(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-18
(54)【発明の名称】向上した機械的強度を伴う設計を有する、核燃料集合体を保管および/または輸送するための保管デバイス
(51)【国際特許分類】
G21C 19/32 20060101AFI20240910BHJP
G21F 5/012 20060101ALI20240910BHJP
G21C 19/40 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
G21C19/32 040
G21F5/012
G21C19/40 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512165
(86)(22)【出願日】2022-08-24
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 FR2022051604
(87)【国際公開番号】W WO2023026013
(87)【国際公開日】2023-03-02
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】308021394
【氏名又は名称】オラノ・ニュークリア・パッケージズ・アンド・サービシズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ・ドラージュ
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・ベシス
(57)【要約】
本発明は、互いから離間され、連結デバイス(24)によって取り付けられる第1の構成要素(11a)および第2の構成要素(11b)を少なくとも1つが備える横断構造(11)を備える、核燃料集合体を輸送および/または保管するための保管デバイスであって、連結デバイスは、
- 第1の構成要素(11a)によって支えられ、突起の形態を取る雄結合部材(26)と、
- 第2の構成要素(11b)に設けられる雌結合部材(28)であって、雌部材は、雄部材を収容する溝の形態を取り、雄部材と一緒に案内路連結部を形成し、案内路連結部の案内路の方向(30)は、横断構造が位置する前記横断平面(P)と平行である、または、横断構造が位置する横断平面(P)に内接される、雌結合部材(28)と
を備える、保管デバイスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
核燃料集合体(2、2')を輸送および/または保管するための保管デバイス(1)であって、前記保管デバイスは、核燃料集合体を輸送および/または保管するための輸送容器(200)の空洞(210)に収容されるように意図され、核燃料集合体(2、2')を受け入れるようにそれぞれが意図される隣接する筐体(4、4')を含み、
前記保管デバイスは、間隔手段(16)を使用して、前記保管デバイスの長手方向(20)において互いから離間される複数の横断構造(11)を備え、前記横断構造(11)は各々、前記保管デバイスの横断平面(P)に配置され、核燃料集合体を通過させるための複数の貫通開口(13、13')をそれぞれが備える、保管デバイス(1)において、
前記横断構造(11)のうちの少なくとも1つは、連結デバイス(24)によって互いに取り付けられる第1の構成要素(11a)および第2の構成要素(11b)を備え、前記連結デバイスは、
前記第1の構成要素(11a)によって支えられ、突起の形態を取る雄結合部材(26)と、
前記第2の構成要素(11b)に設けられる雌結合部材(28)であって、前記雌部材は、前記雄部材を収容する溝の形態を取り、前記雄部材と一緒に案内路連結部を形成し、前記案内路連結部の案内路の方向(30)は、当該前記横断構造が位置する前記横断平面(P)と平行である、または、当該前記横断構造が位置する前記横断平面(P)に内接される、雌結合部材(28)と
を備えることを特徴とする、保管デバイス(1)。
【請求項2】
前記雌部材を形成する前記溝(28)は、前記案内路の方向(30)における2つの対向する長手方向端の一方(28b)において、前記雄部材を形成する前記突起(26)の前記2つの対向する長手方向端の一方(26b)と協働する案内路軸方向当接部(36)を有することを特徴とする、請求項1に記載の保管デバイス。
【請求項3】
前記案内路軸方向当接部(36)と前記突起の関連する前記長手方向端(26b)とは、前記雄および雌の結合部材(26、28)の重なり方向(38)において、前記溝(28)における前記突起の前記長手方向端(26b)の保持を確保する形の相補性を有し、前記重なり方向は、前記案内路の方向(30)と前記溝の開口面とに対して直交することを特徴とする、請求項2に記載の保管デバイス。
【請求項4】
前記案内路連結部は、前記雄および雌の結合部材(26、28)の重なり方向(38)における片側設計のものであり、前記雄および雌の結合部材(26、28)は平行六面体の形を好ましくは有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の保管デバイス。
【請求項5】
前記案内路連結部は、前記雄および雌の結合部材(26、28)の重なり方向(38)における両側設計のものであり、前記突起と前記溝とは、前記雄および雌の構成要素の前記重なり方向(38)において、前記溝(28)の開口を介した前記溝(28)の外側への前記突起(26)の引き抜きを防止する形の相補性を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の保管デバイス。
