続、前記gNodeBとゲートウェイの間の接続、2つのUPFの間の接続、及びゲートウェイとUPFの間の接続の少なくとも1つを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記管理されたネットワーク内のノード間の接続は、モノのインターネット(IoT)デバイスに関連付けられる接続を含む、
請求項1~17の何れか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記管理されたネットワークの外側から受信された要求に従って管理されたネットワーク内の接続に関連付けられる構成要求を生成するためのアプリケーション記述関数(ADF)であって、
前記ADFは、
前記管理されたネットワークの外側から要求を受信する第1のネットワークインタフェースと、
前記管理されたネットワーク内のネットワーク要素に要求を送信する第2のネットワークインタフェースと、
実行時に請求項1~18の何れか1項の前記方法を前記ADFに実施させるコンピュータ可読媒体に格納された命令を実行するプロセッサと、
を含む、アプリケーション記述関数(ADF)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年8月11日に出願された、名称が「System and Method of Integrating Standard and non-standard Network Services」である、米国特許出願連番第63/231,837号明細書に対する優先権の利益を主張し、その内容が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
(技術分野)
本出願は、一般的には、接続の構成を指示するネットワーク要素に関し、詳細には、ユーザプレーンを通じて受信された要求に関して、管理プレーン及び/又は制御プレーンエンティティによる実装のためUEとアプリケーションとの間の接続に関連付けられるネットワーク構成指示を生成するネットワーク要素に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信ネットワークの進化は、第5世代(5G)無線ネットワークの配備を結果として生じてきた。5Gネットワークは、無線ネットワークの前の世代を上回る幾つかの改良を提供し、とりわけ、ネットワーク全体を通してサービスの差異化レベルをサポートする能力がある。これは、何れかの複数の方法でなし得ることができる。エアインタフェースをサポートし、従って5GNodeB(gNB)のネットワークとして見なされることが多いネットワークの一部として典型的には定義される無線アクセスネットワーク(RAN)では、差異化サービスは、異なるデータ無線ベアラ(DRB)の提供により異なるサービス品質(QoS)特性に提供されることが多い。ネットワークコア(コアネットワーク又はパケットコアとも呼ばれる)では、サービスの差異的レベルは、ネットワークスライシングの使用を介して提供することができる。ネットワークスライシングは、ネットワークリソースの共通セットを多種多様な独立ネットワークの基板として使用できるようにし、様々なトラフィックフローが移動できる分離された仮想ネットワークの生成を可能にする。異なるネットワークスライスは、異なるネットワークトポロジー、異なる容量、レイテンシ、及び異なるタイプのネットワークトラフィックをサポートする能力を有することができる。ネットワークスライシングは、各接続されたデバイスにリソースを多く供給することによって同じネットワーク上の各サービスをサポートする必要なく極めて様々な特性を必要とする様々なサービスをネットワークオペレータがサポートするのを可能にし、これによって各サービスのニーズが適正にサポートされる。
【0004】
一部の実施構成において、エンド・ツー・エンドスライシングは、異なるネットワークスライスへのDRBの異なるセットの割り当てを介して提供することができる。従って、所与のDRBを通じて受信された全てのトラフィックは、特定のネットワークスライスに関連付けられることが即座に既知となる。逆に、特定のネットワークスライスからgNBで受信された全てのトラフィックは、関連付けられるダウンリンクチャネルを通じて送信することができる。
【0005】
ネットワーク標準化プロセスでは、ネットワーク機器製造者、ユーザ装置製造者及びネットワークオペレータが、デバイス間の相互接続性を保証するよう注意する。一般的には、これは、誰が何れかのノードを製造したかに関わらず基地局に接続するための規格準拠ユーザ装置の能力に焦点を当ててきた。ネットワークがより進歩してくると、コアネットワーク内の構成要素間の対話を定義し、コアネットワークが異機種ネットワークであることを可能にすることも重要になってきた。しかしながら、5Gネットワークは、ユーザによってアクセスされコアネットワーク内に存在するユーザプレーン機能(UPF)の役割を定める。ネットワークオペレータがアプリケーション又はUPFによってサポートされるサービスを提供する場合、ネットワークスライスの特性は、アプリケーションのニーズをサポートするよう構成することができる。しかしながら、標準化は、アプリケーション、特にコアネットワークの外側のアプリケーションが、ネットワークの残りに対して接続性要件(又はネットワーク機能割り当てなどの他のアプリケーション固有の要件)を定義できることに向けられていなかった。同様に、標準化管理及び制御プレーンエンティティは、ネットワークコアの外側のネットワークアプリケーションが、ネットワーク構成の深い知識なしに、アプリケーション要求又は要件の観点でネットワーク機能割り当ての構成修正又は調整の何れかに対する要求を容易に送信できるインタフェースを欠いている。単一のアプリケーションが、異なるネットワークスライス、又は異なるネットワークのユーザにサービスを提供している場合、ユーザ又はアプリケーションの何れかがUEをアプリケーションに接続するために使用されるネットワークの特性を選択するのを可能にする標準化機構がない。
【0006】
従って、UEとアプリケーションの間の接続の特性を定義するために使用することのできる特性を提供する機構をユーザ又はアプリケーションに提供することが有利とすることができる。3GPP 5G規格のリリース17に関して、ネットワークアクセス可能アプリケーションがQoSネットワーク割り当ての何れかを定義又は修正するのを可能にするよう設計された標準化機構、又はUEとネットワークアプリケーション間のはっきり見える接続性に影響を有する介入ネットワークの他のパラメータはない。UEがリソース割り当てネゴシエーションに参加できるようにすることが議論されてきたが、以下に論じるように、これは、多くの状況で不十分である。アプリケーションに対するプロキシとしてUEを使用するという概念は、一般的には、ネットワークに接続するために、UEがネットワークを認証しなければならないという事実に起因し、従って、幾分か既知であり信頼されている。3GPPリリース17では、オペレータネットワークの外側のアプリケーションは、信頼されるエンティティとは見なされない。ネットワークの視点から、UEは、QoSに関連付けられるDRBを使用してネットワークに接続する。UEは、この接続を通じてアプリケーションにアクセスする。接続がアンダープロビジョンである場合、UEがこの決定を自動的に行えるようにする単純な機構は存在しない。アプリケーションの視点から、幾つかの異なるユーザが存在する可能性があり、ユーザの各々が、異なるネットワークスライスを通じて接続する可能性があり、異なるアクセスネットワークを使用する可能性がある。このようなシナリオは、ユーザが所望のQoSに関連付けられる情報を有するが、このような接続を可能にする方法に関する情報を有していないことを意味する。ネットワークオペレータは、接続を通じてアプリケーション又はアプリケーションサーバに流れるトラフィックを見るだけであり、従って、キャリアは、所与の接続を調整する必要性を理解しないことになる。アプリケーション自体は、幾つかの異なる接続を最適に提供する方法を識別するために使用できる情報を有するが、アプリケーションが、キャリアによって実施されるか又はキャリア情報へのアクセスを提供されない限り、この情報は現在のところ使用不可である。各々の異なるネットワークプロバイダは、アプリケーションに有用な情報を有することができるが、この情報は、アプリケーションにとって不明瞭になる。従って、アプリケーションサービスプロバイダ又はネットワークサービスプロバイダが接続を適正に配備する能力は、現在の標準化方法及びサービスの下では制限されている。
【0007】
