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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】ヘッダパワーコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/631 20060101AFI20240910BHJP
   H01R 31/06 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
H01R13/631
H01R31/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024511966
(86)(22)【出願日】2022-08-26
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 IB2022058021
(87)【国際公開番号】W WO2023026253
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】17/412,917
(32)【優先日】2021-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/856,101
(32)【優先日】2022-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】518327408
【氏名又は名称】ティーイー・コネクティビティ・ブラジル・インダストリア・デ・エレクトロニコス・リミテーダ
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】カヴァリエリ,アマデウ ルイス ファーザニ
(72)【発明者】
【氏名】ライン,デビット ジェームス
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA04
5E021FA09
5E021FB20
5E021FB21
5E021FC31
5E021HA10
(57)【要約】
ヘッダパワーコネクタは、キャビティを有する外側ハウジングを含むヘッダハウジングアセンブリを備え、キャビティは、上部バスバと下部バスバとを電気的に接続するための端子を保持する、対応する内側ハウジングを受け入れる。内側ハウジングは、対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、外側ハウジングに対して可動である。端子は、対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、内側ハウジングの端子チャネルにおいて可動である。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッダパワーコネクタであって、
前記ヘッダパワーコネクタは、
● 第1のキャビティおよび第2のキャビティを有する外側ハウジングを含むヘッダハウジングアセンブリであり、
前記ヘッダハウジングアセンブリは、前記第1のキャビティに受け入れられた第1の内側ハウジングと、前記第2のキャビティに受け入れられた第2の内側ハウジングとを含み、
前記第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルを含み、前記第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルを含み、前記第1の内側ハウジングおよび前記第2の内側ハウジングは、上部バスバを受け入れるように構成され、前記第1の内側ハウジングおよび前記第2の内側ハウジングは、下部バスバを受け入れるように構成され、
前記第1の内側ハウジングは、前記第1の端子チャネルにおける対応する前記上部バスバと対応する前記下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1のキャビティにおいて前記外側ハウジングに対して可動であり、
前記第2の内側ハウジングは、前記第2の端子チャネルにおける対応する前記上部バスバと対応する前記下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2のキャビティにおいて前記外側ハウジングに対して可動である、ヘッダハウジングアセンブリと、

● 前記第1の端子チャネルに受け入れられた第1の端子であり、
前記第1の端子は、対応する前記上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する前記下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、
前記第1の端子は、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成され、
前記第1の端子は、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子チャネルにおいて可動である、第1の端子と、

● 前記第2の端子チャネルに受け入れられた第2の端子であり、
前記第2の端子は、対応する前記上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する前記下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、
前記第2の端子は、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成され、
前記第2の端子は、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子チャネルにおいて可動である、第2の端子と
を備える、

ヘッダパワーコネクタ。
【請求項2】
前記第1の内側ハウジングは、前記第2の内側ハウジングに対して独立して可動である、
請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項3】
- 前記ヘッダハウジングアセンブリは、前記外側ハウジングの第3のキャビティに受け入れられた第3の内側ハウジングを含み、前記第3の内側ハウジングは、対応する上部バスバおよび対応する下部バスバを受け入れるように構成された第3の端子チャネルを含み、前記第3の内側ハウジングは、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第3のキャビティにおいて前記外側ハウジングに対して可動であり、

- 前記ヘッダパワーコネクタは、前記第3の端子チャネルに受け入れられた第3の端子をさらに備え、前記第3の端子は、前記対応する上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、前記対応する下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、前記第3の端子は、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成され、前記第3の端子は、前記第3の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第3の端子チャネルにおいて可動である、

請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項4】
- 前記第1の端子チャネルは、前記第1の端子に対して大きめであり、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子が第1の位置と第2の位置との間で動くことを可能にし、

- 前記第2の端子チャネルは、前記第2の端子に対して大きめであり、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子が第2の位置と第2の位置との間で動くことを可能にする、

請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項5】
前記外側ハウジングは、マウントと、前記マウントとは別個で前記マウントに結合されたクリップとを含み、
前記マウントは、チャンバを含むベースを有し、前記クリップは、前記第1のキャビティおよび前記第2のキャビティを取り囲む周囲壁を含み、
前記クリップは、前記第1のキャビティと前記第2のキャビティとの間に分離壁を含み、前記クリップは、前記ベースに結合されて前記クリップを前記ベースに固定するラッチ機構を含み、
前記第1の内側ハウジングは、前記クリップに結合され、前記クリップによって前記チャンバに保持され、
前記第2の内側ハウジングは、前記クリップに結合され、前記クリップによって前記チャンバに保持され、
前記第1の内側ハウジングは、前記クリップおよび前記ベースに対して可動であり、前記第2の内側ハウジングは、前記クリップおよび前記ベースに対して可動である、

請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項6】
- 前記第1の端子は、端子ベースと、前記端子ベースの上方の上部嵌合端部と、前記端子ベースの下方の下部嵌合端部とを含み、前記上部嵌合端部は、前記対応する上部バスバの両側に係合する上部ばねビームに挟まれた前記上部ソケットを含み、前記下部嵌合端部は、前記対応する下部バスバの両側に係合する下部ばねビームに挟まれた前記下部ソケットを含み、

- 前記端子ベースは、前記端子チャネルにおける前記第1のバスバと前記第2のバスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の内側ハウジングに対して第1の位置と第2の位置との間で移動する、

請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項7】
- 前記第1の内側ハウジングは、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1のキャビティにおいて回転して、前記第1の内壁と前記外壁との相対位置を動かし、
- 前記第2の内側ハウジングは、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2のキャビティにおいて回転して、前記第2の内壁と前記外壁との相対位置を動かす、

請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項8】
前記第1の端子チャネルは、第1のチャネル軸に沿って延び、
前記第2の端子チャネルは、第2のチャネル軸に沿って延び、
前記第1の内側ハウジングと前記第2の内側ハウジングとは、前記第1のチャネル軸と前記第2のチャネル軸との相対方向を変化させるように、前記外側ハウジングに対して独立して可動である、
請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項9】
- 前記第1の端子チャネルは、第1のチャネル軸に沿って延び、
前記第1の端子は、第1の端子軸に沿って前記上部ソケットと前記下部ソケットとの間に延び、
前記第1の端子は、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子軸を前記第1のチャネル軸に対して非平行に向けるよう前記第1の端子チャネル内で可動であり、

- 前記第2の端子チャネルは、第2のチャネル軸に沿って延び、
前記第2の端子は、第2の端子軸に沿って前記上部ソケットと前記下部ソケットとの間に延び、
前記第2の端子は、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子軸を前記第2のチャネル軸に対して非平行に向けるよう前記第2の端子チャネル内で可動である、

請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項10】
ヘッダパワーコネクタであって、
前記ヘッダパワーコネクタは、
● 第1のキャビティおよび第2のキャビティを有する外側ハウジングを含むヘッダハウジングアセンブリであり、
前記ヘッダハウジングアセンブリは、前記第1のキャビティに受け入れられた第1の内側ハウジングと、前記第2のキャビティに受け入れられた第2の内側ハウジングとを含み、
前記第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルを含み、前記第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルを含み、
前記第1の内側ハウジングおよび前記第2の内側ハウジングは、上部バスバを受け入れるように構成され、前記第1の内側ハウジングおよび前記第2の内側ハウジングは、下部バスバを受け入れるように構成されている、ヘッダハウジングアセンブリと、

● 前記第1の端子チャネルに受け入れられた第1の端子であり、
前記第1の端子は、対応する前記上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する前記下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、
前記第1の端子は、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成されている、第1の端子と、

● 前記第2の端子チャネルに受け入れられた第2の端子であり、
前記第2の端子は、対応する前記上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する前記下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、
前記第2の端子は、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成されている、第2の端子と
を備え、

- 前記第1の内側ハウジングは、正の内側ハウジング傾斜位置と負の内側ハウジング傾斜位置との間で、前記外側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動であり、
前記第1の内側ハウジングは、前記正の内側ハウジング傾斜位置と前記負の内側ハウジング傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能であり、
前記第1の内側ハウジングは、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記外側ハウジングに対して可動であり、

- 前記第2の内側ハウジングは、正の内側ハウジング傾斜位置と負の内側ハウジング傾斜位置との間で、前記外側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動であり、
前記第2の内側ハウジングは、前記正の内側ハウジング傾斜位置と前記負の内側ハウジング傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能であり、
前記第2の内側ハウジングは、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記外側ハウジングに対して可動であり、

- 前記第1の端子は、前記第1の端子チャネルにおいて、正の端子傾斜位置と負の端子傾斜位置との間で、前記第1の内側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動であり、
前記第1の端子は、前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能であり、
前記第1の端子は、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の内側ハウジングに対して可動であり、

- 前記第2の端子は、前記第2の端子チャネルにおいて、正の端子傾斜位置と負の端子傾斜位置との間で、前記第2の内側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動であり、
前記第2の端子は、前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能であり、
前記第2の端子は、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の内側ハウジングに対して可動である、

ヘッダパワーコネクタ。
【請求項11】
- 前記第1の端子チャネルは、前記第1の端子に対して大きめであり、
前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子が前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間で動くことを可能にし、

- 前記第2の端子チャネルは、前記第2の端子に対して大きめであり、
前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子が前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間で動くことを可能にする、

請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項12】
前記第1の内側ハウジングは、前記第2の内側ハウジングに対して独立して可動である、
請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項13】
- 前記ヘッダハウジングアセンブリは、前記外側ハウジングの第3のキャビティに受け入れられた第3の内側ハウジングを含み、
前記第3の内側ハウジングは、対応する上部バスバおよび対応する下部バスバを受け入れるように構成された第3の端子チャネルを含み、
前記第3の内側ハウジングは、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第3のキャビティにおいて前記外側ハウジングに対して可動であり、