【請求項6】
前記突起は、前記溝の2つの対向する側面(42)と形の相補性を有する2つの対向する側面(40)を有し、それによって、前記突起と前記溝とは、前記雄および雌の部材の前記重なり方向(38)において、前記溝(28)の開口を介した前記溝(28)の外側への前記突起(26)の引き抜きを防止するようにそれぞれ協働することを特徴とする、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記突起(26)は、前記案内路の方向に対して直交する平面において、蟻継ぎの形、T字の形、または、円板の全部もしくは一部の形での断面を有することを特徴とする、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記突起(26)の前記長手方向端(26b)と、前記突起(26)の2つの対向する側面(40)とは、前記突起(26)のU字形の輪郭の全長に沿って連続的な外形を有することを特徴とする、請求項3と組み合わされた請求項6または7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記保管デバイスは、前記案内路の方向(30)において前記雄部材(26)を前記雌部材(28)に対して保持する、前記案内路連結部を係止するための部材(34)を備え、前記案内路連結部を係止するための前記部材(34)は、好ましくは、前記雄および雌の部材(26、28)を通るネジであることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の保管デバイス。
【請求項10】
前記第1および第2の構成要素(11a、11b)は、前記横断構造(11)の2つの周辺構成要素であり、好ましくは、この横断構造の前記貫通開口(13)のうちの少なくとも1つを部分的に画定することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の保管デバイス。
【請求項11】
前記第1または第2の構成要素(11a、11b)は概して真っ直ぐの梁の形を有し、前記梁の長手方向中心軸(32)が前記案内路の方向(30)と平行または一致することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の保管デバイス。
【請求項12】
前記横断構造(11)は第3の構成要素(11c)を備え、前記第3の構成要素(11c)は、前記第2の構成要素(11b)が、前記第1の構成要素(11a)と、他の連結デバイス(24A)を使用して前記第2の構成要素(11b)が連結する前記第3の構成要素(11c)との間に位置付けられるように配置され、この他の連結デバイスは、
前記第3の構成要素(11c)によって支えられ、突起の形態を取る雄結合部材(26A)と、
前記第2の構成要素(11b)に設けられる雌結合部材(28A)であって、前記雌部材は、前記雄部材を収容する溝の形態を取り、前記雄部材と一緒に案内路連結部を形成し、前記案内路連結部の案内路の方向(30A)は、当該前記横断構造が位置する前記横断平面(P)と平行である、または、当該前記横断構造が位置する前記横断平面(P)に内接される、雌結合部材(28A)と
を備えることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の保管デバイス。
【請求項13】
前記他の連結デバイス(24A)において、前記雌部材を形成する前記溝(28A)は、前記案内路の方向(30A)における2つの対向する長手方向端の一方(28bA)において、前記雄部材を形成する前記突起(26A)の前記2つの対向する長手方向端の一方(26bA)と協働する案内路軸方向当接部(36A)を有することと、前記第2の構成要素(11b)において、2つの前記案内路連結部にそれぞれ設けられる前記2つの案内路軸方向当接部(36、36A)は、前記第3の構成要素(11c)の方向においての前記第2の構成要素(11b)に対する前記第1の構成要素(11a)の移動を防止するように配向されると共に、前記第1の構成要素(11a)の方向においての前記第2の構成要素(11b)に対する前記第3の構成要素(11c)の移動を防止するように配向されることとを特徴とする、請求項12に記載の保管デバイス。
【請求項14】
前記横断構造(11)は、前記横断構造(11)の厚さ(E)と、前記横断構造(11)が内接される前記横断平面(P)における前記横断構造(11)の最大幅(L)との間に0.1未満の比を含むことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の保管デバイス。
【請求項15】
核燃料集合体を保管および/または輸送するための輸送容器(200)と、前記輸送容器の空洞(210)に収容される、請求項1から14のいずれか一項に記載の保管デバイス(1)と、前記保管デバイスに配置される核燃料集合体とを備える、輸送物(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好ましくは燃料が内部で放射線照射された使用済み集合体である核燃料集合体を輸送および/または保管する分野に関する。
【背景技術】
【0002】