これは、5G環境におけるアプリケーションの開発及びサポートを困難にし、アプリケーション開発者は、定められた条件下で実行されるアプリケーションを設計できるが、実行環境ではアプリケーションにアクセスするUEが定められた条件を満足する接続を有することを保証する方法が存在しないことがある。従って、アプリケーションは、アプリケーションに接続されるUEのQoSを決定する能力を有しておらず、UEに対してQoSを指定できるようにする機構も有していない。(QoSに関連付けられるとしてこの実施例に記載されているが、これは単純化した実施例であり、アプリケーションサービスプロバイダ及びネットワークオペレータのリソース割り当てを含む他の構成可能なパラメータが互いに不明瞭であることを理解すべきである。)更に複雑にさせることには、単一のアプリケーションが、複数の異なるネットワークからの接続をサポートするよう設計される場合、アプリケーションは、どのネットワーク又はネットワークスライスを介してUEが接続しているかを決定する機構を有していない可能性がある。
【0008】
これは、アプリケーションが管理するのに途方もない量の複雑性をもたらし、そのどれもがUEにとって明らかでない。従って、適切なQoSを有していない、又は誤って分類されたDRBを通じてアプリケーションと通信しているUEは、原因不明の不十分なレベルのサービスを体験することになる。これは、低品質の体験を結果として生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願連番第63/231,837号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の態様の目的は、上述の先行技術の問題を排除又は軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様において、ネットワーク要素に関連付けられる構成情報を生成する方法が提供される。本方法は、UEと、アプリケーションサーバ、UEをアプリケーションサーバに接続するネットワーク、及びネットワーク内のノード又はネットワーク機能の少なくとも1つとで実行されるアプリケーションに関連付けられる接続構成要求を受信するステップと、受信した接続構成要求に関連付けられるネットワーク要素に向けて、受信した接続構成要求に従って決定された構成情報を送信するステップとを含む。
【0012】
本発明の第1の態様の実施形態において、接続構成要求は、UE、アプリケーションサーバ、UEのプロキシ、及びアプリケーションサーバのプロキシのうちの1つによって送信される。別の実施形態において、接続構成要求は、アプリケーションサーバによって送信される。更なる実施形態において、ネットワーク要素に向けて送信するステップは、ネットワーク要素を構成する要求を管理プレーン内のネットワーク機能に送信するステップを含む。別の実施形態において、ネットワーク要素に向けて送信するステップは、ネットワーク要素を構成する要求を管理又は制御プレーンネットワーク機能に送信するステップを含み、任意選択的に、構成する要求は、管理プレーンエンティティを介してネットワークオーケストレータに送信される。別の実施形態において、UEに向けて決定されたUE構成を送信する。別の実施形態において、本方法は更に、UEから接続構成要求を受信するステップと、アプリケーションサーバから受信した構成要求に従って決定されたUE構成をUEに向けて送信するステップとを含む。別の実施形態において、構成情報を送信するステップは、複数のネットワーク要素の各々に、複数のネットワーク要素のそれぞれの要素に関連付けられる構成情報を送信するステップを含む。
【0013】
一部の実施形態において、本方法は、ネットワーク要素が存在するネットワークの外側で実施される。ネットワーク要素が存在するネットワークは、任意選択的に、3GPP準拠ネットワークのコアネットワークとすることができる。ネットワーク要素が存在するネットワークは、それ自体が3GPP準拠とすることができる無線アクセスネットワークとすることができる。
【0014】
本発明の一態様によれば、管理されたネットワーク内で接続を構成する方法が提供される。この接続は、新しく生成される接続とすることができ、又は再構成されている既存の接続とすることができる。本方法は、管理されたネットワークの外側の接続を介したノードから、管理されたネットワーク内のノード間の接続に関連付けられる要求を受信するステップと、アプリケーション記述関数にて、受信された要求に従って、接続に関連付けられる構成情報を生成するステップと、接続に関連付けられるネットワーク要素に向けて、生成された構成情報に関連付けられる構成要求を送信するステップとを含む。
【0015】
この態様の実施形態において、管理されたネットワークの外側のノードから受信された要求は、外向きアプリケーションプログラミングインタフェースに従ってフォーマットされる。別の実施形態において、接続構成要求は、アプリケーションサーバ、管理されたネットワークに接続されたユーザ装置ノード、アプリケーションサーバのプロキシ、及びユーザ装置ノードのプロキシの1つから受信される。他の実施形態において、構成要求は、ネットワーク要素に関連付けられるアプリケーションプログラミングインタフェース(API)に従ってフォーマットされ、任意選択的にAPIは、受信された要求に関連付けられる外向きAPIとは異なる。
【0016】
別の実施形態において、管理されたネットワークの外側のノードからの要求は、管理されたネットワーク以外のネットワークのデータプレーンを通じて受信される。一部の実施形態において、接続に関連付けられるネットワーク要素は、管理されたネットワークの制御プレーンと管理されたネットワークの管理プレーンのうちの一方内にある。他の実施形態において、ネットワーク要素に向けて構成要求を送信するステップは、管理されたネットワークの制御プレーンと管理プレーンの管理プレーンのうちの一方内の第2のネットワーク要素に構成要求を送信するステップを含み、任意選択的に、構成要求は、管理プレーンのネットワークエンティティを介してネットワークオーケストレータに向けて送信される。
【0017】
一部の実施形態において、構成要求は、管理されたネットワークに接続されたユーザ装置(UE)ノードに向けて送信され、構成要求は、UEに関連付けられる接続の構成に対する要求である。任意選択的に、受信された要求は、UEから受信され、構成要求は、管理されたネットワークの外側のアプリケーションサーバから受信された第2の要求に従って決定される。別の実施形態において、受信された要求は、UEとアプリケーションサーバとの間の接続に関連付けられる。
【0018】
別の実施形態において、構成情報を生成するステップは、セットの各々が管理されたネットワーク内の異なるネットワーク要素に関連付けられる構成情報データのセットを生成するステップを含み、構成要求を送信するステップは、異なるネットワーク要素の各々に、構成情報の対応するサブセットに関連付けられる構成要求を送信するステップを含む。
【0019】
別の実施形態において、構成情報を生成するステップは更に、接続に関連付けられるサービス品質フローインジケータ(QFI)を生成するステップを含む。他の実施形態において、管理されたネットワークは、5Gコアネットワーク、5G無線アクセスネットワーク、エッジコンピューティングネットワーク、4Gコアネットワーク、無線アクセスネットワーク、及びWi‐Fiネットワークのうちの1つである。
【0020】
別の実施形態において、管理されたネットワーク内のノード間の接続は、異なる管理されたネットワークセグメントにまたがる複数の接続を含む。任意選択的に、複数の接続における接続は、UEと基地局の間の接続、UEと無線アクセスポイントの間の接続、UEとgNodeBの間の接続、gNodeBとユーザプレーン機能(UPF)の間の接続、gNodeBとゲートウェイの間の接続、2つのUPFの間の接続、及びゲートウェイとUPFの間の接続の少なくとも1つを含む。
【0021】
別の実施形態において、管理されたネットワーク内のノード間の接続は、モノのインターネット(IoT)デバイスに関連付けられる接続を含む。
【0022】
本発明の別の態様において、管理されたネットワークの外側から受信された要求に従って管理されたネットワーク内の接続に関連付けられる構成要求を生成するためのアプリケーション記述関数(ADF)が提供される。ADFは、プロセッサに加えて、第1及び第2のネットワークインタフェースを含む。第1のネットワークインタフェースは、ADFが管理されたネットワークの外側からの要求を受信するのを可能にする。第2のネットワークインタフェースは、ADFが管理されたネットワーク内のネットワーク要素に要求を送信するのを可能にする。プロセッサは、実行時に、ADFに実施形態の各々に加えて前述の態様の上述された方法を実行させるコンピュータ可読媒体に格納された命令を実行することができる。
【0023】