- 前記ヘッダパワーコネクタは、前記第3の端子チャネルに受け入れられた第3の端子をさらに備え、
前記第3の端子は、前記対応する上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、前記対応する下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、
前記第3の端子は、前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成され、
前記第3の端子は、前記第3の端子チャネルにおいて、正の端子傾斜位置と負の端子傾斜位置との間で、前記第3の内側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動であり、
前記第3の端子は、前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能であり、
前記第3の端子は、前記第3の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第3の内側ハウジングに対して可動である、

請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項14】
- 前記第1の端子チャネルは、前記第1の端子に対して大きめであり、
前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子が前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間で動くことを可能にし、

- 前記第2の端子チャネルは、前記第2の端子に対して大きめであり、
前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子が前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間で動くことを可能にする、

請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項15】
前記外側ハウジングは、マウントと、前記マウントとは別個で前記マウントに結合されたクリップとを含み、
前記マウントは、チャンバを含むベースを有し、
前記クリップは、前記第1のキャビティおよび前記第2のキャビティを取り囲む周囲壁を含み、
前記クリップは、前記第1のキャビティと前記第2のキャビティとの間に分離壁を含み、
前記クリップは、前記ベースに結合されて前記クリップを前記ベースに固定するラッチ機構を含み、
前記第1の内側ハウジングは、前記クリップに結合され、前記クリップによって前記チャンバに保持され、
前記第2の内側ハウジングは、前記クリップに結合され、前記クリップによって前記チャンバに保持され、
前記第1の内側ハウジングは、前記クリップおよび前記ベースに対して可動であり、
前記第2の内側ハウジングは、前記クリップおよび前記ベースに対して可動である、
請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項16】
- 前記第1の端子は、端子ベースと、前記端子ベースの上方の上部嵌合端部と、前記端子ベースの下方の下部嵌合端部とを含み、
前記上部嵌合端部は、前記対応する上部バスバの両側に係合する上部ばねビームに挟まれた前記上部ソケットを含み、
前記下部嵌合端部は、前記対応する下部バスバの両側に係合する下部ばねビームに挟まれた前記下部ソケットを含み、

- 前記端子ベースは、前記端子チャネルにおける前記第1のバスバと前記第2のバスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の内側ハウジングに対して前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間で移動する、

請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項17】
- 前記第1の内側ハウジングは、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1のキャビティにおいて回転して、前記第1の内壁と前記外壁との相対位置を前記正の内側ハウジング傾斜位置と前記負の内側ハウジング傾斜位置との間で動かし、

- 前記第2の内側ハウジングは、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2のキャビティにおいて回転して、前記第2の内壁と前記外壁との相対位置を前記正の内側ハウジング傾斜位置と前記負の内側ハウジング傾斜位置との間で動かす、

請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項18】
前記第1の端子チャネルは、第1のチャネル軸に沿って延び、
前記第2の端子チャネルは、第2のチャネル軸に沿って延び、
前記第1の内側ハウジングと前記第2の内側ハウジングとは、前記第1のチャネル軸と前記第2のチャネル軸との相対方向を変化させるように、前記外側ハウジングに対して前記正の内側ハウジング傾斜位置と前記負の内側ハウジング傾斜位置との間で独立して可動である、
請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項19】
- 前記第1の端子チャネルは、第1のチャネル軸に沿って延び、
前記第1の端子は、第1の端子軸に沿って前記上部ソケットと前記下部ソケットとの間に延び、
前記第1の端子は、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子軸を前記第1のチャネル軸に対して非平行に向けるよう、前記第1の端子チャネル内において前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間で可動であり、

- 前記第2の端子チャネルは、第2のチャネル軸に沿って延び、
前記第2の端子は、第2の端子軸に沿って前記上部ソケットと前記下部ソケットとの間に延び、
前記第2の端子は、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子軸を前記第2のチャネル軸に対して非平行に向けるよう、前記第2の端子チャネル内において前記正の端子傾斜位置と前記負の端子傾斜位置との間で可動である、

請求項10に記載のヘッダパワーコネクタ。
【請求項20】
パワーコネクタシステムであって、
前記パワーコネクタシステムは、
● 第1の電気部品に電力供給するための第1の上部バスバおよび第2の上部バスバであり、
前記第1の上部バスバおよび前記第2の上部バスバは、上部バスバ縁部を有する、第1の上部バスバおよび第2の上部バスバと、
● 第2の電気部品に電力供給するための第1の下部バスバおよび第2の下部バスバであり、
前記第1の下部バスバおよび前記第2の下部バスバは、下部バスバ縁部を有する、第1の下部バスバおよび第2の下部バスバと、
● 前記第1の上部バスバおよび前記第2の上部バスバを前記第1の下部バスバおよび前記第2の下部バスバに電気的に接続するためのヘッダパワーコネクタと
を備え、

前記ヘッダパワーコネクタは、
- 第1のキャビティおよび第2のキャビティを有する外側ハウジングを含むヘッダハウジングアセンブリであり、
前記ヘッダハウジングアセンブリは、前記第1のキャビティに受け入れられた第1の内側ハウジングと、前記第2のキャビティに受け入れられた第2の内側ハウジングとを含み、前記第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルを含み、前記第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルを含み、
前記第1の内側ハウジングは、前記第1の上部バスバおよび前記第1の下部バスバを受け入れ、前記第2の内側ハウジングは、前記第2の上部バスバおよび前記第2の下部バスバを受け入れ、
前記第1の内側ハウジングは、前記第1の端子チャネルにおける前記第1の上部バスバと前記第1の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1のキャビティにおいて前記外側ハウジングに対して可動であり、
前記第2の内側ハウジングは、前記第2の端子チャネルにおける前記第2の上部バスバと前記第2の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2のキャビティにおいて前記外側ハウジングに対して可動である、ヘッダハウジングアセンブリと、

- 前記第1の端子チャネルに受け入れられた第1の端子であり、
前記第1の端子は、前記第1の上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、前記第1の下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、
前記第1の端子は、前記第1の上部バスバと前記第1の下部バスバとを電気的に接続するように構成され、
前記第1の端子は、前記第1の端子チャネルにおける前記第1の上部バスバと前記第1の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子チャネルにおいて可動である、第1の端子と、

- 第2の端子チャネルに受け入れられた第2の端子であり、
前記第2の端子は、前記第2の上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、前記第2の下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含み、
前記第2の端子は、前記第2の上部バスバと前記第2の下部バスバとを電気的に接続するように構成され、
前記第2の端子は、前記第2の端子チャネルにおける前記第2の上部バスバと前記第2の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子チャネルにおいて可動である、第2の端子と