保管「バスケット」または「ラック」とも呼ばれるこのようなデバイスは、核燃料集合体を受け入れることができる複数の隣接した筐体を備える。
【0003】
この保管デバイスは、輸送容器の空洞に収容されるように意図されている。輸送容器、バスケット、および、バスケットの筐体に配置される燃料集合体は、輸送物を形成する。
【0004】
バスケットは、以下で手短に開示されている3つの必須の機能を同時に満たすことができるように設計される。
【0005】
第1は、燃料集合体によって放出される熱の熱伝達の機能である。概して、アルミニウムまたはその合金のうちの1つが、その良好な熱伝導性のため、使用される。
【0006】
第2の機能は、中性子吸収と、輸送物の未臨界を維持するための懸念事項とに関する。これは、ボロンなど、中性子吸収材料として知られている中性子吸収体の材料をバスケットの中で使用することで達成される。
【0007】
最後に、第3の必須の機能はデバイスの機械的強度に関連する。デバイスの全体の機械的強度が、特には様々な方向における輸送物のいわゆる「自由落下」試験に関して、核材料を輸送/保管するための規制上の安全要件に準拠しなければならないことが、留意される。
【0008】
先行技術から、バスケットを形成するいくつかの方法が知られている。それら方法のうちの1つは、バスケットの長手方向において、スペーサによって互いから離間されているウェーハなどの横断構造を設けることにある。また、概して、正方形の断面で長手方向に配向されるスリーブが、横断構造を通過し、核燃料集合体を受け入れるための筐体をそれぞれ形成する。
【0009】
スリーブを通過させるための貫通開口が設けられた横断構造は、通常は単一の構成要素から作り出される。いわゆる斜めの配向(例えば、45°)を有する規制上の側方での自由落下試験の場合、落下方向と平行に配向された横断構造は、例えば、貫通開口の周辺の角に対応する90°のV字形を形成するなど、角の形における周辺部分において衝撃に曝される。輸送物を落下させるための配向は、V字形周辺部分に相当の歪みをもたらし、このV字の望ましくない広がりをもたらす変形の危険性が高い。輸送物の認証にとって有害であるこの変形を回避または制限するために、横断構造は、過剰とされることによって、および/または、補強要素を一体化することによって、強化させることができる。
【0010】
いずれの場合でも、変形の危険性を低減するためのこの手法は、コストの上昇と、望ましくない横断構造の質量の増加とをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そのため、本発明の目的は、先行技術の実施形態に関する上記の欠点を是正することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的のために、本発明の目的は、核燃料集合体を輸送および/または保管するための保管デバイスであり、保管デバイスは、核燃料集合体を輸送および/または保管するための輸送容器の空洞に収容されるように意図され、核燃料集合体を受け入れるようにそれぞれが意図される隣接する筐体を含む。
【0013】
また、保管デバイスは、複数の横断構造を、横断構造同士の間に配置されるスペーサなどの間隔手段を使用して、保管デバイスの長手方向において互いから離間されて備え、これらの横断構造の各々は、保管デバイスの横断平面に配置され、核燃料集合体を通過させるための複数の貫通開口をそれぞれが備える。
【0014】
本発明によれば、前記横断構造のうちの少なくとも1つ、好ましくは、前記横断構造のうちの複数、さらには全部が、連結デバイスによって互いに取り付けられる第1の構成要素および第2の構成要素を備え、連結デバイスは、
- 第1の構成要素によって支えられ、突起の形態を取る雄結合部材と、
- 第2の構成要素に設けられる雌結合部材であって、雌部材は、雄部材を収容する溝の形態を取り、雄部材と一緒に案内路連結部を形成し、案内路連結部の案内路の方向は、当該横断構造が位置する横断平面と平行である、または、当該横断構造が位置する横断平面に内接される、雌結合部材と
を備える。
【0015】
そのため、本発明は、1つの品物でもはや作られず、上記で開示されている手法で互いと組み立てられる少なくとも2つの個別の構成要素を伴う1つまたは複数の横断構造の製作を提供する。案内路連結部の具体的な配向のおかげで、比較的小さい厚さを概して有する横断構造の平面において、またはそのような平面と平行に、この連結部を形成する雄結合部材と雌結合部材との間の協働の長さを有利に増加させることができる。有利には、これは、横断構造の質量に影響を与えることなく、輸送物の落下の事象における横断構造の機械的強度を強化する結果となる。
【0016】
さらに、本発明は、単独または組み合わせで、以下の任意選択の特徴のうちの少なくとも1つを提供する。
【0017】
好ましくは、雌部材を形成する溝は、案内路の方向における2つの対向する長手方向端の一方において、雄部材を形成する突起の2つの対向する長手方向端の一方と協働する案内路軸方向当接部を有する。
【0018】
したがって、輸送物の落下の事象において、横断構造の機械的強度は、案内路軸方向当接部と、雄部材の関連する長手方向端との間の支えによってさらに強化される。この支えは、構造によって、または、落下の間の小さいクリアランスを使用することで、直接的に得られる。
【0019】
