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特表2024-534063中央隠蔽式光学システム用の構成要素パッケージング
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  • 特表-中央隠蔽式光学システム用の構成要素パッケージング 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】中央隠蔽式光学システム用の構成要素パッケージング
(51)【国際特許分類】
   F42B 15/01 20060101AFI20240910BHJP
   G02B 23/12 20060101ALI20240910BHJP
   F41G 7/22 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
F42B15/01
G02B23/12
F41G7/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509380
(86)(22)【出願日】2022-08-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 US2022040472
(87)【国際公開番号】W WO2023023062
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】17/405,260
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524059674
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】サンダーソン,トーマス エイ.
【テーマコード(参考)】
2H039
【Fターム(参考)】
2H039AA02
2H039AB65
(57)【要約】
光学システムは、凹状主鏡に対して内側に位置し、視野用の光路を形成する凸状捕捉鏡を含む。円錐形ボリュームは、凹状主鏡及び凸状捕捉鏡に対して形成され、光路は円錐形ボリュームによって遮られていない。構成要素は円錐形ボリュームの中にある。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学システムであって、
視野のための光路と、
前記光路の内側境界内に形成された円錐形ボリュームと、
前記円錐形ボリュームの中で適合する構成要素と、を備える、
光学システム。
【請求項2】
前記構成要素は、前記円錐形ボリュームの中で適合する複数の構成要素を備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記構成要素は、プリント回路基板を備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項4】
前記構成要素は、それぞれ円形である複数のプリント回路基板を備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項5】
前記構成要素は、球形冷却材容器を備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項6】
前記構成要素は、円錐形冷却材容器を備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項7】
前記光路を少なくとも部分的に形成するために、凹状主鏡に対して内部に配置された凸状捕捉鏡をさらに備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項8】
前記光路は、光学スペクトル範囲、赤外線スペクトル範囲、及び熱撮像スペクトル範囲のうちの少なくとも1つの範囲内で感知する検出器によって終端する、請求項7に記載の光学システム。
【請求項9】
前記光路は、ビークルをナビゲートする操舵信号を生成する入力を制御システムに供給する検出器によって終端する、請求項8に記載の光学システム。
【請求項10】
前記検出器の周囲に冷却材エンクロージャをさらに備えており、前記冷却材エンクロージャは、前記検出器を冷却するために低温冷却材を受け入れるように動作可能である、請求項9に記載の光学システム。
【請求項11】
前記視野が配向されるドームに関する前記円錐形ボリュームの後方の光学ジョイントをさらに備える、請求項10に記載の光学システム。
【請求項12】
前記視野は、前記光学ジョイントによって関節動作可能である、請求項11に記載の光学システム。
【請求項13】
シーカーヘッドであって、
凹状主鏡と、
前記凹状主鏡に対して内側に位置し、視野用の光路を形成する凸状捕捉鏡と、
前記凹状主鏡及び前記凸状捕捉鏡に対して形成された円錐形ボリュームであって、前記光路は前記円錐形ボリュームによって遮られていない、前記円錐形ボリュームと、
前記円錐形ボリューム内に配置された複数のプリント回路基板を備える制御システムと、
前記光路の終端を形成する検出器であって、前記検出器は、ビークルをナビゲートする操舵信号を生成する入力を前記制御システムに供給する、前記検出器と、を備える、
シーカーヘッド。
【請求項14】
前記複数のプリント回路基板のそれぞれは円形である、請求項13に記載のシーカーヘッド。
【請求項15】
前記視野が配向されるドームに関する前記円錐形ボリュームの後方の光学ジョイントをさらに備える、請求項13に記載のシーカーヘッド。
【請求項16】
前記検出器の周囲に冷却材エンクロージャをさらに有し、前記冷却材エンクロージャは、前記検出器を冷却するために冷却材容器から低温冷却材を受け入れるように作動可能である、請求項13に記載のシーカーヘッド。
【請求項17】
ビークル用のシーカーヘッドであって、
凹状主鏡と、
前記凹状主鏡に対して内側に位置し、視野用の光路を形成する凸状捕捉鏡と、
前記凹状主鏡及び前記凸状捕捉鏡に対して形成された円錐形ボリュームであって、前記光路は前記円錐形ボリュームによって遮られていない、前記円錐形ボリュームと、
前記円錐形ボリューム内に配置された冷却材容器と、