を含む、
パワーコネクタシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により主題全体が本明細書に組み込まれている、2021年8月26日に出願された「HEADER POWER CONNECTOR」という名称の米国出願第17/412,917号の一部継続出願である。
【背景技術】
【0002】
本明細書の主題は、一般に、ヘッダパワーコネクタ(header power connector)に関する。
【0003】
パワーコネクタは、電気部品間で電力を伝送するために使用される。例えば、電気自動車において、インバータを電気モータに電気的に接続するために、パワーコネクタが使用される。通常、ケーブル取付プラグコネクタ(cable mounted plug connector)をヘッダパワーコネクタに結合することによって、電力が供給される。プラグコネクタを操作して、ヘッダパワーコネクタに嵌合する位置に移動させることができる。プラグコネクタは、電気部品間に延びる別部品であるため、システムの全体的なコストが増加する。電気部品をヘッダパワーコネクタに直接結合して、例えばプラグコネクタをなくし、それにより、システムの部品数およびコストを削減することが望ましい。
しかしながら、電気部品とヘッダパワーコネクタとの位置合わせは難しく、不適切な嵌合および部品の損傷を生じさせることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
嵌合公差が改善されたヘッダパワーコネクタが依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態において、ヘッダパワーコネクタが提供され、ヘッダパワーコネクタは、第1のキャビティおよび第2のキャビティを有する外側ハウジングを含むヘッダハウジングアセンブリを備える。ヘッダハウジングアセンブリは、第1のキャビティに受け入れられた第1の内側ハウジングと、第2のキャビティに受け入れられた第2の内側ハウジングとを含む。第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルを含む。第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルを含む。第1の内側ハウジングおよび第2の内側ハウジングは、上部バスバを受け入れるように構成されている。第1の内側ハウジングおよび第2の内側ハウジングは、下部バスバを受け入れるように構成されている。
第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良(misalignment)に対処するように、第1のキャビティにおいて外側ハウジングに対して可動であり、第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第2のキャビティにおいて外側ハウジングに対して可動である。ヘッダパワーコネクタは、第1の端子チャネルに受け入れられた第1の端子を備える。第1の端子は、対応する上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含む。
第1の端子は、対応する上部バスバと対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成されている。第1の端子は、第1の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第1の端子チャネルにおいて可動である。ヘッダパワーコネクタは、第2の端子チャネルに受け入れられた第2の端子を備える。第2の端子は、対応する上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含む。第2の端子は、対応する上部バスバと対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成されている。第2の端子は、第2の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第2の端子チャネルにおいて可動である。
【0006】
別の実施形態において、ヘッダパワーコネクタが提供され、ヘッダパワーコネクタは、第1のキャビティおよび第2のキャビティを有する外側ハウジングを含むヘッダハウジングアセンブリを備える。ヘッダハウジングアセンブリは、第1のキャビティに受け入れられた第1の内側ハウジングと、第2のキャビティに受け入れられた第2の内側ハウジングとを含む。第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルを含む。第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルを含む。第1の内側ハウジングおよび第2の内側ハウジングは、上部バスバを受け入れるように構成されている。第1の内側ハウジングおよび第2の内側ハウジングは、下部バスバを受け入れるように構成されている。ヘッダパワーコネクタは、第1の端子チャネルに受け入れられた第1の端子を備える。
第1の端子は、対応する上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含む。第1の端子は、対応する上部バスバと対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成されている。ヘッダパワーコネクタは、第2の端子チャネルに受け入れられた第2の端子を備える。第2の端子は、対応する上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、対応する下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含む。第2の端子は、対応する上部バスバと対応する下部バスバとを電気的に接続するように構成されている。
第1の内側ハウジングは、正の内側ハウジング傾斜位置(positive inner housing tilt position)と負の内側ハウジング傾斜位置(negative inner housing tilt position)との間で、外側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動である。第1の内側ハウジングは、正の内側ハウジング傾斜位置と負の内側ハウジング傾斜位置との間の中央の非傾斜角度(no-tilt angle)に位置決め可能である。第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、外側ハウジングに対して可動である。第2の内側ハウジングは、正の内側ハウジング傾斜位置と負の内側ハウジング傾斜位置との間で、外側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動である。
第2の内側ハウジングは、正の内側ハウジング傾斜位置と負の内側ハウジング傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能である。第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、外側ハウジングに対して可動である。第1の端子は、第1の端子チャネルにおいて、正の端子傾斜位置(positive terminal tilt position)と負の端子傾斜位置(negative terminal tilt position)との間で、第1の内側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動である。第1の端子は、正の端子傾斜位置と負の端子傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能である。
第1の端子は、第1の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第1の内側ハウジングに対して可動である。第2の端子は、第2の端子チャネルにおいて、正の端子傾斜位置と負の端子傾斜位置との間で、第2の内側ハウジングに対して様々な傾斜角度で可動である。第2の端子は、正の端子傾斜位置と負の端子傾斜位置との間の中央の非傾斜角度に位置決め可能である。第2の端子は、第2の端子チャネルにおける対応する上部バスバと対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第2の内側ハウジングに対して可動である。
【0007】
さらなる実施形態において、パワーコネクタシステムが提供され、パワーコネクタシステムは、第1の電気部品に電力供給するための第1の上部バスバおよび第2の上部バスバを備える。第1の上部バスバおよび第2の上部バスバは、上部バスバ縁部を有する。パワーコネクタシステムは、第2の電気部品に電力供給するための第1の下部バスバおよび第2の下部バスバを備える。第1の下部バスバおよび第2の下部バスバは、下部バスバ縁部を有する。パワーコネクタシステムは、第1の上部バスバおよび第2の上部バスバを第1の下部バスバおよび第2の下部バスバに電気的に接続するためのヘッダパワーコネクタを備える。ヘッダパワーコネクタは、第1のキャビティおよび第2のキャビティを有する外側ハウジングを含むヘッダハウジングアセンブリを備える。
ヘッダハウジングアセンブリは、第1のキャビティに受け入れられた第1の内側ハウジングと、第2のキャビティに受け入れられた第2の内側ハウジングとを含む。第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルを含む。第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルを含む。第1の内側ハウジングは、第1の上部バスバおよび第1の下部バスバを受け入れる。第2の内側ハウジングは、第2の上部バスバおよび第2の下部バスバを受け入れる。第1の内側ハウジングは、第1の端子チャネルにおける第1の上部バスバと第1の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第1のキャビティにおいて外側ハウジングに対して可動である。
第2の内側ハウジングは、第2の端子チャネルにおける第2の上部バスバと第2の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第2のキャビティにおいて外側ハウジングに対して可動である。ヘッダパワーコネクタは、第1の端子チャネルに受け入れられた第1の端子を備える。第1の端子は、第1の上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、第1の下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含む。第1の端子は、第1の上部バスバと第1の下部バスバとを電気的に接続するように構成されている。第1の端子は、第1の端子チャネルにおける第1の上部バスバと第1の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第1の端子チャネルにおいて可動である。
ヘッダパワーコネクタは、第2の端子チャネルに受け入れられた第2の端子を備える。第2の端子は、第2の上部バスバを受け入れるように構成された上部ソケットを有する上部嵌合端部と、第2の下部バスバを受け入れるように構成された下部ソケットを有する下部嵌合端部とを含む。第2の端子は、第2の上部バスバと第2の下部バスバとを電気的に接続するように構成されている。第2の端子は、第2の端子チャネルにおける第2の上部バスバと第2の下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、第2の端子チャネルにおいて可動である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの概略図である。
図2】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの斜視図である。
図3】例示的な実施形態による端子の側面図である。
図4】例示的な実施形態による外側ハウジングの底面斜視図である。