ここで、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら例証として詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】UEベースのアプリケーションをネットワークエンティティに接続するモデルを示す図である。
図2】アプリケーションをネットワークエンティティに接続する他のモデルを示す図である。
図3】接続性をイネーブルにするためにADFを使用するネットワークアーキテクチャの実施形態を示す図である。
図4】アプリケーションがネットワーク制御又は管理エンティティとリソース割り当てをネゴシエーションできるようにするのに使用するAPIスタックの実施形態を示す図である。
図5】データの異なるセットとこれらのデータセットのオーナーとの間の関係を示すグラフである。
図6】本発明の実施形態によるメッセージング方法を示すネットワーク呼出しフロー図である。
図7】本発明の実施形態による接続性モデルを示すブロック図である。
図8】本発明の実施形態によるメッセージング方法を示すネットワーク呼出しフロー図である。
図9】本発明の実施形態によるネットワーク要素を構成する方法を示す流れ図である。
図10】本発明の実施形態によるネットワーク要素の構成を要求する方法を示す流れ図である。
図11】本発明の実施形態によるアプリケーション定義関数の機能図を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
上述の図では、同じ要素は、可能であれば同じ数字で示している。
【0026】
本明細書及び添付図面におけるパラメータにいて参照する場合がある。これらのパラメータは、単一の実施形態の使用可能性に対して提供され、限定又は本質的であると見なすべきではない。以下に示すパラメータは、実施形態を説明するために使用されるものと理解すべきである。特定のパラメータが必須であることを伝えることを意図するものでもなく、また、アプリケーション定義関数が動作するパラメータを検討する際に以下の説明が網羅的であることを意図するものではない。
【0027】
5Gネットワークなどの動的ネットワークにおいて、ネットワークは、複数の異なるニーズの何れにもサービスを提供するよう構成することができる。UEがネットワークベースのアプリケーションに接続する時に、トラフィックが流れることのできる幾つかのネットワークが存在することができる。これらのネットワークの各々は、接続をサポートするよう構成することができる複数のネットワーク要素を有する。当業者であれば、多種多様な異なる構成パラメータを各ネットワーク要素に対して設定できることを理解するであろう。以下の説明では、ネットワークスライシングとQoSの両方を示している。他の実施形態において、様々な構成パラメータを使用することができる。実施例として、一部の実施形態において、ネットワーク接続が、エコフレンドリーなアプリケーションに優先されるものとする場合にネットワーク要素の電力消費パラメータを指定することができる。別の実施例では、構成パラメータに接続経路内の所与のノードの処理容量(コンピュータリソースとも呼ばれる)を関連付けることができ、カスタマイズされたサービス機能チェーンを実現することができ、これによって、トラフィックが適切なネットワーク分析及び処理を受けられるようになる。以下の説明では、UEとアプリケーションサーバの間のトラフィックに対するサービス品質保証のセットアップに焦点を当てて構成パラメータを説明している。この説明は、例示的なものとし、実施例であることを理解されたい。以下の説明は、限定ではないとことを理解すべきである。
【0028】
5Gネットワークでは、異なるレベルのサービスを提供することができる。無線エッジは、差異的サービスのレベルの1つのセットを提供し、コアネットワークは、差異的サービスのレベルの別のセットを提供することができる。一部の例では、これらのサービスのレベルに、QoS保証を関連付けることができる。一部のネットワークでは、異なるQoSレベルに異なるネットワークスライスを関連付けることができる。
【0029】
ネットワークスライスの使用は、全ての接続に最高のサービスレベルを配備することを必要とすることなく、差異的レベルのサービスを提供することができる。例えば、ユーザがネットワークの中を移動しながらコンテンツをストリーミング及びダウンロードできるよう設計された5Gネットワークハンドセットと、断続的にのみ低レベルのトラフィックを保証するスマートグリッドでの使用を意図された固定デバイスとは、双方ともUEである。しかしながら、これらは、帯域幅及びモビリティ構成及び消費の全ての点で極めて異なるニーズを有する。同じリソースを消費する各デバイスを配備する代わりに、これらのデバイスは、異なるネットワークスライスを使用してサポートすることができる。各スライスは、意図されたUEのトラフィックのニーズをサポートするよう厳密に設計することができる。同様に、ネットワークオペレータが、デバイスの同じクラス内の異なるUEに対して2つの異なるネットワーク構成をサポートすることが有利とすることができる。例えば、同一のUEを有する2人のユーザは、レイテンシ及び帯域幅に関する異なるニーズを有する可能性がある。第1のネットワークスライスは、リアルタイム通信に関連付けられる低レイテンシトラフィックを実施するよう設計することができ、第2のスライスは、レイテンシを気にせず大量のデータ転送用に設計することができる。これらのスライスの1つに対して設計されるアプリケーションは、他のスライスを通じて接続するUEをサポートする許容可能なジョブを実行しなくてもよい。一部の例では、低レイテンシ及び高帯域幅の両方に対して設計されたスライスの第3タイプを存在させることができるが、これは、ユーザがアクセスするのに非常に高価である可能性がある。加入者がこのスライスを介してのアクセスに料金を支払ったUEは、このスライスを介してアプリケーションに接続する場合に適正にサービス提供されるが、必要以上に高価である可能性がある。3GPPのような標準化団体は、一般的にはネットワークオペレータのネットワーク内のUEと素子の間、又はネットワークオペレータのネットワーク内の2つの素子間の対話の標準化に労力を集中するので、ネットワークリソース割り当てにおける調整を可能にする関心は、一般的には、ネットワークオペレータのネットワーク内のノード(一般的には制御プレーンネットワーク機能と対話することができる)、又はUEの何れかに向けられる。AMF又はSMFなどの制御プレーンエンティティとの通信を介するとしても、UEは、ネットワークサービスの異なるQoS又は異なる割り当てを要求することがあり、これは不十分な状況である。アプリケーションサーバは、ネットワークリソースの特定の割り当てを要求することができるが、ネットワークは、このような割り当てを提供することができる。UEがアプリケーションに代わって要求をする場合、これは、ネゴシエーションの中心にあるノードになる。適所にUEを置くことなくアプリケーションがネットワーク要素と対話できるようにすることによって、アプリケーションは、修正されたリソース割り当てをネゴシエーションするよう適正にサービス提供され、アプリケーションリソースの構成の修正を介して使用し易くなる他の最適以下のネットワークリソース割り当てを識別することができる。
【0030】
5Gネットワーク内のネットワークスライスの管理及び生成は、コンピュータ業界で一般的と考えられるネットワーク仮想化技術に頼ることが多い。ネットワーク機能仮想化(NFV)は、ネットワークスライス内でネットワーク機能を生成できるようにする。一部の実施形態において、NFVは、汎用コンピューティングハードウェア上で、このスライスに固有の完全に仮想のネットワークエンティティを生成するために使用され、他の実施形態において、特殊化ハードウェアリソースを使用する専用ネットワーク機能は、ネットワークの異なるスライスに割り当てられるネットワーク機能の異なるスライスによって使用される。NFVの使用は、特定のネットワークスライスのニーズを満足させるよう構成される仮想化機能を可能にする。スライスのニーズが高まるにつれて、機能を拡張するために仮想化機能に新しいリソースを割り当てることができ、又は実施される異なるネットワーク設計及びアーキテクチャを可能にする機能の新しいインスタンスを導入することができる。
【0031】
仮想ネットワーク内のパラメータの構成はまた、ネットワーク接続に対して実行することができる。接続に割り当てられる帯域幅、又は仮想ノード間のレイテンシの変更は、5Gネットワークの制御プレーン内のエンティティを介して行うことができる。管理及びオーケストレーション(MANO)機能は、ネットワーク内の仮想化機能のインスタンス化で使用することができる。しかしながら、これらの機能へのアクセスは、一般的には、セキュリティ及び信頼性の両方の理由のためにネットワークオペレータ以外の他者にはオフリミットであるとみなされる。