前記光路の終端を形成する検出器であって、前記検出器は、前記ビークルをナビゲートする操舵信号を生成する入力を制御システムに供給する、前記検出器と、
前記検出器の周囲の冷却材エンクロージャであって、前記検出器を冷却するために前記冷却材容器から低温冷却材を受け取るように動作可能な前記冷却材エンクロージャと、を備える、
シーカーヘッド。
【請求項18】
前記冷却材容器が球形である、請求項17に記載のシーカーヘッド。
【請求項19】
前記冷却材容器が円錐形である、請求項17に記載のシーカーヘッド。
【請求項20】
前記視野が配向されるドームに関する前記円錐形ボリュームの後方の光学ジョイントをさらに備える、請求項17に記載のシーカーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光学システムに関し、より詳細には、構成要素が内部にパッケージされる光学システムを備えるシーカーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
中央隠蔽式光学システムは、防衛用途及び商業用途の両方において一般的である。サイズ、重量、及び電力に対する制限の増加により、縦方向のパッケージの利点をもたらす、マルチバウンス(multi-bounce)、中央隠蔽式(centrally obscured(中央が隠された))光学システムが生じてきた。
【発明の概要】
【0003】
本開示の1つの開示された非限定的な実施形態による光学システムは、視野のための光路と、光路の内側境界内部に形成された円錐形ボリュームと、円錐形ボリュームの中で適合する構成要素とを含む。
【0004】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、構成要素が円錐形ボリュームの中で適合する複数の構成要素を備えることを含む。
【0005】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、構成要素がプリント回路基板を備えることを含む。
【0006】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、構成要素が、各々円形である複数のプリント回路基板を備えることを含む。
【0007】
本開示の前述の実施形態のうちのいずれかのさらなる実施形態は、構成要素が球形冷却材容器を備えることを含む。
【0008】
本開示の前述の実施形態のうちのいずれかのさらなる実施形態は、構成要素が円錐形冷却材容器を備えることを含む。
【0009】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、光路を少なくとも部分的に形成するために、凹状主鏡に関して内側に配置された凸状捕捉鏡を含む。
【0010】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、光路が、光学スペクトル範囲、赤外線スペクトル範囲、及び熱画像スペクトル範囲のうちの少なくとも1つの範囲内で感知する検出器によって終端することを含む。
【0011】
本開示の前述の実施形態のうちのいずれかのさらなる実施形態は、光路が、ビークル(vehicle)をナビゲートする操舵信号を生成する制御システムへの入力を供給する検出器によって終端することを含む。
【0012】
本開示の前述の実施形態のうちのいずれかのさらなるの実施形態は、検出器の周囲に冷却材エンクロージャを含み、冷却材エンクロージャは、検出器を冷却するために低温冷却材を受け入れるように作動可能である。
【0013】
本開示の前述の実施形態のうちのいずれかのさらなる実施形態は、視野が配向されているドームに対する円錐形ボリュームの後方の光学ジョイントを含む。
【0014】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、視野が、光学ジョイントによって関節動作可能(articulatable)であることを含む。
【0015】
本開示の1つの開示されている非限定的な実施形態によるシーカーヘッドは、凹状主鏡と、凹状主鏡に対して内側に位置し、視野のための光路を形成する凸状捕捉鏡と、凹状主鏡及び凸状捕捉鏡に対して形成される円錐形ボリュームであって、光路が円錐形ボリュームによって遮られない円錐形ボリュームと、円錐形ボリューム内に位置する複数のプリント回路基板を備える制御システムと、光路の終端を形成する検出器であって、検出路が、ビークルをナビゲートする操舵信号を生成する制御システムへの入力を供給する、検出器とを含む。
【0016】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、複数のプリント回路基板の各々が円形であることを含む。
【0017】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、視野が配向されているドームに対する円錐形ボリュームの後方の光学ジョイントを含む。
【0018】
本開示の前記実施形態のうちのいずれかのさらなる実施形態は、検出器の周囲に冷却材エンクロージャを含み、冷却材エンクロージャは、検出器を冷却するために冷却材容器から低温冷却材を受け入れるように作動可能である。
【0019】
本開示の1つの開示された非限定的な実施形態によるビークル用のシーカーヘッドは、凹状主鏡と、凹状主鏡に対して内側に位置し、視野のための光路を形成する凸状捕捉鏡と、凹状主鏡及び凸状捕捉鏡に対して形成される円錐形ボリュームであって、光路が円錐形ボリュームによって遮られない円錐形ボリュームと、円錐形ボリューム内に位置する冷却材容器と、光路の終端を形成する検出器であって、検出路が、ビークルをナビゲートする操舵信号を生成する制御システムへの入力を供給する、検出器と、検出器の周囲の冷却材エンクロージャであって、冷却材エンクロージャは、検出器を冷却するために冷却材容器から低温冷却材を受け入れるように作動可能である、冷却材エンクロージャを含む。
【0020】
本開示の前述の実施形態のうちのいずれかのさらなる実施形態は、冷却材容器コアが球形であることを含む。