図5】例示的な実施形態による内側ハウジングの底面斜視図である。
図6】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの底面斜視図である。
図7】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの底面斜視部分断面図である。
図8】例示的なによるヘッダパワーコネクタの断面図である。
図9】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の断面図である。
図10】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の断面図である。
図11】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの斜視図である。
図12】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの分解図である。
図13】例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの底面斜視部分断面図である。
図14】ヘッダパワーコネクタが第1のバスバおよび第2のバスバに嵌合した状態を示す、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の概略図である。ヘッダパワーコネクタ100は、第1の電気部品102と第2の電気部品104とを電気的に接続するために使用される。様々な実施形態において、第1の電気部品102および第2の電気部品104は、電気自動車の一部であってよい。例えば、第1の電気部品102はインバータであってよく、第2の電気部品104は電気モータであってよい。代替実施形態において、ヘッダパワーコネクタ100は、他のタイプの電気部品を電気的に接続するために使用されてよい。
【0010】
例示的な実施形態において、第1の電気部品102は第1のバスバ106を含み、第2の電気部品104は第2のバスバ108を含む。第1のバスバ106および第2のバスバ108は、ヘッダパワーコネクタ100の両端部に直接差し込むように構成されている。ヘッダパワーコネクタ100は、第1のバスバ106と第2のバスバ108とを電気的に接続して、第1の電気部品102と第2の電気部品104との間で電力を伝送する。
【0011】
図2は、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の斜視図である。図2は、第1の電気部品102および第2の電気部品104の一部を示す。図2は、第1のバスバ106および第2のバスバ108を示す。第1のバスバ106は、銅板などの金属板である。第2のバスバ108は、銅板などの金属板である。図示の実施形態において、第1の電気部品102は複数の第1のバスバ106を含み、第2の電気部品104は複数の第2のバスバ108を含む。
【0012】
ヘッダパワーコネクタ100は、第1の電気部品102と第2の電気部品104との間に配置されている。第1の電気部品102のバスバ106は、ヘッダパワーコネクタ100に直接差し込むように構成されている。第2の電気部品104のバスバ108は、ヘッダパワーコネクタ100に直接差し込むように構成されている。任意選択で、ヘッダパワーコネクタ100を、最初に第1の電気部品102(または第2の電気部品104)に取り付け、第1の電気部品102を第2の電気部品104に取り付けるときに、第2の電気部品104(または第1の電気部品102)に嵌合させてもよい。
【0013】
ヘッダパワーコネクタ100は、ヘッダハウジングアセンブリ200と、ヘッダハウジングアセンブリ200によって保持された1つまたは複数の端子300(図3に示す)とを備える。例示的な実施形態において、ヘッダハウジングアセンブリ200は、マルチピースハウジングアセンブリである。例えば、ヘッダハウジングアセンブリ200は、外側ハウジング202と内側ハウジング204とを含む。内側ハウジング204は端子300を保持する。内側ハウジング204は、外側ハウジング202のキャビティ206に受け入れられている。例示的な実施形態において、外側ハウジング202は、電気部品のうちの一方、例えば第2の電気部品104に取り付けるように構成されている。
例示的な実施形態において、内側ハウジング204は、第1の電気部品102との位置合わせおよび嵌合に適応するように、外側ハウジング202に対して可動である。例えば、第1のバスバ106と第2のバスバ108との位置合わせ不良に対処するように、内側ハウジング204を外側ハウジング202内で傾斜または回転させることができる。内側ハウジング204は、外側ハウジング202に対して限られた量の抑制された移動をする。外側ハウジング202は、嵌合中に内側ハウジング204の移動を制御および抑制するように形成されている。例えば、外側ハウジング202により、内側ハウジング204は、第1の電気部品102との嵌合中に、第1の電気部品102のバスバ106との嵌合を可能にする所定の量だけ回転することができる。
例示的な実施形態において、嵌合中に第1のバスバ106と第2のバスバ108との位置合わせ不良に対処するように、端子300も、内側ハウジング204に対して限られた量の抑制された移動をする。
【0014】
図3は、例示的な実施形態による端子300の側面図である。端子300は、端子300の両端部に第1のバスバ106および第2のバスバ108を受け入れるように構成された両端ソケット端子である(図1に示す)。代替実施形態において、他のタイプの端子を使用してもよい。
【0015】
端子300は、銅材料などの金属材料から製造された打ち抜き形成端子である。端子300は、ニッケルめっき層および/または金めっき層などの1つまたは複数のめっき層を有することができる。端子300は、端子ベース302と、端子ベース302の第1の側の上部嵌合端部304と、端子ベース302の第2の側の下部嵌合端部306とを含む。任意選択で、上部嵌合端部304と下部嵌合端部306とは同一であってよい。
【0016】
端子300は、上部嵌合端部304に上部ソケット310を有する。端子300は、上部ソケット310の第1の側に沿って延びる第1の上部ばねビーム(spring beam)312と、上部ソケット310の第2の側に沿って延びる第2の上部ばねビーム314とを含む。
【0017】
端子は、下部嵌合端部306に下部ソケット320を有する。端子300は、下部ソケット320の第1の側に沿って延びる第1の下部ばねビーム322と、下部ソケット310の第2の側に沿って延びる第2の下部ばねビーム324とを含む。
【0018】
例示的な実施形態において、ばねビーム312、314、322、324は、互いに同一であってよい。ばねビーム312、314、322、324は、対応するバスバ106または108に嵌合するときに撓むことができてよい。例えば、ばねビーム312、314、322、324は、バスバ106または108に嵌合するときに外方に撓んで、ばねビーム312、314、322、324を内方に付勢し、ばねビーム312、314、322、324とバスバ106または108との電気的接触を維持することができる。
【0019】
例示的な実施形態において、各ばねビーム312、314、322、324は、ベース330と、ばねビームの遠位端の先端332とを含む。ベース330は、端子ベース302から延びる。任意選択で、ばねビームは、ベース330において最も幅広であってよい。例示的な実施形態において、ばねビームは、ベース330から先端332に向かって細くなる。例示的な実施形態において、ばねビームは、先端332近くに隆起334を含む。任意選択で、隆起334は、内方に隆起していてよい。隆起334は、対応するバスバ106または108に嵌合するように構成された嵌合境界面(mating interface)336を画定する曲面を有する。ばねビームは、内面338と、内面338とは反対側の外面340とを含む。
様々な実施形態において、内面338および外面340は、ベース330から先端332に向かって内方にテーパ状になっている。任意選択で、内面338は、外面340よりも大きい角度で内方にテーパ状になっていてもよい。
【0020】
端子ベース302は、通常、上部嵌合端部304と下部嵌合端部306との間などの端子300の中央部に位置し、端子ベース302は、上端部350と下端部352とを含む。端子ベース302は、第1の側面354と第2の側面356とを含む。上部ばねビーム312、314は、第1の側面354および第2の側面356のそれぞれにおいて上端部350から延びる。下部ばねビーム322、324は、第1の側面354および第2の側面356のそれぞれにおいて下端部352から延びる。例示的な実施形態において、端子ベース302は、端子ベース302を貫通する開口部358を含む。任意選択で、開口部358は、上端部350と下端部352との間の略中央にあってよく、第1の側面354と第2の側面356との間の略中央にあってよい。
開口部358は、ヘッダハウジングアセンブリ200の一部を受け入れて、端子300をヘッダハウジングアセンブリ200に配置および/または保持することができる。例えば、軸が開口部358を通って延びることができる。任意選択で、端子300は、上部嵌合端部304と下部嵌合端部306との相対位置を動かすように、軸を中心に回転可能であってよい。
【0021】
図4は、例示的な実施形態による外側ハウジング202の底面斜視図である。外側ハウジング202は、キャビティ206を取り囲む外壁210を含む。外壁210は、外側ハウジング202の上端部212と下端部214との間に延びる。例示的な実施形態において、上端部212は、第1の電気部品102に取り付けるように構成され、ヘッダパワーコネクタ100が第1の電気コネクタ102の底面から延びるようになっている。代替実施形態において、他の取付方向が可能である。例えば、ヘッダパワーコネクタ100は、外側ハウジング202が電気部品のうちの一方などの構造体の上面に取り付けられるときなどに、端部212が外側ハウジング202の底面を画定するような向きにすることができる。
他の様々な実施形態において、外側ハウジング202は、端部212、214のいずれもが上面または底面になく、外側ハウジング202の側面を画定するような向きにすることができる。本明細書において、上部および下部という用語は、図示の方向に関して使用される。
【0022】
外側ハウジング202は、外側ハウジング202の両側面220、222に取付フランジ216を含む。取付フランジ216は、外側ハウジング202を第1の電気部品102に固定するための締め具を受け入れることができる。外側ハウジング202は、側面220、222の間に延びる前部224および後部226を含む。キャビティ206は、前部224と後部226との間に形成されている。キャビティ206は、第1の側面220と第2の側面222との間に延びる。キャビティ206は、内側ハウジング204(図5に示す)を受け入れるように開いている。
【0023】
外側ハウジング202は、下端部214から延びる支持壁を含む。支持壁230は、内側ハウジング204をキャビティ206において支持するために使用される。任意選択で、支持壁230は連続していない。例えば、支持壁230は、間隙によって分離されていてよい。支持壁230は、前部224および後部226に設けられている。任意選択で、支持壁230は、第1の側面220および第2の側面222に設けられていてもよい。支持壁230は、縁部232まで延びる。図示の実施形態において、縁部232は下縁部である。任意選択で、キャビティ206内への内側ハウジング204の装填を案内するように、縁部232を面取りしてもよい。
以下でさらに詳細に説明するように、内側ハウジング204をキャビティ206において外側ハウジング202に対して傾斜させて、例えばバスバ106、108の位置合わせ不良に対処することができるように、縁部232を面取りしてもよい。
【0024】
例示的な実施形態において、外側ハウジング202は、前部224と後部226との間に延びる接続壁234を含む。接続壁234は、キャビティ206にわたって延びる。接続壁234は、前部224および後部226で支持壁230および/または外壁210を接続することができる。接続壁234は、キャビティ206をポケット236に分割する。例示的な実施形態において、各ポケット236は、対応するバスバ106および/または108を受け入れる。