【0032】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、5Gネットワークがこの下で作動する規格を設定する役割をする組織である。3GPP仕様は、5Gネットワークに接続しているUEが、提供できる異なるQoSレベルに対応するためにどのようにサポートされるかという規格を設定していた。また3GPP仕様は、これらのQoS割り当てが必要なQoSレベルに対応しなければならないという概念で、多くのオペレータが採用している例示的QoS割り当てを設定している。アプリケーションは念頭にあるこれらのQoSレベルによって設計できるが、異なるネットワーク及びネットワークスライスを介して接続する可能性がある異なるUEのQoSレベルをアプリケーションが決定するのは難しい可能性がある。
【0033】
SA2及びSA5は、制御プレーンのネットワーク機能をそれぞれに定義する3GPPサブグループであり、ユーザプレーン接続、トポロジー及び機能、及び管理プレーン及びこのそれぞれの機能を構成する方法を定義する3GPPサブグループである。管理プレーンの機能は、ビジネス及びチャージング規則を定義するためにネットワークオペレータによって使用され、制御プレーンエンティティによって生成及び執行される規則及びネットワーク要素に変えることができる。一般的には、これらのエンティティは、ネットワークオペレータにのみ可視である。UEは、制御プレーンエンティティに対して制限された露出を有することができ、短期間でのみであっても、管理プレーンエンティティの存在を見ることはない。
【0034】
SA6は、必要不可欠なアプリケーションのサポートの実現及びネットワークへのアプリケーションアクセスの実現を目的とした3GPP標準化サブグループである。一般的にはこの標準化は、ネットワークオペレータのネットワーク内(又は制御プレーンへのアクセスあり)の必要不可欠なアプリケーションをサポートすることに向けられる。ネットワークオペレータのネットワーク内の各ネットワーク要素が構成パラメータの異なるセットを有するので、構成パラメータの全体のセットは、途方もなく大きい。オペレータネットワークの外側のアプリケーションサーバは、これに効率的に対応するため、又はアクセスのためにユーザによって使用されることがある複数の異なるネットワークオペレータに関する十分な情報へのアクセスを適正に取得するための機構を有していない。
【0035】
ネットワークオペレータの観点から、比較的少数のQoSレベルを定義することは好都合である。これは、ネットワークの複雑性を軽減し、更に単純化された無線管理、ネットワークエンジニアリング及びデバイス接続の機構を可能にする。ネットワーク内のアプリケーションは、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)などの制御プレーンエンティティによるQoS規則を割り当てることができる。低減された複雑性を有するコアネットワークは、容易な検証を可能にし、更に制限された数のソフトウェア定義関数(SDF)テンプレートによって反映される。
【0036】
これらの構成及び単純化は、上述のように、アクセス及びコアネットワーク装置ベンダー及びネットワークオペレータによって推進される3GPP議論によって設計される。UE製造者は、一般的には、エアインタフェースのパラメータにのみ関心があり、これによってUE製造者は、これらのエリアにおける議論に参加及び推進することができる。UE製造者は、UEがQoSに関連付けられる情報をどのように提供されるかに関心を有する可能性があるが、更なる詳細に関心を有する傾向はない。従って、オペレーションの規則及びモードは、一般的には、ネットワーク内に存在するはずのアプリケーションの開発者を配慮することなくネットワークオペレータによって定義される。これは、5Gネットワークの能力に基づかないが、代わりにネットワークの前の世代用に設計された使用ケースに基づくネットワークアプリケーションの性質に関する仮定をするネットワークアーキテクチャを結果として生じる。前世代のネットワークは、提供されるネットワーク接続性のトップを超えてユーザによって単純にアクセスされるアプリケーションである、いわゆるオーバ・ザ・トップ(OTT)アプリケーションを考慮しなかったが、5Gネットワークは、構成が可能である場合、ネットワーク内に存在し且つサービスの配備にネットワークオペレータを従事させるアプリケーションを実現することができる。これらのアプリケーションは、5Gネットワークにしっかり結合することができるが、これを実現するためには、アプリケーションが、アプリケーションのニーズを満足させるQoSレベルを有する接続によってサポートされなければならない。ユーザに十分使い易くするためには、アプリケーションは、モバイルネットワークオペレータからのサービスの提供にかなう技術的情報をユーザに与えすぎてはならない。UEに要求されるQoSレベルが確実に提供されることをアプリケーションが保証するための機構が必要である。QoSレベルを選択する場合のUE又はアプリケーションの関与は、オペレータがアクセスを提供するアプリケーションではなく、オペレータのニーズを目的とするSA2及びSA5によって設定された規格の範囲外にある。
【0037】
本明細書では5Gネットワークの概念で説明しているが、コアネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)規格を含む幾つかの異なる規格に従って構成することができ、同時に5G無線アクセス(5G New Radio)、4Gラジオアクセス(LTEとも呼ばれる)、及びWiFiを含む幾つかの異なるラジオアクセス技術もサポートできることを理解されたい。ネットワークリソースは、コアネットワーク又はRANの何れにおいても、いわゆるエッジコンピューティングネットワークを含むことができる。
【0038】
ネットワークに既に接続されているUEに提供されるサービスレベルに貢献するか又はこれを制御する能力をアプリケーションに提供するために、帯域外接続管理層が提案される。この接続管理機能は、アプリケーションがネットワーク要件を提供することを可能にし、これらの提供されたネットワーク要件を既存のQoSレベル(規格で定義される、及び可能であれば追加のQoSレベルによって補足されるQoSレベルなど)に対して検証することを可能にし、許容可能な一致が与えられた場合、これらの要件を満足させる(及び可能であれば超える)UE対アプリケーションネットワーク接続を提供することができるソフトウェア定義ネットワーク(SDN)コントローラにこれらのネットワーク要件に対する要求を転送するか、又はこれらの要件を満足させる(及び可能であれば超える)ように既存の接続を調整することができる。
【0039】
図1に示すように、これは、ネットワークアクセス可能アプリケーション定義関数(ADF)102の使用を介してネットワーク100で達成することができる。一部の実施形態において、ADF102は、ADF102と同じネットワーク内に存在するUE106及びアプリケーション108にアクセス可能である5Gコアネットワーク104内の機能とすることができることを理解されたい。他の実施形態において、UE106及びアプリケーション108は、UE106又はアプリケーション108の何れかと同じネットワーク内に組み込まれるよう限定されないADF102と対話することができる。この実施形態において、ADF102は、利用可能なQoSレベル110を決定できるようにコアネットワーク104との関係を要求することができる。ADF102は、アプリケーション108(インターネットに常駐することができるが、またUE106に常駐する構成要素を有することもできる)によって提供されるUE固有の情報からネットワーク識別子を決定できることも要求する。異なるQoSフロー識別子(QFI)は、各々が、gNBトンネルのエンドポイントなどのシングルポイントで終端できることを理解すべきである。このポイントで、パケットは、ラジオエッジ又はコアネットワーク104を介しての何れかで(特定のフロー終了に応じて)トランスポートされる。コアネットワーク機能性及び構成に関する情報を提供されるADF102は、終端側UPF112の構成に対して、トラフィックがアプリケーション要件に従ってルーティングできるように自動的にMPLSラベルを添付できるようにする。UPF構成の指示は、統合をサポートするためにBGPメッセージによって達成することができる。MPLSの使用は説明及び実施例の目的であることを理解すべきである。同様の効果のためにソースルーティングなどの他のルーティングプロトコルを使用することができる。メトロリングプロトコルベースのネットワークを使用するネットワークの少なくとも一部分が提供される環境では、ネットワークが許可する範囲内で、同様の指令及び手順をトラフィックフロー及び処理に影響を与えるよう設けることができる。この代替のプロトコルの説明は、実施例を提供することを意図し、使用できるネットワークアーキテクチャ及びプロトコルの網羅的な記載として捉えるべきではない。