好ましくは、案内路軸方向当接部と突起の関連する長手方向端とは、雄および雌の結合部材の重なり方向において、溝における突起の長手方向端の保持を確保する形の相補性を有し、重なり方向は、案内路の方向と溝の開口面とに対して直交する。この配置は、案内路連結部の両側設計をもたらす。
【0020】
輸送物の落下の事象において、横断構造の機械的強度は、雄部材の長手方向端を溝において保持することでさらに強化される。形の協働は、構造によって、または、落下の間の小さいクリアランスを使用することで、直接的に得られる。
【0021】
第1の可能性によれば、案内路連結部は、雄および雌の結合部材の重なり方向における片側設計のものであり、雄および雌の結合部材は平行六面体の形を好ましくは有する。
【0022】
第2の好ましい可能性によれば、案内路連結部は、雄および雌の結合部材の重なり方向における両側設計のものであり、突起と溝とは、雄および雌の構成要素の重なり方向において、溝の開口を介した溝の外側への突起の引き抜きを防止する形の相補性を有する。
【0023】
雄および雌の部材の重なり方向におけるこの両側設計のおかげで、輸送容器の落下の事象において、横断構造の機械的強度は、突起を溝において保持することでさらに強化される。
【0024】
好ましくは、突起は、溝の2つの対向する側面と形の相補性を有する2つの対向する側面を有し、それによって、突起と溝とは、雄および雌の部材の重なり方向において、溝の開口を介した溝の外側への突起の引き抜きを防止するようにそれぞれ協働する。
【0025】
好ましくは、突起は、案内路の方向に対して直交する平面において、蟻継ぎの形、T字の形、または、円板の全部もしくは一部の形での断面を有する。
【0026】
好ましくは、突起の前記長手方向端と、突起の2つの対向する側面とは、突起のU字形の輪郭の全長に沿って連続的な外形を有する。
【0027】
例を用いると、蟻継ぎの形が保持されるとき、2つの側面の各々が、このような蟻継ぎの形を得るために必要とされる鋭角を示すように切り取られ、この同じ鋭角が、同じ形の突起の2つの側面の各々との連続性を確保するために、突起の長手方向端において作られる。
【0028】
有利には、これは、溝における突起の強化された保持を伴う案内路連結部のこの構成のための製造を容易にする結果となる。
【0029】
好ましくは、保管デバイスは、案内路の方向において雄部材を雌部材に対して保持する、案内路連結部を係止するための部材を備え、案内路連結部を係止するための部材は、好ましくは、雄および雌の部材を通るネジである。好ましくは、ネジは、2つの構成要素を互いに対して所定位置で保持することを可能にするだけであり、優先度として、案内路連結部の雄および雌の部材が衝撃力を担うため、ネジは落下の事象における衝撃の間に何らかの歪みまたは非常に大きな歪みの下に置かれることがない。
【0030】
好ましくは、第1および第2の構成要素は、横断構造の2つの周辺構成要素であり、好ましくは、この横断構造の貫通開口のうちの少なくとも1つを部分的に画定する。
【0031】
好ましくは、第1または第2の構成要素は概して真っ直ぐの梁の形を有し、梁の長手方向中心軸が案内路の方向と平行または一致する。
【0032】
好ましくは、前記横断構造は第3の構成要素を備え、前記第3の構成要素は、第2の構成要素が、第1の構成要素と、他の連結デバイスを使用して第2の構成要素が連結する第3の構成要素との間に位置付けられるように配置され、この他の連結デバイスは、
- 第3の構成要素によって支えられ、突起の形態を取る雄結合部材と、
- 第2の構成要素に設けられる雌結合部材であって、雌部材は、雄部材を収容する溝の形態を取り、雄部材と一緒に案内路連結部を形成し、案内路連結部の案内路の方向は、当該横断構造が位置する横断平面と平行である、または、当該横断構造が位置する横断平面に内接される、雌結合部材と
を備える。
【0033】
好ましくは、前記他の連結デバイスでは、雌部材を形成する溝は、案内路の方向における2つの対向する長手方向端の一方において、雄部材を形成する突起の2つの対向する長手方向端の一方と協働する案内路軸方向当接部を有する。また、第2の構成要素では、2つの案内路連結部にそれぞれ設けられる2つの案内路軸方向当接部は、第3の構成要素の方向においての第2の構成要素に対する第1の構成要素の移動を防止するように配向されると共に、第1の構成要素の方向においての第2の構成要素に対する第3の構成要素の移動を防止するように配向される、
【0034】
したがって、3つの構成要素が次々と配置される方向と平行に配向される落下の事象では、2つの案内路軸方向当接部が、横断構造の強化された機械的強度を得ることで、その構成要素を互いに対して保持するより良好な保証を得るために、第1の構成要素と第3の構成要素との間の圧縮に第2の構成要素を置くことをもたらす。
【0035】
好ましくは、横断構造は、横断構造の厚さと、横断構造が内接される横断平面における横断構造の最大幅との間に0.1未満の比を含む。
【0036】
本発明の他の目的は、核燃料集合体を保管および/または輸送するための輸送容器と、輸送容器の空洞に収容される、上記のものなどの保管デバイスと、保管デバイスに配置される核燃料集合体とを備える輸送物である。
【0037】
本発明の他の利点および特徴は、以下の非限定的な詳細な記載において明らかになる。
【0038】