【0025】
外側ハウジング202は、内側ハウジング204を外側ハウジング202に固定するために使用されるラッチ機構(latching feature)240を含む。図示の実施形態において、ラッチ機構240は、内側ハウジング204の対応するラッチ機構に係合するように構成された可撓性のラッチタブである。ラッチ機構240は、内側ハウジング204を外側ハウジング202から解放するように解放可能であってよい。様々な実施形態において、ラッチ機構240は支持壁230に形成されている。あるいは、ラッチ機構240は、支持壁230間の間隙内で支持壁230間に挿入されるなど、支持壁230とは別個であってもよい。図示の実施形態において、ラッチ機構240は開口部242を含む。
開口部は、内側ハウジング204の対応するラッチ機構に係合するように構成されている。代替実施形態において、他のタイプのラッチ機構を使用してもよい。
【0026】
図5は、例示的な実施形態による内側ハウジング204の底面斜視図である。内側ハウジング204は、上端部252と下端部254との間に延びる複数の内壁250を含む。
内壁250は、対応する端子300を受け入れるように構成された端子チャネル256を形成する。端子チャネル256は、バスバ106、108をそれぞれ受け入れるように、上端部252および下端部254で開いている。例えば、内側ハウジング204は、第1のバスバ106を受け入れる上部開口部257(図7に示す)と、第2のバスバ108を受け入れる下部開口部258とを含む。内壁250は、バスバ106、108を端子チャネル256内へ案内して、端子300に嵌合させる。任意選択で、上部開口部257および/または下部開口部258は、バスバ106、108を端子チャネル256内へ案内する面取り導入面(chamfered lead-in surface)を含むことができる。
【0027】
内側ハウジング204は、第1の側面260と、第1の側面260とは反対側の第2の側面262とを含む。内側ハウジング204は、側面260、262の間に延びる前部264および後部266を含む。例示的な実施形態において、内側ハウジング204は、前部264および/または後部266から延びるラッチ機構268を含む。ラッチ機構268は、外側ハウジング202のラッチ機構240(図4に示す)に整合(interface with)して、内側ハウジング204を外側ハウジング202のキャビティ206において固定するように構成されている。図示の実施形態において、ラッチ機構268はラッチを含み、ラッチはそれぞれ、ラッチの上部の傾斜面と、ラッチの下部の捕捉面(catch surface)とを有する。代替実施形態において、他のタイプのラッチ機構を設けてもよい。
【0028】
例示的な実施形態において、内側ハウジング204は、上端部252で開いたスロット270を含む。スロット270は、内側ハウジング204が外側ハウジング202のキャビティ206に装填されたときに、外側ハウジング202の対応する接続壁234(図4に示す)を受け入れるように構成されている。スロット270は、内側ハウジング204を外側ハウジング202に対して配置し、かつ外側ハウジング202に対する内側ハウジング204の左右の位置決めを制御するために使用される。
【0029】
例示的な実施形態において、内側ハウジング204は、前部264および/または後部266から延びる位置決めリブ272を含む。位置決めリブ272は、内側ハウジング204を外側ハウジング202に対して位置決めするように構成されている。例示的な実施形態において、外側ハウジング202の支持壁230およびラッチ機構240(いずれも図4に示す)は、位置決めリブ272間の空間に受け入れられている。例示的な実施形態において、位置決めリブ272は、内側ハウジング204を第2の電気部品104に嵌合するよう位置決めするように構成されている。例えば、位置決めリブ272は、第2の電気部品104の一部に係合して、ヘッダハウジングアセンブリ200を第2の電気部品104に対して配置することができる。
【0030】
図6は、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の底面斜視図である。図6は、端子300が端子チャネル256に装填された状態を示す。図6は、内側ハウジング204が外側ハウジング202に結合された状態を示す。内側ハウジング204は、外側ハウジング202のキャビティ206に装填されている。外側ハウジング202のラッチ機構240は、内側ハウジング204のラッチ機構268に係合して、内側ハウジング204を外側ハウジング202において固定する。例えば、ラッチ機構268は、ラッチ機構240の開口部242に受け入れられている。位置決めリブ272は、内側ハウジング204を外側ハウジング202に対して配置するために使用される。位置決めリブ272は、支持壁230とラッチ機構240との間のスロット238に受け入れられている。
【0031】
例示的な実施形態において、支持壁230は、内壁250の全高と比較してかなり短い。例えば、支持壁230は、内壁250の高さの半分未満で延びることができる。したがって、第1のバスバ106および第2のバスバ108(いずれも図1に示す)の位置合わせ不良に対処するように、内側ハウジング204は、キャビティ206内で支持壁230に対して傾斜または回転することができる。支持壁230の縁部232の面取り面により、内側ハウジング204は、外側ハウジング202に対して旋回して、第2のバスバ108を内側ハウジング204の下部開口部258に差し込むことができる。
【0032】
図7は、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の底面斜視部分断面図である。図7は、端子300が端子チャネル256に装填された状態を示す。例示的な実施形態において、複数の端子300が、端子積層体(terminal stack)308において互いに積み重ねられている。内側ハウジング204の各端子チャネル256は、端子300の対応する端子積層体308を受け入れる。端子300は、端子積層体308において並んで配置されている。端子300は、端子積層体308内で単一の端子アセンブリとして機能する。しかしながら、端子300は、互いに対して独立して可動である。端子300は、薄い金属シートから打ち抜き形成されるが、互いに積み重ねられて、端子アセンブリの全体的な通電容量を増加させることができる。
【0033】
外側ハウジング202と内側ハウジング204とは、組み立てられると、協働して、対応する端子積層体308を受け入れるポケット208を形成する。内側ハウジング204は、端子300を下から、側面から、前から、かつ後ろから保持し、外側ハウジング202は、端子300を上から保持して、ポケット208を取り囲む。例示的な実施形態において、内側ハウジング204は、前部264および後部266から内方へ延びるリップ274を下端部254に含む。リップ274は、下部開口部258の両側に設けられている。リップ274は、ポケット208において端子300を支持する。例えば、リップ274は、第1の下部ばねビーム322および第2の下部ばねビーム324を支持する。
下部開口部258は、下部ソケット320に位置合わせされて、第2のバスバ108を受け入れる。例示的な実施形態において、外側ハウジング202は、内側ハウジング204の上部開口部257に位置合わせされた開口部244を含む。開口部244は、上部ソケット310に位置合わせされて、第1のバスバ106を受け入れる。例えば、第1のバスバ106は、開口部244および内側ハウジング204の上部開口部257を通って端子チャネル256に入り、端子300に整合する。
【0034】
例示的な実施形態において、端子チャネル256は、端子300に対して大きめであり、端子チャネル256内における端子300の限られた量の制限された移動を可能にする。例えば、端子300を、前後に動かし、かつ/または左右に動かし、かつ/または上下に回転もしくは旋回させて、第1のバスバ106および第2のバスバ108に嵌合させることができる。例えば、第1のバスバ106と第2のバスバ108とが互いにずれている場合、端子300を端子チャネル256内で動かしてまたは移動させて、位置合わせ不良に対処することができる。同様に、外側ハウジング202のキャビティ206は、内側ハウジング204に対して大きめであり、キャビティ206内における内側ハウジング204の限られた量の制限された移動を可能にする。
例えば、内側ハウジング204を、前後に動かし、かつ/または左右に動かし、かつ/または上下に回転もしくは旋回させて、第1のバスバ106および第2のバスバ108に嵌合させることができる。例えば、第1のバスバ106および第2のバスバ108が互いにずれている場合、内側ハウジング204をキャビティ206内で動かしてまたは移動させて、位置合わせ不良に対処することができる。
【0035】
図8は、第1のバスバ106と第2のバスバ108が位置合わせされたときに、ヘッダパワーコネクタ100が第1のバスバ106および第2のバスバ108に嵌合した状態を示す、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の断面図である。図9は、第2のバスバ108が第1の(右)方向にずれた状態で、ヘッダパワーコネクタ100が第1のバスバ106および第2のバスバ108に嵌合した状態を示す、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の断面図である。図10は、第2のバスバ108が第2の(左)方向にずれた状態で、ヘッダパワーコネクタ100が第1のバスバ106および第2のバスバ108に嵌合した状態を示す、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ100の断面図である。
【0036】
第1のバスバ106は、ヘッダパワーコネクタ100に差し込むように構成された第1のバスバ縁部120を含む。第1のバスバ106は、第1の側面122と第2の側面124とを含む。第1のバスバ106は、第1のバスバ軸126に沿って延びる。第1のバスバ軸126は、第1の側面122と第2の側面124との間の中央にある。図示の実施形態において、第1のバスバ軸126は垂直に向けられているが、第1のバスバ軸126は、垂直でない斜めの角度に向けられていてもよい。代替実施形態において、ヘッダパワーコネクタ100は、第1のバスバ106が水平方向などの異なる方向に嵌合するような向きであってもよい。
【0037】
第2のバスバ108は、ヘッダパワーコネクタ100に差し込むように構成された第2のバスバ縁部130を含む。第2のバスバ108は、第1の側面132と第2の側面134とを含む。任意選択で、第2のバスバ108は、第1のバスバ106の幅に等しい、第1の側面132と第2の側面134との間の幅を有することができる。第2のバスバ106は、第2のバスバ軸136に沿って延びる。第2のバスバ軸136は、第1の側面132と第2の側面134との間の中央にある。図示の実施形態において、第2のバスバ軸136は垂直に向けられているが、第2のバスバ軸136は、垂直でない斜めの角度に向けられていてもよい。代替実施形態において、ヘッダパワーコネクタ100は、第2のバスバ108が水平方向などの異なる方向に嵌合するような向きであってもよい。
【0038】
第1のバスバ106と第2のバスバ108とが位置合わせされる(図8)(例えば、第1のバスバ軸126が、第2のバスバ軸136に平行であり一致する)と、第1のバスバ106および第2のバスバ108を端子チャネル256に直接差し込んで、端子300に嵌合させることができる。
【0039】
端子チャネル256への第1のバスバ106および第2のバスバ108の差込みに適応するために、ヘッダパワーコネクタ100に公差を持たせる。例えば、外側ハウジング202および内側ハウジング204に公差を持たせ、端子300および内側ハウジング204の端子チャネル256に公差を持たせる。様々な実施形態において、キャビティ206は、内側ハウジング204に対して大きめであり、外壁210の内面280と内壁250の外面282との間に間隙が形成されるようになっている。例えば、第1のキャビティ間隙284を、外側ハウジング202の前部224の第1の外壁225と内側ハウジング204の前部264の第1の内壁265との間に設けることができ、第2のキャビティ間隙286を、外側ハウジング202の後部226の第2の外壁227と内側ハウジング204の後部266の第2の内壁267との間に設けることができる。