【0040】
ADF102には、ネットワークによってサポートされるQoSレベルのフルセットを提供することができ、ADF102が適切なQoS110を選択するのを可能にする。他の実施形態において、ADF102は、接続を要求する様々なQoS特性の指示を含む要求を提出することができ、供給されたQoS特性に従ってネットワーク110によって選択されたQoSレベルを応答で受け取る。図1では、gNB114と通信しているADF102が示されている。ADF102は、特にネットワークの異なるセグメントがQoSレベルの異なるセットのサポートを提供するネットワークにおいて、どのQoSレベル110がgNB114によってサポートされるか決定するためにgNB114と通信できることを理解されたい。また、一部の実施形態において、ADF102は別のネットワークノードと通信することができ、地理的領域の何れかを単純に識別できるか、又は特定のgNBの識別子を用いてより正確に領域を識別できることを理解されたい。このように、ADF102は、単純化された通信構造を有することができ、ここで単一のネットワークエンティティ(又はネットワークエンティティの小さいセット)と通信するが、各gNB114によって提供されるQoSレベル110に関する情報を取得することができる。RANがスライスされるネットワーク100では、gNB114を、特定のスライスに固有の仮想エンティティにできることを理解されたい。これは、仮想化gNBを提供するエッジコンピューティングプラットフォームを使用して、又はスライシングを介して仮想化エンティティを提供する物理的gNBによって実施することができる。仮想gNBが識別された場合、これらの特徴を提供する元のデバイスが幾つかの追加のQoSレベルを提供できるが、これは、問題の仮想gNBによって提供されないので重要ではないことを理解されたい。制御又は管理プレーンの外側の全てのデバイスにとって、仮想gNBは、物理的gNBから区別できないであろう。一部の実施形態において、LTE準拠eNodeB(eNB)は、5Gコアネットワーク104に接続できることを理解されたい。ADF102は、トラフィックがフォーマット化され適切な5Gコアネットワーク要素に向けられるようにeNBをそのままにするトラフィックの構成を保証するために使用することができる。5G標準化は、5G RANが5Gコアの前に配備される可能性があるという仮定によって、5Gコアネットワークから分離した5G RANを生成するよう設計された。しかしながら、5Gスペクトラムの割り当てにおける遅延を含む幾つかの要因のせいで、4G RANは、5Gコアネットワークに接続されている。動的5Gコアネットワークに接続する4G RANにおけるeNBの構成は、難しいが、ADF102の使用を介して、5Gコアネットワーク内のエンティティは、セキュリティの暗示を有することができるエクスポーズインタフェースを有することなくeNBに必要とされる動的アップデートを提供することができる。
【0041】
ADF102が、UE106とアプリケーション108のネットワークベース部分との間のこのセッションに対する適切なQoSレベルを識別し選択した時に、ADF102は、UE106とアプリケーション108の少なくとも1つを識別できる要求をネットワークのSDNコントローラ116に送信することができる。当業者であれば、一部のネットワークが、ADF102が通信するための単一のインタフェースノードを提供できることを理解するであろう。これは、gNB情報に対する全ての要求、及びSDNコントローラ116に向けられた接続に対する全ての要求が単一の機能で認証又は検証されるようにできる。この機能は、要求に対する認証コード及びプロキシとして動作することができる。機能は、要求を受信し、認証し、次に転送する。機能は、機能自体に対する要求に対して応答を生成することができるか、又はネットワーク内の他の機能から応答を受信してこの応答をADFに転送することができる。
【0042】
図2には、要求されるQoSレベルが利用可能ではない時に、又はより関連のあるQoSレベルが利用可能である時に従うことができる処理が示されている。前述のように、UE106に関連付けられるアプリケーション108のインスタンスは、ADF102と対話して、アプリケーション108に関連付けられるネットワーク要件を提供する。次にADF102は、gNB114が所望のQoSレベルをサポートするかどうかインテロゲートするメッセージを送信することができる。結果に基づいて、ADF102は、代替のQoS要求を定式化することができる。一部の実施形態において、これは、最初に要求されるQoSレベルより適切なQoSレベルを選択できるようにする。この再定式化要求を確認のためにgNB114に(又は上述のように適切なプロキシに)送信して、次にSDNコントローラ116(又は適切なプロキシ)に転送することができる。コアネットワークエンティティは、SDNコントローラ116に向けて送信された要求に応答して、終端側RAN内又はこれに関連付けられるノードにアプリケーションネットワーク要件を送信することができる。当業者であれば、異なるQoSレベル110にgNB114とUE106の間のラジオアクセス接続を関連付けることができるが、これらには、gNB114及びアプリケーション118及びバックホールの他のエンド上のファーエンドデバイスにまたがる接続も関連付けることができることを理解するであろう。この手順は、アプリケーション108の接続要件を満足させるUE106とアプリケーション108のネットワーク部分の間にエンド・ツー・エンド接続が配備されるようにできる。5Gネットワーク100が一般的に、妥当な要件のセットを満足させる接続を提供できる場合、ネットワークオペレータによって生成されないアプリケーションがどうしたらネットワークの配備を保証できるかという問題が、この配備を可能にするためにADF102とネットワークエンティティを対話させることによって対処される。
【0043】
一部の実施形態において、ネットワークコントローラは、異なるネットワークスライスに接続するか、又は異なるDRBを介して接続するようUE106に指示するリアタッチ要求をUE106に送信することができる。このように、UE106が、要求される接続要件をサポートできないネットワークスライスに接続している時でも、ネットワーク100は、UE-アプリケーション接続が満足されることを保証することができる。
【0044】
図3は、上述のようにADF102を利用するネットワーク100の例示的実施形態を示す。ADF102のインスタンスは、プライベートネットワーク120のデータセンタ122内の同一場所に位置付けられる。アプリケーション108は、これらのデータセンタ122内でホストされ、データセンタ122をリモート位置126の従業員124に接続するプライベートネットワーク120を介して、及び5Gネットワークサービスプロバイダ128を介しての両方でアクセスすることができる。これは、データセンタ122のリソースが、セキュア且つ信頼できるプライベートネットワーク120を介して、及び接続をセキュアにすることができるが、アプリケーション108へのアクセスを許可するのに十分な接続性及び信頼度が存在するように配備しなければならないパブリックネットワーク128を介してアクセスされるハイブリッド環境100を提供することができる。物理的及び仮想の双方のネットワーク要素(NE)130は、それぞれのドメイン上の権限を有するSDNコントローラによって制御することができる。制御及び管理プレーンの双方は、このネットワーク配備の中でインスタンス化することができる。データセンタ122内のアプリケーション108へのアクセスの特性は、データセンタ122に関連付けられるADF102によって定められる。アクセスが、周知の接続を介してリモート位置126から取得されたときに、ADF102は、これらの接続に関連付けられるSDNコントローラ116に指示を送信して、リモート位置126とアプリケーション108の間のエンド・ツー・エンド接続が、アプリケーション108がこれに向けて設計された特性を有するネットワーク接続を通じてアクセスを提供するよう適正に配備されていることを保証することができる。アクセスが5Gネットワークなどのパブリックネットワーク128を通じて開始されたときに、ADF102は、上述のようにUE106との接続に応答して、UE接続に関連付けられるネットワーク識別情報を決定する。このネットワーク接続情報に、UE106、UE106がそれを介して接続しているRAN、及びRANが接続されているコアネットワーク104を関連付けることができる。次にADF102は、利用可能なQoSレベル110を決定して適切なレベルを選択することができるか、又は上記に概説したネゴシエーション処理を始めることができる。UE106とデータセンタ122の間の接続に対するQoS110を設定することによって、ADF102は、サポートを意図されたリソースによってアプリケーション106を実行させることができる。