この記載は、添付の図面を参照して与えられることになる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】具体的には、核燃料集合体を保管および/または輸送するための保管デバイスを備える、本発明による輸送物の概略的な断面図である。
【
図2】本発明の好ましい実施形態による、保管デバイスの部分斜視図である。
【
図2A】一番上の横断構造が取り外されている、先の図で示された保管デバイスの部分斜視図である。
【
図3】
図2および
図2Aに示されている保管デバイスの横断構造の上面図である。
【
図4】先の図に示されている保管デバイスの横断構造の分解斜視図である。
【
図5】先の図に示されている横断構造の第1の構成要素の一部分の斜視図である。
【
図6】先の図に示されている横断構造の第2の構成要素の一部分の斜視図である。
【
図7】第2の構成要素がさらなる明確性のための線の形態で作られている、第1の構成要素と第2の構成要素との間の連結デバイスの斜視図である。
【
図8】第1の構成要素がさらなる明確性のための線の形態で作られている、第1の構成要素と第2の構成要素との間の連結デバイスの斜視図である。
【
図9】
図7および
図8に示されている連結デバイスの長手方向の断面図である。
【
図10】
図7~
図9に示されている連結デバイスの横断方向の断面図である。
【
図11】連結デバイスが代替の実施形態の形態で示されている
図9の断面図と同様の断面図である。
【
図12】保管デバイスの横断構造の一部分だけを示している、
図3の上面図と同様の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、放射線照射された核燃料集合体2を保管および/または輸送するための輸送容器200を備える輸送物100を描写している。輸送容器200は、側面体204と、底部206と、取り外し可能な蓋208とによって形成された本体202を有する。底部206と蓋208とは、側面体204が周りで延びる輸送容器の長手方向中心軸3に沿って互いから離間されている。
【0041】
輸送容器200はその本体の内側に空洞210を定めており、以下の記載において「バスケット」と言及される保管デバイス1が収容される。したがって、バスケット1は、輸送物100を形成するために輸送容器200を完成させ、輸送物100には核燃料集合体が搭載される。実際、後で詳細に説明されるように、バスケット1は、核燃料集合体2のうちの1つを受け入れるようにそれぞれが意図されている複数の隣接する筐体を備える。バスケット1が輸送容器200の空洞210に収容され、核燃料集合体2がバスケット1の隣接する筐体に配置されるとき、輸送物100は「装填」として知られている。
【0042】
指示を用いると、輸送容器の軸方向端において、輸送容器が、この輸送容器の本体202の蓋208および底部206をそれぞれ覆う衝撃吸収カバー212を有し得ることは、留意されている。
【0043】
本発明の特定の特徴は、放射線照射された核燃料集合体を輸送および/または保管するためのバスケット1の設計にあり、ここで、先ず
図2および
図2Aを参照して説明される。
【0044】
バスケット1は、軸3と平行に配置される複数の隣接する筐体4、4'を備え、軸3はバスケット1の長手方向中心軸と対応もする。
【0045】
隣接する筐体の数Nは、ここでは4つであるが、この数は当然ながら異なってもよい。
【0046】
2つの対向する筐体4はそれぞれ、正方形の断面の少なくとも1つの燃料組立体2を受け入れることができ、好ましくは1つだけを受け入れることができる。結果として、筐体4はそれぞれ、概して正方形または長方形の断面の内側筐体画定面10を有する。「内側筐体画定面10」は、燃料集合体2の外面を直接的に向いて位置するバスケット要素の表面を意味する。
【0047】
2つの対向する筐体4'もそれぞれ、円形の断面の少なくとも1つの燃料組立体2を受け入れることができ、好ましくは1つだけを受け入れることができる。結果として、筐体4'はそれぞれ、概して円形の断面の内側筐体画定面10を有する。ここでもまた、「内側筐体画定面10」は、燃料集合体2'の外面を直接的に向いて位置するバスケット要素の表面を意味する。
【0048】
そのため、筐体4、4'は、ここではバスケットの周辺の周りすべてで、互いと並列になるように設けられる。各々の筐体4、4'は、軸3と平行であり、バスケット1の長手方向20においてバスケット1の全高にわたって、または、この全高に実質的にわたって好ましくは延びるスリーブ9、9'によって作り出される。各々のスリーブ9、9'は、それぞれ正方形/長方形または円形の断面のものである。正方形または長方形の断面のスリーブ9について、スリーブ9は、例えば交差によって組み立てられる4つの平坦な棒材といった、互いと組み立てられる複数の平坦な棒材を使用してそれぞれ作り出すことができる。スリーブ9、9'を製造するために使用される材料は、機械的機能、熱的機能、および中性子吸収機能である様々な機能に寄与するように選択される。例えば、ボロンまたは任意の他の中性子吸収元素を含む、つまり、中性子吸収体元素を含む金属合金などの材料が、保持され得る。「中性子吸収体元素」は、熱中性子について100バーンを超える有効断面積を有する元素を意味する。指示の例を用いると、これは、ボロンを含むアルミニウム合金に関係する。
【0049】