キャビティ間隙284、286は、ヘッダハウジングアセンブリ200の全幅と比較して狭いが、内側ハウジング204と外側ハウジング202との間にいくらかの遊びおよび移動をもたらす。様々な実施形態において、端子チャネル256は、端子300に対して大きめであり、内側ハウジング204の内面290と端子300の側面との間に間隙が形成されるようになっている。例えば、第1のチャネル間隙294を、内側ハウジング204の前部264の第1の内壁265と端子300の第1の側面354との間に設けることができ、第2のチャネル間隙296を、内側ハウジング204の後部266の第2の内壁267と端子300の第2の側面356との間に設けることができる。チャネル間隙294、296は、端子チャネル256の全幅と比較して狭いが、端子300と内側ハウジング204との間にいくらかの遊びおよび移動をもたらす。
【0040】
第1のバスバ106と第2のバスバ108とが第1の方向にずれる(図9)(例えば、第1のバスバ軸126が第2のバスバ軸136からずれる)と、内側ハウジング204を外側ハウジング202に対して移動させて、位置合わせ不良に対処することができ、および/または、端子300を内側ハウジング204に対して移動させて、位置合わせ不良に対処することができる。
【0041】
様々な実施形態において、下端部254が右へ動き、上端部252が左へ動くように、内側ハウジング204を回転させることができる。内側ハウジング204に対するキャビティ206の大きさにより、キャビティ206内で内側ハウジング204の限られた量の制限された移動(例えば、回転)が可能になる。キャビティ間隙284、286は、外側ハウジング202に対する内側ハウジング204の移動に適応する。キャビティ間隙284、286の大きさは、内側ハウジング204が外側ハウジング202に対して移動するにつれて変化し得る。例えば、内側ハウジング204が非傾斜位置(図8)から傾斜位置(図9)へ回転するにつれて、第1のキャビティ間隙284は、上端部252で狭くなり、下端部254で広くなり得る。
逆に、第2のキャビティ間隙286は、上端部252で広くなり、下端部254で狭くなり得る。内側ハウジング204が外側ハウジング202に達する(bottom out against)まで、内側ハウジング204を回転させることができる。したがって、外側ハウジング202は、内側ハウジング204の回転量を制限する。例えば、内側ハウジング204の前部264は、キャビティ206の一側で外側ハウジング202に達し、内側ハウジング204の後部266は、キャビティ206の反対側で外側ハウジング202に達する。内側ハウジング204を、非傾斜位置と、内側ハウジング204が外側ハウジング202に達する最大傾斜位置との間の任意の角度で傾斜させることができる。
【0042】
嵌合中、端子ベース302は、内側ハウジング204に対して第1の位置(非傾斜)と第2の位置(傾斜)との間で移動して(例えば、回転してかつ/または横方向に動いて)、端子チャネル256における第1のバスバ106と第2のバスバ108との位置合わせ不良に対処することができる。端子ベース302は、端子チャネル256において回転して、上部嵌合端部304と下部嵌合端部306との相対位置を動かし、位置合わせ不良に対処する。
【0043】
様々な実施形態において、下部嵌合端部306が右へ動き、上部嵌合端部304が左へ動くように、端子300を内側ハウジング204に対して回転させることができる。端子300に対する端子チャネル256の大きさにより、端子チャネル256内で端子300の限られた量の制限された移動(例えば、回転)が可能になる。チャネル間隙294、296は、内側ハウジング204に対する端子300の移動に適応する。チャネル間隙294、296の大きさは、端子300が内側ハウジング204に対して移動するにつれて変化し得る。例えば、端子300が非傾斜位置(図8)から傾斜位置(図9)へ回転するにつれて、第1のチャネル間隙294は、上端部252で狭くなり、下端部254で広くなり得る。
逆に、第2のチャネル間隙296は、上端部252で広くなり、下端部254で狭くなり得る。端子300は、端子300が内側ハウジング204に達するまで回転することができる。したがって、内側ハウジング204は、端子300の回転量を制限する。例えば、端子300の第1の側面は、第1の内壁265に達し、端子300の第2の側面は、第2の内壁267に達する。端子300を、非傾斜位置と、端子300が内側ハウジング204に達する最大傾斜位置との間の任意の角度で傾斜させることができる。例示的な実施形態において、第1の上部ばねビーム312は、傾斜位置で、第1の下部ばねビーム322よりも第1の内壁265に近い。同様に、第2の下部ばねビーム324は、傾斜位置で、第2の上部ばねビーム314よりも第2の内壁267に近い。
【0044】
例示的な実施形態において、キャビティ206は、キャビティ軸に沿って延びる。キャビティ軸は、外側ハウジング202の上端部212と下端部214との間に延びる。様々な実施形態において、キャビティ軸は略垂直に延びる。例示的な実施形態において、端子チャネル256は、チャネル軸に沿って延びる。チャネル軸は、内側ハウジング204の上端部252の上部開口部257と下端部254の下部開口部258との間に延びる。様々な実施形態において、チャネル軸は略垂直に延びる。しかしながら、バスバ106、108の位置合わせ不良に対処するために、チャネル軸がキャビティ軸に対して平行でない傾斜角度になるように、内側ハウジング204を旋回させることができる。
例示的な実施形態において、端子300は、端子軸140に沿って上部ソケット310と下部ソケット320との間に延びる。バスバ106、108の位置合わせ不良に対処するために、端子軸140がチャネル軸に対して平行でない傾斜角度になるように、端子300を旋回させることができる。
【0045】
第1のバスバ106および第2のバスバ108が第2の方向にずれる(図10)(例えば、第1のバスバ軸126が第2のバスバ軸136からずれる)と、内側ハウジング204を外側ハウジング202に対して移動させて、位置合わせ不良に対処することができ、および/または、端子300を内側ハウジング204に対して移動させて、位置合わせ不良に対処することができる。
【0046】
様々な実施形態において、下端部254が左へ動き、上端部252が右へ動くように、内側ハウジング204を回転させることができる。内側ハウジング204に対するキャビティ206の大きさにより、キャビティ206内で内側ハウジング204の限られた量の制限された移動(例えば、回転)が可能になる。キャビティ間隙284、286の大きさは、内側ハウジング204が外側ハウジング202に対して移動するにつれて変化し得る。例えば、第2のキャビティ間隙286は、上端部252で狭くなり、下端部254で広くなり得る。逆に、第1のキャビティ間隙284は、上端部252で広くなり、下端部254で狭くなり得る。内側ハウジング204が外側ハウジング202に達するまで、内側ハウジング204を回転させることができる。
内側ハウジング204を、非傾斜位置(図8)と、内側ハウジング204が外側ハウジング202に達する最大傾斜位置(図10)との間の任意の角度で傾斜させることができる。第1のバスバ106と第2のバスバ108との位置合わせ不良に対処するために、チャネル軸がキャビティ軸に対して平行でない傾斜角度になるように、内側ハウジング204を旋回させることができる。
【0047】
様々な実施形態において、下部嵌合端部306が左へ動き、上部嵌合端部304が右へ動くように、端子300を内側ハウジング204に対して回転させることができる。端子300に対する端子チャネル256の大きさにより、端子チャネル256内で端子300の限られた量の制限された移動(例えば、回転)が可能になる。チャネル間隙294、296は、内側ハウジング204に対する端子300の移動に適応する。チャネル間隙294、296の大きさは、端子300が内側ハウジング204に対して移動するにつれて変化し得る。例えば、第1のチャネル間隙294は、上端部252で広くなり、下端部254で狭くなり得る。逆に、第2のチャネル間隙296は、上端部252で狭くなり、下端部254で広くなり得る。
端子300が内側ハウジング204に達するまで、端子300を回転させることができる。端子300を、非傾斜位置(図8)と、端子300が内側ハウジング204に達する最大傾斜位置(図10)との間の任意の角度で傾斜させることができる。例示的な実施形態において、第1の下部ばねビーム322は、傾斜位置で、第1の上部ばねビーム312よりも第1の内壁265に近い。同様に、第2の上部ばねビーム314は、傾斜位置で、第2の下部ばねビーム324よりも第2の内壁267に近い。第1のバスバ106と第2のバスバ108との位置合わせ不良に対処するために、端子軸140がチャネル軸に対して平行でない傾斜角度になるように、端子300を旋回させることができる。
【0048】
図11は、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ150の斜視図である。ヘッダパワーコネクタ150は、ヘッダコネクタ100(図2に示す)と同様である。ヘッダパワーコネクタ150は、第1の電気部品152と第2の電気部品154(いずれも図11に概略的に示す)とを電気的に接続するために使用される。様々な実施形態において、第1の電気部品152および第2の電気部品154は、電気自動車の一部であってよい。例えば、第1の電気部品152はインバータであってよく、第2の電気部品154は電気モータであってよい。
代替実施形態において、ヘッダパワーコネクタ150は、他のタイプの電気部品を電気的に接続するために使用されてよい。図示の実施形態において、第1の電気部品152は、ヘッダパワーコネクタ150の上に配置され(以下で上部電気部品152と呼ぶことがある)、第2の電気部品154は、ヘッダパワーコネクタ150の下に配置される(以下で下部電気部品154と呼ぶことがある)。任意選択で、ヘッダパワーコネクタ150を、最初に第1の電気部品152(または第2の電気部品154)に取り付け、第1の電気部品152を第2の電気部品154に取り付けるときに、第2の電気部品154(または第1の電気部品152)に嵌合させてもよい。
【0049】
例示的な実施形態において、第1の電気部品152は複数の第1のバスバ156を含み、第2の電気部品154は複数の第2のバスバ158を含む。第1のバスバ156を、以下で上部バスバ156と呼ぶことがあり、第2のバスバ158を、以下で下部バスバ158と呼ぶことがある。第1のバスバ156および第2のバスバ158は、ヘッダパワーコネクタ150の両端部に直接差し込むように構成されている。ヘッダパワーコネクタ150は、第1のバスバ156と第2のバスバ158とを電気的に接続して、第1の電気部品152と第2の電気部品154との間で電力を伝送する。
例示的な実施形態において、バスバ156、158を互いに平行かつ互いに同一平面に配向するヘッダパワーコネクタ150とは対照的に、電気部品152、154のバスバ156、158は、互いに平行かつ非同一平面に配向されている。しかしながら、代替実施形態において、バスバ156、158の他の方向が可能である。
【0050】
ヘッダパワーコネクタ150は、端子300(図3に示す)を保持するために使用されるヘッダハウジングアセンブリ400を備える。例示的な実施形態において、ヘッダハウジングアセンブリ400は、マルチピースハウジングアセンブリである。例えば、ヘッダハウジングアセンブリ400は、外側ハウジング402と、外側ハウジング402に結合された複数の内側ハウジング404とを含む。内側ハウジング404は端子300を保持する。内側ハウジング404は、外側ハウジング402の対応する外側ハウジングキャビティ406に受け入れられている。例示的な実施形態において、外側ハウジング402は、電気部品のうちの一方、例えば第2の電気部品154に取り付けるように構成されている。
【0051】