【0045】
図4は、ADF102が、QoSレベル110の設定に関連付けられるパラメータを含む何れの数の異なる構成パラメータに対してもドメインレベルオーケストレータ142に対応するアーキテクチャ140を示している。ADF102は、異なるモバイルネットワークに関連付けられる異なるオーケストレータ142との同様の関係を有することができる。一部の実施形態において、オーケストレータ142との全ての対話は、単一のAPIを介して定義されるが、ADF102が異なるオーケストレータに対して異なるAPIのセットをサポートすることができる。オーケストレータ142は、一般的にはネットワークの管理又は制御プレーンのネットワークエンティティである。オーケストレータ142は、ネットワークの小さな区分ではオーケストレータ144及びSDNコントローラ116と通信する。小さな区分は、ネットワークの地理的に別個のセグメントとすることができる。他の実施形態において、これらは、少なくとも部分的に重なり合うネットワークセグメント及びスライスである。これらの小さな区分、セグメント及びスライスの全ては、元のネットワークインフラストラクチャ146によってサポートされる。一部の実施形態において、これは、仮想化インフラストラクチャとすることができ、オーケストレータ144及びコントローラ116によって管理される。ある層では、物理的インフラストラクチャが全体のネットワークの基礎となる。このインフラストラクチャは、複数の異なるネットワークオペレータによって又は単一のエンティティによって所有される。管理又は制御プレーンを有する本明細書に記述するネットワークは、データプレーンにおけるノード又は機能間の接続がセキュリティ及び信頼できるサービス品質を提供するよう管理される場合に管理されたネットワークと呼ばれることが多いことを理解すべきである。
【0046】
ネットワークアーキテクチャ140全体の上に座るADF102は、アプリケーション08と対話するためにレストフルAPIのセットと、オーケストレータ142との対話のためのレストフルAPIの第2のセットに頼ることができる。このように、ADF102は、何れの受信された要求にも応答し、更に必要な場合に、アプリケーション108又はオーケストレータ142の何れかに要求を送信することができる。上述のように、オーケストレータ142とのインタフェースは、ADF102との通信を認証しネットワークオペレータにセキュリティのレベルを提供するよう動作するプロキシを介した通信を含むことができる。
【0047】
オーケストレータ142と即時低オーケストレータ144及びコントローラ116の何れかとの間の対話は、各キャリア又はネットワークオペレータに固有の処理を介して監督することがきる。しかしながら、これはまた、オープンフロー、BGP、OSPF計算の要求、及び他のこのような要求などのプロトコルの使用を介することを含むこれらの通信に対するオープン規格の使用を必要とする可能性がある。一部の実施形態において、これは、NFV指示として分類することができる、VNF再構成又はインスタンス化要求の形態を取ることができる既存の仮想ノード及び接続の再構成の要求を含むことができる。元のコントローラ及びオーケストレータに出されたこれらの要求は、ADF102から受信された要求に従って決定される。これは、要求の認証(前述されたように別のエンティティによって行うことができる)及び受信された要求の翻訳を含むことができる。
【0048】
ドメイン固有のレベルでSDNコントローラ116及びオーケストレータ144によって受信された要求は、受信したドメイン固有の指示に対処するために元のインフラストラクチャ146を使用することができる。オーケストレータ142でドメイン固有の指示に要求を分割することによって、接続に含まれるドメインだけに要求に関する情報が提供されるようにできる。これは、プライバシーの程度を提供することができ、関連のあるネットワークセグメントだけを含むことによって全体の複雑性を低減することができ、また他のネットワークセグメントが邪魔されないよう作動できるようにする。
【0049】
元のインフラストラクチャ146は、ドメインレベルコントローラ116がこの要求に対する能力を有すると決定したときだけ構成することができる。階層オーケストレータ‐SDNコントローラの配備では、各レベルは、一般的には、この下のドメインの全体の能力に気付くが、ドメイン内の個々のリソースの能力には必ずしも気付かない。類似の能力を有する2つの隣り合うドメインは、異なる使用パターンを有することができ、従って高レベルオーケストレータから受信した異なる指示の実施に対応することができる。
【0050】
これは、層全体にネットワークの構成に対する責任を拡張する。図5に示すように、異なる構成情報150、152、154は、別々に維持することができる。リソース利用可能度のネットワークオペレータ構成を使用するネットワーク156では、この構成情報150の一部が効率的に手で維持される。アプリケーション108は、要求する接続及び構成のタイプに関連付けられる構成データの一部152を包含することができる。例えば、アプリケーション108は、UEベースのアプリケーション108の構成要素がそれを介してアプリケーションサーバにアクセスするプロキシサーバの構成に関連付けられる情報152を格納することができる。ADF102はまた、別のネットワークエンティティによって提供されている構成情報154を格納することもできる。プロキシサーバの上記の例では、ADF102は、特定のプロキシサーバに所与のラジオアクセスネットワークを関連付ける構成情報154を格納することができ、これによって、第1のRANに接続するUE106で実行されるアプリケーション108の構成要素は、第1のプロキシサーバに向けられ、プロキシサーバに関連の構成情報154が提供される。同じUE106が異なるRANに接続するときに、ADF102は、UE106を異なるプロキシサーバに向けることができるが、新しいプロキシサーバを構成することもできる。ADFが維持するデータ154に関連付けられる特定の構成は、2つの異なるプロキシサーバ間で別々とすることができるが、これは、UE106に同様に構成情報を提供することによって達成することができる。ADF102はまた、プロキシサーバのニーズに基づいて異なるプロキシサーバに別々に指示をフォーマットすることができる。ネットワーク機能停止のときに、アプリケーション108とADF102との間で接続を再構成する必要がある場合、接続を可能にするネットワークオーケストレータにネットワークトポロジーの知識を有する情報を提供することができ、UE対アプリケーション接続を生き返らせることができるようリンク及び仮想ノードを構成することができる。
【0051】
図6は、ADF102がUE対アプリケーション接続の構成を助ける例示的呼出しフロー160を示している。UE106は、初期化又はブートアップ162に応じて、アタッチ要求164をgNB114に出し、UE106及びgNB114にモバイルネットワーク規格で適正に定義されている接続ネゴシエーション処理を始めさせる。これは、デフォルトQoSアサインメント166によって提供されるデフォルトQoSによってgNB114とのオーバ・ザ・エア接続をUE106に提供する。UE106が、定められたQoSを有するネットワークを介してアクセスされるリソースへのアクセスを要求するアプリケーション108を開始したとき168、UE106(又はUE106で実行されるアプリケーション108)は、ADF102との接続を開始して、要求されるQoSを要求する170。ADF102とのこの接続170は、ADF102に、UE102が接続されるネットワーク又はgNB114の識別、及び接続を要求するアプリケーション108(又は必要なQoSを定める接続パラメータによって接続しなければならないIPアドレスの指示)を含む特定の情報を提供する。
【0052】
ADF102は、ネットワークエンティティ186(オーケストレータなど)によってQoSチェック172を出し、利用可能なQoSレベルを決定する。これは、接続要件を提供し、LTEバナーの下にこれらを含む早期のネットワークの世代で使用されたQCIに類似である5G QoSインジケータ(5QI)を受け取るADF102を含むことができる。代替として、異なるQoSレベルのリストの要求を存在させることができ、ADF102が、使用する様々なQoSレベルの1つを選択できるようにする。類似のQoSチェック174をgNB114に送信することができる。ADF102が双方のQoSチェックに対応できるエンティティと通信している場合にこのメッセージは任意選択的である。