バスケット1の設計を完了するために、バスケット1は、方向20において互いから離間される複数の横断構造11を備える。横断構造11は、バスケット1の横断平面Pにそれぞれ配置され、つまり、軸3に対して直交してそれぞれ配置される平坦または実質的に平坦な構造である。横断構造11は、好ましくは、同一または実質的に同一であり、好ましくは、横断構造の厚さ「E」と、横断構造11が内接される横断平面Pにおける横断構造の最大幅「L」との間の比が0.1未満となるように、小さい厚さをそれぞれ有する。
【0050】
円板またはウェーハの大まかな形において、これらの構造11の各々は、4つのスリーブ9、9'をそれぞれ受け入れるための4つの貫通開口13、13'を有する。別の言い方をすれば、スリーブ9、9'は、バスケット1のウェーハ11の各々の開口13、13'を連続的に通過する。同じことが組立体2、2'に当てはまり、組立体2、2'は、スリーブ9、9'の内側に収容されることで、これらの開口13、13'を連続的に通過する。開口13、13'の形は、それらを通過するスリーブの形と相補的でもある。結果として、貫通開口13は概して正方形または長方形の断面を有し、貫通開口13'は概して円形の断面を有する。
【0051】
ウェーハ11は、鋼鉄、またはアルミニウム合金といった金属合金から作られる。しかし、選択された材料に拘わらず、材料は、好ましくは、先に開示されている意味の中で、ボロンまたは任意の他の中性子吸収元素なしである。
【0052】
ウェーハ11の数は、例えば5個から20個の間であるが、異なる数が、ここでは4mの程度において、特にバスケット1の高さに依存して、採用されてもよい。
【0053】
これらのウェーハ11は、ここではスペーサ16である間隔手段を用いて長手方向において互いから離間され、間隔手段のうちの複数は、方向20における重なりにおいて直接的に連続して、ウェーハ11の各々の対の間に配置される。例えば、3個から6個のスペーサ16が、ウェーハ11の間の各々の間隔ステージに設けられ、同じステージのスペーサは、好ましくは、方向20においてすべて同じ高さを有する。スペーサ16は、好ましくは鋼鉄から作られるが、本発明の範囲から逸脱することなく他の材料が想定され得る。
【0054】
バスケット1の構造は、ウェーハ11とスペーサ16とを方向20において互いに対して圧縮して保持するタイロッド17によって完成させられる。したがって、重なりの機械的保持は、ウェーハ11を通過するタイロッド17によって確保され、スペーサ16に中空の設計を提供することで、可及的にスペーサ16によっても確保される。タイロッド17の数は、ウェーハの各々の間隔ステージにおいて設けられるスペーサ16の数と同一とでき、例えば、
図2および
図2Aにおいて描写されている実施形態では4つのスペーサ/タイロッドである。知られている設計のタイロッド17は、好ましくは、軸3と平行である、または、軸3と実質的に平行である。
【0055】
本発明の特定の特徴のうちの1つは横断ウェーハ11の設計にあり、ここで、横断ウェーハ11のうちの1つが
図3~
図10を参照して説明される。
【0056】
ウェーハ11は、互いに取り付けられる複数の構成要素を使用して作られ、それら構成要素はこのウェーハと関連する横断平面Pにおいてすべて内接される。描写されている好ましい実施形態では、端から端で組み立てられた4個の周辺構成要素が設けられており、そのため、バスケット1の周囲方向22において次々に配置されている。
【0057】
初めに、この実施形態は、概して台形の、または半月形での第1の周辺構成要素11aに関係しており、第1の周辺構成要素11aを通じて、円形区域の2つの開口13'のうちの1つが作られている。概して真っ直ぐな梁、または可及的に半月形での第2の周辺構成要素11bが提供されており、その半円部分がより目立たなくされている。概して台形の第3の周辺構成要素11cは、第1の構成要素11aと対向しておよび対称的に配置されることで、第1の構成要素11aと同一または実質的に同一に設けられている。第3の周辺構成要素11cには、円形の断面の2つの開口13'のうちの他方が通過させられている。最後に、概して真っ直ぐな梁、または可及的には半月形の第4の周辺構成要素11dは、第2の構成要素11bと対向しておよび対称的に配置されることで、第2の構成要素11bと同一または実質的に同一に設けられている。最後に、第5の中央構成要素11eが、第2の構成要素11bと第4の構成要素11dとの間でそれらと平行に配置されることで、第1の構成要素11aと第3の構成要素11cとを連結している。
【0058】
より大きな横断延在部の構成要素11aおよび11cは、バスケットのタイロッドおよびスペーサと協働するように意図されているものである。
【0059】
正方形/長方形の断面の開口13の一方は、第1の構成要素11aの一部分と、第2の構成要素11bと、第3の構成要素11cの一部分と、第5の構成要素11eの面とによって画定される。同様に、正方形/長方形の断面の他方の開口13は、第1の構成要素11aの他の一部分と、第4の構成要素11dと、第3の構成要素11cの他の一部分と、第5の構成要素11eの反対の面とによって画定される。
【0060】
続いて、本発明に特有の、第1の構成要素11aと第2の構成要素11bとの間の取り付けが説明され、そのため、その原理は、周辺構成要素11a~11dの間の3つの他の取り付けについても同一または同様の方法で好ましくは適用される。
【0061】
したがって、
図3~
図10をなおも参照すると、連結デバイス24が、第1の構成要素11aと第2の構成要素11bとの間で実施される。
【0062】