例示的な実施形態において、内側ハウジング404は、第1の電気部品152との位置合わせおよび嵌合に適応するように、外側ハウジング402に対して可動である。例えば、第1のバスバ156と第2のバスバ158との位置合わせ不良に対処するように、各内側ハウジング404を外側ハウジング402内で傾斜または回転させることができる。内側ハウジング404は、外側ハウジング402に対して限られた量の抑制された移動をする。外側ハウジング402は、嵌合中に内側ハウジング404の移動を制御および抑制するように形成されている。例えば、外側ハウジング402により、内側ハウジング404は、第1の電気部品152との嵌合中に、第1の電気部品152のバスバ156との嵌合を可能にする所定の量だけ回転または傾斜(左右および/または前後に)することができる。
内側ハウジング404は、外側ハウジング402内で互いに対して独立して可動である。例えば、内側ハウジング404を、外側ハウジング402に対して異なる角度まで傾斜または移動させることができる。例示的な実施形態において、嵌合中に第1のバスバ156と第2のバスバ158との位置合わせ不良に対処するように、端子300も、対応する内側ハウジング404に対して限られた量の抑制された移動をする。
【0052】
図12は、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ150の分解図である。ヘッダパワーコネクタ150は、外側ハウジング402と、内側ハウジング404と、端子300とを備える。端子300は、グループで配置され、例えば、端子積層体308において並んで配置されている。端子300は、端子積層体308内で単一の端子アセンブリとして機能する。しかしながら、端子300は、端子積層体308内で互いに対して独立して可動である。図示の実施形態において、各端子300は、端子300の両端部に第1のバスバ156および第2のバスバ158を受け入れるように構成された両端ソケット端子である(図1に示す)。代替実施形態において、他のタイプの端子を使用してもよい。
【0053】
例示的な実施形態において、外側ハウジング402は、マルチピースハウジングである。例えば、外側ハウジング402は、マウント(mount)407と、マウント407とは別個でマウント407に結合されたクリップ408とを含む。マウント407は、ヘッダパワーコネクタ150を第1の電気部品152または第2の電気部品154に取り付けるために使用される。クリップ408は、内側ハウジング404をマウント407に固定するために使用される。マウント407および/またはクリップ408は、内側ハウジング404を受け入れる外側ハウジングキャビティ406を形成する。
【0054】
外側ハウジング402のマウント407は、ベース409と、ベース409から延びる取付フランジ416とを含む。様々な実施形態において、ヘッダパワーコネクタ150は、ベース409が取付フランジ416の底面から延びるような向きである。取付フランジ416は、外側ハウジング402を第1の電気部品152に固定するための締め具を受け入れることができる。例示的な実施形態において、マウント407は、ベース409を取り囲む周囲シール(perimeter seal)411を含む。図示の実施形態において、周囲シール411は、取付フランジ416に結合されている。周囲シール411を、第1の電気部品152および/または第2の電気部品154に対してシールすることができる。
【0055】
外側ハウジング402のベース409は、ベースキャビティ413を取り囲む外壁410を含み、ベースキャビティ413は、対応する外側ハウジングキャビティ406の一部を画定する。外壁410は、上端部412と下端部414との間に延びる。本明細書において、上部および下部という用語は、図示の方向に関して使用されるが、代替実施形態において、他の方向が可能である。クリップ408は、ベース409の下端部414に、例えばラッチ機構415に結合するように構成されている。図示の実施形態において、ラッチ機構415は、ベース409から延びるラッチタブまたはラッチ留め具である。代替実施形態において、他のタイプの固定機構を使用して、クリップ408をベース409に固定してもよい。
例示的な実施形態において、ベース409は、両側面420、422と側面420、422の間に延びる前部424および後部426とを含む。ベースキャビティ413は、側面420、422の間および前部424と後部426との間に形成されている。ベースキャビティ413は、内側ハウジング404を受け入れるように下端部414で開いている。様々な実施形態において、ベース409は、ベースキャビティ413にわたって延びる接続壁428を含む。接続壁428は、ベースキャビティ413を、対応する内側ハウジング404を受け入れる別々のポケットまたはサブキャビティに分割する。
【0056】
例示的な実施形態において、外側ハウジング402は、キャビティ406に受け入れられたバスバシール417を含み、バスバシール417は、外側ハウジング402に対してシールされる。バスバシール417は、バスバ156に対してシールするように構成されている。例えば、バスバ156は、対応するバスバ156に対してシールされた境界面を提供するように、バスバシール417の開口部を通ることができる。例示的な実施形態において、外側ハウジング402は、キャビティ406に受け入れられたキャップ418を含む。キャップ418を、対応する接続壁428間に配置することができる。キャップ418は、バスバシール417を外側ハウジング402において保持するために使用されてよい。
キャップ418は、端子300を内側ハウジング404において保持するために使用されてよい。例示的な実施形態において、各キャップ418は、対応するバスバ156を受け入れる開口部419を含む。バスバ156は、開口部419を通って端子300に整合する。
【0057】
外側ハウジング402のクリップ408は、外側ハウジングキャビティ406の一部を形成する1つまたは複数のクリップキャビティ431を取り囲む支持壁430を含む。支持壁430は、内側ハウジング404をクリップキャビティ431において支持するために使用される。支持壁430は、縁部432まで延びる。図示の実施形態において、縁部432は下縁部である。任意選択で、ベースキャビティ413内への内側ハウジング404の装填を案内するように、縁部432を面取りしてもよい。以下でさらに詳細に説明するように、内側ハウジング404をキャビティ406において外側ハウジング402に対して傾斜させて、例えばバスバ156、158の位置合わせ不良に対処することができるように、縁部432を面取りしてもよい。
【0058】
クリップ408は、クリップ408をマウント407に固定するために使用されるラッチ機構434を含む。例えば、ラッチ機構434は、ベース409のラッチ機構415に整合して、クリップ408をベース409に固定する。図示の実施形態において、ラッチ機構434は、ラッチタブにラッチ可能に結合するように構成された可撓性のラッチである。ラッチ機構434は、クリップ408をベース409から解放するように解放可能であってよい。ラッチ機構434を、クリップ408の前部および後部に設けることができる。代替実施形態において、他の位置が可能である。代替実施形態において、他のタイプの固定機構を使用してもよい。
【0059】
クリップ408は、内側ハウジング404を外側ハウジング402に固定するために使用されるラッチ機構440を含む。図示の実施形態において、ラッチ機構440は、内側ハウジング404のラッチ機構を受け入れる開口部である。様々な実施形態において、ラッチ機構440は、支持壁430に形成されている。代替実施形態において、他のタイプのラッチ機構を使用してもよい。
【0060】
各内側ハウジング404は、上端部452と下端部454との間に延びる複数の内壁450を含む。内壁450は、対応する端子300を受け入れるように構成された端子チャネル456を形成する。端子チャネル456は、バスバ156、158をそれぞれ受け入れるように、上端部452および下端部454で開いている。例えば、内側ハウジング404は、対応する第1のバスバ156を受け入れる上部開口部と、対応する第2のバスバ158を受け入れる下部開口部とを含む。内壁450は、バスバ156、158を端子チャネル456内へ案内して、端子300に嵌合させる。任意選択で、上部開口部および/または下部開口部は、バスバ156、158を端子チャネル456内へ案内する面取り導入面を含むことができる。
【0061】
内側ハウジング404は、第1の側面460と、第1の側面460とは反対側の第2の側面462とを含む。内側ハウジング404は、側面460、462の間に延びる前部464および後部466を含む。例示的な実施形態において、内側ハウジング404は、前部464および/または後部466から延びるラッチ機構468を含む。ラッチ機構468は、外側ハウジング402のラッチ機構440に整合して、内側ハウジング404を外側ハウジング402のキャビティ406において固定するように構成されている。図示の実施形態において、ラッチ機構468はラッチを含み、ラッチはそれぞれ、ラッチの上部の傾斜面と、ラッチの下部の捕捉面とを有する。代替実施形態において、他のタイプのラッチ機構を設けてもよい。
【0062】
例示的な実施形態において、支持壁430は、内壁450の全高と比較してかなり短い。例えば、支持壁430は、内壁450の高さの半分未満で延びることができる。したがって、第1のバスバ156および第2のバスバ158の位置合わせ不良に対処するように、内側ハウジング404は、キャビティ406内で支持壁430に対して傾斜または回転することができる。支持壁430の縁部432の面取り面により、内側ハウジング404は、外側ハウジング402に対して旋回して、第2のバスバ158を内側ハウジング404の下部開口部458に差し込むことができる。
【0063】
図13は、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ150の底面斜視部分断面図である。図13は、端子300が対応する内側ハウジング404の端子チャネル456に装填された状態を示す。内側ハウジング404は、外側ハウジング402のキャビティ406に装填されている。
【0064】
例示的な実施形態において、端子300は、対応する端子積層体308において互いに積み重ねられている。内側ハウジング404の各端子チャネル456は、端子300の対応する端子積層体308を受け入れる。端子300は、端子積層体308において並んで配置されている。端子300は、端子積層体308内で単一の端子アセンブリとして機能する。しかしながら、端子300は、互いに対して独立して可動である。端子300は、薄い金属シートから打ち抜き形成されるが、互いに積み重ねられて、端子アセンブリの全体的な通電容量を増加させることができる。
【0065】
外側ハウジング402と内側ハウジング404とは、組み立てられると、協働して、対応する端子積層体308を受け入れるポケット405を形成する。内側ハウジング404は、端子300を下から、側面から、前から、かつ後ろから保持し、外側ハウジング402(例えば、キャップ418)は、端子300を上から保持して、ポケット405を取り囲む。例示的な実施形態において、内側ハウジング404は、前部464および後部466から内方へ延びるリップ474を下端部454に含む。リップ474は、下部開口部の両側に設けられている。リップ474は、ポケット405において端子300を支持する。下部開口部は、下部ソケット320に位置合わせされて、第2のバスバ158を受け入れる。
例示的な実施形態において、キャップ418の開口部419は、内側ハウジング404の上部開口部に位置合わせされている。開口部419は、上部ソケット310に位置合わせされて、第1のバスバ156を受け入れる。例えば、第1のバスバ156は、開口部419および内側ハウジング404の上部開口部を通って端子チャネル456に入り、端子300に整合する。
【0066】