【0053】
ADF102、gNB114及びBGPノードなどのコアネットワーク機能186との間のQoSネゴシエーション176を始めることができる。一部の実施形態において、これは、ネゴシエーションの結果に従ってコアネットワーク要素186及びgNB114を構成することができるオーケストレータなどの制御プレーン又は管理プレーンエンティティとのネゴシエーションである。ADF102又はオーケストレータは次に、コアネットワーク要素186及びgNB114又は他のRAN素子に向けてエンドポイント構成情報178、180を送ることができる。
【0054】
QoS応答182は、UE構成184を可能にするためにUE106に送られる。一部の実施形態において、これはADF102によって構成することができ、管理プレーン又は制御プレーンエンティティに送られ、これによってAMF又はSMFなどのコアネットワーク制御プレーン内のノードは、構成応答をUE106に送信することができる。AMF又はSMFからの構成応答は、この接続に対して要求するQoSレベルをサポートする異なるネットワークスライスにUE106を接続させるリアタッチ命令を含むことができる。UE106は、既存の接続が複数のネットワークスライスへのアクセスをサポートできる場合にネットワークとの既存の接続を必ずしも落とす必要はないことを理解すべきである。
【0055】
この処理の終わりに、UE106は、所望の接続を可能にするために必要な特性を有するチャネルによってアプリケーション108に接続することができる。
【0056】
本明細書に記載するADF102は、幾つかの異なるサービスを提供できるようにする。アプリケーションによって頼られるサービスを実行するアプリケーション108とネットワーク機能の間のアブストラクション層として動作することによって、ADF102は、アプリケーションとネットワーク機能の両方を互いの変化から遮断することもできる。1つの例では、アプリケーションがADF102に要求を提出して、ADF102が次に特定のネットワーク機能に要求をマップし、次に要求を、受信された要求に従って形成されるが選択されたネットワーク機能に対してフォーマット化されるネットワーク機能に送信する。元のネットワーク機能が、ネットワーク機能の更新バージョンの何れかに、又は別のベンダーからの匹敵する機能によって置き換えられた場合、これは、アプリケーションから隠される。ネットワーク機能によって対応される要求のフォーマットの変化は、アプリケーションに影響を与えない。これは、ネットワークオペレータが、機器をアップグレードし、異なるベンダーからの機器及びソフトウェアを使用し、更にこれらの機能に頼るアプリケーションを壊すこれらの変化に関して心配する必要なくネットワーク機能をリロケートできるようにする。これらの変化は、ADF102にだけ見えるようにされ、ADF対アプリケーションインタフェースは不変のままである。
【0057】
ADF102と様々なネットワーク機能の間のインタフェースは、3GPP TS23に詳述されるようなNFとの標準化インタフェースを使用できる501、及びTS23に概説される対応する手順を使用できる502ことを理解すべきである。また、NFが追加の機能を供給することのできるプロプラエタリインタフェースをサポートする場合に、ADF102は、標準化及びプロプラエタリインタフェースの双方をサポートできることも理解すべきである。
【0058】
ADF対アプリケーションインタフェースは、アプリケーション108とADF102の間の標準的HTTPメッセージングを使用するレストフルインタフェースを使用することができ、ジャバスクリプトオブジェクトノーティフィケーション(JSON)、又は幾つかの他のメッセージングモデルの何れかを使用することができる。APIは、アプリケーションの設計を壊すことなく、元のネットワーク要素及び機能における新しい機能性へのアクセスを提供するよう修正することができる。一部の実施形態において、ADF APIの様々なバージョンを維持して、制御の差異的レベルを可能にするか又はアプリケーションのレンダリングを不適合にすることなく新しい機能性を実現することができる。ADFネットワーク要素インタフェースは、上述のように、必要とされる場合に標準化及びプロプラエタリインタフェースの両方を使用することができる。
【0059】
図7は、このようなインタフェースのアブストラクトモデルを示している。一連のアプリケーション108は、標準化アプリケーションAPI190の形態を取ることができる公的に定義されたAPIを介してADF102と対話することができる。このAPI190は、経時的に拡張及び修正することができるが、経時的に後方互換性を維持することで、アプリケーション開発者に対して最大の利益を提供することができる。ADF102に関連付けられるネットワークアドレスは、経時的に一定のままにすることができるか、又はADF102は、単純にアプリケーション108に発見できるようにしておくことができる。アプリケーション108がADF102に接続するとき、アプリケーション108は、ADF機能の呼出しを使用する。この呼出しインタフェース192はまた、ADF102がAPIアップデートをアプリケーション108に提供するか、又はAPI190のアップデートをアプリケーション開発者に通知できるようにする機能を含むことができる。
【0060】
ADF102は、規則194とマッピング値196のセットを維持して、これらが利用可能なネットワーク機能204に対する要求でどのように表現しなければならないかを決定するアプリケーション要求を処理することができる。これは、現在利用可能なネットワーク機能204の発見200と、発見されたネットワーク機能に関連付けられる規則194の実行198の両方を含み、アプリケーション108又はUE106が、受信された要求を生成された要求にマッピングする196前に、発見された機能204へのアクセスを有するかどうか決定することができる。様々なネットワーク技術及び通信モデルを用いて、ネットワーク要素と対話することができる。問題のネットワーク要素が定義された3GPPインタフェースを有する場合、3GPPネットワーキングインタフェースは、標準化API呼出しによって使用することができる。一部の実施形態において、ネットワーク機能204を選択することができ、ADF102は、機能のサービスチェーンを生成することができる。このサービスチェーンは、ソースルーティング、又は(図のように)3GPPネットワーク機能の境界の外側であるサービスチェーンのナビゲート部分を助けることができるマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)を使用して定義することができる。他のネットワークモデル及び対話は、アプリケーションが要求を提出するか又は応答を受信する方法を変えることなく、様々なプロトコルを用いてサポートすることができる。
【0061】
上記の説明の多くで、QoSなどのネットワーク特性を説明してきた。これは、1つのサービス特性がどのように管理されるかを説明する場合に簡潔にするために行われていることを理解されたい。元のネットワーク要素204によって特徴付けられサポートされるネットワークサービスに対する何れの要求も、ADF102によって同様に対応される。1つの実施例において、高優先順位アプリケーション108は、ADF102と対話して新しいネットワークスライスを開始することができる。1つのこのような実施例では、法的処置又は他のこのような緊急サービスは、特定の状況のみで使用されるが、ネットワークスライスへのアクセスをUE106の制限された数に提供するアプリケーション108を有することができる。開始側UE106の地理的位置に応じて、新しいネットワークスライスを生成する元のネットワーク要素204を変えることができる。ADF102は、新しいネットワークスライスを通じて運ばなければならないサービスの要求を受信することができる。このサービス要求は、新しいネットワークスライスでなければならないことを指定しなくてもよいが、代わりにスライスにマップされないセッションIDを単純に指示する。これは、新しいスライスを要求するアプリケーションとして扱われる。異なるUE106における次のアプリケーションインスタンス108は、同じセッションIDを提供することができ、次に初期要求に対して生成されたネットワークスライスIDを提供される。これは、UEにおけるアプリケーションのユーザ構成を必要とすることなく、スライスの生成及び制限された数のエンティティへのスライスへのアクセスの共有を可能にする。
【0062】