最初に、連結デバイス24は、第1の構成要素11aによって支えられており、ここでは第1の構成要素11aと一体であって、第1の構成要素11aとの単一の構成要素から好ましくは作られる雄結合部材26を備える。雄部材26は、第1の構成要素11aの一端において突起の形態を取る。連結デバイス24は、第2の構成要素に設けられる雌結合部材28も備え、この雌部材は、雄部材26を収容する溝の形態を取り、雄部材26と一緒に案内路連結部を形成し、案内路連結部の案内路の方向30が、横断構造11が位置する横断平面Pと平行である、または、横断構造11が位置する横断平面Pに内接される。案内路の方向30は、同じく平面Pにおいて内接される、第2の構成要素11bの長手方向中心軸32と一致するかまたは平行である。
【0063】
この案内路連結部の配向のおかげで、ウェーハ11の平面Pでは、または、この同じ平面と平行に、その雄部材26と雌部材28との間の協働は、延長した長さにわたって有利に延びることができ、これは、輸送物の落下の事象において、ウェーハ11の機械的強度を強化する。具体的には、
図8において参照されるこの協働長さL1は、ウェーハ11の厚さに対応する構成要素11a、11bの厚さEより断然に大きい。
【0064】
好ましくは、連結デバイス24は、案内路連結部を係止するための部材34を含み、その目的は、案内路の方向30において、雌部材28に対して雄部材26を保持することである。したがって、この係止部材34は、特にはバスケットの組み立ての間、2つの部材の係合解除を防止し、好ましくは、落下の事象において任意または非常に大きい歪みの下に置かれないように搭載され、力を担うのは、優先度として、部材26、28を使用して実施される。好ましくは、案内路連結部を係止するための部材34は、好ましくは案内路の方向30に対して直交し、平面Pと平行または内接することによる、雄部材26および雌部材28を通過するネジである。
【0065】
雌部材を形成する溝28は、案内路の方向30において第1の長手方向端28aおよび反対の第2の長手方向端28bを有する。バスケットおよびウェーハの最も外側で、軸3から最も離れた端に対応する第1の端28aは、突起26を挿入させるために開放されている。同様に、この突起26は、案内路の方向30において第1の長手方向端26aおよび第2の反対の長手方向端26bを有する。溝28へのこの突起26の挿入は、第1の端26aの前に第2の端26bを溝へと差し込ませることで提供される。一方、落下の事象における案内路連結部の機械的強度をさらに強化するために、溝28の第2の端28bは、突起26の第2の端26bと協働する案内路軸方向当接部36によって封止される。2つの間の接触または非常に小さいクリアランスが、案内路の方向30において提供され、ウェーハ11の機械的強度を強化する支えを得るために、落下の事象において素早く使用されるように意図されている。
【0066】
案内路軸方向当接部36と、突起26の関連する長手方向端26bとは、雄結合部材26と雌結合部材28との重なり方向において、溝28におけるこの長手方向端26bの保持を確保する形の相補性を有する。
図7~
図10において符号38で参照されるこの重なり方向は、案内路の方向30に対して直交し、溝の開口面に対しても直交する。2つの要素26b、36の保持を確保する形の相補性は、案内路軸方向当接部36における相補的な形の切り込みと協働するように、端26bにおける単純な切り込みによって作り出すことができる。ここでもまた、この保持は、落下の事象におけるウェーハの機械的強度を向上させる。
【0067】
案内路連結部は、例えば相補的な平行六面体の形の突起26および溝28によって、重なり方向38において片側設計のものであり得るが、この案内路連結部は、なおもウェーハ11の機械的強度を強化する目的のために、好ましくは重なり方向38において両側設計のものである。このために、突起26と溝28とは、重なり方向38において、開口を介した溝の外側への突起の引き抜きを防止する形の相補性を有する。この形の相補性は、好ましくは、溝28の2つの対向する側面42において作り出され、それら側面42は、突起26の引き抜きを防止するように、突起26の2つの対向する側面40とそれぞれ協働する。
【0068】
好ましくは、切り込みが突起26の2つの対向する側面40の各々に設けられており、この切り込みは、突起26の第2の端26bにおいて作り出される切り込みと同一または同様である。したがって、突起26は、
図9の断面の平面など、案内路の方向30に対して直交する平面において、蟻継ぎの形での断面を有する。代替で、例えばT字の形、または円板の全部もしくは一部の形など、保持を確保することができる他の断面が可能である。
【0069】
この方法では、突起の第2の端26bと、その2つの対向する側面40とは、
図5、
図7、および
図8においてより良く見られ得るように、突起26のU字形の輪郭の全長に沿って連続的な外形を有する。例を用いると、これらの図で示されているように蟻継ぎの形が選択されるとき、2つの側面40の各々が、このような蟻継ぎの形を得るために必要とされる鋭角を示すように切り取られ、この同じ鋭角が、同じ形の2つの側面40の各々との連続性を確保するために、突起の長手方向端26bにおいて作られる。この連続性を可能にするために、端26bは、連結器の半径を有し得る、または、図において描写されているようにそれ自体で丸められ得る。側面42および当接部36によって形成される溝のU字形の輪郭の周りに位置する連続的な形を伴うこのような実施形態は、2つの構成要素11a、11bの製造を容易にする。