例示的な実施形態において、端子チャネル456は、端子300に対して大きめであり、端子チャネル456内における端子300の限られた量の制限された移動を可能にする。例えば、内側ハウジング404の壁と端子300との間に間隙を設けて、クリップ408に対する内側ハウジング404の移動を可能にすることができる。端子300を、前後に動かし、かつ/または左右に動かし、かつ/または上下に回転もしくは旋回させて、第1のバスバ156および第2のバスバ158に嵌合させることができる。例えば、第1のバスバ156と第2のバスバ158とが互いにずれている場合、端子300を端子チャネル456内で動かしてまたは移動させて、位置合わせ不良に対処することができる。
【0067】
例示的な実施形態において、外側ハウジング402のキャビティ406は、内側ハウジング404に対して大きめであり、キャビティ406内における内側ハウジング404の限られた量の制限された移動を可能にする。例えば、内側ハウジング404とクリップ408の支持壁430との間に間隙を設けて、クリップ408に対する内側ハウジング404の移動を可能にすることができる。内側ハウジング404とベース409の壁、例えば外壁410および/または接続壁428との間に間隙を設けて、ベース409に対する内側ハウジング404の移動を可能にすることができる。例示的な実施形態において、内側ハウジング404は、互いに別個であり、各内側ハウジング404の相対的な独立した移動を可能にし、例えば、内側ハウジング404を対応するバスバ156、158に位置合わせする。
例えば、各内側ハウジング404を、前後に動かし、かつ/または左右に動かし、かつ/または上下に回転もしくは旋回させて、第1のバスバ156および第2のバスバ158に嵌合させることができる。例えば、第1のバスバ156および第2のバスバ158が互いにずれている場合、内側ハウジング404をキャビティ406内で動かしてまたは移動させて、位置合わせ不良に対処することができる。
【0068】
図14は、ヘッダパワーコネクタ150が第1のバスバ156および第2のバスバ158に嵌合した状態を示す、例示的な実施形態によるヘッダパワーコネクタ150の断面図である。図14は、第1のバスバ156および第2のバスバ158のうちの少なくともいくつかがずれているまたは位置合わせ不良であることを示す。内側ハウジング404を外側ハウジング402に対して移動させて、位置合わせ不良に対処する。端子300を内側ハウジング404に対して移動させて、位置合わせ不良に対処する。
【0069】
それぞれの第1の(上部)バスバ156は、ヘッダパワーコネクタ150に差し込むように構成された第1のバスバ縁部160を含む。第1のバスバ156は、第1の側面162と第2の側面164とを含む。第1のバスバ156は、第1のバスバ軸166に沿って延びる。第1のバスバ軸166は、第1の側面162と第2の側面164との間の中央にある。図示の実施形態において、第1のバスバ軸166は垂直に向けられているが、第1のバスバ軸166は、垂直でない斜めの角度に向けられていてもよい。代替実施形態において、ヘッダパワーコネクタ150は、第1のバスバ156が水平方向などの異なる方向に嵌合するような向きであってもよい。
【0070】
それぞれの第2の(下部)バスバ158は、ヘッダパワーコネクタ150に差し込むように構成された第2のバスバ縁部170を含む。第2のバスバ158は、第1の側面172と第2の側面174とを含む。任意選択で、第2のバスバ158は、第1のバスバ156の幅に等しい、第1の側面172と第2の側面174との間の幅を有することができる。第2のバスバ158は、第2のバスバ軸176に沿って延びる。第2のバスバ軸176は、第1の側面172と第2の側面174との間の中央にある。図示の実施形態において、第2のバスバ軸176は垂直に向けられているが、第2のバスバ軸176は、垂直でない斜めの角度に向けられていてもよい。代替実施形態において、ヘッダパワーコネクタ150は、第2のバスバ158が水平方向などの異なる方向に嵌合するような向きであってもよい。
【0071】
第1のバスバ156と第2のバスバ158とが位置合わせされる(例えば、第1のバスバ軸166が、第2のバスバ軸176に平行であり一致する)と、第1のバスバ156および第2のバスバ158を端子チャネル456に直接差し込んで、端子300に嵌合させることができる。しかしながら、製造公差により、第1のバスバ156と第2のバスバ158とがずれるまたは位置合わせ不良になることがある(例えば、平行でない、かつ/または前方もしくは後方へ動く、かつ/または右もしくは左へ動く)。
【0072】
端子チャネル456への第1のバスバ156および第2のバスバ158の差込みに適応するために、ヘッダパワーコネクタ150に公差を持たせる。例えば、外側ハウジング402および内側ハウジング404に公差を持たせ、端子300および内側ハウジング404の端子チャネル456に公差を持たせる。様々な実施形態において、キャビティ406は、内側ハウジング404に対して大きめであり、内壁450の外面482と外側ハウジング402の壁(例えば、外壁410および接続壁428)の内面480、481と内側ハウジング404の壁(例えば、支持壁430)との間に、キャビティ間隙484が形成されるようになっている。
キャビティ間隙484は、ヘッダハウジングアセンブリ400の全幅と比較して狭いが、内側ハウジング404と外側ハウジング402との間にいくらかの遊びおよび移動をもたらす。様々な実施形態において、端子チャネル456は端子300に対して大きめであり、内側ハウジング404の内面480と端子300の側面との間に端子間隙494が形成されるようになっている。端子間隙494は、端子チャネル456の全幅と比較して狭いが、端子300と内側ハウジング404との間にいくらかの遊びおよび移動をもたらす。
【0073】
第1のバスバ156と第2のバスバ158とがずれる(例えば、第1のバスバ軸166が第2のバスバ軸176からずれる)と、対応する内側ハウジング404を外側ハウジング402に対して移動させて、位置合わせ不良に対処することができ、および/または、端子300を内側ハウジング404に対して移動させて、位置合わせ不良に対処することができる。
【0074】
様々な実施形態において、下端部454が右へ動き、上端部452が左へ動くように、内側ハウジング404を回転させることができる(矢印A)。内側ハウジング404に対するキャビティ406の大きさにより、キャビティ406内で内側ハウジング404の限られた量の制限された移動(例えば、回転)が可能になる。キャビティ間隙484は、外側ハウジング402に対する内側ハウジング404の移動に適応する。キャビティ間隙484の大きさは、内側ハウジング404が外側ハウジング402に対して移動するにつれて変化し得る。例えば、内側ハウジング404が非傾斜位置から傾斜位置へ回転するにつれて、キャビティ間隙484は、一端部で狭くなり、他端部で広くなり得る。
内側ハウジング404が外側ハウジング402に達するまで、内側ハウジング404を回転させることができる。したがって、外側ハウジング402は、内側ハウジング404の回転量を制限する。例えば、内側ハウジング404の前部464は、キャビティ406の一側で外側ハウジング402に達し、内側ハウジング404の後部466は、キャビティ406の反対側で外側ハウジング402に達する。内側ハウジング204を、非傾斜位置と、内側ハウジング404が外側ハウジング402に達する最大傾斜位置との間の任意の角度で傾斜させることができる。
【0075】
嵌合中、端子ベース302は、内側ハウジング404に対して第1の位置(非傾斜)と第2の位置(傾斜)との間で移動して(例えば、回転してかつ/または横方向に動いて)、端子チャネル456における第1のバスバ156と第2のバスバ158との位置合わせ不良に対処することができる。端子ベース302は、端子チャネル456において回転して(矢印B)、上部嵌合端部304と下部嵌合端部306との相対位置を動かし、位置合わせ不良に対処する。端子300の移動は、内側ハウジング404の移動から独立している。
【0076】
様々な実施形態において、下部嵌合端部306が右へ動き、上部嵌合端部304が左へ動くように、端子300を内側ハウジング404に対して回転させることができる。端子300に対する端子チャネル456の大きさにより、端子チャネル456内で端子300の限られた量の制限された移動(例えば、回転)が可能になる。端子間隙494は、内側ハウジング404に対する端子300の移動に適応する。端子間隙494の大きさは、端子300が内側ハウジング404に対して移動するにつれて変化し得る。例えば、端子300が非傾斜位置から傾斜位置へ回転するにつれて、端子間隙494は一端部で狭くなり、他端部で広くなり得る。
端子300は、端子300が内側ハウジング404に達するまで回転することができる。したがって、内側ハウジング404は、端子300の回転量を制限する。端子300を、非傾斜位置と、端子300が内側ハウジング404に達する最大傾斜位置との間の任意の角度で傾斜させることができる。
【0077】
例示的な実施形態において、キャビティ406は、キャビティ軸に沿って延びる。キャビティ軸は、外側ハウジング402の上端部412と下端部414との間に延びる。様々な実施形態において、キャビティ軸は略垂直に延びる。例示的な実施形態において、端子チャネル456は、チャネル軸に沿って延びる。チャネル軸は、内側ハウジング404の上端部452と下端部454との間に延びる。様々な実施形態において、チャネル軸は略垂直に延びる。しかしながら、バスバ156、158の位置合わせ不良に対処するために、チャネル軸がキャビティ軸に対して平行でない傾斜角度になるように、内側ハウジング404を旋回させることができる。
例示的な実施形態において、端子300は、端子軸180に沿って上部ソケット310と下部ソケット320との間に延びる。バスバ156、158の位置合わせ不良に対処するために、端子軸180がチャネル軸に対して平行でない傾斜角度になるように、端子300を旋回させることができる。
【0078】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではないことを理解されたい。例えば、上記の実施形態(および/またはその態様)を互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適応させるように多くの修正を行うことができる。本明細書に記載の様々な部品の寸法、材料の種類、向き、ならびに様々な部品の数および位置は、ある実施形態のパラメータを定義するためのものであり、決して限定的なものではなく、例示的な実施形態に過ぎない。上記の説明を検討すれば、特許請求の範囲の趣旨および範囲内の多くの他の実施形態および修正が、当業者に明らかになろう。
したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲に包含される均等物の全範囲とを参照して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」および「において(in which)」という用語は、それぞれ「備える(comprising)」および「において(wherein)」という用語の平易な英語の同義語として使用される。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単に標示として使用され、それらの対象物に数値的な要件を付与するものではない。
さらに、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズプラスファンクション形式で書かれておらず、そのような特許請求の範囲の限定が、「~のための手段(means for)」の後にさらなる構造のない機能の記述が続く言い回しを明示的に使用しない限り、そして使用するまでは、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
- 前記第1の端子チャネルは、前記第1の端子に対して大きめであり、前記第1の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第1の端子が第1の位置と第2の位置との間で動くことを可能にし、

- 前記第2の端子チャネルは、前記第2の端子に対して大きめであり、前記第2の端子チャネルにおける前記対応する上部バスバと前記対応する下部バスバとの位置合わせ不良に対処するように、前記第2の端子が第の位置と第2の位置との間で動くことを可能にする、

請求項1に記載のヘッダパワーコネクタ。
【国際調査報告】