【0021】
本開示の前述の実施形態のうちのいずれかのさらなる実施形態は、冷却材容器コアが円錐形であることを含む。
【0022】
本開示の前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、視野が配向されているドームに対する円錐形ボリュームの後方の光学ジョイントを含む。
【0023】
前述の特徴及び要素は、別段に明記されない限り、非排他的に様々な組み合わせで組み合わされてもよい。これらの特徴及び要素、ならびにそれらの動作は、下記の説明及び添付図面に照らして、より明らかになるであろう。しかし、下記の説明及び図面は、例示を意図し、限定して定義される意図があるものではなく、非限定的であることを理解されたい。
【0024】
様々な特徴は、開示される非限定的な実施形態の次の詳細な説明を読めば、当業者には明らかになるであろう。詳細な説明に付随する図面は、次のように簡単に説明することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】ビークルの概略的な断面図である。
図2】ビークルのシーカーヘッドの透視図である。
図3】複数のプリント回路基板を含む、開示されている非限定的な1つの実施形態による、光路内の円錐形ボリュームの概略図である。
図4】球形冷却材ボトルを含む、開示された別の非制限的な実施形態による光路内の円錐形ボリュームの概略図である。
図5】円錐形冷却材ボトルを含む、開示された別の非制限的な実施形態による光路内の円錐形ボリュームの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1には、ビークル10が概略的に示されている。ビークル10は、シーカーヘッド12、能動式構成要素14、及びいくつかの実施例ではモータ16を含んでいてよい。ビークル10は、例えば、無人航空機(UAV)、宇宙船、衛星、ロケット、ミサイル、シェルまたは他のシステムであってもよい。シーカーヘッド12は、光学システム20と、制御システム22とを含んでいてよく、制御システム22は、光学システム20からの光学情報と、ビークル10をナビゲートするために制御面26を駆動するための操舵信号を生成するための検出器24とを利用する。
【0027】
光学システム20は、開示された実施形態では、反射屈折型の光学システム、カセグン光学システム、または他のかかる光学システムなどの中央隠蔽式光学システムとして図示されている。光学システム20は、凹状主鏡32と凸状捕捉鏡34とを有する入力光学系30を含んでいてよい。入力光学系30は、光学ジョイント36を介して検出器光学系38に光学的に接続されている。検出器光学系38は、対象物シーンTが検出器24に結像される対物レンズを設ける。
【0028】
光学ジョイント36は、互いに対して可動に設計された2つのプリズムブロック40、42から形成されてよい。第1のプリズムブロック40は、第2のプリズムブロック42に対してピッチ軸Pを中心として回転可能であり、両プリズムブロック40、42は、ビークル10の長手軸Aに重なるロール軸Rを中心として回転可能である。第1のプリズムブロック40は、ピッチ軸P及びロール軸Rを中心として回転可能に、入力光学系30に固定的に接続されている。検出器光学系38は、第2のプリズムブロック42に固定的に接続されており、これはまたロール軸Rを中心として回転可能である。
【0029】
検出器24は、シーカー12の外側ハウジング50に固く結合されている。冷却材エンクロージャ60は、窒素などの低温冷却材またはその他の流体を受け取り、例えば、光学的、赤外線、熱的撮像またはその他のこのようなスペクトル範囲において感知し得る検出器24を冷却するように作動可能である。スペクトル範囲に対して透明なドーム72を介する視野80(図1)のアライメントは、対象物シーンの光路を入力光学系30に配向し、その視野は光学ジョイント36によって関節動作可能であり、次いで検出器光学系38の後続のレンズシステム及び構造の固定されたマトリクス検出器24に配向する。次いで検出器24は、ビークル10をナビゲートする操舵信号を生成するために、制御システム22に入力を供給する。
【0030】
凹状主鏡32、凸状捕捉鏡34及び光学ジョイント36の配置は、光路90の内側境界内部で円錐形ボリューム100を形成する。円錐形ボリューム100は光路90を妨害せず、これにより、さもなければ従来ではシーカー12の後方に配置されていたであろう構成要素をパッケージングするためのボリュームを設ける。
【0031】
図3を参照すると、一実施形態では、制御システム22のプリント回路基板110のセットが、円錐形ボリューム100内に配置されていてよい。この実施形態では、プリント回路基板110は、円錐形ボリューム100の中で密接に適合するように、円形であってよく、光学ジョイント36に向かって直径が減少し得る。
【0032】
図4を参照すると、別の実施形態では、冷却材容器120は、冷却材エンクロージャ60に連通させるための冷却材を含有する。冷却材容器120は、球形、円錐形(図5)または円錐形ボリューム100の中で適合する別の形状であってもよい。
【0033】
円錐形ボリューム100を使用することは、ビークル10の他の場所のボリューム(容積)を自由にする。このアプローチにより、例えば、長さの増加したロケットモータ、付加的な電子機器及び/または全体的により短いビークルを設けるために、シーカーをより小さな容積でパッケージングすることが可能となる。
【0034】
前述の説明は、限定によって定義されるのではなく、例示である。様々な非限定的な実施形態が本明細書に開示されるが、当業者であれば、上記の教示に照らし合わせて様々な修正例及び変更例は、添付の請求範囲の範囲内に入ることを理解するであろう。したがって、添付の請求範囲の範囲内で、具体的に説明したものとは別様に本開示を実践し得ることが理解される。その理由により、添付の請求範囲は、真の範囲及び内容を決定するために吟味されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】