【0070】
突起26が第1の構成要素11aに一体化され、溝28が第2の構成要素11bに一体化されるとして描写されているが、本発明の範囲から逸脱することなく逆の設計が想定されてもよいことは、留意されている。さらに、
図11は代替の実施形態を表しており、ここでは、案内路連結部の雄部材を形成する突起26が、第1の構成要素11aと1つの品物でもはや作られていない。実際、この雄部材26は、第1の構成要素11aに設けられた溝28'と協働する他の突起26'と一体化する別体の機械的連結構成要素46に一体化されるため、第1の構成要素によって異なるように支えられる。この方法では、突起26'と溝28'との間の協働は、突起26と溝28との間の協働と同一または同様であり、したがって、平行な方向の2つの案内路連結部を形成する。この代替では、係止ネジ34が、第2の構成要素11bを通過し、次に機械的連結構成要素46の2つの突起26、26'を通過し、次に第1の構成要素11aへと捩じ込まれる。
【0071】
横断構造11では、第2の構成要素11bは第1の構成要素11aと第3の構成要素11cとの間に配置され、第3の構成要素11cは、実際には、第1の構成要素11aと第2の構成要素11bとの間の連結デバイス24と同一または同様の他の連結デバイス24Aを使用して、第2の構成要素11bの反対の端で取り付けられる。デバイス24とのその同一性/同様性のため、詳細には説明されないこの他の連結デバイス24Aは、
図12において描写されている。
【0072】
したがって、この他の連結デバイス24Aは、具体的には、第3の構成要素11cによって支えられ、突起の形態を取る雄結合部材26Aと、第2の構成要素11bに設けられる溝の形態での雌結合部材28Aとを備える。ここでもまた、2つの部材26A、28Aは、案内路の方向30Aが横断平面Pと平行または内接し、他の案内連結部の案内路の方向30と平行または一致もする案内路連結部を形成する。
【0073】
この他の連結デバイス24Aでは、溝28Aは、案内路の方向30Aにおける2つの対向する長手方向端28aA、28bAの一方28bAにおいて、突起26Aの2つの対向する長手方向端の一方26bAと協働する案内路軸方向当接部36Aを有する。また、第2の構成要素11bでは、2つの案内路軸方向当接部36、36Aは、第3の構成要素11cの方向においての第2の構成要素11bに対する第1の構成要素11aの移動を防止するように配向されると共に、第1の構成要素11aの方向においての第2の構成要素11bに対する第3の構成要素11cの移動を防止するように配向される、
【0074】
結果として、3つの構成要素11a、11b、11cが次々に配置される方向と平行に配向された(
図12におけるような)落下方向48での、水平に配向されたバスケットによる落下の事象において、2つの案内路軸方向当接部36、36Aは、2つの突起端26b、26bAの反対の作用の下での第1の構成要素11aと第3の構成要素11cとの間での圧縮に第2の構成要素11bを置くことになる。これは、ウェーハ11の強化された機械的強度を得ることに寄与し、したがって、輸送物の落下の事象においてウェーハ11の構成要素を一緒に保持するより優れた保証を得ることに寄与する。
【0075】
例えば軸方向の落下、垂直軸における側方での落下、または、斜めの軸(例えば、45°)における側方での落下など、落下の方向および輸送物の配向が何であれ、連結デバイス24、24Aは、衝撃の瞬間において、増加した機械的強度から便益を得ることを可能にしている。これらの同じ連結デバイス24、24Aは、さらに好ましくは、第1の構成要素11aと第4の構成要素11dとの間、および、第2の構成要素11cと第4の構成要素11dとの間で、それぞれ同一または同様の方法で実施される。
【0076】
当然ながら、様々な改良が、当業者によって、単なる非限定的な例として記載されており、その範囲が添付の請求項によって定められている保管デバイス1に行われてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 保管デバイス、バスケット
2、2' 核燃料集合体
3 長手方向中心軸
4、4' 筐体
9、9' スリーブ
10 内側筐体画定面
11 横断構造、ウェーハ
11a 第1の周辺構成要素
11b 第2の周辺構成要素
11c 第3の周辺構成要素
11d 第4の周辺構成要素
11e 第5の中央構成要素
13、13' 貫通開口
16 スペーサ
17 タイロッド
20 長手方向
22 周囲方向
24、24A 連結デバイス
26、26'、26A 雄結合部材、雄部材、突起
26a 第1の長手方向端
26b、26bA 第2の長手方向端
28、28'、28A 雌結合部材、雌部材、溝
28a、28aA 第1の長手方向端
28b、28bA 第2の長手方向端
30、30A 案内路の方向
32 長手方向中心軸
34 案内路連結部を係止するための部材、係止ネジ
36、36A 案内路軸方向当接部
38 重なり方向
40 突起26の側面
42 溝28の側面
46 機械的連結構成要素
48 落下方向
100 輸送物
200 輸送容器
202 本体
204 側面体
206 底部
208 蓋
210 空洞
E 横断構造の厚さ
L 横断構造の最大幅
L1 協働長さ
P 横断平面
【国際調査報告】