ネットワークスライスの生成に関連付けられる状況が展開するにつれて、ネットワークスライスの特性を修正することになる他のアプリケーション要求を受信することができる。これらは、更なる帯域幅、異なるレイテンシ、異なる暗号化又はセキュリティ機能、及び他のこのような特性に対するアプリケーション呼出しを含むことができる。ADFは、新しいネットワークスライスが生成されるかどうかにUE又はアプリケーションが気付くことなく、又は既存のネットワークスライスが使用されている場合に、初期要求を受信して要求されたセッションを要求側アプリケーションに提供することができる。
【0063】
図8は、ADF102によって実行又は駆動される方法208から結果として生じる呼出しフローを示している。ASD102は、US106から、アプリケーション又はアプリケーションサーバのリソース識別子(例えば、URL及びポート番号)と共に受信しているAPI又はAPIバージョン(これは明示的に又は暗黙的に定義することができる)を識別するメッセージ220を受信する。ADF102は、要求を認証し且つ許可して、UE102に許可メッセージ222を提供する。次にUEは、TS29などの規格文書での既存の使用ケースの識別とすることができる、接続の使用ケースを識別するメッセージ224を送信する505。受信した使用ケースに基づいて、ADF102は、サブスクリプション要求226をUDR210に送信して、この要求を一部の実施形態においてTS29に従ってフォーマット化することができる505。UDR210は、サブスクリプション要求情報228をUDM212にリレーして、UDM212が、例えばTS29に定義されたような定義手順を介して要求を処理する503。次に応答232が、ADF102に返送され、一部の実施形態でこれは、定義された手順に従って行われる。次にADF102は、認証情報234をUE106に提供し、更に任意選択的にポリシーチェック236をPCF214に送信する。次にPCF216は、セッション要求238をSMF216に送信することができ、次にSMF216は、セッション開始要求240を責任のあるUPF218に送信する。
【0064】
図9は、上述のようにADF102によって実行することができる方法250の流れ図を示している。第1のステップにおいて、ADF102は、UE106ベースのアプリケーションから要求252を受信する。この要求は、ユーザプレーン(データプレーンとも呼ばれる)接続を通じて受信される。この要求は、一般的にはUE106が接続しなければならないサーバの識別などの情報を含む。これはまた、UE106によって提供されたアプリケーション識別子に従ってADF102によって推定することもできる。UE106がそれを介して接続しているネットワークはまた、明示的に識別することができるか、又はADF102によって決定することができる。続いて、ADF102は、UE対アプリケーションサーバ接続に対して構成しなければならないネットワーク要素を識別する254ことができる。次にネットワーク要素に関連付けられる構成パラメータを識別及び決定することができる。この決定254は、UE106、UE106のアプリケーション108、ネットワーク内で利用可能なリソース、及びアプリケーションサーバの要件に基づいて行われる。決定された構成、又は構成パラメータは、次にネットワーク要素に向けて送信する256ことができ、一部の任意選択的実施形態では、対応する構成を、UE106に(既存のユーザプレーン接続を通じて)送ることができる258。構成パラメータの送信256は、管理プレーン又は制御プレーンノード又は機能の一方又は両方を介してネットワーク要素に送信することができる。1つのこのような実施形態において、ADF102は、ネットワーク要素及び要求される構成情報を識別する指示を管理プレーンエンティティに送信することができる。これは、ネゴシエーション処理の一部とすることができるか、又はこれを厳密指示とすることができる。管理プレーンエンティティは、ネットワーク要素をインスタンス化するか、又はインスタンス化ネットワーク要素を再構成するか何れかを行うことができるネットワークオーケストレータに指示を送ることができる。代替として、ADF102は、制御プレーン機能と通信する管理プレーンエンティティに指示を送信して、決定された構成を実施することができる。ADF102は、確認の受信に応じて、指示をUE106に送ることができ、これによってUE106は、構成されたネットワーク要素を適正に使用することができる。ADF102が管理プレーン又は制御プレーンエンティティとネゴシエーションする場合、ADF102は、そうでなければUE106又はUEに基づくアプリケーションに送られる指示を修正することができる。
【0065】
当業者であれば、上述の流れ図において、ADF102が、アプリケーションサーバ上のアプリケーションから要求を受信することができ252、ネットワーク要素の構成に応じて、ADF102がこの情報を格納することができ、これによって何れのUE106も、UEベース毎の構成処理を実行する必要なく、UE106とアプリケーションサーバの間のリンクを接続してこの接続構成を要求して、且つ直ちに確立された構成情報が提供されることを理解するであろう。
【0066】
同様に、ADF102は、ネットワーク内の何れの数の他のノード、サーバ又は機能によっても開始される通信に対して上述の流れ図に類似であるがわずかに修正されたバージョンを使用することができる。
【0067】
図10には、アプリケーション108をホストするUE106によって実行される方法270が示されている。まず、UE106が、パケットコアネットワークに接続されたRANなどのネットワーク272との接続を確立する。このネットワーク接続を確立した場合272、UE106は、データを送信するためにユーザプレーン接続を使用して他のノードと通信することができる。このようなユーザプレーン接続を使用して、要求がADF102に送信される274。この要求は、UEがホストするアプリケーション108が接続されるアプリケーションサーバを(明示的に又は暗黙的に)識別することができる。要求は、UE106がそれを介して接続されるアクセスネットワークの明示的識別、UE106の能力及び容量、及び他のこのような関連の情報を含む他の情報を包含することができる。この要求の送信に応答して、UE106は、確立された接続の特性を識別するネットワーク構成応答の形態の確認をADF102から受信する276ことを予想できる。一部の実施形態において、これは、アプリケーションがアプリケーションサーバと通信する場合に使用しなければならないフォーマットの識別を含むことができる。加えて、これは、アプリケーションサーバがそれを介してアクセスされなければならないプロキシサーバに接続するための特定のサーバの識別、又は異なるアクセスネットワークに(可能であれ提供されたクレデンシャルを使用して)再接続する指示を含むことができる。
【0068】
図11は、上述のADF102をサポートするノード300の例示的構成を示している。ADF102は、ADF102がそれを介してUE106と通信するネットワークインタフェース310と、アクセスネットワーク、コアネットワーク、及びUE106とアプリケーションサーバの間の何れかの他のネットワークの何れかにおけるネットワーク要素を含む。またADF102は、可読媒体308に格納された指示を実行することができるプロセッサ302を含む。これらの指示は、プロセッサ302によって実行時に、ノード300に上記の説明に従ってADF102として動作させる。ノード300は、ADF102に変えられ上述の方法を実行する汎用コンピューティングプラットフォーム(物理的ノード又は仮想化ノードの何れか)とすることができる。ADF102はまた、選択されたネットワーク要素に適した指示にマップされるユーザ要求を所与のフォーマットで受信できるようにする格納されたマッピングテーブル306を含むことができる。同じ機能を実行するネットワーク要素であっても、確認情報を受信する異なる要件を有することができ、従ってUEが受信された要求とネットワーク要素固有の構成情報との間のマッピングはネットワーク要素に依存するものにできることを理解されたい。
【0069】
上述のように、図面に例示された直接接続は、例証の目的で示され、請求項においてのみ定義される本発明の範囲を限定するものと考えるべきではない。互いに論理的に接続されるよう示されたノードは、例示のように直接接続される必要はないが、説明の目的で直接接続されるよう示されている。
【符号の説明】
【0070】
102 アプリケーション定義関数
108 アプリケーション
190 標準化アプリケーションAPI
192 呼出し
194 規則
196 マッピング
198 実行
200 発見
202 統合
204 利用可能なネットワーク機能
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】